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1947-08-13 第1回国会 衆議院 予算委員会 4号 公式Web版

  1. 昭和二十二年八月十三日(水曜日)     午後二時二十六分開議  出席委員    委員長 鈴木茂三郎君    理事 川島 金次君 理事 小島 徹三君    理事 庄司 一郎君 理事 東井三代次君       稻村 順三君    加藤シヅエ君       河合 義一君    島田 晋作君       竹谷源太郎君    中崎  敏君       中原 健次君    西村 榮一君       川崎 秀二君    古賀喜太郎君       鈴木 明良君    寺島隆太郎君      長野重右ヱ門君    淺利 三朗君       磯崎 貞序君    角田 幸吉君       西村 久之君    小峯 柳多君       鈴木 正文君    苫米地英俊君       今井  耕君    船田 享二君       野坂 參三君  出席國務大臣         國務大臣    米窪 滿亮君  出席政府委員         大藏政務次官  小坂善太郎君         大藏事務官   東條 猛猪君  委員外の出席者         厚生事務官   中西  實君     ――――――――――――― 本日の會議に付した事件  昭和二十二年度一般會計豫算補正(第一號)     ―――――――――――――
  2. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 それではお待たせいたしました。これから開會いたします。  米窪國務大臣はもう向うを出られて、おつつけすぐ御出席になると存じますが、その間に野坂參三君から勞働省のこの議案は、仕事としては厚生省から引繼ぐものもございますが、しかし新しい事業もあるし、いずれにせよ一省として獨立して新しく發足するものである。またこの委員會にしましても分科會に移さないで審議を進めたいと思いますから、一應もう少しく各局はどういう仕事をするのか、それにどのくらいの費用が要るのかという點の説明をしてもらえば質問もそれだけ省略できる、こういう御希望もございますので、厚生省の中西勞政課長からそういう點についての御説明をまず承りたいと存じます。
  3. 中西實

    ○中西説明員 それでは私からお手もとに配付いたしてございますプリントの内容につきまして、簡單に御説明申し上げます。  一番初めの紙にございますように、官房のほか五局でできております。そうして今度新たに殖えますのが、官房と婦人少年局とそれから勞働統計調査局、この三つでありまして、勞政局、勞働基準局、職業安定局は從來のものが厚生省から移つてまいる、こういうかつこうになつております。  まず官房の新規八百八十九萬五千圓、この内容を簡單に申し上げますと、官房は大體各省とも共通でございますが、大臣次官、政務次官、參與官、そのほかに課としまして秘書課、總務課、會計課のこの三課できまして、大體この人件費が相當な部門を占めております。それと官房の經費の中に大きく占めておりますのは、省創設に伴いましての各種の設備費、机とかいすとかその他のそういつた家具類、これが相當な部門を占めております。それが八百八十九萬五千圓でございます。  それから勞政局の分でありますが、これは從來厚生省にありましたのが、新たに勞働省の方に移るのでありますが、その内容をごく簡單に申し上げますと、勞働組合法に必要な經費、これが約四百六十萬圓ばかりございます。それから勞働關係調整法施行に要する經費、これが約百萬圓、それから勞働情報蒐集に必要な經費、これが七百萬圓ばかり、それから勞働に關する調査及び啓蒙に關する經費、これが百四十二萬圓、それから勞働教育施設の整備に必要な經費、これが三百五十七萬圓ばかりであります。さらに末端の機構を整備いたしまするために必要な經費といたしまして五百萬圓ばかり、それから中央勞働委員會の經費、これが五百九十九萬圓ばかり、それから地方勞働委員會に必要な經費、これが一千萬圓ばかりございます。さらにその他それぞれに人件費がはいり、總計でここにございますように五千二百八十萬一千圓ということになつております。  それからその次の勞働基準局の經費でありますが、これは御承知の通り勞働基準法施行に必要な經費が大部分を占めております。それと賃金行政の充實に必要な經費、この大體二つ。さらにそれに加えて産業安全研究に必要な經費が若干ございまして、合せて八千七百萬圓、こういうことでございます。  それから婦人少年局、これは新しくできました局で、全部が新規になつております。その内容は新しく殖えました人の經費が相當部分を占めております。それからさらに婦人少年の勞働問題に關する調査研究の經費竝びに婦人問題、つまり婦人の地位の向上ということを所管いたしますので、婦人問題全體についての啓蒙、宣傳の經費が相當額組んでございまして、合わせまして八百一萬五千圓ということになつております。  それから職業安定局の費用でありますが、これは從來からございまして、勞働省に厚生省から移管になる分であります。この項目は相當多岐にわたつておりますので、大體は中央から地方に通じましての機構の經費、末端は公共職業安定所の經費で、そういつた人件費を筆頭として、その他職業補導の經費とか、職業紹介以外のいわゆる就職を助長、援助する費用が相當額組んでございます。それが總額一億五千四百三十五萬一千圓であります。  それから勞働統計調査局、これは新しくできます局でありまして、總額一千五百三十四萬六千圓であります。その内容はやはり本局の人件費と賃金構成の調査とか、あるいは日傭勞働關係の調査とか、あるいは生計關係の調査とか、その他勞働關係の統計調査に必要な經費を相當額組んでございます。そのほかに行政共通費がありますが、この中に含んでおる金額のほとんどが官吏の待遇改善に要する經費、これを各部局の中へ加えませずに、一括行政共通費として組んであります。そのほかこの行政共通費にはいまの待遇改善の經費と、それから共濟組合に對する補助の經費、そういつた經費がその内容になつております。合わせて厚生省より移管の分が三億二千五百五十七萬圓、新規の分がちようど五千萬圓、從つて總額三億七千五百五十七萬圓ということで、勞働省が發足するわけであります。なおこの中には失業手當、保險の費用、そういつた大口の、これから出ますのはもちろん含んでおりません。今ここで提出して御審議いただきます豫算までの分が、合せてこれだけにつくつてあるのであります。なおそのほかに勞災特別會計で厚生省からこちらに移りますのが二億六千八百五十四萬九千圓、これはまつたく特別會計で別個にやることになつております。ごく大ざつぱでございますが、一應その内容を申し上げた次第でございます。
  4. 角田幸吉

    ○角田委員 議事進行についてお諮りを願つて、なお御都合によつては國務大臣に御注告を願いたいと思います。今日の豫算委員會は午後一時になつておりましたが、開會は二時半になつておるのであります。もつともその間において、都合上本日の委員會は一時四十分から始めるという豫告がございましたけれども、これを遅れること五十分であります。重要な國政の審議は急速にやつていただきたいと思うのであります。なお、もしかりに大臣の御出席が閣僚懇談會であるとか、あるいはラジオの放送にいかなければならないとかいうような、國政の審議よりもやや重要性のないものは後廻しにして、國政審議の豫算委員會に定刻御出席を願いたい。こういう希望を添えまして委員會にお諮りを願いたいと思うのであります。
  5. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 角田君からただいまのような御趣意の御提議がありましたが、どうしますか。これは一應國務大臣の御意見を伺いますか。
  6. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 角田さんからの御注意まことにごもつともであります。まことに相濟まないと思います。ただ勞働關係閣僚懇談會は非常に重大なる國務でございます。しかし國會の方へ出席するのと、いずれがウエイトが重いかということになると、おのずから意見が違うのでございますが、放送というようなことはもちろん輕いことですけれども、これも豫約しておりまして、この委員會の出席時間の決定する前からきまつておりまして、委員長の御了解を得てそちらへまいつたのであります。今後はそういうことのないように、正規の時間通り出席するようにいたしたいと思います。ちよつと釋明を兼ねてお詑びを申し上げます。
  7. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 角田君いかがでございますか。
  8. 角田幸吉

    ○角田委員 そのようにお考えでございますれば結構でございます。
  9. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 これからはこう遲れるようなことなく御出席願えると存じます。それでは質疑に入りたいと思います。
  10. 西村久之

    ○西村(久)委員 補正第一號の財源關係についてお尋ねを申し上げてみたいと存じます。本補正案の財源を三千六百四十萬九千圓の前年度の剩餘金に求めてあるのでありますが、前年度の剩餘金は現在どのくらい殘つておるのでありますか。
  11. 東條猛猪

    ○東條政府委員 補正第一號の財源に充當しておる剩餘金についての御質問でありますが、今囘の補正第一號の財源に充當した決算上の剩餘金は、昭和二十年度の會計年度に屬するものでございます。昭和二十年度の決算上の純剩餘金は十七億二千八百圓でございます。このうちすでに第九十一議會と第九十二議會におきまして、昭和二十一年度の追加豫算の財源に充當いたしました金額は、十六億四千六百萬圓に相なつております。從いまして差引いたしますると八千百萬圓の殘額がございまするが、この八千百萬圓のうち今囘の補正で第一號の財源といたしまして、三千六百萬圓を充當いたしましたので、さらにこれを差引きますると四千五百萬圓、詳しく申し上げますると四千四百七十二萬二千九百十四萬圓を餘す計算と相なつております。
  12. 西村久之

    ○西村(久)委員 御説明でわかりましたが、この殘りの四千四百萬圓というのは今後使途に充てられる大體の御豫定があるのでございまするか、そのままにしておいて臨機に必要を生じた際に、繰越財源をもつて充てられようとされる考えでありましようか。
  13. 東條猛猪

    ○東條政府委員 お答え申し上げます。ただいまのところではこの四千四百萬圓につきましては、まだ使途を決定いたしておりません。ただし目下いろいろ調整中でございまするところの補正第二號は、場合によりましては財源關係その他に、實は相當窮屈なものになつてまいりはしないだろうかというようなことも豫想いたされますので、場合によりましては補正第二號の財源にまわることもあり得るかと考えておりますが、ただいまのところにおきましてはこの四千四百萬圓の使途につきましては未決定の状況に相なつております。
  14. 西村久之

    ○西村(久)委員 前年度の剩餘金も今日のような過渡期におきまして、あらゆる物價の變動が激しい時代に、決算の上では剩餘金となつて現われるでありましようが、繰越になる次年度に延べてまいりまする次々の費用を、その財源で滿し得ないような仕事が繰延べられてくるような形になりがちのもので、その關係も考慮いたしまするときに、前年度の剩餘金というものは、なるたけその年度内の支出の完成に充當して、かくのごとき費用に充當すべきものでないのではないかというような感じがいたすのであります。わけて申し上げますれば、つまり前の年度に計畫いたしました二十年度の計畫の仕事は、計畫通りにしてしまわないでおいて、そうして一部殘つたものはいろいろな世相の變化に伴いまして費用が増大してまいりますので、仕事ができないというようなことが伴つてまいりますると、結局剩餘金は事實は剩餘金であるといたしましても、本體はその年度の仕事の使途に充つべき性質のものでなかろうかというような感じがいたすのであります。この點に對しまする政府當局の御見解を伺つてみたいと思います。
  15. 東條猛猪

    ○東條政府委員 ただいま申し上げました計數につきましては決算上の純剩餘金という言葉をつけまして申し上げたのでありまするが、考え方の筋といたしましては、昭和二十年度の決算上昭和二十一年度に繰越のございまするところの經費につきましては、いわゆる特定財源ということでもつて一應別計算にいたしておるのでございます。もつとも繰越しました仕事の内容が、近頃の物價騰貴その他によりまして、はたして繰越された財源の範圍内において賄い得るかどうかという實行上の點につきましては、御指摘のような場合がないとは申し上げられませんけれども、會計法上の建前といたしましては、繰越されました經費に對しましては、それ相當の財源を留保しておるというふうにお考えいただきたいと存じます。
  16. 西村久之

    ○西村(久)委員 その點につきましてはこの問題だけでありませんので、繰越剩餘金に關する總括的の關係になりまするから、今の程度で私の質問は中止いたしておきます。
  17. 加藤シヅエ

    ○加藤(シ)委員 私は勞働省の中に新しくできます婦人少年局の豫算のことについて承りたいと存じます。勞働省の中のいろいろな他の局と比べまして、この婦人少年局はまつたく新しい仕事をするのでございますから、ここに示されました八百萬圓の豫算が、はたして適當であるかどうかということを判定いたしますのは、なかなかむずかしいことであろうと一應考えられます。しかし婦人の問題を取扱うことが今日の日本において非常に重大である。殊にこの問題は單に國内の婦人問題のみでなくして、日本の婦人の地位の向上いかんは來るべき平和會議あるいは將來日本が國際連合に參加するときに非常に大きな問題になりますので、この婦人少年局には十分にたくさんの豫算をとつていただきたいということは、婦人一般の要望であると存じます。そこで私はこの八百萬圓という豫算が適當であるかどうかということを檢討いたしますために、某方面へ大藏當局から提出されました豫算額、それは非常に詳しい内容をわけて示しておりますが、その豫算額と比較いたしますと、約二百萬圓ばかりここで減つておるのであります。それでこれはどういうわけで某方面に提出されました金額より二百萬圓減つておるかというその理由を承りたい。またこの八百萬圓の使途の内容をお差支えなければ詳しく是非聽かせていただきたいと存じます。これは非常にこまかいことになりますので、分科會がございますれば分科會で承りたいと存じましたが、委員長に伺いましたところが分科會がないということでございますので、この席で承りたいと存じます。
  18. 中西實

    ○中西説明員 ただいま某方面に出ておりますのとこれと二百萬圓ばかり差があるというお話でございますが、これは實はお配りしました表の下の方に行政共通費というのがございます。これは先ほども申しましたように官吏の待遇改善の費用が大部分を占めておるのであります。婦人少年局におきましても今度相當な人數の職員がおりますので、この職員に對する待過改善の經費、これが行政共通費として、約二百萬圓ちよつと超すかと思いますがあるのであります。それをこの八百萬圓いくらに足しますとちようど同じ數字になるわけであります。實は行政共通費は各局に關係があるのでありますが、まとめまして一括して出してありますので、席が閣僚懇談會であるとか、あるいはラジオの放送にいかなければならないとかいうような、國政の審議よりもやや重要性のないものは後廻しにして、國政審議の豫算委員會に定刻御出席を願いたい。こういう希望を添えまして委員會にお諮りを願いたいと思うのであります。
  19. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 角田君からただいまのような御趣意の御提議がありましたが、どうしますか。これは一應國務大臣の御意見を伺いますか。
  20. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 角田さんからの御注意まことにごもつともであります。まことに相濟まないと思います。ただ勞働關係閣僚懇談會は非常に重大なる國務でございます。しかし國會の方へ出席するのと、いずれがウエイトが重いかということになると、おのずから意見が違うのでございますが、放送というようなことはもちろん輕いことですけれども、これも豫約しておりまして、この委員會の出席時間の決定する前からきまつておりまして、委員長の御了解を得てそちらへまいつたのであります。今後はそういうことのないように、正規の時間通り出席するようにいたしたいと思います。ちよつと釋明を兼ねてお詑びを申し上げます。
  21. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 角田君いかがでございますか。
  22. 角田幸吉

    ○角田委員 そのようにお考えでございますれば結構でございます。
  23. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 これからはこう遲れるようなことなく御出席願えると存じます。それでは質疑に入りたいと思います。
  24. 西村久之

    ○西村(久)委員 補正第一號の財源關係についてお尋ねを申し上げてみたいと存じます。本補正案の財源を三千六百四十萬九千圓の前年度の剩餘金に求めてあるのでありますが、前年度の剩餘金は現在どのくらい殘つておるのでありますか。
  25. 東條猛猪

    ○東條政府委員 補正第一號の財源に充當しておる剩餘金についての御質問でありますが、今囘の補正第一號の財源に充當した決算上の剩餘金は、昭和二十年度の會計年度に屬するものでございます。昭和二十年度の決算上の純剩餘金は十七億二千八百圓でございます。このうちすでに第九十一議會と第九十二議會におきまして、昭和二十一年度の追加豫算の財源に充當いたしました金額は、十六億四千六百萬圓に相なつております。從いまして差引いたしますると八千百萬圓の殘額がございまするが、この八千百萬圓のうち今囘の補正で第一號の財源といたしまして、三千六百萬圓を充當いたしましたので、さらにこれを差引きますると四千五百萬圓、詳しく申し上げますると四千四百七十二萬二千九百十四萬圓を餘す計算と相なつております。
  26. 西村久之

    ○西村(久)委員 御説明でわかりましたが、この殘りの四千四百萬圓というのは今後使途に充てられる大體の御豫定があるのでございまするか、そのままにしておいて臨機に必要を生じた際に、繰越財源をもつて充てられようとされる考えでありましようか。
  27. 東條猛猪

    ○東條政府委員 お答え申し上げます。ただいまのところではこの四千四百萬圓につきましては、まだ使途を決定いたしておりません。ただし目下いろいろ調整中でございまするところの補正第二號は、場合によりましては財源關係その他に、實は相當窮屈なものになつてまいりはしないだろうかというようなことも豫想いたされますので、場合によりましては補正第二號の財源にまわることもあり得るかと考えておりますが、ただいまのところにおきましてはこの四千四百萬圓の使途につきましては未決定の状況に相なつております。
  28. 西村久之

    ○西村(久)委員 前年度の剩餘金も今日のような過渡期におきまして、あらゆる物價の變動が激しい時代に、決算の上では剩餘金となつて現われるでありましようが、繰越になる次年度に延べてまいりまする次々の費用を、その財源で滿し得ないような仕事が繰延べられてくるような形になりがちのもので、その關係も考慮いたしまするときに、前年度の剩餘金というものは、なるたけその年度内の支出の完成に充當して、かくのごとき費用に充當すべきものでないのではないかというような感じがいたすのであります。わけて申し上げますれば、つまり前の年度に計畫いたしました二十年度の計畫の仕事は、計畫通りにしてしまわないでおいて、そうして一部殘つたものはいろいろな世相の變化に伴いまして費用が増大してまいりますので、仕事ができないというようなことが伴つてまいりますると、結局剩餘金は事實は剩餘金であるといたしましても、本體はその年度の仕事の使途に充つべき性質のものでなかろうかというような感じがいたすのであります。この點に對しまする政府當局の御見解を伺つてみたいと思います。
  29. 東條猛猪

    ○東條政府委員 ただいま申し上げました計數につきましては決算上の純剩餘金という言葉をつけまして申し上げたのでありまするが、考え方の筋といたしましては、昭和二十年度の決算上昭和二十一年度に繰越のございまするところの經費につきましては、いわゆる特定財源ということでもつて一應別計算にいたしておるのでございます。もつとも繰越しました仕事の内容が、近頃の物價騰貴その他によりまして、はたして繰越された財源の範圍内において賄い得るかどうかという實行上の點につきましては、御指摘のような場合がないとは申し上げられませんけれども、會計法上の建前といたしましては、繰越されました經費に對しましては、それ相當の財源を留保しておるというふうにお考えいただきたいと存じます。
  30. 西村久之

    ○西村(久)委員 その點につきましてはこの問題だけでありませんので、繰越剩餘金に關する總括的の關係になりまするから、今の程度で私の質問は中止いたしておきます。
  31. 加藤シヅエ

    ○加藤(シ)委員 私は勞働省の中に新しくできます婦人少年局の豫算のことについて承りたいと存じます。勞働省の中のいろいろな他の局と比べまして、この婦人少年局はまつたく新しい仕事をするのでございますから、ここに示されました八百萬圓の豫算が、はたして適當であるかどうかということを判定いたしますのは、なかなかむずかしいことであろうと一應考えられます。しかし婦人の問題を取扱うことが今日の日本において非常に重大である。殊にこの問題は單に國内の婦人問題のみでなくして、日本の婦人の地位の向上いかんは來るべき平和會議あるいは將來日本が國際連合に參加するときに非常に大きな問題になりますので、この婦人少年局には十分にたくさんの豫算をとつていただきたいということは、婦人一般の要望であると存じます。そこで私はこの八百萬圓という豫算が適當であるかどうかということを檢討いたしますために、某方面へ大藏當局から提出されました豫算額、それは非常に詳しい内容をわけて示しておりますが、その豫算額と比較いたしますと、約二百萬圓ばかりここで減つておるのであります。それでこれはどういうわけで某方面に提出されました金額より二百萬圓減つておるかというその理由を承りたい。またこの八百萬圓の使途の内容をお差支えなければ詳しく是非聽かせていただきたいと存じます。これは非常にこまかいことになりますので、分科會がございますれば分科會で承りたいと存じましたが、委員長に伺いましたところが分科會がないということでございますので、この席で承りたいと存じます。
  32. 中西實

    ○中西説明員 ただいま某方面に出ておりますのとこれと二百萬圓ばかり差があるというお話でございますが、これは實はお配りしました表の下の方に行政共通費というのがございます。これは先ほども申しましたように官吏の待遇改善の費用が大部分を占めておるのであります。婦人少年局におきましても今度相當な人數の職員がおりますので、この職員に對する待過改善の經費、これが行政共通費として、約二百萬圓ちよつと超すかと思いますがあるのであります。それをこの八百萬圓いくらに足しますとちようど同じ數字になるわけであります。實は行政共通費は各局に關係があるのでありますが、まとめまして一括して出してありますので、うものは赤字となつて出てくる。九月が百四十九圓、十月が七十六圓、そうして、十一月になるとこれが三百九十四圓という黒字が出る。こういうことに一應の計算はできます。それはどういうことであるかというと、食糧の第一次非常供出、それから第二次の非常供出、これはまだ案ができておりません。目下折衝中ですが、この三次にわたる食糧の非常供出と、並びに來るべき米穀の收穫が、本年度と大體同じくらいな平年作を得られた場合において、食糧が配給ルートに乘つてくるのが十一月であるということになつてきたときにおいてこれが可能であるということで、結局流通秩序が確立されなければあるいはこれが崩れてくるのじやないかとも考えられます。要するにこれは政府の政策に對する各層の協力が、豫定通りいつた場合のことだと私は考えております。
  33. 川島金次

    ○川島委員 ただいまのお話については私は別の意見をもつておるのですが、これは別の機會に和田長官の出席のあつたときにお尋ねを申し上げることにして保留したいと思います。さらに引續いて、くどいようですが、これはきわめて簡單なことなのですが、今の日本の經濟の上に立つておりますところの産業別の人口構成というものは、大體政府の方におきましてももち合せておると確信をいたすのであります。その日本經濟の産業別人口構成の中に、勞働省の所管に屬する勞働者自體の産業人口構成というものは、今日どういうふうな實情になつておりまするか。それについてお調べになつたものがございましたらこの機會に示していただきたい。
  34. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 御承知の通り、誰しも指摘するところでございまして、日本の統計というものがまだ不完全である。内閣統計局でやつておる中から、勞働統計だけを切離して勞働省でやつていこうというので、新しい局を設けるという状態になつておるのでありまして、お尋ねの全人口に對する勞働人口がどのくらいであるか。あるいはさらにこまかく産業別の勞働人口がどうであるかということは、この席でお答えする資料をもつておりません。正確であるかどうかわかりませんが、もしあれば、至急取調べて、適當の機會に、近い將來にお答えしたいと思つております。
  35. 川島金次

    ○川島委員 それでは續いてお尋ねいたしたいと思いますが、職業安定補導局の管下になります、地方職業安定補導所と申しますか、あの方面におけるところの人事權は、私の記憶では、地方長官がもつておる、經費は國庫が全額負擔しておるように記憶しておるのでありますが、人事權が地方長官にありまして經費一切は國庫がこれを負擔しておるということになりますと、その間におのずからいろいろの事態が生ずることが、まま今日まであつたのではないかと想像しておるのでありますが、その人事權と經費との關係について、從來のような形そのままで今後も實施をいたすことの方が適切であるか、あるいはまた他に別途の考慮を政府はこれに對して拂われる必要がありと認めておられますかどうか、この點をお聽かせ願いたい。
  36. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 中央官廳の地方の出先官廳ということについては非常に議論がございまして、地方自治法の實行と同時に地方分權が非常に強くなつた。この點で相當地方からは異議が申し出されております。ただこの勞働省關係において、地方で出先の役所がもつものは、勞働基準局、それから職業安定局、勞政局の事務所、それから新しくできます婦人少年局、そうして勞働統計調査局ということになるのですが、このうち勞働基準局だけは、勞働監督その他の特別の性格から見て、どうしてもダイレクトに中央から地方に一貫した勞働行政を行わなければなりませんので、これは別の役所とし、別の窓口でやつていきたいと思います。ただ、今申上げた勞働基準局以外のものは、職業安定局あるいは勞政事務所等は、從來各府縣に勞働部のある所はその勞働部に、勞働部のない所は、勞政課等に仕事を委囑しておるのであつて、お説の通り身分は今までは厚生省の職員であつて、そうして給與等は、一應地方分與税のような形で地方に流して、地方から支給しております。この點はやはり地方の言い分もありまして、よほど研究を要する點でございます。關係筋では別個の窓口でやつてくれというのですが、こうなりますと、やはり地方の實情からも異議が大分出ておりますので、これは大體將來も研究していきますが、今のところ勞働基準局以外のものは、地方と協議した結果なるべく地方意思に副うて、そうして地方の勞働あるいはその他勞政に關する部門で、窓口を一つにしていつた方が能率があがるのじやないか。こういうぐあいに考えております。
  37. 川島金次

    ○川島委員 さらに別の點についてお伺いいたしますが、政府は公共の事業に對しまして、一定の勞働需要の計畫を立てまして、徹底的な計畫のもとにそれを遂行しておるように記憶いたしておるのでありますが、その公共事業に對するところの勞働力の需要に對して、その實際に供給をされました勞働力というものは計畫通りにいつておるか。その點については大分いろいろ世間でも議論をされておつたことなのでありますが、現在の公共事業に對する勞働力關係というものはどのような實情になつておりますか、お示しを願いたいと思います。
  38. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 治水工事道路工事等においては大體人件費が八〇%で、從つて中央から流した豫算が資材等を買えずに、從つて工事が進まないという實情にある點も一應あるのであります。しかし全體としてこの九十五億圓の豫算の公共事業費について人件費がどのくらいを占めるかということについては、手もとにただいま資料がございませんが、これも至急調査して後ほどお知らせいたします。
  39. 川島金次

    ○川島委員 最後に事務的にもう一つ參考までにお伺いをしておきたい。これは先般の議會などでも政府から發表があつたのでありますが、最も最近におきまするところの失業者の實數、竝びに失業者の中で顯在しておる失業者の人口、あるいはまた潜在的になつておりますような失業者の人口、こういつたことにつきましての最近のお調べがありましたならばお示しを願いたいと思います。
  40. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 お答えします。勞働統計が今日的確なるものがないので、はなはだ殘念でお答えができないのですが、大體のところは昨年四月の二十六日に實施されました調査によりますと、いわゆる顯在と稱する失業者が二百五十五萬人、濳在失業者と認められるものは、これは推定でございまするが、大體三百四十五萬人、計六百萬人というのが昨年の四月二十六日現在の失業状態にあつたものでございます。この數字に基きまして昨年四月二十六日以降の海外引揚者等の新しい失業發生者の數を考えまして、本年四月二十日現在の失業者を推定いたしますると、顯在、濳在を合計いたしまして約八百萬人、こういうことになると思うのであります。すなわち顯在失業者二百五十五萬人、濳在失業者が五百四十五萬人で大體八百萬人。ただこの濳在失業者の數については、非常な的確な統計がとれないのでありまして、推定であることは御承知おきを願いたいと思います。
  41. 川島金次

    ○川島委員 最後にちよつと大臣にお願いを申し上げておきたいのであります。先ほど私がちよつと質問に觸れまして御質問申し上げた經濟安定本部におけるところの計數に基いての計算によれば、十一月になれば日本國内の勞働者の生計は四百圓餘の黒字になるということを、言葉の上にも發表せられ、また數字などを竝べまして昨日などは正式にこれを發表いたしておるのでありますが、これを受取りました國内の勞働階級の心理というものは、およそ逆效果であつたと私は思うのであります。なぜならば今日の勞働大衆の生活というものは、今度の新物價體系竝びに賃金ベースのはなはだしいギヤツプはもちろんでありますが、日々の身をもつて體驗いたしておりまするところの生活の實態というものに觸れて、非常な窮境に窮境を續けておることは大臣もお認めのことと思うのであります。しかしてその生活を續けるため、また再生産への勞働の參加のために、あらゆる方法を講じて、たとえばある家財を質入れし、あるいはそれを賣却し、あるいは他人から融通を受けてその赤字生活を依然として、もうすでに長い間續けておるのであります。そのさ中にありましての新物價體系の突然の發表であり、一方においてはそれをくぎづけにするのではないかという前提はありまするけれども、大體千八百圓のベースにおいてこれを安定せしめたい、このねらいは私は惡いとは考えないのでありますが、あのような計數をもつて、かりそめにも國務大臣たるものが、十一月になれば勞働大衆は四百圓余の黒字になるだろうなどという、机上計畫に基いた聲明もしくは發表などということに對しましては、相當私は愼重なる態度であるべき筋合のものであろうと思うのであります。もしああいうことを責任ある政府において發表した以上は、その責任において實質賃金の徹底的な充實をはからなければならないということは、當然に言えるのでありまするけれども、今日の經濟の實相、日本の産業の現段階から申しましても、そう簡單にこの危機が乘り切れて、ほんとうに勞働大衆の生活を根柢から保障のできる價格、その上にさらに黒字が生ずるなどということは、私はむしろ極言でありましようけれども、痴人の夢にひとしい問題でないかとさえ考えられるのであります。私のこの考え方はあるいは獨斷と言われるかもしれませんが、私の經驗、自分たちの同志の人たちのいろいろ生活の實體に徴しますれば、そういうことがむしろ言われるのでありまして、あの發表を受取りました勞働者大衆の受取つた感じというものは、むしろ唖然たるありさまではなかつたかと私は想像をいたしておるのであります。もし責任ある政府があのような發表をいたしまして、なおかつ十一月になつて勞働者大衆の生活が、もし一時逆の結果になつたといたしますならば、それでなくてさえも、先月あたりから今月にかけて各種大きな勞働組合が、二千數百圓の賃金でなければわれわれの最低生活はできない、こういう觀點に立ちまして、いわゆる勞働攻勢の兆しが、きわめて顯著な事實になつて現われておる樣子であるのであります。從つて私はそういうことができ得れば望外の幸でありまするが、今日の現状、日本の産業經濟の現状から申し上げましても、政府が先日發表されましたようなことは、輕々に私は言わるべき筋合のものでないと思うのであります。かりに實質賃金の充實と言い、流通秩序の確立と言い、あるいはやみの撲滅と言い、そういうようなことは、やはり國民全體の協力にまたなければ、その實現はとうてい不可能であるということも、言うまでもない事柄であるのであります。そういうときにあたりまして、ああいうことを輕々に發表せられることは、むしろ逆効果こそ生ずれ、おそらくその効果はむしろないことになるのではないかと私は心配をいたしております一人であります。どうぞ大臣におかれましても閣議等に列席の際に、ああいう問題が今後ともいろいろの面において取上げられてくるのではないかと思うのでありますが、そういう問題に直面されましたときは、一切の内外の實情というものにも斟酌をせられまして、政府の方針あるいは政府の考え方などを發表するにあたりまして、もつと私は愼重を期してほしいと考えますので、最後に大臣に御希望を申し上げまして、私の質問を終る次第であります。
  42. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 和田君がどういう發表をしたかということは知りませんが、閣議ではまだそれが――正式の政府の發表は閣議にかけるのですが、閣議にはまだ正式にかかつておりません。勞働關係閣僚懇談會にはかかつております。しかしこれを經濟安定本部長官が談話の形で發表したのか、あるいは財政金融委員會が發表したのか、御指摘の點はどうか知りませんが、おそらくこれについては一つの條件がついております。すなわち流通秩序が確立されて、食糧を中心としたところのいわゆる流通秩序が確立し、そして問題の食糧の供給が豫定通りいつて、しかもそれについては單に政府の努力ばかりでなく、國民がやはり協力した曉にはという條件がついておる。これなくしてはいかに政府だけが計畫を立て、どんなに努力してもだめだろう。國會における皆樣を初め國民がこれに協力をするという意思がなければ、百般の施政は結局畫餅に歸する。こういうことになるのであります。それで私が、川島さんと意見が違うかもしれませんが、何でも悲觀ばかりの材料を述べて政府が施策を行つていくことがよいのであるか、あるいはたまには諸君がこういう點に協力してくれるならば光明があるという、いわゆる若干の光明を示していくことが、國民をして奮起せしめることになるか。この點は考えが違いますが、私はやはり單なる机上の計畫でなく、またいい加減なでたらめでなく「政府が相當の實質的なマテアリアルについて國民の協力があるならば、こういう工合に黒字に轉換し得るという、實質的な、現實的な計算ができたならば、これはやはり發表した方がよくはないか。それについて國民が協力するかしないかは、今いろいろいわゆる指導者たちの努力のいかんにある。そこに政府としての政治力があるということになる。政府が政治力は發揮するのには國民の協力が必要である。それには何かの目標を示さなければならぬ。この點は見解の相違でありますが、私はいたずらに悲觀ばかりで、悲觀的數字を述べるのは政治の眞諦ではない。こういう工合に考えております。
  43. 川島金次

    ○川島委員 大臣の言葉がありましたから申し上げますが、何も經濟白書に類似したような悲觀的な數字ばかりを述べることを主張したのではないのであります。今の勞働階紙の生活の保障問題に關連して、十一月になれば四百圓餘りの黒字になるとああいう發表の仕方は、今大臣の仰せの通り、流通秩序の確立、やみの撲滅、そういつた問題に關連して、國民の協力があればという前提のもとであろうと、和田さんのために大臣は御辯解になつておるのでありますが、そういう前提は別についてはおらないのであります。しかもその國民の全體的な總力を上げての協力を得まするがためには、財政の面において、あるいは税制金融の面において、その他經濟的總合的な面において、勞働者あるいは農民、あるいは全般的には國民が總力をあげて協力し得るような、まず最低の條件を國民に與えておかなければならないのではないかとも私は考えるのであります。しかるに安本長官が發表いたしました先日の四百圓餘の黒字問題は、まだ日本の現實が、ほんとうに組織勞働者もしくは農民全體、あるいは全部ひつ括めた國民全體が納得し得るような、自主的な施策がまだ滲透しておらない。その滲透しておらないときに、國民が協力すればというような假定のもとに立つてのああいう發表の仕方というものは、私は政治的に見てもあまり感心したことではないのだというような意味合において、私は大臣に希望を申し上げたのでありまして、大臣の言葉の中に考え方の相違という話がありましたが、そういう意味で私は今のお話を申し上げたことを大臣も御了承願いたいと思うのであります。
  44. 野坂參三

    ○野坂委員 私まず第一に大藏當局にちよつと簡單な問題をお聽きしたいのは、この全豫算の中で人件費がどのくらいはいつておりますか。――それでは人件費の内容について一人あたりいくらか單價を伺いたい。
  45. 中西實

    ○中西説明員 一級官の方は一萬五千六百圓ぐらいであります。
  46. 野坂參三

    ○野坂委員 それでなく平均いくらですか。
  47. 中西實

    ○中西説明員 平均と申しますと、一級官、二級官、三級官、雇、傭人と非常に差がございまして……。
  48. 野坂參三

    ○野坂委員 結局私の聽きたいのはこまかいこともよいのですけれども、平均いくらになるのですか。
  49. 中西實

    ○中西説明員 一人あたりの待遇改善の經費が、今の大體豫算に組みますものの、さらに二倍を待遇改善の費用で入れているのです。單價からしますと三倍になるわけでございます。大ざつぱに平均いたしますと、一人でベースは千八百圓で大體年二萬圓前後です。
  50. 野坂參三

    ○野坂委員 千八百圓の基準でやつておられるわけですね。三倍とかというのは、三倍になつた結果ですか。これを三倍にされるというのですか。
  51. 中西實

    ○中西説明員 豫算の單價を三倍にしたのが千八百圓になるというのです。
  52. 野坂參三

    ○野坂委員 ちよつと質問を續けますが、そうすると、先ほど米窪國務大臣は、千八百圓というものでは大體食えないだろうという御意向だつた。そうするとこれは上ることもあり得るというふうなことを大體豫定されておると思いますが、そういつた解釋で差支えないものでしようか。
  53. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 千八百圓は先ほど私御説明申し上げたように、新しい物價體系を算出するための、人件費という大きなフアクターを、どの邊できめるかというために使つた基準賃金でありまして、賃金については各企業ごとに團體交渉できめるべきものでありますから、これは表面はくぎづけしないのですが、この千八百圓ベースというものは、やはり政府としてはこのベースそのものを動かすという意思は今日のところございません。ただそれに基いていかなる賃金を支給賃金としてきめるかということは、各自の企業體における團體協約にまつというわけであります。
  54. 野坂參三

    ○野坂委員 今の千八百圓というのは、計算上新物價の基準である。實際においてはこれは上げ得るということが大體豫想されて構わないわけですね。たとえば官公勞の組合が勞働省の當局と交渉して、千八百圓ではいけないから二千圓にしてもらいたい、こういう交渉の餘地はあるわけですね。
  55. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 お答えいたします。いわゆる純理論から言うと交渉の餘地はございます。但しそれは官公廳の場合になりますと、國の財政とにらみ合わせまして、つまり傭ふ方の側においてこれを支給する財源がない場合においては、あるいは千八百圓以上は今日のところではやれないという話になつて、上げてくれというのと、やれないということで交渉不調になることは豫想されることであります。
  56. 野坂參三

    ○野坂委員 そうすると、もう千八百圓以上は官公勞では上げることはできない、こう解釋していいわけですね。
  57. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 給與審議會における千八百圓のベースをきめたのは、先ほども申し上げました通り、新物價體系をつくるためのいわゆるフアクターとしてきめたのであつて、千八百圓以上よこせという要求に對して、やれるかどうかということは、あくまでもその企業體における團體協約にまつべきだ、こういうことで、決して政府は千八百圓で一切合財縛つてしまうという意思は毛頭ない。但しそれが事轉じて官公勞と政府との關係になつてきますと、政府の財政とにらみ合わせまして、各省ができないという意見ならば談判は不調になる、こういうことであります。
  58. 野坂參三

    ○野坂委員 そうしますと、もし國庫の豫算の方でもう少し人件費を上げ得るという見透しが立てば、そういう財源があれば、また千八百圓以上上げ得る條件はあるわけですね。
  59. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 今日の政府の手持の財源が、千八百圓を上げられる餘地があれば、當然それは問題はない。あるいはたとえばこれは一つの例ですが、今日の各省の職員が非常に多すぎる、それを整理するというようなことがもし行われ得れば、これは問題になる、こういうわけであります。
  60. 野坂參三

    ○野坂委員 整理とかそういう方面でなしに、たとえば社會黨の選擧中に公約されたような、いろいろ財政方面に政策があります。たとえば公債の利子の棚上げの問題とか、あるいは新圓大口所得者に第二の財産税をかける、こういうようなことを公約されたわけです。ここから出せば相當大きな額が出るということは、社會黨の諸君が選擧中公約されておる。こういうところからどうですか。頭を切るのはだれでもできると思うのです。
  61. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 千三百億圓にわたる軍事公債の棚上げとか、あるいは新圓の登録というようなことは、現片山内閣成立するときのいわゆる政策協定によつて、一應それはしないということになつておる。その面からも財源の餘裕は出てこない、こう思うのです。
  62. 野坂參三

    ○野坂委員 とにかく私は結論としてこういうふうに理解してよろしいですか。今のところでは千八百圓以上は出せない。もし新しい財源があり得れば出せる。こういうことに解釋して差支えないわけですか。
  63. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 大體において御意見の通りです。
  64. 野坂參三

    ○野坂委員 そうしますと、私もう一つお聽きしたいのは、きのうお聽きした問題に結局關連するのです。きよう出されたのはこの豫算の第一號です。第二號として、いろいろ各方面にわたる總豫算的なものが出てくるわけです。そこでわれわれはこれからまた細かいいろいろの討議で、あるいはこの豫算が變更されるかもしれない、たとえば人件費の問題にしても、そのほかの問題にしても、もしも第二號において變更された場合には、この第一號をさきにきめられた場合にはどうなるか。
  65. 東條猛猪

    ○東條政府委員 ただいまの御質問の趣旨は、かりに第一號をまずきめまして引續き第二號の審議の際に、たとえばただいま御質問のございましたような、人件費を千八百圓基準よりさらに引上げるというようなことになつた場合に、第一號を修正の餘地があるか、こういう御質問と承つてよろしゆうございますか。――かりに第二號を審議いたします際にそういうことになりますれば、引續きその第一號の豫算を修正いたしますような、さらに追加豫算の必要がある、こういうことになつてまいるわけであります。その際にすでに衆議院に提出しました第二號豫算案の修正でまいるか。あるいは引續いてさらに別途の議案として提出するか。それらのいろいろな技術的の問題はあると思いますが、かりに本院における審議の經過から、ただいま御質問のような事態が起りますれば、そのときにあらためて第一號を調整する餘地は、技術的にあり得るということをお答え申し上げます。
  66. 野坂參三

    ○野坂委員 もう一度米窪國務大臣にお聽きしたいのは、先ほど川島君の質問の場合に數字を上げられて、八月の不足額は百五十二圓、十月にいくら、十一月にいくら、こういうふうに申されましたが、あれは安本の方の計數ですか、あるいは米窪さんの方の計數ですか。
  67. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 これは經濟安定本部から出た資料であります。
  68. 野坂參三

    ○野坂委員 米窪さんの方はこれは承認されていないものですか。
  69. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 承認というと、どう解釋してよいか知りませんが……。
  70. 野坂參三

    ○野坂委員 これが大體當然だと思つておられるのか。というふうに解釋できるのは、川島君の質問に對してわざわざ米窪君の方でそういうことをここで公表されたのですから、大體この通りだ、こういうふうに承認されたとみて差支えないわけですか。
  71. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 川島さんの質問があつて、そうして數字を上げられたのですが、その數字が的確でないから、これを是正する意味で申し上げたわけで、これは私が承認したとか何とかいう意味合のものでない。勞働關係閣僚懇談會に、經濟安定本部長官から示された數字を申し上げたのであります。これには先ほど申し上げた通り、いわゆる流通秩序の確立と、やみの絶滅ということが伴わなければ、この通りになるものとは思われないという私の意見を申し上げたのであります。
  72. 野坂參三

    ○野坂委員 委員長にちよつとお聽きしたいのですけれども、これは川島君から非常に有益な質問があつたし、御意見があつたのでありますが、この豫算をわれわれが見る場合に、やはり一番問題は人件費になつてくる。この人件費の問題を十分われわれが討議してはつきりする必要がある。川島君の方で皮切りされたと思いますが、たとえば千八百圓の問題とか、あるいは今發表された――いろいろありますが、安本長官の方の關係でも二種類あるらしい。十一月分三百九十餘圓の黒字が出るという意見と、四百いくらというのが今日のある新聞に出ておりました。それからこれを見ると私たちには實に腑に落ちないことが非常に多い。こういう問題の討論は、委員長、どういうふうにやりますか。ここできようやるのか、あるいは大藏大臣とやるのか。
  73. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 川島君の四百圓説は前の案です。經濟安定本部長官がいつそれを財政金融委員會で言われたか知りませんが、私の申し上げたのは、さらに檢討を加えて修正したものであります。新しいものであります。
  74. 野坂參三

    ○野坂委員 きよう出ているのは四百圓でしよう。
  75. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 ちよつとこれは委員長出過ぎかわかりませんが、讀賣新聞に出ておりますのは、十一月に三百九十九圓四十錢というものが出ております。川島君がここで述べられたのは、これはまだ安定本部の決定案ではない。安定本部においては、その後先般のいわゆる放出がございましたので、この放出による食糧その他の物資が配給面にどういうふうにまわつてくるかということを計算されつつあつて、その過程において四百十何圓という數字が出ておるように、私間接的ながら聞いております。私の承知しておるのはそういうことです。
  76. 野坂參三

    ○野坂委員 委員長、私の質問は、この問題をどういうふうにここで討議するか……。
  77. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 それは私のきめることではなくて……。
  78. 中崎敏

    ○中崎委員 必要とあれば、安定本部あたりに來てもらつて、この問題を一度聽けばいい。それは委員長の御裁斷によつてやつたらどうですか。
  79. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 どういうふうに取計らいましようか。
  80. 野坂參三

    ○野坂委員 大藏大臣がやるというようなお話はなかつたのですか。
  81. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 それはそういうふうに聽いておりました。大藏大臣があす午後來られるそうですが、大藏大臣のここで説明したいということは、前の内閣で通つた千六百圓というものについての何か説明をしたいというのであつて、千八百圓ベースの問題ではないようであります。
  82. 野坂參三

    ○野坂委員 そうすれば、これに關連さしてやつてもらつたらどうですか。
  83. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 この千八百圓の問題は、これは私一個としても十分檢討する必要があると存じます。しかしこれは安定本部においても今物資その他について再檢討を加えられておるように聞いておりますが、追つて第二號すなわち追加豫算の本格的なものが提出されて、これについては相當の時日を費やして十分審議をしたい、こう私一個は考えております。それからまた今聽いていますと、この第一號については第二號の審議の場合に、もし修正されるようなことがあれば、さかのぼつて第一號の修正も加えるというように、これは手續上の問題も今ここで聽いたのであります。一應これはここでそういう問題を掘下げてやるか、それとも次の本格的な追加豫算の出た場合に、これはいはゆる勞働省設置案というものがすでに可決されておりまして、それに對する豫算の範圍のものでありますから、これはここで一應の結末をつけて、次のときに十分な審議をやるということも一つの方法だと考えております。これは皆さんにお諮りして、皆さんの御決定に從いたいと思います。
  84. 野坂參三

    ○野坂委員 私個人としては、おそらく人件費が厖大なものに上ると思います。これを今はつきりしないで先へ進んでも、またこれを究明しなければならぬというようなことになると思います。だからこれを第一に取扱うのが順序ではないかと思います。もし何なら多數決できめてもらつたらいいですが、これはあとではからつてもらうことにして、もうちよつと簡單な問題でお聽きしたい。  勞政局御關係の費用が四百六十萬圓か、相當ありますが、あれの内容をもう少し話してください。
  85. 中西實

    ○中西説明員 この費用はやはり中央と地方の施行に屬する事務職員の費用、但しこの地方部につきましては、これは二分一を國庫補助ということでありまして、その費用もこの中にはいつております。それからさらに特殊な職員旅費だとか、そのほかに臺帳作製の費用だとかいうような費用でございます。
  86. 野坂參三

    ○野坂委員 それは相當大きいのですか。
  87. 中西實

    ○中西説明員 これ以上欲しいくらいに思つております。
  88. 野坂參三

    ○野坂委員 まだ小さい問題はありますけれども、このくらいにして、もう一言大藏當局にお願いしたいことは、きよう出された統計にしても非常に大ざつぱなものであります。一々細目を聽かなければわれわれにはわからないような状態であります。これでは十分な審議はもちろんできないと思います。こういう型はやめていただきたいと思う。今までの豫算の出し方は皆この型でやつておる。つまり官僚がよらしむべし、知らしむべからずで、譯のわからぬ數字を出して、しかもその日か前の日に出して、審議をやれと言つても、これでできますか、できませんよ。だからやる場合には細目をちやんとわかるようにして、時日をかけてやる、こういうやり方を鈴木委員長にもとるようにしてもらいたい。新しい議會とも言われておるし、こういう場合に、昔のままの官僚的な豫算のやり方、討議のやり方はもう今からやめたらいい。こういう點はひとつ警告及びお願い――お願いの方が多いですが、やつていただきたい。  それからもう一つは、最後に先の問題をきめてもらいたい。つまり千八百圓問題はどこでやるか、あるいは次に延ばすか。
  89. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 どうしますか、先ほど野坂君から提議されております千八百圓問題をここであくまでも詳細にやつて、それからこの審議にはいるかどうか。
  90. 苫米地英俊

    ○苫米地(英)委員 米窪國務大臣の御説明によると、財源が見つかればあるいはこの千八百圓ベースですか、動くかもしれない、こういうふうに了解できたのであります。元來今度の物價體系は、表面のいわゆる六十五倍とか四十五倍とかいうものが標準になつておる。これに伴う心理的の要素、やみの要素、こういうものが一切抜けておるのであります。從つてあの物價體系というものは、今詳しくは申し上げませんが、維持できないものというのが常識であります。しかるに今財源があれば、と言われましたけれども、この物價體系をきめる標準となつたものが崩れるようになれば、これは物價體系全部總崩れになる。そういう状態においてこの審議を進めることは、野坂議員の言われたように、私は根本から間違つておると考えますから、この際そこをはつきりして進めていただきたいと思う。
  91. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 ほかに御意見はございませんか。
  92. 中崎敏

    ○中崎委員 先ほどの米窪國務大臣の説明は、大體千八百圓を基準にして賃金の標準をきめたのだけれども、それはある程度の低い場合もあり、高い場合もあるが、大體これを基準にしてその増減は期し得るという考えであつて、どこまでも物價體系の根本を覆すというような氣持ではないというふうに、われわれは解釋しているわけであります。そういう線において物價體系に影響のない範圍の、多少の増減は考え得るのだというふうにわれわれは解釋しているわけであります。その點について國務大臣から、もう一度御説明願つて、そうして審議を進められたらどうかと思います。
  93. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 苫米地さんの御質問に對してお答えします。私の説明が足りなかつたかもしれませんが、千八百圓ということはたびたび申し上げる通り、新物價體系を算出のためのいわゆる名目賃金でございまして、これをいじれば當然新物價體系は崩れてくるのでございますから、その意味で私はこれを動かさない方がよいと思います。ただこれはあくまでも新物價體系をきめるための大きなフアクターを占めておる人件費の問題であるから、そういうことで千八百圓と一應はきめたのであるが、これは各企業ごとに、御承知の通り代表的な三十五の業種別から言えば、千八百圓より多いところもあればまた低いところもある。その平均をとつたのが千八百圓案であります。從つてこの企業別において實際の賃金をきめるのは、その企業内における團體交渉にまつべきものである。こう申し上げたので、この千八百圓のベースは物價體系を堅持するためには、少くとも六箇月は動かしてはならぬ、こういう意味であります。
  94. 苫米地英俊

    ○苫米地(英)委員 米窪國務大臣のただいまの御説明は私の申しておることと食い違つております。それは野坂議員が官業についてお尋ねになつた。そうして財源があれば上げるのかということを聽かれた。その御答辯について私は申しておるのであります。三十何種の業種別の問題について申しておるのではありません。およそ物價というものは、經濟は流動するものであるからして、六箇月停止させるという考え自體が間違つている。經濟の内容實相というものが時々刻々變つていく。從つて物價も時々刻々變つていく。當然の話です。しかしてその物價のきまつていく一つの大きなフアクターは先の見透しであります。それに現實から受けるところのわれわれの心理作用、これが大きなものであつて、現在の實相、それだけではないのであります。實相は一部分であります。心理作用、見透し、こういうものが物價を動かしていく。これをある安定帶で止めるという考え自體がむずかしい上に、その安定帶を決定する大きなフアクターであるところの千八百圓というものが、官業の場合に財源があれば動き得る。これは物價をぶち壊す原因になります。殊にこの安全帶というものがなぜ維持できないかというと、これは計畫經濟を行う上においてはやむを得ないことでありますけれども、原價計算によつてマル公をきめる。價格をきめる。この根本が間違つている。原價計算は價格形成の學問ではございません。この原價計算によつて出てきたものには政府の緊急突破對策によつてみても、安全率の計算というものがちつともはいつておらない。いくらかの減價償却は見ると言つておる。しかしそれはどう見るかわからない。そこで生産者は現實はどうであるかと言えば、原價計算をいかに高く見せかけるか、いかなる技術を使つて原價計算を高くつくり上げるか、これが現在あらゆる生産者の苦心するところである。そこでこの原價計算の方法によれば物價は上らざるを得ない。しかも平常の物價であるならば、需要供給によつて調節されていく。またこれは國民大衆の判斷によつて物價は動く。けれども原價計算で、權力によつてきめられたところのものは動かない、のみならず生産者は國民全體を欺いて間違つた方向に連れていくことはできないけれども、この權力をもつて原價計算を認める少數の官憲を操縦することはきわめてたやすい。このきわめてたやすい行き方が、現在の物價騰貴の一つの原因である。現在の經濟界の惱みである。このことをわれわれが考えてみると、現在の物價體系というものはきわめて不安定なものである。このことを感ぜざるを得ない。その上に米窪國務大臣が先ほどお答えになつたような、官業に對するあやふやな態度、これはその及ぼすところが非常に大きい。現内閣の緊急突破對策にどういう影響を及ぼすか、私ははかり知らざるものがあると思う。從つてこの點をはつきりして進むことがきわめて肝要であると私は考えます。
  95. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 ただいまの苫米地さんの御意見は、ノーマルな經濟状態下のことであつて、今日のようにやみが横行し、需給關係で價格が上つたり下つたりせずに、人爲的に上つたり下つたりする傾向の方が強いときには、やはり新しい價格をきめていく、しかもそれは六箇月の間動かされないということは、これはやむを得ない。われわれは非常時の經濟對策しか講ぜぬ。それから野坂さんの質問に對する私の答えは決してあやふやでも何でもありません。原則としては物價體系をきめるためにつくつた標準賃金であるから、これが支給ができる場合においては、個々の團體交渉によつてこれを上げたり下げたりすることは當然のことである。しかし今日の日本の國家財政で言えば千八百圓ベースが山で、これ以上は絶對に支出ができないということをここではつきり申し上げます。但し事情が變つてきて、官廳とそれに使われておる從業員との間の團體交渉によつて、上げられる場合はそれはやられます。しかし今日の國家財政では千八百圓以上は出されないということをはつきり申し上げます。ちつともあやふやではありません。
  96. 苫米地英俊

    ○苫米地(英)委員 私の申しましたことは、人爲的に値段をきめることはやむを得ない、これに對してかれこれ言つたのではありません。ただ人爲的にきめたものが維持できるかどうかというところに疑惑をもつておる。しかも人爲的の最大なるものは、官憲によつての原價計算で、生産者もしくはその中間の人々の壓迫によつてきめるところの線である。であるがゆえに今度の新物價體系の中において、あるものはやみの値よりも高く引上げられておる。しかもその生産者は相變らず惠まれない状態にある。この原價計算による少數の權力によるところの物價體系というものが、不安定であるということを言つておる。決して現在においてやむを得ないということを、否定しておるのではありません。この經濟體系の計畫經濟が行われる限りは、やむを得ない。であるからそこに考えなければならぬところもありますけれども、今はそれを問題にしておるのではありません。米窪國務大臣は官業においては絶對あげられないとおつしやつたと、今お答えになりましたが、私はそうは了承いたしません。初めはそうおつしやいましたけれども、終りの方へ行つてそこが非常にぐらついたように、私は受けとつたのであります。速記録をごらんくださればわかると思います。
  97. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 何遍も申し上げたのですが、個々の企業内における實質賃金の實質的支給については、個々の團體交渉できめるべきが原則である。從つて現在民間の企業においては、二千三百圓。四百圓にも團體交渉ができておるところがある。ただ官廳においては、個々のいわゆる團體協約をきめる官廳と從業員との間においては、國家の財政上から見て、千八百ベースが一ぱいである。これが事情が好轉して、財源が新たにはいつて來ない限り、千八百圓以上は無理である。何ら前後矛盾撞著しておりません。
  98. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 お諮りいたします。先ほどの野坂君提案の千八百圓の基準の問題では、どういうふうに取扱いをいたしましようか。
  99. 中崎敏

    ○中崎委員 千八百圓の基準の問題については、大體論議されたように思いますが、さらに質疑があるようでしたならば、この席で米窪國務大臣なり、あるいは關係委員の説明で足りるならば、大體それで間に合わして、なるべく速やかにこの審議を進めていただきたいと思います。
  100. 庄司一郎

    ○庄司(一)委員 野坂さんのただいままでの御質問、また今後どういうように、御論法が進展するかわかりませんが、明日安本長官あるいは大藏大臣、その他關係の主管大臣等、御必要あられれば、野坂さんにおかれて、あらかじめ委員長にお申込をなされて、委員長はまた努めて大藏、安本その他の關係大臣を御招致くださいまして、野坂さんその他これに關連しての質問者があられた場合は、十分なる討議を明日において展開されんことを希望いたします。
  101. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 大藏大臣はあした午後一時御出席になります。安本長官は同じようにあす午後一時都合がいいそうであります。きよう安本長官の都合がいいかどうか、今連絡いたしましたが、そうしますと安本長官はあす午後一時にそろつて來ていただくことにしまして、米窪國務大臣がおいでになりますが、米窪國務大臣に對する御質疑がございますならば、もう少し續けてもいいと思います。
  102. 小島徹三

    ○小島委員 千八百圓ベースの問題はあすに延ばして、そのほかの問題について審議をできれば本日中に進行してしまう。その方針でお願いしたいと思います。
  103. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 そういうふうに進みたいと思います。
  104. 庄司一郎

    ○庄司(一)委員 しからば米窪さんにごく簡單な質問を一點だけ申します。勞働省の設置は勤勞者、勞働者諸君の福祉の増進にあることは、大臣が御説明なされた通りであります。そこで勞働者諸君、勤勞者諸君の幸福福祉の増進のためには、この勞働省の機構の上から言えば、勞働基準局あるいは勞政局、婦人少年局等を通しまして、いろいろ經濟的なあるいは唯物的な、そういう方面の福利をはかられる御意圖のように、構想のように見受けられます。しかしながら勤勞者諸君の福祉の増進は、ただ單に經濟的方面のみの福祉であつてはならない。藝術において、文化において、高い教養において、健全なる娯樂において、その他勤勞者諸君の精神界の面におけるところのより廣き、より高き、より深き福祉をわれわれは願わざるを得ない。そういう方面に關する大臣の構想、またこの五局に分れておりますいわゆる勞政局の一課に、勞働教育課というようなものがあるようでございますが、結論として申し上げるならば、勤勞者諸君の精神的の面における文化教養その他の向上のために、どういう施設、あるいは構想をもつて、初代の勞働大臣としてあなたは進まんとするものか。この一點だけお伺いします。
  105. 米窪滿亮

    ○米窪國務大臣 お答えします。今日の日本の經濟状態竝びに勞働問題が、敗戰後の非常な物の面において窮乏しておる今日において、勞働者の求めんとするものも、主として物の面にあるのでございまするが、しかしこれが緩和していけば、勞働者として、社會人として當然エンジヨイすべき文化の方面においても、勞働者が扱つていくのがあたりまえじやないか。すなわち勞働というものは苦痛でない。生産の源泉であつて、喜びつつ勞働するという域に達するのが理想である。ただ勞働省の中にはその點に觸れなかつたのでございますが、御指摘のように勞働者の福祉ということは、單に物の面だけをわれわれが改善をし、あるいは維持しようというのでなしに、進んではそういつた文化的な方面をも、一個の完成した社會人として、勞働者一人々々をもつていきたい。こういうことに努力するつもりであります。
  106. 中原健次

    中原委員 これは事務當局へお尋ねでもあり、注文でもあるのでありますが、本日配付されました文書が、私どもの手もとには屆いておりません。從つてその文書の内容の可否について、御説明には私は同感でありますが、それは別として、委員が審議に參加いたしました際には、できるだけ參考文書の配付を直ぐにしてもらいたい。ただいま事務當局の一人にわざわざ私はお尋ねいたしましたが、その文書は控室のボツクスに入れてあるはずだ、こういう答えで突つぱねられたのであります。足を立つてボツクスを探してみるが、一向見當らない。結局どういう文書がきよう配付されたのか、一向見當がつかない。どのような委員會においても、委員が出席しますと、大體文書は注意深く配付されておるのが今までの通例であります。またそうあるべきであると考えます。一々督促しなければそれがもらえないというようなことでは、委員が委員としての責任を果すことができないと同時に、事務當局は事務當局としての職分を全うしていないと言わなければならぬのではなかろうかと思うのであります。それとも遲刻して委員會室にはいつたことが過ちであつて、そういうものには文書が與えられないというような、何かの内規でもあるのかどうか。豫算委員會の取扱いをいろいろ考えてみると、おのずからそういうことが了解できないのでありまして、文書配付に關するいろいろな事柄についての手續というか、何というか、そういうものに何かの規定がありますれば聽いておきたいと思いまするし、なお委員長を通じて、配付されるべきはずの文書は、極力注意深く、一人も漏らすことなくこれを屆けるというふうに、私の希望としてはしてもらいたいし、また時間的の問題についても、できるだけ早くわれわれの手もとに屆くように取計らつてもらいたいのであります。願わくば控室のわれわれのボツクスの中へ、少くとも數時間前に屆くように取計らわれたいと思いますが、それが不可能である場合にも、この席上にはいりますと同時にそれはわれわれの手もとへ屆けてもらいたいものと考えます。まことに余分な話のようでありますけれども、一應このことをお伺いしておきたいと思います。
  107. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 中原君から先ほどの野坂君の御意見と同じように、資料に關する御希望がございました。その點は私もまつたく同感でございまして、前から政府當局に對しては同じ、あるいはもつとそれ以上の注意をもつてお願いをしております。そういうふうふうにお取計らい願いたいと思います。
  108. 野坂參三

    ○野坂委員 人件費の割合ができましたら伺いたい。
  109. 中西實

    ○中西説明員 新規の五千萬圓の分の人件費だけしか計算ができませんでしたが、大體二千八百萬圓くらいであります。
  110. 鈴木茂三郎

    ○鈴木委員長 ほかに米窪國務大臣に對する御質問はありませんか。  それでは今日はこれで散會をいたします。明日午後一時から安本長官と大藏大臣に對する質疑を續行いたします。    午後四時十五分散會