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2019-05-28 第198回国会 参議院 厚生労働委員会 12号 公式Web版

  1. 令和元年五月二十八日(火曜日)    午前十時一分開会     ─────────────    委員の異動  五月二十三日     辞任         補欠選任      高瀬 弘美君     河野 義博君  五月二十七日     辞任         補欠選任      木村 義雄君     豊田 俊郎君      河野 義博君     三浦 信祐君  五月二十八日     辞任         補欠選任      豊田 俊郎君     木村 義雄君      藤井 基之君     徳茂 雅之君      三浦 信祐君     河野 義博君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         石田 昌宏君     理 事                 自見はなこ君                 島村  大君                 そのだ修光君                 川合 孝典君                 山本 香苗君     委 員                 青木 一彦君                 石井みどり君                 小川 克巳君                 木村 義雄君                 高階恵美子君                 鶴保 庸介君                 徳茂 雅之君                 豊田 俊郎君                 中川 雅治君                 馬場 成志君                 藤井 基之君                 石橋 通宏君                 川田 龍平君                 福島みずほ君                 足立 信也君                 礒崎 哲史君                 河野 義博君                 三浦 信祐君                 宮崎  勝君                 東   徹君                 倉林 明子君                薬師寺みちよ君    国務大臣        厚生労働大臣   根本  匠君    副大臣        厚生労働副大臣  大口 善徳君        厚生労働副大臣  高階恵美子君    大臣政務官        厚生労働大臣政        務官       上野 宏史君        厚生労働大臣政        務官       新谷 正義君    事務局側        常任委員会専門        員        吉岡 成子君    政府参考人        内閣官房日本経        済再生総合事務        局次長      佐藤 正之君        内閣官房働き方        改革実現推進室        室長代行補        兼厚生労働省政        策統括官     藤澤 勝博君        総務大臣官房審        議官       横山  均君        出入国在留管理        庁出入国管理部        長        石岡 邦章君        文部科学大臣官        房審議官     矢野 和彦君        文部科学大臣官        房審議官     玉上  晃君        厚生労働大臣官        房長       定塚由美子君        厚生労働大臣官        房生活衛生・食        品安全審議官   宮嵜 雅則君        厚生労働大臣官        房審議官     佐原 康之君        厚生労働省医政        局長       吉田  学君        厚生労働省健康        局長       宇都宮 啓君        厚生労働省医薬        ・生活衛生局長  宮本 真司君        厚生労働省労働        基準局長     坂口  卓君        厚生労働省職業        安定局長     土屋 喜久君        厚生労働省雇用        環境・均等局長  小林 洋司君        厚生労働省子ど        も家庭局長    浜谷 浩樹君        厚生労働省社会        ・援護局長    谷内  繁君        厚生労働省社会        ・援護局障害保        健福祉部長    橋本 泰宏君        厚生労働省老健        局長       大島 一博君        厚生労働省保険        局長       樽見 英樹君        厚生労働省人材        開発統括官    吉本 明子君        経済産業大臣官        房審議官     成田 達治君        特許庁総務部長  米村  猛君        国土交通大臣官        房審議官     鈴木英二郎君        国土交通大臣官        房審議官     眞鍋  純君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○女性の職業生活における活躍の推進に関する法  律等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議  院送付) ○政府参考人の出席要求に関する件 ○社会保障及び労働問題等に関する調査  (臓器移植に関する件)  (戦没者の遺骨収集事業に関する件)  (がん対策の推進に関する件)  (各府省における障害者の就労状況に関する件  )  (副業・兼業を行う者の労務管理の在り方に関  する件)  (介護職における職業紹介事業の実態に関する  件)  (病院勤務の歯科医師の働き方に関する件)  (薬剤師の需給調整の必要性に関する件)  (サービス付き高齢者向け住宅の在り方に関す  る件)  (仮放免中の外国人医療費負担問題に関する  件)  (不妊治療と就労の両立支援に関する件)     ─────────────
  2. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、高瀬弘美君及び木村義雄君が委員を辞任され、その補欠として三浦信祐君及び豊田俊郎君が選任されました。     ─────────────
  3. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案に対する質疑は既に終局しておりますので、これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  4. 倉林明子

    ○倉林明子君 私は、日本共産党を代表して、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律案の反対討論を行います。  反対する第一の理由は、ハラスメント行為を禁止する規定がないことです。  パワーハラスメントについて防止措置が新設されましたが、その定義は極めて限定的であり、かつ、その内容は、事業主に対する防止措置義務や行政ADRの対象であるなど、セクハラ、マタハラと同様の規定ぶりであり、防止に実効性がないからです。  第二に、被害者救済のための実効ある機関がなく、企業への制裁措置にも実効性がないことです。  多くの被害者が、被害後の適切な対応はおろか、謝罪さえ受けることなく、心身に不調を来し、退職、休職に追い込まれています。政府から独立した救済機関の設置は急務です。  第三に、第三者からのハラスメント規制がないことです。  ハラスメントはあらゆる場面で発生します。行為者の範囲は、職場内に限らず、顧客、ユーザー、一般の人々など、国際基準並みに広く定義し、第三者からのハラスメントについても規制すべきです。  第四に、男女の賃金格差の公表を義務付けないことです。  男女の賃金格差は、女性の勤続年数の短さや昇格、昇給の遅れの結果として発生することから、男女間格差の重要な指針になります。男女平等を実現するためには、男女の賃金格差を把握、公表し、格差是正に取り組むことが必要です。  ハラスメントは、その人の尊厳、人格を傷つける人権侵害行為です。セクハラについて防止措置が義務化されてから十三年、セクハラは増え続けています。ハラスメントが許されない行為であることを社会的に周知徹底するため、被害者を救済するため、そしてジェンダー平等を実現するためにも、ILO条約並みの定義を法律にはっきりと定義し禁止する法整備こそが必要です。  ジェンダーの視点に基づく、ハラスメントを包括的に禁止する法整備が早急に必要であることを強く指摘いたしまして、反対討論といたします。
  5. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  6. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、川合孝典君から発言を求められておりますので、これを許します。川合孝典君。
  7. 川合孝典

    ○川合孝典君 私は、ただいま可決されました女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主党・民友会・希望の会、国民民主党・新緑風会、公明党、日本維新の会・希望の党及び無所属クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。  一、一般事業主行動計画の策定等や情報公表の義務の対象拡大に当たっては、新たにその対象となる常用雇用者百一人以上三百人以下の中小事業主に対し、行動計画の策定支援、セミナー・コンサルティングの実施等、支援策を講ずること。また、その効果を具体的に検証しつつ、将来的な全事業主への適用拡大についても引き続き検討を進めること。  二、雇用の分野における男女平等の実現に向けては、事業主行動計画の策定や情報公表を全ての企業を対象とした恒常的な制度とするよう、男女雇用機会均等法の改正も視野に入れて検討すること。また、女性活躍施策やハラスメント対策など、本法が推進しようとする各種施策の実効性を確保する観点から、指針等の策定に当たっては、労働者の過半数で組織する労働組合又は労働者の過半数を代表する者の参加・参画を促す方策について検討を行うこと。  三、事業主の情報公表項目については、女性にとってより働きやすい就職先を求める女性求職者の選択肢を広げる観点から、「セクシュアルハラスメント等対策の整備状況」、男女間格差の結果指標の一つである「男女間の賃金の差異」を加えることについて、「男女間の賃金の差異」を状況把握の基礎項目に加えることも含め、労働政策審議会で検討すること。  四、求職者の職業選択に資するため、平均残業時間や有給休暇取得率の情報公表を雇用管理区分ごとに行うことについて、労働政策審議会で検討すること。  五、特例認定制度の認定基準を定めるに当たっては、管理職に占める女性労働者の割合について全産業で統一化された基準を設ける等、真に女性が活躍している職場が認定されるように検討すること。また、特例認定後においても、認定時の一般事業主行動計画に定められた水準を維持・向上させることを認定事業者に促すとともに、制度の趣旨にそぐわない事態が生じた場合には、速やかにその認定を取り消すこと。  六、二〇二〇年までに指導的地位に占める女性割合三〇%の目標の達成に向けて、女性活躍推進の取組が進むよう、事業主に対する支援を強化するとともに、女性活躍推進法及び厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」を求職者を中心に国民に幅広く周知すること。  七、特に中小企業を対象とする女性活躍推進の取組を進めるに当たっては、中小企業における女性活躍推進の取組への需要を喚起するとともに、中小企業の動向を見つつ、女性活躍推進を支援する体制の強化及び拡充を図ること。  八、ハラスメントの根絶に向けて、損害賠償請求の根拠となり得るハラスメント行為そのものを禁止する規定の法制化の必要性について検討すること。  九、パワーハラスメント防止対策に係る指針の策定に当たり、包括的に行為類型を明記する等、職場におけるあらゆるハラスメントに対応できるよう検討するとともに、次の事項を明記すること。   1 パワーハラスメントの判断に際しては、「平均的な労働者の感じ方」を基準としつつ、「労働者の主観」にも配慮すること。   2 自社の労働者が取引先、顧客等の第三者から受けたハラスメント及び自社の労働者が取引先、就職活動中の学生等に対して行ったハラスメントも雇用管理上の配慮が求められること。   3 職場におけるあらゆる差別をなくすため、性的指向・性自認に関するハラスメント及び性的指向・性自認の望まぬ暴露であるいわゆるアウティングも雇用管理上の措置の対象になり得ること、そのためアウティングを念頭においたプライバシー保護を講ずること。  十、事業主に対し、パワーハラスメントの予防・防止等のための措置を義務付けるに当たっては、職場のパワーハラスメントの具体的な定義等を示す指針を策定し、周知徹底に努めること。  十一、パワーハラスメントの予防・防止等のための措置の周知に当たっては、同僚や部下からのハラスメント行為も対象であること、相手に関係なく決して加害者になってはいけないことなどについて理解促進を図ること。  十二、近年、従業員等に対する悪質クレーム等により就業環境が害される事案が多く発生していることに鑑み、悪質クレームを始めとした顧客からの迷惑行為等に関する実態も踏まえ、その防止に向けた必要な措置を講ずること。また、訪問介護、訪問看護等の介護現場や医療現場におけるハラスメントについても、その対応策について具体的に検討すること。  十三、セクシュアルハラスメントについて、他社の事業主から事実確認等の協力を求められた場合に、事業主が確実かつ誠実に対応するよう、必要な措置を検討すること。  十四、セクシュアルハラスメント等の防止措置の実施状況、被害者の救済状況、ハラスメントが起こりやすい業種、業態、職務等について官民問わず実態調査を行い、その結果に基づいて、効果的な防止対策を速やかに検討すること。その際、ハラスメントの被害を訴えたことで周囲から誹謗中傷されるいわゆる二次被害に対しても必要な対策を検討すること。  十五、フリーランス、就職活動中の学生、教育実習生等に対するハラスメントを防止するため、男女雇用機会均等法等に基づく指針等で必要な対策を講ずること。その際、都道府県労働局に設置された総合労働相談コーナー、ハローワークにおける相談の状況を分析した上で、効果的な対策となるよう留意すること。  十六、男女雇用機会均等法等の紛争解決援助の適用除外となっている公務員等を含めたハラスメント被害の救済状況を調査し、実効性ある救済手段の在り方について検討すること。  十七、紛争調整委員会の求めに応じて出頭し、意見聴取に応じた者に対し、事業主が不利益取扱いを行ってはならないことを明確化するため、必要な措置を検討すること。  十八、セクシュアルハラスメント防止や新たなパワーハラスメント防止等についての事業主の措置義務が十分に履行されるよう、指導を徹底すること。その際、都道府県労働局の雇用環境・均等部局による監視指導の強化、相談対応、周知活動等の充実に向けて、増員も含めた体制整備を図ること。その上で、なお指導に従わない場合の企業名公表の効果的な運用方法について検討を行うこと。  十九、国内外におけるあらゆるハラスメントの根絶に向けて、第百八回ILO総会において仕事の世界における暴力とハラスメントに関する条約・勧告が採択されるよう支持するとともに、条約成立後は批准に向けて検討を行うこと。  二十、セクシュアルハラスメント等の防止対策の一層の充実強化を求める意見が多くあることから、第百八回ILO総会等の動向も踏まえつつ、更なる制度改正に向けて、本法附則のいわゆる検討規定における施行後五年を待たずに施行状況を把握し、必要に応じて検討を開始すること。  二十一、第三者からのハラスメント及び第三者に対するハラスメントに関わる対策の在り方について、検討を行うこと。   右決議する。  以上であります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  8. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) ただいま川合君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  9. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 全会一致と認めます。よって、川合君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、根本厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。根本厚生労働大臣。
  10. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、努力してまいります。
  11. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  13. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働大臣官房審議官佐原康之君外二十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  14. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  15. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題といたします。  臓器移植に関する件及び戦没者の遺骨収集事業に関する件につきまして、根本厚生労働大臣から報告を聴取いたします。根本厚生労働大臣。
  16. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 最初に、臓器の移植に関する法律に関する附帯決議に基づき、臓器移植の実施状況等について報告をいたします。  臓器の移植に関する法律は、平成九年に施行されてから今年で二十二年を迎えます。また、臓器提供における本人同意の扱いについて、平成二十二年に改正法に基づく新制度が施行されてから九年が経過します。この間、善意により臓器を提供された多くの方々、また、様々な立場から移植医療の普及に取り組んでこられた関係者の皆様に心から感謝を申し上げます。  まず、臓器移植の実施状況について報告します。  平成三十一年三月末現在の移植希望登録者数及び平成三十年度の移植実施数は、配付の報告書のとおりです。  平成九年の法施行から平成三十一年三月末までの間に、法に基づき五百八十八名の方が脳死と判定され、臓器を提供されています。このうち、改正法が全面施行された平成二十二年七月十七日から平成三十一年三月末までの間に臓器を提供された方は五百二名です。また、このうち、改正法により可能となった、本人の書面による意思表示がなく、家族の書面による承諾に基づいて行われる臓器提供は三百九十四名であり、さらに、このうち十五歳未満の小児からの臓器提供は二十七名となっています。  脳死下での臓器提供を実施することができる施設や移植を実施することができる施設については、報告書に記載しているとおりです。いずれも着実に整備が進められています。  次に、移植結果について申し上げます。  平成九年の法施行後に実施された移植に関する生存率と生着率は配付の報告書のとおりですが、国際的に見ても良好な結果を残すことができていると考えています。  厚生労働省では、今後とも、公益社団法人日本臓器移植ネットワークとともに、臓器移植に関する知識の普及や、臓器提供に関する意思表示を行っていただくための啓発を進めます。また、臓器提供施設の体制整備等のための支援や、脳死判定等が適切に行われたかどうかの検証作業も継続してまいります。  今後とも、臓器移植が法令等に基づき適正に行われるよう努めてまいりますので、委員の皆様には御理解を賜りますようお願いいたします。  続いて、戦没者の遺骨収集の推進に関する法律に関する附帯決議に基づき、戦没者の遺骨収集事業の実施状況等について報告します。  厚生労働省では、戦没者の遺骨収集の推進に関する法律に基づき、国の責務として、可能な限り多くの御遺骨を収容し、御遺族に引き渡すことができるよう、全力を尽くしております。  まず、戦没者の遺骨収集に関する活動を実施する指定法人の事業計画の策定及び指導監督等について報告します。  厚生労働省は、平成三十年度も、指定法人である一般社団法人日本戦没者遺骨収集推進協会と委託契約を締結しており、指定法人は、事業計画に基づき活動を実施しました。指導監督の状況等については、配付の報告書のとおりです。  次に、戦没者の遺骨収集に必要な情報の収集及び遺骨収集の実績について報告します。  平成三十年度は、平成二十九年度までに各国の国立公文書館等における資料調査で取得した情報の精査及び分析を行いました。  これらの資料調査や現地調査により取得した情報に基づき、平成三十年度は八百三十六柱の御遺骨を収容いたしました。御遺骨については、可能な限りDNA鑑定を実施しており、平成三十年度は五十柱を御遺族へ引き渡しました。  次に、関係国の政府との協議等について報告します。  平成三十年度は、外務省と連携し、フィリピン、インドネシア及び米国の各政府との協議等を行いました。フィリピンにおいては、平成三十年五月に署名した覚書に基づき、同年十月に事業を再開したところです。インドネシアにおける遺骨収集事業実施のための国際約束については、平成三十一年三月にインドネシア政府との間で交渉妥結に至りました。また、戦没者の遺骨収集に関する日米の協力関係を促進するための米国政府との協力覚書については、平成三十一年四月に署名に至ったところです。  次に、関係行政機関との連携協力について報告をいたします。  遺骨収集を円滑に実施するため、関係国の政府との協議等や硫黄島からの御遺骨の輸送支援等において、外務省及び防衛省に協力をいただいております。  最後に、遺骨収集事業の今後の在り方に関する検討の状況について報告します。  令和元年五月に戦没者の遺骨収集の推進に関する検討会議を開催し、遺骨収集事業の今後の在り方等に関する検討を行いました。今後も検討会議を開催することとしております。  今後とも、法に基づき戦没者の遺骨収集事業を推進してまいりますので、委員の皆様におかれましては御理解を賜りますようお願い申し上げます。
  17. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 以上で報告の聴取は終わりました。  なお、本日、厚生労働省から提出されております両報告書につきましては、これを会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  18. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  19. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。  まず、質問の機会をいただきまして、また様々御配慮をいただきましたこと、心から感謝を申し上げます。  がんは、昭和から平成にかけて死因の第一位であり続けました。今年一月に厚生労働省が初めてがん登録法に基づいて公表した集計結果でも、新たに年間百万人の方ががんと診断をされております。こうした状況を踏まえて、がん対策について質問をいたします。  がんゲノム医療体制整備が進みつつあり、パネル検査の保険適用の議論が開始していると承知をしております。がんゲノム検査の保険収載は是非実現すべきであり、お願いしたいと思います。一方で、患者さんの視点に立てば、過剰な期待を持たせてしまうことは避けなければなりません。  今こそ、がんゲノム医療体制について全体的に慎重に確認すべき時期であると私は考えます。がんゲノム医療が適切に進み、国民の皆様が安心して診療を受けることができる取組が必要であると思います。根本大臣、いかがでしょうか。
  20. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) がんゲノム情報を活用し、個人に最適化されたがん治療等を行うがんゲノム医療については、国民の正しい理解の下で適切に情報管理を行いながら、しっかりと進めていくことが必要だと考えています。  第三期がん対策推進基本計画のがん医療の充実の一項目にがんゲノム医療を位置付け、様々な対策を進めています。がんゲノム医療提供体制の構築を図るための中核となる拠点病院の整備、ゲノム情報等の集約、管理、利活用の支援を行うがんゲノム情報管理センターを国立がん研究センターに設置、がんゲノム医療等の研究推進などであります。  また、患者や国民を含めたゲノム医療の推進に係る関係者から構成されるがんゲノム医療推進コンソーシアム運営会議において、患者への適切な情報提供や患者情報の取扱い、この二点が非常に大事だと思いますが、などについて議論を行っているところであります。  今後、これらの議論を踏まえながら、必要な方が安心してがんゲノム医療を受けていただくために、引き続きしっかりと取組を進めていきたいと思います。
  21. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 是非検討を進めていただいて、皆さんに安心していただける体制をつくっていただきたいと思います。  がんゲノム医療の進展の一方で、当面のパネル検査の対象が他の治療方法を終えた患者さんであることを考えれば、早期発見がより重要となります。すなわち、がん検診の受診率向上を欠かすことができません。  これまでもコール・リコール制度等の推進をしておりますけれども、取組の加速が不可欠であります。生活者ががん検診を受けようとするための厚生労働省の取組、今後行おうとしていることは何でしょうか。容易に確実であるがん検診技術、手法の導入を急ぐべきであります。  加えて、職域での情報収集を含め、更なる検診の改善を図る取組は重要であると思います。是非これらについて取り組んでいただきたいのですけれども、いかがでしょうか。
  22. 宇都宮啓

    ○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。  御指摘いただきましたように、がんの早期発見を進めることが重要でございまして、そのためには、がん検診を受けていただきやすいように取り組むことが必要でございます。このため、第三期がん対策推進基本計画に基づきまして、様々ながん検診に関する施策に取り組んでいるところでございます。  具体的には、まず、平成三十一年四月にナッジを活用した国内外の先進事例を分かりやすく紹介しました受診率向上ハンドブックの第二版を作成して、地方自治体等に周知いたしました。また、低侵襲かつ早期発見の診断技術として、リキッドバイオプシーの研究開発の推進をしているところでございます。さらに、職域でのがん検診の実態把握のための研究をしているところでございまして、これらの施策に取り組んでございます。  厚生労働省としては、こうした取組を進めますとともに、がん検診のあり方に関する検討会での議論も踏まえながら、最新のエビデンスに基づいて不断の見直しを行っているところでございます。
  23. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 更に加速をしていただきたいと思います。  現役世代のがん患者の方々に対して、治療と仕事の両立ができる環境整備を欠かすことはできません。その際に、職場の理解が重要となります。  昨年、私は、本委員会での働き方改革関連法案審議の際に、がん治療と仕事との両立が可能な社会構築を推進すべき、そして、法案の中で読み取れる文意について質問をさせていただきました。働き方改革推進法が成立をして、がんを含めた治療と仕事の両立支援が含まれております。確実に実行していただきたいと思います。  今年度から、厚生労働省は、がんに加えて脳卒中を対象に両立支援モデル事業を開始したと承知をしております。様々な病気の特性に応じた就労支援は、少子高齢化、労働生産人口減少社会にあって極めて重要なセーフティーネットとなります。三大疾病の一つ、心疾患への対応も必要であります。厚生労働省にはこれらの疾病について就労支援の充実を図っていただきたいと思います。いかがでしょうか。
  24. 宇都宮啓

    ○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。  病気になっても自分らしく生き生きと働き、安心して暮らせる社会環境を整備することは重要であると考えてございます。  厚生労働省といたしましては、第三期がん対策推進基本計画や働き方改革実行計画に基づきまして、まず、がんの仕事と治療の両立支援モデル事業の実施、次に、事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドラインの周知啓発、そして、患者の相談支援及び主治医や企業、産業医との調整支援を行う両立支援コーディネーターの育成、活用などに取り組んでいるところでございます。  また、昨年十二月に成立いたしました循環器病対策基本法におきましても脳卒中や心疾患等の循環器病患者等の生活の質の維持向上に係る施策が規定されているところでございますが、今年度は、御指摘いただきましたように、脳卒中の分野でもモデル事業を行うこととしているところでございます。  今後は、例えば心疾患等の循環器病の患者の方々への就労支援等についても取り組むことを検討してまいりたいと考えてございます。
  25. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 大変重要な答弁をいただいたと思います。是非検討していただいて、進めていただきたいと思います。  小児またAYA世代へのがん対策も待ったなしであります。小児がん拠点病院を全国十五か所に整備をし、治療を中心に対策を行っていただいておりますけれども、退院後のより身近な地域での体制整備が欠かせません。具体的にどのような形で、小児またAYA世代のがん対策として、身近な地域での医療、地方自治体を含め、体制整備、支援を推進しようとしているのでしょうか。
  26. 宇都宮啓

    ○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。  小児、AYA世代のがんは、成長や時間の経過に伴って、がんそのものや薬物療法などの影響によって生じる合併症が見られますため、御指摘のように、退院後も身近な地域でのフォローアップが重要となるところでございます。  厚生労働省としましては、第三期がん対策推進基本計画に基づきまして、例えば地域の医療機関や地方自治体と連携した専門的な診療を実施できる医療提供体制の整備、あるいは、就学や就労など多様なニーズに応じた情報提供といったものを通じまして、小児、AYA世代のがん患者支援を推進しているところでございます。  今後とも、小児、AYA世代のがん患者が身近な地域で適切な支援が受けられるよう取り組んでいく所存でございます。
  27. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 地方自治体と連携していただくということを御答弁いただいたのは大変重要なことだと思います。基礎自治体が本当に住民に寄り添って仕事ができる体制を、厚生労働省としてもしっかり連携を取っていただいて、進めていただければと思います。  がん対策の政策、治療体制、医療の充実、環境整備にはがん研究の充実が不可欠であります。がん研究十か年戦略の中間評価を実施したと伺いましたが、このポイントと、評価を受けたことに基づく今後の取組について伺います。
  28. 宇都宮啓

    ○政府参考人(宇都宮啓君) がん研究はがん対策推進の基礎となるものでございまして、極めて重要でございます。これまでも、平成二十六年に策定しましたがん研究十か年戦略に基づきまして研究を推進してまいりました。昨年度、今後のがん研究のあり方に関する有識者会議におきまして有識者の方々に御議論いただき、本年四月にがん研究十か年戦略の中間評価を行ったところでございます。  その中間評価では、まず、がん研究全体としておおむね順調に進捗しているとされたところでございます。それとともに、今後の方向性としましては、例えばゲノム医療やリキッドバイオプシー等の新たな治療方法の開発などに向けた研究について重点的に取り組むべきといった御提言をいただいたところでございます。  厚生労働省といたしましては、この中間評価を踏まえ、関係省庁の連携の下、引き続きがん研究を推進してまいりたいと考えているところでございます。
  29. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 国民の生命を守っていくという観点で極めて重要ながん研究でありますので、厚生労働省としてもしっかりと支援をしていただきたいと思います。  がんゲノム医療分野は、診断、治療、創薬等、これから開拓される分野であり、一連の知見について知的財産保護を図ることは国益そのものであります。特許庁、厚生労働省、そしてがんゲノム情報管理センターや専門家も含めて、従前の知財対応を超えて戦略的な知財管理、支援体制、利活用ができるようにすべきとこれまでお願いをさせていただきました。  その議論の中で、特許庁の調査研究として、ゲノム医療知財戦略を進めていただきました。どのような結果を得ているのでしょうか。
  30. 米村猛

    ○政府参考人(米村猛君) お答えを申し上げます。  ゲノム医療の進展によりゲノム情報や臨床情報が大規模に集積されることが見込まれており、これを利用した研究開発から生まれる知的財産を適切に保護、活用していくことが必要でございます。  特許庁では、昨年度、厚生労働省や国立がん研究センターとともに有識者を集めた研究会を開催いたしまして、ゲノム医療分野での知的財産に関する課題の抽出や諸外国の状況などについて調査を行ったところでございます。  結果でございますけれども、具体的な課題としては大きく三つありまして、集積されたデータを利用した研究開発により生じた知的財産の帰属などのいわゆる知財ポリシーの在り方、それから、データ共有者の範囲をどの範囲とすべきか、これを含みますデータ提供の在り方、それから、患者や医療機関、研究機関へのインセンティブの設計など、ゲノム医療エコシステムをどのように構築すべきかという点が浮き彫りになってきたものと考えております。
  31. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 がんゲノム特許戦略、知財のオープン・クローズ戦略の明確化、確立が必要だと考えます。  単に、今、調査研究をしていただきましたけれども、それだけではなくて、得られた知見をどういうふうに発展をさせていくか、また解決をしていくかということは極めて重要でありまして、戦略的に国家として人材育成、知見蓄積、戦略的研究推進、保護に取り組むべきであります。国として不断の努力を行っていただきたいと思いますけれども、いかがでありましょうか。  また、特許庁は、産官学連携を更に強化をして、国益の視点から方向性を見出すべきだと私は考えます。今後のゲノム医療知財戦略の取組はどのようにしていくのでしょうか。決して受け身ではなくて、特許が出てくるのを審査するだけではなくて、特許を取りに行く又は保護していくことに取り組んでいただきたいと思います。是非明言をしていただきたいと思います。
  32. 佐原康之

    ○政府参考人(佐原康之君) 委員御指摘のとおり、がんゲノム研究の成果を着実に創薬等に結び付けるためには、研究開発段階から知財管理を行うための体制を整えることは非常に重要なことだと考えております。  このため、例えば日本医療研究開発機構、AMEDにおいて知的財産ポリシーを策定し、各研究開発プロジェクトの企画から終了に至るまでのそれぞれの段階で知的財産をマネジメントし、活用していく体制を整えております。  また、がんゲノム情報管理センター、C―CATにおいては、集積したデータの二次利活用のためのポリシーを作成するとともに、情報利活用戦略室を設置し、知財管理を行う体制も整えているところであります。  厚生労働省としても、引き続き、がんゲノム医療の研究開発を推進するため、関係省庁と連携し、知的財産の保護、活用等に必要な施策を検討してまいりたいと考えております。
  33. 米村猛

    ○政府参考人(米村猛君) 特許庁でございます。  研究機関や大学は、研究成果について何を公開して何を秘匿しておくのか、特許をどのように取るのかといった戦略を持った研究開発を進めることが必要でございます。ゲノム医療の研究は世界との熾烈な競争の中心にありまして、特に注意すべき分野であると私どもも認識をしております。  特許庁では、工業所有権情報・研修館とともに、企業と共同研究を行う大学、国の最先端の研究開発プロジェクトなどに企業の知的財産や共同研究契約に関する知識を有する専門家を派遣をし、最先端の研究から生まれる知財の取扱いなど、知財戦略の構築を支援しているところでございます。  また、特許庁の職員を大学の産学連携本部などに派遣して、最先端の研究成果の安易な論文発表によるリスクですとか特許ポートフォリオを構築する重要性などにつきまして研究者や大学関係者等に直接助言をしているところでございます。  特許庁では、こうした取組などを通じまして産官学の連携を強化して、ゲノム医療分野など、日本の最先端の分野の知的財産戦略、この構築を支援してまいりたいと思っております。
  34. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 是非いいモデルケースをつくるように連携を強めていただいて、将来の本当に国民の皆さんのためになる仕事をしていただきたいと思います。  次に、不妊治療と仕事との両立について質問させていただきます。  不妊症、不育症に対する支援の拡充を図ること、とりわけ、治療と仕事の両立について好事例を周知するとともに、時間休暇やフレックス制度の導入など、両立できる環境を整備する事業主に対しての補助制度を創設することと、公明党青年委員会としてこれまで政府に提言をしてまいりました。全国各地の青年世代との懇談をする中で、地域を問わず、青年世代から、不妊治療に掛かる費用が重い、社会の理解が進んでほしい、研究を促進して実現可能性を高めることや効率、効果を向上してほしい等、切実な声をいただきました。厚生労働省として、これらの声に是非応えていただきたいと思います。  不妊治療について、まず、厚生労働省はどのような取組をしているのでしょうか。
  35. 浜谷浩樹

    ○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。  子供を持ちたいと願う夫婦の希望に応えるために、不妊に悩む方への支援を推進していく必要があると考えております。  厚生労働省におきましては、議員御指摘の問題意識と同じでございますけれども、不妊治療への支援といたしまして、幾つかの取組を行っております。  まず、不妊治療の経済的負担の軽減を図るために、高額な治療費が掛かる体外受精、顕微授精についての助成制度を実施しております。また、不妊等に悩む夫婦に寄り添い、不安や悩みを解消するための相談支援、あるいは不妊治療に関する情報提供を行うための不妊専門相談センターの設置促進、現在全国で六十七か所ありますけれども、この設置促進に取り組んでおります。また、仕事と不妊治療を両立させるための職場環境の整備に向けた企業の取組促進、例えば企業向けのリーフレットによる周知等を行っております。  また、調査研究のお話ございましたけれども、不妊症の解明と質の高い生殖補助医療の開発に向けた調査研究の実施、今年度は六件の調査研究を実施予定でございますけれども、こういったことに取り組んでおります。  引き続き、子供を持ちたいと願う夫婦への支援を推進してまいりたいと考えております。
  36. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 未来の希望であります。どうか積極的に取り組んでいただきたいということをお願いしたいと思います。  不妊治療と仕事との両立の実現のため、安心して治療を受けられる社会構築のために、社会や企業、職場の理解促進や、例えば不妊治療休暇の創設や時間単位で休暇が取れる労働環境など、現実的な課題克服について取り組んでいただきたいと思います。  特に、女性だけではなくて男性も、様々な仕事をしながらでも、その日そのときということが要求をされる不妊治療でもあります。是非、根本大臣のしっかりとしたその答弁をいただいて、国民の皆さんに希望を与えていただきたいと思います。
  37. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 仕事と不妊治療が両立できる職場環境の整備、これは重要な課題だと考えています。まだまだ職場では基本的なところでの理解不足があって、まずは、働きながら不妊治療を受ける従業員に対する事業主や職場の理解を促進すること、これが重要だと考えます。  例えば、平成二十九年度に厚生労働省において、不妊治療と仕事の両立に関する実態調査を実施いたしました。その結果によりますと、労働者が行政に望む支援として、不妊治療への国民、企業の理解を深めるという回答が最も多いこと、不妊治療をしていることを職場に伝えていない労働者が多く、また、その理由として、職場に知られたくないという回答が最も多いこと、こういう実態にあります。  このため、平成二十九年度には、不妊治療についての知識や、半日単位の年次有給休暇制度やフレックスタイム制度など、不妊治療と仕事の両立を支援する中小企業を含めた企業の取組等をまとめて企業向けのリーフレットを作成し、周知啓発を進めております。加えて、今年度は、従業員の不妊治療と仕事の両立をサポートする企業内制度の整備に関するマニュアルの策定、周知、これを予定しております。  このような取組を通じて、誰もが働きやすい職場づくり、これをしっかりと進めていきたいと思います。
  38. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 是非、大手企業のみならず、中小企業の現場でもそういう課題がたくさん抱えていると思います。その調査結果を絶対に無駄にすることなく、現実的な課題克服に是非取り組んでいただきたい、重ねてお願いをしたいと思います。  順番をちょっと入れ替えさせていただきます。  次に、ゲーム障害について質問させていただきます。  本年、ギャンブル依存症対策基本法が制定をされ基本計画が策定されている中、若者を中心に生活へ影響を及ぼすゲーム依存障害の問題があります。WHOの年次総会が現地時間の本日まで開催をされておりますけれども、今回、各種ゲームのやり過ぎで日常生活が困難となるゲーム障害を新たに加える国際疾病分類、ICD11が採択予定となっております。  私は、以前、国立病院機構久里浜医療センターを視察し、ゲーム障害に対する研究の第一人者である樋口院長と意見交換した際に、対策の重要性、緊急性を強く認識をいたしました。  まず、ゲーム障害の定義はどのようになっているのでしょうか。また、現在、日本においてゲーム障害の該当者数を調査研究する取組を行っているのでしょうか。その結果はどのようになっているのでしょうか。その上で、厚生労働省として、今後このゲーム障害にどのように対応していくのでしょうか。ゲーム障害対策は未来を担う若者世代にとって不可欠であり、是非早急に進めていただきたいと思います。いかがでしょうか。
  39. 橋本泰宏

    ○政府参考人(橋本泰宏君) ゲーム障害につきましては、ジュネーブで開催されておりますWHO総会の本会議で現地時間の五月二十八日に採択される見込みとなっております改訂国際疾病分類、ICD11におきまして、持続的、反復的にゲームをすることによりゲームの時間等のコントロールができなくなること、ほかの日常生活よりもゲームの優先度が高まること、学業や仕事等に重大な支障が生じているにもかかわらずゲームを続ける又はエスカレートすること、こういったことが特徴的な症状であるというふうに示されているものと承知しております。  ゲーム障害の実態でございますが、本年一月から三月にかけまして、依存症対策全国センター、すなわち国立病院機構久里浜医療センターでございますが、こちらの方におきまして、十歳から二十九歳の約九千人の方々を対象といたしまして調査を実施しまして、現在、その結果の解析が行われているところでございます。本年の秋頃を目途に結果を公表する予定というふうに伺っております。また、今後でございますが、より幅広い年齢層を対象とする実態調査も実施する予定となっております。  私ども厚労省といたしましては、これらの実態調査の結果等も踏まえて、必要な対策について検討させていただきたいと考えております。
  40. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 是非検討をお願いします。  ゲーム依存について国民の理解が進むことが大切であります。ゲーム依存と思われる際、またゲーム障害と思われる際にどのように対応すればよいか、どこに相談できるのかが分かるようにすべきであります。  また、一番その住民に寄り添う基礎自治体はどのような体制整備をすればよいか、人材をどのように育て配置するか等について早急に協議をして、緊急に対応できる体制を取っていただきたいと思います。  根本大臣、是非取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  41. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) ゲーム障害を含め、依存症が疑われる方に対する相談支援体制の整備や相談に対応する人材の育成、これは重要な課題だと認識しております。  ゲーム障害等の依存症が疑われる方に対する相談支援については、都道府県及び政令指定都市が設置する精神保健福祉センターの取組が始まっています。厚生労働省でも、ホームページを活用することなどによって相談先の情報などの積極的な周知に努めていきたいと思います。  また、ゲーム障害に係る相談体制を充実させるには、地域の相談体制を支える人材の育成、これが不可欠であります。現在行っているゲーム障害に関する実態調査の結果などを踏まえて、相談マニュアルの作成や相談担当者に対する研修会の開催など、必要な支援を検討していきたいと考えております。
  42. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 精神保健福祉センターに掛かる負担というのは、ギャンブル依存症対策についてもこちらでお願いをすることになります。体制のことに相談があったときに厚生労働省はしっかりと受け止めていただいて、より住民に、国民に寄り添った対策を打っていただきたいと思います。  昨年、難病である小児の重積てんかん発作の治療薬ブコラムについて、早期承認の申入れを大口副大臣にさせていただきました。患者団体の皆様も同席をいただきまして、お子様を亡くされた無念の思い、悲痛な声と同時に、治療薬を一日でも早く承認をして、救えるお子さんを救える日本にしてほしいとの思いを吐露されておりました。  その後の進展状況はどのようになっていますでしょうか。今後の計画についてお示しいただきたいと思います。
  43. 宮本真司

    ○政府参考人(宮本真司君) 御指摘のブコラムにつきましては、諸外国では使用が認められているものの、国内では開発が行われておりませんでした。このため、未承認薬・適応外薬検討会議におきまして検討いただきまして、医療上の必要性が高いと評価されたことを踏まえ、平成二十八年に製薬企業でありますシャイアー・ジャパン株式会社に対して開発要請を行い、二十九年から治験が実施されているところでございます。  その後、当該治験につきましては、議員御指摘のお申入れなどによりまして、治験の進捗が必ずしも順調ではなかったとお伺いいたしましたが、厚生労働省及びPMDAが同社からの相談に応じて助言することなども行いまして、同社におきましても早期承認が可となるよう取り組んでいると承知しております。  その後、シャイアー・ジャパン株式会社は別の製薬企業の傘下に入りました。本剤は当省から開発を要請した医薬品でもありますので、改めまして同社に対しまして本剤の開発方針についてお伺いしましたところ、引き続き前向きに取り組むということではございました。  厚生労働省といたしましては、承認申請いただきましたら、適切な審査を実施した上で、一日も早く臨床現場に提供できるよう努めてまいりたいと考えております。
  44. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 一人を大事にする社会のために皆様のお力が必要です。是非頑張っていただきたいと思います。  最後に、創薬のホットスポット創設について質問をいたします。  世界の革新技術はホットスポット都市に集まる中、日本には世界で明確に認識をされているホットスポットと称されるところは現在の段階ではありません。世界の創薬のメーンプレーヤーもホットスポットへ向かっております。  その中で、日本において、創薬についてのホットスポット化を目指して、神奈川県藤沢市の湘南アイパーク、川崎市殿町のキングスカイフロント、かながわサイエンスパーク、横浜市立大学、理化学研究所など、神奈川県の西湘地域を軸に連携推進が進み、ライフイノベーションへの期待が高まっております。  日本の発展や創薬を通した安心を導出するために、創薬エコシステム構築が欠かせないと私は考えます。ここで鍵になるのは、まさにベンチャー企業であります。創薬に携わるベンチャー企業を国として強力に支援し、育成、そして世界から人材、技術が集まる取組を更に加速をしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
  45. 吉田学

    ○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  近年、ベンチャー企業に由来する医薬品が世界の売上げの上位を占めてきております。我が国におきましても、革新的な医薬品創出の重要な担い手として、今御指摘いただきましたように、創薬分野のベンチャー企業の育成あるいはその相談支援というものがますます重要になっているという認識でございます。  厚生労働省では、平成二十八年以降、これ、当時有識者の方々の懇談会から報告書をいただきましたことをきっかけに、様々な政策パッケージとして医療系ベンチャーを支援する取組を推進してまいりました。  具体的には、ベンチャー企業に対するワンストップで総合的な支援を行う窓口としてMEDISOというものを設置いたしまして、このMEDISOという窓口に対しては、平成三十年二月から平成三十年度末、一年二か月ぐらいですが、この期間に二百件の相談をいただいております。また、大手製薬企業とベンチャー企業との交流を促進するイベントとしてジャパン・ヘルスケアベンチャー・サミットというものを、これ二回開催をさせていただきまして、昨年十月に開催いたしましたものには、三日間でありましたが、周辺関連イベントと合わせて都合一万六千人の方の御参加もいただいたという実績を上げてございます。  さらに、ベンチャーへの人材交流を推進する施策として、今年度から新たにアカデミアや大手企業からベンチャー企業への短期交流を支援するという取組も行うこととしておりまして、今後もこのような創薬分野におけるベンチャー企業の育成あるいは相談支援等を通じて我が国の創薬力の強化を図ってまいりたいと考えてございます。
  46. 三浦信祐

    ○三浦信祐君 ありがとうございました。しっかり取り組んでいただきたいと思います。
  47. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 立憲民主党・民友会・希望の会の石橋通宏です。  質問に先立ちまして、今日、先ほど大臣から、臓器移植、それから戦没者の遺骨収集、御報告をいただきました。いずれも大変重要な取組でございまして、法律に基づいて定期的にこの国会報告、現状、どのように進捗をしているのか、どういう課題があるのか、法律の所期の目的は果たして達成されているのかどうか、そういったことを改めてこの国会に御報告をいただきながら、委員会としてもしっかりと更に審議、議論を深めていく、そういう趣旨での報告であるわけです。  私も報告書、中身について様々提言をさせていただきまして、かなり内容の修正含めて対応いただきました。そのことについて、厚生労働省各担当の皆さんの頑張りには敬意を表したいと思いますが、大臣、是非、先ほどの報告、どちらかといえばうまくいっているよみたいな報告でしたが、できればもっと、どういう課題があって、それをどうしていくのか、そういった御報告を是非国会に対していただいて、厚生労働省の今後の取組につながるような議論をここでもさせていただける、そういう形にしていただければと思いますので、そこは要望としてお願いをしておきたいと思います。  今日は事前にも通告をしておりませんでしたので取り上げませんが、中身についてはまた別の機会にしっかりとその進捗状況と課題について議論をしたいと思いますので、これは与野党挙げて是非しっかりとした取組につながるような議論をしていくことも申し上げておきたいと思います。  その上で今日の質問に入りますが、まず一点目、かねてから確認をお願いしておりますが、厚生労働省政務三役の在京当番の割当てについて、既に最初にお願いしてから二週間近くたちますが、いまだに出てきません。なぜ出てこないんでしょうか。隠しておられますか。ちょっと改めて大臣、なぜ国会に御報告いただけないのか、説明いただけませんか。
  48. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 石橋委員から前回もそういう御質問をいただきました。  今時間が掛かっているのはなぜなのかという御質問ですが……(発言する者あり)なぜ出せないのか、出せないのか、時間が掛かっているのか。  在京当番表を提出した場合、副大臣や大臣政務官の個人としてのプライバシー情報などが明らかになる可能性があります。このため、これまでどこまでの情報を出せるかについて精査、検討してまいりました。  しかし、今般、このようなプライバシーとの関係では支障が生じないことが確認できました。現在、提出資料の最終チェック中であり、近日中には提出したいと思っております。  なお、昨年十月に現在の大臣、副大臣及び大臣政務官が就任して以来、在京当番は適切に実施されていることは確認できております。
  49. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 いや、大臣、重ねて、文科省で今回こういう事態が発覚をしたわけです。大臣、我々立法府としても厚生労働省がちゃんとやっていただいていることを確認させていただきたいという趣旨でお願いをしているわけです。  先ほど、プライバシー云々、私も事前に聞いて、何ですか、それはと。公務の遂行としての在京当番、どのように行われているのかという確認で、何かそれがプライバシーが云々という説明がよく分からないという話をさせていただいたら、いや、整いましたから出しますという話になっているんですが、出してください、早く。  政務三役のどなたか拒否されているんですか。そんなことないですよね、副大臣おられますけれども。いや、早く堂々と出してくれって副大臣とかも思っておられると思いますよ。だから、是非出して、ちゃんとやっているんだということを国民の皆さんにも示してください。ほかの省庁でもうとっくに出しているところあるわけですから。  そのことは重ねて、じゃ、出していただけるとおっしゃいましたので、これ早急に出していただいて、また当委員会でも改めて確認をさせていただきたいと思いますので、早急に出していただくということで、またフォローしていきたいというふうに思います。  続いて、障害者雇用の水増し問題についてです。  これも重ねて一般質疑のたびに確認をさせていただいておりますが、残念ながら、各省庁から、四月一日に採用、約三千名の方々、障害者雇用、これ水増しへの対応ということでは約二千七百五十名の方々採用された。既にこの約一か月半でお辞めになっている方々が出ているという報告がるる入ってきております。  事実関係はどうなのかと厚生労働省にお願いをしたんですが、分からないと、そのうち確認しますという話だった。いや、だから、それを連休前から、本当に特に精神障害の方々は最初の一か月、最初が大事なので、定着支援の在り方も含めてちゃんと各省庁でやられているのか、確認することも含めて、厚生労働省で把握ができるように体制取ってくださいというお願いをさせていただいてきたわけです、累次に。そうしたら、また、いや、すぐには分かりませんというふうに言われるので、まずどういう状況なのか確認してくださいとお願いしたわけですが、どうなりましたか。確認できましたか、土屋さん。
  50. 土屋喜久

    ○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。  まず、各府省の採用計画に基づく障害者の採用状況につきましては、今御指摘もございましたように、本年四月一日現在で、昨年の十月に基本方針を策定して以来の四月一日までの採用状況について各府省に調査を実施をいたしましたところ、採用者数の合計は、雇用率のカウントでということでございますが、二千七百五十五・五人という状況になっております。  今御指摘がありましたように、これらの方々の採用後の職場定着の状況につきましては、各府省に対しまして、現在、離職者数の調査を行っているところでございまして、各府省からの回答について今確認をし、集約を進めているところでございます。  また、六月には、例年のとおりでございますけれども、障害者任免状況通報を各府省からいただくことになります。これに併せまして離職者の離職理由などについても調査をしたいと考えておりまして、こういった特別調査をこの通報に併せて実施をしていく予定でもございまして、今後とも引き続き、逐次、各府省における採用、定着状況の把握をしてまいりたいと考えております。
  51. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 いや、局長、違うでしょう。  だから、今回、今どういう状況なのか、明確な確定した数値は一両日中に出していただけるということでしたが、これまで把握をした中でどういう状況になっているのか、状況はここで報告いただけるでしょう。  実際に、本当に各省庁で残念ながら既にお辞めになっている状況が把握をできているのかいないのか、そこだけもう一回答弁してください、ちゃんと。
  52. 土屋喜久

    ○政府参考人(土屋喜久君) 離職者の数につきましては、現在、先ほど申し上げましたように、確認をして集約を進めている段階でございますので、途中段階での数字を示すことは差し控えさせていただきたいと思いますが、今お話がありましたような、各府省からいただいている状況の中では、離職者、離職した方がいらっしゃるということはうかがわれる状況になってございますので、結果についてできるだけ速やかに取りまとめて、御報告申し上げたいと思います。
  53. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 まだ、実際にどれぐらいの数になるのかというのは今確認いただいているということですが、やはりそういう状況がうかがえるということで今答弁いただきました。なので、四月、連休前からこの問題については確認をしてほしいと、確認できる体制を取っていただきたいと。  今日、資料の①で、じゃ、各省庁で定着支援の体制がどうなっているのか、これを重ねて確認をさせていただいているわけですが、残念ながら、現状においては厚生労働省としては各省庁に任せていると。悪く言えば丸投げしている、良く言えば各省庁の独自性に委ねている。ただ、それによってばらばらな対応をされているので、中には頑張っていただいている省庁もあるというふうに聞いています。でも、中にはちゃんとできていない省庁があるというのも聞いています。つまり、ばらばらの体制で定着支援の体制が取られてしまっているということで、この①には、いろいろな施策について各省庁で、これ数だけしか分からないので、実際に、例えば外部に委託、じゃどういうところにどういう形で委託をされてどういう体制が取られているのかが分かりません。  ですので、局長、これ大臣もそうです、今回は、先ほど、六月には毎年の、毎年の定例の話じゃないんですから。これだけの水増し、これに対する対応で、多数の方々を採用された。多数の方々を採用すること自体に多くの皆さんが懸念も示されていた。でもやられたわけだから、責任持って定着支援も、就労継続の様々な体制もやらなきゃいけない、責任持って。それを政府を挙げて、厚生労働省、とりわけ主管としてやっていただかなきゃいけないので、これが具体的にどう対応されているのか。じゃ、既に離職をされてしまった方が残念ながら出ている、どこの省庁でなぜどういう理由でそれが起こっているのか、それが定着支援の体制とどう関係があるのか、そういったことをちゃんと精査をしていただいて、そして、今後、体制の更なる強化につなげていっていただかないといけない、リアルタイムで。半年待って頑張りますとか、そういうことじゃないですよね、大臣。うなずいていただきましたけれども。  なので、是非、これ、いよいよ障害者雇用促進法の議論も始まってまいりますので、この法案の充実した審議に向けてもこれ早急に、どういう状況にあるのか、定着支援の体制が各省庁で具体的にどういう体制取られているのか、是非確認いただいて御報告をいただきたい。よろしいですね、大臣。
  54. 土屋喜久

    ○政府参考人(土屋喜久君) 今日、資料でお配りいただきましたように、私どもとしても、各府省における支援体制につきましては、これは採用を一定程度進めている中で、雇用の継続を図る、あるいは職場定着を図るという観点から非常に重要なことだというふうに思っておりますので、各府省には報告を求め、具体的には、これまでの中では昨年の十二月と今年の四月にチェックリストをお配りをしてそれを返していただくというような形で報告を求め、把握をさせていただいているところでございます。その結果を集約、整理をしたのが今日お出しをいただいている資料ということでもございます。  引き続き、政府全体でのフォローアップを進めながらということでございますので、私どもとしても、障害者雇用施策を所管する立場から更なる状況の把握に努め、また、今御指摘がありましたように、離職の状況、定着の状況がこの支援体制とどう結び付いているのかというような具体的な点についても各府省から伺いながら、それを横展開を図ることを含めて必要な対応を各府省に対してしていきたいというふうに考えております。
  55. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 これだけ長期にわたって障害者雇用の水増し、残念ながら中央省庁やってきた。もうその責任を痛感していただいて、これ絶対にもう本当に国がリードする、そういう体制つくっていくんだという決意示されているわけですから、それを実践してください。こういうところでその実践の本気度が分かりますから。なので、大臣先頭にちゃんと体制取っていただけるようにこれ指導していただきたいということをお願いしておきたいと思います。  次に、ちょっと順番変えます、済みません。先にパワハラ、セクハラの確認をさせてください。  先ほど委員会で採決がされ、本会議に送られたわけですけれども、ちょっと一点、質問できなかったので確認しておきたいことがございます。今回のパワハラ、新たに措置義務が設けられた。セクハラの措置義務もございますので両方に関係をいたしますが、派遣労働者への適用について、それがどうなるのか、措置義務の対象が、それをちょっと確認しておきたいと思います。  今回の措置義務、派遣労働者の場合には、これ措置義務の対象になるのは派遣先ですか、派遣元ですか。
  56. 小林洋司

    ○政府参考人(小林洋司君) お答えいたします。  既に、派遣労働者に対するセクハラにつきましては、派遣法に均等法の特例を設けるという形で、派遣元だけではなくて派遣先にも雇用管理上の措置義務が適用されるという形を取っております。  今回、パワハラの規定を設けるわけでございますが、今回の法案でも同様に特例規定を設けまして、派遣元だけではなくて派遣先にも雇用管理上の措置義務を掛けるという取扱いにしております。
  57. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 今回、一連のパッケージで派遣法の改正が、併せて第四十七条の四で第三十条の二の適用について記載があり、みなして、派遣先についても、雇用管理上及び指揮命令上ということで、派遣先にも同様の措置義務が課されるということだと思いますが、問題は、結局、派遣の場合、常に曖昧にされるんですね、どちらが責任を取るのか、派遣先なのか、派遣元なのか。往々にして派遣先は、いや、これは派遣元の話でしょうと。派遣元は、いや、派遣先でやってください。結局、誰も責任を負わず、派遣労働者が泣き寝入りせざるを得ないという状況がいろんな問題で発生するわけです。  じゃ、このパワハラ、セクハラの問題について、一義的に措置義務の責任を負う、対応しなきゃいかぬのは派遣先ですね。だって、そうですよね、これ、パワハラ、セクハラ、これ派遣先で就労環境上発生するわけでしょう。とすれば、派遣先で、きちんと派遣先の事業主が雇用者としての指揮命令監督上の責任を負うということでいいですね。
  58. 小林洋司

    ○政府参考人(小林洋司君) 御指摘のように、実際に派遣労働者が就労する場所は派遣先になりますので、派遣先においてパワハラ、セクハラを起こさないように派遣先の事業主がしっかりと措置義務を果たしてもらう必要があると。そういうことが自ら派遣している派遣労働者に起きないように派遣元の方もウオッチしていただく必要があるということで、これはもちろん派遣先で起き得る可能性がありますが、派遣元にとっても重大な問題ということになりますので、我々としては、双方がきちんと措置義務を果たすように、しかるべく周知啓発してまいりたいというふうに思っております。
  59. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 不履行の場合の責任は両方負うんですね、派遣先も派遣元も。例えば、派遣先で対応がなされなかった、派遣元はそれに対しても責任を負うわけですか。
  60. 小林洋司

    ○政府参考人(小林洋司君) 双方に措置義務が掛かっておりますので、一義的には派遣先の方で措置義務を果たしてもらいますが、派遣元としてはその派遣労働者をきちんと守るという責務がありますので、派遣元の方にもしっかり動いていただく必要があるというふうに思っております。
  61. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 その辺、しっかりと省令、指針等で明確化していただいて、なすり合いとか責任の回避のし合いがないように明確に指導していただきたいということをお願いしておきますが、問題は、やっぱりどうしても派遣の方々というのは弱い立場にある。  今回、不利益取扱いの禁止が第三十条の二第二項に規定されております。当然これも派遣労働者についても適用になる、確認ですが、よろしいですね。
  62. 小林洋司

    政府参考人(小林洋司君) 労働施策総合推進法の三十条の二の二に不利益取扱いの禁止規定が置かれております。  この規定におきましては、労働者が相談等を行ったことを理由として不利益取扱いをしてはならないということで、雇用する労働者という規定ではなく労働者という規定になっておりますので、この規定は派遣労働者も含むというふうに理解をしていただければいいと思います。
  63. 石橋通宏

    石橋通宏君 派遣労働者も不利益取扱いの禁止は対象になるということですが、ただ、法律上、ちょっと確認をさせていただきたい。  先ほど申し上げた今回のパッケージの中の派遣法の第四十七条の四の改正で、先ほどのみなし規定の対象に第三十条の二第一項は含まれておりますが、第三十条の二の第二項は含まれておりません。この不利益取扱いの禁止は第三十条の二の第二項です。それをこの法律に限定されていないということは、派遣先のみなし、つまりは指揮監督、指揮命令上の扱いのみなしの対象になるのはあくまで第一項のみであって、第二項は対象にならないということなんでしょうか。
  64. 小林洋司

    政府参考人(小林洋司君) 済みません、先ほど御答弁申し上げたのはその部分に対するお答えを含んでおりまして、みなし規定を派遣法に置くわけですけれども、この不利益取扱いについては、元の労働施策総合推進法の三十条の二の第二項、ここで事業主は労働者に対して不利益取扱いをしてはならない、この労働者に派遣労働者も含まれますので、派遣労働者に係る不利益取扱いも法律上カバーされておる形になっております。
  65. 石橋通宏

    石橋通宏君 そこも含まれるということで明確に答弁いただきましたので、ここのところも是非それがしっかりと周知徹底されるように対応いただきたいと思いますが。  もう一つこれ問題になるのは、先ほど派遣先も派遣元もという話がありました。これまた往々にしてあるのは、派遣先と派遣元との力関係において、派遣元に相談しても、派遣元の事業主が、いやいやいや、それを言っちゃうと派遣先との関係がおかしくなっちゃうから黙っていてくれとか我慢してくれとか、そういうのがありがちな話ですね。  とすると、この不利益取扱いの禁止というのは、今局長言われたように、労働者に係ると。でも、じゃ、派遣先が、労働者がそれを言ったことに対して派遣元を不利益に取り扱ってはいけないということも当然含むべきだと思いますが、それはどういう整理をされるんでしょうか。
  66. 小林洋司

    ○政府参考人(小林洋司君) 不利益取扱いの禁止規定でございますが、直接的には、派遣労働者が、その当該労働者について派遣契約を打ち切るといった不利益取扱いを禁止する規定になっております。  ただ、この規定の趣旨に鑑みますと、それ以外の派遣も含めて、派遣元に対して例えば派遣契約を打ち切るみたいな不利益取扱いを行う、こういうことも望ましくないという趣旨を含んでおるというふうに理解すべきと思っております。今後、指針等の議論も審議会で行っていただくわけですけれども、そういったことも含めて御議論いただくとともに、いずれにいたしましても、今御指摘いただいたような点について、業界団体等に対してしっかりと周知啓発を行ってまいりたいというふうに思います。
  67. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 ここも今明確に、それも望ましくないということで答弁いただきました。そこのところも含めてしっかりと議論、労政審でもフォローアップいただけるように、そして明確化していただけるように対応していただきたいということで、是非、派遣労働者の方々がこういう複雑な三角関係の中で引き続き泣き寝入りをせざるを得ないような状況は決してつくってはいけないという趣旨で対応いただきますことを重ねてお願いしておきたいというふうに思います。この点、我々もまたしっかりとフォローしていきたいというふうに思います。  以上を申し上げて、最後、残りの時間、先週、統計集中させていただきましたけれども、甚だ時間が少なくて、今後も引き続き、機会あるごとに統計不正の問題取り上げさせていただくということも言わせていただいたので、今日も時間は短いですが、取り上げをさせていただきたいと思いますが。  残念ながら、また毎勤統計で不正が、ミスが発覚をいたしました。それも、二十一日、先週私たち統計集中やったわけですが、その前にそのミスが発覚をしていたけれども、我々には説明がありません。いまだにちゃんとした説明ありません。一体どういうことでしょうか。ちょっと今回のミスについて簡潔に報告してください。
  68. 藤澤勝博

    ○政府参考人(藤澤勝博君) 初めに、毎月勤労統計調査の今年の三月の確報、それから三十年度の確報の公表を先週の金曜日に予定しておりましたものを延期をいたしました。利用者の方々、また国民の皆様に御迷惑をお掛けしていることをおわびを申し上げます。  今回の事案でございますが、今回のその毎月勤労統計調査に関します平成二十四年以降分につきまして、再集計の作業を行いました。その作業の中で、平成三十年七月分の母集団労働者数の推計において、平成三十年六月分の雇用保険データを使用すべきところ、同年五月分の雇用保険データを使用していたこと、この結果、平成三十年七月分以降の再集計値に若干の訂正の可能性が生じていること、このような事案が判明したことを踏まえまして、雇用保険データのみならず、平成二十四年以降の再集計に用いた全ての数値の確認作業を現在行っておりますけれども、精査が完全とは言えないことから公表の延期に至ったものでございます。今週中をめどに、精査ができ次第、公表を行いたいというふうに考えております。  この結果、平成三十年六月分の雇用保険データを用いました試算によりますと、平成三十年七月分の常用労働者数や、あるいは決まって支給する給与、また労働時間などに若干の影響が生じている可能性がございます。さらに、昨年の八月以降につきましてもその影響が残る可能性がございます。  という状況でございますが、引き続き、七月以降の分の確定や、あるいは平成二十四年以降の再集計に用いた全ての数値の確認作業を進めるなど、数値の精査を急いで、なるべく早めに公表したいと考えているところでございます。
  69. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 発覚の経緯とか、この間の一連の時系列が分かりません。改めてそこを精査をして、早急に委員会、理事会に報告をいただくことを求めたいと思います。  委員長、お願いします。
  70. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 後刻理事会で協議いたします。
  71. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 前回も申し上げたとおり、残念ながら、大臣、基幹統計そして一般統計を含めて、厚生労働省の統計の実態、状況が本当にミスだらけで、現場は恐らく頑張っていただいているんでしょう、でもやっぱりそれがどうにもならないような状況、もう組織的な問題ではないかと言わざるを得ない。これ、繰り返されるこのミス、どうするのか。本当に、大臣、真摯に考えないとなくなりませんよ。そのことをもう一度申し上げておきたいと思いますが。  前回の集中で幾つか理事会協議、資料要求をさせていただきましたが、一週間たってもいまだに出てきません。回答いただけないわけです。一連の重大なこの毎勤統計の不正に関わる経過、経緯、厚生労働省内でどういう議論が行われたのか。組織的な隠蔽だったと我々は考えている。そうだったのかどうかも含めて、それを証明していただくちゃんとした議論が、資料が、データが監察委員会にも提出をされていない。だから改めて出してほしいということでお願いしている。それを出せなかったらやっぱり厚生労働省の隠蔽だと思わざるを得ませんが、なぜこれ資料を出していただけないんでしょうか。
  72. 藤澤勝博

    ○政府参考人(藤澤勝博君) お尋ねは特別監察委員会が監察に当たって確認をした資料ということだと思いますが、特別監察委員会が調査審議しました資料につきましては、まず、委員会が設置される前の監察チームの調査において判明をしておりました事項に関するものとして集めておりました基礎資料を特別監察委員会でも確認をしております。また、本委員会の設置の後に調査を行う中で新たに確認できました事項も含めて追加で確認が必要と考えられる事項を集めております。さらに、委員会においてヒアリングを行う中で供述に関連して確認が必要であると考えられる資料も追加で集められたというふうに承知をしておりまして、こうした中で、特別監察委員会からお求めのありました資料について、統計担当部局において存在が確認できたものを提出をしているところでございます。
  73. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 五月二十一日の理事会要求資料についての質問だと思うんですが、それについてもお答えお願いします。(発言する者あり)  速記を止めてください。    〔速記中止〕
  74. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 速記を起こしてください。
  75. 藤澤勝博

    ○政府参考人(藤澤勝博君) 済みません、大変失礼いたしました。  まず、石橋議員からの資料要求がございました点でございますが、一般統計調査の誤りの件数と結果表数につきましては、三月の石橋議員からの資料要求のお求めに応じまして厚生労働省で整理をいたしまして、三月の十五日あるいは三月三十一日までの間で、それぞれ公表結果の訂正が行われた件数、結果表数を提出をしてございます。  また、二十九年七月十三日付け文書の提出に係る検討結果でございますけれども、平成二十九年七月十三日の文書につきましては、本年三月の参議院の予算委員会の理事会等に提出をさせていただいたものでございまして、その際、当該文書の性質について、室内での備忘録という意味合いで作ったもので、何らかの業務の指示を出したものではないとの御説明の資料を併せて提出をしているものでございます。これは、その七月十三日付け文書を作成しました者及び作成者の当時の部下数名からも聞き取りを行った結果を示したものでございます。  それで、メール等を含みます行政文書についての提出のお求めではないかと思いますが、これは、情報公開法の規定によりまして、国の機関や地方公共団体等の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれがあるものについては、提出を差し控えているものと承知しております。  また、厚生労働省の不開示情報に関する判断基準がございますけれども、審議、検討等が終了し意思決定が行われた後であっても、将来予定している同種の審議、検討等に係る意思決定に不当な影響を与えるおそれがある場合等があれば、これはその情報公開法の第五条の第五号に該当し得るとされているところでございます。
  76. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 これ、今のような答弁で情報、データ、要求資料を出さないと言ったら、何でも隠せちゃいますよ。ふざけるなと国民の皆さん怒りますよ。いや、我々は怒るよ。何にも出さなくても、これでもう隠蔽し放題じゃないですか、そんなこと言ったら。これ、今の答弁には到底納得できません。大臣、そんな答弁許しちゃ駄目ですよ。積極的にちゃんと、資料は原則出すというのが情報公開ですよ。  これ、今日ちょっと時間がなくなったのでやめますが、ちょっと一点だけ、今日、総務省せっかく来ていただいたので、ごめんなさい、一点だけ確認させてください。  今日、資料の二で、昨年の一月、今年の一月にそれぞれ、毎勤統計、ギャップが発生しております、段差がね。今年の一月も、サンプル入替えでこれだけ大きな段差が発生をしております。これ、是非、統計委員会として、総務省として、サンプル入替えをした、いや、段差がなくなるはずじゃなかったんですかね。  段差がないから遡及改定はしなくていい、補正しなくていいと。でも、専門家の皆さんが、まさに、いや、サンプル入替えにしても結局段差は残るんだと、だから遡及は必要だし、遡及改定するならやっぱりサンプルは意味がなくて、だから全数入替えでいいんだという結論を厚生労働省の専門家や検討会は出そうとしていたのがひっくり返された。まさに同じことが起こっている。  こうやって、サンプル入替えにしたんだけれどもこれだけ大きな段差が今年の一月にも発生しています、サンプル入替えだけで。これ、専門的な見地からどのように思っていらっしゃるんでしょうか。
  77. 横山均

    ○政府参考人(横山均君) お答えします。  新旧賃金の断層は、集計ウエートである母集団労働者数が更新されることによる寄与、いわゆるウエート要因と、サンプル入替えによる寄与、サンプル要因の二つから構成されています。  このうち、平成三十年一月の断層は、主としてウエート要因の寄与で生じております。この要因については、統計委員会としては、経済センサスのデータを利用したウエート更新が六年ぶりであり、新旧の労働者数の断層が大きくなったことが影響していると判断しているものと承知しております。  統計委員会としては、この点、ユーザーの利便性を損なったことは事実であり、今後は、こうしたことが生じないように、経済センサスデータの適用時期を早めるなどの対応が必要であると判断しているものと認識しております。  一方、平成三十一年一月の断層につきましては、全てサンプル入替えの要因の寄与によって生じております。統計委員会としては、サンプル入替えによる断層には、不適切な取扱いにより抽出調査となっている東京都五百人以上の大規模事業所におけるサンプル入替えの寄与が大きいことが明らかになっていると判断しているものと承知しております。  統計委員会としては、一月二十二日の意見書で、東京都五百人以上の大規模事業所における全数調査の早期履行を求めております。厚生労働省におかれましても、六月調査分から全数調査に移行すべく準備を進めているところと承知しております。統計委員会としましては、統計精度の向上の観点から、東京都五百人以上の大規模事業所における全数調査の早期履行が重要であると判断しているものと認識しております。
  78. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 大変参考になる答弁をいただいたと思います。大臣もお聞きになったと思います。統計委員会としても、今のこの状況について問題意識を持っておられる。  やっぱりこれまで言ってきたことが全然成り立たないじゃないですか、大臣。だから、我々、これ改めてまた次回、機会を見付けて引き続きやらせていただきますが、これまでの答弁が全く矛盾したことも含めて、成り立っていないと。この統計自体が信頼できないもので残っちゃっていることの責任も含めて追及していきたいと思います。  以上で終わります。ありがとうございました。
  79. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 まず、ダブルワーク、副業、兼業について質問をいたします。  まず、内閣府にお聞きをいたします。ダブルワーク、副業、兼業についての検討をなぜ行うことになったのでしょうか。
  80. 藤澤勝博

    ○政府参考人(藤澤勝博君) 内閣官房働き方改革実現推進室室長代行補の立場からお答えを申し上げます。  働き方改革の目指すところは、働く人の視点に立って、働く方一人一人が多様な働き方を選択できる社会を通じてより良い将来の展望を持ち得るようにしていくことでございます。このため、働く方の希望に応じて、自分の未来を自らつくっていくことができる社会を実現し、多様なチャンスを生み出す手段の一つとして、テレワーク等と並んで副業、兼業の普及促進を働き方改革の中に位置付けているものでございます。  同時に、働き方改革実行計画の中では、副業、兼業の普及促進が長時間労働を招いては本末転倒であるとされておりまして、働く人の健康確保に十分留意しつつ、安心して副業、兼業を行える環境を整備することが重要と考えております。  こうした考え方につきましては、労使のトップが参加をいたしました働き方改革実現会議において取りまとめられたものでございまして、今後とも、こうした考え方に立って副業、兼業に関する検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
  81. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 兼業、副業をしたいという人の気持ちも分かります。高所得だったり、ビジネスチャンスを増やしたい、それはもちろんあります。しかし、ダブルワーク、兼業、副業の本質は何か。働けど働けど我が暮らし楽にならず、じっと手を見る、石川啄木状態というのがこの問題です。  つまり、副業、兼業している雇用者を本業の所得階層別に見ると、本業の所得が二百九十九万円以下の階層で全体の約七割。副業、兼業を行う理由は十分な収入を得たいという項目が一番多く、四四%です。つまり、朝、昼、夕方、夜、本当に働いて、でも低所得で、生活のために働いている、シングルマザーなど、女性は特にそうです。  質問したいんです。なぜこの副業、兼業、ダブルワークの提言が未来投資戦略なんですか。
  82. 佐藤正之

    ○政府参考人(佐藤正之君) お答え申し上げます。  働き方改革実行計画を踏まえまして二〇一七年六月に閣議決定されました未来投資戦略二〇一七年におきましては、労働者の健康確保に留意しながら副業、兼業を原則として認める方向で、副業、兼業の普及促進を図るということが決定をされました。  その基本的な背景というか考え方としましては、やはり今後の経済成長を支える重要な原動力は人であるということであります。第四次産業革命など、変化が激しい大きな時代にありましては、国民一人一人が能力を発揮するためには多様な働き方を広げていくことが大事であるという認識でございます。  このため、個人が組織に縛られ過ぎず、主体的に個性を発揮しながら付加価値の高い仕事ができる環境整備を進めるということでございまして、このことによって日本全体の生産性を向上させるという観点から、未来投資戦略におきまして兼業、副業の推進が提言されたというふうに承知しております。
  83. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 しかし、さっき言ったように、七割はまさに収入が少ない、二百九十九万円以下の階層で全体の七割を占めているわけです。どこが未来戦略なのか。根本は、本業の賃金を上げること、最低賃金を上げることにこそあるんじゃないんですか。
  84. 佐藤正之

    ○政府参考人(佐藤正之君) 議員御指摘のとおり、一つの仕事のみでは収入が少ないことを理由として副業、兼業を行っている方々が一定数いらっしゃると、存在するということは承知しております。  このため、未来投資戦略におきましては、副業、兼業の推進についても盛り込む一方、その一方で、賃金引上げ等に関する施策を盛り込んでおります。具体的には、関係省庁におきましては、この施策を、未来投資戦略を受けまして、最低賃金について直近六年間で百二十五円の引上げや、あるいは中小企業・小規模事業者が賃上げしやすい環境の整備を図る、そのために賃金引上げに必要な経営力や収益力を高めるための各種支援策を実施するといったこと等々に取り組んでおられるというふうに承知しております。
  85. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 ダブルワークの推進が未来戦略だというのが理解できないんですね。それだったら個別に競業避止義務、職務専念義務などを考えればいい話で、大多数、本当に七割が収入が少ないというところこそ問題で、つまり、その未来戦略として議論している部分と厚生労働省としていかに労働条件守っていくかがずれちゃっているんですよ。これ、ずれている。  大臣、まさに賃金を上げていくこと、十分賃金を得られるようにすることこそ最優先課題ではないんですか。
  86. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 兼業、副業、今、未来投資戦略での位置付けは話がありました。  働き方のニーズが多様化する中で、副業、兼業を行いたい、こういう労働者のニーズが高まっているので、その選択が可能となる環境整備、私はこれは大事だと思います。  ただ一方で、副業、兼業というのは、ある程度高所得層の人間が副業するというパターンと、あと、委員おっしゃられるように、相対的に所得の階層の低い方が副業、兼業やると、確かにそういう傾向はある、これは事実としてあると思っております。  その意味では、働き方実行計画実現会議において副業、兼業の促進について示すと同時に、これらの普及が長時間労働を招いては本末転倒でありますよということや、あるいは労働者の健康確保に留意しながら副業、兼業の普及促進を図ると、こういうことが示されておりますが、こういうことを踏まえて、厚生労働省において平成三十年一月に、副業・兼業の促進に関するガイドライン、これを策定して、就業時間の把握や健康管理等に関する留意事項を定め、周知しているところであります。  これから私が申し上げるところが委員の御指摘に対応するところだと思いますが、今委員が指摘されたような兼業、副業を行う労働者の処遇、これも重要だと考えています。やはりここは、非正規雇用労働者の正社員化の促進やあるいは同一労働同一賃金の推進を含めた労働条件の改善、そして、最低賃金の引上げについては、この六年間、百二十五円引き上げましたが、こういうことの総合的な対応が必要だろうと思います。そして、労働者の多様な選択を後押しをすると、こういうことも必要だと思います。
  87. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 副業、兼業によって、労働時間管理が本当に大事で、過重労働を防ぎ、過労死、過労自死が生ずる事態をつくらないということが重要だと考えますが、厚生労働省、大臣、いかがですか。
  88. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 委員が今のお話のとおり、副業、兼業の促進に当たっては、労働者の健康確保に留意しつつ、長時間労働を招くことのないようにすることが重要だと、こういう認識も我々もしております。  今現在、厚生労働省において有識者検討会を開催しております。副業、兼業の場合の実効性のある労働時間管理の在り方と併せて、副業、兼業の場合の健康確保の充実についても議論いただいているところであります。これは引き続き適切に検討を進めていきたいと思います。
  89. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 政府が副業、兼業の促進を掲げるのであれば、労働時間を本業及び副業・兼業先の双方がそれぞれ通算した労働時間を把握、管理することが不可欠です。そのことの理解は、厚生労働省、あるということでよろしいですね。
  90. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。  今委員御指摘ございましたように、副業、兼業の場合の労働時間算定という問題がございます。この点につきましては、労働時間の規定が適用される労働者として複数の事業主の下で副業、兼業を行う場合には、労働基準法の第三十八条というもので、「労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する。」という規定がございまして、その運用により、労働基準法の労働時間に関する規制は通算して適用されることとなっております。したがいまして、ガイドライン等にも記載しておりますけれども、本業の事業主は、労働者の自己申告を通じて、他の事業主の下での労働時間を把握することとなるというものでございます。  ただ一方で、今大臣の方からも御答弁申し上げました、検討会を開催しておりますけれども、企業の方でこの副業、兼業を許可しない理由としてこの労働時間の管理の把握が困難ということも挙げられておりますので、実効性ある労働時間管理の在り方について現在御議論をいただいているところでございます。
  91. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 次に問題となるのが割増し賃金の問題です。  労働時間規制について、複数の事業場を通算して全体を把握していくことの重要性については共有できたと思います。ただ、五月十日の規制改革推進会議では、委員の一人が、例えば副業、兼業の場合には割増し賃金制度の適用を除外してはどうかという意見など出ております。これが認められると大きな問題が生じますが、いかがでしょうか。
  92. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) 今御答弁申し上げましたとおり、労働基準法第三十八条とその運用というものがございますので、労働基準法の労働時間に関する規制が通算して適用される場合には割増し賃金の支払義務等を負うこととなっております。この点につきましては、先ほども申し上げましたとおり、実務上の運用が困難との指摘も多いので、現在、先ほどございましたような有識者の検討会を開催して、労働者の健康の確保の重要性等にも十分留意しつつ、実効性のある労働時間の管理の在り方について議論を進めているところでございます。  もとより、割増し賃金というのは、法定労働時間制又は週休制の原則を確保すること、それから長時間の労働に対する労働者への補償ということがその趣旨でございますので、現在、検討会におきましても、こういった割増し賃金の趣旨、目的も十分に踏まえつつ御検討いただくということが重要であると事務局としても考えております。
  93. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 検討会の議事録見ると、これいろんな意見あるんですね。割増し賃金認めるべきだというふうに厚労省は考えているということでよろしいですね。
  94. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) 繰り返しの答弁になりますけれども、現行法上、労働時間の規定が適用される労働者として複数の事業主の下で副業、兼業を行う場合であっても、労働基準法の第三十八条とその運用により労働基準法の労働時間に関する規制は通算して適用され、割増し賃金の支払義務を負うということでございます。  ただ、運用の困難面がいろんな形で指摘も多いということで、現在、有識者の中でも御検討いただいているというところでございます。
  95. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 割増し賃金払うべきだということで、是非議論が進むように思います。  現行の労働安全衛生法が定める医師の面接指導は、一か月の労働時間の状況に基づいて把握した長時間労働者を対象としております。この一か月の労働時間とは副業・兼業先の労働時間を現状では含んでいないと考えますが、いかがですか。
  96. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) お答えを申し上げます。  今議員の方から労働安全衛生法についてのお尋ねございましたが、現行の労働安全衛生法におきましては、長時間労働者に対する医師による面接指導の実施対象者の選定等に当たりまして、副業・兼業先における労働時間は通算することとはされていないというものでございます。  しかしながら、先ほど副業・兼業の促進に関するガイドラインについて触れさせていただきましたけれども、この副業、兼業を行う者の長時間労働や不規則な労働による健康障害を防止する観点から、このガイドラインにおきましては、「例えば、自社での労務と副業・兼業先での労務との兼ね合いの中で、時間外・休日労働の免除や抑制等を行うなど、それぞれの事業場において適切な措置を講じることができるよう、労使で話し合うことが適当である。」ということをガイドラインの中でもしておるところでございまして、引き続きこのガイドラインについての周知ということも行ってまいりたいと考えております。
  97. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 答弁でおっしゃったように、これ積算されない。副業、兼業を行っている者が、一か月当たりAで三十時間、Bで三十時間、C社で三十時間それぞれ働き、これらをトータルした過重労働によって過労性疾病が引き起こされてしまったとしても、認定基準に照らして労災補償による補償が受けられないんですよね。だから、今ガイドラインということでおっしゃったけれども、現行法では受けられない、これは極めて問題だと思います。  ですから、政府が副業、兼業、ダブルワークを推進するのであれば、やっぱりこれトータルとして労災を認めると踏み込まないと、A、B、Cでそれぞれ認定するのだと駄目だと思いますが、いかがですか。
  98. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。  先ほど御答弁申し上げましたのは労働安全衛生法上の措置に対しての適用ということでございましたが、今議員の御指摘の中でございましたように、労災の認定に当たりましても、取扱いとしましては、労働者が働いている事業場ごとに労働時間等の業務上の負荷と災害との相当因果関係、すなわち業務起因性の判断を行っているということでございまして、労災の認定に当たりましても、使用者が実質的に同一である場合を除いては、複数の事業場における業務上の負荷を併せて評価する取扱いとはしていないというところでございます。  ただ、今委員の方からは、そういった点も含めての検討をという御指摘かとお聞きをしましたが、厚生労働省としましても、そういった課題があるということは認識してはございます。  この点につきましては、現在、先ほどの有識者の検討会では労働時間管理であったり健康管理の問題について御検討いただいておりますけれども、この複数就業者の労災保険給付の在り方につきましては、現在、労働政策審議会において労働者保護の観点等から御議論をいただいておるところでございまして、引き続きその検討を進めてまいりたいと考えております。
  99. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 最も過酷に働いている人が労災認定受けられないという事態は、これはおかしいし、これに目をつぶってダブルワーク推進というのは全くおかしいというふうに思います。  複数の就業先で働く労働者がそのうちの一つの就労先で業務上の災害に遭い休業した場合、休業補償給付の給付基礎日額はどうなるのか。一社の賃金のみを基礎として算定されるのでは、十分な補償を得られず困窮せざるを得ない。これ問題ではないですか。
  100. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) 御指摘のように、先ほどの認定と並んで、複数の事業場で働く方の給付基礎日額の算定の問題かと思いますけれども、この問題につきましても、現在、一つの事業場で業務上の災害に遭い休業した場合には、災害が発生した事業場での賃金額のみに基づいて給付基礎日額を算定しておるところでございます。  この点につきましても、先ほどの認定の問題と同じく、私どもとしても、議員の御指摘のような課題があるということについては認識をしておるところでございます。  そういったことから、先ほど御紹介しました労働政策審議会におきまして、この点も含めて、複数就業者の労災保険給付の在り方について労働者保護等の観点から御議論をいただいておるところでございまして、引き続き検討をしてまいりたいと考えております。
  101. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 一社からしかもらえないんですよね。こういうことも本当にきちっとやるべきで、ダブルワーク推進というのも本当に問題があるというふうに思います。  次に、全国一律最低賃金についてお聞きをいたします。  地域別の最低賃金がある国はもちろん世界にもありますが、国際比較からして日本は最低賃金がとても低いです。これを上げる必要があるんですが、むしろ今日お聞きしたいのは、最低賃金の地域間格差が広がっています。二〇〇六年は最高が七百十九、最低六百十、百九円違いだったのが、二〇一六年は最高九百八十五、最低七百六十一、二百二十四円も違いが生じています。そのために人口移動が起きていて、最低賃金が低い県から高い県に移動するということが起きています。格差がむしろ拡大をしているんですね。  全国一律最低基準、目指すべきではないですか。
  102. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。  この最低賃金についての地方との格差という御指摘でございますが、今委員からも御指摘ございましたけれども、例えば昨年度の改定によりましては、最高額、東京でございますけれども、九百八十五円に対して、最低額、鹿児島につきましては七百六十一円となっておりまして、この比率を見ますと七七・三%ということで、例えば平成二十七年度の最高額と最低額の比率は七六・四%ということでございまして、その後四年連続でこの比率については改善をしておって、一定の、最低賃金の審議におきまして、地域間格差についても配慮をした審議等が行われつつ、この決定が行われているということであると認識しております。  一方で、最低賃金法の第九条では、地域別の最低賃金でございますが、一定地域ごとの最低賃金とされておりまして、働く方の賃金あるいは生計費、それから企業の賃金支払能力の地域差などの実情も考慮して地域別に定めるということで法律上もなっておりまして、都道府県ごとに経済状況が異なる現状を踏まえて、その実情も踏まえて決定されるべきと考えております。  御指摘ございましたような形で一律に最低賃金を設けることにつきましては、賃金だけではなくて、県民所得あるいは企業の付加価値生産性など経済指標に大きな地域格差があるということであったり、先ほど申し上げましたような状況の中で地域ごとの物価水準の差を反映せずに一律に決めるということになりますと、中小企業を中心としての労働コストの増加ということで、経営圧迫ひいては雇用が失われるというような面にもつながりかねないということの課題もあって、慎重な検討、対応ということが必要であると考えております。
  103. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 是非、全国一律最低賃金やるべきだと思っています。なぜか。コンビニの値段だっていろんなものだって、東京と地方都市で同じです。むしろ地方都市の方が、車がないと生活ができない、ガソリン代が掛かるというのも言われています。  イギリスで全国一律最低賃金を採用をしたと。もちろん、物価が違っていたり平均賃金が違っていることは百も承知だけれども、全国一律最低賃金やって、その結果、別に失業者が増えたというデータがないというふうにも言われています。ロシア、カナダ、アメリカ、インドネシアなど、国土が広いところは各地域で最低賃金の金額が違っても人口移動するには高いいろんなハードルがあるのでできないが、日本は国土が六十四番目ですから、やっぱり人口移動が明確に起きているんですよ。もう現在、二百二十四円違う、時給で。というと、人口移動が起きる。これはやっぱり東京集中を生んでいる大きな理由だと思います。  もちろん、中小企業支援策は極めて重要です。でも、フランスは二〇〇三年から二〇〇五年、社会保険料の事業主負担軽減二兆二千八百億円、韓国は二〇一七年から五年間予定で中小企業向け人件費支援が九千八百億円、アメリカ、二〇〇七年から一一年まで中小企業向け減税八千八百億円などやっています。日本は一三年から一五年、中小企業への支援事業執行額が八十七億円と、低いんです。しっかり的確に中小企業支援をやることで、全国一律最低賃金やって、中学、高校、大学卒業した人が地元で就職しようという状況をやっぱりつくらないといけないというふうに思っています。是非この点についてやっていただきたいと思います。  公契約法についてお聞きをいたします。  建設業など、公契約条例、今非常に増えておりますが、国交省としての見解、公契約条例の果たしている役割等についてどう考えていらっしゃるでしょうか。
  104. 鈴木英二郎

    ○政府参考人(鈴木英二郎君) お答え申し上げます。  国や地方公共団体が発注する契約におきまして適正な賃金を確保することは重要な課題であると考えておりまして、特に、建設業につきましては、技能労働者の処遇改善や若手入職者の増加を図るためにも、技能労働者の適切な賃金水準を確保する必要があると考えてございます。  ただ、その一方で、賃金等の労働条件は、労働基準法等の関係法令に違反しない限りにおきまして労使が自主的に決定することとされておりますので、いわゆる公契約条例により賃金等の基準を新たに設けることにつきましては、今後も幅広い観点から各地方公共団体におきまして議論がなされるべきものではないかと考えてございます。
  105. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 公契約条例ができたことで、やはりそこの労働条件、賃金を上げていくというので、有効な例もたくさん指摘をされています。公契約法を作るべきだと。公契約条例、ILOが条約を、一九四九年ですか、作り、日本はまだ未採択なんですが、是非公契約法を作り、女性の活躍のところでも議論があり、フランスなどの公契約法などの紹介もあったと思いますが、参考人からもありました。是非公契約法を作り、日本全体の労働条件の向上、とりわけ賃金の上昇に関して目指すべきだということを、厚生労働、とりわけ大臣に要請を申し上げ、時間ですので質問を終わります。  ありがとうございます。
  106. 川合孝典

    ○川合孝典君 国民民主党・新緑風会の川合でございます。  まず、質疑に入ります前に、先ほど成立いたしました女性活躍推進法に関する件で大臣に一言申し上げさせていただきたいと思います。  今回、画期的なハラスメント対策ということが法律の中に織り込まれたと、そういう意味では評価をしておるわけでございますが、セクシュアルハラスメント、パワーハラスメントに関する対策は一定規定されて前進したと理解しておりますが、いわゆる第三者からのハラスメントに関する対応についてはまだまだ議論の緒に就いたばかりだというふうに理解をいたしております。  私、与野党の先生方とともに、超党派の自殺対策の議連の事務局長を仰せ付かっております。活動を始めてから着実に自殺者数は減少傾向にはありますが、まだ二万人以上と、こういう状況に置かれておりまして、特に近年顕著になってきておりますのが、若者の自殺者数が減らないという問題であります。  理由を調べてみますと、職場における人間関係ですとか職場のトラブルですとか、こういったことが自殺の大きな要因になっているということがございます。このこと、すなわち職場におけるハラスメントをどう解消していくのかということでありますので、既に何度も議論はされておりますが、多様なハラスメント、悪質クレームの問題や役所の窓口での暴言、暴行、こういった問題も含めて幅広に、ILOが問題提起しているような観点に基づいて取組を進めていただくことが全体のいわゆる自殺対策という観点からも大変大きな効果が出ると私ども捉えておりますので、是非附帯決議にのっとって積極的に取組を進めていただきたい、このことをまず申し上げさせていただいた上で、質疑に入らせていただきたいと思います。  今日、まず私、介護職の人材不足の対策について、少し皆様と問題認識を共有をさせていただきたいと思います。  お手元に資料を配らせていただきました。二枚資料なんですが、一枚めくっていただきますと、カラーの資料になっております。  これ御覧いただきたいんですけれども、実は、私、最近介護の関係の事業者の方と意見交換をさせていただく中でちょっと驚いた事実がありましたので、御紹介をしたいと思います。今、介護職の人材紹介の費用、おおむね一人当たり百万円前後は掛かっているということなんです。  一枚戻っていただきますと、労働者派遣事業と職業紹介事業ということで二つありますが、言うまでもなく、労働者派遣事業というのは、派遣元の事業主、いわゆる派遣会社と雇用契約を結んだ労働者が派遣先企業に行って働くという形になっておりますので、雇用責任は派遣元の事業主が負うておるという、こういうことであります。それに対して、職業紹介事業については、あくまでもいわゆる求人者が紹介者である職業紹介事業主に対して申込みを行って、その紹介者が求職者といわゆる求人者をつなぐという、これだけのことでありまして、これはどこにも雇用関係が成立していないと、こういう形なわけであります。  この職業紹介事業で、今いわゆる人手不足感が極めて厳しい状況になっている介護職の職業紹介を受けると、相場は、つい数年前までは年収のおおむね二〇%ぐらいがその手数料になると言われていて、大体六十万円ぐらい掛かるということだったんですが、ここ数年の間、人手不足が極めて深刻化して、有効求人倍率が、二〇一三年一・七七倍だったものが、一昨年、二〇一七年には三・三三倍、月によっては四倍を超える月もあるという、深刻な人手不足の状況になっております。こうした状況の中でこの人材紹介のコストが跳ね上がってきておりまして、今は三〇%から三五%ぐらいということでありますから、年収五百万円の方だと下手すると百五十万以上の紹介料が掛かると、こういうことになっておるわけであります。  この問題について考えてみますと、是非大臣に考えていただきたいのは、ここまで、いわゆる介護職の方の処遇改善を図るために、繰り返し人材確保のための交付金や様々な措置を財政的に講じているわけです。そのことによって、少しずつですけれども、介護職の方の給料が上がってきているのは事実なわけでありますが、そのこととは別に、介護報酬が事業主からこうしたところにかなりの金額が流れてしまっていると。介護報酬のこれ適切な使い方なのかどうなのかということを考えなければいけないということを、私、問題提起させていただきたいと思います。  そこで、ちょっと調べてみたんですけれども、有料職業紹介事業の紹介手数料については、上限制手数料とそれから届出制手数料、二種類あります。そのうち、上限制手数料というのは、賃金額の一〇・八%相当と上限が決められております。それに対して、届出制手数料というのは、求職者の年収の五〇%を上限にするという、こういう上限設定、物すごい上限設定になっておるわけでありますが。  そこで、厚生労働省にお伺いします。そもそもなぜこの上限制と届出制の二種類が設定されているのか、このことについてまず御説明ください。
  107. 土屋喜久

    ○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。  今御指摘ございましたように、有料職業紹介事業者が求人者から徴収をする手数料につきましては、上限制の手数料と届出制の手数料、この二つがございまして、事業者が選択できることとされております。  このうち、上限手数料については、職業紹介に関する基本的な事務のみを提供することを念頭に置いて、届出を行うという形ではなく徴収をすることを認めているものでございますが、一方、届出制の手数料に関しましては、この基本的な事務に加えて、コンサルティングやあるいは求職者の開拓などのサービスを併せて提供する事業ということが想定され、そのサービスの内容によって必要経費が様々であるという考え方から、事前に手数料表を厚生労働大臣に届出をしていただくということによりまして上限制の場合を上回る手数料を徴収することも認めているということでございます。
  108. 川合孝典

    ○川合孝典君 併せて質問しますが、では、この届出制手数料の上限の根拠というのは何なんですか。
  109. 土屋喜久

    ○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。  今、届出制について上限があるという御指摘がございましたが、届出制の手数料につきましては特に上限を設けておりませんで、一方、上限制の手数料につきましては、先ほど委員からも御説明いただきましたように、紹介した求職者の六か月の賃金の一〇・八%以内の手数料を徴収するということが決められているところでございます。  この一〇・八%以内という水準につきましては、実は昭和二十二年に遡りますが、職業安定法制定当初から一〇%とされてきたという経緯があって、その後、消費税の推移にも合わせて変更されてきて、労働政策審議会などにおいても御議論いただきながら、妥当という答申をいただきながら、決定してきているという状況にございます。
  110. 川合孝典

    ○川合孝典君 いや、私が聞きたいのは、では、もう一回聞き直しましょう。  届出制手数料の上限は決められていないということでよろしいですか。私、調べたとき、年収の五〇%上限というような言い方をされましたけど。
  111. 土屋喜久

    ○政府参考人(土屋喜久君) 現在では、届出制の手数料については上限がございませんで、今御指摘のあった点については、平成十五年までの制度の下では上限があったということではないかと思います。
  112. 川合孝典

    ○川合孝典君 なぜ青天井になったのか、その理由を教えてください。
  113. 土屋喜久

    ○政府参考人(土屋喜久君) 当時の規制改革会議などの御議論も踏まえつつ、民間事業者が行う事業ということでもございますので、その創意工夫を生かしていくという考え方の下で当時御議論いただきまして、上限の枠を外したということでございます。
  114. 川合孝典

    ○川合孝典君 規制改革会議で理由もなく規制の枠が外されたという理解ですか。そういうことですか。
  115. 土屋喜久

    ○政府参考人(土屋喜久君) 繰り返しになりますが、そういった御議論も踏まえて、民間事業者としての事業の創意工夫を生かしていくという考え方から、労政審なんかでも御議論いただいた上で上限を撤廃したということでございます。
  116. 川合孝典

    ○川合孝典君 この件に関していろいろ調べてみますと、結構びっくりするようなことがいっぱい出てくるんですが、例えば、人材紹介会社を介して入職した職員は早期離職率が比較的高い、実際に職員不足の解消につながっていない、こういう指摘が現場から実は上がってきておりますが、創意工夫ということをおっしゃいましたけれど、この実態について厚生労働省はどのように実態把握をされていますか。
  117. 土屋喜久

    ○政府参考人(土屋喜久君) 今御指摘の点につきましては、介護事業所における職業紹介について、介護労働実態調査という形で利用した際の課題の有無、内容について調査を行っておるところでございますが、この調査によりますと、民間の職業紹介事業者を利用した場合に、ハローワークなどほかの手段を使用した場合と比べてすぐに辞めてしまうことが多いという回答をされた事業所の割合が高くなっているということは確かでございます。  こういった観点を踏まえまして、職業紹介に関するトラブル防止のための取組ということで、昨年一月から施行しております改正職業安定法あるいはそれに基づく指針の改正の下で、事業者に対して手数料等の情報の開示を義務付けるとともに、紹介した求職者に対して短い期間で転職の勧奨を行うなどの不適切な行為を行うということのないように指針に定め、それを基に指導を行うなど、求人者あるいは求職者の方が適切に職業紹介事業者を選択をしていけるような環境整備を進めているという状況でございます。
  118. 川合孝典

    ○川合孝典君 去年の一月から取組を遅まきながら始められたことについては私も情報は把握しておりますけれども、では、その結果としてどういう効果が出てきているのか、そのことについてお教えください。
  119. 土屋喜久

    ○政府参考人(土屋喜久君) 現時点では、取組を始めたという状況の中で、効果という意味でははっきりしたものを私ども御説明ができる材料を今持ち合わせておりませんが、いずれにいたしましても、この介護労働実態調査を始めとして、実態の把握を引き続き取り組むとともに、違反をした事業者に対する指導などについてしっかりと行って、適正な運営を確保してまいりたいというふうに考えております。
  120. 川合孝典

    ○川合孝典君 根本大臣にも是非ちょっと話聞いていただいて、御意見を後ほど頂戴できればと思うんですが。  私、介護事業者の方と、先週ですけれども、ちょっと意見交換させていただく機会がありまして、そこで話を聞きますと、今、この届出制手数料は、民間の創意工夫、コンサルティングや様々な相談に乗るということでマッチングをきちんとしていく、そのことがあるがゆえに青天井で上限の規制を取っ払って、今手数料については上限がないという、こういう状態になっているという厚生労働省の説明でしたが、実際、介護事業者の方と話、聞きましたら、電話一本で紹介してきてそれで終わりということが往々にしてあると、こういうことを事業者の方がおっしゃっているわけであります。しかしながら、極度の深刻な人手不足の状況ですから、そういうものにも頼らざるを得ないという状況の中で紹介手数料がどんどん上がってきているんです。  これをどうするのかということを、少なくとも今の厚生労働省の説明では全く問題の重要性について認識されていないように思うんですけれど、大臣、これ問題だと思われませんか。
  121. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 今までの委員の御指摘、そしてそういう状況があると、こういうことは私も問題だと思います、聞いていて本当に問題だと思います。  先ほど局長の方から答弁がありましたが、職業紹介に関するトラブル防止のための取組として、職業安定法や指針の改正をいたしました。事業者に対して手数料等の情報の開示を義務付ける、あるいは紹介した求職者に対して短期間の転職奨励等の不適切な行為を行う事業者に対して厳正な指導を行う、法改正で、幾つかありますけど、法改正あるいはそれを受けた指針、職業紹介事業者による職業紹介の実績公表とか、これは法律事項ですが、離職した無期雇用労働者に対する同一の職業紹介事業者による転職の勧誘の禁止とか、あるいは紹介した求職者が早期に自ら退職した場合などに手数料の一部を事業主に返すこと等を内容とする制度、払戻金制度、こういう制度、法律として、告示で適正化のための取組を今やっているところであります。  今、なるほど、委員のおっしゃる状況がある。その意味では、やっぱり実態把握に引き続き取り組んで、そして違反する事業者が認められた場合には厳正に指導などを行って、職業紹介事業の適切な運営、これを確保していきたいと思っております。法改正もしたわけですから、この的確な運用でしっかりこれは対応していきたいと思います。
  122. 川合孝典

    ○川合孝典君 急に大臣も言われて、今すぐどうこうということで、答弁お困りになるかもしれませんが、実態だけ御理解いただきたいので更に状況を御説明申し上げますけれども、例えば医師会の方からも御指摘ありまして、法律改正されてチェックを働かせるように取組をやったということなんですが、効果は出ていません、全く。  どういうことかというと、クーリングオフの期間設けて、一定期間以内に離職した場合には当然その紹介料についても一部返納させるとかといったようなペナルティーを科したということですが、その期間、たしか半年ですかね。ですよね。半年の期間超えたところで解除するんですよ。そうなってしまうと、要はそこを待っていればいいという話だけのことであって、要は、正直言って今の枠組みというのは穴だらけであります。  ホームページのサイトで、この業界の関係のことを紹介しているサイトはいっぱいありますので是非御覧いただきたいんですけれども、要は、派遣事業であれば、当然、労働者を派遣するに当たってその労働者のトレーニングや研修、訓練しなければいけないですから、そのことに対してランニングコストが掛かります、派遣会社には。したがって、派先、派遣先の企業は、おおむね、派遣労働者のコスト、一般の正社員よりも三〇%増しぐらいの上乗せした形で支払うという、ただし雇用については派遣元が責任を持つという話になっていますが、しかし、これの場合には全くそういう関係ないわけでありまして、何にもないんですよ。  今何が起こっているかというと、要は、派遣労働者を求めるのに掛かるコストといわゆる職業紹介で掛かるコストとの見合いで価格を考えて、その上でどういう設定するのかということで今の相場観が形成されているわけでありますので、そういう意味ではこの人材紹介の業界というのは原価率が極めていいビジネスモデルだと、こういうふうに言われているんです。本当にこれでいいのかということの問題提起であります。  限られた介護報酬をどう効率的に使うのかということです。なぜ介護職の方々が人手不足なのかというと、処遇が低いということと労働環境が厳しいということがやっぱり大きいんですよ。だから介護職の方の処遇改善のために様々な措置を講じようと与野党で議論をしてやっているわけじゃないですか。介護人材を確保するための交付金はもちろん介護職の方々の給料上乗せに使われていますよ。でも、本体の介護報酬から巨額のお金が人材紹介とかというビジネスに対して流れてしまっている。  私、全部否定するつもりはありませんけれども、これが果たして適正な水準でのお金の使われ方なのかということをもっと真剣に考えていただきたいんです。いかがでしょうか。
  123. 根本匠

    国務大臣(根本匠君) この法改正、三十年一月から施行されていますが、一年が経過をいたしました。これは、委員を含めていろいろこういう問題意識を持っておられる先生方は多いと思います。  その意味では、施行状況を確認して一層の適正化につなげる、これが必要だと思いますから、特に、今委員から御指摘があった医療福祉分野におけるこの職業紹介事業、今様々な実態が出てきておりますので、これは、この実態把握を行う、これを検討していきたいと思います。今検討をしております。
  124. 川合孝典

    ○川合孝典君 速やかに指示を出して調査を始められるという理解でよろしいですか。
  125. 根本匠

    国務大臣(根本匠君) 実態把握を行うように努めていきたいと思います。その意味では、実態把握を行わせたいと思います。
  126. 川合孝典

    ○川合孝典君 介護で働いていらっしゃる方々は、御承知のとおり、人手不足がともかくどんどん深刻化して、二〇二五年問題、この時期になると、恐らく七十万人ぐらい介護職が不足すると言われておるわけであります。したがって、早くこれ対応策を講じないと、更にこの紹介料も含めて高騰する可能性があるんです。  本来であれば、事業主の方も高いところ使いたくないとは本来思っていらっしゃるわけでありますが、ほかに選択肢がないがゆえに今こういう状況に追い込まれていると。高いけれども使わなきゃいけないとおっしゃっている事業者が七割以上いらっしゃるわけであります。  したがって、これは保険事業ということでもありますので、そういう意味では、限られた国費の有効な使われ方という意味ではすぐに対応策を講じていただきたいと思いますし、次の一般質疑の機会には是非その後どうなったのかを確認をさせていただきたいと思います。    〔委員長退席、理事そのだ修光君着席〕  その上でなんですが、これ実は問題提起として御検討いただきたいんですけれども、ハローワークだったらそもそも無料なんですよね。無料なんですよ。ところが、ハローワーク全然使われていないんですよ。この問題に関しては余り機能しておりません。  要は、ハローワーク失業された方が求職目的で来られるということですから、現役の今働いていらっしゃる第一線のいわゆる経験者の方を、即戦力を人材確保するという意味では難しいということは分かるんですけれども、一方で、本来、いわゆる介護職としてのスキルをお持ちになった潜在的な介護職、資格持っているんだけど今やっていない、昔やっていたんだけれども給料安過ぎるからほかのビジネスに移っていらっしゃる、こういう方々が七十万人ぐらい実はいらっしゃるというふうに言われております。  今後の介護職の人手不足でいわゆる必要とされる人数にほぼほぼ匹敵するだけの人数の潜在的介護職がいらっしゃるということでありますので、こういう介護職の方々が改めて再就職していただくための支援策を積極的に講じていくべきだというふうに私は考えておるんですけれども、この点について是非厚生労働省として積極的に議論を始めていただきたいんですが、いかがでしょうか。
  127. 谷内繁

    政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。  川合委員御指摘のように、介護福祉士の資格をお持ちの方が働いておられない方がかなりの多数いらっしゃるというのは現実でございます。  そういう観点から、厚生労働省におきましては、地域医療介護総合確保基金のメニューの中で再就職準備金の貸付けによる復職支援等による多様な人材の活用を行っておりまして、その際には、貸付上限額二十万、返済免除二年間といったようなメニューを用意しておりますので、そういったものを活用しながら、そういった方々が介護の現場に復帰していただけるような施策をこれからも講じていきたいというふうに考えております。
  128. 川合孝典

    ○川合孝典君 何か今の答弁だけだと、よしという感じにはとてもならない話でありますけれども、好むと好まないにかかわらず、この問題と必ず向き合わなければいけなくなるんです。今よりも来年、再来年、どんどん状況は厳しくなります。だから今のうちに問題提起をさせていただいているわけでありまして、今この場ですっぱりとお答えできないことについてこれ以上追及はいたしませんけれども、重く受け止めて、速やかに対応策について議論を省内で始めていただきたい、このことだけは申し上げさせていただきます。  次の質問に移りたいと思います。先ほど福島議員から質問がありました副業、兼業の件についてということであります。  政府成長戦略の一つとして副業、兼業を今後推進していくということを決めて、既に動き始めている、議論が始まっていると。このことについては私も承知いたしておりますが、この問題、この制度をきちっと今後運用に移していくに当たってはたくさん越えなければいけないハードルがあるということも私感じておりまして、そこで、さっきの質問と若干かぶるところがあるかもしれませんが、改めて、今回、この副業、兼業を進めることの最大の政府としての狙いは何なのかを教えてください。
  129. 坂口卓

    政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。  兼業、副業につきましては、二十九年三月末の働き方改革実行計画におきましてその促進の方向性が示されたところでございます。そこの中では、先ほども大臣から御答弁しましたように、留意事項ということについても触れておりますけれども、進める目的としましては、この計画の中では、副業、兼業は、新たな技術の開発、オープンイノベーションや起業の手段、そして第二の人生の準備として有効だということとされておるということでございまして、また、一方で労働者のニーズも高まっているということもございまして、私どもとして重要な課題と認識をしているということでございます。
  130. 川合孝典

    ○川合孝典君 今おっしゃった中で労働者のニーズという、その対象となる労働者というのはどういう層の労働者の方のことをおっしゃっているんでしょうか。
  131. 坂口卓

    政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。  この点につきましては、先ほど大臣の方もございましたけれども、所得が低いので所得を増加させるためにというニーズがあるということの一方で、本業の所得も生かして今後の自分のやりたいことに挑戦できて自己実現を追求することができるとか、将来の起業、転職に向けた準備とか試行ができるというような位置付けで考えておられるというニーズと、二つの面があろうかと思っております。    〔理事そのだ修光君退席、委員長着席〕
  132. 川合孝典

    ○川合孝典君 所得の少ない方が兼業することで所得を増やす、もちろんそういう選択肢の幅が広がるということを私は否定するわけではありませんけど、それのどこが成長戦略なのかというのが私にはいまいち腑に落ちないところがあるということはちょっと申し上げておきたいと思います。  その上でなんですけど、副業や兼業を行う労働者の方の労働時間の把握、どうやって行うつもりなんでしょうか。
  133. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) この点につきましてですが、先ほども申し上げましたとおり、労働基準法の三十八条ということがございますので、そういった点で本業の事業主が労働時間の把握をするということとなるわけでございますけれども、副業・兼業の促進に関するガイドラインでもお示ししておりますが、本業の事業主は労働者の自己申告を通じて他の事業主の下での労働時間を把握するということとしておるところでございます。
  134. 川合孝典

    ○川合孝典君 理屈はそういうことなんですけど、いわゆる副業ということであればそういう理屈も成り立つケースがあるかもしれませんが、兼業の場合はどうなりますか。どちらが本業なんですか。
  135. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) 今言ったケースもそうですし、実は本業と副業ということがはっきりしているというケースでも、御本人がプライバシーの関係も含めてどう対応されるかというようなことも含めて、企業が副業、兼業についてこの労働時間の管理、把握ということがなかなか難しいという声が高いということがございます。  といったことから、私どもとしましては、こういった点について、現在、有識者による検討会を開催して、この副業、兼業の場合の実効性のある労働時間の管理の在り方ということについて今御議論をいただいているということでございます。
  136. 川合孝典

    ○川合孝典君 言うまでもなく、副業、兼業を行って、そういう働き方をしていらっしゃる方々の労働時間の把握ができない。今、自己申告とおっしゃいましたよね。自己申告とおっしゃいましたよね。ということは、自己申告で、要は、たくさん働きたかったら労働時間をごまかしてもいいという話も含めて、それもありだという、もうずぶずぶの話にそれだとなってしまう話でありまして。  結果的に、懸念しておりますのは、要は、副業、兼業を行うことで労働時間が物すごく長くなってしまう。働いたら働いただけ収入が増えるという、そのこと自体は一面の事実でありますので、したがって、どんどん働いてください、働く機会をつくりましょうということについては、もちろん意欲のある方が積極的に働かれること自体を否定するものではありませんけど、それも含めて、あくまでも労働基準法の枠組みの中でどう働くのかということの議論でないといけないわけでありまして、大臣に確認させていただきたいと思いますが、この問題、そうした問題がクリアされることが前提となっての副業、兼業の議論だという理解でよろしいですか。何か知らないうちに、これまでのように物事がどんどん決まっていくということにならないということだけお約束いただきたいんですが。
  137. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 副業、兼業、今委員のお話もありましたが、要は、今、副業、兼業をしたいというニーズも一般的に言うと高まっております。だから、それはニーズに応じた対応をする必要がありますと。  ただ、副業、兼業も、委員がおっしゃるように、先ほど福島委員からも話がありましたが、今実際企業で働いていて、要は、多様な自分の自己実現の観点から、ちょっと副業やってみたいというパターンと、所得が低くて、そして副業、兼業をやっているという方々もおられると。  今の私の前段の話でいえば、要は、この副業、兼業を進める場合に課題が幾つかあると思いますが、労働時間をどう管理するかとか、あるいは労災の適用をどう管理するか、どう適用を考えるかとか、労働安全衛生の観点からの様々な課題もありますので、先ほど局長からも答弁しておりますが、例えば労働時間の管理の在り方については有識者検討会を開催して今御議論をいただいているところで、やはりそういう形で副業、兼業を促進する場合の労働時間の管理の在り方等々をきちんと厚生労働省の方で検討して、その仕組みを提示していきたいと考えています。
  138. 川合孝典

    ○川合孝典君 自己実現のために副業をなさるとかという、そういうプラスアルファで更にという、そういう積極的な立場で働いていらっしゃる方々よりも、むしろ賃金低いからダブルワーク、トリプルワークをしなければいけないという方々をどう守るのかという、ここが何よりも大事な話でありますので、そういう意味では、成長戦略として光の当たる陽の部分にスポットライトを当てたというものではなく、弱者にどう寄り添うのかということが労働法には求められていると思いますので、そこのところを大切にして是非議論を進めていただきたい、これだけは申し上げておきたいと思います。  先ほど福島委員の質問の中で、保険の適用の関係のことについて幾つか御質問が既にありましたけど、ちょっと今後の検討の課題として私からも四点ほど問題提起をさせていただきたいと思います。  社会保険の適用の要件について、まず確認したいと思います。  現在、厚生年金や健康保険の適用要件は事業所ごとに判断するということになっております。複数の雇用関係に基づいて複数の事業所で勤務する者がいずれの事業所においても適用要件を満たさない場合、いわゆる短時間勤務を幾つか兼務するという場合には、労働時間等を合算して適用要件を満たしたとしても現状の制度では適用されないということになるわけでありますが、このままだと短時間勤務でダブル、トリプルの兼業をしていらっしゃる方は社会保険の適用がなくなってしまいます。このことについての議論と対応はきっちりしていただけるということの理解でよろしいですか。
  139. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 御指摘のとおり、社会保険の適用、適用事業所に使用される方が、労働時間の要件を満たす者に適用される、複数の事業所で就労する場合にはそれぞれの事業所ごとに適用要件を判断するということになっているわけでございます。  一方で、社会保険の適用というところについて、今、従来、一般的には週三十時間労働というところの適用ということでは短時間の方が外れやすいという状況にあるということでございまして、こうした者に対しても一社のみで働く労働者と同様に適切に保障を提供していくという観点からすれば、まずは健康保険、厚生年金の短時間労働者への一層の適用拡大を進めていくということが有効であるというふうに考えているところでございまして、現在、働き方の多様化を踏まえた社会保険の適用に関する懇談会というものを開いておりまして、短時間労働者に対する適用拡大と併せて副業、兼業への対応についても議論を行っているところでございまして、引き続いて検討してまいりたいと考えております。
  140. 川合孝典

    ○川合孝典君 次に、雇用保険制度についてですけれども、これも同じく、同時に複数の事業主に雇用されている場合、それぞれの雇用関係において被保険者要件を満たす場合であっても、生計を維持するに必要な主たる賃金を受ける雇用関係についてのみ被保険者になるということになっておりますので、したがって、これ、たらればの話でありますけど、本業と副業とが全く同じ水準のものであったということになった場合に、そういう場合にどう判断していくのかということ。それから、副業・兼業先で仮に全く同条件であった場合に、この場合、雇用保険制度はどちらの雇用保険制度が適用されるのかということの判断をどうするのかということが一つ。  それともう一つは、副業・兼業先の比率が仮に若干下回っていたとしても、全労働時間の四五%とか四八%ぐらい副業先にあった場合に、副業先では雇用保険の被保険者にはなれないのかということですよね。要は、全体のボリュームの中でどれだけの割合を占めているのかということで主たるものと従たるものが判断されるということになった場合、トータル通算した中での雇用保険というものの、本来の、一企業でのワンワークで得られるものから比べると相当少なくなる、規模がちっちゃくなるということなんですけど、ここをどういう形で整理していくのかということについてお教えください。
  141. 土屋喜久

    ○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。  雇用保険につきましては、適用事業に雇用される労働者を被保険者としているわけですけれども、複数の事業所に雇用されている場合には、それぞれの事業場ごとに適用要件の判断を行い、労働時間の合算は行っていないということでございます。  ですので、一つは、双方とも週の所定労働時間が二十時間未満であるという場合には適用がされないということになるのと、一方、それぞれの事業所で週の所定労働時間が二十時間以上であるというような場合には、この場合には主たる生計を維持すると考えられる一つの雇用関係において適用するという考え方を取っております。
  142. 川合孝典

    ○川合孝典君 容易に想定されることとして、二十時間以下はという話になりましたが、兼業、副業が国が認めて推進するということになった瞬間、じゃ、十五時間労働を四つ掛け持ちとかというような仕事の、要は業務に就くというようなやり方を今度見付けてくる可能性がありますよね。そういう場合のことは想定しておかなければいけないと思いますが、いかがですか。
  143. 土屋喜久

    ○政府参考人(土屋喜久君) 御指摘の点に関しましては、これまでも労働政策審議会の雇用保険部会などにおいて議論がなされているところでございまして、これを踏まえまして、昨年、専門家による検討会、マルチジョブホルダーに対する適用関係を御議論いただく検討会を設置をし、検討を進めてまいりました。  この検討会で、基本的には、複数の事業所で雇用されている場合の適用ということについては、逆選択であるとかモラルハザードであるとかという課題があるという中で、考えられる制度設計というのもお示しをいただいたというような状況になっておりましたので、今後の中では、この検討会の報告を雇用保険部会にも今後報告を申し上げて、労働政策審議会の中で引き続き御議論いただくということにしたいというふうに考えております。
  144. 川合孝典

    ○川合孝典君 いわゆる複数の仕事に就くということで、結局、その労働条件や労働時間が拮抗することで一番心配するのは、企業間で負担の押し付け合いを始めることです。どっちが責任取るのかということについてでありまして、そういう問題が生じたときに、労働者には、そのことと、企業と向き合って交渉するだけの能力がはっきり言ってありません。  したがって、どういう、いかなる状況に置かれていても労働者が損をしないように、要は、兼業、副業をやっている方々であっても一つの仕事で生計を立てていらっしゃる方々と同じ条件が結果的に確保されるという枠組みがないと、今まではその議論しなくてよかったのは、ある意味、兼業、副業について積極的に取組を国として行っていなかったから余りこの議論をする必要がなかったわけです。  今回、兼業、副業を国として推進するということである以上、雇用保険の適用から除外されるような労働者が出てきたりだとか、労災保険の給付がきちんと受けられない労働者が出てくるだとか、そんなことが絶対あってはいけないわけでありまして、そのことを懸念しているがゆえに、今まだ検討段階だということでありますけれども、あえてこのタイミングで問題提起をさせていただいているということであります。  兼業、副業を推進することで労働者が困ることのないように、最大限細心の注意を払って今後議論を進めていただくことを是非厚生労働大臣にはお約束いただきたいんですが、御決意のほどをお願いします。
  145. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 兼業、副業、いろんなパターンがあるわけですが、全体として兼業、副業は推進する必要があると、そういうことで推進していきたいと思いますが、一方で、今お話があったように、社会保険あるいは雇用保険あるいは労災保険、様々な課題がありますから、ここはしっかりと、どうあるべきかという在り方をしっかりと考えて、そこは労政審でも検討して、労政審でも議論していただいて、兼業、副業を安心してできるような、そういう環境整備をしっかりと構築していきたいと、こう思います。
  146. 川合孝典

    ○川合孝典君 是非頑張っていただきたいと思います。  先ほどの答弁の中でも労働時間自己申告という話があったわけでありまして、自己申告なんかではとてもじゃないけれども管理できません。是非、今ですらそうでなくても長時間労働どうするのかということの議論をしている最中に、こんなものをきちっと制度の枠組みを制度設計しない上で導入してしまったら労働時間が更に延びてしまいます。働き方改革が完全に骨抜きになってしまうということでありますので、そのことを懸念しているということを申し上げて、この質問は終わらせていただきたいと思います。  次に、以前大臣とちょっとやり取りさせていただきました、年次有給休暇の付与のいわゆる五日間の取得の義務化に関係する案件です。  前回の質問のときに指摘させていただきましたとおり、年次有給休暇を五日要は取らなければいけないと、義務だということにしたことの結果、元々企業が付与していた特定休日を五日間減らすというようなことで帳尻を合わせるといったような話や、もっとせこい話では、一日の労働時間を数分ずつ増やすことで一年間で五日分の労働時間を吸収するといったような、そういう事例が出てきているという話をしました。これに対して大臣の方から、働き方改革のそもそもの法の趣旨から反するという御意見は頂戴したわけでありまして、それはもうまさにそのとおりでありますが、その後も私のところにそうした同様の事例の相談が入ってきております。  厚生労働省で結構でありますので、前回指摘をさせていただいて以降、この年次有給の五日間の付与の義務化に関する問題に関して何らかの対応策を講じられたかどうかをお伺いしたいと思います。
  147. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。  今の年次有給休暇の問題でございますけれども、委員御指摘ございましたとおり、四月二十五日の当委員会における御質疑におきまして御指摘がございまして、大臣の方から、そういった取扱いについては今回の改正の趣旨に照らしても望ましくないという旨の御答弁があったところでございます。  その後、大臣の方から私どもに対して、適切な措置をとるようにという指示を受けました。私どもとしましては、その指示を受けまして、新たな専用のリーフレットを作りまして労働基準監督署で周知、指導ということを行っておるところでございます。  委員の方から、まだそういった御質問等が寄せられたということでございますけれども、私どもとしましては、こういった新たなリーフレットを活用してしっかりと周知、指導ということを行ってまいりたいと思っております。
  148. 川合孝典

    ○川合孝典君 確認なんですが、元々この問題に関して望ましくないといったような、割と曖昧模糊とした表現での厚生労働省としての指導については出されているという話だったんですが、それとは別に新しいものをお出しになられたということですか。
  149. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。  委員御指摘のこの点についての私どもの姿勢としまして、そういった取扱いは望ましくないということで、まさに年次有給休暇の取得促進を今般の法改正ではうたって、時季指定をしていただくということにしたわけでございますので、そういった時季指定ということを正しく取り扱っていただくということで、御指摘のような取扱いは望ましくないということでの専用のリーフレットというものを作ったものでございます。  以前につきましては、年次有給休暇の改正のパンフレット、二十ページぐらいだったと思いますけれども、の中のQアンドAの項目の一項目だけになっていたものでございますので、そういった趣旨について事業主の方々によく伝わらないということもあったと感じまして、こういった専用のリーフレットということで、そういった点についての理解、周知ということをしっかり求めていくということをしておるということでございます。
  150. 川合孝典

    ○川合孝典君 大臣の御意見を伺わせていただきたいと思うんですけど、今回の働き方改革、元々、いわゆる長時間の過重な労働によって身心を病んで体を壊したり、場合によっては精神的に追い詰められて自殺にまで至るようなケースがあると。こういう状況を改善するためにともかく働き方改革を行わなければいけないといって、去年、法律改正の議論をしたわけであります。  私、そのことの理念自体は極めてすばらしいものだと思っておるんですが、他方で、そういう熱い思いを持って法律改正をせっかく厚生労働省としてされたにもかかわらず、要は抜け穴があるがゆえに、要は強制力がないがゆえに、結果的に年次有給休暇の取得を促進しようという大臣や厚生労働省の趣旨に反した実際の現場での運用、取扱いというのが行われているのが実態であります。  今役所から説明は受けましたけど、全然効果が出ていないということが、私が少なくとも受け取っている肌感覚では、全く厚労省の意向がそういうことであるということは現場には伝わっておりません。  法律がこのこと自体を禁止するということが明確に表示されていない、規定されていないこと自体がそもそも問題なわけでありますけれども、少なくとも今回の法改正が、要は働き方を見直す、ワーク・ライフ・バランスをきちっとしていくという、そのことを推進するという政府の意向でもってやっているのであれば、大臣として明確に指導や勧告ということは行うべきかと思いますが、大臣、いかがでしょう、御検討いただけないでしょうか。
  151. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 働き方改革は、私はこれ本当に大きなことだと思います。  働き方改革を何のためにやるのかと。委員からワーク・ライフ・バランスという話もあった。そして、一人一人が伸び伸びと自分の力を発揮していく、そしてきちんとした働き改革をやることによって、例えば男性も育児に参加できるような環境整備もできる。働き方改革を何のためにやるのかということをしっかりと、この理念、哲学、これが私は非常に大事で、そのための手だてを用意したわけでありますから、そこは様々手だてを用意している、これは我々、しっかりと周知もしながら、そしてきちんと対応されるように、これはしっかりと頑張っていきたいと思います。
  152. 川合孝典

    ○川合孝典君 私に対して今おっしゃっていただいたことは大変有り難いことなんですけど、それが現場に伝わるように具体的な措置を講じていただきたいと思いますので、重ねてこの点については申し上げておきたいと思います。  時間なくなってまいりましたので、次のちょっと問題提起させていただきたいと思いますが、年次有給休暇が日本はなかなか取得が進まない状況がずっと続いてまいりました。いろんな取組をしているにもかかわらず、年次休の取得率、おおむね五〇%ぐらいでとどまっているわけであります。  では、なぜ年次有給休暇の取得促進が進まないのかということについて、これ大臣と是非、法律の中身の話ではなくて実態の話として大臣と意見交換させていただきたいんですが、なぜ年次有給休暇の取得が進まないのかということについてアンケートで調査をいたしましたところ、年休を使わない人の六〇%以上の人が、万一病気になったときのために取っておくと、こういうことなんですね。何かあったときのためにということなわけであります。結果的に何もないから年度末になったら年次有給休暇が余ってしまうということで、結果、取得が進まないと。慎重な日本人らしい判断だと言えばそういうことなんですけど。  そもそも年次有給休暇の目的、まずちょっと厚生労働省、もう一回確認しますが、年次有給休暇を付与することのそもそもの目的って何でしたか。ぱっと言えますか。
  153. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) 済みません、ちょっと正確ではありませんけれども、やはり心身のリフレッシュということをしっかり行うということで、目的にもとらわれずしっかり休むということが年次有給休暇の目的だと思っております。
  154. 川合孝典

    ○川合孝典君 そうですよね、心身をリフレッシュする、病気の療養のためではないですよねということなんですよ。  それで、海外の実はケース見ておりますと、年次有給休暇とは別にいわゆる病気有給休暇、療養休という制度が海外の先進国では当たり前のように実は付与されているわけであります。いきなりどういう形で枠組みが作れるのかということは別にして、日本においても年次有給休暇とは別に病気有給休暇の制度を法的に整備するべきではないのかというのが私の提案なわけでありますが、このことの必要性について、今話を聞いている限りで結構です、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
  155. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 現在の日本の年次有給休暇の取得率、これは依然として低調であります。年次有給休暇が取り残されている状況にありますので、まずは今般の労働基準法改正によって義務付けられたこの年次有給休暇の年五日の時季指定の着実な施行を図る、これが我々まずは取り組んでいきたいということであります。施行状況の実態を踏まえながら、今後の取扱いについては検討していきたいと思います。まずはこの五日間、これをしっかりと定着し、確実な施行を図るということで取り組んでいきたいと思います。
  156. 川合孝典

    ○川合孝典君 そういうことを問題提起したわけじゃなくて、今の状況はそうなんですが、要は、年次有給休暇の取得率をどう上げていくのかというのは、これは働き方改革を行う上での政府の大きな目標じゃないんですか。その年次有給休暇の取得率を向上させていくための要は障害になっているのが、万一病気になったときのために取っておくんだというのが、アンケート上、JILPTの調査で六四・六%なんですよ。三人に二人がそうなんです。だから、ここを何とかするべきなんじゃないんですか、検討を始めるべきなんじゃないんですかということを問題提起させていただいたわけで、もう一度お願いできますか。
  157. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 今委員から御紹介ありましたように、年次有給休暇を取り残す理由の一つとして、病気や急な用事のために残しておく必要があると、こう考える人がおられる。  そして、病気休暇制度の導入支援の必要性については認識をしております。今我が方が対応しているのは、事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン、こういうガイドラインの中で、仕事と治療の両立支援のために企業が取り組むことが望ましい事項として病気休暇制度の整備ということを挙げております。この点を含めたガイドラインの普及啓発を企業や医療機関等に進めているところであります。  また、我が省では、病気休暇などの休暇制度の普及を促進するために、特別休暇制度の活用事例集の作成やセミナーの開催などを行って、病気休暇の必要性、これを周知するためのリーフレットなども作成、配布しているところであります。  まずは、病気休暇を含めた特別休暇制度の活用の普及啓発に努めるとともに、実際の事業主の取組状況などに関する情報収集、これは進めていきたいと思います。
  158. 川合孝典

    ○川合孝典君 働き方についてのいろんな取組を進めようと努力していらっしゃることについては私自身も一定評価しております。その上で、更に実効性のあるものにしていく上で何をするべきなのかということでの問題提起ということでありますので、治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン、これを厚生労働省が作って指導されていることについてももちろん理解はしております。  知恵を絞れば、要は、年次有給休暇の未消化分をどう繰り越して療養休に繰り入れるかとか、そういうテクニカルな問題で幾らでも解消できる問題だと思うんですよ。だから、そういうことについて具体的にハウツーを、特に労務管理の関係のことに人手が回らない中小零細企業の方々なんかには積極的にもっと指導してあげていただきたいということであります。  急に今言って今すぐ作れという話には到底ならないことは理解しておりますけれども、言わば将来的な病気休暇、療養休暇のいわゆる法制化ということに向けて議論はきちんと積み上げていっていただきたいと、これが私の問題提起でありますので、そのことを申し上げさせていただいて、時間なくなってまいりましたので、次の質問に参りたいと思います。  深夜労働の関係についてちょっと確認させていただきたいと思います。今、深夜労働に従事していらっしゃる労働者の数って厚生労働省では把握していらっしゃいますでしょうか。
  159. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。  御質問の深夜労働に従事している労働者の数というものについては、私どもとして定期的な把握を行っているというものはございません。  あえて申し上げれば、平成二十四年の労働者健康状況調査というものがございまして、この中で、過去六か月間を平均して一か月当たり四回以上、午後十時から午前五時までの時間帯に一部でも業務に従事した、一部でもというのは、勤務時間の一部でもこの時間に掛かる場合もカウントするということでございますけれども、そういったことについての回答があった労働者の割合でございますけれども、が二一・八%であったというものはございますけれども、労働者の数というものについては把握はしておりません。
  160. 川合孝典

    ○川合孝典君 おおむね一千万人以上はいらっしゃるという、確実に一千万以上はいらっしゃるということなんだろうというふうに思います。  私がちょっとこの問題を取り上げさせていただきますのが、深夜労働といわゆる労働災害との因果関係がどうなっているのかということをちょっと知りたいと思ったからでありまして、ちなみに、いわゆる深夜における労災の発生状況というのを厚生労働省では把握していらっしゃるかどうか、ちょっと確認させてください。
  161. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。  深夜における労働災害の発生状況ということでございますけれども、労働災害の発生状況につきまして時刻別の状況ということについてでございますが、いわゆる労働者死傷病報告を事業主からは報告を受けることとなっておりますけれども、その様式上、事業者の方から労働災害発生時刻の報告は受けてございますけれども、統計データとしては集計はしていないという状況でございます。
  162. 川合孝典

    ○川合孝典君 是非、深夜の労災の発生状況について、データというか実態調査を行っていただきたいということをまず申し上げておきたいと思います。  その上で、もう一点なんですが、深夜労働を行うということがごくごく当たり前になってきて、みんな当たり前のように夜遅くまで働くようになっておるわけでありますが、深夜労働が健康に及ぼす影響についてということで、既に欧米諸国では様々な検証が始まっております。夜勤、どんどん増えています。女性の夜勤も解禁されたわけでありますが、これフランスの国立保健医学研究所が今から七、八年前に出した調査結果では、夜勤は乳がんのリスクを三〇%高めるという数字が実は出ております。そうしたことについて問題認識を厚生労働省としてしておられるのかということ、時間が参りましたので、簡潔にお願いします。
  163. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。  深夜労働が健康に与える影響としましては、委員からも今御指摘ございましたけれども、海外における研究において、その可能性を肯定するものと否定するものなどが見られます。  私どもとしましても、我が国において、この交代制勤務、夜勤と発がん性について、こういった海外の対応状況について情報収集を行っておるところではございまして、現時点で明確な知見があるわけではございませんけれども、委員の御指摘も踏まえて、引き続き情報収集を継続をしてまいりたいと考えます。
  164. 川合孝典

    ○川合孝典君 今後、十分な検討、検証が必要な事項であるということを指摘させていただいた上で、時間参りましたので終わります。  ありがとうございました。
  165. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 午後二時十五分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時五十五分休憩      ─────・─────    午後二時十五分開会
  166. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、豊田俊郎君及び三浦信祐君が委員を辞任され、その補欠として木村義雄君及び河野義博君が選任されました。     ─────────────
  167. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  168. 島村大

    ○島村大君 自民党の島村大でございます。  お時間をいただき、ありがとうございます。十分ですので、早速本題に入らせていただきたいと思っています。  前回のとき、某芸能人の口腔がんのお話をさせていただきました。そして、ちょっと今日は違う切り口で、この口腔がんを専門に診ていただいている、また病院の中で勤務している歯科医師のお話をさせていただきたいと思っております。  この歯科医師は病院勤務をなさっているので、昨年度の成立しました改正労働基準法で、この四月から施行されておりますが、医師は今、働き方に関しまして議論をなさっている。残念ながら、歯科医師に関しましては今その俎上にはのっておりません。  ただ、この前お話ししました口腔がんとか外科系に関しましては、やはり病院勤務ですので、手術、また手術後の管理、この前、「白い巨塔」のテレビでいろいろと話題になっております、術後の、オペ後の回診をしなかった、一度も患者さんを診なかったという先生を題材にしておりましたが、やはりそういうことがあってならないように、我々歯科医師もしっかりと術後の管理をさせていただいております。  ということは、やはり勤務時間とか超過勤務になりますので、そういうことを含めて厚労省としては病院歯科をどういうふうに応援していただいているのかを、御見解を是非、高階副大臣に御答弁をいただきたいと思っている。よろしくお願いします。
  169. 高階恵美子

    ○副大臣(高階恵美子君) 今ほど委員より触れていただきましたとおり、改正労基法に基づきます新たな時間外労働の上限規制、これが四月から労働者たる歯科医師についても適用されております。  厚労省としては、もとより、医療従事者全体の働き方改革に取り組んでいかなきゃいけないということで目下頑張っている最中でございますが、国民福祉の向上のためにこうした取組を一層加速させていく方針を取らせていただきたいと考えております。  その上で、お尋ねの病院に勤務する歯科医師についてですが、国内で勤務いただいている歯科医師総数が十万五千人程度に上っております。この中で約一万二千人が病院勤務となっておりまして、医学部及び歯学部附属施設以外の病院に勤務する歯科医師の数がこの中の三千人という数字であります。そういたしますと、各種調査におきましても、適時適切な病院勤務歯科医師の就業状況、実態というのがなかなか十分把握されにくいという課題がございました。  私ども、こうしたところにしっかり対応していくという方針でありまして、平成三十年の厚生科研費特別研究におきまして、全国規模の調査をさせていただいております。目下分析中でありますが、この結果は近く公表できる段取りが整ってまいりました。病院勤務の歯科医師、そして歯科診療所勤務の歯科医師の勤務実態が明らかになってくれば、具体的にどういった対策が可能かといったようなことの検討も踏まえて、一歩踏み出すことができるようになってまいります。  現場の御意見をいただきながら、口腔外科の先生方、そしてチーム医療がしっかりと手厚く必要な量を配分されるような対策を講じてまいりたいと考えております。
  170. 島村大

    ○島村大君 ありがとうございます。本当に前向きな答弁をいただきました。  今、高階副大臣からもお話ありましたように、厚労の科研で今調査をしていただいていると我々も聞いております。しっかりとこの調査結果を見ていただきまして、どのように実態に合ったいわゆることができるかということを是非厚労省の中でも検討していただきまして、この病院の中で働いている歯科医師がやはり疲弊せずに患者さんに前向きに是非とも取り組むことができますように、環境づくりを是非していただきたいと思っております。  そして、この環境づくりももちろんそうですが、前回の口腔がんのお話をさせていただいたときに、やはりどうしても病院歯科というそのものがまだまだ数が少ないと。これは、病院の中での歯科のいわゆる立ち位置がなかなかやはり評価することが難しい、また、病院の中でやはりそれだけの評価をしていただけるだけの診療報酬も、なかなかこれが残念ながら低い状況でございますので、来年度、診療報酬改定もございます、そういうときに患者さんに寄り添った改定に配慮していただきますように、是非ともここは厚労省に理解していただき、しっかりと実際、実態に合った結果を出していただきたいと思っております。  そして、最後に二問目、今お話ししましたように、病院で勤務している先生方、歯科医師の先生方が、一つは、やはり病院を充実させるのはもちろんそうですが、病診連携、いわゆる病院と診療所の連携、また行政との関わりも非常に大切だと思っております。  そこで、歯科医療提供体制等々、大切な、更に大切な時代になってくると思いますが、そこに関しまして、厚労省の見解を聞かせていただきたいと思います。
  171. 吉田学

    ○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  歯科保健医療の提供体制につきましては、私ども、目指すべき姿として、平成二十九年末に歯科医師の資質向上等に関する検討会というところから中間報告をいただいております。この中間報告、歯科保健医療ビジョンと題しておりますけれども、この中におきまして、地域包括ケアシステムの構築の観点から、歯科診療所の間、歯科診療所間の役割分担が必要だという点や、病院歯科の役割などについても盛り込まれているところでございます。  また、このビジョンにおきましては、国、地方自治体は、その各々の歯科医療機関の果たす役割や機能を明らかにした上で、一方、その各々の医療機関におかれては地域の実情を踏まえた歯科保健医療の提供につなげていただく、これを全体として支援していくという必要性を盛り込んでいただいているところでございます。  今年度から、私ども、このビジョンに示された内容を実現するために、国の事業として、病院歯科の充実強化、あるいは歯科診療所間の役割分担の推進などによる歯科診療所機能の充実強化というものを目指して、これに資するような事業の収集あるいは検証等を実施する、そしてそこから好事例を全国に紹介するという内容にします歯科医療提供体制推進等事業というものを開始をさせていただいております。  こうした取組を通じまして、地域の実情に応じた歯科医療提供体制の構築を推進して、広く歯科保健医療体制の充実に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
  172. 島村大

    ○島村大君 ありがとうございます。  今、吉田局長からいろいろとお話しいただきまして、取り組んでいただけるということは言っていただいているんですが、やはり時間も余り掛けずに結果を、先ほどお話ししました、一つは厚労科研で出た結果を、やはり今言っていただいたことを一日でも早く実際的に取り組んでいただけるような、その時間的なものを是非考えていただきたいと思っております。  そして、これは私の持論になるんですが、やはり今、医師不足、それから医師のなかなか地域偏在とかいろんな問題点あるということは私も歯科医師の立場としても重々承知をさせていただいております。やはり多職種連携じゃないですが、やはり我々も、歯科医師もやはり協力できることはしっかりと、やはり国民のために、医師だけでなくて我々も協力できることはしっかりと今まで以上に協力するということを、しっかりと我々もこれは国民の皆様方に訴えていかなくちゃいけないと思っておりますので、是非とも、各論にいきますといろんな法律的な問題とか、いろいろとあるのは我々も重々承知をしております。ですが、やっぱり国民を第一に考えながら、何がこれは協力ができるのか、何がやはり問題点があるのかということをしっかりと、これはどこかのところでしっかりと議論させていただきながら、やっぱり国民ファーストじゃないですが、患者さん、国民のために我々医療人が何をできるかという観点も含めて、どこかの場所で議論をさせていただきたいと思いますし、是非ともそういうことも検討していただきながら、これは病院歯科が少ないから困っているとかそういうわけではなくて、やっぱり患者さん目線でどうしたらいいのかということを是非とも一緒に議論させていただきたいと思います。  それが、医療人、看護師さんもそうです、薬剤師さんもそうです、今日、理学療法士さんもいます。皆様方がどういうふうに本当に一緒になってチームでやっていくかということを、是非ともそういう場所を、私は、みんなが、そういう専門の方々が一気に一緒に集まって意見を交換できるような場所を、これは御要望でございますが、是非とも考えていただきたいと思っていますので、そこは、局長、今日、大臣がいないのであれですけど、局長と副大臣、両副大臣いらっしゃいますので、是非とも御要望、頭に入れていただき、実現するようにお願いします。  以上で終わりにします。ありがとうございました。
  173. 自見はなこ

    ○自見はなこ君 自民党の自見はなこです。よろしくお願いいたします。ありがとうございます。  虐待死について、まずお尋ねをしたいと思います。  虐待死は日齢ゼロに実母によるものが最も多く、そのほとんどが、大変残念なことでございますけれども、望まない妊娠で、かつ妊婦健診等を適切に受診されていないケースが多いということは、この委員会でも繰り返し述べさせていただいたところでもありますし、また、その認識は共有をしているところだというふうに思っております。  また、体にも負担の掛かる中絶でございますけれども、十代の中絶は年間約一万五千件ということでございます。  現在、厚生労働省の中でオンライン診療の検討会というものが行われていて、その中で、初診に対して緊急避妊薬が処方される、解禁されるのではないかということで検討が進んでいるというふうに聞いておりますが、そもそも、そのような事態にならない施策を国として、政府として体系的に打つということが非常に重要な局面になっているのではないかというふうに思います。  避妊に関しても、医学的に正しい適切な知識を含む性に関する教育というものには、命を大切に思うということ、あるいは親や兄弟や家族など自分の身近な人を大切に思う、また自分自身のことも大切に思うという自己肯定感の構築というものにも大きく寄与するというふうに考えております。  虐待死をこれ以上我が国で発生させないようにしたい、これはみんなの願いであるというふうに思っております。望まない妊娠、特に若年者の望まない妊娠を社会全体で予防していく観点から、以下を両省庁、厚労省、文科省にお伺いしたく存じます。  まず一問目でございますけれども、虐待予防の観点からでございますが、今申し上げたような避妊も含みます性に関する適切な教育を、義務教育のうちに産婦人科医、小児科医、助産師などの専門職に行っていただくということは非常に有益であり、かつ急務でもあるというふうに考えております。子供を守るという観点から、厚生労働省として、文科省と連携して取り組んでいっていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
  174. 大口善徳

    ○副大臣(大口善徳君) 自見委員にお答えいたします。  性教育等への取組を強化することは、予期せぬ妊娠やそれを背景とした児童虐待の予防につながり得るという観点からも、大変重要であると考えております。  厚生労働省といたしましては、思春期の子供たちへの教育については、専門家である医師や助産師、保健師などの専門家の方々に御協力いただくことで、より充実した内容になるものと考えておりまして、例えば生涯を通じた女性の健康支援事業の健康教育事業におきましては、専門知識を有する医師、助産師、保健師等による学校等での健康教室や講演会の実施等を行っているところでございます。  五月の十六日に委員の御指摘もあり、厚生労働省といたしまして、学校での外部講師の活用に関して文科省と協議を始めたところでございます。関係団体の協力を得ることや、健康教育事業において小中学校への健康教育の講師となり得る産婦人科医、小児科医、助産師などをリスト化し、教育委員会等へ情報提供するといった取組を進め、今後も両省で協力をし、性教育の充実に取り組んでまいります。
  175. 自見はなこ

    ○自見はなこ君 大変心強い言葉、ありがとうございました。是非、引き続きよろしくお願いしたいと思います。  文科省にもお尋ねしたいと思います。  性に関する適切な教育を義務教育のうちに専門性の高い外部講師の協力を得ながら行うことが重要であるというのは、今も厚労省も含めて認識を共有したところでありますが、この件に関しまして厚生労働省と協調して対応してほしいと考えておりますが、いかがでしょうか。
  176. 矢野和彦

    ○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  望まない妊娠やそれを背景とした虐待死を予防するために、産婦人科医等の専門的知識を有する外部講師の協力を得ながら性に関する指導を行うことは、児童生徒が発達段階に応じ、性に関し正しく理解し、適切に行動が取れるようにする上でも効果的であるというふうに考えているところでございます。  外部講師の活用につきましては、今、大口副大臣から御答弁ございましたとおり、厚生労働省と連携を図りながら必要な取組を進め、引き続き、学校における性に関する指導の充実が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
  177. 自見はなこ

    ○自見はなこ君 ありがとうございます。  私たちが思ってもみないスピードで時代が変わっていると思います。スマホでは情報があふれていますし、また、小児科病棟に入院してくる子、一歳過ぎると自分で上手にアンパンマンを見るぐらいですから、それがインターネットにつながっていれば、当然、性の芽生えが生じる十代の若い時期においてもいろんな知識が、誤った知識があふれているというのが現状であると思います。  また、私は小児科医ですけれども、大変残念ながら虐待で亡くなったお子さんの事例も経験をしております。そして、多くの産婦人科医も、中絶の現場というのも当然ながら経験をしているわけであります。二度と虐待死のような悲惨な事件は起こってほしくないと強く強く願っております。  秋田、富山では随分前から専門家の講師、産婦人科医が講師として中学校に出向き、避妊も含めた教育を行っているということで、明らかに十代の中絶率が他の地域より低いというデータもございます。  オンライン診療というものを厚生労働省で現在議論しておりますけれども、そもそも、女性を守る、子供を守るという観点からの議論に是非していただきたいと思いますし、この順番を履き違えることはせずに対応していただきたいと思っております。  また、お手元に配付しております資料の一でございますけれども、これは、NPO法人、ママの働き方応援隊というものがございまして、二〇一〇年から神戸市でスタートしたものでございます。お母さんと、そしてゼロ歳から三歳の子供が登録をしておりまして、地域の小中学校や介護施設を訪問して、子供とともに一時間、赤ちゃん先生として一緒に触れ合うというものであります。こういった触れ合うということ、命そのものの大切さということも非常に重要でございますので、是非総合的な施策として進めていっていただけたらと思います。何とぞよろしくお願いいたします。  また、関連で御質問申し上げますが、先ほど、先日も申し上げましたが、この緊急避妊薬というものは一刻も早く内服をするべきものであります。受精卵の着床を防ぐということで、七十二時間以内ではございますけれども、一時間でも十五分でも一分でも早い方がよりいいわけであります。ただ、現在のオンライン診療の検討では、現行法上しようがないと思うんですが、オンラインで診察をして、そして処方箋が郵送で送られてきて、受け取って薬局に行って内服をするということであります。現場では、現在、受診をしていただいた方の場合には、外来のその部屋で、その場で、目の前でお薬を渡して内服してもらってということが行われています。それほど急務だということであります。  そういう現状がある中で、このようなオンライン診療が進んでしまう場合、都会の女性というのはかえって守られなくなってしまうんではないかというふうに、やや疑問を私自身は感じています。  そこで、厚生労働省にお伺いをいたします。  一般的に、産婦人科医等へのアクセシビリティーの高い都会などに居住している女性が緊急避妊薬を求めてオンライン診察を希望した場合に、近くに、もうすぐ近くに医療機関があるんだと、受診できるんだという場合でございますが、対面での受診が可能な場合は、より確実かつ早期に服薬が可能である対面診察を勧めるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
  178. 吉田学

    ○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  オンライン診療を用いた緊急避妊薬の処方につきましては、先ほども委員御指摘いただきましたように、現在、オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会において議論、検討をしているところでございます。現状においては、インターネットを通じて入手される方や、あるいは、対面診療が可能な医療機関が近くにあるにもかかわらず、十分な情報がないままにオンライン診療を希望される女性も現におられるということを指摘されております。  緊急避妊薬は、今お話ございましたように、避妊効果を高めるためにできるだけ早く内服することが重要であり、同時に、安全性に十分配慮した利用につなげる必要があるというふうに思っております。女性がオンライン診療を希望された場合にも、居住地の近くで対面診療が可能な医療機関がある場合には対面診療を促すことも重要だというふうに思います。  予期せぬ妊娠を防ぎたい女性が適切に緊急避妊薬を入手できる環境という観点から、いろいろな施策について真摯に取り組んでまいりたいと考えております。
  179. 自見はなこ

    ○自見はなこ君 ありがとうございます。  女性を守るという視点に立って、全体感を持った議論、そして施策の構築に寄与していただけたらと思います。  続きまして、関連でもございますけれども、このオンライン診療については、例えばでありますが、薬剤師が、適切な服薬指導と同時に、何度も、幾度も繰り返してしまっているような方に関しましては特にでありますけれども、産婦人科医をきちんと受診してくださいとより強く受診勧奨することですとか、あるいは低用量のピルがありますよといった適切な知識を当然ながら持ち合わせていただけるということが大変重要であるというふうに思っております。  さて、皆様のお手元に資料の二を配付してございます。薬学部でございますが、十二年前に六年制になりました。この間、ずっと四十六という学部数で推移をしてきましたが、平成十八年からを見越して徐々に増えてまいりまして、現在は七十五、薬学部が全国であります。  そして、次のページをおめくりください。資料三でございます。こちらは調査室で作成をしていただいたものでありますが、上の段が医師、そして下の段が薬剤師になっております。入学をした学生さんがストレートで国家試験まで合格する割合を全数でそれぞれ比較したものになります。  御覧のように、まず医学部の場合でありますけれども、七五%ということでございまして、薬学部はこれに対して五四・五%であります。しかし、そのところに円グラフがそれぞれに示してありますが、私が大変驚きましたのが、これ、国立ですと入学時に学部が決まっていないということで私立だけの比較になっていることをお許しいただきたいんですが、これは大変残念なんですけれども、医学部の場合は、ストレートで、入学して卒業してそのまま国家試験に合格するという、いわゆるストレートの方が五〇%に満たない学部はゼロだということでありますが、薬学部の場合は四四・六%が実はストレートで合格しない方たちを抱えているということで、非常にどうしたものだろうというのが正直なところであります。一体どうなっているのかなと。  そして、次のページを見ますと、資料四であります。こちらは今年の五月の十六日の財政審に提出された資料でございますけれども、六年間で国家試験に合格した学生の割合が一九%だったという薬学部がある一方で、一〇〇%だったというところがあるということでありました。  ちょっとこれを見ていただくだけでも、一体、文科省を含めて、薬剤師の養成、あるいは若者の未来というものをどう考えているのかなという疑問を抱かざるを得ないわけであります。また同時に、それぞれの大学には運営交付金という税金が定員に応じて支払われていると思いますが、この国費、私たちの税金というのを有効に本当に活用していると言えるのかということであります。  また、質の担保についても大きな課題というものがあるということで、二〇一八年十一月三十日と二〇一九年五月二十四日の薬事日報の記事と社説を掲載を御紹介をしておきます。  先ほど島村先生からもお話ございましたように、御承知のように、我々は二〇二四年に向けて、医師の働き方改革ということで、抜本的なタスクシフティング、シェアリングを進めていくということが現在急務になっております。そのような中で、薬剤師の皆様の質の向上というのは大変重要なテーマであるわけであります。  六年制の薬学部の卒業の調査結果によりますと、病院薬剤師に進む方は、これ六年制でありますが、二二%、病院を経ず直接薬局で働く方は四五%、企業で働く方は二〇%、進学一・五%、就職せず一一%となっております。一方、四年制に見ますと、これは大変歴史がありまして、薬学部を卒業して進学をする人たちが七五%、薬剤師の免許取らない方も多いということでありましたが、これ、企業が一二%というふうになっております。  私といたしましては、研究、非常に重要であります、これを奨励すべきだともちろん思いますし、また臨床能力の高度化といいますか、質の担保というのも非常に重要だというふうに思っております。毎朝のカンファに病棟で出ていただいてカルテを読めるようになる、腎不全、心不全のときのお薬の投与量、あるいは薬物アレルギーといったことまで、やはりカルテを読める、患者さんと対話ができる薬剤師の養成というのは大変重要で、お願いをしたいというふうに思っております。  これは、薬剤師の需給ということに関しては検討会が、研究班が立ち上がっているということもお伺いしておりますが、私自身は、やはり初期研修一年間をやるなど、抜本的な改革が必要な時期になっているのではないかというふうに思います。  何度も繰り返しますが、研究職というものは大変重要ですので、ここは除いてよいというふうに考えております。  続けて二問でございますが、御質問させていただきます。  文科省と厚労省、それぞれにでございますが、医師、歯科医師については、学校教育法に基づく告示により、医学部、歯学部の入学定員等の需給調整というものが図られています。一方、薬剤師については一切制限がないのが現状でありますが、これについて需給調整を行うべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
  180. 玉上晃

    ○政府参考人(玉上晃君) お答えいたします。  先生御指摘のとおり、現在、文科省の告示におきまして、医師、歯科医師などの養成に係る学部等の新増設は抑制しております。これらの分野については、各所管省庁における需給に関する検討を踏まえた上で抑制方針を取っているものでございまして、特に医学部、歯学部につきましては、医師、歯科医師に関する厚生労働省の需給推計を踏まえた昭和五十七年度及び平成九年度の閣議決定におきまして、政府全体の抑制方針に基づき、原則として定員を抑制しているところでございます。一方、薬学部についてはこうした抑制方針は示されておらず、定員抑制は行っておりません。  今後の薬学部におきます入学定員の在り方につきましては、厚生労働省におけます薬剤師の需給に係る検討の動向を踏まえつつ、適切に対応してまいりたいと考えております。
  181. 宮本真司

    ○政府参考人(宮本真司君) 薬剤師の需給につきましては、まず第一に、薬学教育六年制課程の卒業生が現場で働き始めて一定期間を経過している、それから二番目に、平成二十七年に公表いたしました患者のための薬局ビジョンに基づきましてかかりつけ薬剤師・薬局を推進していく中で、薬剤師に求められる役割が変化し、多様化してきているといったことを踏まえまして、昨年度、厚生労働行政推進調査事業費補助費を用いまして調査を実施いたし、この調査結果は今月末に報告される予定になっております。  また、薬剤師に関しましては、今国会に提出しています薬機法等改正案におきまして、薬剤師がその能力を発揮し、求められる役割を果たすことができるよう、薬剤師に対し、必要に応じ調剤した薬の服薬状況の把握、服薬指導を行うことの義務付け、あるいは特定の機能を有する薬局の認定制度の導入といった内容を盛り込んでいるところでございます。  今後、人口構造が変化する中で、地域包括ケアシステムの一翼を担うかかりつけ薬剤師・薬局が、求められるような、そういう役割等を果たせるよう、今回の需給に関する調査結果も踏まえまして、文部科学省と連携しながら、課題の整理や、その課題ごとにどのような方策が必要なのか等につきまして検討を進めてまいりたいと思っております。
  182. 自見はなこ

    ○自見はなこ君 もう時間が参りましたので終わりたいと思いますけれども、薬剤師の若い方々、研究、臨床において、やっぱり夢がある、建設的な議論を是非展開していただきたいと思いますし、また、税金の使い方という観点からも大変厳しい目が既に財務省からも向けられているということは、やはり受け止めなければならないと思います。  タスクシフティング、シェアリング、二〇二四年でございますので、抜本的に、教育課程含めて、一緒に薬剤師の皆様と我々も考えていきたいと思います。引き続き御指導よろしくお願いいたします。  ありがとうございました。
  183. 東徹

    ○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。  今日は、サ高住とよく言われますけれども、サービス付き高齢者向け住宅のことについて質問させていただきたいと思います。  一般的にサ高住というふうに言われていますけれども、この数は年々増えてきておりまして、この数は平成十八年度末時点で七千二百棟、二十三万八千戸が存在するということです。本当に立派な社会福祉施設に位置付けられてもいいのではないのかなと思うんですけれども、これ実は社会福祉施設ではないんですよね。老健局長、社会福祉施設ではないんだと思いますけれども、ちょっとお聞きしたいと思います。
  184. 大島一博

    政府参考人大島一博君) 社会福祉施設ではございません。あくまで住宅でございます。
  185. 東徹

    東徹君 あくまでも住宅だと言うんですけれども、実際には入っておられる高齢者の方の九割は要介護高齢者ということで何らかのサービスを使っているということで、言ってみればもうほぼほぼ高齢者福祉施設と言っても違わないというふうに思っています。  これ、一昨年、二〇一七年五月の厚生労働委員会でも質問させていただいたんですけれども、当時、サ高住で一年半の間に事故が三千三百六十二件あって、死後四日で発見されたケースもあったというふうな報道がありました。それから二年たちましたけれども、事故件数など、どのように変わってきているのか、まずお聞きしたいと思います。
  186. 眞鍋純

    政府参考人(眞鍋純君) 御質問いただきましたサービス付き高齢者向け住宅における事故件数について登録主体である都道府県等に対して実施した調査によりますと、平成二十八年度の事故件数は、これは死亡、転倒、徘回、行方不明などを含んでおりますが、二千七百一件、登録戸数に占める割合は一・二五%と、平成二十九年度の事故件数は二千八百五十九件、登録戸数に占める割合は一・二四%と報告されております。  なお、この調査では事故件数の内訳も併せて聞いておりまして、死亡から数日間以上経過して発見されたような入居者の死亡事故についても報告を求めたところ、この二年度においてはこのような事故はなかったというふうに報告をされております。
  187. 東徹

    東徹君 こういったことを聞くと国土交通省の方が答弁されるということ自体がそもそもやっぱりおかしいなと、違和感を感じて仕方がないんですよ。何でこれ国土交通省の方が答弁されるのかなと。これほぼほぼ高齢者福祉施設ですよ。要介護高齢者が九割ですから、九割はもう要介護高齢者ということでね。だから、これいつまで国土交通省がやっているのかなと本当疑問に思うんですが。  続けて質問させていただきますけれども、死後四日とかそういったケースはなかったということでありますけれども、状況把握サービスが適切にこれ実施されているのかと思うんですが、その点についてはいかがですか。
  188. 大島一博

    政府参考人大島一博君) 国土交通省厚労省、両方共管でやっておりますサービス付き高齢者住宅につきまして、適切に入居者の状況把握、安否確認等でございますが、行われるように、平成二十七年に高齢者住まい法に基づく施行規則、共同省令を改正いたしまして、状況把握の方法や頻度について明確化しております。具体的には、部屋を訪問するとか一日一回以上確認するとかいうことをやっております。  その後、改めて両省から、このサービス付き高齢者住宅の登録を行っております都道府県に対しまして、たとえその入所者の方が、私の部屋には来てくださらないでといったような意思表示をされている場合であっても、こうした確認、状況把握は行うように、それをやることが必要だといったことを明示しておりまして、こういったことにつきましてきちんと行っていない住宅登録業者に対しては指導を行うといったことを通知で改めて明確化を図っているところでございます。  こういったサービス付き高齢者住宅における安否確認のいわゆる状況把握サービスにつきましては必須のサービスでありますので、これにつきましては全登録している住宅に対して対応を求めているところでございます。
  189. 東徹

    東徹君 これ、国交省補助金サービスでもって、補助金でもってこのサ高住というのは建てられているんですよね。  二〇一七年度以降補助金を受けた事業者に対してはそういった運営情報の提供が義務化されましたけれども、既存の事業者については補助金を過去に受けていたので義務化できないというふうなことでしたけれども、この点についてはどう変わったんですか。
  190. 眞鍋純

    政府参考人(眞鍋純君) 今御指摘がありましたように、サービス付き高齢者向け住宅を整備する事業者に対して、その工事費の一部を国土交通省の方から補助金で支援しております。  御指摘のとおり、平成二十九年度より、この補助金の交付の要件として運営情報の提供を義務として加えることなどによりましてその情報提供を促してまいりました。さらに、平成三十年度、昨年度からは、新たに補助を受ける際、同一の事業者が既に整備又は運営している、つまり過去に登録したサービス付き高齢者向け住宅に対しましても併せて運営情報の提供を補助の要件として加えると、こういうことをしております。そのほか、働きかけを強めてまいりまして、一層の情報提供を今お願いしているところでございます。  これらの結果といたしまして、運営情報を公開するサービス付き高齢者向け住宅の棟数を調べてみましたところ、平成三十年三月末時点では千二百七十一棟でありましたが、令和元年五月の二十七日、直近のデータですと二千九百九十二棟へと増加しております。これは、補助金の対象にした住宅はこの間に約千棟ぐらいでございましたので、補助金の対象にしたもの以外、つまり過去に登録を受けたものについてもその運営情報の提供が広がってきているというふうに見ることができるのではないかと考えております。  引き続き、厚労省と連携いたしまして、入居者への情報提供、運営情報の提供が充実されるように働きかけてまいりたいと思います。
  191. 東徹

    ○東徹君 全体で七千二百棟、一八年度末であるわけですから、まだごく一部にしかすぎないというふうに思うんですね。  先ほどもちょっと申しましたけれども、これやはり高齢者福祉施設であれば、もっと事故のこととか、それから運営情報、状況とか、そういったものがやっぱり的確に把握されるはずだと思うんです。  最近の報道では、安いサービス付き高齢者住宅に要介護度の高い人が集まる傾向にあるというふうな報道も、今日の皆さんに配付しています資料にも書かれてあります。家賃を下げた分を介護報酬で補うビジネスモデルが広がっているんではないかというふうなことが言われていまして、介護保険の受給者は平均で上限額の三割から六割しかサービスを利用していませんけれども、入居者に併設の介護拠点でサービスを上限九割程度利用してもらうことを前提に運営しているサービス付き高齢者住宅もあるということなんですね。  必要以上のサービスが行われて、これ介護保険の財政にも大きな影響が出てきているように思うわけですけれども、これ、実態はどうなのか、まずお伺いしたいと思います。
  192. 大島一博

    ○政府参考人(大島一博君) 先生御指摘のとおり、通常の要介護度別の支給限度額は、要介護度一で四四・四%を使っています。要介護度三で五八%、要介護度五で六五・六%、こういった利用率となっております。  一方、そのサービス付き高齢者住宅においてどれくらいの利用割合、限度額に対する利用割合になっているかということにつきましては、通常よりは集中的な提供が可能ですので高いと思われますが、現時点で数字で実態を把握している状況にはございません。このため、こういった取組、状況把握を急ぎ行ってまいりたいと思っております。  具体的には、介護データベースを厚労省は持っておりますが、その中には住所情報が入っておりませんので、個別に幾つかの市町村の協力を得まして、市町村の介護被保険者台帳、ここに住所情報入っておりますので、ここを活用しながら、サ高住における介護サービスの利用割合の実態調査を急ぎ検討してまいりたいと考えます。
  193. 東徹

    ○東徹君 是非これ検討すべきだと思いますよね。  だから、家賃が安いところで結構要介護度の高い方がたくさんおられて、しかもサービスを目いっぱい使っているということが言われてきているわけで、中には特別養護老人ホームよりも費用的に見れば高いぐらいのものを使っている人もやっぱりいてるということだったら、結局、特別養護老人ホームの方がいいんじゃないのと、本来、特別養護老人ホームであった方がいいんじゃないですかというような結果になってきつつあるということだと思うんですね。  先ほどから言いましたけれども、これ、いつまで国土交通省の事業で補助金を出してやっているのかと。もうこれ、本来やっぱり厚労省の方できちんと所管してやるべきだというふうに考えます。こういった見直しを是非やるべきだと思いますが、これは大臣に聞いたらいいのかどうか分かりませんが、お聞きしたいと思います。
  194. 大島一博

    ○政府参考人(大島一博君) サービス付き高齢者向け住宅はハードの面、ソフトの面ございまして、ハードの面は国土交通省が主に担当し、ソフトの方を両省で共管するということになっております。  そのソフトの内容は見守りとか、そういう安否確認でございますが、実は多くのところが介護保険サービスを活用しているという、まさにそういう実態がございまして、その部分におきましては、厚労省が介護保険法に基づいて、自治体を通じて責任を持ってきちんとした指導監督を実施する立場にあると考えております。  このため、こういうサービス付き高齢者住宅に併設されている介護事業所においては重点的な実地指導を推進してはどうかといった議論もやっておりまして、介護保険法に基づく指導という観点では、厚労省の方が中心というか、厚労省において実施したいと思っておりますが、制度そのものは、住宅という面もございますので、両省で共管、非常に連携は密にして行っておりますので、両省で引き続き担当させていただければと考えております。
  195. 東徹

    ○東徹君 いつまでそんなことを言っているのかなと思うんですね。ハード面は特養も老健もみんな、これ、ハード面は厚生労働省がお金出しているじゃないですか。  このサ高住、サービス付き高齢者住宅だって、もう実態は高齢者福祉施設みたいなものなんですから、ハードもソフトもきちんと厚生労働省の方でやるべきだというふうに思いますけれども、大臣、いかがでしょうかね。
  196. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) それぞれ、例えば厚生労働行政は厚生労働省が担う、そして住宅行政は国土交通省が担う。政府全体では、それぞれの分担がきちんとやっている中で、それぞれの省が責任を持ってその行政を担うということが基本だと思います。  ただもう一つは、やっぱり厚生労働行政と住宅行政が連携するということも私は大事だと思います。縦割りでいくのか横串を刺して連携するのかと、こういうことなのではないかなと思います。  それから、サ高住の住というのは、言ってみれば、今の福祉施設と在宅かということでいえば、これは考え方としてはマンション、共同住宅、これは住の分野ですから、ある種、在宅と同じ範疇に入るのではないかと、こう考えますが、要は、これは住宅施策と厚生労働施策をうまく組み合わせていると見るのか、私は、これは連携強化して、例えば特老あるいは老健、これは厚生労働省の管轄でありますけど、住宅ということで見た場合には、いろいろな、様々な住宅行政の中でいろんなメニューを出して、そしてサービス付き、サ高住ということで、見守り機能を入れたサ高住というシステムをつくったと。  ということですから、私は、それぞれの、むしろ連携を密にしてやるというスタイルの行政だとこの分野は思います。そして、これは共管しているわけですから、共管していますから、厚労省もいろいろ国交省と密な協議ができますので、そこはうまく活用していったらいいのではないかと私は思います。
  197. 東徹

    ○東徹君 共管していただいているのであれば、これ是非検討いただきたいと思いますけれども。  住宅とおっしゃいましたけれども、全部住宅ですよ、特養も老健も、それから言ってみればこのサービス付き高齢者住宅も有料老人ホームも。全部そこはやっぱり住みかですから。住みかです。まあ老健は若干性質が違うかもしれませんけれども、でも、実際は老健だって特養の待機施設みたいなものになっていますから、実態としては同じだと思います。  だから、これ住宅だ住宅だって言いますけれども、施設は全部住まいですから、住宅みたいなものなんです。であるならば、もうこれはやっぱり厚生労働省できちんとやるべきだというふうに思いますよ。これ、いつまでもこんな状況はやっぱり良くないです、入っている方はほとんど要介護高齢者ですから。要介護高齢者、やっぱり施設と同じなんですよ。有料老人ホームだって同じでしょう。  有料老人ホームとサ高住と、何がどう違うんですか。
  198. 大島一博

    ○政府参考人(大島一博君) 有料老人ホームは食事の提供等を行うということが定義になっておりまして、サ高住も九割は食事の提供等を行っておりまして、サ高住もその九割部分は有料老人ホームでもあるということになっております。
  199. 東徹

    ○東徹君 有料老人ホームはどちらが所管しているんですか。
  200. 大島一博

    ○政府参考人(大島一博君) 厚生労働省でございます。
  201. 東徹

    ○東徹君 ということで、結局、やっぱり厚生労働省で本来所管すべきことなんですよ、これ。だから、私は、そういった補助金を出すことから、それからサービスがどうなっているのかとか、そういった状況はきちっと厚生労働省が所管して、そしてやっぱり各都道府県でもきちっとそういう福祉施策としてやっぱり見ていかなければならないというふうに思います。  まだちょっとだけ時間がありますので、次の質問に入らせていただきますけれども、ちょっと質問を変えまして、臓器移植のことについてお伺いしたいと思います。  厚生労働省の資料を見ますと、平成九年に法律が施行された後、今年三月末時点の臓器の提供数は五百八十八名ということですけれども、ここ数年、七十名程度で推移しておるんです。平成二十二年の法改正によって増えてきているものの、依然少なく感じております。この点についてどのように考えているのかという点と、もう一点、臓器移植を希望される方、一番多い腎臓では一万二千五十五人となっていますけれども、ここ数年の提供者数は百名ということで、百名を下回っているんですね。非常に希望者と提供者数の数に大きな差があるわけですけれども、この点についてやっぱりどのような取組を行っていくのか、お伺いしたいと思います。
  202. 宇都宮啓

    ○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。  ただいま御指摘いただきましたとおり、脳死下での臓器提供者数は、改正法が施行された平成二十二年以降、増加傾向にございましたが、ここ数年は七十名前後で横ばいとなってございます。  平成二十九年に内閣府が行いました臓器移植に関する世論調査を見ますと、臓器提供に関する意思表示をしている方の割合は一二・七%でございまして、平成二十五年の調査結果の一二・六%とほぼ同じ数値にとどまっていると、そういうような状況もございます。  臓器移植医療は、ドナーの方々やその御家族の尊い御意思による臓器提供があって初めて成り立つ医療であることから、まずは移植医療につきまして国民の皆様に正しく理解していただくことが重要と考えてございます。これにつきましては、二問目の御質問、臓器移植の提供者数が希望する方に対して非常に少ないということにも共通するというところだと思いますけれども、こういった国民の皆様の御理解をいただくということがまず重要と考えてございます。  あわせて、ドナーの方々の善意を最大限尊重するためにも、幅広い施設で臓器提供が実施できるように移植医療の体制整備が重要だということで、この二点、特に重要だと考えてございますが、最初の特に御理解いただくという点にございましては、現在、運転免許証、被保険者証、マイナンバーカード等の意思表示欄の周知、あるいは臓器提供意思表示カードの配布を行ってございます。  また、若年層における移植医療に関する理解を深めるために、中学生向けのパンフレットの作成、配布や、中学校教員向けの臓器移植に関する教育セミナー等の普及啓発を進めてございます。  また、今年度より、移植経験者やドナー家族を学校の授業に派遣しまして経験談を語っていただくなど新しい取組も行っているところでございまして、こういった取組を通じまして、更に臓器移植の推進に努めてまいりたいと考えてございます。
  203. 東徹

    ○東徹君 時間が来ましたので終わらせていただきますけれども、待っている方たちが圧倒的に多くて、提供者はやっぱり少ないし、最近特に減ってきているということですから、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。  以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。     ─────────────
  204. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、藤井基之君が委員を辞任され、その補欠として徳茂雅之君が選任されました。     ─────────────
  205. 倉林明子

    ○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。  私からも一言申し上げたいのは、毎月勤労統計の問題なんです。再集計の中で新たにまたミスが発覚した、事態は本当にここまで来ているのかということで、衝撃を持って受け止めました。  先日、自民党の行革本部でも、この厚生労働省の過重負担の解消が必要だという意見出た。私も本当にそのとおりだと思いまして、極めて緊急に、毎月勤労統計のところに対しては専門家も含めて本当に増員が要るんだと、その上でやっぱりきちんとした数字を出すということをまずやらないと駄目だということを強く申し上げたいと思います。その上で、改めて原因解明に向けて第三者委員会による検証ということも重ねて求めたいと思う。緊急に手を入れるような事態だということは強く申し上げたいと思いますので、大臣、しっかり受け止めていただきたいと思います。ここは答弁いいんです。  質問に行きます。外国人不法残留者の医療費負担について今日は質問したいと思っております。  観光ビザでの観光客の急増に加えまして、四月からは新たな外国人の受入れが始まっているわけであります。  そこで、確認したいと思います。不法残留者の状況はどのように推移しているのか、直近三年間の総数、人数で。そして、資格別の特徴はどうなっているでしょうか。
  206. 石岡邦章

    ○政府参考人(石岡邦章君) お答え申し上げます。  直近の過去三年分の不法残留者数について申し上げますと、平成二十九年一月一日現在が六万五千二百七十人、平成三十年一月一日現在が六万六千四百九十八人、平成三十一年、今年の一月一日現在が七万四千百六十七人となっております。  また、今年の一月一日現在の不法残留者の元の在留資格の内訳について申し上げますと、短期滞在が四万七千三百九十九人で最も多く、次いで技能実習が九千三百六十六人、留学が四千七百八人、特定活動が四千二百二十四人、日本人の配偶者等が二千九百四十六人などとなっております。
  207. 倉林明子

    ○倉林明子君 今御紹介あったとおり、観光などの短期ビザでそのまま不法残留となるというケース、これ本当に多いと思うんですね。そして増加傾向も明らかだと思います。  不法残留者には退去強制命令書というのを発付される、そうすると入管の収容施設に収監されると。そしてしかし、病気治療や訴訟の提起、あるいは旅券の取得が困難だというような場合については送還の見込みが立たないということで、仮放免を積極的に活用するということもやられてきたということだと思います。  そこで、資料の一を見ていただきたいんですけれども、これ入管法違反事件の推移ということで法務省のホームページから取ったものですけれども、これ不法残留が一番多いんですね。  そこで、確認をしたいと思いますが、この中で仮放免という人たちは一体どういう推移になっているのか、二〇一四年、二〇一八年のところ、これ数字でお答えいただきたいと思います。
  208. 石岡邦章

    ○政府参考人(石岡邦章君) お答え申し上げます。  退去強制手続の結果、退去強制令書の発付を受けた後に仮放免されている者の人数でございますが、二〇一四年、平成二十六年末時点で三千四百四人、二〇一八年、平成三十年でございますが、平成三十年末時点で二千五百一人となっております。
  209. 倉林明子

    ○倉林明子君 この仮放免者数というのは、近年のところでいうと減っているんですね、大幅に。しかし、二〇〇六年、どうだったかというと、これ六百三十一人ということでしたから、ここから見ると一旦上がってまた下がってきていると。これ不法残留の推移とちょっとリンクしないという動きになっているというのも特徴かと思います。  そこで、この仮放免の方々に対して言うと、かつては就労も黙認とされてきた経過があります。ところが、現在の対応は大変厳しくなっておりまして、仮放免中の就労というのが厳格に禁止される、そして移動の制限もあるということであります。  そこで、こうした仮放免の外国人は、働けなくなるということからたちまち生活困窮に陥るということになるわけです。不法就労だが、こういう方たちはどういう人たちが多いかというと、長いこと不法就労を続けてきた、日本で働いて家族もある、生活の基盤というのが日本にあるという人たちがこれ少なくないわけですね。こうした外国人が病気になった場合、この医療費は今全額自己負担ということになるわけです。ところが、仮放免の彼らは生活保護も国保の加入もできないということになるわけです。  身元引受人が支払能力がないということになりますと、その医療費というのは一体、今現状ではどこが負担するということになっているでしょうか。
  210. 吉田学

    ○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  仮放免制度を所管しております出入国在留管理庁から伺ったところによれば、そもそも、仮放免者の方につきましては、身元保証人が、今委員が言われました、その身元保証人となる方は、その職業、収入、資産なども考慮されているということでございますので、基本的には支払能力がないことは想定されておらず、本人が支払うことのできない医療費は身元保証人の方が支払っておられるのではないか、あるいは、そういうことが想定されているのではないかと承知をしています。  その上で、一般的に、医療機関においては、まず本人若しくは身元保証人の方に医療費の請求を行って、仮にその医療費の支払がなければ、結果的に未収金として医療機関に計上されるという形になるものと承知をしております。
  211. 倉林明子

    ○倉林明子君 そうなんですね。外国人の医療費の未収金問題というのは以前から問題になっていたし、今後も大きな問題になるということで、様々な検討もされております。  そこで、五月の二十二日には日本医師会の外国人対策委員会が中間報告を発表されております。ここで出された意見の一つとして、緊急重篤な患者に対し国が公的補助の支援を検討すべきだと、こういう意見が出ているということは紹介したいと思います。  そこで、振り返ってみますと、国は既に一九九五年、外国人に係る医療に関する懇談会報告書、これ受けまして、重篤な外国人救急患者の救命医療を行い、無被保険者について努力したにもかかわらず回収できない未収金に限って、一件二十万円を超える部分を補助する事業ということで、救命救急センター運営事業に加算措置を設けたということになっているんですね。  じゃ、その実績はどうなっているか、御説明ください。
  212. 吉田学

    ○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  今御指摘いただきましたように、民間の救命救急センターにおいて外国人に対して救急医療を行った際に未収金が発生し、努力したにもかかわらず回収できない場合には、その未収金につき、二十万円を超える部分を救命救急センター運営事業の補助基準額に加算するという形で支援を行っております。  直近の実績につきましては、平成三十年度において、この在日外国人に係る前年度の未収金として、七府県より総額で約一千八百万円の加算申請があり、その加算申請のありました当該救命救急センターについては、運営に要する経費等の基準額にこの本件の加算額を加算した上で交付を行っているというところでございます。
  213. 倉林明子

    ○倉林明子君 さっきいただいていた分でいうと、平成三十年、これ一千八百十二万円でよろしいですね。そのうちの三分の一ということかと思います。やっているのは七つの、該当都道府県でいうと七都道府県ということになろうかと思います。  これ、利用人数なんかは出てこないんですね、調べていただきましたが。七の都道府県ということは、限定的な利用にとどまっているということも明らかだと思うんですね。だからこそ、日医の、日本医師会が公的な補助を、せめて救急のところは要るよという声も出てくることになっているんじゃないかと思うんです。  そこで、私、こういう点でもこの制度が使えるようにということで、利用拡大しやすいようにという周知必要だと思っているんだけど、もう一方、現在何が起こっているかというと、救急じゃなくて一般診療のところです。一般診療のところで、仮放免、不法残留の外国人の頼みの綱になっているのが何かというと、無料低額診療なんですよ。実際に相談に乗っておられるNPO法人からこの無料低額診療の医療機関紹介されるということが、たくさん伺っております。  そこで、確認したいんですが、二〇〇八年九月二十九日に我が党小池晃議員が質問主意書を出しておりまして、この無料低額診療事業に関して、答弁の方ですね、低所得者等に対する必要な医療を確保する上で重要であると評価しているというふうに考え方述べているんだけれども、無料低額診療事業に対して政府の考え方は当時と変わらない、これでよろしいでしょうか。
  214. 谷内繁

    ○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。  議員御指摘の質問主意書におきまして、無料低額診療事業については、低所得者等に対する必要な医療を確保する上で重要であると評価しており、一定の役割を果たしていると考えていると答弁しておりますけれども、この考え方に現在でも変更はございません。
  215. 倉林明子

    ○倉林明子君 この中で、外国人、ホームレスへの対応など、現代的な意義付けもあるんだというふうにされていたかと思うんです。  届出によりまして事業が実施できるように見直しもされまして、二〇〇〇年当時でこの無料低額診療事業は、全国で二百五十か所余りしかありませんでした。ところが、二〇一七年時点で見ますと、診療事業で六百八十七か所、老健事業にも拡大されましたので、ここで六百二十五か所、利用者は合わせると九百七十九万人が利用できるという規模にはなっているんです。しかし、全国的には分布にもむらがあるし、身近なところに存在するというところまではまだ行っていないというのが無料低額診療事業の実態だと思うんです。  仮放免の外国人がこの無料低額診療事業にたどり着いても、じゃ、自己負担がなくて済むのかといいますと、実は自己負担分のみを免除するという制度としている場合、無料低額診療事業も自己負担分全額全部やれているというところも少なくて、自己負担分のところだけということになりますと、残り七割が丸々医療機関の持ち出しということになるんですね。  帰るに帰れない事情を抱えている外国人というのがこの不法残留、仮放免というところに置かれている方々で、最後の受皿というふうに無料低額診療事業を位置付けたのは政府なんですよね。私、せめて仮放免者の無料低額診療事業については、医療機関の未収金として医療機関の負担にするんじゃなくて、公費補助の対象として検討すべきだと思う。どうでしょうか。
  216. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 無料低額診療事業、これについては広く生活困難者一般を対象とするものであって、生活困難者であれば、生計困難者であれば仮放免中の外国人もその対象とすること、これはもう委員御承知ですが、可能であります。  また、対象となる生活困窮者は、被保護者やホームレスに限られるのではなくて、それ以外の者も積極的に無料低額診療事業の対象とするよう周知しているところであります。  この無料低額診療事業を実施する施設、この施設に対しては、固定資産税や法人税等の非課税など、税制優遇措置を行っているところでありまして、引き続いてこれらの実施機関を適切に支援していきたいと思います。
  217. 倉林明子

    ○倉林明子君 いや、最後の一言だけ本当に生かして頑張ってほしいなと思うんですよね。  無料低額診療事業に対して、確かに法人税、固定資産税とか、免除はあるんです。しかし、実際に持ち出し分と差額見ますと、一医療機関で二億の無料低額診療事業にお金掛かっているというところで、じゃ、免除額で免除できている分、固定資産税等で減額になる分何ぼかと聞いたら、一億だと言うんですよ。一億ぐらい持ち出しでやっているという、そういう持ち出し分がある。その上で、さらに、この仮放免の方について言えば、受皿としては認められているけれども、その負担は持ってねと結果としてなってしまうという事態起こって、いや、私、実際聞いているんです。そういう事態起こっているので、そこに対しての支援も必要だという方向での検討を強く求めておきたいと思います。  そもそも、過去の労働力不足の際は不法滞在を黙認して労働力として当てにしてきた、これが日本だったんですね。そして、新しい在留資格をつくったのも、これ日本です。病気になっても医療が受けられない、余りにも非人道的だと私は言わないといけないと思うし、国際人権条約の観点からも直ちに解消すべきことだと思いますので、重ねて申し上げたい。  そこで、この無料低額診療事業でカバーできないのが薬代なんです。保険薬局が事業の対象外となっておりますことから、調剤は全て院外で、院外薬局でやってもらうという無料低額診療事業実施医療機関、これ四三%にもなっているんですね。保険薬局の自己負担分を助成するという自治体も現れ始めております。  こうした自治体、独自助成している自治体に対しても、やっぱり支援を国の方でも考えるべきじゃないかと思います。大臣、いかがでしょうか、前向きに。
  218. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 無料低額診療事業、これは一定の要件を満たした診療施設で生計困難者に必要な医療を無料又は低額で提供するものであります。これは地域で重要な役割を果たしていると考えております。  当該診療施設内で投薬が実施される場合には、その費用も無料低額診療事業の要件の一つである減免額に含めても差し支えないこととしております。そして、院外調剤の方は診療施設が実施するサービスではないので無料低額診療事業の対象とはなりませんが、生活困難者に対する投薬について無料低額診療事業を実施する医療機関の中には、院内処方によって対応している機関も一定存在をいたします。  厚生労働省では、平成三十年一月の通知で、無料低額診療における減免額に院内処方した額を含めて差し支えない旨を改めて明確化して周知しておりまして、今後もこういう院内処方の取組が進むように周知していきたいと思います。
  219. 倉林明子

    ○倉林明子君 いや、それじゃ、そもそも院外、要は院外に薬局をと、政策的に誘導してこういう結果になってきているんですよ。元々、無料低額診療で薬もいけていたんです。ところが、政策的な誘導で保険薬局外に出たということから生じているんです。  私、やっぱり制度改善、この無料低額診療事業を低所得者対策として位置付けるのであれば、この薬代についてもやっぱりしっかり検討していくということが求められると思います。保険薬局を無低の対象、無料低額診療の対象と加える検討については重ねて求めたい。いかがですか。
  220. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 無料低額診療事業の基準、これについては、診療費の減免のほか、医療上、生活上の相談に応ずるために医療ソーシャルワーカーを置き、かつ、そのために必要な施設を整えることなど、事業対象者の福祉の増進に資する機能も有すること、これを実は実施機関に求めております。  その意味で、無料低額診療事業というのはそういう性格付けでありますが、これと別に無料低額調剤事業のような事業を創設すべきということの御指摘であれば、税制優遇措置が認められる社会福祉事業としてそのような事業を単独で創設することが妥当か否か、その妥当性については慎重に検討する必要があると考えております。
  221. 倉林明子

    ○倉林明子君 いや、妥当性があるかどうかといったって、国の方針で院外に出たわけですから、こういう事業が必要だということで進めてきた、薬代の負担ができないということで更に困窮、使えないということ、もう起こっているわけなので、現実変化に合わせた検討が必要だということを改めて申し上げたいし、私、医療だけにとどまらない、就労が禁止されるという状況にある人たちが現にこの日本に何十年存在し、そして帰るに帰れないという不法滞在に追い込まれた外国人、ここに対してやっぱり生活保護の適用も含めた検討が要ると。これは答弁求めませんけれども、受け止めて検討を強く要望して、終わりたいと思います。
  222. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。  今日、三浦先生となぜか大変たくさん質問がかぶっておりますけれども、詳細につきまして私も確認をさせていただきたいと思います。  何度もやりましたゲーム障害、やっとWHOがここで旗を揚げてくださいまして、精神疾患の一つとしてこの度認められるという段取りになってまいりました。  まだまだ予防教育、相談窓口の設置、そして、そういう知識を持っているようなドクターもこの日本には少のうございます。やるべき課題というのは山積でございますけれども、そういうことを、全体をきっちり調整できるような検討会などを開催しながら、このゲーム障害、真っ向から私は厚労省としても立ち向かっていただきたいと思っておりますけれども、部長、どのような御意見をお持ちでしょうか。
  223. 橋本泰宏

    ○政府参考人(橋本泰宏君) ゲーム障害への対策というのは大変重要な課題であるというふうに認識をしておりまして、ゲーム障害等の依存症が疑われる方の相談支援につきましては、現在、都道府県や政令指定都市が設置する精神保健福祉センターでの取組が始まっている段階でございます。  今先生から検討会をというお話もいただきました。御指摘いただきましたとおり、ゲーム障害については、正しい知識の啓発ですとか、あるいは相談窓口の設置あるいは人材の育成、そして診断、治療法の開発、こういった多岐にわたる対応を要するわけでございまして、現在、実態調査を進めておりまして、その結果等も踏まえながら、対策をどのようなやり方で進めていくかということも含めてしっかりと検討してまいりたいと考えております。
  224. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  久里浜にももう既に入院していらっしゃる方がいらっしゃいました。これは我々世代ということではなく、結局、若年層の皆様方の課題でございます。eスポーツというものを推進したい、それは一つの施策としてすごく重要なことだとは思います。しかし、それは裏腹で、ゲームにはまってしまって全く生活、学習というものが成り立たない子供たちがいるということも、これは我々として無視はできません。  私としても、しっかりとこの依存症対策、ギャンブル依存、アルコール依存、薬物依存プラスこのゲーム依存というものにつきましても厚労省の対策というものを、まさに全日本のお母様方、特にお待ちかと思います。両親の皆様方もすごくお困りの方々いらっしゃいますので、そこを手を打っていただきたいということを再度お願いを申し上げたいと思います。  それから、WHO、皆様方にも今日お配りいたしておりますけれども、別のことにつきましても注意喚起がなされております。イヤホン難聴でございます。  これは、イヤホン難聴のリスクというものはこの日本でまだまだ認識をされておりません。しかし、議員の皆様方もそうだと思います、町歩いているほとんどの方がイヤホンしていらっしゃいます。後ろからクラクション鳴らされても分からない、これが日本の今の現状です。こういうことを続けているとどうなっていくのか。イヤホン難聴を起こしてくる。十一万人と言われている難聴者を生むんではないかと、世界の中でもWHOが注意喚起を始めたところでございます。これ、まだ一歩目だと私は考えております。  この基準というものも示していただいている中で、日本はどのように対応していかれるのか、済みません、厚労省、そしてこれは管轄である経産省も一緒にお答えいただきたいと思います。
  225. 宇都宮啓

    ○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。  世界保健機関、WHOが出しましたイヤホンの不適切な利用により生じる難聴のリスク基準については承知してございます。  日本における難聴の実態に関しまして、御指摘いただきましたようなイヤホンの不適切な利用により生じる難聴に限定したものではございませんが、日本補聴器工業会による三回の調査結果によりますと、難聴率は大きな変動がないとされているところでございます。  いずれにしても、イヤホンの利用による難聴のリスクに関する調査につきましては、今後、有識者の意見も聞きつつ検討してまいりたいと考えてございます。  また、イヤホンによる難聴につきましては、厚生労働省が健康情報を提供いたしますウエブサイトでございますe―ヘルスネットにおきまして、平成三十年度からWHOの情報も含めて注意喚起を実施しているところでございます。  今後とも、このような取組によりましてイヤホンによる難聴のリスクについての周知啓発を行ってまいりたいと考えてございます。
  226. 成田達治

    ○政府参考人(成田達治君) お答え申し上げます。  電機メーカーあるいは業界団体の取組でございますが、いわゆる電機メーカーの業界団体でございます一般社団法人電子情報技術産業協会、いわゆるJEITAと呼んでおりますけれども、こちらの方におきまして、ヘッドホン及びイヤホン使用時の警告・注意喚起表示ガイドラインというものを公表しております。そこでは、ヘッドホン及びイヤホン使用時の注意喚起文例なんかを示しながら、各社に対して取扱説明書への記載を促すといったようなことについて取り組んでいるというふうに認識をしております。
  227. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  しかし、大臣、まだまだ足りないんです。これ、若者の問題なんです。皆様方、道歩いていると、音漏れしているなという方いらっしゃいますよね。大き過ぎるんです、音が。注意喚起をしっかりしないと、このイヤホン難聴というのは突然起こってくるわけではなく、徐々に徐々に聞こえなくなってくるので、分からないんです、自分では。最近ちょっとテレビのボリュームが大きいなとか、何かこもっているな、耳鳴りしているなと思って耳鼻科に行ってみたら、何と実はヒアリングロスが起こっていた。  まだまだこれは、日本ではこういったイヤホン難聴がありますからという注意喚起も余り見当たらないですし、もちろん学校教育などでも取り上げていただきたい課題だと思っておりますけれども、大臣の意気込み、いただけますでしょうか。
  228. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) WHOにおいて、イヤホンの不適切な利用により生じる難聴について、それを防止するための基準などが示されているということは認識をしております。  先ほど、イヤホンの不適切な利用による難聴、これについては、e―ヘルスネット、これは厚生労働省が健康情報を提供するウエブサイトでありますが、WHOが公表した情報をいち早く掲載して注意喚起を行っているところであります。  委員からイヤホン難聴についてのいろいろな今御指摘をいただきました。私もなるほどなと思って聞いておりました。今後は、有識者の御意見も伺いながら、更に効果的な注意喚起の、どういう注意喚起が効果的か、こういうことをしっかりと研究するとともに、関係省庁と連携して注意喚起に関する内容の充実を図ることを検討する等々、これは前向きに取り組んでいきたいと思います。
  229. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 是非お願いを申し上げます。  やはりこれだけスマホが当たり前のように手にしてしまうことができるというこの環境の中で、やっぱり子供たちの耳を守る、それも私はすごく重要な仕事だと思っておりますので、お願い申し上げます。  ところで、私も不妊治療と就労につきまして今日も質問させていただきたいと思っております。  簡単にお答えいただきたいんですけれども、不妊治療というものが、体外受精が年間どのくらい行われているのか、不妊治療中の女性のうち就労している方がどのくらいだと厚労省把握していらっしゃいますか。お願い申し上げます。
  230. 浜谷浩樹

    ○政府参考人(浜谷浩樹君) 私から、まず体外受精の実施数でございます。  日本産科婦人科学会によりますと、平成二十八年の新鮮胚を用いた体外受精の実施数は、延べ九万四千五百六十六人でございます。
  231. 小林洋司

    ○政府参考人(小林洋司君) 御指摘の不妊治療中の女性のうち就労している者の数ということでございますが、網羅的に把握したものはございませんけれども、平成二十九年度に厚生労働省の方でアンケート調査を行っております。  これによりますと、不妊治療をしたことがあると回答した女性のうち、仕事と不妊治療を両立できている人、これが四二%であるのに対しまして、両立できずに仕事を辞めた人が二三%、両立できずに不妊治療自体をやめた人が一〇%、両立できず雇用形態を変えた人が一〇%という結果になっております。
  232. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  この週末に名古屋で日本産業衛生学会、いわゆる産業医の学会がございました。そこで順天堂大学の遠藤先生からも御発表があったんですけれども、今や五・五組の夫婦に一組が不妊治療を行っていて、その不妊治療中の女性のうち七割が就労しているということなんですね。  ということは、もうこれ就労しながらいかに不妊治療が受けられる環境を整備するかということになってきているかと思います。しかし、残念なことながら、八割の方が不妊治療と就労の両立が困難であるというふうにもそのアンケートに回答していらっしゃるというところでございます。  その中で、不妊治療を行いやすいような環境整備というものに厚労省が努めてくださっているのかどうなのか、まずお答えいただけますでしょうか。お願い申し上げます。
  233. 小林洋司

    ○政府参考人(小林洋司君) 先ほど申し上げました平成二十九年度の調査によりますと、企業に対しても支援制度等の実施状況を聞いております。それによりますと、支援制度等を行っている企業が九%、制度化されていないが個別対応を行っているという企業が二一%、行っていないという企業が七〇%という結果になっております。  このように、企業の取組というのは非常に立ち遅れている状況にございまして、まだまだ職場では基本的なところでの理解不足があるというふうに認識をしております。  厚生労働省におきましては、平成二十九年度に不妊治療に関する基本的知識や企業の取組等をまとめた企業向けのリーフレットというのを作成し、周知啓発を進めております。また、今年度は、従業員の不妊治療と仕事の両立をサポートするような企業内制度の整備に関するマニュアルの策定、周知を予定しておるところでございまして、こうした取組を通じて理解促進を図ってまいりたいというふうに考えております。
  234. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  先ほど三浦先生の方にもそのような御回答があったんですけど、現実問題として、継続できないといって二割の方が離職していらっしゃるというこの事実がございます。大変残念です。もちろん、働きたくても働けない、結局仕事を辞めるか治療をやめるかと、こういう選択になっている中で、大変残念な結果も実は先生の調査から分かってきております。ハラスメントの問題です。  まさに、今日、我々もここで成立をということをもくろんで委員会では賛同させていただいたわけでございますけれども、やはりこの不妊治療に対するハラスメントというものも一割の女性が経験をしているということでございます。なかなかこれ難しいかと思いますけれども、御理解をいただいた上で、しっかりと職場の中でもこの不妊治療というものがハラスメントに利用されないような形で私は対応をお願いしたいと思っております。  今回、この法案成立後、指針というものを作られるということ、私も伺っておりますけれども、ハラスメントや疾病に対する個人情報の秘密保持の在り方などにつきましても私はしっかり例示していただきたいと思っておりますけれども、局長の御意見、いただけますでしょうか。
  235. 小林洋司

    ○政府参考人(小林洋司君) 不妊治療に対するハラスメントにつきましては、さきの法案審議の際にもプレマタハラということでしっかり対応していくべきという御指摘をいただいたところでございます。  まず、男女雇用機会均等法のいわゆるマタハラの措置義務でございますが、これは妊娠したこと、出産したこと等に対する言動でございまして、妊娠する前の嫌がらせ、プレマタハラは直接的には含まれてはいないということでございますが、一方で、マタハラ発生の原因や背景となり得る言動という捉え方ができるのではないかということ、それから、妊娠する前の嫌がらせも態様によってはパワハラに当たり得る場合もあるというふうに考えておりまして、先般もその旨お答えしたところでございます。  したがいまして、この不妊治療に対するハラスメントの問題につきましては、マタハラあるいはパワハラの指針の在り方にも関わる問題であるというふうに考えておりますので、プライバシーの問題も含めて、今後指針について審議会で御議論する際に、御指摘も踏まえて、併せて御議論いただきたいというふうに考えます。
  236. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  私も産業保健に携わっておりますと、最近、本当にこの相談が多うございます。やっぱりセンシティブな情報なんですけれども、やはり休みを取らなきゃいけないというところでどうしてもその上長にはカミングアウトしなきゃいけない。そうしたら、その後にいろんなところに展開されてしまって、結局、席に座っているのもままならない状況と。やっぱりこういうことだけは私は避けてさしあげなければならないんではないかと思っております。  だから、これは国民的理解も進めていかないと、職場というだけではなく、これがもう当たり前、先ほど申しましたように、五・五組の夫婦に一組はというような大変ポピュラーな治療ということになってきているわけですから、こういうことにもやはり配慮しながら、しっかりと生活も確保できるようにしてさしあげたいと思っております。  実は、この不妊治療というものを受けますときに助成金を受けられない皆様方がいらっしゃいます。結局は経済的に制限がございますので、それ以上の収入を得られる方、結局、共働きの世帯の皆様方というのはそのような助成金を、年収制限というものがございまして、受けられないんです。しかし、こういう治療を受けるためには収入がなきゃいけない、働かなきゃいけないというこの二重苦、三重苦にどうもその方々が陥っていらっしゃるという実態もこの遠藤先生の調査から分かってまいりました。  不妊治療、就労生活の両立支援というものを考える上におきまして、やはりこの年収制限というのがどうあるべきかということ、私はしっかりもう一回調査をしていただきたいと思いますけれども、大臣の御意見いただけますでしょうか。お願い申し上げます。
  237. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 子供を持ちたいと願う夫婦の希望に応える、これは重要だと考えています。  もうこれは委員も御案内ですが、不妊治療の経済的負担の軽減を図るため、高額な治療費が掛かる体外受精や顕微授精、これについて費用の一部を助成しております。また、本年度予算では、男性の不妊治療に係る初回の助成額を最大三十万円に増額するための予算を計上するなど、制度の充実を図っております。  御指摘の共働き世帯への支援についてでありますが、まずは不妊治療と就労生活の両立支援に向けて、共働き世帯で不妊治療を受ける方々のニーズや共働き世帯の助成金の受給状況、これについて調査を行って実態を把握していきたいと考えています。
  238. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  この少子化の中、しっかりと対応は行っていかなければなりません。  不妊治療と申しましても、実はAYA世代、いわゆる若年がん患者の皆様方の妊孕性温存といった問題については、ちょっとこれおかれている状況なんですね。不妊治療ということで助成金のこの仕組みも受けることができません。  もう何回もこれも私やらせていただいておりますけれども、本当に今治療法が進んだがために、ためにと言ったらちょっと、治療法が進んで、しっかり結婚もし、健康寿命ではないですけれども、しっかりと寿命を全うできるのではないかと思われる方々もたくさんいらっしゃいます。その中で、結婚してもやはり化学療法を受けたその影響で妊娠ができない、これは大変残念なことでございます。そのために、化学療法を行う前にしっかりと温存するような処置をしておけばいい、しかしそれには大変お金が掛かってしまう、どうしたらいいんだろうとお悩みの若い女性、若い男性の皆様方がたくさんいらっしゃいます。  私は、今後、その助成金ということをまた見直しを図っていただく中で、この不妊治療の中の妊孕性温存についても御検討いただきたいと思っておりますけれども、大臣の御意見いただけますでしょうか。
  239. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 若年者のがんの治療による妊孕性の低下、これは妊娠、出産を希望する女性のがん患者にとって大きな問題であります。  一方で、妊孕性を温存する手法には種々ありますが、現時点では妊孕性の温存が若年のがん患者の妊娠につながるというエビデンスは十分に確立されておりません。  厚生労働省では、若年がん患者へのサポートという観点から、がん患者の妊孕性の温存について様々な研究事業を実施してきております。これまでの研究によれば、例えば、卵巣がん、骨軟部肉腫の治療と妊孕性温存の双方を目指した治療法の開発や、あるいは乳がん患者の妊娠、出産と診療の手引の作成、がん治療から妊娠、出産まで継続して相談支援や診療ネットワークのモデル事業を構築するといった研究成果を上げてまいりました。  今後も、妊孕性の温存の必要性と患者本人の命を救うというがん治療のこの原点の両面を考慮に入れながら、妊孕性を温存する手法について研究を進めていきたいと思います。
  240. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  一部の自治体ではもう既に補助を出してくださっております。デンマークなどでは無料でしっかりとバンキングしてくださっていらっしゃる。ですから、日本も更にこの研究を進めていただきたいと思います。  浜谷局長にもお伺いさせていただきたいんですけれども、現時点ではまだ研究段階だということは私も理解しておりますけれども、妊孕性温存というものは、理屈からすれば若い夫婦がパートナーがいての不妊だということになってしまいますので、不妊治療の対象に将来なり得るということも御検討いただきたいんですけれども、局長の御意見、最後にいただけますでしょうか。
  241. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 浜谷局長、時間過ぎていますので、答弁は簡潔にお願いいたします。
  242. 浜谷浩樹

    ○政府参考人(浜谷浩樹君) ちょっと現段階で確定的には申し上げられませんけれども、研究課題とさせていただきます。
  243. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 終わります。
  244. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時四十八分散会