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1952-02-29 第13回国会 衆議院 人事委員会 4号 公式Web版

  1. 昭和二十七年二月二十九日(金曜日)     午前十一時二十五分開議  出席委員    委員長代理 理事 藤枝 泉介君    理事 田中伊三次君 理事 淵上房太郎君    理事 平川 篤雄君 理事 井上 良二君       足立 篤郎君    伊藤 郷一君       小澤佐重喜君    塩田賀四郎君       西村 久之君    渡邊 良夫君       今井  耕君    井之口政雄君  出席政府委員         内閣官房副長官 剱木 亨弘君         人事院事務官         (事務総局給與         局長)     滝本 忠男君  委員外の出席者         大蔵事務官   岸本  晋君         專  門  員 安倍 三郎君     ――――――――――――― 二月二十八日  旭町地域給引上げの請願(多武良哲三君紹  介)(第一〇三四号) の審査を本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  一般職職員の給與に関する法律の一部を改正  する法律案内閣提出第四一号)     ―――――――――――――
  2. 藤枝泉介

    ○藤枝委員長代理 ただいまから人事委員会を開きます。  委員長がさしつかえがございますので、しばらく私が委員長の職務を代理いたします。  ただいまから一般職職員の給與に関する法律の一部を改正する法律案を議題として質疑に入ります。質疑の通告がありますので順次これを許します。平川篤雄君。
  3. 平川篤雄

    ○平川委員 この勤務地手当の支給に要する約七億円でありますが、一般、特別会計ということが書いてあるのですが、この費用は一体何から出されるような予定になつておるのでありますか。  それからその次にはこの国鉄の予算につきましては、どういうふうになつておるのでありますか、この二点をまずお聞きしておきたいと思います。
  4. 岸本晋

    ○岸本説明員 今回の勤務地手当の支給地域改訂に要します費用は七億円、これはこまかい正確なと申しますか、やはり一応の推算ではございますが、このほかにまだ官署指定という問題があるやに承つておりますので、総計においてどれくらいになるかということは、いまだ正確な結論は出ていないわけでございます。ただ今までの現行制度と比較いたしまして、あの地域区分で行けばおおむねこの程度になるだろう、かように想像しておるわけであります。これをどこからまかなうか。この財源の問題につきましては、原則といたしましては、やはり人件費のわく内で実行上措置して行かなければならない、かように考えております。ただ人件費でどうしてもやれないというような段階になりましたならば、他の費用からも、最後手段といたしましては流用というようなことも考慮いたさなければならないかと存じます。来年度、二十七年度の予算の範囲内では、この程度の金額ならおおむね実行できるだろう、かように想像しておるわけでございます。  それから国鉄の問題についての御質問でございますが、御承知の通り国鉄の給與制度と申しますものは、一応国家公務員の給與制度とは、別個の体系で行われております。特別の制度になつております。必ずしも国家公務員の給與制度とは一致していない。ただいま問題になつております勤務地手当の問題につきましても、現行の支給地域区分なりあるいは支給割合なりは、国家公務員とは相当趣を異にしておるのでございます。従いましてこれをどう処理するかという問題につきましては、一応公社におきまして、来年度の給與総額の範囲内において、実行するならばできるように措置することだろうと考えます。さしあたりは制度が違う。向うの給與総額の範囲内で、これを措置すべき問題である、かように考えております。
  5. 平川篤雄

    ○平川委員 この給與制度は特別であるからということは、その言葉がそのままほんとうならば、われわれも了承せざるを得ない点があるかと思うのでありますが、私が現在まで聞いておるところによると、やはり国家公務員の給與法に従つて大体やつておる。今の勤務地手当の分でもやはり東京に在住する者、あるいは大阪に在住する者、仙台に在住する者、そういう者のそれぞれの単価というものを計算して、その総わくの中から部内で配分を、違う制度によつてやつておるものと私は了解しておる。そうなれば当然今度の勤務地の支給区分がかわりまして、新しく財源を要するという問題が出て来たら、それだけはやはり必要になつて来るので、そういうことを私聞いておるのですが、その点は給與課長の方はどういうふうにお考えになつておりますか。
  6. 岸本晋

    ○岸本説明員 やはり給與制度公務員のを準用しておるということでございますが、しかし建前といたしましては向うはたとえば本俸の方を重く見るとか、勤務地については割合を下げるとか、別個の観点から操作いたしております。と同時に国家公務員の勤務地手当の改訂があつたから、必然的に向うも改訂するかどうか、これはやはり公社の独自の給與制度の建前は、公社内部で考えられる問題ではないか、かように考えておるわけであります。もう一つ同時に来年度の予算におきまして、給與総額が一応限定せられております。この範囲内でまた本法独自の給與制度を行う、公務員の勤務地手当の改訂や條件に対応して別個に何か考慮は当然あるのだと存じます。特にこれがためにただちに給與総額を増額しなければならないというような必要は現在ないと考えております。
  7. 平川篤雄

    ○平川委員 ただいまの給與総額と私が言いますのは、国家公務員の給與に準じて割り出しておるかどうかということです。これがやはり焦点になると思うのです。今おつしやるようなりくつからいえば、人件費のわく内でできるということ自身も、少し問題があると思うのです。まだ予算を執行していない四月以後の人件費に、もうそれだけの水増しが今から考えられておるということも、理論的からいえばきわめて不謹慎なことである。あるいは他の費目から流用するというようなことなんかいえないはずであります。だからただいま申し上げましたように、私が聞いておきたいのは、この国鉄が給與総額を出しております積み上げる基礎になつておるものは、国家公務員の給與に準じておるものか、全然そうでないものであるか、そこのところのあなたの御見解、そこが焦点になると思いますから、はつきりさしていただきたいと思います。
  8. 岸本晋

    ○岸本説明員 来年度の国鉄の給與総額の計算といたしまして、御承知の通り、昨年に調停ベースで一万八百二十四円にするという調停がございました。それを昨年度の補正予算でも、そのまま実行いたしたわけでございます。来年度の計算といたしましても、それを実行して行つた場合にどれくらいになるかという前提で、一応来年度の予算も考えておるわけでございます。それが結果的にたまたま公務員と、どういう関係に立つているかということは、やはりまた別問題だろうと存じますが、直接の計算の基礎といたしましては、一万八百二十四円を基礎として出発している、これは間違いない事実であります。
  9. 平川篤雄

    ○平川委員 そういうことにつきましては。いずれ国鉄の給與関係の方が同席の上で、いろいろ聞いてみたいと思います。それにいたしましても、この支給地域区分の変更というものは、新たに生じた事態です。これを政府が見なければならぬという責任をどういうふうにお考えになつておるかということです。
  10. 岸本晋

    ○岸本説明員 現在の段階におきましては、一応建前が異なりますので、これは簡單に申し上げて恐縮でございますが、一応公社においてこの新しい事態に対応してどう措置をとるか、公社においてまず判断すべき問題だろう、かように考えております。
  11. 平川篤雄

    ○平川委員 公社においてまず判断をしということは、判断をして、やはり大蔵当局の了承を得なければならぬ段階になつたら、そのときはまた考慮をするという意味を含んでおるのですか。
  12. 岸本晋

    ○岸本説明員 現在におきましては制度の建前が異なる関係上、少くとも昨年の一万八百二十四円ベースというものを基礎にして、来年度の予算も考えておりますので、新たな事態というものは別個に生じない限りは、やはりこのままで進む、つまり少くとも給與総額の問題としては、このままで進むよりしようがないんじやないかと思います。
  13. 平川篤雄

    ○平川委員 そういうふうに分離をして、都合のいいときには考えるというのは私は納得ができない。この前五月に人事院の勧告がありまして、それが十月実施まで延びたという事実は、いろいろいわれておりますように、国鉄関係の勤務地手当支給に関する予算が、うまく折り合わないから、それで延びたんだということも、しきりにいわれておるのです。そういう場合には一本に考えなければならない。今度の分は分離して、向うは体系が違うんだから、なるほど全体に約五%増しの地域給の支給を決定いたしましたのはこの一月でありましよう。そうでありましようが、しかしそれまでに今私が指摘いたしました給與総額を出す基礎といもうのは、やはり同じような態度をとつて来ておるのであるし、勤務地手当の分は別といたしましても、内部において多少その自由は認めてあつたはずなんだ。そうなれば前の国家公務員の級地指定のときには、国鉄の関係でただちに実施できない、今度は切離してやる、向うはさしむき一万八百二十四円のベースを採用しておる。国家公務員には俗にいわれる一万円ベースというものを採用しておられる。ところが今度のこの級地指定を新たに加えるということになれば、平均給というものをべースだとしておるのでありますから、それだけやはりべースは上るのです。そうすると国家公務員の方は、ベースの変更はかつてにやつてもよろしい、片方は違うという。それで足がはみ出したら、あと見てやるというのなら話がわかりますが、それは全然別個の体系だから見ないというのは、私は話が立たないと思うが、その点はどうお考えになりますか。
  14. 岸本晋

    ○岸本説明員 昨年の勤務地手当の改訂に際しまして、国鉄の関係が支障になつて実行できなかつたという問題でございますが、この点私実は読んでおりませんで、全体といたしましての予算の問題だつたように記憶いたしております。と同時に公務員の一万円べースと、国鉄の一万八百円ベースがまつたく同じものだという前提に立ちますと、あるいは国鉄についても同じことを考えなければいかぬじやないかということに相なるわけでございますが、どうもこの給與の性格では比較ということが第一困難でございましようし、同時に公務員の給與と国鉄の給與の性格が同じであるということをまず要求するのは、公社法の建前からいかがかと考えますので、この点は一応別個に分離して考えたい、こう思うのであります。
  15. 平川篤雄

    ○平川委員 今の点人事院の方はどうですか、国鉄の給與については何も御研究になつておらないかもしれませんが、根本的に性格が違うかどうか、もし御研究の結果があれば聞かしていただきたい。今申しますことはくどいようでありますが、とにかく今私の提起しておる問題は、今回の級地指定によつて新たに二級地なり三級地なりに指定をせられておる、ところが国鉄においては以前の級地にそのまま従わなければならないという矛盾のあるごく小部分について言つておるわけであります。それだけのものが上つたことを、大蔵省当局が認めるかどうかということです。それは当然上げなければならないかどうかということです。そういう点についてお聞きしておるわけであります。私は給與の体系というものは、かわつていないというふうに思つておるのですが、体系の上からいいまして――あるいは方式といつたらよいかもしれません、その辺人事院の方の御見解もあわせて聞きたいと思います。
  16. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 国鉄の給與体系と公務員の給與体系が同じであるかどうかというような問題は、これは観点の相違によりまして、いろいろ言い得るのじやなかろうかと思います。それで大局的に見ますと、これはどうせ公務員あるいは公務員に準ずべき公共企業体の給與でありますから、従つてそれほど大きな違いがあるというふうには考えられないのであります。しかしながら公社の方は、これはやはり公社側と労働協約的な問題が入つて参りますので、そういう面から見て参りますと、いささか異なる点があろうかというふうに思います。しかし大きなことは申しましても、はなはだ抽象的になりますから、今のお話の要点について申し上げますならば、勤務地手当は国鉄の場合には二割になつておるように、私承知いたしております。従いまして今回の級地引上げによりまして、国鉄側としてやはり公務員と正確なバランスをとるというわけには参らぬでありましようが、少くも、大まかな意味におきまして公務員とバランスをとつて、これを引上げるためには、これはやはり予算を要する問題だろうというふうに思うのであります。しかしながら現在の国鉄におきましては、われわれの一級地に対応いたしまする部分はついておらないように私は承知いたしております。従いまして問題は二級地以上のところではないかというふうに思います。従つて二級地以上に今回格上げになりましたあたりが、おそらくこの地域給の引上げをする必要があるのではないかというふうに思つております。しかしわれわれは予算のことははつきりわからないのでございますが、これに要する予算というものはおそらくはあまり大した問題ではないのではないかと考えられるのであります。およそ人件費というもの、正確に年間の計測ができるものであるとは考えません。昇級というような問題もございまするし、途中で出て行く者、入つて行く者等いろいろあるわけであります。それを最初から計画的に想定いたすということは困難であります。従いまして、人件費予算の組み方というものは、おそらくある程度の余裕を持つて組まれるのが、通常の常識ではなかろうかというふうに考えるのであります。従いまして、政府側とされて、今回の公務員一般職地域級を引上げるということに、人事院の勧告を全体的に尊重されたというゆえんのものは、――これは一般職のみならず、あるいは公共企業体というようなものにつきましても、バランスをとる必要があるであろうということを、おそらく想像されておるであろうと思いまするし、またその程度の予算というものは、幅が非常に狭いものであるならば、あるいは新しく追加いたしませんでも、想定されておるところの予定の人件費の範囲内において、まかない得るというような御見当をつけておられるのではないかというふうに考えるのであります、
  17. 平川篤雄

    ○平川委員 今の滝本局長のお話のように、給與課長は余裕があるというふうにお考えになつておるならこれは別でございます。それは、今度は向うの国鉄自身の給與係の人の意見を聞いてみなければならないことであります。しかし原則的に申して認めないというような腹でつつぱねておられるのか。今の給與局長の言われるように、人件費の予算の中に、そういうものが含まれておるだろうから、自身でまかなえるだろうというふうに考えておられるのか。そこは重要なことでありますから、給與課長に聞いてみたいと思います。
  18. 岸本晋

    ○岸本説明員 今回勤務地手当の改訂がありました場合に、国鉄がそれをやつていいのか悪いのかということになりますと、これは政府として別に口をさしはさむべき筋合いでないと考えております。それは給與総額の範囲内における給與体系の問題でありまして、一応公社総裁に一任されている問題なのでございます。従いまして勤務地手当の改訂を国鉄がしてはいけないというようなことを、私どもは申し上げておるのではないのであります。
  19. 平川篤雄

    ○平川委員 よくわかりました。国鉄自身がこの新事態に処して真に新たな数字を新しく組まなければならないか、あるいは今までの予算の中でできるかということにつきましては、私どもはわかりませんから、それは国鉄の方からしかるべき人を御紹介になつて、ここでお話を聞きたいと思います。今、いろいろ問答しておりますうちに、私が非常に心配をしておりますことの裏づけのような事柄がありましたので、この際明らかにしておきたいと思います。この前、昨年のことでありますが、御承知のようにここでもうちよつと問題になりました地方公務員の給與の問題について、大体ベースが、教職員についてはこれこれ、一般の町村吏員についてはこれこれと、それぞれ国家公務員よりか高いのであるから、これを引下げろというようなことを地方自治庁が言つた。また大蔵省の方もそれについての数字を出した。私はその問題について課長さんからも御説明を聞いたと思うのでありますが、ただいま国鉄が一万八百二十四円をとつているから、これが国家公務員のべースとは違うのであるという考え方が、どうも一貫してあるような気がするのであります。今の自治庁の考え方にしても、大蔵省の考え方にしても……。私は、賢明な大蔵省の給與関係者が、さようにばかげた御認識をお持ちになつているとは思わない。大体この一万八百二十四円というような数字は日々かわるものである。公務員が一人死にましても、理論的に言つてこの数字はかわるものである。数字というものはかわるのでありますから、問題はどこにあるかといつたら、いわゆる原則の問題である。そこで国鉄の中の内訳というものは――私は今詳しくとつておりませんけれども、私の記憶しておるところによると、本俸の総額は大体国家公務員の本俸の平均額に似ております。地域給もそうであります。ただ扶養家族の数字がずいぶん高くなつているように思われるが、家族構成の問題は、自然そういうふうに現われて来るのであつて、現実的にはやはりそういうふうになると思うのであります。そういうような問題を取上げて、これは全然別個の給與体系であると断ぜられることは間違いだと思いますが、その点について給與課長はどういうふうにお考えになつておるか承りたい。     〔藤枝委員長代理退席、田中(伊)委員長代理着席〕
  20. 岸本晋

    ○岸本説明員 全然別個の給與体系であると申しましても、もともとはやり国家公務員からわかれて行つたものでありますから、全然飛び離れた制度というふうには、もちろん考えていないのであります。この基本給の体系につきましても、たとえば本俸について見ますると、公務員の場合は十五級、通し号俸にしますと八十二号ということになつております。ところが国鉄の場合は、俸給表の形式は通し号俸でございまして紋別はございません。そうして本俸に対する配分を見ましても、国家公務員で――正確な数字はちよつと今記憶がございませんが、約八千円見当であると記憶いたしております。これに対しまして国鉄は千円ほど本俸平均が高くなつているという事実がございます。これに対しまして勤務地手当の方は、国家公務員が二五%が最高で、あと五段階刻みということになつておりますが、国鉄は二〇%で最高を押えております。支給地域区分も必ずしも同一でない。たとえば今回国家公務員の勤務地手当改訂に現われて来ましたような地域が、すでに支給されている、こういう実例もございまして必ずしも同一ではないのでございます。その金額にいたしましても、今回の改訂によりますと、おおむね国家公務員が勤務地手当千百円を若干突破すると思うのであります。国鉄の場合は八百円見当でございます。体系上におきましても、そのベースの中でどこに重点を置くかということにつきましても、相当の差異があるわけでございます。
  21. 平川篤雄

    ○平川委員 いずれ後ほど機会がありましようから、詳しく追究することは後日に讓りますが、ただいまの本俸と勤務地手当のことでありますけれども、なるほど名目上はそういうふうに二〇%になつておるのであります。しかし私が聞いているところで、やはり五段階の考え方の上に立つて予算を一応組んで、あとは級地の指定を受けていないところの者にも平均して、皆が出し合つているような形になつて、それが本俸の中に組み入れられておる、私はこう了解しておるのであります。いずれこれは向うの職員局の当局の人を呼んでもらつて、検討したいと思つておりますが、その問題が中心になりますし、そこを問題にしますから、給與課長さんもそこをひとつ調べておいていただきたいと思います。  それから次にこういう機会でありますので、問題がはずれますが、この際聞いておきたいと思うことがあります。それは直接にはこれは人事院の方の関係になると思いますが、問題をわかりやすくするために、具体的にひとつ申し上げます。この扶養家族手当の支給について、私は最近――うとい話でありますが、最近こういう事実があるのを知つたのであります。私の知人に戦争未亡人がありまして、それが亡夫の母親――七十六歳になる母親がおるわけであります。それから二人の間にもうけました子供が一人あるのであります。そこで当然帰るべきだという人もあるのでありますが、せつかく子供もおることだし、再縁をする意思もないからというので、その亡夫の家にとどまつておる。しかるに扶養手当の方をもらうという段になりますと、その母親についてはもらえない。それは本人の実母でないからというので、もらえないのであります。子供にだけ扶養手当がくついておる。私はその話を聞きましたときに、何かの間違いだろうというので、念を押してみたのでありますが、県の当局で聞きましていろいろ調べても、法律上それは不可能だ、こういうのであります。これは一体どういう根拠があることであるか、これを明らかにしてもらいたいと思います。
  22. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 今のお話はもう少し具体的に事例をお話願いまして、検討さしていただきたいというふうに考えるのです。ただこの方が満六十歳以上に達していないというような場合でありますれば、これは明らかに扶養手当の対象にならないと思います。なおこの問題は具体的に検討さしていただきたいと思います。
  23. 平川篤雄

    ○平川委員 これは今後いろいろな、何と申しますか、軍事補償ですね。戦争犠牲者の補償の問題にも重大な関係があると思います。一体民法上の規定というものを、そのまま給與法の中に持込むということは、私は原則として間違いであると思う。やはり一つの生活の実態というもの、世帯という観念を中心に、ただいまの給與法はできておると考えるのでありますが、ここのところは、いよいよぎりぎりになれば法務総裁まで来てもらわなければならぬ問題かと思いますけれども、ひとつできれば簡単に処理してもらうように考え直してみていただきたい、こういうふうに思います。ほかにもあるのですが、また後の機会に讓ります。一応これで……。
  24. 田中伊三次

    ○田中(伊)委員長代理 井上良二君。
  25. 井上良二

    ○井上(良)委員 地域給に関連しまして、二、三質問をしておきたいのですが、地域制度というものを設けました根本的な建前は、当該地域消費者生活が他の地域に比べて非常に高い。従つて現行の給與ベースでは、生活に支障を来すというところから、地域制度というものが設けられたと思うのです。従つてそれはあくまで本俸をカバーする一つの制度である、そういう建前から考えますと、地域給に指定された地域は問題はないにしても、地域給から取放された地域との差別が起つて来ます。もちろんこの地域給を指定するについては、いろいろの角度からの調査が科学的に行われて、その上で指定がされておりましようけれども、しかしながらその調査内容たるや、いろいろな指定されるような要素をつくり上げておることがなきにしもあらずであります。たとえていいますと、一級地なら一級地、それから二級地なら二級地という指定がされておりまするが、その境界を町村軍位に置いておる。そこに問題があるのであります。今日のように交通が非常に発達し、特に交通の不便な地域における生活物資というものが、非常に高いという実情から考えまして、私はいつそのこと、地域給というものをみなやめてしもうて、基本給に繰込んでもらつたらどうかと、こういう考え方を持つておりますが、そういうことは実際上不可能でございますか、その点について一応伺いたい。
  26. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 地域給設定の根本基準につきましては、おおむね御指摘の通りであろうと考えております。ところがこの地域給のやり方等につきまして、境界になるところあたりで、困難な問題が起きるのではなかろうかという御見解、これもごもつともだと思います。従いまして、われわれといたしましては、現在の基準の範囲内におきましても、たとえば近畿地方の例をとつてみますと、大阪でありますとか、あるいは奈良県というようなところにおきましては、おおむね町村單位で小きざみにするというようなことはいたしませんで、これは比較的大きい範囲にわたつて、同一階級にするというような考慮を加えているのであります。しかしながら、そういうことを申し上げましても、これは決して十分なことではございません。従いまして、現在地域給の区分が町村單位におおむねなつているという理由で、たとえば教員人事交流に非常に支障を来しているというような事情も、よく承知いたしておるのであります。従いまして、われわれが今後地域給をいかにすべきかということにつきまして、いろいろ研究いたしております。これは都会地あるいは町村あたりにおきます生計費というもの、生活水準というようなものが、大体同様になるということでありますれば、これはもう放してしまつてもよろしいという事情があろうかと思うのであります。しかしながら、われわれが地域給を設定いたしております根本基準は、やはり実質賃金を同じにしようということが、根本のねらいでございますので、たとえばCPS、CPIというような資料によりまして、都会地と町村あたりと、相当生計費の指数が違うというようなことに相なりますれば、これを卒然とやめてしまうということもなかなか困難であろうかというように考えるのであります。現に公務員職員組合側からいろいろべース・アツプ等につきまして、計算等もされておりますが、そういう資料を拝見いたしましても、東京は三割地域給を支給するのが適当であるというような御見解があるように聞き及んでいるのであります。これのごときは、やはり都会地といなかの町村とにおいては、生活実態の面において困難の程度が違うということを、認識されてのことであろうと考えます。そういう現状でございますから、卒然とこの地域給をやめてしまうということは、なかなか困難ではないかというふうに考えます。しかし現行地域制度というものは、いい面もございますが、それが及ぼす影響の悪い面も多々あると思いますから、これは何とかそういう影響を局限いたしたいというふうに思いまして、次期勧告あたりにおきましては、相当程度こういう問題を考えて参りたいというふうに考えております。この地域給を廃止するということにつきましても、たとえば全国を一本にするために、東京地域給を下げてよろしい、いなかでは上げてよろしい、そうしてバランスをとれというなら、これは話は簡單です。ところが実際問題としましては、なかなかそういうことはできるものではございません。従いまして、みな現在の二割五分の地域給にずつと上げてしまう、そうして地域給というものを廃止して、本俸一本にするということが、地域給廃止の方法として考えられ得るのであります。しかしながらこれに要しまする予算は、概算でございまするが、おそらくは百二十億円くらい年間を通じまして、必要になるのではなかろうかというふうに思うのであります。これはなかなか予算実行上もまことに困難なことであろうかと思いまするし、現に職員組合側における認識というものも、やはり都市といなかにおける生活実態の違いがあるというような認識がある現状におきまして、卒然とこれをなくしてしまうというようなことは、実際問題として困難ではなかろうかと思う次第であります。くどくど申し上げましたが、要は次期勧告等におきまして、相当程度この問題を整理する方向に参りたいというふうに考えておる次第であります。
  27. 井上良二

    ○井上(良)委員 そうすると、それに関連して質問しますが、一体現在の給與べースというものは、これは一つは民間給與の水準を大体押えて、一方は国民最低生活の水準を維持するというこの二つの建前から一応はじき出されておるのじやないかと、われわれは押えておりますが、かりにそういたしますと、一体現在の給與べースで、最低生活が維持され得ると給與局では考えていますか。ここが問題なのです。
  28. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 人事院は給與べースの勧告を、昨年の八月にいたした次第でございます。その結果国会の御審議によりまして一応二十六年度の補正予算におきましては、ほぼ一万円程度のべースに押えられた次第でございます。その当時におきまして、八月以降におきまして減税措置がとられたという事実がございます。それからまた免税点の引上げというようなこともあつたのでありますが、そういうような影響がございまして、われわれが実際にこの單身成年者の手取り額というようなものを考えてみますると、まことに不満足ではありますが、その当時におきましても、ほぼその程度を維持し得るのではなかろうかというふうに、一応考えられたのでございます。しかしながらその後におきまして、やはり相当たとえば電気料金でありますとか、ガス料金でありますとか、いろいろなものの値上り、また交通費の値上り等もあつた次第であります。そういう影響がいかに現われて来ておるかということを、われわれはずつと観察しておるのでありますが、現状までにおきまして、たとえば昨年の十二月ぐらいまでの統計資料を持ち合せておりますが、そういうものから想定いたしてみますると、まだまだ現在人事院は俸給表の額をかえる勧告をいたさなければならないと判断する時期には至つていないのではなかろうか。しかし絶えず研究いたしておりまして、近い将来あるいは遠いことになるかもしれませんが、そういう必要があれば、国家公務員法第二十八條に従いまして、俸給表を改訂する必要があると人事院が判断するに至りましたならば、これは即刻給與ベース引上げという勧告をいたすことになるであろう、こういうふうに思つております。
  29. 井上良二

    ○井上(良)委員 その給與ベース引上げを勧告する土台となります。たとえばCPSならCPSが、どれだけどうかわつて来たという、勧告するにあたつての一つの基準というものがあなたの方にございますか、それからひとつ御説明願いたい。
  30. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 人事院が勧告いたします際には、先ほど御指摘になりましたように、民間給與と、それから標準生計費と申しまするか、最低生計費と申しますか、そういうものによつて判断をいたすわけであります。CPSでありますとか、あるいは労働省でやつております毎月勤労統計、こういういろいろな経済的な資料がございまするが、しかしそれはわれわれがそういうことを判断いたしまする際に、副次的に用いまする統計資料でございます。あくまで判断は民間給與の実態というものを、これは人事院職種別の民間給與調査ということをやりまして、その結果に基いて判断いたす次第でございます。その調査をやることにつきましても、これはいろいろ予算の関係もございまして、二十七年度にももちろんそういうことを組んでおるわけでございます、二十七年度の予算がございまするから、二十七年度に入りましたならば、即刻こういうことができるように、現在からいろいろその調査の方法等につきまして、検討を進めておる次第でございます。なお一方におきまして、副次的資料等によつてまだまだそういう時期が早い、こういう勧告をしなければならないと判断をするには、時期が早いということになりますれば、こういうような過去の資料等を用うるということもありまするし、また労働省あたりでやつておられまする資料を使うということも考えられますので、そういうことにつきましても研究を進めております。それから標準生計費につきましては、月々計算をやつておりまして、絶えずそういう準備はいたしておる次第であります。
  31. 井上良二

    ○井上(良)委員 今御答弁によると、民間の給與水準というものが、非常に官公吏の給與をきめる大きな基礎資料になつておるようでございますが、私は民間の動向も、これは国民全体の生活の上から、一つの重要な面と考えますけれども、少くとも民間の場合は、給與が下り待遇が悪くなりますならば、それ相当、その待遇を守ろうとする武器があつて、団結権団体交渉権、罷業権等によつて、守ることができ得るのです。ところが公務員の場合はそれとは全然違うのです。そこに人事院の大きな努力が必要とされるのであつて、御存じの通り民間の給與水準がかりに下つて行く、だからこの際官公吏の給與は捨ておいていいという考え方にはならぬ。私は給與問題に対しては、専門的にあまり研究はいたしておりませんけれども、大体従来給與問題に対する一つの考え方といたしましては、政府の立て方は、一応その生活を守つてやろうという、その生活保障の線において給與が考えられておるようです。扶養手当制度でありますとか、あるいは勤務地手当制度であるとか、あるいは寒冷地帯の手当制度であるとか、今度の地域給の引上げとか、そういうようなものはみな生活を基礎にしての給與の立て方になつておる。もちろんその点もさきに申しました通り、最低生活を維持するに必要な給與というものは、これは守られなければならない。しかしそれと同時に、われわれが考えなければならぬのは、やはり公務員中において、特に有能な能力を持つた人、技術を持つた人、こういう人に対する積極的な待遇というものが考えられなければならぬじやないか。いわゆる給與ベース一本で押えてしまつて、何ら能率的なあるいは技術的に優秀な者を優遇して行く道が少しも考えられてない。そういう点をもつと私どもは積極的に給與改訂においては考えるべきじやないかつそれと同時に官吏としての一つの誇りを持ち得る待遇というものが、保障されなければいかぬと思う。御存じの通り、最近汚職事件があらゆる方面に起つております。問題は全体に官吏の待遇が悪いというところから来ているのです。官吏がいかなる権力にも屈せず、いかなる誘惑にも陥らぬだけの地位保障されるということが必要であります。その中心を貫くものは、官吏としての身分を十分国が保障してやる、国民がまたこれを守つてやるということでなければならぬ、そういう面について一体人事院としてはどうお考えになつておりますか。最近の汚職事件の発生について、一体人事院はどうお考えになつておりますか、この点をあわせて御答弁を伺いたい。
  32. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 われわれがこの給與を考えて参りまする際に、やはり国家公務員法というものが、基礎になるであろうというふうに考えます。従いましてこれは公務員だけが特別の給與を支拂われるということが好ましいという面もございます。しかしながら、これはやはり納税者たる国民が納得する線ということになつて参りますれば、最低生活を確保することはもちろんでございまするが、やはり民間の給與と一応バランスをとるということが基礎になつておるわけであります。そのときに民間のごとく零細な企業までの平均を問題にするか、あるいは比較的大規模の整然といたした事業場の給與を基礎とするか、いろいろその点考え方がございます。しかし人事院が今考えておりまする考え方は、あまり零細企業等の給與水準ということには、拘泥いたさないということで、ほぼ民間の比較的大きな事業場におきまする賃金水準を大体の目安にいたしまして、こういうものに合せて行くという努力をいたしておるわけであります。人事院が勧告いたしましても、政府の方でお取上げにならなければ、これは努力がむだになります。国会におきまして十分人事院の申し出ますることにつきまして、愼重に御検討願うと同時に、これを御採用になるように、今後特にお願い申し上げたいというふうに思うのであります。  また一方におきまして、能率等が増進するような方途を考えるべきじやないか、また有能な人、責任のある仕事をしている人には、それ相応の給與を支拂うべきであるというようなお話でありますが、われわれもまことに同感でございます。そういう問題につきましては、近くわれわれは職階制に基きまする給與準則、すなわち新しいメリツト・システムに基くところの公務員の給與制度というものを考えたいというふうに思つております。これも近く国会及び内閣の方に勧告をいたす段取りに相なろうかと思うのであります。そういうことをもしやりまするならば、最低生活は確保でき、平均的には民間の給與とあわせ、それになおかつ、たとえば非常に優秀な技術を持つて、そしてそれを現に仕事の面に現わしておられるというような人、あるいは責任ある仕事をしている人には、それ相応の待遇をして行くという基礎を確立し得るというふうに思つております。もつともこれは日本全体の給與水準の問題と関連がございまするので、あまり高くならない給與水準に置きまして、そういうメリツト・システムを確立いたしたい。しかし上下差というものができ過ぎても、また問題になろうかと思いますので、その辺はかね合いでございまするが、そういうことにつきまして、十二分に努力をいたしたい。そのことを近く国会に御勧告申し上げたい。そしてそういう制度を確立していただきたいというふうに考えておる次第であります。  また汚職事件等につきまして、これがいいことだというふうには決して思つておりません。人事院といたしましても、これはやはり公務員の服務紀律というような問題をやつて厳重にして行くということは、公務員法に規定のあるところでございます。もちろんその方針に従つてやつて行くということが、必要だろうというふうに思つております。はなはだ私はその面に関しまする限り担当をいたしておりませんので、ここで十分なお答えが申し上げられませんが、なおこの問題はやはり御指摘のように、給與水準がよくなるということが、これは一番の根本でございますから、その方面につきまして十二分に今後努力して参りたいと思います。
  33. 井上良二

    ○井上(良)委員 ぜひひとつ能率給といいますか、有能な官吏を養成し、守つて行くという立場から、そういうふうに一つの新しい制度をつくり上げてもらいたいということと、それからいま一つ、それに関連をしまして、さきに局長からもお話がございました地域給の引上げに伴つて、また地域制度が実施されました結果から、教員の配置の問題に非常な支障を来しておるわけであります。御存じの通り優秀な教員がほとんど山村といいますか、あるいは交通不便な町村には就職をきらうという実情は、これは事実として起つておるのでありまして、御存じの通り、国民教育として義務教育が課せられておる今日、一方には非常に優秀な教員が待遇その他の関係で集まるが、一方はほとんど優秀な教員は長く勤めてもらうわけには行かないという実情が起つておるのであります。これを一体あなた方はどう直そうといたしますか。これは教育上重大な問題になつて来ておりますが、この点に対するお考えを伺いたい。
  34. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 御指摘のように教員の問題は、非常に重大な問題だというふうに、われわれは認識いたしております。従いまして地域給の面におきまして、この交流等を阻害しておるという点につきましては、今後給與べース勧告の際に、相当程度そういう障害を除去するような方途を講じたいというふうに考えております。なおもう一つ、この問題に関連いたしまして、ごく僻地に勤務されておりまする小学校教員に、何らかの待遇があつていいのではなかろうかという問題があろうかと思います。小学校教員の大部分は、国家公務員でございませんから、直接われわれの方の所管ではございませんが、しかしながらやはり僻地勤務いたしまする国家公務員というものはおるわけでございまして、そういう人々につきましては、ごくかけ離れた僻地に対しては僻地手当というものを現在もやつております。この制度は現在片手落ちになつておりますので、相当全体的に広げまして、このバランスをとりたい。なおその僻地手当の支給割合等につきましても、できるだけ近い機会にこの割合は上げて行きたい。そういうことをわれわれがやりますならば、府県等におきましても、大体これに準じてお取扱いになるのではないか、こういう面からも僻地における教員の優遇問題が解決されやしないか。こういうふうに思います。なお先ほど申しました職階制に基きます給與準則教員の俸給表というものを勧告する用意を持つております。この教員の場合におきましては、永年同じ職務に従事されますわけでありますから、途中でやめられぬでもよろしいように、ずつと長らく教育に専心されることができまするような俸給表をつくりたいということで、目下研究を相当進めまして、事務的にはほとんど結論に近い状態にまで相なつております。
  35. 井上良二

    ○井上(良)委員 特別に教員に対して新しい給與制といいますか、そういうものを人事院でも考えておるということで、まことにけつこうと存じますが、御存じの通り裁判所職員その他には特別給が支給されております。教員はああいうように他の公務員とは全然立場が違いますから、特別にこれはお考えを願いたいということを、つけ加えて申し上げておきたいと思います。  なお最後に一点伺つておきたいのは、本委員会理事会でも問題になつたそうですが、今回の地域給の引上げによりまして、いろいろな差別が起つた地域がたくさんございます。これらのことは、いずれ人事院の方といたしましては、大蔵省の給與局その他とも十分打合せをされまして、近く新しく再引上げといいますか、いわゆる引上げを再び勧告するという調査をされて、いつごろこれは国会及び政府に再勧告をされる準備を進められておりますか、それを一応伺つてみたい。
  36. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 先ほど申しましたように、次回の給與べース勧告の際におきましては、相当程度平均をとるということをやりたいというふうに思つております。なお今回の級地の指定によりまして、若干問題になる地域の官署等につきましては、これは級地引上げと同時に、官署指定をいたしたいというふうに思つておる次第であります。ただいま御指摘の点につきましては、今後慎重に検討さしていただきたいというふうに思います。
  37. 井之口政雄

    ○井之口委員 人事院の方から局長さんがお見えでありますが、局長さんから責任のある御返事がいただけるでしようか、総裁でなくても……。
  38. 田中伊三次

    ○田中(伊)委員長代理 局長さんは政府委員となつておりますから、政府代表して責任のある答弁をする立場にあります。
  39. 井之口政雄

    ○井之口委員 けつこうでございます。質問の途中でどうもその返事はできないということになつて来ると、いくら私が申し上げても何の役にも立ちませんので、一応この点をお聞きしたわけであります。  さて去る二月の四日に官公庁労働者代表が、浅井人事院総裁に面会したということをわれわれ承つております。局長さん、それを御存じでございましようか。
  40. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 私は総裁に官公庁組合代表が会つたという事実を、一々は承知しておらないのでございます。まあどういうことになりまするかお話を伺つてみませんと、はつきりした御返事は申し上げかねると思います。
  41. 井之口政雄

    ○井之口委員 少くとも何百万という官公庁の労働者代表して、そういう方が総裁に面会されるんですから、これは日本の政治の上にとつても非常に重大な問題である。そういうものをやはり局長さんが知らなかつたということになると、または十分には今思い出せないというふうなことになりますと、相当この面会を軽視しているということになるのでありまするが、さような軽視があるようであつては、これだけの多くの方々の生命、生活というものを見て行かなければならないところの人事院としては、これはなかなかわれわれ解し得ないところだと思います。なるべくそういうことのないように、そういう代表者が参りましたときに必ず十分に会つて、この人たちがいかなる要求を持つておるか、そうしないことには給與の決定というふうなことはなかなかできるものではない。  さてそのときに総裁はこういう返事をされたそうであります。CPIによる生計費の上昇率は、五月と十一月では変化がない、こういうことを返事されたそうでありますが、人事院はやはりこういう全般的な建前になつているのでございましようか、どうでございましようか。
  42. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 総裁がそういうふうな答弁をされたであろうということは私はわかります。それはしかし統計資料に基いて総裁が言われたのでありまして、見解とか何とかいう問題ではなくて、事実指数についてそれを指摘されたものである、こういうふうに承知いたしております。
  43. 井之口政雄

    ○井之口委員 統計と申しまするものは科学的にできているものだと思うのです。事実をあるがままに反映するところに統計があると思う。もしその統計が五月と十一月では生計費の上昇率に何らの変化がないというふうな統計の結果だということでありますと、われわれが日常経験している事実にこれは即しないということになるのでありますが、こういうふうに事実に即しない統計を、人事院においてはおつくりになるのでございましようか、どうでございましようか。
  44. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 CPS並びにそれに基いてつくりますCPIという統計は、総理府統計局において作成いたしております公式のものでございまして、それをわれわれは使つておるだけでございます。
  45. 井之口政雄

    ○井之口委員 それがもし誤謬であつても、これはうのみにされるのでございますか。人事院に対しては積極的なるところの勧告を政府にしてくれ、こういうので労働者の方々は非常に大きな信頼を持つている、親心で何とかわれわれの苦しい生活を、少しでもよくしてくれるような勧告をしてくれるであろう、日々ガス代は上る、米代は上る、いろいろなものはどんどん上つて来る、そういう場合の苦しい生活を訴えるところはない。これは人事院にでも代表の方々が行つて、そうしていろいろなお話を総裁にしているわけなんです。その総裁が一方の現実に即しないところの統計のみを無批判に受入れるということになりましたならば、これはどんなもんでございましようか。私は統計基準ももつと不合理なら不合理、実際に即しないものなら即しない、こういうことを決定して、そうして正しい基準の上に立つて、人事院においては給與のべースの決定に対してもこれは算定されるべきものじやなかろうかと思いますが、どうでございましようか。
  46. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 私は先ほども井上委員の御質問に対してお答え申し上げたのでありまするが、人事院におきまして給與べースの引上げ勧告をいたしまする際には、人事院が行いまする職種別民間給與調査というものと、人事院が計算いたします標準生計費、この二つを基礎資料にいたしまして、俸給表というものを作成いたすのであります。従いましてCPIそのものを使うのではございません。総裁がかりにCPIというものが五月と十一月が同じだということを指摘したといたしましても、それはその統計の説明をいたしただけでありまして、それを使つて人事院が当然こうするというわけでありませんから、その限度において御了解願いたい。
  47. 井之口政雄

    ○井之口委員 なるほどさようでございますか。非常にけつこうであります。それでは五月と十一月との間に実質上公務員の生活の上において、生計費というものの変動があつたということは、これはお認めになるのでございますか。
  48. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 個々の具体的な事例をとらえましては、なかなか一般的な判断はできにくいように思うのであります。一般の物価動向というものを見て参りますると、昨年の上半期におきましては、相当程度消費財が上昇いたしたのであります。しかしながら昨年の下半期におきましては、ほぼ横ばい状態をとつているということは各種の統計資料に現われている。変動はもちろんございますが、しかし大体のところを見ますると、まあ横ばいをしているということは、何もCPIだけではございません。各種の統計資料からそういうことがわかるのであります。そういたしましてわれわれが考えまする際に、やはり手取りの金額というものを考えなければならないという事実がございます。昨年の八月におきまして減税措置並びに免税点の引上げということがございまして、われわれの標準生計費を元のままの税制で計算してみますると、それはある程度のこの間に上昇はございましたが、しかしながらその免税点の引上げ並びに減税措置によりまして、手取りにおきましてはまだまだわれわれが現在公務員法第二十八條に基きまして、人事院が勧告するという段階には達していないのではなかろうか。こういうふうに考えておる次第であります。
  49. 井之口政雄

    ○井之口委員 縦ばいにしろ、横ばいにしろ、とにかく物価が上昇しているという事実は、動かすべからざるものであるというふうに、今おつしやつたようでございますが、それならばただその上昇はあつたが、まだ勧告するの時期に達していない。一方において税金の引下げというものがあつたために、幾分生計がゆたかになつた、こういうふうなお話でありますが、それは物価のそうした総体的な上昇が、完全に税金の引下げによつて相殺されたと、こういうお考えでありましようか。もしそうでありましたならば、今私は計算資料を持つておりませんから、人事院において何かそうしたことを明確に、これだけの給料に対して物価がこれだけ上つた。しかしながら給與の点においては勤労所得税が少くなつているから、こうして相殺されてひとつもそこに現われなかつた、またはごく微量なものしか現われなかつたと、こうした明瞭な立証ができるのでありましようか。
  50. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 これはそこから先は推算になりまして、なかなか話がむずかしい。ことにこれは見る人によりまして異なろうかと思います。しかし昨年の十月ごろにおきまして、当時引上げになつておりまする各種の生活に影響のありまするものの値上りと、減税措置とは大体見合う。これは人事院の見解ではございません。私の記憶では大蔵省の税金関係の方でそういう御見解の発表があつたように私記憶いたしております。人事院といたしましては、従いまして先ほど私が申しましたように、大まかなことを申し上げておるのであります。これは勧告をいたす必要があるという時期になりますれば、勧告をいたすことに相なろうかと思います。
  51. 井之口政雄

    ○井之口委員 大まかなところでけつこうでございますから、大体の算定の基礎になるようなものを、いずれ機会を持ちまして説明をいただきたい。今すぐどうせいというようなことは申し上げない。  次に浅井総裁はこういうことを言われたそうであります。二十七年度予算案に軍事費が多く食い込んでいるために、政府に勧告しても見込みがない、それだから給與引上げの勧告はどうも出すわけには行かないのだ、こういうことを総裁が言われたそうでございますが、これは御承知でございましようか。
  52. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 私は総裁の言動につきまして、一々報告を受けておるというようなわけではございませんので、その件につきましてはよく存じておりません。
  53. 井之口政雄

    ○井之口委員 それから人事院代表して、今あなたはこういうことはお考えになりませんでしようか、どうでございましようか。あなたは人事院総裁じやないのですから、あなたがおつしやつたとは申し上げませんが、こういう考えを特つておいでになりませんか。
  54. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 人事院は給與ベースの勧告をいたします際は、国家公務員法の二十八條に基いていたすのでございます。
  55. 井之口政雄

    ○井之口委員 それでは三十七年度の予算が非常に軍事費に多く食われているために、給與べースの引上げは勧告してもむだなんじやないか、こういう結論になるんでしようかどうでしようか。
  56. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 われわれは予算の関係者でありませんので、予算のことはよく知らないのでございます。ただ人事院国家公務員の給與水準というものはかくあるべきである、こういう勧告をいたすのであります。そこから先の判断は、むしろ国会でなさるべき問題であろうというふうに考えるのでございます。
  57. 井之口政雄

    ○井之口委員 そういたしますと、予算の方はわからないのだから、かくあるべしという自信のもとに政府に対して勧告をする、非常にけつこうでございます。それでなければいかぬ。予算がたくさんの軍事費に食われているから、給與の引上げを要求したつてむだなこつちやというふうに、予算をすでに頭からわくできめられて、そうして国民に耐乏生活、奴隷のような生活を強制するというのは「間違いである。それで浅井人事院総裁がそういうことを言われたとすれば、これはとんでもないことである。しかし今局長さんはそういうものじやなくて確固たる自信のもとに給與べースはかくあるべしという、その生活の基礎を基盤として算定して、政府にこれだけのものを勧告をすべしというふうな方針を立てられるということでありますから、非常にけつこうであります。しかし一歩翻つて考えてみまして、二十七年度の予算はおわかりにならぬ。しかし官庁として、当然政府予算の中からこれは出て来るものでありますから、全然これに対して無知であつて、何もおれは知らぬのだというふうなことは、これは通らぬと思いますがどんなものでございましよう。
  58. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 国民の常識としての、新聞紙上等に出ます予算の状況はもちろん存じております。しかしながら責任をもつて予算のことは申し上げられないということを申し上げたのであります。人事院が勧告をいたします際には、国家公務員法二十八條に従いましていたす、こういうわけでございます。
  59. 井之口政雄

    ○井之口委員 なるべくあなたの財政に対する常識的な判断をお聞きしたいのでありますが、委員長もお急ぎのようでございますから、それは抜きにいたしまして、次に先ほどおつしやいましたが、公務員として生活が安定するだけは給與しなければならぬというふうな原則の上に立つておるというふうなお答えでございましたが、これは最低賃金制度の主張であつて、当然最低賃金というものを設定してやらぬと、政府の一般的な重なる平均的な賃金のべース・アツプというふうなものでは、なかなか一般労働者の人たちの生活の確保は不可能と思いますが、その最低賃金は、今どれくらいに算定し、そうして今日の状態においては、どれくらいが適当とお考えになつていらつしやるか、そういうものに対して政府最低賃金制度の実施並びに今やられているような、いろいろな方法に対しての改正意見というようなものをお持ちでございましようか。
  60. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 公務員の給與体系におきましては、最低賃金というものは現在現われておりません。しかしながら俸給表をきめて参ります際に、年齢満十八才の成年單身者の標準生計費を算定いたしまして給與をきめて参るわけでございますから、おおむねそれ以上の方は、それぞれそれより高い給與を受けられておることに相なるのであります。現在給與法の俸給表にきめてある数字は、国会でおきめになつたのであります。
  61. 井之口政雄

    ○井之口委員 最低賃金を決定して、そうして能率に従つてその上にいろいろな率をもつて上つて行く、かつ老後あるいは病気した場合には、いろいろな社会施設によつて、その生活を保障するというのが原則であつて、そうしてただいまの御意見でも、それは承認しておられるように聞えるのでありますが、ただそれを表現するのに、最低賃金の確立というふうに表現されないで、これを標準的な人間の平均的な生活水準というふうに、今表現されたと思いますが、それをもつと親切に、もつと徹底的に、今日諸国において行われているような制度を頭に置いて、そういう方向に次第に法制の意見なんかも持つて行くような意思はないのでありますかどうでしようか。
  62. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 公務員の給與体系におきましては、満十八才の成年單身者の生計費を基準に考えておりますので、これがある意味におきましては最低賃金のごときものになろうかというふうに――これは理解のしようでございますが――なるわけでございます。そういたしまして、われわれが俸給表を改訂する必要があるというふうに判断いたしました際は、もちろんその満十八才の成年単身者の標準生計費を計算いたします。それを俸給表のある号数に結び合せまして、そうして勧告する、こういうことになるわけであります。
  63. 井之口政雄

    ○井之口委員 その点は、もつと調べてまたいずれ御質問いたしますが、先ほどのお話では、教員公務員ではないけれども、教員の給與に対しても相当の考慮を拂つて、いろいろな方策を考えているんだというふうなお話でございましたが、どんなことをお考えになつていらつしやるか、大ざつぱなところでよろしゆうございます。
  64. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 教員公務員でないとは申し上げないのでございます。国家公務員たる教員は少い、こういうことを申し上げたのであります。教員につきましては、もちろん国家公務員たる教員もおるわけでございますが、そういうものと合せまして考えるということにつきまして、先ほど井上委員にお答え申し上げました通りであります。
  65. 井之口政雄

    ○井之口委員 その国家公務員である教員に対しては当然でございましようが、他の非常に広汎な部門は、そうでない教員の人が多い。それに対して先ほど言われましたのは、ちよつと抽象的であつたと思いますが、もう少し具体的にお考えを述べていただきたい。
  66. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 ただいまの段階におきましては、あの程度のことしか、まだ申し上げる自由を持つておりません。
  67. 井之口政雄

    ○井之口委員 今日行政協定が結ばれて、いろんな規定がされております。そして、占領軍が直接管理し、いろいろな武器彈薬を製造している軍需工場がたくさんあるのであります。そこの中におります労働者に対しては、何か特別の考慮をお拂いになりませんかどうか。
  68. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 そういう方々はおおむね公務員ではないのでございまして、われわれの対象となつていないように思つております。
  69. 井之口政雄

    ○井之口委員 対象となつていない学校教員に対してもお考えになつていらつしやるという、非常ないい意図を先ほどお述べになつたようでありますが、こういうところは、もう放任でございましようか。これはアメリカの支配下にあるものだから、こわくて手が出せぬというのでありますか、どうですか。
  70. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 それは人事院にお尋ねになるのは、少し見当違いではないかと思います。むしろ労働政策に関する問題でございまして、労働省がもちろんそういうことを考えておると私は考えております。
  71. 井之口政雄

    ○井之口委員 一切の行政というものは、決してパキンと割切れるものではありません。みなからみ合つております。その中間地帯というものもたくさんある。現に今教員の場合も中間地帯になるわけであります。そういう中で、人事院において、働いておる人たちの給料を中心的にお考えになり政府に対して重大な勧告もするということをやつておいでになる以上は、こうした半ば公営的な、半ば国家企業のようなものに対して、当然何らかの考慮は拂うべきだと思うのでありますが、これに対しては、自分の権限外だからというので、全然放任の形でございますか。そこにおいてむごい給料で働かされてもしようがないというお考えでございますか。
  72. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 先ほども申しましたように、この問題は労働省所管の問題でございまして、われわれの直接対象とすべき問題ではないということを申し上げたのであります。従いまして、私にそういう御質問をされますることが、少し的がはずれておりますように考えます。もちろん、そういう民間の勤労者と公務員とを全然切り離してやつておるかというと、そうではないのであります。それは労働基準法というものがございまして、その基準法の線に従いまして、労働省は各種の指導なり、監督なりをやつておるでありましよう。公務員の場合におきましても、やはり労働基準法を一つの参考といいますか、目安にいたしまして、公務の特殊性に従いまして、必要な部面をつけ加える、こういうことをやつておる次第でありまして、全然関連がないわけではございません。
  73. 田中伊三次

    ○田中(伊)委員長代理 井之口君に申し上げますが、今の御質問はたいへん大事な点でもあろうと思いますから、労働省と特別調達庁を適当な時期に呼びまして、あらためてお聞きを願うことにいたします。きようはよろしゆうございますか。
  74. 井之口政雄

    ○井之口委員 それでけつこうであります。  最後にも一つ、きのう出されました地域給の問題であります。先ほど東京近在においても物価が上昇したので、大分上げなければならないところが出たというお答えでありましたが、同じ地域で非常に違うところがあるのであります。たとえば府中刑務所は五級地になつております。ところが府中郵便局や電報局や農林省のいろいろな事務所は三級地になつておる。同じ地域で物価とかいろいろな方面から、基準をきめられるといたしますならば、こういうふうなちぐはぐになつているものは、どうなさろうというお考えでございますか。
  75. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 三級地ではないのであります。今回四級地に勧告いたした次第であります。しかしながら、人事院が所管いたしまする前から地域給の問題はございまして、府中にありまする特定の官署など、その当時におきましてすでにそういう既得権を持つておつた一、二の官署は、自然高い官署指定に相なつておることは事実でございます。従いまして、今御指摘の点につきましては、ほかの官署等につきましても、必要のあるものにつきましては、やはりこれと同様な率で官署指定をする必要があるのではないかということで、目下研究中であります。
  76. 井之口政雄

    ○井之口委員 それでは府中の電報局、郵便局、農林省のいろんな事務所の五級になる日も間近いだろうと思います。  次に兵庫県の方をちよつと見ますと、昭和二十六年三月三十一日、鳴尾村は西宮市合併されまして、西宮市並みに五級地に上つておる。これは了解できるのですが、同じ西宮市の中でありながら、一方には五級地、一方には三級地というところがある。私は西宮市はそう百里も二百里も離れたさしわたしのある都市とは思えないのでありますが、どうしてこんなに違うのでありましようか。
  77. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 西宮市は非常に地域が広いのでございます。それで新しく都市合併された山手の部分で、ほかの地域とのバランス上、上げない方がよろしいというところは、やはり上げておりません。
  78. 井之口政雄

    ○井之口委員 同じ西宮市内でありながら、どうして山の上と平いところとでは物や生活が違うのか、われわれちよつと理解することができません。甲陽園の上つ側、あの辺が山手になるくらいですが、そういうところでもやはり下までおりて買物をするわけで、物価においては変動はないものと思うのですが、どうしてこういう不合理をいつまでも存続するのであろうか。もし真に目的とされておる賃金の是正ということをお考えになるならば、むしろこういうところは一緒にして、同じ五級地にすべきものではなかろうか。今度伊丹も五級地に入りましたし芦屋も五級地に入りました。伊丹のごときはこの間までは芦屋、西宮、尼崎と同じ地区にありながら、自分の地はこんなに低いのはどういうわけかと、ここの学校の先生方が始終言つておられたところです。今度五級地になつたのですからそれはいいのですが、同じ西宮市内でありながら、そういうものが残ることは非常に不合理だと思います。なお洲本なんかも三級地ではどうも納得できない。こういうところは尼崎や西宮などと同じように都会地なんですが、姫路市洲本市が三級地になつておる。こうしたところは何か政治上の意図を持つてこうされるのでありますか。もし人事院が言われるところの基準通りにやられているものとすれば、当然こういうところはみな五級地になつて来なければならぬと思いますがどうですか。
  79. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 今洲本市姫路市の例が出たのでございますが、われわれがやりますときには、やはりCPSとか、県から出ておりまする県内の順位表に従いましてやるわけであります。そのやり方に何ら狂いはないと存じます。
  80. 井之口政雄

    ○井之口委員 そうしますと、CPSなるものは、これは実に化けもののようなもので、どうも実際に適合しない基準になつているように考えられるのでありますが、そういうことも、これから化けものの統計によらないで、現実の事情によられるように願いたいと考えます。これをもつて私の質問を終ります。
  81. 田中伊三次

    ○田中(伊)委員長代理 今井君。
  82. 今井耕

    ○今井委員 時間が大分来ておりますので、簡単に一、二の問題についてお伺いしたいと思います。地域給の問題は、全国の市町村の勤労者から非常な疑惑を持たれておる問題であることは、御承知の通りであります。これを議するところのわれわれ議員、特に人事委員としては、非常に重大な責任がある、そういうことを痛感するのであります。従つてこの問題はよほど慎重に審議されなければならないと私は考えております。過日人事院が勧告されましたときに、その説明に、今回の地域給の問題については、その後CPSの変化及びこれと他町村との均衡、それから府県よりの資料というものを勘案してつくつた、こういうような御説明がありました。それからまた政府法律案の提案の理由の説明によりますと、人事院においてはその後の物価、生計費等の地域差の推移にかんがみて、調査研究を行つた結果、勧告したという文句がつけられております。そこでこの今回の地域給のないところが一級地となり、あるいは一級地の引上げ、及び今日までついておるこういうものについては、根本的に全体をよくにらみ合せて再検討をしなければならぬ、こう考えるのでありますが、それについてはわれわれが相当研究するだけの資料が提供されなければならぬ。ただこれだけの町村をこう上げるのだということだけで、われわれは納得することはできない。またわれわれ人事委員が納得しましても、他の国会議員諸君は絶対納得できぬと思います。またなぜこういうふうになつたかというその根拠を、われわれは知らなければならぬ。従いまして、いろいろこの地域給について勧告されましたその基本となるべきところの資料は、当然提供されなければならぬと思うのでありますが、こういう点につきまして、いかようにお考えでありますか、お伺いしたいと思います。     〔田中(伊)委員長代理退席、藤枝委員長代理着席〕
  83. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 われわれが地域給をきめるに際しまして用いました資料は、もちろんCPSというものを使つております。それから県から好意的に出されました資料を使つておるわけであります。しかしながらこれは人事院が県に対して何ら命令権を持つておるわけではありませんので、そういう好意的な資料をわれわれが使用しておりますものを、ここへ人事院として提出することは、これはできがたいことであるというように思います。なおこの問題をやりまする際に、国会とされましても、各方面に国政調査にお出かけになつたわけであります。そういう結果につきましては、大体におきましてわれわれその御調査の結果を承つておるので、こういうものももちろん参考にいたしております。また各地から陳情等もございましたが、こういうものにつきましても十二分に検討いたしております。国会に陳情、請願等がありましたものにつきましても、人事院に御選付願いまして、これを検討いたして、そういう検討の結果、考慮すべきものはいたすということをいたしたのであります。この陳情、請願のなかつた地域につきましても、特にそういうことに偏するというようなことがあつてももちろん重大なことでございますから、全体的に見まして、そういうことのないように十分注意して、特に必要な場合には人事院が直接出向きまして、調査した地域もある次第でございます。
  84. 今井耕

    ○今井委員 人事院がいろいろ調査せられた材料を、全部国会に資料として提供することができぬ部面があるということもよくわかつております。しかし提供できる資料ももちろんありますたとえばCPSが変化したと言うが、どう変化したか、そんなものは当然提供できます。それができる範囲において提供するということは、これは当然である。それから国会でもいろいろ調査したこともわかつております。しかしそれは全国のあらゆる府県を調査したことになつておりません。またその調査の結果が適正かどうかもわからぬ。また請願、陳情等もしているところもあるけれども、必要なところでしておらぬところもある。またしておつて、これは何と言うてもやらなければならぬというところが、抜けたところもたくさんある。現に常識的に考えても、どうしてもつけなければしようがない。従つてそこの町村からその町村自体の経費によつて、どうしても常識で考えて見ておられぬから、つけておる。そういうところでもこれは直つておりはせぬ。私は例をあげれば何ぼでもありますが、そういうものがたくさんあるのです。従つてわれわれでもたとえば帰りまして、問われたときに、説明をする材料を持たない、それはどこの府県でもあると思う。われわれ国会議員仲間は、ほかの県からもみんな来ております。従つてこれは相当納得されることでないと、われわれ国会議員責任においてそれがきまつたということになれば、責任はみなわれわれがかぶるのです。府県のいろいろな調査が参つておりますけれども、県においても、人事院が勧告して、そして国会できめてくださつたということで、全部こつちに責任が来る。人事院においても、これは国会できめてもらつたのだということで、われわれに責任が来る。そういうことを考えるときに、われわれはほんとうに重大な責任を感ぜざるを得ない。そういうことを考えると、ただ單にこれこれでこうやつた。そんなことでは、われわれ国会議員責任上困るのです。それはあなた方からお考えくださつたつてわかることだと思う。またそんな責任を感じないような国会議員ならば問題にならぬ。従つてあらゆる資料を提供して、そして納得のできるようなものにするということが必要であると思う。人事院科学的に研究するというけれども、何が科学的か、科学的といつても、材料が何もないのだ。一体ふだん何をしておいでになるか、私は疑わざるを得ない。そんな抽象的な答弁だけで、何で納得できますか。そんなことで納得するのは、ボスかやみ取引でなければ納得できない。この点についてどういうようなお考えを持つておるか、これを私はもう一ぺん伺います。
  85. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 提出し得る資料につきましては、後ほど提出いたします。またいろいろ御質問があれば、お答えを申し上げたいと思います。
  86. 今井耕

    ○今井委員 もう一つ指摘したいことは、人事院の方の資料として、都道府県庁あたりのいろいろ内申等も相当重要視せられたということを、内部の方にも聞いておる。ところが府県によりましても、府県の県庁職員のことばかり考えて、その職員の転任とかそういう場合を考えて、地方事務所のあるところをうまく均衡をとるように上げて行く。こういうことがたさんある。従つて今回ふえたところでも、そのふえたことができたために、その周囲に非常に不平のところがたくさんできる。これは人事院がほかを見ないで、ただ県あたりのそういう内申ということに盲従されておる点が、非常に多い。だから人事院というものは、そういうことにとらわれないで、ほんとうに神様のような気持になつて、広く正しく見る。こういうことでなければならぬ。それができておりません。これは私は実に遺憾だと思う。いかなる制度にも左右されてもいかぬし、いかなる人たちの便宜に供されてもいけない。ところがそういうことになつておらぬ。これは非常に遺憾でありまして、そういう点について今までどういうような調査をせられたか。その点も一つお伺いしておきたいと思います。
  87. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 御指摘のように、府県によりまして自分の地方事務所のありまするところを、特に重視されておるという向きがないでもございません。しかしまた、こういう問題はそう軽視もできないことではなかろうか。従いまして、あまりおかしなアンバランス、いくら地方事務所がありましても、それが生活事情等から見ましておかしいというような場合に、その意見に盲従しておるということはございません。また府県からは何回も意見をとつておりまするから、その変化等もよく見たつもりでございます。また府県によりまして、必ずしも適切な資料でないというふうにわれわれ判断いたしました際には、別の資料でこれを補うということをいたしております。
  88. 今井耕

    ○今井委員 本日は根本的なこの問題だけにしまして、なおまた資料が出ましてから伺います。
  89. 平川篤雄

    ○平川委員 先ほどの井上君の問題につきまして、ちよつと関連質問をしたいと思います。井上君の質問に対して、近く教員の別表ができるというお話、まだ詳しいことはきまつておらないようでありますが、聞くところによりますと、最近高等学校大学、小、中学校のそれぞれの給與の、早く言えば三本建と申しますか、給與法を三本建につくろうという考え方がございまして、これはいろいろ教員組合の方からも、大分国会に陳情に来ておる。人事院の方にもそういうような意見が反映しておるかもしれませんが、私はそういうような点がまだとてもきまらぬと思つておつたのに、ただいまの局長のお話では、そろそろ結論に近づいておるというので、ちよつと気にかかりますので、質問するわけであります。  大体職種別に学校をお割りになる。こういうふうに種類をおわけになるつもりか。現在のような一本建の給與表というものをおつくりになる考えであるか。その辺がもしきまつておるようでしたら、お聞かせを願いたい。
  90. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 先ほど私が申し上げましたのは、事務当局といたしまして、今までにおいて相当検討をいたしたということを申し上げたのであります。教員の場合におきましては、職種というようなことを考えまする際にも、また教諭の中が何段階もあるというようなことは考えられないのでありまして、教諭というものは一本で行くというようなことに相なろうと思います。また校長というようなものも、一本で行くというようなことになろう。従いまして、一つの教諭の中を何段階に区別するというようなことは、とても考えられないことではないか。すなわち職階制と申しましても、教員のような場合にこれを適用いたします際には、相当一般の行政簡素化あたりの場合と、よほど考えを違えまして考えなければならぬ問題ではなかろうかというふうに存じております。また教員の場合におきましても、職域によりましていろいろ違うという結果的事実はあるかもしれませんが、やはり学歴と経験年数というものは、考えて行きまする際に、やはり基本的な問題になるのではないかというふうに考えております。
  91. 平川篤雄

    ○平川委員 今のことで、よくわかりませんから重ねて念を押してお伺いしますが、結局お話によると教諭あるいは教授、そういうものによつては違いがあるという意味でありますか。別個の、何と申しますか給與表というものが立てられる、そういうふうに了解をしてもよろしいのですか。
  92. 滝本忠男

    ○滝本政府委員 今の御質問の趣旨はわれわれが考えております根本問題ではない。ただ表現の問題ではないかというようにちよつと考えられる。われわれはまだそこまで結論に到達しておりませんが、教員の俸給というものを考えます際には、やはり今申します学歴、経験年数というようなことで考えるのが適当ではないか、また初任給あたりを考えます際にも、学歴によりまいて相等差等があるということは当然であろうというふうに思うのであります。従いまして教授というのは大学だけだろうと思う。大学教員のあり方というものと、それ以下の高、中、小におけるあり方とは違いますので、大学等におきましては研究職に近いような性格を持つておる。従いまして俸給の体系が、大学の方は違つて来るのはやむを得ないというふうに思う。その以後におきましては学校でわけて考えるというようなことは、これは表現の問題だけである。そこまでわれわれの結論が到達しておるわけではございません。根本的なことを申し上げますならば、教諭というものが途中で何かわくがあつて、昇進ができないというようなことはすべきではなかろう。従つてそういうものを一つの職給と申しますか、そういうふうに非常に年数の長いものを、一つの職給というように考えるのが適当ではなかろうかということと、重ねて申し上げますが、この教員の俸給の立て方の基礎は、これは学歴であり経験年数であり、結局におきましては、それを職歴の差等平均給において表わすことになるかもしれません。
  93. 平川篤雄

    ○平川委員 大体わかりました。この問題は大事な問題なので、二三御決定になる参考にしていただきたいと思うのであります。一つは教育基本法であつたか、学校教育法であつたか、ちよつと記憶いたしませんが、その中で、教員に対して研修の義務というものを課しておる。これは法律的にそういう義務を與えておるのでありますが、私はこれの給與化ということを考えるのが適当であろうと思う。私自分のことを申して妙なことでありますが、十二、三年教員生活をやりました間において、幼稚園から大学の先生まで各種あらゆることをやつております。その仕事の実態というものが、大体私はわかつております。何か世間では高等学校大学の先生方は特別むずかしいことのように言つておりますが、自分自身の自覚から考えて、ひとつも苦労の点に違いがない。幼稚園に行けば教育技術の面で苦労をいたします。それから大学の学生を扱えば自分の知識の点で苦悶をいたします。従つてこれはそれぞれのむずかしさがあるのであつて、給與の上にそれを表わす場合には、やはりそのような精神的な苦痛度を取上げるということは間違いであると私は思う。やはり時間数でありますとか、あるいは場合によつたなら政治的な考慮さえある場合には給與の点では考えてもらわなければならぬ。それはむしろ逆に申せば、ただいま小学校中学校教員というものは待遇が低くて、高等学校以上であつたならば――娘を持つ親は、高等学校の先生ならやるが、小、中学校の先生ならやらない、こういうようなことがだんだん今反映して参りまして、国立大学の教職員の、いわゆる需給の状況を見ましても、ほとんど小学校に行き手がない。そこで文部省ではここにジユニアー・コースの養成機関をつくつて、応急的にそれに補充しようというような姑息なことを考えておるらしい。問題はそういうことで解決しない。むしろ地位を上げるというような政治的な考慮を考えなければならぬのであつて、仕事自身に決して上下はない。私は今の局長の言われるような学歴と経験年数というものを主体にして考えて行かれるということについては、これはもうそれでどうしてもやつていただきたいと思います。決して学校種別で考えていただいてはいけない。ただ先ほど申しました研修の給與化と申しますか、それは考えていただいて、大学の先生には特別な研究費用を一般に見てやるというようなことになりましたら、けつこうなんではないかというふうに考えます。地方教員なんかは、例の超過勤務手当などというものも、年に平均二百円くらいしかもらつていない。これなんかも研修の面から救つて行くということができると思いますので、ひとつさような方向に御考慮をお願いしたいと思います。
  94. 藤枝泉介

    ○藤枝委員長代理 本日はこの程度でとどめ、次会は来る三日午前十時より開会いたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後一時十一分散会