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1950-03-16 第7回国会 衆議院 大蔵委員会 34号 公式Web版

  1. 昭和二十五年三月十六日(木曜日)     午前十時五十分開議  出席委員    委員長 川野 芳滿君    理事 大上  司君 理事 岡野 清豪君    理事 北澤 直吉君 理事 小峯 柳多君    理事 小山 長規君 理事 島村 一郎君    理事 前尾繁三郎君 理事 川島 金次君    理事 河田 賢治君 理事 内藤 友明君       奧村又十郎君    甲木  保君       佐久間 徹君    田中 啓一君       苫米地英俊君    中野 武雄君       三宅 則義君    宮腰 喜助君     早稻田柳右エ門君    竹村奈良一君  出席政府委員         大蔵事務官         (銀行局長)  舟山 正吉君         大蔵事務官         (銀行銀行課         長)      大月  高君  委員外の出席者         專  門  員 黒田 久太君         專  門  員 椎木 文也君 三月十六日  委員寺崎覺君辞任につき、その補欠として中村  寅太君が議長の指名で委員に選任された。 同日  理事早稻田柳右エ門君の補欠として岡野清豪君  が理事に当選した。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  理事の互選  日本勧業銀行法等を廃止する法律案(内閣提出  第九六号)  銀行等の債券発行等に関する法律案(内閣提出  第九八号)  参考人招致に関する件     ―――――――――――――
  2. 川野芳滿

    ○川野委員長 ただいまより会議を開きます。  日本勧業銀行法等を廃止する法律案、及び銀行等の債券発行等に関する法律案の両案を一括議題として質疑に入ります。質疑は通告順によつてこれを許します。小山長規君。
  3. 小山長規

    ○小山委員 金融の根本の問題あるいは利子の問題、金利の問題につきましては、後刻大臣にお伺いすることにいたしまして、本法律案のこまかいところについて先にお伺いすることにいたします。  第一番にお伺いしたいのは、これは條文の順を追つて行きますので、いろいろ飛んで行きますけれども、七條の二項に、本法によつて銀行の発行する債券は無記名の債券ということになつておるのでありますが、これは将来強制的な登録制を採用することになるのでありますか。それをひとつ伺つておきたいと思います。
  4. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 御答弁に先だちまして、一言御了解を得たいと存じます。日本勧業銀行法等を廃止する法律案並びに銀行等の債券発行等に関する法律案、両方に若干の誤植がございましので、正誤表はお手元にお配りいたしましたが、いずれ正式の正誤手続をとりますが、どうかこの点を御了承願いたいと存じます。ただいまお尋ねの点は、御質問の通り登録手続をとらなければならぬものと相なります。
  5. 小山長規

    ○小山委員 次にこれも非常にこまかい点でありますが、五條の二と七條の十二に書いてあるのでありますが、この法律に基いて債券を発行する場合には、株主総会の決議はいらない、取締役会だけの決議によつて発行できるように読めるのでありますが、はたしてそうでありますか。これも伺つておきたいのであります。
  6. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 銀行の債券発行に関しまして、商法の規定によりますれば、特別株主総会の決議はいるのでありますが、金融債につきましては、その時々必要に応じて簡易迅速に発行しなければならない場合もありますので、理事機関の決定だけでよろしいのであります。これは従来の勧業債券等においてもそういうふうになつております。
  7. 小山長規

    ○小山委員 それから第十條と第十四條にあるのでありますが、「銀行は、毎営業年度末において、」云々と書いてありまして、「毎営業年度における利益から当該営業年度分として納付すべき法人税に相当する額を控除した残額のうち、」云々、「この法人税に相当する額を控除した残額のうち、」という文字を出しましたのは、何か法律上の利益があつてこれをお出しになつたのか。計算例を実は要求いたしたのでありますが、どうも「控除した残額のうち、」ということがあるのとないのとで、そのあとの「百分の十」「百分の二十五」という数字に狂いが来るようには考えられないのでありますけれども、これはどういう趣旨でできておりますか。
  8. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 計算例はお手元に御配付申し上げましたが、利益金のうち法人税に相当する額を控除しました。いわゆる純益金からその利益の百分の二十五あるいは資本金の一定額を控除する考え方であります。
  9. 小山長規

    ○小山委員 そういたしますと、百分の十に相当する金額と、利益の百分の二十五というときには、この利益というのは、最初の毎営業年度の利益ではなくして、法人税を差引いた残額の利益というふうに読むのでありますか。どうもそういうようには、この法律では読めるように思わないのであります。
  10. 大月高

    ○大月政府委員 お答え申し上げすす。ただいまの御質問の「残額のうち、」と申しますのは、法人税を控除いたしまして、その残つたうちからあとの計算をやるという意味だけでございまして、その計算の基礎となります金額は、やはり毎営業年度における利益そのものでございまして、三五%に相当いたします法人税を引いた残りを基礎とするものではございません。先ほどの局長のところを訂正いたします。
  11. 小山長規

    ○小山委員 それがどう違うかということです。
  12. 大月高

    ○大月政府委員 これを書くことと書かないこととは、結果において別に演いはありませんが、新しい経理の立て方をここで各條において書いてありますので、計算の便宜上、それの正確を期する意味において書いたわけでございます。
  13. 小山長規

    ○小山委員 どうもこういうわからない書き方をされると非常に読みにくいのであります。  それから第十一條でありますか、條文をちよつと忘れましたが、優先株式を発行しまして、その最初に予定した優先配当率に達しないで過ぎてしまつて、後刻利益があつた場合に、その最初に約束した優先配当率だけのものを、あとになつて配当するという規定でありますが、その中に優先株主であつた者に配当するということが書いてある。そういたしますと、第十一條でありますかによつて、優先株式は政府だけしか持てないということになつておるのでありますが、この優先株主であつた者に配当するということが書いてあるところを見ると、この優先株式は将来はたれかに譲渡することができるというように改正されることを予定されておるのか。それとも見返り資金以外の政府機関に、これを将来は譲るということを予定してこれを掲げましたのか。この優先株式の株主であつた者というのは、どういうことを意味するのか。それをひとつお聞かせ願いたいと思います。
  14. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 先ほどの第十條のお尋ねは、説明不十分でございましたので、大月課長から申し上げた通りに御了承願います。  ただいまのお尋ねは、十三條の七と思いますが、これは優先株式が全部償還せられた後においても、この規定の適用があるという趣旨を現わして、優先株式の株主であつた者と申してあろのであります。優先株式は十一條にもございますように国しか持てないのでありまして、将来国以外の者が持てるようになるということを考えておりません。
  15. 小山長規

    ○小山委員 それからもちよつと條文がわからないのですが、優先株式配当相当額に対しても課税するがごとく読める條文があるのですが、優先株は御承知のように、この法律によりまして、国以外の者は持てないということになつておるのであります。そうすると、先般本委員会を通りました改正法人税の理論から申しますと、この優先株式に課税するということは、国に対して課税するというふうな理論になりはしないか、こう思うのでありますけれども、この点をひとつ……。
  16. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 優先株式配当に対する課税を免除してもらいたいということは、経済上の理由からもそういう要望もあつたのでございますが、結局普通株式配当と同じく、課税されることに相なつております。
  17. 小山長規

    ○小山委員 それは法文上わかるのでありますが、改正法人税法の理論によれば――これは株式配当に課税するのではありません。私が申し上げているのは、株式配当に相当する金額にも、法人税を課するというふうに読める條文がどつかにあるのでありますが、そうしますと、その優先株式に相当する金額に法人税を課するということは、それの株主であるところの国に対して課税をすることになる。それはどうも今度の法人税法の理論から行つておかしくはないか、こういうことであります。
  18. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 お尋ねの法理論に対しましては、なお研究してお答え申し上げます。
  19. 小山長規

    ○小山委員 あとの問題は非常にたくさんあるのでありますけれども、大臣に対する質問に保留したいと思います。
  20. 川野芳滿

    ○川野委員長 内藤友明君。
  21. 内藤友明

    ○内藤(友)委員 銀行局長にきわめて簡單なことでありますが、一、二お尋ね申し上げておきます。銀行等の債券発行等に関する法律案の第十六條でありますが、農林中金、商工中金は自己資本の二十倍の債券の発行ができる、こういうことになつております。私どもは、今まで單行法でこれをいたしたいと思つたのが、ここへ出て参りましたので、非常にわが意を得たのであります。そこでお尋ね申し上げたいことは、ここでは「預金の総額とその発行している債券の総額との合計金額を控除した残額に相当する金額」ということになつておりますが、農林中金では、実を申すとネットの預金は現在百八十億ありまして、そのほかに食糧特別会計の通り抜けの金が少しばかりあるのであります。これは今二百億あると思いますが、こういう通り抜けのほんの事務的な、ごく短い期間のこういうふうなものは、この場合も預金とみなされるのでありましようか、どうでありますか、それをお尋ねいたします。
  22. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 お尋ねの通り、農林中金には食管からの特別の、ごく季節的なしかも多額の預け金がございます。これにつきましては実は立法にあたりまして、この預金ははずす方がよいのではないかという意見も出たのでありますが、ただ農林中金に対して何らか特殊な形、特殊な便宜を與えるような規定を設けるとか、農林中金だけについて例外を設けるということについては、いろいろの議論もありまして、結局食管からの特別の預かり金も、普通の預金と同じように通算することといたしたのであります。ただこの法律のほかのところにも出て参りますが、預金の現在額の算出につきましては、一年間の毎日平均残高をとるということによりまして、そのピークが幾分やわらげられるということもございます。またそれをもつていたしましても、農林債券の発行余力は相当狭められるわけでありますが、それにつきましては、見遮り資金による出資を増加いたしまして自己資本をふやし、従つて債券発行余力をふやす方向で救済いたしたいと考えております。
  23. 内藤友明

    ○内藤(友)委員 もう一つお尋ね申し上げたいのは、十七條には優先出資を認めてあるのでありますが、この優先出資の配当は七分五厘と聞いておるのでありますが、これはそういうことになつているのですか。
  24. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 優先株式または優先出資の配当率は、他の見返り資金の私企業投資における場合と同じように、七分五厘を予定しております。これは見返り資金からの貸付の利率と同じく、機会があればできるだけ引下げてもらうように努めたい考えでおります。
  25. 内藤友明

    ○内藤(友)委員 この法律で発行されます債券の利率も七分五厘と聞いておるのでありますが、出資の方の七分五厘はともかくといたしまして、債券の七分五厘の利率はまことに高いような気がいたすのであります。と申しますのは、二十億の出資につきましては、これはやはり償還しなければならぬものでもあるし、それに七分五厘の優先配当もしなければならぬのであります。その埋めるための債券発行からの利ざやと申しますか、それが七分五厘でありますと、これは一割の貸付の利率ぐらいにして行かなければならぬと思うのでありますが、今日農業関係では一割の金利では、申込みがそうたくさんないのではないかと思うのであります。この農林債券の利率の点についてどういうお心持か。七分五厘をお下げになつて最後の借りる人の利率を下げられるのか。いわゆる農林金融にふさわしいような利率にされるのかどうか。それをお尋ねいたします。
  26. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 この法律に基きまして、銀行が発行する債券の利率を七分五厘にするのかというお尋ねでありますが、これは七分五厘ときまつたわけではございません。これらの債券は預金部資金でもつて相当引受けなければなりませんが、また市中消化も相当はからなければならないので、これらの債券の利率というものは、市場金利によつてきめなければならないと考えておるのであります。興業債券等におきましては、四月からは三年もの八分五厘の利率、これらに権衡をとりまして、勧業銀行債券その他をきめて参らなければならぬと思いますので、あるいは七分五厘より高くなることがあるかもしれないと存じられます。ただ農林中金庫の債券につきましては、その資金が農業金融に使われるという特殊性等も考えまして、機械的に一律にほかの銀行の債券通りにすることは適当でないと考えております。特に預金部資金で引受けます場合におきましては、政府の方針によりましてできるだけ低利にすることも考えられるのでありまして、これは将来決定されるべき問題でございます。なお債券全般につきましては他の市中金利の低下の傾向にもかんがみまして、漸次引下げて行く方向にあるものと考えております。
  27. 内藤友明

    ○内藤(友)委員 今度は日本勧業銀行法等を廃止する法律案についてでありますが、この法律は特殊銀行の法律を廃止して普通銀行にしてしまうというのでありまして、一番大きなねらいは特殊銀行民主化ということにあるのだと思うのであります。そこでここで漏れておりますのは、同じ特殊金融機関である農林中金の民主化の問題だという気持がいたすのでありますが、これにつきまして政府はどういうお考えがありますのか、一応承つておきたいと思います。
  28. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 今般の銀行等の債券発行等に関する法律案は、最近の金融界の情勢に応じ最も緊要とされております長期金融の疎通をはかるために、こういう構想がとられたのでございますが、なお金融機関全体について、たとえば銀行制度のごときをどういうふうに持つて行つたらいいのかという点は、今回の国会には改正案の作成が間に合わなかつたのでありますが、来年の国会を目標といたしまして研究を続けて参ることになつておるのであります。しかし銀行だけについて申し上げますと、今度の法律案によりまして、従来のいわゆる特殊銀行と普通銀行との間に扱いの差別がなくなりますので、特殊銀行法はこれを廃止してもさしつかえない。むしろできるだけ早く特殊銀行の特殊扱いは廃止するのが適当であろうと考えまして、とりあえず特殊銀行についてはこの法律案が提出せられたわけでございます。  農林中金及び商工中金につきましては、債券発行の法律におきまして、銀行の規定を準用いたしまして、債券の部門につきましては銀行と同じ扱いにいたしまして、その点多大の改善が見られたのでありますが、これら二つの金庫のいわゆる組合金融の問題につきましては、研究いたすべき点が多々ございまして、これまた来年の国会を目標に、今後その全面的改正について、検討を続けて行きたいと考えておるのでございます。今ただちにこの金庫法をそのまま廃止するというわけには参らない事情があるのであります。
  29. 内藤友明

    ○内藤(友)委員 私のお尋ね申し上げましたのは、農林中金の民主化の問題が拔けておるようであるが、これに対して大蔵省はどういうお考えを持つておるかということであります。
  30. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 農林中金の民主化の問題につきましては、この銀行等の債券発行等に関する法律案ができます前に、大蔵省と農林省と打合せまして、一つの法律案もできておつたのでございます。しかしその改正法案の主たるねらいの一つでありました銀行債券発行の問題につきましては、ここに御審議を願つております法律案によつて解決をいたしまして、残るところは農林中金の民主化の問題であろうと思います。農林中金、商工中金の機構の全体につきましては、今後愼重に検討して参りたいと思いますが、農林中金の民主化の問題については特殊銀行法の廃止の精神にもかんがみまして、その方向に向う方が適当であろうと考えておるのでございますが、ただ特に法案としてはやや時間がかかりましたために、提出の運びにはなつておりません。民主化については大蔵省もしごくけつこうなことであろうと考えておる次第であります。
  31. 内藤友明

    ○内藤(友)委員 そこであとは小さな事務的な問題でありますが、農業手形が今大分出ておるようであります。しかし昨年に比べましてその手続が非常にやつかいになりましたが、それは意味のあることだと思います。そこで、これの最終利率が日歩二銭四厘というのでありますが、今日いろいろな利下げが方々で考えられております。農業手形の利率日歩二銭四厘というのを下げられるお気持がありますかどうか、伺いたい。
  32. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 農業手形の利率は御指摘の通り二銭四厘であります。しかし農業手形は極力優遇の趣旨をもちまして、日銀に担保として貸出しを求めますときには、低利な一銭六厘の利率を適用しておるのであります。ただ農業資金の流れるルートとして日銀から農林中金に、農林中金から県單位の連合会に、さらに單位組合に移るという過程を経ますがために、最終の金利はやや高くなつておるのであります。今後農林中金及び県連合会の経営の合理化をはからしめますならば、この問題については引下げの可能性がある。またその方向に持つて行くべきものであろうと考えておる次第であります。
  33. 内藤友明

    ○内藤(友)委員 経営の合理化の問題でありますが、それに関連したことでお尋ね申し上げたい。農地証券が今約九十億円ほどあると思います。これはだんだんと償還されるのでありまして、まことにけつこうなことと思います。私ども聞いておりますのは、二十四年度においては約十億ほど考えられておるし、二十五年度においては四十二、三億ほど考えておられるようであります。ところが、村の組合が農地証券を集めてこれを勧業銀行に持つて参るのでありますが、勧業銀行では実は三分の手数料をとるのであります。これはなかなか大きなものであります。今村の農地証券を持つておる人と申しますのは没落階級なんであります。そういう人が現金化のために、わざわざ勧業銀行の支店まで出かけるのにも相当費用もかかります。従つて村の組合に持つて行くのでありますが、村の組合もこれを集めて委任状をつけたり、あるいは勧銀の支店まで出かけたりするのに相当経費がかかりますが、そういうことはちつとも考えられておらない。勧銀が三分の手数料をとられるのならば、その半分くらいはそういうせわをする村の組合に交付してもしかるべきではないかと思いますが、大蔵省はこういうことについてほつたらかしでありますか。それとも何とか今もくろんでおられます五十二、三億の農地債券の償還を円滑にやりたいという意味から、少し親切味をお出しになるお心持がありますかどうか。それをお尋ねしたい。勧銀の三分というのははなはだどうも高過ぎるような気がするのであります。
  34. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 農地証券の取扱いにつきましては御想像いただけると思いますが、その数も多くまた金額も少額なものがございまして相当手数がかかる。そこで勧業銀行に三分の手数料を拂いますにつきましても、その経費の収支見込みというものを徴しましてきめた次第でございますが、ただいまの情勢下におきまして経費はなかなか下るというわけには参らぬ。ものによりましては上つて参るのもございまして、ただいまのところ当初きめました手数料が適当であると考えておるのでございますが、なお手数料不当に高いということのないように気をつけて参りたいと思います。
  35. 内藤友明

    ○内藤(友)委員 この勧銀のとられる三分は、それはお話の通りかもしれませんが、單位組合では相当費用がかかるのです。これは没落地主諸君からとるわけにも行きませんし、單位組合自身がこれを負担しておる形なのであります。少し勧銀の方からそこにお流しなさつてもいいじやないかと思うのでありますが、勧銀の代理事務というような考え方で何かそういうふうにならぬものか。そうなりますと五十三、四億の償還がはかどるような気がいたすのでありまして、ひとつ何とかこれは希望でありますが、その方向へ持つて行きたいと思うのであります。いずれなお局長にはお尋ね申し上げることもございますが、私だけで時間をとつても恐縮ですからほかの方に……。
  36. 川島金次

    ○川島委員 この機会にちよつとお尋ねをしておきたいのですが、この参考表には一部の特殊関係及び有力銀行の勘定欄などが出ておるのですが、この機会に全体のわが国の中央、地方銀行を通じでの資本総額、それからごく最近における預金及び貸付状況、それはどういうふうな事情になつておりますか。資料がありましたならばまずお聞かせ願いたい。
  37. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 御要求の資料については印刷して御配付いたしたいと思います。
  38. 川島金次

    ○川島委員 そのことがわからぬと、私の質問が困難になるのですが、今度の銀行等の債券発行等に関する法律案、これは一応表面の法文を見ましても、説明を見ましても妥当のような感がいたさないわけではございません。しかし有力特殊銀行地方銀行も、この点においては同一な形において扱うのだということについてはまつたく異議がない。しかしながら今度その債券を発行し、金融を実際に行う場合には、農村、商工等の金庫は別でありまするが、結局においてはいわゆる国内で言われております、あるいは国際的にもちよつと問題になりかかつておりまするように、有力銀行が大部分を独占して行くような形になるのではないか。かりに債券の発行を認められましても、その債券の実際の目的を達成するのは、結局地方においても有力な中央銀行の支店等がかき集めてしまう。そうして地方銀行の方面には資金があまり充実されて来ないということになるということは、結局それによつて有力な銀行のみが資金を潤沢にし、そしてその資金がまた有力な大企業等にのみ流れるというおそれがあつて、問題となつております中小企業等の現下の実情に即します金融が、これまたこの法律案の精神と反した、不活発な状態になつてしまうおそれが十分あるのではないかというふうに、私どもには感じられるのでございますけれども、その点につきまして政府はどういうような見解をお持ちですか。その占をお聞かせ願いたいと思います。
  39. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 この法律案によりますれば、銀行は債券発行につきましては同じ待遇を受けることになつておりますが、見返り資金の優先株引受等によつて、実際問題といたしましては、しあたつて債券を発行いたしますのは勧銀、興銀、北拓そのほか二金庫ということになるかと思います。しかしごのことはほかの銀行の債券発行をとめる意味ではございません。ただ債券発行、従つてその長期資金を使いまして長期融資をするということにつきましては、特殊の技能と申しますか、経験と申しますかがいるのでございまして、さしあたつての業務を達成いたしますためには、これら長期金融不動産金融に習熟した金融機関を使うことが、効果的であろうと考えた次第でございます。債雰発行があらゆる銀行に許され得るのでありますから、今後においては、それぞれ銀行はもし発行余力さえございますれば、それぞれの特色を発揮した債券を発行することも可能かと考えるのであります。たとえば定期預金にかわるような、簡易な形の銀行債券といつたものの発行も考えられるのであります。ただ全体といたしましては、一般の銀行は短期商業金融を営むということを本旨とし、そこに重点を置いておりますために、債券発行を希望するものもないという状況であります。なお債券発行による長期金融は、比較的コストがかかりまして利ざやも狭い。従つてどの銀行もこれをなすことができる、あるいはこれをなすことを欲するという状況ではないのでございます。この点御了解願いたいと思いますなお資金を地方から吸い上げまして、中央に集中し過ぎはしないかという御懸念でございますが、これは事宜によりまして、たとえば債券発行銀行地方から集めました資金は、そのまま地方銀行中央銀行代理貸付を認めるといつたようなことも指導して参りまして、資金集中の弊のないように努めて参りたいと考えております。
  40. 川島金次

    ○川島委員 そうすると当面この法案が実施されましても、見返り資金の優先引受を認めるものは限定されておるように聞いたのでありますが、そこでこの見返り資金から、ことし二十五年度において引受けるという予定額というものは、どの程度でありますか。
  41. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 ただいまお尋ねの点につきましては、御配付いたしました表の一番初めの表にございます。
  42. 川島金次

    ○川島委員 そうするとこれが実施されることと並行して、現在政府は見返り資金から月々一億、十五箇月の間に十五億の予定と記憶しておりますが、それの輸出業及び生活必需品、あるいは重要産業の下請への長期的な貸付の方針は、これは中止されて行くものでありましようが、これとは別に、このことは引続き実行して行くという方針でありますかどうか。
  43. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 銀行の優先株引受のための見返り資金の使用は、見返り資金による中小企業の資金とは全然別でございまして、月一億という見返り資金の中小企業に対します貸付は、来年度の見返り資金使用計画においても、別途に計上されております。
  44. 川島金次

    ○川島委員 ただいま地方銀行は、長期資金の金融等には経験も少いし、あまり欲しておらぬという言葉でありましたが、現下の経済事情、ことに中小企業等における金融状況を考えてみましたときに、私はこの際こういう限定した有力な特殊な銀行にのみそういつたものを扱わせることなく、全国的に地方銀行をむしろ活用して、中小企業への長期資金の金融も、相当活発にすべき段階であり、非常にそれが喫緊の要件ではないか、かように考えるものでありまするが、そういう事柄について政府はどのような方針を今後持つて行くか。それについて所見がありましたならば、この際示してもらいたいと思います。
  45. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 地方銀行も、地方における担保の状況から見まして、たとえば不動産抵当の貸付も実際においてはやつており、従つて長期融資の必要があるということは、お説の通りでありますただこの法案でねらつておりますところの、銀行が債券を発行して、長期融資をするという点になりますと、たとえば債券の消化については、信用の比較的薄い地方銀行等におきましては、消化が非常に困難であるといつた事情もございまして、必要な資金がそれだけ集まるかどうかという問題、それから先ほども申し上げましたように、債券と貸出利率との幅が狭いという問題から、実際にあたりましていろいろの困難があるかとも思うのであります。しかし当局といたしましては、決して地方銀行が債券を発行し、長期融資をしたいという場合に、それを阻止する気持はないのでありまして、そういう希望が出て参りましたならば、善処いたして行きたいと考えております。
  46. 川島金次

    ○川島委員 それからきのうの新聞でしたか、きようの新聞でしたか、記憶はないのですが、先般政府は金利の引下げを若干行つた。さらにまたこれに続いて金利引下げの問題が、当局内に論議をされておるやに伝えられておるのであります。私としても、先般来金利問題については、重大な関心を持つておる一人でありましたので、これについて当局に先般お尋ねをいたしたのであります。その後間もなく一部若干の金利の引下げが行われた。さらにまた今お話のように、論議をされておるようでありますが、その点はどういうふうになつておりますか。
  47. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 一般金利の引下げにつきましては、昨年来数回にわたりまして、臨時金利調整法の最高限度を引下げるという方式をもちまして、引下げて参つておるのでありますが、最近の情勢、すなわちできるだけ金利は低い方が望ましいという情勢、なお一方においては、銀行の経理内容をもにらみ合せまして、近くさらに一段の金利引下げが行われると存じております。
  48. 川島金次

    ○川島委員 何かさらに一厘ないし二厘程度の引下げをやるのではないかと伝えられておるのでありますが、その点の具体的な方向はどういうものですか。
  49. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 具体的の利率につきましては、ただいま検討中でございます。近くきまることと思います。
  50. 小山長規

    ○小山委員 さつきちよつと申し遅れましたので、二、三つけ加えてお尋ね申し上げたいと思います。さつき申しましたのは、ただいま調べましたところが第十三條でありますが、これによりますと「優先株式な発行している銀行は、毎営業年度における利益のうちから、左の各号に定めるところにより優先株式の消却及び優先株式に対する配当をしなければならない。」こうありまして、第一として、「利益から当該営業年度分として納付すべき法人税に相当する額を控除した残額のうち、優先株式消却計画書に定める金額の優先株式の消却への充当」こうなつて、法人税を納めた者で優先株式を――配当のところは次の号ですが、それを配当するということは、結局勧業銀行なら勧業銀行、興業銀行なら興業銀行法人税を納めまして、優先株式にその残りを配当する、こういうことになりますと、それを持つております国が結局その税を負担したという形になつて、法人税の理論と反しはしないかというのがさつきの私の質問であります。これは御研究の上御答弁願いたいと思うのであります。  その次に今度発行します債券は、預金部において相当部分を引受けてもらわなければならないと思いますが、預金部のこの予定されておる五百二十億円の債券のうち、どの程度引受けになる予定でありますか。それを伺いたいと思います。
  51. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 お手元に御配付申し上げました資料の四枚目に記載してございます。預金部引受は二百九十五億を予定いたしております。
  52. 小山長規

    ○小山委員 これは預金部においてこれ以上の資金がないという趣旨でありますか。それ以外の程度のものはほかの金融機関で引受けられるという御趣旨でありますか。
  53. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 一般金融機関におきまして債務償還が行われ、国債も現金償還をされる関係もございますし、国債にかわる投資物件も必要としておるという現況もございますので、債券発行につきましては、特殊のところばかりをねらわずに、できるだけ一般金融機関による消化も促進して参りたいと考えておりまして、一応この表に示したことく割振つたわけでございます。
  54. 小山長規

    ○小山委員 それではその次にまた法文にもどりますが、第四條及び第十條によりますと、金融機関には、債券発行額と預金の総額の合計の二十倍という資本金の制限があるようであります。この債券発行額と預金の総額ということによつて、その金融機関の資本が制約されるということは、債券を発行していない銀行にもやはりこれが適用されるのでありますか。つまり債券がゼロの場合にも合計額の中に入りますかどうか。
  55. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 さようでございます。
  56. 小山長規

    ○小山委員 次に金利の問題でありますが、金利が最近だんだん引下げられて来るそして次第に投資物件もだんだんいろいろなものが出て来るということからして、金利の統制を撤廃したらどうかという議論が、金融界あるいはその他の産業界の一部でありましようが、出て参つておるのでありますが、これについて当局としてはどういうふうにお考えになつておりますか。
  57. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 金利につきましては、他の経済界の諸部門におけるごとく、すみやかに統制を撤廃すべきであるという御意見もあるのでありますが、また将来の方向といたしましては、漸次その方向に向うものかとも考えますが、ただいまのところは、金利は経済活動の一つの重要なる要素となつておりますので、軽々に統制をはずすというようなことは、いささか考慮を要すべき問題であろう。現状においてはさように考えております。
  58. 小山長規

    ○小山委員 次に本法に関する基本的な事項として伺つておきたいのでありますが、今度の債券発行に関する法律によりますと、すべての金融機関は債券の発行ができるということになつておるのであり、預金と債券と同時に扱い得るというふうな、これは金融制度の根本的な改革であります。そのことがはたしていいかどうかということについて、いささか質問したいのでありますが、従来日本の金融制度としましては、長期の資金を供給するところの銀行、及び短期の資金を供給するところの商業銀行というふうに、大きな分野があつたと思うのであります。それが今度撤廃されまして、勧銀も北拓も興銀もすべて預金も扱うし、債券も扱えるということになつて来るということは、従来これらの特殊な銀行が持つておりましたところの使命を逸脱して来るおそれはないか。つまりこの法律によりますと、ことに第四條に書いてありますが、一旦債券を発行いたしましても、預金が増加して来ると、その後においては資本を増加しない限り債券の追加発行はできない。こういうような状態になつて来る。そういたしますと、何年かの後にはもう債券を発行する銀行はなくなつてしまいまして、すべて預金だけを扱う銀行になつてしまうというような事態に立ち至つた場合に、はたして長期金融というものがまかなえるものかどうか。これに私は根本的な疑問を持つておるのでありますが、これについての当局の説明を伺つておきたいと思います。
  59. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 このたびは金融制度上の考え方をかえまして、債券と預金を同列に置きまして、銀行はおよそ債券と預金のいずれでも、好むところを持つことができるというふうになつたのでございます。今後の金融制度につきましては、この法律に盛られました、ただいま申し上げました思想を中心として、考えて行くへきものと思うのでありますが、ただいまの経済情勢、金融情勢のもとにおきまして、たとえば預金銀行は預金の取扱いだけに限り、債券銀行は預金を全然扱つてはいけないといつたような嚴格な区別をしてしまうことは、むしろ金融の実態に合わないのではないか。そこでこういうふうなゆとりのある制度を採用いたしたのであります。しかしこの債券の発行、あるいは短期商業金融というようなことは、いずれも特殊の経験技能を要するのでございますから、こうやつて参りますうちに、それぞれ各銀行においてその特色を出しまして、債券発行に中心を置くか、あるいは預金銀行となるか、それぞれおちつくべきところにおちついて参る。これは金融界のために好ましいことではないかと考えております。
  60. 小山長規

    ○小山委員 私の申し上げたいのは、さしあたりの問題としてはお説の通りなのでありますが、金融制度としてははたしてどうであろうかということであります。と申しますのは、もうすぐ私は来年あるいは再来年になつて、この問題が起つて来るのであろうと思うのでありますけれども、銀行は預金と債券の合計額の二十倍ということに債券の発行の限度を設けてあるのでありますから、その資本金の増資ができない――ことしは見返り資金でもつて操作しますから、債券発行の余力は出て参りますが、来年あるいは再来年になつて増資ができなかつたというようなときには、もう債券の発行はできない。従つてその銀行は預金業務だけしかやれない。日本のすべての銀行が、全部預金業務だけやつて行くということになれば、現在の預金の短期制にかんがみまして、長期資金の増資ははたしてどこにあるかということが、私の第一番の疑問なのであります。
  61. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 先ほど申し上げましたように、金融制度銀行制度につきましては、その全面的な改廃を今後研究を続けて参る方針になつております。しかしながらその大体の方向としては、この法律に盛られております考え方を引伸ばして参ることに相なつておるのでありますが、さしあたつての需要に応ずるため、こういう制度をとつたのであります。しかしもしこれでぐあいが悪いという点でも出て参りますれば、制度の根本的な改正の際には十分考えて参りたいと思つております。
  62. 小山長規

    ○小山委員 はなはだくどいようでありますが、来年度において見返り資金をもつて増資をするということが可能であれば、それがもし再来年、その次になつて増資ができないということになつたときには、ほんとうにこれは預金銀行だけになつてしまう。何らかの方法で増資ができ、そうして債券の発行限度というものが、逐年ふえて行く可能性があるというふうな見通しでもあるのでありますか。この点をお伺いしておきたい。
  63. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 近い将来において、この法律によつて銀行が債券発行が不可能になるということでありますれば、見返り資金の使用が可能である間は、さらに見返り資金の追加出資ということも考えられると存じます。二十六年度以降見返り資金がどうなるかということについては、ただいま申し上げる段階ではございませんが、当分の間この法律で十分長期資金をまかなつて行ける、こう考えます。
  64. 小山長規

    ○小山委員 その点は非常な疑問があるのであかますけれども、また私の方でも資料をそろえて、あとで御質問することにいたします。  次に債券発行によつてできました資金、これも本法によれば何に使つてもかまわないのであります。従来の日本の銀行制度からいいますと、特殊銀行制度というものがありまして、債券を発行して、それはおおむね長期資金に向うという制度であつたのでありますが、今度の法律によればこれがすべて廃止される。そうしてまたこの法律によりますと、債券発行によつて集めた金といえども、短期資金に使つてもちつともさしつかえないのであるということになるのであります。つまり資金の用途については何らの制限は與えておらない。これについては、それは金利によつておのずから調整作用が出て、債券の発行によつてまかなつた金は、長期資金に向うというようなことはないという御答弁であろうと思うのでありますけれども、それはしかし金利の情勢によつてはどうなるかわからない。ことに先ほどちよつと御質問申したのでありますが、金利の統制の撤廃というような事態に立ち至つた場合には、この法律をもつては、長期資金の確保はできないと思うのでありますけれども、その点についての局長の御意見を伺つてみたいと思います。
  65. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 御指摘の点は、立案にあたりましても一つの問題として取り上げて研究いたした問題でございますが、これまた御指摘の通り、大体長期資金の金利は短期資金の金利よりも高いのでありますから、高い資金をもつて低い短期金融にまわすことはあるまい。すでに以前におきましても、長期資金を短期資金に流用する懸念はないものと考えたのであります。
  66. 小山長規

    ○小山委員 私が申し上げるのは、長期の金利と短期の金利は漸次接近して行くであろう。あるいは当局のお考えによつて、その長期金利と短期金利の間には、截然たる区別を始終保持して行くであろうという御自信があれば格別であります。しかし将来金利の統制撤廃というようなことが、かりに行われるというような事態に立ち至りました場合には、長期資金をもつて短期資金にまわす。そしてその仮定しておる状態においては、金利の統制がないのでありますから、高い短期資金に向うという趨勢になつて、結局長期の資金というものは、どこにも供結源が仰げないような事態に立ち至りはしないか。これが心配なのでありますが、これは行政上の運営として、その懸念は絶対にないものでありますか、一応承つておきたい。
  67. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 一般論といたしましては、先ほどお答えいたしました通りでありますが、なお特殊の事情といたしましては、見返り資金で出資もしておることでもあり、また債券の相当部分を預金部資金で引受けなければなりませんので、その出資の償還の際の監督とか、あるいは預金部資金でもつて引受けるときの監督とかによりまして、御懸念の事態が発生しないように指導して参ることができると存じております。
  68. 小峯柳多

    ○小峯委員 最初に政府側で長期資金のまかない方を根本的にかえたいという腹づもりで、この問題を出しておるかということを伺いたいのであります。と申しますのは、従来長期資金のまかない方というものは、原則といたしましては、やはり自己資金によつておつたと思うのであります。すなわち株式なり社債なりを主といたしまして、その補足を特殊銀行でまかなわせたというやり方であつたと思うのでありますが、この法律によりまして、全面的に金融債を発行するということになりますと、長期資金の担当の仕方が違つて来る。言いかえますと自己資金に対する重さ、社債に対する重さなどを意識して減らしておるかどうか。これは根本の問題だと思いますが、その辺のお考えを伺いたいと思います。
  69. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 長期資金の供給につきましては、戰争後復興金融金庫が設けられまして、多大の貢献をなしておつたのでありますが、昨年四月以来その機能が停止せられました。そこで最近における長期資金の調達方法といたしましては、日本興業銀行における事業金融供給のほかには、事業会社がそれぞれ自己増資をするとか、社債を出すとかいう方法によらざるを得なかつたのでありますが、これだけではたとえば興業銀行の集め得る資金、その供給し得る資金には限度があります。また株式の自己増資につきましては、昨年非常に多額の増資がなされまして、これが株式市場に対する圧迫となり、そうしてその結果としては、今度は増資ということもなかなか困難な事態になつたという事情もありますし、社債の発行につきましては、またおのずから限度があることでございます。こういうような状況でありまして、長期資金は経済界から非常に要望せられておるのに、これが供給の方途がないということで悩んでおつたのであります。戰前におきましては、大会社は別といたしまして、中小以下の事業会社におきましては、この自己株式によりまして資金を集めるということはなかなかむずかしいので、間接融資と申しますか、国民の零細な預金を銀行に集め、銀行がそれらの事業会社に貸出しをするということによつて、資金をまかなつて参つておつたのであります。しかし事業の理想的な形態といたしましては、事業会社の相当部分は自己資金でまかなわなければならないということは、当然でありまして、またこれが理想であるべきであります。しかし最近の株式市場の状況等は、それを許さないような事態になつた。これも反面長期資金を銀行のルートから出す道がとだえたためであるとも考えられるので、今回のごの法律の行き方は、その点の欠陥を非常によく補うものであろうと思うのであります。しからば今後ただ銀行間の融資だけによつて、事業資金をまかなう方向に向うのかと申しますと、決してそうではございません。事業資金の自己調達という方面は、これは適正量にとどめて行く。これが株式市場に対しても、また社債の発行消化ということに対しても、最も良好な効果をもたらすものであると考えております。
  70. 小峯柳多

    ○小峯委員 いろいろ御答弁いただきましたが、私が申し上げたいのは、わが国の伝統であるところの普通商業銀行というものが、その性格がこの法律でかわつて来るのではないかということを、実は考えるのであります。この普通商業銀行の性格をかえるということは、現在のような長期資金が非常にきゆうくつな場合の臨時的措置としてお考えになつておるのか。それとも先ほどちよつとお話が出ましたが、この機会に日本の普通商業銀行というものを、本質的に根本的にかえて行こうというのか。その銀行に対する根本的な概念をお伺いしたかつたのであります。
  71. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 この法律案によりまして、銀行はすべて債券を発行できる建前となるのでありますが、そこにはおのずから銀行の間に職能の分化というものが行われて参りまして、先ほども申し上げましたように、債券の発行には特殊の経験を要するというような点から、それぞれ銀行の間に商業銀行的業務に重点を置くもの、あるいは証券銀行としての特色を出して行くもの等にわかれて参ると思うのであります。商業銀行主義に徹底いたしますものについては、その本質はいささかもかわらず、やはり従来の商業銀行と見てよろしいものと考えております。
  72. 小峯柳多

    ○小峯委員 可能性はあるのだが、実際の問題として分化されるという言い方だと思いますが、私は実はそれが混同しはしないかと心配するのであります。それに関連して伺いたいのは、銀行の店舗の問題であります。金融債によつて長期資金をまかないますと、先ほどあなたの答弁にもありましたように、資金コストが非常に高くつくのであります。一般の預金で集めた方が、はるかに資金コストは安い。そこで全国にまんべんなく営業店舗を持つておる銀行と、その店舗に非常に制限のある銀行、たとえば今までの特殊銀行で申しますと、勧銀は預金銀行として発足せんがために、急激に最近店舗をふやしておると思います。興銀は金融債による行き方をするために、店舗の増設が遅れておると思うのでありますが、そういうけじめが、この二つについてもあるわけであります。その他銀行店舗の問題は、戰時中から非常に消極的な扱いを受けておりますが、銀行の店舗の問題に対しまして、今私が申し上げたような観点からいたしまして、また一般の銀行の店舗に対しましても、どういう御方針でお臨みになるのか。依然として押えて行くというお考えか。銀行店舗の問題についてもお考えを伺つておきたいと思うのであります。
  73. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 銀行の店舗の問題、は、資金の需要者あるいは預金者という取引先の方から見ました問題と、銀行の経営コストをできるだけ引下げるという銀行経営の側から見た問題と、両面あると思いますが、今後銀行のそれぞれの特色を発揮いたして行きます。について、必要なる店舗は許される限、りこれを認めて行きたいと思つております。反面また不必要な店舗というものはできるだけ廃止して行きたい。あまりこれを機械的、画一的に扱うことは、経済の実情に沿わないゆえんではないかというふうに考えております。
  74. 小峯柳多

    ○小峯委員 この法律にうたつてある金融債の消化の問題でありますが、見返り資金でなるほど発行の余力はできるのでしようが、実際問題として金融債はどういう方面に消化させるというお見通しを持つでおるか。それを承つておきたい。
  75. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 わが国におきましては、金融債の一般民間による消化というものはきわめて少いのでありまして、最近の実績でも金融総額の一割五分ぐらいではないかと思います。今後直接民間による消化というものも奨励して参りたいと思いますが、さしあたつては地方銀行その他の金融機関が、債券発行銀行の発行いたします債券を引受けるという形をとつて行くものと考えております。
  76. 小峯柳多

    ○小峯委員 先ほど話が出ましたが、金利の問題で少しつつ込んでお伺いしたい。先ほどあなたは軽いお気持で金利の引下げ問題をおつしやつていますが、実は金利の引下げの問題は、御承知のように大蔵大臣のさきに行いました二厘引下げのときには、かなり銀行との間に意見の違いがあつたやに聞き及んでおるのであります。そういうふうにかなり問題を起して実現した引下げの問題について、最近また引下げの問題が出ておるのでありますが、もつともこの銀行の経営のやり方では、金利の引下げが起ると見ておりますが、あの当時あれほどもまれて、また自発的に起つて来た客観情勢については、何か変化が起つて来たと考えておりますか。金利引下げの問題の背景についてお伺いしたいと思います。
  77. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 銀行の金利引下げにつきましては、一面金利を低下して産業界のために資するという要請もございますが、また銀行経済内容を悪化さすということも極力愼むべきであると存じます。ことにこういうような経済界の変動期に際しましては、銀行基礎が充実し、そうしてどういうような事態に対しましても、信用機関の信用が確立しておるということが必要なのでございまして、やはり一つの要素といたしまして、銀行の経理という面とにらみ合せて、低金利も考えて行かなければならないものと思うのであります。最近におきまして、二十四年度の下期の決算を終えるのでありますが、銀行の収益状況とも見比べまして、さらに一段と金利を低下する時期に達した、こう考えまして、金融機関に対しましても話合いをしておる次第でございます。
  78. 小峯柳多

    ○小峯委員 そのいきさつは実はわかるのでありますが、私の伺いたいのは、あれほど問題を最近起しておる。最近はむしろ自発的にという気運があるように見えるのでありますが、結局これはたくさん利益が出そうだから、あまり利益を出しても、銀行ばかりもうけてはぐあいが悪いじやないか。自発的に下げろということなのか。あなた方から見てもつと早く下げるべき余地があると見て、そういう態度をなさつたのか。最近の銀行の貸出しのやり方が、大切な他人の金を預かるのでありますから、消極的になつてもしかたがないと思いますが、その度合いが強いように思いますので、重ねてその辺のいきさつを伺つておきたいのであります。
  79. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 先般の金利引下げによりまして、もうすでに十分であるとは当時考えたわけではないのでありまして、銀行経理の許す範囲内において、逐次それもできるだけすみやかな機会をとらえて、下げさせて行きたいと考えております。またそれが年度の終りにおきまして決算状況がはつきりいたすについては、また一つの問題として持ち出す時期に達したと、かように考えておる次第であります。
  80. 小峯柳多

    ○小峯委員 その時期につきましては、あなたは四月早々くらいなことを一応お考えになつておるかどうか。今のお考え方だと早く実現するだろうと思いますが、具体的にその構想を考えておるかどうか。政策委員会の委員も兼ねておられるので、その辺の消息を伺つておきたい。
  81. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 金利引下げにつきましてもし最高限度を引下げるということになりますれば、金利調整審議会の議も経なければならぬという技術的問題もございます。その金利引下げの度合いについてはまだ確定いたしておりません。できるだけ早く、しかも金利引下げを実行いたしますについては適当な区切りのとき、たとえば年度のかわり目というようなときをとらえるのが、普通の行き方だと思うのであります。
  82. 小峯柳多

    ○小峯委員 最近の銀行配当問題ですが、今度の増資も見返り資金でまかなうとすると、必ずしも株価に拘泥する必要はないのでありますが、大銀行のここに一応出ておるようなものは額面を割込んでおります。従つて株価を上げることはよいと思うのではありませんが、少くとも信用の集中的意味において、銀行の株価の引上げということを考えなければならぬと思います。もちろん配当がないからそういう結果になつたと思いますが、三月決算から配当を許すのだという話を新聞で承知いたしておりますので、担当の局長としてこの三月決算における配当問題をどうお考えになつておりますか。
  83. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 銀行配当問題につきましては、再建整備のとき以来、従来の社内留保も使い果しましたし、その後の積立金の積立ても必ずしも十分ではなかつたという事情もございまして、配当をとめられておつたのでありますが、最近配当を認めてもさしつかえない段階に達したものと認められますので、本下期の決算期から配当を認める方針でございます。なおその配当率につきましては、この金融業者の方も、金融機関配当の特質といたしまして、特に高い率を出して、あとで下げなければならぬといつたようなことも愼まなければなりませんので、それできわめて控え目な配当率を予定しておるのであります。
  84. 小峯柳多

    ○小峯委員 さつきもこの問題にあなたがちよつと触れられたのでありますが、銀行業法の総合的な改正の問題は、今議会にはもちろん間に合いませんが、近い機会に準備しておられるか。予定しておられるか。先ほどあなたの御答弁ですと、この法律が大体来るべき銀行法の改正の線をなすようなお言葉でありましたが、もし改正するとすれば、この線のもとに多少二、三かわるべき点もあるだろうと思います。その点で思い至つておられる点、内容についても伺いたいと思います。
  85. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 銀行業法の改正につきましては、昨年一ぱいを費しまして、年末までには一応の成案を得たのでありますが、その後方向を転換いたしまして、御審議を願つておりますような法案の趣旨にかわつて参りました。一般的な問題につきましては、今後次の通常国会を目標といたしまして研究いたしたいと思うのでございます。去年できた案というのもございますが、それらにとらわれず、さらに愼重な態度で研究して参りたい。従つてこれまでできました案について申し上げることもいかがかと考えております。
  86. 小峯柳多

    ○小峯委員 最後に今の問題ですが、なるほど案はかわりましようが、方向として実は少くともこの法律を出しましたときに、将来銀行はこうなければならぬという点が二、三はあるだろう思います。おそらく正式なものでなくても、あなたの構想がその辺で多少まとまつておるならば、一応参考のために伺つておきたいと思います。
  87. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 従来の考え方によりますと、銀行はおよそ商業銀行でなければならぬ。言いかえますと、銀行と名のつくものは商業金融を担当するものだけであるといつたような思想があつたのでありますが、ここに非常に考え方がかわりまして、債券を発行するものも銀行と称してよろしいということになつたのでございます。この銀行制度の改正を考えるにあたりましても、この線を延長して考えてみたいというふうに考えるのでございまして、まだ細目については構想はまとめておらぬ現状であります。
  88. 川野芳滿

    ○川野委員長 それではこの際お諮りいたします。ただいま審査中の銀行等の債券発行等に関する法律案及び日本勧業銀行法等を廃止する法律案の両案につきましては、経済の安定復興に不可欠の長期資金の供給及び金融制度全般に関連を有する重要なる法案と認め、先刻の理事会におきまして参考人を招致して、真に利害関係を有するもの、または学識経験者らから、意見を徴することに決定いたしましたが、この点御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  89. 川野芳滿

    ○川野委員長 御異議ないようでありますからさよう決定いたします。  なお参考人招致の日時、及び参考人の選定等につきましては、委員長及び理事会に御一任願いたいと存じます。  それから銀行等の債券の発行等に関する法律案につきましては、お手元に配付しておきましたような修正案が提出されておりますが、本修正案を各派共同提案の修正案として仮決定し、関係方面に折衝するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  90. 川野芳滿

    ○川野委員長 御異議ないようでありますからさよう決定いたします。  なお関係方面との折衝につきましては、委員長及び理事会に御一任願いたいと存じます。  それでは午前中はこの程度にいたしまして、午後一時半から再会することにいたします。     午後零時十分休憩      ――――◇―――――     午後三時三十五分開議
  91. 川野芳滿

    ○川野委員長 休憩前に引続き会議を開きます。  議案の審査に入ります前にお諮りいたします。それは理事の補欠選任の件でありまするが、本日早稻田君より理事辞任の申出がございましたので、この際この補欠選挙をいたしたいと存じます。これは前回通り委員長において指名するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  92. 川野芳滿

    ○川野委員長 御異議がないようでございますので委員長において指名することといたします。岡野清豪君を理事に指名いたします。     ―――――――――――――
  93. 川野芳滿

    ○川野委員長 それでは午前中に引続き日本勧業銀行法等を廃止する法律案、及び銀行等の債券発行等に関する法律案の両案を一括議題として質疑を続行いたします。河田賢治君。
  94. 河田賢治

    ○河田委員 二、三の点について質問したいと思います。今度出ました金融債の問題ですが、大体今度の金融債で特に見返り資金によるものとして、この資料では五十二億と出ておるようでありますが、これだけでございますか。一般の市中銀行への見返り資金引受けというものはないのですか。
  95. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 すでに御説明いたしました三銀行、二金庫分といたしまして五十二億を予定しております。その他の銀行につきましては、いまだ見返り資金で株式を持つてくれというような御要望もございませんし、これを考えておりませんが、それを否定する意味ではございません。
  96. 河田賢治

    ○河田委員 この優先株によつていろいろ條項が書いてございますが、実際の運営におきまして見返り資金によつて優先株を持たした場合には、何らかこれによつて経営なり貸付なりに対する干渉があるものでございますか。
  97. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 見返り資金によりまして株式を持ちます場合には、法案にもございますように議決権のない株式になつておりまして、国が経営に参加あるいは干渉する気持は少しもございません。また見返り資金から私企業に対する投資の場合におきましては、貸付を受けますものとの間の契約によつて、政府は時々監査をすることに相なつておりますが、この株式出資の場合におきましては、そういうようなことは絶対にいたさない方針でございます。     〔委員長退席、前尾委員長代理着席〕
  98. 河田賢治

    ○河田委員 現在でもですが、勧銀あたりから融資をいたします場合には、やはり労働者賃金の切下げの要求、これは合理化の一環としてやるのでありますが、賃金の切下げとか、あるいははなはだしきに至つては遅配などを要請しておる。これは公式なものではないと思うのですが、しかし銀行取引の間においてそういうことがよく言われておるわけですが、こういうことについて銀行局長あたりは、何らかこの点に対するお考えを持ち、あるいはそういう報告を受けておられるかどうか、この点をお聞きしたいと思います。
  99. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 ただいまの御質問はちよつとわかりかねたところがあるのでございますが、それは銀行職員についてでございますか。
  100. 河田賢治

    ○河田委員 銀行融資をする場合、運転資金とかあるいは長期資金にしましても、勧銀あたりが今相当長期資金として貸しておりますが、この貸付について、公文書的なものではないのですが、実際上それを貸す場合には、労働者の首切りをやるとか、あるいは賃金の遅配をやつているとか、こういうようなことを大体貸付の條件にしておるわけです。そのために、そういう資金が借りられたときには、労働者が一部首を切られるとか、あるいは賃下げが行われる。あるいは、はなはだしきに至つては、賃金の意識的な遅拂い、不拂いというようなことが行われているわけです。これは私たちがあちらこちらの工場を歩きましても、そういう実例にぶつかつておるわけです。こういうことについて、銀行局の方ではおわかりになつておるかどうか。それから見返り資金によつて債券が発行され、これがまた貸し付けられる場合には、やはりそういうことがさらにはなはだしくなるのではないか。特にこれは米国の援助資金だからというようなことによつて、いわばとらの威を借るきつねのように、援助資金による資金が流れて来ておるのだから、ここでは労働者権利をあまり主張してはならぬというようなことが、現在見返り資金が入つていないところでもあるわけですが、それがさらに勧銀あるいは興銀を通じて行われる場合、その傾向が一層はなはだしくなるのではないか、こういうことを私たちは一思配しておるわけです。
  101. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 銀行が貸付をするにあたりましては、コマーシヤル・ベースによつてその貸し出すといなとを決するわけでありますから、借入れ希望者において、その経営に合理化の余地があると認めます場合にはその合理化を進めまして、それに所要の資金を出すということはやつておることと思います。これについて政府当局といたしまして、銀行の個々の貸出し方針ということについて干渉はいたしておりません。次に見返り資金を出すことによつて、銀行の経営に何らかの方針の変化があるのかというふうなお尋ねでありますが、なるほど見返り資金の淵源は米国の援助物資にございますが、これは日本の資金となり、かつ政府が出資いたしましても、先ほどお答え申し上げましたように、議決権は放棄しておるのでありまして、あとは、これは銀行の資金として、いわば金融市場の一般資金と何ら異なるところなく運用せられるのでありまして、御質問のような点はないのでございます。
  102. 河田賢治

    ○河田委員 最近中央銀行――と申しましても、日本銀行のことではなく、銀行の親銀行的な中央銀行の設立がうわさされておりますが、これに対してどういうふうなお考えをお持ちでございますか。
  103. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 現内閣におきまして、従来いわゆる一県一行と申しておりました銀行一設立の方針を改めまして、必要な場所には、しこうしてまた堅実な銀行が発展して行く見込みのあリますところには、銀行の設立免許もするという方針にかわつております。
  104. 河田賢治

    ○河田委員 ほかのことはあとで大臣にお伺いいたしますが、この法案をお出しになつて、これをあとで訂正されるとか、あるいは修正される、あるいは撤回されるというようなことはございませんか。
  105. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 確信を持つて提案いたしましたので、そういうようなことは考えておりません。
  106. 川島金次

    ○川島委員 ちよつとこの機会に参考のためにひとつ伺つておきたいのです。この法案には直接関係はないのですが、信用協同組合事業の申請が随所から相当数出ておるのではないかと思います。その出ております数と、すでに大蔵省が認可いたした数などがわかつておりましたならば、この機会にお聞かせを願いたいと思います。
  107. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 信用協同組合の設立は、市街地信用組合からの改組が、申請が四百三十四ございまして全部認可いたしております。商工協同組合からの改組は、十六の申請に対して十四認可いたし、二件を却下いたしております。産業組合からの改組は、申請百四十三に対して百四十認可、三件却下いたしております。新設は申請十七件、うち十四件を認可いたしております。
  108. 川島金次

    ○川島委員 先般私どもの聞き及びましたところによりますと、全国中小企業連盟と申しましたか、団体客は忘れましたが、その企業団体が広汎な資料を添えて、すでに早くから大蔵省にこれが認可方を申請いたしておるのであります。しかもその申請書類には、別に何ら手続上誤りのない完璧な書類をもつて申請しておるにかかわらず、大蔵当局はこれに対していまだ何ら許可の暗示すらも與えない。むしろその許可を回避しておるというような態度が明らかであるというので、中小企業の連盟の首脳部が相当困惑しておるという話を聞いておるのですが、それはどういう事情で大蔵省が許可ができない形になつておるのか。この機会に具体的に御説明をしていただけば、まことにけつこうだと思います。
  109. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 お尋ねの件に該当すると思われる申請を私処理いたしたのでありますが、その申請によりますと、協同組合をこしらえるのでありますが、全国の中小企業者を全部会員といたします協同組合の案であります。しかし協同組合と申しますものは、申し上げるまでもなく、中小業者がお互いの力を合せまして、一つの事業をやつて行こうという趣旨のものでございますので、このように全国一円にわたりまして、各種の業者がこれに加入をいたしまして、一つの協同組合を組織するということにつきましては、はたして協同組合の趣旨に合うものであるかどうかという点が疑われますし、またかりに設立が認められたといたしましても、その後の運営が、はたして所期の目的を達するものかどうかということについて疑いを持ちまして、認可を留保しておるような次第であります。
  110. 川島金次

    ○川島委員 私のさしておるのは、局長も大体想像されて言つておるのですが、中小企業連盟の代表者は多分松澤なにがしという人で、相当の広汎な業者を組合いたしまして自分たちの力でわれわれ自分自身の金融難を打開して産業の振興に当つて行きたい、こういう非常な熱烈な意気に燃えておるような感じを私は受取つておるのであります。今のお話によると、範囲が非常に広汎であるからという意味なのか。業種が各般にわたつておつて、そのためにその後の運営に何らかの疑念があるということでありますか。その点はどういうことなんでしようか。
  111. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 御説明を補足いたしますが、協同組合と申しますると、地域的にあるいは業種的に相結合するそこに何らかの要因がなければ、その設立後の経営はなかなかうまく行かないではないか、そういう観点からいたしますれば、全国を区域とする組合、かつ無制限にあらゆる業種を集めます組合というものの運営について、相当疑問を持つておるわけでございます。  それからひとつ大事なことを申し落しましたが、設立のもくろみ書には、組合ができたあかつきには預金部資金二百億円を融資してもらつて、これを使うということがうたつてあつたかと思います。この預金部資金を地方に還元いたしますことについては、趣旨としてしごく御同感でありますが、單に預金部資金を受入れんがための組合の設立は、金融機関をこしらえるという意味から申しまして、相当問題であると考えた次第でございます。
  112. 川島金次

    ○川島委員 それではくどいようですが、協同組合のやる事業の設立は、どの程度の区域をもつて政府は適切なものと考えておるのですか。たとえば一県一單位とかあるいは行政的に言えば一郡單位とか、大きなところでは一市單位、それから業種別についてはやはり一つのわくがあつて、あまり業種別が多くなることは好ましくない、こういうことを考えておられますか。
  113. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 組合の組織の單位等につきましては、あまり機械的な標準は設けたくないと考えております。最大のものは県單位でできている組合もあると思いますが、人口の稠密度その他によりまして、都市單位のものもけつこうでありますし、また都市内に数個ございましてもけつこうであると考えます。また地域的なものと業態別的なものと重複するといつたようなことでも、決して否認はいたしておらない次第であります。
  114. 北澤直吉

    ○北澤委員 二、三点伺いたいのですが、第一点はお話によりますと、今度見返り資金によつて、銀行優先株式を引受けさせる。興銀、勧銀、北拓、農林中金、商工中金、こういうような銀行につきましては、優先株式を見返り資金で持たせるということでありますが、こういう多額の国家資金を銀行の資本にする場合において、何か特別に政府として監督する措置はないか。従来こういう銀行は、特別銀行として政府の監督下にあつたのでありますが、こういう銀行は全部普通銀行と同じになつた。ところがこういうふうに非常に政府資金によつて優先株式を持つ場合に、ある程度普通銀行と違つた監督を政府はする必要があると思うのですが、その点はいかがですか。
  115. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 見返り資金によりまして、銀行が株式を持つことになりましても、そのために特殊の監督はいたさない方針でございます。銀行の監督につきましては、銀行全部につきまして、大蔵省の銀行検査の機能を拡充強化いたしまして、万遺憾なきを期して行く方針でございまして、特殊のものについて特殊の監督をするということはいたさない方針でございます。
  116. 北澤直吉

    ○北澤委員 そうしますと、やはり普通銀行としての監督で十分であるというお考えですか。
  117. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 さようでございます。
  118. 北澤直吉

    ○北澤委員 それからけさほどの局長のお話では、興銀、勧銀、北拓、農中、商中各銀行は、今度金融債券を発行いたします。それで二十五年におきましては、全額五百二十八億円で、その預金部の引受けが二百九十五億円、一般が二百三十三億円というわけでありますが、この一般に引受けさせる二百三十三億の金融債を出す場合において、株式市場を圧迫するようなことがありはせぬかと心配しております。申し上げるまでもなく昨年の十一月以来、株式市場が大分暴落したのであります。御承知のように株がたくさん出たということが一つの原因でありますが、こういうふうに、また二百三十三億という金融債を一般に消化させるということになります結果、株式市場に相当程度の圧迫を加えるというふうに考えられるのですが、この点に対するお考えを伺いたい。
  119. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 金融債の市中消化をはかりますと申しましてもい現状におきましては、金融債券を持つのは主として金融機関でございまして、地方銀行あたりがこれに応募するわけでございます。一面地方銀行あたりが持つております国債も、債務償還によりまして消化せられて、余裕金ができて来る。支拂い準備等のために、有価証券を持ちたいという希望も熾烈でございまして、相当の金融債がこの方面に消化されることと存じております。またそのことによりまして、決して株式市場の圧迫にはならないと考えますが、一方預金部資金による引受けも考慮いたしまして、その点は万遺憾ないようにやつて参りたいと存じております。
  120. 北澤直吉

    ○北澤委員 次に今度の銀行等の債券発行等に関する法律案につきましては、農林中央金庫、商工中央金庫にも債券発行を認めるということになつておりますが、国民金融公庫などにも、将来そういう債券を発行させるようなお考えがおありですかどうですか。
  121. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 国民金融公庫はただいまのところ借入れもできず、また債券発行もできません。これは財政と金融の分離という大きな原則から出て参つておるのでございますが、御質問の点につきましては、将来の問題として十分研究いたしたいと存じております。
  122. 北澤直吉

    ○北澤委員 もう一点伺いたいのは今度の法律によりますと、銀行の発行する債券は無記名とする。但し応募者または所有者の請求によつて記名とすることができるとなつておりますが、こうしますと、こういう債券の利子所得に対する課税は一体どういうふうになりますか。
  123. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 無記名の公社債等につきましては、別途本国会有価証券等に関する課税の適正をはかるための法律案というものを提出いたしまして、これによつて一定の時期に登録いたしましてその所持者を確認いたしまして、証券に一定時において登記済みの証印を押しまして、この証印がない限りは金融機関から利拂いができないという措置が講ぜられることになります。
  124. 北澤直吉

    ○北澤委員 税の問題でもう一つ伺いたいのは、最近新聞に出ておりましたのですが、日本銀行が公開市場操作によつて市中銀行手持の公債を買い上げる。それによつて各銀行が公債を売つてその利益が出る。それに対しまして税金をかけない。そうでないと、各銀行が公債を日本銀行に売るのを躊躇する。そういうわけで公債の売却益に対しましては課税しないということになつておりましたが、その真相を伺いたい。
  125. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 従来銀行貸倒れに対する保障といたしましては、銀行といたしましては相当の留保をいたしたいのでありますが、貸倒れ準備金というようなものが認められておりませんために、有価証券償却の形で若干の留保を認める建前をとつております。ただいま御審議願つております税法関係の改正で、貸倒れ準備金というものも正式に認められることに相なります。従つて将来はこの形によりまして、内部留保いたすのでありますが、これまでに証券に留保せられましたこの留保金につきましては、そのいきさつ性質にかんがみまして、これを利益として出すことなく、貸倒れ準備金に移して行く方策について考えたいと思つておる次第でございます。     〔前尾委員長代理退席、委員長着席〕
  126. 北澤直吉

    ○北澤委員 これも最近の新聞ですが、何か銀行協会におきましては、どうも従来大銀行は大企業に重点を置いて、中小企業に対してはあまり熱がなかつた。ところが今度は各大銀行もごの中小企業専門の店をつくるとか、中小企業あて専門の部門をつくつて、将来そういう方面に活動するというようなことが、銀行協会の申合せか何かの形で新聞に出ておりましたが、その点についてお伺いいたします。
  127. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 中小企業者が銀行について融資を求めます場合に、大都市におきましては地方銀行的なものがないために、あるいは少いために、大銀行に借入れを申し込むということについては、なかなかやりにくい点があるのでございます。これらの空気を察知いたしまして、このたび大銀行方面におきましては、ひとつ中小金融専門の店舗というようなものをこしらえて、そこで中小金融を専門に取扱う。そうすれば中小企業者の側におきましても心安く出入りできて、またその調査等につきまして、銀行側から申しますれば、それを専門に取扱うことによりまして、実態の把握も容易になる、こういうような考えを持つておるわけでございます。こういう趣旨の企てはまことにけつこうなことと思うのでございまして、そのためにこれら中小金融を専門的に取扱う目的のために、支店の設置の要望等がございますれば、当局といたしましては十分これを研究いたしたい、こう考えておるわけであります。
  128. 北澤直吉

    ○北澤委員 中小企業関係の金融の問題ですが最近私アメリカ雑誌を読んでおりましたら、アメリカにおきましては、やはりこの中小企業というものは信用状態がよくない。従つてなかなか金融がうまくつかない。そこで問題は、一つの中小企業に対しまして数個の銀行がシンジケートをつくつて貸す。そうして危險を分散する。一銀行が一つの中小企業者に貸すと、危険が集中するというおそれがあるわけで数個の銀行がシンジケートをつくつて中小金融に成功したというようなことがあるのですが、そういうようなことが日本においてもでき得るものか、でき得ないものかお伺いいたします。
  129. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 大銀行が中小金融をもつと円渇ならしめます方法といたしましては、たとえば大銀行が相互に出資いたしまして、一つの中小金融の專門金融機関をこしらえるといつたような構想があるのでございますが、しかしこれはいわゆる独占禁止法に触れるという疑いもございますので、愼重研究を要するところだと考えます。まあその段階に至りませんで、シンジケートをこしらえるというようなことは、一つの考えであろうと思いますが、目下のところまだ話題にもなつておらぬようでございます。今後研究いたしたいと存じます。
  130. 北澤直吉

    ○北澤委員 もう一点最後に伺いたいのであります。それは先ほども質問があつたのでありますが、政府におきましては従来の一県一行主義をやめて、一つの県でも一行以外に数行の銀行を認めるという方針を採用されるようでございますが、その新方針をとられましてから設立されました新しい銀行の数につきまして……。
  131. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 銀行の存置は一県一行に限らぬという方針をとりましてから、若干の新設希望のお申出もあつたのでございまするが、これを免許いたすにつきましては、免許後その銀行がいかに健全に発達して行くかということも、十分研究いたさなければなりませんので、審査に手間取りまして、今日までのところ新規免許はいたしておりませんが、近くそういうものが出て参ることと考えております。
  132. 北澤直吉

    ○北澤委員 その場合、その銀行の資本金は一体どの辺まで……。三千万とか五千万とか、大体どの辺で押えようと考えておられますか。
  133. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 少くとも三千万円以上ということになつております。
  134. 川野芳滿

    ○川野委員長 小山長規君。
  135. 小山長規

    ○小山委員 二点ばかりお伺いしておきたいのですが、これは実は銀行方面からの要望と苦情であります。一つは銀行は大衆の預金を預かつておつて、これは健全な資産内容を持つていなければならない、こういう建前から大蔵省の中でも銀行局で、利益の処分にあたつてはもつぱらこれを償却に向けよ。ことに昨二十四年度のごときにおいては、銀行局長の通牒としまして、臨時収益の全部と経営収益の二〇%を償却に置かなければならない、こういう通牒が参つたそうであります。そうしてさらにまた銀行検査の場合においては、それをさらに具体的に貸出しに適用されて、相当多額の償却を銀行検査官は命じて帰つておる。ところがいよいよ決算になつてその通りの償却方法をとりましたところが、国税庁におい「つた、こういう実例があるということであります。その具体的な例を申しま下すと、ある銀行では、銀行局の通牒あるいは銀行検査官の言う通りに償却すると、四千七百万円になる。その通りに償却をしたところが、このうち国税庁が是認したものはたつた二十六万円であつたということであります。一体大蔵省の間では内部的な統一があるのであろうか。同じ大蔵省の一つの局から出た命令を、片方において否認して行く。しかもそれが少々な違いならばよろしいけれども、四千七百万円と二十六万円というのはあまりにひど過ぎるじやないかという苦情があるのでありますが、こういうような通牒を出され、あるいはそれの実施においては、一体銀行局と主税局あるいは国税庁との間には、十分な御連絡をなされておるのでありますか。そしてまたこの問題については何かすでに折衝中でありますか。お伺いしておきたいのであります。
  136. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 銀行の検査の際におきます査定は、銀行の堅実性を十分確保したいという見地から、勢い愼重になるわけでございまして、そのためには貸付におきまして全額欠損と指摘するのもございますし、また貸付の一部について欠損と査定するものもあるような次第でございます。他方税務当局における査定の場合には、はつきりと欠損になつてしまつた債権というものについて、これが償却を認めるという建前をとります。すなわち見方の相違によりまして、意見の相違があつたわけでございますが、これらについては、検査を受け課税を受けられる金融機関の方の御迷惑も考えまして、銀行局、主税局時々打合せておるわけでございますが、この検査のときの査定、課税のときの査定についての意見の相違というものが、まだ解決に至つておりません。しかし今後その貸倒れ準備金を正式に認めることによりまして、相当大幅な償却も可能となりますので、ただいま起つておりますような事態は、逐次減少するのではないかというふうに考えております。
  137. 小山長規

    ○小山委員 現在起つておる問題は、主税局と銀行局との間に十分お打合せを願いたいと思うのであります。それからこの問題は貸倒れ準備金の制度ができれば、当然その大部分は解決するであろうと思うのでありますが、この貸倒れ準備金は、税法によると、あるいは主税局長の答弁でありましたか知りませんが、たしか四月一日に終る決算年度からというふうに聞いておる。そういたしますと、一月から三月までに終る決算年度の場合においては、この償却は実際問題としてできないというギヤツプが出て来るのでありますが、その点についてはどういうふうにお考えになりますか。
  138. 舟山正吉

    ○舟山政府委員 御指摘の通り、貸倒れ準備金は、税法の施行とともに来年度から実施せられるのでございます。このために貸倒れ準備金に当るものといたしまして、内部留保をいたして参りましたのが証券における含みでありますが、これを貸倒れ準備金に移行させますためには、適当な具体的な措置をとりたい。これにつきましては、特に法律は要せず、政令その他の問題で解決できるのではないかと考えております。主税局と交渉中でございまして、銀行のこれまで指摘せられました内部留保をそのまま来年度以降に持越すことにつきましては、税務当局といたしまして十分の注意を拂つて行く所存でございます。
  139. 小山長規

    ○小山委員 その問題はもう少し具体的にお聞かせ願いたいのです。つまり一つは、この問題が今年度もわずかでありますが、要するに市中銀行が今年度中に国債を売りたがらないという問題は、貸倒れ準備金あるいは徴税の問題と関係しておる。そこで国債の買取り、従つて資金の供給という問題ともからんで参りますので、この問題は單に銀行の問題でなくして、資金の供給が円滑に行くかどうかという、一般産業の問題ともからんで参りますので、相当重大な問題であろうかと思いますから、一日も早く金融機関も安心し、またそれに従つて資金の供給が円滑になるようにという趣旨で、具体的な御説明を願いたいと思うのであります。
  140. 大月高

    ○大月政府委員 今の貸倒れ準備金に関する具体的な問題といたしましては、この三月決算におきましていかなる方法で償却を許すかという問題がございます。貸倒れ準備金制度は、新しい税法の制度といたしまして、四月一日以降に実施になりますので、従いまして正式の制度としては九月決算から実施されることになります。この三月決算といたしましては、従前有価証券について認めておりますところの償却、すなわち国債、地方債、社債等につきまして、取得価格の五%までを限度といたしまして、償却が許されております。株式につきましては、時価の一〇%を限度として償却を許されております。この償却の制度を三月決算ではなお踏襲いたしまして実行いたすことになつておりますので、その償却の余力がまだ相当残つております。二十億を越えるという今の推算でございますので、償却の余力は十分にあると考えております。それから九月決算までに留保されております含み、これが国債買上げによりまして現実化いたしますにつきまして、それをそのまま課税の対象といたしますことは、国債買上げのオペレーシヨンにも支障を生じますので、その出て参ります利益につきましては、何らかの方法をもちまして従前通り留保せしめる。この実施的内容につきましては主税局と打合せが終つておるのでございますが、その方法の技術的の手段につきまして目下検討中でございます。これも三月決算の三月末までには結論を得まして、実施の運びになると考えております。それから貸倒れ準備金制度自体につきまして、どの程度の積立てを認めるかという問題につきましては、目下これも税務当局と相談中でございますが、積立ての限度といたしましては、大体において貸出し総額の百分の二ないし三、毎期の積立ての限度につきましては利益の三分の一程度を考えておる次第であります。
  141. 川野芳滿

    ○川野委員長 ちよつとお諮りいたしますが、舟山政府委員が関係方面からの依頼で、今おいでになりましたので、本日はこの程度で散会いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  142. 川野芳滿

    ○川野委員長 それでは本日はこれにて散会いたします。     午後四時十五分散会