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2019-11-14 第200回国会 参議院 法務委員会 4号 公式Web版

  1. 令和元年十一月十四日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  十一月十三日     辞任         補欠選任      岩本 剛人君     山崎 正昭君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         竹谷とし子君     理 事                 高橋 克法君                 元榮太一郎君                 有田 芳生君                 矢倉 克夫君                 柴田  巧君     委 員                 磯崎 仁彦君                 小野田紀美君                 中川 雅治君                 福岡 資麿君                 山崎 正昭君                 山下 雄平君                 渡辺 猛之君                 櫻井  充君                 真山 勇一君                 安江 伸夫君                 山添  拓君                 高良 鉄美君                 嘉田由紀子君    国務大臣        法務大臣     森 まさこ君    副大臣        法務副大臣    義家 弘介君    大臣政務官        法務大臣政務官  宮崎 政久君        外務大臣政務官  中山 展宏君        文部科学大臣政        務官      佐々木さやか君    最高裁判所長官代理者        最高裁判所事務        総局民事局長   門田 友昌君    事務局側        常任委員会専門        員        青木勢津子君    政府参考人        警察庁長官官房        審議官      山田 知裕君        法務省大臣官房        政策立案総括審        議官       西山 卓爾君        法務省大臣官房        審議官      山内 由光君        法務省民事局長  小出 邦夫君        法務省刑事局長  小山 太士君        法務省矯正局長  名執 雅子君        法務省保護局長  今福 章二君        法務省人権擁護        局長       菊池  浩君        出入国在留管理        庁次長      高嶋 智光君        厚生労働省大臣        官房審議官    奈尾 基弘君        厚生労働省大臣        官房審議官    井内 雅明君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○法務及び司法行政等に関する調査  (ヘイトスピーチ解消法に関する件)  (出入国管理体制に関する件)  (再犯防止対策に関する件)  (法制度整備支援に関する件)  (ハンセン病患者等に対する偏見・差別の解消  に関する件)  (選択的夫婦別氏制度に関する件)  (共同親権制度に関する件)     ─────────────
  2. 竹谷とし子

    ○委員長(竹谷とし子君) ただいまから法務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日、岩本剛人君が委員を辞任され、その補欠として山崎正昭君が選任されました。     ─────────────
  3. 竹谷とし子

    ○委員長(竹谷とし子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁長官官房審議官山田知裕君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 竹谷とし子

    ○委員長(竹谷とし子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 竹谷とし子

    ○委員長(竹谷とし子君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 小野田紀美

    ○小野田紀美君 おはようございます。自民党の小野田紀美です。  早速質問させていただきます。まず初めに、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律、長いんですけど、いわゆるヘイトスピーチ解消法です、こちらについてお伺いをいたします。  この法律の第二条に、本邦外出身者に対する不当な差別的言動という定義が示されているんですけれども、衆議院の附帯決議にもあるように、第二条、この二条が規定するもの以外のものであれば、いかなる差別的言動であっても許されるという理解は誤りであり、あらゆる形態の人種差別に関する国際条約の精神に鑑み、適切に対処することというふうにはっきり明記されております。にもかかわらず、一部で、日本人は本邦外出身者ではないから差別的な扱いをしても問題はないんだというような意見が最近あるんですね。これがちょっと私は非常に残念だと思っております。  本邦外出身者と同様に、日本人、本邦出身者に対してもおとしめたり差別的な言動を取ってもいいということではないんだということを、大臣に改めて確認させていただきたい。
  7. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 小野田委員にお答えいたします。  いわゆるヘイトスピーチ解消法は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動を対象とし、そのような言動があってはならないとの理念を明らかにしておりますが、他方、衆議院及び参議院の各法務委員会における附帯決議において、本邦外出身者に対する不当な差別的言動以外のものであれば、いかなる差別的言動であっても許されるとの理解は誤りである旨明らかにされているところでございます。  したがって、本邦外出身者に対するものであるか否かを問わず、国籍、人種、民族等を理由として、差別意識を助長し又は誘発する目的で行われる排他的言動はあってはならないと考えます。
  8. 小野田紀美

    ○小野田紀美君 ありがとうございます。この認識を是非皆さんに共有していただきたいというふうに強く思います。  それで、法務省のヘイトスピーチに焦点を当てた啓発活動というサイトがありまして、ここでヘイトスピーチに関しての記事が分かりやすくまとめてあるんですけれども、ここに一応、附帯決議というのにリンクが貼ってあるPDFもあるんですけれども、なかなかそれが表に出ていなくて、そこだけのホームページを見ている人は、ほら、日本人に対しては書いていないからほかの民族に関してもいいんだみたいに言っていらっしゃる方もいるのがすごく残念なので、このホームページも是非、附帯決議にある大前提ですね、いかなる国籍、民族、日本人に対してもいけないんだという、その前提が分かりやすく前の方にしっかり記載されるように、形に出るように、是非ホームページの記載をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
  9. 菊池浩

    ○政府参考人(菊池浩君) お答えいたします。  法務省の人権擁護局のホームページにおきましては、委員御指摘のとおり、ヘイトスピーチに焦点を当てた啓発活動という特集ページを設けまして、ヘイトスピーチについて一般の方々にも分かりやすい説明を心掛けているところでございます。  この特集ページにおきましては、ヘイトスピーチ解消法の条文と併せて附帯決議も掲載しているところでございますけれども、委員の御指摘も踏まえ、そのポイントがより一般の方々の目に触れやすいものとなるよう、改善の方策について検討したいと考えております。
  10. 小野田紀美

    ○小野田紀美君 今、附帯決議に関しても載せているというふうにおっしゃったんですが、ほかの文章は割とちゃんとテキスト起こしがされているのに、附帯決議だけリンクなんです。なので、文章として載っていない。これではなかなか見ない人も多いので、これを普通のほかのテキストの前段に、早急に改善していただくよう強くお願いを申し上げます。  やはり、これすばらしい法律ではあるんですけれども、ちょっと誤解が生まれるとちょっと偏った法律になってしまうというところが残念でございまして、アジア人であれ欧米人であれ日本人であれ誰であれ、守られるべきものであって、この法律というのは決して特定の人間だけを守るという法律ではないんだという認識を是非皆様に持っていただきたいなというふうに思います。  続きまして、再犯防止対策についてお伺いをいたします。  大臣所信でも、犯罪を行った者の立ち直りに必要な指導、支援を適切に実施するというふうにおっしゃっていただいているんですけれども、再犯防止をなぜするか、いろいろな目的がございますけれども、やはり再犯によって新たな被害者を生み出さない、みんなが安心して暮らせる社会をつくっていくという上でもこれ非常に重要でありまして、それぞれのやり方で力を尽くしてくださっていることには感謝を申し上げます。  しかしながら、ちょっと今、解決できない問題が一点ありまして、これ銀行口座の問題なんです。反社会的な組織に青少年の時代とか入っていらっしゃった方は、銀行口座がずうっとつくれないんですね。  最初に誤解のないように申し上げておきますけれども、私は決して反社会的な方々を擁護するつもりは全くございませんし、犯罪を犯した以上は被害者というものがいるわけであって、何でも構わず取りあえず許せばいいんだとか、取りあえずもうチャラにしようなんという気持ちは全くございません。  その上で、ただ、銀行というのは民間でございますから、なかなか国が何年したらつくらせてあげなさいよみたいに言えないのは重々承知しているんですけれども、例えば銀行をつくるときに、新しく口座の特約みたいな規約が最初にあって、反社会的なところに所属している者だけじゃなくて、いた者は駄目ですよというような記載があるような銀行もございます。その中で、じゃ具体的に何年前は駄目ですよみたいなのがなかなかなくて、じゃ五年たったらいいのか、十年たったらいいのか、二十年たったらいいのかというのがなかなか見えてこないんです。  やっぱり、真っ当に働いていこうとすれば、お給料を振り込んでもらうためにもやはり銀行口座が必要だとか、じゃ、そういうかつて道を間違ってしまった若者たちを雇用して、その人たちが立ち直っていくような企業を頑張ってつくろうと思っても、なかなか、じゃ会社をつくろうと思っても、もう五年たっても七年たっても十年たってもその会社をつくるための銀行とかがつくれないとかなると、それは見方によっては、やはりその被害者がいたわけで、ペナルティーがあってしかるべきだというのは私も思いますが、ただ、これがいつまでも先が見えないままでいると、やっぱり真っ当な生活は俺には無理なんだと、もう戻るしかないといって、また悪い流れに入ってしまうというような悲劇が起きるんじゃないかということを私は懸念をしております。  こういった観点から、なかなか銀行口座というのは民間のものであるので難しいと思うんですけれども、再犯防止、立ち直りの観点から、法務省さん始め関連の方々、どのようにお考えなのか、お聞かせいただけたらと思います。
  11. 西山卓爾

    ○政府参考人(西山卓爾君) 犯罪をした者等の再犯防止に当たりましては、社会復帰後も地域社会において安定した生活を送れるようにすることが必要であり、そのためには就労や住居の確保が重要でありますところ、一般に就労などの社会生活を送る上で銀行口座が必要な場面もあるものと認識しております。  他方で、金融機関において反社会勢力との関係遮断のための取組として、反社会勢力に属していたことなどを理由に口座の開設を拒絶する場合もあるものと承知しております。  もとより、委員も御指摘いただきましたけれども、個別の事案において口座の開設を認めるか否かは各金融機関において判断するものであり、その実情につき法務省としては承知していないところではございます。  もっとも、一般に口座を開設できないことが社会生活を送る上で不自由を生じる場合、場面があり得ることは理解できるところでありまして、御指摘の点につきましては、犯罪をした者等が安定した社会生活を送ることができるようにするという観点から、いかなる対応が可能かにつき、引き続き検討してまいりたいと考えております。
  12. 小野田紀美

    ○小野田紀美君 ありがとうございます。  これ本当に難しい問題だというのは重々承知しております。  私もちょっと知らなかったんですけれども、反社会勢力から抜けましたというような申請を警察に出すというふうな話があるそうで、その出してから何年かというふうに見られるそうなんですけれども、ただ中には、刑を減軽とかしたいとかというので、抜けていないけど抜けたという提出だけして実はやっているとか、そういう例もあるというふうにも聞きますし、また、例えば銀行口座を活用した詐欺を行っていたとか、そういう場合は、じゃ、その銀行口座が、五年たって十年たって、信じるよといってつくらせてあげたものが更なる被害者を生むもとになってはいけないというのも重々分かるので、何をもってこれをよしとしていくのかというのは本当に知恵を絞らなくてはいけないというのは調べれば調べるほど理解するところでありますけれども、先ほどおっしゃっていただいたように、立ち直って安定した生活をしっかり迎えて、再犯に落ちてしまって新たな被害者を増やさないためにも、是非一緒に考えていただけたらうれしいなと思います。よろしくお願いいたします。  そして最後に、これは長いんですけれども、入国管理における健康状態の確認についてお伺いをさせていただきたいと思います。  現在、入国する上で、ビザを取ったりする上でなんですけれども、健康状態をあらかじめ書類などで確認をする対象というのはどういう在留資格でしょうか。その中に留学生は含まれているのか、留学生ビザは含まれているのか、お答えください。
  13. 高嶋智光

    ○政府参考人(高嶋智光君) お答えいたします。  出入国在留管理庁におきましては、現行制度上、在留資格のうち特定技能、それとあと特定活動の一部につきまして、在留資格認定証明書交付申請におきまして健康診断書の提出を求めておりますが、留学を含むその他の在留資格につきましてはこの資料の提出は求めていない現状にございます。
  14. 小野田紀美

    ○小野田紀美君 特定技能に関しては入管法改正のときも自民党内の議論でこれずっと言われていて、しっかりと、例えば最近、感染症の問題もございますので、ワクチンをどうしているんだとか、しっかり水際で公衆衛生を守っていく対策を取らなければいけないんじゃないかというのはずっと議論されていたんですけれども、この在留資格認定証明書交付の申請のときに健康状態が良好であることを証明する資料の提出を求めているということなんですが、この検査の項目、どういうものをチェックして入ってきていただいているのかというのをもうちょっと細かく教えてください。
  15. 高嶋智光

    ○政府参考人(高嶋智光君) 検査項目、どういう項目について検査を受け、書類を提出することになっているかという御質問でございますが、一般的な健康診断の項目に加えまして、胸部エックス線検査、また、そのエックス線検査の結果、異常所見がある場合には喀たん検査の実施を求め、活動性結核ではないことを確認する、そういう内容になっております。
  16. 小野田紀美

    ○小野田紀美君 ありがとうございます。  ということは、今は特定技能に関しては結核のチェックはされているということなんですね。  これから委員会の中ではもっともっといろいろな、いや、こういうのも危ないんじゃないか、こういうのもチェックした方がいいんじゃないかというふうに、当時、自見はなこ、今は政務官ですけれども、自見はなこ議員がすごく小児科医の立場から専門的にお話をしていたんですけれども、今後どういうものをチェック項目に入れていくのかという、何というんでしょう、お考えはどのようにお持ちでしょうか。
  17. 高嶋智光

    ○政府参考人(高嶋智光君) 特定技能制度におきましてこのような健康状態に関する書類の提出を求めている趣旨は、あくまでも、特定技能外国人が我が国においてこの特定技能活動をする上で、この活動が安定的かつ継続的に行うことができることを確保するという、こういう観点から、健康状態が良好であることを書類化して提出させている、そしてこれを上陸許可の要件としているという、こういう趣旨でございます。  御質問の今後の検査項目の拡充についてでありますが、この点につきましては、今申し上げました特定技能に係る活動を安定的かつ継続的に行うことを確保するという観点から、検査項目の追加の必要性及び検査項目として追加できるかどうか、追加するとした場合に、送り出し国における検査体制はどういうふうに構築すべきかということを検討していく必要がございます。  出入国在留管理庁としましては、感染症対策等を所管する厚生労働省とも連携しましてこの検討を行ってまいりたいと考えているところでございます。
  18. 小野田紀美

    ○小野田紀美君 しっかりとした検討をよろしくお願いします。  ということで、留学ビザなんですよ。留学生には今それをやっていないということで、この留学生に対する入国の水際の感染症対策であるとか健康チェックというのはどのようにこれからやっていくか。やはりやらなくてはいけないというふうに私は強く思っているんですが、お考えを改めてお聞かせください。
  19. 高嶋智光

    ○政府参考人(高嶋智光君) 先ほどお答えしましたとおり、留学生については現在やっておりません。  ただ、昨年の十二月にまとめられました外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策の中で、我が国に中長期滞在することになる外国人に対しては、我が国への入国前に自国において結核スクリーニングを受けるなど、感染症対策の取組を進めることが盛り込まれているところでございます。これを受けまして、現在、出入国在留管理庁におきましては、厚生労働省及び外務省とともに入国前の結核スクリーニングの実施に向けた調整をしているところでございます。  また、留学生に特化した話としましては、既に日本語教育機関の告示基準におきまして、つまり留学生を受け入れることができる日本語教育機関を告示するその基準におきまして、入学後できるだけ早期に健康診断を行い、以後一年ごとに健康診断を行うことを義務付けているところでございます。  出入国在留管理庁としましては、引き続きその適切な運用に努めてまいりたいと考えております。
  20. 小野田紀美

    ○小野田紀美君 私の意図するところは、感染症対策だけではなくて、健康診断とかを日本語学校でやっているという、定期的にやっているというところは、それはもちろん続けていただきたいと思うんですけれども、入ってくる、ビザを下ろす前にやってほしいというのがあるんです。  例えば、日本からの留学生が多いアメリカなどでは、アメリカに留学する場合、必ず予防接種が例えば求められると。例えば、麻疹であるとか、おたふく風邪、風疹。大学によっては、髄膜炎、水痘、ポリオ、B型肝炎、破傷風などというものも、きちんとちゃんとやっているよというような証明が求められる。  これは、もちろん感染症対策という意味では大事なんですけれども、それだけではなくて、日本には国民皆保険があります。これが今問題になっていて、これ一年ほど前の記事ですけれども、プレジデント・オンラインでしたか、留学ビザで日本に入ってきて、すぐに高額療養を受けると。  要は、日本に入ってきてしかチェックされないから、昔は一年間いないと国保に入れなかったけど、今は三か月で国保に入れてしまうので、留学します、学びたいですと必要書類を出してきたと。出してきた後に、すぐに病院に行って高額の治療を受けるというようなことがやっぱり頻発しているという話もニュースになっている中で、これを防ぐためには、あらかじめちゃんと、さっきおっしゃっていたじゃないですか、特定技能に関しては、安定的、何とおっしゃっていたかな、安定的かつ継続的に活動がそのビザの内容でできるかという下に、のっとってチェックしているんだというんですけど、留学も同じく、安定的かつ継続的に留学として学ぶためには、やはり健康状態の確認というのが私、必要だと思っております。  決して、医療目的の人が留学ビザを隠れみのに入ってきて、日本の国保を悪用するようなことがあってはいけないというような記事が二〇一八年に出ているにもかかわらず、今現在それに対する対策が取れていないというのは、やっぱりこれ、入管どうなっているのという話になってもおかしくないなというふうに思っているので、感染症対策の厚労省としての目線はもちろんなんですけれども、留学生が簡単に留学ビザを取って、その後、国保を利用する、そして高い治療をするということを防ぐという観点からの健康のチェックというのをどのようにお考えなのかをお聞かせください。
  21. 高嶋智光

    ○政府参考人(高嶋智光君) 入管法の枠組みとしましては、大きく、まず上陸の際に上陸許可をするかどうか、その際、委員御指摘のような感染症、特定の感染症に罹患している場合には上陸自体が許されないという場合がございます。また、入国した後の在留に関しても、ちゃんとその在留資格に応じた活動ができるかどうか、できないのであればそういう資格をそもそも許さないという、こういう二つの点から、その入国を許すかどうかということを考えているところでございます。  委員御指摘の点につきましても、今後、その二つの入管法の大きな枠組みの中でどう捉えていくことができるのか、そういう項目を追加していくことは可能なのかということを、まさに感染症を所管している厚労省とともに考えてまいりたいというふうに考えています。
  22. 小野田紀美

    ○小野田紀美君 ありがとうございます。  感染症だけではないですからね。そういう治療目的のものを防ぐということをよくよく考えていただいて、留学という在留資格は多いんですよ、物すごく多いんです。特定技能に比べても桁違いに多いので、その一番多い在留資格の方たちがちゃんとした資格の下に活動ができるように、この水際対策をしっかりやっていただきたいと強くお願いをいたしまして、質問を終わります。
  23. 真山勇一

    ○真山勇一君 立憲・国民.新緑風会・社民の真山勇一です。どうぞよろしくお願いします。  まず、森大臣には、所信表明で述べられたように、法をつかさどる者として責任ある務めを確実に果たしていただけるように、まずお願いをさせていただきたいと思います。  時間の関係で早速質問に入らせていただきますけれども、実は質問通告をしておりませんが、やはり桜を見る会について少し触れさせていただきたいんです。  来年、急に何か中止が決まったようですけれども、これまで毎年開かれていたわけですね。森大臣は、毎年開かれていたその桜を見る会、参加されていましたでしょうか。
  24. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) はい、参加をした年もございます。
  25. 真山勇一

    ○真山勇一君 年もございますということなので、きっと出ていらっしゃらない年もあったのかもしれませんけれども。  その大臣の在任中、大臣だったときにその桜を見る会があったときも当然あったと思うんですが、そのとき、その招待の中に大臣枠というようなものがありましたでしょうか。あったとすれば、その枠で森大臣が招待をした方というのは、まあ後援会などということもあるかもしれませんけど、そういうことはあるんですか。
  26. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 桜を見る会については、各省庁からの意見等を踏まえて、各界において功績、功労のあった方々などを幅広く招待しておると伺っております。招待者については、内閣官房及び内閣府において最終的に取りまとめているものと伺っております。  その上で、個々の招待者については、招待されたかどうかを含め個人情報に関する情報でありますので、従来からお答えを差し控えさせていただいているものと承知しております。
  27. 真山勇一

    ○真山勇一君 個人情報というのは、やっぱりそれは個人個人の情報になったらいけないよということは理解できるんですけど、それを理由にして、今私が伺ったのは、その枠で招待した方が、そういう枠があるのか、招待した方がいるのかという質問なんですよね。特にそういう個人情報とは関係ないと思うんですけれども、この辺答えていただけないでしょうか。
  28. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 招待者については、内閣官房及び内閣府において取りまとめておりますので、私からお答えをすることはございません。
  29. 真山勇一

    真山勇一君 取りまとめはそっちでやっているかもしれないけれども、取りまとめをするから出してくださいというようなことがあったのかどうなのかなということを私知りたかったんですけど、そういうことで、取りまとめはやっているという回答でした。  じゃ、大臣ではなくて議員として、そのときはいかがだったんでしょうか。何か枠があったのではというようなことも言われておりますけれども、与党議員のときにそういう枠があったかどうか、そして、そういう枠があったということは森大臣御自身は聞いたことがあるかどうか、伺いたいと思います。
  30. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 私からは、招待者については内閣官房及び内閣府について取りまとめておりますので、コメントする立場にございません。
  31. 真山勇一

    真山勇一君 なかなかその辺がはっきり、どうもどこで聞いていてもはっきりしないなという感じがするんですけれども。  それともう一つ、法務省としての何か推薦の名簿、推薦枠というのは存在するのかどうかというような話があったんですが、これについて森大臣は調査するというような答弁をされていたように記憶するんですが、その辺の確認、調査、いかがでしょうか。何か進展ありましたか。
  32. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 法務省についてでございますけど、法務省においては、法務行政に功績、功労のあった方につき招待者の推薦名簿を作成して内閣府に提出をしているということでございました。
  33. 真山勇一

    真山勇一君 分かりました。まだこの問題はいろいろと調査をしている最中ですし、またいろんなところで真相究明もしているので、これまでにしたいというふうに思います。  では、次の質問に入らせていただきたいと思います。入管業務のことで少しお話を伺っていきたいというふうに思っております。  このところ、ちょっといろんな入管をめぐって深刻な問題が報道などでも伝えられている、そしてそれが相次ぎ起こっているというような状態があります。入管には、収容施設に大変たくさんの人が収容されているということなんですけれども、仮放免を求めていたり、あるいは長期収容ということに抗議していろんな問題出ています、ハンガーストライキなどということがあるんですけれども。  先日の衆議院法務委員会で初鹿議員が取り上げた、東京入管で女性の方三人がハンストをしていたんですが、それぞれ一人部屋に隔離をされた。ところが、その隔離された部屋に監視カメラが付いていたという話、これは当然、森大臣にも初鹿議員質問をしていると思うんですが、はっきり言えば、着替えたりトイレをするところまでその監視カメラに捉えてしまうような状態になっている。その一人部屋というのはそんなに広い部屋じゃないというふうに思うんですね。カメラが一台天井に付いていれば部屋全体は見渡せてしまうということで、パーテーションを付けたとか付けないとかということありましたけれども、こういうことが起きておりますけれども、これはどうなんでしょう、森大臣、改善はされたわけですか。
  34. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 個別の事案についてお答えできないんですが、一般論として申し上げますと、退去強制手続により収容した者のうち、保安上の事故の防止等のために特に動静に注意が必要な者については、男女を問わず監視カメラが設置された居室に収容することがございます。その際、女性の被収容者については、監視カメラの確認を含む処遇全般を女性の入国警備官が担当しております。  また、お尋ねのような監視カメラ使用に当たっては、自損行為等の異常な動静を把握するために必要な部位、すなわち上半身など最小限の部位以外はカメラに映らないようにするなど、被収容者の人権に配慮しつつ適正な処遇に努めるよう指示をし、現在そうなっているというふうに報告を受けております。
  35. 真山勇一

    真山勇一君 今のような状態、上半身しか映らないようにという状態で狭い部屋の中に監視カメラを取り付けるというのはかなり技術的にも難しいとは思いますけれども、そういうことをやっておられるというのは了解をいたしました。  それからあと、今年の六月ですけれども、大村の方でナイジェリア人の男性が、これはハンスト、つまり長期収容に抗議ということでハンストをしていて、結果的に死亡をしてしまった。診断の結果はどうやら餓死ということですね。そのほかにも自殺者なんかも出ているわけですよね。  こうした状況を見ていますと、先ほどの監視カメラも含めて、やっぱりその収容している人たちの人権侵害という感じも受けなくはないんですよね。  こういうことについて、こうしたことが多発しているということを大臣御自身は認識はちゃんと持っていらっしゃるのかということと、それからそれに対しての対応というのを、やっぱり相次いで起きてしまっているわけですね、対応というのについては、何かここのところはやっておられるかどうか、お願いします。
  36. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 収容施設内で被収容者が亡くなったことは重く受け止めており、大変胸を痛めております。  送還を忌避する者が多数に上り、その結果、入管収容施設における収容が長期化をし、また拒食者の発生など様々な問題が生じていることについては、詳細に報告を受け、大変深刻に受け止めております。  もとより、被収容者に対しては、入管法等の法令に従い、その人権に配慮した適正な処遇をしなければならないということで、実務でも適正な処遇に努めているというふうに報告を受けておりますが、様々な状況を報告を受けて、更に適正な処遇をしっかりとさせてまいりたいと思っているところでございます。
  37. 真山勇一

    ○真山勇一君 今おっしゃった適正な処遇というのは本当に大事なことだと思うんですね。  その収容所に収容されている方というのはいろんな理由があると思うんですね。例えば難民ということで申請をしていて、やっぱり本国へ帰れない事情がある。帰ったら、例えば捕まっちゃったり、場合によっては処刑されたりということで、そういうことから逃げている方もいらっしゃいますし、それから、今度は逆に国内に例えば家族なんかがいて、その家族と一緒に暮らしたいということであって、どうしても日本に在留をしたいというふうなことだと思うんですが。  こうしたことがいろいろ、人権侵害にもなるようなことがたくさんあるというのは、今収容の人たちがもうかなり増えているという状態だというふうに思うんですね。何で増えてしまっているのかなというと、強制退去で帰国させることもできないし、かといって在留を認めるわけにもいかないということで、そうなれば当然そういう人たちがたくさんいるわけですからたまっちゃう、変な言い方ですけれども、収容されるところにたまってしまうという、そういう状況が起きていると思うんですね。それをやっぱり何とかしなくちゃいけないということはあると思うんです。  これ、管理庁からいただいた資料なんですけれども、送還忌避被収容者の実態についてという中で、何で国内に出さないかということの説明として、大勢いる収容者の中で、かなり、有罪判決を受けていたり、それから仮放免中にも犯罪をしたりして、そういうことでまた収容されてしまっている人がいるということを理由に挙げて、その人たちが、有罪判決を受けているという人たちが全体の四三%もいるという数字が出ているんですね。もう四三%もいるから国内で在留を認めないんだというようなこの書きぶりなんですけれども。そして、結論としては、そういう人たちは一刻も早い送還を期すべきであるというふうに書いてあるんですけどね。四三%のためにやっぱり多くの人を収容して止めちゃって、それで、今度は結論として、本来ならば人権を尊重してその人たちがどういうふうな希望を持っているかということを聞くよりも、もう帰せばいいじゃないかみたいな、そういう書き方をしているんですね。  四三%が有罪判決を受けていると言うけれども、じゃ、残りの、五七%いるわけですよね、そういう人についてはどうなっているかということが全然説明されていない。つまり、こういう人たちは国内に在留を認めれば犯罪を犯してしまうんだぞみたいな、そういう説明になっているのがちょっと気になるというふうに思うんです。やっぱり、そうじゃない五七%の人がどうなのかということをやっぱり説明しなくては正確じゃないというふうに感じるんですね。  その申請者をやっぱり少なくするためには、強制送還できる方向でやっていかなくちゃいけないということを最近盛んに管理庁なんかも説明されていますし、法務省内に入管政策懇談会というのがあって、そこの専門部会、最近発足しまして、その中で、送還に当たっては事情をしっかりと聞いた上でということがあるんですが、そういうことをなしに、もうとにかく帰してしまえみたいな方向に改正が今進むんではないかというふうに言われています。専門部会の結論がそんな方向にどうやら進んでいるということを心配しているという動きもあるわけです。  その辺の、送還の動きということで減らすということ以外には対応を考えてもらえないのかということをちょっと大臣に伺いたいと思います。
  38. 高嶋智光

    ○政府参考人(高嶋智光君) 御質問の中で御指摘がありました収容・送還に関する専門部会でございますが、この部会は、御指摘のような、とにかく送還するということだけを念頭に置いて議論するものではございませんで、やはり送還が非常に、送還が困難になっている収容者についてどういう問題があるのか、それでどういうふうな対策を取るべきなのかということ全般について御議論いただく、そういう場でございます。  恐らく御指摘は、例えば難民として認定されるべきような者について、きちんとそういう者については認定手続を踏むべきではないかと、場合によっては仮放免等の手続を取るべきではないか、こういうことだと思いますが、それについては、そういう問題につきましては我々も全くそのとおりだというふうに考えておりまして、仮放免して、場合によっては在留特別許可を与えるような人間についてはしかるべき処分を柔軟にやっていきたいと思っています。  他方で、やはり、退去強制事由というふうなのが法律にしっかり定められておりますけれども、そういうものの中で、これはどうしてもやはり帰さなくてはいけない、帰すべきであるという、そういう被収容者もいるところでございます。そういう者については、どうやって説得し、あるいはどういう手続を取って帰ってもらうのがいいのかということについても一方で議論していただく、そういう場でございます。
  39. 真山勇一

    ○真山勇一君 私も、難民を認定して、認めて、入国を認めるということがそんなに簡単なことではないと思っております。それはそれでしっかりとやっぱりそういう調査を行うということは必要だというふうに思っているんですけど。  例えば、先ほど申し上げたそのハンストで餓死してしまったナイジェリア人の男性というのは、もう二〇一五年十一月から施設に入っているんですね。当然仮放免もあるから、出たり入ったり出たり入ったりということを繰り返しているということがあるわけです。それがやっぱり難しさというのはあると思うんですが、こうした状況をやはりそのまま続けているというのは、やはり人権問題にもなるでしょうし、私が思うには、やっぱりちょっと人間、先ほどの監視カメラもそうだけど、余り人間としての扱いを受けてないよなというような感じもします。  難民というのを受け入れるというのは大変なことは分かります。でも、国際社会の中では日本はやっぱり難民鎖国と言われているわけですね。やっぱりなかなか認めないということもあります。その辺の対応、やはり大きな社会の国際化の動きの中でこうした問題どういうふうに考えていくかというのは、これからやはりしっかり考えていかなければいけないということの指摘を是非させておいていただきたいというふうに思います。入管の大事なこれは仕事の一つで。  さらに、もう一つ入管に絡むことでお話を伺いたいというふうに思います。  今度は技能実習生の話なんですけれども、この技能実習生についても、やっぱり本人の意にそぐわない帰国をさせられる技能実習生が以前たくさんいて問題になった。帰りたくない、日本で働きたいのに、どういう理由でしょうか、雇用主の方からも、いろいろな問題があって、帰国しろと言われて帰ってしまう実習生の話が随分出ました。これが実習法を改正する一つの大きなきっかけになったというふうに私は認識しております。  これを改善するために法改正が行われたわけですけれども、実習生が、その帰国ぎりぎりのところ、いわゆる出国のところで、自分は帰りたくないのに雇用主の方から航空券なりなんなりを渡されて、さあ、おまえもう帰れと言われてしまうときに、その最後のところで入国管理官がその理由を聞くということが、そういう制度があるわけですけれども、その聞くことをきちっと法改正でやるというふうになったと私理解しておるんですが、法改正後、強制的に帰されてしまう実習生がどのぐらい前と比べて少なくなったのか、あるいは相変わらずなのか、それから、その理由というのはどういうふうなことを実習生本人が言っているのかみたいな、そういうものの統計、まとめというのは入管庁で取っておりますでしょうか。
  40. 高嶋智光

    ○政府参考人(高嶋智光君) 委員御指摘の実習期間の途中で帰国する技能実習生に対する出国の際の意思確認でございますが、実際にこれは空港等において出国の際、入国審査官が書面を用いて意思確認をし、その意思に反して帰国させられていないことを確認しているところでございます。  ただ、お尋ねの件数でございますが、この意思確認を行った結果や帰国を強制されている旨の申出があった件数については、実は集計はしておりません。したがいまして、その数がどのくらいかということをお答えすることは困難でございます。
  41. 真山勇一

    ○真山勇一君 そうすると、やっぱり前に比べて、法改正のあった前とその後とに比べてどういう状況の変化があったのかというのは全くつかめていないですよね。  今のお話ですと、入国審査官が書面でちゃんとその実習生にインタビューというか、聞いているわけですね。そうすると、その書面、書類というのは残っているわけだから、統計を取ろうと思えば取れる。その数が何件あった、それで理由がどういう理由かというのも分類もできるわけですけど、そういうことはやっていらっしゃらないということですか。
  42. 高嶋智光

    ○政府参考人(高嶋智光君) 書類は、先ほど御説明いたしましたように、取っているわけですし、また、例えば帰国を強制させられているんですと、意思に反して帰国しろというふうに言われているんですというふうな答えがありましたときには、監理団体や実習実施者に対して帰国の経緯等を確認し、その際、監理団体や実習実施者の方に不正行為があるような場合には、外国人技能実習機構が調査を行うなどして必要な措置を講じているところであります。そういう措置を講じたものについては、記録は残ってはおります。  この件数等につきましては、先ほど御説明したように、数としては今把握はしていないんですけれども、その公表につきましては、御指摘を踏まえまして、今後検討してまいりたいというふうに考えます。
  43. 真山勇一

    ○真山勇一君 やっぱりこれすごく大事なことだと思うんですね。法改正前にそういう苦情が非常に実習生からたくさん出た。でも、その後もやっぱり実習生というのはどんどんどんどん増えているわけですね、こちらへ入国している。  入国の方は、その監理団体とか国際研修協力機構、JITCOですね、そういったところでやっていますけれども、そういうところでも実習生のいろんな不満とか不安とか心配とか聞くよということになっているけど、それがうまく機能しないからということで外国人技能実習機構というようなものもつくって、さらにその辺の手当てをしているわけですから、やっぱり、それはきちっと実態を把握して、それなりのまとめをやっぱり発表していただく、先ほどあったように、その努力を是非やっていただきたいと思います。それやらないと、改善されたのかどうか全く分かりませんよね。  ただ、現場からは、やっぱり依然として実習生のそういう強制的に帰国をさせられてしまうという、そういうことが相次いでいるということがあるわけですから、それを改善できたのかどうかということを是非、やっぱり実際にきちっとした形で示していただかなくちゃいけない、まだできていないのか、できているのかということをですね。そういうことを示していただかないといけないというふうに思います。  私は、今お伺いしたようなことを、その管理庁の問題いろいろ聞いてきて、やっぱり管理庁って、逆に言うと、いろんな今仕事増えていますよね。どんどん入国者も増えているし、そういう中で管理庁が今年のやっと四月にスタートしたということなんですが、実態としてどうなんですか。  今度は管理庁の方の問題でいうと、これまで法務省管理局では五千人余りぐらい、五千人ぐらいだったんですかね。それが管理庁になってから五百人弱、一割、一〇%程度増えたというような話を伺っているんですけど、実際にこの私がお配りした資料をちょっと見てください。真ん中の黄色の枠、外国人の入国者ってこんなにうなぎ登りですね。当然、入国管理業務というのは大変なわけですね。それから、下のグラフを見ていただくと分かるように、黄色と赤の技能実習なんかもこうやって増えてきている。  そういう中で、管理庁という独立したところで始めたけれども、ここでやる、こういう業務をやるに、どうなんですか、私なんか、こうやって単純に見ると、この増え方から見ると、本当にパンクしているんじゃないかという気がするんですね。それが現場にそういうことが出ているんじゃないかと思うんですが、その辺はどんなふうに感じていらっしゃいますか。
  44. 竹谷とし子

    ○委員長(竹谷とし子君) お時間が過ぎておりますので、答弁を簡潔にお願いいたします。
  45. 高嶋智光

    ○政府参考人(高嶋智光君) お答えいたします。  御指摘のとおり、入管庁の業務は非常に増えてくるところでございますが、他方、御指摘いただいたように、今年も大きな増員をいただきまして、新しく採用した者については、しっかり研修して、できるだけ早く戦力になるよう取り組んでいるところでございます。  現場は確かに忙しいですが、皆さん士気を持ってやっているところでございまして、これからもしっかりと、この新しい業務を含めて、入管庁として仕事をやってまいりたいというふうに考えております。
  46. 真山勇一

    ○真山勇一君 済みません、一言だけ。  来年はオリンピックもありますし、ますます日本へ入る外国人が増えてくるわけですから、この辺の対応というのはどうするか、現場でしっかりと考えていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。  ありがとうございました。
  47. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 公明党の矢倉克夫です。よろしくお願いします。  質問に入る前に、先ほど小野田委員から御質問いただきましたヘイトスピーチ解消法、私、発議者でもあり答弁もさせていただいているので、その立場から申し上げますと、同法は、二条の定義、反対解釈して、書かれていないものに対しての行為が許されるというようなものでは断じてないということはまず申し上げたいというふうに思います。  その上で、質問入らせていただきます。再犯防止についてまずお伺いします。  議員立法である再犯防止推進法、こちら私自身も関わらせていただきました、山下元大臣などとも。私も党のPTの事務局長をしておりましたので、与野党調整などもしたところであります。  それに基づいて、平成二十九年十二月に再犯防止推進計画、初めて取りまとめられました。その中で特に注目すべきなのは、七つの項目のうちの一つとして、地方公共団体との連携強化が挙げられていることであります。  犯罪をした人が地域社会に戻った後も立ち直れる、このきっかけをつくるためには、やはり自治体による継続的なサービスが必要であると。私も、議論をしている過程で、党の方でもお会いした東久留米市長の野崎さん、元市長の野崎さん、保護司もされていた方なんですが、多摩地区で保護観察協会というのを組織して、人口一人七円のお金を募って保護司会の財政基盤を支えていた、こういうすばらしい自治体の取組も聞いたところであります。  こういう自治体の動きをしっかり推進していく、この地方公共団体による再犯防止の取組を推進していくということが大事であると考えますが、まずは法務省の具体的な取組をお伺いいたします。
  48. 西山卓爾

    ○政府参考人(西山卓爾君) まず、国と地方公共団体の連携の土台となる体制の整備が重要でありまして、法務省におきましては、昨年度から、再犯防止に取り組む市町村の首長等を集めた市町村再犯防止等推進会議を開催して、国及び市町村間で再犯防止に係るネットワークの構築を進めているところでございます。また、本年八月には、地方公共団体が地方再犯防止推進計画を策定する際の参考となるよう、関係省庁の協力も得て、地方再犯防止推進計画策定の手引を作成し、全国に周知するなどしております。  さらに、法務省におきましては、国と地方公共団体の協働による地域における効果的な再犯防止対策の在り方について調査するため、昨年度から、地域再犯防止推進モデル事業、これを実施しておりまして、昨年度は事業期間を三年間として合計三十の地方公共団体に、また本年度は事業期間を二年間といたしまして合計七の地方公共団体にそれぞれ委託し、現在、委託先団体において、高齢者や障害者に対する支援や就労支援など、地域の実情に応じた取組が実施されているところであります。その上で、法務省としては、モデル事業を通じて得られた知見や効果的な取組について、今後、全国の地方公共団体に共有することとしております。  今後も、法務省としては、このような取組を通じ、地方公共団体が国と連携して効果的な再犯防止施策を実施できるよう、引き続きしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
  49. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 ありがとうございます。再犯防止推進法は、やはり四条、地方自治体の責務も規定したことも一つ大きな肝であるというふうに思っております。  自治体ごとのやはり取扱いも均一化されていないというところも議論の中で問題がありました。そういう中にあって、今、地域再犯防止推進モデル事業を挙げていただきました。これ非常に重要な取組、地方公共団体による効果的な取組を普及、推進する上では、極めて重要な取組であるというふうに思っております。  大臣にお伺いしたいと思うんですが、このモデル事業、しかしながら令和二年度をもって終了する予定であると聞いております。モデル事業という形ではないにいたしましても、地方公共団体が今後再犯防止の取組を推進するために、この取組を行う地方公共団体に対しまして国としても継続的に財政的な支援をする、このようなことも必要性があるというふうに思いますが、大臣のお考えをお伺いいたします。
  50. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 矢倉委員にお答えをいたします。  犯罪をした者等の立ち直りのためには、地域社会に戻ったときに必要な支援を継続して受けられるようにするということ、委員の御指摘のとおりであると思います。住民に身近な各種サービスを提供している地方公共団体だからこそ、その役割は極めて重要であると考えております。  こうしたことも踏まえ、再犯防止推進法では、国のみならず地方公共団体も再犯防止施策の実施主体として位置付けておりまして、再犯防止推進計画においても地方公共団体との連携強化の取組を重点課題の一つとして掲げております。法務省においては、先ほど事務方が答弁したとおり、平成三十年度からモデル事業を実施しておりまして、委託先の地方公共団体に対しては委託費を措置しているところでございます。  もっとも、委員御指摘のとおり、このモデル事業については令和二年度をもって終了予定でございます。モデル事業終了後の国による支援の在り方については、委員の今ほどの御指摘も踏まえて、モデル事業の成果や地方公共団体からの要望等を踏まえつつ、関係省庁とともにしっかりと検討してまいりたいと思います。
  51. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 関係省庁と検討をされるというお言葉もいただきました。推進法の方の九条の方にも、政府の責務としまして、法律の目的を達するために財政上又は税制上の措置又はその他を講じなければならないと書いてあります。この趣旨にのっとって、是非引き続きよろしくお願いを申し上げます。  それでは、次の質問に入らせていただきます。被害者支援制度についてであります、ちょっと話題を変えまして。  こちらについて、特に犯罪被害給付制度ございます。今日は警察庁にも来ていただいているわけでありますが、こちらの御案内の中で、犯罪被害者と加害者との関係、金銭関係や男女間のトラブル、その他の事情から見て給付金を支給することが社会常識に照らし適切でないと認められるときは適用しないという規定がございました。  私、先日、ある娘さんが元交際相手に殺されたお母様からお手紙をいただきまして、今日このコピーも持ってきているんですが、私の方でお電話をしていろいろお話もお伺いもしたところであります。本当に悔しいと、どうしてあんなすばらしい娘がというような、泣きながらのお声とともにおっしゃっていただいたのがこの犯罪被害者支援制度であります。先ほどの条項から考えて、一律とまでは申し上げませんけど、男女間の関係ということで除外をされてしまうということでありました。しかし、娘さんはしつこく付きまとわれた後で殺されてしまったと、それが何でほかの人と区別をされなければいけないのか、娘の人生はそういうものだったんですかというようなお声でありました。  今申し上げましたが、当初恋愛関係にあったとしても、その後の男女関係の感情のもつれから相手方がいわゆるストーカー行為、今ストーカー規制法も強化をする方向にも来ておりますが、こういうストーカー行為に走ったり、あるいは一方的に被害者となり得ることもあるわけでありますので、この男女関係のトラブルということで除外をするということ、どこに根拠があるのか、それは正しいのかというふうに思っております。  この辺りについて、警察庁の見解を求めたいというふうに思います。
  52. 山田知裕

    ○政府参考人(山田知裕君) お答え申し上げます。  犯罪被害者等給付金につきましては、都道府県公安委員会が、申請に基づき、犯罪被害者と加害者の関係や犯罪被害者の帰責事由の有無などを調査いたしまして、その支給の可否及び額を裁定しております。犯罪被害者等給付金の全部又は一部が支給されないことがあり得るところでございます。  原則といたしまして、犯罪被害者と加害者との間に事実婚を含めまして婚姻関係があったときは犯罪被害者等給付金は支給されませんが、加害者に対して配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律に基づく保護命令が発せられていたなど婚姻関係が破綻していたと認められる事情がある場合には犯罪被害者等給付金は支給されることとなります。  また、原則といたしまして、犯罪被害者と加害者との間に交際関係などの密接な関係があったときには犯罪被害者等給付金の一部が減額されることとなりますが、犯行が加害者の一方的な事由によるものであるなど、減額されることが社会通念上適切でないと認められる特段の事情がある場合には全額が支給されることとなります。  いずれにいたしましても、都道府県公安委員会におきまして、個別の事案に応じ、犯罪被害者と加害者との関係や犯罪被害者の帰責事由の有無などを含め所要の事項を調査し、適切に裁定することとしているところでございます。
  53. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 個別の事案によるということでありましたが、要するに、そういう運用自体もやはり現場には徹底されていないと。先ほどの案内だけを見ると一律に除外されるかのような記載にもなっておりますし、そういうふうになっている事情もございます。そこはしっかりと現場をやはり調査をいただいて、お一人お一人の思いにしっかり寄り添うような、私自身は、男女関係の問題だからということで除外されるということ、そもそもがやはり理由はないというふうに思っております。  その上で、これはまた引き続きしっかりと協議もしていきたいというふうに思いますが、適切な運用を含め、一人一人の保護のために全力で当たっていただきたいことをお願いを申し上げたいというふうに思います。  時間もありませんので、次の質問に移らせていただきたいというふうに思います。先日できなかった児童虐待の関係の話、質問であります。  今月は児童虐待防止推進月間であります。この件に関係しまして、平成二十七年に調査をしたある調査によりますと、こういうふうに出ておりました。少年院に在院する人の六割から七割が虐待を受けた経験があると。特に、年齢層によるんですが、女性のある一定の年齢層は八割ぐらいが虐待を受けているというふうにも言っていたということであります。この人数というのの母数は、調査に同意をした、親も含めて同意をした数を母数にしてやったものですから、同意をしていない方の数は入っていない、だから、実際虐待を受けている人はもっと多いかもしれないということであります。虐待というものは、その人の人生、ずうっとその後の人生の在り方についてもいろいろと深い傷を残していく、大変罪深いものだということの一つのデータで証左というふうに思います。  法務省として、お尋ねしたいのは、やはりその傷を癒やすために何ができるとお考えになっているのか、まずはお尋ねをしたいというふうに思います。
  54. 名執雅子

    ○政府参考人(名執雅子君) 少年院における取組についてお答えいたします。  少年院入院後一定期間を経過して、職員との信頼関係がある程度築かれた時点で被虐待経験を申し出る在院者もいるところでございます。委員御指摘の平成二十七年に実施された外部研究者による調査の結果については今委員からその状況を御指摘いただいたとおりでございますけれども、女子少年が被虐待体験に関してより深刻であるということがその中で指摘されております。  そこで、矯正局では、女子少年の被虐待経験の割合が高いことから、平成二十五年度から女子少年院在院者の特性に配慮した処遇プログラムの開発を進め、女子少年院全庁で実施しているところです。  このプログラムにおきましては、被害体験によるトラウマが自己イメージの悪さ、内面の不安定さにつながっているとの知見に基づき、自他を尊重する心を育み、より良い人間関係を築くことを目指すアサーショントレーニングと、呼吸の観察などを通じて衝動性の低減や自己統制力の向上を目指すマインドフルネスから成る基本プログラムを実施するとともに、個々の問題性に応じて、自傷、摂食障害、性問題行動など、特に自己を害する問題行動について改善を目指す特別プログラムを実施しております。  また、保護者との関係や被虐待体験への向き合い方といった在院者個々の事情の違いを踏まえつつ、日常的に個別担任による面接指導や課題作文等を中心とした慎重かつ極めてきめ細かい働きかけを行っているところでございます。
  55. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 児童虐待はまさに生き方に影響を及ぼす、そういうことであり、取組をしっかりまた進めていきたいというふうに思います。  その上で、この児童虐待というのは親によるものというふうに言われておりまして、今も区別されておりますが、広く、親以外による虐待、社会全体による虐待とも言ってもいいものとして、私は、一つは児童ポルノがあるというふうに思っております。  度重なる改正をしてまいりました。しかし、二〇一四年の改正の以降更にまた増えている。この状況は、やはり諸外国と比べていろいろ言われているところは、いろんな見る側のプライバシーなどとの利益調整の下で日本は規制を考える、外国とはまた違う部分があって、しかしそれではなくて、やはり児童、そしてその大きくなっていく人生にとって大きな影響を与える虐待というこの重大性に感じて、子供の保護という観点から規制の在り方というものもやはり考えなければいけないのではないか、こういうふうに思いますが、最後、森大臣に御意見をいただければというふうに思います。
  56. 竹谷とし子

    ○委員長(竹谷とし子君) お時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いします。
  57. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 児童ポルノは、児童権利を著しく侵害し、その心身に将来にわたって傷を負わせるものであって、それを放置していくことは決して許されるべきではないと思っております。  児童ポルノに関する規制については、平成十一年、議員立法により児童買春児童ポルノ禁止法が制定され、その後も必要に応じて改正がされてまいりました。更なる規制の在り方についても様々な御意見がございまして、現在国会議員の先生方においても議論が行われているものと承知しております。  法務省としては、今後もその推移を注視するとともに、適切に対応してまいりたいと思います。
  58. 矢倉克夫

    矢倉克夫君 子供保護という観点から、是非引き続きよろしくお願いいたします。  ありがとうございました。
  59. 柴田巧

    ○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。  先般に引き続いて、司法外交の積極的展開ということでお聞きをしていきたいと思います。  改めて言うまでもありませんが、このグローバル化あるいは情報化がどんどんどんどん進んでいく国際環境の中において、いろんな長年の中で培ってきた、つくり上げてきた日本の日本型司法制度というものをソフトパワーとして位置付けて、この我が国の経験を開発途上国などの国づくりに生かしていくということは、開発途上国などにも大きなメリットはあるでしょうし、そしてまたこれは新たな我が国の、日本の成長戦略にもなると思っていまして、この司法外交の積極的な展開を図っていかなきゃならないと思っております。  そういう観点で今日もお聞きをしたいと思いますが、まず最初は、先般ちょっと時間の関係で積み残しになってしまいました京都コングレスの問題について一問だけお聞きをしたいと思います。  先般もお話をしましたように、この京都コングレス、五十年ぶりに日本で開かれるわけですが、刑事司法、犯罪防止の専門家が集まって国連最大規模の国際会議が開かれるわけです。そこで京都宣言がまとめられるということになるわけですが、これからの指針になるようなすばらしいものを期待をしたいと思いますし、国民が改めて安心、安全な社会をどうつくっていくかということにもっと関心を高める、そういう機会にも是非していただきたいものだと思っております。  加えて、せっかく四千とも五千とも言われる刑事司法や犯罪防止の専門家などなどが集まる会議でもございます。世界一安全な国日本、そしてこれを支える法遵守の文化というものを是非体感をしてもらうことをやはり考えてもらわなきゃならぬと思いますし、また日本が誇る最先端技術というものは防犯対策やいろんな機材や器具にも生かされていると思いますが、こういったものを知ってもらうということも大変大事なことだと思っております。  そこで、外国から参加される方々に、この世界一安全な国日本とそれを支える法遵守文化をどう体感してもらうのか、お尋ねをしたいと思います。
  60. 山内由光

    ○政府参考人(山内由光君) 京都コングレスは、まさに会議に参加される世界の皆様方に我が国の安全、安心な社会を体感していただく、あるいは法遵守の文化を、これを体感していただく絶好の機会であろうというふうに認識しております。  そこで、コングレスにおきましては、まさに安全、安心で暮らせる社会を実現するための再犯防止の取組、あるいはこれを支える法遵守の文化などについて世界に発信するために、パネルディスカッション形式などでサイドイベント、これを複数企画しております。また、京都市内あるいはその周辺その他で各種の施設見学、これも実施する予定でございます。  また、委員御指摘にもありましたが、経済界の御協力も得まして、我が国の安全、安心な社会を支える最先端の防犯・セキュリティー技術、これなどをコングレスの会場におきまして展示をする、こういったことも予定しております。
  61. 柴田巧

    ○柴田巧君 是非是非今お話しされたことなどをやっていただいて、せっかくの機会ですから、日本の国内で日本がこれまでやってきた取組、あるいはこの法制度やその司法外交をアピールする絶好の機会に是非していただきたいと思います。  それで、以下この後、法制度整備支援についてお尋ねをしていきたいと思いますが、これからの日本にとってこの司法外交を進めていく上で一番やっぱり柱になるというか、日本らしい国際貢献と言ってもいいかもしれませんが、それは法制度整備支援だと思っておりまして、この日本の支援を通じて途上国などでの法の支配が確立をされる、そして、自由や民主主義や基本的人権という普遍的な価値が浸透することによってその国の安定と発展に資する、また国際社会での交流が促されていくということは大変大きな意味を持つことでしょうし、このことは日本が国際社会において名誉ある地位を保持していくということにもつながっていくと思っております。  一九九四年からベトナムを皮切りに法制度整備支援、我が国は取り組んできたと思っております。いろんな、当初は手探りの状態もあったと思いますが、二十五年という大きな節目を迎える中でいろんなことも成果を上げてきていると思っております。今十四か国ですかね、関わってきていると、東南アジアを中心にやってきたと思っておりますが、日本は自らの経験として、外国から押し付けられたというか、そのまま取り入れてもなかなか根付かないということをよく承知をしている、経験をしてきた国でありまして、その国の風習や文化や制度を生かしながらその社会の発展の段階に合ったものにしていくという経験を自らしてきた、これが途上国などにも大変関心を呼んでいるようでありますが、いずれにしても、この法制度整備支援、先ほど申し上げましたように、これから日本が進めていく大事な司法外交の柱だと思っておりますが、これまでの歩みというか取組、大臣御自身はどのように評価をされていますか、お尋ねをしたいと思います。
  62. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 法務省は、関係機関と協力し、ベトナムを皮切りにアジア十か国以上の国々に対し約二十五年間にわたって法制度整備支援を実施してまいりました。これまでに、ベトナム、カンボジア、ラオス等で我が国が起草を支援した民法が成立するなど基本法の整備を支援したほか、法令を運用する法律家などの人材育成を重視した支援を行ってまいりました。委員がおっしゃる、まさに日本らしい国際貢献であると思います。  我が国の支援は、相手国の自主性を尊重する寄り添い型の支援でありまして、こうした取組は持続的成長に寄与するものとして相手国から高く評価をされ、引き続き支援の要請を受けているところでもございます。  法制度整備支援は、法の支配の浸透のために重要な取組であるとともに、相手国との信頼関係の強化に貢献をしており、今後も司法外交の柱の一つとして位置付けて積極的に推進してまいりたいと思います。
  63. 柴田巧

    ○柴田巧君 ありがとうございます。  今大臣もおっしゃいましたように、寄り添い型の日本の法制度整備支援と言われて、これが日本の強みだと言われているわけですが、ただ、昨今、なかなか量的にも増えてきました。と同時に、内容的にも非常に複雑化、高度化してきつつあります、法制度整備支援を求める国々の間でですね。  かつては基本法が多かったわけですが、今は知財法とか経済法とかそういったものを、ニーズが高まってきていますし、そういう国々自身の法律の水準も非常に高くなってきていますので、これまでの経験を踏まえながら、より高度な、そういうことが求められる時代になってきたと思っております。  したがって、それにこれから対処していくためにも、法務省自体としてまずその体制の強化やあるいは能力の向上というものが必要であろうかと思いますが、どのように取り組んでいくおつもりか、お尋ねをしたいと思います。
  64. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 委員御指摘のとおり、法制度整備支援については、近年、支援対象国や分野が拡大し、支援に対するニーズが複雑化、高度化している現状にございます。  こうした対象国、対象分野の拡大等に対応するために、法務省は、法制度整備支援に携わる職員の候補者等に対し人材育成研修を毎年実施をしているほか、新たに支援に携わることになった職員に対する部内研修を実施しております。平成三十年四月には、大臣官房に国際課を設置して、法制度整備支援をより戦略的、効果的に進めていくための体制を強化をしておりまして、相手国の幅広いニーズに応えられるように、引き続き法務省内の能力向上にも取り組んでまいりたいと思います。
  65. 柴田巧

    ○柴田巧君 それで、ちょっと確認といいますか、これは大臣でなくてお分かりになる方で結構なんですが、これまで法制度整備支援の実務面においては、特に法務総合研究所の国際協力部などが当たってきているわけですね。  大事なことは、これから非常に高度化、多様化する作業に対応していくためにも、これまでの、やはりその研修で使ってきた教材とか経験やそういったものをどのように整理されているのか、データベース化されているのか、これが非常に大事なことであって、職員がたとえ異動しても、組織として、機関としてその水準を維持をしておくということがまずは大事だと思っているんですが、この点、もしお分かりになる方あったらお答えいただければ幸いです。
  66. 山内由光

    ○政府参考人(山内由光君) 研修教材でありますとかあるいは活動報告、あるいは各法総研で蓄積いたしました各種資料は、きっちし整理して保存して、次の世代といいますか、あるいは次の担当者とかにきっちし渡るようにこれまでも努めてまいりまして、これからも努めてまいります。
  67. 柴田巧

    ○柴田巧君 ありがとうございました。  そうやって法務省自体の体制の強化やあるいは能力の向上を更に進めていかなきゃならないわけですけれども、これは法務省だけでこれから対応するということも、これ基本的にまずは難しい、不可能な話であって、やはり国内外の機関、例えば国内では裁判所、他の省庁や日弁連や大学、あるいは民間団体、企業などとの連携も更に強化をしていく必要があるでしょうし、国外においては国連を始めとした国際機関や他国のドナー、提供国ですが、そういったところとの共同連携というものもこれから必要になってくるんだろうと思いますが、それにはどのように取り組んでいくお考えか、大臣にお聞きをしたいと思います。
  68. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 委員御指摘のとおりでございまして、今後、国内外の関係機関との連携は不可欠でございます。  これまでに、外務省、独立行政法人国際協力機構、JICAや、専門分野の研究者、国際機関等と協力しながら法制度整備支援をしてまいりました。  例えば法務省では、二十年にわたりJICAとの共催による法整備支援連絡会を開催し、関係省庁のほか、大学等の学術機関や国際機関等の関係者が一堂に会して活動報告やパネルディスカッション等を行うことにより、関係者の連携を図ってまいりました。また、官房国際課を新設した平成三十年度からは、法制度整備支援をより積極的に推進していくため、法制度整備支援に関する戦略協議の場を設け、外務省、JICA等の関係機関との連携を一層深めるように努めております。さらには、国連薬物犯罪事務所や国連開発計画などの国際機関に法務省職員を派遣するなどして国外の機関とも連携を進めているところでございます。  今後とも、国内外の関係機関との連携を強化し、法制度整備支援を積極的に推進してまいりたいと思います。
  69. 柴田巧

    ○柴田巧君 それで、この法制度整備支援を更に充実強化していく上で一番最終的に大事なのは、やっぱり人の問題かなと思っております。  法制度整備支援というのはなかなか特殊な仕事でございまして、簡単に言えば、その相手国の社会や法意識を理解した上で、この日本の法律やあるいは欧米法の機能などについて、情報を相手方の理解できるような方法で提供をしていくという非常に特殊な技術といいますか、知見が求められてくると思っていますが、残念ながらそこら辺の蓄積がまだまだ十分ではないのではないかと感じますし、また、この長期専門家の場合にあっても、長期にわたってそのお仕事をしながら、帰ってきたら別のところに配置をされてしまうという例もあって、そういう意味でもなかなか人が十二分に育っていない面があるのではないかと思っています。  言葉は悪いんですが、日本の法律は知っているけれども途上国の法整備には役に立たない人がやっぱりこういう支援事業を担うことは難しいだろうと思いますと、法整備支援に関与する有能な人材を確保するためのキャリアパスの整備でありますとか、あるいは国際機関への積極的な若手の人材の派遣、そして、先ほどもちょっとお触れになりましたけれども、国際機関等への活発な人事交流などなど、総合的な人の育成、確保の戦略を策定しなきゃならぬと思いますが、大臣の御見解をお聞きをして、これが時間で最後になると思いますが、よろしくお願いします。
  70. 山内由光

    ○政府参考人(山内由光君) 法制度整備支援に係る人材の育成についての若干事務的な話について御説明させていただきます。  委員御指摘のとおり、国際法務人材の育成と確保というのは、これは非常に重要でございまして、そういった人材を確保するためには、まずもって国際的な素養を兼ね備えた人材というのを、これを確保していく、そして育成していくことが必要でありますが、法務省といたしましては、研修とかそもそもの国際関係業務、これらを、オン・ザ・ジョブ・トレーニングじゃないですけれども、そういったものなどを通じて、まず法務省職員が国際的な素養を身に付けるようにすることがまず重要であろうと思っております。  加えまして、あと法制度整備支援などにおいては、やっぱり我が国や法務省に求められるニーズを的確に把握した上で、関係省庁とか関係機関とも連携協力して、派遣先として適切な国とかあるいは国際機関とか、これを見極めるとともに、派遣方法をも検討して派遣していくことが重要であろうと思っております。  そうした上で、委員も御指摘もされましたが、派遣先での活動から得た知見や経験とか、その後の法務省においてそういったものを生かせるような勤務、そういった方策がどういうものがあろうか、こういうことをやっぱり検討するという取組を今現在進めているところでございまして、引き続きこういった形で人材育成とその能力強化に努めてまいりたいと思っております。
  71. 柴田巧

    ○柴田巧君 時間が来ましたので、結構です。  ありがとうございました。
  72. 山添拓

    ○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  ハンセン病家族訴訟について質問をいたします。  初めに大臣に伺いますが、大臣は、家族訴訟の原告団の皆さんからお話を伺われたこと、おありでしょうか。
  73. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 残念ながら、ございません。
  74. 山添拓

    ○山添拓君 是非、そういう機会、お持ちになっていただきたいと思います。  私もこの間、家族訴訟の原告団の皆さんからお話を伺ってきたんですが、これもう大変衝撃でした。あの隔離政策を違憲と判断をした二〇〇一年の熊本地裁判決を経て、このハンセン病については遅過ぎたとはいえ解決に進んでいる、こう思っておりました。ところが、家族の皆さんが被ってきた筆舌に尽くし難い被害が置き去りにされてきたものであります。  親や兄弟が療養所に収容されることになり、ある日、白衣で固めた五人、六人が自宅の内外を真っ白になるまで消毒をした、衆人環視の公開処刑のようだったと言います。学校で親がハンセン病だと知れると周囲が豹変をする、運動会のとき、自分たちの家族だけが校舎の間で隠れるようにお弁当を食べた、修学旅行のときは一人だけ押し入れで寝た、療養所の学校でハンセン病は恐ろしいと徹底して教え込まれて、患者である母親と二十センチ以上近づくことができなかった、夫から暴力を受け、病気の父親がいるのに嫁にもらってやったと言われて、父のせいで私が苦労する、こう思うようになって父親を恨むようになったと、こういう事実が顧みられることなく今日に至っておりました。私たち国会議員も率直に反省しなければならないと思います。  今年六月二十八日の熊本地裁判決は、法務大臣が偏見差別除去の義務を負うこと、そのための人権啓発活動が不十分であったことを断じております。  大臣、どのような認識でしょうか。
  75. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 本年七月の内閣総理大臣談話にあるとおり、ハンセン病対策については、かつて取られた施設入所政策の下で、患者、元患者の皆様のみならず、家族の皆様に対しても、社会において極めて厳しい偏見、差別が存在したことは厳然たる事実でございます。御指摘の判決については、法律上様々な問題があると言わざるを得ないものの、筆舌に尽くし難い経験をされたハンセン病元患者の皆様、家族の皆様の御労苦に思いを致さなければならないものと深刻に受け止めております。
  76. 山添拓

    ○山添拓君 大臣、そうお述べになられた。  政府は今回控訴を断念いたしましたし、家族の被害については、これいろいろ課題がありますけれども、判決を超える救済を含む法案が議員立法として提出をされ、まさに今日この時間、厚労委員会で審議されております。我が党としても意見を述べてきましたが、この成立に尽くしたいと思っています。  ところで、今大臣も答弁の中で述べられたように、政府は七月十二日に控訴を断念する総理談話と併せて政府声明を閣議決定し、法律上問題があるということを指摘されているんですね。その中には、例えば、偏見、差別を除去するために何をするかというのは政府に行政上の裁量があるんだと、それなのに判決は狭く捉え過ぎている、適切な行政の執行に支障を来すとまで述べております。ほかにも幾つかありますけれども、ほとんど控訴理由を並べるような声明なんですね。  しかし、今後、偏見、差別を除去していくには、この判決の指摘というのは十分踏まえるべきものじゃないでしょうか。大臣、いかがですか。
  77. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 今ほどお話ししましたとおりでございまして、御指摘の判決について様々な問題があるというふうに政府の談話にもございますが、筆舌に尽くし難い経験をされたハンセン病元患者の家族の皆様の御労苦に思いを致し、真摯に受け止めなければならないものと思っております。  法務省としては、ハンセン病家族国家賠償請求訴訟原告団の皆様を始めとする当事者の皆様の御意見をしっかり伺いながら、厚労省及び文科省とともに偏見、差別の解消に向けた取組を一層推進してまいりたいと思います。
  78. 山添拓

    ○山添拓君 判決の指摘というのは原告団の主張を受けたものですので、これ是非受け止めていただきたいと。  判決は、法務省などが行ってきた偏見除去の施策、新聞広告だとかポスターやリーフだとか、あるいは人権作文や講演会の開催、こうしたものが一定の効果があるということは認めているんですね。しかし、そうした啓発活動というのは、政府がかつて行った無らい県運動に比べれば規模も頻度も十分でない、マスコミの利用や各住戸、各職場に出向くような、そういう広報活動ではなかったということを指摘しております。これは十分受け止めるべきだということを指摘させていただきたい。  不十分な啓発活動の下でどういう事態が起きていたのか。今日は資料をお配りしておりますが、二〇〇三年、熊本県のある温泉のホテルが国立療養所の菊池恵楓園の入所者の宿泊を拒否しました。当初はホテルに対する批判が相次ぎ、法務局も人権侵害の是正を勧告するなどいたしました。ところが、ホテル側が県に責任を転嫁する発言を行ったために、これ恵楓園の自治会側が謝罪の受入れを拒否いたしました。すると、風向きが一変しました。自治会には中傷の手紙五十通、電話百二十件が殺到し、そのほとんどが匿名だったといいます。この記事には、あなたたちが一緒にお風呂に入るとぞっとします、疎外された腹いせに復讐しているとしか見えません、あなた方は税金で運営される施設で生活していますね、差別されて当然ですなどと紹介されておりますが、このほかにも口にするのもはばかられるような罵詈雑言を並べたものもありました。  法務省に伺いますが、当時、法務省はどのような対応を行いましたか。
  79. 菊池浩

    ○政府参考人(菊池浩君) お答えいたします。  まず、御指摘の宿泊拒否の事件についての対応を申し上げます。  御指摘の事件は、平成十五年十一月十八日、熊本県内のホテルにおいて、ハンセン病の元患者の方々がハンセン病の元患者であることを理由として宿泊を拒否されたという事件でございます。  法務省の人権擁護局におきましては、重大な人権侵犯の疑いがあると判断し、熊本地方法務局及び東京法務局と共同で調査を行いました。そして、調査結果に基づいて、同年十一月二十一日、ホテルの総支配人とホテルの経営会社につき、旅館業法第五条等に違反するものとして検察庁に告発する一方、重大な人権侵犯があったとして総支配人に対して勧告を行うとともに、経営会社に対しても勧告を行ったものでございます。  法務省といたしましては、この宿泊拒否事件に関して、当事者にただいま申し上げたような勧告や告発を行うほか、法務大臣の発言を公表して、この事件が極めて遺憾な事件であることや、これまで以上にハンセン病問題に関する人権擁護活動の強化に努めていきたい旨を明らかにするなどしたところでございます。
  80. 山添拓

    ○山添拓君 伺いましたのは、その後、自治会に対して様々な誹謗や中傷の手紙や電話が殺到した、これを受けてどういう対応を行ったかということなんですが。
  81. 菊池浩

    ○政府参考人(菊池浩君) お答えいたします。  ただいま申し上げたような宿泊拒否事案に対する対応にもかかわらず、宿泊を拒否された元患者の方々に対して誹謗中傷があったことは非常に遺憾でございまして、人権擁護機関としても更なる啓発活動の充実の必要性が痛感されたところでございます。  そこで、ハンセン病に関する偏見、差別の解消に向けた啓発活動としては、ハンセン病に関する知識の伝達のみならず、当事者の話を聞くことなどによってより共感を感じてもらい、また親と子など家族で考えることも重要である、そういった認識に基づいて、平成十七年度からハンセン病に関する親と子のシンポジウムを開催するなど、啓発活動の更なる強化を図ってきたところであります。
  82. 山添拓

    ○山添拓君 そうしたシンポジウムなどが、それだけでは不十分だと判決で指摘されたということを御指摘したいと思います。  当時の自治会長は、宿泊拒否よりよほどこたえたと、こう述べております。ですから、根深い差別と偏見の存在が浮き彫りになった事件であり、当時、人権啓発を担う法務省がどういう対応を行ったのか改めて検証していくことが更に求められる、こう御指摘をさせていただきたいと思います。  教育現場でも生徒に誤った認識が広がる出来事がありました。二〇一〇年から一三年に、福岡県の公立小学校の先生が授業の中でハンセン病は体が溶ける病気と説明し、誤解した児童が、怖い、友達がかかったら離れておきますなどと記した感想文を恵楓園に送り、その連絡で教育委員会が事実関係を調査したとされております。  文科省は、昨年の秋、家族訴訟で原告が提出した書面で初めてこの問題を知ったといいます。こうしたことがなぜ起きたのか、また、教育の現場で正しい知識と理解を広げていくためにどのような対策を行うのか、これを文科省に伺いたいと思います。
  83. 佐々木さやか

    ○大臣政務官(佐々木さやか君) 委員がただいま御紹介をいただきました、平成二十二年から二十五年にかけまして、公立小学校の教員が、ハンセン病は体が溶ける病気などといった誤った内容の授業を行い、その授業を受けた児童の、怖い、うつらないようにマスクをするなどと書かれた感想文がハンセン病療養所に送付される、こういった事案が生じたことは大変遺憾に思っております。  本件については、療養所から県教育委員会に御連絡をいただきまして、県教育委員会において、事実関係の確認、療養所への謝罪、不適切な指導を受けた児童生徒への授業のやり直しの指示、また教職員向けパンフレットの作成、配付などの対応がなされたものと承知をしております。  文部科学省といたしましては、学校においてハンセン病について正しい知識を持って教育に当たっていただくということが大変重要であると考えております。これまでも、厚生労働省作成のパンフレットの活用促進などに取り組んできたところではございますが、今般の熊本地裁判決受入れを受けまして、改めて各都道府県教育委員会等に通知を発出するとともに、省内に私を座長といたしますハンセン病家族国家賠償請求訴訟を踏まえた人権教育推進検討チームを設置をいたしまして、今般の訴訟を踏まえた人権教育を推進するための具体的な検討を行っているところでございます。  御指摘のような事案が今後生じないようにするためには、事案の分析を行うとともに、教員の研修の充実を図っていくことが重要であると思っております。例えば、独立行政法人教職員支援機構が実施する人権教育に係る教員研修の内容の一層の充実を図るなど、元患者や御家族の皆様との協議を踏まえつつ、関係省庁とも連携をし、ハンセン病の患者、元患者やその御家族が置かれた境遇を踏まえた人権教育の一層の充実を図ってまいる決意でございます。
  84. 山添拓

    ○山添拓君 それは是非お願いしたいと思います。  法務省に伺いますが、人権擁護局として、ハンセン病問題に特化した予算というのはこれまでなかったということを伺ったんですね。来年度の概算要求には、ハンセン病に関する人権啓発活動の拡大と記されております。これ、幾ら増額要求をしているんでしょうか。また、何に使うおつもりでしょうか。
  85. 菊池浩

    政府参考人(菊池浩君) お答えいたします。  ハンセン病をめぐる人権啓発活動につきまして、今後の施策といたしまして、家族に直接焦点を当てた活動を加えていく必要があるだろうと考えているところでございます。  具体的には、来年二月一日、名古屋市におきまして、元患者の御家族が置かれていた境遇をも踏まえたハンセン病に関するシンポジウムを開催する予定でございます。また、来年度の予算概算要求におきましては、人権擁護関係予算といたしまして約四十億一千三百万円を要求しているところ、シンポジウム等の従来のハンセン病に関する人権啓発活動に加えまして、新たに、元患者の御家族に関する人権問題に焦点を当てた動画や冊子の作成経費を要求しているところでございます。この動画や冊子の作成経費の金額は約三千四百万円となってございます。
  86. 山添拓

    ○山添拓君 時間ですので終わりにしたいと思いますけれども、ハンセン病の元患者や家族に対する偏見、差別というのは、これは国が助長してきたものであります。戦前戦後を通じた無らい県運動などの国策としての隔離政策によって、偏見、差別が九十年にわたって増幅をされてきた、だからこそ国は、その除去のために特別の手だてを取る必要があると思います。  差別、偏見の除去と損なわれた家族関係の回復、その両方について政治が責任を持って臨むと、そのために、多くの当事者の皆さんからの意見も聞き取った上で是非積極的に進めていただきたい、このことを最後に御指摘をし、お願いもしまして質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  87. 高良鉄美

    ○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美でございます。  先日、十二日の委員会で通告しながらできなかった選択的夫婦別姓と通称の使用、さらには難民政策についてお伺いします。今日はその三点です。  森大臣は、七日の所信表明で、来年の京都コングレスにおいて、法の支配や基本的人権の尊重といった基本的価値を国際社会において確立させるべく指導力を発揮しますと述べられ、十二日の私の質問に対して、法の支配とは、人権の保障と恣意的権力の抑制を主として、全ての権力に対する法の優越を認める考え方をいうものと認識していますと。さらに、法の支配とは、権力を法で拘束することによって国民の権利、自由を擁護するということを目的としておりますので、ここでいう法は形式的な法律ではなく、今御指摘のような様々な基本的な人権や基本的価値を含む内容が合理的な法を指すものと認識していますと答弁されました。  法務大臣の法の支配に対する御認識を伺い、大変心強く、また質疑を通して有意義な対応ができるものと御期待申し上げ、質問に入りたいと思います。  今日、先ほど申しました選択的夫婦別姓と通称使用について伺います。  安倍総理は、十月四日の所信表明演説で、「みんなちがって、みんないい。」と金子みすゞの詩の一節を引用し、新しい時代の日本に求められるのは多様性である、みんなが横並び、画一的な社会システムの在り方を根本から見直していく必要がある、多様性を認め合い、全ての人がその個性を生かすことができる、そうした社会をつくることで、少子高齢化という大きな壁も必ずや克服できるはずだと述べられました。  まさに家族の在り方についても同じだと思います。選択的夫婦別姓が認められずに事実婚にするカップルは増えています。結婚する人の四組に一組は双方あるいは片方が再婚です。働く女性の四人に一人は通称使用をしています。子供を持たないカップルやステップファミリーなど、家族の形は多様化しています。ところが、これまで政府は、選択的夫婦別氏制度の導入の問題については、我が国の家族の在り方が深く関わるもので、国民の間にも様々な意見があることから慎重に検討すると繰り返し、夫婦別姓を認めていません。しかし、この答弁、よく見ますと理由が全く述べられていません。法改正しない根拠が示されていないということです。  法改正が必要であるという理由は様々に示されています。戦後の大改正から長い年月が経過し、結婚や家族に関する価値観が多様化したこと、結婚改姓による不利益が大きく、民法改正を求める声が高まったこと、法律で同姓を強制している国が日本以外に見当たらないこと、女性差別撤廃条約批准を念頭に、契機に、政府が男女平等の観点から見直し作業を行い、法制審議会が答申したこと、国連機関から民法改正を繰り返し勧告されていること、若い世代、とりわけ改姓を余儀なくされる女性たちの賛成が圧倒的多数であることなどが挙げられますが、同姓を法律で強制しなければならない根拠は明確に示されていません。  今月八日の衆議院法務委員会での所信質疑で、森大臣は、法制審議会に諮問する立場ある法務大臣としては、法制審議会における審議及びその結果である答申については重く受け止めるべきものであると考えております、法務省においては、この答申を踏まえ、平成八年と平成二十二年に選択的夫婦別氏制度の導入等を内容とする法律案の提出に向けて準備をしましたが、それぞれその当時の与党内でも様々な意見があったことから、いずれも提出には至らなかったと答弁されています。そのとおりで、当時の与党は自民党であったんでしょうか、その一部の強硬な反対があって法改正が実現しなかったということが言われています。事実だと思います。  法制審の幹事を務め、法律案要綱の作成、公表に中枢で尽力された法務省の当時の小池参事官は、与党に説明するために奔走したけれども法改正に至らなかった無念さを明らかにされています。  そこで伺います。政府は、民法改正に慎重な姿勢を示す一方で、旧姓の通称使用の拡大に意欲を見せておられます。法務省は、選択的夫婦別姓導入の民法改正よりも、この旧姓の通称の使用、つまり、民法上の氏の問題と、通称、ダブルネームを持つことを推奨するということでいいのでしょうか。  確かに公的に通称を認めることで不便を解消できるという考え方、意見もありますが、限りなくこの通称が可能になれば、民法上の氏というのは何なのか、あるいは通称と戸籍上の氏を区別する意味があるのかという疑問もあります。  そこで、民法を所管する大臣に、民法上の氏というのをどのように捉えていらっしゃるのか、お伺いします。
  88. 小出邦夫

    ○政府参考人(小出邦夫君) まず事務方からお答えさせていただきます。  民法上の氏は、民法によって定める個人の呼称の一部であるとともに家族の呼称としての意義を有しておりまして、選択的夫婦別氏制度の導入に慎重な意見の方の中にはこの意義を重視する方がおられるものと承知しております。  委員御指摘のとおり、政府においては、婚姻によって民法上の氏が変わった後も旧姓の使用を望む方が引き続き旧姓を使用することができるよう、旧姓の通称使用の拡大に向けて取り組んできたところでございます。  旧姓の通称使用が拡大しましても、あくまでそれは通称として使用されるものでございまして、家族の呼称としての氏に代わるものではないと考えられますし、旧姓の通称使用が拡大した後も通称を使用せずに民法上の氏を使用する方も相当数おられるものと思われます。  したがいまして、選択的夫婦別氏制度を導入しないまま旧姓の通称使用を拡大しても、民法上の氏の意義、これが失われることにはならないのではないかと考えているところでございます。
  89. 高良鉄美

    ○高良鉄美君 今のお話は、法改正をしていないから事実婚に走っているということが多いという、なぜその法改正をしないのかという問題も絡んでいますので、政府参考人に伺います。  以前、上川大臣は、二〇一七年の十二月の法務委員会で、世論調査の結果には、例えば十八歳から二十九歳まで、あるいは三十歳代で選択的夫婦別氏制度の導入について賛成する意見、これが半数を超えているということで、世代間の意見に大きな違いが見られたことなど、貴重なデータが含まれているものと考えるとした上で、しっかりときめ細かな分析をして、過去の世論調査の結果とも比較検討を行うなどした上で、引き続き対応の検討をしてまいりたいと答弁されました。  その後、そのような調査や検討が行われてきたでしょうか。
  90. 小出邦夫

    ○政府参考人(小出邦夫君) お答えいたします。  選択的夫婦別氏制度に関する世論調査、これは平成八年、平成十三年、平成十八年、平成二十四年、平成二十九年に行われております。  これらの調査結果によれば、選択的夫婦別氏制度を導入するために法律を改めても構わないとする意見の占める割合は、平成十三年に四二・一%であったものが平成二十四年には三五・五%まで減少し、その後、平成二十九年には四二・五%に増加しております。これに対応しまして、夫婦は必ず同じ氏を名のるべきであり、法律を改める必要はないとする意見の占める割合は、平成十三年に二九・九%であったものが平成二十四年には三六・四%まで増加し、その後、平成二十九年には二九・三%に減少しております。また、夫婦は同じ氏を名のるべきであるが、婚姻前の氏を通称として使えるように法律を改めることは構わないとする意見の占める割合は、平成八年以降、二二・五%から二五・一%までの範囲内で推移しております。  このように、過去の世論調査におきましても、それぞれの意見の占める割合は変動しておりまして、国民の意見の動向については引き続き注視していく必要があるものと考えております。  また、平成二十九年の世論調査の結果を分析いたしますと、例えば子供のいる人といない人を比べてみますと、制度の導入に賛成する意見の割合は、先ほど申し上げたとおり、全体では四二・五%であるのに対しまして、子供のいない人の中では、平成十三年に実施の調査後、初めて制度導入に賛成する意見が過半数に達したところでございます。他方で、子供のいる人は子供のいない人よりも制度の導入に反対する割合が多く、夫婦の氏に関する法改正そのものに反対の意見と通称使用の限度で法改正を容認する意見を合わせると過半数に達する状況となっております。  また、年齢別の傾向を取り上げてみますと、おおむね年齢が若いほど選択的夫婦別氏制度の導入に賛成する意見が多くなる傾向がございまして、十八歳及び十九歳の人の中では制度の導入に賛成の意見が全体の六割近くを占めているのに対しまして、七十歳以上の人の中では夫婦の氏に関する法改正そのものに反対する意見が過半数に達しておりまして、これに通称使用の限度で法改正を容認する意見と合わせますと、過去二回の調査時よりは少なくなってきているとはいいましても、全体の三分の二を占める状況となっております。  また、仮に選択的夫婦別氏制度を導入することとした場合に、兄弟である子供同士の名字が異なることについてどのように考えるかという質問がございましたが、これにつきまして、名字が異なっても構わないという意見の中では、制度の導入そのものについても賛成の意見が過半数に達しているのに対しまして、名字は同じにすべきであるという意見の中では、夫婦の氏に関する法改正そのものに反対の意見と通称使用の限度で法改正を容認する意見を合わせると過半数に達する状況となっております。  このように、この問題については国民の間でも様々な観点から異なる意見が示されているところでございまして、引き続き慎重な検討を要するものと考えているところでございます。
  91. 高良鉄美

    ○高良鉄美君 今いろいろと理由が、理由といいますか、世論調査の結果がありましたけれども、夫婦別姓の制度というのは、同姓をやめろと言っているわけではないんですよね。同姓の人は同姓でいいんです、別姓のやりたい人はいますよと。  そういうことで、東京地裁の、十月二日、判決がありまして、これで初めて憲法十四条の信条に当たると考えられると、別氏を希望することは。これを希望する人がいるのに、希望しない人たちの意見を参考にすると。その方たちは別に変えなくてもいいんですよ。  そういうことで、一番最初に私、法の支配の問題を言いましたけれども、基本的人権として、この信条で、私はこうやりたいと思っている信条について、これ裁判所認めたということで、これから憲法論争の中で最高裁まで行くと思いますが、もう既にこういった裁判の波があるということ。ただ、請求は認められていないということですけれどもね。まだ憲法判例を変更するまでは行かないといいますが、これから最高裁に上告が数件ありますので、これで行くかと思います。  ですから、法務省としては、既にもういろんな意味でこの反対派の激しい抵抗に遭ったというようなこともありますけれども、九六年からこういった法改正についてはやろうとしていたわけですよね、要するに、平成八年、平成二十二年と。そういったことですから、法改正を求める側の国民を説得するのではなくて、阻む側に理解するように努力をしていただきたいということで、これが一番重要だと思います。そして、その努力も今後されるものと私は期待したいと思っておりますので、是非ともよろしくお願いします。  次に、難民認定の問題についてちょっと質問をしたいと思いますが。  先ほども難民の問題が、収容の問題がありました。そういったところで、確かに餓死をしたということがあって、日本で国の施設においてそういった餓死者が出たということについてはやっぱり大きな問題だと思います。  そういった意味で、収容・送還に関する専門部会の話が先ほど答弁の中でありましたけれども、設置されたこの専門部会について、開催状況あるいは今後の予定ということも含めまして、簡単にお願いしたいと思います。
  92. 竹谷とし子

    ○委員長(竹谷とし子君) お時間が過ぎておりますので、答弁を簡潔にお願いします。
  93. 高嶋智光

    ○政府参考人(高嶋智光君) 御質問の専門部会につきましては、十月二十一日に第一回会合、それから十一月十一日に第二回会合が開催されました。  今後、令和二年三月頃までの間、月一回又は二回のペースで開催しまして、三月までには政策懇談会に最終報告を行うことを目標としていると承知しております。
  94. 高良鉄美

    ○高良鉄美君 この議事録について、次。今公開予定がありましたけれども、公開予定といいますか予定がありましたけれども、ただ、法務省の方でのこの議事録は公開予定というふうに聞いていますけれども、昨日までは公開されていません。次の専門部会の前に公開されないと、この専門部会の委員の皆様が内容を含めて、またそれに関心のある方々が分からないということで、これもいつ頃公開されるのかということ。それから、こういった……
  95. 竹谷とし子

    ○委員長(竹谷とし子君) 高良鉄美君、申合せの時間を過ぎております。
  96. 高良鉄美

    ○高良鉄美君 済みません、もう時間がありませんですね。  いろんな方のヒアリングも含めて、この公開について時期をいつ頃かというのをお聞かせいただきたいと思います。(発言する者あり)  質疑を終わります。この質問をお願いします。(発言する者あり)もう駄目ですか。はい、失礼しました。
  97. 竹谷とし子

    ○委員長(竹谷とし子君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  98. 竹谷とし子

    ○委員長(竹谷とし子君) 速記を起こしてください。
  99. 嘉田由紀子

    ○嘉田由紀子君 碧水会の嘉田でございます。  先日に引き続きまして、共同親権の問題、進めさせていただきます。  まず、このグラフを御覧いただきたいんですが、(資料提示)これは人口動態統計からですけれども、親権を行う者別に見た離婚件数及び親が離婚をした未成年の子の数の年次推移、昭和二十五年、一九五〇年から平成二十九年、二〇一七年の過去六十七年のものでございますけれども、これを見ていただきますと、いかに近年、少し凸凹はあるんですけれども、離婚の数が増えているかと。  そして、ここで大変大事なのは、親が離婚した未成年の子の数、これ折れ線グラフですけれども、二〇〇二年がピークで三十万人近く、毎年。そして、最新の二〇一七年、二十一万人。二十一万人と申しますと、三百六十五日、一日にそれこそ五百七十人近くの子供さんが、言わば離婚で親を、片親を失う状態にあるということでございます。  もうそれだけの喫緊の課題であるということを申し上げまして、まず最初に、これまでの法務大臣の認識の中で、平成三十一年二月十八日、衆議院の予算委員会で山下当時の法務大臣が、離婚に至った夫婦の間では、往々にして、感情的な対立のため、合意に至って子供の養育や監護権に必要な合意が適時に得られないなど、子供の利益に反する事態が生ずるおそれがございます、それゆえ共同親権には慎重という回答でございましたけれども、森法務大臣の御認識はいかがでしょうか。
  100. 小出邦夫

    ○政府参考人(小出邦夫君) 御指摘のとおり、本年二月の衆議院予算委員会におきまして山下法務大臣は、離婚後の共同親権制度の導入につきまして、離婚に至った夫婦の間では、感情的な対立のために、子供の養育監護に必要な合意が適時に得られないなど、子供の利益に反する事態が生ずるおそれがある旨の答弁をしております。  親権者は、子の医療に関する事項や進学に関する事項など、子について重要な決定をしなければならないことから、離婚後の共同親権制度を採用した場合には、制度の内容次第ではそのような決定が適時にされないことで子の利益に反する事態が生ずると評価される面があると考えております。  他方で、父母が離婚した後であっても、子供にとっては父母は、父母のいずれもが親であることには変わりはございません。したがいまして、一般論としては、父母の離婚後も父母の双方が適切な形で子の養育に関わることは子供の利益の観点から非常に重要なことと考えております。  この父母の離婚後の子供の養育の在り方に関しましては、これまでも申し上げたところですけれども、公益社団法人商事法務研究会におきまして研究会が近く立ち上がり、法務省としても、この研究会に担当者を派遣して、積極的に議論に参加する予定にしております。この研究会においては離婚後共同親権制度の導入の是非についても議論されることになるものと承知しておりますが、その際には子の利益に配慮した制度の在り方について議論がされることになるものと考えているところでございます。
  101. 嘉田由紀子

    ○嘉田由紀子君 この感情的対立というのが、ある意味で日本だけで言われているんですね。既にOECD諸国二十か国では共同親権を採用しております。日本だけが感情的対立ではないだろうということをここで指摘をさせていただきまして、研究会の方では、諸外国と比較しながら、国民にとっても納得のいく説明が欲しいと思っております。  そういう中で、一番の弱者である子供が今放置された状態でございます。いずれにしろ、今の共同親権を取っている北米あるいはヨーロッパでも一朝一夕にできたわけではございません。過去、近代化の中で、数十年掛けて単独親権だったものを共同親権にということで、片方の親による子供の連れ去り、あるいは法的に刑事罰化をしてきて、そういう中で、先ほどの報告書、海外調査報告書にもそこで触れられております。御指摘のように、親が離婚をしても、子供にとって父は父、母は母という状態は変わらないわけです。  その中で、今、共同親権に慎重な方たちの意見には、DVがあるから共同親権には反対だという御意見がございます。もちろん、夫婦間のDV、子供への虐待、それは海外でもあるわけですし、それ自身を厳罰化して、そして親権を制限するべき理由にしなければならないと考えております。  例えて言えば、DVがあるから制度としての共同親権が採用できないというのは、病気になった患者に対して、副作用があるから本来の手術やあるいは薬の処方ができないというような例えにも匹敵するものではないでしょうか。リスク管理、最小化することはもちろん重要ですけれども、全体として命を救うのに必要な措置をせずに副作用のリスクばかりが強調されていると、人々の命救うことはできません。今一番求められている子供たちの経済的、精神的、社会的安定というのは、まさにこの法的なバックをつくっていただくところにあると考えております。  という中で、今の日本の単独親権の方針でございますけれども、ある意味で家庭や家族の状態が無法地帯化したままという解釈もできるんですけれども、この辺り、法務大臣として、民法、刑法、裁判制度を所管する大臣としての役割また御認識はいかがでしょうか、森法務大臣の御意見をお伺いしたいです。
  102. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 委員の御指摘、大変重要であると思います。DV、そして児童虐待、これに対して無法地帯であるというような御指摘ございましたけれども、しっかりとこれは対処していかなければならないと思いますので、事務方から現在の取組について説明させたいと思います。
  103. 小出邦夫

    ○政府参考人(小出邦夫君) お答えいたします。  委員からDVの点の御指摘ございました。現行法の下でも、いわゆるDV防止法に基づきまして、DV加害者に対して保護命令を出すことによって被害者の保護が図られているところでございます。  また、面会交流につきましても、DV等の問題があって親と子供だけで面会をさせることが子の利益に反するおそれがあるような場合には、第三者立会いの下で面会交流を認めるなどの運用もされていると承知しております。現行法も、DV被害者だけではなくDVの問題を抱えた父母間の子供についても一定の配慮をしているところでございます。もっとも、委員御指摘のとおり、現行法での面会交流等につきましては子の利益の観点から十分ではないという批判もあると認識しております。  先ほど申し上げました家族法制に関する研究会では、この父母の離婚後の子供の養育の在り方についても議論がされる予定でございますが、その際には、DVがある、あるいはDVの疑いがある事案にどのように対応すべきかという点も大きな論点になると考えております。この研究会の議論に積極的に参画してまいりたいというふうに考えております。
  104. 嘉田由紀子

    ○嘉田由紀子君 研究会でもちろん進めていただくのは大事ですけれども、今、先ほど申し上げましたように、毎日五百七十人近くの子供たちが、年間二十一万人の子供たちがかなり無法地帯の中にあるということを、その切実さを理解をしていただきたいと思います。  その中で、目黒区の船戸結愛ちゃん、義理の父親から虐待を受け命を失ってしまって、大変痛ましい事件でございました。こういう事件が次から次と起きている。ここに、子供を虐待した実親らが刑事裁判の被告になり、また義理の親ももちろん刑事裁判の被告になり子供と接触できずにいたと、そういう中で、もう一方の実親の悲痛な声も聞こえてきております。共同で養育していれば、同居する実親の経済的、社会的また心理的負担も下がり、子を、実の子をいさめることもなかっただろうと推測ができます。  このような中で、日本の家族法制度の欠陥がある意味で子供に現れているのではないでしょうか。子供は親を選べません。だからこそ、親の側、大人の側が子供の立場に徹底的に寄り添った制度をつくる必要があると思っております。  共同親権制度を導入することが悲惨な虐待事件を減らせるのではないのか、ここ、法務大臣の御意見、御見解はいかがでしょうか、お伺いいたします。
  105. 竹谷とし子

    ○委員長(竹谷とし子君) 民事局長の答弁でよろしいでしょうか。
  106. 嘉田由紀子

    ○嘉田由紀子君 大臣の御答弁をお願いをしたいと思います。
  107. 森まさこ

    ○国務大臣(森まさこ君) 児童虐待については、私も大臣所信で述べさせていただきましたとおり、しっかりと取り組まなければいけない問題だと思っております。厚生労働省に総合的な役割を担っていただいた上で政府全体で取り組むように決まっておりますので、我が法務省内でも児童虐待とたたかう法務省内のプロジェクトチームを結成をいたしまして、その中で検討が始まったばかりでございます。御指摘の委員の御意見も踏まえて、そこでしっかりと検討をしていくことを期待をしているところでございます。
  108. 小出邦夫

    ○政府参考人(小出邦夫君) お答えいたします。  離婚後の共同親権制度、これが採用されたといたしましても、両親が離婚している以上、現実の監護は一方の親が行うことになるのが通常だと思われます。親権が共同で行使されるのは、主に大学等への進学の可否あるいは医療行為に対する同意等の重要事項の決定に関わる場面であるとも考えられます。  他方で、父母の離婚後も父母の双方が子供の養育に適切に関与することは重要であると考えておりまして、特に、実際に子供と交流をして子供の様子を観察する機会となる面会交流を促進する、この面会交流を促進されることは、委員御指摘のような事案におきまして児童虐待を防止する観点から非常に有効なものであるというふうに法務省としても考えております。
  109. 嘉田由紀子

    ○嘉田由紀子君 ただいまの、離婚後例えば共同親権になったとしても、教育あるいは医療というところに大変狭められている、そのことが実は問題だと私は指摘をしたいと思います。既に法律に、民法の八百十九条には、離婚後は単独親権という規定があるわけです。その規定を変える必要があるだろうということを私どもは申し上げておるわけです。  しかも、単独親権でありながら、親権を付与する基準が法的にございません。例えば、アメリカのニューヨーク州などでは子供を養育する親の能力やあるいは親の心身の健康状態、そこに親のお互いに協力し合う能力、フレンドリーペアレントルールというようなものがございます。これはフランスあるいはドイツでもございますけれども、この辺りの基準なしに単独親権というものがある。そうすると、法の実務、裁判所の現場ではどうなるかというと、実は継続性の原則、これ全くルールとして原則ではないんですけれども、法の実務上、継続性の原則というところで、例えば強制的に連れ去りをしたりというところから実態をつくっていくというようなことが起きているわけでございます。  八分までという時間で、もう今日はここで時間が過ぎてしまっておりますけれども、この続きはまた次回にさせていただけたらと思います。  ありがとうございました。
  110. 竹谷とし子

    ○委員長(竹谷とし子君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後零時七分散会