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2019-11-12 第200回国会 参議院 外交防衛委員会 3号 公式Web版

  1. 令和元年十一月十二日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  十一月七日     辞任         補欠選任      中西  哲君     佐藤  啓君  十一月八日     辞任         補欠選任      佐藤  啓君     中西  哲君  十一月十一日     辞任         補欠選任      猪口 邦子君     宮崎 雅夫君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         北村 経夫君     理 事                 宇都 隆史君                 中西  哲君                 羽田雄一郎君                 秋野 公造君                 井上 哲士君     委 員                 佐藤 正久君                 武見 敬三君                 中曽根弘文君                 松川 るい君                 三宅 伸吾君                 宮崎 雅夫君                 山田  宏君                 小西 洋之君                 榛葉賀津也君                 白  眞勲君                 福山 哲郎君                 山口那津男君                 浅田  均君                 鈴木 宗男君                 伊波 洋一君    国務大臣        外務大臣     茂木 敏充君        防衛大臣     河野 太郎君    副大臣        内閣府副大臣   宮下 一郎君    大臣政務官        文部科学大臣政        務官      佐々木さやか君    事務局側        常任委員会専門        員        神田  茂君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       山内 智生君        外務省大臣官房        審議官      林  禎二君        外務省大臣官房        参事官      田村 政美君        外務省大臣官房        参事官      有馬  裕君        外務省大臣官房        参事官      河津 邦彦君        外務省総合外交        政策局軍縮不拡        散・科学部長   久島 直人君        防衛省防衛政策        局長       槌道 明宏君        防衛省整備計画        局長       鈴木 敦夫君        防衛省地方協力        局長       中村 吉利君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○外交、防衛等に関する調査  (外務省における文書開示請求への対応に関す  る件)  (日中関係に関する件)  (サイバー攻撃への対処に関する件)  (国連における核兵器廃絶決議案に関する件)  (陸上自衛隊宮古島駐屯地の整備に関する件) ○防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改  正する法律案(内閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 北村経夫

    ○委員長(北村経夫君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、猪口邦子君が委員を辞任され、その補欠として宮崎雅夫君が選任されました。     ─────────────
  3. 北村経夫

    ○委員長(北村経夫君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 北村経夫

    ○委員長(北村経夫君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に中西哲君を指名いたします。     ─────────────
  5. 北村経夫

    ○委員長(北村経夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官山内智生君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 北村経夫

    ○委員長(北村経夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 北村経夫

    ○委員長(北村経夫君) 外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  8. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 おはようございます。立憲民主党、新会派、福山哲郎でございます。今日はよろしくお願いを申し上げます。  まず、少し日はたちましたけれども、冒頭、緒方貞子さんがお亡くなりになられましたことについて一言申し上げたいと思います。  日本女性初の国連公使、国連難民高等弁務官、JICA理事長等々を歴任されました。人間の安全保障を提唱され、まさに緒方さんが提唱されたものが国際的なパラダイムになってきたと、その足跡は本当に大変なものだったというふうに思います。私は、政権担当時を始め、本当にいろいろな場面で温かい御指導を賜りました。感謝の言葉しかございません。国際場裏の場で緒方さんと御一緒したときに、本当に国際社会の中で緒方貞子さんへの信頼と尊敬の念が満ちあふれていることを私は目の当たりにさせていただきました。正真正銘、国際社会から信頼をされた日本人ということで、本当に心から御冥福をお祈りしたいというふうに思います。  それでは質問させていただきます。  今日は、お忙しい中でございますが、宮下一郎内閣府副大臣にお越しをいただきました。実は後の問題に関わることなので、少し外交、防衛のテーマとは外れるんですが、お越しをいただいたことをお許しいただければと思います。  最近報道になっております全世代型社会保障検討会議の議事録から中西経団連会長の発言が一部削除され、記載されていなかったことについて、お尋ねいたします。  事前に経団連側に確認していると政府は答弁をされています。その際、経団連側から、削除された部分をしっかり加えてくださいというような要望があったことは事実かどうか、お答えいただけますか。
  9. 宮下一郎

    ○副大臣(宮下一郎君) 流れについて御説明を申し上げたいと思います。  まず、議事録については、この内閣官房全世代型社会保障検討室の方で原案を作って、そして……(発言する者あり)はい。  内閣官房全世代型社会保障検討室、内閣府の事務局でありますけれども、こちらで議事録を作成いたしまして、これを経団連側の事務局に送付いたしました。これは九月の二十七日でありますけれども、その後、これを踏まえて修正があればということで、そういう意味でお送りをして、そして御意見を伺って、この在職老齢年金部分につきましては、十月三日に御送付いただいた議事録案、これを経団連側の御意向として議事録に最終的に記載していると、こういうことであります。  この議事録の中には、当初からですけれども、この在職老齢年金の件に関しては、中西議員から、慎重に検討という御本人の意図を反映した格好で記載をされておりまして、改ざん等をしたものではないと認識しております。
  10. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 誰も改ざんとも何も申し上げているわけではありません。済みません、違います。  私が聞いているのは、元々御発言をされたものが削除をされていることについて、経団連側から、その削除された部分についてしっかりと加えてくださいというようなやり取りはありましたかと聞いております。
  11. 宮下一郎

    ○副大臣(宮下一郎君) もう少し経緯、詳しく申し上げますと、二十七日に議事録案をこちらから送りまして、そして三日の日、四日の日ですかね、あっ、済みません、三十日と三日にその修正案についていただいております。それで、その二回目の部分が最終ということで、これを議事録に載せているというのが今の現状の姿であります。
  12. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 いやいや、副大臣、済みません、質問されたことにお答えをください。  最初に削除された形での議事を、議事録案を事務局から送られたときに、経団連側が中西会長の言われた発言についてしっかりと加えてくださいというような要望があったことは間違いありませんねとお伺いしているので、済みません、イエスかノーでお答えいただければと思います。
  13. 宮下一郎

    ○副大臣(宮下一郎君) 九月三十日の日に、その部分も含めたものが加えられた形で修正案が送られてまいりました。そして、これについて御意向を問い合わせたところ、後日連絡をしますというお話でありましたので、そこを加えた部分がその最終の経団連案ということではなくて、御連絡をお待ちしていたところ、再度修正が加えられたものが十月三日に送られてきて、それを四日に公開したと、こういう経緯でありまして、この二回目の三日に送られてきたものには逆に当初案と同じ記述になったものが最終案として送られてきたと、これが経緯であります。
  14. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 明確に言っていただきたいんです。  三十日の日に、じゃ、経団連側からは、修正をされて中西会長のものが加わった案が送られてきたわけですね。それに対して事務局側がどういう表現をされたんですか。そうしたら、三日の日にもう一回、その中西さんの発言が削除された話がもう送られてきて、これで結構ですと経団連が言ったというのが今の副大臣の説明でいいわけでしょうか。
  15. 宮下一郎

    ○副大臣(宮下一郎君) 事務局が、その当初案、当初修正案に対してその意図を確認したと、これに対して後ほど連絡をすると、こういったやり取りがあって、それを踏まえて三日の第二案、実際今の議事録に記されている状況の案が送られてきたと、こういうふうに認識をしております。
  16. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 当初修正案というのはどういう意味ですか。当初修正案というのは、経団連から送られてきた中西会長の発言が加わったものを当初修正案と言われているんですね、副大臣は。ちょっと、説明がさっきからちょっとずつずれているんです。
  17. 宮下一郎

    ○副大臣(宮下一郎君) この九月三十日に送られてきた修正案については……(発言する者あり)経団連から内閣府事務局に送られてきた九月三十日の議事録案、これには、その勤労意欲等々の、勤労意欲に関する記述がございました。
  18. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 じゃ、そこがあって、修正されたものが経団連から送られてきたら、事務局は意図を尋ねられたわけですね。そうしたら、次に来たら、その部分を削られて、これで結構ですと経団連が来たということですね。
  19. 宮下一郎

    ○副大臣(宮下一郎君) 意図を確認をし、そして後日連絡をするというやり取りがあった後、二回目の修正案が送られてきたというのが事実であります。
  20. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 済みません、副大臣、時間がないので、僕こんな時間掛かると思っていなかったので、ほかもやらなきゃいけないので、短くお答えください。  そもそも議事録ですから、意図を確認する必要ないじゃないですか、そのまま書けばいいんだから、発言したものをそのまま書けばいいわけですから。  二つ聞きますね。なぜ発言を削除して、これでいいですかといって事務局は送ったのか、理由をお答えください。  二つ目。事務方はいいから、事務方いいから、質問しているんだから。二つ目、なぜ意図を確認するんですか。発言された方が発言したとおりに修正してきたんでしょう。何で意図を確認する、意図なんかないですよ。言ったまま議事録作ってくださいというのが意図に決まっているじゃないですか。なぜ意図を尋ねたのか。二つ、短くお答えください。
  21. 宮下一郎

    ○副大臣(宮下一郎君) この経緯についてですけれども、私の理解では、送られてきてその意図を確認した中には、これが最終案かどうかと、これで決定してよろしいかという意図の意思確認も含まれていたと思います。その中で、後ほど連絡するという御意向があって、ではまだ修正の可能性があるんだなということで、まあ待っておったところ最終案が送られてきたと、こういう経緯だと思います。
  22. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 一番目の質問に答えていただいていない。
  23. 宮下一郎

    ○副大臣(宮下一郎君) そもそも議事録は全ての発言を一言一句記するものではございません。その全体の議論の流れが正確に把握できればよしということで、これは、最初にあったものを削除したということではなくて、議事録作成の過程でそういう記述が当初からなかったと、こういうことであります。
  24. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 確かに、国会の議事録と違うのは私も理解はします。しかし、国会の議事録を、逆に、意図が通じればいいといって速記部がいろいろ削ったりしたら大問題になりますよね。議事要旨ではないですよね、これは。議事録ですよね。議事要旨なら、私は、官僚の皆さんが一定の発言の趣旨を変えない範囲で残すことについては理解をします。  しかし、議事録というのはそういうものではありませんね。ましてやここは、今の発言は、中西さんの発言は非常に肝のところですよね。なぜそこで削除をしてこれを議事録にしようと思ったのか、もう一度お答えください。  それから、今の副大臣のお答え、事務方がメモを渡したお答えですが、議事録は全てを記載する必要はないという公式答弁しちゃまずいんじゃないですか。これから政府会合の議事録に対する信頼性がもっと失われるんじゃないですか。議事録は、基本的には議事を残すものです。議事要旨は別です、今申し上げたとおり。今、議事録で今みたいな発言をされちゃうと、政府の会合はほとんど何か意図的に修正されているかもしれないという、信頼性がなくなって不信感が高まるんじゃないですか。今の答弁まずいと思いますよ、私。
  25. 宮下一郎

    ○副大臣(宮下一郎君) 十一月八日の日に参議院予算委員会で西村大臣も御答弁されていますけれども、公表された議事録については一言一句全てを発言されたとおりに書いているものではございません。この議事録については、特に数字の間違いや不適切、不明確な表現、さらに、てにをはの修正等々が十分あり得るということで、そうしたことを、その議論の流れが分かるように修正を加えた上で議事録案を作り、そしてその発言者の方に送付をして確認をいただいて、そして先生おっしゃるように、これを入れてください、削ってくださいというのは、基本的にそれを受け入れる形で最終案を固めておりますので、今回についても、最終、経団連側の意図が反映された議事録が作成されたというふうに認識をしております。
  26. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 今、微妙な表現をされました。確かかどうかという数値の問題、それから、てにをは、そこに加えて何と言われたかというと、不適切な表現と言われたんですよ。中西会長の発言は、てにをは、数値等の真偽のもの、不適切な表現のどれに入るんですか。どれにも入らないはずでしょう。発言者の主たる表現について何で削除したのか、副大臣、お答えいただけますか、じゃ。
  27. 宮下一郎

    ○副大臣(宮下一郎君) 議事録作成につきましては、内閣官房全世代型社会保障検討室、こちらで組織として判断をしているということでございます。
  28. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 組織として判断と、あなた、組織の副大臣なんですよ。あなたが答弁しなきゃどうするんですか。役人のせいにしてどうするんですか。じゃ、役人にそういう意向があったということですね、中西さんのものは不適切だという、表現だという意向が、意向というか判断があったということですね。
  29. 宮下一郎

    ○副大臣(宮下一郎君) 先ほど申し上げた、てにをはとかなんとかと一緒にその不適切という文言を申し上げたのはまあ一例でありまして、今回の事案がそれに対応するということをいたした答弁ではございません。  そもそも、繰り返しになりますけれども、一言一句全て発言されたとおりに作るのがこの議事録ではないということで、事務局において適正に判断をして作られたものが原案、しかしながら、それで発言者側の方がどうしてもこういう記述を入れてほしいということがあれば、それは加えて最終版にするという手続を取っております。今回は二回その案が示されて、最終案はこれでお願いしますというのの中には、当初案のとおりに戻った格好で御要望があった、それを議事録に記していると、こういったことでございます。
  30. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 どうしてもこういう形に記述してほしいという話じゃないでしょう、だって、発言その場でしているんだから。だから、何で、じゃ削除したんですか。だから、その削除した表現が不適切だとかこれは不要だという判断をその室のチームはしたということですね。それでいいんですね。
  31. 宮下一郎

    ○副大臣(宮下一郎君) 今回の中西議員の御発言の趣旨は、この全世代型社会保障改革の議論において、この在職老齢年金について、これについては慎重に検討すべきだと、これが一番重要な趣旨だということで、そこをしっかり記すということで議論の流れを明確化した、こういうことで、これをその意図と反することを書いたわけでもありませんし、ここでその中西議員の意図が反映された議事録が作成されたというふうに判断して当初案を作ったということだと思います。
  32. 福山哲郎

    福山哲郎君 随分、官僚は偉いものですね。政府が招いて発言をされた方のを勝手に判断をして切ったり張ったりできるわけですか。それで議事録というわけですか。本当にひどい話だと思います。もう時間がないので次へ行きます。  お手元にお配りをした資料を御覧いただけますでしょうか。二枚目のページが、情報公開請求をしたら、二枚目はこういう黒塗りで返ってきたという最近報道のあっているものです。現物は三枚目です。三枚目は、もう実は、後で申し上げますが、外務省のホームページで公開されているものが情報公開請求で二枚目のように返ってきました。四枚目のペーパーも同様でございまして、情報公開請求をしたら黒塗りで丸々返ってきたんですけど、これは外交記録公開に伴って既に開示されている文書になっています。  一枚目ペーパー、大体状況を御説明するペーパーを作ってきたんですけど、この二つの文書共に、二〇一〇年三月、二〇一〇年七月に公開されたもので、たまたま私が外務副大臣と官房副長官のときにこれ公開されたものでございました。  経緯は、二〇一七年三月に、ある報道記者が開示をしてくれとしたところ、特例により延長して四か月掛かって外務大臣決定。これ、外務大臣決定です。部分開示四点。不開示理由は、国の安全が害される、米国等との信頼関係を損なう、他国との交渉上不利益を被る、政府部内の率直な意見交換が不当に損なわれるおそれがあるということで、部分開示ということで開示をされませんでした。この報道記者は、九月に総務省の審査会に請求したところ、何と一年と数か月掛かって審査会の答申が出て、今お手元にあるものの一つについては全部開示、残りの二点も開示範囲の拡大という決定をして実は開示をされるに至りました。しかし、後になって調べたところによると、これが、我々が政権のときにやった核密約報告書とともに文書を開示したものであって、既に外務省のホームページで公開されていました。別のジャーナリストの日米行政協定改定の関連文書についても同様でございまして、開示をされていました。  この二件の事案について、まず、外務大臣、事実であるかどうかについて短くお答えください。
  33. 有馬裕

    ○政府参考人(有馬裕君) 事実関係は、今、福山先生から御説明があったとおりでございます。
  34. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 こういった状況は適切であったかどうか。僕は分かっています、情報公開請求がたくさん来て、外務省のメンバーがそれぞれ、主管課が大変な思いをしていることは理解をしているつもりですが、こういった事態が起こったことについては適切かどうか。外務大臣、どのように思われますか。
  35. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 一部一貫性に欠ける対応があったと、このように考えております。
  36. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 ということは、適切ではなかったということですね、大臣。
  37. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 一貫性に欠ける部分があったと、このように感じております。
  38. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 じゃ、適切か不適切かは述べられないということですか。若しくは、なぜ、じゃ、大臣、これを不開示としたんでしょうか。
  39. 有馬裕

    ○政府参考人(有馬裕君) これらの文書の不開示決定を行いましたのは、福山先生からも御説明がありましたとおりの不開示理由に基づくものでございます。(発言する者あり)  福山先生から御説明もありましたとおり、国の安全が害されるおそれ、米国等との信頼関係を損なうおそれ、他国との交渉上不利益を被るおそれ、政府部内の率直な意見交換が不当に損なわれるおそれ等の理由により不開示決定を行ったものでございます。
  40. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 それ、おかしいじゃない。それは違うよ。だって、表出ているんだから、実際。だから、なぜこれを不開示に、じゃ、だからこそよ、これは表出ているんだから、そのおそれはないわけよ。  有馬さん、優秀な方だからよくお分かりだと思うけど、大臣は立場あるから言えないのかもしれないけど、有馬さんの立場でいっても、これを開示しなかったことは不適切だと思われますよね。
  41. 有馬裕

    ○政府参考人(有馬裕君) これらの情報公開請求につきましては、外務省として慎重に検討を行い、当時、限られた時間と人員の下で開示決定を行わせていただきました。  情報公開等の法制度上、個別の開示請求につきましてはそれぞれ個別に審査し開示決定を行っておりますが、御指摘の二件につきましては同一内容の文書が既に公開されており、その意味で一部一貫性に欠ける対応が行われておりました。  外務省としては、今回の件も踏まえ、情報公開法等の関連法にのっとり、今後しっかりと対応させていただきたいと考えております。
  42. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 これらの請求は公文書監理室で受けます。それぞれの文書を管理するそこから主管課室に回ります。今回の場合、北米局です。二事案、この二事案は、日米安保保障条約課、それから日米地位協定室です。余りこういう言い方してはいけませんが、外務省の中でこの部署にいる方は僕は非常に優秀な方が行っておられると思います。ここで開示、不開示が判断されて、黒塗り作業に入ります。  私、何が残念かというと、日米条約課も地位協定室も、最低限、この時代のこの文書は公開していたんじゃないのかどうかという、そういうチェックが働かないのかどうかが不思議なんです。だって、皆さん一緒にやったじゃないですか、密約の公開のときに。膨大な文書の公開があったということは私も理解します。しかし、こんな、日米安保にしても地位協定にしても、基本中の基本の、根幹のですよ、日本は日米安保、基軸のはずです。根幹のものに対して安易に、こういうおそれがあるからといって、出しているものを不開示にするということ自身が私は非常に残念に思う。  人員が足りないの分かっています。しかし、まさにこういう一貫性のない対応をすることが日本の外務省と文書管理に対する信頼を損なうのではないかと、そのことを危惧しています。  大臣、どうですか。
  43. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 確かに、限られた時間と人員の下で開示決定をした結果、個別の開示請求に対する審査でありますが、一貫性に欠ける対応があったということでありまして、外務省として、この四月一日に、公文書管理及び情報公開等を所掌する審議官級の公文書監理官、監理官の監は警視総監の監ですけど、公文書監理官を新設をし、またこれを補佐する公文書監理室、これを設置をしたところであります。  このような取組も踏まえて、実効性のあるチェック機能、これを確保して、情報公開法等の関連法令にのっとり適切に対応していきたいと考えております。
  44. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 その今の監理官始め、つくっていただいたことは評価したいと思いますが、そこは実質予算増えていますか。実質人員増はありましたか。お答えください。──いいです。私、これは事前通告しておかなきゃいけないと思ったんで、聞いたんです。  予算増額ないんです。実質に増えているかどうかについては把握されていないんです。だから、併任が増えているだけの可能性は非常に高い。これ、いまだに分からない。つまり、これ、本当に実質に増員しないと、こういう対応はこれからも続く可能性があるんです。  お手元の四枚目の紙、見てください。これ、我々のときの、密約のときの有識者委員会報告書です。黄色い線のうちの真ん中の下の方を見てください。  公文書管理法の下では、移管された歴史公文書の利用制限について、時の経過、つまり三十年以上の経過というのを考慮しなきゃいけないと。三十年以上の経年文書について利用、公開を拒否できる範囲の限定がより求められるです、限定が求められるです。行政機関の長の不開示の判断について、恣意性を排し、客観性を担保する方策を検討することを求めているが、個々の事案を積み重ね、制度の安定的運用を目指すほかないであろうという、このときの時点での提言もいただいています。  まさに今、恣意性を排除して、基本的には三十年の経年の問題も含めて範囲の限定が求められているのに、今の外務省のこのやっていることは真逆じゃないですか。もう開示されているものにもかかわらず、このいつものようなパターンの四つの理由を付けて黒塗りにして出す。全くもって逆のことをやっているのではないかと危惧をします。  先ほど申し上げたように、忙しいのは分かる、文書が膨大にあるのも分かる。しかし、検索システムやいろんなシステムが今あるでしょう。そのことも含めて、大臣、これは外務省の公文書管理の信頼性を損なう、もっと言えば、外交交渉をする場合に若しくは日本の外交政策の信頼を損なうことになる。  このことについて、予算増と、概算要求に入ってこれから予算の時期ですから、予算増と人員をちゃんと確保していただきたいと思うんですが、大臣、いかがですか。
  45. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 恣意性を排除する、そして客観性を担保すると、極めて重要なことだと考えておりまして、個々の事案を積み重ねて制度の安定的運用を図っていく上でも体制の強化ということは重要だと思っております。  御案内のとおり、限られた人員、予算の中で幅広い外交課題について対応していかなけりゃならない。そういった中におきましても、こういった分野、重要であると考えております。
  46. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 外務大臣から今前向きに御答弁いただいたと思いますが、これ、もし総務省の個人情報保護審査会で開示が決まらなければ、こういったことが横行していた可能性があります。情報審査会では、四十年以上経過していることがあるので、外務省の提示した幾つかのおそれについては相当な理由とは認められないという決定をしてくれています。  こういったことがあるのは私は非常に遺憾だと思いますし、先ほど外務大臣が一定の方向性を示していただいたのでこれ以上は申し上げませんが、もう二度とこういうことのないように、システムの構築、人員の増員、どうしたらこういったものの再発防止になるのか、外務省としてしっかり検討していただきたいと、このことの御答弁をいただいて、今日の質問を終わりたいと思います。
  47. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 総務省の情報公開・個人情報保護審査会における審査、この結果でありますが、一つ一つの審査につきましてやこういった審査会の答申、重く受け止めたいと思っておりますが、全てがそうなるわけではないと、ここは福山委員も御理解いただけるところだと、そのように思っております。  その上で、後者につきましては、しっかりと対応したいと思います。
  48. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 終わります。
  49. 秋野公造

    ○秋野公造君 公明党の秋野公造でございます。お役に立てるように質疑をしたいと思います。  十一月七日の大臣所信の際、私、資料一にお示しをしておりますホウ素中性子捕捉療法、がん細胞にボロンという医薬品を入れて、その細胞に中性子を当てることでがん細胞のみを殺すことができるといったことで、それが薬事承認がなされており、日本で初めてその治療が始まることになる、下にありますような手術では切除をすることが困難な事例も克服することができるような、そういう治療が日本から始まるということを紹介をさせていただきまして、外務省にIAEAと連携をしていただきたいといった質疑を行ったところ、外務省からは、臨床に精通した専門家を派遣して技術的指針の作成を主導したいといったような力強い御答弁を前回いただいたところであります。  その質疑の後なんですけれども、二枚目見ていただきますと、経済産業省の方で医療機器開発ガイドラインといったようなものを策定をしておりまして、これに基づきまして、三ページを開けていただきますと、ちょっと今日お示しだけしたいと思いますが、国立研究開発法人日本医療研究開発機構の委託事業でこういった報告書がなされておりまして、三ページ目にその引用がなされています。  すなわち、オールジャパン体制でBNCTについて検討する仕組みがあるといったようなことがこの中に書いてあるわけでありますけれども、拝見をいたしますと、機器の開発だけにとどまっており、そこで用いる医薬品についての検討が同時になされているかちょっと不明なところもあったりしまして、オールジャパンといいながら外務省のことは書いておらず、IAEAの技術的指針に反映される視点もこの中には盛り込まれておらず、経産省の方に外務省の方と連携をしているのかということをお尋ねいたしましたところ、これから連携をしたいということで、IAEAの関与も知らないような状態でありました。  外務省にお伺いをしたいと思いますが、この報告書について承知をしていたか、まずはお伺いしたいと思います。
  50. 久島直人

    ○政府参考人(久島直人君) 今般の委員会に先立ちまして、委員からの御指摘をいただき、それにより承知したところでございます。
  51. 秋野公造

    ○秋野公造君 もう知っていただいたということでありますので、今後、国内のこの装置の開発と医薬品の開発の議論、ちょっとこれも踏まえて行いませんと、我が国の薬事だけの視点で開発を行うと、ほかのものはそれでいいわけでありますけれども、放射性物質に関わるものはIAEAの関与があり得るという視点で開発を行っていただきませんと、せっかく開発をしても何の意味もない可能性があります。  改めて、外務省にしっかりとフォローをしていただいて、IAEAとテクニカルドキュメントの作成を主導していただきたい、このように求めたいと思いますが、御見解お伺いしたいと思います。
  52. 久島直人

    ○政府参考人(久島直人君) 委員御指摘いただきました報告書につきましては、関係省庁及び関係機関が精査しているものと承知しております。外務省といたしましては、IAEA関連会合の案内を含めました情報共有を中心に、我が国の専門家と連携してきております。  BNCTを含めまして、我が国の知見や経験が国際的な指針作りに反映されるということは重要だと考えておりまして、御指摘の加速器装置あるいは医薬品の承認、その他開発に関わります国内での検討状況を外務省としても注視いたしますとともに、IAEAでのBNCT関連活動の動向を踏まえまして、関係省庁とあるいは日本核医学会の専門家とも協議の上、この加速装置及び医薬品の開発の議論に当たりましては、装置開発の専門家、必要に応じ臨床に精通した核医学分野の専門家もこのIAEAの関連会合に関与できるように、外務省としても役割を引き続き果たしていきたいと考えております。
  53. 秋野公造

    ○秋野公造君 どうぞよろしくお願いをしたいと思います。  次に、資料四にお示しをしている中国東北師範大学につきまして御質問申し上げたいと思います。河野外務大臣時代にも様々お力添えをいただいた案件であります。  資料四見ていただきますと、この東北師範大学の中国赴日本国留学生につきましては、昭和五十四年から百十名ずつの中国人留学生を我が国で受け入れる事業を文部科学省の方で御支援をいただいたということでありまして、大変質が高くて、資料五ページ目見ていただきたいと思いますが、この東北師範大学、私、北海道医療大学の浅香正博学長と一緒に出版をいたしました「胃がんは「ピロリ菌除菌」でなくせる」という本を向こうの方で翻訳をしてくださいまして、既に教科書として用いて、作ってくださっているところでありますが、実は、この中国語訳された教科書を使わないで日本語だけで授業を行って日本語だけでレポートを書いていただく、こういった留学生が日本に来て日本のファンとなって帰っていただく貴い事業が行われてきたということであります。  この中国赴日本国留学生予備学校四十周年の記念の式典が行われまして、大学の求めにより公明党の山口代表も招かれ、そして文部科学省からは当時の浮島副大臣も御出席になりまして、そのときの模様はNHKの九時のニュースで取り上げられたということは大変うれしいことであります。  日本語がべらべらの中国人の方が中国にお帰りになって日本のファンとして頑張っていただけるということは、非常に私は大事な友好につながることかと信じておりますが、この受け止め、四十年来にわたり日中友好に果たしてきた役割について、外務大臣の見解をお伺いしたいと思います。
  54. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 秋野委員に、資料四ページ目、五ページ目、コンパクトに事業の内容を正確にまとめていただいておりますが、東北師範大学内に設置をされました中国赴日本国留学生予備学校は、文科省から教員派遣等の協力を得ながら創立以来四十年来にわたって日本語教育活動を継続し、これまでに約五千七百人の我が国への留学生を輩出する等、日本留学のための日本語教育拠点として重要な役割を果たしてきていると、このように承知をいたしております。このような功績によりまして、平成二十七年には外務大臣表彰を授与しております。  その国を知る上で、言葉であったりとかその背景にある文化を理解することは二国間の友好関係促進に極めて重要だと考えております。例えば、留学制度といいますと、よくアメリカのフルブライトと、これ出てくるわけでありますけれども、戦後の日本においてアメリカに対する理解、これを増進する上でフルブライトの制度と、大きな効果があったと。委員御指摘の事業についても全く同じように今考えております。  御指摘の予備学校に関しては、本年八月には同校の設立四十周年記念式典が開催をされまして、委員を含めて同校の発展等に貢献のあった日中両国の関係者に対して特別表彰が授与されたと承知をいたしております。その際、在瀋陽総領事から、学校の運営に貢献した関係者に対する感謝と敬意の念も申し上げたところであります。  直接の交流を通じた国民間の相互理解と相互信頼の増進は、日中関係の安定的な発展のために不可欠な基礎であります。特に、将来を担う青少年の交流は極めて重要でありまして、まさに今、日中関係、完全に正常な軌道に戻っていると、そういった中で、経済であったり文化、さらには人的交流、こういった事業を進めていくことは極めて重要だと考えておりまして、本予備校の役割に引き続き期待をいたしております。また、政府としても、双方向の国民交流を引き続き積極的に推進してまいりたいと考えております。
  55. 秋野公造

    ○秋野公造君 過去には文科大臣も何度も訪ねております。森元総理も行かれておりますが、外務大臣、一度行かれてみることを御検討されてはいかがでしょうか。
  56. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 機会がありましたら検討させていただきたいと思います。
  57. 秋野公造

    ○秋野公造君 文科省にお伺いをしたいと思います。  設立四十周年の模様につきましては省内でも共有されていることかと思います。この事業の継続に向けての決意をお伺いをしたいと思います。
  58. 佐々木さやか

    ○大臣政務官(佐々木さやか君) 文部科学省では、日中教育交流五か年計画に基づきまして、優秀な中国人学生百十名を毎年国費留学生として我が国の大学の博士課程に受け入れるとともに、中国赴日本国留学生予備学校に教員団を派遣し、これらの中国人学生に対して日本留学に必要な基礎及び専門日本語教育の支援を行っているところでございます。  同予備学校は、この度設立四十周年を迎えまして、本年八月に実施された記念式典には、先ほど委員からも御紹介いただきましたが、文部科学省から浮島前副大臣が出席をし、東北師範大学の客員教授を務められ式典の開催にも御尽力された秋野委員を含め、同校の発展に貢献のあった両国関係者の方々への謝意に加えまして、今後も予備学校へ協力をしていくこと、両国政府間の枠組みによる学生交流の推進を図ることをお伝えしたところでございます。  予備学校においては、優秀な学生が大変熱心に勉強に取り組んでおられます。これまで約五千七百人が同校から日本への留学を果たし、その多くが帰国後、日中両国の懸け橋となる人材として多方面で活躍をされております。  学生交流は国家間の相互理解の基礎となるものであり、文部科学省としても今後とも引き続き本事業を推進してまいりたいと考えております。
  59. 秋野公造

    ○秋野公造君 どうぞよろしくお願いをしたいと思います。  すばらしい友好を紹介したと思い、茂木大臣からも、日中の友好、軌道に戻ったという話もありましたが、どうしても私自身が受け入れられないのが尖閣で起きている現状であります。  南シナ海における現状変更が、警察権を前面に出してその後軍隊が出てくるという手法を取っていて、四段階に分けるならば、まず島の領有権を宣言する、二番目には領有の根拠となる国内法を整備する、三番目には周辺海域の調査を行う、四番目には海警などの法執行機関により中国の国内法を執行する、その後にプレゼンスを高めてから軍が出てくるといったような形で現状の変更が行われてきたということがなかなか受け入れられずにいます。  尖閣においても今申し上げたような手続が行われているとするならば、非常にゆゆしき状態であると思いますが、お伺いをしたいと思います。  尖閣諸島に海上民兵などを上陸させるなどの不法行為が行われた場合、警察又は海上保安庁で対応できない場合、自衛隊がどのような対応を行うのか、お伺いをしたいと思います。
  60. 槌道明宏

    ○政府参考人(槌道明宏君) 離島等に対する不法上陸等への対処に関する具体的な対応につきましては、個別具体的な状況に応じて判断する必要がございますので一概に申し上げることは困難ではありますけれども、その上で一般論として申し上げれば、領土、領海の治安の維持につきましては警察や海上保安庁が第一義的な対応の責任を有しております。その上で、警察機関では対処できないような場合には、自衛隊は治安出動や海上警備行動の発令を受けまして、警察機関と連携しつつ対処することになります。  こうした枠組みを前提といたしまして、平成二十七年の閣議決定におきましては、離島等に対する不法上陸等を始めとする武力攻撃に至らない侵害に際して、いかなる不法行為に対しても切れ目のない十分な対応を確保するため、海上警備行動、治安出動等の発令手続の迅速化を図っているところでございます。
  61. 秋野公造

    ○秋野公造君 今、警察機関という御答弁もありました。海保か警察庁なのかちょっと定かではありませんが、連携を強化していきたいといったような御答弁もあったところであります。  今申し上げたような場合に備えて、自衛隊は海上保安庁を始めとする関係省庁との共同訓練を行うべきではないかと思いますが、御見解、お伺いをしたいと思います。
  62. 槌道明宏

    ○政府参考人(槌道明宏君) 防衛省・自衛隊におきましては、不審船共同対処に係る海上保安庁との共同訓練や、治安出動命令が発令される事態を想定した警察との共同訓練などを積み重ねてきておりまして、警察機関や自衛隊等との関係機関の連携はこれまでと比較して格段に向上しております。  今後とも、警察機関との訓練を平素から積み重ねることにより更なる連携の強化を図るとともに、離島等に対する不法上陸等への対処に間隙を生じさせることがないよう、政府全体としての対処能力の向上に努めてまいりたいと考えます。
  63. 秋野公造

    秋野公造君 自衛隊が治安を守るために出てきてくださっているということは、なかなか外国にとって分かりにくいことかと思います。  尖閣諸島で何かあった場合に、例えば中国が、日本が一方的に状況をエスカレートさせたといったような形で自国にとって有利な国際世論の形成を図ろうとする、こういった動きも想定をされるのではないかと思いますが、こういった動きに対して、日本もその正当性を訴えるべく、国際世論を味方にするような不断の取組というものは必要ではないかと思いますが、これは外務大臣にお伺いをしたいと思います。
  64. 茂木敏充

    国務大臣茂木敏充君) 先ほども申し上げたように、日中関係、完全に今正常な軌道に戻って、さらには日中新時代、これを築いていくための様々な取組進めておりますが、その一方で、東シナ海そして南シナ海におきましては、力を背景にした一方的な現状の変更と、こういった試みが続いているわけでありまして、看過できない。主張すべきは主張して、毅然かつ冷静に対処していくことが必要だと思っております。  その上で、尖閣諸島につきましては、正確な情報を適時適切に発信して国際社会の理解と支持を得て国際世論を味方に付けていくと、こういったことも重要だと考えておりまして、かかる観点から政府としては尖閣諸島に対する対外発信を強化してきておりますが、具体的には、平素から、パンフレット、動画等の分かりやすい広報資料の多言語での作成、各国駐在の大使等によります国際会議の場でのメディア等に対する発信、また有識者に対する働きかけ等々を行ってきているところでありますし、また総理、そして私も、各国と会談する際にはこの尖閣諸島、さらには南シナ海の問題、必ず持ち出して問題提起をするということを行っておりまして、こうした取組を通じて引き続き尖閣諸島に対する対外発信に一層取り組んでいくとともに、我が国の領土、領海、領空、断固として守り抜くとの決意の下、毅然かつ冷静に対処していく考えであります。  秋野委員から四段階での、何というか、支配の強化と、こういう話がありましたが、かつてから覇権国とそれにチャレンジをする新興国との間で起こっていること、よくツキジデスのわなとか言われるわけでありますが、古代のギリシャにおいてスパルタという覇権国に対してアテネが挑戦をする、さらには古代ローマにカルタゴが挑戦をする、こういう段階で初期段階である程度現状を認めてしまうと、こういうことが大きな戦争につながってきたと、こういった教訓も生かしながら、主張すべきは主張して、我々として、国際ルールに基づき、力ではなく法の支配によって自由な海を維持するということが重要だと思っております。
  65. 秋野公造

    ○秋野公造君 私も全く同感であります。日中友好は誰もが願うことであります。だからこそ、昨今の東シナ海を含む我が国周辺における中国の動向を踏まえ、南西諸島の防衛に関する防衛大臣の決意、お伺いをしたいと思います。
  66. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 我が国の領土、領海、領空をしっかりと守り抜くために、日頃の警戒監視、情報収集を怠らず、また日米同盟の維持強化にしっかりと努めてまいりたいと思います。
  67. 秋野公造

    ○秋野公造君 終わります。よろしくお願いします。
  68. 浅田均

    ○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。私は、サイバー防衛と、それからGSOMIAについてお尋ねしていきたいと思います。  まず、サイバー防衛についてお尋ねいたしますが、それに先立ちまして、まず、答弁いただく皆さん、あるいはここにおられる皆様方と知識を共有しておきたいと思うわけでありますが。  サイバー犯罪が発生するサイバー空間、今、領土、領空、領海というお話がありましたけれども、そういう空間が今広がりつつあると。インターネットの、しかも表層から深層に、まあ両大臣よく御存じだと思うんですけれども、いわゆるサーフェスウエブからディープウエブ、さらにはダークウエブというところにまで広がっているというのが現状でございます。  例えば、皆さん、インターネットを使ってある商品を検索すると。そうしたら、その商品の広告がいっぱい返ってくると。あるいは、地図を検索すると現実の画面が現れるストリートビューですか、というようなものがありますけれども、これらは、いわゆる検索エンジンがクッキーファイルというのを検索した人に投げ返す、あるいはクローリングという、検索エンジンというのはクローリングという作業をやっていてどこにどういうサイトがあってどういうページがあってというのをみんな読み込んでいるわけですね。そういう作業をやることによって実現が可能になります。言わば、物理的な空間でレーダーの電波を発射して物体を探り当てるように、これらはインターネットで、インターネット上で見える世界の話です。  ところが、インターネット上で言わばレーダーを照射しても捕捉できない、言わばステルスのようなサイトがある。そして、それらステルスサイトを結ぶネットワークも存在すると、これが今のサイバー空間です。領土、領海、領空という物理的空間とは異なります。こういう現実を前提に、我が国に関わりのあるサイバー空間をどう防衛していくのか、お尋ねしていきたいと思います。  まず、これ防衛大臣にお尋ねしたいんですが、我が国は専守防衛を基本としていると、防衛の基本は専守防衛であると常々おっしゃっておりますけれども、このサイバー空間におけるサイバー攻撃に対処するためにサイバー防衛隊が新編されて、これ強化されるということでありますが、まずお尋ねしたいのは、このサイバー空間におけるサイバー攻撃に対しても専守防衛という考え方は適用されるのか、お尋ねいたします。
  69. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) サイバー空間における対処に関しましても専守防衛というのが当然の前提でございまして、関係する国内法、国際法を遵守するという考えに変わりはございません。
  70. 浅田均

    ○浅田均君 ありがとうございます。  それでは、防衛省・自衛隊のシステム、ネットワークにサイバー攻撃があったという事態認定は、これは誰がされるんでしょうか。
  71. 槌道明宏

    ○政府参考人(槌道明宏君) 今の、事態認定というお尋ねでございました。  例えば、武力攻撃事態であるということであるとすれば、その認定につきましては我が国として武力行使を行うか否かの重大な判断でございますので、閣議決定や国会承認など法律に定める手続に従って厳格に行う必要がございます。  具体的に申しますと、武力攻撃事態に至ったときには、事態対処法第九条に基づきまして政府は対処基本方針を作成しまして、そしてその中で事態を認定をいたします。そして、国家安全保障会議の審議を経て閣議決定をして、国会の承認を求めると、こういうことになってございます。
  72. 浅田均

    ○浅田均君 そういう認定を必要とするような事態ですね、どういう事態と想定されているんですか。サイバー攻撃という攻撃はどういう攻撃をもってサイバー攻撃がなされたというふうに考えておられるのか、お尋ねいたします。
  73. 槌道明宏

    ○政府参考人(槌道明宏君) サイバー攻撃が武力攻撃に当たる場合というお尋ねと理解してお答えいたします。  サイバー攻撃の態様は、その手法、対象など様々あり得ます。武力攻撃が発生したか否かは、その時点の国際情勢、相手方の明示された意図、攻撃の手段、態様等を踏まえまして、個別の状況に応じて判断すべきものでありまして、あらかじめ定型的、類型的にお答えすることは困難でございます。  その上で、一般論として申し上げますと、社会全体のサイバー空間への依存度が高まるとともに、サイバー攻撃の態様は一層高度化、巧妙化しておりまして、例えばサイバー攻撃のみでありましても、物理的手段による攻撃と同様の極めて深刻な被害が発生し、これが相手方により組織的、計画的に行われている場合には、武力攻撃に当たり得る、そのように考えております。
  74. 浅田均

    ○浅田均君 ありがとうございます。  もう少し質問させていただきますが、内閣官房内閣サイバーセキュリティセンター、これは政府でありますけれども、そういうところとか、例えば民間の基幹インフラと言われている原子力発電所、航空あるいは鉄道、高速道路のコンピューターネットワークシステム等、基幹インフラに攻撃があるという認定は、これ誰がされるんですか。
  75. 山内智生

    ○政府参考人(山内智生君) お答え申し上げます。  内閣官房内閣サイバーセキュリティセンター、これは私ども自身でございますが、所管をする情報システムにもサイバー攻撃があったとした場合、これは私ども内閣サイバーセキュリティセンター自身が調査を行いまして、サイバー攻撃であるかどうかという判断を行います。  また、民間におきまして、もし事業者がお持ちのシステムに対してサイバー攻撃があったということであれば、これは元々の、あらかじめの対策若しくはその認定というものは、その事業者御自身の責任で行われるものと私どもは考えてございますが、例えば重要インフラ分野、情報通信、電力といったそういう分野におきましては、サイバーセキュリティ戦略本部、これは政府の組織でございますが、この重要インフラの情報セキュリティ対策に係る第四次行動計画というものを持ってございます。重要インフラのサービス提供に支障が生じるような障害がサイバー攻撃でもし発生した場合には、事業者から所管省庁を通じて私ども内閣サイバーセキュリティセンターに対して連絡があるという形になります。  いずれにいたしましても、内閣サイバーセキュリティセンターとしては、関係省庁と連携しつつ、しっかりと取り組んでまいります。
  76. 浅田均

    ○浅田均君 何かいまいちよく分からないんですけど。  それでは、そのサイバー防衛そのものについてちょっとお伺いしたいんですが、サイバー空間においても専守防衛が基本政策であると防衛大臣から御答弁いただきました。すなわち、その第一撃は甘んじて受けるということでありますが、例えば、さっきから申し上げておりますように、そういうネット空間、サイバー空間をモニタリング、監視なさっているということでありますので、そのモニタリングしているサイバー空間で例えば時限爆弾のようなものを見付けたと、あと一分後に我が国を攻撃するようプログラミングされたミサイル制御システム見付けたと。これを破壊するのは防衛の範疇ですか、あるいは先制攻撃、敵基地攻撃になるので破壊できない、どちらでしょうか。
  77. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) 今お尋ねがございましたような具体的なケースとその対応要領については、事態の状況によって異なるために一概に述べることは困難ですけれども、政府のサイバーセキュリティ戦略というものがございます。これにおきましては、我が国の安全保障を脅かすようなサイバー空間における脅威に対しましては、同盟国、有志国とも連携しまして、脅威に応じて、政治、経済、技術、法律、外交その他の取り得る全ての有効な手段を活用しまして対応することとしております。  例えば、国民の生命、身体、財産等に重大な被害を与えるような大規模なサイバー攻撃が発生したという場合におきましては、官邸対策室等を設置し、政府一体となった初動対応措置をとりまして、防衛省・自衛隊といたしましてもこうした取組の中で積極的な役割を果たすということとしております。  また、サイバー攻撃が例えば物理的手段による攻撃と同様の極めて深刻な被害を発生して、これが相手方により組織的、計画的に行われている場合には、当該サイバー攻撃が武力攻撃に当たり得るというふうに考えられ、そのような場合には、防衛省を含む関係省庁は内閣総理大臣の指揮監督によりまして必要な対処を行うことになるというふうに考えてございます。
  78. 浅田均

    ○浅田均君 この間からそういう議論があって、敵基地攻撃は認めていないと、それから、専守防衛でありますから先制攻撃は認めていないと。それはそれでいいんですけれども、こういうサイバー空間あるいは攻撃の新しい形態が出てきまして、今の僕が質問したような事態が想定できるわけですよね。そのダークサイドとかサイトとか見ていくと、武器の売買とか違法ドラッグとか、何でも売って何でもありの世界が私たちが捕捉できないところで大きくなってきていると。だから今申し上げたような質問をさせていただいたわけでありまして、当然、想定の範囲なんですね。  例えば、十分後に日本に向けてミサイルが発射されるプログラミングを見付けたと、時限爆弾のようなものですよね。見付けた時点で、これを専守防衛という観点からは多分破壊できないと、プログラミングを無効にするような作業はできないという答弁が返ってくると思うんですけれども、実際のところ放置すればやがて攻撃されてしまうわけですよね。放置すればやがて攻撃されているという事態が分かっているにもかかわらず、それを、何というのかな、無力化するということは、先制攻撃に入ってしまうからできないんですか。お答えください。
  79. 槌道明宏

    ○政府参考人(槌道明宏君) 今お尋ねの質問にぴったりはまるかどうか分かりませんけれども、今お尋ねの場合は、まさに我が方でそのマルウエアを発見して、それを処理できないかという、そういうことでございますけれども、当然それは、それを処理したからといって、そのことをもって直ちに他国に対して実力行使するというものでないとすれば、それは可能であると考えますし、また、まさに一般論として申し上げますけれども、我が国が自衛権を行使するための要件でありますのは武力攻撃が発生した時点ということになってございますが、これについては従来から、現実に被害を受けた時点ではなくて他国が武力攻撃に着手した時点であるというふうに解しております。こうした考え方は、実際の物理的な手段による攻撃であれ、あるいはサイバー攻撃であれ、同じであろうと考えております。  ただ、いかなる時点でその武力攻撃に当たるサイバー攻撃の着手があったかという点については、その時々の国際情勢や相手方の意図や、明示された意図や攻撃の手段や態様等を踏まえて個別具体的に判断することとなりますので、今例としてお挙げになった段階で可能かどうかというのは、そうしたことを踏まえて判断されるということだと思います。
  80. 浅田均

    ○浅田均君 十分後に、可能ですよ、プログラムしろと言えば、ダークサイトにそういう注文することも可能になっているというふうに聞いていますので、例えば日本向けのミサイルを十分後に発射するようなプログラムを作れと、プログラムを作って、プログラムが動き始めた時点で攻撃に着手というような、前段の御答弁ではそういうふうに判断されるんですけれども、個々の事案については個別に判断と。  これ、申し訳ないですけど、十分では対応できないですよ。だから、すぐ見付けたときにどうするかという一般論として、こういうサイバー空間というか、今まで想定できない攻撃の形態が想定できるわけですから、それは決めておく必要があるのではないですかという問題提起を込めてこういう質問させていただいているわけでありますが、いかがですか。
  81. 槌道明宏

    ○政府参考人(槌道明宏君) もちろん、今お尋ねの場合には、その攻撃の主体が誰であるかということを特定した上で判断する必要がございます。  一方、こうした攻撃の主体をどうやって特定するかということも含めまして、その点については我が方の手のうちに関わることもございますので、それ以上のお答えは差し控えさせていただきたいと思います。
  82. 浅田均

    ○浅田均君 非常に、サイバー防衛隊、サイバー防衛というのが前面にうたわれていますので非常に関心があるんですが、実際、攻撃があったと判断されるときに、どういうふうにして防衛されるんですか。
  83. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) 先ほど申し上げました攻撃があったときの防衛というのは、国全体の大きな話としてはサイバーセキュリティ戦略もありますようにということで、国、我が国の安全保障を脅かすようなサイバー空間における脅威に対しましては、同盟国、有志国とも連携して、脅威に応じて、政治、経済、技術、法律、外交その他の取り得る全ての有効な手段を活用して対応することとしているということでございます。  それ以外にも、実際に例えばその攻撃が、これ政府全体としてはそういうことでございますけれども、防衛省・自衛隊に対するサイバー攻撃が発生した場合ということで申し上げれば、一般論でございますけど、攻撃を受けた情報システムの管理者が、被害端末の隔離ですとかほかの端末の状況、それが異常がないかどうかなど確認等の初動対応を行うと。同時に、攻撃を受けた情報処理システムの防護を行う部隊等が、その攻撃、相手方の攻撃手法の分析ですとか被害拡大防止策の検討、立案を行って、情報システムの管理者に対して当該対策を実施させることになるということでございます。また、ネットワーク全体を通じましてその被害が拡大するおそれがある場合等につきましては、共同の部隊であるサイバー防衛隊が各機関の情報システムの防護を行う部隊に対しまして対策を指示するなど、全省的な対応を行うということを考えてございます。
  84. 浅田均

    ○浅田均君 私が気にしているのは、攻撃があったという、一撃で全てを無力化できるような攻撃が考えられるわけですよ。だから、そういう攻撃に対しても防衛省のシステムは安全であると、直ちに即こういう対応できるという答弁を期待しておったわけでありますが、また別の機会にこれはもう少し時間を費やして質問させていただきたいと思っております。  それでは、次の質問に移りますけれども、防衛省のホームページに書かれてあるんですが、「情報通信ネットワークの監視及びサイバー攻撃への対処を二十四時間態勢で実施しています。」というふうに書かれてあるんですが、この情報通信ネットワークを監視するという作業ですね。  私が先ほどから申し上げておりますように、サイバー空間というのは非常に広がりがあって、今までのように単なるインターネットのウエブでつながれている世界だけでなしに、下にもう一つの層があって、更にその下に層があって、特定の言語がないと、あるいは特定のプロトコルを持っていないとアクセスできないと、そういうのが普通にできているわけですよね。ただ、私たちがネットでモニタリングするときには映らないというふうな、何層にもなっている、そういう世界がもう実現しております。  このネットワークを監視するという場合、ウエブのどの層までモニタリングをされているんですか。
  85. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) 防衛省・自衛隊におきましては、自身の情報通信システムや通信ネットワークを防護するため、サイバー防衛隊等が二十四時間体制で、御指摘のように、防衛省のウエブサーバーを含めて、攻撃サーバーのIPアドレスですとかウエブサイトのアドレス、いわゆるURLでございますけれども、こうしたもののアクセス履歴など、情報システムのネットワークを監視しております。  ただ、具体的にどういうような監視をしているのか、その対象を明らかにすることは、言わば防衛省のサイバー攻撃探知能力等を推察されるおそれがございますのでお答えを控えさせていただきますが、防衛省・自衛隊といたしましては、サイバー攻撃を、それに対しまして適切に対処するため、関係省庁ですとか企業等との連携を強化しつつ、各種脅威情報の情報収集、分析ですとか対処に努めておるというところでございます。
  86. 浅田均

    ○浅田均君 どういうシステムを持っているか疑われてしまうということで答えられないということなんですが、私はもう、まあやっておられるんだとは思いますけれども、やればやるほどまた逆に危険にさらされるということになりますので、二律背反の部分もあって非常に難しいなとは思っております。  この情報システムに関して、済みません、時間が来ましたので、情報システムに関してと、それから韓国との軍事情報ですね、GSOMIAについては今日御質問させていただく予定だったんですけれども、時間が来てしまいましたので、次回にさせていただきたいと思います。  どうもありがとうございました。
  87. 井上哲士

    ○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  核兵器廃絶の問題でお聞きいたします。  来年のNPTの再検討会議が迫る中、国連総会が開会中であります。二〇一七年七月七日に採択をされた核兵器禁止条約は、十月十八日にドミニカが批准書を国連事務総長に寄託をいたしまして、署名七十九か国、批准三十三か国となって、五十か国による発効まで迫っております。核保有国から様々な圧力や妨害があっても、この署名、批准が世界で広がっている中で、唯一の戦争被爆国の日本の姿勢が今問われております。  十一月一日には、国連総会の第一委員会で核兵器廃絶に関する様々な決議案が採択をされました。日本は二十六年間連続して決議案を出しておりますが、今年の決議案は、引き続き核兵器禁止条約に触れておりません。そして、これまでの核兵器廃絶についての国際的な到達点を骨抜きにするものだと、こういう非核保有国からの強い批判の声が上がりまして、その中で賛成は十二か国昨年より減りました。  この批判の一つが、このNPTの履行について、国際間の緊張緩和とか諸国間の信頼強化など過去の合意にない新たな前提条件があるかのように解釈をされる文言が追加をされていることでありますけれども、なぜこのような過去のNPTの合意にない文言が追加をされたのか、まずお答えください。大臣。
  88. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 本年の決議案では、我が国として、核兵器のない世界の実現に向けて意見の異なる国々の間の橋渡しに努めております。このため、各国が一致して取り組むことができる共通の基盤の形成を促すことを目指し、各国から意見等を踏まえて文言調整を行ったものであります。  御指摘の文言は、核軍縮を進める上での条件付けを行う、こういう趣旨ではございません。なお、我が国の決議案は、英国、フランスを含め百四十八か国の賛成を得て採択をされております。
  89. 井上哲士

    ○井上哲士君 各国が一致して取り組むことができるということを言われました。しかし、各国の一致というならば、これまでのNPTの再検討会議で積み上げられてきた全会一致の合意があるわけですね。来年の再検討会議に向けてこれをほごにしようとしているのが今核保有国の動きなわけです。  例えば、二〇一〇年のNPTの再検討会議では、核兵器のない世界を実現するための枠組みをつくる特別の努力、全会一致で合意をしていますけれども、核兵器禁止条約に反対をしてきました。その口実は核兵器廃絶にあれこれ前提条件を付けるものでありますけれども、その一つが米国のCEND、核軍縮のための環境創出でありまして、環境づくりが先だとして核廃絶を永遠に先延ばしをするものでありまして、私は、橋渡しといいながら、今条件ではないと言われましたけど、やはりあれこれ条件付けているんですよ、言葉。これはこうした核保有国に沿ったものだと言わざるを得ないと思うんですね。  一方、過去の合意にありながら今回削られたものがありまして、これが明確な約束という言葉であります。一昨年の決議では、核兵器国の核軍縮義務を明記したNPT条約第六条という言葉が削られました。各国から、そして被爆者からも批判の声が上がる中、去年の決議ではこれが復活をして、核兵器の全面的廃絶に向け、第六条を含むNPTを完全に実施する明確な約束を再確認とされておりましたが、今年の決議は、第六条は残ったものの、明確な約束と、こういう言葉がなくなりました。なぜこの明確な約束という言葉をなくしたんでしょうか。
  90. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 御指摘の文言を含めまして、過去のNPT運用検討会議の合意文書に記載された内容を実施していくことは既に各国のコミットメントになっていると考えております。こうした考え方に基づきまして、本年の決議案でも過去のNPT運用検討会議の最終文書で合意をされた措置の履行の重要性を強調しておりまして、過去の合意文書の履行を重視する我が国の姿勢に変わりはございません。
  91. 井上哲士

    ○井上哲士君 この明確な約束という言葉には、過去の合意文書一般ではない特別の意味があるんですよね。NPT条約は特定の国を核兵器国として認めるものですが、この第六条、核軍縮義務を使って国際社会は核兵器国に迫ってまいりました。そして、大きな国際世論の中で、二〇〇〇年のNPT再検討会議の最終文書で、核兵器国も合意して、核兵器国の、完全実施への核兵器国の明確な約束という言葉を書き込ませたと、こういう経緯があるわけであります。  ところが、その後、核兵器国はこの明確な約束をほごにしようとしてきました。唯一の戦争被爆国の日本の政府としてやるべきことは、核兵器国も含めて全会一致で合意したこの明確な約束を守らせることだと思うんですね。そういうときに、この言葉をなくして未来志向と、こう言ってしまいますと、結局、過去の約束の棚上げを狙う、こういう核兵器国の思惑に沿ったそういう決議だと言わざるを得ないと思うのですが、大臣、いかがでしょうか。
  92. 久島直人

    ○政府参考人(久島直人君) お答え申し上げます。  先ほど大臣からも答弁いたしましたとおり、各国が既に過去のNPT運用検討会議の合意文書の内容の実施にコミットしております。この考え方は本年の決議案にも書き込まれておりまして、私どもとしましては、過去のNPTの合意の履行の重要性を強調することに変わりはございません。
  93. 井上哲士

    ○井上哲士君 現実には、使える核兵器とかですよ、様々な新しい核軍拡が進んでいるです。明確な約束に反する方向が進んでいるんです。だからこそ、例えばアイルランドは核軍縮義務に条件を付けるべきでないと言いました。オーストリアは国連決議が既存の義務や約束を弱める踏み絵として使われるべきでないと、こう警告をしたわけですね。こういう批判をしっかり受け止めるべきだと思います。  更に問題なのは、この核兵器の非人道性に関する記述です。まずお聞きしますけど、日本は核兵器の人道的結末に関する共同声明に参加をしております。当初不参加でありましたけれども、二〇一三年から参加をいたしました。この年の声明には、核兵器は、巨大で制御不能な破壊力を持ち、無差別に受け入れ難い人道的結末を引き起こす、いかなる状況においても二度と核兵器が使用されないことが人類の生存の利益であると明記をされておりますが、この声明に日本はなぜ参加をしたのか、そしてそのときの立場は今も変わらないのか、大臣に確認いたします。
  94. 久島直人

    政府参考人(久島直人君) 御指摘のステートメントにつきましては、核兵器による壊滅的な結末への意識が核軍縮に向けた全てのアプローチ及び努力を支えなければならないという旨が述べられております。核兵器の使用の悲惨さを最もよく知る我が国としまして支持することに加えて、同ステートメント全体の趣旨が我が国の安全保障政策や核軍縮のアプローチとも整合的であることから、二〇一三年から御指摘のとおり参加してきたところでございます。  また、本ステートメントは、二〇一五年の国連総会第一委員会以降、ステートメントと並び決議案という形でも提出されておりまして、我が国は同決議案につきましても今年を含めまして賛成を投じております。
  95. 井上哲士

    ○井上哲士君 では聞きますけど、去年までの日本の決議案では、核兵器の使用による非人道的結末について深い懸念が核兵器のない世界に向けた努力を下支えする主要要素であり続けるとしておりました。ところが、今年の決議には、深い懸念が認識という言葉に変えられて、下支えという言葉がなくなりました。なぜこのように変えたんですか、大臣。
  96. 久島直人

    ○政府参考人(久島直人君) 我が国は、唯一の戦争被爆国としまして、核軍縮の進展に向けて、核兵器の非人道性に対します正確な認識を広めていくということの重要性、これを一貫して訴えてきております。本年の決議案におきましても、核兵器の使用によります壊滅的及び非人道的な結末を再確認しているところでございます。  先ほど大臣からも御答弁いたしましたとおり、決議案、本年の文言は各国からの意見等を踏まえまして文言調整を行ったものであります。同時に、核兵器の非人道性に対する正確な認識を広める努力を続けていくという我が国の認識に変わりはございません。
  97. 井上哲士

    ○井上哲士君 各国の意見を踏まえて文言調整をしたと言われました。報道では、この人道的アプローチに強く反対してきたフランスを考慮した、こういうことも書かれておりますけれども、しかし、核兵器使用のこの非人道的結末への深い懸念という言葉は、私は核保有国の賛成を得るために日本が譲ってもいいようなそんなものではないと思うんですよ。日本政府にとってそんなものなのかということが問われていると思うんですね。  カナダ在住の被爆者、サーロー節子さんが先日都内で講演されておりますけど、日本政府は、我々被爆者が非人道的な出来事を二度と許してはならないと七十年間以上も政府に告げていることを本当に理解しているんでしょうかと、こう言われているんですね。そう言われても仕方がないような私は変更だと思うんですね。  当時、先ほどの答弁ありましたように、当時この声明に外務大臣が賛成したときに、核兵器の使用の悲惨さを最もよく知る我が国として、非人道的結末、この声明に参加したと言いました。そうであるなら、私はこの深い懸念は絶対譲ってはならない言葉だと思いますね。日本にとってこの非人道性というのは、そんなに言葉を変えるような軽いものなんでしょうか。大臣、しっかりお答えいただきたいと思います。
  98. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 決して軽いものだと思っているわけではありません。  繰り返しになる部分はありますが、我が国は唯一の戦争被爆国として、核軍縮の進展に向け、核兵器の非人道性に対する正確な認識を広めていくことの重要性を一貫して訴えてきております。  本年の決議案においても、核兵器の使用による壊滅的かつ人道的な結末、これは再確認をいたしております。
  99. 井上哲士

    ○井上哲士君 だったら何で変えるんですか。今まであった深い懸念を何で認識という言葉に変えてしまうんですか。明らかに後退じゃありませんか。  私は、これは唯一の戦争被爆国である日本の存在が問われる変更だと思うんですね。この核兵器の使用による非人道的結末についての深い懸念というのは、核兵器禁止条約にも結び付いた、そういう根底にあるものだと思います。  これが国際的に広がる大きなきっかけは、二〇一〇年のNPT再検討会議での長崎の被爆者、谷口稜曄さんの演説でありました。長崎で被爆をして、一年九か月動くことができなかった。体にウジが湧いた。そして、入退院を繰り返して、医学的に解明できない石のようなものが体にできる。手術も繰り返したんですね。彼は真っ赤にやけどした自らの背中の写真のパネルを国連総会で示して、私はモルモットではありません、もちろん見せ物でもありません、でも、私の姿を見てしまったあなたたちはどうか目をそらさないでもう一度見てほしいと、核兵器は絶滅の兵器、人類と共存できません、どんな理由があっても絶対に使ってはなりませんと訴えました。  この訴えの後、二〇一三年にはノルウェー、一四年にはメキシコとオーストリアで、核兵器の人道上の影響に関する国際会議が開かれました。その場でも、多くの被爆者の皆さんが、二度と思い出したくないような地獄の体験を語ったんですよ。私の卒業した広島の高校の前身、広島一中も多くの先輩が亡くなりました。そういう皆さんが思いを語ったことがこの人道的結末への深い懸念という言葉に込められているんです。  それを、私は単なる認識という言葉に変えるということは絶対間違っていると思いますし、この決議の中で世界の指導者やそして若者の広島、長崎への訪問を歓迎すると言っています。訪問してもらって、こういう非人道性、深い懸念になる中身を知ってもらうためじゃないんですか。それを言いながら、この言葉を変えるというのは本当に矛盾していると思いますよ。  大臣、いかがですか。
  100. 久島直人

    ○政府参考人(久島直人君) 被爆地の訪問につきましては、国際社会が被爆の実相に関する正確な認識を持つ上でも重要であると認識しておりまして、そういった認識の下に、本年の決議案においても政治指導者や若者による広島、長崎への訪問を歓迎する旨盛り込んでおります。  また、非人道性に言及いたしましたパラグラフ、具体的には前文の十八パラグラフでございますが、これは第一委員会の投票の際、パラグラフごとの分割投票、いわゆる分割投票の結果としまして賛成百四十七、反対ゼロ、棄権十八という結果でございまして、このパラグラフにつきましては反対投票がゼロでございました。
  101. 井上哲士

    ○井上哲士君 まとめますけど、広島でも長崎でも被爆者の皆さんから大きな憤りの声が上がっております。その声をしっかり正面から受け止めて、核兵器禁止条約にも参加をするし、そして、この非人道性を広げる、その先頭にこそ日本政府が立つべきだと、こういうことを強く申し上げまして、質問を終わります。
  102. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。  前回に引き続き、陸自ミサイル部隊の宮古島駐屯地への配備について伺います。  宮古島駐屯地の敷地内には、地域の重要な信仰の場所であるウタキと拝所が存在しています。このカーンミウタキは、千代田カントリークラブの当時は一万四百平方メートル以上の森として保存されていました。住民はこのウタキだけはせめて残してほしいと防衛省に要望してきており、配付資料にもありますように、今年一月にも防衛省は、拝所の保存範囲については、千代田地区の住民と調整し、拝所周辺を柵で囲う計画であり、その面積は、七千三百平方メートルの予定です、と回答していました。  ところが、前委員会で防衛省は、ウタキと拝所等の保護に必要な範囲は四千五百平方メートルだが、その範囲、周囲に緩衝地帯を設け柵で囲むと、その面積は七千三百平方メートルになると説明を変更しました。  前回委員会後提供がありました環境整備計画平面図によって、資料として添付しておりますが、ウタキとして保護に必要な範囲の北西の角部にはゴルフ場だった当時の道路が含まれていることが明らかになりました。まさにウタキではない場所を加えて四千五百平方メートルと言っているわけです。このことから、ウタキの保護範囲の線引きが恣意的になされていることが強く疑われます。  これまでの経過を見ても、どうして元々一万平方メートルもあったこのカーンミウタキが四千五百平方メートルまで削られなければならなかったのか、全く理解できません。沖縄の島々に伝わる文化、伝統に対する敬意の欠ける、国際人権規約にも反する極めて悪質な行為であると抗議したいと思います。  従来のウタキの範囲を狭めて周囲を緩衝地帯にしたとのことですが、なぜウタキの森を削ってまで緩衝地帯を設置する必要があるのですか、お答えください。
  103. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) 宮古島駐屯地内におけますウタキですとか拝所の保存につきましては、前回も御説明させていただきましたとおり、地元の方々と調整をさせていただきまして、合意形成を経た上で計画を作成したものであるというふうに承知してございます。  具体的には、ウタキと拝所、それから、あと、さらには、自然環境の保護に必要な範囲として四千五百平米の保全範囲を計画するとともに、その周囲に御指摘がございましたように緩衝地帯を設けまして、柵で囲み保護するということとしまして、その面積は七千三百平方メートルとなってございます。  この緩衝地帯につきましては、ウタキですとか拝所などの保存区域、こちらにつきまして、周りが自衛隊駐屯地でございます、造成されたところの、そことの例えば高低差がございます。そうしたことから、その保存すべきウタキ、拝所などが含まれておりますところの保全範囲が崩れないようにいわゆるのり面を設けるとともに、それからさらには、その外側、その緩衝地帯の外側に柵を施工してございますけれども、その柵を施工するに当たってある程度地下を掘りますから、そうしたことによりまして保存すべきウタキに対して悪影響が及ばないように、こうしたことのためにこうした緩衝地帯を設けたというふうなことと承知してございます。
  104. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 防衛省は、今答弁では、地域の方々とも話し合いと言っておりますけれども、しかし、この地域の方々との話合いというのは公ではありません。この取扱いについても皆さんは明らかにしてこられなかった。  その際に皆さんが提示したのは、皆さんが二千三百平方メートルを提示して、これも恣意的に提示をしている。そういう流れの中で、この間七千三百平方メートルは保存するんだと言ってきたのがこれまでの回答です。ところが、別の資料があって、四千五百平方メートルが保全地区だということを明確に示している資料があって、それを提示したことよって前回の委員会で四千五百平方メートルをお認めになった。  ただ、そういうことは、つまり、地元に対する尊敬といいますか、地元の伝統、文化に対する尊敬というのは全くないということを示しているわけじゃないですか。現実に造ってしまってから最後は四千五百平方メートルであるということになってくる。そういうことがあってはならないのではないでしょうか。緩衝地帯が工事のために必要であったのならば、工事が終了後、ウタキの森を速やかに原状回復すべきです。地面をコンクリートで固めたりしなければ、当然自然に植栽が回復するとも考えられますが、そのような考えはないんでしょうか。
  105. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) 繰り返しになって恐縮でございますけれども、今の形というか、そうしたウタキ、拝所の保存区域につきましては、これまで地元の方々と調整をいたしまして、合意形成を得た上で計画、今の形になっているというふうに承知してございます。  ただ、いずれにせよ、こうしたものにつきまして、保存についてきちっと今後とも地元の方々とよく話し合っていくということは重要なことだと思ってございます。そうした意味で、その周辺の整備というものを、これについては適切に行ってまいりたいというふうに考えてございます。
  106. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 今、地元の方々と話し合ってきたと言いますけど、実際話し合っていないじゃないですか。後でも質疑しますけれども。  このウタキを残すことについての話合いをした方々と、その後、それが例えば井戸が見付からなかったとか云々ということについて、話もしていないじゃないですか。つまり、一切こういう意味では話をせずに、皆さんは七千三百平方メートルを保全すると言い続けてきたんですよ。そのことをやはり指摘はしておきたいと思います。  委員長、この間、この間もレクで防衛省に求めておりますこの宮古島駐屯地新設現況調査報告書の全体をやはり前提にしなければ、この問題については議論が十分ではないと思います。  早急に防衛省から提出していただけますよう、理事会においてお取り計らいお願いしたいと思います。
  107. 北村経夫

    ○委員長(北村経夫君) 後刻理事会で協議いたします。
  108. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 このウタキには自由に拝みをする人が訪れていたそうですが、現在、拝みをする人もなかなかウタキに入れていただけない状態であると聞いております。  防衛省はどのように考えていますでしょうか。また、従来どおり自由にウタキに入れるようにすべきと考えますが、いかがですか。
  109. 中村吉利

    ○政府参考人(中村吉利君) お答え申し上げます。  防衛省といたしましては、駐屯地内のウタキへの参拝を希望しておられる地元の皆様がいらっしゃることは承知をしております。  こうした御要望を受けまして、地元の皆様と調整をさせていただいた結果、千代田区の区長から申請をいただいた住民の方々に駐屯地への入門許可証を発行させていただいております。この許可証を用いまして、本年六月、住民の方が実際にウタキを参拝をされたというように承知をしているところでございます。  駐屯地警備の観点からウタキへの自由な立入りを認めることは困難ではありますが、ウタキへの立入り手続について、今後、地元の皆様から更に御要望をいただいた場合には適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。
  110. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 資料にも提示してございます平成二十八年八月十五日の地元の一部の方々との話合いの記録がございますけれども、その中に、ここへ訪れるのは地域の住民だけではなくて、島外の者も不定期に来ますよ、拝みに来ますということが書いてあって、それで、その拝みも可能なように配慮したいということを防衛省は答えています。  その方々に、ずっと自治会長に許可を得てやりなさいという話をするのはどうも筋が違うんではないでしょうか。本来ならば、要するにその施設を管理している防衛省、駐屯地そのものがこの方々からある申請をしっかり処理できて、そしてその拝みを実現させるということができるようにするべきだと思いますが、いかがですか。
  111. 中村吉利

    ○政府参考人(中村吉利君) お答え申し上げます。  先ほども申し上げましたが、駐屯地の警備の観点から、ウタキへの自由な立入りを認めることは困難ではございます。他方で、ウタキへの立入り手続につきまして、地元の皆様から具体的な御要望をいただきました場合には適切に対応させていただきたいと考えているところでございます。
  112. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 そもそも、このウタキ、本来は自由に入れるように別のオープンな入口を造るべきだったと思うんですよ。秘密裏に、造らないと言っていた弾薬庫、広大な土で覆った弾薬庫を内部で造っておきながら、こういう住民の大切な信仰の対象であるウタキを大きく削っていく、まさに一万平米からいえば半分以下にしてしまうと、こういうことをやっているわけです。  私たちは、やはりそういう意味では、より自由にやはりできるように、つまり、希望する者が全員がウタキに入れるように防衛省としては配慮いただきたいと思っております。  次に、質問ですけれども、このウタキにはカー、沖縄の言葉で言えばカーですが、井戸がありました。カー、井戸というのは、本土でもそうですが、沖縄では特に神様が宿る場所、あるいは地域のスタート、集落のスタートということで、大変宗教上も神聖な場所です。また、暮らしの上で、集落の公共インフラとしてカー、井戸が機能してまいりました。一九六五年には、日本でも初めて地下水保全に関する宮古島地下水保護管理条例が制定されるなど、宮古島市は、飲料水、産業用水とも一〇〇%地下水に依存する全国的にも他に例のない地域であり、地下水の保全が社会の成立要件となっております。  この地下水脈が現れるところがカー、井戸なんです。前回示した資料ですが、私たちがカー、井戸があったのではないかと考える地点に地面にマーキングされていることが分かります。これはどのような意味があったんでしょうか、意味のマークでしょうか。
  113. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) 御指摘のマーキングにつきましては、その形状からしますと、造成工事に必要な基準点として記したものだというふうに推察されます。  具体的には、ここにはナンバー二十二カタというふうに記載があると思いますが、具体的には、二十二番目の造成断面であるウタキ西側付近ののり面の上の端、いわゆるのり肩を意味するものであって、それを略記したものというふうに承知してございます。
  114. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 宮古のカー、井戸は、本土にあるような石造りの円筒に蓋があるような人工的なものばかりではなく、泉や沼、洞窟のようなものもございます。仮にこのような特殊な地形があった場合、業者が着工前に写真で現場を記録することもありますし、工事打合せ簿という文書が作成され、発注者と協議がなされるはずです。  委員長、防衛省に、このウタキ周辺でカー、井戸を埋めたことのあるなしについて工事業者からの報告を求めるとともに、あわせて、柵で囲む範囲における着工前、前後の現場写真及び工事打合せ簿を委員会に提出するようお取り計らいお願いいたしたいと思います。
  115. 北村経夫

    ○委員長(北村経夫君) 後刻理事会において協議いたします。
  116. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 前回の資料でも示したとおり、平成二十八年八月十四日に、「拝所の下の方に井戸があったと記憶している。」、この「工事の際は、その井戸の場所を確認し、重機などで壊さないようにしてほしい。」との住民の要望について、防衛省は、「工事着手前に確認するとともに配慮する。」と約束しました。しかし、前回の委員会では、防衛省は、井戸は調査したが見付からなかったので工事をしたと答弁しています。  では、平成二十八年八月に、井戸の保全を求めた住民、あるいは同報告書でこの人が知っていると思うという名前を挙げられている方等に調査をしたでしょうか。同時にまた、我如古弘さんという記載されている方に調査をしたでしょうか。
  117. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) 御指摘の我如古さんにも、まさに平成二十八年八月にこのウタキの現場におきまして沖縄防衛局の職員が直接お話をして、伺いました。その際に、具体的な井戸の場所につきましてはということで御紹介をいただきまして、その御紹介いただいた方にもそのウタキの場所をお尋ね申し上げましたけれども、その具体的な井戸の場所の特定には至らなかったということでございました。様々な文献等、それから現地踏査による関係者からの聞き取りでも井戸の場所というのは特定には至らなかったというものが前回申し上げたものでございます。  こうした経緯につきましては、当時、様々な地元との調整につきましては地元の千代田地区との、千代田地区の区長様と調整することとしていたため、井戸が見付からなかったことについても平成二十九年十一月にウタキの現場におきまして沖縄の職員が当時の千代田地区の区長様に御説明を行っておるというところでございます。
  118. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 最初に話し合った方々には伝えていないんですよね、見付からなかったことは。つまり、あると言っている、そしてこの皆さんが、調査した方々にもあったという記憶があると言っている。でも、それも探そうとしなかった。つまり、あるのに探さなかったんですよね。
  119. 北村経夫

    ○委員長(北村経夫君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
  120. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 私はそのことを指摘して、終わりたいと思います。
  121. 北村経夫

    ○委員長(北村経夫君) 本日の調査はこの程度にとどめます。  外務大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。     ─────────────
  122. 北村経夫

    ○委員長(北村経夫君) 防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。河野防衛大臣。
  123. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) ただいま議題となりました防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。  防衛省職員の給与について、本年度の官民較差に基づく改定を実施するため、所要の措置を講ずる必要があります。  以上が、この法律案の提案理由であります。  次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。  第一に、一般職の職員の例に準じて、自衛隊教官及び自衛官等の初任給及び若年層の俸給月額等について引き上げることとしております。これに加え、自衛官については、処遇の改善を図るため、初任給を更に引き上げることとしております。  第二に、防衛大学校及び防衛医科大学校の学生に係る学生手当及び期末手当等について引き上げることとしております。  このほか、附則において、この法律の施行に関し必要な経過措置等について規定しております。  なお、事務官等の初任給及び若年層の俸給月額の改定、自衛官及び事務官等の勤勉手当の支給割合の引上げ等につきましては、一般職の職員の給与に関する法律の改正によって、一般職の職員と同様の改定が防衛省職員についても行われることとなります。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
  124. 北村経夫

    ○委員長(北村経夫君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時四十三分散会