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1948-07-02 第2回国会 衆議院 決算委員会 26号 公式Web版

  1. 昭和二十三年七月二日(金曜日)     午前十時三十二分開議  出席委員    委員長 松原 一彦君    理事 冨田  照君 理事 竹谷源太郎君    理事 中曽根康弘君       大上  司君    樋貝 詮三君       宮幡  靖君    河合 義一君       高津 正道君    辻井民之助君       戸叶 里子君    田中 健吉君       木村  榮君  出席政府委員         経済安定本部副         長官      田中己代治君         農林政務次官  大島 義晴君         農林事務官   山添 利作君         商工事務官   松田 太郎君  委員外の出席者         議     員 前田 種男君         農林事務官   保坂 信男君         農林事務官   厚味荘之助君         專門調査員   大久保忠文君         專門調査員   龜卦川 浩君     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  農業改良局設置法案(内閣提出)(第一八三  号)  地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、  経済査察廳法第十三條第一項の規定による地方  経済査察廳の設置に関し承認を求めるの件(内  閣提出)(承認第四号)   請 願  一 國家公務員法の一部を改正する請願外一件    (平工喜市君紹介)(第三七号)  二 金澤市に北陸地方商工局設置の請願(竹田    儀一君紹介)(第一三五号)  三 林野行政と砂防行政との統一に関する請願    (山名義芳君紹介)(第一六六号)  四 林野行政と砂防行政との統一に関する請願    外十二件(多賀安郎君外六名紹介)(第二    六九号)  五 林野行政と砂防行政との統一に関する請願    外一件(萬田五郎君紹介)(第三六八号)  六 開墾行政と林野行政との融合統一に関する    請願(米田吉盛君外九名紹介)(第六〇三    号)  七 林野行政と砂防行政との統一に関する請願    (米田吉盛君外九名紹介)(第六〇四号)  八 林野行政と砂防行政との統一に関する請願    (伊瀬幸太郎君紹介)(第八三〇号)  九 公務員法を公吏にも適用の請願(上林山榮    吉君紹介)(第八六四号) 一〇 林野行政と砂防行政との統一に関する請    願(村上勇君紹介)(第九六六号) 一一 同(千賀康治君紹介)(第九七八号) 一二 陸用内燃機関を重要産業として取り扱い    その所管部課設置の請願(前田種男君紹    介)(第一一六〇号) 一三 農林省畜産局存続の請願(小川原政信君紹    介)(第一六八一号)     ―――――――――――――
  2. 松原一彦

    ○松原委員長 これより会議を開きます。  農業改良局設置法案を議題にいたします。質疑を継続いたします。
  3. 木村榮

    ○木村(榮)委員 この農業改良局が今度できますと、たとえば農林省に今ある農政局といつたようなものは、この関連はどんなふうになりますか。
  4. 大島義晴

    ○大島政府委員 今あります農政局は、そのまま存置するのでありまして、農業改良局は農業技術の滲透をはかるということと、さらに農民生活の内容の改善までにタツチしよう。こう考えて設置せられるのでありまして、農政局はそのまま存置されるものと考えております。
  5. 木村榮

    ○木村(榮)委員 そういたしますと、この間工業技術廳といつたようなものができたときにいろいろ研究してみたわけですが、今度國家行政組織法によつて、いろいろな審議会、協議会、または試驗所、研究所といつたようなものは法律の定めある範囲内でというふうになつております。ところがこういつたものがたくさん農林省関係、商工省関係に現実にあるわけですが、たとえば各縣なんかにもいろいろ出先機関との関係で、農業試驗所というようなものがたくさんある。ああいつたものは大体みなこの中へ包含されるわけなのですか。
  6. 大島義晴

    ○大島政府委員 御指摘の通りこの中に農業技術に関する問題は一切包含されることになつております
  7. 木村榮

    ○木村(榮)委員 そういたしますと、大体第一條を見ますと、「農業の発達、農業生産の増大及び農民生活の改善のために、農民が農業に関する諸問題につき有益、適切且つ実用的な知識を得、これを普及、交換して公共の福祉を増進するため」とありますが、これは民間的ないろいろなものをうまく総動員して普及、交換をさすということが大体のねらいのような印象を受けるわけなのでありますが、そうではございませんか。
  8. 大島義晴

    ○大島政府委員 その通りでございます。
  9. 木村榮

    ○木村(榮)委員 重ねてお尋ねいたしますが、その通りだということになると――私はむろん改良局の設置が不賛成で言つておるわけではございません。賛成を前提としての質問ですから惡く思わないで聽いていただきたい、ただこの法案がもう少し整備されて、そういつたものがうまく力を結集していくような点を明確化していただきたいと思う。いろいろ項目の中にはいつておりますが、さてそれがいかにうまくいくかということになると、ただ役人を何人置くとか、研究部を置くといつたようなことだけでそういつたものの総合関係でまとめていく、そうして協力さすといつたようなことがきわめて不明確だと思う。その点をもう一つ御趣旨に副うように改められるお考えはないですか。
  10. 大島義晴

    ○大島政府委員 御指摘の通り農村の廣汎な知識を取入れて、これは三つの部局ができるわけでありますが、技術、経済、普及、こういうものでできるだけ民間の総意を入れてやつて、民間の研究機関をできるだけこの中に包含してやつていきたいと考えておるわけでありまして、今までのように一定の技術をもつてこれを押しつけるということでなくして、これは相互の研究調査にまつて、その内容を公表し、一面において批判を仰ぎながら技術の滲透を期する。こう考えておるわけでありまして、当局においてはまずこの程度でこの問題は進めていきたいと考えております。
  11. 木村榮

    ○木村(榮)委員 そこで今まで問題になつたのは、そういつた科学的な農業技術と申しましようか。おもな科学的な面という、いわゆる科学というのは、社会科学でない科学的な方面を伺つたわけなのですが、この第五條に「経済研究部においては、左の事務を分掌する。」こうなつて「農業及び農民生活に関する経済学的研究に関するもの」といつたこともございますが、こういつた農業経済と申します問題はいろいろ廣汎な問題になつてまいりますが、こういつたものは具体的には大体どういう御活動をなさるお考えか、それを承つておきたいと思います。
  12. 保坂信男

    ○保坂説明員 経済学的研究と法文には書いてございますが、この点につきましては関係方面との交渉に際しましても字句がただ経済学的という文字を使うことになつたわけでありますが、参考資料の機構の二に例示的に書いてございますように、そこでは経済的研究、社会的研究という方面を取扱うものでありまして、主として農業経営、家計等に関する経済的な問題とそこには例示してございますように、その他價格の問題、市場の問題、あるいは税の問題等を取扱いますが、そのほかに社会的な問題、あるいは農村自治であるとか、農村人口、組合の活動というような問題について研究をいたすわけであります。なお社会経済的な面と農業技術に関係する面と、両面の交錯するような部面に対する資驗研究についても、この部において取扱う考えでございます。以上説明を終ります。
  13. 木村榮

    ○木村(榮)委員 そういたしますと、経済研究部においてはただ單に國内における日本の富國農業のきわめて過小農経営に立脚したものを、今度は自作農創設の関係で土地改革がなつて、いわゆる自作農的な農業改革のもとに日本の農業生産をあげていくといつたことをいろいろ檢討して、だんだん農業経営を合理化していくといつたようなことのみを限定して取扱われるわれでありますか。それともこの中には普及部なんかとも関連いたしまして、諸外國における農業技術の問題、農業経営の問題、土地改革の問題といつたような文献を取寄せるとか、いろいろな方法を日本の方へ適用して、いろいろな総合研究になるわけですが、そういう研究部門というのは大体この改良局の中にはあるのかないのか。あればどの部門で取扱う御方針であるか、それを承つておきたい。
  14. 保坂信男

    ○保坂説明員 ただいまの御質問の点につきましては、後段において御意見を述べられましたような点は、この経済研究部においてもちろん取扱つていくわけであります。なお自然科学的な研驗研究についての外國の知識その他につきましては、技術研究部においてこれを取扱つていくことになります。
  15. 木村榮

    ○木村(榮)委員 そうしますと、主としてこの法案のねらいは、農業技術者のいろいろな稻作なんかの品種の改良とか、あるいは新しい品種の培養といつたようなことをおやりになると私は思いますが、そういつた関係では、たとえば私の承つたところによると、東北の地帶なんかでは寒冷地の稻の栽培というようなことには相当永年にわたつて御研究がなつておる。そうした寒冷地地帶の農業関係の調査も東北をおもにしておやりになつておられるが、そういつた既存の農業関係の調査と関連してどういうところからこれをおやりになる方針でありましようか。
  16. 大島義晴

    ○大島政府委員 御指摘のような場合には、それぞれの各権威者に委託研究をお願いすることもできることになつておりまして、先ほど申し上げたように、この結果について全部農林大臣は一年に一回公表してその批判を仰ぎ、その技術の研究等に関する技術の交換等もこの中に包含されることと御了承願います。
  17. 木村榮

    ○木村(榮)委員 大体この改良局の今年度の予算は、農林省が今度の予算に盛つておる中で賄われるわけでありますか。
  18. 大島義晴

    ○大島政府委員 事業費については幾分の追加予算をお願いする予定をいたしておりますが、人件費その他においては、現在の予算の範囲内でこれを賄つていくことにいたしたいと思つております。
  19. 木村榮

    ○木村(榮)委員 そこでこういつたものは、私の意見としては相当の予算をやらないと、ただ單に形式的に名前をこしらえて、まあ看板だけ掲げたというのでは中途半端になつて、結局費用は使つたけれども効果はなかつたということになる危險性があると思う。そこでこれは日本の農業にとつてはきわめて重要なものですから、ほかのものにもやらなければならぬので、まあできたら予算をやるということでなしに、相当このための予算を――むろん追加予算の場合には相当これを組んで、積極的におやりになることが、日本の農時の現在また將來に最も必要ではないかと考えております。そういう点で御考慮願いたいわけなんです。そういうことを考えますと、どうもたくさん科目はございますけれども、簡略になつておつて、細目は農林大臣がおきめになるわけですから、その細目もできると思いますけれども、この際今まであつたいろいろな農業改良費という中へ当然包含されるような性質のものは急速にこの中へ入れて、この機構を拡大して、さつき申し上げましたように予算の面でも自立させておやりになる方がいいと思います。今まで各縣の実情は、皆さん御存じのように工業試驗場とか農事試驗場とかいうものがたくさんございます。実際あれは看板を出してやつておるだけで、費用は相当要るわけなんですが、実際生産農家とはおよそ縁遠いような関係のもとにおかれておるわけです。これが実情です。從つて農業関係の面におきましても、今までは各村に農業会があり、技術員と申しますかああいつたものをおいて、本省の補助もあると思いますが、農林省はこれと打合せをしてやつていくのだというきわめて消極的なことがはやつてきたわけであります。農事試驗場なんかにしても、今まで試驗場に充てておつたもとの耕作地は返せというような声が各地に起つておる。なぜこういうことが起つてくるか、附近の農民に聽くと、一体農業試驗場ともあろうものが草を生やしておる。これは草を生やす試驗場である。雜草をこしらえる試驗場であるか、稻を研究する試驗場であるか、雜草をこしらえる試驗場ならばわれわれ農民としては至つて不用なものだから返してもらいたい、私の縣でも今そういう問題が起つて困つておる。それは私の縣だけではなくて各地にあると思う。こういつたことを見ますと、今までの目的はなるほどりつぱでしようが、結果においてはただ單に看板だけの話である。そこで今までのことを言つてもしようがありませんから、この際こういうものに対して監督をうまくしていつて、これがよく運営されて、ほんとうに農民の期待に副うような試驗研究がなされて、その成果がすぐ農民に発表されてやるようなことをやつていただきたいのです。それをやることが、第六條に書いてある普及部の仕事になるわけですか。
  20. 大島義晴

    ○大島政府委員 御指摘の通りでありまして、やはりこの改良局の設置の目標は、農村民主化の原則としての土地解放、農業協同組合の発達助成及び土地改良と、さらに技術的な滲透をくまなくやろうということが目的でありまして、いわゆる農村民主化の四大目的の中の一つとして、今後全力をあげてこの面でやつていきたい。予算的措置に対していろいろ御注意があつたようでありますが、まつたくその通りでありまして、ただ現下の日本の予算の上から、これだけが余計とるということができないので、一應この程度で本年は発足いたしまして、なお追加予算等においても相当要求いたしまして、この技術の滲透をいたしたい。そこで日本農村民主化の完成をしていきたい、かように考えております。
  21. 木村榮

    ○木村(榮)委員 第一條の農業という中には、畜産業ははいるわけですか。
  22. 大島義晴

    ○大島政府委員 畜産関係はもちろんはいるわけであります。
  23. 木村榮

    ○木村(榮)委員 むろんはいるのがあたりまえだと思いますが、畜産関係の部門というものくらいは、私の考えではどこか一つ置くべきではないか。日本における農家はきわめて零細農で、有畜農家はあまり余計ないような現状なんです。ところが日本の農村は御承知のように、三千八百万町歩のうち八五%は山であつて、一五%がわずかに農地であるというような現状においては、肥料のことも盛んにやりますが、大体荒漠たる山畑あるいはいろいろな所がたくさんあります。その山を利用しての畜産農家に欠くべからざる牛馬といつたものの育成ということは、今までの政府ではよくできなかつたかもしれませんが、少くとも今までの方法ではない新たな観点からやれば、相当これは有望なことになる。現にたとえば沖野島でやつておりますところの臨田牧場というようなやり方は、イタリーのどこかの島にあるそうでございますが、私もこの臨田牧場を研究に十日間参つたことがありますが、こういうことは私の研究した範囲では、今日本の各地で相当やれると思う、肥料は要らぬ。牛はやせません、相当大きくなる。それらをあの小さい島が、日本でも優秀な沖野牛といいまして、非常に体質が強健であつて、模範的な牛ができる、なぜそういうことになるかといいますと、あそこで昔何とかいう人がいて、臨田牧場という名前はあとで学者がつけた名前でしようが、とにかくそういう牧場を拵えてやつておる。こういう所が日本にはまだたくさんやれると思う。だからそういうことをやるためには、畜産関係の部門というものを設けて、今農林省の畜産局か何かがやつておるのは、牛を殺したとか殺さないとか、博労が何人いるとかというような調査さえも、私がこの間調査したところでははつきりわかつていない。それで農林省の畜産局が惡いというわけではありませんが、これはいろいろな戰災その他の関係でやれなかつたこともございますが、そういうことを考えますと、急速に日本の各農家には少くとも一頭くらいずつの割合で牛馬がいなければ、日本のような零細農業経営、特にアジア的過小農経営といいましようか、牛馬というものが各農家におらぬと、日本の農業経営が発展していかないと思う。蚕糸業は除いてありますが、一番大きな研究対象になるべき畜産関係のものは、この中にはほとんど字にも現わしていない。これは日本の農業をお考えになつている農林省の人は少し頭がどうかしておつたのではないかと考えます。今からでも遅くないわけですから、そういつたものを設けるとか、あるいはこの二條の中に項目がたくさんございますが、その中に一項目ぐらいは何とか文句を入れて、日本農業においては有畜農業は欠くべからざるものだという印象ぐらいは與えることが必要だと思うのですが、一つもないのははなはだ遺憾ですが、どういうわけですか。
  24. 大島義晴

    ○大島政府委員 御指摘のように、有畜農業をやらなければいかぬということは申すまでもないのでありまして、從いましてこの中に畜産関係は相当重大に織りこんでおります。食糧の増産に関しましては、化学肥料のみで耕作いたしますと、地方が年々低下してまいるのでありまして、有機質の肥料、すなわち畜産等を併合いたしまして有畜農業をすることによつて、増産の根拠は最も確立される。有畜農業は今後の日本の農業の基本的原則と考えまして、これは十分普及宣傳する予定にいたしております。
  25. 木村榮

    ○木村(榮)委員 そういたしますと、そのことは大きな面から見て、研究とか何とかいうことの中にはいつているということになるのだと思いますが、むろんそれでも結構でございますが、この第二條の中にたくさん書いてある中に、何かの表現方法でそういつたこともお書きになるような御意思はございませんか。
  26. 保坂信男

    ○保坂説明員 ちよつとただいまの点について補足して御説明申し上げますが、農業という字句は英語で申しますと、アグリカルチユアということになるわけでありまして、これには当然畜産、養蚕、全部を含んでいる意味でありまして、日本語の字句の使用がいろいろな意味に用いられておりますけれども、その意味におきまして当然畜産というものはこの中に含めているという見解でございます。
  27. 木村榮

    ○木村(榮)委員 そういたしますと、この蚕糸業を除かれたのはどういう意味でございますか。
  28. 保坂信男

    ○保坂説明員 蚕糸業につきましては、一方ただいまこの関係におきまして、農業改良助長法というものを、試驗研究並びに普及事業に対する補助法として、國会に提案中でありますが、その関係についても蚕糸業を農業の中から除いたわけでありますが、これは試驗研究は、蚕糸業については特に外國の需要を敏速に反映し、それに適應した試驗研究をするという特性がございまして、ただいまの試驗研究の組織の実施の上からいきましても、一應別にすることが適当であるというような意見もございましたし、関係方面との交渉の結果、いろいろ行きがかりがございまして、そういうふうに一應除かれた次第でございます。從いましてこの農業改良局におきましては一應取扱いを別にしたのでございます。
  29. 木村榮

    ○木村(榮)委員 これはこまかいことであげ足とりみたいになるのですが、そういう意味ではありませんが、私は学者でないから詳しいことはわかりませんが、農村では普通養蚕業と言つておりまして、蚕糸業というのは、ばたばたやる工場のようなことを大体言つているのです。私らの方の農村では蚕を飼うのが養蚕業であると聞きますが、この蚕糸業というのは、この養蚕業の意味なのですか。
  30. 保坂信男

    ○保坂説明員 それはお説の通りでありますが、試驗研究につきましては糸の関係もございますので養蚕と糸の関係を含めて蚕糸業といつておるような使い方でございます。
  31. 木村榮

    ○木村(榮)委員 これはむろん養蚕業をお除きになるのは当然かもわからぬのですが、御存じのように養蚕業は蚕を飼う。その蚕を飼うためには桑をつくらなければならぬ。桑をつくるためには桑の中に輪作などもまた現に盛んに増産のためにやつております。そういつたことを考えますと、ただ單に蚕糸関係のものは全部除いてしまうといつたような言葉通りに拘泥しないで、桑畑の問題は現に養蚕関係の試驗場などはたくさんございますが、蚕が生育する過程においての研究は相当やつておりますが、私らの方の養蚕地帶を見ますと、桑畑なんかはわりに問題にしていないのです。肥料などの点は特に関心が薄い。戰爭中は桑畑をどんどん起してしまつてみんな麦畑とか芋畑にしまして、このごろようやく蚕糸業が問題になつてきているという現況でございます。そういう面からこれはただ蚕糸業を簡單に除くというだけではなしに――むろん言葉の上では除いてあつてもいいが、現にどこも戰爭中は御承知のように、みんな桑を起してしまつて、あとは芋畑にした。それを今度またやるということになると、また桑畑をこしらえなければならぬ。それを今までのような桑畑のやり方ではなく、もつといい方法があるといつたようなことも併せて指導なさるのが、この際農業改良局としては必要じやないかと思います。
  32. 保坂信男

    ○保坂説明員 お答えいたします。ただいま御指摘の点はごもつともな点でありまして、そうした桑畑、なおその間作等両方に関係するような方面につきまして、十分こちらの方において研究もし指導もしていきたいと考えております。
  33. 木村榮

    ○木村(榮)委員 そういたしますと大体第七條は「農業改良局の組織の細目については、農林大臣がこれを定める。」となつておりますが、そういうふうにこれを織りこんでいただくことにいたしまして、第八條によつて「農林大臣は、毎年少くとも一回、農業及び農民生活に関する試驗研究の状況並びにその成果について、できるだけ詳細な報告を公表しなければならない。」となつておりますが、これは大体今のお考えでは今あるたくさんの新聞とか農業團体の機関紙、その他講習会や報告会、講演会といつたようなところを通しておやりになるという御予定であるか、これを承りたい。
  34. 大島義晴

    ○大島政府委員 御指摘のような方法もありますが、それよりもさらに進んで、本年度の米についてはこの品種がどういうふうにかけ合わされてどういう收穫を得たか。この大小麦はどういうふうなかけ合わせでどういうものがどういう土地に適当であつたという実績に基いての試驗研究を全部発表いたしまして、御批判を仰ぎたいと考えております。
  35. 冨田照

    ○冨田委員 わが國の現下の情勢から申しまして、農業改良のためにこうした新しい局ができるということはまことにごもつともなことだと存じます。そこで私がお尋ね申し上げたいと思いますことは、一面において農業改良の必要なことを痛切に感じますと同時に、やはり行政機構の改革の面からこれをながめますと、先般國家行政組織法を制定いたしました当時のいきさつからいたしましても、なるべく行政機構を簡素化していく、能率化していく、合理化していく、そうしてそれが民主的な運営にもつていきたいというのがねらいでありました。從つて今突如としてこの農業改良局法案の御提案を見たのでありますが、私はあまりに邪推が過ぎるかもしれませんけれども、農林省の行改組織の中の水産局が水産廳になつた。そこで一つの局が欠けた。こういうためにここに農業改良局が生まれてきた。こんな感じがしてならないのであります。なぜなればここに掲げられてあります農業改良という重大な問題が、徳川幕府時代はいざ知らず、明治維新以來いわゆる官僚の手によつて行政がなされまして、爾來相当にこのことは現実には行われております。もちろん徳川時代におきましても各藩においてこうした農業改良のことは非常に重んぜられておつたことでありまして、きようこのごろの問題ではありません。そこで今この局が新たにできるにあたりまして、それならばこれだけの仕事が今までまつたく等閑に付されておつたかどうかというと、現実の面において私どもは必ずしも日本の農政発達の歴史に徴しましても、それが等閑に付されておつたとは思われません。しからばこの仕事は今までどこの局でどう取扱つておられましたか、その点を明らかにしていただきたいと思います。
  36. 大島義晴

    ○大島政府委員 農業改良局の設置に関しまして、この仕事は農政局の仕事もあるわけでございます。なお独立の機関として各試驗研究所もあるのでありまして、これらを包含して統一してやつていこうということに考えております。ただいま御指摘の通り農林省の機構改革等に関してもいろいろ研究しておる次第であります。これは次の機会にお願いいたしまして、局の整理も相当考慮しておるわけであります。しかし先ほど申し上げたように日本農村民主化の四大原則である農地の解放、協同組合の育成、土地改革、農業技術の普及、この四大原則の一つでありますのでぜひともこの機会に御協賛を得て――その筋からもこれに対しましては積極的な御援助がありますので、そういう御希望等も併せて考慮して提案したような次第であります。
  37. 冨田照

    ○冨田委員 今まで農政局でこれだけの仕事をしておられました。また農政局には別に農林部内臨時職員設置制なるものがあつて相当な人員も増加せられておるわけであります。そういうふうにこうした仕事が農政局で取扱われておつたことは農政学的に見ても当然過ぎるほど当然であると考えます。しかし農林次官のお答えの中に関係筋の御勧奨があつたというような言葉がありますが、私どもはその渉外関係におきましては処置を現政府にお任せしておるのでありまして、われわれ委員会は直接の指示をそこから受けたくありません。あくまでもわれわれは立法府としての嚴たる態度をもつて日本國民の代表としての信念をもつて身命を賭して邁進することが、やがて総司令部の占領政策にも一致するものであると私は確信しております。なぜならば眞理は一つだからであります。人類愛の道念においては、断じて人種の差別によつて変るものではなく、戰勝戰敗によつて変化があるべきものではありません。この固い信念の上に立つてこの農林行政を見ましたときに、農政局でやつておられましたのに、今ここでもつて機構いじりをする必要は毛頭ない。なぜならばここに新たに農林省設置法なるものが提案されなければならないときに、全貌をながめまして、はたして農業改良局が必要であるかどうかをわれわれは檢討いたしたい。私は商工省の官制の問題についても申し上げておいた通りでありますが、われわれは今行政整理の声におびえて必要なものまでも縮小する必要はない。そしてあらゆるからくりと魔術をもつて委員会をごまかすような態度は棄てなければならない。正々堂々の陣を張つて必要とあるものは大いに支出すべし、人員も増加すべし。しかもその前に行政組織法の制度をつくりましたときにも話が出ましたように、われわれはあくまでも今日の日本の現状を見て、不要なものは整理しなければならぬ。しかし必要なものはつくつていかなければならぬ。そういう見地に立つて、重い負担にも耐え、耐乏の生活をこらえていくということが現実の日本人の偽らざる氣持であろうと思います。そういう意味からいつて農林省が農林省設置法の中にこれを包含して全貌を明らかにしてお出しになるのが正攻法ではなかつたか。これを会期の迫つた今日、今日はすでに七月二日でありますが、この六月の会期の終るときに、私は言わないことではありません。委員長を通じて堂々と会期を延長なさつたらよろしい。会期の延長は國会の権限であることは重々承知の上であります。しかし國会がするのであるけれども、これが重要法案であるからぜひにといつて政府がその申入れをしても、少しもはずかしいことではないということはくれぐれも言つたのでありまして、今、農林省としては農林省設置法案をお出しになり、その中で総合的にお考えになつて、この農業改良局を御提案になる御意思はないか、農林次官の御再考を煩わして御回答を得たいのであります。
  38. 大島義晴

    ○大島政府委員 本案は決して他の慫慂に基いてやつておるわけではありません。それは先ほど申し上げた通り、農村民主化の四大原則の一つである農業技術の普及等はこの際一日もゆるがせにすることができませんので、農林省の責任において本案は提出しておるのであります。なおある筋にて非常に御熱心に御慫慂くださつたということは附加えて申し上げたのでありまして、それによつてということではないのでありますから、その点は誤解のないようにお願いしたいと思います。なお農政局の中でやつておつたものを別にする必要はないという御意見でありますが、これは農政局の中でやつておつたものと畜産局の中でやつておつたもの等を総合して、農業技術の発達と普及をやる、こう考えておるのであります。
  39. 冨田照

    ○冨田委員 農政局でやつておつた仕事のほかのものを集めて、総合してやる、そして重点を農業改良におくということは、御趣旨はよくわかります。それならば今ある各局をよく御檢討になつて、たとえば統計調査局というものがあります。それらの各局で統計をとつておられるでしようし、調査をしておられるでしよう。いわゆる農林省の組織の内部を御存じのあなた方は、私以上によく御存じのはずである。こういうものをこの際農政局に一括してまとめる。そして改良局を浮び出させるといういま少し全体にわたつて局課の整理を行うというくらいの勇断心があつてよくはなかろうかと私は考えます。もしこの点において意見が相違いたしますれば、それははつきり意見の相違といたしておきますが、いま一度局の整理をなさる余地があるかないか、その点をお伺いいたしたいと思います。
  40. 大島義晴

    ○大島政府委員 農林省の機構において改廃する意思があるかどうかという御質問のようでありましたが、次の機会までに愼重に研究いたしまして改廃しようと考えております。
  41. 冨田照

    ○冨田委員 今ここで御即答が得られなければやむを得ませんが、農業改良局をつくるというせつぱ詰つた現実から申しますと、私はその点まで明らかにしてほしかつたのであります。それをはつきり申し上げておきます。  そこで細部にわたりますが、たとえば第一條に、ただいま木村委員から御質問になりましだ「農民が農業に関する諸問題、」その中に「蚕糸業者を除く」とこう言われた。しかし蚕糸業者を除かれて、その蚕糸局は別にある、また畜産局も別にあるというけれども、畜産局のおやりになることも、蚕糸局のおやりになることも、総合的にもう少し、今次官の言われるように農政学的な見地に立つて、そのままその仕事をお進めになるお考えはないか。なぜならば、こう申し上げることは、私のドグマではありません。この新しい所掌事務の第一項をごらんになつてもいろいろの連絡、調整もやらなければならぬ、あるいは第三項においても知識の普及交換もなさなければならぬ。そうした面は決して桑畑に間作をやる一つの観点以上に、また大きな観点が畜産の面においても養蚕の面においてもあろことをかたく信じます。そうした面において、むしろこれを総合的に畜産に関することも、蚕糸に関することもおやりになる御意思がないかどうか、この点を承りたいのであります。
  42. 大島義晴

    ○大島政府委員 蚕糸関係をこの中から切り離しますのは、蚕糸全体を切り離したというのではないのでありまして、桑園の造成とか直接桑園を基礎とする事業はこの面で十分研究し得るのでありまして、これはやつてまいることに考えております。ただいろいろ急ぐ関係等がありまして、蚕糸の関係だけは基本的には別にしておく方がよろしいということで、ただいまのところ蚕糸だけを除いておるのであります。桑園その他に関しては、やはりこの中で試驗、研究を続けていくことになります。
  43. 冨田照

    ○冨田委員 この第一條に設置の目的が明示されているわけでありますが、これを拝見いたしますと、もちろん能率的な濃法の発達というようなことを目標にしておられますが、その次にいきまして、農業諸問題について「有益、適切かつ実用的な知識を得」、こう記されております。この第一條だけを拝見いたしますと、現実に即して指導をするとか、ほんとうに増産をはかる、農家生活の改善をはかるという力がそこにこもつておらない。知識の普及とかあるいは知識の習得とか、あたかも学校の目的を明示されたような感じがいたしますが、もう一度この目的の文面についてお考えになる余地はありませんか。
  44. 大島義晴

    ○大島政府委員 何か文字が非常に軽い考えがするがどうかというお尋ねでありますが、決してそう考えておりません。むしろ民主主義の原則におきましては、こうしてお互いに意見を交換し、その成果等についてやることの方がかえつてよろしい。そこで第八條にも規定してあります通り、その成果を一年に一度農林大臣は正しく公表して、先ほど木村君の御質問にお答え申し上げたように、技術の改良とか、あるいは收穫の多募とか土壤等に関する適正作物というようなことを一切研究目標といたしまして、それでやつていきたい。その土地に適する適さぬということは別として、一つの原則をきめて上から押しつけるということでなく、民主的に各農家の長い経驗を基礎とした御意見も伺い、またこちらの研究も申し上げて、意見の交換をしながらこの技術の滲透を期していこう、こう考えておるわけであります。
  45. 冨田照

    ○冨田委員 現実に改良局自体が手足をもつておられるならば一應その話はよろしゆうございます。しかし、たとえば第二條の二項においてなさることを見ますと、経済学的な研究をする、こういうことは大学の経済学部とかあるいは農学部においてするようなことと内容において同じものであろうと考えられます。こういうことを中心にしておられて、連絡調整という点から見まして、私は第一條は、かえつて今のようにただ知識の普及といつた面に重きをおかれるような感じを受けたわけであります。もしこれがあなたのねらつておられるように、農業改良の民主的に行われていくならば、第四項に示されてありますこれが農業改良の目的があるので、それに基いて補助金とか奬励金の交付を受けること、これも現段階において日本の農業が幼稚なものでありますので必要なことでありましよう。しかし、農村の人たちがいつも政府から補助金をもらい奬励金をもらうといつたような、子供だまし的な状態にいつまでもおらるべきものではない。いかにも補助金をもらい、子供が親からお小使いをもらい、お年玉をもらつて喜ぶような氣持、これは非民主的なものであります。農村は農村みずからの力によつて立ち上つていく、これが根本理念でなければなりません。官僚の指導を待つて初めて農村が立ち上るというのは、決して民主的ではありません。農業はみずから大地に足を踏みしめ、みずからの力によつて立ち上つていく。そうしていわゆる品種の改良とかあるいは土地の改良にしましても、すべてこうした問題は現実に土の中に足を踏みこんでおる人たちの現実の立場から研究もされ、それが成果をあげてくる。それをむしろ官廳は総合したり、あるいはこれを調整したりする必要はございましようけれども、もつと農村を自主的に立ち上らせるということの方が、いわゆる民主化をおねらいになるならば必要なことではなかろうか、そこで農村自体を自主的に立上らせるという面において、内面指導というものを行うお考えがあるかどうか、その点お伺いたしい。
  46. 大島義晴

    ○大島政府委員 御指摘の通りでありまして、農村みずからがやる氣持がなければ何もできないのでありまして、ただ今までの批判の一つに、農林省の技術者が一定の技術をもつと、それを何でもかんでも人に押しつけるというような批判が非常に行われておつたのです。そこでそういうことを今度全部拂拭しまして、こちらの相当権威ある研究等も、先ほど申し上げた通り、全般的に発表して、それの批判を仰ぐということにいたしております。また学校等の関係におきましては、大学その他の相当の研究機関に全部お願いいたしまして、総合的な研究をしていくというふうに考えておりますので、決して農村を甘やかしていくというようなことはもちろん考えておりません。ただ今までの批判を一應考慮いたしましたので、できるだけ相互の研究を基礎とするというふうに民主的にこれを考えております。この点御了承願いたいと思います。
  47. 冨田照

    ○冨田委員 その趣旨をあくまで徹底させようとし、そこでその農業改良の実をあげようといたしますならば、どうも現在の農村の人の物の考え方は、まだどうしても官尊民卑の弊風が抜け切つておりません。何事につけてもいずれその筋から、いずれお役所の方からのお達しのあること、指導のあることを待つておる氣持、そうしてまたただいま申しました補助金でももらうということを、何か農業会とか、あるいは役場とか、すべてのいわゆる土地の指導者と言われる人たちは手柄のように考えておるのが実情であります。私がいつも考えておることは、役所は人民のためにあるのであつて、役所のために人民がいるのではない。こういう建前からいたしますと、農業の改良をされるということは実体であつて、役人が殖えるということは実体ではない、目的ではない。その役所がなくなつてしまうことが理想であります。農林省の改良局はもう要らぬ、日本の農業は改良し盡されて、世界に誇るべき状態になつたときがほんとうの理想境であります。理想境が十年、二十年の後に來るとは申しませんけれども、目標はあくまでもそこに置くべきものであると考える。特に農業の仕事が他の工業関係あるいは官廳のように、事務所のテーブルの上で仕事をするのと非常に違いまして、不動な土地というものに根ざしており、勤労という面におきましても筋肉の使い方、その生活実態というものが特異性をもつております。そういう面からいつて、農業改良ということは実地の面からはいり、技術の面へはいることも必要であります。しかしこの知識を生かし、この技術を現実に適用していくためには人が必要であります。これに対して、またお役人が押しつけがましいという意味にはとりませんけれども、洋服を着て、靴をはいたのでは、ためはかつげません。自轉車に乘り自動車に乘つては麦は刈れないのです。ここで私が言うのは、ほんとうに遠くは二宮金次郎であり、近くは石川理紀之助である。この農聖といわれる人の氣持がよく農民に徹底しましたのは、みずから範を示すというので、みずから土の心を心とし、ほんとうの百姓魂を体驗し体得した人がリーダーになつて、現実の面において大きな功績をあげたわけであります。決して統計に現われた数字によつて、現実の麦は一つも殖えません。お米は一つも殖えません。ここで私は農業改良の実をあげようとなさるなら、土を愛する熱をもつた指導者の養成が大成だ。現在の農業、教育、農業改良等に対してどういうお考えをもつて対処しようとなさつておられるか、その点をお伺いいたしたいと思います。
  48. 大島義晴

    ○大島政府委員 お説の通り、実地に基いての指導が重大でありますので、そういうことを十分に織り込んでおります。しかし昔と違いまして、今日のように通信、交通機関の発達した時代におきましては、それらの結果を発表してこれの批判をする。私も現にそれらの品種の改良等は毎年やつておりますが、十分効果があるのでありまして、必ずしもわらじをはかなければならぬということにならぬと思います。こういう局を設置して、先ほど申し上げた通り、品種のかけ合せ、あるいは適地適作の基本的の統計をとるということは、ぜひとも必要なことでありまして、これをやらしてこそ農業技術の発達があり、これが農村民主化の基本的原則であると考えております。一應この程度でわれわれはやつていきたいと考えております。
  49. 冨田照

    ○冨田委員 そこはもちろんこうした知識の交換ということ、あるいは技術の指導というものはむだであるとは決して申しておるのではありません。それは効果があることは、われわれは認めております。ただ私がお伺いいたしましたのは、これを現実の面に生かすということになりますと、いわゆる平面的のものを立体化していく。この点にいくと、農業教育ということが非常に大事である、もつと碎いて具体的に申しますならば、たとえば農業学校のあり方、あるいは農業技術員の養成のあり方です。そこにどういうお考えをもつてこれに農業改良局が対処されようとするのか。こういうことをお尋ねしたいのであります。
  50. 保坂信男

    ○保坂説明員 私からお答えいたします。指導技術者の訓練なり、教育の問題につきましては、もちろん関係教育機関における教育の充実が重要であることは申すまでもございませんが、その後の技術員の実力涵養の点につきましては、ただいま各府縣農事試驗場にあります養成所のほか、普及関係におきましても、それらの人々の短期講習その他を通じまして、実力の養成保持につきましては十分配慮いたしていきたいと考えております。
  51. 冨田照

    ○冨田委員 私はただ通り一遍の答弁を聽きさえすればよいというのではありませんが、御意見は拜聽しておきます。しかしこうした参考資料を今ここで拜見したので、さらに檢討を要すると思いますから、改めて今一度この点についてお尋ねをいたしたいと思います。たとえば臨時職員の配置を見ましても、園藝職員のごときは專任の二級官一人、三級官が一人、そして今日本が今日おかれた立場からいつて、將來輸出品として考えらるべき園藝的な生産品も相当出てこなければならぬのに、この配置を見ると二級官一人、三級官一人というような配置をしておる。こういう点についても大いにこれは檢討をした後でなければ、今卒然と農業改良局を設置することをわれわれは認めるわけにまいりません。もちろん私は農業を改良すべき必要については同感であり、また農業改良局をつくることに満腔の賛意を表し、一日も早くこれが誕生を期待してやまない熱意に燃えておりますが、ただ私がお尋ねし研究したいと思いますのは、やはり私が百姓の一人として、いま少し現実に即して、自分はこのことについて一つの信念をもつて日本の百姓に会える、たんぼに腰掛けて、農林省に改良局ができたのだ、百姓はよくなるのだということを私が命をかけて信念をもつて語れるようにしたいために、お尋ねしているのでありまして、いま一度これを拜見した私の疑点とするところをお尋ねしたいと思います。そうして結論としてはもちろん農業改良局が熱意のある、そうして現実の面にほんとうに百姓のためになる役所として民主的な運営がされるように期待して、今日は私の質問をこれで終つておきます。
  52. 厚味荘之助

    ○厚味説明員 ちよつと御説明いたします。今の例示されました園藝試驗場の点なのですが、お手許にお配りしてあります臨時職員設置のところで二級官一人、三級官一人と言われましたが、これはどうも私の方の資料がたまたまそれだけで、はなはだ恐縮なのでありますが、実は園藝試驗場の官制はまた別にありまして、――それはお手許についていないかと思いますが、これには二級の專任の技官は十八人、三級が二十五人となつております。こういつたように、ほんとうの園藝試驗場の官制は別にありまして、臨時職員設置の分は臨時的なもので、あとで附加されたものがたまたま出ておるわけです。本体は別にあります。
  53. 冨田照

    ○冨田委員 よくわかりました。
  54. 河合義一

    ○河合委員 農業に関しまして、総合的に改良するというこういう局ができることは、適切なることと私は思うのでありますが、ちよつとこの際お伺いしておきたいのですが、今までありました各地の試驗場を見ましても、その目指しておる事柄についての試驗は徹底的に行われておるのでありますけれども、そういう試驗場に行きまして、私がいつも氣づきますことは、いろいろの欠点がある。たとえば馬のことを研究する研究所におきましては、その方では十分の研究をされておりますけれども、その試驗場に厖大な土地が、私たちの目から見ますと、非常に粗末に使われている、もしここに牧草なりあるいは耕作をいたしましても相当のものができるのに、それが粗末に捨ててそのままになつておるというようなことを思うのでありますが、將來は総合的に畜産のことも、あるいは養蚕のことも、あるいは農家の住居につきましても、手本となるようなものをそこにつくつて農民に示すというふうに、総合的に一つの模範なり手本をここに示すというような設備をなさるようなお考えはないのでありましようか、それを伺つておきます。しかしこれは地方地方によつて営農法もよほど違つておりますから、関東地区においてのそういう模範とすべきものは、あるいは九州地方においては不適当であるかもわかりませんが、その営農法を異にしておりますから、各地においてこういう模範的な農家の模型と申しますか、手本と申されるようなものをつくる必要があると思うのでありますが、その農家の生活の内容におきましても、いかにもこれはこういうふうにやらなければならぬ。家屋について申しましても、天井板であるとか、床柱にたくさんの金をかけまして、台所は眞暗な所で飯を食つておるというのが現在の農家の実情でありますが、そういう点につきまして、農民に手本を示すというような総合的な試驗所と申しますか、農民に実際を示すような設備をなさるお考えはあるのでありましようか。それを伺つておきたいと思います。
  55. 大島義晴

    ○大島政府委員 お説のように個々の研究というものはなかなかめんどうなことが多いのであります。ここに総合試驗場をつくりまして、御期待に副うようにいたしたいと考えておるようなわけであります。
  56. 河合義一

    ○河合委員 まだ初めですから、そういう十分な御計画はないと思いますが、今の答弁はそういうものも設置するという考えでありますか、もう少しはつきり伺いたい。  それから私は過日もこの委員会で厚生省に関する法案を審議した際でありますか、塵埃の清掃ということがあげられたのであります。その際私は塵埃の清掃と申しましても、あるいは肥料としてよほどよいものでありますから、いたずらにそれを燒いてしまうというようなことをせずに、これを農村に還元する。金が少々かかりましても農村に還元するようにしなければならぬということを申しました。何を申しましても今日の食糧の増産は國民挙つてこれをやらなければならぬのでありますが、その中で一番不自由をいたしておりますのが肥料でございます。私はこの機会にお尋ねしておきたいと思うことは、都市にできる下水道に沈澱いたしますあのどろであります。相当肥料としての價値のあるものがみな東京湾に流されておるのであります。それもむだにはなりません。東京湾にとれるのりが非常に品質がよいというようなことは、そういうものが水中にあるために窒素が肥料になる結果、東京湾ののりが非常によいということになるので、あながちそれは全然むだにはなつておりませんけれども、一つの設備をつくりまして、下水道の下流において、機械力をもちましてそのどろを揚げて、これを乾燥して、農村に肥料として配る。まだ農林省もそういうことをお考えになつていないようですが、実際そういうことをやつておる所を私は見たことがない、ただ一つ、私は三重縣の波切という漁村へまいりまして、そこで見たことでありますが、その村は坂になつておる。傾斜地に家があるのであります。この漁港は近年改築をいたしたので、模範的な漁港なんです。それで町から流れてきます下水で港の一部を浅くしてはいけないということを考えまして、石をもつて築堤をやりまして、そうして土は下部に沈澱して水だけが港に流れるような設備をした。これは港が埋つてはいけないということを考えましてそういうことをしたのですが、副産物といたしましてこのごろになりましては、その沈澱したどろを村民が爭つて取つて、それを農耕地へ運んでおる。これは日本全國でたつた一つの施設である。こういう施設を大阪でも東京でも横浜でもやれば、相当な肥料がとれて、その地方における農家は喜びます。私は他の委員会――農林委員会にも出席する機会がありませんけれども、この際にこういうことを申し上げておきたい。農林省としてはそういうことをお考えになつていないか。將來それはおもしろいということで何か研究を進めるというお考えになつていただけるか、これをちよつと聽いておきたいと思います。
  57. 大島義晴

    ○大島政府委員 農業の技術研究を総合的に統一したものでやりたいというのが、今回の改良局の案でありまして、これは機構決算図をごらんくださればわかると思います。  次にどぶどろ等の非常に有機質の多い土を肥料にする考えはないかというようなお尋ねでありますが、実は私はこの点においては、一つ経驗をもつておるのであります。ちようど本委員会に出席しておられる中曽根君の附近の村の水田でありますが、それにわずか三反の田をつくつておる百姓がおる。その農民の申すには、私は稻をつくらぬ、田をつくる、稻をつくるというふうなつくり方をするから、米はとれないのであつて、田をつくるからその結果としてとれるということをその人はいつも豪語しておりますが、大体反收十五俵とつておる。その人はどぶどろをみんな持つてくるとか、路傍の馬糞をもつてくるとかいうことで耕土が大体一尺二寸あるのでありまして、一反で十五俵の收穫をあげておるのであります。こういうことを私ども現実に見ておりますので、お説のような問題を取上げてまいりたいと思いまするが、一應経済的にこれは関係することでありまして、どこでその採算が合うかということが問題になつてくると思いますが、御指摘の点は十分これから研究いたしまして、これらの問題も取扱つてまいりたいと考えます。
  58. 河合義一

    ○河合委員 採算がとれればやつてもいいというお考えらしいのですが、私は採算はとれなくてもやる必要があると思う。青砥藤綱式にやつて少々紙幣をよけい発行いたしましたところが、國内へぐるぐる廻るのでありまして、こういう肥料なんかをむなしく海へ流してしまうということではいけない。現下のわが國におきまして最も要求しております食糧を増産するためには、少々金がよけいかかつてもいい、そろばん玉をはじいて、これだけの費用が要つてこれだけのものしかとれぬということは、実に考えが浅薄なのでありまして、その点は少々金がかかつてもやつて、食糧が増産されれば、その結果は非常に利益になるのであります。ただ單にそろばん玉をはじいて、これは採算がとれぬということで、こういうことをやらぬということでは間違いだと思います。塵芥につきましても東京にできる塵芥を洲崎のあの燒却場へもつていつて燒いてしまう方が費用が少いかもいれぬが、それよりも少々費用がかかつても附近の農村へこれを還元いたしまして肥料にする、そうすると農産物がたくさん増收ができます。その最後のところをにらんで採算がとれる、とれぬということを考えなければならぬ。ただ目先だけの算用でそれは金がかかるからやつてはいけないということは私は間違いだと思う。どうかそういう点にまで御留意を願いまして、ばかなことをしておると言われても、私は人が皆あれは氣違いになつているのではないかと言われるくらいに、食糧増産に國民全部が熱心にやらなければならぬと思います。私はこういうふうに考えますので、もう一應次官のお考えをお聽きしたい。
  59. 大島義晴

    ○大島政府委員 よくわかりました。早速それらを調査いたしまして、御希望に副えるようなことに運びたいと思います。
  60. 河合義一

    ○河合委員 農林省のどの方からでも御答弁を願いたいと思いますが、私が申しますその模範的な営農をやつておられる、その住居からして、すべての生活の内容が実にりつぱなところであるというようなことを、私どもより以上に農林省のお役人は注意をせられておるのでありますから、そういうものにぶつかられましたら、よく御記憶になつておられると思いますが、関東、関西各地区々々々で営農法が違いますから一樣に申されませんが、そういう実際のものをごらんになり、御記憶に残つておるような農家があるのでありましようか。もしありましたら、承つて私も早速それを見たいと思いますが、全國どこでもよろしい、今度の農業改良局ができますこの趣意をもうすでに実際に農家が行つておるというような模範的な農家はどこかにありますでしようか。それを承りたいと思います。
  61. 大島義晴

    ○大島政府委員 早速なるべく地の利を得たところで御希望に副い得るようなところを調査いたしまして、お知らせをいたします。
  62. 河合義一

    ○河合委員 これから調査をしてもらうのも結構ですが、今までにそういうところを見出しておられませんか、それを承つておきたいと思います。
  63. 大島義晴

    ○大島政府委員 今の供出制度におきまして、收穫がよけいあつたということはなかなか農民は言わないのでありまして、よけい收穫があつたと言えば供出が強くなるという関係上、今のところここならばいいということはなかなか困難でありまして、從つてそういうことを卒直に申し上げて農業経営の実体をごらん願うということの方が、よろしいと思いますので、ただいまこれから早速調べまして、地の利を得たところでなるべく近いところで、御希望に副うようなところを選定いたしまして、御案内申し上げたいと考えております。
  64. 河合義一

    ○河合委員 どうも私の質問と答弁が食い違いがあるのでありますが、たとえば私は旅行をいたしましても、そういうことばかり氣をつけておる。汽車の窓からでも、あの家は実に便利にできておるとか、土地をいかにも完全に利用しておるとか、そういう営農法を見ておる。関東のねぎはこういうふうにしてつくるのだ、関西ではこうだ、そういうことを年中旅をいたしましても注意しております。農林省のお役人は私たち以上にそういうことに御注意になつておるに違いない。それで今までにおいてそういう農村、農家をごらんになつたことがありますかと今までのことをお尋ねする、いやそういうところは一つも氣がつかないというならばそれでもよろしい、これから調査してそこへ連れていつて見せてやる、それもまことにありがたいことだけれども、過去において私たちがそういうふうに注意しておるから、農林省のお役人はもう一層深い注意を拂われておるに違いない。あそこには実にりつぱな農村なり農家があるから見に行つて來いと言われたら見に行きたいと思う。今までにおいてそういうことを発見されておりますか。たとえば朝早くから夕方まで土にまみれて働いておりましても、夜になると娘が奏でるピヤノも聞ける。そういうような所があるかないか聽きたい。私は兵庫縣ですが明石の試驗場を見ても草だらけである。高級品種のことを研究しておるということについては、それは完全にできておるかもしれませんが、その他の営農法に至つては不完全なことだらけなのです。未だ全國にある試驗場で私は感激したところはない。そういうところがあれば教えていただきたい。次官でなくても、そのほかの方で結構です。
  65. 厚味荘之助

    ○厚味説明員 お答えいたしますが、御期待に副うようなお答えができなくてはなはだ恐縮なのでございますが、今までにわかつた農家地帶を覚えておれば、すぐ御即答できるのでありますが、殘念ながらここにおる二人とも覚えておりませんで、あまりうかつなことを御答弁いたしましても失礼かと存じまして、あとで御連絡いたすことにお願いいたします。
  66. 冨田照

    ○冨田委員 ただいま河合委員からのお尋ねはまことにもつともでありまして、私どもも聽きたと思つたところでありますが、寢ていて人を起すことなかれ、この警句を吐いた石川理紀之助氏の事跡に対しましては、農林省で必ず御調査になつておられると私は信じております。先ほど申しました農政局がその仕事を取扱つておられたならば、それはあるではないか、こう思いますので、石川理紀之助に関する事跡が今お手もとにあるかないかをお調べ願います。そうすると、河合委員に対する御答弁にも非常に便利ではないかということを、おせつかいのようではありますが、一言申し上げておきます。
  67. 厚味荘之助

    ○厚味説明員 今御親切な冨田さんの御質問で、石川さんのお話ですが、私残念ながらこの点正確な資料をもつていないので、実際にどういうふうな形態であるかどうかという点もお答えいたしかねます。この点も調べて御連絡いたしたい、こういうことにお願いしたいと思います。
  68. 辻井民之助

    ○辻井委員 私は農林当局に日本の農業改良と言いますか、改革と申す方がよいかと思いますが、その基本的な方針があつたら、承りたいと思います。さつきからの御答弁を承つておりますと、單に農業改良が、從來の農事試驗場のやつて來たような品種の改良であるとか、適地適作であるとか、肥料の問題というような單なる從來の農業指導あるいは改良の繰返しというふうに響くのでありますが、現在までの日本の農業は、いわゆるアジア的な過小農か、あるいは五反百姓ということをいわれておりまして、ただ單にこういう多量の肥料あるいは労力等を投入して、奴隸的な生活によつて、やつと安い農業生産品を生産してきたというような状態でありますが、これでは貿易が再開されても、とても海外の輸入食糧と競爭することもできない。根本的に日本の農業を改革するためには、この経営の面に対する根本的な改革が絶対に必要であると思います。ところが、一方農地改革が行われましたが、これは見方によれば、かえつて從來の過小農を固定化さして、資本主義的な経営の合理化とか、あるいは共同化ということが妨げられるというような傾向に現在あると思います。こういう日本の農業を根本的に改革するためには、農地改革と矛盾しないいき方で、生産の共同化であるとか、社会化であるとかいうような方針に進まなければ、從來の單なるちつぽけな農民が、相変らず過度の労力や肥料によつて、あるいはそれでなお生産費を補うために、養蚕であるとか、その他の副業によつてやつと生活を維持しているというようなことで、農民自身の人間らしい生活という点から考えましても、從來のいき方を繰返すのではいけないと思います。こういう点について、経営を根本的に改革することが基本にならなければならぬと思いますが、そういう点についてどういうお考えをおもちになつておるか、農林当局の御方針を承りたいと思います。
  69. 大島義晴

    ○大島政府委員 基本的な方針と申されますと、先ほど木村委員にお答え申し上げましたように、日本農村の民主化のために土地の解放、協同組合の組織及び土地改良並びに技術の普及、研鑽、この四大原則をもつて日本農村の民主化をはかりたいというわけであります。しかもこの四大原則の一つである農業技術の改良等に関しましては、この第三條に三部を示しておるのでありますが、これは技術的な研究と農村経営、この中にはもちろん今後の日本農村の多角的な経営、集約的な経営、農村工業の強度なる発達ということも相当考慮しておりまして、これらもその中に加えておるわけであります。さらに農民生活の内容までわれわれは一應の方向をたどつてこれを改善していくべきである、かように考えておりますので、以上大体ごく大ざつぱでたいへん恐縮でありますが、そういう基本的な観念によつて本案も考えておるものであるということを御了承願いたいと思います。
  70. 辻井民之助

    ○辻井委員 農業技術の改良と申しましても、結局経営の根本的な方針によつて、從來のような過小農をそのまま維持していくのならば、あるいは肥料の問題とか、あるいは種子の問題とかいうような單なる小手先の技術の改良だけで済むわけでありますが、もし経営の方法までも社会化するとか、あるいは共同化するというように合理化していくということになれば、相当根本的に改良すべき技術の面も加わつてくると思います。すなわち機械化するとか、化学的な方面に努力するとかいうことになるのでありますが、今の大島君の御答弁によつても、ただ從來の農事試驗場の拡大再生産というか、要するに、現状維持のためのその日暮しの農業技術の改良というようなことでお茶を濁しているように考えられるのでありますが、もう一應その点をはつきり承りたいと思います。
  71. 大島義晴

    ○大島政府委員 私の言葉が足りないので、誤解を受けたと思いますが、集約的な経営、すなわち立体的に收穫を可及的多くするという方式は、今までの技術研究でできると思うのでありまして、さらに多角的な経営は、一つの農家があらゆるものをやつていく、農村の作付の面におきましても、各般にわたつての総合的な作付の研究もなし、また農業生産品に多くの加工を加えて、これが農村工業として普及され、またそういう面で農村が経済的にいろいろの仕事をしていくことも考えておりますので、この第五條にもその点は明確に規定しているのであります。決して在來の通りでお茶を濁すようなことは毛頭ないのでありまして、農村民主化の四大原則の一つとしての農業改良実施に当つては相当の確信をもつているわけでありますので、この点誤解のないようにお願いしたいと思います。
  72. 辻井民之助

    ○辻井委員 相変らず納得がいかぬのでありますが、もう議論を繰返してもどうかと思いますから、打切りたいと思います。私の申し上げるのは、集約農とか、多角農とかいうものが、そもそも現在までの日本の農業の大きな弱点であり、それが農民を奴隸化しておつたのでありまして、主食をつくつているだけではいかぬから、そこで養蚕をやるとか、いろいろな多角農業で、副業をやるというようなことをしてカバーしてきた。あるいは小さい土地に集約的にやつていくために、ただ肥料と労力ばかりを投入していくというような行き方で今日まで進んできたのが、日本農業の弱点であつて、コストについてみれば、アメリカやイギリスの農業からみれば、問題にならぬほど高い、コストについていながら、どうにか競爭してきたのは、結局人間離れのしたひどい生活をしてきた。あるいは生活費を割つたり、低收入でひどい生活をしてきたから、どうにか競爭ができていたので、今日までのいわゆる多角経営であるとか、あるいは集約農業ということが、そういうところから起つたことであつて、これを根本的に打破るためには、経営の規模から改める、また社会化あるいは協同化して、從來のような小さな五反百姓式の行き方を打破るのが根本的な目的でなければならぬと思いますし、そうすれば農業から浮き上つてきた過剩人口の問題も相当大きな問題になりますが、要するに今度の改良局の根本的な建前は、やはり集約農業とか、多角農業という從來の行き方を助成していかれるというふうにしか理解できないのであります。この上は御答弁を求めぬことにいたしますが、それでは私は非常に不徹底だというふうに理解しているということだけ申し上げておきたいと思います。
  73. 松原一彦

    ○松原委員長 それではこの際一應質疑を中止いたします。     ―――――――――――――
  74. 松原一彦

    ○松原委員長 あらためて地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、経済査察廳法第十三條第一項の規定による地方経済査察廳の設置に関し承認を求めるの件を議題といたしまして、政府側よりの説明を承りたいと思います。
  75. 田中己代治

    ○田中(己)政府委員 地方経済査察廳の設置に関して承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明申し上げたいと存じます。  経済査察廳法の施行に伴いまして、同法第十三條により、北海道に四箇所、各都道府縣に、一つの地方経済査察廳を設置する必要があるのでありますが、地方経済査察廳を各都道府縣廳の所在する土地並びに函館市、旭川市及び釧路市にこれを置きたいと存ずるのでございます。  これにつきまして地方自治法第百五十六條第四項の規定による國会の御承認を求めるために本案を提出した次第でございますが、さきに衆議院において御修正に相なりました経済調査廳という廳名につきましては、まだ参議院の議決を経ておりませんために、法律上確定しておらないという関係から、一應政府といたしましては原案によつて本案の御審議をお願い申し上げた次第でございます。何とぞ御審議の上、御承認あらんことをお願い申し上げます。
  76. 松原一彦

    ○松原委員長 ただいまの御説明によりまして、この名称は今後変るかもわかりませんが、提案の通りとして、この際承認を與うべきものと議決することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  77. 松原一彦

    ○松原委員長 御異議がないものと認めまして、承認を與えることに決定いたしました。  午前中の審議はこの程度にして休憩し、午後は二時より再開いたします。     午後零時五分休憩      ━━━━◇━━━━━     〔以下筆記〕     午後三時十四分開議
  78. 松原一彦

    ○松原委員長 休憩前に引き再開いたします。  ただいまから請願について審査いたします。紹介議員が見えておられますので、日程第一二、陸洋内燃機関を重要産業として取り扱いその所管部課設置の請願、第一一六〇号を議題とし、紹介議員の説明を願います。
  79. 前田種男

    ○前田種男君 本請願の要旨は、現在陸洋内燃機関は産業復興に大なる役割を果しているが、その生産資材は物資需給計画による取扱いがきわめて低位にあるため、生産業者の手持資材もわずかとなり、今後の需要に應じられない現状である、ついては陸用内燃機関を重要産業として取扱うとともに、その所管を、商工省内に独立部課として確立されたいというのでありまして、独立的のものをぜひ設けてほしいと希望するものであります。何とぞ御審議の上、採択あらんことを望みます。
  80. 松田太郎

    ○松田政府委員 陸用内燃機関の重要性についてま当局にあいても最近痛感しておる次第でありまして、今度重要産業の一環として取扱うべく、その所管については独立した部課のもとに設けて処理していきたい意向であります。目下その具体化を検討中であり、今後善処していく考えであります。
  81. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 本件は採択されんことを望みます。
  82. 松原一彦

    ○松原委員長 中曽根君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  83. 松原一彦

    ○松原委員長 御異議なしと認め、採択に決しました。     ―――――――――――――
  84. 松原一彦

    ○松原委員長 次に日程第二、金澤市に北陸地方商工局設置の請願第一三号を議題とします。紹介議員の出席がありませんため、専門調査員に説明をいたさせます。亀卦川專門調査員。
  85. 龜卦川浩

    ○龜卦川專門調査員 本請願の要旨は、現在北陸地方の商工行政の機構及び管轄を見ると、福井縣を大阪に、石川及び富山縣を名古屋商工局に分轄しているため、その運営上遺憾な点が多い、ついては金澤市に北陸三縣を管轄する北陸地方商工局を設置されたいというのであります。
  86. 松原一彦

    ○松原委員長 本件に対する当局の御意見を伺います。
  87. 松田太郎

    ○松田政府委員 北陸、富山地方三縣を管轄する商工局を設置せられたいという請願の御趣旨は、当局としても行政機構の面で種々研究いたした点でありまして、資材割当等よりする運営面よりも円滑にいたしたい考えで、関係方面の鋭意折衝をいたしておることを申し上げます。
  88. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 本請願は議院の会議に付し、採択と議決せられんことを望みます。
  89. 松原一彦

    ○松原委員長 ただいま中曽根委員より申された動議のごとく決するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  90. 松原一彦

    ○松原委員長 御異議なしと認め採択と決しました。以上二件の請願は、議院において採択の上、内閣に送付すべきものと認め、これを報告しておきます。     〔以下速記〕
  91. 松原一彦

    ○松原委員長 農業改良局設置法案に対しましては冨田委員の質疑が保留されております。
  92. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 冨田委員がおりませんから、その間私からちよつとお尋ねしたい。  まず第一に、農林省には昔からいろいろな外郭團体があつて、これが日本の農政について非常な重要な役割を果してきた。その外郭團体の指導関係あるいは助成関係、こういうような仕事は改良局でやるのか、あるいは農政局でやるのか、どこでやるのか、その点をまず伺いたい。
  93. 山添利作

    ○山添政府委員 いわゆる外郭團体と称しますものも、ほとんど整理をされておる状況でありますが、それぞれの團体につきましては、それぞれの行政部局でやるのでありまして、農業改良局の方は比較的そういう事柄は少いと思います。関係團体というものの將來予想されますものは、農業技術協会という團体がありますが、こういう團体につきましての関係は、將來農業改良局の方にまいると考えます。
  94. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 第二番目に、この改良局を設置することによつて定員あるいは予算上増額があるのかどうか。あるならばどの程度のものか、その点ちよつと伺いたい。
  95. 山添利作

    ○山添政府委員 人員は一級官から雇員まで含めまして約百名の増加でありますが、これは現在農業省にございまする定員を削つてそちらにもつていくのでありまして、実質上の増加はいたさないということになつております。予算につきましては、目下大藏省と折衝中でございまして、人員に関するものは、ひつきよう定員を移すだけでありますから殖えませんが、事業費に関するものは殖えていくわけであります。
  96. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 どの程度のものを要求する予定であるか、その点をお尋ねいたします。
  97. 山添利作

    ○山添政府委員 目下相談をいたしております案におきましては、さしあたり本年度は、かような局をつくり、そうしてごく骨組だけの仕事をするということでございますので、大体千五百万円ぐらいに殖えるのではないかという見当でございます。もつとも將來試驗研究等を組織的に始めます場合におきましては、これは相当大きな金を注ぎこむ必要があると考えておりますが、これは今後の問題でありまして、ただいま折衝しておるわけではございません。
  98. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 もう一つお尋ねいたしますが、中央に農業改良局をつくることによつて、当然これは地方の都道府縣においてもそれに即應するような、あるいは地方の農業團体等においてもそれに即應するような人員の増加や、あるいは部局の設置や、あるいは予算の増加という措置がとられるのではないかと思いますが、その点に関してもう少し詳細に説明をいただきたいと思います。
  99. 山添利作

    ○山添政府委員 府縣廳におきまするこの仕事の関係の施設といたしましては、さしあたり経済部ないしは農林部にこの仕事を担当する一つの課を受けてもらう方針であります。これはもつともそういう方針というのは止まるのでありまして、將來はこの仕事が拡充され発達してまいりますれば、府縣の事情にもよりまするけれども、農業技術普及部というものを設置し得る――これは必ず設置するという意味ではありませんが、なるべくならば設置することにいたしたいと考えております。しかしこれは今年の問題ではありません。  それからこの農業改良助長法関係の技術普及の仕事でありますが、これは技術員を二級、三級並びに雇員を合わせて本年度は六千五百名を設置することになつております。これは將來なお増加をいたす予定にいたしております。
  100. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 その技術員にはどういう人を採用なさるつもりであるか。たとえば農業会が農業協同組合になつて、そこに技術員が移管されたり、あるいは蚕糸協同組合でとり合いをやつたりしておる状態でありますが、新たに六千五百人の農業改良局にふさわしにような人間を殖やすためには、相当の技術をもつた者でなければならないと思いまするが、一体そういうお見込みがあるのかどうか、その辺について承りたいと思います。
  101. 山添利作

    ○山添政府委員 農業会自体におきましては、町村におりました技術者は一村三名ないし四名、全國には蚕糸等も含めまして、約四万名近い人がおつたのであります。御承知の指導農場というのを昭和二十年來設けまして、最近では約千六百できております。これは農業会等におります技術者の最も優秀な人を選拔して、そういう所に置いたのでありますが、そういう人がおよそ四千面はございます。これらの人はこの改良普及事業の方に移つてもらう。これは先ほど申しましたような、多数の技術員の中から適任者を選ぶのでございますから、本年度六千五百名といたしましても、その人材は得られるだろうと考えております。これについては本年は別段特別の資格とか、試驗とかやかましく言いませんけれども、來年度からは一定の資格をもち、かつ一定の試驗に合格した人を充てることにしております。もつともこれは三級官吏であります。それは普及技術者といたしましては、農学校を出て、少くとも三年以上試驗研究に從事したとか、あるいは技術関係の実務に從人したという経歴を要するのであります。そういうような人の中から農民の委員会を設けまして、その農民の代表者が選考する、こういうように考えておるわけであります。
  102. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 それらは都道府縣の吏員として採用されるのでありますか。
  103. 山添利作

    ○山添政府委員 そうであります。
  104. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 そういたしますと、そういう者に対する経費は國費で出すものか、あるいは縣費で負担するものか、あるいは國費である程度の補助を行うものか、その点について、またそれがどれくらいになるかお伺いいたしたいと思います。
  105. 山添利作

    ○山添政府委員 これは普通の年度といたしましては、普及事業に要します経費の三分の二は國が負担するのであります。法律に書いてございますのは、國が府縣に交付する補助金の二分の一以上を府縣が支出しなければならない。言いかえますと、三分の二は國、三分の一は府縣、本年度の予算は五億円普及事業のために計上してございます。本年度に限りましては、府縣は特に負担をする必要はない、こういうことになつております。
  106. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 六千五百人の人間をそのように國家が負担して、はたして千五百万円で賄えるものかどうか。その点をお伺いいたします。
  107. 山添利作

    ○山添政府委員 私が千五百万円と申し上げましたのは、農業改良局の経費でありまして、この地方に技術員を設置いたしますための経費は、本年度五億円であります。
  108. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 そういたしますと、農業改良局という本省の局のみならず、これの設置によつて國家全体が負担する金額はどれくらいに殖えるのか。その点をお伺いいたします。
  109. 山添利作

    ○山添政府委員 本年度といたしましては、地方に交付いたします助成金は五億円、それから先ほど申しました農業改良局設置に要する経費の増加が千五百円であります。
  110. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 最後にもう一つお伺いいたしますが、今まで縣関係の農業関係の技術員というものは、ややもすればテーブルの上にばかりおつて、実際にあゼを走つたり、あるいは実際にたんぼや何かを見てまわるということが非常に少いようであります。結局書類を取扱う事務屋になつてしまつて、生きた植物なり、動物なりを取扱う技術者にはなつておらないというのが実情であります。農業改良局というりつぱなものができても、やはり惰性が同じことになりはしないかということを大いにおそれるのであります。こういうことを繰返させないために、どういう方法をもつてこれらの人々を指導するか。その革新的な指導についてぜひこの際お示しを願いたい。  もう一つ、これは先ほど冨田さんがお聽きになつたように思いますが、蚕糸関係を除いた理由をもう一回お聽かせ願いたいと思います。
  111. 山添利作

    ○山添政府委員 ただいまお述べになりましたような、普通のテーブルの上の事務に終始したというのは從來の通弊でございます。今度はもつぱら農業に直接接触して、農家にほんとうにフアミリアーな関心をもつてもらつて、ともに進んでいくという体制をとつたわけであります。從つて府縣の吏員でありますけれども、別にある郡の事務所にかたまつておるというようなことはございません。それぞれ村々に駐在をいたしておるわけであります。もつとも一人々々が單独で一つの村を受けもつとか、二つの村を受けもつという仕事だけでは力が弱いのでありますので、五箇町村とか、十箇町村とか、農業上の立地條件を基礎として一つの地区を構成する。その地区にそれぞれ農業の專門家、畜産の專門家というような人を三人なり、四人なり配置いたしまして、そしてブロツク的の活動をすると同時に、その人たちはそれぞれ一箇村なり、二箇村なりを分担いたしまして、そうしてその村に事務所を設けて直接農家の指導に当つていく。もとよりこの場合協同組合等と密接な連絡をもつことは当然であります。そういう考え方、またそういうことを意図いたしておるのでありまして、これらの技術員をさらに援助いたしますために、府縣には將來相当数のそれぞれの專門家、米なら米、果樹なら果樹、蔬菜なら蔬菜というような上級の技術者、專門家をも設置して指導するという体制をとりたいと考えております。これらの人の頭の切りかえということも相当必要だと思うのであります。現にこれらのことについては中央で新しい農業改良技術普及という仕事についての関係方面の援助を得まして、講習等をいたし、さらにその講習を受けた人が地方にきて、それを実際にひろげていくというようなことで、今新しい思想の普及をはかつておりますが、將來ともに技術員の再訓練のためには短期の講習その方をしばしば催しまして、技術と同時に考え方からして刷新していきたいと考えております。  なお今回の農業改良助長法におきまして蚕糸を除いております理由は、一つは蚕糸に関しましては、これは御承知のような輸出品でありまして、繭の改良と申しましても、これは海外の生糸に関する注文から、ひいてこれが蚕の飼育法、さらには蚕の蚕種というところまで関連をしてくるのであります。それらのそと側からくるような影響に從つて、相当改良なりあるいは技術普及をしていかなければならぬというような点から、一種特別の領域をもつておる、また研究分野といたしましても、織物から染色というような部面まで関連的に、また総合的に研究をしていかなければならぬというようなことがございますので、当分これは別といいますか、現在通りで進んでいく方がよいだろう。現に蚕糸につきましては蚕糸委員会というものを設けておりまして、ここでいろいろな方面の方が集まつて、養蚕並びに生糸に関する研究をいたしております。またその技術の普及にいたしましても養蚕技術指導所というものを設けて、そこで現実に蚕を飼つてみて、そうして天氣の模樣等に從つて桑のやり方はどうしたらよいとか、何か一種の水先案内のような仕事をいたしておる、すなわち違蚕というようなことのないような特別の指導等もやつておりますし、あるいはまた養蚕季節になりますと、製糸家の技術指導ということもありまして、ちよつと独特の分野ないし性格という点もございますので、当面これを別にしていきたいという考え方なのでございます。
  112. 中曽根康弘

    ○中曽根委員 蚕糸関係を除いた理由はわかるのですが、蚕糸関係以外でこれだけ当局が力を注いでおるのに、蚕糸関係が昔のままであつて、今おつしやつた程度のものであるということはどうも腑に落ちないのであります。日本の五箇年計画を見ても、昭和二十七年には二十七万俵でありましたか、そういう計画になつておるのであります。相当の大馬力を入れて技術的にもまた数量的にも大躍進をやらなければいけないというときに際して、これを今まで通りにやつていくというのはどうも片手落ちの感がするのであります。この際私は入れることを希望するのでありますが、もし入れることが不可能であるならば、何かこれに代るような、これと同じくらいの人間あるいは金を注ぎ込んだ施設なり、あるいは指導方法が必要であろうと思うのでありますが、この点についてもう一回山添局長さんの御所見を伺いたいと思います。  ついでにもう一つ最後に申し上げますが、農業技術員がたとえば指導を怠つたために病虫害がある部落その他で非常に発達した、あるいは硝安の施肥の注意を怠つたため枯れたというようなことが起つた場合には、これは相当懲戒をなすことが、必要であろうと思うのでありますが、そういう特別の措置をもつと積極的にやつていくというような御考慮はないか、この点も承りたい。
  113. 山添利作

    ○山添政府委員 蚕糸業をこの中に入れなかつたのは、先ほど申しましたような理由に基いておるのでありまして、現在行つておりまする機構と方向においてやる、しかしこれを拡充していく必要につきましては、中曽根さんの御意見と同感でございまして、力は入れていきたいと考えております。  それから町村におります技術員がいろいろ失敗をいたしたような場合の責任の問題でありますが、この技術員は本來農民代表からなるところの委員会によつて選出され、その信任を失いますと左遷させるなり、やめさせるなり、そういうことになるわけであります。あくまでも農民諸君の信頼に基礎をおいておると同時に、また役所の都合で轉任を見るようなこともない、こういう関係になつております。
  114. 松原一彦

    ○松原委員長 それでは冨田君。     〔委員長退席、中曽根委員長代理着席〕
  115. 冨田照

    ○冨田委員 ちよつと順序をかえまして御質問申し上げます。ただいま中曽根委員から御質問になつた点と密接な関係をもつ点についてお伺いしたいのであります。それはただいまの予算の問題でありますが、一番初めの方に農業改良局設置に要する所要経費不足分については、目下関係方面と折衝中である。この関係方面という言葉が今ではどうかすると、総司令部にとられておりますが、今の説明を聽きまして、大藏省であるということがわかつたのであります。そうしてここにはつきりしていなかつた一千五百万円が出てきました。政府委員の御答弁によりますと、そのほかに五億円ある。それはしまいの方に農業普及事業に関する経費が五億百万円あります。しかしいまひとつ四千九百万円あるはずでありますが、それは別に切離してお考えになつておるか、またはこの局の予算の中に含まれておるか、お伺いいたします。
  116. 山添利作

    ○山添政府委員 ただいまお述べになりましたのは試驗研究に関する経費でございまして、補助金であります。これは從來のものをそのままそこにあげておいたのであります。將來はこれは相当増額して、新しい研究を始めたい、こういう考えであります。
  117. 冨田照

    ○冨田委員 まず第一にお尋ねいたしたいと思いますことは、この農業改良局設置の提案理由の最後の行に、「今回農林省にこれら試驗研究並びに普及事業の責任ある実施機関として、農業改良局の設置を提案する。」と、こうありますが、この責任ある実施機関ということの意味であります。この責任ある実施機関ということは、特にこれが責任がもてるかと念を押されますたびに、責任をもつためには、自分みずから手を下さなければいけないという考え方がございました。それからまた人に任せてやりましても、責任はおれがとるという場合の責任をとる場合があります。最近における國家行政機構の簡素化にあたりまして、一番私どもががんといたしますことは、いつも政府が責任をとるかと言われると、みずから手を下さないと責任がとりきれないという考え方をする。それゆえにすべてが統制へ行き、すべてが官僚化していくということが根本的な理念の問題であります。そこで私はすべて人に任せても、責任をとるということは廣い意味の責任をとるという考え方をもつべきものであつて、ただちに関係筋から責任がとれるかと言われると、責任をもつならば直接官廳で手をつけなければということを考える。こういう考え方が非常にこの言葉の中に含まれておるのではないか、こういうふうに考えます。たとえば農業改良のことでも、これは農林省の官吏が指導し、そうして責任をもつ、すべて國家のことは一切責任をもつということになりますと、いわゆる栄養を國民にとらせるというときは、はしをもつて食べさせなければ氣がすまない。しまいにはかんで含めて食べさせなければ氣がすまない。そこまでいかなければ責任がとりきれないというような極端なことまでも考えていけるわけでありまして、私はそういう極論をするのではありませんけれども、そこは大局において政治家は責任をとるという大信念のもとに、ある部分はこれを任せてやるというところに能率化というものがあります。特に農業のような仕事になりますと、午前中にも質問申し上げたのでありますけれども、あれだけ農政家とうたわれた石川理紀之助翁の業蹟が、今日農林省に記録はありません。ないはずはない。これは大切のものであります。そういつたことを考えてみますと、まだまだ官僚みずから手を下さなければ責任がとれない、こういう考え方が潜んでおるように考えられる。ここにおあげになりました責任ある実施機関というのは、どの程度まで責任をおもちなさるのか、その点をはつきりしていただきたいと思うのであります。
  118. 山添利作

    ○山添政府委員 この責任あるという字を使いますのは、この事柄に專門的に当るというような意味でありまして、從來でございますと、たとえば農業について普通の行政事務と、それから技術普及の事務というようなことをいずれも一つの農政局というような局で所管をいたしております。今度は試驗研究並びにその試驗研究の結果の普及をまとめ、かつそれを專門的に所掌いたしまして、責任をもつてこれらの新しい仕事を推進していこう、成果をあげていこう、こういう意味合において使つた字でありまして、自分でやらないから責任はとらぬというようななまぬるい考えではございません。すべての範囲にわたつて責任をもつて遂行する、こういう考えであります。
  119. 冨田照

    ○冨田委員 そのようにすべて責任をとるという意味でいくと、中曽根委員から質問の出たようなことが考えられてくるのであります。農業技術員なり、あるいは今回の新しい普及員なりの方々がその任に当られる、そうしてそこに何か病虫害が多く発生してその指導よろしきを得なかつたという場合に責任をとる、こういう問題が起りやすい。私はむしろ農村をして自主化させる行き方が民主的な行き方であると午前中にも申し上げたわけでありますが、政府はそれまでに窮屈に責任をとるとおつしやらずに、指導する者はその指導する分野において自分の任務を果す。指導を受けた農民は農民みずからにおいて責任をとる。ここに農村がみずから起ち上るところの農業本來の使命があるのです。命あるものは枯れない、挿花は美しくても枯れます。指導した者はどこまでも指導者であつて、決して主体性をもつておりません。これは農業の特異性という面をお考えになれば、この責任があるということを、それほど政府委員の御答弁のように窮屈におとりにならずに、もつと自主性をもたせることが必要ではないか、こういう意味がお尋ねをいたしたわけであります。
  120. 山添利作

    ○山添政府委員 農村と直接接触をしております技術員につきましては、これはもつぱら農民との共同の関係において、また農民の信頼においてその任にあるということを先ほど申し上げたと思います。從つてこの選考についても農民の意思に基くのであります。もつとも形は地方長官といいますか、知事さんの任命でありますが、その第一次的に選考いたしますのは農民の委員会で、あと農民の委員会の信頼を失いますれば、これは他に代つていく、こういうのであります。その農民諸君との共同の関係にあるので、元來責任というものは、それぞれ自分の分担しておる事柄についての責任で、改良局はその任務の範囲内において責任をとる、末端の技関者は自分の所掌している仕事についてみずから責任をとる、これはおつしやる通りだと思います。     〔中曽根委員長代理退席、竹谷委員長代理着席〕
  121. 冨田照

    ○冨田委員 これ以上は議論にわたりますし、意見の相違になりますが、ただ一言私の意見を申し上げて御参考に供しておきたいと思うのであります。一事が万事、手をとつて教え、これを指導しなければいけないというのは、ある段階において必要であります。われわれが字を習う、初めはお手本通りに書く。しかし青はあいより出でてあいより濃しで、やはりわれわれはカントによりてカントの上に出ることに一つの哲学的な理想をもつように、ここで農業というものが、日本の農林省のそうした指導員といわれる方々からいつまでも手を引いてもらい、指導されていくという形は農業本來のあり方ではありません。お世話役はお世話役で結構だが、主体はあくまでも農民自体に置く、こうした農業の指誉というようなことは、自然発生的に衆望を集めて、ほんとうに権威者が生れ出でるがごとき産婆役をするのがお役人のする仕事であります。お節介に過ぎるのが官僚統制の病弊であります。これは世界すべての人類共通の原理でありまして、今日本が発達段階において幼稚でありますために、私の理想が実現していないだけであります。その意味において今後農林省の方々はおれが指導するという考えを一擲して、むしろ農民を育て上げていく母心、自分の一切を犠牲にして赤ちやんのおしめを洗うその氣持、これがほんとうに農業を自主的に発達させていく唯一の官吏道であります。これが唯一の為政者の心であります。この心を念としないところに民主主義的なものはでき上りません。この條文を読んでもそうです。ここに農民という言葉が使われております。たとえばこれが一たび変つて商人になりますと、事業者團体法という法律が出てくる、向うは事業者である、こちらはどこまでも農業者でなくて農民であります。ここに民主的というよりも、まだまだ古くさい封建的な、われわれに対してお前土百姓、田子作、水呑百姓のせがれといつた軽侮的な念がないとは言えない。それならば事業者團体法という法律があるならば、なぜこれを農業者と改めることができなかつたか、これは意識的なものとは思いません。無意識的のものでありましよう。あるいは考え方によれば、農民こそ親しむべき氣持がないとは申しません。しかしその一点だけは、為政者の心として、新しい時代の公務員のあり方、官廳のあり方が、この根本理念に立つて御出発なさることを自分の意見として申し上げたいと思います。次にお尋ねいたしますことは、この農業改良局の組織にあたりまして、農業経済研究部なるものがあり、その下に農業総合研究所があります。この農業総合研究所は経済学的な研究をやり、あるいは社会学的な研究もおやりになる、こういう立派な系統的な組織でありますが、これに要する予算はすでに昭和二十三年度の予算に組まれておりますかどうか伺いたいのであります。それからこれを新しくおつくりになるのであるか、あるいは既存のものを御利用なさつてこういう研究所をつくり上げるのであるか、その点をお尋ねいたします。
  122. 山添利作

    ○山添政府委員 まず最初にお答えいたしておきますが、ただいまお述べになりました根本的な思想は私ども全然同感であります。そもそも教育といいましても、これは詰めこみじやなくて、もつているものを伸ばす。從つて農業改良局設置法第一條におきましても、書いてあるのは、だれそれが指導するとは決して書いてございません。「農民が農業に関する諸問題につき有益、適切且つ実用的な知識を得」――主体が農民になつておる、こういうことは今までの法律には書いてない点であります。また農民という言葉を私どもが使いますのは、第一農民組合という言葉、これは政務次官もおられますが農民自身が誇りをもつて農民組合と称しておられるのであります。私どもはそういう心持であることをお断りいたしておきます。  それから農業総合研究所でありますが、これは昨年來設置をされております。その予算の総額はたしか二千万円足らずであつたと記憶しております。
  123. 冨田照

    ○冨田委員 農業総合研究所は約二千万円の予算であるそうどありますが、位置はどこでありましようか。
  124. 山添利作

    ○山添政府委員 麻市新龍土町であります。
  125. 冨田照

    ○冨田委員 先ほど中曽根委員からのお尋ねに、人員には変化はないというお話でありましたが、ともかく人員については漸次充実することとして、とりあえず次りごとく予定しているという数字が出ております。そこで現在予定しておる数字を見ましてよくわかりましたが、しかし今年増加いたしませんでも、漸次充実するとある、その充実した、完成した状態はどのようになりましようか。
  126. 山添利作

    ○山添政府委員 これは予定といたしましては、第一に技術の研究をいたします人につきまして、この方は將來完成いたしました場合におきましては、一級官、二級官四十四、五名を予定しております。それから普及局の方におきましては一級官並びに二級官まで二十二名、それから経済研究局の方では大体二級官でありますが、二十四名ばかり予定しております。もつともこれは來年度すぐそれだけ充員するというわけではございません。人の関係もございますし、あるいは二年ないし三年かからぬとも限らないわけであります。
  127. 冨田照

    ○冨田委員 ただいまのお答えで、決して來年とは申しません。漸次充員するのでありますから、三箇年計画なら三箇年計画、五箇年計画なら五箇年計画なりで、充実したときの数字をお伺いすればよろしいのであります。先ほど中曽根委員の質問に対してやはり今年は一千五百万円要求する、將來は相当の多額を要するはずだと言つて具体的な数字をお示しになりませんが、完成するまでにどれくらいの経費を要するかの見込みがわかつておりましたら、お知らせを願います。
  128. 山添利作

    ○山添政府委員 これはまだ実はわかつておりません。と申しますのは試驗研究の方でありますが、この試驗研究をいろいろの農業試驗場の試驗研究を拡充する、あるいは都道府縣の試驗研究を援助し、拡充する。あるいは民間に、あるいは大学にそれぞれ特殊の試驗項目を委託するなり、補助するなりしてやつていく、そうしてこれらの試驗研究を新しく考え直しまして、また試驗研究の機関そのものも整理統合をいたしまして、刷新すると同時に拡充をしていきたい。これにはやはり相当の経費を要すると考えております。しかしその具体的なプランはかような專門家の人たちに專心的な研究をしていただきまして、本年中には具体案を得まして、明年度からは相当大規模にいたしたい。金の点はそういう事情でありますので、見当がついておりません。それから地方に技術員等を設置いたします経費は、今年五億円でございますが、この技術員の総数六千五百名、これは行く行くといたしましては、一市町村一人くらいのところまでは拡充していきたい。そういたしますと、ざつと今の倍の経費が要るのではないかと考えております。これも來年すぐそういうふうに殖やすということではなくて、優秀な人員を養成しつつ、殖やしていきたい、こういうつもりであります。
  129. 冨田照

    ○冨田委員 今までの農業会の技術員が昭和二十二年度において約二万になる。その二万人の農業会の技術員が一千百円くらいの平均で今まで國庫補助をしてきた。これが解散と同時に要らなくなつてしまつた、何となく普及技術員なるものは、農業会技術員の失業救済のような感じがしますが、そういう意味じやないでしようか。
  130. 山添利作

    ○山添政府委員 失業救済という意味ではございません。新しく農業の技術の改良普及を果していくための制度を確立したいという点から來ておるのであります。
  131. 冨田照

    ○冨田委員 私は別に農業会技術員をよい意味において利用することは、決して惡いという意味で申し上げておるわけではなかつたのですが、時間も急ぎ、ことを簡明にせんがためにそうお尋ね申し上げたわけですが、そういう人たちを今度新しく技術指導のために御採用になるということもよくわかります。しかし今お話を承つておりますと、これからいろいろよい人を集め、りつぱな試驗所をつくり、研究所をつくるということが、將來において厖大なものになつてくる。また人件費において今五億円を要求しておるけれども、來年度はこれが約十億というお話であります。一應の御説明としてはまことにごもつともでありますが、今私どもが行政組織法の改正にあたつて、あくまで國家行政組織の簡素化をはかり、そうして國家財政の急場を救いますために、できるだけむだなことを排除する、しかしながらどうしても必要やむを得ざるものは積極的にこれを立てていく、こういう建前で進んでおりますときに、突如として、農林省設置法案の出る前に、農業改良局だけが今ここに御提案になつた。その農業改良局一つだけを取上げても、ことしま予算に関係がない、人に関係がない、こう言うといかにも人聞きはよいようでありますが、來年度になりますと、つくつてしまつたからしかたがないと言つて、ここに五億円の予算の歳出面における増額を見なければなりません。今六・三制の問題で森戸文部大臣が困つておられるが、校舎がないまどガラスがない学校で勉強しておる子供があり、そのために去年のごときはわずか六億三千万円の問題でさえもあれほど騒いだことは、すでに皆樣御承知の通りでありますから、くどくど申し上げません。そこにこれだけの國帑を要しこれだけの人を要する大きな局をつくりますことはいま少し待つて、農林省設置法と同時にこれを御提案になることが最も正しい行き方ではなかつたか、こう思うのです。しかしどうしても、何が何でもこれを出さなければならぬという緊要な、差迫つた事情があればもう一度その点をはつきりお話願いたいと思います。
  132. 山添利作

    ○山添政府委員 これは行き方といたしましては、どうしても必要なものは殖やす、そうして一面減らしていいところは減らすということは当然であります。試驗場は整理統合をいたしまして重点的に、かつ能率よく研究をいたす。從つて箇所もある程度整理されましようし、人間にいたしましてもそこに若干の余裕を生ずるということは、これらの仕事の半面として考えておるのであります。また地方におきまする人間も、なるほど國費で補助をするという人数としては殖えますけれども、これは今まで農業会等において働いておりました技術員総数という点から見ますと、これは決して殖えるわけではないのでありまして、それは國が農業に関する助成を厚くするということにはなりましようけれども、全体としての人間をむやみに殖やすという関係にはならないのであります。なお特に改良局の設置を急ぎまする理由は、ざつくばらんに申しますと、今まで農業省は昭和二十年以來指導農場というものを設置いたしまして、これを農業指導の中心にしていこうという考えであつたのであります。現在までにおよそ千六百箇所ばかりできておる。そこに技術員が三名ないし四名おつたのでありますが、これは非常に金がかかり過ぎる。また農民との接触の度合が必ずしも予期するほどではないのではないかというようなことから、制度の切りかえをいたしたのであります。そうして指導農場というものは四月以來廃止をいたしました。そこで農民諸君に対して技術上の援助をし、相談役になる制度というものは、これはどうしても一日も欠くことのできないものであります。それで本年におきましてはさしあたり食糧増産技術員という名前をもちまして、それらの人並びに農業会方面におります人で優秀な人を採用することといたしております。そういう関係で、どうしてもこれは急を要する問題である。それからまた中央におきましては、試驗研究機関を整備しようという、先ほど申しましたような計画が着々研究されておるわけであります。この仕事も非常に大事業でありまして、全國に数百もあります試驗研究機関を、それぞれ新しい観点から再編成していくということは容易なことではございませんし、同時に、これはやつつけ仕事ではあとに非常な禍を残すのでありまして、それらのことを專心掌鞅するというためにどうしてもここに新しい、先ほどの言葉を使えばいわゆる責任ある機関を一日も早くつくつていただくということが必要なのであります。
  133. 冨田照

    ○冨田委員 農業会の技術員の占めた役割の重要であることは万々承知しておりますが、その技術員と現実に農業を営んでおる者とのいずれが眞に農業技術においてすぐれておるかということは一考を要する問題であると思います。これは一般論からいつて大都会におつてながめたときと、現実に田の中で田の草をとつてみたときの氣持とはまた別なものでありまして、私はもう少しこの農業指導については観点をかえて一考を要する時期がきておると思う。こういう意味において、今までの農業会技術員の御苦労は多といたしますけれども、農林省はいま少し現実に即して指導面をかえていかなければならぬのじやないか、こういうふうに自分では考えております。その点から申しまして、今度新たにお出しになろうとする農業技術普及委員会、あるいは近く農業技術委員会というふうなものが設けられる、これもまた新しい機構でありまして、これが実際にその効果をあげるのは相当の期間の余裕もみなければなりませんけれども、これを法律でお出しになるおつもりでありますか。それとも今度の農業改良助長法によつて政令としてお出しになるつもりでありますか。
  134. 山添利作

    ○山添政府委員 農業改良助長法によりまして、都道府縣は農林大臣の定める方針によつて共同をして技術普及の仕事をやつていく。そこで、いわばこれらの事柄は当面補助金を交付する條件としてやる、府縣においてはこれを條例をもつて規定をする、こういうやり方を考えております。
  135. 冨田照

    ○冨田委員 そうしますと、これは、府縣の條例、中央においては政令でございますか。
  136. 山添利作

    ○山添政府委員 約束みたようなものです。補助の條件なんです。
  137. 冨田照

    ○冨田委員 中央において、これは法律でもないし政令でもない、一つの補助金を與えるための約束である、その約束に從つてできますこのいろいろな都道府縣及びその地区の機構の組織でありあるいは任務というような問題でありますが、こういう点に至りますと、これはわれわれ決算委員会の建前といたしまして、行政的な観点あるいは政治的な立場からこれを檢討してまいつたのでありますが、むしろ農林委員会の合同審査会くらいを開きませんと、この農業改良局の内容についてわれわれが十分な檢討を盡したということは、いわゆる國会全一体的な立場からいつて不可能ではないかと私は考えます。もちろんあらためて協議いたしますけれども、その点を深くここに留意しておかなければならないのじやないか、こういうふうに考えます。それからさらに今まであります、補助金を出しております、農業技術普及委員会とかいろいろなものがありますが、この補助金を出しておりますものと、それから、補助金でなしに、直接試驗研究に関する経費が出ております。これは、今度の農業改良局ができますことによつてきわめて科学的な系統的なものとなつて組織立てられることであろうと存じますが、これはすべて先刻お伺い申し上げました総合研究所の中に包含せられるものでございましようか。
  138. 山添利作

    ○山添政府委員 それは違います。総合研究所と申しますのは主として経済的な研究に從事をいたしておるのでありまして、農業並びに農村を廣い角度から総合的にまた経済的な観点から研究をしていくという機関になつております。すべての國の技術的な試驗場またその総合研究所等をまとめてまいりますのがこの農業改良局でございます。
  139. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員長代理 暫時休憩いたします。     午後四時二十三分休憩      ━━━━◇━━━━━     午後五時三十九分開議
  140. 松原一彦

    ○松原委員長 これより再開いたします。  本日はこれをもつて散会いたします。明日は午前十時より開会いたします。     午後五時四十分散会