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1952-01-29 第13回国会 衆議院 議院運営委員会 10号 公式Web版

  1. 昭和二十七年一月二十九日(火曜日)     午後零時十一分開議  出席委員    委員長 石田 博英君    理事 倉石 忠雄君 理事 福永 健司君    理事 山本 猛夫君 理事 椎熊 三郎君    理事 土井 直作君       飯塚 定輔君    岡西 明貞君       押谷 富三君    鹿野 彦吉君       川本 末治君    菅家 喜六君       島田 末信君    高塩 三郎君       田中  元君    田渕 光一君       中川 俊思君   橋本登美三郎君       小林 運美君    長谷川四郎君       梨木作次郎君    林  百郎君       羽田野次郎君  出席政府委員         内閣官房長官  保利  茂君  委員外の出席者         議     長 林  讓治君         議     員 篠田 弘作君         議     員 上林與市郎君         事 務 総 長 大池  眞君     ――――――――――――― 一月二十八日  委員中村寅太君辞任につき、その補欠として羽  田野次郎君が議長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  委員派遣承認申請の件  人事官、公正取引委員会委員長及び同委員並び  に電波監理委員会委員長任命につき同意を求め  るの件  公聴会開会承認要求の件  決議案の取扱いに関する件  緊急質問の取扱いに関する件  議員中島守利君死去につき弔詞贈呈並びに本院  予備経費より弔慰金支出の件  懲罰動議の取扱いに関する件  本日の本会議の議事に関する件     ―――――――――――――
  2. 石田博英

    ○石田委員長 それでは本日の議院運営委員会を開会いたします。  本日御相談を申し上げたい件をあらかじめ申し上げておきますが、人事官、公正取引委員会委員長及び同委員、並びに電波監理委員会委員長任命につき同意を求めるの件、委員派遣承認申請の件、公聴会開会承認要求の件、緊急質問の取扱いに関する件、決議案の取扱いに関する件、本会議の議事及び中島守利君死去につき弔詞贈呈並びに本院予備経費より弔慰金支出の件を、私どもの方から本日御協議申し上げたいと思います。案件が相当ございますので、御協力をお願いいたします。  初めに人事官、公正取引委員会委員長及び同委員並びに電波監理委員会委員長任命につき同意を求めるの件を議題にいたします。これは本日各派の御態度を御報告願うのでありますが、土井君の方から何か御発言がありますか。
  3. 土井直作

    ○土井委員 官房長官はまだお見えになりませんか。
  4. 石田博英

    ○石田委員長 まだです。――それではこの件はあとまわしにいたしまして、委員派遣承認申請の件を議題にいたします。
  5. 大池眞

    ○大池事務総長 行政監察特別委員会から、札幌市警備課長の射殺事件調査のために、一月三十日から七日間、札幌市に参りまして調査をいたしたいからというので、委員派遣承認を要求されて来ております。氏名は、篠田弘作君、高木松吉君、田渕光一君、椎熊三郎君、佐竹新市君の五名でございます。
  6. 林百郎

    ○林(百)委員 これは幾日ですか。
  7. 大池眞

    ○大池事務総長 一月三十日から一週間です。
  8. 林百郎

    ○林(百)委員 私の方は、別にこの派遣委員の顔ぶれに不満だというわけでは決してございませんで、そういう誤解をしてもらいたくないのですが、実は国会開会中は大体委員を派遣しない、国会へ関係者を招集して事実を調査し、国会の運営に支障のないようなことを心がけるというのが原則的な建前であります。その次に第二の問題として、白鳥警備課長の射殺問題というのは、まだ犯人が不明だということらしい。新聞の伝えるところによると、背後に共産党の関係があるのではないかということも報道されておるようであります。そういうふうに、だれが犯人かわからないようなことを、行政監察委員が行つて、捜査と同じような立場に立つということは、行政監察委員会の本来の使命からいつても好ましくないわけなのであります。たとえばこの調査の結果、行政官庁の監督が不行き届きである、あるいは行政官庁の職務についてこういう支障があつたとか、そういうことを国会の行政監察委員会が出そうとするということならわかりますが、まだ犯人が海のものとも、山のものともわからないのに、捜査の手助けをするような態度に出るということは、行政監察委員会の本来の使命からいつてもやるべきことではないと私は思う。そういう意味において、これは何を調査に行かれるのか、その説明をまずお聞きしたい。これはその委員会の方に伺いたい。
  9. 石田博英

    ○石田委員長 行政監察委員会でだれか――篠田君は代表者でありますか。
  10. 篠田弘作

    ○篠田弘作君 代表者ではありませんが、提案者の一人として言います。  この問題は、昨年の暮れから、実は自由労働者の仕事について、雪が少かつたために仕事がない、そこで働かないで賃金を払えという一つの要求があり、乱暴な事件があつたために、その代表的の者を警察に留置した。その中に、もちろん共産党員もおつたということは事案です。ところがそれを釈放するということになつておつたけれども、どういうわけか知りませんが、検察庁はそれを釈放しなかつた。そこでその釈放要求のために、共産党の諸君を中心すると代表者がしばしば警察に行つて、すつたもんだやつておつたけれども解決しなかつた。そのうちに正月になりまして、これが係の検事並びに射殺された白鳥警備課長に対して脅迫状がひんぴんとして舞い込んでおつた。第二の下山事件が起るぞとか、あるいは天誅が下るとか、いろいろな脅迫状がたくさん舞い込んだ。そのうちに二十何日だつたか忘れましたが、白鳥警備課長が警察からの帰りに、自転車で、雪道を歩いておるところを二発ピストルを射たれ、その中の一発が命中して倒れた、そういう状況がありました。そのうちに天誅が遂に下るという張紙が至るところの電柱に張り出された。単なる殺人事件ではない。そういつた重要な時期に一つの騒擾事件がそこに起きておるということは、その原因が、あるいは警察なり検察庁なりか、釈放すべきものを釈放しなかつたがためにそういう問題が起きたとすれば重大な問題だし、一方において警察なり検察庁に手落ちがあるかもしれない。また治安上大きな問題があります。行政監察委員会としては、もちろん当然これは官庁の手落ち、あるいは人権蹂躙といつた疑いもあるので、そういうものも調査する。同時に治安上の問題も調査して来なければならないことは当然であります。そういう意味合いで調査要求をしたわけであります。
  11. 林百郎

    ○林(百)委員 今まで検察官が職務上いろいろ犠牲になつたという例はあるわけであります。ことに労働者と警察官が衝突したという事件は、いろいろあるわけであります。この事件だけを特別に国会開会中に五人の代表をやつて一週間も調査なさる。警察官が多数殺害されたとか何とかいうことで、治安上、特に国会の審議を犠牲にしても行つて調査しなければならないということならわかりますが、一人の警察官が、だれにやられたか知りませんが、たまたま射殺されたということで五人の委員を派遣して、一週間も調査するということは、どうしてもわれわれわかりません。たとえば下山事件につきましても、あるいはいろいろの紛争がありましたけれども、国会では法務委員会そのほかの委員会で、それぞれの立場の人を国会へ招集して、国会で真相を明らかにするということはあつた。しかしわれわれがその捜査にわざわざ乗り込んで、なぜ犯人がつかまらないのか、なぜこの真相が不明かというようなことを現地に行つてわざわざ調査するというような手数は、とらなかつたと思います。特にこの事件だけに、なぜ五人もの委員を派遣して、一週間も調査しなければならないのか、そういう重要性ついて、われわれはつきりしないのです。その事態をもう少しはつきりしてもらいたい。
  12. 篠田弘作

    ○篠田弘作君 これは事件そのものは一警察官の射殺事件であるけれども、その前後の雰囲気と申しますか、あるいは脅迫状とか、あるいは犯罪後におけるところのビラであるとか、そういうものは現在の北海道の情勢からいつて、非常に大きなマイナスになるわけであります。北海道は御承知の通り、非常に不安な状態に置かれております。これは林君の御質問に対して申し上げるのはおかしいのですが、北海道というのは、非常に共産党の勢力が強いわけです。そこで、いつ騒動が起るかわからない。そういうことも共産党の扇動によつてやられておるといわれておることは非常に強いわけであります。そういうことをよく調査して、そうでないということを示すことも、あなた方のために非常にいいことである。このままにしておくと、非常に人心不安になりまして、また次の突発事件が起るかもしれないという可能性がある。(林(百)委員「自由党が強いところも不安だ」と呼ぶ)それは君との見解の相違で、そういう事件は必ず共産党員が起しておる。それを刺激するのは官庁等の対立です。もし官庁の方で、釈放すべきものを法理的に釈放しておれば、事件は起らなかつたかもしれない。あるいは釈放しておつても起つたかもしれない。そういう手違いが今後ないようにするためには、北海道の特殊性から考えても、調査をしておくことが国家のために必要であるということを考えているわけです。一週間というのは、委員会の決議で一週間ということになつておりますが、おそらく三、四日くらいでぼくらやつて帰れると思います。一週間もわれわれ明ける必要はないが、とにかく委員を派遣することはぜひ必要である。これは委員会において採決した結果、二名の共産党の諸君が不賛成であつただけで、あとは全部賛成で、委員会の決議になつております。そういう意味合いにおきまして……。
  13. 上林與市郎

    ○上林與市郎君 警備課長の射殺事件について行政監察委員が出張するという趣意は、大体今の説明で了解したのですが、悪い例を残してはいけないと思うので、事務総長さんに、こういう例が今まであつたかどうかということをお聞きしたい。     〔発言する者あり〕
  14. 石田博英

    ○石田委員長 静粛に願います。御質問の趣旨は、こういう種類の事件があつたかということでなくて、こういう種類の事件に伴つて、委員派遣を行つたことがあるかどうかというお話ですね。
  15. 大池眞

    ○大池事務総長 私の方では、委員派遣ということを当委員会に御諮問を申し上げ、許されるものが許されるわけだと思うのです。各委員会から、必要に応じまして委員派遣承認の申請がございますれば、その内容がどうのこうのということは、当委員会で御審議を願うことで、どこの委員会から参りました分でも、全部ここで申し上げておるわけであります。従いまして、今回のものもそのままここで御審議をお願い申し上げておるわけでありまして、こういう事件と同じ事件があつたかと言われれば、別に人が射殺されて、そういうことを調べに行つたという事実はございません。
  16. 梨木作次郎

    ○梨木委員 行政監察特別委員会で扱う問題は、われわれの承知しておるところでは、国家が予算を出しておる地方公共団体だとか、その他の団体において、国費が不正に使われておるというような場合を中心に、行政の公正な運営を監視するという意味で、この委員会が出張調査をしておる。今の篠田さんの御説明によりますと、官庁の手落ちがあるかもしれない、人権蹂躪の事実があつたかもしれない、治安上の問題もある、大体こういうことを調査に行くのだとおつしやる。ところが白鳥警備課長が射殺されたことについて、官庁に手落ちがあつたか云々という問題は、まことにわれわれ理解しにくいところであるし、人権蹂躙といつても、人が殺されたのは人権蹂躙かもしれないが、これは一つの刑事事件です。治安上の問題ということは、これはその現地から報告を受ければすぐわかるはずです。ですから現地に行つて調べる何らの必要のない事件だと私は思うのです。この点について、もう少しあなたの方から、私の納得の行くような御説明を願いたい。
  17. 石田博英

    ○石田委員長 梨木君に御注意申し上げますが、ただいまあなたのは御意見のように思うのです。さらに篠田君の御説明を聞くと、重複すると思いますが、篠田君、今の御説明以上に、何かつけ加えることがありますか。
  18. 篠田弘作

    ○篠田弘作君 つけ加えることはございません。そういう趣旨で委員会が採決したということだけです。
  19. 林百郎

    ○林(百)委員 篠田君から、正直に腹の底を打明けた話があつたのですが、要するに共産党が対象のようなあなたの説明なんです。共産党がいつもこういうことをやつておる。共産党が北海道では力が強いから不安だということになると、行政監察委員会が一党一派の立場に立つという誤解をされる点があるわけです。自由党の諸君が共産党をやり込める、反共の委員会にあれを使うのだという誤解を非常に受ける。
  20. 石田博英

    ○石田委員長 林君、御意見のようですが、御意見はあとで……。
  21. 林百郎

    ○林(百)委員 これについての理由を明らかにしてもらいたい。もう一つ説明を求めることは、一党一派に偏してこういう委員を派遣するということは、委員会の性質に反するのではないかということ、もう一つは、地元出身の議員の人が多いわけなんです。原則として委員派遣の場合は地元の人は……。
  22. 石田博英

    ○石田委員長 これは御意見のようですが、あとでまた御意見についての発言はお許ししますから、質問だけ願います。
  23. 林百郎

    ○林(百)委員 質問なんです。つまり人選の点ですが、北海道の人が多く選ばれたようです。それから共産党を対象にしておる。共産党が多いから治安が乱れておる、それを調査に行くということでは、世間が通らない。その点を明らかにしてもらいたい。
  24. 石田博英

    ○石田委員長 今の質問について、篠田君、お答えありますか。
  25. 篠田弘作

    ○篠田弘作君 林君にお答えします。共産党を対象として調査するというのではなくて、共産党員がいつも騒ぎを起しておる。なお気をつけなくちやならぬ。あるいはそういうところで警察に手落ちがあつて、こういう結果になつたかもしれない。特にああいう騒ぎが多いところは、よく注意しなければならない。そういう悲劇が起つたということは、治安上の手落ちがあつたか、あるいは人権蹂躙があつたためかもしれない。そういう事柄があつたのではないかということもあるから、今後の治安上、われわれが行つて、今後の官庁の手落ち、怠慢、過失あるいは犯罪、そういうものについて調べてみるということで、委員会の決定を私はここで報告しておるだけであつて、あなた方を目的としてやつておるわけではありません。地元が多いと言われましたが、われわれ何も選挙区ではありません。地元ではありません。
  26. 林百郎

    ○林(百)委員 だれもいないのですか。
  27. 篠田弘作

    ○篠田弘作君 おりません。
  28. 梨木作次郎

    ○梨木委員 調査されるとすれば、官庁の手落ちとおつしやるが、どういう手落ちを調査なさるのですか、そんな漠然としたことはありませんよ。
  29. 石田博英

    ○石田委員長 質問だけお願いします。
  30. 梨木作次郎

    ○梨木委員 質問だけです。一体人権蹂躙というのは、どういう点について人権蹂躙があつたのですか、それから治安上の問題とおつしやるが、どういう具体的な治安上の問題が起きておるのか。このことと関連いたしまして、行監の委員会の目的というのがあるわけです。調査事項について、これとの関連がどうなつておるか、具体的に聞きたい。
  31. 田渕光一

    ○田渕委員 関連質問ですが、われわれが昨年の八月に歯舞、納沙布燈台を調査いたしましたときに、北海道の一町村で愛媛県くらいの地域がある。その地域に警察あるいは海上警備警察が少いから、北海道に対しては特別な扱いをし、特別な措置を講ずるようにということで、行政監察特別委員会が国会に勧告をしておるわけであります。こういう問題について、どういうぐあいになつているかという調査についても篠田君に伺つて、これを勘案してわれわれは行くのであつて、決しれ一党一派で行くのではないということをはつきりしておきます。
  32. 篠田弘作

    ○篠田弘作君 人権蹂躙という意味は、何もあなた方の方にあつたというのではない。自由労働者の留置された者を暮れに釈放するということであつたにもかかわらず、それが釈放されないために、正月に入つて騒動が非常に大きくなつた。釈放しなかつた結果、脅迫状となり、射殺事件となり、天誅遂に下るという張紙になつた。そこで警察当局並びに検察庁において、自由労働者というものを激怒させるような人権蹂躙があつたかないか、これを行政監察委員で調べて参ります。ずつと今までそういうことはやつております。行政監察委員会では、官庁の予算上の不正、あるいはまたそういつたような官庁の手落ちとか、官庁の犯罪についても、ずつと慣例として調べております。またそういうことを調べることは、規則に許されております。だから今までやつておることがいけないというならば、あなた方が特に抗議を申し込まれてやめさせればいい。これはずつとやつていることです。これは突発事件であり、次々と起るおそれもあるから、この際調査に行こうということになつて、委員会ですでに採決は済んでしまつておる。
  33. 石田博英

    ○石田委員長 大体質疑は終つたと思いますので、あとで御意見を伺うことにしまして、ただいま官房長官がお見えになつておりますから、この件についての御意見の開陳はあとに願うことにいたします。     ―――――――――――――
  34. 石田博英

    ○石田委員長 それでは議題を元にもどして、人事官、公正取引委員会委員長及び同委員並びに電波監理委員会委員長任命につき同意を求めるの件を議題にいたします。この案件については、本日までに各派の御態度を御発表願うことになつておつたのでありますが、土井君から官房長官に対して御質疑があるそうでありますので、これを許します。土井君。
  35. 土井直作

    ○土井委員 今本委員会に諮問されております人事官の任命に対してでありますが、改正前の国家公務員法の第二章の第五條の中には、人事官の任命に関して詳細なる内容が記載されておるのであります。その中で特に申し上げたいと思います事柄は、人事官の任命については、「人事官は、人格が高潔で、民主的な統治組織と成績本位の原則による能率的な事務の処理に理解があり、且つ人事行政に関し識見を有する年齢三十五年以上の者の中から両議院の同意を経て、内閣が、これを任命する。」なおその條項の中に、委員の中で、「その中の二人が、同一政党に属し、又は同一の大学学部若しくは高等学校における同一学科(学科の区分のない大学については同一学部)を卒業した者となることとなつてはならない。」こういうことが改正前の人事官任命の條項にあります。それから改正されました公務員法の第五條の中には、「人事官は、人格が高潔で、民主的な統治組織と成績本位の原則による能率的な事務の処理に理解があり、且つ、人事行政に関し識見を有する年齢三十五年以上の者の中から両議院の同意を経て、内閣が、これを任命する。」というのは同文でございますが、あとの高等学校云々、同一学科云々は削除されております。そこで改正前におけるところの問題などを参酌しそれから改正されましたものの中から見て行きますと、要するに三人しかおらない人事官でありますから、同一政党に属する者が二人以上おれば、それが人事行政の上においていろいろな支障を生ずるのではないかという見解であろうと思うのであります。さらに同一の大学学部卒業のような場合においては、これまたなれ合い的な人事行政が行われるおそれがあるという精神が盛り込まれておると思われるのであります。今回任命しようとする入江さんは、履歴書にも書いてありますように、帝国大学の出身であります。それから同じく人事官としてすでに任命されておる山下さんは、やはり帝国大学の卒業生であります。片方は政治科を卒業し、片方は工科を出ておりますから、学部の点においては同一でありませんので、いわゆる法文上における支障はありませんが、高等学校の場合におきましては、いずれも一局であります。片方は理工科、片方は文科であります。要するにこの精神は、結局人事官が同一高等学校なり、あるいは同一大学の同一学部というようなことでは、人事にえてして不公平が生ずるということをおそれるがために、こういう條文が設けられておるのではないかと思います。もとより今入江さんを任命しようという事柄においては、この法文上における支障はないけれども、いわゆる法理的解釈においてごうまつも抵触しているとは思わないのでありますが、少くともその中に盛り込まれておる精神は、こういうような関係のものをなるべく排除して、学校などもできるだけ違つたところから出すというところに、この法律の精神が含まれておるのではないか。これに対する官房長官の御見解を伺いたい。
  36. 保利茂

    ○保利政府委員 お答えいたします。ただいまの土井委員の御意見のごとく、人事官の職責からいたしまして、特に選考に当つて注意しなければならない適格性云々の点につきましては、まず第一にその点に最も注意を払いまして、あくまで中正公平、しかも全公務員諸君の人望を集め得るに足る人格者を得なければ、人事行政が全うできないという見地から選考をいたしたのでございます。政府が任命いたしたいといつて同意をお願いしております入江君は、御指摘のように東京大学の出身であります。お話のように山下人事官も東京大学の出身であるので、いかがであろうかということも十分研究いたしたのでございます。山下人事官は工学部の出身であり、入江君は法学部の出身である。今土井さんの御了解のように、現行公務員法の第五條は、そういう場合を予想して、同じ大学であつても、学部が違つておる場合をも排除するということは選考上非常に困難を来すという意味もありまして、現行法ではさように直されておるというようなことからいたしまして、何をおいても人事官として適格者であるという点に主点を置いて選考いたしたのであります。これは申し上げるまでもないことかとも存じますけれども、浅井総裁においても、大体政府の方針をお話いたしましたところ、この人柄についても十分研究されて、全幅的に賛成をいただいておる次第でございます。そういう次第でございますから、どうかひとつ御承認をくださいますようお願いいたします。
  37. 土井直作

    ○土井委員 なお引続いて官房長官にお伺いしたいのですが、公務員法の第五條の中には、原則的に「能率的な事務の処理に理解があり、且つ、人事行政に関し識見を有する」という、「能率的な」ということがあります。入江君の場合には、非能率的であるという認定はだれも下すことはできませんが、履歴書によりますと、いわゆる警察畑からずつと出て来ておる人であります。人事行政という面は、最も民主的に取扱われるということが條件でなければならない。ところがいわゆる警察官僚というものは、命令服従の関係で、再来警察行政の運営に当つて来ておるものであります。新しい国家機構の中における、特に公務員に対する人事行政をつかさどる者は、できるだけ民主的の角度から考えられて行かなければならないはずである。従つていわゆる命令服従の関係で従来来られておる官僚としての習慣というものは、容易に抹殺するわけに行かないとわれわれは思う。従つてこの第五條の中の能率的な事務処理、そういうことについて一体どの程度の理解があり、また確信がその人にあるのか。そういうことについては当人でなければわかりませんが、そういう面について、官房長官は直接入江氏に会つて、それらに対するところのテストといいますか、そういうものをやつて、これを推薦する責任をとられたのかどうか。この点をお聞きしたい。
  38. 保利茂

    ○保利政府委員 入江君がいわゆる警察官僚であるというお話でございますが、通俗に申しますいわゆる警察官僚ではないと思います。全経歴を通じまして、警察に関係をしておる面は五年に満たないのではないか、重要なる警察官として、警察行政に中心を置いた方でないということは、経歴をごらん願えばおわかりだと思います。私もむろん本人にも直接面接いたし、人事のあり方についても御意見をただし、また経歴を有します経験から考えて、この條項にいうところの十分の適格を持つておられる方であるということで、責任をもつて御推薦申し上げておるのであります。同時に、人事官は今日会議体になつておりますから、会議体のもとの一人として、人事行政を十分やつていただけるというふうに確信いたしております。
  39. 土井直作

    ○土井委員 前任者の上野陽一氏は皆さんも御存じと思いますが、能率研究所の所長を、戦前から戦後継続して長くやつておられて、その道におけるところのいわゆる権威者であります。それでこの前上野君を任命する場合において、職務の経歴等の関係からいつて、認証官にするということはいかがかというような議論もあつたと思います。しかしながら上野氏自身の持つておる行政的の、あるいは能率的の専門的立場を十分に参酌いたしまして、しかる後、認証官にすることについての資格上の問題に多少の議論はありましたが、あえてこれを人事官として御推薦申し上げておるのであります。従つて今回やめられたことについては、任期が来てやめられたことであつて、別してふしぎはないのでありますが、いわゆる適切にして、しかもりつぱな人格高潔な人であります。われわれもしばしばこの人に面接していろいろな意見も聞き、またその人格に触れることができたのでありますが、なぜそれを再任することができなかつたのか、何かその間に不都合があつたのかないのか、そういう点についてお伺いしたい。
  40. 保利茂

    ○保利政府委員 別に不都合があつたというようなことは考えておりませんが、政府としては、責任をもつて的確な人事行政をやつていただく方を公平に選考して、入江氏を御推薦申し上げたわけであります。
  41. 石田博英

    ○石田委員長 よろしゆうございますか。
  42. 土井直作

    ○土井委員 ええ。
  43. 石田博英

    ○石田委員長 それでは官房長官けつこうです。  それではこの件につきまして、各党の御態度を伺いますが、一括して伺つてさしつかえありませんか。わけて伺  いましようか。     〔一括でけつこうです」と呼ぶ者あり〕
  44. 石田博英

    ○石田委員長 それでは一括して各党の御態度を伺います。民主党いかがですか。
  45. 椎熊三郎

    ○椎熊委員 賛成いたします。
  46. 石田博英

    ○石田委員長 社会党いかがですか。
  47. 土井直作

    ○土井委員 社会党といたしましては、大体人事官の持つ使命並びに性格、それから公務員法第五條の中に盛られておる字句上の解釈を離れた、むしろ精神上の面から十分にこれを考えまして、私が先ほど官房長官に質問しておりました中にもありますように、法理的には決して疑義はないのでありますが、しかしながら両方とも一高出であるということ、両方とも帝大出であつて、学部並びにそれぞれの関係は違いますけれども、第五條の中に盛られておる精神は、国家の行政を担当すべき公務員の任免ということに重大な関係のある人事官の任命というものは、できるだけそういう派閥、学閥、党閥その他のものがないように、公平に運営されることがいいのではないかという建前がこの法律の精神だと思う。この精神の上から見ますならば、入江氏自身に対しては私は反対ではありませんが、入江氏が任命されることによつて、そういう精神の盛られておるものが、時に没却されるようなおそれなしとしないのであります。従つて人事官の任命につきましては、先ほど官房長官は同一学部ということに限定して、他の学部ならば同一大学を出てもいいということでないと、人を選ぶ上においてなかなか困難だと言われておりましたが、現在大学は各府県にみな一つずつできており、私立大学もたくさんできておる。人事官をそれらの大学出から選ぶということになればできるし、また民間人から選ぶにいたしましても、人材は決して少いとは言いがたいのであります。従つて今後の人事官の任命については、少くともそういう点を十分に考慮されて、選考をしていただきたいということを條件といたしまして、今回の問題は、すでに今月末までにこれを任命しなければならないのでありますから、ここでとやかく反対しておりましても、結局そういうことは、法文上の上から見て今後選考に困難だと思いますので、そういう條件を私は特にこの際付して、賛成いたします。政府当局もこの委員会の意思を十分ごそんたく願いたい。他のたとえば電波監理委員会の委員長とか、あるいは公正取引委員会の委員長並びに委員の問題、こういうものについては、わが党としては異議ございません。
  48. 石田博英

    ○石田委員長 共産党はいかがですか。
  49. 林百郎

    ○林(百)委員 私の方はいずれも反対。
  50. 石田博英

    ○石田委員長 二十三控室はいかがですか。
  51. 上林與市郎

    ○上林與市郎君 私の方は、第一、第二の人事官任命、公正取引委員会委員長及び委員の任命については反対であります。第三の電波監理委員会の委員長の任命については、賛成いたします。
  52. 石田博英

    ○石田委員長 農民協同党はいかがですか。
  53. 羽田野次郎

    ○羽田野委員 第一、第二、第三とも賛成いたします。
  54. 石田博英

    ○石田委員長 自由党はいかがですか。
  55. 倉石忠雄

    ○倉石委員 みんな賛成いたします。
  56. 石田博英

    ○石田委員長 それではこの件を本日の本会議に上程するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  57. 石田博英

    ○石田委員長 それではさよう決定いたします。     ―――――――――――――
  58. 石田博英

    ○石田委員長 それでは先ほどの委員派遣承認申請の件を議題にいたします。先ほど御質疑は大体終つたのであしりますが……。
  59. 林百郎

    ○林(百)委員 ちよつと二点だけ質問をさしてもらいたい。
  60. 石田博英

    ○石田委員長 きわめて簡単にお願いいたします。
  61. 林百郎

    ○林(百)委員 先ほど篠田君の説明によると、共産党を意識の上での調査だということは否定できない。それは共産党の委員が一人も入つていない。ことにそういうものを対象にして公正に調べるというならば、共産党の委員が一人ぐらいは入つて行かなければおかしい。これはどういう意味かということ。  それから聞くところによると、飛行機か何かで至急行つて来るそうですが、飛行機で行くようなことについては、費用の点なんかがどこから出て来るのか。これは将来の問題もあるので、飛行機で行くということは事実かどうか。その二点だけ伺いたい。
  62. 石田博英

    ○石田委員長 どなたかお答えになりますか。
  63. 菅家喜六

    ○菅家委員 飛行機は自費で行くのです。旅費の範囲内で自費になります。  それから共産党の委員ということですが、委員が五人出ることはきまつておりますので、五人とすると共産党は入らないわけです。
  64. 石田博英

    ○石田委員長 それではよろしゆうございますね。――各派の御意見を伺います。民主党いかがですか。
  65. 椎熊三郎

    ○椎熊委員 賛成です。
  66. 石田博英

    ○石田委員長 社会党は。
  67. 土井直作

    ○土井委員 この点については、結論から申しますれば、私は反対であります。なぜ反対かということについては、まず第一に、この委員会で在来取扱つて参りました基本的原則と申しますか、開会中にはいかなる委員会から委員派遣が申請されても認めないということ、これはしばしば確認したことであつて、前回の委員会においても、これを再確認しておるのであります。ことに国会開会中において委員を派遣しないということは、現在の石田委員長は最も熱心に、しかも強力に主張されておつたところであります。そういうような意味合いにおきまして、この際だけ、特にこれらの人々の委員派遣を認めるということは、第一に原則がくずれることになるので、これは反対であります。そうでなければ、他の委員会からまた委員の派遣をしたいという問題が出て参りましたときに、これを拒否すべき理由が薄れて来るというおそれなしとしないのであります。かかる意味合いにおきまして、まずこれは反対いたします。  その次に派遣される委員の中に、北海道出身の方が相当おられるのであります。選挙区ということから言えば、一区、二区、三区、四区、五区とありますけれども、自分は一区であつて二区ではない。自分は二区であるが三区でない。純然たる選挙区という狭義の解釈の意味における選挙区でないことは間違いないと思いますが、しかしながら従来派遣の対象になりました場合に、たとえば山口県から出ておる方は、山口県の一区あるいは二区が選挙区でないからといつても、山口県の人は山口県には派遣しない。徳島県の人は徳島県には派遣しない。あるいは長崎県の人は長崎県には派遣しないということで、一区、二区というような選挙区の相違でなく、その県全部の人がその県には行かないという、広義の解釈を私はこの際下すのであります。この広義の解釈の選挙区の問題にしましても、北海道という地域は本州の半分以上もあるのでございますから、そういう面から見て、たとえばかりに山梨県とか、静岡県とか、そういう地域と比較対照して結論すべきではないと思いますが、そういう結論は、一応裏づけられると思います。北海道は広い地域で選挙区もたくさんあり、従つて一つの広い選挙区として認定することはどうかと思いますが、しかしここで、私がなぜ同一選挙区であるということによつて、従来反対しておつたかというと、ややもすれば、たとえば調査に行くという場合においても、選挙運動に利用されるという関係があるから、それで同一選挙区の人は出さないということです。そうすると、北海道にこれらの人人が行けば、北海道新聞、あるいは北海道の地方新聞というものは、一齊にこれを書き立てるわけですし、そういうことは委員派遣の精神の上において、相当影響があるのではないかと私は思う。ことにわれわれが、北海道から出ておる方々が相当おるということと関連して、この問題を今認めて行くというやり方をいたしますと、他日いろいろな意味において弊害がある。かりに私の選挙区で言いますれば、横浜は一区である。従つて私が横浜へ派遣されてもさしつかえないという問題が出て来る。二区から選出されているから、一区の方はさしつかえないじやないかという問題になつて来るおそれがある。こういうことはいろいろな面において支障を来すと私は思う。この二つの点から、私は今度の派遣に対しては反対であります。
  68. 石田博英

    ○石田委員長 共産党はいかがですか。
  69. 林百郎

    ○林(百)委員 私の方の反対の第一は、委員の派遣が、明らかに篠田君の説明にもあつたように、共産党が背後にあるらしいとか、共産党が治安を乱しておるらしいとか、そういう一党一派を対象として、委員を派遣するというのが本音だということが証明されたわけです。そうなると、行政監察委員会は、自由党の一主管になつておるということが明らかだと思う。私は国会の名誉と権威のために、共産党を対象にする自由党や、一部のそれに同調する委員を派遣することには絶対反対であります。  第二は、先ほど土井君も言われましたように、地元の人がおる。現にその選挙区の人は一人もいないかということを先ほどお聞きしたわけですが、選挙区が違えばいいということになれば、今後何かと事を構えて、自分が派遣委員をみずから買つて出るということになれば、収拾がつかなくなると思います。委員長も、ここにおられる自由党の諸君も、そういうことについては従来非常に厳格にこの関門をとざしておるわけで、この問題だけをルーズにするということは、私にはわからない。この点は、議運の権威と名誉のためにも、こういう悪例は絶対残しちやいけないと思う。  第三は、一警察官の殺人事件に対する調査ですが、これは今捜査の途中なんです。捜査の途中に国会から委員が行つて、どういう意見を表明するか知りませんが、意見の表明をして、捜査に悪影響を及ぼすようなことになると、公明な捜査ができないと思う。しかも犯人がだれだかということがわかつて、その犯人を明らかにして、事件の全貌を国会が明らかにし、その事実を調査するならわかりますが、だれが殺したかわからない。共産党が臭いらしいというので、自由党を中心にしてこの委員を派遣するという、こんなばかな委員の派遣には私は絶対反対である。  第四の問題は、ことに国会は開会中なんですよ。この委員の中には、議院運営その他国会の運営に重大な職責を持つておる人たちがおる。それが一週間もここを明けるということは、職責を曠廃するというそしりを免れないという点が、第四の私の反対の理由であります。  第五は、もしこれを公正に取調べをするというならば、明らかに両者の立場において調査するために、共産党の委員を一人入れるならばわかりますが、この顔ぶれを見ると、反共の闘士で固まつておる。(笑声)反共の闘士諸君がどんな調査書を出すかということは、これは火を見るよりも明らかだと思うのです。そういうばからしい委員の派遣には賛成できない。  第六は……。
  70. 石田博英

    ○石田委員長 簡単に願います。
  71. 林百郎

    ○林(百)委員 共産党の力が強い所は不安だ。不安だから特に実情調査に行くのだと言われます。共産党の力が強くて不安だというのは自由党だけでありまして、ことに今後日本全土は、共産党の力が随時強くなることは明らかである。そういうたびに、共産党の力が強い所には、国会の委員を派遣するという、そういうばかげた理由は、また理由にならないと思う。これが第六の点。  第七は……。
  72. 石田博英

    ○石田委員長 林君、他の議題もありますので、反対の御論旨はわかつたのですから、簡単に……。
  73. 林百郎

    ○林(百)委員 それでは最後の費用の点ですが、飛行機で行くのは自費で行くのだと言いますが、往復で二万円以上もかかる旅費を、どういうもので支出するのか。行政監察委員会がみずから委員を派遣するについては、事いやしくも国会が国民の疑惑を受けないような費用の出し方をしなければならない。もし飛行機で行くとすれば、そういう問題があるのです。なだ飛行機で行かなければならないのか。国会開会中で、無理に委員を派遣しなければならないという問題もある。そういう点からいいましても、他の点からいいましても、非常に悪例になると思いますから、委員派遣の件は反対いたします。
  74. 石田博英

    ○石田委員長 二十三控室はいかがですか。
  75. 上林與市郎

    ○上林與市郎君 私の方はちよつと保留したいと思います。なおちよつと申し上げますが、先ほど篠田君の説明を聞きますと、原案に対する各党の態度は、委員会において十分論議されて、共産党を除く全部が賛成したという報告があつたのですが、今までの御議論を聞いておりますと、土井君は反対しておる。ちよつと私には了解できないこともあり、そういう意味において、今まで委員派遣の理由は尽されておりますから、態度だけちよつと保留しておきます。
  76. 土井直作

    ○土井委員 ちよつと一身上の問題で……。
  77. 石田博英

    ○石田委員長 態度はわかつておりますから、どうでしよう。――農民協同党はいかがですか。
  78. 羽田野次郎

    ○羽田野委員 ぼくのところも保留したいと思います。北海道の議員が多いのに、ちようど二、三日議員が出ていなかつたので、討議の時間的余裕がありませんでしたから、保留いたします。
  79. 石田博英

    ○石田委員長 自由党はどうですか。
  80. 倉石忠雄

    ○倉石委員 本件につきましては、私どもの方でも非常に検討いたしたわけでありますが、事件の内容は、私どもが知り得た範囲によりますと、林君の申されるように、単に一人の警察官が殺されたということでなしに、相当深い事情もあるようである。ことに特殊な立場にある北海道であるということで、われわれはこれをぜひ捜査したいという考えを持つておつたわけであります。そこでかねてから数回にわたつて本委員会でかたい申合せをしておるような点は、土井君のおつしやる通りであります。私どもは土井君の御意見はまつたく傾聴に値する御意見だと思います。原則としては、委員の派遣は国会開会中には許さない。このことは私どもも、自分の党においても前から確認いたしておるところであります。ただしかしながら、本件については遺憾ながら急遽検討いたすべきものがあるということで、例外として認めたい、こういうことであります。従つて従来の申合せはあくまでも再確認しております。従来の議院運営委員会の申合せはここで十分確認をしておきまして、今回の出張はやむを得ざる事態であるということで、例外として賛成をいたすことにいたします。
  81. 土井直作

    ○土井委員 ちよつと……。先ほど二十三控室の方から、同じ党であつてということでありますが、これは党の佐竹君が入つておりますけれども、行政監察委員会の委員として佐竹君が賛成しておるのであつて、私は議院運営委員会の委員として、この委員会でどうするかということについての議論をしておるのです。そこに何らの矛盾はございません。その点について御了解を願いたい。またそこに矛盾のないことを確認していただきたいと思うのであります。  それから、これははなはだ遺憾だと思う点でありますが、ただいま倉石君からの御説で、この場合に例外ということでありまするが、ひとつ委員長にちよつとお伺いしたいのです。それは、行政監察委員会からの申入れでありますが、射殺事件の調査ということになりますと、これと関連する委員会である法務委員会から、またこれの調査の申入れが出て来るおそれなしとしない。そういううわさも聞いております。(「それはひつ込めたのです」と呼ぶ者あり)ひつ込めた。それならばその問題は委員長に聞かなくてもいいのですが、ただ選挙区ということを私は広義に解釈したいと思う。同一選挙区でなければいいということであるが、椎熊君は広義の選挙区だから遠慮してもらわなければ、この委員会の立場上困る、と思う。
  82. 椎熊三郎

    ○椎熊委員 土井君のせつかくの御発言ですが、社会党の勧告によつて、わが党がきめたことをかえるようなことはありません。
  83. 石田博英

    ○石田委員長 先ほどから私の名前を出されておりますが、開会中の委員派遣承認については、私は従来最も強く反対をして参つたことは御指摘の通りであります。私はそういう考え方を別にかえてはおりません。ただ現在この委員会の委員長として、委員各位の御意見をとりまとめる役でございますので、私の主観を申し述べないだけでございます。そこでただいま土井君の御指摘もございましたし、そういう点につきましては、ここでとやかくきめてどうこうということでなく、御本人あるいは議長の手元等においてこのまま御決定になつてもやむを得ないことでもありますが、御派遣の趣旨はお考えおきいただくことによりまして、さらに日にちの七日間という点も、少し長きに失するのではないかと私も思いますので、この点も各位の御賛成を得られますれば、多少自粛していただくということをつけ加えまして、この件は大体大勢は承認ということになつておりますので、採決をしないで承認ということにおきめ願つたらいかがでしようか。
  84. 林百郎

    ○林(百)委員 態度保留の党があるのですから、そんなに急がなくてもいいと思うのですが……。
  85. 石田博英

    ○石田委員長 出発はあしたからという御要求でございますから……。これについてどうしても採決をしなければ困るという御態度がございますか。大体大勢はおわかりでしようから、そういう形はなるべくとりたくないと思いますが。
  86. 林百郎

    ○林(百)委員 採決したらどうですか。
  87. 梨木作次郎

    ○梨木委員 今委員長が言われましたように、議長において、この人選について委員会の意向をも取入れてということであります。これは非常に重大な問題だし、選挙区のことについても、その選挙区に関連する委員を派遣しないということなのですから、それは重大問題でありますので、この点は一応勧告するような形で出した方がいいと思います。
  88. 石田博英

    ○石田委員長 それは私からお答えいたしますが、大体この委員会においては、原則と方針を決定いたしまして、具体的な人選については、その方針のわく内において委員会と議長において御相談を願つておつたのが慣例であります。従つてこういう議論が出て来たことも、十分議長もお聞きでありましようし、当該委員の方もおいででございます。この委員会では大体これを承認するという御意向も強いようでありますが、しかしいろいろの行きがかり等もございますので、日にち等については、多少の自粛をしていただくことにしたらいかがですか。     〔「賛成」、「人選についてはどうですか」と呼ぶ者あり〕
  89. 石田博英

    ○石田委員長 人選をする場合は、ここでどの人がいい、どの人が悪いということには触れません。
  90. 林百郎

    ○林(百)委員 一番強硬に、同一選挙区には派遣をすべきでないということを主張しておる人が、自分の選挙区に行くことになるのは困る。
  91. 石田博英

    ○石田委員長 それもよくわかつておるはずでありますから、その上に立つて善処していただくことにして、この案件はわざわざ採決をしないで、例外として承認ということにしてはいかがですか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  92. 石田博英

    ○石田委員長 それではそういうことにいたします。     ―――――――――――――
  93. 石田博英

    ○石田委員長 次に公聴会開会承認要求の件について御相談申し上げます。事務総長の御説明を求めます。
  94. 大池眞

    ○大池事務総長 御承知のように、予算委員会から公聴会開会の承認要求がございます。総予算については、公聴会を開かなければならぬという規定もございますので、当然ある時期に開会承認要求があるのでありますが、今度は二月十一日から三日間公聴会を開きたい、こういう御要求でございます。つきましては、この承認についての御協議を願います。
  95. 石田博英

    ○石田委員長 御意見はございませんか。――御意見がなければ、本件は承認するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  96. 石田博英

    ○石田委員長 御異議がありませんから、承認することに決定いたします。     ―――――――――――――
  97. 石田博英

    ○石田委員長 次に緊急質問の取扱いを議題にいたします。お手元に配付してある印刷物に、緊急質問の表題と提出者が書いてあります。これについて御協議を願うのでありますが、暫時懇談に移します。速記をやめてください。     〔速記中止〕
  98. 石田博英

    ○石田委員長 それでは懇談をとじます。速記を始めてください。  この緊急質問は、次会に御協議を願うことにいたします。     ―――――――――――――
  99. 石田博英

    ○石田委員長 次に決議案の取扱いを議題にいたします。お手元に決議案の案文が配付してございます。これも暫時懇談に移します。速記をやめてください。     〔速記中止〕
  100. 石田博英

    ○石田委員長 懇談をとじます。速記を始めてください。  決議案は、できるだけ各派共同提案の手続をとりますように御努力を願うことにいたしまして、可及的すみやかにその取扱いを決定いたすことにいたします。     ―――――――――――――
  101. 石田博英

    ○石田委員長 次に中島守利君が逝去せられました。まことに哀悼の至りでございます。これに関連したことを御協議願いたいと存じます。事務総長から御説明を願います。
  102. 大池眞

    ○大池事務総長 私から御報告を申し上げますが、昨日中島守利議員がおなくなりになりましたので、国会としてやつていただかなければならないことは、院議をもつて弔詞の贈呈並びに追悼演説をお願いいたしたい、これがまず第一点でございます。それから予備金から従来通り弔慰金の支出をお願い申し上げたい、こう思つておる次第でございます。  そこで院議に基く弔詞の件でございますが、米窪議員の例もございまして、弔詞案文は、米窪議員の場合におきましては、「衆議院ハ多年憲政ノ為ニ尽瘁セラレタル議員何々君ノ長逝ヲ哀悼シ恭シク弔詞ヲ呈ス」ということで、この多年ということについては、従来はなかなかむずかしゆうございました。相当年月やられた表彰議員だけについておつたのでありますが、先日のお話合いでも、十年以上になつたら多年とつけてもいいだろうということで、米窪議員の場合も多年がついておるわけであります。中島議員については十九年六箇月おられたのでありますから、当然多年ということをお使い願いたい、こう考えております。  なお追悼演説でございますが、これは同一選挙区もしくは同県の古老者、あるいは反対党の議員からお願いすることになつております。中島議員は東京第六区でございまして、六区からは三人出ております。反党対としては山口シヅエ君が社会党から出ております。それから東京都の選出議員としては、第一区に淺沼稻次郎君、第二区に松岡駒吉君、第三区は、鈴木茂三郎君、第四区に風早八十二君、第五区に石田一松君、第七区に並木芳雄君、松谷天光光君、これだけが反対党の議員でおられます。この中で一番適当な方にお願い申し上げたい。  なお前例は、議員一人百円ずつの香奠を出していただいております。これについても御協議をお願いいたします。
  103. 椎熊三郎

    ○椎熊委員 どうでございましよう。追悼演説は、反対党の第一党から出すことにしたらどうですか。
  104. 土井直作

    ○土井委員 この際ちよつと事務総長にお伺いしておきたいのですが、大体従来は、憲政に功労あり、あるいは各党の長老といいますか、総務級以上といいますか、米窪さんの場合には釜谷さんがやり、齋藤さんの場合にはわが党の松岡さんがやつたという例もあるのです。相手方に敬意を表する面からいつて、従来そういう取扱いをしておると思うのです。
  105. 大池眞

    ○大池事務総長 そういうことです。
  106. 土井直作

    ○土井委員 それが慣例ですね。そこで本来ならば反対党の第一党である民主党さんの方でおやり願うことが順当だと思いますが、これは名をあげて議論する必要はないが、民主党の方は総務級でもなさそうですから、まげて民主党さんの御了解を願つて、わが党の淺沼稻次郎君にやらしてもらつたらけつこうだと思います。
  107. 石田博英

    ○石田委員長 土井君の申出がございますが、米窪さん、齋藤隆夫さんの前例は、野党第一党の民主党所属の方々がどうこうというお話ではございませんで、当時の委員長はそういうはからいをいたしたと思います。それでこの際委員長といたしましては、前回もそういう例もあつたようでありますので、淺沼稻次郎君にお願いを申し上げることにしたらいかがかと思いますが……。
  108. 椎熊三郎

    ○椎熊委員 私は淺沼さんにやつていただけば非常にけつこうだと思いますけれども、今の社会党の委員の発言に非常に不穏当な点があるので、同意しかねる。反対党の第一党から出すということは慣例でもあり、わが党から出す人がどうのこうのということは、よけいなお世話である。私どもでもちやんと総務級の人である。そういう人はちやんと総務級です。そういうことでけちをつけるならば、淺沼君には同意しかねる。そういうことは議員を侮辱することだ。
  109. 土井直作

    ○土井委員 ただいま椎熊君の御発言でありますが、私の言葉の中に不穏当な点があれば、この際取消しをいたします。
  110. 椎熊三郎

    ○椎熊委員 淺沼君には反対です。
  111. 倉石忠雄

    ○倉石委員 同じ選挙凶で反対党といえば山口シヅエさんになるわけですね。
  112. 石田博英

    ○石田委員長 ちよつと速記をやめてください。     〔速記中止〕
  113. 石田博英

    ○石田委員長 それでは懇談をとじます。速記を始めてください。  中島守利君の長逝せられた件につきまして、弔詞は先ほど事務総長が読み上げられました   衆議院ハ多年憲政ノ為ニ尽瘁セラレタル議員中島守利君ノ長逝ヲ哀悼シ恭シク弔詞ヲ呈ス という案文で、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  114. 石田博英

    ○石田委員長 それではさように決します。  次に追悼演説をやつていただく方は、委員長に一任ということになりましたので、一度あとで相談の結果申し上げます。  なお予備金の支出は前例通り、また香奠も前例通りで御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  115. 石田博英

    ○石田委員長 御異議ありませんから、さように決します。ついては、本件は本日の議事に上程することにいたします。     ―――――――――――――
  116. 石田博英

    ○石田委員長 本日の議事について御協議申し上げます。
  117. 田渕光一

    ○田渕委員 議事に入る前に、去る二十六日のことで懲罰動議を出しておりますが、それが本日の議題に載つておりませんが……。
  118. 石田博英

    ○石田委員長 それは後ほど御協議申し上げます。  それでは事務総長から、本日の議事について御説明願います。
  119. 大池眞

    ○大池事務総長 本日の議事日程は、人事官任命につき同意の件、公正取引委員会委員長及び委員任命につき同意の件、電波監理委員会委員長任命につき同意の件、そのあとに、法務委員会から全会一致で上つております罹災都市借地借家臨時処理法第二十五條の二の災害及び同條の規定を適用する地区を定める法律案が日程に上つております。これは松阪市の火事がありましたので、松阪市をこれに加えたいということであります。これは法務委員長の佐瀬昌三君が御説明になることになつております。これだけが日程の順序でありますが、先ほど御決定になりました中島守利君の院議による弔詞並びに追悼演説をおやりくださるならば、どこへ入れたらいいでしようか。一番最初にお願いするか、一番あとにお願いするか……。
  120. 椎熊三郎

    ○椎熊委員 先の方がいいでしよう。
  121. 倉石忠雄

    ○倉石委員 一番最初にやつていただきましよう。
  122. 土井直作

    ○土井委員 最初にしましよう。
  123. 大池眞

    ○大池事務総長 それでは、最初に中島守利君の弔詞並びに追悼演説、それから日程第一から第三まで順次上程する。これは起立採決でいいですね。それから日程第四ということになります。
  124. 石田博英

    ○石田委員長 それでは本日の議事については、ただいま事務総長御説明の通りでよろしゆうございますか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  125. 石田博英

    ○石田委員長 それではさように決定いたします。  なお川崎秀二君の懲罰動議が出ておりますので、事務総長からそれの御報告を願います。
  126. 大池眞

    ○大池事務総長 去る二十六日に、川崎秀二君の懲罰動議が出ております。提出者は高木松吉君、賛成者は自由党の方々で出ております。この懲罰動議の取扱いについて御協議をいただきたいと思います。
  127. 椎熊三郎

    ○椎熊委員 この際わが党に関連したことですから、一言発言させていただきます。二十六日の議場の光景は皆さん御承知の通りで、いまさら説明を要しませんが、実は私どもは成規の手続をもつて、開会前に議事進行の発言を請求しておきました。これは当然すべての案件に優先して許さるべきものとして、私は確信しておりました。議院運営委員会が当日はあつたのですから、あらかじめ諮つておけばさらに穏当であつたと思いますが、議院運営委員会の開会中は、野党の連合会で結論に達していなかつたので、相談することができませんでした。私どもが議院運営委員会から帰りました後に、そういう決定があつたので、これは重大問題ですから、野党は一致であるが、与党である自由党に了解を得なければいけないのではなかろうかということで、私が野党を代表して、国会対策委員長たる倉石さん、議院運営委員長たる石田さんに、こういうことで出したい、事は重大でもあるし、ぜひお許しを願いたいということの了解を求めに参つたのでございます。その際石田君からは、議院運営委員会がある日にそれをやらずに、突如としてそういうことをやるのは穏当じやないという御注意もありました。その点私どもも、多少おはからいする点において時間の余裕がなかつたことを遺憾に思いますけれども、結局議長のおはからいで、適当のときに許すということであつた。議事進行の発言は、適当なときなどということでやる性質のものではないと私は信念的に考えておる。従つて議長が開会を宣すると同時に、発言は当然許すべきものだという信念がありましたために、私は議場内交渉係として、議長は開会と同時に登壇を許すべきものだ、開会と同時に議長は許すべきだ。これについては多少私は軽卒のそしりを免れないと思いますが、そういうことで川崎君に話しておいた。そこで議会の運営について専門家でない川崎君が、私の言葉を信頼してああいうことができ上つたわけであります。神聖なる演壇を、議長の許可なくして、交渉係にあらざる者が演壇に上つたことについては、前例等もあることですが、たいへん不穏当な結果になりました。ただ議事進行の発言を、多数の力によつて、あるいは議長の感覚によつて適当のときに許すなどということは、私は法律の解釈上も無理があるのではなかろうかと思う。ただ私は、長い間皆さんとこうやつて議院運営上の御相談もしており、院内交渉係の重責を持つておりながら、軽卒にも川崎君にそういう指示を与えて、川崎君を登壇せしめたということは、万々私の責任でありまして、もし懲罰に付されるならば、最もこのことを使嗾した私に責任がある。川崎君は全然そういうことを知らず、当然許されるものと信頼して上つた。私は本人に対して気の毒であつたと思つて、恐縮しておる次第であります。そこで私は、神聖なる演壇において、私の心得違いからそういう結果を起したことは、何とも慙愧にたえない次第でありまして、いかなる懲罰をも私は受けてしかるべきだと思いますが、川崎君に対する懲罰動議は、やや当らないのではなかろうかと思います。なお川崎君に対しましては、私から、私の間違いをるる説明いたしまして納得させようと思いますから、どうか懲罰動議などということによつてこの問題を扱うということはなさらぬように、国会の神聖を保持するために、私はおしかりくださることに服従いたしますから、どうかひとつとのことは御了承いただいて、懲罰動議は御撤回願いたいと思います。
  128. 倉石忠雄

    ○倉石委員 椎熊さんの御意見を静かに承つておつたのでありますが、椎熊さんも御承知のように、川崎君は民主党の国会対策委員長で、もうすでに三回御当選の方であります。議事規則を御存じないなどということは牽強付会の弁であつて、私どもは椎熊さんの御発言とも思えない。ことにあなたのお話によれば、あなたが使嗾したためにああいうことになつたと言われますけれども、法律を知らないということは、犯罪の成立を妨げるのではないのでありまして、しかも国会対策委員長がそういうことを御存じないはずはない。しかも私ども議席から見ておつたところによると、あなたよりも早くかけ上つておいでになる。あれは前もつて打合せをされて、そういうことを予定の行動としておやりになつたと思うので、最も悪質な行為だと思うのです。ただいま椎熊さんは罰するなら私を罰せよと言われたが、同僚愛についてはまことに敬意を表するのでありますけれども、犯罪人がほかにあるのに、おれを罰してくれというようなことは、今のような時代には通りません。椎熊さんのお気持はよくわかりますけれども、ああいう非合法なことをしばしばおやりになることについては、黙過しておつたならば議場の神聖は保てない。私はこれは厳罰に処すべきものだと思う。ここに懲罰動議を提出したわけであります。
  129. 椎熊三郎

    ○椎熊委員 ただいまの御意見ごもつともですけれども、議長が議事進行に関する発言をああいう取扱いにしたという点については、私は瑕疵があるのではないかと思います。そういうことは、してはいけないと思うのです。そういう無理もあつたし、当然あれはすべての案件に優先して、開会劈頭に許すべきものを、議長の職権で――私は、林議長さんを目の前に置いてこういうことを言うのははなはだ遺憾なことですけれども、まだおなれにならぬ点もありましよう。(笑声)法文の解釈上に無理があつたのではないか。そういうことさえなければ――議事進行の発言というものを正式な取扱いをしてくれれば、何らああいうことは起らない問題です。そういうこともあるのでありまして、川崎君が三回当選で、議事規則を知つてないはずはないというお話もございましたが、もし計画的にやつたとすれば、計画的にやつたのは私なんで、やりなさい、必ず許さざるを得ない問題だから、開会したら上りなさい。こういうことを私は言つたわけで、それがああいう結果になつたとすれば、川崎君の罪にあらずして、罪は私にあるのです。どうかひとつ情状酌量の上、今後は私どもも絶対に注意をいたしまして、かかることがないように誓約いたしますから、どうかひとつ……。
  130. 土井直作

    ○土井委員 二十六日に起した川崎君の議事進行に関する問題で懲罰動議が出ておりますが、川崎君の行動に対しましては、ただいま椎熊君からその内容を詳細に報告されておるのであります。また椎熊さん自身といたしましても、この問題に対しましては、同僚川崎君のためにみずからその責めを負うというような、きわめて真撃な意見も開陳されておりますし、将来かかる点については、議場の神聖を保持するために、再び繰返さないということを誓約されておるのであります。従つてわれわれといたしましても、ぜひその点については十分御考慮願つて、この際懲罰動議のごときものは、自由党の方といたしましてはぜひ取下げていただきたい。  それに付随いたしまして、特に申し上げておきたいことは、前段椎熊委員も言われております議事進行に関する問題の取扱いでありますが、議事進行という事柄は、読んで字のごとく、議事の運営上にきわめて喫緊な問題として提出されておるのであります。これを従来の慣例によりますと、適当の機会ということは奇怪千万な話で、本来ならば議事進行は議事の運営に関する問題であるがゆえに、優先して取扱わるべきである。その点において、議長の取扱いに多少あれもあるのではないかということを言われておるのであつて、罪は必ず川崎君にある、あるいはそれを使嗾した椎熊君にあるというわけでもないと私は思うのです。なお先ほど来から、椎熊委員が、今後は再び繰返さないことを誓約されておるのだし、そういう点も十分勘案していただいて、この際は大政党の襟度を示して、懲罰動議を御撤回願いたいと思います。こういうことを私からも強くお願い申し上げます。
  131. 菅家喜六

    ○菅家委員 ただいま椎熊さん、土井さんからお話がありましたが、私どもは絶対に承服ができないのであります。特に椎熊さんのお話を伺いますと、議院運営委員で一番堪能な椎熊さんから、まことに不可解なお話を承つた。議事進行の発言のことは、十分知つておられるはずである。議事進行の発言を第一に許すべきかどうかということは別個の問題で、それを議長が許さなかつたから、演壇を占領してもいいということには断じてならないのであります。でありますから、この問題は、当日の議場の光景を申し上げるまでもなく、議長の許可なくしてしばらくの間演壇を占領しておつた。日ごろまた椎熊さんは、議場内交渉係として議長席に上つたときによく言われたことでありますが、一歩でもあそこに行けば懲罰になるぞと、強くそのことを主張されて来た一人であります。でありますから、このことは私どもは厳重に処罰いたしませんと、院の秩序が保てなくなつてしまう。使嗾したのはおれだから、川崎君を懲罰に付せずして、椎熊を懲罰に付せ、こういうことも、議事運営に最もなれた人の発言とは思われないのであります。懲罰委員会がいかなる形によつて、何人を懲罰に付すべきかといういきさつとは、別個の問題になります。共同正犯として扱うべきかどうかということは別個の問題で、たとえば人を殺した人がおるのに、おれが殺したという何らの証拠もなしに、そういうことで別人を処罰するわけには行かないのであります。あの議場において、あのまん中において、川崎君が演壇をしばらく占領しておつたという事態を無視することはできないのであります。使嗾をしたことはまつたく別個の問題であります。これはただちに懲罰委員会に付して、適当なる懲罰委員会の決定に待つべきだと私は強く主張いたします。撤回などには賛成できません。
  132. 林百郎

    ○林(百)委員 私の方は、判断をする参考に聞きたいのですが、衆議院規則の百二十九條によりますと、議事進行に関する……。
  133. 石田博英

    ○石田委員長 議事進行に関する件は別にして……。
  134. 林百郎

    ○林(百)委員 演壇を占領したかしないかということは、議事進行に関する発言をなぜ許さなかつたかということですから……。     〔発言する者多し〕
  135. 石田博英

    ○石田委員長 静粛に願います。そういうことは情状論になりますから、別問題として扱います。
  136. 林百郎

    ○林(百)委員 それでは結論を出します。もしあのやり方が違法だとすれば、民主党としては急場の対策として、ああいうことをやらざるを得なかつたのだと思う。それは日ごろの自由党の議事進行のやり方が一方的だから、ああいうことになる。     〔発言する者多し〕
  137. 田渕光一

    ○田渕委員 大体各党から御意見も出たようであります。わが党の倉石先輩、また菅家委員からも申しておりますが、議長が開会を宣するや、ただちに議事進行の発言をし、議長の許しがなく演壇を占有した。これは八分近く占有しておる。そうして演壇を汚した当人は川崎秀二君であります。私は同君と三重県で事業をいたしております関係で尊敬もし、ことに先代川崎克先生については尊敬をしておりますので、個人の情においては忍びませんけれども、こういうことを許すことは、議事進行に名をかりて、絶えず演壇を占有することになる。そもそも議長の許可がなければ、演壇に登れないという原則だけは、画然としておかなければならぬ。これは衆議院規則にはつきりきめております。議長の許可なくして、演壇に登つてはいかぬということは、衆議院規則の第二百十七條に出ておりますし、また衆議院規則の秩序と懲罰の点からいたしましても、第二百三十四條あるいは第二百十六條、第二百十七條、こういうような点において、私たちは成規の二十名以上をもつて懲罰動議を出しておるのです。こういうような意味において、議長の許可がなく演壇に登つたという点については、断じて許すことはできません。しかも倉石委員が申されましたように……(発言する者あり)発言中です。静粛に願う。――しかも野党の第一党であり、国会の対策委員長であり、ことに三回の当選の経歴を持ち、議事規則その他すべてわれわれの先輩である方が、許可なく演壇に登つて、八分間も占有しておつたということを許しておつたならば、将来議場の秩序を保つことはできません。よろしく懲罰委員会に付して、もしこれが共同正犯であるかどうかという点があれば、それも問題になりますが、議員の懲罰に対する事項は三日以内にやらなければならぬので、椎熊さんに対する国会法第百二十一條の所定の事項は、時効にかかつているのであります。かような意味から、まことに同僚をかばう椎熊先輩の義侠的なご心境に対してはわれわれ敬服するのでありますが、国会の品位を保ち、また議長の権限と威厳と申しましようか、こういうものを将来においてちやんとする上においても、この際ただちに懲罰委員会に付して、事を明らかにすることが、議員の品位を保ち、秩序を維持することだと思いますので、懲罰動議の撤回には断じて反対であります。本来ならば、提出者であります高木松吉君が出て説明するはずでありますが、きようは行政監察特別委員会の方に出ておりますので、賛成者の一員として、私は強くこれを主張するのであります。これをただちに取上げて本日の会議に付して、懲罰委員会に付託されんことを希望いたします。
  138. 倉石忠雄

    ○倉石委員 田淵君のおつしやる通りでありますが、提案者の高木君も見えておませんし、われわれ懲翼員会が開かれたときに、資料もそろえておかなければなりませんので、本日は結論を保留しておいていただいて、次会にさらに御協議をしていただきたいと思います。     〔発言する者多し〕
  139. 石田博英

    ○石田委員長 しばらく懇談に移します。速記をやめてください。     〔速記中止〕
  140. 石田博英

    ○石田委員長 それでは懇談をとじます。速記を始めてください。  それでは懲罰動議の件は、この際保留をいたしたいと思います。さらに議事進行の点につきまして、種々御発言があつたのでありますが、議事進行の発言の申出は、議事進行上突発的に起つた場合は、やむを得ないことではございますけれども、あらかじめ予知せられること、ないしはあらかじめ準備せられたる件につきましては、議院運営委員会において御相談を願うことにいたすのが当然だと思います。これは御賛同を願います。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  141. 石田博英

    ○石田委員長 それではさように決定いたします。本日の本委員会はこれにて散会いたしますが、本会議の開会時刻は、二時二十分でよろしゆうございますか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  142. 石田博英

    ○石田委員長 それではさようにいたしまして、本日はこれにて散会いたします。     午後一時五十三分散会