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1947-11-11 第1回国会 衆議院 本会議 57号 公式Web版

  1. 昭和二十二年十一月十一日(火曜日)     午後二時十六分開議     ―――――――――――――  議事日程 第五十六号   昭和二十二年十一月十一日(火曜日)     午後一時開議  第一 海難審判法案(内閣提出、参議院回付)  第二 昭和二十二年法律第五十四号私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の適用除外等に関する法律案(内閣提出)  第三 財團法人理化学研究所に関する措置に関する法律案(内閣提出、参議院送付)  第四 自由討議     ―――――――――――――  一、自由討議の問題は、これを定めない。  二、討議者の数及び討議時間  1、各党派の割当時間  社会党、民主党、自由党各四十分、國民協同党二十分、第一議員倶楽部、農民党及び共産党を通じて二十分。  2、各党派は、右割当時間の範囲内において、討議者の数を決定すること。     ―――――――――――――
  2. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) 諸般の報告をいたさせます。     〔参事朗読〕  去る十一月八日以後委員会に付託された議案は次の通りであります。  (内閣提出)企業再建整備法等の一部を改正する法律案  (内閣提出)企業再建整備法の一部を改正する法律案   以上二件 十一月八日      財政及び金融委員会に付託  (内閣提出)農地調整法の一部を改正する法律案  (内閣提出)國有林野法の一部を改正する法律案   以下二件 十一月八日         農林委員会に付託  昭和二十二年度一般会計予算補正(第八号)  昭和二十二年度特別会計予算補正(特第三号)   以上二件 十一月八日         予算委員会に付託  (内閣提出)警察法案   十一月十日    治安及び地方制度委員会に付託  (大瀧亀代司君外二名提出)緊急食糧需給に関する特別措置法案   十一月十日  農林委員会に付託     ━━━━━━━━━━━━━
  3. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) これより会議を開きます。      ――――◇―――――
  4. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) お諮りいたします。すでに御配付いたしてあります通り、去る八日内閣から、農業災害補償法案中修正したいとの申出がありました。これを承諾するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて修正を承諾するに決しました。      ――――◇―――――  第一 海難審判法案(内閣提出、参議院回付)
  6. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) 日程第一、海難審判法案の参議院回付案を議題といたします。    ―――――――――――――
  7. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) 本案の参議院の修正に同意するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて参議院の修正に同意するに決しました。      ――――◇―――――  第二 昭和二十二年法律第五十四号私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の適用除外等に関する法律案(内閣提出)  第三 財團法人理化学研究所に関する措置に関する法律案(内閣提出、参議院送付)
  9. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) 日程第二、昭和二十二年法律第五十四号私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の適用除外等に関する法律案、日程第三、財團法人理化学研究所に関する措置に関する決議案、右両案は同一の委員会に付託された議案でありますから、一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。商業委員長喜多楢治郎君。    ―――――――――――――  昭和二十二年法律第五十四号私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の適用除外等に関する法律案(内閣提出)に関する報告書  [都合に依り第六十三号の末尾に掲載]    ―――――――――――――  財團法人理化学研究所に関する措置に関する法律案(内閣提出、参議院送付)に関する報告書  [都合により第六十三号の末尾に掲載]    ―――――――――――――     〔喜多楢治郎君登壇〕
  10. 喜多楢治郎

    ○喜多楢治郎君 ただいま議題となりました、昭和二十二年法律第五十四号私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の適用除外等に関する法律案並びに財團法人理化学研究所に関する措置に関する法律案につきまして、商業委員会の審議の経過及び結果を御報告申し上げます。  まず昭和二十二年法律第五十四号私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の適用除外等に関する法律案について、その要旨を簡單に御説明申し上げます。  昭和二十二年法律第五十四号は、第九十二回議会の協賛を得て成立し、今次國会で公正取引委員会の委員に関する規定に一、二の改正を加えられた法律であることは、皆樣の御承知の通りであります。本法律は、事業者の公正にして自由な競爭を確保することを中心とし、一般消費者の利益を確保するとともに、國民経済の民主的かつ健全な発達をはかることを究極の目的といたしまして、そのために障害となる諸般の不当な協定等を排除し、また独占的企業集中体の発生を防止する等の措置を講ずることにあるのでありまして、わが國経済民主化の基本法とも称すべきものであり、また今後の経済秩序の根本方針でもあります。  原則として、一切の事業部門にわたり、一切の事業活動に適用されるべきでありますが、この原則には、若干の例外が規定されているのであります。第一には、公共團体の営む独占的事業、第二には、私営事業であつても、鉄道、電氣、ガス等の事業及び特許権、著作権等、第三には、農家あるいは小規模の事業者、消費者につきましては、その相互扶助を目的とする協同組合による國体を認める等原則として適用を除外することを規定しているのでありますが、今回本法律第二十二條の規定に基き、新たに三項目に対しまして適用を除外しようとするものであります。  すなわちその一は、現下の危機を乘り切るに必要な統制のための行為は別に取扱わねばならないことであります。もつとも、現在行われている統制は、私的の團体、会社による配給統制、價格統制等は、直にやむを得ないもののほかは、これを行わせないこととする等、極力私的独占禁止法の趣旨に副う方式によつて運用されていますが、主として技術的な理由により、例外的に私的團体に臨時の配給統制の権限を認める場合、すなわち食糧管理法及び臨時物資需給調整法を、また價格統制については昭和二十年勅令第五百四十二号物價統制令を、適用より除外しようとするのであります。  その第二は、地方鉄道法、自動車交通事業法、小運送業法、陸上交通事業調整法及び保險業法のごとく、特定の事業について特別の法律がある場合に、その事業の性質上、私的独占禁止法の規定を適用することなく、その事業法を適用する方がよい場合であります。  第三は、私的独占禁止法と同法以外の経済民主化法令との関係を調整することを要する場合であります。  以上述べました三項目につきまして、昭和二十二年法律第五十四号私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の適用より除外しようとするのが、本法案の要旨であります。  次に、委員会における審査の大要について申し上げたいと存じます。本法案は、十月二日本委員会に附託せられ、同月八日和田國務大臣より提案理由の説明を聽取いたしましてより、委員会を開くこと五回、その間各委員と政府委員との間に愼重、熱心なる質疑應答が交されたのでありますが、詳細は速記録をごらん願うことにいたしまして、二、三その主要なものを申し述べますれば、本法案による適用除外は、既存法についてこれ以上拡大せられるや否やの質問に対しましては、既存の法律に対してこれ以上適用除外を拡大する考えはないが、今後提案せられる法律については未だ言明する時期に至つていない旨の答弁があり、また独占禁止法と経済力集中排除法案との関連及び両者の競合関係いかんとの質問に対しましては、同一対象に対して両法律がいわゆる競合関係に立つ場合は、一つの法律の適用により他の法律の規定が排除せられることもあるかとも思われるが、かかる場合には、事前事後において持株会社整理委員会と公正取引委員会との両者間において十分協議を遂げ決定するとの答弁がありました。  かくて質疑を終了いたしまして、本案そのものは簡單でもあり、大体において妥当と認めましたので、討論は省略いたし、十一月五日ただちに採決に入りました。採決の結果、全員一致をもちまして原案通り可決いたした次第でございます。  次に、財團法人理化学研究所に関する措置に関する法律案について、其の要旨を簡單に御説明申し上げます。  御承知のごとく財團法人理化学研究所は、大正六年に設立せられましてから、爾來理化学の研究並びにその発達に対しまして多大の貢献をなしてまいつたのでありますが、戰時補償特別措置法の施行による戰爭保險の打切り、その所有いたしまする有價証券の戰爭による値下り等の事由に基きまして、経理上の損失が少くない現状で、この損失の適正な処理と事業の再建とをはかることは、文化國家日本の科学振興のためぜひとも必要であると考えるのであります。  本案の要旨は、財團法人理化学研究所の事業を承継いたします株式会社を新たに設立し、事業内容の継続に必要な資産及び負債をこれに移し、財團法人理化学研究所はこれを解散せしめる等の措置を講ずることにあるのであります。  本案は、九月十五日予備審査のため本委員会に付託せられ、ついで十月十六日参議院より送付され、本委員会に正式に付託された次第であります。委員会におきましては、九月二十三日水谷商工大臣より提案理由の説明を聽取し、爾來委員会を開きますこと八回、委員諸賢と政府との間に熱心な質疑應答が続けられたのであります。  その概要を申し述べますれば、理化学研究所は学問研究機関であり、営利を第一義とする会社組織にすることは、研究を直接利潤と結合することになり、基礎的研究を軽視する結果になりはしないかとの質疑に対しましては、理化学研究所は大正六年以來三十年間基礎的研究を続けてきたが、終戰以來その経理面においては、從來の形態たる公益法人としての存続は不可能となり、やむなく会社組織に改組せんとするもので、改組せられても営利のみを目的とするものでなく、研究部門はもつぱら独自の研究に專念し、事業部門はその成果を利用するもりであつて、決して基礎的研究を軽視するものではない旨の答弁があり、また公益法人の存続が不可能とするならば、これを國営にする意思なきやとの質問に対しましては、理化学研究所はその研究対象が、自由、廣汎かつ複雑であつて、法規によつて制限せられるがごとき單純な國立という形態によつてはその機能を十分に発揮することは困難であるとの答弁でありました。  次に、株式会社に改組された場合、経済力集中排除法案の適用対象とはならないかとの質問に対しましては、改組の場合は新勘定のみをもつて企業を開始するので、持株会社はもちろん準制限会社にも取扱われぬと思われる旨の答弁がありました。  なお委員会におきましては、審議の慎重を期するため、十月十八日特に理化学研究所長仁科芳雄博士及び主住所員尾形輝太郎博士の出席を求め、委員諸君と隔意なき意見の交換を行つたのでありまして、両博士はこもごも、財團法人理化学研究所が株式会社に改組されましても、われわれはあくまで学究として眞理の探究に專念し、その使命を忘却することなく、科学と産業との直結をはかり、日本再建に貢献し得るものと考えるが、当初においては、その経理及び運営等については政府及び國民の多大なる御理解と御支援とをお願いいたしたい旨の意見でございました。  かくて質疑を終了いたし、十一月五日討論にはいり、社会党を代表して山口シヅエ君より、本案はわが國の困難なる財政現状においては事情やむを得ないものと思うが、企業経営の運用に際し、理化学研究所本來の使命たる自然科学の研究、眞理の探究を没却することなく、科学の振興をはかり、日本再建に貢献せしめるため、各派共同の附帶決議を附して賛成する旨を述べられました。次いで、民主党の松井豊吉君、自由党の片岡伊三郎君、第一議員倶樂部の中村元治郎君が、それぞれ党を代表し、附帶決議を附して賛成せられました。ここに附帶決議を朗読いたします。   財團法人理化学研究所に関する措置に関する法律案    附帶決議   本案はわが國現下の困難なる財政状態にあつては、眞にやむを得ない措置に関するものと思料せられるのであるが、これがため本研究所に課せられた本來の使命たる自然科学の研究、眞理の探究を、企業経営に際して没却するがごときは断じて許されないのである。   從つて右使命の完全なる達成のためには、その運営人事、財政及び経理等の細部に関しても、周到なる考慮を拂うことが必要である。よつて次の諸点に関し適切な処置を講ずることを強く要望する。   一、本所の事業は、科学の研究をもつてその使命となし、研究部門の活動及びその成果を本所の根本目的とすべきである。   二、研究部門の自主独立性を認め、その組織、人事及び運営については、研究部門の責任を担当する幹部にこれを一任し、その他の会社役員は濫りに干渉すべきでない。   三、事業收益でもつて重要な國家的利益のため、必要な科学の研究費を賄い得ない場合には、政府はその研究補助金の支出は勿論、資材、金融及びその値の便宜をもはかるべきである。  かくて討論を終結いたしまして採決に入り、全会一致をもつて原案の通り可決いたしました。なお、附帶決議もまた全会一致で議決いたしました。  以上、簡單ながら御報告申し上げます。(拍手)
  11. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) 両案を一括して採決いたします。両案の委員長報告は可決であります。両案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて両案は委員長報告の通り可決いたしました。      ――――◇―――――
  13. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) 北浦圭太郎君より議事進行に関する発言を求められております。この際これを許します。北浦圭太郎君。     〔北浦圭太郎君登壇〕
  14. 北浦圭太郎

    ○北浦圭太郎君 諸君、われわれは平野農相罷免問題は違憲行為であつたと確信いたしますがゆえに、片山臨時農相の議会における所管事項に関する國家行為はすべて無効なりと疑わざるを得ないのであります。この疑義を質すということは議事進行上の先決問題でありますがゆえに、ここに議事進行に関する質疑として、左の六点につき特に片山首相の良心的御答弁を煩わしたいと思います。(拍手)本月五日の朝日新聞、毎日新聞、読賣新聞等の新聞記事によりますと、片山首相は、四日の午後十一時半、内閣官房長官室において内閣記者團と会見いたされ、罷免権発動の理由、後任農相問題、党内收拾問題等につき一問一答をいたされましたが、その際記者諸君の質問として、こういう質問を発せられております。罷免権を発動するに至つた事情並びに罷免権の運用に関する見解いかん、運用であります、こういう問に対しまして片山首相は、罷免権を発動せずに済ませたかつたので、平野農相に対し善処方を要望し、辞表提出を求めた、その理由は私の談話にみる通りである、しかし、どうしても農相が承知しなかつたので、罷免権強行となつたのである、この罷免権は、新憲法に新しく規定された首相独自の権限である、これは独自の権限であると言うておられる。うわさされているように閣議に諮るとか党議にかけるとかは要しない、もつぱら首相の権限に属することで、何ら違法ではない、かように答えておられるのであります。記者諸君は運用に関する見解をお問いになつた。片山さんはその運用に関する答えとして、もつぱら首相の権限に属する、かように述べられている。これは片山首相の憲法解釈の信念である。  なぜ私は信念であるかと申しますると、昨日の司法委員会の質問あるまでは、片山首相は、平野農相罷免は首相たる自分に新憲法が與えた独立の権限であるから、閣議も要らない、党議に諮ることも要らないということを言うておられまするが、この点は私もその通りと思います。然るに、社会党の中央執行委員会でも同樣のことを述べておられますし、現に過日のこの本会議におきましても、片山さんはこの壇上から、平野農相を罷免したのはこの私であります、平野農相の追放問題あるいは告訴問題とは何の関係もありません、私の責任において平野農相を罷免したのであるということを、りつぱにここに申された。そういたしますると、片山さんは昨日の司法委員会までは、確かにさように思つておられた。現に司法委員会におきましても、最初のほどは、閣議はいらないのだ、閣議は開かない、こういう答弁であつた。これは今日まで、片山首相がいついかなる場合も、何人に対してでも、閣議を開く必要はないということを発表されていたことは、天下公知の事実であります。(拍手)  これは一應さように受取れる。私は無理もないことであると思う。憲法第六十八條第二項を読んでみますると――ただその一條だけを読んでみますると、いかにも片山首相御主張の通りである。もつぱら首相の権限に属し、閣議も要らない、首相のみに與えられた権限のように考えられる。すなわち、「内閣総理大臣は、任意に國務大臣を罷免することができる。」とりつばに書いてある。しかしながら、法律は御承知の通り法網であります。網であります。網の一目を見て、しかして万事を律するということは危險である。(拍手)  國会は國権の最高機関であるとは書いてございます。しかしながら諸君、片山さんらの決意いかんによりましては、天皇に助言と承認とを與えて、この衆議院を解散いたしまして、國会の機能を一時停止することができる。また國会は國の唯一の立法機関とは書いてあります。明確にその通り憲法には書いてありまするが、しかしながらその立法も、最高裁判所の審判によつて無効を宣言せられる。ゆえに必ずしも、國会は國権の最高機関であると書いてありましても、その通りには相ならない。これと同じように、内閣総理大臣は任意に國務大臣を罷免できると特定されてあつても、内閣という合議体の決議によりまして、天皇に対し、内閣が助言し、かつ承認によつて、御認証を頂戴するのでなければ、片山首相はむやみに國務大臣を罷免するということは断じてできないのである。(拍手)  また片山首相は、昨日の司法委員会におきまして、鈴木司法大臣が四日の午前九時参内して、認証を受けに行つておられる、何と言われた。あれは代理でもよいのだ。使いでもよいのだ。これは速記で明らかであります。はたしてしかりといたしますると、鈴木司法大臣が首相の代理として、または使いとして天皇に平野農相罷免のアドヴアイス、アプルーヴアルを求めるということは、明らかに憲法違反であり、越権のさたであります。もとより、その認証は憲法上の効力をもたない。なぜかならば、憲法第三條によりましても、第七條によりましても、天皇の権限行使に際しまして助言をなし承認をなすの権限あるものは、片山首相でなくして内閣という合議体であります。(拍手)もちろん、片山さんの專権でもなければ独自の権能でもない。内閣が國会に対する連帶責任、これを負うべきところの重大事項でありまするから、鈴木さんが片山さんのお使いでさようなことをせられることは、大なる越権行為であります。片山さんは明治憲法と間違えていないか。  明治憲法には、いかにも、各國務大臣は天皇を輔弼しその責に任ずと規定されてありまするから、片山さんのおつしやるように、独自の責任によつて、独自の権能で、独自の考えで鈴木さんを宮中に参内せしめることができる。しかし、新憲法のどこに、ただの一箇條でも、内閣総理大臣の責任を規定しておる條文があるか。  片山首相は、遂に昨日の委員会において、実は閣議を開いた、こうおつしやる。平野農相に対する罷免申渡しについては閣議は開かなかつたが、その認証を得るためには閣議を開いたのだと、こう言う。今まで閣議を必要としないと申したのは、罷免申渡しについてのことであつて、御認証を得るためには閣議を開かなければならないと、かように盛んに法制局長官とわれわれの目の前で相談されて、御答弁に相なつた。その姿は片山さんであるけれども、その声は確かに法制局長官の声であつた。(拍手)  そこでわれわれは、いかなる閣議を開いたかと申しますると、持回り閣議だ、こう言う。今朝の読賣新聞を見てみますると、首相の代弁者は、閣議の形式は別に定められていないから、持回り閣議であろうが電話閣議であろうが、それはよいのだ、こう主張しておる。かくのごとき弁解で、はたして國民を満足せしむることができるか。われわれは、さような子供だましの弁解に耳をかす必要はない。  考えてごらんなさい。当日内閣記者團と片山首相とが一問一答されたのは、新聞紙によりますると、五日の午前零時過ぎである。当時御立会なされた新聞記者諸君は御承知であろうが、午前零時過ぎである。そうして鈴木法相参内のラジオ放送は、同日の午前七時である。そういたしますると、夜の一時から六時までの間に、その深夜に持回り閣議を開いたり、あるいは電話閣議を開いたのか。かりにこれを開いたといたしますると、これを秘密にする理由はどこにあるか。センスの鋭い新聞記者が、これを見逃すというわけがない。必ず新聞紙によつて報道されたに違いないのである。現に片山さんは、國務大臣の罷免は内閣総理大臣独自の権限でやれるし、閣議や党議に付する必要はないという信念をもつておられましたから、深夜持回りの閣議を開いたとか、夜の夜中に閣僚の官邸あるいは私宅にじやんじやん電話をかけたとか、さような弁解をなさざるを得ないのであります。天下何人かこれを信ずる者があるか。  そこで、片山さんに区別してお伺いいたしまするから、よくお聽きを願いたい。第一点といたしまして、國務大臣の罷免は首相の権限と天皇の権限と内閣の閣議と、そして國会に対する責任のもとにこれをやらなければならないのだということを、首相はここでお認めになるかどうか、これが一つ。第二点、持回り閣議または電話閣議についてお伺いいたす。首相も、その代弁者たる法制局長官も、もつとまじめに答弁いたさなければならぬ。國務大臣罷免という重大問題を、持回り閣議だとか電話閣議だとか、何たるふまじめな弁解であるか。今日民主主義國家におきましては、一会社員、一官僚を罷免する場合におきましても、電話や使い走りでは決定されない。いわんや、一國の重きに任ずる國務大臣を罷免する。片山さんは一体自己の閣僚を何と心得ておられるのか。(拍手)  殊に不都合なのは、平野農相に対して一言弁明を許すの機会を與えなかつたことであります。(拍手)持回り閣議や電話閣議で、平野農相は自己の述べんと欲するところをどこで述べることができるか。今日殺人、強盗の重罪犯人でも、最後の弁明の余地を與える。これが民主國家の法律制度である。平野農相にどんな悪いことがありましたにせよ、正式の閣議を開いて、各閣僚の前で十分弁解の余地を與えるということでなければならない。(「ヒヤヒヤ」)しかるに、不眞面目きわまる持回り閣議あるいは電話閣議において國務大臣を罷免するがごときことは、まるで斬捨御免の将軍政治であるといわなければならない。(拍手)片山首相は、何ゆえその弁明の機会を與えなかつたか、その理由を明白に承りたい。  第三点、夜の一時頃から朝の六時頃までの深夜に各閣僚をたたき起してサインをとる。一体それはだれが行つたか。
  15. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) 時間がまいりました。
  16. 北浦圭太郎

    ○北浦圭太郎君 もう少し……。平野農相、林國務相のところにサインをとるために行かなかつた。なぜか。なぜ、林國務相のところにサインをとりに行かなかつたか。この点を明白にしていただきたい。  以上、私ほまだまだ言いたいことはあるが、また将來他日を期して登壇することにいたします。(拍手)
  17. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) ただいまの北浦君の御発言はお聽きの通りでありますが、この際、内閣総理大臣より御答弁があります。総理大臣片山哲君。     〔國務大臣片山哲君登壇〕
  18. 片山哲

    ○國務大臣(片山哲君) 北浦君のただいまの議事進行に伴う発言に対しまして、お答えいたしたいと思います。第一は、罷免権のことでありますが、私は新憲法の條章によりまして、内閣総理大臣は任意に國務大臣を罷免することができると考えております。これは別に閣議に諮る必要はないと存じます。但し、國務大臣罷免の認証を仰ぐにつきましては、閣議を経ることを要するのは当然と考えております。ただ閣議決定の手続につきましては、何ら法制上の定めはないのでありまして、会議による場合、書類の持回りによる場合、総理大臣一任という形式による場合等、事情に應じ種々の方法があるわけであります。今回の措置が適法に行われましたることは申すまでもないところでありまして、その手続を詳細に申し上げますと、あらかじめ閣議において平野君の辞職を求めること及びその後の処置といたしまして、万やむを得ない場合におきましては、罷免に関する一切の手続を総理大臣に一任することとなつておつたのであります。なおこれについては、書類をつくる必要上持回り閣議としての形式をとつた次第であります。以上をもつてお答えといたします。(拍手)      ――――◇―――――  第四 自由討議
  19. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) 自由討議の会議を開きます。  坪川信三君、発言者の指名を願います。
  20. 坪川信三

    ○坪川信三君 民主党は、在外同胞引揚に関する件を議題といたします。その発言者として天野久君を指名いたします。
  21. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) 天野久君、発言を許します。     〔天野久君登壇〕
  22. 天野久

    ○天野久君 在外残留同胞の引揚問題に関しましては、御承知の通り去る八月の十五日、本議場におきまして、その促進につき全会一致をもつて決議せられたのであります。その後も引揚の特別委員会その他において、それぞれ関係方面に対する陳情、懇請等の活動もなお引続いて行われておりますことも御承知の通りであります。しかしてこの間、南方方面、ソ連地域、中國等各方面からの引揚は次々に進捗いたし、殊に決議の当時私どもが憂慮いたしておりましたる南方の作業隊も、その集團輸送が近く完了する見込みと承つておるのであります。この成果は、もちろん関係連合諸國、殊に総司令部の引揚問題に関する誠意と努力によるものでありまして、感謝にたえぬところであります。  しかるに、たまたま去る十月二十九日、第四十四回対日理事会においてこの在外残留者の引揚問題が議題とせられたのであります。一般の報道以外に、内容についてはもとよりこれを詳細に承知いたすことはできないながらも、本問題に対する関係國の熱意に対し、さらに感激を新たにするものであります。この点、留守家族はもちろん一般國民、殊に今なお残留を余儀なくせられておる人たちも、まことに御同感のことと確信いたす次第であります。かように在外残留者引揚促進問題を対日理事会において緊急の議題として取上げ議論の行われましたるこの際、わが政府といたされても、この在外者引揚対策とその見透し、引揚者の内地受入及び定着後の対策等につき、あらかじめこれを國民の前に明らかにせらるることが必要ではないかと存ずるのであります。  この在外残留者の引揚問題を、終戰の当時まで遡つてそのあとを振り返つてみまするときに、大局的に申しまして順調なる経過をたどつてまいりましたことは、申すまでもないところであります。終戰直後におきましては、在外者の引揚の見透しには、まことに暗澹たるものがあつたのであります。当時、引揚完了にはおそらく四年ないし五年を必要とするであろうという観測が関係当局においても行われたかに承知いたしております。しかるに、その時から二年三ケ月を経た今日では、五百七十余万の人々の還送を終り、残るところ約八十万となつたのであります。これはポツダム宣言中の、武裝を解除せられた日本軍人還送に関する條項が嚴に守られたばかりではなく、その上に、ポツダム宣言に特に規定せられておらない一般邦人の引揚げについても大体同樣の取扱いを受けたことを物語つておると申さなければならないのであります。  しかしながら、かように引揚げが順調に行われたのにもかかわらず、ある方面に関してはなかなかに進捗いたさないということに相なりますると、今日なお残留者を待つ四百万の留守家族は、残留者を思うの情が堪えがたきまでに至り、その上生計逼迫の問題もこれに伴い、その焦燥落胆はますます顯著となり、帰還促進の哀願はいよいよ痛切極まりないものと相なつておるのが今日の実情であります。(拍手)  たとえて申せば、ソ連地域からは一ケ月五万人の割合で引揚げが行われることになつておりますが、この程度では引揚げ完了までにはなお今後十五ケ月を必要とするという事実、あるいは満州に残留する者の帰還の見透しはなかなかにつきがたい等のことを聞きまする留守家族の心境はいかばかりでありましようか、まつたく涙なくしては推察し得ないというのが留守家族の心情であります。これはまた國民一般の眞情でもあるのであります。政府としてこの際國民に対し、殊に留守家族に対し引揚げの将來について確言することの必要があると申すゆえんは、ここにあるのであります。すなわち政府は、在外残留者の引揚げについては、いかなる見透しをもつておられるか、関係國、殊に多数同胞を残留せしめておられる方面は、わが全國民をあげての熱願をいかように取扱われるようになるのであろうか、この点政府としてはいかような努力をなされるおつもりか、これに関し明確なる御答弁を要望いたしたいのであります。  申すまでもなく、占領下にある今日といたしましては、引揚げ実施の責に当られつつある関係筋の全力を盡しての御努力にはただただ頭が下るのみでありまするが、さきにも申し上げましたごとく、在外残留者をこの上とも速やかに引揚げさせようという熱願は、ひとりその留守家族のみに止まらず、全國民の世論として考えなければなりませんことを私は強調いたしたいのであります。また全國民をあげての、かつその心の奥底より出ずる正当なる熱望でありまするがゆえに、必ずや関係各國を動かすに至りますことは、私の信じて疑わぬところであります。またわが國が平和國家として堅実なる歩みを進めんとする今日、帰還の遅延や待遇の問題から、万が一にも他國に対し長く憾みを残すがごときことがありましては、世界平和の維持に寄與せんとする新たなるわが國の希望を達するためにも大なる障害となることは明らかであります。從いまして政府においては、引揚げ促進の願いは四百万留守家族、ひいては全國民の心からの熱望であるという実情を、殊に日本が平和國家として発足するためには、引揚げ復員の完了ということがまずもつて必要であるゆえんを、誠意をもつて連合國、殊に残留者の多い方面に十分に理解を進められたならば、今後といえども関係各國が残留邦人の早急引揚げにさらに一層の努力をせらるるであろうことを強く期待いたすものであります。ゆえに私は、この際政府におかれても、引揚問題の将來に関し明確に所信を述べられ、本議場を通じて國民の前に委細を明らかにせられんことを希望いたすものであります。  次にもう一点、それは私どもが信じておりますごとく、関係國において私どもの願いが正当に容れられ、引揚げがさらに促進せられ、相当多数の帰還者が急に帰つてくるように相なつても、これを受入るるに足るだけの國内準備は十分であるかどうか、この問題であります。この問題についても、対日理事会においてはいろいろと議論があつたと聞いておりますが、かようなことまでも周到に配慮せられておらるる対日理事会に対して、敬意を表せざるを得ない次第であります。  私どもが見ます引揚者應急援護の実情は、地方諸機関の努力、現地在住者の協力によつて、大体において順調に実施せられつつある状態であります。しかし、私どもの希望するごとく引揚げが促進せられ、一時に多数の引揚者が帰つてまいるような事態と相なつても、その準備は十分でありましようか。もちろん、当局としても準備があることとは思うのでありまするが、その計画を細部にわたり明らかにせられんことを希望いたすのであります。  さらにまた一つの重要問題は、引揚者を國内に定着定住せしめるための対策であります。対日理事会で問題と相なつたのも主としてこの点にあろうかと存ずるのでありまするが、私が特に配慮をいたさなければならぬと考えますのは、引揚げてきても頼るべきところもない無縁故者の身の上であります。政府としても、あるいは生業の問題に、あるいは衣食住等生活の問題に、それぞれ対策はあろうと思うのでありますが、今日においても必ずしも全部を満足せしめるまでには至らぬこの施策が、殊に一時に相当数の人たちが内地に帰つてくるという状態にはたして対処できるかどうか、國民もまた眞劍に考えておるのであります。この際、特に明白かつ詳細にお示しを願いたい。  今日は、在外者引揚げの促進に、また引揚後の各種の擁護に、國会も政府も全國民も眞に一体になり、國民すべてが手を相携えて平和國家建設に邁進いたすことが、引揚問題に関する連合諸國の好意に報いるゆえんであることを再確認いたすとともに、訴えんとしても訴えるところもなき残留者の声なき声にいま一度私どもの心身を傾けるべきときと信ずるのであります。かような重大なる意義を有する本問題につい、政府の明確なる御答弁を重ねて要望いたす次第であります。(拍手)
  23. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) 小澤佐重喜君、発言者を指名願います。
  24. 小澤佐重喜

    ○小澤佐重喜君 日本自由党は、在外同胞引揚げその他に関しまして、まず菊池義郎君を指名いたします。
  25. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) 菊池義郎君、発言を許します。     〔菊池義郎君登壇〕
  26. 菊池義郎

    ○菊池義郎君 在外事項ニ、三の問題について簡單に御批判を仰ぎ、関係各大臣の御答弁を願いたいと存じます。  ソ連よりの同胞引揚げに関する問題でございまするが、十月二十九日の対日理事会におきまして、シーボルド議長はこういうことを言つておる。もしソ連当局の用意さえあるならば、司令部は現在ソ連支配地区にあるところのすベての日本人を五箇月以内に日本に帰すことができる。そういう用意があるということを言明せられまして、第一に、通知後四十八時間以内に最初の一箇月間に十三万人の引揚げを保障する船の用意ができる、第二には、毎月十六万人ずつ引揚げるために三十日の間に十分の船舶を追加提供できる、かように申しておるのであります。ところでソ連の方では、引揚げが鈍るのは日本の引揚態勢が十分でないということを機関紙を通じてちよいちよい発表しておられまするが、八日の参議院における一松厚相の言明によりますると、もし一箇月に十六万人ずつ引揚げるとしても、日本の受け入れる態勢には何らの支障がないということでありますが、引取態勢において支障なし、また受入態勢において完備しておる。残るところはソ連の理解のみであります。この理解を得るために、政府はいかなる方法をとられつつあるのであるか、御説明を願いたい。  なお一点お伺いしたいのは、この理解を求むるのに最も適当の立場にありまするところの共産党の諸君と緊密に連繋をとる、そしてこの諸君を百パーセントに利用するということを考えられておるかどうか。これをお伺いいたしたいと存ずる次第であります。  次は、さかさまの問題でありますが、戰爭中に小笠原から内地に引揚げて苦しんでおりますところの同胞が、一万四、五千ございます。これを帰すために、過般外務委員会にかけまして小委員会に移しましたが、その報告に曰く、今まですでに三回陳情しておるのだから、これ以上問題にする必要はなかろうということでありましたが、私はやはり眞に重大であると考えまするので、ここに持ち出したのでございます。吉田内閣の時代においては、三回ばかり陳情懇請したはずでありますが、現内閣に至つて未だ一度も陳情した形跡が見られないのであります。すでに沖縄島には引揚げておる。奄美大島にも引揚げておる。同じく米國の占領地域であります小笠原島には、どうして帰すことができないのか、われわれにはわからないのでありまするが、何とぞ当局に十分なるお骨折を願いたいと思うのであります。根強く陳情を懇請していただきたい。  小笠原の現地におりますアメリカの駐屯軍の希望といたしましては、これは傳えられておるところでありまするからして、ほんとうかうそかわかりませんが、向うに工事を営むために、どうしても手が要る、労働力が必要である、それからバナナ、パインアツプルその他の果実類、農産物を提供してもらうために百姓が要る、もうひとつは、魚を提供してもらうために漁師が要る、そういうわけでもつて、小笠原の引揚人が帰つてくることを現地の占領軍が望んでおるということを、われわれ耳にしておるのであります。このことが、はたしてこちらにおられますところの最高司令部に通じておるのかどうかわからぬのでありまするが、そういう点もお含みおき願いまして、十二分にお骨折願いたいと思う次第でありますが、外務大臣の御答弁を願いたい。  それから次は、日本の廃艦の処分に関しましての陳情懇請に関する問題。元の日本の軍艦で現在連合國の管理下にあるものは、特別保管艦が海防艦、駆逐艦その他を合わせまして百三十六隻、十二万トンばかりございます。これは使える軍艦でありまして、もちろん連合國がお使いになる。それからもう一つは行動不能の廃艦であります。巡洋艦、特務鑑、海防艦、駆逐艦、掃海艇その他合わせまして百五十七隻、十三万トン近くあるのであります。われわれが申しますのは、行動不能の廃艦であります。連合國が使わない廃艦、これを陳情懇請いたしまして、有効適切に使うということが必要であろうと思うのであります。これを沈めて防波堤をつくるならば、立派な漁港が立ちどころにでき上るのであります。それはわれわれが八丈島において計画いたしまして、軍艦三隻をもらい受けることになつて、その工事が進められておるのであります。それから内部を改造いたしますと運送船に使うことができる。また鯨船に使うことができるわけなのであります。  ところが、過般ニユース映画を見ますと、この日本の廃艦を沖の方へひつぱつていつて撃沈しておる光景が見られる。これを見まして、私は他に利用方法がないものかと思いました。もちろん、沈めると沈めないとは連合國の自由であつて、われわれはこれに対して何も言うことはできない立場にあるのでありますが、これを有効に使うために、どうしても日本の方で外交的に政治力を発揮して、これをもらい受けて、日本の各漁業地帶の沿岸に沈めまして、手取り早く港をつくり、水産の振興に資することが必要だろうと思うのであります。このことをお氣ずきになつておるかどうか。お氣ずきでなければ、私の入れ知惠を借りまして、どうかひとつ十二分に活躍をしていただきたいと思うのであります。  以上三つの問題につきまして、関係各大臣の御答弁を願いたいと存じます。(拍手)
  27. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) この際、政府の答弁を願います。外務大臣芦田均君。     〔國務大臣芦田均君登壇〕
  28. 芦田均

    ○國務大臣(芦田均君) 在外同胞引揚問題に関しての天野君及び菊池君の御発言は、現在海外に抑留せられております未帰還同胞に対する國民的感情の発露でありまして、私どもも多大の感激をもつて傾聽をいたしました。御承知の通り、終戰当時に海外にあつた同胞の数は約七百万人と推算されておつたのでありますが、現在その大部分は本國に引揚げてまいりまして、今なお八十万に近い同胞が依然海外に残つておるのであります。この点は、われわれ國民の常に多大の関心をもつておる点であります。  同胞引揚問題につきましては、終戰以來歴代の内閣が多大の努力を重ねてきた問題でありまして、現内閣といたしましても、今日まで八方苦心をいたしたのでありますが、その問題の困難がどこにあるかということは、御両君もよく御承知の点であります。この難関を打破するには、もつぱら連合國の好意と努力にまつことが最も適当であると考えられておるのでありまして、政府といたしましても、この点については十全の努力をいたしております。ただ諸般の関係上、その手続の詳細をここに申し述べることができないことは、まことに遺憾に存ずるところであります。さいわいに連合諸國におきましても、人道の見地より海外同胞引揚の促進について多大の努力をせられておるということは、今やわが國民、周知の事実であります。われわれは、その熱意と努力に対して満腔の謝意を表する次第であります。われわれ日本國民が平和的、文化的の民族として再生せんとする努力が現実に世界の眼前に展開せられる以上、やがて世界の同情の眼がわれわれの上に注がれることは、断じて疑いを容れないと信じております。政府といたしましても、その方針のもとに、すでに過去において努力を続けたごとく、將來において一層この点にわれわれの努力を傾注いたしたいと考えておりますが、これらの海外同胞が本國に引揚げてまいつた曉においては、われわれ同胞としての眞心をもつてこれを受入れる、そうして、これらの不幸なる人々がその衣食住に窮することのないように、万全の措置をとらんとする念願であります。  なお、ただいまの御発言中他の閣僚の所管事項については、それぞれ御答弁のあることと期待しております。(拍手)     〔國務大臣一松定吉君登壇〕
  29. 一松定吉

    ○國務大臣(一松定吉君) 天野議員の御質問に関しまして、私の責任の点に関して御答弁をいたしますと同時に、そのお答えがやがて菊池議員のお答えにもなろうと思いますから、さよう御了承を賜わりたいのであります。  現在北方地域に対しまする在留邦人の受入態勢ということ、またわが國に帰還いたした後におけるこれらの諸君が十分に安んじて定着することができるかどうかという点に対しましての施設、これらのことは、まず食糧問題、被服問題、輸送問題、住宅問題、それから夜具等の問題、そのほか生業資金の問題、こういうような点がまず考えられ、それが最も必要な施設でなければなりません。ゆえに、これらの点に関しまして、私の所管の事柄の中で皆樣に申上げることのできまするものを詳細に御報告いたしておきたいのでございます。  まず第一に、受入港といたしましては、御承知のごとく函館、舞鶴、佐世保の三港で受入れることになつておるのでございます。これらの場所にはそれぞれ引揚援護局が設けられておりまして引揚者諸君の應急援護に当つておるのでございます。これらの受入能力は、現状のままで何らの補強を加えませずとも、函館が毎日約六千三百名 舞鶴が一万一千名、佐世保が約二千名を收容するところの陸上施設をもつておりまして、食糧、被服等の備蓄を当座の引当てとして、どの局でも少くとも十万名程度以上のものをもつておるのでございます。これが現在の状況でございます。特に被服につきましては、急速に調整することの困難な現状におきまして引揚者が急速に増加した場合には、その援護に事を欠くようなことがあつてはならないとする配慮から、現在海外に在留しておる人々が一時に引揚げましてもその支給に事欠かぬ程度の十分の数量と現物を持つて備蓄いたしておるのでございます。  受入港より定着地への輸送問題でございますが、舞鶴、佐世保とも毎日臨時列車二本を運行することが可能であります。現にそれぞれの港の引揚の最も盛んな時期におきましてこの列車二本の運行をいたしておつたのは、皆樣御存知の通りであります。両地とも、毎日三千名程度の計画輸送は現状のままで可能でございます。函館につきましては、青森、函館間の輸送に多少弱点がございます。ただいまの有樣では、毎日一千名程度の輸送が極限であります。この場合でも、青森、函館間の就航船を一艘増航いたしますならば、輸送能力を五千名程度に引上げることができるのでございます。この点につきましては、すでに厚生省と運輸省の事務当局の間におきまして、函館の引揚者が現状の状況で賄い得ない程度に増加いたした場合でも、ただちに今申し上げました、すなわち一艘の増発という措置をとることにつきまして、研究協議が調つておりまして、すでにその筋の了解を得ております。從いまして、過般対日理事会において示されましたように、毎月十三万名ないし十六万名の引揚がさいわいにして米ソ両國の御好意によつて行われる運びになつたといたしましたときに、特別の措置を講じなくても、ほとんど現状のままで受入が可能であります。  なお、今後引揚げてくる一般引揚者中、その大部分を占めております樺太よりの引揚者約二十万名のうち、行先きのないいわゆる無縁故者が三万名を予定せられておるのでございますが、これらの人々を收容する住宅問題であります。この應急措置として、北海道、東北六縣におきまして、約一億円の予算をもつて住宅の建設に着手いたしております。目下着々準備中でありまして、資材等もすでに配給済みでありまして、三百箇所に住宅を建設することが今月一杯に完成する予定でございます。  被服その他の衣料品の配給につきましては、本年八月以降、上陸地においてその支給量も増加いたして実施しております。さらに毛布につきましては、最近相当量の新規の買入れをいたしましたので、今後は一人一枚の支給を実施する予定でございます。定着地におきましても、本年四月以降明年三月までの引揚者を対象といたしまして、毛布その他一般被服を配給するように、ただいま計画を進めております。なお、さきに申し述べました北海道、東北六縣に定着すべき樺太引揚の無縁故者の收容施設に対しましては、すでにふとん約一万枚、わらぶとん、枕等をそれぞれ放出実施いたしております。  また引揚に必要でありまする厚生援護の施策の中で、厚生資金の点について少しく御報告いたしておきます。この厚生資金は、目標額といたしまして、第一次計画が十億円、第二次計画が六億六千六百余万円であります。すなわち、第一次、第二次を合計いたしまして十六億六千六百余万円でございます。これらの貸付目標の金はいかように支出しているかということの状況を御報告申し上げますならば、まず政府資金といたしまして、第一回、昨年の九月二日に一億円を放出いたしました。本年の一月十日に二回分として二億円、本年の三月二十七日に三回分として一億九千余万円を放出いたしたのであります。これが政府資金でありますが、政府から依頼いたしまして庶民金庫をして支出せしめまする金が五億九百万円ございます。これら合計第一次計画すなわち十億円は、すでに放出済でございます。第二次資金の放出額といたしましては、第一回が本年五月二十七日でありまして、これが一億五千万円、第二次が本年九月三十日でありまして、二億円という金はすでに放出済でございます。先刻申しました第二次計画の六億六千六百余万円のうちで、これだけの三億五千万円はすでに放出済でありまして、残りの三億一千万円が庶民金庫より放出することになつているのでございますが、このうち一億五千万円はすでに今月中に放出をしてしまいます。残りの一億六千六百余万円も十二月中にこれを放出しなければ、ずいぶんこれらの諸君が御迷惑になつているということをよく上申せられるのでありますから、これらの点に対しまして、関係方面とも十分協力の上、この残りの一億六千六百余万円の放出を十二月中に完了する予定であります。  それだけの金の放出でまだ不十分であることは申すまでもございません。しからば、どういうように申込があり、どういうように貸付ができておるかということを、本年の七月末について御報告いたしますと、七月末における申込の金額が十九億九千七百余万円でございます。それに対しまして、七月末までに貸付けた金額は十億七千余万円でございまして、まだ九億二千余万円の金が申込額に達しておりません。貸付けた人々の数は二十四万八千二百二十七人でございます。でありますから、この九億二千余万円に対しまして、今報告いたしました第二回分の十二月及び今後に放出いたしまする合計三億一千余万円を貸出しましても、まだあとに六億何千万円というものが不足でございます。それらの点に関しまして、第三次計画を立てて、ただいま関係方面と頻りに折衝いたしております。この金額はいましばらく発表を猶予さしていただきますが、何分生業資金一人に対して五千円では、物價高の今日とても生活の維持ができません。ゆえに、私はできまするならば、これをもう少し引上げたいと考えておりますが、わが國の財政の現状に鑑みまして、そうもまいりませんので、少くとも一人に対して七千円くらいは貸出しをいたしたい、かような計画を立てて、今申し上げましたように関係方面と折衝中でありまして、これが目的を完成して、これらの人々の生活資金を、不十分ながらこれで賄つていきたいと考えておる次第でございます。  これを要しまするに、米ソ両國の好意をもちまして、十三万もしくは十六万の送還をいたしてくださるといたしましても、わが國の現状において受入態勢には欠くるところないと考えておりますから、これを御報告申し上げまして御答弁にかえます。(拍手)     〔國務大臣苫米地義三君登壇〕
  30. 苫米地義三

    ○國務大臣(苫米地義三君) ただいま菊池議員の御質問のうち、連合軍の接收いたしました艦船を國家のために利用してはどうかというお話でありました。そのことにつきましては、すでに連合軍の好意あるお取計らいによりまして、無償讓渡を受けておる数も相当ございます。その一つは、海洋氣象調査のために四隻の海防艦の無償讓渡を受け、すでにそのうち一隻は使用いたしております。それから海上保安のために駆潜艇三十八隻を無償讓渡を受けることに相なつておりまして、そのうちの二十八隻はすでに引渡しを受けて使用いたしております。また八戸の港をつくりますために、約一万トン級を輸送船三隻をもつていきまして、防波堤に沈没して使用することにもなつております。かようないろいろな点におきまして、連合軍の好意ある取計らいを受けております。今後とも、かようなことに対しましては、いろいろ折衞いたしまして、好意ある取計らいを受けたいと存じておる次第でございます。(拍手)
  31. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) 安平鹿一君、発言者を指名願います。
  32. 安平鹿一

    ○安平鹿一君 日本社会党といたしましては、燃料対策を議題といたしまして、永井勝次郎君を指名いたします。
  33. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) 永井勝次郎君、発言を許します。     〔永井勝次郎君登壇〕
  34. 永井勝次郎

    ○永井勝次郎君 私は、家庭燃料問題に関して、政府の所信を承りたいと存じます。  第一は、ことしの冬の家庭燃料は確実にどのくらい配給されるのであるか、そのために政府はどのような努力をしておるか、具体的に承りたいのであります。政府の本年度下半期家庭燃料需給計画によりますと、全國を数地区にわけまして、気候條件によつて差等をつけ、電熱、ガス、煉豆炭、薪炭等を総合的に調整しておるのでありますが、配給熱量は炊飯用の最低を見積つておりまして、暖房用は全然考えておりません。また燃料の内訳を六大主要都市の分についてみますと、電熱、煉豆炭に重点を置いておりまして、薪炭は少々を見積つておるにすぎません。現在の電力事情から見て、総額七億キロワツト時を確保することは困難であります。煉豆炭も原料は山口縣の無煙炭に求めておるのでありますから、手放しの樂観は許されません。結局薪炭に依存する以外に危機の打開はないのであります。さいわいに、薪炭は現在現物があるのであります。木炭は十四万五千トン、九百六十万俵、薪二千四百三十万束、これが全國の生産地に滯貨となつておるのであります。問題は輸送であります。  政府は本月にはいつて、東北地方から薪炭列車を運轉したり、機帆船を手配したり、あるいは北海道から船舶を計画しておるようでありますが、この程度の計画では滯貨を一掃するわけにはまいらないのであります。このままならば、京濱あるいは埼玉地区においては、年内木炭半俵の配給をすることが至難であろうと考えられます。食糧輸送と競合する時期ではありますが、この問題を解決しないで、政府は燃料問題に努力しておるとは言えないはずであります。なお滯貨の半分は山元にあるので、この分については小出し運般補助金を支出する必要があろうと思います。  次は、北海道の暖房用石炭の問題でありますが、零下三十何度という酷寒を控えながら、まだ平均一トンの石炭が行き渡つていない現状であります。今後の見透しも皆目見当がつかないのでありますから、不安と困窮は深刻を極めておるのであります。北海道は半歳は雪に埋もり、寒さをしのがねばならないのでありまして、燃料問題は食糧問題と匹敵する生命線であります。もし現状を打開することができなければ、もちろん凍死者もできましようし、学校、官公廳、病院等一切の機能が停止せざるを得ない。陰惨なる事態となり、治安の維持も困難に陷るであろうと予想されるのであります。北海道所在の炭鉱の増産については、今や道民の輿論が高まりつつある場合でもありますので、政府の責任において現在ぶち当つておるこの壁を打開せられ、急速に善処するお考えはないかどうか。また道民の負担となる冬季燃料費は、一戸平均五千円以上になりまするので、とうてい普通の家庭では賄い切れない実情でありますから、石炭については一トン六百円程度の特別價格を御考慮される余地はないかどうか。この二つの点を承りたいと存じます。  ともかく、薪炭については薪炭配給統制規則があり、その特別会計法がありまするし、石炭、電力、ガス等につきましても強力なる國家統制が行われておるのでありますから、家庭燃料に関する限り、政府はその責任においてこれらの問題を一切解決せられんことを強く希望する次第であります。  第二は、薪炭の増産施策についてのお尋ねであります。生産増強の基礎的條件は、生産者が喜んで働けるように機構や運営を民主化し、生産面、流通面の合理化の促進をはかることが必要であります。原木については、生産計画を割当てながら原木を放任しているのでありますから、民有林、國有林を通じ原木の割当制を確立する。原木價格は薪炭生産者價格に基準して公定する。原木資金は薪炭買上代金一部前渡しの方途により即時融資の措置を講ずる。薪炭の價格については、全國一本のブール計算制を改訂し、縣内消費價格と縣外移出價格の二本建に改める。正味建として包裝荷造費は別途に公定する。供出数量に應じて累進的報償金制度を設ける。検査制度を改善徹底し、規格と價格の適正を期する。労務加配については速やかに本年六月以前の状態に復活し、交通不便の地帶には一定期間の一括配給を行い、築窯作業には特別加配を考慮する。輸送の問題は、恒常的滯貨の根絶を目標に海陸総合の計画を立て、省営トラツク、農林省用トラツクの増強をはかり、木炭倉庫、簡易置場等の増設をはかる。金融上の措置としてて、集貨機関を通じて生産資金の融通を行い、生産品は即時買入れ、生産者の手持において滯貨となるようなことのないようにする。要するに業界を民主化し、原木、價格統制、輸送、金融、食糧、資材等に対する重点的な措置が必要であろうと考えるのであります。  第三は、家庭燃料に対する根本方針の確立についてでありますが、わが國は敗戰の結果國土は半分になり、森林面積においては四千五百万町歩から二千五百万町歩に減り、森林蓄積においては百億石から六十億石に減つたのであります。この六十億石におきましても、約二十億石は深山幽谷にあるところの封鎖資源でありまして、利用可能の蓄積はわずかに四十億石にすぎないのであります。樹木の成長率を四%と計算して、一年の適正な伐採量は一億六千万石にすぎないのであります。しかるに、現在実に二億五、六千万石を伐つているのでありまして、一億石以上の過伐になつておるのであります。この二億五、六千万石のうちの約一億石は木材でありますが、一億五、六千万石というものは、燃料として煙にしてしまつているのであります。このままの状況でいきますならばここ二、三十年の間に、日本の山は全部坊主になつてしまう計算になるのでありますから、この燃料の問題は根本的また革命的な改革をいたさなければならぬと考えるのであります。  私はわが國の置かれている可能なる條件に立つて考えまして、水力発電の開発以外にこれを打開する途はないと確信するのであります。このことは、一面動力・電熱を解決し、一面治山治水の対策となるのであります。もちろん、困難なる事情にあることを考えないわけではありませんが、わが國が將來独立國家として、平和を愛好する民族として、健康にして文化的な生活を保障されておる國民として自活し得る最低にして唯一の活路でありますから、國際的関係その他のいろいろな困難な事情はありましようけれども、これら万難を排して実現に努力せられたいのであります。政府当局のこれに対する所信を承りたい次第であります。(拍手)
  35. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) 坪川信三君、発言者を指名願います。
  36. 坪川信三

    ○坪川信三君 民主党といたしましては、ただいまの議題に関しまして、その発言者を小平久雄君に指名いたします。
  37. 松岡駒吉

    ○議長(松岡駒吉君) 小平久雄君、発言を許します。     〔小平久雄君登壇〕
  38. 小平久雄

    ○小平久雄君 私は、今や眼前に迫りつつありまする冬季渇水期の電力危機に関しまして、特に重要と考えられる数点につき関係大臣の所見を承りたいと思うのであります。  すなわち、まず第一にお伺いいたしたい点は、今冬季における電力危機が産業界、特に中小工業並びに一般國民生活に及ぼす影響に対しまして、政府はいかなる見透しを有せらるるやという点であります。思うに、現在のわが國におきまして、國民生活を脅かしておりますものは多々あるのでありますが、特に日常生活において最もこれがはなはだしきものは、食糧の問題と電氣の問題であると思うのであります。特に冬季を控えて國民はひとしく電力飢饉の不安におののいておるのが現状であります。これらの現状に鑑み、本院においてもさきに電力危機突破に関する決議案を採択し、政府を鞭撻するところがあつたのでありますが、その後の政府の施策におきましては特に見るべきものがなく、加うるに、各地を襲いました水害のため発電所の故障等も続出いたしまして、ますます暗い影を投じておりますことは、はなはだ遺憾に堪えないところであります。  御承知のごとく、現在すでに休停電に次ぐ休停電のため、生産工場にあつては著しくその生産を阻害せられ、農村にありましても、時あたかも脱穀調製期に際しながら、これが作業も思うに任せない状態でございます。さらに各家庭における状況につきましては、今さらここにあらためて申し上げるまでもなく、單なる不便の域を越えまして幾多の悲劇をすら生みつつありますことは、皆樣も御承知の通りでございます。しかも、恐るべき冬季渇水期は刻一刻と迫りつつあるのであります。現状をもつて漫然と冬を迎えますならば、必ずや産業界は麻痺停頓するのほかなく、一切の國民生活は文字通り暗黒時代を出現するやもはかりがたいと存ずるのであります。  昨年冬季においては、生産工場における稼働率は大体五〇%前後であつたと推定せられるのでありますが、各工場におきましては何とかこれを切り抜けて今日に至つたのであります。しかし、本年はさらに稼働率の減少を余儀なくせらるるでありましよう。もし、そのような事態が起りますならば、さらでだに赤字続きの中小商工業が、かかる状態のもとに、殊に最近における金融情勢の著しき硬塞下におきまして、この冬をはたして持ちこたえ得るや否やは、はなはだ疑問と申さねばなりません。最近における労働爭議、特に中小企業の爭議においては、從來のごとき單なる賃上げ闘爭より一轉して、工場閉鎖反対の闘爭が漸次増加しつつありますことは見逃し得ない傾向でありますが、工場閉鎖等の事態は、この冬季間中に相当増加するのではないかと案ぜられるのであります。  なおまた、経済復興会議におきましては生産復興運動等を企図しておられるようでありますが、実際問題として生産活動がこれに伴うことができませんで、せつかくの産業人の意氣込みも何ら実を結び得ないのではないかと、これまた案ぜられるのであります。産業界が万一かような打撃を受けますならば、これが國民生活全般に及ぼす影響につきましては、まことに恐るべきものがあると申さねばなりません。かかる憂えは決して私一人の憂えではなく、全國民のひとしく憂えておるところと信ずるのでありますが、政府当局ははたしていかなる見透しを有しておらるるや、この際これを明確にして、國民の向うべきところをお示し願いたいと思うのであります。     〔議長退席、副議長着席〕  第二に私は、電力危機突破の具体的施策について一、二お尋ねをしたいと思うのであります。  その一つは、発電力の増強についてであります。この点につきましては、差当り日発所有の既設発電設備の補修・復旧工事を早急に実施するとともに、自家用発電設備の動員をも併せて行う必要があると思うのでありますが、これらの計画はどうなつておるのか、具体的にお示し願いたいと思うのであります。なおまた所要石炭については、本年下半期割当予定量は百四十一万トンと聞いておるのでありますが、これが確保並びに適期の供給には確信がおありになるかどうか。さらに進んでは、これが増加割当を行ふ御意思があるかどうか承りたいのであります。特にまた炭質の問題におきましても、適正炭の供給に確信があるかどうか、これも承りたいと思うのであります。  その二は、政府の行わんとする電力の割当制についてであります。今回政府が採用せられようとしております割当制による消費規正は、從來の單なる実績主義による消費規正に比べますならば、理論的には確かにより正当であり、この意味においては、私もまさに一進歩であると思うのであります。しかし実際問題といたしましては、個々の事業の実態を正確に把握し、公平なる割当を行うことは、しかく簡單なことではございません。これが運用の如何によりましては、きわめて不公平な事態が起り、特に一般中小事業には苛酷なる制限となるおそれがあるのであります。また本制度の実施は、一方におきましては総合燃料対策の確実なる実施と、他方におきましては配電上の必要なる技術的処置、特にいわゆる便乘電方及び擅用電力に対する技術的対策などが確実に実行せられることを前提としてのみ成功の可能性があると思うのであります。これを関東配電の関係についてみますと、要確保の電力が約三十二、三万キロワツト、これに便乘している電力が、ややひとしく三十二、三万キロと聞いております。しかも、これらを合わせますならば、関東配電が使い得る電力のほとんどすべてを使い果してしまうというような状態でありまして、この一事をもつていたしましても、便乘電力に対する処置がまず前提であると私は思うのであります。これらの前提となるべき対策が不確実ないしは未実施のうちに割当制を実施することは、そこに非常に矛盾と無理があると申さねばなりません。さらに本制度実施の時期につきましても、電力事情の最も逼迫しまする際にかかる新しい制度を突然実施することは、いたずらに混乱を惹起するのおそれがないとは限らないのであります。かように、この割当制には幾多の弱点が存するのでありますが、政府当局におきましては、これが成功につきまして確信がおありになるかどうか、この点をお伺いいたしたいと思うのであります。  第三には、國民の協力を求めます方途についてでございますが、私は來るべき電力危機を乘り切るには、結局政府の非常の努力とともに、全國民の理解ある協力がどうしても必要であり、その適切なる方途を講ずることが絶対に必要と思うのであります。しかしてこれが方法としては、現在多くの國民が直接不満と疑惑を投げております各地の配電会社の経営を徹底的に公開し、かつ民主化して、消費者をして少くとも消費規正方法の決定並びに実施に参加せしめる途を開き、これを法的にも認めることがどうしても必要と思うのでございますが、政府にはそのようなお考えがおありかどうか。それとも他に何らか適当な具体的方法をお考えになつておられるかどうか承りたいと思うのであります。  以上三点は、今冬の電力危機突破につきまして政府の所見をお尋ねいたしたのでありますが、最後に一言申し添えたいことは、緊急施策はあくまでも緊急施策でありまして、これは恒久対策によつて裏づけられたものでなければならないと思うのであります。この恒久対策を速やかに樹立し、実行に移していくのでなかつたならば、いうところの電力危機も慢性化いたしまして、産業の復興、民生の安定はとうてい望むべくもないと思うのであります。特にわが國における水利事情、石炭事情等々に鑑みまして、すでに米國において実施されております高堰堤式の発電所、これはわが國にも最も適するものであり、これによつて治水利水の問題をも同時に解決することとなり、また失業問題の解決等にも資するところが大きいと思うのであります。さらにはまた風力の利用、地熱の利用等による発電等につきましても、この際研究を進めてはどうかと思うのであります。これらの恒久対策につきまして政府はいかなる構想をもつておらるるか、この際併せて承つておきたいと存ずるのであります。以上をもちまして、私の質問を終ります。
  39. 田中萬逸

    ○副議長(田中萬逸君) 小澤佐重喜君、発言者を指名願います。
  40. 小澤佐重喜

    ○小澤佐重喜君 日本自由党では、電力制限及び家庭燃料に関する問題に関し、加藤隆太郎君を指名いたします。
  41. 田中萬逸

    ○副議長(田中萬逸君) 加藤隆太郎君、発言を許します。     〔加藤隆太郎君登壇〕
  42. 加藤隆太郎

    ○加藤隆太郎君 私は、刻下最も緊急切実な問題、すなわち電力危機打開に関連いたしまして、家庭燃料対策に関する当局のお考えをあらためて承りたいのであります。  去る十月二日本院におきまして、電力危機突破に関する決議案は満場一致可決いたされたのであります。本決議は、危機突破に関しまして迅速果敢に政府の実行を要望したものでありまするが、その後政府の対策は遅々としてはかどらず、その熱意さえ疑われ、ただ消極的な電力制限強化によつて一時を糊塗せんとするがごときは、はなはだ遺憾とするところであります。最近の狂氣じみた停電の頻発は、あたかも戰時中における燈火管制よりもはるかに悪質である。何たる醜態でありましよう。  申し上げるまでもなく昨今の電力事情は、近づく冬季渇水期と嚴寒期の燃料不足とによつて一段と深刻の度を加えつつあるのであります。終戰を境として、生産活動の全面的な停止により、電力に相当の余力を生じたのであります。たまたま家庭燃料窮迫の折から、一般家庭における電熱の利用は急速に増加し、需用は大幅に移動いたしまして、早くも配電設備能力の不足から頻々たる停電騒ぎを演じ、遂には緊急停電を実行するのやむなきに至つたのであります。供給秩序はここに全く崩壞するに至つたのでありまして、爾來電力の需用増加は停止することなく、情勢はとみに悪化の一途をたどつておるのであります。  本年のごときは、豊水期においてすら應急措置の怠慢から電力制限が続けられ、夏季渇水期にはいつてからは、さらに緊急制限が強化されたのであります。ために、多数の生産工場は作業を中止し、産業の再開はおろか、生産は極度に減退し、昨今のごときは、大部分の需用家はほとんど暗黒の日を送り、ちまたには幾多の悲惨事を耳にしておるのであります。かの宮城縣下における、一患者が入院中して開腹手術中の停電のごときは、実にその一例にすぎません。あるいはまた家庭における主婦がロウソク代の支出に苦痛を訴えるところの家計実相報告には、耳を傾けざるを得ないのであります。今にして強力なる應急措置を講じない限り、停電は平常化し、実に終戰以來の混乱を來し、生産も國民生活も麻痺状態に陷ることは明らかであります。  もとより、電力問題の基本的恒久対策を樹立することは当然でありますけれども、まず現下の危機突破の應急対策こそ最も急速に実施せねばなりません。さきに本院において可決せられたるところの決議の要旨を忠実に実行するについて、政府は全責任を負うべきであります。われわれは、もとより政府に対しまして何ら不平を言うておるのではありません。また、ないそでを振れと申しておるのでもありません。要は、均等の條件を求めておる次第であります。現下の危機に当面いたしまして、國民もやむを得ざるところの使用の制限はしばらくこれを忍ぶといたしましても、現に一部には、夜も晝も特別需用の電力に便乘いたしております地域が多々あるのであります。これらは一日も早く技術的整理によりまして制限操作を公平に行われぬ限りは、その結果社会的に及ぼす影響はけだし軽視できぬものがある。ことを憂慮する次第であります。今日電力危機に突入いたしまして最も緊要なこはと、電力消費の節約であります。國民に道義的な自制使用への理解と協力を求めるとともに、熱効率の向上に創意くふうを凝らし、最も合理的な改善をはかるべきであると信ずるものであります。  要するに、家庭における電熱がかくのごとく激増いたしましたのは、燃料不足を補うところの必然の結果でありまして、ここに電熱需用を抑制することのできない困難さがあるのであります。かく考えるときに、電力危機の解決のかぎは燃料の確保にかかつておると言つても過言ではありません。配給以外に入手困難な都市の標準世帶では、昭和十六年度の消費実績は、木炭四貫目入に換算いたしまして四十俵となつておるのであります。当時から見ますれば、現在の國民生活の水準は相当低下しておりましようが、それでも三十俵程度の燃料は絶対量であります。しかるに、本年度の家庭燃料の配給計画は、六大消費都市における標準世帶に対しまして、一箇年十六俵となつておるのであります。これには、電熱及びガスが木炭に換算して六俵も含まれておりますから、一般家庭でいかに節約、倹約しようとも、これだけでは現実に不足することは明らかであります。しかもその十六俵すら、百パーセントの供出、配給は、いろいろ障害を口実にしまして、結果において悲観的でありまして、これを漫然と看過することはできないのであります。すなわち電力の調節は、少くとも家庭における電熱の制限なくしては実績はあがらないのでありまして、電力危機の根源が家庭燃料の不足に基因しているということを知るのであります。この進退両難の危局に対しまして、政府は、民生安定のためには日常最小限度の電力を公平に供給し、産業復興のためには動力確保を超重点的に、格段の措置が強く要請されるのであります。  これを要するに、水力電氣事業を重点産業といたしまして、電源の開発、補修はもちろんでありますが、資金、資材の優先確保、あるいは労働者の待遇改善等は申すまでもありません。しかしながら、とりあえず應急的な対策といたしまして、電熱と薪炭の使用を季節的に調整し、乏しき資源の有効なる利用をはかり、國民に消費自制を普及徹底せしめるとともに、民生に必要欠くことのできない電力はこれを確実に供給し、薪炭につきましては、隘路の打開に対し、関係官廳におきまして、より眞劍な協調連絡のもとに速やかに生産縣の滯貨を一掃するの途を講じ、他面生産資金の融通、回轉を円滑にいたしまして、増産意欲を振起し、國民生活に動揺を來さしめざるような配給計画の万全を期することを最もわれわれは切望せざるを得ないのであります。目前に迫るところの電力最悪の危機に対処しまして、政府ははたしていかなる方寸を抱懷しておられますか。この際、責任ある御答弁を拜聽いたしたいのであります。
  43. 田中萬逸

    ○副議長(田中萬逸君) 安平鹿一君、発言者を指名願います。
  44. 安平鹿一

    ○安平鹿一君 日本社会党といたしましては、電力危機突破を議題といたし成瀬喜五郎君を指名いたします。
  45. 田中萬逸

    ○副議長(田中萬逸君) 成瀬喜五郎君、発言を許します。     〔成瀬喜五郎君登壇〕
  46. 成瀬喜五郎

    ○成瀬喜五郎君 私は社会党の立場から申し上げます。  今日各地にわたる電力制限により、來るべき冬季の渇水期におきましては、國民は大きなところの不安にさらされるのであります。今日日本産業の復興のために、この制限が致命的な状態にまで進展しつつあることは、何と申しましても見逃すことができないのでありまして、同僚議員が今までに申しておりますように、本院におきましても、十月の二日、この電力危機突破のための強力な決議案を採択いたしたのであります。私は、かかる意味におきまして、ここにこの内容が、決議いたしましてより四十日の今日、いかほど進展しておるかということを政府関係当局にお尋ね申し上げたいのであります。  まず第一におきましては、電力危機突破のための委員会を新設するということに相なつておるのでありますが、聞くところによりますと、商工省におきましては危機突破の対策本部を設置するかのように言われておりますけれども、その構想はどういうものであるか。電力委員会等に対しましても、何ら今まで話合いもありませんが、この内容のいかんによりましたならば、民間におきまして憂えておるところの官僚統制によつて臨むということがあり得るであろうということを憂える次第であります。  昨日も銀座のオリエンタル・ホテルにおきまして、東京都及び神奈川、茨城、九州各地にいたるまでの全國代表者が一堂に会しまして、この危機突破に対するいろいろ眞劍なる討議が交わされたのであります。從つて、この委員会の内容について十分お伺いいたしたい。  また右委員会は、電力事業が経済復興のために果す役割の重要性に鑑みて、他の産業に優先して次のような緊急対策を講ずるというようなわけで、以下三つの項目にわたりましての解説をいたしてあるのでありますが、この他の産業に優先するということは、石炭べース、また肥料及び食糧等のこういう重要産業と同等より以上に取扱うべきところの意思表示をいたしておるものである。かように本員は考えるのでありますが、しかし、今もつてこの電力ベースをいたしましての重要性を認識いたしておるようにも考えておりません。從つて、この点に対しまして政府はこの國会の意思を尊重いたしまして、そしてあらゆる資材、資金等の優先的確保のために努力するところの熱意があるか否やということをお伺いいたし、過去四十日の間この獲得のためにどれほどの努力が拂われておるかということをお尋ね申し上げたい。  また労働の生産性の確保についてでありますが、これらは労働者の生活の安定のために、食糧及び繊維製品、嗜好品等の獲得のために努めなくちやなりませんけれども、労働者の能率を高めるためには、少くとも経済外的な社会的優遇方法を労働者特に技術者に対して講じなくてはなりません。過日潮田の火力発電所を視察いたしました際におきましても、口をきわめてこの点に言及いたしておりました。政府のかかる方面に対しましての御見解を伺いたいのであります。  またその次には火力発電所の有効活用でありますが、これらは高炭價の石炭の獲得ということは言うまでもありませんが、普通年間五百万トンないし五百五十万トンの使用をいたしておりますこの石炭を、せめて五千カロリー程度のものを四百万トン配給を受けることとなりますならば、今日即刻に電力制限は撤廃されて、危機は突破されるものである、かように関係方面からも聞き及んでおりまするが、こういう方面に対する石炭の確保のためには、どれほどの熱意をもつておられるか。殊に今日火力の方面に、これらの電力の獲得のために、非常なるところの脅威を與えつつありますことは、政府が予算関係の面もあるでありましようが、これらの発電のためにコストに対する補償が打切られておるというようなこと、また石炭のこれらの配給がないということが、今日商工当局に対する――動力のキロワツトの倍額以上三倍、四倍の発電能力をもつておるにかかわらず、それらがほんとうの力を現わしていないということが、口をきわめて関係者によつて暴露されておるのであります。この際商工当局におきましては、これらの自家発電の施設をフルに強力に発電するところの方針ありや否やという点をお尋ね申し上げたいのであります。  またその次におきましては、今日それらの結果、特に九州方面におきましては、週に二回しか配電がないということが、それらの方面の中小企業に殺人的な影響をもたらしつつある。火力は四十八万キロワツトに上つておるが、その中のわずかに三分の一、十四万八千キロワツトしかの能力を発揮しておらない。最近において二十万キロワツトの能力が発揮し得るようになりつつあるけれども、これをもつてしても、まだまだこれらの方面から大幅なる発電の能力があるということを申されておるわけでありますが、この際月産三千トンに上る重ソの生産が停止されておる三井化学及び三菱化成の両工場が、こういつたことによつて、近くは重ソの危機を生ずるということを言われております。また肥料の製造におきましても、少からぬ悪影響を與えるものであるというようなことも、私も心配をいたしておる次第でありまするが、これらに対する商工当局の今日の製造過程における見透しを御報告ありたいのであります。  また第三におきましては、電力の合理的使用を勧奨いたしまして、そうして壇用及び盗用を防止し、産業動力源としての電力を確保するための國会及び政府を中心とするところの電力使用合理化運動、すなわち國民運動を急速に展開することを決議いたした次第でありまするが、これらの案の内容は、当面せる電力配分に対しまして合理的になすべきことが含まれておるのであります。同僚議員から申しておりますような負荷配電、壇用、盗用に対してのこれらの弊害を除去するために、どれほどの施設がなされておるかというような点をお伺いいたしたいのと、特に全國澎湃として民主的に組織化されつつあるところの、あの山の電力協議会におけるそれらの機能を政府はどういうように考えられておるか。  東京都の方面におきましても、大石屋の協議会、これらの地区におきましては、民主的な節電の方法が予想以上の成績を收めつつあるのであります。これらに対しましては、かえつて商工当局、安本等が何だか非民主的な、一般に悪影響、悪感情を與えておるようでありますが、いかなる指導方針でありましようか。かような方法をもつていたしましては、國民の協力を得ることは、とうていおぼつがないのであります。かような協議会の発展に対しましては、むしろ政府が保護助成するところの方法をもつて、眞に國民の密接なる協力にまつという熱意をこの際はつきりと現わすことをわれわれは必要とするのであります。  また、それらの委員会におきましての活動が――私どもはその点におきまして、いろいろの点において言及するのでありまするが、官僚統制によつてやつていくものであるか、あるいはまた民主的な方法によつてこの危機を突破するものであるかということにつきましての大きな疑問を今日投げかけておるのでありまするが、少くとも全國津々浦々にわたるところのこの電力関係におきましては、末端に至るまでの國民の強力な支持がなくては、一部的な法律、いくら多くの法律を制定いたしましても、徹定的の眞の効果をあげることはおぼつかないのであります。從つて眞の協力を得るためには、どうしてもこれらの國民的運動といたしましての協議会、これらの発展のために政府は意図しなければならないと考えておる次第でありまするが、かような点は、言うまでもなく民主的なる統制によらずんば、その効果がありません。かような点につきまして、十分政府の意のあるところを御発表願いたいのであります。  またその次におきまして、総合燃料対策は同僚におきましてもいろいろ申されておりまするが、これは生産の面におけるところのいろいろの隘路を打開するためにも必要でありまするが、この際安本当局から――これは昨日の会議におきましても、安本の計画せるそれらの薪炭の配給の計画は何ら信用するに足りないというような不信の言を述べられておりますが、輸送関係等によつて、單なる作文的な、空文的なことに終ることになりましたならばたいへんであります。ために、本國会を通じ、國民に対しまして、九俵の家庭配給の内容をさらに明らかにしていただきたいのであります。私どもは、かかる点と、運輸大臣を通じて、今日計画量の倍額を滯貨せるところの薪炭輸送のために、この緊急輸送にどういうような具体的な熱意をもつて、抱負をもつてやられるものであるかということを、さらに再びお伺いいたしたいのであります。  以上の見地からいたしまして、ぜひこの際、私どもは國会の諸君とともに、政府及び國会が一体となりまして、この危機を突破するための大いなる熱意を高揚し、併せて國民の心からなるところの協力を得まして、そうしてこの危機を突破していきたい。さらに私どもは、この電氣事業の民主化に対しましても、私的独占禁止法及び経済力集中排除法等々の関係もあり、全國的なこれらの電氣事業に対しましては、超党派的な立場から、眞に國家再建のための熱心なる研究によつて國民にこたえるところがなくてはなりません。かような点等々を併せて、関係各大臣に対しまして所見をお伺いする次第であります。以上をもちまして終ります。(拍手)     〔國務大臣水谷長三郎君登壇〕
  47. 水谷長三郎

    ○國務大臣(水谷長三郎君) 民主党の小平君の御質問にお答えいたします。中小企業と家庭における電力制限の影響、それに対して政府はいかなる責任を負うかという意味の御質問がございましたが、これに対しましてのお答えといたしましては、冬季における電力の制限につきましては、全面的に割当制の実施をすることといたしまして、大口産業につきましては、生産計画に應じた電力の配当をなし、右以外の電力需用につきましては、業種別の標準負荷率、当該産業の重要度等を勘案いたしまして、その割当量を定めることとしておる次第でございます。また家庭に対しましては、今般新聞に発表されました通りの、世帶数を基準にした一定の割当量を定めるのでございまして、もちろん、いずれも必ずしも十分な割当量とは言い得ないのでございますが、当該生産を維持し、また家庭生活を保持する最低限度の電力の所要量はこれを確保することができると考えております。  なお、今日の電力の需給上最も難点とされておるのは、いわゆる緊急制限のために工場の操業または家庭における電燈に著しい障害を與えることでありますが、これは今般実施される電力の割当制と時間送電制等によりまして著しく改善せられるものと考えるのでございます。もちろん、これらの施策が十分効果を発揮するためには、政府といたしましては、供給力の確保、総合燃料対策の推進等につきまして責任をもつて善処いたしますとともに、消費者たる國民諸君に十分これに協力してもらうことがぜひ必要でございまして、政府といたしましても、國民の協力が得られるよう、できるだけの措置を講じたいと考えておる次第でございます。  さらにまた、電力割当制を実施するというが、これが確実実行の自信があるかどうかという御趣旨の御質問がございましたが、割当制の実施につきましては、政府は万難を排しましてその確実な実施を期するつもりでございます。たださきに申し上げましたように、この成否は同時に國民の協力いかんにかかつておるのでございまするから、國民各位の絶大なる理解と協力をお願いする次第でございまして、これがために必要な周知宣傳等については、一段と努力するつもりでございます。  また、現在九州におきましては炭鉱その他の自家用火力発電所の動員を実施中でございますが、さらにこの点は中國地方にも及ぼし、一層の協力を得たいと考えております。また発電用炭につきましては、必要量を確保するとともに、品位の向上に一層努力したいと思つております。下期百四十一万トンの石炭は何とかして確保したいと、このように考えております。  さらに、加藤氏の御質問にお答えしたいと思います。加藤氏の御質問は、衆議院でさきに電力危機突破に対する決議案を採択し、政府にその実現を要望したが、政府のその後における措置はどうかという御質問であつたと拜聽いたしました。御案内の通り、衆議院で決議されました電力危機突破に関する決議につきましては、政府といたしましても、まことに同感でありまして、御趣旨に副うて善処いたす旨その席でお答え申し上げたのでございますが、その趣旨によりまして電力に関する問題をこの際特に重点的に取上げまして急速に措置いたすための根本方針につきまして、目下政府部内において協議中でございまして、これは近くその内容を御報告できると思うのでございます。  現有電力設備の能力を極力活用いたしますためには、すでに実施である水力並びに火力発電施設の補修・復旧を、この冬の最も渇水期を目標といたしまして強力に推進いたしますとともに、中國、九州等の地域におきましては、自家用の火力発電設備をもさらに廣範囲に動員いたしまして供給力の充実につとめ、また発電用炭につきましても、良質の石炭を所定の計画通り入炭できるよう万全を期したいと存じております。  電力需給の確保のために、相並行して総合燃料対策の樹立並びにその強力な遂行がぜひ必要でございまして、これにつきましては、経済安定本部が中心となつて、その実施につきまして関係各廳を十分督励して、その実効を期するよう手配中でございます。  なお、電力危機突破のための國民運動等につきましては、現在各地に行われておりまする自制会等の協力を求めるとともに、政府におきましても、その協力が完全に得られるようにするための方法について、いろいろ考究中でございまして、國会の御支援も得て、可及的速やかにその有効な結末をあげたいと考えておる次第でございます。  さらに、電力の逼迫は本年は昨年以上に深刻であると考えるが、電力制限は現在の不公正を改め、その公正を期さなければならないが、これが見透しはどうか、対策いかんという御質問でございますが、御案内の通り本年の電力事情は、工場が漸次復興してまいりまして、需用が殖えつつあることのほかに、家庭の需用も薪炭事情を反映いたしまして著しく殖えてまいりましたために、戰爭中の一番高い需用にも匹敵する程度の需用増加を示し、一面供給力は、八月中旬以降全國的にはげしい渇水状況を呈しましたために、先般來かなりきびしい電力の緊急制限を実施せざるを得なくなつた次第でございます。政府といたしましては、この冬の電力の最大危機に対処いたしまして、廣く電力の消費につきまして割当制度をとることにいたしまして、十二月より実施するよう準備中でございますが、これによりまして電力の供給に秩序をつけ、家庭等におきましても、使用することのできる電氣の量の点からする公平は期せられるのであります。その配当量は、現在の電力事情からいたしまして、必ずしも十分とはまいらないのでございますが、乏しきをわかつという見地から、公平な配分ができることと考えております。  なお電力の需用の低減が十分行われませずにサイクルの低下を生じました際、やむを得ず電力の緊急遮断の措置を現在行つているのでございますが。配電線の事情からいたしまして、その取扱いが区々にわたつて不公平であるという点につきましては、私どもといたしましても遺憾に存じている次第でございます。かかる場合の措置をば極力公平にいたしますためには、相当大がかりに配電線の整備がえをする必要がございまして、その所要資材も莫大に上り、徹底的にこれを急速に実施することは困難でございますが、この冬までにできるだけの措置を講ずることといたしまして、先般第三・四年期の資材配当から、この配電切換えのための銅線を特配いたしまして、関東、中國、関西等の諸配電会社地域を中心といたしまして、いわゆる便乘負荷の三分の一切換えを行う手配を進めております。これによりまして、緊急制限の際の取扱いは相当公平を期せられることになると考えております。しかしながら、電力制限の実施につきましては、なるべく緊急制限はこれを避けるのが理想でございまして、工場生産の確保をはかり、民主の安定をはかるためにも、電力の供給並びに使用に秩序を與えることが必要でございまして、速やかに前に申し述べました電力の割当制の励行によりまして、この間の調整を確実に実施いたしたいと考えております。  なお、割当制実施に至ります経過的措置といたしまして、電力使用の時間制、すなわち工場は晝間、家庭は夜間に電力を消費するという時間制限を実施することといたしまして、今般関係告示を出すこととなりましたので、この点も併せて御報告申しておきたいと思う次第でございます。  さらにまた成瀬君の御質問でございますが、そのうち委員会の点があつたのでございますが、政府といたしましては、天降り的な委員会というようなものを避けまして、前にも申上げましたように、健全なる民主的協議会の協力をば期待し、また希望するような次第でございます。  さらにまた自家用火力の動員に関しましては、前に述べた通りでございまして、また日本発送電の火力は、二月までに最大二十五万キロワツト回復することになつておる次第でございます。  その他資金・資材等の確保につきましては、これは実質的には優先的に取扱われておるのでございまして、形式の上におきましては石炭と同樣ということは言つておりませんが、実質的には石炭に準じて優先的に資金・資材等は確保しておるのでございます。  さらにまた労働の生産性向上につきましても、その労務加配米等につきましては、これまで九州、山口の火力発電に関しましては特別の措置を講じたのでございますが、今後におきましても、その労働の重要性に鑑みまして、関係各省と密接な協力を遂げまして、労働の生産性向上につきまして格段の努力をしたい、このように考えておる次第でございます。     〔國務大臣苫米地義三君登壇〕
  48. 苫米地義三

    ○國務大臣(苫米地義三君) 永井、成瀬両君の御質問中、薪炭の輸送はどうなつておるかという点でございます。例年の慣行からいたしますなれば、薪炭の輸送は大体八月、九月に十分な輸送をいたすということになつておるのでございますが、本年は御承知のように八月にも九月にも相次いで水害がございましたために、輸送系統が乱れまして、この書入れ時の八月、九月には十分な輸送ができ得なかつたことは、まことに遺憾至極に存じます。爾來、奧地に滯貨になつております薪炭の輸送につきましては、特段の苦心をいたしまして、列車を特に仕立てまして、薪炭列車二本を現在運行いたしております。そうして、その貨車は七十貨車くらい毎日消費地へ運んでおる次第でございますが、これのみではとうてい足りないということで、東北、北海道方面から機帆船及び汽船を配置いたしまして、極力輸送に努めておる次第でございます。  しかし、ここで心配されますのは、冬季におきまして石炭の供給がはたして予定通りまいるかどうかということでございます。昨年の経過から申しますれば、冬季になりますと石炭がよけい要りますのに、かえつて配炭は減少いたしたというような実例もございますので、貨車の不足に加えて石炭がもしも供給が減るようなことになりますれば、ひとり薪炭のみならず、食糧、石炭その他についても非常な困難な場面に到達するのじやないかということを心配いたしておるのでございます。しかしながら、先刻來申し上げましたように、冬季の都会の状態に鑑みまして、極力輸送に万全の努力を拂つておる次第でございますから、御了承をお願いしたいと思います。     〔國務大臣和田博雄君登壇〕
  49. 和田博雄

    ○國務大臣(和田博雄君) 私に関係します御質問に対してお答えいたします。  第一点は、北海道の暖房用炭であります。暖房用炭は年間百六十万トン要るわけでございまするが、冬季になりまして輸送関係が非常に困難になりまするので、また末端配給の点で非常な困難を感じまするので、どうしても暖かいうちに相当の貯炭をいたしておかなければならないのでありまして、安定本部といたしまして、月別の計画を組みまして、一般の配給計画とともに関係方面へ相談をいたしまして、決定いたしておるわけでありまするが、北海道の暖房用炭につきましては、結局十、十一月で、われわれとしては少くとも二十五万トンずつを積んでおきたいと計画してまいつたのであります。  しかし、出炭の状況その他いろいろの関係で、どうしてもこの主張が通りませんために、北海道の暖房用炭につきましては、十月はたしか八万五千トンという数字になつておつたわけであります。しかしながら、これではどうにもなりませんので、いろいろ交渉をいたしました結果、結局六十万トン以上掘れば、その掘つた以上のものは北海道の暖房用炭にまわすことができる、今いろいろの産業の配炭が非常に窮屈であるけれども、六十万トン以上掘つたそれ以上のものは、とにかくほかのものより優先して北海道の暖房用炭に向けることができるというところまでこぎつけてまいつたわけであります。從いまして、北海道の暖房用炭につきましては、どうしてもこれは一般の道民諸君の輿論に訴えまして、六十万トン以上を掘つていただかない限りは、今後これを解決する途はないのであります。もしも、これを計画通りやろうといたしますならば、この電力飢饉、あるいは産業用炭が必要なときに、今運輸大臣が言われましたように、輸送の面の石炭すら切らなければならないということになれば、たいへんなことでございますので、われわれといたしましては、どうしても北海道の生産を上げていただきまして、配炭計画に狂いが來ないように努力していただきたいと思いまするし、またわれわれといたしましても、関係方面に対しましては十分な努力をいたしたいと思うのであります。  それから電力の飢餓の問題につきましては、われわれといたしましても、これが対策には苦心をいたしておるわけであります。ただいま商工大臣のお答えになりましたように、電力緊急突破対策は近く発表できると思うのでありまするが、結局資材・資金の点につきましては、これは石炭に次いで優先的に取扱つていき、金融面におきましては、甲の一に取扱おうと考えておる次第であります。  また労務の加配につきましても、商工大臣がただいま御引例になりましたように、九州、山口地帶におきましては、政府の直配によりましてこれが確保をはかつておるわけでありますが、この次の食糧年度におきましても、同樣にこれが確保をぜひはかつていきたいと思います。しかし一面からいいますと、供給力を増加することが必要なのでございまして、この供給力の増加のためには、どうしても災害を受けました発電所の復旧と、そして能力が低下しましたところの発電所の復旧・補修をやりますることが第一番でございます。この計画を立てまして、今までもこれに全力を注いでおるわけでありますが、なお今後これを続けていきたいと思います。  それから火力発電用の石炭につきましては、去年は下期百十万トンでありましたのが、今年はこれが下期において百四十一万トンになりますから、年間百七十五万トンないし二百二十万トンという計画を立てまして、これが確保に努力いたそうと全力を注いでおるわけであります。しかし、今の電力対策はやはり総合的な燃料対策として考えなければならないのでありまして、この供給面において、いろいろのネツクがあるわけであります。たとえば、塩の自家製塩に非常に多くの薪が使われておるわけであります。これは塩の輸入をもしも許されますならば、その方面に向けますところの薪は節約いたすことができますし、またただいま木炭用の自動車に多くの木炭を使つておるのでありますが、これにもしもガソリンの輸入が許されますならば、この方面の木炭というものは完全に燃料用に向けることができるのであります。また無煙炭の輸入を許されますならば、練炭の製造には大いに役立つのであります。從いまして國内としては、國内の施策はできるだけのことを今までのところやりますが、それと同時に、ただいま申しましたように、塩の輸入であるとか、あるいはガソリンの輸入であるとか、無煙炭の輸入であるとか、そういう点について連合軍方面に懇請をいたしまして、この方面から総合的に電力問題及び燃料の冬季における問題を解決いたしたい、かように考えておる次第であります。  それと同時に、國内の使用におきましても、いわゆる電力の壇用が非常に多いのであります。これは先般連合軍の方が來ましての話ですが、統計等を示して話したところによりましても非常に多い。たとえば公共事業であるとか病院であるとか、その他紡績繊維工業といつたものをひつくるめたその使用量以上に、いわゆる壇用が多いのであります。これらの点につきましては、どうしても消費規正をやりますとともに、積算電力計とか、あるいは変圧器、燒損防止器とか、あるいは電流制限器、こういつたものの増産をはかりまして、その面からもいわゆる壇用というものを防いでいく、そうして便乘の負荷の減少をはかるということもやつていかなければならない、かように考えておる次第であります。  電源開発につきましては、もちろん政府といたしましても種々の事情はございまするが、これは毎月相当の計画をたてて実行いたしていくことを御了承願いたいのであります。(「石炭價格はどうですか」と呼ぶ者あり)  北海道の價格は、ただいまのところかえる予定はございません。ただ北海道に対する官公廳の暖房用石炭の手当につきましては、ただいま交渉中でございまして、價格そのものをかえていくという考えは、ただいまのところございません。     〔政府委員井上良次君登壇〕
  50. 井上良次

    ○政府委員(井上良次君) 永井さん、加藤さん、成瀬さんの質問に、農林当局としてお答えをいたします。  冬季の家庭燃料の、特に重大な薪炭の問題でございますが、この薪炭の当面する一番大きな問題は、冬期間の生産も大事でありますが、何よりも山元に滯貨しておるものを一日も速やかに消費地に輸送してくるという問題であります。この問題に対しましては、安本の立てております輸送計画に基きまして、運輸当局の非常なるお力添えを得まして、今日、たとえば関東地方の状況を申し上げますと、京浜地区に対しましては、岩手縣から薪炭專用列車毎日四十四輛建を一本、福島縣から三十輛建一本、これを新設いたしまして、目下実行中でございます。なお、北海道から木炭を大量輸送する計画を立てまして、十一月に三千九百トン、十二月には四千百トンの木炭を釧路に蒐集しまして、海上輸送の計画をいたしております。そのほか、生産地につきましては省営自動車を集結し、あるいは農林省專用自動車を配置いたしまして、主要食糧と並んで重要なる輸送指令を受けまして、優先配給をすでに開始いたしておるような次第であります。なおまた、山元から政府買上げの場所までの小運搬の費用が相当高くつくということで、山元に滯貨をいたしております。この山元滯貨の一掃のために、この小運搬費をどうするかという問題が起つております。この小運搬の問題につきましては、目下大藏省当局とその経費の支出について協議をいたしておるような次第であります。  次に、原木供出割当の問題について御質問がございましたが、増産対策として原木の供出割当制をとることは、一つのいい方法であると考えております。かりにこれを実施する一つの法的措置を講じようとする場合は、森林の資源の調査をいたしまして、具体的な合理的な植林採伐計画の基礎のもとにこれを行いませんと、いろいろな弊害が生じますので、政府といたしましては、目下森林資源の調査を実施中であります。これが完成した場合において、その実態に基いて新しい施策を檢討いたしたいと存じております。そのときに、この問題も併せて檢討を加えたいと存じます。  次に、原木代金を前渡しにせよという御意見でございますが、これは今後法制として檢討することにいたしたいと存じます。  その次に、薪炭のプール一本價格制度を廃して、生産縣の價格と消費縣の價格と二本建にしたらどうかという御意見でありますが、政府は目下生産縣の價格制と、それから生産縣から消費縣に出しますところの價格制との二本建について檢討を加えております。  さらに薪炭の供出について、たとえば報奨物資をもつと積極的に考え、あるいはまた食糧を一括前渡しにしたらどうか、あるいはまた資金をもつと融通せよというようないろいろな御意見を承りましたが、まつたく政府は同感でありまして、商工当局あるいは大藏当局その他関係当局に御協力を願いまして、薪炭増産に必要なる裏づけとなる報奨物資等について、また資金の融通について、いろいろ檢討を加え、交渉を進めております。なお、食糧の前渡しの問題につきましては、すでに積雪地方については前渡しをいたしておりますが、その他の地方に対して全部これを前渡しにするということは、今日の食糧事情の上ではなかなか簡單にまいりませんが、しかし、薪炭の増産の必要がございますから、これらの点も十分に考慮いたしまして善処したいつもりでありますから、さよう御了承願いたいと思います。     ―――――――――――――
  51. 安平鹿一

    ○安平鹿一君 本日の自由討議はこの程度に止め、次会にこれを継続することとし、本日はこれにて散会せられんことを望みます。
  52. 田中萬逸

    ○副議長(田中萬逸君) 安平君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  53. 田中萬逸

    ○副議長(田中萬逸君) 御異議なしと認めます。よつて動議のごとく決しました。
  54. 田中萬逸

    ○副議長(田中萬逸君) 次会の議事日程は公報を持つて通知いたします。本日はこれにて散会いたします。     午後五時二分散会