運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

2019-05-30 第198回国会 参議院 財政金融委員会 12号 公式Web版

  1. 令和元年五月三十日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  五月二十三日     辞任         補欠選任      藤田 幸久君     長浜 博行君  五月二十四日     辞任         補欠選任      徳茂 雅之君     松川 るい君  五月二十七日     辞任         補欠選任      藤末 健三君     有村 治子君      松川 るい君     木村 義雄君  五月二十八日     辞任         補欠選任      有村 治子君     藤末 健三君      木村 義雄君     豊田 俊郎君  五月二十九日     辞任         補欠選任      豊田 俊郎君     松川 るい君  五月三十日     辞任         補欠選任      山本 順三君     太田 房江君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         中西 健治君     理 事                 長峯  誠君                 羽生田 俊君                 三木  亨君                 風間 直樹君                 藤巻 健史君     委 員                 愛知 治郎君                 大家 敏志君                 太田 房江君                 西田 昌司君                 林  芳正君                 藤末 健三君                 古川 俊治君                 松川 るい君                 宮沢 洋一君                 宮島 喜文君                 長浜 博行君                 大塚 耕平君                 古賀 之士君                 熊野 正士君                 杉  久武君                 中山 恭子君                 小池  晃君                 大門実紀史君                 渡辺 喜美君    国務大臣        財務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(金融)        )        麻生 太郎君    副大臣        内閣府副大臣   田中 良生君        財務副大臣    鈴木 馨祐君    大臣政務官        内閣府大臣政務        官        長尾  敬君    事務局側        常任委員会専門        員        前山 秀夫君    政府参考人        公正取引委員会        事務総局経済取        引局長      菅久 修一君        警察庁長官官房        審議官      小田部耕治君        金融庁総合政策        局長       佐々木清隆君        金融庁企画市場        局長       三井 秀範君        金融庁監督局長  栗田 照久君        消費者庁政策立        案総括審議官   高田  潔君        総務大臣官房地        域力創造審議官  佐々木 浩君        総務大臣官房審        議官       多田健一郎君        財務大臣官房審        議官       井内 雅明君        財務省主計局次        長        宇波 弘貴君        財務省主税局長  星野 次彦君        財務省理財局長  可部 哲生君        国税庁次長    並木  稔君        厚生労働大臣官        房審議官     佐原 康之君    参考人        日本銀行副総裁  雨宮 正佳君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件 ○情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に  対応するための資金決済に関する法律等の一部  を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、藤田幸久君及び徳茂雅之君が委員を辞任され、その補欠として長浜博行君及び松川るい君が選任されました。     ─────────────
  3. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、金融庁企画市場局長三井秀範君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に日本銀行副総裁雨宮正佳君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  8. 藤末健三

    ○藤末健三君 おはようございます。藤末健三でございます。  本日は、この金融商品取引法等の改正につきまして御質問させていただきます。  今回の法改正につきまして、私は、STO、セキュリティー・トークン・オファリングということを法律で定義されることになりまして、それが非常に重要ではないかと思っております。  今お手元にお配りしているペーパー、資料の中にございますように、ICO、STO、IPOの比較というのがございます。ICOというのはイニシャル・コイン・オファリングと申しまして、いろんな仮想通貨みたいなものを発行し、それによって資金を得て事業を行うと。一方、STOは何かと申しますと、ICOの一部という定義もありますけれど、セキュリティー・トークン・オファリングといいまして、例えば証券、あとは債券、あとは例えば特許権とか、あとは絵画などの権利を後ろ盾として、それをトークン、仮想通貨的なものにして販売し、その配当をもらったり値上がり益を期待するというものでございます。IPOは、当然のことながら株式を公開し、それによって資金を調達する。  今回のこの新しい法体系の下におきまして、このSTOができるというのは非常に重要なことだと思っております。それはなぜかと申しますと、新しい資金調達の体系ができるということでございまして、このIPO、株式の公開、非常に大きな負担が掛かるものがより簡単に、ある程度小さな企業でも資金を調達できる道が開けるということで考えております。  私が、今このSTOについて新しいフレームワークができたわけでございますが、これにつきましては、今後府令やあと政令に落ちていくわけでございますけれど、是非お願いしたいのは、その設計においてこのSTOが厳し過ぎる基準にならない、規制にならないようにお願いしたいと思っています。  実際にこの資料をちょっと見ていただきますと分かりますように、STOに関する海外での規制状況、事例分かる資料ということでございまして、海外のSTOについての動向を示しています。  アメリカを見ていただきますと、これ、レギュレーションDというのがございまして、これ基本的に公開ではなく閉じた範囲内でこのトークン、セキュリティートークンを販売するという手段でございますが、極端な話言うと、ほとんどが私募になっています。公募ではありません。そして、二〇一九年の第一・四半期では、世界で一番このSTOを行った国がアメリカという状況です。  また、シンガポールを見ますと、こちらの方もSTOを制度としてつくっておりますけれど、どうなっているかと申しますと、ほぼ少数私募が主流となっています。どういう基準かと申しますと、十二か月以内に五百万シンガポール・ドル、大体四億円でございますが、四億円の規模、そしてまた五十人以下の場合においては目論見書などの提供、公開は必要ないと。そういう意味では、非常に少ない負担で資金を集めることができるという仕組みになっている。  また、イギリスにおきましては、トークンマーケットという会社が、これ私、実はCEOにもお会いして話をしています。FCA、イギリスの金融庁的な機関でございますが、そこがサンドボックスの仕組みを利用しましてSTOによる資金調達を今計画しているということでございます。ちなみに、ロンドン証券取引所におきましてはこのSTOを利用するプラットフォームの設計を今もう始めているという状況でございまして、各国このSTOに対しての動きが始まっている状況です。  そしてまた、スイスでございますが、スイスは今年の下半期にSTOを主とする取引所を開設するという議論を進めているということでございます。  また、ドイツも今年にSTOを行うということでございまして、是非このSTO、各国非常にもう法制度を整備を進めており、日本はそれに先んじているというふうに考えておりますが、一つございますのは、是非この私募をきちんとできるように制度を組み立てていただきたいと思います。  今の証券、株式などと同じ規制を掛けますと非常に厳しくなるんではないかと思っておりまして、例えばアメリカの事例でいきますと四十九人募集ルールというのがございまして、日本の場合も四十九人、五十人を超えないということでルールになっていますけれど、日本は声掛ける人数が四十九人、アメリカは募集する人数は四十九人なんですね。ここが違う。また、適格個人投資家は、日本は十億円以上の投資的な資産を持った人になっていますけれど、アメリカは百万ドル、一億円なんですね。登録された人は日本は八十人ぐらいしかいません。  また、シンガポールも、先ほど申し上げたように非常に条件を緩くしているという中で、もし今ある規制をそのままSTO、証券と同じ規制をSTOに掛けた場合、私は何が起きるかと申しますと、投資家がアメリカとシンガポールに逃げると思っています、せっかくSTOの制度をつくっても。その点について見解をお聞かせいただけますでしょうか、お願いいたします。
  9. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) このSTOと金商法の関係でございますけれども、基本的には同様の機能、リスクを有するものには同様の規制を適用するという基本的な考え方で、この電子記録移転権利につきましては、流通性が高いということで、株式や社債券などを規定しています第一項有価証券と言われているものと同様の取扱いでこの法案を構成してございます。  具体的な開示ルールの適用につきましては、私募もこの金商法の中にあるわけでございますが、関係者がこの新しいルールの下で健全かつ適正にビジネスに取り組んでいくことができるように、よく関係者の意見をしっかり聞きながら、また実態をよく把握しながら必要な対応について努めてまいりたいと存じます。
  10. 藤末健三

    ○藤末健三君 是非関係者の意見をよく聞いていただきたいと思うんですよ。そのときお願いしたいのは、既存の証券会社とか今の交換事業者だけではなく、これから新規参入を予定している方々はいっぱいいます、外国も含め。それを是非、声を聞いていただきたいと思います。  ちなみに、STOのメリットを申し上げますと、やはり利便性の向上。今の証券取引所は朝の九時から昼の十五時、昼休み一時間あります。ところが、このトークンを用いたシステムを使いますと、ブロックチェーン技術を使いますんで、技術的には二十四時間が可能となると、取引が。  そしてまた、証券の業務、いろんな管理業務がございます。お金の出し入れとか、あとは証券を保管し管理してキャッシュフローを見るとか、あと、精算を受領する、精算を見るというような細かいサプライチェーンがございますけれど、そのサプライチェーンが恐らく大きく簡素化するんではないかということ。  あともう一つございますのは、コンプライアンスの自動化ということで、このトークンという機能には、例えばスマートコントラクトという、トークン自体に例えばこれは誰に売買しては駄目ですよとかいろんな条件を付す機能がございまして、トークンを用いますと細かく、例えば帳簿でこの人はどうですかというようなコンプライアンスの管理を簡素化できるのではないかと。  そういう新しい技術の議論がございますので、是非、局長、きちんと議論を聞いていただいて、技術的な議論も含めて是非設計していただきたいと思います。これ、お願いします。  日本の国の新しい資金調達手段になります。かつ、我々が他国よりも早く制度をもうつくり始めていますんで、きちんとつくれば外国の人たちが日本でSTOをすると。そうすると、新しい情報が我が国に集まりますし、資金も我が国に集まるという状況ですので、是非よろしくお願いしたいと思います。  また、続けまして、STOについてお話しさせていただきたいのは、この配らさせていただいた資料の③でございます。今回、電子記録移転権利ということで、金商法上、セキュリティートークンが位置付けられました。一方、このセキュリティートークン、一項有価証券に位置付けられるというふうに、これは金融庁の資料でございますが、書かれてございます。しかしながら、この一項か二項か、下の方に書いてございますが、流動性が高いか低いかで一項か二項かで分かれておりまして、二項になると非常に販売がしやすくなるということもあります。  私は、この現状のように、書かれているように、一項の有価証券に全てのST、セキュリティートークンを位置付けた場合に、私は、新しいスタートアップカンパニーなどがこの証券型トークン、セキュリティートークンを調達する手段に使えなくなるのではないかと。先ほどの議論とも同じでございまして、私募などをいかにしやすくするかというのがポイントでございますので、是非、そのセキュリティートークンと一般証券、政令や内閣府令を作るときはきちんと議論していただきたいんですが、いかがでございましょうか。
  11. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 流通性と、それから一項、二項それぞれの有価証券のこの具体的な政省令の定め方についての御質問でございますけれども、一般的に流通性が高い有価証券につきましては一般の素人の方も含めて幅広い投資家が取得する可能性があるということでこういう整理をさせていただいておりますが、他方で、そのブロックチェーンを利用しているといっても、多くの方々、投資家に流通する蓋然性がない場合もあるということはあり得ると思っていまして、そういった場合には第一項有価証券に分類する必要がないということも考えられるということで、この法律案の中では、内閣府令で電子記録移転権利から除外するということも可能な枠組みとはしてございます。  そういうことでございますので、よく関係者の方、先ほど先生から御指摘のありますように、関係者の方からしっかりよくお話を聞かせていただき、実態を把握いたしまして、この流通性あるなしも含めてよく判断してまいりたいと存じます。
  12. 藤末健三

    ○藤末健三君 是非いろんな方々の議論を聞いていただいて、何と申しますか、法律にあるように、一項有価証券に全て位置付けるわけではないという言葉は非常に、見解は有り難いと思っています。  是非、全体的な位置付け、恐らくこのSTOは初めは私募で始まると思うんですよ。そして、実績を積みながらだんだんだんだんと一般公募に移っていくというのが私のイメージでございますし、いろいろ海外の人たちの話を聞いていますと、それをやっぱり想定している方々が多うございますので、是非いろんな声を聞いて議論を進めていただきたいと思います。  そしてまた、ちょっとSTOの話に集中しちゃいますけれど、暗号資産のデリバティブ取引についても是非議論をさせていただきたいと思います。  今、仮想通貨なんかの先物取引とか金融機関や機関投資家などのスワップ取引、またオプション取引といったものが育ちつつあります。何かデリバティブというと非常にイメージが悪いものはありますけれど、私は、特にセキュリティートークンの中においてスワップやオプションが広がることによって価格が安定し、あと資金調達の道も開けるというふうに私は考えています。  当然、今回、暗号資産のデリバティブ取引についてはレバレッジ規制というのがありますので、それは当然やっていただくにしても、やはりこのSTOを行うときに、スワップ取引やオプション取引といった市場を支えるような仕組みを是非きちんと重過ぎる規制でなくやっていただきたい、法制度を整備していただきたいと思うんですが、いかがでございましょうか。
  13. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) このデリバティブを今回金融商品と、暗号資産も金融商品といたしましてこの金商法の中に位置付けているわけでございますが、この規制の考え方、基本的には今の金融商品取引法で規制対象となっておりますほかのデリバティブ取引と同様の行為規制を掛けるということにしておりまして、ただし、暗号資産のリスクに関する説明をしていただくとか、あるいは原資産となる暗号資産の事前届出をしていただくと、こういった暗号資産の特性を踏まえたものがそれに付け加わっているということでございまして、基本的にはほかのデリバティブ取引と同様の規制というふうにしているところでございます。  そういう意味で、これだけ取り立てて過剰な規制とか重い規制ということを考えているわけではございません。
  14. 藤末健三

    ○藤末健三君 恐らく金額的な問題とかいろいろあるとは思うんですけれど、例えば説明義務の掛け方とか様々な規制がある中で、私はある程度、あえて申しますと、STOに限りましてですよ、私が申し上げているのは、セキュリティートークンについては普通の仮想通貨的な議論とは違った考え方をちょっと取り入れていただきたいと思います。  もう実際にスワップ取引やオプション取引をやろうという人たちがいまして、特にSTOに関して、そういう方々が、同じ規制ですよという話でもうしゃくし定規にやられると、じゃ、どうなんだろうと。少額、結局コストの問題ですから、STOはIPOよりも金額が小さくなる。そうすると、コストが、同じコストが掛かるのであればできなくなりますよという簡単な話ちょっとございますので、ちょっと御議論いただきたいと思います。  また、次にございますのは、暗号資産のカストディー業務について話をさせていただきたいと思います。  今回の資金決済法の改正案におきましては、他人のために暗号資産を管理する業者には、預かり資産等の額にかかわらず一律に暗号資産交換業の登録を求めるという形になっていると私は考えております。そのためには、何かと申しますと、暗号資産交換事業登録をするためには複数のコンプライアンスのためのオフィサーが必要でありますし、あと、複数の内部監査責任者を決めるなどの、やっぱり恐らく数十人規模の体制が必要じゃないかと思っています。  そういう中で、その預かり資産が少額の事業者や、また、あと、これから新しく事業を始めようとする人たちが、恐らく小さな事業者が、これでは日本での事業ができなくなるのではないかというふうに考えています。  その結果、暗号資産の安全管理についての技術開発が進まなくなるのではないかということを考えておりまして、これはちょっと提案でございますが、むしろリスクベースアプローチ、どれだけの金額、預かり資産があるかということとか、そういうものを見ながら、小さな企業であってもテクノロジーをどんどんどんどん開発しようとしているところもございますので、是非いろいろお話を聞いて検討をいただきたいと思うんですが、その点御検討いただけないでしょうか。
  15. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 今回、カストディー業務につきまして、法律上、登録を求めるという段階では金額の多寡にかかわらず求めております。これは、金額が多くなったり少なくなったりすることで登録の要否が変わるということになるとなかなかその運用が困難な面があるからでございますが、と同時に、リスクに応じた規制体系というのは大変私どもとしても重要でありますし、今後そういったものを深化させていく必要があるというふうに考えてございます。  そうしたことから、例えばでございますけれども、暗号資産交換業者の財務要件といったことについてリスクベースに応じた規制体系といった考え方も取り入れ、かつその実態をよく把握しながら検討してまいりたいと思います。
  16. 藤末健三

    ○藤末健三君 是非、実態ベースで技術的なものも検討をいただきたいと思います。  例えば、FATFにおきましては金額に関係なく規制を入れるということでございますけれど、例えば新しい暗号資産におきましてはその鍵、キーを誰が持つかというのは非常に重要になっておりまして、例えば管理者が暗号キーを持たない場合には対象から外すとか、いろんなバリエーション、今までの証券とかにはない新しい技術とかございますので、是非研究をいただければと思っております。  これでちょっと全体的な法律の質問については終わらさせていただきまして、是非ちょっと大臣に御質問させていただきたいことがございます。  これから暗号資産、クリプトアセットは国境を越えて個人間、PツーPで取引される、究極なことを申し上げますと、銀行がなくても国境を越えて人から人に資産の受渡しができるようになってくる。それも、お金だけではなく、例えば、先ほど申し上げましたように、セキュリティートークンであれば、株式の権利であったり特許の権利、若しくは金とかゴールドとかいうことを移転できるようになってくるということでありまして、私は、金融の世界を大きく変える可能性があるその一歩を今日この法律で踏み出していくんではないかと思っています。  そういう中で、G20で麻生大臣の主導によりまして、こういう金融イノベーション、AIとかブロックチェーンなどを含めました金融のイノベーションの議論が進んでいると聞いておりまして、是非大臣のこのAIやブロックチェーン等を含む金融のイノベーションについての考え方をお聞かせいただけますでしょうか。お願いいたします。
  17. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) この六月に行われますG20の財務大臣・中央銀行総裁会議におきまして、これは日本は議長国として金融技術革新というのを主要なテーマに位置付けてもう既におるところなんですが。  今言われたようなブロックチェーンという技術というのの可能性というのが最も面白いところなんで、可能性として。だから、金融セクターにこれいろんなものを持ってくる可能性というのが極めて大きいんですが。当然リスクもありますからね、これ、だまされる方、この種のことに。今しゃべった話を、単語の分かっている人はこの中にどれぐらいいるか、僕は非常に興味があるんですけれども、なかなか付いていけない単語をやたら使っておられますけれども、ほとんど分かっていない人いっぱいいらっしゃるような顔をしておられる。皆、全然俺に関係ないみたいな顔をしている人もおられるんだと思いますけど、事実、なかなか今一般に通じる言葉じゃありませんから。だから、そういった意味で、カストディーと言われてそれが仲介業者と理解する人はなかなか少ないですから。  そういった意味では、この種の技術革新について、これはリスクの両面も考えておかにゃいかぬので、これ、六月の八日にG20の技術革新セミナーというのを開催することにしておりますので、これ内外の専門家も招いておりますので、幅広く議論を行うので、私どもとしてはこういった議論を行う予定にしておりますので、いずれにしても、金融庁といたしましても、G20におけます議長国として、引き続きこの種の話の議論をリードしてまいりたいと考えております。
  18. 藤末健三

    ○藤末健三君 私の外国のそういう友人から、G20の議論どうなっているか、どうなるんだという問合せが来ているんですよ、大臣、本当に。すごく注目がありますので、我が国が世界に対して、このクリプトアセット、あとブロックチェーンなどのテクノロジーを、これを引っ張っていくんだということを是非大臣のイニシアチブで表明していただくことをお願いしまして、私の質問を終わらさせていただきます。  ありがとうございました。
  19. 風間直樹

    ○風間直樹君 よろしくお願いします。  まず、法案については賛成です。  今日、最初にバリウムを使用した胃がん検診について、厚労省を中心にその費用の関係などお尋ねをいたします。  私ども国会議員も毎年健康診断受けておりますけれども、我々の健康診断、この間ありましたけれども、胃の検査は入っていなかった、胸部のレントゲン検査はございましたが。このバリウムを使用した胃のレントゲン検査、あるいは胃がん検診、もう一つ、胃の内視鏡検査があるわけですけれども、それぞれどれぐらいの割合を占めているか厚労省からデータをいただいたところ、配付資料一枚目にありますように、七七%がバリウムによる胃がん検診、胃のレントゲン検査ということであります。私もちょっと数字を見て驚いたんですが、一方、胃の内視鏡検査は非常に少なくて、大体二二%ぐらいということです。  それで、この配付資料、ちょっと見にくいんですが、上が胃のエックス線検査、バリウム検査、下の数字が内視鏡検査ということなんですけれども、この厚労省からもらったグラフによりますと、四十代までの検診は全てバリウム検査なんですけれども、まずその理由について事務方から御答弁をお願いします。
  20. 佐原康之

    ○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  厚生労働省では、がんの早期発見、早期治療による死亡率減少を目的に、有識者による御議論をいただきながら国の指針を定めまして、市町村による科学的根拠に基づくがん検診を推進しております。本指針におきましては、国が推奨する項目として胃部エックス線検査及び内視鏡検査を加えております。  この検討におきましては、各地域等における実施体制の状況、あるいは検診を行う際のメリット、デメリット等を勘案して定めているところでございます。
  21. 風間直樹

    ○風間直樹君 私、この質疑に先立ちまして、ちょっと珍しいんですが、直接厚労省の担当職員の方と電話でやり取りしていろいろ教えてもらったんですが、今の御答弁にはなかったわけですけれども、事務方から、職員の方から聞いたところでは、この内視鏡検査の場合、内視鏡によって胃の内部が傷つくおそれもあるので、若年層、四十代の場合はバリウム検査が主流ですと、こういうふうに教えてもらったんですけれども、そういう理由もやっぱりあるわけですか。
  22. 佐原康之

    ○政府参考人(佐原康之君) そのようなことも検討されていると理解しております。
  23. 風間直樹

    ○風間直樹君 この委員会もお医者さん二人いらっしゃいまして、古川先生と羽生田先生いらっしゃいますので、お二人の方が詳しいのかもしれません。  それで、実は、私が今日この質疑をすることになりましたのは、地元のある知人とばったり先日会いまして、そのときいろんな近況など話していましたら、風間さん、一度このバリウム検査による胃のレントゲン検診の質問を是非してほしいと。なぜですかと聞いたところ、このバリウムによる胃がん検診というのはがんの発生リスクを高めるおそれがあるので、是非その辺を国会審議の場で質疑をして確認をしてほしいと、こういうことでしたので、今日質疑をしています。  それで、次のお尋ねですが、このバリウムによる胃がん検診、胃のレントゲン検査に関わる国費あるいは地方自治体の負担額、年間総計で幾らなのか、これは総務省かあるいは財務省か分かりませんが、参考人からお願いします。
  24. 多田健一郎

    ○政府参考人(多田健一郎君) お答えをいたします。  バリウムを使用した胃がん検診に関わる地方団体の負担額の年額、年間総計の御質問でございますが、このバリウムを使用した胃がん検診を含みますがん検診に要する経費につきましては平成十年度に一般財源化をされてございまして、つまり国庫補助金が廃止されておりまして、そういったことで把握をしていないところでございます。  なお、地方交付税の算定におきまして、厚生労働省のデータなどに基づいて積算をしております。その額につきましては、約百八十億円程度ということでございます。
  25. 風間直樹

    ○風間直樹君 ありがとうございます。約年間百八十億と。  それで、これ、あれですか、費用は一般会計化をして地方自治体の負担ということなんですけれども、このバリウム検診と内視鏡検査の場合、事前の厚労省の担当者からの説明では大体内視鏡の方が二倍費用が掛かるというお話でしたけれども、その点はやっぱりそういうことなんでしょうか。
  26. 佐原康之

    ○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  平成二十七年度の市町村によるがん検診の事業費に関する調査によりますと、胃がん検診の平均単価は、バリウムを用いた胃部エックス線検査の場合が約七千百円、また胃内視鏡検査の場合は約一万四千円と報告されております。
  27. 風間直樹

    ○風間直樹君 ありがとうございます。確かにほぼ倍掛かるわけですね、内視鏡が。  それで、問題のこの胃のバリウム検査による被曝量なんですけれども、これも事前に厚労省の担当者から資料をいただいたところ、胃のエックス線撮影法ガイドライン改訂版二〇一一年の対策型検診撮影法に基づく平均実効線量については四・四一ミリシーベルトとの報告がなされていますと、出典も付けていただきました。  それで、私の方でちょっとまた別のデータを参照してみましたところ、このデータでは意外に大きな被曝線量があるということなんですけれども、直接撮影という方法と間接撮影、これによって違いまして、大きなフィルムで撮影する直接撮影の方法では一回十五ミリから二十五ミリシーベルト、検診車による小さなフィルムで撮影する間接撮影方法では一回二十ミリから三十ミリシーベルトと。胸部エックス線写真の被曝量が一回当たり〇・一ミリシーベルトとされていますので、胃のバリウム検査では胸部エックス線の大体百五十倍から三百倍の被曝量があるというデータもあります。  それで、これちょっと私の方ではまだ確認を取っていませんが、イギリスの医学雑誌、ランセットという雑誌があるそうで、この雑誌によりますと、日本は世界で最も放射線被曝による発がんが多い国だという報告がされているそうです。  それで、こういうデータというのは厚労省の方でも当然参照された上で全国の自治体への様々な連絡をされたりしていると思うんですが、この辺はどんなふうに比較参照して、そして胃のバリウム検査という結論になっているんでしょうか。
  28. 佐原康之

    ○政府参考人(佐原康之君) まず、日本の被曝線量におきます国際比較につきましては、日本におきましては諸外国に比べますと被曝線量が多いということは指摘をされているところでございます。ただ、これは検診によるものというよりは、実際の診療の中でCTを撮るでありますとか、いろいろな検査のところの寄与が非常に大きいものというふうに考えております。  また、検診を行うに当たりましては、先ほど申し上げましたとおり、有識者による御議論をいただきながら考えております。また、その際には、その検診を受けることによるメリット、それからそのデメリットを比較考量しまして、これを総合的にかつ科学的に判断をしているところでございます。
  29. 風間直樹

    ○風間直樹君 今、確かに御答弁されたように、この検診方法による違いというのもあるようですね。  私の手元の資料では、私もこれ受けた記憶ありますけれども、移動式検診車というのがあります。まず、バリウム飲んで、撮影台の上に乗って、撮影台の裏側に放射線を照射する、こういう装置が付いていると。あっ、失礼しました、これ、通常の胃のバリウム検査ですけれども。一方、移動式の検診車ではそれができないので間接撮影という方法が取られていて、間接撮影では、患者から離れた検診車の後ろの方などに設置されていて、照射装置が、そこから放射線を照射すると。遠くから照射するので、強い放射線でないと撮影ができないと。放射線の量は距離の二乗に比例するそうで、例えば距離が二倍になれば二掛ける二で四倍、距離が四倍になれば四掛ける四で十六倍の放射線量になると、こういうデータもございます。  ですので、いろいろ今御答弁も聞いてみると、この移動式の検診車などを使った胃のバリウム検査の場合、放射線量、照射量が大きくなって、将来的にがんを発症するリスクを高めるおそれがあるのではないかなと、こんな懸念を持った次第です。  そこでお尋ねするんですが、厚労省の職員も毎年健康診断受けられていると思うんですけれども、この厚労省職員の健康診断の場合は、胃のバリウム検査なんでしょうか、それとも内視鏡なんでしょうか。
  30. 佐原康之

    ○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  厚生労働省では、人事院規則に基づきまして、全ての職員を対象に定期の健康診断を実施しております。このうち、原則として四十歳以上の職員に対してはバリウムを用いた胃部エックス線検査を実施しているところでございます。
  31. 風間直樹

    ○風間直樹君 四十代以上はバリウムということですね。その理由については先ほど御答弁いただいたわけですけれども。  参考までに伺いますが、この厚労省の検査の場合、移動式の検診車なのか、あるいはそうでなく固定式の撮影なのか、それはどちらなんでしょうか。
  32. 佐原康之

    ○政府参考人(佐原康之君) 今申し上げました検診の場合につきましては、移動式の検診車を使っております。
  33. 風間直樹

    ○風間直樹君 そうなりますと、厚労省の職員の皆さんも、もしかすると将来的にがん発症リスクの高い方式で胃がん検診を受けているかもしれないということだと思います。  多分、厚労省がそういう方法なので、他の省庁でも同じように移動式の検診車使って検査を受けている可能性があるんじゃないかと思いますが、国家行政の実務を担っていただく大変大事な皆さんの健康に関わることですから、これどうでしょう、ちょっと厚労省でも、この胃のバリウム検査のリスク、あるいはまた移動式の検診車による検査のリスクをもう一度御検討いただいて、再度このやり方、方法について検討し直すということも必要なんじゃないかと思いますけれども。同時に、全国の自治体が行っているこの検査についても同様かと思いますが、いかがでしょう、厚労省。
  34. 佐原康之

    ○政府参考人(佐原康之君) 御指摘ありがとうございます。  まず、内視鏡に切り替えにくい理由というのがございまして、一つは、内視鏡というのはエックス線検査に比較しまして被検者の負担感が非常に高いというものがございます。また、全国での実施体制という点で、内視鏡の場合には熟練した医師が医療機関の中で行わなければならない、原則、基本としてですが、医療機関の中で行っていく。また、したがいまして、巡回のバスなどによる職場での検診ができず、利便性が低下するというようなことがございます。  ただ、今検診の在り方についてはその見直しの検討を行っておりますので、その中で対応していきたいというふうに考えております。
  35. 風間直樹

    ○風間直樹君 ありがとうございます。  この胃がん発症の原因として大きな割合を占めるものが、ピロリ菌があるかないかだというふうに聞いたこともあります。このピロリ菌の存否を確認するだけで、その先、この胃の検査、エックス線あるいはバリウム等による検査まで受けるかどうか、必要性がないんじゃないかというような議論もあるようですので、このピロリ菌の検査、あるいはその後、それと胃の収縮度合いがこの胃がん発症とも関連しているという話もありますので、その辺も含めながら、総合的に果たしてこの胃のバリウム検診が必要なのかどうかをもう一度御検討いただいてみてもいいのかなと思いますけれども、その辺はいかがですか。
  36. 佐原康之

    政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。  様々な御指摘も各方面からいただきまして、有識者による御議論を現在いただいておりますので、その中でしっかり考えていきたいと考えております。
  37. 風間直樹

    ○風間直樹君 地方自治体の検診を受けていらっしゃる多くの国民国家行政に関わっていらっしゃる官僚の皆さんの大事な健康と生命に関わる問題ですので、今後真摯な検討をお願いしたいと思います。  では、次の質問に移ります。  鈴木副大臣に今日お越しいただきまして、先般、在京当番についてお尋ねしたんですけれども、この鈴木副大臣のこれまで在任中の在京当番当日、在京していなかった日時について、前回答弁を求めました。時間がたちましたので、今日改めて詳細な、いつ在京していなかったのか、またその理由は何か、具体的に御教示いただきたいと思います。
  38. 鈴木馨祐

    副大臣鈴木馨祐君) お答えいたします。  私がいわゆる在京当番であった日の日程を事務所に確認をいたしましたところ、いずれも財務省の運用に沿って、おおむね一時間以内に参集できる場所にいたというふうに確認をしております。
  39. 風間直樹

    ○風間直樹君 詳細に答弁をいただきたいんですけれども。  これ、先般も出してくださいという依頼をしたんですが、その取りまとめについて、いつ頃出していただけるか、教えていただけますか。
  40. 井内雅明

    政府参考人(井内雅明君) 先日お求めがありました在京当番表につきましては、現在整理中でございます。
  41. 風間直樹

    ○風間直樹君 国会も六月の二十六日までなので、もう会期が余りない。いつ頃までに出せるのか、そのめどを答えてください。
  42. 井内雅明

    ○政府参考人(井内雅明君) お答えいたします。  現在、鋭意整理を進めているところでございまして、整理でき次第、提出をさせていただきたいというふうに考えております。
  43. 風間直樹

    ○風間直樹君 なかなか出したくない理由があるんでしょうね、多分。  先般もお尋ねしましたが、あのとき、副大臣、政務官、皆さんにお尋ねをして、他の副大臣、政務官からは明快な御答弁をいただいたので、今日は鈴木さんにお尋ねをしているわけです。  それで、これちょっと参考人にお尋ねしますが、在京当番の責務あるいは仕事は何かという話なんですけれども、私も在京当番やっていましたのでよく分かっていますが、外務省の場合ですね。財務省の場合、例えば緊急事態が起きたときや麻生大臣が東京を離れられる場合、在京当番が行うことになる決裁というのはどういうものがあるんですか。
  44. 井内雅明

    ○政府参考人(井内雅明君) 在京当番として大臣の代理をしていただくわけでございますので、基本的には大臣の代理として決裁をしていただくということかと思っております。
  45. 風間直樹

    ○風間直樹君 私、この質問をするに際して思い出したのは、東日本の大震災のときのことなんですね。あのときは、御案内のように三月十一日の午後二時五十四分ですか、我々も当初は強い揺れを三回東京で感じて大きな地震だなと思いましたけれども、テレビのニュースを見るまでは東北でああいうことが起きているとは分からなかったわけです。その後、すぐに交通網が寸断されているということが分かりました。  つまり、閣僚がそういったときに仮に東京を離れている場合、在京当番の副大臣、政務官がまさに決裁を行わなきゃいけない場面ということになる。このときには交通機関みんなストップします。あのとき、全部止まりましたね。車も駄目です。新幹線も止まる。在来線も止まる。そういうときに、一時間以内に東京に、つまり財務省に来れる距離というのは、もう都内ですよ。都内にいなきゃいけない。宿舎か自宅か、あるいは財務省から徒歩で一時間圏内にいなきゃいけないんです。  鈴木副大臣、その御認識と自覚はありますか。
  46. 鈴木馨祐

    ○副大臣(鈴木馨祐君) 今、現状、財務省の運用というところで申し上げれば、おおむね一時間以内ということで承知をしております。そうした意味で、その運用のとおりにしっかりと対処するというのが私の立場でございます。
  47. 風間直樹

    ○風間直樹君 その御認識が甘いんじゃないかということを申し上げています。  財務省から徒歩で一時間圏内というと、どうなんでしょう、山手線圏内、例えば渋谷とか品川とか、あの辺ぐらいですと一時間ですかね、徒歩で。副大臣の御地元、この間、新幹線の新横浜の駅という話出ましたけれども、選挙区がたしか神奈川七区でいらっしゃる。私も地図で調べてみましたけれども、副大臣の御地元からですと、交通網が寸断された場合、徒歩で一時間で到底財務省に着くことは無理だと思います。  そういった御自覚があって、副大臣あるいは政務二役に御在任中に、在京当番当日、東京を離れていらっしゃいましたか。そのことをお尋ねしています。
  48. 鈴木馨祐

    ○副大臣(鈴木馨祐君) 例えば、二十三区であっても当然徒歩で一時間ではないというところも当然出てくるわけであります。そういった状況の中で、今財務省の方で定めているそうした今の運用法というところの中で、どう対応ができるところなのか、そういったことをしっかりとこれは踏まえて考えていかなくてはいけないと思いますし、現状、少なくとも財務省の方で定められている運用のとおりに私としては従ってやっているということでございます。
  49. 風間直樹

    ○風間直樹君 ということは、在京当番当日、いずれにしても、徒歩でも一時間圏内に必ずいらっしゃったということですね。そういうふうに理解してよろしいですね。
  50. 鈴木馨祐

    ○副大臣(鈴木馨祐君) 私、自転車に昔から乗っている、ロードレーサーで持っていますし、そういった意味では、いろんなことを考えている中で、おおむね一時間以内に参集できるところにいるというのが財務省の方針でございますので、そのとおりに運用しているということでございます。
  51. 風間直樹

    ○風間直樹君 鈴木さん、東北の大震災当日も国会議員でいらっしゃいましたでしょう。(発言する者あり)ああ、そうですか、失礼しました。あのとき、私、当選してまだ数年目だったんですけれども、ひどい惨状でした、御記憶のとおり。都内を徒歩で帰るだけでも大変だった。  やはり、財務省の要職に今いらっしゃるわけですから、国家緊急時に副大臣としてどういう責務を果たすべきかというその認識が片時も頭から離れてはいけないんだろうと思います。  今日は時間もありませんので、財務省からまた詳しいこの在京当番当日の詳細なデータが出てきたらまたお尋ねをしますが、ちょっと今日の答弁を聞いている限りでは非常に不安を覚えます。ですので、そこはもう一度御自分の行動について振り返っていただきたいと思います。  ちなみに、鈴木副大臣の場合、これ、交通網全部寸断された場合、徒歩で御自宅から財務省までどれぐらいですか。
  52. 鈴木馨祐

    ○副大臣(鈴木馨祐君) 実際に徒歩で来たということはございませんので、そこは正確にお答えすることはできないと思います。
  53. 風間直樹

    ○風間直樹君 まあ一時間以上掛かりますよね、間違いなく。そのことを申し上げておきたいと思います。  最後、時間もありませんので、日銀雨宮副総裁にお尋ねをします。  先日の質疑で、黒田総裁と資産プレミアムの詳細についてお尋ねをいたしました。あの日の御答弁ではなかなか細部までうかがい知れなかったものですから、後日、事務方に私の事務所に来てもらいまして、この資産プレミアムの調査手法の詳細について説明をしてもらいました。その内容、大体どういう内容でやっているか漠然とは分かったんですが、詳細まではまだ判然としないもので、今日はこの資産プレミアムの具体的な調査手法が理解できるように副総裁から詳細な御説明をいただきたいと思います。
  54. 雨宮正佳

    ○参考人(雨宮正佳君) お答え申し上げます。  御案内のとおり、株価形成の基本は企業収益の見通しでありますけれども、それに伴う不確実性ですとかリスクに対する市場の評価をリスクプレミアムと言っているわけでありますので、これはなかなか把握が難しいわけでありますが、幾つか手法の考え方を申し上げますと、そのリスクの評価ということでありますので、リスクのない資産、安全資産と言われている国債の利回りと株価の利回りを比較して、その差にリスクが入っているんじゃないかという方法が例えば一つございます。  それから、これよく株価の評価として、株価が収益に対して何倍ぐらいあるかと、よくエバリュエーション指標と言っておりますけれども、あるいは資産の大きさに対して株価、時価総額はどのぐらいかといったような株価の評価の仕方がございます。  それともう一つは、これよくボラティリティーと言っておりますけれども、変動の大きさがどのぐらいあるかといったことも指標として使われます。よくこれアメリカでは恐怖指数などと呼んでおりますけれども、こうした考え方があるわけでございます。  ただ、いずれにせよ、どれか一つでこのリスクプレミアムを捕捉できるということはないわけでございますので、私どもといたしましては、これはマーケットもそうでございますけれども、この今申し上げたような企業収益や配当の動向、あるいは株価とか金利水準といった様々なデータを総合的に踏まえるとともに、一種のこれ市場心理に関わるところでありますので、市場参加者からのヒアリング情報等も含めて総合的に判断していくことが必要であるというふうに考えてございます。
  55. 風間直樹

    ○風間直樹君 二つ最後に申し上げたいんですが、一つは、今御説明いただいたこのリスクプレミアムの把握方法は、私も昔やっていましたのでよく分かるんです、大体、お話聞いて。ただ、その方法でやった場合、例えば昨日現在のリスクプレミアムが今後も一か月、二か月、三か月、半年、一年続くのかというと、これは続かないんですね。もう昨日時点の一瞬のそれはリスクプレミアムです。ですから、そういったものを事務方で日々調査しながら把握をしてみたところで、それが日銀によるETF買いに果たしてつながるのか、そこの論拠がちょっと弱いような気がします。それは非常に気になりました。  ですので、現在、二点目ですけれども、日銀が行っているこのETFの購入というのは、リスクプレミアムをできるだけ極小化するためという理由というのがどうも説得力に弱いのかなと。つまり、株価を下支えするためのETF購入になってしまっている側面が非常に強いんじゃないかと、こういう印象を私は今の御答弁聞いて受けました。  時間も参りましたので、そのことを申し上げて、質疑を終わります。  その点、日銀内部でも御検討いただきたいと思います。よろしくお願いします。
  56. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 国民民主党・新緑風会の大塚でございます。  大臣、今、風間さんが最後にリスクプレミアムの話を聞いておられたんですけれども、前回の日銀の半期報告のときに、私も日銀総裁にリスクプレミアムの話を聞いたんですよ。リスクプレミアムは高くないと、例えば投資家は買おうとしませんよね、リスクプレミアムが小さくなればなるほどやっぱり安定資産持っていた方がいいわけですから。日銀はそのリスクプレミアム、日銀はというよりも、日銀総裁はリスクプレミアムをどちらの立場で捉えて国会でリスクプレミアムについて発言しているんですかと総裁に聞いたら、総裁、これ判断が固まっていないんですよ。だから、これは非常に大事な点で、今日は直接はそのことはお伺いしませんけれども、日銀総裁と財務大臣、ないしは日銀と財務省でいろいろ御議論しておられると思うんですけれども、株、ETFの価格が安定したら、あるいは市場が安定したら投資も促進されるのでリスクプレミアムを縮小させる的な説明をしていたので、実はすごい論理矛盾した説明をしていたんですね。  一回事務方から聞いていただいて、日銀とこの辺りの議論をするときにはよく総裁のお考えを聞いていただきたいということをお願いだけして、もし何か感想があれば一言、リスクプレミアムとはこういうものだと大臣はお捉えになっているというもし何か感想があれば、聞かせていただければ有り難いんですが。
  57. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 特にリスクプレミアムといえば、当然のこととして、金を預かっております銀行とか、まあ日本銀行とかそういったところを含めまして、そういったいわゆる公的なものを預かっているという資金を管理している業者にとっては、それが極めて安全に確実にというそこのところのリスクと利幅との関係をどのようにバランスさせるかというところが一番頭の痛いところでしょうけれども、そういったところにつきましては常に、ある程度公的なものであればあるほどリスクの方を大きく取って利益の方を小さくするということになるだろうなという感じはいたします。
  58. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 ありがとうございます。  重要な点なので、是非日銀とよく議論をしていただきたいと思います。  そのことをお願い申し上げて、今日の法案について二、三お伺いをしますが、今回の法案、いろんなことが含まれているんですけれども、その中でICOについてちょっとお伺いしたいんですが、ICOを活用して資金調達をしようという自治体があるやに聞いているわけですが、この実情について、総務省からお伺いしたいと思います。
  59. 佐々木浩

    ○政府参考人(佐々木浩君) 総務省で把握している限りということでございますが、長崎県平戸市や岡山県西粟倉村では、持続可能な地域社会を実現していくため、税収以外の新たな財源を確保する手段としてICOの活用を検討されているものと伺っております。  ICOを活用して調達された資金を用いて、長崎県平戸市では世界遺産の保護や観光の資源化など観光を中心にした持続可能な地域づくりを、また岡山県西粟倉村では村で事業を立ち上げようとするローカルベンチャー事業の支援をそれぞれ検討されていると伺っております。  なお、どちらの自治体も、自治体がICOトークンを発行せず、発行は自治体と連携する協議会が、そして利用者への販売は暗号資産交換業者が行う仕組みを公表し、検討を進めているとのことであります。
  60. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 大臣にお伺いしたいんですが、今回、仮想通貨という呼称を、呼び方を暗号資産というふうに呼び換える理由は何でしょうか。
  61. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) これは、基本的には、バーチャルカレンシーという言葉が世界中で使われ始めたのが三年ぐらい前かな、それぐらいのときはバーチャルカレンシーという、いわゆるカレンシーという通貨の方が主に主体に言われてしゃべられていたんですが、このところほとんどの人が、そのカレンシーというより資産だ、アセットだというような価値の方が大きいんだということがよく言われるようになって、結果として、いろんな会合で使われる言葉がクリプトアセットという言葉にどんどんどんどん変わって、今ほとんどクリプトアセットしか使われませんから、基本的にはそういった世界的なものというのが一番大きな背景だと思っております。
  62. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 私の理解では、一時期、仮想通貨と言って、いかにも銀行券や権威が発行した通貨と同様の印象を持たせるかのような呼称が普及していって、これは主にどちらかというとサプライヤーの人たちが勝手に付けた名前だと思いますね。  バブルの頃のつぼや絵画と一緒とまでは言いませんけれども、でもそれに近いところがあって、だからこそ、今回、まあ決して悪いものではないけれども、非常な高度な技術を使ってハンドリングするわけですから、その技術に価値を見出す人たちにとっては価値があるものなのでそれはいいんですが、基本は、非常に最終的な価値を保証する人のいない不安定な資産であるということを表章するために暗号資産というふうに名前を変えるものだというふうに理解をしているんですが、今日は局長にもおいでいただいておりますが、三井局長、そういうことでよろしゅうございますか。
  63. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。  この法律の中で暗号資産と申し上げていますのは、最初に御質問のあったICO、その発行主体がいて、その発行主体が仮に投資的なことを行うと、こういったものですとキャッシュフローが見込めるものでございますが、この法律ではそういったものは暗号資産の定義から外していまして、ここで申します暗号資産は先生御指摘のようなものでございまして、必ずしもキャッシュフローが見込めないものが現状多々あって、そうしたものが実際この暗号という技術を使って資産化され、取引をされているといったことに着目してございます。
  64. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 そういう経済システムを生み出した最初の人は、私は愛知県ですが、織田信長ではないかと思っていまして、資金を生み出すために全く無価値だった茶わんとか茶の湯の作法そのものまでも無から有に変えていったというわけで、その後、そういう歴史は繰り返されていて、バブルの頃には大臣もよく御承知のいろんな現象が起きたわけであります。  そして、今回はこの仮想通貨、今後は暗号資産と呼ばれるものもそういう面を持っているからこそいろんなことが起き始めているわけでありまして、そう考えますと、自治体がICOを活用するというのは本当に大丈夫だろうかという感想を持ちます。  さっき大臣も、テクニカルタームについてここで分かっている人が何人いるんだろうかという御発言をされましたが、日銀総裁のリスクプレミアム的な発言もそれに近いものがあって、要はテクニカルタームや、まあ業界用語というかジャーゴンみたいなものを駆使すれば何となくその場をしのげる的な日銀総裁の答弁であったり、何か難しいものを使って、世の中でブームになっているものだから、この暗号資産を使っての資金調達は最先端を行って、我が自治体は時流に乗っているんだという的な受け止め方をせざるを得なくて、非常に僕は危ないと思います。  まさしく、自治体の皆さんが中身を理解してその暗号資産を提供するベンダーやサプライヤーと対等に話ができる状況であるならば、それは自治体のある意味リスクでやっていただくことも可能かと思いますけれども、こういう観点から、ICOの利用主体について金融商品取引法の観点からどのような制約があるのかについて、今回の法案を提出されているお立場から御答弁をいただきたいと思います。
  65. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) ICOと一言で申しましても、実はトークンの設計の自由度が大変高うございますので、様々な種類、性格のトークンが存在するというのが現状でございます。金融商品取引法、今回の法案の中では、そのうち収益分配を受ける権利が付与されたいわゆる投資性ICOトークン、これ法律上では電子記録移転権利というふうに称させていただいておりますけれども、これを規制対象として取り込んでおります。  この者に対する、具体的なその利用主体に対する制約でございますけど、まず発行者に対しましては事業や財務の状況についての開示規制を掛けてございます。それから、このトークンを販売するという者に対しましては金融商品取引業の登録を求めまして、広告規制、虚偽説明の禁止などの販売、勧誘規制を課すこととしてございます。
  66. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 ということは、そのサプライヤーに対してはいろいろ規制が掛かっているんですが、これを利用される主体については特に誰が利用してもいいという今のは御答弁だったと理解していいでしょうか。
  67. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) このトークンを買い入れるいわゆる投資家に相当する者につきましては、金融商品取引法、とりわけ一般、その制約を掛けない形でどんな方でも仮にこの投資ができるという、そういう状態を一般投資家に販売されるというふうに捉えますと、こういったものであるとすると、一般投資家の方々の情報の非対称性から守るという観点から今申し上げましたような規制を盛り込んでいるというところでございます。
  68. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 個人や企業がまさしく一般投資家としてオウンリスクで買手になることは、それはまさしくどうぞ御自由にというところがありますが、ただ、金融庁はよく御承知のとおり、そう言いつつ、投資商品の販売等では、余りその情報をよく理解していない投資家や消費者の被害を未然に防ぐために様々な規制を掛けているわけじゃないですか。  今回も、この暗号資産というのははっきり言うと投資資産、商品でありますので、個人や企業が自己判断でこれを投資するのはともかく、税金を預かって運営される自治体がこのICOを利用することについては、一定のルールなりあるいは所管省庁である総務省の指導があってしかるべきだと思いますが、これは総務省はどういうふうにお感じになりますか。
  69. 佐々木浩

    ○政府参考人(佐々木浩君) 地方公共団体が暗号資産及び電子記録移転権利の発行にどのように関与するのか、関与する場合には、利用者保護という観点も含めどのような法的責任や将来的な債務を負うことになるのかなど様々な課題があるものと考えており、この点についても関係省庁を含めた議論、検討が必要だと総務省としては現時点で考えております。
  70. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 是非よく考えていただきたいと思います。  例えばPFIなんかも、全然次元の違う話ですが、ブームになって、PFIの仕組みをよく理解しない自治体の首長の候補の皆さんとかが、当選したらPFIをやりますとかって随分公約にして、まあうまくいったケースもありますけれども、大失敗したケースも多々ありましてね。恐らくこれ、どこかがICOをやり始めると、また何かいかにも分かっていますという顔をする自治体の長の候補者が出てきて、ICOで自分が資金調達すればもう我が町の財源は一気に確保されますみたいなことを公約にする人が出てきかねないので、是非ここは、まあ絶対やってはいけないとまで私も現時点では言い切れませんけれども、一定のルールを設けるということを求めたいと思いますが、大臣に御答弁をいただきたいと思います。
  71. 麻生太郎

    国務大臣(麻生太郎君) 大塚先生御存じのように、ICOって何と聞かれて、イニシャル・コイン・オファリングだって英語で答えられる人はまず少ない。いないなんて言いませんよ、少ない。そこで、それのディフィニション、定義って何という、これに至ってはほとんどの人が答えられないと思うんですね。トークンって何って聞かれて、それ物ですか、どこにあるんですって、これ電子ですからという話をずっと詰めていかれて答えられる人なんて、国会議員で十人いらっしゃるのかなといつも言って僕はいつもおちょくるものですから、ばか、もう少しいるわってこの間誰かに言われましたけれども。  僕は、本当にこの点に関しては、定義もはっきりしていませんけれども、とにかく企業なりなんなりがトークンなるものか金か、何か不思議なものを出すわけですよね、トークンというものですな。そのトークンというものを出して、そのトークンというものの話で事が進む、その裏付けは何にもないわけですから。  そうなってくると、先ほど言われたように、よく分かっている藤末先生が、やれやれやれと言われる方の藤末先生、それに、ちょっと待てと、そういったものは何かよく分からぬじゃないかと言われて、それで、業者をやろうという人はそれなりに一つの新しいチャンス、ポシビリティー、イノベーション、まあいろんな表現あるんでしょうけれども、そういったのだということになるとは思いますけれども、利用者とかいう普通の人たちは、それをやるときに株とか債券とか同じような調子でやったら、裏付けは何もないというような話になってくると、ちょっと待てといって我々金融庁としてはそれをちょっとある程度ディフェンスせにゃいかぬ、カバーせにゃいかぬという立場におりますので。  ただ、先ほど言われましたように、ブロックチェーンなるこの技術というのは、これは何といっても、将来これは物すごいポシビリティー、可能性があると思いますので、その意味ではこれはうまくきちんと育てていって、これは間違いなく多分今日本が先端を行っているものの一つだと思いますので、そういった意味ではこれをうまく育てていかなきゃ、中国やら韓国のように全部禁止というような反応ではなくて、我々は育てていくべきだと思っていますけど、同時にというので、これらのところのバランスの取り方が極めて難しいというのが正直言って我々の立場で、これは物すごく注意深く今も対応しながら、少なくとも今この法律で少しずつ、今、両方を勘案しながらこの法律を提出させていただいたというのが背景でございます。
  72. 大塚耕平

    大塚耕平君 問題意識はお伝えできたと思いますので、的確に御対応いただきたいと思います。  それから、今回の法案でもう一つ気になる点があって、金融機関に対して、金融機関が持っている情報を第三者に提供する業務を金融機関の業務に追加すると、こういうことになっているんですが、これは何のためにそういう、つまり保有情報をビジネスとして使えるようにするというのは、この目的は何でしょうか。
  73. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) じゃ、三井局長からいきましょう。
  74. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 恐縮でございます。  近年、情報通信技術の飛躍的な発展などが背景となりまして、データの利活用が社会全体の中で大きく進展していると。金融と非金融の垣根を越えたデータ活用が進みまして、従来存在しなかったような利便性の高いサービスを提供しようといった動きが、これは既存の金融機関もそうですし、フィンテック等々の既存の金融機関でない方々の取組もあろうかと思います。  こうした中で、銀行や保険会社につきましては業務範囲規制というものがございまして、実際にできる業務が列挙されてございます。こうした業務範囲規制があります金融機関につきまして、今、情報通信技術の革新が進む中で、利用者利便に資するような、そして金融機関自身の業務の新たな展開に資していくような、こういった保有情報の利活用といったものについて、真正面から銀行法上、保険業法上のこの位置付けというものを明確にするというものでございます。
  75. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 この金融制度スタディ・グループの報告書の概要を金融庁からいただきまして、今日皆さんのお手元にも配らせていただいているんですが、こういう業務を金融機関の業務に加えるべきだと主に主張していた人たちはどういう方々か、もし、開陳していただける範囲で聞かせていただければと思います。
  76. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 少し展開は古くなりますけれども、この数年前から、このフィンテック、ファイナンスとテクノロジー、ITの組合せの言葉が出てきた頃から、例えば海外の金融機関のトップの方々の中には、自分の競争相手は既存の金融機関ではないと、グーグルのようなそういった情報産業が自分の競争相手だと、こういった発言があったり、あるいはそのフィンテックの方々が新しいビジネスを展開され始めていると、こういった報道や発表が相次いだ頃がございます。  こうしたことなどを背景にしまして、二年ほど前でございますけれども、金融審議会にスタディ・グループというのを設けまして、こういったフィンテックあるいはテクノロジーというものが進みますと、既存のエンティティーベース、銀行であれば預金とかこういった業務がバンドル、組み合わされて束ねていられるものですが、その一部分がアンバンドル、切り離されまして、これが、フィンテックをやっておられる、Eコマース、電子商取引とかやっておられる方が、銀行とか既存の金融機関が行っている業務の一部をまたリバンドル、また自分の業務にくっつけて新しいサービスを展開すると、こういったものが大きく隆盛してきているということで、機能別にこの法体系を組み直す必要があるのではないかと、こういう問題意識で議論が始まってございます。  一年ほど議論いたしまして、昨年の六月の段階では幾つか、決済であるとか与信機能であるとか、機能別にいろんな着目をしてこの議論を展開した中で、大きなテーマとしてこの情報ということがやはり取り上げられました。このような展開の中で、利用者情報であるとかこういったものを蓄積して利活用するというのが金融機関の競争力の源泉に変わりつつあるのではないか。既存ですと、ATMとか対面の顧客基盤とか、こういった物理的なものがアセットとして、資産として競争力の源泉であったものが、これがむしろレガシーになって、データというものがいかに活用できるかということが今後の金融サービスの質や競争力を変えていくのではないかと。  もうこの点についての議論を深めるべきであるというのを去年の六月のスタディ・グループの中間報告でも取りまとめられまして、去年の九月以降、これを再開するに当たっては、決済等々のお金に着目した機能とともに、このデータというものをどういうふうに展開するのかということについても議論をした結果が、今日お配りされています、一月にスタディ・グループのまたこれ中間的な取りまとめで、このデータについての考え方を示したというものでございます。
  77. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 明確にどのようなバックグラウンドの委員かということでお伝えをしてあるわけなんですが、なかなかお答えになりにくいという部分と、今回出てきた条文を見ると、金融庁の御苦労がしのばれるなというふうに思います。金融庁としては、顧客情報が安易に利用されることのないようにいろいろ気配りもされたんでしょう。その一方、使わせろという圧力はかなり強かったものと思います。  そこで、この第十条の二十という条文ができているんですが、そこでお伺いしたいんですが、大臣、情報を第三者に提供する業務をやっていいと書いてあるんですが、やっていいのは二通りの場合だけと書いてあるんですね。当該銀行の営む銀行業の高度化又は利用者の利便性に資する場合と、この二つしかないんですよ。銀行業の高度化とは何を意味してこういう条文にされたんでしょうか。(発言する者あり)
  78. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  79. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 速記を起こしてください。
  80. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 混線しまして恐縮です。  今の御質問ですけど、これ、銀行と保険と二つ、基本的にはあるんだと思いますけれども、銀行ですと、地域の例えば企業間の取引をいろいろやっておられるんですけれども、その地域の経済状況などに関するテーマ等々やらデータというのはいろいろあるんだと思いますけれども、それをきちんと銀行は銀行なりに分析するんだろうと思いますが、その分析した結果、経営先の支援しております取引関係にある企業にそれを提供してビジネスマッチングを行うことによって事業者に提供するというのは、これ従来ですといわゆるインサイダーになるんじゃないかとかいろんな話になりますけど、それ全体で分析してその地域のためになるならそれは悪くないんじゃないのというような一つの例だと思いますけれども。  また、保険会社であれば、保険商品というのを提供する過程でいろいろ情報を得るんですけど、例えば人々がこれちゃんと運動しているやつと運動していないやつがいるとか、いろいろと取引の間で健康状態に関するデータなんというのは当然得られるんですけれども、それを匿名化した上で、例えばいわゆる健康寿命を延伸するとか、そういったような感じに関する研究等々に、研究機関なんかに提供するとかいったような話というのは、これは所詮役人が考えたレベルですから、まだこれからもっといろいろ広まってくる可能性はあるだろうと思いますよ。  だから、そこに関しましては、まずは取り急ぎできる範囲をある程度きちんとしたものにしておかないと、いわゆる個人情報というものの漏えいとかいうことになりかねませんので、そういったところはきちんと大枠決めておかねばならぬところだと思いますが、それに関連していろいろな商売というのはまたこれに付随して、技術の進歩とかいろんなことによってもっといろんなものが出てくるだろうとは思いますけれど、今のところこういったところではないかというのが我々のレベルで考えているところの範囲、レベルであります。
  81. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 なかなか苦しい御答弁だと思いますが、後段の利用者の利便の向上というのは、これは分からないではないんですが、これとても、これとても、何をもって利用者の利便の向上かというのは非常に難しいです。いわんや、銀行業の高度化のために、銀行が持っている顧客情報、これを他業に転売することを業としていいというこれは条文ですから、今までの、かつてのユニバーサルバンクのときの議論のように、銀行の持っている情報を子会社の証券会社に利用させるとか、そういう次元の話じゃないことが今行われようとしているんです。  これは相当注意して、まあ今回法案は賛成ですけど、我々も、相当注意して運用しないといろんなことが起きます。先日も、これは日銀の金融政策との関連もありますが、ある大手のシステムベンダーの皆さんとお話をしていたら、金融機関が日銀の異常な低金利政策で本当に苦しくなっていて、設備投資の受注が全然来ないんですと、金融機関から。設備の更新の受注も来ないですと。そのぐらい苦しくなっている銀行に、この自分たちの持っている顧客情報を他業に使わせていいというビジネスを認めると何が起き得るかということについては、相当注意しておかないといけないと私は思います。  そこで、最後に、ここは大臣に明確に答弁してほしいんですが、第三者に提供することを顧客の同意の下にと書いてあるんですが、例えばですよ、預金口座を開くときとか貸出しの契約を結ぶときに、また、五十歳を過ぎると読めないような小さな字で何かこそこそと契約書に書いてあって、あなたの情報を銀行の業務の高度化のために他者に転用できる場合があるとかって何か顧客が読めないような契約書の中に書いて、サインして、だから同意を得ていたんだということがきっと起きると思います。  したがって、この他業に利用できるような業務をすることに関して本人の同意を取るということは、相当きちっとしたルールと、まさしく顧客が認識できるような同意の取り方をするということについて、大臣が明言をしていただければ幸いであります。これを最後の質問にします。
  82. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) いわゆる、まず第一に、個人情報保護法というのがありますので、これは金融分野の事業者におきましても、これは御存じのように、個人情報を第三者に提供するに当たっては、情報の提供先とか提供される情報の内容とか提供先における利用目的とかいったようなものをある程度認識させた上で同意するということになっておるのは御存じのとおりなので、これは金融機関が仮に本人のこうしたような話というのを最初にちょこちょことした小さい字でなるべく見えないように小さく書くという、まあよくある話ですけれども、こういった話をやると、個人情報を第三者に提供するというのを、こういった意図的なことをやるというの、それは明らかに法令の趣旨に反するものですから、これは金融庁としては情報関連業務を行うに当たりまして、これ個人情報保護法令というのも当然のこと、コンプライアンスは遵守させつつ、そして利用者の利便の向上とかサービスというものを提供していく、これはしっかりやっていかなきゃいかぬ、はっきりしております。
  83. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 終わります。
  84. 熊野正士

    ○熊野正士君 公明党の熊野正士です。よろしくお願いいたします。  これまでは仮想通貨の名称が、暗号資産と変更されました。昨年アルゼンチンで開催されたG20サミットで暗号資産というふうに初めて国際会議で表現されて、それから国際的な名称変更に合わせて日本でも暗号資産という呼び名になったと理解をしております。  この暗号資産ですけれども、去年の一月にコインチェックという交換業者から約五百八十億円相当のNEMという暗号資産が不正アクセスによって流出をして、社会的に非常に大きな問題になりました。さらに、去年の六月には、テックビューロ社が運営するザイフという取引所から約六十七億円相当の暗号資産が不正流出しました。  去年の一月にコインチェックで不正流出が起きて、その暗号資産への安全性とか信頼性というのが大きく問われたわけです。その後、業界でも自主的な努力もあったと思いますし、また金融庁としても指導を行っていたと思います。特にテックビューロ社に対しては、事件が起こる前に二度、業務改善命令も出しているというふうに伺っております。  こうした一連の暗号資産の不正流出について、その概要についてお教えいただけますでしょうか。
  85. 田中良生

    ○副大臣(田中良生君) これまでに発生いたしました暗号資産マネーの流出事件の概要ということでありますが、まず平成三十年の一月二十六日に、コインチェック社において約五百八十億円相当の暗号資産が流出をいたしました。また、同年、平成三十年の九月十四日、テックビューロ社において約七十億円相当の暗号資産が流出をしたと、そのように承知をしております。  この両者の事件とも、これは外部からの不正アクセスによってホットウォレットで管理する暗号資産、これが流出したものであるということであります。
  86. 熊野正士

    ○熊野正士君 昨年の三月のアルゼンチンでのG20サミットの声明の中では、暗号資産の基礎となる技術を含む技術革新が、金融システムの効率性と包摂性及びより広く経済を改善する可能性を有していることを認識する、しかしながら、暗号資産は実際、消費者及び投資家保護、市場の健全性、脱税、マネーロンダリング並びにテロ資金供与に関する問題を提起すると、このようにございます。  先ほど副大臣の方から事件の概要について御説明をしていただいたわけでございますけれども、そういった安全性とかということについてしっかりとチェックしなければならないということだと思いますが、この暗号資産のメリットとデメリットについてどうなっているのかなということで、特にこの暗号資産を決算手段として捉えたときのメリット、デメリットについて、ちょっと分かりやすく御説明をしていただければと思います。
  87. 長尾敬

    ○大臣政務官(長尾敬君) お答えいたします。  一般に、利用者が決済手段を選択するといった場合には、価格変動の有無、大きさ、あと使用可能な先数のほか、手数料水準、また決済に要する時間なども考慮要素になろうかと考えております。  日本ではもう既に安定的な法定通貨が存在するということ、あと国民のほとんどが銀行口座を有すること、また様々な電子マネーが既に存在をしていることなどを踏まえますと、国内で暗号資産が日常的な決済手段として活発に利用されるということは現時点においては想定し難いのではないかと考えられます。  一方、暗号資産は、一般に特定の業者を介さずに個人間で移転することが可能であります。つまり、クロスボーダーの移転が容易であるということと移転手数料が非常に安いということ、そういった指摘もなされておりまして、ある種の特定の場面においては、こうした面で優位性があると判断される場合には決済手段として使用されるものと考えております。  最後に、暗号資産はクロスボーダーでの移転が容易であるという先ほどの話のとおり、マネロン又はテロ資金供与に使用されるリスクを抱えておりますので、この点については十分留意が必要であると考えております。
  88. 熊野正士

    ○熊野正士君 ありがとうございます。  ちょっと前後するんですけれども、暗号資産というのは、ブロックチェーンという、こういう技術を使っております。この技術は、サーバーを一つのところで管理するのではなくてネットワークに参加するユーザーが分散して管理することができる技術で、改ざんであるとかあるいは不正が困難であるというふうに、これが特徴だというふうに言われています。  暗号資産のブロックチェーンが画期的であるという点は、仲介者を必要としない分散型の仕組みだと言われています。この仕組みでより情報を正しく保管をして、情報が改ざんされたとしてもすぐに原因を突き止め追跡することが可能だということで、一番最初に質問させていただきましたけれども、去年の一月から九月、流出事件が起こりましたけれども、そういったマネーの流出に関して言うと、ブロックチェーンそのものというよりは、がハッキングされたというわけではなくて、暗号資産が盗まれてしまうのはブロックチェーン以外に問題があったんだと。暗号資産交換業者の、さっきホットウォレットという話もしていただきましたけれども、セキュリティー体制の管理に問題があるということだと思います。  今回の法改正では、利用者保護の徹底というふうな観点で暗号資産業者に対する規制を強めたというふうにも承知をしております。一番最初に質問させていただいた内容も踏まえまして、この暗号資産の流出リスクに対する対応というものについて御答弁いただけたらと思います。
  89. 田中良生

    ○副大臣(田中良生君) 先ほどお答えさせていただいたとおり、今回の暗号資産交換業者における事件でありますが、これは外部からの不正アクセスによってホットウォレット、つまりオンライン環境で管理する利用者の暗号資産、これが流出したということであります。  これを踏まえて、今回の法案においては、交換業者に対して、利用者の暗号資産は原則コールドウォレット、つまりオフライン環境でまずは管理をするということ、また、利用者利便等の観点からは、例外的にその一部、これをホットウォレットで管理する場合、こういう場合には、それと同種同量の暗号資産を弁済原資として別途保有をして、そしてコールドウォレットで管理する、こういうことを課するということであります。
  90. 熊野正士

    ○熊野正士君 副大臣、ありがとうございます。  先ほど長尾政務官の方にちょっとお尋ねした件ですけれども、いわゆる決済手段としてこの暗号資産というものを金融庁としてどのように捉えているのか、普及させていこうというふうに思っていらっしゃるのか、その辺のことをちょっと教えていただいてよろしいでしょうか。
  91. 長尾敬

    ○大臣政務官(長尾敬君) お答え申し上げます。  暗号資産については、事実として今決済に使用され得るものであるということに鑑みまして、平成二十八年にマネロン、テロ資金供与対策及び利用者保護の観点から一定の制度整備を行ったところでございます。  暗号資産に用いられている、先ほど来出ているブロックチェーン技術、これそのものについては非常に肯定的な評価が多い。ただ、その一方で、暗号資産自体の評価については様々な意見がありまして、いまだ定まっていないと考えております。  このため、まず本法案に基づく法的な枠組みの整備を行いますとともに、その後の利用実態などから暗号資産がつまり社会的に信頼を有する決済手段として定着し得るものであるかどうか、ここを十分見極めていく必要があると考えております。  金融庁といたしましては、いずれにせよ、今後とも利用者保護及びイノベーションの両方の観点からその動向を十分に注視してまいりたいと思っております。
  92. 熊野正士

    ○熊野正士君 ありがとうございます。  現在のところはまだ、決済手段というよりは、やはり投機というか投資目的で利用する人が圧倒的に多いんだろうということだと思います。お聞きをしますと、株式などと比較をすると、比較的少額で投資もできるということで、若い人の間で暗号資産に投資する人が増えているというふうな話もお聞きをしております。  こうした背景で、暗号資産というか、今までは仮想通貨と言われていましたけれども、この仮想通貨、暗号資産が注目を集める中で、消費者問題としてクローズアップされる面もございまして、暗号資産、仮想通貨に関して消費生活センターに様々相談が寄せられているとも伺っておりまして、最近それが増えているということでございます。  この暗号資産、仮想通貨についての消費生活センターに寄せられている相談内容について御答弁をお願いしたいと思います。
  93. 高田潔

    ○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。  暗号資産に関連すると思われる消費生活相談は増加傾向にあり、二〇一六年度は八百四十七件、二〇一七年度は二千九百九件、二〇一八年度は三千四百二十九件となっております。  具体的には、暗号資産交換業者やみなし事業者に関する相談のほか、暗号資産の持つ話題性に便乗したような詐欺的な事案についての相談が寄せられていると理解しております。例えば、自分の仮想通貨の口座に友人から三、四回ほど送金してもらったら口座を凍結された、なかなか解除されないが仕方ないのかというもの、大手証券会社をかたって電話が掛かり、外国の仮想通貨を購入する権利が発生したと言ってきた、切っても切っても電話が掛かるというもの、知人から仮想通貨の投資セミナーに誘われ、海外の不動産投資に関する契約をした、両親から怪しいと言われ、解約希望というものなどがございます。
  94. 熊野正士

    ○熊野正士君 ありがとうございます。  今、消費者庁から御答弁いただきましたように、この暗号資産に関するトラブルが増えている中で、実は金融庁とそれから消費者庁とそれから警察庁の連名で暗号資産に関する注意喚起を促す書面が公表されております。それぞれの立場で、この暗号資産、仮想通貨に関するトラブル事案が発生をしていて、それにそれぞれ対処されているということだと思いますが、まず金融庁にお伺いしたいと思います。  今回の法案もそうですけれども、暗号資産の交換業者などを監督する官庁として対応されていますけれども、この消費者トラブルということに関連して、具体的な対策について教えていただければと思います。
  95. 長尾敬

    ○大臣政務官(長尾敬君) お答えいたします。  金融庁といたしましては、消費者生活センターや当庁の利用者相談室に利用者から寄せられました相談等を踏まえて、必要に応じて、まず利用者向けの注意喚起を繰り返し実施する、また、暗号資産交換業者の利用者保護に関するモニタリングに活用しております。また、無登録営業を行っていることが判明をした場合、まずは文書による警告を行って捜査当局に連絡をするとともに、その旨を公表しております。  金融庁といたしましては、引き続き、消費者庁や捜査当局と緊密に連携をしまして、消費者被害を防止する観点から機動的に対応するなど、利用者保護の確保に取り組んでまいりたいと考えております。
  96. 熊野正士

    ○熊野正士君 よろしくお願いしたいと思います。  次に、警察庁にお尋ねをしたいと思います。  先ほど消費者庁の方からも御答弁ありましたけれども、詐欺まがいのような悪質な被害に遭ったと言われる方もいらっしゃいます。そういったことも含めまして、警察庁としての対策をお示しいただければと思います。
  97. 小田部耕治

    ○政府参考人(小田部耕治君) お答えいたします。  お尋ねの件につきましては、近年、暗号資産をめぐるトラブルに係る相談が見受けられる状況を踏まえまして、先ほど御指摘ございましたような注意喚起を消費者庁、金融庁と連名で行うほか、警察庁のホームページにおきましても、暗号資産に関連した手口について注意喚起を行うとともに、警察等への早期の相談を呼びかけているところでございます。  警察におきまして、暗号資産をめぐるトラブルに関する相談が寄せられた場合におきましては、相談内容に応じまして、相談者の方に対して悪質商法事犯の手口を教示して注意を喚起するとともに、適切な関係機関を紹介するほか、刑事事件として取り上げるべきものがあれば法と証拠に基づいて適切に対処することとしております。  警察といたしましては、今後とも、消費者庁、金融庁等の関係機関と連携を図りつつ、暗号資産をめぐるトラブルにつきまして適切に対処してまいりたいと考えております。
  98. 熊野正士

    ○熊野正士君 ありがとうございます。是非よろしくお願いしたいと思います。  最後に、消費者庁の対策、対応について御答弁いただけますでしょうか。
  99. 高田潔

    ○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。  暗号資産に関連すると思われる消費者トラブルの発生を抑止することは重要な課題であると認識しております。  そのため、消費者庁においては、先ほど御指摘の注意喚起について、金融庁及び警察庁と連携して周知を図るほか、当該注意喚起資料のエッセンスについて平成三十一年四月に改めて啓発を行っております。  また、暗号資産の話題性を利用した不審な事案についての相談が散見されるため、必要に応じ、消費者安全法に基づき、事業者名を公表する形で消費者への注意喚起を行っております。例えば、平成三十年八月に、毎月最低三十万円のビットコインを受け取り続けることができるなどとうたい、多額の金銭を支払わせる事業者に関する注意喚起を行っております。  このほか、相談件数が増加傾向にあることを受け、消費生活相談員の対応力の強化も必要となります。そのため、国民生活センターと連携し、金融庁職員を講師とする講義の機会を設けているところでございます。  消費者庁としては、今後とも、金融庁、警察庁等と連携し、暗号資産に関連するトラブルの発生を抑止するため取組を進めてまいります。
  100. 熊野正士

    ○熊野正士君 ありがとうございます。よろしくお願いします。  消費者庁では、消費生活センターでPIO―NETというのがあって、そこに消費生活相談員の方が入力されるわけですけれども、これ、名前が仮想通貨から暗号資産に変わったので、そういう入力するときにキーワードとして、恐らく、二〇二〇年がPIO―NETの更新というふうにも聞いておりますので、また名前が変更になったということも考慮していただいて、PIO―NETの運用の方も御検討いただければと思います。  質問を終わります。ありがとうございました。
  101. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻健史です。日本維新の会・希望の党を、会派を代表して質問させていただきたいと思います。  まず、本当は今日は黒田日銀総裁をお呼びしたかったんですよね。ただ、暗号資産についての質問がたくさんあるもので今日は黒田総裁お呼びしなかったんですが、そうはいいながらも、昨日、日銀が昨年度の決算を出しました。そして、今日の朝日新聞の中のその決算に関する記事の中に、金利を上げるときになると支払金利が上昇していくと、日銀のですね。一方、保有国債からの受取収入が十分にそれに追い付かない可能性があると書いてあったわけですよ。  これ、この前から私が非常に大きい問題にしている点ですよね。損の垂れ流しが始まり、そしてひょっとすると債務超過になってしまうかもしれない。朝日新聞にはそこまで書いてありませんでしたけど、それについて私、シミュレーションを出せと。要するに、出口時に日銀の収支がどうなるのかのシミュレーションを出せということを要求しているわけですが、日銀はまだ出してきていないわけですけれども、是非それは、今後の極めて日本の将来にとって重要な問題だと思いますので、シミュレーション結果を出すように強く要望しておきたいと思います。  というのは、アメリカのFRB、中央銀行ですけれども、二〇一五年の十二月から利上げをしたんですが、最初のスタッフペーパーが出た、要するに、いつ利上げを始めるとどのくらい赤字になるかどうかというシミュレーションを出したのが二年半前、一三年の四月なんですね。ということで、アメリカのFRBは二年半前から、出口を始める二年半前からシミュレーション結果を公表しているんです。  日銀、四月の金融政策決定会合で、少なくとも来年春ぐらいまでは低金利を進めるという、続けると言っているんですけど、その先は上げる可能性があるわけですから、もうシミュレーション結果をアメリカのように出して当然だと私は思います。それを出さないというのは、よっぽど出てきたら国民がショックを受けるようなデータが出てくるんじゃないかと、だから出せないんじゃないかと私は臆測してしまうんですけれども、そういうことを勘案して、もうそれでいいのかと、臭いものには蓋という時代では、時期ではないんじゃないかと思いますので、日銀に強く要望しておきたいと思います。  質問に入りたいと思います。  最初の質問ですが、小さい、細かい部分から。細かくても別に重要ですから、重要ではないということではないんですけれども、まず暗号資産の税制ですが、今は国税庁の指示で雑所得、総合所得に入っています。総合所得というのは、総合所得内では損益通算ができますけれども、他の、ほかの九つの所得分類の損益とは通算できないわけですね。給与所得とか不動産所得とは損益できないわけです。  ということは、雑所得である限り、暗号資産で損をした場合、これは年金とは、年金も雑所得の中ですから、年金とは損益通算できるわけです。しかし、給与とは損益通算できないわけで、よく麻生大臣、公平公平、税制の公平と言っていますけれども、高齢者の年金収入とは相殺できて、一生懸命今働いている給与所得とは相殺できない税制というのは、これは公平な税制と言えるんでしょうか。
  102. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 暗号資産の損失というのは、御存じのようにこれはもう一般に雑所得として分類されておりますが、これは所得は御存じのように事業所得とか給与所得とか年金所得とか雑所得、譲渡所得、いろいろ、十種類ぐらいあったと記憶しますけれども、そういった一般に雑所得と分類されておりますが、これは御存じのように、いずれの所得配分にも、いわゆる所得区分にも該当しないものがその他の所得という意味での指す概念でして、損失も様々な経緯によるものがあろうと思っております。  したがって、課税ベースというものを計算するに当たりましては、これは当然のこととして、多様な経費を広く勘案することは、もうこれは税負担の公平性の観点で慎重な対応が必要と、当然のことだと思っておりますが、雑所得の損失を給与などと損益通算することは認めていないのは御指摘のとおりであります。  なお、委員が御指摘になりました、年金との関係について公平という点をいろいろ言われましたが、これは雑所得の金額というものは公的年金の所得とそれ以外の雑所得を合算して、合計して計算いたしますので、暗号資産取引等のそれ以外の雑所得の損失は、雑所得の計算上、年金から差し引かれることになります。  御指摘は、こうした仕組みが年金と給与の間のバランスが悪いという御趣旨なのかなとは思いますけれども、仮にその問題意識に答えるということにいたしますと、これは、暗号資産取引の損失と給与の損益通算というものを認めるというような話よりも、暗号資産のようないずれの所得にも属さないそれ以外の雑所得の損失について、現在は年金の通算を認めている点もおかしいのではないかというようなことになってきて、そもそも年金の所得区分の在り方をどうするかという課題でもあると考えておりますので、私どもは、この十種類の所得区分というものをベースとした所得税の仕組みというのは、長年にわたってこれ定着しているものでもありますので、所得区分の在り方というものにつきましては、これは納税者への影響等々、これ極めて長い間定着しているものでもありますので、これらの影響を見極めつつこれは今後も慎重に対応すべきもの、これは前からお答え申し上げているとおりであります。
  103. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 聞いていますと、詭弁ですよね。そういう答えするのかなというふうに思っていたら、そのとおりの答えされましたけれども、要するに年金所得とは通算させないという極めてインチキな答弁だったと思いますけど、何はともあれ、申し上げたいのは、少なくとも給与所得者、現役世代と高齢者とは、今の現状の税制においては不公平税制であるということだけは申し上げておきたいと思います。  次の質問に入りますけれども、五月二十八日の日経新聞、オピニオンで、日経新聞のコメンテーターである上杉さんという方が、大きい、一面近い記事ですけれども、「数年前、世界が警戒混じりに眺めていた仮想通貨の取引を受け入れ、交換業者の登録制度で先陣を切ったのが日本だった。新しいモノに正面から向き合おうとする姿勢は活力の芽を生む基本であり、今後も守りたい。」と、こういう金融庁に対するエールを送って、そういう記事を書かれているんですけどね。  そこで、今、アメリカの方では、暗号資産ETF、これが何となく、これははっきりはしていませんけれども、許可されそうな雰囲気もあるわけです。SECのコミッショナーのピアースさんですか、これが、進取の精神に満ちあふれた国々に後れを取ることを心配すると書いていらっしゃるわけですね。アメリカでもそう考えているわけで、ほかの国に後れを取っちゃいけないと思いますけれども、金融庁はどう考えているのか、ちょっとお聞きしたいんですけどね。  この法案でも、ハッキングの被害を心配されているわけですよ。ですから、取引業者というのは、最低限のもの、ビジネスに最低限必要なものを除いてコールドウォレット、ハードウォレットで保管しろと言っているわけですけれども、ETFができれば当然のことながら信託されて、債券型のETFだったらば信託銀行に信託されて、信託銀行はまずカストディアンを、例えば非常に堅固なカストディーを持つカストディアンを選択していくということでハッキングの問題というのは極めてリスクが減少すると思いますし、ETFができると暗号資産のマーケットも非常に大きくなって機関投資家も入りやすくなりますし、価格も安定してくると、こういうことになると思うんですが、ETFに関してどうお考えかをお聞かせ願いたいと思います。
  104. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) まず、米国において、暗号資産ETFについてSECに対しまして複数の申請がなされているというふうに承知してございます。ただ、これ、海外当局の検討状況とか判断に関わることでございますので、これについての論評は差し控えさせていただきたいと存じます。  その上で、でございますけれども、日本でこの暗号資産ETFをどのように考えるかということでございますが、この暗号資産についての法制を検討する場で有識者の方々とも議論させていただいたんですが、そこで出てきた議論の中に、通常のここで言う暗号資産というのは、いわゆるビットコインなどで言われているようなパブリック型のブロックチェーンで、株式などと違ってキャッシュフローであるとかフェアバリューであるとかその裏付けとなる資産といったものが必ずしも観念されなくて、需給によってだけ価格が変動すると。極端な言い方をすればフェアバリューはゼロであることがあり得るということで、こういったことから見ると、価格が大きく変動するというふうなリスクを抱えているというふうな指摘を頂戴しております。  実際、この法案の検討に当たった契機となりました様々な出来事におきましても、これが過度な投機の対象となっているということから相談等々の問題もあったということがございます。  こういった状況に鑑みますと、現時点におきまして、この暗号資産のETFというのを組成して暗号資産に対する投資をより一層一般国民に対して容易にしていくということについては、慎重に、あるいはいろんな面から考えていく必要があるかと存じます。
  105. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 いつも暗号資産の議論になると、安全性とそれから技術の進歩、世界に出遅れるんじゃないかという、その兼ね合いだと思うんですけれども、今、三井局長のお話聞いていますと、価格が大きくぶれるから、ボラティリティーが高いからというお話ありましたけれども、ETFをつくれば、その価格が、変動幅が小さくなるんではないか、どちらが卵でどちらが鶏か分かりませんけれども、暗号資産の価格ボラティリティーを減らすためにもETFというのは非常に重要な商品かなというふうに思います。  あともう一つ、聞いていますと、やっぱり財産としての価値を認めていないんじゃないというような会合でのコメント、SECの会合のコメントを聞いていますと財産価値があるかというような感覚もあるんですけれども、私が聞いていますと、やっぱりETFが、なかなか金融庁で渋っているのは一種の法律上の問題、要するに財産として認めるかどうかという疑問が出てくるということで、その問題であるならば、信託法の第二条、それから投信法施行規則第十九条三項一号に暗号資産を明記すれば、その問題というのはクリアできるようなことになると思うんですが、いかがでしょうか。
  106. 三井秀範

    政府参考人(三井秀範君) 法律上の論点で申し上げさせていただきますと、このETFを組成するということについて、この入口の議論は、まず投資信託法上の投資信託になるということがまず入口としてございまして、今度、投資信託法上の投資信託はどういうふうになっているかと申し上げますと、これ特定資産というものがまず法律に定義されていまして、主として特定資産に投資して運用することを目的とする信託とされておりまして、また、特定資産とは何かということで、投資を容易にすることが必要な資産として政令などで定めるものとなっておりまして、この政令に現在暗号資産、仮想通貨というのは含まれておらないという状況でございます。  ここに指定するかどうかということになりますと、先ほど申しましたようなフェアバリューというものは観念し難い等々の問題がありまして、これを一般大衆投資家に向けて投資を容易にすることが望ましい、必要な、こういった資産であるかどうかということがその判断の要素になってくるかと存じますが、現時点ではなかなかこうしたものに指定することについて広く理解を得ることは難しいのではないかというふうに考えております。  こうしたことから、現時点では特定資産に追加するということを考えている状況にはないところでございます。
  107. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 いずれは特定資産に暗号資産を書き込むと、可能性もあるという、特定資産に書き込む可能性があるというふうに理解しました。  先ほど、最初にあれだけ褒めてさしあげたんですけれども、非常に先駆的な金融庁というふうに褒めたんですけれども、今の答弁聞いていると、駄目だこりゃと思いますですね。  次、国税にお聞きしたいんですけれども、国税。今のところ可能性はないという話がありましたけれども、もし暗号通貨ETFができましたら、これは二〇%の分離課税ということでよろしいんでしょうか。  というのは、ETFであるならば外形で判断すべきであって、何が入っているかということでは判断する仕組みにはなっていないと思いますので、当然に普通にロジカルに考えれば、ETFで暗号資産ETFができれば二〇%の分離課税と、こういう理解でいいか、お教えください。
  108. 並木稔

    ○政府参考人(並木稔君) お答え申し上げます。  現行法令上、ETF、いわゆる上場投資信託の譲渡による所得につきましては、上場株式と同様、上場株式等の譲渡所得等として申告分離課税の対象となっているところでございます。そして、ただいま申し上げましたETFは、投資信託法に規定する投資信託又は外国投資信託に該当するものを指しているところでございます。  お尋ねの暗号資産ETFの場合はということでございますけれども、先ほど金融庁から御答弁があったとおり、現時点で暗号資産を投資信託法上の特定資産に追加することは考えていないということでありますことから、現段階において国税当局からその税法上の取扱いについてお答えすることは差し控えさせていただきたいと存じます。
  109. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 今の答弁をお聞きしていますと、これはやっぱり外形で決まるということなので、可能性としては二〇%の分離課税になるということは極めて高いというふうに私は理解いたしました。  次に、また金融庁にお聞きしたいんですけど、今まで私、この委員会で国税当局と随分議論をさせていただいていました。要するに、今、雑所得という、総合課税であるというのはおかしいのではないかという議論を国税とずっとやらせていただいてきたわけなんですが、最初ちょっとよく、何か資産であるということを否定しているのかなと思っていたんですが、そうではないみたいですね、やっぱり。特にまた、昨年度所得税法改正でも卸売資産のところで除外しているということを考えると、自ら国税が資産であるということは認めていましたし、私との議論を通じても資産であるということは認められたと思うんですね。ただ、まだ国税が、資産であるけれども譲渡所得ではないというところの議論は、資産ではあるけれども譲渡所得に起因する資産ではないという回答だったと思います、今までの議論をまとめますと。  要は、資産ではあるけれども譲渡所得が適用される資産ではない、一部の特殊な資産であるという回答で今までの私と国税当局との議論はまとめることができると思うんですけれども、じゃ、その譲渡所得に起因しない資産、その一部の資産って、なぜそうなのかと、どうしてほかの資産に入っていないんですかというふうにお聞きしますと、支払手段だからという回答だったと思います。要するに、消費税法上そして資金決済法上も支払手段だからこの特殊な部分に相当するんですよという回答だったと思うんですが、ところが、実際のことを考えてみると、実際、支払手段じゃないですよ、現状。  なぜかというと、今、この前いただいた金融庁のポンチ絵でも、八〇%はレバレッジ取引だといって書いてあるわけですね。それから、黒田日銀総裁、私この場でお呼びいたしましたけれども、黒田日銀総裁も、支払決済には余り使われていませんで、ほとんど投機の対象となっております、こう明言されているわけです。それから、今回の法律でもレバレッジ規制が出て、書いてあるわけですよ。レバレッジ規制があるということは支払手段じゃないですよね、支払手段にレバレッジなんか掛けるわけないんですから。  ということで、もう現実問題として支払手段じゃないんですよね。だとするならば、定義を変えて、支払手段じゃないということを定義を変えてあげれば、国税もこれ楽になりますよ、ここ。どうですか、金融庁、定義を変えるというのは。
  110. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 先生が御指摘のとおり、今、暗号資産、現行仮想通貨は決済手段としてよりはむしろ投機の対象として使われているものの方が多いというふうに我々も認識してございます。  他方で、仮想通貨は、では決済には使われておらないで専ら投機、投資の対象かと申しますと、現状でも決済に使用できる店舗が数万店舗あるというふうに言われておりまして、実際、相対的な比率は低いとはいえ決済に使われている、あるいは使われ得るものであるということでございます。また、決済手段としての有用性は様々な意見がありまして、その評価はまだ定まっていないという点もございます。  それから、ブロックチェーンの性質上、移転が大変容易であるということから、国際的にはマネーロンダリング対策、要するに支払手段として使えるので、マネーロンダリング対策、テロ資金対策がこれ重要であるということについては変わりはございません。  それからまた、諸外国における金融法制上の定義も、この暗号資産を決済に使用できるものといった類いの意味で定義しているところが多うございます。  こうしたことを考えますと、暗号資産は投機の手段であると同時に、一部決済手段としても使われるないし使われ得るということでありますとすると、ハイブリッド、両面の使い方がされているということでございまして、この果たしている機能に着目しますと、決済で使われる局面におきましては、引き続き決済手段としての一定の規制ないし利用者保護の必要性がなくなっているということではございませんので、この定義自体を変えてしまいますと、そこの規制がなくてもいいのかということになってしまいますので、現時点ではその定義自体を変更するというのはなかなか適当ではないのかなというふうに考えてございます。
  111. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 今、三井局長の一つだけ、今決済に使われている暗号資産というのは、二千あるうちのほんのごく一部ですよね。いかにも何か全部の暗号資産が決済に使われているような御発言でしたが、決してそうではなくて、本当にごく一部であるという認識、間違いじゃないかというふうに思います。  今聞いておりますと、次、国税にお聞きしたいんですけど、今、三井局長がおっしゃったように、確かに支払手段、決済手段も使われていますけど、一部にはとおっしゃいました。その一部を取り上げて、支払手段だからこれはその譲渡所得に起因しない、資産ではないと。それはほんの一部ですよ、一部。そこをもって、それを理由に譲渡所得でないという理屈にするのは極めて弱いんじゃないでしょうか。いかがでしょうか。
  112. 並木稔

    ○政府参考人(並木稔君) お答え申し上げます。  これまでも本委員会でお答えしたものと重なるところもございますけれども、所得税法上、譲渡所得は資産の譲渡による所得と定義されておりまして、その課税は資産の値上がりによりその資産の所有者に帰属する増加益を所得として、その資産が所有者の支配を離れて他に移転するのを機会にこれを清算して課税する趣旨と解されているところでございます。  この点、暗号資産は、先ほど金融庁から御答弁がありましたとおり、支払手段としての性質を有しているものと考えられ、現行法令上においても、資金決済法上、代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができる財産的価値と規定されており、消費税法上も支払手段に類するものとして位置付けられているところでございます。  このように、暗号資産の有する支払手段としての性質や現行法令上の定義を踏まえれば、暗号資産は、外国通貨と同様に、本邦通貨との相対的な関係の中で換算上のレートが変動することはあっても、暗号資産自体の価値が変動したものとは考えられず、資産の価値の増加益を観念することは困難と考えられるところでございます。  以上のような理由から、国税当局としては、暗号資産は譲渡所得の起因となる資産には該当しないと考えているところでございまして、資金決済法上の暗号資産の定義だけをもって暗号資産が譲渡所得の起因となる資産に該当しないと考えているわけではございません。
  113. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 苦しいですよね。先ほど来申し上げましたように、支払手段として実際に使われたごく一部、それを理由に税法を作るというのは違うでしょう、やっぱり。じゃ、ほかの部分、決済手段ないところに使っているのは、別の税法が適用されるのは当たり前じゃないですか。この一部を取り上げて、だから雑所得だという、譲渡所得ではないというのは非常に厳しいんじゃないかと私は思いますよ。  この前の十二月に出た情報第四号、暗号資産税制、大部分は雑所得に当たるという情報第四号、これは別に法的根拠が非常に問題になると思うんですが、これ別にこれは法律じゃないですから、裁判所を規定するものではないですよね。今後もし裁判が起こった場合、国税勝てますか。私が弁護士だったらかなり強いと思いますよ。  まず、簡単ですよ、一つは、まず支払、暗号資産は支払手段ではないという実態がある。ほとんどが支払手段としては使われていないという事実。それから、これは今までずっと申し上げていますけれども、雑所得というのはほかの九所得分類に当てはまらないものが雑所得なんですから、ということは、暗号資産による所得は不動産所得でも給与所得でも譲渡所得でもないということを立証しなくちゃいけないのは国税なんですよ。  でも、何度もこれは申し上げていますけど、金子宏先生、東大の名誉教授、国税大学校の顧問でいらっしゃる金子宏名誉教授、「租税法」、日本で一番権威のある教科書と言われている教科書で、第二十三版、最新版で、ビットコイン等の仮想通貨は譲渡所得の起因となる資産に該当するゆえんの記載が書いてあるんですよ。これ、裁判になったらそれ否定しなくちゃいけないんですよ。大丈夫ですか、国税。  そういうこともありますし、それから、裁判のときに、これ、なぜその支払手段であれば譲渡所得に起因しない資産なのか、これも非常に疑問ですから、それ説明しなくちゃいけないですよ、国税が。  それからもう一つ、支払手段ならばキャピタルゲインとかキャピタルロスを認識できないのかと。これもきっと論争に、私が弁護士だったらやりますよ、私は全然、法学部じゃないからできないけど。それに対して回答を用意しておかなくちゃいけないんですけど、これは裁判になった場合、国税苦しいですよねと私は思います。  で、麻生大臣にお聞きしたいんですけど、国税楽にしてあげるように、もう変えてあげたらどうですか。先ほども言いまして、何度も申し上げていますけれども、これいろんな説がある。金子宏先生は譲渡所得だとおっしゃっているわけです。一時所得の可能性もあるわけです。確かに雑所得の可能性もある。これを、例えば私がこれを給与所得にしろと言ったら、これはばかでおしまいでいいんですよ。でも、学説的にこういう三つの選択肢があるんだったら、立法手段でこれ譲渡所得であると立法しちまえばいいじゃないですか。  これ、国益に一番、要するにこの前もちょっと申し上げたと思いますけれども、バブルのときに日本があんなに経済狂乱したのはなぜかと。別に消費者物価指数は、今、日銀が目標とする二%よりよっぽど低い〇・三とか〇・四%、決してインフレではない。しかし、資産インフレ、株と不動産の値段が上がったがゆえにあれだけ経済狂乱したんです。  暗号資産、まさに資産ですよ。それが上がっていけば、日本の景気、随分良くなりますよ。そういうような国益を考えて、立法手段として、そして譲渡所得だと決めちまえばいいじゃないですか。これ立法手段として雑所得でというのは、これ極めて難しいですよ。絶対できないです。だって、さっきも言いましたように、雑所得というのは他の九種類に入らないものが雑所得だというふうに決まっている所得で、暗号資産は雑所得なんて決めるわけにいきませんからね、そんなもの。  どう考えても、そういうふうに学者、学説の中でも認められている中で一番国益にマッチした税法にすればいい。これは、暗号資産もこれから日本の飯の種だと言われていますよ。私もそう思っています、インターネットの次の。だとするならば、そういう技術革新にも役立つわけですよ。そういう国益を考えて、もう暗号資産は譲渡所得だというふうに立法しちゃったらいかがでしょうか。
  114. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 暗号資産を含めまして、いろいろ活用されておりますブロックチェーンの技術等々含めて、これはいわゆるファイナンシャルテクノロジー、通称フィンテックですか、フィンテックなどの新しい技術、これも大きな可能性があるというのは認識しておりますので、それで藤末先生からの御質問にも度々そうお答えしてきたとおりです。  他方、この暗号資産の税務上の取扱いということで、藤巻先生の方から売却益を所得益じゃなくて譲渡所得とすべきという、これも度々、もう度々、毎回御質問いただいているんだと思いますが、こうした所得税の所得区分というものはこれは所得の性質に応じて区分されるべきものだと思っておりますので、一義的には特定の政策目的によって判断されるというべきものではないんだと考えております。  また、先生から、暗号資産の売却益をこれは前から分離課税として株式と同様二〇%というんでよくお話をいただいているところですが、分離課税の対象としておりますのは、これは所得税の再分配機能を一定程度毀損してでも家計から株式への投資等々を後押しする、いわゆる貯蓄から投資というものの政策的要請を前提としたものでありまして、貯蓄から投資という、とにかく現金、現預金比率のえらい高い国ですから、そういったことを考えて政策的要請を前提としてやっておりますが、暗号資産をこの株式とか債券と同列に論じろというのはなかなか難しいのではないか、少なくとも今の段階では難しいと、そう思っております。
  115. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 時間が来ましたので終わりますけれども、私は当然資産の一つとして金融資産税制の中に組み入れるべきだというふうに思います。今の税制が大丈夫かというのは、私は裁判で明確に答えが出てくるのではないかなと、感想ですけれども、思っております。  以上です。ありがとうございました。
  116. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時九分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  117. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、山本順三君が委員を辞任され、その補欠として太田房江君が選任されました。     ─────────────
  118. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 休憩前に引き続き、情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  119. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 大門です。  今回の改正案は、暗号資産あるいは店頭デリバティブ取引への対応など、必要な措置が盛り込まれているというふうに思っております。これだけだったら賛成をしたいところなんですが、ただ、金融機関グループの業務範囲の拡大と、この点については様々な問題が、大変重要な問題があるのではないかということで、この点に絞って質問もしたいと思いますけれども。  とにかく、今データビジネスが発展しております。フィンテック、キャッシュレスといったこういう技術革新、イノベーションというのは国民の利便性を向上させるというふうに思っておりますし、安倍内閣の成長戦略においてもこのデータ分野の重要性が強く意識されているところでありますので、データビジネスが健全に発展していってもらいたいという点では、皆さん、みんな同じだというふうに思うんですよね。  ただ、現在、そうはいっても、デジタル化のマイナス面、特にいろんなルールがまだ未整備だということで様々な問題点も指摘されている、どんどん問題が出てきている最中であります。午前中、大塚さんから個人情報保護の問題がありましたし、あとスコアリングですよね、勝手に人を格付すると、信用格差の問題、それによって排除されて、あるいは人権にも関わるというような問題も指摘されるようになっております。ですから、急がれるのは、デジタル化のマイナス面を解消するためのルールや制度づくりだと思うんですが、それ、その前にどんどんどんどんやってしまおうというところに大変危険性を感じております。  もう一つは、これはちょっと違う観点なんですが、そもそも今回のこの法改正が、本当に金融機関の立場に立ったとしても、あるいは産業全体を見ても、イノベーションにつながるのか、本当にこれがイノベーションにつながるのかというちょっと大きな太い筋での問題意識でありまして、金融庁にこの問題で最初にレクを受けたときに、日本の金融機関はこういうデータビジネスで世界に後れを取っているんです、遅れているんですと非常に焦った認識を伺いまして、だから金融庁が今回の改正によって日本の金融機関にいろいろできるようにしてあげると、後押ししてあげる必要があるというふうな認識かなというふうに伺ったわけでありますけれども、それが本当に今どき金融機関にとっていいことなのかと、データビジネス全体にとって本当の意味での革新、イノベーションになるのかと、そういう問題意識を持っているところでありまして、まず、そもそも金融機関とはどんな存在なのかという点を一点確認したいと思いますけれども。  独占禁止法の十一条では、一般の事業会社に対する出資について、銀行は五%まで、保険会社については一〇%までという上限を定めております。そもそも論でありますけれど、公正取引委員会に伺いますが、この独禁法十一条の趣旨、出資制限をする理由をちょっと簡潔に教えてください。
  120. 菅久修一

    ○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。  委員御指摘の十一条でございますが、銀行五%、それから保険会社一〇%を超えて他の国内の会社の株式を取得、保有することを禁止しておりますが、その趣旨は、銀行又は保険会社による事業支配力の過度の集中などを防止して、公正かつ自由な競争を促進するということにございます。
  121. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 資料の二枚目にもいろいろ書いてございますけれども、要するに、銀行や保険会社がグループ会社などに対して出資制限あるいは業務範囲を規制している理由というのは、こういう金融機関ですから過度な事業支配力を、資金も豊富に持っておりますので、持つおそれがあると。こういうただでさえ強い支配力を持つ銀行だという位置付けがあるわけですが、その独占禁止ルールを緩和したのが三年前の銀行の出資制限規制緩和だったわけですね。今回、更に保険会社にも緩和を進めようとしているということなわけであります。前回の三年前の改正で銀行はフィンテック会社の買収が可能になって、自分のグループの中に囲い込むということができるようになったわけでありますが、今回は親会社、銀行本体もデータを提供、データビジネスに参加するということでございます。  こういった方向が、特に銀行の権限を強めてフィンテックを後押しするという政策に対しては、これは我が党だけじゃなくて著名なエコノミストからも、こういう方向というのは公正な競争を阻害してイノベーションの妨げになるのではないかという批判の声が幾つも上がっております。  一つ二つ紹介いたしますと、あの野口悠紀雄さんなんかは、三年前の法改正についてこうおっしゃっているんですけど、あの三年前の法改正が経済原理の利用を促進するものなのかどうかは疑問だと。要するに、銀行が手っ取り早くフィンテックを取り入れて、その技術力のあるフィンテック企業を利用する、買収するだけで終わる、自社に取り込むだけで終わってしまうというようなことになるのではないかと。こんなものイノベーションでも何でもなくて、ただの囲い込みじゃないかということで、実際、大手のIT企業はどんどん新興のベンチャーを今買収していますよね。それと同じじゃないかということを野口悠紀雄さんは指摘されておりますし、野村総研の淵田康之さんは、そもそもこの議論の出発点がおかしいんじゃないかと、日本のですね。銀行がフィンテックをいかに取り込めるようにするかという、そういう問題意識からの、先ほど言いました金融庁のですね、フィンテック政策の議論がスタートしていると。そこに我が国の特殊性が表れていると。イギリスやアメリカ、欧米では、既存の銀行がフィンテックを取り込もうというような、取り込むことを政策的に促進しようというふうな発想は皆無であると。日本だけだと、金融庁挙げて銀行が取り込めるようにしてあげようというような議論はですね。これは、既存の金融をディスラプト、つまり、何というんですか、破壊的創造をして新たなものを生んでいくというようなイノベーションが発揮されなくなると、阻害するのではないかというふうなことを指摘されております。  つまり、銀行がフィンテックベンチャーを囲い込むだけでは銀行そのものの革新につながらないと、市場のベンチャー企業の発展にもつながらないと。逆に、自由な競争を阻害してしまって、逆にイノベーションの足を引っ張るというようなことにつながるんじゃないかということは、現場のエコノミストや研究者からもたくさん出されているというふうに思います。  これは政策方向の基本的な問題ですので、麻生大臣に伺いたいわけですけれども、今申し上げたように、銀行がデータやフィンテックの囲い込みを後押しするということは、逆に今の世界の流れから、あるいは市場原理の発展という点から、そういう振興からいっても、それを阻害するものに逆になってきている、なるんではないかというふうな問題意識を持っているわけですけど、麻生大臣の認識を伺いたいと思います。
  122. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) これは、今言われた可能性を、元経営者的な感覚からいったら、それやったらその銀行は多分潰れますな。その銀行は買ってもそれ使わないわけでしょう、育たぬわけですから。今ある程度育ったやつを買って、それを使わなきゃその銀行が駄目になるというだけの話なんだと。経営者側の立場に立てば、多分それだけで、必ず使う、使う当てがないので買わないだろうなと思うんですけれども。  いずれにしても、今御指摘の、言われたとおり、これイノベーションというのを促進しなきゃどうにもならぬというんで、それを通じて利用者、使用者の利便を向上させていくということの上では、これはフィンテック、いわゆるファイナンシャルテクノロジーって会社、いろいろ今たくさんありますけれども、そういった新規参入していく事業者とか伝統的な昔からの金融業者とか、これは互いに、何というか、切磋琢磨するというんですかね、そういった指摘が行かないとどうにもならぬのだと思いますが。  今回のことは、金融制度につきましては、いわゆる事業者の新規参入というのを促すという観点から見直しを検討していくということと、もう一個は、よく言われるこのファイナンシャルテクノロジーという技術の発展とか、それから社会とか経済情勢の変化に応じて既存の金融制度というものに関する、金融機関に対して制度の見直しを行っていくという、これは両方重要なんだと考えておりますが。  前の話については、これは平成二十年、二十一年か、二十一年のあの制度改正によって、従来の銀行のみ取扱いを認めてきた為替取引については一定の額以外のものについては一般の事業者が取り扱うことを認めるとか、最近ではフィンテック事業者による為替の取引の扱いも増えてきておると思いますが。  後者の方につきましては、これは御指摘のとおり、平成二十八年の制度改正とか今回出させていただいております改正案の中でも、銀行などの既存の金融機関というものが今の利用者の要求に沿った業務を営むことができるように見直しを図っていくというところなんでして、こうした取組は、全体として見れば金融分野全体のイノベーションというものを、競争というものを促進していくのに資するんだと思いますけれども、必ずしも既存の金融機関の競争上の優位というんですかね、そういったようなものは、優位が確保されるものだとは考えておりませんので、昔のような護送船団方式みたいなイメージは今私ども金融庁にはありませんので。  いずれにしても、金融制度につきましては、事業者同士、事業者って金融業者に限りませんけど、事業者同士の適切な競争を通じてイノベーションの促進とか利用者の、利用していく人たちの利便の向上とか、そういったものの観点から更なる改善の余地というものがないか、これは今後ともこのファイナンシャルテクノロジーというものの技術の進歩とか利便者の利用の仕方とかいろいろ考えて、今後も引き続きこれは検討を進めていかなければならないと思っておりまして、御心配されております、従来の護送船団方式になるんじゃないかというイメージが多分おありになるんだと思いますけれども、そういった意思等は私どもにはないということだけは申し上げられると存じます。
  123. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 実際問題、世界の金融行政で、金融庁にも調べてもらったんですけれど、こういう銀行、金融機関本体がデータビジネスに直接関与をするといいますか、そういうことをやっている国はあるのかというふうに聞きましたけど、いろんな形でやっているのはある、日本でもそうですけど、ただ、そういうのは今のところ見当たらないということでありまして、日本だけなんですね、これ、銀行がこういうことをやることを、金融行政が。まあ護送船団と言うかどうかは別としてですね。ちょっとそういうことは逆にいろんなことを生むんじゃないかという点がありまして、私、突き放して、この荒波にメガバンクを、自らの知恵で船出してもらった方がよっぽど中長期的に見てもメガバンクのためになるのではないかとちょっと思っているところはございます。  具体的に、違う面も出てくるかと思うんですけれど、今急成長している、資料の三枚目ですけど、信用スコア事業、ジェイスコアを例に考えてみたいと思うんですけれども、配付資料三、三枚目のところですね。信用スコアサービスの分類があってジェイスコアというのがございますけれど、現在この信用スコアサービスは十社以上も参入してきているんですが、ジェイスコアというのは非常に典型的な話だと思うんですけど、これはみずほ銀行とソフトバンクの合弁会社で、一昨年九月に設立されました。ジェイスコアは、スコアリング融資ですね、日本で初めてAI、人工知能を導入したわけでございまして、ソフトバンクに集積されたビッグデータをAIが分析してスコアリング、人間を格付するわけですね。  ジェイスコアの場合はすごいんですよ、これね。勝手に資産とか年収とか取引データで、ビッグデータをAIが分析して、人をランク付けするんですね。ダイヤモンド、プラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズ、ピューター、ピューターというのはスズですね、金属でランク付けをするというようなことをやるわけですね。藤巻さんがダイヤモンドで、私がピューターみたいなものでございますけど、そういう、人間をとにかく勝手にランク付けするわけですよね。そのスコアリングに基づいて、あなたにはお金貸しますとか貸さないとかをもうスマホで判断する、ダイヤモンドなら幾らでもお金貸します、融通しますと、ピューターならほかに行ってくれと、こんなことですよね。  そういうスコアリング融資を、このジェイスコアは、ジェイスコアというのはみずほ銀行とソフトバンクが折半で出資した合弁会社ですけれども、銀行関連会社ですね。したがって、いろんな規制があるわけですけど、まずちょっと確認したいんですけど、一般論で結構です、ジェイスコアのことと思わなくて一般論で結構なんですけれども、銀行の関連会社で貸金業を行っている、実はソフトバンク、貸金業の登録もやっていますが、そういう企業は、新たに信用スコア販売などのデータビジネスを始める場合、どのような規制を受けるのか、金融庁と公正取引委員会両方に、簡潔にちょっと説明してください。
  124. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 今先生の御質問にありました、信用格付をシステムにおいて定量的に算出してデータ、スコアリングなどの販売を行うという、これを銀行の関連会社で行うということについて、どういうやり方があるかということでございますけど、一例としては、平成二十八年に銀行法の改正でお認めいただきました銀行業高度化等会社によるというふうなことも考えられるところでございます。  この場合の規制や制約でございますけれども、銀行が銀行業の高度化又は利用者の利便の向上に資する業務を営む会社を関連会社とするためには、まず認可が必要でございます。認可の審査基準でございますけれども、新たな業務が銀行業の高度化又は申請銀行の利用者の利便の向上に資すると見込まれるということが必要でございます。また、その顧客に対して優越的地位を不当に利用して不利益を与える行為が行われるおそれが、著しいおそれがないかどうか、あるいは顧客の利益が不当に害されるおそれが、著しいおそれがあるかどうかといったことも審査することとなってございます。
  125. 菅久修一

    ○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。  独占禁止法十一条は、先ほど申しましたとおり、その趣旨は、銀行又は保険会社による事業支配力の過度の集中などを防止することでございますが、そうしたことがない場合というのもございますので、あらかじめ公正取引委員会の認可を受けた場合など一定の場合には、例外的に五%を超えて議決権を取得、保有できると、こうされているわけでございます。  お尋ねのように、銀行が議決権を保有する会社が新たな事業を開始する場合には、その議決権の保有状況や事業の内容によっては独占禁止法十一条の規制の対象となる場合がございますが、その場合には、銀行の事業支配力増大のおそれの有無やその程度、さらに市場における競争への影響などを考慮いたしまして、銀行が当該会社の議決権の五%を超えて保有することについて認可するかどうか、これを判断するということになっております。
  126. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 ですから、そもそも野方図ではないということなんですけれども。  このソフトバンクグループは、実はGAFA、グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップルと、アメリカの大手IT企業に対抗し得るプラットフォームを目指しているわけであります。このソフトバンクは、膨大な携帯電話通信料、ペイペイですよね、あと関連会社のヤフーの検索サービス、ネット通販、あと位置情報、ヤフーのですね、膨大なデータ、個人情報、これをスコアリングするわけですけれども、それに更にみずほ銀行の膨大な銀行口座情報が加わることになるわけでありますね。  結局、今回の改正は、このメガバンクと大手IT、特にソフトバンクには動向を注視すべきだと思うんですけれど、そういうところにデータを、膨大なデータを集中化する、寡占化することになるというふうに思うわけであります。  ちょっと私思うんですけど、三井さんにちょっと認識を聞きたいんですけど、何かメガバンクがフィンテックを取り入れていくというよりも、私はソフトバンクの戦略をいろいろ見ていきますと、ソフトバンクというのは、まさに先ほど申し上げましたようにGAFAを目指していると。ソフトバンクの方にメガバンクが今回情報提供できますよということで取り込まれていくんじゃないかと。よく見てみると、これはソフトバンク戦略に、あるいはこれから先どうなるか分かりませんが、GAFAが日本に子会社なりつくると、それとメガバンクがやっていくとなると、日本のメガバンクが持っている個人情報がGAFAも含めて相手企業の方に取り込まれていくというふうなことだって起こりかねないと、これからですね。皆さん今メガバンクが取り込むというふうに思っていますけど、そうじゃなくて、向こうに取り込まれるというようなことだって起こり得ることに今道を開こうとしている懸念も私は感じるべきだと思うんですが、ちょっと通告していませんが、三井さん、認識いかがですか。
  127. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 先生御指摘のとおり、情報はある意味提供するのとそれから取得するのと両方ありますし、また、情報の中身によってはどちらにメリットがあるか、一番望ましいパターンは両者にとってウイン・ウイン、両者にとってプラスになるような、そういった情報の授受の形だろうと思います。  もちろん、金融機関が常に強者であったという時代が、情報テクノロジーの時代で必ずしもそうではないというふうに変わりつつあるように感じていまして、従来は融資活動であるとか預金を集めるであるとか、従来型の銀行業務の中で自然と銀行に情報が集まってきたということがあろうかと思いますし、また、その情報の集まり方、提供のされ方が銀行業務に密接に、不可分一体になっていたところがあるかと思います。  それが情報がデジタル化されまして、それがビッグデータ化されて、それを銀行以外の人が大量に取引をしていると、こういう実態で、その融資活動等から切り離された形で様々な企業情報であるとかが、あるいは金融情報であるとかが取引されていると、こういったところで申しますと、この話は、データ提供するから、あるいは取得するからといって、自動的に銀行がそれによって自分たちだけ有利になるということではなくて、取引の仕方によっては両者ウイン・ウインでしょうし、そこがうまく経営戦略なりビジネス戦略がうまく立っていなければ、先生がおっしゃったような懸念も起こり得るところでありまして、そこは我々としてもよく注視してまいりたいところでございます。
  128. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 とにかく、GAFAとかソフトバンクというのは、メガバンクが手玉に取られるような先のことを考えているわけですから、そういう面もよく見ておかないと何か違う方向に行く可能性があるということと、そもそもこの今回の提案が、政府の未来投資戦略二〇一八年では、要するにこういうデータの寡占化とか独占化とかがイノベーションを阻害するという点を指摘されていて、それは違うということで、GAFA含めた巨大IT企業を念頭に置いた規制強化、ルール作りが研究されているところで、こういう寡占化、独占化していくんじゃなくて、もっと言わば自由に分散的にいろんなところでやってもらうということが大事だということを政府そのものが提案をしているわけですね、データ戦略として。  そういうことから考えても、先ほどと同じような話に、質問になるかも分かりませんが、今回の、むしろ寡占化を進めていこうと、メガバンクとソフトバンクを含めてそういうところがこうやって、要するに日本でもう一つGAFAを、GAFAは問題だと言っておきながら、もう一つ日本のGAFAをつくろうみたいな、ようなことになっているんじゃないかと思いますので、これは安倍内閣の未来投資戦略と矛盾するんじゃないかと、ここではもっとイノベーションを牽引するいろんなプレーヤーをつくろうじゃないかと言っているところと矛盾するんじゃないかと思いますが、麻生大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
  129. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 今GAFAの話が出ましたけど、我々が今出させていただいておりますこの改正案は、今いわゆる既存の金融機関が保存しておりますというか保有しております情報とかデータというものが第三者へ提供することに関して、本業のいわゆる銀行であれば銀行業に付随するもので、かつ利用者の利便の向上というものに資するものについて業務として営むことができるということは明らかにしているものでして、金融機関のいわゆるデータの集中とか金融機関によるデータの独占というものに関して、それを加速させようと思っているわけではありません。  それで、今回のこの改正案で、従来、基本的に金融機関自身の業務にのみ活用されてきたデータというものが、第三者提供ということを通じて少なくとも金融機関以外にも活用できるようになるということで、これを通じていわゆる地域経済の活性化とか利用している人の利便の向上とかいうものが図られるということが期待されるものでありまして、基本的に、私どものいわゆる未来戦略というものと矛盾するという御指摘はちょっと違っておると思っております。  いずれにしても、金融庁としては、金融機関が今後適切に情報関連業務を営んでいくことを通じて、地域経済の活性化とか、また利用者の利便の向上というものがしっかり図られるよう、これは金融機関の取組というもの自体をきちんと注視していくのが私どもの仕事だろうと考えております。
  130. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 いろいろ、もっともっと研究をしてもらいたいというふうに思っております。  あとは反対討論で申し上げます。終わります。
  131. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  132. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 反対の討論を行います。  本法案には、暗号資産への規制強化、店頭デリバティブ取引の法整備など必要な措置が盛り込まれておりますが、金融機関グループの業務範囲の拡大については重大な問題を引き起こす懸念があり、賛成できません。  第一に、質問でも指摘したように、独占禁止法では金融機関の過度な事業支配を規制しているにもかかわらず、本案によりこの規制を緩和すれば、革新的な技術やデータの金融機関への囲い込みが進み、公正な競争、イノベーションを阻害する懸念があります。ルール、規制のないままデータ独占が進めば、GAFAと同様の独禁法上の問題を深刻化させることになりかねません。  また、個人情報保護制度が不十分な中で金融機関の個人情報ビジネスが拡大すれば、プライバシーの侵害や信用格差拡大による社会的排除など、人権上の問題が拡大することは目に見えています。  以上を指摘し、反対討論といたします。
  133. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  134. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、風間君から発言を求められておりますので、これを許します。風間直樹君。
  135. 風間直樹

    ○風間直樹君 私は、ただいま可決されました情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主党・民友会・希望の会、国民民主党・新緑風会、公明党及び日本維新の会・希望の党、これらの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  先生方、少々長いんですが、案文を朗読させていただきます。     情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。  一 近年における暗号資産及びICO(イニシャル・コイン・オファリング)取引の実態等を踏まえ、利用者保護等の観点から、実効性のある検査及び監督体制を整備すること。    その際、優秀な人材の確保と職員の専門性の向上を図るとともに、必要な定員の確保及び機構の整備に努めること。  二 暗号資産、電子記録移転権利及びそれらを支えるブロックチェーン技術は、デジタル化・ネットワーク化が進展する新しい時代の中において特に先進的かつ革新的な技術とその適用であることを踏まえ、本法により整備される各種規定の運用に際しては、民間部門が過度に萎縮することがないよう法解釈の周知徹底に努めるとともに、基礎となるブロックチェーン技術の開発及び提供によるイノベーションにも十分留意すること。  三 暗号資産、電子記録移転権利についての政府令等を定めるに当たっては、規制対象事業の実態を考慮し、整合的かつ合理的に実施可能な制度を全体として構築するよう努めること。  四 暗号資産、電子記録移転権利については、特定の地方公共団体域内や企業内、専ら事業者間において利用されるものなど多様な利用場面が想定されるほか、暗号資産交換業者の業態やICOについても、広く一般人を対象とするものから適格機関投資家等一定の知識経験を有する者のみを対象とするものなど、多様なものが想定される。本法の運用に当たっては、こうした多様性に配慮して、暗号資産の利用目的や利用対象者の関係で過度な規制とならないよう注視し、必要に応じ適切に対応すること。  五 技術革新による金融サービスの急速な変化に対応し、適切な金融規制体系を構築する観点から、必要に応じて行政当局による監督権限の行使を可能とする法令に基づく規制と、環境変化に応じて柔軟かつ機動的な対応を行い得る自主規制団体が策定する自主規制の連携を十分に図るよう努めること。  六 暗号資産、電子記録移転権利については、クロスボーダー取引が盛んに行われている実態に鑑み、G20各国の規制動向を十分に把握するとともに各国と連携し、国際的に調和のとれた規制体系となるよう適時に見直しを行うこと。  七 ICOの会計処理等は、発行されるトークンの性質に応じて異なるものと考えられるため、国際的な議論を勘案しつつ、会計処理等の考え方について整理のうえ、ガイドラインの策定等の必要な対策を講ずること。  八 附則第三十二条の検討を行うに当たっては、法的安定性の確保及び利用者保護の一層の確保のために、暗号資産、電子記録移転権利等の移転その他の権利義務関係といった私法上の取扱いの明確化も含めた検討を行うこと。  九 地方公共団体が暗号資産及び電子記録移転権利を資金調達の手段として適切に利用することができるようにするための方策について検討を加え、その結果に基づき、必要な措置を講ずること。  十 暗号資産及び電子記録移転権利の譲渡、暗号資産を用いたデリバティブ取引等に係る所得に対する所得税等の課税の在り方について検討を加え、その結果に基づき、必要な措置を講ずること。  十一 金融商品取引法第二条第三項に規定する有価証券の募集及び同条第四項に規定する有価証券の売出しに対する規制の在り方について、電子記録移転権利の取引の実態を踏まえた検討を加え、その結果に基づき、必要な措置を講ずること。  十二 他人のために暗号資産の管理のみを業として行う者に対する規制の在り方について、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策という国際的要請に応えつつ、可能な限り暗号資産交換業の利用者の利便性の向上に資する観点から検討を加え、その結果に基づき、必要な措置を講ずること。  十三 八から十二までの各項の検討及び措置を行うに際しては、暗号資産及び電子記録移転権利並びにそれらの基礎となる技術が我が国の産業の高度化に資する可能性があることを踏まえ、法規制がこれらの技術の開発及び応用を過度に制限することがないように配慮すること。  十四 金融機関の顧客情報を第三者に提供する業務については、個人情報の有用性に配慮しつつ、センシティブ情報を含む個人情報の保護が図られるよう万全を期すとともに、十分な検査・監督体制の整備に努めること。  十五 金融機関の顧客情報を第三者に提供する際の当該顧客の同意においては、提供先である第三者の範囲、当該第三者における利用目的及び提供される個人情報の内容について、当該顧客が理解した上で同意に関する判断を行うことができ、かつ、その意思を明確に反映できる方法により行われるようガイドライン等を適切に策定するとともに、検査・監督によりその実効性を確保し、当該顧客の利便が損なわれることがないようにすること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ皆様の御賛同をお願いいたします。
  136. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) ただいま風間君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  137. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 多数と認めます。よって、風間君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、麻生内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。麻生内閣府特命担当大臣。
  138. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえ、配意してまいりたいと存じます。
  139. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  140. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時三十五分散会