運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

2019-02-27 第198回国会 参議院 資源エネルギーに関する調査会 3号 公式Web版

  1. 平成三十一年二月二十七日(水曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  二月二十一日     辞任         補欠選任      伊藤 孝恵君     浜野 喜史君  二月二十六日     辞任         補欠選任      浜野 喜史君     浜口  誠君  二月二十七日     辞任         補欠選任      浜口  誠君     浜野 喜史君     ─────────────   出席者は左のとおり。     会 長         鶴保 庸介君     理 事                 青山 繁晴君                 赤池 誠章君                 石井 浩郎君                 矢田わか子君                 江崎  孝君                 熊野 正士君                 儀間 光男君                 山添  拓君     委 員                 井原  巧君                 石井みどり君                 石田 昌宏君                 金子原二郎君                 そのだ修光君                 松山 政司君                 森 まさこ君                 渡辺 猛之君                 浜口  誠君                 浜野 喜史君                 山本 太郎君                 鉢呂 吉雄君                 竹内 真二君                 片山 大介君                 中山 恭子君                 市田 忠義君    事務局側        第三特別調査室        長        山内 一宏君    参考人        九州大学大学院        工学研究院准教        授        渡邊 裕章君        横浜国立大学大        学院工学研究院        教授       大山  力君        京都大学大学院        経済学研究科特        任教授      安田  陽君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○原子力エネルギー資源に関する調査  (「新たな時代に向けた我が国の資源エネルギ  ー像」のうち、我が国資源エネルギーの展望(  資源エネルギーの安定供給))     ─────────────
  2. 鶴保庸介

    ○会長(鶴保庸介君) ただいまから資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日、浜野喜史君が委員を辞任され、その補欠として浜口誠君が選任されました。     ─────────────
  3. 鶴保庸介

    ○会長(鶴保庸介君) 原子力エネルギー資源に関する調査を議題といたします。  「新たな時代に向けた我が国の資源エネルギー像」のうち、「我が国資源エネルギーの展望」について調査を行うに当たって、本日は「資源エネルギーの安定供給」について参考人から意見を聴取いたしたいと思います。  御出席いただいております参考人は、九州大学大学院工学研究院准教授渡邊裕章君、横浜国立大学大学院工学研究教授大山力君及び京都大学大学院経済学研究科特任教授安田陽君でございます。  この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げたいと思います。  本日は、御多用のところ当調査会に御出席を賜りまして誠にありがとうございます。  皆様方から忌憚のない御意見をいただき、調査の参考にさせていただきたいというふうに思いますので、存分に御発言をいただければというふうに思います。よろしくお願いします。  議事の進め方でございますが、まず渡邊参考人大山参考人、安田参考人の順にお一人二十分程度で御意見をお述べいただき、その後、各委員からの質疑にお答えいただきたいと思います。  なお、御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、渡邊参考人からお願いをいたします。渡邊参考人
  4. 渡邊裕章

    参考人(渡邊裕章君) 九州大学の渡邊でございます。  本日は、お手元の資料にのっとりまして、日本近海に賦存する国産資源の開発、特にメタンプルームの開発についてお話をいたします。(資料映写)  お話の内容でございますが、大きく五つございます。メタンプルームとは何かというお話、それから、なぜメタンプルームに注目すべきなのかということ、それから、近年のメタンプルームに関する研究動向を二、三御紹介した後に、これを回収する技術の検討事例についてお話をいたします。最後、これを国産資源とするために今後必要なことについて意見を述べさせていただきたいと思います。  それでは、まず初めに、メタンプルームとは何かということなんでございますけれども、メタンプルームは、メタンガスが海底面から湧き出してできる気泡、それからメタンハイドレート粒子により形成される柱状のメタン濃集帯を指します。  下に二つ図がございますが、左側、こちら、計量魚群探知機というもので計測されたメタンプルームでございまして、水深大体二百から三百メーターぐらいのところまで柱状に二本立ち上っているのが確認いただけると思います。右側の図は水中ロボットによって直接撮影されたメタンプルームでございますけれども、ぶくぶくとあぶくが海底面から立ち上っているのが確認できると思います。  当初、このメタンプルームは、表層型メタンハイドレート、産総研で今調査研究がなされておりますけれども、表層型メタンハイドレートの付随するものとして目印的な役割として考えられていたんですけれども、近年ではこれそのものが研究対象とされているものでございます。  次に、メタンプルーム、これ性質はどんなものかと申しますと、海底付近は低温高圧のメタンハイドレート安定領域にあります。これ、どういうことかといいますと、左下の方にグラフがございますが、これは温度と水深若しくは圧力の関係ですが、この左下の方に安定領域というのがありまして、低温高圧のところでメタンハイドレートができると。  これに対しまして、水温が水面から、赤いラインで示しておりますように、徐々に海底面に向かって下がってまいります。大体三百メートルぐらいのところでこの両者の線が交わるんですけれども、ここから下がメタンハイドレートが安定してできるということでございまして、メタンハイドレートというのは、右上にサッカーボールのような形のしたものがございますが、水の分子の中にメタンの分子が取り込まれたような構造をしておりまして、安定領域では安定に存在いたします。  海底から湧き出したメタンガスは、海水と反応して直ちにこのメタンハイドレートの被膜に覆われて安定な粒子となります。安定な粒子でございますので、右下の写真にありますように、三角形のフラスコのようなものをかざしますと、粒状のまま合体せずに捕集することができます。この粒子、水深三百メートル付近まで浮力で上ってまいりますと、被膜が分解してメタンガスが海水に溶解して、メタンプルームが消滅するというようなことが考えられております。  次、このメタンプルームの由来でございますけれども、近年の表層型メタンハイドレート研究を通じまして明らかになったところによりますと、メタンプルームは、海底の下層から上昇してくるメタンガスの一部が海底面から湧き出してくるものだというふうなことが分かってまいりました。  左下に、海底下の構造を音響調査した結果がございます。この白く抜けているところ、ガスチムニー構造と呼んでいますが、マウンドというところの下でございます。ここをセンサーを投入するなどして詳しく分析してまいりますと、右の模式図になりますが、このガスチムニー構造の中は、メタンハイドレートが層状に分布している、同時に、そのメタンハイドレート層と付随して硫化水素であるとか炭酸塩みたいなものもあるということが分かってまいっておりまして、このメタンプルームのガスの湧出量というのは、海底から上昇してくるメタンガスがメタンハイドレート化するもの、それから、この硫化水素ができる反応、嫌気的酸化反応と呼びますけれども、これで消費してしまうメタン量を除いたものが海底面から湧き出してくるメタンガス量であろうというふうなことが考えられるわけです。  先行研究によって明らかにされたところによりますと、上越沖の海鷹海脚というエリアでは、現地調査によりまして、湧出量がメタンプルーム一つ当たり年間三千トン、大体四百二十万立方メートルであるというふうなことが調査研究で明らかになっております。  次、なぜこのメタンプルームに着目すべきかということなんでございますけれども、三つあると思います。  一つは、自然の湧出物でありまして、数万年の単位で持続が可能であるということ。メタンハイドレート層の周辺の堆積物の分析から、日本海では少なくとも三十万から六十三万年前からメタンのガスの湧出は続いていると考えられます。  相当な湧出量が見込まれるということ。二〇〇九年までに上越沖エリアだけで四十本を超えるメタンプルームが観測されております。また、近年の調査では、国内海域で二百八十五か所のメタンプルームが確認されたというものもございます。このメタンプルーム四十本分、先ほどの推定から考えますと、二〇一八年十一月現在の市場価格にして三十七億円程度ということでございまして、また、産総研の研究では、現在までに発見されているガスチムニー構造は千七百四十二か所ということでございまして、相当な湧出量が見込まれるのではないかと思われます。  それから、地球温暖化への影響でございますが、メタンの地球温暖化係数は二酸化炭素の二十五倍ということでございまして、自然界に単純に放出されてしまうよりも、火力発電などでエネルギー利用を図る方が温室効果抑制の可能性があるのではないかというようなことを考えております。  それでは、近年のこのメタンプルームに関する研究の動向について御紹介いたします。  研究対象は二種類のメタンプルームというのが最近の流れでございまして、一つは、今お話しいたしました深海、メタンハイドレート安定領域のガスチムニー構造におけるメタンプルームです。日本近海では、上越沖とか隠岐トラフ、網走沖、十勝沖、日高沖などに存在します。それからもう一つは、大陸棚の外縁などの浅い海、メタンハイドレートの安定領域よりも浅い領域においてメタンプルームが発見されております。海外の例でいえば、アメリカのノースカロライナ、それからノルウェーのスピッツベルゲン島、日本近海では佐渡の北東沖や最上トラフなどでございます。  環境への影響評価の観点が主として海外ではなされていたんですけれども、最近では資源として捉える研究が増加傾向にあります。アメリカエネルギー省であるとかドイツの経済エネルギー省が資金を出しているということが分かっております。  それから、賦存形態に関する研究は大きく増加傾向にありますけれども、まだまだ回収技術に関する研究はないというような状況でございます。  では、二、三事例を紹介したいと思うんですけれども、まず初めは国内の事例でございまして、新潟沖のエリア、上越海丘、それから海鷹海脚、佐渡北東沖でございます。A、B、Cと地図の中にエリアを示しております。  A地点、B地点、こちらは五年間の調査で四十か所以上のメタンプルームを確認しておりまして、左下の写真にありますように、三角形のフラスコのようなものにためて湧出量を測定いたしますと、年間三千トン、四百二十万立米というような量が出ているところを確認しております。  C地点は私どもが二〇一五年に調査したところでございますが、三十七か所のメタンプルームを確認しておりまして、そのうち海面に到達するものも存在する、水深百七十八メートルから出ている、こうした安定領域よりも浅い海でもあり得るということが分かってまいりました。  次は海外の事例でございますが、左側がノースカロライナでございます。こちらでは五百七十ものプルームが確認されておりまして、そのうち四百四十が安定領域よりも浅い海にあるということで、この存在確率を外挿いたしますと、大体この地域には数万のプルームがあるんじゃないかというようなことが報告されております。  右側はノルウェーのスピッツベルゲンでございますけれども、この西岸エリアにメタンプルームが数百キロメートルにわたって帯状に存在しておりまして、多くは浅い海にありまして、場所によっては、この下の図にありますように、海面にまで到達しているものが多く存在するということでございました。  こうした過去の既往の研究をまとめて、メタンプルームがどんな状態であるのかというのを模式的に書いたのが次の左側の図でございまして、メタンプルームの賦存する形態というのは二つ、深海におけるマウンドの中のガスチムニー構造から湧出しているものに加えまして、大陸棚外縁などの安定領域上限より浅い海からの湧出があるという、この二つであろうということです。  この図の中に黒い点線がございますが、メタンハイドレートの先ほど御説明いたしました安定領域の上限に加えまして、地中には下限というものが存在します。これは、地熱があるために深くなればなるほど温かくなっていくからでございます。この点線より内側であればメタンハイドレートができるわけなんですけれども、恐らく、この点線に沿ってメタンガスが移動して、その浅い領域のところで、安定領域の上限を超えた辺りで湧き出しているというのがこの浅い海のメカニズムではないかということが今考えられております。  右側の地図は、国内の海域においてメタンプルームが確認されている地点でございまして、この中でガスチムニー構造を伴うものと伴わないものと混在しているような状態でございまして、ガスチムニーがなくても、例えば最上トラフであるとか佐渡北東沖、それから潮岬、こういったところはメタンプルームが確認されております。  では、このメタンプルーム、どうやって資源化していこうかというような観点から回収技術の検討を行った事例についてお話をいたします。  システムでございますけれども、まず膜状のもので捕集して陸まで運べばいいんじゃないかというような観点で考えますと、膜構造物、それから揚収管、揚収ポンプ、洋上のプラットフォーム、それからプラットフォーム上に置く洋上のガス精製の設備、それからパイプラインとか船の輸送とか、そういったものを考えるということになります。  右上の写真二つありますが、私どもが、小型の膜構造物を使ってプルームの捕集実験であるとか、海底で展開できるのかというような実験を試みた例でございますが、こういった膜構造物のメーカー、それから海洋土木の会社、それからガスのプラント、化学品メーカーなどの協力を得まして、基礎データを集めまして試算した例でございます。  何を評価するかといいますと、次のページにありますとおり、エネルギー収支分析と経済性評価でございまして、エネルギー収支といいますのはEPR、エナジー・プロフィット・レシオといいますが、投入エネルギーに対して生産エネルギーがどれぐらい出るかということでございまして、一を超えなければそもそも意味がないというような数値でございます。  投入エネルギーというのは設備を造るエネルギーとそれから運用するエネルギーに分けられますが、設備のエネルギーというのは、素材を用意して、その素材から機械を造って、現場まで運んでそこで組み立てるという一連の作業でございます。運用については、取り出したガスを陸まで運ぶエネルギーと、それから設備を保守、修繕するエネルギー、これが含まれます。  経済性評価につきましては、コストを単位熱量当たりの円で評価いたしますけれども、資本費、運転維持費、燃料費といったものが考慮されてコストに反映されるということでございまして、これライフサイクルといいまして、このプラントを造って運用して廃棄するまでの一連の全てを考慮いたしますので、三十年とか四十年とかの運営で考えるために、割引率、今回は三%と仮定いたします。それから、コストにつきましては、二〇一八年十一月時点の天然ガス価格、一・二二円パー・メガジュールというのを参考までにここに挙げております。  計算条件でございますけれども、例えば回収サイト、上越沖の海鷹海脚エリア、水深一千メートル、離岸距離五十キロとしまして、メタンの湧出量、先ほどの推定値三千トン・パー年、一つのプルーム当たりでございます。アンカー付きの膜構造物、直径二十メーターのものを用意いたしまして、その膜構造物を一から五基、一つ当たりの膜が一個から十個ぐらいのメタンプルームをカバーするような運用をしてみたいと。産出プラントは三十年間稼働すると。ベースケースをパイプラインで輸送といたしまして、例えばそのパイプライン輸送をCNG、圧縮天然ガスの船で輸送した場合であるとか、これ近くに岩船沖の油ガス田のプラットフォームがございますので、そこの洋上設備を流用することで設備に係る費用を低減したらどうなるかとか、様々な検討をいたしました。  検討結果の一例を御紹介いたしますと、パイプライン輸送の基本ケースでございますが、膜構造物の設置数であるとか膜一つ当たりがカバーできるプルームの数に比例いたしましてEPRという値は増加してまいります。検討範囲のEPRの最大値は二八・五、得られるエネルギーは投入エネルギーの二十八倍強というようなものでございました。EPR最小値は〇・六、一以下でございまして、こういった条件は成り立たないというような検討結果でございます。  この投入エネルギー、内訳を見てまいりますと、最も大きいのは運用エネルギーでありまして、その中でも輸送エネルギー、すなわち洋上設備の運転エネルギーが最もエネルギーが掛かるというようなものでございました。  では、これ、コストはどうなるかと申しますと、次のページでございますが、膜構造物の設置数であるとか膜一つ当たりがカバーするプルームの数が大きくなるに従いましてコストは安くなりますけれども、次第に数のメリットが低下するというような状況でございまして、どこかに収束していくような傾向が見られました。この検討範囲のコスト最小値は〇・六円パー・メガジュールという値でございました。コスト最大値は二十七・二円パー・メガジュールでございました。コストの内訳を細かく分析いたしますと、最も寄与が大きいのは資本費のうちの初期投資、すなわち設備に係る費用であるというようなことがこれから分かります。  次に、では、この基本ケースに対しまして、船で輸送した場合と岩船沖プラットフォームを経由した場合でどういうような結果になるかというのが次のページでございます。  左上、EPRにつきましては、パイプライン、岩船沖プラットフォーム経由、それからCNG船の順に高くなるというような傾向、コストにつきましては、岩船沖プラットフォーム経由、CNG、それからパイプラインの順に低いというような傾向が出ました。コストの内訳を分析いたしますと、岩船沖プラットフォーム経由であるとかCNG船のコストが安いのは、初期投資の抑制が大きく寄与しているということが分析できます。  以上、これはあくまで現時点で得られる各要素のデータを積み上げて試算した結果でございまして、今後更に詳細に分析していく必要があると考えております。  次に、今の試算に基づきまして、ちょっとエネルギー安全保障とそれから地球温暖化の抑制の観点から考察してみたいと思います。  メタンの燃焼の式が一番上に出てまいりまして、メタン一グラムを燃やしますとCO2が二・七五グラムできるというようなものでございます。メタンの地球温暖化係数は二五でございますので、例えばこれ、火力発電のエネルギーで利用することを考えてメタンを燃やしますと、質量ベースで考えますと、温暖化の効果を約九分の一程度に抑制することが可能であると考えられます。  今回のこの検討範囲のEPR最大ケースに対しまして最新鋭の天然ガスだきのコンバインドサイクルを適用した場合どのようなことになるのかと試算いたしますと、発電電力容量が百十メガワットのプラントに対しまして、ライフサイクルCO2排出量原単位といたしましてこれはマイナス二百十・一グラムCO2パー・キロワットアワーということ、それから、温室効果ガス排出削減効果といたしましては年間約二百六十万トンのCO2の削減が可能であるというような試算になります。この米印のところ、メタンプルームの利用によるネガティブエミッションの効果、温暖化効果を九分の一程度に抑えられるという効果と、それから輸入するLNGを削減できる効果、この二つを加味しております。  最後でございますが、これらメタンプルーム、検討してまいりましたが、国産資源として今後利用するために必要なことについて述べさせていただきたいと思います。  メタンハイドレート由来の産出国になることの利点を分析したいと。エネルギー安全保障の観点からエネルギー自給率の向上を図るというような議論であるとか、温室効果ガス排出量削減につきまして、先ほどのネガティブエミッション効果に加えて、LNGの輸入量が減るであるとか石炭火力の割合が減るであるとか様々なことが考えられるので、そういった議論を進めていく必要があるということ。  それから、産出プラントを建設する視点からのポテンシャルを調査する必要があるということ。定点観測によって年間湧出量の正確な把握であるとか工学的視点からの現地調査、それから、これも大事な観点だと思いますが、漁業との共存、それから陸上インフラ、パイプラインを引くのか、そういったもう発電所に直結するのかといったことも含めまして立地点を考えていく必要があると思います。  それから、回収技術の確立に向けまして様々な試験をしないといけないと考えておりまして、要素試験のデータを積み上げましてEPRそれからコスト予測の精度を上げていく必要があるということと、実証試験によって早期の国産資源化を図る道筋をつくりたいというふうなことを考えております。  私からは以上です。
  5. 鶴保庸介

    ○会長(鶴保庸介君) ありがとうございました。  次に、大山参考人にお願いをいたします。大山参考人。
  6. 大山力

    ○参考人(大山力君) どうもありがとうございます。  私からは、再生可能エネルギーの主力電源化に向けてということでお話しさせていただきたいと思います。  ただいまお話のありましたメタンハイドレート、これももちろん国産エネルギーですけれども、再生可能エネルギーは、これも当然のことですけれども純粋に国産のエネルギーであるということですので、これをうまく使っていくというのは非常に意味のあることだというふうに思っております。ただ、電力系統的に考えると難しい面もあるということで、そういうことを御理解いただいた上で進めていきたいと思いますので、ちょっと今日は難しい面についてもお話ししたいというふうに思います。我々エンジニアとしては、難しい面を認識した上でどうやっていくかという研究をもちろんやっていくということでございます。(資料映写)  最初、太陽光発電ですけれども、これは二〇〇八年に私が撮影したんですけれども、スペインのラマンチャの平原にあるということで、二〇〇八年というと日本ではまだ余りメガソーラーはなかった時代ですので、非常に驚いた、こんな広いところに造って羨ましいなという感じがいたしました。  次はこれはハワイの島の山の稜線にずらっと並んでいる風力発電ですけれども、これも、海を渡ってくる風を受けて非常に安定した発電ができると。  なかなか、スペインにしてもこちらにしても、日本だと難しいような発電量があるんじゃないかなという気はいたします。日本はそれほど風、風況いいとは言えないかもしれませんけれども、そういった中でも利用していくというためにどうしたらいいかというお話になるかと思います。  再生可能エネルギー電源なんですけれども、もちろん、御存じのとおり、自然エネルギーですから環境に優しいと、それから純国産エネルギーであると。  これはいいことであるということで皆さん御同意いただけると思うんですけれども、問題点が二つあって、密度が低いということ、これは、密度が低いということは安全であるということにもつながるのである意味いい面でもあるんですけれども、非常に容量の小さい発電システムも多数入ってくると。そうすると、これまで発電が、つながると思っていなかった電圧の低い配電線の方につながってくるということになります。  配電線というのは、非常に長さが長い、送電線に比べると一桁違う非常に長いものになってきますので、これまで一方向に電気が流れることを前提に安く造ってきた、そこに逆方向に流れると実は困ってしまう。送電線と同じようにお金を掛ければもちろん対応できるんですけれども、なかなかそうもいかないというところが問題であるということですね。  それから、出力変動というか、欲しいときに発電してくれない、欲しくないときに発電してくれるというようなところが問題になってくると思います。  今日は、基本的には出力変動の方の話をメーンでさせていただこうと思うんですけれども、最初に、低密度であるために配電線へ大量連系されるということで何が問題かということをちょっとお話ししておきたいと思います。電力が逆流するよと、想定していなかったことが起きますよということです。  それから、逆流することによって配電線の末端の電圧が上がってしまう、そうすると各家庭に供給される電圧が高くなり過ぎるという問題があって、対応するためには、電圧制御機器を置くとかそもそも配電線を短くするとか、非常にお金が掛かることになるかなというふうに思います。  それから、単独運転防止と書いてありますけれども、こちらは、上位の系統が停電しているときに太陽光なんかが発電を続けていると、停電していて電気が来ていないと思って作業員が触ったところ、電気が通っていて非常に危険であると。だから、単独になったときには速やかに止まってくれないと困るよという話です。  ただ、ちょっとぐらい電圧がぶれたぐらいで止まってもらっちゃ困るので、フォルト・ライド・スルーと書いてありますけれども、電圧が低下しても少しは耐えてくれと。これ、電圧が、ちょっと止まっても耐えろというのと停電したら速やかに止まれというのは実は相反することなので、それをどうするかというのは非常に技術的な課題としては大きな問題です。  最後に書いてありますけれども、配電線というのは元々電源をつなぐことを想定していなかったので問題が起きますねということでございます。  一つだけ、電圧分布の話ですけれども、導入されている配電線があると、送り出し点に比べて末端の方が電圧が上がる。通常は、導入がない場合は送り出し点に比べて末端の電圧は下がっているので、ちょっと高めに電圧をして送り出して末端までちゃんとした電圧で届くようにしていたんですけど、それが、知らないうちに太陽光が入ってくると急に電圧が上がるというようなことになるので、この辺が問題ですよということです。  配電線の話はこのぐらいにしまして、周波数問題というか、出力がふらついてくる、それから、欲しいときに発電してくれないという話をまずしたいと思います。  北海道のブラックアウトのときにも周波数が低下してという話があったと思うんですけれども、そもそも電力系統、何で周波数が低下するのという話を一応ちょっと軽くしておきたいと思うんですけれども、こちらにお示ししておりますとおり、電力システム内というのは、まず原動機があって、それが機械的な回転エネルギーを発電機に伝える、発電機は電気エネルギーに変えて、送電線、配電線を通して需要家に電気を送るということをしているんですけれども、これ需要家の方は勝手に電気を使っているわけですね。急にスイッチを切ったりとか大きな工場で急に大きなモーター回したりとか、それは好き勝手にやっているわけですけれども。  そうすると、その変動というのは実はほぼ光の速さで発電機まで行きます。それから、電気エネルギー、発電機の発生する電気エネルギーが瞬時で変わります。でも、発電機に入っている機械エネルギー、これはそんな瞬時には変わり得ないので、どうしてもそこに差ができると。そうすると、その差というのは発電機が持っているエネルギーで埋めなきゃいけないんですけれども、何があるかというと、一番大きいものは回転しているエネルギーです。なので、電気エネルギーが多くなると回転数が下がる、電気エネルギーが少なくなると回転数が上がるということになります。  回転数と周波数というのは、発電機の構造上、一対一に比例関係にありますので、急に皆さんが電気を使うと周波数が下がるということになります。北海道の場合は、皆さんが使ったわけではなくて、発電機が急に減ったと、だから機械エネルギーが一部なくなったということで、そうなると、残りで持たなきゃいけないので、やっぱり周波数が急に下がってしまうというようなことが起こったわけです。  ここに再生可能エネルギーが入ってくるとどうなるかというと、需要家は、勝手に発電したんですが、再生可能エネルギーも勝手に発電するということで、ますます変動が大きくなってちょっと難しくなるということは出てくるというのがこの今のスライドの言いたいことでございます。  太陽光発電の出力ってどうなっているかというと、このグラフにあるような晴れ、曇り、雨と書いてありますが、本当は気象庁の定義だと快晴と晴れと雨かもしれませんけれども、雲が空に見えていないとき、雲と青空が混在しているようなときが一番変動するというようなことになります。相当変動しているのがお分かりいただけると思います。これ、このグラフは私の大学で測定したデータに基づいて作ったものでございます。最後、夕方急に落ちているのは、これは陰になっちゃうという、場所がいい場所じゃないので、いい場所が取れなかったのでこうなっているということですけれども。  こんなように急に変動するわけですけれども、右側のグラフを見ていただきますと、需要は本当は一定じゃないですけれども、これ、太陽光出力に比べればほぼ一定、だけれど太陽光の出力が変わると。そうすると、ほかの電源の出力、薄い青のものを調整して全体が、トータルが同じになるようにしなきゃいけない。したがって、アメリカの学会なんかに行くとよく、太陽光とかそういうものはダンスパートナーが必要ですよと、彼らはダンス好きなので、押さば引けみたいな話があるということで、そんな議論がよくなされているんですけれども。  じゃ、誰がダンスパートナーになれるかということが問題になってくると。水力で調整可能ならいいんですけれども、どうしても火力に頼らざるを得ないよということで火力の調整力を増加すると。ただ、中間負荷運転だとちょっと効率が悪くなっちゃうかもしれないのでトータルではもちろんCO2は減ると思いますけれども、火力だけ見るとCO2が増えたりすることもあるかもしれません。あとは蓄電池、今、日本では蓄電池を考えていますけれども、これは非常に高い、余り使いたくないというところがあるかと思います。  下にならし効果というのを書いてあるんですけれども、これは太陽光発電一個だけだと雲が来ると急に出力が変わるということですけれども、たくさんあったら、雲というのはだんだん通過していくので、一個が急に変動してもお互いに打ち消し合ってくれる効果があるだろう、ここにちょうどなだらかになるという効果があるはずだと。  ちょっとこのグラフは専門的過ぎるかもしれませんけれども、どのぐらい打ち消し合ってくれるかというので、マイナス三というところに来るとお互い無相関で打ち消し合っているということなんですけれども、周波数がこれ〇・〇〇二ということは、五百秒ぐらいになったらもうかなり打ち消し合ってくれるというような効果が分かってきております。だから、打ち消し合う効果というのはもちろん期待できると。ただ、これが本当にいつでも期待していいのかというのはちょっとよく分からないところがあります。  これ、気象庁のアメダスデータから作成してみたんですけれども、ずっと通してこれ六十ヘルツ地域の点を幾つか取って作ったグラフなんですけれども、たくさんあるデータを足し合わせてみると、何か急に変わるときというのはどうしてもあるねというのがこの矢印のところになります。これ数年分だったと思いますけれども、ずっと取っていって一番悪いのがこれですから、普通はもっといいということなんですけれども。  じゃ、数年に一遍停電してもいいのかというと、そういうわけでもないでしょうというようなことで、もしもひどい日に、しかもこれかなり今よりももっとずっと太陽光が導入されたというケースを想定しているんですけれども、そうすると、〇・八ヘルツ、これ今では考えられない変動なので、将来的にもしもこのまま、手をこまねいたまま太陽光が増えたらどうなるということですけれども、こんなことも起きるかもしれないということでございます。  次は、再生可能エネルギー電源がどれだけ供給力を持っているかということなんですが、このグラフ、これはどういう将来の電源構成を、こうあるべきというエネルギーの将来像を検討した結果ですけれども、ちょっと古いのがその後出てきて、これ新しいやつだと原子力はもちろん減っているんですけれども、そちらだとキロワットとキロワットアワー、要するに設備量とエネルギー量が余りはっきり出ている図がなかったので、この方が分かりやすいのでこれを使っているんですけれども。  これ見ていただきますと、再生可能エネルギー、左側が設備量で右側がエネルギー量ですけれども、設備量は原子力に比べて再生可能エネルギー大分多い、だけれどもエネルギー量は逆転していてということで、これなかなか設備を造っても年間通じてフラットに運転してくれないということが表れているということです。  じゃ、どのぐらい必要かと考えると、電力系統、普通に考えて負荷率というのは大体六割ぐらい。負荷率は何かというと、年間のピークに対して平均がどのぐらいかということですけれども。それから、太陽光発電設備利用率、こちらは設備容量に対して年間平均どのぐらい出してくれるかと、一四%ぐらい。そうすると、太陽光発電だけでもし全部必要なエネルギーを発生しようとするとピーク需要の四倍以上をつくらなきゃいけないと。  これ、ここにちょっと、余りいい言葉じゃないですが、余るときは余りまくりますけど、足りないときは足りないということになってしまう。で、どうしてもダンスパートナーが必要で、余るときというのは出力抑制するというのが一番、何か出力抑制するのは悪みたいな感じの報道とかもいろいろありますけれども、これが世界の主流で、主力電源としてもし考えるんだったらこういうことを考えていかなきゃいけないだろうと。足りないときはどうするかというと、電力貯蔵かほかの電源に頼るということで、電力貯蔵は、安くなればいいですけれども、今のところは高いということだと思います。  太陽光発電が少量であれば昼間のピーク電力が削減されるんですけど、削減量というのは一〇〇%は削減できない。太陽光発電が大量に導入されると、もう実はピークが夜間になってしまうので太陽光は全く利かないということになります。  どのぐらいになるかというのが、これは経産省の方で試算した結果ですけれども、平均的には出力は三〇%、四〇%出ているんだけれども、需要がピークの頃でも、見てみると一〇%近いようなときもあるということで、それに備えてほかの電源を何とかして持っていなきゃいけないということになります。  キロワット価値って、これは太陽光を一〇〇入れたら火力発電所をどれだけ減らせるかというような価値を評価するんですけれども、どうなるかというと、最初は四〇%から五〇%ぐらい減らせる、だけど多くなってくるともう駄目で、どんどんどんどん減ってきてしまうと。これは当たり前といえば当たり前で、太陽光の場合は昼間しか利かないので夜の分は減らせるはずがないというだけですけれども、そんなことになります。  次は、もっと早い変動はどうなるかという話ですけれども、太陽光が主ですけれども導入したケース、特に多くなったケースというのは、現状程度から二〇三〇年というようなことを予測して、太陽光発電が急に減ってしまうようなケースというのを、こういうかなり過酷なケースですけれども想定しますと、太陽光がなければ普通に周波数、変動しますけれども、現状でもまだそんなに問題がない。でも、もっと入ってくると、ほかの発電所が追い付けなくて周波数が下がる可能性があるよということが出ています。  ということで、今後更なる接続可能量を増加するためにはどうしたらいいかというと、調整力というのがそのダンスパートナーですね、太陽光に対応して出力変えてくれるのを電源をどうやって確保するか。それからあとは、天候の予測精度、最近もいろんな、お天気が読めなくて問題が起こったこともありますので、予測精度の向上というのも大変重要になります。それから、今、出力抑制やっていますけれども、逆に抑制を一旦言ってしまうと戻せないというか、本当は発電してもいいんだけれども、前もって抑制してくれと言ったために抑制しっ放しになっているような状況になっています。これは、要するに小さいところに対してリアルタイムに指示が出せないということになるので、これは技術の問題だと思いますけれども、そういったこともしなきゃいけない。それから、デマンドレスポンスと書いてありますけれども、需要家側で使う方を何とかしてくれというのもあるかなというふうに思います。  あとは地域偏在ですけれども、風力は、御存じのとおり、北海道とか東北の北の方、それから九州辺りに、まあ九州はそれほど今入っていないですけど、地域偏在があると。日本ではそれよりも太陽光がたくさん入るんですけれども、太陽光というのはそんなには設備の地域偏在はないだろうというふうに言われているんですけれども。  でも、こういうことありますよねというのがこの図です。晴れの地域から曇りや雨の地域へ流れると。もし電力ネットワークが非常に強靱であれば地域間でならし効果があってということになるんですけれども、なかなか難しいところがあると。今の現状では難しいかもしれない。それから、こうなってくれればいいんです。日本って細長いものですから、その細長いのに合わせて前線が通過したりすると一遍に全部変わるという可能性もあると。もっと膨らんでいてくれれば、そういうことはないはずなんですけれども。  強靱にするということは連系線いっぱい造るということですけれども、よくデンマークなんかが例に挙がってくると思うんですけれども、デンマークのこういう連系線の数字は、書いてありますけれども、国内の、デンマークの中の電力需要に比べて非常に大きな国際連系線持っています。  ただ、この国際連系線、デンマークのために誰も造っていません。北欧の安い水力をドイツとかそういうところの電気が高いところに送るというために造っていて、その真ん中にいるために、漁夫の利という感じで国際連系線の恩恵にあずかっている。国際連系線、例えば北欧からドイツに流れているとき考えると、デンマークで余れば北欧側に押し返せばいいし、足りなかったらドイツからもらえばいいしみたいな、必ず片側は空いているということになるので非常に楽になってくると。  これ、この送電線、何で造っているかというと、安い電気を高いところに送るというのが一番大きなことです。したがって、何かというと、値差といいますけれども、値段の違いがあるということがそのドライビングフォースになっているわけです。  日本は実はこれまで余り値差がなかった。というのは、元々資源がないのでどの地域も同じように造ってきたというところがあります。ただ、これからは、この純国産エネルギーである太陽光あるいは風力というのが入ってくると、値差が大きく付く可能性があると。それはなぜかというと、特に太陽光の地域差は余りないと言いましたけれども、実は需要の方に偏在しているわけです。したがって、引き算すると随分余るところと余らないところができてくる。だから、余るところから送ろうとすると、そこは安くなるというはずなので、それをどうやって造っていくかというのが問題になります。  今出ている連系線建設費をどうやって捻出するかという話で、特定電源、不特定電源というのは、特定電源というのは誰が原因か分かっているやつ、不特定というのは分かっていないやつ、したがって、特定電源は普通は電源者が払う、不特定電源はみんなで負担するということなんですけれども、ただ、その不特定電源、みんなといったってかなり高くなるのでどうしたらいいかと。日本で連系線を建設するための費用負担の仕組みをどうするかというのが、皆さんに負担していただくということを考えると皆様の政治的な課題じゃないかなというふうに思っているわけです。  ここにちょっと書いてありますが、託送料金というのは電気料金の上に上乗せする、それから賦課金は再生可能エネルギーに取っているやつ、そういうところから取るというのもありますけれども、値差から取るというのもあるかもしれない。ヨーロッパなんかでは、両側の値段が違うと連系線のところにお金がたまるんですよね。たまったときにそれを使って造るというのが主流になっているんですけど、たまるまで待たなきゃいけない、ちょっと時間は掛かります。そんなところを含めて是非御検討いただければというふうに思います。  以上でございます。
  7. 鶴保庸介

    ○会長(鶴保庸介君) ありがとうございました。  次に、安田参考人にお願いをいたしたいと思います。安田参考人。
  8. 安田陽

    ○参考人(安田陽君) 京都大学の安田でございます。  もしお許しいただければ、立ってお話をさせていただきたく思います。
  9. 鶴保庸介

    ○会長(鶴保庸介君) どうぞ。
  10. 安田陽

    ○参考人(安田陽君) ふだん講義等でも立って話をしておりますもので、その方が皆様方にも分かりやすい御説明ができるかと思います。  本日は、お招きいただきましてありがとうございました。私の方からは、再生可能エネルギーの便益と導入意義ということで、少し経済学用語も交えながらお話をさせていただきます。(資料映写)  ただし、最初にお断りしておきたいと思いますが、私自身、今、経済学研究科に所属しておりまして、経済学の専門家かなと思われるかもしれませんが、実はそうではございません。私、二十五年ぐらいずっと電力工学の専門研究者をやっておりまして、つい二、三年前に訳ありまして、思うところありまして経済学の方を勉強し始めました。  まず、なぜそれをしたかということをお話をしますと、再生可能エネルギーの導入、それから何がバリアになっているか、どうして進まないのかと、そういったことの各国研究をしましたところ、再生可能エネルギー、入る入らないは技術的な問題ではないという理解に至りました。もちろん、先ほど大山先生がお話しのように、技術的な課題はあります。ただ、日本の技術力をもってすればそれは乗り越えられるもので、むしろそれはチャレンジしていくべきもの。むしろ、大きなバリアは市場設計であったり制度設計であったり、技術を生かすも殺すも、やはり技術だけではなくて、政治それから経済、そこを学ばないといけないということで、私は五十になってから文転をいたしました。  そういうわけで、今日お話しすることは、若干経済学用語が入っておりますけれども、特段難しい議論ではありません。私のような初心者が頑張って勉強して、ああ、なるほどなと理解できる、大学の一回生レベル、あるいは入門書に必ず書いてあるような経済の基礎的なものでございます。  ところが、なぜそういったむしろ経済の専門家ではない人間がやらなきゃいけないかというと、先ほど申しましたように、技術的な問題を解決しなきゃいけないときに経済的な問題というのがどこかに行っちゃっている、あるいは経済的な問題を解決しなきゃいけないときに技術の話が全然出てこない、この両者のギャップをどうやって埋めたらいいかということを考えまして、こういう経済的な問題、基本的なことをできるだけ多くの国民の方々、それからマスメディアの方々、それから立法府の方々、こういったところでもう一度共有をしないといけないなと思うに至ったわけです。  というわけで、ここからスタートさせていただきますが、まず最初に、昨年十一月にIEA、国際エネルギー機関から発表された二〇四〇年のアウトルック、展望という報告書がございまして、ここから数字を拾い出して私の方でグラフを描きましたので、これをお見せしたいと思います。これによりますと、様々なシナリオがありますが、やはり今喫緊の課題である気候変動に対応するにはこれぐらいのものを入れないといけないんではないかという一つのシナリオが提示されています。それによると、二〇四〇年までに再エネが六六%というのがこの権威のある国際機関で発表されております。  次のスライド参ります。次のスライドは、ちょっと違う機関で、国際再生可能エネルギー機関、IRENAというところが、二〇三〇年にやはり気候変動に対策をするにはこれぐらい入れないといけないんではないかということで四五%、水力も含めて。水力以外の再エネが二八%、風力一四%というシナリオを出しております。対して、日本の昨今のエネルギー基本計画ですと、再エネが二二から二四ということで、こちらの数字と比べていかがでございましょうか。  この数字は世界の平均値ですので、これよりももっと進んでいる国もあると思います。現状でもう既にたくさん入れているところもあります。ですので、日本がこのまま二〇三〇年、あるいは四〇年、五〇年まで技術立国あるいは環境立国の看板を掲げるのであれば、世界平均よりももっと高くしないとリーディングカントリーにならない。再エネというのは今エネルギー源の中で最も投資が進んでいるところで、そこに投資をしないとするならば日本はどうなってしまうのかというところを世界水準で考えていただければと思います。  今日お話しするものの結論が、もう先にお出ししておりますけれども、四ページを御覧ください。なぜ再生可能エネルギーの導入が世界中で進んでいるのか。これは単なるエモーショナルなブームではありません。気候変動という問題もありますが、気候変動に関しても、シロクマがかわいそうだからとかそういったエモーショナルな問題ではなくて、経済的な原理で合理的に進んでおります。各国の政府あるいは国際機関あるいは投資家までもがなぜ再生可能エネルギーに駒を進めるのか。それは、一つのソリューションとしては、外部コスト、それから便益という経済学用語を使わないとなかなか説明できません。  今日、この後のスライドで、外部コストは何か、それから便益は何かということをるる御説明しますけれども、外部コストというのは、簡単に言ってしまえば隠れたコストです。それから、便益というのは、利益とちょっと似ておりますけれども、国民全体に返ってくるリターンだとお考えください。こういった経済的な議論に基づいて、再生可能エネルギーを入れた方が最もリスクが少ない、それから国民に対して、地球市民に対して良いことがあるということを合理的に考えた結果、各国は再生可能エネルギーに駒を進めているということが私の理解でございます。  さて、こちらは日本の政府が発表した現時点での発電コストのリストでございます。これによりますと、オレンジで囲った部分が再生可能エネルギーに相当するところですけれども、やはり他のグラフに比べると高くなっております。日本では、今一番安いのが原子力、次いで石炭火力ということになっておりますので、じゃ、国民負担を考えたら、それから経済を考えたら安い方がいいよねということでこういったものを選択したいと、そうおっしゃる方もいらっしゃいます。高いものは、じゃ、後回しですねと。これで本当によいのでしょうかというところが問題の出発点です。  先ほど便益というものを紹介しましたが、経済学用語では恩恵の貨幣価値です。メリットとか恩恵とか置き換えられてしまう場合もありますが、これは定量計算をしないといけないものになります。あえて言うのであれば、コストの反対用語ですね。特に、もっと専門用語で言うと私的便益と社会的便益というのに分かれますけれども、ソーシャルベネフィットというのは、ある特定の人とか企業がもうける利益とは違って、ステークホルダー全員が共有するもの、つまり市民や国民が共有できるものがソーシャルベネフィットです。ここのベネフィットを考えないとなかなか、コストだけ、コストしか考えないと何か罰ゲームのように再エネをやらされているというふうになってしまいがちです。コストというのは、ベネフィットがもし返ってくるのであればそれは投資になります。  ということで、コストだけの議論ではなくて、掛けたコストに対してそれに見合う便益が得られるかどうか、費用便益比、費用便益分析というのは、公共事業とかでCBRとかよく出てきますけれども、そういったものをエネルギー問題に関しても議論しないといけないのではないでしょうか。  さて、じゃ、日本で便益という堅苦しい経済用語がどれぐらい語られているでしょう、語られていないでしょうということを実際に私ども調査してみました。  ちょっと若干古いデータでございますけれども、各四大新聞の中で、再エネに対してコストがどれぐらい出現頻度があるでしょう、それから便益がどれぐらい出現頻度があるでしょうと実際に新聞データベースで調査したところ、各社さんそれぞれ凸凹はありますけれども、四紙平均で約三百ということで、一年間新聞をばあっと見てますと、まあ一日大体一回ぐらいは再エネのコストに関して記事が飛び込んできます。それに対して、再エネの便益というのは三百分の一、要するに一年間で一個しか出てこない。これではほとんど議論がないに等しくて、それじゃ何のために再エネの便益やっているんでしょうということになってしまいます。  コストばっかりが掛かって便益がもしないとしたら、それは再エネやらない方がいいですよね。再エネを何か罰ゲームのようにやらされているということになりますけれども、いや、本当は再エネに便益がありますよということを国民全体で議論しなきゃいけないはずです。これは新聞だけのキーワード検索ですけれども、恐らくインターネットとかテレビなどのほかのメディアでも、あるいは日常会話でも、それから、もしかしたらこの立法府での御議論でもこういう傾向があるのではないかと推測されます。  というわけで、経済学的には非常に入門的な教科書ですけれども、市場競争によって価格が神の見えざる手で決まると、そういう一般均衡理論ございますけれども、この価格だけで本当にいいんでしょうかということになります。  九ページを御覧ください。  これも経済学の基本的な教科書で書いてございますが、下のこのオレンジ色の薄い線と紫の線が交わったところで価格が決まりますけれども、これは実はこちらの太い線じゃないでしょうかと。特に汚染物質とかを排出する場合に、それは対策が必要です。事故があったら、補償とかのコストも必要です。それをもし隠したコストになってしまったら、社会全体の厚生損失になります。  ですので、隠れたコストはちゃんと正直に暴き出してそれをコストに乗っけないと、何か安い物には訳があると日本語でも言いますけれども、それをまさにこれは理論的に表している図ですけれども、単に安ければいいではなくて、隠れたコストもちゃんと上乗せして計算しないと社会全体で公平にならない、効率的にならないということになると思います。  というわけで、外部コストというのは、経済学用語で恐縮ですけれども、外に出されたコストです。AさんとBさんが取引して、安くていいですねと合意されたと思いきや、実は隠れたコストがあった。そうすると、AさんでもBさんでもないCさんが不当に損をする、あるいは将来の世代にツケを回すことになります。ですので、そうならないようにということで対策をしなきゃいけないんですけれども、実際は環境汚染などの例を取ってみてもそうですけれども、コストをけちって安くなっちゃった場合にどうするのかということを考えないといけません。  まあ、そういうことを考えますと、エネルギーというのは、単なるコストだけではなくて、どんな便益がありますか、どんな外部コストがありますかそれぞれカウントしないといけません。それぞれやはりいい点と悪い点がありまして、再エネももちろんその外部コストの面もありますけれども、それぞれをちゃんと隠れないように出さないといけないということが必要です。  実際、各国ではどういうことをやっているかというと、ヨーロッパやアメリカでは九〇年代ぐらいから、国を挙げてかなり大きな予算で、例えば日本円にして二十億ぐらいの予算で相当な研究者それから組織を使って、広範囲、国プロジェクトレベルでこういう研究が進んでおります。  例えば、こちらは気候変動で有名なIPCCが報告した資料でございまして、これは日本語でダウンロードが翻訳で可能になっております。こういったところのまとめた研究成果によりますと、石炭火力というのは再生可能エネルギーに関して百倍ぐらい、これ横軸が対数グラフでございますので、百倍ぐらい外部コストを出しているということになります。つまり、再生可能エネルギーというのはそういった従来型電源の百分の一ぐらいしか外部コストがないということになりますので、そういったものに置き換えていくことによってより大きな便益が出てくるということになります。  これは欧州委員会のちょっと古いデータでございますけれども、やはり火力が高いという結果になっております。それから、この段階のテクノロジーでは太陽光はまだまだ外部コストも高くて、それが今後どれぐらいになってくるのかなというのは私自身も気になるところでございます。  また、別の大学の、イギリスの大学の教授が試算したところによりますと、やはり風力、地熱、太陽光などは非常に外部コストが安いという結果になっております。  ここで重要なのは、こういったものの都合のいいところだけピックアップして、ああ、何々が安い、何々が高いではなくて、本来日本ではどうなのかということを研究を進めないといけないということです。これは、もう一度申し上げますと、アメリカとかヨーロッパの例です。  では、日本の電源はどうなのか。これをきちんと、全てのステークホルダーが正直に、正確に、できるだけ正確にデータを合わせて研究を進めて公表をしなきゃいけないんですけれども、残念ながら日本ではまだまだそういったものが進んでいないように思われます。これは一部の研究者がこつこつやるだけのレベルではございませんので、是非、国民全体で、立法府などでも御議論いただければと思っております。  これは外部コストの例ではないですけれども、気候変動によって被害がどれぐらいあるでしょうかというのを環境省さんの方で調べられたケースです。ですので、日本でもこういったものが少しずつ進んでおりますので、それをもっともっと進化させていくというのが必要になります。  それから、便益の試算の例も、これも同時期に作られた環境省さんの結果ですけれども、エネルギー自給率がどれぐらい向上する、CO2削減効果が何兆円、化石燃料の調達に伴う海外流出の抑制効果が何兆円ということになっていまして、こういった例もございますので、これをもっともっと議論を進めていく必要があります。  そうやって数字でお示しすることによって、何のために再生可能エネルギーを進めているのか、進めなければいけないのかというものの見える化が出てくると思います。ここが、先ほども申しましたように、海外ではやはり研究が進んでいるのではないかなと思っております。  これもIRENAという国際機関が示したものでございまして、恐縮ですが、お手元の資料が間違いがございまして、申し訳ありません、これ、ドルではなくて円でございます。毎年三十兆円、世界全体で投資が必要になりまして、再生可能エネルギーに毎年毎年こんなに投資が必要なのか、世界全体ですけれども、誰が払うんだ、コスト負担ではないかという議論があるかと思いますが、これを投資をすることによって便益が生まれます、来るべき損害が減らすことができますという、未来への投資だというふうな考え方をしないと再生可能エネルギーがなかなか入らないことになります。  費用便益という点では、幸いにして、例えば国交省さんが、道路に関してはこういう計算をしなさい、そういうようなマニュアルをもうお作りになっていますけれども、私が調べたところ、再生可能エネルギーや送電線に関して海外ではこういった考え方が進みつつありますけれども、日本ではまだまだ少のうございます。こういったことをもっともっと国レベルで議論をしていく必要があるんではないかなと考えております。  というわけで、大体結論が見えてきたと思いますけれども、エネルギーに関しては、我が国でもコストに関しては議論が多いです、コスト、コスト。で、コストだけではなくて、やはりベネフィットも考えないといけない。仮に、ベネフィットが余りないのであればその技術は推進すべきではないですし、コストを削減しなきゃいけないというのがここで出てきます。ところが、コストは高かったとしてもベネフィットが多いのであればそれは推進すべきという、こういう意思決定の仕方、それから合意形成の仕方、定量的な考え方が必要になると思います。  特に、地球温暖化対策、それから気候変動問題なんですが、コストを支払う世代、我々ですね、と便益を受け取る世代、我々の子供や孫の世代が違う場合、どう合意形成取るか。今の子供さんやまだ生まれてきていない将来の方々というのは、今投票はできないんですね。そうすると、我々がやはり責任持っていいものを未来に残さないといけない。これは、きれい事ではなくて、経済学的な合理性で考えないといけないことになります。その場合、隠れたコストもちゃんと含めないと将来にツケを回してしまうことになります。  というわけで、FITに関しても、再生可能エネルギーの支援策ということで国民の皆様から少しずついただいて大分大きな金額になってきまして、将来的には四兆円、年間四兆円と言われております。四兆円が高いとおっしゃる方もいらっしゃいますけれども、これは、二〇三〇年になると買取り価格総額はどんどんどんどん下がってくるという予測もあります。そういった中で、便益が今の段階では見えづらいかもしれませんが、将来、便益は確実に子孫に残ります。こういったような考え方で進めていく必要があるんではないでしょうか。  実際に、ドイツなどでも、電気料金が上がっている、上がっている、そういう報道がございますけれども、その内訳を見てみますと結構税金が多いんですね。それから、どんどん上がっていく時代も原油価格の上昇が支配的だったりする場合もありますし、再エネの賦課金がやっぱり上がってしまったねという時代もありますけれども、将来予測としてもここから一定、あるいはだんだん少しずつ減っていく、そういったものが見れております。そういった情報が開示されているせいか、ドイツでは国民の受容性は結構高いです。賦課金は日本よりももっと高くて、一般家庭で一か月千円ぐらい、千円以上ありますけれども、それでもまあまあ適正な範囲だと例えば世論調査でお答えするような、そういった方が多いというふうにデータが出ております。  再度申し上げますけれども、なぜ再生可能エネルギーの導入が進むかというのは、外部コストが低い、それから便益が大きいからという、こういった定量的な評価を行う、日本でももっともっと行うことによって国民の合意形成ができるんではないかなと考えております。  最後に、後半あともう少しで終わらせていただきますけれども、特に送電線の問題、再エネがたくさん入ると大変なことになります、それの費用負担どうしなければいけないでしょうか、そういう問題がありますが、その問題に関しても、今日お話しした便益というキーワードで御説明することができます。  もし、再エネが全く便益がない公害のようなもので、入ってくれば入ってくるだけ迷惑だとするのであれば、それは公害の原則と一緒のように、コーザーズ・ペイ・プリンシプル、原因者負担の原則が適用されてしかるべきでしょう。ところが、再エネは便益があります。英語ではベネフィシャリー・ペイ・プリンシプルと言って、ここにベネフィットの英語が入ってきますけれども、受益者負担にしましょう、再エネは国民のみんなが享受するものです、なので少しずつ広く薄く負担した方が、その方が効率がいいですよね、社会コストが下がりますよね、そして必要なイノベーションや投資が進みますよねという形で、特に欧州や北米の方では進んでおります。  つまり、再エネが入ってきて、先ほど大山先生がおっしゃられたような様々な課題はありますけれども、それは再エネのせいでやらなきゃいけないではなくて、再エネが、新しい技術が入ってくるから、それをやるとイノベーションが進む、そして産業界も活性化するということが分かってきたので、系統側が引き受けましょう、その方がいいことがありますということが技術的にも経済的にも分かってきました。これが再エネが進むか進まないかの大きな違いになる可能性があると思います。  日本では、再エネのせいでいろいろな問題がある、再エネのせいでコストが掛かる、いろいろ言われていますけれども、欧州では逆に、再エネのおかげで系統インフラの投資も進みますしイノベーションも進みますし経済が活性化している、あるいは、ある国は技術的な戦略で世界に打って出ようと、そういうことを企画している、そういうところもあります。この発想をいかに逆転させて日本も世界に貢献するかということを考えないといけないと思います。  あとの方は参考資料になります。  先ほど御紹介したIEA、国際エネルギー機関ですけれども、幸いなことに日本語でも無料でホームページなどでダウンロードできます。それによると、VREという変動する再エネ、風力、太陽光ですけれども、低いシェアにおいては大きな技術的な課題ではないと国際的にもう言われております。低いシェアというのは、五から一〇%。日本、平均が約五%です。それから、たくさん入っていると言われている九州電力管内でも一〇%強ですのでそろそろ課題が出てくるレベルですけれども、基本的には蓄電池とか水素というのは全く必要ない状態です、今の日本では。あるいは、少なくとも二〇三〇年に二〇%程度の目標であれば課題がないレベルというのが世界的な認識です。  そして、世界各国では、二五から四〇%の、VREですから水力は含みません、風力、太陽光が二五から四〇%ぐらい入ってくるのであれば、もう少し頑張らないといけないですよねと。古い伝統的な考え方では重要な点を見落とす可能性があるというのを既に世界レベルの報告書でもう書かれています。そして、これ日本語になっております。  さらに、これも最新の同様のレポートですけれども、いろいろな誤解や通説、さらには誤った情報によって依然としてゆがめられている。新しい技術ですので、古い技術も大事かもしれませんけれども、新しい技術を入れるには、古いルールにはなかなか入りません。ルールを変えていくということが重要になろうかと思います。  お時間ちょっと超過しましたので、まとめはこのような形で終わらせていただきたいと思います。  御清聴ありがとうございました。
  11. 鶴保庸介

    ○会長(鶴保庸介君) ありがとうございました。  以上で参考人からの意見聴取は終わりました。  これより参考人に対する質疑を行います。  本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行いたいと思います。  質疑及び答弁の際は、挙手の上、会長の指名を受けてから着席のまま御発言いただくようお願いをいたします。  また、質疑者は、その都度答弁者を明示していただくようお願いをいたします。  なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますよう、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるよう御協力をお願いをいたします。  それでは、質疑のある方は挙手を願います。  井原巧君。
  12. 井原巧

    ○井原巧君 お世話になります。自民党の井原でございます。  今日、お三人の先生から貴重な御意見いただきまして、本当ありがとうございました。どれもなるほどなと、聞けば聞くほど思うわけでありますけれども。  まず最初に、先生方、お三人にお聞きしたいと思いますが、エネルギーの長期計画ということで、二〇三〇年に基本的なエネルギーの配分、例えばベースロード電源として火力とか、石炭とかLNGで五六%ですか、原子力は新規は造らないという例の震災後の計画の見直しから二二%程度と、そして、再エネを先ほどお話あったように二二から二四と。例えば安田先生の話を聞くと、もっともっと見解を変えなきゃならないねという気もするわけですけれども。  私も、実は環境部会の方にも所属しているんですよ。そっちの方でいると、石炭がこんなに増やす計画になっているのは国際の中でいうとちょっとイレギュラーな形じゃないかという議論も片やあります。基本的には3EプラスSという発想で、先ほどコストじゃなくて便益よという話も先生からもありましたけれども、安全性とか経済性とかあるいは環境ということを、よくバランスを考えた上で今これになっているというのが私たちの考え方なんですけれども、二〇三〇年のエネルギーミックスについてのまず御所見と、先生方だったらもう少しこの辺のことを頑張って打ち出すけどなというのがあれば、御所見を賜れればと思います。お三方、先生方それぞれにお願いします。
  13. 渡邊裕章

    ○参考人(渡邊裕章君) 御質問ありがとうございます。  今御質問いただいたのは、二〇三〇年計画の中でのベストミックスはどうあるべきかというお話かと思いますけれども、今日私がお話しいたしましたメタンプルーム、これを使った発電ということを考えてまいりますと、これは火力発電に多分位置付けられるんだろうというふうなことを考えますが、この火力発電、例えば再生可能エネルギーとの関係で考えますと、変動の吸収に揚水であるとかそれから蓄電池というようなものが挙げれますが、やはり信頼があって現実的に容量をカバーできるのは火力ではないかと。特に、天然ガスを使ったガスタービンを使った発電というのがそれをカバーできるんじゃないかというようなことで、再生可能エネルギーと同容量の火力がそういった場合に必要になってくるんじゃないかという議論もあります。  ということで、現在、今、二〇三〇年の計画の中では石炭が二六とか天然ガスが二七とか言われていますけれども、この中の少しでも国内資源であるこのメタンプルームに代替できれば、それはコストの面からもエネルギー安全保障の面からも、それから再生可能エネルギーの更なる進展にも寄与するんじゃないかというふうなことを考えております。  私からは以上です。
  14. 大山力

    ○参考人(大山力君) 先ほど、安田先生の方からも、まだまだ再生可能エネルギー入りますよという話があったかと思います。私も、問題はあるけれどもまだまだ日本でももっと入るというふうに思っています。  ただ、一番実は足かせになっているのが抑制の問題で、日本では最初に、抑制しないよ、まあ三十日していいよということは付いていますけれども、余り抑制しないよという条件で先に入ってしまった量がかなりあって、後から入った人はすごく抑制されるみたいな、そういういびつな形になっているかと思います。  先ほど、抑制というのは世界の主流で、それがないと主力電源できないよという話をしたかと思いますけれども、そういったところをこれからどうやっていくかというのが一番大きな問題かなというふうに思っています。  あとは、特に原子力の話ですけれども、これは余りさっきは話さないようにしていたんですけれども、原子力発電、コストからいうと、最初に掛かるコストが一番大きくて、あとは、もちろんこの後その処理とかそういう話が出てくると思いますけれども、運転中というよりは造るときにお金がすごい掛かる電源なので、電力会社の方の立場からいうと、それをどうしたらいいんだというのは彼らは決められない、やっぱり国の政策として決めていただかないと決められないと思いますので、その辺については是非御議論をお願いしたいというふうに思っています。  あともう一つは、今は止まっていますけれども、止まっていても津波が来たら危ないという電源ですので、どう使うかもまた含めて考えていただきたいと思います。  以上です。
  15. 安田陽

    ○参考人(安田陽君) 二〇三〇年のエネルギーミックスでございますけれども、一つ、先ほど私、発表中に言い逃したことがありますので、お伝えしたいと思います。  まず、IEAなどの公式な国際的な見通しに関しては、過去十年ぐらいことごとく外しております。下に外しております。つまり、これぐらいしか再生可能エネルギー入らないだろうなと思ったら、どんどんどんどん入ってしまったというのが新しい新規テクノロジーである再生可能エネルギーの姿です。  ですので、恐らくこの再生可能エネルギーが二〇四〇年まで、二〇三〇年代でこれぐらい入れなきゃいけないというメッセージというよりは、産業界としては、いやいや、もっと入りますよという形で外す可能性が非常に多い。要するに、もっともっとこれ以上入ってしまう可能性が多い。そういうときに日本がそれよりも低い目標を掲げてしまうと、どんどんどんどん新しい産業が萎縮してしまう可能性があります。  ですので、これぐらいしか入らないんではないかなというよりは、やはりこれぐらいまでもっと入りますよねという大きな目標を掲げるということが新しい技術での促進としては重要なメッセージになるんではないかなと考えております。
  16. 井原巧

    ○井原巧君 それぞれ本当にありがとうございました。私も、やっぱり技術大国日本ということを考えると少し大きな器を目指すべきだなと、こんなふうに思っている一人です。  その中で、まず渡邊先生にお聞きしたいんですけれども、私たち、同僚の青山先生からはよくお聞きしている話でありますけれども、メタンハイドレートなんですけれども、基本的に日本というのはエネルギーの自給率が非常に低くて、八%とかその程度と言われております。そういう中でいうと、国際環境が変化したときにこのメタンハイドレートというのは非常に可能性の高いエネルギー源だと、こういうふうに私も思っているんですけれども。  海洋基本計画で、二〇三〇年代ぐらいまでには基本的に技術的に確立をして、五〇年代ぐらいには商業化できるようにというふうに書いているとお聞きしているんですね。その中で、特に経産省の報告書なんかは、表層型と砂層型があれば砂層型の方を、表層型が非常に技術的に難しくて砂層型の方がという話が出ていたり、片や表層型の方が取り出しやすい、砂も混じっていないからとかいう話も聞いたりするんですけれども、その辺の技術的な現況と、またその商業化に向けての研究開発費の国の在り方、その辺のこと、どれぐらい強化すればいいのか、もし御所見あったら教えていただけたらと思います。
  17. 渡邊裕章

    ○参考人(渡邊裕章君) 御質問は、現在国が進めているメタンハイドレートの掘削技術のお話かと思うんですけれども、砂層型につきましては、いわゆる今まで石油掘削技術を応用したようないわゆる減圧法というものでトライしておりまして、数々のトラブルを乗り越えながら、着実に研究予算もそれからマンパワーも投入して進めてきていると聞いております。  それに比べて表層型は、国のプロジェクトのスタートも遅くから始まったということもあって、技術開発は今現在調査研究として進められている段階で、まだ表層型のメタンハイドレートに直接触って回収技術を、要素研究にしても実証研究にしても取るというところまでまだ進んでいない机上検討の段階ですので、まだまだこれからその机上検討から実際の現地での取組に向けて更にリソースを割いていくべきものであるというようなことを考えております。  加えて、このメタンハイドレートの付随したもの、メタンプルームですね、これが私といたしましては一番技術的なハードルが低いんじゃないかというふうなことを考えておりまして、この三者、特にこのメタンプルームについて進めていただければというようなことを考えております。  ありがとうございます。
  18. 井原巧

    ○井原巧君 ありがとうございました。  十分ということだったのであれだったんですけれども、これからそういう技術開発と、また大山先生おっしゃった、やっぱり日本の場合、系統はどっちかというと串だんごみたいになっていて、欧州みたいにメッシュになっていないという弱点もありますけれども、是非、再生エネルギー進めるように、我々も研究を進めてまいりたいと思います。  以上で質問を終わります。
  19. 鶴保庸介

    ○会長(鶴保庸介君) 次に、矢田わか子君。
  20. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 国民民主党の矢田わか子でございます。  本日は、貴重なお話をいただき、本当にありがとうございます。  まず、渡邊参考人に質問させていただきたいと思います。  私たち資源エネルギー調査会で、二月十四日の日に産総研のつくばセンターを視察させていただきまして、その際には初めて私も燃える氷と言われるメタンハイドレートに火を点火させていただくという貴重な経験をさせていただきました。  大変今御苦労されて採掘しているというようなお話も聞きましたが、果たしてこの燃料が我が国にとって新たな有益なエネルギー源となるのかという視点から質問させていただきたいというふうに思っています。  青山先生がいらっしゃる前で大変恐縮なんですが、この研究開発は二〇〇一年から国のプロジェクトとして開始されまして、本年で十九年目に入っているとお聞きしております。実用化とか商業化については依然として様々な課題が残されていますが、特に今後を考えたときに、経産省が三十年度の後半に商業化を目指すというような方針も出されておりまして、本当に技術的に見て、商売ベースというか、になってくるのかどうかという懸念をしております。  スケジュール的に見て渡邊参考人はどのように考えられているのか、お聞かせをいただければと思います。
  21. 渡邊裕章

    ○参考人(渡邊裕章君) お答えいたします。  今御質問いただきましたのは、平成三十年代後半までに商業ベースのプロジェクトを立ち上げるというような計画のお話かと思うんですけれども、現時点で、表層型、先ほどもちょっと触れました表層型メタンハイドレートに関しましては、まだ下の表層型に触ったような研究は、掘削技術の開発としての研究はまだこれからのような段階でございまして、これは加速するためにも、もう一段、現地での実際のものを使う要素技術の開発とそれから実際の産出試験ですね、このフェーズに早く取り組む必要があるんじゃないかというふうなことを考えております。
  22. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  続いて、大山参考人にお伺いをしたいと思います。  太陽光、風力等の自然変動型の再生可能エネルギー、今後安定的な電源にしていくためには様々な制度的課題、技術的課題への取組が行われているかと思います。  その一つとして、御指摘されたように系統連系の課題があるというふうに思います。デンマークのようにつながっておりませんので、それについてどうしていくのか、あるいは広域的運用の問題など送電システムの需要調整システムの在り方、御指摘をいただいているとおりだというふうに思いますが、こうしたことについて、特に我が国がこの比率を欧米並みに上げていくために、拡大していくためにはどのような対策が最も優先すべきであるというふうに思われるのかについて御意見をいただければと思います。
  23. 大山力

    参考人大山力君) ありがとうございます。  系統連系、今の日本の連系線というのは、お互いに融通するというよりは万一に備えて造ってきたというところがあって、歴史的な話としては余り十分な容量がないというのは確かだと思います。  それを増やしていくためにはどうしたらいいかということがまずあるかと思うんですけれども、先ほどちょっとお話ししましたけれども、先ほど申し上げました値差が付くというのが一番連系線を造る動機付けになると。  A地域が、一キロワットアワー、例えば今は九州辺りですと安いときはほとんどゼロ円に近くなっていて、ほかのところで例えば十円ぐらいだとすると、一キロワットアワー流すとゼロ円で売った電気を十円で買ってくれる、その十円はどこへ消えるかというと連系線の収益になってくるというところがありますので、もしそういう値差がずっと続くようであれば、そのお金を回すというのが一番真っ当なやり方かなというふうには思います。  ただ、その上でも、やっぱりある程度再生可能エネルギー側にも、これも先ほど申し上げましたけれども、抑制を少し受け入れてもらうような素地をつくってほしいなと。そうしないと、絶対抑制しないよと言われると、じゃ、これしかやれませんよという、そういう議論になってしまうので、お互いに譲り合わないとなかなかうまくいかないなというのが正直なところでございます。  よろしいでしょうか。
  24. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  続いて、安田参考人にも是非同じ質問をと思っているんですが、特に安田参考人は、見えない、特に日本検証していない大きな外部コストについても触れられたというふうに思います。その外部コストと、それから加えて、逆に見えないこれまたベネフィット、ソーシャルベネフィットについて、便益がですね、日本人に余り浸透していないがために、大きな費用を掛けてまで系統系を整備したりとかする、見えてくるような外部コストに対する抵抗感が強いのではないかというふうにおっしゃられていたというふうに思うんですが、これにはやはり日本の文化的な課題というんですか、見えないベネフィットに対する抵抗感、自分の、個人のベネフィットには興味はあるけれども、社会的に寄与をもたらすそのベネフィットにはほとんど興味を示さないという組織風土みたいなものも私は影響しているのではないかと思います。  そういうことも含めて、何を優先してこれから取組をするべきなのかについて御意見をいただければと思います。
  25. 安田陽

    参考人(安田陽君) ありがとうございます。非常に難しい御質問をいただきました。  まず、文化的な背景は、私、専門家ではございませんけれども、私が国際会議等で感じたことでございますが、英語でベネフィットというと、これは日常会話用語で、多くの方が日常会話で使っておられるんですよ。ところが、日本の場合は、それに対する日本語というのが恩恵とかメリットぐらいになってしまって、定量分析をするというそういった発想がなかなか出てこない、ふんわりしたものになってしまいます。一方、便益というと非常に堅い経済学用語ですので。  残念ながらそういう状況ではございますが、これからやはり日本が必要なのは、きちんと数字で議論をする、それからデータエビデンスを基に議論をする、そして政策決定をするというようなことをもっともっと議論をしていかなきゃいけないんじゃないかなと思っております。
  26. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  数字でということですが、三百分の一と言われるそういうベネフィットに関する報道なんかも、マスコミを通じてやっていかなければいけないということでもあろうかと思います。  加えて、私たちの党、国民民主党は今、地域分散型のネットワーク、スマートコミュニティーの構築というものを重要視を実はしております。再生可能エネルギーをやっぱり促進していかなければ、原子力をいずれゼロにするといっても、そこを促進しなければ難しいんじゃないかという考え方で、スマートグリッドやそういったものの活用も訴えてきております。  こうした分散型エネルギーシステムというようなものが経済性、安全性、環境保全などの面で有効であるのかどうかについて、大山参考人と安田参考人よりお話をいただきたいと思います。
  27. 大山力

    参考人大山力君) 分散というか地産地消というのがよく言われると思うんですけれども、電気については地産地消に近いところもあるかと、重要かと思いますけれども、逆に言うと、ネットワークで遠くまで運べるというメリットも非常に大きいというところもあるかと思います。ですから、それをうまく組み合わせていくというのが非常に重要な視点で、地産地消にこだわり過ぎるのはちょっとどうかなという気がいたします。  ただ、同じネットワークでも例えば熱の供給、これはかなり地産地消に近いので、熱ができるようなところで、その熱のネットワークと電気のネットワークというのを両方考えた上でスマートシティーというのが非常に重要になるかなというふうに思っています。  ですから、どうしても地産地消ということではなくて、電気で運べるところは運び、そうでないところは地産地消に近いことも考えるという、バランスというのが大事かなというふうに思っております。
  28. 安田陽

    参考人(安田陽君) 私からの答えも今、大山先生がおっしゃったものとほとんど同じになりますが、少し表現を変えたいと思います。  今年の初めに、私は日経新聞様で少し連載を持たせていただきまして、地産地消に関してお話をさせていただきました。そこでグッドな地産地消とバッドな地産地消があるのではないかということを提案させていただきました。  バッドな地産地消というのは、先ほど大山先生がおっしゃっていたように、何でもかんでも無理やり地産地消にするとかえって地域を疲弊させてしまう、要するに籠城とか鎖国になってしまうケースがありますので、これは御注意いただきたい。場合によっては、遠くのものを送電線で運んだ方がよっぽどコストが安い、それから日本全体のためになる場合があります。それをグッドな地産地消と呼んでおります。  いずれにしましても、重要なのは、何でもかんでも地産地消にすればいい、何でもかんでも分散にすればいいではなくて、先ほど申しました、数値で議論をする、費用便益分析をするといった科学的な手法を使うことが重要だと思います。
  29. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございました。  今日の論議も踏まえて、また党のエネルギー政策に反映をさせていただきたいと思います。  ありがとうございました。
  30. 鶴保庸介

    ○会長(鶴保庸介君) 他に御発言はございますか。  江崎孝君。
  31. 江崎孝

    江崎孝君 どうも、立憲民主党の江崎でございます。  今日御説明いただいた資料と以前に委員部の方からいただいた論文を読ませていただいて、その中の疑問に思ったことを質問させていただきますけれども。  まず、安田先生、系統連系問題とその対策というこの論文の中に、VREに対して連系可能量や接続可能量なる制限キャップを設けている国は日本以外ではありませんという表現がございます。私は日本にしかいないのでよく分からないんですけれども、諸外国ではどうなっているのかというのが一つと、技術的問題により接続ができない場合や出力抑制をしなければならない場合は高い説明責任が問われることになるというのは、これ、誰に対して高い説明責任なのか、例えばどういう説明を本来だったらしなければならないのか、その辺をお教え願えますか。
  32. 安田陽

    参考人(安田陽君) 御質問ありがとうございます。  まず、制限キャップを設けていないというのは、接続に対する制限だと思います。基本的に、接続があればそれを受け入れなければいけない、それから、もし送電線に本当に制限があるのであればそれは送電線を建設しなければいけないというのが送電会社に課せられております。日本の場合は、今電力会社と一言に言ってしまいますが、二〇二〇年以降は発送電分離によって発電会社と送電会社は分かれますので、送電会社責任を持って再エネを受け入れなければいけない。なぜならば、ベネフィットがあるからです。  一つのソリューションとしては、先ほど大山先生がおっしゃったように、出力抑制というのは、これはいいカードとして、いい方法としてうまく使うというのがあります。出力抑制を少しだけ認められるともっと入るということになりますので、そういう点で、各国、ヨーロッパやほかの再生可能エネルギーが進んでいる地域では、再生可能エネルギーの接続に対して特段の制限は余り設けておりません。  それから、説明責任でございますが、先ほど申しました送電会社が規制機関に対して報告をいたします。それはいろいろなレポートとして公になっていますので、これこれこういう理由で出力抑制をしました、これだけの投資をしました、そういうことが多くの国民あるいは海外研究者からも読めるような状態になっております。
  33. 江崎孝

    江崎孝君 送電会社というのは日本に余りまだないというか、上下分離ができていませんから、そうすると、今の電力会社がその説明責任を負わなければならないということになるんでしょうか。
  34. 安田陽

    参考人(安田陽君) 法的には恐らくそうなると思います。  二〇二〇年四月に発送電分離、法的分離が、そこまでに行わなきゃいけないと改正電気事業法施行が決められていますので、そうすると、あと一年ちょっとということになります。
  35. 江崎孝

    江崎孝君 安田先生にもう一回質問するんですけれども、やはり今の送電線で、九州電力とかが特にそうだったと思うんですけれども、太陽発電が相当伸びたことによって、抑制というか、出力を抑えたというか、受け入れなかったという話も聞きますけれども、やはり今の原子力発電がベースロード電源になっている、そしてそれが今のような、原子力が動いていないのに、原子力が動くということを前提にベースロード電源でその分の許容量をあらかじめ担保しているというものがあるので、非常に再生可能エネルギーの送電が抑制されていくという話もあるやに聞きますけれども、どうなんでしょう、そういう問題も含めてやはりもう少し説明責任をしながら、じゃ、何を国民の皆さんに、何が必要でどういう送電の内容にするのかということも含めてもう少し説明しなきゃいけないということもあるんじゃないかなと思うんですが、それはどうお考えですか。
  36. 安田陽

    ○参考人(安田陽君) 直近の昨年十一月から今年の一月、二月に起こった出力抑制に関して申し上げますと、私が研究者の観点から様々な報告書、政府の審議会資料を拝見しますと、九州電力さんはかなり頑張って技術的なできる限りのことをやっておられるように見受けられます。  ただ、問題は、例えば電力・ガス監視等委員会の報告書でもございますように、ルールが若干やはりもう少し新しくしなければいけない。例えば、ちょっと専門的になりますけれども、出力制御しなければならないことを二日前に、今は二日前のデータを基にしてやっているんですけれども、それではやはり前過ぎるんですよね。それを一日前にしたりとか、可能であればもっと早い時間帯にすると技術的にももっともっと出力抑制は下げられる。そういう形で、電力会社の努力ではなく、法律あるいは法令によって改善できることもまだまだ多くあるのではないかということが審議会資料等で読み取ることができます。  そういった形で、誰が問題かというよりは、やはり先ほど申しましたように、新しい技術に対しては従来の技術では対応できない、従来のルールでは対応できないことが多うございますので、ルールを変えていくということによってよりうまく対応できる可能性があると思います。
  37. 江崎孝

    ○江崎孝君 済みません、安田先生ばっかり質問するんですが。  そうすると、立法府として、やっぱりそのルールも含めて、エネルギー政策づくり含めて、そういうのをやっぱり立法府がやるべきだというお考えでよろしいでしょうか。
  38. 安田陽

    ○参考人(安田陽君) 私、研究者の立場から申し上げますと、アメリカ、それからヨーロッパの多くの電力系統の運用に関しては、法律レベルで様々なことが書かれております。もちろん日本でも、電気事業法あるいはいわゆる電技と言われているそういう省令によって書かれておりますけれども、そこのルール変更をもっとスピーディーに、新しい技術に対応できるように議論を重ねていくということが重要だと思っております。
  39. 江崎孝

    ○江崎孝君 ありがとうございます。  大山先生にお尋ねしますけれども、先生の論文にも、電力システムの広域的運用にという論文がありまして読ませていただいて、先ほどのお話があったとおり、地域間格差がこれまで余りなかったと、日本は。これが、再生可能エネルギーが入ってくると、それはやっぱり地域間格差が出てくるし、あるいはそういう意味でいくと、ならしとか先生から言われたと思うんですけど、全体の広域的な再生可能エネルギーでお互いが調達し合うような、多分、私はそういう意味で取ったんですけれども。  再生可能エネルギーが大量に導入されるようになると値差が、先ほどのお話ですね、値差が大きくなり、連系線増強の必要性が高まることが想定される、連系線増強が進めば風力発電などの自然変動電源を導入しやすくなる効果も期待できるので、今後の動向に注目するとありますけれども、これはどういう、今後の動向というのは、それは市場に任せるというよりも、それはやっぱり、政策的にどうしたらいいのか立法的にどうしたらいいのか、そういう観点なのでしょうか。それとも、このまま再生可能エネルギーが増えて市場の中で自然に落ち着いていくということなんでしょうか。  この今後の動向に注目するというその辺の先生の思いと、どういうふうにしたらいいかということも含めて、我々に対する御注文があればお聞きしたいと思います。
  40. 大山力

    ○参考人(大山力君) 連系線ができればもちろん入りやすく、万能ではないですけれども、入りやすくなると思うんですけれども、一番大きな問題は、連系線造ろうと思ってからできるまでに何年も掛かるというところにあると思います。ですから、これから先を見越して、今もう二〇三〇年とかそういうところを見越して造ろうと思ったら、何らかの手だてを政策的にも含めてやらないといけないなというふうに思っています。  値差が付いて、それを元手に造るとしたら、まず値差が付き、そのお金がたまってきてそれから造るので、二〇三〇年は全く無理という話になるんですけれども、経済に任せるということは、済みません、値差のお金をそれに使うということを決めるのがやっぱり政策系の話なんですけれども、決めていただいたとしても、それに任せるだけであるとかなり掛かります。だから、本当に必要なときに早く造りたいと思うのであれば、また別な手を考えなければいけない。それは、要するにどこかからお金を持ってきて投入するということですよね。  一つの例としては、高速道路網を整備するなんていうのは初めから値差も何もあるわけではないので、お金を持ってきて造ってから回収するというスキームだと思うんですけれども、そういったことを送電網についてもどうやったらいいのかというのだと、これはちょっと電力会社に任せるだけでは駄目だろうなというのが私の考えです。
  41. 江崎孝

    ○江崎孝君 渡邊先生、済みません、質問時間がなくなってしまいました。申し訳ございません。  終わります。     ─────────────
  42. 鶴保庸介

    ○会長(鶴保庸介君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、浜口誠君が委員を辞任され、その補欠として浜野喜史君が選任されました。     ─────────────
  43. 鶴保庸介

    ○会長(鶴保庸介君) 他に御発言はございませんか。  竹内真二君。
  44. 竹内真二

    ○竹内真二君 公明党の竹内真二です。  本日は、三人の御参考人の皆様、貴重なお時間を頂戴して貴重な意見をいただきまして、本当にありがとうございます。  初めに渡邊参考人に伺いますけれども、今日いろいろこのメタンプルームについてお話を伺いまして、やはり我が国の周辺海域にこういう貴重な資源があるという、そしてその研究開発というものが非常に重要であることを教えていただきましたけれども、これやはり、おっしゃったように、日本のエネルギーの安全保障、それから地球温暖化対策にも大変役立つというような取組であるということを本当痛感したんですけれども、これ、政府としても、第五次エネルギー基本計画の国産エネルギーの開発、導入の促進による自給率の改善という中にしっかりと、このメタンハイドレートなど我が国の排他的経済水域内に眠る資源などの活用ということをきちんと明記をしているところなんですけれども。  先ほどのお話でも、なかなかこのメタンプルーム、実用化にはまだまだこれからしっかりとした道筋を付けてしっかり取り組んでいく必要があるんですけれども、私はできるだけ早く政府も力を入れてこの実用化を加速していかなくちゃいけないとは思っているんですけれども、この実用化をできる限り早くするためには、研究者のお立場からすると政府としてどのような支援というものが今重要になっているか、重点化すべき支援等についてお聞かせいただけたら有り難いと思います。
  45. 渡邊裕章

    参考人(渡邊裕章君) 御質問ありがとうございます。  このメタンプルームを回収して資源化する、その技術の開発についてでございますけれども、現時点でこのプルームを対象とした国からの予算が付いたプロジェクトというのは恐らくないと思いますので、まずそういったプロジェクトを立ち上げていただくということと、それと同時に、いかにこの、今日私が御説明いたしましたコストに関する試算であるとか、それからEPR、エネルギー収支に関する試算がございましたけれども、あれ一つ一つも、現地で要素試験をやったデータに基づいたものではなくて、現時点で、現在あるその技術を基に、ベースにして計算したということでございます。その辺のそのコストのメリット、それからエネルギー収支としてのメリットについても精度を上げていくような取組をその中でやっていっていただきたいというふうなことを考えます。
  46. 竹内真二

    ○竹内真二君 そうすると、もう一問、渡邊参考人に伺いますけれども、これ、回収したガスというのを火力発電所等で利用するようなことが将来的にできていく場合に、既存のLNG火力の発電所等というのはそのまま改修等をしなくても利用できるものなのかどうか、お聞かせ願いたいんですけれども。
  47. 渡邊裕章

    参考人(渡邊裕章君) 御質問ありがとうございます。  このメタンプルームのガスの組成でございますけれども、現時点では、ほぼ純粋なメタン、それから、もしかしたら少量エタンとかプロパンとか入っているかもしれませんが、基本的には輸入している天然ガスとそう大きな違いがある組成ではございませんので、そういった意味では改修の必要はないと。  ただ、その使用量に差異がもしかしたら生じて、生産量とそれから消費量とのバランスがもし調整をしないといけないということであれば、ガスホルダーと呼ばれるようなタンクですね、ガスタンクみたいなものは用意する必要があるのかもしれませんけれども、基本的な発電所の構成としては改修の必要はないと思います。
  48. 竹内真二

    ○竹内真二君 そうすると、もう一問、渡邊参考人にお伺いしますけれども、日本としては今このメタンプルームの研究に関しては世界的にリードするような立場にあると聞いていまして、先ほど御説明でも海外研究事例で米国とかノルウェーの例があったんですけれども、これ、今の日本のこの研究のレベル国際的な水準、どういう立ち位置に今あるのかということと、それからこれ、自給率という改善の問題だけじゃなくて、将来的にはやっぱり国際的な共同開発みたいなものとか国際貢献みたいな話にもつながっていく可能性もあると思うんですね。今、国際間でのその共同研究みたいなものというのは行われていないか。その二点、お聞きしたいんですけれども。
  49. 渡邊裕章

    参考人(渡邊裕章君) ありがとうございます。  メタンプルームに関しまして、日本研究ベルでございますけれども、そもそもそのプルームというものが存在するというのを発見して国際会議等で発表したのは、国内の学者が海外で発表したのは多分初だと思います。  その後の状況でございますけれども、御案内のとおり、海外の論文が着実に増えてまいっておりまして、論文数からいうと、現在では日本から出る論文よりも、例えばアメリカカナダ、それからドイツ、そういったところから出る論文の方が多いという状況ではございますが、レベルとしてはまだ我々もリードしているというような状況で、例えば国際会議のオーガナイザーの中のメンバーには日本人、それからカナダアメリカ人というような形で構成がなされているような運営で国際会議はやられるというような状況です。  国際協力ですけれども、海外では、例えばノルウェーの事例なんかでは、ドイツのファンドとそれからアメリカのファンドと両方使って調査研究をやられたりしておる事例もありますので、海外では進められていると思いますが、日本の国内と海外という意味ではこれからだと思います。
  50. 竹内真二

    ○竹内真二君 それでは次に、大山参考人にお伺いいたします。  やはり、再エネの普及に伴って、太陽光発電停止を求める出力制御というものも今課題となっています。昨年十月には九州電力管内で初めて大規模に行われましたけれども、今後この太陽光発電というものが増え続けると他地域でもこうした出力制限が行われていくのかどうか。よくこれ、結構質問をされるんですけれども。  先ほどのお話ですと、世界的にはもう、当然でしたっけ、よくあることだというような御説明もありましたけれども、これが日本ではこの先、比率がどんどん上がって普及はしていくと思うんですけれども、その進捗に合わせてこういうことが実際、出力制限というのがどういうふうになっていくのかをまずお聞きしたいんですけれども。
  51. 大山力

    参考人大山力君) 一般論から、総論からいえば、当然、量が増えてくれば出力制限が増えてくる。ただ、同じ量が入ったとしても、対策をどれだけやるか。先ほど安田先生の方から話がありましたけれども、二日前に決めるなんて全然とんでもない話で、そういう制度になっているので困ってしまうと。逆に言うと、二日前に止めるとすると、もしかしたらこんなに出るかもしれないということで、多めに止めざるを得ないんですよね。  先ほどちょっと最初にお話ししたときも言いましたけれども、多めに止めたものを戻す手もないという状況ですので、そういうところが、例えば全員にリアルタイムの指示ができるような装置を付けるというのは無理かもしれませんけれども、付けてくれれば直前に指示する代わり減りますよというようなことをしていくのが王道というか、やるべきことだと思っています。
  52. 竹内真二

    ○竹内真二君 じゃ、もう一問、大山参考人にお伺いしますけれども、太陽光発電というのは、接続の問題もあるんですけれども、賦課金のコストの問題とかこういったものを、やっぱりどうしてもコストというのを私は重視せざるを得ないんですけれども、やっぱり再エネ促進に伴うコスト増とかコスト負担の問題、それと実際に普及を進めていくというこのバランスの問題というのを大山先生にもう一度お聞きしたいと思うんですけれども。
  53. 大山力

    参考人大山力君) 元々、賦課金はかなり高くなるだろうなというのは最初に導入されたときから思っていたことなんですけれども、かなり最初のFITを支払うお金というのは高くて、これじゃ大変だなというのは感じていました。ただ、今はどんどん支払う方も減ってきているというか安くしてきているので、これもやっぱり安くし過ぎたら今度は入らなくなってしまうと。世界的に見ても、そういう補助金をやめると急に入らなくなるとか、やっているときだけはいっぱい入るとか、そういうのがありますので、それをうまくバランスを取りながら着地させていくというのが一番大事だなと思っています。  失敗すると、たくさん入っているのが、逆にそういう補助金がなくなった瞬間にみんながやめてしまって電源足りないぞみたいなことになったらこれはもう大変なことですので、うまく制度をつくっていくのが必要かと思っております。
  54. 竹内真二

    ○竹内真二君 時間が来ましたので、終わります。ありがとうございました。
  55. 鶴保庸介

    ○会長(鶴保庸介君) 引き続き、質疑を続けます。  片山大介君。
  56. 片山大介

    ○片山大介君 日本維新の会・希望の党の片山大介です。  三人の先生、今日は貴重な意見をありがとうございました。  まず、私は安田先生からお伺いしたいと思うんですが、再生エネルギー進めていかなければいけないというのは誠にそうで、環境省なども喜んでいるんじゃないかなと思いますけれども。  それで、まず、三ページの先生の資料にあったエネルギーミックスの話で聞くと、日本の再生エネルギー、世界に比べるとやっぱり割合は低いというか、特に風力発電なんかは一・七%しかないですよね。その一方、政府が今年の六月に改定する予定のインフラ輸出戦略だと、風力発電を重点分野にしようと、こういう話が今出てきているんですよ。  このちぐはぐ感をすごく感じるんだけれども、先生の御見識で、そのインフラ輸出という、風力発電インフラ輸出というのは本当にできるのかどうか。日本のメーカーはほとんどもう全て撤退している、それから国内の産業基盤もほとんど整っていない、こういう状況でこれは可能なのかどうか、これまずお伺いしたいと思いますが。
  57. 安田陽

    参考人(安田陽君) 非常に厳しい御質問ありがとうございます。  まず、日本で風力メーカーがほぼ全て撤退したというのは、非常に再生可能エネルギーを推進をする方々にとっては厳しいニュースであると思います。ただ一方、世界中を見れば、国内に風力発電メーカーがなくても、大量に風力発電あるいは再生可能エネルギーを入れている国もあります。例えば、イギリス、それからオランダ、洋上風車はかなりこれらの国ではブームになっていますが、実は風車メーカーはほとんどありません。ただし、裾野産業、第二次産業第三次産業、第四次産業といった裾野産業が非常に頑張っております。そしてそこで経済が回っております。  ですので、日本技術戦略としては、もちろん、風車メーカーがあって日本がどんどんイノベーションを起こすというのをもちろんやった方がいいと思いますが、なかったら全く何もできないかというと、実はそうでもない。様々な、風車というのは組立て部品が数千点あると言われております。自動車や船に匹敵する産業と言われていますので、組立てメーカーがなくても産業は回る、あるいは組立てメーカーがあればもっと回るという形でポジティブに考えることは可能だと思います。
  58. 片山大介

    ○片山大介君 そうすると、まだ国内での産業がほとんど風力整っていないですよね。そうすると、メーカーとしてはなかったとしても、その状況でそれができるのかどうかはちょっと気になるんですけど。
  59. 安田陽

    参考人(安田陽君) 実は、海外の風車メーカーも日本製を中に入れているところがございまして、発電機、それからインバーター、コンバーターと言われている交換機、それからベアリング、主軸、あるいは港湾船舶、それからタワー、そういった形で、現時点でも、風車産業、風車を支える第二次産業第三次産業などは既にいろいろなところで活躍をしているという認識でございます。
  60. 片山大介

    ○片山大介君 それで、あとちょっと時間ないのでFITの方をちょっと聞きたいんですけれども、FITについて、二十一ページに説明あったとおり、二十年後にはその買取り金だとか賦課金とか下がりますよね。だけれども、今のその国内の話だと今現状の国民負担ばかりがどうも大きな議論になっているような気がしていて、その将来的なFIT、再生可能エネルギー太陽光を含めた、そうしたことの恩恵をもっときちんと伝えていく努力が国に、政府にも足りないような気がしていますけど、そこはどうお考えでしょうか。
  61. 安田陽

    参考人(安田陽君) ありがとうございます。  全くおっしゃるとおりだと思います。先ほど、ベネフィットというのが日本語になりづらいということをお伝えしましたけれども、もっとコストだけではなく、コストと同じぐらいベネフィットに関する議論に時間を割いていただいて、再生可能エネルギーがたくさん入ったときに将来の世代がどのようなベネフィットを受けるか。これをもっともっと御議論していただきたいと思いますし、我々研究者も頑張りたいと思っております。
  62. 片山大介

    ○片山大介君 具体的に何かこういうふうにやればいいとかありますか。
  63. 安田陽

    参考人(安田陽君) ありがとうございます。  先ほど、私の資料で十二ページ以降で申し上げましたとおり、まず、国プロジェクトレベル再生可能エネルギーを含む様々な電源の外部コスト、それから、そこから得られるベネフィットなどの定量化を国プロジェクトレベルでする必要があるのではないかなと考えております。といいますのは、これらは非常に膨大なデータが必要で、研究員、作業員も非常に膨大になります。  ですので、ヨーロッパアメリカの例を見ても数億円から数十億円レベル予算を割いて研究を国全体で、地域全体で進めておりますので、まずそういったことを国がやってデータを積み上げる、エビデンスを積み上げるということから始めないといけないと思っております。
  64. 片山大介

    ○片山大介君 時間がないので、次に大山先生にお伺いしたいんですけれども、三十五ページで、国際連系線で、日本で同じことができるかとあったんですけど、これってできないんじゃないかなと思いますけど、どうお考えでしょう。
  65. 大山力

    参考人大山力君) 済みません、これは国際連系線ができるという意味ではなくて、国内の連系線でも同じことができるかなということで書いたものでございます。国際連系線も考えている人もいますけれども、なかなかこれも、これはこれでまた別な問題もあるというようなところかと思っております。
  66. 片山大介

    ○片山大介君 それで、最後に政治的課題で、託送料金からとか賦課金からとかって、これいずれも難しいかなと思ったんですけど、いかがでしょうか。
  67. 大山力

    参考人大山力君) そのとおりで、大変難しい問題なので。ただ、じゃ、そういうのを与えないで、電力会社が、おまえやれと言ったらできるかというと、それはもっと難しいかなと思いますので、そういう意味でここに考えていただきたいということで書いたということでございます。
  68. 片山大介

    ○片山大介君 それで、あと、再生可能のダンスパートナーの話で、やっぱり火力発電を挙げていたんですけれども、今、世の中のトレンドは火力発電やめる、そして軒並み諸外国もやめるという判断をしてきている中でこのダンスパートナーというのは、日本でこれやり続けるというのはなかなか世界的なトレンドからしても難しいかなというふうに思っているんですが、それ以外のダンスパートナーというのをきちんとできるかどうかというのはどうお考えか。
  69. 大山力

    参考人大山力君) 世界的に見て本当にやめると言っているのは、多分、石炭火力はやめるという話は大いにあると思いますけれども、じゃ、LNGやめるのかというと、そこまでは今のところないんじゃないかなと思っていまして、そもそも石炭火力、そんなに柔軟に運用できない電源ですので、より柔軟な運用ができるLNGの火力であるとか、あるいはもっと小さい、都市部にあるコジェネとか、いろんなものがあると思います。  そういったものを集めてきてダンスパートナーにするというのが多分これから目指すべき道だろうなというふうに思っています。石炭原子力はダンスパートナーに適さない電源だというふうに思います。
  70. 片山大介

    ○片山大介君 LNGもそれでもやっぱり温暖化ガスを排出していて、これは渡邊先生も先ほどおっしゃっていて、温暖化係数が九分の一にメタンガスがなるというふうにおっしゃっておられました。やはりそれでも、温暖化、排出する効果ガスというのはもうやめようというのがこれからのもっと日本としても取るべき戦略だと思うんですけれども、それでもやっぱりうまくやらざるを得ない、これは現状、現実としてはそうせざるを得ないという感じでしょうかね。
  71. 大山力

    参考人大山力君) ちょっとやめるのは難しいかなというふうに思います。あとは、そうすると何ができるかというと貯蔵になってしまうんですけど、あるいはうんと再生可能エネルギーつくっておいてみんな抑制すれば大丈夫だと思いますけど、それはまたすごく大変な話だなというふうに思います。
  72. 片山大介

    ○片山大介君 最後に渡邊先生なんですが、今のそれを否定しちゃうとそもそもメタンプルームもやめようという話になっちゃうので、やはり先生としても、今のようにある程度火力を使いながらもやるべきだというお考えなんでしょうか、どうでしょうかね。
  73. 渡邊裕章

    参考人(渡邊裕章君) 現実的な問題として、その再生可能エネの吸収、ダンスパートナーとしては火力が一番現実的かなというふうなことを、蓄電池のコスト等も考えると思います。  であればこそ、この国産のメタンプルーム、これネガティブエミッション効果と私申し上げましたけれども、こういったものも加味しながら使っていけば、ミティゲーション、緩和的に地球温暖化の抑制につながるんじゃないかなというふうに思います。
  74. 片山大介

    ○片山大介君 あと、時間ないので、最後に渡邊先生、そのメタンプルームのことで、先ほども質問あったんですが、やっぱり技術的に実用化が本当にできるのかどうか、どれくらいのスパンで考えていくべきなのか、ちょっとそこは技術革新が、これから先やっぱりそれを期待しなければ無理なのか、そこら辺はどうお考えでしょうか。
  75. 渡邊裕章

    参考人(渡邊裕章君) これはまだ国のプロジェクトがこれから立ち上がるのかどうかも私も存じませんけれどもというような段階でありますけれども、私のイメージとしては、先行している砂層型とか表層型に比べまして技術的なハードルとしてはそんなに高くないのではないかというふうには考えていますので、タイムスパンとしてはより圧縮した形でできるんじゃないかというふうに思っております。
  76. 片山大介

    ○片山大介君 分かりました。  ありがとうございました。
  77. 鶴保庸介

    ○会長(鶴保庸介君) 他に発言はございますか。  山添拓君。
  78. 山添拓

    ○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  今日は、貴重な御意見をいただき、ありがとうございます。  昨年九月の北海道胆振東部地震では、全道が停電するブラックアウトが起き、大規模集中発電災害に対する脆弱さが露呈をしたかと思います。当時の電力需要量の半分を苫東厚真石炭火力発電の三基が一手に供給をし、三基とも停止をしたことで、結果として全道停電を引き起こしました。  私はここから二つのことが言えると思います。一つは、電力の安定供給のために、大規模集中発電には課題があり、分散型への転換が必要かつ有効と言えるのではないかということです。もう一つは、原発頼みのエネルギー政策との関係です。原発は震度五程度の地震で自動停止をいたします。もし泊原発が稼働中に地震が発生すれば、地震そのものによる損傷がなくても原発が緊急停止し、全道停止に至るリスクが大きかった可能性が指摘されています。分散型とは対極の大規模集中発電である原発は、電力の安定供給という点で決してほかより優れているとは言えないのではないかと考えます。  この二点について、大山参考人、安田参考人のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
  79. 大山力

    参考人大山力君) 北海道の話でいうと、確かに非常に大きな、苫東厚真という、半分を担っていたという問題があったかと思います。それについては、やはり北海道の全需要に対する比率から考えるとちょっと大き過ぎたんじゃないかなというのは私も感じているところでございます。  そういう意味では、分散か集中かって一かゼロかではないと思いますので、そこまで集中するのはちょっと問題があるかもしれないけれども、全部を分散してやるというとこれもまた難しい話かなというふうに思いますので、それはやっぱりバランスを保ちながらやる必要があるだろうなと。本州で考えれば、何万キロワットという意味で同じ大きさの発電所が止まったとしても、全体に対する割合は随分小さいので、北海道の集中に比べればまあ分散に近いという面もあるかと思います。  あと、原子力発電の場合は、事故を起こしたらもう話になりませんので、地震があったら安全のために止まる、これももうもちろん当然の話であって、そうすると、それは逆に言うと、そのためにブラックアウトするかもしれない、これはもちろんおっしゃるとおりで、それを起こさないようにする対策は、運用面での対策を含めてしっかりやらなきゃいけないのかなというふうに思っています。  ですから、苫東厚真に比べて泊が動いていたときは楽になるなんということはなかったのは確かだと思っております。
  80. 安田陽

    参考人(安田陽君) じゃ、私の方からもお答えいたしたいと思います。  まず、北海道のブラックアウトに関しましては、電力広域的運営推進機関から詳細な報告書が出ておりまして、結果的に、石炭火力三基が集中していたことが原因ではないという結論になりました。石炭火力三基が短時間のうちにダウンをしたというのは事実ですけれども、それ以外に送電線四か所が地震動によって瞬間的にダウンをしておりまして、そこが原因だったと様々なシミュレーション結果からも明らかになっております。  ですので、一般論として大規模集中型よりは分散型がいいという多くの御意見があるというのは理解できますけれども、北海道のブラックアウトとは全く問題が別だということは是非科学的な観点から御認識いただければと思います。  その上で申し上げますと、分散型電源も、分散型になればなるほどブラックアウトに強くなるかというとそうでもなくて、別の問題も発生します。結局のところ、私が先ほど意見陳述のときに申し上げましたように、新しいシステムを、新しい技術を導入するには、ルールを新しくしないとそこのところで難しい問題が発生してしまう。分散型電源になれば何でもバラ色だではなくて、分散型電源もやはり課題はありますし、ただ、それは乗り越えられない課題ではなくて、日本技術力をもってすれば乗り越えられるんですけれども、そこに法律とかルールが伴わないと、隙間、ギャップが開いてしまって、いろいろな問題が発生する。  結局のところ、ルール制度、そこのところをしっかりしていくというのが重要になるんじゃないかと思っております。
  81. 山添拓

    ○山添拓君 ありがとうございます。  安田参考人に加えて伺いたいんですが、安田参考人始めとする研究チームが二〇一七年の十月に明らかにされた送電線の空き容量の問題ですが、昨年策定されたエネルギー基本計画では再エネを主力電源にと、こう掲げながら、実際には再エネの新規参入を阻む入口での入場制限が生じておりました。  安田参考人は、送電線への入場制限技術的問題ではないとされて、空き容量がゼロだという電力会社の決定方法について客観性や透明性があるかどうか、これを疑問視されているかと思います。情報開示や基準設定の在り方について、現状ではどのような問題があり、それを制度的に解決するためには何が必要だとお考えでしょうか。
  82. 安田陽

    参考人(安田陽君) ありがとうございます。  本日、意見陳述では述べなかったことも御質問いただいて、大変ありがとうございます。  送電線空き容量問題、私がいろいろ公開されているデータを基に分析したところ、空き容量がゼロだと言われているところでも空いているじゃないかという問題提起をさせていただきました。これは、じゃ、空き容量がないというのはうそなのかとか、そういった報道もありましたけれども、これもやはりルールの問題です。従来のルールに基づいて計算をすると空き容量はないということになりますので、これも科学的な結果です。  新しいルール、例えば欧州でやっている、アメリカの一部でやっているそういったルールを適用したら、いやいや、まだ使えるところはありますよということになります。ですから、どちらかがうそをついているとか間違っているではなくて、新しい技術に合わせて新しいルールを作っていくことになります。  もう少し詳しくよろしゅうございますでしょうか。  分かりやすく例え話で御説明しますと、今のルールは、水の中、水を通すパイプがございまして、そこに十台ぐらいポンプがつながっているとすると、ポンプが十台一斉に全部運転したらパイプが破裂してしまいますよね。だからもう入りませんという状況です。ところが、ポンプが全部十台一斉に動くということはほとんどあり得なくて、太陽、風力、火力、原子力、様々に特性が違いますので、では、実際に流れている量を測って、あるいはシミュレーションとか予測して、それで決めたらどうですかと。そういったきめ細かいセンシング、それからシミュレーション技術を使って予測をする、そういったことが海外では多く取られています。  そういう新しいやり方にすると、従来のルールでは空いていないと言われていたものが空いているようになるという形になりますので、そういう御理解をしていただけると有り難いと思います。
  83. 山添拓

    ○山添拓君 ありがとうございます。  続いても安田参考人に伺いたいのですが、世界的には再エネが大きく促進されているにもかかわらず、日本ではエネルギー基本計画で二〇三〇年度の再エネ目標が二二から二四%と、世界的に立ち遅れていると思います。私どもは、その最大の要因は、原発や石炭火力に固執をし、再エネの割合を増やそうとしないことにあると考えております。安田参考人は、日本で再エネの導入促進が阻まれる最大の要因は何だとお考えでしょうか。  先ほどのお話の中で、ヨーロッパなどではコストとともに便益が意識をされて投資も促進していると、こういう指摘もされておりますが、日本でそういった便益や外部コストが考慮されない、あるいはされにくい、その問題の背景には何があるとお考えでしょうか。
  84. 安田陽

    参考人(安田陽君) 今、再エネが入らない原因の中に原発や石炭のことを取り上げていただきましたけれども、私自身は、どの電源がいいですとかどの電源が悪いですという意見は実は持っておりません。  何を基準に考えているかというと、やはり先ほど申し上げました外部コストが低いこと、それからベネフィットが出ること、であればどの電源でもよい。あるいは、そうなるようにどの電源も様々な技術革新をしなきゃいけない、それから、それに合わせてルールを変えていかなきゃいけないということになります。  そうしますと、日本でなぜ新しい技術である再生可能エネルギーが入らないか。これは例えて言うのであれば、日本でなぜ携帯電話やスマホが全然入らないんでしょうか、現状では入っていますけれども、そう言うのと同じです。世界中、よその国がいろいろ血眼になって開発しているそういった投資物件に対して、なぜ余り新しいテクノロジーに関心を払わないかというのは、単純に、やはりルール変更を、ルールメーキングをみんなでしましょう、国民ベルでというところが少し議論が少ないように思えます。  ですので、誰がどの電源が好きだというのではなくて、共通のルールで、様々な考え方があっていいんですけれども、それで、その中でルールを作りましょう、しかも新しいものに対して早くルール変更しましょう、そういう議論が残念ながら日本にはちょっと欠けているんではないかなと私自身は考えております。
  85. 山添拓

    ○山添拓君 ありがとうございました。
  86. 鶴保庸介

    ○会長(鶴保庸介君) 他に御発言はございませんか。──他に御発言もなければ、以上で参考人に対する質疑を終了させていただきたいと思います。  渡邊参考人大山参考人及び安田参考人におかれましては、長時間にわたりまして貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。本日お述べいただきました御意見は、今後の調査の参考にさせていただきたいと思います。本調査会を代表して改めて御礼を申し上げます。ありがとうございました。(拍手)  本日はこれにて散会いたします。    午後三時十一分散会