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1947-10-15 第1回国会 衆議院 本会議 46号 公式Web版

  1. 昭和二十二年十月十五日(水曜日)     午後二時二十七分開議     ―――――――――――――  議事日程 第四十五号   昭和二十二年十月十五日(水曜日)     午後一時開議  第一 昭和二十二年度一般会計予算補正(第四号)  第二 昭和二十二年度特別会計予算補正(特第一号)     ―――――――――――――
  2. 松岡駒吉

    議長(松岡駒吉君) これより会議を開きます。  今般來朝せられました英國下院議員團の一行が、ただいま傍聽席に見えられました。ここに一行の方々を御紹介いたします。 労働党議員ゴードン・ラング君。     〔拍 手〕 労働党議員ジョン・ペートン君。     〔拍 手〕 労働党議員ハーヴエイ・ローズ君。     〔拍 手〕 保守党議員ウイリアム・テイーリング君。     〔拍 手〕 保守党議員スタンレー・プレスコツト君。     〔拍 手〕 私は諸君とともに、御一行に心から歓迎の意を表します。〔拍手〕      ――――◇―――――  第一 昭和二十二年度一般会計予算補正(第四号)  第二 昭和二十二年度特別会計予算補正(特第一号)
  3. 松岡駒吉

    議長(松岡駒吉君) 日程第一、昭和二十二年度一般会計予算補正(第四号)、日程第二、昭和二十二年度特別会計予算補正(特第一号)、右両案は同一の委員会に付託された議案でありますから、一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。予算委員会理事稻村順三君。    ―――――――――――――  昭和二十二年度一般会計予算補正(第四号)に関する報告書  昭和二十二年度特別会計予算補正(特第一号)に関する報告書  〔都合により第五十二号の末尾に掲載〕    ―――――――――――――     〔稻村順三君登壇〕
  4. 稻村順三

    ○稻村順三君 ただいま議題となりました昭和二十二年度一般会計予算補正(第四号)及び昭和二十二年度特別会計予算補正(特第一号)について、その内容及び予算委員会における審議の経過並びに結果をここに御報告いたします。  政府はさきに、最近の政府職員の生計の状況に鑑み、政府職員に対し、給與の千六百円水準と千八百円水準との差額合計一人当り総平均六百円を、給與月額の二割ない至十二割の地域別較差をつけて支給することとし、これに関する法律案を本院に提出しましたが、これに伴つて給與関係の予算を切り離して提出されたものが、この昭和二十二年度一般会計予算補正(第四号)及び特別会計予算補正(特第一号)であります。  右によれば、政府職員に対する一時手当支給に要する経費の増額は、一般会計において三億五千七百八十一万円、特別会計において七億三千二百八十八万七千円、合計して十億九千六十九万七千円であります。この一般会計歳出予算追加総額の財源は、いかにして調達されたかを見ますと、次のようになつているのであります。第一に今年七月の價格改訂に伴う刑務所收入の増額、第二に、官有物拂下代金、第三に、旧陸海軍恤兵金等の未整理分の受入見込額、第四に、宝くじ等の発行増加による國庫納付金の増加見込額、第五に、昭和二十年度剩余金の受入であります。  次に、特別会計予算補正の経費は、各会計を通算して七億七千六百十三万七千円に達します。このうち、既定予算の予備費を減額修正してその財源に充当する額は、四千三百二十五万円でありますから、結局、特別会計予算補正(特第一号)の歳出増加額は、七億三千二百八十八万七千円となるのであります。しかして、各特別会計の支出の財源として、いかなる收入が充当されましたかといえば、第一に國有鉄道事業特別会計においては、料金改正に伴う鉄道、自動車及び船舶等の收入増加であります。通信事業特別会計においては、料金改訂に伴う切手、郵便、電信、爲替貯金收入等の増加見込みと雜收入増加見込みとであります。第二に國鉄と通信特別会計の財源の一部は、公債金收入によることとしてあります。さらに第三に、所属特別会計職員の一時手当支給額を予備費から支出いたすことになつております。第四に、造幣局・專賣局・アルコール專賣事業特別会計における昭和二十二年度予算の歳入超過額であります。第五に、上述の各特別会計その他印刷局の作業收入、預金部の運用利殖金収入であります。最後に第六には、厚生保險特別会計は、一般会計からの受入金と同一会計間の他勘定よりの受入金をもつてし、貿易資金特別会計は借入金等をもつてその財源としております。  以上が、この予算の大体の要旨でありますが、これは去る十月四日本委員会に付託され、前後三回の委員会において愼重に審議されたのであります。  その間最も問題となつた点の一つは、一人当り平均六百円を地域別較差によつて支給せんとする、その支給率の是非いかんに関してであります。政府案によりますれば、官聽職員に対する支給額の算定方法は、法施行の際現に受ける俸給または給料、暫定加給、暫定加給臨時増給及び臨時家族手当の合計額に対し、二割ないし十二割の限度内で、超特地、特地、甲、乙、丙の地域較差によつてなさんとするものであります。  かかる地域別支給率の差異に関しましては、まず今般の一時手当は危機突破のための臨時手当なりや、または新物價体系をもつて基準とした給與なりやとの質疑がありましたが、これに対し政府当局より、新物價体系に基くものであるとの答弁がありました。さらに危機突破のための臨時手当でなく、新物價体系に基いたものであるとすれば、今まで甲、乙、丙の三段階に分けていたものを、超特地、特地、甲地、乙地、丙地の五段階に区別し、その割合が最高十二割、最低二割としているのは、その差があまりに大き過ぎはしないかとの質疑に対し、今回の案は、最近における各地の生計費の実情を檢討したところ、本年にはいつて地域的差異が増大した結果、從來の幅を拡げることが、この機会において適当な施策であると考えるとの答弁がありました。平均六百円であるのに、丙地では二百六十二円、乙地では三百九十三円しかもらえないのは不公平であるから、政府は支給率について調整する意思がないかとの質疑に対して、政府側は、二割ないし十二割の限度内で極力御趣旨に副うようにその筋とも協議しているから、実現できるものと思うとの回答がありました。  次に、以上の一時手当の支給に関連して、千八百円ペーシスの問題及びこれと新物價体系との関係の問題、ひいては物價と賃金の問題について、いろいろな角度から委員と政府側との間に熱心な質疑應答が繰返されました。  官公労組と政府との交渉の経過について、現在いかなる状態になつているかとの委員の質疑に対し、政府は、現在官公庁職員待遇改善準備協議会及びこれに属している團体が、それぞれ地方労働委員会並びに中労委に提訴しており、特に地方労働委員会に提訴されたもののうち、数縣にわたるものは、中労委が引受けている。中労委では、労働関係調整法の法規に從つて労資及び中立の各調停委員を指名し、両方の意見を聽いて、種々論議が行われている状態である旨の答弁がありました。さらに官公労組と政府との交渉の見透しにつきましては、労働委員会の自主性を尊重して、政府の方では、これを早くしようとか遅くしようとかとは少しも考えていない旨の答弁がありました。さらに進んで中労委の裁定政府は尊重するかとの質疑に対しましては、中労委の裁定に労働者側が應じた場合、政府はこれに服する考えであるが、ただ明言できぬ点は、この裁定が千八百円ペーシスを崩す危險があり、これを崩さねば應ずることのできぬ場合は、一應閣議に諮つた上でなければ政府の態度を決定することができない。さらにこれが予算を超過する支出を予想される場合は、当然関係方面の承認を得て、國会の議決を経ることになるだろうと考えているとの政府側の答弁でありました。  さらに政府は、中労委の裁定に対してあくまでも千八百円ペーシスを守る考えなりや、はたまた労働者の生活窮乏の具体的実情に應じて、労働者側の要求を容れるという態度で進む方針なりやとの問いに対しましては、少くとも今日は國全体の立場に立つて、物價・賃金の惡循環を断ち切るという緊急経済対策の大方針に從つて、千八百円ペーシスは堅持する方針である旨の答弁がありました。また片山総理よりは特に、かりに中労委の裁定が千八百円水準を超えたものになれば、政府としても他の條件を参酌して情勢に應じ、殊に新物價体系を考えて、政府の責任でこれを決定する。その場合、予算の改訂が必要となれば、もちろん政府の責任でこれを決定し、その審議は國会において自由になされるものである。また中労委に臨む態度は、千八百円水準と新物價体系とをどこまでも守り、賃金・物價の惡循環を断ち切る誠意を披露するが、その結果千八百円水準を超えた場合は、もちろん重要な問題であるから、あらためて審議する旨の言明がありました。  次に問題となりましたのは、十一月黒字説と米價の決定に関するものでありまして、十一月黒字説につきましては、十一月に生計費が黒字になるというのは一つの理論であつて、実際と理論とは必ずしも一致しない。実際的にはいろいろな困難な條件があつて、はたして黒字になるかどうかは疑問であるが、それだから千八百円水準が維持できなくなつたとは考えない、現在でもあくまで維持する考えで努力している旨が述べられ、また千八百円基準は、部分的に、たとえば生鮮食料品などは、配給が計画通りに行かなかつたので予想以上の赤字となつているが、全体としての生計費指数が下がつているので、千八百円の基準がまつたく崩れていると断定するのはまだ早いと述べました。  次に、米價の問題に関しましては、三千五十五万石という供出割当の決定で、米價は早急に決定しなければならぬが、生産者たる農民の立場からだけ決定するわけには行かず、消費者の立場も考慮して、物價体系を崩さない範囲で決定するとの政府当局の答弁があり、また米價はあらゆる面に重大なる影響があり、愼重に審議した上これを決定したい旨が述べられました。  さらに進んで、千八百円ペーシス堅持に伴う政府の具体策につきましては、政府当局は、インフレ増大の危機に直面しては、千八百円ペーシスを変更しても何の役にも立たぬ、流通秩序の確立の方面から打開したい旨が述べられ、また物の裏づけによる実質賃金の確保という方針で進みたい旨の答弁がありましたので、委員より実質賃金を充実する上において、勤労所得税の免税点の引上げ及び扶養家族の控除額の引上げを考えているかとの質問に対しまして、勤労者に対する課税上の重い点は、どうかして軽くしようと考えている、勤労所得税の免税点の引上げは、國庫の收支に影響があるから、ただちに実施することはむずかしいが、扶養家族の控除額の引上げは、千六百円より千八百円への引上げにつれて、それに應ずるように考慮している旨の答弁がありました。  次に、生鮮魚介、野菜類について、東京都においてはマル公の三倍ないし四倍の價格で業者が協定價格と称して販賣しているが、あれは公定價格違反か、それとも東京都においては協定價格というものを認めているのかという質問に対して、政府側は、協定價格は認めていない、それは公定價格違反であるとの答弁がありました。それでは、政府は一方では千八百円水準維持を主張しながら、これを崩すような協定價格が白晝平然と公定價格に違反して行われているのをなぜ取締らないのか、また料理店の閉鎖を命令したにもかかわらず、裏口営業が盛んに行われ、あるいは禁制品が街頭で賣買されているのを何ゆえに取締らないのか、これらを徹底的に取締らなくては、千八百円水準の維持も、新物價体系の堅持もむずしいではないかとの重ねての質疑がありました。これに対して政府側では、そのための委員会をつくり、関係各省より報告を蒐集して結論を得たので、実行官廳にはつきりした意思表示をし、勧告するつもりであるとの答弁がありました。  以上が質疑應答のごとく概略でありますが、千八百円ペーシスに対する徹底的な究明は追加予算提出の折に讓ることとし、一昨十三日午後、討論採決にはいつた次第であります。その際委員より討論省略の動議が提出され、採決の結果、次に述べます社会党、民主党、自由党、國民協同党及び第一議員倶樂部の各党共同提案の附帶決議を附して、全会一致をもつて原案の通り可決いたしました。  最後に、社会党、民主党、自由党、國民協同党及び第一議員倶樂部の各党共同提案の附帶決議を朗読いたします。    附帶決議  一、昭和二十二年度一般会計予算補正(第四号)及び特別会計予算補正(特第一号)の支給率に関しては、地域別支給率の較差の甚しき点に鑑み、官公職員待遇改善委員会準備委員会と協議の上、適切な措置を講ずべきこと。  二、國家公務員給與法案の起草に際しては、給與体系の整備及び確立を期し、地域差については適切な考慮をなすこと。  三、地方財政の窮迫化に鑑み、地方財政費の支出を敏速、確実に実行し、地方職員の給與の支給に支障なき樣政府において万般の措置を講ずること。  以上、簡單に御報告いたします。(拍手)
  5. 松岡駒吉

    議長(松岡駒吉君) 両案を一括して採決いたします。両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔総員起立〕
  6. 松岡駒吉

    議長(松岡駒吉君) 起立総員。よつて両案とも委員長報告の通り全会一致可決いたしました。      ――――◇―――――  政府職員に対する一時手当の支給に関する法律案内閣提出)
  7. 叶凸

    ○叶凸君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、内閣提出、政府職員に対する一時手当の支給に関する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
  8. 松岡駒吉

    議長(松岡駒吉君) 叶凸君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 松岡駒吉

    議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。  政府職員に対する一時手当の支給に関する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。財政及び金融委員長北村徳太郎君。     〔北村徳太郎君登壇〕
  10. 北村徳太郎

    北村徳太郎君 ただいま議題となりました政府職員に対する一時手当の支給に関する法律案につきまして、委員会の審査の経過並びに結果を手短かに御報告申し上げたいと存じます。本案は、去る九月三十日本委員会に付託されたものでありまして、十月二日政府委員より、本案は、最近の政府職員の生計の状況に鑑みまして、應急的措置として、全職員に対し一人あたり総平均六百円をこの際支給しようとするものであつて、その方法は、最近の生計費の状態が地域により大きな差がある点を考慮して、現在の俸給、暫定加給、暫定加給臨時増給及び臨時家族手当の合計額を基本といたしまして、その勤務地に應じて十二割ないし二割の範囲内において、率に差をつけて支給することとしたのであり、このために必要なる予算額は、概算いたしまして一般会計三億八千五百万円、特別会計七億三千七百万円、合計十一億二千二百万円でありまして、この金額は今回の補正予算に計上されてあるのでございます。これは先刻予算委員長から御報告があつた通りであります。このほかに、地方負担により地方職員に支給せられるところの金額が、約四億四千六百万円ございますので、この分も合わせまして、十五億六千八百万円というものが、今回の措置により官公職員に給せらるべき総額となるのであります。なお、この法律による給與金額の計算の基礎は、從來の千六百円給与水準と千八百円水準との差額の二百円の七、八、九、三箇月分、すなわち六百円というところから出ておるのでありますが、今回の法律案自体としては、あくまでも最近の生計費に應ずるための應急措置であつて、千八百円水準そのものと直ちに関係するものではないとの提案理由の説明がございました。  そこで、ただちに審議に入りましたところ、支給率の地域別による差額、すなわち政府の説明によるところの十二割ないし二割というその差額の開きが、あまりに大き過ぎるという委員の意見が多数でございまして、從つて愼重を期するために、この支給率に関して証言を求めることにいたしまして、去る七日、國鉄労働組合連合会官吏待遇改善委員の大西要君、労働省労働基準局給與課長の金子美雄君、全國公共職員労働組合連合会官吏待遇改善委員の宗島昭房君より、それぞれ忌憚なき意見を聽取いたしました。  まず金子君は、生活費及び賃金に関するきわめて詳細なる各種の基礎資料をあげて、千八百円の業種別平均賃金の地方に対する標準賃金を説明され、その率から考えて、今回の手当の比率は大体当を得たものと考えるし、また本件は官待小委員会総会においては、政府側と組合側との覚書によつて、今回の手当の支給率については政府に無條件で一任した形であるが、組合側でも、政府の内容、すなわち具体的な地域差を全然知らないわけではないので、これを決定するにあたつても、大体組合側では政府の意図するところを推察していたように聞いており、一應團体交渉の形としては今日まで円満に進んできたものと考えておるという証言がございました。  次に大西君より 九月十九日官待総会において交換した覚書第三項には、千八百円水準に対して組合側は不満であるが、当面の生活費の不足を幾分でも補うため、七月ないし九月の三箇月分について、千八百円水準による増額分を政府の責任において支拂うことに対し、組合異議を有するものではない、但し、この措置は將來の新基本給の決定については何ら拘束するものではないという附帶條件がついているが、二十七日の総会において、十二割ないし二割という地域別給與配分についてその内容が示されたときには、一部反対意見も出たが、もともとその出発から組合側はこれに関知せず、どこまでも政府の一方的責任においてこれを受取るという根本趣旨に從うこととなつておるので総会は暗默のうちに了承したという形で終つたとの証言があつたのでございます。  続いて宗島君は、大体大西君と同樣の内容のことを申し述べられましたが、一部日教組において反対があつたと証言されたのであります。  そこで本委員会は、この問題を重視いたしまして、審議を一層愼重に進むるために、翌八日、特に日教組より証人として日本教員組合中央執行委員の今村彰君に証人として出頭を求め、その意見を聽取いたしたのでありましたが、反対のおもなる理由は、今回の措置は千八百円水準による増額でなくて、生活補給品を加味したところの地域給で、覚書第三項にもとること、第二に、覚書にある千八百円水準とは、政府の物動計画の一環として決定した暫定業種別平均賃金のはずであるが、安本長官は、すべての新公定價格をこの標準で押え、そのわく内で全労働者の最低生活を要求されておるが、そうなれば当然今回の支給は、千六百円水準から千八百円水準のはね上り分二百円三箇月分の合計六百円の支給となるべきであるというにあり、日教組全体としては、決議をいたして政府案には反対であるが、これに対しては意思表示をしない、また國会から喚問された場合には、どういうふうに決定されても異議を有するものではないということになつているという証言がございました。  そこで本委員会は、証言をこの程度で打切りまして、質問を継続いたしたのでありますが、現在までの一部組合側の反対意見には、政府側の提示する比率の統計的根拠を覆すに足る具体的根拠が提出されていない。從つて委員側を納得せしむるに足りません。また政府案は、現在入手し得る最も詳細なる統計資料に基いておるので、大体やむを得ないものではないかとの意向が多かつたのであります。  かくて本日討論にはいつたのでありますが、自由党の苫米地委員より、政府の苦心は了承するが、しかし、このままの比率でいいとは考えられないし、労組側の要望に基きこの問題をさらに檢討するとしても種々の問題があり、しかも地方の状況を見るに、数箇月も給與を貰つていない所もあるという差迫つた現状であるので、これに対して附帶決議をいたしたいとの提議がありました。次いで、原案並びに附帶決議につき採決に入り、総員一致、これを可決いたしました。     〔議長退席、副議長着席〕 附帶決議を朗読いたします。     附帶決議  一、地方別支給案の較差の甚しき点に鑑み、官公職員待遇改善委員会準備委員会等と協議の上、適切な措置を講ずべきこと。  二、國家公務員給與法案の起草に際しては、給與体系の整備及び確立を期し地域差については適切な考慮をなすこと。  三、地方財政の窮迫化に鑑み、地方財政費の支出を敏速、確実に実行し、地方職員の給與支給に支障なきよう政府において万般の措置を講ずること。 以上の通りでございます。右、御報告申し上げます。(拍手)
  11. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)      ――――◇―――――  國家賠償法案(内閣提出、參議院囘付)
  13. 叶凸

    ○叶凸君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、國家賠償法案の参議院回付案を議題となし、その審議を進められんことを望みます。
  14. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 叶君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。  國家賠償法案の参議院回付案を議題といたします。     ―――――――――――――
  16. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 本案参議院の修正に同意するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  17. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 御異議なしと認めます。よつて参議院の修正に同意するに決しました。      ――――◇―――――  水害地対策特別委員長の中間報告
  18. 叶凸

    ○叶凸君 この際水害地対策特別委員長の中間報告を求むるの緊急動議を提出いたします。
  19. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 叶君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  20. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 御異議なしと認めます。よつて水害地対策特別委員会における調査の中間報告を求めます。委員長本間俊一君。     〔本間俊一君登壇〕
  21. 本間俊一

    ○本間俊一君 去る八月十五日に成立いたしました本水害地対策特別委員会は、東北北海道和歌山等の地方を主とする水害対策の樹立促進に努めておつたのでありますが、御承知のごとくカスリン台風は、関東・東北を中心として、愛知以東の地域に未曾有の暴威をたくましくいたしたのであります。この新たに発生いたしました廣大な被害に対應いたしまして、本委員会を去る三日に改組いたし、目下全國の被害地に対する対策の促進にあたつておるのであります。水害地の対策は、御承知のごとく應急対策と恒久対策とに二分せられるのでありますが、本委会におきましては、應急対策に主眼をおき、その対策の樹立と促進を期しておる次第であります。本日まで委員会を開くこと九回に及びましたが、現在までの経過について中間の御報告をいたします。  まず被害の概況を申し上げますと、道路、橋梁、河川、海岸、砂防等の復旧に要します土木工事費は総額八十二億余万円に上り、農耕地及び耕作に必要なる公共施設の復旧に要する費用は六十三億余万円でありまして、土木並びに農耕地復旧に要します費用のみを合計いたしましても、実に百四十五億余万円の多きに上るのであります。去る九月の水害において不幸にも死亡せられた人々の数は、行方不明を合計いたしますと千六百四十三名に達し、負傷者は実に六千二百余名の多きを数うるのでありまして、その被害のいかに甚大でありましたかは、この一事をもつていたしましても容易に想像せられるのであります。すでに満一箇月を過ぎましたが、未だに水が引かず、泥海の中に苦しんでおる人々もあるのでありまして、まことに御同情にたえない次第であります。この未曾有の大被害に際会して政府の施行いたしました施策の大要について申し上げますならば、土木費は、直轄事業に四億一千三百余万円、府縣に対する補助並びに緊急の融資額は前後三回にわたり総額十億六千四百万円でありまして、これはすでに各府縣に配布されております。  農林省関係では、農耕地及び山林の復旧を主として一億二千五百余万円、さらに緊急融資として一億二千四百余万円をそれぞれ各府縣に支出いたしておりますが、農林省関係のこの費用は、九月以前の被害に対する復旧費でありまして、九月の水害に対しましては、茨城・群馬・埼玉・栃木の四縣に対して農林中金より一億七千万円の金を融資せしめ、営農資金に充てる方針で、去る十一日にそれぞれ各府縣に通牒が発せられております。四たびその被害をこうむりました東北で、去る九月の水害の最もはなはだしかつた宮城、岩手の両縣に対しても、近くの農林中金より営農資金の融資が行われることになつております。農耕地の復旧費も、近々のうちに総額約二億の予算が決定するはずであります。  災害援助の應急施策を主管する厚生省は、さきに本院を通過いたしました災害救助法に準じまして、同法第三十六條の規定によつて應急救助費を國庫から各府縣に補助することになつておるのでありますが、この補助の対象となりますものは、まず第一に一時避難所、第二に緊急炊出しに要しました費用、第三には食品の給與、第四に日用必需品の給與、第五に衣料及び助産に要する費用であり、第六には埋葬費、第七には罹災者の移送及び救助用物資の輸送費、第八には救助のため使用いたしました人夫賃等、以上八項目でありまして、各府縣に対する補助額は未だ確定いたしておりませんが、約四億に上る見込みでありまして、この補助金は追加予算に計上せられるはずであります。  次に商工省所管の衣料対策でありますが、流失、倒壞及び浸水のはなはだしかつたものの一部約八万戸を対象といたしまして、一戸につき毛布二枚、婦人服一点、子供服一点、子供外衣二点、パンツ二点ずつを大体の基準として配給いたしておるのでありますが、すでに各府縣に配分した数量を申し上げますと、毛布が八万四千四百枚、タオルが二万枚、幼兒服五千枚、肌着類十五万九千二百枚であります。さきの東北水害の際は、毛布四万一千二百枚、作業衣が三万六百、タオル一万本を配給いたしております。さらに、かま、なべ、ほうちよう、石けん、マツチ、ローソク、ちり紙、しやくし、バケツ、自轉車、リヤカー、地下たび等の物資も若干配給をいたしております。主食について申しますると、さきの東北水害の際には、東北五縣に対して四千トン、関東地方に対しましては三万一千三百四十石を配給いたし、現地にもつております食糧の應急に不足を生ずるというようなところに乾パンなどを配給いたしております。そのほか、カン詰、乳製品等も若干配給した模樣であります。  住宅対策についていえば、去る九月二十三日、臨時建築制限規則の第二條により、災害者をこの制限より除外することに措置いたしましたので、一般住宅で申すならば十二坪、農業及び店舗附の住宅で申すならば十五坪以内の場合においては、許可を必要としないことになつております。戰災復興院としては、とりあえず應急住宅六坪の家三千戸を建築いたしたいということで、これに要する費用九千万円と資材を安定本部に目下要求中であります。建築能力のある者に対しては、木材、くぎ、たたみ、ガラス、電線、セメント等を配給する方針で、群馬・茨城・栃木・埼玉の四縣に、セメント、ガラス、その他の資材を第三・四半期分の中から配分しております。資材について申し上げますならば、鋼材二千五百九十四トン、セメント二万一千九百八十六トン、木材三十二万三千五百石を、とりあえず復旧資材に充てることになつております。  以上は、本委員会において明らかにせられました政府の應急対策でありますが、土木及び農耕地の復旧費は、本年度の公共事業費九十五億の第四・四半期の予算を繰上げ、第三期補助として配分いたしたのでありますが、今後のこれらの費用はもちろん、厚生省の應急救助費も、すべて追加予算にその財源を求めなければならない窮状に当面いたしているのでありまして、追加予算において、水害対策に充てられる公共事業費がいかほどの額に決定せられるかに復旧の成否がかかつているのであります。政府当局も、この激甚な災害を直視して、復旧を一日も速やかならしむるために、決断をもつて善処されんことを切望いたしまして、この中間報告を終る次第であります。(拍手)      ――――◇―――――   國家公務員法案(内閣提出)   國家公務員法の規定が適用せられるまでの官吏の任免等に関する法律案内閣提出)
  22. 叶凸

    ○叶凸君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、内閣提出、國家公務員法案及び國家公務員法の規定が適用せられるまでの官吏の任免等に関する法律案の両案を一括議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
  23. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 叶君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  24. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。  國家公務員法案、國家公務員法の規定が適用せられるまでの官吏の任免等に関する法律案、右両案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。決算委員長竹山祐太郎君。     〔竹山祐太郎君登壇〕
  25. 竹山祐太郎

    ○竹山祐太郎君 ただいま議題となりました國家公務員法案ほか一件に関して、委員会審議の経過並びに結果の御報告を申し上げます。  本案の重要性は、申し上げるまでもなく、憲法第十五條の「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、國民固有の権利である。」ということに基きまして、今まで長い間天皇の官吏として、明治以來國民の上に立つて、最も惡い官尊民卑、官僚独善に長年苦しんで來た國民が、眞に全体の奉仕者たる公務員をもつことになることでありまして、民主政治の達成の上におきまして、いかに重要なことであるかは申し上げるまでもありません。政府は、むしろ本案の提案をもつと速やかにいたすべきであつて、その遅きに過ぐるを憾むのであります。一日早ければ一日早く民主政治の進行を始めるものと信じます。  本法によつて、歴史的な明治二十年勅令第三十九号の官吏服務紀律を初め、十四の関係勅令は不要となるのであります。本法は國家公務員を指し、地方自治團体の公務員を含みません。本法の適用範囲に当る公務員は、五月二十二日現在の予算定員では二百二十二万九千六百三十二人で、そのうち、一般会計で三十八万九千四百八人、特別会計において百二十二万六千五百四十三人、公立学校教員四十九万三千百五十三人、警察職員十二万五百二十八人であります。  次に、本法案の内容についてごく要点を申し上げてみたいと思います。本法案は、本則百十條、附則十四條より成る、まことに廣汎なものでありますが、これを大体三つの眼目とすることが考えられます。その一は、目的及びその適用範囲、二は、本法案実施の中枢機関たる人事院に関することであり、三は公務員制度の実体を爲す各般の根本基準であります。  この第一の目的といたしましては、公務員に対する各般の根本基準を確立し、公務員がその職務の遂行にあたつて最大の能率を発揮し得るよう、民主的な方法で選択せられ指導せられることを定め、國民に対して民主的に能率的な運営を保障することを明らかにしております。  次に適用の範囲は、公務員を一般職と特別職にわかち、特別職は本法の適用から除外しております。國会議員は、本法の國家公務員法中には含まれておりません。特別職以外を一般職とし、特別職のうち、その一は、從來自由任用に任せられておりました國務大臣、政務官、秘書官等及び各省次官及びこれに準ずる等の者があります。その二は、会計檢査官のごとく、國会の選挙同意または議決を要する者があります。その三は、國会職員、裁判官、大公使等であります。その四は、現業廳、公團等の職員であり、最後に單純な労務に雇用される者というように、十数項にわかれて記載されております。以上のほかが一般職でありますが、但し、その中でも外交官領事官、学校教員、裁判所職員、檢察官等は、例外規定を設けることを附則で定めております。  次に、第二の点といたしましての人事院は、本法の実施を確保し、目的達成のため内閣総理大臣のもとに設けられ、三人の人事官をもつて構成され、一人を総裁とし、人事官会議で会議によつて重要事項の決定運営に当るものであります。人事官は、両議院同意を得て天皇認証官とし、六年の任期を有します。人事官の資格要件はきわめて重要でありますので、幾多の制限を設けております。人事院には事務総局を設け、事務総長のもとに職員を置くことになり、人事院の権限は、各廳人事の総合調整、試驗その他の事務に当るのであります。なお、この法律執行に関し必要なる事項、人事院規則の制定を行うことを許されております。またこの人事の運営に当る各省との間には、人事主任官会議を置いて、円滑なる運営をはかることになつています。  次に、三の官職の基準でありますが、その通則としては、憲法第十四條の平等の原則のもとに立ちまして、給與、勤務條件等は社会一般の情勢の変化に既應すべき旨を記載しております。  次に、そのうちの重点としての一つは、職階制を設けて人事管理の基準とし、職種と等級に区分をしまして、その職務と責任によつて科学的に分類し、給與の公正を期することとなつておりますが、これはきわめて困難なることであるので、可能なる範囲より逐次実施することに規定されております。  次に、任用に関することでありますが、これは試驗あるいは勤務成績その他能力の実証を根本として任免をいたすことにしてあり、この任免の人事権は、各廳の長が行うことになつています。なお、六箇月の條件的任命の制度も附け加えられております。給與は職務と責任に應じ、今後給與準則を法律をもつて定めることといたしております。能率の増進に関すること、分限、懲戒、保障に関する規定も詳細をきわめ、服務についても、國民全体の奉仕者たることを根本として詳細に規定しております。恩給につきましては、根本的に研究改正を図ることを規定いたしております。  なお附則におきましては、本法施行は明年七月一日といたし、人事院は遅くも明年一月一日に設置し、それまでの間の準備のために、十月一日より臨時人事委員会を置くことを規定いたしておるのであります。以上、ごく簡單に本法案の要点を申し上げた次第であります。  次に、本法案審査の経過を御報告申し上げます。本法案は、九年十六日決算委員会に付託されて以來まる一箇月、ただちに委員会を開いて、齋藤國務大臣の提案理由の説明を求め、審議にはいりました。このことは、関係範囲きわめて廣汎でありますので、労働及び財政金融の両委員会との連合審査会を開き、九月二十六日、各それぞれの立場において質疑が行われたのであります。次いで、参議院との間の合同審査の必要を認め、九月三十日、両院決算委員会の合同審査会を開きました。続いて公聽会の必要を認めましたので、手続上時間的な関係で、正式の公聽会の手続はとりませんが、証人として十名の出頭を求める事実上の公聽会を、十月一日、両院合同審査会において開催いたしました。そのうち、全官公の佐藤委員長、國鉄の加藤委員長、全逓の土橋委員長、日教の荒木委員長は、それぞれの立場において反対及び修正希望点の開陳がありました。鵜飼、山之内、村上、杉村、吉村、弓家の六氏の諸君から、主として学者的立場またはそれぞれの立場に立つての、賛成を主とした意見の開陳がありました。なお希望に基きまして、衆議院委員会としては、共産党よりの主として反対を中心とする意見の開陳もありました。  かくて日曜も休まず、連日にわたりまして委員会、協議会及び懇談会を続けまして、昨十月十四日、各派の意見を持ち寄り、その修正案の審議に入り、そのために五名の小委員を設けまして、昨夜までその起草に当り、今日その小委員会において起草されました通り、修正案をただいま委員会におきまして、可決いたした次第であります。以上が委員会における経過であります。  次に、委員会において決定を見ました修正案について御報告を申し上げます。印刷の都合上、お手もとまで御配付ができないことは申訳ありませんが、要綱的に重点をあげて説明申し上げてみたいと存じます。  國家公務員法案の一部を次のように修正する。國家公務員法目次及び國家公務員法中「人事院」を「人事委員会に」、「人事院規則」を「人事委員会規則」に、「総裁」及び「人事院総裁」を「人事委員長」に、「人事官」を「人事委員」に、「事務総長」を「事務局長」に、「人事官会議」を「人事委員会議」に、「事務総局」を「事務局」に改めることといたしました。これは一々條文について申し上げることを省略いたしまして、これらの各條にわたつて修正をいたすことにいたしたいと思うのであります。  次に、第一條の條文は多少條文に不適当と考えられる点もありますので、次のごとく改めたいと思います。「この法律は、國家公務員(この法律で國家公務員には、國会議員を含まない。)たる職員について適用すべき各般の根本基準を確立し、職員がその職務の遂行に当り、最大の能率を発揮し得るように、民主的な方法で、選択され、且つ、指導さるべきことを定め、以て國民に対し、公務の民主的且つ能率的な運営を保障することを目的とする。」かように改めるのであります。  次は、第七條第一項中「六年」を「四年」に、同條第二項中「十八年」を「十二年」に改める。なお、第八條第一項第三号中「十八年」を「十二年」に改める。これは人事官の任期修正による人事委員の任期を、「六年」とありますのを「四年」に短縮することであります。  次は、第十一條第二項中「院務」を「会務」に改めることも当然であります。なお、第十二條以上各條に関連をして條項の改められる項目があります。  次に、第十三條第二項を次のように改める。「人事委員会に、國会の承認を得て、地方の事務所を置くことができる。」  次に、第二十九條に新たに第一項を次のように加える。「職階制は、法律でこれを定める。」、第一項を第二項にして、そのうちの「確立」を「立案」に改める。第四項に新たに「前三項に関する計画は、この法律の実施前に國会に提出して、その承認を得なければならない。」を加える。  第三十八條第三号中「(第八條第二項第二号の事由による罷免その他人事委員会規則の定める懲戒免職の処分に準ずるものを含む。)」を削り、同條第四号中「第百八條又は第百九條」を「第百九條又は第百十條」に改める。  次に、第三十九條の中に、やはり文章の点において多少不十分と思われるものがありますので、「授受を約束し」の下に「たり」を、「方法を用い」の下に「たり」を、「公の地位を利用し」の下に「又は」を加え、「若しくは約束し、又は」を「若しくは約束したり、あるいは」に改めることであります。  なお、七十七條を新たに加えるために、各條に條項の順次繰下げがあります。  七十七條に、新たに「彈劾による罷免」の條項を挿入いたします。その條文は、「職員の彈劾に関する規程は、別に法律でこれを定める。」ということであります。  なお、八十二條中「譴責」を「戒告」に改める。  また、新しい百二條第二項中、これは政治的の制限に関する條項でありますが、その中の「を除いて」を削り、同條三項中「職員」を「法律又は人事委員会規則で定めた職員」に改めることであります。  また、修正されたる百三條第三項中「許可」を「申出により人事委員会の承認」に改めます。これは私企業の制限に対する就業禁止の年限に対する例外規定に関する部分であります。  百八條以下にある條文の順次繰下げがあります。  附則の第一條第一項中「十月一日」とあるを「十一月一日」に改めます。これは先ほど申しました臨時選任委員会を設ける期日であります。  附則第二條第六項中「(両議院同意に関する部分を除く。)を削ることにいたします。これは原案においては臨時人事委員は國会の同意を要することになつておらなかつたことを、原則にもどして削つたのであります。  附則第四條中「四年」を「五年」に、「二年」を「三年」に改めることは「六年」を「四年」に改めた関係からであります。  なお、附則に二箇條、関係條文の関係で條項を改める箇所があります。  なお、國家公務員法の規定が適用せられるまでの官吏の任免等に関する法律案に対する修正案は、國家公務員法の規定が適用せられるまでの官吏の任免等に関する法律案の一部を次のように修正をする。  第一項及び附則第二項中の「人事院規則」を「人事委員会規則」に改める。  以上が修正案の内容であります。  次に委員会といたしまして、本案に対して四つの附帯決議をいたしました。    附帶決議  一、内閣は人事委員の選任の基準に関し、その実施前に法案を提出すること。  二、地方團体の公務員法、教員の身分に関する法律、現業廳公務員に関する法律等の本法に必要な諸法制を速やかに制定すること。  三、再教育施設につき政府は充分考慮すること。  四、本法施行の適正円滑化をはかるため政府は國会の委員会と密接なる連絡を図ること。  これが委員会における附帶決議でありまして、この附帶決議に対する齋藤國務大臣の答弁は、いずれも政府はこの点に関して了承をいたしております。  なお、委員会のおける審議の経過につきまして、質議の重要なる事項について御報告をいたさなければならないのでありますが、詳細は速記録をもつて御了承をいただくことにいたしまして、主なる点について二、三申し上げてみたいと思います。  その第一点といたしましては、本案が官業労働者に対して束縛的な影響を與えるものである、その点について憂慮する立場から意見が述べられております。この点については、いろいろ意見が闘わされたのでありますが、結論といたしましては、本法案は、新日本建設のために最も有能なる公務員にほんとうに働いてもろうために、十分なる給與その他の待遇の改善を充実することによりまして、この法案の所期する効果をあげんとすることが考えられておるのであります。しかるに、今日の日本の現状を考えますならば、その考えられておる諸般の状態というものが、ただちに満足をし得るとも考えられないのであります。この点は法律の中にも、諸般の情勢を考慮して適用をしていくことをあげておるのでありまして、かような見地から、本案審議に当りましては、現在の関係諸法制との関係におきましては、現状のもとにおいて一歩々々改善をされていくということを了解の上において、本法案を審議いたしたのでありまして、いやしくも健全なる官公職員をいたずらに束縛するというがごときことは、了解をいたしておらない次第であります。  最後に、本案に対しまして委員会として結論的に申し上げるならば、最も今日國家に國民の望んでおりますことは、官公職員が十分なる待遇給與によりまして、その十分なる活動をはかつてもろうことが、新日本建設のために最も望んでやまないところでありまして、この法案実施にあたりましては、政府はその責任のきわめて重大なることを認識せられて、内閣は率先関頭に立つて國民の期待に背かざらんことを國会は望むものであります。また國会も、本案を可決いたしましたる責任においてこの実行に協力し、見守つていくべき責任のあるものと確信をいたすのであります。  以上は、きわめて簡單粗雜でありましたが、國家公務員法案外一件に対し、委員会の審議の経過並びに結果の御報告をいたした次第であります。何とぞ、委員会において全会一致をもつて可決をいたしましたる修正案に御賛成のほどを希望いたしまして、報告を終る次第であります。(拍手)
  26. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 討議の通告があります。順次これを許します。相馬助治君。     〔相馬助治君登壇〕
  27. 相馬助治

    ○相馬助治君 私は第一議員クラブの一部を代表して、本日突如として、まことに突如としてわれわれの前に提案されましたところの國家公務員法案に対して、反対意見の二、三を申し述べさせていただきます。  九月十六日にこの法案が提出されて、その後委員会が非常に熱心にこの内容について、研究されたとは聞いております。また今の委員長の報告で、そこはよく了解したのでありまするが、これに関しましては、このまことに重要なる法案について、正式の公聽会などをも開いていないというようなことに関しましては、何としても私は遺憾の意を表せざるを得ません。第一、本日ここにこの法案が提出されましたが、ごらんの通り議員の議席も寥々たるものであります。とにかく、私は何ともしましても……     〔発言する者多し〕
  28. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 靜粛に願います。
  29. 相馬助治

    ○相馬助治君(続) 本案日本民主化のために、きわめて重大であると思うのでありますが、ただ、この提案されたその時間的な関係において、われわれはこれを完全に審査するの時間的余裕がなかつたということを皆樣に訴えたいのであります。  本案の第一條に、この法案は國家公務員を民主的な方法でこれを選択し、かつ指導すべきことと定めてありますが、これの実質的な、具体的な内容については、いささか不備であり、それらはあげて人事委員会規則なるものに讓られておりますことをみますると、私はこのようなことにおいては、將來人事委員会があまりにも大きな権限をもつて、これが再び現在のわれわれの批判の対象になつておりまするところの官僚機構を温存することに通ずるのではないかということを恐れるものであります。  なお、この人事委員は三名となつておりますが、この権限の重大なる点に鑑みまして、これらについても人数を殖やすとか、あるいはその選任については、なお民主的な方法によつてこれを選任するの用意がなければならないのではないかと考えるものであります。  かつ第五條において、任命の日以前一年間において、政党役員であつたもの、公選による、あるいは公職の候補者となつたもの、そういうものは、この人事委員会の規則によつて人事委員となることができないと規定してありますけれども、政党員であつたものは、少くともこれから日本が民主的に、政治的に向上していき、一方また政党法すら施行されるというような國内の政治的情勢下においては、少なくともこれらの点については、一考を要するのではないかということを思うものであります。  次に、第三十八條に「日本國憲法施行の日以降において、日本國憲法又はその下に成立した政府暴力で破壞することを主張する政党」云々ということがあるのでありますが、これらの認定等に関しましても、これはきわめて重大なる問題であつて、これが具体的なことは、やはり法律によつてしつかと決定しておく必要がないものであるかどうかということを私は疑うのであります。  以上、時間がありませんので二、三申述べたのでありますが、とにかく私は、本法が、一方においてはまことに官僚を拘束するものであると同時に、一方においては、上級官吏の権力を温存するものであり、かつこの人事委員会が絶大なる権限をもつことが予想されますし、その職員が從つて大きな権力をもつことが想定されますがゆえに、これらについても、しつかと法律の規定のない限りにおいては、本法案に対しましては賛成の意を表することができないのであります。以上、簡單に申し述べました。
  30. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 林百郎君。     〔林百郎君登壇〕
  31. 林百郎

    ○林百郎君 私は、日本共産党を代表しまして、國家公務員法に反対の意見を述べてみたいと思うのであります。  皆樣御承知の通り、戰爭前、戰爭中を通じまして、公務員が官吏なる身分をもつがゆえに、いかに体面を重んじ、奴隸的の生活の状態に甘んじていたかということは、公知の事実であると思うのであります。從つて、もし今官吏にして官吏の地位を向上し、民主的な官吏を登用するならば、まず官吏の生活を保障することが第一條件なのであります。この法律によつて官僚制度を強化し、温存することによつて、民主的の官吏制度が生れるものでは絶対ないということを断言することができるのであります。  國家公務員法の制定につきましては、ある外國のごときは、たしか公務員法なる法律があると思うのであります。しかしこの法律は、政党の勢力が非常に強くて、政党から官僚を守るための國内情勢によつて公務員法を設ける、政党からの侵蝕を防ぐために設けておるのであります。しかるにわが國におきましては、從來政党が自由にこの壇上に立つて、われわれ議員が自由に政治活動ができたことは、ほとんどないのであります。われわれは、常に官僚の圧力によつて、われわれの政治的の自由が奪われたことは、これまた公知の事実であります、われわれが守らなければならないものは、むしろこの官僚制を打破して、政党の自由をわれわれがこの壇上に立つて、何ものも恐れることなく。自己の政見を吐くことのできる政治を確立することが重要なのであります。すなわち、國際情勢の違う他國の例をもつてきて、この官僚制が牢固として抜くべからざる弊害をもつておる日本の國にあてはめるということは、断じてこれは間違つておるのであります。  最近日本の國の立法を見ますと、大分戰時中の立法に似た立法が行われておるが、こういうことに対しては、われわれは重大な関心をもたなければならないと思うのであります。すなわち、農村関係においては農地調整法というような統制立法ができてくる。また政党については政党法というような天降り式な法律ができてくる。またこのたびの國家公務員法というような官僚制の温存強化の法律ができてくる。われわれは、こうした最近の一連の立法について、あたかも戰爭中の立法を彷彿せしむるような統制強化の法律のできてくることについては、十分これに関心をもたなければならないと思うのであります。  しからば、このたびの國家公務員法について、どういう点についてわれわれが反対すべき論点を見出すかということを、簡單に申し上げてみたいと思うのであります。  まず第一に、人事委員会制度でありますが、これは認証官によつて、しかも内閣総理大臣が一方的に任命するところの人事官三名によつて構成される。これが官僚の中枢機構になつて、全部の官僚をこれがにぎつておる。すなわち、從來の天皇の官吏、たとえば、ただいま委員長から言われました、排撃されなければならないところの天皇の天降り的な官僚機構が、そのまま法律によつて強化されておるという点が、人事委員会制度について見られると思うのであります。  その次に、本法案におけるところの官吏に対する考えでありますが、官吏が労働者としての、労働階級としての階級意識をもつことを抑えている。官吏は普通の労働者と違うという意識をもたれる点が、多分にこの法案によつて示されておるのであります。すなわち、官吏は特に義務に忠実でなければならない。あるいは祕密を保持しなければならない。あるいは官吏としての宣誓をしなければならない。あるいは恩給の制度がある。われわれは、こうした義務づけをするならば、この義務の代償として、彼等の生活を保障するどういうことがこの法文の中に規定されているかということを見なければならないのであります。  そこで、この給與規則の面へいきますと、これは全部給與準則によつて決定するということになつておつて、一言も法律によつて確固たる官吏の生活の保障が立法されておらないのであります。もし、法律によつて彼らにかかる嚴重なる義務を負わせるならば、彼らの生活の面も、十分これを保障してやらなければならない。そうでなければ片手落ちだ。從來の官吏が、何ゆえに良心的な仕事ができなかつたか。これは皆さん十分御存じだと思うのであります。法律によつて官僚機構を強化することによつて、公務員の能率があがるものでもなく、民主的な事務が行われるものでもない。彼らの生活の保障――安心して自分の仕事に專心できるような生活の保障こそが大事なのであります。  官吏に求めるものは、官吏に対して公僕としての観念を強めること、人民に対して人民の官吏だということを十分意識させること、もう一つは、彼らの生活を保障してやること、この二つだけで十分なのであります。今さら天皇制官僚機構を強化するような公務員法を設けることによつて、民主的な官僚制度が確立されるものではないのであります。各政党に、官僚統制に対する反対を、口を開くたびに称えている議員の方があるならば、この國家公務員法、從來の官僚制を法律によつて強化しようというこの立法に対しては、断じて反対すべきものと私は信ずるのであります。  その次に、國家公務員法と政党との関係でありますが、この國家公務員法と政党との関係が嚴重に禁止されておる。政党活動が嚴重に禁止されておる一例を申しますと、たとえば、政党役員であるものは官吏になれないとか、あるいは政党の寄附行爲については官吏は一切関與してはならないとか、あるいは新憲法施行後の暴力的な意図をもつておる政党に関係してはならないとか、こういう不明瞭な規定によつて、政党と官吏との行爲を嚴重に区別しておるのであります。  しかるに、公務員も労働者であります。労働者が自己の経済的、政治的な要求を充たすためには、政治的な活動の自由を保障されるのは当然であります。官吏も人間なのであります。人間である以上、彼らの政治的な意思発表を十分に伸暢するの方法を開いてやるのが当然であります。われわれは、官吏と政党との関係を峻別し、これを嚴禁しておるところの本法案に対しては、この点についても反対するものであります。  その次に、公務員法においては、労働組合活動については一言も述べていない。また労働協約あるいは團体交渉権の確立のことについても、一言も述べておらないのであります。すなわち、任免とか、あるいは給與だとか、あるいは服務の点とか、あるいは勤労の点だとか、こういうような重要な点は、全部これを團体協約に任せる。彼らが戰爭後目ざめてきた階級意識と、彼らの苦しい闘いによつてかちえたところの現在の彼らの地位を十分に保障してやる、すなわち、労働組合の活動と彼らの團体交渉権を確保してやることこそが、あの暗い、卑屈であつたところの官吏の職場を明るくしてやるのであります。  皆さん十分御存じの通り、あの日本の官吏が、殊に下級官吏が、いかに卑屈な暗い職場をもつていたか。もし、この法律によつて現状を維持するならば、彼らの生活はますます暗澹たるものになるのであります。しかるに、彼らのあの暗い職場、あの卑屈な官吏を人間らしい人間にするためには、團結権と彼らの生活権を確保してやるよりほかに途はないのであります。もし皆さんが人間であり、かつ温かい血と肉をもつておる人間であるならば、こうした暗い卑屈な職場をもつていたところの官吏に対して、絶大なる皆さまの同情において、こうした法律によつて一方的に義務だけは確保するけれども、義務に対する保障をなんら規定していないような國家公務員法に対しては、断じて反対すべきものと思うのであります。かかる点によりまして、私は國家公務員法に対して反対を表明するものであります。以上もつて、私の意見を終りといたします。
  32. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) これにて討論は終局いたしました。  両案を一括して採決いたします。両案の委員長の報告は、いずれも修正であります。両案を委員長の報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  33. 田中萬逸

    ○副議長田中萬逸君) 起立多数。よつて両案とも委員長報告の通り決しました。(拍手)  次会の議事日程は公報もつて通知いたします。本日はこれにて散会いたします。     午後三時五十八分散会