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1947-10-20 第1回国会 衆議院 運輸及び交通委員会 30号 公式Web版

  1. 昭和二十二年十月二十日(月曜日)     午後二時三十二分開議  出席委員    委員長 正木  清君    理事 高瀬  傳君 理事 前田  郁君       井谷 正吉君    重井 鹿治君       島上善五郎君    成重 光眞君       志賀健次郎君    橘  直治君       原   彪君    堀川 恭平君      小笠原八十美君   岡村利右衞門君       飯田 義茂君    前田 正男君  出席國務大臣         運 輸 大 臣 苫米地義三君  出席政府委員         經濟安定本部運         輸局長     平井 好一君         大藏政務次官  小坂善太郎君         運輸政務次官  田中源三郎君         運輸事務官   郷野 基秀君  委員外の出席者         經濟安定本部運         輸局次長    津田 弘孝君         專門調査員   岩村  勝君         專門調査員   堤  成威君     ――――――――――――― 本日の會議に付した事件  道路運送法案(内閣提出)(第四七號)  鐵道運賃値上問題に關する説明聽取の件     ―――――――――――――
  2. 正木清

    ○正木委員長 會議を開きます。  これより道路運送法案を議題として、本法案に對する修正意見の交換を行いたいと思いますが、議事の進行しただいままでの當委員會において種々開陳せられた修正意見につき、委員長よりとりまとめて申し述べ、それにつき種々意見を開陳していただきたいと思いますが、いかがでしよう。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 正木清

    ○正木委員長 では委員の各位が御了承の通り、過日〇・T・Sと當委員會とが本法案について協議懇談をいたしました結果に基いて、前囘の委員會において、そのまとめましたものを、委員長が代表いたしまして政府との間に質疑を行つたのでありますが、その要旨を印刷にいたしまして、皆樣のお手もとに配付してございます。從つて委員長としてはまず前囘の委員會において質疑を行いましたこの質疑條項に基いて、一應經過の説明をいたして、それから委員の各位の意見を中心としてまとめていきたいと思います。  第一にこの法案の第四條でありますが、これについて經過を申し上げます。第四條の主務大臣の職權の委任事項でありますが、この行政廳の權限につきましては、當委員會としては二つの意見に對立しておつたのであります。下級官廳については、自動車事務所を擴充してこれに取扱わしめればよいという考え方と、都道府縣知事でなければならぬという考え方とがあつたのでありますが、これに對して政府の所見を求めましたところ、政府としては、自動車事務所を擴充整備してこれに取扱わしめることとし、鐵道局長の所管から分離して本省に直屬させることにしたい。なお特定の自動車事務所には、數府縣にわたる問題についても總合調整させる制度にすべく研究するという明確な答辯があつたのであります。從つてこれに對する當委員會としての最後的結論をお諮りいたします。
  4. 前田郁

    ○前田(郁)委員 特定の自動車事務所というのはどういうのでございましようか。ちよつとお聽きしたい。
  5. 正木清

    ○正木委員長 これについては政府から答辯させることにいたします。
  6. 郷野基秀

    ○郷野政府委員 この特定の自動車事務所につきましては、地方道路運送委員會におおむね鐵道局の所管區域を中心にいたしまして設置することと考えたいと存じておりまするのと表裏いたしまして、現在鐵道局のありますような場所にこの特定の自動車事務所あるいは道路運送整理事務所というような名前にした方が適當ではないかと存じまするが、こういうものを置きまして、附近の自動の仕事も總合調整するということにいたしたいと存じております。
  7. 正木清

    ○正木委員長 他に御意見ございますか――これは過日の關係方面との協議懇談の結果から見ましても、やはり自動車事務所というものを鐵道局から分離して獨立させて、この法案による行政を扱わしていくということ以外に打つ手はないのではないかと委員長は考えますが、いかがでしよう。
  8. 原彪

    ○原(彪)委員 私はまだ黨の方に諮つていないのでございますが、私個人としての見解は、先ほど郷野政府委員のおつしやつたように、鐵道局のある場所に特定の自動車事務所を置くということは、また一つ出先機關が殖えるような感じがいたすのであります。私の考えといたしましては、やはり出先機關として今非難の的になつている各府縣にある地方自動車事務所を廢止して、府縣知事に運輸行政を一任した方がいい。かように思つております。運輸大臣が運輸行政の實權を握つておられるのでありますから、いかに公選された府縣知事といえども、全國的な運輸行政の面にただ自分の縣だけを主體にしたへんぱな考えは起さないだろう。またそういう面については、當然委任された知事というものは中央の運輸大臣の手もとへ參つて、十分な連絡をとつてやつていくべきではないか、私はかように思つております。でございまするから、私個人の考えとしては運輸行政を府縣知事に委任した方がいいのじやないか、かように思つております。
  9. 正木清

    ○正木委員長 委員長から過日の協議のときの經過についてあらためてお答えいたします。この取扱方については、御存じのように、いろいろ議論の對象になつたのですが、その結論としては、原則的には地方分離の建前からいけば、府縣知事にすべきである。それでは中央の行政事務を困難にするのではないかというので、この點はつきりしておると思うのです。こけは府縣知事一本でいきましても――國協黨の木下君もその御意見でありすが、一本でいきましても恐らく動きは困難かと思うのであります。
  10. 小笠原八十美

    ○小笠原委員 今の問題は、實際においては運輸のことは知事に一任しても、取扱うべきものはやはり鐵道の方に明るい職員を採用しなければならぬ結果に相なるので、結果は、知事に委任しても知事が全般的にこれをやれないと思うから、私の考えだとやはりこれは大臣直屬の出先機關というものが必要じやないか。こう思われるのです。ただこういう點に私は疑點があるのです。委員というものは知事によつて決定される。その委員會というものは決定機關に近いものになる。そうなれば、その委員の下にある今度の出先機關の事務所というものとの關係は、なかなかめんどうになるのではないかと考えておるのでありますが、一體これに答辯された政府の方の考えは、知事の選任した委員というものと、出先機關というものをいかにして圓滿にやらせる方法があるか。それに對しては本省の保の態度はどういうことになるか。實際問題として取扱い方で相當むずかしい問題が起るじやないかという疑問があるのですが、今まで實際にやつたことと、改めねばならぬこととの間に、――これは理屈で言うのではなくして、實際問題としてどういうことを研究なされておるか。この點を明確にしていただきたいと思います。
  11. 郷野基秀

    ○郷野政府委員 この前の考え方によりますると、自動車事務所は本法の實施に伴いまして、その名稱を道路運送監理事務所というふうな名前にした方が適當ではないかと考えますることは先ほども申し上げたのでございまするが、この監理事務所と申しまするか、この機構は結局各都道府縣に一箇所ずつあるのでございます。從いましてその所在しておりまする都道府縣との關係につきましては、平素から進んで密接な連絡を事實上とるようにいたさせますると同時に、やはり地方自治法の百五十六條の第三項の規定によりまして、必要のありまする場合には知事がこれらの機關を指揮監督するという建前も殘ることと存じております。從いましてこの方面から實質的に相當よく連絡はとれることと存じておりまするし、またよくとらなければならぬものと考えております。特に知事の推薦せられました地方道路運送委員會の委員との特別の連繋についても、事實上各論理事務所におきまして十分に連絡をはかつてやつてまいることと考えております。またこの特定の道路運送監理事務所と申しまするか、これにつきましては、地方道路運送委員會の所管の區域と一致するはずでございまするので、そこにおきましては、この地方道路運送委員會に重要な事項については、行政處分につきましてその意見を徴しまして、これに基いて處置をしていくという關係になつてまいりまするから、むしろこの地方道路運送委員會の決定しました事項の重要な問題につきましては、執行機關ということに實質的にはなると考えます。また地方道路運送委員會のいろいろ仕事をしていく上におきましての調査研究の資料につきましても、委員會が獨自の立場で調査研究をすることと竝行いたしまして、また委員會の要求に基きまして緊密にこれと連絡をとりつつ、委員會の御要求のものについてこれをお助けするということも、當然仕事におきましては行われるものと考えております。こういう運用によりますれば十分に各都道府縣、また大きな區域につきましては、その地方の實情に即しました地方との連絡のよくとれた行政が行えるものと考えておるのでございます。
  12. 井谷正吉

    ○井谷委員 私は初め地方自動車事務所を擴充するということについて心配があつたので、地方鐵道局の出先としての意味において擴充されるのであろうかと思つていたのでありますが、この間の話によりまして、またこのプリントの囘答によつて、地方自動車事務所が鐵道局と全然分離して、大臣の方に直結した機構に改められるように存じますので、それであつたならば、これで私はよろしいだろうと思うのであります。また今小笠原委員の申されましたように、都道府縣知事に任しましても、地方自動車事務所というものはやはりあるわけでありまするから、この仕事の運營の上においても、かえつてこの方を強化していく方が都合がいいんじやないかというふうに考えております。
  13. 正木清

    ○正木委員長 委員長から發言いたしますが、ただここで問題になりますことは、中央政府の出先機關が多過ぎるから、これをいかに整理すべきかという問題が國會で非常に大きな議論になつておるわけですね。この點原君も非常に御心配になつておられるわけですが、今の政府の考え方からいけば、各都道府縣内にありまする自動車事務所の上にこれは政府から正式な答辯を得なければわかりませんが、委員長の臆測からいたしますと、九つの特定な自動車事務所、言葉をすえれば道路監理事務所というようなものがまたさらに殖える、こういうことになるわけなんです。しかしどうも過日の經過から考えると、この府縣知事に委任するということは最後には通らぬのでないかという氣が委員長としてはするのですが……。
  14. 小笠原八十美

    ○小笠原委員 今の郷野局長からの御答辯で、いかにもそこは圓滿に行くようによく御折衝なさるということの御答辯でありましたが、ただそれだけでは安心のならないことは、從來でも、現在でも各役所、各省の出先機關、農林部門、あるいは厚生部門、あるいは内務の部門、いろいろなものが同じ知事のもとにあつて、一人の役人を轉任せしむるにも、知事二人ではなかなか容易じやない。農林部門は農林大臣と申合せをするとかいうようなことになるのであります。ただ出先機關が折衝だけをしてそこに圓滿にやろうとしても、何かそこに大臣の直接の權限を明確にしない以上、なかなか圓滿た行かないだろうというふうに、實際問題として心配があるのであります。出先機關の各部門の流れが別となつていると、いろいろの弊害が伴つて、いつでも對立状態になつているのでありますが、その點を解消する何か具體策、あるいは大臣直轄にした以上は、そこの何か地方と折衝し交渉するところの權限がどういうふうになつているかということを、法的にか、政令かでうたつておく必要があるように思われるのであります。そういう點についての御研究はないのですか。  もう一つは鐵道局長はこの自動車のことに對して全然權限がないということになるか。かりにないといたしましたならば、今度は省營バスと民間バスとの對立というか、競爭というか、そういうものの關係なんか心配がないかどうかというようなことにだんだん疑をもつてくるのでありますが、そういうところまで御研究をなされておつたかどうか。その御答辯を承りたい。
  15. 田中源三郎

    ○田中(源)政府委員 お答えいたします。なるほど小笠原さんのおつしやる通りに、實際問題としてのいろいろな面についての御意見ごもつともと思いますが、まず第一に地方鐵道局長は全然關係はございません。そこで出先機關としては、今局の中にありまする陸運部というものを局から分離いたしますから、現在の出先機關が決して殖えるわけではありません。人も殖えるわけではありません。ただ局長の權限の中にありましたものをわけるのでありますから、機構の面については、新たに増置する、また人間が殖えるという第一の御懸念はまずないものと思います。  それから運營の面におきましては、地方の各縣に自動車事務所がございます。その上に今各局で統轄しております陸運部が監理事務所になりまして、そうしてこれに對する執務に關するすべての事柄については、直接大臣から訓令をいたしましてもそれは差支ない。それが各府縣を統轄いたしまして、そうしてその地方事務所、現在ありまする自動車事務所は絶えず縣の當局と連絡をとりまして、その縣の當局との間に、事務的に、また運營の上において連絡をいたしまして遺憾なきようにいたしていきますならば、小笠原氏の御懸念になりますような點はなくなつていくのではないかと思います。そういう點からいたしまして、別段に政令とか法的にきめなくても私はいいと思います。  それから監督の面でございまするが、これは申すまでもなく現業と監督と二つにわかれます。この自動車監理部というものは行政監督の面にのみ參ります。そうして民間私企業はこの監理部が監督いたします。それで國營の自動車部は單なる現業機關、いわゆる企業機關として、別途にこれは營業をいたしていきまするから、全然そこの關連は離れるわけであります。しかし民間の私企業と國營の事業との間におきまする摩擦でありますとか、あるいはいろいろな事故の解消に關しまして、あるいは府縣との折衝の上におきましては、直接該當いたしておりまする地方事務所長がこれをいたしまするのみならず、さらにこれを統合いたしておりまする――現在で申しまするなら陸運部であります。それが監理部に名稱が變更されまするから、この監理部長が一切の交渉をいたしまして、民間私企業との間の摩擦が起きたりしないように實質的の解決をいたしていく、現場におけるところの實質的な解決をいたしていく。こういうふうになりまするから、その點につきましては、あまり私は御懸念になるような點はないのじやなかろうか。またもしそういう御懸念になりますような點がありといたしまするならば、現實の現業面におきましては、現業を管理いたしておりまする現業の部長と、それから監理部長と民間企業とが、よく地方の知事と相談をいたし合つていきまするならば、事務的におきましても解決いたしていくのじやなかろうか。かように心得ておるようなわけであります。なおそれについて特段の必要ありといたしまする場合は、前述いたしました通り、それを總合いたしまする監理部長大臣より訓令をいたしまして差支えないと、かように心得ておるようなわけであります。
  16. 小笠原八十美

    ○小笠原委員 ただいまの御答辯によりますると、出先機關の事務所というものは今日やつておるもので、ただ鐵道局から監理部というものを切り離して、監理部長というものが鐵道局長の代りに――この法案實施のもとにおいて代りになるような形になる。こういうわけですか。
  17. 田中源三郎

    ○田中(源)政府委員 そうです。
  18. 小笠原八十美

    ○小笠原委員 そこで私が先ほど申し上げた省營自動車と民間自動車との對立ということは、あまり簡單でわからなかつたのでありますが、こういうふうに政府の方の配給物資が不足であるというと、前にも申し上げた通り、將來輿論的に多數の省營バスを要望するものできてくると思うのであります。そういう場合には、鐵道の各運輸の局長の方は省營バスをもつておつて、監督權もある。片つ方は監理部の方にもつているということに相なりますので、そういうところから、監理部というものと切り離しての對立が、そこででざるような關係をもつのではないかというふうに思われるから、私は申し上げたのであります。その點は監理部が省營バスの方も一切を包含した監理權があるということですか。鐵道局に殘つているということですか。そこが明確でなかつた。その點はどうなりますか。
  19. 田中源三郎

    ○田中(源)政府委員 監督は私企業にいたしましても、省營バスにいたしましても、本省直轄であります。そでありますから、私が先ほど申しました點につきまして少し御了解を得たいのは、從來の局にある陸運監理部は廢止いたします。だからなくなるわけであります。それで地方自動車事務が全部の統轄をいたしていきます。その地方自動車事務所だけにおいていたされない。特定の數縣にまたがるような場合に對しては、前に前田さんからの質問がありました特定の自動車事務所をこしらえます。でありますから、現在の鐵道局と離れて、鐵道局の中にある陸運監理部はなくなつて、そうして地方自動車事務所が主體となつていくわけであります。そこで私企業及び國營の監督は本省直轄でやる。しかし出先機關のことでありますから、いきおい事務的にこの地方自動車事務の方にすべての事項を照會する場合もありますが、原則として本省直轄でいたしていく。そうして民間企業との間に摩擦のないように統合していきたい、こういうように考えております。
  20. 郷野基秀

    ○郷野政府委員 ただいま政務次官からお話のございました點につきまして、事務的に少しく詳細に申上げてみたいと存じます。道路運送監理事務所ができましたならば、先ほど申し上げましたように、その中の特に鐵道局の所在地でありますような重要な地點にあります監理事務所を特定いたしまして、その特定の道路運送監理事務所が、一般の道路運送監理事務所の取扱います仕事のほかに、さらにその附近の二つ以上の道路運送監理事務所に共通いたしました事項、その他特に大臣から廣範圍の權限の委任を受けまして、廣地域にわたり行政を擔當していく、かような考え方でやらしていただきたいと考えておるのでございます。と申しますのは、政務次官からお話のありましたように、特に豫算、定員などの面において能率的な運用を考えていかなければならぬ現在におきまして、新しく別の段階を設けますことは、やはり人の面においても不經濟になりますので、その中の特に重要な地點にあります道路運送監理事務所を特定いたしまして、道路運送監理事務所の普通の仕事のほかに、特別の仕事を擔當させるという考え方にいたしたいと考えておるのであります。  なおただいまお話のありました省營自動車の現業の面でございますが、これはやはり鐵道局長管轄におきまして運營せられることになるのでございます。しかしながら民間の事業との關連におきましては、すべての本省において大臣から指示いたしました方針によつて、別個の系統におきまして公正に運營をはかつていくことになりますから、いろいろ末端におきまして業者の間におもしろくないような事態の起るようなことは、嚴に戒めてまいりたいと考えております。現に省營自動車の新しい路線の決定は、委員會の諮問を經まして大臣がこれをきめることになつておりまして、これは鐵道局の所管ではございません。また資材、燃料などにつきましては、監理局におきまして本省の方でこれを一本で割當をきめまして、地方はこの割當に基いて執行するのであります。從つてその間この割當の數におきましては、紛淆を來すようなことはない建前で運營をはかつてまいります。
  21. 小笠原八十美

    ○小笠原委員 ただいまの御答辯でよくわかりましたが、私の申し上げたのは、鐵道局の中に、やはり直接大臣の監督であるけれども、從來通り各鐵道局のもとに省營バスがあるのかということを申し上げたら、その通りという今御答辯であります。從つてあまりめんどうなことを言わないで、省營バスは從來通りで、民間の自動車關係に對してこの法が適用されるのだ。從つてその適用にあたつて今特定の監理事務所というようなものが設けられたり、地方事務所が設けられることに相なる。これは大臣の方の直屬になり、局長に關係がない。それだから特定事務所長は自動車に關する限り、從來の鐵道局長に代るような仕事をなさるわけになる。こういうことに解釋していいのだろうと思います。そこで私が疑問とするところの對立ができるだろうというのは、今も申される通り、省營バスの新設路線に對しましても、第八條の委員への諮問によつて決定するのである。そうするとたつた一人の委員がいかなる路線でも何でも決定できる。これがほとんど決定的なものであるということになると、アメリカあたりではどうかしらぬが、日本の今日の現状では非常に危險があると思う。そこで決定すれば、必ず省營バスを通さなければならぬことになつて、そこに民間と對立ができるような關係になるのではないか。なぜならば、先般來私がしばしば申し上げたように、こういう資材不足のために、なかなか民間の需要に應ずるだけの運行ができずどこの路線も日一日と困難を重ねてまいりますることは、今日の現状とししは必至であります。そうなりますと政黨的に見まして、あるいは何かの感情的に見まして、一人の委員でそれをほんとうに公平に取扱う人があるでしようか。また知事もそういう人を決定できるでしようか。それからまた鐵道局長が一本で省營その他を抑えておつても、今日までその方面については對立があり、競爭もあり、物資獲得に對しても民營バスはごらんの通りで、圓滿に國民の需要を滿たすことができない状態で、國民の攻撃の矢面に立つておる。やみ買いをするものだけが今日辛うじて殘つておる状態である。これが將來政府の方でやる場合に、公平に物資配給するとおつしやつても、從來の例から見ると、民間のバスはごらんの通りということになりますと、これを今ただちに運用する場合にあたつて、まずもつて現状の解決をいかにするかという大きなめんどうがある。そして民衆の輿論によつて民營バスはいかぬ、省營バスにしろということになれば、ただちに喜んでその方を引受けることになつたらいかになるか。その御心配はないというが、あなた方からは心配ないような御意見は一つも伺えない。私は非常に實際問題として心配でならぬが、その點どういうことに解釋しているか。その點の實際問題を伺いたい。
  22. 郷野基秀

    ○郷野政府委員 お尋ねの省營自動車の新線の決定の場合におきます事務の取扱いの件につきまして御説明申し上げます。路線の決定は、道路運送委員會に大臣が諮問をいたしまして、その意見を徴しまして、これを尊重してきめるということになります。從いまして運輸大臣が諮問されます場合におきましては、やはり相當の調査をいたしまして、その上で一應案を得ましてから諮問されるようになることと存じます。從いまして省營自動車の決定につきましても、すでにその際諸般の事情は十分に考慮せられることと存じます。また委員會におきまして意見を答申する場合につきましても、やはり委員會といたしましては、その個々の委員がきめられるのではないのでございます。委員會全體として愼重な調査を遂げ、適當な意見を立てられまして、意見を述べられるということになるのであります。なおその際公聽會も開くことになるでありましようし、いろいろ廣く公正な意見を求め、それに基いて委員會自身の意見を立てるという上におきまして、適切な方法が講ぜられるものと考えます。從いまして特定の個々の委員の意見によりまして簡單に取扱われるというようなことは、委員會の内部の運用においても考えられないことであるのでございます。從つてこれらの機構を通じまして公正な世論を徴しまして、その上に公正な行政處置が決定せられるものと私どもは考えております。
  23. 小笠原八十美

    ○小笠原委員 いかにも御答辯としてはその程度でありましようが、實際問題としては、かりに岩手縣の委員が出て岩手縣の部門に對して主張すれば、他の委員がそれに反對するということは、從來の例ではない。從つてその意見をどうしても尊重するということに傾いていくのが實際の例であります。殊に大臣の諮問と申されるけれども、御答辯のように、委員に決定權までもたせた以上は、やはり委員の方からこれを諮問すべしというような主張が強いと、どうしてもそうなる。また公聽會といつて、資材不足で交通自由がきかぬということになれば、どうしたつて省營自動車とか、資材を多くもつたものに頼るというような關係があるだろうと思うのでありまして、それらが世論になつて、公聽會もその方にまとまるだろうと思うのであります。今までねらつているような關係でありますと――現に政府の方の便宜主義のために、これこれを省營自動車にしようとか、あれをどういうふうにしようとか、勝手氣ままに各地方において騒ぎまわつていることは、よくあなた方の耳にもはいつておつて、それがどういうところに基因するかということはお調べになつているでしよう。先般も田中君から御答辯になつたように、今日の物資不足の場合、何としてもこれしかできない。私もその通りに思うが、できない場合に、これを出し、これを通過せしめた結果において、當分の間まずもつて十分な資材の供給のできないことに一番心配がある。そこを私は申し上げているのでありますから、その取扱いの上で物資の不足の間はどうするかという方針を確立しないと不安心であります。それを申し上げるのであります。
  24. 田中源三郎

    ○田中(源)政府委員 御趣旨はよくわかつております。先般もお答えいたしましたように、物資不足の折柄には、公正にして公明な配分の方法を講じていきたい、同時にいたずらに民間企業を壓迫するようなことはいたさないということは、しばしば言明いたしているのであります。この點につきましては、賢明なる小笠原委員も御了承願いたい。御趣旨の點は十分諒といたしております。從つて先ほど申したように、物資配分の點に關しても、あるいは民間企業の取扱い方についても、繰返し繰返しお答え申し上げているようなわけだあります。この點は御了承願いたいと思います。なおこの委員會の運營に關しましては最も公平にして、かつ御懸念のような點は除去いたすことを努めますとともに、萬一そういうことがあり得ると假定いたしますならば、再び委員會にこれを再囘付して反省を求めることもこれはなし得ることと思いますし、また民主的な政治のあり方としてそういうことはあり得まいと思います。一應その筋との關係もございますし、先般來の御懇談につきましてその點は御了承賜わつていることと存ずるのでありまして、この數を一名といたしましたのも、その點に考慮いたした次第であります。御趣旨の點はよく了承いたして、さよう實行いたしていきたいと思つております。御了承願いたいと思います。
  25. 小笠原八十美

    ○小笠原委員 私も簡單に申し上げるが、田中君も私の申し上げることを誤解している。當局がこれを運用するにあたつて無理な取扱いをなさるということの懸念をもつて申し上げたわけでは決してない。委員會は非常な強い權限をもつているから、その委員會が國民の世論として今言うようなことを盛り上げてきた場合の取扱いのことに對して、それを抑える方法があるまい、なかなか容易であるまいというところに大きな缺陷があるではないかということを申し上げたので、一方資材の不足で輸送の方は困難を來し、計畫輸送もできぬ。こういう場合に、それらを世論化して委員會が強行してきた場合において、政府の方でどうして抑え得られるかということに疑問があるということを申し上げたのでありまして、しかももう一つ強く言うならば、委員會が不正の疑いがあつたり、再諮問をしなければならぬような場合に、この委員會を戒飭するだけの權限がどこにあるか、制裁を加える權限が法的にどこにも見えない。そういうことを何かうたつておかなくても心配ないかということであります。
  26. 田中源三郎

    ○田中(源)政府委員 ごもつともでございます。公正なる政府のあり方におきまして、いたずらなる世論をもつて公正なるあり方を壓迫するがごとき政治が行われる場合におきましては、かりに立法になくても、おのずから政治の實施面におきまして、行政の面において反省を促すことは世界の政治のあり方でありまして、私は何ら差支えないと思う。かりにこの道路委員會が最も民意に反したる決定をいたしました場合において、その世論が正しくないきめ方でありますならば、反省を求めるということはあえて差支えないと思うのであります。これは立法の中に規定がなくても、大臣の權限において、公正なる政治の實施の上においてなし得るあり方であろうと私は考えております。御趣旨の點はよくわかつておりますから、政治の運用面においてさように行つていきたい、固い決意をもつて正しいデモクラテイツクな運營に努めていきたいと考えております。
  27. 正木清

    ○正木委員長 高瀬君より、運輸大臣竝びに經濟安定本部に對する緊急質疑の申出があります。ただいま運輸大臣がお見えになり、經濟安定本部の運輸局長平井政府委員竝びに運輸局次長の津田説明員もお見えになりましたので。質疑を許したいと思いますが、御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  28. 正木清

    ○正木委員長 高瀬傳君。
  29. 高瀬傳

    ○高瀬委員 私は運輸當局と安定本部と大藏當局に出席を求めておるのですが、大藏當局はどなたがおいでになつておられますか。
  30. 正木清

    ○正木委員長 まだ連絡はとれておりませんが、政務次官が見えられると思います。大藏政務次官が來られるまで、あなたの質問留保されますか。
  31. 高瀬傳

    ○高瀬委員 すぐ出席をお願いすることにして、運輸當局に質問をいたしたいと思います。  はなはだ法案の審議中議事を阻害するようで恐縮でございますが、まず第一にさいわい運輸大臣がお見えになつておりますから、伺いたいのであります。かねがね鐵道は百十何億という赤字をもつて、非常に經營の面において苦しんでおるようであります。この赤字の補填策について運輸大臣はいかなる見解、方策をもつておりますか。私は本日の朝日新聞に載りました「國鐵運賃値上か、運輸省具體案作成に着手」という記事を見まして、非常に愕然としたのであります。とにかくかように國民生活に非常に重大な關係があり、一種の間接税のような運賃の値上げが、また再び近いうちに行われるようでありますと、やはり相當に國民全般が重大な關心をもつておることでもあり、國民の經濟にも重大な影響を及ぼす問題でありますから、これは單なる記事としてでなく、天下の大新聞朝日が取上げた以上、われわれ議員としてはこれをまじめに取上げて、運輸當局にその見解を質す責務があると思いまして、公式にこの質問を取合げたいと思いましたゆえに、運輸大臣の出席をお願いしたわけであります。從つて私は一應私の質問だけを繼續いたします。その以後いかような形で御答辯なさろうと、それはそれからのことにいたしまして、私は一應この記事について運輸交通委員としての立場から、運輸大臣に對して質疑をいたしたいと考えます。  この記事の中で、國鐵運賃値上げかということについては、少くとも天下の朝日新聞が取合げた以上は、火のないところに煙は立たないという通り、この運賃値上げについては、何らかの具體案の作成に運輸當局が著手しておるのではないかと思われる節がありますので、運輸當局の所見を伺いたいと考えるのであります。特にこの記事の中で、目下運賃値上げについては具體案を作成中だ、運輸當局としては早ければ十一月、遲くとも本年中にはぜひ運賃を五、六割値上げしたい。それがまた必要であると見ておる。こういうような記事があります。これについて運輸大臣としてはいかなる御所見をもつておられるか、またその事實があるかどうか、そういう點を公式に私はお伺いいたしたいと存ずるのであります。
  32. 苫米地義三

    ○苫米地國務大臣 高瀬委員の御質問にお答えいたします。私も朝日新聞の記事を見まして實は意外に思つたのであります。運輸省といたしましては、このような調査をし、當局において立案しておる事實はないということを私は申し上げておきます。ただ當局の方では事務的にどういうことをやつておるかしりませんが、少くとも公式的には調査させておる事實はございませんし、またそれに對する程度問題等についても意見をさしはさむような事實はないと私は思つております。
  33. 正木清

    ○正木委員長 運輸大臣に委員長から申し上げます。高瀬君の質問された要點だけ御答辯願つて、なお運輸大臣から委員會に懇談したいというのであれば、あらためて委員に諮つて御相談をいたしますから、高瀬君の質問に對して要點だけの御答辯を願います。
  34. 苫米地義三

    ○苫米地國務大臣 それではただいま申し上げたことをもつてお答えといたします。
  35. 正木清

    ○正木委員長 なお高瀬君に申し上げます。大藏政務次官が出席されました。
  36. 高瀬傳

    ○高瀬委員 そういたしますと、運輸當局においては、運賃値上げについては具體的に立案に著手しておるということは公式にはない。十一月あるいは遲くとも本年度中には、必要ある場合は運賃五割ないし六割方値上げすることはない、こういう御答辯と解釋しますが、それでよろしゆうございますか。
  37. 苫米地義三

    ○苫米地國務大臣 運輸省といたしましては、ただいまのところそういう事實はないということを申し上げておきます。
  38. 高瀬傳

    ○高瀬委員 なお私は、この新聞記事をもとにして論議するのはなはだ輕率のようでありますが、安定本部といたしましては、新物價體系の觀點から見て、もし運賃値上げという事實が將來起ると假定いたしますならば――あるいは假定についてはわれわれは論議しないとおつしやるかもわかりませんけれども、もしそういうふうな事實が、新聞記事のように、今年の十一月あるいは遲くとも本年中にあると假定すれば、安定本部としてはいかなる見解をおもちですか。
  39. 津田弘孝

    ○津田説明員 ただいまの高瀬議員の御質問に對しまして、安定本部といたしまして、まだ十分に檢討はいたしておりませんが、安定本部の運輸關係を擔當しております運輸局といたしましては、御承知のように鐵道運賃というものは、物價の中のある要素をなしておりますので、將來現在の新物價體系が改訂される時期におきましては、さらに鐵道運賃の改訂ということも考えられるかと思うのでありますが、現在の新物價體系を堅持する點から申しますれば、鐵道運賃だけを引放して引上げることは望ましくないというふうに考えております。しかしながら安定本部といたしましても、けさの朝日新聞を見まして、十分部内で打合せいたしました正式の意見というわけではございませんが、私どもといたしましては、さように考えております。
  40. 高瀬傳

    ○高瀬委員 物價體系の觀點から、安定本部は反對のように受取れますけれども、實は私は安定本部のこの運賃値上げに對する正式な御意見を伺いたいために、政府委員の御列席を願つたわけであります。この鐵道運賃が遲くとも本年中に引上げになるような場合に、今の物價體系から反對されるかどうか。この點を安定本部に伺いたいためにおいで願つたわけでありますから、さよう御答辯を願いたい。
  41. 津田弘孝

    ○津田説明員 ただいま高瀬議員から經濟安定本部として、正式の意見を陳述しろというような御希望でありましたが、先ほど申し上げたような理由によりまして、まだ部内においても十分とこの問題についての方向を決定しておりませんので、もしお許し願うならば、次の機會に安定本部としての正式の意見を申し上げたいと思います。
  42. 高瀬傳

    ○高瀬委員 ただいまの御答辯ははなはだ不滿足でありますけれども、決定していない――しかしながらそれでは伺いますが、現在の物價體系は崩さない。少くとも本年度中は崩さない。どのくらい崩さないかしりませんが、物價體系に對する所見はいかがですか。
  43. 津田弘孝

    ○津田説明員 本日は、實は高瀬議員からは永野火長官に出席を要求してこられたように思いますが、ちようど次官會議もございまして、やむを得ず出席をいたしかねておりますので、この次の機會にお願いしたいと思います。
  44. 正木清

    ○正木委員長 高瀬委員にお諮りいたしますが、高瀬委員の要求された政府委員が都合上來れないので、津田説明員が來られて、しかもそれに對する答辯にあなたが納得されないのでありますから、あなたの質問は次會まで留保いたしまして、委員長としてでき得る限り近いうちに出席するよう取計らいいたしますので、御了承を願いたいと思います。
  45. 高瀬傳

    ○高瀬委員 やはり國鐵運賃の値上げに關連しまして、獨立採算制というものを運輸省がとつたというような建前から、大藏當局は絶えず運賃値上げを國有鐵道の赤字解消の方法として主張している。こういうふうな報道がありますが。その事實ありや否や、これを大藏當局に伺いたいと思います。
  46. 小坂善太郎

    ○小坂政府委員 財務當局といたしましては、健全財政の建前を堅持いたしまして、現下のインフレの最大原因というものは財政支出の過重である。財政インフレに基くものであるということを言つております。財政は一般會計といわず、特別會計といわず、これがバランスされるということを望んでいるわけであります。しかしながら特別會計の面におきまして、遞信であるとか、鐵道であるとかいうものは、今一氣にバランスさせるということもきわめて困難なる事情が多く存在いたしますから、一定の年次計畫を立てまして、その計畫のもとにこれを黒字化していくということをそれぞれの當局に要望しているわけであります。しかしながらこの黒字化する建前といたしまして、單に料金を値上げのみをもつて解決できるというふうには簡單に考えておりません。經營を極力合理化するという問題もありましようが、大體建設勘定と運營勘定とにわけまして、建設勘定における投資というものはそのままに赤字と見なくてもいいんじやないか。ある程度資本勘定である。さらに運營に投ぜられる面の赤字というものは、極力早く消していつてもらつた方がいいんだ。こういうふうに考えているわけであります。おなたの御質問に對する直接のお答えといたしまして、われわれはただ値上げによつて解決していくというふうに考えておらないということを申し上げたいと思います。と言う意味は、申し上げるまでもないことでありますが、運賃を値上げすることがすぐ次に大衆負擔を生んでいくのでありますから、全般の大衆負擔の見地ともにらみ合わせ、最初に私が申し上げました健全財政の建前ともにらみ合わせて考えていきたいと考おております。
  47. 高瀬傳

    ○高瀬委員 そうしますと、財政當局としては運賃値上げを國鐵の赤字解消の唯一の手段としては考えていない。しかしそれも考慮に入れている。こういうことでありますか。
  48. 小坂善太郎

    ○小坂政府委員 さようであります。
  49. 高瀬傳

    ○高瀬委員 この前われわれの運輸交通委員會で審議いたしまして、運賃値上げまでの公告期間を三十日から一週間に縮めました。そういたしますと、もし大藏當局の考えているように、鐵道の赤字解消をやるために運賃値上げやむを得ないといたしますと、たつた八日くらいの期間で、公告すれば國民生活に重大な影響のある運賃値上げができるわけでありますが、この點財政法の實施とも關連してわれわれは非常に重大な關心をもつておるわけであります。從つて財政法の實施を早くやつてくれということをこの前からこの委員會で要望いたしましたが、大藏當局としては財政法をいつ實施されるお考えであるか。その實施の時期と、あるいはまた財政法が實施の時期に至らなければ、運賃値上げは考えられるとしても、實行には著手しないという御意見があるかどうか。その二點を伺います。
  50. 小坂善太郎

    ○小坂政府委員 まことにごもつともな御質問であると考えます。先般私ども仄聞しておるのでありますが、この委員會においていろいろ御論議が交わされた末、――告示後一週間で値上げができるという問題が第一點でありますが、これは大藏當局が決意してから一週間という意味ではないので、國會において御審議が決定して後一週間という意味かと考えるのでありますが――そういうことをわれわれは國會意思を全然無視して、何の御相談もしないで一方的にやることはいかがかというふうに考えております。十分御意思を尊重してやりたいという建前でおるのであります。  第二點の財政法の第三條の施行の問題でありますが、これは二樣に考えられるのでありまして、まずその第一點といたしましては、すべての價格とか料金はみな法律できめるというように一應解釋せられます。第二の考え方といたしますと、今私が申し上げたような趣旨で、國會において特別の處置をとられるというように解釋せられると思われるのでありますが、私どもといたしましては、これを平時の状態と緊急の事態というように二つに分けて考えてみますと、現在は少くとも緊急の事態であるというように考えるのであります。という意味は、先ほどもお答えの中に申し上げましたが、財政のバランスをとつて、財政資金面からくるインフレを極力抑えていかなければならぬという面と、一般消費者の負擔を納得した上での負擔にしなければならぬという點との絡み合せの問題であります。もちろんわれわれといたしましては、國會が國權の最高機關でありますので、國會意思を全然無視していろいろのことを決定してみても、これは意味のないことであるという考えをもつております。しかしながらそれをただちに法律とするかどうか、その都度法律によつて決定されるものと考えるかどうかという點につきましては、多少緊急の事態という問題と絡み合わせて問題を考慮していかなければならぬというふうに思つております。ただいまのところ第三條をいつ施行するかという問題については、いろいろ關係するところもございますので、これを研究いたしておりますが、この解釋につきましても、それぞれ研究いたしておるような次第でありますという程度にしかお答えできないのであります。
  51. 高瀬傳

    ○高瀬委員 どうも財政法の實施の時期についてははつきりしないのです。私はこの財政法の三條の解釋については何ら疑義がないと考えておるのでありますが、もし解釋の點についても疑義があるということになりますと、いよいよもつてわれわれはペテンにかかつたということになるわけであります。たとえば、運賃とか專賣料金とかの値上げは必ず國會に諮れと三條に書いてありますが、もしそれが特殊な政令なり、何かで、値上げをきめられるようなものをおつくりになると、明らかに國會の審議を經なくても一週間くらいの豫告で――この間ここで法律を通過されましたが、豫告期間がたつた八日間くらいでポンと運賃の値上げが行われて、國會というものが非常に權威のない状態になり、しかもその間に國民生活、消費者に重大な影響を及ぼすことになるので、この財政法を三條に關して特殊な法令をつくつたり、特殊の處置をすることは、私どもの見解では、いわゆる緊急事態であつても、もつてのほかだ。それならば、財政法等はつくらない方がよいということが一つと、ともかくも財政法を早く實施する責務が政府にありはしないか、この時期が一向明示されないという點も非常に腑に落ちないし、それがはつきりしなければ、この赤字補填策の一つの方策として考えられる運賃の値上げも、なすべきでない。かように考える次第でありますが、その點についての御意見を伺いたいと思います。
  52. 小坂善太郎

    ○小坂政府委員 この緊急の事態が存するという點が一番問題なのでありまして、ただいま財政的な收入を殖やす上におきまして、その施行の時期が遲れるということは、それだけ收入が減ることになります。また一般の經濟秩序なり、あるいは國民心理なりというものが、未だ終戰後健全な状態になつておるとは思われない面もありますので、國會の審議をお願いしておる期間の要素が問題になるのではないかと考えられるのであります。そこで私どもは、先ほどから申し上げますように、その問題をいかに調和するかに實は腐心いたしております。財政法の三條というものは、私個人の意見でありますが、早く施行しなければいかぬと思います。これを施行して、その解釋もその際に一定するということについて、ただいま實はいろいろと關係方面の意見を聽いておる次第でありますから、しばらくお待ちを願えれば、すべて明暸になることと思います。
  53. 高瀬傳

    ○高瀬委員 それでは、財政法の第三條の解釋については種々意見がある、疑義があるという點でありますが、この點に關する運輸當局の見解を伺いたいと思います。
  54. 苫米地義三

    ○苫米地國務大臣 財政法第三條の施行につきましては、當然やるべきものとして、また今までにもうやつておつたのでないかと思うくらいに、われわれは考えておつたわけであります。それが延び延びになつておりますことは、いろいろな事情がそこにあつて遲れておるのでありますが、近いうちに何とか解決する見込みでございます。大藏次官から申し上げましたように、できるだけ早い機會にこれをはつきりさせたいと思います。
  55. 高瀬傳

    ○高瀬委員 ただいま運輸大臣の御答辯でありますが、第三條の解釋についてはわれわれは何ら疑問をもつていない。しかもかように運輸當局から説明されておつたのでありますが、この三條の解釋について特殊な處置をとるということになりますと、今までの御説明と非常に違うことになつてきますので、われわれはますます了解できなくなるわけでありまして、第三條の解釋については、この運賃の値上げに關する限りは何らの特例も設けずに、額面通りに、あの法律に規定した通りに、國會の審議に運賃の値上げはかくべきもの、かように考えておるわけであります。どうもただいまの御答辯では、何らか三條に特例を設けて、國會にかけないでもよろしい。そういう特殊な政令を設けて、國會にかけずに運賃の値上げをやる。そうなると、この運輸委員會などと何ら關係なく、八日くらいのプレヴイアス・ノーテイス運賃の値上げをすることになる。こういうわけで、あの財政法第三條に關して、少くとも運賃の値上げについては、何ら特例を設ける意思も何もない、かように解釋しておりますが、その點はただいままでの御説明と非常に違うので、はなはだ含みのある御答辯でありますから、それをはつきりさせたいのであります。
  56. 苫米地義三

    ○苫米地國務大臣 從前から申し上げておりますように、第三條の實施はできるだけ早くしたいという希望をもつて努力しておることは、御了承願いたいと思います。但しこれがいろいろな事情で遲れましても、そのことにかかわらず、われわれが運賃の値上げをする場合には、どういう形かにおいて國會の御了解を得たい、こういうこともたびたび申し上げておる點でありますから、さような意味で御了承願いたいと思います。
  57. 高瀬傳

    ○高瀬委員 そういたしますと、運輸當局としては、この三條に關する限りは、運賃の値上げに關して何ら考慮を拂わずに、あの法律通りに解釋する。かようにわれわれは解釋してよろしいわけですか。
  58. 苫米地義三

    ○苫米地國務大臣 法律通りに實行はできないようになるかもしれない。もしそういうことが突然起つた場合にはやる。しかしさればといつて、國會を無視してやる考えじやなしに、國會にとくと申し上げまして、正規の法律にはよらぬでも、皆さんの御了解を得て臨機の處置をとつてみたい、こういうふうに考えておるわけであります。これはしかし萬一の場合を言つておるのでありまして、でき得べくんば正規の取扱いをしたいために現在努力しておるわけであります。
  59. 高瀬傳

    ○高瀬委員 どうもただいまの御答辯では納得いかないのであります。それでは伺いますが、一體あの財政法の三條の點で、特殊の處置をしなければならないという理由はどこにお求めになるか。どこにそういうふうな特に考えなければならぬ理由があるか。あの通りにいかなくても議會には相談する。それは當然でありましようが、われわれは法律の根據をもつて當然われわれのこの議會の權利として、あるいは義務として、ああいうような國民生活に重大な關係があるものは議會の議に付してもらいたい、こういう法律の額面通りの主張をやつておるわけでありまして、あの法律通りに實行されないという理由がどうも私にはわからない。
  60. 苫米地義三

    ○苫米地國務大臣 高瀬委員のお話はごもつともであります。財政法のことは大藏當局が主管いたしておりまして、私の方は實はあれを一日も早く實行するように督促をしておるわけでありますが、これは大藏當局としてはまたいろいろな事情がそこにあると見えまして、停滯しておることは非常に遺憾であります。しかしながらすでに御承知のように、現在わが國は占領治下にございますし、いろいろな事情で努力を拂つておつてもなかなか思うように進捗しないという状態にありますので、この點はしばらくかすに時日をもつてすることに御承知を願いたいと思います。しかし財政法いかんかかわらず、運賃の問題については何らかの方法によつて皆さんの御了解を得るように努める、こういうことだけは誓つて申し上げたいと思います。
  61. 高瀬傳

    ○高瀬委員 ただいまの御答辯でありますが、あの財政法以外に何らかの法令をつくつて、運賃値上げに關する限りは運輸當局でこれをきめて、八日間の豫告で運賃値上げをするということを考えておられるのではありませんかこの點はいかがですか。
  62. 苫米地義三

    ○苫米地國務大臣 そういう具體的なことまで實は考えないのです。特に八日にしたいためにああいう法律を出すのではなくて、あれは當然財政法第五條が施行された曉において、議會に諮つて短縮をするという考えでありましたので、その他の意味はもつておりません。どうぞそういうふうに御了承を願います。
  63. 高瀬傳

    ○高瀬委員 そうなりますと、問題はただ財政法が實施される時期ということと、それからあの額面通りに法律に根據をおいて運賃の値上げは取扱つていただきたいと思うのです。しかもその點については、運輸當局としては法律に根據をおいて、特別な處置はせずにおやりになる、かようにわれわれは今まで解釋しておりましたし、今後もそう解釋いたしますが、それでよろしゆうございますか。
  64. 苫米地義三

    ○苫米地國務大臣 實はそういうふうに思つておりますが、さつき申し上げましたような萬一の場合を考えてみますれば、日本は特殊な状態におかれておるということの一點だけは、これはもう最後の線としてお聽きを願いたいと思うのでありまして、決してわれわれは自發的にそうしたいとも思つてないし、またわれわれの託されたる民主政府においては、あり得べからざる問題と私は思うのです。どうぞそういうふうに御了承を願います。
  65. 高瀬傳

    ○高瀬委員 たいへんくどいようでありますが、萬一の場合ということは一體どういう場合なんですか。
  66. 苫米地義三

    ○苫米地國務大臣 どうもはなはだ答辯がしにくいのでありますが、われわれの國家の現状が特殊な状態にあるということを前提としてお察しを願いたいと思います。
  67. 高瀬傳

    ○高瀬委員 そうなりますと、どうも先ほどの運輸大臣の御答辯とは違つて、萬一の場合だと言つて、あの法律の實施されない前に、急に法律に根據を置かずに八日間の公告で、運賃を値上げするという危險性が非常に濃厚なのでありますが、私はその點は絶對に反對の意を表しておる一人でありまして、あの第三條に對して特例を設けるとか、あるいは萬一の場合とかいうことで運賃を値上げしようというふうにお考えになつておられるから、この新聞記事のようなものが大きく、しかも一面のトツプに出てくるのじやないか。かように思うのでありますが、その點の大臣の御所見はいかがでありますか。
  68. 苫米地義三

    ○苫米地國務大臣 實際の私どもの氣持を申し上げますと、運賃の變更しいうものは、新物價體系を維持する限り、私はどうもあり得ないと實は思うのです。もし運賃をいじる場合には、新物價體系をいじるという時期でありまして、それは今急に考えられないことだと思うのであります。從いまして今までたびたび申し上げますように、最近の機會においてわれわれは運賃を値上げする意思はない。こういうふうに申し上げておることは、新物價體系が安定せざる限り、一部分の運賃をいじることはできない。こういう考え方から申し上げておるのでありまして、現在もその點は變りないのであります。しかしながらさつき申し上げたような事情もありますから、その際においても皆さんに御了解を得るような手段はとらなければならぬ。こう考えておるのでありまして、それを今豫期しておるわけではありませんけれども、萬一そういう事態が起りましても、皆さんの御了解を得るような手段をとりたい。こういうことを申し上げておつたわけであります。
  69. 高瀬傳

    ○高瀬委員 新しい物價體系が變らないうちは、現在の物價體系が維持せられる以上は、運賃の値上げはしない。こういうふうに大臣は言われたのでありますから、私はさよう解釋いたします。それから財政法についてはできるたげ早く實施されると同時に、運賃値上げに關する限り何らかの特例を設けたり、特殊の手續をとらないということは、前通りの御答辯を依頼して、またそれを希望して私の質問を終ります。
  70. 前田郁

    ○前田(郁)委員 ちよつと関連して私も運輸大臣にお尋ねたしたい。實は今朝の新聞を見まして私も高瀬委員と同一の感じをもつておつたのです。先般鐵道營業法の一部改正の法律案が出ましたときに、私はすぐこの運賃値上げというものを直感いたしました。それで當時政府に對しましてその所見を質したのであります。ところが伊能長官が、新物價體系を維持する以上は絶對にそういうことはない、その意思はないということを明言されましたので、私どもはその意味をもつて、三十日間の公告期間をわずかに一週間にするというような、實に亂暴極まるような法案でありましたけれども、これは實は贊成をしたわけでありまして、なおただいま仰せの通り、財政法も近く實施されるであろうということであつたのであります。ところがその後ラジオにおいて値上げ云々のことが放送されました。これに對して正木委員長が非常に不思議に考えられまして、みずから委員長の席を讓つて、一委員として運輸大臣に特に出席を求めて、その眞相を質されたのであります。そうして正木委員長はそのときに、もし政府において値上げするの意思がないならば、新聞にこれを公表していただきたい。こういうことを附け加えておられたのでありまして、私ども委員全體はこれに非常な贊意を表したわけでございます。ところが翌日の新聞には出るかと思いましなが、別段政府の聲明も何もないというわけでありまして、私もいささか不思議に思つておりました。ところがまたけさほどああいう大きな見出しの新聞記事を見まして、まつたく正木委員と同じ考えをもつたわけでありまして、ただいま私どもの問わんとするところは、大體高瀬委員が問われましたから、これ以上はお尋ねいたしませんが、もし政府においてまつたくそういうことを考えたこともない、調査したこともないということでありますならば、前會において正木委員長が申されましたごとく、本日ただちに新聞記者の方々に對しまして、その眞意をば發表していただきたいと、私はこう考える次第であります。先ほど高瀬委員が言われたように、まるで私どもはペテンにかかつて――まつたく値上げの意思がないことを前提として、わずか一週間に短縮することをば贊成いたしたのでありますが、どうも政府のその後の發表によりますと、何か意圖があるように思われるのでありまして、私ども運輸交通委員としては、三倍半の値上げということを、到るところで、あたかも私どもがやつたように非難攻撃を受けておるのであります。もしこれ以上に値上げするということであつたならば、私どもは政府彈効の聲をあげたいと思う。そういうような重大な問題でありまして、これは單に鐵道運賃一つの問題ではない。あらゆる日本の經濟界に動搖を起しまして、經濟界の混亂というような恐るべき結果を來すのではないかということも、私ども考えておるのでありまして、單なる運賃値上げでなくして、日本の經濟界がどうなるかという一つの導火線にもなるということを、私どもは運輸交通委員として考えておるようなわけであります。ただいま申し上げましたような重大な問題と考えますので、政府の方でこれをば發表する意思がおありなのかどうか、その點もひとつお聽きしたいと思います。
  71. 苫米地義三

    ○苫米地國務大臣 先般正木委員長からの御質問によりまして、お答えいたしましたが、あの際にもはつきりと、われわれは今の新物價體形を維持する限りは、當分の間運賃のことは考えない。こういうことを申し上げて、その日、實は省へ歸つて省内におられる新聞記事諸君ともお目にかかつて、その點をお話したのであります。その翌朝たしか何かの新聞に、運賃値上げは當分しないそうだというような記事があつたはずでありまして、それ以來實は何もその點については考慮を拂つておりません。ところが突然朝日新聞に出ましたが、このことは運賃値上げでなくて、特別會計の赤字補填という方から憶測されて、出たのではないかと思うのであります。これは實は申し上げる段階になつていないので他日に讓りますが、この前もし運賃を上げるといたしますれば、將來一體何に著目しなければならないかということを申し上げました。それは旅客の運賃でなくて、むしろ戰前の物價に對する運賃の比率から言いますと、その比率に相當餘裕のある貨物運賃について考えなければならぬ。同時にまた貨物運賃は、海運運賃に比べて非常に安い。安いから陸送が非常に重荷を背負つておるという事實もありますし、それから現在運送しております實費、その實費がとれない。そういう不均衡な經濟を直すためには、どうしても貨物運賃の方を考えなければならないということを申し上げたのでありまして、本日の新聞記事によりますると、旅客運賃を上げるということになつております。それから申しましても、私どもの氣持とは違うのであります。しかしこの違うことも、何かの事情で突發したことがあればどうかしりませんが、われわれの今の考慮のうちにははいつておらぬのであります。しかも物價體系というものによつて、旅客運賃を上げるにしましても、あるいは貨物運賃を上げるにしましても、どつちにしても一般物價に影響し、生計費に關係することでありますから、私どもの信念としては容易にただいま運賃の値上げをすべきものじやないということを確信しておるわけであります。それでありますから、自主的に計畫しながら一週間經つたらやれるように、法律をあらかじめきめるというような、作為的な考えは毛頭ないわけでありまして、この點どうかひとつ御了承願いたいと思います。
  72. 小笠原八十美

    ○小笠原委員 ただい大臣の御答辯、ごもつとものようでありますが、先般値上げしないという發表を新聞紙にも表わし、常委員會においても御答辯なさつたにもかかわらず、なお國民の間に値上げの疑問があり、大新聞にこういうことを取上げて大々的に報道するような關係の、その原因はどこにあるかといえば、今大臣の申された通り、運輸省自體において赤字補填と合理的な經營、その確立が明確にならない以上、この疑いは取去れぬ。私は今後運賃値上げもよろしいでしよう。また赤字補填もよろしいでしよう。何かによつてこれをきめなければ、國家全體においていかにするかという大きな問題でありますから、この解決をまずつけぬと、この問題が解決つかぬということを深くお考えを願つて、一日も早くこれの決定を願わなければならぬ。こう思うのであります。  第二には先刻大臣からの高瀬君に對する答辯では、何か今日財政法の問題は主管が別である。大藏省主管であるから、これはわれわれとしても何ともしようがない。今日としてはやむを得ないものであるというふうな御答辯がありましたが、しかしこれらの問題は大臣として、閣議にかかる問題である。しかもこの前の營業法の改正の場合には、大臣はこれは財政法が近く決定されるのであるから、必ず國會議決を經なければならぬ問題である。これがすぐにも提案になるごとく御答辯になつた。それで安心をさせてあの法案が通過になつたということは、お忘れもないことであるのであります。しかるにこれは主管が別であるから、主管によつてこれは何かの都合が出たのだろう。あるいは占領下にあるからという御答辯をいただくと、今日の道路運送法にしても、これに關連したすべての法案があるのであります。それらの法案が全部出ないうちは安心して、大臣の答辯によつてわれわれはこの議決に參加できぬということになるのであります。そういうことは、前後に何か突發した提案ができない理由があつたとこには、それを詳細に申し述べて、了解を求めるようにしていただかないと、すべて當委員會に提出された法案の審議に對して、一大影響があるだろうと思うのであります。殊に大藏政務次官であるから何でありますけれども、第三條の解決に對しても、未だに各方面と折衝中である。未解決のようなことを申される。大臣はすでに前の委員會において、解釋を明確に答辯しておるというような、ここにはき違えた關係があるというようなことも、ますますすべての法案の審議にあたつて惑いを生ずるのであります。こういう點はよく明確にして御答辯を願いたいのであります。
  73. 苫米地義三

    ○苫米地國務大臣 財政法の第三條は所管かが違う、これは事實であります。それから早く實行するということは、私どもが申し上げたばかりでなく、大藏大臣もたしかこの席か、參議院かで、はつきり申し上げてあるのであります。われわれはばらばらであつたわけではない。確かにできるという見込みのもとに申し上げておつたのであります。それが延びておることはまことに遺憾でありますけれども、決してわれわれ自身の作為からそういうことを引延ばしたり、あるいはそういうことができないものと見て、今の鐵道營業法の改正をお諮りしたという事實ではないのであります。その點は私どもの申し上げることを率直に御了承願いたいと思います。決してそこに故意につくつておる點は一つもございませんから、どうぞその點を御了承願いたいと思います。
  74. 小笠原八十美

    ○小笠原委員 ただいま大臣が何か前の改正の場合に作為に出た答辯をされたことは決してないと言われましたが、私は大臣が作為のもとで言われたということを申したのでありません。ただいろいろ事情があるからこの法案の提案が遲れておる、主管が大藏省にあるから云々ということのお話について申したのであります。そうしますと、いろいろな事情がある以上は關連した法案は完備しない、同時提案をされない以上、安心して審議ができないじやないかということを申したのであります――。よく聽いておらないから申し上げません。
  75. 田中源三郎

    ○田中(源)政府委員 ちよつと議事進行上、當委員會を秘密會議に願いまして、大臣から少しく意見をお話願いたいと思います。各委員の御了解を得ればさように取計らいを願います。
  76. 正木清

    ○正木委員長 ただいま政府當局から、當委員會を秘密會に移して、政府から皆さんに御報告申し上げたいという御意見でありまするが、いかが取計いたしますようか。
  77. 小笠原八十美

    ○小笠原委員 こういう値上問題で國民に與える影響が非常に大きな問題の場合にどういうお考えがあるのかしらぬが、今ここに秘密會を開くということは、これはかえつて逆效果を來すような疑念を國民に與えることになる。ですから、これは一應私どもとしては公開の席で、懇談會でもいいのでありますから堂々お話になつていただきたい。速記を止めることはよいけれども、新聞に發表されることがいけないというなら、今日ここで聽いてみたところで、かえつてまたこれに疑惑が重なつて、間違つた報道でもされるようなことがあると、當委員會の權威にかかわる問題であるから、よほど注意を要することだと思う。
  78. 正木清

    ○正木委員長 政府委員に委員長からお尋ねいたしますが、ただいま高瀬君の緊急質問に關連したことで、結論から言えば、旅客なり貨物運賃値上げということを前提としての秘密會を要求されておるのですか。
  79. 田中源三郎

    ○田中(源)政府委員 その通りです。
  80. 正木清

    ○正木委員長 いかが取計らいますか。
  81. 小笠原八十美

    ○小笠原委員 値上げを前提として……。
  82. 田中源三郎

    ○田中(源)政府委員 値上げを前提として。という……。
  83. 正木清

    ○正木委員長 その通りです。値上げを前提としてです。その點を明確にするために、委員長からあらためて政府側に質問したのですが、ただいまの運輸大臣の答辯によつて、新物價體系を堅持する限り、運賃の値上げをしないということは明確になつたのですから、政府側から秘密會を要求されるということが委員長としてはわからないので、その點を質問したわけです。他のことで秘密會を要求されるのであるならば――これは委員長一個の見解ですが、本日の委員會というのは、道路運送法案に對する本委員會の最終的の修正點の結論を見出し委員會です。それで事運賃に關することでなければ、他の機會に讓つてもらつて、本日は委員會としての當初の議題を進めていきたい。これが委員長の考え方なのです。それともあなたの方としては、ただいまの高瀬君の緊急質問の中心となる運賃値上げということを前提とする秘密會であるならば、これは愼重を期さなくてはなりませんから、委員と十分話合いをいたさなければならないと思うのであります。この點いかがですか。
  84. 苫米地義三

    ○苫米地國務大臣 運賃を値上げするという意味ではなくて、運賃値上げに關する話に關連して、もつと深く特別の事情を、その經過及び私の考えを申し上げたいというんです。
  85. 井谷正吉

    ○井谷委員 私は小笠原委員の意見に贊成して秘密會には反對であります。すでに新聞にああ書かれている以上は、秘密會でやることは私どもも反對であります。
  86. 正木清

    ○正木委員長 本日は本議案について議事を進めて、あらためて委員長が政府委員と折衝をして、政府の眞意を確かめて皆さんにお諮りをする。かような議事の取扱方をしてはいかがですか。
  87. 小笠原八十美

    ○小笠原委員 委員長から最も早い機會において公開の席で、今秘密會にするという事項を發表していただくことを要求して、きようの秘密會はやめてもらいたいと思います。秘密會というと間違つた報道をされるおそれもある。
  88. 高瀬傳

    ○高瀬委員 この問題はやはり委員全體か伺うべきもので、委員長が代表して政府當局と交渉すべき筋合のものではないと考えます。
  89. 正木清

    ○正木委員長 高瀬君にお答えしますが、委員長はあなたが言われたような意味で言つたのではない。問題の性質が委員長にはわからぬから、あらためて政府當局と話合いをして、またあらためて委員會として聽く。從つて本日は秘密會の要求があつても、委員會としては、それを拒否して、本議案について議事を進めたらどうですかということを御相談したのです。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  90. 高瀬傳

    ○高瀬委員 わかりました。
  91. 正木清

    ○正木委員長 それではさよういたします。だは第四條の點について議事を進めますが…。
  92. 苫米地義三

    ○苫米地國務大臣 私、秘密會をもし開いていただけば、きよう新聞に現われましたことの、おそらく起つたと思われる點について詳しくお話を申し上げたいと思つたのでありますが、そういう機會がございませんからここで詳しく申し上げることはできませんけれども、ただくれぐれも申し上げたいことは運賃の値上げにつきましては、新物價體系が調整される時期において初めて考えられることで、現在のところでは考えるべきでない。こういう信念を實は申し上げたわけであります。しかしながらさつきも申し上げるように國情の特殊性に考えまして、何どきどういう變化がくるかもしれぬので、そういう事態になります場合には、これも萬やむ得ない事情として、皆さんの前に御相談を申し上げて御了解を得る途を講じます。こういうことを申し上げておつたわけであります。いかにも歯に衣着せたような話ぶりで御滿足がいかないと思いますが、それがわれわれの悩みであります。それゆえ、それについて私の今まで聞いておりました經過を申し上げることが適當だと思いますが、これはなかなかいろいろ他の關係もございますから、私から公開の席で申し上げることはまだその時期でないと思うので、これは差控えます。どうぞその點をひとつ御了承を願います。
  93. 正木清

    ○正木委員長 議事を進めましよう。第四條の點どうしますか。
  94. 原彪

    ○原(彪)委員 結局地方の出先機關の問題ですが、みな同じような形態の出張所が、いろいろおもだつたものだけでも二十數個が縣廳のまわりを取まいておつて、しかも人事權は中央の官廳がもつており、知事は何ら人事權がない。ただ監督ができるという名目だけであつて、實際上知事は非常にやりにくい状態になつております。これは實際の問題でありまして、少くとも一縣の行政を擔つておる公選知事がやる以上は、その驥足を伸ばし得るような行政をさせなければ、圓滿な行政はできないと思うのであります。そういう觀點からして、私は出先機關の一つである地方自動車事務所を廢止しろという論者であります。いま一應御交渉願つていただきたいと思います。
  95. 正木清

    ○正木委員長 では第四條はこういたしましよう。第四條の點については、委員長竝びに理事、または理事代理者とさらに再折衝することにいたしましよう。  その次、輕車輛運送事業については、車輛の檢査、車輛の整備、自動車の登録等とともに、第四條に關連をもつものでありますから、これを飛ばしまして、第八條の道路運送委員會について前の經過を申し上げます。   一、(委員長)委員會の性格について、決定機關とする考え方と、諮問機關とする考え方とがあるが、政府の所見如何  (政府委員)決定機關とすることは憲法の精神より見て疑義がある。諮問機關として實質的にはその意見によつて行政運用をするのが適當であろうと思う。   二、(委員長)委員會の組織等の重要事項を法律に明定するのが適當であると思うが、政府の所見如何  (政府委員)同感である。   三、(委員長) 地方委員會の設置區域について、鐵道局の區域を單位とする考え方と、都道府縣單位とする考え方とがあるが、政府の所見如何。  (政府委員)交通經濟の實情に即する行政をするため、大體鐵道局の區域を單位としたい。   四、委員長地方委員會の委員の數については一縣二名とする考え方が強い。任期については、二年とは半數交代制をとるべきであるとの考え方があるが、政府の所見如何。  (政府委員)地方委員會の委員の數については各都道府縣から一名、北海道からは數名としたい。任期はなるべく五年に近い年數を望む。半數交代制については同感である。   五、(委員長)委員の資格等について、委員の兼職禁止及び相當額の報酬を與えることを法律に明定すべきであると思うが、政府の所見如何。  (政府委員)委員會は實質上の決定機關であるから、兼職禁止は適當であると思う。  以上であります。この第八條についてお諮りをいたします。
  96. 前田郁

    ○前田(郁)委員 この法案の一番重要なる問題は、道路運送委員會であると思うのであります。この問運輸省へ參りましてその筋の方とお目にかかつたときも、大體決議機關だというふうに私どもには思われたのであります。また今のプリントの最後のところを見ますると、委員會は實質上の決定機關であるから、兼職禁止は適當であると思う。こういうわけで、やはり實質上の決定機關であるというように考えているのではないか。そこで今後いろいろな問題がこの委員會で決定されるわけでありますが、そのうち、まずお尋ねいたしたいことは請願の問題であります。ただいま百以上の請願が來ているわけでありまして、今後私どもはこれに對していろいろなことを協議するわけでありますが、私どものこの交通運輸委員會において請願をこれこれにきめるという決定をいたしましたときに、もしこの道路運送委員會がこれを否決するというようなことがありました場合は、どういう處置をばおとりになるであろうか。これは最も重要な問題であつて、もし政府が決定機關であるから、道路運送委員會の決議をばとらなくちやならぬということになりますならば、それを監督する國民代表の府でありまする國會決議は、何等權威のないものになつてくる。この點はどうしてもこの道路運送委員會を決定するにつきましても根本的に考えておかなければならぬ問題だと思うのでありまして、政府の明確なる御方針をは承つておきたいと考えておる次第であります。この問題はただちに一週間後には來る問題でありますから、私どもはただいまからこのことをばはつきりとておく必要があると思うのであります。まずこれをお尋ねいたします。
  97. 郷野基秀

    ○郷野政府委員 道路運送委員會におきましても、請願を受けられる場合があると思います。この請願につきましては、道路運送委員會として意見をお立てになるなら、關係行政廳に建議をすることができるという規定がございますので、建議の形式をとりまして意見をお述べになるのが適當であろうかと考えます。なおこの建議の點につきましては、第三項の道路運送委員會の意見を徴してこれをしなければならないというのと事情が違つておりますので、實質的の決定機關というように考えないでまいることが適當であろうと考えます。但しこの委員會の意見に對しまして、十分重きを置いて御意見を伺うということは、建議につきましても同樣であろうと考えます。
  98. 前田郁

    ○前田(郁)委員 そういたしますと、この私どもの委員會でありますが、この委員會の決定したものも、またこの運送委員會の決定したものも、これをただ一つの參考としておとりになるだけでありますか。もし參考としておとりになるときには、どちらが重視されるかということをあらかじめ聽いておきたいと思います。
  99. 田中源三郎

    ○田中(源)政府委員 道路運送委員會において建議されましたものは、その建議を政府の方におきまして當委員會の方に送付いたします。委員會の方でその建議を十分に御判斷願えばいいのであります。さようなお取扱いにいたしたいと思います。
  100. 前田郁

    ○前田(郁)委員 そうしますと、こちらの方へそれが參りまして、そうしてこの委員會の決定が最後的であり、最も重要視されるわけでありますし、これは實際問題が起つてくるわけでありますから、私はよく聽いておきたいと思うのですが、道路運送委員會の方が絶對的のものであれば、道路運送委員會の方に重點をおいて、今後いろいろ地方の方々と折衝が始まるのであります。もしこの運輸交通委員會が重要視されることになれば、また自然とこちらの方への陳情、請願が重きをなしてくるのでありまして、これは實際政治上の問題としたいまして必ず起つてくる問題でありますから、その點をひとつ私は明確にしておいていただくことが、今後運用の上に非常にいいのじやないかと思つてお尋ねしておるわけでありまして、その點もう少しかみ碎いてお話願いたいと思います。
  101. 田中源三郎

    ○田中(源)政府委員 簡潔に要點だけを申し上げます。立法府における請願、建議の性質は御説明するまでもなく御了承のことと存じます。從つてこの委員會におきまする建議は――現在におきましても政府におきましていろいろな行政面の上に陳情があります。この委員會に建議されたところのものは、これは實際の政治面においては豫算を伴うべき性質のものであります。從つて政府事務的の取扱いといたしましては、當委員會に送つて、當委員會で決定され、立法府の豫算とその建議採擇の結果に基いて行政府が行う。こういうふうにいたしたいと思いますから、明確にその點はいたしておきたいと存じます。
  102. 前田郁

    ○前田(郁)委員 その點はたいへんよくわかりました。  次に委員の員數の問題でありますが、これはこの間の委員會でもやはり一名ではどうしても獨占的になるから、二名以上ということの希望が非常に多かつたわけでありまして、私どもはどうしてもこれは一名では今後だんだん政爭が激しくなつてまいりますから、知事が一人を推薦することになれば、黨派的感情にとらわれたりして、なかなか問題がむずかしくなつていきやしないかと思いますので、かりに知事が社會黨の知事でありますれば實際問題としてやはり社會黨の推す者をもつていかなければならぬと思うのであります。そうしますと、これが員數が殖えてまいりますれば、中正穏健な人を一人入れることができるというわけで、私はたいへんいいのじやないかと思います。そういう點からしても私は一名説にはあまり贊成したくないのであります。また委員會の空氣は大體皆さんそういうふうであつたと思います。この點について政府の御意見で、何かここでこうしなければならぬ理由がありますれば、それを承つておきたいと思います。それから年期の五年であります。これはアメリカ邊では五年、六年というのがあると聞いておりますが、どうも日本の今日の情勢から見ますると、變轉が激しいのでありますから、私ども五年というのはいかにも時代に遲れるように考えるのでありまして、二年くらいを主張いたしておるのでありますけれども、もし二年くらいがいかなければ、三年程度にして、半數改選、こういうことにしていただけたらどうかと思います。これをどうしても五年にしなければならないような理由がありますれば、一應承つておきたいと思います。
  103. 正木清

    ○正木委員長 前田君、御相談申し上げますが、本日のこの議事の取扱方は、この問題に關する限りはもはや政府との質疑は打切られて、委員會としては最後の腹をどうきめるか。こういうことであつて、政府意思いかんにかかわらず、委員會としては最後の腹をきめればよろしいのだということをお考えおきを願いたいと思うのです。もう政府としての正式の態度はわかつたわけですから、委員會としてはどうするか……。
  104. 前田郁

    ○前田(郁)委員 この間委員長からこの委員會の考え方を政府の方に押してもらつたわけですが、やはり五年ということが出てきましたので、何かそこにあるのでないかというので實は聽いておるわけです。
  105. 井谷正吉

    ○井谷委員 前田さん、この間途中で御退席になつたと思うのですが、その點の説明はあつたわけで、私ども了解しておる。
  106. 前田郁

    ○前田(郁)委員 その點があろうかということを實は聽いておるわけです。
  107. 正木清

    ○正木委員長 答辯はありますか。
  108. 田中源三郎

    ○田中(源)政府委員 おわかりになれば結構です。
  109. 前田郁

    ○前田(郁)委員 それでわかりました。
  110. 正木清

    ○正木委員長 第八條の委員會の性格については、やはり原案の通り以外の方法はないと思うのですね。これについては委員會の諮問機關であつてはならない。委員會は決定權をもつべきである、委員會の決定に對しては公式には大臣責任を負うのだ、こうはつきりして、法文以外に手の打ちようがないと思うのですね。この點はどうですか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  111. 正木清

    ○正木委員長 ではこの點はさよう決定いたします。  それから委員會の設置區域については、鐵道局の區域を單位とするというこの鐵道局という表わし方は別として、この區域の單位で行くということには、これは御異論はないと思いますが、いかがですか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  112. 正木清

    ○正木委員長 これは御異議ございませんね。
  113. 原彪

    ○原(彪)委員 さつきの政府の御説明で、はつきりしたようで、しないような變なところがあるのですが、地方鐵道局單位というように、地方鐵道局というものをお置きになるのですか。これは地方鐵道局長と兼職はさせないのでございましようね。はつきりその點お伺いしたい。
  114. 郷野基秀

    ○郷野政府委員 地方にございます特定道路建設監理事務所、そういうものを考えてみます場合におきましては、鐵道局長とは別にいたしまして、兼職をしない建前であります。
  115. 正木清

    ○正木委員長 その次の委員の數ですが、それについては委員長としては、もう一囘委員會として折衝の餘地があるのではないかと思いますが、いかがですか。(「同感」と呼ぶ者あり)それではその點をもう一囘申し上げますと、要約すると、こうなつておるのですね。各府縣から一名がよいか二名がよいかということになる。こういうことであつて、一名ということは決定的のものではないのだというように委員長は考えておりまするので、この點もう一囘折衝したらばどうかと思います。從つてさらに半數交代制ということももう一囘折衝してはどうか、こう考えております。それから委員の資格でありますが、兼職禁止、從つて相當額の報酬を與えること、これについては政府も、委員會は實質上の決定機關であるから、兼職禁止は適當であると思う、と同意されておるのであります。この點についてはいかがでしようか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  116. 正木清

    ○正木委員長 それからもう一つ任期の點についてあります。二年というのと、それから五年というにとになつておりますが、この點については、四、五、六年が適當であると言えるかもしれぬということでありますから、委員會はもう一囘三年くらいで折衝してみたらどうですか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  117. 正木清

    ○正木委員長 今言つておる四、五、六年が適當であると言えるかもしれぬ。こういうふうに言うておるのですから、場合によつては四年でもいいじやないか。一年でも短縮するという方向に進む、こういうことに意見をまとめましよう。  次は第三の、二十三條、二十四條、二十五條中通運事業者の字句は、現行法令の用語としては小運送業者が適當であると思うという、この點もはつきりいたしたわけでありますから、こういうふうに字句を訂正するに異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  118. 正木清

    ○正木委員長 それから附則の本法施行期日ですが、これは明確に政府が答辯しておるのでありますから、その通り決定して御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  119. 正木清

    ○正木委員長 そうすると、本法案の取扱方に對する當委員會としての基本的な方針はきまつたわけでありますが、これに對して小委員會でも設けて、あとこの修正案の整理にかかつたらいかがでしようか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  120. 正木清

    ○正木委員長 では各黨から理事または理事代理者をもつて小委員會をつくつて、そうして小委員會を設けていただき、隨時委員長も加わつて最後的な整理をする、と同時にいろいろな折衝をする。かように取計らいたいと思いますが、いかがでしようか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  121. 正木清

    ○正木委員長 ではこの次の委員會までに、各黨で小委員の方を決定していただく、こういうことにお願いしたいと思います。
  122. 重井鹿治

    ○重井委員 簡單に私の際望意見を述べさしていただきたいと思います。この法律はもちろん、あらゆる方面から出てくる法律がほとんど新しい法律であり、そうしていろいろの方面の御意思もあるわけです。しかしながら日本の民度はこの法律から見ても二十年遲れておる。われわれ政黨人の組織も二十年は遲れておる。そこでこうした法律を運營する場合に、かなり考えなければならぬことがあると思うのであります。そういう意味におきまして、この案の中におきましては特に委員會というものがたいへん重要な問題でありますから、先ほど委員長から話がありましたところの地方委員會の委員は二名、また年期の點も三年ということに對しまして、現在日本の實情から、なるたけ民度に合うような方向にもつていくべき努力願いたいということをお願いしておきます。
  123. 原彪

    ○原(彪)委員 この法案に關係してではないのですが、先ほど御質問のありました運賃値上げの問題にも絡んでいるのでありますけれども、大臣がお見えになりませんから政務次官から一言伺いたいと思います。結論から申しますと、會期も今日で終りを告げまして、四十日間大幅の延長になつておりますが、この前國鐵の實相報告書が發表されましてもはや二月にもなつております。あの國鐵の實相報告書をごらんになれば、どなたもおわかりになりますように、貨車はほとんど破損し、レールも腐蝕し、あるいは戰災を受けた驛の復舊も寡うようになつていない。また赤字が百二十三億であり、五十何萬の厖大な從業員を擁しておつて、しかもこれを何とかして處理しなければならぬ。この前の政府の御答辯では、獨立採算制によつてこれを何とかしなければならぬというようないろいろなお話がありましたが、あの國鐵實相報告書を讀みますと、少し神經過敏な者であつたならば、翌日から汽車に乘れぬというほど、みじめな實相報告書でありまして、あれだけの實相報告書を出したにかかわらず、政府は國鐵再建に對する根幹となるべきものを未だに指示していないように思われるのであります。片山内閣におきましても經濟實相報告書を發表してから、經濟緊急對策八項目とか、あるいは物價體系とか、いろいろ施策をやつておられますが、鐵道においてはあの實相報告書をお出しになつてから今日まで、何ら國民に對して明示しているものがない。會期も今日で終りますが、はたしてこの四十日の延長の期間において、國鐵再建の見透しの案をこの委員會にお出しになる御意向があるかどうかということをお聽きしたいのであります。また現在それがどういうふうに進んでおるかということもお聽きしたいと思います。あの實相報告書を讀んだ國民としては、ひとしくそう思うのでありますが、大臣がお見えになりませんから、政務次官から一言伺いたい。
  124. 田中源三郎

    ○田中(源)政府委員 まことにお叱りをこうむつて恐縮の至りでございます。その後の物價體系におきまするはね上りがありまして、目下政府の方に追加豫算を要求いたしておるようなわけで、この追加豫算がまだきまりませんが、製鐵の關係から、配分を受けますレールの鐵の量が非常に少く、從つてレールの輸入をどうしてもしなければ、再建途上において困る。來年度豫算、また現在の追加豫算と同時に、今申されました企業の獨立採算制をとつていく漸進的な計畫案というものを今つくりつつあるようなわけでありまして、追加豫算等が決定いたしませんと、その數字的な根幹等も現われてまいりません。これが決定いたしまして、來年度の豫算の大綱ができますならば、少くとも會期の延長いたされました當議會には、大體の案を委員會に提出いたしまして、御了解を得たいと思つて、せつかく急いでおるような次第であります。その點御了承願いたいと思います。
  125. 正木清

    ○正木委員長 本日はこれにて散會いたします。次會の日程は追つて公報をもつてお知らせいたします。     午後四時五十一分散會