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2019-04-23 第198回国会 参議院 文教科学委員会 5号 公式Web版

  1. 平成三十一年四月二十三日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  三月二十日     辞任         補欠選任      江島  潔君     中曽根弘文君      小野田紀美君     西田 昌司君      真山 勇一君     蓮   舫君  三月二十二日     辞任         補欠選任      中曽根弘文君     江島  潔君      中西  哲君     衛藤 晟一君      西田 昌司君     小野田紀美君      辰巳孝太郎君     吉良よし子君  三月二十七日     辞任         補欠選任      小野田紀美君     吉田 博美君  三月二十八日     辞任         補欠選任      吉田 博美君     小野田紀美君      伊藤 孝恵君     榛葉賀津也君  三月二十九日     辞任         補欠選任      榛葉賀津也君     伊藤 孝恵君  四月八日     辞任         補欠選任      小野田紀美君     山東 昭子君  四月九日     辞任         補欠選任      山東 昭子君     小野田紀美君  四月十日     辞任         補欠選任      今井絵理子君     山東 昭子君      小野田紀美君     吉田 博美君      大野 泰正君     高橋 克法君  四月十一日     辞任         補欠選任      山東 昭子君     今井絵理子君      高橋 克法君     大野 泰正君      吉田 博美君     小野田紀美君  四月十五日     辞任         補欠選任      石井 浩郎君     山東 昭子君      水落 敏栄君     佐藤 信秋君      伊藤 孝恵君     増子 輝彦君  四月十六日     辞任         補欠選任      佐藤 信秋君     水落 敏栄君      山東 昭子君     石井 浩郎君      増子 輝彦君     伊藤 孝恵君  四月十七日     辞任         補欠選任      小野田紀美君     石井 準一君  四月十八日     辞任         補欠選任      石井 準一君     小野田紀美君  四月二十二日     辞任         補欠選任      衛藤 晟一君     足立 敏之君      小野田紀美君     松川 るい君      蓮   舫君     斎藤 嘉隆君  四月二十三日     辞任         補欠選任      足立 敏之君     藤末 健三君      大野 泰正君     徳茂 雅之君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         上野 通子君     理 事                 石井 浩郎君                 江島  潔君                 神本美恵子君                 吉良よし子君     委 員                 足立 敏之君                 赤池 誠章君                 今井絵理子君                 大野 泰正君                 徳茂 雅之君                 橋本 聖子君                 藤末 健三君                 松川 るい君                 水落 敏栄君                 斎藤 嘉隆君                 伊藤 孝恵君                 大島九州男君                 山本 太郎君                 新妻 秀規君                 浜田 昌良君                 高木かおり君                 松沢 成文君    国務大臣        文部科学大臣   柴山 昌彦君    副大臣        文部科学副大臣  浮島 智子君    事務局側        常任委員会専門        員        戸田 浩史君    政府参考人        文部科学省総合        教育政策局長   清水  明君        文部科学省初等        中等教育局長   永山 賀久君        文部科学省高等        教育局長     伯井 美徳君        文部科学省高等        教育局私学部長  白間竜一郎君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○大学等における修学の支援に関する法律案(内  閣提出、衆議院送付) ○参考人の出席要求に関する件     ─────────────
  2. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、真山勇一さん、中西哲さん、辰巳孝太郎さん及び小野田紀美さんが委員を辞任され、その補欠として吉良よし子さん、斎藤嘉隆さん、松川るいさん及び足立敏之さんが選任されました。     ─────────────
  3. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が三名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に江島潔さん、石井浩郎さん及び吉良よし子さんを指名いたします。     ─────────────
  5. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  大学等における修学の支援に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学省総合教育政策局長清水明さん外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 大学等における修学の支援に関する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。柴山文部科学大臣
  8. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) この度、政府から提出いたしました大学等における修学の支援に関する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  我が国においては急速に少子化が進展しており、これに対処していくことが喫緊の課題となっております。このような状況において、子供を安心して産み育てることができる環境の整備を図っていくことが極めて重要なこととなっております。  この法律案は、このような観点から、真に支援が必要な低所得者世帯の者に対し、社会で自立し活躍することができる豊かな人間性を備えた創造的な人材を育成するために必要な質の高い教育を実施する大学等における修学の支援を行い、その修学に係る経済的負担を軽減するための所要の措置を講ずるものであります。  次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。  第一に、大学等における修学の支援は、学資支給及び授業料等減免により行うこととします。これらの支援は、文部科学大臣等の確認を受けた大学、高等専門学校及び専門学校に在学する学生等に対して行うこととしております。  第二に、学資支給は、独立行政法日本学生支援機構法の定めるところにより、独立行政法日本学生支援機構が学生等に対して行う学資支給金の支給とし、これに要する費用は、政府補助することとしております。  第三に、授業料等減免は、この法律に定めるところにより、大学等の設置者が学生等に対して行う授業料及び入学金の減免とし、授業料等減免に要する費用は、国及び地方公共団体が支弁することとしております。  このほか、所要の規定の整備を行うことといたしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。  何とぞ、十分御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
  9. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  10. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 自由民主党の赤池誠章でございます。  大学等における修学の支援に関する法律案につきまして御質問をさせていただきます。  本法の立法事実、制定の意義につきまして、ただいま柴山文部科学大臣から趣旨説明をいただいたわけでありますが、特に、経過について改めて柴山大臣にお伺いをいたしたいと存じます。
  11. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 経過ということでありますけれども、まず、平成二十七年七月の教育再生実行会議の第八次提言におきまして、家庭の経済状況にかかわらず、全ての意欲能力のある子供たちが高等教育段階へ進めるよう、教育費の負担軽減の必要性が指摘されていたものと承知をしております。その上で、一昨年十二月に閣議決定された新しい経済政策パッケージや昨年六月の骨太方針二〇一八、さらに昨年十二月に関係閣僚会合において取りまとめた高等教育無償化の制度の具体化に向けた方針の内容を踏まえて今国会に法案を提出し、御審議をいただいているところであります。
  12. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 今、柴山大臣から平成二十七年七月の総理大臣直下の教育再生実行会議、この担当大臣は文部科学大臣が兼任をしているということであります。  そういう面では、実は、我が自民党におきましては平成二十七年の五月に、政府教育再生実行会議を組織するとともに、我が自民党におきましても教育再生実行本部、特に教育投資・財源特別部会、主査は塩谷立元文部科学大臣でありますけれども、それぞれ党としても教育財源しっかり議論をしようということで五月十九日に提言をまとめ、政府に提出をしているところでございます。  そういう面では、平成二十九年の解散・総選挙で安倍総理・総裁が突然教育の無償化を持ち出したというような一部言説があるわけでありますが、実は、幼児教育、保育の無償化は、我が党といたしましては平成十七年から公約として掲げたことでございますし、高等教育の負担軽減、実質無償化についても、平成二十七年の五月段階で党として政府に、具体的な教育財源の中で、消費税ということも含めて提言をさせていただいているところでございます。  そういう面では、総裁選挙で安倍総理がいきなり出したのではなく、これは、遡れば平成十八年の教育基本法改正以来、そして政権を奪還した平成二十四年、二十五年以降、具体的な教育基本法の理念を実現するために各種、我が党も、また与党も、そして政府教育再生実行会議、我が党では教育再生実行本部を立ち上げて具体的な教育改革を進める中で、やはり教育財源をどうするのか、教育投資の財源をしっかり議論しない限りは教育再生が進まないということの中での安倍総理の最終的な結論、そして議論ということではなかったのかなというふうに感じている次第でございます。  それでは、具体的に本法案の案文、法文に沿いまして御質問を続けさせていただきたいと思います。  第一条、目的に真に支援が必要な低所得者という形の条文が出ているわけでありますが、これはどのような方々を具体的に想定しているのか、その根拠を含めてお伺いをいたします。
  13. 伯井美徳

    政府参考人(伯井美徳君) お答え申し上げます。  今回の支援措置につきましては、今御指摘いただきました真に支援が必要と考えられる低所得世帯を対象として実施するということでございます。具体的には、住民税非課税世帯に加え、これに準ずる世帯ということでございます。  これにつきましては、他の学校段階における現行の支援制度も参考としつつ、住民税非課税世帯に加えまして、両親、本人、中学生の四人世帯の目安年収三百八十万の世帯までを準ずる世帯として対象とすることとしております。  この世帯の進学率が全世帯平均までの進学率に上昇するというふうに仮定した場合、これにより、全学生の約二割程度、七十五万人程度が対象となるということでございます。支援を受けない生徒との間に大きな差が生じないように配慮するという観点から、全体で三段階の区分にするということといたしました。具体的には、市町村民税の課税標準額を基とした所得基準において、非課税と先ほどの目安年収三百八十万との中間に相当する年収三百万円で支援区分を設定し、今三段階としているところでございます。
  14. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 そういう面では、義務教育段階での修学支援含めて、きちっと根拠を持った分類ではないかというふうに考えているところであります。  そして、その続きの条文として、社会で自立し活躍することができる豊かな人間性を備えた創造的な人材を育成するとありますけれども、この人物像はどのような根拠からこのような条文となったのでしょうか。そして、そのような人物像をどのような基準、いわゆる個人要件で判断をしようとしているでしょうか、見解をお伺いいたします。
  15. 伯井美徳

    政府参考人(伯井美徳君) まず、人材像のお尋ねでございますが、複雑化、多様化した現代社会の課題解決に向けて、新しい価値を創出していくことが必要であるということで、人材育成に当たっては、豊かな人間性と創造性を育成するという観点が重要と考えております。  その上で、今回の支援措置は、公費により真に支援が必要な低所得世帯の者に対し高等教育段階への進学の支援を行うものであるということから、学生がしっかりと学んだ上で、社会で自立し活躍できるようになるということが必要というふうに考えております。  したがいまして、支援対象者の入学前後の判断基準でございますが、その支援対象者につきましては、高校在学時の成績だけで否定的な判断をせず、明確な進路意識と強い学びの意欲ということが確認できれば支援の対象とする。一方で、大学等への進学後は、修業年限で卒業できないことが確定したと大学等が判断した場合などには学習の状況に一定の要件を課しまして、これに該当する場合に支援を打ち切るなどの厳格な措置を講じるというものでございます。
  16. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 この激動する社会で自立し活躍する、そして人間性とともに創造的という、こういう条文なんですけれども、改めて、これは当然だとは思うんですけれども、先ほど、平成十八年改正をいたしました教育基本法、それから、そもそも文部科学省がどうあるのか、文部科学省設置法、創造的人材、そういった条項を大前提として今回設定をしているということでよろしいでしょうか。確認です。
  17. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 今御指摘いただきました文部科学省設置法におきましては、文部科学省の任務といたしまして、豊かな人間性を備えた創造的な人材の育成ということが明確に位置付けられております。  また、独立行政法人日本学生支援機構法におきましても、その機構の目的として、豊かな人間性を備えた創造的な人材の育成に資するということも規定されておりまして、こうしたことを踏まえまして、今回このような規定を置いたというものでございます。
  18. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 教育基本法については当然大前提ということでよろしいですよね。
  19. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) そのとおりでございます。
  20. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 そういう人材像の中で、入学前、いわゆる高校段階、そして入学後、大学、短大、専門学校、高等教育に入って後、きちっと個人要件として判断をしていこうということなんですが、高校段階、これ成績プラス意欲というお話でありますけれども、当然、成績というのは、高等教育に進学した後しっかり修得できるかということは大事な視点だと。  同時に、やはり意高ければ様々な成果を得やすいわけでありまして、この意欲を具体的にどう高校段階で判断するのか、今考えていることを教えていただきたいと思います。
  21. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 先ほども答弁いたしましたが、高校段階では明確な進路意識と強い学びの意欲を確認するということでございまして、具体的には、高校において、例えば進路指導の担当の先生などが、面談であったり、あるいは一定のレポートを提出してもらうことによってそうした意欲を確認し、支援の対象としていくということでございます。
  22. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 是非、教育無償化校への進学ということがその子にとってどういう意味なのかということでの十分な配慮、そして確認、さらに動機付けを高める効果、是非今回の修学支援を使って、やっぱりその子の人生の中で大変重要な、まさに消費税財源を活用するわけでありますから、国民全てから支援をいただくという意識付けも併せて行っていただきたいというふうに思います。  そして、入学後に関しては、この成績要件、しっかりとした形でやっていくということになるわけでありますけれども、その中で、るる既に様々な議論がなされているわけでありますが、学校種によってこの成績要件というのは判断するときになかなか難しいところもあるのかなと。大学、短大、高専の四年生、五年生というのは既に様々な形で成績管理が行われているわけでありますが、職業に特化した指定養成施設、専門学校となると、実習があり、やっぱり国家資格を前提として職業に直結をするということで、そういう面では、座学のみならず実習ということを通じてしっかり国家資格を取得し、その職業の特色に合わせた形での修得ということでありまして、それを成績管理として、はい、四分の一ですからイエローカード、二回続けたら、はい、駄目というような、こういう分野というのは相当実情にそぐわないところもあるのかなと。  そういう面でのしんしゃくすべきやむを得ない事情がある場合の特例措置ということにつながってくると思うわけでありますが、改めてその点について見解をお伺いいたします。
  23. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 今回の支援措置の個人要件におきましては、今紹介いただきましたように、修得単位数や学業成績が一定以下の場合には警告を行いまして、これを連続で受けた場合、支援を打ち切ると。その要件の一つとして、GPA等が下位四分の一の場合を設定しております。  この要件につきましては、制度の検討の過程におきまして、例えば国家資格の取得を目的とする専門学校などで、成績が下位四分の一に属する学生であっても、その専門学校がしっかりした教育を行っておって、その当該学生が資格を取得できる場合もあるじゃないかというような御意見もあったことを踏まえまして、しんしゃくすべきやむを得ない事情がある場合の特例措置ということを検討すべきであるというふうにしております。  しっかりこれについては外部有識者の方々の意見も伺った上で、具体的な条件を設定していきたいというふうに考えております。
  24. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 このGPAのいわゆるつくり方というのもあると思うんですね。各専門学校がやっぱり実習をどう評価するかというのも大変大事なポイントと同時に、現実問題として、各指定養成施設、専門学校では国家資格を一〇〇%近く取っている、そして立派に就職をしてその分野で活躍をしている方々がもう既に実績としていらっしゃると。そうすると、一〇〇%近い国家資格取得率をということは、成績を調べると必ず四分の一以下の方も入ってくると。それを機械的に切って、はい、イエローカード、レッドカード、はい、駄目ということは、大変な現場、また子供たち、若者に対して混乱を招きかねないので、十分現状に即した形での特例措置をお願いをしたいと存じます。  続きまして、先ほど、社会で自立し活躍する豊かな人間性を備えた創造的人材ということの中で、そういう人材をつくるための必要な質の高い教育を実施する大学等ということが今回の対象ということになるわけでありまして、そういう面では、その根拠、基準、いわゆる機関要件を設定をしてどう判断をするのかということが次の課題になってくるわけであります。  そして、その結果、全ての高等教育機関が対象となり、一方で大学の質という問題、高等教育機関の教育の質は大丈夫かという、そういった視点も出てくるということでありますので、改めて文部科学省の見解をお伺いいたします。
  25. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 社会で自立し活躍できるよう、学問追求と実践的教育のバランスの取れた質の高い教育を実施する大学等を支援の対象とするため、機関要件を設けるということとしているものでございます。  具体的には、昨年末の制度の具体化に向けた方針、関係閣僚合意においてその概略を示しておりますが、例えば実務経験のある教員による授業科目の配置、外部理事の複数配置などの要件を設定するということを予定しております。  さらに、教育の質が確保されておらず、大幅な定員割れとなり、経営に問題がある大学等について、実質的に救済がなされることがないよう、設置者の財務状況や収容定員充足率の基準を定めまして、これらに適合しない場合は対象機関としないということも予定しているところでございます。  ただ、文部科学省としては、多くの大学等に機関要件を満たしていただくということを期待しているところでございまして、そのため、各大学等が現在の取組を適切に充実させることが重要であるということで、申請に向けて準備を円滑、適切に進められるよう、現段階でできる制度の周知、説明に努めているところでございます。
  26. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 この機関要件ということなんですが、これ両面から言われることがあると思うんですね。つまり、当初、全ての国民からいただく消費税を財源として支援をするということになると、その全ての国民に対してきちっと説明責任、そして、言ってみれば、全ての国民への貢献ということの視点の中で、ともすると、いわゆる教養系であったり、又は純理論的な部分というのは、これは結果的には貢献するんだけれども、すぐではないよねというような視点の中での実学重視という観点があって、それに対してどうなのかという指摘と、その一方で、まずはそこから聞きましょうかね。それに対して御見解をお伺いしたいと思います。
  27. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 今回の機関要件の設定においては、学問追求と実践的教育のバランスの取れた質の高い教育を実施する高等教育機関ということで要件設定をするということでございまして、そうしたバランスの取れた教育機関であるということをしっかり確認していくということがその機関要件の設定の趣旨であるというふうに考えております。
  28. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 そういう面では、先ほど言いましたが、全ての国民からいただく消費税でありますから、全ての国民にしっかり説明し、理解をいただくということが重要ということではないのかなというふうに思っているところであります。  そんな中で、先ほど、大学の質が確保されていないで大幅な定員割れという形であれば経営上問題があるんじゃないか。これは情報公開。そして、資産、資金、定員の三条件がそろうと最初から想定していないと。この定員充足率というのを具体的にどう、大学、短大、高専四年生、五年生、専門学校、考えればよろしいんでしょうか。
  29. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 経営に課題のある法人の設置する大学等の取扱いにつきましては、資産要件、それから収容定員についての要件を設定しようということですけれども、収容定員につきましては、直近三か年において連続して在籍する学生数が各校の収容定員の八割を割っている場合を一つの要件とし、その他資産の要件、経常収支差額の要件と全てに該当する場合は対象としないというふうに要件設定しようというふうに考えております。
  30. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 現状八割未満というのはそれなりの数の大学があると言われております一方で、これも先ほど成績要件のところでお話ししたんですが、職業に特化した専門学校の場合は、その辺の柔軟な教育課程や柔軟な設置基準の中で社会に合わせた形で様々な学科をつくり、そして定員も柔軟な対応を取っているということでありますから、いわゆる最初から定員という形の中での充足率を大学と同等に考えるというのは、これもまた現実的に無理があるのかなと思っておりまして、そういう面で、専門学校の場合の定員充足率を大学と同等と考えていいのか、それについて改めてちょっとお伺いをしたいと存じます。
  31. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 専門学校につきましても、経営要件の適用ということにおいては同様に対応するということでございますが、その適用に際しましては、それぞれの実情、実態というところを勘案しながら設定する必要があるということでございます。先ほどの関係閣僚合意におきましても、専門学校に適用する際の指標については大学の指標も参考にしつつ設定するということでございます。  具体的には、適用に際して定員充足率の基準について、大学については先ほど答弁いたしました八割としているところでございますが、専門学校については、その実態も踏まえて一定期間の経過措置というのが必要ではなかろうかというふうに考えております。例えば、初年度は六割として段階的に八割にしていくといったような経過措置設定が必要ではないかというふうに検討しているところでございます。
  32. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 やっぱり大学と専門学校の成り立ち、実情が違いますから、今お話しいただいたように、経過措置をしっかりつくっていただくというのは大変現実的な判断ではないかなというふうに思っておりますので、きちっとその経過措置、六割から始めて、当然一〇〇%なければいけないわけでありますが、やっぱり現実に即した形での経過措置をとっていただくというのは大変有り難いのではないかなというふうに思っているところであります。  続きまして、大学等の今回の修学の支援を行う場合に、その修学の経済的な負担軽減ということがございます。先ほど御質問もいたしたわけでありますが、その一方で、人材像もしっかり設定をしているということの中で、この経済的負担の軽減だけを着目すると、現行憲法及び教育基本法にも教育の機会均等という理念が掲げられているわけでありますが、今回の修学支援法のこの中には機会均等という案文は出てこないわけでありますが、趣旨は機会均等というふうに、同等と考えてよろしいんでしょうか。
  33. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 今回の支援措置につきましては、憲法二十六条第一項あるいは教育基本法第四条第三項の規定の趣旨にかなうものというふうに考えております。
  34. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 そういう面では、機会均等という案文が実質使われているというふうに、私もそのとおりだろうなというふうに思っているところでございます。  続きまして、子供を安心して産み育てることができる環境の整備、我が国における急激な少子化への進展の対処に寄与とあるわけでありますが、少子化に対処するための施策として、消費税率引上げによる財源を活用し、国民負担は社会保障関係費として内閣府に予算計上して文部科学省において執行するとのことであります。  高等教育機関の負担軽減がどう少子化対策につながるのか、改めて御説明をお願いしたいと存じます。
  35. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 高等教育機関への進学率につきましては、全世帯平均では約八割であるのに対しまして、住民税非課税世帯では四割程度という推計をしております。全世帯平均の半分程度にとどまっているというものでございます。このような進学率の差異を踏まえますと、低所得世帯では家庭の経済的理由により進学を断念するケースがあると考えられるところでございます。  こういった低所得者世帯に対して、大学等における修学への経済的負担を軽減するということは、経済的理由から進学を断念することなく、希望に応じて質の高い大学等へ進学できるという見通しが立つようにするという観点からのものでございまして、子供に満足な教育を受けさせられないのではないかという懸念を払拭することにもつながることから、少子化の進展への対処に資するというふうに考えております。
  36. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 各種調査、また直接いろいろお伺いしても、教育費の負担というのが非常に大きいということは、そのとおりなんだろうなというふうに思っております。そういう中での説明ぶりというふうに理解をさせていただきます。  続きまして、第二条、定義の中に大学等という、こういう文言がございます。大学、高等専門学校、専修学校専門課程、いわゆる専門学校としているわけでありますが、これ、ワーディングとして高等教育機関としないで大学等とするのには何らかの理由があるんでしょうか。  また、今回は学校教育法に位置付けられない国土交通省所管の例えば海技短大とか、厚生労働省所管の職業能力開発総合大学校とか、農水省の水産大学校等、高校を卒業した後同じような形で進学をするいわゆる文部科学省所管ではない、また各都道府県にも同様の職業訓練校があるわけでありますが、今回それを対象としない理由は何でしょうか、見解をお伺いしたいと存じます。
  37. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 今回の支援措置の対象となる学校種は、今御指摘のありました大学、高等専門学校、専修学校でございます。  この規定の仕方ですけれども、例えば給付型奨学金について規定する独立行政法人日本学生支援機構法では、同じく対象が大学、高等専門学校、専修学校ですが、これを総称して大学等というふうにしているところでございます。  なお、学校教育法の中におきましても高等教育という文言を用いた規定が存しないというふうなことも踏まえまして、今回の法律案でもこの大学等というふうな規定を設けたというものでございます。  一方、御質問ございました国交省所管の海技短大であったりあるいは職業能力開発大学校等の教育施設につきましては、この学校教育法に規定されている学校種の学校ではなく、したがって、この無償化の今回の支援措置の対象とはならないということでございます。  一方で、これらの教育施設を設置する省庁又は地方公共団体におきましては、それぞれの必要に応じた授業料減免措置であったり奨学金の給付という支援が行われているものと承知しているところでございます。
  38. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 その問題と同時に、学生等の定義も大学等の定義に即して位置付けられているわけでありますが、いわゆる高校三年間の後の専攻科ですね、四年生、五年生、まあ高等専門学校と似たような形で、ただ高等教育機関ではない、この専攻科も実は法律を変えて大学へ編入学することができるということもしているわけでありますが、この部分も除外した理由、対象としない理由を教えてください。
  39. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 高等学校の専攻科につきましては、今御指摘いただきました平成二十八年度からの一定の基準を満たす高等学校専攻科の修了者について大学への編入学を可能としておりますが、やはりこれも大学等の定義に当たらないと。すなわち、今回支援の対象とする高等教育機関ではないことから今回の支援措置の対象とはしていないということでございます。  具体的に申しますと、今回、機関要件を設定して大学、短大、高専、専門学校の取組を確認するということを前提としておりますが、高等学校の場合、こうした機関要件の設定ということを前提としたものではないということで、これになじまないということもございます。  いずれにせよ、高等学校の専攻科は、当然、我々としては重要な社会的役割を担っているというふうに考えておりますので、一方でその教育内容は様々であるということですから、まず、その実態を丁寧に研究し、対応してまいりたいというふうに考えております。
  40. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 機関要件設定するとそういう話になるということなんですが、その一方で、子供たち、若い方々から見ると、所管が違うのにとか、そうなると、やっぱり今回の趣旨から考えたときにどうなのかということがあります。そういう面では別途支援策をしっかり考えていただくと同時に、四年見直し規定もあるわけでありますから、せっかく導入したことが、実は各省庁、それぞれ省庁として独自の支援をしているんですが、この無償化の措置によって全体の様々な子供たちの進学先が大きく変化して影響が出るとなると、やっぱりこれも課題になってくるわけでありますから、これしっかり注視をして、見直し規定も作っているわけでありますから、次に向かって調整をしていただきたいなというふうに思います。  それから、現在、給付型奨学金制度はもう既にスタートいたしております。また、授業料減免制度もそれぞれ大学ごとに予算措置をして大学の独自の判断で行っている。これが一体、今回の新制度導入で給付型奨学金と既にある授業料減免制度、これどういう形で移行するのか、残るのか。ちょっとこの辺を改めて御説明をお願いしたいと思います。
  41. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) まず、授業料減免措置の移行についてでございますけれども、現在の各大学における授業料減免は、それぞれが定める認定基準に基づいて多様な形で行われております。これが、新制度が導入されるとした場合、二〇二〇年度からは、各大学における授業料減免への公的支援というのは、国公私を通じて全国統一的な基準によって真に支援が必要な住民税非課税世帯、これに準ずる世帯の学生に対して重点的に行われるということになるわけでございます。これに加えて、各大学はこれをベースとしてそれぞれ判断をして授業料減免措置を実施していくということでございます。  給付型奨学金につきましては、現行の給付型奨学金は平成二十九年度より実施しております。三十一年度予算では、今年度に二万名を加えて合計約四万人を対象に実施しておりますが、来年度からは、現在の給付型奨学金の新規募集というのは行わず、この新たな修学支援措置に一本化することを、法律が成立した場合でございますが、予定しております。新制度は、その給付型奨学金の充実に加えて支援が大きく充実するということでございますので、原則としてほとんどの学生が新制度へ移行するというふうに考えております。  ただ、現行の給付型奨学金を受けている学生が在籍している高等教育機関が新たな修学支援制度に参加しない場合といったことも想定されますので、そうした場合には、経過措置として、当該学生に不利益が生じないよう、卒業するまで現行の給付型奨学金による支援ということを考えたいというふうに思っております。
  42. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 やはり充実するんですけど、制度が変わるということで、今対象になっている方々が不利益にならないということをおっしゃっていただいて、これは十分きめ細かく見ていただきたいなと思います。  続きまして、これはあってはならないことなんですが、法文上、確認大学等の授業料減免に対する不正ということが条文上定められております。また、これもまたあってはならないことなんですが、やっぱり学生の中には、の不正というのも考えられるわけでありまして、この対処策についてお伺いいたします。
  43. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 御指摘のとおり、今回の支援措置につきましては、幅広く国民の負担と理解により消費税を財源とするということを踏まえましても、とりわけ不正はあってはならないというふうに考えております。  まず、確認大学等において不正があった場合、補助金等適正化法や地方自治体で定める規則に基づきまして、支払った減免費用相当額の返還を求めるということとしております。そのための報告徴収、立入検査、確認の取消し等の監督規定を設けるなど、大学等の不正に対処する仕組みというのを設けているところでございます。  それから、学生等の個人の不正につきましては、現行の給付型奨学金では申込時に申請内容に虚偽がないことを本人が誓約する旨の書面を求めておりますが、新制度においては、これに加えまして、資産を申告する書面においても同様に確認を求めるということとしております。また、虚偽の申請を行うなど不正に給付型奨学金の支給を受けた場合には厳格に対応するということで、徴収額に〇・四を乗じた金額までの範囲で加算金を更に徴収できるということにしているところでございます。
  44. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 そういう面ではしっかり対応していただきたいというふうに思っております。  続きまして、新制度に対して、消費税財源という国民全ての負担の中でこれだけ充実をするわけでありますけれども、この制度を知らなくて利用しなかった、若しくは別の制度を利用してしまったというようなことがないような広報の充実策について、見解をお伺いいたします。
  45. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) この二〇二〇年四月から導入を予定しています新たな支援制度というのは、家庭の経済事情からも進学を断念せざるを得なかった生徒に大学等への進学の道を開くというものでございまして、知らなかったということがないように、高等学校や大学等の関係者に対して、あらゆる機会を通じてしっかり周知することが大変重要というふうに認識しております。  そのため、新制度の趣旨、最新の検討状況などにつきまして、現在も、大学等への進学の進路指導を行う高校の先生や現に学生が在籍している大学等に正しく理解していただけるよう、通知や各種会議で説明をするとともに、日本学生支援機構ではスカラシップアドバイザーというような専門家を高校へ派遣するという事業もしておりますので、高校や大学関係者への周知に努めてまいりたいというふうに考えております。  また、とりわけ社会的養護が必要な子供たちに対しましては、教育関係者だけでなくて社会福祉関係者を通じた周知ということが重要なため、厚生労働省あるいは関係する地方自治体とも連携した周知というのを行ってまいりたいというふうに考えております。  本法案に関する審議を踏まえつつ、新制度に関する情報が支援対象者となり得る子供たちに行き届くよう、十分にその活用が図られるよう、日本学生支援機構とも連携を図り、今後ともしっかりと関係者への広報、周知に取り組んでまいりたいと考えております。
  46. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 学生支援機構の電話相談もあるわけでありまして、返し方の相談ではなくて、是非、この新制度を含めた総合的な周知、広報の窓口をしっかりつくっていただきたいと思います。  今回の法案で、大学等における修学の支援、確認大学等に在学する学生等のうち、特に優れた者であって経済的理由により極めて修学に困難があるものに対して今法案での支援を行うわけであります。そういう面では、今回の措置で経済的理由による修学困難な学生等のいわゆるセーフティーネットというのは相当整備されるんだろうなというふうに思っております。  その一方で、特に優れて、いわゆる国家的なリーダー、指導者となるような方々への高等教育機関での国からの支援というのは残念ながらないということでありまして、今後しっかり検討すべきだということを訴えて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。
  47. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 立憲民主党の斎藤嘉隆です。  法案の審議に入る前に、初等教育に関わる課題について少し意見を申し上げて、またお答えをいただきたいというふうに思います。  大臣も肝煎りで教員の働き方改革進めておっていただきまして、ガイドライン、それからQAなども発出をしていただきました。四月からいろいろ現場の状況もウオッチしていますけど、今のところ、ほぼ変わっていない状況だなというふうに思います。  有効な多忙化解消の策として、今現場の方で有効に機能しているなと思うのは幾つかあって、それは、一つは三学期制を二学期制にすること、それから学校行事をとにかく削る、これは教育的にいいかどうかはともかくとして、こういったことが進められています。  特に、小学校で忙しさが増していまして、早く帰ろうと思っても、やることがいっぱいあるんだから、もう帰れないんだから仕方ないと、こういう声も聞こえてきます。物理的にやっぱり業務が増えているんですね。これ、是非与党の皆さんにもお考えいただきたい。これ、安倍政権下で増えたものがほとんどなんですよ、実は。この認識を是非していただきたいなというふうに思います。  例えば、道徳の評価もそうです。授業としてこの道徳をどうやってやっていくかということも多忙化の原因になっていますし、英語も、僕はこの委員会で小学校英語ももうかなり議論しました、評価について。指導要録見ると、三観点、三観点について評価をするようになっているんですね。今もう小学校の高学年なんか、現場の教員で担任をやりたいなんという先生は今ほとんどいませんよ、ほとんどいません。英語が入ってきたんで、空きのこまもなくなったので、各学校でこの一こまを生み出すためにどうやってやっていくのかというのを四苦八苦しています。  子供たちが帰るのが、大体六時間授業で四時近くなるんですね。四時近くなって、例えば勤務時間が四時四十五分までだとすると、残りの四十五分間でやれ何々会議だ、職員会議だけじゃないですよ、文科省の肝煎りでいろんな会議体が現場に持ち込まれていますので、できないんですよ、現実的に。現実的にできないことをやれと言ってもそれは無理なことであるので、具体的にこの辺も文科省としても考えていただきたいというのが一点です。  そのうちの一つが、先般話題になりました悉皆型の全国学テなんです。四月十八日に、もう報道かなりされましたけれども、全国学テ行われまして、話すこと調査というのが行われました。初めてです、今回が。  私、ある現場の教員からメールをもらいまして、もうその中身、何人かそれ以外の担当教員にもいろいろ聞いて回りましたけれども、この英語のスピーキングの調査についてちょっと一言申し上げたいというふうに思います。  そのメールの中身はどういう中身だったかというと、もう何とかしてほしいと。一台一台の設定を一台数十分掛けてやったと、事前に。何日も掛かった。当日行ってみて、無意味なことが本当によく分かった。中学校三年生の子供たちは英語の得意な子供が誰であるかよく知っているので、その生徒の答える声を聞いて、それを聞き耳を立ててそれと同じ答えを言うと、こういうことがその学校六学級全てで行われた。コンピューター室でやるんですから丸聞こえなんですね、隣の声は。その子供が間違えるとみんなが間違える、みんなが間違えると。こういうことで、もうやっぱり何の意味がこのテストにあるのかと、あれだけ時間を掛けて。こうした声は試行段階からもあったと思うんです。  終わった後の回収作業も約二時間掛かったと。これまでの普通のテストは封筒に入れて出して終わりというふうなんですが、それぐらい掛かった。翌日以降、このテストのために変更したパソコンの設定を全部直す、これも数日間掛けて直す、忙殺をされたと。意味のあるものなら現場は無理してでもやると。でも、意味のないものはもうやめてほしいと、もうこういうものを持ち込んでくるのはやめてほしいと、費用対効果的にも高くない。  これ、悉皆でやる意味があるんですか。三年に一度ですけど、抽出でいいんじゃないですか、少なくとも、必要だと言うんなら。もうやめてください、これ。いかがですか。
  48. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) まず冒頭、働き方改革についてお話があったんですけれども、教育の現場における新しい要請とこの働き方改革を両立させていくのがこれからの文部科学行政であるというふうに考えております。  その一環として、今、中学校英語、話すこと調査について御質問いただいたわけですけれども、今回の全国学力・学習状況調査においては、中学校英語調査を初めて実施をいたしました。話すこと調査では、学校のパソコンを使った音声録音方式を初めて導入いたしました。こうした方法での大規模一斉調査の実施は国内でも例がないと考えております。  今委員が、いろいろと不具合があったとか、あるいはその導入にどれだけ意味のあるものなのかという御指摘をいただきましたけれども、不具合があったら、じゃ、全部やめてしまっていいのかというと、決してそういうふうには我々としては考えておらず、何かもし問題があれば、それをやはり改善していくことが新しいその教育における取組であろうというふうに思っております。  今回の調査につきましては、実施した学校数は十九日時点で中学校九千四百四十六校でありまして、全体の約九五%であります。今回の話すこと調査の実施に当たっては、各学校や教育委員会等の設置管理者の皆様方に多大な御協力と御尽力をいただきました。関係の皆様方には心から感謝を申し上げますとともに、今御指摘があったように、話すこと調査については、実施できなかった学校はもとより、実施した学校においても当日何らかの事情でパソコンが動かなくなるなどの例が一部あったことについては、これを真摯に受け止めております。  文部科学省といたしましては、先日設置した平成三十一年度英語「話すこと」調査検証ワーキンググループにおいてしっかりと検証を進めたいと考えております。具体的には、教育委員会からの報告ですとか学校現場の今いただいたようなお声もお聞きしながら課題点について検証を行い、本年秋頃をめどにその結果を取りまとめることを予定しております。
  49. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 今回のテストがもう全く必要ないと言っているわけではないんです。全部の学校で一律にやる必要があるのかということを言っているんであって、僕はもうこれ一部の学校の実施でも十分統計的にはデータは取れると思うし、皆さんこういうハンドセットみたいなものを全部の全ての子供が着けてやるんですよ。もう一体幾ら掛かるんでしょうね、あれも。  そういったことも含めて、是非費用対効果も含めて検討していただきたい。不具合があったら改善をということで大臣からおっしゃっていただきましたけど、基本的に、試行の段階でいろいろ不具合があって改善はしましたけれども、なかなかし切れていないところがあって、結果としてその負担が現場に行っているところもあるので、そこのところの議論を是非お願いをしたいと。  大臣の方で、中教審にも教科担任制も諮問していただきました。私は賛成です。大いに議論していただきたいというふうに思いますけれども、ただ、これも、いや、これはいいから、理念的にいいから、じゃ、やっていきましょうといっても、条件整備なく投げられるといつもと一緒なんです。いつもそうなんです。これはいい、それはいいんだけど、やることは意味があるんだけど、じゃ、現場頑張ってやりなさいということが多いので、余りにも。そのことが今の多忙な非常に現場の困難につながっているということも、ちょっと時間いただいて大変恐縮でしたけれども、是非御認識を強くいただきたいと思います。  それでは、法案の中身に入っていきたいと思います。  今、先ほどの議論の中でもありましたけれども、現行、授業料減免の制度がございます、旧制度というべきか、現行制度。この新制度を上回る授業料減免の制度を設けている国立大学は今何校あって、それは全体の何%ですか。
  50. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 今回の新制度におきましては、真に支援が必要な住民税非課税世帯及びこれに準ずる世帯の学生を対象としておりますけれども、これ単なる年収ではなくて、住民税制度に準拠した所得を基準としている一方で、現行の各大学等における授業料減免は、各大学等が定める認定基準に基づいて多様な形で行われております。  ですので、収入基準ですとかあるいは控除の考え方ですとか世帯の定義、また要件となる学力の基準、こういったものが大学ごとに異なることになっておりますので、今委員が新制度を上回る減免制度というふうにおっしゃいましたけれども、それぞれの制度を単純に比較することは困難であります。  例えば、給与収入と課税所得、これ一つ取ってみても違うわけでありますので、そういうことからすれば、ある面では勝っている、ある面では下回っている、様々なことがありますので、ちょっと現時点において、今おっしゃったような形での大学数を挙げる、あるいは何%かということを挙げることは難しいと考えております。
  51. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 じゃ、聞き方を変えます。  じゃ、年収要件、年収要件が住民税非課税世帯以上の世帯に対して減免をしている、こういう大学は何校ありますか。
  52. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) これも今大臣がお答え申し上げたことと重複しますが、年収によるその収入基準の捉え方と、今回の新制度におきましては住民税非課税世帯及びそれに準ずる世帯ですので、いわゆる課税標準額をベースに行い控除をしていくという捉え方ですので、これは、実は一概に比較するのが困難でございまして、そういう意味では数を出しづらいというものでございます。
  53. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 いや、おっしゃっていることの意味が分かんないんですけど、住民税非課税と年収のこの比較をするベースが違うとおっしゃったんですか、今。例えば、年収六百万とか五百万とか、世帯の、これは住民税非課税世帯ではないですよね。じゃ、こういう減免の年収要件を定めている学校は何校あるんですか。文科省は今、平均的なベースで三百八十万円というラインを示されましたよね。じゃ、これ以上の金額の年収要件を定めている大学は、国立大学は何校あるんですか。もう議論進みませんよ、これ答えてくれないと。
  54. 伯井美徳

    政府参考人(伯井美徳君) 先ほど申しました世帯年収の目安三百八十万は、あくまで課税標準額における年収目安でございまして、それを単純に各大学が行っている収入基準を基準とした減免制度とは比較がしづらいというものでございます。大学においては家計基準を様々な形で適用しておりますので、一概には比較が困難であるということでございます。
  55. 斎藤嘉隆

    斎藤嘉隆君 いや、これ予算委員会だったら多分止まると思いますけど、もうちょっと、このことばかりを言っていても。  いや、現実、今ここに家計基準、全ての国立大学の家計基準があるんですね。文科省の資料ですよ、これ。年収六百万から八百万円までを中心に授業料減免、半額とか、中にはもうちょっと枠を広げて四分の一とか、そういうようなことをやっている大学がほぼ全てです。年収三百八十万円以上の学生に対して授業料減免を行っている大学が、国立大学ではほぼ全てなんです、ほぼ全てだと思います。一部、一校、ちょっと数字を見るだけで、一校そこに満ちていないのかなというところもあるんですけれども、これは、この制度は、要するに新制度になって今の現制度がなくなったら、これは制度の後退なんですね、制度の後退なんです。今の制度は維持をした上で新制度を導入すると、こういうことでよろしいでしょうか。これ明言をいただきたいんですが。
  56. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 先ほど申し上げたとおり、各国立大学では独自の基準を設けて今おっしゃったような授業料の減免制度などを行っている例があります。  文部科学省といたしましては、各国立大学に対して個別に調査をするなど、より詳細な状況を把握した上で、今回の新たな制度の趣旨を踏まえて適切な対応を行っていきたいというように考えております。
  57. 斎藤嘉隆

    斎藤嘉隆君 これ、何でここにこだわっているかというと、今の制度が維持されて初めてこの新制度の意味があるんです、意義があるんです。そこが約束されないと法案に賛成するわけにいかないんですよ、いかないんですよ。  これ、新制度内閣府に予算計上されていて、執行するのが文科省ですよね。従来の減免制度文科省予算じゃないですか。文科省としてそこをコミットできないんですか。別のものですよ。文科省の従来の予算規模は維持すると言っていただければいいんですよ。そこに向かってもうとにかく力を尽くすんだということを言っていただければいいんです。いかがでしょうか。
  58. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 文部科学省といたしましては、新制度が始まる二〇二〇年度の予算の概算要求を行う今年の夏頃までには、新制度を踏まえた各国立大学の対応見込みなどもしっかりと踏まえて、各国立大学に調査をするなどして、より詳細な状況を把握した上で対応していきたいと考えております。
  59. 斎藤嘉隆

    斎藤嘉隆君 是非大臣、本当にこれ学生たちにとっては死活問題なので、新制度で七千数百億円という予算で非課税世帯の子供たちが大学に行きやすくなるというのは、これは本当に有り難いことだと思いますけれども、そのことの導入と引換えに従来の五百数十億円という予算が削られて各大学の減免が縮小していくなんということがあったら、これはむしろマイナスの方が大きい、そのように言わざるを得ないんです。  もう一点お聞きします。  大学院生への支援、新制度は大学院生対象外ですね。これ、新制度によって従来の制度の継続が左右されるようなものではないと思います。二〇一九年度は一万七千人が免除対象ですけれども、二〇二〇年も、これは規模も含めて維持をしていくという方向でよろしいですか。
  60. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 今委員御指摘のとおり、今回の新たな支援制度は学部学生を対象としたものでありますけれども、ただ、国立大学の大学院生に対する授業料の減免は運営費交付金より別途措置されておりますので、引き続きしっかりと対応していきたいと考えております。
  61. 斎藤嘉隆

    斎藤嘉隆君 ここも是非しっかり対応していただくようにお願いをします。  支援を受ける要件を満たさなかった、いわゆる機関要件ですね、を満たさなかった大学に通う学生は、大学を通じて受ける授業料減免だけではなくて奨学金の支援も受けられないと、こういうことだというふうに思います。授業料減免は大学を通じての支援だというふうに思いますけれども、奨学金は個人への支給だと思いますが、これ、なぜ奨学金も受けられないんでしょうか。理屈が合わないと思いますけれども。
  62. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 今回の支援措置の対象となる大学等は、学校教育法や学校種ごとの設置基準によって質の確保を図っております。今回の支援措置では、これらの設置基準や設置認可制度を前提とした上で、支援を受けた学生が大学等でしっかりと学んだ上で、社会で自立し活躍できるよう、学問追求と実践的教育のバランスの取れた質の高い教育を行う大学等を対象にするという趣旨で機関要件を設定することとしております。  例えば、委員御指摘のとおり、私学助成においては客観的指標を活用しためり張りある資金配分によって教育の質の向上の促進に取り組んでいるところなんですけれども、今申し上げた機関要件は、このような助成の仕組みとは別に、さきに述べた趣旨から必要なものと考えております。  機関要件は大学等が現在の取組を適切に充実させることで満たせる内容というように我々は考えておりまして、多くの大学等が要件を満たせるように、今後とも制度の周知や説明にしっかりと努めてまいりたいと考えております。
  63. 斎藤嘉隆

    斎藤嘉隆君 奨学金がなぜ受けられなくなるのかというのは、これはやっぱり僕は今のお話を聞いても理屈に合わないというふうに思います。  これは、在校生も支援の対象になるんですね、在校生も。例えば、今、無理して非課税世帯の子供で大学等に通っている学生さんがいらっしゃって、今の一年生以上の子ですけれども、こういった子が来年、じゃ、奨学金を受けよう、授業料減免を受けようと思っても、その大学等がいわゆる確認要件を満たさなければ、この子たちは、今の在校生ですよ、大学を選択した段階では全くそんな話がなかった、話がなかった今の在校生の子たちも支援を受けられないんですね、受けられないんですね。これは学生の責任ですか。いかがですか。
  64. 伯井美徳

    政府参考人(伯井美徳君) 在校生で現行給付型奨学金を仮に受けておられる方が在校している高等教育機関が今回のその支援対象機関に仮にならなかった場合の救済措置といいましょうか、経過措置といいましょうか、そういう人は引き続き現行の給付型奨学金がもらえるというような措置は講じておりますが、そもそも今回の支援対象機関というのは、今大臣が答弁申し上げましたように、支援を受けた学生が大学等でしっかり学んだ上で、社会で自立、活躍できるようにということで、支援対象機関に一定の要件を設け、その高等教育機関に入学し、あるいは在学している学生に対して授業料減免措置と給付型奨学金、セットで支援すると、こういう制度の立て付けになっているところでございます。
  65. 斎藤嘉隆

    斎藤嘉隆君 局長、ちょっと確認しますけど、今の答弁で。これは、現行給付型奨学金を受けている学生が通っている大学が確認要件を満たす大学に、確認大学にならなかった場合も、現行の、まあ奨学金というのは二万円とか三万円とか四万円とかという部分ですね、ここは継続して制度として残る。さっき、もうここの部分は、旧制度は全部なしにして新制度だとおっしゃいませんでしたか。違いますか。
  66. 伯井美徳

    政府参考人(伯井美徳君) 先ほどの赤池委員の答弁のとおりでございまして、新制度に基本的には吸収されるんだけれども、仮に通っている高等教育機関が新支援制度の確認大学等にならなかった場合においても、現行の給付型奨学金についてはその分で支援がなされるというふうに措置したいというふうに考えております。  一方で、我々としては、機関要件は設けるものの、できるだけ多くの大学が現在の取組を適切に充実させることによってこれを満たせる内容というふうに考えておりますので、多くの高等教育機関が要件を満たせるよう、しっかり周知徹底してまいりたいというふうに考えております。
  67. 斎藤嘉隆

    斎藤嘉隆君 ひとつ、大学の機関要件についてもちょっと私なりの考えを申し上げたいというふうに思いますけれども、じゃ、何でそんな大学が認可されているんですか、そもそも。大学の認可などやあるいは私学の助成金とか運営費交付金なんかで、それはそういったものの支給も含めて改善すべき内容であって、これ、今回のこの制度を入れるかどうかをそういうものの引換えの条件にすること、確認大学になるためには文科省の言う要件をちゃんと満たせよ、でないと実質的にあんたのところ潰れるよ、経営成り立たないよ、ペケですよと、ちょっと脅しのようにも見えるんですよ。実際、大学関係者からそういう声も出ていて、ちょっとたちが悪い、こそくだというふうに思います。  私、何が言いたいかというと、こういう姿勢が回り回って、大学教育、今いろんなことが指摘をされていますけれども、やむなく不正が蔓延するような土壌をつくることになりかねないんですよ。もう教育の現場もそうなんです、そうなんです。締め付けて、こんなこと、これは駄目だぞ、駄目だぞなんてことを言い出すと、そこから外れるのがずるいことを考えてしまう、そういうこともあるんです。  何か、そういうちょっと不誠実さが不誠実さを生むような、そんな悪循環になりかねないので、これも根本的な考え方として、この法案の成立に当たって、そこの部分をやっぱり変えることは今の段階からは難しいと思いますけれども、各大学に対する文科省の姿勢の在り方として、私は、ちょっとそのことも是非一言申し上げたいというふうに思います。  それからもう一点、先ほどもありました、本会議でも質問したんですけど、成績要件についても少しお伺いします。  GPAが下位四分の一で二回続けて取ると支援の打切りということで、ただ、しんしゃくすべきやむを得ない場合はそこは考えますよというようなお答えをいただきました。しんしゃくすべきやむを得ない特例措置、場合というのはどういう場合をいうんでしょうか。
  68. 伯井美徳

    政府参考人(伯井美徳君) 個人要件の設定に当たりましては、修得単位数とか学業成績が一定以下の場合には警告を行って、連続で受けた場合には支援を打ち切るという仕組みを考えております。  そのGPAが下位四分の一の場合にこの警告に該当するということでありますが、この要件については、制度検討過程の専門家会議におきましても、先ほども答弁申し上げましたが、例えば、国家資格の取得を目的とする専門学校などでしっかりとした教育を行っておって、成績が下位四分の一であってもそうした資格を取得できるという場合もある、そういった場合などしんしゃくすべきやむを得ない事情がある場合の特例措置について検討するということとしているところでございます。  この特例措置、具体化に当たりましては、そうした現場の専門家あるいは有識者の意見も踏まえながら検討してまいりたいというふうに考えております。
  69. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 これはしんしゃくすべきやむを得ない場合かどうかは、システムとして誰がどう判断をして、文科省やJASSOとしてどうやってそれを把握するんですか。
  70. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) そういう意味では、こういう場合がそのしんしゃくすべきやむを得ない場合に該当するということを明確にして、それを誰が判断するのかということを規定していく必要がありますので、特にどういうケースがこの特例措置に該当するかという具体化について、今後この御議論、国会における御議論なども踏まえ、現場の専門家などの意見を聞いて検討していきたいというものでございます。
  71. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 大丈夫ですかね、やれるんでしょうか。  あと、ちょっと二点お伺いします。  時間がないので一度にお伺いしますが、JASSO法の十七条の四に不正利得の徴収の項目がありますけれども、今改正で徴収金が一・四倍になるという、こういう内容が含まれています。これは国税の例に倣うということもお聞きを事前にしましたけれども、これ導入の理由は何ですかということが一点。  それからもう一個は、給付型奨学金に資産調査が入っていますね。新制度で、二人で家計保持の場合は二千万円、一人の場合は千二百五十万円、この条件を付すことになった理由と、これをどのように把握をして、誰がどう判断するのかということについてお伺いをしたいと思います。
  72. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) まず、その御質問にお答えする前に、なぜ存続が認められている大学に更に屋上屋のような機関要件を付すのかという御疑問なんですけれども、今回は、先ほど私が答弁をさせていただいたとおり、あくまでも修学支援、学生への修学支援を行うかどうかという観点から、手厚い支援を行うに値するというか、ふさわしい教育機関について機関要件を設定したということですので、そこは是非整理をしていただきたいということでございます。  その上で、今の御質問のJASSO法における十七条の四の改正についてですけれども、確かに、今の現行のJASSO法においても不正により給付型奨学金の受給をした場合にその受給額を徴収することは規定をされておりますけれども、今回、給付型奨学金の給付額が大幅に拡充されることに鑑みまして、不正の抑止効果を高めるために、本法律案において受給額に加えて〇・四倍までの加算金を徴収できることを規定したものであります。  それから、後段の資産調査についてでありますけれども、今回の支援措置は真に支援が必要な世帯の学生に限定して支援を行うものでありますことから、現行の給付奨学金と同様に、これ現行要件にもあるわけなんですけれども、引き続き資産要件を設けて、所得にかかわらず一定の資産を有しているという世帯の学生には支援しないこととするというものであります。  ただし、現在、採用に当たって提出を求めている預貯金の通帳の写しについては、通帳の内容を他人に見られることに対する抵抗が強いことですとか事務の簡素化の観点から取りやめることといたしまして、虚偽の申告をした場合には返還を求めることを前提として、自己申告のみによるものとしたいと考えております。
  73. 斎藤嘉隆

    ○斎藤嘉隆君 時間ですので、終わります。
  74. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 国民民主党・新緑風会の伊藤孝恵です。  本会議で再質問できなかった部分から伺います。  資料一を御覧ください。この法案の施行によって、国立大学の授業料減免制度が縮小、制度の後退が起こることが分かります。  例えば、両親と子供二人、この表の真ん中ですね、世帯年収四百六十四万円までは全額免除、それから六百八十万円までは半額免除だったにもかかわらず、新制度では世帯年収二百七十万円までが全額免除、それから三百万円までが三分の二、三百八十万円までが三分の一の支援にとどまります。さらにその上、両親と子供一人の場合ですけれども、今現状では四百二十二万円までが、世帯年収、全額免除、六百二十八万円までが半額免除だったにもかかわらず、新制度になると、二百二十万円までが全額、三百万円までが三分の二、三百八十万円までが三分の一ということになります。  これ、制度が後退するというふうに取れるんですけれども、大臣、いかがでしょうか。    〔委員長退席、理事江島潔君着席〕
  75. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 先ほど答弁をさせていただいたんですけれども、今委員がお示しをいただいたのは、ある恐らく大学における収入基準、しかも、これいろいろと所与の前提を設けて、例えば所得控除とかですね、そういうものを想定をしているところですとか想定されていないところですとか、いろいろと大学によって基準があるんですけれども、その当該大学における一定の所与の前提を置いた上で新制度にした場合の試算というものをされたものであるというように承知をしております。  いずれにいたしましても、先ほど答弁をさせていただいたとおり、個々の大学において今後新制度がどのような形で適用されるのかということをしっかりとヒアリングをした上で、適切な対応を考えていきたいと考えております。
  76. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 ある大学とかさる大学とか関係がなくて、この大学において、モデルケースにおいて制度の後退が起こり得るということ、これ大臣も本会議の中の答弁で認めていらっしゃるんですね。新制度においては対象とならない学生等も生じ得るところという表現で肯定されております。  そもそも、今日大臣も読まれました趣旨説明の中の提案理由に、少子化対策というふうにおっしゃっておりました。であれば、一人目と二人目が同じ三百八十万円なのは何でなんでしょう。私も同世代の母親と話す中で、一人でも大変なのに二人なんかとてもとてもというような方も多くあります。そんな中で、子供が二人以上世帯でも一人でもこの所得制限緩和が同じというのはなぜなんでしょうか。これ、少子化対策なんじゃないんでしょうか。
  77. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 高等教育の無償化は、本会議答弁でも申し上げましたけれども、経済状況が困難な家庭の子供ほど大学等への進学率が低いという状況にあることなどを踏まえて、真に支援が必要と考えられる低所得世帯に限って実施をするというものであります。  ただ、支援対象の基準となる所得について、子供の数も踏まえて算定することによって多子世帯へ一定の配慮を行うこととしております。例えば、多子世帯への配慮というのは、住民税制度において、扶養控除、年齢十六歳以上十九歳未満、二十三歳以上、控除額三十三万円、特定扶養控除、これ年齢十九歳以上二十三歳未満、控除額四十五万円、こういったこともしっかりと織り込んだ制度設計とすることになっております。  これによって、多子世帯は子供の数の少ない世帯と比べて高い所得であっても支援対象となり、例えば両親の一方のみ給与所得を得ている場合、両親、本人、中学生の四人世帯であれば目安年収約三百八十万円世帯までのところを、これが両親、本人、大学生、中学生の五人世帯であれば目安年収約四百六十万円程度の世帯まで、住民税非課税世帯に準ずる世帯として段階的な支援の対象となります。  先ほど答弁をしたように、年収要件ではなくて所得要件にしたというのは、まさにこういったところでよりきめ細やかな対応ができることを目指しているわけでありまして、新制度によって多子世帯であっても意欲ある者が安心して進学できるよう、制度の周知をしっかりと図っていきたいと考えております。    〔理事江島潔君退席、委員長着席〕
  78. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 済みません、今答弁聞いていてふと疑問に思ったんですけど、今大臣は、いや、少子化対策ではなくて貧困対策なんだという御答弁ですか。まず、その点確認させてください。
  79. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 趣旨については本会議でも度々答弁をさせていただいたとおりでありまして、経済状況が困難な家庭の子供ほど大学等への進学率が低い状況にあることなどを踏まえて、真に支援が必要と考えられる低所得世帯に限って実施をすることによって、子供を産み育てることにちゅうちょする家庭が少なくなるという意味での少子化対策ということでございます。
  80. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 今ちょっとよく分からなかったんですけど、この提案理由説明も、三行目に、少子化が進展しており、これに対処していくことというふうにおっしゃっています。だから、消費税財源を使って内閣府に予算を計上し、文科省が予算を執行するんですよね。これはだから、少子化対策というところで予算を計上しているという認識ですか。もう一度御答弁お願いいたします。
  81. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 今回の支援措置は、消費税収を社会保障四経費に充てる消費税法の下で制度として確立された少子化に対処するための施策として、今年十月の消費税率引上げによる増収分を活用して安定財源を確保して実施をすることとしているものであります。そして、先ほど私が説明をさせていただいたとおり、経済状況が困難な家庭の子供ほど大学等への進学率が低く、そしてそういった子供を育てることをちゅうちょすると。既に各種調査によって、やはり経済的な条件を理由として少子化が進んでいるという状況にあることですから、ですので、こういった支援を行うということが少子化対策にも資するというように考えております。
  82. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 なので、少子化対策なんだったら、この資料一にお配りしております子供が一人、子供が二人、子供が三人というところで、どんどんこの世帯年収要件というのが勘案されるべきというふうに思うんですが、一人目と二人目は一緒、三人目は勘案されている、この違いは何なんでしょうかという質問です。
  83. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 今回の支援新制度におきましては、所得基準について住民税制度における控除の仕組みを適用しておりまして、したがって、一人目と二人目の控除額ということで今回のような対応になっているものでございます。
  84. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 少子化対策という点で、福祉政策なのであれば個人要件というのは不要ではないかというふうに思います。個人要件を課す理由を教えてください。
  85. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 今回の個人要件につきましては、進学前は成績的な、否定的な判断をせずに学習意欲を確認すると。一方で、大学等への進学後は学習状況をしっかり見るということによりまして、消費増税を使って対応する取組についてしっかり国民の理解を求めていこうという趣旨でございます。
  86. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 低所得層で育ちながら学ぶことを継続するということは、本当に考えるよりもいろいろな制約があるんだというふうに思います。いろいろバイトを掛け持ちをするですとか、いろいろな病気を持っている家族、そういった方々をケアしながら勉強をするんだというふうに思います。実際、日本学生支援機構の無利子奨学金では、既にこういった低所得者の成績要件は実質的に外されております。  今、伯井局長もおっしゃいましたけれども、大学に入るときは、高等学校在学時の成績だけで否定的な判断をせず、高校等がレポートの提出や面談等により本人の学習意欲や進学目的等を確認して、そして門戸を広げて、そして受け入れるよと言っておきながら、実際に学ぶ場になったら、君たちは消費税財源を使うんだから、みんなにちゃんと説明ができるようにぎゅっと頑張って、どうしても頑張って、そんな甘えは許さないぞ、そんなふうに聞こえるんですけれども、どうしてこういう個人要件課す必要があるのか、もう一度御答弁お願いします。
  87. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 今回の支援措置は、今委員が御指摘のとおり、家庭の様々な困難な事情にもかかわらず、子供たちの誰もが自らの意欲と努力によって社会で自立し活躍できるようになることを目的としております。さっき申し上げたように、少子化対策も目的ですけれども、今申し上げたようなことも極めて重要であるというように考えております。  これを踏まえて、支援対象者につきましては、今御紹介をいただいたように、高校在学時の成績だけでは否定的な判断をせずに、高校等がレポートの提出ですとかあるいは面談などによって進学前の明確な進路意識と強い学びの意欲があるということを確認できれば高等教育へのアクセス機会を広げるということとしております。  一方、大学等への進学後、現にそういった支援をして、そして安んじて勉学ができる環境にある状況の中で、例えば修得単位数ですとかあるいは学業成績ですとか、そういった学習状況に係る客観的な基準を定め、これも一発アウトじゃないんです、二回連続して警告を行うという仕組みにしておりまして、その要件を満たさない場合には支援を打ち切るという方針としていることから、これらの仕組みによって制度の目的を踏まえた適切な方に対する支援が可能になるというように我々は考えております。
  88. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 今回、大臣、真に支援が必要なというふうに繰り返されますけれども、真に支援が必要なのは中所得世帯だって同じなわけですね。今、その奨学金の内訳を見てみれば、高等教育はマス化しています。多くの学生が利用するようになったこの奨学金は、過去の目的は育英という部分が大きかったかもしれませんけれども、今は中間所得層の教育費負担の軽減というふうに形を変化させています。そういった現状があります。  そういった中で、この中間所得層の多くの家庭で今回この法案によって教育費負担が増えて、今減免になっている在校生も途中で支援を打ち切られる事態だ、そういうことですよね、大臣。
  89. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 今回の支援と、それとあと、支援措置の対象範囲にかかわらず、これまでも希望者全員に対する貸与の実現など無利子奨学金の充実を進めてきた、これをやはり併せて是非見ていただきたいというように思います。  経済的理由から奨学金の返還が困難となった方には、返還期限を猶予したり、将来の収入に応じて返還できる制度を導入したりするなど、きめ細やかな救済措置を講じて高等教育への進学の支援の充実を図ってきたわけでありまして、こうした貸与型奨学金の拡充に加えて給付型による支援対象を更に拡大を今回したということでありまして、これを更にここからまた拡大をするということについては、必要な安定的財源の確保に加えて、今申し上げた貸与型奨学金の拡充によって進学機会が開かれているということですとか、あるいは高校卒業後進学せずに働く者との不公平、これは委員御自身が本会議で御質問されたことでもありますけれども、こういったことも十分に踏まえて慎重に議論をする必要があるというように考えております。
  90. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 本会議で私も、各大学の主体的な取組を阻害することのないよう配慮する規定を盛り込むべきだというふうに大臣に申し上げたんですが、大臣は、各大学が新制度の支援措置に加えてどのような対応を行うかについては、各大学それぞれが検討、判断し、新しい基準を策定していくことになると考えており、法案に配慮規定を盛り込むことは必要ないと考えておりますというふうに答弁されました。  思うんですけれども、国のスタンスが決まらないうちに大学が計画を立てることってできるんでしょうか。各大学がこれまでどおりの基準で減免が行えるように国が運営費交付金等財政措置をするのかどうか、そちらをまず決めていただかなければ決められないんじゃないでしょうか。
  91. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 今おっしゃったように、各大学の検討は国の方針が前提ではないかということなんですけれども、これは、大学と今後密にコミュニケーションをしっかりと行うことによって、今後各大学の行っている減免措置との関係を整理していきたいというように考えております。  各大学がそれぞれ検討、判断して、今後この新制度の支援措置に加えてどのような対応を行うかということは考えていただくことであるというように考えておりまして、法案そのものに配慮規定を盛り込むことは、本会議で答弁したとおり、必要ないというように考えております。  ただ、新制度においては、先ほど斎藤委員の方からも御質問があったように、対象と理論的にならない学生等も生じ得るところでありますので、文部科学省といたしましては、各大学との対話、コミュニケーションの中でその減免基準の考え方等の状況をしっかりと把握をして、適切に対応していきたいと考えております。
  92. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 大学も文科省と密にコミュニケーションしたいと思いますよ。それは、つまり運営交付金はどうなるのかというのはやっぱり知りたいんですよね。大学が決める認定基準は、収入基準とか控除の考え方、世帯の定義等は大学が決めればいいと思います。しかしながら、やっぱり国のスタンスが決まらない中で大学勝手に決めなさい、それは無理だと思います。  資料二を御覧ください。こちらは文科省にいただいた資料です。平成二十九年度の国立大学の授業料免除実施状況の一覧であります。これを見ると、経済的理由などによる免除と成績優秀などによる免除に分かれて書かれています。  例えば、一番上、北海道大学でいきますと、学生数、全体がありますね、そして全額免除の人数、半額免除の人数、一部免除の人数があって、合計数があります。全校生徒に対するこういった減免を受けている生徒の割合というのは、一番右に行っていただきますと、前期の総免除者数と比べて、資料右側に書かれているような、前期の全額、半額、一部免除の合計学生数九百七十一なので、九百七十一割る一万一千百六十五というところで八・七%、その割合は八・七%というふうになっています。全国おおむね一〇%程度の減免を受けている学生がおりまして、この前年実績を鑑みて運営費交付金が措置されているそうです。  文科省にお伺いしますが、この中で何人が新制度でも変わらず免除されて、何人が支援を打ち切られるのか、これ分かっていますか。
  93. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 先ほど来答弁していますように、一概に比較することは困難でございます。今後、必要な調査を行い、しっかり対応していきたいというふうに考えております。
  94. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 一概に比較することが困難というのはどういうことなのか、もうちょっと詳しく教えてほしいんです。  私、お見せできませんけれども、ここに、手に持っておりますのは、各大学全ての、こういった思想に基づきこういった減免をしていますというのを既に文科省は全部把握をしております。唯一この表と違うところがあるとすれば、モデルケース、各大学は、例えば本人と母、一番こういった窮していると思われる母子の世帯に対するモデルケースが書かれていますけれども、このモデルケースを一概に比較することができるデータを取り寄せること、すぐできるんじゃないですか、若しくはもう持っているんじゃないですか。
  95. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) そもそも新支援制度は住民税制度に準拠した所得基準でございますし、各大学が行っている授業料減免の多くは、これはそれぞれまちまちでございますが、収入基準、年収ベースで行っていたり、世帯の定義が違ったり、あるいは学力基準を割と強めに設定するといったものがございますので、そういう意味で制度を単純に比較することは難しいというふうにお答えしております。  しかしながら、しっかりと必要な調査を行って、現在授業料免除の対象となっている学生と新制度の対象学生との違いを正確に把握せよということでございます。具体的な調査方法というのはしっかり考えたいと思っておりますが、我々が現に持っている資料なども含めましてしっかり調査し、対応していきたいというふうに考えております。
  96. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 具体的な調査を私は本会議で提案しております。適切な金額を算出するには、まず在校生の保護者の課税証明書を取り寄せます。そして世帯年収を確認します。新制度からはじき飛ばされる生徒を認定します。その上で手当てに必要な金額を算出して、文科省が概算要求に間に合わせればいいんです。八月三十一日までに間に合わせていただければ、十分にはじき出される生徒にも引き続きの減免が行えるということになります。  局長がおっしゃる必要な調査って何ですか。
  97. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 御指摘のように、課税証明書をそれぞれから取り寄せれば、新支援制度の住民税課税世帯によるものと同様のものを把握できるというのはそのとおりでございます。  しかしながら、既に課税証明書を取り寄せているような大学も恐らくあると思いますので、そうしたものは活用したいと思うんですけれども、新たに実際支援対象となっていない人からこれを取り寄せるというのは、なかなかこれも労を要しますので、その辺も含めて、先ほど言った既に課税証明を求めている大学のデータなどを活用しながら、しっかりとこの夏、御指摘のように、概算要求のときまでにはデータを確定して対応していきたいというふうに考えております。
  98. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 大臣から御答弁ください。必要な調査を迅速に実施して概算要求をしていくおつもりがあるのかないのか、明確に御答弁ください。
  99. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 今局長が答弁をしたとおり、場合によっては課税証明を取り寄せるなどして準備をし、そして夏の概算要求に間に合わせるということになろうかと思いますが、そのためにも、やはり法律そのものが成立をしなければ対応ができませんので、委員から、何で日切れ扱いにするんだということをちょっと御理解をいただきたいと思うんですけれども、今回、やはりこの法律が成立してから様々な準備が今御指摘になった部分も含めて必要になりますので、今年の夏までに、そういったことも踏まえて、この法律の成立を見越して対応させていただきたいというふうに考えております。
  100. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 大臣の方から日切れ扱いの件についておっしゃいましたので、やっぱりこの本法案って日切れ扱いにした理由、大臣は、高校生の早期の進路選択に資するよう、機関要件を満たす大学等のリストの公表、日本学生支援機構への奨学金の予約申込みなどの必要な準備行為を、法律の成立後、夏頃までに行う必要があるからと述べられております。  矛盾していませんか。これ今、国が検討を試みているんですよね、まだ調査もしている段階ですよね。国がスタンスを決めていない。大学も、それに準じた、この減免をどうするかというのを決められていない。そういった中で、学生は決められるんでしょうか。こういうのを調査したりしている間に夏になってしまうというふうに思うんですが、そして消費税の財源についても今大変雲行きが怪しくなってきています。御党の幹部の方からの発言もあります。  そういった中で、真に学生のためというふうにおっしゃっている大臣の答弁と、実際に国のスタンスも決めない、大学もだから要件も決められない、そういった中で非常に答弁が矛盾しているというふうに感じるんですが、いかがでしょうか。
  101. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 決して矛盾していないと思うんですけれども、私が申し上げたように、本会議で申し上げましたけれども、高校生のやはり早期の進路選択に資するように、機関要件を満たす大学などのリストの公表、それから日本学生支援機構への奨学金の予約申込みなどの必要な準備行為を、法案の成立後、夏頃までに行う必要があるために法案の日切れ扱いをお願いをする一方で、先ほど申し上げたとおり、各大学における現在の取組についても、しっかりとそれまでに文部科学省が密なコミュニケーションと調査をさせていただく。これ同時に行っていくということによって、高校生がしっかりと安んじて当該制度の活用ができるような形で対応できるよう準備を進めていきたいというふうに考えております。
  102. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 学生の立場、目線に立ってみると、リストが出ました、大学のリストは出ました、だけど、うちの親はどのくらい出せるんだろうか、私はどこだったら手が届くんだろうかというのを分かった上で希望しないといけません。そういったものが夏までに間に合うんでしょうかという質問をしている中で、大臣は、じゃ、法案を先に通してくれよとおっしゃいます。  じゃ、反対に聞きますけれども、この制度の後退が起こらないようにしてくれるんですかというのを再三聞いているんです。
  103. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 今後、新制度の下で各国立大学が授業料減免の基準を検討していくことになるわけですけれども、再三答弁をさせていただいているとおり、現在、授業料減免を受けている学生で新制度においては対象とならない学生等も理論的には生じ得るところでありまして、当該学生の学びの継続を支援する観点から、現に支援を受けている学生については、減免の事由や家計基準の実態や国立大学における減免基準の考え方などを見極めつつ、何らかの配慮が必要かどうか検討したいと考えておりますし、それとあと……(発言する者あり)ごめんなさい、今、ちょっとまだ答弁終わっていません。今後、新入というか新しく入学をする方が、じゃ、既存の制度とどういう関係にあるのかということを判断する材料も今年の夏までにきちんと提供できるように、大学と対話を進めていきたいというように思っております。
  104. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 大臣、法案を通したいんですよね。であれば、大臣が配慮が必要かどうか検討を試みるとか検討するとかというレベルではなくて、配慮するんだと大臣が決めて、必要な調査や財政措置の仕方を検討すべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
  105. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) まさしく必要な財政措置等についてきちんと我々として検討をするために、大学等とのコミュニケーションを図っていきたいというふうに考えております。
  106. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 大学等とのコミュニケーションを図るって、ちょっとよく分かりません。  私が今求めているのは、この制度が後退が起こらないんだと、起こらないようにするんだと大臣が決めて、そのための財政措置、そのために必要な調査を迅速にするんだというのが必要だと私は思いますが、いかがでしょうかと聞いています。
  107. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 財政措置、そして必要な調査、これを夏までにどのような形で行うかということを確定をさせるために、大学とのコミュニケーションというか、ヒアリングをしっかりと行っていきたいと考えております。
  108. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 大臣が委員のお立場でしたら、この法案通してください、でもね、申し訳ないけど、中所得世帯に関しては制度の後退が起こり得ます、でも通してねと言われて、通せますか。
  109. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 繰り返しになりますけれども、中所得世帯に対する支援というのは、今、既存のJASSO等における救済あるいは支援を順次拡大をさせていただいております。  それと、今回の我々がお願いをしている大幅な授業料の減免と、さらに給付型奨学金を、これがセットになって合わせて考えれば、学びに必要となる環境というものが相当私は整うというように考えておりまして、では、既存の今行っている中所得世帯の方々に対する給付型奨学金がどうなるのか。特に、国立大学においてそういった手厚い支援を行っているところがいろいろとあるというように承知をしておりますので、そこに対する、何というんでしょうか、予算措置とかをどうするのかということについては、夏までにしっかりと実態を確認した上で措置をしたいというように考えております。
  110. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 夏までに措置を考えるというのでは、我々は賛成票又は反対を投じることができません。大臣のスタンス、大臣はどういうおつもりであるか、お聞かせください。
  111. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 再三にわたるようですけれども、我々としては、この法律案は、やはり貧困が連鎖をしないように、学びの環境がしっかりと確保されるようにということで法案の審議をお願いしているところでありまして、特に、真に支援が必要な住民税非課税世帯及びこれに準ずる世帯の学生の方々が大学への進学の率も大変低いというデータがございますので、そういったところにしっかりとした支援の手を手厚く行うということを我々としてはお願いをしているところであります。
  112. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 ここにいるみんな、大臣と一緒の気持ちだと思いますよ。一生懸命勉強すればどこにだって行ける、何にだってなれるというふうに言えるための法整備をしたいというふうにみんな思っていると思います。そのために、制度の後退が起こらないようにお願いしたいんです。  また、これ、もし増税が先送りされた場合、この法案は一体どうなってしまうんでしょうか。
  113. 伯井美徳

    政府参考人(伯井美徳君) これも再三答弁を申し上げているところでございますが、消費税率の引上げについては、政府としては、反動減等への十二分な対策を講じた上で、法律で定められたとおり、本年十月に一〇%に引き上げる予定ということで、それを前提にこの法律案を提出し、御審議いただいているところでございます。
  114. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 では、質問を変えます。  大臣は、学生に周知する上で、いつまでが増税するしないの判断のタイムリミットだと思われますか。
  115. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 今局長から答弁をさせていただいたとおり、私どもといたしましては、今国会でしっかりと法律を成立をさせていただいて、遅滞なく来年のこの施行に向けて準備をさせていただくということを考えております。(発言する者あり)
  116. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 速記止めてください。    〔速記中止〕
  117. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 速記を起こしてください。
  118. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 我々といたしましては、法律で定められたとおり今年の十月に現行の八%から一〇%に引き上げる予定であり、かつ、消費税率の引上げに向けて政府全体として経済財政運営に万全を期すということを前提として、我々としては、来年の四月からこの支援措置等を実施できるように、この法案が成立して、遅滞なく様々な準備に取りかかっていきたいと考えております。
  119. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 準備してください、大いに準備してください。  しかしながら、附則の第一条に、増税が先送りされた場合はこの法案も先送りだとはっきり書いてあるんですよ。だから聞いているんです。  学生のための日切れ扱いなんですよね。学生のための日切れ扱いで、学生のことを一番に考えているんであれば、これって消費税のみを財源としているんですから、消費税が先送りされた場合はこの法案はどうなっちゃうんですか。その判断はいつまでにすれば、文科大臣として、彼らがその進路選択に影響が出ないように逆算してスケジュールを立てるのって文科大臣しかできない、文科大臣がすべき仕事だと思いますよ。
  120. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 今年十月に消費税率の引上げが実施をされます。それに先立って、おっしゃるような事例というのは、我々としては避けるべく全力を尽くさせていただきます。  そして、今委員がいみじくも御指摘をされたとおり、我々、やはり学生のことをまず第一に考えれば、今年の夏の概算要求までにしっかりと大学側にも、そして我々としても、具体的にどのような条件で来年進学していただけるのかということをお示しするという方向で、この法案の成立後、速やかにもう準備をしていかなければいけないというように考えております。
  121. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 しかしながら、学生のために一生懸命、じゃ、概算要求もした、この制度が後退が起こらないように大臣も頑張った、でも、消費税の増税が先送りされたら、これ、法案自体吹っ飛んでしまうんですよね。
  122. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 吹っ飛んでしまうというより、附則で、今委員が御紹介をしてくださったように、延期になるということでございますけれども、我々としては、そのような事態が生じないように全力を尽くさせていただきます。
  123. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 ですから、本会議でも御提案したとおりに、附則の第四条などに、消費税の後に等、などですね、を追加して消費税以外の財源も活用できるように一部修正をしてはどうですか、いかがですかというふうに御提案申し上げたら、大臣は、それは必要ないというふうにお答えになりました。  教育に関わる大事なこういった政策というのは、不安定な財源、こうした増税されるのかされないのかどっちか分からない、もし増税がされなかったらこの法案自体がなくなってしまう、先送りされてしまうみたいなものではなくて、ちゃんと安定した財源の下で継続して行われるべきだというふうに思うので、消費税の後に等やなど、いろいろな財源を活用できるように、そういった大臣にとっても逃げ道をつくられたらどうですかというふうに御提案しているんですけれども、これ必要ないですか。
  124. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 先ほど紹介をさせていただいたように、社会保障四経費に充てる消費税法の下で、先ほど申し上げた、あるいは以前から答弁をさせていただいているとおり、七千億円を上回る巨額の財源を捻出するために、制度として確立された少子化に対処するためのこの消費税率の引上げ、これをやはりもって実施をすることが我々としては大事だというように考えておりますので、御指摘のような法案修正は考えておりません。  いずれにしても、消費税率の引上げについて、反動減等への十二分な対策を講じた上で、法律で定められたとおり、今年の十月に一〇%に引き上げる予定であります。
  125. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 大臣も、じゃ、これだけは守ってください。学生が学校を選んで、ここに入学するんだ、ここで頑張るんだと決めたのに、消費税増税が先送りされたからそこには行けなくなってしまった。家の中の財布をしげしげと眺めて、やっぱり無理だ、行けなくなってしまった、そういうふうな若い方々の心を乱すような、そんなことは絶対しないでくださいね。
  126. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 政府として全力を尽くします。
  127. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 ちなみに、この消費税の増税分は恒久財源として今後この政策に使われていくのか、教えてください。
  128. 伯井美徳

    政府参考人(伯井美徳君) まさに、安定財源を確保するということでこの消費税率引上げによる増収分を活用するということでございまして、消費税の活用については法律にも明記しているところでございます。
  129. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 ここも聞きたかったんです。増税を見込んだ学費の便乗値上げに関して大臣に質問したところ、大学の学費は、基本的には各大学がそれぞれの教育研究環境を勘案しながら適切に定めるべきものと認識しております。そういった便乗値上げが起こらないように、制度の周知にしっかりと努めてまいりたいというようなお話でありました。  これ、ともすると、黙認するというか、積極的に何かこういった便乗値上げについて文科省がスタンスを示さないというようなふうに取られるんですけれども、例えば通知とか文書の発出とか、そういった具体的なことは考えていらっしゃるんでしょうか。
  130. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 例えば、過去においては、平成二十六年の消費増税のときに、各私立大学に、合理的な範囲を超えた納付金の値上げを行わないことですとか、あるいはマスコミの問合せ等に丁寧な説明をすることですとか、値上げをもし行う場合にはしっかりと低所得者への配慮、経済的支援を行うべきだとか、そういうことを各種会議で実際に要請をしております。今回も、今委員が御指摘になったような支援措置の趣旨に関してはしっかりと行っていきたいというように考えております。
  131. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 やっぱり入学金とか授業料というのがそもそも高過ぎる、本当に高過ぎるというような指摘があります。こういった便乗値上げが起こらないように、ここに関しても手当てをしていただければというふうに思います。  最後の質問になりますが、この政策パッケージ全体を見ると、やっぱり突貫工事でいろいろ決めたから、こういった制度の後退もよく考えれば分かるじゃないかというのもそのまま上がってきているやに感じます。こういった所轄官庁での具体的議論というのは我々見ることできるんでしょうか。これを、やっぱり、例えば、じゃ、参議院選挙で高等教育を無償化しましたとかと言ってほしくないというか、そんなこと言えない政策になっているというふうに思うんです。これはどうしてこんな抜け漏れだらけの政策パッケージになったのか、議論、その過程を見ることできますでしょうか。
  132. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) まず、文科省の対応でございますけれども、平成三十年一月から六月にわたって高等教育段階における負担軽減方策に関する専門家会議を開催し議論をいただいたわけでございますが、その議論の経緯については議事要旨として既に文部科学省のホームページにおいて公表しているところでございます。その他、例えば人生百年時代構想会議における議論、幼児教育の無償化に関する検討会の議論など、担当府省において適切に御対応されているものでございますが、人生百年時代構想会議は官邸のホームページにおいて議事録を公表しているなどの公表をしているということでございます。
  133. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 終わります。
  134. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十五分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  135. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。  この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、足立敏之さん及び大野泰正さんが委員を辞任され、その補欠として藤末健三さん及び徳茂雅之さんが選任されました。     ─────────────
  136. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 休憩前に引き続き、大学等における修学の支援に関する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  137. 高木かおり

    ○高木かおり君 日本維新の会、それから希望の党の高木かおりでございます。  今日は、先日の本会議で登壇質疑をさせていただいたことでございまして、その続きと申しますか、高等教育への公的負担に対する国民の理解について、これについてまずはお伺いしていきたいと思うんですけれども、高等教育に公的負担を講じるということについて国民の理解を得ることというのは本当に非常に大切なことであるということは言うまでもないわけですが、大臣は、社会で自立し、そして活躍できる人材を育成することはこの国にとって大きな資産と考えているということでおっしゃっていただいておりました。大臣はこの理解に向けて丁寧に説明していくというふうにおっしゃっておられたかと思いますけれども、世論調査を見ますと、無償化は賛成だけれども税金を使うのは反対、賛成は三割程度というようなアンケートも出ているということで、そうすると、国民の理解をきちんと得られないまま無償化を進めることになってしまいます。  このため、ここはやはりどうしても国民の理解を得ていかなければならないわけなんですけれども、丁寧に説明していく、これをより具体的に、具体策をお答えいただきたいと思います。
  138. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 確かに、高等教育というのは義務教育でもありませんし、それに公費を投じるということになりますと、大学に進学しない方の存在も午前中の質疑にも申し上げたとおりいらっしゃるということから、その理解をどうやって得るのかということが極めて重要になってくるかと思います。特に、新たな教育投資を行うために必要な財源の確保について、広く国民の間で教育施策の効果ですとかあるいは必要性についての理解が醸成されることが不可欠だと考えます。  このため、去る二月一日に、国の責任において、意欲ある若者の高等教育機関への進学機会を確保する一方で、高等教育の取組、成果に応じた手厚い支援と厳格な評価、これを車の両輪として徹底することによって、教育、研究、ガバナンス改革を一体的に加速化するための政策パッケージを高等教育・研究改革イニシアティブ、柴山イニシアティブと名付けさせていただきましたけれども、取りまとめて公表したところであります。  これを十分に踏まえて、高等教育に関する施策の効果が社会に還元されるように、今回の修学支援措置と、一部、大学改革関係ないじゃないかというふうにおっしゃる方もいらっしゃるんですけれども、私はこの大学改革を一体的に推進するということが国民の皆様の御理解を得られるために極めて重要ではないかというふうに考えております。
  139. 高木かおり

    ○高木かおり君 大臣の柴山イニシアティブ、先ほど申されたその大学改革を一体的に、これ私も本当に賛同するところでありまして、やはりその大学の改革と一体的にやっていかないと、恐らく国民の皆さんの理解を得ることは難しいというふうに私も思っております。  ただ、広く国民に理解を得るということに関しましては、私たち例えば国会議員、それから地方議員、またその関係者の方々はこういったことを理解しつつあるのかもしれませんけれども、本当に多くの一般の国民の皆様に理解を得ていくということは、これ意外と難しいことであるなというふうに今実感しております。まだまだ、登壇質疑のときに申し上げたように、理解を得られないようなお声をいただくこともございます。  そういった中で、やはり例えば政府として、文科省としてどういった発信をしていくのか、また、大学がどのように、先ほど大臣がおっしゃったような効果や必要性、こういったものを分かる形で発信をしていくのか、こういったことは非常に重要だと思うんですけれども、具体的にどのような形で、例えば一般的でありきたりかもしれませんけれども文科省のホームページに載せる、これは当たり前かもしれませんけれども例えば大学の方でシンポジウムを開くとか、それだけではまだまだ先ほど申し上げたように足りない部分ではありますが、広く国民の皆様に理解を得るために具体的に何かありましたら、お答え願います。
  140. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) まずは、今提案させていただいておりますこの無償化制度を、もちろん法律案を国会で可決、成立していただいたらということが前提でございますが、高等学校や大学等の関係者に対してしっかりと周知をしていくということを通じまして、その周知の手段はホームページもありますし、文部科学省が主催する様々な会議、シンポジウム等もございます。  また、この支援策というのは社会的養護が必要な方に対する支援ということもございますので、教育関係者だけじゃなくて、社会福祉関係者とのタイアップということもございますし、地方自治体でも様々な分かりやすい広報資料を作っておりますので、そういった手段を活用しながら支援制度の普及をするとともに、先ほど大臣が御答弁されましたように、この支援制度と高等教育の改革というのは一体的に推進するということでございますので、そうした新支援制度の普及、周知と併せて大学改革に対する国民の理解を更に求めていくということも重要であるというふうに考えております。
  141. 高木かおり

    ○高木かおり君 局長の方から大学でのシンポジウムですとか、私がちょっと申し上げたことと重なりますけれども、そういったことでアピールをしていくということですけど、これだけではやはり限られた方々がそういったことを見聞きするということで、国民の理解を広く得るということにはまだまだ先が遠いのかなというふうに感じているところでございます。  我が党といたしましては、この高等教育の無償化は所得制限なしに全員に受けていただくということをアピールをさせていただいているので、特にそういった点に関しましては国民の皆さんの理解を得るということがまず大前提であるというふうに思っているわけです。  これは提案なんですけれども、例えばよく、この理解を得る中で、私は子供がいないからとか、自分の暮らしの中で関連付けてこの高等教育の無償化、教育の無償化に関してなかなか考えにくいところがあるんだなというふうに思うんですけれども、例えばこれフランスの例なんですが、高等教育も含めて全て教育は無償化である、それは進学しない方々のことを考えていないわけではなくて、教育の無償化が社会保障の一つの選択肢であって、若者に対する十分な手当て、例えばその無償化であるとか住宅手当、こういったものも付けていると。  でも、日本ではこの修学支援が若者に向けての支援ということを今拡充していこうとしているわけなんですけれども、こういった日本の中では、例えば子供たち、幼児や子供、それから子育て世帯ですとか高齢者、障害を持った方々、そういった方々に社会保障という形で支援をしておりますけれども、若い世代、学生さんたちというところにこの修学支援、奨学金であるとかそういった形以外でなかなか、支援をするという、資金面で支援をするという部分で、こういった奨学金という以外には見出せない部分がある。  そうなれば、こういった若者に対しての支援は、例えばこういう高等教育への無償化だよとか給付型の修学支援、こういったことをアピールをしていくことでいろんな層に対しての社会保障をこの日本の我が国としても言っていけるというふうに考えるんですけれども、こういった進学希望の若者をその社会保障の支えていくということに加えるという発想、これは大臣、どうお考えになりますか。
  142. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 今、フランスの事例についても御紹介をいただきましたけれども、各国において学生に対する生活費の支援、様々なタイプがあるというように思います。我が国においては、従来より学生に対する生活費の支給というのは奨学金制度によって行ってきておりまして、奨学金というのは基本的には後日返すという仕組みとなっているわけなんですね。  今回、真に支援が必要な低所得者世帯の学生に対して大学等における修学への経済的な負担を大幅に軽減をするということは、これら学生さんの支援というもちろん意味もありますけれども、答弁申し上げているとおり、我が国における急速な少子化の進展への対処に寄与するという部分で消費税の税収を使わせていただくという仕組みとなっております。  ということから、今回の法案では、第一条で急速な少子化の進展への対処に寄与することということを法律の目的として掲げて、授業料減免と学生生活を送る上で十分な額の給付型奨学金を支給することとしておりますけれども、これはやはり消費税の財源を充てるということの私は根拠になるというように考えております。  その上で、じゃ、それを超えて社会に活躍できる人材を育成するための様々な支援ということなんですけれども、今回の制度については、進学後の学習状況についても一定の要件を課すなど、教育政策としての側面も一方ではあることになるというように考えます。  我々といたしましては、こういった複合的な性格を持つ本政策を、国民の知の基盤である高等教育を充実させていくという観点からも、先ほど申し上げた大学改革などと併せてしっかりと進めていきたいと考えております。
  143. 高木かおり

    ○高木かおり君 この法案が少子化対策というのは、もう午前中の議論の中で何度も出てきたかと思います。  私が申し上げているのは、少子化対策なので、言ってみれば、子育てをこれからしていく、今既に子育てをしている、そういう子育て世代といいますか、そういった層に対してということになるかと思います。そこももちろんそうなんですけれども、先ほど申し上げたのは、国民の理解を得るために、そういう提案といいますか、そういった若者の支援というのはなかなかほかに見当たらない部分がありますので、言ってみれば、この給付型の奨学金を今回拡充ということなので、全てにおいての高等教育無償化とはちょっと言い難いかもしれませんが、こういった部分で若者に対する支援を行っているというアピールをしていくのはどうかというお話をさせていただきました。  その給付型奨学金なんですけど、この理解を得る中で、実はこれちょっと公的負担とは少しずれますけれども、この給付型奨学金すら中身がまだまだ理解されていないということで、日経新聞、昨年の七月でございますけれども、小林教授が指摘しております。アンケートでは、奨学金制度が複雑過ぎて理解しづらいということで、そういった回答をされたのが八〇%の方いらっしゃる。どういった方がこれアンケートにお答えになられたかといいますと、高校で奨学金の担当をしている担当者に対するアンケートでした。最もよく分かっていなければいけないはずの指導する教員の方がこういった八〇%の方でちょっと理解しづらいというアンケートに答えているというのは、これは問題だなというふうに思うんですね。  昨年の七月の新聞記事ですので、もしかしたら今もう少し理解は進んでいるかもしれませんけれども、やはりここをしっかりと理解して学生さんたちに伝えていかないといけない、そういう状況であるということで、消費税で負担する側にこの状況の中でどのように丁寧に、最初に戻っていますけれども、丁寧に説明し、理解をいただくのか、この点、お答えいただけますか。
  144. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 奨学金制度が複雑過ぎて高校の担当の先生でも理解できないということでございますが、確かにそういった面もあるということで、奨学金制度全体の趣旨や最近の検討状況などを高校や大学等に正しく理解していただけるような取組というのを、我々、学生支援機構とタイアップして行っているところでございます。具体的には、先ほども答弁いたしましたように、ファイナンシャルプランナーなどをスカラシップアドバイザーとして高校へ派遣するというような取組を進めているところでございます。  何よりも、二〇二〇年四月から実施することを予定しております新たな支援制度は、今言ったように、高等学校や大学等の関係者に対してしっかりとその支援措置の内容、それから、どういったケースに支援を受けられるのかということを周知していくというのが非常に重要であるというふうに考えておりまして、新制度について、自分が対象になるかというのが分かりやすく試算できるシミュレーションのようなシステムを日本学生支援機構のホームページ上においてできる限り早期に公開していきたいというふうに考えております。  こうした取組を通じまして、新制度に関する情報が支援対象者となり得る子供たちに行き届くということ、そしてしっかり活用が図られるよう取り組んでいきたいと考えております。
  145. 高木かおり

    ○高木かおり君 是非理解を広めていっていただけるようにお願いをしたいんですけれども、今、先ほどファイナンシャルプランナーを各高校に配置すると。これがきちんと充足されているのか。また、先ほど御答弁の中にあった、自分がその奨学金をもらえるのか、該当するのか、それが分かるシミュレーターの開発をされているということなんですけれども、これ、いつ、期限というのはなかなか御答弁しづらいかもしれませんけれども、できるだけ早くそういったことをやっていただかないと、これすごく、午前中の議論の中にもありましたけれども、まずもって分かりにくい、自分が該当するのかも分かりづらい、非課税世帯の学生さんたちに高校の進路指導の先生方もなかなか発信をしづらいといういろんな現状の中で、自分でシミュレーターを使ってやる。  ここはちょっと確認したいんですけれども、このシミュレーターの使い方とか、また具体的にどう使っていくのか、その辺りのことはこのファイナンシャルプランナーの方が一緒にやっていただけるというような状況なんですか。その辺の点についてお答えください。期限とお願いします。
  146. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) スカラシップアドバイザー、ファイナンシャルプランナーの事業を通じてもそうしたことも紹介していくということは検討したいと思いますし、また、このシミュレーターについては、それこそ法案が成立後、しっかりこれをできるだけ早期にホームページ上開設して、ホームページ上においても分かりやすい、便益性の高いものにしたいというふうに考えております。また、各種会議などでもそういったことを周知していきたいというふうに考えております。
  147. 高木かおり

    ○高木かおり君 是非、このシミュレーターの開発はできるだけ早くやっていただけたらなと思います。例えばふるさと納税で自分が幾らまで行けるのかとか、あのやり方、すごく分かりやすくて、自分でできるというのですごく便利だなと私も実感したんですけれども、あれと同じかどうかは分かりませんけれども、しっかりと、自分たちが該当するのかどうか、それが分かるようにお願いをしたいと思います。  また、もらえるはずの奨学金が何かも周知徹底できていない、こういった現状もあるわけです。情報を知っている者と知らない者、この格差ですよね、不公平感はこれ否めない状況です。知っている者だけが得をする、こういったことはあってはならないと思いますし、日本学生支援機構の奨学金についても、返済義務があることを知らずに借りてしまったというような事例もあるということでございます。  かといって、周知徹底、指導するというのは、先ほど申し上げた高校の進路指導の先生方、分かりづらいというアンケートでお答えになられたような方々、これを実際に請け負ってしまうとかなりの事務負担があるのではないかと思います。このやり方、世界的に見れば、この日本のやり方といいますか、高校の進路指導の先生がそれを請け負うというやり方はなかなか例外的だというふうに聞いております。このことに対して対策というのは講じておられるんでしょうか、お答えください。
  148. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 御指摘のとおり、高校の先生方の負担というのをいかになくしていくかというのは極めて重要な視点でございます。  現行の給付型奨学金の場合は、一定程度の選考といいましょうか対象者の絞り込みが必要でございましたので、その点、高校側の負担感というのは高い仕組みでございましたが、この新支援制度によりまして、意欲の確認ということは必要でございますけれども、一定程度その負担感を少なくするということは可能になるというふうに考えておりますし、また、所得の確認においては、日本学生支援機構においてマイナンバーカードを活用しておりますので、そのマイナンバーの効果的な活用をすることによって可能な限り高校サイドの負担をなくしていこうというふうに取り組んでいきたいと考えております。
  149. 高木かおり

    ○高木かおり君 是非、負担感をなくしていくということは同時にやっていただきたいと思います。先ほどおっしゃっておられたマイナンバーカードを使ってということですけれども、いろいろな手法を使って高校の先生方の負担感を重くしないように、是非ともお願いをしておきたいと思います。  で、なかなか分かりづらいということで、学校側に聞く以外に日本学生支援機構の方に問合せをするという方々もいらっしゃるわけなんですけど、こちらも問合せの電話がつながりにくかったりですとか、これ本当かどうか分かりませんけど、百回に一回程度しかつながらないとか、そういうような状況が生まれているということでございます。ですから、学校の先生が日本学生支援機構の方に問合せをしたくても、結局そこの対応が滞ってしまっているというような状況もあると聞いています。そういったところも改善していただきたいと思います。  その次、ちょっと時間がなくなってきてしまったんですけれども、これだけはちょっと大臣にお聞きしたいんですけど、次に大学の質の確保なんですけれども、もう様々議論する中で、この大学の質の確保というのはもういろんなところで議論が出てきているわけなんですけれども、今この法案が提出されるに当たりまして、今この大学、先ほど大臣もおっしゃった大学改革も一体だというお話ありましたけれども、そもそもこの大学というのはどのような場所で、教育や自由な学術研究、学問追求、こういった場でもあるでしょうし、でも、今回産業界と連携をしていくというお話が出てきておりますけれども、企業が求める即戦力の人材を育成する機関、こういったものも求められてきていると思うんですけれども、大学のそもそもの役割、これは一体何でしょうか。
  150. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 本質的、根源的な御質問だと思いますけれども、大学の本質的な役割というのは、教育基本法において、学術の中心として、高い教養と専門的能力を培うとともに、深く真理を探求して新たな知見を創造し、これらの成果を広く社会に提供することにより社会の発展に寄与するものという教育基本法上の規定がございます。あるいは、学校教育法上も規定があります。  こういった目的を遂行する役割を担っているとともに、昨今の少子高齢化、環境問題、経済状況の停滞、こういった時節柄、大学は学問を基礎として、ソサエティー五・〇に向けた人材育成やイノベーション創出の基盤として我が国の社会や経済を支えることのみならず、世界が直面する課題解決に貢献するという使命も持っているというように考えますし、そういった役割もやはり担っていくべき存在であるというふうに考えます。
  151. 高木かおり

    ○高木かおり君 大学には一つだけの役割ではなく、様々、学術研究だったり、そういった社会に貢献していくですとか、様々な役割があるということで理解をしました。  この大学の質の確保、これ非常に、冒頭申し上げたような国民の理解を得る意味でも、この質を担保していくというのはすごく大変重要なことなんですけれども、東京福祉大学、こういった第二、第三の東京福祉大学のような大学を今後絶対に出してはいけないわけなんですが、そのために、今回、評価の在り方として機関要件が定められたということなんですけれども、この機関要件の数値、認定されている数値、これが果たして適正であるのか、またどのような基準でどのような根拠でこれが定められたのか、この点について、例えばですけれども、一つ目の実務経験のある教員による授業科目が標準単位数の一割以上としている、こういったことの根拠について、この点についてお答え願います。
  152. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 今回の支援措置については、支援を受けて進学した学生が質の高い教育環境の下で安心して勉学を修めることができるように、学生を受け入れる大学等については経営が継続的かつ安定的に行われるところを対象とすべきと考えております。  このため、今回の支援措置では、例えば教育の質が確保されておらず、大幅な定員割れとなり、経営に問題がある大学などについて、実質的に救済措置とならないように、対象となる大学などには一定の経営要件を設けることとしております。  実務教員の配置等々、もちろんそれ以外の要件もありますけれども、それは、今申し上げたことに加えて、支援を受けた学生が大学などでしっかりと学んだ上で、社会で自立し活躍することができるように、学問追求と実践的教育のバランスの取れた質の高い教育を実施する大学等を対象にする趣旨で設けられた機関要件であります。  これも、さっきちょっと複合的という言葉が出てきましたけれども、この機関要件はそういったいろいろな要請のある要件でありますが、現在の大学等の取組が適切に充実されれば満たすことができる内容、程度のものであるというように考えておりまして、我々としては、制度の周知や説明によって多くの大学などにこれを満たしていただくことを期待しております。
  153. 高木かおり

    ○高木かおり君 この機関要件を設けるということで、完全否定しているわけではなくて、ただ、ちょっと教えていただきたいと思うのが、例えばで申し上げたような、授業科目が標準単位数の一割以上、この一割以上とか、いろいろ数値が出ているかと思うんです。  今回のこの法案の中でも、例えば、今は機関要件のお話をさせていただいていますけれども、個人要件のところ、今日も議論の中にありましたけれども、GPA等の下位の四分の一、これ相対評価なんですよね、この四分の一の成績を取ったら警告がされるですとか、様々な数値の基準というのが出ているんですけど、そういった出てくる根拠といいますか、どこから、どれを参考にどれを見てこの基準、数値が決まったのか、教えていただけないでしょうか。
  154. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 機関要件の設定につきましては、先ほど大臣からもありましたように、学問追求と実践的教育のバランスというところを前提に、具体的には、最終的には専門家会議でも議論をいただいて、どのぐらいの割合でこれを求めるかというのを設定したわけでございます。  今御指摘がありました実務経験のある教員が配当する授業科目が必要となる標準単位数の一割以上ということでございます。例えば、これは四年制大学では百二十四単位の一割ですので、四年間で十三単位以上を配置されているということを求めるということで、これはバランスが重要ですので、余り厳しくし過ぎるとこのハードルを越えられなくなる大学が多く増えてしまうということから、この程度というか、このぐらいの配置数が妥当であろうということを専門家会議でも御議論いただいたというものでございまして、これにつきましても、例えば学問分野の特性でこれを満たすことができない場合にはその説明責任を果たしていただくことによってクリアできるといったような特例を設けるなど様々な角度から検討し、こうなったものでございますし、外部理事複数というのも、これも複数の目で理事としてガバナンスしていただくことが妥当であろうということで、そういう設定がされたものでございます。  それぞれによってちょっと、若干理由は異なりますが、専門家による議論の結果も踏まえて……
  155. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 時間ですので、答弁は簡潔にお願いします。
  156. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) そういうふうに設定をしたということでございます。
  157. 高木かおり

    ○高木かおり君 時間が来たので、終わります。
  158. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  では、早速ですが、大臣は先日の本会議で、私が今回の法律案で高い学費は少しでも値下げされますかと伺った際、授業料の値下げを行うのではないと明確に答弁をされました。その一方で、今回の政策について閣議決定等では高等教育無償化と表現していることについて、衆議院での議論では、国民に政策内容を伝える観点からこうした表現を用いていると答弁をされているわけです。  これ、この無償化という表現は、本当にこの法案の政策内容を正確に伝える表現と言えるのでしょうか。学費を値下げするわけでもない、一部の学生の授業料負担の軽減であると。それでどうして無償化という表現を使って国民に説明するのか、お答えください。
  159. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 閣議決定などにおける今お話のあった高等教育の無償化という表現は、真に支援が必要な低所得者世帯の学生に対する授業料減免制度の創設及び給付型奨学金の拡充を内容としているんですけれども、国民に政策内容を分かりやすく伝える観点から高等教育の無償化という表現を用いているものであります。  ちなみに、本法律案の題名については、支援内容を端的に示す一般的な題名である大学等における修学の支援に関する法律とするなど、内容面を捉えて無償化という表現を用いておりません。
  160. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 無償化という表現はやはり誤解を招くと思うんですね。だから、法案から無償化という表現を削除したんだとしか言えないと思うんですけれども、ちなみに、本法案、無償化と言うけれども、本当に授業料を払わなくていい学生というのはごく一部にとどまるわけですよ。国立大学に通う非課税世帯の学生というのは標準額全額補助が行われると言いますけれども、準非課税世帯の学生は三分の二又は三分の一補助にとどまりますから、一定額の授業料、学費を学生自身が負担しなければならないわけです。さらに、私立大学の場合、授業料は平均で約九十万円とされているわけですけど、本法案では、国立大の標準額に私立大学の平均授業料を踏まえた額と国立大学の標準額との差額の二分の一を加算した額までを減免ということで約七十万円が上限だとされていて、つまり、平均額と照らし合わせても二十万円差額が出ると。私学に通う学生の場合、非課税世帯の学生であってもほとんどの学生が全額免除にはならないということになるわけです。それなのに無償化という言葉を使うというのは、本当に許されないと思うんです。  もう一点確認したいんですけれども、本会議では、国際人権規約の無償教育の漸進的な導入について問うたときに、本法案が高等教育の漸進的無償化の趣旨にかなうものと認識されているとお答えされているわけですけれども、この漸進的無償化というのはやはり段階的に学費を値下げして無償を目指していくことだと思うんです。なのに、授業料の値下げをしないこの法案のどこをもってその漸進的無償化の趣旨にかなうとおっしゃるのか、お答えいただきたい。
  161. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 国際人権規約において無償教育の具体的な方法については特段の定めをしておりませんで、その範囲や方法を含め具体的にどのような方法を取るかについては加盟国に委ねられております。  文部科学省としては、財政や進学率などその時々の状況を総合的に判断しながら、具体的には給付型奨学金制度の創設を始め奨学金制度を充実させるなど、教育費負担の軽減にこれまでも努めてまいりました。  今回の法案は少子化対策が目的ではあるんですけれども、真に支援が必要な学生に対して確実に授業料が減免されるよう大学等を通じた支援を行うとともに、学生生活の費用をカバーするために十分な給付型奨学金を支給するものでありますので、中長期的に見て無償教育という手段をまさに漸進的に導入する方向に沿って努力していく方針は維持され、かつ実際の施策も中長期的に見てその方向性に沿ったものになっているという意味で無償教育の漸進的導入の趣旨にかなうと我々としては認識をしております。
  162. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 中長期的に見てその方向性が漸進的無償化にかなうというお話だったわけですけれども、中長期的に見て、つまり結果として、本法案も含めて結果として支援の対象者が増えるから無償化に向かって進んでいると言えるんじゃないですかという御答弁だと思うんですけれども、でも、本当に、じゃ、今後も無償化に向けて進むのかというと、そこに対しての御答弁はないわけですよ。  本法案の対象外となる残された学生への支援について、この間質問しているわけですけれども、それについて言うと、進学機会が開かれているからと言って、今後その対象者を拡大するとは大臣おっしゃらなかったわけですね、慎重に議論すると言う。今後、確実にその対象を広げるという道筋も示さないままで漸進的無償化の趣旨にかなうというのも、やっぱり私は詭弁だと言わざるを得ないと思うんです。しかも、政府は今授業料の値下げ進めない、学費値下げを進めないどころか、学費の値上げ自体も容認しているんじゃないかと私指摘したいと思うんです。  この間、各大学の学費の値上げについて大臣は、合理的範囲を超えたもの、法案の趣旨に反することのないよう周知に努めると。午前中もその旨の答弁があったわけですけれども、その一方で、消費税増税に伴う便乗値上げに関して、衆議院の論戦の中で答弁をされている中では、実際の支出増を反映し、当該値上げが合理的範囲にとどまる場合には法案の趣旨に反する値上げには該当しないと答弁をされているわけです。  これ、どういうことなのでしょうか。つまりは、消費税増税に伴う学費の値上げはあり得るというお考えなのですか。大臣、お答えください。
  163. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 整理をさせていただきますと、大学の学費は教職員施設整備といった学校運営等に要する経費に充てられるわけで、基本的には各大学がそれぞれの教育研究環境を勘案しながら定めるべきものですけれども、あくまで適切に定めるべきものというように認識をしております。  ですから、学費の値上げが行われる目的に照らして妥当であるかどうか、一義的には各大学においてその説明責任をしっかりと果たしていくことが重要であるというふうに考えておりまして、まさしくこの消費税率の引上げが今申し上げたような教育研究環境にどのように影響するのかということも含めて、各大学がしっかりと説明責任を果たした上でどうするかという施策を一定の上限の範囲内で行われるべきものだというように考えております。  このような制度の趣旨を踏まえて、今回の支援措置の趣旨に反すると認められる値上げ、例えば質の向上を伴わない学費の値上げなどは適切ではないと考えておりますので、文部科学省としては、そういうことも含めて各大学に適切な説明責任を果たすことの要請及び制度の趣旨の周知に努めていきたいと考えております。
  164. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 つまり、否定はされないわけですよね。消費税増税に伴う学費の値上げはあり得ると、それは容認するということなんでしょうか、大臣。
  165. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 繰り返しになりますけれども、いろいろ御質問いただいた中で便乗値上げという御指摘をいただいたと思うんですけれども、我々としては便乗値上げを容認するつもりは毛頭ありません。
  166. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 便乗値上げは容認しないけれども、消費税増税に伴って経費が掛かるからと説明責任さえ果たせば学費の値上げはあり得るということですか。
  167. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 同じ答弁を何度も繰り返すようで大変申し訳ないんですけれども、我々としては便乗値上げを容認するつもりはないということで御理解をいただきたいと思います。
  168. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 便乗値上げは許さないというのはよく分かったんです。でも、先ほどの合理的範囲を超えたもの、法案の趣旨に反することがないように周知に努めるというわけですけど、つまりは、合理的範囲の中であれば値上げは認めるということですよね。いかがですか。
  169. 伯井美徳

    政府参考人(伯井美徳君) 大学の学費は教職員施設設備といった学校運営に要する経費に充てられるものというふうに承知しておりまして、基本的には各大学がそれぞれの教育研究環境を勘案しながら、先ほど大臣言いました説明責任を果たして、合理的理由があれば適切に設定していくべきものというふうに考えております。
  170. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 合理的な範囲、合理的な説明があれば値上げができるということだということだと思うんですけど、その合理的な範囲を超えたものは駄目だとおっしゃるんですけど、じゃ、合理的な範囲ってどこなんですか。
  171. 伯井美徳

    政府参考人(伯井美徳君) それこそ各大学が、教育の質の向上、あるいは消費増税を理由とした学費の値上げについても、消費増税による様々な経費の向上ということを十分説明して適切に定めていくというふうに考えております。
  172. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 だから、十分に説明できる、できさえすれば値上げを容認するというのが文科省の立場なんですよ。  実際、法人化以降、国立大学授業料というのは標準額とされているわけです。標準額の二〇%増までを上限にして授業料設定することを大学の判断として認めていると。値下げのために何もしないだけではなくて、むしろ授業料値上げも容認しているというのが今の文科省の立場なんですよ。そして、消費税増税に伴って経費が掛かるという理由によって学費を値上げすること自体も否定をしない。とんでもない話だと私思うんです。  こうした学費の値上げを容認していくとどうなるか。今、国立大学でいえば、東京工業大学、標準額の一八%増の六十三万五千四百円、東京芸術大学は上限いっぱい、二〇%増の六十四万二千九百六十円と標準額を超える授業料を設定しているわけなんですけれども、そうなってくると、本法案の支援対象者にも私影響が出てくると言わざるを得ないと思うんです。  確認したいんですけど、こうした標準額を超える授業料が設定された大学での減免というのは、その分、国としての補助増やすのですか。お答えください。
  173. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 国立大学授業料については、国において標準額を示しつつ、一二〇%を上限として、今委員が御指摘のとおり、各大学が個別の授業料設定を決定することが少なくとも制度の上ではできる仕組みとなっております。  文部科学省としては、国立大学が標準額を超える授業料を設定する場合には、その授業料によって学生に対する教育が充実することに当然なること、また、授業料の値上げによって真に支援が必要な学生が学ぶ機会を逸することがないように支援することが重要だと考えておりまして、今後、標準額を超える授業料をもし各大学が設定する場合にこうした視点を踏まえて適切な対応を行うこと、それから丁寧な説明をしてもらうこと、これが重要だと思っております。  もとより、文部科学省として、今回の法案に従った適切な支援も併せて行ってまいります。
  174. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 適切な対応というのは、それは大学に対して言っていることですよね。国としてはどうなのかと聞いているんです。  本法案の支援対象者、非課税世帯の学生について標準額を超える授業料を設定した大学に通った場合、国として全額免除するんですか。
  175. 伯井美徳

    政府参考人(伯井美徳君) 国立大学授業料につきましては、国の標準額の一二〇%を上限として各大学が個別の授業料設定を決定することができる仕組みというのは今大臣が申し上げたとおりでございますが、東京工業大学、御指摘のあった東京工大、それから東京芸術大学において標準額を超える授業料設定をしているということでございます。  これらの大学におきましては、支援が必要な学生が学ぶ機会を逸することがないよう、それぞれ独自の財源を活用して授業料減免対象者に対しては標準額を上回る額を含めて減免を実施するということとしておりますので、新制度においてもこれら各大学において適切な対応が図られるというふうに考えております。
  176. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 私、今挙げられた大学について直接事情もお聞きしました。直接聞いて、実際、個別に対応するということも聞いております。けれども、つまりは、それは大学独自の取組なわけです。国としてはそれに対する補助をするということではないということですよね。  今後、このほかの大学でも消費税増税に伴って授業料を上げざるを得ない状況になったと、しかし独自の財源がないような国立大学の場合、適切な減免措置がとれない大学も出てくるかもしれないということですよね。それは容認するということですか。
  177. 伯井美徳

    政府参考人(伯井美徳君) 授業料設定というのは、先ほど来申し上げていますように、その標準額、標準額自体は近年据え置いているものの、それの一二〇%を上限として各大学がその教育の質の向上と併せて独自に説明し、決定すると。その場合、支援が必要な学生の学ぶ機会が逸することのないような減免措置の継続ということを両大学においては実施しておりますので、そうした対応を図っているということでございます。  各大学における授業料改定と運営費交付金というのは現状においては直接影響しない、授業料改定をしたからといって運営費交付金を下げるということはしない仕組みでございます。
  178. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 下げられたらもちろん困りますけどね、運営費交付金。けれども、必要に応じて運営費交付金を増額するとも言えないわけでしょう。結局、大学任せで、それに対する財源も付けるとも言えないわけじゃないですか。  ちなみに、じゃ、それ国立だけの問題じゃない、私立の方の問題もあるんです。私立大学の方の制度で見てもどうなるか。  私立大学の学費も、この間、五年連続で平均額値上がりしているわけです。更に今後値上がりしていくこともあり得るわけですけど、私立大学の授業料の平均額がどんどん今後上昇した場合に、同様に国としての減免額というのは上限増やしていくおつもりはあるんですか、大臣。
  179. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) 先ほど委員から御説明をいただいたとおり、私立大学の授業料減免については、国立大学授業料標準額に加えて私立大学の平均授業料の水準を勘案した一定額を加算した額までの対応を図ることとしております。これによって私立大学の学生の負担軽減がより図られるということになるわけなんですけれども、その私立大学の授業料設定の裁量性ということを考えた場合には、やはり国立大学標準額と私立大学の平均授業料を踏まえた額との差額の二分の一までの加算ということにしているわけでありまして、今後私立大学の授業料平均額が上昇した場合にどうするかという御質問だと思いますけれども、そのたびごとに授業料減免の上限額を見直すということではなくて、授業料が変動する背景となる社会経済や学生の生活費の状況など様々な要素を勘案しつつ、必要に応じてタイムリーに上限額の設定について検討を今後とも続けていくということを考えております。
  180. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 つまり、そのたびに対応するわけではないということですよね。毎年、平均額の上昇に合わせて減免額の上限も上げていくということではないということだったと思うんです。  つまりは、私立にしても国立にしても、今後授業料がどんどん値上がりしていった場合、本法案の対象者であったとしても、授業料負担が今後生じていく、増えていく可能性は否定できないということになるんじゃないですか。いかがですか。
  181. 柴山昌彦

    国務大臣(柴山昌彦君) ちょっと整理をさせていただきたいんですけれども、既存の国立大学におけるそのプラスアルファをどうするかという議論は、これはちょっとおいておいて、そこはちょっとおいておいて、今委員が御指摘になった授業料の引上げということに関してだけ言うと、今の制度で大半の私立大学等については大幅な底上げがされるわけです、今回の法律の導入についてですね。それによって学生の負担が一旦大幅に減るということになるわけですから、そこはやはり学びの場の大きな確保になるというように考えております。
  182. 吉良よし子

    ○吉良よし子君 だから、そもそもその対象者というのは一部なんですよ。そこがそもそも問題なんですけれども、授業料が値上がりしていったら、もう全ての学生の負担増になるのはもちろんのこと、その支援の対象となっている一部の学生についても負担が増えてしまうということになってしまえば、もう意味がないじゃないですかということを申し上げているんです。  各大学に対応を求めるといっても、その財政措置がなければ大学だって対応はできないわけですよ。だから、そういう財政的な措置もしないまま、値上げも容認して、これで無償化だなんということは絶対に言えないですし、これで支援が強化されているとも到底言えないですし、やはり本当に少子化対策とか学費無償化だと言うんだったら、全ての大学生の学費を値下げする、その方向にかじを切るべきだということを申し上げて、この質問を終わります。
  183. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 まず、現行制度への評価について伺いたいと思います。  一昨年から開始された給付型奨学金の制度は、制度開始後、僅かな期間で更なる制度改正を経ることになりますが、現行制度についてどのように評価をしているのでしょうか。
  184. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 現行の給付型奨学金制度というのは、意欲と能力がありながら経済的理由により進学を断念せざるを得ない住民税非課税世帯の者の進学者を後押しするため創設し、この平成三十年度から本格的に実施したということでございます。まだ日が浅いので十分に成果検証ができる段階ではございませんが、年に二万人近い非課税世帯の者がこの制度において進学を果たしているということでございますので、制度の趣旨に対して一定の効果が出ているというふうに考えております。  現行制度においては、成績要件を課して対象となる学年を絞り込んでいるという現状がございますので、進学意欲はあっても進学がかなわない学生が一定数残されていると。これに対して、新制度では、高校の成績だけで判断せず、本人の学習意欲というのをしっかり確認して支援対象とするということでございまして、家庭の経済状況にかかわらず子供たちの誰もが自らの意欲と努力によって未来をつかみ取ることができる社会の実現ということで、効果があるものというふうに考えております。
  185. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 次に、新制度の効果の検証について伺いたいと思います。  本法律案による支援を実施するために七千六百億円必要だというふうに見込まれておりまして、その費用対効果の検証は不可欠だと思うんですけれども、そこで四年後に見直しの規定も置かれているところです。  本法律案による施策の成否、効果をどのように検証するのでしょうか。
  186. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 御指摘いただきました本法案の附則第三条では、法律の施行四年を経過した場合において、施行の状況を勘案し、検討を加え、必要に応じて所要の見直しを行うということとしております。  文部科学省といたしましては、例えば、低所得世帯の進学率の状況、支援を受けた学生の学習状況、就職、進学の状況、経済的負担感の軽減の状況などについて必要なデータを収集し、多角的な検討、検証を行ってまいりたいというふうに考えております。
  187. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 次に、高校専攻科への支援について、これは先日、大島先生、また本日は赤池先生も質問されましたけど、私からも問いたいと思います。  三月十八日の参議院の予算委員会におきまして、私より、高校などの専攻科へも支援を拡充してほしいと大臣に質問したのに対しまして、大臣からは、研究するという答弁でした。その後の状況はいかがでしょうか。
  188. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 御指摘の高等学校等の専攻科は、資格取得に対応した教育を行っている課程がありまして、一定の社会的役割を担っていると考えておりますけれども、その教育内容については様々な実態があると考えております。  このため、まず、先日申し上げたとおり、専攻科の学科や教育内容、修了後の生徒の進路、授業料や実験実習費などの教育費負担の状況などの調査に着手をさせていただいたところでありまして、まさしく今集計等も順次行わせていただいているところでございます。  御指摘のように、その支援充実に関しては、今検証させていただいている実態を踏まえて研究をしていきたいというふうに考えております。
  189. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 是非前向きな研究をお願いしたいと思います。  次に、個人要件についてです。  まず、社会人を経て大学に入学する場合、この制度が適用になるかどうかについて伺いたいと思いますが、社会人を経て大学に行く場合、この制度は活用できるのでしょうか。
  190. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 高校を卒業し短大あるいは二年制の専門学校に進学した者は、二十歳以上で就労し一定の稼得能力があるというこのことを踏まえれば、こうした者とのバランスを考える必要もございまして、高等学校等を卒業し二年の間までに大学等へ進学した者であって、過去においてこの措置による支援を受けたことがない者を支援の対象とすることとしております。  したがいまして、社会人を経て大学等へ進学する方については今回の支援措置の対象として想定はしておりませんが、文部科学省といたしましては、今後、リカレント教育の重要性に鑑みまして、社会人も対象としている貸与型奨学金というのを着実に実施するとともに、関係省庁とも連携しながらリカレント教育の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。
  191. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 リカレント教育の推進は是非ともお願いをしたいと思います。  次に、大学などが支援打切りの判断を正当に行わない懸念について伺いたいと思います。  大学等への進学後については、成績要件を満たさない場合や退学、停学等の処分状況によって支援を打ち切るとされていますけれども、これらの要件は全て大学等によって判断されるものであって、支援対象者の退学等を防止するために、大学などが支援対象者への正当な判断を行わないのではないかと懸念がありますが、どのようにして対応するのでしょうか。
  192. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) こうした個人要件につきましては、各大学等においてしっかりとやはり運用されることが必要である、前提であるというふうに考えております。  このため、文部科学省といたしましては、各大学等に対し、成績の分布の状況をしっかり把握していただくということを始めとする厳格かつ適正な成績管理ということとともに、警告を行ったり支援を打ち切った学生の人数、その事由など、その運用状況の公表を大学に求めるということによりまして適切な運用を担保してまいりたいというふうに考えております。
  193. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 次に、これまでも議論がありましたけれども、現行の授業料免除制度との違いについて確認をしたいと思います。  授業料免除の制度につきましては、これまで大学ごとに成績や収入など、ある意味ばらばらな異なる基準で免除対象者の選定をしていましたけれども、今回の制度では、その基準を学習状況と所得について統一した条件を設定し、一本化することとなると理解をしております。  国立大学でいえば、その多くで全額免除のほかに半額免除という制度があり、一部の大学では一部免除という仕組みがありまして、これは午前中も斎藤先生、また伊藤先生からも指摘があったところですけれども、私も、大学時代また大学院時代、授業料免除を受けておりました。しかし、成績が振るわないときは半額免除とか不許可になったこともありました。  今回の制度では、授業料免除は収入に応じての段階はあるんですけれども、基本的に授業料免除か免除打切りだということで、半額免除とか一部免除など、その間の制度は設定されていないようなんですけれども、各大学に割り付けられた予算の中でこうした中間的な免除を設定することは可能なのでしょうか。また、大学の持ち出しの予算で全額免除にならない学生に対して半額免除や一部免除をすることは排除されないのでしょうか。  あと、大学院に対しての質問は、先ほど斎藤先生の質問の中でクリアされたので、これは取り下げます。  じゃ、以上答弁をお願いします。
  194. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 新制度の下では、各大学における授業料減免というのは国公私を通じて全国で統一的な基準をまず行うと。その上で、各大学において新制度を踏まえてどのように対応するか、それぞれ検討することが必要になります。新制度に加えて更にどのような対応を行うかということについては、各大学それぞれ検討、判断し、新しい基準を策定していくということになりますので、そうした状況についても文科省としてしっかり把握し、必要な対応をしてまいりたいと考えております。
  195. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 次に、大臣に対して、現に授業料免除を受けている学生に対しての配慮と丁寧な説明について伺いたいと思います。  衆議院の委員会における法案審査におきまして、現在授業料減免を受けている学生で、現行の制度では支援を受けることができていても、新制度では支援を受けられない学生が理論上あり得ると、現に支援を受けている学生については、減免の事由や家計基準の実態や国立大学における減免基準の考え方などを見極めつつ、何らかの配慮が必要かどうか、今まさに検討しているとの答弁がありました。  現在授業料減免を受けている学生の修学の継続に配慮した慎重な検討をお願いするとともに、検討結果がまとまり次第、できるだけ早く減免を受けている学生に対して制度の移行について丁寧に説明していただきたいんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
  196. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 先ほども答弁させていただいたとおり、各大学において、今後、新制度を踏まえてどのように対応するかということをそれぞれ検討することが必要になります。  新制度において対象とならない学生等も理論的に生じ得るところでありますので、当該学生の学びの継続を支援するという観点から、減免の事由や家計基準の実態などを踏まえつつ、何らかの配慮が必要かどうか検討していきたいというように考えておりますし、また、検討した結果については、まとまり次第、速やかに各大学等に対して学生への周知徹底をお願いすることとしておりまして、学生が混乱することがないように、丁寧な説明や周知に協力していきたいというふうに考えております。
  197. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 次に、機関要件について伺いたいと思います。  昨年末に関係閣僚で合意されました幼児教育・高等教育無償化の制度の具体化に向けた方針におきましては、本法律案による支援が経営に問題がある大学等に対する実質的な救済とならないよう、経営状況について一定条件を満たさない大学等を支援対象外とするとしています。  文部科学省の調査によれば、現在の試算によれば十校程度が無償化の対象外となるとの報道があると。対象外とされた大学等の在学生は住民税非課税世帯等で無償化の条件を満たしていても支援が受けられないことになりまして、これは望ましくないというふうに考えます。学生に多様な選択肢を与えるために多くの大学が機関要件を満たすべきと考えますが、どのように取り組んでいくのでしょうか。  また、一般的に都市部に比べて地方部において大学等の経営は厳しい状況です。地方における高等教育の機会を確保することは極めて重要であり、この措置が地方での高等教育の機会を損なうことにつながってはならないと考えますが、どのように取り組んでいかれるのでしょうか。これ、大臣、お願いします。
  198. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 今回の支援措置では、教育の質が確保されておらず、大幅な定員割れとなり、経営に問題がある大学等について、実質的に救済がなされることがないように、対象となる大学等に一定の経営要件を設けることとしております。法人の貸借対照表の運用資産マイナス外部負債が直近の決算でマイナスとなっている等ですね。また、委員御指摘のとおり、地方において経営が厳しい大学があるということはよく認識をしております。  文部科学省といたしましては、これまでも経営が悪化している傾向にある学校法人に対して経営改善に必要な指導ですとか助言を行ってまいったところなんですけれども、昨年の七月に経営指導の充実に関する新たな通知を各学校法人に発出したところであります。こういった通知も踏まえて、本年度から新たな財務指標を設定して法人の自主的な経営改善を一層推進するとともに、経営改善に向けた指導を強化することとしております。  文部科学省としては、要件の周知をしっかりと御理解いただけるように今後とも制度の周知を行うとともに、都市部であるか地方であるかを問わず、支援を受ける学生が安心して勉学を修めることができるように、今後とも学校法人の経営力の強化に努めていきたいと考えております。
  199. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 是非よろしくお願いいたします。  大臣におかれましては、衆議院本会議での答弁があるというふうに伺っておりますので、御退席いただいても結構です。委員長、お取り計らいお願いします。
  200. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 大臣は御退席いただいて結構です。
  201. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 円滑な実施に向けての事項について伺いたいと思います。  先ほども高木先生から提起があったところでございますけれども、マイナンバーの活用について伺いたいと思います。  さきの具体化に向けた方針におきましては、大学等が授業料減免の所得要件等の確認を円滑に行うため、日本学生支援機構、JASSOがマイナンバーにより把握した支援対象者及び支援対象者が属する世帯に関する情報その他の必要な情報を活用することを検討するとあります。  JASSOや都道府県の担当する事務を効率化することはもとより、申請者の事務負担を抑えるためには是非とも進めていただきたいのですけれども、いかがでしょうか。
  202. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 現行の給付型奨学金の手続におきましても、申込みの際にマイナンバーの提出を求めまして、所得の確認に活用するということとしております。これによりまして、御指摘のとおり、学校や日本学生支援機構の事務の効率化に寄与するということとともに、課税証明書等の添付書類をそのマイナンバーの活用によって省略できるということですので、申込みを行う学生等の負担も大きく軽減されるものというふうに考えております。  文部科学省といたしましては、新制度になりまして対象となる人数も大幅に拡充されますので、その新制度が円滑に実施できるよう、学生始め保護者の方々にマイナンバーの活用を含め手続に係る負担の軽減などに係る周知をしっかりと行いまして、御理解をいただけるように努めてまいりたいと考えております。
  203. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 是非、取組の推進をお願いをしたいと思います。  次に、給付型奨学金と授業料減免実施の体制整備について伺いたいと思います。  さきの具体化に向けた方針において、給付型奨学金と授業料減免実施への体制整備について次のように記されています。給付型奨学金等が円滑かつ確実に実施することができるよう、日本学生支援機構、JASSOにおいてシステム改修や必要な人員配置等の体制整備を行う、また、授業料減免についても、制度の円滑かつ確実な実施を図る観点から、関係機関における体制整備を行うとあります。  体制整備の規模や予算、またスケジュールについてどのように想定しているのでしょうか。
  204. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 新制度の実施に当たりましては、給付型奨学金の事務を担当する日本学生支援機構、それから高等教育機関サイド、とりわけ私立の専門学校の機関要件を確認する都道府県に対して体制整備を行う必要があるというふうに考えております。  日本学生支援機構における二〇二〇年度からの給付の開始に向けた体制整備といたしましては、今年度予算におきまして、予約採用の実施に必要な人員など給付型奨学金に関わる人員を大幅に充実するための予算を措置したところでございます。具体的には三十五億円の措置をしております。  また、都道府県に対しましては、私立専門学校に係る機関要件の確認の事務処理体制をそれぞれの都道府県で構築していただく必要があるということで、必要な経費を今年度、さらに来年度の二年間にわたり措置したいというふうに考えております。  文部科学省といたしましては、二〇二〇年度からの新制度の円滑かつ確実な実施に向けて万全の体制で臨みたいというふうに考えております。
  205. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 じゃ、最後に、事務作業の円滑な実施に向けた検討について伺いたいと思います。  さきの具体化に向けた方針におきまして、事務処理の円滑な実施について次のように記しております。高等教育の負担軽減の実施に当たっては、国や地方公共団体は国が定める支援の対象となる大学等の要件の確認の事務を担うことになるが、具体的な事務の役割分担を含めた制度の実施、運用については、制度を円滑かつ確実に実施する観点から、設置者の役割の観点や私立学校の所轄等にも十分考慮しつつ、関係地方公共団体から十分に意見を聴くとともに、総務省など関係省庁等と緊密な連携を図りながら検討を進めていくことが必要である、このようにあります。  制度開始まであと一年を切り、今後どのように検討と実施作業を進めていくのでしょうか。
  206. 伯井美徳

    ○政府参考人(伯井美徳君) 御指摘いただきましたように、今回の支援措置につきましては、国と地方の協議ということで、国と地方の役割分担について、全国知事会を始め地方団体と政府との間で協議を経て決定したところでございます。  文部科学省では、地方における事務の実施に必要な準備期間を十分に確保できるよう、これまでも機関要件の確認事務に関する資料を自治体、学校向けの説明会、あるいは文科省のホームページで、可能な限りの範囲でございますが、情報発信に努めてまいりました。また、私立の専門学校に係る事務処理体制の構築に要する費用、先ほど申し上げましたけれども、全額国費で二〇二〇年度までの二年間措置したいと考えております。  二〇二〇年四月からの制度の実施に向けて、高校生の進路選択に支障がないよう引き続き情報発信や支援に努めるとともに、やはりこれ全国統一的な事務処理ということでございますので、その全国統一事務処理のための指針も早急にお示しし、地方においても新制度の円滑な導入、定着が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
  207. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 終わります。
  208. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。     ─────────────
  209. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  大学等における修学の支援に関する法律案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  210. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 御異議ないと認めます。  なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  211. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時十分散会