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1947-11-29 第1回国会 衆議院 財政及び金融委員会 42号 公式Web版

  1. 昭和二十二年十一月二十九日(土曜日)     午前十一時十五分開議  出席委員    委員長 北村徳太郎君    理事 島田 晋作君 理事 梅林 時雄君  理事 早稻田柳右エ門君 理事 塚田十一郎君    理事 吉川 久衛君       赤松  勇君    川合 彰武君       川島 金次君    河井 榮藏君       田中織之進君    西村 榮一君       林  大作君    松尾 トシ君       八百板 正君    後藤 悦治君       中曽根康弘君    原   彪君       青木 孝義君    島村 一郎君       周東 英雄君    苫米地英俊君       宮幡  靖君   山口喜久一郎君       井出一太郎君    内藤 友明君       石原  登君    河口 陽一君  出席政府委員         大藏政務次官  小坂善太郎君         大藏事務官   前尾繁三郎君         大藏事務官   今井 一男君  委員外の出席者         專門調査員   圓地與四松君         專門調査員   氏家  武君     ――――――――――――― 本日の會議に付した事件  企業再建整備法の一部を改正する法律案内閣  提出)(第八八號)  昭和十四年法律第三十九號災害被害者に對する  租税の減免、徴收猶豫等に關する法律を改正す  る法律案内閣提出)(第九五號)  印紙等模造取締法案内閣提出)(第九六號)  政府に對する不正手段による支拂請求の防止等  に關する法律案内閣提出)(第九八號)  北海道に在勤する政府職員に對する越冬燃料購  入費補給のための一時手當の支給に關する法律  案(内閣提出)(第一一二號)     ―――――――――――――
  2. 北村徳太郎

    ○北村委員長 會議を開きます。  政府に對する不正手段による支拂請求の防止等の關する法律案北海道に在勤する政府職員に對する越冬燃料購入費補給のための一時手當の支給に關する法律案、以上二案を議題といたしまして政府の説明を求めます。小坂大藏次官。     ―――――――――――――
  3. 小坂善太郎

    ○小坂政府委員 政府に對する不正手段による支拂請求の防上等に關する法律案提出の理由を御説明申し上げます。  本年九月十二日附連合國最高司令官から日本政府に宛てられましたる政府支出の削減に關する指令は、御承知の通り、政府をしてやみ價格と、不當なる高賃銀による支拂をなすことから、これを免れしめ、當面している財政危機を打開せしめようとする絶大な好意に出たものでありまして、政府といたしましては、あらゆる困難を克服し、異常な決意をもつてこれに對すな適切な措置を講じなければならない次第であります。  すなわち國、連合軍及び特別調達廳のためなされた工事の完成、物資の生産その他役務の提供に關する代金または報酬の國に對する支拂の請求につきましては、それ自身公定價格のあります物品等の代價及び輕微なものを除きまして、原則としてその内容を材料費、勞務費等に分ちまして、おのおの公定價格または勞働大臣告示する一般職種別賃銀によりその内譯を提出させ、かつ數量の面におきましては、その實際使用數量によらしめることとし、水増し等の不正を防止し、もつて財政支出の適正を期するとともに、流通秩序の確立をはかる必要があるのであります。そのため政府の支拂は、その内譯が適法のものであるという契約書を提出させることといたしまして、相手方の請求内容が適正なものでなければ、その相手方の權利の行使を禁止いたしまして、政府職員はこれが支拂をなしてはならないこととし、また工事契約等の下請人も元請人に對し、それと同樣の協力をなさしめることといたした次第であります。  なお、本措置は地方公共團體及び公團にも準用することとなつております。  以上の理由によりまして、この法律案を提出いたした次第であります。何卒御審議の上速やかに御贊成あらんことを切望いたす次第でございます。  次に北海道在勤政府職員に對する一時手當の支給に關する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。  北海道におきましては、越冬用の家庭暖房石炭は、生活上の必需品でありまして、北海道在勤の政府職員に對しましては、賞與制度の廢止せられまする以前は、賞與の支給率において考慮を加えてまいつたのであります。しかるに、本年の七月に實施いたしました新物價體系における、約十倍に上る石炭價格の大幅の引上げによりまして、北海道在勤政府職員石炭講入費の増嵩ははなははだしいものがあるのでありますが、政府職員の現行の給與制度におきましては、毎月の定期的收入によつてはこれを支出することができないことは明かでありますので、本年度に限りまして、特別の手當をこの際支出いたそうとするものであります。  本案によりまする手當額の算出の基礎について申し上げますと、北海道住民に對する本年度家庭用炭に關する石炭廳竝びに配炭公團の計畫では、四級及至八級炭を配給することになつておりますが、配炭の操作上、これよりも上級炭を一部配給した實例がありますので、この點を考慮いたしまして、家庭用炭といたしましては、最上級の四級炭の公價をもつて計算の基礎とした場合の消費者の支拂うべき石炭一トン當りの價格は千六百六十二圓となります。  次に本年度北海道家庭配給計畫量は、昨年度と同樣二・二トンとなつておりますので、所要平均石炭價格は三千六百五十六圓となるのでありますが、この金額を全部國庫において負擔することも、他との振合上適當とも考えられませんので、世帶主たる政府職員には三千圓、それ以外の者には、その三分の一の千圓支給することといたしたい次第であります。  なお、現在北海道在勤の政府職員は、一般、特別の兩會計を合せまして、世帶主七萬四千七百人、非世帶主七萬二千四百人でありますから、本案によりまして國庫の負擔として支出せられます金額は、約二億六千五百萬圓でありまして、その他に地方費負擔分として八千六百餘萬圓を要する見込であります。  なお、この法律の實施に當りましては、なるべく石炭の現物をもつて金錢の支給に代えまして、インフレーシヨン的悪影響を避けるように努力いたしたいと存じておる次第であります。すでに嚴寒期も近づきまして、不安をもつ職員の緊急の要望を御斟酌下さいまして、御審議の上、原案通り御決定願いますよう切望いたす次第であります。
  4. 北村徳太郎

    ○北村委員長 兩案は質疑を後囘しにいたしまして、議事の進行上、昭和十四年法律第三十九號災害者に對する租税の減免、徴收猶豫等に關する法律を改正する法律案、印紙等模造取締法案の質疑を繼續いたしたいと思います。兩案について質疑はございませんか。     〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 北村徳太郎

    ○北村委員長 では質疑を打切りまして、討論に入ります。     〔「討論省略」と呼ぶ者あり〕
  6. 北村徳太郎

    ○北村委員長 では討論を省略いたします。兩法案について原案に御贊成の諸君の起立を求めます。     〔總員起立〕
  7. 北村徳太郎

    ○北村委員長 起立總員。兩法案は原案通り可決確定いたしました。     ―――――――――――――
  8. 北村徳太郎

    ○北村委員長 次に政府に對する不正手段による支拂請求の防止等に關する法律案北海道に在勤する政府職員に對する越冬燃料購入費補給のための一時手當の支給に關する法律案、この二件について質疑を行います。河口君。
  9. 河口陽一

    ○河口委員 今囘政府北海道の在勤政府職員に對して、燃料手當を支給する法案を提出され、ただいま御説明を拜聽いたしたのでありまするが、北海道の冬は、御承知のごとく、寒氣のために燃料は、食糧以上に必要性を痛感するのであります。御承知のごとく、十二月から四月までというものは、寝ておる以外の時間は各家庭では、一時も火の氣なしでは暮せないのであります。從つて政府は、北海道在勤政府職員に對し、特に燃料手當を支給するということは、私ども心から贊成をいたすものでありますが、これと同樣、政府職員と同じ部屋で働いております公吏及び市町村吏員に對しても、同樣なひとつお取扱いをお考えいただきたいと存ずるのであります。これらの職員には、ただいまのところ一錢の燃料手當も支給されておらないのであります。このことは、われわれ國會議員といたしまして默過できないことで、これは社會問題であると考えるのであります。よつて北海道に在勤する政府職員はもちろん、公吏及び市町村吏員にも同一の燃料手當を支給されるよう、特に當局は御考慮いただきたいと存じまして、お願いをいたす次第であります。
  10. 小坂善太郎

    ○小坂政府委員 ただいまの御發言は、まことに思いやりのある御發言でありまして、私ども同樣の趣旨に心得えておるのでありますが、政府といたしましては、政府職員に關する一時手當を北海道につきまして施行いたします際、これが財源に關しましていろいろと考究いたしました結果、その財源と見合いまして、この法律案を皆樣の御審議を相煩したく提出いたしておる次第でございます。地方公共團體に關しましては、これは地方公共團體におきまして、その立場においての財源とにらみ合せて、それぞれ研究してもらいたい、かように存じておる次第であります。
  11. 川合彰武

    ○川合委員 北海道に在勤する政府職員に對する越冬燃料購入費補給のための一時手當の支給に關する法律案に對しましては、昨日の本會議において、わが黨の同僚議員である田中君から、それぞれ所管大臣質問があつたのでありますが、たしか北海道の國鐵は、世帶主たる職員にあつては一人七千六百圓、非世帶主たる職員にあつては一人三千六百圓ということを要求し、北海道地方勞働委員會は、これを認めたというようにわれわれは聽いておるわけであります。そうしますと、北海道勞働委員會の權威を一應否認することになりますが、この邊のことはどういうようにお考えになるか、大藏當局の所見を伺いたいと思います。
  12. 今井一男

    ○今井政府委員 この三千圓、千圓の金額は、今川合委員が仰せになりました北海道における提訴の前に、すでに本年九月ごろ全官公廳職員待遇改善委員會におきまして、組合側と團體交渉の結果認められた金額でありまして、むしろ日本全體の立場から考えておる組合の中央幹部におきましては、この金額は相當であるという御了解濟みの上で手續を進めました結果によりますもので、北海道の地勞委がそういつた決定をされたことは、私どもは聞き及んでおりますが、この問題はやはり全體のバランスもにらみ合わせなければならぬ問題でもございますのと、すでに現實の問題といたしまして、北海道代表の諸君とも、その後お話合もいたしました結果でございまして、もちろんこれで滿足のものではございませんが、しかしながら現在の諸般の情勢からして、やむを得ないという御了解はすでにいただいておると、私どもは了解いたしております。  なお御參考のために申し上げておきますが、昨年はこれを四百五十圓と百五十圓を支給しましたが、そういつた建て方と大體同じような建て方で出しました金額でございますので、その點組合側の方においても納得されたものと、かような筋合になつております。
  13. 川合彰武

    ○川合委員 昨日の田中議員の本會議における質問に對しまして、各所管大臣は、北海道地勞委の裁定に對しては、その權威を尊重すると同時に、札幌の鐵道局長は、北海道國鐵諸君の要求の妥當性を認めておる、同時にまた、これに對する運輸大臣の答辯も、もつともだということを言つておられたのでありますが、問題は、これがそういうように過去におけるいろいろな從業員組合諸君との話合であつたという御答辯でありますが、また新しい事態に即應して從業員組合の方から、そういうような提案がなされ、また北海道地勞委がそれを調停して結論づけておることに對して、これをどういうように大藏當局として考えておるかということを、もつと明確に答辯願いたいと思います。
  14. 今井一男

    ○今井政府委員 北海道における燃料の必要の面から申しますれば、私ども地勞委の裁定そのものを、決して過當なものと考えるわけでもございませんが、ただこの問題を官公廳全般の給與の面から勘案いたしますと、從來といえども、そういつた際に必要な額全體を支給できる、また支給すべき建前にもなつておりません。と申しますことは、結局こういう生活給の問題につきましては、一年間を通じまして生計費を押えまして、これを全國的にバランスをとりまして、その上で差等を設ける。こういう觀點に立ちませんと、決して公平な結果は出て來ないことに相なります。從來政府といたしましては、そういうふうな方針を堅指いたしております。北海道は冬期間におきまして、特殊な經費が必要であることは私どももよくわかるのでございます。また遲缺配等もかなり多いのでございますが、しかしながら一方必需の食糧自由物價が内地、特に温暖地方に比べまして、かなり低い關係から、年間の生計費で申しますと、決してそれほどの金額は出てまいりません。全般的に見ますと、同じような生活内容をとりましても、生計費は全體としては上らないというような數字に相なるのであります。從いまして燃料費につきましても、必要なものを全部見るという考えでなく、そのうちのごくやむを得ない部分だけをとり上げまして、そうして一貫的に數字をはじきまして、從來からこれをもつて、北海道の特殊な事情を埋める金額をきめるというようなやり方をしてまいつております。そういつた觀點から、北海道に必要な燃料費だけをつまみ上げた場合には、地勞委の裁定も相當でございますが、しかしながらこれを別の角度から、つまり全國的に見ます角度から見ますと、大體今囘の案のような數字にも相なりますので、そういつた觀點から私ども、團體交渉はすべて部分的に取上げることは相當でないと考えまして、從來から中央の最高の機關と團體交渉をいたしておりまして、その席上、もちろん滿足というわけではございますまいが、とにかく諸般の情勢上了承を得てはじきました金額がこの金額でございます。この金額によりまして話合いを進めまして、關係方面の了解を求めにまいりましたのが九月の末でございまして、北海道の國鐵が調停を申請する以前でございます。その後石炭の價格につきましても、別に大した移動もございませんので、現在におきましては、地勞委の決定そのものの數字は大いに尊重するという考え方にはかわりありませんが、金額そのものといたしましては、やはりこれをただいま申し上げましたような觀點から、從來の金額を變更するほどの必要性は認められない、かように申し上げなければならないと思います。
  15. 川合彰武

    ○川合委員 政府委員の御答辯を確認する意味において、もう一囘御質問しておきます。結論的に申すならば、大藏當局はこの問題に關する北海道地勞委の調停否認する、拒否するという結果になるわけであります。こう理解して差支えないわけですか。それと同時に、おそらく北海道の國鐵從業員の組合員諸君は、中勞委に提訴するというように思われるのでありますが、その場合においても、そういうような方針を一貫するだろう、昨日の運輸大臣の答辯は、他に財政上のこともある、しかし局長もその合理性を認めておるので、考慮するというようなことを言つておられたのでありますが、今私が申したように理解して差支えないかどうか、もう一囘確認したいと思います。
  16. 今井一男

    ○今井政府委員 團體交渉という性質からいたしまして、殊に北海道の國鐵も中央の國鐵の一部でございまして、のみならずその國鐵、全逓以下全官公全體の組合代表をもつて組織します連絡協議會と、すでに團體交渉で話合もできました案でございます以上、むしろ私はその點につきまして、國鐵の一部の組合が地勞委に提訴するということ自身が、その點に關する限りにおきましては、筋がおかしいのではないかというような感じもいたすのでございます。從つて地勞委の決定そのものの趣旨は尊重しなければならぬと思いますが、金額につきましては、現在申し上げている金額によつて、政府といたしましては御辛抱願うほかあるまいと思います。
  17. 川合彰武

    ○川合委員 この問題は、單に北海道燃料購入費の補給という面だけではなくて、最近ある政黨の勞働組合に對する一つの戰術として、御承知の通りに、統一戰術から地域分散主義に移行しつつあるというような問題と關連し、ひいては勞働攻勢に對するいろいろな根本的な問題にまで發表するおそれがありますので、重ねて質問いたすわけであります。ただいまの今井政府委員のお話によりますれば、どこまでも地域的に要求に對してはこれを極力拒否して、中央において一本の要求に應ずるという建前が、あらゆる方面、たとえば全逓とかいう方面においてもとられるのだというように、われわれは了解して差支えないものでしようか。
  18. 今井一男

    ○今井政府委員 大體こういう勞働條件は、團體交渉によつて決すべきものであることは申すまでもございませんが、團體交渉基礎になるものは團體協約でございます。團體協約はもちろん各組合によつて違いますが、國鐵とか、全逓とかいうような單一組合においては、中央におきまして單一組合運輸大臣逓信大臣が結んでおります建前である以上、折衝はやはり中央においてなさるべき問題である。ただ部分的な各地區的な特殊な問題が團體協約の範圍内におきまして、地方的に起ることはございましようけれども、また團體協約の趣旨に違反しない限りにおきまして、地區的に團體協約が結ばれている例はございますが、これはその範圍に限るべき問題でありまして、全般的にはやはり中央で解決することが、組織勞働者の組織勞働者たるゆえんだと了解しております。ただ現在の地域鬪爭はその了解を破つて行われている面がかなりございます。從つて地勞委に提訴された場合におきましても、地勞委の獨自の見解から、やはりこの問題は地勞委で解決すべき問題ではないという觀點から、中勞委に移送された向もかなりありますが、また地勞委でお取上げになつた部分も相當ございます。所管は勞働省の所管でございますが、勞働省の見解によりますと、この問題をどういうふうにすべきかということにつきまして、やはり勞働委員會の權威を尊重するという建前から、政府として積極的に指圖はいたしませんが、やはり問題の性質上、團體協約をパツクにする團體交渉である以上、團體協約の趣旨に從つて中央で解決されることが正しいいき方である。かような見解をもつております。
  19. 川合彰武

    ○川合委員 この問題は政府の御答辯にもあつた通りに、地域鬪爭と非常に密接な關連がありますので、勞働省の政府委員の方にも御出席願つて、明確にしておいた方がよいと思いますので、一應この問題に關する質問を保留しておきます。
  20. 北村徳太郎

    ○北村委員長 了承いたしました。内藤君。
  21. 内藤友明

    ○内藤委員 私は、北海道に在勤する政府職員に對する越多燃料購入費補助の問題につきまして、ただ一點お尋ねしてみたいと思います。結論から申しますと、北海道とありますが、これをもう少し他の府縣にも御擴張なさる御意思はないかということであります。と申しますのは、寒いのはただ北海道だけではないのでありまして、東北、北陸等の地方も同樣な状態にあるのであります。先般北陸五縣の教職員組合が、北海道がこういう手當が出ておるということを知つたのだろうと思いますが、同樣な手當を出してもらいたいという陳情書を、私どもの方へ送つてまいつたのであります。私は富山におるものでありますから、よくわかるのでありますが、この北陸地帶の冬というものは、冷藏庫の中におるようなものでありまして、何といたしましても、暖房燃料がなければ、冬は越せぬのであります。なぜこういうふうな問題を北海道だけに限られて考えておられるのか、實は非常な疑問をもつておるのであります。こういうことにつきまして、東北、北陸という縣まで御擴張なさる御意思があるかどうか。これを一應お聽きしたいと思います。
  22. 今井一男

    ○今井政府委員 お答え申し上げます。從來から今御指摘の東北であるとか、北陸であるとかいうような縣につきましては、一部の官廳におきまして、若干冬季手當的なものを出しておる實績はございます。決して從來といえども放擲しておつたわけではございません。またその要望も以前から組合側から出ております。ただこの問題につきましては、寒冷地給という名前のもとに、今年の春以來組合側と團體折衝をずいぶん長い間續けてまいりました。これを制度化するということにつきまして、私どもの方におきましても、方向として別に異存はなかつたのでございますが、ただ觀念そのものにつきまして、地區別、組合別にかなり食い違いがありました。たとえば、冬季間における必要經費そのものを對象にするか、あるいは一年間を通ずる生計費との差額を抑えるか、あるいはそのほかに多少生活上における氣の毒というような意味における要素を加えるか、あるいは温度と積雪量をどうからみ合わせるかとか、また温暖地方との權衡をどう考えるかといつたような技術的な觀點から、いろいろ論爭を重ねてまいつたのでありますが、その觀念につきましての話合いがようやくまとまりまして、現在におきましては、具體的な數字及び範圍について目下折衝中でございます。政府といたしましては、寒冷地給というものを設定する――實質的に寒冷地帶に對して、温暖地方と比べて何らかの差等を設けるという點につきましては、別に異存はございません。何分にもこういう組合側との折衝は、かなり手間がかかりますので、本日具體的にその結果を申し上げられる段階には至つておりませんが、とにかく進行中でございます。
  23. 内藤友明

    ○内藤委員 今お話くださいましてわかつたのでありますが、こういう問題は團體交渉があつたことだけに限られてお考えなされるかどうか。それとも政府自身がこれは必要だとお考えになつて、そういうふうなことをなさるという御意思はないのでありますか。それを伺いたいと思います。
  24. 今井一男

    ○今井政府委員 勞働基準法ができましたその精神からみましても、勞働條件に關しますものにつきましては、原則といたしまして、すべて組合側と團體折衝をした上できめる。かりに政府の方で考えました案につきましても、その案を組合側に示しまして、組合側の意見を徴しまして、そこで話合いをいたしまして、まとまつたところで立案するという方針を、今まで守られておるのであります。寒冷地給につきましては、實は非常に後れました最大の原因は、先ほど申し上げましたような、いろいろ觀念構成につきまして食い違いが、政府組合間のみならず、組合の内部にも非常にあつたのであります。それが最近ようやくまとまる段階になつたのであります。寒冷地給の問題に限らず、すべて勞働條件に關する問題は、組合側と話合いをした上で、政府が必要と認めましても、一方的にやるということは、これは差控えなければならぬという考え方を從來からとつております。
  25. 内藤友明

    ○内藤委員 それでは重ねてお尋ねしますが、その寒冷地給は、いつごろそういう案をこの國會に御提出なさる御意思でありますか。
  26. 今井一男

    ○今井政府委員 ただいま組合側と話をいたしておりますコースは、地域給の一環として成立させよう、こういつた考え方でございますが、話合ができましたならば、地域給というものはすでに確立しておりますので、法律的には別に國會の御承認をいただかなくてもやれるような仕組で處理するように話合はこの方向に進んでおります。話合がまとまりますればこの冬の分から支給したい、こういう方向へ進んでおります。
  27. 宮幡靖

    ○宮幡委員 ちよつと速記を休めていただきたいと思います。
  28. 北村徳太郎

    ○北村委員長 速記を止めて。     〔速記中止〕
  29. 北村徳太郎

    ○北村委員長 速記を始めて。
  30. 宮幡靖

    ○宮幡委員 政府に對する不正手段による支拂請求の防止等に關する法律案につきまして内容を一應拜見いたしますると、きわめて精密にできておりまして、事務的には何ら非難すべきものではなかろうと思いますが、要はこの手續が煩雜がありまして、政府あるいは進駐軍向のあらゆる工事進捗の過程において大きな障害になるではなかろうかと考えておりますが、その點について政府のお考えを承わりたいと思います。
  31. 小坂善太郎

    ○小坂政府委員 終戰直後始められました進駐軍工事が非常に杜撰なものであつて、中には政府がまつたく關知しないうちに工事が進められておつたというようなものも多々あることは御承知の通りであります。これは一面におきまして非常に工事が促進されるという面をもつておりまするが、他面におきましてこのためにインフレを非常に高進させる要因ともなつておりますような次第でございまして、一應この際われわれは腰を落つけてインフレを撲滅する大斧鉞を振わなければならぬのではないかと思つております。この際に政府が率先して一切やみを用いた工事はやらないのだという不退轉の覺悟を明らかにしようというのがこの法律であります。從いましてただいま御指摘のような内容につきまして、非常に正確を期しておる面がございまするが、他面におきまして、今御指摘のようないろいろなぎこちない面がございまして、そのために促進が遅れるではないかというような御懸念もあるいはあるかと存じまするが、これにつきまして政府といたしましては、できる限り役所の繁文褥禮を避けましてこれを促進いたしたい、かように考えている次第であります。
  32. 宮幡靖

    ○宮幡委員 次にもう一つ簡單なことをお伺いいたしますが、この法案に關連して考えられますのは、ただいま小坂政務次官からもお話のありましたように、見方によりますと進駐軍向きがインフレ促進の一つの原因になつている。これはあるいは言えないことかもしれませんが、巷間に傳わります定説のようなものであります。進駐軍に對しまする納品の原價計算のようなものは、簡單な言葉で表現いたしまするならば、まずでたらめであります。市場では十圓にしか納品できないものが、進駐軍へ見積つて出すと三十圓で賣れる。かようなことが實相でありまして、この法律施行して御趣旨の方向に向つてまいりますには、第十條に定められまする檢査、監督ということに大きな重點がおかれるわけでありますが、この檢査をなさいます當該官吏の素質と申しましようか、あるいはその方法等について御腹案がありましたならば御明示を願いたいと思います。
  33. 小坂善太郎

    ○小坂政府委員 御指摘のように、この法律施行はかかつて檢査、監査の適正にあると言えるかと思います。大體契約書の契約を出しましてそれを認證する。あるいは小切手を認證する。あるいはまた、さきに御協贊を願いました法律第六十號によります檢査の方法等に關して、ただいま政府といたしましては、何と申しましてもそれを行う人の質を高めなければならぬということに、實は非常に心をくだいております。御承知のように土建關係の仕事を監査いたしますのには、相當の技術と訓練、經驗を要しまするので、この專門家につきましては、相當にいわゆる信賞必罰と申しまするか、よく仕事をしてくれる人には思い切つた待遇をして、この專門家を養成していくという方向に、ただいま進んでおります。なお、ただいま大藏省におけるこの方面の擔當官は管理課でいたしておりまするが、できる限り大臣あるいは私どもが、直接この方面にいろいろ不斷の注意を與えて、遲滯なきを期するように努力いたしております。
  34. 宮幡靖

    ○宮幡委員 それではこの法律案に對しまする質問はこれで終りまして、あときわめて簡單でありますが、北海道に在勤する政府職員に對する越冬燃料購入費補給のための一時手當支給に關する法律案、これは内容はきわめて簡明で、今井政府委員からもいろいろ御答辯がありまして了解ができたのでありますが、これの豫算との關係はいかがでありますか。
  35. 小坂善太郎

    ○小坂政府委員 豫算との關係は、ただいま豫算委員會の方に一般會計豫算補正第九號を提出いたしておりますから、そちらの方において御審議を願つているような次第であります。
  36. 塚田十一郎

    ○塚田委員 政府に對する不正手段による支拂請求の防止等に關する法律案でありますが、これはただいま同僚の宮幡委員からもいろいろ質疑がありましたが、私どものように多少土建事業に經驗をもつておる者から申しますと、殘念ながらこの法律によつては、政府御提案の趣旨を達せられないだらうというように感ぜざるを得ないのであります。政府がこの法律によつて目的とされるところは、要するに國家費用を少しでも削減して、なるべくならば國家費用を少しで濟まそうというところにあることは申すまでもないのであり、その趣旨において、私どももぜひそうしてもらわなければならぬのでありますけれども、殘念ながらこのような法律を、もしおつくりになりましたならば、その目的と反對の結果を生むということを申し上げざるを得ないのであります。御承知のように、土建工事においては請負の方式と實費清算の方式と二通りあつて、請負の方式というものは、やる者がいろいろ技術とか努力とか、そういうものによつて骨を折つて費用を少くして、その中から利益を生んでいくという形、これによつて非常に能率を上げるということが、仕事をする者に課せられている義務であり、また最も能率を上げた者が最も利益を得るという形に請負の形式ができているのであります。私はこの法律をずつと讀んでみましてすぐ感じますのは、これはもしこういうぐあいにして支拂を削減し、費用を最も少くして濟まそうというのであれば、これは實費清算で政府がおやりになるがいい、それ以外には方法がないのだ。殊に今日のように資材の入手が非常に困難な時期でありますから、資材も政府において適當な時期に必要な資材を必ず配給するという固い御決意と努力、そうしてそれが必ず實現できるだけの方法を講ぜられ、そうしてこれを實費清算――いくら人間を使つたらいくら拂つてやるということを、實際に使つた人間の頭數で、政府がおきめになつた統制の賃金額でお拂いになるというふうになる以外には、この法律のいき方によつて支拂を削減し得る方法はないということを私は申し上げざるを得ない。この法律をもつて今申し上げたような目的を達する場合に、最も肝賢なこういう點をお忘れになつておる。具體的な例を申し上げますと、ある仕事をいたします場合に、勞賃は大體の基準として、何人くらいの人間を使つてできるということの大體の目安はありますけれども、實際に仕事をしてみると、人間が何人かかるかということは、これはまつたくばらばらな結果になつて出てくる。一つの仕事をする場合に、たとえば平均十人でできるというものも八人で仕上げるということも實際には出てくる。また通常の状態においても十人でできるものも、たとえば地方的に寒冷地において仕事をするとか、もしくは雨天の場合に仕事をするとかいう場合には、十人ででき上らない場合が出てくる。そういうふうに一つの仕事をするのに、大體何人くらい人間が要るのだという前提が立たぬ限りは、こういう法律によつて仕事をされても、絶對に目的を達せられないものであります。そこで平均十人で仕事ができるものを八人で仕事をした場合に、その餘つたものは政府がお取上げになつてしまうというこの法律の式では、仕事をする者に努力をさせるという氣持を全然なくさしてしまうことにならざるを得ないのであります。現在請負業界の實際の状態を見ますと、政府がいろいろ仕事をお出しになる場合に、相當競爭して工事を入札いたし、うわさに聞くところによると、一つの工事に對して競爭入札の金額が半分くらいでさえ入札する者もあるような實情になつておるようであります。これはもちろん最近仕事が非常に少くなつて、業者間にかなり辛辣な競爭が行われ、殊に業者が資金に非常に困難しておる關係上、場合によつては原價を割つて入札をしておるというような場合もたくさん出てきておる。そういう場合に入札でまず仕事をさせておいて、その入札金額で頭を仰えておきながら、さて今度仕事をした結果、それよりよけいかかつたものは、いくら理由があつても、それはお前らが入札をしたのだから勝手だ、損をしてもやれ、しかしそれ以下であがつたらば、この法律を適用して、きちんと計算をして、餘つたものは皆國家がとつてしまう。これは契約というものの趣旨、殊に請負契約の趣旨を全然沒却した、まことにでたらめなむちやな法律であります。こういうものは、私土建界に多少關係があるので、いかにも土建業者の立場から申し上げるようでありますけれども、これをやられて政府がその目的を達し得るならば、この法律は實に適切な法律である。しかし殘念ながらその目的を達しられないで、かえつて逆の效果を生む。この法律をもし適用されるとするならば、今度一般的の土建業界の傾向としては、入札をできるだけ高くやらなければならぬようになるにきまつておる。一體政府は自分である工事を計畫されたときに、大體の豫定というものをお立てになつておる。それはもちろん統制賃金で統制價格によつて、必要な人夫の數、必要な資材の數量を割當てて、その他いろいろ費用となるべきものを出して、そこに大體の見積りの自己の豫算額をおもちになる。それを請負に出された場合に、その豫算額に合致したものが大體落札になつておるはずである。そうしておいて、實際に仕事をして現實に請負業者がそれを努力によつて工費以内、見積りの金額以内で仕上げた場合に、それを全部とつてしまわなければならぬ理由がどこにあるか、私は解釋に苦しむ。努力された者に努力しただけのものを與えられてしかるべきではないか、こういうように考える。それらの點に對して政府は、どういうお考えをもつておられるのか承りたいと存じます。
  37. 小坂善太郎

    ○小坂政府委員 塚田さんの、さすがに長年の御經驗による御議論に、大いに敬服するのでありますが、大體お考えの通りで間違いはないのでありますが、政府のやり方に對するあなたのお考えは、少し誤解があるように私は思うのであります。政府といたしましても、進駐軍工事を今後入札によつてやつていこう、そうしてできるだけ節減していこうという方針は、この法律が出た後においても續くことなのであります。ただその入札いたします場合に、その入札する人々がとても今の公定價格では資材が調達できないのだから、これこれかかるという前提に基いて、今後公定價格でやればこれだけでできるという基礎の上に立つて、ある程度入札を爭うことになると思うのであります。政府といたしましては、この法律には相當に困難が伴うことは承知しております。しかし今のインフレの現状をみて、日本を再建する上に、どうしてもこの段階においては、かかることをも強行しなければならぬという決意のもとに、この法律を出しておるのであります。從いまして政府の決意と政府の用意との間にも、いささかのまた準備がなくてはならぬことを考えておりまして、このため資材につきまして政府といたしましては、公定價格で業者に配給し得るように、大體の見通しをつけるような覺悟をしておるわけであります。すなわち政府の指定する倉庫にはいつた資材を公定價格をもつて、政府の指定する工事をやつていただく業者には配給するようにしてやつていただくことになると思うのであります。資金についても全額新圓で支拂うというような措置を講じておりますし、できる限り御便宜をはかろう。そうしてそれによつて工事をしたときに、入札の範圍内においてさらにまたそれを値切るようなことはいたさない。ただ入札をする場合の前提が、公定價格でやつていただくというふうに考えてもらうことになるのでございます。非常にいろいろな無理な點もあるかとも思いまするが、どうしてもこれは今の段階において、やつていただかなくてはならぬということをお考え願いまして、御了承願いたいと思います。
  38. 北村徳太郎

    ○北村委員長 塚田君にちよつとお諮りいたしますが、本件はかなり重大な關係があると思いますので、あるいは戰災復興院總裁等にも出席を求めたらどうか、場合によればその道の人々との懇談もやつた方がいいじやないか、こういうふうに考えますので、一應この程度で質疑を止めていただいたらと思います。
  39. 塚田十一郎

    ○塚田委員 結構であります。ぜひそのようにお願いいたします。     ―――――――――――――
  40. 北村徳太郎

    ○北村委員長 それでは一昨二十七日本委員會におきまして、再議に付することにいたしました企業再建整備法の一部を改正する法律案を議題といたします。本案施行期日は臨時石炭鑛業管理法の施行期日と關連いたしますので、附則中、臨時石炭鑛業管理法中行政官廳の認可許可、その他の處分を要する旨の規定の施行の日からとあるのを、臨時石炭管理法の施行と同樣に、昭和二十三年四月一日からに改めたいと存じます。採決をいたします。ただいま私の申し上げました修正案に對して御贊成の諸君の起立を求めます。     〔贊成者起立〕
  41. 北村徳太郎

    ○北村委員長 起立多數。よつて修正案は可決いたしました。  次に修正案の修正部分を除いた原案に贊成の諸君の起立を願います。     〔贊成者起立〕
  42. 北村徳太郎

    ○北村委員長 起立多數。本案修正議決いたしました。  本日はこの程度で散會いたします。    午後零時十二分散會