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1948-11-20 第3回国会 衆議院 水産委員会 9号 公式Web版

  1. 昭和二十三年十一月二十日(土曜日)     午前十一時十分開議  出席委員    委員長 西村 久之君    理事 冨永格五郎君 理事 藤原繁太郎君    理事 外崎千代吉君       石原 圓吉君    川村善八郎君       關内 正一君    仲内 憲治君       夏堀源三郎君    平井 義一君       佐竹 新市君    三好 竹勇君       鈴木 善幸君  委員外の出席者         農 林 技 官 林  眞治君         農林事務官   伊藤  茂君         專  門  員 小安 正三君     ――――――――――――― 十一月十九日  漁船保險対策に関する陳情書(大分漁船保險  組合長松理今津繁藏外一名)(第三五二号)  同(京都府漁船保險組合長倉繁次)(第三六三  号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件   請願  一 全國内水面魚族増殖対策に関する請願(田    中源三郎君紹介)(第二一号)  二 知床半島宇登呂に漁港築設の請願(永井勝    次郎君紹介)(第二二号)  三 宮古市磯鶏に漁港築設の請願鈴木善幸君    紹介)(第二四号)  四 函館市漁港築設の請願(冨永格五郎君外    二名紹介)(第五三号)  五 漁船保險対策に関する請願(坂本實君紹    介)(第六七号)  六 同(川野芳滿君紹介)(第六九号)  七 同(多賀安郎君紹介)(第七〇号)  八 漁区拡張に関する請願(西村久之君紹介)    (第八三号)  九 磯谷村尻別川河口に船入澗築設の請願(小    川原政信君紹介)(第八四号) 一〇 縣立濱田水産試驗場浦郷合場を國立水産試    驗場分場に昇格の請願(木村小左衞門君紹    介)(第八五号) 一一 水産業対策に関する請願(石原圓吉君紹    介)(第八六号) 一二 安浦漁港防波堤築設費國庫補助請願(武    田キヨ君紹介)(第八七号) 一三 遠別村に船入澗築設の請願(坂東幸太郎君    紹介)(第八八号) 一四 垣生村に船溜築設の請願(馬越晃君紹介)    (第一〇九号) 一五 伊座敷港を漁港並びに避難港として指定の    請願(前田郁君紹介)(第一四〇号) 一六 苫前船入澗拡張並びに苫前村字力晝に船入    澗築設の請願(坂東幸太郎君紹介)(第一    四四号) 一七 漁船保險対策に関する請願(石原圓吉君紹    介)(第一六八号) 一八 神湊港浚渫に関する請願(中島茂喜君紹    介)(第一八二号) 一九 音調津漁港修築の請願(高倉定助君紹介)    (第一八四号) 二〇 兵庫縣に魚政事務局設置の請願(田中源三    郎君紹介)(第一八六号) 二一 漁船保險対策に関する請願(周東英雄君紹    介)(第一八七号) 二二 同(小島徹三紹介)(第一八八号) 二三 同(梁井淳二君紹介)(第一九一号) 二四 頓別村漁港修築の請願(坂東幸太郎君紹    介)(第一九六号) 二五 天賣船入澗拡張工事施行請願(坂東幸太    郎君紹介)(第一九八号) 二六 苫小牧市前濱に漁港築設の請願(三好竹勇    君紹介)(第二〇七号) 二七 渡波港浚渫の請願内海安吉紹介)(第    二二五号)   陳情書  一 漁業水域の拡張に関する陳情書(東北海道    商工会議所議会帶廣商工会議所)(第二    〇号)  二 漁業制度改正促進の陳情書(東京都港区芝    海岸通一丁目二十番地漁業経営者團体連盟    会長飯山太平)(第三一号)  三 漁業手形制度実施の陳情書(西日本水産振    興会委員長林與一郎外七名)(第一〇九    号)  四 瀬戸内海区に漁政廳設置の陳情書(西日本    水産振興会委員長林與一郎外七名)(第一    二三号)     ―――――――――――――
  2. 西村久之

    ○西村委員長 これより会議を開きます。  本日は委員会に付託になりました請願並びに陳情を審査いたします。  まず日程第一、全國内水面魚族増殖対策に関する請願文書表第二一号を議題とするのでありまするが、紹介議員がおりませんので、紹介議員の出席された分を審査いたすことにいたします。日程第四、函館市漁港築設の請願、冨永格五郎君外二名紹介、第五三号を議題として審査に付します。冨永君。
  3. 冨永格五郎

    ○冨永委員 函館市漁港を築設する請願につきまして、函館市船入澗愛護会会長函館市長宗藤大陸君、函館市議長山崎松次郎君から請願書が提出されておるのでございますが、紹介議員代表として、私から請願の内容について申し上げたいと存じます。  函館市は今のところ漁港施設を有しておらないのでございまして、函館市小船町を順位第一とし、住吉町地先を順位第二として漁港を急速に築設せられるように請願いたしておる次第でございます。その理由を一應簡單に申し上げたいと思います。現下食糧事情の不足は、再建途上にある日本の一大支障でございまして、眞に憂慮にたえないものがあるのでございます。政府はその緩和策といたされまして、蛋白給源である水産食糧の増産を計画されて、生産目標十五億原貫確保に努力されることに相なりましたことは、私ども慶祝に存ずる次第でございます。北海道は、その役割を果すに屈指の魚田を有しておることは御承知の通りであります。特に道南地方は重要なる生産地方として有名であることはよく知れ渡つておる点でございますが、毎年六十万貫の漁獲があるのでありまして、函館市はその水産漁獲物の集散地としてもまた枢要な地位にあるのでございます。であるにもかかわりませず、漁港施設がありませんために、漁船の繋留、港獲物の荷役、処理に支障がはなはだしいのでございまして、その鮮度を保つに困難であり、かつ加工條件にも円滑を期することができないような事情にあるのでございます。こうした内情につきましては、北海道廳におきましてもよく事情を了承せられておるのでありまして、もちろん函館市に関する限り、港湾としての関係方面にもいろいろ陳情をいたしまして了解を得ておる次第でございますが、政府当局におかれましても、早急に漁港を整備いたされまして、生産目標達成のため、機能を発揮できますよう、ぜひ御留意を願い、かつ私どもの請願をお聞通り下さいまして、実行に着手していただけることに相なるようお願いいたしたいと存ずる次第であります。
  4. 西村久之

    ○西村委員長 本請願に対する政府の所見をただします。
  5. 林眞治

    ○林説明員 函館市におきまする小舟町及び住吉町の漁港施設の拡充の問題は、きわめて緊急を要すると考えるのでございますが、ことに小舟町あたりは非常に狹隘を告げておるようでございます。しかしながらただいま函館港といたしましては、運輸省所管によつて工事中に属しております。そういつた関係もございますので、その関連性などにつきまして十分檢討の上、漁港施設が整備されますよう努力して参りたいと考えております。
  6. 冨永格五郎

    ○冨永委員 ただいま御当局の説明がございまして、函館漁港に関する御熱意を伺つて感謝する次第でございますが、お話のように運輸省所管関係につきましては、ここ一二年前から、昨今も特にそうでありますが、港湾増築に関して大体了解せられて、來年は工事を進めるような運びになつておる次第でございますので、どうぞ関係各省とも至急おはからいくださいまして、漁港施設ができますようにお願いして私の請願を終ります。
  7. 西村久之

    ○西村委員長 本請願に対し、御質疑はありませんか。――御質疑はないと認めます。請願はその都度採択、不採択の決定をいたすのが順序かは存じませんが、請願の出席議員の御都合もあられますので、まず一應説明を聽取したあとで採択、不採択は決したいと存じます。     ―――――――――――――
  8. 西村久之

    ○西村委員長 次に日程第三、宮古市磯鶏に漁港築設の請願文書表第二四号、鈴木善幸紹介を議題といたします。
  9. 鈴木善幸

    ○鈴木(善)委員 本請願は岩手宮古市磯鷄に漁港を修築していただきたいという請願であります。宮古港は、御承知の通りにわが國における三大漁場でありますところの三陸の中枢部にありまして、いわゆる三陸漁業の最も大きな墓地であるわけであります。この宮古市は、動力漁船百トン未満のもの二百三十八隻、無動力船七百五十隻以上を有しておりますし、さらに百トン以上の漁船も相当数に及んでおるわけであります。また他府縣船の入港等も非常に多いのでありまして、年間平均百数十隻の船を数えるというような、非常に漁業の盛んな港であるのであります。その漁獲物は月間二十万貫を越えておりまして、京浜地区に対する生鮮食料品の、北海道に次ぐ有力な出荷地に相なつておることは御承知の通りであります。ここには鍬ケ崎の港がございますが、これは商港兼漁港でありまして、最近機帆船等の入港も非常に多く相なつて参りましたし、また製鉄事業に必要な粘土の搬出も、関係方面からの要請によつて、盛んに今この港せ利用して積こ出しているというようなぐあいでありまして、鍬ケ崎港は港の狹隘を最近特に痛感しておるような事情にあるのであります。そこで宮古港には、市の地域内にあります機鷄の部落に主として百トン未満の小型船を收容する漁港をつくる必要がある。これは地元民の多年の熱望でありまして、もし幸いにして本請願が当委員会の御採択を得まして、完成いたしますならば、宮古港の漁業生産はさらに飛躍的な増大を期待することができるのであります。なお今回アイオン台風によりまして、宮古の川口につないでありました漁船が相当数流されております。これも一に港を有しないためであります。鍬ケ崎港の狹隘をつげたために宮古の川口にたくさんの小型船を撃留しておる。こういうようなことが今回の惨害をこうむつた大きな原因であるわけであります。どうかそれらの事情を御勘案くださいまして、委員各位の御同情ある御審議をいだたきまして、ぜひともこの地方民の熱望をいれていただきますよう、切にお願いする次第であります。
  10. 西村久之

    ○西村委員長 本請願に対する政府の所見をただします。
  11. 林眞治

    ○林説明員 磯鷄の漁港の新設の問題はきわめて緊切な問題と考えます。宮古市におきます漁港の位置といたしましては、鍬ケ崎もございますし、また磯鷄もあるわけでありますが、おのおのその使命を持つておるものと考えます。磯鷄におきましては、從來ほとんど見るべき施設もないのであります。その点から申しましても、早急にこの実現をはかることは必要と考えますので、なるべく早くこの実現を見ますように努力して参りたいと存じます。
  12. 西村久之

    ○西村委員長 本請願に対し御質疑はございませんか。――御質疑なしと認めます。     ―――――――――――――
  13. 西村久之

    ○西村委員長 次に日程第八、漁区拡張に関する請願、西村久之紹介文書表第八三号を議題といたします。  ただいまの議題であります漁区拡張に関する請願は、先日の当委員会におきましても質疑が交されたのでありますが、御承知の通り、以西底引等の今日の状況を見まするときに、漁区が非常に狹隘を感じ、共倒れの感をいたすのであります。從いまして漁区の拡張をぜひお願いしなければならないという趣意の請願でありますが、國際関係等がこれに伴いますので、すこぶる難事とは思はれますけれども、これを緩和いたしまする方策として、次に許さるべき漁区の拡張関係における漁獲物に関しましては、関係國に手数料の納付制度でもおとりになるというようなことを勘案されまして、ぜひとも漁区の拡張をはかつていただかなければならぬものと考えまして、本請願に及んでおる次第であります。本件に対しまして何とぞ御採択あらんことをお願い申し次第であります。  本請願に対する政府の所見を質します。――本件に対する政府の説明は後日の機会に讓ることにいたしたいと存じます。從いまして答弁を留保することにいたします。     ―――――――――――――
  14. 西村久之

    ○西村委員長 次は日程第一一、水産業対策に関する請願文書表第八六号を議題に供します。紹介議員石原圓吉君。
  15. 石原圓吉

    ○石原(圓)委員 本請願は、三重縣におきまして水産振興会というものが本年の五月二日に結成されまして、その会員は約三万をもつて組織されておるのであります。ほとんど沿岸の第一線におる漁業家をもつて組織されておるのでありますが、この振興会の大会におきまして、以下申し述べる要項を決議されたのであります。  一、資材の完配及び事情に即した魚價の設定並びに資材入手手続の簡易化  二、漁業協同組合法並びに改正漁業法の早急なる上程  三、水産加工冷凍設備に対する國庫補助金の交付の制度の設定 以上の要点をもつて請願の理由とするものであります。これを一々説明することはかなり長きにわたりますので、時間の関係上この請願書によつて御審議あらんことを希望します。以上。
  16. 西村久之

    ○西村委員長 本請願について政府の所見をお伺いします。――本請願につきましても政府委員の方の説明員がお見えでありませんので、他の機会に説明を伺うことにいたします。     ―――――――――――――
  17. 西村久之

    ○西村委員長 次は日程第一七、漁船保險対策に関する請願、石原圓吉君紹介文書表第一六八号を議題といたすのでありますが、この際各員にお諮りいたします。この漁船保險対策に関する請願は、たくさんの議員より請願紹介が出ておるのでありますが、趣意は同じだと存じますから便宜一括して石原君の説明をもつて説明にかえるというわけには参りませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  18. 西村久之

    ○西村委員長 異議ないと認めますから、その通りとりはからうことにいたします。從いまして日程第五、日程第六川野君紹介、日程第七多賀君紹介、日程第二一周東君紹介同じく日程第二二小島君紹介、日程第二三梁井君紹介、各案を一括して議題といたします。便宜石原君より御説明を願います。
  19. 石原圓吉

    ○石原(圓)委員 本請願は三重縣鰹鮪漁船保險組合松本友雄ほか理事五名、組合員二十五名、その他多数の乘組員を代表して出された請願でありまして、表題は漁船保險対策に関する請願の件とあります。少し理由が長いのでありますけれども、代表的に申し述べる意味から少し詳細に述べておきたいと思います。  漁船漁業者の漁業生産上欠くことのできない要具であつて、この資力の限りを投じた最も重要なる財産である。しかるに漁業は他の事業と異り、板子一枚下は地獄であるとさえ言われる、荒波に浮べた漁船生命を託して行うはなはだ危險な仕事だけに、事故が非常に多いのである。漁船の一旦遭難した場合の漁業者の経済的、心理的打撃は実に深刻である。この打撃を救う道は、現在單に漁船保險制度があるのみである。それも漁船はもとの金額が少額であり、また全國津々浦々に散在しておる等によつて、これが保險は営業費がかさんで、保險会社のように利益を目的とするものの事業の対象に適しないのである。現に現在においても保險会社漁船について保險引受をしておるが、漁船が数多くまとまつておる場合にある大型の漁船で、営利の対象となるもののみを選んで保險引受をなし、しかも営利の目的に適しない保險のごとき引受をしないのである。右のように漁船の遭難に対する経済施設として、漁船保險が漁業者のただ一つの頼みとしておるのであるが、最近においては保險金の支拂いがおそく、すみやかに復旧し、すみやかに再起しなければならない漁業者の急場の需要を満し得ないのであつて、漁業者のひとしく困惑しておる次第である。それのみならず、最近は保險料率を從來の倍数に引上げしておるので、船價が高騰した等によつて、漁業者が保險料負担に困難を來して、容易に保險加入ができない状態である。仄聞するに保險金支拂いの遅延は、政府の再保險一般会計において支拂いが多いために、不足金が生じ、漁船保險組合に対する再保險の支拂いに窮しておる結果であるとのことであり、また保險料率の引上は、同会計の不足金発生に対する措置であるかのごとくである。最近においては漁船の素質低下、資材の不足等の惡條件によつて、漁船事故が異常頻繁の状態であつて、事業上收支相償うことができないのであるが、通常の場合であつても、漁船について会社保險では経営が成立たないのである。これを漁船保險組合で経営しているのであるから、漁船保險組合及び政府の再保險会計に不足金が生ずるのは当然のことである。事情右のごとくであるから、これを御了察の上、漁船保險に対し左の対策を講ずるよう御採択を願います。  一、應急対策 政府はすみやかに未拂再保險を支拂うに十分なる金額を、政府一般会計から漁船再保險特別会計に繰入れをすること  二、恒久対策 (一)政府漁船保險組合に対し、毎年度相当額の補助金を交付すること(二)政府漁船再保險特別会計に対し、毎年度相当額を一般会計から繰入れをすること。 以上であります。何とぞ御採択あらんことを切望いたします。
  20. 西村久之

    ○西村委員長 本請願に対する政府の所見を求めます。
  21. 伊藤茂

    ○伊藤説明員 請願の事項は最も適当であると思います。請願の中にもありました通り、漁船保險にはいろいろの特色がありまして、かつ漁業に対しましては非常な重要性があります。事業上不足金を生ずることは制度本來の性質上やむをえないものと思いますが、その理由は、津々浦々に散在しております小漁船を中心として引受けておりますから、相当にその普及が困難である、会社保險としては比較的不適当と思われる大造船の減損等をあえて保險しておることであります。なお組織といたしましては、全國に五十七の保險組合がありまして、これが相互保險をしており、政府が九割の再保をしておりまして、これが漁業金融漁業経営の安定に貢献して來たことは少くないのであります。請願の趣旨のごとく、應急対策といたしまして、現在不足しております約七千万円を早急に漁船再保險特別会計一般会計から繰入れをすること、なおこの仕事の性質からいたしまして、会社保險が成立たない部面を引受けている関係上、特に台風等の大被害につきましては、漁船に限つてはこの保險組織があるために國庫補助金等が出ない事実、それらを理由といたしまして、漁船保險の組合には相当額の補助金を出すこと、またそういう不測の災害等の発生した場合には、再保險特別会計に大きな不足が出ますから、これも年々一般会計から繰入れることというような恒急対策が必要と存じますが、これらにつきましては政府といたしましては極力実現するように努力するつもりであります。
  22. 西村久之

    ○西村委員長 本請願に対し御質疑がございませんか。御質疑ないし認めます。     ―――――――――――――
  23. 西村久之

    ○西村委員長 次に日程二六、苫小牧市前浜に漁港築設の請願文書表第二〇七、紹介議員三好竹勇君。
  24. 三好竹勇

    ○三好委員 ただいま提案せられました請願の要旨を御説明申し上げます。戰後千島例島や樺太を失つたわが國の北方漁業の興隆に北海道の持つ役割はきわめて大きいと存じます。しかるにその太平洋岸は漁港施設がほとんどその役割を達することができない状態であり、今や同沿岸漁港築設が最も急務とされておるのであります。ついては立地條件も備えておりますし既設の室蘭港と浦河港の中間に位しており、陸上交通がしごく便利で、しかも背後には大消費地区を持つところの苫小牧市の前濱漁港をぜひともつくつていただきたいと思うのでありまして、この漁港ができることによつて、遠洋漁業基地となりまして、この沿岸一体の漁港が一体革新をせられて行くものと存じます。ゆえに多年宿望せられておりました苫小牧市の前濱に漁徳を築設していただきたいという請願の要旨であります。何とぞ御採択のほどを特にお願いいたす次第であります。
  25. 西村久之

    ○西村委員長 本請願に対する政府の所見をただします。
  26. 林眞治

    ○林説明員 苫小牧の附近は天然の海岸に比較的惠まれておりません関係もあるかと思いますが、漁港施設がきわめて不完全でございます。その配置上から見ましても、非常にまばらでございます。從いまして漁業の振興を阻害しております点が非常に多いと考えます。なお苫小牧の附近は築設の技術から申しましても研究を要するところでございますので、十分そういう点に対しましても調査研究を遂げまして、なるべく早い機会にその実現を期待いたしまして、漁業の振興に寄與したいと考える次第であります。
  27. 三好竹勇

    ○三好委員 ただいまの御説明に対してありがたく感ずる次第でございますが、先日林漁港課長も十分この地方を御視察くださいまして、あの附近に漁港のないことによつて、あまりにもあの地方漁船発達しておらぬということも十分御承知でありますから、こんな点におきましても十分御了察の上、一日も早く築設するよう、御努力を特にお願いする次第であります。
  28. 西村久之

    ○西村委員長 本請願に対して御質問ございませんか。――御質問がないと認めます。從いましてこの際各位にお諮りいたします。他の日程の請願紹介議員の御出席がないのであとまわしにいたしたいと思います。  委員外崎千代吉君より特に御発言を求められておりますから、陳情書の審査にかかります前に外崎君に発言を許します。
  29. 外崎千代吉

    ○外崎委員 林漁港課長に、青森縣の日本海に面する漁港に対してお伺いしておきたいのであります。御承知の通り青森縣の日本海秋田新潟富山各方面の船は北海道の往復の途上、常にある権現崎を越えることに至難を感じて、年々何艘ではない、何十艘というほどの船の損害をこうむつておる。また人命に非常なる損害をしておることは、すでに御承知のはずであると考えます。しかるに青森縣の日本海において完全なる避難港は一つもないのであります。避難港が一つもないのが、これが大きな原因を來しておるのでありまして、これに対して林漁港課長はいかなる考えを持つておるか。漁獲の多い少いということは、私は常に話をしておりますが、問題ではない。海員及び漁各の生命保障しておるというような点は、一箇所も日本海にはないのでありまして、昨年も日本海をほとんで各縣の沿岸並びに太平洋の一部も見て参りましたが、完全な漁港、船入澗がないために、常にどこでも多くの船はこわれており、また人員の被害をこうむつておるということを承りました。なかんづく青森縣の方は、あれほど北海道との交通上欠くべからざるところにもかかわらず、一つとして避難港、漁港の完備したものがないということは、いかなる理由であすこにつくらなかつたのか。つぶさに專門家である林さんから伺いたいのであります。  本年は二十三年度において岩崎港がわずかに手をかけられておりますけれども、あのままで投げ捨てられて行くのであれば、岩崎港のごときはまことに氣の毒な状態なのであつて、ただちに築港して完全にするくらいにやつて行く考えがあるのかないのかということが一つ。  もす一つ、大戸瀬村に北金ケ沢という所がありますが、これは縣で船入澗とまで行かぬでも、非常な良港である。しかし地元に力がないために、いかにせん、方法がつかなかつた。しかしくろうとが見ても、しろうとが見ても、あれほど避難港としていい場所はないとわれわれは考えているのであります。ああいう地形のいい所に地元に力がないということで投げ捨てているということは、まことに遺烙のきわみであると考えているのであります。こういう点に対して課長はいかなる專門的な考えをもつてこれを救済するか、またこの辺に避難港をつくる御意思がないか。  あるいは鰺ケ沢港はどうであるか、鰺ケ沢港はあすこは近年八百万円かの大工事をしましたが、それもほとんど避難港、漁港としての力がないのであります。御承知の通り、あすこや深浦港は船が入つて避難するけれども、はいつたばかりで船がぶつかる、あるいは避難する完全なものがないので、そこで大きな損害をこうむつていることは、明らかな事実であります。しかるに予算があるのないのいう名目のもとに、深浦港、鰺ケ沢港のごときは全然顧みられていないという状態は、いかなるお考えのもとに今日まで投げ捨てておつたのか、この点も一つお伺いしたいのであります。  それから十三港というものがございますが、ここには大き湖水がありまして、あの湖水に五百トンの船が入るのであります。しかるに海図避難港としてのあれがないために、あのそばまで來て、もうわずか三十間か五十間行けばあるこへ入れるのに、海図がないので入らない。わずか三十トン、五十トンの船も入らずに、脇元村磯松あたりの海岸に集まつている。もう少し行かれなかつたかというと、海図がないというので、入れない。海図がなくても、五百トンの船が入れるだけの立派な避難港として路いることができるものを、未だ何十年も今日まで顧みず、全然湖水としてこれを取扱つている。しかしあすこには造船所もあるし、製材所もあるし、そうしてわれわれの船も出入りしているのであります。知つている船は出入りするけれども、知らない初めて航海する船は、入ることを得ずして、わずかに近くで坐礁する事実がたくさんあるのであります。そうしてあすこには入海といいまして、湖水以外にもう一つ、昔はどんどん船が入つた所があります。これなどはちよつと手入れをすれば自然の避難港ができる。もちろん大きな船は出入りはできませんが、小さな三十トン、五十トン、百トン級の船は十分出入りできるのを、これすら調査もせずに投げ捨てているということは、あまりに海員及び船員の生命を軽んずるきらいはないか、われわれはこう考えております。ただ魚を多くとるとかとらないということを問題にして、生命を考えていない。漁港、船入澗をつくるというような專門的な頭では困るとわれわれは考えておる。当局においても十分これらを調査してもらいたいという考えを持つております。  次は北津軽郡の小泊港という所がある。小泊港のごときはついこの間休会中に非常な惨事が起きたのであります。暴風雨に追われて來たいかつり船は、その漁港が不完全で入ることができなかつた。その向うにおいて船は難破し、遂に一時に二十五名の親兄弟が目の前において死んでおるのであります。なぜそこまで來られなかつたかというと、不完全な船入澗に入るよりも、むしろわきに避難した方がいいという考えのもとに、氣の毒にも入ることができなくて、すぐ近くにおいて坐礁して、その船はばらばらになつてしまいました。あの小さな漁村において、一ぺンに二十五名のお葬式は戰爭時代でもなかつたのであります。かような状態で、どなたが見てもわかるような場所において、あまりにも漁港、船入澗に対する考えがなさすぎると考える。よつて林課長には、今年私が御案内しますから、少くとも專門家として、いま一度辺鄙な地であつて不便であるけれども、親切をもつてこれらを視察し、十分研究して、しかる後これらに対する適当な方法をとる考えがあるかないか。予算があるのないのという問題ではない。予算があるのないのと議論しておるうちに、多くの人命を失われることを恐れておるのであります。同時にその下に下前という船入澗があります。これも私縣会議員中に一期、二期の工事をやりましたけれども、これもそんな小さなことではできるものではない。しかも日本一のりつぱな漁師のおる所であるけれども、船入澗が不完全なために非常な支障を來しておるのであります。もちろん縣にも責任がありますけれども、最も関係をもつておる農林省、あるいは水産廳とまで進んだ今日において、林課長は命にかけても、これらの漁民に対して親切を持つてやつてもらいたいというのが私の希望でありまして、林課長のその点の御意見をお伺いしたいのであります。
  30. 林眞治

    ○林説明員 漁港の使命といたしますところは、外崎議員のお話にございましたように、漁船と乘組員の生命の保全ということは、もちろんこれはきわめて重要な要素でございますが、それと同時に漁獲の生産増強、漁獲物の処理、こういうことをあわせ考えていかなければならない問題と考えます。青森縣の西海岸における漁船避難の点から考えまして、現状は十分とは申せないと考えます。これはひとり青森縣の西海岸だけの問題ではございません。おしかりを受けるかもしれませんが、從來予算の関係からいたしまして、われわれが計画いたしましてやりたいと考える所が、なかなか早急に実現して参らないような実情であるのであります。われわれといたしましては十分努力して來たつもりではございますが、なかなかその実績が現われていないことははなはだ遺憾でございます。今後といえども十二分の努力をいたして参りたいと考えます。  なお避難港の点につきましては、一般機帆船の関係もございますので、運輸省関係とも十分連絡をいたしまして、青森縣の西海岸におきまする適当な地点に、避難港の比較的大規模なものを設置されるように努力して参りたいと考えます。  岩崎の問題につきましては、これは二十三年度から実施しておるわけでございますが、物價、労銀等の高騰によりまして、予定の工事ができない。從いまして当然これは二十四年度におきまして、継続して既定計画を完了するように考えて参るつもりでおります。  それから北金ケ沢の問題につきましても、地元の漁業発展のため、ないしは多少の避難の点を加味いたしまして、予算が許します限り、二十四年度から着工して参りたいと考えております。  それから鰺ケ沢港は御承知のように、戰時中資材の関係で一應中止というような形に相なつております。これは主としてセメント問題でございますが、本年度から多少資材面におきまして明るみも出て参りました関係上、できますならば二十四年度から再開いたしまして、既定の計画を遂行して参りたいと考えております。  それから十三港の問題につきましては、避難という問題から考えますれば、技術的に多少困難があるように考えます。相当小さい漁船のみを対象にいたしました場合は、ある程度の効果はあげられると考えますが、ああいつた地形の所でございますので、比較的大型船を対象といたしました避難港としては、相当技術的に考慮してやらなければならない点があるように考えます。しかしながら避難という点ばかりでなくて、地元の漁船を対象といたしましても、改良を要することは事実でございますので、その他小泊の改良、福山の改良等とあわせ考えまして、將來実現をはかつて参りたいと考えております。大体以上お答えいたします。
  31. 外崎千代吉

    ○外崎委員 今も林課長の答弁のごとくに、常に予算は第一番の問題であります。そこで今度水産廳までに進展して來たこの水産局に対し、委員長としての御意見をお伺いしたいのであります。今日までの委員会のなり來りもまことに結構でありましたが、新しい委員長のもとに希望するのは、以前からも申し上げておつた通り、漁港、船入澗、避難港というものは、小さな地元民によつて負担せしむべきものではないと考えております。それは今言うごとく、私は漁獲の問題を第二として、漁民及び船員の生命保障という点については、当然全額國庫負担をもつて全國に完備させることが一大急務であると考えております。これに対して新委員長は、この委員会を通じて、政府に対して一体どのくらいのこれらに対する予算を組んで、そうして委員会を通じて予算をとつて行く氣持であるか。眞劍にやつて行く以上は、われわれもお互いともに協力することはいなむものではないので、この場合委員長としての態度をお伺いしなければ、いくら政府の係員を呼んで聞いて見たところで、政府の委員といえども、予算なくして実行できないことは事実であつて、この点委員長はいかなる考えを持つてやられるか、委員長のお考えをお伺いします。
  32. 西村久之

    ○西村委員長 お答えいたします。趣意といたしましては、まつたく外崎君と同感であります。しかしながら御承知の通り國家の財政にはいろいろと都合もありますので、補助率等も全額國庫補助を念願いたしますけれども、今日行われているような補助里になつておるのでございます。避難港あるいは漁港、船入澗等の修築、完璧を期するということは、わが水産國の唯一の使命でありますので、この達成には外崎君と同じ意見をもちまして、なるたけ早い機会に御希望に副うように委員長微力といえども努力をして行きたいと考えておりますから、御了解を願いたいと思います。     ―――――――――――――
  33. 西村久之

    ○西村委員長 次に陳情を議題として審査いたします。まず日程第一、漁業水域の拡張に関する陳情書、東北海道商工会議所議会帶廣商工会議所提出、文書表第二〇号を議題といたします。便宜專門調査員をもちまして陳情の趣意を口述いたさせたいと存じます。     〔小安專門調査員朗読〕  漁業水域の拡張に関する陳情、(第二〇号)、陳情者東北海道商工会議所議会帶廣商工会議所外四名、わが國食糧事情の緩和並びに自給源確保のため、現在ソ連軍占領下にある北海道附属島嶼の歯舞諸島及び國後、択捉水域に漁区を拡張し得るよう措置されたい。
  34. 西村久之

    ○西村委員長 本陳情に対する政府の所見を求めます。――政府の方より説明員がお見えでございませんから説明は留保いたします。     ―――――――――――――
  35. 西村久之

    ○西村委員長 他の日程でありまする第二、第三、第田は政府の方の説明員がお見えでないようでありますから他の機会に讓ることといたします。從いまして本日の請願並びに陳情を審査する会はこれにてとどめるのでありまするが、御承知の通り二十二日、二十四日に公聽会を開くことになつておりますので、本來から申しますれば、明日選定をいたすのが順序でありまするけれども、日曜でありまするので便宜本日本会議が終りましてから選考いたしたいと考えておるのでございます。つきましては全員で選考いたしまするか理事の方におまかせを願いまするか、この際各位にお諮り申し上げます。
  36. 川村善八郎

    ○川村委員 理事に一任します。
  37. 西村久之

    ○西村委員長 理事一任の動議が川村君より出ております。御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  38. 西村久之

    ○西村委員長 それではその通り決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後零時四分散会