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1951-10-12 第12回国会 衆議院 地方行政委員会 1号 公式Web版

  1. 昭和二十六年十月十二日(金曜日)     午前十一時一分開議  出席委員    委員長代理理事 野村專太郎君    理事 河原伊三郎君 理事 龍野喜一郎君    理事 藤田 義光君 理事 門司  亮君       池見 茂隆君    大泉 寛三君       尾関 義一君    門脇勝太郎君       川本 末治君    床次 徳二君       山手 滿男君    久保田鶴松君       立花 敏男君  出席政府委員         地方財政委員会         理事局長    荻田  保君  委員外の出席者         総理府事務官         地方財政委員会         事務局         (市長町村税課         長)      松島 五郎君         専  門  員 有松  昇君         専  門  員 長橋 茂男君     ――――――――――――― 十月五日  委員門脇勝太郎君及び立花敏男君辞任につき、  その補欠として江田斗米吉君及び深澤義守君が  議長の指名で委員に選任された。 同月八日  委員深澤義守君辞任につき、その補欠として立  花敏男君が議長の指名で委員に選任された。 同月十一日  中西伊之助君が委員を辞任した。 同月十二日  委員江田斗米吉君辞任につき、その補欠として  門脇勝太郎君が議長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  国政調査承認要求に関する件  地方財政に関する説明聴取     ―――――――――――――
  2. 野村專太郎

    ○野村委員長代理 これより会議を開きます。  前尾委員長はいまだ外遊中でございますので、その指名によりまして、私が委員長の職務を行いたいと思いますので御了承をいただきます。  まずこの際御報告を申し上げることがあります。すなわち去る九月十二日の委員会におきまして、立花敏男君の大橋法務総裁に対する質疑中、はなはだしく不穏当を欠く言辞がありましたので、議院の品位並びに委員会の秩序保持等の見地から、その際委員長におきまして同君の注意を促しまして、後刻会議録を取調べ、適当に処理することといたしたのでありまするが、立花君よりも委員長の処置に一任する旨発言がございました。しこうして委員長におきまして後刻会議録を調査いたしました結果、不穏当なる言辞につきましては委員長において適当に処置をいたしましたことを、この際御報告を申し上げます。
  3. 野村專太郎

    ○野村委員長代理 それではまず国政調査承認要求の件についてお諮りいたします。本委員会の重要なる使命にかんがみまして、前国会と同様、調査する事項といたしましては地方自治、地方財政、警察及び消防に関する事項とし、調査する目的といたしましてはそれらに関しまする法律の改正及び立案などといたし、調査の方法といたしましては、関係方面より説明を聴取、並びに参考資料の要求、及び小委員会の設置といたしまして、調査期間は本会期中といたしまして、国政調査承認要求書を議長に提出いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 野村專太郎

    ○野村委員長代理 御異議なしと認めましてさように決定いたします。  それでは委員長よりただちに諸般の手続をとることにいたしたいと思います。     ―――――――――――――
  5. 野村專太郎

    ○野村委員長代理 次に地方財政に関しまして、政府当局から説明を聴取することに今日の委員会としてはいたしたいと思います。
  6. 床次徳二

    ○床次委員 この機会に、固定資産税に関して、今日評価中であり、近くこれが決定になるようでありますが、この固定資産税の評価がいかにきまるかということは、本税の実施上非常に大きな問題であります。その評価状況がいかように行われておるかということについての当局の御説明を伺いたいと思うのであります。私はこれに関して一つの意見を持つておりますので、私の意見を申し上げますが、評価上ひとつ御考慮をお願いしたいと思つておるのであります。それは私の調べましたところによりますと、農地に関する評価に関しましては、地財委から通牒を出しておられまして、従来の賃借価格、あるいは農地の収益価格、収益から還元いたしましたところの価格というものを参酌し、また現実におきまして、過去において取引せられましたところの土地の売買価格を参酌しまして、そうして倍率を決定しておられるのでありますが、この評価の倍率を賃貸価格に対して何倍にきめるかということに関しましては、かつてこの委員会におきましても、今日定められておりますところの九百倍というものが、とりあえず施行の第一年の計数ではあるがはたしてそれでいいかどうかということに対しては、多大の議論があつたのであります。あるいは六百倍、あるいは七百倍にすることが、初年度としては適当でないか、また将来においてもこれがそう高くなるものとは当時予想しなかつたと思つておるのであります。ところが今日一応農地に関しまして結論の出ましたところを見ますと、田が全国平均千四十倍、畑が千二百九十倍という数字になつておるのでありまして、これはいろいろな言から出ました結果の数字だと思いますが、当初審議いたしました当時の事情から見ると、いささか数字が上まわつておるというふうに、私ども第一に疑念を感ずるのであります。さらに特に私ども要望いたしたいことは、この状態によりまして、全国平均千四十倍あるいは千二百九十倍という倍率になつておりますが、その個々の内容を見て参りますと、地方によりましては、はなはだ不公平な結果になつておるのではないかということが推察されるのであります。それはどういうところかというと、農地に関しまして、農耕地が非常に少いところ、一戸当り反別がわずかしかないところにおきましては、農地の売買価格というものは、農地の収益とまつたく飛び離れました取引価格、いわゆる稀少価格とも申すべき価格によつて取引が行われておるのでありまして、これはいわゆる貧農の多いところ、一戸当りの耕作反別の少いと、ころほど、その稀少価格が高くなつておるのであります。従つて勧銀の調査、によりますところの農地の売買取引価格を参酌いたしまして、この際倍率が決定されます場合にありましては、かかる農地の狭小な府県におきましては、不当に倍率が高くなるということ、は争い得ないと思うのであります。土地の性質からいいまして、市街地の宅地に関しましては、大体売買取引価格が中心になることもやむを得ないと思いますが、農地にありましては、単純に売買取引価格だけが評価の基準になるということは、これははなはだ不合理であるということを私感ずるのであります。一例をもつて申しますと、鹿児島県のごときは、九州において一番高い倍率になつておるという結論を見ております。これは一例でありますが、そのほか耕地反別の少い府県を大体見て参りますと、同じような結果が出ておるのであります。政府におきましてはこの倍率計数を出されます場合にありまして、この耕地の稀少価格と申しますか、農耕地が少いために、農民があらゆる犠牲を払いましてでも土地を入手したい、その気持のために、売買価格が高くなつておるという実情をしんしやくしておられないように、私認めておるのであります。ぜひこの点はしんしやくして今後の倍数決定に対してあやまちなきを期していただきたい。これが私の要望の点であります。これに対しまして当局もよくお考えをいただきたいと思つております。なお今日まで各地方からこれに関しまして、あまり強い希望が現われておらないようでありますが、実はこの決定に関しましては、地財委の方が示された標準を固執されまして、この標準を下まわるような価格が出た場合には、平衡交付金の算出において考慮しない、地方で出した数字は地財委では採用しないというような態度をもつてお臨みになつたために、地方におきましては言うべき意見を言つておらなかつたように、その点私ども推察するのであります。これは各地方の特殊事情というものをよく考慮していただきまして、一応地財委でもつて調べられました計数を是正されるのが、私は適当であると考えるものであります。この機会に当局の意見を伺いたいと思います。
  7. 荻田保

    ○荻田政府委員 おつしやいます通り、この固定資産税の評価は、今後の地方税制の運営につきまして、非常に大きな関係を有するものだと思つております。ことに昨年本税の施行がございましたが、昨年は御承知のように仮決定でございまして、ほんとうに価格を評価して税をかけて行くのは本年度からになつているので、本年度のこの評価基準は非常に大きな問題で、将来の、ことに市町村税制にとつて大きな問題を有するものとして、われわれも慎重を期しておるのであります。しかし何分にも非常に大きな事業でございまして、この点も御承知かと思いますが、従来地租とか家屋税にございました賃貸価格の改訂というのを行います場合に、いかに大きな労力と金額とを要したかということをお考えくださいますれば、御想像にかたくないと思うのでありますが、この仕事を市町村がそれぞれ本年度行いますので、率直に申しまして、現在非常に混乱しているというような状態にあるのだろうと思います。われわれとしましては今年としても最善の努力をいたしたいのでありますが何と申しましても本年一ぱいでもつて完全なものをきめるということは、とうてい望めないと思いますので、数年を期してよりよきものに育てて行きたいという感じを持つておるのであります。それで本年のこの税の評価の進捗状況でございますがこれは実は十月までに各地で、各市町村で行われなければならぬのでありますが、ある程度遅れてもやむを得ないのじやないかと考えております。その評価の基準につきましては、地方財政委員会よりそれぞれ指示しておるのでありますが、今御指摘になりました農地の問題につきましては、農地の価格をいかにきめるかということは非常にむずかしい問題でございまして、いずれにいたしましても、法律上は適正なる時期に基かなければならないのであります。しからば、時価とは何を言うかという問題でございますが、現実の取引価格、市場価格のあるものにつきましては、これはほとんど問題にならないと思いますが、農地につきましては、何分にも現在の農地に関しましていろいろの制限があります際におきまして、いわゆる公正なる時価、実際の取引価格というものは非常にむずかしい問題であります。それで一応そういう方法をとりませず、農地につきましては、この収益から還元して行くという方法をとつたのであります。それの評価の方式をきめまして、それぞれ市町村で行わせておるのでありますが、そう申しましても、なかなかそれ責体的に出て来るものではありませんので、運営によりまして相当幅が生じます。そのときにおきましては、この市町村間の均衡をそこねるという問題が起つて来ますが、何と申しましても、市町村間の均衡を保つということが、評価の問題にとりまして一番大きな問題だと思います。その役割がわれわれは地方財政委員会の大きな部分を占めるものだと考えておりまするので、農地につきましては一つの目安を示したのでありますが、そのようにしまして収益から還元いたしました価格と、過去の売買価格の実績というようなものをとりまして、一応各県ごとに現在ついておりまする賃貸価格に対します倍数というものを示して、これを今年の平衡交付金の基礎にも使つて行きたいという考えであります。その結果仰せになりましたように、由におきましては千四十倍、畑におきましては千二百九十倍という全国平均が出たわけでありまして、これは去年の田が九百倍、畑が千四十倍に比べまして一割程度上まわつておりますが、実際の価格から見まして、この程度上ることはやむを得ないであろうと考えております。  次に府県間の均衡の問題でありますが、ここに上つております数字は、すべて賃貸価格に対する倍数でございますので、非常に倍数の差があるようであります。七、八百倍のところから、大きいところでは千二百倍くらいのところまで、田におきましても、畑におきましてもある程度の開きが出ておるのでありますが、これは現在出ております賃貸価格は不均衡でありますから、これを是正するためにこのような方法が行われておるのであります。もしこの倍数が全国一率になるなら、何も無理して新しく評価をし直す必要はない、元の賃貸価格を使つておけばいいわけでありますが、元の賃貸価格は相当年数もたつておりまして賃貸価格と時価というものとの関連上の違いもありますので、一率にこれの倍数をきめることはできませんので、いろいろの資料を集めましてこのように府県間におきます倍数をきめたわけであります。これに基きまして、府県におきましてさらに郡市あるいは市町村ごとの、そういう適正な目安をきめるということを期待しているわけであります。それにつきまして、いろいろ県ごとに差等がありまして、その差等を一応現在われわれとしましては、最善を尽しましてこの程度の数字を出しているのでありますが、これは先ほども申し上げましたように、なかなか初めから絶対これは適切だというような数字を出すだけの自信はないのでありますが、最善の域に達する一つの段階といたしまして、本年度はまずこの程度で行つて行きたいと思います。従いまして今後これに対しまして悪い、不合理な点がございましたら、十分一般の意見を参酌いたしまして、次年度を期しましてこれの改善をはかりたいと思つております。
  8. 床次徳二

    ○床次委員 ただいまの御説明で、大体私どもも農地の査定につきましては非常に困難でありまして非常な御苦心のことはよく察するのでありますが、今後におきまして十分改めていただきたいと思うのであります。今年におきましても、はなはだしく実情に沿わないというものに対しましては、ひとつ十分御考慮をいただきたいと思います。本来から申しまするならば、やはり収益というものを対象といたしました価格が農地に対してはむしろふさわしいのではないか。なおそれに対しまして、過去の賃貸価格をこの際是正するということもけつこうだと思いますが、本来はやはり収益というものが、農地の価格というものを一番反映しやすいものである、一番近い計数であるというところを、ひとつ考えていただきたいと思うのでありまして、先ほど申し上げましたように、いわゆる稀少価格によつて不当に値が上つているという事実も、日本の農地の事情から申しまするとこれは免れがたいことでありましてこの点は今年のうちからでもお考えいただきたいと思つております。これは必要があると私ども認めておるものです。どうぞよろしくこの点は十分御考慮いただきたいと思います。  なおこの機会に農地以外のものにつきまして、評価の取扱いを大体どんなふうにしたらよいか、伺いたいと思います。簡単でよろしゆうございます。
  9. 松島五郎

    ○松島説明員 私からその他の固定資産の評価につきまして現在進行中のやり方等につきましての概略を、御説明申し上げたいと思います。  まず宅地につきましては、売買実例を基本といたしまして一定の地区をわかちまして、たとえば商業地区、工業地区、住宅地区というふうに、市町村内に適宜地区をわかちまして、その中で標準地を一つ設定をする。その標準地につきまして、売買実例、その他あるいは精通者の意見等を参酌いたしまして、その土地の標準地の価格を評定いたしまして、それをもとにいたしまして、その標準地の価格と賃貸価格の倍数を求めまして、これで一応その地区におきます評価倍数を定めて行くわけであります。そうしてその地区内の各地の土地に対しまして、その評定倍数を乗じて評価価格を一応算出して参りたい、こういうふうにして出しましたものを、さらに市町村全体についてながめて行きまして、地区と地区の間における不均衡を是正いたしまして価格を決定する、こういう方式を大体宅地についてはとつております。また地租につきましては、ただいまお話も、ございましたように、収益還元の方式をとつております。それから特殊な土地につきましてたとえば鉱泉地のようなものにつきましては、大体富裕税に準じた取扱いをいたしております。それから山林原野等につきましても、同様に売買実例価格をとりまして、その売買実例価格の基準値をとりまして、その売買実例あるいは精通者の意見等を参酌いたしまして、標準地区価格に対する倍数を求めて一定地区内に乗ずるという方式をとつております。  それから家屋につきましては、賃貸価格の倍数をとつて行くということは非常に困難な状況にございます。と申しますのは、土地の場合は賃貸価格を設定した後におきまして、いろいろ状況の変化もございますけれども、比較的その変化というものは地区的に起つて、一筆々々の土地に急激に起るということはなく、ある一帯の地帯に起るという広がりを持つて変化が起きておるのであります。従いまして、その変化の起きております地区を対象にいたしまして評価倍数をかえるという方式をとれば、ある程度現実に近いものが把握できるのでありますが、家屋の場合におきましては一軒々々の家がみな特殊性を持つておる。しかも賃貸価格を設定した当時における経過年数と、現在における経過年数とを考慮いたしますと、非常にちぐはぐなものになつて来ておるわけであります。そこでこれは一応基準になるものを求めようということから、再建築価格あるいは再現建築価格とも申しますが、一応建築費を出しまして、かりに一応新しい家に全部還元してみるわけであります。それでさらにその新しい家と見たならば幾らになるかという値段を一応出しまして、それから現実に損耗しております程度を、一程の基準に従つて考慮して引いて参ります。さらにその家屋の利用状況、たとえば間取りのぐあいであるとか、あるいは採光であるとか、位置であるとかいうことを勘案いたしまして、さらに減価なり増価なりを考えて行く。さらに家屋につきましては、都市にある家屋といなかにある家屋では、同じ建築費のものでありましても、建てました地方におきまして、すでに値段の相違というものが相当現われて来る。そういつたような問題に一ついても、一定の方法で考慮して増減価をして行く、こういうような方式でもつて家屋の評価をやつておるのであります。  償却資産につきましては、これは大体資産再評価の限度額を基準にいたしましてこれに一種の収益還元方式を加味いたしました評価方法をとつております。その方式は資産再評価の限度額に対しますその企業のあげております利益を考え合せまして、その割合を、資産に帰すべき利益の割合を求めまして、その率にさらに現実に行いました償却を法定償却と置きかえまして、そうして資産全体に対する一つの利回りを出しております。その利回りを補正係数を用いまして補正をいたしまして、一定の補正率を出しましたものを、資産再評価の限度額に乗じてこれを評価額とするという方式をとつております。  大体以上申し上げましたような方式で、そのほかに船舶等につきましては、戦前の船あるいは戦後の船、あるいは戦標船というような区分、あるいは木船、鋼船というような区分、あるいは漁船といつたような区分を設けまして、その区分々々、ことに総トン数と馬力数、あるいは付属設備等を、おのおの一定の基準によりまして、トン当り幾ら、一馬力幾らというふうな評価方法をとつてやつておる。であります。大体以上申し上げましたような評価方法が、現在とつております評価の概要でありますが、現在の進行状況は、大体各市町村とも一応評価を終つておりますけれども、なお最後の整理の段階に入り、まだ固定資産課税台帳の縦覧が始まつていないところも相当あるようでございます。この点につきましては、今後さらに各市町村に努力をしていただきまして、一日もすみやかに評価が完了しますように指導をいたしたいと考えておる次第であります。
  10. 床次徳二

    ○床次委員 ただいままでの傾向から見まして、当初予想された固定資産税の総評価額と収入状態はいかがですか。相当上まわつておるのですか、大体予想通りのところですか、お知らせ願いたい。
  11. 松島五郎

    ○松島説明員 大体土地につきましては、ただいままでに集まつた資料によつて―これはサンプル調査でありますので、これでもつて全体をただちに結論することはできませんけれども、土地につきましては、六大都市はほとんど賃貸価格に対します昨年度の倍数が上つておりません。むしろ大阪、京都のようなところは逆に下つて来ておる状態にございます。それから全国的に見ましても、土地の倍数は大体去年の二割増し程度におちつくのではないかというふうに考えております。ところが家屋の方になりますと、一般に上つて来ておりまして、東京あたりでは大体今のところ千百倍くらいになるだろうという予想でございます。大阪付近でも大体同様でございます。それからだんだん農村部に入るに従いまして、家屋の賃貸価格に対する倍数が相当上つて来ております。これは資料から見ますと、同じような家をとりましても、評価額におきましては、都会にあります、あるいは人口二、三万程度の中小町村、あるいは中小都市にあります家に対しまして、半分あるいは三分の一程度の評価額になつていながら、倍数においては、はるかにそれよりも上まわつておるという状況であります。その原因は賃貸価格が非常に低いということにあるものと考えられるわけであります。しかしながら一律に急激な負担の増加を招来するということは、円滑な徴税を実施いたします上からも、また納税者の側からいたしましても非常に困難があると思われますので、本年度につきましては特別な措置友講ずるように、各市町村に連絡をいたしておるのであります。すなわち評価をいたしました結果、去年の税額に対しまして二倍を越えるような、あるいは数倍になるというような場合にありましても、個人の税負担が二倍を越えないところを最高にいたしまして、それを最高にして逐次全体の税負担の調整をはかつて行くというような非常措置といいますか、特別な措置を講ずるようにいたしておるのであります。  なお農家につきましては、建築いたしましたときから相当の日数を経過して、その地方におきまする生産の様式なり、あるいは生活の様式というものが建築当時の状況と、著しく事情を異にしているものも相当あるように見受けられるのであります。こういうものにつきましては、特に現在住家として使用しておる部分を全国平均の率から出しまして、それを越える部分につきましては特別の考慮をするように、あるいは蚕室でありますとか、あるいは納屋でありますとか、そういつたその地方の農業の形態から特殊な施設がございまして、それが農業経営の方式がかわつたために、まつたく遊休に帰しておるというようなものについても、特別の考慮をするようにという示達をいたしまして、税負担の均衡、公正をはかろうと努力しておる次第であります。
  12. 床次徳二

    ○床次委員 農家につきましてお話があつたのでありますが、これは法律の制定当時におきまして、農家に対しましては特別な考慮をいたしたいということを立法当時考えておつたのでありますが、十分なる修正ができ得なかつた事情は、よく政府も御承知だと思う。ただいまお話がありましたが、農家の方は、普通の土地の家屋と違いまして、いわゆる売買価値というものは、大体持ち得ないものと見た方がいいんじやないか、従つてこの点は単に再建築価格、あるいはそれに対じて損耗をかけました程度では、農村の家屋としては少し高くなり過ぎるのではないかと思う。その結果、ただいまおつしやつたような農家の方は、倍率も上つて来るというような状態になつたんだと思うのですが、十分それは御考慮になつておるとは思いますが、農家の家屋というものの融通性と申しますか、収益と申しますか、そういう点は土地とは大分事情が違いますので、やはり農村としての特殊事情を加味されることの方が、適正なる評価といううちに込るだろうと思う。この点は十分御考慮をいただきたいと思う。
  13. 荻田保

    ○荻田政府委員 まつたくその通りでございまして、かりに現在農家が三十万円の家を建てた。今年建てればこれは三十万円に評価してもいいと思います。しかし同じような評価の方式で参りますと、農家では非常に古い五十年も百年もたつた家がございます。そ一ういう家のいわゆる再建築価格というようなものを見まして、それを経過年数によつて減価償却を見ましても、非常に高い数字が出るわけであります。それは結局のところ、過去におきましては、坪数におきましても非常に大きなものになつておる。一つには生活様式も違いますし、台所も広い、座敷なんかも、いらぬ座敷もたくさんあるというようなこともあります。もう一つには、農業の生産様式もかわりまして、大きな蚕室があるとか、あるいは納屋があるとか、仕事場があるとか、また全然使つてないものがあるとか、こういうようなものもあります。あるいはまた、その使つておりまする材等も、東京の住宅等から見れま非常にけたはずれにりつぱなものを使つておる、こういうこともありますので、そういう点は十分に考慮して、いわゆる陳腐化というような思想で、単に再建築価格から減価償却を引いたというようなことだけではなしに、そういう点を十分考慮するように、通達を出しておる次第であります。
  14. 床次徳二

    ○床次委員 税の問題につきましては、ひとつ何分御考慮をいただきたいと思います。次に平衡交付金の問題について、いささかお尋ねいたしたいのでありますが、さきに各府県知事から、平衡交付金の増額に対して強い要望がありましたことは、いまさら申し上げるまでもないのであります。そのほか各市町村も同様な要望を持つておつたのでありまするが、今回提案せられるという補正予算を見ますると、追加額約百万、また起債におきましては同じく百万、合計二百万くらいをもつて地方の財政に対処されんとするかのように見えるのでありますが、これに関しまして地財委の方は、いかように考えられるかということをお尋ねいたしたい。私どもはこの数字におきましては、まことに実際地方の実情に合わないのではないかということを考えておりますが、地財委が今日まで地方の実情を見られました結果、いかように考えられますか。またこの補正予算の結果に対しまして、どの程度まで影響を受けるかということに対して、意見を承りたいと思います。
  15. 荻田保

    ○荻田政府委員 先般この補正予算の問題が起こりました際、われわれといたしましては、地方財政におきまして、大体六百億程度の歳入欠陥があるから、これを何らかの形で埋めてもらいたいということを、政府に要望しておつたのであります。その内訳の主たるものとしては、地方債の増額が大体二百五十億、平衡交付金の増加が二百億、その他は国庫補助金の増額であるとか、あるいは税の増収を見るとか、あるいは事業を繰延べることによつて、とにかくやつて行けるけれども、一応今申しました地方債二百五十億、平衡交付金二百億という要求を出しておつたのであります。これに対しまして、今度補正予算として提出される予算の中には、平衡交付金は百億、なお別途起債につきましては、百億の増額を計画されて、合計二百億の増加になるわけであります。これで地方財政が、本年度やり繰りがつくかどうかという問題でありますが、われわれとしましては、これでは非常に地方財政は苦しいということを考えられます。しかしその後、数字的に申しますれば、税の自然増収の見方とか、それから今後行われます給与改善の方法というような点、ある程度まだ未確定な要素がございますので、目下これを検討中でございまして、その結果におきまして、二百億でやつて行けるかどうかまあやつて行けると言いましても、厳格に申しますれば、とうていやれないことは、大量観察して今でもわかつておるのでありますが、しかしそれにしても、何とかやり繰りがついて行けるかどうかどうしてもやれないかどうかというようなことを検討中でございまして、まだ地方財政委員会としましては、結論的の数字を出しておりません。
  16. 床次徳二

    ○床次委員 ただいまの問題は、補正予算を審議する上に非常に重要な問題であります。私どももとうてい二百億の財源では、地方財政がやつて行けないのだと思つております。自治庁の方からも、ひとつなるべく早く資料を出していただいて、われわれが補正予算におきまして、できるだけ適切な修正が行えるように、ひとつ準備をしていただきたいと思うのであります。それからなおもう一つこの機会にお尋ねしたいのですが、今日の新聞を見ますと、将来の地方の行政職員の整理の基準と申しますか、水準が出ておるのでありますが、ある程度まで行政整理を要するということについては、私どももよくわかるのでありまするが、あの基準を出されましたところの、その基礎になる数字がどのところを押えて標準にしておられるかどうか。実際の事務の実情を見まして、それから実際に間に合うという数字、具体的の、あるいは県なり市町村の例を見られて、それから換算して、標準を出しておられるのかどうか。あの標準をいかにして得られたかということについて御説明を願いたいと思います。
  17. 荻田保

    ○荻田政府委員 実は私直接の主管ではございませんので、責任ある御答弁はできないのでありますが、しかし地方行政につきまして、地方行政簡素化本部というようなものを政府でつくりまして、そこで案を審議しております。その一員に入つておりますので、そういう立場で申し上げたいと思います。政府の行政整理にならつて、地方でも行政整理を行う必要があると認めまして、その方法を審議しておるのでありますが、地方の行政整理を行いますにつきましては、どうしてもまず地方で行つております事務そのものを整理いたしませんと、事務をそのままにしておいて人員だけを整理するということは、これはなかなかできない。相当程度できる部分はあると思いますが、根本的にはできないのであります。それでやはりこの事務の検討から始めております。どういう事務はどれだけ整理ができるとか、あるいは配置できるとかいうようなことを目下検討中でございまして、その結論は出ていないのであります。いずれにいたしましても、その結論が出ましてから、大体地方でどの程度の人員の整理ができるかということを出しまして、そしてそれを地方に伺つて勧奨するわけであります。御承知のように、地方自治団体に対して、どうするこうするということは、命令的にはできないのであります。たた補助金のものとか、委託費のものとか、こういうものは国費を切ればそれでよろしいのでありますが、一般財源でもつてまかなわれております職員が大部分なのでありますから、これに対しましては、政府から命令的なことはできない、勧奨するわけであります。しからばどういう基準で勧奨するかということでありますが、政府の行政整理としましては、すぐ二割減であるとか、三割減であるとか、こういう数字を出しておりますが、これが地方に対してはなかなか言いにくいことではないかと思います。と申しますのは、政府は一つのところでまとめまして、各省の予算なり定員なりをきめておりますから、何割減と申しましても、根拠が一定になつております。しかし地方におきましては、今までの地方団体自体のやり方が非常にばらばらでありまして、非常に人員を切りつめておるところもありますれば、相当ルーズの、ふやすものはふやしほうだいというようなかつこうのところもあります。そういうものに対しまして、何割減ということを全国一律に出しますことは、これは適当でない。従つてその指示の内容におきましても、先ほど申しました事務自体につきまして、どういう事務は大体何割の整理になる、どういう事務は廃止になるから、こういう制度はやめてもいいだろう、整理してもいいだろう、こういうことは言えますが、それ以外のものにつきましては、今申しましたようなことで、結局何割減といいましても、総体的に全国をにらんだ数字になつておりまして、各個のものではどうせ不合理のところが出て来る。そこでこちらでむしろその整理した姿において、まあ理想的な定員と申しますか、そういう数字でも出したらどうだ、こういうことを研究しておるのであります。本日どの新聞でございましたか、出ている数字は、これは全然根拠のないと申しますか、そういう意味の数字ではないのでありまして、ただそういうことをどういう方法でやつたらいいか、これはいろいろあることでありまして、人口によるとか、面積によるとか、あるいは基準財政需要によるとか、そこらのものをどう組み合せるとか、どう補正するとか、いろいろ研究がありますので、そのデータになるものを考えております。その一つのものがあやまつて載つたのだろうと思いますが、いずれにいたしましても、できればそういうふうな一つの理想定員というようなものを示しまして、もちろんこれは示したからといつて、そこまでぴつしやり整理するというのではなくて、おそらく相当隔たるところが出るだろうと思います。そういうところは一ぺんには行かないので、それを理想にして、数年かかつてそこに達するように、まあ適当な方法でやつたらいいだろうと思います。いずれにいたしても、まだ地方の行政整理についての内容はきまつておりません。従つて今申し上げたことは、むしろ一つの考え方としてお考え願いたいと思いますが、いずれにいたしましても、新聞に出ておりましたような理想定員、これ全然われわれの今考えている数字ではございません。
  18. 床次徳二

    ○床次委員 新聞に出ました数字でありますが、これは平衡交付金を基準にして出したというふうに出ておりますが、あの記事が出ますと、地方は相当やはり影響を受けると思います。ただあの数字は、一応の数字として、もちろん私ども見ているわけでありまするが、あの数字を出されたのは、現在の事務というものを整理した上においての数字を見ておられるのか、あるいは従来の仕事を理想的にやれば、あの程度で足りるというような構想でもつて出しておられるのか、その考え方がどちらで、いわゆる新聞へ数字が出ておつたか、その点わかつておりますれば伺いたい。
  19. 荻田保

    ○荻田政府委員 実は新聞に出ております数字は私よく見ておりません。どの数字が出ておつたかよく存じませんが、今やつておりまする計算は、要するに現在府県だけでございますけれども、府県だけにおける総数を一応よいものとして、これを人口とかあるいは面積とか、今申しました平衡交付金の基準財政需要、こういうようなものでやつてみたらいろいろな案が出る。その一つの案が出た、従いまして行政整理をした後の数字ではございません。現在の定員を一つの何かの基準で全国に割振つたらどうなるか、こういう数字であります。
  20. 床次徳二

    ○床次委員 将来いずれ起る問題だと思うのでありますが、地方に対しましても、やはり事務に応じて必要な職員を最小限度設けるという建前をとつて行くべきだろう。従つていたずらに天引予算をするということにつきましては、これは適当でない。先ほど局長が言われた通り、ぜひ今後とも事務を中心にして、まず事務整理という問題から坂上げていただいて、そうしてそのきまりました事務を、いかにしたら確実に百パーセント行使ができるかというところを単位に、人間というものを数えていただきたい。地方にもそういう考え方において定員を設くるように、ひとつ進んでいただきたいと思う。往々にしていわゆる紙の上だけの節約をするために、頭数だけ減らすということになりまして、あとすぐに増加して来る。この点は中央の諸官庁よりも、地方においてはさらに過去の実例から見ましても、無理が多かつたように思うので、この点について十分お考えを願いたいと思います。
  21. 山手滿男

    ○山手委員 市町村税課長がお見えになつておりますから、私一点だけお聞きをしておきたいと思いますが、市町村間の税の配分の問題で、相当各地で不公平が起きておるのではないかというような気がするのです。というのはある町に、その町の大きさからいつて固定資産の評価額が、二億以上になつている一つの会社がある、二億以上越すからその税は近接町村に配分しなければいかぬというふうなことになつて来る。ところがその近くに同じような大きさの町村があつて、その町村には、一億四、五千万円くらいの評価をされる工場が三つばかりある。ところがそれは二億を越しておらないために、全然近接町村に持つて行かれない。たまたま一つの二億以上になる工場があるために、それはたいへんな言いがかりをつけられたようなかつこうで、近接町村が引つ張り合いにやつて来るというふうなことになる。片一方は二億までは行かぬけれども、大体それに近いようなものが二つも三つもあつて、税の総額から言つたら附近の町村に配分する必要のない町村の方は、ずいぶんたくさんの税をとつておるというふうな例があるのでありまして、その点市町村間の税の配分に非常な不公平が出ておるのではないかと私は考えておりますが、市町村税課長さんけどういう、かうにお考えか、お聞かせを願いたいと思います。
  22. 松島五郎

    ○松島説明員 お答えを申し上げます。ただいまお話のございましたように、大規模の工場というものを一定の価格によつて決定いたします関係上、お話のように小さい工場がたくさんあつて、その合計額が相当額になつても、一つの大きな工場のあるところだけが指定されて、そういつた小さな工場のたくさんあるところが指定されぬという問題があつて、実は私たちも困つておるわけであります。しかしながら、法律の趣旨といたしますところが、大規模の工場について配分し、税源の調整をはかるという趣旨でありますので、不公平だからといつて小さな工場もみな指定してしまうということも行きかねるのではないかというふうに考えております。なおそれでは大規模の工場も指定しなければいいじやないかということになりますけれども、そうなりますると、現在の法律の趣旨というものが全然指定するものがなくなつてしまう。そういう意味ではなくて、ある段階、一定額を越えたら形式的に全部指定するのではなくて、一定の実情を勘案して、指定したらいいのではないかという御意見もあろうかと思いますが、しかしながらその実情を勘案するということが非常に困難でありまして、どこの町村も配分の対象になるということになりますと、いろいろな事情もおありのようでございまして、なかなかその事情を、われわれがここのところは実情もつともだが、ここのところは実情もつともでないという判定を簡単に下すことができない状況でございます。現在も一億なり三億なりを越えれば、すぐに指定をするというのではなくて、その町の基準財政需要額の一定割合を、しかも越える場合においてのみ指定をするというような扱いをして、所在市町村が不当に税源を失うということのないように、十分努力しておるつもりでございます。
  23. 門司亮

    ○門司委員 ちよつと二つばかり聞いておきたいと思いますが、先ほどの固定資産税に関係してでありますが、これは床次さんから話された通り、農村の固定資産税は非常に加重されて来るだろうということは、将来の日本の農村というよりも、現状の日本の農村にとつて、私は相当困つておる問題ではないかと思いますから、これについて今の固定資産税の倍率をきめるときにも、相当申し上げておつたはずでありますが、今荻田政府委員の話を聞きますと、米価というものを大体勘案しておる。いわゆる収穫というものを勘案しておるというお話でありますが、この収穫は、国が今農村から買い上げております米のパリテイー計算の中の収益と一致しておるかどうか、この点をお聞きしておきたいと思います。これは従来のわれわれの計数か申し上げますと、ほとんどその計算が無視されておる。そうして農林省がきめるパリテイー計算の中の収益というものは、全然税の方では考えておらない。ただ税金の方だけは、おれの方としての考え方だというようなことで税金をとられるということは、農民が非常に迷惑する、少くとも一方において政府が収益から来る米価を定める場合においても一方のそれを基準として税金をとろうとするならば、やはりその税金の基準になる米価というものから来る収益というものが同じでなければならぬ。買上げるものは安く買上げるが、税金だけは高くとられるということは避けたいと思いますが、この点はどうお考えになつておりますか、また事実上その数字があるならお示しを願いたい。
  24. 荻田保

    ○荻田政府委員 この固定資産税の評価が、ことに農村の家屋等につきまして上りまして、ある程度昨年の評価よりふえると思いますが、これにつきましてはことしは先ほど市町村税課長から御説明申し上げましたように、各市町村の免税によつて処置する、来年以降の問題でありますが、これはむしろ評価は適正に行つて、それだけ収益が、税収入がふえますれば、その分だけ標準税率を引下げて行きたいという考えを持つております。  それから農地の評価の場合の収益の問題でありますが、後に市町村税課長から御説明を申し上げますが、パリテイー計算との問題でありますが、これは私はつきりしたことは存じませんが、おそらく税につきましてはむしろ上る、またパリテイーがほかの物価より低いわけでありますから、おそらく入れない方が高くなるというようなことで、農林省は入れてないのじやないかというように、私はこの前聞いております。ちよつと正確なことははつきりしませんが、大体そういうことであります。
  25. 松島五郎

    ○松島説明員 現在の収益還元のやり方の、反当粗収入の出し方は、政府の買上げ価格に、これは農林省でもつて全国の統計をとつておりますものを元にしたものでありますが、全国の平均反当収穫量に政府買上げ価格を乗じまして、そのものから生産費を控除しましたその収益を、一定の利回りに還元しておるわけであります。そうしてその収益の中から固定資産税が拂い得るように、固定資産税の税率も利回りに加えまして還元をしておるのであります。従いましてこの計算において誤りさえなければ、今申しましたように収益がないのに税金だけは払わされるというような問題は、あり得ないと考えております。
  26. 門司亮

    ○門司委員 それではわれわれの参考にひとつ示していただきたいと思いまするが、農林省がきめておりまする農地の収益は幾らであるのか、それから自治庁が、あなたの方で指示された農地の収益の価格というものは幾らで農村に指示されておるか、この点をはつきりひとつ数字でお知らせ願いたいと思います。
  27. 松島五郎

    ○松島説明員 これは幾らとはつきり示しておるわけではなく、全国平均のものを参考書料として配付しておるわけであります。それによりますと、全国平均の反当収量が二石二斗六升、それに対しまして、反当粗収入が一万二千四百九十六円、反当収益が一千三百八十七円、これを最近発行の国債利回り五分五厘と固定資産税の税率一分六厘とによつて還元いたしまして、その価格が一万九千五百三十五円ということに出しております。これは全国平均を参考に出したのでございまして個々の調査につきましては、この計算方式例を示しました。その方式は、反当収量に政府の買上げ価格を乗じまして、それから反当生産費を引きまして反当収益を出しました。それを国債利回りの五分五厘と、固定資産税の一分六厘の合計七分一厘で還元する、こういう方式を市町村には示したわけであります。
  28. 門司亮

    ○門司委員 私はそういうことを聞いたのではありませんで、農林省が米の価格をきめまする場合の収益が、幾らであるかということを聞いておるのであります。これが基礎にならなければ、さつき申し上げておりまするように、農民がつくつたものの価格をきめる場合に、政府の認めた収益と、税金をかける場合の収益との間に数字の食い違いがあつてはならぬということであります。従つて農林省がきめておりまする、たとえば米一石当りの収益は一体どれくらいと見込んでおるかということである。だからパリイー計算の農村の収益の数字と、あなたの方から指示された数字というものが合つておれば文句はないと思う。しかしその数字が食い違つておるということになると、税金が割高になつているか割安になつているか、どつちかであつて、適正な税金ではないと思う。私はその数字をはつきりと示しておいてもらいたい。ただそういう税金のかけ方というようなことをお聞きしておるわけではありません。
  29. 荻田保

    ○荻田政府委員 先ほど申し上げました数字は、一応の参考として全国的に見ればこういう数字で、実際市町村が評価する場合の収益は、個々の現実の市町村の収益を見るのであつて、かりにほかでどういう数字をつくつておりましても、収益自体は現実のものをとつておりまするから、そういう問題は起らないと思います。
  30. 門司亮

    ○門司委員 これはあなたの方の関係の限りではないと思いますが、そうすると政府の方針といいまするか行き大は、米あるいは麦の値段をきめるときには、かつてにそちらの方できめて、税金の方は税金の方で、現実なら現実の収益できめて行くという二本建になつていると承知しておいていいですか。
  31. 荻田保

    ○荻田政府委員 おそらく米の価格そのものは、全国的な価格できまりまするから、それは農林省の方で一定の方式できめた収益というものがあるだろうと思います。しかしわれわれの方は個々の町村におきまする現実の収益でございまするから、これはそこの土地土地の収益と需要を加味してきまることになつております。
  32. 門司亮

    ○門司委員 どうもはつきりしませんが、それ以上申し上げません。とにかく大体田なら田、水田なら水田で収益がどのくらいあるということをお見通しになつておるか、今の数字をもう少しはつきりしておいてもらいたいと思います。それから田一反ということでなく、一石についての生産費その他全部差引いた残りの農村の、ほんとうの収益を幾らに見ておられるか。私はこの収益が農林省と合えばいいから、それを後ほど出しておいてもらいたいと思う。  それからもう一つ聞いておきたいことは、これも非常に問題になつたのでありますが、附加価値税の問題が、一部に伝えられるところによりますと、一来年度からはこれの徴収が困難ではないか、あるいはこれは何とかかえるのではないかといううわさがあるのでありますが、これについて、どういうふうにお考えになつておりますか。
  33. 荻田保

    ○荻田政府委員 初めの御質問の一石当りの生産費云々というのは、これはあくまで全国的な数字でございますから、おそらくいろいろ事情の違つた地方も一本の価格になつて来るのだと思います。われわれの方は個々の田なり畑についての収益を見ております。それは農林省の計算いたします収益率とは違うわけであります。  それから後者の附加価値税の問題でありまするが、これにつきましては、いろいろ政府部内におきましても意見がございまして、いまだ最終的にきまつておりません。かりにこれを延ばすといたしますれば、この臨時国会にしかるべき法案を提案して、御審議を願うことに相なると思います。
  34. 門司亮

    ○門司委員 どうも何だか水かけ論で、あげ足をとつておかしいようですけれども、われわれは税金を審議する場合に、何も個々の町村について税金の審議をしておるわけではありませんで、やはり税金をきめる標準を聞いておる。あなた方がおきめになるのにも、これは全国一律の数字ではなく、一つの一参考資料だと思いますが、全国を対象にしてわれわれもきめなければなりません。この農村でこういうことになり、この農村でこういうことだというわけではありません。従つてその基準になるものは、農林省できめた全国から集めた資料で、大体その平均をとつておると思う。こういうことは、算定の基礎をもう少しはつきりすることのために、一つでも数字が合つておらないと、かりにあなたの方はそれで済むでしようが、われわれが農村の人に対して税の説明をするときななどに困るのです。米の値段をきめられるときには、一反の収益はこのくらいだということで値段はきめられるが、税金の方はこういうふうにとられるということになると、食い違いがあつてなかなか説明しにくいと思う。だからひとつ農林省にでも私の方で当つてもわけないことだが、あなたの方でこれに当られて、農林省は一体どれだけの収益を見ておるかということの数字を、はつきり示しておいてもらいたい。  次に附加価値税の問題でありますが政府部内でいろいろ意見があつて、どうなるかわからぬという話でありますが、来年の一月といえば、そう長くないわけであります。従つて来年の一月一日から施行することになつておる附加価値税の問題が、いまだ政府部内で意見がまとまつていないということになつて、万一これを修正するということになると、一体地方の自治体は徴税に非常に困りはしないか。こういう問題は、やはりできるだけ早くしてそうして徴税には技術も必要でございましようし、また実態調査もしなければならぬ。それが怠られておれば、結局不公平な徴税をするということ湊つてなかなかうまく行かぬと思う。従つて今のようなお話である以上は答弁できないかとも思いますけれども、もしできるとすれば、一体どういう点が今政府で問題になつておる点であるかというようなことだけでも、ひとつこの機会にお聞かせ願えれば非常に幸いだと思います。
  35. 荻田保

    ○荻田政府委員 この附加価値税を実施するならそれでよろしゆうございますが、これをやめるなり、あるいはさらに施行の期日を延ばすなりいたしますれば、そのかわりはどうするかという問題でございまするが、そのかわりといたしましては、現在とつておりまする事業税及び特別所得税をそのまま実行するというのが一つ。もう一つは、この税をある程度形をかえるという問題でございます。形をかえるといたしましても、結局のところ課税標準を、現在純益一本であるのに、さらに他の要素を加味するかどうか、あるいは全部かえてしまうかという問題でありまするが、これにつきましては、もしかえるとすれば、半分を純益、半分を総収入金額、これによつたらいいだろうという案もただいま有力にございます。
  36. 野村專太郎

    ○野村委員長代理 立花君。
  37. 立花敏男

    ○立花委員 固定資産税の問題で、ちよつとお聞きしておきたいのですが、私も一昨年でしたか横浜に参りましたときに、横浜の市長、財政局長もおいでになつて、私どもに訴えられたことは、横浜には建物土地の接収が非常に多くて、市の収入が一昨年で一億五千万円ばかりの減になつております。これをひとつ国会の方で、あるいは国家の方で考慮してくれないかという話があつたのですが、その後これが非常に全国的に増加して参りまして、最近横浜からも特に陳情を受けているのでございますが、接収建物、接収土地、こういうものの固定資産税、これはどういうふうになるか、ちよつとお聞かせ願いたいと思います。
  38. 荻田保

    ○荻田政府委員 私有地でありまして連合軍に接収されている建物につきましては、特調の方から固定資産税相当額が、その地元市町村に支払われております。
  39. 立花敏男

    ○立花委員 公有地、公有建物、これはどうですか。
  40. 荻田保

    ○荻田政府委員 公有建物につきましては、これは接収されてもされなくても、今のところ固定資産税はとれないことになつております。
  41. 立花敏男

    ○立花委員 最近こういうものが全国的に多くなりまして、こういうものの多い市が集まりまして全国の都市運連盟をつくりまして接収による地方財政の減をカバーしていただくという運動を始めておるわけであります。たとえば小倉の市長さんが提唱なさつて、小倉では元の造丘廠が接収されるようになりましたが、そうなると市の財政が一億ばかりの減になる。こういうことがありまして、非常に小倉では財政上お困りになつておる。それから近所の佐世保の市長さんともお話になつて、東京の立川あるいは横浜、横須賀等と連繋をとつて、全国的な接収による地方財政の圧迫の解決を国家へ要望するという動きがあるのですが、このお話をお聞きになつておるかどうか。そういう問題について、どういう対策を考えられておるか。これをひとつ聞かせていただきたいと思います。
  42. 荻田保

    ○荻田政府委員 小倉の話は私は直接聞いておりませんが、ただそのような場合におきましては、いずれにいたしましても国有物件でありますから、接収されてもされなくても税金の入らないことは同じで、おそらく減収になるということは、かりに小倉の元兵器廠が民間の会社であつたら、これだけの税金がとれるであろう、とれるべき税金が入らぬ、こういう筋だろうと思います。これにつきましては、その税の入らないだけは平衡交付金の計算におきましても、基準財政収入が減るのでありますから、平衡交付金制度がある限りにおきましては、そう財政上困らないと思いまするが、しかし昔から旧海軍の軍港地あたりに特別の助成金が出ておりましたような関係もありまして、ある程度平衡交付金中の特別平衡交付金におきまして考慮しております。
  43. 立花敏男

    ○立花委員 そういう場合は、特別交付金で考慮なさるというお考えでありますか、今まで実際そういうことはおやりになつておられますか。
  44. 荻田保

    ○荻田政府委員 そのような考えでございます。
  45. 立花敏男

    ○立花委員 実際今までおやりになつておるのですか。これからおやりになるのですか。
  46. 荻田保

    ○荻田政府委員 去年もやつております。
  47. 立花敏男

    ○立花委員 それからもう一つお聞きしておきたいのですが、接収されました私有の土地、建物に対する固定資産の評価、これは特に軽減されておると私ども聞いておるのですが、この標準はどういうふうにおやりになつておりますか。
  48. 荻田保

    ○荻田政府委員 私有物件でありまして接収されたものにつきましては、その評価に当りましてそのものが接収されておるために売買、交換が不可能であるとか、いろいろ模様がえされておるとか、あるいは賃貸料等によつては時価以下であるというような、いろいろな事情があると思いますので、そういう点は評価に当りまして十分考慮をするように、先般地方に指示してございます。
  49. 立花敏男

    ○立花委員 大体これは全国的に見ましてどのくらいの面積、あるいは建物にいたしますと、坪数に換算してどのくらいになり、税金にいたしましてどのくらいになるか、御調査がありましたら……。
  50. 荻田保

    ○荻田政府委員 ただいまちよつと詳細な資料を持つておりません。
  51. 立花敏男

    ○立花委員 ぜひひとつこれはお調べ願いたいと思うのであります。と申しますのは、私ども受取つております書類から見ましても、たとえば横浜の数字でございますが、横浜市内におきまして国有、県有、私有を合せまして、土地だけで百四十万坪、建物にいたしまして七十一万坪、合計二百万坪以上のものが接収されておりますし、しかもこれが目抜きの場所が多いわけであります。中区あたりでは、デパートあたりは百パーセント接収されておる、中区のそういう商業地区の土地面積の六五%が接収されておる。こういうことになつておつて、一つの自治体といたしましては、莫大な面積あるいは建物の接収がありますので、大きな問題だと思います。これはひとつ強力に調査いたしまして、対策を立てていただきたいと思います。農村地帯におきましても、最近接収の問題がたくさん出ておりまして、大きな問題になつております。この問題もひとつ同様に調べていただきたい。  もう一つ念のために聞いておきたいと思いますのは、講和条約の発効後におきまするところの基地に関しましての接収でございますが、その場合にはこういう問題はどういうふうになる見通しですか、現在と同様にお扱いになるのか、特別の措置をなさるのか、それを聞いておきたい。
  52. 荻田保

    ○荻田政府委員 まだ内容が具体的にわかつておりませんので、具体的な対策は立つておりませんが、大体従来の接収と同じようなことになると考、えております。
  53. 立花敏男

    ○立花委員 全国的の数字を持つておりませんので、これ以上詳しい何はできませんが、ひとつ全国的な数字をお出し願いたいと思います。
  54. 野村專太郎

    ○野村委員長代理 ほかに御質疑はございませんか、―御質疑がありませんければ、今日はこの程度で散会をいたしたいと思います。  それではこれをもつて散会いたします。     午後零時八分散会