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2019-05-07 第198回国会 参議院 厚生労働委員会 6号 公式Web版

  1. 令和元年五月七日(火曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  四月二十六日     辞任         補欠選任      足立 敏之君     木村 義雄君      宮沢 由佳君     福島みずほ君      古賀 之士君     礒崎 哲史君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         石田 昌宏君     理 事                 自見はなこ君                 島村  大君                 そのだ修光君                 川合 孝典君                 山本 香苗君     委 員                 青木 一彦君                 石井みどり君                 小川 克巳君                 木村 義雄君                 高階恵美子君                 鶴保 庸介君                 中川 雅治君                 馬場 成志君                 藤井 基之君                 石橋 通宏君                 川田 龍平君                 福島みずほ君                 足立 信也君                 礒崎 哲史君                 河野 義博君                 宮崎  勝君                 東   徹君                 倉林 明子君                薬師寺みちよ君    国務大臣        厚生労働大臣   根本  匠君    副大臣        厚生労働副大臣  大口 善徳君        厚生労働副大臣  高階恵美子君    事務局側        常任委員会専門        員        吉岡 成子君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       向井 治紀君        内閣官房日本経        済再生総合事務        局次長      佐藤 正之君        総務大臣官房審        議官       吉川 浩民君        文部科学大臣官        房審議官     玉上  晃君        厚生労働大臣官        房総括審議官   池田千絵子君        厚生労働省医政        局長       吉田  学君        厚生労働省健康        局長       宇都宮 啓君        厚生労働省労働        基準局長     坂口  卓君        厚生労働省子ど        も家庭局長    浜谷 浩樹君        厚生労働省老健        局長       大島 一博君        厚生労働省保険        局長       樽見 英樹君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るた  めの健康保険法等の一部を改正する法律案(内  閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る四月二十六日、宮沢由佳君、古賀之士君及び足立敏之君が委員を辞任され、その補欠として福島みずほ君、礒崎哲史君及び木村義雄君が選任されました。     ─────────────
  3. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省保険局長樽見英樹君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 島村大

    ○島村大君 令和の時代に入りまして、トップバッターとして質問させていただくことを関係各位、また委員の先生方に本当に感謝をさせていただきたいと思っております。  さて、今回の健康保険法の一部改正する法律案でございますが、医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るためだと言われておりますが、本法案の背景には、我が国のこれからの更なる目標として、真の健康長寿国、日本だと思っております。そのために、今の日本の現状と議論されていることを少し私からお話をさせていただきたいと思っています。  現在、日本人の平均寿命は、御案内のとおり着実に延びておりまして、平成二十九年には男性が八十・九八歳、女性が八十七・一四七歳といずれも過去最高を更新しております。皆様方、昭和四十五年、幾つぐらいだったか覚えていらっしゃると思いますが、昭和四十五年には男性が約七十歳、女性が約七十五歳でありましたので、ここ五十年間で男女とも十歳以上長寿、長生きする時代になったと言われております。  また、七十歳時点の平均余命を見ると、寿命は更に延び、男性が約八十六歳、女性が約九十歳となっておりまして、人数的には九十歳を超える方が全国で二百万人以上、このうち百歳を超える方が現在でも約七万人以上に上っておりまして、人生百年時代は決して大げさではなく現実的なものになっていると言われております。  そして、寿命、健康寿命とか平均寿命の寿命以外にも、働き方や世帯構成の面で社会に大きな変化が起きております。これまでは、現役の間は夫が会社勤めをして稼ぐとともに専業主婦が家庭を守り、定年退職後は年金を中心とした公的社会保障制度を世帯が支えるというモデルで成り立っておりました。これは、昭和、平成の初めの頃まではこれで成り立っていたと思います。しかし、現在、この社会保障は、現役世代のときは会社ですね、現役世代の社会保障、そして所得保障や住まいの確保、各種手当などは企業が事実上担っている形となり、公的社会保障制度は主に高齢者向けに特化すればその役割を果たしてきたと言われております。  ところが、近年は働く女性の増加に伴って共稼ぎ世帯が当たり前になっており、夫が単独で働き専業主婦が家庭を守るというモデルが崩れて久しい時代となっております。働き方の多様化も進み、学校を出て正社員として企業に就職し定年まで働くという形が必ずしも主流ではなくなってきております。世帯の形も変化し、三世代から核家族世帯に移行して、近年では単身世帯や夫婦のみの世帯、一人親世帯の割合も増加していると言われております。  このように社会が大きく変化して、高齢者に手厚く現役世代には手薄だった制度をつくり変え、人生百年時代に対応できるよう、若者や子育て世代を含めた全世代型社会保障を構築していく必要があると思われております。言い換えれば、生まれてから亡くなるまで、人生一生幸せに暮らすために、赤ちゃんもお子様も学生も若者も子育て世代も働き盛りも定年後も、それぞれライフステージに必要な保障が受けられる全世代型社会保障を構築していかなくちゃいけないと考えられております。この考え方は、政権交代前から与野党共に超えた共通認識だと私は思っております。  そこで、令和の時代に入りました。こういうことを、国民皆保険制度をしっかりと守っていくためには、大臣の、この令和の時代に合った国民皆保険制度を含めて、大臣の意気込みをまずは聞かせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
  7. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 今委員から様々な社会の変化のお話がありました。我が国は、国民皆保険の下で広く国民に医療へのアクセスを保障することを通じて、世界最高レベルの平均寿命と医療、保健水準、これを実現してきてまいりました。一方で、これからを展望しますと、人口構造における高齢者の増加と現役世代の急減、医療技術の高度化に伴う費用対効果の問題など、新たな局面における課題への対応が必要だと考えております。  厚生労働省としては、今、全世代型の社会保障というお話がありましたが、まさにこれから全世代型の社会保障を構築していかなければならないと思っております。国民誰もがより長く元気に活躍できるように社会保障全般にわたる改革を着実に進めていく必要がありますが、こういう観点から、私を本部長とする二〇四〇年を展望した社会保障・働き方改革本部を省内に設置して、今具体的な検討を進めております。  この本部の考え方の、検討の三本柱、これ一つは、高齢者を始めとした多様な就労、社会参加の環境整備をする、二点目は、就労や社会参加の前提となる健康寿命の延伸、健康寿命を延ばしていく、さらに三点目は、労働力の制約が強まってまいりますが、この中で、AI、ICT等の活用による医療・福祉サービスの改革を進めていく、この三本柱でしっかりと二〇四〇年を展望した改革を進めていきたいと思っております。  特に、医療保険制度については、予防、健康づくりの取組などを推進して健康寿命を延ばし、社会の活力を維持していくとともに、引き続き給付と負担の見直しなどによる制度の持続可能性の確保に取り組んでいくこととしております。  このような取組を通じて、今後とも世界に冠たる国民皆保険、これをしっかりと堅持して、この新しい時代、令和においてもしっかりと国民の安全、安心な暮らしを保障していきたいと考えております。
  8. 島村大

    ○島村大君 大臣、ありがとうございます。  今大臣からもお話ししていただいたように、やはりこの世界に冠たる国民皆保険制度、昭和三十六年にできております。この国民皆保険制度が、やはり五十年以上もたっておりますので、やはり何の制度もそうだと思いますが、制度疲労を起こしているのはもちろんそうです。また、時代が変わっております。昭和から平成、そして今、令和の時代に入ってきております。やはりこの令和の時代に合った社会保障制度、そして国民皆保険制度を是非とも全世代の方々から見てもすばらしい制度に、私どもは、しっかりと我々も応援をさせていただきますので、政府としましてもしっかりとこれは、先ほどお話ししました二〇四〇年の展望に向けての会議も進めていっていただきたいと思っております。  そこで、健康寿命の話を後ほどさせていただくんですが、やはりこの国民皆保険制度を守るためには、健康寿命延伸ということが一つの大きな柱になると思います。この健康寿命延伸のためには、予防、そして健康づくり、健診等々が、これが大切な大きな柱になってくると思います。この予防に関しまして、少しちょっと一つの事例をお話しさせていただきますと、がんですよね、がん対策に関しましては、今、予防、健康づくり、健診が必要だと言われておりますが、現在、日本人はがんと診断される方が二人に一人だと言われております。  これも、いわゆるがんの予防と検診を充実させていかなくちゃいけないんですが、先日、あるタレントさんが口腔がんとして発表なされ、手術をなされました。この口腔がんに関しましては、やはり今の厚労省の考え方ですと希少がんの中に残念ながら入ってしまっていると。  確かに、今のがん患者罹患数からいいますと、二〇一六年で約九十九万人の方が罹患しておりまして、その中で口腔がんは約二万人だと言われております。ですから、確かに人数的に、割合的には少ない希少がんと言ってもしようがないと思っておりますが、ただ、毎年亡くなられる方が、約七千八百人の方が口腔がんで亡くなると言われております。この割合は、検診やワクチンが進んでいます子宮頸がんから見ますと、子宮頸がんでは約二千八百人と言われておりますから、人数的にはこの亡くなられる方が残念ながら多いと言われております。ですから、こういう口腔がんを、今回の、非常に話題となっておりますので、そこをひとつ皆様方に口腔がんというのはどういうことかを御理解していただきたいと思っております。  分かりやすく皆様方にお話しすると、少し話が飛びますが、四谷怪談というのがありますよね。この四谷怪談に出てくるお岩さん、この方は実在の方がいると言われておりますが、この方は若くして上顎がん、いわゆるここの上顎のがんになってしまって、若い方ですので進行が早く、顔面が醜い変化をして、いわゆるこの腫瘍が固くなってしまって、この見た目がお岩さんだと言われておる、これが鶴屋南北さんが作った話だと言われております。  また、私の診療室が浦和にあるんですが、ここは口腔外科専門でございまして、今回、この口腔外科専門の診療室に、二月から、タレントさんが発表なされた後、一か月に約百人強の方がこの口腔がんを本人が心配で実際的に診療に来ていただいております。これはやはりすごい数でございます。この口腔がんに関しまして、先ほどお話ありましたように、今うちの診療室で約百名の方が来ていただいて、そのうち四人ですね、四人の方が、これは前がん病変といいまして、疑いですけど、前がん病変の疑いとして専門病院に送らせていただきました。  このように、今非常に世間では、国民の間ではこの口腔がんの怖さというのを非常に今言われておるんですが、なぜこれが怖いかというと、今お話ししましたように、一つは見た目の問題。口腔がんになってしまうと、やはり顔ですので、非常に顔が変化してしまう。  また、機能的には、特に舌であると、べろでありますと、舌の機能がやはり落ちる。やはり、舌を例えば半分切断しますと、半分は確かに残りますが、半分を移植するわけですね。移植しますが、この機能というのは、やっぱり普通の舌とは同じような機能はできないと。皆様方よくごっくんと嚥下をするときに、このべろを上の上顎に付けていただいてごっくんすると簡単にごっくんできるわけです。このべろを上顎に付けずに口を開けたままごっくんしてくださいといっても、これはなかなかごっくんできないんですよ。要するに、陰圧にならないですからごっくんできないわけです。  ですから、やはりそれだけの一つの大きな、食べることに関しましてもべろが必要ですし、私は英語が得意じゃないですが、よく言われますLとRですね、この違いはこのべろの使い方だと言われております。こういう発音問題も非常に関係するのがこの舌でございます。  ですから、希少がんだと言われておりますが、是非とも、これを国民の皆様方にどのように広めていくかということを、大切なことだと思っておりますが、今現在、厚労省としてこの啓発活動をどうしているかをまず一つ教えていただきたいと思います。
  9. 宇都宮啓

    ○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。  御指摘いただきましたように、国民の二人に一人がかかると言われておりますがんは、国民の関心が高く、正確な情報の普及は重要であると考えてございます。  厚生労働省といたしましては、第三期がん対策推進基本計画に基づいて、国民が必要なときに自分に合った正しい医療情報を入手し、適切に治療や生活等に関する選択ができるよう、科学的根拠に基づく情報を迅速に提供するための体制の整備に取り組んでいるところでございます。  具体的には、国立がん研究センターのサイトに、国民の方に信頼できる情報を分かりやすく提供するためのがん情報サービスを設置してございます。このサイトにおきましては、各種がんについて基本的な知識、検査、治療方法などの情報を提供してございまして、舌がんを始めとした口腔がんの情報提供がなされているところでございます。  御指摘いただきましたように、口腔がんについても国民に広く啓発することが重要でございます。こうした取組を通じまして、今後はさらに関係団体等とも連携して口腔がんの正確な情報の普及啓発に取り組んでまいりたいと考えてございます。
  10. 島村大

    ○島村大君 ありがとうございます。  今の御答弁いただきまして、いつもいろんな委員の先生方がおっしゃっておりますように、確かにホームページ等々でこの啓発活動はしていただいておるんですが、例えば、この口腔がんを含めましてがんに対しての、ホームページでどのぐらい見ていただいているかとか、どういうふうに入ってきているとか、どこから入ってきているとか、そういうことをやはりもう少しこれは調査をしていただきまして、ポータルサイトじゃないですけど、やはり国民の方々がどういうキーワードで入ってきているのか、そしてそのキーワードがどこから来ているのかとか、そういうことをもう少し、がんセンターでもいいんですが、やはりそこまで入っていくのは非常に時間が掛かるのと分かりづらいということがありますので、是非とも、そこは検討していただけると思いますので、検討は、やらない検討ではなくて、やる検討を是非とも検討していただきたいと思っております。  今お話ししましたように、もう一つは、ここの口腔がんに関しまして現場で非常に今困っていることは、先ほどお話ししましたタレントさんが何であそこまで重症化してしまったかということなんですが、一つは、あの方も難病で、あるお薬を飲んでおりました。そのお薬の副作用が口内炎だということでございます。ですから、口内炎とこの口腔がんの識別がやはり非常に難しいということも確かにございます。ですから、こういう難しいことをさらにやはり、視診、触診だけではなくて、いわゆる機械的な、またスクリーニングができるようなことを開発してほしいんですが、こういうことを言いますと、是非ともやるとは言ってくれるんですが、実際的にはなかなか進んでいない。  じゃ、なぜ進まないかといいますと、やはり、いわゆる口腔がんだけではなくて、いろんな機械の、いわゆる医科の機械、それから我々の歯科の機械もそうなんですが、ある程度やっぱりシェアがないとメーカーさんはなかなかそこを作ろうという気にはなってくれないわけですね。残念ながら、医科と違いまして我々の歯科は、このメーカーさんを見まして、例えば日本にいわゆるこういう口腔がんとか歯科に専門を特化したメーカーが一部上場の会社がやっと数社しかないんです。あとはもう中小企業。ですから、やはりシェアがどうしても小さい分、企業もなかなかそれだけ育たない。  そして、じゃ、今これだけのグローバルの時代だといいますので世界に目を向けていただきたいんですが、これは確かに世界へ向けるようにしているんですが、これは医療系だけでなくてどの産業ももちろんそうだと思いますが、海外には目を向けている。ただ、海外に売りには行きたい。でも、何が難しいのか。一つは、売りに行くルートは確かに難しい点はあります。ただ、それを売りに行っても、その後のメンテナンスだけの体力のある会社がなかなかない、これはもうどの業種でも一緒だと思います。  ですから、そういうことを含めまして、やはり厚生労働省としても、これは、いや、経産省の話だとかなってしまうかもしれませんが、是非ともそういう弱小の医療機械をどのようにバックアップするかを、ここはやはりもう少し一歩を踏み込んで世界戦略として、総理も言っております、この医療機器をやはり我々はしっかりと海外に売り込むのも一つの大きなこれは柱になると思いますので、是非ともそこは厚労省としてもそのバックアップ体制を考えていただき、そしてこの開発に是非後押しをしていただきたいんですが、現在の厚労省のお考えを教えていただきたいと思います。
  11. 宇都宮啓

    ○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。  口腔がんを早期発見することは重要でございまして、早期発見を進める一環として、医療機器を含めた診断方法の開発を推進することが重要であると考えてございます。  厚生労働省では、がん研究十か年戦略に基づきまして研究等を推進してございますが、先月に公表いたしましたがん研究十か年戦略の推進に関する報告書の中間評価におきまして、戦略の後半期間に取り組むべき研究として、まず、患者に優しい新規医療技術開発に関する研究、それからがんの予防法や早期発見手法に関する研究が挙げられたところでございます。また、その報告書におきましては、医療機器にも関わることでございますが、早期に発見することで治療成績の改善を実現できる可能性があるため、工学や理学との異分野融合も進め、新たな早期発見の手法の開発を重点的に推進するとされたところでございます。  こうしたことを踏まえながら、口腔がんを含みます希少がんの診断に向けて、研究開発の推進に努めてまいりたいと考えてございます。
  12. 島村大

    ○島村大君 ありがとうございます。是非ともこの件に関しましても進めていただきたいと思っております。  そして、先日、我々自民党の中での歯科議連でこの口腔がんに関しましての勉強会をさせていただきました。その中で、私の母校であります東京歯科大学の口腔外科の柴原教授が、三つだけ皆様方に、我々議員に対して、また厚労省に対してお願いをしておりました。その一点が、今お話ししておりますように、国民は口の中にがんができるということを余りにも知られていない、やはりこれの啓発活動を更に進めてほしい。  そしてもう一点は、やっぱり検診の場を広げてほしい。これは市町村も確かにやっていただいておりますが、これは自主的に市町村がやっていただいているところだけでございます。今、たしか市町村が千七百幾つあるわけですね。千七百十八市町村がありまして、実際的に口腔がん検診実施している市町村は七十一市町村だと言われております。パーセントとして四・一%。これだけの市町村が自らやっていただいておりますが、やはりこの検診を、市町村ももちろん、健保組合もできる限り、さらに皆様方の後押しでこれが広がるようにやっていただきたいと思っております。  また、もう一点は、今、働き方改革とか病院の病床機能分化とか、いろんな改革を病院でなさっていると思いますが、病院の中に、大学病院等中核病院まではどうにか口腔外科の分野はございます。ただ、それ以外になりますと、この口腔外科という分野が非常に今少なくなっている、逆に減っているぐらいの状況でございます。これはなぜ減っているかといいますと、やはりどうしてもこの口腔外科という一診療科として考えますと採算がなかなか合わない、これが一番の大きな理由だと言われておる。  ただ、今お話ししましたように、口腔がんを我々開業医のレベルで、私の先ほどお話ししました浦和の診療室も専門医が二人います。そのレベルでもやはりそれは対応し切れずに、やはり大学病院との連携をしていかないと、病診連携がないとこれはやっていけません。しかし、その病診連携をやるための病院の中に、口腔外科の残念ながら診療科が浦和でも少ない状況でございます。なぜかここの地域は、東京の北の方に大学病院、日大とか帝京大学がありますので、そして浦和の北の方にはございます。ちょうど浦和の南の方というのはそういう大学病院とか大きな病院がございません。  ですから、この口腔外科ももちろんない状況になってしまっていますので、やはりある程度、二百床とは言いませんが、三百床ぐらい以上の病院には是非ともこういう口腔外科の分野を入れていただき、やはり採算だけではなくて、隣にいる自見先生の小児科も非常に厳しいと言われておりますが、やはり厳しいのは分かりますが、病床機能分化でただ単に慢性期を増やすだけではなくて、しっかりとそういうことは考えていただきたいと思っております。  最後に、三つ目に言われたのが、じゃ、なぜスクリーニングとかゲートキーパーになる開業医の先生方がこの口腔がんに関してなかなか難しいかといいますと、これは、もちろん我々も更にこれは医療の技術、それからしっかりと勉強していかなくちゃいけない点も多々あるんですが、もう一点は、やはりこれは診療報酬がゼロ点でございます。やはり、その診療報酬に、いわゆる口腔がんを、これを診査した場合には、これは加算でも構いませんので、少しこれは付けていただき、やはりこのがんに対して、先ほどお話ししましたように、見た目の問題、そして機能的なこの口腔がんのマイナス点、それからもう一つは、残念ながら一つ非常に寂しいデータがありまして、口腔がんの方々は自殺する方が一番多いんですよ。そういうデータもしっかり出ていますので、是非とも、ただ単に希少がんというふうにくくるのではなくて、やはり一つ一つこれは考えていただきたいと思っております。  口腔がんばかり話していますと今日の話に行けませんので、これは、大臣、是非とも御理解していただきたいと思っております。  そこで、この健康法一部改正に関しましてのことに関しまして、今、予防とか健康づくり、健康寿命延伸に関してのことをお話しさせていただきましたが、今回の健康法等の一部改正に関しての趣旨や、この改正で国民や患者さんに何が変わるのか、また何が良くなるのか、メリットがあるのか、また医療機関に対しても何が変わるのかということを教えていただきたいと思います。大臣、よろしくお願いします。
  13. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 口腔がんの話、私も非常に興味と関心を持って聞いておりました。大変、口腔がんというのは、これからの対応をしっかり進めていかなければいけないがんでもあると改めて感じました。  今先生のお話ですが、近年、国民の健康寿命が延びて医療に対する国民のニーズが多様化する中で、これまで以上に予防、健康づくりの取組を充実することが求められております。また、社会経済のあらゆる分野においてICT、情報通信技術が目覚ましく発展している中で、医療分野においても、情報化の推進によって良質な医療をより効率的に提供することが求められております。  この法案は、このような状況を踏まえて、医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るものであり、今後の医療保険の情報化、効率化、合理化に大きく一歩を踏み出すものであると考えております。  メリット、どういうメリットがあるのか、意義があるのかということがありました。  具体的には、オンライン資格確認の導入によって、患者は、保険証がなくても、マイナンバーカードによって医療機関を受診できることになります。そして、医療機関では、被保険者の資格情報を医療機関でリアルタイムに確認できるようになり、失効した保険証の利用による過誤請求の事務コストが大幅に減少いたします。また、NDB、介護DBの連結解析やデータの第三者提供によって、各自治体や研究者などにおいて様々な分析が可能となりますので、医療・介護提供体制の効率的な整備に資することになります。また、高齢者の保健事業と介護予防、これを一体的に実施することによって、住民に一番身近な市町村が高齢者の集まりやすい場所で健康づくりと介護予防の活動を同時に行うことで参加者を増やして、そして国民の健康寿命の延伸につながるということが考えられます。  国民や患者、医療機関、それぞれにメリットがあると考えております。
  14. 島村大

    ○島村大君 ありがとうございます。  いろいろと国民の皆さんに対して、今大臣が説明していただいたように、使い勝手が良くなる、また、マイナンバーカードを利用して医療機関と健保組合、それから支払基金、国保組合とつながることによって、旧の保険証じゃない、しっかりとした番号が、これが医療機関に分かるということは、これは非常にいいことだと思っております。  そして、それを少し先に進んで、この医療機関からよく言われるのは、確かに賛否両論あるんですが、このキャッシュレス、キャッシュレスを医療機関でも進めることができないかということを言われております。  これは、私の診療室も、なるほどなと思ったんですが、私の診療室のあるスタッフが私にこういう質問をしたんですよ。先生は、お金を両替、銀行に行ったときにどのぐらい掛かるか知っておりますかと。どういう意味かといいますと、これ、両替するのに今お金が掛かるわけです。負担が掛かるわけです。私も、済みません、これは知りませんでした。これは、皆さん、両替をすると、ATMの機械でやってもちゃんと手数料というのが掛かるわけです。これと、このうちのスタッフすばらしいなと思ったんですけど、行って帰ってくると大体三十分ぐらい掛かると。三十分、先生、人件費が掛かっているんですよと。なるほどなと思って、私より経営的に能力があるなと思ったんですが、そういうふうに今の現金でやり取りしていると、両替をするだけで、その手数料、それから人件費が掛かっていると。  もう一つは、この会計時にやっぱり現金で支払をしているとどうしても時間掛かると。私も、それを言われまして初めてあるコンビニのカードを買いまして、カードで支払をしていると確かに早いんですよね。私もなるほどなと思って実感しております。  そういう意味では、医療機関もこのキャッシュレスに向かっていくべきだと私は思っていますが、なかなかネットのつながっていない年配の先生方もいますので、いろんな問題点は確かにあるんですが、ただ、今後は進めるべきだと思っています。  ただ、そこで一点、このキャッシュレスにしますと、今ポイント、クレジットカードもそうですし、いろんなポイント制度が今あると言われております。このポイント制度に関して、今、厚労省は医療機関に対してのキャッシュレス化が進んでもポイントに関してどう考えているかということと、もう一つは、これ、御案内のとおり、クレジットカードとかいろんなカードを使って、その会社との手数料が掛かるわけですが、手数料に対しての、業種によってのやっぱりこの手数料が違うと言われております。この手数料も、医療機関も決してこの国民健康保険制度からいって、その厳しい制度からいきますと、何%かの手数料を支払うのはやはり厳しいということも確かに相反してあることはあるわけです。  ですから、その辺を考えまして、今、厚労省としてはキャッシュレス化に関してどう考えているかを教えていただきたいと思います。
  15. 吉田学

    ○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  厚生労働省といたしましても、医療機関での支払にクレジットカードや電子マネーなどが使用できるようになることは、患者の利便性の向上あるいは医療機関における事務の効率化につながるというふうに考えてございます。  我が国全体のキャッシュレス化の推進につきましては、平成三十年度に産学官から構成されます一般社団法人キャッシュレス推進協議会が設立されております。現在、この協議会において、医療分野も含めた関係団体とも協力しながら、これ仮称ではありますけれども、医療機関等におけるキャッシュレス普及促進に関するプロジェクトに向けて調整が進んでいると承知をしてございます。医療機関におけるキャッシュレス化については、引き続き私ども関係団体や関係省庁と協力しながら取り組んでまいりたいと思います。  なお、ポイントについてお触れになりました。  ポイントの付与につきましては、医療保険制度において、保険医療機関等が独自に付与することは原則禁止してございます。他方、クレジットカードや電子マネーの支払で生じるポイントは、これらのカードなどが患者の支払の利便性向上が目的であることに鑑みまして、当面やむを得ないとして認めることとしております。
  16. 島村大

    ○島村大君 ありがとうございます。  今、ポイントに関しての御説明をいただきましたが、結論としましては、今現在、現時点としては、各いわゆる薬局とかそういうところの会社が個人的にやっているポイントはいかがなものかと。ただ、クレジット会社とかそういうところに関しましては、キャッシュレス化を進めるためには、今のところはそこに関しては厚労省としてみても進めるべきだということで今お話がありましたが、確かに言っていることは我々も分かります。ただ、これは、今お話ししましたように、決済の手数料、それから初期の導入費とかいろいろと問題点もございます。この辺を、今回のいわゆる消費税がもし一〇%に上がった場合には、このレジに関しましてはこの一〇%対応に関して経産省が少し補助金を、助成金を出しております。  こういうことを含めまして、やはり全体的にキャッシュレス化を厚労省としてももし進めるというふうなお考えであるなら、一緒になって、これは省庁を超えて、やはり医療機関もこれはキャッシュレス化を進めていくべきだということを、検討委員会、これたしかあると聞いておりますので、そこでしっかりと議論していただいて、私は、我々より若い先生方はやっぱりこれは進めるべきだという考え方の方が多いので、是非ともここは導入しやすいような方法も少し考えていただきたいと思っております。  そうしないと、今、クレジットカード、デビットカード、交通系のSuica、PASMO、それからいわゆるバーコード決済、QR決済とかいろいろとございますが、これの全部のリーダーを、全部これをそろえると相当な数になりまして、一括でできるのも確かに今できているみたいですが、一つ一つこれを購入すると相当の数で相当な金額が掛かりますので、そこは是非とも厚労省としてどういう方向性がいいかということをやはりその検討委員会で進めていただければと思っております。  そして、時間が、済みません、大分なくなったので一つ飛ばしていただきまして、外国人労働者の就労環境の整備についてお話を聞かせていただきたいと思っております。  出入国管理法が改正され、本年四月から新たな在留資格である特定技能の労働者の受入れが開始されました。今後受入れが本格化していくと思いますが、外国人労働者が増加していく中で、健康保険法改正案に盛り込まれている医療保険の資格管理の適正化も必要であり、日本人労働者と同様、適正な労働条件と雇用管理の確保を更に進めていくことが重要であると思っております。  厚生労働省として、この点を含め外国人就労環境の整備についてどのように取り組んでいくのか、お伺いさせていただきたいと思います。お願いします。
  17. 高階恵美子

    ○副大臣(高階恵美子君) 特定技能資格によって在留する外国人労働者がその能力を発揮していただくために、安心して働くことのできる環境を整えることと同時に、一人一人が生活者であることを尊重いたしまして、社会の一員として迎え入れる環境を整えることが重要と考えてございます。  政府といたしましては共生社会の実現に向けた取組を進めているところでありまして、厚生労働省といたしましても、生活面を含めた調整ということを一生懸命頑張ってやっていきたいと考えております。  お尋ねの労働・社会保険の適用についてでございますけれども、関係法令の定めるところに従いまして、日本人と同様に必要な手続を取ることが定められております。具体的には、事業主に対しまして、外国人の雇入れあるいは離職の際にハローワークに対して外国人雇用状況届出を提出することになっておりまして、届出の機会を通じまして、私ども、資格管理の適正な運用を図ってまいります。  なお、これらの事業主が講ずべき措置につきましては外国人雇用管理指針を定めております。この中には、労働保険、社会保険以外にも、労働条件、安全衛生、そして募集、採用、様々な内容を含めた指針でございまして、有効活用していただくように周知徹底を図ってまいります。  また、就労環境につきましてもお尋ねをいただきました。まずは、地域生活面も含めた切れ目のない支援を行うことが重要でございます。各種行政サービス、例えばごみ出し、買物、交通安全、乗り物をどういうふうに使うかといったことも含め、暮らしに必要となるような基礎的な情報をまとめた生活・就労ガイドブックを作成しております。お一人お一人の方にこれらを活用いただきまして、暮らしに役立てていただきたいと思っておりますので、積極的に活用を進めてまいります。  また、改正入管法におきまして、新たに健康状態が良好であることを上陸の要件としてございます。こうしたことから、現場では、その確認のために、入国する前に健康診断個人票の提出を求め、確認することとしております。入国後は、事業主、事業者が、労働安全衛生法に基づきまして、雇入れ時、そして年一回の医師による健診を義務付けておりますので、こうした健康管理についても指導等を徹底してまいります。  共に働き、暮らす大切な人材として、外国人労働者が日本人同様に、持てる能力を生かせるよう整備に取り組んでまいります。
  18. 島村大

    ○島村大君 詳しくありがとうございます。  一点だけ。今回の外国から日本に来ていただく方で、その母国の健康診断書が必要だということになっております。これは私、何回も厚労省の方々、また法務省の方々とお話ししているんですが、その母国の病院が、しっかりとした診断書を書いていただける病院発行の診断書ならいいですが、そうではない、少しいかがなものかという病院が発行している診断書もあるや否かも聞いておりますので、是非とも早急にその母国の病院をしっかりと指定できるぐらいの方向性を、これは厚労省だけじゃなくて、外務省、それから法務省と一緒に、これは一日でも早く、その健康診断書が本当の健康診断書だということを分かる健康診断書でしっかりと対応していただきたいと思っています。  時間になりましたので、済みません、健康寿命に関して、私のライフワークでございます健康寿命に関しましては、次回、済みませんけど御質問させていただきますので、よろしくお願いします。  これで終わりにします。ありがとうございました。
  19. 自見はなこ

    ○自見はなこ君 自民党の自見はなこです。  令和に入り初めての参議院厚生労働委員会になります。  令和の時代は、少子高齢化や働き方改革や人口の偏在など、これまでの課題が複合的に重なり合ってまいります。新しい時代においても、昭和と平成とで築き上げてきた社会保障の制度の下で、過去の知恵と経験とを生かしつつ、諸課題を皆様とともに乗り越えてまいりたいと思っております。また、生活困窮者の支援や女性の社会生活環境の整備や障害者支援や妊娠期からの切れ目のない子育て支援、安心の医療、介護、福祉など、個々人に対して社会保障の果たす確かな役割があってこその社会の安定であるというふうに考えております。社会全体の安定があってこその平和と繁栄だと思います。引き続き、根本厚生労働大臣を始めとした厚生労働省の皆様におかれましては、国民からの信頼の下で我が国の安心の要としての厚生労働の行政のお仕事をしていただきますよう、心からお願いを申し上げます。  さて、本日は健康保険法の改正ですが、一問目は根本厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。  高齢者の健康事業と介護予防の一体的実施についてお尋ねをさせていただきます。  今回の法改正は、データベースの連携とそれをつなぐ保健師という二本柱で成り立っているというふうに思っております。この度は、実に長い年月を経て、この介護のデータベースと高齢者を含めた特定健診のデータベースとをようやく一体的に運用することとしております。とても意義のあることだというふうに思います。  今年の連休の前半になりますが、名古屋で日本医学会総会が行われまして、私もその中のセッションの、高齢者健診と高齢者医療との関わり、健康寿命延伸につながる高齢者のための健診の在り方に辻一郎先生や津下一代先生方と一緒にパネリストとして参加してまいりました。特定健診の情報を介護予防に使用することで、より個別に栄養状態のアドバイスや運動のアドバイスや、また受診につなげることができるということで、この法改正には大きく期待をしているということでありました。  三月二十日の厚生労働委員会で私は質問をさせていただいた折に、昭和五十三年まで我が国に制度として存続していた国保保健婦の話をさせていただきました。国保保健婦は、三千五百名の住民を担当する駐在型のかかりつけ保健師の制度でありました。岩手県でOGの方々の話を聞きましたが、自宅分娩が六割だった当時は、母子保健事業も行い、また家庭訪問を主とする中で、高齢者も含む家族全員の栄養指導、そして健診の実施と、そして結果は自宅に足を運んで訪問し、対面で通知をしており、生活に関わる医療、介護、福祉の領域の垣根を越えて何でも相談できるファーストタッチのかかりつけ保健師の制度でありました。行政として関わるため大きな安心感があったとのことでございました。  日本医学会総会でも、どのようにかかりつけ医、かかりつけ歯科医やかかりつけ薬剤師と連携していくのかということの議論も行われましたが、データベースを連携することと同時に、最終的にそれをつなぐのはあくまでも人であるというふうに思いますので、この度の法改正におきまして保健師を中心にしてくださいましたことは、大変有り難いというふうに感じております。  そこで、根本大臣にお尋ねをしたいと思います。  超高齢社会にある我が国において、高齢者に対する保健事業の実施は大変重要な課題でございます。高齢者のニーズに沿ったきめ細やかな保健事業を行うため、地域の中で活躍する保健師などの医療専門職種がしっかりと役割を果たしていくことが大変重要であると考えますが、今回の一体的実施の枠組みの中でどのような取組を進めていくこととしているのか、お考えをお聞かせください。
  20. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 人生百年時代を見据えて高齢者の健康増進を図り、できる限り健やかに過ごせる社会としていくためには、複数の慢性疾患に加え、認知機能や社会的なつながりが低下するなどの多面的な課題を抱える可能性が高まるこの高齢期の特性に対応し、住民に身近な市町村がきめ細かな支援を行うことが大変重要であると考えています。  このため、今委員のお話もありましたが、保健師などの医療専門職が地域の健康課題を把握して、保健事業と介護予防の両面にわたる一体的な取組を進めること、これが重要だと考えています。  具体的には、保健師等の医療専門職が様々な取組を進めていくことが考えられます。例えば、開業医の場など地域の様々な場において健康教室や健康相談などを実施する。この点については、三重県の津市では、地区の集会場などに巡回健康相談の窓口を設けて、保健師、管理栄養士などによる相談を実施しています。窓口に来られない方には訪問相談も実施している、必要に応じて主治医や地域包括センターに連携する、こういう取組をしているところもあります。  さらに、医療、介護、健診などの情報を一体的に分析し、地域の健康課題を把握する、あるいは生活習慣病の治療を中断していて重症化のおそれのある高齢者や、医療・介護サービスなどに全く接続していない閉じこもりのおそれのある高齢者の方々などを必要な医療・介護サービスに接続する、こういう取組をするためには、専門職の方が大変大きな役割を果たしていただくものと考えています。  このような取組を行う医療専門職の配置を各市町村で進めていただくように、後期高齢者医療の特別調整交付金なども活用し、財政的に支援をしてまいります。これによって、高齢者のニーズに沿ったきめ細かな取組を推進していきたいと考えています。
  21. 自見はなこ

    ○自見はなこ君 財政面まで踏み込んだ御発言を賜りまして、ありがとうございます。  昭和と平成とで国が豊かになり、人口が増加していく過程においては、医療職種の細分化や、あるいは専門性の向上に多くのエネルギーが支払われてきましたが、これからは仕事内容に関しても職種横断的な要素も増え、また人的にも、サービス提供者も高齢化してまいりますので、少ないリソースを統合していく時代になってくるんだというふうに思います。  岩手県でお話を伺いました国保保健師、当時、保健婦と呼ばれておりましたが、OGの方々、大変印象的なお話をされた中で、私たちが大事にしていたのは対話と行脚だというふうにおっしゃっておられました。先輩方の知恵を私たちは結集していく時代になってくるんだと思います。この度の法改正は令和の時代を支えるに足る法改正の内容になっていると思いますので、是非これからも根本大臣にはリーダーシップの下で厚生労働行政を牽引していただきますよう、心からお願いを申し上げたいと思います。  次に、国保の調査権について質問をさせていただきます。  この度の入管法の改正に伴い、今後外国人の増加が見込まれる中で、医療保険の適切な利用の確保が必要だというふうに考えています。外国人の中には、留学生や健保の適用事業者以外で働く方など国保に加入する方もいると承知しており、その方々については市町村は在留資格の確認が必要と承知しています。国保の資格管理にあっては、健保の適用対象者かどうか、在留資格に沿った活動をしているかなど、日本人、外国人を問わず、慎重な要件の確認が必要と考えております。  今回の法改正では市町村の調査対象の明確化が盛り込まれていますが、その趣旨や狙いは何か、教えてください。
  22. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 医療保険制度は被保険者の支え合いで成り立っている制度でございますので、この制度の信頼を確保するためには、適正かつ厳格な資格管理というものが必要だというふうに考えております。特に、国民健康保険につきましては、これは住民票を持つ方を広く対象とする制度でございます。したがいまして、その中から、例えば被用者保険に加入している方は対象外である、あるいは医療滞在ビザの外国人の方は対象外である、こういう対象外の方を含めてその加入資格というものをちゃんと確認すると、そういう必要性が国民健康保険においてはより高いというふうに思っているわけでございます。  現行の国民健康保険法におきましては、市町村が関係者に報告を求めることができる対象として被保険者等の資産それから収入の状況等について規定されているということでございますが、被保険者の資格の得喪に関する情報というものについては規定をされていなかったわけでございます。今回の改正におきましては、したがいまして、国保の被保険者の資格管理の観点から、被保険者の資格の得喪に関する情報というものを市町村における調査対象として追加をして明確化をするというふうにしたものでございます。
  23. 自見はなこ

    ○自見はなこ君 ありがとうございます。  入管法の改正で新しい在留資格も誕生いたしました。出入国在留管理庁の職員の方々の担う業務と、厚生労働省におかれましては密接に連携していくことをお願いをしたいと思います。  ただ、今回のことで大切なのは、日本人か外国人かを問わず、このような調査権は国保の健全運用のために必要だということであります。今後も、市町村の自治体職員の声もよく聞いていただいて、現場の負担に考慮し、必要なマニュアル作りなど様々な支援が必要になってくると思いますので、是非協力の下でこの施策を実施していっていただくように、心からお願いしたいと思います。  また、この度の居住要件などに関する法改正に関しましては、昨年党内で立ち上げました外国人労働者等特別委員会、木村義雄委員長の下の橋本岳座長による在留外国人に係る医療ワーキンググループの議論が大きく寄与したと思います。改めて、この間の関係各位の皆様のお働きに心から感謝申し上げたいと思います。  続きまして、マイナンバーカードについて質問をさせていただきたいと思います。  マイナンバーカードの資格確認についての質問でございます。マイナンバーカードが健康保険証として使えるオンライン資格確認の導入は、患者様にとっても、マイナンバーカード一枚で受診ができるようになるなど、メリットが大きいというふうに考えております。他方で、マイナンバーによって医療情報がひも付けられるのではないかといった誤解や不安が生じないように、丁寧に医療現場や患者様に周知することが重要であるというふうに考えております。  オンライン資格確認は、公的個人認証の仕組みを使うのでマイナンバーそのものは使わないわけで、マイナンバーと診療情報が結び付くことはないということについて分かりやすい御答弁をお願いしたいと思います。また、医療現場に対する丁寧な周知も併せてお願いしたいと思います。
  24. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 御指摘のとおり、マイナンバーカードによるオンライン資格確認というものを導入するわけでありますが、これはマイナンバーと診療情報を結び付けるということではないということでございます。  具体的にどういうことかと申しますと、まず、資格確認するために、医療機関や薬局の窓口で、患者さん、マイナンバーカードを出していただきますと、そのICチップの中に本人を確認するための電子証明書というものが入ってございます。それを読み取った上で、その情報を、社会保険診療報酬支払基金それから国民健康保険中央会が管理いたしますオンライン資格確認等システムというところに照会をするということになるわけでございます。  今申し上げた支払基金と国民健康保険中央会は、各保険者、健保組合とか協会けんぽとか市町村とか、そういう保険者から資格情報の管理の委託を受けるという仕組みになっておりますので、患者さんからの電子証明書という情報が送られてきますと、患者さんのその資格の情報というものを直ちに検索をしまして医療機関や薬局に提供をする、返送をするというような仕組みになっているわけでございます。  したがいまして、マイナンバーカードを使いますけれども、マイナンバーカードのICチップの中の電子証明書を使うということでございますので、マイナンバーそのものというものは用いないということになってございますので、医療機関等においてもまたマイナンバーを何か診療上使うということも想定しておりませんので、マイナンバーと診療情報が結び付けられるということはないということをはっきり申し上げておきたいというふうに思います。  また、こうした点につきましても、御指摘のように、オンライン資格確認導入に向けて、こうしたマイナンバーカードの安全性、あるいは運用の仕組みということについて、医療機関の現場に丁寧に説明をして周知をしていきたいというふうに考えております。
  25. 自見はなこ

    ○自見はなこ君 明快な御答弁、ありがとうございました。  本法案でこの度創設することになります医療情報化支援基金でございますけれども、これによりまして医療機関におけるオンライン資格確認の導入を支援することというふうにもされてございます。  全国には、病院と呼ばれる医療機関が八千、そして診療所は十万と言われております。導入を希望する全ての医療機関が必要な支援を受けることができますよう、政府におかれましては、基金の積み増し等を含めしっかりとした財政措置を是非講じてくださいますよう、心からお願いを申し上げたいと思います。  次の質問に移ります。  医療情報の標準化、電子カルテの導入支援についてお伺いしたいと思います。  現在、電子カルテの導入状況は、四百床以上の病院では九割程度の導入が進んでおりますが、一般診療所では四割程度にとどまっております。今回の診療情報化支援基金により、電子カルテの標準化を支援し、医療現場の情報化を推進していくことは、診療情報の連携など医療の質の向上や医師の勤務環境改善を支援する観点からも大変重要な取組であると評価をしております。  他方で、電子カルテの導入に当たっては、システムのベンダーへのばらまきにならないよう、将来のあるべき医療情報の連携の姿を見据えて国がしっかりと方向を示すことが何より重要であると考えます。  こうした観点から、支援基金を活用してどのように電子カルテの標準化や、また診療情報の連携の基盤づくりを進めていくのか、お考えをお聞かせください。
  26. 吉田学

    ○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  電子カルテの導入は、まず、個々の医療機関における業務の効率化及び医療従事者間の円滑な連携を図るなどの医療提供体制を向上させる効果があると思います。また、標準化した電子カルテの普及を進めることで医療機関間の円滑な情報連携が可能となり、地域医療における病床機能別の連携、病診連携を促進するなど適切な医療の提供に資するものと考えております。  このため、御審議いただいております健康保険法等の一部を改正する法律案において医療情報化支援基金を創設する中で、まず、国の指定する標準規格を実装する電子カルテ等の導入を支援すること、また、国が基金を通じて技術的な方向性を明らかにすることによって業界全体を標準化へ誘導することを目指しております。国の指定する標準規格の具体的な要件については、今後、関係者の御意見も踏まえて検討していくこととしております。  今回の基金を活用した成果が、先ほど申し上げた医療機関間の情報連携との関係でどのように現れているのか、検証、公表を行いつつ、標準化した電子カルテの普及に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
  27. 自見はなこ

    ○自見はなこ君 ありがとうございます。  この度の標準化をしっかりとできるかどうかがこれからの大きな節目、分岐点になってくると思います。これを成功させること、それから成功させた先に医療の適切な提供と、そして医療財政の安定的な運用ということが結び付いてくると思いますので、大きく期待をしております。  また、医療情報の連携やデータヘルスの推進に当たって、特に、ICTが進む中で、成り済ましドクターの防止や、電子認証などの医師などのHPKI、医療関係国家資格の認証基盤も重要であるということは度々申し上げさせていただきました。この度の医療機関の情報化の推進と併せて、HPKIの推進にも是非取り組んでいっていただきたいと加えて申し上げたいと思います。  また、連休中にも新聞報道でございましたオンライン診療などもその際併せて進んでくるものだというふうに予想されますが、それに当たっては、若い世代の、当然看護師さん、そうであります、医師、薬剤師は女性も多いということからストーキングといったものも大変懸念をされております。現在未整備であります医療従事者のICT上の肖像権や、患者様の個人情報や皮膚の状態など、ネットで故意あるいはハッキングなどにより拡散されてしまうことも想定し、新たな時代における医療を受ける側のルール作りや、あるいは双方が信頼関係の下で医療が行われる環境整備も同様に行っていただきたく要望させていただきます。  加えて、日本は公的医療保険で医療を提供しております。人口減少に貢献することが、あるいは偏在の中でも適切な医療提供体制ということに貢献することが本来のオンライン診療の在り方だというふうに私自身は考えております。くれぐれも、ニーズとディマンドの履き違えが起こり、医療財政を不必要に圧迫する原因をつくらないように慎重な対応を望みたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。  次に、NDBと介護DB、データベースの連結解析の第三者提供について御質問させていただきます。  本法案において、医療と介護の匿名化されたビッグデータであるNDBを連結解析して、相当の公益性を有する研究等を行う自治体、研究者、民間事業者等の幅広い者に匿名化されたデータの提供が可能になります。これにより、例えば、学術の分野で地域包括ケアや地域の効果的な医療・介護サービスの向上につながる研究が進むことや、自治体において医療のリハビリや介護サービスの実施状況を分析することで、高齢者の地域での生活を支える医療・介護サービスの効率的な整備につながることが期待をされております。  他方で、これまでは専門の研究者だけが利用していたものがより幅広い主体に利用が広がっていくことになるので、貴重なデータが有効に利用され分析に活用されるには、レセプトの特性や匿名化されたビッグデータの取扱いについて、例えばe―ラーニングを活用して専門的な知識やノウハウを提供するなど、利用者を支援するための継続的な体制や取組が必要であると考えます。  この点について、政府の御見解をお聞かせください。
  28. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) お答えいたします。  NDBあるいは介護DBのデータを研究等に活用する際には、データ利用者の方々の側で、これらのデータが医療保険、介護保険のレセプトデータであるということで、分析を行う上でそのレセプトデータだという特性に留意した取扱いが必要であるということを十分御理解いただくということが重要であるというふうにまず考えています。  具体的に言いますと、レセプトデータということなので、結局保険請求に必要な情報というのが入っているということでございまして、例えば医療でいいますと、具体的なドクターの所見であるとか検査のデータといったようなものは入っていないということでございます。そういうその一定の制約あるいは特性というものがあるので、そうしたことをよく理解した上で使っていただくということが必要だろうというふうに思っています。  この第三者提供の促進あるいは連結解析ということについて、この法案を作ります前に御検討いただきまして有識者会議の報告書というのをいただいていますけれども、そこでも、e―ラーニング等を活用した法令遵守等に関する研修や研究者の個別ニーズに応じた支援の実施、あるいは支援実績やノウハウを蓄積して効果的な支援につなげることができる継続的な支援体制の検討ということが今後の利用者支援のあるべき方向性という形で提案をされてございます。  こうした報告書の内容も踏まえまして、先生御指摘のように利用者に対する支援の充実化ということに取り組んでいきたいというふうに考えておりまして、それによってNDB、介護DBの効果的な利活用につなげていきたいと考えております。
  29. 自見はなこ

    ○自見はなこ君 ありがとうございます。  研究者の皆様も大変大きな期待を寄せておりましたが、同時に、これからはパブリックヘルス、公衆衛生が医療、そして地域、そして行政、全てを結んでいくキーワードになってくると思いますので、是非利便性のある使い方、そして継続的な体制支援、お願いしたいと思います。ありがとうございます。  続きまして、支払基金改革について御質問させていただきたいと思います。  支払基金は昭和二十三年に設立をされました。それまで診療報酬の審査支払については、戦前は当時の厚労大臣の委嘱に基づいて医師会が、その後しばらくは政管健保については財団法人社会保険協会、組合健保については健保連が行っておりました。しかしながら、診療報酬の請求事務は極めて複雑で手間も掛かる中で支払の遅延が問題となり、これを統一的かつ迅速的に行う機関として設立されたのが設立の経緯だというふうに承知をしております。  戦争により健康保険制度が崩壊寸前の状態にある中で、戦後の新憲法の理念の下で健康保険制度を始めとする社会保障制度の立て直しが進められてまいりましたが、その中で支払基金の創立により、診療報酬という言わば健康保険制度の血液にも当たる部分が円滑に循環するようになったということは、その後の健康保険制度の再建や発展に極めて重要な役割を果たしたというのが歴史的な評価であろうというふうに考えております。  また、支払基金の組織創設当時から五十年以上の間、レセプトは紙で提出をされておりました。戦後、保険診療が我が国の医療の中心となっていったことに伴い、紙レセプトの件数が年々相当な勢いで増大する中で、これを円滑に処理する、そのためにはマンパワーに依存するしかなく、それを効率的に実施するため、支払基金では、都道府県ごとに支部を設置し、支部を中心として審査支払を行ってきたというふうに承知をしております。  すなわち、支払基金においては、膨大な紙のレセプトの審査を適切に行うため、マンパワーを支部に集約し、過去の審査実績や審査委員の先生方の知見も踏まえ、様々な現場の工夫を凝らして審査を実施してきたというのがこれまでの支払基金の歩みであっただろうというふうに認識をしております。  その後、近年の電子レセプトの導入により、例えばコンピューターを活用した統一的なチェックを行うことができるようになるなど、審査の流れにも大きな変化が生じていますが、それまでの審査や再審査結果等により培われてきた知見は支部にありますので、支部を中心とした審査が行われている形は基本的に変わっていないものであるというふうに承知をしております。  このような歴史的な経緯もあって、支払基金ではこれまで支部を中心として審査が行われてきているわけですが、一方で、そのことが結果的に支部間の審査結果の不合理な差異の一因になっているのではないのかという一部の指摘もございました。審査結果の不合理な差異があるということであるとすれば、公平性の観点から、これをなくしていくことが大変重要であると考えます。  そこで、時間がない中恐縮ですが、お尋ねをいたします。  この度の法案におきまして、支払基金の組織見直し等において支部を廃止することとしておりますが、これは何を目的として、どのような効果を期待して行っているものなのか、具体的に教えていただきたいと思います。
  30. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 御指摘のとおり、支払基金ではこれまで支部を中心とした審査が行われてきたわけでございます。  紙から電子レセプトという形が中心になってきてコンピューターチェックが可能になったわけでございますけれども、結局支部ごとにそのコンピューターチェックルールというものを設定をしてきたということでございます。これによって各支部によって業務が効率化できたわけでありますけれども、他の支部と比較して審査の結果の不合理な差異が生じる一因になっているというふうに御指摘もあり、そういうふうにつながっているということではないかということでございます。  したがいまして、今回の法改正においては、地域間の審査結果の不合理な差異の解消などに向けまして、本部主導で全国統一的な審査業務の実施を進めるということのために本部の調整機能を強化するという観点から、都道府県の支部を廃止をしまして、支部の有する権限を本部に集約をするということにしたものでございます。  これによりまして、既存の支部独自のコンピューターチェックルールというものを廃止をしまして、本部ルールという形で統一化を図ると。それから、将来に向かって不合理な支部間差異が生じないように本部主導による検証プロセスというものを確立するといったような全国統一的な取組を推進したい。それから、適正なレセプトの提出に向けました医療機関への支援というものもやっているわけでありますけれども、そういうものや職員の研修の実施につきましても、今後は本部主導によって統一的な取組に改めていくということをしたいということでございます。  なお、各都道府県には本部の事務執行機関として審査事務局を設置いたしまして、審査委員と相対で行います審査委員会の補助業務というものを実施するとともに、審査委員と連携をしまして医療機関に対する指導、啓発活動というものを実施するということにしているところでございます。
  31. 自見はなこ

    ○自見はなこ君 ありがとうございました。  是非、知見というものは支部にもございましたので、しっかりとその知見は生かす形で活用していただくようにお願い申し上げます。  ありがとうございました。
  32. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 公明党の宮崎勝です。  健康保険法等改正案についてお伺いしたいと思っております。  まず最初に、そのうちのオンライン資格確認ということについて伺わせていただきたいと思っております。  オンライン資格確認の導入後はマイナンバーカードを保険証代わりに用いることができるようになるため、今回の法改正により、現状でも一三%程度にとどまっているマイナンバーカードの普及に弾みが付くものと期待されております。そのためには、オンライン資格確認の導入によるメリットを広く知ってもらう必要があると考えております。  そこで、まず、オンライン資格確認を導入するメリットについて、患者、医療機関、保険者、それぞれの立場に即して御説明をいただきたいと思います。
  33. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) オンライン資格確認についての御質問でございます。  メリットということでございますので、まず患者さんのメリットということで申しますと、オンライン資格確認が導入されますと、患者さんはマイナンバーカードを保険証として利用できることになります。また、それによって、例えば転職されて加入する保険者が変わるということになると、今まで、新しい保険証を発行してくださいということでお願いをして、新しい保険証でかかるということになるわけでありますけれども、新しい保険証を発行、どうしても一定の日時が間、掛かることになりますが、その発行を待たずにマイナンバーカードを持っていけば、これまで同様、医療機関で受診ができるということになります。  それから、特に入院なんかによって高額の医療費が掛かったときに、月々高額療養費という形で一定の限度額以上はまた保険から給付がされるという仕組みがございますけれども、これは、現在では、患者さんは高額療養費の自己負担の上限額を証明する限度額認定証というものを保険者に申請をしましてそれを出してもらって、それを持っていくと、例えば入院なんかでずっと入っているときに、その限度額までお支払をすれば、それ以上は言わば現物給付と同じような形になるということになっています。それがないと、一遍全部払って後で償還を受けるという形になるんですけれども、今度オンライン資格確認が導入されますと、オンライン上でこの限度額認定というものの情報も提供する仕組みとしておりますので、患者さんが保険者にあらかじめ限度額認定証というものを申請して発行してもらうという手続なくても、限度額まで本人が払えば、あとは医療機関の方に保険者から直接支払が行くという形になります。  医療機関のメリットでございます。  医療機関としては、先ほど申し上げましたように、転職をする、そうすると保険者が変わるということがございます。今まではそれが医療機関では直ちに分かりませんでしたので、患者さんが古い保険証を持ってきちゃうということになりますと、その古い保険証に基づいて請求を一遍診療の後しまして、そうすると、古い保険者からこの人はもう変わりましたというのが連絡が来ると。そうすると、もう一遍新しいところを確認をして、そこに請求をし直すということをやっておったわけでございます。この事務コストというものもばかにならない状態であったわけでございますけれども、今後は医療機関でリアルタイムに資格情報が確認できるようになりますので、過誤請求の事務コストというものは減少するということになります。  それから、今まで保険証の情報を窓口で手で打つというようなことをやっておったわけでありますけれども、マイナンバーカードをピッと読むという形で入力ができるようになりますので、間違いもなくなりますし、効率的に登録ができるようになるということでございます。  保険者のメリットでございます。  保険者の方でも、被保険者、患者さんが保険者を変わったというような場合に、失効した保険証の利用による過誤請求というものが今まであったわけでございますけれども、これがなくなりますので事務コストが減少いたします。それから、最初に申し上げた患者さんのメリットで、高額療養費の限度額認定証の発行というのが要らなくなりますので、これの事務コストも減少するということになるわけでございます。  以上のように、患者、医療機関、保険者それぞれ、利便性の向上、事務の効率化というものにつながるということを期待しているところでございます。
  34. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 ありがとうございます。確かに多くのメリットがあるように感じました。  そうしたメリットの一方で、マイナンバーカードが保険証になるとの報道を見て、従来の保険証が廃止されてしまうのではないかと、また、マイナンバーカードに全て切り替わるのではないかと勘違いをされてしまって、そういう可能性があると思います。  特に高齢者の皆様が不安に思われることがないように、従来の保険証でも引き続き保険診療が受けられるということをまずは確認をしたいと思いますし、国民や保険医療機関等に対して、オンライン資格確認の内容や注意事項に関してどのようにこれから周知をしていくのか、これが重要になってくると思いますけれども、その辺の取組についてお伺いしたいと思います。
  35. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) おっしゃいますとおり、オンライン資格確認の導入後もこれまでどおり保険証でも受診はできます。  オンライン資格確認、先ほど申し上げたようなメリットが患者、医療機関、保険者それぞれにあるわけでございますけれども、そうしたメリット、それから、先ほど自見先生の御質問でもありましたけれども、マイナンバーと例えば医療情報が結び付いて何かリスクにさらされるのではないかと、そういったようなことはないというような仕組み、そうしたような点についてしっかりと周知をしていくということが必要であるというふうに思いますし、その際、御指摘のような、従来の保険証でも受診できるということについても周知をしていきたいというふうに思います。  一方で、この法案で創設いたします医療情報化支援基金というものを活用いたしまして、できる限り多くの医療機関でこのオンライン資格確認が利用できるような、そういう努力についても併せてしていきたいというふうに考えているところでございます。
  36. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 ありがとうございます。  続いて、今回、告知要求制限というのが導入をされます。現在、保険証は行政機関や民間企業など様々な場所で本人確認書類として広く用いられております。今回の改正案では、保険者をまたいだ継続的な保険資格管理を個人別に行えるようにするため、被保険者番号が個人単位化されることになっております。  一方、それに併せて、個人情報保護の観点から、健康保険事業等の目的以外で被保険者番号についての告知を求めることができなくなり、保険証に記載されている被保険者番号の取扱いについても注意する必要が生じてくるというふうに理解をしております。  そこで、告知要求制限の導入後も保険証を引き続き本人確認書類として使用することが可能であるのかどうか、確認をしたいと思います。また、引き続き本人確認書類として使用することが可能なのであれば、どういった留意事項があるのか、そこも併せてお伺いしたいと思います。
  37. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 御指摘のように、オンライン資格確認の導入に併せまして、現在、世帯単位で付けております被保険者番号を個人単位にするということになります。そうしますと、個人情報を管理する手段としてこれが使われてしまうということがないか、あるいは、この個人単位の番号を鍵として例えば特定健診情報などの個人情報が不正に抜き取られるあるいは流出するということがないかといった懸念も生じてくることになりますので、健康保険事業を実施する以外の目的でこの被保険者番号を取得するあるいは求めるということを禁止をするということにしたものでございまして、これを告知要求制限というふうに言っているというところでございます。  しかし一方で、被保険者証って、これまで銀行の窓口での本人確認でありますとか、あるいは郵便受取の際の本人確認でありますとか、幅広い手続において本人確認書類の一つとして利用されているというふうに承知をしてございます。こうした手続の際に本人確認のために必要とされている情報というのは、氏名、住所及び生年月日ということでございまして、被保険者番号そのものを求めているということではないというふうに考えられますので、引き続きまして、被保険者証を本人確認書類として利用するということについては可能であるというふうに考えているわけでございます。  しかし、まさに留意事項ということになりますけれども、本人確認を例えば事業者、例えば郵便の受取のときに本人で確認をするなり銀行で本人確認するというときに、この保険証を出してくださいという事業者の側において留意していただかなきゃいけないことがありまして、個人単位の被保険者番号というのを殊更に尋ねてそれを書き写すとか、あるいは写しを取った場合にその被保険者番号をマスキングしてくださいとお願いをしておりますので、それをちゃんとやっていただくということを留意していただくということが必要になるというふうに考えているところでございます。
  38. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 ちょっと留意事項が結構あるということでございますけれども、そうした個人情報の取扱いに対する懸念から、保険証を本人確認書類として使用することを認めないという民間企業が出てくる可能性もあるのではないかと思います。このような場合、これまで本人確認書類として保険証を活用されていた方が、その他の書類を準備するのに苦労するということも予想されると思います。  今回の告知要求制限の導入に際して、引き続き保険証を本人確認書類として用いることができる点などを周知を行う必要があるというふうに考えますけれども、その辺の対応についてお伺いしたいと思います。
  39. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 健康保険の被保険者証につきましては、これまで本人確認書類として幅広い手続に利用されてきておりますので、今回の見直しによって手続に混乱を来さないようにするということが重要であるというふうに考えております。  したがいまして、この改正法の施行に当たりましては、引き続き被保険者証を本人確認書類として用いることができるということについて周知をするとともに、特に事業者におきます先ほどの留意事項、事業者において本人確認の際に個人単位の被保険者番号を殊更に尋ねて書き写したりしないようにと、それから写しを取ったときには被保険者番号のところをマスキングをしてくださいといったようなこと、そういうことを関係省庁などとも連携をしながら施行までの間に事業者の方々に十分周知をしていきたいというふうに考えております。
  40. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 ありがとうございます。  続きまして、医療情報化支援基金について伺いたいと思います。  医療分野におけるICT化は、医療の質の向上や医療関係者の働き方改革、医療費の節減などの観点から重要な課題と認識をしております。私は、今年二月、公明党の部会として、政府が進めるAIホスピタルによる高度診療・治療システムの開発プロジェクトに取り組んでいる横須賀共済病院というところを視察させていただきました。同病院では、AIを用いた診療時記録の自動入力化により記録に費やされる労力を軽減して、その分患者に直接向き合える時間が増えるといった効果が出ていると伺いました。  医療分野のICT化は更に進めていかなければならないと思いますけれども、その一方で、費用対効果の面で懸念もあるところでございます。  今回の法案では、医療情報化支援基金を創設をして、オンライン資格確認の導入に向けた医療機関、薬局のシステム整備の支援を行うことになっております。オンライン資格確認等の運用コストについては、中間サーバーを含めた更なるコスト縮減を行うことで保険者のトータルの負担の軽減を図るというふうにしておりますけれども、負担の軽減はどの程度できると見込んでいるのか、お伺いをしたいと思います。
  41. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) オンライン資格確認の仕組みについて、現在のレセプトのオンライン請求のネットワーク、あるいはマイナンバー制度のインフラを効率的に活用するということで、構築費用や運用費用をできるだけ縮減する仕組みとなるように、保険者の意見も聞きながら検討をしているところでございます。  具体的には、保険者が利用しておりますマイナンバー制度の中間サーバーをクラウドのシステムに移行することによりまして運営費用を縮減することで、クラウドを利用する前に比べてオンライン資格確認の運営費用と合わせても保険者が負担している運営費用をより軽減されるようにシステムの仕様というものを検討しているということでございまして、中間サーバーの運営経費、現在二〇一八年度で約五十九億円掛かっているということでございますけれども、クラウドに移行後は約二十四億円ないし三十二億円ということで、差でいいますと二十七ないし三十五億円の減というふうになるということを検討しているということでございます。  また、オンライン資格確認の導入で、先ほど申し上げましたように過誤請求の事務コストというものが減少するということになるわけでございます。被保険者の方が会社変わったけれども古い保険証持ってきちゃって、そのために確認をして請求し直すということに掛かっておるコストというのが年間約八十億円あるというふうに見込んでおりますので、これも減少が期待をされるということになります。  御指摘のとおりに、いずれにしても、できる限り全体の費用を抑えて、保険者の負担軽減につながる仕組みとなるということを念頭に置いて検討してまいりたいと考えます。
  42. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 かなりの費用負担の軽減が期待できるということでございます。  それで、その一方で、これ報道ベースの話ですけれども、政府は、地域医療介護総合確保基金というものを活用して、病院間の診療データを共有する地域医療情報連携ネットワークの整備を進めてまいりました。現状では効果を上げていないという、これについて一部の報道がございますけれども、この地域医療情報連携ネットワークの整備の現状についてはどのような御認識なのか、お伺いしたいと思います。
  43. 吉田学

    ○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  お尋ねの地域医療情報連携ネットワークにつきましては、地域のニーズに基づいて、患者の同意を得た上で、医療機関間において診療上必要な医療情報を電子的に共有、閲覧できる仕組みでございます。各地域の任意の取組を、国が地域医療介護総合確保基金、今御指摘いただきました基金を通じて支援するという構造になってございます。  この間、地域医療情報連携ネットワーク、先ほど申し上げましたように、任意の取組ではございましたが、運用地域が拡大しておりまして、この地域医療介護総合確保基金を通じてサーバー購入費等の構築経費を支援することがこの運用地域の拡大に寄与している、そういう意味では一定の成果があったと認識をしてございます。  また、例えば、救急医療において患者の受診歴等を速やかに把握するということは非常に適切な治療を可能とするということでございまして、この地域医療情報連携ネットワークが有効に活用されている事例もあるというふうに現場から伺っております。  一方で、個人情報保護のための患者同意手続でありますとか、あるいは医療機関などの情報連携コストの負担が当然このネットワークには付いてまいります。その費用対効果の観点から問題があるのではないかという御指摘をいただき、また議論をされているという課題も承知をしてございます。  厚生労働省としましては、効率的、効果的な支援となるように十分に配慮しながら、この地域医療介護総合確保基金等による支援については適切に行ってまいりたいと考えております。
  44. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 一定の成果はあるということでございますが、是非とも効果が費用対効果の面でしっかりと現れるようにしてもらいたいと思いますし、今回の医療情報化支援基金でも同様の問題が生じないように是非取り組んでいただきたいというのがお願いでございます。  電子カルテの普及、先ほども御質問ございましたけれども、実際は平成二十九年におきまして大体四割台と、四〇%台というふうに聞いておりますけれども、今回の支援措置によってどの程度これが普及が進むと見込んでいるのか、それについてもお伺いしたいと思います。
  45. 吉田学

    ○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  医療情報化支援基金において実施を予定しております今回のこの電子カルテの標準化に向けた医療機関の電子カルテシステム等の導入支援につきましては、国の指定する標準規格を用いて相互に連携可能な電子カルテシステムなどを導入する医療機関に対して、その導入費用を補助するというものでございます。この具体的な国の指定する標準規格の要件につきましては、今後、関係者の御意見も踏まえて検討することにしております。  今、電子カルテの導入状況についてお触れいただきました。私ども、手元、平成二十九年の医療施設調査によりますと、一般病院全体では四六・七%でございますが、四百床以上の一般病院にしますと八五・四%、また、一般診療所については四一・六%というデータでございます。今回、この基金により電子カルテがどの程度普及していくかということにつきましては、具体的な先ほど申しました国が指定する標準規格、その補助要件に影響されるものと考えております。  厚生労働省としましては、電子カルテの普及が着実に進むように、この標準規格の具体的要件、支援対象等について、先ほど御指摘いただきましたように、費用対効果の観点も十分踏まえた上で検討してまいりたいというふうに考えております。
  46. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 是非よろしくお願いいたします。  次に、新しい時代になって大変恐縮ではございますけれども、支払基金の事務誤り事案についてちょっと確認をさせていただきたいと思います。  社会保険診療報酬支払基金の事務誤り事案についてでございますけれども、今回の事案は、支払基金の事務の誤りによって健保組合等の二〇一九年度の介護納付金が最大約二百億円不足するということになり、健保組合等が不足分を手当てするため追加の対応を求められる事態になっているというふうに認識しております。  厚労省からは、不足分を手当てする方策として、予備費や準備金の活用、介護保険法における納付猶予の活用、そして両方を組み合わせる方法のいずれかで対応するということとして、介護保険財政への影響は生じないと説明を受けておりますけれども、健保組合の対応方針は現状どうなっているのか、また、介護保険財政への影響は本当にないのか、改めて説明を求めたいと思います。
  47. 大島一博

    政府参考人大島一博君) 今委員御指摘のとおり、健保組合におきまして十分な余裕を持って予算を組んでいない場合は差額分を手当てする必要がございます。そのための方策として、予備費や準備金の活用、納付猶予の活用、そしてこれらを組み合わせる方法といった選択肢を今お示ししているところでございます。こうしたお手数を健保組合等に対しましてお掛けすることになりましたことにつきましては、制度を担当する者として重く受け止めているところでございます。いずれのケースにおきましても、今年度の保険料水準への影響を及ぼさずに済むこととなっております。  四月十六日にはこうした選択肢の具体的な活用方法を健保組合等にお示しするとともに、厚労省、支払基金において相談窓口を設置しているところでございます。今、相談の状況は日々把握しておりますが、連休前の段階で、厚労省、支払基金通じまして約百三十件強の相談が来ておるところでありまして、丁寧な対応に努めているところでございます。  なお、各個別の健保組合等の全般的な状況につきましては、六月から七月にかけて健保組合の理事会ですとか組合会が開催されます。そこで決めるという方針を持っておりますところもございますので、その状況を踏まえて全体状況を取りまとめていきたいと考えております。  なお、介護保険財政への影響につきましては、市町村に介護納付金を交付する形になっております。今回最大で二百億円の差が生じるところでございますが、医療保険者の、今回のような納付金も含めた柔軟な運用を通じて納付金の納付をお願いするとともに、必要に応じて、支払基金が二〇一八年度決算のために積み立てている剰余金一千七百億円程度の見込みがございまして、その活用も図ることができますことから、市町村への交付金は全額確保されます。この旨につきましては市町村への周知に努めているところでございます。
  48. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 分かりました。  その上で、介護納付金の不足分を被保険者本人の保険料相当額に換算すると、健保組合は月額平均約五十五円少ない想定の下で予算を組んでいると見込まれるということでございます。これ、厚労省がそういうふうに説明をしているところでございますが、この不足分は、来年度、二〇年度の保険料に上乗せされることになるのか、今後の影響について御説明をお願いしたいと思います。
  49. 大島一博

    政府参考人大島一博君) 今回お示ししている選択肢は、納付猶予だけではなく、来年度の保険料に影響を及ぼさない予備費の活用ですとか限度額を割り込まない準備金の活用、こういったことを組み合わせることも可能であります。来年度の保険料への影響も勘案して、各健保組合の中で選択、決定いただくという形で考えております。  なお、納付猶予を行った場合には来年度の介護保険料に引上げを行う必要が出てまいりますが、この場合におきましても、今年度と来年度の合計の賦課される保険料水準自体には影響は出てこないことになっております。  いずれにしましても、そういった事務手続等のお手数をお掛けすることになったことにつきましては本当に重く受け止めているところでございます。どうした手続を取ればいいのか、個別の相談に丁寧に対応しているところでございます。
  50. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 分かりました。  健保組合の介護保険料が急速に上昇しているというふうにも聞いておりますので、そうした影響のないような対応を是非お願いをしたいと思っております。  もう一つ、今回の事案のもう一つの問題点としては、納付金を算定する際の係数をダブルチェックによってミスを防ぐ体制になっていたということでございますけれども、それが機能しなかったということが一つあります。また、かねてからこの委員会でも指摘がありましたとおり、支払基金の担当者が事務誤りを厚労省の担当者に報告したのが一月だったわけですけれども、影響を受ける健保組合への報告が三月になって問題が大きくなってしまったと、そういうことがこの経緯としてございます。  今回の事案を受けて、老健局として四月二十二日に再発防止策を発表されましたけれども、この認識として、当該情報が課内や局内で共有されず、上司も実務を担当者任せにしていたという認識を示されております。これは、毎勤統計などの問題とも同様な構図があるというふうに認識をしたところでございます。そういった意味では、再発防止というのは一老健局だけにとどまらず、全省的にこうした問題に取り組むべきではないかと考えますけれども、副大臣の御見解をお願いいたします。
  51. 大口善徳

    副大臣大口善徳君) 今回の介護納付金の算定に係る事務誤り、毎勤統計の問題等の一連の事案については、省内の情報共有の在り方など、組織としてガバナンスが不十分であったことが明らかになっています。そこで、全省的に、組織内で、また関係組織間でそれぞれの業務にどのようなリスクがあるか、あらかじめ共有して、何かあれば意思疎通が円滑に図られる関係性を構築するのはまさに管理職の仕事であると考えております。  こうした組織管理を徹底していくことが極めて重要と考えており、特定の部門の組織や業務の改革だけでなく、厚生労働省全体として国民の目線を忘れず、国民に寄り添った行政ができる体制を構築していかなきゃならないと考えております。厚生労働行政責任者である根本厚生労働大臣の下、厚生労働行政の重みに対応したしっかりとした組織の在り方、組織のガバナンスを確立してまいりたいと考えております。
  52. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 是非、再発防止をしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思っております。  済みません、ちょっと質問の時間の関係がありまして最後の質問にさせてもらいたいと思いますが、NDBと介護DBの連結解析等に関する問題について、最後お伺いしたいと思っております。  今回の改正案によりまして、NDB及び介護DB等に収載されているレセプト情報をそれぞれ連結した形で民間企業等の第三者に提供することが可能になっております。一方、たとえ提供される情報が匿名化されたものであったとしても、情報は連結すればするほど個人の特定可能性がいや応なく高まってしまうというふうに思っております。医療情報は個人にとって極めて機微な情報であり、特に民間企業に対する情報提供については国民の不安を招かない形で進めていくことが重要であると考えておりますが、そうした懸念に対してどのような対策を行うのか、お伺いしたいと思います。  また、あわせて、情報は一度流出すると取り戻すことは極めて困難であり、国民に重大な不利益をもたらす可能性があります。情報の提供先に対してどのようなセキュリティー対策を求めるのか、併せて御見解を伺いたいと思います。
  53. 樽見英樹

    政府参考人(樽見英樹君) お答え申し上げます。  NDBと介護DB、このデータでございますけれども、患者御本人を特定できない匿名のデータベースということでございます。その連結解析に当たりましても、ハッシュ値というふうに言っておりますけれども、文字列、特定の文字列でございます、暗号になる文字列でございますけれども、それを活用することで患者御本人の特定ができない状態のまま各データベースの中から必要なデータを選定をし、それを連結できるようにするというものでございます。したがいまして、情報そのものが直ちに個人の特定につながらないというような形で取り扱うということにしているということでございます。  それから、データ第三者提供に当たりましては、現在でもデータ利用者に対して情報流出の防止のために必要なセキュリティー対策を求めておりまして、例えばデータの利用に用いるシステム端末はインターネット等との接続を禁止するとか、データの利用、保管は施錠可能なスペースで行うといったようなことを求めておりまして、安全性の確保に努めているところでございますけれども、今回の法改正におきまして、幅広い主体の利活用が進むということを考慮いたしまして、提供データ内容等に関します審議会での個別の事前審査の実施、あるいはデータ提供を受けた者について、漏えい防止等の安全管理義務を課しまして、国による検査の実施、あるいは義務違反に対しては罰則を導入するといったようなことを法律に盛り込んでいるところでございます。  こうした対応も含めまして、個人の特定につながる情報流出などが起きないように、安全性の確保というものにしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
  54. 宮崎勝

    ○宮崎勝君 時間が来ましたので、終わります。ありがとうございました。
  55. 山本香苗

    ○山本香苗君 公明党の山本香苗です。  引き続き質問させていただきますが、私の方からは高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施についてお伺いさせていただきますが、これを実施することによって具体的にどういう効果を見込んでいらっしゃるんでしょうか。
  56. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 高齢者の方々につきましては、複数の慢性疾患に加えまして、認知機能や社会的なつながりが低下するといったようなことによりまして、いわゆるフレイル状態というものになりやすいという問題が指摘をされているところでございまして、そのために疾病予防と生活機能維持の両面にわたるニーズについて適切に支援する必要があるということでございます。  今回、法案に盛り込んでおります高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施というものは、こうした高齢者の特性に応じた支援を行うために高齢者医療制度の保健事業を市町村に委託をし、介護保険制度の介護予防の事業やあるいは国民健康保険の保健事業と一体的に実施をすると、そういう枠組みをつくるものでございますので、これによりまして高齢者保健事業と介護予防を一体的に実施するための医療専門職を市町村に配置できるようにすると。それから、医療、介護、健診等の情報を一体的に分析をしまして、フレイル予備軍の抽出あるいは重症化予防、医療・介護サービスへの接続、アウトリーチによる保健指導等を実施すると、そういうこととともに、医療専門職が通いの場等にも積極的に関与をしながら、市民の方々自らが担い手となって積極的に参加する機会を充実するといったような取組を進めるものでございます。  効果ということになりますけれども、これによって、高齢者にとって疾病予防と介護予防の両面にわたってお一人お一人の健康状態や生活機能などに応じた予防サービスを受けられる。それから、日常的な通いの場、お住まいに近いようなところで保健医療の専門職による相談を受けられる。それから、そういう相談の中で必要に応じて医療・介護サービスにつながるということができるようになると。それから、お元気な方は自らも地域の担い手として参画できる場が増えることになりますので、地域の中での居場所といいますか活躍の場というものが生まれるといったような効果があるというふうに考えているところでございます。  引き続きまして、また具体的な事業効果について研究事業等も並行して進めながら、効果を見極めてより良くしていきたいと考えております。
  57. 山本香苗

    ○山本香苗君 今御答弁いただいたような答弁が繰り返されているんですね。定量的なところも分からないし、いまいち効果というものが具体的に見えないと。是非、この点については、何をもって効果とみなすのかというところの判断基準というのをしっかり示していただきたいと思いますが、いかがですか。
  58. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) まさに御指摘でございます、例えばサービス、こういうのが受けられるとか、こういうのはつながるとか、あるいは居場所が生まれるというようなことを申し上げてきましたが、じゃ、どういう指標によってそれを判断するのか、評価をするのかということという御指摘というふうに受け止めました。  これは大変重要なことというふうに思いますが、先ほど申し上げましたように、引き続きまして具体的な事業効果等について研究事業等を進めていきたいというふうに考えておりますので、そういう中でそうした指標についてもお示しができるような、あるいは比較ができるような、そういうことについて評価あるいは研究というものを進めていきたいと思います。
  59. 山本香苗

    ○山本香苗君 示すということでよろしいですね。  イメージがいまいち付かないので、一つちょっと御紹介したいんですけれども、兵庫県におきまして、兵庫県の看護協会が、阪神・淡路大震災の後に兵庫県の支援を受けながらまちの保健室という事業を実施しております。スタート当初は健康チェックや健康相談が中心だったんですけれども、その後は住民ニーズに応じまして心の相談だとか介護予防だとか認知症相談だとかこういったものもやってまいりまして、開催場所も、道の駅だとか、また、介護予防だと郵便局とか大学だとかスーパーマーケットだとかそういったところ、多種多様なところで兵庫県内に百四十か所以上こういった拠点というものをつくっていただいていると伺っております。  まちの保健室と書いたピンク色ののぼりを掲げて、施設や病院に実際勤務されていらっしゃる現職の看護師の方々が中心となって他職種の方々とともに実施されているわけでございますけれども、この事業のポイントは、どこかの一定の場所に来てもらうじゃなくて、人が集まるところにつくると。そして、なかなか通いの場に来てくれない、本来は来てもらいたいけど来ない中高年の特に男性の方なんかが、また認知症の疑いがあるような方にちょっと積極的に声を掛けて、健康相談等促して必要な支援につなげていくと、こういう取組をされておられます。  何もなかったとしても、そこで人間関係ができて新たなつながりができるということで結構いろんな効果が出ていると伺っているんですが、こうした兵庫県のまちの保健室事業はまさしく今回の介護予防と保健事業の一体的な実施の好事例の一つとしても考えられるのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
  60. 大口善徳

    ○副大臣(大口善徳君) 今委員から御指摘いただきました兵庫県看護協会のまちの保健室の取組は、地域において看護師さんなどの医療専門職がデパートや病院など様々な場に出向き、高齢者を始めとする市民の健康課題や不安、悩みに対する相談、アドバイス等を行っているものと承知しております。  昨年の秋、委員の御紹介もありまして、厚生労働省の担当部局がこの兵庫県看護協会の方をお招きをいたしまして、いろいろと意見交換をいたしました。そして、高齢者の保健事業と介護予防の一体実施の検討に当たってのヒントもいただいたところでございます。  今後、一体的実施を進めていく上で、従来の保健事業における健診や健診結果などに基づく個別の保健指導に加えて、医療専門職が地域に出向き、様々な地域資源や場を活用して取り組むというようなことが重要な要素であると考えております。こうした点で、お尋ねのまちの保健室と一体的実施を目指す方向性は同じであると考えておりまして、これからも、このような地域資源を活用した取組を含めた先行的な事例を積極的に収集し、一体的実施のガイドラインの作成に当たって参考とさせていただきたいと思います。
  61. 山本香苗

    ○山本香苗君 ありがとうございます。  介護予防とこの保健事業の一体化って大変大事だと思うんですが、ただ、既存の介護とか医療だとかそういった制度の枠組みだけでは、例えば人間関係の希薄化であったり社会的孤立、こういった背景から出てくる現在高齢者の方が抱えていらっしゃるそうした問題には十分対応ができません。だからこそ、住民主体の助け合いのこういった充実ということは待ったなしだと私は思っております。  そこで、大島局長にお伺いしたいんですが、一般介護予防事業における住民主体のこの通いの場の運営に対する補助の対象経費にボランティアへの報酬というものは含まれるんでしょうか。
  62. 大島一博

    ○政府参考人(大島一博君) 一般介護予防事業の中で、この事業の中におきましては、市町村の判断によりましてボランティアに対する謝金を支出することは可能でございます。
  63. 山本香苗

    ○山本香苗君 では、もう一つ、支えの仕組みとして、介護予防・生活支援サービス事業における住民主体の支援、いわゆるB型ですね、この補助の対象経費にはボランティアの報酬というものは含むことはできるんでしょうか。
  64. 大島一博

    ○政府参考人(大島一博君) この介護予防・日常生活支援総合事業という大きなくくりの中には、先ほど申し上げました一般介護予防事業と、もう一つ、介護予防・生活支援サービス事業という二つございまして、その中の一つに、今委員御指摘のサービスB、B型も含まれております。こちらのBにつきましては、ボランティアに対する謝金は補助の対象としておりません。
  65. 山本香苗

    ○山本香苗君 ここで、大臣、お伺いしたいんですけれども、私、例えば切れた電球だとかを替えてあげるとかお布団を干してあげるとか、こういう何かちょっとした、ちょいボラと言われるような簡単なものであればともかく、継続的に例えば掃除だとか洗濯だとか生活援助を行う住民B型においては、有償ボランティアという工夫、仕組みがなきゃ進まないんです。こういう認識は進んできておりますが、特に高齢化、人口減少が進む中でこの無償ボランティア頼みというのは、十分な担い手を確保することは極めて難しくなっております。また、そういう担い手確保という観点だけじゃなくて、介護保険財政全体としても考えなきゃいけないんじゃないかなと思うんです。  といいますのも、A型の方ですね、A型では利用者の自己負担が平均一割で、一時間で例えば二百円、三百円という形でやれると。でも、事業費全体で見ると二千円、三千円掛かっているというわけですよね。ですが、B型を例えば有償ボランティアが一時間五百円でやるとなった場合に、利用者の自己負担というのは五百円プラスアルファなわけです。そうしますと、A型の方がB型よりずっと安くなるわけです。そのために、本来はB型の方が地域の方々が一緒にやるので楽しくてやっていきたいんだけど、A型の方が安いからA型の方に行きますというような方も結構出てきていらっしゃると伺いました。トータルで考えればA型はB型より倍以上コストが掛かっているんですよということを言ったとしても、利用者としては自分の自己負担額の方を見るわけですね。ですから、なかなか納得が得られないと。  B型において、是非ボランティアに対する報酬を地方自治体の判断で補助対象経費に含められるようにしていただきたいんですが、大臣、いかがでしょうか。
  66. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 今委員の方からA型、B型の御紹介がありました。そして、利用者の点から見てどうかという御指摘もありました。  確かに、今のB型では、NPOや民間企業等が行う場合には謝金をサービス報酬などから支払うことが可能である一方で、ボランティア等が行った場合は謝金を出すことができない、これが現行のルールであります。  現行のルールはそういうルールでありますが、やはり高齢者が住み慣れた地域で本人らしい生活を送っていくためには、委員が今御提案、御提起あったように、地域の実情に応じた多様なサービスの充実、これが重要であると考えております。その意味で、住民ボランティアによるサービスが普及していく、これは必要なことだと思っております。今B型についてのお話がありましたが、私もそういう必要性は感じておりますので、委員の御指摘の点については、ちょっとそこはしっかりと検討したいと思います。
  67. 山本香苗

    ○山本香苗君 ありがとうございます。是非ここをやっていかなきゃいけないと思っております。  坂口局長に来ていただいておりますが、有償ボランティアというと、すぐに経営者が有償ボランティアということにかこつけて安く使うんじゃないかということを言われるんですけれども、労働法令においてはどう扱われているんでしょうか。
  68. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。  労働基準法におきます労働者とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者をいうということとされておりまして、そして、この場合に賃金とは、その名称のいかんを問わず、労働の対償として使用者が支払う全てのものをいうということとされております。  したがいまして、ボランティアと称していても、その方から事業者が受けた役務の提供に対しまして当該事業者から謝金等が支払われている場合には、当該事業者との関係においてその方の労働者性が問われる場合もあると考えております。
  69. 山本香苗

    ○山本香苗君 今の御答弁だと、安心して有償ボランティアできないですね。  事実上、有償ボランティアというものが承認されてきているということは社会実態だとは思いますけれども、是非、有償ボランティアに安心して取り組んでいただけるように、もうちょっと見解だとか取扱いを明確にしていただきたいんです。お隣に座っていらっしゃる大島局長とよく御相談していただいてガイドライン等をお示ししていただきたいんですが、いかがでしょうか。
  70. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) 今議員御指摘ございましたように、福祉の現場におきましてボランティアの方々が果たす役割というものは大きいものと考えておりまして、こうした方々が安心して活動できるようにすることも重要であると考えております。  有償ボランティアの労働者性に関します取扱いにつきましては、この有償ボランティアの方々の実態というのも多様な分野で、あるいは多様な実態ということも見られますので、一律具体的な判断基準というようなものをお示しするというのは難しゅうございますけれども、今議員の方からも御指摘があったことも踏まえまして、こういった取扱いにつきましては、活動規定等の適切な整備とかその遵守の徹底によって整理するということも可能ではないかと考えておりますので、この介護分野におきます有償ボランティアに関しまして、今後、老健局とも連携して必要な対応を検討して対応してまいりたいと考えます。
  71. 山本香苗

    ○山本香苗君 ありがとうございます。  家に閉じこもりがちな高齢者の社会参加、健康増進のために身近なところに通いの場をつくるということも大事だとは思うんですけれども、ちょっとした謝礼で生きがいとそして尊厳を持って人の役に立つ、地域で活動すると、こうしたこと自体が私は介護予防であって健康維持であって社会的孤立を防ぐことにもつながるんだと思います。  日本が介護保険制度を創設する際に参考にしたドイツにおいては、もう既に有償ボランティアというのは介護保険制度の中にしっかり組み込まれているわけです。最低賃金より少し安い金額で家事援助というのがなされているわけでありまして、我が国においても、是非、大臣、先ほど御答弁いただきましたが、有償ボランティア、この仕組みを介護保険の中にしっかりと組み込んでいただいて、住民同士の支え合いを推進して地域のつながりを強めていく。私は、今、厚生労働省が一生懸命進めていらっしゃるというか、政府で進めている地域共生社会の実現に欠かせないものだと思っておりますので、是非よろしくお願いしたいと思います。  B型についてもう一点、大島局長にちょっとお伺いしたいんですが、実際これ進めていく中で、要介護度にかかわらずそういった住民の支え合いの仕組みってやっているので、対象を要支援者に限定するのは実態と合わないんじゃないかと、要介護者も対象とすべきじゃないかという声が上がっています。  実際、大阪の寝屋川市でB型に取り組んでいらっしゃるNPO法人の寝屋川あいの会というのがございますが、そこでは独自の有償ボランティアの仕組みの中で要支援者に限らず生活支援を実施しておりまして、その支援活動の実績を見ますと、対象者は要介護者の方が要支援者より多いんですね。  ガイドラインでは要支援者以外の要介護者も含めた一体的な実施可能とされておりますが、今後、こうした実態を踏まえて対象の見直し等を図っていくような可能性はあるんでしょうか。また、要介護者も利用可能とするということは検討されていらっしゃるんでしょうか。この点についてお伺いしてもよろしいでしょうか。
  72. 大島一博

    ○政府参考人(大島一博君) 委員御指摘のとおり、今、このサービスBにつきましては要支援の方だけには必ずしも限定しておりませんで、高齢者とか障害者とか要介護者も含めて実施することは可能でございます。ただし、半分以上が要支援者に該当しているときに運営費全体が補助の対象になるということになっています。それより下回る場合はその下回った分の案分だという、そういう仕組みになっておりまして、今、その寝屋川のケースは要介護者の方が多いということですので、全体は今の要綱ですと対象にならずに案分した部分だけということになります。  したがいまして、そこを全体について補助をするということに仮にするのであれば、これは元々要支援者を念頭に置いた制度設計になっておりますし、これに関する費用分担をしている方々、言わばステークホルダーの方もいらっしゃいますので、これは、そういった関係者との調整も必要となりますので、今後の検討課題とさせていただきたいと思います。
  73. 山本香苗

    ○山本香苗君 この点については引き続き検討して、私もまた議論させていただきたいと思いますが、今日は佐藤さんに来ていただきまして、今いろいろと議論させていただきましたが、今、全世代型の社会保障を実現していくために、未来投資会議等で、この夏には実行計画を作って高齢者が働きやすい環境を整備する方向性の中身を詰められると伺っております。高齢者が活躍する場って、企業とか職場だけじゃないわけなんです。地域社会も高齢者の活躍の場。実際、地域の担い手、大変高齢者です。ですので、これからも地域のために元気に生きがいを持って生き生きと高齢者が活躍していけるようにどうしたらいいのかという観点の議論も絶対必要だと思うんです。  是非、高齢者の活躍の一つの選択肢としてこの有償ボランティアと先ほど来申し上げておりますけれども、これも実行計画の中に入れていただけるようにしっかり議論していただきたいんですが、いかがでしょうか。
  74. 佐藤正之

    ○政府参考人(佐藤正之君) 委員御指摘のとおり、人生百年時代に対応していく観点から、未来投資会議におきまして雇用問題についても取り組んでおります。  その一環としまして、意欲ある高齢者の方々の働く場を整える観点から、六十五歳以上への継続雇用年齢の引上げに向けた検討を現在行っているというところでございます。  具体的には、希望される高齢者の方々について七十歳までの就業機会の確保を図るということに加えまして、従来の六十五歳までの雇用確保措置とは異なりまして、委員御指摘の点も踏まえまして、個々の高齢者が六十五歳を超えてもその希望、特性に応じて活躍できるように、多様な働き方の選択肢を設けまして、かつ、これを高齢者が選択できるような仕組みを検討しているところでございます。  以上のように、委員御指摘の点も含めて、高齢者雇用の在り方について引き続き未来投資会議でよく十分検討を行った上で、三年間の工程表を含む実行計画を今年夏までに決定したいというふうに考えております。
  75. 山本香苗

    ○山本香苗君 時間が来ましたので終わりますが、雇用じゃなくて、よく考えていただきたい、やっていただきたい、よろしくお願いします。  終わります。
  76. 東徹

    ○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。  今日は、前回質問を積み残したものがありますが、ちょっとそれは後の方に回しまして、先に今回の医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律案の方から質問をさせていただきたいというふうに思います。  今回の法律の中で、結構早く法案を出してきたなと思って評価させていただいているのが今回の医療保険なんですけれども、日本に住所を有する者を被保険者の要件に、それを、日本に住所を有する者というふうなことで要件を入れたということについては結構早かったなというふうに思っております。  実は、私の友人が東京都内で病院に勤務しておりまして、一昨年なんですけれども、外国人の方で一言も日本語をしゃべれない方が最近多いんですというふうな話がありました。よくよく聞いてみると、日本に滞在して仕事をしている方が、自分の母国の方から家族をたくさん呼んできて治療しているというふうなことであったというふうなことも分かりまして、これは本当に改善していかないといけないなというふうに思いました。  今回の法案では、そのことも、日本に住所を有している者を対象としていくというふうなことで、健康保険のこの改正については評価させていただきたいと思います。  順番に質問をさせていただきますけれども、まず支払基金の組織再編のことについて質問をさせていただきたいと思います。  以前から支払基金のレセプト審査に地域差があるというふうなことがよく言われておりました。地域独自の審査基準を認めることで審査が地域によって違いが出てくる、甘いところもあるというふうなことも指摘されていたと思います。本来のルールに反した不適切な請求を見逃しているのではないかというふうな報道もこれまでありました。  厚生労働省の法案に関する資料でも、審査結果の不合理な差異の解消という文言があります。具体的にどのような不合理な差異があるのか、そしてまたどの程度あったのか、どれぐらい把握しているのか、まずお伺いをしたいと思います。
  77. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 審査結果の不合理な差異ということでございますけれども、現時点でその件数を把握するということが率直に申し上げましてなかなか困難でございますが、各支払基金の支部で審査を実施したレセプトのうち、同一の請求内容であるにもかかわらず、ある支部では査定となっているが、ある支部では請求どおりとなっているという事例というものは存在をしているということでございます。  具体的には、例えば標準純音聴力検査という項目がございます。様々な周波数の音を聞かせてどの音が聞こえる能力があるかということを調べる聴力検査でございますけれども、ある支部では、三歳未満の小児は聴力検査に対する回答、右、左とか、聞こえた、聞こえないということの意思表示が困難であろうということから、三歳未満の小児を抽出をするチェックルールを設定をして算定の可否を判断をしているということでございますが、別の支部では、こうした抽出を行うチェックルールを設けていないので、チェックの対象となりにくいというようなことがございます。そのため、同じ三歳未満の小児に対する検査であっても、一方は査定となり、一方は請求どおりとなるという可能性があるということでございます。そのようなものが具体的な例としてあるということでございます。
  78. 東徹

    ○東徹君 地域差、地域ルールというのはあると思うんですけれども、その地域ルールというのはどれぐらいの件数というか、地域ルールの数、これどれぐらいあるというふうに、先ほど何か、隣では五万件ぐらいあるというふうに聞いたんですけど、もし御存じでしたらお聞きしたいと思います。これ、済みません、通告はしていませんが。
  79. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 支払基金でのそれぞれの支部でのコンピューターのチェックをするときのコンピューターチェックのルールというものについて、全体で件数として平成二十九年時点で十四万、支部の独自チェックルールというものがありまして、それを三十年九月時点で七万ルールまで減少させたところでございます。今年の九月までに更に約五万ルールを廃止をしたいということで取り組んでいるというところでございます。
  80. 東徹

    ○東徹君 ありがとうございます。今、直近で五万ルールあるということで、かなりの数だと思うんですね。  今日、ちょっと配付資料をお渡しさせていただいておるんですが、これ、二〇一六年十月の朝日新聞の記事なんです。医療輸出、日本出遅れということで、韓国が保険運用システムで攻勢を掛けているというふうな記事の内容なんですが、その記事の中で、韓国も医療保険制度では全ての国民を対象に保険料で運営されているというふうなことなんですけれども、ただ、韓国では、医療機関から診療報酬請求はほぼ電子化されて、その明細書、レセプトは、健康保険審査評価院がコンピューターで審査するというふうなことになっているんですね。  医療保険は数多くの治療行為とか医薬品に値段を付けて診療報酬を払うんですけれども、韓国では、審査機関のHIRAというそうですが、健康保険審査評価院ですけれども、年間約十五億件のレセプト審査のために約二千二百人の職員と約一千百人の医師を抱えている、レセプトの九割近くがコンピューター審査だけで済むんだということなんですね。レセプトの九割近くがコンピューター審査だけで済むというのは、これかなり早く効率的に審査できる体制ができているんだということなんですね。これに比べて日本は大変遅れていますよというふうな記事です。  日本の場合だと、これは、社会保険診療報酬支払基金とそれからもう一つ国保連というのがありますけれども、社会保険診療支払基金、この記事では、年間約十億件のレセプトを約四千五百人の職員と非職員の医師ら約四千七百人が審査ということで、もう一つの国保連の方は、年間約十億件の審査に約二千七百人の職員と約三千七百人の非常勤職員らが働くと。データ処理を取り入れているけれども、審査の現場は人海戦術のままだというふうな記事の内容になっております。支払基金は都道府県の支部ごとに審査委員会があるけれども、それぞれ審査基準に独自ルールを設けるなどしており、多くの例外が存在しているというふうな記事になっております。  これが二〇一六年十月の記事なんですけれども、韓国の保険運用システムが進んでおり、海外にも輸出しているという一方、日本では人海戦術で非効率なままとなっているというふうなことが指摘されておったわけですけれども、三年たって我が国の審査の進め方、これがどのように変わってきたのか、お伺いしたいと思います。
  81. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) まず、この朝日新聞二〇一六年の記事ということで御紹介されましたが、韓国と我が国の医療保険のシステムあるいはこの審査支払のシステムでかなり変わっているところが何点かございます。  例えば、韓国の方は保険者が国民健康保険公団一つでありますけれども、我が国の場合には、被用者保険が約千四百、それから、国保は市町村それから国保組合で約二千というふうな形で、保険者の数が非常に大きく違っておる。それから、医療機関の数も、韓国は約九万であるのに対して、日本は合わせて約二十三万という形で違っておると。それから、制度的には、実は韓国というのは混合診療が認められておりまして、例えば、審査支払機関で査定をされますと差額を患者さんから取れるという格好になっているんですが、日本は混合診療を認めておりませんので差額が取れないという形になっているといったようなところが実は韓国と若干違っておりますので、この辺がコンピューターチェックというものを韓国のようにばさっとなかなかやりづらいという面があるということを最初に申し上げさせていただきたいと思います。  ただ、これを言い訳にしてはいけないので、まさに、できるだけ効率化ということについては図っていかなければいけないし、不合理な差異ということについてはなくしていかなければいけないということで私どもも取り組みたいというふうに思っているところでございます。  今回の法改正におきまして、本部主導によって全国統一的な審査業務の実施を進めるために、本部の調整機能を強化するという観点から、各都道府県の支部を廃止をして、支部の有する権限を本部に集約する、それで、これによりまして既存の支部独自のコンピューターチェックルールというものを廃止をして本部ルールへの統一化を図る、それから、将来に向かいまして不合理な支部間差異が生じないように本部主導による検証プロセスというものを確立をするといったような形で、本部主導によって全国統一的な取組を推進するというふうにしているところでございます。  三年間の取組ということでございましたが、先ほども若干数字を申し上げてしまいましたけれども、約十四万あった支部独自チェックルールというものについて、これは二十九年と三十年の比較ということでございますけれども、約七万ルールまで減少させるという取組をやってきたところでございまして、今年の九月までに更に約五万ルールを廃止をするということにしておりますが、遅くとも令和三年九月の審査支払新システムの稼働時までに移行、廃止作業を完了をさせまして、統一化されたコンピューターチェックルールの下で不合理な審査結果の差異の解消を目指すということにしているところでございます。  また、新たな審査支払システムにおいては、審査結果の差異を見えるようにする機能というものを導入することを予定しておりまして、そこで明らかになりました審査結果の差異の内容を本部で分析をしまして、新たなコンピューターチェックの設定でありますとか現行のコンピューターチェックに反映することで、その不合理な差異の解消を図るということで取り組みたいというふうに考えているところでございます。
  82. 東徹

    ○東徹君 先ほど答弁の中で、支払基金の都道府県の支部で審査基準が異なるものを統一していこうという方向性、これは妥当だというふうに思うんですけれども、今回の法案では、支部を廃止するものの、都道府県にはその審査委員会というのがやっぱり残ると思うんですね。この審査委員会、各都道府県に設置しないといけない理由について、まずお伺いしたいと思います。
  83. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 支払基金の審査委員会が行っている業務、個別のレセプトの審査ということが一つ、それからもう一つは、医療機関に対する指導、啓発という活動を行っているわけでございますが、まず、審査というところにつきましても、医療一件一件、患者さんの状態も違いますし、医療行為というものも非常に個別性があるわけでございますが、そうした個別性のあります医療行為というものを言わば保険の一般ルールに当てはめていくという行為でございますので、医療機関の納得をしっかりと得ていくということが不可欠な業務でございます。それが一つ。  それからもう一つ、適切な指導あるいは啓発活動というところでございますけれども、そうした行為を適切な保険診療への誘導ということで行うということになりますと、やはり地域の医療機関との顔が見える関係においてそういう指導あるいは啓発活動を実施していくということが効果的であるというふうに考えているわけでございます。  こうした考え方から、審査委員会につきましては、今回、引き続き各都道府県に設置するということとしたものでございます。
  84. 東徹

    ○東徹君 この審査委員会があると、このことによって独自ルールというのがなかなかこれなくならないのではないかなというふうにも思ったりするわけですし、そして、審査委員会があると、それに併せて審査会の事務局というのもこれは設置していかないといけないと。となると、やっぱり人も要るしというところで、効率化というところではなかなか進まないんではないのかなというふうに思っているんですね。  この支払基金の運営費用というのは、御存じのとおり、健康保険組合の保険料と税金でこれ賄われているわけですから、やっぱり効率化を進めていくというのは非常に大事なことですし、これからの高齢社会がますます進展していくことを考えれば大事なところだというふうに思います。  これ、政府の規制改革委員会の中でも、四十七都道府県全てに支部を設置して事務を担う必要性は乏しいと、支部組織の集約化、統合化の実現に向けて早期に結論を得るべきというふうなことも指摘をされておるところだと思いますね。支部が審査事務局と名前を変えるだけになってしまうんではないのかなと、そういうふうな懸念もあります。  四十七都道府県に残されるとすれば、効率化してという点ではやっぱり不十分であって、例えばなんですけれども、四国四県の人口というのは三百七十六万人なんですが、これ、静岡県が三百六十六万人なので、人口でいうとほぼ同じぐらいになるわけなんですね。であるならば、例えばですけれども、四国に一つとか二つとか、こういった形での審査委員会の審査事務局にするとか、更にやっぱり効率化を進めていくということも考えていってはどうかなというふうに思うんですが、その点についていかがでしょうか。
  85. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 審査委員会を各県に残しますので、その審査委員会を補助する業務ということについては、審査委員と相対で実施する業務ということで、審査委員会の審査事務局というものを都道府県に設けてその業務を実施するということを考えているわけでございますけれども、しかし、実は職員のレセプト事務点検業務というものについては効率化を図っていきたいというふうに考えておりまして、その実施場所については、全国十か所程度の審査事務センターというのに順次集約をしていきたいと。したがって、その審査委員会にかける前に言わば事務点検という形でレセプトを点検をして審査委員の言わば医学的観点からの判断というものを求めるものというものを選んでいくわけでございますけれども、そういう業務については全国十か所程度に順次集約をしていって、組織の合理化を図り、効率化を図りたいというふうに考えているわけでございます。  現在、支払基金は全国六か所のブロック単位で行っている業務というものがございます。具体的に言うと、審査に関する支部間の差異解消のための検討委員会というのを六つのブロックごとに行っているというようなことをやっています。それから、審査委員長のブロック別会議ということで、審査委員長の方々にブロック別に打合せをして、言わばそのレベルをそろえていくというようなことの会議もやっております。こういうことの考え方が一つ。  それから、職員の通勤あるいは転勤希望状況、そういったようなものを踏まえながらこの審査事務センターへの順次集約というものについて進めていきたいというふうに考えているところでございまして、審査委員会については引き続き四十七ということでございますけれども、事務の体制については集約により効率化を図りたいというふうに考えているところでございます。  また、先ほども申し上げましたけれども、審査委員会で、その審査の、何というんでしょうか、審査結果の差異というものがあるということになりますと、今度は新たな本部のシステムの中でそれが言わば浮き彫りになるような、すぐ見えるような、そういう仕組みというものを導入するということを予定をしておりますので、四十七でありますけれども、違いがあるということについては、これまでのような形でなくて、分かって、それをどういうふうに調整をするのかということを直ちに本部中心に検討しなければいけないということになるということを目指しているところでございます。
  86. 東徹

    ○東徹君 審査委員会は四十七府県に残るけれども全国十ぐらいに集約化していくというふうなお話なんですけれども、だとすれば、この地域ルールというのはこれはもうかなりなくなるという方向に行くということでよろしいんでしょうか。
  87. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) そのようにしたいと思っております。
  88. 東徹

    ○東徹君 では、続きまして、国保連のことについて、次、お伺いしたいと思います。  これは会計検査院から指摘されておることですけれども、今年の三月十九日でありますが、会計検査院の方から厚生労働大臣に対して、国保連合会のレセプト審査が不十分であり改善すべきという意見が出されております。これは具体的には、一部の国保連でコンピューターチェックを省略されて、十分なレセプト審査が実施されないまま、また独自の審査方針によって特定のチェック項目について疑義を提示しない取扱いをしているため、レセプト審査が適切に実施されていないというふうなことが言われております。  このような不適切な取扱いによって、本来チェックされるべきレセプトというものがどの程度チェックされないまま擦り抜けていっているのか、お伺いしたいと思います。
  89. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 先ほど支払基金のところでも申し上げたのと同じような事情でございますけれども、国保連合会のレセプト審査、診療報酬の算定基準等に沿って設定されたコンピューターチェックを行って、それで疑義があるとされたものについて事務職員が個別に確認した上で医師等を委員とする審査委員会における審査を経て査定の有無を決定するというふうになっているわけで、その際のコンピューターチェックの項目の採用、不採用が国保連、各県ごとの国保連によってまちまちであるということでございまして、これが今申し上げたような一連のレセプト審査のうちの一部の部分ということでございますので、それが個々の項目が採用されているか採用されていないかということで、最終的にどの程度査定に影響があったかということについて把握をするということについては、恐縮でございますが、率直に申し上げてなかなか困難と言わざるを得ないというところでございます。  なお、レセプト全体に対する査定率を件数ベースで申し上げますと、全体で一・二〇八%、これ平成二十九年度の実績でございますけれども、その程度になっております。
  90. 東徹

    ○東徹君 都道府県の国保連が独自に審査基準が設定できることが原因で、本来必要なチェックがされないまま不適切な支払がされているという可能性があるわけですけれども、なぜ都道府県の国保連が独自に審査基準を決定できるのか、この理由についてお伺いしたいと思います。
  91. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) まさにその審査基準というのはどういうものかということを申し上げたいと思うんですが、レセプトを審査していく過程で、コンピューターチェックも含めまして、個々の治療行為に対して、医師によります判断、これを査定するとか査定しないとか、そういうその判断の基準というものを言わば審査基準というふうに言っているわけでございますけれども、これ、多種多様なレセプトに対します医師による判断基準ということでございますので、国保連合会で審査基準というようなものを何か例えば冊子のような形でまとめて持っていると、そういうような性質のものではないわけでございます。各国保連に設置された審査委員会においてそれぞれ審査が行われてきたという経緯がありまして、その結果、そのそれぞれの判断というものが積み上げられてきたものというのが言わば審査基準ということになっているということでございます。  ですので、各国保連で言わばそういう審査の基準というものが積み上げられてきたという結果、国保連が独自に審査基準を持っているというふうに評される形になっているということだというふうに思います。
  92. 東徹

    ○東徹君 コンピューターのチェック項目が全部で五千百三十六項目あるというふうに聞いておりますけれども、厚生労働省は国保連が五千百三十六項目のうちどれだけ採用しているのかというのを把握しておらず、その全国の統一の必要性について十分検討していないということが今回問題で、会計検査院から指摘をされております。  会計検査院の指摘があるわけですが、この新しいシステムの構築とか国保連の中の動きを待つのでなくて、早急にチェック項目の統一を国保連に指示すべきであるというふうに考えますけれども、厚生労働省として、スピード感を持って、いつまでにそれをやっていくのか、お伺いしたいと思います。
  93. 樽見英樹

    政府参考人(樽見英樹君) 今般、会計検査院から、これ三月十九日でございましたけれども、厚生労働省においてコンピューターチェック項目等の把握をしていないことなどが今回の問題の発生原因であると、それからコンピューターチェック項目が統一的に行われるような方策を検討すべきであるということを指摘を受けたところでございます。  審査の平準化というところにつきましては、私どもとしても、例えば、さっき申し上げたように、審査基準というのは各国保連で積み上げられた結果としてあるわけでございますけれども、全国の国保連の中で八割以上が採用している基準というものは共通の審査基準として全国同じようにやりましょうといったような形で審査基準の差異解消というものの取組をこれまでも進めてきたところでございます。  ですが、引き続きこういうことをしっかりとやっていくということの中でこういう検査院からの指摘を受けたところでございますので、私どもとしては、国保中央会を通じまして、各国保連のコンピューターチェックの個々の項目の採用状況というものを早急に把握するようにということで依頼をしているところでございます。この実態把握というものを早急に行うとともに、その結果を踏まえてチェック項目の整理あるいは内容の精緻化など適切な対応というものを行いまして、統一的なコンピューターチェックの設定を始めまして、審査の平準化が図られるように取り組んでいきたいというふうに思います。  これ、国保中央会、国保連と相談をしながらということになりますので、ちょっと今時点でいついつまでということを明確に申し上げることはできませんけれども、御指摘のとおりスピード感を持って取り組んでまいりたいというふうに思います。
  94. 東徹

    ○東徹君 是非スピード感を持ってやっていただきたいと思うんですけれども、通告しておりませんけれども、この社会保険診療報酬支払基金、それから国民健康保険団体連合会、このレセプトチェックというのは、件数でいうとどちらも大体同じぐらいの件数なんですよね。手数料というのがやっぱり掛かっていて、五十円とか六十円とか一件当たり、それぐらい掛かっているわけなんですけれども。職員の数も、社会保険診療報酬支払基金というのは職員数が約四千三百人、審査委員数が約四千七百人、国民健康保険団体連合会の方が職員数が約五千百人、それから審査委員数が約三千八百人という、これだけ大変大きな組織なわけですよね。やっている業務というのは、同じような業務のところをやっているところはもう当然あるわけですよね。であるならば、これ将来的に統合していくというふうな考え方というのはできないものなのかなというふうに思うんですが、この点についていかがですか。
  95. 樽見英樹

    政府参考人(樽見英樹君) 支払基金、これ、それぞれ支払基金と国保連、御指摘の二つの団体でございますけれども、それぞれできてきた経緯がありまして、支払基金につきましては、レセプトの審査支払ということを目的として、主たる業務としてまずできてきたというようなところがありますが、国保連の方は、そもそも保険者がなかなか、市町村という形でですね、国保については保険者一つ一つになかなかノウハウがない、そういう保険者業務を支援するという目的都道府県単位で自治体が共同で設立をしたというような経緯がございまして、それから、その後、例えば、先ほど来ちょっと問題になっております例えば介護保険の業務でありますとか、あるいは後期高齢者医療に関する拠出金の業務でありますとか、そういったようなことをこの支払基金あるいは国保連というものがいろいろ担ってきたというような経緯もあるものですから、直ちに両審査支払機関の組織の統合ということになりますと、なかなか困難な面が多いなというふうに率直に言って思います。  ただ、診療報酬体系は国保も社保も一緒でございます。一つの診療報酬体系の下で二つの審査支払機関が審査を行っているということになりますので、まず、その間で不合理な差異というものがあってはいけないということでございますし、二重な投資、無駄な投資というものは避けていきたいというふうに思いますので、ちょっとそうした観点から更なる二つの機関の連携を進めていくということについては必要であるし、取り組んでいかなければいかぬのではないかなというふうに考えております。
  96. 東徹

    ○東徹君 この社会保険診療報酬支払基金国民健康保険団体連合会、樽見局長がおっしゃったとおり、この診療報酬の審査支払業務ということの一点に関してはこれ同じなんですよね。同じ業務なんですよ。同じ業務で、ルールも同じルールでなかったら駄目なわけですよね。同じルールで同じ業務をやっぱりやっているのであるならば、ここは一つの機関でできるんじゃないのかなというふうに思います。できるだけ効率化していかないと、これからやっぱり医療費がまだまだ掛かっていくわけですから、やっぱりここは是非努力をしていっていただきたいというふうに思います。  是非もう一度御答弁いただきたいと思いますけれども。
  97. 樽見英樹

    政府参考人(樽見英樹君) 今般の改正の中で、この支払基金等についての理念規定というものを新たに置くことにしています。支払基金法も非常に古い法律なものですから、理念規定あるいは業務規定等でいろいろ不備があったわけでございますけれども、そうした点を補うということになりますが、そこの中で、国保連と支払基金の二つの審査支払機関が有機的な連携を図るということを理念規定の中に今回位置付けたということをさせていただきました。  御指摘のように、一つの診療報酬体系の中で審査を行っている仕組みでございますし、審査支払ということに関して言うと業務はほぼ同一という形になりますので、そこで不合理な差異があってはいけないということは御指摘のとおりだというふうに思いますので、こうした点については、引き続いて、そういう不合理な差異があったり、あるいはそれによって無駄が生じているというふうなことが言われることがないように取り組んでいくというのが重要なことであるというふうに思いますので、そうした観点から取り組んでいきたいというふうに思っております。
  98. 東徹

    ○東徹君 是非、この支払基金なんかは、レセプト一件当たりの手数料六十四円なんですね。もうこれ半分になったらすごく助かるなと思いますよね。だから、そういう努力をやっぱりやっていくべきだというふうに思います。  また、医療・介護のワーキンググループの専門委員を務めた、この新聞の記事にも書いてありますけれども、レセプトの九割はコンピューターで処理できる、審査委員会もAI、人工知能の活用で合理化できるというふうなことも指摘されておりますので、是非こういったところの効率化をやっぱり更に進めていっていただきたいというふうに思います。  続きまして、高齢者の保健事業と介護予防の一体化についてお伺いをしたいと思います。  今回の法案では、これまで広域連合が行っていた高齢者の保健事業を市町村が介護予防と一体的に行うものというふうにされております。  特に、私は思うんですけれども、いろんな病気の中でも糖尿病の重症化予防というのは、これは非常にやっぱり防ぐことが可能だというふうに思っていますし、一度人工透析になると、これ、本人の負担というのは物すごく大変だと思うんですね。人工透析にならずに済めば、本当生活も楽だし、生活の質の向上にも物すごくやっぱりつながっていくものだというふうに思っています。また、費用としても一人年間五百万円掛かるというふうなことも言われておりますけれども、何よりも本人の健康維持にとっては非常に大事なことだというふうに思っています。  こういった重症化予防、これを全国的にやっぱり進めていく必要性があるというふうに考えておりまして、具体的には、既に国保のKDBシステムというシステムがあって、それを活用してまず透析になるリスクの高い高齢者をスクリーニングするということなんですけれども、今のところ、この広域連合を構成する約千七百の市町村のうち三十程度しか取組が行われていないという大変残念な結果になっておるんですね。  なぜ今までこのような取組がなかなか進まないのか、まずお伺いしたいと思います。
  99. 樽見英樹

    政府参考人(樽見英樹君) 高齢者の保健事業でございますけれども、これまで後期高齢者医療制度の保険者でございます広域連合が実施をしてきたということでございますが、一つは、広域連合は都道府県単位ということで規模が大きいので、きめ細やかな対応というものがなかなか難しいと。  それから、市町村に、身近な立場ということでいいますと、広域連合よりもむしろ市町村になるわけでございますが、市町村の役割というものが明確になっていないと。  それから、特に個別にアプローチするということになりますと、相応の数の専門職というものが必要になってまいります。広域連合から市町村に事務を委託するということもこれまではあったわけでございますけれども、広域連合から事業を市町村が受託した場合であっても十分な体制を整備する、こういう医療専門職の体制ということで、これを整備するということがなかなか難しいという状況にあったというようなことが重症化予防等の保健事業の取組が後期高齢者医療制度の中で十分に進んでこなかった理由ではないかなというふうに考えているところでございます。  平成二十七年の医療保険制度改革におきまして、フレイル状態に着目をした疾病予防、重症化予防の取組を進めるために、高齢者の心身の特性に応じた保健指導を行うよう努めるというふうに法律上なったわけでございますけれども、今申し上げたような事情もありまして、市町村における体制の整備というものが十分に進んでいなかったというふうに考えているところでございます。
  100. 東徹

    ○東徹君 そうしますと、今回の都道府県と市町村とが一体となって行うことができるようになるという改正によって、これ、市町村の方でこの国保のKDBシステムを活用して透析になるリスクの高い患者さんをスクリーニングするということで、これ、どこの市町村でもできるようになるということで考えてよろしいんでしょうか。
  101. 樽見英樹

    政府参考人(樽見英樹君) 今回の法案におきましては、高齢者の保健事業におきます市町村の法的な位置付けというものをまず明確にするということで、市町村が高齢者の保健事業あるいは国保の保健事業と介護予防というのを一体的に実施をするような枠組みというふうにつくるということでございます。  それから、広域連合と市町村の間で被保険者の医療、介護、健診等に関する情報をやり取りをできるようにするということでございまして、こういうことによって、まず枠組みとして、広域連合と市町村が連携をして高齢者の保健事業の体制強化を図られるようにするということが一つ。  それから、特に医療専門職の配置というのが重要であるということを申し上げましたし、今日のこれまでの議論でも繰り返し出てきておりますけれども、この後期高齢者の保健事業というものを市町村に委託をする、そのために言わば後期高齢者医療制度の中から保健事業のための費用というものを市町村に交付をするということになりますけれども、その際、国としても、後期高齢者医療の特別調整交付金というものを活用して医療専門職の配置を特に支援をするということにしたいというふうに考えております。  それから、御指摘のように、例えばKDB、国保データベースシステムというものを活用しながら保健事業を効果的に実施をしていくということが重要になるわけでございますけれども、例えばどんな事例が優良事例ということで展開できるのか、それから、国保連から保健事業を実施するに当たってどういう援助、支援をしていくことが適当であるかといったような点についても、今後、国としてこの一体実施のガイドラインというものを作るということを考えておりますけれども、そのガイドラインの中で、そうした国保連による支援あるいは優良事例の展開といったようなものについても盛り込んでいくというようなことで、市町村における高齢者の保健事業が効果的にできるように適切に支援を行っていきたいというふうに考えております。  御指摘のように、どこの市町村でもこれが直ちにそういうふうになるのかというと、ちょっと時間が掛かるところがあると思いますけれども、各市町村におきましてこうした支援なども活用しながら保健事業を適切に提供していただけるような、そういう体制整備に努めていきたいというふうに思っています。
  102. 東徹

    ○東徹君 どこの市町村でもこういったスクリーニングをやって、対象者を出していこうと思えば出せるということは、すごくこれ画期的なことだというふうに思います。  問題はその後だと思うんですね。先ほどいろいろと御答弁もいただきましたけれども、スクリーニングをした後、市町村が高齢者にこれを個別にアプローチしていく、これは市町村の役割ですので市町村が頑張っていけばいいことだと思いますけれども、先ほどからも答弁があるように、交付金でもって医療専門職を配置するというふうなお話もありました。  これ、どのようなアプローチを行っていくのが効果的なのか、大体、何か考え方がありましたら是非お聞きしておきたいなというふうに思うんですけれども。
  103. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 先ほどの、これまでの今日のやり取りでも出ておりましたけれども、例えば市町村に保健師の方を配置をして、そうした保健師などの医療専門職が、生活習慣病の重症化のおそれのある高齢者、あるいは低栄養といったようなものが疑われてフレイルの状態というものが疑われる、そうした状況に応じた保健指導の必要がある高齢者でありますとか、あるいは医療・介護サービス等にここのところ全く接触していないといったような高齢者、あるいは元気なのかもしれませんけど閉じこもりなのかもしれない、そういう高齢者といったようなものを、いろいろシステムなんかも活用しながら、データベースも活用しながら抽出をしていくというようなことが考えられるわけでございます。  例えばこれ具体的な例でいいますと、御指摘の糖尿病性腎症の重症化予防のケースでいいますと、医療レセプトによって糖尿病の治療の状況、それから健診データによる血糖、尿たんぱく、血圧などの検査結果、こういうものを見ることによってそのピックアップができると。低栄養などのフレイルということでいいますと、健診による体重の測定結果、あるいはBMIの数値、それから健診の質問票におきます、今日は口腔の関係のケアが非常に重要だというお話もありましたけれども、お口の状態というものに対する質問に対する回答がどうなのかと。これ、実は低栄養ということを疑うための非常に重要な要素になっていきます。  例えばそんなようなものをデータを活用しながら抽出をしていくと。それを抽出した上で、訪問などによって接触をするという形になると思いますけれども、その際には、生活習慣病の重症化予防ということで、例えばどういう栄養、どういう食品を積極的に摂取した方がいいといったような食品に関する指導、あるいは生活習慣改善のためのアドバイス。  それから、フレイル対策ということでいいますと、これまた摂取すべき栄養、あるいは調理方法、入手法、あるいはお口のケアですね、嚥下の体操なんというものもあるようでございますけれども、そうしたアドバイス。  それから、閉じこもりの方については必要なサービス、それこそ通いの場というところにできるだけ出てくださいでもいいですし、あるいは医療の必要がある、介護サービスの必要があるということになりますと、そこに接続をしましてそういうサービスを受けていただくと、そういったような取組を行うということが考えられるところでございます。  また、重症化のおそれがあるのに医療を受けていない、あるいは治療を中断してしまったというような方については医療機関の受診勧奨ということについても進めていきたいというふうに考えております。
  104. 東徹

    ○東徹君 いろいろと長々と御説明いただいておりますが、私が一番この中で、この一体化というところの部分で、保健事業と介護予防の一体化というところの部分で一番ここはやっぱり大事だなと思ったのが、一つは先ほども申し上げた糖尿病の重症化予防、透析の予防ができたら本当にいいなと思うんですね。  これ、一生懸命取り組んでいる市町村がありまして、御存じだと思います、広島県の呉市とか非常に頑張ってゼロにしていっているとか、そういうようなことも聞きます。本当にそういった透析患者というのが減っていけば本人にとって一番いいことだなというふうに思いますので、是非こういったことが実現できるように取組をしていっていただきたいなというふうに思います。  もう一点、その重症化予防と同様に、ポリファーマシー対策ということについても是非検討を進めていっていただきたいというふうに思うわけですけれども、高齢者を始め、患者本人に副作用が生じるというふうなことであります。  たくさんの薬を飲んでいる、十種類以上の薬を飲んでいる方がやっぱりおられるというふうなことで、重複投薬とか大量の残薬による財政面の負担もそうですけれども、そのKDBシステムによって、これレセプト情報も含まれているわけですから、このようなシステムを活用してこれ対策を進めていくべきだというふうに考えるんですが、この点についてはいかがでしょうか。
  105. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 高齢者のポリファーマシー対策というものにつきましては、単に重複投薬があるとか複数医療機関を受診しているというだけでなくて、併用禁忌薬の処方とかそういうことによって薬物有害事象のリスクというものが生じますので、そういうものを低減させるという観点からも重要でございます。  高齢者の保健事業では、これまでも後期高齢者医療広域連合や市町村におきまして、国保データベース、KDBシステムの調剤レセプトデータなどを活用して重複投薬や併用禁忌薬のある対象者を抽出をして専門職による対象者による訪問指導等を実施するというようなことを厚生労働省において財政支援のメニューに実は平成二十七年度から加えて開始をしているところでございますが、なかなかこれはまだ実績としては十分ではないというふうに思っておりますので、こうした取組を引き続いて進めていきたいというふうに思っているところでございます。  その際、今回の一体的実施という形で、市町村、住民に身近な市町村で高齢者の保健事業をしっかり行うというそういう枠組みができますので、そういう中で、例えば、健康相談の場で服薬に係る相談を高齢者本人から受けてかかりつけ医につなげていくといったようなことが具体的な個々のケースでいうと考えられるわけでございまして、そうしたところにこのKDBデータベースの情報というものを活用して結び付けていくというようなことについては今後の取組として十分考えられると思いますし、こうしたポリファーマシーの対策というものについても積極的に進めていきたいというふうに思います。
  106. 東徹

    ○東徹君 まあ何かちょっとまだまだかなというふうに感じるんですけれども、このポリファーマシー対策も結構言われている話でして、このKDBシステムがあればどういった薬を処方されているかということも分かるはずですよね。やっぱり、そういったデータを基にして、この患者さんは、この方は非常にたくさんの薬を飲み過ぎているなというふうなことが分かると思うんですね。分かったならば、その方に対して、やっぱりこれちょっと、これだけたくさん飲んでいたら副作用出ますよと、先ほど言った薬物有害になりますよと、そういったことをやっぱり促していって薬を適切に処方していくということが、非常にこれ、やれるはずですから、是非こういったことも、これ取組を是非行えるように進めていっていただきたいなというふうに思います。  もう一つ、介護予防についてなんですけれども、先ほどからも話がありますが、これ、通いの場を積極的に活用するというふうなことが検討されているんですけれども、私も余り現場を見ていないんですが、これ、通いの場自体の数もまだまだ少ない中で、参加率も何か五%にとどまっているというふうなことなんですけれども、通いの場、これどうやって増やして参加率伸ばしていくのか、何かお考えがあるんだったらお聞かせいただきたいなと思います。
  107. 大島一博

    ○政府参考人(大島一博君) 高齢者自身に直接予防をアプローチするというだけではなくて、地域づくりの手法で、高齢者本人を取り巻く環境、出かけやすい環境をつくることによって予防の効果を上げていこうと、介護保険の中でそういう考え方の下、住民主体の通いの場の拡充に取り組んでおります。  平成二十五年に約四万三千か所、平成二十九年には九万か所に増えました。ただ、一か所当たりの参加数は必ずしも多くないので、今委員御指摘のとおり、平成二十九年度時点で高齢者人口における参加率の割合は約五%にとどまっているところであります。  今後、これを拡充したいと思っておりまして、本年三月に、こうした通いの場について具体的な事例をふんだんに盛り込みました「これからの地域づくり戦略」という六十数ページの自治体向けの小冊子を作りました。今後、これを都道府県とも連携しながら、各県にも出かけていきながら、取組が進んでいない市町村との意見交換とか対話をやっていきたいと思っております。  それから、介護保険の中でも、インセンティブ交付金といいますか、保険者努力支援の仕組みがございまして、そういう中でもこういう取組をなるべく誘導していくといいますか、こういった取組に頑張ったところを評価していくようなことも考えてまいりたいと思っております。
  108. 東徹

    ○東徹君 通いの場、なかなかこれ、行くかなと。先ほども話がありました、男性というのはなかなか行きたがらないわけですから、ここをどうやって通いの場に行ってもらうのかというのは非常にこれ大きな課題なのかなというふうには思います。  ただ、介護予防もそうなんですけれども、介護予防という言葉も恐らくもう十五、六年になると思うんですね、こういった介護予防という言葉が出てきてから。介護予防は非常に大事だというふうなことを言われておりますが、なかなかその介護予防が今十五年たって、じゃ、どれだけ普及して、どれだけそれが効果が上がっているのかというのは、私はなかなかこれ分からないなというふうなところもあります。  是非、今回、せっかくこれ一体的にやっていただくわけですから、是非効果を上げていっていただきたいと思います。  続いて、マイナンバーについてお伺いをしたいと思います。  今回の健康保険法改正案でもマイナンバーの活用が掲げられておりますけれども、現在のマイナンバーカードの普及率、それから最近の発行枚数について総務省にお伺いしたいと思います。
  109. 吉川浩民

    ○政府参考人(吉川浩民君) お答えいたします。  マイナンバーカードは、平成二十八年一月から交付が開始されまして、平成三十一年四月二十五日時点で約千六百七十八万枚、人口の約一三・一%の方に交付されております。最近では、土日祝日を除きまして、一日当たり約一万枚のマイナンバーカードが交付されている状況でございます。
  110. 東徹

    ○東徹君 一三・一%、これ非常に私少ないと思いますね。全然進んでいない。また、非常にこのマイナンバーにはお金も掛けているんですよね、これ。掛けている割には、なかなかこれ普及が進まないというのが現状だと思います。  平成二十九年では三百三十七万枚だったのが、平成三十年の発行枚数は二百六十四万枚ということで、これ、がくっと減っているんですよね。マイナンバーという言葉も、だんだんだんだんと頭の中になくなってきている人もいるんじゃないのかというふうに思ったりもします。  大臣はマイナンバー持っておられるとは思いますけれども、僕もマイナンバー持っておりますが、ふだんは携帯することありません。もう全くないです。大体、携帯するといったら保険証とそれから運転免許証、この二つぐらいなもので、マイナンバーというのはもうほとんど携帯することないわけなんですね。なくても済むのがマイナンバー。それは進まないのは当然だなというふうに思います。  まず、この普及率一三・一%である上、発行枚数も年々これ減少してきておるわけですけれども、これ原因、どのようなことが考えられるのか、総務省にまずお伺いしたいと思います。
  111. 吉川浩民

    ○政府参考人(吉川浩民君) 総務省では昨年、あっ、総務省ではなくて内閣府ですが、昨年、世論調査を実施しておりまして、五三%の方が取得予定なしと回答しておりますが、その理由としては必要性を感じないなどが挙げられております。  こうしたことを踏まえまして、更なる普及に向けては、カードの活用場面を増やし、その利便性を国民の皆様に御理解いただくことが必要と考えているところでございます。現在、コンビニ交付サービスを始めとした公的分野のほか、オンラインでの新規証券口座の開設や、あるいは住宅ローン契約締結といった形で民間分野でも利用が拡大してきておりまして、引き続き利便性の向上に取り組み、普及促進を図ってまいりたいと考えております。
  112. 東徹

    ○東徹君 何か聞いていても、これ本当に普及していくのかなというふうに思うんですが、今回、法改正で健康保険の資格確認にマイナンバーを使うことができるようになるわけですけれども、これで普及が進むというふうに考えているのか、どの程度進むというふうに考えているのか、この点についてお伺いしたいと思います。
  113. 吉川浩民

    ○政府参考人(吉川浩民君) 先ほども申し上げましたとおり、マイナンバーカードの更なる普及に向けては、カードの活用場面を増やし、その利便性を国民の皆様に御理解いただくことが必要と考えております。  去る二月十五日に開催されましたデジタル・ガバメント閣僚会議での官房長官指示を受けまして、現在、石田大臣の下でマイナンバーカードを活用した消費活性化策や、御指摘の健康保険証との一体化などを含めたマイナンバーカードの普及策及びマイナンバーの利活用促進策について取りまとめるべく検討を行っているところでございます。  引き続き、健康保険証との一体化を含め、利便性の向上に取り組むことで普及促進を図ってまいりたいと考えております。
  114. 東徹

    ○東徹君 ちょっと時間がなくなってきましたので先に質問させていただきますけれども、この今回の法案でICT化支援基金三百億円を新たにつくって、そのうちの百五十億円をマイナンバーカードによるオンラインの資格確認の機器等を導入するために使うというふうになっております。  このシステムの導入に当たって一つの医療機関で幾ら掛かると想定しているのか、また、全ての医療機関に普及させるには最終的に幾ら掛かると考えているのか、お伺いしたいと思います。
  115. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 三百億円の医療情報化支援基金ということでございまして、オンライン資格確認のためのシステム整備に百五十億円を充てるという積算になってございます。  この積算の考え方でございますけれども、全国約二十二万ある医療機関、薬局の約六割がレセプトオンライン請求を実施をしております。この六割の医療機関の三分の一程度である四万施設に補助を行うということで積算をしてございまして、その根拠として、額としては、病院の場合には改修に掛かる費用を三百万円、診療所、薬局は五十万円というふうにして、その二分の一の補助を行うという積算になっているわけでございます。  ただ、具体的な交付の条件、これからこれは普及が進んでいくということになりますと、例えばこうした改修に係る単価というものも変わってくるということも十分予想されますので、この基金をできるだけ有効に活用して少しでも多くの医療機関にこれを導入できるようにしたいというふうに考えているところでございます。
  116. 東徹

    ○東徹君 もうこれ、更に普及させていくために、マイナンバー、これ一本化を考えてはどうかというふうに思うんですが、これについてはいかがですか。
  117. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 一本化とおっしゃるのは、要は保険証をもう原則これにしてしまうということを指しているものというふうにちょっと理解をしました。  まず、どこの医療機関でもこのマイナンバーカードを持っていくと保険証として機能するという形をつくらないといけないということになりますので、今御説明しましたような医療情報化支援基金というものを使ってできるだけ多くの医療機関でこれの読み取りをしてうまくシステムにつながるような、その整備をやっていくんだということを申し上げておりますけれども、まずこれをしっかりとやっていくということが言わば先でありまして、それの間、いずれにしても、従来の保険証でもかかれるということについては併せてこれは現場では説明していかなければいけないと思いますけれども、これでどこの医療機関でもオンライン資格確認ができるというふうな形になりますれば、マイナンバーカード一枚でかかれるというのが便利であるというふうになってくるというのは、そういう事態が生じるということではあろうと思います。
  118. 東徹

    ○東徹君 国民健康保険、送られてくるんですけれども、あれ毎年送ってきて、差し替えないといけないですね。これ差し替えなくても、マイナンバーだったらずっと持ったままできるというメリットもあるのかなというふうに思いますので、普及していけばなというふうに思っております。  時間がないので、次に電子カルテについてお伺いしたいと思うわけですけれども、電子カルテ、普及率、これもなかなか普及しないんですね。これ、お金掛けている割には普及していないと思いますよね。一般病院で四六・七%、診療所では四一・六%ということなんですね。  これまで非常に多くの税金を掛けてきたと思うんですけれども、どれぐらいの予算掛けたのか、まずお伺いしたいと思います。
  119. 吉田学

    ○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  過去、電子カルテの普及を目的として、一定の条件を課した医療機関に対する予算措置を補正予算で行っております。具体的には、平成十二年度の補正予算において、病院内情報システム整備促進事業として補助金六十億、それから平成十三年度の補正予算において、電子カルテシステム導入施設整備事業として、これは貸付金の形ですので貸付原資という形になりますけれども二百六十億、平成十四年度補正予算で、電子カルテ・レセプト電算処理システム導入事業として百十九億円のこれは補助としてそれぞれ計上しているところでございます。
  120. 東徹

    ○東徹君 かなりのこれお金掛けてきたわけですけれども、それでも、診療所で四一・六%、一般病院で四六・七%。これ、なかなか進まないんですね。お金掛けてもなかなか進まないというのが現状だと思うんですね。  であるならばですよ、本当にこれ電子カルテの導入を進めるんであれば、診療報酬に差を付けてはどうかというふうに思うんですね。診療報酬に差を付けて導入を普及させるということも一つの方法ではないのかなというふうに思うんですが、これについてはいかがですか。
  121. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 我が国において国民皆保険という制度を取っておりまして、誰もがどこでも一定の自己負担で適切な医療を受けられるということを理念にしておりまして、診療報酬の単価が結局、定率自己負担というところにも反映をします。そうしますと、例えば診療報酬の単価を変えるということになると、同じ医療を受けても患者の自己負担が変わってくるということになりますと、この点については非常に慎重な検討が必要となるんではないかなというふうに思っております。  したがいまして、診療報酬ということではなくて、この医療情報化支援基金、今回創設したところでございますけれども、こうしたものを活用しながら、国の指定する標準規格を実装する電子カルテを導入する医療機関に対して財政支援をしていくということで考えているところでございます。
  122. 東徹

    ○東徹君 時間が過ぎましたので、これで終わります。ありがとうございました。
  123. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。  今日は一時間たっぷりありますので、質問の数も大変多うございます。端的にお答えいただければと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。  法案に入ります前に、今日は、旧優生保護法救済法における、その後どうなったのかということをちょっと一言だけ私からも意見させていただきたいと思っております。これにつきましては、大臣、質問振っておりませんけれども、局長に御答弁いただいた後に一言だけ御意見いただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。  実は私のところにも、この救済法成立しましたということで、一時金の請求や相談に関する都道府県の窓口が一覧表になって届いてまいりました。このようなものを紙にして出させていただきましたというところでございます。びっくりいたしました。電話番号しか書いていないんです。  私、あのとき質疑したはずです。しっかりとその障害特性に合わせた対応をお願いしますということで、実は全日本ろうあ連盟さんも同じことに気が付かれまして厚労省の方に抗議をしていらっしゃいます。まさにこの電話番号しかないということは、電話できない人間はこの対象から外されてしまっているなというような印象を受けても仕方がないじゃないですか。  そこで、厚労省はホームページにファクス番号そしてEメールアドレスというものを載せてくださいましたけれども、これは紙ではございません。まさにそこのホームページまで見に来いと、そういう態度で本当によろしいんでしょうか。  私は、ちょっとこの対応につきましては許せないところがございます。今までも何度もお願いをしてまいりました。このような障害対応のところで、もしこの部局の皆様方が知見がないようでございましたら、しっかりとそれに慣れた皆様方と一緒にこのような施策というものを進めていただかなければ同じ間違いをまたしてしまうことになります。これは大変私は申し訳ないと思っておりますけれども、局長、お願いできますか。
  124. 浜谷浩樹

    ○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。  御指摘のとおり、現在のリーフレットにつきましては、法律が公布日施行とされていたことも踏まえまして、まずは簡易なものを作成することとしたものでございます。そうしたことから、文字の大きさなども勘案いたしまして、窓口の名称と電話番号のみを記載しております。  他方、御指摘のとおり、一時金の支給を受けようとする方の障害の特性なども考慮いたしまして、厚生労働省のホームページには都道府県のファクス番号、メールアドレスも含めました詳細な一覧を掲載しているところでございます。委員からの御指摘も踏まえまして、この詳細な一覧につきましては、改めて関係団体等を通じて周知することとしたいと考えております。  また、リーフレットにつきましても、今後改めてしっかりとしたものを作成することとしておりまして、その際には関係団体ともよく相談しながら、効果的な周知、広報及び相談支援に努めてまいりたいと考えております。
  125. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  大臣、やはり最初からしっかりと考えていただかないと、こうやって指摘されて分かったから直す、これじゃ余りにも情けないですよね。私としては、これはもう標準化してほしいんです、もう電話番号を書いたら必ずファクスも。この間質疑させていただきましたけれども、御高齢になっていらっしゃるんです、対象の皆様方が。ということは、メールアドレスを書いたって、そこにアクセスする、ホームページに来てくれ、そこでアドレス書いても、そこで自分がやるとは到底考えられません。  ですから、これからまさに対応が始まってまいりますので、しっかりと大臣がそれを、気配りをということをもう一度号令を掛けていただきたいんですけれども、お願いできますでしょうか。
  126. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 委員の今のお話はおっしゃるとおりだと思います。この問題についてはしっかりと対応させていただきたいと思いますし、今委員が御指摘されたような対応を今しておりますが、ここはよりきちんと効果的に周知ができるように、常にやっぱりよく御意見をお伺いしながら、そして改善を加えて、しっかり所期の目的が達成できるように取り組んでいきたいと思います。
  127. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  もう法案を審議した私どもの手を離れてしまいましたので、あとは厚労省にお任せするしかございません。責任感を持って対応していただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。  では、法案の質疑に入ってまいりたいと思います。私も、今日は高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施について詳細な議論をさせていただきたいと思います。  皆様方の元にも資料をお配りしておりますけれども、資料一、資料二というものをまずは基にして議論をさせていただきます。    〔委員長退席、理事そのだ修光君着席〕  私、一番心配しているのが、市町村に多大な負担を掛けないかということでございます。このイメージ図ということでお作りいただいておりますけれども、介入すべき個人を特定し、そして集団的な分析も行い、また集団への介入、個人への介入も行っていく。これ、大変な作業でございます。相当高度なシステムというものをこれ市町村に強いることになるんではないかという心配をいたしておりますけれども、樽見局長、いかが思われますか。
  128. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) まさに高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施ということで、その市町村にこういう高齢者の保健事業、介護予防を一体的に実施をしていただくということで、こういうことをやっていただきたいということをこの配付していただいた資料二のイメージ図というところでいっぱい書いているということでございます。  これ、おっしゃるように、そういう意味でいいますと、その市町村の方々にいろいろやっていただかなきゃいけないということが多うございます、率直に言って多うございます。ですが、これまでも、非常に例えば介護予防の事業を熱心にやっていただいている自治体では、介護予防の言わば枠組みを使いながら、これに近いようなことをやっていただいているというところがあると。  それから、国保の方でもまさに国保データベース、KDBシステム、今日、これまでの議論でも何度も出てきておりますけれども、KDBシステムというものを活用しますと、これ、こういうものにつながるいろんなデータというものが解析をしてピックアップができるようになってきているということでございまして、そこを国保連にしっかり市町村の方々に対する指導なり支援ということをやっていただくということもお願いしたいというふうに思っておりまして、そうしたようなものを併せて参考にし、またしていただき、また我々の方からもそういうものを参考にしていただけるようないろんなデータ、ガイドラインといったようなものをお示しをしながら、できるだけ多くの市町村で充実した保健事業、介護予防の一体的な実施ができるようにしていきたいというふうに思っています。
  129. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  私も、このシステムが本当に回っていくんだったらいいなというふうに、すばらしいなと思うんです。でも、そこに行き着くまでにということを様々これから支援をしていただかなければならないんではないかと考えております。  どのくらいの期間でこのイメージにあるようなシステムというものを構築してほしいというふうに願っていらっしゃいますか、教えてください。
  130. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) この保健事業と介護予防の一体的実施につきましては、来年度、令和二年度から施行というふうに法案でしているところでございます。したがいまして、来年の四月のところで、こういう事業ができるだけ多くのところできめ細かくできればいいのでございますけれども、これ率直に申し上げまして、各市町村の実情に応じて準備に要する期間というのも異なるものだというふうに思います。  したがって、厚生労働省としては、先ほど申し上げたとおり、事業メニューのイメージ等を整理をしたガイドラインというものをお示しをするということを今年の秋口にも行いたいというふうに思っておりますし、先ほど来も話出ておりますが、医療専門職の市町村への配置というものについて国の特別調整交付金も活用して支援をしていくといったようなことで、各自治体がこうしたシステムを構築できるようなお手伝い、支援というものについて行っていきたいというふうに考えているところでございます。  ですので、スケジュール的に申しますと、今年の秋口にガイドラインあるいは特別調整交付金の交付基準というものを発出をさせていただきまして、それ以降、広域連合向けの意見交換会あるいは市町村との調整というものについて行っていく、これは私どもともありますし、広域連合と市町村の間の調整というものもあるという形になります。令和二年に年が明けますと、広域計画をそれぞれの広域連合で作っていただいて四月から施行と、四月以降できるだけ多くの地域できめ細やかにやっていただけるようにしたいとは思っております。
  131. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  じゃ、しっかり一年掛けて準備をするということですよね。そのようにお答えいただければ結構でございます。  市町村といっても、様々やはり体力違いますよね。特に愛知なんかは町村実はすごく多いんですよ。一つの村でこれを全部やってくれ、大変私はこれ無理があるんではないのかなと思っております。  それを考えましたら、近隣市町と組んでこれをしっかりと構築していくという手も私は一つの手ではないか、いわゆる効率的に事業を動かしていくにも、そういういわゆる連携をしていきなさいよというような指導もしていただきたいと思うんですけれども、局長、どのように御意見いただけますか。
  132. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) KDBシステムを使って、地域のデータを解析をしながら地域の健康課題あるいは高齢者一人一人の情報を解析をするということができるわけですが、このKDBシステムで近隣の複数の市町村のデータを合わせて分析をするということも可能な仕組みになっています。  したがって、それぞれの市町村の実情に応じてではありますけれども、近隣の市町村と共同でそういう地域課題の把握を行っていただくということは可能だというふうに思います。  ただ、そのときに、他の市町村の被保険者の医療、介護、健診情報というものについて、言わばその個人の情報というものをどういうふうに扱うかという観点から、その共同分析の際に適切に取り扱っていただくということについては配慮が必要だというふうに思いますので、申し上げました、秋にガイドラインを示すと言いましたが、そこでこうした取扱いの点についてもできるだけ具体的な形でお示しできるように考えたいと思います。
  133. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  是非その点は厚労省の方でも音頭を取っていただきまして、どういうことに注意しなければならないのか、どうやったらそれが可能になるのかということ等につきましてもモデルケースのようなものをお示しいただければと思っております。  どの自治体においても解析可能というふうにするためには、私、これは相当様々なサポートが必要になってくると思っておりますけれども、局長、今のところ誰がどのようなサポートをするというふうに計画していらっしゃるのか、教えていただけますでしょうか。
  134. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 市町村におきまして高齢者の保健事業と介護予防を一体的に実施するということですが、国保データベース、KDBシステムに収載されている医療、介護、健診といった情報を活用すると。それを解析をして重症化のリスクの高い者を抽出したり、あるいは地域の課題を把握するといったようなことを言っているわけですが、じゃ、誰がやるのかということで、まず地域の医療専門職というのがやはりこうした役割を担っていただく中心的な方になるだろうというふうに思います。  したがいまして、データの分析手法等に関します必要な専門的な知識、経験というものをこうした地域の医療専門職の方々に習得していただくということが必要になるわけでございます。このために、今年度予算におきまして、KDBの活用に関する研修を行うために必要な経費というものを計上しておりまして、高齢者の特性に応じた保健事業を全国で推進するということにしたいというふうに考えています。  具体的には、国保中央会において研修指針、研修資料というものを作成をしまして、各国保連、各県ごとの国保連におきまして市町村の医療専門職等に対して研修会を開催するというふうにしているところでございます。
  135. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。    〔理事そのだ修光君退席、委員長着席〕  しかし、多分、お一人、お二人ぐらいの方が研修を受け、それを実施していくということになると、これ多大な負担が生じてしまうことになってしまいますよね。自分もまた外に出向いて指導もしなければならないということになると、私もいろいろ研究ベースで分析をいたしますけれども、じゃ、果たしてそれが可能なのかなとも思います。  もう少し、私は、役割分担というものを考えまして、集団的アプローチなどのデータ分析というのは、都道府県であったり、国保連合会、国保中央会などもお手伝いをいただきながらやるべきではないのかなというふうに考えますけれども、いかがでいらっしゃいますか。
  136. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) おっしゃいますように、地域の医療専門職の方々、分析をし、それでまた訪問をしというようなことになるとなかなか大変だというのはおっしゃるとおりだと思います。  市町村、国保データベースシステムを活用して、広域連合が保有する健診あるいは医療レセプトの情報、それから市町村が保有している国保の特定健診や医療レセプトの情報、それから市町村が持っている介護レセプトの情報というものを一体的に把握をして分析をしてという形になるわけなんですけれども、それによって、高齢者の健康課題の分析、地域の健康課題の把握というのを私申し上げましたけれども、それをその市町村にいる保健師の方が全部やらなきゃいけないということでは必ずしもなくて、まさに先ほど申し上げたように、国保連によって、例えば研修事業を通じて支援を行う、そういう中で例えば国保連が支援をしていく、あるいは保険者である広域連合がそうしたような分析みたいなことを行う、これ、やり方いろいろあると思います。  したがいまして、市町村の人が全部それを一体的にやらなきゃいけなくて、市町村が一体的に実施なので市町村で全部やってくださいと、広域連合はもうあとはやりませんということではなくて、まさにいろんな主体が重層的に支援をし合いながら、しかし、住民に一番近い市町村で中心に行うということによって効果を上げたいという考え方でございますので、先生おっしゃいましたような、個人のデータ分析は市町村、集団的アプローチは都道府県あるいは国保というような考え方も一つの考え方だと思いますが、一概に役割分担をすべきものというところまではちょっと言えなくて、基本的には市町村を中心に行っていただく。ただ、そこを市町村がやればいいということではなくて、いろんな主体が支援をするということだと思います。  そこを、ちょっと考え方をまさにガイドライン等で示していく中で、御指摘を念頭に置いて取り組みます。
  137. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  私がやっぱりなぜこういうことを申し上げるかというと、自殺対策において、なぜ自殺者が減ってきたのかということを考えたときに、それぞれの市町村がそれぞれの市町村で分析しているんではないんです、今。中央の方で一括して、あなたの地域はこういう特徴がありますからこういう対策を打った方がいいんじゃないんですかというようなところで、標準化されたフォームの中において詳細なものをもらえるようになったから市町村が独自で対応することができる。スピーディーに全国的に見たもので自分たちのところがどういう立ち位置にあるのかということだったり、農村型、都市型みたいなところでそれぞれの特徴が表れてきたり、全体も分析できれば、各市町村に対してもきめ細やかにすることで動きやすくなるということが出てきたんです。  ですから、やはりぼおんと丸投げというだけではなくて、そこはしっかり役割分担して、もうちょっと市町村が手足となっていただきやすいような方法というものを私は考えていただきたいと思っております。  先ほどから、医療専門職、医療専門職という言葉が躍っておりますけれども、やはりこの医療専門職、どういう能力が求められるというふうに局長はお考えでいらっしゃいますか。
  138. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 地域の健康課題の把握、あるいは事業の企画、地域の医療関係団体等との調整といったようなところでの中核的な役割を果たしていただくということ、それから、通いの場などに積極的に関与していただいて医学・医療的な視点から健康相談などを行う、あるいは、フレイルのおそれのある方や重症化リスクの高い方などに対して個別に、訪問指導も含めまして、必要な保健指導や医療・介護サービスにつなげていくといったようなことの役割を果たしていただくといったようなことが、必要な仕事、あるいはそのための能力ということになるだろうと思います。
  139. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 先ほど、その研修もデータ分析についても行うということがございましたけど、じゃ、一体医療専門職ってどのような形の方、どういうナショナルライセンスをお持ちの方というふうに想定していらっしゃいますか、教えていただけますか。
  140. 樽見英樹

    政府参考人(樽見英樹君) 典型的には保健師という形になるだろうと思いますが、例えば低栄養の指導の関係で栄養士とか、あるいは看護師といったような資格の方というのも入ってくるだろうと思いますが、典型的には保健師というイメージでございます。
  141. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  じゃ、その保健師の皆様方が本当にその研修を通して全てのことができるようになるのかどうなのか、私はちょっと疑問にも思っておりますけれども、局長としては、それが可能な研修を組んでいただけるということでよろしゅうございますか。
  142. 樽見英樹

    政府参考人(樽見英樹君) 研修というところでございますけれども、国保中央会でKDBシステム、先ほど申し上げましたように、KDBシステム等を活用したデータ分析に関する研修のプログラムというのを国保中央会で作るということで、各国保連でその研修を実施をするということを考えているところでございますが、あわせて、厚生労働省の方で高齢者の特性を踏まえた保健事業ガイドラインというものを策定してございますが、それをまた今年度中に見直して、そこで一体的実施の具体的な進め方、あるいは好事例などというものも提示をするということになりますので、そうしたものも、これはちょっと今、その国保連の研修のプログラムの中に入るということが決まっているというわけではございませんけれども、そうしたものも活用していただきながら、医療専門職の方の能力を高めるような研修ということについて考えていくということになります。
  143. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  ですから、保健師を想定するということになると、私は、しっかり保健師の教育課程の中でもそのような知識というものを更に学んでいただく必要があるのではないのかなと思っております。既にカリキュラムも改正し、高度な専門職としての保健師へのもう一歩が既に始まってはおりますけれども、今後、地域保健の中でも高齢者に携わる専門人材というものを、私は、専門職大学院等々でも育成していただくことがベストなのかなと考えておりますけれども、文科省としてどのようにお考えになっていらっしゃるかをお聞かせいただけますか。
  144. 玉上晃

    政府参考人(玉上晃君) お答えいたします。  高度専門職業人の養成に目的を特化した課程である専門職大学院において、地域医療に関わる専門人材を養成している大学は現在はございません。  ただし、保健師につきましては、平成二十三年度から順次、専門職大学院ではなく、一般の大学院の修士課程ベルでの養成課程が設置されておりまして、養成が進められてきておるところでございます。  令和元年現在、十四の大学院におきまして修士課程における養成が行われているところでございます。
  145. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  ですから、その上に、専門職大学院というのは、やはりすぐにいわゆる現場レベルで力になる方々ですよね。ですから、そういう方々が高齢者に関わるというところで、やっぱりフレイルの指導、それこそマネジメント能力というものが今求められているという厚労省からの御答弁いただいたとおりでございますので、しっかりと文科省でもお考えいただけるよう再度お願いしたいと思いますけれども、いかがでいらっしゃいますか。
  146. 玉上晃

    政府参考人(玉上晃君) 大学におきまして、高度専門職としての保健師を養成することは重要でございます。大学院に保健師養成課程を設置することは、各大学がそれぞれの教育理念ですとか目標、社会ニーズを踏まえて判断することでございます。  私どもといたしましても、各大学から是非御相談があった際には、引き続き適切に助言等をしてまいりたいと考えております。
  147. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  教育課程からのしっかりとした養成をということで、再度私からもお願いをさせていただきたいと思います。  ですから、そういう高度な人材をしっかりと雇用する、これができるのかどうなのかというところです。また、常勤じゃなくただ非常勤でというようなことでも困ってしまうわけでございますので、先ほどから負担軽減に関しましてもいろいろ御意見いただいておりますけど、その専門職の方を常時雇用するだけの報酬というものを負担していただけるんでしょうか。局長、お願い申し上げます。
  148. 樽見英樹

    政府参考人(樽見英樹君) 具体的なその報酬のレベル、報酬の額を幾らというところについては、これはなかなか個別の契約ということになってきますけれども、この保健事業と介護予防の一体的実施を進めるというために中核的な役割を医療専門職の方には果たしていただかなければいけないということでございますので、中核的医療専門職を各市町村に一名配置をするということが必要になってくると。  そのために、費用、広域連合が徴収する保険料財源というものを使いながら、国としても特別調整交付金を活用してそのための支援をするということを考えているわけでございまして、そうしたことを通じて必要な中核的な専門職の方がしっかりと配置をできるように支援をしていきたいと思います。
  149. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  しかし、局長、先ほど申されましたですよね、保健師だけではなくて、低栄養だったら栄養士ですよね、口腔も先ほどおっしゃいました。というふうに、いろんな専門職がしっかり組んでいかないと、これって作戦的に成り立たないということになりますよね。保健師がいればいいというわけではございません。  しっかりとその負担というものに関しましても、先ほど一人分という御意見ございましたけれども、もう少し幅広くお考えいただけますか。
  150. 樽見英樹

    政府参考人(樽見英樹君) 済みません、ちょっと言葉足らずだったと思います。  各市町村には、コーディネート役となる中核的な役割を担う医療専門職を一名配置していくという考え方でございますけれども、それの中で、地域ごとの日常生活圏域に医療専門職を一名配置をするというようなことを今考えているところでございますので、市町村で一名というよりはもう少し多くなるということでございます。
  151. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 是非、もっと私は支援が必要だと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  それから、そのような方だけが何か担っていくと、これ大変難しいと思います。ただ研修しただけではなく、その地域にどういう課題があって、どういう対策を練っていかなきゃいけないのかということは、やっぱり有識者のサポートチーム、これはすごく私は重要になってくるかと思います。そういう有識者のサポートチームをつくって派遣しながら、一緒にその戦略を練っていくということをお願いしたいんですけれども、局長、いかがお考えでいらっしゃいますか。
  152. 樽見英樹

    政府参考人(樽見英樹君) 医療専門職の方々には、データ分析手法を含めまして専門的な知見を有することが求められますし、地域の健康課題を把握をして、また調整をしていくというそのコーディネート役の能力というものも求められるということになるわけでございますので、国保連におきまして、現在、各市町村の医療専門職の専門的な能力を向上させるために、国庫補助によりましてKDBの分析手法や効果的な保健事業の実施等のための研修というものを実施をしておりますとともに、市町村等に対しまして専門家委員会による支援というものを行っています。これは保健事業支援・評価委員会という名前になっておりますけれども、一体的実施に当たりましても、こうした事業を活用して、有識者等によるサポートが行えるように引き続き必要な支援を行っていきたいというふうに考えてございます。  この保健事業支援・評価委員会、まだこれも、まだ一部に、実績はそれほど多くございません、率直に申し上げまして。こうしたものについても更に伸ばしていけるようなことを考えたいと思いますし、また、各都道府県内における好事例の横展開でありますとか、広域的な課題への対応で都道府県がどういう援助を行っていくのかということについても、先ほど来申し上げておりますガイドラインなどでお示しをしていきたいというふうに思っています。
  153. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 オーダーメードでなければならないわけですよね。例えばその集団的なアプローチをするにも、この施設にこういう工夫をしたらいいんじゃないかとか、現場を見てみないと指導できないことがありますよね。ガイドラインさえ配ればいいというものではないんです。だから、そこでしっかりそういう知見を持った皆様方が全国いろんなところを回っていただいて、現場を見て指導していただく、私はこれぐらいまずはやる必要があるんではないのかなと思っております。せっかくいいシステムを始めるわけじゃないですか。だったら充実させましょうよというところなんですよ。そこは今後お考えいただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  それから次に、フレイルにつきまして、資料二にも書いておりますけど、今度、フレイルのおそれのある高齢者全体の支援ということの文字が躍っております。私、これまでも何度も何度もフレイルにつきまして質問させていただきました。高齢者医療の重要性につきまして、ようやく厚労省も重い腰を上げていただけたのかなというふうに思っております。  それぞれの部位ではなく、やっぱり高齢者の皆様方の全体を見据えた予防、治療ですね、しっかりとした一体的なものをつくっていただきたいんですけれども、今まで私がフレイルの定義は何なんでしょうというふうにお尋ねしましたら、一般的に言うとということしかお答え返ってこなかったんですけど、局長、このフレイルというものを今どのように定義していらっしゃいますか、お願い申し上げます。
  154. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) フレイルという言葉につきましては、元々、平成二十六年五月に日本老年医学会が提唱した用語だというふうに承知をしております。日本老年医学会及び国立長寿医療研究センターが発行しましたフレイル診療ガイドというのがあって、この二〇一八年版というものによりますと、フレイルの定義として、要介護状態に至る前段階として位置付けられるが、身体的脆弱性のみならず精神心理的脆弱性や社会的脆弱性などの多面的な問題を抱えやすく、自立障害や死亡を含む健康障害を招きやすいハイリスク状態を意味するというふうになっております。
  155. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  じゃ、今後それで統一していくということでよろしゅうございますですね。  では、今回、そのフレイルのみならず、認知症、脳血管疾患等々もこの中に含まれているというふうに考えてもよろしゅうございますか。
  156. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) フレイル予防対策を重点的に実施するというふうに言っているわけでございますけれども、この一体的実施を進めていく上では、社会参加を含む地域に根差した介護予防の取組、それから保健師等の医療専門職を活用した保健事業というのを一体的に進めるということでございまして、こうした取組の中で、当然、認知症の方でありますとか脳血管疾患等に罹患した方にとっても効果的な支援というものがこのフレイル支援というものの中で提供されるという形になるというふうに考えております。
  157. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  資料四にお配りしておりますけれども、地域包括ケアのシステムの姿という中に既にフレイルというものがございます。ですから、地域包括ケアからはフレイルを応援をしていただいていた。では、フレイルのみならずというところで、フレイルが主眼として置かれているかもしれませんけれども、それ以外の疾患も視野に入れて今回はシステムを構築していただけるということでございますけれども、既に市町村には、認知症初期集中支援チーム、サポーター養成、認知症カフェ設置等々、たくさんの役割を担っていただいております。資料五にお配りしております新オレンジプランとどのように連携させていくのか、大島局長、教えてください。
  158. 大島一博

    ○政府参考人(大島一博君) 確かに今、市町村におきましては、政府の新オレンジプランを参考にしまして、認知症の方に優しい地域づくりを目標に掲げまして、認知症初期集中支援チームによる訪問活動、認知症サポーターの養成、あるいは認知症カフェの設置等を推進していただいているところであります。  今回の一体的実施におきましては、認知症カフェに集まってこられる高齢者、これは認知症の方もいらっしゃれば、MCIの前段階の方もあれば、もっと前の段階の方もいらっしゃるわけですけれども、集まっていただくことが介護予防の取組になっていると考えておりますが、その場を活用して、ここに高齢者の保健事業として保健師さん等が巡回してきていただくといったことも方法の一つと考えられると思っております。  自治体の担当部局間が異なる場合は、そこでよく連絡を取っていただいた上で、関係職種間とも連携して取組を進めていただければと考えております。
  159. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  今回のこのイメージの中にも地域ケア会議活用というふうにも書かれております。どのように関連付けていくんでしょうか。地域包括ケアと一体となって、私は両輪となって進むべき問題だと思っておりますけれども、局長、どのように御意見いただけますか。
  160. 大島一博

    ○政府参考人(大島一博君) 地域ケア会議には大きく二つの役割がございまして、地域包括支援センターレベルでの多職種協働での個別事例の検討ですとかネットワークづくり、あるいは高齢者の方へのケアマネジメント支援、地域課題の把握が一つの役割でございます。それと、もう一つは、市町村レベル、もっと広域になりますが、そういう中で政策形成を推進していくと。この二つの機能が地域ケア会議に期待されているところであります。  今回の一体的実施に関しましては、まず、この一体的実施に関わっておられる医療関係者の方が地域ケア会議に参加し、個別事例に関して適切な助言等を行っていただくことが想定されます。それから、地域ケア会議におきまして、地域における高齢者の健康面に関する課題の把握を通じて一体的実施の展開に向けた政策形成といったものも想定されるところでありまして、こういったことを通じまして一体的予防が地域包括ケアシステムの更なる構築につながっていくものと考えております。
  161. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  地域ケア会議をどれだけ活用できているんだろうかということもまだまだ、これ多分厚労省が一番よく分かっていらっしゃると思いますけれども、道半ばなんですよ。その上にいろんなシステムが振られてくる。これ、本当に市町村の皆様方大丈夫なのということを先ほどから私は申し上げているところなんです。  大臣、もう厚労省であればこれだけいろんな方がいらっしゃって、縦割りでいろんな政策を打っていただけます。しかし、市町村になったら担当が一人ということもあるわけです。いろんなものが上から降ってきて、これどうやって整理したらいいんだろう、多分頭を抱えていらっしゃると思います。ですから、もっと分かりやすくシステムを構築して、それを私は見える化していただきたいんですけれども、大臣、どのように御意見いただけますか。
  162. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 今まで委員のいろいろな具体的な提言等、問題提起、私も聞いておりました。  今回の高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施、これは私は施策としては非常にやるべき望ましい施策だと思いますが、いろんな施策を確かに打ち出す、それが、じゃ、実際の市町村でそれが生きた施策になるか、実は今委員がずっとおっしゃられたのはそういうことなんだろうと思うんですね。ですから、前段の高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施では、制度として、仕組みとしては私は非常にいい仕組みだと思いますし、支援措置も付けている、だから、これを是非実践してくださいねと、こういうことなんだろうと思います。  そのためには、この施策の動かすノウハウ、やり方も必要だし、あるいはいろいろなそれぞれの地域を見てよく分かる人がアドバイスをしてくれるアドバイザーというのも必要だろうし、それから、やはり一番分かりやすいのは、こういう制度、政策を導入すると、やはりそれが後押しになって具体的な優良な優れた事例が各地域で出てきますから、それを見える化して、それを見れば、ああ、こうすればできるんだと、私はそういうことが必要だろうなと思います。  それから、この地域包括ケアシステムと、例えばフレイル、オレンジプラン、いろんな施策がありますけど、これはやはり基本的に、地域包括ケアシステム、これは私は、地域のある意味で要は介護、医療、あるいは住宅、地域、これ一体としてやるわけですから、これはまさに施策としてはある種の地域の公共財的な、要は地域のインフラなんだと思うんですね。  そこで、今回の保健事業と介護予防の一体的実施という施策が入ってくる。そこは、地域包括ケアシステムの中で、そこは地域包括ケアシステムをよりよく動かすための一つの新たな施策を考えて、それを提示したということだと思います。  いずれにしても、この地域包括ケアシステムというのは多職種連携だし、やはり地域が丸ごと一体的に取り組むべき施策ですから、これは、その意味では地域包括ケアシステムをベースにして、そこに新たなより効果的な施策が打ち出されて、それを活用して全体としてその地域の地域包括ケアシステムがブラッシュアップしていくと、こういうことなんだろうと私は思います。  要は、やはり施策で、この施策の仕組み、いろんなメニューが書かれていますが、これを生きた施策としてやれるかどうかというのがこれからの次のステップですから、ここは厚労省としても、ガイドラインの話もありましたけど、これはここがまさしくスタートですから、ここはこの仕組みがしっかり動くように我々次なる展開も図っていきたいと思います。
  163. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  ですから、今大臣がおっしゃったようなガイドライン、分かりやすいガイドラインを作っていただきたいんです。しっかりと、どういう施策とどういう連携をしながらどうやったらいいのかということが分からないと、またこれはこれ、認知症は認知症、こっちはこっち、こっちはこっちと、いろんなものがそれぞれガイドラインができてしまうと、結局消化不良なんですよ。地域包括ケアさえもできていないところ、地域ケア会議さえもうまく回っていないところにまたこれを振ってきても、またかということで、またこれも消化不良と。結局、我々は制度を押し付けるだけになってしまいますので、是非そこは各部署の連携を取りながらお願いをしたいと思っています。  次の質問までお答えいただきまして、ありがとうございました。  では、次に介護予防につきましても教えていただきたいんですけれども、一問飛ばしまして、やはりこの介護予防を市町村事業として強化する、これ私もすばらしいことだと思うんですけど、民業圧迫になるんではないかという御心配もいただいておりますけれども、大島局長、いかがでいらっしゃいますか。
  164. 大島一博

    ○政府参考人(大島一博君) 今、介護予防としまして、通いの場、あくまで地域住民が主体となって、年齢とか心身の状況によって分け隔てることなく誰でも通ってきて、軽い体操をやったりとか、場合によってはお茶を飲んだりとか、身近にある様々な場所で人が家を出かけていって集まっていくという取組を進めているところであります。  その上で、こうした通いの場と民間事業者の関係でございますが、まず、フィットネスクラブ等が提供しておられる健康増進サービスとの競合といったことにつきましては、フィットネスクラブ等ではマシンを使ったり専門のトレーナーの方がいらっしゃって指導をされているわけでありますが、今回の今進めています通いの場は、誰でも参加できて、集団で軽い体操、体を動かすといったことを中心としておりますので、内容といいますか、質の面でかなりレベルの差もありますので、両者が競合することは余りないのかなと考えております。  それから、通いの場は、公民館とか市民センターとかそういう公共の場で行うというのがこれまでの例で多い例ですが、今後は、例えばショッピングモールを使ったりとか、銀行とか信金のちょっとしたスペースを週に一遍、一時間か二時間お借りするといった、そういう民間の地元の事業者の場を活用するといったことも図ってまいりたいと思っておりまして、こういったことは、民間事業者の方にとりましては集客効果等の観点から歓迎されるのではないかなと考えているところであります。  いずれにしましても、地域づくりの中で介護予防とか通いの場を行っていくものでありますので、市町村に対しましては、民間事業者とうまく連携して進めていって、足を引っ張ったりとかすることのない形での取組を進めてまいりたいと思っております。
  165. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  地域包括ケアはやはり町づくりでございますので、しっかり、その町に住んでいらっしゃる方、そして町の企業の皆様方にも御協力いただけるように心していただきたいと思います。  ところで、老年医学、先ほども申しましたけれども、この老年医学のやっぱり専門医、足りているのかどうなのか、私はちょっと心配なんですけれども、いかがでいらっしゃいますか。局長、教えてください。
  166. 吉田学

    ○政府参考人(吉田学君) まず、老年医学というお話でございますので、これについての足下を御報告申し上げますと、一般社団法人日本専門医機構がまとめている日本専門医制度概報、これ二〇一八年度版によりますと、一般社団法人日本老年医学会が認定しています老年病専門医の数につきましては、平成三十年一月現在、千四百九十八人であると承知をしております。  その上でということでございますが、現在、診療科別の医師の需給について議論をしてございます。医師需給分科会において、いわゆる十九基本領域についての将来必要な医師数の見通しについて議論を行って、平成三十一年三月に第四次の中間取りまとめを行ったところでございます。ここにおきましては、いわゆる十九の基本領域の専門医の数について議論を進めさせていただいているところであります。  今後、専門医につきましては国民にとって分かりやすさなどにも配慮しつつ、その地域の医療提供体制についてどのような専門医の枠組みが必要であるかということを日本専門医機構において検討しているというところでございます。私どもとしては、その機構における議論を踏まえて、まずは基本領域を念頭に必要な診療科の医師数について検討していくのからと思っております。  事実として、医師需給分科会においては、今端的に御質問ありました足りる足りないという判断につきまして、この老年医学専門医については、その足りる足りないの判断、評価について具体的な方向性が示されてはおりません。
  167. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  しかし、このフレイルという概念を打ち出したのもまさにこの学会の皆様方であって、これからはしっかりそういった専門医を増やしていく必要があるわけです。ですから、その高齢者医療提供体制の拠点として認知症疾患医療センターというものも整備をしていらっしゃいますけれども、現在何か所に設けられていますか。
  168. 大島一博

    ○政府参考人(大島一博君) 認知症疾患医療センターにつきましては、新オレンジプランの中で位置付けがございまして、認知症疾患に関する鑑別診断、BPSDと言われます行動・心理症状や身体合併症に対応する急性期医療、専門医療相談を行う機関という位置付けでございます。  都道府県ごとに計画的に整備を図っていくということにしておりまして、設置目標数は二〇二〇年度末で五百か所、かつ二次医療圏に少なくとも一か所としておるところでございますが、平成三十一年三月時点で四百四十か所整備されています。二次医療圏三百三十五の中で設置されているのが二百九十五、八八%となっております。
  169. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ですから、そこもまだまだ充足しているとは言い難い状況でございます。  じゃ、その高齢者の皆様方の健診データをこの中に入れるといいますけれども、まず、健診データの基準値範囲というものはどのようにお考えになっていらっしゃいますか。局長、お願いします。
  170. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 四十歳から七十四歳までの方を対象とする特定健診につきましては、厚生労働省が策定しました標準的な健診・保健指導プログラムというものにおきまして、特定保健指導対象者を選定するための階層化の基準値というものを定めているのでありますけれども、後期高齢者の健康診査につきましては、疾病を早期に発見して必要な医療につなげていくという受診勧奨の役割がまずは重要であるということ、それから高齢者の個人差が大きいということから、特定健診のような階層化基準値というものを定めておりませんで、各学会において定められている目標値を参考に受診勧奨や保健事業の対象者を抽出をする、そういう考え方になっています。  例えば、例で幾つか申しますと、高血圧の目標値ということでいいますと、日本老年医学会が作成しました高齢者高血圧診療ガイドライン二〇一七というもので、収縮期血圧百五十ミリHg未満又は拡張期血圧九十ミリHg未満と定められておりまして、また、糖尿病のHbA1cの値につきましては、日本糖尿病学会が作成しました高齢者糖尿病診療ガイドライン二〇一七において定められる七・〇%未満というふうに定められておりますことから、これらの値を参考に対象者を抽出をしているというところでございます。
  171. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  ですから、しっかりそこのところをまず基準を高齢者向けというものを設定していただかないと、いつまでたっても何とか学会によりますとというところでお答えいただくばかりでございますので、厚労省としてどの辺りをしっかりと目安として考えていらっしゃるのかという標準化をしていただきたいと思っております。  そこで、その健診なんですけれども、OECDから指摘を日本は受けております。実は、健康長寿という意味ではなく平均寿命が長いということ、肥満率も加盟国最低に位置するということで評価していただいている一方、やっぱり二次予防を目的とした健康診断と検診については費用対効果の観点から合理化の余地があるという御意見でございます。  この指摘につきましては、厚労省はどのような見解をお持ちなのか、局長、教えていただけますでしょうか、お願い申し上げます。
  172. 宇都宮啓

    ○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。  御指摘いただきました報告書におきましては、OECD諸国と比べた日本の平均寿命の長さ、肥満率の低さ、アルコール摂取量の少なさなどを評価する一方で、健康寿命の延伸のため、日本では多様な健診や検診、健康診断の健診、それから疾病検査の検診が国民に提供されているが、費用対効果などの観点から検証する必要があるなどという指摘がなされたということについては承知してございます。  現状、我が国といたしましては、例えば内臓脂肪の蓄積に着目し、生活習慣病予防を目的とした特定健康診査、それから労働者の健康の保持増進を目的とした労働安全衛生法に基づく定期健康診断、また、がんの早期発見、早期治療によりがんの死亡率を減少させることを目的としたがん検診など、目的や対象者が異なる健康診断の健診あるいは疾病検査の検診を実施しているということでございます。これらは、それぞれの目的に応じて、エビデンスに基づいて合理性や有効性について検証した上で適切かつ効果的に取組を進めているものでございます。  効果につきましては、例えば特定保健指導の医療費に与える影響についてはかつて検証を行ったことがございまして、特定保健指導を受けた方は受けていない方に比べ一年間の外来医療費が六千円下回るといった効果も確認されているところでございます。また、現在、がん検診のあり方に関する検討会において、国のがん検診の指針の改正を見据えて、がん検診の種類や検査項目、利益不利益、実施体制等について議論を行ってございます。  厚生労働省としましては、健康寿命の延伸を目指して、こうした効果検証を行いつつ、最新のエビデンスに基づいて不断の見直しを行っているところでございます。
  173. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  ですから、健診やればいいというものではないんですよね。後期高齢者になるまでの、生育期間からの人生における健康づくりというのがすごく重要なわけで、一番最後のところだけやったらいいだろうというわけではないわけです。ですから、効率的にやはり国としても関与していくべき健診というものはどういうものなのかということも併せて私は今後研究を進めていただかなければ、一番最後に全部のツケが回ってきてしまうというところになってしまいますので、よろしくお願いしたいと思います。  ですから、そういうことも含めまして、私、今回のG20でも、岡山で開かれます保健大臣会合の中でも、その後期高齢者医療、若しくはこの高齢化社会における新たな仕組みというものを共有をしながら、G20のほかの諸国とも会話していただきたいなと思っておりますけれども、大臣、どのように、今回の法案改正も含めまして、お答えいただけますでしょうか、お願い申し上げます。
  174. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) G20岡山保健大臣会合については三つを主なテーマとして開催する予定で、一つはユニバーサル・ヘルス・カバレッジの達成、高齢化への対応、薬剤耐性問題を含む健康危機への対応、この三つをテーマにして開催する予定であります。そして、今申し上げた高齢化への対応という点では、予防による健康長寿の推進、認知症施策等を議論する予定です。  我が国は世界で最も高齢化が進んだ国。そして、特に新興国、途上国においては先進国を上回る速さで人口の高齢化が進むことが見込まれています。このような国を含む各国が我が国の高齢化に対する施策に注目していると考えております。  十月の保健大臣会合では、今回の本法案により全国展開することとしている高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施、この内容を含めて、我が国の高齢化に対する施策に関する情報を積極的に発信するとともに、議長国として議論をリードしていきたいと思っております。
  175. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  ですから、私が申し上げたいのは、先ほど申しましたように、どんどんどんどん、これまで、オレンジプランもそうです、いろんな施策を進めてきて、大体集大成としてはこういうものがいいなというビジョンが見えてきたはずなんです。だとすると、各国はそれを追随するんではなく、最初からこういうふうにしておけば上手に回るんじゃないかというところをお示しいただければなと思うんです。まさにこの一体もそうですよね。介護予防もそうでございますし、これから我々が打ち出すべきものというのは、裾野から追っていくのではなく、本当にその氷山のところを見習っていただきたいというような私は発信の仕方をお願いしたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。  そうしましたら、次にマイナンバーの方にも私も入っていきたいと思います。  マイナンバー、先ほどいろいろ東委員にもお答えいただいておりますので、私からは、まず、マイナンバーカードの携帯に伴うリスクにつきましてどのように総務省お考えなのか、教えていただきたいと思います。
  176. 吉川浩民

    ○政府参考人(吉川浩民君) お答えいたします。  マイナンバーカードの携帯に伴う懸念としてよく挙げられますのが、例えば、紛失、盗難によって本人以外の者がカードを取得した場合に、カードに入っている個人情報を知られるのではないか、またマイナンバーを知られることにより個人情報を盗まれるのではないかという心配、あるいは本人に成り済まして利用されるのではないかといったことがございますが、マイナンバーカードのICチップにはそもそも税や社会情報関係の機微な情報は記録されておりませんで、電子証明書等本人を特定する情報が記録されるのみでございます。また、マイナンバー法では、マイナンバーだけでは手続を行うことはできませんで、マイナンバーカード等で確実な本人確認を行うことが求められております。  マイナンバーカードによる本人確認について申し上げれば、対面の場合は顔写真により行うことになりますし、オンラインの場合は公的個人認証の電子証明書と本人しか知らないパスワードにより行うこととなっておりますので、仮にマイナンバーカードが他人の手に渡ったとしても、本人に成り済ますことは困難な仕組みとしております。  加えまして、マイナンバーカードを紛失したときには、二十四時間三百六十五日体制のコールセンターに連絡していただくと、速やかにカード機能の一時停止の措置を行っているところでございます。
  177. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  しかし、今そういうリスクがないことはないわけですよね。本人に成り済まして、もちろん顔写真云々というのもございますけれども、カードの下に番号が振ってあるわけですよね。そういうものを持ち歩きなさいよというのは、大変これは、特に御高齢の皆様方なんか不安が伴うんではないのかなと思っております。  運転免許証なども本籍というものが表面には記載されないようなことになったり、いろんな工夫が中にはなされているものもございます。ふだん使いにも広がっていきやすいように、今後、カードのその在り方ということも少しお考えいただきたいと思うんですけれども、どのようにお考えになりますか。
  178. 吉川浩民

    ○政府参考人(吉川浩民君) 顔写真付きの公的な身分証明書でありますマイナンバーカードにつきましては、マイナンバーの証明と本人確認を一枚で行うためのものという位置付けでございます。  券面に記載されておりますマイナンバーは、一つには行政機関、あるいは個人番号関係事務実施者に当たる事業者に対して提示するためのものでございますので、これを容易に視認できることが必要であるというふうに考えております。  ただ、どのような形でマイナンバーを表示するのが適当かにつきましては、今後の技術の進展なども踏まえつつ、検討してまいりたいというふうに考えております。
  179. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  そこがすごく重要ですよね。一般には見えないけど何かかざせば見えるとか、いろんなものがあるはずです。ですから、御高齢の皆様方が、その番号を安易に教えないでくださいねという広報もなされたはずですよね。だけども、やはりそれを持ち歩いてしまって、そういった人の目に触れる可能性が高くなってしまうということは、私自身もそうでございますし、やはりこれからしっかりとしたその課題を解決していく方向で検討を進めていただきたいと思うんですけれども。  じゃ、保険証ではなくマイナンバーカードによって医療機関にかかるメリットというのはどこにあるのか、教えていただけますか。
  180. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) マイナンバーカードが保険証になるということが、オンライン資格確認が導入によってできるわけでございますけれども、そのメリットとしては、まず、転職などによって加入する医療保険者が変わった場合、新たな保険証の発行というのにどうしても何日間か掛かってしまうということになりますけれども、その発行を待たずにマイナンバーカードによって医療機関で受診をできる。  それからもう一つ、高額な医療費が入院なんかによって継続的になっているような場合、高額療養費の自己負担の上限額を超えるものを、普通ですと高額療養費は一遍全部払って後で償還されるという形になるんですけれども、あらかじめ保険者に申請をして限度額認定証というものをもらっておけば、その上限までの分を本人が払えばそれでよいということになるわけでございますけれども、こうした高額療養費の自己負担の上限につきまして、オンライン資格確認ができるようになりますと、あらかじめ限度額認定証の申請手続をする必要がなくなるということが患者さん側のメリットという形で今あるわけでございます。  さらに、まさに本人の写真付きの本人の身分証明書ということでございますので、そういうメリットを生かして更にメリット、どういうメリットが付けられるかということについては、引き続いてまた検討なり実験なりをしていくということはあろうと思いますけれども、差し当たってこういうメリットがあるということについては周知をしていきたいと思います。
  181. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  メリットがあればやはりデメリットがあるというところで、そこの心配をどのような形で払拭していけるのかということが今回しっかり考えていかなければならないことだと思います。だから、厚労省からやっぱりそこを提言をいただいて、総務省の方としっかりとすり合わせをしていただかないと、今まで想定されていなかったことですよね、ですから、その想定されていなかったことが今後普通にその町の中で行われてしまう。ですから、私もそうですけれども、多くの方々が多分そこを一番心配していらっしゃる部分だと思いますので、よろしくお願いします。  現在でもそのマイナンバーカードというものが今後多くの場面で使用されることが想定されておりますけれども、e―Taxというものもその一つだと思います。  平成二十九年度分で所得税の確定申告をなさった個人のうち医療費控除の適用を受けた割合というのが三四・一%でございます。実数としては七百四十九万人であると私は認識いたしております。マイナンバーカードによって医療機関にかかることでe―Taxによる申告の利便性を高める仕組みというようなものがあれば、私はこれは普及の相乗効果も望めるのではないのかなと思いますけど、内閣官房としてどのようにお考えになっていらっしゃるか、教えていただけますでしょうか。
  182. 向井治紀

    ○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。  所得税の確定申告手続の電子化の推進につきましては、昨年六月に閣議決定されました規制改革実施計画におきまして、マイナンバーカードを使ってログインいたしますマイナポータルを通じて申告に必要な情報を取得し、e―Taxへの自動転記を行うことができる仕組みに関し、技術的課題の洗い出しを進めつつ検討し、結論を得るとし、平成三十二年度、令和二年度までに結論を得て、結論を得次第速やかに措置することとされておりまして、現在、関係省庁において検討を進めているところでございます。  これに関しまして、現在、厚生労働省におきまして、本法案に盛り込まれているオンライン資格確認システムの整備に併せまして、マイナポータルで医療費情報を電子的に受け取れるようにするためのシステム整備等を検討していただいているものと承知しております。  引き続き、関係省庁間で運用面の課題を整理した上でできるだけ早期に実現していけるように取り組んでまいりたいと思っております。
  183. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  私もすごく重要なことだとは思いますけれども、どのような形であれば安全で安心に御利用いただけるのか。利便性を高めるということを一つ考えますと、様々なやっぱり省庁、省庁横断的にも会話をしていただく必要が今後ますます活発になっていただかなければならないのではないのかなと思っております。  ですから、今回のこの法案をきっかけといたしまして、マイナンバーにつきましてももっと国民的な議論を起こしていただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。  これで質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
  184. 石田昌宏

    ○委員長(石田昌宏君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後五時三分散会