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2019-12-03 第200回国会 参議院 文教科学委員会 6号 公式Web版

  1. 令和元年十二月三日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  十一月二十八日     辞任         補欠選任      長峯  誠君     世耕 弘成君      石川 大我君     福山 哲郎君  十一月二十九日     辞任         補欠選任      福山 哲郎君     石川 大我君  十二月二日     辞任         補欠選任      世耕 弘成君     山田 太郎君      蓮   舫君     斎藤 嘉隆君  十二月三日     辞任         補欠選任      衛藤 晟一君     小川 克巳君      佐藤  啓君     岩本 剛人君      山田 太郎君     宮崎 雅夫君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         吉川ゆうみ君     理 事                 赤池 誠章君                 石井 浩郎君                 こやり隆史君                 水岡 俊一君     委 員                 岩本 剛人君                 上野 通子君                 小川 克巳君                 佐藤  啓君                三原じゅん子君                 宮崎 雅夫君                 山田 太郎君                 伊藤 孝恵君                 石川 大我君                 斎藤 嘉隆君                 横沢 高徳君                佐々木さやか君                 高瀬 弘美君                 梅村みずほ君                 松沢 成文君                 吉良よし子君                 舩後 靖彦君    国務大臣        文部科学大臣   萩生田光一君    副大臣        文部科学副大臣  亀岡 偉民君    事務局側        常任委員会専門        員        戸田 浩史君    政府参考人        総務省自治行政        局公務員部長   大村 慎一君        文部科学省総合        教育政策局長   浅田 和伸君        文部科学省初等        中等教育局長   丸山 洋司君        文部科学省高等        教育局長     伯井 美徳君        スポーツ庁次長  瀧本  寛君        厚生労働省大臣        官房審議官    吉永 和生君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○公立義務教育諸学校等の教育職員の給与等に  関する特別措置法の一部を改正する法律案(内  閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告をいたします。  昨日までに、長峯誠さん及び蓮舫さんが委員を辞任され、その補欠として斎藤嘉隆さん及び山田太郎さんが選任されました。     ─────────────
  3. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  公立義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省自治行政公務員部長大村慎一さん外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) 公立義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 自由民主党の赤池誠章でございます。  公立義務教育諸学校の教育職員の給与等に関する特別措置法、いわゆる給特法につきまして、今国会で一連の審議を通じまして感じたこと、そしてお願いをしたいことを、以下三点につきまして意見表明をまずさせていただきたいと存じます。  第一は推進体制の強化、第二は要因分析に基づく具体的な解決策の策定、第三は改革の全体像と工程表を示すことであり、そして進捗管理をしっかりするということであります。  第一の推進体制の管理についてでありますけれども、学校での働き方改革の推進は、従来、学校で当然とされていたことを一つ一つ変えようとすることであり、非常に困難が伴う作業であります。そして、推進体制が何よりも重要ではないかと感じております。それは、今回の法改正に至るまで、少なくとも約五年間にわたりまして経緯を見れば明らかではないかと思っております。  五年前、平成二十六年にOECDのいわゆるTALIS調査報告が出て、既にそのときから国際的に我が国の教師の勤務時間が最長であるということが明らかにされたわけであります。その後、文部科学省でも独自の調査を行って、平成二十七年、四年前には独自の調査を踏まえた業務改善ガイドライン、そして、それは子供と向き合う時間を確保することだということを、既に四年前からガイドラインで目的とそして具体的な手法につきまして先進事例を含めた紹介をし、各地域で働き方改革を促すということを始めたところでございます。そして、平成二十八年は十年ぶりに、平成十八年以来十年ぶりに教員の勤務実態調査を全面実施をするということになるわけであります。  そして、平成二十九年、これは一つの大きな節目だと思うわけでありますけれども、新しい学習指導要領が改訂をされると同時に、政府全体として働く方々の全体の働き方改革を進めていこうという機運の中で、文部科学省におかれましても前年の調査の速報値が公表されまして、過労死レベルの、言われる月八十時間超を超える教員の方々が小学校で約三割、中学校で約六割ということが、改めてTALIS調査以上の実態が明らかになり、そういった中での文部科学大臣から中央教育審議会に諮問がなされると。そして、それを受けた中教審の特別部会、参考人の質疑でもお越しをいただいた委員の方々が、すぐさま勤務実態を意識した、タイムカードを始めとした勤務実態を意識した緊急提言を出されたわけであります。そして、その年の年末には中教審から中間まとめとして、学校業務の役割分担、適正化、つまり学校が担わなくてもいい登下校の問題や教師が中心とならなくてもいいような業務、また、教師の業務であったとしても負担軽減ができるというものが具体的に出されたわけであります。  そして、昨年、平成三十年には、スポーツ庁文化庁からそれぞれ部活動のガイドラインが出されたわけであります。御承知のとおり、一日二時間、平日一日、休日一日の休養日の設定等が推奨をされて、引き続き、中教審では計二十一回にわたって精力的な議論が進められて、今年に入りまして、一月に答申案が取りまとめられて公表され、文部科学省として全国各地に通知を発出され、そして月四十五時間という上限ガイドラインが公表をなされたというところでございます。  さらに、令和の御代になっても、夏休み前の六月には、いわゆる学校閉庁日を夏季休暇につくってほしいというような通知も出されたわけでございます。  そして、本臨時国会におきまして、今回の提案であります上限ガイドラインを指針化をすること、それから一年単位の変形労働制を導入するという給特法の改正案が出されて、今日まで我々は衆参と議論を続けてきたわけであります。  以上、文部科学省の動きを中心にして説明をさせていただいたわけでありますけれども、私ども自民党においても、教育再生実行本部や文部科学部会を中心として関係者から聞き取りを行って、その都度、文部科学省に提言をしているわけであります。そして、今回の法改正の作成に至ったというわけであります。  以上、改めてこの五年間の経緯を振り返ったときに、教師の皆様方の長時間勤務問題がいかに解決に向けて困難であるかということが分かるのではないかと思います。繰り返し繰り返し文部科学省として通知を出し、各地で促してきていても、課題山積という状況であるのには変わりはございません。  今回の法改正を契機に、どう実効性を担保していくのか。国、地方教育委員会、学校、家庭、地域社会、総掛かりとなって推進体制をどうつくっていくかということが改めて喫緊の課題だということを痛感をしているところでございます。残念ながら、今までどおりの体制や方法だと学校での働き方改革は遅々として進まないということが明々白々ではないかということも感じているわけであります。三年後、改めて勤務実態調査を行うわけでありますが、成果を得るためには、関係者はもちろんでありますが、改めて社会総掛かりの推進体制を構築すべきだと考えている次第でございます。  文部科学省におかれましては、各地に通知を出したり、予算を付けたり、先進事例を周知するためにフォーラムを開催をしたりということで各種施策を展開しているわけではありますけれども、まだまだ実効性という面では担保、確保ができていないというふうに言わざるを得ないわけであります。  改めて、文部科学大臣自ら先頭に立っていただきまして、地方団体、知事会、市長会、町村会、協力要請すると同時に、都道府県、政令市の教育長を一堂に集めていただいて、学校での働き方改革を改めて直接依頼をすべきではないかということも感じているところであります。  そして、その上で、四十七都道府県、二十政令市、人事権者でありますけれども、それぞれ、市町村教育長や全公立学校、私学も含めていいと思うんですけれども、校長を集めていただきまして、文科省の幹部自らが出席をして、働き方改革の推進のための業務改善プロセスを具体的に検討する会議体を設定すべきだと考えるわけであります。  特に年度中にやっていただきたいことは、本国会の審議の場でも明らかにされております、約四割にとどまっているというタイムカードやICT機器導入による学校での客観的な勤務時間の把握ということであります。勤務時間が把握できなければ、やはり長時間勤務の是正の効果も確認することができないということであります。  二番目といたしましては、教師の長時間労働の要因分析に基づく具体的な解決策をということであります。  既に、勤務実態調査、そして中教審の答申によっても、長時間労働の主要な要因として三点、若手教員の増加、二番目としては総授業時間数の増加、三つ目としては部活動の増加が挙げられているわけであります。  若手の増加に関しましては、大量退職、大量採用という、これ必然的なところがあります。改めて、初任者研修が現行でいいのか、見直しも検討すべきだと思います。また、教員免許研修、それから十年研修の重なりも含めて、福井県においては共通化、効率化が取り組まれているわけでありますから、そういった具体的な視点にとって研修の見直しも考えていただきたいと思いますし、教員の養成段階においても働き方改革の視点を入れた講義の導入も必要だと思われます。  また、総時間数の増加に関しては、これは時代の要請の中で学校で教えることが増えていくという不可避の中で、学校の情報化、ICT化による対応ということが重要だと思っております。現在、我が自民党におきましては、補正予算を契機として、学校のネットワーク環境の整備、計画的に小学校高学年から中学生に対して一人一台のパソコンを普及させようとしているわけであります。それを契機として、先生の皆様方の授業の変革、準備、試験、補習、成績管理、また公務の効率化等につなげていただければと思います。  そして三つ目として、部活動であります。この部活動というのは大変難しい問題ではありますけれども、その解決に向けて、地域ごとで、また学校、中学校、高校ごとでスポーツ関係者や地域の関係者を入れた協議の場で、規模や数や種類や共通化などの具体的な議論の場を、是非、スポーツ庁、また文部科学省として設定いただきたいというふうに思っているところであります。  今回聞いている中で、その背景として給特法そのものの存在があるという指摘がございます。いわゆる教師の特殊性や自発性が定額で働かせ放題になっているという、そういった批判があるわけであります。  しかしながら、改めて教師を通常の労働者として位置付けるのは、やはりそれはそれで実態にそぐわないのではないかということも感じているわけであります。教師には、学校において子供たちと向き合い、教科教育や学校生活を通じて人格の完成を目指して国家、社会の形成者として育成すべし、極めて複雑、困難、高度な問題を取り扱って専門的な知識、技能を必要とされるなど、職務の特殊性があるわけであります。また、教育の実施に当たっては、専門的な職業としての教師一人一人の自発性、創造性が大いに期待されていることは何年たっても変わらないのではないかということを感じております。  だからといって、家庭や地域社会、放課後に過度に教師に依存することは、これは大いに是正すべきであることは言うまでもありません。改めて、文部科学省に対しては、教師のいわゆる特殊性や自発性、創造性を踏まえた形での着地点を考えていただきたいというふうに思います。  最後に、第三点であります。今回の法改正というのは、改めて考えると解決策の一部であり、これをもって全てを解決するということではないわけでありますから、改革の全体像、そして工程表、時間軸を明確にした上で、関係者の理解をしっかり得ていただきたいというふうに思います。これも教師の学校での議論と同時に、保護者の方々、地域社会を入れた形での具体的な議論の場をつくっていただきたいというふうに思います。全体像にかけましては中教審の答申にあるとおりでもございます。引き続き、是非議論を進めていただきたいというふうに思っているところでございます。  以上、本法案は公立学校を対象としているわけですが、私学に関しても是非具体的な指導助言も行ってほしいと思います。  以上、国会での審議を踏まえまして三点、第一番目、推進体制の強化、二番目、要因分析に基づく具体的な解決策の策定、三つ目として、改革の全体像と工程表を示して進捗管理をしていただきたいことについて意見表明をさせていただきました。改めて、萩生田文部大臣から、学校での働き方改革実現に向けて、特に推進体制の強化について見解を伺えればと存じます。
  7. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 今先生から、今回の学校における働き方改革の、言うならば留意点について全て触れていただいたというふうに思っておりまして、感謝を申し上げたいと思います。  学校教育では、何といっても教師の存在、これが一番重要です。子供にとって教師が最大の教育環境であり、学校の質は教師そのものの質に左右されると言っても過言ではないと思います。  教育に生きがいを感じ、教育に携わることを天職と考えるような教師が自信と誇りを持って生き生きと教壇に立てるように、勤務環境を確立していくことが私の責任だというふうに思っております。今ここで学校における働き方改革を断行しなければ、志ある優秀な若者が教育界に進まなくなるという深い危機感を持ち、喫緊の課題である教員の長時間労働の是正はもとより、給特法を含む教師の勤務に関する法制度の見直し等について、できることは何でもやるという決意を持って臨んでまいりたいと思います。  学校における働き方改革は特効薬のない総力戦であり、文部科学大臣である私の責任において、あらゆる手だてを尽くして総合的に取り組む決意であります。  まず、業務改善の基礎となる客観的な方法による在校等時間の把握については、本年実施した教育委員会における学校の働き方改革のための取組状況調査において、勤務時間管理の状況を調査し、今後、客観的な方法により在校等時間の把握をしていない教育委員会の名前の公表、また、ICT環境の整備はもちろんのこと、来年度の教職員の加配の配分や外部人材の補助金交付に際して、設置校における客観的な方法による在校等時間の把握が前提条件であることを明確化することによって、文部科学省としては、来年度当初から全国全ての学校において客観的な方法による勤務時間把握が行われるように、政策を総動員して取り組んでまいりたいと思っております。  そして、本法律案の実効性を高めるためには、各地方公共団体と思いを共有し、条例や規則などが本法律案の趣旨や目的に沿ったものとなることが必要不可欠であると考えており、私たち文科省としては、全国の都道府県、政令市の教育長に向けて、今回の法改正の趣旨や働き方改革の推進について私自らが直接説明する機会を設けることを検討するとともに、全国の知事会、全国市長会、全国町村会、また全国議長会や市町村の議長会の皆さんにも、これは条例や規則を作ってもらわなくてはなりませんので、しっかりと協力依頼をしていきたいと思っています。  各都道府県の校長に対する文科省職員の説明の機会も、今御提案のとおり、ブロックごとにやらせていただきたいと思っておりますし、今回の法改正案の趣旨を分かりやすく解説した動画の作成などにより、今回の改正の趣旨や意義の周知徹底を図ってまいりたいと考えております。  このような情報発信等をてことしながら、平成二十九年義務標準法改正による教職員定数の改善や外部人材の活用などの学校の指導、事務体制の効率的な強化充実、現在中教審で検討している小学校高学年における教科担任制の導入などの制度改善、学校や教育委員会における業務の見直し改善など、各学校、教育委員会、国における総力戦を徹底して行い、その組合せで成果を出し、それぞれの学校や教育委員会における積極的な取組が着実に進むよう、勤務実態調査を行うまでの間、集中的に働き方改革を推進してまいりたいと思います。  先生がおっしゃっていただいた社会総掛かりでこの改革を前に進めていく、その決意でございます。
  8. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 終わります。
  9. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。  まず冒頭、大臣に改めてお伺いをいたします。  大臣、我が国の教職員の働き方で今何が一番問題になっていると思われますか。
  10. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 何よりも、長時間勤務が続いていることだと思います。
  11. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 では、その長時間勤務、それはどうして起こっているのか、そのボトルネックは何だと思われますか。
  12. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 一言ではなかなか言い尽くせないと思うんですけれど、やっぱり社会の変化の中で学校の先生方というものがある意味特殊な勤務体系で仕事をしておりまして、それが結果として学校がいろんなことを背負い込む、しょい込むことになってしまったということにもつながると思います。  一方、先生方からも御指摘いただいていますが、給特法の施行からもう五十年たつんですけれど、この間、公立小中学校では、学習指導要領やあるいは社会の変化に合わせて様々な課題が出てきているわけです。先生方にはその都度そういった新たな要求をしてきていますけれども、一方で、そのスクラップが行われてこなかった、こういったことも一つ大きな要因になっているのではないかと思います。
  13. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 おっしゃるとおりです。  今回、この長時間勤務、そしてこの業務過多、何でもしょい込んでいるというふうに、しょい込んでいる状態というふうに、大臣、くしくもおっしゃいましたけれども、だとしたら、今回の一年単位の変形労働時間制を入れること、それ全く本質ではありません。アプローチは二つしかないと思います。まずは、業務量自体を減らすこと、大臣も答弁の中で触れられた学習指導要領というのを見直すこと。それからもう一つ、業務量が減らないのであれば、それを分担して担えるように人を増やすしかない。この二つのアプローチしかないと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
  14. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 先ほども申し上げましたけれども、社会総掛かりでもうあらゆること、できることを全て行っていかないと、今の学校の働き方の改革は前に進まないと思います。  そういう意味では、今回の法案はある意味ではその一つのツールでありまして、これをもって直ちに業務量が削減できるということではないということは答弁の中でも繰り返し申し上げてきたところでございます。しかし、今こういった形で手を着けていかないと、やっぱり教員の皆さんの環境というのは変わらないと思います。  後ほど質問もあるかもしれませんけれども、ICTの活用などにより事務量を減らしていくことですとか、あるいは部活動の外部指導員の増強をしていくことですとか、あるいは小学校における具体的な単科の専任を増やしていくこと。  私は、子供たちが減っているから教員を減らせという、そういう理論は全くむちゃなことだと思っておりまして、必要な人材はちゅうちょなく教育現場に入れていく、総掛かりでこの改革を進めて先生方の働き方を変えていきたいと思いますので、そういう意味では、この法律は一つの大きな第一歩だというふうに思っておりまして、是非御理解をいただきたいと思います。
  15. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 今の御答弁、本当にそのとおりだと思うので、なぜそこから手を着けるのか、ちゃんと業務量自体を見直すというところになぜ最初に取り組んでくださらないのか、そういうような疑問がございます。  まず、確認させてください。  大臣は、学習指導要領、もう当然、文科大臣ですのでお読みになっていると思いますけれども、あの分厚い冊子、今後どうしていかれるおつもりか。シャープにしていく、そういうおつもりがあるのかという文脈でお伺いしております。
  16. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 次代を担う子供たちに必要な資質、能力を育成する上で、令和二年度から順次全面実施される新学習指導要領に基づく指導を着実に行うことは大変重要であると認識しています。一方、教師の業務縮減は喫緊の課題であり、現在、中央教育審議会において、学校における働き方改革の観点も踏まえつつ、小学校高学年における本格的な教科担任制の導入など、新しい時代を見据えた学校教育の実現に向けて、教育課程、教員免許、教職員配置の一体的検討が行われています。  これらの検討については、今年度中に方向性を、来年度には答申をいただいた上で、令和四年度以降に必要な制度改正を実施できるよう、文部科学省としても検討してまいりたいと思います。
  17. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 そうやって必要だ必要だといって、どんどんどんどん大きく、そして厚くなっているのが学習指導要領なんです。それらを見直すおつもりがあるのかどうかというふうにお伺いしております。
  18. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 指導要領は不断の見直しをしています。ただ、それを削減することが子供たちのためになるのでしたら一つの選択肢ですけれども、指導要領が厚くなったとしても、それを授業の中ではそれぞれバランスを取りながら先生方は教えていただいているので、言うなら指針であります。それを全て、指導要領に書いてあることを全て教育時間の中に押し込めということではありませんので、そこはしっかり中央教育審議会とも連携を取りながら中身の充実を図っていきたいと思います。
  19. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 今大臣おっしゃいました指針ですか、これは。では、法的拘束力はないという御認識ですか。
  20. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 大綱的な基準ですね、大綱的な基準です。
  21. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 拘束力は有すということですね。
  22. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 学習指導要領は、学校教育法及び同法施行規則の規定の委任に基づき教育課程の基準として文部科学大臣が告示しているものです。学習指導要領は、このように学校教育法の法令の規定に基づいて定められているものであり、いずれの学校においてもこれに基づき教育課程を編成しなければならないという法的拘束力を有するものです。
  23. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 これは、法的拘束力を有すけれども自由に変えていいというふうに先ほど大臣おっしゃいましたけれども、ここの整合性、どういうふうに把握すればよろしいですか。
  24. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 自由に変えていいというんではなくて、学習指導要領は、全国的に一定の教育水準を確保する観点から、学校が編成する教育課程の大綱的な基準として全ての子供たちに指導すべき内容を示したものであり、具体的な指導方法を規定しているものではありません。  各学校においては、学習指導要領を踏まえ、児童生徒の心身の発達の段階や特性及び学校や地域の実態も十分考慮し、創意工夫しながら教育課程を編成するものとされています。
  25. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 そういうふうにおっしゃっている方がおります。  この学習指導要領については、これは国が定める教育課程の大綱的な基準にすぎない、子供の状況に合わせて変えたり工夫したりは幾らでもできるはずだといって、例えばやらされ感いっぱいの宿題をやめたり、一夜漬け勝負で試験が終わればすっかり知識が抜けてしまう、そういった中間試験とか期末試験というのをやめてしまったり、それからクラス担任については、どうしても偏りが出ますので、こういった固定担任制というのはやめて、全員担当制で中学一年生百五十人を八人の教員がチームで担当しているという公立学校がございます。  「学校の「当たり前」をやめた。」という本がベストセラーになっておりますので、大臣も御存じかと思いますけれども、麹町中学校の工藤校長は、教育現場においては、大人が手を掛けて手を掛けて子供が自分でやる意思や気持ちを搾取してしまったら、奪われた子供は失敗したら必ず人のせいにするようになる、教え方が悪かった、そんなの習っていないと。大人が転ばないように気を付ければ気を付けるほど、その子供はだんだん自分で歩くことをやめてしまうというふうにおっしゃっていました。  これ、学習指導要領にも同じことが言えるんじゃないかと思うんですよね。どんどんどんどんやることが加えられていって、スクラップ・ビルドというふうに大臣おっしゃいますけれども、ビルド、ビルド、ビルドで、スクラップの機能、非常に弱いと思います。どんどん分厚くなって、学校現場は、しかしながら愚直に、これは法的拘束力を有すんだ、最高裁の判例を引けば全体としては法的拘束力を有すると判断する学校現場は多いですので、そういうことを一生懸命やっていった結果、この分厚い冊子に追いかけられて学校現場の長時間労働が生まれてくる、そういうようなスパイラル生まれていると、現場に生まれていると、大臣、思いませんか。
  26. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 多くの公立小中学校等で、学習指導要領で示している各教科等の内容を指導するのに要する時数を基礎とする標準授業時数を大きく上回って授業を実施していることが明らかになっており、指導体制を整えないまま標準授業時数を大きく上回った授業時数を実施することは教師の負担増加にも直結することから、教育課程の編成、実施に当たっても学校における働き方改革に十分配慮することを依頼する通知を本年三月に各教育委員会に発出したところであります。
  27. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 ただ、そういう学テとかそういった物差しを文科省が当てるので、我が町がそういった成績を出せなければもっとやっぱりやらなきゃいけない、もっと積まなきゃいけない、そういうような状態が実際起きているんですね。  私は、学テをやめた愛知県犬山市というところで育ちましたので、この試験には甚だ懐疑的な気持ちを持っておりますけれども、学校はそもそも何のためにあるかといえば、ひとえに子供たちが社会の中でより良く生きていくため。そういったところで実社会で使える学びのスタイルを体得する場所なわけですから、時代によって、また地域によってそういったものは変えていいと思うんですね。  大臣は、この現場の裁量権というものについてどういうふうに思われますか。
  28. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 各学校においては、学習指導要領を踏まえ、児童生徒の心身の発達の段階や特性及び学校の地域の実態を十分考慮し、創意工夫しながら教育課程を編成するものとされております。  裁量権、一定程度は認めますけど、今たまたま学テの話をされましたんで、これは全国悉皆でやらせていただいておりまして、確かに現場に負担を強いている一面も承知しています。ICTの整備を急いで教員の皆さんの負担を軽減できるような環境もつくりたいと思いますし、そもそも、これ、都道府県対抗の試験じゃなくて、本来、習熟度の確認や、あるいは授業の内容について外部からの客観的な評価を入れれるような、そういうツールとしてやっているんですけれど、残念ながら、過去問などを一生懸命やられる学校や、あるいは終わって直ちに答え合わせをするという学校の皆さんの一面も見られますので、この辺についてはその本来の趣旨をまた徹底してまいりたいと思います。
  29. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 さて、先ほどアプローチは二つしかないと言った後者についてもお伺いしたいというふうに思います。  業務量自体を減らせないというのであれば、それを分担できるように人を増やす、そのことについては、先ほど大臣が、それは必要である、ちゅうちょなくやると、そういった肯定的な御答弁いただきました。大臣の今の御答弁って、正規の教職員を増やすことと、そういった教職員以外のスタッフを増やすこと、学校現場には喫緊どちらが必要だと思われますか。
  30. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 両方必要だと思います。
  31. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 私も両方必要だと思います。  しかしながら、財務省の意見とはこれ違うわけですね。財務省のホームページを見ると、教職員数と多忙の関係というレポートが上がっております。その中では、義務標準法により担任の教員は既に配置されている、外部人材の活用などほかの代替策によって今いる教員がより授業に専念できる環境を整備していくことこそがまずは求められる政策なのではないか、教員の多忙化に対し、授業の専門家である教員を増やすことが本当に効率的、効果的な解決策なのかについては疑問を禁じ得ないと結論付けられています。  今日お配りした資料一を御覧ください。  学校には、この一覧にあるような専門スタッフがおります。全公立小中学校二万七千五百校に常駐しているわけではありませんので、幾つかの担当校を巡回している形態が多いので、これ必ずしも機能しているものばかりではありません。現に、教職員の長時間労働環境というのは、例えば地財措置、それから予算補助とここに、一番右に書いてございますけれども、そういったものでは改善をしておりません。  大臣、この一覧を御覧になってみて、特に、全部が必要ですとおっしゃいましたけれども、どの機能を強化するのが一番必要なんじゃないかというふうに御認識されていますか。
  32. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) それぞれの自治体の事情や学校の実情も異なると思いますので、私が一概にこれが一番大事だというのはこの場で申し上げるのはかえって間違ったメッセージになると思うんですが、いずれにしても、先生方は先生としての本来の仕事、子供たちと向き合って授業の充実をすることに力を注いでいただくためにも事務量を圧縮をする、このことはどの学校にも共通して必要なことではないかと思っております。
  33. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 しかしながら、大臣、そういうふうな、間違ったメッセージを送るからとか、これ全部必要だからとか、ずっと言っているから、全然、私、イメージに落ちてきていないというふうに思うんですね。  資料の二の一及び二を御覧ください。  先週木曜日の参考人質疑で連合の相原事務局長が、こういった答申には珍しく今回踏み込んで工程表も記載されていますとおっしゃっていた、その工程表です。この中教審の資料と、それから新聞記事も添付しております。  この答申の中で特筆すべきは、第四章というところに、学校及び教師が担う業務の明確化・適正化という章の中で業務を三つに分けています。まず、基本的には学校以外が担うべき業務、それから学校の業務だが必ずしも教師が担う必要のない業務、教師の業務だが負担軽減が可能な業務の十四カテゴリーに分けて、この仕分案を基に文科省がモデル案を作り、各市町村の教育委員会に示すことになっていた点です。  資料二の二、向かって左上に十四カテゴリーを御覧いただけますし、資料二の一の工程表でいえば、業務分担・業務改善という真ん中下の箱の行の一番上ですね、管理規則標準職務モデル案提示と書かれている青の矢印の部分がそれです。これ見ていただくと、これらが四月までに提示されて、その後、学校管理規則の検討、規則の改正、それから役割分担の見直しが、今ちょうど十二月ですので、今それが行われているはずだということになります。  管理規則標準職務モデル案とかというと分かりにくいんですけれども、つまりはそれ、学校や教師、事務職員等の標準職務とは何ぞやというのを明確化するという作業になります。この教職員の長時間労働是正のための肝とも言える、これ大事な工程であります。  大臣、このモデルは今年四月に提示となっていますが、いまだに示されていないのはなぜなんでしょう。
  34. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 本年一月の中央教育審議会の答申においては、文部科学省が取り組むべき方策の一つとして、学校、教師が担うべき業務の範囲について、学校現場や地域、保護者等の間における共有のため、学校管理規則のモデルを周知することとされており、答申の工程表においては、先生御指摘のとおり、本年四月までに提示することとされているところです。  一方で、教師でなければできない業務とは何かという点については、学校、教師が担うべき業務の範囲として、既に本年三月に、各教育委員会等宛て事務次官通知において、学校、教師が担ってきた業務の在り方の考え方を示しているところであり、代表的な十四の業務の役割分担、適正化のために必要な取組など、業務削減に向けた取組を着実に実施するよう周知、依頼しているところです。  御指摘の学校管理規則のモデルについては、工程表どおりには進んでおりませんが、現在、先進的な取組をしている自治体の例なども参考にしながら文部科学省内で検討を行っているところであり、年度内目途を視野に、可能な限り速やかに各教育委員会等に通知をしたいと考えております。
  35. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 文科省これ出してくれないと、自治体の方でいろいろな、これから法律が例えば通ったとしたら、どんどんどんどん落ちていくわけですよね、自治体の方に。法律、指針、条例、規則というふうに落ちていく中で、この一番肝とも言えるこの業務の棚卸し、そしてそれらを誰が担うかというのの指針、作れないじゃないですか。これ、一番ベースになって、これを下敷きにして議論を施す、そういった役割を担っているものじゃないんでしょうか。
  36. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) そういった面、多分にございますので、年度内までにしっかり発出をしてまいりたいと思います。
  37. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 それ、今回、この役割分担の見直しというのは非常に肝です。これがちゃんと可視化されないと、このターゲットが分からないとシューティングしていけないじゃないですか、長時間労働是正していけないじゃないですか、どこをどうやって改善していくのか、具体的な策に落ちないじゃないですか。にもかかわらず、これは出していない、棚卸しもできていない、だけど法案は通せ、そういうことですか。
  38. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 規則のモデルが示されていないのは御指摘のとおりなんですけど、既に対応については通知を各教育委員会にしておりますので、繰り返しになりますけど、年度内にしっかり発表したいと思います。
  39. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 その通知拝見しましたけれども、そんなの中教審の十四カテゴリー、コピペしただけじゃないですか。具体的な文科省はどういうような意思を持って、どういうような業務を外にアウトソースするなり、そして、これが本来、大臣はいつも先生本来の仕事、先生本来の仕事と言いますけれども、先生本来の仕事とは何たるかというのをその通知でちゃんと示していらっしゃる御認識ですか。
  40. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 代表的な十四項目につきまして、役割分担、適正化のために必要な取組、また業務削減に向けた取組を着実に実施できるように周知依頼をしているところであります。
  41. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 中教審の答申、もう一回読んでいただきたいですね。  学校、教師が担ってきた業務のうち、役割分担等について特に議論すべき代表的な業務については、法令上の位置付けや従事している割合、負担感、地方公共団体での実際の事例を踏まえつつ、これらの業務について、服務監督権者である教育委員会や設置者が、基本的には学校以外が担うべき業務については他の主体に対応を要請し、学校の業務だが必ずしも教師が担う必要のない業務については教師以外の担い手を確保し、教師の業務だが負担軽減が可能な業務についてはスクラップ・アンド・ビルドを原則とすることで学校や教師に課せられている過度な負担を軽減すべき、ここまで書いています。ここに取り組まずして長時間労働の是正なんて不可能です。大臣、いかがですか。
  42. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 御指摘の部分は十分承知をしておりまして、今回の法案に合わせてしっかり学校現場の業務の見直しを進めてまいりたいと思います。
  43. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 その御答弁じゃ、教師の働き方を今議論しているわけですね。長時間労働に苦しむ先生方のその情熱や健康を守りたいから、だから法改正をするわけですね。だけど、大臣の答弁からは、もちろん、法改正を目指している文科省からもモデル案が出てきていないんですけれども、大臣がイメージする教師の一日、教師の一年、教師の十年後、そういったものが全く見えてこないんです。適切に対応します、是正します。どこをですか。  中教審から出ている学校における働き方改革の諸施策の実施による在校等時間の縮減の目安を参考に、では、個別具体的に伺おうと思います。  例えば、大臣、教員は生徒が学校に来る前に出勤し、おはようと子供たちを校門で迎えなければいけませんか。
  44. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) いや、それは義務ではございません。
  45. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 義務かどうかを聞いているんじゃないんです。大臣はどう思われますかと聞いています。
  46. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) それぞれの先生方の御判断で、そういう活動をされている先生もいらっしゃると思います。
  47. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 教員は生徒が行う校内清掃等には一緒に参加しなければなりませんか。
  48. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) それぞれの学校での判断によると思います。
  49. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 教員は部活動の顧問等はしなければなりませんか。
  50. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) これもそれぞれの学校の判断に委ねたいと思います。
  51. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 それぞれの学校の御判断にというのは、それぞれの人たちの働き方に責任を負わないと大臣が言っていることとイコールです。  大臣、特に衆参両院の議論の中で、部活についての議論、大変あったと思います。ここがその教員についても切り出しやすいというようなイメージを持っているからかもしれませんけれども、この部活動についていま一度、これは文科省見解は所定労働時間内に限り職務命令できるというふうになっておりますけれども、大臣の御所見、お聞かせください。
  52. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 部活動については、教師の負担軽減や生徒への指導の充実を図る観点から、学校教育への理解を持ち、生徒の発達段階に応じた科学的な指導を行うことができる地域のスポーツ指導者に積極的に参画していただくことが効果的であると考えております。  このため、教師に代わって部活動の指導を行う部活動指導員の配置を支援するための予算を順次拡充しているところです。また、地域のスポーツ指導者と学校とのマッチングを円滑に行うことができるよう、日本スポーツ協会の公認スポーツ指導者マッチングサイトについて教育委員会等への周知を図っているところです。  あわせて、一部の教育委員会から、部活動指導員の導入の参考とするため、全国各地における部活動指導員の活用事例について国からの情報提供も求められていることを踏まえ、文部科学省としては、現在、事例調査を行っているところです。  今後、調査結果の周知を図りながら、部活動指導員の更なる配置の促進を図ってまいりたいと考えております。
  53. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 大臣は、部活動指導員とか外部人材の活用というふうに再三おっしゃっています。将来的には部活動を学校単位から地域単位の取組に変え、学校以外が担うことを積極的に進めるべきであるとの中教審の答申も支持していらっしゃるというふうに承知しております。  ならば、教えてください。大臣は、オリンピックやパラリンピック、国際大会で活躍した選手に対し、引退後に一定の研修を受けるなどすれば教員として働ける新制度の導入を検討していると御発言されております。これはアスリートに十年の特別免許状を付与するといった内容ではないかというふうに推察するところではありますけれども、この方々を登用して体育教師として御活躍いただくというイメージですか。部活はいかがですか。
  54. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) アスリートのセカンドキャリアにつきまして、今省内で様々な検討を始めました。来年のオリンピック・パラリンピックの開催後のレガシーとして、一つの視点として、アスリートの皆さんに、例えば、教職課程を取っていない方であっても、世界レベルまで競技を究めた人たちに、一定の学校でのルールや研修期間を経て、特別免許で体育の先生や今御指摘があったような部活動などに従事していただけることも一つの選択肢としてはよろしいんじゃないかと思って、まだ検討を始めたばかりですから具体的な出口までは考えておりませんけれども、そういう議論を始めたというところでございます。
  55. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 アスリートのセカンドキャリアに対してのこういったアイデア、私も賛同しております。  一流のアスリートに指導されるその技術や経験、人脈、考え方に触れるということは、子供たちにとって何にも得難いえにしというか、縁というか、体験だと思いますので、だからこそ、大臣の方針と今中教審等というふうにすり合わせている部活についての未来予想図のずれがどうにもこうにも腹落ちしないんですね。  これ、外にアウトソースするというふうに言っていることと、アスリートのセカンドキャリアというのを学校の内部に入れて、その方々に体育教師であり、かつ部活もやってもらうという、この整合性というか、大臣の中でどういうふうに整理されているのか、教えてください。
  56. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 今申し上げましたとおり、今までアスリートの皆さんというのは、その道を究めるんですけれども、しかし、残念ながら引退後にその分野で働いていらっしゃる方というのは本当に一握りで、畑違いといいますか、全く違う分野で、今までの経験とは違う分野で働かざるを得ない環境にあるというこの状況は少しもったいないと思いました。  がゆえに、何らかの方法で、例えば年齢がある程度キャリーオーバーをしていても、地方自治体の職員として例えばスポーツ行政に携わってもらうことですとか、あるいは、今申し上げたように、特別な免許を付して学校現場に入ってきていただくことで学校の体育の授業などを更に活性化することにも寄与するんではないかということでスタートを、議論をスタートしたばかりでございます。  他方、それは、アスリートの皆さんはそれを必ずしも望んでいらっしゃるわけじゃないわけですから、こういう検討を走らせながら、今申し上げたような外部指導員などでやっぱり現場はしっかりと補充をしていかなきゃならない、両面やっていかなきゃならないと思っておりますので、ずれではなくて、言うなら、複線化をして学校現場のサポート体制を強化していきたい、こう思っております。
  57. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 議論を是非整理をしながら進めていただきたいなというふうに思います。  このアスリートの方々を学校の中に入っていただくというの、非常にいいことだと思いますけれども、一方で、体育の授業の目的というのを考えなければなりません。言わずもがなですけれども、学習とは、分からないことが分かるように、できないことができるようになるということですから、体育の授業では、教師は子供たちのどこが分からないのか、できないのかというところを把握して、分かるように、できるようになるために、一人一人に特性に合わせて適切なサポートをすることが仕事だというふうに体育の先生に教わりました。プロを養成するわけではありませんと。  部活においてそのプロフェッショナル性を投じて集団を率いていただきたい、もらいたい、そこに期待するというのであれば、これ、まさに今、学校の外に求めるというような議論をしておりますので、それを引き受けていただく仕組みというのを考えなければならないというふうに思いますし、その整合性、整理をしながら検討を続けていただきたいというふうに思います。  また、こちらの整合性についてもお伺いしたいというふうに思います。  障害者基本法では、公共的施設の計画的な整備等を義務付けております。しかしながら、学校現場においては、車椅子利用のある教職員がバリアフリーの不整備で体育館に入れない等の事案が実際にございます。また、教員採用選考試験等の募集要項に書かれている自力通勤や介助者なしで業務遂行との欠格条項の撤廃も必要になってくる。横沢さん、パラリンピアン、私の隣におりますけれども、そういったようなことも必要になってくるというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。
  58. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) いずれも重要だと思います。そのとおりだと思います。
  59. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 では、そこも併せて御検討をお願いいたします。  もう一つ大臣にお聞きしたいのが、先週の金曜日の会見でしたか、大臣が、全国の小中学校の児童生徒にパソコン、タブレットを一人一台配備する方針で補正予算に計上できるよう準備と調整を進めているとおっしゃった件についてお伺いしたいと思います。  大賛成です。WiFiの環境整備とともにお願いします。でも、そのとき必要となってくるコンテンツ、ITリテラシーの高い専門性を持つ人と、子供の教育、育成というのを両方担える人材って、本当にこれ難しいというか、本当にプロフェッショナルだと思います。また、子供たち、うれしくて触りまくるでしょうから、修理費等の心配もありますけれども、一番心配なのは、これらの周辺業務のイメージを大臣が持っていらっしゃるかどうかという点です。  管理は誰がやるの問題になりますけれども、何せこれ、学校の備品になりますから、精密機械の備品ですから、これ、事務職員が管理するのか、教職員が管理するのか、誰が管理するんでしょうか。大臣、イメージおありになりますか。
  60. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 教育現場に配置をされる教材ということであれば先生方に管理をお願いをしたいと思いますが、先生の問題意識はそうではなくて、専門性の高い人たち、例えばプログラミングを入れておくとか、そういう作業も、できればこれ、ICT支援員などをもう既に先進市では取組を行っておりますので、そこにも私、マンパワーを投入していきたいなと思っているんです。  年齢によって、やっぱりこれ得意不得意な世代というのはあると思いますので、現在教職課程学んでいる皆さんはこのICTを活用した学校現場での教育の指導を受けていますけれど、途中からこういう世の中になってきて、なかなか慣れない先生もいらっしゃって、これがまた負担になったんでは逆行してしまうと思いますので、是非、その辺は丁寧な対応ができるようにしっかりしていきたいと思っています。
  61. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 ICT支援員の拡充も是非お願いしたくて、私の問題意識はこの管理の問題です。備品の管理は誰がやるの。今さらっと、これ学校の備品なのであれば先生方にというふうにさらっとおっしゃいましたけれども、またこれ先生方に業務を積むということですか。
  62. 丸山洋司

    ○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。  それぞれの自治体、学校において様々その事務分掌ございますので、そこの中で整理がされていくものだと思いますが、学校で活用する教材、教具ということでございますので教員が管理をしたり、あるいは事務職員が管理をしたりということは、備品の管理という面ではそういったことになっているんではないかなというふうに理解をしているところでございます。
  63. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 今、小学校の先生をやっていた斎藤先生が隣で、大変なんだよというふうにため息混じりにおっしゃいましたけれども、こういう後は現場にというような御答弁、本当にやめていただきたいと思うんですよね。そういうふうに現場に現場にと投げられて、新しいことを始めるたびに、その周辺業務というところに深く考えずに導入をして、そして学習指導要領もどんどん増やしてきた結果が今日の教員の長時間労働、業務の多種多様化、業務過多じゃないですか。  大臣、この質問の私が始める冒頭で、その長時間労働が、業務の多様化が先生に積んできたのが今日のこの諸悪の根源だとおっしゃったじゃないですか。これ、ITが、じゃ導入されたら、また先生に業務が積まれるというのが現実的ですかね。
  64. 萩生田光一

    国務大臣萩生田光一君) 教材として使っていくという上では、一定期間の研修などが発生することは、これはやむを得ないと思いますけれど、管理などで先生方が、言うならば重荷に感じるようなことのないように、実は今、今までのように地財措置ではなくて、国が責任を持って子供たちの端末一人一台、また、端末だけあっても環境が良くなければ、通信環境が良くなければ何の意味もないんで、高速大容量のきちんとしたインフラが使える環境を一気に国の責任で整備をさせていただこうということで、今取組を頑張っているところでございます。  その中で、必ずしも買取りとかではなくて、例えばリースなどで運用することも考えておりますので、もちろん大事な備品でありますから丁寧に管理することはもちろんですけれども、その責任がぎゅうぎゅうと教員の皆さんに押し付けられることのないような、そういう環境はしっかりつくっていきたいと思っています。
  65. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 そういう環境をつくっていきたい、是非お願いいたします。  さて、大臣とは教師にしかできない仕事の内容についても議論させていただきたいと思います。  この教員による指導対象というのは、もちろん障害の有無、それから国籍の、どこをルーツとしているか等は関係ないですよね。
  66. 萩生田光一

    国務大臣萩生田光一君) もちろんです。
  67. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 本委員会には、横沢委員や舩後委員など、まさにインクルーシブ教育について深い思い入れがある議員が集っております。子供たちに、障害とともに生きる人や、国籍やルーツが違う人、その人たちと同じ教室の中で学び育つことの心震える体験や戸惑いも、また楽しさも感じてほしい、まさにこれが社会であり、これは何てすばらしいんだというふうに教えてもらえるのが学校であってほしいと私も一人の親として思いますけれども、しかし、資料三を御覧ください。  我が国では、二〇一三年の学校教育法施行令の一部改正によって、特別支援学校、特別支援学級、通級による指導、通常学級、又はその逆、通常学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校、そういった双方の流れが法的にも整備されたにもかかわらず、特に特別支援学級は、平成二十九年からの一年で二千八百九十一校、三十年からの一年で、これ速報ですけれども、三千二百十二校増えております。通級による指導を受けている児童生徒数も、平成五年比だと小学校で七・三倍、中学校は三十五・一倍になっております。この現状を大臣はどういうふうに御覧になっておられますか。
  68. 萩生田光一

    国務大臣萩生田光一君) 一つには、かつては障害だというような認定がなされないで埋もれていた、そういったお子さんたちが表面化をしてきたという一面もあると思いますけれども、いずれにしても、様々な困難を抱えている子供たちが増えていることは実態として事実だと思います。
  69. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 かつてはそういうふうに分からなかったという子が分かったので、今は、じゃ、分離別学体制がしかれているというような、今の御答弁の意味でしょうか。
  70. 萩生田光一

    国務大臣萩生田光一君) いや、そうではありません。  増加の要因としては、特別支援学級を含め、特別支援学校、通級による指導といった一人一人の教育的ニーズに対応した多様な学びの場の整備が進んできたことや、早期からの教育相談や就学相談が充実してきたことにより特別支援教育への理解が進んできたことなどが考えられると思います。
  71. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 よく聞くいつもの答弁ですね。  ここで疑問なんですけれども、資料四を御覧ください。  特別支援学校教諭免許状については、特別支援学校は保有、特別支援学級は保有が望ましい、通級と通常学級については規定なし、今年度から教職課程発達障害の内容など一こま必修化しているのみ。つまり、新任の先生に対しては若干の基礎知識は持ってもらえるけれども、そのほかについては、現状、手当てはない状態であります。  特別支援学校から普通学級への行き来が法的に整備されたのだから、どこへ行ってもその知識を持った教員に出会えるような制度にしておくべきだというふうに思いますが、大臣、いかがですか。
  72. 丸山洋司

    政府参考人(丸山洋司君) 委員御案内のとおりだと思いますが、平成二十五年の八月に学教法の施行令を改正をいたしまして、障害のある子供の就学先については、本人や保護者の意見を可能な限り尊重しながら、市町村教育委員会において総合的な観点から決定をしていくということとしたところでございます。  先ほど委員の方からも御指摘がありましたが、就学時に決定をした学びの場というのが決して固定をするということではなくて、それぞれの子供たちの発達の程度、障害の状態等を勘案しながら柔軟に転学等ができること、そういった考え方を関係者の中で共通理解を持つということが重要であるというふうに考えておりまして、各教育委員会に対してもその周知を行っているところでございます。
  73. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 今お触れになった特別支援学校教諭免許状というのも、相当免許状主義の例外として、教育職員免許法附則第十六項において当分の間所持しなくてもいいこととされているそうです。専門性の高い教育を実施する学校でこの専門性の担保がない、なぜそのようなことになっているんでしょうか。
  74. 丸山洋司

    政府参考人(丸山洋司君) 委員御指摘のなぜということについては、まず実態について少しお話をしますと、特別支援学校の教師の特別支援教育に関する専門性の向上、これはもう非常に重要なことであるというふうに考えております。  それで、現状として、免許状の保有率、これ年々上昇しておるんですが、直近の数字で、平成三十年の五月一日で全体として約八割ということでございます。  また、平成二十七年の十二月の中教審の答申におきまして、令和二年度までの間に、おおむね全ての特別支援学校の教師が免許状を所持することを目指し、国が必要な支援を行うことが適当であるとされたところでありまして、これ具体には、免許状の保有率の向上に向けて都道府県、政令指定都市、また大学等が実施をする特別支援学校の教員免許状の取得に必要な単位となる講習会開催費用の支援でありますとか、また、自治体との意見交換等を通じて免許状の保有率向上に向けた取組の要請、さらには、横須賀にあります独立行政法人の国立特別支援教育総合研究所における免許法認定の通信教育の開設等を行っておりまして、こういった取組を進めていく中で教師の専門性を、更にその向上を目指していくということをしっかり取り組んでいきたいと考えております。
  75. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 私は、なぜですかというふうに聞いたんですけど、なぜと言われても回答はないわけですね。  私の友人の息子さんは、名古屋市千種区の小学校の特別支援学級に情緒障害児として入級しました。知的障害はなく、診断名は自閉症スペクトラムです。一年生のときは問題なく通学できていたんですが、二年生になって担任が替わりまして、一年任用で採用されているというその先生のあらゆる心ない言葉等によって今は学校を休んでいるそうです。聞けば、その先生は、特別支援学校教諭免許の所持はもちろんない、研修等も受けないままに、毎年学校で問題を起こして転校を繰り返している先生なんだそうです。  大臣、この特別な支援を必要とする子供への理解、その絶対に必要なもの、こういったものが自治体間で取組にむらがある現状というのを文科省としてどういうふうに思われますか。
  76. 萩生田光一

    国務大臣萩生田光一君) 先ほどその全体像の認識を申し上げましたけれども、まだまだ障害を持つ子供たちとの接し方などをきちんと身に付けていない教員が大勢いることの実態は正直なところだと思います。  他方、今、教職課程ではきちんと一単位を取ることになっていますから、将来的に先生になっていただく人たちはこういう予備知識を持って現場に出てくることになると思うんですけれど、教員不足の中で、なかなか、きちんとした障害者に対しての免許を持っていない人たちを現場に立たせているという実態は一部やむを得ない部分もあると思うんですけど、しかし、特別な支援が必要な学校に教師として教壇に立つわけですから、それなりのきちんとした予備知識、研修というものは各自治体と連携をしながら深めていきたいと思っております。
  77. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 自治体間でむらがあって、隣の県だったらきちっとした療育がなされるけれども、ここのこの先生に当たってしまったから学校に行けなくなってしまったなんて、こんな悲しいことはありません。是非、これは自治体の問題ではなくて、国の問題として捉えていただきたく思います。  また、これ大臣、先ほど教員養成カリキュラムについても触れていただきましたけれども、これら特別な支援を必要とする子供への理解は、普通学級にいる障害を持つ子供への支援なのか、それから通級や特別支援学級への対応を求める、そういった内容なのか。これ、もし後者だけなら、これ、インクルーシブの推進に全然なっていない。行き来できるわけですから、いわゆる特別支援教育に限定されているということはおやめいただきたいというふうに思います。  それから、先ほどからインクルーシブ教育システムとか特別支援教育というふうに御答弁なさっておりますけれども、これ、障害者権利条約で言うところのインクルーシブ教育とは違うものなんですか、同じものですか。
  78. 萩生田光一

    国務大臣萩生田光一君) 同じものです。
  79. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 日本は来年の夏、国連障害者権利委員会から審査を受けます。現在の二列併記制度、いわゆる特別支援学校と小中学校などの分離別学体制である場合、二〇一六年にスペインが受けたのと同様の指摘を受ける可能性があります。障害者権利条約批准している日本は今後どのようにインクルーシブ教育を進めると御説明なさるのか、大臣に伺います。
  80. 萩生田光一

    国務大臣萩生田光一君) 障害のある子供の学びの場については、障害者の権利に関する条約に基づくインクルーシブ教育システムの理念の実現に向けて取り組むことが大切であると認識しています。  このため、文部科学省においては、障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に教育を受けられるように条件整備を行うとともに、障害のある子供の自立と社会参加を見据え、一人一人の教育的ニーズに最も的確に応える指導を提供できるよう、通常の学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校といった連続性のある多様な学びの場の整備を行うことが必要であると考えております。  具体的には、平成二十五年に学校教育法施行令を改正し、障害のある子供の就学先については、本人や保護者の意見を可能な限り尊重しながら、市町村教育委員会において総合的な観点から決定する仕組みとしたほか、子供の学習活動上のサポートなどを行う特別支援教育支援員や看護師等の外部専門家の配置に係る財政的な支援、特別支援教育に関する教職員の資質向上などに取り組んでいるところです。  引き続き、こうした取組を通じ、障害のある子供の多様な学びの場の更なる充実を図ってまいりたいと思います。
  81. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 今日は、大臣にこの「すずちゃんののうみそ」というのを御紹介しようと思って持ってまいりました。(資料提示)これは、言葉を話せない自閉症スペクトラムのすずちゃんという女の子のママが書いた保育園のお友達と先生へのお礼のお手紙というのを書籍化したものです。  絵本の最後にはこうあります。すずちゃんは、みんなと同じ小学校には行けないけど、運動や言葉の練習がゆっくりできる特別支援学校という学校に行くよ、みんなが三輪車をこいでくれたことも、うまくできないことがあってもたもたしていても待っていてくれたことも、ひっかいちゃっても我慢して仲よくしてくれたこと、忘れないよ、ごめんね、そしてありがとうというようなページに私いつも胸が詰まってしまうんですけれども、みんなが同じ学校で、大臣が可能な限りといつも付けるんですけど、私、可能な限りと付けていただきたくない、みんなが同じ学校で学べるインクルーシブ教育は必要。だけど、今の体制では実現するのは本当にまだ難しいんだというふうに思います。まだまだ、まだまだ政治の努力が足りないというふうに思います。  でも、逆に普通学級がいいとも限らないというのを教えてくれたのが、私、地元に寝たきり社長と名のる重度身体障害の佐藤仙務さんという方に聞いたんですけれども、自分が希望して、両親も含めて、普通学級に行ったんだと、最初はみんな自分に話しかけてくれた、大事にしてくれたけれども、年齢が上がるにつれてみんな自分に飽きてしまって、みんなの中にいるんだけどすごく自分は孤独だったと、だから特別支援学校の方に行ったというふうにおっしゃっていました。  この一人の児童生徒の普通学級から通級、それから特別支援学級、特別支援学校の転校状況というの、学年が上がるにつれて変化すると思うんですけれども、そういったものは文科省は把握していらっしゃるんでしょうか。
  82. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 文部科学省では、障害のある子供の就学先の変更状況についての把握は行っておりませんが、平成二十五年八月に学校教育法施行令を改正し、障害のある子供の就学先については、本人や保護者の意見を可能な限り尊重しながら、市町村教育委員会において総合的な観点から決定することとしたことです。  また、就学時に決定した学びの場は固定したものではなく、それぞれの児童生徒の発達の程度などを勘案しながら、柔軟に転学などができることを関係者の共通理解としていることが重要であり、各教育委員会に対しても周知を行っているところです。  さらに、新学習指導要領において、子供たちの学びの連続性を確保する観点から、知的障害のある児童生徒のための各教科の目標、内容の考え方について、小中学校等の各教科の目標、内容との連続性に留意して整理を行ったところです。  小中学校において通常の学級に在籍しながら通級による指導を受ける児童生徒数は、文部科学省の調査によれば、平成二十九年五月時点で約十万九千人、十年間で約二・四倍になっております。
  83. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 こういった就学先決定の最終判断というのは、もちろん本人、それから保護者というところの意思決定が保障されるべきですが、今御答弁にあったように、結局は自治体の各教育委員会になっているというのが現状であります。  就学相談でどのような情報が提供され、どのような合意形成を行って最終的な就学先を決めたのか。また、転校した数、その理由、インクルーシブ教育というのが普通級で実現しない理由、そういったものは何なのか、訳はどこにあるのか。一つ一つエビデンスを集めていただいて、一つ一つ消していっていただいて、そしてインクルーシブ教育というのを進めていただきたいというふうに思いますけれども、大臣に質問します。  新学習指導要領というのの中に、インクルーシブ教育に関する記載ってありましたっけ。
  84. 丸山洋司

    ○政府参考人(丸山洋司君) 各学校種において交流及び共同学習というのがございますけれども、そこの規定の中で、いわゆるそのインクルーシブ教育、健常児とそれから障害がある子供が共に学ぶといったことをしっかりと推進していこうといったことが明示をされているというふうに思っております。
  85. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 中教審による最終答申では明記されています。  インクルーシブ教育やそれを実現される合理的配慮への言及がない、その理由を教えてください。
  86. 丸山洋司

    ○政府参考人(丸山洋司君) 今、小学校の学習指導要領、手元にありましたので少し読み上げさせていただきますと、総則の中で、小学校等において、特別支援学校などとの間の連携や交流を図るとともに、障害のある幼児児童生徒との交流及び共同学習の機会を設け、共に尊重し合いながら協働して生活していくよう態度を育むようにすることということが各学習指導要領の総則の中で明示をされているというふうに理解しております。
  87. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 交流じゃないんです、共に生きるんです。御検討ください。  終わります。
  88. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 立憲民主党、新会派の斎藤嘉隆です。  いよいよこの給特法の審議も大詰めになってきまして、多分、今日成立するんでしょう、これ。私、去年の働き方改革特別部会の最終答申のプランが出てきて以降、もうおおむね一年になりますけれども、文科省の皆さんともこの法案についてはかなり細かい議論もさせていただいてきました。その私も今の段階でやっぱり賛成できない、この法案には。  なぜかというと、一年後とか二年後の今頃に学校の先生方の働き方がどうなっているのかというのが想像できないんですよ。本当にこの法案が働き方改革に資するのか、そういう自信がないんですね。だから、今日は、そんな、本当に広がっている現場のいろんな不安がありますけれども、一個でも二個でもいいので払拭をした上で、これはまだ法案が施行されても、その後、文科省の皆さんにはその状況を見ながら随時必要な対応をしていっていただきたいと思うので、そんな思いで少し、細かい点になるかもしれませんが、質問させていただきたいというふうに思います。  まず一点目は、持ち帰り仕事について。  これ、私、実は自分の身内に小学校の教員がいまして、五年生の担任で四十人学級なんですね。もう聞くところによりますと、毎日本当にこんなでかいかばんにいろんな教材とか評価に類するものとか必要書類を持って帰宅をして、食事をした後にその仕事をしていると、こういうことです。恐らくそれは、今日は教員の方も大勢いらっしゃると思いますが、当然、当然のことです。普通の日常のことなんですけれども、幾ら働く時間に上限を設けても、逆にこの持ち帰り仕事が増えたら何の意味もないんです、何の意味もありません。恐らくそうなるんじゃないでしょうか。こういう懸念がどうしても拭い切れない。  この持ち帰り仕事を減らしていく、増やさない、そのための具体的な方策はありますか。
  89. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) いわゆる持ち帰りの時間につきましては、外形的な把握が困難と考えられることから、上限ガイドラインにおける在宅等時間には含まれないこととしております。ただし、自宅等で行う業務であっても、各地方公共団体で定める方法によるテレワーク等によるものについては在校等時間に含まれます。  教育委員会と校務をつかさどる校長は、教師が上限の目安時間を守るためだけに自宅等に持ち帰って業務を行う時間が増加することのないように、児童生徒等の資質、能力を育む上で、限られた時間の中でどの教育活動を優先するかを見定め、それを踏まえた適切な業務量の設定と校務分掌の分担を図るとともに、このようなガイドラインの趣旨や学校における働き方改革の考え方を校内において十分に共有するといった管理運営に係る責任を果たすことが求められているところです。  したがって、上限ガイドラインの留意事項において、上限の目安時間を守るためだけに自宅等に持ち帰って業務を行う時間が増加してしまうことは本ガイドラインそのものの趣旨に反するものと明記しており、こうした考え方は、今回の改正案により定める指針でも同様の内容を示してまいりたいと思っております。
  90. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 これ、実態把握を来年度以降していく、そういう計画はありますか。
  91. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 二十八年度に行った教務実態調査や教職員団体が実施した調査においても教師が持ち帰り業務を行っている実態は明らかになっており、承知をしております。  このため、文科省としても、業務改善取組状況調査や三年後の教員勤務実態調査において教師の持ち帰り業務の実態把握に努めた上で、その業務を確実に縮減し、服務監督権者である教育委員会や校長の管理運営上の責任が果たされるよう指導してまいりたいと考えております。
  92. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 実態の把握をしていただけるということでしたので、これは毎年のこととして是非お願いをしたいというふうに思います。実態も把握することなく持ち帰り仕事の現状を改善していこうということは、これは不可能だというふうに思いますので、この点を改めてお願いをさせていただきたいと思います。  次に、指針に基づいて在校等時間の上限などを定める条例をこれは各都道府県で定めていくということになろうかと思いますが、これは全ての都道府県で整備がされていくと、こういうことでよろしいですか。
  93. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 本年一月に策定した公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインは、あくまで指導、助言として各教育委員会に対して通知をしているものにすぎないため、その実効性を高める観点から今回指針に格上げし、その根拠を法令上位置付けることとしております。  今回の改正案では、教育職員の健康及び福祉の確保を図るために服務監督権者たる教育委員会は一定の措置を講じる責務を有することを前提に、その責務を果たすために必要な事項を指針として定める文部科学大臣の役割が明確に定められております。  このような服務監督権者である教育委員会としての責務を果たす観点から、本指針を参考にして各地方公共団体において所管の公立学校の教師の勤務時間の上限に関する方針等を教育委員会規則等として作成することが必要となりますが、まず、都道府県や政令市においてはその方針等の根拠を条例等で位置付けることになると考えております。
  94. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 もう一回聞きますね。  条例等に位置付けられない都道府県はないということでいいですか。
  95. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) これ地方の仕事でありますので義務付けはないですから、中にはもしかしたらということは考えられますけれど、せっかくこの法案を作って、先ほども説明しましたように、全国の教育長会、あるいは知事会、また議会の皆さんにもきっちり説明をしてまいりますので、思いを共有してもらうことをしなければなかなか成就しないと思っておりますので、その努力は全力で行いたいと思います。
  96. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 条例が整備されない都道府県があっては困るんですよ。全ての前提ですから、このことを是非、これ文科省の責任として、もちろん議会で定めることですから強要はできない、これはよく分かりますが、必要な対応をしてくださいね。これ、条例なかったらその後の方針も何もかももう機能しないことになってしまいますので、これだけの審議をしてきたのに何一つ意味がない、そういうことになってしまいます。この点を是非お願いをしたいというふうに思います。  都道府県の条例を受けて、市区町村ではいわゆる方針を定めていくということになるというふうに思いますが、その上で、例えば条例が遵守されないような場合、すなわち、在校等時間の上限である月四十五時間、年三百六十時間が守れない、こういう状況が継続的にあって、また著しく上限を超えるような勤務が見られると、こういう場合は、校長は懲戒の対象になりますか。
  97. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 今回文部科学大臣が策定することになる指針を踏まえ、各地方公共団体において、所管の公立学校の教師の勤務時間の上限に関する方針やその根拠としての条例、規則等を制定することとなります。  教職員の働き過ぎを防ぐことも含めて、学校の管理運営一切の責任を有する校長や教育委員会には、これら指針や条例等に適合する形で教職員の業務や勤務時間を管理する必要があります。  指針を踏まえ、在校等時間が上限の目安時間を超えている場合には、学校の管理運営に係る責任を有する校長や教育委員会は、業務削減等の取組を積極的に果たす必要があり、業務削減等に向けた努力を行わないまま、引き続き在校等時間が上限の目安を大幅に超えるような場合には、校長、教育委員会はこうした学校の管理運営に関する責任を果たしているとは言えないと考えられます。  さらに、あってはならないことですが、万が一校長や管理職等が虚偽の記録を残させるようなことがあった場合などには、求められている責任を果たしているとは言えない上、状況によっては信用失墜行為としての懲戒処分等の対象となり得るものと考えております。
  98. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 よく分かりました。  じゃ、もう一点だけ確認ですが、省令や指針などに基づいて、それに沿った運用をしていない教育委員会は、これ、地方自治法二百四十五条に基づいて是正の対象になる、こういう考えでよろしいでしょうか。
  99. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 著しい法令違反などがあれば当然是正の対象となりますけれど、まずはその自治体名の公表ということを今指針の中には示させていただいております。
  100. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 是正することがどうかという、これは議論はあろうかというふうに思いますけど、是正の対象になることがどうかという議論はあろうかと思いますが、今大臣おっしゃったように、これは自治体名の公表等も含めて、これはきちんとやっていただきたいというふうに思います。  それから、こういう是正のためには、これも代表質問でも申し上げましたけれども、外形的、客観的な方法で勤務時間の管理をしていくことがもう何よりも必要です。タイムカードなどの配備については、その必要性について先般も質問させていただきましたけれども、現状は到底客観的な時間把握ができるような状況ではないというふうに認識をしています。  これまでの答弁では、地財措置を行ってきているので、それは自治体ですべきことだと、こういうようなお答えが多かったんですけれども、そこで大臣、でも、そういう状況の中で、タイムカード一つ取ったって四割程度しか今配備をされていないので、これ、どうですか、今回の十兆円と言われている真水で、補正予算がありますから、大臣、この補正予算で対応してください。全体からすれば大した額ではないと思います、タイムカードなんて。なんてと言うと失礼ですけど。大臣ならできるでしょう。どうですか、大臣にそのことを是非お願いをしたい。補正で対応するお考えはありませんか。
  101. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 補正でこの環境整備というのは項目を挙げてはいないんですけれど、ICTを、これ思い切って整備をしますので、それを有効活用してもらいたいのが一つ。    〔委員長退席、理事赤池誠章君着席〕  それから、この法案を御審議していただく中で先生方から様々な指摘をいただいて、客観的な勤務体系の把握ができていない自治体はそもそも法律の導入ができない、あるいは来年以降の加配教員の配置をしないなど、政策的な面も含めてきちんとその明示をさせていただきましたので、これはもう一〇〇%客観的な把握ができるような仕組みというのを、これ年度末に向けて全力を挙げて取組をさせていただきたいと思います。  地財措置でやっていますけれど、その分を国が急遽負担をするからタイムカードを買えというのはちょっと小さな話なので、いずれにしても、タイムカードなのか、パソコンのログイン、ログアウトなのか、客観的な勤務体系管理ができるような仕組みをつくっていただくことに全力を挙げたいと思います。
  102. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 大臣、是非、一〇〇%の学校できちんとした客観的な時間管理ができる環境があってこの法律の初めて施行がなされるという、こういう認識をしています。  ちょっともう一個聞いていいですか。今のお話で、ICTの充実。これは、子供たち一人一台のタブレットの配備や、それからWiFi環境の整備とかに併せて、いわゆる校務支援システムというか、教員の働き方改革に資するようなものも含む、そしてもう一個、今大臣がおっしゃいましたけれども、教員がそのシステムを使って出退勤の、都道府県によってはやっていますけれども、その管理ができるようなシステムも含んでこれ整備することが可能だと、今回の補正予算で、もしこれが通ればですよ。そういうような認識をされているということでよろしいですか。
  103. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 今先生から御指摘のあった統合型校務支援システムの導入など、校務の効率化も含めてICTを十分活用できることのできるハードウエア、ネットワーク等の環境整備の達成をすべく、その整備促進を図ってまいりたいと思います。
  104. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 是非お願いをいたします。  本当は補正でちゃんと全てやると言っていただきたかったんですけれども、今の話で、それも関連をした予算の中で対応をしていくということだと思います。  ただ、今ちょっと大臣の御答弁の中にもありましたけれども、客観的な時間管理をしないと加配を削るとか、それは私はどうかなというふうに思います。そういうやり方は学校教育の場でも余りやらないんですよ。子供たちに、おまえ、給食食べなきゃ宿題増やすぞと言っているようなもので、そこはちょっと考え方を改めていただければなというふうに思います。そうではない方法できちんとこのような時間管理が一〇〇%の学校でできると、そういうことをお願いをしたいというふうに思います。  もう一つだけ、細かいこと。これは教員の時間管理ですから、今回の法の上限規制には、校長や教頭も、副校長もこれは対象になりますね。
  105. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) そのとおりです。
  106. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 分かりました。  職員の時間管理をする校長がその対象になるということは、具体的に言えば校長が目視で職員の退勤時間とか出勤時間を見てそれを確認するなんということはもう不可能なわけですね。不可能なわけですから、改めて、先ほどから申し上げている方法での時間管理の推進をお願いをしたいというふうに思います。  二十六日の委員会の議事録を読ませていただいて、大臣、御答弁の中で、一年単位の変形労働を活用することに当たっては、指針の上限時間を遵守することを規定することとしておりますと、このようにおっしゃいました。二〇二一年度からの年間の変形労働時間制適用に当たっては、二〇二〇年度の上限指針の遵守、これが前提条件であって、導入された二〇二一年度以降も上限時間が守られないケースが生じているような場合には、これ、年間の変形労働時間の適用を取りやめる、こういうことでよろしいでしょうか。
  107. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 法改正が成立した場合に新たに制定することとなる指針において、一年単位の変形労働時間制を活用するに当たっては、指針の上限時間を遵守すること等を規定することとしております。  このため、年度途中等に指針に示す要件が明らかに遵守できない状況が生じた場合には、まずは各教育委員会等において遵守に向けて是正されるべきであると考えておりますが、それでもなお要件が遵守できないとなった場合には、服務監督権者である教育委員会において、休日のまとめ取りのための一年単位の変形労働時間制の活用の指定を取りやめることとなると考えております。  ただし、例えば、一学期に所定の勤務時間を延長していた場合であって一学期中に要件の遵守が困難であることが明らかになったときには、既に所定の勤務時間を延長した分については夏休み等の長期休業期間中に休日のまとめ取りを確実に実施した上で、一年単位の変形労働時間制の活用の指定を取りやめるようにしてもらいたいと考えております。
  108. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 大臣、二〇二〇年度の上限規制の働き方の状況が、どういう方法で把握するかはともかくとして、文科省として、そこが多くの都道府県で、あるいは多くの自治体で遵守をされていないという状況が来年度明らかになった場合は、二一年度からのこの年間の変形労働時間制の導入は当面見合わせるようなこともあり得るんですか。
  109. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) そこは遵守していただくことを前提にこの制度の導入を図りますので、是非守ってもらいたいと思います。  しかしながら、どうしてもその是正ができないということであれば、各自治体、また学校単位での様々な判断は尊重せざるを得ないと思います。
  110. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 来年度の状況を踏まえて、各自治体あるいは学校の判断で導入を見合わせることもあり得ると、そういう今御答弁だったというふうに思います。  これ、もう一点、使用者側の立場からというよりも労働者側の立場からなんですが、変形労働時間制って元々労働者に不規則な労働を強いるというものなんです。労働者にとってはマイナスなんですね、本来は。労働者の勤務条件を本来改善する類いのものではないんです。この認識をまず持っていただきたいと思いますし、労働者の理解なくしてこの導入はあり得ない、このようにも思っています。だからこそ、あらかじめ就労日ごとの勤務時間をカレンダーなどに定めて事前に労働者にそのことを周知徹底をする、こういうことが義務付けられていると、このように私自身は認識をしています。  カレンダーで特定された勤務の勤務割ですけれども、これは、使用者側は恣意的に変更することはできないんです、できない、許されない。この法案に基づく一年単位の変形労働時間制も同様であるということでよろしいでしょうか。
  111. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 一年単位の変形労働時間制については、一度決めた労働時間を使用者が業務の都合によって任意に変更することができないことを前提とした制度であり、民間企業で実施する場合であっても、対象期間中に随時変形労働時間制を変更することはできないものとされております。  今回、公立学校の教師について休日のまとめ取りのために一年単位の変形労働時間制を活用する場合であってもこの考え方は同様であり、一度決めた所定の勤務時間を校長や教育委員会が業務の都合によって恣意的に変更することはできないものと考えております。
  112. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 分かりました。  学校管理規則などにおいて、勤務時間の割り振りについて校長に権限が与えられているような場合、これ、学校単位での話になりますが、職員団体から申出があれば、校長は、何というか、交渉に応じる、そのような義務があると、こういうことでよろしいでしょうか。
  113. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 地方公務員の勤務条件は、住民自治の原則に基づき住民の同意が必要であり、議会が団体意思として制定する条例によって決定することとされています。公立学校の教師も地方公務員であり、休日のまとめ取りの推進のための一年単位の変形労働時間制は勤務条件に関する制度であることから、勤務条件条例主義にのっとり、労使協定ではなく条例により導入することが必要であると考えております。  地方公務員法においては、職員の勤務条件に関する事項は職員団体との交渉事項であり、法令等に抵触しない限りにおいて、書面による協定を結ぶことができる旨が規定されております。本制度の導入についてもこの勤務条件に該当することから、導入に当たっては、各地方公共団体において、職員団体との交渉を踏まえつつ検討されるものと考えております。  この職員団体の交渉の相手方は、地方公務員法において、交渉事項について適法に管理し、又は決定することをできる地方公共団体の当局とされております。今回の一年単位の変形労働時間制の活用については、条例や規則等によって導入されるものであり、校長に導入の決定権限があることは想定しづらいですが、例えば、校長は、一年単位の変形労働時間制の活用に当たって、学校の年間スケジュールや各教職員の状況を市町村教育委員会に対して適切に共有することが必要となるため、こうした校長の権限の範囲に属することであれば、交渉の当事者となることもあり得ないわけではないと考えております。
  114. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 非常に微妙ですけれども、これ、正当な理由がない限り拒否はできませんよね。いかがですか。
  115. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 五十五条の交渉であればそのとおりでございます。    〔理事赤池誠章君退席、委員長着席〕
  116. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 これは重要なことなので、何も学校ごとに交渉を義務付けろみたいなことを言っているわけではないんですね。  先ほど来ありましたように、勤務時間の割り振りについて校長に権限が委任されていて、一年単位の変形労働時間を行うときにも、例えばまとめ取り休日が五日間としても、実際は学校行事などは各学校によって期日も違えば時期も違うわけです。規模も違うんですね。具体的にどの日の勤務をどのぐらい延長するかなどは、学校ごとにこれ決めなきゃ意味がないんですよ、意味がないんです。  こうしたことについては、やっぱり校長と、職員団体なのか職員の代表なのか分かりませんけれども、こういった方々が何らかのやり取りを、僕は交渉であるべきだというふうに思いますけれども、こういうケースが生じると、こういう理解をしておるんですが、これは間違いですか。
  117. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 一年単位の変形労働時間制の活用については、勤務条件に該当することから、地方公務員法における職員団体との交渉を踏まえつつ検討されるものと先ほど答弁させていただきました。  今回の一年単位の変形労働時間制の活用については、校長に導入の決定権限があることは想定しづらいですが、校長の権限の範囲に属することであれば交渉の当事者となることもあり得ないわけではないと考えております。また、地方公務員法第五十五条の交渉は登録を受けた職員団体から申し入れるものとされており、現状では学校単位の団体で職員団体として登録しているものも余りないと思われますが、登録を受けた団体との間であれば、地方公務員法上の交渉が行われることもあり得ると考えております。  このように、各学校において地方公務員法上の交渉が行われることもあり得ますが、地方公務員法上の交渉とはならない場合であっても、具体的に今回の制度を活用する対象者を決めるに当たっては、校長がそれぞれの教師と対話し、その事情などをよく酌み取ることが求められており、それを文書などの形で記録に残すことが望ましいと考えております。各地方公共団体において条例等の制定に取り組んでいただく際には、このようなプロセスを通じて働く教師の意思が反映されなければ、職場の環境は変わりません。  したがって、当然のことながら、これまで申し上げてきた形でしっかり話合いをしていただき、教育委員会、校長と現場の教師とが共通認識を持って制度を活用していただく必要があると考えており、施行通知等でその旨を周知するとともに、各地方公共団体で同じ思いを共有していただいて取り組んでいただけるよう、全国の様々な会議に直接出て、今回の法改正の趣旨や意義の周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
  118. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 現場レベルでの校長と職員とのやり取りを是非排除しないでいただきたいというふうに思います。  地方公務員の勤務条件は、今おっしゃったように、住民自治の原則から議会が定める条例に基づく、これ当然です、当然です。いわゆる勤務条件条例主義というやつですけれども、一年単位の変形労働時間制も、その実施を可能にする大本は条例で定められる、これは当然だと思います。  ただ同時に、職員の勤務条件に関する事項は職員団体との交渉事項でありますし、地方公務員法の五十五条や三六協定なども踏まえた上で、考えた上で、やっぱり学校ごとに労使協定を結んでいくと、こういうことがやっぱり大前提だというように思いますので、排除はされなかったというふうに今認識をしますから、この点を是非これから省令、指針等に落とし込んで、あるいは様々な形で地教委ともやり取りをされるというふうに思いますけれども、是非お願いしたいと思います。  でないと、使用者側の業務の都合によって、本当に恣意的に労働時間を変更するような事態が生まれかねないんですよ。教員の同意の下で運用されるのは当たり前だと思いますが、いろんな教育委員会もありまして、なかなかそんなわけにいかないようなケースが出てくると混乱すると思います、逆の意味で。その点を是非お願いをしたいというふうに思います。  もう時間もちょっとなくなってまいりましたけれども、この給特法上の矛盾、労働と時間外勤務、本来教員は原則認められていない時間外勤務をどう考えるかとか、それから超勤四項目との兼ね合いはどうなのかとか、それから時間外勤務手当との整合はどうなのかとか、五十年たっても解消されないこの法律のこの大きな大きな矛盾点、私は、抜本的な見直しが必要だとの思いに変わりはありません。徹底的に業務削減を行えば、時間外勤務手当も財政的にも可能になるんじゃないでしょうか。  大臣、御答弁の中で、給特法の抜本的見直しについて、確かなデータと国民的な議論が必要というふうにおっしゃっています。確かなデータと国民的な議論というのは具体的に何を指していらっしゃるのか、お答えをいただきたいと思います。
  119. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 現在の給特法の仕組みは、教師がどこまで職務であるのか切り分け難いという教師の職務を踏まえたものであります。一方、給特法制定から半世紀を経た現在、保護者や地域の意識の変化の中で業務が大きく積み上がっている状況です。また、働き方改革の推進の観点から労働法制も大きく転換しており、給特法の在り方について検討する必要があると考えておりますが、見直しに当たっては確かなデータと国民的な議論が必要です。  要するに、三年後の勤務実態調査やると言っていますけど、三年後まで待たずに毎年状況についてはきちんと把握をさせていただいて、データ化をしていきたいと思います。  それから、例えば給特法を廃止するだけでは、これなかなか先生方の働き方もあるいは給与体系も直ちに変わるとは思えません。全体的な大きな枠の中で、人確法で保障されている教員のあるべき姿、また今の勤務状況の実態、こういったものも含めて、しっかりとした議論の上で大きな改正に臨んでいきたいと思っています。  そのため、今回の法改正を踏まえて、まずは教師でなければできないことに集中できるよう、働き方改革の強力な推進により業務の縮減をして、その成果を社会に示しつつ、三年後に教師勤務実態調査を実施し、その結果などを踏まえながら、教師に関する勤務環境について給特法などの法制的な枠組みを含め検討を行う必要があり、これは大臣として責任を持って必ず行ってまいりたいと思います。  給特法の見直しは大変な仕事ですが、そのため、検討に当たっては、文科省内に内外の英知を集めて議論を深めるべく、省内で職務にかかわらず知見のあるメンバーで検討チームを編成して幅広い観点から議論をする必要があり、文部科学大臣としても先頭に立って進めてまいりたいと思います。
  120. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 今重要な御答弁がありまして、毎年この勤務実態をきちんと把握をしていく、そのことで確かなデータを積み上げていくと、三年後の実態調査を待たずですね。そうやって御答弁いただきましたので、これも大変な作業になると思いますが、是非この点をお願いをしたいというふうに思いますし、国民的なコンセンサスは随分得られているというふうに私は思いますので、状況を見ながら、是非この抜本的な改革、見直しについて、ちゅうちょされないということを今大臣はおっしゃったんだというふうに認識をしましたので、本当は三年後と言わず必要な状況が生まれたら直ちにそういった見直しの作業に入っていただきたい。三年たって、状況が分かりました、見直しの作業をするために調査をしましょう、検討を一年掛けてしましょう、じゃ、法律の整備を一年掛けてしましょうみたいなことだといつになるか分かりませんので、是非、毎年の調査と、それから三年後、直ちに必要に応じて法制的な枠組みの検討を行っていく、このことを約束をしていただきたいと思います。  この間、OECDの「図表でみる教育」の本年度版が出まして、多分見られたと思います。公的教育支出、GDP比、また最下位でした。もっと衝撃的であったのは教員給与、二〇〇五年比で九〇・八一%、二〇〇五年を一〇〇として、水準が低下をしています。日本よりも顕著に教員給与の水準が低下したのはギリシャだけですよ、ギリシャだけ。もう財政危機が言われている国です。公務員給与がもう物すごく下がった国ですよね。  世界的に、教員の給与を上げて人材確保を図っているというのが世界の潮流です、今。日本が一部の国と一緒に逆行している。それで、OECD、何て言っているかというと、日本の場合、持続性に懸念がある、教員給与を見ると教員が魅力的な職業になっていない、優秀な人を誘致できるか疑問であると、こういう忠告まで御丁寧にOECDから日本政府に対してされているということです。  採用倍率も下がっていますし、これは、この間ある校長先生に聞いたら、いや、文科省はそうは思っていないんだと。採用倍率下がっているのは、これまでも下がっていることは何度もあって、今たまたま民間の採用がいいし、それから全体として枠がでかいので倍率が下がっているだけなんで、これは関係ありませんみたいなことをおっしゃっているみたいです、対外的に。そんな認識ではもう話にならないと思いますよ。  やっぱり今本当に現場が厳しいので、そのことを十分に、十分に認識をした上で、この法案、何度も申し上げますが、今日通るでしょう、恐らく。通った後、私たちは本当の皆さんとのやり取りが始まって、現場レベルでどうやってこの法案を働き方改革に資するように機能させていくかということが我々の大きな、そして文科省さんにとっても大きな仕事になりますので、このことだけお願いをして、最後に大臣の所感だけお聞きをして、質問を終わりたいと思います。
  121. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 学校の先生って尊い仕事だと思います。その人との出会いが子供たちの価値観を変えるぐらい大きな影響を持った、先生との出会いが人生を変えるぐらい大切な仕事だと私思っています。  志ある若い人たちが教職課程で学んでいただいても、教員になるのはやめようという判断をするような、こういう世の中ではいかぬと思っています。やっぱり誇りも憧れも持っていただいて、そして給与体系も、これ何十年も変えていないわけですから、私はやっぱり処遇も含めて抜本的な見直しをして、教員の皆さんが誇りを持って仕事ができる環境をしっかりつくっていきたいと思います。  三年後の勤務体系実態調査ではなくて、三年間をこの改革の推進期間として捉えて、できることを一つずつ前に進めていきたいと思いますので、御協力をお願いしたいと思います。
  122. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 終わります。
  123. 水岡俊一

    ○水岡俊一君 立憲・国民.新緑風会・社民の水岡俊一でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  前回の委員会で私が質問をした際、御答弁に私自身が少々戸惑いまして、丸山局長に対し失礼な言いぶりをいたしました。申し訳ないことであります。失礼をお許しください。  さて、前回のその委員会の積み残し部分について文部科学省から御説明をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  124. 丸山洋司

    ○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。  去る十一月二十六日の本委員会における水岡委員の公立学校の教員の勤務時間の割り振りに関するお尋ねにつきましては、その趣旨を十分踏まえたお答えにならず、恐縮でございました。  それぞれの学校につきましては、各都道府県、政令市の条例に基づき勤務時間の割り振りが運用されているものと承知をいたしておりますので、この点、改めてお答えを申し上げます。
  125. 水岡俊一

    ○水岡俊一君 ありがとうございました。  一週間、学校においては三十八時間四十五分の割り振り、また四週間を単位とする変形労働制ということは、今、実際には各都道府県の条例に落とし込まれていて、実際、その都道府県ごとに運用されているという、そういったことは今回の法改正によって変わるものではないと、こういうふうに考えていいですよね。大臣、どうでしょう。
  126. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) そのとおりでございます。
  127. 水岡俊一

    ○水岡俊一君 大臣にお尋ねをしたいと思います。  この改正法が施行されることによって何がどう変わるかということをこれまで各委員から様々な質問がされて、そのことについての御答弁をいただいてきたわけですが、少し見方を変えて、この法律が施行された場合、一人の教員にとって何が変わるんでしょうか。大臣、どういうふうにお考えでしょう。一人の教員にとって何が変わるんでしょう。
  128. 萩生田光一

    国務大臣萩生田光一君) 難しい質問ですけれど、私、やっぱりこれを機会に、学校の先生方の仕事の在り方というのを社会全体で共に見直してもらう機会にしたいと思います。  この法律一つで何かが変わるということはなかなか難しいと思います。確かに、夏休みにまとめ取りができるとか、あるいは日々の仕事の中で縮減をするということをみんなが意識をし始めるということを期待をしています。もちろん、それは地方自治体と連携取りながら頑張りたいと思いますけれど、何よりもやっぱり先生方のいわゆる先生像というものを少し変えていかないと、今の過重な期待や負担に全て応えていただいている先生方がこの勤務状況のまま定年まで頑張れるという、そういう職業ではなくなってしまっていると思っていますので、そういった点を一人一人変えていってもらいたいなと思っています。
  129. 水岡俊一

    ○水岡俊一君 大臣、大臣が今そうおっしゃったことについて、私も同感の部分もあるんですね。  しかし、私が一人の教員にとって何が変わるかということを考えなきゃいけないと思うのは、変形労働制を入れて、例えば四月に十時間の上乗せをする、勤務時間の上乗せをするということになったとしたときに、その一人の教員にとっては四月の労働時間は減るのか増えるのか。恐らく変わらないんではないか、働く時間は、業務が減らない限りは。じゃ、変わらないとしたら、見かけの超過勤務の時間が減るだけでしょう。十時間勤務が増えるから、時間外労働が十時間減ったことになるじゃないですか。でも、働いている時間は一緒なんですよ、業務が減らない限りは。  そして、今、夏休みであるかどうか分かりませんが、今八月にというような例の中で、そこでまとめ取りができるとしますよね。でも、まとめ取りができて何がメリットなんでしょう。そもそも、休みをつくるという意味では年休を行使してもできるわけです。ということになってきたら、自分の好きなときに年休が行使できなければ本当の休みでないかもしれない。勤務ができない日ができているだけであって、何も変わらない。むしろ、年休を行使することができなくなるという意味で、マイナスの部分が私はあるように思います。  そういったことを考えていかないと、この法律で学校現場がどう変わっていくかということについてきちっと見ていないということになりはしないのかということを私は考えるんですが、大臣、いかがでしょうか。
  130. 萩生田光一

    国務大臣萩生田光一君) 公立学校の教師について、休日のまとめ取りのための本制度を活用することとしており、一年単位の変形労働時間制を導入することによって年次有給休暇の取得日数が減少することはあってはならないものと考えております。  現在でも、実際に休日の確保のために週休日の振替や年次有給休暇の取得によって長期間の学校閉庁日を実施している自治体の例もあります。しかし、週休日の振替は、一般的には一日単位又は半日単位で行われ、一時間単位での割り振りができません。また、年次有給休暇は、特に初任者や臨時的任用の教師には日数も限られており、取得に当たっては教師の側から意思表示をしなくてはなりません。  こうした状況も踏まえて、今回の改正により有給休暇に加えて休日のまとめ取りを行うことが可能となるため、一年単位の変形労働時間制を活用して一時間単位で勤務時間を積み上げ、休日のまとめ取りを行い得る選択肢を増やすことは意味のあることだと考えております。
  131. 水岡俊一

    ○水岡俊一君 今大臣は、年休を行使する日数が減ることはあってはならないというか、望ましい方向ではないということをきっちりお述べになりましたけれども、これ、はっきりすると思いますよ、これから。年休を行使することが私は減ってくると思います。そういった実態を捉える中で改善策を考えていかなきゃいけなくなると、そういうふうに思っています。  そもそも、長時間労働を削減をしていく、縮減をしていくということにおいてはこの法律が決定的な意味を持たない、そのことはお互いに共有できていると思いますけれども、じゃ、どうしたら削減できるのか。それは、業務削減あるいは定数の改善、そういったことはもう周知のことじゃないですか。  業務削減をする、大臣はこれまでも何度もそれについてお述べになったし、恐らく今も答弁資料がそこにあるでしょう。でも、私は、そういったことでは多分、恐らく縮減できないですよ。だから、もうこれまでにおっしゃっている中でスクラップ・アンド・ビルドをしなきゃいけない、だからスクラップをしなきゃいけないんですよ。スクラップは、いろいろと検討して考えていきますじゃできないんです。大臣がもうこれはやめようと、私はそういう考えを持っているということで、何かを具体的に削らないとできないですよ。  ですから、それを何を削るのか。例えば、学力・学習状況調査を削る、抽出にするとか、あるいは免許更新制度を抜本的に変えてしまうとか、研究指定校、そういった指定校研究を激減させるとか、今、萩生田大臣だからできることは何かということが私は問われていると思います。  今までの大臣が、文科省が答えてきた内容では、業務は減っていないんです、業務は増えているんですよ。増え続けているという現時点において、萩生田大臣が考えることは、考えられることはどんなことですか、大臣。
  132. 萩生田光一

    国務大臣萩生田光一君) きちんとした手元に答えはないんですけれど、今先生御指摘になられた例えば学校単位へのアンケート調査などは、私、今省内でこれ見直しの指示をさせていただきました。国や都道府県や市町村が同じようなことを現場に何回も問合せをして、紙ベースでそれをまた戻せという、こういう作業はやめるべきだということで、まず取りかかりをさせていただきました。  また、十年研修も、研修の在り方そのものも含めて是非中身をしっかり見ていきたいなと思っていますし、日々の毎年の研修も、都道府県、市町村、いろんなかぶりがありますので、こういった点も改善をしていきたいと思っています。  それから、ICTの環境整備というのは、これは今までも何度も申し上げてきましたけれど、なかなか整備が進みませんでした。私の責任で、これ本当に期限を切って、一〇〇%学校の環境を整えていきたいと思います。  その中でICTを活用して事務量の削減を努力をさせていただきたいと思っていまして、今の段階で萩生田おまえ何を減らすのかと言われて明確な答えを持っておりませんけど、しかし、この法案と併せて全体像をしっかり見ていかないと、先生おっしゃるように、法律は通ったけれど学校現場は全然変わっていないじゃないかと、もっと言えば仕事が増えているじゃないかなんてことになっては本末転倒だと思いますので、そこは法案を御理解いただいた上で、年度末に向けてもう急ピッチでできることをきちんとリスティングをしていきたい、こう思っております。
  133. 水岡俊一

    ○水岡俊一君 大臣、是非、萩生田大臣だからできたことということをやってほしいですね。お願いをしたいと思います。  今、長時間労働を減らしていく方策として、業務の削減だというふうに申し上げました。もう一つは定数改善ですね。定数の改善については、この法案審議の中でも様々な質問がなされて、答弁をされています。  例えば、令和元年に部活動指導員を九千人、あるいはスクールサポートスタッフを三千六百人、これは前年度より六百人増やしたとか、こういうような御説明をされてきたんですが、私は、こういう説明、こういう定数改善の方向性というのは私は変えるべきだと思っています。  それはどういうことかというと、例えば、スクールサポートスタッフ三千六百人配置の予算をしました、前年度より六百人増えたんです、こういう話を聞くと、ああ、六百人も増えたのかと思うけど、全国に小学校二万校、中学校一万校、そのほかにも特別支援学校もあります。全く意味がないと言って過言ではないと思います。ですから、そんな数値を並べていくという定数改善は、私は萩生田大臣のときに大きく転換をしてほしいなというふうに思うわけです。  じゃ、どうすればいいのか。例えばどういうことを言っているかというと、一つの学校、一人の教員にとって定数改善が大きく業務削減につながるようにしなきゃいけないとすれば、その目安は何か。小学校で、私は、普通に授業時数というのは、週の中に二日間五時間があって、あとの日は六時間だったとすると、二十八こまありますね。二十八こまの授業をしていくのにみんな大変なんですよ。恐らく、一つか二つかは空きがあるかもしれません。でも、二十五、六こま持っているのが普通じゃないでしょうか。  大臣、これ全然通告も何にもしていないですけど、もし大臣が教員だったら、一時間の授業をするのにどれだけの準備時間を御自分としては必要だとお思いになりますか。四十五分の授業をするのにどれぐらいの時間の準備時間が必要だと思われますか。
  134. 萩生田光一

    国務大臣萩生田光一君) なかなか一概には数字で表すのは難しいと思います。多分若いうちは、いろんな準備作業でかなり努力をしないといい授業ができない、こういう不安に駆られると思いますし、ある程度、中堅、ベテランになると、慣れも生じて、過去の資料などを上手に使いながら運用もできるのかなというように思いますけど、いずれにしても、教師の皆さんが一こま一こま真剣に取り組んでいただいていることは、我々は敬意を表したいと思います。
  135. 水岡俊一

    ○水岡俊一君 たらればの話をしても仕方がないんですが、私はやはり教員をやっていた頃は、大臣おっしゃるように、初任の頃は大変でした。やっぱり一時間の授業を組み立てるのに、ああでもないこうでもない、私は理科の教員でしたので、理科の実験の準備もしなきゃいけない、あるいは予備実験もしてみなきゃいけない。そんなことをやっていると、とても一つの授業、一時間の授業に一時間で足るわけがないんですよ。ベテランになったからといって、一時間の授業の準備十五分でできたりしません。やっぱりそうやって考えてみると、少なくとも一時間の授業に一時間の準備時間が欲しいなと思うのが教員の偽らざるところじゃないでしょうか。  そうやって考えてみると、二十八こまあって、その半分を考える、一時間を準備に充てるとしたら十四です。でも、ほかの、今五時間で二日間ありますから、二こま空いていますよね。そういったことも考えると、まあ週十八こまぐらいが何とか実現したいなと思うところが教員の多くの共通したところかなと思うんですが、そういったことが実現できるような定数改善をするというのがこれからの日本に求められている定数改善の方向性じゃないでしょうかね。  やっぱり大きな学校、小さな学校、いろいろ様々あるけれども、一つの学校あるいは一人の教員の業務がそういった形で行われることを考えていくという、そういう方向性は、大臣、どうでしょう、取れませんかね。
  136. 萩生田光一

    国務大臣萩生田光一君) 先生の大局を見たお話は私も同意できます。ただ、具体的にここで何こまがふさわしいかということはちょっと発言は控えたいと思うんですけれど、いずれにしましても、教職員定数の改善については、これまでも、本年度予算であれば千四百五十六人増と、全国に配置できる加配教員等の総数をお示しをしてきました。  しかしながら、御指摘のとおり、教職員定数の改善により学校や教師にとってどの程度業務負担が軽減されているのかということを具体的にお示しいただく視点も重要であると考えております。  平成三十年度から措置しております小学校の英語の専科指導加配については、小学校三年生から六年生の各学年において、新学習指導要領の実施により増加する週一こま分について学級担任の授業時間が増加しないよう定数改善を進めているところです。  あわせて、定数改善ではありませんが、総合的な学習の時間の学習活動を充実するため、各学校の判断により、休業日等に学校の外部において総合的な学習の時間の年間授業時数の四分の一程度まで教師の立会いや引率を伴わずに実施できるよう、その配慮事項を通知しました。  令和二年度概算要求において、チームティーチングの加配を専科指導の加配に見直すことにより小学校における持ち授業時数の軽減を図ることを求めており、今後、学校や教師にとってどの程度の負担軽減になるのかについても具体的にお示ししていきたいと考えているところです。
  137. 水岡俊一

    ○水岡俊一君 優秀なるスタッフをお持ちの文科省ですから、いろいろとお考えになっていただいていると思います。  でも、私、最もよく分かるのは学校現場に行くことですよ。一年間学校で勤務をしてみる。文科省の中にもたくさん教員免許状お持ちの方があるはずですね。既にもう多くの人間を学校に送ってそういった情報も収集されていると思いますが、そういった方々の実体験を本当に吸収されているんでしょうか。私はそうとは思えない。なかなか予算の壁もあります、いろんな縛りがあります。しかしながら、学校現場に根差した教育改革をやらないと、もう日本の教育は大変なことになっていると言って過言ではないんですね。ですから、そこを私は見てほしいと思います。  大臣も、一週間とは言いません、せめて三日、あるいは二日間、学校の中にじっと職員室に座ってみられたらどうですか、あるいは教室にずっと座ってみられたらどうですか。本当の教育改革が何か、何が必要なのか、私は見えてくると思いますが、大臣、どうでしょう。
  138. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 環境が許すんだったらそういう体験をしてみたいと思います。
  139. 水岡俊一

    ○水岡俊一君 大臣、環境を変えるのは大臣ですよ。大臣のほかに誰が権限を持っています。大臣がやると言えばできますよ。是非お願いをしたいというふうに思っております。  さて、余り時間もありませんので、次の問題にいきたいと思います。  大臣、私はかねがね仲間といろんなことを話し合っておりますが、非常につらいお話が後を絶ちません。そんな中で、例えばこういうことを考えてみたいと思います。教員が、ある教員が度重なる長時間労働によって一月の時間外労働が八十時間を超えた、こういった月が数か月続いた、これによって過労死をしたということが間々あるわけですね。これは過労死だということが診断、認定されるのではないかということが議論される中で、私は考えていかなきゃいけないのは、こういうケース、過労死をした、過労な状態にあった、じゃ、この過労な状態をなぜ見過ごしたんだという問題を私たちはちゃんと捉えなきゃいけないと思うんですね。  そういう中でいうと、労働基準監督機能の職権はどこにあるかということが私は重要なことだと思っています。これどなたでも結構ですから、こういうケースの労働基準監督機能の職権はどこがお持ちでしょうか。
  140. 丸山洋司

    ○政府参考人(丸山洋司君) 各自治体におきます人事委員会にそういった機能はあるというふうに思っております。
  141. 水岡俊一

    ○水岡俊一君 ありがとうございます。  人事委員会ですね。人事委員会は、私が教員だった頃も、人事委員会というのは給与勧告をしてくれるところだというふうにしか理解がなかった自分があります。ですから、人事委員会が労働基準監督機能を持っているということを改めて認識しなきゃいけないと思います。  そこでお尋ねをしたいのは、総務省から今日は出てきていただいておりますので、人事委員会の労働基準監督機能というのは一体どういうことをいうんでしょうか。
  142. 大村慎一

    ○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。  地方公共団体の職員に関しましては、一定の職員を除いて勤務条件に関する労働基準監督は、労働基準監督署ではなく人事委員会又は地方公共団体の長が行うこととされております。  総務省としては、人事委員会等が有するこうした労働基準監督機関としての役割の重要性を踏まえて、様々な機会を捉えて過重労働に対する監督指導の徹底などについて助言をしているところでございます。  さらに、人事委員会は、勤務条件に関する勧告、報告や苦情処理、措置要求に基づく必要な措置の勧告などの権限も有しております。  人事委員会においてこれらの権限が適切に行使をされて、教員の過重労働を始めとする地方公共団体の職員の勤務条件に関する課題が改善されることとなるよう、引き続き必要な助言を行ってまいりたいと考えております。
  143. 水岡俊一

    ○水岡俊一君 この人事委員会の機能というのは、私たちの想像を超えるほど大きなものがあるというふうに思います。例えば、事業所に立ち入る、つまり学校ですね、学校に立ち入る、関係書類の提出を求める、あるいは質問をしたり、そういったことができるわけですよね。そういった機能を持っている、もっと言えば労働基準監督機能の大きな職権を持っている人事委員会が、これまで、学校現場で働いている教員あるいは教職員のその労働環境について、その人事委員会の機能を果たしてきたと総務省はお考えでしょうか、どうでしょう。
  144. 大村慎一

    ○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。  全国の総体の状況について今統計的に取っているわけでございませんが、例えば東京都におきましては、定期監督等といたしまして、人事委員会が勤務条件に関する法令違反を防止するとともに、職員の利益保護を図ることを目的として定期監督、安全調査及び有害物調査、こういったものを実施しておりますし、秋田県におきましても、こういった調査の名前はいろいろ千差万別でございますが、労働基準及び労働安全衛生関係事業所実態調査ということでこういった遵守状況の調査をしておりますので、各県においてそれぞれ異なると思いますが、そういった取組は行われているというふうに思っております。
  145. 水岡俊一

    ○水岡俊一君 各都道府県のことだということですので、なかなか総務省として及ばないということがあるかもしれません。  しかし、学校現場で過労死あるいはもう学校に出勤することができない、そういった状況に陥る教職員が後を絶たないという現状を見る限り、私は、労働基準監督機能を発揮していただいているとはなかなか思えないんですね。  今日は厚労省にも御参加をいただいているんですが、御出席をいただいているんですが、労働者の権利を守る、労働者の健康に非常に関心を持っていただける、そういった厚生労働省としては、今の学校現場のこの状況、この状況というのは、長時間労働が常態化していて、過労死を生むような長時間勤務がそこここにある、そして、給特法によって本来は命ずることのできない時間外勤務が実際は山のように現実的に起きている、そして、それは突き詰めれば校長は命令をしていないと責任逃れをする。  でも、労働的に、労働基準法という観点から見ると、黙示をしているという意味でこれは勤務だというふうに見る向きが私は厚生労働省にちゃんとあるんだと思いますが、そういったことの今の現状を厚生労働省としてはどういうふうにお感じになっているか。苦々しく思っていらっしゃるのか、あるいはそれは文科省のことだから知らないというのか、それともそれは総務省のお仕事ですとおっしゃるのか、厚生労働省としてはどういうお考えをお持ちなのか、私はちょっとお聞きをしたいと思いますが、いかがでしょうか。
  146. 吉永和生

    ○政府参考人(吉永和生君) お答え申し上げます。  厚生労働省といたしましては、これはあらゆる働く方々をということになるかと思いますけれども、働き過ぎによります健康障害、あるいはましてや過労死ということはあってはならないものというふうに考えてございます。その前提といたしましては、働きやすい環境をつくっていくということが重要でございますし、長時間労働の是正を図っていくことが何よりも必要であると考えてございます。  こうした観点から、厚生労働省といたしましては、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインというものを策定いたしまして、使用者に原則として客観的な方法により労働時間を適正に把握する責務があることを示してございます。  文部科学省においても客観的な勤務時間管理を徹底するように各教育委員会に指導されているものと承知してございますし、引き続き、適正な労働時間、長時間労働の是正に係る措置を講じていただけるものと考えているところでございます。
  147. 水岡俊一

    ○水岡俊一君 再び総務省にお聞きをします。  総務省自体がそのお仕事をされているわけでありませんが、公務災害のときにその認定をする機関がございますね。そんな中で、非常に今、過労死をした遺族の方が御苦労されています。どういう意味で苦労しているかというと、認定がなかなかなされない。そんな中で、その理由としては、勤務時間管理が明確でないから公務起因性が認められないとか、公務遂行性が認められないとかということで、公務災害にはならないんじゃないかというようなことの中でその認定作業が行われているという状況が今あります。  今この法案審議の中で明らかになってきたことは、時間外労働は公務であるということがはっきりしておりますし、またそれは、責任は、校長を含め服務監督権者の責任はありますと、そして、万が一の場合に公務災害の認定に深く関わる時間であると、そういうふうな認識が示されたところなんですね。  そうすると、私たちは、この公務災害認定において、今、文科省がこの度、在校等時間というカテゴリーをつくりました。この在校等時間を公務災害認定の中にきっちりと位置付けるのかどうかというのは物すごく大きな問題ですよね。これらについて今総務省の中で実際には検討されているところなんでしょうか。そこをちょっとお聞きしたいんですが、いかがでしょう。
  148. 大村慎一

    ○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。  まず、一般論といたしまして、御指摘のとおり、地方公共団体の職員が災害を受けた際に、それが公務災害として認められるためには、一つは任命権者の支配管理下にある状況で災害が発生したかどうかの公務遂行性、そして公務と災害との間に相当因果関係があるかどうかの公務起因性の両方を満たす必要がございます。  今般、教員の勤務時間管理に関しまして、公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインにおいて、いわゆる超勤四項目以外の時間外の勤務を含めて御指摘の在校等時間として外形的に把握することとされたことについては承知をいたしております。  そこで、この学校教育に必要な業務に従事している時間であるという在校等時間につきまして、一般論としてはこの公務遂行性が認められるものと考えておりますが、実際に個別具体的な事案について、公務災害に当たるかどうか、認定上考慮すべきかどうか、この点は実施機関である地方公務員災害補償基金において個別に判断されるものと考えております。
  149. 水岡俊一

    ○水岡俊一君 ありがとうございました。  最後に、大臣にお聞きをしたいと思います。  今次のこの改正によって、学校における長時間労働、過重な時間外勤務、そういったことにストップが掛けられるかどうか、そして、働きがい、やりがいを持って学校の教職員がその仕事に従事できるか、大きく今問われているところだと思いますが、大臣、御就任後、非常に御苦労されていると思いますが、今、全国の教職員に呼びかける意味でも、大臣の所信をお聞きをしたいと思います。
  150. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 行政府は国会で制定された法律を執行することが大きな役割であります。そのため、これまでも説明を重ねてまいりましたとおり、時間外勤務命令を出すことができる事項を四項目に限定し、教職調整額を支給することとともに時間外勤務手当は支払わないという給特法の下では、教師にとっては同じように所定の勤務時間外に学校の仕事として行っている学校行事や職員会議、あるいは採点や生徒への進路指導、部活動指導では、前者は時間外勤務命令が出ているなら勤務時間、後者は勤務時間ではないが校務に従事しているという時間という整理をせざるを得ません。そして、これらの構造を前提に、勤務時間の内外を包括的に評価して教職調整額を支給するための時間外勤務は支払われておりません。  この給特法の仕組みが、中央教育審議会で指摘されたとおり、学校において勤務時間管理の必要性の認識を希薄化させ、学校における長時間勤務の歯止めにもならなかったのは事実だと思います。また、客観的に見て使用者の黙示的な指示により労働者が業務を行っていると認められれば労働時間に該当するという労働基準法の考え方と比較した場合、校長の時間外勤務命令は超過四項目以外の業務については出せない仕組みになっているため、所定の勤務時間後に採点や生徒への進路指導などを行った時間が勤務時間に該当しないという給特法の仕組みは、労働基準法の考え方とはずれがあると認識されていることも御指摘のとおりだと思います。  したがって、中央教育審議会答申で指摘されているように、給特法などの教師の処遇を定める法制的な枠組みについては見直しを行わなければなりませんが、看過できない現在の学校の厳しい長時間勤務を踏まえると、その是正も同時並行で強力に進めなくてはなりません。そのため、今回の法改正案においては、言わば応急処置として勤務時間かどうかを超え校務に従事している時間を在校等時間として位置付け、まずはこれを月四十五時間、年三百六十時間という上限をターゲットに縮減する仕組みを御提案させていただいております。  もちろん、月四十五時間、年三百六十時間まで勤務することを奨励するものでは毛頭ありません。文部科学省、教育委員会、管理職、教師、そして保護者といった関係者の認識を共有し、それぞれの権限と責任を十二分に果たすことにより、客観的な勤務時間管理を徹底し、長時間勤務の是正を図り、時間外勤務が極力ない働き方の実現のために、業務の縮減を行ってその成果を出すことが必要であると考えております。  しかし、当然のことですが、今回の法改正で働き方改革は終わりではなく、むしろ始まりであります。この応急処置の実効性を高めつつ、これから省内でも検討チームを設けて、しっかり教師にふさわしい処遇の在り方の検討を重ね、三年後に実施される教師の勤務実態状況調査を踏まえて、給特法などの法制的な枠組みについて根本から見直しをします。その際、現在の給特法が昭和四十六年の制定当初に想定されたとおりには機能していないことや、労働基準法の考え方とのずれがあるとの認識は見直しの基本となる課題であると受け止めており、これらの課題を整理できる見直しをしてまいりますので、むしろ水岡先生には、各般にわたりまたお知恵を賜りたいと思っております。
  151. 水岡俊一

    ○水岡俊一君 大臣、ありがとうございます。大臣の今のお言葉を信じたい、私はそういうふうに思っております。  今次の改正案については、問題がまだまだ多いということで、大変残念ですが賛成はできませんけれども、大臣の言葉を信じて、これからも頑張って学校の子供たちのためにいろいろと議論をしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。  ありがとうございました。
  152. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) 午後一時十五分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十八分休憩      ─────・─────    午後一時十五分開会
  153. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、山田太郎さん及び佐藤啓さんが委員を辞任され、その補欠として宮崎雅夫さん及び岩本剛人さんが選任されました。     ─────────────
  154. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) 休憩前に引き続き、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  155. 梅村みずほ

    ○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほです。どうぞよろしくお願いいたします。  先月になりますが、この文教科学委員会のメンバーの皆さんとともに、新国立競技場とオリンピックミュージアムの視察に行かせていただきました。新国立競技場は東京五輪のメーンの施設でもありまして、着工前に綿密に計算されて描かれたと思われます完成予定図であるとか、あとはパースなどもスライドで見させていただきました。  今回、給特法は、やはり皆さん不安に思われているのは、先ほど赤池委員から改革の全体像というワードがありましたけれども、全体像が見えていない、言うなれば、完成予定図やパースのないまま一部の図面だけ見ている状態、その状態で改革をしますということに不安を持っていらっしゃるからなのではないかと思っております。  なので、まずは先日本会議で質問させていただいたときの答弁から確認をさせていただきたいのですけれども、先月の本会議において私は、変形労働時間制について、既に国立大学の附属校など一部の学校で実施されていることから、有効だったという事例やエビデンスはあったのでしょうかというふうにお尋ねをいたしました。その際に、大臣からは、めり張りを付けた働き方が可能になったという回答があったとお伺いしております。  可能になったという言葉は、あくまで可能性ということであり、実際になったということとは意味が違うのではないかと解釈しておりますが、いかがでしょうか。
  156. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 先日の本会議において、既に一年単位の変形労働時間制を導入している国立大学附属学校の状況をヒアリングしたところ、めり張りを付けた働き方が可能になったという所感を伺った旨を答弁いたしましたが、より詳細に申し上げますと、長期休業期間を設けて、めり張りを付けてゆっくり休むことが実際にできているということをお伺いをしているところです。
  157. 梅村みずほ

    ○梅村みずほ君 ありがとうございます。  今回は一部の限られた学校だったかと思いますけれども、今回の給特法改正案が通過いたしましたら、より多くの学校で実施されることになります。きめ細やかに見ていくことが何よりも大切だと思っております。  さて、この改正案、採決を目前に控えまして、いまだに反対の立場を表明している団体、個人の方が多くいらっしゃいますが、そういった方々に向けて現在どのような説明をなさっているか、お答えください。
  158. 丸山洋司

    ○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。  夏休み等における休日のまとめ取りのための一年単位の変形労働時間制の活用については、その提言を取りまとめた中央教育審議会においていわゆるパブリックコメントを実施をし、本年一月の答申については、文部科学省においても各団体などに送付をしたり、説明をしたりするなどの取組を行ってまいりました。  また、今回、国会に提出をした給特法改正案についても、職員団体などの御要望に応じ個別に説明を重ねているほか、西村祐二氏、工藤祥子氏等から御要望をいただいた際には、事務次官がお会いをし、御意見をいただきつつ、御説明をさせていただいたところでございます。  もとより、内閣として提出をしている法案ですので、この国会審議が最も重要な政府としての説明の場であると考えており、引き続き、丁寧に今回の改正案の趣旨を説明してまいりたいと考えております。
  159. 梅村みずほ

    ○梅村みずほ君 ありがとうございます。  パブリックコメントなど、適宜必要な説明をなされているという御認識でいらっしゃることと思います。  にもかかわらず、やはり現場の教員の皆さんが変形労働時間制の導入にここまで反対をされている、これは、やはり現場レベルで説明や問題の掘り下げが不足しているのではないかというふうに考えております。  この給特法の審議をめぐっては、今日もたくさんの見学の方がいらしていますが、皆さんは教育関係の現場に携わっている方なんでしょうか。こういう、勝手に質問をしてはいけないのかもしれませんけれども、うんうんと小刻みにうなずいてくださった方、ありがとうございます。大変皆さん関心を持っていただいて、これ、恐らく賛成であればいらっしゃっていないのではないかというふうに私は、あっ、大きくうなずいていただきましてありがとうございます。  このように現場の教員の皆さんが随分と反対をされているということは説明が足りていないのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
  160. 丸山洋司

    ○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。  夏休み等における休日のまとめ取りのための一年単位の変形労働時間の活用については、この今回の国会審議においても、導入によりかえって勤務時間が増加するのではないか、また、夏休みにも業務が多くあるため休めないのではないか、教師側の意見が反映されないまま導入されるのではないかといった不安や懸念の御指摘をいただきました。  そのため、文部科学省として、これらの不安や懸念を払拭し、夏休み等における休日のまとめ取りという今回の改正案の趣旨を踏まえた運用が学校において確実に行われるような制度や枠組みを御説明してきたところであります。  同時に、これらの不安や懸念の背景には、現在の教師の長時間勤務の厳しい実態があると考えております。これらについては、この休日のまとめ取りとは別に、在校等時間の上限の設定、客観的な勤務時間管理の徹底、業務の縮減、教育条件の整備、各地方公共団体の取組状況の可視化による改革サイクルの展開など、教師が教師でなければできないことに全力投球できるための環境の整備を徹底して行ってまいりたいと考えております。
  161. 梅村みずほ

    ○梅村みずほ君 ありがとうございます。  この審議が始まりましてから、ほかの施策と併せて一つの選択肢となり得るということを、変形労働時間制の先行事例のエビデンスなどを伺ったところ、お伺いしておりますし、もう再三にわたって大臣から、この給特法の改正案と違うプランも併せて改革を進めていくのだというふうにお言葉を頂戴しております。  けれども、今私たちの目の前に出されているのは、巨大な建物の一部の図面でしかないというふうに思っております。やはり改革の全体像を見せていただいてからでないと、なかなか現場の方はうんと首を縦に振れない実態があると思います。  ですので、是非この段階で大臣が描いていらっしゃる未来予想図、この給特法改正案以外にもこんなところにはこう手を入れて、こんなところにはこう手を入れていきたいんだというプランをお聞かせいただきたく存じます。
  162. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 一年単位の変形労働時間制の活用による休日のまとめ取りについては、これを単に導入すること自体が日々の教師の業務や勤務時間を縮減するものではありません。あくまでも一年単位の勤務時間を積み上げて休日のまとめ取りができるという選択肢を広げることが目的であり、学校の働き方改革は政策を総動員して行い、結果を出していくことが必要であると考えています。  学校の指導、事務体制の効果的な強化充実を図るため、令和元年度予算においては、小学校の英語教育のための専科教員千人を増やすのと同時に、始めとする定数改善に係る経費等を計上しているところであり、令和二年度概算要求においても更なる充実を盛り込んでいるところです。  また、学校における働き方改革の観点も踏まえつつ、本年四月から中央教育審議会において、小学校高学年における本格的な教科担任制の導入など新しい時代を見据えた学校教育の実現に向けて、教育課程、教員免許、教職員配置の一体的検討が行われています。  これらの検討については、今年度中に方向性を、来年度には答申をいただいた上で、令和四年度以降に必要な制度改正が実施できるように、文部科学省として検討を進めてまいります。  加えて、チームとしての学校を実現するため、令和元年度予算において、部活動指導員は前年度倍増の九千人、スクールサポートスタッフは前年度六百人増の三千六百人、スクールカウンセラーは全公立小中学校へ配置を可能とする二万七千五百人、スクールソーシャルワーカーは全中学校区への配置を可能とする一万人などの専門スタッフ、外部人材の配置拡充に係る経費等を計上しているところであり、引き続き、令和二年度概算要求においても更なる充実を盛り込んでいるところです。  さらに、学校の環境整備を充実していくため、令和二年度からの新学習指導要領に対応した教材整備指針において、授業準備の負担軽減にも資する複合コピー機を新たに明記し、その設置を促進していくこととしています。  また、教師はもとより、児童生徒もICTを十分活用することのできるハードウエア、ネットワークなどの環境整備を着実に達成するため、統合型校務支援システムの導入や一人一台を視野に入れた整備にしっかりと取り組んでまいります。
  163. 梅村みずほ

    ○梅村みずほ君 ありがとうございます。  部活動という言葉もたくさん考えていらっしゃるプランの中から出てまいりましたけれども、先日の参考人質疑の際、ある参考人の方がおっしゃっていた言葉がとても印象的でした。自分もずっと演劇をやっていたので演劇部の顧問をしていたときはすごく楽しかった、家に帰ってもシナリオのことを考えたりしているうちに、本来の教師として費やすべき時間を部活に変えていってしまう、本来やるべきことを見失ってしまう、自分は一番やりたい演劇部の顧問だけはやってはいけないと思った、守らなければならないのは教育課程内だからだ、そのようなことをおっしゃっていました。  私も実は演劇部、演劇と放送がくっついた部活だったんですけれども、やっておりまして、その先生のお気持ちが大変よく分かるような気がいたします。私も、教師という立場ではございませんが、放送の審査に携わる者として地方大会で一つ役割を長年、十年以上にわたっていただいていたからです。若い方たちの熱意に触れると、何時でもいいから連絡をしておいでと言ってしまいたくなる、その気持ちでおりましたので、先日の参考人のお話も我が事のように聞いておりました。  部活動の顧問は、ある先生方にとってはやりがいもひとしおの仕事です。かわいい我が子を大きな目標へ導いていくのはこの上ない喜びだと思います。その反面、際限なく部活動に自分の時間をささげることにもつながるだけでなく、本来の職務に支障を来すケースもある。また、本人が望まないにもかかわらず部活動の顧問を任じられた先生にとっては、残業であると認められることもないままに多くの時間を投じなければならないため、苦痛と負担が大きくのしかかっていると思います。  これまで育まれてきた日本の部活動、すばらしいと私も思っているんですね。でも、教員の過労がこのように大きな社会問題となっております今、部活動と先生方を完全に切り離す覚悟も要るのではないかと、参考人質疑を経て考えた次第です。  今のプランは、あくまで学校と部活動を完全に切り離すというプランではないと思います。直ちに学校や先生と部活を切り離さずに、外部指導員や地域の合同チーム、部活動の大会日程を調整するといったような策をお考えいただいていると存じますけれども、中長期的に考えますと、やはり公立中学、高校から部活動を完全に切り離すという大型のスクラップというものにも目を向けていく必要性があるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
  164. 亀岡偉民

    ○副大臣(亀岡偉民君) 今、部活動のお話がありました。部活動は、生徒の体力や技能の向上だけでなく、向上心や規範意識など人間力の向上にも資するものであり、教育的意義を有する活動であります。  一方で、中学校教師の休日勤務の大半を占めているとともに、運動部活動を担当する教師の約半数が競技経験を有していないという状況にあり、部活動における教師の負担軽減を図ることは喫緊の課題であると考えております。  文部科学省としては、昨年策定した部活動のガイドラインにおいて部活動の活動時間について基準を示すとともに、その実現に向けて競技団体と連携をして、短時間で効果的な指導のための手引作成、活用や部活動指導員の配置の促進を実施しております。  部活動の大会の見直しについては、主催者である中体連や高体連に対し、主体的な検討を依頼しております。両団体からは来年度中に結論を得る見込みであると伺っており、文部科学省としても、関係団体と連携をしながら大会の見直しを推進してまいります。  また、部活動の地域移行については、学校の部活動の活動日程を縮減し、その代わりに地域スポーツクラブの活動として実施している事例があり、文部科学省としても、このような取組を広く広めながら、部活動の地域連携を段階的に進めていきたいというふうに考えております。  部活動改革については以上の取組を総合的に推進することが重要であると考えており、文部科学省としては、教師の働き方改革と生徒への教育的意義を有する部活動が両立できるよう、部活動改革の実現を図ってまいります。  やはり、子供たちの教育の場である中学校も含めて完全に切り離していいかどうかというのも含めて、地域のスポーツ連携を取りながら、しっかりと移行できるような環境づくりに邁進してまいりたいと考えております。
  165. 梅村みずほ

    ○梅村みずほ君 ありがとうございます。  ペーパーを離れて後の亀岡副大臣のお言葉が本当にそのお気持ちそのものなんだなというふうに受け取っております。  やはり、部活動の問題というのは五年、十年で解決できるものではないと思っております。これだけ多岐にわたるジャンルがある部活動で、また高校生のスポーツ、文化芸術活動という枠を超えて、部活動というのは、私たち大人にとっても、そしてまだ高校生に至っていない小さな子供たちにとっても夢や希望を与えるものでありまして、それを取り除いたときに、やっぱりデメリットもたくさん出てくると思います。そのメリット、デメリットをしっかりと精査していただいて、先生方に御負担のないように、どういった姿が日本の部活動のあるべき形なのかというのを、必死に私も探ってまいりますし、皆様にもお願いしたいと思っているところでございます。  また、部活動でいいますと、先月二十七日に衆議院の文部科学委員会にて日本維新の会の足立康史議員も、子供たちの野球を学校ごとではなく共同チームで運営する選択肢に触れさせていただいたところでございます。  その際、夏の高校野球甲子園大会について、足立議員から二点大臣にお願いをしておりました。  一つは、ピッチャーの球数の制限を一週間五百球に制限するという高野連の決定が出されるということに関連しまして、ピッチャーが一人しかいないような公立高校が球数を気にしながら日程の中できゅうきゅうとしながらプレーしなければならないのではないか、その辺りの配慮をお願いしたいというもの。  もう一点は、朝日新聞や毎日新聞の商業的制約が生じないよう、十一月二十九日、この質疑の二日後に当たっておりましたが、こちらの理事会で御指導いただきたいというものでした。  理事会では、球数一週間に五百球に制限するということと、あともう一点、三連戦の日程回避も決まったとのことで前者の懸念は少し薄らいだかもしれませんし、後者については文科省が高野連に直接指導はできないが問題意識は共有したいとの御回答ではございましたが、改めて、二十七日の足立議員の質疑から二十九日の理事会までで何かアクションを起こしていただけたようでしたら、お聞かせくださいませ。
  166. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 甲子園の夏の大会について、開催自体を否定する意図はないですが、高校生の健康管理のための対策を十分に取らなければ無理であると、私の考えにつきましては事務方から高野連にお伝えをしており、高野連からは、大会の在り方について引き続き検討していきたいとの発言があったと承知をしております。  高野連の有識者会議の答申については、十一月二十九日の高野連の理事会に諮られ、自らが主催する大会に参加チームにおける球数制限について、来年度からの実施を決定したと伺っております。  大会の在り方については、主催者である高野連が主体的に検討いただくものではありますが、高校野球はプロ野球選手の養成の場ではないと考えており、プロ野球のためではなく高校生の健康管理のための対策が十分取られた大会となるよう、必要に応じて指導、助言をさせていただきたいと考えております。  足立先生から御提案のあった商業主義に関する点は、今回の会議の中では話題になっておりませんでした。
  167. 梅村みずほ

    ○梅村みずほ君 ありがとうございます。  働きかけをしていただける範囲で御対応いただいたと認識しております。ありがとうございます。  部活動の問題も課題が多くございますが、次に話題を移しまして、勤務実態状況調査についてお伺いしたいと思っております。  三年後を目途に勤務実態状況調査を御検討くださっているとのことですが、勤務実態状況調査という形以外でしたら、三年後を待たずにいろいろと検証、促進の方法もあるのではないかと思います。  先ほど斎藤委員からも、三年ではなくて、それまでにいろいろとできることがあるというふうに質疑がございましたけれども、現在、文科省として何か働きかけの推進プランをお持ちなのかどうか。質問要旨八番にあります三年後の勤務実態状況調査からは小中に加えて公立高校の調査を含むのか否かも併せてお答えくださいませ。
  168. 丸山洋司

    ○政府参考人(丸山洋司君) お答えを申し上げます。  三年後を目途に勤務実態調査を行うこととしておりますが、それまでの間、集中的に働き方改革を推進する必要があるというふうに考えております。  まず、何よりも、業務改善を進めていく基礎として客観的な勤務時間管理が不可欠であり、本年実施をしました教育委員会における学校の働き方改革のための取組状況調査において、勤務時間管理の状況を調査をし、客観的な方法によって勤務時間管理を行っていない自治体名を公表したいと考えております。また、来年度の同調査においては、全ての自治体における年間の在校等時間の状況を把握の上、公表をする予定としております。  また、さらに、このような情報発信をてことしながら、平成二十九年度義務標準法の改正による教職員定数の改善や、外部人材の活用などの学校の指導、事務体制の効果的な強化充実、現在中教審で検討を行っております小学校高学年における教科担任制の導入などの制度改善、学校や教育委員会における業務の見直し改善など、政策を総動員をして行い、その組合せで成果を出し、それぞれの学校や教育委員会における積極的な取組が着実に進むよう、しっかりと各種施策を進めていきたいというふうに考えております。  また、梅村委員の方から御提案いただきました公立高校も勤務実態調査の対象に含めるべきではないかといった御提案でございますが、御指摘も踏まえて検討を行ってまいりたいと考えております。
  169. 梅村みずほ

    ○梅村みずほ君 ありがとうございます。  時間管理ができていない自治体は、言ってみれば名前がオープンになってしまうということを考えますと、大分自治体に対しては背中が冷たくなるといいますか、背筋が伸びることにもなるかと思いますけれども、それがあるからやはり虚偽の報告が出てきたというのでは本末転倒になってしまいますので、実態と合わせたところで状況把握を進めていただきたいと思います。  さて、先ほども申し上げました部活の問題は特に中高の問題になりますが、小学校の先生方にとってもいろいろと解決が難しい問題が横たわっていると思います。  例えば、私も今回の問題に当たるに関しまして、身近なところから数十名の教員から話を聞きました。全て自分のつてをたどったところなので偏りはあるかもしれませんけれども、小学校の教員の方々から聞こえてくるには、地域のボランティアがとても負担だという意見もございましたし、度重なる会議、そして実態調査を含めたいろんなところからのアンケートも負担になっているという声を聞いております。また、給食費の徴収も本来教師が行わずともできる業務であり、こうして積み重なる細かい雑務を一つ一つ減らしていくことも大切だと考えております。  そこでお伺いしたいのですが、給食費の徴収について、効率の良い方法、今、現段階でもいろんなところでいろんな方法が取られているとは思いますが、効率の良い方法で、全国で足並みをそろえて行うのがふさわしいような方法というのはございませんでしょうか。
  170. 丸山洋司

    ○政府参考人(丸山洋司君) お答えを申し上げます。  本年一月の中教審答申におきまして、学校現場の負担軽減の観点から、学校給食費については公会計及び地方公共団体による徴収を基本とすべきとされたところであります。これを受けて、文部科学省では本年七月に学校給食費徴収・管理に関するガイドラインを公表し、学校給食費の公会計化を促進をするとともに、学校給食費の徴収、管理業務を地方公共団体が自らの業務として行うことを促進をしているところでございます。  本ガイドラインでは、地方公共団体による徴収方法の工夫として、口座振替、クレジットカード等を利用した納入、コンビニエンスストア等での納入など、実務上参考となる事柄や事例を幅広に取りまとめて記載をしております。  今後とも、本ガイドラインの周知や公会計化の導入状況についての把握に努め、学校給食費の徴収、管理に係る学校現場の負担軽減に向けた取組を促進してまいります。
  171. 梅村みずほ

    ○梅村みずほ君 ありがとうございます。  何事も、制度に変化を加えるに当たっては、産みの苦しみと申しますが、多少の現場の混乱等はあるかと思います。給食費の徴収に関しましても、公会計化によって様々な質問が保護者から学校の方に寄せられることと思いますので、そういった御対応なども是非こちらの方から、まあマニュアルではないですけれども、理想的な形というのをお示しいただいたら現場の混乱が少ないのではないかと思います。  また、先ほどから、午前中の質疑からも、ICTというお話が出ております。  ICT、これも随分課題が大きい問題だなと思っているのですが、これちょっと余談になりますけれども、先日の私の質疑で、この場でパソコンを使えるようにしてほしいと、私も議員として働き方改革がしたいですと、メモを一生懸命取ってそれを打ち直すという作業がありますというふうに言ったところ、早速理事会で取り上げていただきまして、本当に有り難いなと心から感謝しております。  しかし、そのときの話合いの様子をお伺いしまして、ああ、なるほど、これが失われた二十年の実態の一端かなと思ったことがございます。それはやはり、この委員会だけで決めることはできない、参議院は足並みそろえてほかの委員会でも全部許可をできるような状況になってからパソコンを導入するべきだと。それに関しては、セキュリティーの問題であるとか、じゃ、関係のない作業もできてしまうのではないかという問題がいろいろあって、なかなか進まないと。  この委員会や本会議場にパソコンを持ち込むという課題は何年も前から存在すると聞いておりますが、一向に進んでいない。これはやはり、国のよく言うスピード感を持ってという言葉とは逆行することではないかと思っております。  学校現場のICT促進に関しましても、やはりスピード感を持ってやらなくてはいけないと思っているので、本当に主体性が必要だと思っております。ICTで考えますと、教具化、学校の先生が主導して行うICT教具化と、あとは受講者主導型のICTの文具型でしたっけ、教具化、文具化というものがあるかと思いますが、どちらを採用するのかということも含めて、細やかな議論が必要だと思っております。  そして、伊藤委員が先ほど御指摘になっていましたけれども、やはりどんな方法を取るにしても、管理面、指導面の問題が出ております。これもやはり産みの苦しみのようなもので、新しいものを導入しようとすると担当の先生方に丸投げになってしまうところがあるというのは先ほどの質疑からも明らかになったところでございます。  伊藤委員に引き続いての質問になりますけれども、全国の小中学校でパソコンかタブレットの端末を児童生徒が一台ずつ使えるよう無償で配置する方針を固めたとの報道がありましたが、このことによって、指導面や管理面などと絡み、教員の働き方にどのような影響があると考えられるか、お答えください。
  172. 丸山洋司

    ○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。  教員の働き方改革を実現するに当たって、ICTを活用した教員の業務負担軽減は必要不可欠であると考えております。  児童生徒の端末の整備については様々今検討中でございますが、端末を整備することで、例えば、教員が子供たちの端末に学習課題を提示、説明したり、その記録を教員がそれぞれの端末から一元的に管理をしたりすることにより、授業準備も含めて授業における教員の負担軽減が図られると考えております。  文部科学省としては、教員の働き方改革の観点からも、最終的に児童生徒一人一人がそれぞれ端末を持ち、ICTを十分活用することのできるハードウエア、ネットワーク等の環境整備を達成するため、あらゆる機会を捉えてその整備促進を図ってまいりたいと考えております。
  173. 梅村みずほ

    ○梅村みずほ君 ありがとうございます。  先ほどICT教具論か文具論かについてということもありましたけれども、より時代をキャッチアップするために、詳細に議論を詰めていただきたく存じます。  続いてなのですが、給特法以外のところで進められる政策もどんどんと進めていかなくてはいけません。  先ほど大臣からもいろんなプランをお聞かせいただきましたけれども、私の地元大阪市では学校協議会というものが設置されておりまして、保護者も盛んに議論に参加していただこうという取組が出ております。大阪市でもまだ試験段階でございまして、改善の余地が多分にあるのですが、このような地方での良い取組の好例などございましたらお聞かせいただきたいのですが、いかがでしょうか。
  174. 浅田和伸

    ○政府参考人(浅田和伸君) 文部科学省では、子供たちがこれからの時代を生き抜く力を育成し、社会総掛かりで質の高い教育の実現を図ることを目指して、地方教育行政の組織及び運営に関する法律という法律に基づいて、保護者や地域住民が一定の権限を持って組織的、継続的に学校運営に参画できる仕組み、学校運営協議会という制度、通称コミュニティ・スクールと言っておりますけれども、このコミュニティ・スクールを推進しているところであります。  令和元年の五月一日現在の調査では、学校運営協議会の設置校は全国の公立学校約三万六千校のうちで七千六百一校、率にして二一・三%となっております。平成二十九年に法改正をして教育委員会で学校運営協議会の設置が努力義務化されて、近年、この導入校数が非常に増加をしているところであります。例えば、平成二十九年の四月には約三千六百校であったのが、令和元年の五月、二年間で二倍以上の七千六百一校に増えているという状況であります。  全国各地のコミュニティ・スクールでは、学校、家庭、地域で、例えば育てたい子供の姿あるいは子供を取り巻く課題について共有した上でいろんな活動がなされております。一例ですけれども、学校の様々な業務の棚卸しやそれぞれの役割分担を見直すことで、教員の業務時間の削減を実現して働き方改革に寄与したという事例も把握しているところでございます。このほか、例えばふるさと教育とか防災教育とか、いろんなところでこの仕組みが生かされています。  今おっしゃいました大阪市の学校協議会についても存じておりますが、これは厳密に言いますと、現時点では地方教育行政の組織及び運営に関する法律に基づく学校運営協議会ではございませんが、近年中にそれに移行する方針と伺っておりますけれども、このコミュニティ・スクールに非常に類似した仕組みであることには違いないと思います。したがって、学校と地域の信頼関係の土台になる重要な取組だと私どもも認識しておりますし、そうした仕組みを更に発展、充実させることで、学校と地域の組織的、継続的な連携体制を確立するということにつながるものではないかと思っています。  文部科学省としても、引き続きこういった活動を更に広げていきたいと思っております。
  175. 梅村みずほ

    ○梅村みずほ君 ありがとうございます。  大阪市も今手探り状態で、どの形が地域によって好ましいのかというのを探っております。各自治体も、自分の地域に合う方法はどうなのか、よりクリーンで、より風通しの良い教育行政になるためにはというふうにアンテナを張っていると思いますので、是非国の方ではいろんな好例等、まあ好例のみならず失敗例もたくさん取りそろえて閲覧できるように、見やすいように整えていただければと思っております。よろしくお願いいたします。  さて、先ほど参考人質疑の際のお話が少しありましたけれども、ここで相原参考人、連合の相原参考人からのお言葉を受けて、幾つか質問させていただきたいと思っております。  相原参考人は、今回の給特法改正案に対しては導入の価値はあるというようなお立場から発言をなさっていたかと記憶しておりますけれども、それには七つの条件があるというふうにおっしゃっていました。そこで、そのうちの幾つかについて質問させていただこうと思っております。  まず、全ての学校で在校時間を把握することについてお伺いいたします。  やはり、先ほどから皆さん、委員の皆様も御指摘のとおり、在校時間を把握することは大変重要だと思っております。タイムカードという言葉がよく出てまいりますけれども、一部の学校なんかでは導入されておりますが、ICで校門をくぐるとぴっと記録が付けられる、退出したときにも記録が自動的に付くというようなシステムもございます。  もちろんこのシステムですと、実際に職務に当たる時間との相違が出てくると思います。やはり民間企業でも、朝はコーヒーを一杯飲んでから仕事をしたいという社員は早くに出勤をしてから勤務時間を待つというような体制を取りますし、仕事を終えてから少し一息をついてから退出するという民間の労働者の方もいらっしゃいますが、実態を本当に把握するのであれば、そういった形も検討されてもいいかと思います。いろんな時間の計り方があるかと思いますが、いかがでしょうか。
  176. 丸山洋司

    ○政府参考人(丸山洋司君) お答えを申し上げます。  勤務時間管理は、従来より、労働法制上、教育委員会や学校の責務とされていましたが、働き方改革推進法による労働安全衛生法等の改正により、タイムカードなどの客観的な方法などによる勤務時間の状況の把握が公立学校を含む事業者の義務として法令上明確化されました。  文部科学省としても、従来より勤務時間管理の徹底を呼びかけてきたところですが、本年一月に策定をした公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインにおいても、在校時間はICTの活用やタイムカードなどにより客観的に計測し、校外の時間も本人の報告等を踏まえてできる限り客観的な方法により計測することとしており、今回の改正により策定することとしている指針においても同様の内容を示すことを想定をいたしております。  本年実施をしました教育委員会における学校の働き方改革のための取組状況調査においても、勤務時間管理の状況を調査し、今後、客観的な方法により在校等時間の把握をしていない教育委員会名を公表するなど、取組状況を都道府県、市町村別に公表することとしております。  また、今後、教師はもとより、児童生徒もICTを十分活用することのできるハードウエア、ネットワーク等の環境整備を達成するため、統合型校務支援システムの導入や一人一台を視野に入れた整備にしっかりと取り組んでまいります。  このICT環境の整備はもちろんですが、来年度の教職員加配の配分やスクールサポートスタッフ等の外部人材の補助金交付に際しては、配置校における客観的な方法による在校等時間の把握が前提条件であることを明確化することにより、文部科学省としては、来年度当初から全国全ての学校において客観的な方法により勤務時間把握が行われるよう、政策を総動員して取り組んでまいりたいと考えております。
  177. 梅村みずほ

    ○梅村みずほ君 ありがとうございます。  是非、タイムカードとICの校門でのチェックとというふうになりますと、予算的にも厳しいと思いますし、難しい面はあるかと思いますが、タイムカードの数字と実態が違うということだけないように、是非重ねてお願いしたいと思います。  次に、文科省が夏季休業中の実態調査を行ってほしいということも相原参考人の七つの条件に入っておりましたが、夏季休業中の実態調査に関してはどのようにお考えでしょうか。
  178. 丸山洋司

    ○政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。  夏季休業中の実態については、毎年度の文部科学省の教育委員会における学校の働き方改革のための取組状況調査において、来年度以降、夏季休業中を含めた年間の在校等時間の状況等についても調査を行うこととしております。  また、令和四年度に実施予定の教員勤務実態調査についても、今後その調査手法等について検討してまいりますが、夏季休業中の教員の勤務実態についても調査を行う必要があるというふうに考えております。
  179. 梅村みずほ

    ○梅村みずほ君 ありがとうございます。  では、相原参考人の七つの条件からは離れまして、もう一点お伺いしたいことがございます。公立学校管理職選考試験などの教員のキャリアアップ促進についてです。  現場の皆さんからお話を聞いておりますと、やはり教頭にはなりたくないという意見がたくさん聞こえてまいりました。この試験を受けることによって自分の労働環境が悪くなる、そういうふうに思っている方がたくさんいらっしゃるのだと思います。けれども、やはり魅力的な校長先生や教頭先生が存在してくださるからこそ、普通の先生方、役職に就いていらっしゃらない先生方も働きがいが出てくるというものだと思っております。  管理職にどんどんと進んでいただくためにどういうふうに後押しができるか、プランをお聞かせください。
  180. 丸山洋司

    ○政府参考人(丸山洋司君) お答えを申し上げます。  公立学校の管理職選考試験は各任命権者の判断により実施されているところですが、文部科学省としては管理職志望者が減少しているという指摘があることは承知をしておりまして、管理職を志望しない理由としては、担任を持って子供と接していきたい、現在の仕事に満足しているなどのほか、労働時間が長いといったことも挙げられると認識をしております。  文部科学省の勤務実態調査におきましても、副校長、教頭が最も勤務時間が長い職となっていることは、学校組織の要である副校長、教頭がそのマネジメントの役割を果たす上で大きな課題だと認識をしているところでございます。中でも、調査の回答、学校納付金の処理といった事務に関する業務が一日四時間と大きな負担となっており、この学校事務の削減、効率化を進めることが喫緊の課題であります。  したがいまして、業務の明確化、適正化の徹底を図った上で、文部科学省や教育委員会から発出をされる調査等の精選、校務支援システム等ICTの効果的な活用、学校徴収金の公会計化、スクールサポートスタッフの配置などを一体的に図り、学校全体の事務作業の効率化に向けた取組を推進してまいります。  働き方改革を進めながら教育の質の向上を図るためには、学校における人、物、金、時間、情報といった資源を柔軟に再配置する学校マネジメントがますます重要になってまいります。副校長、教頭が学校マネジメントに真正面から取り組めるように、職場環境を改善してまいりたいと考えております。
  181. 梅村みずほ

    ○梅村みずほ君 ありがとうございます。  時間が迫ってまいりましたので、最後にお伺いしたいのですが、最後のお願いは、萩生田文部科学大臣と亀岡副大臣と、そして丸山局長に一言ずつお伺いしたく思います。それは、教員の働き方改革に対する皆様の御覚悟です。  子供は親や教育者の背中を見て育つものなのですが、社会はどうかと考えましたときに、やはりその国の元首であるとか政府であるとか、そういった国の姿勢を見ていると思います。私は一年生議員でございまして、この臨時国会が本格的な仕事の場となりましたけれども、やはり、ごめんなさいをしなくてはいけないときにごめんなさいをしたりだとか、あとは約束を守ったりだとか、弱い者いじめをしないだとか、そういった子供に言い聞かせるようなことを国のこの上の方に立つ方々がちゃんとできないことには、私たち国民も付いていけないというのが正直なところでございます。  このような発言は大変に本当に上から目線で失礼な一言だとは思うんですけれども、やはり皆さんの一挙手一投足を見ていらっしゃると思うのです。特にナンバーワンとナンバーツーのタッグは大切なもので、今日は、萩生田大臣が一生懸命御答弁される、横に座っていらっしゃる亀岡副大臣のお姿も午前中からじっと私拝見していたわけなんですけれども、ちょっとお疲れがたまっていらっしゃるのかなというふうにお見受けいたしました。  ですので、本当に全国の皆さんに見られて大丈夫だ、付いていこうと思っていただけるような覚悟の言葉をお一方ずつに頂戴したく思います。
  182. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) 萩生田大臣、大変恐縮ですけれども、時間が迫っておりますので。
  183. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) はい。  学校教育では何といっても教師が大切です。繰り返し申し上げていますけど、その先生との出会いが子供たちの人生観をも変えるぐらい大切な職業であります。しかし、現実は、今その教師を志す人たちが減ってきてしまっている。この状況を何としても変えていきたいと思います。  教員という仕事が子供たちにとっても憧れの職業であり続け、社会から尊敬される、そういう職業であり続けるためにも、ここは働き方改革をしっかり進めて、教員の皆さんが本来の仕事で力が発揮できるような、そういう環境整備に、これはこの法律だけじゃなくて、もう全てを俯瞰をして、総合力でしっかり闘ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
  184. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) 亀岡副大臣、一言ずつお願いいたします。
  185. 亀岡偉民

    ○副大臣(亀岡偉民君) はい。  まさに、私も職業の中で一番すばらしいのは学校の先生だと思っておりますので、子供たちに直接しっかりといろんな影響力を与えられる先生方が余裕を持ってしっかりと子供たちを見られるような時間はしっかり大切でありますし、そのためにできることはしっかりとこれから取り組んでまいりたいと思います。
  186. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) 丸山局長、一言お願いいたします。
  187. 丸山洋司

    ○政府参考人(丸山洋司君) 全国の教員のために、できることはもう最大限、力の限り尽くしてこれから取り組んでまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
  188. 梅村みずほ

    ○梅村みずほ君 ありがとうございます。
  189. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  では、もう早速ですけれども、今日は、勤務の割り振りのところから伺いたいと思います。  先ほど水岡議員からもお話があったわけですけれども、現在、職員会議又は突発的な事故対応などで勤務時間が延びた場合には、別の日の勤務時間を時間単位で縮減するという勤務の割り振りというのが行われている例があるということは私も聞いておりますし、午前中の答弁の中でも、局長もそういう自治体もあるという御答弁でした。  じゃ、今回、この一年単位の変形労働時間制が導入されるわけです。それが導入された現場において、このいわゆる勤務の割り振りというのは今と同じようにできるのか、年単位の変形労働時間制導入時にあらかじめ決めた労働時間を月の途中で変更することができるのかどうか、お答えください。大臣、お願いします。
  190. 丸山洋司

    政府参考人(丸山洋司君) お答えを申し上げます。  地方公共団体条例に基づき、いわゆる勤務時間の割り振りが運用されているものと承知をいたしておりますが、今般の法改正により、勤務時間の割り振りができなくなるものではありません。  既に行われている勤務時間の割り振りに加えて、休日のまとめ取りのための一年単位の変形労働時間制を活用することも可能ですが、その場合は、一年単位の変形労働時間制の要件である、例えば少なくとも三十日前までに勤務日や勤務日ごとの勤務時間を決定することなどを遵守することが必要であります。  このため、勤務時間の割り振りと一年単位の変形労働時間制の活用を併用するに当たっては、勤務時間の割り振りを実施する必要がある期間については、一年単位の変形労働時間制の対象期間から除いていただくといった工夫が必要となります。  具体的には、例えば六月の修学旅行の実施のために勤務時間の割り振りを行う必要がある場合、休日のまとめ取りのための一年単位の変形労働時間制の活用は、この期間を除き、七月から年度末までとすることなどが考えられるところであります。  また、一年単位の変形労働時間制の活用に当たっては、一度決定した勤務時間等を校長等により恣意的に変更することはあってはなりませんが、この前提の下で、本制度を活用している期間であっても、例えば児童生徒の安全に関わる緊急の職員会議等を行う必要が生じた場合など、勤務日等を決定した時点で想定されなかった事情により、やむを得ず勤務時間の割り振りを行うこともあり得るものと考えております。  いずれにしても、一年単位の変形労働時間制は全ての学校、教師に一律に活用するものではありませんので、各学校、教師の実情に応じて、各教育委員会、学校において活用するか否かを御判断いただければというふうに考えております。
  191. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 もう一度確認させていただきたいんですけれども、いろいろ長々と説明があったので。一年単位の変形労働時間制と勤務の割り振り、併用できるという御答弁だったようには聞こえるんですけれども、ただ、あらかじめ年単位、また三十日前ごとに勤務時間を割り振っているわけですよね。その割り振りを途中で変更することは基本的にはできないということですよね。
  192. 丸山洋司

    政府参考人(丸山洋司君) お答え申し上げます。  繰り返しになるかもしれませんが、学校において、一年単位の変形労働時間制を活用している時期であっても……(発言する者あり)可能でございます。
  193. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 できると。最初に聞いていた話と私違うんですけれども、年単位の変形労働時間制で決めているんですよ、割り振りが。決められているものを、途中で勤務の割り振りとして年単位の変形労働時間制を外さずに併用することはできるということですね。
  194. 丸山洋司

    政府参考人(丸山洋司君) 繰り返しになりますけれども、休日のまとめ取りのための一年単位の変形労働時間制については、少なくとも、先ほど申し上げました三十日前までに勤務日や勤務日ごとの勤務時間を決定することが必要であります。  また、一度決めた労働時間を使用者が業務の都合によって任意に変更することがないことを前提とした制度であり、対象期間中に随時変形労働時間制を変更することはできないものとされております。  このように、勤務日や勤務時間の特定時には予期しない事情が生じ、やむを得ず勤務日や勤務時間の変更を行わなければならなくなることも考えられますが、一年単位の変形労働時間制はそのような変更までも認めない趣旨でないものというふうに承知をしております。文科省として、適切な運用についてしっかりと周知徹底を図っていきたいと考えております。
  195. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 随時変更はできないのが基本だけど、突発的なことには対応し得るよというお話だったと。本当にそれができるのかどうかというのが疑問なところではありますが、できるということですので、では、そういうふうに運用していただきたいと思うんです。  ところで、今回の法案は休日のまとめ取りが目的だと、この間大臣はしきりにおっしゃっているわけですけど、ただ、変形労働時間制でなければ休日のまとめ取りができないのかどうかという疑問が湧いてくるわけです。  中教審答申でも、現在でも休日確保のために週休日の振替や年次有給休暇によって長期間の学校閉庁日を実施している地方公共団体もあるとしているわけですけれども、つまり、年単位の変形労働時間制活用しなくても、代休や年休など他の手段によって夏休みに休日まとめ取りを行うことも奨励されると、そういうことでよろしいですか、大臣、いかがでしょう。
  196. 萩生田光一

    国務大臣萩生田光一君) 教師の自己研さんやリフレッシュの時間を確保することで子供たちに対して効果的な教育が行うことができることに資するとともに、教職の魅力向上につながることにより、意欲能力のある人材が教師を目指すことを後押しすることになるものと考えており、一定期間のまとまった休日の確保の取組は重要です。  現在でも、実際に休日の確保のために週休日の振替や年次有給休暇の取得によって長時間の学校閉庁日を実施している自治体の例もあり、これらも重要な方法であると考えております。  しかし、現行制度上、週休日の振替は一般的には一日単位又は半日単位で行われ、一時間単位での割り振りはできません。また、年次有給休暇は特に初任者や臨時的任用の教師では日数も限られており、取得に当たって教師の側から意思表示をしなくてはなりません。このため、一時間単位で勤務時間を積み上げ休日のまとめ取りを行い得る選択肢を増やすために、地方公務員のうち教師については条例等に基づき一年単位の変形労働時間制を活用できるよう、法制度上措置すべきと考えております。  今回の法改正は、一定期間のまとまった休日の確保を更に後押しするためのものでありますが、一年単位の変形労働時間制の活用による休日のまとめ取りについては、あくまでも選択肢を広げることが目的であり、これ以外の方法も含めて各自治体の判断と選択により、休日のまとめ取りを推進していただきたいと考えております。
  197. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 つまり、変形労働時間制取らなくても休日まとめ取りをする手段はあるということなんですよ。休日のまとめ取りを目的とするなら、無理やり変形労働時間制を導入する必要がないということだと思うんです。問題は、休日をまとめ取りしようにもそれができないほどの業務があるということなんですよ。  この間、さいたま市では、今年七月にこの変形労働時間制のモデル校試行実施というのが行われているわけですが、そこの意見でも、夏休みは振替が多くて変形労働時間制で更に一日休みを取るのがきついんだと、そういう声があったわけです。とりわけ夏休みに大きな負担となっているのが、先ほど来話も出ています研修なわけですね。初任者研修とか中堅研修などの法定研修だけでなく、免許更新研修に都道府県単位、市区町村単位の、また学校単位の研修など各種の研修でもう夏休み期間中の予定がほぼ埋まっていると聞いているわけです。  大臣は先日の質疑で、教職員研修については、夏休みの真ん中にどんとあれば長期の休暇が取りづらくなりますので、その間は一切研修をしないということで来年の準備をしておりますと答弁されました。  夏休みの真ん中では一切研修しないということですが、じゃ、この間、夏休みに行われていた研修というのはどうなるのか。今後、もうそういう研修は一切やらなくてよくなるよと、そういうことでよろしいんですか、大臣。
  198. 萩生田光一

    国務大臣萩生田光一君) 教育は人なりと言われるように、学校教育の成否は教師の資質、能力に懸かっており、教師が教職生涯を通じて研さんすることができる環境づくりは重要であると考えております。  一方、研修が教師の多忙化に拍車を掛けるようなことがないよう、また、長期休業期間に教師が確実に休日を確保できるようにするため、本年六月の通知において、都道府県と市町村の教育委員会間等で重複した内容の研修の整理、夏季休業中の業務としての研修の精選、研修報告書等について過度な負担とならないよう簡素化すること、実施時期の調整やICTを活用したオンライン研修を実施することなど、工夫を各自治体に促しているところです。  先日申し上げたのは、独立行政法人教職員支援機構の夏季休業中の研修日程の見直しを図り、来年度は八月八日から十六日の九日間は研修を実施しない予定でございます。
  199. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 いや、ですから、その八月八日から十六日間実施しなくなった研修というのは一体どこでやるんですかと聞いているんですけれども、やらなくてよくなるんですか。
  200. 萩生田光一

    国務大臣萩生田光一君) 教師は絶えず研究と修養に努めなければならないという教育公務員特例法第二十一条の規定にもあるとおり、教師の専門性を高める研修は非常に重要なものです。研修の実施権者は各自治体であり、具体的な研修の日程の設定は各自治体において行われるものではありますが、文部科学省としては、各自治体において効果的で質の高い研修を学校現場の状況を踏まえた適切な時期に実施いただけるように、引き続き指導助言に努めてまいります。
  201. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 つまり、やらなくていいわけじゃないわけですよね。どこかでやらなきゃいけないわけですよ。そのどこかというのはどこなのかと。例えば学期中の平日に行うこともあり得るということでしょうか。
  202. 萩生田光一

    国務大臣萩生田光一君) それは、日々の業務の中で更に時間外で研修を加えていくというのは、各自治体裁量権がありますけれども、余り望ましいと思っておりません。  それで、先ほど申し上げたように、研修の中身も見直しましょう、また、報告書を簡素化しましょう、あるいはICTを活用したオンラインの研修の実施もやりましょうということで、その研修の中身は圧縮をしていきたいと思っております。
  203. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 圧縮するのは当然なんですけれども、それは別にこの変形労働時間制を入れようと入れまいが、こういう研修というのが重い負担になっているわけですから、圧縮するというのはもう再三言ってきていることで、やるとおっしゃっていることなので当然なんですけれども、結局、じゃ、夏休みにどんとやっていたものをやらなくなった分はどこへ行くのか。平日にやることもあり得るということですか。望ましくないとおっしゃいましたけど、禁止するわけではないですね。あり得るということですか。
  204. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) それは各自治体に裁量権がありますから、国が平日の研修はまかりならぬというような、そういう指導はなかなかしづらいと思います。  ただ、夏休みのせっかく真ん中に休日つくりましたので、その前後で上手に時間を使ってもらいたいと思っています。
  205. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 結局、夏休みのど真ん中で研修はしないよと言うけれども、なくすわけじゃなくて、それを寄せるということなわけですよ。多少圧縮は掛けるとしてもやめるとは言わない、それじゃ業務削減にはならない。むしろ、平日の勤務が延びる可能性、平日の業務が増える可能性もある。意味ないじゃないかと。  研修というのは絶えずやらなければならないと先ほど来大臣おっしゃっていますけれども、これは二十一条第一項によって、「その職責を遂行するために、絶えず研究と修養に努めなければならない。」、つまり、本来は自らの問題意識に基づいて自主的に行うのが教員の研修の本来の在り方なんです。だから、むしろそういう自主的な研修を進めるためにも、法定研修なんというのは極力少なくするべきじゃないかということはこの間も議論しているわけで、長時間労働をなくすために業務削減をやるというのであれば、もうこうした行政主導の研修はどんどんやめていく、最低限にしていくと、そういう決断することこそが必要だということを申し上げておきたいと思います。  問題は、教員一人一人の長時間労働や業務が、負担がもう増え続けているだけではなくて、今度の制度導入で管理職の負担も増えるんじゃないかということなんです。  実際の変形労働時間制を運用することになったらどうなるか。先ほど来、個々の事情を勘案して云々というお話がありますから、ということは、校長若しくは副校長らが一人一人の教員から個々の事情を聞き取って、対象となる教員を決めて、年間スケジュールに合わせて月ごとの労働日、労働時間を定めて、毎月三十日前までに次の一か月分の勤務スケジュールを一日ずつ決めていくと、そういう作業が発生していくわけですよね。対象になる教員と対象にならない教員がまずいますと。さらには、学年ごとに年間スケジュール変わってきますから、修学旅行とか林間学校とか様々日程違いますから、つまりは学年ごとの年間スケジュールが変わってくると。そういうことでいえば、少なくとも小学校でいえば六から七パターンとか、中学校でいえば三パターン、四パターン、時間配分作っていかなきゃいけなくなってくると思うわけですけど、資料を見ていただきたいと思うんです。  これ、既に年単位の変形労働時間制が実施されている国立大学附属の学校で作成されたスケジュール表なわけです。労働日と総労働時間が各教員によってそれぞれ違っていて、数えたところ、年間で見れば九パターンに分かれています。これを毎月作成したのが二枚目、三枚目の資料になるわけで、この四月の場合は四パターンにしかなっていないわけですけれども、年間でいえば九パターン分これ作る。    〔委員長退席、理事赤池誠章君着席〕  こうやって一人一人の教員の時間配分していく、これだけでも学校管理職の負担、かなりのものになると考えられるわけです。実際、参考人質疑の中でも、今まで全くやっていなかったものをするわけですから、それは業務が増えるに決まっているとの声もありましたし、先ほどのさいたま市の結果でも、服務管理担当する教頭、事務担当の負担が増えるのが心配と声が上がっていると聞いておりますが、つまり、この変形労働時間制導入すると、確実に校長、副校長、教頭、管理職の事務負担、増えるということでよろしいでしょうか。
  206. 丸山洋司

    ○政府参考人(丸山洋司君) お答えを申し上げます。  休日のまとめ取りのためにその一年単位の変形労働時間制を活用するということに当たっては、具体には、その年度が来る前年度末に、委員がおっしゃいましたように、学校の年間計画を踏まえて一年間を見通して各職員の日々の勤務時間を考え、改正後の給特法や文部科学省令、指針に適合するように勤務時間を割り振る業務が一時的に生じると。また、年度を通して各職員ごとに異なる勤務時間を日々管理する業務が生じるということが考えられます。  ただ、このような業務については、先ほど来御説明をさせていただいていますが、例えば、統合型校務支援システム等を活用して勤務時間を割り振る業務と日々の勤務時間管理を一体的に行うことが効率化につながるものというふうに考えており、管理職や例えば事務職員の負担等も軽減する、そういった観点から、今後、教師はもとより、児童生徒もICTを十分活用することのできるハードウエア、ネットワーク等の環境整備を達成するため、統合型校務支援システムの導入や一人一台を視野に入れた整備にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。  こういった取組に加えて、業務の明確化、適正化の徹底を図った上で、文部科学省や教育委員会から発出をされる調査等の精選、学校徴収金の公会計化、スクールサポートスタッフの配置などを一体的に図り、学校全体の事務作業の効率化に向けた取組を推進し、本制度の導入に向けて管理職等の負担が増大をしないよう、しっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております。
  207. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 いや、業務は増えるんですよね。最初にお答えになりましたよね。様々な業務負担が増えるわけです。長時間労働縮減のために業務削減すると言いながら、変形労働時間制によって管理職、若しくは事務職の業務負担増やしていると。言語道断だと思うんです。  とりわけ教員の勤務実態調査において、特に副校長や教頭の勤務時間というのは長いんですよ。ほかの教員に比べても、週単位でいえば十時間、週で六十三時間になっている、副校長、教頭は十時間多いんです。一日も十二時間超えているんです。その管理職の業務を更に増やすというのは話にならない。働き方改革なんて言っていただきたくないと思うんです。  事務職員等々、負担分担するとか言いますけど、事務職だって非正規化が進んで学校現場に事務職いないような学校もいるわけで、そういう中で、共同学校事務で複数校の事務を担当する、余計にもう業務負担増え続けている中で、事務職が過労で倒れたという実態も聞いているわけです。ICT化と言いますけれども、結局、最終的には個々の教員の実態を聞き取るのは面談じゃないとできないんです。ICTでできることなんて限りがあるんですよ。そういう意味では、こういう業務負担を増やす変形労働時間制の導入というのは、やっぱり私はあり得ないと言いたいと思います。  もうこういうことを一つ一つ挙げていくと、やっぱりこの法案通ったとしても、うちの学校では変形労働時間制はふさわしくないんだと、導入したくないんだと、そういう学校現場の声が上がってくるのは想像に難くないわけです。  ここで制度導入プロセスに関わって確認したいんですけど、たとえ条例で年単位の変形労働時間制導入決まったとしても、その後でも、各学校で検討の結果、この変形労働時間制をうちの学校では導入しないと決めたと、反対だとした場合には、その学校には制度導入を強要しないということでよろしいですか。イエスかノーかで端的にお答えください。
  208. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 本制度の活用に当たっての手続や段取りとしては、公立小中学校の場合、まず各学校で検討の上、市町村教育委員会と相談し、市町村教育委員会の意向を踏まえた都道府県教育委員会が改正後の給特法や文部科学省令、指針などを踏まえて条例案を作成し、都道府県議会で成立の上、この条例に従って、学校の意向を踏まえ、市町村教育委員会が導入する学校や具体的な導入の仕方を決定することとなると考えております。  したがって、今のようなことは当然生じることもあり得ると思います。
  209. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 つまり、学校単位で制度を導入しないという判断はできるし、強要はされないということだったと思います。  あわせて、もう一点聞きます。  一回、変形労働時間制、条例が成立して、この学校でも導入するということを決めたんだと、一回、一年やってみた、けれども来年度は取りやめるという判断もでき得ると、毎年度ごとに各学校において導入するかどうかを決めると、そういうことでよろしいですか。大臣お願いします。一言でお願いします。
  210. 丸山洋司

    ○政府参考人(丸山洋司君) 委員御指摘のとおりであります。
  211. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 つまり、全ての学校に一律にこの変形労働制を条例で決めたからといって導入するということはあってはならないということだと思うんです。  例えば、条例で全ての学校に一律に導入するなんてことは書いてはならないということだと思うんですけれども、それ、はっきりと省令や指針で示すべきと思いますが、いかがでしょうか、大臣。
  212. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 改めて省令や指針にそれを書く予定はないんですけれど、繰り返し答弁していますように、各学校の事情によって採用する、採用しないの選択肢が広がるというふうに思っておりますので、そこは裁量権は学校現場に委ねたいと思います。
  213. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 これ基本的なことなんで、多分きっと運用で何とかなるはずとかではなくて、やっぱりきちんと明記していただくというのは大事だと思うんですよ。一律にやってはならない、強制してはならないって、そういうことを担保していかなければ法律が法律たり得ないと思うんです。法律じゃなく省令に書けということを私言っていますけどね。  もう一つ確認をしたいことがあります。職員団体との交渉です。  この間の答弁で、この変形労働時間制についても勤務条件だと、だから、各地方公共団体において各職員団体との交渉事項に当たるんだという答弁もあります。先ほどのプロセスが、公立小中学校での検討があって、市町村教育委員会と相談して、また都道府県委員会でもその意向調査をして、そして条例案を作成して、また各現場に下ろしていくという、そういうプロセスがあるわけですけど、つまり、この各学校の意向を最初に聞く段階、検討を始める段階、それから市町村教委、都道府県教委などの意見集約の段階、条例制定の前後、そして具体的に学校で運用の具体化、どうしていくかという段階、様々プロセスありますが、それぞれ全ての段階で職員団体との交渉が行われると、そういうことでよろしいですか。イエスかノーかでお答えください。
  214. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 地方公務員の勤務条件は、住民自治の原則で、団体意思として条例によって決めることは先生も御披露いただいたとおりでございます。  地方公務員法第五十五条の交渉は、登録を受けた職員団体から申し入れるものとされており、現状では学校単位の団体で職員団体として登録しているものは余りないと思われますが、登録を受けた団体との間であれば、地方公務員法上の交渉が行われることもあり得ると考えております。  このように、各学校において地方公務員法上の交渉が行われることもあり得ますが、地方公務員法上の交渉とはならない場合であっても、具体的に今回の制度を活用する対象者を決めるに当たっては、校長がそれぞれの教師と対話し、その事情などをよく酌み取ることが求められており、それを文書などの形で記録を残すことが望ましいと考えております。
  215. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 校長等と交渉、話合いを行うことができるという御答弁だったと思うんですけど、私が今聞いているのは、各段階で、全ての段階で交渉、つまり交渉は一回限りで終わりじゃないですよねと。    〔理事赤池誠章君退席、委員長着席〕  各学校現場で導入するかどうか検討を始めた段階、市町村教委で意向を聞いている段階、都道府県教委が意向を聞いている段階、条例を作る段階、またそれを条例を作った後に各学校現場に下ろしていく段階と、様々な段階がこの制度導入のプロセスに当たってあるわけですけど、検討している段階、条例を決めている段階、そして条例が決まった後に導入する段階、全ての段階で交渉が可能だということでよろしいですか。
  216. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 五十五条の交渉は、その登録を受けた職員団体からの申入れをするものでありまして、例えば都道府県で交渉団体との話合い、市町村での話合い、こういったものは担保されると思います。
  217. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 担保されるとおっしゃっていますけれども、結局、本来だったら、労基法上は、これは労使協定で労使交渉は必須なんですよ。ただし、今回、条例で読み替えられている以上、この交渉というのが必須事項じゃなくなっているからそれが問題で、もうこれ、だから何度も確認しているんですけれども、本当にこの不利益な条件になってしまう、契約になってしまう変形労働時間制を団体との交渉を必須としないまま導入してしまうということはやっぱり問題だということを強く申し上げて、私の質問を終わります。
  218. 舩後靖彦

    ○舩後靖彦君 れいわ新選組の舩後靖彦でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  本日も給特法に関する審議でございますが、冒頭に少しだけお時間をいただきたく存じます。  十一月二十六日の文教科学委員会におきまして、高校受験における定員内不合格に関する質問をさせていただきましたが、時間が足らずに再質問できませんでした。このため、この件につきまして意見のみ申し上げたいと存じます。  人は、自らの幸せの追求のために生きています。しかし、いまだ世界には飢餓や内紛などで幸せの追求ができずに苦しんでいる人たちがいます。現在、国内で紛争状態などはありませんが、幸せを感じられない子供たちがいます。貧困や障害で高校から排除されている子供たちもそうではないでしょうか。  二十六日の答弁によれば、文部科学省としては、全国でどのくらい定員内不合格者が出ているか把握していないとのことでした。しかし、一億総活躍社会、すなわち誰も排除しないインクルーシブ社会を目指すためにも、高等学校などに進学できなかった一%の存在に目を向けることこそ国の役割です。国として実態をつかむことは不可欠ではないでしょうか。  定員内不合格者数に関する調査を早急にお願いしたく存じます。どうぞよろしくお願いいたします。  代読いたします。  ありがとうございました。  それでは、ここから給特法改正案について質疑を行っていきたいと存じます。  まず、一つ目の質問でございますが、変形労働時間制導入に関する質問です。  先ほどほかの議員からも御指摘がありましたが、今月二十六日に行った私の質問において萩生田大臣は、既に導入している複数の国立大学附属学校を担当者が訪問し、状況をヒアリングしたところとおっしゃいました。  そこでお尋ねします。このヒアリングは、いつ、どこで、どのような方が、どのような方に対し、どのくらいの人数に行ったのでしょうか。大臣は、十月四日の記者会見におきまして変形労働時間制を導入することによる影響や根拠について質問を受け、それはないですねとお答えになっています。ヒアリングはこうした根拠となるものだという理解をされているのでしょうか。御説明お願い申し上げます。
  219. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 国立大学附属学校のうち既に一年単位の変形労働時間制を導入している学校に対し、本制度の運用状況等について文部科学省としてヒアリングを行ったところです。  具体的には、本年の五月から六月にかけ、今回提出させていただいている改正法案の省内担当者などが複数の学校を訪問し、その学校や国立大学内において各学校の校長を含む管理職の先生方や当該学校を設置する国立大学法人の人事担当者など、数名ずつからお話を伺わせていただきました。  また、その後も断続的に複数の学校に対し電話にて省内担当者が本制度の運用状況等について聞き取りを行わせていただいているところです。
  220. 舩後靖彦

    ○舩後靖彦君 代読いたします。  ありがとうございます。  関連して次の質問をいたします。  大臣は、先日の国立大学附属学校のヒアリングを通じて変形労働時間制を導入した効果について御紹介くださいました。しかし、国立学校で好例があったからといって、公立学校でそうなるとは限らないと考えます。  例えば部活動です。平成二十九年度厚生労働省、文部科学省委託の過労死等に関する実態把握のための労働・社会面の調査研究事業報告書によりますと、行わなければならない量が多いと考える業務のうち部活動の項目を見ますと、国立学校が〇・一五ポイントなのに対し、公立は〇・三三ポイントに上ります。つまり、部活動の業務量が多いと考える割合は二倍に上ります。夏休みに部活動を盛んに行うのは、その部門での強豪高校を目指す生徒も多くあり、彼ら、彼女らのためにも自明の理です。たとえ国立学校では実行できた、夏季休業中に休みのまとめ取りができたとしても、公立学校では難しいであろうことが容易に類推できます。  さらに、文部科学省の学校教員統計調査から見ても、中学校の平均週教科等担任授業時数、いわゆる持ちこま数についても、国立学校が十三・三単位時間なのに対し、公立学校は十四・九単位時間と上回っています。  大臣はヒアリングによって良い影響を御紹介してくださいました。たとえそのとおりだとしても、公立学校で良い影響が出るとは思えません。加えて、導入前に比べて勤務実態に余り変化ないという声すら聞こえます。これを踏まえますと、平均持ちこま数がより少ない国立での変形労働でもうまくいっていないのに、より多くのこま数を担当する公立において変形労働を実施するのは困難ではないかとすら思います。大臣、いかがでしょうか。御見解をお聞かせください。
  221. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 学区内の全ての児童生徒を受け入れ、義務教育の機会均等のための重要な役割を果たしている公立学校に対し、選抜により児童生徒が入学し、ある意味では実験的な教育を行う国立大学附属学校は性格を異にしており、附属学校を設置している約九割の国立大学法人において導入されている一年単位の変形労働時間制についても様々な形で導入されております。  しかし、今回、公立学校の教師について活用するに当たっては、文部科学省において、本制度の趣旨が長期休業期間等における休日のまとめ取りであり、それに限って運用されるべき旨を明確にした上で、指針において在校等時間の上限を遵守することや勤務時間の短縮ではなく休日のまとめ取りを行うことと規定することで、休日のまとめ取りという趣旨に沿った運用がなされることを担保することとしております。  また、夏休みの期間における教師の業務については、今回の休日のまとめ取りを学校現場に導入する前提として夏季休業期間中の業務の縮減が必要であると考えており、文部科学省としては、学校閉庁日の制定などを促すとともに、研修の整理、精選、部活動の適正化、高温時のプール指導などの見直しなど、長期休業期間中の業務の見直しを求める通知を本年六月に発出したところであります。部活動の大会の日程を含めた在り方の見直しに関する関係団体への働きかけや、独立行政法人教職員支援機構の夏季休業期間中の研修日程の見直しを図ること等により、長期休業期間中の業務の縮減と、それによる教師の休日のまとめ取りを後押ししてまいりたいと思います。  実際に、夏季休業期間中における学校閉庁日の取組は広がりつつあるとともに、一部の地方公共団体においては部活動の大会の見直しも進められております。また、教職員支援機構においても、来年は八月八日から十六日の九日間は研修を実施しない予定としておるところです。
  222. 舩後靖彦

    ○舩後靖彦君 代読いたします。  ありがとうございます。  次に、教員の皆様の働き方を考える上で重要な、学校の組織風土についてお尋ねいたします。  二十六日の質問でも触れさせていただきましたが、学校組織の多層化、管理強化の構造が長時間労働を招いているのではないかという懸念を持っており、実際にそうした現場の声もあります。  私は、校長、副校長、以下、管理体制の強化が多忙化を引き起こしていると危惧しております。管理強化が、私の仕事が役に立っている、私がここで働く意味、価値があるという承認欲求を満たせない環境につながっているのではないでしょうか。今の組織の構造的問題を大臣はどう捉えているのか、課題があるならどう改善すべきでしょうか。御見解をお聞かせください。
  223. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 学校における働き方改革を進めるに当たっては、学校がこれまで以上に組織として対応していけるよう、教師間の役割分担を適切に行うことにより学校の組織体制の在り方を見直すことが必要であると考えており、教師が児童生徒としっかりと向き合う時間を確保し、教師本来の業務に専門性を発揮して、やりがいを持って働き続けられる環境を整えていくことが重要ですが、これは多層化や管理強化とは異なるものです。  一方、本年一月の中央教育審議会答申においては、年齢が若い、六歳児未満の子供がいない、通勤時間が短いといった教師の勤務が長時間となる傾向が明らかになっていることや、教員勤務実態調査において副校長、教頭が最も勤務時間が長い職となっているなど、管理職の負担の現状も踏まえると、現在の組織体制のままでは学校組織マネジメントを十分に発揮できる状況ではないことなどが指摘されております。  このため、具体的には、特定の個人的属性を持つ一部の教師や力量のある一部の教師に業務が集中しないよう、全ての教師の能力向上に努めながら業務の偏りを平準化するよう、校務分掌の在り方を適時柔軟に見直すこと、若い教師が増加している中で、管理職よりも教師に距離が近い主幹教諭、指導教諭などが中心となって若手の教師を支援、指導できるような環境を整備すること、管理職に加え、主幹教諭、指導教諭、事務職員などがリーダーシップを発揮できる組織運営を行うこと、事務職員の質の向上や共同学校事務室の活用などの学校事務の適正化と事務処理の効率化を行うことなどが重要であると考えております。  文部科学省としては、適切な学校組織マネジメントがなされるよう、管理職に必要な能力の向上に向け、勤務時間管理や労働安全衛生管理を含む労働法制の正しい理解などについての解説動画を作成し、公表しているところであり、今後とも、適切な校務分掌の設定等により、副校長、教頭を含めた教師の業務負担が軽減された好事例、成果を収集、横展開してまいりたいと考えております。
  224. 舩後靖彦

    ○舩後靖彦君 代読いたします。  ありがとうございます。  承認されなかった、つまり、昇任できなかった先生方の落胆ぶりは想像を絶するものがあります。もしそこに部活の順位が加味されていることなどがあれば、昇格を意識する先生ほど指導に熱が入り、先生にも生徒にも不幸な事態を招くことが予想されます。  昇格基準をお示しください。
  225. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 校長や副校長、教頭などの学校の管理職への昇格を含めた任用については、任命権者である各教育委員会において、その責任と権限において実施がなされております。なお、学校教育法施行規則において、公立学校の校長、副校長及び教頭の資格としては、教諭の専修免許状又は一種免許状を有し、かつ、学校の教諭等の職に五年以上あったこと、教育に関する職に十年以上あったことなどが規定されておりますが、例えば管理職選考試験の実施方法など、昇格の基準については各任命権者において適切に決められているものであり、国として統一的な基準は示しておりません。  本年三月に事務次官通知においても、文部科学省から各教育委員会に対し、学校の教職員一人一人が業務改善の意識を持つため、人事評価について、働き方も含めた目指すべき教師の姿を提示しつつ、一つ一つの業務について在校等時間という観点からより効果的、効率的に進めることに配慮することと通知しているところであり、引き続き、様々な機会を通じて周知徹底を図ってまいりたいと思います。
  226. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  227. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) 速記を起こしてください。
  228. 舩後靖彦

    ○舩後靖彦君 代読いたします。  ありがとうございます。  私は、この世界のビギナーです。しかし、一般企業は本社の人事システムに沿って昇格いたします。教育界はそうではないのでしょうか。  済みません、続きます。評価される側が納得できる可視化したシステムが必要だと考えます。国がガイドラインを示すのも一つの手段と考えますが、大臣のお考えはいかがでしょうか。
  229. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 先生の問題意識はよく分かります。例えば、先ほど例示をされたように、夏休みの部活動などに長時間頑張る先生が評価を受けたくてそういう行動に出るのではないかという危惧をおっしゃっていましたけど、まさに今回の法律を機に、学校の先生の働き方全体で変えていこうというのが我々のマインドであります。これは、多分与野党を超えて同じ思いでいらっしゃるんだと思います。これからの部活動の指導というのは、短時間でどれだけしっかりとした効果を上げられるかということが評価をされるんであって、長い時間頑張ることが必ずしも評価につながらないと思います。  教員の昇格評価については各教育委員会でそれぞれ基準や仕組みを決めておりますので、確かに国として大きなガイドラインというのは持っていないんですけれど、先生の御提案を受けて、教育委員会の自主性は重んじていかなきゃいけませんけれど、この法律の改正に合わせて、間違った昇格の基準を求められるようではいけないと思いますので、その辺はしっかり留意して何らかの対応というものを考えてみたいと思っております。
  230. 舩後靖彦

    ○舩後靖彦君 代読いたします。  ありがとうございます。  では、続いて、法案で示されている指針の実効性の問題についてお尋ねします。  指針の上限は月四十五時間、年三百六十時間となっておりますが、例えば四十五時間を超えた教員が多数に及び、かつ数か月にわたったという違反事例が起きた場合、国として指導監督することは考えていらっしゃいますのでしょうか。  二十八日に行われた参考人質疑で現職教員の西村祐二さんは、指針を超えたような、若しくはそれに準ずる条例で定めているものを超えたときに誰の責任になるのか、管理職に責任を問うことができるのかと、そこが非常に大事かなと考えておりますと指摘をしております。まさに、現場からの問題意識です。  違反が起きた場合、誰がどのように責任を取るのでしょうか。企業を対象とした働き方改革法のような罰則なしで責任をどれだけ担保できますでしょうか。また、教育委員会による事後的な検証とはどのようなことを想定しているのでしょうか。そこに国はどのような基準で指導するのでしょうか。御見解をお聞かせください。
  231. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 指針を踏まえ、在校等時間が上限の目安時間を超えている場合には、学校の管理運営に係る責任を有する校長や教育委員会は業務削減等の取組を積極的に果たす必要があり、業務削減等に向けた努力を行わないまま、引き続き在校等時間が上限の目安を大幅に超えるような場合には、校長、教育委員会はこうした学校の管理運営に係る責任を果たしているとは言えないと考えられます。  一義的には教職員の服務監督権を有する各教育委員会において適切な対応を行うものと認識しておりますが、仮に服務監督権者である市町村教育委員会の対応が適切でなければ都道府県教育委員会が指導、助言を行うことも考えられます。また、仮に不適切な事案があった場合には、地方公務員法において人事委員会や公平委員会は職員の苦情を処理することとされていること、人事委員会又は公平委員会に対していわゆる措置要求が認められていることに基づき、人事委員会や公平委員会が対応することも考えられます。その上でなお不適切な状況が続くのであれば、管理運営の状況によって文部科学省としても必要に応じて指導を行ってまいりたいと思います。
  232. 舩後靖彦

    ○舩後靖彦君 代読いたします。  ありがとうございます。  続いて、勤務実態調査の必要性についてお尋ねします。  指針を導入するのであれば、指針に沿った時間管理ができているのかどうかを調べるため、勤務実態調査を三年後とは言わず、すぐやるべきではないでしょうか。さきに御紹介した西村参考人は、自治体が変形労働を条例化する前に、必ず勤務実態調査を行ってください、二年後に変形労働で三年後に勤務実態調査、この順番が逆なんですと提言されていますが、そのとおりと思います。  さらに、調査においては、単に指針を守れたか守れていないかを尋ねるのではなく、具体的な現状把握をする調査を行い、市町村別に実態を公表できるデータが不可欠ではないでしょうか。指針の実効性を担保するためには、客観的データを蓄積することが欠かせません。たとえそれが国にとって都合の悪い結果であったとしてもであります。ICTなどを活用すれば、現場の負担を増やさず、客観的データを蓄積できるはずです。いかがでしょうか。
  233. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 教員の勤務実態調査は、学校における調査への回答の負担も大きいため、中教審の答申どおり、三年後をめどに調査を行うこととしておりますが、毎年度の文部科学省の働き方改革の取組状況調査において、全ての自治体における働き方改革の具体的な取組状況や在校等時間の効果的な縮減事例等について調査し、公表をします。このことにより、単に在校等時間の数値だけでなく、実際にどんな取組が業務の縮減にとって効果的だったのかなども含めて、きめの細かい情報発信に努めてまいりたいと思います。  なお、三年後に実施予定の教員の勤務実態状況調査については、その後のその調査手法について検討してまいりますが、例えば、今先生からも御指摘のあった学校のICT環境、これ三年後にはかなり、かなりといいますか、もう画期的に変わっているはずでございますので、整備状況も踏まえつつ、オンラインによる調査実施も含めて、きめの細かい対応ができるように検討を行ってまいりたいと思います。
  234. 舩後靖彦

    ○舩後靖彦君 代読いたします。  ありがとうございます。  指針の実効性に関連して、ガイドラインにおける特例的な扱いについてお尋ねいたします。  ガイドラインには、特例的な扱いとして、児童生徒等に係る臨時的な特別な事情により勤務せざるを得ない場合について、一年の間で月百時間、年七百二時間の時間外勤務を認めています。  ガイドラインのQアンドAによると、いじめや学級崩壊などの重大事案などを想定されておられます。ただ、いじめの認知件数は約五十四万件、認知した学校の割合は八割を超えています。いじめの対応というのは学校業務で恒常化しており、いじめに関連する問題に全く関与しない先生方はおられないのではないかと推察します。  ここで懸念されるのは、この特例の扱いです。この特例があることである意味抜け道となり、過労死ラインを超える労働が横行してしまうのではないでしょうか。そうなった場合、指針は事実上骨抜きとなってしまいます。そうならないためには、指針の遵守はもちろんですが、それだけでは不十分です。特例の内容の具体化やルール作りを国として行うべきではないでしょうか。
  235. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) 本年一月に策定した公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインにおいては、超勤四項目以外の業務を行う時間を含めて在校等時間として勤務時間管理の対象とすることとした上で、その上限の目安を原則として一か月当たり超過勤務は四十五時間以内、一年間当たり超過勤務は三百六十時間以内としていますが、児童生徒等に係る臨時的な特別な事情により勤務せざるを得ない場合については、特例的な扱いとして一か月当たり超過勤務は百時間未満、一年間当たりの超過勤務は七百二十時間以内としているところであります。  本ガイドラインの運用については本年三月にQアンドAを示しており、この特例的な扱いの対象となる臨時的な特別な事情について、例えば学校事故等が生じて対応を要する場合、いじめやいわゆる学級崩壊などの指導上の重大事案が発生し児童生徒たちに深刻な影響が生じている、また生じるおそれのある場合などを示しているところであり、いじめ事案に係る全ての業務が特例的な扱いの対象となるものではなく、例外的かつ突発的な場合に限定されることとしております。  先生が御披露いただいた五十四万件、確かにいじめ防止法ができてからはそういった実態がかなり浮き彫りになってきました。ただ、これは軽度なものも含めてきちんと報告をするという法律の趣旨にのっとって、小さないじめも見逃さないというのが今の五十四万という数字になっておりますので、あくまでこの特例が使えるのは、今申し上げたような学級崩壊につながるとか、あるいは児童生徒の深刻な影響が本当に多くの人たちに関わるようなものについてのことでありますので、そこはしっかりとグリップをしてまいりたいというふうに思います。  文部科学省としては、このような限定的な運用がなされるよう、QアンドAも含めガイドラインの趣旨の周知徹底を図ることにより、各教育委員会や学校における適切な運用をしっかり図ってまいりたいと思います。
  236. 舩後靖彦

    ○舩後靖彦君 代読いたします。  ありがとうございました。  これまで様々な観点から本法案の問題点を指摘させていただきました。本日、大臣から御丁寧な御説明をいただきましたが、それを踏まえても、やはり本法案が教員の皆様の労働環境改善に資するとは納得することはできませんでした。  改めて本法案に反対し、質問を終わらせていただきます。
  237. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。     ─────────────
  238. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、衛藤晟一さんが委員を辞任され、その補欠として小川克巳さんが選任されました。     ─────────────
  239. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  240. 横沢高徳

    ○横沢高徳君 私は、立憲・国民.新緑風会・社民を代表して、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、反対の立場から討論を行います。  教員の皆様の現場の声を多く聞かせていただきました。月百時間を超える残業をしているにもかかわらず残業代が付かない、朝四時から持ち帰り仕事をしている、勤務時間内で休憩をする時間が取れる状況にない、この少子化対策時代の中、私的時間を取るのが難しいため子供をつくるのを諦めたなど、学校における働き方改革を推進することが重要であることは十分理解をしていることを冒頭で申し上げます。  そういった中で、月の平均残業時間が八時間であった約五十年前に残業代の代わりに四%の教職調整額を規定した給特法にそもそも無理があると感じます。  本法律案の一点目の上限ガイドラインについて申し上げます。時間外勤務の上限を守るためには、学校現場に任せるだけではなく、文部科学省の責任において学校や教員の業務を大幅に削減することが必要です。しかし、持ち帰り仕事の増加が懸念されるなど、指針の遵守に罰則が設けられていないことなど、実効性には多くの疑問が残ります。  二点目の一年間の変形労働時間制について申し上げます。時間外勤務が常に発生しているため、夏休みが閑散期である確たる実証はなく、夏休みに休日のまとめ取りをできる保証はありません。また、労使協定によらず条例により導入ができることとされており、そうなれば、現場の教員の同意は必須とされておりません。現場や関係者から懸念や不安の声が噴出する中、なぜ無理に制度の導入を図らなければならないのか理解できません。休日のまとめ取りが実現できるような労働環境をつくり、教職調整額の見直し、そして、まずは定数改善が必要です。給特法の抜本的な見直しに直ちに取りかかるべきです。  以上の理由により、立憲・国民.新緑風会・社民は、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案に反対することを申し上げ、討論を終わります。
  241. 梅村みずほ

    ○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほです。  私は、我が党を代表して、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について、賛成の立場から討論いたします。  公立学校の教員、特に部活動がある中学校の教員においては月平均の時間外勤務が八十一時間となっており、厚生労働省が定める過労死の労災認定基準を超えています。  教員が疲労で心身共に追い込まれた状態で指導するという現状は児童生徒たちにとって好ましい状態であるはずがなく、子供たちが生き生きと明るい未来に向かって成長していくために、まず最初の一歩を踏み出す必要性があると感じております。これまで、公立学校の教員の過剰な労働が見過ごされてきたことは大きな問題であり、いよいよ現状を打破しなければならないリミットが来ていることは否定できません。  日本維新の会は、この給特法改正案において、当初、時間外勤務が多いことの主な原因である部活動についてほとんど対策が取られていないこと、政府には部活動改革を進める意思が不足しているのではないかという点を重く捉えました。そこで、衆議院文部科学委員会での附帯決議に、外部指導者の増員と学校外のスポーツクラブチームの活用を促進する施策を検討するという内容を提案し、盛り込まれることになりました。このことにより、公立学校の教員が少しでも自らの授業に専念し、生徒指導を充実させることにつながることを期待しています。  また、学校と地域の結び付きを強め、地域と一緒になって生徒を指導する機会を増やすことで、社会全体が教育に関わる体制をつくるきっかけになることを期待しています。  公立学校の教員については、もう一つ、精神疾患による休職者数が多いという問題もあり、精神疾患による休職者数は全国において五千人前後で推移してきています。この現状を踏まえて、公立学校の教員に対しては労働安全衛生法によるストレスチェックを完全実施すべきではないかと考え、そのことを提案し、衆議院での附帯決議に盛り込まれたことも本法案に賛成する理由の一つです。  今や学校現場はブラックな職場として認定されることが多く、優秀な人材が学校現場を避けるようになっている現状は問題です。将来の日本を担う子供たち、その子供たちを育てるのが学校です。学校がブラックな職場であるとみなされている現状を何の進展もないまま放置することはできません。  今回、大臣、副大臣、文科省初等中等教育局長から固い決意を確認し、まずは一歩前進としていただくよう、本法案については賛成をいたしますが、教育現場の働き方改革はまだまだ課題が山積していることを改めて指摘させていただきます。  本法案が成立することにより、教育現場の働き方改革の扉が開かれ、教員の皆様の日々の充実と日本の子供たちの明るい未来のために今以上に活発な議論がなされ、改革が力強く進められることを切に期待いたしまして、私からの賛成討論といたします。
  242. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 私は、日本共産党を代表して、給特法の改正案について反対の討論を行います。  本法案は、公立学校教員に一年単位の変形労働時間制を導入しようとするものです。厚労省の通知によると、この制度は恒常的な時間外労働はないことが前提だとあります。二〇一六年の勤務実態調査でも、小学校では月五十九時間、中学校で月八十一時間もの時間外勤務が蔓延していることが明らかな公立学校教員に制度を導入できる前提など全くありません。  大臣は、月四十五時間の時間外労働を上限とするガイドラインの遵守が大前提として制度を導入するとしていますが、勤務時間の把握もこれからです。始業前にタイムカードの打刻ができない、打刻時間を指定されるといった虚偽の時間把握も蔓延しています。そもそも、制度導入の是非を議論できる段階にはないのです。  また、政府は、この制度は休日まとめ取りのための制度と説明していますが、年休や代休の活用など、変形労働時間制以外の手段で休日をまとめ取りすることは可能です。むしろ、休日が取れないほどの業務負担が増大していることこそが問題です。  また、平日の定時延長により長時間労働が助長される懸念もあります。民間の職場では、変形労働時間制で働く労働者の方が月十五時間も労働時間が長くなっているという調査があります。  また、変形労働時間制の導入によって管理職の事務負担が大きく増えることが質疑で明らかになりました。  一年単位の変形労働時間制は、一年間という長期にわたり八時間労働の原則を崩す重大な労働条件の不利益変更です。だからこそ、労働基準法は、一年単位の変形労働時間制の適用条件として、過半数労働者の同意を必須とする労使協定の締結など厳しい条件を課しているのです。本法案で地方公務員である教員に労使協定さえ結ばずに条例で変形労働時間制の導入を可能とするのは、労使対等原則の改悪にほかなりません。  教員の長時間労働是正のためにすぐやるべきは、教員の持ちこま数の上限をつくり、それに応じ教員を抜本的に増やすこと、全国学力テストや多過ぎる研修など、多忙化の原因となっている業務を文科省が削減すること、そして、給特法の残業代の不支給と労働基準法第三十七条の適用除外の規定を削除し、教員に働いた分の残業代を支払うよう抜本改正することです。  日本共産党は、教職員の異常な長時間労働をなくし、子供たちの豊かな学びを保障するために全力を尽くす決意を申し上げ、討論といたします。
  243. 舩後靖彦

    ○舩後靖彦君 れいわ新選組の舩後靖彦でございます。  党を代表しまして、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案に反対する立場から討論を行います。  この間の文教科学委員会の質疑において、萩生田大臣御自身が、一年単位の変形労働時間制を採用することで直ちに教員の業務量、長時間労働が縮減されるわけではないが、業務改善と併せると夏休み期間などでまとめて休みを取りやすくなると答弁されているように、基本的には、教員の本来業務を減らし、正教員を増やすこと以外に教員の長時間労働、教員の多忙化を減らすことはできません。  しかしながら、現状は、学習指導要領の改訂で学ぶ量は増え、道徳の教科化、小学校では外国語が教科化され、学力テスト悉皆調査で学力向上が保護者からも求められるなど、教員の授業準備、評価などの本来業務を増やす一方で時間外勤務を減らせと言っているわけで、アクセルとブレーキを同時に踏んでいるような状態です。これでは現状は何も変わりません。  一方、一年単位の変形労働時間制導入に関しては、教員の業務はあらかじめ繁忙期、閑散期と分けることは不可能であり、夏休み期間中に休みをまとめ取りするという案は実態に合っていません。全国の教員から、夏休みも休めていないという声が多数寄せられています。むしろ、変形労働制導入により、夏休み期間等以外の通常勤務時期における残業がますます増える可能性が大きいと言わざるを得ません。  指針は、労基法の労使協定によらず給特法を前提とするため、上限時間を超えた際の罰則規定も割増し賃金もありません。上限を上回ったかどうかの客観的な時間管理をどう担保するのか、上限を超えて勤務した場合の改善策や誰が責任を取るのかが曖昧なまま、条例任せで拙速に導入されようとしています。  以上の問題点から、本法案は廃案とし、半世紀前に作られた給特法の抜本的見直しが必要と考えるため、本法案に反対いたします。
  244. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  245. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。  この際、水岡さんから発言を求められておりますので、これを許します。水岡俊一さん。
  246. 水岡俊一

    ○水岡俊一君 私は、ただいま可決されました公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲・国民.新緑風会・社民、公明党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。  少し時間を要しますが、御容赦ください。     公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。  一、本法第七条の指針(以下「指針」という。)において、公立学校の教育職員のいわゆる「超勤四項目」以外の業務の時間も含めた「在校等時間」の上限について位置付けること。また、各地方公共団体に対して、指針を参酌した上で、条例・規則等そのものに教育職員の在校等時間の上限時間数を定めるよう求めること。  二、服務監督権者である教育委員会及び校長は、ICT等を活用し客観的に在校等時間を把握するとともに、勤務時間の記録が公務災害認定の重要な資料となることから、公文書としてその管理・保存に万全を期すこと。また、政府は、各地方公共団体が労働安全衛生法に基づいて、勤務時間の自己申告ではなく、客観的な把握ができるようにするための財政措置を拡充すること。  三、指針において在校等時間の上限を定めるに当たっては、教育職員がその上限時間まで勤務することを推奨するものではないこと、併せて、「児童生徒等に係る臨時的な特別の事情」を特例的な扱いとして指針に定める場合は、例外的かつ突発的な場合に限定されることについて周知徹底すること。また、上限時間を守らせるために、自宅等における持ち帰り業務時間が増加することはあってはならないこと、そもそも、持ち帰り業務時間を減らすことが求められることについて指針に明記すること。加えて、服務監督権者である教育委員会及び校長に対して、持ち帰り業務の縮減のために実態把握に努めるよう求めること。  四、服務監督権者である教育委員会及び校長は、教育職員の健康及び福祉を確保する観点から、学校規模にかかわらず、労働安全衛生法によるストレスチェックの完全実施に努めるとともに、優先すべき教育活動を見定めた上で、適正な業務量の設定と校務分掌の分担等を実施することにより、教育職員の在校等時間の縮減に取り組むこと。また、政府は、その実現に向け十分な支援を行うこと。  五、政府は、一年単位の変形労働時間制の導入が教育職員の健康及び福祉の確保を図り、業務縮減をした上で、学校の長期休業期間中等に休日を与えることを目的としていることから、地方公共団体がその目的に限って条例で定めることができる旨を文部科学省令に規定すること。  六、政府は、一年単位の変形労働時間制を活用した長期休業期間中等の休日のまとめ取り導入の前提要件として、指針に以下の事項を明記し、地方公共団体や学校が制度を導入する場合に遵守するよう、文部科学省令に規定し周知徹底すること。また、導入する学校がこの前提要件が遵守されているかについて、各教育委員会が十全に確認すること。   1 指針における在校等時間の上限と部活動ガイドラインを遵守すること。   2 長期休業期間中等における大会を含む部活動や研修等の縮減を図ること。   3 所定の勤務時間の延長は、長期休業期間中等の業務量の縮減によって確実に確保できる休日の日数を考慮して、年度当初や学校行事等で業務量が特に多い時期に限定すること。   4 所定の勤務時間を通常より延長した日に、当該延長を理由とした授業時間や部活動等の新たな業務を付加しないことにより、在校等時間の増加を招くことのないよう留意すること。なお、超勤四項目として臨時又は緊急のやむを得ない必要があるときに行われるものを除き、職員会議や研修等については、通常の所定の勤務時間内で行われるようにすること。   5 所定の勤務時間を縮小する日は、勤務時間の短縮ではなく勤務時間の割り振られない日として、長期休業期間中等に一定期間集中した学校閉庁日として設定できるようにすること。   6 教育職員の終業時刻から始業時刻までの間に、一定時間以上の継続した休息時間である勤務間インターバルを確保すること。   7 一年単位の変形労働時間制は、全ての教育職員に対して画一的に導入するのではなく、育児や介護を行う者、その他特別の配慮を要する者など個々の事情に応じて適用すること。  七、一年単位の変形労働時間制を導入する場合は、連続労働日数原則六日以内、労働時間の上限一日十時間・一週間五十二時間、労働日数の上限年間二百八十日等とされている労働基準法施行規則の水準に沿って文部科学省令を定めること。また、対象期間及び対象期間の労働日数と労働日ごとの労働時間等については、事前に教育職員に明示する必要があることを周知徹底するとともに、一年単位の変形労働時間制の導入は、地方公務員法第五十五条第一項及び第九項の対象であることについて、通知等による適切な指導・助言を行うこと。  八、政府は、本法及び本法によって定められる文部科学省令、指針に逸脱した運用の防止策として、教育職員からの勤務条件に関する措置要求や苦情処理制度とは別に、教育職員等からの文部科学省や教育委員会への相談窓口を設けるよう促すこと。  九、学校における働き方改革に関する総合的な方策を取りまとめた平成三十一年一月の中央教育審議会答申の実現に向けて、国・都道府県・市区町村・地域・学校が一体となって取り組むこと。特に、教育委員会は、答申内容の実現を学校任せにせず、自らが主体となって学校における働き方改革を強力に推進すること。また、国及び地方公共団体は、「教員採用試験の倍率低下」や「教員不足」といった課題を解決するための対策に万全を期すこと。併せて、国は、抜本的な教職員定数の改善、サポートスタッフや部活動指導員の配置拡充をはじめとした環境整備のための財政的な措置を講ずること。  十、政府は、教育職員の負担軽減を実現する観点から、部活動を学校単位から地域単位の取組とし、学校以外の主体が担うことについて検討を行い、早期に実現すること。  十一、教育職員の崇高な使命と職責の重要性に鑑み、教職に優秀な人材を確保する観点から、人材確保法の理念に沿った教育職員の処遇の改善を図ること。  十二、三年後を目途に教育職員の勤務実態調査を行った上で、本法その他の関係法令の規定について抜本的な見直しに向けた検討を加え、その結果に基づき所要の措置を講ずること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。  ありがとうございました。
  247. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) ただいま水岡さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  248. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) 多数と認めます。よって、水岡さん提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。  ただいまの決議に対し、萩生田文部科学大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。萩生田文部科学大臣。
  249. 萩生田光一

    ○国務大臣(萩生田光一君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨に十分留意をいたしまして対処してまいりたいと存じます。
  250. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  251. 吉川ゆうみ

    ○委員長(吉川ゆうみ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時二十分散会