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1952-05-29 第13回国会 衆議院 本会議 47号 公式Web版

  1. 昭和二十七年五月二十九日(木曜日)  議事日程 第四十六号     午後一時開議  第一 長期信用銀行法案(内閣提出)  第二 水産資源保護法の一部を改正する法律案鈴木善幸君提出)  第三 農業災害補償法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第四 農業災害補償法臨時特例法案(内閣提出)  第五 農業共済基金法案(内閣提出)  第六 会社更生法案(第十回国会内閣提出、参議院送付)  第七 破産法及び和議法の一部を改正する法律案(第十回国会内閣提出、参議院送付)  第八 経済審議庁設置法案(内閣提出)  第九 農林省設置法等の一部を改正する法律案(内閣提出)  第十 通商産業省設置法案(内閣提出)  第十一 国家行政組織法の一部を改正する法律案参議院提出)  第十二 国家行政組織法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第十三 行政機関職員定員法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第十四 自治庁設置法案(内閣提出)  第十五 自治庁設置法の施行に伴う関係法律の整理に関する法律案(内閣提出)  第十六 保安庁法案(内閣提出)  第十七 海上公安局法案(内閣提出)  第十八 経済安定本部設置法の廃止及びこれに伴う関係法令の整理等に関する法律案(内閣提出)  第十九 法務府設置法等の一部を改正する法律案(内閣提出)  第二十 大蔵省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第二十一 大蔵省設置法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案(内閣提出)  第二十二 工業技術庁設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第二十三 通商産業省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案(内閣提出)  第二十四 運輸省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第二十五 建設省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第二十六 総理府設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第二十七 法制局設置法案(内閣提出)  第二十八 国家公務員法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第二十九 調達庁設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第三十 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第三十一 資源調査会設置法案(内閣提出)  第三十二 文部省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第三十三 厚生省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第三十四 郵政省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第三十五 郵政省設置法の一部改正に伴う関係法令の整理に関する法律案(内閣提出)  第三十六 労働省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第三十七 地方制度調査会設置法案(内閣提出) ●本日の会議に付した事件  日本放送協会経営委員会委員任命につき同意の件  日程第一 長期信用銀行法案(内閣提出)  日程第二 水産資源保護法の一部を改正する法律案鈴木善幸君提出)  日程第三 農業災害補償法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第四 農業災害補償法臨時特例法案(内閣提出)  日程第五 農業共済基金法案(内閣提出)  日程第六 会社更正法案(第十回国会内閣提出、参議院送付)  日程第七 破産法又び和議法の一部を改正する法律案(第十回国会内閣提出、参議院送付)  日程第八 経済審議庁設置法案(内閣提出)  日程第十 通商産業省設置法案(内閣提出)  日程第十一 国家行政組織法の一部を改正する法律案参議院提出)  日程第十二 国家行政組織法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第十三 行政機関職員定員法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第十四 自治庁設置法案(内閣提出)  日程第十五 自治庁設置法の施行に伴う関係法律の整理に関する法律案(内閣提出)  日程第十六 保安庁法案(内閣提出)  日程第十七 海上公安局法案(内閣提出)  日程第十八 経済安定本部設置法の廃止及びこれに伴う関係法令の整理等に関する法律案(内閣提出)  日程第十九 法務府設置法等の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第二十 大蔵省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第二十一 大蔵省設置法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案(内閣提出)  日程第二十二 工業技術庁設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第二十三 通商産業省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案(内閣提出)  日程第二十四 運輸省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第二十五 建設省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第二十六 総理府設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第二十七 法制局設置法案(内閣提出)  日程第二十八 国家公務員法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第二十九 調達庁設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第三十 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第三十一 資源調査会設置法案(内閣提出)  日程第三十二 文部省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第三十三 厚生省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第三十四 郵政省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第三十五 郵政省設置法の一部改正に伴う関係法令の整理に関する法律案(内閣提出)  日程第三十六 労働省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第三十七 地方制度調査会設置法案(内閣提出)  放送法の一部を改正する法律案(高塩三郎君外五十三名提出)     午後二時八分開議
  2. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) これより会議を開きます。      ――――◇―――――
  3. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 内閣から、日本放送協会経営委員会委員に神野金之助君、則内ウラ君、遠藤後一君を任命するため本院の同得を得たいとの申出がありました。右申出の通り同意するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  4. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 起立多数。よつて同意するに決しました。      ――――◇―――――
  5. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 日程第一、信期信用銀行法案を議題といたします。委員長の報告を求めます。大蔵委員会理事小山長規君。     〔小山長規君登壇〕
  6. 小山長規

    ○小山長規君 ただいま議題となりました長期信用銀行法案について、大蔵委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。  わが国現下の経済事情にかんがみまして、長期金融の円滑を期することの緊要であることについては議論の余地のないところでありますが、制度の上でも、銀行業務上、短期を主とするものと長期を主とするものの両分野に分化することによつて金融制度の整備をはかる必要があるのであります。この法律案は、この目的を達するため、新たなる制度として長期信用銀行なる制度を確立しようとするものでありまして、その内容は大要次の通りであります。  まず第一に、本長期信用銀行は民営であり、株式会社組織であります。しかして、資本金の最低額は五億円と定めますとともに、その業務は設備資金または長期運転資金に関する貸出しを主とし、なお不動産担保の長期金融のほか、有価証券の応募、引受けその他の業務を認めました反面、預金の受入れ、短期資金に関する貸出しの制限を行う等、その業務上の特色を明確にし、機能の発揮に遺憾のないようにいたしておるのであります。  第二に、資金源といたしましては、債券発行について特例を認め、資本金及び準備金の合計金額の二十倍までを限度として所要資金の確保をはかることといたしております。  第三に、本法の施行に伴い、銀行等の債券発行に関する法律を廃止することといたしております。従つて、日本興業銀行、勧業銀行、北海道拓殖銀行等は債券発行ができなくなりましてこれらの銀行は長期信用銀行になるか、普通銀行として残るかを決定しなければなりませんので、制度切りかえの円滑をはかり、かつ新長期信用銀行の育成をはかる等のため所要の規定を設けているのであります。  最後に、新制度実施のため、準備に多少の時日を要しますので、この法律の施行は、公布後一年以内において適当な時期に政令で定めることといたしております。  本案につきましては、去る三月三十一日政府当局より提案理由の説明を聽取して以来、十数回にわたり質疑を行い、その間四月二十五日には通商産業委員会と連合審査を行い、また五月二十三日には特に参考人の意見を聽取する等、愼重審議を遂げましたが、質疑応答の詳細に関しましては速記録に讓ることといたします。  次いで、去る二十六日質疑を打切りましたところ、共産党を除く各派共同の修正案が提出されました。  修正案の内容を申し上げますと、この法律案の附則において、農林中央金庫法の一部を改正して、同金庫の債券発行限度を拡大しているのでありますが、この農林中央金庫法の改正に伴いまして、同金庫の業務につきましてもこの際拡張することが適当と考えられますので、同金庫が新たに付属団体の債務保証及び国、公共団体または銀行等金融機関の業務の一部代理を行うことができることといたそうとするものであります。  次いで、修正案及び修正部分を除く原案を一括して討論に入りましたところ、宮幡靖君は自由党を代表して賛成の旨述べられました。続いて採決の結果、本案は起立多数をもつて修正議決いたされました。  以上御報告申し上げます。(拍手)
  7. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 採決いたします。本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長の報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  8. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 起立多数。よつて本案は委員長報告の通り決しました。      ――――◇―――――
  9. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 日程第二、水産資源保護法の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。水産委員長川村善八郎君。     〔川村善八郎君登壇〕
  10. 川村善八郎

    ○川村善八郎君 ただいま議題になりました水産資源保護法の一部を改正する法律案につきまして、その概要と、水産委員会における審議の経過及び結果を簡單に御報告申し上げます。  まず本案の概要を御説明いたします。本案の内容はしごく簡單でありまして、昨年十二月制定されました水産資源保護法の附則の改正であります。水産資源保護法におきましては、水産動植物の保護培養を積極的にはかり、わが国漁業の国際的信用を回復し、漁業の発展に寄與せんとする観点から、漁業法等関係法律を整理して、その規定を本法に移して規定する措置等がとられたのであります。その場合、特に漁業法第六十五條、漁業調整に関する命令の規定の整理に際し、その経過措置に不備の点がありましたので、来る六月水産資源保護法が施行される前にこの改正をいたさんとする次第であります。すなわち、漁業法第六十五條に基いて定められている現行の農林省会及び都道府県規則は、水産資源の保護に関する部分については、水産資源保護法の施行とともに失効することになりますので、かかる不都合を改めて、現行の省令及び規則の効力をそのまま継続するように措置を講ずる次第であります。  本案は、五月二十七日水産委員会に付託され、ただちに委員会を開いて審議を進めたのであります。このたびの改正は、同じ内容の省令あるいは規則を改めて制定がえする手数を省くものでありまして、中央・地方を通じて莫大な時間と経費の節約になることであつて、適切にして当然の措置でありますので、委員会においては別に質疑もなく、討論を省略して採決いたしましたところ、全会一致をもつて可決すべきものと決定いたした次第であります。  以上御報告申し上げます。
  11. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。      ――――◇―――――
  13. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 日程第三、農業災害補償法の一部を改正する法律案、日程第四、農業災害補償法臨時特例法案、日程第五、農業共済基金法案、右三案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。農林委員会理事平野三郎君。     〔平野三郎君登壇〕
  14. 平野三郎

    ○平野三郎君 ただいま議題と相なりました、内閣提出、農業災害補償法の一部を改正する法律案、農業災害補償法臨時特例法案並びに農業共済基金法案の三法案につきまして、農林委員会における審議の経過並びに結果の大要を御報告いたします。  御承知のごとく、現行の農業災害補償制度は、昭和二十二年十二月、農村の民主化並びに農業の近代化促進の一環として実施せられ、爾来四年有半の歳月を経過いたし、この間、不慮の天災地変あるいは早害、冷害または病虫害等により多大の災害をこうむつた農家の損失を補填し、もつて戰後におけるわが国農業の経営の安定と農業生産力の発展とに至大の貢献をいたし、今や農林行政遂行上欠くことのできない牢固たる地位を占むるに至つたのであります。しかしながら、わが国は自然の災害をこうむること特に著しい上に、農業の経営規模もまた零細でありまして、農家の資本力はすこぶる劣弱でありますから、本制度の運営を一段と円滑にいたし、所期の目的を十分に果しますためには、なお幾多の改善を要する点がございます。政府におきましても、かかる実情にかんがみまして、現在急速に改善を必要とする共済団体運営の円滑化の促進、現行の一筆單位引受け方式を農家單位の引受けに改めて、農家單位に補償する農作物共済制度を試験的に実施すること、並びに農業共済組合連合会の基金設定によつて共済金の支拂いを促進する等の諸点について解決をはかる目的をもちまして、ここに右三法案を提出いたしたのであります。  右三法案のうち、農業災害補償法の一部を改正する法律案は三月二十五日、また農業災害補償法臨時特例法案は三月二十八日、さらに農業共済基金法案は四月八日にそれぞれ本農林委員会に付託と相なり、次いで四月十六日、政府よりこれら三法案の提案理由の説明を聽取いたしました後、これを一括して審査を行うことといたし、去る五月二十二日まで数回にわたり政府委員との間に質疑応答を行い、または懇談的に率直な意見の交換を行う等、本制度に対し、あらゆる角度から検討を加え、さらに五月十五日には公聽会を開会して、東京大学助教授大内力氏外十氏から参考意見を聽取いたしました。なおまた、五月十五日、農業災害補償制度に関する小委員会を本農林委員会内に設置しまして、三法案とは一応切り離し、本制度に対する根本的検討をも行うことといたし、引続き研究を重ねている次第であります。  三法案に対する質疑は二十二日をもつて終局いたしたのでありますが、二十七日、農業災害補償法の一部を改正する法律案に対する自由党千賀康治君外十五名の修正案及び改進党、社会党第八控室、同第二十三控室の三派共同の修正案とが提出され、千賀委員及び社会党井上委員よりそれぞれ趣旨弁明がありました。  修正案の要旨を申し上げますと、自由党の修正案は、農業共済団体の業務または会計の状況につき常例検査を行うこと及び賦課金の賦課について命令で基準を設けることを内容とする二項目を追加したものであります。また野党三派の共同修正案は、現行の通常災害に対する国の負担部分を増額して農民の掛金の軽減をはかるために、通常掛金部分の二分の一縦割を行うこと、建物共済につき、農業協同組合、同連合会の建物は農業災害補償法上の任意共済の対象から除外すること、その他の二点は自由党の修正案とまつたく同一であります。  次いで討論に移しましたるところ、自由党を代表して千賀委員は、自由党修正案のごとく修正して農業災害補償法一部改正案に賛成、他の臨時特例法案及び基金法案にも賛成の意を述べられました。改進党吉川委員は、野党三派側の修正案のごとく修正して農業災害補償法一部改正案に賛成、臨時特例法案には賛成、基金法案は、趣旨には賛成であるが、原案のごとく農民負担を増加し、かつ特殊法人を設置するごとき方式には反対であるとの意見を述べられました。共産党竹村委員は、三法案に対し全面的に反対の意見を述べられました。  以上もつて討論を終り、採決に入りましたが、農業災害補償法改正法案に対する自由党修正案及び野党三派共同修正案中共通部分は多数をもつて可決せられ、野党側の他の修正部分は否決せられ、その他の原案は多数をもつて可決されました。従いまして、農業災害補償法の一部を改正する法律案は、自由党の修正案及び野党三派修正案中の共通部分のごとく修正すべきものと決しました。次いで、農業災害補償法臨時特例法案及び農業共済基金法案はいずれも多数をもつて原案のごとく可決すべきものと決しました。  なお、農業災害補償法の一部を改正する法律案及び農業共済基金法案に関し、自由党千賀委員から、それぞれ附帯決議を付したいとの動議を提出されました。  農業災害補償法の一部を改正する法律案に対する附帯決議は、低被害地域にあつては、農家並びに町村共済組合が防災について非常な努力と犠牲を拂つているのであるから、これらの努力と犠牲に報い、防災を奨励する見地から、国庫において相当額の防災奨励金を準備し、低被害農家並びに町村共済組合にこれを交付するよう早急に措置すること。二、今春の霜害にかんがみて、蚕繭共済については、早急に蚕期別再保險を実施するに必要な措置を講ずること。以上の二点であります。  次に農業共済基金法案に対する附帯決議は農家経済の窮迫している現状に照し、農業共済基金に対する政府出資額を将来増額するよう努力すること。というのであります。  これを採決いたしましたるところ、多数をもつてこの附帯決議を両案に付することを決した次第でございます。以上をもつて報告を終ります。(拍手)
  15. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 三案中、農業災害補償法の一部を改正する法律案に対しましては、井上良二君外七名から成規により修正案が提出されております。この際修正案の趣旨弁明を許します。吉川久衛君。     〔吉川久衛君登壇〕
  16. 吉川久衛

    ○吉川久衛君 私は、ただいま議題となつております農業災害補償法の一部を改正する法律案に対し、共産党を除く野党各派を代表して、その修正案の提案理由の趣旨弁明をいたします。  修正案文はお手元に配付いたしてありますので、その朗読を省きます。修正の第一点は、原案によると、通常共済掛金が全額農家負担となつているのでありますが、被害率と掛金との関係を合理化し、農業負担の軽減をはかる目的をもつて、通常共済掛金についても、異常共済掛金と同様、その二分の一を国庫負担としたのであります。これによつて、従来掛金が共済金受取りに比較して高過ぎた地方では、掛金負担が大幅に引下げられることになるのであります。  次に、原案第七十九條の改正規定を修正し、共済団体の業務、会計検査を年一回の定例検査制度としたのでありますが、原案によつて規定されている随意検査をあわせて行うことによつて検査の完璧を期することにいたしたのであります。  修正の第三点は、第八十七條の改正規定を修正し、共済組合の賦課する事務賦課金は、別に定める命令によつて認可、監督等の措置をとり、従来しばしば問題とされて来たところの賦課金問題を解決することにしたのであります。  第四に、農業協同組合及び同連合会の所有する建物についての共済を、農業共済組合の行う共済の対象から除外し、農業協同組合が自家保険の措置をとり得ることにしたのであります。  以上が修正の大綱であります。そもそも日本は早くより災害の国と呼ばれて来たのであるが、ことに戰後の統計の示すところによれば、台風の襲来しげく、降雨も著しく増量し、戰時戰後の過伐、濫伐の上に、この自然の猛威により、災害は特に激甚を加えつつあります。公共事業費の貧弱なる計上によつては災害復旧の徹底は期せられず、また旱天の連続によつて容易に旱害現象に脅かされ、收奪農業によつて地方は減退し、低米価政策の結果は農民の生産意欲を減退せしめ、自給肥料生産の意欲を欠いた農民は、安易な金肥にたよらんとして病虫害を発生せしめ、ともに災害の原因をつくつているのであります。家畜の衛生行政の不徹底が家畜の伝染病を助長しているという、嘆かわしい事態を発見するのであります。  戰時中の、そして戰後の最も顯著な現象の一つに災害があげられると思うのであるが、ことに零細農民経済はほとんど無防備のままにさらされているのであつて、国の政策や、われわれ国民の注意力の結論が、大規模な、あるいは小規模な災害現象の事実によく現われております。われわれの社会的頭脳は、災害未然防除にまで行かねばならぬことを必至としていながら、善後措置の奔命に疲れているという状態であります。ここに、農業災害共済制度というよりは、補償制度として本制度が誕生したゆえんがあります。この事業の成長発展こそ、日本農業維持向上、食糧確保の要訣であるのであります。しかるに、現行制度に対する農民の関心はきわめて薄く、むしろ批判の声さえあげられていることは、去る十三日の公聽会の公述に明らかにされたところであります。  問題の第一点は、掛金の高いということであり、賦課金の重課による農民負担の増高である。本制度の趣旨が徹底を欠くことも、指導監督の不十分と相まつて、幾多改善の余地を残しているのであります。農業共済組合が強制共済を在来の使命として生れた趣旨は、前述のような日本農業の特殊性にかんがみ、農作物、蚕繭、家畜の共済に万全を期さねばならないというところにあるのであります。いたずらに間口を広めることをやめて、本来の使命に專念し、余力をもつて任意共済の事業をもあわせ行うことが本事業発展のために望ましきことと申さねばならないのであります。従つて、農業協同組合及び同連合会の所属する建物については農業協同組合の自家保險の措置をとるべきと考えるのであります。  農村における経済の中心は農協である。農協の発達は、農村経済の発展でなくてはならない。今や農協は再建整備の要が唱えられている現状であり、しかも主食の統制撤廃後における農協の状態を思うとき、今にしてその自立態勢確立の條件を與えることは、必要と考えるのである。しかしながら、同時にまた農業団体の対立の原因となるおそれあるものをこの際除去しなければ、農民にとつては迷惑しごくのことであるのであります。  以上のような理由によつて、農災法一部改正に関する法律案の修正案の提出となつたのでありますが、自由党千賀康治君外十五名からなる修正案は、私どもの修正案中の、予算のあまり伴わないもの二、三点を取上げたものであつて、ことに第十二條の掛金率の公正化のごときは、わずか十億内外の財政支出によつて相当な成果をあげ得ることを知りながらも、二十七年度予算が決定しているからという理由でその改正に手を染めないということは、本事業に対して熱意を欠いていると非難されても弁明の余地がないのであります。(拍手)最後に、ただいままで申し述べたように、わが国農業の実情の要請するものは、共済制度というよりは補償制度であつて、現在のごとく農家の負担が大きく、負担の割合に支拂われる共済金額は少く、しかも災害をこうむつた場合において共済金の支拂いが遅れて来るという実情が改善されない限り、本事業に対する農民の関心が持たれないのは当然であります。そこで、この欠点を補うために共済基金制度を創設せんとするものである。基金制度そのものは、むしろ適切なものと認めるにやぶさかではないのであるが、現在の金詰まりの農村の実情と、都道府県の共済連合会の赤字二十八億円を思うとき、政府と同額の十五億の出資を農家に負担せしめることは残酷といわなければならないと思います。本資金は赤字補填のために使用されるものではなく、共済金支拂いの円滑をはかるための資金にすぎないのであり、政府の損失となる性質のものではないのである。従つて、全額政府が出資するのが当然であります。政府原案によれば、基金制度の運用のために特殊法人を設ける計画になつているが、農業関係に限らず、中央にこの種の機関を設け、むだな費用を中間で費消することは、国民の耐えられないところであります。(拍手)これらの予想される弊害を未然に防ぎ、しかも所期の目的を達成するためには、私どもの提出いたしました全額政府出資による特別会計の設定が必要であります。本事業を拡充し、その使命を達成せしめることは、農家経済を安定し、農業生産力を増強して、国民経済に及ぼす影響は実に大なるものありと信ずるのであります。  もしそれ、政府並びに與党にして現行農業災害補償制度の弊害除去の根本に触れず、農民の要望と農村の実情とを無視したる原案第十二條や、共済基金法案のごとき措置を強行せんとするならば、真に遺憾とする次第であるが、以上の趣旨に共鳴され、本修正案に御賛同いただくと同時に、農業共済基金法案を葬つて、農業共済事業資金融通法案を御支持いただけるならば、国家のため、まことに感激を覚えるものであります。(拍手)
  17. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 討論の通告があります。順次これを許します。井上良二君。     〔井上良二君登壇〕
  18. 井上良二

    ○井上良二君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となりました三法案のうち、農業災害補償法臨時特例法案に対し、強い希望を付して賛成するとともに、農業災害補償法の一部を改正する法律案に対し、野党各派から共同提出いたしました修正案に賛成し、同法の政府原案並びに農業共済基金法案に反対するものであります。  農業災害補償法に基く農業共済保険制度が実施されましてここに四年、本制度の実施の跡を顧みますと、本制度が、わが国農業の特殊性と、天候自然に左右される農作物を保険の対象としている関係から、幾多の欠陷が指摘され、かつ本法運用の拙劣さと相まつて、本制度の根本的な改正が各方面から強く要望されるに至つたことは、まことに当然と思うのであります。しかるに、政府並びにその與党が、本制度の確立に必要な基本的な対策について何ら積極的な措置を講ずることなく、單なる部分的改正で一時を糊塗せんとしていることは、はなはだ遺憾にたえません。わが党は、野党各派とともに、農業災害補償法の一部改正案に対し修正案を提出し、共済掛金負担区分の合理化と農家負担の軽減をはかり、他方、農業共済組合の業務監督の強化と事務賦課金賦課の適正化に努め、さらに農業協同組合の所有する建物の自己保險制度を認めるとともに、農業災害臨時特例法については、本法による試験実施の結果が将来の農業災害補償制度の運営の上に重大な影響を與えることになるので、試験の対象とするモデル組合の選定にあたつては政府は愼重なる措置をとられるよう要望し、次に農業共済基金法案については、基金制度を設ける必要は認めるも、本法案による三十億の基金のうち、その半額を――現在二十八億という多額の赤字を背負つてる各府県の農業共済連合会に、年間三億ずつ、五箇年間合計十五億円を割当て、農民に出資させんとするがごとき政府案は、断じて承認できないのであります。  以上の三案に対し、かくのごとく賛否を明らかにする理由は、現在きわめて不安な現下の国際情勢の中にあつて、日本が完全に独立するためには、何をおいても国民食糧の自給態勢を急速に確立する必要があり、そのために樹立さるべき総合的農業政策の一環として、この農業災害補償制度こそ、ますます重要視されねばならないと信じるからであります。  現在、わが国の農村の現状は、農地改革によつて農家の独立経営が一応実現し、農民解放の條件がどうにか整つたごとく見えるのでありますが、その経営規模はますます零細化し、二、三男問題や潜在失業者を抱え、人口的な圧迫の中に呻吟しているばかりか、婦女子の人身売買も年々増加の一途をたどりつつあり、農業生産の確保と経営の確立が急を告げているとき、政府がことごとくこれと逆行する政策をとつていることは、全農民の断じて承服するところではありません。  たとえば、現に国内主要食糧が年間二千万石も不足しているのに、政府は食糧増産のために何ら積極的な熱意を示さず、依然として外国依存の食糧政策を継続し、毎年多額のドル資金をこれに支出しながら、国内産麦は統制を撤廃し、一部巨大資本への奉仕に汲々としているではないか。また有畜農家の創設には二十四億の国家資金を投下しながら、かんじんの導入家畜と飼料の対策を講ぜず、その上、外国バターの大量輸入によつて、わが国酪農業を不当に圧して、どこに有畜農家創設による農業生産力の向上と農家経営の安定があると考えるか。他方、農産物の価格は安く押えながら、農業生産に必要な電力、肥料等の値上りについて何らの対策もとらず、肥料価格が値下りを始めるや、これを防止するため、三十数億の資金を融通して価格維持をはからんとするがごとき政府の政策には、断固として反対するものであります。(拍手)  わが国農業の大部分は、経済的に自立できない零細経営下に置かれている事実と、農業災害等、農民自身の力でどうすることもできない自然の暴威によつて、農民唯一の生活給源たる農作物が被害を受けた場合、農家の生活は根底から破壞され、食糧の再生産意欲を失わせる結果となることを思いますとき、農災保險を農民相互の共済保險として運営することに非常な困難が横たわつていることを率直に認めねばなりません。そこで、わが党は、天災等による農業災害については、農村社会保障の見地から、また食糧の増産と確保をはかる立場から、全額国庫負担によつてその損害を補償するの道を開くよう強く主張するのでありますが、ただ現下のわが国財政の現状から、農災に対する全額国庫負担の理想に近づけるために、農民の負担を少しでも軽減する必要を認め、われわれは修正案に賛成するものであります。  最後に一言申し上げておきたいのは、今や日本が独立の第一歩を踏み出すにあたり、平和日本再建のための経済自立の中心が食糧自給態勢の確立にあることを政府並びに與党は再認識し、今こそ農業生産力の拡大のために農民生活の安定が何よりも急務であることを考え、農災法の一部改正案に対する修正案に賛成し、農業共済基金法案には反対されんことを切望いたしまして、私の討論を終ります。(拍手)
  19. 岩本信行

    副議長(岩本信行君) 竹村奈良一君。     〔竹村奈良一君登壇〕
  20. 竹村奈良一

    ○竹村奈良一君 私は、日本共産党を代表いたしまして、ただいま上程されました三法案の修正部分を除く原案並びに修正案に対しまして反対するものであります。  まず第一に農業災害補償法の一部を改正する法律案でありますが、ここでまず問題になるのは、共済制度が強制加入であることから、農家が負担しなければならない掛金の点であります。全国津々浦々の農民が、共済掛金の高いことは税金に次ぐものだといつてたれ一人反対しない者はないのであります。先日の公聽会の席上でも、山形県の一農民は、現在の農家で、農協で借りなければ暮して行けない單作地帯で、三町歩つくつて一万円の捨金では、相互扶助といえども、これはいやだという感じがあるのは無理はないと思います。と言つておりますが。  それでは、何ゆえこれほど掛金は高いのでありましようか。日本農業の災害は毎年々々増大しておりますが、特に戰後は、資材や耕地が荒廃していることも原因して、天災は年中行事になつております。キテイとか、ルースとか、アメリカ女性の名前で呼ばれる大あらしを初めとして、大小幾多のあらしに見舞われておりますが、昔なら大事に至らなかつたと思われる小さな風にも、最近は実に莫大な災害を受けております。それ以外に、病虫害によるものも年々増加する一方であります。  これらの災害を、現政府は天災だからしかたがないことだと言つているのでありますが、人類の進歩とは、天災を人知によつて征服するところにあるのでありまして、最近の新聞に報ぜられております、樺太と大陸とを陸続きにするようなきわめて大規模なものは、社会主義国でこそ初めてできるのでありますが、まあ一応このことは別といたしましても、徳川時代には、利根川の水流をとりかえたり、芦の湖の水を靜岡方面に引いた箱根用水のような大事業が人力によつて行われているのであります、病虫害にいたしましても、防除施設を完備さえすれば天災ではなくなるのでありますし、水稲の秋落ちも土壌改良等によつて防ぐことができるのであります。堤防決壞などの災害にしても、今の政府のような中途半端なものではなく、根本的な改修なり、治山治水の土木工事によつて、その何割かが防げることは確実であります。  ところが、こういう根本対策を放任して、災害をあとから追いかけまわし、農民の責任でないものを、農民同士が助け合うのだといつて、国はわずかに超異常災害だけを負担して、残りは農民に強制しているのであります。根本対策がないところから、災害は増大する一方で、農民はますます負担に耐えられなくなり、今までも、すでに各府県連合会は全国で二十八億の不足金を出し、これを埋め合わせる見込みは全然立てられないありさまであります。  次に農業災害補償法臨時特例法案でありますが、これはひどい悪法であります。今までは、耕地一筆ごとに三割以上の被害があつた場合には、その一筆ごとに対して補償したのでありますが、この特例法は、農家一戸当りが全收穫の二割以上災害を受けなければ補償しないという、文字通りの改悪案であります。今かりに、ここに一町歩耕作している農家があり、基準收量が反当二石五斗として、一町歩二十五石のうち、従来ならば一反一筆として八斗の減收があれば補償されたのでありますが、特例法によれば、全收量二十五石の二割、つまり五石以上の城收がなければ農家は保險金がもらえないのであります。これでは、保險金をもらう農家の数は著しく減少し、保險金の支拂額は三分の一以下に減るでありましよう。さなきだに災害に対して自分の力ではその復旧ができないところまで追い詰められた農民をますます困窮化させ、一度災害に見舞われるなれば土地が担保にとられ、それでまあ一、二年は持ちこたえるといたしましても、もう一度災害をこうむれば再起不能となり、土地を手放して小作人に転落するのは必至であります。もちろん、これは一部農家に対して試験的にやるのだと言つておりますが、根本的な考え方からして、国家の負担を少くしよう、うまく行けば一文も出すまいと常日ごろ念願している政府でありますから、この試験制度によつて味をしめれば、わが意を得たりとばかりに全農家に対して適用することは、火を見るよりも明らかであります。  第三に基金法でありますが、従来、保険金の安拂いは災害を受けてから半年以上も遅れるありさまで、農民は常に不満に思つておりました。この遅れる原因は、農林中央金庫の貸出しの遅延のためだとはいわれておりますが、農林中央金庫は、もはや農民のための金融機関から政府の金融機関の一環となり下つて、信用の薄い農家に貸し出すことは躊躇し、逆に農村から吸收した資金から国債、地方債、社債等有価証券に百六十億円もの投資を行つていることで明らかであります。  この基金法によれば、三十億の資金でまた一つの金融裝置をつくり、農林中金の貸出しを減らすとともに、保險金の支拂い遅延を防ごうとしているのでありますが、三十億のうち十五億を政府が出資し、残り十五億は農民に出させるのであります。支拂い遅延による不満を押さえるのが目的でありますが、あにはからんや、疲弊し切つた農民にまたまた十五億の負担をかけることは、かえつてますます農民の不満を助長するでありましようし、第一、農民はこの負担に耐えられるはずがありません。まして、従来でもすでに二十八億からの不足金を持つている連合会は、今後も年々起る災害からまたまた不足金を生じ、農民側から十五億を拂い込むなどは、とうていできるものではないのであります。しかも、別に掛金も従来通り拂い込んだその上に、この自分の基金から支拂いを受けるという、二重の負担を農民は背負わされるのであります。かくして、やむを得ず政府の分担金だけで基金十五億をつくつたとしても、今までの実績から見て、これではまず二年もすればけし飛んでしまう、焼け石に水のようなものであります。  以上三法案を、全体を通じて見て参りますと、これはまことに矛盾に満ちたものであります。  すなわち、一方では、補償法の一部改正の中で、食管特別会計による負担を一般会計による負担に改める、つまり消費者の直接負担を一般の財政負担に改めるようになつておりますが、これは今までに食管特別会計が引受けたことは一度もないもので、それを本改正案に入れることによつて、あたかも国家負担に改正したかのように裝いながら、他方では、特例法を同時に提出して、補償の対象を一筆單位から農家單位に切りかえて、保險金の支拂いを三分の一以下に節約し、保險金をもらえる農家の範囲を著しく狭め、その上に、基金法によつて政府が十五億を出すとはいえ、残りの十五億は農民にまたまた押しつけるのであります。保險金をもらえる農家を少くして保險金を節約し、農家の負担の方は逆に多くする。三法案の内容を一口で言えば、こういうことになります。改進党、社会党の提出した修正案は、十二條を改正することによつて、多少農民の負担部分を少くしておりますが、この程度のものでは、農民の要求にこたえるには縁遠いものであります。  それでは、この制度に対して農民が真に望んでいるものは何でありましようか。それは、まず災害をできるだけ少くするような、あらゆる施設をすべての国の負担でただちに実行することと、あらゆる農業政策の最も基本である土地問題の解決であります。すなわち、水利を含む一切の土地を真に農民のためになるように解放することであります。かくして、零細経営による、農業近代化に対するところの種々の障害を取除くことによつて、受けなくも済んだであろう災害を、農民みずからの手によつて追放することであります。
  21. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 竹村君に申し上げます。申合せの時間が参りましたから簡潔に願います。
  22. 竹村奈良一

    ○竹村奈良一君(続) また農家が農業生産によつて生産と生活をますます発展させて行けるような、拡大再生産を保障する農産物価格をきめない限り、災害による損失の補償と復旧の責任はすべて政府が負うべきである。すなわち、すべての災害補償は全額国庫負担とすることを要しているのであります。この農民の、しごく当然な要求を政府がまじめに受入れようとしないのは、いくら口でうまいことを言つても、本質的に農民の味方ではないからである。すなわち、農民が要求する災害対策や農産物価格は、政府の根本政策が再軍備と戰争を、それもアメリカの利益を後生大事に守るためのことを至上目的としているから実現できないのであります。農民の利益、ひいては日本人の要求を完全に取上げて、その実現のために奮闘するものこそ日本の政府であります。これを実行できない政府は、もはや日本の政府ではないといわざるを得ないのであります。(拍手)  ところで、吉田政府は、逆に国民の要望を押えつけるために、破防法、労働三法やゼネスト禁止法をもつて臨んでおりますが、世界の歴史は、国民に対する権力による彈圧が、滅び行く支配階級の断末魔のあがきにほかならないことを証明しておるのであります。近きは、蒋介石がアメリカ製の武器にたよつて自国の人民を虐殺し続けて来たが、今や哀れにも台湾の一地方政権に転落し、中国の主権は人民の手に移つておるのであります。徳川幕府三百年の歴史も、安政の大獄による彈圧によつて、かえつてみずからの命をとどめ、明治革命の一大国民運動を阻止することはできなかつたのであります。
  23. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 竹村君に申し上げます。時間が参りました。
  24. 竹村奈良一

    ○竹村奈良一君(続) 吉田政府もまた、今まさにその轍を踏み、断末魔のあがきに突入しておるのであります。今や日本国民は、決然として日本民族独立の愛国運動に立ち上り、亡国政府打倒愛国運動、民族解放、国民政府樹立の一大国民運動は全国津々浦々にほうはいとして広がりつつあり、政府のどのような断圧をもつてしても、この愛国運動は、吉田政府をして先輩蒋介石の道をたどらしめるでありましよう。日本を植民地に陥れ、得々としている者には、この民族解放の大きな愛国運動の波動は聞きとれません。この運動は、必ず自分たちの政府をみずからの手によつてつくり上げずにはおかないでありましよう。  今提案されているこの法律案は、今の日本農業発展のためには、まことにみじめな、何の価値もない法律案であります。こんな空証文を発行しても、働く農民は見向きもしないでありましよう。われわれは、こういう法案に対しまして断固反対するものであります。(拍手)
  25. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) これにて討論は終局いたしました。  これより日程第三、農業災害補償法の一部を改正する法律案につき採決いたします。まず本案に対する井上良二君外七名提出の修正案につき採決いたします。井上良二君外七名提出の修正案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  26. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 起立少数。よつて修正案は否決されました。  次に本案の委員長報告にかかる修正に賛成の諸君の起立を求めます     〔賛成者起立〕
  27. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 起立多数。よつて委員長の報告にかかる修正は可決されました。(拍手)  次に委員長の報告にかかる修正部分を除いた原案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  28. 岩本信行

    副議長(岩本信行君) 起立多数。よつて修正部分を除いた原案は可決されました。(拍手)  次に日程第四につき採決いたします。本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  29. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 起立多数。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)  次に日程第五につき採決いたします。本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  30. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 起立多数。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)      ――――◇―――――
  31. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 日程第六、会社更生法案、日程第七、破産法及び和議法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。法務委員押谷富三君。     〔押谷富三君登壇〕
  32. 押谷富三

    ○押谷富三君 ただいま議題となりました会社更生法案及び破産法及び和議法の一部を改正する法律案の両案につきまして、提案の要旨及び法務委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。  御承知のように、会社更生法案は、第十二回国会中の昨年十一月九日、当委員会におきまして、施行期日を昭和二十七年七月一日と修正して議決され、破産法及び和議法の一部を改正する法律案も、これと同日に、当委員会において原案通り可決されたものでありまして、両案は翌十日衆議院を通過し、参議院に送付されたのであります。参議院におきましては、爾来継続審議せられまして、今国会において両案それぞれ修正議決の上、衆議院に送付せられた次第であります。  会社更生法案の目的といたしますところは、株式会社の経営する事業が破綻に瀕し、債務弁済上窮境に陷つたとき、一定の手続を経て、裁判所の監督のもとに、会社自身はもちろん、債権者、株主、従業員らがおのおの立場で相協力して、事業を解体させずに更生せしめようとするものでありまして、いわゆる生かしてとる主義の内容を持つた法律であります  今回参議院におきまして修正されましたおもなる点を申し上げますと、第一、更生手続開始の申立てのできる債権者を資本の十分の一以上に当る債権を有する者のみに限定をいたしまして、原案の百万円以上の債権を有する者を削除いたしたのであります。これによつて債権者の申立権が濫用されることを防止するとともに、株主の場合との均衡を保とうとしたわけであります。  第二、原案で「債務が二千万円以下の場合には、管財人を選任しないことができる。」となつているのを、更生開始の決定があつた場合には、債務額のいかんにかかわらず、必ず管財人を設けることといたしました。すなわち、管財人がないときは整理委員または審査人を設けることとなり、法律関係がかえつて複雑になるおそれがありまするので、これを簡明化したのであります。  第三に、原案では、管財人は利害関係のない者のうちから選任しなければならないとあつたのでありますが、利害関係の有無を問わないことにし、また法人を管財人に選任する場合にも何らの制限をしないことと改めたのであります。これは管財人の選任をより容易にする必要があると考えられたからであります。  第四に、その他租税等の請求権については、二年以下の徴收の猶予または滞納処分の執行猶予は徴收権者の意見を聞いて定め、必ずしもその同意を要しないことと改めたのであります。また更生担保権者保護の立場から、更生計画案の可決要件として担保権者全員の同意を要するものと改めましたことなどでありまして、本法案の施行期日を昭和二十七年八月一日に改めたのを含めまして、都合十八箇所の修正がなされたわけであります。  次に破産法及び和議法の一部を改正する法律案でありますが、本改正案の最も重要な点は、破産における免責制度の採用ということであります。参議院におきまする本法案の修正点は、施行期日を昭和二十七年八月一日に改めましたことで、その他は原案通りであります。  さて、法務委員会におきましては、両法案ともに質疑を省略し、採決の結果、会社更生法案は、日本共産党を除く多数をもつて参議院送付案通り可決いたしました。また破産法及び和議法の一部を改正する法律案につきましては、全会一致をもつて参議院送付案通り可決いたした次第であります。  以上御報告申し上げました。
  33. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) まず日程第六につき採決いたします。本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  34. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 起立多数。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。  次に日程第七につき採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  35. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。      ――――◇―――――
  36. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) お諮りいたします。日程第九はこれを延期し、日程第八及び第十ないし第三十七の二十九案を一括議題とするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  37. 岩本信行

    副議長(岩本信行君) 御異議なしと認めます。  日程第八、経済審議庁設置法案、日程第十、通商産業省設置法案、日程第十一、国家行政組織法の一部を改正する法律案、日程第十二、国家行政組織法の一部を改正する法律案、日程第十三、行政機関職員定員法の一部を改正する法律案、日程第十四、自治庁設置法案、日程第十五、自治庁設置法の施行に伴う関係法律の整理に関する法律案、日程第十六、保安庁法案、日程第十七、海上公安局法案、日程第十八、経済安定本部設置法の廃止及びこれに伴う関係法令の整理等に関する法律案、日程第十九、法務府設置法等の一部を改正する法律案、日程第二十、大蔵省設置法の一部を改正する法律案、日程第二十一、大蔵省設置法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案、日程第二十二、工業技術庁設置法の一部を改正する法律案、日程第二十三、通商産業省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案、日程第二十四、運輸省設置法の一部を改正する法律案、日程第二十五、建設省設置法の一部を改正する法律案、日程第二十六、総理府設置法の一部を改正する法律案、日程第二十七、法制局設置法案、日程第二十八、国家公務員法の一部を改正する法律案、日程第二十九、調達庁設置法の一部を改正する法律案、日程第三十、行政管理庁設置法の一部を改正する法律案、日程第三十一、資源調査会設置法案、日程第三十二、文部省設置法の一部を改正する法律案、日程第三十三、厚生省設置法の一部を改正する法律案、日程第三十四、郵政省設置法の一部を改正する法律案、日程第三十五、郵政省設置法の一部改正に伴う関係法令の整理に関する法律案、日程第三十六、労働省設置法の一部を改正する法律案、日程第三十七、地方制度調査会設置法案、右二十九案を一括して議題にいたします。委員長の報告を求めます。内閣委員長八木一郎君。     〔八木一郎君登壇〕
  38. 八木一郎

    ○八木一郎君 ただいま議題となりました経済審議庁設置法案外二十八件のいわゆる機構改革諸法案につきまして、内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。詳細は会議録に譲り、ここには概要のみの報告といたします。  これら多数の法律案は、五月七日以来相次いで当委員会に付託されましたが、爾来委員会は二十日余にわたり愼重審議を重ね、昨日をもつて全法案を議了いたしました。この間、委員会はほとんど連日午前午後にわたつて熱心に政府の説明を聞き、質疑応答を重ねた次第でありますが、五月十九日には公聽会を開きまして、各分野の有識者から意見を徴しました。続いてさらに連日審議が重ねられた次第であります。  現在の行政組織のために置かれておる機関は、府と省の数において、経済安定本部を入れ、二府、十一省、一本部で、都合十四でありますが、改革案によれば、電気通信省を廃して公共企業体とし、法務府を省に改め、また経済安定本部を廃止した結果、一府十一省、すなわち合せて十二府省となるのであります。  まず、今次の機構改革の基本構想について、政府の説明並びに各法律案の内容を総合いたしまして、立法の主要な基準を一言で申せば、簡素にして能率的な、責任のはつきりした機構にしたい、そうして行政組織のために置かれる行政機関はそれぞれに、また政府は政府全体として内閣の方針に従い、まとまりのある行政権が行使できるようにいたしたいというのであります。  わが国の行政機構は、戰争中及び戰後を通じて驚くべきほど複雑厖大化し、行政組織法によれば、組織のために置かれる機関が府であり、省であり、委員会であり、庁であり、公団までが一機関としてありまするかち、都合五つの機関、すなわち府、省、委員会、庁、公団が行政権を行使する機関の形となつておる次第であります。ところが、憲法の明文には「行政権は、内閣に属する。」「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。」とあります。現内閣は、組閣以来、機構改革上について特にこの点に留意し、これを尊重、重視いたしまして、責任の明確を欠くおそれのある複雑な機関はできるだけこれを整理するか、あるいは廃止する方針を進めて参つたのであります。すなわち、今回の改革において、各種行政委員会や各省の外局たる庁は、審判的機能を主とするものを除きこれを廃止し、または公団に関する規定のごときは全部これを削除し、内閣がしつかりと責任を持つて行政権を行使しておるという責任体制の明確化をはかつたのであります。     〔副議長退席、議長着席〕 右の結果が外局廃止の断行となつたのであります。ところが、これは画一的に行われ、実体が無視されたではないかとの批判もあります。  今その実績を概括して申し上げますると、行政委員会は二十三あつたものが十、すなわち統計、全国選挙管理、公益事業、地方財政、電波管理、中央更生保護、証券取引、公認会計士、管理及び外資の十委員会はこれを廃止したのであります。このほかに統合されるものと新たに設けられるものとがありまするために、これらを差引いたしまして十四の委員会を置くこととなつているのであります。また庁は二十二あつたものが十四廃止されまして、賠償、入国管理、国税、引揚援護、資源、中小企業、海上保安、航空、経済調査、印刷、造幣及び工業技術等の十四庁は、各省の内局または附属機関にしたのであります。  御承知の通り、外局、すなわち何々委員会、何々庁と呼ばれる役所は、終戰後にわかにその数が増しておりまして、現在実におびただしい数に上つております。しかも、それは戰前の外局と異りまして、特別の権限を持つておりまして、ある程度独立的の存在であります。特にそれは委員会においてはなはだしきもののあることを見るのであります。一省としてのまとまりある行政を行うためには、ぜひともこれを内局に改めて、内閣の責任において一貫した行政権の行使をする必要がある。これが今回極力外局の整理に努めたゆえんと認めておるのであります。役人の判こを押す長の数を減らしても簡素、能率、責任の三大眼目に資することに苦心した結果であると認めました。  さらに、このたび人事院が廃止せられ、新たに国家人事委員会なる名称のもとに、総理府の外局たる地位に移されましたが、これもまた責任体制確立の見地からきわめて意義深いものがあるといわなければなりません。現在、人事院は、御承知のごとく、国家行政組織法や行政機関職員定員法の適用の範囲外にあります。従つて、一般の行政機関とはよほど違つた性格を持つておりまして、巷間往々四権分立になつたのだとまで評せられたほどでありましたが、今回の改正によりまして、他の行政機関と同様に国家行政組織法並びに行政機関職員定員法の支配下に入ることとなり、人事院総裁は国家人事委員長となり、一般行政機関と同様にしたのであります。  次に、今回新たに内閣に法制局を置くことといたしております。これは現在法務府に置かれてありまする法制意見各局を内閣に移すものでありまして、これによつて法制面よりする内閣の総合調整的機能を強化充実せんとするものであります。現在においても、法務府設置法の規定によれば、法務総裁は内閣に置くものとせられておりますが、他面、その事務所たる法務府は国家行政組織法の適用を受けておりまして、その所掌事務にも種々なるものを含んでおるのであります。今回これらを整理区分いたしまして、法制意見的事項は内閣直属の法制局に移すと同時に、一般法務行政は新設される法務省に所管させることにいたしておるのであります。  次には、行政管理庁が機構においても人員においても著しく拡大されておりますが、これは全行政機構を総合調整する機能の充実であると思われます。すなわち、現在の行政管理庁は長官官房及び管理、監察の二部からなり、職員の数もわずか五十八名にすぎませんけれども、改正案におきましては、新たに統計基準部を加え、職員の数は千三百余人を置くことになつております。増員の大部分は監察部でありまして、従来は中央機関だけでありましたものを、新たに地方機関として地方監察局を八箇所に設けようとしております。これによりまして、従来とかく監察機構が犬牙錯綜して煩雑をきわめておりましたものが、面目を改め、適切なる監察を行い得ることと思われるのであります。  元来、行政改善の実をあげるためには、機構の改革のみでは所期の目的を達し得ないことはあらためて申すまでもないのでありまして、各機関が機関本来の機能を十分に発揮し得るように運営することがむしろ何よりも肝要なのであります。その運営のぐあいを、つぶさに跡づけてこれを評価し、批判して、絶えずこれを向上改善せしめるところに、初めてその機構もその効果を現わすことができるのであります。今回の行政管理庁機構の拡充は、この意味において、総合調整上顯著なる改革であると申さなければならないと思います。  以上申し述べました以外にも、現在の地方自治庁を拡大して自治庁とし、これに地方財政委員会並びに全国選挙管理委員会を統合したこと、及び経済安定本部を廃止して新たに経済審議庁を設けたことなども、いずれも今次の行政改革において一貫した方針といわれる、行政組織と行政の機関が統合調整せられ、十分その機能が発揮できるように努めた成果であると見るべきでありましよう。  なお、従来の警察予備隊と海上保安庁の一部を統合して新たに保安庁を設けましたこと、あるいは電気通信省を廃止してこれを公共企業体とし、国際電気通信部門は分離して政府出資の特殊会社とすることのごときは、いずれも時の必要に応ずる適切の改革と申すべきでありましよう。  以上をもつて今回の行政機構改革案の主要なる事項に関し一応の説明を終りました。次に、委員会における質疑応答について簡單に申し述べたいと思います。何分委員会に付託せられました法案の数が三十の多きに達しておりますので、自然質疑応答の内容も多岐多端にわたつております。詳細はすべて会議録について御承知願うことといたしまして、ただここでは、ごく簡單に概略の説明をさせていただきます。  まず、行政機構改革の前提となるのは事務の整理であつて、事務の整理を行わないで機構の改革を行うことは事の前後を誤るものではないかとの質問がなされましたが、これに対して、政府からは、事務整理の先決問題たることは認めていたが、何分これはすこぶる多量の法令の整理にまたねばならない関係上、短日月に行うことは困難であるから、法令整理本部を設け、先般来せつかくこれが調査に着手している、その調査の完了をまつて、すみやかに整理を行う考えである旨の答弁がなされました。  次に、今回の改革案においては、予算編成を担当する部局について何ら手を触れるところがなかつたが、かくのごとくであつては、せつかくの機構改革も画龍点睛を欠くではないかという質問に対して、政府は、予算編成部局の問題はきわめて重大で、各国の制度も一様ではないが、これは諸般の制度や一般社会状態ないしその国の伝統などとも密接な関連を持つているから、この部局の構成だけを切り離して得失を判定するわけには行かぬ、またその影響するところが広汎であるから、軽々しく改革を加えることができない、いろいろな角度から十二分に検討を加えた上で愼重に結論を出す必要があるので、今回はこれを改革案の中に加えなかつたという趣旨の答弁をしました。  また、各省間にまたがる共管事項の整理統合は年来の懸案で、当然今回の改革案中の主要なる内容の一つとなるべきものと期待していたが、別段それが見当らないようだがという質問に対して、政府の答弁は、共管事項の整理は重要問題だが、事すこぶる多端にわたるので、法令整理本部において十分調査検討の上、適切妥当の整理を行いたいということでありました。  次に、真に行政を改革するには機構の改革だけでなく、運営を改善するためには、ある程度の立法措置も必要でないかという質問がなされましたが、政府はその趣旨にはまつたく同感だと答弁いたしました。  次に、今回の改革案において、外局たる庁や官房または局中の部を廃止することとしており、その結果少からぬ次長または監なるものが設けられることになつているが、これはいたずらに形式にとらわれたもので、中にはこうも実情に沿わないものも少くないようだ、たとえば中小企業庁や引揚援護庁のごときは現状のまま存置すべきであつて、これらは画一的でなく、あくまで実情に即した機構となすべきでないかとの質問に対し、政府は、今回の改革は各行政機関の権限を明らかにし、かつ内部部局の命令系統を直截簡明にして、大臣、次官、局長、課長とそれぞれ責任の所在をはつきりさせるという趣旨から外局を内局にすることにいたしたのであつて、その行政部局を軽視したり、その仕事を圧縮する意図はごうもなく、むしろ責任体制を確立することに役立たせ、これを重視し、これを伸張する考えであるというのであります。この点は、法律的に見ても、国家行政組織法の立法精神として明らかであります。ただ暫定的な経過措置として、一年また一年と期限を限つて認めて参つたものであります。原案は、本年五月三十一日限りを六月三十日まで認めて、七月一日以降は新機構に改めて参ろうということになつております。また次長や監は特に必要と認めたところにのみ設けたのであつて、すなわち官房や局中の部で廃止されるものは全部で五十四あるのに対して、次長または監が設けられましたものはわずかに十五にすぎないと答弁しました。  以上は、委員会における質疑応答の一斑であります。このほか幾多の重要な問題について熱心なる質疑応答が行われておりますが、すべては会議録に譲りますから御了承願います。  かくて、五月二十八日、上述の二十八法案、並びに同日本委員会付託となつた、参議院発議にかかる国家行政組織法の一部を改正する法律案について討論採決を行つたのでありますが、その詳細は会議録によつて御承知を願うこととし、審査の概略を申し上げますならば、まず改進党の竹山委員より、経済審議庁設置法案について、経済審議庁を経済企画庁とし、同庁の任務に予算編成方針の策定等を加え、内部部局に開発部を設ける等の修正案、並びに通商産業省設置法案については、中小企業庁を現状に復活する修正案が提出されたのでありますが、これらの修正案はいずれも多数をもつて否決の上、原案の通り可決されたのであります。  次いで、自由党の江花委員より、保安庁法案ついて長官、次長、局長等の任用に関する制限規定に対する修正案、並びに法務府設置法等の一部を改正する法律案、運輸省設置法の一部を改正する法律案、大蔵省設置法の一部を改正する法律案等の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案及び国家行政組織法の一部を改正する法律案について関係法律の改正または制定に伴う修正案が提出され、これらはいずれも多数をもつて修正案の通り修正議決されました。残余の二十二法案はいずれも多数をもつて原案の通り可決すべきものと決定いたした次第であります。  なお自由党の青木正委員より、行政機構の改革については、国会が自主的に常時調査研究の上これを立案することが最も当を得たものであるとし、これがため相当額の予算をもつて衆議院に特別機関を設け、行政機構改革に関する調査立案を行うことが適当であるとする旨の申合せをなす動議が提出され、討論採決の結果、多数をもつて右提案を可決されました。  以上御報告申し上げます。(拍手)
  39. 林讓治

    ○議長(林讓治君) 経済審議庁設置法案に対しては、西村榮一君外四名から成規により修正案が提出されております。また通商産業省設置法案に対しては、竹山祐太郎君外五名から成規に修正案が提出されております。この際順次修正案の趣旨弁明を許します。前田榮之助君。     〔前田榮之助君登壇〕
  40. 前田榮之助

    ○前田榮之助君 私は、日本社会党及び改進党を代表いたしまして、今度の行政機構改革に伴う経済審議庁設置法案に対する両党の提案になる修正案の趣旨弁明を行うものであります。  今日までの内閣委員会の審議におきまして、わが党並びに改進党の代表が再三再四申し上げました通り、今までの独立した行政機関としての経済安定本部を廃止し、総理府の外局として経済審議庁を置くということは、まつたく不合理であるというのほかはありません。日本が待望の独立の日を迎えた今日、実質的な意味において最も重要なことは、経済の自立ということであります。自由党内閣も経済自立ということを盛んに言明しているにかかわらず、経済自立のためには、将来の日本経済の動向を知り、日本経済の実態調査及び企画というまことに重大な役割を持つ経済安定本部を廃止することは、自由党内閣がいかに盲目的に自由経済を謳歌しているかということを示すものであります。  自由党が経済安定本部を廃止する理由は、ただ統制経済に必要であつた官庁はこれを廃止するという簡單な理由にすぎないものでありますが、現在資本主義、社会主義というイデオロギーの問題は別といたしまして、経済に関する重要な政策や計画の企画立案、あるいは総合調整とか、内外経済の動向を調査分析するという仕事を軽んじて、国家の経済が順調な発展を遂げないことは申すまでもありません。このことは、あの自由国であり、資本主義国家として最も偉大であると称するアメリカにおいても、厖大な予算で、国防生産法に基く経済安定局、国防動員本部を置いて実に精密な調査を行い、計画性を持つてやつているのであります。イギリスに至つては申すに及びません。生産優先順位の確定であるとか、物価と賃金、金融統制、利潤統制と民生との均衡、国民所得の算定等、いずれの面からいたしましても、経済安定本部の存在理由は増加し、その機能の拡大こそ必要であつて、廃止しなければならない理由はどこにもないのであります。現下の国際情勢並びに国内情勢は、かくのごとき総合企画庁の存在を絶対必要といたすものであります。  わが党では、特にこの問題の重要性にかんがみ、政治的考慮によつて、改進党と共同で修正案を提案いたしました。この修正案は、自由党の正義の士の同調できるものであります。以下、軍要点だけを取上げて修正案の説明をいたします。  すなわち、「経済審議庁」の名称を「経済企画庁」に改め、従つて審議の語句をすべて企画と改めることとし、第三條第一号中「政策の」の下に「企画立案及び」を加え、同條第二号の「他の行政機関の所掌に属さない総合的経済政策の企画立案」とあるのを削除し、「国の予算編成方針の策定」に改め、同條第五号の次に、次の第六号「関係各行政機関の事務の総合調整」を加えることにいたしました。次に、第七條第十一号中「貿易及び国際收支に関する基本的な政策及び計画の総合調整」の下に「並びに外国かわせ予算案の準備」を加え、第八條として調整部が加えられて、左の事務をつかさどる。「一 国の予算編成方針の策定」といたしました。第十條として開発部を置くこととし、左の二項の事務をつかさどることとした。「一 公共事業及びこれに要する資金に関する基本的な政策及び計画の企画立案並びに総合調整に関すること。」「二 国土総合開発及び国土調査に関すること。」であります。  以上が修正案の重要点であります。何とぞ各位の御賛成を希望し、趣旨弁明を終ります。(拍手)
  41. 林讓治

    ○議長(林讓治君) 高橋清治郎君。     〔高橋清治郎君登壇〕
  42. 高橋清治郎

    ○高橋清治郎君 ただいま上程に相なりました通商産業省設置法に対する修正案について、私は改進党、日本社会党及び日本社会党第二十三控室を代表して趣旨弁明を行わんとするものであります。  原案朗読は省略いたしまするが、問題は中小企業庁を縮小せんとする政府原案を、現行通り強力なるものとせんとする修正であります。(拍手)そもそも中小企業庁の設置は、久しきにわたる全国中小商工業者の要望の結集した結果に基きましてその誕生を見たものであつてそのよつて、来るところはまことに長く、かつ深いものがあるのであります。周知のごとく、終戰後における中小商工業者は、従来の中小商工業に加うるに引揚者、戰災者、さらに企業整備による転廃業者をもつて構成せられ、その深刻なる内情は、いまさらここに喋々を要しないのであります。ことに自由党政府成立以来、いたずらなる大資本、大企業の勃興を招来し、幾千万の中小商工業者の倒産を見ましたことは、世上あまりにも明々白々なる事実であります。(拍手)ことに苛酷なる徴税、不当なる素材配給、深刻なる金融難等は相互に因となり果と相なりまして、事態は昨秋以来とみに危局に瀕して参つたのであります。この情勢に直面して、全国中小企業者は、来る六月十日、中小企業総蹶起全国大会を開催し、政府に対し、生きる道を基本的人権の名において訴えんとしておるのであります。(拍手)従来、中小企業者のこの難局を救わんがために、中小企業振興対策の一環として中小企業庁が設置せられて、辛うじて微力ながら彼らのうしろだてと相なつて、これをささえ来つたのであります。ことに中小企業等協同組合法なる中小企業者の基本法典を死守し、陰に陽に彼らに更正の意欲を與え、激励して参つたこの中小企業庁を、今回突如として、しかも全国中小企業者の意思と希望とを蹂躪して縮小を断行せられんとするに至つたことは、まさに許すべからざる暴挙と申すほかはないのであります。(拍手)われわれは、常任坐臥、これら中小企業の守りの親たる中小企業庁の拡大強化を唱道し、機会あるごとに、これを補強育成すべしとの熱意に燃えて鞭撻激励して参つたのであります。今や、われわれは、全国に散財するおびただしき中小商工業者にかわつて、その声なき声を、言えざる恨みを恨みとし、ここに断固として、政府に対し、その修正を要求するものであります。(拍手)もし政府にして、この声なき声に耳をかすの愛情と雅量なくんば、いつの日か彼らの報いを受けるであろうと思うのであります。われら今日この議席に席を連ねるゆえんのものは、このおびただしき大群衆の声を率直に訴え、もつて憲政有終の美を講ずことに無上の喜びと光栄とを感ずるものでありまして、今日この日より、自由党の諸君は、中小商工業者の大群を敵として当るの覚悟を胸に深く刻むべきであろうと思うのであります。(拍手)われわれは、不幸微力ではあるが、いずれの日にか、この中小企業庁を本来の姿に帰し、さらにこれを金融、租税、素材の面において独自の政策遂行機関たらしむべく強化拡充するの用意のあることを天下に宣言し、本修正案を徹底的に推進せんとするものであります。  以上をもちまして、野党三派を代表いたしましての趣旨弁明といたすものであります。(拍手)
  43. 林讓治

    ○議長(林讓治君) これより討論に入ります。本多市郎君。     〔本多市郎君登壇〕
  44. 本多市郎

    ○本多市郎君 私は、ただいま議題となりました経済審議庁設置法案を初め行政機構改革に関する諸法律案について、自由党を代表して賛意を表したいと存じます。  行政機構改革の必要性は、歴代内閣においてこれを認めながらも、よくこれを全うし得た例がきわめてまれであることは、御承知の通りでございます。昭和二十四年、わが吉田内閣によつて断行された大規模の行政整理は、よくこれらの難事業を完遂し、わが国の政治史に特筆さるべきものであつたことは、万人の認めるところであろうと存ずるのであります。(拍手)しかしながら、当時はなお占領下にあり、必ずしも全面にわたつて徹底した合理的な解決を與えたものではなかつたことは、当時の事情のしからしめたところで、独立を機とし、これまでの行政機構に対し新たな観点から改革を行おうとするのが、今回の改革なのであります。ここにおいて、政府は、特に占領下における特殊の要求のために複雑厖大化いたしました機構を簡素化し、命令系統を直截簡明にして、責任の帰属を明確にするとともに、行政機構全体として有機的な一体的活動を強化するため、ここに国家行政組織法の改正案を初め三十余に上る行政改革諸法案を提出し、独立後の行政機構改革を断行しようといたしますことは、まことに機宜を得た処置と申さねばなりません。  今次機構改革案の内容を見まするのに、第一、簡素化の点について、まず府省において、従来の二府十一省一本部を一府十一省といたしまして約一割五分減、外局において四十五を二十五として約五割減、局及び部において、二百二十一部局を百十九部局として、これまた約五割減の大縮減を行つておるのであります。さらに、終戰後特にできた行政委員会は原則として審判的機能に限ることとし、人事院を国家人事委員会と改めて総理大臣の所轄のもとに置く等、責任態勢の明確化をはかり、また内閣に法制局を設け、行政管理庁を拡充して行政機能の総合的運営をはかるとともに、保安庁を設けて国内治安に関する機構の統一整備を行つております。  以上申し述べましたごとく、今回の機構改革は、ただに占領行政終熄による消極的な機構の整備にとどまらず、行政全般にわたり合理的かつ能率的な運営をはかろうとする積極的な意図もうかがわれるのでありまして、電気通信事業を公社または特殊会社とするがごとき、その一例と申さねばなりません。このように、今回の改革は、実質的には相当の整理縮減を敢行いたしておるのでありまして、昭和二十四年の改革に次ぐものというべく、これはいわば名を捨てて実をとつたものでありまして、現状においてまず適切なものと申すことができようかと存じます。(拍手)由来、機構改革は難事中の難事でありまして、容易ならぬ各種の障害を克服して今回の改革案を作成提出せられました政府当局の労苦に対し、潔い敬意を拂うにやぶさかでないものであります。  以上をもちまして、修正案に対し反対、委員長の報告に対する賛成意見といたします。(拍手)
  45. 林讓治

    ○議長(林讓治君) 竹山祐太郎君。     〔竹山祐太郎君登壇〕
  46. 竹山祐太郎

    ○竹山祐太郎君 私は、ただいま議題となつております三十余件に及ぶ行政機構改革案に対して、改進党代表して討論をいたさんとするものであります。  今回の行政機構改革ほど世間を瞞着し、国民を失望せしめたものはありません。(拍手)日本は、終戰以来、占領下の情ない状態のために、国民の納得のしきれないような役所が多数できまして、その国民の迷惑ははかり知れないものがあつたのであります。われわれは、一独立を機会にして、ほんとうにすつきりとした、しつかりとした、自主性のある行政を、国民とともに切望をいたしておつたのであります。政府はこの国民の要求にこたえて、行政機構全般にわたつて十分なる改革を行う熱意を当初は持つておつたと私は存じます。吉田総理は常にこのことを鞭撻されたようでありますが、当初、省の廃合を初め、大きな構想によつて出発をした行政機構改革は、遂に今日の姿になりまして、まつたく泰山鳴動ねずみ一匹も出ない状態であります。(拍手)題目ばかりたくさん並べておりますが、これで予算は少しも節約されてはおりません。どこにすつきりした機構の筋を通したかということすらわかりません。今、委員会や局部の整理をされたと言いますが、委員会や外局も、やめたものもあるし、残したものもあるし、その間少しも一貫した理論、整然たる態勢は見られません。(拍手)いかに政治力が低下した今日の政府、異常の姿とはいいながら、まことに国民とともに遺憾千万であります。(拍手)  ことに、今日の議事日程に上程をされておりましたところの農林省設置法の問題は、今朝に至つて、政府、與党の中における、ことに與党の中における正論派の主張が通つたのか、遂に今日の審議上程には至りません。(拍手)これほどわけのわからない事実はありません。昨日は、五時過ぎまで政府、與党は強行して、三十余件の議案を、われわれが十部なる審議を要求するにもかかわらず押し通しておきながら、何ゆえに今日この問題が上程されないのか。これは、いかに政府、與党が今度の行政改革に対して自信がないか。信念のない行政改革案を上程したために、與党の中における正義の士が正しい主張をいたしたために、今日の醜態を暴露したのであります。(拍手)われわれは、自由党にも正義の士あることを、国会の最高の権威を維持するために、まことに慶賀にたえないのであります。(拍手)われわれは、行政機構改革については積極的な熱意を持つものでありまして、従つて、一々こまかく検討をすれば問題は多少みなありますけれども、大局的見地に立ちまして、今度の政府原案に対しても、約半数は賛成の意を表したのであります。しかしながら、何としてもわれわれには納得のできない問題と、及びどうしても修正をしなければならない問題三件を除きましては賛成をいたします。しかし、修正案は、今申しました通り、高橋さんの説明をしました中小企業庁の問題、社会党によつて説明をされましたところの経済安定本部の改組の問題及び農林省の問題については、昨日もわれわれは現実に印した修正案を出したのでありまして、その農林省の修正案に対して與党の諸君の賛成があつたればこそ、今日の審議ができないのであります。その残りは、われわれは一々理由を立てて反対をいたしましたが、しかし、今日の場合、詳しく一々われわれがその趣旨を申し述べて行くことは、時間に制約をされておる関係上、これはできません。  われわれは、何としても今度の行政機構改革は、ほんとうに独立後の日本の自主性に沿う方向に進むべきであつたと思いますが、それがなされていないことを最も遺憾とするものであります。單なる形式的な役人の机上プランによつて、局や委員会の数を、ただいま聞けば何パーセント削つたということであつて、国民の要求する機構改革ではありません。困難な方向に向つては全力を注いで行き、占領下において行われた不必要なる部分においては思い切つた整理をすることは当然であります。(拍手)  内容について、二、三おもな点を申し述べてみます。第一の点は、保安庁法の問題であります。これは、今度の問題のうちで自由党が一番特筆大書をされておりますが、このくらいわけのわからぬものはありません。数週間前に海上保安庁をつくり、それを今度はすぐに改めなければならない。この問題は、申すまでもなく、独立後の日本のいわゆる自衛力、再軍備の最も重大な問題の中心点でありまして、これを不明確なままに推し進めて行くことは、今日の独立後の、ことにむずかしい国内情勢を考えたならば、決して軽々になすべき問題ではありません。(拍手)憲法上の幾多の疑義を残すところのこの問題を簡單に推し進めんとする政府及び與党の諸君は、今日の国内情勢に対する認識をどこに置いておられるかを疑わざるを得ません。(拍手)これは一番むずかしい問題であつて、国民の絶対多数に最もよく理解をさせて行かなければならない問題であります。それを、うやむやのうちに、絶対多数の議員だけの数で解決ができると考えているところに、将来日本の運命に重大なる問題を投げ與えるものがあります。(拍手)われわれは、この問題が重大なればこそ、われわれの政策の重点として主張し続けていることは、諸君の御承知の通りであります。吉田総理の言つていることと、どこに一貫性がありますか。  また、その他の問題については、たとえば地方財政のますます困難なる実情を無視する自治庁の改正案、あるいは制度的にはすべての專門家が反対をする法務省の改正案、あるいは建設省の改正案等、幾多大小さまざまの欠陥を持つ案には、われわれは反対をせざるを得ません。ことに経済審議庁については、先ほど社会党の提案の理由にもありました通り、今日の独立後の非常に困難な国内経済の情勢に対処するためには、今までの自由党の諸君の手放し自由経済政策では決してやつて行けないことは、先般のポンド対策を初め、幾多の経済政策の失敗として、すでに今日国民の前に現われております。この状態で、はたしてこの一年も持つかということは、国民のひとしく心配するところであつて、今日こそ総合的な経済政策の確立を最も重視しなければならないときであります。(拍手)これを簡單に廃止して得々たる自由党及び政府の諸君の頭脳を疑うものであります。(拍手)  通商産業省に至つては、高橋さんの説明の通り、これには何ら抗弁の余地はないと思います。これを強化したのは今の政府の諸君であつて、それが何らの理由もなく中小企業庁の縮小をせんとするがごとき、どこに一体政治感覚があるか。それと同じ意味におきまして、農林省の問題は、他日提案の際に詳論いたしますから、私は今日は申しません。しかしながら、これを一貫して流れる思想というものは、大きな監督行政には役人をふやしても、困つた気の毒な中小企業者や農林漁業者という恵まれない国民大多数に対する行政は簡單に切り下げておるという今の政府與党の態度であります。(拍手)農林漁業者や中小企業者こそ、政府がどれほど親切な手を盡してもますます足りないのが今日の実情であります。それを簡單に切り下げるところに、弱い者いじめの今日の自由党及び政府の姿がまざまざと現われておるのであります。(拍手)国権の最高機関としてのわれわれが、政府の機構に対して十分なる審議をし、これに対する意見を十分に織り込まなければならないにもかかわらず、今回の内閣委員会の審議は、連合審査を拒否してやらない。しかも、まだ問題が残つて、與党の内にすら調整のできない今日、急遽これを上程をして片づけようとする態度、     〔議長退席、副議長着席〕 すべてこの問題に対して、実をいえば国会の最高機関としての権威をこれは冒涜するものであります。しかるに、自由党はその穴埋めをしようとして、国会に、これから役所の問題についての審議を始めようという提案を昨日もされ、先ほど委員長からも報告をされておりますが、まことに事柄自身は当然のことであつて、国会が役人のつくつたテーブル・プランをうのみにすることが、いかに国会の権威に沿わないかぐらいのことは、わかり切つたことであります。(拍手)われわれも、この趣旨にはきわめて賛成すべき筋合いのものではありますが、現実、今の與党諸君が今日まで示された実態というものから見ますならば、これの調査をしたからといつて、最後に総理に言われれば、役人のつくつた案に盲従しなければならない現実の政治情勢のもとにおいて、われわれは、かような言訳的な提案には心から賛意を表する気持にはなれません。(拍手)ほんとうに国会の権威のためにも、自由党の諸君は、もつと力強い行政機構の改革に進むことを、私たちは切望をしておくのであります。(拍手)  一体、参議院は、御承知のように、今提案になつております行政組織法を一箇月延期する案をすでにみずから提案して、衆議院にまわして来ております。これは何を意味するかといえば、まだ一箇月間この行政組織法参議院で審議することができるという改正であります。だから、衆議院は、何もこの問題を残す重大な問題を、おけもわからぬうちに、無理やりに数をもつて押し通してみたところで、参議院には一箇月ゆうゆうたる審議期間が残されております。だから、われわれが衆議院の権威のためにも、もつと愼重な審議を要求いたしたのでありますが、これが與党諸君に通じなかつたことは、はなはだ遺憾であります。その意味牛において、今日上程をしなかつたところの農林省設置法案は、再び委員会へもとして、再審議をすべきものであることを私は提案をいたしまして、私の討論を終る次第であります。(拍手)
  47. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 加藤鐐造君。     〔加藤鐐造君登壇〕
  48. 加藤鐐造

    ○加藤鐐造君 私は、ただいま議題となつておりまする通産省設置法案に対する、竹山祐太郎君らより提出されました修正案に対し、日本社会党を代表して賛成し、その趣旨を述べたいと存じます。(拍手)  今度の行政機構改革案の中で最も重要視しなければならない問題は、中小企業庁を廃止して通産省の内部部局とする問題であります。日本のように、資本主義が正常な形で発達しておらない国におきましては、中小企業の範疇に属するものがきわめて多くて、中小企業の問題を除いては、日本経済を論ずることができないばかりではなく、日本経済のかぎを握るものは、中小企業であるといつても過言ではない状態であるのであります。(拍手)自由党も、その政策の中に、常に中小企業の保護育成という言葉を用いておられます。しかしながら、今度中小企業庁を廃止しようとする、そういう考えを見まするときに、はたしてどういう方法で自由党の諸君は中小企業の保護育成をしようとせられるか、われわれはなはだ了解に苦しむものであります。結局これは大資本家中心の自由党の本質を暴露したものであると私どもは考えざるを得ないのであります。(拍手)  中小企業庁は、申すまでもなく、全国の中小企業者の切なる要望にこたえて、片山内閣の当時創設せられたものであります。その初代長官でありました蜷川博士は、中小企業者を守るために金融、資材のあつせんを行い、企業診断を実施し、この有効なる実施のため中小企業の金融機関の掌握をはかるために設立されたと、その趣旨を明らかにしておられまするが、日本の経済が破壞寸前のような今日の不況に襲われて、中小企業者の多くが倒産に瀕しつつあります現在、中小企業庁を廃止するということはもつてのほかで、その理由はごうまつもないと私どもは考えるのである。むしろこの際拡大強化しなければならないときであると私どもは信ずるのであります。  大企業と中小企業を同一行政庁で扱うということは、本質的に無理があります。大企業は中小企業を常に圧迫しており、資本力の乏しい中小企業は、野放しで置いては、この大企業に対抗して行くことはできない立場にあります。従つて、政府は、これにあたたかい親心をもつて適切な保護助成の道を講じなければならないのであります。すなわち、大企業と対立行政であるのであります。従つて、これを内局にいたしますならば、この対立行政は不可能になるのでありまして、どうしても大企業に圧迫されることは必然の理であります。  次に、中小企業は複雑多岐にわたる業態であつて、專門的にこれを調査研究し、育成助長するためには、その機構を増強し、最大の機能を発揮せしめる措置を講ずべきであります。従つて、中小企業庁の存在意義はきわめて大きく、その対策の推進母体としての主務官庁はぜひ必要であります。次に、中小企業庁設置以来、その中小企業対策としては、企業の診断、協同組合法の制定並びに組合の助長運営、保險法の制定、保証制度の確立、融資のあつせん、中小企業金融打開等にきわめて切実なる手段を講じて、中小企業者のよき相談相手として貢献することが大であつたのであります。この際、吉田内閣と自由党は、この中小企業者の保母ともいうべき中小企業庁を廃止しようというのでございます。吉田内閣は、従来この中小企業庁を事ごとに冷遇して来ました。そうして、この際政府は全国の中小企業者に何ら諮ることなく、彼らの切実なる希望を蹂躪して、これを廃止しようとする暴挙をあえてやろうとしているのであります。一昨年秋、中小企業者に襲いかかつて来たパニツクは、本年に入つていよいよ深刻になつて来ました。この恐慌のあらしは、今後中小企業者の上に、もろに吹きすさんで来るであろうことを、われわれは憂うるものであります。今日、自由党が、多数の力をもつて、この国会において押し切るという暴挙を敢行せられるならば、全国の幾百万の中小企業者は、この政治を何と見るでありましようか。自由党のこの措置こそは、かつて中小企業者の五人や十人首をくくつて死んでもしかたがないと放言した、いわゆる池田放言と一脈相通ずる自由党の本質を暴露するものであるとして、国民の信頼は地に落ちるであろうと私は信ずるのであります。(拍手)  われわれは、以上の理由によつて、全国幾百万の中小企業者にかわつて、中小企業庁の内局移管に断固反対し、これを現状通り存置せんとするところの修正案に賛成するものであります。(拍手)
  49. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 木村榮君。     〔木村榮君登壇〕
  50. 木村榮

    ○木村榮君 日本共産党を代表いたしまして、このたびの行政機構改革各案に対して反対の意見を申し述べます。  このたびの行政機構改革は、平和條約並びに日米安全保障條約と、その具体化である行政協定に伴つて、日本の行政機構をアメリカの要請に基いて戰争に即応する能勢に整備することがその根本的なねらいとなつております。(拍手)すなわち、このことは、再軍備を具体化するための機構を整え、治安機構が強化され、高級官僚と吉田政府による独裁を強行するために各省が整理されておることによつて明白であります。  まず第一に指摘いたします点は、再軍備と、そのための組織であるところの保安庁と海上公安局設置の問題でございます。十一万の保安隊と、一万に及ぶ警備隊員を、アメリカの提供いたしますところの兵器によつて完全に武裝させ、近代戰に耐え得る部隊編成をこしらえ上げ、この部隊を指揮命令するために、アメリカ国防省の日本局としての機構を整えておることは、この法案の内容を検討いたします場合にきわめて明白であります。このことを裏づけいたしますがごとく、リツジウエイ将軍は、本年の四月の十九日、予備隊は軍隊にならねばならぬ、そのことは締結された條約によつて義務として含まれておる、このように発表いたしております。またアメリカ上院議員のマグナツトという男も、中共に対し全面戰争をせねばならぬときには、日本人を先頭部隊として使用し、日本を主要作戰基地として用いるべきだと強調しておることによつても明白といわなければなりません。  海上警備隊には、フリゲート艦十隻を初め、五十隻に及ぶ上陸部隊援護艇がアメリカ海軍によつて提供されますことは、政府みずからが認めております。保安隊はまた二十五万に増強をされ、その中には飛行隊をも含むと伝えられております。このことは、保安隊がすでに飛行機の訓練を開始しており、やがてはアメリカから戰闘機が貸し與えられることによつて、すでにもはや目前の現実の問題となつて横たわつております。この元締めが保安庁であつて、旧軍人将官は大量に採用されることは明らかである。これはまさしく陸海軍省の復活であり、アメリカのための傭兵の本部であり、中共やソ同盟へ戰争をしかけるための作戰本部でありるといつても決して過言ではございません。(拍手)だから、一たび保安隊の内容に目を通すならば十四階級に区分され、警備隊もまた十五階級に区分されまして、まつたくアメリカ軽機械化兵団そのままの編成となつております。そうして、近代裝備を整え、憲兵組織さえもこしらえておるではないか。また全国をなめてみますと、一箇所が三千町歩ないし四千町歩に及ぶような厖大な演習地を、あつちこつちにこしらえ上げて、アメリカ駐留軍との共同作戰の演習を毎日やつておるではないか。アメリカ侵略のための訓練といわずして何ということができますか。だからこそ、日本のあの富士山さえも取上げようとしておるではないか。  こういう状態を私たちは見て、この保安庁こそ、平和と治安を維持するためにという名目でこしらえ上げたが、これは土地、建物を取上げるという不法活動を行つておるだけでなく、さらに国内の平和と、独立のための民族解放運動を彈圧し、国民の生命財産を破壞するための、まつたく恐るべき暴力機構である。このようなものを、現在の吉田内閣は、なお軍隊ではない、大橋国務大臣の答弁によれば、近代戰に耐え得る部隊である、まつたく詭弁もはなはだしい、近代戰に耐え得る部隊であるが、軍隊ではないなどという、まつたく人をばかにしたことを平気で言つております。このような国民を愚弄するもはなはだしいことは、かつて歴史にない。こういう機構は、まつたくもう国民のものではないから、即刻解散せしむべきものであると私は主張いたします。  次に問題になるのは治安機構の面でございますが、法務府の組織がえを一つ例にとつてみましても、これは破壞活動防止法や公安調査庁の設置と表裏一体のものでございまして、彈圧機構を強化し、恐怖政治によつて国民の権利と自由を奪いとつて、人権をいよいろ圧殺しようというねらいである。現に、警察はいよいよ公認の暴力団となつてしまつております。このたび人権擁護局は廃止の運命になつておりますが、この人権擁護の今日ほど重大なときはありませんのに、まつたく時代に逆行いたしております。  試みに統計を見ますと、人権擁護局が一昨年の十月から昨年の十月までの間に受付けましたところの警察官による職権濫用三百九十二件、暴行凌辱百三十八件、傷害致死八件、こういう統計になつております。これはほんの氷山の一角であつて、最近のメーデーにおける暴行事件、早稲田大学事件、労働争議に対する彈圧事件、こういつたものを見ますならば、警察官の将来の暴行を考えますならば、まつたく身の毛のよだつものがございます。戰争前、その残忍非道なことにおいては世界に類例を見なかつた、あの恐るべき警察官の拷問のごときは、今後においてはまつたく日常茶飯事となるであろうということは、きわめて明瞭でございます。(拍手)今や治安維持法は復活され、特高警察もこしらえ上げられ、思想検事もでき上つて、国民の自由なる思想も言論も圧殺され、かくしてアメリカの要請による戰争へ戰争への方向をいよいよ強化いたそうとしております。このことは、このたびの治安関係の機構改革の内容を検討いたします場合に、きわめて明瞭でございます。  次に各省機構改革の中を見ますと、この中において一貫して見られます現象は、民主主義を圧殺し、官僚の権力の強化と拡大であり、さらに日本の政治、経済、外交のアメリカヘの従属を推し進め、軍需産業や大資本を擁護する一方、他方においては国内産業経済の開発、保護育成の軽視であります。このことは、総理府を初め、各省における各種委員会の廃止や、中小企業庁の問題、さつきいろいろ問題とされておりましたが、中小企業庁の縮小廃止といつてもさしつかえないような状態でございますが、このことや、大蔵省の組織がえの中に明白に現われております。外国為替管理委員会のごときも大蔵省の一内局となつてしまい、徴税の独立制は抹殺されまして、大蔵省そのものがまつたく金融独占資本の御用機関としての性格を端的に現わしております。  この際一言しておきたいことは、野党各派から中小企業庁存置の修正案が出ております。私たちは、この存置そのものには、あえて反対ではございませんが、現在の中小企業庁の内容を点検してみますと、まつたくこれは一昨々年からの定員法その他によつて半身不随の状態となつておりまして、これをこのままに、ただ單に存置したというだけでは、もはや全国幾百万の中小企業の状態に耐え得るだけの活動ができないような状態でございます。従つて、ほんとうにこれを抜本的に改革をいたしまして、真に日本の平和産業、中小企業の要望にこたえ得るようなことに根本的に改革いたすことを私たちは主張いたします。ただ單に選挙宣伝に、おれたちは中小企業庁の存置をやつたというくらいのことだけでは、決して満足できません。  その次に問題になるのは農林省設置法の一部改正の問題でございますが、この問題につきましては、改進党の竹山委員から詳しく御説明がございましたから、私は省略いたしますが、何としても、もはや見てはおられぬ醜態でございます。とにかく自由党の内部は、まつたく二派、三派、四派にわかれて、どうにもならぬ状態である。これは末期的症状といわざるを得ない状態である。  いずれにしても、今度の行政機構改革の名案をながめてみますと、これは日本における平和産業や、民族産業や、あるいはまた農業の保護育成を妨げまして、一部の巨大な軍事資本家や、その下にくつついているようなボス、こういつたもののための機構改革であるといわなければなりません。かくして、アメリカ国務省の日本出張所のようなかつこうになつてしまつて、日本の各級官庁は虎の威をかりてのさばりかえつて、そうして高級官僚の権力というものはいよいよ増大いたしますから、自由党の代議士諸君がいばつていても、もはや高級官僚には頭が上らない状態になるのは当然の方向でございます。(拍手)  このような状態でございますから、たとえば農林省設置法にいたしましても、その他のものにいたしましても、この機構改革のときほど與党自由党が内部混乱を起したことは見たことがない。これは明らかに、もはや官僚に屈服をした売国奴の側と、またそれでも少々良心があつて反対する側と、自由党内部さえも二つ、三つにわかれた何よりの証拠だと私たちは考えている。今や吉田内閣は、盛んに独立心々とわめき立てておりますが、その正体は、まつたく完全にアメリカ政府の手先どなり下つてしまつて、彼らの利益のために日本国民の骨の髄までもしぼり上げようというのがその本質である。アメリカ国務省の日本局たる状態になつた吉田政府は、やがてこれは不正と腐敗の巣窟となることもまた当然でございます。昨今の李承晩政権を見てごらんなさい。まつたくこの李承晩政権に似た末期的症状を呈しておりますのが、この日本の吉田政府である。李承晩政権と同じような方向へどんどんと転落している、こういう状態である。このような売国政府の運命がどういうことになるかということは、世界の歴史がちやんと証明いたしております。われわれは、やがて日本国民の総反撃によつて、このような政府は壞滅してしまうということを信じて疑いません。  結論的に言いますと、戰争と植民地化のためのこのような改革案は、日本国民を愚弄いたしまして、アメリカのために奉仕させようという改革案でございますがゆえに、われわれは、これに対しては断固反対いたす次第でございます。(拍手)
  51. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 門司亮君。     〔門司亮君登壇〕
  52. 門司亮

    ○門司亮君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま提案されております法案のうち、地方制度調査会設置法案を除く経済審議庁の設置法案以下政府の原案に対しまして反対の意思表示をするものであります。  今度の政府の行政機構の改革案を見てみますと、その根底を流れておりまするものは大体四つの点があると思うのであります。一つは、民主的な行政委員会制度を無視したという点であります。その次には、大蔵省への権力の集中であります。さらに統計及び企画調査というような数字的なものを無視したということであります。このことは、国の存立の上にはきわめて重要であつて、いずれの行政を施行いたそうといたしましても、統計及び調査、さらに企画が十分でなければ国の行政は行い得ないだろうということは、何人も疑う余地のないものであろうと思うのであります。(拍手)しかるに、このことが忘れられて、この数字が無視されたという点に問題があるのであります。次に問題になりますのは、憲法違反の疑いがある。再軍備への移行がこの法案の中に現われておるという一つの事案であります。従いまして、その次には、やはりこれと相関連いたしまして、国民生活がこれのために極度に圧迫されるであろうという、以上四つの点がその底流となつて流れております事実は、おおいがたい問題ではなかろうかと私は思うのであります。従つて、この四つの基本を中心といたしまして、以下、きわめて簡單ではございますが、重要なる法案に対してのみ、私は私どもの反対の意見を開陳いたしたいと思うのであります。  すなわち、国家行政組織法の一部を改正する法律案でありますが、この案は、申し上げるまでもなく、その内容の主流をなすものは人事院の廃止であります。今日、官公庁の労務者諸君に対しましては、国家公務員法において、労働者の基本的人権であり、かつ労働組合の最も重要なる要諦であります罷業権を剥奪しておるということは、御承知の通りであります。この労働者みずからの生活を守りますために必要な罷業権を剥奪して、その代償として人事院を設けて、これが政府と別個の独立した機関として、公務員諸君の生活を守るために、政府並びに国会に対してその給與の水準を勧告することができるという、この制度をなくいたしまして、そしてこれを内閣の一機構の中に入れて来るということは、明らかに国家公務員並びに地方公務員諸君の生活権を剥奪するものであると申し上げても、決して私は過言ではないと思うのであります。かくのごとき問題に対しまして、私はきわめて強い反対をいたしますると同時に、これがやがては猟官的人事をもたらし、公務員の政治的中立はとうてい保証することのできない、わが国の行政政治の上に憂慮すべき事態をもたらすであろうということを申し上げておかなければならないと思うのであります。  次に厚生省設置法の一部を改正する法律案でありますが、厚生省は、私どもの立場からこれを申し上げますならば、当然社会保障省とすべきものでなければならないかと思うのであります。しかも、その内容とするところは、従来の引揚援護庁をなくいたしまして、そしてこれを局にしようとする案であります。引揚援護庁を内局といたしましたことについて、なるほど従来の引揚げ、復員の業務の杜絶いたしましたことについては多少の異論があるかと思います。また、これが外局機構の中に存在しておることにつきましても、やはり一抹の疑義がありまするが、本来、私どもは、これらの問題に対しましては、全日本の国民が、やはり援護事務の発生しておる今日の事実に対しまして――しかも戰後六年の間、彼らが何ら報いられることなく放置されておりまして、従つて援護の適正を期するためには非常なる努力を必要とすることは論をまたないのであります。すでに政府は二百三十一億余の予算を組んでおりまするが、これはわずかに総予算の二・七%を占める、ほんとうのお燈明代にすぎないということは御承知の通りであります。戰争犠牲者扶助のために、総予算の二%しか、これには支出をしていないのであります。こういう今日の状態であり、さらに引揚援護庁を内局といたしまして、これを格下げして圧縮せんといたします、戰争犠牲者に対する政府の冷淡、無慈悲なる態度、私どもはこれを指摘せざるを得ないのであります。  わが党は、引揚援護庁を外局として存置して、これに戰争犠牲者に対する援助をさらに加えて参りまして、今日戰争犠牲者並びにそれにつながつておりまする幾多の援護をなさなければならない人達の生活を保障いたしますることのために、ここに援護庁とこれを私どもは改名いたしまして、そうして遺家族の援護並びに傷害恩給等の社会保障制度の徹底を期さなければならないと考えておるのであります。次に自治庁設置法案でありまするが、自治庁設置法案の内蔵いたしておりまするものは、一口に申し上げまするならば、かつての内務省の復活であると思うのであります。すなわち、その内包いたしておりまする全国選挙管理委員会が中央選挙管理委員会に改められるということ――選挙がもとより嚴正公平であるべきものであるということは、御承知の通りであります。従いまして、今日まで、これは独立の一つの機構として、嚴正公平に選挙の執行に当つておりましたものが、これが自治庁内に移行されて参りまするならば、選挙の公正というものは期しがたいということを、私ども、かつての内務省をよく知る者としては言わざるを得ないのであります。(拍手)選挙の公正が期しがたいということになつて参りまするならば、それから発生いたして参りまする政治自体が公明を欠く非常な危險性を持つものであるということを指摘しなければならないのであります。(拍手)  次に、地方財政委員会が同じくこの機構の中に包含されることであります。すなわち、地方財政調査会としてこの中に包含ざれることになつておりまするが今日地方財政がきわめて窮迫しておるということは、皆さんも御承知の通りであります。政府は、このことを十分改革いたしますることのために――これらも外局として、やはり独立の機関として、この地方財政委員会が独自の立場において地方財政を勘案し、しかしてこれを政府及び国会に勧告いたしまして、その善処方を要望する一つの機構でありましたものが、これが自治庁の中に收められて参りまして、そうして地方財政調査会として、ただその意見を自治庁長官に申し出ることができるということに相なつて参りまするならば、自治庁長官はもとより内閣の閣員でありまする以上は、当然これは内閣が考えておりまする国家財政によつて、今日より以上地方財政は犠牲にならなければならないであろうということは、論をまたない事実だと私は思うのであります。(拍手)かくいたしまして、日本の真の民主化を達成することのために、憲法にその一章を設けておりまする今日、この地方財政が十分にやつて行けないということになつて参りまするならば、私どもは日本の民主政治のためにきわめて慨嘆にたえないものであります。しかして、なお内容を言うならば、地方財政平衡交付金等の見積り分配等がこの自治庁の中に包含されて参りまするが、かくなつて参りまするならば、ことさらに私は公正を期しがたいものが必ず出て来るであろうということをここに申し上げまして、反対の理由といたすものであります。  次に問題になつて参りまするものは、保安庁設置の法案であります。保安庁の設置は、明らかに私どもは憲法違反の疑いがあると申し上げましても決して過言ではないと思うのであります。(拍手)すなわち、法案の内容の中には軍隊という文字は使つてはおりませんが、実質的には明らかに陸海軍の機構を統一したものであるということを申し上げても過言ではございますまい。明らかにこれは軍隊への移行である、再軍備であると申し上げても決して過言ではございません。  保安庁法案の第四條の、その任務とするというところには、「保安庁は、わが国の平和と秩序を維持し、人命及び財産を保護するため、特別の必要がある場合において行動する部隊を管理し、運営し、及びこれに関する事務を行い、あわせて海上における警備救難の事務を行うことを任務とする。」と書いてあるのでありまするが、この法案は、明らかに現在あります警察予備隊をこれに移行するものであるということは、その法案の中に明瞭になつておるのであります。しかして、もし警察予備隊を移行して、警察予備隊の性格を持つとするならば、この法案の任務とするところと、かつての警察予備隊のその目的でありまする第一條との間にはきわめて大きな齟齬を来しておるという一つの事実があります。  すなわち、警察予備隊令の第一條には、その目的とするところは、国家地方警察並びに地方自治警察の、警察の運営あるいは管理あるいは任務に対して、補助的機関として補助的役割をするものが警察予備隊であるということを明記しておる。しかるに、今日の保安庁法案の中には、そうした片鱗が現われていないのであります。先ほど申し上げましたように、ただ国家の秩序を維持するというのみにとどまつておつて、これは一体警察予備隊であるのか、先ほど申し上げておりまするように軍隊であるのかということの明確な線をその任務、目的の中に欠いておるということはおおうべくもなく、これは自由党が隠しておる、やみの軍隊への移行であると申し上げても、決して私は過言でないと思うのであります。従いまして、この法案の内容の中には、御存じのように、旧軍人の採用を認めておるという事実があります。わが国の今日の事態は、国内における治安の確保が必要であるとしても、海陸を統合したような、参謀本部のようなものを置き、その下にしかも幕僚を従えて、これには旧軍人の採用が認められて参りますならば、言わず語らずのうちに、この機構は明らかに軍隊への再組織であると申し上げましても決して過言ではないと思うのであります。きわめて簡單ではありまするが、保安庁法案に対しましては、以上の理由をもつて反対をいたすものであります。  次に大蔵省設置法の一部改正……。
  53. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 門司君に申し上げます。申し合せの時間が参りましたから、簡潔に願います。
  54. 門司亮

    ○門司亮君(続) 大蔵省設置法の一部改正の法律案でありますが、この法案の内容となつておりまするものの中で最も大きなものは、外国為替管理委員会の廃止であります。外国為替管理という仕事は、政治的に中立でなければならないのと、同時にきわめて專門的の知識を要するということは、御存じの通りであります。従いまして、この外為委員会が、單に大蔵官僚のその足下に置かれるということになつて参りまするならば、仕事の性質上、時々刻々外国事情のかわります関係上から、それらの情報等を整理し、さらに複雑な事務的のものの非常に多いこの外為委員会の仕事は、大蔵官僚のきわめて知識の乏しい者の中において、これが統一される。しかも、時々刻々にかわつて参ります諸外国の情勢を議論しておる問題ではございませんで、実質的に、かつ急速に処理すべき問題がありまするのにかかわらず、これが官僚のいたずらなる議論の中に省き込まれるというようなことがありまするならば、わが国の外国為替の管理の上においても、きわめて私は憂慮すべきものがあると思うのであります。  なお外為委員会のできました理由は、当然これを独立の機構であるべきものとして設置されたのであつて、従つて一省の従属機関であるべきではないということを私どもは考えざるを得ないのであります。もしこれが一省の従属機関として政治的に運用されるということになつて参りまするならば、国際通貨基金の加盟にいたしましても、私は必ず支障があると申し上げても決してさしつかえないと考えるものであります。  さらに国税庁を廃止いたしまして、これが従来の大蔵省のうちに、六万有余の大庁員を持つておりますものが包含されて参りまするならば、当然それは、大蔵省が考えておりまする政策と、さらに実施の面に対しましては分離いたさなければならない必要があるにもかかわらず――国税庁が独立した行政機関であることが、私どもはぜひ必要でなければならないと考えておるものであります。  最後に申し上げておきたいと思いますることは、労働省設置法の一部を改正する法律案であります。この内容に包蔵いたしておりまするものは、一言にして言いまするならば、統計調査部長を廃止いたしまして、これを統計調査監とするという一つの問題であります。冒頭に申し上げましたように、大よそ政治行政を営みまするには、当然統計調査がその基礎にならなければならないことは、ひとしく政治家の認めるところであるにもかかわらず、この統計調査部長を廃止いたしまして、單なる調査監においてこれを運用しようとすることは、明らかに、労働行政上に対しまして最も必要なる統計を無視した、労働行政に対するところの自由党の無関心さを私は暴露したものであると申し上げても決してさしつかえないと思うのであります。労働統計調査が十分確実でなくして、どこに一体労働政策が樹立できるかということであります。この点につきましては、きわめて遺憾に考えておるものであります。  さらに婦人少年局の縮小でありますが、労働基準法の改悪とつながるこの婦人少年局の縮小には、わが国の婦人並びに少年が苛酷の労働のもとに、資本家のむちの下に呻吟しなければならないという、かつての情勢を私どもは思い浮べますときに、断じてこの法案に賛成するわけに行きません。  以上、きわめて簡單でございましたが、私は政府原案に対しまして、日本社会党を代表いたしまして反対の意思表示をするものであります。(拍手)
  55. 岩本信行

    副議長(岩本信行君) 成田知巳君。     〔成田知巳君登壇〕
  56. 成田知巳

    成田知巳君 私は、日本社会党第二十三控室及び労働者農民党を代表いたしまして、通産省設置法案につきまして竹山祐太郎氏外五名提出にかかります修正案に賛成し、爾余の修正案並びに政府原案に対して一括反対するものであります。  私たちは、現在の行政機構をそのまま是認するものではありません。これが根本的改革につきましては、すでに党独自の成案を得ておるのでありますが、行政機構の改革は、総合的見地からする科学的、合理的改革によつて行政の民主化、能率化をはかるものでなければなりません。しかるに、今回提案された各法案は、行政の民主化、能率化という観点からすれば、まつたく思いつきの、場当りの法案であります。また、その内容におきまして、封建的官僚組織の復活、中央集権化という、およそ民主化とは縁遠い逆コースを歩まんといたしております。(拍手)  さらに私たちが見のがしてならない重大なることは、保安庁法案、海上公安局法案に集中的に表現されておるごとく、今回の行政機構改革の裏に一貫して流れておる政府の考え方、政府の意図は、戰力の組織化という一点にかかつておることであります。警察予備隊、海上保安隊が、憲法の禁止する軍隊、戰力であることは、いかに政府が軍隊にあらずと強弁いたしましても、世人のひとしく認めるところでありまして、従つてこれが組織法でありますところの保安庁法案、海上公安局法案は憲法にまつこうから違反するものであり、政府みずから憲法違反をあえてしておるというべきであります。  この両法案は、端的に申しますと、参謀本部及び国防省の、まさに母体であります。従つて、ただいま委員長報告のあつた二十九件に上る多数の各法案は、参謀本部及び国防省設置法案並びにこれに伴う関係法令等の整理に関する法案と一括要約した方がわかりがよいと考えるのであります。  政府は、治安維持、共産主義運動の取締りの名のもとに破壞活動防止法案を用意し、さらに今回法務府設置法の改正によりまして特審局の権限強化を行わんといたしております。さらに共産主義諸国の侵略があるという蓋然性について、何らの客観的、科学的証明なき事実を前提といたしまして、警察予備隊を中心とする再軍備を強行し、その組織注として、保安庁法案ほか多数の機構改革案を提出しておるのでありますが、まず第一に、破壞活動防止法をつくつたり、特審局を拡大強化することによりまして治安維持、共産主義運動の取締りができると考える政府並びに自由党の権力主義、法律万能の考え方は、生活の力はいかなる法律をもつてしても、またいかなる権力をもつてしても押えることができないという簡單なる事実を忘れた考え方であります。(拍手)  最近日本に来たインドの世界的な農政学者のクマラツバ氏は、中国の農村地帶を視察したときの模様を次のように語つております。クマラツバ氏は、中国の農村地帶を視察したとき、中国でも最も貧農だと思われる農家に立ち寄つて、その家の主人と話をした。現われた主人は中国における貧農の典型的姿をしていたが、その農民の目は輝いておつた。農民は次のように述べたそうであります。自分は、蒋介石の時代には六町歩の小作農で、收穫の六割五分まで小作料としてとられ、まことにみじめな生活をやつて来た。ところが、毛沢東の時代になり、農地解放が行われ、六町歩の小作農から八町歩の自作農になり、しかも税金も收穫の一割五分で済むようになり、生活が非常に楽になつた。そこでクマラツバ氏は、では、あなたは共産党員かと、こう聞きましたところ、その農民は、自分は共産党はきらいだ、こう言つた。そこでクマラツバ氏は、それでは、あなたは共産党員でないにしても、共産主義に共鳴するかと、こう聞きましたところ、その農民は、自分は共産主義にも反対だ、こう答えまして、言葉を続け、自分は共産党員でもない、また共産主義にも共鳴しない、しかしながら、蒋介石よりも毛沢東の政治がよいということは、自分の生活が毛沢東の時代になつて楽になつたというこの事実でわかる、だから自分は毛沢東を支持するのだということを、無学文盲の中国の一農民が語つたそうであります。このことは、生活の力はいかなる法律、いかなる権力よりも強いことを雄弁に物語つておるのであります。  政府は、今回の行政機構改革におきまして、保安庁あるいは海上公安局の新設、特審局の権力機構の拡大強化を行う反面におきまして、通産省関係においては、日本の産業構造上重要な役割を占めるところの中小企業者の立場を完全に無視して、中小企業庁の大幅縮小を行おうとしております。また食糧の自給度の低いわが国におきまして、食糧の確保とこれが需給調整は国民生活安定の大前提であるにもかかわらず、食糧庁初め農林省関係官庁の大幅縮小を行おうとしている。先ほど竹山議員の御指摘もありましたように、この法案は、昨日内閣委員会で、多数をもつて自由党は押し切つたのであります。にもかかわらず、本日これが上程されていないということは、いかにこの法案の内容に矛盾撞着があるかということと、自由党の党内不統一、その末期的現象を如実に物語つておるものであります。(拍手)  さらにまた、経済安定本部は終戰以来日本経済再建に大きな役割を演じて来たのであるが、講和後の日本は、その片面講和の結果として、国際環境からいつても、日本経済自立のために、なお一層の経済、財政、金融一般にわたる総合的企画調整を必要としておるのであります。むしろ経済安定本部の拡大強化こそ望ましきにかかわらず、これを廃止し、経済審議庁をもつてかえんといたしております。  さらにまた労働省関係におきましては、統計調査部、婦人少年局の廃止、縮小を考えており、このことは、日本経済自立の上に占めるところの労働者の役割と、将来の日本を背負つて立つところの春少年及びこれが育成に当る婦人の立場を無視した、自由党の反労働者的、反民主主義的性格の露骨なる表現であります。(拍手)  かくて、労働者、中小企業者、農民の生活はますます窮迫の一途をたどり、日本の経済の自立はとうてい望み得ないのみならず、この政策こそが、実は政府みずから治安維持をはかるといいながら、社会不安を醸成し、これを激化さして行くものといわなければなりません。治安維持の要諦は社会保障制度の拡充強化にあり、国民中一人の飢えたる者もなからしめることであります。再軍備に狂奔し、国民生活を塗炭の苦しみに陥れる政府並びに自由党の政策こそは、社会不安を激化せしめ、かの蒋介石のごとく、共産党勢力拡大の條件をつくりつつあるのであります。もし第五列という言葉が許されるといたしましたならば、自由党こそまさに―――――――だといわなければなりません。(拍手、発言する者多し)共産主義との闘いは、共産主義を生み出す條件との囲いであるという簡單な真理を、自由党の諸君はいま一度思い起すべきであります。  次に、外国の武力侵略に対抗するという名目のもとに警察予備隊を強化し、再軍備を行わんとしておる政府の政策こそは、ソ連共産主義に対する恐怖心が基調をなしております。さらに端的に申しますと、ソ連共産主義に対する国民の恐怖心を利用いたしまして、実は他国の傭兵をつくり上げんとする再軍備を行いつつあるのであります。ルーズヴエルト氏は、こう言つております。「われわれが恐れなければならないものは恐怖心である」と、まことに至言であります。同じ趣旨のことを、最近イギリスの労働党ベヴアン氏は、「われわれが恐れなければならぬのは、共産主義そのものではなくして、共産主義に対する恐怖心である」と、こう言つております。恐怖心に基く共産主義対策は、下共産主義を追放するには役立たずして、実は共産主義についての十全の知識を追放するに役立つだけであります。さらに学問の自由言論の自由を抑圧し、戰争への道へ国民をかり立てる結果となるのであります。  以上の見地に立ちまして、私たちは、あくまでも平和を守り、国民生活の安定と日本経済の自立をこいねがいますがゆえに、民生安定を無視し、戰争に備えて再軍備を強行し、これが組織化をはからんとする保安庁法案その他これと直接間接関連のある各法案に対し一括反対して、討論を終る次第であります。(拍手)
  57. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 成田君に申し上げます。ただいまの発言中、自由党こそ―――――――云々と申されましたが、この点不穏当と思いますから、お取消しになりませんか。
  58. 成田知巳

    ○成田知巳君 取消す必要を認めません。
  59. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 成田君は取消さないとのことでありますが、議長は不穏当と認めて取消しを命じます。(拍手)  これにて討論は終局いたしました。  採決の順序について申し上げます。第一、経済審議庁設置法案、第二、通商産業省設置法案、第三、日程第十一ないし第二十五を一括採決、第四、日程第二十六ないし第三十六を一括採決、第五、日程第三十七を採決することといたします。  これより採決いたします。まず経済審議庁設置法案に対する西村榮一君外四名提出の修正案につき採決いたします。西村榮一君外四名提出の修正案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  60. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 起立少数。よつて修正案は否決されました。  次に経済審議庁設置法案につき採決いたします。本案の委員長の報告は可決であります。本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  61. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 起立多数。よつて本案は原案の通り可決いたしました。(拍手)  次に通商産業省設置法案に対する竹山祐太郎君外五名提出の修正案につき採決いたします。竹山祐太郎君外五名提出の修正案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  62. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 起立少数。よつて修正案は否決されました。  次に通商産業省設置法案につき採決いたします。本案の委員長の報告は可決であります。本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  63. 岩本信行

    ○副議長(岩本信行君) 起立多数。よつて本案は原案の通り可決いたしました。(拍手)  次に日程第十一ないし第二十五の十五案を一括して採決いたします。日程第十二、第十六、第十九、第二十一及び第二十四の五葉の委員長の報告はいずれも修正でありまして、その他の十案の委員長の報告はいずれも可決であります。十五案を委員長の報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  64. 岩本信行

    副議長(岩本信行君) 起立多数。よつて十五案とも委員長報告の通り決しました。(拍手)  次に日程第二十六ないし第三十六の十一案を一括して採決いたします。十一案の委員長の報告はいずれも可決であります。十一案を委員長の報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  65. 岩本信行

    副議長(岩本信行君) 起立多数。よつて十一案とも委員長報告の通り可決いたしました。  次に日程第三十七につき採決いたします。本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  66. 岩本信行

    副議長(岩本信行君) 起立多数。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)      ――――◇―――――
  67. 福永健司

    ○福永健司君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、高塩三郎君外五十三名提出、放送法の一部を改正する法律案を議題となし、この際委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
  68. 岩本信行

    副議長(岩本信行君) 福永君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  69. 岩本信行

    副議長(岩本信行君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。  放送法の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。電気通信委員会理事高塩三郎君。     〔高塩三郎君登壇〕
  70. 高塩三郎

    ○高塩三郎君 ただいま議題と相なりました放送法の一部を改正する法律案に関し、電気通信委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。  本法律案は、不肖高塩外五十三各の提出にかかるものでありまするが、その提案の理由といたしまするところは、電波科学の急速なる進歩と国民の熾烈なる要望とに促されて、最近わが国においてもテレビジヨン放送実施の機運がとみに高まつて参つたのでありまして、本院におきましては、さきに第十国会においてテレビジヨン放送実施促進に関する決議を行つておることは御承知の通りでありまするが、一方これに呼応して、日本放送協会並びに民間において、二、三の方面からも、すでにテレビジヨン放送局開設の免許申請が電波監理委員会に提出されておる情勢にあるのであります。  しかるに、テレビジヨンに関する法制の面を見まするに、現行の電波法及び放送法は、テレビジヨン放送をも規律の対象に包含して立法されておることは明らかでありまするが、制定当時においては、いまだテレビジヨンが現実の問題となつておらなかつたため、テレビジヨンに関する限りにおきましては、多少の不備、欠陥をまぬがれないのであります。特に日本放送協会は、放送法第七條及び第八條の規定によりまして、公共の福祉のために、あまねく日本全国に放送を行うことを目的として設立された法人でありますが、かりに同協会が政府免許を得てテレビジヨン放送を行うとすれば、その財源は、同協会が放送法第四十六條によつて広告放送禁止されている以上、勢いテレビジヨン受信契約者から徴收する受信料にたよらざるを得ない建前になつているにもかかわらず、受信契約及び受信料に関する放送法第三十二條の規定は協会の標準放送に対するものに限られ、テレビジヨン放送に対しては規定を欠いておるがごときは、前述の放送法第七條及び第八條と矛盾する結果となり、テレビジヨン実現段階に入つた今日、法の不備と申さねばなりません。また日本放送協会テレビジヨン放送に対する受信料徴收に関する規定を欠いておるということは、無線局開設の免許申請審査條件として、電波法第七條第一項第三号に掲げる「当該業務を維持するに足りる財政的基礎」の裏づけがないということになるのでありまして、これまた法の欠陥によつて、日本放逸協会の申請を、民間側申請に比し不平等の立場に置く、不当な結果を来すこととなるのであります。  以上の理由によりまして、放送法第三十二條第一項に改正を加え、日本放送協会の行うテレビジヨン放送を受信することのできる受信設備を設置した者は協会と受信契約締結しなければならないこととし、協会はその者から受信料を徴收し得ることとする必要があると認めて、この法律案を提出いたした次第であります。  電気通信委員会におきましては、昨二十人目、本案の付託を受け、本二十九日委員会を開きまして、提出者を代表して私より提案理由を説明し、質疑応答の後、討論を省略して、ただちに採決の結果、多数をもつて可決いたした次第であります。  以上御報告申し上げます。(拍手)
  71. 岩本信行

    副議長(岩本信行君) 採決いたします。本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長の報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  72. 岩本信行

    副議長(岩本信行君) 起立多数。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)  本日はこれにて散会いたします。     午後五時十五分散会