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1949-04-13 第5回国会 衆議院 大蔵委員会 12号 公式Web版

  1. 昭和二十四年四月十三日(水曜日)     午後一時三十九分開議  出席委員    委員長 川野 芳滿君    理事 小峯 柳多君 理事 島村 一郎君    理事 塚田十一郎君 理事 宮幡  靖君    理事 田中織之進君 理事 荒木萬壽夫君    理事 風早八十二君       岡野 清豪君    小山 長規君       北澤 直吉君    前尾繁三郎君       三宅 則義君    吉田 省三君       河田 賢治君    内藤 友明君  出席國務大臣         大 藏 大 臣 池田 勇人君  出席政府委員         大藏政務次官  中野 武雄君         大藏事務官         (大臣官房次         長)      河野 通一君         大藏事務官         (主計局第二部         長)      石原 周夫君         大藏事務官         (主計局法規課         長)      佐藤 一郎君         大藏事務官         (理財局長)  伊原  隆君  委員外の出席者         総理廳事務官  渡邊喜久造君         專  門  員 黒田 久太君         專  門  員 椎木 文也君     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  参考人招致に関する件  財産税等收入金特別会計法の一部を改正する法  律案(内閣提出第三三号)  米國対日援助見返資金特別会計法案(内閣提出  第三四号)     ―――――――――――――
  2. 宮幡靖

    ○宮幡委員長代理 ただいまより会議を開きます。  本日は川野委員長に事故がありますので、私がかわつて委員長の職を相勤めます。
  3. 塚田十一郎

    ○塚田委員 議題に入ります前に、委員の各位にお諮り願つてお運び願いたい点があるのでありますが、それは非常に当面の金融問題についてわれわれも心配いたしておりますし、世間も非常に心配をしておるのですが、日本銀行はどういうように考えておるのか、またそれに対してどういう実際的な措置をとろうとしておるのかというような点について、本委員会において日銀総裁の御出席を得まして、われわれからいろいろと質問をいたし、御答弁を得た方がいいのではないかと考えております。各位にお諮り願つておとりはからい願いたいと思います。
  4. 宮幡靖

    ○宮幡委員長代理 ただいま塚田委員からの御発議でありますが、当委員会に金融政策その他の問題について、日銀総裁の御出席を得まして、質疑應答をしたいという御発案でございますが、御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 宮幡靖

    ○宮幡委員長代理 それでは塚田委員の御発案を採用いたします。当委員会といたしましては日銀及び政府方面に交渉いたしまして、日時を決定し、その機会をつくりたいと思いますから、御了承願いたいと思います。
  6. 三宅則義

    ○三宅(則)委員 それと関連ではありませんが、私は委員長を通じまして、特に本委員会の面目のために大藏大臣の御出席を願いたいと思うのであります。その理由は申し上げるまでもなく、大藏大臣は予算総会に出席でございまして、非常に忙しいということは知つておりますが、本委員会も大藏大臣の関係の最も深いところでありますから、たとい少時間でもけつこうでございますから本委員会に出席して、重要法案については特にその説明なり、質疑應答なりをされまして、われわれの心行くまで納得の行くようにとりはからつていただくよう、特に委員長から御催促を願いたいと思います。
  7. 宮幡靖

    ○宮幡委員長代理 ただいま三宅君からの御要求がありましたが、実はただいま議題となつております法案の重要性にかんがみまして、すでに大藏大臣の出席を要求しておるのですが、ただいま閣議中でありますので暫時お待ちくださいますれば、この席にお見えになりまして、皆樣の御質問にお答えすることになつておりますから、どうぞ御了承を願います。  それでは財産税等收入金特別会計法の一部を改正する法律案、及び米國対日援助見返資金特別会計法案を一括議題として質疑に入ります。前尾君。
  8. 前尾繁三郎

    ○前尾委員 米國対日援助見返資金特別会計法案について二、三総括的な御質問をいたしたいと思います。まず第一にこの法律案の中を見ますると、他の法律と非常に違つて、中には條約なり何かによつてきめるべきものでないかと考えられる節があるのでありますが、この法律の性格についてまずお尋ねいたしたいと思います。  それから第二点は、第四條を見ますると、國債に運用するなり、國債の償還に使う。また「公私企業に対する資金に運用し、若しくは公企業に対する資金に使用することができる。」と書いてあるのでありますが、もう少し具体的にどういうルートをもつて資金が流れて行くかということについて、説明を願いたいのであります。  それからまた「通貨及び財政の安定、輸出の促進その他経済の再建に必要な使途に充てるため」こういうふうになつておるのでありまするが、その判定はどういう機関がやるか、また國内的にあるいは審議会とか、そういうような会議をおつくりになつて、それできめるというような仕組みにでもなるものでありますか。そこらの点について一應お尋ねいたしたいと思います。
  9. 佐藤一郎

    ○佐藤(一)政府委員 それでは私から簡單に御説明申し上げます。第一点の本特別会計の性格という問題でありますが、これはどういう御質問の意味でありますかはつきりわからない点もありますが、この特別会計は私の方で会計という点を中心に考えますと、第一に普通の特別会計と違つて、純然たる米國からの援助資金を運用する特別会計ということになつております。そういう意味において、この特別会計の仕組みが普通の事業会計とは違つておるわけであります。それから第二点といたしましては、性格と申しますか、この中の條文をごらん願いますとわかりますように、第四條の第六項に、この運用につきまして連合國最高司令官の承認を得るというような、特殊の性格を持つておるわけであります。それがこの特別会計としての特殊な性格かと思います。  それから第二点の第四條の問題でございますが、これについては実は安本の説明が適当かと思われますが、きわめて総括的に、ここにございますように「通貨及び財政の安定、輸出の促進その他経済の再建」というすべてのものを網羅包含し得るという氣持でもつてこれを現わしておりまして、実はこれにつきましてはあるいはお手元に配つてあるかと存じますが、GHQからの指令等もございまして、その指令の趣旨を十分にくみ入れまして、ここに表わしたようなわけであります。その具体的な内容につきましては、必ずしもまだ明確であると完全に言い得ないような段階でございますが、少くともすでに予算に計上してございますところの鉄道特別会計、あるいは通信事業特別会計という建設事業に充てることができる。その公債に運用することができるということははつきりいたしておりますし、それから國債の償還に関する件は、この全規定を通じまして比較的明確に現われておるわけであります。そのほか産業投資の関係、あるいは復金債の償還の問題でありますとか、その他いろいろな要求に十分應じ得るということになつておりますが、その具体的な計画をどうするかということは、実は今後決定せらるる問題となつております。その計画の作成決定というような仕組みをどうするかというようなことから、ただいま檢討しているようなわけであります。
  10. 渡邊喜久造

    ○渡邊説明員 今大藏省から御説明になりました説明を補足しまして、一應どういうような仕組みでもつて、この資金が出るように運営して行くつもりかということについて、ただいま考えておりますところを、ごく外貌でありますが、御説明申し上げたいと思います。  金が出て行くまでにつきましては、一應三つの過程があると思います。第一の段階は運用計画をきめる段階があります。それから第二の段階は、これはやはり予算の執行でございますから、その支出の計画といいますか、財政法三十四條の関係によりまする支出計画をきめて行くという、予算大臣としての大藏大臣の仕事の過程があります。それから第三の過程としまして資金管理者としての大藏大臣が、この資金を貸付なりあるいは國債買入れなり、そういつた具体的な措置をとつて行く、この段階があると思います。それで今政府部内で檢討しております一應の構想を申し上げますると、まず第一の段階の運用計画につきましては、年間の運用計画と四半期別の運用計画をつくることを考えております。これにつきましては一應安定本部が中心になりまして、各省、各廳からその所管に属します事業についての一應の計画を出してもらう。各省、各廳といたしましては、必要とあらば両者の申出を聞く。それから自分のところでいろいろ檢討された資料もありましようし、そういうものに基きまして一應需要の計画を出していただきまして、安定本部がこれを一應策定することを考えております。安定本部といたしましては、この各省、各廳から提出されました事業計画に基きまして、これを檢討した上でもつて年間計画及び四半期計画をつくりまして、閣議の了解を得た上で、この段階において一應司令部に対する承認を求めることになろうと思います。司令部から承認を得ましたならば、これを正式に閣議で決定する、こういう段階が一つあると思います。  それから第二の支出の関係でありますが、これはもつぱら財政法第三十四條の関係でありまして、大藏大臣といたしまして、予算執行の面からしまして四半期ごとに支出の所要額とか、支出の原因となる契約その他に行為の所要額等をきめまして、一應支拂いまたは契約等の計画をつくる。この手続をふむわけであります。これに関しましては財政法三十四條の規定によりまして、大藏大臣といたしましては方針を作成して閣議の決定を求める、こういうことが必要になつて來るわけであります。閣議決定がありますと、そこで予算の支出、支拂予算配賦の手続があるのであります。  今度は第三の具体的に資金を運用し使用する段階に入るわけでありますが、この場合は資金の運用計画に基きまして、資金需要者から、もしそれが企業であるという場合には、借入申込みといつたことになるであろうと思いますが、借入申込みといつたようなものを結局大藏省に提出してもらう。大藏省といたしましてはその申請書を受理いたしまして、一應運用計画、支出計画と照應して個々に、具体的に檢討して行きます。そうして所管の点とか、そういう点まで十分見きわめました上で、その個々の貸付その他の運用の具体的な案件を司令部に提出する。司令部承認を得ますと、その場合に今度は具体的に金が出る、こういうような段取りでもつて全体の措置が行われております。この間もちろん一應の仕事は安定本部あるいは大藏省というふうにわかれますが、この両者の関係においてはできるだけ密接な連絡をとりまして、相互の意見の齟齬のないような配慮は十分やつて行くつもりであります。なお別途各省との関係におきましても十分やりまして、できるだけ有効にこの金が使われるだけの措置を講じたい、かように考えております。
  11. 前尾繁三郎

    ○前尾委員 お尋ねいたした第一点の特別な性格という第四條の六項なり七項に書いてありますようなことは、從來その例があるかどうか。またどういう場合にそういう規定が設けられたかということを、重ねてお尋ねいたしたいと思います。  それから第二点としては第四條の運用方法でありますが、これによりますと公私企業に直接貸付けるということになりますと、この会計銀行と同樣な取立てなり何なりについて、その事務に從事するだけの人間を使つてやるのかどうかという点などが、あまり明確に表われていないように考えるのであリます。また貸付についても、たとえば資金運用会計で行きますれば、預金部と同樣な、預金部運用委員会というようなものが考えられるかどうかという点を、お尋ねしたわけであります。それから資金に実際にどういうふうに織込まれておるか、また千七百五十億が大体どういう方法で運用されるかということも、わかります範囲内において御回答願いたいと思います。
  12. 伊原隆

    ○伊原政府委員 第一点の法律の第四條の第六項、第七項、具体的には連合軍最高司令官の承認を得るということは、日本法律でうたつた例があるかというお示しでありますが、これはただいまちよつと持つて來ておりませんのですが、連合國の接收下にあります貴金属を回收するという法律案を、過般御審議願つたことがございますが、その中に連合國最高司令官の指示に基き云々という法文があつたように記憶いたしております。それからただいまのお尋ねに関連いたしますが、この委員会にもただいまお配りいたしましたように、欧州諸國におきます米國の援助の例によりますと、欧州諸國では御存じのように一九四八年の対外援助法に基きまして、イギリス、イタリア、フランスその他たくさんの國がアメリカから援助を受けますについては、みんな米伊協定とか、米英協定とか、個々の協定を結んでおります。その協定書自身のうちに、アメリカ同意を得てという言葉が相当入つております。占領下でございますので、法律の形式が最高司令官の承認を得るという形態になつておりますけれども、実質的には欧州等の例によりましても、協定ということで援助國たる米國にいろいろな義務を負つておるわけであります。過般出ましたデイレクテイブと同じような義務を、被援助國は米國に対して負つておるという点を、御了承願いたいと思います。  第二点は貸付の問題の御尋ねであつたと思いますが、これは先ほども政府委員から申し上げましたように、実際の運用が國債の償還にどの程度充てられるか、また直接産業投資にどの程度充てられるかということにつきましては、いまだはつきりいたした点に到達しておらないのでありますが、日本政府といたしましては、直接緊要なる産業にこの資金から産業資金を仰ぎたいという考えを相当持つております。その場合においていかなる機構によつてやるかという点につきましても、まだはつきりした決定はいたしておりませんけれども、ただいまのところではとにかく政府が直接の責任者になる。從いまして別にこのために貸付の機関を設けるとか何とかということでなしに、政府の直接の責任においてやるという考えを政府は強く持つております。ただし実際におきましては、この法律の第十四條にございますように、貸付等の場合におきまして、日本銀行に実際の事務政府責任においてやつてもらうというようなことは、ただいま考えておるわけであります。  第四点の人を置くということにつきましては、日本銀行に頼むということによりまして、政府として別にたくさんの人を置くという考えはただいまのところございません。  それから千七百五十億の運用についてでございますが、これは先ほど佐藤政府委員から御答弁申し上げましたように、百五十億鉄道、それから百二十億通信事業の公債を引受けてもらうということが確定をいたしておりますのと、それからこれはまだはつきり確定をいたしておるわけではありませんが、予算上復金債の現金償還につきまして六百二十四億六千七百万円というものを、一應の構想は交付公債を出して償還いたすことに相なつておりますが、その関係においても援助資金の運用をお願いしたいというふうに考えておるのであります。そのあとのものにつきまして直接産業資金にどれだけ出すか、あと公債を買うか、その公債を買いますのも市中の公債を買うのか、日本銀行の公債を買うのかというふうな点につきましては、きわめて彈力的に考えておりまして、いずれにいたしましても、直接の産業資金または日本銀行または金融機関の手元を補充することによりまして、金融機関を通じて産業資金を供給する。いずれにしましても資金計画等の観点からは、産業資金にできるだけ還元をするように要請をしたい、こういう考えであります。
  13. 北澤直吉

    ○北澤委員 今の前尾委員の質問に関連してお伺いしたい。この第四條の第六項、第七項の連合國最高司令官の承認を受けなければならぬということは、これは日本アメリカに対する國際上の義務なんです。この國際上の義務を、こういう日本の國内法に規定するということはどうかと思う。國際上の義務は國際的な協定もしくは日本國のように独立國でない場合には、連合國の日本政府に対する覚書、こういうふうなものに書くべきであつて、こういう日本の國内法に國際上の義務を書くのはかつこうとしておかしい、こう思うのですが、その点に対する御意見を承りたいと思います。
  14. 伊原隆

    ○伊原政府委員 先ほど申し上げましたように、実質的には欧州等の例を見ましても協定ということになつておりまして、日本が國際上の一員になりました講和條約の後におきましては、あるいは協定というような形に相なるのかと思つておりますが、現在の特殊の状態におきましては、こういう法律形態をとるのもやむを得ないのではないかと存ずるわけであります。
  15. 北澤直吉

    ○北澤委員 ですから私は法の建前としては、第六項、第七項の事項は國内法に入れずに、司令部日本政府に対するデイレクテイブの中に書いてもらいたいと思う。現にただいまここにお配りになりましたGHQの日本政府に対する覚書の第三項には「日本政府は総司令部によつて承認された額と目的においてのみ資金から引出しをなすことが出來る。」こういうふうに書いてありますが、この覚書すなわちデイレクテイブの中に規定して、この國内法からこれを除いた方がかつこうがよくはないかと思いますので、國内法としてはこれを除いて、司令部日本政府に対する覚書の中に書いてもらつてはどうか、こういう考えを持つのでありますが、重ねて御答弁願いたいと思います。
  16. 伊原隆

    ○伊原政府委員 いろいろのお考えがあると存じますが、くどいようでありますが、かの欧州諸國等においての協定でも、米伊協定、米英協定等のかつこうにおきまして、相当詳細な義務を負担いたしております。実質的におきましては、両方の國の合意があつて初めて各國でもできることでございます。ただいま日本が占領下にあるという事情におきまして、それが文章になると、こういうふうなかつこうに相なるのではないか、こう考えておるわけであります。
  17. 北澤直吉

    ○北澤委員 ヨーロツパにおいては御存じのように國際協定であります。ですから日本におきましては國際協定にかわるものは、司令部日本政府に対する命令なのであります。ですからヨーロツパにおいてそういう相互協定の中に規定するならば、日本政府においては司令部日本政府に対する命令の中に規定して、こういう國内法の中に規定しない方が、妥当ではないかと思うのであります。特にこういう國内法に規定しても、司令部としては國内法を引用して、日本政府交渉するわけに行かぬと思います。もし命令に規定してあつた場合には、日本政府がそれを守らなかつたならば、それによつて司令部日本政府拘束することができるが、こういう國内法の場合には、司令部としては國内法をたてにとつてどうこうできないと思います。私は國際的な義務は國際的なとりきめ、もしくは占領下における日本としては占領國の日本政府に対する覚書、そういうものに書かなければ、日本政府拘束する目的は達し得られないのではないかと思います。
  18. 宮幡靖

    ○宮幡委員長代理 この際北澤委員にお諮りいたしますが、ただいまの御質疑は、いずれ閣議終了次第六臣が本委員会に出席することになつておりますから、大臣出席まで保留いたしたいと思います。
  19. 北澤直吉

    ○北澤委員 わかりました。
  20. 宮幡靖

    ○宮幡委員長代理 それでは次は小山君。
  21. 小山長規

    ○小山委員 最初に字句の方から質問申し上げます。第三條に書いてあります貿易特別会計というのはどういうものかお伺いいたします。第四條の國債に運用する、それから國債の償還に関する費途に使用する、もう一つ公私企業に対する資金に運用する、公企業に対する資金に使用する、これの御説明をお願いしたいと思うのであります。それから第十一條の歳入歳出決定計算書は大藏大臣がつくることになつておりますが、これはいつつくりますか。第十四條の援助資金の運用は日本銀行にやらせることができると書いてありますが、日本銀行が直接に貸出しをするようなことを考えておるのか、まずそれを聞きまして、あと次の質問に移ります。
  22. 石原周夫

    ○石原政府委員 ただいまのお尋ねのうちで、この会計の法規に関しまする問題をお答えいたします。第三條にありまする貿易会計と申しますのは、すでに予算の中に含まれておりまする從來の貿易資金の特別会計を切りかえましたものでございます。大体の構成は、從來の貿易資金の特別会計におきましては、御承知のようなものでございますが、その構成をいささか変更いたしておくというわけであります。それから次の第四條の運用、使用という言葉が使いわけをしてございます点のお尋ねがあつたわけでありますが、まず「國債に運用し若しくは國債の償還に関する費途に使用し、」という國債関係の問題について申し上げますと、「國債に運用し」と申しますのは國債を買い入れまして、いわば投資と申しますか、この資金そのものの運用の対象としてこれを保有をいたしておくというふうに、御理解を願いたいと思います。それから後段の方の「國債の償還に関する費途に使用し、」という言葉がございますが、ここに使用と申しますのは、一應個々の資金が使い切られるという趣旨でありまして、そのやり方がどうなるかということは同じ第四條の第三項、それから第四項にございまして、三項の場合は最初から國債整理基金特別会計に金を繰入れまして、その方で國債を償却いたす。第四項の方は國債を一應買いまして、それを必要に應じまして償却いたす。こういうことであります。それから後段の方の公私企業に対しまする運用並びに公企業に対しまする使用の問題でございますが、これは運用ないし使用という言葉につきましては、今國債のところで申し上げましたのと同じことでありますが、詳しい内容はあるいはほかの政府委員から御説明があると思いますが、いろいろな経済再建の資金を貸し出し、あるいは一例をあげて申しますれば、公共團体に対しまする補助金のような形におきまして、その金を使い切つてしまうというのが第四條の第一項の趣旨であります。  それからお尋ねは第十一條の歳入歳出の決定計算書は決算に附属をいたしますものでありまして、その後の十二條を御覽願いますと、歳入歳出の決算を作成いたすわけでありますが、その第二項の附属書類の一番最初に書いてございますが、その附属書類として決算の際に提出せられるというふうに御覽を願います。最後のお尋ねの一点は理財局長からお答えいたします。
  23. 伊原隆

    ○伊原政府委員 最後の第十四條の日本銀行に取扱わせるということの意味でありますが、先刻も申し上げましたように、直接産業に貸付をいたします等の場合において、その資金の貸付の事務とか回收の事務等については日本銀行に取扱つてもらいたい。それから國債の買入償還、ただいまでも國債整理基金の運用等は日本銀行でやつておりますが、それらもあわせまして、日本銀行政府責任において取扱つていただきたい。こういう趣旨であります。
  24. 小山長規

    ○小山委員 日本銀行が直接に市中の株式会社に貸し付ける場合があるのですか。
  25. 伊原隆

    ○伊原政府委員 実際にどういうふうな径路を経て貸付が行われるかということについては、先ほど安本からも申し上げましたようなわけでありますが、結局は貸付の主体は政府でありままして、政府がある企業に貸す、こういうことに相なつております。
  26. 小山長規

    ○小山委員 重ねてお伺いしますが、日本銀行の窓口を通じて日本銀行が貸付業務を行うのですか。
  27. 伊原隆

    ○伊原政府委員 日本銀行が実際の貸付の証書をつくりますとか、それから利子を受けますとか、回收した現金を受取りますとか、そういうふうな銀付に関する事務を取扱つてもらう、こういうことであります。
  28. 宮幡靖

    ○宮幡委員長代理 風早君に関連質問を許します。
  29. 風早八十二

    ○風早委員 第四條の第一項の後段で運用と使用の区別を若干説明を伺つたのでありますが、その点少しまだはつきりいたしませんので伺います。「又は公私企業に対する資金に運用し、若しくは公企業に対する資金に使用」、こう書いてあります。そういたしますと運用と使用、その辺の区別をもう一度……。
  30. 石原周夫

    ○石原政府委員 運用の方はその資産の形がかわりますが、その資産の値打自身は残つておる。いわば現金を持つておりますものが貸付金あるいは公債にかわる。それから使用の方は通常の歳出がそれに当るわけでありますが、使い切りになりまして、なお政府が債権その他の資産なりの形で、それを保有することがないという意味におとりを願います。
  31. 風早八十二

    ○風早委員 そうしますと使用の方は公企業に限るのですか。
  32. 石原周夫

    ○石原政府委員 さようでございます。
  33. 小山長規

    ○小山委員 重ねて今の日本銀行の貸付の件を伺いますが、私は寡聞にして知りませんけれども、日本銀行で民間の株式会社に貸付をする法律がございますか。
  34. 伊原隆

    ○伊原政府委員 日本銀行が民間の会社に貸し付けるというふうなことでごづいませんで、これはあくまでも政府責任においてこの会計から決定いたしました企業、たとえば電力、発送電なら発送電と仮定いたしますと、発送電の会社に電力設備の拡充のために貸付をする。その貸付に関する事務日本銀行で取扱つてもらう。こういうことでございまして、ただいまでも日本銀行においては國債に関する事務、國庫に関する事務、その他國の責任においてやつております事務を代行して、取扱つてもらつている例がございます。資金調整法というのは廃止になりましたが、資金調整法がございましたころは、資金調整法に関する事務等も國の仕事でございますが、日本銀行をして日本銀行に取扱つてもらつた、こういうふうなわけでございます。
  35. 小山長規

    ○小山委員 ただいまのはそれでわかりましたが、そうしますと今度はどの会社に幾ら貸付をするかということは、政府責任においておやりになるわけですが、その機関は……。
  36. 伊原隆

    ○伊原政府委員 先ほど安定本部から御説明申し上げましたように、これは資金計画の一環として安定本部において十分に各省等と相談をいたして、この資金をどういうふうに運用するかということをきめ、その場合においても産業資金に直接貸し付けるべき部分についても、どういう産業にどういうふうに貸すかということについて、なるべく具体的に決定をいたすわけであります。その決定に基きまして資金の管理者である大藏大臣責任において、日本銀行事務を取扱つてもらつて企業体に貸し出す、こういうふうなことに相なります。
  37. 小山長規

    ○小山委員 そういたしますと、安定本部の中に一つの機関を設けるわけですか。つまり需要者の方が申請する場所というものは、安定本部の中に設けられるわけですか。
  38. 渡邊喜久造

    ○渡邊説明員 別に安定本部の中に特別な機関をつくることは考えておりません。そして安定本部としては業者の直接の申込みをどうこうということは考えておりません。安定本部で扱います仕事は、一應計画をつくるということを考えております。從つてその場合においては、業者の方のいろいろな意思を、各省を通じまして安定本部としては伺う段階だろうと思います。その場合安定本部としては、從來も復興金庫の資金の計画などをつくつておりましたが、その場合は各業種別ぐらいで資金の配分をしておりました。しかし今度は総司令部の意向もありまして、たとえば電氣に何億つけるというのでなしに、具体的に発送電のどの工事にどのくらいの金を必要とするから、これをつける。といつたような程度の相当具体的なものをうしろに置く、それを説明につける。そうした意味の資金計画をつくることを考えております。そうして先ほど申しましたような過程によりまして、今度はそれがいよいよ実行に移されますときにおいては、管理者であります。大藏大臣に一切やつていただく、從つて業者が直接動きますのは、その段階におきまして、借入申込書を日本銀行を通じて大藏大臣に提出する。大藏大臣が計画を参照し、さらに所管の関係とかそういう点について十分精査された上で、貸出し決定をなさる、そういう順序になろうと思います。
  39. 小山長規

    ○小山委員 日本銀行を通じて書類を出すわけでありますか。各省を通じて出すのでありますか。
  40. 渡邊喜久造

    ○渡邊説明員 ただいま日本銀行と考えております。
  41. 小山長規

    ○小山委員 続いてそれではお伺いします。先ほどの特別会計のことでございますが、これは法律案が出ていますか。
  42. 石原周夫

    ○石原政府委員 本日中に出したいということで考えておりますが、まだ現在におきましてはその運びになつておりません。
  43. 小山長規

    ○小山委員 ちよつと速記をとめていただきます。     〔速記中止〕
  44. 宮幡靖

    ○宮幡委員長代理 それではこの際皆さんにお諮りいたしますが、先ほど北澤委員の御発言を保留してございますが、ただいま大藏大臣の御出席がございましたので、この際審議の便宜上、北澤委員の再質問を許可いたします。
  45. 北澤直吉

    ○北澤委員 この特別会計法案の第四條の第六項と七項に「連合國最高司令官の承認を経なければならない。」こういう規定がありますが、これは日本アメリカに対する國際上の義務であると了解するのであります。從いましてこういう国際上の義務を、こういう特別会計法案のような國内法に規定するのは当を得ておらない。從いましてこういう国際上の義務は、司令部日本政府に対する覚書の中に規定してもらつたら、それで十分ではないか。そこでこの特別会計法案の中から省いた方がいいのじやないか。こういうふうに考えるのであります。ヨーロツパの場合におきましても、アメリカと、アメリカから援助を受けます各國の間の相互協定によつて、こういう事項は規定されておるのでありますが、日本はまだ独立國でありませんので、日本の場合はそういう双務協定はできません。そこで双務協定にかわるものとして、司令部日本政府に対する命令というような形式で書けば十分であつて、國内法にはむしろ書かない方が、法律のかつこうとしてもいいのではないか。こういう考え方であります。それに対する政府の説明を承りたいと思います。
  46. 池田勇人

    ○池田國務大臣 御説の通りに考えたこともあるのでございますが、以前政府委員から御答弁申し上げたと思いまするが、外國においては協約によつてできておるが、この資金の本質がアメリカの納税者のお金からでき上つておるものだから、一應こつちに相談するということを、はつきり書いた方がいいだろうという関係方面の意見もございまして、かくいたした次第でございます。
  47. 宮幡靖

    ○宮幡委員長代理 小峯委員の関連質問を許します。速記をとめてください。     〔速記中止〕
  48. 宮幡靖

    ○宮幡委員長代理 速記を始めてください。この際皆さんにお諮りいたします。大藏大臣は予算委員会等の関係で、きわめて短い時間の御出席を願つたわけであります。質問は通告順によつて継続いたしますが、なるべく大藏大臣の答弁を要求する御質問を願いたいと思います。通告順によりまして、島村一郎君。
  49. 島村一郎

    ○島村委員 私は大藏大臣でなくてもよろしゆうございます。
  50. 宮幡靖

    ○宮幡委員長代理 それでは都合によりまして暫時休憩いたします。     午後二時五十分休憩      ━━━━◇━━━━━     午後二時五十五分開議
  51. 宮幡靖

    ○宮幡委員長代理 休憩前に引続いて会議を開きます。  皆さんこの際お諮りいたしますが、ただいま議題となつております米國対日援助見返資金特別会計法案につきましては、きめめて國の運命にかかわる重要法案である。かような立場で質疑も微に入り細にわたり盡したい模樣でありますが、しかしながら客観的情勢を考慮いたしまして、これを公開で行うことはいかがかと存じます。從いまして本日は本案に対しまする質疑は延期といたしまして、明日定時に開会いたしまして、祕密会議におきまして、十分審議を盡したいと存じますが、御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  52. 宮幡靖

    ○宮幡委員長代理 それでは米國対日援助見返資金特別会計法案の質疑は明日に延期いたしまして、財産税等收入金特別会計法の一部を改正する法律案について、質疑を継続いたします。
  53. 河田賢治

    ○河田委員 物納財産の処分價格の騰貴したということによつて、これが提出されたのでありますが、大体値上り價格はどのくらいになつているかということをまずお伺いいたします。     〔宮幡委員長代理退席、委員長着席〕
  54. 佐藤一郎

    ○佐藤(一)政府委員 これはすでに御説明申し上げたと思いますが、大略二倍ぐらい上つたことになつております。
  55. 河田賢治

    ○河田委員 所によりまして、たとえば都会地とかあるいは非常に田舎とかいう所によつて、その値上りについて若干違いがあると思いますが、そういうものの比率、それからその基礎になる点をお伺いいたします。
  56. 佐藤一郎

    ○佐藤(一)政府委員 ただいまの御質問でありますが、詳しい数字は主税局の方で用意させたいと思います。
  57. 川野芳滿

    ○川野委員長 田中織之進君。
  58. 田中織之進

    ○田中(織)委員 今の河田君の質問の点で、大体二倍ぐらいに騰貴しているということですけれども、たとえば東京都の実例を見ますと、土地の関係なんか、二倍というような比率ではないと私は思います。從つてこの騰貴率をお調べになり、その数字を資料として至急に提出してもらいたいと思います。この問題は、たしか第三國会だつたかと思うのですが、私はその休会中に一度取上げたことがあるわけですが、東京都の國有財産の処分價格というものは、いわゆるマル公ではなくて、やみ價格でやつている。当時、大藏大臣は北村さんであつたと記憶するのですが、その答弁によると、國有財産の処分は時價ということになつておる。こういう原則的に御答弁をそのときにいただいたのですが、時價ということならば、マル公ではなしにやみ價格でいいものかどうかという点も、そのときに問題になつたのですが、とにかくこの点については的確な数字を出していただきたい、かように考えます。
  59. 佐藤一郎

    ○佐藤(一)政府委員 それではひとつできるだけ早いうちにお出しします。
  60. 田中織之進

    ○田中(織)委員 それから、この物納財産でまだ処分していない額がどの程度あるかということも、お聞きしたいと思います。それから、それに伴つて、それの見返りの意味で公債または借入金等が行われているわけでありますが、それの額が現在どの程度であるか。それから、その値上りの部分から大体七割五分の割合を乘じて算出した額を、公債または借入金の償還に充てて、その残余は結局一般会計への繰入額を調整するという言葉を使つておりますが、その調整するという意味は、一般会計に繰入れるというふうに了解していいのか、この三点であります。
  61. 佐藤一郎

    ○佐藤(一)政府委員 現在この会計でどのくらいの公債並びに借入金があるかというような御質問でありますが、大体本会計年度の終りには三十八億円ぐらい残る見込みでございます。それから、物納分が現在どの程度に残つておるかという御質問であつたと思うのですが、これは今たしかな数字を用意しておりませんから、至急持つて参ります。最後の御質問はそういうつもりであります。
  62. 田中織之進

    ○田中(織)委員 今数字を出していただきたいと要求したものは、早急に出していただきたいと思うのですが、私はこの物納財産の処分價格の値上りを二倍程度に抑えられているというのと、実際の処分價格との間に大きな開きがある。この問題が物件によりまして異なつて來る関係があるのでありまして、ことにこうした物の処分を、大蔵当局においては信託会社を通じて行つておるのでありますが、信託会社の関係において、何と申しますか、信託会社の一種の外交員のようなものがありまして、実際に物納のために國有財産になつておる上に、建物を持つておる者等がその宅地を買取らなければならないというようなはめに陷つたときに、実際問題として二倍程度のものではないところの、非常に高價な代償を拂わされておるというような実情があるものですから、その点的確な数字を出していただきたいということを希望しておきます。
  63. 川野芳滿

    ○川野委員長 ほかに御質疑はございませんか。
  64. 宮幡靖

    ○宮幡委員長代理 ただいま議題となつております財産税等收入金特別会計法の一部を改正する法律案については、もはや質疑もないようでありますから、この際質疑を打切りまして、討論を省略し、採決せられんことを望みます。
  65. 川野芳滿

    ○川野委員長 ちよつと速記をやめてください。     〔速記中止〕
  66. 川野芳滿

    ○川野委員長 それでは速記をとつてください。  ただいまの宮幡君の動議のごとく決定するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  67. 川野芳滿

    ○川野委員長 御異議がないようでございますので、さようにいたします。  それでは採決に入ります。本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔総員起立〕
  68. 川野芳滿

    ○川野委員長 起立総員。よつて本案は原案の通り可決いたしました。  なお報告書作成の件については委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  69. 川野芳滿

    ○川野委員長 それではさように決しました。  本日はこれにて散会いたします。     午後三時三十分散会