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1947-12-06 第1回国会 衆議院 懲罰委員会 2号 公式Web版

  1. 昭和二十二年十二月六日(土曜日)     午後二時三十二分開議  出席委員    委員長 大原 博夫君    理事 井伊 誠一君 理事 中村 又一君    理事 本田 英作君       梶川 靜雄君    宮村 又八君       武藤運十郎君    森 三樹二君       安田 幹太君    小川 半次君       神山 榮一君    八並 達雄君       鈴木 仙八君    高橋 英吉君       古島 義英君    山口 好一君       中野 四郎君  委員外の出席者   國會法第二十條による出席者         衆議院議長   松岡 駒吉君   衆議院規則第二百四十條による出席者         衆議院議員   有田 二郎君         衆議院議員   山口六郎次君   衆議院規則第五十三條による出席者         衆議院主事   鈴木千代治君         衆議院主事   佐藤 宗一君         衆議院主事   奧野富太郎君         衆議院主事   土屋 常安君     ――――――――――――― 本日の會議に付した事件  議員倉石忠雄君懲罰事犯の件(議長宣告)  議員有田二郎君懲罰事犯の件(議長宣告)  議員山口六郎次君懲罰事犯の件(議長宣告)
  2. 大原博夫

    ○大原委員長 これより開會をいたします。  議員倉石忠雄君、有田二郎君、山口六郎次君の三君の議長宣告による懲罰事犯の件を付議いたします。まず右三君に對する懲罰事犯議長の宣告でありますから、議長の御説明を求めます。
  3. 松岡駒吉

    ○松岡議長 昨日本會議で懲罰委員會に付しましたときは、總括的に各派の協定に基いてやつたことでありまして、はつきりしない點もあつたろうかと考えますのて、念のために申し上げます。  倉石忠雄君、有田二郎君竝びに山口六郎次君を懲罰委員會に付しました理由を簡單に申し上げるごとにいたしますが、倉石君は、去る十一月二十日開會直後、議長許可なくして演壇に登らんとして衞視に制止せられております際に、衞視を毆打せられました。また有田君竝びに山口君は、十一月二十一日、開會直後の議場内混亂の際に、速記席に迫りまして、あるいは速記席を占擔して、そうして速記者の机をたたき、速記事務遂行を妨害せられたという事實に基くものであります。これらの事實は、明らかに議院秩序を亂し、國會職員の公務を妨害した、すなわち公務執行を妨害したという、きわめて不穩當な行爲と認めまして、これを懲罰委員に付しました次第であります。はなはだ簡單ではありますが、ききに申し上げた通り、昨日のは總括的に申し上げたために、三君のそれぞれの懲罰事犯が明らかになつていなかつた點もあつたかと思いますので、念のために以上申し上げる次第であります。
  4. 大原博夫

    ○大原委員長 次に事犯者倉石忠雄君、有田二郎君、山口六郎次君の出席を求め辯明を求める件をお諮りいたします。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 議事進行について――ただいまの議長の御説明によりますると、あたかも今の御説明は、何かそう必要でもないことを、念のために説明されるというふうな口吻もあつたようでありますが、私はこれは何かお考え違いじやないかと思うのであります。この基礎事實といいまするか、この懲罰基礎となります事實の解明こそ、説明こそ、最も重要なのであります。各派交渉會はどういうふうな交渉で、その經路はどういうふうな形をとられましたか、これはわれわれが知らないことでありまして、従つて起訴事實がここで正式に詳しく御發表になるものと考えて、私どもは期待しておつたのであります。ところがただいまのような非常に漠たる御説明で、私どもはこれを了解するに非常に苦しむのであります。現場に立會われておつて、現場におけるあらゆる言動、あらゆる事件を目賭せられておる方は、あるいは説明を聽かなくともわかるかもしれませんけれども、懲罰委員の一人である私のごときは、萬やむを得ざるところの公務によつて當日缺席しておつた、この混亂の數日間は缺席いたしておつたのであります。從つてこれを斷片的に各關係者から聽くことがありますけれども、正式に、系統的にこれを聽いたことはないのであります。議案の上にも、公式の書類の上にも少しも現われていないのであります。從つてどうしても関係者の陳述よりも先に、まず事實關係を確定しておかなければならない。なるほどただいまの御説明で、一應は了解ができたようでありますけれども、どういう具體的な事件が起つたのであるか、どういう場合にどういうふうな事件が起つたのであるかということを、最も的確に、まず提案者の議長の方から、御説明願いたい。まず起訴事實を確定しなければ、この審議に入るのは妥當ではないと思います。從つてこの點について、われわれはなお疑問がたくさんありまして、了解に苦しんでおるところがたくさんあるのでありますから、まず關係者の陳述を聽く前に、われわれのこの事實関係の闡明に關する質問をお許し願いたいと思います。
  6. 小川半次

    小川委員 ただいま高橋委員からこの問題の起訴事實が薄弱であるから、もつと詳細にわたるところの説明を議長に願いたいという發言がありましたが、私たちは先ほど議長が御説明されましたあの内容で、十分だと思います。從つて私たちは議長の御説明通り進行していただきたいことを希望いたします。
  7. 古島義英

    ○古島委員 この起訴事實については、なるほど詳しく言わなかつたという意見もあるし、これで十分だという意見もあるようであります。ところが、いやしくも議員を懲罪に付する重大な問題に向つて、衞視を毆打せりというような簡單なことで、何の某を毆打したということを明瞭にせずして、どうして審議ができましようか。殊に速記臺を占領した、どういう速記臺を占領したか、もしくは何の某が速記しておるのを妨害いたしたかということが明瞭になつていない。これでどうして審理ができるのでありますか。これは十分起訴者の方から説明を願つて、その事實があるかないかを明瞭にすることが、本委員會の仕事ではありませんか。しかるにそれに向つて抽象的なことを言つて、これで審議するということは、とうていできることではない。ほかの例をもつていたしましてもそうであります。何の某が窃盗をした、窃盗をしたというだけで審理ができますか。どこにはいつてかようなものをとつたということにおいて、初めて審理ができるのです。衞視を毆打せりと言うが、衞視は一人ではない、數十人おるのです。どの衞視が毆打されたか、そのことが明瞭にならなくて、どうして審理ができますか。これはどうしても發議者たる議長質問いたして、その點を明確にして、それから審議を進めるのがあたりまえだと思います。
  8. 武藤運十郎

    ○武藤(運)委員 ただいま高橋君竝びに古島君から御説がございましたが、衞視を毆打せる事實並びに速記を妨害せるところの事實は、明瞭であつて、それが具體的に何人がやられたかどうかということを議長から報告しなければ、審議ができないというものではありません。だれをたたいたかというその名前があがらなくても、事實において十分であると思います。從つてそうしたところの名前を一々詳細に言わなくても、それはこの懲罰委員會の進行によつて具體的にわかつてくる問題である。もちろん毆られたところの人そはわかつておるから、起訴事實というものは必ずしも名前を具體的にあげなければならぬということはない。それはあなた方が法律を一々取扱つておる觀念から(「何のそれがしが窃盗せりで審理ができるか」と呼び、その他發言する者多し)懲罰に付せられておる人がはつきりさえしておれば、だれを毆つたということを言う必要はない。從つて私はこのままで御進行願いたいと思います。
  9. 梶川靜雄

    ○梶川委員 ここでこの論議を進めていつても、この會議はなかなか進まないと思うのであります。そこで私は本委員會にそれぞれの関係者を招致して、その事實を聽取し、しかる後にわれわれがこれに對して審理を進めることが適當であると思うのであります。從いまして、第一番には、懲罰事犯に問われたところの三名をまず喚問いたしまして、それらの人にその事實があつたかどうかということを質し、次には被害者を喚問いたしまして、これに對して事實を質すということが、議事進行上最も適切なりと思うのであります。從つて委員長はこのように進められんことを切望いたす次第であります。
  10. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 私はこの懲罰委員會に出まして、嚴正公平にこの審理に當るつもりであつて、これはわれわれ一自由黨員を庇護するために出ているのではない、國會の權威のために出ているんです。從つて、私はこの議員除名問題、生方大吉君の除名問題ははたしてああいうことになるがいいかどうかということについては、一つの疑念をもつておりますけれども、しかし自發的に辭任せられた以上は、これは私どもは何とも言いようがない。もしあれが懲罰事犯になつた場合は、われわれは懲罰委員として超黨派的見地から嚴正にこれを批判するだけの餘裕をもつているつもりであります。今日もそういうつもりで出てきて、とにかく事實關係を明らかにしなければならぬ。いやしくもわれわれ國民を代表している國會議員でありますから、その國會議員に對して懲罰を科するということについては、非常に愼重なる態度に出なければならないと思つたので、われわれはまつ先に本日も委員會のふれがあるとともに參つているのであります。ところが、この委員會に出てみますると、最初から何か異樣な空氣をはらんでいるのであります。何かわれわれが引延ばし作戰でも講じているかのようにとられているのではないか、そういう誤解があるのではないか。なぜ議長は事實關係を明らかにするのを止められる必要があるか。第三者の喚問、関係者の喚問によつて事實關係を明らかにするのは、もちろん必要なのであります。必要であるけれども、その場合に必要な基礎的事實をはつきりさすということが、なお一層重要なのであります。どういう點をどういうふうにするか、それを明らかにすることを、諸君はなぜ差止められるか、差止められる必要はないじやないか。そう大して時間をとるわけではない。どのくらいの時間がかかるか、とにかくたくさんの人が見ているし、たくさんの事實をもつて確信をもつて起訴されていると思いますから、必ず短時間のうちに解決はつくと思うのであります。われわれは引延ばし作戰に出るのであつたならば、われわれ自由黨員が、たれより先に相そろつて出席はいたしません。誠心誠意、この問題について諸君と嚴正に批判し、判斷しようというふうな考えで出ているのでありますから、そこは誤解のないようにお願いしたいと思います。何か最初から異樣な空氣をはらんでおつて、強引に押切るような、これこそ私はフアツシヨ主義、非民主主義であると思うのであります。われわれは辯護士として常にこういう問題に對して裁判所のフアツシヨ的な態度とか檢察廳の非民主的な態度と鬪つてきておりますが、官僚の權化であると思われるところの檢事や判事態度ですらも、ただいまのような懲罰委員會の空氣を私は經験したことはないのであります。なぞもつとお互いに懇談的にやわらかく、しかも嚴正に、この會議を進めることができないか、はなはだ私どもは遺憾とするのであります。お互いに懲罰を再び繰返すようなことのないようにお願いしたいと思います。しかしそれにしても、宮村さんのようにだまれというような極端な言葉は、懲罰事犯審理するという場合にお互いに出したくないと思います。     〔發言する者多し〕
  11. 大原博夫

    ○大原委員長 發言中でございますから、お靜かに願います。
  12. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 この空氣は非常に異樣な空氣だと思います。宮村君のごときは、私は知らなかつたが、去年の選擧法の審議の際における宮村君の活躍をいまさらに思い出した。こういうことでは圓滿に議事が進行できないと思いますから、何とかお互いに胸襟を開いて、嚴正に、公平に審議を進めていきたいと思います。
  13. 松岡駒吉

    ○松岡議長 實際の問題としてお尋ねがあれば、はつきりいたします。ごらんになつておつたことであるから、皆さんが御存じだと實は思つておつたのでありますが、衞視長を毆打したという倉石君の毆打事件は、その被害者は坂本衞視長であります。それから有田君並びに山口六郎次君の速記妨害は、これによつて妨害されました速記者は、鈴木千代治君、佐藤宗一君、奧野富太郎君、土屋常安君、以上四君です。
  14. 鈴木仙八

    ○鈴木(仙)委員 議長さんに重ねてお尋ねいたしますが、この二十日という倉石君が坂本衞視長を毆打した、あるいは二十一日に有田君、山口君が速記者に對して暴行を働いた、これに間違いありませんね。はなはだ失禮ですがあやふやなことはありませんね。私は二十日に倉石君が衞視長を毆打したことはないと思います。よくお調べにならないと、議長さんが後で取返しのつかないことになりますから、とにかく議員罰則をしなくてはならないことですから、思いつきでなく、日にちが違つたとか、時間か違つたということがないよう、よくお考え願つて、もう一度おつしやつて下さい。
  15. 松岡駒吉

    ○松岡議長 これは私が目撃したとか、私の日にちの思い違いということばかりでなく、報告に基くものでありまして、そうおつしやいますれば、何分忙しかつたから、二十日であつたか、二十一日であつたのかという心配は起つてきますが、先ほど來申し上げたことは、報告に基いて二十日午後七時四十五分ということまで明瞭になつております。
  16. 鈴木仙八

    ○鈴木(仙)委員 報告に基いて、ただ二十日午後七時何分ということを言いますと、これは事實と相違のあつた場合は重大でしよう。ただ二十日でなくて、二十一日とか、二十二日に同じことが繰返されているのは、あまりに輕率ではないでしようか。いやしくも議員を處罰しようというときに、その日にちがあいまいであるとか、報告に基いて混亂していたからこうであるというようなことは、議長としてどうも輕率ではないかと思います。もう少し愼重にお考えになつていただきたいと思います。
  17. 大原博夫

    ○大原委員長 ちよつと申し上げますが、本會は議長によつて宣告されて、ここに付議された議案でありますから、ただいまの議長の御説明に基いて審議して差支えないのではないかと存じます。從つてこのまま続けてまいります。  次に事犯者倉石忠雄君、有田二郎君、山口六郎次君の出席を求め、辯明を求める件をお諮りいたしますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  18. 大原博夫

    ○大原委員長 御異議がなければ、これを順次許します。倉石君は歸郷中で不在の由であります。有田二郎君の辯明を許します。
  19. 有田二郎

    ○有田二郎君 私、昨日午前中は厚生委員會に出ておりまして、かぜを引いておりまして、發熱のために、晝から自宅におりまして寝ておつたのでありますが、本朝の新聞を見まして、懲罰委員會にかかることを初めて知つて、かぜ引きを押して出てきたのであります。ただいま初めて議長から御説明を聽いたのでありますが、議長は二十一日というお話でありますが、二十一日には私はそういつた事實はなかつたように記憶いたしているのであります。二十二日に、私は荒畑勝三君と山花秀雄君からひどい目に毆られまして、これはただいま傷害罪として地方裁判所に告訴をいたしておりますが、そういつたようにいろいろひどい目に毆られましたので、そのときの事實につきましても、今初めて議長から報告を受けたのでありますが、私もよく考えてみたいと思います。今議長も二十一日という話でありますが、日にちがちよつと違つているように考えております。あるいは私の考えが違つているかもわからないのでありますが、しかし私が非常に毆られたことは、委員諸君も御存じの通りでありまして、この事實につきましても、今しばらく考えさせていただきたいと思います。ただいま速記者が四名でありましたが、私の記憶では四名の速記者はいなかつたように記憶するので、これにつきましても、記憶を呼び起さしていただきたい。すなわち今朝初めて新聞懲罰委員會にかかることを知つたのでありますから、記憶を呼び起して、皆さまに間違いのない陳述をさしていただきたいと思いますで、考えるだけの時間をお與え願いたいと思うのであります。もちろん私の惡い點につきましては、十分陳謝もいたしますし、皆樣の御處斷を仰ぐことについては、いささかも異議を唱えるものではないのでありますが、しかし事實を十分私も納得のいくように考えたいと思います。今の議長起訴事實の中に、非常に忙しかつたから報告に基いただけだとかいうふうな無責任なお話であつた。いやしくも國會で、われわれ國會議員をここに懲罰に付するのでありますから、議長ももつと眞劍に懲罰事實を御研究になつて嚴たる證擔をもつてこられるべきだと思いますし、また私どももここで皆樣に御報告申し上げる以上は、こう言つた點で非常に自分は惡かつたというものでなければならない。しかしながら今の議長のお話と、私の現場を考えておるのと、ちよつと違うのと、また私の記憶も、その後において、皆さんの御存じの通りに非常に毆られ、醫務室において數時間寝ておつたような関係上、薄らいでおる點もありますので、記憶も呼び起したい。決して議事を遷延いたすつもりはないのであります。よくそのときのことを考えてみたいと思いますので、しばらく考えさしていただきたい。また議長の方とも相談していきたい。どういうふうになつておるのか、またそのときにおられた速記者にもお話を、私としてもお聽きしたい。この時日をひとつおかし願いたいと思います。
  20. 森三樹二

    ○森(三)委員 ただいま有田君から、その當時の日にち等について速記者に聽いてみたいという御意見もありますが、それはそれでよろしいといたしまして、それでは速記を妨害されたということだけはお認めになつておるかどうかということをお尋ねしたいのです。
  21. 有田二郎

    ○有田二郎君 その日が二十一日と議長はお考えですが、私は二十二日と考えております。そこが日にちの開きがあるわけであります。私は速記を妨害した覺えはないわけであります。議長が與黨側から出された議案と、野黨側から出された議案と、この二つの議案をどちらを先に採擇をするかということを、採決によつてきめなければならないという私の信念を議長に吐露しようというのが私の考えで、議長席に上ろうという考えから出發しました。ところが議長席に上つていくのについて兩方とも階段が衞視によつて占領されていたので、結局私が速記臺に轉げ込んで落ちた。ところが速記臺は下から階段があつて、階段に轉げ落ちてはいけないと思つたことで、私が速記臺にしがみついたのでありますが、私の現場を記憶しておるのは、速記臺には二人より速記者はいなかつたように記憶しております。議長は今四人と報告されましたが、その點において相違があるのでありまして、要はその後議長は自分の非を悟られて、ただちに記名投票にはいられて堂々めぐりになつたのであります。すなわちこの原因としては、議長の方にも責任があるのであります。すなわち議長が與黨側と野黨側の提案に對してどちらを先にするかということを投票によつて決せよと言うのをむりに與黨側の動議を先行させようという議長側の無理から、この混亂が始まつたのでありまして、私はそれに對して、もちろん民主的に投票によつて決すべきであるという信念のもとに、出發したことが、こういう事態をまき起したので、その結果速記臺に落ちたことについては、まことに私は現場においても申譯ないと考えておつたのでありまするが、速記を妨害しようと思つてやつたことではないと、今でも考えております。しかしながその後において、私は頭を相當ひどく毆られ、けられ、ひどい目にあつておるので、私の記憶にも相當誤りもあろうと思います。この點についてしばらく考えさせていただきたい、かように申し上げております。
  22. 中野四郎

    ○中野(四)委員 私はこの席上で申すことはどうかと思うが、懲罰のしかたに、非常に不明朗なものがあると思う。すなわち陰でどういう政治的折衝があろうといえども、今回議場で行われたことは、懲罰に値するものが相當あるはずで、しかも有田君の辯明に基いても、他に相當懲罰事犯として調べなければならぬものがあると思います。しかしながら、この席上ではそれを論じませんが、有田君の辯明に基いても、同時に被害者である衞視長竝びに速記者をば、この山口君の辯明に續いてお呼び願つて、事實を一々お聽き願いたいと思うのであります。
  23. 大原博夫

    ○大原委員長 さようにするように取計らいます。有田君に御質問はありませんか。
  24. 梶川靜雄

    ○梶川委員 今の有田君の説明で、速記席へ轉げ落ちたというお話がありましたが、御承知のごとく速記席は相當高いので、轉げ落ちるということは當を失しているように思うのでありまして、その意圖というものは、議長席に上る意圖にあつたかもしれませんけれども、從つてこの速記妨害ということが故意であつたか、過失であつたかという點は、ここでわれわれよく審理しなければならぬと思いまするが、故意にもせよ、あるいは過失にもせよ、結果として、とにかく速記の妨害になつたという事實を、有田君は認められのであるかどうか、この點をもう一歩突き進んで御説明を願いたいと思うのであります。
  25. 有田二郎

    ○有田二郎君 ただいま私が御説明申し上げましたように、議長のそういつた與黨側の動議と、野黨側の動議をどちらを先行するかという、この投票をしてくれというその氣持で、私は議長席に上ろうとしたけれども、議長席は衞視によつて取圍まれて上れなかつた。從つて中央突破を私は計畫した。それから速記臺に落ちてそれがために速記者に御迷惑をかけた。この點については、私はまことに申譯ない、かように考えております。ですから、今申し上げましたように、申譯ないとかように考えている次第で、その事實については、さように考えております。
  26. 大原博夫

    ○大原委員長 山口六郎次君はおられますか。山口六郎次君にこれを許します。
  27. 山口六郎次

    山口六郎次君 ただいまの有田君の申されましたことと同じような理由によりまして、日時に關しましても、私も多少あいまいに感じておりますし、それから事實に對しましても、根本的に變つておりまするので、きわめて明確な事實を皆樣方に御報告申し上げたいと存じまするので、きわめてわずかの時間を、辯明いたしまする前にお許し願いたいと思うのであります。しばらく速記及び鑛工業委員會の經過と日時と内容を調べる間、ちよつとわずかの間お許し願いたいと思います。
  28. 中野四郎

    ○中野(四)委員 私は二十日の日か、二十一日の日に、有田君と山口君が速記席を妨害して占領したと言われるが、この日の日時も大いに違うと思う。特に二十日の坂本衞視長の問題なんか、後ほど本人が來られてお話があれば、私みずからも現場におつて十分にこれを反駁する用意があるのでありますが、當日の状況とはまつたく違うように思うのであります。さらにこれはもう一遍確認しておかなければならない問題であります。先ほど鈴木仙八君からもお話がありましたが、この事實を確めておかないと、必ず問題になると思う。間違つておつたというだけで、訂正はこれはきかない問題だと思うのですが、よくお調べを願つてしていただきたいと思う。これは再確認を願いたいと思う。
  29. 山口好一

    山口(好)委員 ただいま中野委員から言われましたこの起訴事實を正確ならしめるということは、最も大事だと思う。私は實は有田二郎君から依頼を受けて、その當日の亂暴狼藉毆打事件につきまして、告訴状を認めてみたのであります。そうすると、その後ずつと出ておりましたのですが、書いてみますると、はたせるかな、その記憶にいろいろ混亂を來しまして、そこで議事録につき、あるいはその日程の後の報告書などを參照いたしまして、やはりこれは二十日とか二十一日とかいうことでない。それは二十二日の事實であるということが判明したわけであります。從いまして、これはいかに議長、あるいは議長に申告をした人が頭がいいといたしましても、この事實を糾明いたしますことは、速記録その他正確な記録によらなければ、正確なものは出てこない、こう斷言するものであります。その意味において中野君の言われるごとく、起訴事實がその日時が合つておらない。たとえば、二十日にはそういう事實がなかつたというのを、懲罰委員會のわれわれがそのことをどうのこうのしたということで、ここで論議をすることは、まことにいわゆるおこがましいことであります。よろしくこの點はさらに速記録なり議事録なり、そういうものを日程についての後日の正確な記録をよく究めてやらないと、とんだわれわれがむだなことをここでやつてしまうということに相なります。はなはだ大事なこと、人を處罰する、しかも國民を代表いたしまする議員を處罰するという、この重大事件を議するにあたつては、まずもつてその根底をしつかりと究めなければならぬと思うのでありまして、本日は、私は決して引延しやなんかのことではありません、正確な議事を正しく速やかに進める、こういう意味において、ぜひともこの程度で――さらに念を入れて調査をする、お互いが調査をする。そしてあとでただちに速やかに會議を進めるというような趣旨において、本日はこの程度で散會をしていただきたいと思います。
  30. 大原博夫

    ○大原委員長 委員長ちよつと申し上げますが、ただいま速記者の出席を求めてその證言を求めたいと存じております。御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  31. 大原博夫

    ○大原委員長 なお時日を遷延する御意思はないと存じますけれども、殘す日時がはなはだ少いのでありますから、できるだけ續けていきたいと存じております。
  32. 古島義英

    ○古島委員 速記者を喚ぶということも、いいことでありましようが、それはこの事犯に對する證擔に過ぎぬのであります。事犯が明瞭にならぬうちに立證にかかつても、いたし方がないと思います。この事犯自體を明瞭にいたし、そういう事犯ならばその點を立證する、こういうことになるのが順序だと思う。立證が先に立つて事犯が不明瞭である、こういうことは、どうもこういう事犯の審理の順序ではないと思いますから、とにかく辯明を求め、そして辯明について猶豫を請うというならば猶豫を與え、そしてりつぱな辯明があつた後に、それでもこういうようなことを言うのだから、しからば立證するということで、立證に移るのが順序だと思います。どうも立證を先にするということは、まことに順序を誤つたことであるから、むしろ今山口君から動議が出ましたように、この程度で散會なり、あるいは延會なり何なりの適當なる措置をとるのが、至當だと思います。
  33. 武藤運十郎

    ○武藤(運)委員 ただいま日時がはつきりしないからというお話がございましたが、事實を審理しますには、日時が二十一日であるか二十二日であるかということをはつきりさせる必要がありますことは、これはお説の通りでありまして、私どもも反對をする者ではありません、その通りであります。しかし先ほど古島さんからも、窃盗の例をあげられましたように、ただ窃盗したというだけではしかたがありませんでしようが、二十一日に窃盗したか、二十二日に窃盗したかというようなことにつきましては、本日必ずしもそれが明瞭にならなくても、次囘で明瞭になりましても、差支えないのではないかと私は考えます。從いまして、日時の點について食い違いのがありますならば、次囘に御本人なりあるいは速記者なりからの證言によつて明らかになることでありますから、できる程度において、圓滿なる御進行をしてもらつた方がよろしいのではないかと考えます。  それから、なお有田君に追加して伺いたいのでありますけれども、先ほど有田君は、速記を妨害する意思はなかつた。こういうふうに申されております。意思があつたかないかということは、これを審議し、決定するために、非常に重要な要點であると考えますので、これはもちろん明らかにしなければならないと思います。ただ有田君にお伺いしたいことは、今お話によりますと、演壇に行つて議長にかけ合うつもりだつたけれども、兩方の階段ともに衞視によつて遮斷されておつたので、やむを得ず中央突破を試みた、こういうふうなお言葉を使われております。中央突破をしますならば、速記臺を通過していかなければならないことになるのでありまして、その中央突破を敢行いたしますならば、速記を妨害する結果になるであろうという豫想は、おそらくあつたのだろうと思いますが、この點をひとつ有田君に確かめておきたいと考えます。
  34. 有田二郎

    ○有田二郎君 私は速記臺に上ろうとは考えていなかつたのであります、速記臺の階段の横を通つて上ろう、かように考えておつたのですが、階段の横には速記者が上るところの階段があることを考えておらなかつた。そこを上ろうと思つたところが、下がご存じの通り、後からわかつたのでありますが、非常に深い速記者が上るところの階段があつて、一歩足を踏みはずすと非常なけがをする、これじやとてもだめだと思つて私は外に出たのであります。これでは上れないということを考えて外に出たのであります。速記臺の上から上ろうという意思はなかつたのであります。その點御了承願いたいと思います。
  35. 古島義英

    ○古島委員 ただいま武藤君から、日時の問題はそれほど重要ではないという御意見があつたようでありますが、これはたいへん誤つたるお考えであつて、その日時こそは重要であります。たとえば、アリバイの立證をするにしても、その日時が明確になつて初めてアリバイの立證もでき、その日時が不明瞭であつて、そして事犯が明確になるという理窟は、どうしても出てこないのであります。かるがゆえに、この事件ではどうしても何月何日何時にかようなことをやつたという具體的の事實が明瞭になつてからでなくては、審理はできないことだと思う。そこで山口君から先ほど、この程度において散會することの動議が出ておるのでありますから、動議に向つて何とか御善処を願いたい。
  36. 鈴木仙八

    ○鈴木(仙)委員 私が古島さんと同じような意見でありまして、大體議長に確認を求めたのはそれゆえであります。二十日でも二十一日でも、その事實があれば同じことだと武藤さんがおつしやいましたけれども、たとえ同じことであつても、私は重大な問題であろうと思う。二十日の日に何も起らない、倉石君が何の行動も起さないのを、二十日の日に衞視長をぶんなぐつたとか、これによつてこれが議長の口からこの議に付されるとか、お互いその場に居合せた人たちが、その日に何ら事件の起つていないことを審議するということは、しかも國會議員の一人の身の上にかかる重大な問題を審議するということは、あまり不見識ではないか、あんまりねぼけていやしないか。しかも當日、私の記憶では、倉石君は二十日の日には何らこうした事犯を起しておりませんと私は申し上げます。そのないものを、お互いがここで同僚を審議するのはおかしいのじやないか。私はやはりはつきりした事實を確かめて、そして議長から再確認していただいて、私どもはこれを審議したいと思います。どうかさようにお取計らいを願います。
  37. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 實は私が先ほど起訴事實を明確にしてほしいということを申し上げたのに對して委員長から少しく事實を明らかにされました。しかしわれわれ籍を法曹界においておりまする者から見まするとあの起訴事實の陳述は、まことに大ざつぱであり、杜撰である。これは先ほど森君からか、辯護士だから云々ということを言われましたけれども、私はそういう見解をとつていない。(「あなたが言つたのだ」と呼ぶ者あり)あなたは辯護士というものは云々と言われたが、私は辯護士だから言うのです。辯護士だから言うのでありますけれども、要するにここは法律をつくる立法府であります。立法府であつて、刑事訴訟法は、この國會議決によつて初めて生れるのであります。この刑事訴訟法に基いて、いわゆる民主的な裁判が行われるという建前になつておる。この國會議決しました法律に基いて、われわれ日本國民は最も公正な裁判を受けておるのであります。しかもその手續のごときも、とにかく法律で定めた一定の形式があつて、その影式によらなければ、裁判の眞相を得られないとは言い得ないでありましようけれども、しかしそういう方法をとること、そういう形式をとることが、すなわち法治國であり、事實の眞相を捕捉するのに、間違いがないという可能性、そういうふうな可能性がたくさんありまするがために、ここに一定の形式を履むところの刑事訴訟法なるものが、われわれ國會議員によつて議決されて法律となつておるのであります。だから、私どもは裁判と同樣に、國會内の裁判において、その刑事訴訟法精神に則り――刑事訴訟法のごとき嚴格なる詳しい規定はありませんけれども、これをわれわれがつくつて、これによつてのみ初めて眞實が發見できるのだ。これによつてのみ國民を處罰することができるのだ、國法を守ることができるのだというふうになつております。その原則というものを、われわれ懲罰委員會、この國會内の法廷にとるにあらずして、何でこの法律の權威を保つことができ得ましようか。なるほど二十日であろうが、二十一日であろうが同じであると言うけれども、これは御承知のように刑事訴訟法だつたら二十日にこういうことがあつたという事實の起訴に對して、それが二十一日であつたならば、無罪判決でなければならないのであります。これは私が申し上げるまでもなく、非常に形式的なことであるけれども、そういうことをすることが、すなわち一つの弊害はあつても、多くの間違いを起さないというところの、法治主義という原則を確立しておるのであります。だから、この懲罰委員會においても、最も國民の垂範になるような、最も模範的な國會内の法廷をここに開いて、その運營をするということが、われわれ懲罰委員としての責務ではないかと私は思います。事實が確定していない。いろいろわれわれ專門家から見て刑事訴訟法の立場、すなわち人を裁くのに、最もこういう方法をとるのがいいという大原則が確立されておりまする法律を運營する面から見ますと、まことに杜撰きわまるものであつて、これでどうしてああいう法律をこしらえることができたのであろうか。なぜああいう法律をこしらえた者が、こういう杜撰なやり方をやるのであるかということになるのでありまして、いやしくも國會が國民の注視の的となり、國民の代表者が集まつておるところであり、しかも、その最も嚴正な法律の製作者である、すなわち立法府であるという點から考えまして、私はどうしても、その刑事訴訟法に則つたところの正式な懲罰事犯審理を進めていただきたいと思うのであります。なるほど舊憲法の時代、すなわち議會政治が最も堕落したと稱せられておつた、黨利黨略に終始しておつた時代の懲罰事犯というものは、白を黒とし、黒を白とする、すなわち最も不純なる、最も嚴正にあらざるところの法廷であるという印象を一般國民に與えておつた。こういう弊害を私は一掃したい。どこまでも嚴肅に、嚴正にこの審理を進めていきたい、かように思うのであります。委員長は、嚴正なる裁判長の立場において、一黨一派に偏せられることもありますまいけれども、從來のような、懲罰委員會というものが一つの目的を達成するために、あらかじめ豫定せられた、いわゆる見方によつては黨利黨略と言いますか、そういうものに影響せられるところの進行をしておつたという從來の惡印象を、國民から拂拭したいと思うのであります。そういう意味において、ぜひこの刑事訴訟法の原則に則つた、われわれ國會議員がつくつた、國民を裁くのに最も適當であるというところの法律に則つた御審議ぶりをお願いしたいと思います。そういう意味において私は山口君の……。
  38. 大原博夫

    ○大原委員長 お答えいたしますが、委員長はきわめて嚴肅に、また公平に處理いたしたいと存じておりますから、斷じて不公平な處理はいたさないつもりであります。あらかじめ御承知おきを願いたい。ただこの場合考えますことは、私は議長からここに付された事實に對して、これを審議を進めていきたい、かように考えておるのであります。また同時に、先ほど山口君からお話のことは、これは動議ではなかつたと解釋しておるのであります。從つて動議を採決いたさなかつたのであります。
  39. 梶川靜雄

    ○梶川委員 ただいま高橋さんからいろいろ造詣の深い御意見を吐露されたのであります。私はこの問題を進めるにあたりまして、本委員會というものは、先ほどから裁判長とかいろいろな言葉を使われておりますけれども、この懲罰するかしないかということは、最後に決せらるべき問題であり、現在われわれがとるべき問題というものは事實審理である。今の御意見は事實審理をするのについて、何ら懲罰という事態とは無關係のものである。事實審理をした結果に基いて、われわれが判定を下し、そうして委員長がこれを本會議に報告して、院議によつて決すべきものが判決であります。從つて本委員會が行う行動というものは、事實審理であり、さらに言葉をかえれば、豫審判事的な取調べというような立場にある。これらのいろいろな性格を一緒にもつておると本委員會が、本事案に對して審理を進めるということは、たとえその日にちというものが食違いがあるにせよ、ないにせよ、それらのものを明らかにしながら進めるということが當然のことであります。從いまして、先ほど委員長からの提案通りに、あらゆる證言者、特に關係の速記者あるいは衞視長、これらのものに對して證言を求め、この議事を進行せられるように切望いたすものであります。
  40. 大原博夫

    ○大原委員長 ただいま速記者の諸君が見えておりますから、その證言を求めたいと思います。鈴木千代治君。
  41. 鈴木千代治

    ○鈴木證人 それでは當時の速記擔當者でありました私から、當時の事情を申し上げて御参考に供したいと思うのであります。十一月二十一日、それは絶對間違いありません。午後九時三十六分頃振鈴と同時に速記者は二人一組で速記席に上つていきました。私は二番で、一番の方はちようど十分の時計が鳴つたのですぐに歸られた。歸られると同時に、議長の開會宣告がありました。開會宣告と同時に、自由黨の方方が、議長席、演壇、それから速記者の速記臺のまわりにさくがありますが、そこへ大擧押しかけられて、ばたばたたたかれた。その際有田さんが、速記席のさくから上半身を乘り出して、私のもつている原稿用紙とシヤープを、右手をもつて拂いのけましたために、私たちの原稿とシヤープは全部机の上から下へおつことされたのであります。次いで有田さんは速記席に躍りこまれて、ちようど交替のための空席になつておりました、私の向いのいすに腰をかけられました。そのために交替であとから来ました奧野君は、しばし著席する席がなく、そこに立ちんぼうになつておつたような状況であります。次いで議員の同僚の方々が注意されて、有田さんは速記席から下におりられたのであります。その際私のうしろに議員の方が二人はいつておられまして、ちようど速記席に上る階段がありますが、そこにてすりがあります。そこへ片足をかけて、中へはいれはいれと盛んに指揮をしておられました。私のちようどうしろであつたものですから、顏は判然としません。大體當時の模樣はそのようなものであります。
  42. 佐藤宗一

    ○佐藤證人 ただいま鈴木君からお述べになりましたが、私もやはり二番でありまして、鈴木さんと一緒に組みました。大體の輕過は鈴木さんの言つた通りでありますが、鈴木さんのうしろ側にはいつておられた人の名前はわかりませんが、茶色のセビロの方が一名、もう一人の方はわかりませんでした。あとこまかいことは全部同じであります。
  43. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 今の第一、第二の速記者の方にお尋ねいたしますが、速記はそのころ始められておつたのでしようか。
  44. 佐藤宗一

    ○佐藤證人 始められておりました。議長さんの「これより會議を開きます。ただいま山村新治郎君より」という言葉までわかりましたが、あとは議場騒然のためにわかりませんでした。
  45. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 そうすると、有田君が速記臺へ轉げ落ちたと稱するときは混亂状態で、速記はとれぬような状態にあつたのですね。
  46. 鈴木千代治

    ○鈴木證人 そうです。
  47. 高橋英吉

    ○高橋(英)委員 有田君のために速記がとれなくなつたという事實はないのですね。
  48. 鈴木千代治

    ○鈴木證人 そうです。しかし私たちは議長が何か發言しますから、始終議長の方に向いて、いつでも速記し得る状態にあるわけです。
  49. 森三樹二

    ○森(三)委員 今の高橋君の質問に對して、速記の方のお答えがありましたが、速記をすることはなかつたようなお答えでありました。その次に議長はいろいろ議長の職權によつて、注意等を與えておつたと思いますが、そうしたことも速記に載せ得なかつただろうと思いますが、その點はいかがですか。議長がいろいろ指圖しておるが、そのことを速記に載せようと思つても、つまり有田君によつて妨害されて、速記鉛筆と紙が下に落ちたから、速記ができない状態がそこに發生したかどうか。
  50. 鈴木千代治

    ○鈴木證人 その點はあの場会議場が非常に騒然としておりまして、議長が發言されても、當然私たちは聽取することはできなかつた。有田さんが私たちの原稿を拂いのけられた際は、もう私たちは議長がいつ發言されるかわかりませんから、始終議長の方を向いていつでも速記し得る状態をとつておつたわけですが、あのときはまだ發言がなかつたようであります。何か守衞さんに注意されておつたか、何かしておつたようであります。
  51. 鈴木仙八

    ○鈴木(仙)委員 参考のためにお尋ねしておきますが、議長が何か言われることを、絶えずあなた方は聽いておりますね。
  52. 鈴木千代治

    ○鈴木證人 はい。
  53. 鈴木仙八

    ○鈴木(仙)委員 聽き漏らしはいたしませんですね。
  54. 鈴木千代治

    ○鈴木證人 しかし、あの場合は當然聽えなかつたです。
  55. 鈴木仙八

    ○鈴木(仙)委員 あなた方は議長席の下におられる。われわれが遠く離れておつても聽えるようなことは、いつも聽いておられますね。
  56. 鈴木千代治

    ○鈴木證人 しかし……。
  57. 鈴木仙八

    ○鈴木(仙)委員 これは證言ですから、聽いてまずいことを知らぬと言われたり……。
  58. 鈴木千代治

    ○鈴木證人 皆さん御承知の通り、議長席は一段高うございます。議長さんから發せられる言葉は議員の方にまつすぐいきますけれども、私たちはあの段の下におるものですから、皆さんに聽えても、議場が騒然としておる場合には、私たちには聽き取れないこともあります。
  59. 大原博夫

    ○大原委員長 この場合本會議の都合がありますので、暫時休憩いたします。     午後三時三十六分休憩      ――――◇―――――     〔休憩後は開會に至らなかつた〕