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1952-03-05 第13回国会 衆議院 大蔵委員会 27号 公式Web版

  1. 昭和二十七年三月五日(水曜日)     午前十時五十七分開議  出席委員    委員長  佐藤 重遠君    理事 奧村又十郎君 理事 小山 長規君    理事 佐久間 徹君 理事 内藤 友明君       淺香 忠雄君    有田 二郎君       川野 芳滿君    三宅 則義君       宮幡  靖君    宮原幸三郎君       宮腰 喜助君    高田 富之君       深澤 義守君    中野 四郎君  出席政府委員         大蔵政務次官  西村 直己君         大蔵事務官         (主計局法規課         長)      佐藤 一郎君         大蔵事務官         (銀行局長)  河野 通一君  委員外の出席者         農林事務官         (大臣官房農林         金融課長)   林田悠紀夫君         農林事務官         (農政局農業保         險課長)    久宗  高君         国民金融公庫総         裁       櫛田 光男君         国民金融公庫理         事       松田 一隆君         国民金融公庫経         理部長     古澤 典玄君         住宅金融公庫経         理部長     山中 信一君         專  門  員 椎木 文也君         專  門  員 黒田 久太君     ――――――――――――― 三月四日  北海道拓殖銀行の長期信用業務併営存続に関す  る陳情書(北海道開発審議会会長小川原政信)  (第七四九号)  南九州財務局宮崎財務部存続に関する陳情書(  宮崎市長荒川岩吉外一名)(第七五〇号)  不動産に対する登録税の税率引下げ等に関する  陳情書(北海道網走郡津別町錦織長外十一名)  (第七五一号)  不動産専門銀行再開に関する陳情書(日本商工  会議所会頭藤山愛一郎)(第七五二号)  法人税の所得計算における市町村民税の措置に  関する陳情書(日本商工会議所会頭藤山愛一郎  外一名)(第七五三号)  賠償指定施設設備等解除に伴う特別措置設定の  陳情書(日本商工会議所会頭藤山愛一郎外一  名)(第七五四号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  国民貯蓄組合法の一部を改正する法律案(内閣  提出第三七号)  公庫の予算及び決算に関する法律の一部を改正  する法律案(内閣提出第三八号)  農業共済再保險特別会計の歳入不足を補てんす  るための一般会計からする繰入金に関する法律  案(内閣提出第四三号)  農林漁業資金融通特別会計法の一部を改正する  法律案(内閣提出第四四号)     ―――――――――――――
  2. 佐藤重遠

    ○佐藤委員長 これより会議を開きます。  昨四日本委員会に付託と相なりました農林漁業資金融通特別会計法の一部を改正する法律案を議題といたしまして、まず政府当局より提案趣旨の説明を求めます。西村大蔵政務次官。
  3. 西村直己

    ○西村(直)政府委員 ただいま議題となりました農林漁業資金融通特別会計法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。  農林漁業資金融通特別会計におきましては、一般会計及び米国対日援助見返資金特別会計からの繰入金をもつて資本とし、これをもつて農林漁業者に対する貸付金の財源としているのでありますが、このほかに貸付金を支弁するため必要があるときは、資本の額の範囲内で予算をもつて定める額を限度といたしまして、この会計の負担において、資金運用部から借入金をすることができることとなつておるのであります。  昭和二十七年度以降におきましては、米国対日援助見返資金特別会計からは、従来の資本繰入れにかえて借入金をすることといたしておりますので、見返資金特別会計から借入金をすることができることを規定いたしますとともに、この会計の資本の額を越えて借入金をすることができることを、規定しようとするものでございます。  以上がこの法律案を提案いたしました理由であります。何とぞ御審議の上すみやかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。     ―――――――――――――
  4. 佐藤重遠

    ○佐藤委員長 次に国民貯蓄組合法の一部を改正する法律案、公庫の予算及び決算に関する法律の一部を改正する法律案、農業共済再保險特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計から繰入金に関する法律案、及びただいま提案趣旨の説明を聴取いたしました農林漁業資金融通特別会計法の一部を改正する法律案の四法律案を、一括議題といたしまして質疑に入ります。質疑は通告順によつてこれを許可いたします。高田富之君。
  5. 高田富之

    ○高田(富)委員 最初にお伺いしたいことは、最近農村におきましては、一般に肥料が非常に高くなり、飼料の値段が非常に上りまして、蔬菜類等の下落を見ました結果、著しく営農資金に窮する傾向が最近顯著に現われておるのであります。これに対しまして、きわめて部分的には国家的な融資によつて、これをやつておりますけれども、実際農村におきましては、それだけではいかんともでき得ないために、これらの資金につきまして、小額な資金を有効適切に配分することが、なかなかうまく行つておらぬという面もありますし、また絶対額におきましてはほとんどこれが問題にならぬ。特に個々の農家に対しましては、單位農協等からきわめて限定ざれたわずかの資金を借り受ける程度でありまして、非常にこれに困つておるわけであります。何とかこれを長期の営農資金として、個々の農家に直接貸與するような方法でも講じませんと、せつかく自作農になりましても、その土地を再び担保に入れるとか、手放さざるを得ないようなことになるというような、今非常な金融上の危機に立つておると思うのです。そこで政府としましては、従来のような、組合を経由いたしまして組合を援護するという程度のものではなくて、直接何らかの方法で、たとえば農家で有畜農業をやろうというような場合に、特に個々の農家の必要な運転資金、営農資金を貸興するというような方法を講ずる意思があるか、その方法が考えられておるかどうかということを、まずお伺いしたいと思います。
  6. 林田悠紀夫

    ○林田説明員 農家の営農資金につきましては、農業手形の制度を本年度におきましても継続することにいたしまして、また本年度におきましては、米麦等の統制撤廃にも対応して、農業手形を出し得るように改正してやつております。それから有畜営農資金の問題につきましては、本年度農林中央金庫の自己資金をもちまして、二十四億程度を貸し付けて行くという予定にしてやつております。
  7. 高田富之

    ○高田(富)委員 農業手形につきましても、最近はこの利用度が非常に広汎になつて来たと思うのであります。当初は主として東北方面で一般にこれが活用されましたが、最近関東方面でも、やや一般化しつつあるように見受けられるのであります。第一に伺いたいことは、現在農業手形がどの程度利用されておるかということを、全国的な見地から大まかに見たところと、地方的な見地から見て、どういうふうな程度に利用されておるかということが第一点。第二点は、統制が撤廃された場合の農業手形を、どういうふうな方法でやるかということについて、きまつておる範囲で、具体的にその方法をお示し願いたい。
  8. 林田悠紀夫

    ○林田説明員 農業手形につきましては、大体九月ごろにいつもピークに達するのでありますが、昨年度におきましては百八十億程度に達しております。ことに東北地方とか北海道のような單作地帯に多く使われております。  それから統制撤廃の場合に、農業手形をどういうふうに改正して行くかという問題でありますが、これは供出が必ず行われるという場合におきましては、供出代金からとるという担保力があるわけでありますが、供出がない場合におきましては、そういう担保力がありませんので、大体部落單位ぐらいを考えまして、そういう人たちが集まりまして連帯保証をやつて行くという制度にかえまして、連帯保証で申し込んだ場合に、農業手形を適格として取上げて行くという制度に本年度からかえて、この一月から実施しておる次第でございます。
  9. 高田富之

    ○高田(富)委員 供出のない場合、連帯でやる場合の限度をどの限度まで、一戸当りあるいは全体の場合ならば、何人についてどうというふうな大体の限度を、現在どこに置いておるかということと、それから飯米農家におきまして――供出のできない農家の場合でありますが、現在資金の欠乏で非常に困つており、また副業等の行き詰まりから、これは営農資金というよりも、むしろ生活資金に近いものではないかと思うのでありますが、ともかくも金がないというようなことのために、実際に農業経営ができない非常に零細な、転落している農家が金融を受けたい場合に、農業手形を利用するのには、連帯か何かで利用することができるか、それとも農業手形以外の、何らかの資金を融通される方法が、考えられているかどうかということを重ねて伺いたいと思います。
  10. 林田悠紀夫

    ○林田説明員 農業手形利用の限度は、大体同一部落の五人以上のものが、連帯をいたしまして借りるということにいたしております。  それから飯米農家につきましては、農業手形が十分に活用できないということは仰せの通りでありまして、結局そういうふうな飯米農家に対しましては、農業協同組合が預金を集めまして、その自己資金で貸して行くということを現在やつている次第であります。
  11. 高田富之

    ○高田(富)委員 現在農林中金でやつている有蓄農業奨励の見地からする資金は、ただいま三十四億というふうなお話でありましたが、これは固々の農家に対しましても、一般に利用できる形になつているのか。それとも協同組合等の組合でやる場合、あるいは組合で一括してまとめて相当量以上の規模で借り入れる場合にのみ、利用されるような形になつているのか。現在個々の農家の自発的な経営の改善のために、こういう需要が非常に多いのでありますが、一般の場合にはこれが徹底しておらないために、主としてやはり組合を利用しておる人々は、組合の名前を利用して、あるいは組合の形で借りるというふうな例はありますが、実際はそうではなくて、やはり個々の農家が直接これを利用して、どんどん活用できるというような道を、開く必要があるのではないかと思うのでありますが、それは現在どういうふうになつておりますか。またどういう方針で、今後運営方法を改善して行く考えであるか。この点をひとつ伺いたいと思います。
  12. 林田悠紀夫

    ○林田説明員 農家の家畜の購入資金の点につきましては、主として融合を中心にして考えておるのでありまするが、もちろん農家の場合におきましても、組合を通して金を借りまして、農家自身の手において家畜を購入して行くということが、できるようになつております。
  13. 高田富之

    ○高田(富)委員 次にお伺いしたいことは、今まで見返り資金から農業関係の農地改良であるとか、あるいは山林関係でありますとか、その他いろいろな方面に、見返り資金関係でどれだけ投資されておるか。それからその投資された対象は、漁業は別といたしまして、農林関係ではどういう事業に対し、あるいはどういつた種類の組合に対して、見返り資金が導入されておるかということを、ひとつお示し願いたいと思います。
  14. 林田悠紀夫

    ○林田説明員 見返り資金につきましては、昭和二十四年度におきまして、一番最初いものキユアリング施設に対して、七千万円ほど出ました。それから二十五年度におきまして、たしか六億ほどいろいろな共同利用施設に出ておるように記憶しております。それから二十六年度からは、この見返り資金の方は開発銀行にかわりまして、直接の貸付は行われていない次第であります。しかしながら中小企業に対しましては、銀行との協調融資によりまして、金額はちよつと記憶しておりませんが、相当農林漁業関係にも出ております。
  15. 高田富之

    ○高田(富)委員 今度のこの改正法律案では、従来のように投資をされる形でなく、借り入れる形になつておるというような御説明があつたように感じましたが、今御説明いただきましたものは、これはこの基金へ投資されてしまつておるものであるのか。それから今後のものは、借入れをするということになると思うのでありますが、それはどういう理由でそういうふうにかわるのか。その結果実際には、融資を受ける立場からしまして、どういうふうに変化して来るか。そこをひとつ御説明願いたいと思います。
  16. 林田悠紀夫

    ○林田説明員 この特別会計におきます借入れにつきましては、二十六年度におきましても、資金運用部から三十億の借入れを見込んでおるわけであります。そして二十七年度におきましては、三十六年度が金資金量が百二十億でございましたが、今度は二百億というふうに非常にふえておりまして、それに伴いまして一般会計は二十六年度が五十億でありましたが、十億ふえまして、二十七年度は六十億出るということになつております。それから見返資金につきましては、二十六年度が四十億でありましたが、これは十億減りまして、二十七年度は三十億。それから資金運用部資金につきましては、百十億が二十七年度に見込まれておるわけであります。それで一般会計と見返り資金は、二十六年度においては無利子でございまして、資金運用部資金の三十億のみが、六分で借りるということになつておりますが、二十七年度におきましては、見返り資金と資金運用部資金の両方が、利子がつくということになつておる次第であります。それで利子がつくものが、基本金と異なり借入金ということになりまして、基本金よりも二十億、二十六年度と二十七年度と通算して借入金が多くなる、そういうことで今回の改正を提案した次第であります。
  17. 高田富之

    ○高田(富)委員 農林関係の融資につきましては、もともと営利的な事業に対する融資ではありませんので、利子の関係については、特別の配慮が必要だと思うのであります。先ほどお伺いした営農資金その他につきましても、農家の場合には、非常に一般の率から見るとわずかなものでありましても、相当大きな負担のように感ぜられるわけでありまして、利息につきましては、ただいまお話のように、見返り資金等についても、今後は利息がつくというようなことになりまして、利子が高くなるということは、相当農村にとつては重大な問題だと思うのでありますが、農業関係の融資についての利子を決定した根拠は、どの辺に置いておるのか。それから今後利息について、もつと大幅にこれを引下げる考慮があるか、また可能性があるかということについて御意見を承りたい。
  18. 林田悠紀夫

    ○林田説明員 農業関係の利息につきましては、できるだけこれを低く考えて行く必要がありますので、今回融通法の改正におきまして、農業倉庫の新設十億に対しては、四分で貸し付けるというふうな改正を提案しようと考えておる次第であります。それで利子は、できるだけ低位に決定いたしますように考えております。
  19. 高田富之

    ○高田(富)委員 さらにこれにちよつと関連して承つておきたいのですが、資金運用部資金の本年度の運用計画について、ちよつと御説明を願いたい。
  20. 河野通一

    ○河野(通)政府委員 ただいま資料を持つておりませんので、説明が十分に申し上げかねるかと思いますが、現在、二十六年度の資金運用部全体の運用計画といたしましては、予算書の説明に詳しく載つておるわけでありますが、地方債に対して五百四十七億ですか、それから金融債に対して三百億だつたと思います。それから国鉄でありますとか、あるいは電気通信関係の貸付……。ちよつと資料を探しますから……。
  21. 高田富之

    ○高田(富)委員 それは資料が出てからでけつこうです。それから国民貯蓄の問題でありますが、本年度は新たに郵便貯金の利子を引上げるとか、あるいは今度提案されましたように貯蓄組合を強力に推進するというような、いろいろな方法を講じておるわけでありますが、本年度における預金の目標、並びにこれを達成するために現在考えられておる各種の方法について、総合的に御説明願いたいと思います。
  22. 河野通一

    ○河野(通)政府委員 お答え申し上げます前に、資金運用部の運用計画につきまして、数字がございましたので申し上げておきます。二十六年度の運用といたしまして、国債に関しましては百九十五億でございます。そのうちのおもなものは電通、農林漁業等であります。それから政府機関の関係といたしまして、国鉄でありますとかあるいは住宅公庫、国民金融公庫等でありますが、これに対して三百五十億、地方債に対しては先ほど申し上げましたように九百四十七億、金融債三百億、翌年繰越しが五百十億、こういうことに相なつております。二十七年度は、これも運用先は大体今申し上げましたのと同じものになつておりますが、国債関係で二百六十五億、政府機関の関係で二百三十億、地方債で六百五十億、国債の買入れが三百億、電力の開発資金といたしまして六十億、この六十億は近く御提案申し上げたいと考えております国民貯蓄債券によつて收入されたものが、預金部に入りまして、それが電力関係に出る、こういうことに相なります。二十六年度と三十七年度と、運用において大きな違いになつておりますのは、金融債三百億の問題であります。この点は現在のところでは、金融債の消化はできるだけ民間資金でやつて行く建前をとりまして、資金運用部では一応引受けない建前になつておりますが、今後の財政金融の状況によりましては、必要に応じてこの運用計画を改訂して、金融債の引受に充てて行くという措置を講じて参りたい、かように考えておる次第でございます。  次にお尋ねの貯蓄増強の問題でありますが、たびたび私から申し上げておりますように、現在の経済情勢からいたしまして、資本の蓄積を促進いたしますことが、何といいましても日本の経済を立て直して行くために、一番大切なことであろうと考えております。これがために貯蓄の増強をはかりますためには、いろいろ措置をとつて参つたわけでありますが、第一は税法上の、税と預貯金の増強との関係を調整いたす問題であります。税のためにいろいろ預貯金がうまく伸びないというような障害を、できるだけ緩和して行くというような措置をとつて参つたわけであります。この措置の第一は、先般無記名定期預金の復活をいたしたわけであります。これらが一番大きな問題であろうかと思います。また今御審議をいただいておりまする国民貯蓄組合の預入限度を引上げます問題も、やはり税との関係の調整をはかつたつもりであります。そのほか税法上の関係で措置をとつて参りましたものは多々ございます。郵便貯金の法案が今出ておりますが、やはり預入限度を引上げ、または利子を引上げて行くというようなことも、貯蓄増強のために措置をとつた一つの大きな点であろうと思うのであります。これらの点をあわせて行いまするとともに、一般的に国民の貯蓄を推進いたしますための意欲の振興のために、いろいろ啓蒙宣伝等を、これから大々的に運動を起して参りたい、かように考えております。具体的な案につきましては、現在検討中でありますが、二十七年度にかけまして、大いに貯蓄増強のための啓蒙宣伝運動を続けて参りたい、かように考えておる次第であります。預貯金の増加の状況は、本年二十六年度といたしましては、当初目標は五千三百億ということで出発いたしたのであります。現在までの実績は、将来これから三月末までの推定を加えまして、大体六千億から六千百億程度の増加ということに相なるかと推定いたしております。来年度におきましては、現在いろいろ国民所得その他の関係から、算定を急いでおりますが、目標額は大体六千五百億から七千億くらいの間の見当で定めたい、かように考えておる次第であります。
  23. 高田富之

    ○高田(富)委員 将来さらに一層貯蓄の増強について、急増する資金の需要を満たすために、一層強力な預金の吸收策を講じなければならなくなるような見通しがあるかどうか。今の程度の、こういつた方法によつて吸收する預金の増加程度で、満足できるものであるか。あるいはさらにもつと強力な、何らかの方法による預金の吸收をする考えは、現在ないかどうか。この点を伺つておきたい。
  24. 河野通一

    ○河野(通)政府委員 お尋ねの点は、あるいは私聞き間違いであるかもしれませんが、たとえば強制貯蓄といつたようなことをやる考えがあるか、どうかという御質問じやないかと実は承るのでありますが、そういうことは考えておりません。今申し上げましたような方針で極力蓄積の増加をはかつて参りたい。これがためには、ただ宣伝したり、あるいは税法上の措置をとるだけではいけませんので、やはりその貯蓄をいたしました者が、ばかを見るというようなことにならないようにして参らなければなりません。そのためには通貨の安定、経済の安定がより必要なことでありますので、この方面にも大いに力を注いで参りたいと考えます。
  25. 高田富之

    ○高田(富)委員 最後に一つだけお伺いしておきたいのです。これは非常に常識的な話でありますが、きわめて一般的に言いまして、統計であるいは明らかになつているかと思いますが、農村関係から吸收される預金、これは協同組合を通じて来るものと、郵便局あるいは銀行等、各種の金融機関を通じまして農村から吸收されて来る預金、それに対して各種金融機関あるいは国庫からの農村に対する融資との比率は、大体どういうふうになつていますか。ごく概括的、常識的なものでけつこうです。
  26. 河野通一

    ○河野(通)政府委員 非常にむずかしい御質問でありまして、金融が参ります場合に、その資金のどの程度が農村関係へ行くかということは、間接に行く分もありますし、直接に行くものもございまして、なかなかそこの見当はむずかしいと思いますが、大ざつばに申し上げまして、私はやはりそこで蓄積されたもの、大体その程度のものは農村関係に流れておるのじやないか、間接の分を入れまして、たとえば農村の需要いたします産業に対する融資等も加えますれば、大体そこで蓄積された程度のものは行つておるのじやないかと考えます。
  27. 高田富之

    ○高田(富)委員 これは日銀の統計などに出ておると思うのですが、現在発行されておる紙幣の総量に対して、鉱工業関係、漁村、農村関係に幾ら滞留しておるという紙幣の量の統計が出ておると思うのです。大体これは推定かと思いますが、戦後の金詰まりの階層の職業別の状態など見る上に、非常におもしろい統計だと思うのですが、戦後ごく最近までの推移を見まして、紙幣の総最中農村に置かれておるものは、大体どういうふうな割合で変遷しておりますか。
  28. 河野通一

    ○河野(通)政府委員 これもなかなか推定がむずかしい問題でございますが、一応日本銀行で調べたものはお話の通りございます。これも実はあまり当てになるかどうかわからないのであります。概括的に申し上げれば、戦後いわゆる食糧が非常にきゆうくつな時代、農村がいわば非常に景気がよかつた時代には、農村に現金の滞留した分のパーセンテージが非常に多くなつた時期がございました。その後だんだん経済が安定化して参りますに従つて、その農村に滞留する割合がだんだん都市といいますか、農村以外の方向にウエートがかかつて来たということは、概括的に申し上げられる。しかし具体的な数字としては、なかなかつかみにくいものでございますから、私からちよつと申し上げるだけの自信がございません。
  29. 高田富之

    ○高田(富)委員 大体農村から吸收されたものを、農村にほとんど何らかの関係で直接、間接にもどつておるだろうというような御推定でありますが、これは農村に滞留しておる紙幣の比率が、非常に小さくなつて来ておる。だんだん小さくなつて来おるということを認められるあなたの今の答弁との間に、相当矛盾があるのではないか。それからやはり貯蓄を増強し、いろいろな方法で目下吸收しつつあるのも、結局その目的は、いわゆる資本の蓄積をそういう方面から助ける、重点融資をやつておるというようなことではないかと思うのです。従つて農村から吸收される預貯金は、原則として預貯金がふえれはふえるほど、そのうち農村に対して返して行く分が、比率からいつて非常に少くなつて行くというのでは、貯金を奨励し、どんどん貯金を吸收して行くことの国策上の意義が、失われてしまうのではないか、こういうことをわれわれは考えざるを得ないし、また非常に憂えるわけであります。というのは先ほども申しました通り、農村の金詰まりは非常に現在ひどい。金融上の要求は、農村は今非常に熾烈なものがあるわけでありますが、そういうときに今後強力に預金を農村からもどんどん吸收をして行つて、しかもこれが農村方面に還流して行く割合が、ますます小さくなるというのが国策であるならば、これはすこぶる重大な問題になると思うのでありますが、ただいまちよつとあなたの御説明の中に矛盾があるように思われますので、一応その点を明らかにしていただきたい。
  30. 河野通一

    ○河野(通)政府委員 私が今申し上げました点は、別段矛盾しておるとは考えておらぬのでありまして、資金と今の現金というものとは必ずしも一致いたしません。現金量が減るということ、そこに資金の回転して参りますものが、十分導入されていないということとは、必ずしも結びつかぬと思います。しかし今お話の中に、農村の方面において非常に金融がきゆうくつになつておるということは、お示しの通りでございまして、今後資金の吸收をますます進めて参りまして、その資金をできるだけ緊要な産業資金として放出して参りますために、農村方面での金融が犠牲になるというようなことのないように、また都市の金融につきましては、中小企業の関係の金融が非常に犠牲になるというようなことのないように、それぞれ必要に応じて、この資金を配分して参らなければならぬと考えております。農村から資金を揚げつばなしで、農村へはこれを還元しないというような方策は、とるべきでないと私ども考えております。
  31. 高田富之

    ○高田(富)委員 なおこの点につきましては、さらに資料をいろいろ要求いたしました上で、あらためて質問したいと思いますので、今日はこの程度にいたします。
  32. 佐藤重遠

    ○佐藤委員長 内藤友明君。
  33. 内藤友明

    ○内藤(友)委員 銀行局長にちよつとお尋ねしたいと思いますが、農林漁業資金融通法の二十七年度の資金源の申請に、見返り資金から三十億ほど借り入れてやるということになつておるのでありますが、この見返り資金なるものの本質であります。大蔵大臣は、私どもがしばしば尋ねましたところによりますと、これは返さなければならぬ一つの日本の債務だということを、申しておられるのでありまして、そういう将来返さなければならぬ資金を、農村の長期にわたる資金に充てようということには実は問題がありますので、この見返り資金というものは、これはどういうふうにしてアメリカの方へお返しなさるのか。何か計画でもあるのか。その計画と農林漁業長期融資の方へおまわしなさるのと見合つてのことなのであるか。そこらあたりを少し御説明いただきたいと思うのであります。そうしませんと、われわれが農村にいろいろな仕事をやりまして、ことに土地改良であるとか、その他の長期のものをやります上において、これは返さなければならぬものだからということで、まだ巻き上げられることがあると、たいへん困ると思いますので、一応政府の御見解を伺つておきたいと思うのであります。
  34. 河野通一

    ○河野(通)政府委員 実は私の所管でございませんので、十分御満足がいただけるかどうか疑問でありますが、私の承知いたしております限り、お答え申し上げたいと思います。  見返り資金は、御承知のように、アメリカからの債務に相なつております。ただ見返り資金そのものが実は債務ではないので、援助資金が債務になつておるわけであります。見返り資金そのものは、その援助から間接には根源が出ておるわけでありますが、見返り資金自体は、日本政府自体の資金としてお考え願つていいのではないか。この返済計画等につきましては、目下いろいろ部内で検討いたしおります。いずれにいたしましても、農林その他に対する長期の資金を見返り資金から出しましたものが、途中でこの債務を返すために引揚げられるといつたようなことにならないような計画のもとに、返済計画は立てております。従いまして長期に出します場合にも、それが途中で打切りとか、あるいは途中で引揚げなければならぬというようなことにならないような方法のもとに、返済計画を立てておる、こう御了承得たいと思います。
  35. 内藤友明

    ○内藤(友)委員 これは佐藤さんにひとつお尋ねしたいと思いますが、つまりこういうことに対する大蔵省の御見解を伺いたいと思うのであります。それは米の代金支払いに関する、政府支払い遅延防止に関する法律の適用の問題であります。御承知の通り、政府が米の値段をおきめになつたのはずつとあとでありまして、七千三十円と一応おきめになつたけれども、非常におそかつた。そこで政府は五千四百円でありましたか、当初仮決定をせられまして、それを農家に支払われておつたのであります。従つてその五千四百円の仮決定と本払いとの間の千句百円ですか、それは当然政府が、この政府支払い遅延防止に関する法律の適用を受けまして、大蔵大臣が定める二銭七厘の利息をつけなければならぬのであります。これは農家から申しますると、当然の要求になるのであります。政府はこの法律について、特に大蔵省は、それは払うべきものであるという御見解どうか。もしそういう御見解ならば、これから御催促申し上げなければならぬものでありますから、一応御見解を承つておきたいと思うのであります。
  36. 佐藤一郎

    ○佐藤(一)政府委員 お答え申し上げます。今の点は私もちよつと具体的に詳しく実情がわかりませんが、御承知のように、支払い遅延防止の場合におきましては、まず正当なる請求がいつ発せられたかということと、それから政府側が責任を背負う場合に、免責があるかどうかという点が具体的にきまりまして、初めて判断ができるわけであります。米の支払い代金につきましては、その機構が非常に複雑でございまして、前からそれについては議論があります。いずれ私どもの方では、農林省の見解というものを重視して、具体的な執行は農林大臣が行うわけでございますから、その農林大臣の判断を中心に考えておるわけであります。今までのところでは、それについての利息を払うとかいう考えでは進んでおりません。その具体的な問題はちよつと今私もすぐ答弁申し上げかねますので、少し調べさしていただきましてから、次の機会等において御答弁申し上げたいと思います。
  37. 内藤友明

    ○内藤(友)委員 これは大蔵省の責任じやないのでありまして、主として農林省の責任になると思いますが、米の値段をおそくきめられると、こういう問題が実は起きるのであります。現実に五千四百円を仮渡しせられたことは事実であります。そしてずつと十二月も押し迫りまして七千三十円という数字をお出しになつた。これは政府に納めて、しかも政府に供出した米は、政府が自分のものとして配給しておられるのですから、当然これはこの法律によつて、二銭八厘の利息は払わなければならぬものと思うのであります。農林省にいろいろなことをお聞きになることも、ごもつともなことと思いますが、これはお聞きにならぬでも当然なことであります。もしそういうことが当然であるということになると、やはりこれは支払つていただけるのでありましようか。それをひとつ伺いたいのであります。
  38. 佐藤一郎

    ○佐藤(一)政府委員 内藤さんは農業の専門家でございますから、私も太刀打ちする自信はございませんが、ただ普通法律上の観念から申しますと、ただいまおつしやいましたように、価格がきまらないという問題が一番前提になつておるわけであります。正式な価格がきまりまして、初めて正式な請求というものが発生するわけでございます。その正式な請求がございましてから、初めて支払い遅延という問題が起るわけでございます。それで形式的には、法律的に申し上げますと、そういい意味からいいましてただちにあの法律に適用せられるとは、考えておらないわけであります。しかしながらもちろんこれは常識的には相当疑問のある問題でありますが、今おつしやいましたような価格のきめ方自体に問題があるわけでありまして、現在の法律上では適用できないと申し上げる以外にないわけであります。
  39. 内藤友明

    ○内藤(友)委員 そういうお答えを聞くと、実は問題にしなければならぬわけでありまして、米価をきめないということは、これは政府の責任なんです。しかしもう事前に物をとつてしまつて、すでに政府のものとして配給しておる。契約はしてあるというのでありますから、当然その差額に対しては、相当額の法律に示してある金利をつけなければならぬものだ。もしあなたのような御解釈をなさるならば、農家は米価のきまるまでは、供出いたしませんということになるのであります。そうなりますると、食糧散策というものが非常に混乱に陷ると思うのでありますが、そういうことをしないためにこういう法律が出ておるのだと私は解釈しておるのであります。これは議論しておつてもしかたがありませんが、ひとつ農村のために出すように御解釈いたたきたいと思います。これは希望でありますので、どうか大蔵省としてはそういう御見解でやつていただきたいと思う。これはこれから農林省との話合いを進めたいと思つておりますので、一応大蔵省で法規を扱つておられるあなたの御見解を承つたのであります。  それから次に銀行局長にお尋ねしたいと思うのであります。実は先ほど内内伺つておりました問題でありますが、相互銀行法の解釈についてであります。これは昨年議員提出で出した法律でありますから、提案者の精神というものは相当重要なウエートがあるものだと思うのであります。そこで実は私ども昨年来もぐり金融と申しまするか、いろいろな物品販売何とかという、物を渡すといつて日掛け貯金を集めておいて、事実物を渡さないで金を渡すというような――これは自然発生的にできたものでありますが、あるいは保全経済会でありますか、あれが非常に各地で零細な資金を集めておるのであります。これは今日取締り規則がないので、いろいろこれに対する弊害ということも金融上考えられまして、大蔵省の皆さんが何とかこのことのために善処しなければならぬのではないかということを、この委員会でしばしば取上げて、ほんとうに御研究願いたいということを申しておつたのであります。ところが最近各地におきまして、この物品販売なるものの仕事の内容が、この相互銀行法違反なりとして、各地で検察当局が活動しておるような実勢であります。これは法律違反であるならば摘発するのは当然でありますけれども、しかしやり方が少し何と申しまするか、えげつないやり方をいたしますると、金融上に及ぼす影響は非常に大きいものが起きて来るのでありまして、これが実は私ども今まで心配しておつたことなのであります。そこでお尋ねしたいのは、相互銀行法の第二條には、相互銀行の業務というものを一から五まで列挙いたしておるのであります。そこでそれを受取りまして、第二十三條には、相互銀行業を営むものは大蔵大臣の免許を受けなければならぬ。免許を受けずしてそれをやるということになると、これは三年以下の懲役、三十万円以下の罰金、こういうことになるのであります。そこで相互銀行業とは何ものであるかという解釈であります。第二條に一から五まで列挙してある、この五つ全部をやるのが業務であるか、それともその中の一つでもやるのが業務か、この解釈は今相互銀行法の監督に当つておられる銀行局長としてどう考えておられますか。われわれ立法者はこれを五つひつくるめて、こういうことをやるのは相互銀行業なり、こういうのがわれわれが提案したときの、少くとも私の気持なのですが、今日銀行局ではどういうふうにお考えになつておられますか。それをまずお伺いしたいと思うのであります。
  40. 河野通一

    ○河野(通)政府委員 お答えいたします。いわゆる金貸業と申しますか、いろいろな形でそういうものが最近非常に多くなつておりますことは、お示しの通りであります。その形は実は千差万別でありまして、普通の貸金業取締りに関する法律に基いてやつているものもありましようし、またこれと全然別の、今申されました保全経済会でありますか、そういつたような一種の匿名組合なやり方でやられておるものもございます。そのほか株主相互金融というか、そういつた形で行われているものもありまして、いろいろ千差万別でございます。この問題につきましては金融全体、ことに零細な資金を預けておられる方々の保護という点等から考えまして、非常に大きな問題と考えております。たびたび当委員会からも御指摘を受け、対策についていろいろ御質問を受けているのであります。目下この問題につきましては、全体的な見地から現在これに対する対策を検討いたしております。できますればそれがため必要を法案等を、この国会に出して参りたいというふうに考えているわけでございます。まだ私どもの腹案と申しますか構想が十分熟しておりませんので、本日この席で申し上げる時期に至つておりません。いずれにいたしましても事金融という国民大衆の零細な資金に関係いたします問題でありますので、取扱いはこれらに対する影響も十分考えて、慎重に取扱つてやらなければならないということは、お説の通りであろうと考えます。  第二点の相互銀行法第二條の解釈の問題でございます。この法律は今お示しのありました通り、国会議員の御提出になつて成立した法律でございますが、この第二條の業務の解釈は、そこに列挙されておりますもの全部をひつくるめて、相互銀行の業務ということに相なると解釈いたします。ただウエートはおのずから異なると思うのでありまして、金融業の一環としてこれに対して免許もし、特別の監督をやつておりますゆえんのものは、やはり大衆から、多数の人から資金を集めるということが一点、その集めた資金をいろいろな形で貸すということが一点、この受ける方と授ける方の両業務を富むということが、金融業として一番根幹になつている点であろうと思います。従いまして、第二條に列挙されておりまするいろいろな各号の業務のうちでは、やはり今申し上げました受ける受信と授ける授信、この業務が中心になるものであろうと思います。従いましてその各号の中に書いてあります保護預り等の問題は、これはいわば付随業務でありまして、これを行うことが相互銀行の本来の性質であるということは申し得ないのでありまして、保護預りだけを取扱うことでありますれば、これは必ずしも相互銀行でなくても取扱える問題であろう。そういつた意味におきまして、そこに列挙してありますもの全体が、もちろん相互銀行の業務でありますけれども、その重点と言いますかウエートは、おのずから今申し上げましたような点で、かわつて参るのじやないかというふうな解釈をいたしております。
  41. 内藤友明

    ○内藤(友)委員 実はその解釈が問題になつて来ますので、検察当局活動の余地がそこに発生して来るのであります。もちろん検察当局が発動せられることは、決して私どもはこれがいけないということではないのでありまして、法律違反はだれであろうとぴしぴしやつてもらわなければならぬのでありますが、しかしその解釈がまことにぼんやりしているために、保護預りの方は相互銀行法違反ではない。第一項のこういう日掛けの金を集めるというのが、本来のその性質だというようなその解釈が、私は問題があるのじやないかと思うのであります。法律には、業務のウエートというものは第一項から順次に軽くするということは、何も書いてないのであります。これは同等の重さとわれわれは解釈している。でありますから、そこらあたりがしつかりと何かお考え願えませんと、今各地において検察当局が大分この問題に手をつけているようでありますが、これは私はつけられることはさしつかえないのですけれども、多数の預金者に非常に迷惑になるような金融上の変動を與えるということは、こういう金融を預かつておられるあなたの責任においては、少し欠けるものがあるのではないかというふうな気がするのであります。しかし近く何か法律を出すというふうなことでありますから、まあその法律の出るまでは私は待たねばなりませんが、それまで、できるならば検察当局のこの解釈による活動というものを、何か法務当局と事前に、経済界に及ぼす影響の重大さをひとつお考えいただきまして、御連絡願つて、十分御研究をいただいて、そうして取締り法則をひとつおきめなさるというようなことに、行かないものでありますか。地方の一警察官の解釈でぴしぴしやられるというようなことになりますと、非常に問題が起きるのじやないかと思うのであります。その点ひとつ局長のお心持をお聞かせいただきたいと思うのであります。事前に法務府とそういう趣旨の御連絡、いわゆる政治的な意味のことでありますけれども、御連絡願えるかどうかということであります。
  42. 河野通一

    ○河野(通)政府委員 お示しの事案につきましては、具体的に私もまだ詳しく承知いたしておりませんので、しばらく研究さしていただきたいと思いますが、いずれにいたしましても、この問題につきましては十分慎重に調べました上で、必要がありましたら、法務府としかるべき方法で連絡をとつてみたいと考えます。その前に事案の調査をまず十分いたしたいと考えます。  それからついででございますから申し上げておきますが、今申し上げましたいろいろないわゆる貸金業者全体について、新しい法律を出すということはまだきまつておりませんので、あるいは構想がまとまりました場合に、出す必要があつたらそういうことになるかもしれない、お願い申し上げることになるかもしれない、こういうことでございしますので、必ず何らかの法案をこの国会に御提案申し上げるということには、まだきまつておりませんことを御了承願います。
  43. 淺香忠雄

    ○淺香委員 今内藤委員からお話のありましたやみ金融業者、それに悪質な月賦販売業者によつて、非常に零細な中小企業の力あるいは一般サラリーマンなんかが、迷惑をしているということは、すでに御承知の通りでございます。つきましては今も内藤委員のお話がありましたように、当委員会からもたびたびこれの取締り法規のないことについて、その欠陥をどうするかということは、しはしば今日まで要望がありましたが、その都度お答えには何とかひとつ善処したい、近く善処するからというお話を聞いて、今日まで参つたのでございます。ところがただいまの内藤委員の御質問に対して、銀行局長の答えられるのには、必要な法規は今研究をしている、できればその法規も、何らかの形においてこの国会に提案をするかのような最初のお話がありましたが、続いて内藤委員の御質問に対してのお答えを見てみますと、最初のお答えとあとのお答えが少しく違うように思うのでありまして、研究はしているけれども、しかし今国会に提出するかどうかは言えないというお話がありまして、そのお話ぶりを聞いておりますと、これはまた研究は研究にとどまるような感じがいたしましてしかたがございません。もうこのやみ金融業者のやつている行為などにつきましては、私どもが一々指摘しなくとも、局長といたしましては当該局長として、ようく御所知のはずでありますので、私ども繰返しませんけれども、どうか今の熱意あるところの研究を、何らかこの国会中に実らすように、特にひとつ御配慮をお願いしたいと思うのですが、それにつきましてもう一度局長から、お考えをお答え願えたら幸甚だと思います。
  44. 河野通一

    ○河野(通)政府委員 お答え申し上げます。この問題はたびたび申し上げましたように、大蔵委員会から御鞭撻を受けている問題でございまして、かねがね研究をいたして参つております。先ほど来申し上げましたように態様はいろいろございますので、その中の一つの大きな態様のものにつきまして、最近まで法律上の解釈措置の問題につきまして、法務府と種々打合せをして参つたのでございます。これが実は意外に時間をとりまして、最近にようやく一年足らずもかかつて結論が出たような次第でございまして、内容についてはちよつと申し上げられませんけれども、そういつたようなこともございまして、なかなか短時日に手のつかないものがたくさんあるのでございます。法律解釈の問題もそうでありますし、政策の問題といたしましてもなかなかむずかしい問題がある。十ぱ一からげに行かないいろいろの態様がある。それからこれに対してある一つの取締りの法規を具体的につくりますと、必ずそれとやや違つた形のものがすぐまた出て来る。それをおつかけてそれに対してある特殊の法律措置をとりますと、またそれと少しかわつた形で、紙一重といいますか、法律にかかるかからないかの境というような問題が、すぐまた起つて来る。現在までそういう御承知の通りの経過をたどつて来ております。法律の体制としては、貸金業等の取締に関する法律という法律で、一応の体制はできておるわけですが、にもかかわらずそれで十分なことができない。あとからあとからといろいろな問題が起つて来ますゆえんのものも、今申し上げましたように解釈上の問題もあるし、政策上のこともなかなかむずかしい問題がございます。と申しましても、私どもとしてこれを放置いたしておいていいとは考えておりません。どういう措置をとつたらいいか、部内で鋭意今検討を続けております。それがために必ず法案をつくらなければできない問題であるか、あるいは行政上の措置でできる問題であるか、これらの点も十分検討いたさなければならぬのですが、先ほど申し上げましたように、構想がまだまとまつておりませんので、できるだけすみやかに御趣旨の点を含んで措置をいたします。
  45. 内藤友明

    ○内藤(友)委員 委員長、次会でもけつこうでありますが、法務府のこの方の法規の解釈をしておられる政府委員に、一度ここへ御出席をお願いいたしていただきたいと思います。それは、法文の解釈はよほど考えて行かなければなりませんので、一応法務府がどういう解釈をしておられるか。またそのときに地方の検察当局へお流しなさつた通牒等も、参考資料として御持参になつて、一度この委員会にお出ましいただきたいことを、ひとつ委員長にお願い申し上げたいと思います。
  46. 佐藤重遠

    ○佐藤委員長 ごもつともな御意見と存じますので、御趣旨のようにとりはからいます。
  47. 奧村又十郎

    ○奧村委員 私はまず農林漁業資金融通特別会計法改正についてお尋ねいたしたいと思います。この農林漁業資金融通特別会計の制度は、去年の四月一日から発足したのでありますが、これは今後恒常的に存置して行くものでありますか。そこでこの大蔵委員会では、国民金融公庫及び住宅金融公庫、こういう政府金融機関の経理の規定も、ここで改正するということでありますが、農林漁業資金融通特別会計の経理の行き方について、これで今後いいものであるかどうか。下手をすると復興金融金庫の二の舞いをしはしないかというような不安が、かなり濃厚にありますので、その点を中心にして私は少しお尋ねをしてみたいと思います。政府資金を流す金融機関は、国民金融公庫、住宅公庫あるいは輸出入銀行といろいろありますけれども、これらは総裁、副総裁その他一応の責任の所在を、形式的にもみな明らかにしております。ところが農林漁業特別会計というものは総裁はおりませんし、副総裁もおりませんから、この最後の決定機関としては農林大臣と大蔵大臣が決定するというのでありますが、農林大臣、大蔵大臣はそうこまかいところまではかかずらわつておられない。そうするとさしずめ総裁の仕事は、林田農林金融課長がなさるのだろうと思うのでありますが、この人もいわば辞令一本で何どきどこへ行かれるかわからない。この間富谷課長が鹿児島の経済部長にかわつて行かれたように、機構形態からいつてもどうも責任の所在が明らかでない。法律上明らかになつているとはいえ、どうも実際上にはそういう感じは起らない。この問題は昨年もかなり繰返してつつ込んでこの委員会で審議したのでありますが、これがいよいよ恒常的な制度になり、しかもことしは二百億の金を扱つて行くということであれば、ここで本格的にわれわれは取上げて行かなければならぬと思うのであります。そこでまずお尋ねいたしたいのは、農林漁業のこの特別融通の資金は、実際取扱う事務は農林中央金庫及びその他の金融機関に委託してやらしておられるが、昨年の実績において農林中央金庫がどの程度取扱つたか、それから農林中金以外の金融機関がどの程度取扱つたか、その大体取扱つた資金量をお尋ねいたしてみます。
  48. 林田悠紀夫

    ○林田説明員 この特別会計の資金で、二月末現在までに貸付の決定を見ておりまするものが九十八億ございますが、そのうちで農林中央金庫の取扱いが八十三億でございます。それから地方銀行が十四億でございますから、大体この資金の八割程度が農林中央金庫が取扱いまして、その他二割を地方銀行が取扱うというふうなことになつております。
  49. 奧村又十郎

    ○奧村委員 地方銀行が二割取扱つているというわけでありますが、この特融の融資の審査その他の調査においては、農林中央金庫には代行さしてある。地方銀行にも同じく審査その他の調査は代行さしてあるわけでありますが、決定は農林大臣が主としてなさることになるのでありますから、責任は農林大臣にある。そこで、その金融機関の融資先に対する調査の資料は厖大なものでありましようが、調査した資料はどこへ保管してあるのか。責任は農林大臣にあるが、実際調査した資料はどこに保管してあるのか。委託した金融機関に資料そのものは預けてあるかどうか。まずその点を伺います。
  50. 林田悠紀夫

    ○林田説明員 融通法の第五條によりまして、指定した金融機関に対しまして、貸付に関する申込みの受理と審査と、それから資金の貸付、元利金の回收、その他貸付及び回收に関する業務を委託するということにしております。それで審査の書類につきましては、委託した金融機関に保存してあるということになつております。しかし貸付の決定については、この第五條によりまして主務大臣が握つておる、こういうことになつております。
  51. 奧村又十郎

    ○奧村委員 そこで一番問題になるのは、償還についての責任をどちらがとるかということです。もちろん償還の責任は農林大臣にあるわけでありますが、実際問題としてははたして農林大臣でとれるかどうか、これをきわめて行かなければならぬと思うのであります、そこでまず貸す場合に融資先に償還能力があるかという問題、それから融資の担保その他の手続が十分行われておるかという問題、こういう問題はどこで行われるのか。その償還の能力があるかいなか。それから貸した場合の担保を十分に確保しているかどうか。この事務は一体どこでやつておるのか。
  52. 林田悠紀夫

    ○林田説明員 償還の能力があるかないかの点につきましては、第一に受託金融機関が審査いたしまして、それから特に問題があるものにつきましては、大臣の方に行つて参りまして、それで償還能力がないというふうに認定されましたものにつきましては、貸付の決定は断つておるわけであります。  それから担保の点につきましては、これは原則として担保をとることになつておりまして、物的担保が困難なものにつきましても、連帯保証でやるとかというふうに、ほとんどが担保をとつてやつております。
  53. 奧村又十郎

    ○奧村委員 その担保をとる事務などは、一体どこで行つておられるのでありますか。
  54. 林田悠紀夫

    ○林田説明員 担保をとる事務につきましては、受託金融機関でやつております。
  55. 奧村又十郎

    ○奧村委員 それで、農林省では最後の決定をするというのですが、決定をする判断の資料としては、どの程度の資料を農林省がとつておられるか。十分な調査あるいは十分な考慮を経た判断であるかどうか。つまり償還能力がない場合には決定を断ると言われるが、償還能力があるかどうかということの調査そのものが、農林省ではたして十分に行われるかどうか。そこの点ですが、その点は十分自信があるようなことになつておるかどうか。
  56. 林田悠紀夫

    ○林田説明員 この資金の貸付を受けたいという、申請者から貸付の申請書が受託金融機関に出されて、そうして受託金融機関にはその写し二部をつけて出すことになつております。そのうち一部が受託金融機関を通しまして、農林省の方にも参るということになつております。それによつて貸付を決定しておるわけであります。しかしながらその申請者がほんとうに担保がないかどうか、非常に困つておるかどうかというふうな詳細な点につきましては、現在のところ農林省の方でも人員にも制限がありまするし、また受託金融機関が二割の保証をするということにもなつて、委託をしておるということにしておりまするので、一応受託金融機関にまかしておるという現状になつております。
  57. 奧村又十郎

    ○奧村委員 この償還の責任について、二割を受託された金融機関に責任を負わしておるから、心配はないというふうなことでありますが、二割持たしてはたして心配のない調査ができるかということは疑問でありまして、そこで農林省でも人員が不足して、仕事が十分行われないということでありま外すが、この特融の予算を見ますると、一特融会計の人員としてはわずかに二十人でありますが、この二十人は一体どこでどういう仕事をしておられますか。どの人のこれは給料でありますか。
  58. 林田悠紀夫

    ○林田説明員 特融の担当しておるのにつきましては、まず審査といろいろな特別会計の経理をするものとわかれております。それから今後におきましては資金の回收が行われるということになりますので、資金の管理回收もやるというふうに大体三段階にわかれて、その人員で一応やつている次第であります。
  59. 奧村又十郎

    ○奧村委員 そうすると、特融の会計の二十人のこの給料は、農林金融課の職員に払われる給料ですか。そのほかに何か機構があるのですか。
  60. 林田悠紀夫

    ○林田説明員 全部農林金融課の職員に払われる経費であります。
  61. 奧村又十郎

    ○奧村委員 十四億は地方銀行が受託機関として扱われたというのですが、地方銀行があまり数多くばらばらで扱つたのでは、これらの監督が行き届かぬと思いますが、今のところ地方銀行は何行扱つておりますか。
  62. 林田悠紀夫

    ○林田説明員 現在のところ大体五十行くらいが取扱つております。
  63. 奧村又十郎

    ○奧村委員 そうしますと、その五十行の地方銀行ということですが、おそらく将来とも地方銀行の受託がふえると思いますが、その銀行の扱つた融資については、その融資が二十年先に償還されるまで、その金の貸付金の管理をする、こういうことになるのでありますが、これを一つにして、もちろん農林中金もありますが、全部を監督して行くのに農林金融課でもつて二十人の方が携わつて行かれる。二百億は今年の融資でありますが、すでに昨年度百二十億、来年またふえて行くでしようが、将来数百億の政府の資金を扱うのに、二十人の人でうまくやつて行けるかということは非常に問題であつて、この点金融機関として機構がまだ私は不十分と思いますので、いずれ同僚議員からも御質問があろうと思いますが、政府においても遺憾のないようなことにやつていただきたい。資料が不足でありますから飛び飛びでありますが、まずお尋ねをいたしておきます。すでに償還金が五千万円入ることになつておりますが、この償還金は経理上どうなるのでありますか。貸付金がそれだけ減ることになるのですか。貸付金が減るなら、予算上貸付金が減るとしてなければならぬが、この償還金は今後ますますふえて行くわけでありますが、これの経理はどういうふうになつておりますか。
  64. 林田悠紀夫

    ○林田説明員 回收した金につきましては、一般会計の方に入つて行くということになるわけであります。
  65. 奧村又十郎

    ○奧村委員 それでは農林特融の運用收入が十二億ある。それから取扱い事務経費が幾らかありますが、特に私どもが心配するのは、農業倉庫に対する融資について年四分ということをきめられましたが、ああいうことで一体特融全体として收支の手が打てるかどうか。その点を案ずるのです。まず第一に運用收入において十二億をこの予算で見積つておられるが、十二億の收入の見積りの根拠をお尋ねしておきたいと思います。
  66. 林田悠紀夫

    ○林田説明員 運用收入につきましては、貸付の償還金の收入と、それから貸付の実收入、それから雑收入にわかれておるわけであります。それでこの貸付の実收入と資金源に対しまする支払い利息それからいろいろな事務費、委託手数料、そういうふうなものを見合いまして、現在農業倉庫を四分にいたしましても、十分この程度であれば收支が償うということになつております。
  67. 奧村又十郎

    ○奧村委員 もつとこまかい数字的な根拠です。貸付金の運用收入十二億七千五百九十万円、そうすると、どうも私でははつきりわからぬですが、昨年の融資残が年度末で百二十億でしよう。本年度の残が百二十億です。それを一割に運転して十二億、ところが平均して六分くらいになつているでしよう。そうすると、今年度中の融資に対する利子をかなり見積つておられる。こういうことになるのたが、そのこまかい計算の根拠をお聞きしたい。それでこれは今すぐ調査はできぬだろうと思うので、ひとつその資料を出していただき、そうして午後その資料に基いてお尋ねいたしたい。この予算書にある十二億七千幾ら、それから歳出の部で他会計繰入れ、つまりこれは利子のことですが、支払い利子が五億円、それから事務取扱いに必要な経費が六億七千万円、これのもう少しこまかい計数的な根拠、これをお尋ねして、それでもつて、つまり四分の利子で手が打てるということを、もつと計数的にきわめたいと思いますから、それらの説明のできるような資料を午後用意して来ていただいて、なお質疑を続けたい。まだほかにも資料の要求がありますから、私はこの点は資料をいただいた上でお尋ねしたい。  それからもう一つ資料をお願いいたしたいと思います。現在までの融資済み額が九十八億でありますが、これもやはり現実に融資した分と、決定してまだ融資してない分とがあろうと思う。それの区わけ、及び融資した業種別と申しますか、大体の種類別の内容、それから一応これは融資計画があつたはずでありますが、融資計画と比較してどうなつておるかということを、資料としてお出しを願いたいと思います。  それから国民金融公庫及び住宅金融公庫、これの会計経理の改正について、ひとつお尋ねをいたしておきたいと思います。今回の政府提案の固定資産の取得に要する経費は、支出予算には計上しないということが、おもなる改正の内容であります。これはまことにけつこうであります。しかしこれだけでは問題は解決しないと思うので、これに関連してお尋ねをいたしたいと思うのであります。今回の改正点は、固定資産の取得に要する経費は支出予算に計上しない、これは予算総則において最高限度を規定する、こういうことになつておりますが、そのほかに改正点はあるのですか。
  68. 佐藤一郎

    ○佐藤(一)政府委員 お手元に新旧対照表を差上げてございますが、それをごらんになるとすぐわかると思いますが、今回の改正はただいまの点だけでございます。ただこれと関連いたしまして、従来公庫につきましての予算総則について、どういうことをきめるかという内容をはつきりいたしておりませんので、この際予算総則にこういうものを出すのであるということを、あわせてはつきりさせるということにいたしました。しかし結局今おつしやいました固定資産を取得する費用の立て方をかえることに、関連しておるわけであります。改正はその一点であります。
  69. 奧村又十郎

    ○奧委員 そういたしますと、この固定資産の取得の経費については、予算には見積らないということでありますが、その支出はどこから出すことになるのですか。予算に基かないということになれば、支出は今後どこから出すことになりますか。
  70. 佐藤一郎

    ○佐藤(一)政府委員 これは資産の取得でございますから、結局自己資本が見合いとしてございますわけで、資本金等がありますから、それから出すということになるわけであります。
  71. 奧村又十郎

    ○奧村委員 自己資本から出すということであればけつこうでありまして、純粋の経費及び利子收入などだけの予算で行くということでありますから、これは私はまことにけつこうであろうと思うのであります。しかし一方において予算書には、大体の予定貸借対照表あるいは予定損益計算書、こういうものが出されている。これによつてやはり同じように従来通り縛られるのではないか。その点はどうなりますか。
  72. 佐藤一郎

    ○佐藤(一)政府委員 予定貸借対照表、損益計算書、これらはいずれも参考書類でございます。そして予算としての効力は、いわゆる歳入歳出としてそこにあげてあるものだけであります。
  73. 奧村又十郎

    ○奧村委員 それでは予算総則によつて大綱をきめることになつておりますが、二十七年度の予算総則の十九條にこういうことが出ておるのです。国民金融公庫、住宅金融公庫その他の金融機関の方は、支出予算の範囲内であつても、役職員の定員及び給與を、この予算において予定したところの定員及び給與の基準を越えてみだりに増加し、または支給してはならぬ。これは今回初めてこういう規定をなさつたのですか。従来通りこういう規定があるのですか。
  74. 佐藤一郎

    ○佐藤(一)政府委員 従来通りでございます。
  75. 奧村又十郎

    ○奧村委員 それで実は特に取上げて調べてみたのですが、第十九條の四つの政府金融機関、これの定員及び給與は予算書によつて縛られておるのでありますが、この正式予算書では定員、給與の明細はわからぬので、各目明細書を読んでみますと、これは明細書に出ておるのですが、各目明細書の四つの機関の給與を見ますと、輸出銀行は一人当り三十一万円の給與、開発銀行は二十二万円の給與、それから住宅金融公庫は十五万九千円、それから国民金融公庫は十五万三百円ということになつているのです。これは銀行局長にひとつお尋ねいたしますが、片方は三十一万円、片方は十五万円、どういうことでこういうひどい差をつけて押えておられるのですか。
  76. 河野通一

    ○河野(通)政府委員 お答えします。開発銀行及び輸出銀行は若干の差異はありますが、これらと、国民金融公庫、住宅金融公庫とは給與のレベルが大分違うのであります。この点はたびたび当委員会としても、問題として提起されておることでございますが、非常に形式的な答弁で恐縮でありますが、国民金融公庫及び住宅金融公庫の職員は、国家公務員ということに相なつて、おるのであります。従つてその給與も国家公務員の給與に若干の差異がございますけれども、大体国家公務員の給與に準ずるという建前をとつておるわけであります。これに対しまして輸出銀行及び開発銀行は、国家公務員という取扱いになつておりませんので、給與につきましても一般の金融機関と大体似たようなところ――もちろん政府機関でありますから、一般金融機関よりも若干低いのでありますが、金融機関としてそれ相当な給與ということに相なつておるわけであります。なお輸出銀行と開発銀行とが若干レベルが違いますのは、これは人員の構成が違つておりまして、輸出銀行はごく小人数、しかも高給者がそろつておるようなわけでありまして、單価が若干違つておりますが、これはどちらにいたしましても人員構成の相違から来ておるのでありまして、大体同じ程度の地位の方は、大体同じ程度の給與ということに相なつております。問題は結局住宅公庫及び国民金融公庫において、国家公務員としての取扱いをはずすかはずさないかという問題に、実はかかるわけであります。この点は先般の委員会でも申し上げましたように、職員の国家公務員としての地位をはずすように、実はいろいろ研究はいたしたのでありますが、いろいろな関係でまだ実現に至つておらぬのであります。その結果そういうことになつておる次第であります。
  77. 奧村又十郎

    ○奧村委員 ただいまの局長の答弁は、今日までこの委員会でたびたび繰返されたのでありますが、占領がなくなつて独立いたします時期もごく近いのでありますから、ごく近いうちに政府においてもこういう不合理な点を改められて、公務員というわくをはずされるようにお願いして、これは希望にとどめておきます。  なお次に予算書にやはりこれも出ておるのでありますが、事業計画に国民金融公庫の支所は、二十七年度において十箇所置くということでありますが、その十箇所の予定地をお尋ねいたしたいと思います。
  78. 櫛田光男

    ○櫛田説明員 お答え申し上げます。二十七年度におきまして、予算において十箇所支所を設置することを予定いたしております。二十六年度中にも十箇所置くことにいたしておりましたのですが、一つがまだそろいませんので、最近の機会において今後十一箇所できるということになつております。その場所を北から申し上げますと、北海道に一箇所、岩手県に一つ、栃木県に一つ、山梨県に一つ、富山県に一つ、福井県に一つ、岐阜県に一つ、奈良県に一つ、徳島県に一つ、それからあと二つは東京ということを予定いたしております。
  79. 奧村又十郎

    ○奧村委員 それではただいまの予定地に支所が設置されると、全国各府県のうちで国民金融公庫の支所のない府県はなくなるというわけですか。そのほかにあるか。  それからもう一つお尋ねすることは、それで東京都内だけは支所の数が、つまり府県に一つというのが東京都内だけは数が多くなる。そこで今後府県に一つという原則を破つて、来年度からは府県に、事情によつては二つ以上置くという御方針にかえられたかどうか。その点お尋ねしておきます。
  80. 櫛田光男

    ○櫛田説明員 お答え申し上げます。先ほど申し上げましたところに支所ができますれば、全国都道府県全部に一つ以上の――原則として一つでありますが、北海道に二つ、現在福岡県には二つございます。それから東京に三つ業務所ができることになります。支所のない府県は一つもなくなる、こういう予定でおります。  なお東京、北海道、福岡以外のところに支所を二つ以上置く必要がありはしないか。またその考えはどうだというお尋ねでありますが、現在のところでは法律上東京には三つ、福岡県には二つ、北海道には二つ、その他の府県におきましては一つずつということがきまつております。ところが実際上の経済上の必要、お客さん方の需要の状況、またその分布状態等を考えてみますと、各県におきましてもそれぞれ特別な県におきましては、経済中心地が二つあるとか二つ以上あるというふうなぐあいでありまして、仕事を円満に進めまして、法律に書いてあります通りの国民大衆に対して私どもの責任を果して行きます見地から申しますと、できれば早い機会にこの法律上の支所設置に関する制限を緩和していただきまして、必要に応じて、必要がある場合には二つ以上置けるようなぐあいにさしていただければ、この上ないことだと思つておりますが、これは今研究をいたしておりまして、関係当局ともいろいろ御相談をいたし薫るところでございます。どうぞ御了承願いたい。
  81. 奧村又十郎

    ○奧村委員 最後に銀行局長及び国民金融公庫の総裁にお尋ねしておきます。  この国会で盛んに議論され、大蔵大臣からもある程度の答弁が出たのでありますが、戰死者の遺家族に対する特別の融資を国民金融公庫にやらせる、こういうことを池田大蔵大臣が答弁しておられるのですが、その後具体的な公庫における方針をまだ承つておらぬので、この際公庫及び銀行局長の御答弁を求めたい。銀行局長は昨年の暮れこの委員会で、たび重ねて国民金融公庫に対して新たな金融の部門を開かせよう、つまり中小企業の金融に役立つような不動産金融をやらせよう、こういうことを常に御言明になつたのでありますが、その点は今度の予算でどの程度に実現されておるのか。また公庫の実際業務においてどの程度実現されたか。その点をお尋ねして私の質疑を終ります。
  82. 河野通一

    ○河野(通)政府委員 お答え申し上げます。第一点の戰死者等の遺家族の方方に対する金融問題であります。この問題は大蔵大臣から御答弁申し上げました通りの考え方で進んでおります。ただ現在のところといたしましては、このために特に資金的なわくをつくつて、たとえば五億であるとか十億であるとか、別わくとして融資をするということは考えておりません。将来あるいは補正予算等の機会において増資というようなことが実現する、あるいは資金源がさらに拡充できるという場合におきましては、そういうことも考えられると思います。現在のところでは、一般の国民金融公庫の金融の一部として、別わく的な措置ではなくして、その中で考えて参りたい。具体的な融資の方法なり條件等につきましては、目下研泥中でございます。  それから第二点の国民金融公庫の業務の拡充の点でございますが、これは当委員会でも昨年御説明申し上げたかと思いますが、具体的には現在公庫の貸付金の範囲を相当拡充いたしまして、従来は全体で百万円までということに相なつておつたのでありますが、それを場合によりましては全体で二百万円まで貸せるようにする。但しその場合の百万円から二百万円の間のものにつきましては、不動産その他の担保を供給する。これを原則にいたしております。これによりまして、昨年から私が申し上げておりますいわゆる不動産担保金融の部面に、ある程度の活躍をして行くことにいたして行きたい。実際の実績その他につきましては、櫛田総裁からお聞き取りを願いたいと思います。
  83. 櫛田光男

    ○櫛田説明員 第一点の軍人遺家族の方々の問題については、ただいま銀行局長からお話がございました通りでありますが、まだ具体的にはつきりといたしておりません。と申しますのは、どの程度どういうぐあいにという問題から始まるわけでありますが、今御相談申し上げておる最中でございますので、御了承願いたいと思います。  それから貸出しの限度の問題でありますが、昨年の暮れに百万円を越えて二百万円まで、連帯で貸出しができるというふうになりました。百万円を越えるものについては、不動産その他適当な担保をとらねばならぬ。ただそういうふうにおきめを願つたのが昨年の暮れでございまして、始めましたのが本年に入りましてからで、まだスタートいたしましてから、二箇月にならないような状況でありまして、今までの百万円以下の小口の貸付に比較いたしますと、若干手続その他で手間をとる点がございますが、今までのところはまだ微々たるもので、何億というふうなところまでは参つておりません。来年度におきましては、どの程度これをいたしますか、今月末国民金融審議会がございますから、そのときに来年度の具体的な事業計画、資金計画等を各四半期にわけてきめるつもりでおります。そのつもりで今いろいろな推定を加えまして、研究をいたしておるところでございます。できる限りのことをやりたいと存じております。御了承願います。
  84. 三宅則義

    ○三宅(則)委員 関連してお伺いいたします。公庫の予算及び決算に関する法律の一部を改正する法律案について、今お話があつたようでありますが、国民公庫並びに住宅金融公庫は固定資産を別に考えまして、その必要の経費等は除外する、こういう線でありまするが、私は企業会計と官庁会計とは相違があると思うのであります。企業会計いわゆる私経済におきましては、固定資産は十分これを見ておるわけです。ところが官庁会計になりますると、固定資産ということをあまりやかましく言わないで、むしろ経費の面、通常予算の面に重点を置いておるわけでありまするか、今度の改正によりまして、公庫の経費面と別個に、いわゆる固定資産の取得ということについては、台帳を別にいたしまして、全体にそうしたような固定資産台帳というものの評価を、し直した方がよろしいと私は思うのであります。これは少し構想が大きくなるかもしれませんが、大蔵大臣並びに銀行局長等は特に注意をいたしまして、全国の各官庁の固定資産、もしくはそれらに付属する台帳を完備いたしますることこそ、予算決算を明確にするゆえんであると思いまするが、銀行局長はどう考えるか承りたい。
  85. 河野通一

    ○河野(通)政府委員 どうも私の所管でございませんので、はなはだ御答弁がしにくいのでございますが、佐藤法規課長がおりますので、そちらの方からかわつてお答え申し上げます。
  86. 佐藤一郎

    ○佐藤(一)政府委員 一般会計のことについては、別に今問題にいたしておりませんが、お話のように企業特別会計につきましては、資産の再評価ということを考えております。これは法律によつて正式に表に出てはおりませんが、実際上予算措置においてやつておるところもございます。また最近の機会に、法律によりまして特別会計の資産の再評価を行うというようなところもございます。おのおのできるだけ早い機会に、ただいまお話のような点は考えてみたい、こう思つております。
  87. 三宅則義

    ○三宅(則)委員 私は、絶対に私経済と公経済とマツチせしめる。たとえば国民の信頼を高めるためには、経費ばかりを論ずるだけでなく、すべて国の富、国の状況、国の資産もしくはそれらに対しまする経費というように、企業会計原則ができましたから、公経済に関する会計原則というものを至急創定することこそ、緊急欠くべからざるものと思いまするが、もう一ぺん承りたいと思います。
  88. 佐藤一郎

    ○佐藤(一)政府委員 どうもよくわかりませんが、三宅さんのおつしやつておられます点は、私どもも同感でございまして、企業特別会計等につきましては、お話のようにできるだけ他の民間の場合と同じように、経済につきまして近代的な方式をとつて行くということに、少しずつ改めて参つております。
  89. 三宅則義

    ○三宅(則)委員 公庫の総裁にお尋ねいたしますが、国民金融公庫はきわめて民衆的である。昔の庶民金庫が今日は金融公庫とかわつたわけでありまするが、国民になじまれておるわけです。そこで大分公庫の従業員といいますか事務員等もなれて参りましたが、なお私の遺憾に思います事柄は、人に応待する態度が、まだ官吏の形を脱していない、こう言われております。もちろん公務員であるという点もありましようが、普通の一般金融、たとえば銀行員あるいはその他の金融機関の人よりも、むしろ頭が高過ぎるとか、あるいは言葉がおそまつである、こう言う人があるわけです。しかし大分改まつて参りましたが、まだ多少欠陥がありますから、総裁といたしましては、申込みをいたしましてから一箇月以内には、イエスかノーかをきめてやつて、早くそれらの人が回復する状況に向うとか、あるいは別途の考えを持つとか、あるいはその金融公庫の金を借りまして更生するとかいう線を、強調していただきたいと思いますが、その点総裁はどう考えておりますか。おそらく私と同感であると思いますが、実情を考えますと、多少まだ疑点がありますから、この際本委員会を通じて明確に国民に示されたいと思います。
  90. 櫛田光男

    ○櫛田説明員 お答え申し上げます。たいへんおしかりを受け、また御鞭撻を受けまして、ありがたく存じますが、まつたくおつしやいます通りでありまして、できるだけ早く、またほんとうに親切に、親身の御相談相手になるようにということを、かねがね心がけておるのでありますが、何分にも劇務でありまして、簡單な数字を申し上げますと、昨年の四月から十二月までの九箇月間に、約九万件のお申込みを受けたのであります。月平均一万件ということになります。現在は職員の総数が全国で一千人ございますが、これも期の途中におきまして、増員をいたして参りましたようなわけでありまして、大体期の初めには八百人足らずという状態であります。そのお客様がどれもこれも最初にお目にかかる方であります。いわば新規にお目にかかるお方でありまして、ほかの金融機関たとえば銀行さんのように、今まで半年なり一年なり、あるいは長年にわたつて預金取引をして、その結果お貸出しをするというぐあいに、なじみになつておるというのとは大違いでありまして、どれも初めてお目にかかるお客さんで、そのお方々とお話をいたしまして、その信用状態、御計画その他をとつくりとお話合いをして、納得が行つたところでお貸出しをするということになるのでありますから、その方の手間も自然かかり、またこちら側の苦労も多い、おまけに人数が比較的足りない、こんなようなことがあります上に、ことに最近の金詰まりの状況から、昨年の秋以来お客様がたいへん殺到いたしますといつたような関係で、遅れ遅れになりまして、私どもといたしましては、一箇月以内に右左をきめるところまで何とかこぎ着けたい、昨年の夏ごろにはどうやらそれに近い状態にまで、こぎ着けられたかと思つたのでありますが、残念ながらまた延びるような状況になりまして、たいへんに遺憾に存じております。遅れるということは、結局お客様方に生きたお金を使つていただく機会が、それだけなくなるということでありますから、できるだけ努力をいたしますが、残念ではありますが、そういうような事情にありますことも、とくと御了承くださいまして、しばらくの間ごかんべんを願いたいと存じます。できるだけ勉強いたしますから、どうぞよろしく……。
  91. 三宅則義

    ○三宅(則)委員 今のお話によりまして了承いたしましたが、今お借りいたしまして二十箇月、こういうことになつておるようでありまするが、十二箇月もしくは十三箇月くらい、完全に期日を間違いなく納めたものに対しましては、再びこれに類するような申込みを受付けた場合は、どうかその人間の性質あるいは業態等も勘案いたしまして、そういうような上昇しておる業態、まじめなる金を借りておるもの等につきましては、特別のおとりはからいを願いたいと思いまするが、総裁はどう考えておりますか。その点を一点承りたいと存じます。
  92. 櫛田光男

    ○櫛田説明員 お答え申し上げます。ただいまのお話は、二十箇月の月賦でもつてお貸出しをした場合に、一年なり十五箇月くらい返済ぶりが良好であつたような万が、再申込みをせられた場合には、特別のはからいをしたらどうかというお話であります。再申込みをなさいますことは、これはお客様方のお手元の都合、資金の需要関係、しかもそのときにおいてもなお普通の金融機関から、その御計画を実行するための資金を、十分に融通を受けることができないような事情が続いておりますような場合において、私どもの方に御相談にお見えになりますことは、その通りでありまして、そういつた場合におきまして、何と申しますか、特別なはからいということは、何か別わくでもつくつてどうこうというようなことになるわけで、ちよつとこれはおかしく聞えるのでありますが、実際の問題としては、今までの御返済ぶりが良好であるということは、裏返して申しますと、当初にお客様が借り入れた計画通りに、仕事が順調に行つておることの一つの証拠でありますし、なお前にも取引があるという関係から、そのお客様の内容等については予備知識があるわけでありますから、調査等につきましては、おそらくはかの場合とは違つて、早くまた的確にでき得るであろうということは、申し上げてよろしいと思います。その限りにおいてはきわめて有利なお立場になる、こういうことは申し上げてよろしいかと思います。
  93. 佐藤重遠

    ○佐藤委員長 宮腰喜助君。
  94. 宮腰喜助

    ○宮腰委員 ただいまの公庫法の問題については、後日また質問したい点がありますが、金融問題に関連しまして、銀行局長に御答弁をお場願いしたいと思うのであります。  現在の銀行の状態は、戰争中の統制された金融状態が現在も持続されております。戦争中に統合された会会社は、企業再建整備法とか、いろいろな法律で分解せられまして、三つか四つに原状回復して、事業の民主化をはかつておられますが、今もつて銀行の状態は非常に非民主的な経営をやつており、至るところに銀行業者に対する怨嗟の声が絶えないのであります。われわれが銀行に金を借りに行つても貸さない、こういう人が全体の七、八割もあるような状態でありまして、旧来の取引がなければ貸さないとか、あるいはまた新しい事業は、お前の経理がわからないから貸さないのだ、こういうような関係から、各府県に新しい銀行の設立問題が至るところに起きて来ております。そこで大蔵大臣や銀行局長の御意見では、なるべく一つあつたところにあと一つ許可するとかいうようなお話も承つておりますが、私は現在の銀行の問題については、戦争中に小さな銀行が七つも八つも一つの県にあつたものが、一つか二つに統合されております。そこでそれから考えて、預金の吸收ができないとか、いろいろな難題を吹つかけられて、新しい銀行の設立ができないのでありますが、現在の銀行を各府県にもう一行くらい許可しまして、お互いにサービスの競争をやらせまして、金融の民主化をはからなければ、かえつて現在の銀行の信用が薄らいで、大衆の心から離れて行くような気がするのであります。そこで銀行局長にお願いしたいのは、各府県に一行くらい許可するという御意思があるかどうか。その点をお伺いしておきたいと思います。
  95. 河野通一

    ○河野(通)政府委員 お答えいたします。銀行の経営が民主的でないという点であります。銀行の経営をできるだけ民主的にやつて参らなければならぬことは、銀行の公共的使命から申しまして当然のことでありますが、まだ末端におきまして、いろいろおしかりを受けるような事例が絶無とは申しがたいのであります。この点ははなはた遺憾でありますが、今後銀行の行政上、できる、たけそういうことのないように指導して参りたいと考えます。ただ問題は、現在御承知のようなオーバー・ローンで非常に悩んでおります。一方で銀行自体の資金というものも、必ずしも潤沢でございません。それから他面におきまして、やはり銀行の資金のもとは、預金者から集めた資金でありますから、これが非常に不健全な方面に融資されることは、銀行のいわゆる受信業務の立場からいいまして、十分戒心をして参らなければならぬ点もございます。従いまして、言葉は非常に語弊がありますが、いわゆる金融に乗るものでなければ、なかなかお貸しできないというような点もあるのであります。これらの点から、あるいは資金の需要者に対して、十分なサービスができないという事態は、事実起つて参ることでございます。この点は、そういつた一方において非常に苦しい事情もあることを、御了察いただきたいのであります。  なお新しい銀行の設立に関する方針の問題であります。これはたびたび大蔵大臣からも申し上げておりますように、戦時中からとつておりましたいわゆる一県一行主義という方針は廃棄いたしております。しかしながら、銀行というものが信用機関としてきわめて重要な地位を占めておりますために、その責任も重いわけであります。銀行の濫立ということは、経済全体の円滑、健全なる運営上から見まして適当でないわけであります。一県一行主義というようなかたい方針は、もちろん捨てたのでありますけれども、銀行新設につきましては、必ずしも一律にこれを取扱うわけには参りません。個々のその地域における経済條件、また経営者の陣容、あるいは事業計画その他の点が、十分に新しい銀行として成り立ち得るかどうか、これをつくることがその経済界のために非常によいか悪いかという判断に基いて、個々にその結論を出して参らなければならぬわけであります。一概に、一県一行主義をやめたから、申請があればどの銀行でも認めるというわけには実は参らないのであります。厳重に個々に審査して、必要なものはお認めするという建前をとつているわけであります。  なお銀行の数の多いか少いかの問題につきましては、いろいろ御意見があるかと思いますが、戦争前の銀行が非常に多かつた時代と現在とは、必ずしも比較はできないかと考えるのであります。特に先般相互銀行法、あるいは信用金庫法等が制定されまして以来、従来戦争前においては普通銀行が取扱つておつたような層を、これらの相互銀行とかあるいは信用金庫等の制度が充実いたしますのに応じまして、これらの層を取扱う機関も充実いたして参りつつありますことは、御存じの通りであります。これらの点とにらみ合せながら、普通銀行として、銀行法に基く銀行の新設の方針等も、考えて参らなければならぬと考えております。具体的な問題につきましては、十分個々の具体的條件等を特に審査いたしまして、必要に応じてこれを免許して参りたい、かように考えておる次第であります。
  96. 宮腰喜助

    ○宮腰委員 そういう問題については、後日また資料を集めて局長にお尋ねいたします。戦争中に統合される前は、銀行が一県に七つなり六つなりあつたのでありますが、その当時も濫立という問題、あるいはお互いに競争して倒れたということはごく少数でありまして、非常にうまく行つておつた。ただ国家統制という立場から、合併を強要されたというかつこうであります。私は当時の状態から考えて、非常に金融状態はうまく行つておつたと思う。あるいは大きな金融なんか調達するということになると、協調融資の形か何かで、非常にやりにくい場合もあり得ると思うのであります。現在たとい県内に二行あつても三行あつても、新しい銀行を許可することにおいて、サービスの改善やまた資金の集中の努力というものをはかる。そこで資金が集まらないのだという御意見もあると思いますが、私は現在の銀行の経営の仕方は、ちようど銀行の窓口にあぐらをかいて金を持つて来い、こういうような経営の仕方のように考えられます。銀行法を大いに修正してもらつて、あまり事業の内容に積極的に干渉するのはよくありませんが、事業の指導や人選に関することまでも、ある程度援助を與えてさえやれば、資金もおのずと集まり、新しい銀行を許可しても決して不利益ではない。現に私はごく最近における金融状態を調べましても、これは普通の殖産金融という会社の状態でありますが、社長から一店員に至るまで、自転車で資金の集め方と事業の指導をやつておるようで、こういう行き方が今後新しい銀行法を制定する上に、非常に参考になると思います。資金を集めるに困難だということは、私は銀行の努力が足らないのじやないかと思うのです。また一方では税務署あたりで預金帳を調査して、お前の税金は幾らだ、それでは銀行の帳面を持つて来いということで、ただちにその結果が現われて参りますから、税は正直にとられてしまいます。こういうことでは銀行へ貯金するよりは、かえつてたんすのこやしにした方がいいという結論になりまして、今回無記名定期預金制度を採用しまして、資金の獲得をはかるということになつたのでありますが、こういう税金の調査において、銀行の帳面を調べるということになつておつた関係上からも、資金がたんすの中に寝ております。従つて私は現在の無記名定期預金制度を出された現在までの成績から考えて、各府県に新しい銀行の一つぐらいは、ぜひ許可してやるべきだと考えるのでありますが、これに関しては科学的な資料等をこれから持ち出しまして、局長にいろいろ御意見をお伺いしたいと思うのであります。この問題について、あまり濫立するといけないという御意見と、統合前の状態の金融機関と比較して、どういうお考えを持たれておるか。その点をちよつとお伺いしておきたいと思います。
  97. 河野通一

    ○河野(通)政府委員 先ほどお答え申し上げましたところで盡きておるかと思いますが、戦争前におきまする銀行の数は、さかのぼりますと、昭和二年のパニック時代は非常に銀行が濫立しておりました。これによつて信用の薄い銀行がばたばた破産したことは、もう御承知のことと思います。それを契機といたしまして新しい銀行法ができ、銀行の整備、銀行の信用の充実ということがはかられて参つたわけであります。必ずしも銀行の数を減らすことが、銀行の充実の唯一の方法ではないと思いますけれども、そういうわけで基礎を確実に強くいたして参りますための一つの方法として、銀行の合併と申しますか、そういつたふうなことが行われて参つたのであります。これは必ずしも戦争中のいわゆる統制経済が行われたために、急にそういうことになつたわけでは実はないのであります。その前の昭和二年のパニツク以来、銀行の基礎を強化するという意味で、銀行がだんだん整備されて来たことは御承知の通りであります。現在の銀行の数が七十行でありますが、七十行の数が多いか少いかの問題、これは先ほど申し上げましたように、いろいろ御意見もあると思います。しかし私どもはそれらの点につきましては、大体銀行というものは二百行ぐらいはいいんだとか、あるいは五十行でいいんだということは、なかなか理論的には出て参りません。個々の事情を見て、その地域に新しい銀行をつくることが適当であるという判断のつきましたものについては、これを認めて行く、二百行まではどんどん先願主義で認めて行くというような方針は、とれないものだというふうに考えております。繰返して申し上げるようで、はなはだ恐縮でありますが、個々の問題として適当なものと認められますものは、今後におきましても新銀行の設立は認めて参りたい、かように考えておる次第であります。
  98. 宮腰喜助

    ○宮腰委員 この銀行の設立問題については、非常に政治的に左右される傾向があるようであります。私は後日また資料をもつて局長に再三質問申し上げたいと思うのでありますが、これはなるべく政治に支配されないで、事務当局は公平にこの設立に努力していただきたいと考えるのであります。  私の質問は後日また連続しますから、この程度でおしまいにいたします。
  99. 佐藤重遠

    ○佐藤委員長 高田富之君。
  100. 高田富之

    ○高田(富)委員 この機会にちよつと伺つておきたいのでありますが、特に最近は、昨日も実は本会議でも話があつたのですが、税金が本年度は昨年度に比較しまして、業者の思つたよりも非常に多いわけなんです。二倍も三倍も決定されておるような状態でありまして、納税資金の手当ということが、非常に重大な問題になつて来つつあると思う。これに対しまして、従来相当の信用ある大会社におきましては、取引銀行から特別にめんどうを見てもらつておるのじやないかと思いますが、状況がまた特に最近は一般に金詰まりのひどいときでもありますので、法人税等におきましても納税に相当苦労するのではないか。従つて納税資金の融通について、何らかの特別な配意を必要とするのではないかと思うのであります。その点についてこの方針を承りたい。  それから特に金融公庫の総裁にも承つておきたいのでありますが、今度の更正決定等において非常に重いのは、主として二、三十万円から七、八十万円くらいの決定を受けるところであります。従つてこういうふうなところでは、納税のために破産しなければならないような状態にあるものも、決して少くないと思うのであります。最近では税務当局におきましても、決定はしたものの、とてもこれは一度にとれないということを認めざるを得ないので、申告者に捺印させると同時に、分割納入を税務当局の力で示すわけであります。ところがその分割納入も期限が非常に限られた三箇月、四箇月、せいぜい半年未満でありまして、毎月毎月相当額の税金を納めなければならない。しかも相当高い利息を払わなければならない。高利で短期の借金をしておるかつこうになりますので、これでは現在のこの苦しい業態を維持して、行くことが、非常に困難になつてしまうようなことが、今一般に現われておるわけであります。そこで特にそれらの零細な、銀行とあまり取引ができない――特にそういう納税で困つているくらいでありますから、なかなか銀行の方で金を貸さぬというような零細業者に対しまして、特に納税のために金融公庫あたりでめんどうを見てくれれば、一年間ぐらいの月賦で低利で返済しつつ、常業を維持し発展さして行くことができる。そうすれは税金の方もとれる、こういうことになつて、金融公庫の力で特別にそういう措置を講ずることが、現在非常に必要じやないかと私は思うのです。それらの点につきまして、局長並びに総裁のお考えを承りたいと思います。
  101. 河野通一

    ○河野(通)政府委員 納税資金の金融の問題でありますが、ことに法人等につきまして、一時に多額の税金が固まつて参る問題を、できるだけ緩和いたして参りますために、先般法人税等につきまして事実上の延納を認め、これがための延滞日歩を引下げて参つております。こういうふうな形で、できるだけ一時に法人税の税金の負担が非常に一多くならないような対策は、税制上の立場からいろいろ講じて参つておるわけであります。それでもなお納入資金が非常にきゆうくつであるということが、ある面において起つて参りますことは、御指摘の通りでございます。この点につきましては、納税する資金を金融するというのは、筋からいうと非常におかしいものなんです。本来ならばそれだけの税は納める力があるということで、できておるものであるから、それだけのものを何らかの形で積み立てるなり、留保するなりということが、当然行われてしかるべきだと思うのであります。しかしながら実情は必ずしもそう行かない。ことに最近のような金詰まりで、なかなかそう税金分をそのままどこかに積み立てて行くことは、困難な事実もあると思います。一方におきましてそういつた納税積立金をできるだけ慫慂、勧奨いたしまして、納期における資金のきゆうくつをできるだけ緩和するような方向に進めますとともに、それでもなおかつ金融ということが起つて参ります場合におきましては、個々の問題として必要に応じてこの問題を考えて参りたい。しかしながら先ほど来申し上げましたように、納税資金を金融するというために、特別の別わく的な措置を講ずるということは、なかなか筋として困難だと思います。個々の問題として必要に応じてそういうふうな金融は、現在までも事実においていたして参つております。今後におきましても必要な限り、そういう措置は講じて参らなければならぬと考えます。なお一部の問題につきましては、たとえば酒の税金等、これは一ぺんに固まつて参るわけでありますが、そういつたものの特別の措置につきましては、従来からある種の特別措置を講じたこともございます。そういつたわけで必要に応じてこれらを個個に考えて参りたい、かように思つております。
  102. 櫛田光男

    ○櫛田説明員 お答え申し上げます、納税資金のための貸出しというと、何か少しそぐわない感じがあるのでありますが、例年の例から申しまして、一昨年も昨年も三月、四月ごろになりますと、お客さんの方の手元が納税のためにかなり逼迫を告げて、そのために運転資金が足りなくなるといつたような形にもなり、押せ押せになつて、そのために私どもの方へ御相談にお見えになつた傾向が、相当多いように存じております。私どもの方の立場といたしましては、その事業、お仕事なりがうまく育つて行けばけつこうなんでありまして、何がしかの資金が不足するために、それが成り立たないような場合に、その資金さえあれば仕事が今後とも継続でき、また伸びて行くであろうということがよくわかりますれば、喜んで御相談に応じて行ける状況であります。結局一昨年も昨年も納税資金的なものが相当出ておつたのじやないか、また出ておると申し上げてよいかと思います。今年はそろそろまたそういつたような御相談が、ふえて来るのじやないかと思つておりますが、その際にただお金を私の力からお貸付申し上げるだけが能ではございません。と申しますのは、金詰まりその他の原因もありましようが、結局私どもに御相談に来られるのは、零細な方々が多いのでありますが、税金のためにあらかじめある程度御用意をしておかれることが、実際上必要ではないかと思われる点が相当ございました。もつとも手一ぱいに資金を動かしておられるのでありますから、そういつた余裕がないというのもごもつともと思われる点がありましたが、何かそういつた点に納税という問題について、そのときが来るまであとまわし、あとまわしにしておられるというふうなところがあります。これは実例でありますが、一昨年、昨年におきましても納税のためとはつきり御相談を受けましたような場合には、できれば今後は納税積立準備金でありますか、預金でありますか、ああいうふうな特別の納税に対して、あらかじめ積み立てておくといつたようなことを、特にしていただきたいということをよく御相談申し上げまして、そういうふうなこととあわせまして、お客さんの方のお金の使い方をもつと合理的に、予算的に持つて行かれるように、お貸付をした例もございましたが、結果的に見ますと、それがたいへんにお客さんのおためになつたような感じをいたしております。これは一昨年やつたことでありますが、昨年一年たつてから様子を伺つてみますと、あのために今年の税金については、それほど心配しなくてもよいようになつたというふうに、おつしやる方もございましたような事情でございまして、そういうふうなことも心がけて、できるだけお客様方がお仕事なり事業なりを続けて行かれるように、私どもの能力の許す範囲内においてやつて行きたい、かように存じております。御了承願います。
  103. 佐久間徹

    ○佐久間委員 ただいま議題となつております国民貯蓄組合法の一部を改正する法律案につきましては、すでに質疑も盡されたと思われますので、この際右案については質疑を打切られんことを望みます。
  104. 佐藤重遠

    ○佐藤委員長 ただいま佐久間妻の、動議のごとく決定するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  105. 佐藤重遠

    ○佐藤委員長 御異議なしと認め、本案については以上をもつて質疑を打切ることとします。  本日はこれにて散会いたします。なお次会は明後七日午前十時より開会いたします。     午後一時十八分散会