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1948-06-22 第2回国会 衆議院 商業・財政及び金融委員会連合審査会 1号 公式Web版

  1. 昭和二十三年六月二十二日(火曜日)     午後二時二十二分開議  出席委員   商業委員会    委員長 堀川 恭平君    理事 石神 啓吾君 理事 笹口  晃君       關内 正一君    多田  勇君       冨永格五郎君    松井 豊吉君       松崎 朝治君    金子益太郎君       林  大作君    松原喜之次君       師岡 榮一君    山口 靜江君       岡野 繁藏君    櫻内 義雄君       小枝 一雄君   財政及び金融委員会    理事 塚田十一郎君 理事 島田 晋作君    理事 中崎  敏君 理事 梅林 時雄君    理事 吉川 久衛君       淺利 三朗君    石原  登君       大上  司君    島村 一郎君       苫米地英俊君    松田 正一君       佐藤觀次郎君    田中織之進君       林  大作君    後藤 悦治君       中曽根康弘君    長野 長廣君       細川八十八君    井出一太郎君       内藤 友明君    藤田  榮君       堀江 實藏君    本田 英作君  出席政府委員         大藏政務次官  荒木萬壽夫君         貿易長官   永井幸太郎君     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  貿易資金特殊会計法の一部を改正する法律案(  内閣提出)(第五七号)     ―――――――――――――
  2. 堀川恭平

    ○堀川委員長 ただいまより会議を開きます。  貿易資金特別会計の一部を改正する法律案を議題といたしまして、商業委員会財政及び金融委員会の連合審査を行います。  そこでお諮りいたしますが、連合審査会の委員長の職務は、議案を所管する委員会の委員長が務めますことに御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 堀川恭平

    ○堀川委員長 それでは私が委員長を務めさしていただくことにいたします。  この法律案の提案理由の説明は、前回の商業委員会で一應聽いたのでありますが、本日はあらためてこの連合委員会でもう一度提案理由の説明を聽くことにいたしたいと存じます。
  4. 荒木萬壽夫

    ○荒木政府委員 ただいま議題となりました。貿易資金特別会計の一部を改正する法律案提出の理由を御説明申し上げます。  今回改正しようというします点は、まず第一は、貿易資金の不足を補足するための借入金または融通証券の発行限度額の引上げであります。現行の法定限度額は、百億円と相なつているのでありますが、その限度額の余裕額は、現在二十四億円にすぎない状況であります。しかして、この年度中において輸出物資の買入等に要する資金の支出額は、約六百十四億余万円と相なるのに対しまして、輸入物資の賣拂代金等資金の受入額は、約五百四十二億余万円と相なる状況でありますので、前述の余裕額を計算に入れましても、この年度中現金支拂上約四十八億余万円の資金不足となる計算でありますので、多少の余裕を見込み、今回現行法定限度額百億円を百五十億円に引き上げまして、資易資金の運用を円滑にいたそうというるものであります。  第二は、貿易公團に対する交付金及び同公團からの剩余金の会計所属に関するものであります。從來貿易公團の人件費及び事務費は、これを一般会計からの交付金として交付し、また同公團の剩余金は、これを一般会計に受け入けることと相なつておつたのでありますが、その性質に顧みまして、貿易資金特別会計の所属とするのが適当と認められますので、これに関する所要の改正を行い、貿易に関する経理を明確にいたそうというものであります。  第三は、貿易資金の運用の範囲の拡譲に関するものであります。從來の輸出は國営の方法によつており、制限附民間貿易の場合といえども貿易廳が、輸出業者からその輸出物資を買い上げ、貿易廳が外國のバイヤーと契約をしてこれを賣却する建前をとつていたのでありますが、今回民間貿易の取引を円滑にするため、輸出業者が直接バイヤーと契約し、これを履行することを得ることといたしますとともに、その代金の請求については、輸出業者が外國為替手形の振出人となり、日本機関を通じ在日外國銀行にその手形の買取りを依頼することに手続の改正が行われますに伴いまして、この民間業者の輸出に基く請求権につきましては、政府においてこれを買取り集中することが必要と存ぜられますので、今回この請求権につきましても、貿易資金を運用し得る途を開こうとするものであります。  以上の理由によりましてこの法律案を提出いたしました次第であります。何とぞ御審議の上速やかに御賛成あらんことをお願い申し上げます。
  5. 堀川恭平

    ○堀川委員長 それではこれより審議に入ることにいたします。御質疑の方はどうぞ。
  6. 川合彰武

    ○川合委員 実はまだ財政金融委員会の方がいそがしいのでこの方面のことはあまり研究していないのでありますが、貿易長官にお伺いしますが、最近の輸出商と申しますか、あるいはまた輸出代行商と申しますか、その輸出資金が非常に手詰りを來しておる。これは一般的に現在非常に金融の梗塞状態にあるような関係にも起因するのでありますが、それと同時にこの貿易関係において貿易廳を初め、各公團の手続が非常に煩雜である。同時にまたその間の事務の澁滯を來しておる。そのために、もちろん円資金でありますが、貿易資金の回轉率が非常に低いというようなことを言われておるのであります。その現状はどうであるか、同時にまたこれらに対して当局はどういうような打開策を考えておるか、その点を承りたいと思います。
  7. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 ただいまのお尋ねに対しましてお答えをいたします。ただいまはひとり輸出業者のみならず、すべての業界が金融の逼迫を來たしておるのは事実であります。輸出金融に対しましては十分打開の途をはかつておりまして、関係方面とも懇談をいたしておる次第であります。しかしながら輸出金融を促進するということも必要でありますけれども、できるだけインフレを阻止することはより必要なことでありまして、もしもインフレ阻止ということを考えませんでしたならば、かりにインフレが高進いたしまして、支那のごとくなりますと、輸出もできなくなることがありますので、インフレを助長しないという制限のもとに、できるだけ輸出金融の促進をはかつておる次第であります。手続が煩瑣なことは内外から訴えられておりまして、鋭意手続の簡素化をはかつております。しかしながらただいまの組織では統制経済のわくをはずさぬ以上、非常に簡單にすることはなかなか困難でありますので、輸出資材の割当てその他どうしても手続が煩雜にならざるを得ない理由もあります。しかしながらただいま提案をいたしております通り、輸出資易の契約の当事者を民間の業者に移すという一つの新しい改革とともに、輸出品の價格比率をきめることによりまして、ドルの賣値にその價格比率を乘じましたならば、それが自働的に輸出品のF・O・Bの公定値段になるという組織が多分早晩実施せられると思いますので、それができましたならば契約も非常に早く締結ができるのみならず、輸出品の代價の支拂につきましても、今申します通りドル値段に商品の價格比率を乘じましたものを早急に拂えばよいのでありまして、すこぶる手続が簡素化するということを信じております。ただいまのところではこの手続を簡素化し、支拂を迅速にすることに向つての一つの方法といたしまして、今申します通り、この提案をいたしておりますので、業者に契約の当事者になつてもらうことと、輸出品價格の比率をきめてそれによつて自動的に契約の價格が算出できる、契約締結及び代價の支拂いがきわめて迅速になることに向つて努力しておりますが、近いうちに多分実現ができるかと考えております。
  8. 川合彰武

    ○川合委員 巷間いわゆる替為比率を至急に決定しなければならぬということがいわれておる。しかも最近は連合軍、あるいはアメリカの方針として一ドル二百円にしなければならぬというような報告があるのでありますが、私は理論的に考え、かつまた占領の現段階において、この替為比率というような考え方は想像が許されない。どこまでも何と申しますか、これは一つの換算率というような概念であつて、われわれの從來の國際貿易、あるいはまた國際金融上におけるレートは、しばらくの間われわれとして問題にする余地がないというように考えられるのでありますが、はたして当局としては從來のような國際金融における替為というようなことを早くきめるという意思をもつて、そうして関係当局に働きかけておるかどうかという点を承りたいと思います。
  9. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 今の川合委員のお考えとわれわれの考えと一緒でありまして、今の段階におきましてはほんとうの意味の替為はきめるべき場合でないと思います。輸出につきましてはやはり複数制と申しますか、商品によつて異つた換算比率を設定することを今やつております。われわれと司令部との間には大体比率に関する分類方も意見が一致しておりまして、今最後のそれを決定すべき段階に立至つておりますから、今のような御懸念はございません。ただいまのところでは一つのほんとうの替為比率をきめるという段階ではないと思います。その段階に至るまでに、商品の種類によりまして、複数の舞出の商品の換算比率をきめるということに進んでおります。ただいま新聞に出ております日米の交換比率を一ドル二百円にするとか、二百五十円にするとかいうことが傳えられておりますのは、これと違つた貿易外收支のドルと円の換算率をきめようということを今研究されておりますので、先般のワシントンの電報で一ドルを二百円にするとかいうことを言つてきました。あるいは先般來たヤング委員の中のだれか一人の意見が傳わつたのかと思いますけれども、一ドル二百円にするとか、二百五十円にするとかいうようなことはまだ未定でありまして、何がきまるといたしましても、それは貿易外收支の計算、たとえば外國の船が日本で船を修繕をする伊それに対して円を得るために一ドルに対して何ぼの円が得られるか、あるいはまた外國会がこちらで家を建てたい、あるいは家を借りたいといつた場合に、一ドル何ぼに換算するかといつたような、ごく限られたる用途に使われる貿易外收支の円対ドルの比率をきめようということであります。一本のレートということは今のとこと考えらるべきものでもありませんし、多少中間安定的の経済状態にならなければこういうことは行われぬと思います。
  10. 川合彰武

    ○川合委員 当局のお考えもわれわ耶験と揆を一にしておるということにわれわれとしてほんとうに愉快に存ずる次第であります。そこで問題はこういうような貿易状態において、しかもなおかつ日本産業の再建というような見地から、輸出産業の振興を期さなければならぬということはもちろんであります。そこで何といつても実際上貿易をする場合において、しかも今回の提案のように奬約が直接当事者によつてできるというような便宜的手段が講ぜられたという際には、一番問題になるのは為替比率の問題である。換算比率の問題であるわけでありますが、当局はこの貿易資金特別会計のしばしばの改正においてお述べになつた通り、その間における換算比率のしわを漸次縮めていくという方針をとられてきたということを聞いております。そこで商品類別な換算比率というものを今G・H・Qと交渉中と言われておるのでありますがゐ決定の上はこれを公表していただゐたらどうかという点と、同時にある程度こういう席上においてこれを発表できるかどうかということをお伺いいたします。
  11. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 確定いたしましたならば比率は全業者のみならず、一般に公表いたします。それからその比率のしわをだんだん寄せていくということもわれわれとしても考えております。この輸出品に対する数段の為替比率をもつておるということは、いずれの日か一本のレートに上と下からさか寄せてこなければならぬと思うのでありまして、漸次それに寄つてくるように努めるつもりであります。なお比率について非常にむりがあつた場合には製造業者においても非常にお困りになるというので、比率が非常に不当であると認めた場合には訴願をしてもらつてそこで審査をする、そうしてよく調べまして適当な改正をするという途も開いております。
  12. 川合彰武

    ○川合委員 そこで、そういうような訴願と申しますか、そういう方法があるということは非常にけつこうでありますが、現在のいろいろな状態がら考えて、引質あるいは製品の賣り行きがよい、しかしコストがとうてい採算が合わないというようなものも相当にある、これらを今度公定價格の改正が問題であるというような場合に対して、貿易資金で訴願というような形式だけでなくして、もう少しゆとりのあるようなふうにして、そういうような輸出好望品というものを一層振興せしめるというようなもう少し飛躍した考え方がおありであるかどうかということを伺つておきます。
  13. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 御説の通りゆとりのある組み方をする方がゐものことが迅速にいくかと思うのでありますが、それに伴う弊害もなかなか多いのでありまして、まず組みましたならば、それを訴願の形式によつて訴える。公平かつ嚴密なる審査を一應必要とすると考えるのであります。ドイツあたりの経驗によりましても、レートをかえてくれという業者の圧力も、ずいぶん不当になつたりいたしますので、この点を嚴正にしておく必要があろうかと考えております。一得一失ではありますけれども、あまり寛大なゆとりをつけるということは、弊害が多いように考えております。
  14. 川合彰武

    ○川合委員 これは直接貿易資金特別会計とは関係ないのでありますが、アメリカからの民間投資の一つの行き方として、いろいろなことが考えられるのであります。それについて私は一つの実例を、新聞記事を通して知つておるわけでありますが、それは新聞にも出ました通り、ノースウエスタンの航空会社が、日本のある土木会社契約いたしまして、ノースウエスタン航空会社社宅を、代々木附近に建てたというような記事を新聞に出ておつたのでありますし、また若干内面的なことも私は了承しておるのでありますが、こういうようななんというか変つた投資というものが、今後行われるかどうかという点と、かつまたそういうような点に関して、貿易廳は相当関知しておつたかどうかということを、承りたいと思います。
  15. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 今指摘されましたような種類の投資に関しましては、大体ある換算率を設けまして、それを適用することによつて、こちらで円の拂いを貿易廳が引受けて、ドルの支拂いをあちらで貿易廳が受けるという組織をきめまして、大体決定をいたしております。大体一ドルを二百円くらいでやれることになつております。
  16. 川合彰武

    ○川合委員 最後にお尋ねしない点は、現在アメリカあるいは英國系の銀行が進出しつつあるわけであります。私はあるエキスポーターから聞いたのでありますが、ナシヨナル・シテイーの東京支店に円資金が約十億円程度遊んでおる。これは主としてスバル座のフイルムの上り料が蓄績しておるように聞いておるのでありますが、このナシヨナル・シテイーの円資金に対して相当に日本の業者が着目して、その使用を許してほしいというような運動を続けておるということを聞いておるのであります。そういうことに対して貿易廳はそういう情報を入手されておるかどうか、またニユーヨーク・ナシヨナル・シテイーとしても資金を使いたいというような意思をもつておる。從つて問題はG・H・Qの方針いかんにあるというように聞いております。そこで貿易廳はこういうような業者の強い意向を何らかの形をもつて受入れて、そうしてG・H・Qに御交渉なすつたというようなことがあるかどうか。かつまた近き將來の見透しとして、現在のような変態的な國際金融の状態のもとにおいて、私は漸次外國系銀行にそういうような円資金が蓄績せられるように思うし、またその蓄績せられた資金を日本において投資してもらうということも必要ではないかと思うのでありますが、これに関する御所見を伺いたいと思います。
  17. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 スバル座のもつておる円資金、その他のことでございますが、もちろんこれは日本希望する種類の投資をしてくれるということであれば、きわめて勧迎すべきことでありますが、今申しました通りまだ一般の投資に対する円の換算率がきまつておりませんので、先ほど申しました貿易外收支の換算率がきまりしたならば、それを適用することもできますが、いまのところではまだいかなるレートで円とドルとの換算をするかということがきまつていないので、かりにスバル座が円資金をもつておりまして、円をここで投資するにしましても、それが何億円の投資をするかきまらぬということが一つの問題になつております。こちらの希望するような投資に対して、先方の希望が合致しないというような点で、円資金の日本への投資ということがまだ実現していないのであります。日本の経済状態が民間からこういつた投資をするという事態にまだなつていないということと、それから換算率がまだきまつていないこと、この二つが障害になつておるかと思います。
  18. 川合彰武

    ○川合委員 最後に、実はスバル座のフイルム代金というものは、ニユーヨーク・ナシヨナル・シテイーにカン詰めにされておる。それに円資金であつてドル資金ではないわけであります。円資金であるためにこれをナシヨナルが本國に送金ができない。そこでナシヨナルとしても日本の國内で使いたいというようなことに着目して業者が働きかけておるわけであります。そういうようなことを今業者が盛んに待望しておるようでありますから、どうかそういう点も留意されまして――こういうことはとりもなおさず日本國内におけるところの円の輸出資金が足りない。つまり輸出金融というものが不十分のために外國銀行に十億も金が遊んでおるからそれを使いたい。使わしてほしい。しかも金利が安いであろうというようなことから、業者が盛んに運動しておるということを耳にしておりますので、どうかそういう点も御留意なさつて一層輸出金融の梗塞状態というものを打開せられて、金融の面を通して輸出が阻害されることのないように御留意されんことを希望して私の質問を終ります。
  19. 笹口晃

    笹口委員 貿易長官に数点お伺いたしたいのであります。まず今後の貿易のあり方、もちろん管理貿易というこの形体が相当期間続くことは言うまでもないのでありますが、これは輸出輸入においてはおのずからその程度が変つてくるときでありまして、輸出方面についてはできる限り業者間の自由な取引きを逐次拡大していくというような方向に向うべきであると思つておりまするが、その点についての長官の御意向あるいは現在までの政府がおとりになつた方策等について御説明を願いたいと思います。
  20. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 仰せの通り管理貿易ということを早急にやめてしまうということはなかなかむずかしいことと思いますけれども、でき得る限り民間に貿易の実務を移讓するという方針を絶えず続けております。去年の八月十五日に制限付民間貿易を始めましたのが第一歩であります。爾來制限付民間貿易で取引商品の種類を漸次殖やしてまいりました。その次の民間移讓の大きな一歩は、今申します民間の人に契約の当事者になつてもらうということが、これが民間への貿易事務移讓の大きな一歩であると思います。かくしてだんだん輸出の方面はできるだけ民間に働いてもらうということにいたしまして、たとえば綿布、絹、人絹等の方におきましても、民間の業者を加えました海外販賣委員会を設置いたしまして、漸次民間の人に参與していただくという方に向つておりますが、輸入の方におきましては御存じのように、六、七割が食糧とか衣料とかいうようなものになつておりますのと、その他のものも固めて政府が買い入れるというような種類の原料資材、石炭とか油とかいうものになつてきますので、完全に民間に移讓するという日は先になるのではないかと思いますが、これも漸次でき得る限り民間の方に早く移したいという考えはもつております。しかしながら御存じの通り、今日の貿易は、いろいろな関係で、殊にポンド地域との貿易などは、先方の國とバーターをしなければならぬ、しかもバーターも一つの國と日本との相対のバーターのみならばよいのでありますけれども、先般全ポンド地域に対する清算協定をいたしましたように、ポンド地域全体を一つの総合体と見まして、その総合体と日本とのバーター貿易をするということになりますと、何らかそこにこれを一括りに締め括るものが必要になりますので、やはり相当程度管理貿易といいますか、貿易行政以外に貿局実務的な機関の働きを続けていくということが実情やむを得ないことかと考えておりますけれども、でき得る限り民間に貿易の実務を移していくという考えでありますから、御了承願いたいと思います。
  21. 笹口晃

    笹口委員 昨年八月十五日民間貿易が再開されましたが、その後バイヤーが引続いてやつてきておりますが、それが今日までにどの程度の成果をあげ得げたか、いろいろわれわれの手もとに届いております資料その他では、はつきりいたさないところがありますので、その成果をひとつ御説斎願いたいと思います。
  22. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 昨年の八月十五日以來民間貿易輸出は件数にしまして五千四百十二件、金額にしまして六千七百四十八万七千ドルに上つております。そこで民間貿易に移讓しました商品の全貿易に対する地位から考えまして、私どもはこれを予想よりもややよいように考えております。しかもこのできまする件数も漸次累増しておりまして、ちよつと読み上げてみますと、昨年実際にはいりましたのは九月ですが、昨年の九月にまとまつた件数が百四件、十月に二百十八件、十一月に二百六十七件、十二月に四百四十三件、一月に少し減りまして二百四十五件、これはクリスマスとか何とかで帰つたからであります。二月三百八十九件、三月七百二十件、四月三千二十五件というような状態で、漸次累増いたしているような傾向であります。
  23. 笹口晃

    笹口委員 この民間貿易が再開されまして、ただ單にバイヤーが向うから來るのを待つておるだけでなくて、進んでころらから貿易関係者の海外渡航というようなことを許可してもらうような御方針があるかないか、この点を伺いたいと思います。
  24. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 漸次各地方貿易の派遣員を出することを今しきりにお頼みいたしております。まずこれまで実現しましたものは、ニユーヨークに生糸の販賣のために二名行つております。先般インドに機械の販賣及び綿の買入れ等で四人の派遣員を出しました。その他の地方にも逐次交渉をいたしている次第であります。ただ日本人だけ行きましても、まだ通商條約もできていないものでありますから、やはりスキヤツプの人がついていつて、アメリカ領事館の世話になつていかなければ行けないという状態でありますので、万事思うようにまいりませんが、漸次出ていくことにしております。それからここで民間貿易と申しましたのは、向うから來たバイヤーのみならず、日本の業者が先方と電報、手紙等で往復してできました商賣をも含めております。
  25. 笹口晃

    笹口委員 この民間契約がだんだん拡大せられてまいりますに伴つて、いろいろ取引上のクレームがつく場合が多いと思います。私どもちよつと聞いたところによりますと、かなりクレームの件数も多いということを聞いておりますが、これらのクレームがあつた場合にはいかなる処置をとつておるか、またクレーム裁定するような何か機関がほしいという希望もあるのですが、そういうことについて考えられておるかどうか、その点をお伺いいたします。
  26. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 ただいまのところではクレームもずいぶんありますけれども、全体の商賣から見はパーセンテージはそう多くないのでありまして、大体契約の大多数は日本で檢査をする。買手が必ずだれに檢査をしてもらうということを指定して帰るということになつております。おもなるクレームは、積荷が遅れたといつたようなものがずいぶんあります。これはいろいろな関係で資材の出まわりが遅くなつたというようなことで、必ずしも業者の罪でないのもありますけれども、全体から見ましてクレームの種類、金額は大して多くないと考えております。こういう時代に熟練職工がいなくなつたり、資材が惡くなつたのと、それと戰前の有様とを考えまして、あまり憂慮すべき状態でないように私は考えております。それからクレームの起つた場合に、ほんとうにこれが正当なクレームであるかどうか、日本人の利益が擁護されているかどうかということでありますが、これはみな向えでサーヴエーアか何かの証明のあるもののみクレームを取上げておりますから、あまり不合理なクレームは起きてないように考えております。
  27. 笹口晃

    笹口委員 ただいまのお話にあります輸出品の檢査で不合格になつた品物の処置をどうされておるか、殊に國有林等を原料としておりますものは、これは一應政府の所有に属するのでありますが、そういうようなものがどの程度あつて、いかに処置されているか、この点伺いたいと思います。
  28. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 織維品の不合格というものは、その割合はいくらあるということはただいま手もとに資料がないのでありますけれども、それはみな内地に放出します分に繰入れておりますので、正当なルートに不合格品は内地商品として出すということにいたしております。それから今後割当てました輸出原料で製造したもので不適品になつたものはメーカーに返すということはせずに、政府が買上げまして正当なルートを通じて國内へ出すということにしております。
  29. 笹口晃

    笹口委員 ただいま長官の御答弁がありましたが、今までそういうものがどの程度あつたか、また金額としてはどの程度のものになつておるか、またこれを民間へ放出をいたしました場合にその賣上金といいますか、これがどのくらいの金額があつて貿易資金改定のどこにはいつておるか。この点は後ほどで結構でありますから資料として御提出を願いたいと思います。  もう一つ伺つておきたいのは、だんだん輸出入が旺盛になつてまいります場合に、これを輸びまする船舶の問題であります。この船舶が今日本にはアメリカ航路等に使う船はわずか三、四隻しか残つておらないのですから、いきおい外國船に頼らざるを得ない。外國船に頼るということになると運賃が非常に高くつきまして、塩なんかの單價の安いものになりますと、運賃の方がむしろ品物の値段より高くつくということになりますが、こういう場合日本が船とチヤーターして日本の運営によつて輸送をやつたならば、もう少し輸送料が安くあがるのではないか、かようなことを考えるわけですが、この船舶をチヤーターするという何か御交渉をされておることがあるかどうか、また將來かような見込みがあるものかどうか、この点を伺いたい。
  30. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 お説の通り、日本輸入品は大体原料とか食糧品とかいうものがおもなものでありまして、これに支拂いまする運賃は莫大なものであります。今申されました塩のごときは三ドルの塩に運賃を十四ドル拂つておるということでありまするので、海運日本がもたなければ貿易の收入のつじつまを合わせるということはほとんど不可能だと私も考えておりまして、輸入品の二割五分ないし三分はみな運賃に拂つております。それで先般見えましたドレーバー使節に対しましても、政府からこの点を十分懇願いたして海運を再建することを許されると同時に、それまでの間チヤーターしたい、裸傭船をやりたいということを申しこみまして今なお懇願中でありますが、先方も國際関係等を考えますと、相当の船舶を予備にもつことも必要でありますし、また向うの海運労働者C・I・Oの方からも日本人に働かして自分等が失業する結果になるということで、多少の文句もあるというわけで、今のところの円滑には参つておりません。けれども、絶えず交渉を続けておるような次第であります。
  31. 笹口晃

    笹口委員 最後に貿易金融の問題でありますが、これは昨年來非常に貿易廳も御努力くださつて逐次改善しつつあるのでありますが、未だに貿手というものの市場性というものが確立しておりませんために、メーカーはいろいろ苦労する場合があるのであります。殊に銀行がこの貿手によるわく外融資ということをなかなかやつてくれない、あるいは融資順位が下であるためにやつてくれない、こういうことがございまして、これがために生産が頓挫を來すというような事例がままあるのでありますが、この点についていま少しわく外融資なり、あるいは融資の順位を引上げるというようなことで、御考慮を拂つていただけないものか。それからもう一つは、この前も私は長官にお尋ねしたのでありますが、輸出品をつくります場合に、見込生産と申しますか、多少優良なる品物等につきましてはその資金の前貸をしていただいて、あらかじめ生産に当る、向うから紹介がありましたり、あるいはバイヤーが見て、その見本で商取引ができて、それから今度生産にとりかかるということになりますと、どうしてもさつきお話しのように、原料の入手その他によりまして契約期限通りに品物が送れないというような事情になりますので、でき得ることならば、たとえば正式の契約はできなくとも、賣る見込みがあるというようなものについては貿易廳が十分審査された上、これらの資金等を手に入れます場合においては特に便宜をはかつていただく、前貸という形でなくともよろしいのでありますが、便宜をはかつていただくというようなことができないものかどうか、こういう点をお伺いしておきたい。
  32. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 ただいまのお話、業者からも直接にも聽きますし、すこぶるごもつともなお話でありますが、ほんとうに筋の通つた業者はあまりそうむりに窮届にやつていないということを日本銀行も申されるのであります。絶えずわれわれもその点を促進してまいりたい、できるだけわく外の融資を錬めてもらいたいということをしきりに話をしておりますが、まあ日本銀行に立場になつてみますと、このインフレーシヨンを阻止したいという念願が強いので、手放しには受理できにくいという点も了承せねばならた点もありますが、私どもは絶えずこの点は折衝しているのであります。それから融資順位も上の順位になるように今のところ交渉いたしておりますから、多分変更になるだろうと思います。見込生産の点も十分見込みがあるものにつきましては貿易廳におきまして輸出資金需要証明書というものをこしらえまして、それを日本銀行融資相談部というようなところにもつていきますと、資金の融資を便宜をはかるということにいたしておりますので、だんだんその制度の利用をされておりますので、この制度を十分活用してもらうことによりまして、幾分ゆとりができるものと考えております。それからまた見込生重のことでありますが、この物資の少ない状態でありますので、よほど賣れ明きの見込の確実なものでないと、非常に不足した資材を見込生産に割り当てるということはなかなか困難である、そのような点もお含みくださいまして、熱心な業者はこれを拵えたら賣れることはきまつたいるのに、見込生産を許してくれないというようなことを言われますけれども、もう少しゆとりのある経済でありましたらそれもいいのでありますがゐ注文生産の資材が不足がちである状態におきましては、注文のあるものに資材を渡さずに、見込み生産に対して朴材を先に渡すということは、どうしてもできない状態であります。そういう点を御了承願いたいと思います。
  33. 笹口晃

    笹口委員 最後にお願いしておきたいのは、資料のことですが、四公團の営業の成績といいますか、今年の三月末までで結構でありますから、これを後ほど資料として出していただきたいと思います。
  34. 松井豊吉

    ○松井委員 長何にお願いしたのですが……。実は御承知のように、生糸の一手買入機関でありました蚕糸業会が閉鎖になりまして、今後それは問屋によつて扱われることになりました。その問屋は資力が非常に薄末でありまして、生糸の買入れに支障を來し、あるいは受拂いに支障を來すという懸が非常に考えられるのでありますが、貿易廳として、この生糸買入れにつきまして、いえような御処置をとられておりますか。また將來の見透しとして、資金の点で業者に迷惑をかけないようなぐあいにいくかどうか。その点をお伺いしたいと思います。
  35. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 この蚕糸業会が閉鎖機関になりましたので、農林省との間に善後策について話合いを進めておるのでありますけれども、未だ結論には達しておりません。さしずめのところ輸出にきまつたものは、むちろ金融はついておりますのと、それから貿易公團をして大体輸出の見込みの立つたものは買入れをさせておりますので、今のところ確然たる解決がつきますまで、業者に金融の不便はあまりかけていないつもりであります。
  36. 松井豊吉

    ○松井委員 それでは今の晴の買入れ見込み数量はどの程度ですか。
  37. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 一万四千俵であります。
  38. 松井豊吉

    ○松井委員 來月はまだわかりませんか。
  39. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 來月はまだきまつておりません。
  40. 松井豊吉

    ○松井委員 纖維関係についてお伺いしたいのですが、昨年八月貿易開始以來の織物の取引高と、またその整造産地としてどの土地が優秀でありますか、織物関係はどういうものが今奨励されておりますか。そういう関係を具体的に御説明願えれば幸いだと思つております。
  41. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 織物と申すと綿と生糸、そういうものですか。
  42. 松井豊吉

    ○松井委員 さようです。
  43. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 綿の方は御説明を申し上げるまでもなく、素布、加工、さらし等のパーセンテージは、綿織物は大体素布、かなきん、そういつたものが大部分を占めております。製造地は御承知のように、みな紡積所在地にありまして、絹織物については五匁付羽二重、六匁付羽二重が一番優勢でありますが、漸次十匁付というような方に移つていく状態であります。毛の方は薄地の梳目織物のようなものが北アフリカその他インド等に出ております。もしもう少し詳しいことを御承知になりたいようでございましたら、あとから資料を差上げたいと思います。
  44. 松井豊吉

    ○松井委員 それから金額その他についても具体的に詳細なものをお願いいたします。
  45. 永井幸太郎

    ○永井政府委員 承知いたしました。
  46. 堀川恭平

    ○堀川委員長 ちよつとお諮りいたします。本日はこの程度で質疑を終りたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  47. 堀川恭平

    ○堀川委員長 御異議ないと認めます。  なおお諮りいたします。財政及び金融委員会商業委員会との連合審査会は本日で終りたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」呼ぶ者あり〕
  48. 堀川恭平

    ○堀川委員長 御異議ないと認めまして、さように決定いたします。  本日はこれをもつて散会いたします。     午後三時十八分散会