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1948-05-20 第2回国会 衆議院 不当財産取引調査特別委員会 22号 公式Web版

  1. 昭和二十三年五月二十日(木曜日)     午後一時四十一分開議  出席委員    委員長 武藤運十郎君    理事 鍛冶 良作君 理事 辻  寛一君    理事 河井 榮藏君 理事 荊木 一久君    理事 石田 一松君       石田 博英君    尾崎 末吉君       高橋 英吉君    足立 梅市君       佐竹 新市君    宇都宮則綱君       矢野 政男君    野本 品吉君       田中 健吉君    本田 英作君       徳田 球一君  委員外の出席者   梅林組に関する融資問題について出頭した証   人       高橋 重威君(福岡銀行頭取)       後藤 三郎君(大分合同銀行頭取)       綾部健太郎君(元議員)   龜井貫一郎氏をめぐる政治資金の問題につい   て出頭した証人                 水野 繁彦君 五月十八日委員今澄勇君、鈴木雄二君及び野上健 次君辞任につき、その補欠として佐竹新市君、足 立梅市君及び梶川靜雄君が議長の指名で委員に選 任された。 同月十九日委員吉田安君辞任につき、その補欠と して荊木一久君が議長の指名で委員に選任された 。 同月二十日理事梶川靜雄君及び荊木一久君の補欠 として梶川靜雄君及び荊木一久君が理事に当選し た。 同月同日委員足立梅市君が委員長の指名で復興金融 金庫融資状況調査小委員補欠選任された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  理事並びに小委員補欠選任に関する件  証人出頭要求に関する件  梅林組に関する融資問題  亀井貫一郎君をめぐる政治資金の問題     ―――――――――――――
  2. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 これより会議を開きます。  この際お諮りをいたします。先日理事の梶川君並びに荊木君が委員を辞任なされましたので、その補欠を選任いたしたいと存じます。
  3. 河井榮藏

    ○河井委員 理事は委員長において御指名を願います。
  4. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それでは理事に梶川君並びに荊木君を指名いたします。  それから先日足立委員及び橋本委員が委員を辞任なされましたので復金融資調査の小委員及び兵器処理調査の小委員がそれぞれ一名ずつ欠けておりますが、これは委員長において指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それでは復金関係小委員に足立梅市君を指名いたします。兵器処理調査小委員につきましては追つて指名いたしたいと存じます。  それでは証人調べをいたします。証人諸君には午前中からお待ちを願いましてたいへん恐縮いたしました。証言を求めます前に各証人に一言申し上げておきたいと存じます。昨年十二月二十三日公布になりました「昭和二十二年法律第二百二十五号議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律」によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことになつております。宣誓または証言を拒むことのできるのは証言が証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき及び医師、歯科医師、藥剤師、藥種商、産婆、弁護士弁理士弁護人公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあつた者がその職務上知つた事実であつて、默祕すべきものについて訊問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。しかして証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは三月以下十年以下の懲役に処せられることになつておるのであります。一應このことを御承知になつておいていただきたいと思います。  では法律の定めるところによりまして、証人に宣誓を求めます。御起立を願います。では高橋さん、代表してお話みください。     〔証人高橋重成君各証人を代表して宣誓〕
  7. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 御署名御捺印ください。     〔各証人宣誓書に署名捺印〕
  8. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 小坂善太郎氏は病氣のため出頭ができないという届出があります。  高橋さんに伺います。福岡銀行の頭取でありますか。
  9. 高橋重威

    ○高橋證人 そうであります。
  10. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 資本金はいくらです。
  11. 高橋重威

    ○高橋證人 從來二千五百万円でございました。ただいまは二百五十万円でございます。二千五百万円が金融機関再建整備法によりまして九割減資をいたしまして、ただいま二百五十万円になつております。
  12. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 梅林組という土建業者を御存じですか。
  13. 高橋重威

    ○高橋證人 存じております。
  14. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 いつごろからどういう関係で御存じですか。
  15. 高橋重威

    ○高橋證人 昨年の六月ごろでありますが、梅林の社長が銀行に見えまして、自分のところは芦屋の建設工事をいろいろやつている、從來三和銀行の小倉支店、住友銀行の大分支店で取引きをやつているけれども、融資規制の結果両行とも貸出しのわくが非常に窮屈になつた。なかなか金融も思うようにいかなくなつたので、何とか福岡銀行で融通の方法を考えてくれないかという申出があつたわけでございます。
  16. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 梅林の社長というのは梅林なんというのですか。
  17. 高橋重威

    ○高橋證人 襄という印前の人です。
  18. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それが自分で見えてあなたにお話があつたのですか。
  19. 高橋重威

    ○高橋證人 そうです。六月の初旬と覚えております。
  20. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それに対してあなたの方ではどういうふうなお答えをなさつたのですか。
  21. 高橋重威

    ○高橋證人 芦屋の工事は相当大きな工事でありまして、われわれとしましても十分に協力をしなければならない性質のものであります。これは調査した上で適当に御協力申し上げようということに返事をしておるわけであります。
  22. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それで最初ですね。
  23. 高橋重威

    ○高橋證人 そうです。
  24. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それから何回かそのことについて、あるいはそれ以外のことについて参りましたか。
  25. 高橋重威

    ○高橋證人 今年の二月ごろにまた見えました。二回だけでございます。
  26. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 梅林時雄という人は御存じありませんか。
  27. 高橋重威

    ○高橋證人 存じません。
  28. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 全然お合いになつたこともないのですか。
  29. 高橋重威

    ○高橋證人 ありません。
  30. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 話も聞いたことはないのですか。
  31. 高橋重威

    ○高橋證人 ございません。
  32. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 昨年の暮だと思うのですが、梅林組の方へ金を貸してやつたらよかろうというような話が栗栖さんからありませんでしたか。
  33. 高橋重威

    ○高橋證人 ございませんでした。
  34. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 何か昨年の暮ごろ芦田さんと栗栖さんが九州の方に遊説に行かれて、そのとき別府がどこかにお泊りになつた。そこへあなた方のおいでを願つて、そこで梅林組へ少し融資をしてやつたらどうかというような話が出たというようなことがあるのですが、そういうことも全然ないのですか。
  35. 高橋重威

    ○高橋證人 全然ございません。そのときの事情をお話申し上げますと、全國の地方銀行が毎月十三日に東京に集つて懇談会を開くことになつております。そして私は九州地方銀行の幹事といたしまして例月出てくるならわしになつておるのであります。十二月は九日に福岡を立つて上京をいたしました。そして東京を立ちましたのが十九日でございます。博多に二十日に着いておるわけでございます。從つてその間九州において栗栖さんにお目にかかつたことはないのでございます。
  36. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それ以外に昨年の暮にどこかで栗栖さんにお会いになりませんか。
  37. 高橋重威

    ○高橋證人 十三日か十四日に地方銀行全体が大藏大臣の官邸で懇談会を開いたことがあるように記憶しております。そのときにお目にかかつております。
  38. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 何か個人的にお話がありましたか。
  39. 高橋重威

    ○高橋證人 ございません。
  40. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 やはり梅林組に対する融資の問題については何ら話がない。
  41. 高橋重威

    ○高橋證人 何も話はございません。
  42. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 芦田さんからも話がないのですか。
  43. 高橋重威

    ○高橋證人 芦田さんにはお目にかかつてもおりません。
  44. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 梅林組に一千五百万円ばかり融資しておる事実はありませんか。
  45. 高橋重威

    ○高橋證人 ございます。
  46. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 その事情をひとつ述べてください。
  47. 高橋重威

    ○高橋證人 それは最初に申し上げましたような事情で、三和銀行小倉支店及び住友銀行の大分支店だけでは金融が思うようにつかない。それで福岡銀行にも何分の協力を依頼すると言つて参つておつたのでございまして、当初その話を聽きましたのは八月の末でございます。そうして金融の依頼書、借入れの申込書はたしか八月十日の日附になつておつたと思います。それで私の方で千五百万円を分割して金融いたしました。當初が八月の二十九日でございまして五百万円、それから翌月の九月二日に四百万円、五日に三百万円、八日に三百万円、会計千五百万円融通いたしましたわけでございます。なお十二月の二十日になりまして政府からの交付金があつたということで、當初の五百万円は返金になつておるわけであります。
  48. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そうすると今残つておるのは一千万円だけですか。
  49. 高橋重威

    ○高橋證人 一千万円だけでございます。
  50. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それは今残つておるのですね。
  51. 高橋重威

    ○高橋證人 そうです。そのほかに年末に政府の交付金がございまして、三千万円の予定で梅林がいろいろ資金の計画を立てておつたようでございますが、事実は減額されまして二千五百万円しかはついてまいらなかつた。それで五百万円の緊急貸出しを申し込んでまいつたのがございます。これは十二月の二十八日に参つております。二十九日に金融いたしました。この分は今年の三月に決済になつておるわけです。
  52. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 別口ですね。
  53. 高橋重威

    ○高橋證人 そうです。
  54. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 結局残つておるのは別口の一千万円だけですね。
  55. 高橋重威

    ○高橋證人 芦屋の工事の維持管理分といたしまして千六百万円出ております。それはよく記憶しておりませんが、十一月の末から十二月の初めにかけてと思つております。それが一口ございます。そのほかにことしの二月になりまして政府の交付金がとかく遅延いたしますので、もう少し金額を増加してくれないかという話がございました。もともと三和銀行が金融するのが本筋でございますが、貸出金のわくの問題等もございまして、結局三和銀行が自分で金融する限りに参加引受けをいたしまして、そうして資金は私の方から融通をしておるのが一口二千万円ございます。
  56. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そうすると現在残つておりますのは一番最初の千五百万円、これは四口を合せて千五百万円のうち五百万円返つておつて、一千万円残つておるのですね。
  57. 高橋重威

    ○高橋證人 そうです。
  58. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それから十一月から十二月ごろに一千五百万円、今年の二月ごろの二千百万円、これだけ残つておるわけですね。
  59. 高橋重威

    ○高橋證人 そうです。
  60. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 これの貸出しの條件は大体どんな條件ですか。
  61. 高橋重威

    ○高橋證人 私どもの金融の方法といたしましては、ある工事を見合いとしておるわけでございます。その工事に対する政府の交付金がございますから、その交付金に対して私の銀行が代理受理をするという委任状を頂戴しております。
  62. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 別にほかには担保はとらない。
  63. 高橋重威

    ○高橋證人 ございません。
  64. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そうすると期限は大体その工事金の支拂いがあるであろうころを期限としておるわけですか。
  65. 高橋重威

    ○高橋證人 一應期限といたしましては六十日くらいになつておりますが、実際には今お話の通りのことをやつております。
  66. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 ほかには担保はとらない。
  67. 高橋重威

    ○高橋證人 そうです。
  68. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 利息はどのくらいですか。
  69. 高橋重威

    ○高橋證人 時期によつていろいろ違いますが、当初の分は二銭三厘ぐらい、それから後になりましては二銭五厘見当と思つております。
  70. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そこで八月二十九日が一番初めのようですが、これは六月ごろ申し込まれた話が初めて実を結んだわけなんですか。
  71. 高橋重威

    ○高橋證人 いや六月に一度千万円出しまして、七月にもどつております。
  72. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そのときは断つたのですか。
  73. 高橋重威

    ○高橋證人 いや六月に金融しまして、七月には返金がありました。
  74. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 六月のいつですか。
  75. 高橋重威

    ○高橋證人 六月四、五日ごろと思つております。
  76. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 六月の五日の一千万円。これは申し込んだのに應じてすぐ出した……。
  77. 高橋重威

    ○高橋證人 七月の五日ごろにもどております。
  78. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 一月ぐらいで返つておるわけですね。
  79. 高橋重威

    ○高橋證人 そうです。
  80. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 こういうふうにいくつかの貸出をなさる場合に、直接梅林の社長とあなたの方との交渉は、一番初めはあなたが当られましたか。
  81. 高橋重威

    ○高橋證人 主として営業部長が当つております。
  82. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 その際だれか口をきくなり、あるいは名刺を持つて來るなり、そういう紹介者ないし仲介者というものはなかつたのですか。
  83. 高橋重威

    ○高橋證人 ございません。
  84. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 直接取引ですか。
  85. 高橋重威

    ○高橋證人 直接です。梅林とは大分古い時代からわずかばかりの取引がありましたので、私の方は特にそういう仲介の必要はありませんでした。
  86. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 こういう大口のことはこのごろが始まりであるけれども、それ以前から梅林とは少額について取引があつたわけですか。
  87. 高橋重威

    ○高橋證人 ありました。
  88. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 何年ぐらいですか。
  89. 高橋重威

    ○高橋證人 昭和十六、七年ごろだと思つております。
  90. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 ずつと続いておつたのですか。
  91. 高橋重威

    ○高橋證人 続いておりました。
  92. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 このくらいの大口の貸出をする場合に、大体あなたの方で何か相手方の信用を調査して、よかろうということになれば出すわけですか。
  93. 高橋重威

    ○高橋證人 そうです。
  94. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 この幾口かのうちどれにもさような紹介なり、仲介は介入しておりませんか。
  95. 高橋重威

    ○高橋證人 ございません。
  96. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 何か政府支拂の証明というようなものを担保にとるのですか。
  97. 高橋重威

    ○高橋證人 そういう事実もありません。
  98. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そうすると芦屋なら芦屋の工事をやつておる。それについて大体一千万円とか、二千万円とかそれるのだということで申込みがあつて、あなたの方で現場を調査して……。
  99. 高橋重威

    ○高橋證人 いいえ現場まで参りません。
  100. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 どういう形ですか。
  101. 高橋重威

    ○高橋證人 一千万円なら一千万円、工事を請負つておるのにつきましては、その監督官廳の証明書をとつておるようであります。
  102. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 どうですか。知事ですか。大藏省ですか。
  103. 高橋重威

    ○高橋證人 大方は知事であります。
  104. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 知事からそういう仕事を請負わしておるという証明と、その工事金はいくらぐらいとい概算、そのれは復興院の認定がなくても大体見当でやるのですか。
  105. 高橋重威

    ○高橋證人 やはりとつておるように考えております。
  106. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それだけはとるが、特に大藏省の支拂金の証明というものはとりませんか。
  107. 高橋重威

    ○高橋證人 そこまでやつておらぬようであります。
  108. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そうですか。こういう話があります。あなたの方でも金を貸すのに大分難色があつて、ぐあいが惡いと断つたのだが、政府から工事の支拂金があるから、それを見返りに貸してもらいたいというわけで、ある人が大藏省に行つて管理局長からその旨の証明をもらつて、あなたの方に持つて行つて、それを担保というか、見返りとして信用してもらつたというようなことが言われておるのだが、さようなことはあなたの銀行に関する限りはないのですか。
  109. 高橋重威

    ○高橋證人 そういう証明書を私の方でいただいておりません。
  110. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 綾部健太郎という人を御存じですか。
  111. 高橋重威

    ○高橋證人 存じません。
  112. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 名前も知りませんか。
  113. 高橋重威

    ○高橋證人 今控室でお目にかかつただけであります。
  114. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 何か御質問はありませんか。
  115. 宇都宮則綱

    ○宇都宮委員 ちよつと証人にお聽きしますが、芦屋の工事というのは何の工事で、その工事の全金額はどのくらいになるのか、御存じなら言つていただきたい。
  116. 高橋重威

    ○高橋證人 私が伺つております範囲では、芦屋は進駐軍の飛行場の建設工事であります。もともと日本軍の飛行場でありましたが、それを大々的に改造いたしたように聞いております。経費は約六億円くらいであります。
  117. 宇都宮則綱

    ○宇都宮委員 全金額が六億円ですか。
  118. 高橋重威

    ○高橋證人 建設の方です。
  119. 宇都宮則綱

    ○宇都宮委員 それを梅林が受けているのですね。
  120. 高橋重威

    ○高橋證人 そうです。
  121. 宇都宮則綱

    ○宇都宮委員 わかりました。
  122. 石田博英

    ○石田(博)委員 先ほど梅林時雄という人を御存じないという証言がありましたが、梅林時雄君は昨年の四月の終りに代議士に当選せられるまでは、梅林組の社長であつたのです。その梅林組と六月に取引をせられる前に、あなたの銀行では取引があつたというお話ですがその当時の社長の名前は御存じないのですか。
  123. 高橋重威

    ○高橋證人 私は存じておりません。と申しますのは、從來小さな金額の取引は中津支店でやつておりまして、本店には関係ございませんでした。金額もごくわずかでございましたので、私もつい失念いたしておつたのであります。それから六月にまいりましたのは現在の社長でございます。それからが大口の取引になつたわけでありますが、それ以前には、私は梅林時雄氏にはお目にかかつておりません。
  124. 石田博英

    ○石田(博)委員 前は御記憶にない程度のわずかな金で、急にこれだけの大きな取引をされる場合、その取引先の信用程度、それから経歴その他は十分御調査になつてお貸付になるのが御慣例であろうと私は思いますが、そうでございましようか。
  125. 高橋重威

    ○高橋證人 そういうふうになつております。
  126. 石田博英

    ○石田(博)委員 そうなると、梅林組という請負業者が、過去において、つまり現在の社長の前にどういう社長で、その前がどういう社長で、請負経歴はどういうものかという概略を御承知になつてからお貸付になつたのでしようが、それでもなお梅林時雄という名前さえも御存じないのですか。
  127. 高橋重威

    ○高橋證人 そういうふうにやつておつたと思いますけれども、実は私が失念いたしたのでございましようか、とにかく記憶にはございません。
  128. 石田博英

    ○石田(博)委員 それから、現在の大口の取引をやつておいでになるのは、梅林時雄の兄弟です。それも最近社長を交代したという関係にあるのは、どういう理由で交代になつたか。それらも取引先の信用に相當影響があると私どもは思います。それも御存じないとおつしやられるか。あなたの記憶について水掛論をしても仕方がありませんが、私どもとしてはどうも納得がいき兼ねるのであります。  次にお伺いいたしたいことは、芦屋の工事が六億円で、その政府支拂は工事の進捗に從つてどういう工合に支拂われるものと御承知になつておりましたか。たとえば着手金をどれくらい支拂つて、あとは出來高拂なら出來高拂に対して何割拂うということを御調査にならないと、お貸出しになつても、いつ返つてくるか、お宅の方で金融に困ると思いますが、そういう点はどういうふうにお貸付になつておりますか。
  129. 高橋重威

    ○高橋證人 私ここで申し上げるほどしつかり記憶しておりません。
  130. 石田博英

    ○石田(博)委員 大体福岡銀行は、よほど大口の取引をしているかもしれませんが、これだけの金額は決して簡單な金額でないと思います。その大口の取引を昨年の田池から新規におやりになつた。そうしてその工事請負業者に対して、どれだけの資金が支拂われておるか。あるいはまた政府支拂を引当に、他の銀行がどれだけ貸しておるかということは、頭取として大ざつぱに御承知ないわけはなかろうと思いますが。
  131. 高橋重威

    ○高橋證人 大体工事の請負高がいくらならいくらとございます。そのうちで政府から交付された金はいくらある、未交付分がいくらある。その未交付分について、私どもの方で代金の受領の委任状をとりましてやつておるわけでございます。なおその他の銀行につきまして、どれくらい金融を受けておるかということは、時々会社当局には照会をして承知をしておるのでございます。
  132. 石田博英

    ○石田(博)委員 しかしこの六億という工事を、一体どれくらいの程度で梅林組は完成するものとお見透しになつておつたか。まさか一週間や十日でできるものでなし、相当長期間にかかると思いますが、そうすると政府支拂が工事完成後に支拂われるものか、あるいは出來高拂によつて支拂われるものか、あなたが御存じなくて、期限六十日の短期貸付をなさつても償還の見透しがつかないわけですが……。
  133. 高橋重威

    ○高橋證人 支拂の方法については出來高拂でまいると思いますが、どの程度できたら請求するか、このこまかいことは存じません。
  134. 石田博英

    ○石田(博)委員 あなたの方の営業部長は御存知ないのですか。
  135. 高橋重威

    ○高橋證人 そうです。
  136. 石田博英

    ○石田(博)委員 しかし営業部長は單独でこういう貸付をなさるわけではありません、あなたももちろん承知か、めくら判か何かされたと思います。あなたが本日ここに出頭になつたのは、梅林組に対する金融の状況についてであろうと思います。それならば海林組に対して金融になつておられる状況を御聽取になつて上京されるのが当然であると思いますが、御聽取になつておいでになりましたか。
  137. 高橋重威

    ○高橋證人 実は私今月五日に博多を立ちまして東京に参りましたが、地方銀行の懇談会に出席したり、二、三の雜用もございましたので、その間におきまして福岡へ帰る機会がありませんでした。いろいろ書類は取寄せて調査はいたしておりますけれども、まだ十分でない点もございます。
  138. 石田博英

    ○石田(博)委員 金融には貸付條件が一番大事なことは、もちろん永い間金融界におられれば、当然おわかりであろうと思いますが、その貸付條件について、その程度の御調査しかできなかつたのですか。
  139. 高橋重威

    ○高橋證人 出來高拂で請求しておることは承知しておりますが、どの程度の出來高で請求しておつたかというこまかいことは存じません。
  140. 石田博英

    ○石田(博)委員 金融をされる場合に、償還される見透しがなければならないと存じます。     〔「よけいなおせわだ」と呼び、その他発言する者あり〕
  141. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 御靜粛に願います。
  142. 石田博英

    ○石田(博)委員 重ねてお伺いいたしますが、こういう金融をされる場合に、政府の支拂が引当てにされる。しかしその政府の支拂が往々にして延びつつあることは十分御承知だろうと思います。そうすると金融をされる場合に、銀行として償還される見透しを当然考えなければならぬ。その場合にたとえば契約書なら契約書、あるいは政府の支拂証明書とか、あるいは工事をいくらやつて、その工事の出來高に対していついつまでどのくらい拂う見込みであるという見透しがなければ、金融できないと思いますが、そういう点に対して御認識を伺いたい。
  143. 高橋重威

    ○高橋證人 他の土建業者に対しても同一でありますが、大体いつごろ政府から下渡しがあるという一應の話は聽いております。われわれもその考えでおりますけれども、往々にして延びることはあつたように思います。
  144. 石田博英

    ○石田(博)委員 往々にして延びると同時に、また政府の査定が、土木業者の見積契約書なんかよりは下まわる場合がしばしばあるはずであります。從つて金融をされる場合においても、契約高のどの程度まで金融していいかという原則というか、そういうものがなければならぬと思いますが、梅林組の工事に対しては、大体請負総高のどの程度まで金融をしていいというお考えでしたか。
  145. 高橋重威

    ○高橋證人 どの程度までというはつきりした原則は立つておりませんが、政府からの立替金がいくらいくらあるから、その内輪でやつております。たとえて申しますと、ただいまお話のございました一千万円につきましては、請求権が約三千万円ございます。そのうち一千五百万円について私の方で金融をしたということになつております。
  146. 石田博英

    ○石田(博)委員 その三千万円の請求権があるということは、梅林組の申し出をそのまま信頼されたのですか。
  147. 高橋重威

    ○高橋證人 その当時知事なり、終連の局長が証明しております。
  148. 石田博英

    ○石田(博)委員 終連の局長、知事だけの証明ですか。この前の委員会におきまして、長沼管理局長は、福岡銀行に対しても支拂証明書を出しておるという証言をしておりますが、あなたの方は大藏省の管理局長から支拂証明書をとられたことは絶対ありませんか。
  149. 高橋重威

    ○高橋證人 この問題については絶対ございません。
  150. 石田博英

    ○石田(博)委員 次に伺いますが、維持管理分というのはどういうことですか。
  151. 高橋重威

    ○高橋證人 建設工事が一段落いたしますと、そのまま維持管理にはいります。修繕とか小さな工事は維持管理の銘を打つて実行されております。
  152. 石田博英

    ○石田(博)委員 そうすると、この工事については一段落ついて、維持管理にはいつたわけですね。
  153. 高橋重威

    ○高橋證人 そうです。
  154. 石田博英

    ○石田(博)委員 そうすると六億円についてどの程度工事が完成されておりますか。
  155. 高橋重威

    ○高橋證人 建設の方はほぼ一段落ついているように考えております。
  156. 石田博英

    ○石田(博)委員 そうするとそれに対して政府から今まで支拂金がどのくらいあつて、梅林組の政府に対する残額はどのくらいということはわかつていますか。
  157. 高橋重威

    ○高橋證人 書類はもらつておりますが、今はつきり記憶はありません。
  158. 石田博英

    ○石田(博)委員 御記憶がないと言われればしかたありませんが、ほかの方の土木業者に対する常識と私どもの常識とはなはだ縣隔があるように考えます。特に六億円という工事に対して合計四、五千万円程度の金融は請負金額全体としては必ずしも多いものでないと思いますが、あなたの銀行一行で貸出される金額としては相当のものであろうと思われるのでありますが、その相当と思われる金融に対して、貸出し條件その他についてあなたが御記憶がないという点については仕方がありませんが、私どもはなお非常に疑問に思われる点があるわけであります。  さらに私は証人の信憑力について質したいのですが、梅林時雄君にこれだけの大口取引をされているのに、梅林組の内容についてあまり御研究なさつておられなかつたという点が私は納得がいかないのですが、御記憶がない点はやむを得ないので、私としてはこの辺で質問を打切ります。
  159. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 先ほどから承つておりますと、知事その他の関係者の証明書をもらつたと言われるが、それは工事をやつておるという証明だけではなく、何月何日までに金がはいる見込だという証明もあるべきものだと思うが、それはいかがですか。
  160. 高橋重威

    ○高橋證人 慣例としましてそれまでの証明は出しておりません。
  161. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 そうすれば、いつとれるかわからぬものを見返りにして貸すということになりますか。
  162. 高橋重威

    ○高橋證人 いつごろ下渡しがあるという程度のことでありまして、はつきりいつということにはなつておりません。
  163. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 大体いつという見透しがあるに違いないが、その見透しは何によつてせられるか。
  164. 高橋重威

    ○高橋證人 それは梅林組からの申し出もありますし、この金はいつごろまでに下るという縣廳方面の言葉もありまして、およその見当はつくわけであります。
  165. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 その見当はどこでつけられるか。
  166. 高橋重威

    ○高橋證人 それは梅林組と縣廳方面との話合いと申しますか、そういつたものでおよその見当がつくわけでございます。しかしはたしていつという正確な期限はわからないのです。
  167. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 重ねて聽きますが、政府方面なり何なりの意見を聽いて、これならばいつという見透しがつけられることは間違いありませんか。
  168. 高橋重威

    ○高橋證人 そうです。
  169. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 さらに承りたい。先ほどの言葉では六十日の手形と言つておられましたが、これは多少延びることもあろうが、そう何遍も何遍も延びるという見解でお貸しにならぬと思う。われわれの常識から言うと、一回証明書をとつて見当をつけて貸しておるのだから、せいぜい一回も延びて四月くらいになれば済むものと思いますが、どうですか。
  170. 高橋重威

    ○高橋證人 事実はもう少し延びるようでございます。この金は大体三、四箇月ないしもう少し遅れるかもしらぬという話でございますが、手形は大体一應六十日で切つております。
  171. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 それは一回くらいは延びようが、三遍でも五遍でも書換えることを予想して貸しますか。
  172. 高橋重威

    ○高橋證人 予想はいたしませんが、事実はそうなつております。
  173. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 そこで私承りたいのは、先ほどの証言から見ますと、八月に書いた手形が、二た月にすれば一回の期日は十月に來ておる。その次は十二月に來ておる。二回も延びるということになると銀行としてはなはだ迷惑だと思う。われわれの常識ではそんなことでは貸せませんが、どうでしようか。
  174. 高橋重威

    ○高橋證人 そうでございますが、工事の性質上金融を全然見ないというわけにもまいるかねるわけであります。
  175. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 そこで私は承るが、二度書き換えて昨年の暮一千万円残つておりました。しかるにさらにそのときに三千五百万の緊急申込に対して應ずる、さらに千六百万円を維持管理費として貸出すと、こう言われるが、これは何かを基礎にして確かな見込があつてやられたのですか。
  176. 高橋重威

    ○高橋證人 一千万円なり五百万円につきましては、政府の支拂いがあれば必ずもどつてくる確信はございます。しかしながら政府の支拂いがただいまのところでは非常に遅れておりますので、期限の点につきましては予想通りの期日には返金がなかなかむずかしいような状態でございます。
  177. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 先ほどのあなたのお言葉を聽いていますと、大抵三千万円くらいのもので千五百万円貸す。三千万円の委任状を持つておるのでしよう。
  178. 高橋重威

    ○高橋證人 いえそうじやございません。三千万円の債権のある中で千万円について受領委任状をとつておるわけであります。
  179. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 千五百万円貸せば、千五百万円に対する委任状をとつておるのですか
  180. 高橋重威

    ○高橋證人 そうです。
  181. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 そうすると、それが予定の期日にはいらないで、そのまま委任状をあなたの方で握つておられ、またその上に別の方で委任状をとつてまた貸されるのですね。
  182. 高橋重威

    ○高橋證人 そうです。
  183. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 先ほどの話じや、前の一千万円の委任状も持つておられるのですか。
  184. 高橋重威

    ○高橋證人 そうです。
  185. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 そうするとすでに一年になんなんとするが、そういう長い間とれぬで、あなたの方の銀行としてさしつかえないのですか。はなはだ御迷惑なことと思う。
  186. 高橋重威

    ○高橋證人 これは非常に困るわけであります。
  187. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 それほどお困りなのに追加しては貸し、追加しては貸すということでは、特別に好意であるか何かしなかつたら貸せぬものと思う。御好意ならば特に貸される理由を承りたい。
  188. 高橋重威

    ○高橋證人 特に仕事の性質上占領軍の工事でございますので、私の方はその点を非常に重く見ております。
  189. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 重く見られるということは、われわれの普通のところじや、前の金さえ返さぬのにまた貸せとは何事だと、あなたは言われるに違いない。それを委任状を握つておつて、また出し、また出して、四千何百万円の金を出されることは、われわれの常識では判断できません。そこに何か特別の事情があるに違いない。
  190. 高橋重威

    ○高橋證人 特別の事情は何もございません。
  191. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 なくてなぜ貸せますか。
  192. 高橋重威

    ○高橋證人 もしかりに銀行が金融を断りましたらどうなりましようか。
  193. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 そんなことは聽いておりません。
  194. 高橋重威

    ○高橋證人 ですから私の方としましては、工事の性質上、やはりこれは協力しなければならぬものと思つております。
  195. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 もう一遍あらためて聽きますが、昨年八月にとられた委任状はまだ今日まで一千万円残つておる。もうすでに五月も盡きます。かれこれ十箇月くらいになりますが、そんな長い間かかると思つてお貸しになつたのですか。
  196. 高橋重威

    ○高橋證人 じや初めは二三箇月でもどるという予想で貸していたわけでありますが、実際は政府の支拂いが遅れますために延びたわけでございます。
  197. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 昨年の八月ごろに年末までにとれるという見当のついたものが今日までに延びている。われわれ常識で判断できぬ貸出しをあなたの方でしておられるが、われわれの常識が間違つておるという理由を聽きたい。
  198. 高橋重威

    ○高橋證人 一般に政府の支拂いが遅れますために、事実としましてはどうもそういふうになるわけであります。
  199. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 遅れますことはよろしいが、一年も遅れてどんどん貸しますか。
  200. 高橋重威

    ○高橋證人 どうして貸したかと申しますと、最後に出ましたのは三和銀行が貸すべきものを貸出し金のわくがございますので、私の方から立替えて出しましたわけでございまして、三和の支拂引受けになつております。
  201. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 三和で出さぬものまであなたの方で追加、追加として出されると聽いては、なおさらわれわれの方としては……。
  202. 高橋重威

    ○高橋證人 今の融資規制の問題で貸出しのわくがきまつておりますから、それ以上は貸したくても出せないことがあるわけでございます。それで三和銀行がやむを得ず支拂保証をいたしまして、一時私の方から立替をやつたわけでございます。
  203. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 あらためて承りますが、その当時の貸出しについて、縣廳からとつておられる証明書は、銀行に未だにありましような。
  204. 高橋重威

    ○高橋證人 ございます。
  205. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 これは委員長に要求いたしますが、後日御提出を願いたいと思います。
  206. 石田博英

    ○石田(博)委員 先ほど大藏省から証明書をおとりになつたことがないという御答弁でしたが、先般の長沼管理局長の証言を読み上げてみます。これは食い違いますと偽証罪を成立するので……。     〔発言する者多し〕
  207. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 御靜粛に願います。
  208. 石田博英

    ○石田(博)委員 「梅林組から政府の下げ金の一部を担保にしまして、大分合同銀行と福岡銀行から金を借りたい。ついてはその証明をしてくれという証明願が出たのであります。これは大分銀行と福岡銀行と二口に分れておりますが、それぞれその土地の縣知事の、工事の一覧表がついて、この通りに相違ないという証明書が附いております。この証明書を見ましていろいろ調査をしたのでありますが、その工事の中には、まだ復興院の査定を受けておらない工事が含まれております。從つてなにがしかの金は当然拂われるというふうには、確定的に私どもには申し得ない事情もありますので、一覧表の通りに相違はないけれども、査定額の中に無査助のものを含んでおるから、將來これは査定の結果減額することがある。こういう意味の証明書を出したことがあります。」という証言があります。あなたの方ではこういう種類の証明書を受取つておられませんか。
  209. 高橋重威

    ○高橋證人 最近になりましてからわかりましたことですが、梅林土木はそういう証明書をとりましたが、その文句は、借りたいから証明してくれというのではなく、借りたから証明してくれというふうになつているはずです。その証明書はとりましたが、銀行では出してなかつたというふうに私聽いております。
  210. 石田博英

    ○石田(博)委員 借りたから証明してくれということは、そういう貸付をせられるに当つて、銀行の方としてそういう証明書を必要とするからではありませんか。
  211. 高橋重威

    ○高橋證人 私の方はどういうつもりで梅林組がとりましたか存じません。
  212. 石田博英

    ○石田(博)委員 しかし金を借りて目的を達してしまつてから証明書を必要とするということは、あなたの方はどういう意味にとりますか。
  213. 高橋重威

    ○高橋證人 私は見ておりませんから存じません。
  214. 石田博英

    ○石田(博)委員 あなたの銀行にはそれを提出されておりませんか。
  215. 高橋重威

    ○高橋證人 おりません。
  216. 徳田球一

    ○徳田委員 証人にお尋ねしますが、今度この梅林組に金を貸すに当りまして、梅林組に対する融資は特定の融資、すなわち金融統制令上指定されている特定の融資だと思いますが、そうではありませんか。
  217. 高橋重威

    ○高橋證人 ただいま特殊の扱いをやつておりませんで、やはり金融統制の甲乙丙のわくにはめてやつております。
  218. 徳田球一

    ○徳田委員 これはいずれのわくにはいつておりますか。
  219. 高橋重威

    ○高橋證人 甲のわくと記憶しております。
  220. 徳田球一

    ○徳田委員 甲のわぐはあなたの方で、これはどれくらいやるというそういうわくが指定されているだけで、いずれの業者に対してもその甲のわくでさえあればやるわけですか。
  221. 高橋重威

    ○高橋證人 そうでございます。
  222. 徳田球一

    ○徳田委員 そうすると、これは最初三和銀行及び住友銀行の取引であつて、そこでわくがうまくないから、あなたの方にということになりますれば、この住友及び三和というのは、ただ梅林組の勝手のわくであつて、政府が特に統制令でここから借りろというのではないですね。
  223. 高橋重威

    ○高橋證人 そうでございます。わくと申しましても大体増加預金の半分だけは新しい貸出しができるわけでありまして、それ以上貸出しの申込がありましても銀行としては應ずることができないような統制になつておるわけであります。そういうわくを申し上げたのです。
  224. 徳田球一

    ○徳田委員 よそへいつていくら借りてもよいというわけですね。そのわくさえあれば……。
  225. 高橋重威

    ○高橋證人 そうでございます。
  226. 徳田球一

    ○徳田委員 そこでこの取引を開始するときには、やはり全体のものに対しての取引、あなたの銀行の方と梅林組との間の全体のものに対する特別の契約とか、何とかいうものはないのですか。どれだけの金を借りる、どういうふうにして返済する、という特殊の契約はないのですか。
  227. 高橋重威

    ○高橋證人 契約というほどのものはありませんが、氣持の上では、この程度金融してくれないか、自分の銀行としてはこの程度までできる、あるいはむずかしいということはやるが、契約の上でははつきりといたしておりません。
  228. 徳田球一

    ○徳田委員 特殊の契約はありませんね。
  229. 高橋重威

    ○高橋證人 ございません。
  230. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 この梅林組の古い時代からの取引で少額の取引があつたという証言でしたが、その少額というのはどのくらいですか。
  231. 高橋重威

    ○高橋證人 一度の取引は二万円か三万円くらいのものであります。これは小とい支店でやつておりました。
  232. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 それからこの梅林組の社長の兄さんが代護士だというようなことは言わなくとも自然に知られるわけですが、代護士の地位は大体説明しなくても相当なものだと思いますが、お知りにならないというこがはあまり迂濶だと思います。どうも信用できないのですが。
  233. 高橋重威

    ○高橋證人 新聞紙上や何かでは拜見しておりますが、お目にかかつたことはございません。
  234. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 兄さんが代護士だということは知つておられたのですね。先ほどは全然そういうことを御存じないという証言のようでしたが。
  235. 高橋重威

    ○高橋證人 ただお目にかかつていないのです。
  236. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 全然知らぬという……。
  237. 高橋重威

    ○高橋證人 全然知らぬことはございません。
  238. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 それから貸付の場合には預金のわくでもなければ貸付ができないのではないのですか。貸付をする場合は、預金のわくの範囲内で貸付をするのではないのですか。
  239. 高橋重威

    ○高橋證人 ただいま金融統制上、たとえば預金が一億殖えますと、その半分の五千万円だけは新規に貸出してよろしいという統制のやり方です。
  240. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 それであなたの銀行にそれがどのくらいあつたのですか。
  241. 高橋重威

    ○高橋證人 たしか八月の末ごろ二十五億か三十億の預金であります。十二月末に四十六億になつておりますので、十何億くらいのわくがあつたわけであります。
  242. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 それから仕事の性質が重大だから貸付をしたというようなことを言われたが、それは政府などが責任を負わなければならぬことであつて、民間の金融会社が株主の損害をも顧みず、そういうことを唯一の理由として不確かな貸付ができるかどうか、不当融資がどういうところから起つてきであるのであるか、單なる運営者、頭取の運営の仕方が惡いから起るのであるか、それとも政治的な策動か何かによつて、そういう特別融資が行われておるかどうかということをわれわれは承りたいのです。要するにどういう理由で、不確かな融資が行われたかどうかということをわれわれは聽きたい。そういう点について、不確かではない、はつきりした合理的なものがあつたということを聽かしていただきたいので、質問する次第であります。
  243. 高橋重威

    ○高橋證人 先刻申し上げましたように、政府からの支拂いの委任状をとつてやつておりましたわけであります。委任状をとります場合には、政府の方で認証するのであります。その上において必ず銀行で拂つてやる、こういうことでやつております。
  244. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 そうすると、同様な性質の貸付に対しては、やはり梅林組同様に貸付られておりますか。ほかの業者に対しても……。
  245. 高橋重威

    ○高橋證人 ほかの業者に対しても同じでございます。
  246. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 どういうような條件においてどういうような率において貸付けられておりますか。
  247. 高橋重威

    ○高橋證人 條件は同じでございますけれども、率と申しますと、何と申しましようか……。
  248. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 やはり工事金に対するいろいろな率がありましよう。政府から支拂いを受ける金額なんかに対して貸付けるところの額です。
  249. 高橋重威

    ○高橋證人 それは相当によつて異なるわけであります。
  250. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 理由は聽かないのです。そういう率が同じですが、違つたのがありますかと言うのです。違つておるとすれば、特に梅林組の方が率がいいかどうかということをお聽きしたいのであります。
  251. 高橋重威

    ○高橋證人 そういうことはございません。
  252. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 特に率がいいということはないのですか、ほかのところと比べて……。
  253. 高橋重威

    ○高橋證人 はい。
  254. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 たとえばほかのところはどういうところがありますか。
  255. 高橋重威

    ○高橋證人 岩崎組でございます。それから大神代護士の分、日産土木、大分数は多うございます。
  256. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 現在芦屋の工事に対する、梅林組に対する政府の支拂い残金は、どのくらゐだつたか御存じですか。
  257. 高橋重威

    ○高橋證人 ただいまのところは存じません。
  258. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 御存じにならない。回数のできない金があるのですから、現在政府の方から支拂う金が残つておるか残つていないか、残つておるとすればどの程度のものであるかということは御存じでありますか。
  259. 高橋重威

    ○高橋證人 書類は持つておりますけれども、はつきり記憶はいたしません。
  260. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 およそでよろしゆうございます。相当の金額が残つておるということになるのですか。
  261. 高橋重威

    ○高橋證人 相当の金額が残つておると思います。
  262. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 支拂いに充てるのに不都合でないというふうな金額が残つているということをお知りになつておりますか。
  263. 高橋重威

    ○高橋證人 相当のものは残つているように考えております。
  264. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 もしそれがなかつた場合はどうなるのですか――私は大体十二月に借入れた金額に対する見返りとして、工事金が下り次第支拂うというようなことになつておつたにもかかわらず、それを支拂わずに、充てていないという事実を聽いておるのであります。從つてその点について支拂いの残りが現在あるのかないのか、そういうことを御存じかどうかということをお聽きしたい。そして具体的に言えばそのときの見返りとしておとりになつておつたものが支拂われておるかどうか、それは梅林組の方で拂い渡しを受けて、あなたの方へ持つてきていないという事実があるかないか、そういうことをお聽したい。
  265. 高橋重威

    ○高橋證人 それはございません。政府から金が下れば私の方に下ることになつておりますので、梅林の手には渡らないことになつております。
  266. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 それは絶対間違いないのですか。
  267. 高橋重威

    ○高橋證人 間違いございません。     〔委員長退席、河井委員長代理着席〕
  268. 辻寛一

    ○辻委員 先ほどの御証言の中に、貸付のこげつきには、まことに困つた状態である。こういうようなお言葉がありましたが、その困つたということは、あなたの銀行家としての立場から言いますと、不当貸付とは申しませんが、不良貸付ということを意味するわけですか。
  269. 高橋重威

    ○高橋證人 不良ということは申しにくいと思います。ただ回收の期限が遅れますので、銀行の手許資金よりは円滑にはいかないわけであります。
  270. 辻寛一

    ○辻委員 最初千五百万円貸付けられたときには四回にわけてお貸付けになつておる。いずれも大体六十日の手形というようなお話でありましたが、最初が八月二十九日五百万円、それがようやくにして十二月八日、約四箇月かかつて回收されておるような状態であります。そこで一千万円はこげついたわけでありますが、もうすでにこういう状態で、これは銀行の規模にもよりましようが、あなた方の地方銀行といたしましては、相当困つた状態であるというふうにお感じになつておりますか。
  271. 高橋重威

    ○高橋證人 ただいま申し上げましたように、手許の資金繰り上は非常に円滑でなくなつたわけであります。返る予定のものがあま返りませんから、銀行としては困つたということになるわけであります。     〔河合委員長代理退席、委員長着席〕
  272. 辻寛一

    ○辻委員 すでに千五百万円貸され、これが四箇月にしてようやく五百万円だけ返つてきて、あと一千万円こげついた。こういうような状態は、銀行の運営の円滑を期する意味においても困つた状態である。かようにお考えになつたと承りましたが、乘りかかつた船ではあり、國家的の仕事であるというような意味におきまして、不良貸付とまでは仰せにならないが、一種のあまり感心せぬ貸付であるということを御認識になつた。それにもかかわらず、その後さらに一千万円、一千六百万円、二千百万円というふうに、とにかく乘りかかつた船ではあるし、行くところまでは行こうというようなお氣持でお進みになつて、困つたというような状態がすでに十二月の初めに起つておるとしますれば、銀行の運営の立場から、ずるずるべつたりに深みにはいつたというふうに解釈されるのでありますが、一ぱいのところはいかがでございましようか。
  273. 高橋重威

    ○高橋證人 実はそれにつきましても、大分長くはなりましたが、千万円の口、それからことし融資いたしました、三和銀行引受けの二千百万円につきましては、大体六月ごろ政府の方から金が下るというおよその話がございますので、困つたとは申しながら、なおただいまおつしやつたように、乘りかかつた船というような氣持ではやつておらぬわけです。今のところは六月には返つてくる見込みであります。
  274. 辻寛一

    ○辻委員 六月に返つてくるという見込みは、どこの説明ではつきりしておりますか。
  275. 高橋重威

    ○高橋證人 梅林の方からそういうふうに申してまいつたおりますので……。
  276. 辻寛一

    ○辻委員 今までいろいろやはり確かな返済方法も当事者としましては、それに何かと申しましよう。あなたがそういうふうに言つたのは、いすかのはしの食い違いで、これだけの大きなしわがよつた際に、ただ梅林組が六月にはすつかり返済をいたしますという程度のことで御信用になつて、銀行の運営というものは全きを期していくことができるかどうか。
  277. 高橋重威

    ○高橋證人 ただいまのところ私としては梅林の申したことを信用しまして、六月には返つてくるということを信じております。
  278. 辻寛一

    ○辻委員 これは以前にも数回にわたつているわけでありますが、それについて一つも実行されておらなかつたわけですね。にもかかわらず、これだけの現在残つておりますのが四千二百万円ですから、ただ梅林の言葉によつてそれを御信用になつているのか。それともどこかの証明があるのではありませんか。何遍約束が不履行になつても、なおかつ梅林組を信じておやりになつているというのは、どうもわれわれ素人では考えられませんが、やはり單なる信用だけですか。それとも何か裏書のようなものがはいつているのではありませんか。
  279. 高橋重威

    ○高橋證人 いつ返すという裏書はございません。最初はおよそ何箇月くらいというような申出はございますが、それからだんだん延びてきますと、延びた分につきましていつ拂うかというようなことについての証明はございません。
  280. 辻寛一

    ○辻委員 預金の半額まで銀行は自由に貸出すことができる。ただ各種目によりましてわくができておりますが、半額までは貸出せることになつておりますか。
  281. 高橋重威

    ○高橋證人 はい。
  282. 辻寛一

    ○辻委員 それでは十二月末は四十六億の預金であつたそうでありますが、半額といいますと二十四億……。
  283. 高橋重威

    ○高橋證人 増加預金の半額でございます。
  284. 辻寛一

    ○辻委員 そういたしますと、十二月末に四十六億というのは総額ですか。
  285. 高橋重威

    ○高橋證人 さようです。
  286. 辻寛一

    ○辻委員 そうしますと、その増加預金額というものはどのくらいで、その中でその半額が貸出せる。その半額の中で甲種としてお貸出しになつておりますものはどれくらいになつておりますか。大ざつぱでよろしゆうございますから……。
  287. 高橋重威

    ○高橋證人 正確には記憶しておりません。大体増加預金が十五、六億と思つております。その中の半分の七億ないし八億が貸出せる額になつております。甲種につきましては、その六、七割はいつているのではなかろうか。これはほんとの私の感じであります。
  288. 辻寛一

    ○辻委員 よろしゆうございます。
  289. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 ほかにございませんか。――それではすみました。お帰りください。     ―――――――――――――
  290. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 後藤三郎さんですね。
  291. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうです。
  292. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 お伺いいたしますが、梅林組という土建業者を御存じですか。
  293. 後藤三郎

    ○後藤證人 存じております。
  294. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 どういう関係で御存じですか大体お話しください。
  295. 後藤三郎

    ○後藤證人 取引関係とか、人の知合いの関係ですか。
  296. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 両方とも。
  297. 後藤三郎

    ○後藤證人 人も知ておりますし、取引もあります。
  298. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 いつごろからどういう取引がありましたか。
  299. 後藤三郎

    ○後藤證人 十年くらい前から、おやじさんの時代から取引がありましたし、その関係を通じて個人的にも知り合つております。
  300. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 梅林組の社長は何という人ですか。
  301. 後藤三郎

    ○後藤證人 現在の社長は梅林襄。
  302. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 その前は。
  303. 後藤三郎

    ○後藤證人 梅林時雄。
  304. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 取引関係というのは金融関係ですね。
  305. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうです。
  306. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 おやじの代というのは、あなたのお父さんですか。
  307. 後藤三郎

    ○後藤證人 いや、梅林襄さんのお父さん。
  308. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 大分長いんですね。
  309. 後藤三郎

    ○後藤證人 長いんです。十年以上にもなりましようかね。
  310. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 現在梅林組に対してあなたの方の大体合同銀行でどのくらいの融資があるのですか。
  311. 後藤三郎

    ○後藤證人 今では三千百万円ぐらいだと思います。
  312. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 昨年の暮ごろに、芦田さんと栗栖さんが九州へ遊説に行かれて、別府かどこかでお泊りになつて、そこへあなたが行かれたようなことはございませんか。
  313. 後藤三郎

    ○後藤證人 泊られておつたところに行つたことはありません。
  314. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 どこかでお会いになりましたか。
  315. 後藤三郎

    ○後藤證人 民主党の党大会が十二月の中旬にあつたと思います。芦田さんと栗栖さんがおいでになつたものですから、その歓迎会でお目にかかりました。
  316. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 どこですか。
  317. 後藤三郎

    ○後藤證人 公会堂と、次の歓迎会は旅館でした。旅館に有志が三四十人集まりましたかな、そこで一緒にお目にかかりました。
  318. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 何という旅館ですか。
  319. 後藤三郎

    ○後藤證人 何といいますか、はつきり私は……。
  320. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 相当大きな旅館でしよう。
  321. 後藤三郎

    ○後藤證人 大きい旅館です。――鶴田旅館。
  322. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 三十人ぐらい集まつたのですね。大体財界の有志ですか。
  323. 後藤三郎

    ○後藤證人 いや、大臣についておいでになりました局長さんが五、七人それと財界の連中が十四、五人ありましたかね。主客半分々々ぐらいでした。
  324. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そのほかにはその当時個人的にあなたが栗栖さん、芦田さんにお会いになつたことはございませんか。
  325. 後藤三郎

    ○後藤證人 ございません。
  326. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 こういうふうな公式の席上ですか。
  327. 後藤三郎

    ○後藤證人 いや別にちよつと会いました。
  328. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 どこでですか。
  329. 後藤三郎

    ○後藤證人 宴会の別席でです。
  330. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 その鶴田旅館で歓迎の宴会をやつたその別の部屋でお会いになつたのですか。
  331. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうです。
  332. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 どちらから、話があつてお会いになつたのですか。
  333. 後藤三郎

    ○後藤證人 それは大臣が会いたいというので……。
  334. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それはどういう要件でしたか。
  335. 後藤三郎

    ○後藤證人 当時建築業者が政府支拂の資金が延滯しておるために非常に資金に困つておつた、よく事情を聽いてやつて、諸君でできることは便宜をはかつてもらいたい、こういう話でありました。それで私はできることはやりましよう、こういう返事をしました。
  336. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 土建業者が金融に困つておるというのは、一般的に土建業者が困つておるという話ですか。梅林組なる梅林組が今いくらの金が必要なんだが、便宜をはかつてくれないか、そういう話とは違うのですか。
  337. 後藤三郎

    ○後藤證人 一般的な話です。
  338. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 一般的な話を、特にあなたを別の部屋に呼んで話をする必要はないと思うので、むしろ大勢おる部屋で話しても差支えないのではありませんか。
  339. 後藤三郎

    ○後藤證人 それは私にはわかりません。
  340. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 あなたのほかに銀行関係の人はおりませんでしたか。
  341. 後藤三郎

    ○後藤證人 私一人です。
  342. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そのときに土建業者で金融に困つておる人が多いという話が出ましたのは、当時承知しましたというときのあなたの考えでは、土建業者というのはどことどこというように大体見当がついたのでしようね。
  343. 後藤三郎

    ○後藤證人 それは大分の土建業者に対するそれまでの金融情勢を申し上げますと、進駐軍工事は縣が監督いたしておりまして、縣が工事を査定して、その査定の金額の七割は私の方から縣にまわして土建業者に分配しました。残りの三割が大体各業者に支拂いが残つております。大体どの辺が困つておるという見当はついたです。まあ私の方の表から見た範囲ではどこが困つておるのかわかりませんですから、向うから話があれば、それによつてどういう程度に困つておるかということを判断するほかなかつたのです。
  344. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 僕の伺つておるのは、そのときの話で工建業者というのはどことどこというふうに了解されたのですか。
  345. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうまで想像いたしませんでした。
  346. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そんなことはないでしよう。
  347. 後藤三郎

    ○後藤證人 非常に困つておるものだから、よく話を聽いて、できることはやつてほしいというのですから、よく話を聽いてできることはしたいと思つたのです。
  348. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 どこの土建業者ですか。
  349. 後藤三郎

    ○後藤證人 大分縣のです。
  350. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 大分縣の月拔の土建業者はどこですか。
  351. 後藤三郎

    ○後藤證人 大分縣の当時進駐軍関係の仕事をしておつたものは梅林組、星野組、植良組、大和組、後藤肇の組で、組長格のものはその五つでした。
  352. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 あなたの方で取引のあつたのは、当時どことどこですか。
  353. 後藤三郎

    ○後藤證人 全部でありますが、縣の関係を通じて取引がありまして、直接取引のあつたのは後藤組と植良組です。
  354. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 梅林組とはなかつたですね。
  355. 後藤三郎

    ○後藤證人 植林組に大和組で、ほかにありません。
  356. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 ないですか。
  357. 後藤三郎

    ○後藤證人 それに星野組です。
  358. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 取引のない梅林組について何か話がなかつたですか。
  359. 後藤三郎

    ○後藤證人 梅林組について特に話はありませんでした。土建業者がたいへん困つているからということでありました。
  360. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それで承知しましたということで、またもとの席へ戻られたわけですか。
  361. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうであります。
  362. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 昨年の暮に梅林組から融資を申込まれたことはありませんでしたか。
  363. 後藤三郎

    ○後藤證人 その話がありまして、十日ばかりして梅林組から融資の相談があつたのであります。
  364. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 どういう相談が……。
  365. 後藤三郎

    ○後藤證人 大分縣の進駐軍関係の仕事の支拂いの残りに対する大藏省の承認に対して、大藏省の管理局長の証明のついた書類、それから福岡縣の縣知事の証明――福岡縣における進駐軍関係の仕事の支拂いの残りの表で、それは約七千万円くらいの支拂いの残りがあるので、それを見合いにして五千万円、こういう話があつたのです。
  366. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 十日ばかり経つてですね。
  367. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうです。
  368. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 たれが來て、たれが應対しましたか。
  369. 後藤三郎

    ○後藤證人 社長がやつてきました。梅林組の社長と会計課長だつたと思います。これに対して、私と、私の助けの課長。
  370. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 その当時ほかの組からはそういう大口の融資の申込はなかつたですか。
  371. 後藤三郎

    ○後藤證人 その前に星野組から、十一月の末が十二月の初かくらいにお話がありました。それは五百万か七百万くらいの融資の話があつて、貸しておつたと思います。
  372. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 前にですね。
  373. 後藤三郎

    ○後藤證人 はい。
  374. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それは大した金額ではないですね。
  375. 後藤三郎

    ○後藤證人 七百万円くらいであつたと思います。
  376. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 ほかにはないですね。
  377. 後藤三郎

    ○後藤證人 ほかには大きいものはありませんでした。しかしそういう五つの組は二、三百万円くらいのものはその時期には皆弱つていましたから、貸しているじやないかと思いますが、今はつきり記憶はありません。
  378. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 特に大口のものはこの梅林組からですね。
  379. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうです。星野組もその前にあつたようです。年を越えてまた五百万円くらいありましたから、全部で千万円くらいあつたと思います。
  380. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そこで、申込をなされるときに、今お話のあつた縣知事の証明書と大藏省の証明ですか、そういうものを持つてきたのですか。
  381. 後藤三郎

    ○後藤證人 持つてきました。
  382. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 初め何か話に來て、そういうふうな大口では何か証明書をもらわなければ困るという話があつて、それからあらためて証明書を持つてきたのではないですか。
  383. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうじやありません。縣の関係の取引の大きいものは大概普通証明書を持つてきます。
  384. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そういう例になつているのですね。
  385. 後藤三郎

    ○後藤證人 ええ。
  386. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そのときに栗栖さんの話はありませんでしたか。
  387. 後藤三郎

    ○後藤證人 別に話はなかつたと思います。
  388. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 あなたの方ではそれに対してどういう処置をとつたのですか。
  389. 後藤三郎

    ○後藤證人 それでよく書類を調べたのですが、先刻も申し上げましたように、進駐軍請負工事の金は、縣が査定したものに対しては七〇%の金を縣に立替えることになつておりまして、今の表の六千九百万円か七千万円の数字をずつて拜見いたしますと、そのうちで九百八十万円は、縣が査定すればただちに私の方で縣に立替えていい工事があつたわけであります。それで九百八十万円に対する七〇%約六百万円をあたりまえであれば縣に融通すべきはずのところを、非常に年末に押し迫つておりましたから、年末の二十七、八日ごろにやつて來たような話でしたから、特に年末までに出してもらいたいというので、梅林組に直接六百万円を出してやつたのです。それから表による残りの六千万円に対して三、四千万円貸してもいいというような考えであつたのですが、今申し上げるように直接取引はありませんし、大体梅林組は從來住友と全部取引をしておるのですから、その六千万円が万一住友の貸金の見合になつておるということになるて、私の方とダブルわけですから、当時住友の支店長に話しまして、こういう融資を申込んで來ておるのだが、君の方はどう見るんですかと相談しましたところが、私の方も出してもいい金なんだけれども、実はわくがないのだ、あなたの方で出してもらえばたいへん結構だ、それならば短時日の間に内容を調べて、私の方でわからんところをいろいろ調べることはやつかいだから、あなたの方が保証してくれればこれは一番速やかに運ぶのだからということで、向うに話しましたところが、住友も快く承諾しまして――それが月末近くだつたと思います。押迫つての話でしたから、住友も年が越されんということであつたので快く承諾して三千万円、初め千万円出して、初めの千万円は六百万円と一緒に出したと思います。あと二千百万円を出したのです。
  390. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 三千七百万円に合計なるわけですか。
  391. 後藤三郎

    ○後藤證人 三千七百万円になるわけです。
  392. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 この條件はどんなのですか。利息期限。
  393. 後藤三郎

    ○後藤證人 利息は住友の保証のものは二銭四厘、六百万円の方は二銭五厘、期限は三箇月だつたと思います。
  394. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 手形ですか。
  395. 後藤三郎

    ○後藤證人 手形、住友の参加引受のある手形。六百万円は縣が査定をしまして、縣の貸金に引き直しまして、その後決算されたと思います。
  396. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 このうち今残つておるのはいくらですか。
  397. 後藤三郎

    ○後藤證人 三千百万円残つております。
  398. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 三千百万円残つておる。
  399. 後藤三郎

    ○後藤證人 このうち期限が來ましたのですが、もう一期切替えてくれということで、三箇月ほど期限を延長しております。
  400. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 綾部健太郎という人を御存じですか。
  401. 後藤三郎

    ○後藤證人 存じ上げております。
  402. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 どういう関係で御存じですか。
  403. 後藤三郎

    ○後藤證人 綾部さんは古い代議士であり、自然いろいろのことで折衝もしておりますし、中央にいろいろ事があると御相談に願つたりして、そういう関係から存じ上げております。
  404. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 何かこういうことを言う人があるんです。あなたの方で栗栖さんから、梅林組に融通してやつたらよかろうということを言われたけれども、あなたの方で断わつて、ただ貸せと言われても相当大口でありますので困る。何か担保がなければという話で、結局今お話のあつた縣の証明書と政府支拂いの証明書をもつてくればということで、それを梅林組が大藏省へ來てもらつた。そのときに綾部さんがその証明書をもらいに大藏省に行つてもらつてきたというようなことを言つている人があるんです。これは綾部さんがあなたの方へ行つたかどうか知りませんが、そういうようないきさつはあなたの方は全然知らないんですか。
  405. 後藤三郎

    ○後藤證人 存じません。
  406. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 とにかく梅林組の社長が証明書を持つてきただけで、それで取引が済んだのですね。
  407. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうです。その間に、証明書を持つてきた後に担保があれば結構ですなというようなことは言うたことがありますが、その前にそういう話は全然ありません。
  408. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それはたれに言いましたか。
  409. 後藤三郎

    ○後藤證人 梅林組に担保があれば、私の方も非常にやり易いがということを言いました。
  410. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 貸してしまつてからですか。
  411. 後藤三郎

    ○後藤證人 いや書類を見たときです。
  412. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 いや貸すということを言つてから持つてきたんじやないんですか。
  413. 後藤三郎

    ○後藤證人 大藏省の証明書を持つてきたんです。それからその証明書によつて数字の内容を調査したんです。その間に何日ですか、二十七、八日ごろにその証明書を持つてきたと思います。年末の二十七、八日ごろで、もう四日くらいしか日がないものですから、その調査を急いだわけです。しかしなかなかわかりにくいものですから住友へも話したわけです。その間に担保があればこれはどちらもたいへんやりいいという話もしたことがありますけれども、別に一番初めに、証明書を持つてくる前に、担保があればやるとか、証明書があればやるとかいうようなことを言う機会はなかつたのです。
  414. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 しかしこのくらい大口になれば何か担保をとるか、今言つたようにその受領委任状か何かをもらわないんですか。
  415. 後藤三郎

    ○後藤證人 委任状はもらいます。そういうのは実は担保は要らぬのです。そういうときに縣の証明があつて、その受取金を銀行に渡すという委任状があれば、あまり担保は要求せぬのです。
  416. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 梅林組との取引で一番大口なのは、今問題のこれですね。
  417. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうです。
  418. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そのほかにいくらくらいのものがあるんですか。
  419. 後藤三郎

    ○後藤證人 今は別にございません。
  420. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 その前にはありましたか。
  421. 後藤三郎

    ○後藤證人 最近にはございません。
  422. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 取引があつたといつても、ごく前にあつたんで、最近にはそう大口のものはなかつたんですか。
  423. 後藤三郎

    ○後藤證人 ないです。たださつき申し上げましたように、縣の進駐軍関係の金を縣に貸す時分に――縣に私どもは貸しますけれども、これは梅林組の金だとか、あるいは星野組の金だというようなことを内訳で区別したわけです。直接の債務者にはなつておらぬわけです。
  424. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それから先ほどの有力者が十四、五人集まつて鶴田旅館で歓迎をしたときに、ほかの銀行業者はだれも來ておらぬと言つておりましたね。
  425. 後藤三郎

    ○後藤證人 銀行業者は來ておりません。
  426. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 ほかにいくつか大きい銀行があるでしよう。
  427. 後藤三郎

    ○後藤證人 ありますが、勧業銀行が來ておりました。勧業と私どもばかりです。
  428. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 これは歓迎なさり方十四、五人で相談して、メンバーをきめて集まつたのでしようね。
  429. 後藤三郎

    ○後藤證人 別に相談ということもなかつたのですけれども、まあせつかく大臣も見えたのだからという一種の二次会的の意味ですね。
  430. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 一次会はどこでやつたのですか。
  431. 後藤三郎

    ○後藤證人 公会堂で公式の市民の歓迎会をやりました。
  432. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そのときに福岡銀行の頭取の高橋さんは見えませんでしたか。
  433. 後藤三郎

    ○後藤證人 高橋さんは見かけませんでした。
  434. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 なにかお聽きになることがありますか。
  435. 石田博英

    ○石田(博)委員 大藏省からきた証明書については、確定的なものでありましたか。査定額はこれこれで、これこれの支拂債務があるという……。
  436. 後藤三郎

    ○後藤證人 支拂の残りはこれこれあるということです。
  437. 石田博英

    ○石田(博)委員 その中には査定をまだ終了してないものがございませんか。
  438. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうですね、多少終了しないものがあるから、金額に多少の異動があるということが書いてありました。
  439. 石田博英

    ○石田(博)委員 前回八日に開かれましたこの委員会で、長沼管理局長が次のような答弁をしておられます。御参考までに読み上げますが、それは梅林組の工事に対して、あなた方で金融せられるその証明書を発付するにあたりまして事情を述べたものであります。この証明の問題は、つまり大臣が旅行から帰られましてから――これは祕書官からでありましたか、大臣からでありましたか記憶いたしておりませんが、別府でございましたか、大分縣で大分合同銀行の頭取に会つたので、金を融通するように依頼をして一應の承諾は得てある。ただ証明書さえ出せばよいということになつているというお話がありました。こういう証言をしておりますが、その証明書を出せばよいという話になつているという答弁でありますが、その金融をされると話したときに、その証明書を大藏省から出してもらいたいということをあなたの方からお話になつたように、この裏側の事情は受取れますが、そういうことはございませんか。
  440. 後藤三郎

    ○後藤證人 そういうことはございまん。
  441. 石田博英

    ○石田(博)委員 証明書云々というお話はなかつたのですね。
  442. 後藤三郎

    ○後藤證人 なかつたです。
  443. 石田博英

    ○石田(博)委員 金融をなさる場合の慣習上、当然こういう証明書を付してくるということになつているのですね。
  444. 後藤三郎

    ○後藤證人 私どもの考えでは、大藏省の証明は入用はないくらいに思つております。縣ですべての工事を見、その成り行きも知つているのですから、知事の証明があれば私の方ではそれでよいように思つている。
  445. 石田博英

    ○石田(博)委員 それでは今まで金融をされる場合、大藏省の証明をとられた例はないわけですね。
  446. 後藤三郎

    ○後藤證人 ないと思います。
  447. 石田博英

    ○石田(博)委員 なおお伺いいたしますが、先ほどの御証言では、福岡縣の分もはいつているようにみえます。福岡縣の縣知事の監督下に属する工事に対して、あなたの方が金融をされる場合、それも含めてお考えになつたわけでありますか。
  448. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうであります。
  449. 石田博英

    ○石田(博)委員 一應常識的に慣習上から考えますと、当然福岡縣内の工事は福岡縣の金融機関において斡旋するというのが、大体特に縣知事の監督下に属する工事であり、縣廳を対象とするものでは当然であろうと思いますが、査定をされるときには福岡縣の工事も含めて六千九百万円ですか、それに対して三千五百万円寄附されたわけですね。
  450. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうです。
  451. 石田博英

    ○石田(博)委員 福岡縣でもやはり福岡縣内の進駐軍工事を見合いとして相当の金融を福岡銀行がされておる事実を知つておりますね。
  452. 後藤三郎

    ○後藤證人 当時は存じておりません。
  453. 石田博英

    ○石田(博)委員 そうすると、そういうことがもしあつた場合に、先ほどの住友銀行とかち合つては困るというお話でありますが、そういうことがあり得る縣念はありませんでしたか。
  454. 後藤三郎

    ○後藤證人 私どもの方で出すことを多少躊躇したのはそこにあるわけです。住友は梅林組の仕事を、大分縣も福岡縣も全部見ておるわけですから、大分縣のはもちろん、福岡縣の支拂残りの分をこちらと見合いとして出す場合に、住友とダブつてはいかぬという氣持をもつたのはそこです。
  455. 石田博英

    ○石田(博)委員 まず金融を受けられる場合に、取引の徳義上と申しますか、福岡縣の工事に対しては、福岡銀行からこれくらいの工事を融資を受けているということを一應あなたの方にお話しになるのは、徳義上当然でございますね。
  456. 後藤三郎

    ○後藤證人 あまり言いません。
  457. 石田博英

    ○石田(博)委員 借りるためには、取引の道義としては言わぬでしようか。
  458. 後藤三郎

    ○後藤證人 言うてくれるとありがたいのですが、なかなか言いません。
  459. 石田博英

    ○石田(博)委員 それからそのときの六千九百万円の内訳でありますが、大分縣の分はこれくらいで、福岡縣の分はどれくらいだということを言つてください。
  460. 後藤三郎

    ○後藤證人 概数ですが、大分縣の支拂残りが二千七百九十四万四千何がしであります。それから福岡縣の分が四千百二十六万千何がし、この福岡縣の多いということが、今お話の私どもで多少の躊躇をし、そして住友さんにお願いしたという大きな理由でもあるわけです。
  461. 石田博英

    ○石田(博)委員 その福岡縣の分は御承知にならぬ点もあると思いますが、大分縣の分でありますが、大分縣の今の占領軍関係の工事は、大体私どもの調査した範囲におきましては、梅林組の関係しておるのは三つにわかれておるように承知しておりますが、その三つについてどれくらいずつということは御記憶にございませんか。
  462. 後藤三郎

    ○後藤證人 三つというのははつきり……。
  463. 石田博英

    ○石田(博)委員 たとえば一昨年の五月から始められた大分縣の兵舎工事、占領軍の宿舎工事、それから火出台の工事、そういう三つの大きな工事が支拂残りの分の対象になつておるように聞いておりますが……。
  464. 後藤三郎

    ○後藤證人 その内容ははつきりわかりませんが、手控えによりますと千八百三十四万五千円と九百五十九万九千円という二口にわかれております。
  465. 石田博英

    ○石田(博)委員 九百いくらというのは先ほどお話の九百いくらですか。
  466. 後藤三郎

    ○後藤證人 あれとは少し違うのですが、大体そういう数字が――両方から引き出してみると九百八十万というものがさつき申し上げた数字です。これとは違いますけれども……。
  467. 石田博英

    ○石田(博)委員 その工事の請負のしかた、それは梅林組が單独で工事を引受けておるというのではなく、大分縣の土木業者三十社ですか、三十幾社かが幾班かにわかれて工事を引受けて、その班の名義をやつておるものが梅林班とか何々班というふうにできておるように承つておりますが、そういう契約になつておりますか。
  468. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうであります。
  469. 石田博英

    ○石田(博)委員 その梅林組が持つてまいりました証明は、梅林組が單独の取り分と、自分が班の名義になつておつて、五組だか六組だかをくつつけて一緒に工事をやつておるその他の組の取り分も含まれておつたか、それとも梅林組單独の取り分であつたが、その辺を……。
  470. 後藤三郎

    ○後藤證人 それは私どもはつきりわかつておりませんが……。
  471. 石田博英

    ○石田(博)委員 ただ金融をされる場合に、それがはつきりしないと、貸付の対象が梅林組で、政府支拂を受取る債権者がほかにある場合があるわけですが、そういうことが生じますとお困りになると思いますが……。
  472. 後藤三郎

    ○後藤證人 さつき申し上げたように、部下のものが五組になつておつて、梅林組関係の分は、梅林を通じて全部渡しております。
  473. 石田博英

    ○石田(博)委員 そうすると、工事は下請の形になりますね。
  474. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうです。
  475. 石田博英

    ○石田(博)委員 そうすると、今まで三千万円の金融をされるまでは、梅林組と大きな取引はなかつたのですか。大体縣廳関係の仕事をされる場合には、大分ではお宅の銀行が中心であり、地元銀行であるから、相当大きな事業をしておられる人は、当然大分銀行に頼つていくだろうと思いますが、それまで梅林組と取引されなかつた何か理由がございますか。
  476. 後藤三郎

    ○後藤證人 別府の進駐軍工事は、総額が五億円に上る非常に尨大なもんですから、私どもの方で全部金融をするということは、とうていできぬことです。始終今まで出入りをしていた後藤肇の組と、植良組の金融を私どもの方で引受けて、あとの星野組、梅林組、大和組は向うから話がありましたけれども、それはお断りしました。
  477. 石田博英

    ○石田(博)委員 先ほど別府か、大分のどこかで会合したという話があつた。そうすると全般の土木業者に対して、金融をめんどうみてやつてくれという話が栗栖さんからあつて、あなたはそれを承知した。そのときは金融に非常に困つている矢先でしようから、その話を聞けば各業者は爭つて申し込んでくるのが常識だろうと思いますが、何ゆえ梅林組と星野組だけが申し込んできて、ほかの業者が申し込んでこなかつたかという点は、ちよつと妙なふうに考えられませんか。
  478. 後藤三郎

    ○後藤證人 少しずつ、二、三百万円くらいのものはやつていたと思います。
  479. 石田博英

    ○石田(博)委員 大体工事は同じ五つの組でやつていたと思いますが……。
  480. 後藤三郎

    ○後藤證人 そういうことになつていたと思いますが、梅林組は当時福岡の蘆屋の方の衆事が大きいのであります。
  481. 石田博英

    ○石田(博)委員 ただ縣内におきましても、私どもの調査した範囲では、大分地区の兵舎工事は総額四億七千六百万円、宿舎工事は一億二千何百万円、さらに火出台工事は八千本百万円の工事です。それを五つか六つにわけておつて、梅林組は大体その四分の一か五分の一にしかなつたいないように調査の結果はなつております。そうすると福岡の工事は相当大きなものでしようから、梅林組は同等の金融を申し込んでこないかもしれませんが、各組ともそれぞれ合計すれば四、五千円くらいずつの仕事をしております。そうすると工事が大体でき上つて、支拂いが何パーセントか残つているわけですから、いよいよ残つた分に対する金融を申し込むのが当然だろうと思います。しかるに皆の前であなたに話してもいいのに、ことさら別室にあなたを呼んで話をしたというのは、証人長沼氏の話と考え合わせますと、特に梅林組を対象にしたように考えますが、あなたはそう感じませんか。
  482. 後藤三郎

    ○後藤證人 そう考えませんでした。  別室にはいつたというものの、立ち話式のものでありまして、しかも二、三分間で私が承知しましたと言つて引下つたのですから、懇談という意味のものでありません。ほんの廊下の立ち話という程度のことだつたのです。
  483. 石田博英

    ○石田(博)委員 あなたの方にも金融のいろいろなわくもございましようし、何も土建業者ばかりでありません。ほかにも金融をしなければならぬものがたくさんあるだろうと思いますが、その際に大臣からそういう話があつて、承知しましたという背後には、あなたが引受けたのには、何か自分の銀行のふところ状況、その他から考えまして、どの程度ならできるというような一應の目安をお立てになつておやりになつたわけですか。
  484. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうです。私どもの方では、さいわいその当時金を余しておつて、わくも相当大きく残つておりました。それと業者の金のないという声は十一月上旬から非常に高かつた。それで大臣から話があると、もつともな話だという感じがあつた。それで調べてみてできることは、もちろんわれわれとしてすべきである。こういう感じがあつた。
  485. 石田博英

    ○石田(博)委員 そういうあなたと大臣との了解は、梅林組、星野組、その他の三業者以外は知らなかつたわけですね。
  486. 後藤三郎

    ○後藤證人 私どもの方に後藤組が始終來ていたから、金がなければいつでも金融する。これは別に知らさんでもわかつているわけです。
  487. 石田博英

    ○石田(博)委員 せつかくの大臣の御好意も、業者全般にあまり徹底しなかつたということは考えられますね。特に大臣に親近でない人には知れなかつた。
  488. 後藤三郎

    ○後藤證人 私どもはそう感じませんでした。
  489. 石田博英

    ○石田(博)委員 話のぐあいではそう感じます。それから梅林組のもつておりました政府に対する債権は、他のいくつかの組の分も含んでおり、一應梅林組が代表になつていることは事実でしようね。
  490. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうです。
  491. 石田博英

    ○石田(博)委員 そうすると、困つているのは下請も困つている。下請も梅林組から渡されたというようなことはお考えになりませんでしたか。
  492. 後藤三郎

    ○後藤證人 それは渡したと考えます。
  493. 石田博英

    ○石田(博)委員 渡されるということは、当然道義上の條件です。渡されたということを確認されておりますか。
  494. 後藤三郎

    ○後藤證人 私の方はそう感じます。
  495. 石田博英

    ○石田(博)委員 渡していないという調査がまた別にあるわけで、それはいずれ他の方法によつて調査をいたしたいと思います。それから住友の支店長は、栗栖さんに別に呼ばれたということは御存じありませんか。
  496. 後藤三郎

    ○後藤證人 存じません。
  497. 石田博英

    ○石田(博)委員 結構です。
  498. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 先ほどのお話では、縣の証明があれば、大藏省の証明を要らぬものだというお話でしたが、このときだけぽつんと大藏省の証明が出てきたわけですか。
  499. 後藤三郎

    ○後藤證人 それは向うさんがこしらえたので、私どもの方の注文でありません。
  500. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 あなたはどうお考えになりますか。あなたが要求しないものが、どうして出てきたのですか。不思議にたえないのですが……
  501. 後藤三郎

    ○後藤證人 ただこういうことがあつた。あの時分に、県が査定したものを復興院でまた査定した。復興院の査定が高いというので、大藏省に中央何とかいうのがありまして、これがまた査定した。それに非常に支拂いの延引した大きな理由があつた。大藏省が査定して、それが復興院の査定と一致せぬと、なかなか査定金額がきまらないのです。それで私は大藏省の方に方に相談に行つた。実際は縣がすべての数字を抑えているのですから、大藏省の査定は、あまりわれわれとしては必要のないものだと思うのです。大藏省が査定して二千万円と言えば二千万円ぽろつと出すのではない。査定が二千万円ならば一千三百万円しか出さぬというようなことですから、そう大藏省の査定にわれわれの立場から重きを置いておらぬ。
  502. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 縣で大体証明する工事金がきまればその七割は出せるのだ、その七割以外のものに対してお話がありましたが、それ以外のものに出すには大藏省の証明が要るとかいうのではないですか。
  503. 後藤三郎

    ○後藤證人 必ずしも大藏省の証明も要らぬのですけれども……。
  504. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 七割ならば縣のでいいが、それ以外は要るのじやないですか。
  505. 後藤三郎

    ○後藤證人 七割までは縣が私の方で借金をするのです。縣が絶対の責任をもつて借金する。それ以上のものは業者に銀行が貸すことになる、七割までは銀行が県に貸すのです。
  506. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 そうすると七割は県で借りてもつていつているのですから、あとの三割と申しましても、三割はたして出るか出ないかわからないが、大藏省なり復興院なりが査定して、そこで証明が要るのじやないですか。
  507. 後藤三郎

    ○後藤證人 大藏省が証明しないでも、その点は大体県としてはわかるのです。
  508. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 そのことは間巌いありませんか、三割なら三割ということを縣できめた以上は伸び縮みはないのですか。
  509. 後藤三郎

    ○後藤證人 あとの三割ですか、それは伸び縮みはないのです。今の復興院の査定あるいは大藏省の査定をまたなければならぬですから、それは何割になるかわからぬ。三割あるいは二割五分になるか、あるいは二割七分になるかわからぬ。そこでわれわれはなるべく縣にそこのところを負担してもらいたいということを話したのですけれども、縣は七割だけをする、あとは君たちがする、縣は七割以上の借金をすることができないのです。それでわれわれのところでそのことをやつてくれということで本人の委任状をもらつてみたりして三割残つているうちを一割五分出す、あるいは二割出すというようなことをやつてきておるのです。
  510. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 そうすると縮むことはあるのだから、つまり一割かそこら貸せば安全かしらぬが、三割全部貸せということになるとあなたの方で危險がある、そこで証明が要る、こういうのじやないですか。
  511. 後藤三郎

    ○後藤證人 証明があつたところが必すしもきちんとくれるかどうかわからないのです。今の六千万円の支拂残りに対して三、四千万円くらいは出してもいいのではないかと私は思う。
  512. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 大体わかりました。  それからあなた方の銀行に対する大藏大臣の監督とでも申しますか、どういう範囲のものとあなたはお考えになりますか。
  513. 後藤三郎

    ○後藤證人 監督といつて別にありません。銀行法に定められたものがありますが、しかし日常の業務に対する監督というのは、増資の許可をするとか、昨今であれば新旧勘定のことをするとかいうようなことがありますけれども、直接業務上に対して云々ということはありません。監督下におることはもちろんです。
  514. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 主務官廳としてどういう監督があるとあなたは認識しておいでになりますか。
  515. 後藤三郎

    ○後藤證人 それは一々は申し上げにくいのですが、今言うように一々こまかい点に対してどういうこともなかつたのです、いろいろ許可を得るとか定められている範囲内において監督される。
  516. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 業務上について直接監督すべきものがあるならば、あるいは貸出方針とか、貸出しについてはこういうわくの中でやれ、こういうものが書面でくるものでそれ以外はないわけですね。そうしますとある一定のものに金を貸してやれなんということは一体何かと思いましたか。
  517. 後藤三郎

    ○後藤證人 私はむしろ栗栖さんのお話は大藏大臣としてのお話じやないと思いました。私は興業銀行に栗栖さんがおいでになつた時分から多少存じ上げておるのです。それで別府に見えて業者が困つておるのだから、諸君の所でできるだけは貸してやれ、ということは大藏大臣としてのお話ではないと思つた。
  518. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 あなたは大藏大臣としてでないと思われるかもしれませんが、大藏大臣の権限をもつておりましたね。
  519. 後藤三郎

    ○後藤證人 大藏大臣の権限で金を貸せということはないのです。
  520. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 けれども大藏大臣として來たでしよう。大分に來たのは何です。
  521. 後藤三郎

    ○後藤證人 民主党の大会に大藏大臣として見えたのです。
  522. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 民主党の大会に大藏大臣として來たのでしよう。
  523. 後藤三郎

    ○後藤證人 私の話しておるのは金を貸せというような権限は大藏大臣としてない。
  524. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 そこを私は言うのです。権限のない大藏大臣があなたに対して大藏大臣たる肩書をもつて言つておることがわれわれとして非常に不当だと思うのです。
  525. 後藤三郎

    ○後藤證人 私は大藏大臣の資格で話されたのではなしに、われわれは知り合いで金融業者の立場を知つておる方だから、まあひとつ君たちのできることはやつてくれ、こういうくだけた話だつたと思います。
  526. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 あなたはくだけておると思われるかもしれないが、大藏大臣という肩書は拔けません。その肩書をもつておるから私は言うのです。肩書をもたずに言つたのなら個人です。大藏大臣たる肩書をもつておる人だから私は言うのです。これ以上はもう言いません。
  527. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 高橋君。重複しないように願います。
  528. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 見返りとなつておつた工事金の約七千万円、これは支拂いになつておるという事実を御存じですか。
  529. 後藤三郎

    ○後藤證人 その後のことは存じません。
  530. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 けれどもこれは見返りとしてあなたの方でとつておることになるのだから、この支拂いを梅林で受ければ、当然支拂つてもらうような約束になつておるのでしよう。
  531. 後藤三郎

    ○後藤證人 それから先は住友さんが責任を負うことになつております。
  532. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 住友の裏書もありましようけれども、住友が裏書したとしても、貸付けたのはあなたの方でしよう。それから住友以外のものもあるのだから、その後の見返り工事金が支拂われたか支拂われないか、支拂われたにもせよはいつていないということについては、十分あなたの方で考えられなければいかぬでしよう。
  533. 後藤三郎

    ○後藤證人 考えております。今申し上げた六百万円というものは、私どもは貸して現に返つた金は必ずこちらはもらいます。それはちやんと注意しておつて頂載するわけです。それから住友の関係は工事の内容がわかりませんから住友に保証してもらつた。
  534. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 住友の関係は三千百万円ということになるのですが、先ほどのお話では千万円は、九百万円ですか、六百万円ですか、あの時に貸したということで、住友のお話はその後二千万円ということになるのですが、その点はどうですか。
  535. 後藤三郎

    ○後藤證人 住友のは三千百万円です。
  536. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 前に融資したのをあとからまた保証してもらつたということになるのですか。
  537. 後藤三郎

    ○後藤證人 同じ日です。二十八日から三十一日の三、四日の間の出來事です。
  538. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 先ほどの速記録を調べていただいたらわかるけれども、三千百万円の中の千万円ですかね。千百万円は、六百万円と同時に貸付けたということははつきりするのですか。
  539. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうです。できるだけは――初め住友は千万円はすぐ保証するということでしたからね。それで六百万円と同じように貸しておる。
  540. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 住友の話を聽いておりますけれども、大体あなたは当委員会を軽視して眞実を述べないように思う。     〔「もつと質問の整理をしてくれ」と呼ぶ者あり〕
  541. 後藤三郎

    ○後藤證人 先ほど言つたことに多少誤解があるようでありますが、六百万円と同時に千万円は住友が保証して出した。あとの分を、いろいろこちらで調査する期間が二、三日しかないものですから、それで從來の取引は住友が一番よく承知しておる。住友が残りの二千何百万円を保証してくれればただちに出せる。それを住友と相談したのです。
  542. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 住友が保雅したというふうなことになつておりましても、結局借主は梅林組なのですから、梅林組がその見返りとした工事金を支拂つてもらつたにかかわらず、それを返済に充てるか充てないかということについては、相当大分合同として考えられなければならないことであり、住友はなるほど確かな銀行であろうけれども、もし梅林がそれを支拂わないために住友がどういうふうな傷手を負うかということもわからない。從つてたくさんの預金者の責任を負われて、株主の責任を負われており、また日本の金融界の一環における責任を背負つておられる大分合同銀行としては、十分その点について関心をもつて、監視せられなければならないと思うのでありますが、それについてはうつちやらかしたというわけですか。
  543. 後藤三郎

    ○後藤證人 そういうわけではありませんが、工事の内容については取引銀行として住友が詳しく調べておるし、また監督せなければならない立場にあるのですから、それについて私どもは住友さんにこれの責任をもつていただいた以上は、梅林の工事がどの程度進んでおるかということを始終注意しておらなければならない必要はないと思います。
  544. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 そうすると工事金の受領委任状を受取つたという話を先ほどせられましたが、それなら受領委任状というものは何のために受取られておつたのであるか。
  545. 後藤三郎

    ○後藤證人 それはこの関係だけではありませんが、一般に縣の工事の関係で、それを引当に金を貸す分は債務者から委任状をもらつて縣に出す。金を縣が支拂う場合にはそれを銀行の方にまわしてもらいたいということで委任状を頂戴しておりました。
  546. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 それは縣の分だけですか。
  547. 後藤三郎

    ○後藤證人 まあ縣の分だけです。町村の分もあります。
  548. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 今の住友の保証した分については受領委任状はとられておらなかつたわけですか。
  549. 後藤三郎

    ○後藤證人 とつておりません。
  550. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 それは速記を調べてもらつたら大分違つてくる。ああ言えばこう言うというのですが、ひとつ委員長から偽証の罪を今一應ここで強調していただきたいと思います。  それから大藏省の証明書は何もあなたの方で要求していなかつたというふうなお話なんですが、これほど不思議なことはない。それほど必要のない証明書が今日政界の大問題となつてこれほどの騒ぎをひき起しておる。それほど反古同樣で、あなたの方に必要でないものを、これだけ疑惑を受けるだけの努力をするのはわからない。これをとつてきたということについてはどういうふうにあなたはお考えですか。
  551. 後藤三郎

    ○後藤證人 私の方としては、さつき申し上げるように大藏省の証明もそう必要でなかつたのではないかと思つておるのでありますが……。
  552. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 しかし現に大藏省の証明書というのはここに生れておる。あなたの言われているように簡單に金融ができる関係になつたならば、こういうふうなたいへんな手数をかけて天下の疑惑を受けるようなことは大臣もしないし、そのほかの人もしないということになるのですが、大藏省省内をあげてこの点について疑惑の目をもつておる。大藏省の職員組合の栗栖前藏相反対の声は、こういうことも一つの原因をなしているのであるが、これほどの大事を必要もないのに何でする必要があるかということになる。その点について、あなたは今少しく良心的にお考えになる必要はないかと思います。もし当委員会が公開の委員会であつて、未決で放り込むわけでもない。從つて打合せの機会は十分あるというようなチヤンスを利用されて、偽証の点について特に工作をせられているということになれば、結局將來眞実が発見せられる場合がまたあると思いますが、その点について、良心に基いた、いま少しく万人を納得せしめるような御証言が願いたいと思いますが、今まで言われた以上、御訂正することはありませんか。
  553. 後藤三郎

    ○後藤證人 私は、やはり実際の工事の進捗状態は縣が一番よくわかるのですから……。
  554. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 それでは変更されるところはありませんね。
  555. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 証人にお尋ねしますが、先ほど來述べてまいりました通りですね。何回聽かれても同じですね。
  556. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうです。
  557. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 高橋君、そういう趣旨です。
  558. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 先ほどからのお話で、七割は縣の方で借りている、縣の方で七割は借りてしまつているのだから問題は残りの三割だと思います。そこでその三割に対して、あなたのところでこれだけは残つていると言つているか知らぬが、その三割でほかの銀行から借りているということはあり得るのでありますか。もしそうだとすれば、三割あるものとして、あなたが貸されても、ダブつて貸すことになるからはなはだ困るということになるのですが、その点に対してあなたの方で相当御調査なさつたのですか。
  559. 後藤三郎

    ○後藤證人 その点、さつき申し上げるように、取引銀行にはすべてのことを話すのですから、それで私の方でこれを貸さずに、その取引銀行である住友に御相談することが一番よい、こういうわけです。
  560. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 取引銀行と言われるが、先ほどあなたが言われたのは住友だけです。そのほかずいぶんいろんな所で取引している。
  561. 後藤三郎

    ○後藤證人 取引銀行と申しますと、われわれ仲間で言うと、取引銀行にはすべて打明けて話をすべきことになつておつて、取引銀行というのはそうたくさんはないはずです。主として大きい八割を取引して、あとちよいちよいした取引はありますが、その点において住友が梅林の取引の主流をなしている。だからここにすべてのものが集つてくる。
  562. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 そうするとあなたは住友に相談すればよいとお思いになつたのですか。
  563. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうです。
  564. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 先ほど福岡銀行頭取のお話では、三和銀行にも取引があつた、さらに福岡銀行にも取引があるのですが、それら点は、あなたは御承知なかつたのですか。はなはだ危險なお貸出しをなさいましたね。これを相当三割というものに対しては注意をしなければならぬ性質のものじやないですか。
  565. 後藤三郎

    ○後藤證人 それは住友が注意しなければならぬことです。おもなり取引銀行が注意しなければならぬ点です。
  566. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 住友だけじやないでしよう。福岡銀行は三割、承認したと言つておる。そうして自分のところからも出しているんですよ。
  567. 後藤三郎

    ○後藤證人 三和銀行のことも多少は知つておりますが、主として取引しておるものは、私は住友だと思つております。またこれから実際の取引は住友が八割を占めているのです。これは福岡銀行も三和銀行も多少出しているかしれませんし、私の方も今六百万は出しているでしよう。
  568. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 それじやもう一遍あなたに聽きますが、私らの調査しているところでは、もう借られるだけのものをほかの銀行で借りておつて、なおそのほかに余りがあるのだということをあなたの處へ言うために大藏省の証明を必要としたのだと、こう聽いておりますが、あなたはさようでないと言われますか。
  569. 後藤三郎

    ○後藤證人 私はそうでないと思います。大体縣知事並びに福岡縣知事が、これだけの支拂の残りがあると証明してきているから、それだけのものがあると思います。しかし私どもの方の判断だけではダブつてはいかぬから、おもなる取引銀行の住友に念を押したわけです。
  570. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 大体あなたの言われることはわかりましたが、そうするとほかの銀行へみな金を貸すときには、ほかの銀行で大抵証明を出すほかに支拂受領証を出しておりますね。それは七割以内のものだと要るのですか。要らないのですか。
  571. 後藤三郎

    ○後藤證人 七割以内のものは縣に私の方は貸しているのです。
  572. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 だからそういうものは要らぬわけですね。そのかほのものは要るわけですか。そうすると縣はそのほかに貸してあるならば、これだけのものを貸してあるということは知つているわけですね。
  573. 後藤三郎

    ○後藤證人 知つております。
  574. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 そうすると中央のものは三割として五千万円残つておりますが、しかし残りはどこそこへ、あとの残りは三千万円、こういうふうになるというのがほんとうではないか。
  575. 後藤三郎

    ○後藤證人 それは必ずしもみんなが委任状をとつて貸すとは限らんですよ、念を入れるところは委任状を出してもらいますけれども、あるところは信用で貸している。
  576. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 全部委任状をとつているから、残りはこれだけだとわかりますが、委任状をとらぬでも貸すということになれば残りは少いということになる。
  577. 後藤三郎

    ○後藤證人 委任状をとらぬで貸すから証明書の残は多くなる。
  578. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 これはどうも驚いた。担保も何も要らないで貸す……。
  579. 後藤三郎

    ○後藤證人 担保はそれを見合にして貸す……。
  580. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 見合にすれば要らないのですね。
  581. 後藤三郎

    ○後藤證人 見合ということは銀行屋の言葉で、ちよつと……。
  582. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 わかります。
  583. 後藤三郎

    ○後藤證人 見合で貸すということは必ずしも担保をちやんととつて委任状をもらい、受領証をとつてやるということは見合とは言わぬ。
  584. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 そうするとからつぽの見合になる。
  585. 後藤三郎

    ○後藤證人 いやそういうことはない。お互いに信用で貸すのだから、からつぽになるようなことはありません。
  586. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 あまりに明白なことをあなたがそこで言突つぱられるならば、先ほどの大藏大臣のときも、大藏大臣が來ているの、大藏大臣個人が言つたとあなたは言いましたが、そんなことをほんとうに言うていいと思つているのですか。
  587. 後藤三郎

    ○後藤證人 いいと思つております。
  588. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 そうですか、よろしうございます。
  589. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 先ほど福岡銀行の頭取は、三和銀行から保証されている上に、しかも支拂金の受領委任状をもらつている。その受領委任状に基いて、常に工事支拂金の点について関心をもつている。受領委任状が無効にならないことに努めたということを言われているのでありますが、住友銀行と三和銀行とが、いずれが信用があるか私はわかりませんけれども、三和銀行の頭取がさように申しているのでありますが、今の大分銀行の頭取の話を聽くと、まるで福岡銀行の頭取の堅実さから見て問題にならないと思うのですが、それはそういうふうな貸方で差支えないと思つていらつしやるのですか。ではそうすると福岡銀行の貸方、三和銀行が保証しているにかかわらず、さらに工事金の受領委任状をもらい、なお工事金の支拂いについて常に監視し注目しておつたというようなことは、あまりに手堅いやり方であつて、大分銀行のごときはそういうやり方に賛成しないというようなことになつておりますか、さようにとつて差支えないのですか。
  590. 後藤三郎

    ○後藤證人 よそさんはどうするか、私はよそさんに関して……。
  591. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 そういうような事実があるとすれば……。
  592. 後藤三郎

    ○後藤證人 それは結構でしよう。堅くやることは結構ですが、私の方は住友さんが……。
  593. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 それはわかりました。そうすると福岡の方でやられる方が手堅いのであつて、これほど結構なことはないというのですね。福岡銀行の方が理想的なやり方で、あなた方は杜撰なやり方だという結論になることをお認めになつておるのですね。
  594. 後藤三郎

    ○後藤證人 そうではないのです。私の方はこれでこの回收は確実なりと思うのです。
  595. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 それは確実だと思われたにしても、福岡銀行のやり方が理想的で、あなたの方が杜撰だという……。
  596. 後藤三郎

    ○後藤證人 それはいろいろ人の考え方ですから……。
  597. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 ではあなたの方の考え方はどうです。
  598. 後藤三郎

    ○後藤證人 それは念を入れておるのですから、私の方では結構だと思います。
  599. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 同じことになりますけれども、福岡と大分の関係を言うのでなしに、かりにここに二つの銀行がある。その一つは杜撰な方法をとり、一つは違う方法をとつておる。一つは結構であるということになれば、一つは結構ではないということになる。これは大分銀行の方の考えじやないのですね。それに対するあなたの御信念をお聽きすれば、われわれとしても、当委員会としてもまた考えるところがあると思うのでお聽きするのです。
  600. 後藤三郎

    ○後藤證人 いいということは十二分でいいことと、十分でいいことと……。
  601. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 それはわかつておる。次善と最善ということはわかつておる。その点どうです。
  602. 後藤三郎

    ○後藤證人 私の方はその程度で回收確実なりと考えております。
  603. 辻寛一

    ○辻委員 先ほど大分縣下の代表的の土建業者を五つほどお上げになりましたが、このうちで植良組、後藤組、これは從來からあなたの方と取引があつたそうですが、これらは梅林組と比べて請負事業の規模は小さいものですか。なおその状態などもおわかりになつておるのですか。年末当時はこの二つの組はどのくらいの工事金をもつておつたのでしようか。
  604. 後藤三郎

    ○後藤證人 はつきり記憶はありませんが、小さいけれどもなかなか堅くやつております。
  605. 辻寛一

    ○辻委員 小さいというのはどの程度なのですか。梅林組と比べると、たとえば何割くらいですか。
  606. 後藤三郎

    ○後藤證人 工事の請負金額から言うと五分の一くらいでしようね。
  607. 辻寛一

    ○辻委員 五分の一なら二割ですから、相当の金額だと思います。大きいなり小さいなりこの年末を控えて、土建業者は一体に相当苦しかつたろうと思います。そこを何して栗栖さんも一般の土建業者のためにという意味でおつしやつたのだろうと思いますが、その絶えず面倒を見ておつた二つの組が、かりに年末を控えて相当苦しかつたろうと思いますが、それについてあなたも栗栖さんからそういうお話を聽かされて、承知しましたと言われた以上は、從來面倒見ておれば、それについて大いに金融をしてやろうという氣持になるのが人情だろうと思うのでありますが、年末を控えてこの二つの業者はそうした借入には参らなかつたのでありますか。
  608. 後藤三郎

    ○後藤證人 いや、借りております。なんぼか貸しておると思いますが、しかしこれは、つまり取引銀行ですね。これが賄うていかぬならという氣持がありますから、はつきりした数字は記憶はありませんが、もちろん借りに來て貸しております。
  609. 辻寛一

    ○辻委員 この二つの組は申込みだけをお貸しになつておるわけですか。
  610. 後藤三郎

    ○後藤證人 申込みも二つの組には全部貸しております。
  611. 辻寛一

    ○辻委員 それから大体三喜でお貸しになつたということでありますが、さらに振りかえて三月延びたということでありますが、六月末に大体決済をする。さらに三月振りかえたということにつきましては、ただ住友銀行の引受というものを御信用に相なつておりますか。それとも何かそれ以外に、六月には必ず決済ができる。梅林組へ滯り金がはいつてくるという証明でもあるのですか。
  612. 後藤三郎

    ○後藤證人 いや、それは住友から今度は相談を受けて、梅林組はその金がはいらぬと自然工事は進まぬので、その間延期してもらいたいということを梅林からでなく、住友から話が出たのであります。
  613. 辻寛一

    ○辻委員 住友からそういう話があればこれは確実ではありましようが、大体こういうことは銀行の経営そのものから考えますと、降々あることではあろうけれども、この切替々々でしかも相当の大きな金額を切替えされるということは、銀行の経営から見まして、あまり感心せぬ行き方ではないと思いますが、どうですか。
  614. 後藤三郎

    ○後藤證人 住友にはこちで三千万円なら三千万円を貸してもあまり差支えない。
  615. 辻寛一

    ○辻委員 それは銀行の経営をあぶなくするのではありませんが、銀行の経営の建前からしまして一箇所に金が滯つておつて、集めた金を重点的に潤すのが銀行の努めだろうと思います。そういう意味において利子がちやんとはいつてきますし、住友が保証しておれば間違いないとは思いますけれども、一箇所に何度も切替させて焦げつくということは、先ほど福岡銀行の方の方はどうもこれは困つたことである。こういうような話でありましたが、あなた方の方としては、これくらいのことは銀行として当然のことだ。別に困つた事例でもない。こんなふうにお考えでございますか。
  616. 後藤三郎

    ○後藤證人 それは当然のこととは思いませんけれども、三箇月で一回入れようということで約束したのですから、もらいたいことはやまやまですけれども、同業者が來て、今度入るはずの金がもう一期間どうも予算が違つたからと言えば、それは困る。返してもらわなければとは言いにくいものです。相手が住友であるし、危險がないと思いますから。
  617. 辻寛一

    ○辻委員 立ち入つてお尋ねするようでありますが、六月末ということでありますか。
  618. 後藤三郎

    ○後藤證人 七月末です。
  619. 辻寛一

    ○辻委員 六月末までには、福岡銀行には四千七百万円確実にはいると御勘定なさつているわけですか。三千万円からの金額が今度こそはまともにはいつてくる。まあはいつてこなくても、住友で引受けてくれるから、これはもう一遍切りかえても構わぬというのですか。
  620. 後藤三郎

    ○後藤證人 まあそのときになつてみなければわからぬですが、今度は半分くらい入れてもらつて、切りかえてくれと言われれば、少くとも半分くらいは入れてもらいたいですね。
  621. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 ほかにございませんか。――それでは済みました。御苦労さまでございました。     ―――――――――――――
  622. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 綾部健太郎さんですか。
  623. 綾部健太郎

    ○綾部證人 そうです。
  624. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 てに代議士をしておられたのですか。
  625. 綾部健太郎

    ○綾部證人 しておりました。
  626. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 いつごろですか。
  627. 綾部健太郎

    ○綾部證人 昭和七年から終戰の時までです。
  628. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 何党でありますか。
  629. 綾部健太郎

    ○綾部證人 元政友会。
  630. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 梅林組というのを御存じですか。
  631. 綾部健太郎

    ○綾部證人 よく知つております。
  632. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 その社長さんは梅林時雄さんですか。
  633. 綾部健太郎

    ○綾部證人 違います。梅林襄です。
  634. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 御兄弟ですか、梅林時雄さんと。
  635. 綾部健太郎

    ○綾部證人 そうです。前には梅林時雄さんが社長をしておられた。代議士になるまでです。代議士になると同時によしました。
  636. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 あなたは昨年の暮ごろに何か大分合同と福岡銀行から梅林組に融資をするについて、その担保と言いますか、見返りの意味で政府の支拂いが行われるのだという証明書を大藏省にもらいに行かれたことがありますか。
  637. 綾部健太郎

    ○綾部證人 あります。
  638. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 その間の事情をやや詳細に話してください。
  639. 綾部健太郎

    ○綾部證人 私は梅林の先代と非常に懇意でして、先代が昨年のたしか六月亡くなつたのです。そのときに先代の遺言だと称して、私梅林組に関係するようになつたのです。それで東京において第一着手に頼まれたのが、どうも政府の立替金が支拂いが遅れて困るから督促してくれ、こういう依頼を受けました。そのときにちようで政府に対する立替が昨年の九月ごろでしたか、大体一億三千万円ほどありました。そうしてそのときの終戰連絡事務局総裁最終責任者が芦田外務大臣でありました。そこで私は芦田外務大臣とは政友会時代から非常に懇意であつたものですから、芦田君にこう立替金が滯つたのでは業者はやつていかれぬ。いきおい市中銀行から金を借りなければならぬ。それじや市中銀行の金を借りるとほかの金融を圧迫するようになるから、何とか政府で早く支拂うようにしてくれということを、私は終戰連絡事務局総裁である芦田外務大臣に強く要望しました。芦田外務大臣はよく調べておこうという話でたびたび要望しました。そうしたら芦田外務大臣が、ぼくはよくわかるが、大藏大臣にもよく話してくれというので、芦田外務大臣の紹介で当時の大藏大臣栗栖氏に会つて、同樣の事情を話して早く立替金をよこしてくれということを要望したのです。そこで年末に私どもが要望したためかどうか知りませんが、とにかく立替金の支拂いを相当額全額受けたように思つております。全体をよくは知りません。福岡縣と大分縣に対して約二億円の支拂金があつたのです。梅林組に対して一億三百万円に対して六千九百万円ばかりありまして、残りが約七千万円ばかりある。年末に非常に困りまして、政府の立替金がまだ何千万円かあります。それに対して政府が立替えておるということを証明してくれ、それによつて私は金融すべきであると思つて、それを大藏省へ行つて頼んで証明をもらいました。
  640. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 たれからもらつたですか。
  641. 綾部健太郎

    ○綾部證人 総務課長からもらいました。
  642. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 長沼管理局長ではありませんか。
  643. 綾部健太郎

    ○綾部證人 いや、管理局長直接にはもらいません。
  644. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 管理局の中の総務課長ですか。
  645. 綾部健太郎

    ○綾部證人 そうです。
  646. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 いつごろもらつたですか。
  647. 綾部健太郎

    ○綾部證人 日にちは覚えておりませんが、たしか十二月二十四、五日だつたと思います。
  648. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そのときに何か縣廳の方からも証明みたいなものをお持ちになつたのですか。
  649. 綾部健太郎

    ○綾部證人 そうです。縣廳の工事の監督をする当該縣の知事の証明をもらつて、その証明をまた大藏大臣に出して、知事が証明したのをさらにこの証明の通り間違いないという証明をもらいました。
  650. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それは大分銀行の分と福岡銀行の分の二口になつておつたのですか。
  651. 綾部健太郎

    ○綾部證人 そうです。その証明の内容は、福岡銀行と大分合同銀行に対する分は違います。
  652. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それはどういうふうに違いますか。
  653. 綾部健太郎

    ○綾部證人 それは大分合同銀行には融資をするためにもらいました。福岡銀行のは融資をその当時すでに受取りましたけれども、一方にもらつて一方にもらわないのはいかぬというので、ついでにもらつたというようなかつこうです。
  654. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そうすると、あなたのお考えから金を借りなければならない、金を借りるのには政府の支拂証明が必要である、こういうふうにお考えになつてもらいに行つたわけですか。
  655. 綾部健太郎

    ○綾部證人 支拂証明ではない、立替金の証明です。
  656. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 立替金があるから支拂うというわけですね。
  657. 綾部健太郎

    ○綾部證人 立替金があるという証明をもらつた。
  658. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それは何か梅林組が金が必要なんで、大分合同と福岡銀行から金を借りたいのであるけれども、今のお話によれば立替金というようなものの証明がなければぐあいが惡いという話が出て、それからもらいに行つたわけではないのですか。
  659. 綾部健太郎

    ○綾部證人 いやそうではない。私がそれをもらつて、それによつて融資をするのが一番融資がしやすいと思つたのです。一番担保力があると思つたのです。
  660. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そうすると、もらうまでは全然あなたの單独の行動ですか。
  661. 綾部健太郎

    ○綾部證人 いや本社からそういう証明をもらつてくれという書類を送つてきたのです。
  662. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 本社というのは……。
  663. 綾部健太郎

    ○綾部證人 大分の本社です。
  664. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 梅林組の本社からもらつてもらいたい。それは何に使うというのですか。
  665. 綾部健太郎

    ○綾部證人 それによつて金融をすることが私もよいと思つておつたし、本社もそう思つておつたからです。
  666. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 最初梅林組から頼まれて、東京で掛合をしたのは、政府の支拂いをなるべく早く立替金で拂つてもらいたいという折衝だつたのですね。
  667. 綾部健太郎

    ○綾部證人 いやそうではない。全体として金融その他の面をみてくれということを依頼されたのです。そこで見たところが金融が詰るのはどこに原因があるかというと、政府の立替金が多いことにあると思つて、私は立替金をひどくやかましく言つたのです。
  668. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そうすると、立替金をやかましく請求して、とると同時に、全部支拂いがない場合に、その不足額についてはどこかから金融を受けなければならぬ。その金融を受けるについては、空手ではだめであつて、立替金は政府の方面でもはなはだぐあいが惡いというふうにお話になつて、それならこうやつてもらいたいということを本社から言つてきたわけですね。
  669. 綾部健太郎

    ○綾部證人 はい。
  670. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 本社では一應銀行の方へ交渉してみて、それが必要だということがわかつてきたのですか、それともそうじやないですか。
  671. 綾部健太郎

    ○綾部證人 それは私は知りません。
  672. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 何か金の入用について、復金から借りたいというわけで、復金の方へ話をしてみたことはないですか。
  673. 綾部健太郎

    ○綾部證人 それは今年の正月二十日ころに、私が復金に行つて話をしました。そのときは大分合同からも、福岡銀行からも金を借りたわけですが、別の目的で復金へ交渉に行つたのです。
  674. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 金を借りるようにですか。
  675. 綾部健太郎

    ○綾部證人 そうです。
  676. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 梅林組の代表でですか。
  677. 綾部健太郎

    ○綾部證人 はい、そうしていろいろ聽きました。  なお梅林組は建設工事のみならず、福岡縣の進駐軍の工事の維持管理もやつているわけで、維持管理の仕事というのは進駐軍のいる限り続く長期のものであるから、私は当然復金が融資をすべきであろうと思つて、復金へ融資方を懇請に行つたのです。
  678. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そうしましたら……。
  679. 綾部健太郎

    ○綾部證人 それは内規があつてぐあいが惡いという話だつたのです。
  680. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それでお終いになつたのですか。
  681. 綾部健太郎

    ○綾部證人 はい。
  682. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 何か大分合同と福岡銀行から借りる前になされたのではないですか。
  683. 綾部健太郎

    ○綾部證人 そんなことは絶対にありません。
  684. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 とにかく梅林組は政府の支拂いが遅れておつたので、どこかから金融を受けて年を越さなければならないという必要に迫られておつたですね。
  685. 綾部健太郎

    ○綾部證人 そうです。
  686. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そこで昨年の暮に芦田さんと栗栖さんが九州の方へ遊説に行かれましたか。
  687. 綾部健太郎

    ○綾部證人 それて新聞で行かれることを承知しておりました。
  688. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 あなたはお会いにならなかたですか。
  689. 綾部健太郎

    ○綾部證人 会いません。
  690. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 こういうことを言う者がある。栗栖さんが銀行の頭取を呼んで、梅林組に融資をしてやつたらどうかというような話をしておつたということを言う者があるのですが、そういうことを聞いておりませんか。
  691. 綾部健太郎

    ○綾部證人 私はそのときは聞いておりません。
  692. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 証明書は二通別口もらつたわけですね、総務課長から……。
  693. 綾部健太郎

    ○綾部證人 大分縣と福岡縣から一通ずつもらいました。
  694. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 その証明書はどこへ持つて行きましたか。
  695. 綾部健太郎

    ○綾部證人 社員が取りに來て、その証明すべき書類を社員に渡して、大分縣へ帰しました。
  696. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 別に芦田さんや栗栖さんのところへ持つて行く理由はないから、持つて行かなかつたわけですか。
  697. 綾部健太郎

    ○綾部證人 もちろん持つて行きません。
  698. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 大分合同の方はその証明書をつけて金を借りるし、福岡銀行の方は、持つて行つて、それでどうしたですか。やつたんですか。
  699. 綾部健太郎

    ○綾部證人 大分合同へ持つて行つて金は借りません。その証明ではいかぬというので、別の方途で金を借りたように、あとで聞いております。
  700. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それをくつつけて借りたのではないですか。
  701. 綾部健太郎

    ○綾部證人 そうじやありません。
  702. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 金を借りるときにあなたは立会わなかつたですか。
  703. 綾部健太郎

    ○綾部證人 立会いません。大分でやつたことで、私は東京ですから……。
  704. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 その点あとで金融はどういうような方法で受けたか、あなたは知りませんか。
  705. 綾部健太郎

    ○綾部證人 その当時は知りませんでした。今は知つております。
  706. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 大体どのくらい必要だというお話だつたのですか。
  707. 綾部健太郎

    ○綾部證人 そのときは大体全部で五千万円と六千万円の間くらい必要であるということでした。それは一億三千万円ありまして、六千九百万円、七千万円ばかりは立替金の支拂いがあつたから、あと残額が六千万円ぐらい必要だと思いました。
  708. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 だから借りて大体間に合つたということをお聞きになりましたか。
  709. 綾部健太郎

    ○綾部證人 それは聞きました。その証明ではだめで、ほかの方法で借りて年が越せたということを聞いて、よかつたという感じをもつておりました。
  710. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 とにかくあなたとすれば非常に一生懸命年を越すために奔走されて、その証明書をもらつたわけですね。
  711. 綾部健太郎

    ○綾部證人 そうです。
  712. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 これは行つてすぐもらえましたか。
  713. 綾部健太郎

    ○綾部證人 行つてすぐもらえました。
  714. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 管理局長にはお会いになりましたか。
  715. 綾部健太郎

    ○綾部證人 管理局長には、午前中に行きまして、急いでおるものですからすぐやつてくれと言つたところ、時間がかかるから午後來てくれと言うので、午後行つて総務課長からもらいました。そしてその後に、非常に催促して済みません、おせわになりましたと管理局長に会つてお礼を言いました。そのとき初めて管理局長に会いました。
  716. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 栗栖氏にはお会いになりませんか。
  717. 綾部健太郎

    ○綾部證人 会いません。
  718. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 小坂善太郎という代議士を知つておられますか。
  719. 綾部健太郎

    ○綾部證人 知りません。新聞紙上で知つておるだけで、小坂順造君の子供であるということだけ知つております。面識はありません。
  720. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 小坂代議士もこのことを頼まれたので、電話か何かで証明書の方を早いところ頼むというように、非常に奔走されたということを聞いておりませんか。
  721. 綾部健太郎

    ○綾部證人 聞いておりません。この間新聞で見て知つたくらいです。
  722. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 何かお聽きになることはありますか。
  723. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 せつかくの証明書がだめになつたという理由はどういうわけですか。
  724. 綾部健太郎

    ○綾部證人 それは証明書では貸さないと言つたらしい。これはあとから聞いたので、当時は知りませんでしたが、その証明ではいかぬというのです。
  725. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 むろん一生懸命にやられたのが、だめだということになつたから、たいへん御落胆になつて、その理由を相当御檢討になつたでしよう。
  726. 綾部健太郎

    ○綾部證人 私はその当時だめになつたということを知つて落胆も何もしない。ほかの方法で借りられたからまあよかつたと思いました。
  727. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 ほかの方法で借りたということがすぐにわかつたのですか。
  728. 綾部健太郎

    ○綾部證人 二、三日経つてわかつたのです。
  729. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 ほかの方法というのは、どういう方法ですか。
  730. 綾部健太郎

    ○綾部證人 それはある銀行の保証のもとに借りたのです。
  731. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 大分銀行の頭取はこの証明書がだめだということを言わないのですが、証明書は必要なかつた。縣の証明書だけで十分だつのだ、だから大藏省の証明があればなおよいには違いないけれども、そういうものは必要ではなかつたのだということで、あなたの言う何も役に立たなかつたものであるというのとは、ちよつと違うようですが……。
  732. 綾部健太郎

    ○綾部證人 大分合同銀行の頭取が何と言つたか知りませんが、結局その証明書では金が借りられなかつたのです。
  733. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 証明を必要とせずに金を貸したというのですか。
  734. 綾部健太郎

    ○綾部證人 そうです。
  735. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 よろしゆうございます。
  736. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 先ほどこの証明書については、別にほかに要求はなかつたが、あなたはそれがあつたら出すものだと思つてつくつた。こうおつしやいましたが……。
  737. 綾部健太郎

    ○綾部證人 あなたの問いがわかりません。
  738. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 この証明書は別にだれかの要求によつてとつたものではなくて、政府に立替金があるのだから、そのあるという証明を持つて行けば、これによつて市中銀行は融通すべきものだ。こう思つたから取入れた、私はこう聞いたのですが……。
  739. 綾部健太郎

    ○綾部證人 私はそうも思うし、本社の方からそういう証明をもらつてくれと言つてきましたから、私の考えておることと一致したので、証明をとつたのです。
  740. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 あなたは一致しておると言われるが、本社の方でどういうわけで言つてきたか御承知になつておるのですか。
  741. 綾部健太郎

    ○綾部證人 金融するについてそういう証明が必要だからとつてくれと私のところ――東京に持つて來たのです。その点私もどうしても証明か何か持つて行かなければ金融もなかなかむずかしいと思つて、証明をとるべきが当然と思つておつたのです。
  742. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 そこで私が聽くのは、本社の方で金融するのに必要だと言つたが、その原因がどこにあるかをあなたは御承知だろう、こういうのです。
  743. 綾部健太郎

    ○綾部證人 私はそれは知りません。
  744. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 あるいはだれかの要求であつたかも知れませんが、それはわかりませんですね。
  745. 綾部健太郎

    ○綾部證人 わかりません。
  746. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 先ほどちよつと言われたが、この証明をもらうときは大藏省の総務局長と言われたが……。
  747. 綾部健太郎

    ○綾部證人 管理局総務課長です。
  748. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 総務課長にもらいに行く前に、管理局長には話をせられなかつたのですか。
  749. 綾部健太郎

    ○綾部證人 話しません。
  750. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 お会いになつたのは一遍だけですか。
  751. 綾部健太郎

    ○綾部證人 一遍だけです。
  752. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 あなたは午後中に会つたと言いましたが……。
  753. 綾部健太郎

    ○綾部證人 午前中にだれにですか。
  754. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 管理局の総務局長に……。
  755. 綾部健太郎

    ○綾部證人 いいえ会いません。午前中は職務課長に会つて、よく頼んでもらつて、午後二時ごろもらつて、そして管理局長が局長室におるというので挨拶に行つたのです。非常にせかせて、無理を言うて早くやつてくれてありがとうと言つただけです。
  756. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 そのせかせたのはあなたお一人ですか。たれかほかに……。
  757. 綾部健太郎

    ○綾部證人 いいえ私一人です。朝行つて頼んで午後もらつて、官廳の仕事では非常に早くできたから、御苦労でありましたと挨拶に行つただけです。
  758. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 それから、その証明が必要でなかつたと言われるが、それはその証明書を使わなかつたという意味でしようか、いかがでしよう。
  759. 綾部健太郎

    ○綾部證人 いいえそれは使つたか使わないかは知りません。社員が持つてきてただ持たせて帰しただけですから、使つたか使わなかつたかは知りません。
  760. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 必要でなかつたと聽けば、われわれは不要なものだつたというか、使わぬしか……。
  761. 綾部健太郎

    ○綾部證人 それはあとで聞いたのです。
  762. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 それを聞いておるところでは使わなかつたのですか。
  763. 綾部健太郎

    ○綾部證人 ええ、使わなかつたのです。
  764. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 間違いありませんか。
  765. 綾部健太郎

    ○綾部證人 間違いありません。使わなかつたということは……。
  766. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 だれにお聞きになりましたか。
  767. 綾部健太郎

    ○綾部證人 社員に聞きました。
  768. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 社員のだれです。
  769. 綾部健太郎

    ○綾部證人 調査課長の高野という者です。
  770. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 高野から全然使わなかつたということを……。
  771. 綾部健太郎

    ○綾部證人 使つたかどうか知りませんが、持つて行つたが金融ができなかつたということをあとで聞いたのです。
  772. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 だからそれは不要に終つたのでしよう。
  773. 綾部健太郎

    ○綾部證人 ええ不要に終つたのです。
  774. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 どうせ私どもの聽いているようなほんとうの証言は得られないと思うのですが、綾部さんがその証明書を大藏省からおもらいになつて、それを当時の芦田外相のところへ持つていかれたという説もあるのですが、そういうことはなかつたのですか。
  775. 綾部健太郎

    ○綾部證人 絶対にありません。
  776. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 最初いろいろな土建業者に対する融資なんかの話もあつて、その一つとして梅林の話も……。
  777. 綾部健太郎

    ○綾部證人 それは芦田総理のところへ行つてですか。その後ですか。
  778. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 その後です。
  779. 綾部健太郎

    ○綾部證人 その後はありません。
  780. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 先ほどお話の中で、栗栖大藏大臣が頭取を呼んで話をしたということは、そのときは知らなかつたと私は聽いたのですが、その後にお聞きになりましたか。
  781. 綾部健太郎

    ○綾部證人 はい。
  782. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 どうお聞きになりましたか。
  783. 綾部健太郎

    ○綾部證人 あなたの今の問をはつきり言つてください。
  784. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 栗栖大藏大臣が九州に行つたときに、大分銀行の頭取を呼んで話をしたということは、そのときには知らなかつた、こう言われましたが、あとで聞かれたのですか。
  785. 綾部健太郎

    ○綾部證人 はい。
  786. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 どうお聞きになりましたか。どう会つてどういうお話があつたということを聞いたのですか。
  787. 綾部健太郎

    ○綾部證人 どう会つてどう言つたというのは、その会い方ですか、あるいは方法ですか。
  788. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 方法なり話なり……。
  789. 綾部健太郎

    ○綾部證人 話の内容ですか。
  790. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 ええ。
  791. 綾部健太郎

    ○綾部證人 内容は聞きません。
  792. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 ただ会つたとだけ聞かれたのですか。
  793. 綾部健太郎

    ○綾部證人 そうです。
  794. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 どこでですか。
  795. 綾部健太郎

    ○綾部證人 どこでということは私今なお聞きません。
  796. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 会つたということだけお聞きになりましたか。
  797. 綾部健太郎

    ○綾部證人 そうです。
  798. 辻寛一

    ○辻委員 当時の芦田外務大臣が、政府の支拂いが非常に遅れて困るということをおつしやつたという話ですが、それはもちろん梅林組の代理としておいでになつたのですか。
  799. 綾部健太郎

    ○綾部證人 ええ、もちろんです。
  800. 辻寛一

    ○辻委員 私先ほどちよつと聽き漏らしたのですが、それは私の方ではないから、大藏大臣の方へ行けと言われたのですか。
  801. 綾部健太郎

    ○綾部證人 そうじやないのです。自分は終戰連絡中央事務局の総裁だから、最終の責任者ではあるが、現実に支拂うのは大藏省なんだから、大藏大臣に会つてその旨をよく陳清せよというので、芦田君の紹介で大藏大臣に会つた。
  802. 辻寛一

    ○辻委員 大藏大臣にお会いになつたときは、言うまでもなく梅林組の代理としてですね。
  803. 綾部健太郎

    ○綾部證人 そうです。
  804. 辻寛一

    ○辻委員 そのときの栗栖さんの御返事を私聽き漏らしておつたから、もう一度承りたい。
  805. 綾部健太郎

    ○綾部證人 よく調べて、支拂が残つておるなら、なるべく支拂をさせるように努力しましようと言つただけです。
  806. 辻寛一

    ○辻委員 もちろんそれは梅林組の件についてよく調べてくれと、その通りにお問いになつたわけですね。
  807. 綾部健太郎

    ○綾部證人 その通りです。
  808. 辻寛一

    ○辻委員 先ほど大藏省に参られまして、管理局長に最後にちよつとお礼を申し上げただけだというお話ですが、先日の管理局長の証言によりますと、あなたが役所に見えられまして、この証明書を梅林組の代理として受解つてまいりたいという話で見えられたということですが、これは総務課長からこういう話を聞いたということは、管理局長の話ではあなたに先に会つておられる。こういう用件で頼みに來られた。こう言うておりますが、これは何かのお考え違いじやありませんか。
  809. 綾部健太郎

    ○綾部證人 私は管理局長にはそんな話はしません。私は総務課長に話したあとで、管理局長にはただ、星一君が面会しておつたところにはいつて行つて、たいへんお世話になりましてとお礼を言つただけです。
  810. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 他にありませんか。━━では済みました御苦労さまでした。     ―――――――――――――
  811. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 水野繁彦さんですね。
  812. 水野繁彦

    ○水野證人 はいそうです。
  813. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 あなたは財團法人厚生同胞協力会というのを御存じですね。
  814. 水野繁彦

    ○水野證人 知つております。
  815. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 どういう関係で知つておりますか。またどういう関係があるか詳しく述べてください。
  816. 水野繁彦

    ○水野證人 一昨年の十二月中旬ごろに東京都の厚生同胞協力会の新井という嘱託と、伊藤という参事が私の方の営業部員の奧田弘の紹介でまいりまして、東京都教育局で学童服加工業者を選定して学童服をつくる。その代金約二千反分を関西で集めたいから、ぜひ協力してもらいたいということで私の会社に強つたわけであります。私はその以前にちようど十万円ほど手附金の詐欺にかかつておりましたので、その損害を取戻そうと思つて、それを受諾したわけです。そして営業部の奧田を連れまして東京へまいり、厚生同胞協力会の斡旋で、東京都教育局の総務課の廣田事務官に七十八万円を出したわけです。それが全然、一箇月経ち二箇月経ちましても品物が出なくなつたわけです。ところがちようどそのころに協力会から中古作業衣を拂い下げるという話がありましたので、何とかしてその損害を少しでも取戻したいと思いまして、四十八万円を仲介の労をとつて同じ協力会に拂いこんだわけです。そういうことから知合いになつたわけです。
  817. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 厚生同胞協力会の理事長は綿引喜一ですか。
  818. 水野繁彦

    ○水野證人 そうです。
  819. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それから小川美武彦、西山重道、この二人はどういう方ですか。
  820. 水野繁彦

    ○水野證人 どろらも知り合いです。
  821. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 主としてあなたが話したのはたれですか。
  822. 水野繁彦

    ○水野證人 小川美武彦さんと綿引喜一さんです。
  823. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 何か同胞協力会というのは軍服の拂下をするというので、あちこちから金を集めておるということを聞きましたか。
  824. 水野繁彦

    ○水野證人 はい聞きました。
  825. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 どれくらい集めておると聞きましたか。
  826. 水野繁彦

    ○水野證人 一千万円くらい集めておる。
  827. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 あなたは厚生同胞協力会から金を受取つておりますか。
  828. 水野繁彦

    ○水野證人 はい。受取つております。
  829. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 いくら受取つておりますか。
  830. 水野繁彦

    ○水野證人 三百三十万円です。しかしそれは直接でなくして、二百五十万円は献金として一緒に行つて支拂つたものです。
  831. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 何回に三百三十万円を受取つたのですか。
  832. 水野繁彦

    ○水野證人 五、六回です。
  833. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 五、六回にわたつて合計三百三十万円受取つた。
  834. 水野繁彦

    ○水野證人 そうです。
  835. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 だれから受取つておるのですか。
  836. 水野繁彦

    ○水野證人 理事長からです。
  837. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 綿引氏からじかに受取つた。
  838. 水野繁彦

    ○水野證人 はい。
  839. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 現金ですか、小切手ですか。
  840. 水野繁彦

    ○水野證人 小切手です。
  841. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それはどういう趣旨の金ですか。まず二百五十万円はどうですか。
  842. 水野繁彦

    ○水野證人 まず二百五十万円は、というよりも、結局中曽根幾太郎氏及び塩月参與官たちと会いまして、自由党に一着百円の割で献金をしてもらえば軍服を拂下げるということから、その金が出たわけであります。
  843. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 軍服拂下げの運動費みたような献金ですか。
  844. 水野繁彦

    ○水野證人 いえ、自由党に献金するという名目で渡したのです。
  845. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 たれに渡したのですか。
  846. 水野繁彦

    ○水野證人 中曽根幾太郎です。
  847. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 一回に渡したのですね二百五十万円は。
  848. 水野繁彦

    ○水野證人 二回です。
  849. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 たれと一緒に行つてたれに渡したのですか。
  850. 水野繁彦

    ○水野證人 新井という嘱託と行きまして、中曽根幾太郎に渡したんです。
  851. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 結局金は新井がじかに中曽根に渡したわけですか。一旦あなたが厚生同胞協力会から受取つて、新井も一緒に行つて中曽根に渡したんですか。
  852. 水野繁彦

    ○水野證人 そうです。
  853. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 二回というのは、いくらといくらですか。
  854. 水野繁彦

    ○水野證人 第一回が三十万円です。別に挾間という人に十万円と三万円です。それから四月の五日に百五十万円。それは額ず少し違います。二百五十万円と違うのです。
  855. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 いくらですか。
  856. 水野繁彦

    ○水野證人 二百万円です、中曽根に渡したのは。
  857. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そうすると、三十万円に百五十万円……
  858. 水野繁彦

    ○水野證人 三十万円に百五十万円に十万円に三万円。
  859. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 すると百九十三万円。
  860. 水野繁彦

    ○水野證人 そうです。
  861. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それで二百万円というのは……。
  862. 水野繁彦

    ○水野證人 百九十三万円と、前後にそれの運動費の八十万円がはいつております。
  863. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 中曽根幾太郎氏に献金をすればどうして自由党に献金したことになりますか。
  864. 水野繁彦

    ○水野證人 その前に、ちようど私が二月中旬ころに同胞協力会におりましたところが、終戰残存物資の調査会の河野彌吉という人が來られまして、結局当時世耕さんが隠退藏物資処理委員会の副委員長に就任する、それで世耕後援会をつくるから二十万円を出してくれということを理事長から私に話があつたわけです。ところがその以前に東京都教育局に同胞協力会の斡旋によつて拂込んだ七十八万円の処理もできず、またその次の中古作業衣が下りるということで四十万円拂込んだ処理もちようどできていなかつた時なのです。それで、中古作業衣がないということにおいて非常に各農業会とか團体の人が協力会に毎日押しかけてきておるような現状だつたのです、二月中旬ころは。その際に、世耕後援会をつくるからそれで穴埋をしたい、こういうことで二十万円の献金を言われたのですが、今までキヤラコ問題及び中古作業衣の問題で相当の出費を自分はしておつたのですから、私の方としてはその二十万円は出せない。こう傳えましたところが、結局それじや同胞協力会の方で出そうということになつて、二十万円が河野氏に理事長から渡されました。それは世耕後援会をつくるという名目であつたように聞いております。その後二三日しましてから澁谷の雲仙閣で、世耕弘一さんと、私と、今の西山重道、小川美武彦、綿引理事長、坂という会長と七人で宴会をやつたわけです。私としてはもちろん、その前に話のあつた後援会のための宴会であり、二十万円は当然世耕さんに渡つておると考えておつたわけです。ところがその席上世耕さんは、結局今まで政府としては、たとえば靴下を拂下げるにしても、一足六十五円で拂下をしたものが、巷間いつの間にか百五十円とか二百円とかいつたような値段になつて、最終のほんとうにその靴下をはく人は非常な高い値段で買つておるそういう状態であるから、今度は反対に高い値段で出せばまあ新円吸收策にもなる、といつたようななことを座談的に言われたわけです。その当時の会が結局厚生同胞協力会を含んだ八名足らずの会でありましたし、当時内務政務次官をしておられた世耕さんが今後の退藏物資に対しては特に協力をする、こういうことを言われたわけです。そういつたことが前にありましたので、私は挾間祐行という小説家を通じて、家曽根幾太郎、塩月参與官、藤川文六、その人たちにお会いして、結局同じようなことを言われたわけです。隠退藏物資処理委員会ができるから、その方から出す、それについては、世耕さんも自由党であるし、塩月さんも自由党である。その上に辻嘉六という大御所がおるから、これを通じて自由党に献金をすることによつて退藏物資を拂下げる、結局辻嘉六さんは自由党であつて、世耕を内務政務次官にしたのは辻嘉六のためである。辻嘉六がそうせしめたのであつて、また塩月さんは今度の退藏物資処理委員会の委員に就任するだろう、そういう関係で、要するに一着百円の割で献金をしてもらいたい、そうすれば自由党から感謝状と大野判睦さんの受領証がもらえることになつておる、ということになつて献金したのです。
  865. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 しかしそれは、じかに世耕氏なり辻氏なりに献金すればいいのであつて、中曽根氏に渡したというのはおかしいじやないですか。中曽根氏は別にこれといつて自由党の幹部でもないようですけれども。
  866. 水野繁彦

    ○水野證人 私どもはそのときは自由党の公認であるということは聞いておりましたし、ちようど立候補するとも聞いておりましたから別に……。そこに塩月参與官も外務省の車でいつも乘りつけておられて同席しておられたわけですから、私どもそれを信じたわけです。
  867. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そうして洋服が出るだろうということでやつたわけですか。
  868. 水野繁彦

    ○水野證人 そうです。
  869. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 何か去年の三月の末ごろに、拂下げ問題について閣僚と懇談会をするというようなことが、銀座の聚樂であつたことを御存じですか。
  870. 水野繁彦

    ○水野證人 ありました。
  871. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それはどういうことですか。
  872. 水野繁彦

    ○水野證人 それは中曽根幾太郎氏から、今度の隠退藏物資の拂下げについて、芦田均、中島守利、花村四郎、前控訴院長の石塚揆一氏、それに屋代という現職檢事がおられたのですが、その方たちがとにかく聚楽に來られるから、私に席をとつてくれと言われたので、何のためかと聽きましたところ、要するに軍服拂下げ問題についてであるということを言われたのです。それで三月の中旬ごろにちようど献金が半ば終つたころであつたために、私たちはもちろんそれは協議のためだと思つて快く聚樂の席をとつたわけです、ところがその方たちは來られたが、その席上には私たちははいれなかつた。その宴のときに自分たちはもちろん綿引、小さんらと別室に席をとつておつたわけです。宴が終つてからどういうぐあいになりましたかと聽いたら、うまく事が運んだということでしたが、どういうことが協議されたかもちろん知りません。
  873. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 醉ぱらつつて寢ちやつたのですか、あなた方は……。
  874. 水野繁彦

    ○水野證人 いや帰りました。
  875. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 醉つぱらつて聞えなかつたのですか。
  876. 水野繁彦

    ○水野證人 いや、もちろん別室におつたわけですから、中に一緒にはいらなかつたわけです。
  877. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 部屋が違つたから話が聞えなかつたのですか。
  878. 水野繁彦

    ○水野證人 そうです。
  879. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 集まつた人をだれか顔を見ましたか。
  880. 水野繁彦

    ○水野證人 七、八人來ておつたからもろろん顔は見ましたが、どれがどの人かわかりません。
  881. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 もう一遍繰返しますと、來ると言われたのは厚生大臣芦田均氏、代議士中島守利、同花村四郎、同外務参與官塩月學、中曽根幾太郎、前代議士藤川文六、前檢事長石塚揆一、前判事弁護士小暮勝利、屋代檢事、こういう諸君たちですね。
  882. 水野繁彦

    ○水野證人 そうです。
  883. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 大体この諸君は皆見えましたか。
  884. 水野繁彦

    ○水野證人 そのうちで芦田さんは都合が惡くて來られないということをあとで聽きました。
  885. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 ほかの人は來ておつたようですか。
  886. 水野繁彦

    ○水野證人 來ておつたように思つております。
  887. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 この宴会費はあなたが拂つたのですか。
  888. 水野繁彦

    ○水野證人 いや私は拂わなかつたのです。
  889. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 だれが拂いましたか。
  890. 水野繁彦

    ○水野證人 中曽根幾太郎氏であつたと思います。
  891. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 話がうまくいつたとあなたに話をしたのも中曽根氏ですか。
  892. 水野繁彦

    ○水野證人 そうです。
  893. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 その後洋服が出ましたか。
  894. 水野繁彦

    ○水野證人 出ません。
  895. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そこであなたの方はどうしたのですか。
  896. 水野繁彦

    ○水野證人 結局その後四月選挙が済む前に世耕弘一さんから來ました中曽根幾太郎氏あての手紙を、中曽根氏自身から見せてもらつたわけですが、それは要するに四月の選挙が済んでから出す。現在は選挙前で世上とかくのうわさがあつて出せないというような意味の手紙でありました。もちろんこれはあとから聽いたのですが、中曽根氏が自分で書いて、自分で投函したものだということを聞きましたが、当時としては私は世耕さんから來たものであると思つておりました。そのうちに警視廳から参考人の喚出しがありまして、今度の事件になつたのです。
  897. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それからもう一つ、塩月氏から鳩山総裁の家を建てるのだから、百万円ばかり献金してもらいたいという話がありましたか。
  898. 水野繁彦

    ○水野證人 ありました。
  899. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それはどういうのですか。
  900. 水野繁彦

    ○水野證人 それは銀座の菊亭において、塩月さんが私に向つて、自分の崇拜するある大政治家に建築資金として百万円ばかり献金してくれないかという話がありましたので、私としては軍服を拂下げてもらつてからにしたいと言つたところが、その後藤川氏を通じまして、私の宿舎である高輪旅館にたびたび來られて、たとい五十万円でもよいから出してもらいたいと言われますので、その大政治家とはだれであるかと聽きましたところ、それは鳩山一郎氏であるということを聽きました。
  901. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 鳩山氏は当時自由党の総裁でありましたか。
  902. 水野繁彦

    ○水野證人 いえ、しかと覚えませんが、総裁ではなかつたように思います。
  903. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 とにかく自由党ではえらい人だから、この人に家をつくる金を出しておけば、これまた軍服拂下げについて便宜が得られるというようなわけだつたのですか。
  904. 水野繁彦

    ○水野證人 いや、このたびの隠退藏物資処理委員会の問題とは全然別個の違つたものを出すからという話でした。
  905. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 品物ですか。
  906. 水野繁彦

    ○水野證人 そうです。
  907. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 軍服ではないものですか。
  908. 水野繁彦

    ○水野證人 そうです。
  909. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 何を出すと言つたのですか。
  910. 水野繁彦

    ○水野證人 何とも言わなかつたのですが、貴公たちの今までの損害はこれによつて別に保護を受けるから、ただ任しておけということでした。
  911. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 そういう話があつて、いくら渡しましたか。
  912. 水野繁彦

    ○水野證人 それは選挙後、献金されたものの中の商品が出てから出しましようと言つておつたのですが、五六回にわたつて請求に來られたことは事実です。けれども一銭も出さなかつた。
  913. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 結局その分についてはお金は出さなかつたのですか。
  914. 水野繁彦

    ○水野證人 そうです。
  915. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 辻嘉六氏のところへあなたは行かれたことはないのですか。
  916. 水野繁彦

    ○水野證人 自分は行きたいと言つたのですが、こちらで全部やつておるから、そういう必要はない。会わすなら今でも会わしてやると言つておられたが、結局自分は一回も会いませんでした。
  917. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 何かあなたのいるところで辻嘉六氏に電話をかけたことはないですか。
  918. 水野繁彦

    ○水野證人 それは中曽根氏がたびたび現金をいくらもつて來いという場合には、電話をかけまして、辻さんの奧さんはおいでですかと言つて、奧さんを呼び出したり、祕書を呼び出して、そういつたことを話しておられました。
  919. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それはほんとうに辻さんのところへ電話をかけたかどうかは、あなたはわからない……。
  920. 水野繁彦

    ○水野證人 それはわかりません。もちろん後になつて中曽根氏の性格を大体知つてから、手紙なんかも数回にわたつて、自分で書いて自分で投函したのを、かくのごとく來ておるというようなことをしておりますので、そのときの電話も、全然かけずに話しているんじやないかというようなことを考えるべき節はたくさんあります。それから世耕さんのところへも電話をしていろいろなことを話しておられた。
  921. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 辻さんの祕書というのはだれですか。
  922. 水野繁彦

    ○水野證人 下澤秀夫氏です。
  923. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 この人にはお会いになりませんでしたか。
  924. 水野繁彦

    ○水野證人 会いません。
  925. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 電話をかけてこの人が出たことはあるのですか。
  926. 水野繁彦

    ○水野證人 もちろんそういつたゼスチユアはあつて話しておられたのです。
  927. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 何かお聽きになることがございますか。――じや済みました。御苦労さんでした。  それではこれで本日予定の証人調べは済みました。小坂氏は明日ならば出られると申してきておりますから、明日出頭を願いましよう。
  928. 鍛冶良作

    ○鍛冶委員 この際追加召喚を申請したいと思います。
  929. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 それは明日理事会を開きますからそこで出してください。
  930. 尾崎末吉

    ○尾崎(末)委員 ちよつと御参考に……。十時といつて予定を立てて、証人を十時前に喚び出しておいて、午後まで待たせるということは、非常にお氣の毒だと思う。一方雅推をしますれば、同じ控室にはいつておると証言を統一するおそれもないではないと思います。やはり時間はきめられた通りお開き下さるか、それでなければ、十時に予定しておいて午後になるようなことはしばしばあるのですから、午後一時なら一時ときつちりやつていただきたい。その代り時間通り開く。こういうことでなければ、証人にも氣の毒ですし、われわれも困ることがありますので、特に注意を願います。
  931. 武藤運十郎

    ○武藤委員長 十分注意して時間通り開きたいと思いますが、委員諸君も時間通り励行願いたいと思います。  なお八木岡氏から、先般約束の回答書が参つておりますが、非常に簡單なものでありまして、この前証言をされたものとほとんど変つておりません。本人が持つてまいりまして弁明するところによりますと、やはりあの程度以外には出ないのだからと言つております。事務局に置いておきますから、適当にごらんを願いたいと思います。  明日午前十時から理事会を開きます。本日はこれにて散会いたします。     午後五時十二分散会