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2019-11-07 第200回国会 参議院 農林水産委員会 2号 公式Web版

  1. 令和元年十一月七日(木曜日)    午前十時七分開会     ─────────────    委員の異動  十月三十日     辞任         補欠選任      岩井 茂樹君     山下 雄平君  十月三十一日     辞任         補欠選任      山下 雄平君     岩井 茂樹君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         江島  潔君     理 事                 高野光二郎君                 堂故  茂君                 舞立 昇治君                 徳永 エリ君                 宮沢 由佳君     委 員                 岩井 茂樹君                 野村 哲郎君                 藤木 眞也君                 宮崎 雅夫君                 山田 修路君                 山田 俊男君                 石垣のりこ君                 打越さく良君                 郡司  彰君                 森 ゆうこ君                 河野 義博君                 塩田 博昭君                 谷合 正明君                 石井 苗子君                 紙  智子君    国務大臣        農林水産大臣   江藤  拓君    副大臣        内閣府副大臣   大塚  拓君        農林水産副大臣  加藤 寛治君    大臣政務官        農林水産大臣政        務官       藤木 眞也君    事務局側        常任委員会専門        員        大川 昭隆君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       大角  亨君        内閣府大臣官房        長        大塚 幸寛君        内閣府地方創生        推進事務局審議        官        村上 敬亮君        法務省大臣官房        審議官      保坂 和人君        農林水産省大臣        官房総括審議官  浅川 京子君        農林水産省大臣        官房総括審議官  光吉  一君        農林水産省消費        ・安全局長    新井ゆたか君        農林水産省食料        産業局長     塩川 白良君        農林水産省生産        局長       水田 正和君        農林水産省経営        局長       横山  紳君        農林水産省農村        振興局長     牧元 幸司君        農林水産省政策        統括官      天羽  隆君        水産庁長官    山口 英彰君        国土交通省大臣        官房審議官    内田 欽也君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○農林水産に関する調査  (食料自給率に関する件)  (台風等による農林水産関係被害への対策に関  する件)  (家畜伝染病対策に関する件)  (収入保険及び農業共済に関する件)  (森林の整備・保全に関する件)  (国家戦略特別区域制度における農林水産分野  の提案に関する件)     ─────────────
  2. 江島潔

    ○委員長(江島潔君) ただいまから農林水産委員会を開会をいたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官大角亨君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 江島潔

    ○委員長(江島潔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  4. 江島潔

    ○委員長(江島潔君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  5. 郡司彰

    ○郡司彰君 立憲・国民.新緑風会・社民会派の無所属議員の郡司でございますけれども、今日は、大臣の所信に対しての質問をさせていただきたいなと思っております。  その質疑に入る前に一言だけ申し上げておきたいと思いますが、予算委員会での通告漏えいの問題がありました。伴って、私どもの委員会でも簡素な通告ということをしておりますけれども、これ、必ずしも私どもが望んでいる行政監視の在り方に合致するということではない部分もあります。しかし、今回の責任は内閣にあって、対処は与党側が握っているわけでありますから、速やかにその方のことを計らっていただきたいなというふうに思っております。  それでは質問に入らせていただきますが、大臣、おめでとうございます。これからまたいろいろなところでの質疑もさせていただきたいと思っております。  私は、今日は発言に沿った形の質問のみをさせていただきたいというふうに思っておりますが、その前に、しばらく委員会に所属をしておりませんでしたので、森山大臣の頃からの大臣発言を全部読まさせていただきました。必ず入っている政策課題があります。最近になって入ってきた、例えば農協改革とか先端技術の活用でありますとかということがありますけれども、その都度やっぱり時代時代で変わっているところがあるなというのと、それから、大臣によって、ここの部分は多分大臣の思いで書き直されたり加えられたりしたところがあるんではないかなというところも時折散見をされますけれども、今回は、まず四ページ、我が国の農林水産業は国の基であるというような文章の間に、農地を守り、山を守り、漁業を通じて国境を守るという表現がございます。  これは、私は、農地を守る、山を守ることについてもそれぞれ相当議論をする余地があろうというふうに思いますが、今回は時間の関係で、漁業を通じて国境を守るということは、これ大臣の思いで入れられたのでありましょうか。これまで余り見かけませんでしたけれども、この思いをお話しいただければと思います。
  6. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 郡司先生におかれましては、大臣当初からいろいろと委員会でもお世話になりまして、ありがとうございます。大変尊敬する先輩から質問を受ける立場になったことについて、ちょっと形容し難い緊張感を感じております。今後ともよろしくお願い申し上げます。  この文章については、まさに御指摘のとおり、私のこだわりで書かせていただきました。漁業についての書きぶりは非常に迷いました。この守るという言葉をどうしても漁業でも使いたいと、守る、守る、守るになりますから。  しかし、山を守る、治山とか治水とか、それから農地の保全とか、漁業は、沿岸もあれば近海もあれば遠距離もありますけれども、いろんな意味の漁業がありますから。この書きぶりはちょっと難しいなと思ったんですけれども、しかし、長々書くわけにはいきませんので、国境というところに集中する形で書かせていただきましたけれども、私としては、環境の保全であったり、先代からずっと守ってきた沿岸の養殖のための海域であったり、それから底引きの海域であったり建て網を入れる海域であったり、近海カツオ、マグロであったり、あらゆるものを想定して、漁業自体が国の基だという思いを込めてこういう書き方をさせていただきました。
  7. 郡司彰

    ○郡司彰君 いろいろな思いを前からの並びで守るという言葉に集約をしたというようなお話でございましたけれども、この文章をただ素直に読みますと、やはり相当私は問題があるような感じがしてなりません。  例えば、国境は、御存じのとおり、一六四八年の条約によって、主権を持つ国は必ず領土を定めなければいけない、そして、海の場合には、十二海里二十二・二キロ、四十四・四以上ある場合にはその境とか、いろんな取決めがありますけれども、しかし、この漁業によって国境を守る、これ、国境だけではなくて例えばEEZとか、三百七十キロのところにもありますけれども、この文章だけを見るとちょっと誤解を招くんではないかなというふうな感じがしております。  大臣に端的にお尋ねをいたしますけれども、北方領土、それから尖閣諸島等は、これは日本固有の領土でよろしゅうございましょうか。
  8. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) そう考えております。
  9. 郡司彰

    ○郡司彰君 例えば、日ソの漁業協定、それまで拿捕とか銃撃が相次いでおりましたのを、一九九八年二月に小渕外相、協定を締結をして、簡単に言えば、入漁料を払ってそのような拿捕とか銃撃というものがないような形で行った。しかし、北海道とロシアの関係を見ると、接しているところというのは、これは宗谷海峡、それから択捉海峡、択捉水道ですね、こういうところの問題というのは非常に微妙であります。  それから、尖閣のところは、中国と、それから国交がありません台湾日本とのところで歴史的に相当複雑な漁業の権利をこれまで争ってきて、これは、国交がない国でありますから、日台漁業取決めというのが二〇一三年の四月に署名をされたというふうに思っておりますが、以来、台湾拿捕というのはまだ続いているような状況があるわけであります。  こういういろいろなもろもろのことを考えて、ただこの文章だけ見ると、何か漁業、漁船、漁民の方が国境を守るような任務を与えられているような感じを受けかねません。私は、基本的には、国境というものは、それは国がきちんと管理をし、守って、そこで漁業者は安心して働けるような形をするということが基本だろうというふうに思いますので、この表現は余りにも誤解を招く表現であると思いますが、大臣のお考えを改めてお聞かせください。
  10. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 今、歴史的なことまで郡司先生から御指摘をいただいて、自分の不明を恥じる部分が多分にございますが、この日台のいわゆる漁業協定についても、台形の地形、台形の海域があったりいろんなややこしい話については、私もそれなりにコミットをしてまいりました。  ですから、海域を守るということは一義的にはやはり国がやるべき問題であって、今回の大和堆の問題についても、やはり水産庁の対応についてはいろんな御意見がございますが、しかし、隻数も少ない、民間の徴用船も使わなければならない、いわゆる公務員だけでやれない部分もあって、なかなか、これだけ海に囲まれている日本がいわゆる三百七十キロ、それから二十二・数キロ、この二十二・数キロと三百七十キロのところが若干ぼやっとした部分があるじゃないですか、先生。そこについても国の主権というものをやはり堂々と主張しなければなりませんけれども、しかし、現有勢力の下でやはり国が一義的に責任を負うべきことだということを改めて痛感いたしました。
  11. 郡司彰

    ○郡司彰君 御理解をいただいたというふうに思っております。  今大臣がお話をされました日台の部分は、もう本当に難しい複雑なところでございますね。協定が結べないんですよね。ですから取決めというような形で今行っている。  そういうものも勘案して、私は、正直言って、この国境を守るというよりは、国境を監視をしたりするような役割も今のそのいろいろなネットワークでもってやっていただいているということは十分理解できます。国境を守るという表現だと誤解をされると思いますが、この部分は手直しをした方が私はよろしいと思いますが、最後に改めてお聞きします。
  12. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) これも大変不明で申し訳ないんですが、これ、大臣所信って修正できるものなんですか。どうなんですかね。  私としては、先生の御指摘に完敗とは申しませんが、確かに、その守るということではなくて、結果としてそこで操業していただくことによって主権を主張していただく、そういう結果につながっているということであって、防衛任務に就いているということでは確かにないという御指摘はごもっともだと思います。  しかし、これが事務的に果たして、過去、大臣所信が直ったことがあるのかどうかもちょっと勉強させていただいて、私としては抵抗はないんですが、やっぱり間違っているものは直した方がいいと素直に思いますので、ちょっと勉強させていただきたいと思います。
  13. 郡司彰

    ○郡司彰君 これ以上は申し上げませんが、やっぱり国がすべき責務はしっかりさせておかないと私はちょっとまずいのかなという感じがいたしました。  それから、続いて十三ページでございますけれども、これは、毎回必ず出てくる食の安全、消費者の信頼を確保するために引き続き科学的根拠に基づく食品の安全性確保、正確な情報伝達による消費者の信頼確保に取り組みますというのは、これはもういつもお書きをいただく必要なことだろうというふうに思っています。  今回、例えば、だとしますと、アメリカの牛肉等も入ってまいります。御存じのように、欧州では要するに成長ホルモンを投与したようなアメリカ産の牛肉については輸出を禁止をしております。これは先ほど出た台湾なんかもそうですね。だというようなこの文章からすると、当然、日本もアメリカ産の成長ホルモン剤を投与している由来の牛については輸出を禁止するというようなことで検討をいただいているというふうに考えてよろしいでしょうか。
  14. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) このお話は、私が農水委に所属していたときにも何人かの先生から御指摘を受けた記憶がございます。成長ホルモンの危険性について資料提出もしていただいたのもよく覚えております。  しかし、現状の農林水産省、それから食品安全の基準の内容の中において、今、これを根拠としてアメリカ産の牛肉を輸入禁止をするという検討は行っておりません。
  15. 郡司彰

    ○郡司彰君 検討が行われていないということは、何年か前からこういうことがございましたので、もうそろそろ検討をされているのではないかなということでお聞きをいたしました。  科学的な根拠に基づいて食品の安全を確保するということでございますれば、例えばEUが、欧州がアメリカ産の牛肉を禁止しているのは、これは科学的な根拠に基づかない何か感情的なことの取組なのかということになれば、私は必ずしもそうではないだろうというふうに思っておりますし、台湾の方も相当ハンバーグその他の関係でもいろんなことがございましたけれども、私は、日本についても、やはり情報として今遮断をされているような中で、多くの人たちが知らないからよしとするのではなくて、やはり検討をすべき対象として大臣の方で取り上げていただきたいなというふうに改めてお願いしたいと思います。
  16. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 即答はいたしませんが、考えさせていただきます。
  17. 郡司彰

    ○郡司彰君 次に、次の十四ページですけれども、豚コレラについての記載がございます。この中では、昨年九月の発生以降極めて重大な局面を迎えていますというような表現がございます。  私、たまたまこの間の大臣の発言を読み返させていただきました。発生をした当初の年にはどのような記載があるかというと、本年九月に岐阜県で発生をしましたが、蔓延な処分や野生動物の農場への侵入防止の徹底等によりまして蔓延を防止しました、過去形で書いてあります。それが今年の春になりますとどういうふうになってきたかというと、豚コレラが発生をしましたが、患畜等の迅速な処分や野生動物の農場への侵入防止の徹底等により蔓延を防止、ああ、これは今のですね、防止をしましたというのが一昨年でございますが、今年の春は、国が陣頭指揮を執りながら、飼養衛生管理基準の遵守の徹底、発生農場に関連する農場に対する移動制限や監視の強化を行ってまいります、結論から言うと、更なる発生や蔓延を防止をするために今のことをやる。今回は、先ほど言ったような重大な局面を迎えています。  まるっきり、今年の大臣のから始まって、その前の年のものになってその前に行くと、蔓延が、防止が終わりましたというような流れだと一番分かりやすいのでありますが、最初の年はもう蔓延を防止しました、その次は対策やっています、今年は重大な局面です。  これは大臣いろんなところで御発言になっておりまして、私も殊更に誰の責任などということに関して関心があるわけではありません。しかし、この流れを見ると、状況の判断としては甘かったとかというようなことは当然お考えになられますでしょうか。
  18. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 私がでしょうか。農林水産省としてでしょうか。(発言する者あり)私としてでしょうか。  私はまだ二か月たっておりませんので、しかし、行政も政治も連続性が問われるものでありますから、自分の前のことであるから私に責任がないとか、そんなことを言うつもりは全くございません。  そして、自民党の中でも、鳥インフルエンザ、それから家畜疾病予防対策本部の私は本部長を務めておりましたので、このことについてはずっと発生当初からコミットしてまいりました。  ですから、基本としては、やはり防疫指針に基づいて飼養衛生管理基準をしっかり守ると、これがもう基本であって、これは国際スタンダードですから、これに沿ってやってきたこと自体は私はそんなに間違ってはいないと思うんです。  この、しましたというのは昨年の……(発言する者あり)
  19. 江島潔

    ○委員長(江島潔君) 済みません、委員長の指名を受けてから発言をお願いいたします。
  20. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 済みません、私が聞いたから悪いんです。済みません、私が悪いので。  多分それは、吉川大臣も本当に悩んでおられましたですよ。同じ自民党の中でインナーのメンバーとして、いろんな、経済連携協定のときとか、多い週には週に六日もあって一日に三回も会うようなのが自民党のインナーですから、もう本当に、このことについても悩み、葛藤されておられました。しかし、その吉川大臣がそのときそのときでやった御判断については、悩み抜かれた結果、省内でも十二分に検討して出された結果でありますので、それが、その判断が甘かったとか間違っていたとか、そういうことを私が申し上げるつもりはありません。  しかし、私がずっと党内でもこのことについてはコミットさせていただいて、大臣にならさせていただいて、ちょうどあのときは千葉県に農業視察にたしか行っていた日だったと思います。そうしたら、携帯の方に、埼玉の方に入ったと、いよいよ関東圏ですというのが入ったので、休みの日でしたけれども、すぐに事務次官に電話して、今日の夕方、早速もう対策本部を緊急に招集するということで、そこで、これはもう防疫指針の改定しかないと、そして、自治事務になっていますから時間は掛かるけれども、パブコメをなるべく短くして対応しようということでやらせていただいてきましたので、対応が万全であった、全く落ち度がなかったというふうに強弁するつもりは、先生、私全くございませんが、しかし、吉川大臣も懸命に取り組まれ、そして私も大臣として責任を持って取り組ませていただいているということで、よろしいでしょうか。
  21. 郡司彰

    ○郡司彰君 大変、先ほどは不規則のような発言で済みませんでした。  先ほどのは、平成三十年十一月十三日の吉川大臣の臨時国会での所信の演説に書かれていることで、防止をしましたということですから、もう過去形で書かれているということから、今回の重大な局面ということになれば、先ほど言っているように、私は誰の責任だということをこの場でお話をするんではなくて、省全体としてのその判断がやっぱり甘かったというのはこれは認めないと、どうしてあのときにそういうふうな判断をしたんだろうか、その後またなぜ発生をすることに至ったんだろうか。これ、イノシシとか何かのルートからいうと、なかなか違うところで発生しているわけですから、それは人為的なものも加わったんだとか、いろんな検討が必要なんだろうというふうに思いますね。  ですから、責任の所在を明らかにするためにではなくて、今後のことも含めて、この判断はやっぱりもう一度見直さなくちゃいけない、そういう姿勢が大事なのではないかということでお尋ねをいたしました。  改めて、もし何かございましたらばお願いいたします。
  22. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 農林水産行政において、豚コレラに限らず、起こった全ての所掌に関してはやはり私が責任を負わなければならないものだというふうに自覚をしながら仕事をさせていただいております。  ですから、事象に対する評価は多々あります。しかし、現実にもうこれだけの区域で、最初は岐阜県だけだったのに、一年たってこれだけの地域に蔓延しているということでありますから、それは責任を感じ、反省すべき点も多々あるというふうに自覚をいたしております。
  23. 郡司彰

    ○郡司彰君 重ねて申し上げますが、責任がどうのこうのということは私は思っていません。逆に、こういう話をすると波及する可能性があるので余り言いたくありませんが、江藤大臣になって、その間の流れよりもスピード感があって、ワクチンの問題については新しい流れができてきたんではないかなというふうには思っております。ここまでにします。  時間の関係で次の質問に入らせていただきますが、次に、十六ページ、本年九月から譲与が始まった森林環境譲与税も活用しつつというようなくだりがございます。九月から譲与が始まったということでございますけれども、この関係は、二百億を四十億が都道府県、百六十億が各基本自治体に配られるということになっておりまして、人工森林面積、それから就業人口、森林のですね、それから全体の人口がどのぐらいいらっしゃるかというような、五、二、三ぐらいで分けたんだろうというようなことでございますけど、これについて大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。
  24. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) これは、私のおやじの時代は水源税という話で、もう先生はよく御存じだと思いますけれども、森林行政をやる人間にとっては悲願のようなものでありました。ですから、これがいよいよ譲与が始まります。まだ一部ですけれども、始まったことは大変有り難いし、うれしいことであります。  しかし、この配分について、面積、人口、それから大都市にも配分がされると、このことについては、まあ思うところはあります。正直なところ、思うところはあります。ありますが、ちょっと立場が立場なので。  これは、取りあえずこれでスタートさせていただいて、今回、新しい森林経営管理法で当該市町村の責任は、委託を受けて意欲ある人に渡す、そういういいものでなければ市町村がしっかり管理をしなければならない。すごく重い責任と義務とマンパワーと手間暇を負うことに田舎はなるわけですから、果たしてこれだけの譲与でこれが補えるかどうかをしっかりウオッチをしなければいけないなと実は思っております。  私のところももう村ですから、山を持っているところは村役場ですから、村役場の人間が何人いるかというと、ちょっと新しく人を雇い入れる制度ももちろんこの中には組み込んでありますけれども、なかなか、じゃ、ピンポイントで、ああ、あの人を雇い入れたらいいねということがその町なり村なりの財政の中で許されるのかとかいうことは、この法律を作った、責任はかぶせた、しかしお金が十分ではないというようなことにはならないようにしっかり見ていかなきゃならぬなと思っております。
  25. 郡司彰

    ○郡司彰君 大臣としてなかなか発言しづらいんだろうと思いますので代わりに申し上げますと、これ、一番多いところは横浜市ですよね。林業費、自治体の予算はゼロですよ。人口は日本で一番大きいところでございますから。しかし、百六十億ですから、千七百を超える自治体に配るんですから、一番多い横浜市でも一億四千二百万ぐらいですね。これは、横浜市総体の予算から比べる比率というのはそう高くないかもしれません。それはそれで、じゃ次にどういうところがあるのかというと、三番目は大阪市、ここも人工林ゼロヘクタール、林業費、自治体予算ゼロが三番目。  大臣がおっしゃいました宮崎県美郷町、ここは二百四十七名ぐらいの林業で生活をしている方がいらっしゃる。もちろん森林の面積も多いわけでありまして、その中で、人口は四千ぐらいですよね。その町の予算で六億八千五百万ぐらいの年間予算を林業のために予算化している。しかし、今回の配分は、全体で見れば相当高い順位なんですよ。四十二位ぐらいには該当しますけれども、それでも四千万ぐらいです。  私は、川上、川下まで通じての今回の譲与税の使い方ということには特に異論を挟むつもりはありませんが、五、二、三という、人口が多ければ林業に予算がゼロのところでも一番多く行ってしまう、これは、やっぱり先ほどちょっと、大臣、私個人としては言いづらいと。私、代わりに言いますけど、これ間違っていますよ。これは農水省が決めた基準ですか。私は、農水省が決めるんならもうちょっと農水省っぽい決め方があったんじゃないかなと。  これも大臣言いづらいでしょうから、その次にもし見直すときは、やっぱり実態に合わせて、森林環境譲与税、もう昔から、水源税から何から本当にいろいろと苦労されてきて、この後また環境税その他の話が出てまいります。これと同じような轍を踏むと、納める方も使う方も何だということになりかねませんので、大臣の方は発言をしづらいということですから、私の方から一方的に申し上げまして、時間が参りましたので、質問を終わらさせていただきます。  今日はどうもありがとうございました。
  26. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 立憲・国民.新緑風会・社民の宮沢由佳でございます。  冒頭、台風並びに大雨などの自然災害によりお亡くなりになった方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げます。  私は、先月下旬、台風十九号により山梨県内で山林が崩れ、土砂が宿泊施設に流れ込んだ現場を見てまいりました。お話を聞いたところ、ここは元々段々畑でたばこの葉を栽培していたが、戦後に植林されて林になったと聞いているとのお話でした。七十年以上伐採されることなく伸び続けている人工林が災害を引き起こす危険性を肌で感じてまいりました。  私が見てまいりました箇所は私有林と思われますが、国有林でも私有林でも、植林後、人工林の状態によっては同様のことが起こるかもしれない懸念がございますが、そこで、森林、特に人工林に関連して、山腹崩壊災害について大臣にお伺いします。  約七十年前、戦後すぐに植林された人工林は当時何年後の利用を想定していたのでしょうか。
  27. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) それは、地域によって若干違いが出てくると思います。  私のような宮崎県であると、高温多雨であるということで大変成長が早い。しかし、戦後、大変、日本の山はほとんど切ってしまって、戦争で切ってしまって焼けてしまって、その後、朝鮮半島でいろんなことが起こったりしていろんな特需があったりして、それから経済成長が、急に経済が回復する流れの中で持家ブーム等いろんなことがあって、やっぱり家を建てるのに材木が足りないということがありましたから、大体、杉でいうと、基本的には三十年から四十年ぐらいを目途に生産されたものでありますけれども、その後、外材がたくさん入ってきて、ホワイトウッド集成材とかそういうものが入ってくることによって国内の価格が随分落ちてしまって、一時、一四%から一二%ぐらいまでかな、一八%ぐらいまで自給率が落ちて、今はもうちょっと回復していますけれども、そういう流れの中で、本来であれば伐期を過ぎているものについてもまだ山に残ってしまっているというのが現状だというふうに把握しています。
  28. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 御丁寧に御説明ありがとうございます。  いわゆる山腹崩壊は地形条件によることも大きいと思いますが、間伐等の手入れをしない場合、山腹崩壊が起こる可能性との因果関係があると思います。  平成二十九年の林野庁流木災害等に対する治山対策検討チーム中間取りまとめによると、間伐等の実施が山腹崩壊の防止に少なからず効果を発揮した可能性もあると考えられるとしています。その後の検討結果はどうなっているか、御存じでしょうか。
  29. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) その検討結果についての詳細な報告は、正直申しますがまだ受けてはおりませんが、しかし、ずっと党におって林政部会とかそういうのはずっと出ておりましたので、一応承知しているつもりであります。  おっしゃるとおり、山は、一度人間の手が入るとずっと管理してあげないと絶対駄目なんですね。もう自然の山と人工林はまず基本的に違うと。そして、おっしゃったように、ある程度の時期になったら風通しを良くする、それから、樹体の成長を良くするために列状なりの間伐をしなければなりません。間伐をしなければ、結局根をしっかり山の斜面に張らないことによって倒れてしまうリスクが高まってしまう。  ですから、この治山事業についてはいろんな、災害関係緊急治山事業とかそういうものを今やっております。それから、三年間の緊急対策事業もこれありますので、こういったことによって、今回の一連の大雨、それから台風災害で随分山が崩れて、それは民有地、それからいろんな、所属についてはいろいろありますけれども、山が国民の皆様方に御迷惑を掛けたことも踏まえてしっかり取り組ませていただければというふうに考えております。
  30. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  中間まとめにも記されていたと思いますが、適時に間伐等を行い、木々に太い根を張らせることが必要です。七十年以上放置された人工林地域が持つ危険性があると思います。  また、自然林と比較して、崩壊の危険性は樹種に関係はあるのでしょうか。
  31. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) これはいろんな御意見があります。広葉樹の方が強いという人もおられますけれども、杉が、じゃ比較して弱いのかというと、なかなかどうもそうではないという意見もあります。  ただ、私が地元の森林組合の方々なんかに聞くと、例えば杉なんかで七十年、八十年なんかになって、すると太くて重いじゃないですか、当然重量があると。根っこの面積は当然もうそれ以上成長しないですよね。となると、踏ん張る力は一定なのに上だけ重くなるので倒れやすくなると。だから、なるべく適齢の時期に切らなきゃいけないし、杉なんかはもう七十年とかになると逆に安くなってしまうということもありますので、伐期のものについてはいろんな用途にしっかり利用していかなければならぬと考えております。
  32. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 全国で人工林が何十年も放置され続けている場所を把握されていますでしょうか。ハザードマップに間伐等をなかなか行えない山林を含めているでしょうか。含める必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。
  33. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 後ろがパニックになっておりますので。  ハザードマップには、当然、山腹崩壊の危険のあるところは書き込んであると私は認識しています。  なぜかというと、全国で崩壊のおそれのあるいわゆる谷間の急傾斜、砂防ダムを造らなければ危ないよというところは全国で四十数万か所だったと記憶をして、ちょっと間違っているかもしれませんが、そういうのもしっかり書き込んでありますので。  ただ、山については、ああ、今教えていただきました。ハザードマップは作成されていると、そして、全国で十八万か所、危険地区ということで指定をされているということでございます。
  34. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 森林組合の方々にもお話を伺ったんですけれども、地目は農地、だけど実際見た目は山林というところが全国にも多数あるということで、ここは是非頭の中に入れていただいて、見た目は山林だけれども実は農地であった、とても地盤としては緩いところがたくさんある、これをハザードマップに加えていただくということをお願いしたいと思います。  また、大臣は、所信的挨拶でロボット、AI、IoT、ドローンなどの先端技術の開発についても触れられました。山腹崩壊はもちろん、林業全般における最新技術開発について教えていただけますでしょうか。
  35. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) いろんな技術開発がこのところずっとされてまいりました。例えば、乗用で、私もオペレーションをしたことが、若干迷惑にならない程度はやったことがありますけれども、今までは枝打ちなんかは大変だったのが、ばあっと枝打ちをする機械、切った後も、玉切りといいまして、一定のトラックに載せる長さに切れる機械、いろんなものがたくさんあります。  最近は、ドローンでいわゆるハザードマップの作成等も含めて地域を見れないかというような検討も進んでいます。さらには、植林した後の農薬をまくときにもそれを使えるんじゃないか。これはいろんな意見があって、もう山で使うのはやめてくれというような御意見もありますので、やはり地域の方々の意見を聞きながらやらなきゃなりませんけれども、やはり山で従事していただける人たちの数を増やすということであれば、まず危険を減らす、そして労働の重荷を軽くする、そして所得を少しでも上げると、これはセットでやらないと、なかなか林業従事者、九万円の緑の雇用とかいろいろやってはおりますけれども、なかなか増えませんので、いろんな技術を使って、山で頑張ろうという人たちを増やしていきたいというふうに考えております。
  36. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  農業被害も甚大な額になっております。できることは協力させていただきますので、大臣のリーダーシップの下、国の一刻も早い復旧復興支援をお願いいたします。  次に、豚コレラについて伺います。  郡司先生もお尋ねになっておられましたけれども、山梨県でも、つい先日、豚コレラに感染した野生のイノシシが見付かってしまいました。  早期に対策を講じる必要がありますが、国はどのような早期対策、支援を講じているのでしょうか。自治体との連携はどのように進めていますでしょうか。お答え願います。
  37. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 時系列的に、若干今とずれがありますけれども、最初は、飼養衛生管理基準をしっかり守っていただいて何とか蔓延防止をしようということでありましたから、空舎をしようと、一回豚のいない状態にして、きれいにして、最初は殺処分ということをもう十四万頭近くもしてしまいましたけれども、空舎対策をして、その分は早期出荷をしていただいて、その分については見合いのお金をきちっと支払うと。このお金は再導入のときに使っていただけるわけでありますから、そういう財政的な支援はさせていただいたところであります。  それから、何といっても野生イノシシとの接触を断たなければなりませんので、しかし、自己負担でこれを全部やってくださいといっても、なかなかな面積ですからお金も掛かりますし、できませんので、これについては、先ほど先生から御指摘があったように、自治体の皆さん方とも連携をして、国で負担する部分と、そして県で、当該都道府県で御負担いただく部分と合わせて、それについては交付税措置を我々としても考えさせていただいて、できる限り養豚農家の方々の御負担がない形で柵を作るとかそういう措置、それから消石灰の配布に対する助成であったり、できることはなるべくさせていただいているつもりでありますが、まだまだ足らざるところがあるんではないかなと思っています。
  38. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 是非、自治体と連携して早急な対応、万全な対策をお願いいたします。  さて次に、大臣は、所信的挨拶で、農業を持続的に発展させるためには何よりも次世代の担い手を育成、確保していく必要があります、若者や女性を始め多様な人材の育成、確保を進めますとおっしゃいました。人材の育成、確保を何歳頃から始めるのでしょうか。
  39. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) これも、農業高校とかもありますので、どの年代から始めるべきことかというのはなかなか難しいとは思いますが、ただ、その前の段階でいうと食育がありますし、小学校の子供たちがいわゆる農業体験をしたり農家との農業経験をすることによって、食育のようなことも含めてやらせていただくということでありますから、いろんなタイミングをつかまえて育成はしていかなきゃなりませんけれども、しかし、自分のなりわいとしてこれをやろうということになれば生活が今度は懸かってくるわけでありますから、次世代を担う方々については準備型と就農型と、支援金も準備しておりますし、それから、基本的には農業生産法人等で研修をしていただいて、技術を習得した上で就農していただくというようなこともありますので、今は就農支援を受けられるのは四十九歳以下ということになっています。これについてもいろんな御意見があります。もうちょっと年齢を上げて、もうちょっと退職金が多くもらえる年代まで頑張って、それも農業を始める資金として確保しつつ、その資金も利用して五十五歳ぐらいからやったらいいんじゃないか、ヨーロッパなんかでは結構五十代で就農される方も多いということもありますので。  どの年代から始めるかというのは、なかなか一概にはお答えづらいというふうに思います。
  40. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 私は、子供の頃から自然に親しみ、遊びの中から農林水産に関わることが大切だと考えます。教科書を通す学びだけでは農林水産業の深みや喜びを理解することはできないと思います。本気で水産、農業を次世代に継承したいのであれば幼児教育、義務教育にしっかりと位置付ける必要があると私は考えますが、いかがでしょうか。
  41. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 全く異論を挟む余地はないと思っています。  やはりどうやって米ができるのか、どうやって魚が捕られているのか、どうやってこの家具、国産材で作ったテーブルや机がどのような人がどのような仕事をして今目の前にあるのか、そういうことを知ることは感謝をする気持ちにもつながると思いますし、もしかしたら自分もこれに携わってみたいという気持ちを本当に子供のうちから持ってもらえるような教育制度になればいいなと思っております。
  42. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。共感していただきました。  特に、森の中で一日を過ごす森のようちえんというものがございます。これはすばらしい人材育成をしていると思いますが、今回の幼児教育無償化の対象から外れました。大臣はどのように思われますか。
  43. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 先ほど郡司大臣に、不明な部分があって、まだ勉強が足らずにこの場でしっかりとしたお答えはできませんが、幼稚園については、保育園と幼稚園は別のものではありますけれども、いろんな要件がありますよね。幼稚園は教育じゃないですか。保育園は、肌の温かみを感じてあげるという教育とはちょっと違う世界でありますので、この森のようちえんというものが、具体的に是非先生にも教えていただいて、どこでどのようなものが行われているのか、それが定期的に、例えば週に何日間も引き受けているのか、それとも月に一回とか年に何回とかそういう不定期で行われているものなのか、詳細が分かりませんので確定的なことをお答えできませんけれども、森の中というところはしかし若干危険もありますので、森にもよるのかなという気持ちもいたします。
  44. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ヨーロッパではもう森のようちえんはしっかりと位置付いておりまして、園舎も持たない森の中で、冬もしっかりと一日中森の中、雨でも森の中。そして、フィンランドの教育は森から始まり森に終わると言われているくらい、森の中で親しみながら全て体験の中から学んでいくという教育がしっかりと位置付いております。そして、園舎も持たない森のようちえんにしっかりと補助金も付いており、教員の育成にも当たっています。  この森のようちえんの分野については日本は大変遅れていまして、文科委員会、そして環境委員会でも質問させていただきましたけれども、森を知る全ての人たちはとてもすばらしいとおっしゃいます。ただ、これが教育となると随分後ろ向きになるということで、是非大臣にも、私が質問した二年前から森のようちえんの数、倍になっております、今三百ぐらいあると思いますけれども。御地元にありますので是非足を運んでいただいて、そこでの子供たちの笑顔に注目していただきたいと思います。  特に、私は人材育成に関わっている保育士や幼稚園教諭、小学校教諭こそが農林水産業を体験する必要があると思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
  45. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) それはそのとおりではないかなと思います。  なかなか、私の地元でも、ずっと横浜にいたとか東京でITで勤めていたとかいう人が就農しています。よく頑張っていますが、全く経験がない人は本当に戸惑うことも多くて、物を作るという農作業だけではなくて、農村ってどんなところなんだろうとか農業に従事している人ってどういう空気感を持っている人なんだろうとか、そういう人間関係でもなかなか苦しむこともあって、ですから、先ほどフィンランドの話も、私は大変面白い話だなと思いました。  私の近所の幼稚園でも、本当にびっくりするぐらい泥まみれになる幼稚園が実は一か所ありまして、大人気なんですよ。きれいにするんじゃなくて、もう本当に毎日子供たちが泥まみれで帰っていくんですが、それが非常に子供たちを見て何かいいなと思ったりもするので、厚労大臣は私の同期でもありますので、よく話もしてみたいというふうに思います。
  46. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  やはり自然体験の中で子供たちの柔らかい発想が育っていきます。これからも子供たちが農林水産業を肌で感じる政策を大臣にもバックアップしていただきたいというお願いを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  47. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 新会派の森ゆうこでございます。  今、お二人の先生方の質問を聞いていて、私の予算委員会の質問をする前に質問の内容が関係のない第三者に渡り、そして、質問をした後でいろいろ御批判いただくのは当然のことだと思いますけれども、質問もしていないのに私の質問の内容について批判が展開されると。  こういうことはあってはならないということで、その原因が分かるまで簡素な通告ということですが、でも、先生方の質問を聞いていて、江藤大臣、立派だなと、何もなくても答えられる部分かなりおありになるので大したものだなと思いつつ、しかし、ちょっと苦しいですよね。何とかこれ、本当に質問権の問題、極めて重要な問題ですので、政府として責任を持って早く解決をしていただきたいというふうに思います。  ということで、大臣、どう思われます。自民党の森山国対委員長も、この質問権の事前漏えい、こんなことあってはならないと、それから各大臣もそのような御発言されておりますけれども、我々、行政監視というのは極めて重要な、特に野党の場合は、行政が本当に公正に公平に行われているのかという問題、極めて重要な問題でございますので、そういうことが妨害を受けることがあってはならないと考えておりますが、大臣の見解を教えてください。
  48. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) それは、もう先生のおっしゃるとおりだと思います。  議会の質疑は、内容を充実させることが国民の期待に応えることだと思いますので、事細かに全て詳細に御通告くださいとは申しませんが、ちょっとなかなか一行だとしんどいところも正直ありますので、そうなったのは、先生のせいではなくてこちら側の責任ということは自覚いたしております。
  49. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 何の質問を批判されたのか、今日やります国家戦略特区の問題です。  国家戦略特区における審査、選定、誰がやっているのか。加計学園問題でおなじみでした。当初は、総理は、自分は決めていない、国家戦略特区諮問会議議長は安倍総理ではありますけれども、自分は決めていない、ワーキンググループが決めているんだと。ここに書いてありますけれども、資料に、そうさんざん答弁してこられたんですよ、事実上全部ワーキングで決めていると。  ところが、毎日新聞の報道があり、特区提案者から指導料、ワーキング委員支援会社二百万円、会食もというような記事があり、我々も、役所を呼んでいろいろヒアリングを行い、問題点を追及いたしました。そうしましたら、驚くことに首相官邸のホームページを改変して、特区ワーキングは審査、選定していません、審査、選定はしませんというふうに百八十度変えてしまったんですよ。その募集要項そのものも変えてしまったんです。  ということで、令和元年十月十日の衆議院予算委員会では、加計学園のときの事実上特区ワーキンググループで決めているという総理大臣の答弁を修正し、おまけに、安倍総理が誤解を生じかねないものとなった点について率直におわびを申し上げたいと。おわびをすると、どうなっているんですか。  それ、一連のことをここにまとめたのがこの一枚目の資料。ここからの先のことをお聞きをしたいということであります。  実は、農林水産委員会でこれをやるのは理由があります。昨年の漁業法、七十年ぶりの大改正のときに強引に、我々としては強引に推し進められたというふうに思っております。委員会が最後混乱をいたしまして、堂故委員長の解任決議案を本会議で私が趣旨説明をする羽目になりました。私の本意ではありません。  しかし、国家戦略特区、七十年ぶりの漁業法大改正、これを一体どこに議論の端緒があったのかと探していったら、国家戦略特区ワーキンググループに突き当たったんですよ、漁業権の民間開放ということで。  そして、二ページ目ですけど、この黒い字のところは役所がまとめてくれて提出していただいた資料なんです。ここに書いてあるワーキンググループの議事録を要請しましたが、なかなか出さないということで、下の方に色分けしてありますけれども、当日まで出さないものがあった。そして、とうとう私の質問が始まっても、赤印の平成三十年十二月六日の部分は最後の最後まで出さなかった、出す出さない、質問の途中でやっぱり出せるということになって委員会が紛糾をしたと、そして堂故委員長解任決議案が本会議で上程をされたという経過でございます。  最終的には全部出していただいたんです。そして、平成二十八年九月七日のヒアリングを読みましたら、この議事録からその前の年、約一年前に二つのヒアリングが行われているという証拠が見付かりました。前回の会議から一年ぶりでございますがということになっておりまして、内閣府から、出してくださいというふうに何度も要求したんですけれども出していただけませんでした。  次のページを御覧ください。三の一、二、三は、内閣府は提出いたしませんでしたが、水産庁がそのときのヒアリングの概要をきちんと記録を取っておりました。大臣、当たり前ですよね。記録のない行政なんかないですよ。こういうことで、水産庁が呼ばれて厳しいヒアリングを受けるわけですけれども。  水産庁長官に来ていただいていると思いますが、資料四ページにこの一連の国家戦略特区ワーキンググループにおける議論、水産庁に対してかなり厳しく要求を出し、結果として何が行われたのか、一覧表にまとめましたけれども、水産庁長官の方から経緯を教えていただきたいと思います。
  50. 山口英彰

    ○政府参考人(山口英彰君) お答えいたします。  水産庁と国家戦略特区ワーキンググループとの間では、ここに書いてございますような回数でヒアリング等が行われたところでございます。  ここに書いてございますように、今回のこのヒアリングにつきましては、九月七日のところにございますように、真珠養殖業者に対する不適切な金銭徴収等が行われたということについての議論が行われたということで承知しております。
  51. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 その表にまとめてありますけれども、結局、一連の会議の中で水産庁は何を要求され、何を行ったんですか。
  52. 山口英彰

    ○政府参考人(山口英彰君) 養殖業者の金銭の支払実態について把握するようにという要請がございまして、調査等を行ったところでございます。
  53. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 せっかく表にまとめてさしあげたんですから、それでどうなりましたか。何を求められたんですか、その後。
  54. 山口英彰

    政府参考人(山口英彰君) これにつきましては、調査をした結果、不適切な事例がございましたので、真珠養殖を内容とする区画漁業権についてという調査を行いまして、平成二十八年三月二十五日には、真珠養殖業を内容とする区画漁業権の運用についてということで、漁業権管理名目で負担金を徴収しているようなものについての適正化を図ったというところでございます。
  55. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 きちんと答弁いただけないので私の方で説明しますけれども、この表のとおりなんですよ。  一番最初、この十月二十八日、平成二十七年十月二十八日、これは、内閣府がいまだに議事録はないということで提出をいたしません。でも、どのような議論が行われたのか、特区ワーキンググループ委員から水産庁に対して厳しく要求がなされております。特に、原座長代理、そんなことをこちらから説明しなければならないのか、水産庁で調べるべき話だろう、エクスクラメーションマーク二つ付いております。行政文書でこんなびっくりマークというか付いたのは私は初めて見ました。それだけ極秘に行われた、秘密裏に行われたこの会議、厳しい要求がなされていた。  二つ通知を出しております。一つは水産庁漁政部長、管理部長通知、そしてさらには水産庁長官の通知まで出ている。そしてガイドラインを作れというふうに言われました。ガイドラインを作りましたか。
  56. 山口英彰

    政府参考人(山口英彰君) この国家戦略特区ワーキンググループにおきましては、漁業協同組合による真珠養殖業者に対する負担金に関しまして議論が行われまして、その最終回のヒアリングでは御指摘の指針案が議論されたところでございますが、その後、指針案は施行していないという状況になっております。
  57. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 私の手元に、委員会で提示された、ワーキンググループヒアリングで提示された、水産庁が作ったこの資料、公開されておりますけど、ガイドラインの案というものがあります。  皆さん、このワーキングの委員というのは一民間人であると自分たちで称しているわけですよ。何の権限があって長官通知まで出させ、さらにはガイドラインまで作成させ、結果的に漁業法の改正の議論が活発化したためガイドラインは発出されませんでしたけれども、この表の一番下の方を見てください。今年度中でガイドラインを発表しろということで、ここまで水産庁にやらせることができる。  内閣府副大臣、何の権限があって国家戦略特区ワーキンググループの委員はこんなことができるんですか。
  58. 大塚拓

    副大臣(大塚拓君) 新たな規制改革事項の実現に向けた調整を行う中で、規制所管省庁は、閣議決定をした基本方針において正当な理由の説明を適切に行うことが求められております。ワーキンググループの運営を行うに当たっても、民間有識者は、規制所管省庁に対し、規制・制度改革が困難な場合、その理由について適切な説明を求めることがあると承知しております。  最終的には、こうした求めについては強制力も権限もありませんので、規制所管省庁側もそうした求めに応じる義務はないものと承知をしております。
  59. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 何の権限もないのに、この真ん中辺りに、規制は必要、規制改革じゃないんですか。規制は必要だというふうに指摘をし、そしてガイドラインまで作らせている。最終的にうやむやにはなりましたけれども、ここまで密室の会議で要請をしている。これ、公開されたらまだいいですよ。密室ですよ。やりたい放題なんじゃないですか。そういうお答えばかりだと議論深まらないので次に行きたいというふうに思いますけれども。  副大臣、国家戦略特区、議事録の隠蔽、そして改ざんはないということでよろしいですか。
  60. 大塚拓

    副大臣(大塚拓君) ちょっとどの特定の議事録のことをおっしゃっているのかがよく分からないところがありますけれども。
  61. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 国家戦略特区ワーキンググループの議事録に隠蔽や改ざんはありませんね。  先週の衆議院の内閣委員会でもそうでしたけれども、北村担当大臣は、選定のプロセスにおいては一点の曇りもないという言葉を繰り返していらっしゃいました。ということは、議事録に隠蔽や改ざんは一切ないと断言していただけますか。
  62. 大塚拓

    副大臣(大塚拓君) 北村大臣も一点の曇りもないというふうに答弁をされているわけでございまして、基本的に曇りのあるようなことはないんだということだろうというふうに、隠蔽でありますとか改ざんといったようなことはないのが基本であるというふうに認識しております。
  63. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 いや、一点の曇りもないと繰り返し言っているんですよ。議事録の隠蔽や改ざんはないと断言していただかないと困ります。どうなんですか。村上さんは要らないですよ。副大臣政治家として聞いているんです。
  64. 村上敬亮

    政府参考人(村上敬亮君) 事務的な事情の方をお答えさせていただきます。  ワーキンググループの議事要旨につきましては、公開、非公開も含めてワーキンググループの委員の間で運営細則を決めてございまして、それにのっとりまして、提案者の保護、その他国家ワーキンググループ、制度の運用に支障のない限りにおいて原則公開をするが、それらの事情が認められる場合については、その事情が認められる限りの期間において非公開にすることができるといったようなルールに準じて運用されていると、このように理解をしております。
  65. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 副大臣、もう一回。  隠蔽や改ざんはないと断言できますか。断言してください。議事録に隠蔽や改ざんがあったら困るじゃないですか。ないと断言してください。
  66. 大塚拓

    副大臣(大塚拓君) どのような形の提案であるにしろですね、どのような形の提案であるにしろ、実現に向けて動き始めた提案については、法令にのっとり、一貫してオープンなプロセスで進められてきております。  こうした選定のプロセスについて民間有識者の方も大臣も一点の曇りもないというふうに述べておられるというふうに承知をしておりまして、隠蔽、改ざんが、少なくとも何か特定の隠蔽、改ざんがあったということを私は認識しているわけではございません。
  67. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 加計学園のときには、既に我々が証明しておりますけれども、このワーキンググループの会議に当初から出席をしていた加計学園グループ関係者の発言がその存在ごと議事録から消されていたということで、我々は、これは改ざんだというふうに指摘をさせていただいております。  それで、ちょっと資料の十というところを御覧いただいていいですか。ちょっと先へ進みたいと思います。後でまた戻ります。  この十というのは、あるフリージャーナリストが内閣府に情報開示を求め、開示されたものでございます。平成二十八年十一月二十四日十三時から十六時三十分まで、国家戦略特区ワーキンググループが関係省庁等からのヒアリングということで行われました。委員の氏名が書いてあります。謝金の対象、あるいはお茶を出す出さない、ここまで詳しく書いてあります。当然ですよね。ということで、こういう資料も内閣府にはあるということでございますけれども、八田さん、阿曽沼さん、原さん、八代さん、鈴木さん、でも、この日の分として公開されている議事録にはいない人の名前もここには載っているんですね。  次のページをおめくりください。これ、四ページのものを一枚にまとめました。皆さんに読んでいただきたいところだけ大きくしております。  平成二十八年十一月二十四日十五時三十二分から十六時三分、提案者は外国人雇用協議会の皆様でございました。これについて、八田座長だけが提案者からヒアリングを行っているということが冒頭書かれております。ということは、事務方でもいいですけど、原英史さんは出席していませんね。
  68. 村上敬亮

    ○政府参考人(村上敬亮君) 御指摘になったヒアリングには、原英史氏は正式な出席者としては出席をしてございません。
  69. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 正式って何なのか、ちょっと分かりませんけれども。  次のページをおめくりください。続きであります。ちょっと字が小さいですので大きくしました。  確かに、原さんの発言ないんですよ。括弧原英史、何々何々というのはここには見当たらないんですけれども、最後の方に、これは、八田座長が「今、原さんがおっしゃったように、日本人の対応もできるという最低限のところの試験をしたいということですね。」と、「では、大体骨子はわかりました。」と。原さん出席しているじゃないですか。どんな発言があったんですか。なぜ消したんですか。なぜいないことにしてあるんですか。
  70. 村上敬亮

    ○政府参考人(村上敬亮君) 当日の状況でございます。  当時の状況を確認をしたところ、原委員は、この前後の別のテーマのヒアリングに出席をするために当日この建物には来ていらっしゃいまして、このヒアリングをやっている部屋の中にも当日いらっしゃいます。  ですが、この提案者との関係があるものですから、このこまについては正式な出席者から外れて、オブザーバーとして部屋にはおりましたが、発言は委員会の中では正式にはしていないということでございます。
  71. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 いや、ちょっと待ってください。「今、原さんがおっしゃったように、」と議事録に書いてあるじゃないですか。原さんは発言したんでしょう。何で改ざんして削除するんですか。じゃ、これ誰が言ったんですか、「今、原さんがおっしゃったように、」という部分は。一体誰の発言ですか。どの発言ですか。  副大臣、どう思います、これ。改ざんじゃないですか、これは。何でいるのにいないことにしたんですか。理由を述べてください。
  72. 村上敬亮

    ○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。  これまでその他のワーキンググループについても御説明してきたとおり、私ども、正式な出席者でない者の発言は、これはもう責任を取りかねる責任でございますので、一切記録にも残しませんし、正式な発言としても認めないというルールで運用してございます。  八田先生がこのようにおっしゃられている以上何らか発言をされたのではないかとは思いますが、これにつきましては、我々、制度上正式な発言として認めるものでもございませんし、説明補助者の扱いにつきましては一切記録にも残さないということでございますので、正式な発言でないものは記録にも残さないというルールに基づいて議事要旨が作成されたものということでございます。
  73. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 いや、これはすごい発言ですね。  ということは、原さんは説明補助者としてこの場にいたということなんですね。説明補助者ということは、外国人雇用協議会の説明補助者ということでよろしいですか。
  74. 村上敬亮

    ○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。  申し訳ございません、訂正させていただきます。  その場にいて、オブザーバーとしていらっしゃったのは事実でございますが、記録が残っておりませんので、原さんがどういう立場でその場にいらっしゃったのかは確認してございません。先ほどの私の答弁は、その点は確認していないのに誤って御答弁申し上げました。  申し訳ございません、失礼いたしました。おわびいたします。(発言する者あり)
  75. 江島潔

    ○委員長(江島潔君) じゃ、ちょっと速記を止めてください。    〔速記中止〕
  76. 江島潔

    ○委員長(江島潔君) それでは、速記を起こしてください。
  77. 村上敬亮

    ○政府参考人(村上敬亮君) 申し訳ございません、私の発言について正確に申し上げます。  先ほど、私の発言において説明補助者であるケースを申し上げたのは、ほかのワーキンググループにおいて正式な出席者でないその者の方の発言を正式な者として認めないときに、説明補助者の場合であっても認めないということを御説明差し上げようとしたものでございまして、このヒアリングにおいて原さんがどういう立場で部屋の中にいらっしゃったのかにつきましては、記録がないので、私ども確認をしてございません。それが説明補助者としていたかのように聞こえたとしたら、それは別のワーキングについて御説明をしようとしたものでございまして、私の表現が不適切でありました。申し訳ございませんでした。
  78. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 いや、ごまかさないでください。  じゃ、端的に答えてくださいね。原さんはこの部屋にいたんですね。
  79. 村上敬亮

    ○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。  御本人にそこは確認をしてございますが、その部屋には、全部の時間かどうかを含めて詳細は分かりませんが、前後のヒアリングがあったためにその部屋にはいらっしゃったということは確認をしてございます。
  80. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 じゃ、どういう立場で。この方はワーキングの座長代理ですよ。このときには座長代理じゃなかったかもしれませんが、少なくともワーキングの委員です。ワーキングの委員というのはいわゆる説明補助者、加計学園のときの渡邉事務局長のような説明補助者ではないわけで、国家戦略特区ワーキンググループの正式な委員ですよ。なぜ正式な委員がオブザーバーなのか、なぜ正式な委員が説明補助者なのか、それとも何もしないで、謝金が出ているのにただ座っているだけなのか、何なんですか。何なんですか。
  81. 村上敬亮

    ○政府参考人(村上敬亮君) お答えを申し上げます。  当時の記録が手元に残っておりませんので、正式な立場がどうであったか、謝金の支払の記録があったかどうか、今お尋ねをいただきましたので、改めて事務的に確認をいたしまして、後刻、森先生に御報告申し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。
  82. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 到底納得できませんけれども、そうすると、この謝金は時給で払われているはずですので、今の説明が正しければ、きちっと時給幾ら分というその部分も開示していただかなければ分からないと思います。  こういうことを聞きたいから原さんの参考人を要求しているんですよ。でも、本人は呼べ呼べと、高橋洋一さんも呼べ呼べと言っているのに、自民党と公明党の反対で呼べなかったということなんですね、理事会は私分かりませんけれども。困るじゃないですか。行政がきちっとやられているかどうか、我々チェックするのがまずは大事な仕事なんですよ。  それで、なぜ正式な国家戦略特区ワーキンググループの委員なのにオブザーバーあるいは存在を消す。何かこの外国人雇用協議会と関係があったんですか。
  83. 村上敬亮

    ○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。  原座長代理は、当時、この協議会の代表理事というポジションを務めていらっしゃった時期がございます。  以上です。
  84. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 それは一番最後の資料に付けてあります。  この特区ワーキングで提案した団体は外国人雇用協議会。現在、これはネットで取れる登記簿でございますけれども、二〇一九年、ついこの間取ったばかりです。十月一日現在の情報として、原英史氏はこの外国人雇用協議会の代表理事であります。さらには、主たる事務所、東京都港区赤坂二丁目十二番二十一、四〇二号。村上さん、この住所をよく知っているんじゃないですか。
  85. 村上敬亮

    ○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。  申し訳ございません、この点につきまして、もう一度確認をして改めて御報告をしたいと思います。(発言する者あり)いや、申し訳ございません、ちょっと今手元に資料がございませんので、きちっと確認をした上でお答え申し上げたいと思います。
  86. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 お世話になっているからよく知っていると思いますよ。この住所は、原さんが代表を務める政策工房。いろんなところに出てきますよね、原さん。原さんの会社の住所であります。  ということは、副大臣、この外国人雇用協議会の提案に関して言えば、原英史氏は利害関係者でよろしいですか。
  87. 大塚拓

    ○副大臣(大塚拓君) ちょっと正確な意味での利害関係者かどうかということについては、私もこの場ではっきり申し上げるだけの材料を持ち合わせておりませんけれども、聞いておりますのは、それまでワーキングのほかのテーマで原さんが来ておられて、このテーマに入るときに御本人が、これちょっと関係あるので私下がりますねと言って、正式な委員のところから外れてオブザーバー席に行かれたという経緯で、正式な議事録も、原さんについてはこのテーマについては残っていないし、オブザーバー的に後ろに下がっていたのだというふうに私は報告を受けております。
  88. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 利害関係者だという認識があったから後ろに下がった、今の説明だとそうなりますよね。
  89. 大塚拓

    ○副大臣(大塚拓君) 原さん御自身の御判断として、これはちょっと正式な委員の席から外れて、この議論は正式な委員としては加わりませんねとこのときは御判断をされて後ろに下がられたということだろうというふうに認識しております。
  90. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 正式な委員でないのに何で発言しているんですかね。いろいろ発言したんじゃないんですか。でも消し忘れたんですよ。こういうのを何と言うか。頭隠して尻隠さず、違いますか。  そして、本人は利害関係者だという意識があるわけで、当たり前でしょう、だって、代表理事ですよ。自分の会社、政策工房のところにこの事務所があるんですよ。そのものじゃないですか。  農水大臣、こういうのを利害関係者と言いませんか。
  91. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 勉強不足でお答えできません。
  92. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 残念だな。私、江藤大臣のことはよく知りませんけど、お父様の大ファンだったんですよ。すばらしい政治家だなと、やっぱり政治家はああじゃなきゃいけないなと思っていましたけど。  それで、じゃ、利害関係者という認識があって、だからこそ正式な会議には出られないねということで外れたと、しかし、発言はしていて消し忘れと、改ざんじゃないですか、これ。利害関係者なんですよ。だって、そうでしょう、自分の会社、自分の代表理事を務める団体の提案なんだから、ワーキンググループの委員として関わっちゃいけないんですよ。  そうしたら、その次の資料を御覧になってください。十三ページです。  これは、省庁ヒアリングで農林水産省、厚生労働省、法務省、いろいろ呼んでいます。厳しく、さっきの水産庁に対するヒアリングのように厳しい要求がなされたものというふうに思います。平成二十八年十二月六日なんです。ここに出席しているのは原英史さん、株式会社政策工房代表取締役社長、原さんだけでよろしいですね。
  93. 村上敬亮

    ○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。  十二月六日は合計で五つのテーマについてワーキングを開催してございますが、そのワーキンググループヒアリングに出席五こましておられたのは、この日は原英史さんお一人ということでございます。
  94. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 何を話し合いましたか、一番最初に。誰の提案について協議しましたか。資料を付けていますから読んでいただければいいと思いますよ、副大臣。  副大臣、資料に書いてありますから、最初にどなたの提案について議論をしたんでしょうか。
  95. 大塚拓

    ○副大臣(大塚拓君) その前に、先ほどの点についてちょっと補足をさせていただきたいんですけれども。  削除をしたわけではなくて、今、原さんの発言のようにというふうにおっしゃった発言は委員の発言なので記録をされていて、発言という意味にもよると思いますけれども、後ろで、もしかしたらその原さん、何らか声を出したという、物理的に声を出したというのはあるかもしれませんけれども、正式な発言ではないので議事録に載っていないということで、削除したということではないんじゃないかなというふうに受け止めておりますけれども。  今の御指摘の十三の資料についてでありますけれども、書いてあることは今読ませていただきました。ただ、この議事、実際にどうなっておりますか、今の時点で確認ができておりませんので、ちょっと詳細な答弁は現段階ではできかねるという状況でございます。
  96. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 いや、わざわざ資料を付けてあげているのに、これ、ほかの読み方できますか。  原さんしか出ていないこの平成二十八年十二月六日のワーキングのヒアリングで最初に審議しているのは外国人雇用協議会からの提案じゃないんですか。違うんですか。外国人雇用協議会についての提案は議論していないなら議論していないとはっきりおっしゃってください、副大臣。
  97. 大塚拓

    ○副大臣(大塚拓君) 先ほど申し上げましたように、委員が配付されております資料の十三のところは今拝見をいたしました。  そこに黄色で線が引いて赤字でくくって、「外国人雇用協議会からも御提案を頂戴し、」、また、下の方に同じように赤でくくって黄色でマーカーが引いてある、「今回、外国人雇用協議会からいただいた御提案は2点ある」というふうにこの資料に書いてあることは確かに確認をさせていただきました。
  98. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 意味のない答弁はやめていただけませんか。笑っている場合じゃないんですよ。  外国人雇用協議会の提案のときには、利害関係者であるから引いたわけでしょう。で、いろいろしゃべったのが載ってしまって、それを改ざんし忘れた、削除し忘れた。利害関係者なんですよ、外国人雇用協議会代表理事ですから。しかも、事務所を政策工房の、原さんが社長を務める株式会社政策工房の事務所に置いている。自分の提案ですよ、原さんの。それを提案のときにはこっそりしていて、でも、今度、役所を呼んでこれどうにかしろというのをやるときに、原さんしか出ていないじゃないですか。原さんしか出席していないじゃないですか、ワーキングの委員は。こういうのを自作自演と言うんじゃないんですか。
  99. 村上敬亮

    ○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。  当日はこのテーマ以外にもワーキンググループ開催してございまして、これら全体を開催する上で都合の付く原先生にお願いをして来ていただいたものだというふうに推定をいたしますが、いずれにせよ、当日こういう状況にどういう形でなっているのか、副大臣からも申し上げましたとおり、提示いただいた資料の背景も含めて、事務的にこれも確認をさせていただきたいと思います。
  100. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 いろんな、ワーキングの議事録は隠蔽されているんですよ。さっきの水産庁のやつもそうです。秘密の会議がたくさんあるんですよ。でも、これは少なくとも公開されている議事録ですよ。外国人雇用協議会のを議題にしているんですよ。ほかに何かありますか。自分で自作自演、やっちゃいけないんでしょう。ということをやっているということであります。  こんな不公正、不透明な国家戦略特区でこの国の政策が全部ゆがめられてきた。特に、農林水産漁業は本当にひどい法案が次々に出てきた。これだけではないですよ。国家戦略特区だけじゃないですよ。  ちょっと確認しておきたいんですけれども、特区ビズ、前の方なんですけど、今回、原さんの問題については特区ビズとの関係が取り沙汰されて、これがいろんな問題になって、私の、質問していないのに、前の日に原さん自身が、高橋洋一さんはインターネットの番組で、原さんはブログサイトで批判を展開したということでありますけれども。  七の二、この特区ビズという会社、二百万円コンサル料をもらって外国人美容師の提案をした。この特区ビズの提案が書いてありまして、七の二という資料ですけど、下線部分は特区ワーキングヒアリング済みと書いてあって、宣伝しているわけですよ、実績として。ところが、これは、議事録が確かにワーキングやりましたといって公開されているものもあれば、何の記録もない、提案があったかどうかの記録もないものがあります。  それで、蓮井さんそこにいるけど、蓮井さんにも頼んで、これ全部調べてもらったんですよね。だけど、嘉悦大学、真珠に関わる漁業権の民間への規制緩和、これも記録がないんですけれども、どうなりました、嘉悦大学の件は。
  101. 村上敬亮

    ○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。  引き続き調べましたが、嘉悦大学につきましては、やはり提案書が提出された事実は確認できず、ヒアリングを行った事実も確認できませんでした。
  102. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 嘉悦大学に私の事務所も取材をさせていただきました。嘉悦大学のお返事は、国家戦略特区ワーキンググループヒアリングに出席したことはない、ただし、その後の追加の質問、内閣府に国家戦略特区の関係で行ったことがあるか、あるいは会議、他の会議に出席したことがあるかなどについては、あるいは特区ビズとの関係などについては、答えない、答えないという御回答でした。  さらには、昭和村役場にも、これは一番下の方ですけれども、二〇一六年度、昭和村外国人材活用特区、これはヒアリングが行われております。  特区ビズ社との関係を、私どもの方でも昭和村役場さんにお電話をさせていただいて、うちの事務所の方で調べさせていただきました。平成二十七年、まず、地元の農業の会社の方が二十七年においでになったその後、平成二十七年十二月に、その地元の方と、もちろん役場ですからどなたか地元の方がいらっしゃらないといけないわけですけれども、特区ビズコンサルティングの方、さらにはそこに内閣府の職員、そして政策工房、原さんの会社ですね、これは個人名は教えていただけませんでしたが、内閣府、政策工房、原さんの会社です、そして特区ビズ、そろっておいでになって、特区で提案してはどうかと、みんなで一緒に最初からセールスをしていたということが聞き取りで分かりました。  どうなっているんですか。特区ビズは、コンサル料、最低でも百五十万、外国人美容師専門学校、二百万のコンサル料を払った。その最初のセールスのときに、特区ビズと内閣府と、そして政策工房、私は原さんだと思いますけれども、個人名は教えていただけませんでした。  みんなでそろって行っているんですよ。みんなでそろってビジネスしているんじゃないんですか。どういうことなんですか。
  103. 村上敬亮

    ○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。  別の場で先生の方から平成二十七年十二月の出張記録について調べるようにという御指示をいただいておりますので調べましたところ、原座長代理につきましては、平成二十七年十二月に、少なくとも公費の出張の実績はございません。  念のため、藤原元次長、私の前任についてもこれは調べましたけれども、二十七年十二月につきましては、十七日に茨城県つくば市に出張しているという記録がございましたが、ほかの出張の記録はございませんでした。(発言する者あり)
  104. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 もうちょっとしっかり仕切っていただければ有り難いんですが。  いや、だから、みんなで一緒にセールスに来たと、国家戦略特区に、ワーキングに提案してはどうかと。何で最初からコンサル会社と内閣府の職員と、そしてワーキングの座長代理の会社が行くんですか。みんなでビジネスやっているんじゃないんですか。そのことを聞いているのに、全然関係ない答えじゃないですか。  ということで、もう時間が参りましたので。  もう余りにも不透明、余りにも不公正。済みません、法務省から来ていただいて、第三者供賄罪、本人がお金をもらっていなくても密接な関係にあるところがその職務に関してお金をもらっていれば、公務員、第三者供賄罪が成立をいたします。そのことについてもお聞きをしようと思ったんですが、時間ですのでやめますけれども、この余りにも不公正な、そしてブラックボックス化した、議事録を改ざんしている、そういう国家戦略特区、この問題解明するまでしっかりと事実解明を行っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
  105. 石井苗子

    ○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。  農林水産委員会、初めての質疑でございますので不勉強なところもあると思いますが、どうぞ御容赦ください。  まず最初に、台風でお亡くなりになられた方に心からのお悔やみと、また、被災されていらっしゃる方々にお見舞いを申し上げます。  台風の被害、長引いております。冒頭は、十月二十五日に政府が出されました被害への支援対策資料の中から質問をさせていただきます。  こちらにありますのがその資料なんですけれども、台風十号、十三号、十五号及び十七号、暴風雨を含み、台風十九号による被害への支援対策についてということで、農林水産省、環境省、総務省が十月二十五日に出されたものです。  これを読みますと、ハウスの再建支援などの項目が並んでおります。これは分かるんですけれども、書いてありますのは分かるんですが、災害で農産物、農林水産物、こういったものを含めまして出荷が不可能になったことに対する支援、これがどうなっているのかをお答えいただきます。
  106. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) まず、基本的なことからお答えをさせていただきたいと思います。  まず、農家の方々については、御自身の経営判断によるところが大きいということではありますけれども、共済に入っていただくというのが基本になっています。しかし、共済には欠点がございまして、対象の品目になっていないものもあります。それから、果樹共済等については、ちょっと掛金が高くて、経営判断をする場合に、五年、六年、七年ぐらい自然災害が起こらなければ共済を掛けない方が得なんではないかという経営判断をされている方も多いという現実があります。  ですから、我が省としては、農業共済の掛金の引下げについては随時努力をさせていただいております。それだけでは足りないということでありますので、収入保険の制度も導入をさせていただきました。  農家はいろんな品目を作られる。今回被災されたところは、梨しか作っていないとかいう方もおられますけれども、梨しか作っていない方も収入保険には入っておられました。これにつきましては、基本的に国が保険料の半分を見ますし、積立金の四分の三を国が補填いたしまして、かなりの、約九割ですけれども、収入減少について対応できます。これも非常にカバー率がまだ低いんですが、いわゆるカバーの率を、全損なんということはあり得ないから半分、七割やられたときだけ見てくれればいいといういろんなメニューを設けて、収入保険も、御加入いただけるような制度のブラッシュアップについては随時行わさせていただいているところでございます。
  107. 石井苗子

    ○石井苗子君 私が聞いていることは、共済の保険のことではなくて、つまり、今、梨とおっしゃいましたけれども、梨に対して、ここにあった梨に対して収入が補償されない、その収入保険、入ってくるはずだった収入の保険はどうなっているんですかということを聞いております。  つまり、共済や保険に入っていなければ、農林水産物、物ですね、物の出荷、生産を再開して売れるまで、物の出荷がなければ収入の道を断たれるのでしょうか、保険に入っていない人です。
  108. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 基本的に、保険は自らの御判断でまず入っていただくということが基本でありますので、そこの点は御理解をいただきたいと思います。  ただ、委員のおっしゃることは大変的を得ている部分が多分にありまして、今回、桃農家、ラ・フランス農家、リンゴ農家、キウイ農家、リンゴ農家、いろんな果樹園見させていただきました。果実が落ちてしまったところ、樹体そのものがもう泥に埋まって駄目になってしまいそうになっているところ、被災の状況は様々でありますけれども、やはり収穫一週間前だったのに駄目になってしまって収入が断たれてしまったと、もうどうしたらいいか分からない、家も被災してしまったと、そういう声を委員も多分聞かれて御質問をされているんだと思います。  私の気持ちとしては、その落ちた分について全部国で補填できればいいなと思いますが、しかし、それはできる話では実際ないということは御理解をいただきたいと。逸失利益に対して一〇〇%補填できれば、それはもうこんなすばらしいことはないけれども、これはできないということであります。  しかし、いろんな工夫をさせていただいて、例えば米について、周りの農家から集めているお米、それとか周りの農家に委託されている農地で収穫されたお米、これについては共済に入っていないんだと、いわゆる保険の対象になっていないんだと、だから返す米もないし、もう五千万近くやられたんだと、いろんなケースがあります。  ですから、国の制度を活用して、過去の常総の災害等の事例も踏まえて、カバーできるところの最大限を目指して今作業を進めてきたところでございます。
  109. 石井苗子

    ○石井苗子君 ありがとうございます。  私は批判しているのではなくて、先ほど言ったように、台風十号、十三号、十五号、十七号、十九号です。ということは、これから先の政策として考えていかなければならないことがあるんじゃないかと。  大臣の所信の三ページに、収入保険や農業共済など災害の備えとして活用できる施策を現場へ十分理解いただける努力をしたいと、このように書かれています。これは、もちろん被害が発生してからでは遅いわけでございまして、現在その収入保険や農業共済加入率どのくらいなのかということもお聞きしますが、これまで現場への周知が十分でなかったというこれ認識なのか、今後どのようにその加入を推進していくか、ここをお聞きしたいので、よろしくお願いいたします。
  110. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 共済については、先ほどちょっと触れましたけれども、品目によって、例えばお米であったら、共済もありますし米のナラシもありますし収入保険にももちろん入れるわけでありますけれども。なかなか品目によって加入率が違いますので、なかなか一概に共済加入率が何%ですと一発で答えるのはちょっと難しいので、そこはお許しいただけますでしょうか。  今資料が参りました。米、水稲、麦については、水稲については九二%、麦が九八%。牛、豚等については、乳用種が九二%、肉用種が八六%。果樹については、全ての品目ではありません、全部読んだ方がよろしいでしょうか。いいですか。書いてある部分だけでいうと、二三%しか入っておりません。それから、畑作のものについても、全部は読みませんが七二%、園芸施設共済は五三%になります。  収入保険につきましては、大体全国平均では五%ぐらいしかまだ入っていただけていないというのが現実でございます。
  111. 石井苗子

    ○石井苗子君 詳しいデータ、ありがとうございます。  これから災害が増えますので、備えあればということで周知の、その情報の徹底をしていただければ、兼業農家、専業農家といろいろあると思いますけれども、一応はこういうことになって、来年加入しようと思っていたら台風が来たというようなことにならないように、周知徹底していただきたいと思います。  さて、次なんですけれども、私どもの政党は一生懸命改革を進めていきたいと、農業についてもそれを推進していく大臣を支えていきたいと思っておりますが、五ページのところで大臣が、安倍内閣で取り組んできた農林水産業全般にわたる改革ということで推進していきたいと、このようにおっしゃっていますけれども、大まかなことを、簡潔でいいんですけれども、大きな項目、どのようなものをやっていらっしゃいましたでしょうか。改革、御説明ください。
  112. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) なかなか話がちょっと長くなってしまうのは避けたいと思いますが。  まずは、農地についてはなるべく分散錯圃を、散らばって作業効率が悪いというのでは生産性が上がらないということでありますから、散らばっているやつをなるべく中間管理機構等も利用しながら一か所にまとめて、あっちの農場に行ったりこっちの圃場に行ったりこっちの圃場に行ったりするんじゃなくて、一か所で作業ができるように、大型機械が入れるように、畦畔の削除であったりいろんな規模拡大、これは規模拡大こそが正義だと言うつもりは決してありません。ありませんが、しかし、一定面積まではやっぱり分散錯圃を解消するという努力は非常に評価すべきことだと思います。  それから、林業も水産業もいろいろ御批判もありました。それで、農協もありました。  農協についても、私は、JAの方々にはもう率直に申し上げているんですが、電通であろうと三井物産であろうとどんな組織であっても、自民党もそうですけど、どんな組織も改革を恐れては前には進めない、今までのままでいいというものはこの日本には、世界には存在しないわけであって、しかし、改革のモチベーションは自分たちで持っていただきたいと。最初はいろいろ摩擦もあって、間に挟まって苦労した部分もありましたけれども、今では、もう自分たちの方で改革プランまでJAさんも作ってくれるところまでやってきたので、よかったのではないかと思います。  数字的に言うと、輸出額もずっと伸びておりますし、大体三年間で九千億という話でありますけれども、それから就業者につきましても、二十一年から二十五年、ここも新規就農について一生懸命努力をしてきましたが、なかなか実績は上がりませんでした。しかし、二十六年から三十年を比較すると、年間大体二千六百人ぐらい新規就農の数が増えておりますので、新規就農支援についても大体成果が少し上がっているんじゃないか、五年平均で大体二万人ぐらいが御就農いただいていると。  ですから、改革イコール何か悪いイメージがありますけれども、そうではなくて、農家の所得を上げ、そして生産効率を上げ、そしてスマート農業等いろんなものを取り入れながら新しい未来を切り開く農業ということで捉えさせていただいているというふうに考えております。
  113. 石井苗子

    ○石井苗子君 私どもは改革に悪いイメージは持っておりません。改革がないとやはり成果も出ないと思います。私は成果についてお伺いしております。  改革をするには何かで成果を測らなければ改革をした意味がないと考えておりまして、今大臣に改革の中身を答えていただきましたけれども、改革と言う以上、改革の方向性があるのだと思います。その農業改革の目標というのが何であるかということも踏まえまして、一つ所信のところで改革の成果として輸出額と生産農業所得を掲げていらっしゃいますが、私は、食料自給率、この食料自給率について安倍政権はまだ横ばいでございます。食料自給率を上げるという面では、改革の成果、これが上がっていないのではないかと思うのですが、目指すところの目標と食料自給率の改革の成果をお話しください。
  114. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 大変大事な御指摘だと思います。  正直に申しまして、安倍政権になって一パー下がっておりますので、成果が上がるというよりも後ろに下がってしまったというのをまず率直に認めなければならないというふうに思っています。  ですから、もう今作業には掛かっておりますけれども、来年早々には食料・農業・農村基本計画、これは農政の背骨をつくるものでありますから、これについては、食料自給率、自給力、食料自給率もカロリーベースであったり重量ベースであったりいろんな指標の作り方がありますけれども、国民の皆様方が、ヨーロッパではあれだけの数字が上がっていて、同じ先進国の中でどうして日本だけこんなに低いんだろうと、本当に日本はこの先大丈夫なんだろうかという不安を国民の方々に持たれてしまうというような指数でもありますので、このことについては、問題意識を持ってしっかり取り組ませていただきたいと思っております。
  115. 石井苗子

    ○石井苗子君 食料自給率、これは成果を見るのには大事な指標だと思います。  カロリーベースというのは、大変分かりにくいかもしれませんけれども、農業を営む農業事業者の方の目線でいけば輸出を促進とかそういうのがあるかもしれませんが、国民からいくと、胃袋を満たしているのに食料自給率がどのくらいあるかということで説明すれば、カロリーベースの食料自給率というのが何かというのも分かりやすく説明できると思います。  このカロリーベースの食料自給率は改革の成果の指標としてふさわしくないというお答えをいただいておりますが、なぜ指標とならないのか。農林水産業の改革は食料自給率の向上を無視していいはずはないと私は思うんですけれども、食料安全保障の観点からいって、食料自給率も、もです、農林水産業の改革の成果の指標とすべきだと思いますが、指標にはならないんでしょうか。もう一度お答えください。
  116. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) ちょっと私も不勉強で申し訳ないんですが、カロリーベースは適さないというのはいろんなことがありました。例えば、牛をどんどん増頭して牛をたくさん、今十四万九千トン和牛つくっていますけれども、しかし、そのもとになる飼料についてかなりの部分を輸入に頼っている、輸入トウモロコシ等に頼っているということになると、餌が外国産なので成果物についても違うよねということになりますから、飼料自給率を上げることが実は自給率もカロリーベースで上げるということにもつながってまいりますので、決してこれは、カロリーベースで見ることがふさわしくないということを正式に国が言ったということはないのではないかなと思います。  というのは、私どもとしても、食料自給の目標は、御批判があると思いますが、令和七年度にはカロリーベース四五パー、生産ベースが七三%という目標も国民にお示しをさせていただいておりますので。  今、横から資料がやってまいりましたのでちょっと見させていただきますけれども、済みません。  自給率目標につきましては、食料・農業・農村基本法、これは法律ですから、法律の第十五条第三項において、国内の農業生産及び食料消費に関する指標として定めることと。指標でありますので、これがちゃんと法律上指標でありますということに食料自給率は書いてありますので、目標はですね。分かっていただけましたでしょうか。大丈夫でしょうか。駄目ですか。もう一回言いましょうか。もう一回言いましょうか。  食料自給率目標は、食料・農業・農村基本法の第十五条第三項において、国内の農業生産及び食料消費に関する指標として定めることとされている指標であるというふうにはっきり書いてあるということであります。よろしいでしょうか。
  117. 石井苗子

    ○石井苗子君 となれば、生産額ベース、カロリーベース、どちらも落ちております。ということは、これは改革としてそこに書いてあるんですけれども、成果は見られていないということの判断でよろしいでしょうか。
  118. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 数量だけを見るとそういう評価もあるかもしれませんが、国内政策を一生懸命やってまいりました。いろんな国際経済連携協定の流れもあって、大体一兆二千九百億以上国内対策を打ってまいりました。それによって、私の地元でも担い手は増えましたし、それから、ハウスを高機能なものに、CO2発生装置等を入れるような生産性の高いハウスに替えた人たちもいます。例えばネギ農家なんかも、古い農家を建て替えて結束装置まで入れて、非常にもうかっていて、車が急にいい車に替わった若い担い手もたくさんいます。  ですから、その数字だけ見ると反省すべき点はたくさんありますが、しかし、じゃこの数字の中に我々が努力した結果が含まれていないかと言われれば、努力して頑張ったんだけどここまでしか到達できなかったというのが率直な感想だというふうに受け止めております。
  119. 石井苗子

    ○石井苗子君 大変統計的なことばかり申し上げて申し訳ないんですけれども、食料自給率で、指数にしてそれを成果として表していかなければいけないと思うんです。改革の目標にその食料自給率でこのようにアップしていったと、食料自給率を上げるために効果的なことが政策としてあったということを証明していかなければいけないと思うんですが、政策として今ありますでしょうか。
  120. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) これはなかなか難しい話でございまして、ヨーロッパなんかは、例えばフランスなんかは相当な量を輸入しているにもかかわらず食料自給率が一〇〇%という国なんですね。EUという中で全く関税障壁がない、地政学的にも、トラックでびゅうっと行けば隣の国まで供給ができる。そしてもう一つは、やっぱり日本は大きく食の文化が変わってしまったというところが見逃せないと思います。ヨーロッパはそれほど変わっていないです。ただ、日本は米の自給率は一〇〇%で、皆さん方がお米だと言ってもう一杯ずつ食べてくれればもう本当に助かるんですけど、なかなか食べろとも言えないですから。  米については、やはり国民の食の嗜好の中で、パスタを食べたい、パンを食べたいというようなことがあります。ですから、我々としては、戦略作物、一番食料自給率の向上に貢献するのは麦、大豆ですから。ですから、戦略作物を作っていただくために水田フル活用という政策を推進させていただいておりまして、水田フル活用です。水田フル活用という政策を今やらせていただいておりまして、生産性の悪い農地については畦畔を取ったり、それから排水暗渠を入れたりして農地の機能向上を図った上で戦略作物を作っていただければ、麦、大豆をどんどん作っていただければ食料自給率は確実に上がると。  ですから、政策的には打ってはいるんですが、なかなか米価もいいですから、今、お米の値段も。なかなか農家にとっては満足いただけるような価格で取引されていますから、なかなか転作をするというお気持ちになっていないというのもジレンマとして抱えているところでございます。
  121. 石井苗子

    ○石井苗子君 成果を見るときに、その成果がなかなかうまくいかないという結果が出ても、それはそれで仕方がないことだと思います。政策としてはこれを打っている、成果としては、食料自給率としてはこういう成果が出ている、出ていない、こういったことを指標として置いていただくことが肝腎だということを申し上げて、次の質問に移ります。  知的財産保護について御質問させていただきます。  日本のマスカットやイチゴが韓国や中国で無断生産されて、日本の生産者に被害が出ております。中国産や韓国産のシャインマスカットというのがありまして、これがASEAN諸国に出回っているという事態がありまして、これは憂慮すべきことではないかと思っておりますが、イチゴやブドウもそうですけれども、中国や韓国で生産された損害額は幾らぐらいでしょうか。
  122. 加藤寛治

    ○副大臣(加藤寛治君) お答えいたします。  我が国で開発をされました優良品種が海外に流出をして無断栽培されることによりまして被害が考えられますことは、海外市場におきまして、一つには日本産農産物の需要が奪われるということがございます。それに、もう一つには品種の評価を下げるということもございますし、加えて日本産農産物の価格が低下をするという影響が生じておる状況にございます。  先ほど委員の方でお話しされました例えば香港でのシャインマスカット価格は、韓国産は日本産の約七割程度、中国産は二割程度と聞いております。このように、日本産の価格に大変大きな影響を与えたり需要が奪われたりしておるということでございます。  被害の価格ということでございますけれども、これはもう幾らか古い資料ではございますけれども、五年で二百二十億の被害があったという報告を受けておるところでございます。
  123. 石井苗子

    ○石井苗子君 損害額だけお聞きしたんですけれども、ブドウの損害額出ていないですね。二百二十億はイチゴだけでございます。  この関連でお伺いしたいんですけれども、日本で開発された品種というのは関係者の方々の努力のたまものでございまして、こちら側としましても、農業におけるイノベーションの成果、この改革の中にもあります成果であってとても大事なんですが、国として知的財産の保護に今後もっと積極的に取り組んでいく責務があると思うんですが、どうしてこれまで海外で無断生産されてきたのか、原因はどこにありますか。
  124. 加藤寛治

    ○副大臣(加藤寛治君) お答えいたします。  日本で開発をされた新品種が海外で無断栽培された原因の一つに、新品種の育成者の多くが輸出を想定をしていなかったということから、海外で品種登録を行ってこなかったために無断栽培の差止めをすることができなかったことによるものでございます。このため、我が国で開発された新品種について、海外における品種登録に必要な費用を助成をしておるところでございます。  また、優良品種の海外流出や品種開発の停滞など、種苗制度にも課題があるんではないかという認識をしておることから、本年三月より、有識者による種苗制度の検討会を開催をしておるところでございます。現段階では種苗法の改正を行うとまでは言えませんけれども、検討会の議論を踏まえて前向きに取り組んでまいりたいと、このように考えておるところでございます。
  125. 石井苗子

    ○石井苗子君 これまで、制度の不備がありましたね。韓国では、無断生産された原因というのが韓国での制度が整備されていなかった、中国や韓国では品種登録というのがされていなかったというのが原因でございます。  そうなりますと、今後は、将来これは無断でそういうことをさせないというような国としての政策を取っていく必要があるんですが、来年度から、新事業として農業知的財産保護・活用支援事業というのが始まります。これは、植物の新しい品種、こういうものに関して知的財産として保護していくということだそうですが、これはどのような仕組みで保護をされていくものでございましょうか。
  126. 塩川白良

    ○政府参考人(塩川白良君) お答え申し上げます。  今ほど加藤副大臣からお答え申し上げましたとおり、優良品種の海外流出を防止するために、海外における品種登録に必要な費用を今補助をしているところでございます。  しかしながら、品種登録が行われましても個々の育成者が侵害されているということを把握をし、それをまた侵害している者に警告をして差止めまでするという、こういう権利行使をするというのは実質的に不可能だというふうに思っております。  このため、海外において品種登録からその侵害の把握、権利行使まで一元的に管理を行う体制を整備をするということで、必要な予算を来年度で要求をしているところでございます。これにより、我が国の優良な品種をしっかり守ってまいりたいというふうに考えております。
  127. 石井苗子

    ○石井苗子君 それがあると随分変わってくると思うんですね。しかし、お金が少し掛かりますので、お金は国が補助するということで、登録の、そういうことはやっていただけるんでしょうか。
  128. 塩川白良

    ○政府参考人(塩川白良君) 海外に輸出に有望な品種については定額で補助を今でもしてございますし、来年も引き続きそういうことでしてまいりたいと考えております。
  129. 石井苗子

    ○石井苗子君 一定額ということですか、定額というのは。少ないという意味じゃなくて。
  130. 塩川白良

    ○政府参考人(塩川白良君) 済みません、予算用語で失礼しました。  全額補助しております。
  131. 石井苗子

    ○石井苗子君 ありがとうございました。  さて、農業新聞を読んでおりましたら、平成三十年十一月二十六日付け、日本の和牛の精子が中国に持ち出されようとして中国で発覚したという事件が報道されております。空港での手荷物検査でドライシッパーというものの中身まで確認できない、だとすれば牛の精子なんだか何だか分からないと。何が入っているか分からないというような感じですと、こういうのはもう氷山の一角になってしまうんじゃないかと懸念されるんですけれども、大臣、こういう危機感というのはお持ちでしょうか。
  132. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 党内でもすぐプロジェクトチームを立ち上げさせていただきまして、このことについては相当な危機感を持ってやらせていただいてきたつもりでございます。  しかし、今委員が御指摘のように、こういったものに入っていても、医療用のものが運ばれていることもあったりいろんなことが、開けてしまったら、マイナス二百度ぐらいの、百六十度ぐらいかな、百六十度ぐらいのものが一気に温度が上がってしまって駄目になってしまう可能性もあるので、なかなかできない。  ですから、止めるのは難しいんですが、今、家畜増殖法の改正に向かって作業を始めました。ですから、次の国会に法律としてこれをきっちり縛れるようなものをやろうと思っていますが、しかし、時間との闘いというか、今も起こっている可能性が多分にありますので、できることを今やっております。  とにかく、例えば競り場なんかでも、一部ですけれども、ごくごく一部ですけれども、家畜人工授精所の資格を持っていない人が、ちょっと君のを売ってくれないとか、ああ、いいよとかと、好意なんでしょうけれども、そういう売渡しをしている事例が発見されたりとか、いろいろ通常のルートではない取引もあったりいたしておりますので、そういったことはしちゃいけませんよと張り紙を競り場にしたり競り場でアナウンスもしてもらって、そういう場合は罰せられますよということも含めて皆さん方にお知らせをしたり、それから、種牛の名前等についてはストローに表示、ストローって小さくてなかなか表示するのが難しいんですけれども、これはまだできてはおりませんが、九月の三十日に、これはもうストローへの表示をやっぱりしなさいということも、通知のまだ段階ですが、やらせていただいております。  とにかく、法律でもがっちりやらせていただいた上で、しかし、最終的には和牛を生産している方、それに関わる方、そういう方々の意識に関わる部分がすごく高くて、これを出してしまうことが自分たちが将来得られるであろう利益を根底から崩してしまう可能性があるということをやっぱり皆さん方に御理解をいただく努力も併せてしなきゃならぬなというふうに思っております。
  133. 江島潔

    ○委員長(江島潔君) 申合せの時間が来ましたので、簡潔におまとめください。
  134. 石井苗子

    ○石井苗子君 こういうのは、攻めの姿勢で、危機感を感じているんでしたら急いで何らかに早急に対策を立てないといけないと思っております。  新聞報道によりますと、国内の管理強化策として家畜改良増殖法の改正案を来年の通常国会に提出するというような報道がありますので、そのような予定もあるかと思いますので、これは本当に危機感を持ってやって、日本の畜産などを含めて守っていっていただきたいと思います。  ありがとうございました。終わります。
  135. 紙智子

    ○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  八月は、豪雨災害ということで九州北部を襲いました。それから、九月から十月にかけては、特に東日本では台風十五号、十九号、二十一号ということで甚大な被害が発生いたしました。亡くなられた方々には心からお悔やみを申し上げると同時に、被災された皆さんには本当にお見舞いを申し上げたいと思いますし、今も復旧のために奮闘されている皆さんには心から敬意を申し上げたいと思います。  早速質問に入りますが、昨日の新聞報道で台風十九号の追加対策が報道されておりました。なので、幾つか重要な対策についてお聞きをしたいと思います。  それで、農水省の発表では、現時点で分かっているだけでも、被害額が十五号、十九号、二十一号を含めて二千六百六十六・八億円でしょうか。この間も私は、千葉県、それから宮城県、福島県に調査に入りました。先月の十六日には、宮城県の大崎市鹿島台というところの志田谷地という地域、ここを視察したんです。この地区は、決壊した吉田川沿いに広がる田園地帯で、広範囲に浸水して、大量の稲わらや稲わらをくるんでいるロール、これが浮いているという状況でありました。偶然、土地改良区のそこの理事長さんにお会いしたんですけれども、ロールは水を吸うので、相当撤去するときは重くなっているという話もありました。撤去費用に対する不安も出されておりました。  そこで確認をしたいんですが、こういう稲わらなどを撤去するには多額の費用や人材が必要になるわけですけれども、持続的生産強化対策事業というのを活用すると農家負担なく処理できるというふうになるんじゃないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
  136. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) とにかく、委員が御指摘のように、農家の負担なくこれを撤去するということが一番大事だと思っております。これが発生したときから、農水省の農政局の皆さん方にも、農家の方々には負担がないから安心してくださいということを周知するように努力をいたしました。  具体的には、一立方当たり五千円という単価を出させていただきました。これは、最初は、私の農地から流れて先生の農地まで流れていってしまった場合は、誰のか分からないじゃないですか。なかなかそこら辺の因果関係が難しいので広域処理をした方がいいという方針を最初は出したんですけれども、広域処理ということになると、やっぱりその事業委託をした人にこの五千円が行くということになります。  現場をいろいろ見させていただく中で、今はもう稲刈りも終わっている、例えば千葉、この間行ってきたんですけれども、千葉なんかは、稲刈りが終わっていて稲わらがたくさんあるわけですね。委託するつもりだとおっしゃっていましたけれども、私としては、なるべく御自身で、大変かとは思いますが、水を吸って重い、それからちょっと臭いも出始めている、いろいろありますから大変と思いますけれども、できれば自分で施業されると、軽トラ一杯当たり大体一万五千円ぐらいの金額にはなりますので、二往復すれば大体三万円ぐらいになりますので、補填ではありませんけれども、自分で対応することによって農家に少しでもお金が残るような形になったらいいなということで、今、そういうお知らせをさせていただいているところでございます。
  137. 紙智子

    ○紙智子君 事前に、やっぱり現地に正確に伝えたいので通告もしておりまして、それで、農家に負担がなくというところを確認しているのと、一立方メートル五千円支給ということで、それで負担なくなるということなんだけど、作業そのものは、個人でやれるものもあるけれども、そうじゃないものもありますので、そこはいろいろと柔軟にやっていただけるものというふうに思います。  それで、是非、営農再開に向けて、現場の要望に応えた支援というのが本当に大事だと思うので、引き続いて、この支援の徹底というか、周知徹底も含めてお願いをしておきたいと思います。  それから、次なんですけど、大崎市で肥育農家で八十頭飼っている農家の方は、自家用として作った飼料用の稲わらが田んぼの浸水で全部駄目になってしまったと。今年分の餌の稲わらは確保できているんだけれども、来年になったらもうないという不安なんですね。  大崎市は、品質のいい稲わらの産地ということで、ほかの県にも出荷しているということなんです。これ食べると、肉牛の肉質とか乳牛の乳質にも大きく変化というか、変わるんだという、違いがあるんだということもお聞きしました。  それで、やっぱりこの飼料用稲わらの確保の対策というのが必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
  138. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) これは過去にも私ども何度も経験していることでありまして、優良な農家であればあるほど、飼料、それから濃厚飼料等はこだわって生産されて、自家でやっているものでないと嫌だという方がおられます。しかし、もう流れてしまって使えないということであれば、もう仕方がありませんから、今回は、今年分については、多分同じところのお話を私聞いているんじゃないかと思うんですけれども、まず、どこから調達できるかという情報をしっかりお伝えすることが大事だと思っております。  農林水産省が間に入って、ほかの近県からのマッチングを図ることは当然やらせていただきますが、ホームページ等でも閲覧できるようにさせていただいています。そして、トン当たり五千円出させていただくことによって飼料を調達できるようにしていただければと考えております。
  139. 紙智子

    ○紙智子君 ALICの事業なんかもあって、マッチングをして、そしてやっぱり足りないところに送るという仕組みになっていて、粗飼料確保緊急対策事業というふうに聞いておりますので、是非この点も、ただ、本当に間に合うかどうかというのはよく調べないといけないというふうに思うんですけれども、よろしくお願いしたいと思います。  それから、浸水した米の支援についてもお聞きします。  台風十九号では、河川の氾濫などでかなりの広範囲にわたって野菜や果樹、米などが浸水するなどの被害が出ました。先日関東で被災された米の農家の方のお話なんですが、この方は、自宅、それから作業場とともに乾燥機、それから田植機、農機具、これがもう全部浸水と、収穫した後倉庫に置いていた米二千袋も全て浸水したと、丹精込めて作った米が全て駄目になったらこれから先が見えないと、やっぱりこのままだったら大きな収入源が途絶えてしまうということになるということが出されていました。  私は思い出したわけですけど、二〇一五年の鬼怒川の堤防決壊のときに、浸水被害を受けた米農家向けに、当時、これ共済対象とはなかなかならないという議論の中で、それじゃもう大変じゃないかというので被災農家営農再開緊急対策事業というのがつくられていて、営農再開の準備に必要な経費に対して営農再開支援金として助成をしているというのがあったわけですけど、追加対策ではこの事業を被災農家に支援するということになるんでしょうか。できるんでしょうか。
  140. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) この場でお答えをしたいのはやまやまなんでございますが、支援政策パッケージという、そのパッケージで発表をするということになっておりまして、私が勇み足をするわけにはまいりませんが、ただ、先生のお気持ちは私の気持ちと全く同じでございます。  行ったところで、もうここら辺の農家は高齢化をして、自分がみんな引き受けているんだと、そして、引き受けた米を積んでおいたけどみんなつかっちゃったんだと、もう捨てちゃったと、もうないと。その人は、これは二千袋とおっしゃいましたけど、三十キロですかね、すごい量ですよね。それだけのものを委託されて、委託された農地に対しては米で返すと。これはルールですから、もう返す米がないということであれば、じゃ現金で返すのかと。そんなことできっこないということでありますから、そういった中核的に周辺の農地を引き受けてくれる人が潰れてしまったら地域農業自体が潰れてしまうという危機感を持っております。  そして、先生御指摘があった乾燥機とか、それからコンバインとかトラクターとか、それからフォークリフトとか、いろんなものが被災しておりますので、そういうものについても、特定非常災害に指定されたという事情もありますから、もうできる限り手厚く国としても自治体と協力しながら支援をさせていただいて、もう一回頑張ろうという気持ちになっていただける方向を目指していきたいと考えております。
  141. 紙智子

    ○紙智子君 もう一回頑張ろうというふうになるところがすごく大事だと思うので、あしたかあさってか分かりませんけれども、是非そういうことで公表していただければというふうに思っております。  それと、ちょっと時間がなくなってきたので要望だけなんですけれども、軽トラックの話は、これが汎用性がどうなのこうなのということでなかなか認められていないんですけれども、やっぱり軽トラックないと話にならないんですよね。これは是非とも引き続き検討してほしいし、それから、果樹の被害も甚大で、リンゴ畑が濁流で襲われて大変な深刻な事態になっているので、植え替えに伴う費用とか、それから、未収入の期間が結構あるので、木が育つまでのそこに対する支援とか、是非検討を求めたいと思います。これは答弁要りません。  それから、次に豚コレラについて伺うんですけれども、昨年九月の発生以降、この間、十四万頭を超える豚が殺処分されました。農水省は二月に新規対策で三月には追加対策と出したんだけれども豚コレラが終息しないということで、私、四月の農水委員会のときに、関係者の意見を聞いてワクチン接種を検討するべきじゃないのかということを要求してきました。八月に質問主意書も出しているんですね。  ようやく十月二十五日からワクチン接種が始まったと、ところが十月三十日にも四十七例目が出たということでありまして、何でこれ対策が遅れたんだろうかと多くの指摘がなされています。新聞紙上でも、政府の輸出拡大の思惑からワクチン使用の判断が遅れたんじゃないかと、それから、対策が後手に回ってしまえばこれ取り返しが付かないんじゃないかということも報じています。養豚農家を守るよりも輸出を優先させたと言われても仕方がないんじゃないんでしょうか。
  142. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 私は、前大臣をかばうということでは決してなくて、絶対そういう趣旨ではなかったと私は本当に思っています。  やはり国際スタンダードを考えても、今までの長い長い清浄国としての歴史を紡いでこられた先人の努力、そして、アジアの中ではもう極めて極めて限られた清浄国が日本であるというこの優位性は、輸出がどうのこうのということではなくて、やはり保つ努力をすることが一義的には大事だったんだろうと思います。  ですから、その遅れたことについての御批判についてはしっかり私の方で受け止めさせていただきますけれども、輸出については、また余計なことを申しますが、いろいろ関係国と協議をさせていただいて九七%はセーフになりましたし、それから、豚皮については一〇〇%今までどおり輸出できるようになりましたので、決してワクチン接種イコール輸出が完全に止まってしまうというロジックで当時の農林省も自民党も動いていたというわけではないというふうに私は理解しております。
  143. 紙智子

    ○紙智子君 養豚農家の皆さんは、朝起きると、豚コレラになっていないかどうかと、もうはらはらしながら畜舎に行くわけですよ。それで本当に不安な日々を送っていて、ワクチン接種については現場から遅過ぎたぐらいだという声も出ています。こういうやっぱり本当に苦労されている養豚農家の皆さんのその声をしっかり受け止めていただきたいというふうに思います。  それから、殺処分を受けた農場の場合の今後の見通しなんですけれども、先々月の十日付けの農業新聞で、殺処分を受けた岐阜県、愛知県、三重県、福井県の三十八例目まで四十四経営体を対象にアンケートをやっていますよね。経営再開に向けた課題として、再開に向けた設備投資で資金が底をつきそうなんだと、豚舎の改築や改修には多額の費用が掛かるということを挙げているわけです。  やっぱり経営再建に向けて飼養衛生管理基準の徹底と、これ大事だとは思うんだけれども、ネズミなどの野生動物の侵入対策に伴う、柵はいろいろ支援出るんだけれども、畜舎の整備ということでいうと、これやっぱり何らかの支援が必要じゃないんでしょうか。
  144. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) これも経営体によって様々でございまして、私がまだ結婚する前ぐらいに見たような養豚農家もまだ残っていますし、非常に近代的でウインドーレスでやっているようなところもありますし、なかなか個別具体的にどういう対応をするかというのは難しいんですが。  私どもは、必ずしも建て替えをしてくださいということを求めては今おりません。基本的には、まず柵を立てさせていただいて、それから、小さい動物も入ってくる可能性、虫もありますので、防鳥ネット等を設置することについては御支援をさせていただくということでございます。それから、畜舎の消毒とかで消石灰の散布とか、それから出入りについて、もうここについてもきめ細かく指導をさせていただく。  一生懸命県も頑張り、家保も頑張り、農水の担当者も頑張って飼養衛生管理基準の徹底ですよということでお願いをするんですが、なかなか直近の発生事例を見ても徹底されていなかったという事例も残念ながら見られますので、基本をやっぱり守ることも大事だと思っています。そして、再導入した場合にはモニター等も入れていただいて大体二週間ぐらいは見てもらうようなこともこれからやってまいりますので、そういうことを考えながら経営再開をやっていただきたいと思います。  私も、報道等で、この機会で、もう後継者もいないので養豚業をやめるという報道も見ておりますので、そういうことについては非常に残念だしお気の毒だなという気持ちは先生と共有しているところでありますが、今後追加的に何ができるか、引き続き考えさせていただきたいと思います。
  145. 紙智子

    ○紙智子君 これ、実際に殺処分をした実際の県でアンケートを取って、何がこの後再開するのに心配かとか、それがなかったらやっぱり離農せざるを得ないという人たちも出てくるという状況だと思うんですよ。これはやっぱり深刻だと思うんですよ。そう簡単じゃないというか、もう本当に、それこそ後を継ぐ人いないからやめるというところがたくさん出かねない今現実だと思うんですよ。ですから、やっぱり離農しないで続けられるように真剣に対応しなきゃいけないんだと思うんですね。  そういう意味では、やっぱり殺処分を受けた農家が本当に経営再開、支援できるようにするために何がネックになっているのかということをちゃんとつかんで、それに対応する支援を廃業する前に是非求めたいというふうに思います。長くならないようにもう一言。
  146. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 先ほど申し上げましたけれども、例えば、国が補助をしたとしますね、まだそういうスキームはでき上がっておりませんが。近代的な豚舎を、下をコンクリートにしてしっかり分離をして、暖かくする部屋を造ったりとか、子豚のために、そういうものまでやると相当な金額が、飼養頭数によりますけれども、そのスキームができたとして、じゃその自己負担に耐えられるのかということもそのまた裏側にあって、全額でやりますよといえばそれはベストですけど、それはもう財政規律上できないことは御理解いただけると思うので。  しかし、私の地元でも、口蹄疫が起こったときに、これを機会にもうやめるという方は、私も随分止めましたけれども、その方の判断の部分もあるんですよ、正直なところ。もう引き止める努力をするのが我々の仕事だと、離農者を出さないということが今回の被災に対する一義的な対応の原則だというように思っておりますので、それはしっかり胸に刻んでやらせていただきますが、豚舎の建て替えについてどこまで踏み込めるかについては、またしっかり生産局とも、彼は牛ですけど畜産業者でもありますので、またしっかり考えさせていただきたいと思います。
  147. 紙智子

    ○紙智子君 ネックになっていることをつかんで、もう極力それに全面的に応えて、やっぱり気持ちが萎えているわけだから、励ますということを是非極力心掛けてやっていただきたいと思います。  次に、家族農業についてお聞きします。  今年から国連が呼びかけた家族農業十年がスタートしました。国連決議は、全ての国家に対して、家族農業に関する公共政策を策定し、改善し、実施するとか、家族農業十年の実施を積極的に支援するなど、五つ提起を行っています。  臨時国会において、輸出促進するための農林水産省の農林水産物輸出対策本部をつくるという法案が出されているわけですけれども、これ、家族農業を推進する体制というのはつくられているんでしょうか。
  148. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 基本的に、日本の農業は、大体九八%、規模の小さい方々が地域を守っていただいているというのが日本の農業の現実でありますから、規模の大小にかかわらず、特に小さい方々については、兼業も含めてですけれども、やはり経済政策だけではなくて地域政策という観点から、こういう方にもきちっとした支援をやらなければならないというふうに考えております。
  149. 紙智子

    ○紙智子君 体制はつくられていないんですよね。本部体制とかというのはつくっていないということでは、やっぱりちゃんと体制つくって推進すべきだというふうに思うんです。  今大臣が言われましたように、農業の九八%が家族農業ということで、しかし、これは減少していっているわけですよね。  農林水産省の補助金は大規模化、法人化を要件にしていたり、経営安定対策も認定農業者や面積要件があると。中山間地は、六次産業化ということで、六次化で高付加価値を図って自ら所得を増やすように自助努力を求めているわけです。多様な米農家を支援する制度として歓迎されていた米の直接支払は廃止されたわけですね。多様な家族農業を支援する制度というのは少ないと思うんですよ。  国連は七つの行動計画を提起しているわけです。その重要事項の第一は、政策で家族農業の強化を実現できる政策環境を構築するというふうにしています。  多様な家族農家の営農意欲を引き出す政策が必要だというふうに思うんですけれども、大臣の認識をお聞きします。ちょっと全体として短めにお願いします。
  150. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) では、短めにお答えいたします。  確かに、政策的に十分だと私自身は思っておりません。しかし、農地維持支払とか資源向上支払とか日本型直接支払とか環境維持支払とか中山間直接支払制度とか、それから畜産クラスター事業とか産地パワーアップ事業についても、中山間については要件の緩和をいたしました。そして、中間管理機構のいわゆる奨励金の面積集約要件についても、五分の一でもいいですよというふうに中山間に配慮した制度改革も行っております。  ですから、十分でないことは自覚しておりますが、政策的に全く抜け落ちているというふうには考えておりません。
  151. 紙智子

    ○紙智子君 十分ではないということはお認めになりつつ、いろいろやっているということなんですけれども、やっぱり米の直接支払交付金をこれ廃止した、これ、多様な農家を支援するものになっていないというふうに思うんですよ。  むしろ、今、農業政策でいうと、よく言われるのは、官邸農政と言われていますよね。官邸農政と言われていますけれども、農家に希望を示すんじゃなくて、やっぱり不安を与える農政になっているんじゃないかというふうに思うんです。  今もよく言われるんですが、二〇一二年の十二月の総選挙がありました。このときは、まだ自民党さんは野党だったと思います。安倍総裁率いる自民党は、うそつかない、TPP断固反対、ぶれないというポスターを貼って、ISD条項は合意しないなどを含めた六つの公約を掲げて、それを訴えて有権者から支持をもらって政権に復帰したわけですよ。ところが、政権に就くと、断固反対と言っていたのを忘れたかのようにTPPに突き進んだわけです。アメリカ抜きのTPPなんてあり得ないと、こう言いながらアメリカ抜きのTPPを主導したと、さらに、日欧EPAも、この協定も締結をしたと。そして今度、この国会では、トランプ大統領がアメリカの農民の勝利だと、巨大な勝利だというふうに言ったこの日米貿易協定を承認しようとしているわけですよ。  大臣は、この日米貿易協定というのは日本の農民の勝利だと言える内容だと思いますか。
  152. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 厳しい交渉過程の中で、私も、一時官邸農政の、まさに補佐官で官邸におりましたので、総理にも随分お会いする機会も極めて多くて、この交渉の過程においては随分意見を言わせていただいてまいりました。  その結果として御存じのような結果になったわけでありますけれども、私としては、いいところに最終結論が収まってくれてほっとしております。正直な気持ちです。ほっとしております。これであれば政治家としても農林水産大臣としてもしっかり受け止められる内容に収まったと思っております。  トランプ大統領が大勝利だと言うことは大統領の御自由なので、それは止めはいたしませんが、私どもは、じゃ、大勝利の反対側で我々は負けたというような認識は持っておりません。
  153. 紙智子

    ○紙智子君 多くの生産者の皆さんは、誰も日本の農業の勝利だなんて思っていないですよ。本当に思えていないですよ。そういう人いないと思います。  安倍政権になって農産物の市場開放がどんどん進んできたんですよね。二〇一二年の総選挙でTPP断固反対と言ったのは何だったのかと。いまだに、どこに行っても、これ、農政への不信消えていないです。多くの農家からは経営意欲や経営マインドを奪った農政と言われても仕方がないんじゃないかと。  関税という言ってみれば農業を守る障壁、これが崩れる状況の中で、生産基盤の弱体化が進んでいます。今年、食料自給率が過去最低になりました。今年の四月に吉川前大臣に私は食料自給率の低迷が続いている要因について聞いたら、吉川前大臣は、農業従事者が減少していると、それから耕作面積も減少しているということが要因だと答えられたんですね。  これ重要な指摘だと思うんですけれども、江藤大臣の認識はどうでしょうか。
  154. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 前のことをちょっと話してもいいですか。もう駄目ですか。(発言する者あり)  交渉の内容について、私の地元の話をいたしますけれども、例えば、今回六万五千五トン、アメリカに対するいわゆる四・四セントという低関税枠、これにアクセスできるという状況が整いました。日本の和牛生産は十四万九千トンしか総数でありませんので……(発言する者あり)もうやめます。  ですから、宮崎の和牛生産農家は、よっしゃ、海外市場に向けて頑張ろうと、これについては非常に有り難いという評価もあるということでございます。  この吉川大臣の評価について、確かに農地面積減少していると、これはもう事実でありますし、やはり生産面積が減ればそれは生産量も減ることは当たり前ですから、それはもちろん正確な御指摘だと思います。  農業従事者については、先ほど若干申し上げましたけれども、新規就農が増える一方で、高齢化が理由であったり様々な理由でやめる方もまた片方ではおられますから、やはり従事者が減っている、それから高齢化が進んでいることも背景にあると思っております。  そういうことも考えながら、私がまだこの職に就く前ですけど、棚田法案のようなものをやらせていただいたりいろんな政策を総動員でやらせていただいて、中山間地域とかそういうところでもスマート農業を導入したいし、それは、条件のいい圃場として整備されたところでも更に生産性を向上するようなことをやらせていただくことがこれからは大事じゃないかなと。  それから、輸出について若干触れられましたけど、GFPのようなことも取り組ませていただきたいと思っております。
  155. 紙智子

    ○紙智子君 生産基盤が弱体化していることの背景の問題は否定していないと思うんですね。弱体化している背景の話は吉川大臣の発言を否定しているわけではないというふうに思います。  それで、生産基盤をどう強化するかと、これ本当に深刻な問題だと思うんです、今。これをどう強化するのかというのが今のこれからの農政に問われる重要な課題だと思っていて、来年は食料・農業・農村基本計画を作る年ですよね。なぜ生産者が減少しているのか、その分析が重要になると思うんですよ。七十過ぎて高齢になってきて、もういよいよ農業をやめなきゃいけないという人もいると思いますよ、確かに。一方で、農家子弟でも農業をしない、それから、まだ農業ができるのに離農する人もいる。  なぜ離農するのか。これ、新規就農者に対する調査はあるんですけれども、全体を網羅した調査ってないんですよね。先日、香川県に行ったら、米生産の赤字を補填していた直接支払がなくなって経営が苦しくなったという話を聞きました。だから、実際苦しいと言っているんですよ、削られたことが。  岩手県の盛岡市が年代別の離農理由を書いて調べています。高齢化、それから後継者がいないのに続いて、次が、きつい労働の割には収入が不安定というのが三位なんですね。そして、JA北海道が二〇一四年に公表した離農調査では、後継者がいるもののTPP交渉、投資への不安感から経営を断念したという答えが離農農家の三〇%いたわけですよ。  農政で大事なのは、やっぱり生産者に希望を持ってもらうことだと思うんです。そのためにも、年代別のやっぱり離農の理由なんかちゃんと調査をすべきだと思いますけれども、いかがですか。
  156. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 希望を与えるために農政をやれという御指摘は、そうしたいと極めて強く思っております。  年代別に離農の理由ということを調べることが、どうなんでしょうかね、平成七年、二百五十六万人、基幹的な農業従事者数、六十代が百四十九万人、いろんな統計はありますけれども、多分、地域地域によって理由は違うと思うんですよね。  私は否定いたしません。私の地元でも、細々と繁殖農家をやっていた人が和牛の繁殖をやめてしまった理由はTPPであったという事実はあります。あります。でも、今は若干後悔されて、また始めた方もおられます、ノウハウは持っていらっしゃるわけでありますから。  ですから、先生から御指摘いただいたことは外れているとは思いません。所信の中でも申し上げましたけど、いわゆる世代間の年代構造的なバランスというものはいかなる産業でも取っていく必要があると思いますので、そういう人たちがどういう理由で去られたかについて、内部でも、やるやらないも含めて検討させていただきたいと思います。
  157. 紙智子

    ○紙智子君 生産基盤、農地、それから農業を担う農業者、生産基盤が弱体化した背景に、やっぱりその自由化路線が経営の意欲を奪っているということが大きいと思うんですよ。家族農業に光を当てて支援を呼びかけた国連が家族農業年ということで進めるわけだけれども、この方向にも反することになる。農産物の自由化はTPP水準でやるからいいんだと、行け行けどんどんというのが今ですよね。これではやっぱり自給率を上げることもできないし、生産基盤を強化することもできないと思うんです。  やっぱりこれは、安倍農政が農業を支える制度や団体を岩盤だといって攻撃をして、総理は自らそれをドリルになって破壊するんだと言ってきたわけで、この路線がやっぱり将来不安をあおっているし生産基盤の弱体化を招いたんじゃないかというふうに思います。  もうちょっと時間になりましたので、何で生産基盤が弱体したのか、農産物の自由化が影響していないのか、安倍政権の農政がどうなのかということをしっかりとやっぱり検証すべきだと、検証なしに進んでいるのは問題なので検証すべきだということを最後申し上げまして、質問を終わります。
  158. 江島潔

    ○委員長(江島潔君) それでは、午後一時半に再開をすることとし、休憩をいたします。    午後零時四十一分休憩      ─────・─────    午後一時四十分開会
  159. 江島潔

    ○委員長(江島潔君) ただいまから農林水産委員会を再開をいたします。  休憩前に引き続き、農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。
  160. 谷合正明

    ○谷合正明君 公明党の谷合です。  今年は、夏以降、九州北部豪雨、また台風十五号、十九号等、災害が相次ぎました。特に、十五号、十九号を中心としましたこの台風被害、農林水産被害は、五日の朝の時点ですけど、もう二千五百億円を超えていると。被害は広範囲にわたっておりますし、被害額というものは日々積み重なっているような状況でして、全容はまだはっきりしないところもあります。改めまして、この被災された皆様に、特に農林水産業者の皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。  政府におかれましては、既に台風十五号などを対象とした農林水産被害に対する支援策は発動をして公表されております。また、大臣、午前中の答弁の中でも、なりわいの支援ということでパッケージを、これは農林水産業者のみならず商工業者を含めた支援パッケージを政府として近いうちに発表するというふうな話もございました。これは、農林水産業者、また商工業者からすると大変命綱でございます。私自身も、昨年西日本豪雨災害を地元の地域で経験した者として、やはりこうした政府の支援策なければ復旧復興というものが難しいということはよく痛感したところでございます。  その意味では、政府においては、対策を講じ発表するのみならず、その後の対応というものが非常に大事であると思っております。営農意欲が失われないように被災農家にしっかり寄り添っていただいて、また、災害査定など市町村の現場にもしっかりと目くばせしていただきながらこの対策を講じていただきたいということをまず冒頭申し上げたいと思います。  その上で、昨年の西日本豪雨では、気象庁は地球温暖化が一つの要因として多量の雨、雨量が降ったというふうに一つ分析をされておりまして、この災害、近年の多発しているこの災害と地球温暖化との因果関係に初めて言及したというふうに私は認識をしております。  二十一世紀も約二十年が経過するところでありますけれども、政府として、どうしてこのような災害が頻発するのかということをよくよく検証しなきゃならないというふうに思っております。地球温暖化対策など総合的な、また省庁横断的な防災対策というのは、これは農林水産省一省だけではできません。しかし、農林水産省としてやれることというのはたくさんあるんだというふうに思っております。  例えば、防災・減災、国土強靱化であります。これは、昨年の西日本豪雨でありますとか北海道胆振東部地震や相次いだ災害を受けて、改めて三か年の緊急対策を講じていこうということになったわけであります。しかし、この三か年の緊急対策でこれで全て終わるかというと、決してそういうことではありません。この緊急対策終了後もしっかり必要な予算を確保して、国家百年の大計として、こうした防災・減災、国土強靱化を中長期的な対策を講じていくべきではないかというふうに考えています。ため池の管理ですとか農業用水路の維持管理、耕作放棄地の対策、山林の管理ですとか、また再生可能エネルギーの普及ですとか国際協力など、農林水産省が平時からリードしなければならないことはたくさんあると思っております。  今般、食料・農業・農村基本計画も五年の見直しの時期を来年迎えるわけでありますけれども、私は、災害に強いという農林水産業をどう構築していくかというのは一つこの基本計画の中でもしっかりと主流に据えていくべきではないかと、そのぐらい農林水産省として災害にしっかりと意識を特化した取組をしていただきたいというふうに考えているところでございます。  まず冒頭に、江藤大臣のこの災害対応に対しての決意を伺いたいと思います。
  161. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 委員におかれましては、もう一年二か月も副大臣も御経験をされておられるので、農政全般にわたって大変知見のある方でもいらっしゃいますし、今、部会長も党の方でされているということでありますので、今後ともいろいろと御指導をいただきますように、よろしくお願いしたいと思います。  今御指摘いただいたことは、もう要点は全て委員がおっしゃったと思いますけれども、改めて申し上げますが、委員おっしゃったように、三か年終了した後もこれは決して終わるものではないということだと思います。今回は余りにも河川の氾濫が多くの箇所で起こり過ぎてしまいました。そして、水の恐ろしさというものも改めて日本国民が痛感したところでありますから、この国土強靱化、そして災害に強い農業をつくる闘いというものはこれからも続くと思います。  先ほどお話ありましたように、ため池とか治山施設、漁港とか、それから再生可能エネルギーも、例えば小水力発電とかそういうものも含めて、我々のできることはたくさんありますので、取り組ませていただければと思います。  温暖化対策についても、これはトランプ大統領の直近の発言があったりして非常に話題になっておりますが、しかし、日本としてはきちっとした対応をこれからやっていかなければ、産業革命から温度二度以内でしたかね、たしかそうだったと思いますけれども、という目標を達成するのはなかなか難しいんだろうと思います。  委員の御指摘のとおり、これはもう国家百年の大計だと思います。山を治め水を治めることが国家を治めることの基本だというのは昔からこの国は変わりませんので、御指摘のように、この食料・農業・農村基本計画をこれから見直すに当たっては、災害に強い農業を確立するにはどうしたらいいのか。それは、もちろんため池とか公共利用施設を整備することも大事ですけれども、例えば、今回茨城とか千葉とかに行かせてもらうと、今まで台風災害を想定していないハウスなんですよ。二十ミリ以下の細いパイプのハウスがほとんどでした、十九ミリとかですね。原形復旧が基本です、災害復旧は。しかし、この際、やはり来年ももしかしたらあるかもしれないということも考慮して、二十ミリ以下の細いパイプのハウスをもう一回リビルドするよりも、災害に強いようなハウスに、高収益化にもつながりますので、そういったことにも支援をしていきたいと考えております。
  162. 谷合正明

    ○谷合正明君 原状復旧ではなく、災害の前以上に強靱化した対策を必要としておりますので、是非よろしくお願いしたいと思いますし、あるいは、今すぐということじゃないんですけれども、被災を受けた地域というのは、例えばスマート農業の先進地域のモデル地域とかそういうことも、やはりこういう希望を示していくということも大事だというふうに思っております。  とはいえ、現状でこの例えば台風十九号被災地に参りまして、私も長野県の千曲川流域を発災後に訪問をいたしました。大臣とほぼ同じ場所を回らせていただいております。JAの長野の全中の皆様にも、また、実際に農家の方にも御同行いただきまして、状況を視察をさせていただきました。今御質問したいのは、特に果樹の再生の支援をどうしていくかということなんであります。  これは、昨年も、西日本豪雨では特に愛媛県のミカンの樹園地がこれ山ごと崩れるというような大きな被害もありました。今回の台風十五号の支援措置でもこの樹園地の再生ということで、昨年、また今回十五号等、適用している対策というのはあるわけであります。改植に必要な苗木代、あるいは改植してからやはり数年は実がならないという、収穫、商業ベースではできないというわけでありますから、未収益の期間に必要な肥料代とか農薬代を支援していくと。  ただし、例えば、これ今四年間なんですよね。ということで、リンゴを植え替えて、じゃ、リンゴすぐ四年でできるかといったら、なかなかそういうわけじゃないとなると、じゃ、大苗で一年でも早く収穫できるような支援をしていこうということで、昨年来、私もいろんな現場で農家の方と話をしているわけでありますけれども、さはさりながら、今回の災害では、従来の支援策ではなかなか再生という意味では不十分ではないかというふうに痛感をしているわけであります。リンゴ園全域が浸水している場合に、この再生に大規模に改植を行っていくという必要があると。そのときの未収益期間収入確保に向けた取組というものは、既にもう大臣がいろいろなところで、問題認識はもう共有しているということでいろんなところで言われているのは承知しております。  改めて、こうしたことが支援パッケージの中に盛り込まれていくというふうに私は信じておりますけれども、現時点で言える範囲で、この果樹園の再生に向けた農水省としての今回の取組についてお話しいただければと思います。
  163. 水田正和

    政府参考人(水田正和君) お答えいたします。  台風十九号による果樹の被害対策でございますが、委員御指摘のとおり、十月二十五日に公表いたしました支援対策におきまして、被害を受けました果樹の植え替えや果実が実るまでの未収益期間に係る経費などを支援することとしているところでございます。  しかしながら、また、委員が御指摘のとおり、今回の災害では河川の氾濫により広範囲で浸水被害が発生したため、被災した果樹農家は経営面積の大部分を植え替えざるを得なくなり、その場合に長期にわたり収入が途絶えてしまうといった従来にない事態が生じていると理解しております。このため、現行の十アール当たり二十二万円の未収益期間の経費への支援だけでは今回の災害に対応するには厳しいというふうに考えております。  総理指示を踏まえまして、被災者の生活となりわいの再建に向けた対策パッケージにおいて講じる支援策でございますが、この支援策が被災された農家に引き続き営農意欲を持ち続けていただけるような内容になるよう、最後までしっかりと検討し、努力していきたいというふうに考えております。
  164. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 役所的にはここが限界でありますが、しかし、今委員が信じておりますということをおっしゃっていただきました。  この未収益期間、いかに農業という現場から離れずに生きていけるかということについては真剣に考えなきゃなりませんので、我々なりにしっかりとそういうものをまとめたつもりであります。御期待に応える内容になっているのではないかと考えております。
  165. 谷合正明

    ○谷合正明君 ありがとうございます。  午前中は、紙委員からも軽トラの話も出ました。本当に様々、農家に寄り添った、これは農林水産省だけじゃないかもしれません、経済産業省の支援も併せて、農家の皆様にこういう政府としては対策があるんだよということを一省にとらわれることなくしっかりと対策を講じていただきたいし、また周知をしていただきたいと思います。  さて、次の質問に移ります。  農業次世代人材投資事業について伺いたいと思います。  大臣の所信の中にも、次世代の担い手を育成、確保していく必要がある、若者、女性を始め多様な人材の育成、確保を進めるという所信がございました。農業次世代人材投資事業は、私はそういう意味では極めてこの核となる事業ではないかと考えておりまして、これまでも総理は、特に農業分野では四十代以下の新規就農者が二万人を超えるのが四年連続だと。二〇一八年、先般公表した数は二万人を下回りましたけれども、新規就農者の数は二万人を超えるような数字がずっと続いてきていますが、一つは、この農業次世代人材投資事業、青年就農給付金、かつてはそう言っていましたけれども、そうした事業があるおかげだったというふうに思っております。  ただ、今年、特に、私は地元岡山ですけれども、岡山の農家の方とか自治体の方々から、この次世代人材投資事業の対象と必ずなるような若手の農家がいるんだけれども、予算がなくなりそうで、しっかり国から配分されるかどうかが心配だという声が特に上がってきてまいりました。  現時点でこうした声にしっかりお応えできるような状況になっているかどうか、また今後の見通しについてどうなっているのかということについて事実関係を伺いたいと思います。
  166. 横山紳

    ○政府参考人(横山紳君) 今年度の農業次世代人材投資事業についてでございます。  農業次世代人材投資事業について、当初予算額を上回る御要望をいただきまして、委員からも御指摘がございましたように、現場からは予算が不足しているんじゃないかということで、心配の声をお掛けしたところでございます。  このため、改めて地方自治体の方に必要額の調査ということを行いました。その結果を踏まえまして、本年の九月末に追加の配分をいたしております。その結果といたしまして、要望額に対しては九八%の配分ということになっております。残額として、まだ残りの二%、これは約四億円になりますが、がございますけれども、この部分につきましても、就農状況、その新規就農者の方々の就農状況の確認ができ次第、追加配分を実施してまいりたいと考えております。
  167. 谷合正明

    ○谷合正明君 来年度以降も、こうした事業、若い世代の就農支援、特に中山間地域ではこの事業に対する期待の声も強いものでございますから、この事業というのは、継続されるのは継続されるものとしてしっかり強化していただきたいと考えておりますけれども、その方針について伺いたいと思います。
  168. 藤木眞也

    ○大臣政務官(藤木眞也君) お答えいたします。  地域では、農業者の減少、また高齢化が進んでいく中で将来の農業を持続的に維持していくためには、どうしても若い新規就農者の確保、また育成が極めて必要だということは考えております。  新規就農に当たっては、特に、技術の習得であったり就農初期の資金の確保が大きな課題となっており、農業次世代人材投資事業では、就農準備段階や経営開始直後の青年就農者に資金の交付を行い、新規就農の後押しをしているところでございます。このほかにも、農業法人等における雇用就農の研修の支援であったり、長期無利子融資の青年等就農資金を活用した機械、施設等の取得の推進なども支援を行っているところでございます。  このような取組の結果、青年層の新規就農者が増加をし、近年、およそ二万人で推移をしており、一定の成果が出ているものだと考えているところでございます。特に、人手不足が深刻化している中山間地域等においては農業次世代人材投資事業が重要な役割を担っていると認識をしており、今後も、本資金が真に支援を必要とする方々に効果的に活用されるよう、必要な予算の確保に努めてまいりたいと考えてございます。
  169. 谷合正明

    ○谷合正明君 是非、藤木政務官、よろしくお願いしたいと思います。  豚コレラ対策について質問をさせていただく予定ではございましたけれども、時間の関係上、改めて機会いただければ質問をしたいと思っております。ただ、問題意識だけはお伝えしたいと思っております。  防疫指針が改定されまして、養豚へのワクチン接種が可能になったということでありますけれども、豚コレラ対策という意味では、もう本当に正念場を迎えているんだと思っております。飼養衛生管理の徹底、これがやっぱり基本だというふうに思っております。これをしっかり徹底していくとともに、野生イノシシの感染を撲滅しない限り感染拡大を防げないというふうに考えておりまして、改めて、この豚コレラ対策について決意を伺いたいというふうに思っております。  同時に、一方、今回、その指針ではワクチン使用による流通制限を生きた豚などに限定しておりまして、精肉や加工品は域外流通を認めているわけであります。ただ、種豚あるいは精液流通にはそういう意味では支障を来してしまうおそれがあるということで、この点についても、現場からは今後どうなるのかという不安の声も上がってきてはおります。こうしたこともしっかりと対策を講じていただきたいと思います。  また、畜産という関係で申し上げると、人類の脅威として、今後、薬剤耐性、AMRというものが今非常に医療の世界でも、また畜産の世界でも指摘をされているところであります。二〇五〇年には全世界で一千万人の死亡が推定され、対策を何も講じなければということなんですけれども、こうした薬剤耐性対策のためには、人と動物の人獣共通感染症への危機管理対応、これワンヘルスと言いますけれども、この対策をしっかりやっていくということが極めて大事だと。こうしたことについて、また機会をいただければ質問したいというふうに思っています。  今日、この後、同僚の議員が災害被災地を回っての質問を改めてさせていただきますので、私の方としては質問をこの辺りで終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  170. 塩田博昭

    ○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。  この夏の参議院選挙で初当選をさせていただきまして、今日が実は私の初質問でございます。このように質問の機会をいただきまして、先輩の先生方に感謝を申し上げ、質問をさせていただきたいと思います。  記録的な豪雨をもたらしました台風十九号などによって各地で甚大な被害が起こりまして、現場の農家の声を基に今日は質疑をさせていただきたいと思います。  冒頭、今回の一連の災害で被災をされた全ての方々に心からお見舞いを申し上げます。  それでは、質問に移らせていただきます。  まず、今回の台風災害に対する農業共済の対応について伺います。  農林水産大臣は、十月二十四日、本委員会冒頭の発言の中で、収入保険、そして農業共済について、災害への備えとして活用できる施策を現場へ十分御理解いただけるよう努力をしたい、このようにおっしゃいました。十月二十七日に私が現地調査にお邪魔をいたしました栃木県の佐野市、足利市、農業ハウスの方々からは、農業共済について、残念ながら、混乱と誤解もあったんだと思いますが、対応が遅い、そして正確な情報が伝わってこない、このような声をお聞きをし、十分な理解が浸透しているとは思えないのではないか、その感じた部分がございます。  佐野市のイチゴ農家の方は、十二月の収穫に向けて、今年は今までで最高のスカイベリーの苗ができたと収穫を楽しみにしていたやさきの浸水被害であったそうでございます。落胆された姿を私は忘れることができません。丹精を込めたブランドイチゴの苗を泥まみれのまま放置しているのがつらいと、このように嘆きながら、これでこのハウスからの収入はゼロ、共済金はいつ支払われるのかと、見通せない先行きに対する不安の声をお聞きいたしました。国庫から助成事業である農業共済には、ともかく損害評価を早くしてもらい、共済金の早期の支給を望みたいと思います。  農業共済の十分な理解が浸透する取組について農林水産省がどのようなお考えをお持ちか、まずお聞かせいただきたいと思います。
  171. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 大変我々の努力不足については痛感いたしております。  私も、被災したところでは必ず随行者に収入保険、共済のパンフレット、ビラを持たせてお渡しをして、こういう内容なんですよと言っても、若い後継者でさえ初めて見ましたと。収入保険に至っては、掛金が四割安くなる、九〇%基準ですけど、七〇%までのを補償できれば四割安くて済むんですよ。いろんなメニューを設けて加入しやすくしたんですが、そんなこと初耳ですというようなこともついこの間の日曜日に言われまして、非常に残念な思いをいたしました。ですけど、やはり現場はどういう内容であれば加入の促進につながるのかということは、常に制度のブラッシュアップが必要だと思っています。  共済金については、早期の支払、これ基本だと思っています。早く払ってもらわないと、なかなか年を越すのも厳しいということがありますから、査定、支払については急がせたいと思います。  収入保険については、入っていらっしゃる方もいらっしゃいました。私の地元も実は竜巻被害をやられたんですけれども、視察に、私、地元に一日しか帰っていないんですけど、行ったら、二人とも私の友達の農家で、一人は収入保険に入っている、一人は入っていないと、入っていない人は入っておきゃよかったと後悔していましたけれども。  三月三十一日の年度末までやらないと、締めがないと支払ができませんので、やっぱり年を越してしまうんです、収入保険の場合は、支払が。ですが、これではなかなか厳しいので、利子が全く付かないつなぎの融資をきちっとさせていただいて、収入保険自体が支払われるまでの間はその無利子の融資によってつないでいただくようなことも考えておりますので、是非先生にも、いろんな方に分かっていただくお手伝いをしていただければと思います。よろしくお願いいたします。
  172. 塩田博昭

    ○塩田博昭君 ありがとうございます。しっかり対応をお願いをしたいと思います。  今大臣から収入保険についてのお話がございましたが、私も、収入保険について農家の方からお話を伺いました。収入保険に加入をされていた方からは、本当に助かったと、入っていてよかった、このような安堵のお声をお聞きいたしました。しかし、その一方で、自分には掛金の負担が高い、若しくはそもそも内容がよく分からない、野菜価格安定制度と収入保険が選択制だと知らなかった、このようなまだまだ十分に理解をされていない方々の声も多く伺いました。足利市のトマト農家の方に限っては、五十人の組合員の中で実は二人しか収入保険に入っていなかったというお声も聞いて、とても驚きました。  来年一月から掛金の安い安価な新しいメニューの収入保険が始まることは十分承知をしておりますけれども、やはり今大臣からもお話があったとおり、収入保険の加入者が伸びていないということが大きな課題であるというふうに思っております。現時点における全国の収入保険の加入実績と加入を促す具体的な取組について、大臣に改めてお伺いいたします。
  173. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 初年度であります元年の加入実績は、八月の末現在で対象となる、二万三千経営体、これは、青色申告をしている農業者とか要件がありますけれども、これは四十四万九千人おられます。それに対する加入率は五%というのが実績でございます。  ですから、私は、農水委でも申し上げましたけれども、災害は決してチャンスではなくて、これはもう災難ですから、この機会にとかこれを好機としてとかいうことは絶対に言いませんけれども、しかし、今回、入っていてよかった、先生も御指摘いただきましたが、例えば果樹園の方でも入っている方はいらっしゃいました。そういう方については、九割ですから、よかったと。ですが、入っていない人は、もう中には、一番お気の毒だなと思ったのは、米のナラシと収入保険と迷っていて、ナラシをやめてどうしようかなと思っていたらやられちゃって、端境期で両方入っていないんです、江藤さんと言う人もおられました。  ですから、いいものをつくったというふうな自負は農林水産省としてはある部分がありますけれども、しかし、使っていただけない、御理解いただけない、現場に浸透しないということであればないのと同じだという意識を持って、これからしっかり取り組ませていただきたいと思います。
  174. 塩田博昭

    ○塩田博昭君 次に、収穫後の米に対する浸水被害の補償について、改めてお伺いをいたします。  午前中に紙委員からもございましたが、今回の台風被害では、収穫、脱穀を行った後、JAなどに出荷する前に自宅の倉庫などに保管をしてあった米が浸水被害に遭ってしまった例が、やはり私も数多く見てまいりました。私が訪れた例えば佐野市の農家の倉庫にも、大量の米が浸水をしたまま放置をされている状態でございました。  稲刈り前の水田、圃場に土砂が流入した場合には、その被害は農作物共済で補償されますけれども、今回はその補償対象にならない、こういうことであります。しかし、平成二十七年の台風十八号の鬼怒川氾濫の際の対策には、翌年の営農再開に向けて農業者に対する支援策があったと記憶をしております。  政府は近く対策パッケージを決定するとのことでございますが、保管をしていて浸水をした米に対しても、やはり大臣、何らかの支援をお願いをしたいと思います。この点についていかがでございますでしょうか。
  175. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 先ほどもちょっと申し上げましたが、この場で申し上げたいんですけれどもルール上申し上げませんが、御期待に応えるようにしたいというふうに努力をしてまいります。  それから、一つだけ追加させていただきますと、御自宅で浸水されて、自主的に廃棄されちゃった方が結構いらっしゃるんですよ。こずんであればこれだけのものが被害に遭ったということがもう視覚的にも確認ができるんですが、もう既に自分の判断で廃棄してしまったという場合もあります。そういうものについても私は確認可能だと思いますので、そういうものも確認していただいて、もう捨てちゃったから諦めるということではなくて、それについても審査がまとまったらその対象になると考えていただいて、申請をいただければというふうに考えております。
  176. 塩田博昭

    ○塩田博昭君 ありがとうございます。  廃棄したものについても救済の余地があるという前向きな御答弁、大変にありがとうございます。  次に、ハウス内に大量に流れ込んだ土砂の撤去についてお伺いをいたします。  できることは全て実施するとの総理の英断に基づきまして、十月二十九日、激甚災害の指定が行われたところでありますが、田畑に大量の土砂が流れ込みまして甚大な被害を受けた農業者は、何をどこからどうやってどうすればよいのか、私が伺ったときも本当に悩んでおりました。やはり変わり果てた農地を前に、今なお途方に暮れている状態でございました。  二十七日に、足利市で親子二代でアスパラガスを栽培をしている方にお会いをいたしました。特産品のあしかが美人、五十棟のハウスで栽培をしているという方でございました。非常に大きなところで栽培をしております。幸いにもハウス自体はほとんど損壊がなかったんですけれども、濁流の流れる向きの影響で、五十棟全てのハウスの中に大量の泥が流れ込んで堆積をするということが起こっておりました。要するに、アスパラガスは全滅をしておりました。  そういう中で、営農再開に向けて泥の撤去を始めておりましたけれども、ハウスの形状から考えますと、とてもユンボのようなものを入れられない、重機の活用ができないということで、家族数人で、しかも手作業で泥をかき出しておりました。ボランティアの手を借りるわけにもいかないということで、やっと三棟分の撤去を終えたところで、私はその場で膨大な土が積み上げられている現状を見まして、その農家の方は、このペースで一体いつ終わるんだと、先行きに暗たんたる不安を抱いておられました。とても個人の営農の範疇で復旧ができるとは思えない被害状況と私は見受けられました。  農業ハウス自体が壊れていないと、こういう例でも、泥や土砂の撤去についていわゆる災害復旧事業など何らかの支援策はないのか、農林水産省の見解をお聞きいたします。
  177. 横山紳

    ○政府参考人(横山紳君) 御説明申し上げます。  河川の氾濫などによりまして農業用ハウスの中に流入した土砂の撤去に係る支援ということでございます。二つの事業がございます。  一つ目は、今委員からも御指摘がございました災害復旧事業でございまして、市町村等が事業主体となりまして、土木的な工事によって農業用ハウス内の土砂撤去を行うというものでございます。  また、災害復旧事業の対象とならないという場合でありましても、農業用ハウスの再建、修繕を支援する強い農業・担い手づくり総合支援交付金の被災農業者支援型によりまして、委員御指摘のようなハウス自体は壊れていないけれども土砂だけを除きたいという場合も含めまして、支援することが可能でございます。
  178. 塩田博昭

    ○塩田博昭君 ありがとうございます。是非、早急の対応を含めてよろしくお願いを申し上げます。  今回の一連の台風被害から離農防止、営農再開に向けて、農林水産省として大臣を先頭に、MAFF―SAT、農林水産省・サポート・アドバイスチームを派遣をし、迅速な被害の把握や早期復旧を支援していることは私も十分承知をしております。各種の対応策など次々と制度を整備することは当然といたしまして、肝腎なことは、その有益な情報が不安を感じている現場の方々にいち早く行き渡ることが必要ではないでしょうか。そうでないと意味がありません。  どうか大臣、被災された農家の方々が明るい希望を持てるような、いま一度力強い復旧に向けた御決意を伺いたいと思います。
  179. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 一連の災害で、昨日現在で三千億を超えてしまいまして、三千七億円という数字に今なってございます。  ですから、どんなに国が支援をしても、それから地方自治体と力を合わせて支援をしても、やはりマイナスなんですよ、メンタリティーとしては。もう元には戻りません、今ハウス内の土の話もされましたけれども。いろんなやり方がありますが、やっぱりダメージは確実に心にも農地にも生産基盤にも残ります。それから、農機具等を再導入するといったって、オーダーしてすぐ来るわけではありませんので。やはりこれから、東北なんかは特に雪のシーズンが近づいてきております。ですから、改植するにしても農地に手を入れるにしても、来年の春ちゃんと営農再開、作付けができるような状況に、なるべく降雪が来る前に戻すことはとても大切だと思います。  先ほど紙先生からもお話をいただきましたけれども、やはり被災された方が希望を持つということは、なかなかその希望までは届かないかもしれませんが、しかし、折れそうになっていた気持ちが、よし、もう一回頑張るぞという奮い立つような内容にはせねばならないという意識を持っておりますので、十五号を基本にして対策等は一度発表させていただきましたけれども、それに更に踏み込んだ内容にして、二十七年の常総のときの数字もしっかり踏まえた内容にさせていただきたいということでやってまいった次第でございます。
  180. 塩田博昭

    ○塩田博昭君 次に、都市農業についてお伺いをいたします。  先日、東京都の農業祭が行われまして、多くの若者も参加をされていて、非常に都市農業について、次の時代に向けての対策も必要であるなというふうに私も痛感をいたしました。  都市農業については、東京や大阪、埼玉県など都市部には生産緑地としての指定されている農地がございます。例えば、東京都内にも、平成三十年十二月末現在で約三千七十四ヘクタール、東京ドーム約六百五十個分もの生産緑地が存在していると言われております。二〇二二年に生産緑地の約八割が最初の指定から三十年が経過するため、自治体への買取りや転用、売却が可能になり、宅地並みに課税されるようになります。  もう時間が余りございませんので、生産緑地が生まれる背景、メリットについてはまた改めてお伺いするといたしますが、そのことと併せて、近年自然災害が頻発をしておりまして、都市農業の農地というのは災害時に避難場所であったり、また仮設住宅の用地としても活用できるという点についても今注目をされております。  そこで、今後も営農を継続できる特定生産緑地についてやはりもっと周知をしていく必要があるのではないか、このように考えております。制度をつくっても、やはりこれについても知られていなければその制度というのはないのと同じではないかというふうに思います。二〇二二年を間近に控えて、計画的な保全のためにも、農家の方々に周知漏れがないよう徹底すべきと考えます。  そこで、具体的な農地の活用、また周知方法について大臣に伺います。
  181. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 御指摘のとおりだと思います。  これだけ災害が起こりますと、まず、避難場所としての意義が大変多うございますし、それから、午前中にお話しいただきました子供の頃からの農というものに触れる体験の場としても、都市近郊にある農地というものは極めて教育の場としても有効に活用されるべきものだろうと思っております。昨年の九月に、都市農業の貸借の円滑化に関する法律、これが国会を通過しておりますので、生産緑地は貸しやすくなっているというふうに承知をいたしております。貸借を行っても相続税の猶予が継続するように、税制改正を行うことによって都市農業の一層の有効活用を促していきたいというふうに考えております。  とにかく、周知が足りない特定生産緑地制度について、周知が足りないということは農政全般について言えることなんでありますけれども、特に、三千七十四ヘクタールというと広いようでそんなに多くはないわけでありますから、その有効なものについて、農協や自治体の方々ともしっかり協力をして、説明会等も開いていきたいというふうに考えております。
  182. 塩田博昭

    ○塩田博昭君 じゃ、質問を終わります。ありがとうございました。
  183. 山田俊男

    ○山田俊男君 山田俊男です。  冒頭、再開時間に遅刻しまして、大変おわび申し上げます。恐縮です。  大臣、御就任おめでとうございます。就任されてすぐに、連日にわたって精力的な取組で、豚コレラ対策についてワクチン接種を決断されました。豚コレラ蔓延の終息に向けての大臣の決意をお聞きしたいわけでありますが、同時にまた、国内への肉類の持込みによるアフリカ豚コレラについても大変心配なわけでありまして、この点につきましても、防疫対策について大臣の決意をお聞きします。
  184. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) もう山田先生はよく内容については御存じだと思いますけれども、とにかく基本は飼養衛生管理基準を徹底していただく。ワクチンを打っても一〇〇%感染を防げるものではないということを養豚農家の方々には分かっていただいて、そしてやっぱり野生イノシシに対する対応を強化しなければなりませんので、防衛省の方の御協力もしっかり取り付けることができましたから、これから、今月中には空中散布の実験に入ります。ですから、もうワクチンベルト帯、経口ワクチンベルト帯をきっちりつくって、やはり野生イノシシを何とか抗体のあるものに変えていきたいという努力もしていきたいと思っています。  それから、これから来年に向けては、家畜伝染予防法、それから増殖法の改正も行わさせていただきますし、アフリカ豚コレラにつきましては、非常にこれは危機感を持っております。  これについても、防衛省の御協力を実は賜って、事務方レベルではかなり密な話をさせていただいています。ワクチンがありませんから、入ったらまず一軒目の農家で何が何でも抑え込もうと、入らないことがまず基本ですけれども、もし入ったときには一軒目で必ず抑え込むんだと。ということであれば、埋却地がしっかり確保されていること、埋却するのであれば、誰がどの機材を使って誰が穴を掘るのかということについてもスケジュールをきちっと立ててもらう努力をしております。  もちろん、入ることを容認することではありませんが、入ったときにも十分対応できるように、しっかり取り組んでいきたいと思っております。
  185. 山田俊男

    ○山田俊男君 大臣御就任後、台風が連続しまして大きな被害が発生しました。本日もしっかり御議論をしていただいた次第であります。大臣始め農水省を挙げて、これら災害対策に取り組んでもらっております。  ともかく、復旧復興を急がなければならない。当面する災害廃棄物の片付けなど、生活の取戻しが優先されるわけでありますが、同時に、将来を見据えた取組に着手しなければならないんではないかという思いがあります。第一に、生活再建、農業再建等、災害による被害の回復対策が必要であります。第二に、この災害を契機に、先ほど谷合委員の質疑にもありましたが、大臣が答弁されていますように、将来展望を持った、地域の営農の再建を念頭に置いた取組が大事だと思います。  改めて大臣の決意をお聞きします。
  186. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 度々申し上げておりますように、災害復旧に関しては原形復旧ということを基本といたしますが、これいただいておりますけれども、このいただいた配付資料、この愛媛の件につきましても、大変な傾斜地で、被災されたところについては緩傾斜にやり直して、被災されたミカン園だけじゃなくて周辺の農地も含めて整備を、きちっと園地を造り直したということで、非常に作業効率も良くなり、生産性の向上も同時に図られて、これこそが将来につながるいわゆる復旧であるというふうに思っています。  そのハウスなんかも、先ほど申し上げましたが、十九ミリとか十八ミリとかそんな細いものではなくて、もうちょっとしっかりしたものを使っていただくようなハウスの再建も有効であろうと思いますし、まずは生活を取り戻しながら、そして、将来を見据えた復旧というものは、しかし、そのプランとか考え方はそれぞれの地域の方々がこういう方向でやりたいんだという御要望をやっぱり出していただかないといけませんし、人・農地プランとか、やはり現場での話合い、地域の方々の意見のすり合わせというものがますます大切になってくると思いますので、そういった御意見を十分に耳を傾けて、それに沿った形でやらせていただければいいのかなというふうに思っております。
  187. 山田俊男

    ○山田俊男君 大臣には、私がこの後質問したいことをもう前段にちょっとおっしゃっていただいたものですから、この次の質問の仕方が難しいんですが。  要は、いずれにしましても、今大臣から御紹介いただいたように、資料を皆さんのところに差し上げております。昨年の夏にかけて西日本豪雨被害で被災した愛媛県かんきつ産地の復旧復興の状況で、「諦めない強さは、いつだってみかんが教えてくれた」という大変いい資料であります。  ここに、二ページめくってもらいますと、応急対策で、畑地かんがい施設、そして農地、モノレールの問題がある。それから、その次のページに、樹園地の復旧復興方針で、一つは原形復旧という形、その次に改良復旧という形、そしてその次、三つ目は再編整備の話を整理して載せております。写真がありますので、御覧いただくとよく分かります。  私は、可能な限り、この再編整備の世界にどんなふうに被災地がちゃんと発展していけるかということを是非是非大臣にも訴えると同時に、農林水産省のみならず、それぞれ、農業者もそうです、地方自治体もそうです、関係者が本当に一体になりまして、この先を見据えた取組をどんなふうにやれるのかということを私は今日のテーマにしたかったわけであります。  基本理念としては、当然のこと、生産者の営農意欲が折れず、一人も脱落者を出さない取組、それから防災に強い新たな園地の形成、それからさらに、今回の豪雨被害に伴うピンチをそれこそチャンスにすることだったと、これが私は理念だったんだろうというふうに思います。  いずれにしても、今、全国の農村、今日もずっと議論出ていますが、圧倒的に生産者の高齢化が進んでおるわけですから、そうなると、そういう実態の中で災害に遭った、災害の今の状況を、ともかく暮らしを再建する手だて、それから災害ごみをどんなふうにちゃんと処理できるかということも含めて、これはもう徹底してやらなきゃいかぬのですが、同時にまた、今後産地をどう生かすかということが物すごく大事だというふうに思うわけであります。  提出資料の二ページ目に、今申し上げました原形復旧、改良復旧、それから再編整備があるわけでありまして、それぞれ大事なんですが、この三つ目に申し上げました再編整備をどんなふうに取り組めるかということなんだと思うんです。園地の緩傾斜化や道路や水路の整備を総合的に行う、とりわけ災害に強く生産性の高い園地として再生することを狙いにして、地域の実情に適した事業を国庫補助事業を活用しながら取り組むというのが理念であります。  元々これは農林水産省の担当の皆さんもよく考えられておられたと思いますし、それから、これは四国のミカン園地だけの話じゃなくて、全国でももう既にこの方向で取り組んでおられたというふうに思いはしますが、しかし、これをもうちょっと体系的に、そして具体化していく政策手法といいますか、それが必要じゃないかというふうに思うんです。  いろいろ、ミカンの産地は団結心が大変強いということもあります。一つの銘柄のミカンを自信を持って世の中に出しているということもあるんだと思うんですね。ですから、原状復帰、回復に際しても、被災者の雇用と所得の確保を図るため、ともかく、壊されたモノレールの復旧など園地の回復と整備、さらに、JA等の選果場の復興や他産地への手伝いも含めて何をやったかといったら、雇用の確保を工夫したわけですね。皆さん働きに行けるような工夫をした。  それから二つ目は、園地の復興整備について、単に旧に復するだけじゃなくて、隣接する園地もあるわけですね。新たな視点での開発や新しい品種の導入に結び付けるという取組もやってくれたわけであります。  そして三つ目は、集出荷施設もずっとあるわけで、多分、農協ごと、場合によったら農協の支店ごとに集出荷施設を持っているような例もあったんだと思うんです。だから、その場合、JAの区域を越える統廃合やその整備に関して、被災農業者の雇用の確保を進めたということだと思います。もちろん、ミカンが成木になるまでの間の雇用について、自治体やJAが一緒になって、更にまた広域に、県内広域に連携した雇用確保の取組をちゃんと手を打ったということも私はなかなかの取組だったんだろうというふうに思います。  この間、ボランティアも受け入れたんですが、宿泊施設の確保、作業受託組織の立ち上げとその拡大、代替園地の掘り起こしと希望農家へのあっせん、新しい品種の導入の検討やドローンによる防除等、新技術や新品種の導入も併せて進められたというふうに聞いています。  理念としては、農地をどう有効に活用できるか、意欲ある農業者がいかに将来を描き、地域を元気にすることを基本に、国、県、市町村、さらには地域の農業関係者が一致して取り組むことができるよう仕組みをつくったということだと思うんですね。  本当に私は仰々しく言っていますが、そうじゃなくて、私も現地へ伺いましたが、本当に緊密に市町村自治体やJAや生産者組織が連携して、そして自分たちの誇りを達成するために全力を挙げようという涙ぐましい努力をしてきたわけであります。どうぞ、これらの取組を一体どんな形で今回の被災地に、被災地は一律的に一般化できないというふうに思います。水田地帯もある、果樹地帯もある、さらにはもう家を失ってしまったところもある。そこは生活をどうするかという問題を抱えるわけですから、農地の復興や農産物をどうするかということまで頭が回らない可能性もあるわけでありますけれども、しかし、ともかく深刻な被害を当面は元に戻すと、そして生活できる状況に復するということが急がれるんですが、同時にまた、破壊された地域の農業や水田や畑地をどう整備し、将来につなげていくか、どうしてもこれらのことを地域で話し合う取組がなされなきゃいかぬ。  今、被災された皆さんはもう毎日毎日一生懸命だと思うんです。もういろんなことに頭が回らないかもしらぬ。だけれど、それこそ自治体や、それから県や農林水産省や多くの皆さんがそのことについて考え方を披瀝する、相談する、こうした取組をどうぞやろうじゃないですか。  私は、昨年の西日本の台風被害における愛媛県の取組、この産地の取組から学べるものをちゃんと学んで、そしてやっていける仕組みがあっていいと、こんなふうに思うところであります。原状に復するということだけでなくて、創造的な復興をつくるという努力なんだろうと、こんなふうに思うところであります。  どうぞ、これらの取組についても、私は、間違いなく農林水産省はちゃんといろんな形で関わってきているんじゃないか、関わってきたんじゃないかというふうに私は思うんですよ。だから、農林水産省として、いやいや、それはもう俺たち知ったことだよということでもあろうかというふうに思いますけれども、どうぞ、農水省の御意見をここで聞いておきたいというふうに思います。
  188. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 大変これはお手本になる例であると、そして、ここに至るまでには、県御当局はもちろん、被災された方々も含めて、JAの方々も含めて、地域の方々が何度となく話合いを重ねて、そして地域の合意の下に方向性を見出して、そして初めてできることであるということでありますので、人・農地プランもそうでありますけれども、やはり地域の話合いの大切さというものを改めて感じたところでございます。是非、この成功例に学んで、こういったことを進めてまいりたいと思っております。  農林水産省においても、ちょっと手元に資料がないので正確な御答弁ができませんが、例えば、被災されたハウスについてJAさんが、ここはもうしょっちゅうやられるので、こっちでみんなで団地にしてハウスをもう一回協業でやりませんかというスキームを昨年つくりました。そういうスキームをつくりました。ですから、JAさんが、もうハウスを新しくリビルドされて、先進的な耐候性のやつを、そして農家の方々には協業という形でお貸しをして、そこで営農再開をしていただくというやり方もありますので、そういったやり方もありますから、園地に限らず有効な農地を更に有効に使うという御指摘をいただきましたので、条件のいいところに移るということも含めてやらせていただきたい。  今回のリンゴにつきましても、いい場所があるかどうか、ちょっと地理的な知識が私には全くありませんのでいけるかどうか分かりませんが、更にいい農地がもしあっせんできるのであれば、県にもJAの方々にも御協力いただいて、どうせ抜根して改植しなければならないということになれば、改植で再植林する時期は来年の春になりますので、それまでに若干時間がありますので、いろんな選択肢を排除しないで、その地域の有効な農地を活用する方策を策定したいというふうに考えております。
  189. 山田俊男

    ○山田俊男君 大臣から本当に率直に、そして大事なことを今整理しておっしゃっていただいたというふうに思います。大臣がその思いでおられるわけですから、省内はもうそういう観点で災害を考えていこうじゃないかという部分があるんだというふうに確信するところであります。  どうぞ、圧倒的な高齢化です。水田を元に戻したって誰がこの集落でこの水田をやるんだと、大規模化してみたって誰が責任持ってこれをやれるんだということもあるんだと思うんですよ。だから、それは、やっぱりみんなどう復旧しようか、どうしようかと思っておられるときに、少しずつでもいいから、いろいろ、どういう地域の農業をつくりますかねという話をどこかから始めておかないと、誰かがリードしておかないと進まないんじゃないかということを思いますので、その手法をどうぞ始めていただきたいというふうに思います。  それで、私はこれどうしても委員会で質疑したかったんですが、要は、私は、大体、農林省の政策について、いつも与党でありながら文句ばかり付けているように思われているのですが、そうなんです、文句ばかり付けているんです。  しかし、私は、この農地中間管理機構の五年後見直し、これだけは最高だ、よくやったというふうに思っているんです。もちろん、まだまだ改善するところはいっぱいあるよ、こうあるべきだということがあったかもしらぬ。だけれど、前につくった、五年前につくったあの農地中間管理機構の仕組みと、それを見直した上でつくったこの仕組みの意味は、やっぱり非常に私は大きいというふうに思っております。これは役所の人がみんな気付いているんだと思うので、だから、どうぞ、これをどんなふうに活用して、そして今回の被災地の復興を新生農地中間管理機構の活動の私はスタートにしてもらいたいというふうに思っているんです。ともかく、地域の関係者が一体となって地域の将来像を描き実践する取組に私はしてもらいたいと、こんなふうに思います。  先ほどから何度も言いますが、被災者はもちろん、国は、自治体やJAや農業委員会や関係者と一緒になりまして、今回の台風災害に対する取組においては、地域の将来像を描く形で、被災した果樹園や水につかって壊された水田や農地を生かすべく、知恵と弾力的な対応を行うべきというふうに考えるわけであります。もちろん、復旧が物すごい大事だということ、生活を成り立たせるということが物すごく大事だということをベースに置きながら将来像を描いてもらいたいと思います。  ここで大臣の決意を聞くところですが、前段に大臣にしっかりおっしゃっていただきましたので、それに尽きるというふうに思っておりますので、次に、先に進ませていただきます。  これは、塩田先生の質問があって意見の披瀝もありましたので、ありがとうございました。私は、食料・農業・農村基本計画の議論において、これは今年から議論を開始したばかりなんですね。来年きちっともう一回策定するわけですね。その際、収入保険の在り方について基本計画の審議会でも議論があるやに私は聞いております。今、収入保険制度はどういう方向で議論が進んでいるのか。加入率も低く、作物ごとの制度もあって、ほかの作物ごとの制度もあって、選択に当たり判断が難しいという問題もあるんじゃないかというふうに思います。  御案内のとおり、フランス、スイス、ドイツ等のヨーロッパ各国は経営所得安定制度が充実しており、国の助成水準も各国に比べて圧倒的に高いんです。そういうふうに学者の分析がちゃんとあります。大分私はいろんな学者の分析を点検しましたが、間違いなく、これらの国々、ヨーロッパの国々の経営所得安定対策はしっかりできています。だから農業をああいう形で維持できているんですよ。自信を持った農業政策が展開できているんだというふうに思うんです。  ところが、我が国では、多様な対策は講じられているんです。多様な対策は、制度的にも。だけれど、基本となるしっかりした取組が、仕組みがつくり切れないでいるんじゃないかというふうに思っているわけでありまして、どうぞ、収入保険と農業共済制度との関係、さらに、米のナラシ、ゲタと収入保険との関係、混迷が私はあるというふうに思います。  改めて、時間掛かってもいいからこの整理を行うべきではないかというふうに思っておりまして、農水省の考えをお聞きしたいと思います。
  190. 横山紳

    ○政府参考人(横山紳君) 御説明申し上げます。  農業者に対するセーフティーネットの在り方についてどうするのかという御質問かと思います。  委員御指摘のとおり、現在、収入保険というものがあるわけでございますけれども、同時に、例えばナラシでありますとか野菜価格安定制度等々、他のセーフティーネットもございます。  そういう中にありまして、まさに農業保険法、収入保険を導入いたします農業保険法が成立いたしました際に、その附則の中で、この法律の施行後四年をめどとして農業経営収入保険事業その他の農業保険の制度の在り方等について検討するということが附則の中に盛り込まれております。  また、当委員会におきましても、その際、附帯決議をいただいております。その中では、農業経営収入保険事業、収入減少影響緩和対策、ナラシ対策等の収入減少を補填する機能を有する同趣旨の制度など関連政策全体の検証を行い、総合的かつ効果的な農業経営安定対策の在り方について検証し、その結果に基づき必要な措置を講ずることと、こういった決議をいただいているところでございます。  収入保険につきましては、本年から始まったところということでございます。検証、検討をこれからということでございますが、四年後の見直しの機会を捉えまして、農業者の声や各制度の実施状況を踏まえて、必要な措置をとってまいりたいというふうに思います。
  191. 山田俊男

    ○山田俊男君 今局長の話された内容をより具体的に分かりやすく、どんなふうに推進して、ちゃんと実績にしていくかということを是非是非やろうじゃないですか。よろしくお願いします。  それから、先ほどもこれは塩田先生からも出たかというふうに思いますが、重複しますが、新規就農を推進するための担い手育成資金が予算の総額で減額されてきているという声が私のところへ幾つか伝わってきているんです。  今のこの時期に、若い担い手を育てなきゃいかぬというときに予算措置が減額しています。回りません、応えられませんみたいな話は、これもう絶対に駄目なんだというふうに思います。ましてや、今回の災害に伴う新しい就農者の確保のためにも対策が何としてでも必要だというふうに思うところです。  まさか、外国人の就農拡大や外国企業の農地所有による農業参入、農外の株式会社が出資した農地所有適格法人が幾つも出てきているんですよ。それが拡大していくような地域や日本が想定できますか。もっともっと厳密に、もっと厳密に、地域の農業者がちゃんとつくり上げる、そういう農業法人ないしは農業経営をつくり上げていくということについて腹固めようじゃないですか。規制改革推進会議からがんがん言われて、ずっと妥協しているじゃないですか。  私は、日本を壊さないためにも、もちろん、担い手がずっと減ってきている、だから、そんな中で一体どうするんだという問題意識はありますよ。あるからこそ、それだったら農業高校をもっと活性化しようじゃないですか。農業高校の授業の中にスマート農業を徹底的に導入しようじゃないですか。そして関心を持ってもらって、そして地域の農業を背負ってもらおうじゃないですか。こういう絵を是非是非描いていただきたいと、こんなふうに思うところであります。  今こそ、人・農地プランづくり、災害復興による農地基盤整備、今後の担い手、農業者像つくり、それら担い手の経営を支える収入安定のための経営安定対策や制度の活用を、これを一体となって進めようじゃないですか。その取組の中心に市町村、自治体がいる、協同活動を担うJA組織がいる、それから地域の担い手がいる、それを支える経営安定対策がある、こういう取組を支える農林水産省がいるという、これをしっかりしっかり取組にしようじゃないですか。  最後に、農林水産大臣、江藤大臣の決意をお聞きします。
  192. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) 山田先生とはもう随分長いお付き合いをいただいておりまして、農政に対する熱い気持ちは十二分に理解しているつもりであります。  地域の農業生産基盤を守れるのはやっぱり地域の人間であると。もちろん外から人が入ってくることを排除するものでもありませんが、しかし、日本中の山林が外資によって買われているという現実が現象として起こっておりますので、農地は農地法という農政の根幹に関わる法律によって今しっかり守られてはおりますが、しかし、これについても、いろいろ私も、先生と一緒に規制改革推進会議とか産業競争力会議とか、私も副大臣のときには新浪さんとは随分やり合った記憶がありますので、そこら辺のことについては、主張すべきことは農林水産省の本分を忘れずにきちっとやらせていただきたいと思います。  そして、農業高校とかそういったところについても御指摘をいただきましたが、確かに、これから新しい担い手をつくるに当たって、トラクターも、もう何か私の地元でも見ないような古いトラクターであったり、これからドローンを使ったりAIを使ったり先進的な農業をやろうというのに、農業を学ぶべき農業高校等でそれが学べないということであれば、これは大変片手落ちだなというふうには思っております。  しかし、これについては我々だけで背負えることでは当然ありませんので、是非、今後の安倍内閣の課題として、農業高校の卒業生が果たしてどれぐらい就農しているかということもまたさらに問題としてあるじゃないですか。ほぼほぼ就農していないという現実もありますので、農業高校でせっかく習得した技術が現場で生かされるようにするには、カリキュラムをどうすべきなのか、どういう環境を整えてあげることが必要なのかについても、それから、次世代の投資事業に乗っかるときに、例えば農業高校で習得した人についてはそれを可として高く評価するとか、いろんな手法が考えられると思うんですよ。  またいろんな知恵を出していきたいと考えております。
  193. 山田俊男

    ○山田俊男君 御迷惑掛けて、徹底して質問を短縮しましたので細切れになっちゃったわけでありますが、しかし、大臣から極めて適切な御答弁、お答えをいただいた次第であります。  しっかり頑張ります。どうもありがとうございました。
  194. 宮崎雅夫

    ○宮崎雅夫君 自由民主党の宮崎雅夫でございます。  本日は、江島委員長、理事の皆様方、そして委員の皆様方の御配慮によりまして、私も国会で初めて質問をさせていただきます。感謝を申し上げます。貴重な時間でございますので、早速質問に入らせていただきます。  今日も午前中から台風等の自然災害についての質疑があったわけでございますけれども、私も、それについてまず質問をさせていただきたいと思います。  本年も、残念ながら、台風十九号を始めとして自然災害が多発をいたしまして、甚大な被害が全国各地に広範囲に発生をいたしました。お亡くなりになられた皆様の御冥福と、被災された全ての皆様に私からも心からお見舞いを申し上げたいというふうに思います。  私も、佐賀県、千葉県、宮城県、そして茨城県、福島県、被災地視察をさせていただきました。河川の氾濫などによりまして土砂などに埋もれた農地、水没した用排水機場、のり面がえぐられた水路や農道、そういう大きな被害の状況を目の当たりにいたしまして、一日も早く皆さんの生活が元に戻って営農などが再開できるように、できるだけの支援を早急にやっていかないといけないと痛感をしたところでございます。  台風十九号につきましては、発災前からこれまで、政府全体でしっかりとした対応を素早く取ってきていただいております。先月二十五日には、台風十九号も含めた農林水産関係被害への支援対策をいち早く取りまとめて発表をいただきました。そして、激甚災害の指定、大臣からもお話がございましたように、追加の支援パッケージについても早急に発表されると伺ったところでございます。これらの対応を是非スピード感を持って取り組んでいただきたいというふうに思っておるところでございます。  今後の対応の中ででございますけれども、農地、農業用施設、林道、漁港など農林水産業を支える基盤につきましては、営農再開、継続のため早期に復旧をさせなければなりません。今後、災害査定、そして復旧工事ということになるわけでございますけれども、査定件数は相当な数になるというふうに思われます。その対応の主体となる市町村では、技術系職員の方が非常に限られておるということもございますし、それを短期間でやっていかないといけない、査定設計書を膨大な数のものを作り上げていかないといけないという実務的なこれは問題もございます。  最近では様々な簡素化の取組ということも既に実施をされておるわけでございますけれども、この台風十九号での対応といたしまして、災害復旧に係る簡素化について、そして必要な技術者の確保についてどのようにお考えか、お伺いをいたしたいと思います。
  195. 牧元幸司

    ○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。  今委員から御指摘いただきましたように、今回のこの台風十九号の被害につきましては、大変被災箇所が多いということで、もう災害査定についても箇所が膨大ということでございます。このため、この災害査定につきましては、机上査定範囲の拡大とか、あるいは図面の簡素化によりまして効率化を図っているところでございます。  また、人的な支援ということにつきましては、本省の災害査定官を始めといたしましたMAFF―SAT、農林水産省・サポート・アドバイスチームというふうに言っておりますけれども、このMAFF―SATによる技術者を派遣をいたしまして、被災施設の復旧工法等に係る技術支援というものも実施をしているところでございます。加えまして、災害設計資料を作成するに当たりましてコンサルの皆さんの確保というのが大変重要ということでございますので、測量設計コンサルタントの確保に向けまして、関係団体に対しましても積極的な対応というものも依頼をしたところでございます。  引き続きまして、地方公共団体と連携をいたしまして、これら農林水産業施設の早期復旧に向けまして必要な対応に努めてまいりたいと考えております。
  196. 宮崎雅夫

    ○宮崎雅夫君 ありがとうございます。引き続き適切な支援をお願いしたいというふうに思います。  私も、宮城県の被災地にお伺いをした際、紙委員もおっしゃっておりましたけれども、私も大崎にお邪魔をいたしました。そのときに、平成二十七年に被災をした排水機場が再度被災をしたということでございました。その当時、地元では原形復旧ではなく設置場所のかさ上げなどの対応を要望されたそうでございますけれども、認められなかったということでございまして、大変残念なことでございます。  先ほど山田委員からもお話もございましたけれども、復旧工事ということは原形復旧、これが基本となっておりますけれども、現地では、先ほどの排水機場のように、今後の災害に備えて機能向上、これを図りたいということでございますとか、農地であれば、園地であれば先ほどのお話もございました。例えば、水田であれば大区画にしたいというような御要望もございます。原形復旧と併せまして機能向上を行うということも、先ほどお話がございましたように制度的にはあるということでもございますので、地域の要望に応じて積極的にこれは対応していく必要があるというふうに考えております。それから、査定をする側、それから地元側も情報がやはり不足をしているというふうに感じているところでございます。  そこで、再度災害防止に向けた取組のお考えについてお伺いをいたします。
  197. 牧元幸司

    ○政府参考人(牧元幸司君) ただいま委員から御指摘いただきましたように、被災した施設の復旧につきましては、原形復旧が原則ではあるものの、やはり再度災害防止に向けた取組も大変重要というふうに考えているところでございます。  今回は大変排水機場等に多くの被害が出ているということでございますので、浸水被害を受けました排水機場、また集落排水施設につきましては、被災原因となりました洪水等から施設を守ることが困難な場合、このような場合にあっては、災害復旧事業におきまして、施設への浸水を防止するための窓などの開口部の閉塞あるいは電気設備の高い位置への移設等を経済性を考慮しつつも実施できることといたしまして、先般通知をいたしたところでございます。  また、排水能力の増強という声も大変多く私どもも承っているところでございます。この排水能力の増強に当たりましては、まず排水先の河川の流下能力がないとできないということでございますので、流域全体の排水計画の中でこれをしっかり位置付けていただけるということが前提ではございますけれども、このような調整が付きますれば、排水機場の排水能力の増強につきまして、災害復旧事業と通常の土地改良事業を組み合わせまして増強するといったような方法もあるのではないかというふうに考えております。  委員から御指摘ございましたように、なかなかこれらの方策について周知が足りないという御指摘でございます。こういった再度災害防止に向けた考え方につきまして、被災市町村等への周知というものをしっかりやっていきたいと考えております。
  198. 宮崎雅夫

    ○宮崎雅夫君 ありがとうございます。  これだけ大規模な災害が度々発生して、現場の皆さんというのは大変努力をされているわけでございます。しかし、今後とも人材不足ということはやはり大きな懸念材料でもございますし、今局長から答弁をいただいた再度災害防止の対応ということも適切にこれは行っていかないといけないということだとも思っております。災害をきっかけに離農者などを出さないためには、早期の基盤の復旧ということは欠かすことのできないものでございます。災害復旧について、これまでの延長線ということの対応ではなく、基本的にちょっと変えていかないといけない時期に来ているのではないかと個人的には思っております。  台風十九号の対応について質問をさせていただきました。これまでの質疑の中でも、大臣からも決意についてお話をいただいたところでございますけれども、所信の中でも、本年一連の自然災害の対応について万全の対策を講じていくというお話もございました。何度も現地にも足を運ばれております。  改めて大臣の決意をお伺いしたいと思います。
  199. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) とにかく、ハード面での支援は当然のこととして、お気持ちが奮い立つようなことに気配りをしたいというふうに思っています。そして、基本的には、今委員がおっしゃったように、離農者を出さない、諦める方が出ないということを目標に頑張っていきたいと思います。  そして、人材につきましても、随分、農政局も含めて本省からも、リエゾンも含めて農業土木の専門家、いろんな人間を派遣はさせていただいておりますが、机上査定といってももう大変な膨大な量でありまして、しかし、査定ができなければなかなか前に進まないということもあります。  水門なんかの、今局長から説明もありましたけれども、中には、前回の水害のときにコンピューター等は高いところに上げたのに、それでつかってしまったというところもありました。四機ポンプはあるんだけど二機しか駆動しなかったというところもありました。ですから、そういったいわゆる農業利用施設、共同利用施設、排水から、それから水路も含めて、しっかり災害に強い農業基盤を守るための検討と対策をもう一度取りまとめていく必要があるんだろうというふうに考えております。  もうちょっとするとパッケージが出ますけれども、これで終わりだとは思っておりません。補正もやるというようなことも伝わってきておりますので、もう現場の状況というのは日に日に刻々変わっていきますし、現場のニーズとかお気持ちも変わっていくと思うんですね。パッケージまとめた、はい終了ということではなくて、それをどのように現場の方が受け止められたのか、どのように活用されているのか、足らざるところは一体どこにあるのか、そういうことも息長く見させていただきたいと、そして補正についても、やるのであれば堂々と要求していきたいと考えております。
  200. 宮崎雅夫

    ○宮崎雅夫君 大臣、ありがとうございました。非常に力強い、また引き続いて支援をやっていくというお話も頂戴をいたしました。  これまで災害対応について質問をさせていただいたわけでございますけれども、やはり自然災害が多発化、激甚化する中で、防災・減災、国土強靱化の取組を積極的に進めていかなければなりません。それと同時に、我々は、やはり改めて洪水の防止、こういったことなど、農業、森林が果たす多面的なやはり役割について分かりやすく国民の皆さんに発信をして、理解を得る努力をしっかりやっていく必要があるというふうに思っております。  防災・減災、国土強靱化について、現在、農林水産省では、農業水利施設、治山、漁港などについて集中的な取組を進めていただいておりますけれども、農林水産分野のこれらの国土強靱化の取組の状況についてお伺いをいたします。
  201. 牧元幸司

    ○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。  この防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策におきまして、農林水産省といたしましては、農業水利施設、ため池、治山施設、漁港といった全十七項目を対象といたしまして、非常時にも機能を確保するために必要な施設の耐震化でございますとか、非常時における持続可能な生産、流通を確保するために必要な非常用電源設備の導入といったような対策を講じているところでございます。  本対策の実施状況につきましては、令和元年度末までに事業費ベースで約六割の進捗を見込んでいるところでございます。今後、令和二年度までに必要な対策を完了又は概成できますように、必要な予算をしっかり確保し、着実に取組を進めてまいりたいと考えております。  また、委員から御指摘ございました農山漁村の持つ多面的機能の重要性の国民への情報発信なり周知といったことにつきましても、引き続きましてしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
  202. 宮崎雅夫

    ○宮崎雅夫君 ありがとうございます。  私は、やはり近年の度重なる自然災害の発生を踏まえれば、先ほど、谷合委員の質疑の中でも大臣からもお話もございましたけれども、現在実施をされております三か年の緊急対策、これだけではなくて、その後も必要な予算をしっかり確保をして農林水産分野の防災・減災、国土強靱化を継続的に進めていくべきであるということを強く申し上げておきたいというふうに思います。  昨年の七月の豪雨では、三十か所以上のため池が決壊をいたしまして、残念ながら人的な被害も出ました。そのような状況から、さきの通常国会におきまして、農業用ため池の管理及び保全に関する法案が成立をいたしました。本年の台風十九号でも、決壊も含めて百二十七か所のため池が被災をしております。私も、七月の九州北部の豪雨によって決壊をした佐賀県のため池も視察をいたしました。早期の施設の復旧はもちろんでございますけれども、ため池の適切な管理のための取組を加速していかないといけないというふうに思います。  そこで、新たな法律に基づく取組の状況、そして今後のため池の豪雨、耐震化の対策についてどのように進めていかれるのか、お伺いをいたします。
  203. 牧元幸司

    ○政府参考人(牧元幸司君) お答え申し上げます。  このため池法についてでございますが、都道府県ごとに市町村を対象といたしました説明会を実施をいたしますとともに、ため池の所有者の皆様方などに対しましてリーフレットの配布あるいは説明会を開催するなどいたしまして、法の趣旨でございますとか、あるいは手続などの周知に努めているところでございます。  また、今後のため池対策についてでございますが、一つには、人的被害を及ぼすおそれのある防災重点ため池についてでございますが、これらの防災重点ため池につきまして、ため池の位置図を年度内、また、緊急連絡体制、浸水想定区域図といったようなものを令和二年度内をめどに作成をいたします。その上で、都道府県がため池対策実施計画を作成しまして、影響度の大きいため池から、ハザードマップの作成、また、ため池の堤体改修、統廃合などを着実に進めることにしているところでございます。  今度とも、都道府県、市町村の皆様方とよく連携をいたしまして、ため池法に基づく取組、また、ため池対策の推進に努めてまいりたいと考えております。
  204. 宮崎雅夫

    ○宮崎雅夫君 ありがとうございます。  更に対策を進めていただきたいと思いますし、何といっても、整備が必要なため池というのは非常に数が多いという現実もございます。ソフト対策はもちろんでございますけれども、ハードの対策でも、地域の状況に応じて段階的な整備ということも必要があるんじゃないかというふうに思っております。  国土強靱化という観点から土地改良についての質問をさせていただきましたけれども、ちょっと時間の関係もございます。一問飛ばさせていただきまして、競争力強化につきましては、また機会がございましたら御質問させていただきたいというふうに思います。  それらを含めて、計画的に着実にこれは実施をしていかないといけないというふうに思っております。土地改良の関係予算もようやく回復をしてまいりましたけれども、まだまだ地域のニーズに応え切れていないと。私も、ずっと予算については地域の皆様方から要望をいただいているところでございます。今後も安定的な予算の確保ということは極めて重要だというふうに思っております。  農林水産省の来年度の当初予算の概算要求では、土地改良関係予算につきましては対前年一二二%の要求をされております。関係者も大変期待をしておるところでございます。今後、予算折衝も本格化してまいるわけでございます。  そこで、当初予算、それに加えましてTPP等の対策、国土強靱化の緊急対策、先ほど補正予算の話も大臣からもございましたけれども、それを含めまして、予算の確保に向けて大臣の意気込みをお伺いをいたします。
  205. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) お金が全てではありませんが、お金がないとできないことがたくさんありますので、できるだけ予算の獲得には頑張ろうと思っております。TPP等関連対策大綱についても、しっかり求めるものを今がんがん積み上げさせていただいております。  そして、計画的で安定的に実施することが大事だと御指摘をいただきましたが、まさにそのとおりでありまして、計画が立てば地域もそれに向かって営農計画も立てられますし、今回の被災地を回ってみても、例えば、千葉のニンジン畑なんかに行ったんですけれども、もう本当に池みたいになってしまって、水は引いていましたけれども、下の葉が大分色が変わって、枯れはしないけどちょっと成長が心配かなと、あと一週間か十日見てみないとどれぐらいの出来になるか分からぬと、非常に不安だという話をしたその担い手の若者が、実は私の友達がその向こうで同じくニンジンを作っているんだけど、もういわゆる事業が終わっていて、土地改良、もうプロ中のプロですけど、土地改良が終わっていて排水暗渠もしっかり入っているものだから、そこについては被害はゼロですと、同じ時期に就農したのに僕のところは全滅、彼のところは全部セーフ。責められはしませんでしたけど、不公平だと思うと言ったら、思いますというふうに言われました。ですから……
  206. 江島潔

    ○委員長(江島潔君) 大臣、時間が来ておりますから簡潔にお願いいたします。
  207. 江藤拓

    ○国務大臣(江藤拓君) はい。  そういうことも含めて、しっかりやらせていただきたいと思います。
  208. 宮崎雅夫

    ○宮崎雅夫君 是非、大臣、よろしくお願いを申し上げます。  私は、これまで土地改良、農山漁村は未来への礎であるというふうに訴えてまいりました。大臣の所信でも、農林水産業は国の基であるというお話もございました。私もそのとおりだというふうに思います。  土地改良による生産基盤の整備を進めて、農林水産業の発展と農山漁村の振興が欠かせないということを最後に申し上げまして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  209. 江島潔

    ○委員長(江島潔君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時十二分散会