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1949-07-29 第5回国会 衆議院 災害地特別委員会 7号 公式Web版

  1. 昭和二十四年七月二十九日(金曜日)     午後二時二十二分開議  出席委員    委員長 大内 一郎君    理事 飯塚 定輔君 理事 小金 義照君    理事 小平 久雄君 理事 高橋清治郎君    理事 池田 峯雄君 理事 久野 忠治君       岡延右エ門君    小川原政信君       尾関 義一君    川端 佳夫君       小峯 柳多君    仲内 憲治君       野村專太郎君    若林 義孝君       加藤 鐐造君    福田 昌子君       佐々木更三君    長谷川四郎君       床次 徳二君    田代 文久君       金子與重郎君    石野 久男君  委員外の出席者         経済安定事務官 石田 政夫君         農林事務官   野崎 貫一君         建 設 技 官 目黒 清雄君 七月七日  委員井出一太郎君、逢澤寛君、畠山鶴吉君、川  島金次君、林好次君及び砂間一良君辞任につき、  その補欠として中村寅太君、田中不破三君、若  林義孝君、福田昌子君、床次徳二君及び田代文  久君が議長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 五月三十一日  災害地対策に関する件 の閉会中審査を本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  デラ台風災害対策に関する件     ―――――――――――――
  2. 大内一郎

    ○大内委員長 これより会議を開きます。  この際了承をお願いいたしたいことがございます。すなわち先般九州及び四國地方に襲来したデラ台風による被害状況を調査のため、本委員会といたしましてはその使命にかんがみまして、現地調査することを適当と考えまして至急委員会を開催して御協議いたしたいと存じましたが、ときたまときたま各位には御出張中の方、あるいは御旅行中の方が多数であり、御在京の各位はきわめて少数と見受けましたので、十分な連絡もできず、何分緊急でありまして委員会を開会することも困難と認めましたので、委員長より委員派遣の御承認を申請いたしまして議長許可を得、若林義孝君、床次徳二君、田中不破三君、福田昌子君、田代文久及び中村寅太君の六名にお願いいたしまして、七月八日より十二日間、熊本、鹿児島、宮崎大分福岡、山口、愛媛の各縣下に出張して調査していただくことといたしまして、その調査も終了いたしましたので、何とぞこの点を御了承お願いいたします。  それではこれより現地調査の結果について派遣委員よりの御報告を聴取いたしたいと存じます。
  3. 若林義孝

    ○若林委員  ただいま委員長よりデラ台風に関する災害状況の調査のためわれわれ六名を派遣せられましたことの御趣旨についてお話があつたのでありますが、われわれ六名が御指名によりその調査に参りました状況並びにその結果、またわれわれの感じました事柄を御報告申したいと思うのであります。  調査の日程は七月八日より十二日間でありまして、七月八日朝東京を立ち、九日に熊本着、十一日の二時ごろまで約一日間、時間で申しますと前日を寄せて一日の行程をもつて熊本縣下を視察いたしました。その十日の夜鹿児島に到着をいたし、十一、十二日に鹿兒島縣下を視察いたしました。十三日に鹿児島を立ちまして宮崎に入り、約二日間の行程をもちましてつぶさに宮崎を視察いたしまして、十五日大分に入つたのであります。十六日の午後まで大分縣下を視察いたしまして、日程の都合により、三班にわかれまして、一班は愛媛に向い、一班は福岡に、一班は山口に向いました。山口班は十六日の夜山口に到着し、十八日に岩國を立つたのであります。愛媛班は十六日の夜高浜に到着をし、十八日の夜愛媛縣を立ち東京に帰つたわけであります。福岡班は中津に十六日の午後着きまして福岡縣下を十六日と十七日の二日にわたつて視察をし、いずれも十九日東京に到着いたしたのであります。  調査の状況につきましては、派遣委員六名は今般のデラ台風による九州地方及び愛媛、山口地方の被害は甚大であつて、急速にその災害状況を調査の上予算的措置、融資その他の応急措置とこれが応急対策並びに恒久対策を樹立して災害地に対する救済事段を講ずることの緊急性にかんがみまして、議長承認を得た七月七日の翌八日急拠南下し、九日午後四時熊本に到着、まず熊本縣下を手始めとして縣当局より災害状況の聴取、現地視察、地元民、民間団体よりの災害状況の説明等並びに復旧に対する要望並びに陳情を受け、委員一同急速なる災害復旧を祈念しつつ終始真摯なる態度をもつて調査を行つたのでありますが、以下各地きわめて精密に、服装から申しましても地下たびに麦藁帽というかつこうで参つたのでありますが、この状況についてに報告書に詳細に認めて提出することにいたしまして、ここで説明は省略をいたしたいと思います。  その調査の結果について御報告をいたしますならば、今般の九州地方及び愛媛、山口地方の災害状況調査の結果、派遣委員一同が痛感いたしましたことは、台風及び豪雨による被害が予想以上に大きく、國庫補助による治山治水工事の早急なる実施ということであります。すなわち今般の九州地方その他の災害は六月二十日、二十一日の季節はずれのデラ台風によるものであることはもちろんでありますが、それと前後する数次にわたる豪雨により未曾有の被害をこうむつており、その被害をより大ならしめ、あたら尊き人命と貴重な資材とを滅失するに至つた原因は、戦時中より終戦後にかけて引続き行われました森林乱伐、不適地の開墾及び旧軍防空壕等の復旧措置遅延に基くものでありまして、從来も降雨のつど水量増加し、土砂の流出がはなはだしく、これらに対し早急に根本的対策を講ぜねば年々歳々必要以上の大災害を惹起するおそれがあると思うのであります。ことに九州地方は二百十日前後の季節的台風の通過地帯として、現在の状況では毎年甚大なる被害をこうむる公算がきわめて大きいのでありまして、八、九、十の台風襲来季を目前に控えまことに憂慮すべきものであります。すみやかに國庫補助による応急復旧工事をなす必要を認めるものであります。地域的特殊原因といたしましては、南九州地方は火山灰質の特殊の地質であるため、降雨による山崩れ、土砂の流出がはなはだしく、これによつて被害を大ならしめておるのであります。なお気象台、測候所の不備のため漁船その他の船舶の流失、破壊が行われておるのであります。これなども軽視すべき問題ではありません。  各縣の被害状況を概略申してみますと、鹿兒島縣は前述せるごとく、土質が火山灰質の特殊性を有するため、全縣下至るところに山崩れ、土砂の流出、井堰、道路の決壊、橋梁の流失、用水路工事の土砂による埋没が見られます。人員の損失、家屋の倒壊数も最も多いのであります。その被害総額は七月十日現在で約百三十億に達し、徹底的の調査の結果はおそらく百五十億に達する見込みではないかと思うのであります。  次に宮崎縣でありますが、宮崎縣の被害もきわめて大きく、被害総額は七月七日現在で八十二億六千余万円、これも約九十億に達する見込みであります。宮崎縣の西北部は鹿児島縣と同じく山崩れ、土砂流出、河川、井堰の決壊、橋梁流失、人家の倒壊が至るところに見られるのでありまして、南東部は強風による農作物の被害が大きいのでありまして、漁船の流失、港湾施設の破壊も見られたのであります。  大分縣も大体地形によつて来たる被害が大きいのでありまして、岩石の流出、河川道路の決壊、橋梁の流失、人家の倒壊等が多く、農作物の被害も相当額に上つております。また海岸道路の決壊、漁船の流失、港湾防波堤の決壊等の被害があります。  次に福岡縣の被害は東南部大分縣との境の築上郡、京都郡を中心とし、河川の源から海岸までの距離が短かく放射形状をなした数條の山脈の傾斜はなはだしく、ために多くの河川が急流をなしているという特殊の地形によつて被害を大ならしめているのであります。  次に、山口縣の被害総計は六月二十八日現在で十八億九千六百余万円でありまして、六月二十一日の台風は同縣海岸地方通過の波浪による海岸道路の被害が甚大で、柳井・岩國の海岸は最もはなはなはだしく、交通不能の箇所は数十箇所に及んでいるのであります。なお山口縣の西部の日本海面にあるところの農耕地その他の被害につきましては、各府縣と同様相当のものがあるのであります。  なお愛媛縣の被害状況につきましては、他の府縣と特異の状態にあるのでございまして、つぶさに現地に参られました小金君より詳細にこの点に御報告をお聞き取り願いたいと思うのであります。  以上で今回のデラ台風による各縣の被害程度の概況を申し上げたのでありますが、災害地の應急復旧工事については、地元民の熱心なる努力にもかかわらず、数次にわたる豪雨のため被害は累増しており、たとえば地元民の熱心な努力により、用水路の埋没、冠水田畑の修復がなされ、植付けも三度やり直したという状況でありました。なお不日豪雨のため復旧工事が水泡に帰した箇所が多々あるのであります。地元民の復旧の熱意には涙ぐましいものを感じたのであります。  さて最後にわれわれデラ台風による災害地派遣委員一行が現地をつぶさに視察いたし調査した結果、到達いたしました見解を御披露申し上げたいと思います。第一應急対策といたしましては八月、九月、十月の台風襲来季を目前に控えております。これら季節的台風の通過地帯である今般の災害地帯の復旧工事こそ緊急に緊急を要するところのものであり、これが遅延はさらに数倍する災害を招くおそれを感ずるのであります。ゆえに地方配付税の減額によつて、地方財政の窮迫せる折柄、災害復旧事業は各縣の財政に重圧を加えておりますから、災害復旧費に対し高額國庫補助をし、同時に残余の分については、地方の起債の額を十分拡張すべきであると思うのであります。なお起債の額を拡げると同時に、これに対する万全の金融上の便宜をはかるべきであると思います。第二に起債の期限利子についてでありますが、その期限の延長と低利化をはかるべきではないかと存じます。第三といたしまして、羅災者に対しては税金の軽減措置を講ずべきこと、第四といたしまして、羅災地の食糧供出に関しましては、割当補正をすみやかになすべきでおると思います。第五といたしまして、羅災地に農業の種子、肥料等を迅速に行きわたるよう万全の処置を構ずべきこと、第六といたしまして、浸水被害地に対し、衛生厚生、資材を送り届けること、第七といたしまして、農作物中タバコ栽培の特質にかんがみまして、法の許す最大限の賠償をすみやかになすべきことと存じます。なお特にこの應急対策として申し上げておきたいと思いますのは、この数次にわたる災害のために、農民の意気がきわめて沮喪いたしておる。意気消沈の状態をわれわれとして見るのでありますが、この意味において農民を激励し、意気を高からしめるために、先ほど申しましたようないろいろなことをすみやかに発表し、安心して増産に努め得るよう措置を講ぜられたいと思うのであります。  第二として恒久対策といたしましては、今般の災難地のごとく、季節的台風圏内にあり、年々の災害の予想される地方に対しましては、國会内に常置の機関を設け、災害地の災害を最小限度に食いとめることができる根本対策を講ぜられる一つの機関を設けるならばという気持を持つものであります。なおこれに関連いたしまして、予算的措置等、災害救済に対するところの機動性を持つ一つの法案をつくり、これが対策の万全を期するべきではないかと考えるのであります。大体これに対する対策として應急対策、恒久対策の二つを申し上げたのでありますが、われわれが現地を視察いたしました感想といたしましては、各府縣の当事者が官民一致してこの災害に取組んでおる美わしい姿であつたのであります。あらゆる危難にも相互扶助の念を取戻して、この災害に相ともどもに取組んでおつたというこの姿、またわれわれの視察にあたりまして、でき得る限り非常なる便宜を與えられましたために、非常に短時日であつたにもかかわらず、災害の全貌を見得るよう有効適切なるいろいろな処置を講じていただいたことであります。なお先ほどの御報告に意気消沈という言葉を農民の姿に用いたのでありますが、しかし農民の美わしい心の一つの出来事として申し上げておきたいことは、数日もし雨が降らなければ、水も枯渇してしまうということが現実にわかつておるその場所にも、なお三べん目、四へん目の田植えをしておる姿なのでありまして、農民としては尊い土地を、いかに災害の来ることを目前に予想せられても、一日もここを遊ばしておくことのできないという農民独自の心の状態と申しますか、その姿にわれわれ直接接した者としては、ほんとうに涙ぐましい感じを受けたのでありまして、何とかしてこの人たちが安心して増産にいそしむことができるように考えなければならぬという気に強く打たれたのであります。  なお今回私たちが視察いたしました部面で、特に南九州における状況を申してみますと、特に鹿児島、宮崎のごときは、他の地方においては何年目に一回という災害を、この地方は一年に何回受けるかというように、頻繁に受ける災害でありますために、この地方独自の、富の程度がきわめて他に比して低いことを見受けることができるのであります。これらを大きく國家の問題として、他の地方とさほどの懸隔のないように、國家としてとり得る限りの処置を根本的に考えなければならぬという気持を強く持つ次第なのであります。私からの御報告は大要これでとどめたいと思いますが、他の派遣委員各位から足らざるところを補つていただきたいと思うのであります。なお特に愛媛縣の特殊事情については、床次君御自身から、特に現地の模様を御聴取願いたいと思います。これで私の御報告を終ります。  この御報告を元といたしまして、委員各位の絶大なる御理解をもちまして、私たちが派遣せられました成果が現地に一日も早く現われ得ますよう、各段の御配慮をお願いいたしまして、報告を終りたいと存じます。
  4. 大内一郎

    ○大内委員長 床次委員。
  5. 床次徳二

    ○床次委員 ただいま團長から御報告がありましたが、愛媛縣に関しましては、私が大分縣から別班をつくりまして視察いたしました関係上、簡単に愛媛縣の実情を申し上げたいと思います。農作物その他の被害に次きまして、特に愛媛縣について申し上げたいのは、水産関係の被害であります。愛媛縣の総額は大体十六億でありますが、このうち農業その他のものにつきましては、他の地方と大体同様な状況だと思います。しかし水産関係につきましては、まことに特殊なものでありますので、申し上げますが、たまたま出漁中の漁船がこの台風に遭遇いたしまして、死者二百三十四名、行方不明もありますが、大体二百三十四名、行方不明の者は亡くなつたものと推定いたします。重傷二十三名、軽傷三百八名という大きな人的被害を出しておるのであります。しかも数箇町村において、きわめて狭い範囲においここの被害が出ておるいうことが大きな問題でございます。從つて例をあげて申し上げますと、日振島村という村のごときは、戸数が約三百五十くらいで、その中で壮年者が百五名も死んでおる。從つて一家のうちから青壮年男子が二人も死んでおるというのが三十戸もあるという状態であります。しかもこの地方はいわしの巾着網とゆうのをやつでおりますが、この網を操業しておる漁夫の大半を失つてしまつたという状態であります。なおかかる状態であります関係上に、単に産業上に打撃をこうむつただけでなしに、その地方において大きな社会問題であります未亡人が百五十名もできておる。世帯数にしまして、九十五世帯が未亡人世帯になつてしまつたという状態を来しております。從つて単に融資の他によりまして、漁船、漁具の支給をいたすのみでは復旧はできない。將来はかかる家庭の始末をする、すなわち社会事業的立場におきまして、職業の轉換も行つて救済をやつて行かなければならないというところに大きな愛媛縣の問題があるということを申し上げたいのであります。なおこの台風の最中におきまして青葉丸という連絡船が沈没いたしましたが、この死者が九十五名ありましたうち、六十名は同じく愛媛縣の関係者であります。從つて人的被害におきましては愛媛縣が莫大な被害を受けたというところに大きな特色があります。なおこの被害に関しまして特に注意しなければならないことは、被害を受けましたところの部落は暴風警報に対する受信の設備を持つておらなかつた。傳達方法が不十分であつたというところに大きな原因がありますと同時に、水難救助に関する程度におきましても、なお十分でなかつた。すなわち海上保安廳等におきまして時を移さずに援助していただいたのでありますが、何分遠くにおりまして、ここまで到着するのに時間がかかつた。船舶も十分な監視船を持つておらないというところに欠陥があつたのであります。將来海山保安廳の水難救助施設に対しましても相当充実を要することが考えられるのであります。  なお法規上の問題から申しますると、從来の水難救護法というものの適用におきましても、いろいろ問題がありますので、やはり災害救助の場合には、この水難救助法をさらに活用すると申しますか、もつと間に合うように改めなければならないという問題が惹起しておりました。  以上はなはだ簡単でありますが、愛媛縣の御報告を申し上げまして、なお、先ほど一般的な災害の施設の感想また、意見といたしまして、團長より申されたのでありますが、私特に團長からお話になつた点につきまして、一つ追加さしていただきたいと思います。  政府におきましてはこの災害のあと、ただちにいろいろ應急の措置をおとりになつたのでありますが、現地に行つて参りますと、この政府の措置には感謝の心をもつて迎えておりまするが、しかしなお若干の不平の意味を漏らしておつたのであります。どういうところにそれがあつたかと申しますると、政府は緊急の対耀といたしまして十億、また起債に関しまして十億、二十億の金をとりあえず前渡し、あるいはその他の緊急の役に役立たせるために融資を決定せられたようでありますが、その資金の配当に関しましては早急の材料をもつてやられました関係があると思いまするが、必ずしも各府縣の被害の実情に相應しておらなかつたというような感じを私ども受けるのでありまして、地元民もこの問題に関しまして、かなり強い希望を漏しておりました。もつともつと実際の現実の被害に着眼されて、應急の対策が、すぐに手をつけることのできるように、政府の方にも考慮してもらいたいということの希望があつたのであります。この点に関しまして私は追加させていただきたい。  なお災害に関しましてはそれぞれ政府も今後の措置をお考えになつておられることと思いますが、今日までは災害復旧、大体こわれたところを直せば一應それで事が足りておつたのでありますが、昨年あるいは一昨年以来災害復旧がまことに不完全なために予算の都合上十分なことができずに、だんだん事業が繰越しになつておる。単に繰越すだけでなしに、なすべきことも結局行えないことになるのではないかということが憂慮されるのでありますが、今日災害地に行つて参りますと、単なる災害の復旧では間に合わない。根本的に災害の予防をいたさなければならないということを強く地元として主張しております。予防いたさなければ何回應急復旧をいたしましても、この復旧事業は効果を奏さないということが明らかに感ぜられるのであります。また災害復旧事業に、いろいろの仕事がありますが、その仕事の中に関連性を持つておりませんと、結局効果がない。河川を直しましても、農業水利の方が不完全でありますれば、やはりせつかくやりました河川の改修も役立たない。あるいは砂防工事が完全でなければ、農業土木の方も十分でないということが生ずるのでありまして、各種の災害予防施設が一貫した統制の上に一貫した連絡をもちまして、しかも技術的にも、一貫してこれが行われることが非常に大切ではないかということを感じたのであります。從つて先ほども團長がお話になりましたが、今後の災害予防に関しましては、総合的な見地からその原因を調査いたしまして、さらに対策を樹立し、その予防施設を講ずることが必要なのじやないか、この点におきまして、團長のお話になりましたところの將来の根本的な災害対策、予防の法案というものを、この際方針を確立いたしまして、これをもつて特別な法律をつくり、それにのつとつて災害予防に邁進することがこの際特に必要ではないかと考えておる次第であります。  以上一應私の感想を申し上げまして、あと政府の御方針その他につきまして、若干御質問をいたしたいということを申し上げまして御報告を終ります。
  6. 大内一郎

    ○大内委員長 それではなお政府側から建設省の河川局長、防災課長賀屋事務官、安本建設交通局公共事業課石田事務官、國税廳直税部所得税課兼法人税課御代田大蔵事務官、食糧廳買入課長野崎事務官等がおいでになつておりますから、もし御質問があれば御質問をお願いいたします。
  7. 床次徳二

    ○床次委員 説明員がいろいろお見えになつておるようでありますが、今度の災害に関する政府のとられました方策に関しまして、全般的に一應御報告願います。また今後どういうことを考慮しておられますか、お話を願えますればけつこうだと思います。
  8. 目黒清雄

    ○目黒説明員 今度のデラ台風の被害は特定な個処に相当激甚にやつて参りましたので、昨年の台風に比較して考えますと、およそ損害額が百二十四億大体昨年の災害の半額程度であります。これに単に私の方の土木の額でありますが、その他の点で、あるいは農作地の被害、その他を合せますと数百億に上ると考えられるのであります。そこで今度の災害は特別に早く災害が来ましたので、例年になくこういう時期に災害が来るというのは予想もしなかつたことでありました。そこでその次にお話もありました通りに、九月以降の来るべき台風時期に対應するために、應急に措置を講じなければならぬと考えられるのであります。從つて新聞でも御承知の通りに一應大蔵省その他に交渉いたしまして、十億の短期融資をお願いしたのでおります。これでもつて縣は一應の應急的な復旧工事をやつていただきたいと、こう思いましてお願したのであります。さらにこれはどこまでも短期の融資でありまして、縣の財政上に及ぼす関係は、また再びこれを返さなければならぬことになりますので、引続きましてこれに約十二億の公共事業費からの操上げ支出もお願いしてあるのであります。これも大体公共事業、資本の方では大体の見通しがつきまして、近く額の決定になると考えております。なるべくすみやかにこれを支出いたしまして、大いに復旧いたしたいと思つております。そういたしますと、十億と十二億ですから二十二億の金が地方に出たのでありまするが、これはどこまでも九月、十月の出水対策といたしまして百二十四億という厖大なる被害に対しては非常に僅少であります。われわれとしては今後これに対して適当なる措置をお願いしなければならぬというように折衝いたしておりますが、何にいたしましてもまた予算措置のあるいは補正予算になりますか、追加という形式をとりますかわかりませんが、またその予算の見通しがつかない状態であります。  そこでデラ台風とは違いますが、本年度はその以前にも相当災害が起つておるのであります。これは声はそんなに大きくありませんが、雪解けその他の北海道の災害とか、あるいは各地方における暴風の災害とかいうような災害もあります。さらにフエイ台風――最近北九州地方を襲いましたあの台風によりまする被害もこれに加算されて参つたのであります。そういたしますると、総計百六十九億というような厖大な数字が今上つております。もちろんこの数字は一應各府縣からの報告の貸料をまとめたのでありまして、これがそのまま正しいものとは認定いたしがたいのでありますけれども、早速現地の方に調査官を派しておりまするから、いずれ正確な資料がまとまると思います。いずれにいたしましても、今まで百六十九億という災害が起つたのであります。さらに来るべき九月、十月には、ある程度の災害がまた起ることをわれわれは予想いたさなければならぬのであります。そう考えますると、現在の予算の公共事業費の繰上げというようなやり繰りではとうていまかない切れない事態に至つたと考えておるのであります。以上であります。
  9. 野崎貫一

    ○野崎説明員 先ほどお話に上りました供出割当の補正の問題でございますが、デラ台風その他フエイ台風、そういうものによるところの減收量は、全般の今年度の麦あるいは馬鈴薯の減収量に対しまして、その数字は割合少いのでございます。でありますが、そういうものも含めまして、馬鈴薯及び麦の補正の点につきましては、ことに九州なり、あるいは四國なり、山口なり、そういう方面の被害について重点的に――総補正量は全國で七十八万七千石程度でありまするにもかかわらず、これらの地方につきましては、重点的に補正をいたして参りましたので、その点につきましては、相当補正が十分なされたと考えおります。従つて七月二十日現在におきまする供出の成績は、馬鈴薯につきましては、九州地方は、全部補正の線に比較いたしまして一〇〇%を越えております。それから麦におきましても、大体鹿児島が九六%、宮崎が八四・八%、大分が七二・九%、熊本が八一%、佐賀が八四%くらいになつております。長崎は五一%程度、しかし大体これらの諸縣につきましては、全部補正をいたしました線には到達する見込みを持つております。しかし農家の今年の減収の原因が、主としてこういう水害と申しますか、むしろ異常な天候、ことに南九州や四國の南の方ではほとんど五月の中旬以降雨続きであつて、実が細い、早枯れの現象から来ておるというような関係から、相当等外のものを救済しなければならぬことになつておりますので、近く五等級を設置することにいたしまして、供出の面からあるいは農家の経済の面からの困難な点を救済したい、こういうふうに考えております。なお今度のデラ台風、ことに南九州の被害に、単なる水田あるいは水稲作に対する被害も多かつたのでありますけれども、むしろ私の考えるところでは潮風の被告の方がもつと大きな影響を與えておるのじやないかと思います。従つて甘藷作なり、タバコはもちろん、夏大豆、おかぼ、その他の夏雑穀か相当の被害を受けております。これは水稲も含めまして、こういうものにつきましては將来十分調査をいたしまして、出来秋において十分補正の措置を講じて行かなければならないと考えております。簡単でありますけれども、食糧廳の方で現在とつて参りましたあるはに將来とつて行かなければならぬ措置につきまして一言申し上げました。
  10. 床次徳二

    ○床次委員 災害地は肥料の流出について、あとをどうするかということを苦慮しております。特に苗代なんかも数回あとから植えておるという場合におきましては、それに対する肥料も相当いるのであります。農林当局においてこの点どういう手配をしておられるか御説明を願いたい。  なお代作をいたします場合、たとえば畑におきまして豆をつくるという場合、その種子に困つておるところがある。この間愛媛縣におきましては、大豆の種子がまだ二、三十俵足らないということを訴えておりましたが、はたしてそういうものに対して十分な御斡旋ができたかどうか、この点をお聞きしてみたいと思います。
  11. 野崎貫一

    ○野崎説明員 私、肥料のことは管轄外でありまして、存じませんが、種子の問題につきましては、さしあたつて宮崎縣などで夏大豆がすつかり枯れてしまつたから、そのかわりに秋大豆をつくりたい。しかし種がないというので、熊本、大分、あるいは岡山とか、そういう方面に手配をいたしまして、秋大豆の種子を早急に食糧事務所で持つておりますものを輸送いたしまして、それを配給いたしました。しかしその数量はたいへん少いので、私この間ちよつと宮崎あたりで聞いてみますと、農家一戸当り一升か、一升半しか行かないというようなことでございました。今鹿児島、宮崎あたりで最も問題となつておりますのは、みそをどうして自給することができるか、おそらくみそをこしらえるのに一番困るということなのであります。宮崎についてはそういうような措置をいたしましたが、鹿児島縣では、縣の政策といたしまして、やはり秋大豆はどうも幹ばかり太つてしまつて、さつぱり実がならぬかもしれないというので、縣としては秋大豆は奨励しないという御方針だつたので、鹿児島については、別に御要求もありませんので、そういうような種子の手配にいたしません。愛媛にしてもそういうような御要求がありますれば、こちらの手持ちでもし間に合うものがありますれば、どういう方面からでも融通いたしまして、できるだけ適当な措置を、単に大豆ばかりでなく、ほかのものにつきましても、できるだけ再生産ができますように措置して行きたいと考えております。
  12. 床次徳二

    ○床次委員 先ほど建設省の方からお話がありまして、一應短期融資をされ、さらに公共事業費等によつて、復旧事業の遂行を考えられておるようでありますが、將来の事業に対しまして、実は私ども今回の被害に対する被害額から政府の出そうする、あるいは出し得ると予想される金額と比べますと、非常に差があるのであります。できるだけたくさん出していただきたいことを私どもは考えておるわけでありますが、財政上の理由によりまして、今のところとりあえず先ほどお話になつたような短期資金、また將来のことを考慮しておられると思う。しかし災害地を視察して参りますると、これはよほど政府の方で思い切つて経費を出していただかなければ、十分な復旧はできないのではないか。いわんや予防まではとうてい手が及ばないのではないかということをわれわれは懸念しておるものであります。特にこの点は御考慮を願いたいと思うのであります。  さしあたつてひとつお尋ねしてみたいのは、一應十億の融資がきまりましたが、その後の復旧事業に関しまして、聞くところによりますると、すでに建設省当局におきましては、相当將来の復旧事業へのいわゆる査定の準備も進行しておるように聞いておるのでありますが、私どもはかかる大きな災害に対する査定、区域が非常に廣範囲にわたつておりますので、各地方を十分にお調べいただいて、各府縣の割当額に対しましては、慎重対処せられたいと思つております。先ほどもちよつと地方民の不平のことを申し上げましたが、なお今後において割当てられる分に対しましては、準備調査の完了をまつて、地方民から不平を起さぬような形におきまして、割当をせられることが当然であろかと思うのであります。國務大臣もわざわざ出張されて現地の状況をつぶさに聞かれて参つております。その他多数の関係者が行つておりますので、よく事情はおわかりだと思う。從つて現地におきまして、最も現地の要望するものに、しかも緊急度の高いものからこれを各地方におきまして、不公平にわだらないような資金の配付と申しますか、割当が当然必要だと思う。その点に関しましていろいろ地元では心配をしておりますので、御当局の責任ある回答を承りたいと思います。準備調査の完了をまつて、その結果に從つて必要なる経費を割当てる、この原則をはつきり確認していただきたいと存じます。
  13. 目黒清雄

    ○目黒説明員 大体調査といたしましては本月の初めころから各地方に出したのでありますが、御承知の通りになかなか一縣一縣隅から隅まで見るのは時間がかかるのでありまして、現地から帰つて参りますのは今月の終りと思うのあります。と同時にまた大臣がおいでになりまして、大臣について参りましたわれわれの仲間もおそらくそのころ帰つて参ると思うのであります。そういたしますと来月の早々には大体それらの報告を待つて正確な資料がつかめると思いますので、それを基礎にして配当いたしたいと考えております。
  14. 池田峯雄

    ○床次委員 先ほど建設省の方からお話がありまして、一應短期融資をされ、さらに公共事業費等によつて、復旧事業の遂行を考えられておるようでありますが、將来の事業に対しまして、実は私ども今回の被害に対する被害額から政府の出そうする、あるいは出し得ると予想される金額と比べますと、非常に差があるのであります。できるだけたくさん出していただきたいことを私どもは考えておるわけでありますが、財政上の理由によりまして、今のところとりあえず先ほどお話になつたような短期資金、また將来のことを考慮しておられると思う。しかし災害地を視察して参りますると、これはよほど政府の方で思い切つて経費を出していただかなければ、十分な復旧はできないのではないか。いわんや予防まではとうてい手が及ばないのではないかということをわれわれは懸念しておるものであります。特にこの点は御考慮を願いたいと思うのであります。  さしあたつてひとつお尋ねしてみたいのは、一應十億の融資がきまりましたが、その後の復旧事業に関しまして、聞くところによりますると、すでに建設省当局におきましては、相当將来の復旧事業へのいわゆる査定の準備も進行しておるように聞いておるのでありますが、私どもはかかる大きな災害に対する査定、区域が非常に廣範囲にわたつておりますので、各地方を十分にお調べいただいて、各府縣の割当額に対しましては、慎重対処せられたいと思つております。先ほどもちよつと地方民の不平のことを申し上げましたが、なお今後において割当てられる分に対しましては、準備調査の完了をまつて、地方民から不平を起さぬような形におきまして、割当をせられることが当然であろかと思うのであります。國務大臣もわざわざ出張されて現地の状況をつぶさに聞かれて参つております。その他多数の関係者が行つておりますので、よく事情はおわかりだと思う。從つて現地におきまして、最も現地の要望するものに、しかも緊急度の高いものからこれを各地方におきまして、不公平にわだらないような資金の配付と申しますか、割当が当然必要だと思う。その点に関しましていろいろ地元では心配をしておりますので、御当局の責任ある回答を承りたいと思います。準備調査の完了をまつて、その結果に從つて必要なる経費を割当てる、この原則をはつきり確認していただきたいと存じます。
  15. 石田政夫

    ○石田説明員 ただいまの御質問非常にごもつともな御質問かと思います。デラ台風の全般の災害の総被害額、総復旧額に対しまして、現在わずかに十億や二十億の予算的措置ではほとんど問題にならぬ。より抜本的な災害対策についてどういう方針か、こういつた御質問でありますが、率直に実情を申し上げますと、なぜ現在十億、二十億の範囲内の予算的措置しか應急的に講じられなかつたかという具体的な事情をざつくばらんに申し上げますと、実は財源措置の根本は関係方面であります。私どもといたしましては事務的にこの災害がありましてから、その都度関係方面には総被害額、総復旧額を各費目と集計いたしまして報告しております。また写真あるいはその他をもちましてその都度報告して、何とかこれに対しまして追加予算あるいは補正予算の措置を講じていただきたい。こういうことを関係方面に陳情して参つたのでございますが、関係方面といたしましては、実は総被害額から申しますと、先ほどの目黒局長からりお話の通りに、昨年アイオン台風の約半分でございます。今後の問題は私といたしましてはここで具体的に申し上げかねるのでございますが、現在のままでは関係方面で追加予算があるいは不可能なんではないかとも予想されます。今後なお災害が起りました場合、それと両方かみ合せまして、より抜本的な何か追加あるいは補正の手段を関係方面が許容するに至るのではないか、問題はそこにあるのでございます。そういたしまして実は今までのところでは昨年のアイオン災害の約半額の災害に対しては一應一定の公共事業の五百億の範囲内で災害以外の一般の方から適当な額をまわせ、こういう話なんでございます。そういたしますと政府の公共事業の一般の方の年間の予定もございますし、着手しておるのもございますので、思い切つた抜本的な財源を動かすことはおそらく不可能だと思います。それでとりあえず緊急の措置といたしましてこれだけの金額を、向うの了解をとりまして、措置できたわけなのでございます。問題は今後に残されておると思うのでございます。なおその具体的な問題につきましては、また御質問がございますればお答えいたします。
  16. 田代文久

    ○田代委員 ただいま政府側の御説明によりまして、はなはだ奇異の感じを受けた次第でありますが、われわれは國民の代表といたしまして、この何とも言えない大被害に対して、われわれの責任においていかに解決しなければならないか、現地の大被害をどう処置するかというとを審議いたしておるのでございまして、私たちは何もGHQとか司令部を相手にして、予算の問題を討議しておるのではないのであります。從いましてこの被害に対して政府はどういう予算の編成をもつて、どういう認識をもつてこれを解決せんとしておるか、これが一切合財の問題である、その他の問題に対しましては、われわれは知る必要はないのであります。今の御説明によりますと、一切の責任は現在の内閣、政府にあるのではなくして、予算をくれるか、くれないか、日本の災害を復旧するかしないか、一切が外國の力によつて決定されるのであるというような印象を受けるのでありまして、言語道断の話である。われわれはそういうことでありますならば、何をここで審議する必要があるか。何をわれわれが現地へ行つて調査する必要があるか。われわれはもしそういう態度で政府が対処し、また本日大臣も先ほども要求がありましたが来ずして、こういうう形でお茶を濁すならば、一切を即刻取消すべきであるということを要求いたします。
  17. 石田政夫

    ○石田説明員 ただいまの御質問非常にごもつともな議論で、私はまつたく同感でございますがただわれわれ事務官僚といたしまして、打明けた実情をありのままに申し上げただけでございます。
  18. 田代文久

    ○田代委員 ただいまの説明のようでありますならば、私は繰返して申しますが、この災害に対する特別委員会に即刻解散していただきたい。何のためにわれわれは貴重な時間をとり、またそれほどの労力を費して、実際に國民の代表として現地を調査しなければならぬかという意義が全然ないのであります。私はこれに対する御回答を総理大臣なりあるいは所管の國務大臣の口からはつきり承らぬことには、現在審議する熱意もなければ、また意味のないことを重ねて申し上げます。
  19. 若林義孝

    ○若林委員 ただいま現地をつぶさに視察せられた、非常に災害復旧に対する熱意に燃えた気持から先ほどのようなお言葉になつたと思うのでありまして、先ほど政府側からの御説明は、事務的の実際の場合をご報告させられたわけでありまして、われわれ災害対策委員会といたしましては、独自の立場から一應事務的のご説明を聞きましても、これに対する対策を講ずる権限は與えられておるわけであります。一應事務的に司令部側との交渉の御苦心の結果を承つて、それに基いて災害復旧の緊急なる性質にかんがみ、でき得る限りの措置を講ぜられるよう、本委員会としては要望があつてさしつかえないと考えるのであります。解散というようなお言葉もありますが、事情で私も大臣各位が見えられぬのは不満には思うのでありますが、一應デラ台風を中心とする今回の被害に対する應急措置として、いかなる要望をなすべきかということを早急にきめる必要があるのではないかとこう考えますので、一應先ほどの御意見は御意見として、御出席の政府当局にでき得る限りの、質疑を皆様方から出して、その後これに対する要望事項を付議、決定いたしますよう希望する次第であります。
  20. 田代文久

    ○田代委員 今若林君からの御意見もわかるのでございますが、少くとも本日は実際この重要な國民の生死に関する問題に関して、山口國務大臣も現地に視察をされております。その大臣自身のおられない席上におきまして、自分は官僚であつて単なる事務官であるからというような、少くとも衆議院におきまして、こういう頼りない審議の仕方では問題にならないのであります。本日は一應休憩していただきまして、明日また本日でも大臣が來る見込みがありますならば、その上であらためて根本的に討議いたしませんことには、こういう上滑りのことでは日本における災害は解決しないのであります。私たちはほんとうによく考えますならば、まつたく現在までとられた災害対策というものは災害亡國政策であると言えるのであります。こういう根本問題に関しましてはつきりした見解を打ち立てておかないことには、予算の問題におきましてもその他すべて先ほどの御説明によりますると、アイオン台風の半分である。去年はあれだけの予算であるから、今年はこれだけでよいのではないかという同じ説明を外國にするにしても、説明の仕方が実に子供だましのようなばかげた説明であります。今年は被害が昨年の半分であるから、予算は少くてよいだろうというように簡単にいわれてしまう。そういううふうにほんとうの腹がすわつていない。ほんとうに國民はこの災害をどうするかという根本的の問題に関しまして、真剣に日本産業を復興し、農村を復興するというその熱意なり真剣味なりが全然出ていないのであります。この意味からいたしまして、私大臣なり、総理大臣が來た上でなければ、数百億、何千億に関するこの重大問題は討議できない。本日は一應休憩にしていただいて、大臣が出席の上、責任ある回答の上で、われわれの審議をはかつていただくことを動議として委員長にお諮り願いたいと考えます。
  21. 小金義照

    ○小金委員 若林委員からの御報告もありましたし、いろいろ政府のこれに対する慎重な、しかも早く適当な措置をとつてもらわなければならぬ立場にありますから、暫時ここで休憩されまして、さらにこの委員会を続行するやいなや、また若林委員の報告の中にいろいろ要望事項もあるようでありますから、それを取り上げて委員長から政府に要望されるなり、そういうような点について理事会を即時お開きくださることを提議いたします。
  22. 大内一郎

    ○大内委員長 了承しました。それでは暫時休憩いたします。     午後三時二十九分休憩      ――――◇―――――     午後三時四十二分開議
  23. 大内一郎

    ○大内委員長 休憩前に引続いて再会いたします。  先刻石田事務官の御答弁中、いろいろ御不満の点もあり、また多少穏当を欠くような点もおつたと思いますから、ことに石田事務官からも申出がありましたので、委員長において適当に速記録を訂正いたしますからさよう御了承願います。  これから先刻來大臣の出席がなかつた点について、いろいろ御不満の御意向もあつたようでありますが、これはごもつともと思います。ことに災害視察に行きました山口國務大臣はまだ帰京しておりませんので、山口國務大臣の帰京を待ち、また関係行大臣と打合せまして、來月の四日以後七日くらいの間に適当な日を選んで、あらためて委員会を開会いたしたいと存じますから、開会の準備その他は委員長にお任せいただきたいと思います。御了承をお願いします。  なお先刻の災害地視察の御報告に対していろいろ御質問のある方は、どうぞ質問していただきたいと思います。
  24. 福田昌子

    ○福田(昌)委員 先ほど田代委員の質問でいろいろ問題が起こりましたが、要するところ、災害復旧に対しての御熱心のあまりであろうと存ずるのであります。また政府当局の御答弁によりましても、わずかにこの緊急対策が十億であるということに、だれが聞いても納得の行かない点でありますが、これも現下の日本の情勢、またほんの應急処置であるという観点からいたしまして、一應諒といたしますが、とにかく私は治山治水というものは最も日本の國にとつての大きな問題であろうと考えます。國は破れても山河ありということが昔は言われておりましたが、こういような調子で参りますと、國が破れた上にしかも山河を失うというようなことにまで至らないかを心配するのであります。從つてせめて残された山河を私たちの手で守るということは、当然の國民の責務であろうと思う。從つて治山治水に対しますところの委員会は、この委員会の総意でもありましようが、ますます熱心に根本的な対策に向つて討議されなければならない問題であろうと思います。從つて今後の対策については、政府当局も御熱心な惜置があろうと思いますが、私といたしましては、希望條件を二、三述べさしていただきたいと存じます。  日本の天災地変は、日本國民にとつてはまつたく日常の茶飯事になつておりますが、このような天災地変はおそらくは諸外國の方には納得の行かないところだろうと思います。從つて災害復旧費公共事業費というものは、日本には諸外國とは比べものにならぬほどの多くの予算が要る、このことに対しましては政府当局が関係当局に対して、十分御了解の行くような完全なる御説明がなければならないと思うのであります。先ほどの十億云々の点がその筋の命令であつたというようなお言葉を聞いたのでありますが、これは今日の状態としては当然でありましようけれども、その説明のいかん、また政府当局としての御熱心のいかんにこの関係筋の考えに変更を來すことができるわけでありますから、その点十分なお考えのもとに御処置あらんことを切望するものであります。  また私どもは素人でありますが、あの災害地を見せていただきまして、農村の人々が繰返し繰返し起されたあの天災にもめげず努力しておる姿を見て、まつたく涙なくして見ることができなかつたのであります。ただいまの情勢から見まして、政府当局の今日のやり方は、いかにも不満であります。從いまして私どもは今後積極的に政府当局にとつていただきたい処置について希望を申し述べたいと思います。  第一にこの予算の割当でありますが、各地方に向つて総花的の予算の割当ということは私といたしましては不満とする点であります。日本は緯度経度の点におきまして、また地質的に画一的なものを持つておりません。そういう國土のところにおきましては天災地変も、また変つた特徴を持つた何と申しますか破壊現象が行われるわけであります。從つてこの土木復旧事業にいたしましても、同じ金額をもちましては必らずしも同一量の仕事はできないということが言えるわけでありますから、そういつた地質的な面を考え合せまして、各縣に同一程度の総花的な予算の割当は今後とも十分お考えをいただきたいと思うのであります。またその土地柄、ことに地質的な関係を十分学問的に御研究の上におきまして、先ほど床次委員がおつしやつておりましたように、他の方面にわたつての余波的な影響も考慮いたしまして、十分完全な対策を講じていただきたいと思うわけであります。  それから申すまでもなく配付税の減額に、地方負担の過重となつて、今日の應急対策においても非常な不都合を来しておりますから、地方配付税の減額に対しても早急な御配慮をいただきたい。また被害人に対するところ生活保護法によります生活援助も早急に果敢な政策をとつていただきたいと私は思うのであります。ここは当然被害を受けるから立ちわかねばならぬということを村の役人なりから聞いておりましても、結局立ちのくための費用もない、また立ちのく家もないので、みすみす被害を受けたというようなことも現地において聞いたのであります。そういう立ちのきにしても、あるいは生活のある程度の保護にしましても、そういう予防的な援助が與えられでおつたならば、人的な被害、また家屋の被害も少くて済んだのでないかと考えられましたので、これらについて十分なる措置をとつていただきたい。もう一つは、測候所が定員法によつて定員が減らされました。従つて、天気予報がまことに不完全である。そういう意味でも天災を予防することができなかつたということを地元においてよく聞いた問題であります。これは災害復旧とは直接の関係はないかもしれませんが、予防する上において測候所の縮小ということは大きい問題であろうと存じます。こういう天災地変に対して、測候所を画一的に定員法によつて制限することは私はとんでもないと考えるのであります。この点についても政府の適当なる御配慮をお願いいたします。  それから衛生方面の報告ですが、政府当局から今日衛生方面の報告があると思つてお待ちしおりましたが、何らございません。しかし現地に行つて聞いてみますと、破傷風にかかつたとか赤痢患者が出たといことを聞いたのであります。宮崎縣の某保健所においては取扱つている患者が二十数名出ていると開いた、にもかかわらず厚生当局から何らそういう災害地につきものの流行病に対する措置についての何らの御説明を聞かなかつたのであります。今日地方におきましては保健所というものは機動性を持つていないのが一つの欠点でありますが、ことにこういつた災害を受けた場合においては、その機動性のない点がますますはつきり悪い結果となつて現われて来るのでありまして、こういうものはせめて災害の場合においては政府当局の特別の措置がとられなければならないと考えます。いずれにいたしましても、私は治山治水に対しましては、ほんの補強工事ではなく、もつと根本的な大きな対策のもとに、日本の山河を守るという対策が打ち立てられなければならぬものであろうと考えるのであります。
  25. 床次徳二

    ○床次委員 この機会に私は災害地を視察しました結果の感想を申し上げて、委員各位あるいは政府の方々にもあらかじめ御研究願つての対策一つにいたしたいと思うのでありますが、それは今後の災害というものは当然累増するものだ、今日において予防的対策を講じなければとうてい収拾つかないと考えております。従つて、これからは単なる災害復旧という問題でなしに、根を断つという立場において考えていただきたい。すなわち総合的な災害復旧並びに予防という方針を立てていただきたいと思います。このために、一つのまとまつた体系のある法律をつくつていただく。たとえば河川については河川、森林には森林、あるいは砂防と、法律がいろいろ別々の形で別個の立場から行われておりますが、総合的な国土保全という立場から、今後は災害復旧を考えていただきたい。從つて、その経費についてその都度これを政府の予算中からやり繰りして出すというのでは間に合はない。一定の相当額の特別の資金をもつて、必要がありますならば特別に起債のわくを大きくする、そして必要なところに振り向ける。なお一般会計よりはもとよりできるだけ繰入れるような予算的立場も確保したところの予防対策を確立していただきたい。私の考えておりますのは、とりあえず災害復旧及び予防法、あるいは国土保全法とでも申します法案をつくり、この法によつて災害対策を研究し、実施をはかることにしたい。災害のありました都度審議会等に諮つて、現実の予防並びに対策を研究し、いかなる部分に最も金がいるか、限られた金を一番有効なところに使えるように関係者が集まつて、その必要な施設をなして行ことが必要でないかと思うのであります。たとえば今回のデラ台風のごときであつたら、デラ台風の審議会、しかしてその審議会の調査の結果、対策を樹立して行く。経費についてに町村と國がそれぞれ安心して必要な仕事に対しては金を出す。また必ずそれに対しては起債が認められるという前提のもとに、すぐにでも仕事に着手できるような心構えをもつて進めるようにしていただきたいと考えるのであります。今回の地方視察によつて私ども感ずるのでありますが、はたして起債が認められるかどうかわからないために、すぐ手をつければ効果のあがる仕事が鞭々として政府の決定を待たざるを得ないという実情を見ますと、まことに残念に思うのであります。災害復旧のごとき、当然やらなければならない仕事、とにかく最後は金はどこからか貸してもらえる、しかし地元もある程度まで負担してやつて行くという気持があれば必ず予防できるのだという建前にいたしたいと思います。その点皆様の御援助によりまして、安心して災害予防に進み得る対策を今回のデラ台風を機会に、ひとつ皆様の御力によつて得たいと思つております。いずれ具体的なものについてはさらに機会を見て、この委員会においてお取上げ願いたいと思いますが、幸いこの次にも機会が得られるようになつておりますから、皆様方にもあらかじめお含みおきいただきまして、今後の御援助をお願いいたす次第であります。
  26. 田代文久

    ○田代委員 この災害復旧の問題は非常に緊急を要する問題であります。先ほどの委員長の御説明によりますと、来月の四日から七日の間に再開したいというお話ですが、このことはつまり山口國務大臣が帰つて後の方がいいというお気持でないかと思いますが、これは非常に急ぎますので、予算問題、建設問題に関しても、建設省その他所管大臣がおられれば十分に審議できるので、委員会としては実際視察しました結果に基いて、こうい点についてはこうすべきであるという大きな線は出る、この出ましたのを決議案なり何なりとして政府に要望するという形になるのではないかと思いますので、そういう決議案をつくるための、政府の災害に対する意向、予算に対する意向というよな線は山口國務大臣が帰らなくてもできると考えます。ですからできれば私は四日まで延ばされずに、明日からでも続行できるのじやないかと思いますが、それをひとつお諮り願いたいと思います。
  27. 小金義照

    ○小金委員 ただいま休憩中に理事会を開かれましてこの対策の要点につきましては、いつどういう会合を開くか、どういう委員会の進め方をするかを大体理事会で御決定になりましたから、その理事会の決議によりまして委員長が適当に処理されんことを希望いたします。なおこういう災害の復旧が非常に急を要することについては言うをまたないところでありますが、それは政府当局も十分承知だと思います。それらの処置については私は委員長に一任いたしたいと思います。
  28. 若林義孝

    ○若林委員 先ほど來田代、床次、福田、大体今日出席されております現地視察に参りました方々から補足の御意見があつたわけであります。なお宮崎、鹿兒島の各関係者が傍聽に見えておりますが、あとから済みましてからでもけつこうでありますから、直接現地の御苦心をなさつておられる方々の御意見を懇談会の形式でもけつこうでありますから、簡単にお述べ願う機会をお與え願いしたならばまことに幸いだと思います。
  29. 大内一郎

    ○大内委員長 了承いたしました。本日はこの程度で閉会いたします。     午後四時三分散会