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2019-03-20 第198回国会 参議院 文教科学委員会 4号 公式Web版

  1. 平成三十一年三月二十日(水曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  三月十九日     辞任         補欠選任      石橋 通宏君     真山 勇一君  三月二十日     辞任         補欠選任      青山 繁晴君     橋本 聖子君      衛藤 晟一君     中西  哲君      吉良よし子君     辰巳孝太郎君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         上野 通子君     理 事                 石井 浩郎君                 江島  潔君                 神本美恵子君     委 員                 赤池 誠章君                 今井絵理子君                 衛藤 晟一君                 小野田紀美君                 大野 泰正君                 中西  哲君                 橋本 聖子君                 水落 敏栄君                 真山 勇一君                 伊藤 孝恵君                 大島九州男君                 山本 太郎君                 新妻 秀規君                 浜田 昌良君                 高木かおり君                 松沢 成文君                 辰巳孝太郎君    国務大臣        文部科学大臣   柴山 昌彦君    大臣政務官        内閣府大臣政務        官        安藤  裕君        文部科学大臣政        務官        復興大臣政務官  白須賀貴樹君    事務局側        常任委員会専門        員        戸田 浩史君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       諸戸 修二君        内閣府子ども・        子育て本部審議        官        三浦健太郎君        消費者庁政策立        案総括審議官   高田  潔君        文部科学省総合        教育政策局長   清水  明君        文部科学省初等        中等教育局長   永山 賀久君        文部科学省高等        教育局長     伯井 美徳君        文部科学省高等        教育局私学部長  白間竜一郎君        文部科学省科学        技術・学術政策        局長       松尾 泰樹君        文部科学省研究        振興局長     磯谷 桂介君        スポーツ庁次長  今里  讓君        文化庁次長    中岡  司君        厚生労働大臣官        房政策立案総括        審議官      土田 浩史君        厚生労働大臣官        房審議官     本多 則惠君        国土交通大臣官        房審議官     眞鍋  純君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○平成三十一年度一般会計予算(内閣提出、衆議  院送付)、平成三十一年度特別会計予算(内閣  提出、衆議院送付)、平成三十一年度政府関係  機関予算(内閣提出、衆議院送付)について  (文部科学省所管)     ─────────────
  2. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日までに、石橋通宏さん、青山繁晴さん及び吉良よし子さんが委員を辞任され、その補欠として真山勇一さん、橋本聖子さん及び辰巳孝太郎さんが選任されました。     ─────────────
  3. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官諸戸修二さん外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 去る十四日、予算委員会から、本日一日間、平成三十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、文部科学省所管について審査の委嘱がありました。  この際、本件を議題といたします。  予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 石井浩郎

    石井浩郎君 皆さん、おはようございます。自由民主党・国民の声の石井浩郎でございます。  今日は委嘱審査ということで何点か質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。  文科行政、言うまでもありません、本当に、教育文化スポーツ科学技術と大変幅の広い分野でございますけれども、どの分野も国家国民にとって大変極めて重要でございます。柴山文科大臣におかれましては、引き続き強いリーダーシップで頑張っていただきたいと存じます。  それでは、質問に入ります。  まずは文化財建造物耐震性と耐震対策について伺います。  今般の会計検査院の報告では、文化財についての指摘もございました。平成二十九年度決算検査報告では、文化財建造物耐震予備診断で耐震性に疑義があると判定された建造物四百二十三棟のうち三百七十三棟でその後の耐震診断が実施されておらず、使用方法の見直しや避難経路の表示などソフト面をカバーする対処方針も作成されていない事態や、耐震診断耐震性能不足と判定された建造物六十棟のうち五棟で耐震補強が実施されておらず、こちらも同様に対処方針が作成されないまま耐震診断から一年以上が経過している事態が明らかとなっております。  まずはこの事態に対する認識と今後の対応方針について、文科大臣に伺いたいと思います。
  7. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 重要文化財建造物のうち特に不特定の人が立ち入るものについて、耐震対策は重要であります。  文部科学省としては、従来、重要文化財建造物耐震診断及び耐震対策工事への補助を実施しております。ただ、今御紹介をいただいた重要文化財建造物耐震予備診断等に係る会計検査院からの指摘を受けまして、文部科学省としては、平成三十年八月に事務連絡を発して、文化財所有者に対して計画的な耐震対策の必要性を周知するとともに、所有者が地震への対処方針を作成する際に参考となる指針を策定したところであります。また、耐震診断耐震性能不足と判断され、対処方針が未作成とされた今御紹介いただいた五棟につきましては、会計検査院の指摘後に対処方針が作成されました。  今後とも、個々の文化財の特性や所有者の財政的負担を考慮しつつ、文化財所有者や地方自治体の関係者に対して耐震対策の必要性について説明を行い、対策が進むよう努めてまいりたいと考えております。
  8. 石井浩郎

    石井浩郎君 ありがとうございます。  政府は、経済財政運営と改革の基本方針二〇一八におきまして、二〇二〇年までを文化政策推進重点期間と位置付け、文化による国家ブランド戦略の構築や、また稼ぐ文化への展開、文化芸術産業の育成などにより文化産業の経済規模の拡大を図るといたしております。また、観光振興に欠かせない資源として、文化財の活用促進を図る施策を実施しております。  文化財耐震化には、国や自治体からの補助はあるものの、所有者において大きな費用負担が生じることから、なかなか進まない実態がございます。外国人観光客数の四千万人到達も目前に迫っている中、日本全国にある文化財は重要な資源でございます。政府においては、文化財所有者が文化財耐震化できるような支援をお願いしたいと思っております。  また、今般の指摘では、いわゆる地震時におけるソフト施策であります対処方針の作成が余り行われていない実態が明らかとなりました。建て替えを伴う耐震化には大きな費用負担が生じますが、対処方針であれば早急に策定することも可能だと思っております。  まずは文化財所有者に対して、地震時の避難経路を分かりやすい場所に表示する、また、倒壊等のおそれがある場所には立ち入れないようにするなど、観光で訪れた者が地震被害を受けることのないよう対応してほしいと考えますが、文化財所有者等に対する対処方針の策定を促す具体的な方策について、文科大臣に伺いたいと思います。
  9. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 先ほども紹介をさせていただいたとおり、文部科学省においては、重要文化財所有者等による対処方針の策定を促すために、参考となる指針を平成三十年の八月に策定をしたところであります。今の避難経路を示すなどもこの方針の中に入っております。  また、文部科学省において、都道府県教育委員会の担当者、文化財所有者に対する指針についての説明会を行いました。さらに、文化財所有者及び市町村担当者を対象とした対処方針の作成などにつきまして、都道府県教育委員会に依頼をして周知徹底を図っているところであります。  引き続き、所有者や地方自治体の関係者などに対して耐震対策の必要性について説明を行い、対策が進むよう努めていきたいと考えております。
  10. 石井浩郎

    ○石井浩郎君 ありがとうございます。  訪れた方たちが安心して観光できるように、しっかりとした対応をお願いしたいと思います。  次に、道徳教育についてお伺いいたします。  昨年四月から小学校で特別な教科としての道徳の授業が行われております。また、今年四月からは、中学校においても同様に道徳の授業が行われることとなります。道徳教育は調和の取れた人格の形成を目指すものでありまして、その充実は非常に重要であります。  一方で、大臣も所信でおっしゃっておられましたが、昨今、目を覆いたくなるような事件が度々生じております。今年の一月二十四日、千葉県野田市の小学校四年生の児童、また昨年三月二日には東京都目黒区の五歳の女の子が虐待が原因で亡くなられたということであります。このお二人の御冥福を心からお祈り申し上げたいと思います。このような悲劇が二度と起こらないよう、政府を挙げて、また我々も党派を超えてしっかりと取り組まなければならないというふうに考えております。  今年の二月に警察庁が公表した調査結果によりますと、昨年、児童虐待の疑いがあるとして警察が児童相談所に通告した十八歳未満の子供の人数は、前年から一万五千人増えて八万人以上となっております。また、学校でのいじめ事件も数多く起こっております。昨年十月に文科省が公表した調査結果におきまして、小中学校、高校、特別支援学校等における二十九年度のいじめの認知件数が前年度から約九万件増え、四十一万件以上となっているということであります。どちらの調査でも人数や件数が増えたということは、これまで明るみに出なかったものがしっかり認識され、対応されるようになったと前向きな評価もできますが、他方で、いまだに多くの虐待やいじめが起こっているということのあかしでもございます。  こうした虐待やいじめが後を絶たない原因をたどっていきますと、やはり教育に行き着くものだというふうに考えております。現在、関連法の改正に向け盛んに議論が重ねられておりますが、しっかりと法律で対応することも重要でありますけれども、虐待やいじめを減らすためには、時間が掛かっても、丁寧に、また粘り強く地道に子供たちに道徳教育を行うことがまた重要だというふうに考えております。  児童虐待やいじめへの対策としての観点を踏まえ、しっかり取り組んでいただきたいと思いますが、道徳教育の意義でありますとか、またこの道徳教育の推進によって得られる成果、効果についてお伺いしたいと思います。
  11. 永山賀久

    ○政府参考人(永山賀久君) 道徳教育でございますけれども、自己の生き方を考え、主体的な判断の下に行動し、自立した一人の人間として他者とともにより良く生きるための基盤となる道徳性を養うことを目標とする教育活動でございまして、豊かな人間性を育む上で極めて重要でございます。  道徳教育で学ぶ内容には、善悪の判断、友情、信頼、相互理解、寛容、公正、公平、社会正義など虐待やいじめの防止に関わる様々なものが含まれておりまして、特別の教科道徳において、具体的な事例を基に多面的、多角的に考え議論することにより、いじめ等の防止に向けて考えを深めることが大変重要であると考えております。  文部科学省といたしましては、道徳の特別の教科化を機に、各学校における道徳教育の質的転換を促すために、検定教科書を無償給与するとともに、各地域の道徳教育の指導者となる教師に対する研修や授業映像などをインターネット上で公開する道徳教育アーカイブに係る経費を平成三十一年度政府予算案においても計上しておりまして、こうした取組を通じまして道徳教育を更に推進してまいりたいと考えております。
  12. 石井浩郎

    ○石井浩郎君 ありがとうございます。  道徳教育の充実は、今般の新学習指導要領の要の一つでもあります。いじめや虐待の根絶に向けて、道徳教育の更なる充実をお願いしたいと思います。  次に、将棋の振興についてお伺いいたします。  将棋界におきましては、昨年、羽生善治永世七冠が国民栄誉賞を受賞されましたり、また藤井聡太七段が様々な最年少記録を達成するなど、大変国民の皆さんの関心も高まっているところであります。  ここで、ちょっと将棋の歴史を少し紹介させていただきます。無類の将棋好きで知られる徳川家康は、後に一世名人となる大橋宗桂らを江戸城などに招いて御前将棋を指させて、慶長十七年、一六一二年ですけれども、宗桂に俸禄を、給料ですね、を支給して棋士の地位向上を図ったという、こういう歴史がございます。それから四百年以上続いておりますこの日本の伝統文化である将棋、礼に始まり礼に終わるものでありまして、また思考力や集中力、また劣勢に追い込まれたときの忍耐力、これも鍛えることができるということであります。  将棋の特徴といたしましては、対局に負けた側が、負けました、参りましたと宣言する、ほかの競技では例を見ることのない礼儀作法もございます。負けを潔く認めて、負けた相手に敬意を払う勇気を持つということは、子供たちの心の成長に役立つと考えております。  このように将棋で育まれる能力や資質は、先ほど御質問させていただきました道徳教育にもつながると思っておりますが、将棋が子供の成長にどう影響をもたらすのか、お聞かせ願いたいと思います。
  13. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 実は、先ほど御紹介をいただいた羽生善治さんは、私の地元所沢の方であります。  将棋は古くから国民的な娯楽として親しまれてきた我が国の伝統文化であります。今御指摘をいただいたとおり、常に相手を敬う将棋の礼儀作法は、子供たちの心の成長に大きく役立つものだと認識しております。さらに、将棋は世界有数の頭脳スポーツでもあり、将棋を学ぶことで育まれる集中力などの能力は子供たちの成長にも大きな影響を与えると考えております。  文化庁といたしましても、引き続き将棋の普及に取り組んでいきたいと考えております。
  14. 石井浩郎

    ○石井浩郎君 ありがとうございます。  私も将棋やっぱり大変好きで、小さい頃からやらせていただいておりますけれども、日本将棋連盟さんから大変興味深いお話を伺いましたので、御紹介させていただきたいと思います。  今から二十四年前、中国上海で小中学校、高校に日本の将棋を広めようと活動されております許建東さんという方がいらっしゃいます。この方は、日本の将棋の普及活動やまた文化振興に大変御尽力されまして、大山康晴賞というのを受賞された方でございます。  日本留学から上海へ帰国した後、彼は将棋こそこれからの中国を担う子供たちに教えるべきだと考えまして、母校の校長に将棋を取り入れるようお願いをし、説得をし、将棋が課外授業として行われるようになったということであります。授業を受けた生徒は、集中力やまた礼儀を身に付け、成績が向上した生徒が大変増えたということであります。その話が瞬く間に他校に広がりまして、今では延べ二百校近くで将棋の授業が採用されまして、これまで百万人以上の中国人が将棋の授業を受けて、また更に人気が高まっているということであります。  ちなみに、中国では、囲碁や将棋は頭脳スポーツということで、体育の課外授業の中で行われているということであります。日本でも、将棋という我が国が誇るべき伝統文化に触れることによりまして、先ほど御答弁いただきましたが、礼儀作法の習得でありますとか、また集中力、忍耐力など、児童生徒の豊かな心でありますとか生きる力を育むことに加えまして、また学力向上にも資すると考えております。  日本の小中学校、高校でも子供の教育に有益と思われる将棋を何らかの形で授業に取り入れるということは大変大事だというふうに思っておりますが、大臣の考えをお聞かせください。
  15. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) お話をさせていただいている将棋の意義に鑑みて、各学校において例えば総合的な学習の時間や特別活動におけるクラブ活動で将棋を扱うことは可能でありまして、実際に授業に取り入れている事例もあると承知をしております。  文部科学省としては、各学校の判断により、こうした取組が地域や学校の特色及び児童生徒の興味、関心などに応じて今後も広がっていくことを期待しております。
  16. 石井浩郎

    ○石井浩郎君 ありがとうございます。  今、上海における取組の例を申し上げましたが、将棋は日本の伝統文化そのものであります。是非子供たちの教育に役立てていただくと同時に、また東京オリパラを機に世界の教育現場にも教材として広がるよう、しっかりと発信していただきたいというふうに思います。  次に、ラグビーのワールドカップ、東京オリンピック・パラリンピックについてお伺いいたします。  いよいよ今年、ラグビーのワールドカップ、そして来年には東京オリンピック・パラリンピックが日本で開催されるということでございます。世界三大スポーツイベント、これが日本で立て続けに開催されるということは、スポーツ界はもちろんのことでありますが、国にとっても大変意義のあることでございます。  四年前のラグビーワールドカップはイングランドで開催されましたが、二百か国以上でテレビ放映されたということでありまして、延べ四十億人以上が視聴したと言われております。また、四十万六千人の訪問者が平均十四日間イングランドに滞在し、総額で二十三億ポンド、当時の為替で約四千億円ということでありますけれども、経済効果を生み出したということであります。  アジア初となる我が国のこのラグビーワールドカップ開催も世界から注目を浴びるということは間違いのないことだというふうに思っております。しかしながら、このラグビーワールドカップが大変注目されるビッグイベントだということが、まだまだ日本において浸透していないんだなというふうなことを感じております。是非、文科省、スポーツ庁からも積極的に発信していただきたいと思っております。  また、オリンピック・パラリンピックはスポーツの祭典であると同時に、また文化の祭典でもあります。この好機を逃すことなく、日本のすばらしい伝統文化や食文化、また観光資源や日本人のすばらしい国民性を世界に発信していただきたいと存じますけれども、大臣の御所見、御決意をお伺いいたします。
  17. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) その観点から、私、今もこうやってラグビーワールドカップのバッジを付けさせていただいているところでございますが、文部科学省といたしましては、全国の小中学生にタグラグビーを活用してラグビー競技の普及拡大を図る事業を行うとともに、各種イベントへの参加、ホームページ等を活用した情報発信などを行ってきたところであります。大分雰囲気が盛り上がってきているのかなというように思いまして、昨年一月より開始されたチケット販売も好調に推移し、ボランティア募集も過去の大会で史上最多の応募があったということを伺っております。  文部科学省としては、大会の成功に向けて引き続き組織委員会を始めとした関係機関と一体となり、着実に準備を進め、オールジャパンで盛り上げていきたいと考えております。  また、今御指摘をいただいたとおり、本年、ラグビーワールドカップ、そして来年、東京オリンピック・パラリンピック競技大会、立て続けに開催されるということで、日本文化を世界に発信するとともに、地域の文化資源を掘り起こし、地方創生や観光振興につなげる絶好の機会を迎えていると考えます。  このため、文部科学省では、日本博を始めとする文化プログラムの推進によって、日本の多様な文化資源や観光資源の魅力を国内外へ積極的に発信をしているところであります。  特に、先般キックオフをいたしました日本博につきましては、日本の美を体現する様々な文化プロジェクトを年間を通じて全国で展開するというかつてない取組でありまして、現在、文化庁を中心に進めているところであります。  今後とも、関係府省庁や関係団体、地方自治体とも密接に連携しながら、ラグビーワールドカップや東京オリパラ大会に向けて、日本の魅力発信にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
  18. 石井浩郎

    ○石井浩郎君 バッジを付けていただいていると、本当に有り難いと思いますけれども、更に発信をしていただきたいと思います。  次に、東京オリパラの国の費用負担について伺います。  一月に、櫻田大臣が国のオリパラ関係予算の合計金額が約二千百九十七億円であると公表されましたが、その主な内容についてお伺いいたします。
  19. 諸戸修二

    ○政府参考人(諸戸修二君) お答えを申し上げます。  オリパラ関係予算につきましては、本年一月の公表から更なる透明性を図るという観点から、大会の招致が決まりました平成二十五年度以降を対象として集計をしております。総額は、ただいま委員からございましたとおり、約二千百九十七億円でございます。  主な内訳でございますけれども、メダル獲得へ向けた競技力の強化に係る事業でございますとか、新国立競技場の整備などのための独立行政法人日本スポーツ振興センターへの運営費交付金などとなっております。いずれも東京大会の準備、運営に資する事業でございますが、引き続き、限られた予算と時間で最高の大会を実現するため、コスト抑制にも努めてまいります。  以上でございます。
  20. 石井浩郎

    ○石井浩郎君 ありがとうございます。  無駄な費用の削減に向けてはしっかりと努めていただきたいと思いますけれども、一方で、競技力の向上など、東京オリパラの成功に向けて真に必要な予算は引き続きしっかりと確保できるように頑張っていただきたいと思います。  次に、運動部活動の在り方とスポーツ庁のガイドラインについてお伺いいたします。  昨今、教員の働き方改革の一環として運動部活動そのものを縮小する動きがございます。確かに、部活動指導に伴う教員の負担の軽減は喫緊の課題となっておりますが、一方で、子供たちの心身の健全な発達に関して、これまでの部活動によるプラス面の成果も見落としてはならないものだと考えております。  教員側の視点に立てば、部活動の削減は負担軽減につながりますが、大事なことは子供たちの立場から見た視点であり、学業、部活動と指導教員の負担とのバランスが大事だと考えております。道徳教育の推進によりまして人格形成に資する教育が行われるようになった一方で、人格形成等に大きな役割を果たしてきた部活動の時間が大幅に減少するということになれば、教育の重要な目的の一つである子供の人格形成の機会が損なわれかねないと危惧いたしております。  このような観点から、部活動の意義について、また、学業、部活動と指導教員の負担とのバランスはどうあるべきかについて、大臣にお伺いしたいと思います。
  21. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) おっしゃるとおり、運動部活動は、生徒がスポーツに親しむとともに、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養など、教育的な意義が大きいものであります。ただ、その一方で、過度な活動時間となっている場合に、成長期にある生徒への心身への影響ですとか、顧問を担う教師の負担が大きくなっているという課題も指摘をされております。  こうしたことから、文部科学省では、教師に代わって専門的な指導を行うことができる部活動指導員の制度化を図るとともに、適切な活動時間や休養日の設定、遵守や部活動指導員の配置などを盛り込んだ運動部活動のガイドラインを昨年三月に、さらに、文化部のガイドラインも昨年十二月に策定しております。  文部科学省としては、各学校や教育委員会などにおいて、こうした部活動のガイドラインも踏まえ、成長期にある生徒がバランスの取れた学校生活を送りつつ、部活動を通じてスポーツや文化に親しむことができること、そして教師の負担軽減を図る取組を進めていくことが重要だと考えております。
  22. 石井浩郎

    ○石井浩郎君 ありがとうございます。  部活動に係る教員の負担軽減につきまして、文科省は平成二十九年度より部活動指導員制度を導入しております。この制度の目的を改めてお伺いいたします。また、あわせて、二〇一九年度予算案での助成予定校数、指導員数、また予算額及び助成条件等の概要についてお伺いしたいと思います。
  23. 今里讓

    ○政府参考人(今里讓君) 教師による部活動の指導につきましては、担当する教員が文化芸術活動の経験がないために専門的な指導が難しい、こういったことが見られること、又は教師の長時間勤務につながっているという課題があること、こういったことを踏まえまして、先生御指摘のとおり、部活動指導への制度化を行ったところでございます。  目的といたしましては、専門的な指導力を有する部活動指導員が教師に代わって部活動の指導に当たることで教師の負担軽減につながるとともに、何よりも技能の向上を効果的、効率的に図りたいといった生徒のニーズに応じた質の高い部活動が進められることが期待されるものでございます。  二〇一九年度予算案におきましては、国の部活動ガイドラインを遵守した部活動改革を進めている自治体を対象といたしまして、三千校、九千人分となる十億円を計上しているところでございます。
  24. 石井浩郎

    ○石井浩郎君 部活動指導員制度を活用しまして、より質の高い部活動を行う方向性につきましては異存はございません。  一方、部活動指導員制度の助成条件として、先ほど御答弁いただきましたスポーツ庁のガイドラインの遵守があることには少し懸念があります。各自治体はガイドラインにのっとり運動部活動の在り方の検討や改革を行うこととされておりますが、その内容といたしましては、一日の活動時間は長くとも平日では二時間程度、学校の休業日では三時間程度とすること、学期中は週当たり二日以上の休養日を設けること、平日は少なくとも一日、土曜日及び日曜日は少なくとも一日以上を休養日とすることなどが挙げられます。  ガイドラインの策定から約一年が経過いたしますけれども、自治体における運動部活動の方針の中で活動時間、休養日の設定状況がどうなっているか、お伺いしたいと思います。
  25. 今里讓

    ○政府参考人(今里讓君) ガイドラインにつきましては、昨年十月時点での全国の都道府県や市区町村等の取組状況について調査を実施いたしました。  その結果、中学校を対象とした方針につきましては、都道府県の全て、市区町村の約八割以上が国のガイドラインと同様の休養日及び活動時間の基準を設定しているところでございます。高校を対象とした方針につきましては、都道府県の約七割が国のガイドラインと同様の休養日及び活動時間の基準を設定しているところでございます。
  26. 石井浩郎

    ○石井浩郎君 昨年の十月時点では、ガイドラインどおりに活動時間、休養日を設定している割合が中学で約八割、高校で約七割となっているということでありました。確かに、過度な練習による生徒の疲弊や、またけがのリスクの高まり、また指導教員の負担などの問題もありますので、このガイドラインには一定の意義があるかと思います。  一方、スポーツに力を入れている私立高校でトップアスリートを目指して運動部活動に打ち込みたいという生徒もいれば、部活動よりも学業を重視している公立高校で楽しむことを第一に部活動を行う生徒もいるということでありまして、各学校の校風でありますとか生徒の考え方は多種多様であります。さらに、団体競技、野球、サッカー、ラグビー、そういう団体競技でありますけれども、スポーツの種目によっては二時間の練習では全く足りないということもあります。  各学校の校風でありますとか生徒の考え方、またスポーツの特質を考慮せずに一律に練習時間を規制することはいかがなものかというふうに思っております。また、大きな大会前に強化合宿が行えなくなるのではないかというような懸念もあります。また、一日何時間、週に何回休むなどと決めるということは、部活動の実態にそぐわないのではないかというふうに考えております。こういったこともガイドラインどおりに基準を定めない学校がある一因ではないかというふうに思っております。  もう時間がありませんので、残りのところはまた次回に回したいと思いますけれども、子供たちの目線に立って柔軟な対応をしていただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  27. 真山勇一

    ○真山勇一君 立憲民主党・民友会・希望の会の真山勇一です。柴山大臣に質問の機会をいただくのは、今回、私初めてとなります。どうぞよろしくお願いします。  まず、大臣にお伺いしていきたいことなんですけれども、著作権法改正案、突然提出取りやめになりました。何でなんでしょうか。三月十九日、昨日ですね、昨日が法案提出の締切りですから、出ていないようですね。だから、もう今回の国会には出てこないということになります。でも、これは提出予定ということで説明があった法案。  私、法案の改正点ですとか、それからこれまでの検討されてきた経過については存じ上げておりますので、いつ、どんな形で、なぜ提出取りやめになったのか、このポイントだけ明確にお答えください。
  28. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 今般の著作権法の改正案についてなんですけれども、文部科学省としては、深刻な海賊版被害への実効的な対策を講じる一方で、国民の正当な情報収集などには萎縮を生じさせないと、この二つの課題を両立するべく慎重に配慮して制度設計を行ってきたところでありまして、丁寧に御説明を行うことで国民の皆様の御理解をいただけると考えておりました。  しかしながら、二月十三日の文化審議会著作権分科会における報告書の取りまとめの後におきまして、例えば日本漫画家協会を始め様々な団体から新たに懸念の意見が表明をされ、与党内の法案審査において、それらの御意見も踏まえ、より丁寧に調整を行うべきという御指摘もいただきました。  これを受けて、文部科学省としては、日本漫画家協会と直接意見交換を行うなどの対応を進めてきたところなんですけれども、法案の今御指摘のあった提出期限まで時間がない中で十分な御理解を得られる見通しが立たなかったということ、また、その後の与党審査において自民党から再検討の指示もいただいたことから、今国会への法案提出を見送ることとさせていただきました。  今後の対応につきまして現時点で具体的なスケジュールなどは決まっておりませんけれども、海賊版による被害は深刻な状況にあり、早急な対応が必要だと考えております。今後、国民の皆様の声をより丁寧に伺いながら、しっかりと検討を継続していきたいと考えております。
  29. 真山勇一

    ○真山勇一君 私も前の仕事がニュースの制作の現場で働いていたもので、やっぱり番組ですとか、それから映像、こうしたものの著作権、大変気になる問題なんですね。  やっぱり今お伺いしていると、丁寧な説明がしてこなかったとおっしゃいますけど、法案出す以上は、やっぱりそれは丁寧な説明をしたから出しますというのが順番であって、説明しないで出しておいて、そこでいろんなところから反論が出たからって慌てて取りやめるというのは、順序逆じゃないでしょうか。やっぱり話合いをきちっとして、そしてまとまった上で出す。  特に、今大臣のお話の中で私気になるのは、漫画家協会というのはいろんな方いらっしゃいますから、それぞれ賛成、反対ありますよ。ですから、これはやっぱりなかなか御意見聞くということも時間掛かると思うんですが、自民党の中で再検討、そのぐらいのことは出す前にやっぱり普通の過程だったらやってきていると私思うんですね。私の理解ではそうです。  法案が提出されるというのは、必ずやっぱり自民党の部会とかそういうところ、しかるべきところ、総務会とか、そこで了解されて出てくるんじゃないかなと思っているわけですね。だから、それが出てきていないということは、やっぱり極めてこれ異例なことだ。委員部なんかにも確かめたら、やっぱりこれ、こんなことない、珍しいということを言っているわけですよね。  ですから、やっぱりそういうふうになると、提出した政府、だってこれ、副官房長官がちゃんと説明しているわけでしょう、国会へ今度出すということで。だから、そうすると、やっぱり政府と与党の不一致ということはどういうことなのかということ等ありますし、それから、出した法案を、国会に出す予定の法案をやめますということも国会軽視じゃないかというような指摘も出ているわけです。この辺りの柴山大臣の見解はいかかでしょうか。
  30. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 確かに、極めて異例な経過だというように思います。  その一つの要因としては、これ、まずそもそも海賊版対策においてはサイトブロッキングが必要でないかということについて議論をしている中で、かなり様々なヒートアップした議論の応酬があり、その議事録の公開等について一定の制限が掛けられたということ、それで、その後の議論にうまくしっかりとした開かれた形でつながれていけなかった、そういった経緯についてもなかなか周知されなかったということ。そして、先ほどお話をいただいたように、非常に喫緊の課題であるということから、我々としては集中的にそのサイトブロッキングも含めて手続を進めてきたという理解であったんですけれども、今回、二月十三日の報告書の取りまとめをした後になって、御指摘いただいたような様々な懸念が新たに出てきたということもありましたので、こういった経緯も重く受け止め、今後は、やはり国民の皆様の声をより丁寧に初めから伺いながらしっかりと検討をしていかなければいけないということを痛感しております。  なお、今、政府・与党の不一致ということを言われたんですけれども、御指摘のとおり、与党の法案審査は政府として正式に法案提出を決定する前の段階で行われるものでありまして、今回は確かに一度自民党の部会は通っておりますけれども、総務会は通っておりませんで差戻しになった。そして、その後の部会においてもう一度検討しろという御意見をいただいて、法案提出そのものを見送ることとしたものですから、政府と与党が不一致になったという御指摘は当たらないのではないかと考えております。
  31. 真山勇一

    ○真山勇一君 申し訳ありませんけれども、余り何かよく分からない御説明だなというふうに思うんですよ。だって、ちょっとやっぱり、懸念があったからと言いますけど、大体この著作権法改正案、著作権法というのは前々からこういう問題、つまり、自由、表現の自由の問題と、それからどこまで規制するかという問題というのは、もうこれは常に相矛盾する点で出てきているわけですよ。だから、今回新たに、えっ、こんな問題が出てきたということじゃないんですよね、前々からずうっとあること。  だって、この前の書籍とか静止画像のときだってそういう問題というのは出てきたわけですよ。だから、漫画家協会さんのおっしゃることだって、もう当時からそういう話はあるわけですね、著作権という問題で絡んで。だから、それを何かいかにも再検討を、ここで急に出ちゃったんでという大臣の御説明は私は納得できないし、むしろ、今の説明聞いていると、やり方がやっぱり強引だったというふうにしか感じないですよ、やっぱり。  何でこんな強引なことをやってきたのかと思うんですけれども、まさかですね、まさかですよ、時期が時期です、選挙あります。もう今月末いよいよ告示されますね。夏、参議院選挙ありますね。こういう選挙と関係があるんじゃないかというようなそういう指摘、報道もあるんですね。これについてはどういうふうに思われますか。
  32. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) まず、既にいろいろと議論されてきたことじゃないかという御指摘については、私どもとしては、おっしゃるとおり、これまで、例えば静止画像の問題等についてもずっと議論をしてきたというつもりでおりましたし、それは新たに懸念が表明されてもきちんと丁寧に説明すれば御理解をいただけるのではないかというように考えていた部分でもあります。  ただ、懸念を表明される方によっては、先ほど私がもう紹介をさせていただきましたけれども、これまでの議論を必ずしもきちんとオープンにできてこなかったという面もあって、十分に御理解をいただけない方も結構ありましたし、また、その後、様々なネットなどを通じて懸念を表明される方、中には誤解に基づく懸念もかなりあったんですけれども、そういった方々も含めて丁寧にやはり議論を進めるには、先ほどの法案提出期限ということを考えた場合に、やはりいささか無理なのではないかというような結論に至ったところであります。  当然ながら、今最後に御指摘をいただいた統一地方選ですとかあるいは参議院選挙が影響したということではなくて、おっしゃるように、我々のこれまでの進め方とかあるいは周囲の方々に対する公開プロセス、こういったことにいささか問題があったのだという理解でおります。その反省の上に立って、しっかりと検討を再度進めていきたいと考えております。
  33. 真山勇一

    ○真山勇一君 いささか問題があったじゃないですよ、大分問題あると思いますよ。やっぱり、これすごく大事な話ですよ。だって、著作権の問題というのは、日本国内だけじゃなくて海外にも及んでいて、物すごい被害を受けているわけでしょう。今更金額言いませんけど、莫大な金額が被害受けているということが言われているわけですね、その違法ダウンロードで。やっぱりこれはどうにかしなくちゃいけないという声はあったと思うんですよね。  ですから、大臣おっしゃるように、本当に丁寧にやっていかなくちゃいけなかったんですよ。私、やっぱり思うんですけど、安倍内閣の法案の出し方って乱暴だと思うんですよ。乱暴な反面、その一方で丁寧に丁寧にって、言葉だけで丁寧にと言って、まさに今回のこのこともその象徴的な、これやっぱり同じことですよ。やはり大事な法案なんですから、本当に丁寧にやっていただく。これは大事だと思いますので、柴山大臣ももしかすると、この著作権法というのは本当に大事な、日本の文化とかそういうことに絡んでいる大事な問題ですよね。だから、是非そういうことがないようにやっぱり心していただきたいというふうに思うんですよ。  提出予定だった法案が今回駄目になりました。表現活動とか、それから研究、これは研究活動にもいろいろ使われるんですよね、ダウンロードして、あの資料というのはね。ただ、それが海賊版が出たり違法なダウンロード、これはもうやっぱり著作権者にとって侵害されているという大事な問題があるわけだから、やっぱりこれやっていかなくちゃいけないというふうに思います。こういう問題残したまんまで今回取りやめました。  じゃ、今回、百歩譲って取り下げたことは認めましょう。でも、今国会は出ないですけれども、次の国会、これはやっぱりいずれにしろ対策立てなくちゃいけないことですね、この問題点というのはやっぱり改正をしなくちゃいけない。  じゃ、次の国会、これ出すおつもりですか。その場合はこの辺の問題点というのを、懸念を払拭するような形で出せる、そういうふうに考えていらっしゃるかどうか、大臣の見解を伺いたいと思います。
  34. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 先ほど申し上げたとおり、今後の日程について必ずしも現時点において明確なタイムテーブルを持っているわけではありません。ただ、国民の皆様の声をより丁寧に伺いながらしっかりと検討を継続する必要があるということは、これはもう紛れもない事実であります。  また、今議員から非常に的確に状況について御説明をいただいたとおり、この侵害コンテンツのダウンロード違法化、これに関してやはり正確なことを伝えるということが重要だと思っております。一部、誤解に基づく不安や懸念があったのではないかというように感じております。  例えば、著作権を侵害するコンテンツか否かにかかわらず、ダウンロードやあるいはスクショ、スクリーンショット自体が禁止されるといった誤解ですとか、あるいは、少し今お話をいただきましたけれども、業務として行う捜索あるいは研究のためのダウンロードが禁止されているのではないか。申し上げるまでもなく、それらは私的使用目的の複製とは言い難いものですから、今回のダウンロード違法化とは直接は関係するものではありません。そういった誤解もあったというように思われます。  文部科学省といたしましては、国民の皆様に法案の内容を正しく御理解をいただいた上で御意見をいただくことが重要だというふうに考えておりまして、今後、今おっしゃるように、まさかそういうことはないでしょうねというようなそういう御指摘も踏まえ、丁寧な周知とともに集中的な議論もしていきたいと、このように考えております。
  35. 真山勇一

    ○真山勇一君 この次に出すときは、その辺りはしっかりとやっぱり丁寧にやって是非出していただきたい。これ、やっぱり私は必要な改正じゃないかというふうには思っています。ただ、その懸念ですね、懸念のところの点は明確に説明していくということは必要だというふうに思っています。是非お願いします。  次の問題に移りたいと思うんですが、私がお配りした資料を見ていただきたいと思います。まず一枚目の朝日新聞のデジタル版なんですが、これは普通の新聞にも出ておりますが、詳しく出ているのでこれを使わせていただきます。  今、卒業シーズンです、卒業シーズンにこんなに、何というのかな、切ないニュースが出たんですよ。ちょっと中御紹介しますけれども、去年の五月に熊本県の高校三年生の女子生徒、いじめうかがわせる遺書残して自殺をしたということなんですね。この件については、現在、第三者委員会というのができて調査を進めている。もう間もなく結論が出るということなんですが、女生徒が残したものから見ると、同級生から、よう学校に来られるねとか死ねばいいのになどと暴言を浴びせられたというようなことが言われておりまして、いじめじゃないかということを言われております。  問題なのは、これ調査は現在進められているんですが、問題は、今卒業式です、この亡くなった女子生徒の写真が卒業アルバムから一切消えていたんですね、消えていたんです、遺族の了解も取らずに。遺族は、ここに書いてあります、写真載せてほしかったんですよ。ところが、学校が、連絡取れないからということで、時間がないからということで一方的に載せないで、こういう卒業アルバム作りましたという何か報告を遺族にされたということなんです。  慌てて遺族の方は、いや、載せてほしいということで、学校は大慌てで、アルバムの空いているページ、大体卒業アルバムというのは最初の方に写真があって、後ろの方にほかの写真も貼れるようなところがあります、その空いているページに、何と両面テープでその女子生徒の写真を貼り付けたということなんですね。それで、配ったからいいだろうということじゃないですけれども、そういうことになってしまったということなんです。  女子生徒の母親の言葉がここにあります。娘が生きていて高校に通っていたあかしや、自殺につながった事実もなかったことにされてしまったようでショックだった。そう思いますよ、やっぱり御遺族の皆さん。  それから、裏ちょっと見ていただきたいんですが、いじめ問題に取り組む関係者の話、聞いてください。NPO法人ジェントルハートプロジェクト、川崎にあるそうです。この小森美登里さんの話だと、時間がないことを言い訳にせず、一緒に過ごした仲間としてアルバムに載せてもよいかと一言確認すればよかった。それから、教育評論家の武田さち子さん、卒業式や成人式、節目、亡くなった子を最初からいなかったように扱うのは、遺族の悲しみに追い打ちを掛けることになると思う。  遺族の方が載せるのを、それはやめてくださいとおっしゃっているならこれでいいと思いますよ。やっぱりこういう辺りがいじめの対応として本当に大事なことじゃないかなというふうに私は思います。  大津の中二いじめ事件、思い出してください。あの事件をきっかけに、いじめ防止対策基本法というのができました。重大ないじめは報告義務もできました。学校とか教育委員会の隠蔽体質とか事なかれ主義、こうしたことをなくそう、こういうことが二度とあっちゃいけないと決めたはずなんですね。でも、やっぱりこうやって繰り返される。  これだって学校がちょっと説明を、時間がないからじゃなくて、時間がなくても、だって今幾らでもあるじゃないですか。訪ねていって留守だったから、それだけが理由なんですよ。電話もあるしネットもあるし、あるいはメモを置いてきたっていいと思うんですよ。メモを入れてくればいいと思うんですよ。見ると思うんですよ。そういう努力もしないというのは、やっぱり何かなかなかいじめ対策ってうまくいっていないのかな、私はそう思います。  いじめ件数は増えているんですけれども、これは捉え方が少し変わってきているから増えているんだということもありますけれども、でも、学校の現場でやっぱりこうしたことが起きるというのは、本当になかなかいじめをなくそうという体質は変わっていないという気がするんですけど、大臣の見解はいかがでしょう。
  36. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 今、最後におっしゃったとおり、いじめの認知件数は平成二十九年度に文部科学省が実施した調査が約四十一万四千件となっておりまして、前年度と比べて約九万件増加をしております。まさしく、このいじめを埋もれさせないということが私どもとしてはとても重要なことではないかなというふうに思っております。いじめを漏れなく認知した上でその解消に取り組むという意味では、この認知件数が多いということは、いじめを初期段階のものも含めて積極的に認知をし、その解消に向けた取組のスタートラインに立ったということで、肯定的に捉える評価もできるのではないかと考えております。  ただ一方で、このいじめ防止対策推進法に基づく基本方針においては、いじめの対応については特定の教職員が抱え込むということはいけないでしょうと、学校いじめ対策組織で情報を共有し、組織的に対応することが必要であること、また、学校評価、教員評価の留意点として、いじめの有無やその多寡だけを評価するんじゃなくて、むしろ、問題を隠さず、その実態把握や対応が促されるよう、取組状況や達成状況を評価することなどが基本方針として定められているところであります。  また、学校の教職員等がいじめ問題に適切に対応できるように、平成二十八年度から文部科学省の職員が地方自治体に赴きまして、教育委員会の担当者や校長などに対して直接行政説明や研修などを行っております。  引き続き、こういった取組を通じて、いじめ防止対策推進法に沿った適切な対応が行われるよう、各学校あるいは教育委員会の取組を支援していきたいと考えております。
  37. 真山勇一

    ○真山勇一君 確かに、今大臣おっしゃるように、いじめというのはやっぱり教育の現場でいろんな問題あると思うんですね。これ一つ解決すればいじめなくなるよということではなくて、様々な問題点が今あると思いますね。  今おっしゃった、先生が抱え込むということもあると思います。抱え込んじゃいけないからということで、その一つの対策としてスクールカウンセラーですとかスクールソーシャルワーカーというのが導入されましたね。子供たちが問題あったり悩んだりしていたら、もう担任の先生もそうじゃなくても忙しいから、そういう問題は専門家、やっぱり専門家の方がいいと思いますね。心理学とかあるいは福祉の問題に詳しい、そういう方にやっていただくということに今動きが出てきています。増やしているというふうに聞いておりますけれども、まだ足りないと思うんですよね。  このスクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーについての来年度の見通しというのはどんなふうになっておりますか。
  38. 永山賀久

    ○政府参考人(永山賀久君) スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカー、来年度の見通しでございますけれども、来年度におきましては、スクールカウンセラーについては全小中学校二万七千五百校、それからスクールソーシャルワーカーにつきましては全中学校区一万校区、これへの配置を目指しているところでございます。
  39. 真山勇一

    ○真山勇一君 足りているのかということなんですけど、その辺どんなふうに考えていますか。
  40. 永山賀久

    政府参考人(永山賀久君) これは実績の方で申し上げたいと思いますけれども、平成二十九年度になりますが、スクールカウンセラーにつきましては二十九年度は公立小中学校二万六千校でございました。それから、スクールソーシャルワーカーについては五千中学校区に配置するのに必要な経費を措置をしたところでございますが、実数としては、スクールカウンセラーは八千七百人、それからスクールソーシャルワーカーについては二千人ということになってございまして、これは一人のスクールカウンセラーが複数の学校を兼ねているということで、こういった数字上の乖離が出ているということでございます。  一方で、こういったスクールカウンセラー等の配置によりまして、例えばいじめへの対応に際して、担任が把握できなかったいじめをカウンセリングの中で聞き出して、教員等と連携して生徒間の人間関係の修復につなげた事例等々、様々ないい事例も出てきてございまして、スクールカウンセラー等の配置がいじめ防止対策に効果は非常にあるというふうに思ってございます。  文科省といたしましては、このようなスクールカウンセラーあるいはスクールソーシャルワーカーの重要性に鑑みまして、先ほど申し上げたような拡充、これを今検討しているところでございまして、三十一年度予算案におきましても所要の経費を計上しているところでございまして、引き続き、これらの配置によりまして、いじめ防止対策に資する教育相談体制の充実を図ってまいりたいと思ってございます。
  41. 真山勇一

    真山勇一君 今御説明いただきましたけれども、いずれにしても、スクールカウンセラーもスクールソーシャルワーカーも、今おっしゃったように掛け持ちなんですよね。だから、本当に子供は、じゃ、例えば駆け込んできて、学校のそういうカウンセリングルームへ、話したいんだけど、いや、今日はいませんみたいな、そういうことがあるということを、私、現場からやっぱり聞きました。なかなか専任じゃなくて二つか三つの学校を掛け持ちで回っている、だから一週間に二回ぐらい、しかも午前中か午後しか来ないとか。じゃ、そのときまで待ってねというと、子供は、じゃ、そのときまで待てるかというと待てないかもしれないし、あるいは別な行動に出ちゃうとか、もう間に合わなかったということもあるような気がするんですね。  ですから、やっぱりなるべくそういうことがないようにやっていかなくちゃいけないと思うんですが、今の御説明だとまだまだ数足りないですよね、全然。目標としている数に行っていないでしょう。  私伺っているのは、スクールカウンセラーは八千七百人しかいないし、スクールソーシャルワーカーに至っては二千人しかいないというんですよね。やっぱり全然その配置が足りていないという、これでやっぱり十分いじめを防止する効果が出ているのかどうかというのはとても言えないような気がします。  ちょっと時間がないので質問少し先へ行きますけれども、教員の長時間労働は、やっぱり担任の子供なんかの対応で時間取られちゃうと大変だということもあるわけで、やっぱり特にいじめということは専門家の方がいた方がいいということで、このスクールカウンセラーとかスクールソーシャルワーカーがいるのはこれは必要なことだと思って、これは是非充実させなくちゃいけないというふうに思います。  それから、それと同時に、教員の長時間勤務というのを、教員の働き方改革ですね、その働き方改革として、先ほど石井議員からも出た部活動指導員、それからあるいはスクールサポートスタッフというのを導入を進めているということなんですが、部活指導員については分かりましたけれども、スクールサポートスタッフ、これはどのぐらい、どういうものなんでしょうか。
  42. 永山賀久

    政府参考人(永山賀久君) スクールサポートスタッフと申しますのは、例えば、学習プリントなどの印刷などを教師に代わって行うということによりまして、教師がより児童生徒の指導に注力をできる体制を整備をして教師の負担軽減を図るといったスタッフのことでございまして、二〇一九年度、来年度予算案におきましては三千六百人の経費を計上しているところでございます。
  43. 真山勇一

    真山勇一君 それと、私気になるのは、こうした今教育の現場で正規の教員というのも少なくなって、そうじゃない非常勤の講師も増えてきているということを伺っています。それと同時に、このスクールカウンセラーとかソーシャルワーカー、部活指導員、スクールサポートスタッフ、いろんな現場のお手伝いをする方がいらっしゃいますけど、こういう人たちの身分というのはどういうふうになっているんですか。
  44. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 今の御答弁にちょっと先立ちまして、先ほどの著作権法に関する御質問に関してちょっと一点だけ訂正をさせていただきたいんですけれども、自民党の総務会から差戻しされたと申し上げましたが、正しくは、総務会からは、関係者から改めて聞き取りをするよう求められたというのがより正確な表現でございましたので、今訂正をさせていただきます。  その上で、今のそれぞれのスタッフの方々の地位ということでありますけれども、確かに、スクールカウンセラーあるいはスクールソーシャルワーカー、職務や給与などを含めて非常勤の方々という位置付けの方が多く、そういう意味では、例えばその給与等について十分高くないのではないかという御指摘もいただいております。それにつきましては、全国的な実態や調査研究の結果等も踏まえてしっかりと検討していく必要があるのではないかというように感じております。  また、部活動指導員については、競技経験のある有識者や退職公務員、教師志望の学生などを充てることとし、また、スクールサポートスタッフについては、卒業生の保護者などを外部人材として活用することで学校の教育活動の充実を図るものでありますので、こういった、先ほど申し上げた外部人材の方々が授業の報酬等のみをもって生計を立てるということは前提とはしていないということで整理をさせていただきたいと思います。
  45. 真山勇一

    真山勇一君 まさに私が伺いたかったのは、今の大臣の最後の言葉なんですよ。要するに、これで生計を立てるほどの収入が得られないという、これ問題だと思うんですよ。  正規の職員の方、教員の方だったらいいかもしれないけど、その同じ仕事をしている。いや、私は、むしろいじめのそういう専門的な仕事というのはもっと給料高くてもいいんじゃないかと思うわけですね、やっぱり専門性がありますから。それなのに、それで生計立てられないというのは、それは、来てください、募集していますと言われても来ないんじゃないかなと思います、やっぱり。だから、このソーシャルワーカーもカウンセラーも、それからこの多分部活指導員だって、スクールサポートスタッフに至ってはもしかするとボランティアみたいな感じじゃないかと思うので、それはやっぱり集まらないですよ、やっぱり人手不足になります。教員の過重労働は相変わらず変わらないという、そういう状況になってしまうんじゃないかという私は懸念を持っています。  もちろん、これ完璧に数をそろえるのは本当に大変なことかもしれませんけれども、やっぱりそこを目指して多分やっていらっしゃると思うんですね。私は、本当にそういうふうに解釈します。今その過程だと思います。だから、いきなりちゃんとやれと言われて、それは予算もありますからできないと思います。それは分かります。  時間なくなっちゃったので、是非ちょっと皆さんにも、まあこれよく出てくるので見たこともあると思うんですけれども、最後の私の資料を見てください。  国内総生産に占める公的教育支出の割合、OECDです。デンマーク除いた三十四か国が出ています。OECDの平均は、真ん中、四・五%。それよりも多い国、少ない国、見てください、右の一番外れに三・一%。日本最低じゃないですか、教育に対する支出が。だって、こういうふうに現に数字で出ているんですよ。もっとお金使わなくちゃいけないと思います。  だから、先生は正規でやっている方はいいかもしれないけど……
  46. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 真山委員、時間ですのでまとめてください。
  47. 真山勇一

    真山勇一君 はい、分かりました。  同じ仕事をしている人にはやっぱり同じ手当を、待遇をしてあげてほしいと思います。教育に使う予算、国民は反対しないと思います。  以上です。済みません、時間押しました。ありがとうございました。
  48. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 国民民主党・新緑風会の伊藤孝恵です。本日も質問の時間をいただき、ありがとうございます。  冒頭、現在衆議院で参考人質疑が行われております大学等における修学の支援に関する法律案について、大臣に伺います。  この法案が、学校教育法、国立大学法、私立学校法、独立行政法人大学改革支援・学位授与機構法の四つの法律の一部改正が束ねられた学校教育法改正案との一括審議になっております。これはなぜなのでしょうか。いずれの法改正も従来の大学の在り方を大きく根本から変えるもの、全く違う内容のものです。一括ではなくて、それぞれ十分な審議が必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。
  49. 伯井美徳

    政府参考人(伯井美徳君) 今回国会に提出しております修学支援に関する法律と、ただいま御指摘いただきました学校教育法等の一部を改正する法律、一括審議にしておりますが、これはアクセス機会確保と大学改革を一体的に進めるという考え方の下、一括にしているものでございまして、また、具体的には、高等教育無償化の機関要件につきまして、外部理事の数であるとか、そういったことで相互に関連するということで一括審議をお願いするものでございます。
  50. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 一体的に進めるから一括審議にしていいというものではなくて、内容をよく見ていただくと、全く違う内容のものであります。  著作権改正法、今、真山委員からも質問ありましたけれども、今国会への提出見送られたということなので、本委員会における会期中の審議時間、十分にございます。過去にも、衆議院では束ねられていても、参議院では分割して審議した事例は幾つもございます。直近では、百九十国会の税関連の閣法、百九十三国会の法務関連の閣法など。委員長、ここ熟議の府ですので、しっかりと審議ができるよう分割して、熟議を尽くせるようにお取り計らいをお願いいたします。
  51. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 後刻理事会で協議します。
  52. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 ところで、大臣、こちらの条文、拝見しました。附則の第四条に、財源は増加する消費税の収入を活用してというふうに書いてあります。消費税のみの表記であります。例えば増税が先送りされた場合、この無償化法案も先送りされるという理解でよろしいですか。
  53. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 消費税率の引上げについては、政府としては反動減等に対する十二分な対策を講じた上で、法律で定められたとおり、今年の十月に現行の八%から一〇%に引き上げる方針であります。  文部科学省としては、これを前提として、その次の来年四月からの高等教育の無償化の実施に向けて着実に準備を進めていく必要があると考えておりますということに尽きます。
  54. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 方針は分かりました。前提も知っています。  その上で、新しい判断といって見送りされた場合、この無償化法案はどうなるんですかというふうにお伺いしております。
  55. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) まず、政府としては、消費税率の引上げに向けて経済財政運営に万全を期すという取組をしているということを申し上げた上で、大学等における修学の支援に関する法律案は、今条文について御紹介をいただきましたけれども、消費税法の改正日、すなわち、消費税率の引上げ日の翌年の四月一日までの間において政令で定める日から施行するということとしております。
  56. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 今大臣が棒読みされたのは附則の第一条、施行期日というところを読まれたんだというふうに思いますが、これ非常に書きぶりが分かりにくいんですけれども、つまり先送りできますということを書いております。確実にやるというこの法律の立て付けになっておりません。  大臣、例えば政府が子供の学びや育ちに線引きはしないという哲学を持っていらっしゃるのであれば、その財源として消費税の増税分以外の財源も活用できるように、第四条の消費税の収入のくだりに、等、などですね、等を追加して、いずれの場合もちゃんとこの無償化法案というのは自分たちはやるんだというふうに一部修正されたらいかがでしょうか。
  57. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 繰り返しになりますけれども、我々は、反動減等に対する十二分な対策を講じた上で、法律で定められたとおり本年十月に現行の八%から一〇%に引き上げるということを前提として、来年四月から制度を実施できるよう今国会において御審議を賜り、その上で着実に準備を進めてまいりたいと、是非御理解をいただきたいと思います。
  58. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 じゃ、リーマン・ショック級の危機が来たら、この法案はどうなるんでしょうか。
  59. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 仮にということで今御質問いただきましたけれども、仮に消費税率の引上げが遅れた場合には、これに対応して政令において本法案の適切な施行日を定めるということがこの条文上の帰結かと思います。
  60. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 つまり、先送りするというふうに今大臣もおっしゃったと思うんですが、であれば、これ、なぜ日切れ扱いなんでしょうか。
  61. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 繰り返しになりますとおり、今年十月に現行の八%から一〇%に引き上げるということを、万全の対策を講じた上で我々としては一丸となって進めているところであります。来年四月から制度を実施できるよう、今国会において審議を賜る必要が私はあるというふうに考えております。
  62. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 であれば、これ、日切れ扱いではなくて、消費税のいかんがしっかり決まってから、それから審議したらいかがですか。
  63. 伯井美徳

    政府参考人(伯井美徳君) 消費税法との関係については大臣の答弁のとおりでございますが、日切れ扱いにつきましては、我々、消費税の増税を前提にこれを進めておりますが、先ほどの機関要件を定めるということで、一定の機関要件を満たす大学、短大、高等専門学校、専門学校を対象とするその機関要件の準備を、やはり高校生の給付型奨学金の申込みということを考えると、進路希望を固める八月ぐらいまでにはその準備を進める必要があると、無償化の対象となる大学、専門学校を公表する必要があるということで、できるだけ速やかにこの法案を可決、成立していただきたいという趣旨でございます。
  64. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 今、あたかも学生のためというようなことをおっしゃいましたけれども、消費税のいかんによってはなくなるんですよね。であれば、ちゃんとその動向を見極めてから法案を通す方がよっぽど学生のためだと思うんですが、いかがでしょうか。
  65. 伯井美徳

    政府参考人(伯井美徳君) 消費税法上は、消費税の増税時期は平成三十一年十月一日と法律上規定されておりますので、もしそれを延期するとなると再度法律改正が必要であるというふうに認識しておりまして、我々は十月一日からの増税ということを念頭に置き、それを前提として進めているものでございます。
  66. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 では、内容について二点確認させてください。  まず、資料一を御覧ください。新制度が導入されると現行制度から支援の後退が起こり得るのではないかという危惧を示した図であります。  例えば、一番上ですね、両親、子一人の例を御覧ください。現行、四百二十二万円まで全額免除、六百二十八万円まで支援の対象だったにもかかわらず、新制度では、満額は二百二十万円、三百八十万円までの支援にとどまっております。これは制度の不備ではないでしょうか。  もう一点、資料二を御覧ください。今回の私立学校法の改正であらゆる規定が追加されるのに、なぜか学校法人には理事長の選定及び解職の規定が追加されない。ほか見てみていただくと、赤字は全部追加されるんですね。しかしながら、不自然なほどこの理事長の選定及び解職のみ追加されない。これはなぜでしょうか。
  67. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 現在、各大学における授業料の減免については、各大学が定める認定基準に基づいて、今委員から御紹介をいただいたとおり、多様な形で行われております。これらの取組については、国立大学については国立大学法人運営費交付金により、私立大学については私立大学等経常費補助金により、一部を支援するという形になっております。  今回の新制度においては、この大学間の差異をなくして真に支援が必要な住民税非課税世帯及びこれに準じる世帯の学生に対して、国公私共通の基準によってトータルとして大幅に規模と額を拡充し、重点的に支援を行うこととしたものであります。  今後、では、各大学における授業料の減免どうなるのかということなんですけれども、今後、各大学における授業料減免への公的支援はこうした新制度の下で行われることとなりますけれども、まず、大学院への支援などについては、今後、予算要求に向けて適切に検討することとしたいと考えております。そして、では、それ以外の各大学の独自の授業料減免を受けている学生が新制度施行によりどのような影響が生じるかということにつきましては、国としても、各大学の状況を把握の上、精査してまいりたいというように考えております。  次に、後段の学校法人の理事長の選定及び解職に係る規定が私立学校法においてないのはなぜかということでありますけれども、教育基本法及び私立学校法においては私立学校の自主性を尊重することが規定されておりまして、学校法人においては自律的なガバナンスが求められることから、その自主的なルールである寄附行為において、会社における定款と同じですけれども、そういった寄附行為により対応することが望ましく、御指摘のような規定は置かれていないものでございます。
  68. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 今大臣の御答弁聞いておりますと、今各大学で中間所得層も対象となっている支援の制度というのが後退をするというふうに聞こえたんですが、そこは各々の大学の状況を見て後退しないように取り計らうというふうに理解した方がいいのか、それとも後退することもあり得るというふうに理解したらいいのか、どっちでしょうか。
  69. 伯井美徳

    政府参考人(伯井美徳君) ちょっと補足して答弁をさせていただきますが、新制度は、真に支援が必要な住民税非課税世帯及びこれに準ずる世帯の学生を対象とするということで、単なる年収ではなく、住民税制度に準拠した所得基準を基準としております。  一方、現行の各国立大学等における授業料減免は、各大学等が定める認定基準に基づいて多様な形で行われているところでございまして、収入基準やその控除の考え方、あるいは世帯の定義などについて大学ごとによって異なっております。  したがいまして、この比較というのが、一概に比較するというのは困難ではございますが、まず、現在各大学において授業料減免を受けている学生が新制度の施行によりどういう影響を受けるのかというのをしっかり各大学の状況を把握、精査し、対応していきたいと考えております。
  70. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 それは困りますよ。だって、今支援を受けている方が後退する、受けられなくなるというんだったら、それは違うじゃないかという議論になりますし、もし、そこは大丈夫だ、今受けている方もちゃんと担保した上でこの法案を通したいんだといえば、そうですか、じゃ、応援しますというふうにもなるかもしれない。そこははっきりしてもらわないと困りますよ。  それから、今、先ほど自主性というふうに大臣おっしゃいましたけれども、自主性を重んじられるべきというのは、別に他の社福も民間法人だって全く一緒だと思います。自主性が重んじられるからこの理事長の解任規定を置かないというのはちょっと説明として不備があるかなと思いますし、資料三、御覧ください。  これは、主に理事長が不正経理などを働いた事例の一部であります。経営陣が交代した事例が一例、一番上だけありますが、これは理事長の解任規定を置いておいたから総取っ替えができた事例なんです。  昨日の本委員会でも、東京福祉大学の実刑判決を受けた理事長の問題点が指摘されたところです。権力を持ち続ける理事長に対してだからこそ、その権力を監視する機能というか、その学校法人における自律的なガバナンスの改善が促される仕組みを法律で担保しておくということが必要ではないかというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。
  71. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) まず、現行法上の規定について御指摘をいただきましたので、補足というか説明させていただきますと、法令違反状態の学校法人に対して、一定の報告徴収、立入検査、そして措置命令、こういったプロセスを経て、措置命令に従わない場合に役員の解任勧告を法令上行うことができますし、措置命令を始めこういった他の方法により監督の目的を達することができない場合には法人の解散命令を行うことも、法律上、適切なプロセスを経てということが前提ではありますけれども、できるということは追加をさせていただきたいというように思います。  その上で、各学校法人において、やはり私は、自律的なガバナンスを発揮し、自らの寄附行為に基づいて対処することが基本ではあるというように考えております。そして、今御紹介をいただいた様々な理事長の問題行為につきましては、現行法においても、寄附行為の規定に基づいてそれぞれ役員を解任することができることとなっております。  そして、今国会に提出させていただいた私立学校改正案を含む学校教育法等の一部を改正する法律案、今、表でも出していただいたとおり、学校法人や第三者に対する損害賠償責任を始めとする役員の責任を明確化すること、また理事の行為の差止め請求を始めとする監事の牽制機能の充実などの改正を通じ、ガバナンスの強化を図っております。
  72. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 今長々御答弁いただきましたけれども、やはり学校法人の理事会の権限というのもちゃんと担保した方がいいというような御提案です。  この理事長の選定及び解職というのの規定を置いていただくことについて検討いただけるか。それから、これ局長で構わないんですが、先ほどの、学校の各々の状況を確認をしますというようなことをおっしゃいました。確認をしている段階では、私たちは議論ができません。いつまでに確認をし、そして現行、支援を受けられている人が支援を受け続けられるのか、それとも後退するのか、それをこの委員会まで提出をしていただくよう、委員長、お取り計らいをよろしくお願いいたします。
  73. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 後刻理事会で協議します。
  74. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 子供の貧困対策に資する予算について質問をいたします。  資料四を御覧ください。今年度の予算中で実施する支援メニューの中に、家庭教育、家庭での学習習慣などの表記が目に付きました。  大臣に伺います。家庭での学習を重視させているのは、どのようなエビデンスに基づいた、どのような見立てに基づいた施策なのでしょうか。
  75. 清水明

    ○政府参考人(清水明君) お答えいたします。  学校外の家庭や地域におきましても、家庭の経済力に左右されることなく子供たちが学習に向き合える環境を整えることが大変重要でございます。  このエビデンスというお話でございましたが、文部科学省におきまして各種調査研究を通じまして、例えば相対的貧困層の子供につきましては他の子供と比べて学習時間が短い傾向が見られること、また家庭の所得など社会経済的背景と学力の間に相関関係が見られることといったような状況を把握しておりますので、これらを踏まえまして、子供の貧困対策を進めるに当たりましては家庭また地域についての施策も重要と考え、それに取り組んでいるところでございます。
  76. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 子供の家庭での学習環境というのを調査しているんでしょうかというふうにお伺いしたら、それはないというふうに昨日言われました。  国は、一五年に施行した生活困窮者自立支援法に基づいて、貧困家庭の子供の勉強を支援する団体の事業費を補助しています。しかし、そもそも、外に勉強しにお出かけできる子供というのではなくて、もう勉強も手に付かないような家庭環境にいる子や、まだ一人でお出かけできないような子供への支援が本丸のはずで、勉強の意欲や学びや食事、睡眠という日常生活の土台があって、初めてその学習意欲というのが湧き上がってくるんじゃないかなというふうに思います。  これは質問通告しておりませんけれども、大臣、この貧困対策というのが必要だというのはどうしてだというふうに思われますか。
  77. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) まさしく今回の教育費負担の軽減の法律にも通底する部分だと思いますけれども、子供たちの未来が貧困の連鎖によって閉ざされるということは、私はあってはならないことだというように考えます。家庭の経済状況に左右されることなく質の高い教育を受けられるということが、その子供の自己実現にとっても極めて重要であるというように考えております。
  78. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 私も、今の大臣の全てに共感いたします。  もう一方、資料五を御覧ください。これ、日本は子供が生まれない国というふうに書いてありますけれども、団塊世代、うちの父の世代というのは同級生が二百七十万人おりました。私、団塊ジュニア世代ですので二百十万人です。私、一九七五年生まれですけれども、このときの出生率二・〇を続けていれば、今だって二百万人同級生がいるわけですね。  団塊ジュニアがいかに家族を持てるか、子供を産んで育てられると思える労働環境や両立環境をつくらなかったのは政治家だというふうに思います。自分たちがそうだったから子供は自然に増えるんじゃないかななんて思っちゃったのかもしれませんけれども、九〇年代に適切な対策を取っていれば、少なくとも百万人は保てたかもしれない。我々のような氷河期世代にセーフティーネットをつくるという役割を放棄して、自己責任で押し通そうとしてきた、そのツケがこの少子化です。  我々、親になる世代ですけれども、既にこの世代が少なくなってしまっているのだから、この後、もっと若い子たち、既に数少なくなっていますから、その子たちが一生懸命出生率を上げたとしても焼け石に水というのが大方の専門家の意見です。  では、どうするか。天然資源のないこの国の唯一の資源は人材です。子供が生まれないなら、今生きている子供たちに投資をする。人への投資、特に貧困対策をどこの国よりも一生懸命やらないといけない。優秀な人材を育成できれば、いずれは納税者となりますし、国際競争力の高い技術を発明したり国を豊かにする、そういうことができるかもしれない。  資料六を御覧ください。一人親家庭の二人に一人の子供が貧困状態であることが分かります。  政府参考人に伺います。一人親といっても父子家庭、母子家庭とありますけれども、どちらの割合が多いんでしょうか。
  79. 土田浩史

    政府参考人(土田浩史君) お答え申し上げます。  国民生活基礎調査におけます平成二十七年の相対的貧困率の状況を見ますと、子供がいる現役世帯が一二・九%となっており、そのうち大人が一人の世帯では五〇・八%となっております。その家族構成につきましては、母子家庭がおおむね七、八割ぐらいではないかというふうに推計されておりまして、父子家庭は一割弱程度ということを推計されるということでございます。
  80. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 おおむねというところが不思議で、やっぱりここちゃんと調査をしていないということが非常に問題だというふうに思います。調査をして、事実がないと対策は打てません。  我が国も取り組んでいるSDGsの中でもうたわれている人間の安全保障においては、誰がどこでどう取り残されているかを可視化した上で、その人たちに何ができるかを考えるアプローチを求めています。  日本政府は、これらの可視化の指標に例えば二〇二〇年の国連犯罪防止会議の出席者数とか挙げているんですけれども、これ五年に一度の会議、これ大事ですかね。大事かもしれませんけれども、それよりは、今沖縄とか京都とか愛知が独自でやっている県別の子供の貧困率を取って、目標を立てて、その目標を下げるためには何をするかを議論して、その上で予算を付けるべきではないでしょうか。数値目標というのは持つべきだというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。
  81. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 先ほど御紹介をいただいたとおり、特に一人親家庭、特に今御紹介をいただいたようにシングルマザーを対象とした教育支援に力を入れるべきだということは、私も認識を共有をさせていただいております。  目標を定めてということなんですけれども、我々としては、この対象となる方々にしっかりと支援を行き届かせるということがまず重要だというように考えておりまして、そのために、例えば二〇一九年度の予算案等について、先ほど来お話をさせていただいているとおり、高等教育の支援、これは来年度からということで準備段階ではありますけれども、幼児期から高等教育段階までの切れ目のない形での教育の無償化や教育費の負担軽減、これは二〇一九年度の予算案ということになるかと思います。  また、貧困による教育格差の解消のための教員定数の加配措置ですとか、スクールソーシャルワーカーの配置拡充等の学校をプラットフォームとした子供の貧困対策、これについても二〇一九年度予算への計上をさせていただいております。  また、地域学校協働活動の一環として実施する中学生、高校生等への学習支援や家庭教育支援の充実など、地域の教育資源を活用した子供の貧困対策等にも予算を計上させていただいており、今後とも、子供たちがそれぞれの夢にチャレンジできる社会の実現に向けて全力で取組を進めてまいりたいと考えております。
  82. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 大臣、行き届かせるというふうにおっしゃいましたけれども、その行き届かせる対象が今何人で、どこにいて、どんなことに困っているかが分かっていないんですというような問題提起をしております。これ非常に大事なところだと思いますので、子供の貧困対策大綱、平成二十六年に策定された際、貧困率などの指標が認定されただけで改善に向けた数値目標というのは設定されませんでした。平成三十一年度内にも行われる予定の大綱見直しでは、是非大臣が積極的に県別の数値目標を持った上で政策に落とし込んでいくようお願いを申し上げます。  続きまして、資料七を御覧ください。シングルマザーが貧困に陥りやすい理由を示した新聞記事です。非正規で働くシングルマザーの多くがアンダークラスと呼ばれる平均年収百八十六万円という環境で子供を育てています。  日本学術振興会特別研究員の葛西リサ先生によると、母子世帯になった当時、子供は半分が未就学児、一番手の掛かる未就学児を連れて非正規やパートとの両立に苦しみ、離婚で家を出ても不動産屋さんは前年度年収と勤務年数を見る上、保証人が確保できなくて住む場所にも困り、母子生活支援施設は、より深刻なシングルマザー、DVから逃げているような方を優先して入れるために入れないというようなことを二月二十日の国民生活・経済に関するこの院での調査会でレポートされております。  大臣、日本は住所ありきの国であります。就職するにも保育園に入るにも、全てにおいて住所が要る国です。経済貧困というのは居住貧困に、そしてそれは子供の空間貧困に直結します。空間貧困の結果が、資料八及び九のように、学力に影響を及ぼします。  昨今、一人親の居住支援を空き家の利活用や仕組みによって解決しようと、母子世帯向けシェアハウスが全国各地に立ち上がっています。私の地元愛知県にもリンクリンクという会社がシングルマザー専用のシェアハウスを初めて立ち上げました。また、これらの物件は、ポータルサイト、マザーポートというところで探すこともできます。  資料十三―一から四で興味深い取組を添付いたしましたので、是非、委員の先生方、御一読ください。例えば、病児保育型の認可保育園が入っているシェアハウスだったりとか、一階のクリーニング屋で直接雇用してもらえることで保育園申込みのときに必要となる就労証明書を発行できるシェアハウスですとか、シニア女性が管理人として住み込んで御飯を作ってくれたり保育園の送り迎えをしてくれるシェアハウスなど、実に多種多様、そして、子供がただいまと言ったら誰かがお帰りと言ってくれる、そういったことにシングルマザーたちが救われている、そういったつながりも見て取れます。  ここからは国交省に伺います。  資料十の住宅セーフティーネット制度が、シングルマザーシェアハウスを運営する事業者にとっては非常に使いづらい制度になっています。その理由は、シングルマザーで、もちろんシングルマザーですから大人と子供、人間としては二人とか三人になるわけですけれども、居住者が一人となっている、そういったところにまずその使いづらさがあります。  ただ、資料十二を御覧いただくと、基準の緩和を行ってもいいよという事務連絡を各行政にしています。都道府県、市区町村にしています。思うんですけれども、これ、各行政に対して緩和してもいいよと言うのであれば、これ国が一括で認めたらいいんじゃないかというふうに思うんですが、それができない理由って何かあるんでしょうか。
  83. 眞鍋純

    政府参考人(眞鍋純君) 住宅セーフティーネット制度の基準についての御質問でございました。お答えしてまいりたいと思います。  今御指摘のありましたシングルマザーなどを含む住宅確保要配慮者の入居を拒まないいわゆる住宅セーフティーネット制度におきましては、登録住宅に係る面積の基準について、まずは全国で標準的な必要な規模として各戸二十五平米以上ということを基本にしています。ただし、共用部分に共同の台所や浴室などを備える場合には十八平米、さらには、いわゆる入居者一人とするシェアハウス型の場合には専用居室が九平米以上としております。  この基準を定めるに当たりましては、有識者にお入りいただいたシェアハウス型の基準を定める検討会がございました。この検討会の中で、まずは社会のニーズや供給実態を踏まえて、喫緊の課題であり、既往の研究である程度整理が進んでいる単身者向けの基準を対象に検討を行ったと、こういう経緯がございます。  その際に、一人親等シングルマザー向けのシェアハウスについてはどのようにするかと議論もいただきましたけれども、事例の蓄積が少ないというような課題があったために今後の検討課題とさせていただき、成案には至らなかったという経緯がございます。
  84. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 どのくらい事例蓄積したら国が一括で認めていただけますか。
  85. 眞鍋純

    政府参考人(眞鍋純君) ある調査では、今のところ全国で三十件ほどというふうに聞いておりますので、何件というふうには申し上げられませんが、よく実態を踏まえた上である程度の蓄積が必要であるというふうに考えてございます。
  86. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 物件数ないし期間を預けてくださらなければ、ずっと、せっかくいい仕組みが回り始めているのにそれを進めていけないではないかというふうに思います。  検討会、ちなみに、次いつあるんですか。そして、そこでどういった事例の蓄積があれば、どういった期間があれば、どういった声があれば前向きに進めていただけるか、そこを御答弁お願いいたします。
  87. 眞鍋純

    政府参考人(眞鍋純君) 現在のところ、検討会を開く実際の具体的な日時なり場所なり計画はございません。  しかしながら、今後、一人親世帯、シングルマザー向けのシェアハウス型の基準を考えるに当たりましては、居住する世帯の子供の年齢をどう設定するのか、人数をどう設定するのか、さらに、そういった年齢や人数の違いによって求められる居室の面積などが異なってくるのではないかというようなことを考えられる一方で、その基準に合わなくなってしまう、お子さんが成長して合わなくなってしまうという場合に居住要件を満たさなくなってしまう、それがかえって居住の安定上の課題につながるという面もございますので、この点については慎重な検討が必要だというふうに考えております。
  88. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 よく研究してください。今、もう既にシングルマザーハウスでは、もう未就学児に限るとか、三年生までとか、小学生までとか、ちゃんと彼らは運用しています。そして、特に男の子は中学生になると男性になりますから、そういった方々と暮らしていけないとか、個室も欲しくなりますし、彼女たちは自立に向けて努力してそのシングルマザーシェアハウスにおりますので、子供が大きくなったらちゃんと自立に向けて走り出していますよ。そんなところを理由に、全国一律で決められないなどという答弁しないでください。  この検討会、次回の検討会では、こういったシングルマザーハウス、シングルマザーシェアハウス研究をよくよく国の立場としてした上で検討会に臨んでいただいて、そして、全国一律、彼らの事業者がもっと使いやすい仕組みに変えていただくようにお願いを申し上げまして、時間ございませんので、次の質問に移らせていただきます。  資料十四、御覧ください。昨年五月二十九日の当委員会でも質問させていただきました。要保護等の状況にありランドセルが買えない子供たちは、今全国に約十四万人おります。もちろん、就学援助費補助は市区町村が二分の一、国が二分の一の負担で従前より行われておりましたけれども、その支給は何と入学式の後。四月に申請して、届くのは早くても六月か七月でした。  なぜそんなことになってしまうのかというと、学校教育法の法律の立て付け上、小学校入学前の子供は幼児、四月一日に入学してからは児童。この国庫補助対象を学齢児童としているために、四月に入学してからしか申請もできない、もちろん支給もされない。私も二〇一六年の十一月に提出した質問主意書の回答で知って驚愕したんですけれども、一人の子供をある日を境に幼児と呼んだり児童と呼んだり、そんなどうでもいい取決めのせいで必要な時期に必要な支援が必要な人に届いていないという状態でした。これではいけないということで文科省に要綱の改正をしていただいて、入学準備金の支給を就学予定者、つまり幼児にも行えるようにしていただきました。ありがとうございました。  入学前支給の開始は平成三十年度入学の新一年生からでした。各都道府県の取組状況については資料十五を御覧ください。資料十五、よくよく委員の皆様、御覧ください。  私の地元愛知では、入学前支給を実施する市区町村、平成二十九年度入学では二つだったんですけれども、平成三十年度には三十二になりました。全五十四市区町村ありますが、あと一つ、これ豊根村というところなんですけれども、あと一つで完結します。実は、この豊根村、昨日から村長選挙やっているものですから、選挙が終わったら陳情に行ってこようと思っているんですけれども。  大臣の地元、先ほど埼玉とおっしゃっておりました。埼玉も実施検討すらしていない市区町村が愛知同様一つだけあります。大臣、是非お調べいただき、直接働きかけをお願いいたします。もっと言うと、全国津々浦々、ランドセルを買えなくて、ランドセルがなくて入学式を迎えるような子供が一人たりともいないように働きかけをお願いいたします。  政府参考人にお伺いいたします。支給を検討していない自治体の多くが、その理由を、資料十六にありますように、二重支給や支給漏れを挙げております。実際に文科省にそのようなトラブルの報告、入ってきているんでしょうか。
  89. 永山賀久

    政府参考人(永山賀久君) 新入学児童生徒学用品費等の入学前支給でございますけれども、今年度、平成三十年度新入学者を対象として実施したばかりの自治体が多いわけでございまして、現時点において、入学前支給の実施による具体的な課題というのは特に承知をしてございません。
  90. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 そうなんですよね。実際にそういった事例は入ってきていない。にもかかわらず、多くの市区町村がこの二重支給、支給漏れが発生するからという詭弁を述べているというところ、ここも大臣に知っていただいた上、改善を促していただきたいというふうに思います。  前回の質問で、これやっぱり対象になる方の広報の徹底というのと、毎年六月に実施する調査項目の中に、年々早まっているランドセルの購入時期、購入時期ですね、支給時期との乖離を見るための質問項目を入れていただけるようにお願いしましたら、御担当の課の皆さんがしっかりやってくださいました。  これ見てください。(資料提示)私のところにも、実は今年の春、長女が入学するものですから、私のところにも昨年十二月十二日に来ました。私の居住区では、対象者のみならず、新一年生の保護者全員に通知を出して問合せを募ったとのことでした。  そして、支給時期ですが、事務所の方で集計しましたところ、三月に支給する、このランドセル代というのを入学式の前、三月、直前に支給するというのが七一%、二月が二二%、一番早いところは十一月でした。  資料十七を御覧ください。これ、今どきのランドセル購入のため、ラン活と言うそうなんですけれども、ラン活は夏頃がピークなんだそうです。これグラフ見ていただくと、一月で切れていますよね。二月とか三月というのは、もう数字も表れてこないというような状態です。確かに、今店頭に並んでいるランドセル見てみると、もう色も選べないんですよね。  そういった状態で、政府参考人に最後お伺いしたいんですけれども、この支給時期、三月じゃなきゃいけない、二月じゃなきゃいけないという決まりはないと思うんです。これをもっと早く、こういったラン活の時期に近い時期に支給するということは可能なんでしょうか。また、可能なのであれば、それはどういうふうにしたら実現するのか。最後、教えてください。
  91. 永山賀久

    政府参考人(永山賀久君) 早期支給、これは始まったばかりの制度でもございますので、現在私ども把握している早期支給というのは、大体三月の前と申しましても一月とか二月が多いんですね。特に、じゃ、十二月は駄目か、十一月は駄目かということはないんですけれども、一つ考えられますのは、教育委員会の事務手続で学齢簿を作るのが十月末までなんですね。それから、就学時の健康診断というのが、これが十一月末までというのがありますので、大体そういった事務の流れと合わせて周知なりをやるというケースが多いものですから、そういう事情の中で、余りに、八月、七月、六月というのは少し難しいところあるのかなというふうには思ってございますけれども、なお私どもとしても早期の支給についてはいろんな形で促していきたいというふうに思ってございます。
  92. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 その促していきたいというのは、具体的に書面などを出していただけるというような意味でしょうか。
  93. 永山賀久

    政府参考人(永山賀久君) 具体的な方法についてはまたこれから検討いたしますけれども、いろいろな会議等でお話をするとかいったことも考えられるかと思ってございます。
  94. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 是非よろしくお願いいたします。  今、薄紫のランドセルが家に飾ってあって、本当にあふれんばかりの子供が楽しみに笑顔でおります。この笑顔が日本全国あまねくあるように御努力をお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。
  95. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 まず最初に、大臣に、発達障害を持つお子さんの高校での学習機会の確保に関連しまして、昨年の十一月二十七日に質問させていただきました通級指導、高校での通級指導の充実について伺いたいと思います。  昨年の大臣の答弁は、高校での通級指導の充実に取り組んでいくぞという前向きな答弁でございまして、改めて確認をします。こういう御答弁でした。今年度から高等学校における通級指導を制度化した。ちょっと中略しまして、そして来年度からは全ての都道府県において高等学校における通級による指導が実施される予定となっております。今後とも、こういった取組を通じて通級による指導の一層の充実に向けて必要な体制が整備されるよう、また都道府県における積極的な取組を促していきたいと考えておりますという御答弁でありまして、それに対して私の方から改めて、大臣がおっしゃったとおり、各都道府県に対しての働きかけを是非ともお願いしますというふうにお願いをさせていただいたところです。  その後の取組の状況はいかがでしょうか、来年度予算への反映も含めてお伺いをしたいと思います。
  96. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 高等学校における通級指導の充実を図るために、来年度予算案においては、指導の専門性を高めるためのモデル事業の実施、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所における教員研修などに係る経費を計上するとともに、来年度も引き続き教員定数の加配措置について地方財政措置を講じることとしておりまして、これらを通じて各自治体における取組を支援していくこととしております。  そして加えて、文部科学省に設置した障害者活躍推進チーム、浮島副大臣をヘッドとしたチームにおいて今年一月に公表した共生に向けた学びの質向上プランにおきまして、今後、通級による指導方法のガイドの作成、また教師の特別支援教育に関する専門性を高めるための仕組みの検討に取り組むこととしております。
  97. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 今大臣の御答弁にも触れられていました高校通級のガイド、小中学校の通級指導の充実に向けたガイドもあるところですけれども、今大臣が触れられた高校通級のガイド、是非とも積極的な取組をお願いをしたいところですが、これについて、文科省の参考人の方から是非とも詳しい内容について、取組の内容について答弁願いたいと思います。    〔委員長退席、理事石井浩郎君着席〕
  98. 永山賀久

    ○政府参考人(永山賀久君) 通級による指導を受ける児童生徒数の増加によりまして、必ずしも特別支援教育に関する知識や経験が十分でない教員も通級による指導の担当となることを踏まえますと、指導する際に参考となるガイド、この作成は必要であると、そう考えております。  このため、文科省では、先月、有識者による検討会議を設けておりまして、議論を開始をしたところでございます。このガイドの作成に当たりましては、まず、義務教育段階では様々な蓄積がございますので、これまでの研究事業の成果、あるいは実際に現場で指導を行っている教員の知見を基に内容を検討するということにしてございまして、まず、その障害特性に配慮するもの、それから発達段階に留意するものなどを精査する中で、高等学校でも活用できる内容も含まれてくるものと考えております。  いずれにいたしましても、文科省といたしましては、通級指導に関するモデル事業あるいはその研修の実施などを通じまして、高等学校を含む教員の専門性の向上につながるよう、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
  99. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 今局長がおっしゃったような取組を通じて、この通級指導の質がしっかり高まるように取組の推進をお願いをしたいと思います。  次に、幼児教育施設における遊具の事故を防ぐための取組について伺いたいと思います。これは、内閣府の政府参考人にお伺いをしたいと思います。  私、三重県の方から、お子さんが公園のベンチでけがをしてしまって指がおっこってしまった、これどうしようという、指をくっつけるお医者さんを探してくださいと、そういう相談を受けたことがあったんですね。だから、こんな危険というのが身近な公園に潜んでいるものなんだなと思ったわけなんです。でも、こうした危険が潜んでいるのはベンチだけじゃなくて、公園だったら遊具もありますし、でも、これというのは幼児教育施設、幼稚園、保育所、また認定こども園もそうだと思うんです。  という問題意識をずっと持っていたところ、先月二月三日の夜のニュース、これNHKのニュースでした。まさにこの幼児教育施設での遊具の事故について取り扱っていたんですね。ちょっとそのニュースを若干引用したいんですけれども、まず、このニュースでも触れている消費者庁による統計があります。これは平成二十七年までの六年間、遊具で起こった子供の事故はどれぐらいあるかというと、六年間で千五百十八件だと。事故が起こった場所の内訳は、公園とか広場が六百六十一件だと。でも、保育所とか幼稚園、これが百四十七件あると。なので、約一割弱もあるということなんですよね。やはりこの背景には、このニュースでは、国の安全に関わる指針の理解不足が原因の一つじゃないか、また点検が適切に行われていないんじゃないか、こんなような指摘があるわけなんです。  以下、ちょっと詳しくこのニュースから引用をしたいと思います。    〔理事石井浩郎君退席、委員長着席〕  まず、この事例として挙げられたのは四国の保育所で三歳の女の子が亡くなるという痛ましい事故なんですね。雲梯の隙間に首を挟まれてしまった女の子、職員さんが気が付いたときには既に意識がなかったと。で、女の子は九か月後に低酸素脳症という原因で亡くなってしまったそうです。安全管理を怠っていたということで、園長は業務上過失致死の疑いで書類送検されるんですけれども、でも、高松地検は、この事故を予測するのは困難であったとして不起訴にしたわけなんですね。その背景には、保育の現場で遊具の安全確保に関する国の指針が十分理解されていないことがあったということなんですね。  この指針では、遊具の構造であったり、また安全性、耐久性などの基準を詳細に示して、この中には子供の頭とか首が挟まって抜けなくなるような隙間を設けてはなりませんよとちゃんと書いてはあると。でも、七十七ページもある指針なんですね。施設側がその指針を遵守する義務もないと。なので、書類送検された園長さんも、任意の調べに対して、指針があること自体知らなかったと正直に話されているわけなんです。  NHKは、じゃ、指針、これどれぐらい知られているのかということで調査をしたと。そうしたところ、香川県内二百三十か所ある保育所と認定こども園にアンケートを行ったところ、回答がそのうちの九十施設から来ましたと。過半数に当たる四十六の施設が、国が示している指針について全く知らないとか内容までは知らないと正直に答えていらっしゃるわけなんですよね。こうした調査結果から、指針が保育の現場でなかなか十分理解をされていないという実態が明らかになっています。  これを更に駄目押ししているのが、やはり山ほど来る通知とか指針の数、ボリュームなんですね。ある高松市の保育園では、国や県や市から送られてくる通知とか事務連絡が年間四百件にも上ると。電子メールなんか毎日来るぞと。日々業務に追われる職員が読み込むのはなかなか難しい、これは極めて分かりやすい理由だと思うんですね。  こうしたまず理解不足のそういう状況があると。その上で、点検の課題があるわけなんです。  点検については、このNHKのアンケート、定期点検を実施していないと答えた施設は五十二か所だということで、回答を出してきてくれたところの六割にも上るということなんですね。  点検にもいろいろあるそうです。メーカーとか施工業者が遊具を設置したときに行う初期点検、専門の技術者が年一回以上ハンマーでコンコンと打って遊具に傷みがないですかとかを確認する定期点検、さらに専門技術者が詳しく行う精密点検があるわけなんですね。  国は、定期点検のほか、必要に応じて精密点検を行うということを求めているんですけれども、この香川県では、昨年までは県が保育施設の監査を行う際にどんな点検をしているかという、具体的には確認していなかったそうなんですね。  一方、遊具メーカーでつくる団体は、遊具が安全性を確保するための具体的な数値基準を満たしているかどうかという、そういう専門資格を設けていると。自治体によっては、ちゃんとこうした団体に保育園の遊具の点検を委託をしているというところもあるんですね。基準を満たしていなかったらちゃんと撤去とか補修しているよというところもあるわけなんです。ただ、こういう団体はまだまだ僅かだ、そういう指摘があるわけなんですね。  以上が点検に関わる課題なわけなんです。  このように、やはり国の指針の理解不足だとか、あとこの点検に関する課題、ここら辺がやはり幼児教育施設の事故を防いでいくための鍵なのかなとか思うんですけれども、ここでお伺いをしたいんですけれども、こうした幼児教育施設での遊具の事故を防ぐためにどのように取り組んでいかれるのでしょうか。
  100. 安藤裕

    ○大臣政務官(安藤裕君) 子供たちが安全で質の高い保育を受けられる体制を整えることは、本当に重要な課題だと認識をしております。  このため、保育所、幼稚園、認定こども園等について、まず職員に対する事故防止等を図るための研修の実施、それから、遊具等の設備の安全確保に関するチェックリストを含む事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン、これは平成二十八年三月に策定をしておりますけれども、これを関係機関に周知を行うとともに、重大事故が発生した場合の国への報告の仕組みを整備し、報告のあった事故情報について事故の背景などの情報提供を行い、各施設において事故防止などに役立てていただけるよう、データベースを内閣府ホームページ上に構築をしています。  今後とも、関係省庁や地方自治体等と連携をして、保育所、幼稚園、認定こども園等における遊具での事故を含め重大事故の防止に全力で取り組み、安全性や質の確保を図っていきたいと考えております。
  101. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 今、安藤政務官がおっしゃったように、やはり現場に分かりやすく周知されるということは本当に肝だと思うわけなんですね。なので、関係省庁でしっかり連携を取って、本当にきめ細かい対応をお願いをしたいと思います。  次に、学童保育施設の耐震とか防災の対策の推進について伺いたいと思います。  先日、神奈川県の厚木市で学童保育施設の火災がありまして、ニュースになりました。これは無認可の施設だったそうでありますけれども、こうした学童保育施設の安全体制、やっぱり本当に重要だと思います。全国でこの放課後児童クラブは設置が進んでおりまして、デフォルトと言ってもいいような制度なんじゃないかなというふうに受け止めています。  そんな中、我が党の地方議員から相談があったんですね。学校の前の民間の建物でやっている学童保育、放課後児童クラブが実は耐震基準満たしていないんだ、何とかしてくれないかという、そういう相談だったんですね。  まずここでお伺いをしたいのが、一般論として放課後児童クラブの防火とか防災の取組、まずどのようになっているんでしょうか。
  102. 三浦健太郎

    ○政府参考人(三浦健太郎君) お答え申し上げます。  放課後児童クラブは放課後等に適切な遊びと生活の場を提供するものでございまして、子供の安全と安心を守る観点から、防火・防災対策は重要であると考えてございます。  建物の耐火工事、耐震工事等の防火、防災に要する経費につきましては子ども・子育て支援整備交付金で対象としておりまして、また、非常ボタン、ヘルメット等の防火・防災対策に必要な設備の整備、備品購入に要する経費については子ども・子育て支援交付金で対象としているところでございます。  今後も、放課後児童クラブにおきまして、子供の安全のために防火・防災対策に努めてまいりたいと考えてございます。
  103. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 ありがとうございます。  それでは、私が相談を受けていた民間の施設ですね、学校とか公民館とか以外の、公的施設以外の民間施設はどのようになっているんでしょうか。
  104. 三浦健太郎

    ○政府参考人(三浦健太郎君) お答え申し上げます。  子ども・子育て支援整備交付金、子ども・子育て支援交付金は市町村に対して費用の一部を補助するものでございまして、市町村は、市町村が適切と認めた者に委託を行うことができるものとしてございます。そのことから、防火・防災対策に要する経費につきましては、公的施設、民間施設にかかわらず、市町村が適切と認めた者に委託する場合も含めまして補助することが可能となってございます。
  105. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 ということは、民間施設でも使えますよということだと思うんですけれども、こうした制度について、やはり地方自治の現場に伝わるような周知が必要だと思うんですけど、どのようにして事業者である市町村にお伝えをしていかれるんでしょうか。
  106. 三浦健太郎

    ○政府参考人(三浦健太郎君) お答え申し上げます。  委員御指摘の点につきましては重要なことでございまして、私どもといたしましても、市町村に交付要綱を発出する際に民間施設でも活用できることを通知するとともに、都道府県の説明会など各種会議で説明をするなど、あらゆる機会を通じまして、多くの市町村に活用いただけるよう周知してまいりたいと存じます。
  107. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 是非分かりやすい周知徹底をお願いをしたいと思います。  次に、ラグビーワールドカップ、先ほど石井先生も取り上げていらっしゃいましたけれども、いよいよ本当に九月二十日の開幕まであとちょうど半年となりました。このラグビーワールドカップ、私もラグビーやっていたものですから非常に期待をしているところなんですけれども、様々な課題もあると思います。そのうちの一つがチケットの課題なわけなんですよね。高額で転売するとかいろんな課題が挙げられておりますけれども、今日は、非公式の転売サイトについて伺いたいと思います。  これはニュースからその引用なんですけれども、こういうニュースでした。この九月開幕のラグビーワールドカップ日本大会のチケットについて、公式サイト以外の転売サイトで購入をしてしまったという相談が約五十件寄せられていますよとしまして、国民生活センターは二月の七日に注意を呼びかけました。このセンターによりますと、相談の多くは、チケットを購入しようとインターネットで検索した際に上位に表示された、グーグルとかですよね、上位に表示されたサイトから購入したんですけれども、実際には公式サイトではない海外での転売サイトだったというものです。転売サイトには注文は取り消せないと記載されていると、そういうニュースだったわけなんです。  ここで消費者庁にお伺いをするんですけれども、消費者がこうした非公式の転売サイトでチケットを購入しないようにどのように取り組んでいかれるのでしょうか。
  108. 高田潔

    ○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。  ラグビーワールドカップ日本大会のチケットにつきましては、ラグビーワールドカップ二〇一九組織委員会より、公式サイト以外で購入したチケットは使用できないとの注意喚起を実施しております。本件につきましては本年二月に国民生活センターも同様の注意喚起を実施しており、消費者庁としても、チケットは公式サイトで購入するよう注意喚起を実施する予定でございます。  また、非公式サイトでチケットを購入したことでお困りの消費者の皆様におかれましては、消費者ホットライン一八八に御相談いただきたいと考えております。
  109. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 是非消費者に届くような周知徹底をお願いをしたいと思います。  それでは、被災地の児童生徒への教育体制、また心のケアの体制について最後にお伺いをしたいと思います。  震災から八年が経過をいたしまして、改めて、お亡くなりになられた方々、被災されている方々、今でも避難所に不自由な避難生活をされている方々にお見舞いを申し上げたいと思います。  政府は去る三月八日に、復興・創生期間における東日本大震災からの復興の基本方針、これを閣議決定をいたしました。その中で、復興・創生期間はもとよりなんですけれども、その後における復興の基本方針が示されたところです。お子さんの教育とか、また心のケアの体制についてはこのような記述がございます。  まず、復興・創生期間においてはこのようにあります。仮設住宅での避難生活の長期化や震災により親を亡くすなど、様々な形で受けている被災の影響を踏まえつつ、被災地の子供が心身共に健やかに育成されるよう総合的に支援するとともに、特別な教員加配、スクールカウンセラーの配置、就学支援、学習支援等を通じて被災した子供が安心して学ぶことができる教育環境の確保に取り組む、このようにあります。  それでは、この後の期間、この復興・創生期間の後はどうかといいますと、二つの地域に分かれて対応が示されています。  まず、津波。地震・津波被災地域におきましてはこのようにあります。被災した子供に対する支援という項目の中でこのようにあります。復興・創生期間後も、家族や住居を失い心のケア等の支援が必要な子供が一定数就学している学校が残る可能性があることから、こうした子供に対する特別な教員加配、スクールカウンセラーの配置、就学支援について適切に対応するとありまして、一方、原子力災害被災地域についてはこのようにあります。学校再開の支援、ふたば未来学園や再開した学校等における魅力ある教育環境づくり、避難先の学校を含むいじめ防止や子供たちの心のケアを行う、このようにございます。  ここで、まず白須賀復興大臣政務官にお伺いをしますが、福島の児童生徒の心のケア、この体制をどのようにしていかれるのでしょうか。
  110. 白須賀貴樹

    ○大臣政務官(白須賀貴樹君) 御質問にお答えいたします。  新妻先生が政務官時代に、本当に被災地の子供たちに対する教育、そして心のケアに物すごく御熱心に取り組んでいるということを私も引き継がせていただきました。本当に非常に重たいバトンを預かっていると思っております。それを基にお答えさせていただきたいと思っております。  東日本大震災から八年が経過する中で、現在、地元で学校再開した市町村がある一方で、まだ被災先で教育活動を行っている町もあるとともに、地元での学校再開に伴い避難先から地元に戻り環境が変化した子供もいるなど、福島県の避難指示区域等内にある学校や児童生徒を取り巻く課題や状況は多様化しているものと認識しております。そのような状況の中で、福島県における子供の心のケアに関する様々な取組をこれまで以上に連携させながら、よりきめ細かく実施していくことが必要であると考えております。  また、三月八日に、先ほど御説明いただきました、閣議決定された復興・創生期間における東日本大震災からの復興の基本方針におきまして、特別な教員加配、スクールカウンセラーの配置、就学支援、学習支援等を通じて被災した子供たちが安心して学ぶことができる教育環境の確保に取り組むこととされております。  文部科学省といたしましては、現在、復興庁や厚生労働省とともに、福島県から現在の県内の状況や今後の取組に関する意向を伺いながら、復興庁や厚生労働省と連携して取組を進めているところでございます。  今後も、引き続き、関係省庁と密に連携し、福島県の意向を丁寧に伺いながら、子供の心のケアに関する取組を進めてまいりたいと思っております。  以上です。
  111. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 今、白須賀政務官おっしゃったように、福島県の意向が第一だということは非常によく分かるんですけれども、やはりこれも福島県任せにするのではなくて、やはり福島県の様々な活動をしっかり、ある意味で背中を押すような、そうしたあれも必要なのではないかなと思うんですよね。なので、やはりこうした心のケアを必要とするようなお子さんが一日も早く必要な心のケアをしてもらえるような体制づくりをできる限り迅速に進めていただきたいと、改めて要望させていただきたいと思います。  次に、復興加配、スクールカウンセラーの配置についてお伺いをしたいと思います。  被災三県、岩手、宮城、福島におきまして、やはりこの児童生徒へのきめ細かい対応のためには、この教職員を手厚く配置する対応、これは引き続き必要と考えます。来年度の予算への反映も含めまして、どのように取り組んでいかれるのでしょうか。  また、復興・創生期間の後も引き続きしっかり現場のニーズを把握をして、きめの細かい、現地の声にしっかりお応えをする対応をお願いをしたいと思うんですけれども、どのように取り組んでいかれますでしょうか。
  112. 白須賀貴樹

    ○大臣政務官(白須賀貴樹君) お答えさせていただきます。  被災した児童生徒に対するきめ細やかな学習支援や心のケアのための指導体制整備につきましては、地元の要望を踏まえながら継続的に取り組むことが極めて重要でございます。  復興加配に係る各県の要望につきましては、福島県からは、原発事故の影響による避難の長期化により引き続き心のケアが必要な児童生徒がいる状況や、避難指示の解除に伴う学校再開に伴う学校の指導体制を充実する必要があることなどから、二〇一九年度においても、対前年度同数の四百九十一人の要望があったところでございます。  一方、岩手県、宮城県、仙台市は、学校や子供たちの状況を客観的なデータでしっかりと把握した上で、必要な学校に対して効果的に加配を措置するという方針の下、市町村等と相談しながら要望を取りまとめ、結果として、二〇一九年度は、二県一市から合計で、前年度と比較して七十一人の減少となる二百九十三人の要望があったところでございます。  文部科学省としましては、これらの被災自治体と丁寧にやり取りしながら、二〇一九年度予算案には被災自治体の要望どおりの七百八十四人の復興加配に必要な経費を計上したところでございます。  なお、二〇二〇年度以降の復興加配につきましては、今月八日に閣議決定された復興・創生期間における東日本大震災からの復興の基本方針において、復興・創生期間後も心のケア等の支援が必要な子供に対する特別な教員加配について適切に対応するとされていることから、引き続き、被災自治体との丁寧なやり取りを行いながら、必要な支援に努めてまいりたいと考えております。  以上です。
  113. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 今、白須賀政務官がおっしゃったことは本当に大事だと思っていまして、やはり現地の御要望をしっかり聞いていただきまして、この復興・創生期間の後も被災地のお子さんが安心をして学ぶことができる、そういう環境づくりを是非とも丁寧に推進していただければと思います。  じゃ、以上で終わります。ありがとうございました。
  114. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時六分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  115. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。  この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、衛藤晟一さんが委員を辞任され、その補欠として中西哲さんが選任されました。     ─────────────
  116. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 休憩前に引き続き、平成三十一年度総予算の委嘱審査を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  117. 高木かおり

    ○高木かおり君 日本維新の会・希望の党の高木かおりでございます。今日は質疑のお時間をいただきまして、ありがとうございます。  早速ですけれども、以前も科学技術行政については議論をさせていただいたかと思います。近年、我が国の科学技術力の低下が大きな問題となっていることは御承知いただいているかと思います。少子高齢化社会を迎えまして、経済グローバル化が進み、そして国際競争が激化する中、基礎から実用化までの研究開発、これを着実に実施していくということが求められているということでございますけれども、二〇一九年の科学技術予算、これは九千八百六十一億円、昨年度より二百三十五億円増やされているということで、研究力の向上、それから人材の育成イノベーションの創出、こういったことを推進していくという意味でも大いに期待をしているところでございますが、昨年も柴山大臣とも議論をさせていただいたかと思います。若手研究者のキャリアパスの多様化ですとか任期付きの研究者の安定した環境整備、きちっと研究に専念できる環境を整えていただきたい、そういったところをお願いしたかと思います。  また、近年、国際競争力の低下、これも懸念されますし、国際共同研究、これの割合の低さ、こういったところも危惧するところではありますが、この二〇一九年度の科学技術予算、これ、新規で世界で活躍できる研究戦略育成事業、また国際競争力強化研究員事業などあるようですけれども、具体的に、特に若手研究者の育成のためにどんなふうな予算になっているのか、この点を踏まえて、大臣、お答えいただけますでしょうか。
  118. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) ありがとうございます。  今委員が御指摘になったように、我が国の研究力の現状についてですが、論文の質、量、双方の観点での国際的な地位の低下、あるいは国際共著論文の伸び悩みなどに見られるように、諸外国に比べ研究力が相対的に低下していることが課題となっております。  このような現状を打破するために、今御紹介をいただいたとおり、二〇一九年度予算案において、研究力向上加速プランとして、科学研究費助成事業、科研費の大幅な拡充などによる若手研究者への重点配分や海外で研さんする機会の拡充等に係る経費を計上させていただいております。  ただ、これとセットで私が取り組まなければいけないと思っているのが、研究力向上のため、ソサエティー五・〇に向けた人材育成イノベーション創出の基盤となる大学の改革だと思っています。先ほど、高等教育の負担軽減となぜこれがセットになるんだというふうな御質問もありましたけど、私は、その研究者やあるいは科学技術研究に対する支援と、それをやはり育む機関の改革というのは、これはやっぱり車の両輪だというように考えておりまして、このような認識の下、高等教育機関研究機関教育研究、ガバナンス改革を一体的に進めるための政策パッケージを高等教育研究改革イニシアティブ、僣越ながら柴山イニシアティブと呼ばせていただいておりますが、このパッケージとして取りまとめたところであります。  このイニシアティブを踏まえ、研究力向上につきましては、世界をリードする質の高い研究人材と流動性の確保、研究者の継続的な挑戦を支援する研究資金の改革、そして研究生産性を向上させる研究環境の実現に向けて、関係府省庁との連携や大学における人事給与マネジメント改革を始めとした大学改革と一体的に検討を進め、科学技術イノベーションの改革を加速、深化させていきたいと考えております。
  119. 高木かおり

    ○高木かおり君 ありがとうございます。  柴山イニシアティブということで、この研究力向上、これは今御説明をいただきました。我が国の研究力の現状というのは、諸外国と比べても本当に相対的に低下をしていっているという懸念がございます。  そういった中で、やはりこういったところをきちんと支援していくためには、大学の改革も一体的にやっていかなければならない。そんな中で、特に私は、前回もお願いをさせていただいた若手人材の育成という、こういった部分もしっかりとこれからも予算配分も付けてやっていただきたいと思うわけなんですが、この若手研究者、先ほど大臣からも科研費という形での支援もおっしゃっていただきました。もちろんその科研費、重要でございますけれども、今日はJST、科学技術振興機構による支援というところに少し焦点を当てて御質問をしていきたいと思います。  今日は資料を付けさせていただいております。国立研究開発法人科学技術振興機構、JSTの概要の資料でございますけれども、JSTは世界トップレベルの研究開発を行うネットワーク研究所ということでございまして、未来共創イノベーションを先導して、研究開発成果の最大化を使命としていると、これは承知しております。  では、このJSTの二〇一九年度予算、お幾らでしょうか、お答えください。
  120. 松尾泰樹

    政府参考人(松尾泰樹君) JSTの予算でございますけれども、政府からの支出予算といたしましては一千二十一億でございます。また、その中で、先生今御指摘の研究と言われるような部分につきましては約九百億弱、八百八十九億程度になってございます。
  121. 高木かおり

    ○高木かおり君 お答えありがとうございます。  この科学技術予算全体、先ほど、冒頭申し上げたように九千八百六十一億、その中の一千二十一億ということで、様々なジャンルがある中でJSTにこれだけのお金が行っているということで、大変重要な部分だと思っております。  JSTでは、中長期目標及び中長期計画、研究開発戦略に基づいて、ファンディング、地域創生、人材育成、国際協力など幅広い事業を実施されているわけです。これまでも様々な、iPS細胞の樹立、そういったノーベル賞につながるような、そういった研究への支援も行われてきたわけです。  社会の変革、今本当に問われているようなそういった社会の変革や、技術革新のスピードが今加速している中で、将来花開くような研究課題、それから研究テーマ、これ見極めるのはとても私難しいと思っています。  このJSTで実施している事業に対しまして、年間何件くらいのこの公募に対して応募があって、何件ぐらい採択され、また採択率、これについてちょっと御紹介いただけますでしょうか。
  122. 松尾泰樹

    政府参考人(松尾泰樹君) お答えいたします。  委員御指摘の採択率等々でございますけれども、プログラムが様々ございます。これは、先ほど委員御指摘の戦略創造でありますとか、あと、近年、未来事業等々、それから産学の連携でのA―STEP等々ございます。したがいまして、そこのものそれぞれについて、様々でございますので、一概にはなかなか言えるものではございません。  ただ、パーセントとしましては、多分数十%ということであろうかと思いますけれども、今、恐縮でございますけれども、個別にそれぞれございますので、その程度だというふうに御理解いただければと思います。
  123. 高木かおり

    ○高木かおり君 こちらにちょっと資料をいただいておりますが、様々な事業があるということで、割合でいきますと、おっしゃっていただいたように数%のものから高いところでは五〇%近いところもあり、様々であると思います。  今日は、JSTの中の事業の特に戦略的創造研究推進事業というところなんですけれども、JSTでは様々な、今御紹介していただいて、採択率もその事業によって様々だと、この様々な事業で研究者を支援しているということはもう十分分かりました。産官学と連携して実用化を視野に入れた研究の支援ですとか、二十年後、三十年後、これの出口を目指す基礎研究の分野への支援ですとか、海外関係機関と積極的に連携するような研究の支援、本当に様々だというのは十分分かります。  先ほどおっしゃっていただきましたが、採択されるまでの流れ、今日、二枚目の資料に付けさせていただきました。募集から研究開始までの流れというものがありますけれども、これを見ながら、その出口がすぐ見える研究、また見えない基礎研究、新しい技術シーズを創出する、先ほど申し上げた戦略的創造研究推進事業、これをいろいろある中で一つ例に取って、この資料とともに、是非、この審査はどのように行っているのか、御説明いただけますでしょうか。
  124. 磯谷桂介

    政府参考人(磯谷桂介君) お答え申し上げます。  御指摘のありました一つ例をということでございますので、先生の御指摘いただきましたJSTの戦略的創造研究推進事業、特にCRESTとかさきがけといったことについて御説明申し上げたいと思います。  先生既に御指摘ありましたけれども、この事業につきましては、出口を見据えて研究を発展させるとともに、新たな科学シーズを創出する事業でございます。  それで、審査の流れでございますけれども、まず、文部科学省が定めました戦略目標に基づいてJSTが研究領域を設定いたします。それから、その研究領域に関連する当該分野の第一人者である研究総括、プログラムオフィサーを選定をいたします。このプログラムオフィサー、POは様々な産業界出身者も含む領域アドバイザーを十名程度選定しまして、そうした方たちの助言も得ながらPOとして研究課題を審査をいたします。  具体的には、研究総括、POと領域アドバイザーによる書類選考と面接選考を実施いたしまして、戦略目標の達成に向けた独創的な優れた研究課題を最終的にPOが採択いたしまして、研究を推進しているという流れになってございます。
  125. 高木かおり

    ○高木かおり君 書類選考ですとか面接のその選考のところで研究総括という、この方がすごくキーマンになるのかなと思います。この方がどういう方がなっておられるのか。先ほども少し御紹介ありましたけれども、やはりこの研究総括をされている方、また領域アドバイザーという方々がどういった人材であるか、そしてその人材を育成していくこと、もうこれが本当にこの科学技術を世に出すときの大変重要な部分になってくるのかなと思っております。  先ほど御答弁もいただきましたが、先ほど採択率のことを御質問しましたけれども、たくさん応募があるわけですね。その中から、そういった方々が公募から始まって、書類選考して面接をしていって最終的には研究開始まで行くわけなんですけれども、それを限られた時間の中で、そのマンパワーの中で適正な審査を行うことというのがどこまで可能なのか。やっていないと言っているわけではなくて、どこまで可能なのかなというふうに思うわけです。大変苦労されているんであろうと。  各事業に応募された研究の将来性、見通し、こういったことを、もしその判断を見誤ることがあったら、これは我が国にとっては大きな損失につながりかねないというふうに思うわけです。そもそも、将来の社会経済に大きな影響をもたらすこういった新技術、先ほどの戦略的創造研究推進事業のこういった部分、新しい技術の種となる、シーズとなる、こういった研究を見極めるためには、国内外の研究動向、これも把握することも大変重要ですし、研究分野についての専門性、こういった専門性を有するような人材というのが大変重要になってくると思うんですね。  そこで、やっぱり目利きの存在、もうこれが本当に不可欠だと私は思います。ところが、この審査員になっている方々、これは審査員の方々が悪いというわけではなくて、頼まれて、大体、学識経験者、大学の教授研究者、そういった方々が引き受けてなられているのかなと思いますけれども、元々本業があって、そして引き受けているという状態で、審査のプロというわけではないと思います。  また、イノベーションの発掘、こういったことに対してどこまで、割と研究者の方々は自分の御専門のところは本当に専門家としてすばらしいと思うんですけど、様々なイノベーションを発掘するという観点からすると、どこまで目利き力を発揮できているのかということが疑問に思うわけなんですね。  選定過程におきまして、この目利きが非常に重要だと思うけれども、役割、ここをどのように担っているとお考えなのか、お答えいただけますでしょうか。
  126. 磯谷桂介

    政府参考人(磯谷桂介君) JSTの戦略創造研究推進事業における目利きということでお答えをさせていただきたいと思いますが、御指摘のように、JSTの研究総括、いわゆるプログラムオフィサーの選定に当たりましては、これはキーマンでございますので、しっかりと選定をしております。  具体的には、JSTが、過去のJSTやあるいは日本学術振興会、いわゆるJSPSのファンドを取得した研究者、あるいはファンドの実際に審査とか評価に当たったことの経験のある研究者の方たちの情報から当該研究領域、先ほど申し上げた研究領域を設定いたしますけれども、それと特に関係の深い候補者を五十名から百名ぐらいまず抽出をいたします。その候補者について、JSTが、研究実績あるいはマネジメントの経験、あるいは先ほど委員から御指摘あった世界的な研究動向等の情報も踏まえて二、三十人程度に絞り込みまして、インタビュー等、調査を行います。そのインタビュー調査の結果を踏まえて、その方が先見性及び洞察力を有していること、あるいは適切な研究マネジメントを行う研究能力を有していること、あるいは優れた研究実績を有して、関連分野の研究者から信頼されていることといった観点からJSTが総合的に判断して、最もふさわしい方をPOとして選定をしておりますし、また、事業が進んでからも評価をしっかりやりまして、領域のマネジメントが適切であるかということについても、中間評価あるいは事後評価というものを入れているところでございます。
  127. 高木かおり

    ○高木かおり君 様々、いろいろと今説明をいただきました。けれども、やはりその目利き力という観点でいいますと、今御答弁していただいたその認識、それがそもそもこれからの時代のイノベーションを発掘するということに対して果たしてどうなのかと思うわけですね。  それがどうしてかといいますと、例えば、有識者の方もおっしゃっているんですけれども、例えば、SOINN株式会社という会社が、実はこれ先日、衆議院の議員会館で講演がありまして、ちょっとそれを聞かせていただいたときに、このSOINNという会社、これは学習型汎用人工知能、これからのAIですね、これを例えばごみ処理発電に組み込まれるとAIがどんどん自分で考えていって、ベテランの運転員の操作を自分で学んで学習して、そして操作スキルも外にも漏れないで、流出しないでどんどんそのごみ処理発電が成長していくというような、それがいろいろな分野で使われる、こういったことですとか、例えば地中レーダーに、路面下空洞自動検知に組み込まれると、ベテランの知見だと四百枚強ぐらいの学習でディープラーニングでやるんですけれども、これ、ディープラーニングだったら数千枚から数万枚要るところを四百枚強ぐらいでできるというような技術を持っている。  こういった会社なんですけれども、この代表の方は昨年まで東工大の御教授をされておりました。そして、この方が二〇一四年、実はJSTに応募したときに、はねられているわけですね、こういった技術を持ったベンチャー企業なんですけれども。例えば、JSTもそうですし、NEDOでもこの技術は認められなかったと。日本のアカデミアと言われているようなところでは全く評価は残念ながらされなかったわけなんですね。  なんですけれども、ところが、これが米国陸軍研究支援の依頼があったということでございます。これ七、八年前のことで、論文を読んだ米国陸軍の方、エージェントがこのSOINNに問合せをしてきて、その後、現場を見せてほしいということだったんですけど、結局、文科省の方から通達でそれはやめてほしいということで成立はしなかったそうなんですけど、私もこれはやめておいてほしかったなとは思いますが。ほかにも、ドイツ官僚がこちらのSOINNのこの技術に興味を持って、研究室まで視察に来ているんですね。  このJSTの理事長は何て雑誌の記事のインタビューに答えているかというと、ドイツイノベーションには大変興味を持っていて、このドイツ政府が進めるインダストリー四・〇の作業部会の一つは法改正も目的としていると。今までの、問題が起きるたびに既存法の枠組みの中でどう対処するかを考えるのではなくて、日本にはこういった発想がないと。こういったドイツイノベーションに対する考え方を認めている発言をされているんですね。  先ほど申し上げたこのSOINNという会社には、ドイツ官僚がこのインダストリー四・〇関連の件で研究室まで視察に来ている。どういうことが言いたいかというと、JSTの理事長もこのことは認めていながら、しかもドイツからわざわざこのSOINNという会社に研究室にまで視察に来ている、その技術に大変興味を持って視察に来ているのに、結局は日本のJSTもNEDOもそれには全く反応を示すことがなかったということなんですね。  結局、この日本の公的な部分では日の目を見ずに、自分たちでベンチャー企業を立ち上げて、本来だったらそこで立ち消えてしまっているかもしれないところを、周りのそういった企業ですとか先見の明のある企業、そういったところに助けてもらってここまで、今既に二桁ぐらいの企業に技術提供をすることに決まっているということでございました。  こういう技術の見逃しということを少しでも防ぐために、海外の論文では、不採択という選定結果に対して反論制度というものがあるとお聞きしています。  先ほどの資料で選定の後に反論の機会、この会社でしたらJSTから具体性に欠けるので駄目でしたという通知が来ているんですけれども、例えば事業化に対しての反論、事業化に対しての具体性に欠けると書かれていることに対しての反論の機会を与えるということはできなかったのか、できないのか今後も。そうすれば、また新しい事業化に対する具体性について反論して、JSTが技術の、そのときは一旦駄目かと思ったけれども、もう一回反論することによってこの見逃してしまった技術を活用できる、日の目を見ることができるということにもなるんじゃないかなというふうに思うんですね。  こういった点につきまして、この反論を与える機会、またその後、ここで日の目を見なかった技術、そういったものはその後、後追い等、そういったこともされているのか、この二点、お答えいただけますか。
  128. 松尾泰樹

    政府参考人(松尾泰樹君) 個別個別の案件について今確認できておりませんけれども、様々なケースございます。  委員御指摘のとおり、まず目利きの問題と、それから反論の問題について申し上げますと、目利きにつきましては、先ほどPO、研究統括と言いましたけれども、研究統括とその下に研究のマネジメントをするチームでもってマネジメントしてございます。それについての研修事業であるとか、そういったことをやりながらチーム全体としてプログラムをマネジメントすると、そういう体制でございます。  それから、個別のプログラムについての反論ということでございますけれども、個別個別についてそういうことはなかなか難しいところもございますけれども、例えば事業化に持っていくものについては、今窓口を設けてそれぞれ行ったり来たりしながらの事業化プログラムというのをしてございます。その中で、残念ながらなかなか達成しなかったものについてはまた再度のトライとか、そういったことはあろうかと思いますけれども、それをどう救っていくのかというのは、それは個別個別の案件で対応していくということになろうかと思います。  いずれにしましても、いろんなシーズが国内にございますので、それを見落とすことないような形で更に私どもとしても事業を引き続きしっかりと対応させていただきたいと思います。  各種改善点は各プログラムでやっておりますけれども、それがどうかということは今ここではあれですが、そういうことで、改善しながら対応させていただきたいと思ってございます。
  129. 高木かおり

    ○高木かおり君 個別のことなので、なかなか今お答えできないということでございますけれども、私の方もこれは一例でございます。こういったことがほかでもあるんじゃないかなと大変危惧をするわけですね。  その目利きですとか審査、そういったことも大変難しいというのは分かります。今までできていたから、今までの実績がある方々だというようなさっきお答えもありましたけれども、やっぱりこれからのイノベーションというのは、見たこともないことということで、本当に新しいものに敏感に反応できる、そういった人材育成をしていかないといけないというので、やっぱり今までの考え方ではなかなか、現に我が国の研究力というのの低下が言われていて、論文数も減っている、諸外国に見劣りをしている、こんなことを言われたくないなと。もっともっと日本はやればできる、実は埋もれている、そういったところに是非視点を持っていっていただければと思います。  ちょっと時間がなくなってきてしまいまして、最後に大臣にお伺いしたいんですけれども、こういう様々な議論を聞いていただきまして、このJSTが行った、平成二十五年でちょっと古いんですけれども、我が国における研究制度のあり方に関するアンケート調査というのがありまして、これ審査制度についてなんですけれども、少しだけ紹介しますと、時代の主流ばかりを追いかけていると、ある日突然それが陳腐なものに豹変してしまうというような御意見ですとか、基礎研究では時間の掛かる分野も少なくないが、現在の評価方法は余りにも短期的な成果を重視し過ぎる傾向があるですとか、競争的資金の公募の際に申請者に評価内容をフィードバックして、研究内容の改善に資するシステムを導入することで現在よりはるかに効率よく若い世代の研究者の育成が図れるのではないか、こういった御意見とか、様々な意見がアンケート調査で言われています。  今から五年前の調査ですので、この調査を受けて、今、今年度予算も含めまして改善されている点、改善しているであろう点、また日本研究力を向上させて国際的な競争に互角に立ち向かっていけるような一流の研究人材の、冒頭から申し上げていますけど、人材の育成、確保、こういうところが必要なんですけれども、先ほどの目利き力のお話も踏まえまして、是非大臣から御所見を、御見解を伺いたいと思います。
  130. 松尾泰樹

    政府参考人(松尾泰樹君) 大臣からの答弁の前に、個別の案件ですので私の方から。  今委員御指摘の五年前の調査でございます。これはいろいろ提言していただいております。規模の関係、それからステージゲートの関係、評価の関係ありますけれども、例えば評価に関して言いますと、少し小規模のものを少し多めにトライをし、そしてステージゲートでやるというような事業の導入でありますとか、予算の規模については、やっぱり財政上の問題もございますけれども、少しずつ頑張っているところでございますし、ステージゲートの評価でありますとか目利き力につきましても、委員御指摘のとおり、なかなかニッチな部分というのは難しいところがございますけれども、それもやっぱり産業界の方、それから将来の見通しを入れた形での評価のシステムであるとか、そういったことも今トライをしているところでございまして、あと、特に若手の研究者については今回の予算でも充実をさせていただいているというようなところでございます。
  131. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 極めて高木委員から重要な御指摘をいただきました。  今、松尾局長の方からもお話をさせていただいたとおり、我々としても改善を図っておりますけれども、なかなかハイリスク・ハイリターンというのは、もう本当に日進月歩ですから、我々は、やはり税金を使ってアカウンタビリティーを伴う形でそれを出すということになると、どうしても、ハイリスク、ハイインパクトといいながら、一定のやはりアカウンタビリティーに配慮せざるを得ないという部分については御理解いただきたいと思います。  そういう意味で、例えば今おっしゃったようなファンドとかベンチャーの支援ということを組織対組織でマッチングをしていく、そういう中にあっては、恐らく民間の方々ならではの、外国も含めた情報ネットワークがすごくあるですとか、あるいは若手の人たちとの関係が密ですとか、そういうことも目指していけるのかなというように、新しい産学連携の仕組みについても考えていく必要があるのかなというようにも考えております。  それとあと、科研費を広く薄く、短期的な視点ではなく長期的な視点から見るべきだというのは、これはノーベル賞の本庶佑先生からも言われているところですので、そこはしっかりと我々検討していきたいというように思います。  なお、ちなみに、若手ですとか女性研究者の育成や確保という観点についても、今日はちょっと時間がありませんから紹介できませんけれども、しっかりと育成に向けた取組をしていますので、応援をしていただけるようよろしくお願いいたします。
  132. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) お時間です。
  133. 高木かおり

    ○高木かおり君 時間が来ましたので、これで終わります。  ありがとうございました。
  134. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。  全国学力テストと大阪で進む教育破壊の問題を取り上げます。  大阪市は、文科省実施の全国学力テストの結果が政令市で二年連続最下位だったということを受け、市長の号令の下、テストの成績と教員の人事評価を連動させる制度の検討を表明をいたしました。これに対して、過度な競争、序列化につながる、余りにも短絡的だと、現場の教師や保護者、専門家から批判や懸念が相次いでおります。  まず、大阪市が当初示した案にある、全国学力テストの結果を人事評価へ活用するということについて聞いてまいります。  二〇一九年度の実施要領では、この調査の目的あるいは配慮事項についてどのように記されていますか。
  135. 清水明

    ○政府参考人(清水明君) お答えいたします。  全国学力・学習状況調査のまず目的でございますが、義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握、分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図る、これが一点でございます。二点目が、学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる。そして、そのような取組を通じて教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する。この三点が目的でございます。  そして、調査結果の公表に関しましては、全国学力・学習状況調査に関する実施要領の記載でございますが、教育委員会や学校が保護者に対して説明責任を果たすことが重要である。一方、調査により測定できるのは学力の特定の一部分であること、学校における教育活動の一側面であることなどを踏まえるとともに、序列化や過度な競争が生じることのないようにするなど、教育上の効果や影響等に十分配慮することが重要である、その旨を定めているところでございます。
  136. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 大臣、今説明がありましたけれども、この学力テストの結果を校長や教員の人事評価や給与に反映させるということは、これ、今ありました実施要領では想定されていないと、こういうことでよろしいですね。
  137. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 今局長からお話をさせていただいたとおり、この調査結果は、実施要領において調査の目的を達成するため、自らの教育及び教育施策の改善、各児童生徒の全般的な学習状況の改善などにつなげることが重要であることに留意して適切に取り扱うものとするというふうに定めているにすぎません。  ということで、確かに、この定めは調査結果を教師の人事評価等に用いることを排除しているものではありません。調査結果の取扱いは各教育委員会の主体的な判断の下で判断、実施されるべきものであると考えておりますが、ただ、これも局長からお話があったとおり、本調査の趣旨、目的や、調査により把握できるのは学力や学校教育活動の一側面にしかすぎないわけですから、その方法等について、仮に教師の人事評価等に用いる場合については適切に配慮、検討していただかなければいけないというふうに考えております。
  138. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 私は想定されていないと思うし、大臣が今おっしゃったように、これ、どういうことなのかと、それが何なんだというのをちゃんと見ていかなきゃならないということだと思うんですね。  今回、大阪市は、この全国学テの活用は断念はしました。ところが、この学テと相関関係にあると言って、大阪府独自に実施しているチャレンジテストと、大阪市独自に実施しているこれ小学校三年生から六年生の経年調査というのがあるんですが、これを用いて評価をすると言っているんですね。ですから、国のテストではなくて独自のテストでやるんだから構わないだろうと、こういう理屈なんですね。  念のため、この大阪独自のテストの法的位置付けについて確認をしておきたいんですが、これ、全国の学テと大阪府が実施するチャレンジテストのこの法的根拠は何ですか。
  139. 清水明

    ○政府参考人(清水明君) お答えいたします。  地方教育行政の組織及び運営に関する法律の第五十四条第二項におきまして、文部科学大臣は地方公共団体の長又は教育委員会に対して、都道府県の教育委員会は市町村長又は市町村の委員会に対し、それぞれ都道府県又は市町村の区域内の教育に関する事務に関し、必要な調査、統計その他の資料又は報告の提出を求めることができるという規定がございます。全国学力・学習状況調査はこの条項に基づいて実施しておるところでございます。  また、大阪府が独自に行っております学力調査でありますチャレンジテストにつきましても、大阪府に確認したところ、同じくこの地教行法の第五十四条第二項を法的根拠としているということでございます。
  140. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 同じなんですよ。ですから、違いは実施主体が文科省か大阪府教育委員会か、その点でしかないわけなんですね。同一の法的根拠をもって行われる行政行為ということです。  私は大阪市の公立中学校の現役教師の方からも話を聞きましたけれども、今大阪の状況というのは、教師も生徒もテストに追い立てられているという恐ろしい実態が蔓延しているということが分かってきました。  例えば、中学校三年生は、年間、土日とか春休みとか夏休みとか冬休みを抜けば、大体授業日というのは、これは全国どこでも二百日ぐらいなんですね。この二百日の授業日のうち平均して二十一日から二十二日がテスト日なんです、大阪市の中学校三年生は。つまり、実に授業日の一割以上がテストなんですね。これ、もうテスト漬けになっておるわけですよ。  大阪大学大学院の小野田正利教授の調査によりますと、この年間のテストの日数の全国平均というのは大体十五日ということですから、大阪市がいかに異常なテスト漬けになっているかというのが分かると思うんです。元々あった定期テストや実力テストに加えて、二〇〇七年からは文科省の全国学力テストが加わった、二〇一五年からは大阪市独自の大阪市統一テストが加わった、二〇一六年からは大阪府独自のチャレンジテストをこれまた上乗せしたと、こういう状況になっているんですね。  学習指導要領では教科ごとの授業時間数の確保が義務付けられていますから、これ、テスト時間というのは授業時間としても処理されていくわけなんですね。そうすると、大阪市の生徒はテストのために使われる時間が多くなっているわけですから、これ、教師は授業の進み方、進め方、スピードですね、これ速めざるを得なくなるわけなんです。ある単元が標準時数では九時間となっているところを八時間でこなさなきゃならないと、これが今実際に大阪市の教育現場の実態なんです。これだけ負担が現場に掛かっているわけなんですね。  今回、大阪市は、全国学テの結果を教員評価、給与に反映させることは断念はしましたが、この府や市独自の学力テストの結果によって、校長の人事評価と給与、そして学校にも加算配分すると。点数が上がったところは加算配分、学校に加算配分すると。教員についても人事評価の参考にするという方針を決めております。しかし、私、これ、今政府から説明あったことからも問題だと思うんです。  今日は資料に付けていただきました。資料一ページ目の下、番号書いていますけど、この二と三を見ていただきたいんですよ。どう書いてあるか。  これ、一ページ目の下の部分には、振り返りプリントをやるんだと、こう書いてあるんですね。いつ振り返りプリントをやるのか。これは、裏面、一ページ目の裏面に書いてあります。こういうサイクルがあるわけなんですよね。ここにある振り返りプリント一、これ、十月ぐらいにやるというんですね。  つまり、これ、四月に全国学力テストをやって、結果が出てくるのが七月から八月ですよね。その後に振り返りプリントをやるというんですけれども、これ、全国学力テストを受けるのは小学校六年生と中学校三年生ですよね。じゃ、その小六と中三の人が振り返りプリントを受けるかといえば、そうじゃないんですよ、そうじゃないんです。この振り返りプリントを受けるのは、小学校五年生と中学校二年生なんですよ。小六と中三はもう終わっていますから振り返る必要ないというようなもので、要するに来年受ける人たちの振り返りプリント。だから、振り返りプリントというんですけど、それは違うんです。  振り返りプリント三を見てください。これ、三月に振り返りプリントをやるというんですけど、これは要するに四月に実施される全国学力テストを前にした小学校五年生と中学校二年生が行うプリントなんですよ。ですから、これ、要するに過去問の予行演習なんです。振り返りとか何でもないんですよ。  そこで確認しますけれども、全国で学力テストの点数を上げるために直前に過去問をさせて、ふだんの授業に支障が出る事態が全国で発生したことに伴い、文科省は二〇一六年、学力テストの適切な取組の推進を通知しております。これ紹介していただけますか。
  141. 清水明

    ○政府参考人(清水明君) お答えいたします。  全国学力・学習状況調査、先ほど申し上げましたように、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握して、分析をして、教育施策、教育指導の成果、課題の検証を行い、その改善に役立てることを目的に実施をしているものでございます。  御指摘いただきました平成二十八年四月に出された調査でございますけれども、こういった目的を考えますと、仮に数値データの上昇のみを目的にしていると取られかねないような行き過ぎた現場の取扱いがあれば、それはこの調査の趣旨、目的を損なうものであると考えられるということから、関係者に対して、いま一度原点に立ち戻って、この調査の趣旨、目的に沿った実施がなされるように、各教育委員会、また所管の学校に対して、関係者間の共通理解を深める、そういった目的で通知をしたものでございます。
  142. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 大臣、となりますと、この振り返りプリントですけれども、これ予行演習ですよ、全国学力テストの。そもそも大阪市が何でこんなことをやろうと言い出したのかといえば、出発点は全国学力テストの点数が二十政令市で二年連続最下位だということなんですよ。全国学力テストの点数を上げるために府や市独自の学力テストで人事評価をする。これ全部、全国学力テストの点数を上げるための施策につながっているんですよ。  今局長紹介していただいたように、結局、大阪市の方針は、これ全国学力テストの実施要領あるいは局長通知その他に照らして問題なんじゃないですか。
  143. 清水明

    ○政府参考人(清水明君) 済みません、大阪市の取組についての少し説明だけ。  大阪市教育委員会から聞いているところでございますけれども、大阪市においては、学力向上に向けた総合的な制度構築の一環として、市の児童生徒の課題に対応した内容のプリントの実施などを行って、不断の授業改善等を通じて児童生徒の実力を育成する取組を年間を通じて行っているということで説明を受けているところでございます。大阪市からは、これは行き過ぎた取組に当たるということではないという説明を受けているところでございます。
  144. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 大臣、出発点は全国学力テストの点数を上げるためなんです。そのために人事評価、それにひも付けようとしたけど、それはやっぱり無理だと。だったら、大阪市独自のテストでやっちゃおうと。それと相関関係にある、大阪府独自と全国学力テストは相関関係にありますよ。だから、こっちで人事評価すると。これ全部、全国学力テストの点数を上げるための施策なんですよ。これ、文科省の今の言い分は当たらないと思いますよ。こんなことを許したら、序列化と過度な競争に更に拍車を掛けることになるのは明らかですよ。  そもそも、学力の向上には様々な要因があるわけです。テストの点数が振るわない、これ教員の本当に責任ですか、言えるんですか。  文科省、家庭の社会経済的背景、SESと学力との関係について紹介していただけますか。
  145. 清水明

    ○政府参考人(清水明君) お答えいたします。  家庭の社会経済的背景、家庭の所得等と学力との関係についてでございますが、この学力調査と並行して実施しております保護者に対する調査というものがございます。これは、全国の公立の小中学校の保護者約十四万人を対象に行うアンケート調査で、平成二十五年と二十九年の二回実施をしているところでございます。  この調査によりますと、家庭の所得等の社会経済的背景、この指標が高い児童生徒の方が教科の平均正答率が高い傾向が見られているところでございます。ただ一方で、この社会経済的背景が低い生徒の中でも、学校や保護者の取組により不利な環境を克服して成果を上げているという例もあるということで、そういった分析も併せてしているところでございます。
  146. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 ですから、家庭の社会的、経済的影響というのは学力との関係があるわけです。保護者の子供への接し方、教育についての考え方、学校の状況、家庭の状況、あるいは年収、学歴、職業、これやっぱり相関関係にあるわけなので、これ学力テストの結果と、そして教員の評価、教員の給与、これやっぱり結び付けるというのは余りにも無理があるわけです。  大阪市は、生活保護の受給率は今全国一位です、一番ですよ。貧困世帯に支給する就学援助の割合、これ大阪では四人に一人で、全国平均の七人に一人と比べて非常に高いわけです。人口一人当たりの教育費は全国で四十二位ですね。こうした貧困の実態、劣悪な教育条件を改善することこそ、私、先決やと思っております。  そうした点で、困難を抱える学校に本来は予算配分をやらなあかんのにもかかわらず、これ予算を削ろうと、そういうのが大阪市のやり方ですから、まさに本末転倒、天下の愚策と言わなければなりません。  加えて、大阪市の講師ですね、これ、今欠員続きなんですよ。今年度、平成三十年度は小学校、中学校合わせて七十名の講師が未配置となって授業に穴空けているような状況なんですね。本当に学力向上というんだったら、この環境整備ですよ、これを最優先にやらなきゃならないと思うんです。  大臣ね、大臣、もう一回聞きたい。やっぱり教師にそういう給与などのインセンティブを与えれば学力向上につながるんだと、そういう取組はやっぱり私は短絡的だし、おかしいと思うんですね。先ほどの通知にもありますけれども、文科省は助言、指導を行うというふうにも明記をしておりますから、大阪市に対して助言、指導、ちゃんと大阪市の実態を見た上で助言、指導していただきたい。いかがですか。
  147. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 先ほど清水局長の方からあったとおり、少なくとも大阪市からの言い分は、行き過ぎた取扱いに当たる、あの平成二十八年四月の通知に例示したそれには当たらないというふうには聞いておりますが、ただ、全国学力・学習状況調査の結果を指標として活用する場合は、やはり実施要領にあくまでも示した本調査の趣旨、目的に沿った扱いとなるよう留意の上で施策や指導の改善に役立てていただきたいと私どもとしては考えておりますし、また人事評価につきましても、確かにそれぞれの任命権者がその責任において評価の基準や方法等について定めるものとされておりますけれども、やはりその評価はしっかりと適切になされるべきものと考えておりますので、その旨はしっかりと大阪には再度通知をしていきたいと考えております。
  148. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 大阪の言い分はですからね。是非、文科省で主体的に調べていただきたいと思うんですね。現場の声も是非聞いていただきたい。  それで、そもそもなんですよ、この全国の学力テストは第一次安倍政権の下で二〇〇七年に始まりました。当時、我々共産党も含めて保護者を含む教育関係者から強い懸念の声が上がったわけです。日本弁護士会も二〇〇八年二月十五日の意見書で、全数調査として実施することには反対という表明もいたしました。その後の民主党政権下では抽出調査に変わりましたが、二〇一二年、安倍政権では再び全数調査として実施をされております。二〇一四年からは、都道府県、市町村の教育委員会及び各学校が学校別の結果の公表を行うことも許容をされました。大臣、これ、大阪みたいなこういうことが何かやられようとしていると。  そもそもなんですよ、やっぱり我々は学テそのものに反対ですけど、文科省は、都道府県別あるいは政令市別の成績を公表しなければ、大阪のような禁じ手みたいなことをやるような自治体というのは現れることもなかったと思うんですよ。  これ、いかがですか。もう点数の公表やめたらどうですか、あるいはもう全数調査やめたらどうですか。
  149. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) この全国学力・学習状況調査の結果については、国として我が国の児童生徒の学力等の状況について説明責任を有していることから、国全体の状況に加えて都道府県ごとの公立学校全体の状況を公表をしております。これは、都道府県教育委員会は教職員の給与費を負担し広域で人事や研修を行うとともに、市町村教育委員会に対し市町村の教育に関する事務の適正な処理を図るため必要な指導、助言、援助を行うなどの役割と責任を有しているためであります。ただ、もう当然のことながら、私どもとしては、数値データによる単純な比較が行われ、それを上昇させることが主たる関心事とならないようにすることが大事だというようには考えております。  そこで、各教育委員会や学校に対して解説資料ですとか調査結果の分析データですとか、あるいは授業のアイデア例などの詳細な資料の提供を行わせていただいておりまして、調査結果を活用した教育の施策や指導方法の改善充実に活用いただいているというところであります。  さらに、実施要領においても、公表に当たっての配慮事項として……
  150. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 大臣、簡潔にお願いします。
  151. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 単に平均正答率の数値のみの公表は行わず、そういった分析結果や改善方策なども公表することを定めて序列化や過度な競争を招くことがないよう配慮を求めておりますので、そこは配慮していただきたいと思います。
  152. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 時間ですからもう最後にしますけれども、二〇一七年、福井県の池田中学校で起きた中学校二年生の男子が自殺した事件を受けて、福井の県議会は教育行政の抜本的見直しを求める意見書を賛成多数で採決をしました。そこには、学力日本一を維持することが本県全域において教育現場に無言のプレッシャーを与えて、教員、生徒双方のストレスの要因になっていると考えると、こうあるんですね。  私たち日本共産党は、本当に過度な競争的、あるいは序列化、これを生むような全国学力テストはもう廃止するべきだということを述べて、質問を終わります。  ありがとうございました。
  153. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 以上をもちまして、平成三十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、文部科学省所管についての委嘱審査は終了いたしました。  なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  154. 上野通子

    ○委員長(上野通子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時五十三分散会