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2019-05-21 第198回国会 参議院 国土交通委員会 13号 公式Web版

  1. 令和元年五月二十一日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  五月十六日     辞任         補欠選任      こやり隆史君     木村 義雄君  五月十七日     辞任         補欠選任      木村 義雄君     こやり隆史君      宮本 周司君     吉田 博美君      石川 博崇君     矢倉 克夫君  五月二十日     辞任         補欠選任      吉田 博美君     青山 繁晴君  五月二十一日     辞任         補欠選任      足立 敏之君     佐藤  啓君      末松 信介君     堀井  巌君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         羽田雄一郎君     理 事                 酒井 庸行君                 中泉 松司君                 青木  愛君                 三浦 信祐君     委 員                 足立 敏之君                 阿達 雅志君                 青山 繁晴君                 朝日健太郎君                 金子原二郎君                 こやり隆史君                 佐藤  啓君                 末松 信介君                 高橋 克法君                 中野 正志君                 堀井  巌君                 牧野たかお君                 野田 国義君                 舟山 康江君                 増子 輝彦君                 魚住裕一郎君                 矢倉 克夫君                 行田 邦子君                 室井 邦彦君                 山添  拓君                 平山佐知子君    国務大臣        国土交通大臣   石井 啓一君    副大臣        国土交通副大臣  牧野たかお君    大臣政務官        国土交通大臣政        務官       阿達 雅志君    事務局側        常任委員会専門        員        林  浩之君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       高橋 一郎君        内閣官房日本経        済再生総合事務        局次長      平井 裕秀君        内閣官房内閣人        事局人事政策統        括官       長屋  聡君        内閣府大臣官房        審議官      小平  卓君        公正取引委員会        事務総局官房審        議官       諏訪園貞明君        公正取引委員会        事務総局経済取        引局取引部長   東出 浩一君        警察庁長官官房        審議官      高田 陽介君        文部科学省総合        教育政策社会        教育振興総括官  塩見みづ枝君        スポーツ庁スポ        ーツ総括官    齋藤 福栄君        厚生労働大臣官        房審議官     松本 貴久君        経済産業大臣官        房審議官     上田 洋二君        経済産業大臣官        房審議官     島田 勘資君        国土交通大臣官        房長       藤井 直樹君        国土交通省国土        政策局長     麦島 健志君        国土交通省土地        ・建設産業局長  野村 正史君        国土交通省都市        局長       青木 由行君        国土交通省水管        理・国土保全局        長        塚原 浩一君        国土交通省自動        車局長      奥田 哲也君        国土交通省港湾        局長       下司 弘之君        国土交通省国際        統括官      岡西 康博君        国土地理院長   川崎 茂信君        気象庁長官    関田 康雄君        海上保安庁長官  岩並 秀一君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査  (南海トラフ地震に係る防災対策に関する件)  (スーパー・メガリージョン構想の推進に関す  る件)  (ライドシェア規制の在り方に関する件)  (インフラシステムの海外展開に関する件)  (二〇二〇年東京大会関連工事における労働環  境の改善に関する件)  (輸入自動車の整備用部品供給に係る競争環境  の在り方に関する件)  (高規格堤防の整備の推進に関する件)  (貨物自動車運送事業における働き方改革に関  する件)  (地方整備局の定員合理化の在り方に関する件  )  (水難・海難事故の防止及び救助活動に関する  件) ○船舶油濁損害賠償保障法の一部を改正する法律  案(内閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 羽田雄一郎

    ○委員長(羽田雄一郎君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、宮本周司君及び石川博崇君が委員を辞任され、その補欠として矢倉克夫君及び青山繁晴君が選任されました。     ─────────────
  3. 羽田雄一郎

    ○委員長(羽田雄一郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。  国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官高橋一郎君外二十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 羽田雄一郎

    ○委員長(羽田雄一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。     ─────────────
  5. 羽田雄一郎

    ○委員長(羽田雄一郎君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 酒井庸行

    ○酒井庸行君 おはようございます。自由民主党の酒井庸行でございます。  質問に入る前に、今日は大変な大雨でございまして、場所によっては避難勧告が出ているというところもあります。大事にならないように祈りたいというふうに思いますし、国土交通省についてはしっかりとした対応をしていただきますようにお願いをしておきたいと思います。  それでは、質問に入らさせていただきます。  今回は、昨今、大変頻発をしております地震でございますけれども、今日、今朝も京都で何か地震があったというふうにお聞きしました。とりわけ、南海トラフの巨大地震に対する対策とスーパーメガリージョンについてお伺いをしたいと思います。  初めに、南海トラフ巨大地震対策についてお伺いをいたします。  資料の一枚目に、皆さんにも見ていただければ参考になると思いますけれども、内閣府の資料で南海トラフの巨大地震の被害想定が出ておりますが、死者、行方不明者が最大三十二万三千人、全壊の焼失の棟数が二百三十八万六千棟、経済の被害として、資産等の被害額百六十九兆五千億円、経済活動への影響は四十四兆七千億円というふうに見込まれております。これも参考にしながらでございますけれども、一方、土木学会によりますと、間接的な経済被害を含めると千二百四十兆円というようなことも公表をして実はおります。西日本を中心に東日本大震災を超える甚大な人的、物的被害が発生をし、我が国全体の国民生活、経済活動に極めて深刻な影響が生じる、まさに国難とも言える巨大地震になることは言うまでもございません。  ちなみに、地元の、私どもの愛知県では、平成二十六年の五月に被害想定の調査結果を公表しておりますけれども、県全体の死者数は約六千四百人とされております。本年は、東海地方を襲った伊勢湾台風からちょうど六十年の節目に当たります。このときの死者、行方不明者が五千九十八人でございます。南海トラフ地震においては、愛知県だけでも伊勢湾台風以上の犠牲者が出るという想定になります。  資料の二枚目を見ていただきますと、この大きなA4のあれですけれども、これは国土地理院からの資料でありますけれども、この水色の部分がゼロメートル地帯です。日本最大のゼロメートル地帯でございまして、これだけのところがあります。これは、もう地震が起こったりなんかすると、津波なんかが来たりすると大変な状況になるということがお分かりをいただけるだろうというふうに思っております。一応、資料としてお渡しをいたします。  あの熊本地震の後、政府では応急対策、そして、地震から三年がたったんですけれども、地震後、政府では応急対策・生活支援検討ワーキンググループを設置をし、熊本地震で得られた教訓を今後の防災対応に生かすべく様々な議論がされたと伺っております。  記憶に新しいところで非常に速やかに御検討いただいたということで、報告書を取りまとめていただいたというふうにお聞きをいたしました。この報告書の中では、物資のプッシュ型支援に関することなど、地方公共団体への支援の充実等に、多岐にわたって内容がまとめられております。過去の教訓を伝えていくためにも非常に有用なものだというふうに考えております。  昨年だけでも、地震では大阪府の北部地震や北海道の胆振東部地震という大きな災害がございました。また、地震ではありませんけれども、平成三十年の七月豪雨においても大きな被害が出ました。さらに甚大な被害が予想される南海トラフ地震についても、今後三十年間の発生確率が七〇から八〇%とされている状況であります。こうした状況の中で、国、地方公共団体が過去の教訓を生かして今後の防災対応を推進していくことは非常に重要だというふうに考えております。  そこでお伺いをいたします。  熊本地震を踏まえた応急対策・生活支援対策ワーキンググループにおいて取りまとめられた内容を踏まえて、市町村においても防災対策に今後取り組んでいくべきというふうに考えますけれども、市町村まで浸透し、この報告書が、その後の取組に生かされているのかどうか、政府として取組状況を把握し、今後の取組を促していくべきだというふうに思いますけれども、御見解をお願い申し上げます。
  7. 小平卓

    ○政府参考人(小平卓君) お答えいたします。  熊本地震を受けまして、今先生御指摘のとおり、中央防災会議の下、熊本地震を踏まえた応急対策・生活支援策検討ワーキンググループというのを設置をいたしまして、におきまして、「熊本地震を踏まえた応急対策・生活支援策の在り方について」を取りまとめ、平成二十八年十二月、発災から八か月後ですけれども、に公表しております。  熊本地震におきましては、被災自治体への円滑な人的、物的支援、仮設住宅等の災害救助体制の強化、NPO、ボランティア等と行政の連携強化などの必要性が認められたところでございます。これらを踏まえまして、大規模災害に対応するために、災害救助の円滑かつ迅速な実施を図るための災害救助法の改正を行ったほか、被災自治体からの要請を待たずに政府が支援物資を緊急輸送するプッシュ型支援、全国災害ボランティア支援団体ネットワーク、これJVOADと呼ばれておりますけれども、などの中間支援組織を含めた行政、NPO、ボランティアとの三者連携の推進、住家の被害認定基準運用指針などの改定による罹災証明書発行の迅速化などの取組を進めてございます。  これらにつきましては、市町村とも連携いたしまして、昨年の一連の災害、七月豪雨であるとか北海道の地震等ですね、そういった一連の大規模災害時に実践をしたところでございます。  このほか、地方公共団体間の相互応援等を円滑化する仕組みを構築いたしまして、熊本地震以降、多くの地方公共団体から応援職員の派遣が行われるようになってきてございます。  このように、市町村におきましても報告書の内容等を踏まえ防災対策がなされているところでございまして、関係省庁や地方公共団体と連携しながら、今後一層防災対策を推進してまいりたいと考えてございます。
  8. 酒井庸行

    ○酒井庸行君 今御答弁いただきましたけれども、いろんなところに私が聞くと、まだ市町村のところまでしっかりと伝わっていなくて、政府の意向がですよ、その対策ができていないというところもまだあるようでありますので、しっかりとそのことをやはり伝わるようにしていただきたいというふうに思っております。  次は、総合的な啓開計画についてお伺いをいたしたいと存じます。  沿岸域においては、津波による多数の行方不明者や孤立者が発生することが想定をされます。船舶の漂流や転覆だとか座礁だとか、海上及び臨海部の火災、危険物等の流出、あるいは多数の漂流物が広範囲にわたって発生する一方で、現有する庁舎や海上保安庁等の船舶等にも重大な被害が発生するおそれがあります。そのために、国土交通省は、関係機関と連携をしつつ、道路、港湾、航路、空港、河川の分野でも総合的に活用した緊急輸送ルートを設定するとともに、それらを確保するための総合的な啓開、総合啓開と言ってもいいでしょうけれども、や緊急排水に関する計画をあらかじめ策定して、発災後はこれに基づく重点的な啓開、排水作業などの対策をしっかりと講じておく必要があろうかというふうに思います。  そこで、南海トラフ地震対策中部戦略会議というのがございまして、そこにおいて中部地方整備局が中心となって総合啓開のオペレーション計画の検討が進められていると聞いておりますけれども、現在の状況と今後の課題についてお伺いをいたします。
  9. 阿達雅志

    ○大臣政務官(阿達雅志君) 南海トラフ地震対策中部圏戦略会議については、東日本大震災の教訓を踏まえ、地震の被害や経済への影響を最小にするため、中部圏の国、地方公共団体、学識経験者、地元経済界などが平成二十三年に設立し、また、酒井委員が現地対策本部長を務められた熊本地震の取組などの情報を共有しつつ、これまで南海トラフ巨大地震を想定した課題の検討、訓練などを連携して進めてきたところです。  例えば、総合啓開のオペレーション計画については、これまで、国、県、政令市などの関係機関が一体となった早期復旧支援ルートの確保手順を策定、港湾管理者や民間団体と協力して伊勢湾、三河湾内の緊急物資輸送のための航路啓開計画を策定、濃尾平野において道路啓開や防災拠点の活用等を考慮した排水計画の策定など、総合啓開計画の具体化を進めてきたところです。  今後も、啓開活動と救助救援活動や搬送、医療活動とが連携して、発災時に円滑に機能するよう、人命救助、救出救助活動支援、被災地における災害医療などの関係者と連携した役割分担の検討、総合啓開計画を踏まえた大規模津波防災総合訓練の実施など、物づくり産業の集積が高い中部地方の被害を軽減できるよう、関係機関で連携して取り組んでまいります。
  10. 酒井庸行

    ○酒井庸行君 ありがとうございます。  今の質問に関連して次の質問をしたいと思います。交通分野の具体的な対策についてお伺いをしたいというふうに思います。  伊勢湾の地域は、日本一の取扱貨物量を誇る名古屋港がございます。この名古屋港に加えて、三河港、四日市港などは大変多くのコンテナや完成自動車を扱っております。万が一、これらの港に想定以上の津波が襲来してしまうと、コンテナや完成自動車が流出をして、港湾の機能が著しく低下をするということから、地域の経済産業活動に深刻な打撃を与えるおそれがございます。このため、伊勢湾地域の港が津波によって浸水した場合であっても被害を最小限にとどめる取組が必要というふうに思います。  ちなみに、これは中部整備局から教えていただきましたけれども、世界の主要沿岸都市における津波の、高潮の被害想定であります。一番が広州であります。これは六百八十億円とあります。次がマイアミ、ニューヨーク・ニューアーク、ニューオーリンズ、ムンバイ、六番目が名古屋港であります。それから、十番目が大阪・神戸港というふうになっております。名古屋港で約二百六十億円ということになっています。  こうしたことを考えて、伊勢湾地域に津波が押し寄せると、コンテナだけではなくてヤードにある多数の自動車が被害を受けるということになりますけれども、港湾分野における津波対策の取組状況についてお伺いをいたします。
  11. 阿達雅志

    ○大臣政務官(阿達雅志君) 港湾は、物流や産業の拠点であるとともに、大規模災害時には緊急物資輸送などの支援の拠点となることから、港湾における津波や高潮による浸水対策は非常に重要な課題と認識しております。  そのため、国土交通省では、津波に対して倒壊しにくい粘り強い構造の防波堤及び海岸堤防の整備を名古屋港などで進めてきたところです。また、津波も含めた災害時において港湾の機能を維持するため、三か年の緊急対策として、海岸堤防のかさ上げ、コンテナなど流出防止柵の設置や電源浸水対策などを推進しているところです。  さらに、委員御指摘のように、万一コンテナや自動車などが漂流した場合には、船舶の航行に支障を及ぼさないよう、早期に港湾機能の確保を図るため、航路啓開を速やかに実施することが重要と考えております。  このため、港湾の機能を維持するための関係機関による計画、いわゆる港湾BCPにおいては、港湾管理者から災害協定を締結した団体へ出動要請を行うなど、直ちに航路啓開を実施する体制を構築しているほか、実践的な訓練により計画の実効性の確保にも努めているところです。  国土交通省としましては、伊勢湾地域などにおける津波発生時においても、港湾機能を確保するための取組を引き続き進めてまいります。
  12. 酒井庸行

    ○酒井庸行君 今お答えをいただきましたけれども、想定外という言葉があるように、この津波等に関してはやはり想定外というのが起こり得るということであります。  本当は、想定外のことを考えてという言葉が実は政務官から欲しかったというふうに思います。そのぐらい慎重にきめ細かく、落ち度がないようにやっていただきたいということもあえて申し上げておきたいというふうに思います。  次に、南海トラフについての、巨大地震による津波への対策についてお伺いをいたしたいというふうに思います。  東日本大震災の教訓を踏まえて、津波に対しては、ハード整備だけではなくて、避難体制の整備等のソフト対策も組み合わせて津波に強い地域をつくっていくことが重要だというふうに考えます。国でも、そうした地域の対策を応援する取組として、津波防災地域づくり支援チームというものを立ち上げたというふうに聞いております。  そこでお伺いをいたします。  津波防災地域づくり支援チームに期待される役割やその効果についてお伺いをいたします。
  13. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。  最大クラスの津波を含みます様々な規模の津波に対して、ハード、ソフトを組み合わせて防災・減災を図ります津波防災地域づくりを推進していくということが重要というふうに認識をしております。  具体的には、河川や海岸の堤防、避難路や避難施設等のハード整備に加えまして、最大クラスの津波のリスクを周知するための津波浸水想定の設定やハザードマップの作成、警戒避難体制を整備するための津波災害警戒区域の指定等のソフト対策を組み合わせて総合的な対策を講じているところでございます。  国といたしましても、直轄事業による堤防の整備等を重点的に行うとともに、地方自治体が取り組みますこういった津波防災地域づくりに関する様々な取組を技術的、財政的に支援していくことが重要であるというふうに考えております。  このような地方自治体の取組への支援を強化する必要があるということで、国土交通省におきまして、昨年、堤防整備やまちづくり、警戒避難等を担当する多くの部署がございますので、そういった部局が自治体からの相談、提案にワンストップで対応する仕組みということで、津波防災地域づくり支援チームを立ち上げたところでございます。  この体制を活用いたしまして、津波対策に活用できる交付金などの国の支援制度の活用の促進、あるいは津波防災の取組の先進事例の共有等を図りまして、部局横断的に自治体の取組をしっかりと支援してまいりたいというふうに考えております。
  14. 酒井庸行

    ○酒井庸行君 非常に大事な取組だというふうに思いますので、しっかりと進めていただきたいというふうに思います。  それでは次に、これまで大規模な自然災害が発生をした際には、国土交通省は、緊急災害対策派遣隊、いわゆるテックフォースを派遣をして、被災状況の調査や迅速な復旧活動への着手など、様々な形で被災の自治体の支援を行ってきております。  テックフォースは非常に重要な役割を果たすというふうに思っております。これまでの活躍を考えると、南海トラフ巨大地震発生時にもテックフォースの活躍が期待されるところでありますけれども、そこで、テックフォースの迅速かつ的確な対応に向けて、計画の策定や訓練の実施、予算措置など、どのような取組を行っているかをお伺いいたします。
  15. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) 緊急災害対策派遣隊、テックフォースは、平成二十年に創設をいたしまして、東日本大震災や熊本地震、あるいは昨年の平成三十年七月豪雨など、全国のこれまで九十三の災害に対しまして延べ約八万人の隊員を派遣をし、被災状況の早期把握や道路啓開、浸水解消に向けた緊急排水、あるいは気象庁防災対応支援チーム、JETTによる防災気象情報の解説など、全力で被災自治体の支援に当たってまいりました。これらの支援を実施するために、大きな災害が発生した場合には、年間に最大で七億円程度の費用を執行してきたところでございます。  また、南海トラフ巨大地震発生時には、平成二十八年に策定いたしました活動計画に基づきまして、発災後直ちに全国の地方整備局から被災エリアに、一応の計画といたしましては、一日最大約二千二百名規模の隊員を派遣をいたしまして、被災状況の迅速な把握、道路や航路の啓開、緊急排水などに当たることとしております。  さらに、これらを的確に実施するための大規模な津波防災訓練を始めとした各種訓練に参画をし、現場での対応能力の向上に努めているところでございます。  国土交通省におきましては、南海トラフ巨大地震などの発生に備えまして、各地方整備局にテックフォースのマネジメントを専門に担当する組織を新たに設置したところでございまして、引き続き、このようなテックフォースの体制、機能の拡充強化に努めてまいりたいと考えております。
  16. 酒井庸行

    ○酒井庸行君 本当は予算をもっともっと付けなければいけないところだと私は思います。これはまた改めて要望しておきますけれども。  それと、次の質問です。テックフォースと一緒にあります国土地理院にお伺いをいたします。  国土地理院さんは、地震が発生した際の被災状況の把握やその究明、あるいは救助活動のための地理空間情報を提供するため、重要な役割が求められているというふうに思います。そこで、国土地理院さんに対して、災害に対してどのような取組をしているのかをお伺いしたいと存じますけれども、熊本のときもそうでしたけれども、見事な絵を、というか写真をどんどん提供してくださいまして、すばらしいなと思いますけれども、その取組についてお伺いいたします。
  17. 川崎茂信

    ○政府参考人(川崎茂信君) お答えいたします。  国土地理院は、災害対策基本法に基づく指定行政機関であり、地殻変動の監視や災害状況の早期把握、それから防災地理情報の整備、普及を行っております。  具体的には、全国約千三百か所に設置されております電子基準点などにより、地殻変動の常時監視を行っております。また、東日本大震災の教訓を踏まえまして、南海トラフ地震のような巨大地震の発生時には、電子基準点の観測データから数分で地震の概略規模を推定するシステムを運用し、結果を関係機関へ提供をいたします。さらに、測量用航空機などにより津波の浸水範囲や建物の被災状況を撮影し、地方自治体や関係機関に迅速に提供するための体制を整えております。加えて、地形条件や土地の成り立ちなどについて国民の正しい理解を得るために、浸水の危険性が分かる高さデータや液状化の危険性が分かる低湿地のデータなど、自治体での災害への備えに役立つ防災地理情報の整備、普及にも努めております。  今後とも、災害初動への対応や災害への備えに役立つ情報の提供を充実する取組を進めていきたいと思っております。
  18. 酒井庸行

    ○酒井庸行君 ありがとうございました。大変重要なところだというふうに思いますので、今後ともまたしっかりと進めていただきたいというふうに思います。  そして、次は気象庁にお伺いをするわけですけれども、緊急地震速報や津波の警報等の情報が発表をされます。これらの情報は、国民一人一人が地震や津波から身を守るために極めて重要なものでございますけれども、南海トラフ巨大地震によって関東から四国、九州にかけての極めて広い範囲で強い揺れと巨大な津波が想定される中で、気象庁による緊急地震速報や津波警報等の適時的確な発表が甚大な被害の軽減につながるとも考えます。  そこで、緊急地震速報や津波の警報の課題と、これに対する取組についてお伺いいたします。
  19. 関田康雄

    ○政府参考人(関田康雄君) お答えいたします。  緊急地震速報や津波警報は、先生から御指摘いただきましたとおり、国民の皆様の命を守る重要な情報であると認識しておりまして、より迅速な発表と予測精度の向上が課題であると考えております。  これらの課題への取組といたしましては、まず、緊急地震速報につきまして、陸上の観測点に加え、関係機関による海底地震計等の観測データの活用を進めることで発表の迅速化を図っております。また、平成二十八年に、多数の地震が同時に発生した場合にこれらを適切に識別する技術を、さらに平成三十年には、巨大地震発生時に震源から離れた地域でも強い揺れを予測できる技術を導入いたしまして、精度の向上を図ったところでございます。  次に、津波警報につきましては、関係機関による沖合の津波観測データを活用することで早期に津波を検知するとともに、本年三月にはこれらのデータを用いて沿岸における津波の高さをより精度よく予測する技術を導入いたしました。この技術を用いることで、地震観測を基に、地震発生後おおむね三分を目途に発表いたしました津波警報をより精度の高い予測に迅速に更新することが可能となります。  気象庁では、引き続き、これらの課題にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
  20. 酒井庸行

    ○酒井庸行君 ありがとうございます。  次の質問もありますので先を急ぎますけれども、大臣には簡潔にお答え願えれば有り難いです。  広域的な見地や現地の現実感を重視をしながら、総力を挙げて防災・減災対策に取り組んでいかないといけないというふうに考えておりますけれども、そして、大臣の国交省の下には、こんなことを私に言ってくれました、命を救えても生活を奪われたら何にもならない、とてもいいお話を伺いました。必死で私たちは一番大事な命を守るけれども、そこにまた生活まで奪われたら、これは私たちとしては仕事をしている意味にはならないということまでおっしゃってくださいました。そうした気持ちを国交省の人たちが持っているというのは大変に有り難いことだというふうに思いました。  南海トラフ巨大地震に向けた国交省の取組について、大臣にお伺いしたいと存じます。
  21. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 切迫する南海トラフ巨大地震に対しましては、今年一月に対策計画の改定を行ったところでありまして、想定される具体的な被害特性に合わせ、実効性のある対策に重点的に取り組むことが重要であると考えております。  具体的には、地震発生時に短時間で巨大な津波が押し寄せ、沿岸部を中心に広域かつ甚大な被害が想定されることから、道路、港湾、空港、鉄道等の交通インフラやゼロメートル地帯の堤防の耐震化、避難路や避難場所の整備、津波警報や津波観測情報を迅速かつ的確に提供、テックフォースの体制、機能の拡充強化等、被害特性に合わせた実効性のある事前防災対策を推進をしてまいります。  今後とも、三年間集中で講じる緊急対策を行うとともに、国土交通省の現場力を最大限に活用し、災害から国民の命と暮らしを守るため、ハード、ソフト対策を総動員いたしまして防災・減災対策に取り組んでまいりたいと考えております。
  22. 酒井庸行

    ○酒井庸行君 ありがとうございました。  次の質問に移ります。  次は、スーパーメガリージョン構想についてお伺いをしたいというふうに思います。  昨日でございますけれども、五月の二十日、スーパー・メガリージョン構想検討会より、「人口減少にうちかつスーパー・メガリージョンの形成に向けて」という最終とりまとめ案が公表をされました。  リニア中央新幹線の開業、東京から名古屋まで約四十分、大阪まで約一時間で結ばれるわけですけれども、四つの主要国際空港、二つの国際コンテナ戦略港湾があって、世界から人、物、金、情報が集まる巨大な経済圏が誕生いたします。当初、東京―名古屋は二〇二七年の開業、名古屋―大阪は二〇四五年でございましたけれども、名古屋―大阪間の開業は、二〇四五年からという、八年間前倒しで進むことになりました。  こうしたことの中で、新幹線が開業したときもこうしたことがあったわけでございますけれども、そのときと違うのは、当時はいわゆる右肩上がりの高度経済成長の時期であったということであります。現在は、我が国の人口は二〇〇八年の一億二千八百万人を頂点として減少し始め、本格的な人口減少社会を迎えています。地方から都市へと、特に東京一極集中が依然として進んでおり、地方は急激な人口減少と高齢化によって地域のコミュニティーなどを維持していくことが困難な状況になりつつあります。人口減少の激しい地方、例えば秋田県の藤里町の人口は、二〇〇五年時点では約四千三百人でしたけれども、二〇一八年十一月時点で三千百人と、実に千人以上が減少をしております。  人口減少、高齢化への対応は喫緊の課題でございますし、今回のスーパー・メガリージョン構想検討委員会が取りまとめた「人口減少にうちかつスーパー・メガリージョン」の名のとおり、三大都市圏はもちろんですけれども、人口減少の厳しいところ、激しいところにこそこの効果が届くようにしなければならないと思います。  三枚目の資料を見ていただくと分かるのですけれども、この検討委員会の中で取りまとめで出てきたものにあります、スーパーメガリージョンの形成により実現が望まれる将来の姿。実現が望まれる将来の姿、グローバルなダイナミズムを取り込み、これまで培ってきた技術や文化を生かし経済成長を実現しながら、各地域に個性を生かして自立する持続可能な国、そして、都市においても地方においても、各個人が望むライフスタイルの実現に向け多様な選択肢を持つことのできる、多様な価値観を支える国、そして、右下に、全国各地の個性の対流により国土全体として成長していくというふうにあります。  このことで、そうであるならば、とりわけ三大都市圏から離れた、リニア中央新幹線の沿線から離れた、東北、四国、九州、北海道もそうであります、こうした地域に広域的に拡大していくためには、より積極的な取組が必要というふうに考えますけれども、国交省の見解をお伺いいたします。
  23. 麦島健志

    ○政府参考人(麦島健志君) お答え申し上げます。  先生御指摘のとおり、スーパーメガリージョンの効果の広域的拡大に向けた取組は重要と考えており、具体的な取組が始まっている地域もございます。例えば、首都圏広域地方計画では、北海道、東北、上信越、北陸方面からの新幹線が集結する大宮をスーパーメガリージョンに対する東日本の玄関口と位置付け、国と地域の行政、経済界が協力をいたしまして、ネットワークの結節点としての連携・交流機能の集積、強化を進めているという状況でございます。  具体的には、東日本の新幹線沿線各都市が参画いたします東日本連携・創出フォーラムにおきます東日本連携広域周遊ルートの策定やビジネスマッチング、シティープロモーション等の拠点となる東日本連携センターの開設など、スーパーメガリージョンと東日本各地との対流創出に向けた取組が進められているところでございます。  このような広域連携の取組を各地で推進することによりスーパーメガリージョンの効果がリニア沿線以外の地域にも拡大していくものと考えており、国土交通省としても地域の関係者とともに積極的に取り組んでまいりたいと考えてございます。
  24. 酒井庸行

    ○酒井庸行君 本当は、もっと具体的なことが出てくれば有り難いなと。こういうことをやるんだというのが、目指すというような格好でお話をされましたので、具体的なことが本当はもっと出すべきだと私は思います。  次に、主要国際空港とリニア中央新幹線を通じての国内外の人、物、金、情報を集めてメガスーパーリージョンの核となることが期待される三大都市圏が結ばれることによって、その間に位置する中間駅、神奈川県の相模原、山梨県の甲府、長野県の飯田、岐阜の中津川の建設が認可されておりますけれども、こうした中間の駅の周辺地域についても大きなインパクトがもたらされることが期待をされます。  中部経済連合会の話、提案にもありますけれども、今の中部圏は、このままでいって、成り行きでいったら必ず衰退をするというふうに言われています。このスーパーメガリージョンの構想を実現していくことによって新たな構想を描き、また発展をできるというふうに言われております。  そうしたことを考えたときに、今御提案があった中でもありますけれども、各自治体はどのような将来像を描いて、またどのようなスーパーメガリージョン構想に反映をしているのか、お伺いいたします。
  25. 麦島健志

    ○政府参考人(麦島健志君) お答え申し上げます。  中間駅周辺地域につきましては、リニア中央新幹線の開業によりまして、例えば長野県の飯田市では、東京までの所要時間は現在の約五時間から約四十五分に短縮をされ、同市に一時間以内で交流できる人口は約八十万人から約三千三百万人に拡大するなど、大きなポテンシャルがございます。  スーパー・メガリージョン構想検討会では、中間駅周辺地域を始めとする地方公共団体等と議論を進めてまいりましたが、各地方公共団体等からは、リニア中央新幹線の開業を契機に、地域で新たなイノベーションを生み出し産業の発展を目指す、地域の魅力を生かして外から多くの人を呼び込み地域の活性化を目指すといった、地域の将来像に向けて取組を進めたいという御意見をいただいたところでございます。  このような御意見を踏まえまして、スーパーメガリージョン構想の取りまとめにおきましては、多様な人材が行き交う新たな知的対流拠点の形成、圏域を越えた産業クラスター同士の連携強化等により新たな産業を創出するとともに、自然豊かな居住環境や多様なツーリズム等の形成により地域独自のライフスタイルを提供する地域となることで中間駅周辺地域から始まる新たな地方創生を目指すというふうにしているところでございます。
  26. 酒井庸行

    ○酒井庸行君 本当は、もっともっと具体的な案というのを出してくるべきだと思います、もうこの時点に来ると。そのことをお願いをしておきたいというふうに思います。  次に、名古屋駅のことについてお話をしたいというふうに思います。  名古屋駅を基点とした二時間交流圏の人口は、リニア中央新幹線の全線開業時で約八千三百万人と全国最大の規模となります。その中心となる名古屋駅は、高速鉄道や在来線、私鉄、地下鉄等九路線が集結をする一大ターミナルというふうになります。  今の、私が計画を聞いている中では、これが本当に百年先を見詰めた一大ターミナルなのかなというふうに考えます。こんなばかなことはないというぐらいに私は思っておりますけれども、リニアが下に行って、また上に上がってきて、二つの私鉄に行くのにはまた下がると、そんな計画なんというのはちょっとないわけでありまして、その辺のところも含めて少しお話をいただければと思います。
  27. 麦島健志

    ○政府参考人(麦島健志君) お答え申し上げます。  先生御指摘のように、スーパーメガリージョン構想の取りまとめでは、リニア中央新幹線の全線開業によりまして、名古屋駅から二時間以内で交流できる人口が約八千三百万人となることが期待されており、こうしたポテンシャルを最大化するため、乗換え利便性の向上等により名古屋駅のハブ機能を一層強化していくことが求められるとしているところでございます。  現在、名古屋市におきましては、リニア中央新幹線の開業予定である二〇二七年度を整備目標として、市営地下鉄名古屋線を始めとする各鉄道駅間の乗換え等の利便性、快適性の向上を図ること、主要な乗換え動線をできる限り直線化し上下移動の負担を少なくすること等により、分かりやすい乗換え空間の形成を図るとの整備方針が策定をされているところでございます。  国土交通省といたしましては、こうした地域の取組を踏まえつつ、乗換え利便性の向上等による名古屋駅のハブ機能の強化に向け適切に対応してまいりたいと考えてございます。
  28. 酒井庸行

    ○酒井庸行君 よろしくお願いをしておきたいと思います。  次の質問ですけれども、この「人口減少にうちかつスーパー・メガリージョン」ということであります。三大都市圏の沿線だけではないはずです。とりわけ、先ほども申し上げましたけれども、東北、四国、九州にも広域的に拡大していくことが必要だと私は思います。  先ほど話をしました南海トラフの地震を始めとした巨大災害のリスクも抱えている我が国にとっては、国土強靱化の推進にも必要だというふうに思います。スーパーメガリージョンの形成ができれば、しっかりとしたものになれば、日本の隅々まで人、物、金が行き交う姿を目指すということだけではなくて、つくり上げていくということが大事だと私は思います。  まとめにありますように、持続可能な社会を形成するメガリージョンをすることが私は責務だというふうにも考えます。名古屋駅もそうですけれども、先ほどの東北だとかそういうところもそうなんですけれども、こうしたものをやっていくには、やはりこのリニア中央新幹線の建設、整備というのはまさに国家プロジェクトにしないときちんとできないと私は思います、皆さんが思っているものが。  その意味でも、国を挙げて強力に推進していくという必要があるというふうに思いますけれども、いかがかなというふうに思います。その効果を三大都市圏だけに限らず、能動的で積極的に国全体に広げていかなければならないというふうに考えますけれども、国土交通省の御見解をお願いいたします。
  29. 麦島健志

    ○政府参考人(麦島健志君) お答えいたします。  リニア中央新幹線につきましては、平成二十七年八月に閣議決定いたしました国土形成計画におきましても、東西大動脈の二重系化、三大都市圏の一体化及び地域の活性化等の意義が期待されるプロジェクトであるというふうにされているところでございます。  中央新幹線の開業によりまして移動時間の劇的な短縮が実現すれば、各圏域の人材がフェース・ツー・フェースのコミュニケーションを行うことによりまして新たな価値の創造に寄与することや、また、大都市で働きながら自然豊かな地方で暮らすなど新しいライフスタイル、ビジネススタイルが生まれ、人々の暮らしや働き方に多様性と豊かさを与えることが期待され、こうした成果を我が国の成長に結び付けていくということが求められていると考えているところでございます。  このようなことを踏まえまして、スーパーメガリージョン構想の取りまとめにおきましては、我が国の成長を牽引する三大都市圏のポテンシャルを一層高めるとともに、リニア駅を交通結節の核とした広域的な高速交通ネットワークを形成し対流を活発化するということによりまして、スーパーメガリージョンの効果を最大化し、全国に拡大していくことが重要であるとしているところでございます。
  30. 酒井庸行

    ○酒井庸行君 もう時間が参りましたので、最後の質問にしたいというふうに思います。  大臣にお聞きをしたいというふうに思います。  新しいことをすれば、いろんな問題が生じることはあります。でも、これを私たちは今の特に時期は乗り越えていかなければならないというふうに思います。今、私たちがしなければならないのは、私たちが持っているやはり心ときずなというものがあります。これをもっともっと深く優しく、そして育んでいくことを原点としてこのスーパーメガリージョンを進めていっていただきたいというふうに思います。  今後の取組について、大臣のお考えをお聞きします。
  31. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) スーパーメガリージョン構想につきましては、計二十回にわたる検討会を開催しまして、地方公共団体や経済界の御意見を伺いながら、目指す方向性と求められる取組について議論をしてまいりました。  リニア中央新幹線の開業に向けましては、高速交通ネットワークの整備を始め、現在、各都市、地域で進められている取組について、スピード感を持って着実に実施していくことが求められます。加えて、リニア中央新幹線により出現をいたします七千万人を超える規模の集積効果を最大限に引き出し、我が国全体の経済活力を向上させるため、都市の魅力を高める関連プロジェクトの推進が求められます。  これらの推進に当たりましては、行政、経済界等様々な主体が引き続きアイデアを出し合うことが重要であり、国土交通省といたしましても、連携協力をしながら都市づくり、地域づくりに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
  32. 酒井庸行

    ○酒井庸行君 終わります。ありがとうございました。     ─────────────
  33. 羽田雄一郎

    ○委員長(羽田雄一郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、足立敏之君が委員を辞任され、その補欠として佐藤啓君が選任されました。     ─────────────
  34. 野田国義

    ○野田国義君 おはようございます。立憲民主党の野田国義です。よろしくお願いいたします。  私、今日、福岡から朝一便で来ました。福岡の方は、朝、天気が良かったんです。快適な空の旅をと思っておりましたところが、アナウンスがありまして、雷雨雲が非常に厚くあると、それで揺れますと。ですから、ドリンクのサービスもございませんでした。そしてまた、風も強く、羽田空港周辺ですね、それで、着陸できないときにはまた繰り返しますからと、安全運転第一で行きますのでと、運航行きますのでというような話でございましたけれども、これからもう本当に、今もお話ございましたけれども、雨や風が強くなって、午後あるいは夕方にかけて交通網がまた混乱を来すかも分かりませんので、どうぞまたよろしく対策等もお願いをしておきたいと思うところでございます。  それでは、今日はタクシーの規制緩和をめぐる論議について少しお伺いをさせていただきたいと思います。  皆さんも御承知のとおり、二〇〇二年ですか、二月のタクシー規制緩和以降、本当にこれ、業界の混乱は収まることを知らずに、歩合制の賃金によるタクシー運転者の労働条件は悪化する一方となっていきました。この間、国は、行き過ぎたタクシー規制緩和を是正し、タクシー労働者の賃金、労働条件を改善するために、二〇〇九年六月にタクシー特措法、二〇一三年十一月にその改正法と二度にわたる緩和抑制策を成立をさせてきましたが、いまだもって改善の兆しは見えておらないということでございますけれども、そういう中にあって、またライドシェアという問題が出てきておるということでございます。  政府が規制改革会議等で検討されているこのライドシェアは、まさに白タク行為であり、断じて容認することはできないと私は考えているところでございます。  そこで、国交相、大臣におきましてもライドシェアに反対姿勢というような記事が、日経新聞ですか、載っておりました。これは、二〇一七年の二月七日ですか、石井国土交通相は七日の閣議後の記者会見で、一般ドライバーが料金を取って自家用車で利用客を送迎するライドシェア、相乗りについて、安全確保や利用者保護などに問題があり、極めて慎重な検討が必要だと、事実上の反対姿勢を示していただいたと思っているところでございます。  そこで、改めて大臣の現状の確認を、今どう思っておられるのか、したいと思っております。それから、例外的な措置も含めて、運送の安全や利用者の保護のため、断固として認めることができないように私自身も求めたいと思っているところでございますので、大臣の見解をよろしくお願いしたいと思います。
  35. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省といたしましては、自動車による旅客の運送におきまして、安全、安心の確保が最重要の課題と認識をしております。  自家用車を用いましたいわゆるライドシェアは、運行管理や車両整備等について責任を負う主体を置かないままに、自家用車のドライバーのみが運送責任を負う形態を前提としております。  国土交通省といたしましては、このような形態の旅客運送を有償で行うことは、安全の確保、利用者の保護等の観点から問題があり、極めて慎重な検討が必要と考えております。
  36. 野田国義

    ○野田国義君 しっかりその辺りのところをよろしくお願いをしたいと思います、改めて。  それから二番目、自家用有償旅客運送制度をめぐる動きについて質問をさせていただきます。  タクシー運転手が年々減少している実態から、自家用車を使ったタクシー業務は、公共交通機関のない過疎地などで自家用有償旅客運送制度として例外的に今現在認められております。制度内容の一部では、運転手に一種免許の効力が過去二年以内において停止されていないことなどを条件に定めておりますが、タクシー業務などに必要な二種免許は不要となっているところであります。  しかし、同制度は、市町村やNPO法人といった運行主体が制度利用の登録をし、配車などの運行管理責任者を選任する必要もあるなど制限が多く、導入はなかなか進んでいないと聞くわけであります。  また、産経新聞によりますと、政府、白タクの規制緩和へ、ライドシェアとは一線、タクシー業界ウーバー上陸を警戒というような記事も載っておりました。政府が一般人でも自家用車でタクシーのような有償運送業務ができる制度の拡大に乗り出した、一般人によるタクシー業務は白タクとして原則禁止だが、ドライバー不足が深刻な過疎地などでは例外を認める制度がある、政府はこの制度を更に緩和し、利用性を高める方針だというような記事も載っておりました。  そこで、未来投資会議におきましては、同制度の地域限定の枠組みは維持されるものの、タクシー事業者が運行管理の委託を受ける、あるいは実施主体に参画する場合において、手続を容易化する法制度の整備を図るなど、総理から検討の指示がなされたというような話も聞きます。一方では、一般人のタクシー業務解禁につながるようにも見えますので、これではライドシェア解禁につながる動きではないのかなと考えられるわけであります。  この点について、国土交通省はライドシェアは異なる制度だと説明している旨の記事もあるわけでありますが、実際のところどのような制度になるのか、お伺いをさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
  37. 奥田哲也

    ○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。  地域における移動手段といたしましては、まず道路運送法による許可を受けたバス、タクシーによる輸送がございます。しかしながら、バス・タクシー事業者によることが困難である場合には、道路運送法による登録を受けて市町村やNPO法人等が自家用車を用いて有償で運送できることとする自家用有償旅客運送制度が設けられております。  この自家用有償旅客運送の導入団体数については、平成三十年度末時点で、市町村が主体となるものが四百四十団体、NPO等が主体となるものが百十六団体となっております。  三月七日に開催されました未来投資会議におきまして、総理より、自家用有償旅客運送については、利用者の視点に立ち、現在の制度を利用しやすくするための見直しが必要であること、このため、タクシー事業者が委託を受ける、あるいは実施主体に参画する場合について、手続を容易化する法制度の整備を図ることについて指示があったところでございます。  国土交通省といたしましては、バス、タクシー、自家用有償旅客運送制度を、適切な役割分担の下、組み合わせて、地域の交通ネットワークを構築することが重要であるというふうに考えております。  引き続き、未来投資会議での議論も踏まえながら、省内に設置をいたしました地域交通フォローアップ・イノベーション検討会において、法制度の整備も含め、人口減少や高齢化等に対応しつつ、持続可能な地域交通を実現するための検討を行ってまいります。
  38. 野田国義

    ○野田国義君 しっかりやっていただきたいと思います。  それから三番目の質問に入りますが、規制のサンドボックス制度のことについてお伺いをさせていただきたいと思います。  二〇一八年の五月十五日ですか、参議院の経済産業委員会におきまして、特にライドシェア事業のような安全や雇用に問題が指摘されている事業の実証については、規制法令に違反するものが認定されることのないよう厳に対応することとの附帯決議がなされていると聞いております。  そこで、生産性向上特別措置法におけるプロジェクト型サンドボックス制度ではこの附帯決議を完全遵守していただきたいと私自身は考えるわけでありますけれども、国土交通省のお考えをお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。
  39. 平井裕秀

    ○政府参考人(平井裕秀君) 内閣官房よりお答え申し上げます。  規制のサンドボックス制度、こちらにつきましては、生産性向上特別措置法においては、規制法令に違反するものではないということが主務大臣が新技術等実証計画を認定するための要件の一つとなっているところでございます。この点、同法に基づきまして昨年六月に定められました基本方針、こちらにおいては、規制法令に違反するものでないことが主務大臣が実証計画を認定する要件であることを改めて確認させていただきますとともに、事業者は、実証の実施に当たっては、実証を適切に実施するために必要となる措置を講じなければならないということとしているところでございます。  仮に、附帯決議にございますような、ライドシェア事業のような安全や雇用に問題が指摘される事業の実施について申請があった場合にも、安全や雇用に関する規制法令に違反する実証計画が認定されることがないよう、これらの規制を所管する主務大臣が厳格に確認した上で認定するかどうかを判断することとなると、こういうふうに承知しております。
  40. 野田国義

    ○野田国義君 終わります。
  41. 青木愛

    ○青木愛君 国民民主党の青木愛です。  今日は、海外でのインフラ展開について是非お伺いをさせていただきたいと思います。  現在、新興国を中心としました世界のインフラ需要は膨大であります。急速な都市化と経済成長によりまして、今後の更なる市場の拡大が予想されております。  二〇一七年のアジア開発銀行の試算によりますと、二〇一六年から二〇三〇年のアジアにおけるインフラ整備需要は約三千兆円を見込んでおります。他方、我が国は、今後、少子高齢化と人口減少が進む中で、国内需要の先行きが心配され、世界の旺盛なインフラ需要に今まで以上に目を向ける必要があります。  このような認識の下で、五年前の二〇一四年十月に株式会社海外交通・都市開発事業支援機構、JOINが設立されまして、また、昨年九月には、海外社会資本事業への我が国事業者の参入促進に関する法律、いわゆる海外インフラ展開法が施行されたところであります。  まずお伺いいたしますけれども、インフラシステムの海外展開を推進するその目的と、そして、その際のJOINですとかまた海外インフラ展開法にあります独立行政法人の役割について、まず改めてお伺いをしたいと思います。
  42. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) インフラシステムの海外展開を推進する目的として、三つ申し上げたいと思います。  まず、日本の強みである技術、ノウハウを最大限に生かしまして、新興国を中心とした膨大なインフラ需要を取り込むことによりまして、日本経済の成長を図ることが挙げられます。また、相手国のインフラ整備が進むことによりまして、相手国における経済社会的な基盤強化が図られるとともに、海外に進出しております日本企業のサプライチェーンの強化等にもつながるわけであります。さらに、相手国の人々のライフスタイルを豊かにし、環境、防災等の課題解決にも貢献することで、日本ソフトパワーの強化や外交的地位の向上にもつながると考えております。  次に、お尋ねの株式会社海外交通・都市開発事業支援機構、JOINと独立行政法人等の役割についてでありますが、まず、JOINは、日本企業とともにプロジェクトに出資をすることによりまして、日本企業の資金面及びリスク面での負担軽減を図ることを主な役割としております。  また、独立行政法人等につきましては、案件の形成段階から相手国政府に対して効果的な働きかけを行うことなどによりまして、日本企業が参入しやすい環境づくりを行うこととしているところでございます。
  43. 青木愛

    青木愛君 簡潔にまとめていただきまして、ありがとうございます。  この海外事業は、国によっては政治経済情勢が変動しやすいなどの様々なリスクがあります。JOINやこうした独法がサポートしますと、事業展開する企業にとってはリスク軽減となります。事業がうまくいけば企業の利益となりますけれども、このリスクが現実のものとなったときには、その負債は元をたどりますと国民の税金で賄うということにもつながっていきますので、この点には常に御留意をいただきまして、また、こうした利益については何らかの形でやはり国民に還元されるべきだと私は考えます。常にそうしたことを念頭に置きながら進めていただければ有り難いなというふうに思っております。  それでは、以下、質問させていただきます。  これまでの五年間でJOINが支援を決定した案件は十九件に上ると伺っております。これら十九件のプロジェクトに取り組んできた中での経験から得られたことについてお聞かせをいただきたいと思います。
  44. 岡西康博

    政府参考人(岡西康博君) お答えいたします。  海外交通・都市開発事業支援機構、JOINは、平成二十六年十月の設立以来、五年間で十九件のプロジェクトに対し八百五十二億円の支援決定を行い、海外における交通、都市開発の幅広い分野において我が国事業者の海外進出を支援してまいりました。また、JOINにおいては、金融支援に加え、我が国事業者のリスクを低減するため、経営参画、人員派遣などを含めたハンズオン支援も積極的に実施してきたところであります。  海外におけるインフラプロジェクトでは、委員御指摘のとおり、相手国における政治リスク、完工リスクなどが存在します。JOINのこれまでの支援案件においても、相手国政府許認可等の調整に時間を要したり、現地の事情で事業が予定どおり進まないといった事態が生じることもありましたが、JOINが相手国との調整に乗り出したり、経営、事業運営に直接参画し助言を与えることなどによって、こうした困難な課題に対応し、円滑な事業の実施に貢献してきたところであります。  国土交通省といたしましては、JOINがこうした過去の経験を生かしつつ、今後も積極的に実績を積み重ねることによりまして、我が国事業者の海外進出が更に促進されることを期待しております。
  45. 青木愛

    青木愛君 ありがとうございます。  我が国は、二〇二〇年に約三十兆円のインフラ受注額を目標にしております。二〇一〇年には約十兆円、二〇一六年には約二十一兆円と、受注額を着実に伸ばしております。内訳を見ますと、情報通信分野の約九兆円、エネルギー分野の約四・七兆円と比較をいたしまして、国土交通省関連分野の受注額がそれぞれ、交通分野で約一・三兆円、基盤整備分野で約二・二兆円にとどまっているという状況にあります。  世界の交通インフラ市場は、二〇一五年から二〇三〇年までの十五年間で約一・五倍の伸びが、その中でも特に鉄道分野で二倍以上の伸びが予想されています。欧米や中国の競合国との受注競争が激化をする中で、市場獲得に向けてどのような努力をされているのかお伺いをいたしたいこととともに、マレーシアとシンガポール間を結ぶ高速鉄道建設日本も大変注目をしてきたところでございますが、昨年、マレーシアのマハティール首相が誕生したことで、その計画が一旦中止されたと発表されております。高速鉄道の今後の見通しについても併せてお伺いをさせていただきたいと思います。
  46. 岡西康博

    政府参考人(岡西康博君) お答えいたします。  今後も大きな成長が見込まれます世界の鉄道市場において鉄道分野のインフラ輸出を推進することは、我が国のみならず相手国の経済発展などにも貢献する観点から重要であると考えております。  このため、国土交通省においては、競合国との受注競争が激化する中、受注の獲得に向けて戦略的に取り組んでおり、例えば安全性や定時性といった我が国鉄道の強みをトップセールスにより積極的に売り込むこと、海外インフラ展開法に基づき、独立行政法鉄道建設・運輸施設整備支援機構などが有する調査、設計能力を活用して相手国における案件形成に初期段階から参画すること、相手国が自ら適切に鉄道を運行、保守できるようにするため、相手国における人材育成支援を行うことなどの取組を進めております。  国土交通省といたしましては、引き続き、鉄道システムの海外展開を強力に推進する所存であります。  また、お尋ねのマレーシア―シンガポール高速鉄道計画につきましては、マレーシア、シンガポール両国間の合意により、二〇二〇年五月三十一日まで同計画の建設が延期されているところですけれども、費用削減及び事業スキームの見直しに係るアドバイザーが公募されるなど、マレーシア政府において検討を進める動きがあると承知しております。  国土交通省といたしましては、引き続き高速鉄道計画の再開に向けたマレーシア、シンガポール両国の動向を注視するとともに、両国に対して機会を捉えて新幹線の経験に基づく我が国の考えを説明してまいりたいと、このように考えております。
  47. 青木愛

    ○青木愛君 今後の取組に期待をしておりますので、よろしくお願いいたします。  これからの海外展開の中で、幾つかのプロジェクトについてお伺いをしていきたいと思います。  まず、昨年の十一月、独立行政法人都市再生機構、いわゆるURですが、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州政府は、西シドニー空港周辺の地域における開発計画において、URがこれまで都市開発事業等で得た経験を生かした技術協力等を行うことで合意し、覚書を交換したところであります。  海外インフラ展開法の施行後、URの第一号のプロジェクトとして大変注目をされておりますけれども、どういった中身なのか、また、今後の見通し、課題についてお聞かせいただければと思います。
  48. 青木由行

    ○政府参考人(青木由行君) お答えを申し上げます。  独立行政法人都市再生機構、URでございますけれども、昨年八月のいわゆる海外インフラ展開法の施行によりまして本格的に海外業務を行えるようになったところでございます。これを受けまして、URで各国の都市開発案件について情報収集活動を進めます中で、昨年十一月にオーストラリア・ニューサウスウェールズ州政府と技術協力等に係る覚書を締結したところでございます。  この覚書は、同州政府が開発を進めてございます、御指摘ございました西シドニー新空港とその周辺地域について、URが日本国内で蓄積してまいりましたノウハウを生かしまして、公共交通指向型都市開発に係ります技術協力などを行うという内容になっているというふうに承知をしてございます。  今後でございますけれども、この新空港周辺地域のマスタープランの策定などをURが支援する、そして、その動きの中で海外都市開発への参画に意欲のございます日本企業とのつなぎ役としての役割をURに果たしていただくということを通じまして、我が国事業者の進出が期待されているところでございます。  国土交通省といたしましても、こうした動きをしっかりと積極的に支援をしてまいりたいというふうに考えてございます。  以上でございます。
  49. 青木愛

    ○青木愛君 ありがとうございます。  また、国土交通省は、カンボジア王国国土整備・都市化・建設省との間で定期的な会合を実施をするということで、カンボジア都市開発・不動産開発プラットフォームを設立をしたと伺っています。そのための第一回会合が、今年二月二十七日、カンボジア王国のプノンペンで開催されたということです。  日本側からは、国土交通省、在カンボジア日本国大使館、また経済産業省、都市再生機構、住宅金融支援機構、日本下水道事業団、JICA、ジェトロ、JBIC、NEXI、そして海外エコシティプロジェクト協議会、J―CODE、国際建設住宅産業協会、JIBH及び民間企業の参加などがありました。カンボジアからは、チア・ソパラ副首相兼国土省大臣、民間企業、団体の参加などがあり、もう大変大規模な会合だったというふうに伺っておりまして、日本挙げての丸ごと都市づくりということだそうでありまして、このカンボジア都市開発・不動産開発プラットフォームの概要と今後の見通しについて是非お聞かせいただきたいと思います。
  50. 岡西康博

    ○政府参考人(岡西康博君) お答えいたします。  国土交通省では、海外における都市開発、不動産開発事業への我が国事業者の参入の促進を図るため、ASEAN地域を中心として、都市再生機構などの独立行政法人などの持つ知見やノウハウを生かしつつ、現地において事業を行いやすいビジネス環境の整備を図ることを目的として、官民連携による二国間プラットフォームの構築を進めているところであります。  委員御指摘のとおり、本年二月二十七日にその第一弾として、カンボジア王国国土整備・都市化・建設省と国土交通省との間で日・カンボジア都市開発・不動産開発プラットフォームの設立に関する覚書を締結するとともに、第一回会合を開催し、今後、年一回、本会合を開催していくこととしたところであります。  今回開催されたプラットフォームでは、不動産、建設、住宅、商社などの多様な民間企業、日本側からは五十社、カンボジア側からは百二十社が参加したことに加え、委員御指摘のとおり、都市再生機構、住宅金融支援機構、日本下水道事業団などの独立行政法人、それや関係省庁など幅広い方々に参加いただきまして、相手国にとって包括的なソリューションを提供できる場となりました。まさに、分野横断的なまちづくりを進める国土交通省の強みを生かせる枠組みとなったものと考えております。  今後の見通しにつきましては、今回カンボジア政府が選定したプノンペン、シェムリアップ、バッタンバンの三都市において具体的な案件形成を進めていくこととしており、来年春頃をめどに、カンボジアにおいて第二回目の会合を開催することといたしております。  引き続き、相手国のニーズを踏まえつつ、官民一体となった都市開発、不動産開発事業の海外展開に取り組んでまいります。
  51. 青木愛

    ○青木愛君 ありがとうございます。期待しております。  さらに、インドネシアの首都ジャカルタで建設が進められておりました大量高速鉄道MRTが完成したということであります。今年三月二十四日に開業式典が開催されました。一部区間はインドネシア初の地下鉄として走るということでありまして、利用者の映像が日本のテレビでも紹介されておりました。  JICAはこれまで円借款を活用して世界各国の地下鉄建設を支援しておりますが、ジャカルタ都市高速鉄道は、土木工事、車両納入、電気・機械システム等の整備の全てを日本企業が実施をしたオールジャパンによる地下鉄建設事業ということであるんですが、この開業式典におきまして、大統領の口から日本という言葉が語られず、日本の支援で建設されたことを現地の人々に余り知られていないという、このことに不満を思う日本人もいらっしゃるということでございます。  出しゃばり過ぎず、かつ事実として上手にアピールすることも大切かと思いますが、その辺の事情をお伺いをさせていただきたいと思います。
  52. 岡西康博

    ○政府参考人(岡西康博君) お答えいたします。  インドネシア初の地下鉄路線、委員御指摘のとおりであります、ジャカルタMRT南北線フェーズ1は、土木、電気、信号、車両から保守、運営までオールジャパンで支援を行い、本年三月二十四日に開業いたしました。開業式典には、国土交通省より篠原国土交通審議官が出席いたしました。  開業式典においては、事業主体として日本側出席者が紹介されたほか、式典前後には、ジョコ大統領から石井駐インドネシア大使及び篠原国土交通審議官に対し、また、アニス・ジャカルタ特別州知事から日本側企業関係者に対し、日本側の協力に対する感謝の意が直接示されたところであります。また、在インドネシア日本大使館などの関係者によれば、ジャカルタ市民から、MRTの定時性や清潔さに加え、三月開業に間に合わせたことに対する称賛の声が寄せられていると聞いております。  ジャカルタでは今後もMRT南北線の延伸や東西線の整備も予定されていることから、ジャカルタ市内における交通渋滞の解消に向けて引き続き協力してまいりたいと考えております。また、日本の支援であることが広く現地の利用者の方々に周知されるよう、引き続き取組を強化していきたいと考えております。
  53. 青木愛

    ○青木愛君 よろしくお願いします。  また、インフラ展開の中で注目すべき視点として、防災の観点があろうかと思います。  世界各地は、地震、津波、風水害、また干ばつ等の自然災害に襲われまして、一九九八年から二〇一七年までの二十年間において、死者数が何と約六十万人、経済損失額も二兆九千八十億ドルに上ります。日本は優れた知見やノウハウを保有をいたしております。こうした自然災害のリスクに直面している国々に対する貢献について、実績も踏まえてお聞きをしたいと思います。
  54. 岡西康博

    ○政府参考人(岡西康博君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、我が国は自然災害を数多く経験し、過去に培った防災に関する優れた技術や知見を有していることから、国土交通省としては各国の防災対策に積極的に貢献できるものと考えております。  実際に、国土交通省では、平成二十五年度から、防災協働対話として、相手国の防災課題と日本の防災技術をマッチングさせるべく、ワークショップなどを行っているところであります。これらワークショップを契機といたしまして、例えばベトナムではダム運用、洪水予警報システムの構築につながりました。また、気象衛星ひまわりの観測データを世界各国に提供しており、特に東アジア、西太平洋地域の約二十か国に対しては、台風や集中豪雨の防災活動で的確に生かされるよう、観測データの受信・解析装置の提供に加え、その利用方法の研修などの技術支援も行っております。  今後、既存ダムを運用しながら機能向上を図るダム再生や洪水時の観測に特化した低コストの危機管理型水位計といった我が国の技術を積極的に海外展開していく方針であり、この方針の下、今月初旬の大型連休中には工藤国土交通大臣政務官がマレーシアに出張し、ゼイビア水・土地・天然資源大臣にトップセールスを行ったところであります。  加えて、途上国政府の中には防災分野の投資への関心が低い国もあることから、各国が防災を優先課題と位置付けるなどの防災の主流化、これを我が国が主導するとともに、我が国の防災技術のPR、海外展開を促進してまいります。
  55. 青木愛

    ○青木愛君 ありがとうございます。  最後に、大臣にお伺いをさせてください。  十五世紀半ばから始まりました大航海時代、そしてその後の時代は、先進国が後進国を略奪するという形で繰り返されてきました。しかし、二十一世紀の今日、人類は有限な地球環境を守りつつ、共存を図らなければなりません。自国の利益のため、他国に犠牲を強いたり、無理を強いるやり方は避けるべきだというふうに考えます。  日本独自の質の高いインフラシステムを海外展開することに関しまして、最後、石井大臣の御見解、御決意をお伺いをしたいと思います。
  56. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) インフラシステムの海外展開を図る上では、相手国経済の持続的成長の観点から、透明性、開放性、経済性、対象国の財政健全性等の要素が重要であると考えております。これらを踏まえた上で、我が国の持つ質の高いインフラの強みであります、維持管理まで含めたライフサイクルコストが低廉であること、環境、防災面にも配慮をしていること、人材育成や制度構築も併せて行うことなどの特徴を生かして、他国と差別化を図りながら、我が国の先進的な知見、ノウハウを生かして、相手国の課題の解決に貢献することにつなげてまいりたいと考えております。
  57. 青木愛

    ○青木愛君 ありがとうございます。  質問を終わります。
  58. 舟山康江

    ○舟山康江君 国民民主党・新緑風会の舟山康江でございます。  少し質問の順番を変えて質問させていただきたいと思います。  最初に、新聞記事を配付いたしましたけれども、この件、来年に迫ってまいりました東京オリンピック・パラリンピックをめぐりまして、関連施設の建設現場の労働環境に様々な問題があるということで、労働組合の国際組織が大会組織委員会や東京都、日本スポーツ振興センター、JSCに改善を求める報告書を送ったと、このような報道がございましたけれども、まずはこの指摘を受けたということの事実関係についてお伺いしたいと思います。
  59. 齋藤福栄

    ○政府参考人(齋藤福栄君) お答えいたします。  今般、BWI、国際建設林業労働組合連盟より、二〇二〇年大会施設の建設現場に関する労働環境の問題点を指摘するレポートが組織委員会や日本スポーツ振興センターなどに届いたことは承知しております。  新国立競技場については、整備主体である日本スポーツ振興センターにおいて、レポートの内容について事実関係の精査を行っているところであります。今後、その事実関係の精査を行った上で、必要があれば適切な対応を行うこととしております。
  60. 舟山康江

    ○舟山康江君 一義的には、このオリンピック、スポーツ振興センター、JSCだと思いますけれども、これ、国家プロジェクトとしてオリンピックの誘致を決めて、まさに担当の部署までつくってやっているということの意味におきましては、やはりこれ、政府の責任というものをきちんと認識した上で対応しなければならないと思っておりますけれども、今後の対応に関して、政府として、スポーツ庁ですね、オリンピック担当としてどのように考えていらっしゃるのか、そこについてもう少し詳しく教えていただけますでしょうか。
  61. 齋藤福栄

    ○政府参考人(齋藤福栄君) 先生御指摘の点はごもっともでございます。安全、安心な環境において建設も行うというのが大前提となっております。  今回の件につきましては、まずはレポートの内容について事実関係を精査をし、どのような事実があったのか、これを確認した上できちんと対応をしていきたいというふうに考えております。
  62. 舟山康江

    ○舟山康江君 この精査というのはいつまでやるのか。実際に、このオリンピックの建設現場におきましては自殺者も出ている、過酷な労働ということは以前から指摘されておりました。この新聞記事にも指摘した問題点として幾つか挙げられておりますけれども、恐らくこれだけではないと思います。  少なくとも、ここに書かれていることは事実を確認しなければ分からないことなのか、事実なのか、その辺については今の段階でどのように認識されているんでしょうか。
  63. 齋藤福栄

    ○政府参考人(齋藤福栄君) まさに、幾つかの御指摘がなされている、レポートの中でなされているわけでございます。それぞれの内容については、このレポートにはその個別の具体の内容について、例えば労働時間の問題についても誰がということは記述されていないわけであります。  それぞれの事実関係について、それぞれ事実関係をきちんと確認した上で、それが書かれているとおりのことなのか、法令に照らしてどうなのかということも含めて、まずその事実を明らかにした上でそれを精査し、対応が必要であればこれを行っていくと、そういうことでございます。
  64. 舟山康江

    ○舟山康江君 いつまでその検討をされるのか。現場は日々動いているんですよ。指摘されているようなことが事実であれば、過酷な労働の中で、今、日々、労働者が非常に危険と隣り合わせの中で作業をしている。こういった状況を、精査精査とおっしゃいますけれども、いつまでにやるのか、その辺のめどについてお聞きしたいと思います。
  65. 齋藤福栄

    ○政府参考人(齋藤福栄君) お答えいたします。  事実関係の確認のためには、まず、先ほど申し上げたような特定の者を特定しなければ分からない事実もございます。また、幾つかの通報の関係でありますとか、類似な事実が確認できているものもありますが、固有名詞を特定しなければ事実関係自体が特定できないということもありまして、既に申し上げたとおり精査を始めているところでございますが、現段階でいつまでに全てを終了するということは申し上げられないという状況でございます。
  66. 舟山康江

    ○舟山康江君 じゃ、このJSCと政府の役割分担はどのように考えているんでしょうか。  ここで指摘されていることの一つとして、JSCに、現場の労働組合ですね、労働組合が改善を要求したということですけれども、それを受理しない、受理していないという事実もここで指摘をされております。その辺の事実も含めて、JSCと、まあJSCは当事者なわけですよね。労働者から何かいろんな苦情を受け付ける、本当は受け付けなければならない、それを受理しなかったと、こういった事実も指摘されているわけでありますけれども、ここも含めて事実関係を精査する責任主体はどこなのか。JSCなんですか、政府なんですか、お答えください。
  67. 齋藤福栄

    ○政府参考人(齋藤福栄君) 御指摘にございました通報についての受理、不受理の問題につきましては、通報窓口を設置しておりますJSCについて、その事実関係も含めて精査をする責任があるというふうに考えております。  ただし、スポーツ庁はJSCを所管している立場にございますので、本件の問題について適切な対応ができるように、引き続き連携をして、きちんと指導してまいりたいというふうに考えております。
  68. 舟山康江

    ○舟山康江君 通報を受けて受理しなかったと指摘されているJSCが自ら調査できるわけないじゃないですか。政府の責任できちんとやらなければいけないんじゃないんですか。  そこも含めて早くやらないと、現場が動いているんです。上から物が落ちてくるかもしれない、こんな危険な現場はあり得ないということ。これ、労働安全衛生法にも違反しているんではないか、こんな懸念も示されているわけでありまして、ここは、精査します、調査します、分かってからやりますでは遅いということ、そこを踏まえてしっかりと対応いただきたいと思いますけれども、その決意をもう一度お願いしたいと思います。
  69. 齋藤福栄

    ○政府参考人(齋藤福栄君) 御指摘を踏まえまして、国としてもしっかりと本件について取り組んでまいりたいと思います。
  70. 舟山康江

    ○舟山康江君 国としてもではないんですよ。国がやらなければいけないんですね。指摘されている現場、その団体、そこに対してやはり国が所管官庁として責任を持っているわけですから、国がやるということ、もう一回確認していいでしょうか。
  71. 齋藤福栄

    ○政府参考人(齋藤福栄君) 本件の当事者でありますJSC、それからスポーツ庁、それを所管する立場として、それぞれの役割に応じた責任を取ってきちんと対応していきたいというふうに考えております。
  72. 舟山康江

    ○舟山康江君 しっかりと国として、所管官庁ですし、これ本当に、先ほど言いましたけれども、国家プロジェクトとして進めてきた。まあ様々国立競技場をめぐってはいろんな背景があって、遅れぎみだと、急がなければならないと、こんな背景もあってなおさら過酷な労働環境になっている、そんな懸念もあると思っております。急がなければいけないというこの背景はあるにしても、だからといって労働者の安全等をないがしろにしていいわけはありませんから、そこも含めて国としてしっかり対応いただきたいと思っております。  この件に関して、これ事実だとすれば、相当労働者にとっては過酷な環境であり、あってはならない状況だと思いますけれども、まさにこの労働の現場、建設現場、労働者を守る立場としての国交省として、この現状に対してどのような御見解をお持ちなのか、お答えいただけますでしょうか。
  73. 野村正史

    ○政府参考人(野村正史君) 今般、BWIからの報告書が組織委員会等に届けられたという報道については、国土交通省においても承知をしているところでございますが、報告書で触れられました個別具体的な指摘に関しましては、ただいまスポーツ庁からも御答弁ありましたとおり、現在、JSC、東京都、組織委員会の三者において事実関係を精査中と聞いております。  その上で、オリンピック・パラリンピック関連工事における労働災害の防止、あるいはより安全で働きやすい労働環境づくりの推進に向けては、厚生労働省を中心に関係省庁、発注者、建設業界関係者から成る協議会が設けられ、その徹底が図られているところでございます。  建設業は言わば人材で成り立っている産業でありまして、建設現場で働く方々の安全及び健康の確保は工事の大前提であり最優先事項でもございます。国交省といたしましては、東京オリンピック・パラリンピックの成功に向け、関係省庁とも連携しながら、建設現場において安全で快適な労働環境づくりが図られるよう、しっかりと働きかけてまいりたいと考えております。
  74. 舟山康江

    ○舟山康江君 是非、国交省も含めて関係省庁が連携して、まずこの建設現場が、指摘の中身の事実確認ももちろんですけれども、実際に現場の状況をしっかりと把握いただいて、やはり華やかなスポーツの祭典の裏側でもし危ないことがあったとすればこれは大問題ですから、その現状の声も是非お聞きいただきながら、しっかりとした対策を取っていただきたいと思っております。  続きまして、先般、道路運送車両法の一部を改正する法律案が可決されましたけれども、この自動車運転に関して質問をさせていただきたいと思います。  この道路運送車両法の改正の背景にありましたのは、自動運転の実用化ということ、その中で安全性確保に向けた環境整備が必要であると、こういったことであったと私は理解しております。その自動運転の実現、実用化で期待されていることの第一は、運転者のミスに起因している交通事故の大幅な削減とされております。これ、国交省の資料にもありますとおり、やはり事故の削減にも自動運転が大きく役立つんだと、こういったことが背景にあったと思います。  確かに、自動運転、自動ブレーキによる衝突回避、運転アシストによる危険防止の役割は大きいと思いますけれども、改めて自動車運転中の交通事故の要因をしっかりと分析をしながら、今後どうするべきなのか論点提起を少しさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  さて、今年四月十九日に発生をいたしました池袋での親子二人が死亡した事故、今月に入りまして、五月十五日に千葉県市原市で保育園児が遊んでいた砂場に車が突っ込んだ事故、その前にも幾つもありますけれども、コンビニに自動車が突っ込んだとかいろいろありますけれども、いずれもブレーキとアクセルの踏み間違いということを言われております。つまり、事故を起こしている車の多くがオートマチック車だと思われますけれども、この認識で間違いないでしょうか。
  75. 高田陽介

    ○政府参考人(高田陽介君) お答えを申し上げます。  まず、御指摘いただきました二件の事故の原因につきましては、いまだ捜査中であると承知しております。  続きまして、事故の多くがAT車ではないかとの御指摘でございますが、警察庁の交通事故統計におきましては、平成十三年以降、交通事故がAT車によるものか又はMT車によるものかについて調査項目としておりません。したがって、交通事故を起こしている車の多くがAT車であるかという点について、交通事故統計からは確認することはできないということになってございます。
  76. 舟山康江

    ○舟山康江君 私もマニュアル車も運転していますけれども、マニュアルの場合、ブレーキとアクセルを一気に踏み間違えると、やっぱりスムーズなクラッチ操作を伴わなければ、恐らくエンストするなり、ああいった事故は起きないと思われますし、多くの証言、過去の事故を起こした当事者、また目撃者、警察の分析等の証言では、やはりオートマの場合が多いのではないかということが言われております。  その辺、統計がないという、今、統計を取らなくなったということは承知しておりますけれども、やはり私は、この辺の分析をきちんとしていかないと、元々オートマ車の導入に当たっては、やはりオートマの方が事故が少ないのではないか、安全ではないか、こういったことが言われていたと思いますけれども、結果的にはそうでもない、こういった状況が今事例から、今まだ分析は行われていないと言っていますけれども、情況証拠では随分これは指摘されております。そういう中で、やはりこの辺の分析はもっとしなければいけないということを提起させていただきたいと思います。  オートマ車の事故に関しましては、かなり古いんですけれども、平成元年、この頃にも随分オートマのそれこそ構造上の欠陥ではないかという指摘もありまして、オートマチック車の事故に関する急発進・急加速に関する試験調査報告というものをまとめております。この調査の結果はどのような分析の結果となったんでしょうか。
  77. 奥田哲也

    ○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。  オートマチック車につきましては、一九六〇年代にはアメリカで普及し、その後、ヨーロッパや日本で普及してまいりましたが、特に日本におきましては、坂道発進が容易となることや変速操作が不要になることによりハンドル等の運転操作に集中できることの利便性等がユーザーに認知をされまして急速に普及が進み、昭和六十一年には、新車乗用車におけるオートマチック車の割合が五七・一%と初めて五割を超えて、マニュアル車を上回る状況となったというふうに承知をいたしております。  一方、このようなオートマチック車の急速な普及に伴う車両の急発進、急加速による死亡事故の発生といった状況を受けまして、その現象の原因究明を行うため、昭和六十二年から、当時の運輸省の交通安全公害研究所におきまして、オートマチック車の急発進・急加速に関する試験調査を実施をいたしました。本試験調査におきましては、運輸省に報告があった急発進、急加速等に係るユーザーからの情報でありますとか事故事例千百八件の分析を行いましたほか、十五台の試験車両を用いて様々なオートマチック車の発進、加速性能や制動性能等に関する調査を行ったところでございます。  調査の結果、突然エンジンの駆動力が増大して車両が加速し、同時にブレーキも利かなくなるような現象は認められず、オートマチック車に共通するような構造、装置に係る欠陥により急発進、急加速現象が引き起こされることはないとの報告が取りまとまったところでございます。一方、その際、ペダル配置も含めた人間工学的配慮に基づく車両の構造の在り方について引き続き検討を行うこと等が検討課題として整理されたところでございます。
  78. 舟山康江

    ○舟山康江君 ありがとうございます。  つまり、構造上の欠陥ではなくて人為的ミスによって当時も事故が起こされていたと、こういったことだと思いますし、恐らく今現在、自動車の性能が上がっていることもありますし、構造上、それこそアクセルが戻らなかったとかブレーキが利かなかったということよりも恐らく操作ミスということが、その平成元年の調査の結果でもそうですし、現在もその可能性、蓋然性は非常に高いんではないのかなと思っております。  今の御答弁の中でもありますけれども、オートマチック車の普及というのはやはりこういった坂道発進のときに非常に楽だとか安全だとかということなわけですけれども、資料の左下の、ちょっと小さいんですけれども、図を御覧いただきたいと思います。これは、平成十六年の鳥取環境大学環境情報学部情報システム学科の鷲野翔一教授の研究報告によるものなんですけれども、オートマチック車とマニュアル車では事故率に明確な差があるというような研究報告を出されております。  おおむねこの正面衝突だけは差異は見られなかったということですけれども、そのほかの右折、左折、側面、そういったものに関しては、実はオートマの事故率はマニュアルの二倍に当たると、こんな報告がされておりますけれども、この分析結果をどのように見ているでしょうか。なぜでしょうか。
  79. 高田陽介

    ○政府参考人(高田陽介君) お答えを申し上げます。  委員御指摘の論文においては、委員御指摘のとおり、AT車の方がMT車よりも二倍程度事故率が高いとの記述がございますが、この論文においては、事故率の母数として、AT車及びMT車の台数、それぞれどれぐらいの台数があるのかということを独自の方法によって推計をした上で、それに基づきこの事故率等の分析を、結果を導いているものと承知しております。  一方、この論文におきましては、そのAT車、MT車の台数の推計の方法や、その実際に推計した台数がちょっと明らかになっておりませんので、こうしたことからこの論文の分析結果やその理由についてその適否を申し上げることは困難と考えてございます。
  80. 舟山康江

    ○舟山康江君 この鷲野先生だけではなくていろんな方が、専門家の方が、やはりAT車は操作が楽、だから安全なんだということの言われている一方で、逆に、操作が楽だからゆえに運転が単純作業で済むので、むしろ集中力が、注意力が散漫になり事故につながりやすいと、こういった指摘も多数聞こえてきているというのは多分皆様方の耳にも入っていると思います。  実際に自分も両方の車を運転してみると、やはりマニュアルはある程度考えていかないと、ここでクラッチ踏んで、ここで三速に入れなければとか、結構考えなければいけないのでやっぱり集中するんですよね。オートマは、踏んで走ってということなんで、割とぼうっとしていても大丈夫という。余りぼうっとしていても危ないんですけれども、でも、そういった傾向があるのは、これ多分皆さん、なるほどなと思っていただけると思いますけれども、でも、あの専門家の自動車工学等の先生方も、複数、やはり注意力が散漫になってむしろ事故につながりやすいのではないかと、こういった指摘がされているのは事実としてあると思っております。  先ほど、資料としてオートマ、マニュアル、その車種ごとの統計を取っていないと言われましたけれども、本来は、やはりこういったことを分析する中で、今後どのような方向に進むべきなのか、しっかり検討しなければいけないと思います。  これから自動運転、自動ブレーキ、こういったものが出てくる中で、もしかしたら、事故が減少すると思っていたけれども、逆に事故が増えるかもしれない、こういったことも検討しなければいけないと思うんですよね。ですから、統計も含めてこのような分析をもっとしっかりとしなければいけないと思いますけれども、この辺りの思いについて、お考えについてお聞かせいただけますでしょうか。
  81. 高田陽介

    ○政府参考人(高田陽介君) 調査項目の件について御指摘がございましたので、その件についてお答えいたします。  交通事故統計の調査項目につきましては、年間四十万件以上に上る事故捜査の過程で、各調査項目を調査、確認する現場の警察官の負担を考慮して必要性が高いものに限定しているところでございます。こうしたことがございますので、交通事故統計において新たに調査項目を追加するといったことについては、現場の警察官の負担、調査項目追加の意義などを慎重に検討する必要があるものと考えてございます。
  82. 羽田雄一郎

    ○委員長(羽田雄一郎君) 時間となっておりますので、おまとめください。
  83. 舟山康江

    舟山康江君 はい。  またこの問題、今後もいろいろ議論をしていきたいと思いますけれども、例えばペダル配置もこのままでいいのか、右足、左足と分けて踏むような構造の方がいいのではないかという、こんな指摘もありますし、その二〇〇四年の調査の際にもこのような検討をすると言っておりますけれども、この検討状況とか、あとは様々なそのオートマの問題を、今はマニュアル車が欲しくても手に入らない状況なんですね。この資料を見ますと、ほとんどがオートマしか売っておりません。そういう中で、マニュアルが手に入りにくいという状況、こういったことも今後どうしていくべきなのか、ここも含めてまた今後引き続き議論をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。  今日はありがとうございました。
  84. 矢倉克夫

    矢倉克夫君 公明党矢倉克夫です。よろしくお願いします。  前回に引き続き、部品商や自動車整備工場等に対する自動車部品の供給制限についてお伺いをしたいというふうに思います。  前回もお配りをした新聞記事、今日も資料をお配りもしております。昨年一月十三日付けと二月七日付けの日刊自動車の記事によりますと、外車インポーター二社が部品卸売販売会社に対しての純正部品の供給を昨年一月止めたということです。輸入車整備を手掛ける一般整備工場に広く部品を供給していた部品商ルートがシャットダウンされたということで、ディーラーからしか購入できない状況に追い込まれる。その結果、一般整備工場は価格面や流通面で不利、不便になってしまうと。事実上、これはディーラーでしか整備ができなくなり得る状況になってしまう可能性もある。  こういう状況であるとともに、やはり看過できないのは、ディーラー網が少ない地方とかで純正部品を使っていた一般整備工場での輸入車整備が十分行き届かなくなる可能性があり、最後は消費者、自動車ユーザーに対しての不利益になってしまうということであります。  このような事態は好ましくないと考えておりますが、まず国土交通省の見解をお伺いするとともに、そして公正取引委員会からも事実を把握していたかお伺いをしたいと思います。
  85. 奥田哲也

    政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。  先生御指摘の記事につきましては国土交通省においても承知をいたしておりまして、昨年一月、これらの輸入代理店に対しましてそれぞれヒアリングを行ったところでございます。  国土交通省といたしましては、補修用部品の流通や価格につきましては、原則、民間の商取引に基づくものと認識いたしておりますが、整備工場が必要な補修用部品を入手できず、自動車を保安基準に適合させるために必要な整備を行えない場合、その使用者が保守管理義務を果たすことに困難が生じる可能性があることから、そのような問題が生じないよう引き続き状況を注視し、必要に応じて適切に対応したいというふうに考えております。
  86. 東出浩一

    政府参考人(東出浩一君) 御指摘の報道につきましては、そういう報道がされているということは承知をしておりますけれども、個別の事案に係ることでございますので、それ以上のことは差し控えをさせていただきます。
  87. 矢倉克夫

    矢倉克夫君 個別の事案だということであります。ただ、個別の事案から見えてくる一般的な課題をしっかり把握するのが公正取引委員会であるというふうにまずは申し上げたいというふうに思います。  今、国土交通省から、まさにこの安全、保安に関わるこの整備がし得なくなる状態があり得るというような問題意識はお示しをいただいたところであります。  ちょっとここからは公正取引委員会にお伺いもしたいというふうに思いますが、公正取引委員会は、先日の御答弁では、違反となり得る事実として市場からの排除や公正な競争秩序に悪影響を与えるなどを挙げていただきました。この判断のための参考事情、どういう事情があるかということをちょっとお伺いしたいと思うんですけど、例えば具体的には以下のような事情がその判断における参考事情となるかお尋ねしたいというふうに思います。ならない場合は、その根拠も求めたいというふうに思います。  まず、供給制限の対象となった部品が代替性に乏しい部品であることです。特に自動車部品、この傾向が強いと思います。また、自動運転というふうにも言われている中にあって更にこの傾向は強まると思いますが、この部品取得に支障を来すことは市場活動における大きな妨げとなるのではないか。  まずその点と、じゃ、次に、あわせて競争者の経営に与える影響の甚大性ですね。特に、私が現場で聞いた限りでは、一般自動車整備工場は売上げの半分ぐらいがもう部品代金であると。そういう中にあって部品取得に支障を来すということは、これ一月十三日付けの記事にも書いてあるんですけど、整備工場の利益がほぼ出ない状況にもなり得ると。そういうような場合にあって、市場活動に大きな妨げになるのではないか。  この二点について、参考事情となるか、お伺いをいたします。
  88. 東出浩一

    ○政府参考人(東出浩一君) 個別の問題につきましてはお答えは差し控えさせていただきますけれども、一般論として申し上げますと、自動車メーカーですとか正規輸入車代理店が自動車の修理に必要な補修部品を系列ディーラーのみに販売するということにつきましては、それは修理後の自動車の安全性の確保等、正当な目的のために行われる場合もありますので、それ自体が独占禁止法上問題ということにはございません。  ただ、そうした行為が独占禁止法上問題となるか否かにつきましては、個別の事案ごとに判断する必要がございますけれども、対象商品の代替性がどうか、それから自動車メーカーですとか正規輸入車代理店というのが整備業者と競争関係に立っているかどうか、それから、競争者、この場合は整備業者になるかと思いますけれども、それに与える影響がどういうものか、それから補修部品の供給元である自動車メーカーですとか正規輸入車代理店の市場における地位、それから整備業者が代替的な取引先を確保することができるかどうかというようなことを総合的に判断することとなるというふうに整理をされております。
  89. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 長く、今もうお話もありました、こういう状態が放置されるというのは非常に問題でもあります。  それで、今、改めて確認するんですけど、違反かどうかというより、まず参考事情として、しっかりこのような事情が大事だと公正取引委員会として理解をしているか、そこを改めて確認をしたいと思います。
  90. 東出浩一

    ○政府参考人(東出浩一君) 繰り返しで恐縮ですが、個別の事案についてはちょっとお答えを差し控えさせていただきますけれども、一般論として申し上げまして、御指摘のような自動車メーカーですとか正規輸入車代理店が自動車の修理に必要な補修部品を系列ディーラーのみに販売するようになるということにつきまして独占禁止法上問題になるかどうかというのは、個別の事案ごとにいろんな事情を判断する必要があるということでございます。  公正取引委員会といたしましては、独禁法に違反する事実に接した場合には厳正に対処することとしておりますので、そういうことを通じて一般消費者の利益の確保ということに努めてまいりたいというふうに考えております。
  91. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 個別事情だというのは、じゃ、その苦しんでいる人たちが訴訟を起こして、それで結果が見えなければ何もやらないというような言葉にも聞こえるんですが、申し上げているのは、参考事情としてこれが大事な情報かどうかということを改めて先ほどから、いろいろちょっとごまかしたような答弁されますけど、先ほどの答弁からは、まず少なくとも部品の代替性というのは考慮する事情だということは聞こえましたし、そして、経営者に与える影響が、それも判断し得る事情だということは答弁からも考慮はされているというような私は理解をさせていただいております。  これはその観点で今御答弁をいただいたということで、ちょっと次に質問をさせていただきたいというふうに思います。  二月七日の記事にありましたが、補修部品業界では、これ輸入車の修理先を選べる権利をアピールしようとしている動きが出始めております。欧米では既に法制化されている、前回もお配りしたこのEU規則、これ、この観点からも作られているという一部意見もあるんですが、ハードコアな制限行為として、選択的流通系統の事業者による、自動車の修理、維持に利用する独立系修理事業者に対する自動車のスペア部品の販売を制限する行為、これを挙げていらっしゃいます。こういうEU規則の趣旨、これはもうハードコアですから、こういう事実があれば違反となり得る、当然というか、違反となり得る可能性が相当高い、蓋然性が高いということを類型化しているわけですけど、このような規則を制定した背景をどのように捉えているのか、公正取引委員会の見解を求めたいと思います。
  92. 諏訪園貞明

    ○政府参考人(諏訪園貞明君) お答え申し上げます。  今御案内のありましたEU競争法制におきましては、自動車の流通とサービスに係る協定につきましては、一括してEU機能条約第百一条第一項の競争制限的協定の禁止の適用を免除する規則が定められております。これはEU規則第四六一/二〇一〇号でございます。  他方で、この同規則におきましては、自動車のスペア部品や修理、保守のサービス等のアフターマーケット取引における一定の類型の行為につきましては、これは一括適用免除の対象にならないと、こういうふうにされております。また、議員御指摘のような、選択的流通系統の事業者による、自動車の修理、維持に利用する独立系修理事業者に対する自動車のスペア部品の販売を制限するといった行為につきましては、これは一括適用免除の対象になりません。原則として、競争制限的協定を規定するEU競争法第百一条第一項、この対象になるものと承知しているところでございます。  このように、一定の類型の行為が原則として一括適用免除の対象にならないというのは、独立系の修理保守事業者や部品メーカー等がディーラー系の事業者との間で有効な競争を行えるようにするためのものであるというふうに承知しているところでございます。
  93. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 済みません、一括的なところ、これ競争を促進するというところの趣旨から規定されているということで理解はよろしいでしょうか。
  94. 諏訪園貞明

    ○政府参考人(諏訪園貞明君) お答え申し上げます。  議員御指摘のような形で、原則として一括適用免除の対象にならないのは、独立系の修理保守事業者や部品メーカー等がディーラー系の事業者との間で有効な競争を行えるというようにするためのものであるというふうな趣旨であるというふうに承知しているところでございます。
  95. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 その有効な競争をしっかり確保する必要があるわけであります。  その趣旨からして、今、先ほど申し上げたような事実が本当に有効な競争になっているのかどうかというところは、また公正取引委員会としてはしっかり考えていかなければいけない、底流として考えていかなければいけない理由であるというふうに思いますし、その趣旨は、最後はそれがないと一般消費者、自動車ユーザーに不利益があるということになるというふうに思います。  その点から、また次にもちょっとお伺いしたいんですが、前回の御答弁では、やはり民間同士の契約自由ということが強調されていらっしゃいましたが、健全な競争を通じた消費者の選べる権利、消費者利益の保護という観点からその契約自由を制限すべきときもある、それが競争法の根底の原理だと思いますし、それを番人として動いていらっしゃるのが公正取引委員会であるというふうに私は思っております。  今日はお配りいたしましたが、公正取引委員会のホームページに、「私たちの暮らしと独占禁止法の関わり」には、私たちは、たくさんの商品の中から欲しいものを選択し、多くのお店から自分の好きなお店を選んで、その商品を買っています、これは、たくさんの企業が商品を作って販売しているからであり、この企業間で様々な競争をしているからなのである。  これは、この競争、しっかりした公正な競争をするというのは当然ですけど、サービスとしての自動車修理にもこれは当てはまる、理解しております。  ただ、やはり先日の御答弁だけではこの、今の御答弁もそうでしたけど、個別事情には立ち入らない、そして、まずは民間の自由だから問題ないというところから話も進められる。その御姿勢だと、明確に違反でない限り一切関わらないというようなふうにも私は聞こえてしまったと。番人としての使命からはどうかと。現場で起きている事柄、何か常に心を配る必要が私はあると思うんです。  そこをもうちょっと考慮した上で考えていただきたいというふうに思うんですが、改めて、公正取引委員会、この独禁法も含めた、この底流にある思想というのは競争を通じた消費者利益の保護でありますし増大であるというふうに理解もしておりますが、先ほど述べたような部品供給における状況は、適切な競争環境の保持、何よりも消費者利益の確保というところでは問題となり得るのではないか、逆行し得るのではないかと思いますが、公正取引委員会の見解を求めたいと思います。
  96. 東出浩一

    ○政府参考人(東出浩一君) 御指摘の状況ですけれども、どうしても個別の事情ということに関わることになりますのでこの場でのお答えは差し控えますけれども、一般論として申し上げますと、公正取引委員会といたしましては、様々な状況を勘案いたしまして、公正かつ自由な競争に悪影響を与えるかどうかということについては見ていくということでございます。そして、独占禁止法に違反する事実というのに接した場合には厳正に対処してまいるということでやっております。
  97. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 個別の事情を聞いているんじゃないんです。この個々に現れた現象からこういう競争法的な問題があり得るんじゃないか、一般的に考えて。で、その考える、この社会の中にある課題で対処するに当たっては公正取引委員会としてはどういう理念で動くのかという、その姿勢、根本の行動原理をお伺いしているんです。それがない限りは、事案ごとに行き当たりばったりの対応をしますと言っているようにしか聞こえなくなるんですよね。そこをお伺いしているということはちょっと改めてお伝えをしたいというふうに思います。  もう一回だけ、先ほどちょっとお伺いをした、じゃ、参考事情として、先ほど申し上げました部品の代替性であったりとか経営に与える影響、こういうものは参考事情、大事な事情として考えるかということをまたお伺いしたいと思います。
  98. 東出浩一

    ○政府参考人(東出浩一君) これも一般論になりますけれども、先ほど申し上げましたような事案、事実関係といいますか、そういう想定の下におきまして、部品の代替性がどうかですとか、事業者に与える影響ですとかというのを、その他の事情も含めまして総合的に勘案していくということになるということでございます。
  99. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 事実としてしっかり確認をして、大事だという理解で進むということでありますので、そこを含めしっかりこれからもちゃんと対応していただきたいというふうに思います。  その上で、これは本当に、競争関係というのは、これ、今、部品業界も話にもありましたけど、いろんなところで個々に現実的には不公正な競争になっているけど、個々の事実が訴訟で争われるとかそういう事態でなければ放置されるというようなことがいろんな分野でも起きているところだと思うんです。だから、そういうところにどうやって対処していくのかということを、公正取引委員会としてもよく現場を見て動いていただきたいということは要望させていただきたいというふうに思います。  それで、もう一つ、まず、EU規則のように、独占禁止法の思想に基づいて、こういう行為というものについては注視をします、ブラックリストとまでは言いませんけど、そういうものを明記するようなガイドラインということを作るお考えはあるのか、公正取引委員会にお聞きしたいと思います。
  100. 東出浩一

    ○政府参考人(東出浩一君) 委員御指摘のEUの規則でございますけれども、先ほどの繰り返しになりますけれども、これはEUの方で、自動車の流通とサービスに係る協定につきましては、一括してEUの独占禁止法に当たる法律でありますEU機能条約第百一条第一項の適用を免除するというのがありますので、それに対して一定の行為が一括適用免除の対象とならない、すなわち、原則のEU機能条約第百一条第一項の適用対象になるということを明らかにしたものという規則でございます。  他方、我が国では、自動車の流通とサービスに係る協定について、EUのように一括して適用を免除するとか除外をするとかということをしておりませんので、通常のように、そういう適用除外の対象にはなりませんよという行為をリストアップする必要はございませんで、原則どおり独占禁止法を適用していくということになります。  独占禁止法にどういうものが違反するかとかしないのかとかいうことにつきましては、流通・取引慣行に関する独占禁止法上の指針というような、いわゆるガイドラインというのを作成しておりまして、その中でどういうようなことが問題となり得るかということを明らかにしておりますので、そういうことに基づきまして適切に対応していきたいというふうに考えております。
  101. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 EUは、一般的には適用のないものを、適用除外の例外ということでリスト化しているということでありますが、そういうそのリスト化されたということ自体は、その行為がある程度の競争阻害だというところを理解しているという趣旨でありますので、その上で、ガイドラインの話もありましたが、ガイドラインも含めて、ただ、この事態がどういう事態かということを、ガイドラインの運用もまた改めて別個ガイドラインを作ることも含めて検討していただく上で、やはり公正取引委員会にこの補修部品業界の実態調査、これをしていただきたいというふうに思っております。  最近も十年間で十一回のいろんな実態調査をされているわけであります、各分野においてもですね。こういう事態が起きていて、それが競争法の理念上どういう影響を及ぼすのか、こういうこともしっかりと把握する上で実態調査していただきたいというふうに思いますが、公正取引委員会の見解を求めます。
  102. 東出浩一

    ○政府参考人(東出浩一君) 公正取引委員会は、従来から、幾つかの業界を選びまして、各種商品の流通構造ですとか取引慣行ですとかというふうな実態を調べております。それで、競争政策上問題になるおそれのある取引慣行が見られた場合には、その旨を指摘いたしまして、自主的な改善を促すというようなことの取組を行ってきております。  御指摘の補修部品業界の実態調査につきましても、そのような全体の取組の中で検討していきたいというふうに考えております。
  103. 矢倉克夫

    ○矢倉克夫君 時間ですのでこれで終わりますが、現場の感覚をしっかり持っていただいて、しっかりと公正な競争の番人としての使命を果たしていただきたい、これを御要望して、質問を終わります。
  104. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。  水防災について質問をさせていただきます。  平成二十七年に改正された水防法に基づいて、去る四月の十九日、東京湾沿岸、神奈川県区域間における高潮浸水想定区域の指定、公表が行われました。その中でも、高潮に関わる水位周知制度による高潮特別警戒水位の設定、公表は日本で初めてであります。これによって、高潮による水害の影響地域、期間、水深等がシミュレーションされた結果が示されることとなりました。川崎市川崎区内の多摩川寄りの地域を見ますと、水害リスクが高いというふうに今回の結果では出ております。  今般、高潮浸水想定区域の指定を行った理由について、また、この指定によって今後どのような取組が行われていくことになるのでしょうか。
  105. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。  近年、洪水や高潮等によります浸水被害が多発をしております。こうした浸水被害に対応した避難体制等の充実強化を図るという目的で、平成二十七年に水防法が改正されました。この改正によりまして、想定し得る最大規模の高潮による氾濫が発生した場合に浸水が想定される区域を高潮浸水想定区域として都道府県知事が指定するといった制度が創設されたところでございます。  神奈川県におきましては、この水防法に基づきまして、本年四月に、神奈川県内の東京湾沿岸におきまして、過去に我が国を襲った最大級の台風であります室戸台風級の台風を想定いたしまして高潮浸水想定区域の指定をいたしたところでございます。  この指定等を踏まえまして、今後の取組でございますけれども、川崎市等の沿岸の市は、県と連携しながら、気象情報や水位情報の伝達方法あるいは避難場所等が記載された高潮ハザードマップの作成及び住民への配布等を行っていくということになります。また、市は、必要に応じまして、浸水想定区域内にある地下街や要配慮者利用施設等を地域防災計画に定めまして、その所有者等が浸水防止計画や避難確保計画の作成等の措置を講ずることとなります。  さらに、海岸の水位が県の設定いたしました水位、御指摘ございました高潮特別警戒水位でございますけれども、この水位に達した場合、県は氾濫危険情報を発表し、報道機関等の協力を得て住民等に周知をすることになっております。沿岸の各市は、水位の状況等に応じて避難勧告等の発令等を行うこととなります。  国土交通省といたしましても、高潮による浸水被害を防止、軽減するため、県や市の取組に対して支援をしっかりと行ってまいりたいと考えております。
  106. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 これ、非常に重要な取組だと思います。見える化を図っていくということ、そして住民の皆さんにとっての命が守られるために必要な情報提供でありますので、これをまず全国に広めていただきたいということを冒頭お願いをさせていただきたいと思います。  その上で、高潮浸水想定区域の指定に伴いまして、被害に関する情報提供や避難場所等のハザードマップ、マイタイムラインの策定、あるいは地域によって住民の皆さん、地域内での事業者の方々が協力をして、まるごとまちごとハザードマップを導入するなど命を守るために必要な情報を見える化すること、すなわち、ソフト面での取組を強化し、具体的な避難対策に取り組むことになると思います。いずれにせよ、住民の皆さんの協力が必要であり、そして、それが連携をして、人の命がその水害によって落とすことがないという社会をつくっていくためには大事なことだというふうに理解をしております。  一方で、分析をされ指定された地域では、高潮による想定された浸水を生じさせないためにハードを整備をしていくということが不可欠であります。今般の神奈川県の県水防協議会の目的から見ると、ソフト面を整理することがゴールであり、ハード整備への具体的連携体制とはなっていないというのが私が承知をしているところであります。住民の命を守る観点から、分析により得られた想定区域の結果をハード整備に反映をしていく制度、連携をしっかり図っていくことができるようなふうにしていただきたいというふうにお願いをさせていただきます。  その上で、川崎市では、海岸からの海水流入のみならず、河口となっている多摩川からの流入が想定をされております。多摩川からは洪水による浸水も脅威であります。したがって、洪水対策及び高潮対策として堤防整備も連動する必要があると思います。  国として、高規格堤防、いわゆるスーパー堤防の整備を進めていくことと承知はしておりますけれども、整備によって得られる効果とまちづくりの点からの利点、さらに多摩川における現状の進捗状況はどのようになっているのでしょうか。  私の理解では、スーパー堤防の整備に係る予算のそれぞれの負担、費用負担応分というのは国が三分の二で県が三分の一であるとも認識をしております。この点も確認をさせていただきたいと思います。
  107. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。  高規格堤防でございますけれども、通常の堤防と比較して非常に幅が広い堤防でございまして、越水あるいは浸透等に対しても決壊をせず、多摩川等の首都圏や近畿圏でも整備をしておりますけれども、首都圏や近畿圏において、堤防決壊により多くの人命が失われることや壊滅的な被害が発生することを回避するものでございます。  また、堤防の町側ののり面が非常に緩やかになりますので、その堤防の上を通常の土地利用をしていただくということが可能となります。このため、沿川のまちづくりや土地利用の転換に合わせて整備をすることによりまして、災害時の住民の貴重な避難場所、被災者の救助活動や救急物資の輸送、供給などの活動拠点としての効用なども期待できます。また、木造密集地域あるいは狭隘な道路の解消などによりまして良好な住環境あるいは都市空間を提供するといったことが可能になるなど、多様な効果が期待されるところでございます。  多摩川におきましては、現在、国道一号線多摩川大橋より下流で整備を進めておりまして、進捗状況は、整備区間約十五・三キロのうち、現在、その一八%程度に当たります二・八キロの整備が完了しているところでございまして、現在、そのほか一か所で整備を進めているところでございます。  事業の負担割合については、先生御指摘のとおりでございます。
  108. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 スーパー堤防の整備に当たりましては、住民の理解が不可欠であります。住民の方々に経済負担をしていただくということがないとこの事業の推進はできないという部分もある面も、現場ではそういうふうな理解となっております。  本年、整備の加速化を図ることを目的に、スーパー堤防特別区域内の新築の家屋に係る税額の減免処置、固定資産税減税の特例処置を与党として推進をして、創設をされております。この期間は三年となっておりますけれども、現状、この間でスーパー堤防整備予定の地域はあるのでしょうか。  その上で、スーパー堤防を整備するに当たり、課題は何でしょうか。また、課題を解決し、整備を進展させていただきたいと思いますけれども、必要な取組はどのようなことになるのでしょうか。
  109. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) 高規格堤防の整備に当たっては、沿川のまちづくりに合わせて整備を行うという必要がございます。また、整備区域内の家屋等につきましては、整備前、それから整備後、二度移転をしていただくということも必要になります。そういったことから、地元自治体との連携、また地元住民の皆さんの御理解、御協力、これが不可欠だというふうに考えております。  このような住民の皆様の御理解、御協力をいただくために、先生御指摘のとおり、高規格堤防の整備に伴う建て替え家屋に係る税額の減額措置、これを新たに創設したところでございます。  現時点では、大阪府の方でございますけれども、堺市の大和川の左岸で整備中の地区におきましてこの制度を適用される見込みというふうに考えております。  また、まちづくりとの連携を進める上では、やはり地域、地方自治体等との連携が非常に重要だと考えておりまして、例えば多摩川では、川崎市と多摩川下流水辺とまちづくり川崎市協議会を設立をいたしまして、高規格堤防と市街地整備等の一体的な推進、水辺空間を生かしたまちづくりなどを進めるために、定期的に意見交換等を実施をしているところでございます。
  110. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 大臣に最後に伺います。  このスーパー堤防の整備というのは、極めて住民の皆さんにとっても重要なことであると思います。今御答弁ありましたように、国はしっかりここを整備をしたいと、一方で地域の理解が必要であると。今後の指針また方針について、大臣から明確な答弁をいただきたいと思います。
  111. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 高規格堤防は、首都圏や近畿圏の人口、資産等が高密度に集積をしておりますゼロメートル地帯等の低平地において、堤防決壊により多くの人命が失われることや壊滅的な被害が発生することを回避するため、整備を進めているところでございます。  近年、平成二十七年の関東・東北豪雨、平成三十年七月豪雨など、毎年のように全国各地で洪水による大規模な浸水被害が頻発をしており、気候変動による水害の頻発化、激甚化を踏まえると、高規格堤防の整備がますます重要と認識をしております。  このため、関係自治体との連携をより一層深めまして、地域住民の理解と協力を得て、多様な効果を発揮する高規格堤防の整備をまちづくりと一体となって加速化していくことが重要と考えております。
  112. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 是非加速化をお願いしたいと思います。  終わります。     ─────────────
  113. 羽田雄一郎

    ○委員長(羽田雄一郎君) この際、委員の異動について御報告をいたします。  本日、末松信介君が委員を辞任され、その補欠として堀井巌君が選任されました。     ─────────────
  114. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 日本維新の会・希望の党の室井邦彦でございます。  私は、今日はこの質問に対して、トラック運送事業に関わる関連の質問をさせていただきたいと思っております。  まず、このトラック運送事業、いろいろとそれぞれ時代の変化とともに車の性能が良くなったり、また、今いろいろと自動運転とか、そういうふうにもう想像を絶するような時代に入ってきておりまして、きっと五十年ほど前は全くそんなことも想像もできない。また、高速道路もここまで日本の国じゅう毛細血管のように高速道路ができると、そういうことも、想像はしておりましたけれども、このようになるとは、私も運送業に関係していた者でありますから、本当に驚きを隠せないわけでありますけれども、そういう中で、全く五十年、六十年前と変わっていない環境がありまして、それは荷主さんと運送業者との賃金、契約約款の問題で、ほとんど前にこれ進んでいないということがあります。  また、国土交通省といたしましても、また業界といたしましても、いろんな努力をされているということはよく私も理解をしておるところであります。そういうところの部分を少し突っ込んだ御意見を、また質問をさせていただきたいと思いますが、まずはこのトラック運送事業の働き方改革について質問をさせていただきたいと思います。  トラック運送事業においては、常にこの長時間労働、また低賃金を背景に、人手不足が大きな課題となっております。しかしながら、この運送トラック業界が、流通関係が止まってしまいますと、国民の生活にも大きな影響を与えますし、産業にも、日本の経済にももう本当に大きな影響を与えてしまうという。  まだそういう経験はしておりませんが、随分前にオイルショック、石油ショックということがありました。そのときには、給油、いわゆる油、ガソリンの、給油の順番が決められまして、一番大切なのは、消防車、救急車のガソリンを優先的に給油する、配給するという順序が決められまして、その次には生活用品、あとはそのときの順番により、産業が停滞しないように、そういうことがありましたけれども、いかにこのトラック運送業というのは、トラックの運転手とか何かちょっとそういういわゆる差別的な見方もあったり、非常に仕事にしても業種にしても低いというような感覚がありますが、実際、この業界が止まってしまうと本当に恐ろしいことになるわけで、そんなことを背景に、非常に私も心配をしているところであり、この状況の中で、働き改革を進めていく中で、荷主の理解と協力がこれは必要不可欠であるということは言うまでもありません。  国土交通省として、荷主を巻き込んだ取組を進めていっておられるわけでありますけれども、どのようにトラック運送業の働き方改革を進めようとしておられるのか、進めておられるのか、まずお聞きをいたします。
  115. 奥田哲也

    ○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。  トラック運送業は国民生活や我が国の経済を支える重要な産業でございますが、近年は担い手であるドライバーの不足が顕著となっており、その確保等が重要な課題となっております。  トラックドライバーの有効求人倍率につきましては直近で約三倍となっておりまして、また、その労働環境については長時間労働、低賃金の状況にございます。このような状況にあるトラック運送業の担い手の確保等を図るためには、労働生産性の向上等を図り、働き方改革を進めていくことが必要不可欠でございます。  一方、トラック運送業の働き方改革を進める上では、荷主や配送先の都合により荷待ち時間が発生するなどといった業務の特性や取引慣行等の問題があることなど、個々の事業主の努力だけでは解決できない課題もあるため、荷主と一体となった取組を進めることが重要であるというふうに考えております。  このため、取引環境適正化に向けた標準貨物自動車運送約款の改正でありますとか、厚生労働省と共同でトラック輸送における取引環境・労働時間改善協議会の設置、荷主とトラック運送事業者との連携によるパイロット事業百二件の実施及びその成果のガイドラインとしての取りまとめといった取組を進めております。  このほかにも、野上官房副長官を議長とする自動車運送事業の働き方改革に関する関係省庁連絡会議におきまして昨年五月に取りまとめられました政府行動計画に基づきまして、特に荷待ち時間が長い品目における生産性向上を進めるための取組も進めております。  国土交通省といたしましては、引き続き、関係省庁と連携しながら、荷主の理解、協力が得られる環境整備を進めてまいります。
  116. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 ありがとうございます。  続いて、時間がございませんので、質問させていただきますが、ホワイト物流運動についてお聞きをしたいと思います。  この働き方改革に向けた取組の中でも、荷主に広く働きかけていくこのホワイト物流運動については特に重要だと私は感じておりますが、国土交通省のホワイト物流運動に関する取組、さらに今後の展開について、局長、どのように考えておられるのか、お聞きをいたします。
  117. 奥田哲也

    ○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。  トラック運送業の働き方改革を進める上では、先ほど申し上げましたとおり、物流事業者の努力だけでは解決できない課題も多く、荷主等の理解と協力が必要であることから、ホワイト物流推進運動を進めております。  この運動は、運転者不足の深刻化に対応しまして、国民生活や産業活動に必要な物流機能を安定的に確保するため、トラック輸送の生産性の向上、物流の効率化、女性や六十代以上の運転者等も働きやすい、よりホワイトな労働環境の実現に向けまして、企業等、国民、物流事業者等が一体となって取り組む運動でございます。  まず、企業等に対しましては、この運動に広く参画いただくため、関係省庁とも連携をいたしまして、今年の三月に事業者団体や企業を対象とした説明会を開催いたしまして、上場会社等約六千三百社の代表者宛てに運動参加を要請する文書を送付いたしました。  企業等の皆様には、取引先や物流事業者等の協力による物流の改善ですとか、トラック運送業者の法令遵守に対する配慮等の運動の趣旨への賛同表明、物流改革に向けた具体的取組等の宣言を内容とする自主行動宣言の提出を呼びかけております。また、参加企業等についてはポータルサイトでの公表を行う予定といたしております。  次に、国民の皆様に対しましては、政府広報等の媒体を活用した物流の効率化への理解と協力、宅配便の再配達削減、引っ越し時期の分散などへの協力を広く呼びかけてまいります。  これらの企業等、国民への働きかけにより、物流事業者自らの労働環境の改善が図られ、国民生活や産業活動に必要な物流が安定的に確保されるよう、引き続き関係省庁と連携して取り組んでまいります。
  118. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 ありがとうございます。  そういう御努力をこれからも諦めずにしっかりと続けていただいて、もう体にまでしみ込むというぐらい、そういうことまで懲りずに、まあ即効性のあるものではないと思っておりますので、十分にその点を御留意いたしまして、よろしく御努力のほどお願いを申し上げたいと思います。  それでは、三つ目の質問でありますが、荷主との適正な、多少重複いたしますが、適正な運賃、料金、運賃も料金もという、少し同じようなものだと思いがちでありますけれども、この運賃と料金の収受に向けた取組についてお聞きをしたいと思います。  この慢性的な人手不足の状況下の中で、先ほども申し上げておりますけれども、ドライバーを確保するためには適切な運賃水準の確保が必要不可欠であり、そのためにも荷主から適正な運賃と料金を収受する環境を整備することが重要であると考えておりますが、国土交通省としてどう取り組んでいるのか、お聞きをいたしますが、もう一つ私の思っていることを申し上げさせていただきますと、この運賃というのは、もちろん荷物を運んで現場までお届けするというのが、これが運賃でありまして、ここにも改正のルールが変わったということで、こういうものを作っていただいて、いろいろと御努力をいただいておるのは分かるわけでありますけれども、そこにプラス積込み、そして積卸し、そして待ち時間、運賃プラス料金、これがトータルされるわけでありますけれども、この点が全く対応できていない、こういう私の思いでありますが、まず局長のお答えを聞かせていただいて、また私の方からお願いをしたいことがございますので、よろしくお願いいたします。
  119. 奥田哲也

    ○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。  トラック運送業の働き方改革を進める上では、荷主の理解、協力を得て取引環境の適正化を進めていく必要があり、そのためにも運賃、料金の適正収受等を図っていくことが重要となっております。このため、国土交通省といたしましては、標準貨物自動車運送約款等の改正、トラック運送サービスを持続的に提供可能とするためのガイドラインの作成など、取引環境の適正化のための取組を進めております。  まず、標準約款についてですが、サービスに見合った対価を収受できる環境を整えるため、荷主都合での待機や附帯作業については料金の対象である旨が分かるよう、運賃と料金の範囲の明確化等を内容とする改正を行いました。また、この点につきましては、関係省庁またトラック協会と共にチラシを作りまして、運賃は運送の対価であることを明確化するとともに、料金は運送以外の役務等の対価であり、そこにいろんな作業例も明示したところでございます。この約款の改正の実効性を確保するためには荷主の理解が重要であることから、全国各地のセミナー等において荷主企業に対し説明を行い、協力を要請しているところでございます。  また、ホワイト物流推進運動におきましても、運賃と料金の別建て契約を荷主企業へ呼びかけ事項といたしております。  また、ガイドラインについては、法令を遵守しつつトラック運送機能の持続的確保を図るためには運送に必要なコストが賄われることが重要であること等について、昨年十二月に関係省庁との連名で取りまとめ、周知を図っております。  今後も引き続き、適正な運賃、料金を収受することができる環境を整えるため、しっかりと取組を進めてまいります。
  120. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 どうもありがとうございます。  こういうビラを何枚も作っていただいて、御努力していただいていると承知をしております。  ただ、もう少し細かく、現場の苦労というのは、局長も大臣ももう御承知でしょうけれども、例えば輸出の荷物をある工場から積みます。そして、横浜港でも神戸港でも結構です、そこに荷物を運びます。そこでその荷物を降ろすわけでありますけれども、トラックが何十台も、五十台も六十台も並んでおると。そして、輸出のパレットというのは非常に、だんだん良くなっておるんですけれども、一つのパレットがかなり大きなパレットで、二十キロ、三十キロあるわけでありますから、それをよっぽどの力のある運転手でないと自分のトラックのところに持っていけないと。そういう、リフトの運転手さんにちょっとごますりをする、そうすると優先的にそのパレットを五枚ぐらい自分のトラックのところに置いてくれると。そうしたら、運転手はその輸出の荷物を一つ一つ、荷物の目を潰しながら高く積んでいくと。それを繰り返していきますから、まともにパレットが、リフトの運転手さんが何々運送の車のところに付けてくれると、スムーズにいっても積卸しに一時間、二時間、三時間掛かると。ましてや、待ち時間を入れると五時間、六時間掛かってしまうと。それはもう運賃に入れられてしまって料金にはならないという。中小企業、零細企業の運送業者はそういうところで苦労して会社を支えてきて、運転手に給料を払いながら、荷主さんに迷惑を掛けないようにしてきたわけであります。  もう一つの例は、トラックの荷物を積んで、そこの会社まで行きます。その会社の倉庫の係の人が、ああ、運転手さん、お兄ちゃん、ちょっと奥まで荷物降ろしてなと言われます。そしたら、運転手は二十キロ、三十キロの荷物を抱えながら、一つ一つ奥まで、そして上手に高く積み上げるのが倉庫のこれは必要条件でありますから、運転手がそうして高荷をしていくと。積み方が悪かったら電話されて、さっき来たトラック運送業者ごっつい態度悪いから、これからうちに出入りさすなと言われると、もう取引停止みたいなかなりのお叱りを受けると。  そんな環境に囲まれてトラック運送業者は今日来ているわけでありますので、その点をしっかりと、現場の現場をしっかりと見ていただいて、もう当然見ていただいているからこのような法改正が行われているというのは分かりますが、その点を十分に理解をしていただいて、現場のドライバーはいかにそういうところで苦労しているかということ、リフトの運転手さんにもそんたくをするというか、ごますりをしなくちゃ、自分の荷物を早く降ろして、早くまた現場に帰って、尼崎から神戸ですと二十キロですから、三回、四回乗るまでやられて、運賃決められますから、少しでも早く行かなくちゃいけないと。そういう、ドライバーはドライバーで別のところでサービス精神を出して働いているという、こういう現状だけ御理解を、御認識をしていただければ有り難いなというふうに思います。  それでは、次の質問をさせていただきますが、改正貨物自動車の運送事業法についてちょっと聞きたい、確認したいことがございます。  それは、ドライバーの労働条件の改善等を図ることを目的として成立した改正貨物自動車運送事業法においては、荷主対策の深度化、また標準的な運賃の告示制度の導入等が、措置が設けられておりますが、働き方改革を遅滞なく、措置が遅滞なく進めていくためにも、早期のこの施行をするとともに、しっかりと取り組む、強化をしていくべきだとこれは思っておりますが、特にこの点の部分につきましては、石井国土交通大臣に御所見と、こういう環境を整えて、早急にも環境整備をしていくための大臣の御決意を確認をしておきたいと思います。
  121. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) さきの臨時国会におきまして議員立法で成立をいたしました貨物自動車運送事業法の改正につきましては、ドライバー不足により物流が滞ることのないよう、ドライバーの労働条件の改善等を図り、トラック運送業において働き方改革を進める観点から改正されたものと承知をしております。  この改正では、規制の適正化、荷主対策の深度化、標準的な運賃の告示制度の導入等といった措置が設けられたところであります。  今後、改正法の施行によりまして、規制の適正化等に関しましては、欠格期間の延長等により不適正な事業者の参入制限を図っていくとともに、荷主対策の深度化に関しましては、事業者の働き方改革に関する荷主の理解、協力を得られるよう、関係省庁と連携して荷主へ働きかけつつ、標準的な運賃の告示制度の導入に関しましては、法令を遵守しながら持続的に運営を行っていく際の参考となる運賃を示すことにより、ドライバーの労働条件の改善等を図るようにしてまいりたいと考えております。  また、働き方改革関連法によりまして、令和六年度からトラックドライバーも時間外労働の上限規制の対象となることを踏まえまして、改正法を可能な限り早く施行し、これらの取組をしっかり進めることが重要と考えております。  担い手であるドライバーの労働条件の改善等によりまして、トラック運送業の健全な発展を図り、持続的に物流機能が提供されるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
  122. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 大臣、ひとつよろしくお願いを申し上げます。  冒頭申し上げたように、この部分は、もう半世紀いろいろと努力をしていただいておりますけれども、しっかりとした、荷主対運送業者の関係がまだまだ改善されたというところまで行っておりませんので、特に今回は、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、公正取引委員会という、こういう組織からいろんな改善書、陳情がなされておるということはよく理解をしております。こういうところまでよく、幅広く頑張っていただけるように、御協力いただけるようになったなというふうに、私も期待をしておりますので、よろしくお願い申し上げます。  続きまして、今申し上げましたけれども、各省庁についてはどのようなこの荷主理解に向けたことを努力されているのか。今日は経済産業省の方もお見えでありますので、経済産業省として、トラック運送事業の働き方改革に向けた荷主の理解の促進にどう努力して取り組んでこられておるのか、ちょっとお聞かせをいただきたいと思います。
  123. 島田勘資

    ○政府参考人(島田勘資君) 委員御指摘のとおり、トラック運送業におきます働き方改革そして生産性の向上と、こういったものにつきましては、やはり荷主とトラック運送事業者双方の密接な連携が非常に大事であるというふうに認識をしているところでございます。  経済産業省といたしましても、先ほど国土交通省さんからもお話ございましたが、関係省庁と連携をいたしまして、生産性の高い物流と働き方改革の実現に取り組むホワイト物流と、この推進運動への参加要請を我が国の主要な六千三百の企業に対して実施をしたところでございます。あわせて、今月からは、ホワイト物流に関する説明会、これを四十七全ての都道府県において実施をしつつあるという状況でございます。こういったことを通じて、長時間の荷待ち時間の削減について荷主側の理解の促進に努めているというところでございます。  また、サプライチェーン全体の生産性向上のために、例えば検品作業の効率化に資する電子タグ、RFIDと言われてございますが、そういった電子タグを活用する実証実験、こういったものを実施しておるところでございますし、さらには出荷あるいは在庫に関するデータの共有のフォーマットの策定といったようなことにも取り組んでいるところでございます。  引き続き、ホワイト物流推進運動等を通じまして、トラック運送事業の働き方改革と生産性向上に努めてまいりたいと考えてございます。
  124. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 どうもありがとうございます。  今お聞きすると、経済産業省だけで六千三百の企業が関係があるということで、また機会があれば、農林水産省厚生労働省の関係企業、またそういうところの各省庁がどのような努力をされておるか、また機会がありましたらお聞きをしたいと思います。  それでは、最後の質問に入ります。  この物流業界もトラック運送業における働き方改革に向けた、厚生労働省の方もお見えいただいているんですか。じゃ、お聞きします。今の関係で、どのような進め方をされておられるのか、是非お聞きをしておきたいと思います。
  125. 松本貴久

    政府参考人(松本貴久君) お答えいたします。  トラック運送業の働き方改革につきましては、厚生労働省としても、国民生活や産業活動に必要な物流機能を確保しつつ、荷主の理解と協力の下で、その長時間労働の改善や職場環境の整備に取り組んでいくことが重要な課題であると認識をしてございます。このため、これまでも労働基準法改正等の働き方改革の枠組みの整備のほか、国土交通省や全日本トラック協会と連携いたしまして、平成二十八年度から業務効率化や長時間労働の改善のためのパイロット事業を実施をいたしまして、その成果としてガイドラインを昨年十一月に取りまとめるなど、必要な取組を進めてきているところでございます。  厚生労働省といたしましては、今年度、荷主とトラック運送事業者を対象として、全国四十七都道府県でこのガイドラインの周知セミナーを実施することとしております。このガイドラインに収録いたしました改善事例はホワイト物流推進運動の推奨項目に盛り込んでいただいているところでございまして、国土交通省と連携して、ホワイト物流推進運動の周知にもこのセミナーを通じて努めてまいりたいと考えているところでございます。  また、これらの取組のほか、厚生労働省といたしましては、自動車運送事業者における運転者の確保、育成というものを図るために、第二種の運転免許あるいは大型免許などの取得等のための職業訓練に対する助成ということも行っているところでございます。  厚生労働省といたしましては、今後とも、自動車運転の業務の時間外労働の上限規制が適用されます令和六年四月までにトラック運送事業者の皆様方が上限規制に円滑に対応できるよう、国土交通省などと連携をいたしまして、しっかりと取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
  126. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 どうかよろしく対応のほどお願いを申し上げます。  時間が来ましたので、質問を終わります。
  127. 山添拓

    ○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  今日も話題に上がっておりましたが、テックフォース、緊急災害対策派遣隊について私からも伺います。  九五年の阪神・淡路大震災を契機に、全国各地から被災自治体に応援に入る必要性が認識をされ、二〇〇八年に創設をされました。活動内容については既に答弁もいただいております。被災状況の把握や早期復旧のための災害査定、また技術的な助言といったところが中心かと思います。  私からは、今どのような規模になっているのか、現在何名が登録をされて、発足後の派遣実績はどのようなものか、これを御答弁いただきたいと思います。
  128. 塚原浩一

    政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。  緊急災害対策派遣隊、テックフォースにつきましては、大規模な自然災害等に対しまして、被災自治体が行う被災状況の迅速な把握、被害の拡大の防止、被災地の早期復旧等に対する技術的な支援を円滑かつ迅速に実施することを目的といたしまして、平成二十年に創設をしたところでございます。これまでに、全国の地方整備局等の職員約九千六百六十名、これ昨年の四月一日現在の数字でございますけれども、テックフォース隊員として指名をしているところでございます。  これまでの活動実績といたしましては、東日本震災や熊本地震、昨年の七月豪雨など含めまして、全国の九十三の災害に対しまして、延べで約八万人の隊員を派遣して被災地の支援に当たったところでございます。
  129. 山添拓

    ○山添拓君 テックフォース隊というんですけれども、隊員の九割は地方整備局などの職員で、ふだんは緊急対応を日常業務としているわけではありません。隊員登録をするに当たって行われる研修は、整備局ごとに異なるようですけれども、一週間程度で基本は座学だといいます。隊員のお話によれば、テックフォースの役割や心構えが中心にされていて、本当に役立つものか疑問だという声も伺いました。現地に持ち込む機器を使った実地研修は半日から一日程度しか行われていない、災害現場の危険性を把握するすべや安全確保の対策、あるいは労働安全衛生に関わることなど、本来研修で習得すべき点が多々あるのではないかと、こういう意見が私の方にも寄せられております。  さらに、機械や電気通信を担当する専門職種などでは、とにかく行ってこいと、こう言われるケースもあるといいます。君は今日からテック隊だと、こう言われて送り出される、そういうケースまであると伺います。  災害時には様々な危険がある慣れない現場で緊急対応に当たります。現在のような登録のされ方、研修の在り方では少々心もとないのではないか。実際に派遣された隊員の経験や教訓も踏まえて十分な研修や訓練を行うことが必要ではないでしょうか。
  130. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) 災害現場におけますテックフォース隊員の対応能力の向上、また安全管理等は極めて重要というふうに考えておりまして、研修や技術講習等を進めているところでございます。  その中で、被災状況調査のポイントであったり、あるいは使用する機材の操作などとともに、テックフォース隊員の健康、安全管理、あるいは現地調査の安全対策、また危険な現場から離れて調査が可能となるようなドローンあるいはレーザー計測器等の技術の活用を今進めているところでございまして、そういった研修等をしっかりと進めてまいりたいというふうに考えております。  また、研修におきましては、経験豊富な隊員によります活動の経験、そういった振り返りなども非常に重要だと思っておりますので、そういったものを講義に取り込むなどをいたしまして、災害現場での活動や安全管理のノウハウ等が伝承されるように工夫をしてまいりたいというふうに考えております。  隊員の派遣に当たりましては、これまでの職務経験や研修、講習等の履修状況、あるいは派遣する災害現場の状況等を踏まえまして、必要とされる対応が可能な隊員を派遣するように努めているところでございますけれども、一方で、どうしても経験の少ない職員を派遣せざるを得ない場合もございますので、そういった場合には現場経験の豊富な職員と一緒に派遣をして経験を積んでいただく機会としていただくといったような取組も進めているところでございます。
  131. 山添拓

    ○山添拓君 現場から出されている声には耳を傾けていただきたいと思います。  災害が長期化をしますとテックフォースの派遣期間も長くなります。九州北部豪雨では、四十日以上にわたり、延べ四千人以上が派遣をされました。  隊員は一週間程度で交代するということでありますが、送り出した側の地方整備局では、期間中、人手が不足をすることになります。そのフォローの体制というのはあるんでしょうか。
  132. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) 御指摘のとおり、テックフォース隊員はふだんは通常の業務を担当していただいているわけでございまして、その隊員を派遣をしている間は、送り出した側の職場におきましては業務を行う職員数が減少するということにならざるを得ないということでございます。  多くの場合、御指摘のとおり、一回の派遣期間は一週間程度までといたしまして、また、複数の職場をローテーションするような形で、特定の職場にのみ大きな負担が掛からないように努めているところでございます。  大規模な災害が発生した場合、被災地の支援におけますテックフォースの役割というのは非常に大きいものがございますけれども、今後とも隊員を派遣する職場への負担も勘案しながら取り組んでまいりたいと考えております。
  133. 山添拓

    ○山添拓君 全国で九千六百人、延べ八万人の派遣ですので、単純計算でも一人平均八回以上なんですね。中には十回以上行ったという方もおられるといいます。この後指摘をします定員削減の影響で通常業務を行うことも困難となっている各地方整備局では、テックフォースの派遣は残された職員にとっても大きな負担となっているということを指摘をさせていただきたいと思います。  そこで、その整備局の体制ですけれども、政府はこの間、一貫して定員の合理化を進め、二〇一五年度からは五年で一〇%の定員合理化目標を示す下で、整備局でも定員が減らされ続けております。国交省が発足した二〇〇一年当時、全国の八つの地方整備局で二万三千人余りだった定員は、一八年度で一万九千人、一八%も減っております。これでは仕事が回らないということで、現場では非常勤職員や業務委託を増やしてきました。  二〇一四年度から一八年度にかけて、地方整備局の正規職員のこれ予算上の定員、そして非常勤職員、業務委託の人数はそれぞれどのように推移をしておりますか。
  134. 藤井直樹

    ○政府参考人(藤井直樹君) お答えいたします。  地方整備局の人数の推移でございますが、まず常勤職員でございます。平成二十六年度、これは予算上でありますけれども、一万九千九百三十二人、二十七年度一万九千六百七十四人、二十八年度一万九千四百五十五人、二十九年度一万九千二百二十六人、そして三十年度は一万九千二十五人となっております。  続いて、非常勤の職員でございますけれども、これは平成二十六年度が三千四人、平成二十七年度が三千二十八人、平成二十八年度が三千六十二人、平成二十九年度が三千八十二人、そして平成三十年度が三千百二十五人ということになっております。
  135. 山添拓

    ○山添拓君 業務委託の人数はいかがですか。
  136. 藤井直樹

    ○政府参考人(藤井直樹君) 地方整備局から民間企業等に委託されている業務がございます。この業務に従事する者の人数につきましては、これは公務員ではないということで、私どもとしては人数は把握はしておりません。
  137. 山添拓

    ○山添拓君 公務員じゃないということで、人数すら分からないとおっしゃるんですね。  資料をお配りしておりますけれども、正規の職員については五年で九百人減らされ、そのため人件費としては四十億近くのカットです。逆に非正規については増やされて、非正規は人件費ではなく事務費という扱いになっており、これは増えているということです。  例えば、国土交通労組の調べによりますと、北陸地方整備局新潟国道事務所は、常勤職員が百三十一人、非常勤十人、委託職員五十七人。四国地方整備局香川河川国道事務所は、常勤職員七十五人、非常勤二十人、委託職員六十八人。こういうふうになっているというんですね。三分の一とか半分が委託職員ということになっています。  しかし、この委託職員も、許認可や設計や工事の発注の積算、あるいは道路や河川の管理の補助、こういった業務を行っていますし、現場に確かめていただければ人数は分かるんですね。これ、確かめていただけませんか。
  138. 藤井直樹

    ○政府参考人(藤井直樹君) 委託された業務につきましては、まさに委託をして、それをどういった形で業務を行うか、民間の方がどれだけそれに従事をするかというのは種々様々なケースがあるということかと思います。  そういう意味で、今それを整備局全体についてそういうふうに把握することはなかなか困難ではないかと考えております。
  139. 山添拓

    ○山添拓君 現場の方はすぐ分かるとおっしゃっていますので、是非調べていただきたいと思うんですけれども。  そもそも、定員合理化計画というのはどのように定められているのかと。資料の二枚目、三枚目には、二〇一五年度から今年度までの五年間について、一四年七月に内閣人事局長名で発表された、通知をされた定員合理化目標数が示されております。国交省の場合には、三ページ目ですが、一四年度末の定員五万九千人余りから五年間で六千二百人削減するというものです。  内閣府に伺いますが、合理化目標を決定するに当たって、各府省、その出先機関などの人員体制がどのようになっているのか確認をして、問題がないと判断しての通知している数字なんですか。
  140. 長屋聡

    ○政府参考人(長屋聡君) まず、国家公務員の定員でございますけれども、平成二十六年に閣議決定いたしました国の行政機関の機構・定員管理に関する方針、これに基づきまして、内閣の重要政策への対応には重点的に増員を措置する一方で、その増員の原資を確保するために、毎年二%、五年で一〇%以上の定員の合理化に取り組んでいるということでございます。そういう中での定員合理化計画でございます。  この定員合理化計画を策定するに当たりましては、我々、その算定するに当たりまして、全ての府省に対して一定の合理化を求めるという中で、各府省の行政需要の動向を反映するものとして、近年の定員増減の状況なども加味して府省ごとの合理化目標数を決定しているところでございます。そうしたプロセスの中で、各省調整の中でも必要に応じいろいろなお話を聞きながら、こういった決定プロセスを経ているということでございます。
  141. 山添拓

    ○山添拓君 定員の合理化によって業務に必要な人数が確保されないようなことがあってはならないと思いますけれども、内閣府としてもそのことはお認めになりますか。
  142. 長屋聡

    ○政府参考人(長屋聡君) 定員管理につきましては、こういった定員合理化計画に基づく合理化の部分と、必要に応じ新規の行政需要に対して増員を措置するという部分と両方ございまして、これを相まって全体の定員管理としているものでございまして、私どもとしましては、さきに申し上げましたように、内閣の重要政策への対応に重点的に増員を措置するという中にあって、国交省関係でも、テックフォースのマネジメント機能強化、あるいは豪雨など災害対応など、お話を聞かせていただきながら重点的な定員措置を行ってきているところでございまして、全体としてそのような方針の下で定員管理を行っていきたい、あるいはまた、現場の実情や政策課題を丁寧に伺いながら定員管理を行っていきたいと考えているところでございます。
  143. 山添拓

    ○山添拓君 増員するときにはほかを減らすという方針になっていますよね。ですから、しかも、既存業務を拡大する場合には、自律的な組織内の再配置によることとし、新規増員は厳に慎むべきだ、抑制するべきだ、こういう閣議決定の下で進められているかと思います。  定員の合理化によって定員は減らされていますけれども、その分、非常勤職員や業務委託、実際に業務に当たる正規職員と同じように仕事をする人数が増えているということを把握をした上で、この夏、来年度から五年間の定員合理化目標を定めるに当たってはこうした把握を当然していただきたいと思いますけれども、いかがですか。
  144. 長屋聡

    ○政府参考人(長屋聡君) 実情は実情として伺う一方で、合理化の必要性も任じながら、また、増員の際によく現場の実情や定員、政策課題などを伺いながら定員管理を適切に行っていきたいと思っているところでございます。
  145. 山添拓

    ○山添拓君 数字ありきなんですよね。今日、国交省に伺っても、委託の職員が何人なのかということが分からない。今国交省が担当している業務を行うのに一体幾ら人数が必要なのかということを明らかにできないような事態だと。数字ありきの定員合理化目標というのは極めて不合理だと私は思います。  資料の四枚目を御覧ください。国土交通労組が作成をした関東地方整備局の年齢別の人数です。二〇〇四年には職員数四千百三十八人で、年齢構成のピークは三十代前半でありました。この世代だけで千人以上おります。四分の一を占めている。二〇一八年には三千六百七人、ピークは四十代後半に移行して、再任用で六十代以降が増えた反面、三十代以下は全て合わせても千人に届くかどうかです。こういう現状の中で、ここからテックフォースのような災害派遣も行われております。このまま定員合理化計画を前提に削減を続けていては、これ現場は早晩立ち行かなくなるんではないかと。  ですから、現場の実態、改めて調査をして、大臣から閣議でも進言をして、定員合理化計画そのものをちょっと改めるべきだ、こういう態度に立つべきじゃないでしょうか。大臣、いかがですか。
  146. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省の地方整備局につきましては、従来の直轄の社会資本の整備や管理に加えまして、老朽化対策、近年頻発する自然災害への対応等、その役割が増しており、地域からの期待も大きくなっているものと認識をしております。これらの業務に適切に対応するためにも、各種研修等を通じて人材育成に努めるとともに、経験者の採用や職員の再任用も活用しながら、適切な組織運営が行われるよう努めているところであります。  地方整備局の定員はこれまでの定員合理化計画等により減少しており、厳しい定員事情にあります。国民の生命と財産を守り、安全、安心を確保することは地方整備局に課せられた重要な使命であります。国土交通省といたしましては、引き続き必要な定員を確保すべく最大限努力をしてまいる所存であります。
  147. 山添拓

    ○山添拓君 委員長、時間ですので終わりますけれども、お願いがございます。  国土交通労働組合などからは、この間、国会が開かれるたびに、運輸、気象などを含めて国交省の機構拡充、職員の確保を求める署名が請願署名として提出をされております。しかし、私が国会に来て以来、少なくとも、一度もこれ採択をされておりません。毎回、会期末になって理事会で態度保留だと各会派から申出があり、委員会で採決すら行われずにお蔵入りとなっている状況です。  組合などで今国会でも提出を予定されていると伺いました。憲法の請願に基づく訴えに国会としてどう向き合うかが問われておりますので、各会派で会派内できちんと検討して、委員会の場でも意見表明することを求めたいと思いますし、この点について取り計らいを、理事会でも協議をお願いしたいと思います。  以上を述べて、質問を終わります。
  148. 羽田雄一郎

    ○委員長(羽田雄一郎君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
  149. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 無所属クラブの平山佐知子です。  先ほど来からもありましたけれども、今日は激しい雨となって、これからの季節、より一層の災害対策強化が必要だなというふうに思っておりますし、国交省におかれましてはしっかりとした対策取るように、私からもお願いを申し上げます。  そして、もう一つ、夏の時期になると、海や山、川でのレジャーが増えて、心配されるのが水にまつわる事故でございます。警察庁の発表によりますと、平成三十年七月から八月の夏期における水難事故は五百二件発生しており、二百四十二人もの方が亡くなったり行方不明となっています。水難発生件数、都道府県別に見ますと、最も多いのが千葉県の四十三件、そしてその次が、私の地元でございますが、静岡県の三十六件となっています。  水難事故を起こさないために政府としても様々な取組を行われていると思いますけれども、国交省としてどのような取組を行っているのか、御紹介をお願いいたします。
  150. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) まず、河川における取組についてでありますが、河川における水難事故の防止に向けまして、河川管理者は、関係地方公共団体や警察、消防、教育等の関係者と連携をいたしまして、河川の利用者に対して出前講座の実施やパンフレットの配布、活用などの啓発活動等を推進をしております。特に、七月の一日から七日にかけまして河川水難事故防止週間として位置付け、重点的に取り組むこととしております。  次に、海における取組についてでありますが、海難事故の防止に向けまして、海上保安庁では、海難調査を基に様々な安全対策を策定いたしまして、現場での訪船指導、船を訪れて指導すること、若年層に対する学校等での海の安全教室などの安全啓発活動を行っております。特に、近年多様化しております海洋レジャーの事故防止に役立つ情報を官民連携によりウォーターセーフティガイドとしてまとめまして、海上保安庁のホームページ等で周知を図っているところであります。また、七月の十六日から三十一日にかけまして海の事故ゼロキャンペーン期間として位置付け、安全啓発活動を推進をしております。  今後、引き続き、水難事故防止及び海難事故防止のための施策を積極的に実施してまいりたいと考えております。
  151. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 様々な方面から対策取ってくださっているということで、お話にもありました、政府広報のホームページ上でも様々な事故防止の啓発を行っているんですけれども、では、広く国民の皆様にそれが広まっているのかといいますと、なかなかまだまだそこまでは至っていないのかなという感じもしていますし、また、気を付けていても不幸にして事故は起こってしまうものかというふうに思います。  そこで、次はそうした緊急事態の対応について伺います。  警察庁の発表によりますと、水難に遭った五百九十五人のうち、水難に遭った場所ですけれども、海が四百一人で六七・四%、河川が百四十人で二三・五%となっておりまして、以下、湖、沼、池、用水路、プールなどとなっています。  水難に遭った際、またそれを発見した方、一体どこに救助を要請すればよいのか、教えていただけますでしょうか。
  152. 岩並秀一

    ○政府参考人(岩並秀一君) お答えいたします。  海上において自身が海難に遭遇した場合、あるいはそれを発見した場合は、緊急通報用の電話番号であります一一八番に架電しまして、海上保安庁まで通報をいただきたいと思います。  この一一八番で受けた通報につきましては、必要に応じまして警察や消防等の救助機関に対し情報共有を行う等、円滑な救助活動の実施に取り組んでおります。  また、海上以外において水難を発見した場合は、一一〇番又は一一九番の緊急通報用電話番号に通報していただくものと承知しております。
  153. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 様々場所によって管轄は違うものの、最終的にはしっかりと連携を取って素早い対応をしてくださっているということでありました。やはり、緊急の際には、救助要請するにもパニック状態になっている可能性も高いですし、一刻を争う事態では速やかに救助要請できるのが一番だと考えますので、引き続きお願いいたします。  次に、海での事故について伺います。  先ほどの御答弁にもありましたけれども、海上保安庁では、海のもしもは一一八番ということで、海上における事件、事故の緊急通報用電話番号として、局番なしの三桁の電話番号一一八番を平成十二年五月一日から運用しています。  皆さん、お手元の資料一を御覧いただきたいんですけれども、こちらは一一八番の通報実績です。見ていただきますと、間違い電話などが九九%以上を占めています。この数字を見てしまいますとほぼ間違い電話ということになってしまいますけれども、警察の一一〇番、それから消防の一一九番の間違い電話などは二割程度というふうに伺っておりますが、なぜこの一一八番がこのような状況になっているのか。この結果についての受け止めと、間違い電話などの通報内容と対応、加えて、間違い電話等を減少させるための対策について御説明をお願いいたします。
  154. 岩並秀一

    ○政府参考人(岩並秀一君) お答えいたします。  平成三十年の一一八番の通報実績は、全国で約四十三万件でございました。このうち、海難や人身事故等の有効件数は約五千件、全体の約一%にとどまっておりまして、間違い電話やいたずら電話等の非有効通報が約九九%を占める状況でございます。  非有効通報の内容としましては、着信と同時に電話を切る即断、あるいは無言電話、虚偽の通報や苦情などでございます。  海上保安庁では、毎年一月十八日を一一八番の日と定めまして、一般国民への更なる浸透を図るため、駅や繁華街での啓発活動や、著名人を起用しましたポスターを作成する等、全庁を挙げて周知活動を行っているところでございます。このような周知活動等によりまして、非有効件数は平成十二年の運用開始時の約半数まで、半数近くまで減少をしております。  引き続き、一一八番通報の認知度の向上及び不要不急な一一八番通報の防止など、適切な利用につきまして周知を図るとともに、実際の海難などの通報には迅速かつ冷静沈着に対応してまいります。
  155. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 広報活動によって少しずつは減っているというお話もありました。  この一一八番ですけれども、船舶を所有しているような方々には周知されているようなんですけれども、一般にはやっぱりなかなか浸透していないんだというふうに思います。  一一八番、全国の十一管区の運用司令センターの職員が数人で受けているということなんですけれども、間違い電話等は一日平均で百件以上あるということなんですね。これでは海上保安庁の業務に支障を来すことも考えられます。認知度の向上、それから適切な利用のため、引き続きより一層の広報活動もお願いをしたいというふうに思います。  海上保安庁は、昼夜を問わず、不審船対処のような国際的な問題から沿岸で起きる事故まで、様々な事柄に対応いただいていることを改めて感謝を申し上げます。ただ、余りにも守備範囲が広過ぎて、人員的にも予算的にも大丈夫なのかなというふうに心配になるところもあります。  沿岸の警備や取締りには水上警察も存在していますし、また警察や消防には水難救助の部隊も存在し、加えて、海水浴場などではライフセーバーが監視したり救助したりしてくれています。このそれぞれの業務や所管する範囲など重なる部分もあるかというふうに思いますけれども、どのように連携をされているのか、伺います。
  156. 岩並秀一

    ○政府参考人(岩並秀一君) お答えいたします。  我が国の広大な海で多くの命を守るために、日頃から警察、消防等の救助機関や民間救助組織と密接な連携協力体制を確保しているところでございます。特に沿岸域で発生する海難に対しましては、救助機関及び民間救助組織と必要に応じまして連携して事案に対応し、空白地域のない救助エリアの確保や円滑な救助活動を実施しております。  また、救助機関等との合同パトロール、合同海難救助訓練等を通じまして連携協力体制の充実に努めているところであり、これらの活動を通じまして引き続き海難の発生に備えてまいりたいと思っております。
  157. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 連携というお言葉もありましたけれども、私もこの連携がやっぱり一番大事だと思うんです。特に、事故が起きてからはもちろんなんですけれども、事故が起きないように防止する活動、安全対策こそ、やはり省庁、官民の垣根を越えて引き続き連携して取り組むべきことだというふうに思います。  そして、防止という観点で考えますと、やはり何よりも教育、これが一番大事だというふうに考えます。警察庁の発表でも、水難者の年齢層を見ますと、高校生又はこれに相当する年齢以下が二五%を占めています。特に、夏を間近に控えた今の時期だからこそ、夏休みの前に例えば学校に海上保安庁の潜水士などが訪れて、もちろん業務の幅もあると思いますけれども、水の怖さ、それからもしものときの対処法などを教育してもらえたら、これこそ身に付く教育ではないかなというふうに考えます。  国交省や海上保安庁として、学校と協力してそうした教育などを行っているのかどうか、もし行われていないのならば、今後そういったことも検討していただけるのかどうか、国交省としての見解、それからまたそれに対する文科省のお考えを伺います。
  158. 牧野たかお

    ○副大臣(牧野たかお君) お答えをいたします。  まず、海に関してでありますけれども、若年層、幼稚園児から高校生まででございますが、こうした若年層の事故を防止するため、海上保安庁は、全国で教育委員会や学校などと連携して、プールや教室などで海の安全教室を実施しております。海の安全教室では、海上保安官が講師となり、海の安全に関する基本的な知識を教えておりまして、昨年は全国で四百二十五回、およそ二万六千人に対して実施をいたしました。  また、河川における事故防止に関しては、地方整備局や河川事務所が学校関係者と連携をして、小中学校に水難事故について注意喚起するビラを配布するなどの啓発活動を行っております。  今後も引き続き、水の事故を防止するため、学校関係者等と連携して啓蒙活動に取り組んでまいります。
  159. 塩見みづ枝

    ○政府参考人(塩見みづ枝君) お答えいたします。  学校における水難防止事故に係る安全教育につきましては、各学校におきまして学校安全計画に基づいて地域の特性に応じて実施しておりまして、その中で、先ほど御説明ございましたように、地域の関係機関との協力による取組も行われているところでございます。  文部科学省では、各学校の取組に資するため、水泳等の事故防止につきまして毎年全国の教育委員会等に通知を行っておりますが、その中で、海上保安庁のウオーターアクティビティーに関する注意点等をまとめたウエブサイトを御紹介したり、あるいはまた、教育委員会に対しまして、国土交通省が実施する河川水難事故防止に向けた出前講座の実施等の取組について周知するなど、関係機関との協働を進めているところでございます。  引き続き、関係省庁と連携し、水難事故防止に向けた安全教育の一層の推進を図ってまいりたいと考えております。
  160. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 是非、国民の安全を守るという観点で様々な対策をお願いを申し上げます。  静岡県には浜名湖がありますけれども、その浜名湖では、平成二十二年、カッターボートが転覆して中学生が亡くなるという痛ましい事故がありました。その後、様々な再発防止策が議論されて、浜名湖周辺の関係者、警察、消防、民間団体との連携を深めて、合同訓練をできる限り実施することになっています。  最も大事なことは、事故防止の徹底、こうした事故が起きてしまったときの速やかな連絡、そして今自分にできる救助活動は何なのか、その場で誰もが判断できるように訓練や周知徹底を図ることだというふうに考えています。是非、引き続き、省庁の壁、官民の壁を取り払っての、知恵を出し合ってのきめ細やかな対応をお願いを申し上げまして、私からの質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  161. 羽田雄一郎

    ○委員長(羽田雄一郎君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────
  162. 羽田雄一郎

    ○委員長(羽田雄一郎君) 船舶油濁損害賠償保障法の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。石井国土交通大臣。
  163. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) ただいま議題となりました船舶油濁損害賠償保障法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。  船舶から流出等した燃料油による汚染損害及び海難により生じた座礁船舶等の難破物の除去に要した費用に係る損害につきましては、我が国において一定の船舶に対して保障契約の締結を義務付けることにより被害者の保護を図ってまいりました。  一方で、近年の我が国近海の海難事故において、保障契約が締結されているにもかかわらず、保険者等から保険金が支払われず、被害者への賠償もなされない事案が発生していることから、二千一年の燃料油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約及び二千七年の難破物の除去に関するナイロビ国際条約の国内法制化により、これらの損害の被害者への賠償が確実に実施されるための措置を講ずる必要があります。  このような趣旨から、この度この法律案を提案することとした次第であります。  次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。  第一に、海難等により生ずるこれらの損害について、船舶所有者等に責任が発生した際に、被害者から保険者等に対して損害賠償額の支払を直接請求できることとしております。  第二に、船舶から流出等した燃料油による汚染損害に係る損害賠償請求について、締約国の裁判所が下す判決が、我が国においても効力を有することとしております。  第三に、これらの損害に対する保障契約の締結を義務付ける船舶の範囲を、一定の内航船舶等にも拡大することとしております。  その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。  以上がこの法律案を提案する理由であります。  この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
  164. 羽田雄一郎

    ○委員長(羽田雄一郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後一時四分散会