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1949-04-18 第5回国会 衆議院 災害地特別委員会 4号 公式Web版

  1. 昭和二十四年四月五日                 小平  忠君 が理事に当選した。     ――――――――――――― 昭和二十四年四月十八日(月曜日)     午後一時五十一分開議  出席委員    委員長 大内 一郎君    理事 青木  正君 理事 飯塚 定輔君    理事 小金 義照君 理事 田中織之進君    理事 高橋清治郎君 理事 中西伊之助君    理事 久野 忠治君 理事 小平  忠君       岡延右エ門君    小川原政信君       尾関 義一君    川端 佳夫君       五島 秀次君    田中 啓一君       仲内 憲治君    野村專太郎君       山本 久雄君    川島 金次君       佐々木更三君    長谷川四郎君       林  好次君    砂間 一良君       金子與重郎君  出席政府委員         農林事務官   伊藤  佐君         建 設 技 官 目黒 清雄君  委員外の出席者         総理廳技官   伊藤  剛君         農林事務官   土屋 四郎君 四月十四日  委員吉川久衛君辞任につき、その補欠として井  出一太郎君が議長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  災害地復旧状況に関する説明聽取     ―――――――――――――
  2. 大内一郎

    ○大内委員長 これより会議を開きます。  本日の日程の審査に入るに先だちまして、事委員の異動がありましたので、この際御報告申し上げます。すなわち去る四月十四日、委員吉川久衛君が辞任され、同日新たに補欠として井出一太郎君が議長の指名で委員に選任されました。  それではこれより災害復旧状況について、政府当局よリ説明を聽取いたします。
  3. 目黒清雄

    ○目黒政府委員 この前の委員会で、すでに大体の御説明を終つたと思いますが、災害復旧工事の現在の進捗状況を申し上げたいと思います。われわれが災害として取扱つておりますのは、二十二年度に起つた災害と二十三年度に起りました災害と二通りで、まだ工事中なのであります。この二年間に起りました災害で、ただいままですなわち二十三年度までに支出した残りを申し上げますと、大体四百五十億ばかりであります。これを詳細に項目ごとに申し上げますと、災害費は普通の水害あるいは地震等というものによります府縣の施行する災害があります。それに國が直轄で施行しております直轄河川の災害があります。さらに九州地方炭鉱地帯に起りました階沒による被害、これによつて河川の堤防が沈下し、あるいは道路が沈下するというようなものの復旧費、四國の南海震災による地盤沈下によりまして堤防が沈下したというようなものが災害でありますが、合計いたしまして、二十二年、二十三年度には総額五百五十六億ばかりあるのであります。そのうち二十二年度には十八億三千九百万円、さらに二十三年度には八十七億三千万円、こういうふうな支出を見たのでありますが、先ほど申し上げました通り、四百五十億というものが現在残つておるのであります。これに対しまして本年度の予算は、大体予定しておりますのは百九億になりますので、四分の一弱という非常に少額なのであります。さらにこれを実際の実情から申し上げますと、地方では府縣が施行しているものもあります。府縣知事が地元民の要望にこたえまして、ある程度の工事を施工しなければならぬというふうに追い込まれて参るのであります。國の補助は非常に少いのでありますから、從つて縣していろいろの金融の道を講じるまして仕事を進めておる。それで一月末現在におきまして府縣が予算配付以上にどのくらい仕事をやつておるかと申しますと、すでに本年一月末で四十二億仕事を進捗さしております。現事におきましてはこれが相当額に上つておると想像できるのであります。目下各地方に人を派してこの実態を調査しておりますが、この実態調査に從つてわれわれは今後予算配当をしようと考えておりますが、そういうふうな状態でありますから、百九億のうち、八十三億がそれに相当する予算であります。しかしこれでなかなか今後府縣の実情に沿うて仕事を施行することが困難である、しかしながらわれわれとしては、出水期までに重要な地点をどうしてもある程度まで完了しまして、本年の出水に対処しようというつもりで、詳細に調査をいたしつつあるのであびまするが、一般に申し上げますると、あるいは今後の施工は超重点的に行わなければ、この少額の金をもつてしては、出水に対処することができないという決心をしておるのであります。以上が現在までの災害の実情であります。
  4. 土屋四郎

    ○土屋説明員 局長が親しく本委員会に出席いたしまして、皆様方に御説明をする予定でございましたが、ただいま参議院予算分科会の方に参つておりますので、便宜説明員といたしまして、事から農林省関係の中で、特に耕地関係の災害の復旧状況に対しまして御説明申し上げます。  三十三年度において農林省開拓局で扱つております農地関係の災害復旧の補助予算は、四十四億一千三百万円であつたのであります。当初予算に加えまして、十五億の追加予算が入りましたので、四十四億一千三百万円に相なりました。これによりまして二十三年度に実施いたしましたところの、復旧耕地並びに水路でありますとか、あるいは井堰、溜池、その他水路の護岸、農道等耕地関係施設の復旧状況は、田畑にいたしまして二万二千五百九十町歩、それから水路、護岸、農道というようなものは、三百九十一万四千間であります。延長でありますので、間で現わしております。そのほか井堰でありますとか、水門であるとかいうような、水害による被害を受けたものの復旧箇所が二万七千九百箇所に相なつております。ただいま建設省の方から御説明がございましたように、二十三年度の予算によります復旧事業は以上のようでございますが、現実に農村の復旧に対する熱意は、はなはだ熾烈なものがありまして、政府予算は二十三年度も非常に僅少であつたのでございまするが、予算以上にいろいろと創意と工夫をこらしまして、農村の方では復旧事業をはかどうしているという実情でございます。ことに二十三年は非常に暖かい冬でございましたので、積雪地方におきましては、普通の年ならば仕事ができないのでありまするが、今年は雪が少かつた関係で、そちらの方面の復旧事業が非常にはかどつておりまして、調べたところによむますと、二十三年度末に予算以上にできておりまするところの耕地並びに公共施設の仕事の量は、金額にいたしまして七十六億五千万円に相なつております。これは事業費でございまするので、通常これまで政府が支出いたしておりました補助率によりますと、約四十六、七億という補助金に相当する事業が、二十三年度末におきまして農民の創意と工夫によつてできておるような次第であります。二十四年度の予算は、開拓関係、ことに耕地関係におきまして相当に圧縮を受けまして、三十一億四百万円に相なつております。すなわち前年が四十四億の災害復旧の予算でございましたが、二十四年はずつと少くなりまして、三十一億四百万円という数字でございます。ただいまこの三十一億をもつて考えておりまするところの復旧の事業量は、公共施設におきまして、水路、農道等の復旧が二百九十一万間、井堰、水門等が全國で二万七千九百箇所、こういうことに相なつております。はなはだ遺憾なことでございまするが、三十三年までは田畑の被害を受けたものに対する復旧の助成の道がございましたが、二十四年度の予算におきましては耕地に対する復旧の補助金は出ないことに相なりましたので、特に三十一億というように金額が減少をいたしておるような次第でございます。この三十一億の予算はもとより一年間の予算でございまするが、先ほど御説明いたしましたように、二十三年末のでき過ぎ――でき過ぎと申しますのは、予算以上に農村の方の熱意によつてやりましたところの復旧事業が補助金にして四十六、七億ということでございまするので、この三十一億の予算を投じてもなお二十三年末に農村がやつている仕事の全体をカバーできないという実情でございます。三十四年度の予算実施につきましては、われわれといたしましても、特に農作業であるために時期がございますので、六、七月の田植えまでにできるだけ多くの復旧事業を進めて、食糧増産に遺憾のないようにいたしたい、かように考えております。
  5. 砂間一良

    ○砂間委員 ちよつとお伺いしたい。地方では放つておかれないものですから、盛んに工事を進めてやつているわけですが、最近の御説明の中でも、一月末現在で四十一億の予算以上の仕事が進んでいるというお話がありました。今の開拓局の庶務課長さんのお話の中にも、四十六、七億の補助金に相当する仕事が進捗しているというお話があつたのですが、これは事実工事が進んでいるわけですから、今年の予算の中からその分は先に支出してやることになるわけですか。あるいは地方で何とか自分で金を苦面してやつたのだからというので、それはそのままにしておいて、今年の予算は超重点的に新たな見地から使つて行かれることになるのですか。どういうことになるのでしようか。
  6. 目黒清雄

    ○目黒政府委員 予算的に申し上げますと、一應配当した予算をいかに充当するかということは、府縣知事のやりくりになると思いますが、問題は、知事がやつた仕事に対して支拂いだけやつて、そのまま手をごまぬいて行けるかどうかというところにあるのです。今までやつた仕事は、知事といたしましても、どうしても捨て置きがたいところから、重点的に施行しておるに違いないと思うのであります。從つてこれは支拂いを延期するというようなわけには参らぬと思うのであります。從つてその方の支拂いをいたしますると、結局金が残らないという形になる。ところが昨年から知事がいろいろの手を打ちまして、もちろんわれわれの方からも融資の道を講じておりますから、この融資を受けた、あるいは預金部資金というようなものから入れました金を、國の予算をもらつた場合にただちに拂うかどうかということが残された問題だと思います。ただちに拂つてしまえば金は一文も残りませんので、この辺のやりくりは知事としてはどうしてもやらざるを得ないと考えております。從つて財政的に相当困難は生じましようが、知事といたしましては、おそらくさらに新しい箇所を着工しなければならぬ。そうしなければこの出水までに安全なる形に持つていけないということだと私は考えております。從つて先に借入れた金をどうするかということが、今後縣財政の上で相当困難な問題が生じて來ると想像されます。
  7. 野村專太郎

    ○野村委員 前回の委員会におきましても当局に対して質疑を発せられたようですが、当初の説明によりまして、四百五十億に相当する予算を要する現状に対して百九億ですか、今回の予算の編成事情からこの点はよくわかるのですが、しかし災害対策の本質から見まして、あらゆるものをこれに集中しなければならぬ、こう考える。はたしてこの百九億の災害対策の予算によつて、洪水期を目のあたりに控えまして、超重点にいたしましても、政府当局は潰憾なくこれを防止することができる自信がおありになるのですか。この点をお尋ねいたしたい。
  8. 目黒清雄

    ○目黒政府委員 御承知の通りに、四百五十億の災害復旧費のうちに百九億の予算きりないということになりますれば、勢いこれを全國的にもとの形に直すことは不可能であります。從つて超重点的な災害復唱をやりますれば、もし破堤すれば非常な災害を起すたろうという予想のされる箇所は、復旧は必ずいたすと思うのでありますが、そうでなく、経済効果の少いような箇所は、そのまま放置されるだろうと考えております。ですから、全部がこの出水までに間に合うということは申し上げられませんが、その一部の重要な箇所は出水まで完全にできる、こういうふうにわれわれは考えておるのであります。
  9. 野村專太郎

    ○野村委員 さらにただいまお話のごとく、災害の箇所のうちにおいても、比較的時間をずらしていい災害箇所もあろうと思うのであります。しかし再び不慮の災害に遭遇するときにおきましては、さらに厖大な復旧費を要すると思う。しかもこの事態に対しては放つておけない、こういう問題が必ずできるだろうと思います。そういう場合にはいかなる対策がおあげになりますか。
  10. 目黒清雄

    ○目黒政府委員 災害工事が未完成のために、次に來る出水のためにその災害復旧にさらに多くの金を要するということは、われわれは十分承知しております。またそういうことを理由にわれわれはこの災害復旧の予算を要求しておるのであります。しかしながら財政の都合でどうしても参らぬということになりますれば、もし相当な雨が降りますれば、また災害復旧費は今年も相当増額する、財政的に相当負担がかかる、それが起ることを覚悟しながら余儀なく災害復旧費が少いという結果になつておると思うのであります。幸いにして天候に惠まれ、今年雨が降らなければ、國家の負担も少くて済むと思いますが、災害があれば、未完成の箇所がさらに増破し、國家の負担が増すということは推定できるものとわれわれも考えております。
  11. 野村專太郎

    ○野村委員 この際委員長に御所見を承りたいのですが、勢いどうしても、重点的にこの施行をやらざるを得ないと思います。從つて緊急と重点の点から考えて、委員長は議長なり、あるいは政府当局と談合打合せをされて、実地の適否を調査される必要はないかどうか、こういう点について御所見を承りたい。
  12. 大内一郎

    ○大内委員長 調査の必要がおると考えます。從つて委員会の総意によつてさような御要求があつた場合には、さつそくその手続をとつて、これを実行の面に移したいと考えております。
  13. 野村專太郎

    ○野村委員 これはかなり災害にこたえ得るだけの予算を持つておれば、その必要は比較的薄いと思うのですが、特に最重点的にこれを扱わなくちやならぬ関係上、今委員長さんの御所見の通り、われわれ委員といたしてはそのことを要望して、その適否をあやまたないようにいたしたいと思います。
  14. 大内一郎

    ○大内委員長 御意見のあるところは了承いたしました。
  15. 目黒清雄

    ○目黒政府委員 今のお話でありますが、われわれのとつております今までの行き方をちよつと説明申し上げておきたいと思います。こういうふうに災害復旧費が少くなりましたので超重点の施行をしなければならぬということに追いこまれまして、從つてわれわれはこの災害の実態をにぎらなければならぬことになつたのであります。御承知の通り、今までの行き方といたしましては、災害が起りますと、ただちに國の予算を組むわけに参りませんので、一應府縣の財政でこれをまかなつて参つたのであります。從つて應急的な仕事の選択その他すべて府縣知事が行つて参つたのであります。昨年の災害にいたしましても、府縣知事は自分の財政と國からの援助の見通しをつけまして、ある程度重点的な施行をやつて参つたのであります。しかしこういうふうな圧縮を受けますと、どうしても國が府縣の事情をもう少し把握しなくちやならぬということに追いこまれて参りました。われわれの方からは人を派して、目下各府縣の実態を調査しておりますが、この実態調査ができますれば、この予算をいかに配分するかということをこの資料によつてきめたいと考えておるのであります。しかしながらあまりに超重点的な予算でありますから、ここで縣によりましては、災害がありましても、その経済効果が少いゆえをもつてある程度の減額をされる、あるいは配当が少い、配当がゼロに近いというような縣が現われるのではないかという心配を起しておるのでありますが、この辺のところはやはり議会方面からこういう声が聞えますことが、われわれとしては非常にやりよい問題だと考えております。
  16. 飯塚定輔

    ○飯塚委員 ただいま当局から御説明を伺いましたが、なお経済安定本部の方も見えておりますから、全部の御説明を一應伺つてから総合的に質問する方がよいと思いますので、議事進行についてそうお願いいたします。
  17. 大内一郎

    ○大内委員長 了承しました。それでは経済安定本部の計画課長伊藤剛者の御説明をお願いします。
  18. 伊藤剛

    ○伊藤説明員 それでは説明員といたしまして、私から災害全般の御説明を多少補足いたしまして、あわせて今後どうすべきかという、われわれの事務当局案を一應御説明いたしまして、御批判を願いたいと思います。  今まで河川局長あるいは農業御当局の方から、それぞれ所管の数字の御説明がありましたが、災害全般といたしますと、そのほかに林業とか、港湾、それから建築なんかがございまして、それらを全部集計いたしますと、二十三年度以前の分がまだ百九十一億國費支弁の義務額として残つております。今のは二十三年以前でございましたが、二十三年度はそのほかに五百九十三億の災害費がございまして、そのうち二十三年度に約六十四億支出いたしましたから、先の百九十一億に対應する、つまり二十四年度以降に残つておる國費の支出義務額ともいうべきものは五百二十八億ございます。それから二十四年にもやはり多少の災害はございましようから、われわれは二十四年度以降には約一千億の災害費を國費として借金を持つておる。これは一年度に支出する必要はありませんが、そのくらい今後支出する覚悟を持つていなければならぬ。こういう数字になつております。ところが二十三年度予算及び二十四年度に決定されようとしております予算から災害費を摘出いたしますと、約百八十億程度でございます。つまり一千億の借金に対して年間百七十億ずつ返そう、そういうかつこうになりますから、この災害借金の終るのは平均して六年ぐらいかかるだろう。こういうかつこうに追い込まれております。それで災害というのは、すぐに直して、次の出水などにおきまして増加しないようにしておくのが最善の方策と考えますから、六年にも延ばして工事をやるということは、はなはだまずい方法と、こう考えております。これをどう解決すべきか。それがわれわれの最も頭を悩ます点でございますが、第一案といたしまして特別の財源を見つけまして、それを目的税的に使いまして、災害を早期に復旧してしまう。こういう考え方がございます。実は昨年中われわれが考え、また建設省、あるいは農林省各位に御相談申し上げていたのは、こういうような考えに沿うておつたのでございます。その内容を少し申し上げますと、たとえば電力が、これは災害地、つまり群馬とか、栃木とか、長野とか、そういうところで発生する一種の資源なのでございますが、これをその地元の縣に何も財政的の負担を残さないで、ほとんど全部東京、あるいは大阪あたりの大消費地に向けて、そこではこれに対して消費税を認めております。つまり災害の根源たる水の流れをもとにしてできたところの電力というものが、こんなような状態に置かれておりますから、これは何とか地元に財源として附加税あるいはその他の形で残し得るのではないか、そんなような点を考えました。そのほか木材にしろ、木炭にしろ、ことごとく同じような状況に置かれておりますので、これらのものに大してひどい負担でない附加税みたいなものをかけましても、相当の財源になりまして、優に災害費をまかない得る、こういうような結論で、相当各方面に折衝いたしましたが、御存じの通り、基本生産財に秘を課すことはいかぬ、こういう有力な方針に押されまして、破棄せざるを得なかつた。こういう事情でございます。     〔委員長退席、青木委員長代理着席〕 そうしますと、今度は逆に反対の方向から、この災害を何とかしろ、こういうような考えが起つて参りますと、その考えに沿うての最も有力なものが、今河川局長が御説明いたしました超重点的にやるということでありまして、私どもいろいろ考えますに、ある程度の余裕がありますれば、超重点的にもできますが、あまり今年度予算におけるような状態ですと、超重点というのがはたしてうまくできるかどうか。最小限の費用すらまかなえない、こういう点で非常に頭を悩ましておる次第でございます。  それからもう一つ、重要な点がございますが、本年度の予算には、ほかに二十四年度に発生する災害に対して予備費的なものがございません。もし本年相当の災害が起つた場合には、それを処理すべき財源というものはないのでございまして、これはわれわれだけで考えて解決する問題でもありませんし、また説明員の一人としてこれに対する意見を申し上げることができるとも考えませんが、そういう問題があるということだけは御承知おき願いたいと存じます。
  19. 青木正

    ○青木委員長代理 委員長はちよつと御用事がありますので、私しばらくかわつて委員長席につかせていただきます。
  20. 砂間一良

    ○砂間委員 私、前にもいろいろ御説明を聞いたのですが、きようの御説明を聞いておつても、聞けば聞くほど何だか心細くなる。今の計画課長さんのお話でも、二十四年度に残されている復旧の工事費が千億もある。この災害の復旧は、時日が経てばまずいので、緊急に復旧しておかなければ、より多くの災害が起る危険性があるというお話ですが、そういうお話を聞いておると、いたんだところがみなやりかけみたいですつぼかしておかれるような状態になつて、この状態だと、今年あたりえらい災害が起るだろうということが予想される。それで、起つて來た災害に対しては、今年はまた予算予備費も何もない。しかし非常に大きな災害が起れば、それをそのまま放つたらかしておくことはできないと思いますが、こういう目に見えたことを、何でもつと責任をもつて安心のできるように予算的措置を講じないのかという点が、私はどうしても合点が行かない。政府委員の御説明を聞いていると、何かあたかも、それは困るけれども、公共事業費が切り詰められて、わくがないから仕方がないのだという、人の責任のことのように言つておるように思うのですが、しかしこれはその当局にいる人たちの責任だと思うのです。そういう不安心な、無責任な御説明では、とても私どもは安心して政治をまかしておくことはできないと思う。ですから、この際もつと責任ある御説明なり方策なりを聞かしていただきたい。どうしても災害復旧費が千億なら千億必要なものである、あるいは今年予備費が何百億か必要であるという点をお考えになれば、それは他の費用は一時押えても、どうしてもこつちへまわさなければならぬと思います。最近における災害の累増的な傾向を見ても、今年あたりは災害の発生ということは非常に憂慮されるわけです。そういう点について、もし説明員の方で答弁できなければ、大臣でも何でもここへ來ていただいて、はたしてこれだけの予算で國家の安全ということが責任を持つてできるかどうか、はつきり御答弁を聞かしていただきたいと思います。
  21. 青木正

    ○青木委員長代理 ただいまの砂間さんのお話まことにごもつともでありまして、実はこの前の理事会に、きよう建設大臣並びに安本長官等に出ていただくことに予定しておつて、交渉しておつたのであります。ところが、ちようど参議院の方の予算があいにく始まりまして、その方へ出なければならぬということで、大臣はお見えになりませんので、今向うが何時ころおしまいになるか問い合せしております。
  22. 飯塚定輔

    ○飯塚委員 大体話のねらいはみな同じでありますから、あるいは重複するかもしれませんが、きようの説明を伺いますと、建設省方面についても、本年一月末現在で予定の四十億以上の工事が進捗している。また農耕地関係においても、政府の補助金四十六、七億円に相当する予定以上の仕事が進んでいる。しかしそれに対して政府の支拂うべき金の見通しがつかないということになると、今まで地元民の協力支持によつて土木関係の仕事が進んでいたのが、将來だんだん衰えて行くじやないか。一昨年の大水害のときに――私の縣は秋田縣でありますが、米の減収は約五十万石と見ておりました。ところが、政府当局の絶大なる支援と縣地元民の協力によつて昨年は五十万石の減収見込みに対して三十万石くらいの取返しをつけたのであります。この意欲があれば、本年度の災害等に対しても非常に心配は少いし、また一面食糧の増産という点から考えても、災害工事復旧は単なる災害工事面の問題ばかりでなく、日本の重大なる食糧問題の解決に対するかぎを握つているのでありますから、私はただいま御説明においでになつた政府当局の方々のみに注文するのではありませんが、当局としても、將來大臣、次官でもおいでになるときには、そういうお考えをもつてこの委員会に臨まれることを、特に委員長から御注意願いたいと思います。
  23. 青木正

    ○青木委員長代理 了承いたしました。大臣の方は今問い合せ中ですが、お見えになるまで、事務当局の方にお尋ねになる点がありましたら、どうぞ御質問願います。
  24. 目黒清雄

    ○目黒政府委員 災害復旧が非常に遅れまして、國民に不安を與えているようなお話でありますが、実際問題といたしましては、國の補助が非常に少くても知事は仕事を進めて参つております。先ほど申し上げました通り、すでに一月末で四十二億の補助以上に仕事をやつているということから、さらに現在にこれを想定いたしますと、おそらく地方長官といたしましては、地元民の安心できる程度に仕事を進めるべく努力していると考えております。從つてわれわれの予算面から行きます金では、これをそのまま実行いたしますれば、非常に不安の状態でありますが、今の仕事の実情はある程度治水に対應するだけの仕事は進んでいるとわれわれは見ております。と申しますのは、この予算面に現われます以外に、われわれとして昨年度地方廳にいろいろな融資を考え、地方財政の援助の意味におきまして、最初二十五億の融資をし、年度末には三十億の融資をしたのであります。從つてこの金はあるいは返還しなければならぬ一時融資の金かもしれませんが、この金が一應地方に入つている。ですから、補助金以上に仕事ができるようないろいろな手段を講じて参つております。今後それらの金融措置をわれわれとしては努力しなければなりませんが、しかし本年度は金融状態が逼迫して來るようなことが推定できますので、非常に憂慮しているというのが現状であります。
  25. 砂間一良

    ○砂間委員 今の融資のことですが、それを今年も返済しないで、そのまま借りておかれるのですか。その点について地方の方では、返済能力がないから、ぜひこのままで貸しておいてもらいたいという声が非常に強いと思うのです。  それからもう一つお伺いしておきたい。去年までは地方で放つておけないものですから、ずいぶん無理してもある程度やつていたと思うのですが、今年は地方財政全体が非常に詰まつて來て、窮屈になつて來ております。これは配付税も減らされますし、その他地方財政が非常に苦しくなつて來ているのです。それからそういうふうに國が当然やるべき仕事をやつてくれない、地方では放つておけないものですから、無理算段してやるのですが、こういうことが地方の地元民に非常に大きな負担をかけているという点です。たとえば富士川の上流なんかも堤防が切れたり、氾濫などすると、農民は自分で弁当を持ち、セメントを買つたりなんかして、また勤労奉仕みたいな形でみな出て行つてやつているのですが、そういうことが、これは税金やなんかで正式に國に納め葛べき義務以外に非常に大きな負担をかけているという点です。こういうことを続けて行けば、地元の住民はまつたく生活が立つて行かなくなると思う。ですから、こういう点はそういう変則的なことで、問に合せておかないで、國が見るべき点は、予算でも何でもとつて、緊急に復旧し、見てやることをしなければどうしてもいけないと思う。そういうふうな点からしまして、去年までどうやらこうやらやつて來たようだから、今年も何とかして行くだろうという点については、私らはよろしくないと考えております。最初の地方への融資が今年も借りておけるかどうかという点と、それから今年は地方財政事情が非常にかわつて來て、去年まではやつたとしても、今年はもうできないだろうという二点についてお伺いしたいと思います。
  26. 目黒清雄

    ○目黒政府委員 現在まで融資されておる金をそのまま返さぬというようなことはどうであるかという問題でありますが、これは大藏省の関係でありまして、われわれの方では行き方は全然わかりません。しかし一應融資のはつきりした條件があると思いますが、その條件に從つてこれは返済すべきものは返済しなければならぬわれわれは考ええております。來年度の地方財政の見通しでありまするが、これも地方長官がいろいろ來年は今年と違つて非常に緊縮予算が実行されるのでそうそう今年のような甘い考え方はできないということをみんな考えておるようでありまするから、われわれももちろんそう考えるのがほんとうだと思います。從つて昨年度のような行き方は、本年度においてとることはおそらく想像できないと思いまするので、ある程度地方財政が窮屈になり困窮に陥るような事態が想定できると考えております。
  27. 砂間一良

    ○砂間委員 もう一つお伺いしたい。超重点主義という御方針についてですが、静岡縣なんかの昨年のアイオン台風の被害なんかを見ますと、中小河川の氾濫が非常に大きな被害をもたらしておるわけですが、天龍川とか、大井川とか、おそらくああいつたようなところは割合に護岸工事もやつてありまするし、そういう点はよかつたのですが、これまで比較的軽視されていた中小河川が非常に被害を増しているということになつておるのですが、超重点主義というので利根川とか十大河川とかいう大きなところばかり重点的に取上げて行かれるという超重点主義という方針が正しいかどうかという点について、私若干の疑問を持つ。それは先ほど安本の計画課長も言われたのですが、その辺については河川局長さんあたりの御見解はどうなんですか。
  28. 目黒清雄

    ○目黒政府委員 超重点主義というのは言葉は非常に簡單でありまするが、これを実行に移す場合は相当困難であることはわれわれも想像できます。計画課長の言う通りではあります。從つてわれわれは超重点という行き方をいろいろ考えておりまするが、重点を入れるのも箇所の重点で行く問題と、河川そのものの重点で行く問題と二通りあると思うのです。今御質問のように、利根川というような大河川に重点を入れて他の小河川は排除するというような考え方は箇所の重点から考えますと、箇所的に経済効果の多いところから考えますると、必ずしも一致しない場合が生じて來ると思うのであります。でありますからわれわれは箇所の重点と、河川の重点あるいはその他の重点と、重点の考え方をいろいろ考え合わせまして、これを重点的にやらなくちやならぬと考えております。
  29. 金子與重郎

    ○金子(與)委員 ただいま河川局長のお話の二十三年度の差引合計の超過と言いますか、金の不足と言いましようか、それがすでに四十一億というお話で、実は私は群馬縣から一昨日知事以下縣会議員全部陳情に参つておるのでありますが、この一月以降ことしは非常に天氣がよかつたために工事が予想外に進捗しております。もつとも私の縣は二箇年の災害を合せますと、全國で一、二という量に上つておりますが、その関係か私の縣だけの金でも非常に多額に上つております。ことに今まで何とかやりくりしてやつて参りましたけれども、いよいよ縣は先月より土木業者に金を拂つておらない。それでこのままで行くならばおそらく暴動が起るだろうということで、非常に苦慮いたしまして、縣をあげて今重大問題になつております。実はそうした場合われわれ縣会議員も責任上腹を切らなければならぬ。知事も辞職しなければならぬというようなはめに追い込まれるかもしれない、そこで何とか善処してくれ。こういうことを言われておるのであります。そこで今お願いしますことは、一つには先ほどほかの委員の方からもお話がありましたが、この際災害の多い縣の実情を調査するために、委員の方たにぜひ御足労を願いたい。それが一番かんじんのように思います。また地方廳の言い分も出先において聞くことはよいことではないか、これが私の意見の一つであります。もう一つはこの災害関係について各縣別のこまかい資料――災害の程度あるいは進捗状況、これを災害、農林、建設等の私ども委員にいただきたい。こう考えております。その二点です。
  30. 青木正

    ○青木委員長代理 ただいま金子委員の御提示の問題につきましては、先ほど野村委員からも同様なお話がありましたので、これはいずれ運営委員会の方との打合せの関係もありますので、理事会において協議していずれにかきめたいと考えております。  なお建設大臣は連絡いたしましたところ、ただいまちよつと御用事で外に出ておりまして院内におりませんので、建設省の方でなお連絡をとらしておきます。從つていつごろお見えになるか今のところわかつておりません。
  31. 金子與重郎

    ○金子(與)委員 先ほどの資料につきましてはただいまなければ後日ひとつプリントしてお配り願いたい。
  32. 青木正

    ○青木委員長代理 どうぞそうお願いいたします。
  33. 砂間一良

    ○砂間委員 災害と粛象台の方の関係――これもちよつと関係がないようだけれども、非常に密接に関係があると思うのであります。氣象台でやつている天気予報が災害にする予防対策の関係に非常に重大な関係を持つていると思うのですが、今年は無象台の方の予算をたいへん削られて、聞くところによると人員なんかも非常に少くされるようですが、そうするとこれまでやつて來たような氣象通報がほとんど困難になるというお話を聞いている。これに対して建設省や災害関係の方はどういうような御見解を持つておられるか、お伺いしたいと思います。
  34. 青木正

    ○青木委員長代理 ただいまの砂間さんのお話まことにごもつともでありまして、実はこの前の理事会におきまして、私ども同じような見解で氣象台の当局者からいろいろ意見を聞こうということで連絡をいたしております。ただきようは間に合わなかつたわけですが、いずれ最近の機会において氣象台の当局の方に出てもらいまして、いろいろ事情を聞こう。こういうことにいたしております。ほかに御質問ございませんですか。
  35. 砂間一良

    ○砂間委員 ほかに御意見がないようで、私ばかりの発言になりますが、大体この災害予算が非常に不十分で少い、これではとてもだめ、ほうつてはおけないということについては、ここに御出席の政府委員の方も、それから災害対策特別委員の全員の方も、おそらく一致したお考えではないかと思うのです。これはもう予算案が通つたから仕方ないというふうな形であきらめておるべき問題じやなくて、やはり必要な経費はどうしても捻出してもらう、そうして國土の災害復旧と安全のために、どうしても必要なこの工事はやつて行かなければならぬということを、当委員会としては決定すべきではないかと思います。たとえば私どもこの予算の面なんかを見ましても、價格調整金なんかはべらぼうに多過ぎると思うのです。ああいう莫大な経費を一方において支出しておきながら、非常に重要な災害復旧の費用なんというものはまるで鼻くそほども出ていないというような状態に対して、ひとつ当委員会として決議案なり何なりつくりまして、政府に対して強硬に申し入れて、しかるべき措置をとつてもらうというふうな態度をとられたらどうかと思うのですが、委員長かち皆さんにお諮り願いたいと思つております。     〔青木委員長代理退席、委員長着席〕
  36. 大内一郎

    ○大内委員長 ただいまごもつともの御意見と考えますから、いずれ理事会を開いて協議した土で、あらためて本委員会にお諮りすることにしたいと思いますから、しばらくの間御猶予をいただきます。
  37. 青木正

    ○青木(正)委員 ちよつと河川局長にお尋ねいたしたい。治水関係につきまして、根本的な改修計画をいろいろ御計画のように承つておりますが、もちろんこういう点は適当に御考慮のことと思いますが、復畑の関係と根本改修の関係につきまして、その関連がどうなつておりますか。と申しますのは、非常に少い金をもつて復旧をやらなければいけません、一方根本的改修という問題も関連いたしまして、その方で吸収できるものは――吸収という言葉が適当かどうかわかりませんが、その方で処置できるものはその方にまわすというようなことで、経費的にもまた業の面からも、何らかの節約の道があるのじやないかという感じもいたすのですが、その点お答願いたいと思います。
  38. 目黒清雄

    ○目黒政府委員 根本的な改修と災害というお話でありますが、大体予算面は災害と一般にわけております。百七十億のうち百九億が災害費で、その他が一般になつておるので、この一般がすなわち根本的の改修というふうにお考えと思うのであります。ところがこの六十数億の一般の改修と申しまするのは、ほんとうに根本的な改修をいたしますれば、これは年間三百億か四百億要するのでありまするが、御承知の通り六十数億に削減されたのであります。從つて一般的な河川の改修は、結局は根本的な改修の線は一應棚上げしなければならぬ、そして姑息な、非常に弱い箇所を局部的に改修をするのが、本年度の予算の形になつて参つたのであります。災害の方は、大体災害が起りまして破堤あるいはその他の被害がありました場合に、根本的な改修の線に沿つてこれをやりますことは非常に望ましいのでありまするが、これでは厖大な予算を必要といたしますので、一應原型のままにこれを直すというのが災害復旧であります。從つてそこには何ら改良的なものは施されて参りません。でありますから、災害復旧費というのは應急措置であるというお考えを持つていただきたいと思います。そういうわけでありまするから、災害復旧費は應急措置である以上、すみやかに直して行かなくちやならない。これを根本改修の他の予算でもつて賄つて行くほど時間的の余裕がないのだというふうにお考え願いたいと思います。
  39. 青木正

    ○青木(正)委員 なお先ほど地方におきまして融資を受けて工事をやつておるというお話を承つたのですが、その場合の利子補給等につきましては、國の方においてある程度の面倒を見ているものかどうか。
  40. 伊藤剛

    ○伊藤説明員 そういうことをやつた先例はございますが、最近はやつておりません。そのかわり地方財政補給金というのが今年の予算で約五億くらいあるのですが、それを配付する際に、災害の度合を配付額決定の一基準としておりますから、そういう意味合においては財政援助をしておる、こういうことになつております。
  41. 野村專太郎

    ○野村委員 今度提案通過された予算については、失業救済に関する方途というのはまことに貧弱なのですが、結局いろいろ御説明を聞き、いろいろな観点から行きますと、現実に行政整理なりいろいろな事態の推移に伴つて相当厖大な失業者が出、これが対策を取上げて行かなければならぬ。こういうことが当然考えられるのであります。かつてそういう事例もあつたわけです。こういう方途によつて一面においては失業者を救済し、これをもつて災害を復旧するというようなことは一番可能性もあろうと思います。しかし現実的にそこに事態が起きて來なければ、予算の編成はむずかしいような事情も考えられます。政府当局においては、こういう事態も考えながら、失業救済の施策として十分今から御計画もおありになると思うのですが、そうして放置できない災害に対する解決に当つていただきたい、かように考えるのであります。
  42. 金子與重郎

    ○金子(與)委員 農林関係の補助につきましてお尋ねしたい。御承知のように農耕地の災害につきまして、非常に予算が削減された。そうして個人の改修あるいは個人に準じた組合というような程度のものの補助を二十四年度に打切つた。この原因は予算の総額が足らないから重点的に大きな面にまわしたということであるのか。それとも何らかほかに理由があつて個人のものを打切つたのか。私どもの考えるところでは個人災害者は補助金を目当に非常な努力をいたしまして改修し、しかもそれは本年度の供出の割当面積にも入つておる。こういう事情でありまして、むしろこの際自分の田畑を個人で改修するということの方が非常な犠牲を負うておるのでありますが、その点はどういう理由でそういうことになつたか、お伺いいたします。
  43. 土屋四郎

    ○土屋説明員 お答えいたします。耕地に対する復旧の補助金を切つた理由はどうか、こういう御質問であると思います。私承知いたしております範囲におきましては、予算が足りないという点が一点。從つてその際には個人の場合よりも公共施設に重点を置くべきであるという考え。なお関係方面が個々の農家に農地の復旧のために補助金を出すのは適当でないというような考えもあつたかに聞いております。そういう点はわれわれとしては日本の農業の実態をよく説明いたしまして、欧米のような企業的な農業ではない、日本の農業の実態は家族の者が皆すきくわをとつて働いて、営々辛苦してやつておるところの過小の、家族労働による経営であるから企業農業ではない。こういう経営におきまして、一朝大きな災害を受けますると、とても個人の力だけでは復旧がむずかしいという点はるる説明をいたしましたが、そういう点もあつたということを私は聞いております。なお耕地の補助金が本年はなくなつたわけでありますが、これに対しましては、われわれといたしましても先ほど來融資の問題が出ておりましたが、融資という点をぜひ考えたい。目下関係方面といろいろ連絡折衝をいたしております。
  44. 金子與重郎

    ○金子(與)委員 ただいまの説明で大体納得いたしましたが、その筋のお話ということについては、これは非常に重大な問題でありまして、万一にも日本の農業というもの、一つの利益を目的とする企業としての形体である、であるから自分の災害は自分でやることが建前だというふうに、一般の企業と同じような、ないしは諸外國における企業的な農業と同じような考え方をその筋でしておるとすれば、これは実に重大な問題でありまして、日本の農業の根本のあり方を履き違えておることであり、これは單に今後の災害の場合だけでなく、いろいろの面に響いて参ると思うのであります。その筋でそうおつしやつたと言つても、この点につきましては、農林省といたしましてどこまでもあらゆる努力をし、あらゆる実態を提示して、日本の農業の特異性を持つておることを了解していただくようにあくまでも努めていただくことをお願いしたいのであります。  それから融資の点であります。融資に対して御努力中だということでありますが、從つてそういうふうな事情の農業でありますがゆえに、融資といたしましても現行の利息のように一割近い利息で田畑を改修したのでは、とうてい米をつくつても麦をつくつても引合うものではありませんので、その場合には別個の形において、少くとも利子だけは政府補給するというような考え方を併せて御研究願いたい。こういうことを要望いたします。
  45. 土屋四郎

    ○土屋説明員 もとよりわれわれといたしましては、日本の農業の実態はこの上とも徹底的に説明をいたしまして認識を新たにしていただきまして、來年度の予算におきましては、ぜひ耕地の補助金が復活するように努力をいたすつもりでおります。なお融資の問題につきましても御意見の通りで、今日手放しに融資々々と言つてみたところで、一割以上もかかるような高利息の融資は農村ではなかなかこなせないのでありますから、財政関係の方面ともよく連絡いたしまして、努力をいたしたいと思います。
  46. 大内一郎

    ○大内委員長 ただいま農林省の開拓局長がお見えになりましたから、御質疑のある方は御発言を願います。
  47. 青木正

    ○青木(正)委員 開拓局長にお伺いいたしたい。局長がお見えになります前にいろいろ質問がありまして、今度耕地の復旧についての予算が切られた。そこで農林省御当局といたしましては融資によつて打開の方途を御研究のように伺つております。その場合当局のお考えは、個人を対象ということはなかなか困難と思うのでありまして、何か耕地整理組合という行き方の組合でも組織さしてそれを対象にして融資をするというお考えがあるのかどうか伺いたい。
  48. 伊藤佐

    ○伊藤政府委員 災害の耕地関係の予算が打切られました結果、ただいま考えられまするものは結局融資しかないことになります。ところでわれわれの方といたしましては、最近は年々歳々同じような所がやられておるのでありまして、しかも一反歩全國平均いたしましても、一万四、五千円もかかるような状態でありますので、これを農家の負担においてやらせるということは、私はとうてい困難だと考えております。先般の衆議院の決議にもございますように、これらの点については予算的措置、あるいはまた融資的な措置を講ずる。こういう線に沿いまして今後努力をいたすのでありますが、さしあたりの予算的措置と申しましても、この議会にはとうてい困難であります。従いましてあと残された当面の問題といたしましては、融資で行くより仕方がないというので、今融資の点につきまして、それぞれ要求をいたしておるのでありますが、その際に從來でもそうでありまするが、大体町村でありますとか、あるいは水利組合でありますとか、あるいは耕地整理組合、場合によりますと農業協同組合、こういつた組合がやはり單位になりまして、最終の利益を受けるのは、個々の農民の田畑が直ることによつて個々の農業者が利益を受けるのでありますけれども、形態といたしましては、一人々々に補助金を出すということでなしに行つておりますので、今後もさような方法で参りたいと考えております。
  49. 青木正

    ○青木(正)委員 その点はわかるのでありますが、應急措置として、このために特別に何か組合的なものでもつくらせて、特別なものをつくる、こういうお考えがあるかどうか、お伺いしたい。
  50. 伊藤佐

    ○伊藤政府委員 災害につきましては、特に今急を要する問題でもありますし、現状はすでにそれぞれの現存の團体において、やつておりまするので、特に新しくこの際つくつてやることは必要なかろうと思います。将來土地改良組合でもできました場合には、これは現在の水利組合なり耕地整理組合、そういつたものが移行いたしますので、これは將來の問題でありまして、現在のところはまだ考えておりません。
  51. 金子與重郎

    ○金子(與)委員 耕地災害の補助対象の問題ですが、個々の田畑は今度の補助の対象から拔かれておりまするが、相当大規模の二郡、三郡にまたがる用水組合、水利組合というようなものの事業はどうなつておりますか。
  52. 伊藤佐

    ○伊藤政府委員 これは二郡、三郡にかりにわたりませんでも、もう少し小さいものでありましても、いわゆる公共施設と申しまして、公共的な水利施設、水路、溜池、農道とか、そういつたものは補助の対象になつております。純然たる補助の対象からはずれましたものは個々の耕地、田畑の復旧、田畑に土砂が積つたとか流されてしまつたとか、そういうものの復旧が落ちてしまつたのであります。
  53. 金子與重郎

    ○金子(與)委員 公共事業費が非常なきゆうくつな状態になつておりまして、これの使い方については能率的な方法を考えるということで、これはまたやむを得ないことでありますけれども、その能率的というのは、日本全國が荒れていますので、どこへどういうように復旧事業なり、土木事業をさせるかについては、非常な考慮を要する問題だと私は思うのであります。あながち河川が小さいから、あるいは地域が狭いからというだけでは、この問題は片づけらるべき性質のものではないと思うのであります。そこで重要な東海道筋に流れ込んでおります酒匂川の問題でありますけれども、これは河川としては比較的小さい。しかし昔から被害の多い河川でありまして、それがために二宮尊徳が生れたというような結果が現われておるのであります。この支流の河川、あるいは蘆の湖から流れ出す早川というような河川については、交通の関係と農耕地の方の関係から相当重視してもらわなければならぬ問題だと思うのであります。この地方は土地が非常に豊沃でありまして、完全な二毛作、畑地は三毛作が可能な十地であります。農産物の増産をはかるという方面から見ましても、また道路その他の保全という方面から行きましても、地域は比較的小さい、河川もその延長は比較的短かいようなものでありましても、これらについて相当考えていただきたい。この問題につきまして、ちようど河川局長も開拓局長もお見えになつておりますので、その所見を伺わせていただきたいのであります。
  54. 目黒清雄

    ○目黒政府委員 超重点施行というので大分御意見がありまするが、先ほど申し上げました通りに、やり方といたしましては非常にやつかいなことであります。酒匂川は河川のうちで小さいとは申しながら、なかなか荒れ川であつて、これはわれわれとしては相当重要に考えております。さらにこれに入りますいろいろの支川は酒匂川をして非常に土砂を埋沒せしめたいろいろの原因をなしているこれは荒れ川なのであります。昨年の颱風におきましては、神奈川縣の酒匂川から箱根にかけますあの局地が相当被害をこうむつたのでありまして、これに対しては縣も相当力を入れて復旧に努力中であります。東京に近い、ことに箱根を控えましたあの地方復旧はいろいろの意味におきましても、これは重点的に施行しなければならぬ一つと考えておるのでありまするが、なかなか予算的にはそうまわりかねておるのでありまして、進捗は思う通りに進んでおらないのであります。問題になります河川の下流地域におきまする耕地は、相当廣大な土地を持つておりまするから、この点の復旧に重点を注ぐことは議論の外と思うのでありまするが、上流地方におきまして、猫の額のような耕地を復旧するために災害復旧を行うということ問題になりますると、なかなかこれは決しかねる点があります。しかしながらその地方では、非常に狭小な土地によつて農民が生活を営んでおるという実情を考えますると、これとても放置できない社会的の問題があると思うのであります。この点の重点施行になりますると、ただ計数でこれを論議して行くわけには参らない。この辺の実情は地方長官がよく御存じでありまするから、その辺のところを聞きましてあんばいして行きたいと思つております。
  55. 伊藤佐

    ○伊藤政府委員 ただいま河川局長からお答えがありましたが、私の方の関係といたしましては、先ほど來お述べ申し上げましたように、耕地そのものの災害復旧は遺憾ながら今年度の予算から落ちたことは、御存じの通りであります。從いまして、上流地、下流地を問わず、耕地が埋沒、流失したというものにつきましては、ただいま提出になつております本年度の予算では、予算的方法としてはこれは救う道はないのであります。これらに対しましては、当面の問題として何らかの資金的な措置を講じたいということで、ただいまいろいろ折衝いたしておるのであります。  次に耕地に入ります水を持つて來る水路であるとか、河川からの取入口というような点につきましては、額は少いのでありますけれども、この方は予算的の道が開かれているのであります。そこで建設省の方の堤防その他のそういう施設の復旧とにらみ合せてよく連絡をとりまして、そういう方法を講じて参りたいと考えております。
  56. 金子與重郎

    ○金子(與)委員 事情はまさにその通りで、全國が苦しんでいるのでありますから、なかなか行政的にはむつかしいかと思いますけれども、ただいまお答えにもありました通り、その地方の問題としては非常に重要な社会問題でもありますし、また大消費地を控えておりまして、さらに今申しましたように二毛作、三毛作が可能であるというような関係もあります。どうか山嶽地帯の砂防と相まつて、予算の捻出その他についてはできるだけ努力を拂うつもりでありますから、行政的措置、次に金融その他の方面についても格段の御努力をお願いいたしまして私の質問を打切ります。
  57. 大内一郎

    ○大内委員長 他に御質疑もないようですから、本日はこれにて散会いたしまする。     午後三時二十五分散会