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1948-06-12 第2回国会 衆議院 財政及び金融委員会 38号 公式Web版

  1. 昭和二十三年六月十二日(土曜日)     午前十一時開議  出席委員    委員長 早稻田柳右エ門君    理事 塚田十一郎君 理事 島田 晋作君    理事 中崎  敏君 理事 梅林 時雄君    理事 吉川 久衛君 理事 泉山 三六君       淺利 三朗君    倉石 忠雄君       島村 一郎君    苫米地英俊君       松田 正一君    宮幡  靖君       赤松  勇君    川合 彰武君       佐藤觀次郎君    田中織之進君       林  大作君    金光 義邦君       中曽根康弘君    長野 長廣君       細川八十八君    内藤 友明君       本藤 恒松君    堀江 實藏君       河口 陽一君    本田 英作君  出席政府委員         大藏政務次官  荒木萬壽夫君         大藏事務官   今井 一男君  委員外の出席者         復員事務官   白井  勳君         專門調査員   氏家  武君     ――――――――――――― 六月十一日  大藏省預金部特別会計の昭和二十三年度におけ  る歳入不足補てんのための一般会計からする繰  入金に関する法律の一部を改正する法律案(内  閣提出)(第一三二号)  國有鉄道事業特別会計及び通信事業特別会計に  おける事業運営以外の行政に要する経費の財源  に充てるための一般会計からする繰入金に関す  る法律案(内閣提出)(第一三三号)  復興金融金庫法の一部を改正する法律案(内閣  提出)(第一三四号)  学校教育法及び義務教育費國庫負担法の一部を  改正する法律案(内閣提出)(第一三六号)  公立高等学校定時制課程職員費國庫補助法案  (内閣提出)(第一三七号) の審査を本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  未復員者給與法の一部を改正する法律案(内閣  提出)(第九八号)  たばこ專賣法の一部を改正する法律案(内閣提  出)(第九九号)     ―――――――――――――
  2. 早稻田柳右エ門

    ○早稻田委員長 これより会議を開きます。  本日は未復員者給與法の一部を改正する法律案、及びたばこ專賣法の一部を改正する法律案を議題として審議に入ります。
  3. 内藤友明

    ○内藤委員 大藏大臣、政務次官がお見えになつておりませんので、委員長からお傳えいただきまして御返事を伺いたいと思います。それは一昨日の夕方の放送並びに昨日の朝の放送によりますと、北村大藏大臣は今回提出されておりまする予算案につきまして、與党から修正するということについては、自分は職を賭してもこれを阻止するということを言つておられるのであります。これは非常に大きな問題であります。私どもはわずか三十名しかおらない與党でありますので、大きなことを申すことはできぬのでありますが、昨日の夕方私どもの代議士会で発言を求めまして、党の幹部に了解を願つたのでありますが、この委員会に付議されておりまするいろいろな議案は、すべて直接予算に関係をもつておる。直接どころか、この問題が基礎になつておるのであります。從つて予算の修正に應じられないということは、とりもなおさずただいま本委員会において審議されておりまする税制全般に関する諸般の審議の修正に対して應じられないということと解釈されるのであります。そこで私は昨日私どもの代議士会におきまして、そういうことであるならば、すでにわれわれの審議権は大藏大臣によつて拒否されておるということに考えるのであるが、もしさようなことであるならば、これは事、まことに重大で、われわれの審議権を拒否するということを考えるならば、党から出ておる二人の大臣は、潔くわれわれのために引上げてもらいたいということを、実は要求したのであります。その時、これは運輸大臣の話でありましたが、何かいろいろと言つておりましたが、私たちはそれは了解しかねたのであります。この点さような態度をもつておられるかどうかということを、はつきりと大藏大臣から申し出ていただきたいと思うのであります。もしさようでありまするならば、私どもは今後この委員会には出席いたしません。その点をはつきり申しておきます。もしわが党が二人の大臣を引上げて、與党という立場でなく、自由な立場でこの席にまかり出るならば、自由に良心的に修正すべき事柄につきまして、審査申し上げたいと存ずるのであります。この点を早急に委員長から大藏大臣にお話いただきまして、回答願いたいと思うのであります。その間私はしばらく休ましていただきます。
  4. 早稻田柳右エ門

    ○早稻田委員長 内藤委員にちよつと御相談申し上げますが、今のお説は党としてのお説ですか、あるいは内藤さん個人のお説としてお傳えするわけですか。
  5. 内藤友明

    ○内藤委員 これは党の意見ではございません。財政金融委員内藤友明個人としての意見でございます。
  6. 早稻田柳右エ門

    ○早稻田委員長 それではただいまのお説は取次ぎさしていただきまして、追つて内藤委員に御返事申し上げます。
  7. 佐藤觀次郎

    ○佐藤(觀)委員 未復員者の給與のことにつきまして、少し、質問いたしたいと思うのであります。未復員者給與法の一部が改正されまして、大分よくなつておりますけれども、これくらいの経費で生きて行けるかどうか、その点について給與局長のお考えを聽きたいと思います。
  8. 今井一男

    ○今井政府委員 御承知の通り現在残つておりますのは、シベリヤに抑留されておる軍人軍属でございますが、こういつた方々に対しましては、直接國家の要務に当つておられませんので、これに対する給與は、その点から観点をかえてきめなければならぬことはもちろんでありますが、これがいろいろな関係から延びまして、昨年の七月第一國会で御協賛をいただきまして現在行われておる次第で、もつぱらその観点から中心を扶養手当に置いております。この扶養手当は、一般官吏と均衡をとるという建前で進んでまいつておりますので、今回一般官吏の二千九百二十円ベースの引上げの機会に、未復員者もこれと均衡をとつて引上げた次第でございまして、本人の勤労という面から給與が出せないことはきわめて遺憾でありますが、この点は建前上、また從來の行きがかり等から考えましても、御了承願わなければならぬことじやなかろうかと存ずる次第であります。
  9. 佐藤觀次郎

    ○佐藤(觀)委員 大藏当局はこの未復員者の給與を今後いつまでやられる予定ですか。その年月日は大体見当がつきませんか。
  10. 今井一男

    ○今井政府委員 引上げが完了いたしますまでは続ける予定でございます。
  11. 佐藤觀次郎

    ○佐藤(觀)委員 引上げ完了の予定は見当つきませんか。
  12. 今井一男

    ○今井政府委員 その点は私どもの方で御答弁申し上げることは、ちよつと困難かと思います。
  13. 佐藤觀次郎

    ○佐藤(觀)委員 なおもう一点、たばこ專賣法の一部を改正する法律案につきまして、日下部政府委員にお尋ねいたしたい。現在やみタバコがたくさん出ておることは事実でありますが、大藏当局はタバコ犯罪についての例は、どんなものが一番多いと見ておられますか。量的にはどんなものが多いのですか。
  14. 日下部滋

    ○日下部政府委員 お答えいたします。檢挙件数から申しますと、密耕作の件数が一番多いのであります。量的に申しますと耕作者の横流しが一番多いと推定いたしております。
  15. 佐藤觀次郎

    ○佐藤(觀)委員 現在大藏当局は、どんな法で摘発されておるか。その方法を教えていただきたい。
  16. 日下部滋

    ○日下部政府委員 これは二つございます。この前御協賛を経ました監視取締りの陣容を、この二月頃から強化充実いたしました。これは官の側の陣容によります取締りであります。それに加えまして民の側におきましては、耕作者並びにタバコ小賣人、つまり專賣関係者をもちまして防犯災害法をつくりまして、これらの人々に全國津々浦々に至りますまで目を光らして通報をいただき、あるいは直接発見の場合にはその方々から注意もしていただきまして、民防犯の組織を作つてやつてまいつておるわけであります。なお專賣局自体の取締り陣容の活動に、警察本部の協力を仰ぐ必要がある場合が非常に多くございまして、この方面の御協力も仰いでおるような状態でございます。
  17. 佐藤觀次郎

    ○佐藤(觀)委員 私たちが汽車に乘つて非常に目につくことは、現在鉄道の沿線には、われわれが想像する以上のたくさんな葉タバコが栽培されておることです。そういう方面について当局が取締つておられるかどうか、その点についてお聽きしたいと思います。
  18. 日下部滋

    ○日下部政府委員 取締りにはいろいろ人手が不足でありまするから、時期的に、集中的にやらざるを得ません。從いましていま例としておあげになりました密耕作のことでありますが、これについては今日の半ばから九月一ぱいころまで、全監視官を動員して、これをしらみつぶしにやるという考え方で進んでおります。
  19. 河口陽一

    ○河口委員 たばこ專賣法の違反行為を防止せなければならぬということはよく了承できるのでありますが、現在かかる法案を出して、取締りを強化し、重罰を科せなければならぬということになつた根幹は、どこにあるかということをお尋ねいたしたいのであります。これは日本國が敗戰の結果與えられた自由と幸福を基底とする民主主義、さらに新しい憲法に反すると思うのであります。憲法第十三條には、「すべて國民は、個人として尊重される。生命、自由、及び幸福追求に対する國民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の國政の上で、最大の尊重を必要とする。」とありますが、それにもかかわらず政府の唱える健全財政のために、個人の自由および幸福を犠牲にして、本案が立案されたように考えるのであります。これに対しまして当局はいかようにお考えになるか、まずお尋ねいたしたいと存じます。
  20. 荒木萬壽夫

    ○荒木政務次官 お答え申し上げます。御趣旨一應御尤ものようにも存ずる次第でございますが、現在は御承知のように、敗戰後の日本の財政は非常に逼迫いたしておりまして、租税体系を中心にこれにつつかい棒をする意味におきまして、專賣益金に多分に依存しなければならない現状でございます。こういう現状は、私聞いておりますところでは、諸外國におきましても同樣の状態だと傳え聞いております。そういう状況下におきまして、タバコの密造、密賣、横流し、その他やみ行為が横行いたしますことによりまして、國家財政が非常に期待をもちまする專賣益金に、予測せざる大穴をあけるという原因にもなつております。從前は比較的軽い罰金刑その他で処理いたしておつたようでありますけれども、最近のいろいろな反則事件は非常に惡質になりまして、相当な資力をもつた者が大がかりにたばこ專賣法違反を行う事例が非常に多くなりました。これにつきましては、食糧の供出関係につきましても、相当の重罰を科しておる事例等も考え合わせまして、かれこれ軽重を考慮いたしました結果、提案のようにするということに相なつた次第でございまして、憲法との関連におきましても、やはりひいては國の財政を脅すがごときことが生ずることは、重要なる、法益擁護の建前から考慮されるべき事柄かと存ずるのであります。かような見解から從前の罰則規定を相当強化する必要があると考えまして、提案いたしたような次第であります。
  21. 河口陽一

    ○河口委員 ただいま政務次官のお話では、國の財政を堅持するためにこの罰則を強化して行くというように解釈されましたが、私はやみタバコを作らなければならない。また買わなければならない。すわなければならないという現状において、これをつくらなくてもいい。買わなくてもいい。すわなくてもいいという、積極的な方策を立てていただきたいと存ずるのであります。予算大綱を見ましても、原料から生産されるまで、大体百六十億円と了承しておりますが、これだけの原價で九百四十三億円という厖大な利益をあげておるのであります。今日おそらくどんなやみ屋でも、これだけの利益をあげるような暴利をとつておる者はないと存ずるものであります。この法令を遂行するために國民に重圧をもつて望むという考え方は、戰時中軍閥官僚がとつた独裁的、軍國主義にほかならないと考えられるのであります。私は日本國が民主主義によつて、一日たりとも速やかに、日本民族に幸福たることを願う一人であります。旧憲法下におきます國家権力による罰則をもつて望むがごとき思想、並びにかかる消極的な方策を拂拭いたしまして、自由と幸福に燃ゆる、明るい方策をとられんことを願うものであります。
  22. 荒木萬壽夫

    ○荒木政府委員 仰せのごとく新しい憲法におきましては、旧憲法よりもはるかに間口も奥行も廣く、基本的人権は確立されておるのであります。そういうことと考え合わせまして政府の健全性を維持するという角度から、重罰を科するということが適当でないというような御議論かと存じますが、私どもは憲法第三章の基本的人権を尊重するということはもとより当然であります。しかしながら基本的人権も、公共の福祉に反しないように運用される責任を、一方においてもつておる趣旨も体しまして、國家財政を危殆に陷れしめないように、國法に基いて、國会の御決定に從いまして存在しております專賣法に基いての專賣事業そのものを脅すがごときことは、結局公共の福祉に反する場合でございまするので全國民をどうするという意味ではなく、その中の質の惡い專賣法違反をあえてするような人々を、刑罰をもつて警告を與えるということでございますので、憲法との関連におきましても矛盾もなかろうと存じておる次第であります。のみならず積極的にタバコをすえるようにしなければならんじやないかという御意向でありますが、これは戰時中におきましてタバコの耕作段別が減りました事情からして、また工事等の戰災等によりまして、供給量は非常に減つてまいつております。しかしながらいわばやむを得ざる必需品的なタバコの需要に対しまして、せめて戰前程度の需要には應じたいという計画は別途立てまして、生産能力の向上にも努力をいたしますると共に、工場能力の回復にも努力いたし、耕作段別につきましても、大体五万町歩程度の戰前の状態に還したいということで、着々計画を進めつつある次第でございまして、おおむね昭和二十六年、七年のころには、少なくとも戰爭前の需要を充す程度には、なし得るものと考えまして、その計画の下に着々準備を進めておるような次第でございます。さしあたり当面の問題といたしましては、お説のような、いわば必需品の需要を充し得ない状態、それがひいてはいろいろな反則、違反等を犯すことになるのでありますから、ある程度肯定せざるを得ないのでありますけれども、今の実情は今までの経過等に鑑みまして、しばらく我慢していただいて昭和二十六、七年頃までお待ちを願いたいと思うのであります。
  23. 河口陽一

    ○河口委員 いま罰則を強化されるということに対しては納得できないのです。從來も罰則があつたのに、さらに罰則も強化してやらなければならぬということが、ちよつと了解できないのです。
  24. 荒木萬壽夫

    ○荒木政府委員 從來の罰則は一々申し上げる煩を避けますれども、罰金にいたしましても、せいぜい四、五億円というような状態であつたりいたしますので、今日の経済状態、貨幣價値の変動の状況から見ますと、およそ罰則としての経済的効果をあげ得ないということにも悩みがございますし、かつまた一番最初に申し上げましたように、最近の経済事犯は非常に惡質になりまして、罰金のごときは意としないというような心臓の強い事犯も多々ございますので、これらに対しますのには、何としても体刑をもつて臨まざるを得ない。しからば体刑はどの程度をもつて定めるかにつきましては、他の類似の立法令等も考慮いたしまして、原案のごとく提案いたしたような次第でございます。
  25. 川合彰武

    ○川合委員 未復員者給與法の一部を改正する法律案につきましてお尋ね申し上げますが、まず第一に今回の改正は、官吏の給料が上るというようなことと均衡を得るために、扶養手当の額を引上げる、こういうような御説明であつたわけです。われわれはその意を諒とするわけでありますが、現行額の百五十円がきまつたときは、千八百円ベースである。ところがこの改正額は二千九百二十円ベースである。しかるに政府が近く三千七百円ベースというようなことを予定していると聞くのでありますが、その場合においては、同樣の意味において扶養手当もその新しい賃金水準によつて出す用意があるかどうか、これを承りたいと思います。
  26. 今井一男

    ○今井政府委員 政府職員の一般のベースが確定いたしまして、その中に扶養手当としてどれだれのものがとられるかという額がきまりましたならば、それと均衡をとつて未復員者も当然訂正しなければならぬと考えます。
  27. 川合彰武

    ○川合委員 その場合においては、たとえばこの復員費として二十七億七千八百四十五万四千円というものが、二十三年度の予算に計上されておるわけですが、再び引上げるときの予算というものは、どこからこれを捻出する方針であるか、あるいはまた追加予算としてそれを出すのか、その点を承りたい。
  28. 今井一男

    ○今井政府委員 打明け話を申し上げますと、從來未復員者につきましては予定通りの期間が比較的にないために、少々のベースの引上げは既定予算の中でカバーできた実例も多いのでありますが、今回の五割の引上げは、大体二億ばかりの増加に相なつております。建前はもちろん引上げなければならぬと思いますが、ただちに予算の補正は――もちろん要するわけでありますが、予算のわく全体を殖やす必要があるかどうかといつたことは、その場合になりませんと申し上げかねると思います。
  29. 川合彰武

    ○川合委員 当局の意は諒といたします。次にわれわれの非常に解せない点は、遺骨引取費というような、まことに悲しむべき事態に対して、いろいろ政府として支拂う金の問題でありますが、これは現行額が二百七十円であつて、これを七百円に上げる、なるほど上げる率は非常に多いわけでありまするが、われわれは近く鉄道運賃が三倍半も上るというような事実をみるならば、やはりせめて三倍半くらいの引上げをしてやることが必要ではないか、こういうように考えるのでありますが、これに対する政府の所見はいかがでありますか。
  30. 今井一男

    ○今井政府委員 この遺骨引取料の中で、鉄道運賃として占めておる割合は、全体の中のきわめてわずかな部分と認定されるのであります。この点はお示しのように今度の改訂によつてその他のものと絡み合わせまして、非常に大なる支障はないと実は考えているのでありまして、今回の八百円という案にいたした次第でございますが、現行法の約三倍となつております。ただこれに含まれておる日当、宿泊料等に非常な異動が起りました際は、また御審議を願わなければならぬと思います。
  31. 川合彰武

    ○川合委員 これはこの問題と直接の関連はないわけでありますが、実はけさも埼玉縣の人から陳情を受けたのであります。それは未復員者に対してはこういうようにしまして扶養手当を出しておる。ところが海外にいる一般邦人に対しては、何らの援護施設がないわけであります。しかも満州におつた人たちなんかは、おそらく現地で應召した者も相当あつたろうと思うのでありますが、そういうような人たちがいろいろ通信がないためにわからぬわけです。そこでとにかく兵隊にとられたということがわかつているものに対しては、若干ながら扶養手当があるけれども、そうでない多分現地で應召したであろうと思われるような人の家族に対しては、何らの手当がないということはかねてから問題になつており、これに対して衆議院の海外特別引揚促進委員会において、当時の厚生大臣である一松氏は、極力実際の行政の運用の上において、未復員者とみなすようにこれを取計らうということを言明された記憶があるのであります。しかるにきようの埼玉縣から陳情によりますれば、地方廳においては地方の世話係と申しますかそこにおいてそういうような取扱いをしていないそうでありますが、私としてはぜひともそういうように、一般邦人で多分現地で應召したと思われるような人の家族に対しては、扶養手当を出すような取計らいをしてもらいたい。しかも先ほど申しました通りに前厚生大臣の言明もありますので、そういうような取計らいを願いたいと思うのでありますが、これに対して当局はどういうようなお考えをもつておるか、この機会にお聽かせ願いたいと思います。
  32. 白井勳

    ○白井説明員 申し上げます。ただいまお尋ねの現在で應召してはいるんだが、ただ内地では現地應召なるがゆえにその事実がわからないで、支給していいかどうかわからんという場合は、確かに満州方面におきましては相当事例がございます。それに対しましては事実現地應召をしたということがわかるものにつきますては、もとより未復員者給與法を適用して給與を実施しております。なお復員いたしましてから現地應召をしたという事実があとで判明した場合におきましても、それまでの未支給給與等は支給することは当然でありますが、問題は事実が判明するまではやれないかどうかという点にあるのであります。これは未復員者給與法の建前からいたしましても、事実もと軍人であつたかどうかということがわからないものに対しましては、支給の方法がございませんので現在やつておりませんが、復員したあとでわかつた場合にはやることになつているわけでありますので現地應召したものに対してはやれないというわけのものではないわけであります。事実が判明するまでやれないという不便がございまして、お氣の毒だと思いますが、現在では各世話課とも不明のものに対してはやつておりません。
  33. 川合彰武

    ○川合委員 私は未復員者の家族であるとなしとにかかわらず、今なお海外にある者に対しては、この未復員者給與法の規定をきわめて廣義に解釈して、残つておる留守家族を援護するというようなことが必要ではないかと思うのであります。それで現地で應召したかどうかわからぬというものに対しては、支給ができないというような点、あるいはまたこの政府の予算の説明についてみますと、海外に残つている一般人をこめて、生存者は七十六万七千人と推計している、そのうち旧陸軍、旧海軍関係が七十二万六千人で、あとの一般邦人という者は、わずかにこの説明では四万程度しかないわけですが、これはちよつと解しかねる点があるのであります、とにかくもう少しこの未復員者給與法というものを廣義に解釈して、現在帰つていない者に対しては、この未復員者給與法を適用して、何とかしてこの留守家族を援護するというような親心をもつての取扱いをすることはできないかどうか、これは法の建前としてはできないであろうが、行政の運用において、さようなことをやる意思があるかないかという点をお伺いしたいと思います。
  34. 今井一男

    ○今井政府委員 法の建前につきましては、今川合委員の仰せの通りであります。ただその現地應召の確認等の問題につきましては、一松大臣のそういつた御答弁ともにらみ合わせまして、ひとつできるだけご趣旨に副うような方法が発見できるように、研究を重ねたいと思います。
  35. 塚田十一郎

    ○塚田委員 タバコ專賣法の一部改正に関連しまして、一つ、二つお尋ねしておきたいと思うのであります。  ただいま同僚川口委員からいろいろお尋ねがあったのでありますが、私も考え方の基本においては同じように考えているのであります。今のようなタバコの出し方をされる前提をもつていけば、こういうことが必要となつてくるということはやむを得ぬとして、私どもも一應政府の御答弁を認めるのでありますけれども、私どもはむしろ根本に遡つて、今のような政府の生き方がお考え違いになつているんじやないか、こういうことをいつも考えるのであります。大体この御説明でも伺つたのでありますが、四円そこそこでできるタバコを六十円にもお賣りになる。やみというものの出る根本はここにあるのでありまして、この開きが大きくなればなるほどやみが殖え、また危険を冒す人たちが殖えてくる。こういうことに根本はなつていると思います。タバコは今日國民の生活に密接な嗜好品というよりも、ほとんど必要品になつておるのでありますからして、高くなつたからと言つて吸わんではおれない。吸うにしては三千七百円ベースでは高いものは吸えないということになると、國民はやはりやみのものであろうが何であろうが、安くて手にはいるものを買わざるを得ないということになる。國民の一般にそういう状況があるからして、そこにつけ込んでやみの仕事をしてもうけようという人間が出てくる。これは経済自然のごく常識のことなんです。だからして安くお出しになるという工夫をせずに、ただ收入がないから、タバコは元値がいくらかかつたものであろうが構わぬ、收入に釣合うように値段を上げていこう、こういうお考えの仕方、そうしてそれをするとやみが出てくるから、それを抑えるために罰則はどこまでも強くしていかなければならぬ、こういう考え方の方向に私どもは非常な疑義をもつておる。これらの点について政府は、タバコの收益を上げなければならないというならば、むしろ量を殖やすなりなんして、それを満たすことに方向を――轉換されて、こういう誤つた方向をこれはタバコ專賣法だけではありません。経済法規一般についてでありますけれども、今のような生き方をして、罰則はあくまでも強化していくという生き方は、やはりこれは國民を罔する方法で、当然惡いことをするような状態をみずからの手で起しておかれて、それをやると一網打盡にしてしまうぞという考え方であると私どもは断ぜざるを得ない。これらの点について政府ははたしてどういうお考えをもつておられるか、その点の御判断をぜひ伺いたいと思います。
  36. 島村一郎

    ○島村委員 ちよつと関連して……。タバコの値段に対しまして私もちよつと伺つておきたいのでありますが、なるほど二十二年度においては三万町歩を耕作した。二十三年度においては五万町歩にこれを延ばす。しかもその増産の計画は肥料の増配によつて、前にかりに三万町歩で三あつたものが、五万町歩になつたから五というような割合でなく、すつと増産率を高めることができるだろうというのが、專賣局の見透しであるように伺つておりますが、でき得ることでありますれば、五万町歩と限定せずに、もつと延ばすことができるものならば、していただきたい。そうしてタバコの値上げに幾分のゆとりを見まして、定價を引下げるというようなことができないものかどうか、これもついでに伺つておきたい。
  37. 荒木萬壽夫

    ○荒木政府委員 ただいま塚田委員がお述べになりました御意見は、政府当局といたしましても、少くとも政治道義的には同感でございまして、ただ遺憾ながら敗戰後の日本の実相が、金の要り目は非常に多いにかかわらず、その歳入源がだんだんと窮迫してまいつておることから來ますこと、また一つには欠乏経済とでも申しますか、欠乏経済下におきましてはやむを得ざる事情でございますので、御趣旨のほどは十分にわかるのでございますけれども、こういう手段に出るよりほかさしあたり手がないというのが、正直な見解だと思うのでございます。それで先ほどの御質問に対してお答え申し上げました通り、非常に窮屈にしておいて、値段を高くして、しかも原價との開きを多くして、必需品的になつたタバコの需要者に対して、ことさらとも申し上げ兼ねますけれども、経済事犯を犯さざるを得ないというような場面にしておくことの不適当さも十分に考えるのでありますが、それに対應するためには、戰争前の需要には應じ得る程度に着々と生産も殖やしていきたい。そうして需要と供給との釣合いがとれ、しかも経済全体もだんだんと安定するに從いまして、一方においては歳入源も幾分潤沢になつてまいりましようし、そうなりました暁においては、あるいはこういうひどい罰則は必要でないというふうな事態になることを希望もいたしますし、そうなるであろうと推測いたす次第でございます。なお関連いたしまして、もつと積極的に増産したらどうかという御意見もございまして、その点につきましての具体的なことは、他の政府委員からお答え申し上げます。
  38. 日下部滋

    ○日下部政府委員 耕作面積は、先ほど説明いたしました通り、來年度五万町歩程度でございます。これをこういう制限をしないで、七万町歩も八万町歩もつくらせて、タバコを殖やしたらどうか、こういうお話のように承りましたが、葉タバコのみではタバコはできないのでございます。御承知のように、巻きまする、刻みまする製造機械設備が戰災によりまして五割五分やられたのであります。その当時は四割五分しか残つてなかつた。それを大体今日までかかりまして六割五分まで漕ぎつけました。今後関係方面の非常なる協力を得まして、二十三年、二十四年、二十五年と、この三年間かかりまして戰前に復しよう、こういう計画で進んでおるのでございます。これが戰前の通りになりました場合におきましても、ただいまの五万町歩そこそこで大体十分であると思います。葉ばかりつくりましても國民にタバコを豊富に供給するということは、設備の方が調子が合わないとできないものでありますから、これの復興に向かつ最大限の計画をもつて今進んでおりまして、これにマツチさせるように耕作いたしておる次第であります。
  39. 梅林時雄

    ○梅林委員 関連してお伺いしたいと思いますが先般「新生」を発賣いたしました当時、「新生」の発賣價格その他について、提案理由の説明を政府当局からいろいろ承つたのでありますが、当時四十円という定價にされたものが、後日二十円になつた。私はその二十円になつた当時、早速市内の適当なタバコ屋の二、三軒の門口に三十分、一時間ぐらい立つてその状況を見たのであります。ところが今まで全然賣れなかつた「新生」が飛ぶように賣れていた。それでタバコ屋の主人にどうだと言つて聞いたのでありますが、やはりよくしたもので値段が下がれば景氣がよくなるというか非常に氣持よくみな買つてくれますと言つておつたが、同じようなことを私は二、三のタバコ屋に聞いたのであります。ところが、御案内のごとく予算委員会においても、物價あるいは資金ということについては、かなり論議されており、またその他の委員会においても、これらの問題については論議されておるわけでありますが、このたび新発表のタバコと、本來発賣しておりました「きんし」その他ピース等につきまして――新しいものについては、それだけ價格と品物との價値はどうであるかということは、今後実際にお互いが吸つてみて初めて答えが出るものです、ところが今大衆向きに製造されているところの「きんし」であるとか、その他のタバコをこの際値上げするということは、われわれが今考えているところの物價体系なり、あるいは資金というような面を考えますときに、はたして 妥当であるかどうか、特に大衆向のものである以上は、これらのものはでき得る限り上げないようにして、むしろ上げるのであつたならば、新発賣のものを初めからそれだけ價格を上げていつたらどうかというふうなことも考えられるのでありますが、このような考えのもとに、もしも新発賣のものを、たとえば「きんし」のごとき勤労大衆のものを元の價格にした場合に、新発賣のものをどれくらいの定價にしたならば、これとのバランスがとれていくかというようなことについて御説明願いたいと思います。
  40. 荒木萬壽夫

    ○荒木政府委員 タバコの定價は妥当なりや否やということは、定價と品質との関係もございましようし、また一方、一般大衆もしくは一般経済界の個々人の收入新得との関連において、高いか安いかと二つの判断材料があるかと思うのでありますが、今回別途御審議をお願いします新旧タバコの定價につきましては、今御指摘のようなことは一應考え合わせまして、もとより御指摘のごとく、大衆向のタバコはでき得べくんば定價をすえおきまして、値上げしないということが望ましいのでございますけれども、これもやむを得ない財政上の必要からいたしまして、何がしかを上げる。しかし上げるにつきましては重要物資の物價の改訂とにらみ合わせ、また一般の料金あるいは賃金の改訂に伴いましてのはね返りの一般的考察等をも考慮いたしまして、大体妥当ではなかろうかという考え方で提案いたしておるような次第でございます。また品質との関係におきましても、お話のごとくいささか「新生」でこりておりますので、その辺は十分に考え合わせて新しい定價を定めたつもりでおる次第であります。簡單でございますが、お答え申し上げます。
  41. 梅林時雄

    ○梅林委員 お話のようなことは私もよくわかりますが、この前「新生」が発賣されるときに、その品質はどうかという点をお伺いしたところが、たしか「きんし」とさらに他のタバコの惡い部分を合わして新しい名前で賣出すのだ。内容においてはどうかと言うと、價格の安いものよりも、新たに賣られる「新生」の方が非常に惡くなる。これは財政收支の均衡といつたような点だけに重点を置かれて考えられた結果、そのようなこともある得たのだろうと思います。まれ今政務次官の言われるような、品質は実際にお考えになつたのだろうけれども、現実にこの前このようなことが行われております。そういう面から考慮いたしますとき、どうせそういう内容において発賣されるものならば、將來の賃金なり、物價というものを考慮した場合に、そういう大衆を対象にしたものについてはできるだけ上げない方がよいのではないか。そのような意味において申し上げたのでありますが、先ほど御質問申し上げましたごとく、これらのものをいくら價格を上げるならば、たとえば「きんし」をすえおきにできるか、あるいはせいぜい二割か三割程度上げるとしたならば、さらに新たに発賣されるタバコをどれくらい製造する予定であり、それをいくらくらいの價格にしなければならぬかといつたようなことについて、それらの資料を次の委員会までに配付願いたいと思います。
  42. 日下部滋

    ○日下部政府委員 概略でよろしうございましたら今申し上げます。
  43. 梅林時雄

    ○梅林委員 概略でよろしうございます。
  44. 日下部滋

    ○日下部政府委員 家庭配給品、つまり「きんし」、「みのり」、「のぞみ」でございますが、これを六月から上げますと、益金が約百億ばかり殖える。百億ばかりの益金を上げますのには、ハツピーは四十五億本しかつくりませんので、一本について二円、十本について二十円を上げなくちやならぬ。「憩」は二十億でございますので、これによつて賄おうとするならば、一本四円五十銭、十本で四十五円以上を上げなければならぬということになる。それから「ききよう」でございますが、「ききよう」は二十二億でございますので、これまた一グラムについて四円五十銭上げなければならぬ。こういう計算になりますので、これをピースの値上げによります場合には、ピースをもう十円上げなければならぬ。こういうようなかつこうになります。
  45. 梅林時雄

    ○梅林委員 ピースを十円上げた場合に、「きんし」などで上ぐる價格はどれくらいにせねばならぬか。
  46. 日下部滋

    ○日下部政府委員 つまりピースを上げる代りに、「きんし」「みのり」を上げたらどうなるかという……。
  47. 梅林時雄

    ○梅林委員 いや、上げないで、財源を他に求めるというときにはそうなる。そういう意味でおつしやつたのですか。
  48. 日下部滋

    ○日下部政府委員 そうです。「きんし」なんかをすえおきにしまして益金をあげるとすれば、ピースをもうさらに十円上げなければならぬ。こういうことです。
  49. 早稻田柳右エ門

    ○早稻田委員長 ほかに質疑はございませんか。  暫時休憩いたします。     午前十一時五十五分休憩      ━━━━◇━━━━━     午後零時五分開議
  50. 早稻田柳右エ門

    ○早稻田委員長 休憩前に引続いて会議を開きます。  たばこ專賣法の一部を改正する法律案は論議も盡きたようでありますから、質疑を打切りまして討論を省略し、ただちに採決に入りたいと存じますが、御異議はありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  51. 早稻田柳右エ門

    ○早稻田委員長 御異議はないようでありますから、採決いたします。たばこ專賣法の一部を改正する法律案に対して御賛成の各位の御起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  52. 早稻田柳右エ門

    ○早稻田委員長 起立多数。本案は多数をもつて可決確定されました。  明後十四日は製造たばこの定價の決定又は改定に関する法律案について公廳会を開きますので、午前十時定刻になるべく多数御出席いただけるようにお願いいたします。  本日はこれをもつて散会いたします。     午後零時七分散会