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1949-05-31 第5回国会 衆議院 農林委員会 36号 公式Web版

  1. 昭和二十四年五月三十一日(火曜日)     午前十一時三十四分開議  出席委員    委員長 小笠原八十美君    理事 坂本  實君 理事 野原 正勝君    理事 松浦 東介君 理事 山村新治郎君    理事 八百板 正君 理事 小林 運美君    理事 深澤 義守君 理事 寺島隆太郎君    理事 吉川 久衛君       遠藤 三郎君    小淵 光平君       河野 謙三君    坂田 英一君       原田 雪松君    平野 三郎君       渕  通義君    村上 清治君      藥師神岩太郎君    石井 繁丸君       井上 良二君    大森 玉木君       竹村奈良一君    中垣 國男君       小平  忠君  出席國務大臣         大 藏 大 臣 池田 勇人君         農 林 大 臣 森 幸太郎君  出席政府委員         総理廳事務官         (経済安定本部         生活物資局長) 東畑 四郎君         農林政務次官  苫米地英俊君         食糧管理局長官 安孫子藤吉君  委員外の出席者         專  門  員 岩隈  博君         專  門  員 藤井  信君     ――――――――――――― 本日の、会議に付した事件  閉会中の審査に関する件  食糧増産確保基本法案(参議院提出、参法第一  〇号)  食糧確保臨時措置法の一部を改正する法律案(  内閣提出第七三号)(参議院送付)     ―――――――――――――
  2. 小笠原八十美

    ○小笠原委員長 これより会議を開きます。  前会に引続き食糧確保臨時措置法の一部を改正する法律案及び食糧増産確保基本法案を一括議題とし、質疑を継続いたします。
  3. 井上良二

    ○井上(良)委員 委員長にお願いがありますが、一應祕密会にいたしていただきまして、この間坂田氏からも御要求がありました、私も要求しました通り、本年並びに二十五年米穀年度の見通しについて、特に対日援助資金による食糧輸入の見通し、それからさらにそれで不足する分に関連いたしまして、國内の輸入によつてまかなうべき食糧の見通し、これらの点について、一應経済安定本部の生活物資局の方から御説明を願つた上でさらに質問をしたい、さようおとりはからい願います。
  4. 小笠原八十美

    ○小笠原委員長 ただいまの井上君の動議によつて秘密会の要求がありましたが、秘密会とするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 小笠原八十美

    ○小笠原委員長 御異議なしと認めます。よつてこれより祕密会といたします。ついては代議士の方のほかはどうか御遠慮願います。     ―――――――――――――     〔午前十一時三十六分祕密会に入る〕     〔午後一時五分祕密会を終る〕
  6. 野原正勝

    ○野原委員長代理 会議を開きます。ただいまの祕密会の記録はこれを公表しない方が適当と思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 野原正勝

    ○野原委員長代理 御異議なしと認めます。ただいまの祕密会議の記録はこれを公表しないことに決しました。なおお願いしておきますが、むずかしい数字もあつたようでありますが、これはひとつ皆さん方の責任で発表なさらぬようにお願いします。  午後二時まで休憩します。     午後一時六分休憩      ――――◇―――――     午後四時三十一分開議
  8. 小笠原八十美

    ○小笠原委員長 休憩前に引続き会議を開きます。  食糧確保臨時措置法の一部を改正する法律案及び食糧増産確保基本法を一括議題とし質疑を継続いたします。竹村君。
  9. 竹村奈良一

    ○竹村委員 この法案の提案理由の説明の中に、農林大臣は「旧臘連合軍最高司令部からも九原則に関する書簡の発表に相次ぎ、主要食糧集荷に関する覚書が発せられ、この点の法律改正が指令され」こういうことに説明されておるのでありますから、いわゆるその覚書というものの中のこれは三項にあたるのでありまして、二項にはこういう措置をつくるのは、いわゆるこの集荷を完全にするために、農民に対するところのいろいろな報奨施設をやるということが指令されておるのであります。それが昨年の十二月二十四日にやられておる。ところで本年度の予算を見ますると、こういう改正をして、そうして集荷の面は改正法律案として出ておりますけれども、実際この指令の中に含まれておるところの、土地改良あるいは災害復旧に対しては、本年度の予算においては家にわずかしか計上されていない。しかもそれが農業の本質をかえるがごとく、根本に対するところの土地改良の補助費の削減等がやられておりますけれども、大体大藏大臣はこの発せられた指令というものは、農民だけを強圧して、そして予算の面においてはせんでもいいというお考えであるかどうか。しかも十二月二十四日に出されておるということを考えますならば、これは明らかに現在の内閣がこの措置を怠つたということになるのでありますが、これに対して大藏大臣はどういうふうに考えておるかを、ひとつお答え願いたい、從つてその根本を聞かなければ、先般参議院でいわゆる食糧増産確保基本法というようなものを可決されましたが、もしここで審議してこれを可決いたしましても予算的措置が指令いたされておりましても、その予算に対しては責任を持たない、政府がおそらくこれに対する施設はいたしますと言つたところで、どれだけされるかわからぬということを考えますので、あえてこの点について詳細に御説明を願いたいと思います。
  10. 池田勇人

    ○池田國務大臣 食確法の改正と農地改良に対する、予算案等は私は直接の関係はないと考えております。農地改良費につきましては、從來予算面で相当認められておつたのでありますが、御承知の通り、今回の絶対的均衡予算という立場から、今年度は一般の農地改良費用は認められなかつた状況であるのであります。
  11. 竹村奈良一

    ○竹村委員 食確法の改正と土地改良、災害復旧とはあまり直接的な関係がないというようなお話があつたのでありますけれども、私たちはそれに対しても、どうも納得が行かない。なぜなら、少くとも食確法を改正するという根本的な趣旨は、日本における國内の食糧需給体制を確立するという面からなされなければ、この改正は無意味になる。少くともこの改正をすることによつて、國内の食糧の需給体制ができるという建前に立つて改正されなければならないのですけれども、そうなれば少くとも土地改良やあるいは災害復旧というものが重大なる関係をなすのであります。しかるに今大藏大臣の言われたように、直接的な関係がないというような視点で集荷する面だけはいわゆる法律的に強化して行く、そしてその基本をなすところの、つくる根本をなす面においては、直接的な関係がないというような考え方で予算を組まれる場合においては、この法案がたとえ成立いたしましても、おそらく食糧問題の解決の根本にはならないと考えるのですが、これに対して大藏大臣はどういうふうに考えられるか。
  12. 池田勇人

    ○池田國務大臣 食糧需給体制の確立につきましては十分努力いたしておるのであります。從いまして歳入予算の許す限りにおいてできるだけのお金をそちらの方に振向けたのであります。しかして予算の結果、五百億円しか公共事業にまわりませんような関係上、まず重点的に最も急を要する災害復旧に充てた次第であります。しかして今後におきしましては、できるだけ歳出を削つて國民負担の軽減をはかるとともに、食糧需給体制確立に向つてできるだけのお金を振り向ける考えでおるのであります。
  13. 竹村奈良一

    ○竹村委員 理由はいろいろ言われますが、それでは一つ大体参議院で提案になりました食糧増産確保基本法案、が本委員会で成立いたしました場合においても、大藏大臣が、もしこれが成立した場合においては、ここに盛られている問題は土地改良あるいはその他に対する、いろいろな施設の責任を政府に負わすことになつておるのでありますけれども、おそらく大臣も予算の許す範囲でしかこの基本法に対しては應ぜられないのかどうか、あるいは政府かもし向うから指令されたならば、國内の食糧需給体制を危くすると考えても、なおその予算の範囲でしかおやりにならぬ腹であるかどうか、これをお尋ねいたします。
  14. 池田勇人

    ○池田國務大臣 参議院で提案されました何とか基本法というものは、私はまた不幸にして読んでありませんがいずれにいたしましても、基本的理念といたしましては、予算の許す限り食糧需給体制の確立に努力いたしたいと考えておるのであります。
  15. 竹村奈良一

    ○竹村委員 まだ読んでいないと言われますが、しかしこういう重大な問題でそういう考え方ならば、大藏大臣としては非常にどうかと思うのですが、しかし問題は、これは読んでおらないと言われるならそれでいいのでありますけれども、それでは先に申しました、向うから予算の編成にあたつていろいろ指令されたのかどうかしりませんけれども、そういう場合が起りました場合に、あなたの考えておられるいわゆる食糧の需給体制を確立するためには、この予算が必ず必要だと考えられた場合に一体どうされるのか、この点をお聞きしたいのであります。
  16. 池田勇人

    ○池田國務大臣 できるだけ了解を得るように努力をいたすつもりであります。また今年度の予算につきましても、私の考えておりますところを具現するのに、私は全力を盡した考えであります。
  17. 竹村奈良一

    ○竹村委員 それでは吉田総理のいつも言つておられることと、大藏大臣の考えておられることは非常に違うような氣がする。つまり問題は、この法案の提出された説明についても、委員長に先般來、吉田総理がもし都合が惡かつたならば、林副総理の出席を求めておるのでありますけれども、吉田総理は常に日本政府の一切の責任においてと言つておられる。ところが今大藏大臣の話を聞くと、できるだけ努力するということに答弁されておる。これは一体指令通りに現政府は動かれるのか、まあ努力はされるけれども、そういう形で動かれるのか。あるいは一切は日本政府の責任においてやられるのか。この提案につきましても向うから指示されたと言つておる。この点がわれわれはどうも納得できない。日本政府の責任でやられておるのか、あるいはそうではなしに、努力はされるけれども指令されたらその通りに動いておられるのか、その点をはつきり伺いたいと思います。
  18. 池田勇人

    ○池田國務大臣 吉田総理と私との氣持は何らかわりはございません。予算について申し上げましても、こちらの意思は十分向うに言つております、また向うの意思も十分くんでやります。いよいよそこで話合いがつきました点は、われわれの責任においてやつておるのであります。
  19. 竹村奈良一

    ○竹村委員 それでは先ほど申しました指令に掲げられた農民に対するところのいろいろな報奨措置、あるいはそれに対する根本的な対策について、一体大藏大臣は、今後土地改良や災害というものは、直接、間接的なものだというような逃げ口上をされましたが、それはさておきましても、しからば直接的にどういうような予算的措置と、どういうような報奨措置をとられる考えがあるかひとつお答え願いたい。
  20. 池田勇人

    ○池田國務大臣 私の所管しております関係の点は、この食確法につきましては税の軽減と考えております。この点につきましては先の委員会にここで申し上げた通り、今の農業の実情に沿いまして極力軽減するように、ただいまも努力いたしておりますし、また今後も十分努力して、自分の意思が通するようにやつて行きたいと考えております。
  21. 竹村奈良一

    ○竹村委員 それではこの法案に盛られておる、たとえば事前割当後における超過供出が強制的に割当てることができるということになつておるのですが、もし割当てた場合において、供出した農家に対して所得税というものは一体どういうふうにされる考えか、そういう点をはつきり聞きたいのであります。
  22. 池田勇人

    ○池田國務大臣 超過供出として割当てられたために、供出いたしましたことによる所得の増加に対しましては、源泉選択課税制度を採用して行きたいと考えております。
  23. 竹村奈良一

    ○竹村委員 考えているとおつしやいますけれども、それはここではつきりとそういうことにできるという確信がおありであるかどうか。
  24. 池田勇人

    ○池田國務大臣 できるという確信でなしに、私はでかさなければならないという考えのもとに進んでおるのであります。
  25. 竹村奈良一

    ○竹村委員 それでは現在の農業所得税に対するところの、いわゆる今日かけられている税率、こういう面については、はたして妥当であると考えておられるのかどうか、この点をお答え願いたい。
  26. 池田勇人

    ○池田國務大臣 農業所得のみならず、今の経済状況から申しまして、日本所得税はかなりきついということは機会あるごとに申しておるのであります。なお今回の予算をつくります上におきましても、私は関係方面と極力この点につきまして折衝いたしました。大体納得は行つておるのでありまするが、根本的に税制全般にわたつて檢討した上で結論を得ようということになりまして、ただいま向うからシャウプ使節が來て研究をいたしておるのであります。私の見通としいたしましては、農業所得に対しまして、先ほど申し上げましたような特別の措置を講ずるのみならず、あらゆる所得に対しまして、思い切つた減税をしなければならぬと考えております。
  27. 井上良二

    ○井上(良)委員 この際ちよつと大藏大臣に伺つておきたいのですが、第一の問題は、農業所得を一つの企業的な利益の所得としてお考えでございますが、勤労所得としてお考えですか、これは非常に大事な問題でありますから、大臣の所見を伺いたいと思います。
  28. 池田勇人

    ○池田國務大臣 勤労の部分が多いことは確かでありまするが、これはやはり税法上に言う給與所得でございませんので、企業の方、すなわち税法では事業といたしておりますが、事業所得と考えます。
  29. 井上良二

    ○井上(良)委員 おそらく大藏大臣もお考えの通り、日本の農業が事業として成立農業じやない、これはほとんど勤労を中心にした農業でありまして、一方勤労所得税は、家族控除あるいは基礎控除等によつてそれぞれの恩典が與えられております。ところが農業所得には全然家族控除を認めていないのです。扶養控除を認めていないのです。この点、あなたが民意を代表して当選をされ、民主的な政治家として立つておる今日、少くともこの事実をあなた方が認め、アメリカやその他大きな農業國のように、一つの農業を企業的な採算の上に考えるのと、日本のような零細的な、やつと家族が生活をする、しかもそれはほとんど全部家族の勤労の集結によつているという事実から、ここに新しく扶養家族を控除するの新制度をこの税の上で見出すことが必要じやないかと考えますが、これは勤労所得との関係から考えても当然じやないかという考え方ですが、これに対するあなたの御所見を伺いたい。
  30. 池田勇人

    ○池田國務大臣 租税制度に明るい井上先生からそういうことをお聞きするのは驚いたのでありますが、勤労所得でありましようが農業所得でありましようが、あるいは商業所得でありましようが、基礎控除と扶養家族の控除は同じようにいたしております。ただ問題になるのは、農業所得におきましては、家族がその所得を得るために関與いたしておりまして、家族の労働所得を得る一つの源泉である場合があるのであります。そういたしますと、今の基礎控除というものは所得者について一万五千円をいたしております。そうして妻あるいは長男につきましては所得者の一部分を構成しているか、していないかが問題になるのであります。從いまして今の日本の農業の実態を見て、私は成年の男子であつても、その農業得得に貢献しておるものにつきましては、基礎控除というかあるいは何とかそれに相当するものを考えなければいかぬということは、私は本会議におきましても、予算委員会におきましても、あるいは大藏委員会におきましても、そういう制度を採用すべく努力しているということは、もうたびたび申していることであります。しこうして農業についてそうだとすれば、商工業においてはどうかということがあるのであります。たとえば鍛冶屋で、主人がやるときに奥さんがとんちんかんの相手をするというときにも、これも考えなければならぬ。また呉服屋におきまして、奥さんが店に立つておるという場合についても考えなければならぬ。そこで勤労の度合いに應して基礎控除とは言えないけれども、ある程度業種別にそういう制度を置く必要があるということを私は考えておるのであります。從いましてシャウプ博士と会いましたときに、税制改正をするのには、まず私は農家に行つて日本の農業の実態を見てくれ、そうしてまた商家に行つて商業の実態を見て、基礎控除とか、扶養控除とか税率を考えてみる必要かあるから、とにかく早い機会に自分で案内するから、日本の農業の状態から見てから税制を考えてくれということを、申し入れておる次第であります。家族の勤労所得に関與する度合いにおいて基礎控除的の考え方を盛らなければならないということは、私も日ごろから考えておる次第であります。
  31. 井上良二

    ○井上(良)委員 それからいま一つ大事な問題は、御存じの通り、税の確実な捕捉をいたしますための一番大事な問題は、やみ所得をどうするかということが、一番やつかいな問題として論議されておるのでありますが、農家の所得は自然條件のもとに経営されておる関係から、一切ここにやみを行おうということが事実上不可能になつて來る。ありのままで何ぼ收穫されるかということが、明確に何人にもわかる仕事をやつておりますので、これに対して各地域ごとにその課税の標準がみな違う。これは御存じの通り申告税でございますから、一應申告に基いて更正決定がおりて参りますが、私はその一方、農民から非常に複雜多岐にわたるこまかい計算をいたしまして申告をする。それが再びまた更正決定でかわつて参る。またそれに対して異議申立てをするという、非常に複雜なやつかいなことが実際税務署相手に行われておるのです。野菜あるいは家内工業その他の收入のある地帶は別でありますけれども、そうでない米麦なり、かんしよいばれいしよ等、主要農産物を作付いたしておりますものは、大体食糧事務所あるいは作報等におきまして、本年の收穫予想の大体の目分量がつき、かつ供出割当によりますところの供出が完了いたしましたならば、それに基いてただちに源泉課税的な方法を課する方が、非常に農民の側からも納税が簡易になりますし、また税を徴收する大藏当局の方においても、まとまつた金が予定されるということになりますので、この主要食糧の供出期に、供出の石数に應じて源泉課税を認めるという行き方に改めたらどうかと思いますが、これは技術的に非常にむずかしいのでございますか、その点を一應伺いたいと思います。
  32. 池田勇人

    ○池田國務大臣 所得税というものは、各種の所得を総合して課税する、昔は所得の種類によつて負担力が違う、と同時にまた所得の分量によつて負担力が違う、こういう建前をとつておりましたが、理論的に申しますと、所得の種類によつての負担力は、それが勤労からであろうが、あるいは農業からであろうが、所得百円には違いない、種類によつて税率を引上ぐべきではないという理論が最近起つて参りまして、所得の種類によつて負担率、税率をかえるということはやめましたが、所得の分量によつて負担率が非常にかわつて來るのであります。十万円の所得者と百万円の所得者とは、一万円当りの税率はうんと違つてしかるべきものである。お話のように源泉課税にいたしますと、全体の所得がわかりませんから、なかなかほんとうに所得の分量に應じた公平な課税ができぬことになる。從いまして源泉課税というものは理論的には負担力を表わさないことしなつておつて、所得税に採用すべきものではないのであります。しかし今回私が考えております食確法の改正によりまして、強制的に、特殊の場合強権をもつて所得を発生さすような場合については、特別な措置をとるのが適当じやないかというので、いろいろな方法を考えようとしておるのであります。從つて全般の所得に対しまして、源泉課税的のやり方をやるということも一つの考え方でございまするが、それをやりましたならば、あと必ずや各種の所得を一緒にいたしまして、とり足らぬ分を二度にとるということにならざるを得ないと思います。だからとにかく所得の前納という意味で一部分をとつて行くということが、いわゆる早期に歳入を上げるという点からなら考えられまするけれども、実際問題としては、技術的になかなか困難の問題だと思つております。
  33. 井上良二

    ○井上(良)委員 今大臣の御説明を聞きますと、なるほどという点もございますが、御存じの通り主要食糧の作付面積なり、あるいはこれの供出量というものは大体わかつておりますから、これに対する特別な税を考えたらどうか。つまり普通一般の所得と農業所得とを全然別に考えるという、新しい考え方をここにひとつしてみたらどうかというのであります。と申しますのは、わが國の供出農家は、自分がその主要食糧農作物を作付し、これを收穫しながら、自分の思う意思によつてこれを動かすことができないということが一つ。それから自分の思う價格でこれを賣るわけに行かないということが第二番目であります。第三番目は、自分の思わざる税金がかかつて來るということであります。この三つの観点から少くとも主要農産物所得に対しては、別の考え方で課税を考えるということが、私は当然であろうと思います。そういう新しい一つの考え方を考えてやるというところに、農業生産力を高め増産への道を開くことができますから、これを他の鉱工業による所得と同等に押えて行くという行き方ではなしに、もし他の勤労所得あるいは鉱工業その他営業等、あらゆる所得を必要とします場合、それは別な面で考えるべきであつて、たとえば勤労者が工場においては勤労所得を源泉でとられる。帰つて営業しておる者は営業所得税を別に出しておるというように、同一人でありながら全然別個に税金を納めておる。だから農業所得の主要食糧について課税をいたします場合、これを別個に扱うということはできないことじやないと思います。  それからいま一つ伺つておきたいのはたしか本年の春だと思いますが、全國の財務局並びに税務署長に対して、國警本部並びに法務総裁ですが、法務廰等の名前でもつて、税の異議申立てあるいはこれに関連するいろいろの事犯についての、非常にこまかい取締りというか、取扱い方の通達が出ております。かくのごとき通達を出さなけれけならぬほどに、下部においては税問題について非常に深刻なものがあるのであります。これはいわゆる一方的な課税をされておるということ、つまり主要食糧の場合は農業調整委員会というものがありまして、現地のいろいろな事情が十分織り込まれて、できるだけ上からおりて來ます一方的な割当を、公平妥当な割当に持つて行こうという、非常な努力が拂われております。ところが租税に対してはまつたく努力されていないのであります。これはこの前の農林委員会でも問題になりましたが、この農業所得に関しましては、農民が十分納得と得心の上で納められる民主的な所得調査委員会というようなものを、各税務署ごとにつくつて、そこで最も公平に、また納得できるような方法を政府からも示し、また下からも資料を集めるという行き方をとられた方がいいではないかと思いますが、そういう道を開くお考えはございませんか。
  34. 池田勇人

    ○池田國務大臣 先ほど申し上げましたように、各種の所得を総合いたしまして、所得の分量に應じて課税をするのが最も妥当公平なやり方であるのであります。ただいま、勤労所得者が他に所得があつた場合には別々にしておる、こういうお話でございますが、別々にいたしておりません。やはりその人の勤労所得と事業所得をあわせまして、翌年一月に徴税いたしておるので、ただいまは別々に課税するということはいたしていないのであります。ただ手数の関係上、非常にこまかい所得が集まるという場合につきましては、八万円でございましたか、それ以下のものは強いて徴税しないことになつており、建前は全部を合せてやることにいたしておるのであります。なお課税の公平と納税の民主化、納税者に御納得をいただくということから、昔ありました所得調査委員会のような制度を設けたらどうかという御意見は、しごくもつともでございますので、こういう機関を設けるべくただいま関係方面と折衝いたしております。これは税制全般の問題として取上けるべき重要なものとして話を続けておるのであります。
  35. 井上良二

    ○井上(良)委員 非常に不足する米の中から、酒をつくるために約四十万石近いものが酒造米としてまわされておりまして、これからつくつた酒をたしか本年大藏委員会かどこかにかかつたと思いますが、一般國民の家庭配給をやめて、これを自由販賣に改めた。そうして家庭配給する値段より、今度新しく自由販賣にします場合は、約二倍から三倍くらい高くなるという話を聞いたのです。さらに進んで報奨用に使う酒、あるいは勤労者の慰安に使う酒、いわゆる勤労加配ですが、こういう面のわくを縮めて、これを全部自由販賣に持つて行く。そして料飲店の再開と相まつて、これが不用不急の方面にどんどん使われる。しかし需給推算の上から見ますと、この一九五〇年のわが國の食糧の前途は、なかなか容易ならぬものがあるのです。これが國民の生活を潤さず、特に日本の農業経済の再建のために全力を盡して働いておる人々の慰安に使われずに、やみとインフレによつて金をもうけた人々の道樂のために使われる方法がとられておるのです。かくのごとき重要な主要食糧を、そういう面に使われることにわれわれは非常に反対です。これが國の收入の大きな部分を占めておるというところから、國の財政の非常に困難の折でやむを得ないということも、一應われわれは了解できますが、上からは主要食糧として一番大切な米をこれに使わずとも、さつまいもでありますとか、馬鈴薯でありますとか、その他雜穀をこれに充てることもでき得るのであります。しかも最近さつまいもの澱粉による酒が非常に発達して、ほとんど米の酒と同樣なものが釀造されつつあるが、その方は一向やかましく言わないで、米をつぶすことだけやかましい問題にしている。雜酒の方にもつと力を入れて、日本人の口に合うような釀造を奨励され、この面の課税を相当見込まれて、米をつぶすことをできるだけやめるような方法をとつたらよいと思うのにかかわらず、どうも米をつぶす方が非常に強いことになつており、つぶした結果は今私が申したような方面に使われている。こういう行き方ははなはだおもしろくないと思いますので、この点に対する大藏大臣の所見を伺つておきたい。
  36. 池田勇人

    ○池田國務大臣 米を四十万石つぶすことは、食糧不足のときにいかがか、いもその他でやつてもいいではないかという問題と、家庭配給の問題がございましたから、私の考えているところをお話し申し上げます。  從來わが國におきましては、昭和十一、二年ごろまでは、清酒用として大体三百万石から多いときには四百万石つぶしておつたのであります。一昨々年はぐつと減りまして三十三万石、十分の一になりました。從いまして、全國津々浦々に密造の起つていることは井上先生も御存じの通りであります。これは米の豊作の関係もありますし、また密造防止対策の関係もございまして、関係方面の了解を得まして、約十万石ふやして四十三万石になつたのであります。しかし日本の実情から申しましてまだまだ足りませんがお話の点もありますので、急速にふやし得なかつた状態であります。  それからいもの問題でございますが、これも一昨年までは二千五、六百万貫をアルコールにいたしております。昨年はいもの豊作で七千万貫程度やりました。これからアルコールをとりまして、しようちゆうとか合成酒にいたしております。しかしお考え願わなければならぬのは、いもを使つて合成酒をつくり、しようちゆうにすればよいとおつしやいましても、この点、ここに石炭が一トンあつた場合――石炭も米と同じに大事であります。石炭一トンでいもを酒にした場合、税金が十二万円しか上りません。石炭一トンで米を材料にすれば、前の税率でございますが、六十万円上る。こういうところから考えますると、やはりいもをある程度食べてもらつて、米をつぶした方國家経済全体から言つたならばいいんじやないか。またこれを合成酒にしますためには、琥珀酸とか乳酸とかいろいろな原材料が要りまして、かえつて合成酒より日本酒の方が生産價格が安いという状態にあるのであります。いもでつくるという方法も考えておりますが、いもはあつても石炭がないというので制約を受けているのであります。しかし、やはり米はなるべく使わないようにという関係方面の指導もありますので、いもでもつてどんどんつくるようにいたしております関係上、今年は相当増産いたしまして、一升六百五十円であつたしようちゆうを四百五十円に引下げるところまで行つたのであります。しこうして家庭用の配給につきましては、先ほど申し上げましたように、三十三万石の米では一年に成年男女に二合二勺しか配給できません。一年に二合くらいの家庭配給ということはナンセンスである。ようやく四十三万石になりましても三合程度にしかならぬ。そのために家庭用配給というような看板をかけるのもいかがか。それよりも酒の値を下げて、安くて自由に買えるようにした方がより民主的にないかというので、原則として酒の家庭配給はナンセンスに属するからやめて、値段を安くして、いつでも買える、どこでも飲めるという方法をとつた方がいいと思つてやつたのであります。しかし全然制度上家庭用配給をやめるということにいたしたわけではございません。なお最近におきましては、御承知の通り切ぼしいもが相当ございますので、これをしようちゆうにすべく努力いたしております。それによつてふえて來ますれば、正月ぐらいには酒の家庭用配給ができるのではないか。実はこういうような関係でやつておるのでありまして、決してやみ酒を多くするとかなんとかいうのではなしに、国民一般に安い酒を飲んでいただいて、そうして一方では税收を確保する。酒の値段は過去十数年ずつと上げて來たのを、今回酒の値段を下げて、そうして收入を確保するような方法をとつた次第であります。御了承願います。
  37. 渕通義

    ○渕委員 私は大藏大臣に一言質問をいたすのでありますが、税制の根本的な問題につきまして、詳しく掘り下げて質問を展開を展開いたしたいのでありますが、何さまいろいろな事情で時間もございませんので、ただ一点だけ大藏大臣にお伺いいたしたいと思います。それは、大藏省当局の現在の日本農業のあり方ということに対する考え方です。日本農業は一体どういうものであるかという根本的な認識の誤りが、今日の税制万般の誤りとなつていることを指摘いたします。すなわち日本農業は、自給自足経済の中にとじこもつているという要素が非常に多いのであります。從つて自給自足経済の中にとじこもつている日本の農業は、一般の経済社会で取上げているところの要件とは、非常にかわつた面があるのであります。その一部を指摘するならば、かりにここに畜産農家が一匹の牛を養つている。その牛が長い間飼つておつたために相当老朽化して、ここらで新しい牛とかえなければならないという事態が起る。幸いに今年は牛の子が生れた。だからその牛の子をば老朽化した牛と交替して、新しい農家の資本としておこうとして、牛の子をせり市にかけます。せり市にかけまして、いよいよ落札をいたします。飼主自体が落札をいたしまして、かりに四万円で落札をしたと仮定するならば、それに対しまして、現在におきましては八千円くらいの税金がかつて参ります。買つたのだが自分の金は現実に出しておりません。それに二万円以上の税金がかかかつて來る。そうしてみると、せつかく牛の子をつくつて新しく交替して行こうと思う農家が、その牛を自分で生産しながらそれにまた三万円ばかりの金を出して買わなければならぬという矛盾が生れて來るのでありまして、ここらが日本農業の非常にかわつた点ではないかと思うのです。そういう点を掘り下げて大藏当局に考えてもらわないと、自給自足経済で農村をしばる結果になると思いますが、これに対して今後どういう改正の意思があるかお伺いかしておきたいのであります。
  38. 池田勇人

    ○池田國務大臣 御質問の点ははつきり、わかりませんが、自分の所の牛が生んだ子供を、自分の所で育てるという場合について所得税がかかる、こういう意味でございますか。
  39. 渕通義

    ○渕委員 そうです。
  40. 池田勇人

    ○池田國務大臣 御質問の点ははつきり、わかりませんが、自分の所の牛が生んだ子供を、自分の所で育てるという場合について所得税がかかる、こういう意味でございますか。
  41. 渕通義

    ○渕委員 実は牛の子を自分が買つたわけだけれども、現実に金を出さないという農家経済の特殊性、賣らなければ税金がかからないと今おつしやいましたが、自分か落札した、しかし現金を出さないそれは理論的には買つたことになるのでありましよう。そこが日本農業の特殊性であると思います。そこをひとつ勘案してもらわないと、一般的な市場問題と同じように取扱われると、農家経済の育成上非常に障害が起ると考えましたので、質問いたしたわけであります。
  42. 吉川久衛

    ○吉川委員 大藏大臣に一、二申し上げたいのですが、その前提をなしますので農林省の方にちよつと伺いたい。北海道、東北地方あるいは長野縣を中心とする山岳高冷地帶の單作米作地帶であります。農林省は從來通り、本年の秋もまた早期供出の奨励制度を続行されると思いますが、その際にこういうような特殊地帶に対し平地、暖地地方と同じような期間を定めての奨励金を出されるかどうかお尋ねしたいと思います。
  43. 安孫子藤吉

    ○安孫子政府委員 お尋ねは早場米の税金だと思うのですが、從來の方針を大作踏襲してやりたいと考えております。
  44. 吉川久衛

    ○吉川委員 税金の問題ではありません。四期にわけての奨励金の制度を今まではとつて参つたのですが、來年もその制度をとられるかどうか。
  45. 安孫子藤吉

    ○安孫子政府委員 その点は從來のいろいろな経驗もございますので、十分檢討して勘案いたします。
  46. 吉川久衛

    ○吉川委員 その際にその特殊地帶についても平坦地と同樣な扱いを今まで通りにもしされるとするならば、なるべく早く奨励金をほしがるところの農民は、必要以上のわせ種を採用することになると思います。また取入れについても、平坦地に刺激されて、できるだけ早く取入れるようなことになると思います。そうすると二重に生産は減退することになつて、生産を増強し、あるいは確保をしようというその精神に反するのであります。これに対して標高あるいは緯度の相違によつての特別な取扱いを農林省はするか、それからまたそういう地方の奨励金に対しては、大藏省は特別の取扱いをされるべきであると思いますが、それについてどうお考えになりますか。
  47. 安孫子藤吉

    ○安孫子政府委員 前段につきましては、十分お話の点等も考慮に入れまして、研究してみたいと思います。
  48. 池田勇人

    ○池田國務大臣 税法上いろいろな軽減措置をすることは、租税制度を混乱さす意味におきまして、なるべく避けたいと考えておるのであります。食糧法におきまする超過供出の問題についきましては、これは法権をもつて特別にやるのでありますから、考えますが、あまり具体的に個々の問題を税法に織り込みますと、非常に煩瑣になりますので、ただいま程度の早期供米に対します報奨金につきましては、課税上特段の措置を講ずるほどの問題でもないと私はただいまのところ考えております。
  49. 吉川久衛

    ○吉川委員 大藏大臣は大した問題でないようにおつしやるのでありますが、これは全國的に見ますと、相当大きな問題であります。ことに先ほど大藏大臣は、超過供出の代金については源泉選択課税をとるようにしたいということをおつしやつたのでありますが、大藏大臣のお立場からすれば、なるほどいつものお話の通り、財政金融の措置によつて日本の経済を安定しようというおねらいは私も賛成でありますが、ただそれだけで日本の経済が安定するというようなお考えでは、私は不十分だと思う。私の伺つております範囲内においては、大藏大臣はたいへん御修養を積まれた方だと聞いておりますから、あるいはおなかのすいたときに不機嫌の顔をなさることはないでありましようが、一般國民はあなたのように修養を積まれた方ばかりじやございませんから、おなかがすけば不機嫌になる。これが高じてはいろいろの社会惡の源泉になつているわけであります。そこで日本の経済を安定するためにも、その基本になるものは、私は食糧の確保でなければならないと思う。食糧の確保をするためには、生産農民に対して生産意欲を高揚させるような手段をとられることが、私は喫緊の問題であると考えるのです。そういう意味において、むしろ源泉選択課税というよりは、もう一歩進めて、今申し上げたようなこの特殊地帶の、二毛作もできないような單作地帶の、労力は同じにかけてもその收獲は半分しかないというような地方における超過供出の報奨金に対しては、特別の措置が考えられてしかるべきだと思うのです。どうか食糧を確保して、國民に食うだけは食わして働かせるということが、基本問題であるということを深くお考えいただきまして、私の満足のできるような御答弁を願いたいと思います。
  50. 池田勇人

    ○池田國務大臣 食糧増産の必要なることは御説の通りでございます。またこのためには生産意欲の増強をはからなければならぬことも当然でありますが、何と申しましても租税というものはできるだけ簡單なわかりやすいのがいいのであります。増産意欲のため、あるいは生産増強のためには、ほかの方面から行つてやるべきであつて、税は最後に歩いて行くというのが私は一番いい方法だと思います。昔から戰爭中に臨時租税措置法という特別の法律を設けまして、あの分もかける、この分もかけるということになつておりましたが、こうなつて行きますと、非常に國民にも税がわかりにくいのであります。そこで單作地帶につきましては、税でどうこうするよりも、米價とかいろいろな方法でやつて、なお及ばざるときに初めて税が行くべきではないか、こう私は考えておる次第であります。私は租税制度はだれにでもすぐわかるというふうな方向で行き、増産とか生産意欲の点につきましては、別個の方法で行くのが適当だという考えを持つております。
  51. 深澤義守

    ○深澤委員 課税の根本は國民所得がその基本になるべきものであると考えるのでありますが、政府は大体二十三年度の國民所得二兆四千億に対しまして、二十四年度は二兆九千億を予定しておるのであります。すなわち五千億の増加を予定しておるのでありますが、現在の政府が行つておるところの経済安定方式によりまして、企業整備等が全國的に行われつつあるのであります。失業者が出、あるいは事業ができないというような傾向が多分にあると思うのであります。また農民の方面といたしましても、その内容はますます下り坂になつておるというような状態にあるのでありまして、おそらく予定されたところの、國民所得二兆九千億が確保されるかどうかということは、はなはだ疑問だと考えるのであります。この基礎の上に政府はいわゆる均衡財政を確立されているのでありますが、大藏大臣は、はたして現在の方針に基いてこの國民所得二兆九千億を確保し得る御自信があるかどうか。そうして均衡財政を維持し得る確信があるかどうかということについて、まずお伺いをしたいと思います。     〔小笠原委員長退席、松浦委員長代理着席〕
  52. 池田勇人

    ○池田國務大臣 昭和二十四年度の國民所得は二兆九千億見込まれております。私は大体その見込みが、從來の方法でやつたので適正ではないか、適正と考えるのであります。しかして租税收入の五千百億円につきましては、私は確保する確信があるのであります。昨年の議会におきましても、一昨年の議会におきましても、租税收入の点でいろいろな問題があつたのでありますが、私はただいまの情勢から見まして、税によつてでこぼこはあるかもわかりませんが、全体的には五千億円の租税收入は確保し得る確信を持つております。
  53. 深澤義守

    ○深澤委員 その基礎の上に立ちまして、大藏省は税金の方針を考えているのでありますが、大体本年度の予算に計上されましたこの予算額というものを、そのまま全國に割り振つて徴收するというようなことを聞いておるのでありますが、ところが毎年の例のように、予算以上に税金が取立てられておるということをわれわれは聞いております。これも事家であります。いわゆる水増し課税が行われているということを聞いておるのでありますが、特に農村等に対しまして、この予算以上のものを徴收する割当をせられておるのではないか、この点についてのお答えを願いたいと思います。
  54. 池田勇人

    ○池田國務大臣 私は大藏大臣の職を受けましてからは、割当ということはやらないように指示しております。本年度の予算につきましては、お話のような割当はいたしません。
  55. 深澤義守

    ○深澤委員 農民課税の問題でありますが、農民に対する課税をする場合におきまして、供出割当の基礎数字を採用せられておるかどうか、あるいはわれわれの経驗するところによりますれば、この供出の割当数字に、さらにやみ賣り部分をプラスして課税しておるというような事実があるのでありますが、この点について大藏省はどういう方針を持つておられるか、それをお尋ねいたします。
  56. 池田勇人

    ○池田國務大臣 こまかい問題は存じませんが、割当てられた数量を供出しておれば、それも所得の計算の参考資料に相なるべきものと考えております。またもし農家におきまして米なり、あるいはほかのものでやみをおやりになつたとすれば、そこにやみ所得がありますので、そのやみ所得につきましても課税すべきものと考えております。
  57. 深澤義守

    ○深澤委員 現在税務署の末端における方針は、いわゆるやみに対して課税をしておるのだということで、課税を相当重く見ておるのであります。しかしながら税務署自体には、だれが幾らやみで賣つたかということについては具体的な数字がない。ただお前さんはそれ以上のものを賣つているのに違いないということで課税しておるというような方針が、末端にあるのでありますが、そうした何ら数字的な根拠のない課税方針を、大藏大臣は是認されるかどうか、その点についての御意見を承りたい。
  58. 池田勇人

    ○池田國務大臣 客観的に判断をいたしまして、根拠のないものに課税をしてはいかぬと思います。
  59. 深澤義守

    ○深澤委員 先ほど大藏大臣は、この例を引きまして、ただ生れたのではそれは課税の対象にならない。賣つた場合に課税対象になるという御説明でありますが、現在農家が自家用飯米として出たところの米に対しましては、明らかに所得として課税をしておるのでありますが、先ほどの賣つた場合には課税するが、賣らない場合には課税しないという御見解と、実際行われている農家の飯米に対する課税とは矛盾を生じて來るのでありますが、その点についての御見解を伺います。
  60. 池田勇人

    ○池田國務大臣 これは先ほど申し上げましたように、法人なんかでも課税するのが理論的でございます。しかし個人の分につきましては、いわゆる法人のように源泉的に考えておりませんので、取扱いを異にしております。從つて多分通牒か何かで、しいて課税するに及ばずというときには課税せずというふうな取扱いをしていると思います。法人ならば課税いたします。こうして飯米に対して課税するのはへんではないかというお話でありますが、これは自分の田、あるいは人の田でもよろしゆうございますが、生産し、そこに所得があつたものなら課税するのであります。につきましても、これは牛の子ができたならば、それだけ資産がふえたのですから、理論的に言えば課税すべきたと思つておりますが、実際面では課税していない場合が多いと思います。
  61. 深澤義守

    ○深澤委員 現在農村において、たとえば鶏五羽を持つておれば、その生れた卵を自家消費いたしましても、鶏五羽については課税対象になつておるのであります。そういう場合において、大藏省はどういう方針を全國的にとつておられるか承りたい。
  62. 池田勇人

    ○池田國務大臣 こまかい問題はわかりませんが、法人と個人との計算は違いまして、たとえば呉服屋がありまして、呉服屋が百円で仕入れたものが百五十円になりましても、そこに資産増加がございますが、個人経営ならばしいて課税しないということにしております。法人ならばその資産の増加があつた場合には、そのものの利益として課税する、こういう建前にいたしておるのであります。しこうして今お話の鶏五羽飼つておつて、そうしてその卵を生んだ。しかし卵を自分が食えば鶏の生産物をそれだけ消費したのだから、つくつた米を食べるのと同じように所得に加算すべきものです。たとえば極端な例を申しますと、裏のかきの木になつたかきを所得に見積るのも、理論的には正当でありませう。しかしこれは程度の問題でございまして、その点をどの程度まで見て行くか、あるいはまた法人と個人とを同じようにするのかということは、議論の存するところでございますが、少くとも私は四、五年前まで税金をやつておつた場合におきましては、そこまでは行つていなかつたと思います。今後裏のかきの木のかきまで計算して課税するかどうかということにつきましては、私は考慮を要する問題だと思つておりま
  63. 松浦東介

    ○松浦委員長代理 ちよつと大臣閣議があるそうてすから、簡潔にお願いします。
  64. 深澤義守

    ○深澤委員 それでは大臣お急ぎのようでありますから、なお先に進みます。現在農家に給與所得者があるのでありますが、現在農家といたしましては農業一本で立つて行けない。むすこや娘を勤めに出すのでありますが、その場合において、そのむすこの所得農業所得に加算されまして、そして累進課税ということによつて相当高い税金になるのであります。これは現在の税法においてはそうなつておると思いますが、今度の税制改革において、こういう不合理な点を根本的になくする方針を持つておられないかどうか、この点をひとつお伺いします。
  65. 池田勇人

    ○池田國務大臣 重大な研究問題として研究いたしております。
  66. 深澤義守

    ○深澤委員 現在農民の課税の中において、農民に対してまつたく強圧的な税金として課せられておる問題は、いわゆる加算税の問題であります。ある一定の時期を経過いたしますると、二五%の加算税を加算されるということが、一應税法の五十五條には決定されておりますが、二五%の加算税をとられるよりも、農業協同組合から金を借りて拂つた方が安いということで現実に余裕がなくても、この税金を借金してでも納めるというような結果になつておる。これはまさに農民を税金地獄に追い込んでおる根拠であると考えるのでありますが、かかる加算税を撤廃すべしということが全國農民の要求であると思うのでありますが、この点について大藏省は撤廃する御意思があるかどうか。
  67. 池田勇人

    ○池田國務大臣 加算税の問題は農民ばかりではございません。中小商工業者にも起つて來る問題でございまして、これは誠実にほんとうの申告があればこういう問題は起らないのであります。申告と税務署の認定が違つた場合にこういうふうな問題があるのであります。ただ率の問題につきましては、これは金利の状況その他から檢討しなければならぬと考えております。加算税を全部やめてしまうということはただいまははつきり申し上げられません。
  68. 深澤義守

    ○深澤委員 最後にもう一点、税金の問題はもちろん根本的には税率が重いということ、それから最近における所得関係が問題になつて來るのでありますが、そのむずかしい税制問題を解決して行くには、根本的には税務当局と、それから納税をする方との十分の納得が必要であるとわれわれは考えるのであります。特に農村関係におきましては、幾多の農村團体、農民團体等があるのでありますが、これらの團体と事前に十分懇談し、その地方の実情を税務署が把握いたしまして、課税するということが最も重要な方針でなければならぬと思うのであります。從來はややもすれはその懇談、あるいは協議というものが行われなかつたということによりまして、この課税の上に非常な波紋を投げかけていると思うのでありますが、今後農村課税等につきましては、事前に税務署が農民團体、あるいは農村團体等と十分の協議懇談をして、実情を把握して、課税の方針を確立するということが必要であると考えるのでありますが、そういう点について大藏大臣はどういう御方針を持つておられるか。
  69. 池田勇人

    ○池田國務大臣 原則としてお説の通りでございまして、できるだけ民間の人から実情を聽取して、税務の執行をやつて行くべきだと考えております。ただえてしてそういう場合に弊害が起りやすいので、なるべく弊害の起らないような方法で民間の意見を十分に入れるように指導して行きたいと考えております。
  70. 松浦東介

    ○松浦委員長代理 ちよつとお諮りしますが、閣議が開かれておりますので、大藏大臣の関係はちよつと休みまして、他と移りたいと思います。
  71. 井上良二

    ○井上(良)委員 私はこれは農林大臣に質問しようと思つて待つていたのですが、農林大臣は閣議に行かれまして、とてもこれから再びこの委員会に姿を現わせまいと思うので、政務次官に伺うのですが、この食確法の改正案の提案理由に、「連合國司令部の主要食糧集荷に関する覚書に基き、」という文句が書いてある。この覚書というものは政府に來た覚書なんであります。國会に來ておるのではないのです。大事なことだから間違つては困る。政府に來ておる覚書を政府みずからが解決し、それに必要なる処置を講ずべきであるにかかわらず、連合軍の覚書が來ておるから、この法律を提案をしたのだ。ちようど戰爭当時、軍部が天皇の名に隠れてむちやをやつたと同じ考え方に立つておる。こういう考え方はやめてもらわなければしかぬ。一体どういうわけでこんな文句をここにつけなければならぬか、これをつけなければ通らぬと思つたのですか。これを伺いたいのです。
  72. 苫米地英俊

    ○苫米地政府委員 これは私直接関與しておらないので眞意は存じません。しかしこれは私の想像でありますから……。
  73. 井上良二

    ○井上(良)委員 想像はやめてください。責任のあることを……。
  74. 苫米地英俊

    ○苫米地政府委員 それでいけなければ私は閣議に列席しておりませんからわかりません。
  75. 松浦東介

    ○松浦委員長代理 暫時休憩いたします。七時より再開いたします。     午後五時四十一分休憩      ――――◇―――――     午後九時五十二分開議
  76. 小笠原八十美

    ○小笠原委員長 休憩前に引続いて会議を開きます。  この際お諮りいたします。ただいま本委員会で審査をいたしております食糧確保臨時措置法の一部を改正する法律案、及び食糧増産確保基本法案は、ともに重要法案であり、愼重審議の必要を認めるところでありますが、会期も切迫いたしておりまして、とうてい本日中に審議を終了することは不可能と思われますので、この両案を閉会中に審査をいたしたいと思います。この際、井上委員より両案に対する取扱いについて発言を求められておりますので、これを許します。井上君
  77. 井上良二

    ○井上(良)委員 私はこの際特に農林大臣並びに農林委員長に質問を申し上げたいと思います。  そもそも食糧確保臨時措置法の一部を改正する法律案は、政府みずから連合軍の覚書に基いて提案されておるということを提案理由にうたつております。しかるにその趣旨たるや、超過供出を法制化するだけの一方的な趣旨を法文化いたしまして、司令部から政府に要求して來ましたところの、食糧増産に対する具体的な趣旨についての、何ら積極的な対策が立てられてない。この点が実は法案審議の上に非常に問題になつたことは、大臣も御存じの通りであります。われわれはこの点に関してはなはだ遺憾なところがあり、この点に対する十分の対策が立てられるときに、初めて、この追加供出というものが、農民にも何とか納得できやせんかという立場をわれわれもとるのでありますけれども、遺憾ながらこの片手落ちの法制的な措置には賛成はできないということを、われわれは明確にして來た。ところがここで申し上げたい点は、今ここで継続審査にこれを移すことになりますと、おそらく次の臨時國会は九月か十月になると考える。そうしますと、この九月、十月は御存じの通り收穫期を控えておるのであります。收穫期に入つて、かくのごとき法案がもし國会を通過したときに、一体農民に與える影響というものは、どういう深刻な影響があるか、この間において政府は、この衆参両院において論議されました、いわゆる司令部命令にありますところの食糧増産確保に必要なる資材、資金、あるいはまた土地改良、災害復旧等の経費及びこの金融等に対し、十分な裏づけを確保する見通しがありやいなや。これが第一点。それからまた委員長に対しましては、本議案が本委員会に付託されまして十数日、満足に政府の出席を得ることができずして、委員会としては多数の質疑者を残しながら、十分な審議がまだされておりませんときに、これを継続審査に付託をいたしましたのは、一つは先に委員長からもお話がございました通り、食材その他、これに必要なる対策が不十分だというところから、継続審査に付託するということを申されておりますが、委員長としましては、次期國会までこれを継続審査をいたす過程において、問題になつております食糧増産に必要なるもろもろの対策を、十分立て得る見通しをもつての継続審査でありますか、この点を伺いたい。單に超過供出の税金を免除するというような、一片のごまかしによつて、この超過供出が法制化されるというような、時間かせぎをいたすことには、われわれは賛成できませんから、
  78. 小笠原八十美

    ○小笠原委員長 井上君、もう時間がありませんから……。     〔「時間がある、やれやれ」と呼ぶ者あり〕
  79. 井上良二

    ○井上(良)委員 この点について大臣並びに委員長の明確な御答弁を伺いたいと思います。
  80. 小笠原八十美

    ○小笠原委員長 他の人は発言してはいけません。委員外の人は委員の坐るところにいないで、そちらによけてください。採決するに目ざわりになりますから……。(「採決するときにどきます」と呼ぶ者あり)今のうちにどうか遠慮なくよけてください。
  81. 森幸太郎

    ○森國務大臣 井上委員にお答えいたします。政府といたしましては、この法案を提出いたしました以上、この会期内におきまして、皆さんの愼重なる御審議のもとに可決していただきたいことをお願いいたしておつたわけであります。皆さんの御審議の経過におきまして、この法案に伴ういろいろの裏づけども申すべき免税の点、資材の点、あるいは資金の点等についての、全般の施策を忘れておるではないかというお話でありましたが、その点等についてなお十分政府に対してその考慮を拂う時間を與えるために、その審議を休会中継続してやろうという委員長の御意見であります。議事の進行はひとえに委員諸君の御決議に基くものでありまして、政府といたしましては、ぜひともこの会期のうちに御審了をお願いいたしたいのでありますが、今申しました理由のもとに委員長としてとりはからわれ、また委員会としてさように御決定になることにつきましては、政府としていやおうのほどを申し上げることはでき得ないのであります。ただ政府といたしましては、この会期のうちにぜひ審議をしていただきたい希望をもつて提案いたしたような次第であります。
  82. 小笠原八十美

    ○小笠原委員長 次は竹村君。どうか約束の通り五分でお願いします。
  83. 竹村奈良一

    ○竹村委員 大体この食糧確保臨時措置法成立いたしました原因というものは、まず御承知のように、事前割当によつて農家の増産意欲をあげる。從つてそのためには十分なる地方調査と反別の調査、なおその上に農民を満足せしむべき、いわゆる経済的措置をとることが規定づけられておるのでありますけれども、それがなされていない。從つて食糧確保臨時措置法成立の意義をわれわれは認めるといたしましても、その後におきまするところの歴代政府は、その法文に盛られたところのこの決議を無視いたしまして、農民には一方的にのみ供出をしいているのが、この法案に対するところの根本の農民の不満にほかならないのであります。從つて本國会におきまして、本会の予算成立を見ましたときに、土地改良あるいは災害復旧事業、その他いろいろの事業が先ほど言われたごとくに減少しておる。しかも農業の根本的な問題であるところの、農業を企業とかえたような予算成立せしめて、その上になお超過供出を法制化しようというがごとき事態は、農民の増産意欲を阻害するばかりでなく、日本の農業危機であり、いわゆる食糧の危機であると私たちは考えるのであります。もしこれが継続審議になりましたところで、問題の根本はいわゆる農民の納得の行くところの供出制度を打立てなければ、決してこの問題は解決されない。從つてこの際政府は、まず農業を企業と考えている以上、いわゆる今日の莫大な食糧の輸入に対するところの補給金等を出している額を、まず國内産業の増産にために振り向け、そうして企業並みに米價を改めることによつて、ほかの工業生産物と同等なる、いわゆる生産費を中心としたところの米價を改訂することによつて、しかもそれを改訂した後にこの法案を根本的に再提出するために、本案を撤回される意思あるかどうかということをお伺いしたいのであります。
  84. 小笠原八十美

    ○小笠原委員長 農林大臣、簡單明瞭にお答え願います。
  85. 森幸太郎

    ○森國務大臣 今問題になりました点につきましては、法案提出の理由説明の中に詳しく申し上げたのであります。いまさらこれを繰返してお答えする必要はないと思うのであります。またこの法案の提出のときに申しました通り、またその後の委員会において私も申しました通り、この法案を今日撤回するというような考えは持つておりません。
  86. 小笠原八十美

    ○小笠原委員長 次は小林君、五分間。
  87. 小林運美

    ○小林(運)委員 先ほど井上君からもお話がありましたが、この法案の提出理由の中に、連合軍司令部の主要食糧集荷に関する覚書に基いてこういうものを出したということを、大臣もこの席でるる述べておりましたが、この覚書を政府が受取りまして、そしてここにこの法案をつくつたのであります。ところがこの法案の内容を見ますと、連合軍の意図するところと私は相反しておるのではないかという疑いを実は持つのであります。それでここでこれらの問題を一々檢討する時間を省きますが、かような問題を――今日本が食糧を必要とすることはだれもこれを認めておる。それをかえつてこの法案によつて食糧を減産するという結果に陥ると私は考えるのであります。このような法案をただ継続審議さえすればこれで満足するというようなことでは、私はどうもふに落ちない、しかも今まで委員会が何べんも開かれましたが、政府当局は言を左右にして責任者があまり出て來ない。私は総理大臣にこの問題を十分聞きたい。民自党の諸君は選挙の際に何と言つたか、私はこの問題をよく考えてもらいたい。しかもかような法案をここに出しまして、そしてこれを継続審議する。農民は何と言いますか、これを継続審議すれば、もつともつと強い強制が來るではないかという疑いを持つ。この疑いが今年の食糧増産にどのくらい影響するかということを考えると、非常に心配になるのであります。私はかようなものを継続審議いたしまして、決して農民に不安を與えるようなことがあつてはならぬと考えるのであります。
  88. 小笠原八十美

    ○小笠原委員長 あと時間一分。
  89. 小林運美

    ○小林(運)委員 しかも委員長は先ほど継続審議によつて十分に理を盡したいというようなお話がありました。また農林大臣もいろいろ同じようなことを言つておりますが、私はどうも誠意が認められない。この際私は政府は須くかようなあいまいな、減産を招來するような法案を撤回して、もつと顔を洗つて出直して来てもらいたいと考えるのでありますが、私はきようは総理大臣が來て、われわれの前にはつきりしたことを言つてもらいたかつた。どうぞさような意味において、委員長並びに農林大臣の自信のあることをはつきり言つてもらいたいと思うのであります。
  90. 小笠原八十美

    ○小笠原委員長 委員長お答えいたします。委員長は良心的に自信があつて井上君に答弁したと同樣であります。
  91. 森幸太郎

    ○森國務大臣 決して連合軍の示された指令に相反する法案とも考えておりません。また法案を撤回するかしないかという問題については、先ほどお答えいたした通りであります。
  92. 吉川久衛

    ○吉川委員 私は委員長は、委員長としてこの問題を通したくないという反対の御意向を持つて、委員長としての熱意をお示しになつたと思いますが、しかし委員長の熱意は遂に政府を動かし得なかつたということは、私ははなはだ遺憾に存じております。私はこの審議に際しまして、質疑のお願いをいたしておきましたけれども、遂に私のところまで順番がまわつて來ないで、この重要な法案の質問がここで打切られて、そうして継続審議に移されるということは、はなはだ遺憾であります。私は各党の同僚議員諸君の発言のときに、関連事項として数回立たせてはいただきましたが、順位として私がまだ竹村君の次に残つていたのであります。このような重要な問題は十分審議されなければならないということは、民自党の諸君も各党の諸君も十分了承されているはずであります。しかもこれは党派を越えてこの問題を実現するならば、必ず減産されるということをみな了承しているのであります。こういう重要問題に対して、農林大臣、大藏大臣にあるいは安本長官等がほとんど顔を見せられなかつた。農林大臣がお顔を見せられないのはむりはない、かつて野党時代に御賛成できなかつた、しかも農村問題にかけては日本の権威者であられるだけに、この問題に対しては、お顔が出せないのは私にもよくわかります。どうかひとつこの問題がどのような問題として取上げられるに至つたかと言えば、民自党の諸君が選挙のときにあのような公約をされたがために、こういうような一部改正の問題が登場しなければならないような運命になつたということを考えるときに、民自党の諸君並びに政府の各位に重大なる御反省をお願いしたいと思います。今後これが継続審議なされるかどうかは別といたしましても、農林大臣は、この問題をどういうように今後御処理なさる御決意でございますか、その辺を伺つておきたいと思います。
  93. 小笠原八十美

    ○小笠原委員長 委員長の方から先に御答弁いたします。委員長は決してこの法案を通したくないという意思はありません。通すにしても農村の増産意欲を減退しないように、ますます増産に励むことを裏ずけとして通したいという腹がありまするから、継続審議にしたのであります。なおあなたの質問も今度継続審議になつたらごゆつくりおやりになつてください。  それでは右両案を閉会中審査するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  94. 小笠原八十美

    ○小笠原委員長 起立多数。よつてそのように決定いたしました。  本日はこれにて散会いたします。     午後十時十一分散会