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2019-05-16 第198回国会 参議院 財政金融委員会 10号 公式Web版

  1. 令和元年五月十六日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  五月十四日     辞任         補欠選任      長峯  誠君     礒崎 陽輔君      松川 るい君     長谷川 岳君  五月十五日     辞任         補欠選任      礒崎 陽輔君     長峯  誠君      長谷川 岳君     松川 るい君      長浜 博行君     難波 奨二君  五月十六日     辞任         補欠選任      山本 順三君     元榮太一郎君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         中西 健治君     理 事                 長峯  誠君                 羽生田 俊君                 三木  亨君                 風間 直樹君                 藤巻 健史君     委 員                 愛知 治郎君                 大家 敏志君                 西田 昌司君                 林  芳正君                 藤末 健三君                 古川 俊治君                 松川 るい君                 宮沢 洋一君                 宮島 喜文君                 元榮太一郎君                 難波 奨二君                 大塚 耕平君                 古賀 之士君                 熊野 正士君                 杉  久武君                 中山 恭子君                 小池  晃君                 大門実紀史君                 渡辺 喜美君    国務大臣        財務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(金融)        )        麻生 太郎君    副大臣        内閣府副大臣   田中 良生君        財務副大臣   うえの賢一郎君        財務副大臣    鈴木 馨祐君    大臣政務官        内閣府大臣政務        官        長尾  敬君        財務大臣政務官  伊佐 進一君        財務大臣政務官  宮島 喜文君        農林水産大臣政        務官       濱村  進君    事務局側        常任委員会専門        員        前山 秀夫君    政府参考人        内閣府休眠預金        等活用担当室室        長        前田 一浩君        宮内庁長官官房        審議官      小山 永樹君        金融庁総合政策        局長       佐々木清隆君        金融庁企画市場        局長       三井 秀範君        金融庁監督局長  栗田 照久君        財務大臣官房総        括審議官     茶谷 栄治君        財務大臣官房審        議官       井内 雅明君        財務省国際局長  武内 良樹君        農林水産大臣官        房審議官     山北 幸泰君    参考人        日本銀行副総裁  若田部昌澄君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件 ○金融機能の早期健全化のための緊急措置に関す  る法律の一部を改正する法律案内閣提出、衆  議院送付)     ─────────────
  2. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、長浜博行君が委員を辞任され、その補欠として難波奨二君が選任されました。     ─────────────
  3. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に長峯誠君を指名いたします。     ─────────────
  5. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、金融庁企画市場局長三井秀範君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に日本銀行副総裁若田部昌澄君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  9. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  10. 松川るい

    ○松川るい君 ありがとうございます。自由民主党、大阪選出の参議院議員、松川でございます。  今日は十二分しか時間がないので、端的に本法案について御質問させていただきたいと思っております。  特に金融分野は、私にとってもそうですけど、本当に一般の方にとってはとても難しいという分野なので、この質疑、たったの十二分ですけど、聞いている方がざっくりとこの法案についての理解を深められたらいいなということを心掛けたいと思っております。  まず、預金保険機構という、これ、一九七一年からある、金融危機の際に預金を守るために保険金を提供する機関で、今回のこの法案は、この預金保険機構内にある二つの口座、この二つの口座は、実は議員立法で九八年に、バブル崩壊後の山一証券、北海道拓殖銀行、長銀の破綻の際に議員立法でつくられた二つの口座、お財布があって、このお財布に関する法案であると理解しております。  この一つは、金融機関が危機に陥ったときに破綻しないように下支えをするためのお金を運用している早期健全化勘定、もう一つは、破綻してしまった金融機関の不良債権の処理などに使うための金融再生勘定が、この二つがあります。  今回の緊急措置は、この早期健全化勘定に、今、二〇一八年三月末時点で一・六兆円の余剰金が出ていると、これを活用するために、そのうち半分に当たる八千億円は国庫に納付することにして、また、残りになる、早期健全化勘定に残しておく資金は八千億円になるわけですけれども、これからも運用によってはこれは殖えるかもしれませんけど、これを破綻処理のための口座である金融再生勘定にも充当してよいことにしましょうという、こういう内容だとざっくり理解しております。  まず、このような理解でよいか、そしてまた、今回、このようなタイミングでこのような対応を行うこととされた理由や経緯、背景などにつきまして教えていただければ幸いです。
  11. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) まず最初に、これまでの経緯等々を。  これは、九七年、八年のいわゆるアジア通貨危機に端を発したいわゆる国際通貨危機、特にアジア地域にそれが集中しましたのでアジア通貨危機と言われて、今言われましたほかにも、翌年には長銀が倒産、債券信用銀行も九八年に倒産しておりますから、いろんな意味でそれに対応するためにこれがつくられたというのが、もう間違いないその経緯であります。  今度は、今回の話は、これは早期健全化勘定の利益、今や一兆約六千億の中の話ですけれども、その利益の剰余金については、平成二十八年の十一月にいわゆる会計検査院が、この金は適時の国庫納付を行うべき、また、預金保険の財務の健全性維持のための活用のための制度を整備するというなどの方策を検討するような意見表示を行われております。また、翌年の平成二十九年の六月に、衆議院の本会議並びに参議院の決算委員会においても同趣旨の議決がなされておりますので、金融庁におきましては、これらの議決等を踏まえまして、早期健全化勘定の利益剰余金一兆六千億の取扱いについて検討させてきておりましたが、平成金融危機の対応を進める中で、預金などのいわゆる全額保護のために約十兆四千億円という巨額の国民負担が確定をいたしておりますといった経緯、また、預金保険機構の他の勘定に欠損金や含み損が発生をしているということ、加えて、金融資本市場の状況等々によってその含み損は変動するということなどを踏まえまして、財務省とも協議をしながら総合的な検討を進めてきたところであります。  今般、その検討の結果が得られたことから対応を行うことにしたものでありまして、具体的には、この内容から、適時に国庫納付できるようにすると、いわゆる決められた日にちというんではなくて適時にできるというようにした上で、その他必要な経費を残した分の残りが約八千億ということになりましたので、八千億円を国庫納付することにさせていただいたということであります。  金融再生勘定に繰入れすることができるようにするということも併せてそのように決めたというのが今回の経緯であります。
  12. 松川るい

    ○松川るい君 大臣、ありがとうございます。  私は、今回非常に感じたのは、やっぱり長期保有は大事だなと。まさか九八年時点でしっかり、破綻寸前の銀行の保有していた株なんかは、当時日経平均株価七千円台ですから、まさか一兆六千億円の剰余金を二十年たった今出すとその当時思っていただろうかと。違うと思うんですね。今は、今日ちょっと、年末からは下げていますけど、二万一千円台の株価があって、だからこそのこの一兆六千億円の剰余金が、株式の運用、キャピタルインカムとそれから含み益であるキャピタルゲインによって、株価値上がりによる利益によってこのお金が出ていると。  これ、私、この委員会でも何回か質疑させていただいておりますけど、やはり金融商品の長期運用というのを資産形成につくっていくということの重要さというのは、この事実一つ取っても明らかではないかと思うんです。やはり一般の方が手を出しやすい金融商品はつみたてNISAでありまして、このつみたてNISAの、せめて、運用年数が今どんどん減っていく状況にある、これは延長することだけは絶対にやっていかなければならないんじゃないかということを今回改めて思った次第でございます。是非御検討をお願いしたいと思います。  ちょっと時間の関係で、質問の順番変えさせていただきます。  さて、ところでなんですが、この金融再生勘定の中の保有株式、今未処分の株式の含み損が二〇一八年三月末時点で四百十六億円と承知しています。今の話ともちょっとかぶるんですけど、二〇一二年五月時点ではこの含み損は九千億円だった。つまり、約この二十年で含み損が二十分の一に圧縮されたわけです。本当に良かったなと思っております。元をただせば、この金融再生勘定も国民の税金でありまして、できるだけ良い状態でやはり解消していくというのが、元々テンポラリーにつくった金融再生勘定の使命かなと思います。  今、この金融再生勘定、凍結されていると承知しているんですけれど、やはり世界の状況を見回すと、米中の覇権争いというか関税合戦で中国経済は相当傷んでいますし、アメリカも今後は消費者にももしかすると影響が出るかもしれない、まあ米国の経済は比較的安定していますけど。ブレグジットも見通しが不透明で、英国経済、欧州経済も必ずしも明るくありませんし、イランに対するアメリカの制裁で、中近東、非常に厳しい情勢になっていますし、石油価格も上がっていくかなと。  何が言いたいかというと、今後、三万円を狙って株価が上がっていきますねという状況では必ずしもないと思うので、私は是非この凍結は速やかに解除をして、もちろん、簿価が一兆五千七百万円でしたっけ、億円でしたか、あるものを一遍に解消しろということを申し上げているわけでは全然ないんですけれども、やっぱりこれはもう速やかに円滑に処理をしていただきたいと思います。もう国民負担のレベルは超えているんですから、あとは安全な運用をしていただくという観点から、私は速やかかつ適切な処理をお願いしたいと思っておりますが、この点、いかが考えておられるでしょうか。
  13. 栗田照久

    ○政府参考人(栗田照久君) お答え申し上げます。  預金保険機構は、金融再生勘定におきまして、旧長銀、旧日債銀から買い取った株式につきましては平成十八年八月から、国民負担の最小化及び市場への影響の極小化の原則の下でおおむね十年をめどに処分を開始いたしましたけれども、平成二十年九月のリーマン・ショック後の急激な株価の下落などを受けまして、同年十月から上場株式の処分を原則として停止してございます。  上場株式の処分の再開につきましては、その含み損益の状況に加えまして、多額の株式の処分が市場に不測の影響を与えることがないかどうかなど、金融資本市場の動向を踏まえつつ適切に判断してまいりたいというふうに考えてございます。
  14. 松川るい

    ○松川るい君 ありがとうございます。  最後にお伺いします。  最近では、やはり地域銀行の経営の不振が非常に問題になっております。これは、一つには、地方経済が疲弊し、必ずしも、アベノミクスはうまくいっているとは思うんですけど、やっぱり地方に行き渡っていないということが一面にあって地域経済が難しいということ、もう一つは、やっぱり日銀のマイナス金利政策のせいで普通の業務では利益が上げられないという状況にあるということだと思うんです。  別に、今これから何か地銀が危ないとかそういうことを申し上げるつもりは全くありませんが、今回せっかくこの早期健全化法の緊急措置について質疑をしている中でございますので。地方に住むやはり中小企業や自営業者にとっては、地銀の存在、なくてはならないものであります。もちろん役割は、いろんなフィンテックとかの普及も含めていろんなことを変えていく必要はあると思うんですけど、存在は大変重要だと私は思っております。この地銀に対しまして、モニタリングの徹底とともに、万一金融機関破綻とかそういう危機が陥った場合でも対応可能な備えがあることがやはり安心感につながると考えております。  そのような場合、この預金保険機構がどのような役割を果たしていくのか、その意義も含めてお答えいただけますでしょうか。
  15. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 今先生御指摘がありましたけれども、現時点において、いわゆる日本の地域銀行が約百六行か、百六行ありますけれども、自己資本比率見ましても約九・六とか七とかいうレベルですから、そういった意味では、いわゆるシステムとして総体としては安定しているというのがまず大前提で、破綻を想定しなきゃならないという状況のようなもの、そういったような状況ではないんですが、今おっしゃられたように、低金利、超低金利の状況が続いておりますので、そういった意味では、地域によりましては人口の減少とかそういったような厳しい状況が続いているというのはもう間違いない事実だと思いますが。  こうした状況の中にあって、地域銀行というものは、例えば今までと違ったいろんなことにやっていかにゃいかぬのだろうと思うんですね。だから、担保を至上命題としたような貸付けだけじゃなくて、アドバイスをするとかファイナンスを提供することで地域にいわゆる産業の再生とか生産性の向上とかいうのをやったり、地域経済の発展というものを考えたときにある程度事業に対してというようなものをやっていかねばならぬ。そういったビジネスモデルというのはやっぱり自ら構築していくことを考えていってもらわないと、これがいいですよって答えを金融庁が差し出すというのはいかがなものかというんで、その点に関しましては自主的な取組をやってもらわにゃいかぬということだけはきちんとしていきたいと思っております。  また、金融機関というのは、万一破綻したという場合もこれ考えておかなきゃいけませんから、そういったときにおきましては預金保険機構等々がいわゆる破綻処理を行うことができるということになっておるわけですから、十分ないわゆる責任準備金等々、今三兆何千億あそこにありますんで、そういった意味では、その準備金を積み増す予定でもありますんで、破綻処理等々が適切かつ迅速に実行できるような万全なというものは期しておかねばならぬと思っております。
  16. 松川るい

    ○松川るい君 ありがとうございました。  セーフティーネットがあるというところで、安心して地銀の皆様にもこれから発展を目指して頑張っていただきたいと思います。  どうもありがとうございました。
  17. 風間直樹

    ○風間直樹君 よろしくお願いします。  法案の質疑をする前に幾つかお尋ねをします。法案については賛成でありますが、後ほど法案についてお尋ねをします。  最初、財務省三役の在京当番日程についてお尋ねをします。  今日は三役の皆さんにお越しをいただきました。文科省の政務三役に関する在京当番に問題があったという報道がされていますので、財務省ではそんなことはないと思うんですけど、念のためお尋ねをしておきます。  二〇〇三年十一月に閣議了解された在京当番の制度、これは財務省においてどのように運用されているのか、これ事務方で結構ですので、御答弁をお願いします。
  18. 井内雅明

    ○政府参考人(井内雅明君) お答えいたします。  財務省におきましては、緊急事態発生時における閣僚の参集等の対応について、平成十五年十一月二十一日の閣議了解に基づきまして、緊急事態への備えとして、大臣が在京しない場合に備え、副大臣及び大臣政務官が交代で在京当番を担当しております。
  19. 風間直樹

    ○風間直樹君 他の省庁と同様に運用しているということですね。  これ、議員の皆さんももう先刻御承知のとおり、在京当番、大体月初めか前月の末か、秘書官の方から、来月はこの日とこの日、在京当番ですという連絡があって、それに基づいて、地元には帰らず東京にいるという運用を、私も政務三役当時、私のいた役所ではしていた記憶がございます。  それで、財務省の場合、在京当番はどういう形で決定して、どのように政務三役で共有しているんでしょうか。これも事務方で結構です。
  20. 井内雅明

    ○政府参考人(井内雅明君) お答えいたします。  副大臣お二人、大臣政務官お二人のうち、各政務が輪番制で一週間ごとに在京当番を担当することになっております。  在京当番の予定表は、各政務と秘書官等が共有しているものでございます。
  21. 風間直樹

    ○風間直樹君 引き続き事務方に確認しますが、政務と秘書官それぞれが共有しているということですので、当然秘書官の方で、自分がお仕えしている政務三役がいつ在京当番で、この日は、在京当番の日は間違いなく東京にいましたというのは把握、管理されているわけですね。
  22. 井内雅明

    ○政府参考人(井内雅明君) はい、秘書官の方で把握をしております。
  23. 風間直樹

    ○風間直樹君 続いて、副大臣、政務官にお尋ねをしますが、皆さん、御地元、選挙区もそれぞれでいらっしゃって、そういう中で在京当番をされていると思うんですけれども、今五月ですので、留任された方を除いて、大体政務三役になられて一年まだたたないぐらいなんでしょうかね、長い方は一年以上やっていらっしゃると思いますが。  そういう中で、副大臣、政務官それぞれにおかれまして、これまで在京当番の日に、仮にですが、東京を離れた日がなかったとは思いますが、そういう日があったのかどうか、なかったのかどうかを含めて、確認の意味でお尋ねをします。じゃ、副大臣からお願いします。
  24. 鈴木馨祐

    ○副大臣(鈴木馨祐君) 私の場合、選挙区が神奈川の七区ということでありまして、選挙区自体がおおむね一時間の圏内ということもございますので、そうしたことも踏まえて言うと、在京当番の対象ということでいえば私は在京をしておりまして、在京当番につきましては、基本的には大臣が在京しない場合にはいずれか一人の政務が代理で対応できるようにしているということでございます。
  25. 風間直樹

    ○風間直樹君 鈴木副大臣、神奈川七区ということですが、最寄りの駅というのはどの辺になるんでしょうか。
  26. 鈴木馨祐

    ○副大臣(鈴木馨祐君) 新横浜駅でございます。
  27. 風間直樹

    ○風間直樹君 そうすると、東京までお出ましの際は新幹線等を利用されることもあるわけですか。
  28. 鈴木馨祐

    ○副大臣(鈴木馨祐君) ダイヤが正確に運行されていれば東京駅まで十八分で到着をするところでございまして、車でも、渋滞をしていても一時間以内では到着をするところでございます。
  29. 風間直樹

    ○風間直樹君 ちょっと私の経験で申し上げますと、私、選挙区新潟ですけれども、外務省の三役当時は、秘書官から、この日在京なので東京にいてくれと、で、この日、大臣も東京にいますが政務官も東京にいてくださいというようなことも言われたことが何回かありました。私の頃はちょうど尖閣周辺の海域に中国の公船が随分入ってきた時期でしたので、かなり緊迫していたこともありましたけれども。  鈴木副大臣の場合は、そうすると、念のための確認なんですが、在京当番の日に何かの所用で東京を離れていらっしゃった日も少しはあったかもしれないということでしょうか。
  30. 鈴木馨祐

    ○副大臣(鈴木馨祐君) ですから、今申し上げたように、選挙区ということであればおおむねその圏内ということでありますから、それから先に離れたということはありません。
  31. 風間直樹

    ○風間直樹君 つまり、選挙区より以上遠くに行ったことはないということですね、在京当番の日も。在京当番の日に選挙区に戻っていたときはあるということですね。
  32. 鈴木馨祐

    ○副大臣(鈴木馨祐君) いずれにしても、先ほどお話がありましたけれども、閣議の中での決定事項、そしてそれを踏まえた財務省の中での内規の規約のとおりに私は行動しているということでございます。
  33. 風間直樹

    ○風間直樹君 ちょっと曖昧さが残るので、また後ほどお尋ねしますが。  うえの副大臣はいかがでしょうか。
  34. うえの賢一郎

    ○副大臣(うえの賢一郎君) 閣議了解に基づいて適切に対応させていただいております。
  35. 風間直樹

    ○風間直樹君 うえの大臣は滋賀が選挙区でいらっしゃいますから、なかなか在京当番の日に滋賀まで戻るということは物理的にも難しいんだろうと思います。  続いて政務官ですね。伊佐政務官はいかがでしょうか。
  36. 伊佐進一

    ○大臣政務官(伊佐進一君) 私も適切に在京させていただいております。
  37. 風間直樹

    ○風間直樹君 伊佐政務官は、失礼ですが、選挙区どちらでいらっしゃいますか。
  38. 伊佐進一

    ○大臣政務官(伊佐進一君) 大阪六区、守口市、門真市、大阪市鶴見区、旭区でございます。
  39. 風間直樹

    ○風間直樹君 そうすると、在京当番の日は必ず東京に過去いましたということですね。
  40. 伊佐進一

    ○大臣政務官(伊佐進一君) 在京ができないときは代わりの政務の方にお願いをしているという状況でございます。
  41. 風間直樹

    ○風間直樹君 分かりました。  続いて宮島政務官、最近就任されたばかりだと思いますが、ちょっと選挙区も併せて教えていただければと思います。
  42. 宮島喜文

    ○大臣政務官(宮島喜文君) 私は全国比例でございますので、特に選挙区は、全国でございますから全部ということになりますけれども、在京当番のときについては、大臣が在京しない場合にはいずれかの政務が代理で対応するということになっておりますので、そのとおりやっております。
  43. 風間直樹

    ○風間直樹君 麻生大臣、もう長く財務大臣やられていらっしゃって、史上最長でしたでしょうか、相当の長期になられますけれども、麻生財務大臣になられてからの政務三役在京当番の一覧表を後日御提出いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  44. 井内雅明

    ○政府参考人(井内雅明君) お尋ねの件につきましては、御党の国対から各省に対して資料要求が出されていると承知しておりまして、今後の対応について早急に検討させていただきたいと考えております。
  45. 風間直樹

    風間直樹君 それから、鈴木副大臣、恐縮ですが、ちょっと今日の御答弁、まあ過去のことなので記憶も曖昧な部分もおありになったかもしれませんが、ちょっと過去の在京当番当日の御予定につきまして、事務方を通してで結構ですので、後ほど詳しく御提出いただければと思います。いかがでしょうか。
  46. 鈴木馨祐

    ○副大臣(鈴木馨祐君) 提出ということですね。実際どこまで記録があるか、ちょっと整理しないと、これうちの実際の事務所の方の記録でありますので、定かでありませんので、それをしっかりと確認をしたいと思います。
  47. 風間直樹

    ○風間直樹君 事務所もさることながら、秘書官の方で、先ほどの答弁どおり、政務三役と在京当番の日程は共有しているということですので、財務省の事務方を通して提出していただければ結構ですので、よろしくお願いします。  そうしたら、次の質問に移りたいと思います。  農林中金の保有資産運用状況についてお尋ねします。  おとといの火曜日も同様の質問をいたしまして、その後ちょっと新しい話を聞きましたので、これは金融庁の事務方に答弁を求めたいと思います。  この三月に金融庁で各行に検査に入って、その結果、いわゆるCLOに関する規制もまた強化されたわけですけれども、農林中金がこのCLOのほかにダイレクトレンディングと言われる融資をしているという話を耳にしました。  まずお尋ねしますが、この農林中金が行っているとされるダイレクトレンディングについては、その事実、実態などについては把握をされていますでしょうか、お尋ねします。
  48. 佐々木清隆

    ○政府参考人(佐々木清隆君) お答え申し上げます。  今お尋ねの農林中金の保有いたしますダイレクトレンディング含めまして、その資産保有状況については把握をしているところでございます。
  49. 風間直樹

    ○風間直樹君 分かりました。  内容については言えない部分もあると思いますのでお尋ねしませんが、このダイレクトレンディングというのは和訳をすると直接貸出しというような和訳かなと思うんですが、これは金融庁としての定義はどういう定義なんでしょうか。
  50. 佐々木清隆

    ○政府参考人(佐々木清隆君) お答え申し上げます。  このダイレクトレンディングにつきましては定義が各金融機関ごとに異なっていると承知をしておりますけれども、一般的に申し上げますと、通常金融機関が貸出しを行わないような先に対しまして例えばファンドが出資をする、そうしたファンドに対して金融機関が投資をする、その資産を保有するということが一般的ではないかと承知しております。
  51. 風間直樹

    ○風間直樹君 ありがとうございます。  整理すると、金融機関がリスクが高い等の理由で直接貸出しをしない例えば企業などに対して、ファンドがそういった企業に貸出しをする、そのファンドに対して金融機関が貸出しをする、これがダイレクトレンディングと、一般的にはということですが、この農林中金が行っているダイレクトレンディングというのは、今御説明になったような一般的なスタイルのものなんでしょうか。
  52. 佐々木清隆

    ○政府参考人(佐々木清隆君) お答え申し上げます。  農林中金の個別の保有資産内容、形態についてはお答えを控えたいと思いますけれども、今申し上げましたとおり、CLOあるいはダイレクトレンディング、こういった通常の貸出しとは異なる、ファンドなりが融資をしております資産を裏付けとした商品、こういったものに対する資産を保有しているということは把握をしているところでございます。
  53. 風間直樹

    ○風間直樹君 そうすると、ちょっとなかなか実態のイメージが浮かびにくいんで、こういうことかなというのを確認しますが、ファンド、例えばそれは国内に限らず海外のファンドも含めて様々なファンドが様々な国の企業に貸出しをしていると、で、このファンド、様々な国のファンドに対して農林中金が貸出しを行っていると、こういうイメージなんでしょうか。
  54. 佐々木清隆

    ○政府参考人(佐々木清隆君) お答え申し上げます。  基本的には今お尋ねの形態かと思います。ただ、農林中金として、あるいは金融機関として、貸出しという形なのかあるいは投資という形なのか、ここは形態がいろいろあるかと承知しております。
  55. 風間直樹

    ○風間直樹君 金融庁が行った検査の中ではこのダイレクトレンディングについても当然把握をされているわけですが、検査の結果、現状では特に問題なしという判断をされているんでしょうか。
  56. 佐々木清隆

    ○政府参考人(佐々木清隆君) お答え申し上げます。  農林中央金庫を含めまして大手の金融機関に対しましては、先ほどお尋ねのCLOあるいはダイレクトレンディングのような資産の保有状況について横断的なモニタリングをしているところでございます。  そのモニタリングの中におきましては、その商品の内容そのものだけではなくて、その商品、投資に当たりましてのリスク認識あるいはリスクの管理体制、こういったところもモニタリングの中で実態把握をしているところでございます。  当庁といたしましては、現時点でこうした問題が金融システムに影響があるというところまでの問題ではないと承知をしておりますけれども、CLOを含めまして、こうした裏付け資産、これが景気後退局面においてリスクが顕在化し、金融システムに影響を与えないかという点については問題意識を持ってモニタリングをしているところでございます。
  57. 風間直樹

    ○風間直樹君 分かりました。かなり明確な問題意識の下に検査をされているということが分かりました。  それで、今日は農水省の政務官濱村さんにもお越しをいただいていますが、ちょっと農水省での認識を伺いたいと思います。  言うまでもなく、この農林中金の運用資産、今六十三兆円ぐらいでしたでしょうか、これは国内各地のJAから農林中金に上がってきた資金というふうに聞いています。この原資は日本の農業のなりわいによって得られている資金でありますので、非常に大切な元本ということだと思います。  この元本に万が一のことが起きてしまうと、日本全国の農業経営そのものに直接の影響が及ぶという理解をしていますけれども、農水省の政務三役では、今回の農林中金のこのCLOの問題に代表される運用の状況について、まず、認識共有と様々な意見交換は行っていらっしゃいますか、三役で。このことをまずお尋ねします。
  58. 濱村進

    ○大臣政務官(濱村進君) お答えいたします。  個別の金融機関の運用状況についてはコメントをすることは差し控えたいというふうに思っておりますが、農林中金は、組合員、まあ農業者の皆様でございますけれども、組合員等が会員に預けた貯金等により調達した資金を農林水産業者等へ貸し出すほか、有価証券投資を行うなど資金を効率的に運用することにより、会員へ安定的に収益を還元する役割を担っております。  その意味で、農林中金の運用が農水産業系統信用事業全体に影響を及ぼす関係にあることから、農林水産省としては、金融庁とともに、系統金融機関向けの総合的な監督指針におきまして、保有する資産のリスクに見合った管理体制の整備を求めるとともに、通年検査等を通じて運用状況やリスク管理体制を把握しているところでございます。
  59. 風間直樹

    ○風間直樹君 いや、それは聞いていないんです、もう過去の議事録読んで分かっているので。  濱村さんは政務官に就任されてまだ一年未満ですか。一年、もう。一年未満。  私が聞きたいのは、農水省大臣以下三役として問題意識持って取り組まれているかどうかということを確認したいんですね。  濱村さん、これ、農水省は政務三役の会議というのはやっているんですか。
  60. 濱村進

    ○大臣政務官(濱村進君) 適宜やっております。
  61. 風間直樹

    ○風間直樹君 そこで大臣、副大臣、政務官の皆さんでこの農林中金のCLO等運用の問題について協議や話し合われたことというのは過去ありますか。
  62. 濱村進

    ○大臣政務官(濱村進君) そうした過去の経緯はございません。(発言する者あり)
  63. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) もう一度お答えいただけますか。
  64. 濱村進

    ○大臣政務官(濱村進君) 私が着任してからは、そうした議論はございません。
  65. 風間直樹

    ○風間直樹君 そうしたら、これは事務方にお尋ねした方がいいのかな。今日、農水省の事務方、官房審議官山北さん来ていますね。  山北さん、これ、過去の農水省の政務三役会議等でこの農林中金の運用問題、CLO等について協議されたことはありますか。
  66. 山北幸泰

    ○政府参考人(山北幸泰君) お答えをいたします。  この農林中央金庫におきましてのCLOを含めました投資につきましては、いろんな形で報道されるケースもあるということもございまして、我々としては問題認識しておりますし、先ほど政務官からお答えいたしましたとおり、金融庁と合同で通年検査にも参加し、状況の把握をしているということでございますから、そういった報道の際等を含めまして、政務への御報告もさせていただいているということでございます。  先ほど、政務同士のというような会議であったと思いますけれども、そういう事務方からの政務への報告はさせていただいているということでございます。
  67. 風間直樹

    ○風間直樹君 そうしますと、農水省としても問題意識持って、この農林中金の運用に万一のことが起きないように状況を把握しているということですね。分かりました。  それで、金融検査にも参加されているということなんですが、今金融庁からも答弁もらいましたけれども、農水省としても、この農林中金のCLOを始めダイレクトレンディング等の運用状況については、現状では問題ないという認識でよろしいですか。
  68. 山北幸泰

    ○政府参考人(山北幸泰君) 個別の評価はなかなか差し控えたいと思いますけれども、我々としては、いろんな状況を把握しているということで、今現在の段階において何か懸念を持っているということではないというふうに思っております。
  69. 風間直樹

    ○風間直樹君 分かりました。ありがとうございます。  これ、マーケットは機嫌がすぐに変わるという話を火曜日にしましたけれども、リーマン・ショックのときもそうでしたけれども、あのときのサブプライムローンという商品についてはほとんどの人がそのリスクを余り認識していなかったということで、今回、このCLO、農林中金等が運用しているこういった商品がそういうことにならなければいいなと思っています。  この質疑をしていて非常に感じるんですが、なかなか国会での質疑を通して農林中金という組織の運用状況をつまびらかにすることが容易ではありません。金融庁の答弁も内容については余り公にしないということですし、今の農水省の答弁も同様です。そうすると、万一の事態に仮になってしまった場合、これ役所の皆さんの責任が問われるということですので、そこはくれぐれもそういうことにならないように日常的な検査と管理をお願いしたい、このことを申し上げておきたいと思います。引き続き、この問題、質疑をいたします。  残りの時間で法案審議に入りますが、先般、本会議でこの法案の質問をいたしました。  そこで、お尋ねをいたします。金融再生勘定の財務についてなんですけれども、今後の金融市場の動向によって金融再生勘定の財務が仮に深刻な状況になってしまって、早期健全化勘定に留保している利益剰余金を充ててもなお欠損金が生じるような事態に進展してしまった場合、どんなふうに対処をするんですかという質問を本会議でいたしました。麻生大臣からの御答弁は、早期健全化勘定において、過去の実績等も参考にし、金融再生勘定を含めた将来の損失リスクを十分に勘案した上で試算をして、約八千億円を今後とも留保することにしたんだという答弁をいただきました。  これ、事務方で結構ですので、この試算のちょっと詳しい説明をしていただきたいんですが、どういう試算をされたのか、お願いします。
  70. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。  この再生勘定の部分でございますけれども、過去十年間の日経平均株式、平均で拝見しますと一万四千円程度になっているかと思います。こうした水準を見まして、この預金保険機構、旧長銀、日債銀から買い取った株式を実際に処分する際には、国民負担の最小化ということと市場への影響ということを考えるという原則にございます。こうしたことから、直ちに売るということではなく、そういうことを見ながら慎重に売却するという場合に、大きな損失が出た場合どこまで見積もるかということで、今申し上げましたようなその過去の平均の株価を参照しつつ、そうしたものでも間に合うと、こういった金額で見積もらせていただいたところでございます。
  71. 風間直樹

    ○風間直樹君 これは、仮に一万四千円まで株価が下落をしたと仮定をして、金融再生勘定において持っている上場株式に発生する含み損を試算されたわけですね。その結果、留保する金額が六千二百億円あれば当面は間に合うだろうということですね。  そうしますと、これ、この間の同じ本会議で藤巻議員が質問されていましたけれども、藤巻議員、たしかあのとき、地銀が今非常に経営が厳しい中で、この金融再生勘定に留保する金額が、将来地銀に万一のことがあった場合これで足りるのかという趣旨の質問をされたと記憶しているんですが、そこは試算のときに勘案されたんでしょうか。
  72. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。  金融再生勘定、現在、金融再生法を使って直ちに例えば地域金融機関、地方銀行に資本増強をするであるとかいうことができるという立て付けにはなっておらず、地方銀行に万が一のことが生じたという場合におきましては預金保険法に基づいて、したがいまして、勘定も金融再生勘定ではなくて、預金保険法に置かれました一般勘定その他の別の勘定を用いて万が一の場合に対応するということになろうかと思います。  この金融再生勘定にあります今後の損益ということの見通しをするに当たりまして、最も大きな影響がありそうなものとしましてこの保有株式というものがあるということで、このような算定をさせていただいております。
  73. 風間直樹

    ○風間直樹君 そうしますと、今述べた将来的な地銀の経営状況に関する懸念を前提にすると、今回の審議しているこの法案ではなくて、預金保険法についてどうすべきかということを国会で議論しなきゃいけないと、こういうことですね。
  74. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。  そういう意味では、先生御指摘のところは、金融システムの安定、全体の維持に関わるセーフティーネットの事柄でございます。その点について申し上げますと、この法案は、会計検査院の意見表示並びに衆議院、参議院での議決に基づきまして、健全化勘定に生じていますこの剰余金というものをどのように処理するのがその国会の議決にのっとった処理になるのかという観点から行わせていただいております。  それ以外に、金融システムの安定に関わりましては、預金保険機構の勘定に加えまして、検査監督、あるいはオン、オフ一体のモニタリングの中で、いかに現状、金融機関の経営の健全性を維持、そして発展させていくか等々、もう少し多面的な対応が必要であると感じておりまして、そういった観点から、預金保険法のみならず、全体的な対応を引き続きしてまいりたいというふうに思っております。
  75. 風間直樹

    ○風間直樹君 時間になりましたので終えたいと思います。  大体、今回の法案のスキームについてはよく理解ができました。将来的な懸念についての課題も浮かび上がりましたので、そこはまた国会で議論を続けたいと思います。  ありがとうございました。
  76. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 国民民主党・新緑風会の大塚耕平でございます。  今、松川委員や風間委員から御質問された内容、私も重複していますので、その答弁聞かせていただきましたので、それを踏まえてちょっと更問いをさせていただきたいというふうに思います。  大臣が過去の議決の経緯を御説明してくださって、その議決を踏まえて今回こういう対応になったということでありましたけれども、この議決は、会計検査院が二〇一六年、衆参の議決が二〇一七年なんですね。  大臣にちょっとお伺いをしたいんですが、この会計検査院の報告や衆参の議決をした当時と今と、地域金融機関の置かれている状況というのはどういう差があるというふうに捉えていらっしゃいますでしょうか。
  77. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 地域金融機関が、このところの変化の中でいえば、いろんな条件というか社会的な条件の変化の一番は、人口動勢というものが極めて地域間の格差が出てきて、集中するところと減少するところによって地域に差が出てきたのが一点。  それから、いわゆる金利というものが、日銀のいわゆる預かり金利というか、いわゆる日銀の中に預けております当座預金勘定の金利が大幅に下がってくることによって、銀行の運用資金というものに関しましては極めて利益幅が少なくなった。  加えて、銀行等々に関して、企業若しくは民間からの銀行に対してのいわゆる資金の要求、いわゆる貸出しというものの絶対量がだんだんだんだん先細ってきているというような傾向が大きな傾向として見えると思いますが、国際的な話はまた別な話として、国内だけで申し上げればそういったようなことが考えられると思いますが。
  78. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 前回の日銀の半期報告のときに日銀総裁ともやり取りさせていただいて、半期報告の中に地域金融機関の置かれている状況について何の言及もなかったので、やっぱりそういうことはちゃんと報告の中で触れるべきではないかということで、今その件は委員長にお預かりをいただいている状況なんですが。  日銀のこの間の公式の様々なステートメントや総裁のこの委員会での発言を精査してみると、二〇一六年、二〇一七年当時は地域金融機関の経営は何ら問題ないと言っていたんですが、最近は表現が変わっているんですよ。そうすると、この議決をした当時と今ではちょっとその状況が変わってきているので、二、三年前のこの議決に基づいて今回こういう金融機能早期健全化法の措置をするというのは、若干タイムラグがあることによって必ずしも適切ではない面もあるかもしれないというふうに捉えているんですが、そこは大臣はいかがでしょうか。
  79. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 今、数年の差でどれだけ急激な大きな変化が起きたであろうかという御質問なんだと思いますけれども、この数年間の間にどれだけ大きな変化が起きてきたかといえば、私どもとして、特にこの地域において又はこの銀行において、個別の銀行等々幾つかいろんな問題があるのは、ないわけではないとは思いますけれども、そういった意味で、特に大きく激しく変化が出てきて、少なくとも自己資本比率が急激に下がってきたとか、また、全体で総体的に見て健全化が著しく損なわれつつあるとかいうような状況にはないというように理解しております。
  80. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 もちろん、目に見えて何かが起きているわけではないんですが、ただ、例えばスルガ銀行の件とか、その件に関しては前もここで申し上げたような気がするんですが、やはり貧すれば鈍すというか、表向きの経営状況は良くても、なかなかそのベースの環境が悪くなってきているために、ややもするとスルガ銀行のようなことや、あるいは、起きた事象は違いますけど、根っこにある原因としては似たような原因であるのが商工中金のあの問題とかですね。つまり、環境が厳しくなる、競争が厳しくなる、そういう中で、自浄努力が必ずしも十分にできない金融機関は、ややもするとああいうことを起こすと。  これは、過去、九〇年代も似たようなプロセスでそういうことにだんだんなっていったわけでありまして、したがって、金融政策の失敗をなかなか認めない日銀ですら、金融機関の経営状況に関しては、二〇一六年、二〇一七年当時とは最近表現が変わってきているということを踏まえると、やはりそこはかなり慎重にいろいろお考えいただいた方がいいのではないかというふうに思います。  その点は改めて申し上げておきますが、ちょっと大臣の所見もお伺いできれば幸いです。
  81. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありましたように、いわゆる地域銀行百六行ぐらいありますけど、そこの中における経営状況というのは、超低金利と言われるような状況が続いた中、また、いわゆる資金の需要というものが、少なくとも金があったら人が借りに来るという状況ではなくて、金があっても人は金を借りに来ない、企業も自己資本でしか設備投資をしないというような状況になってきておりますんで、そういった意味では経営環境は厳しくなってきているというのはこれは間違いないと思いますが。  スルガ銀行とか中小企業の話が出ましたけれども、これは、少なくともあのスルガ銀行という銀行の経営姿勢なりそういったところの方が問題なのであって、あれをもって全ての地方銀行がみんなそんなことをやってんじゃねえかというように考えているわけではありません。あの銀行なり、中小企業金融公庫、いろんな機関の内容の経営姿勢の問題であってみたり矜持の問題であったり、いろんな問題があるんだとは思いますけれども。  私どもとしては、こういったような状況の中にあってもきちっとやっておる銀行というのは多くあると思っておりますんで、そういった銀行が、これまでのように担保を元にして金を貸すというだけではなくて、いろんな意味で企業の求めている資金需要に対していろんなアドバイスをし、コメントをし、いろんな意味でファイナンスしてやるというような姿勢というものがこれまで以上に、企業を経営するのにいろいろ助けてやる、一緒にやる、そういった目利きの才能というものをもっと磨くというようなことをしていかない限りは地方金融機関というのは育っていかぬだろうと、私はそう思っておりますんで、そういった意味では、厳しい経営環境の中で大きくなる新しい人材が育ってきてくれるものだと期待をしております。
  82. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 もちろん、私もああいう悪い事例を例に取って、ほかの金融機関がみんなそうだなんということを申し上げるつもりは全くありません。立派な経営者も立派な銀行もありますので。ただ、氷山の一角という言葉もありますので、そこは金融庁として留意をしていただきたいですし、そういう環境変化がある中で、二、三年前のこの決議でこういう対応を促したとはいえ、タイミングとしてどうだったかということについては今後も注視をしていきたいというふうに思います。  それから、そのことにも付随するんですけれども、確かに二十年前のあの状況、九八年当時ですね、からしたら隔世の感が今ありますが、早期健全化勘定とかで利益剰余金が出たからといって、あの金融の混乱の中で掛かったコストというのがトータルどうだったかというのはなかなか微妙な問題があって、相当、特にあの二〇〇〇年代は貸し渋り問題がここでも議論されて、その過程では、例えば企業の信用保証とかそういう面で公的資金が投入されて、金融機関がカバーしないからほかのルートでコストが掛かった部分もあります。  それから、もろもろの景気対策も含めていろんなことが行われた結果でありますので、確かに早期健全化勘定としてはこれだけの利益剰余金が出たけれども、あのような金融の混乱の結果、今日までにトータルでどのぐらいプラス、マイナスだったかというのは、これは後世の検証が必要だと思います。したがって、手放しでこれも喜んでいいことではないと思います。  そこで、これ、法案の概要ということで金融庁からお示しいただいている紙ですと、本法案の内容ということで、一点目が適時の国庫納付ということで、早期健全化勘定に属する剰余金を国庫に納付することができると、終了時ではなくて。そのことによって、今回まず八千億という措置がされているということなんですが、もう一点、預金保険機構の財務の健全性を維持するための活用ということで、健全化勘定から金融再生勘定に繰入れをすることができるとなっている。この二点目は、どういう理由でこういうことになったんでしょうか。
  83. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 金融再生法、それから早期健全化法、この二つの法律は、二十年前に平成金融危機のときに、この金融危機に対処するために国会でお作りいただいたものと承知してございます。  その過程で、いろんなこの金融危機に対応するために複数の手法があるということで、その一つは、債務超過に陥っていない金融機関に対する資本増強ということで健全化法が作られたというふうに承知しています。また、破綻した金融機関について破綻処理、公的管理を行う、あるいはその不良債権を買い取るということで再生法が作られております。  今から振り返りますと、この立法経緯、詳細を存じ上げているわけではございませんが、一つのこの金融危機という大きな事柄に対しまして、民間の金融システムだけでは金融システムの動揺が収まらないということから、国の信用力を使って、具体的には政府保証債で資本増強するであるとか預金保険機構を通じてその不良債権を買い取るであるとか、そういった様々な国の信用力を通じて、利用して金融システムを安定化させたと、こういうことが見て取れるかと思います。  その意味では、その二つの法律、結果的には二つの法律を一体としてこの金融危機を処理するために当たったというふうに見ることができると思いまして、他方、健全化法の方では勘定に多額の剰余金があると、他方で、もう一つの、双子のもう一つの法律の再生法の方には現在若干の含み損がありますし、また、今後、株式市場の状況によっては大きな含み損が生じる可能性があるということで、これを一体的に何らか将来の健全性を見越した対応をすることが適当ではないかというふうに考えた次第でございまして、その観点から、この剰余金のうち、国庫納付をするに当たっては、再生勘定の勘定の健全性を確保するような形の手当てをするような法案の内容を御提案させていただいているということでございます。
  84. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 私事で恐縮なんですが、三井さん、高校の同級生なので質問しにくいんで、大臣にここちょっとお考えいただきたいんですけれども、健全化勘定の剰余金を金融再生勘定の方に移すというのは、これなかなか理屈が分かりにくくて、今、三井さんは一体的に管理するのが総合的に判断して適当だと思うというような趣旨の御答弁をされたんですが、金融再生勘定というのは元々は長銀や日債銀や実際に破綻したところがどういうふうに処理をされていったかということなので、これ最終的に、今も欠損金が出ていますけれども、欠損金が出たなら出たで、その事実がやはり後世に残っていった方がいいと思うんですね。  これを、そもそも破綻をしていない金融機関に対して早期健全化措置として入れるためにつくった勘定で出た剰余金から再生勘定に剰余金を移しちゃって、そうするとネットアウトされて、再生勘定も、後世の人が見ると、ここでもプラスが出たように見えてしまう。もちろん、その詳細を整理すれば分かるんでしょうけれども。  そう考えると、なぜその早期健全化勘定で出た剰余金を破綻金融機関の処理のための再生勘定の方に移すことが必要なのかというのが、これがちょっと理解ができないんですが、大臣はどう考えてこの法律のこの部分についてオーケーを出されたんですか。
  85. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 早期健全化、これは平成十年の、九八年ですかね、十年の十月にこの法律が同時にできたんですが、金融再生法と早期健全化法、これはいわゆる平成金融危機のために作られた法律なんですが、当時からこれは同じ時期にできて一体として運用されてきたという経緯がまずあります。これはもう最初からそうでしたから。  これは、早期健全化勘定及び金融再生勘定というものについては、これはそれぞれ勘定廃止の際に残余があった場合には国庫納付するという規定は設けられて最初からおりました。加えて、当時は例えば早期健全化勘定に、言わばあの頃はぼろぼろでしたから、まさか一兆六千億円もの剰余金ができるなんてことを想像した人はあの当時はおりませんので、大体赤字で終わりだろうというようなスタートだったんですが、結果として今のような状況になって剰余金が生じるというようなことになっておりますけれども、その当時、そんなものは見越せた人はいなかったんだろうと、私は、記憶ですけど、そういうことだったと思っております。  したがいまして、こうしたことを考えますと、平成の金融危機への対応に用いた二つの勘定につきましては、利益剰余金が生じている勘定につきましては国庫納付金を行う、そして、損失が生じている勘定については、現在の金融機関に負担を求めるということとするよりも、いわゆる両勘定を一体として、利益剰余金が生じている勘定から損失を生じている勘定の方に繰入れすることができるとすることが理にかなっているのではないかということを考えておったというのが経緯です。
  86. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 文章で説明を聞くとそういうことなんでしょうけれども、私が若干懸念するのは、再生勘定の方にそうやって剰余金を投入していくと、再生勘定としての原資がまたできますので、今は破綻金融機関、別にないからいいですけれども、その破綻金融機関を処理する過程で、これだけ剰余金があるんだったら、その処理するときのスキームとしてより甘い方甘い方に流れるのではないかという気が、先々の話ですよ、いたしますので、お金に色はないわけですから、早期健全化勘定と金融再生勘定と分けて、せっかく分けてあるわけですから、それぞれの結果がどうなっているのかということが十分分かる状態にしておいて、もし再生勘定で資金が足りなければ結局何かで穴埋めしなきゃいけないわけですから、何も早々とわざわざ法律改正で金融再生勘定に繰入れをすることができるというふうにする必要はこの段階ではないのではないかなという気がいたします。  もう一回だけ大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
  87. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 御意見として分からぬわけではありませんけれども、片っ方の方が余っている、片っ方は足りないと。足りない方は、民間の銀行の金出して、元々民間の処理じゃないかと言ってまた民間から金集めるというよりは、今既にあるところから、こっちを使った方がより民間の痛みが少なくて済むのではないかと、少なくともこっちは余っておるわけですからというような考え方が我々の基本だったということで、御意見としては分かります。
  88. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 あと、三井局長にお願いですが、さっき風間さんも質問しておられましたけれども、今後見込まれる必要な資金を把握し、残余を今回移したということなので、今後見込まれる資金、必要な資金をどういうふうに把握をされたかということについては資料をまたいただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
  89. 三井秀範

    政府参考人(三井秀範君) はい、資料を御用意させていただきたいと思います。
  90. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 金融に関連して一点、今日は内閣府にもおいでいただいているんですが、休眠預金の活用がそろそろ現実になるわけでありますが、この休眠預金、今年度どういう動きになりそうか、状況をお伺いしたいと思います。
  91. 前田一浩

    ○政府参考人(前田一浩君) まさに今おっしゃられましたとおり、休眠預金等交付金を活用いたしました助成支援を行うスキームの部分、これは本年度からいよいよ本格的にスタートいたします。  いわゆる休眠預金等活用法に規定いたします指定活用団体であります日本民間公益活動連携機構の二〇一九年度事業計画では、最長三年間で最大三十億円の助成事業等を行うこととしております。このうち、二〇一九年度に預金保険機構からこの日本民間公益活動連携機構に交付される休眠預金等交付金といたしましては二十一・四億円が予定されておりまして、同額が預金保険機構の予算に計上されております。  また、具体的な手続に関しましては、法律の定めるところによりまして、この日本民間公益活動連携機構による公募を経て、資金分配団体が本年九月頃には決定される見込みでございます。その後、資金分配団体が公募によりまして現場の民間公益活動を行う団体を選定し、二〇二〇年初めには民間公益活動を行う団体への助成を開始できるよう進めているところでございます。  なお、こうした休眠預金等につきましては、国、自治体が対応することが困難な社会課題の解決を図ることを目的といたしまして民間の団体が行います子供、若者の支援、生活困難者支援、そして地域活性化等支援、こうした活動に活用することとなっております。
  92. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 実際に資金を活用し始める前に、休眠預金の保有者と思われる方々への告知はどういうふうに行われるんでしょうか。それは内閣府は知らないということなのか、これは金融庁にお伺いした方がいいのか。  つまり、私も多分、自分の預金口座で十年以上放置しているのあると思うんですよ。皆さんもあると思います。告知はどういうふうに行われるんですか。
  93. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 預金の方の手続の御質問というふうに承知しております。お答え申し上げます。  平成二十一年一月以降に預金などの入出金の取引が最後にあった日から十年を経過した預金のうち残高が一万円以上の預金者などに対しまして、金融機関から預金についての、休眠預金に当たる旨の通知を、済みません、預金に係る事項の通知をするということで、なお、その通知が届いた預金については休眠預金にならないということで、さらに、金融機関はこの最終異動日から十年をたって十年六か月を経過する日までは預金に係る事項を公告し、預金者から問合せがなかった場合に、公告をした日から一年以内に預金保険機構に納付するという形で休眠預金になるということでございます。
  94. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 これもお願いをしておきますが、使う方に今関心が行っちゃっているんですが、どうも金融機関がちゃんと休眠預金者に告知をしているという現象は全く表面化してきていない、見えないので、本当にそのことが行われているかどうかということは金融庁としてもしっかりフォローしていただきたいと思います。そのことをお願いしておきます。  残り数分ありますので、今日は宮内庁に来ていただいていますが、前回もここで陛下の相続税に関連して皇族の皆さんの在り方について二、三お伺いしました。そのことに関連して、皇籍離脱をされた旧宮家の皆様の現在の状況もフォローしてくださいというふうにお願いを申し上げましたが、その後、どういう系譜にどういう方がいらっしゃるかとか、そのことはフォローしていただいたと考えてよろしいでしょうか。
  95. 小山永樹

    ○政府参考人(小山永樹君) お答え申し上げます。  昭和二十二年十月十四日に皇室典範の規定に基づきまして皇室離脱した方々、十一宮家五十一方ありまして、うち男性皇族二十六方と承知をしております。  一方、その子孫の方々につきましては具体的には承知しておりませんで、その後のフォローにつきましては、個人のプライバシーに関わることでもありまして、また、旧皇族は皇籍離脱後は宮内庁としてお世話申し上げる対象ではございませんことから、極めて慎重な対応が必要であるというふうに考えております。
  96. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 この点については今後も議論をさせていただきたいので、今日はここまでとしておきます。  それと、もう一つ。一昨日、陛下に対する総理大臣の内奏のニュースが流れました。内奏のあのような映像がニュースで流れたというのは過去に例があるんでしょうか。
  97. 小山永樹

    ○政府参考人(小山永樹君) お答え申し上げます。  内奏の映像につきましては、過去にも、平成二十五年、当時の天皇陛下の傘寿のお誕生日の際に同様の映像を公開したことがございます。
  98. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 それも安倍総理になられてからなんですが、それ以前にはなかったということでよろしいでしょうか。
  99. 小山永樹

    ○政府参考人(小山永樹君) それ以前には、確認したところではございません。
  100. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 それ以前になかった内奏という非常に重要な行事、そしてその模様をなぜ公開することになったんですか。
  101. 小山永樹

    ○政府参考人(小山永樹君) お答え申し上げます。  宮内庁では、天皇陛下の御活動につきまして広く国民に知っていただくことを目的といたしまして、御公務についての報道発表と併せまして適宜写真ですとか動画とかを公開してきているところでございます。  今回の内閣総理大臣による天皇陛下への内奏につきましても、過去に冒頭部分の写真や動画を公開しておりまして、今回、御即位後最初の内奏であったということから、同様に冒頭部分、内奏の冒頭部分を公開したものということでございます。
  102. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 もうこれで終わりますが、今後も少しいろいろ意見交換を宮内庁とはさせていただきたいと思います。  最後になりますが、今回の法案、賛成したいところなんですが、我々としては軽減税率反対していますので、消費税対策に使われるのではないかという、お金に色はないためにですね、こういうことでありますので、もし十月の増税、こういう景気情勢ではとてもできないと思いますので、大臣がここで、いや、増税やめますと言っていただければ賛成に転じたいと思いますので、そのことを申し上げて、終わりにさせて……(発言する者あり)じゃ、答弁聞きましょうか。やっぱり増税、予定どおりやられますか、株価は今日も下がっていますけど。
  103. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 法律に書いてあるとおりです。
  104. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 終わります。
  105. 熊野正士

    ○熊野正士君 公明党の熊野正士でございます。  本日は、金融機能早期健全化法改正案についての審議でございます。よろしくお願いをいたします。  この早期健全化法ですけれども、今もずっと議論されていましたが、いわゆる平成の金融危機に際して、平成十年に時限措置の議員立法として成立しております。バブル経済が崩壊をして、金融機関に多額の不良債権が発生をしました。そして、平成の金融危機に至ったわけですけれども、政府としてこの早期健全化法に基づいて資本増強を行ったわけですが、具体的に資本増強をどのように行ったのか、そしてまた、その効果はいかようであったのかについて御説明をお願いできればと思います。
  106. 栗田照久

    ○政府参考人(栗田照久君) お答え申し上げます。  平成十一年三月から平成十四年三月にかけまして、早期健全化法に基づき、三十二の金融機関に対しまして約八・六兆円の資本増強を実施しております。これによりまして、短期金融市場におけるいわゆるジャパン・プレミアムの鎮静化、金融機関の貸出態度の改善、不良債権処理の促進、あるいは金融機関の格付の向上などを通じまして金融システムに対する懸念の払拭に寄与したものと考えております。  なお、同法に基づく資本増強を通じて取得した優先株式等の処分及び配当等によりまして、これまで約一・六兆円の利益剰余金が発生しているということでございます。
  107. 熊野正士

    ○熊野正士君 ありがとうございます。  次に、同時期に成立をいたしました金融再生法についても同じ角度で質問させていただきたいと思いますが、この金融再生法は破綻処理に係る時限措置としての議員立法でございます。政府として、この金融再生法に基づいて一時国有化などをどのように運用してきたのか、またその効果について御答弁をお願いします。
  108. 栗田照久

    ○政府参考人(栗田照久君) 金融再生法に基づく特別公的管理、いわゆる一時国有化に関する規定に基づきまして、平成十年十月に旧長銀に対しまして、それから同年十二月に旧日債銀に対しまして、それぞれ特別公的管理の開始決定を行っております。  特別公的管理に関しましては、資金の貸付け、瑕疵担保条項に基づく資産の引取り、損失の補填、保有株式の買取り等を行いながら、国民負担の最小化、金融システムの安定等の視点に立って譲渡先選定が行われております。その結果、旧長銀につきましては平成十二年三月にニュー・LTCB・パートナーズ社に、旧日債銀につきましては同年九月にソフトバンクグループにそれぞれ譲渡されました。  こうした業務を通じまして、信用秩序の維持ですとか預金者等の保護に寄与したものと考えてございます。
  109. 熊野正士

    ○熊野正士君 ありがとうございます。  私事で恐縮なんですけど、私、大学を卒業したのが平成二年でございまして、ちょうどその卒業時にバブルが崩壊したということでございました。平成元年の十二月二十九日、このときの日経平均株価が三万八千九百十五円ということで、史上最高値です。僅か九か月後の平成二年十月一日には二万円割れと、半分の水準にまで下落しております。  このバブル崩壊後の対処として早期健全化法、また金融再生法の果たした役割は大きいという先ほど御答弁でございますけれども、一方で、もっと早く公的資金を注入すべきだったんじゃないかと、対応が遅れたんじゃないかと、こういった批判もございます。  衆議院の方の財政金融委員会で、日銀の雨宮副総裁が、このバブル崩壊が長期にわたる低成長とデフレにつながったというふうに認識してございますと、そういう見解を示された上で、そのバブル崩壊というもので大変重要な教訓を得たというふうにおっしゃっておられます。  そこで、金融庁にお尋ねしたいのですけれども、このバブル崩壊に伴う平成の金融危機の教訓をどのように捉えていらっしゃるのか、そして、その教訓を生かした対応というか対策をどのように講じているのかについて御答弁をお願いしたいと思います。
  110. 栗田照久

    ○政府参考人(栗田照久君) お答え申し上げます。  バブル崩壊後、不動産価格を始めといたしました資産価格の大幅な下落から不良債権問題が深刻化いたしました。その後、厳格な資産査定などによりまして不良債権処理を進め、公的資金も活用させていただきながら不良債権問題はようやく収束に至ったということでございます。  しかしながら、結果といたしましてこの不良債権問題は実体経済へ大きな影響を与えまして、日本経済の長期的な停滞の一因となったほか、預金等の全額保護のため、約十兆四千億円という巨額の国民負担を発生させております。こうした経験を踏まえますと、まずは実体経済に大きな影響を与え得るリスクを早めに察知するということが重要であるというふうに考えております。  金融庁といたしましては、こうした観点から、引き続き経済金融市場の動向をリアルタイムに把握し、実体経済に大きな影響を与え得るリスクについてはフォワードルッキングに分析、特定した上で、金融システム安定の確保に向けた適切な対応を行ってまいりたいというふうに考えております。  また、制度面につきましては、平成金融危機の教訓を踏まえまして平成十二年に預金保険法を改正していただきまして、預金保険機構に恒久的な勘定として危機対応勘定を設置した上で、この危機対応勘定におきまして、金融危機に対応するための金融機関への資本増強ですとか金融機関の一時国有化などに関する業務を経理することとしたところでございまして、実際、平成十五年にはこの勘定を用いまして、りそな銀行に対する資本増強ですとか足利銀行の一時国有化を行っているところでございます。
  111. 熊野正士

    ○熊野正士君 ありがとうございます。  バブルが崩壊した後の対応ということについては、恒久勘定として預金保険法に基づいて危機対応勘定というのをしっかり設けてということというふうに理解をいたしました。  質問最後になりますけれども、地銀のちょっと統廃合について質問をさせていただきたいと思います。  先ほどの松川委員、また大塚委員の方からも地銀のことについて御質問ございましたけれども、低金利環境の長期化に加えまして、人口減少、少子化と、構造問題が地銀の経営力低下に懸念を持たれているわけですけれども、このことは当財政金融委員会でも議論をされております。  先日、四月三日だったと思いますけれども、の未来投資会議において安倍総理が、早期に地方銀行の事業の改善を図るため、経営統合により生じる余力に応じて地方におけるサービス維持への取組を行うことを前提に、シェアが高くなっても特例的に経営統合が認められるよう検討を進めてまいると、そのように発言をされております。  これは地銀統合における独占禁止法の適用といったことを念頭に置いた総理の御発言だったというふうに思いますけれども、未来投資会議の中で総理このように発言をされておりますので、金融庁としてこの地銀の統合について今後どういった検討がなされていくのかについてお示ししていただければと思います。
  112. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 先生御指摘のとおり、地方銀行におきましては、それぞれの地域におきまして七割とか八割とか、かなりの割合の企業のメーンバンクとして地域経済を支えていると、こういう状況でございます。また、そういった一方で、地域経済、人口減少あるいは産業構造の変化などで大変厳しい状況にあります。  こうした状況に対しまして、地域金融機関自らサステーナブルな、持続可能な経営の在り方というのをお考えいただきまして、その中で、規模の利益、経営統合し、そしてそこで出てきた経営体力というのを使って地域の金融インフラの維持をする、あるいはその地域経済、地域企業に対して何らか支援、貢献という形で還元していくと、こういう判断をされた場合に、それがスピーディーに、かつ適切なタイミングできちんとできるということが大変重要であるかと思います。それができないまま、ずるずると長期間にわたって体力がむしばまれて破綻に至るということになりますと、これは過去の経験で、地域の企業、住民に甚大な悪影響が及ぶということになります。  こうした観点から、地域において金融インフラの維持ないし地域経済、地域企業に対してきちっと貢献ができるかという点につきましては、これは、金融庁がモニタリングの過程で得られた知見も活用しながらこの経営統合の是非を判断していただく必要があるかと思います。  その過程で、これまでの反省でいいますと、こうした経営判断、そしてそれが独禁法上クリアランスが取れるかどうかということについて、事業者から見て、銀行から見て事前に明確であって予見可能性が高いということ、それからスピーディーにそれが対応してもらえると、こういう予見可能性の高い仕組みが必要であるというふうに考えていまして、それをベースに具体的な制度設計を関係当局と議論してまいりたいというふうに思います。
  113. 熊野正士

    ○熊野正士君 ありがとうございます。  地銀の統合も含めて、経営力をしっかり上げていくことは大事だと思いますので、是非検討の方をよろしくお願いしたいと思います。  終わります。ありがとうございました。
  114. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻健史です。日本維新の会・希望の党の会派を代表して、質問をさせていただきたいと思います。  この法案ですが、本会議でも申し上げましたけれども、もし地銀とかそれから日本銀行が健全であるならば、今、八千億を法律を変えて国庫に戻し入れるというのも合理的であると思います。そこで、再度、地銀の経営状況、そして日本銀行の経営状況についてたださせていただきたいと思っております。  では、まず金融庁にお聞きしますけれども、数字だけざざざっと言っていただきたい、時間がもったいないので言っていただきたいんですが、二〇〇八年度から二〇一八年度までの地銀全体の純利益の推移をお教えください。
  115. 栗田照久

    ○政府参考人(栗田照久君) 地銀全体の当期純利益の推移を申し上げますと、二〇〇八年度は四千百三十八億円の純損失でございました。二〇〇九年度以降は純利益になっておりますが、その金額は、二〇〇九年度六千四百三十七億円、二〇一〇年度六千五百二十七億円、二〇一一年度七千二百七十二億円、二〇一二年度八千百五十七億円、二〇一三年度一兆七百九億円、二〇一四年度一兆六百二十九億円、二〇一五年度一兆一千七百二十九億円、二〇一六年度一兆二億円、二〇一七年度九千九百六十五億円でございます。二〇一八年度につきましては、まだ計数発表していない地銀がありますので、集計はまだできてございません。  以上でございます。
  116. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 じゃ、都銀の方もお願いいたします。
  117. 栗田照久

    ○政府参考人(栗田照久君) みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行三行の合計の当期純利益で申し上げますと、二〇〇八年度は一兆二千百六十六億円の純損失でございました。二〇一九年度以降は純利益でございますが、二〇〇九年度九千五百七十億円、二〇一〇年度一兆四千八百二十三億円、二〇一一年度一兆三千四百四十四億円、二〇一二年度一兆六千八百八十三億円、二〇一三年度一兆七千七億円、二〇一四年度一兆六千三百八十億円、二〇一五年度一兆六千八百五十四億円、二〇一六年度一兆五千五十八億円、二〇一七年度一兆四千六百三十六億円、二〇一八年度は九千九百六十一億円となってございます。
  118. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 二〇〇八年度、これは地銀、都銀とも赤字ですけど、これはリーマン・ショックということでしようがないかなと思いますが、私が想像していたほどではありませんけれども、二〇一三年の異次元の量的緩和を始めて以降、利益は落ちてきているのかなというふうに見受けられました。  若田部副総裁にお聞きいたしますけれども、今、日銀報告でもありましたけれども、地銀の経営がだんだん厳しくなっているというふうに言われておりますけれども、そのメーンの理由、主たる理由は何だとお思いでしょうか。
  119. 若田部昌澄

    ○参考人(若田部昌澄君) まず最初に申し上げたいのですが、地域銀行の経営につきましては、現状におきまして十分な資本と流動性を備えている状況にございます。また、当期純利益は、これまで信用コストの減少と有価証券の売却益が下支えするような形で高い水準を維持してきております。  もっとも、将来、今後ということにつきましては、国内の資金利益を中心とする地域銀行の基礎的収益力を見ますと、低金利環境の長期化に加え、地域の人口や法人企業数が減少していることから、趨勢的に低下しております。今後も、人口減少などのいわゆる構造的な要因が地域銀行の収益力の押し下げ要因として継続的に働くということは見込まれるということでございます。  このことによって、将来的に金融機関の資本基盤やあるいはリスクテーク能力が制約を受け、金融仲介機能に悪影響を及ぼすことがないか、しっかりと日本銀行としましても点検していきたいと考えております。
  120. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 悪化していくメーンのリーズン、理由というのは何だと思われていますか。
  121. 若田部昌澄

    ○参考人(若田部昌澄君) 先ほど申し上げたように、これは複合的に関わっておりまして、金融システムリポートなどではそれの分解などもいろいろとしてはおりますけれども、低金利環境が続いている、これはいわゆる異次元緩和が始まる前から日本の場合は低金利環境が続いておりますのでそういったことと、それに加えまして、九〇年代以降ずっと続いております人口の減少であるとか、あるいは法人企業数の減少というようなことが相まっているというふうにお答えするのが適当かと存じています。
  122. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 これ先にちょっと麻生大臣にお聞きしてから後でお聞きしますけれども、今日の日経新聞朝刊で、メガバンク、私さっきは三行を聞きましたけど、メガバンク五行では、二〇一九年三月期決算二兆四百四十九億円で、前期に比べて二四%純利益が減ったという記事があったわけですが、当然のことながら大分利益が減ってきているわけで、地方銀行に限らず都銀も利益が減ってきていると。  先ほど若田部副総裁がおっしゃったように、確かに信用コストの問題とか、それから、今までの場合、国債の売却益等で下支えされているけれども、それがなくなってきたということで、利益が地銀それから都銀等も減ってきているわけですけど、その理由ですけれども、よく金融庁と日銀等がおっしゃる地方経済の疲弊というのは、これは地銀も都銀も利益が減っているわけですから、そういうことはあり得ないと思うんですが。  それから、この前の本会議での麻生大臣の答弁、それから今日、先ほどの、今の若田部副総裁の答弁でも、超低金利だから収益が悪化しているというふうにおっしゃっていましたけれども、これ、そうじゃないんじゃないですか。  私は、この前の本会議でも申し上げましたけれども、異次元の量的緩和によって長期国債が低迷した、そして長短金利差がなくなった、このせいだと私は思うんですけどね。超低金利であっても、例えば長期金利が〇・五%、低いですよ、すごく、〇・〇%でもいいです。でも、預金がマイナス二%であったらば、これ二%の利ざや稼げますからね。マイナス二%ということは、要するに預金をすると預金者が金利を払うわけですけど、マイナス金利なんですけれども、幾ら超低金利であっても、長短金利差があれば、都銀であれ地銀であれ、もうかるんですよ。そのもうけを殺したのは異次元の量的緩和だと私は思うんですけれども、違いますか。それをちょっと麻生大臣に。
  123. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 先日の本会議の話もしておられましたので。  地域銀行をめぐります厳しい環境の背景の一つとしては、これは超低金利というものの状況が継続しているというのはこれは十分に考えられるんだと思っていますが、この厳しい経営環境の背景の元の元は、銀行に対する資金の需要がないことですよ。これが一番なんじゃないんですか。資金需要がない、金があっても金を借りに来ないんですから。そういった事態が、これまで起きたことがないような事態が起きているという、それを大前提にしないと、資金の需要というものがない、いわゆる借り手がいないという状況というのが一般的な金融市場における動向というのが第一なんだと思っておりますので、地域経済を含めました国内外のマクロの、全体の地域という、その点ももちろん地域間格差等々はありますので、いろいろありますけど、それも一つです。  いずれにしましても、人口減少等々様々な現象というものがこの中に加わっておりますので、これをもって全ての内容の一つだというわけではなくて、いろんなものが重なって今地銀経営としては極めて厳しい状況にあるということは理解をしておかねばならぬところだと思っております。
  124. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 いろいろなものが重なって地銀経営が苦しいとおっしゃいますけど、それは、私が財政破綻、私個人が個人破綻するんですかといって、私の収入が減って個人破綻しますと申し上げたときに、でも藤巻の息子、幼稚園生のお小遣い、正月のお小遣いが増えるかもしれないから藤巻家は破綻するかどうか分からないと言っているようなものであって、一番メーンの理由で破綻するか破綻しないかが決まるわけですよ。  先ほど超低金利だからとおっしゃいましたけれども、それは、幾ら超低金利であろうと、短期金利と長期金利が大きく差があれば幾らだってもうかるんですよ。極端な話をしましょうか。マイナス三〇%の預金金利、そしてマイナス一%の貸出金利であれば、これ、銀行、どんな銀行だってもうかりますよ。要するに長短金利差が一番重要な要因であって、レベルなんて関係ないんですよ。金利差があるかないかが問題。そして、特に地銀の主たる収益源というのは国債だったんですから、その国債がゼロ%だったらもうかりようはないですよ。  だから、そういう意味でいうと、やっぱり地方銀行を苦しくした理由というのはまさに長短金利差がなくなったこと、日本銀行の爆買いですよ、異次元量的緩和による。異次元の量的緩和というのは、今まで日本銀行は長期国債を買っていなかったことを、初めて長期国債を買い始めたんですから、だから、当然のことながら長期国債の値段が上がる、金利が下がる、長短金利差がなくなる。もうかりようがないですよ、銀行は。  本会議のときにも申し上げましたけど、一九七〇年代のSアンドLのときに、あれやっぱり危機だったんですよ。どうやってFRBがそのSアンドL危機を脱したかというと、長短金利差を広げたんですよ。そうしたらみんなもうかるんですから、レベルが高かろうが低かろうが。  それを今、日本銀行は異次元量的緩和という長期国債爆買いで金利差なくしているんですから、これどんなことがあったってもうからないし、それはいつまでも異次元の量的緩和を続けている限り、地方銀行はどんどんどんどん疲弊していきますよと思いますけれども、どうでしょうか、それを若田部副総裁にお聞きします。
  125. 若田部昌澄

    ○参考人(若田部昌澄君) 確かにそのような御批判があるということは承知しておりますけれども、いわゆる金融緩和の目的というのは、必ずしも長短金利のイールド差をフラットにするということでは全くございません。我々が目的としているのは、何としてもデフレから脱却するために金融緩和を行うと、その一環において行っているのが量的・質的金融緩和政策、それからイールドカーブコントロールというものでございます。  その結果として、例えば今イールドカーブがフラット化しているということについては委員御指摘のとおりではございますけれども、私どもはそれは目的としてやっているわけではございませんで、いずれデフレから脱却する局面においては、長短金利のイールドカーブというのが、これがフラット化しているところからスティープなものになっていくだろうということを政策の効果として期待しつつ、今政策を行っているところでございます。
  126. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 目的として長短金利差をなくすんではないと。でも、結果として、そんなことをしていると、地方銀行、ばたばたおかしくなっちゃうんじゃないですか、金融システム危機が起こるんじゃないですかということを私は申し上げているんですけど、異次元量的緩和を続けていて、地方銀行システム、地方銀行それから都銀の金融システムは大丈夫だとお考えでしょうか。
  127. 若田部昌澄

    ○参考人(若田部昌澄君) 先ほども申し上げましたように、地域金融機関を始めとして金融システムの安定性につきましては細心の注意を持って考査、モニタリングなどを行うことで点検していきたいと考えております。
  128. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 そう聞いていますと、金融システムがおかしくなったらば異次元の量的緩和をやめるというふうに聞こえるんですが、そうすると政府の資金繰りはどうなるのかなと私は思っちゃうんですけどね。要するに、政府を助けるか地銀を助けるかという選択にいずれはなってしまうのではないかというふうに私は思います。  地銀は、じゃ、ともかくとして、日本銀行の健全性についてお聞きしたいんですけれども、この四年間、FRBの純利益、どんどん減ってきていると思います。純利益、二〇一五年、約九百九十九億ドルありました。約十一兆円ですね。それが、十兆円、九兆円、そして七兆円まで減ってきています。純利益です、FRBの。どうして減ってきているんでしょうか。
  129. 若田部昌澄

    ○参考人(若田部昌澄君) 御指摘のとおり、FRBは、二〇一五年十二月の利上げ開始以降、政策金利を九回引き上げております。これに伴いまして、超過準備に対して付利している金利、これをIOERと申しますが、こちらの方も引き上げております。その結果としましてFRBの純利益の減少というのが生じておりまして、超過準備への付利金利の引上げに伴いまして支払利息が増加して、それによって純利益が減少しているというふうに理解しております。
  130. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 そのとおりですよね。利上げをFRBは始めました。ですから、二〇一五年の政策金利の平均が〇・一三六%、二〇一六年が〇・三八七%、そして二〇一七年が〇・九七四%、そして二〇一八年が一・七八二%というふうに、金利を引き上げたことによって収益がどんどん減ってきているわけです。今、七兆円です。最初は十一兆円。  今、日銀の純利益は一・二兆円だと思います。桁外れに低い。十分の一です、FRBの。これは当然のことであって、FRBの保有額、国債とかMSB、この保有の金利、大体二・六%ぐらいあると思いますけれども、日銀の保有国債の平均利回り〇・二七九、前年度ですかね。どんどん減ってきているわけですね、マイナス金利の中で。だからこそ日銀の利益収入が低く、純利益一・二兆円しかないわけです。FRBと同じようにこれから利上げが始まったときに、同じように、FRB当座預金じゃなくて日銀当座預金に付利していくわけですから、これどんどん収益下がっていきますよね。  配付資料を見ていただきたいんですが、二〇一九年三月の末、国債四百七十兆、発行銀行券百七兆、日銀当座預金三百九十三兆円です。一%金利を上げれば三・九兆円の支払金利増です。二%上げれば七・八兆円の支払金利増です。国債の方は、これ今一・二兆円しか収入ないわけですよね。一・三兆円ぐらいあるのかな。少ない。これ、FRBのように利上げを始めたら、収益は急速に減って債務超過になっちゃうと思うんですよね。  この前、二日前のこの委員会で私は黒田さんに聞きましたけれども、この四百七十兆円あるうちの来年満期、これ一年以内に満期になる国債幾らありますかと、五十四兆円だと言うわけですよ。五十四兆円ということは、四月一日に全部が、五十四兆円が借換えになるわけじゃないですから、何というか、均等に、満期になるとすると借り換えるわけです。  そうすると、一%、パラレルシフトですから、一%上がるとすると、来年は二千七百億円しか増収じゃないわけですよ。だから、一兆三千億円が一兆五千億の収入しかない。一方、支払金利の方は一%で三・九兆円、二%で七・八兆円。明らかに損の垂れ流しが始まって、今、内部留保八・四兆円しかないですから、途端に債務超過の可能性があるわけですけれども、日銀はその可能性ありませんか、いかがでしょうか。
  131. 若田部昌澄

    ○参考人(若田部昌澄君) 確かに、出口の際、いわゆる出口の際に付利金利を引き上げるようなことをするならば、日銀当座預金に係る支払利息が増加しまして収益を下押しすることになります。しかし、その収益下押しの程度というのはこれは状況によりけりでございまして、付利金利の引上げのペース、あるいはバランスシートの規模などによってまた大きく異なってくるものでございます。  他方、将来、経済・物価情勢が好転し、そして付利金利を引き上げるというふうな場合におきましては長期金利も相応に上昇するというふうに考えられます。したがって、日本銀行の保有国債については、より高い利回りの国債に順次入れ替わっていくため、受取利息が増加するということも生じます。その際、再投資をすることによって受取利息の改善をするという効果が、今度は償還を迎える国債及び新たに買い入れる国債の年限構成や金利水準、再投資の規模などに依存するということでございます。  そのようなことでございまして、いろいろな変数があるということで、その出口の際に付利金利を引き上げるということによって実際の収益がどうなるかというのは、その際の経済・物価情勢や金利環境に加えて、今度は日本銀行がどのような手段でもって、どのような順序でもっていわゆる出口を遂行するかによってもまた大きく変わるものであります。また、バランスシート全体の構成についても考えなければいけないということでございます。  結論としましては、様々なケースが考えられますので、日本銀行の将来の財務について特定のシナリオを前提としたような試算値をお答えすることは適当ではないというふうに考えております。
  132. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 その特定のシナリオのうち、ほんのごく一部では、ひょっとすると債務超過にならないというケースも考えられなくもないと思いますよ。もう緩く緩く金利が上昇していく、長い、七年か八年掛けて。あとのケースの場合では必ず債務超過になると私は思うんですけれどもね、どう考えても。  そうじゃないと言うならば、是非シミュレーション結果出してくださいよ。いろんなエコノミストが、金利が上がるときにどうなるか、日銀の債務状況はどうなるかということを要求しているのに、日銀、ちっとも出そうとしないじゃないですか。私は、どう考えたって普通に考えればこれは債務超過になるんですから、債務超過にならないのであればシミュレーション結果を出すべきですよと私は思います。  いつも必ず、今日も若田部副総裁はそうおっしゃっていましたけれども、金利が上がっていくときは資産サイドの長期金利の収入も上がっていくから大丈夫だとおっしゃいましたけど、さっき言ったじゃないですか、ほとんどが長期固定金利なんですよ。十年債、三十年債、異次元の量的緩和を始めてからどんどんそういう長期国債ばっかり買っている。私が銀行マンのときにはほとんど三か月ですよ。三か月たてば新しい金利に変わりますから。それは受取収入が上がる、分かりますけど、今、十年、三十年、四十年、固定金利で払っているんですから上がらないんですよ、収入は。五十四兆円、来年例えば一年間で借り換える分だけがちょっと利回り収入が上がるわけですよ。だから、それを、資産サイドも受取収入が上がるから大丈夫ですと、それはもう苦しい言い訳にしか聞こえませんよ。だってそうじゃないですか。変動金利なら別ですよ。固定金利なんですから、ほとんど大部分がということです。  それから、ちょっとさっきお聞きするのを忘れましたけど、マイナス金利のせいだとおっしゃる、今の地銀、都銀の、マイナス金利のせいだとおっしゃる方が多いんですけど、マイナス金利が適用されているという日銀当座預金ってせいぜい五%ですよね。プラス金利が適用されているの二百八兆円、ゼロ金利適用が百四十四兆円、現在ですけどね。マイナス金利適用されているのは十八兆円ですよ。だから、それを、マイナス金利のせいで地銀が危ない、経営が苦しい、都銀の経営が苦しくなってきていると言うのは、まさにその政策ミス、異次元の量的緩和ということをやったことを隠している証拠じゃないですか。異次元の量的緩和をやったせいで、まさに長期国債の爆買いをしたせいで長短金利差がなくなって、そして今、地銀と都銀が苦しくなりつつあるんですよ。  ですから、異次元の量的緩和の一つの物すごく大きい副作用だと思いますけれども、それに対して日銀は、全て構造問題だとか何かうそっぱちの、低金利のせいだとか超低金利のせいだとかマイナス金利のせいだとか言って隠しているわけですよ。  異次元の量的緩和で地方銀行の経営が苦しいとお認めになりませんか、若田部副総裁。
  133. 若田部昌澄

    参考人(若田部昌澄君) 日銀として、マイナス金利が問題であるということを申し上げたことはないと思います。これは、異次元の金融緩和の継続である現在のイールドカーブコントロールの一部として長短金利の操作付きで金融を緩和しておりますので、マイナス金利を取り出して、それが問題であるということを申し上げたことはないと思います。  その上で、改めて、なぜ今でも金融緩和を行っているのかということに関しましては、これはあくまで、やはり日本銀行法で定められている物価の安定ということが最大の目標であると。もちろん、我々としても金融システムの安定性には万全の注意を払い、それについての配慮をいたしますが、何にしろ、デフレから脱却するためには何が望ましいのかということを考えた上で現在の量的・質的金融緩和というのを行っているということでございます。
  134. 藤巻健史

    藤巻健史君 そろそろ異次元の量的緩和が間違えていたと認められて、もうインパール作戦やめて、それはもう責任が、これ大変ですよ、やめると、今。物すごいショックがありますけど、更に進めるととんでもない大被害になるんじゃないかと思う。どんどんどんどん被害を大きくしているわけですよ。これ、やめれば被害が起こるのはもちろんですから、やめるの大変ですよ。でも、やり始めた方の責任でやめないしかいけないんじゃないんですかね。  もしこれ赤字になったと、日本銀行債務超過になったとしたらば、信用失墜ですし、その発行銀行券も失墜ですよ、価値が。もう大インフレになっちゃいますよ、ハイパーインフレに。そういう危機を、そういうリスクを考えながらも、まだやり続けるという神経が私分かりませんよね。  異次元の量的緩和をやらなくても、私はもう始める前から大反対でしたから。まあ、そのとき政治家じゃなかったですけど。穏やかな円安をやっていれば、それはいろんな方法はありますよ、円安誘導方法。日銀が米国債買うとか、日本国債をドル建てで発行するとか、それから外貨預金の為替益を二〇%の源泉分離にして国民がドル預金をするようにするとかね。それから、私流のマイナス金利で、今の日銀がやっているマイナス金利じゃないですけど、そういう政策をすれば穏やかに円安が進んで、日本経済なんてデフレから簡単に脱却できたんですよ。  異次元の量的緩和をスタートしたこと自身が私は大きな間違いだと思うんですけれども、そういう反省はありませんかね、若田部副総裁
  135. 若田部昌澄

    参考人(若田部昌澄君) 少なくとも、いわゆる異次元の金融緩和を行った後、名目GDPは上がり、企業収益も上がり、そして総雇用者報酬で見た限りでの賃金も上がっているわけです。また、雇用状況におきましては、有効求人倍率が上がり、失業率が下がり、そして就業者数も増えているという状況でございます。  まだデフレから完全に脱却したというには至らないと思いますけれども、また、日本銀行が掲げている物価安定の目標二%には届いてはおりませんけれども、消費者物価指数の対前年同月比で見たときの推移というのは、かつてのマイナス圏内、つまりデフレが長く続いているという状況は、これは終わりを告げつつあるわけです。  その意味において、やはり量的・質的金融緩和を行って以降の成果というのは私は明らかであると思いまして、それはポジティブであるというふうに考えております。  その意味で、さらに、先に関しまして、例えばこれが長期化していることに対する様々ないわゆる副作用などについてどう考えるかということにつきましては、再三様々なところで答弁させていただいている次第ではございますけれども、しかし、現状におきまして、私はこの量的・質的金融緩和のコストをベネフィットが上回っていると、あっ、失礼、逆ですね、ベネフィットがコストを上回っているというふうに考えております。
  136. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 議事録残りますからね。将来どうなるか見ても、私は、そういうじり貧、デフレというじり貧から脱却しようと間違った政策を行った結果、どか貧になると思っていますが。これは副作用どころの話じゃなくて、大変なことになると私は思っています。  こういう状況において、最後に、時間がないので大臣にお聞きしたいんですけれども、それでもまだ八千億を国庫に戻すべきだと思いますか。私は、日銀が危なくなったときの、そのときに投入するとか、地方銀行が危なくなったときに投入するとかいうために残しておくべきだと思うんです、預金保険機構の中に、残しておくべきだと思うんですが、最後に大臣の感想をお聞かせください。
  137. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 日本銀行のいわゆる財務状況というものについては、それはその時々の金融政策とか金利の動向にそれは左右されるというものなんだと思いますので、政府としては、日本銀行の債務の悪化というのを前提とした質問なんというのに対してはちょっとお答えするのは差し控えさせていただきます。  なお、預金保険機構の財務内容に関して申し上げれば、この機構が金融再生勘定において保有しております上場株式などの将来の損失リスクというものを十分に勘案した上で、早期財政健全化勘定及び金融再生勘定の業務のために必要がある金額として試算をいたした八千億円を引き続き早期健全化勘定に留保するということにいたしております。  加えて、現時点において日本の金融システムは総体としては極めて安定していると思っておりますし、金融機関が万一破綻した場合においても、これは預金保険機構というもので十分に責任準備金、三兆六千億か七千億かあると思いますので、この準備金を積み立てられているということなどを踏まえますと、今回の国庫納付というものは妥当なものであると考えております。
  138. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 終わります。
  139. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 私の記憶では、平成四年に金融危機というのが初めて表面化をしたと思いますね。夏ぐらいでしたか、株価が一万四千円台に急落をする。あの頃であれば、銀行の持っている株の含み益を吐き出させて間接償却で不良債権処理ができた。自己資本不足に陥ったところにあの頃資本注入をやっていれば、その後の危機は回避できたと思います。  平成七年に住専問題が起きた。あれはお金の入れ方を間違えたんですね。本来銀行に入れるべきお金を住専に入れちゃった。だから、国民の大変な反発を買った。  平成九年、忘れもしない、十一月三日だったと記憶しておりますが、三洋証券が、お休み、祝日にもかかわらず、裁判所に放り込まれるんですね。劣後債の三回目のジャンプを認めないと。翌日から何が起きたかというと、コール市場がパニックになったんですよ。当時のコール市場というのは相当丼勘定で、時点決済、ネッティング方式というやつ。三洋証券に一体誰がお金を貸していたんだか、誰の分がデフォルトされたのか、分かんなくなっちゃったというわけですよ。  この有様を見て、問題の本質は、これはリクイディティーの問題じゃないなと、ソルベンシーの問題だと私は考えました。つまり、資本不足、これが問題の根源にある。そこで私が提案したのは、優先株の買取り機構をつくれというやつですよ。その後、山一証券が、ああ、拓銀ですか、拓銀が破綻し、潰さなくてもよかった山一を自主廃業に追い込んだというわけであります。  金融健全化法の前に、金融安定化法というのは割と超スピードで作りました。三か月ぐらいで作ったんですよ。ところが、この金融安定化法による資本注入が極めて不十分だった。つまり、兵力の逐次投入というやつですよ。これがまた問題を長引かせたんですね。そして長銀問題に発展をしていく。白昼堂々、デリバティブのデフォルトがどうちゃらこうちゃらとやるわけですから、何やっているんだろうと思いましたね。  結局、システミックリスクがある、発生し得るというときには、非常手段として資本注入が認められるんです。残念ながら、それが歴史の失敗の教訓というやつではないでしょうか。  麻生大臣にお聞きいたしますけれども、こういった不良債権処理を行う際には相当のデフレ圧力が掛かりますから、財政金融は思いっ切り吹かさないといけなかった。この点、総理も度々失敗の教訓を口にされておられますが、改めてお考えを聞かせていただければと思います。
  140. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) いわゆる九七年、八年のバブルというか、金融破綻というものに起きた。これは、バブル崩壊後、いろいろたまりにたまっていた、そうですね、八九年の十二月の三万八千九百十五円、あれが株価の最高。土地が、九〇年、九一年はまだ上がっていましたけど、九二年からどおんと下がって、一斉に、銀行等々の担保に入っていた土地と株が五分の一だ、何分の一かに下がりましたので、金を借りていた銀行に対して企業はいずれも債務超過という事態に陥っていった。企業は一斉に金を返した、利益は全て返金に充てた、返済金に充てた、消費はしない、設備投資はしない、結果として銀行には金がたまった、貸出先はない。破綻ですな。金借りる人がいなければ金貸しは成り立ちませんから。だから、金融業界はいずれも厳しい状態に追い込まれたんだというのが起きた、九〇年代に起きた時代だったんだと思いますので。いわゆる不良債権問題というのに端を発していくことになっていったんですけど。  やっぱり反省としては、こういったような事態がデフレーションというものを招いていったということに関しての把握というのと対応が遅れて問題が深刻化したと、はっきりしているんじゃないでしょうかね、そこのところは。反省すべきはそこなんだと思いますが。  いずれにしても、その後いろいろな対応を、今、渡辺先生言われたような対応をさせていただいた形によって、公的資金の活用というのを、兵力逐次戦闘加入みたいなことはしないで兵力即時一括投入みたいな対応でやってのけてしかるべきじゃないかという御指摘は正しいと思います。  しかし、結果として日本の問題はどうしたかといえば、今申し上げられたように、いわゆる徐々に徐々にして、住専が例ですけれども、そういったものに徐々にしていった結果、結果としては実体経済というのに非常に大きな影響を与えることになって、日本という経済の長期的な低迷というものを招いていったというのは非常に大きなところだったと思いますし、預金というものの全額保護という等々にも、これ十兆円等々の巨額の国民負担も発生しておりますし、そういった意味においては、実体経済というものに与える影響を早めに把握するとか察知するということが重要なことなんだというのはやっぱり反省点としては頭の中に入れておかにゃいかぬ、今後の財政を担当する者としては受け止めておかねばならぬところなのではないかというように思っております。
  141. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 今、日本のピーク時の民間債務GDP比、これを超えているのが中国であります。日本のピーク時は、民間債務がGDP比で二百兆円を超えておりました。中国では民間企業の債務が約二十二・一兆ドル、円に直すと二千四百兆円ぐらいですかね。それから、家計の債務も結構ありまして六・六兆ドル、約、日本円で七百三十兆円ぐらい。合計、合わせますと、円ベースで三千百六十兆円ぐらいの債務があります。  日本の教訓に相当学んでいるようですから、債務削減をやろうと二〇一七年ぐらいには始まったけれども、御案内のとおり、米中貿易摩擦でもって、これをまた緩和に戻しているわけですね。バブルは膨らみ続けているという状況ですよ。日本では九五年に二二一%までGDP比増大をしましたが、九七年の金融パニック以降、十年掛かって債務を圧縮してきたと。  さあ、米中貿易交渉が決裂をした場合、この中国の民間債務問題がはじけるという可能性はいかがですか。
  142. 茶谷栄治

    ○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。  米中の貿易協議が決裂した場合の影響については、仮定に基づく質問であり、予断を持ってお答えすることは差し控えたいと考えますが、お尋ねの中国の民間債務につきましては、国際決済銀行の推計によれば、二〇〇九年頃から企業部門を中心に大きく増加し、二〇一八年九月時点では対GDP比二〇〇%程度と、高い水準に達しております。この点、中国当局も民間債務の増加による金融リスクを認識しており、近年は債務抑制に向けた各種政策を実施しているものと承知しております。  他方、引き続き債務水準は高いことに加え、中国当局は、足下の経済減速を受けて景気対策を強化していることから、今後もその動向を注視してまいりたいと考えているところでございます。
  143. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 とにかく、今、中国がGDPを一兆ドル押し上げようとすると、かつては二兆円の債務の拡大が必要だった、今、一兆ドル押し上げるのに三兆ドルの債務拡大が必要になっていると言われています。限界効用が逓減しているということですよ。  ですから、これは甘く見ない方がよろしいです。役所の答弁としては限界があるのは分かっておりますけれども、こういう相当やばい時限爆弾、いつ爆発するか分からない、そういうものを日本経済は抱えている、お隣にね。ですから、こういう時代に消費増税などすべきではないということは改めて申し上げておきたいと思います。  国際金融のトリレンマと言われる問題があります。自由な資本移動、独立した金融政策、固定相場制のうち、同時に実現できるのは二つまでと。中国は自由な資本移動を規制をしております。外資が中国国内に完全な民間会社は持てない。中国政府の息の掛かった合弁企業しかできないんですね。固定相場制を維持するために、金融政策も為替ターゲットになっていると。  さあ、じゃ、アメリカの要求もろもろありますけれども、こういうアメリカの要求をのまざるを得なくなったときに、こういう今の中国のシステムが維持できるのか、いかがですか。
  144. 武内良樹

    ○政府参考人(武内良樹君) お答え申し上げます。  米中貿易交渉において具体的にどのような交渉が行われているのかを知る立場にはなく、交渉が妥結した場合の中国への影響をお答えすることは困難でございます。日本としましては、米中両国が対話を通じ建設的に問題解決を図ることを期待しており、米中間でのやり取りの推移を注視してまいりたいと思っております。  なお、今委員が国際金融のトリレンマのお話をされました。御指摘のとおり、中国では過去、資本移動を厳格に規制する中で固定的な為替レートと金融政策の自主性を実現してきました。しかし、足下では資本規制の強化の動きはあるものの、これまでの中国の動きを長いスパンで見てみますと、資本移動や為替レートの柔軟化を進めてきているものと承知しているところでございます。
  145. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 日本も、一九七二年、変動相場制に移行をしていったわけですね。その後の歴史は御案内のとおりであります。  自由な資本移動を認めようとすれば、これはもう変動相場制に移行するしかない。そういうことになると、これは中国の共産党独裁体制が維持できないという大変なジレンマを抱えておって、恐らくトランプ政権は……
  146. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 時間が参りましたので、おまとめください。
  147. 渡辺喜美

    ○渡辺喜美君 目先の短期的な利益と長期的な利益を一致させながら交渉はやるものと思われます。是非その辺りは念頭に置いて、マクロ政策の運営をやっていただきたいと思います。  以上、終わります。
  148. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時六分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  149. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、山本順三君が委員を辞任され、その補欠として元榮太一郎君が選任されました。     ─────────────
  150. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 休憩前に引き続き、金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  151. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 大門です。  午前中の質疑を踏まえて、通告した質問を省略したり、あるいは補強したり、順番が変わるかもしれませんけれど、御容赦を願いたいと思います。  本法案は、いわゆる平成金融危機に関わる法案でございます。こういう法案を審議するときに、今日もございましたけど、もう過ぎたこととか、事後処理、後処理の対応というふうに考えるんではなくて、改めて、あのときの金融危機が何だったのかと、破綻の原因は何だったのかと、責任の所在はどこにあったのかと、また破綻処理の費用はやはり誰が本当は負担すべきだったのかということも含めて、改めて問い直したり問われ続けなければならないというふうに思います。  そういう観点で質問したいと思いますが、まず麻生大臣に、全体の今の時点での認識を伺いたいんですけれど、去年なんかは平成の金融危機から二十年というような新聞や雑誌等でも特集が組まれたりして、あの平成金融危機から何を教訓とすべきかということが、結構いろんな、今だから言えるというようなことも、いろんな方が発言されてございました。私も一昨年、アメリカに参議院の金融問題調査会で行かせていただいて、アメリカも、リーマン・ショックから何を学ぶかと、何を教訓とするかということで、いろんな法改正、規制強化等々を進めておりました。  要するに、あの平成の金融危機から何を今教訓として酌み取らなければいけないかといいますと、私はずっと、私だけでなくていろんな今の国際的な流れも含めてなんですけど、少なくとも一つは、金融機関のモラルハザードに対してやはり厳しい監視の目を注ぐということと、その仕組みも整えると。やっぱり金融機関のモラルハザードというのは絶えず起きていますので、それに対して注視するということと、もう一つは、これもアメリカでも相当議論がされてまいりましたけど、国民負担を回避すると。金融業界が起こした金融危機ならば金融業界の責任で処理もすべきだということが、アメリカでもあのリーマン・ショックの後かなり議論になって、EUでも、またG20でもそういうことが議論されるようになってきているわけですけれど。  大きな認識として、この法案を審議する前提もそうなんですけれど、大事なことは金融機関のモラルハザードを防止するということと国民負担を回避すると、こういうことをやっぱり据えてこういう法案も議論していかなきゃいけないんではないかと私思うんですけれど、まず大臣の大きな意味でのお考えをお聞きしたいと思います。
  152. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) これは、九二年ということに、多分歴史家はそう言うんだと思いますが、再び赤字公債を発行するようになりましたのが一九九二年、バブルがはじけたのが、株は八九年の十二月、土地が九一年ぐらいで、いわゆるこういった資産のデフレとかバブルとかいうのが始まったのが多分九二年以降ということになったんだと、多分歴史家はそう言うんだと思いますけれども。  この資産価格の大幅な下落によって生じ始めたのが、今回の金融機関というもののいわゆる崩落というか、まあ不良債権化とかいろんな表現があるんでしょうけど。それへの対応というものがやっぱり遅れた、前もってそれを見通すというようなところが遅れて結果的に問題が深刻化した、そして初動も遅かった等々が大きな問題になったんだと思いますが、その後、厳格な資産査定等々によって、不良債権の処理とか公的資金というものの、少し遅過ぎたし、絶対額も少々、もうちょっと大きく最初にやっておけばもう少し少なくて済んだとか、いろんな反省はありますけれども、こういった問題、不良債権問題を収縮していくということになったんだと思っておりますが。  いずれにしても、結果としてこの深刻化することになった不良債権という問題は、これはやっぱり実体経済というものに対して大きな影響を与えるといったようなことになって、これは日本経済というものが長期的に非常に長引く不況に追い込まれていった大きな理由の一つでもありますし、預金等の全額保護のためのいわゆる巨額の国民負担が、十兆を超すようなものの負担が発生したといったようなことをいろいろ考えますと、これは金融のモニタリングの問題とか監督の観点から、まずはこれ、実体経済に大きな与え得るリスクというものを早めに読み取る、そういったようなことが重要であるということを改めてこれは考えるところでもありますし、金融機関におきましても、これはモラルハザードの今話をされましたけれども、やはり不良債権の開示というものにつきましても、これはやっぱり自ら財務の健全化というものを努める必要があるんだと考えておるところです。  さらに、セーフティーネットというものの維持の負担というものをこれは考えていくに当たって、これは金融機関が万一破綻したときにおいて、預金保険料というものを今積み上げてきておりますけれども、こういったものはどこまで積み上げればいいって話はなかなか難しいところだとは思いますけれども、きちんとこういったようなものをしていくということが、金融業界としては事後的にきちんとすることにはなっておりますけれども、こういったものをちゃんとリアルタイムでやっていかにゃいかぬということなんで。  私どもとしては、いずれにいたしましても、今言われたモラルハザードの問題とこの後のいわゆる自己責任の話等々、いずれにしても、この金融システムの安定というものの確保には絶対なものだと思いますんで、いずれにしても、きちんとした対応ができる組織、対応と、それを支えておりますいわゆる倫理観の問題、道徳、そういったものも含めて、これは大切なところではないかというのが反省点であります。
  153. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 そのモラルハザード、金融業界のですね、と国民負担というのは表裏一体のものだと思うんです。  その点で今回の法改正をどう見るかなんですが、早期健全化勘定で生まれた利益を再生勘定に繰り入れて再生勘定の損失を補填すると、このことそのものをどう考えるかということをきちっと考える必要があるかと思うんです。  既に午前中質問があって答弁あったことはもう重ねて聞きませんが、早期健全化勘定の利益剰余金の約一・六兆のうち、八千億円を留保して八千億円を国庫納付と。その留保する方の八千億の内訳は、資料にもございますが、この勘定そのものが東日本大震災の対応等もありますので、健全化の方に一千八百億残して、再生勘定に六千二百億ですかね、さっき言った補填できるように、繰入れできるようにということですね。  改めてお聞きしますけど、金融庁は参考人で結構ですが、この六千二百億の金額の根拠ですね、改めてちょっと説明してもらえますか。
  154. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 再生勘定に保有している長銀、日債銀から買い取った株式でございます。これは、その持ち合い株式等の株式が急激にマーケットに放出されますと市場あるいは経済に大きな悪影響を及ぼすおそれがあるということで、これを買い取って留保しているわけでございます。かなり処分されても一兆五千億の簿価が残っているというものでございまして、これはその株価の変動に応じて含み益損、特に含み損が出る可能性があるということでございます。  その含み損の額は、過去かなり大きくなったこともございます。ただ、これは一番底値でどうしても売らざるを得ないという、そういう類いのものではなくて、そこはマーケットの状況を見ながら、国民負担の最小ということと、それから市場、経済への影響を勘案しながら売っていくと。  こういうことでありますとすると、どの価格で売れるかというのはかなり予測し難いところがあるわけですが、そういうことも見越した上でどのぐらいの額を留保するのが適当かという観点で、ここでは、過去十年間、リーマン・ショック後の二〇〇八年九月末から二〇一八年の九月末までの平均株価、約でございますが一万四千円になったとして、そのくらいの株価水準ですと、今再生勘定が保有している銘柄にまた引き換える必要があるんですが、それをはじきまして、おおむねこの金額、六千二百億円程度の留保金を保有しておくことによってそれ以上の損失負担を免れるのではないかというふうに算定させていただいた次第でございます。
  155. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 この金融再生勘定は、当時、旧長銀、旧日債銀から買い取った株式、瑕疵担保条項に基づいて引き取った資産を保有しているということなんですが、その金額、旧長銀、旧日債銀から買い取った株式についてはその簿価が約一兆五千億円になっていて、今おっしゃったように今後どうなるか分からないと、何かあるとですね、損失が出るかも分からないと。  要するに、リーマン・ショックの後に含み損が九千億ぐらいになったので、その実勢からして、今回六千二百億程度の損失が出る可能性があるというふうに判断されたということで、改めてそれでいいですか。
  156. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 積極的にと申しますか、ポジティブにその六千二百億円の損失があるというふうに見越しているわけではございませんが、ある程度過去の株価の変動を統計的に見て、このぐらいのバッファーを用意しておくことが適切ではないかと、こういう意味での見積りでございます。
  157. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 まず、確認いたしますけれど、この改正前の現行の法律では、金融再生勘定に損失が出た場合は何によって損失を補填することになっているんでしょうか。
  158. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 再生勘定、プラスになった場合の国庫納付規定はございますけれども、マイナスになった場合の規定はありませんので、明確な規定がないということになります。
  159. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 それで、今回の法改正で、損失が出た場合、補填できるようにということになるわけでありまして、平たく言えば、金額からいって、長銀、日債銀などの後始末といいますか、損失が出るといったときのために六千二百億円を繰り入れることができるようにしておくというようなことかというふうに思います。  もっとそもそも論を聞きたいんですけど、そもそも現行制度ではこの早期健全化勘定は、今現在ですよ、法改正の前の現在ですね、この勘定が終了したときに国庫に剰余金は納付することになっておりますよね、今現在はですね。それを今度はこちらに入れられるようにしようというわけなんですが、今現在は国庫に納付するとなっていますよね。なぜ国庫に納付することになっているんでしょうかね。最初のその立法趣旨は何だったんでしょうか。
  160. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 議員立法でお作りいただきましたが、私どもがそれを推察いたしますに、この早期健全化勘定で経理される業務でございますが、平成金融危機に対応するために、この時点では民間の金融機関の信用力は低下いたしておりまして、民間金融機関の信用力では資金調達ができない、あるいはひいては金融システムの安定が図ることができない、こういう状況であるので、国の信用力をもって金融システムを図ると。  技術的には、この場合は資本増強の資金を政府保証債で調達すると、こういうことになっているかと思いますが、そういうこともあって、残余のある場合は国庫納付をすると、こういうふうに規定されたものというふうに考えます。
  161. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 そうではないんじゃないですかね。立法趣旨というのはそんなことではなくて、もっときちっとしたものがあると思うんですよね。  簡単に言いますと、これは国民のお金を元に、公的資金ですね、資本増強をするということですね。その資本増強の結果得た剰余金というのは、国民のお金で資本増強したわけだから、当然国民に戻す、つまり国庫に戻すと。普通に考えて、普通の立法趣旨だったんじゃないかと思うんですね。いかがですか。
  162. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 広い意味ではそういった趣旨も含まれると思いますけれども、技術的に言いますと、あくまでこれは借入れをして、かつ国の信用で借入れをして、借り入れたお金で資本増強をしておりまして、それが結果的にはその注入先の金融機関が金融システムの健全性なり安定と相まってその優先株の価値が上がって出てきたものということでございまして、そういう意味では、まさに金融システムの安定を図るというのがこの法律のゴールなり趣旨、目的であって、その手段として国の信用力を使ったというふうに私ども申し上げたつもりでございます。  広い意味では、確かに国の、国民の、まあ国は国民でできていますので、国民のお金ということは、まさに国の信用力というのは国民の信用力であるというふうに、私どもは確かにそのとおりだと思います。
  163. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 政府保証といってもそういうことなんですよね。それが基本的な話だと思うんですよね。  改めて、この法律の肝でありますけれど、なぜそういう当たり前に国民に返す、国民に戻す、ですから国庫へ納付するというものを、今回そういう当たり前のことをやめて、当然のことをやめて金融再生勘定へ繰入れできるようにするのかということを、先ほども、午前中もありましたが、もう一遍きちっとお答えいただけますか。
  164. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) この規定を設けた趣旨でございますけれども、この法律、平成十年の、二十年前の平成金融危機に対応するために、まさに国の信用力をもって金融システムを安定するためにこの二つの法律が同時期に制定されて、そして運用としても一体として私どもこの適用をしてきたつもりでございます。  実際には、同じようにマクロの経済、金融環境の下で相当程度資本が毀損した金融機関につきまして、その純資産がプラスになっていますと資本増強が、いろんな条件はありますけれども、できますし、その時点でたまたまその純資産がマイナスになりますと、これは破綻要件を満たしてしまいますので、再生法によって破綻処理ということになります。  その後でございますけれども、破綻しているかしていないかでもちろん大きな法律上の差異がありますので、法律上の異なる扱いがありますけれども、その後、それは金融機能としては国民経済のために必要でございますので、それをきちんと金融機能を維持するというのがこの再生法、健全化法の運用の過程で預金保険機構及び諸機関が課せられた使命ということで、種々の活動を行ってまいっております。  その結果、ある勘定には、健全化法という一つの勘定には大きな剰余金が生じ、再生勘定は、まだ不透明でございますけれども、含み損が生じ得るということでございますので、これまではきちっと二つが分けて経理される、こういう法律の立て付けになっていますので、この分けて経理をするという立て付けは維持しまして、さはさりながら、どちらかの勘定が先に終了して閉じてしまうということになりますと、残りの勘定は一個になりますので、その時点で振替ができるようにするということがその法律の元々の趣旨にかなうのではないかというふうに考えた次第でございます。
  165. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 いろいろ言われますけど、要するに、早期健全化勘定と再生勘定ですね、これ、元々二つの法律が同時期に成立したとか金融システムの安定のために対応したとか、それは分かりますよ、分かるんだけれども、だからといって、役割と仕事が違いますよね。だから別勘定にして、別の法律ですよね。それを一体として運用してきたからと、何かちょっと大ざっぱな話になって、早期健全化勘定の利益剰余金、もうけですよね、これを再生勘定の損失に充ててもいいんじゃないか、いいんだと。  衆議院では、それはもうちょっと具体的には、利益剰余金が生じている勘定については国庫納付して、マイナスが生じている勘定については金融機関に負担を求めるということよりは、もう一緒にして相殺するといいますか、こちらのもうけをこちらに入れちゃっていいんじゃないかと、一体にやってきたんだからと、理にかなっていると。  これ、何か、さっと聞くとそうかなと思いがちなんですけれど、よく考えてみると、これ金融庁、かなり大ざっぱなことを、雑なことをおっしゃっているんじゃないかと思うんですよね。早期健全化勘定の利益のお金とこの再生勘定で損失が出た場合埋めるべきお金とは、お金の種類が違うと思うんですよ。お金の種類が違うと思うんですね。要するに、同じ時期とか言うんだったら、どうせ一緒にやっていたんだと言うんだったら、最初から一つの勘定でやればいいんですね。一つの法律でやればいいんですね。それ、違うんです、成り立ちがね。  それを大ざっぱに混ぜこぜにおっしゃるというのはなぜ違うかというと、先ほど言いましたけど、再生勘定に損失が出た場合は、原則的には金融業界に預金保険料のことも含めて負担を求めると、衆議院で答弁あったとおり、そういうことになっていくということですね。これは金融業界に負担を求めるということなんですね、基本はですね。で、早期健全化勘定の利益というのは、これ別に金融業界からお金出してもらったんじゃないんですよ。先ほど言いましたとおり、国民のお金、公的資金で資本増強して株を買って、それを買い戻したときに利益が出て、つまり、分かりやすく言いますと、金融業界何にも負担していないんです、健全化勘定の利益というのは。金融機関は何にも負担していないんです。要するに、株が値上がりした、配当が増えただけなんですね。で、金融業界はもう潤っているわけですね。  つまり、もっと分かりやすく言うと、国民のお金を使って株を買った、投資をしたと、で、リターンが出たと。このリターンは当然国民に返すべきです、国民のお金で投資をしたんだからね。ですから国庫納付すべきだということが、元々この法律はそこまで考えられているわけですね。  だから、分かりますか、国民に返すべきリターンのお金を国庫納付するのは当たり前なんですよ、法律どおり。それを国民に返さないで、将来金融業界が負担するべきかもしれないその負担を軽減してあげることに使うというのは話が違うんですよ。いかにも、何か混ぜこぜで、金融業界から入ったお金だから金融業界の負担を将来増えないようにしてあげたらいいんじゃないかとおっしゃっていますけれど、お金の種類が違うんですね。したがって、国庫納付すべきだというのが筋であるんですよ、これは。  その上でまた別の補填のことを考えるんなら別だけど、こちらの勘定をこちらに持ってくるというのは、これ全く、何といいますか、トリッキーな、トリックじゃないかと思うぐらいですね。金融業界が稼いだお金を金融業界に戻すわけじゃないんですよ。国民のお金で得たお金を、国民に戻すべきものを金融業界の負担軽減に使うんだから、これ本当にモラルハザードというか、分かってやっているのか、分からないでやったのか分かりませんけれど、これお金の種類が違う、当たり前の話なんですけど、法律の立て付けからしてですね。ですから、国庫に納付金で戻すべきだと、当たり前の話だと思うんですね。  それを健全化勘定に繰り入れたら、金融業界の負担に、つまり国民のお金で金融業界の負担を減らしてあげるということにつながるんですけれど、そういう認識ないんですか。
  166. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 健全化勘定のお金の使われ方、どうして利益が出たのかということの御質問と、それから元々の法律の趣旨の御質問と、二つあったと思います。  まず、前半の健全化勘定に基づいて資本注入した金融機関でございますが、一応、健全化法上はその金融機関、公的資金の増強を受けました金融機関については、早期健全化法上様々な義務が課せられておりまして、それの一番最も大きなものは金融の円滑ないしは中小企業に向けた融資をきちんと円滑化させるということでございまして、それについては、数値目標等々で健全化計画を作っていただき、それをフォローアップしローリングをするという形で、ある意味、単なる投資ファンドというよりは、金融機能を元に戻す、円滑に機能させるという、そういう営みをしてきたものというふうに私は承知しております。  それから、元々のお金の種類が違うかということでございます。  ここはいろんなお考え方があるかと存じますが、私ども、例えばこの後にできました預金保険法、資産超過の場合は一号措置、債務超過の場合は二号、三号措置ということで、同じ法律の中で同じ財源を使っているということで、むしろ一般財源か危機対応勘定かというふうな違う切り口を持っております。  この健全化法、再生法は、成立の過程、大変複雑ということで、必ずしも一言でその全てを総括することは困難かもしれませんが、あくまでやはり、このときの金融危機というのが、安定化法の資本増強後、依然として金融安定化が達成できないという状況に対応するために様々な議論を経て成立したものだと思いまして、ここではやっぱり一体的に考えるのがよろしいのではないかというふうに考える次第です。
  167. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 またやりましょうか。言っていることお分かりですか。もっと基本的なことを言っているんですよ。あれこれあって、この場合はこうじゃなくて、今言ったとおり、お金の種類が違うんですよ。金融業界から出してもらうお金減らすのと、国民のお金でリターンが出たのと、全然種類が違うのをどうして混ぜこぜに、こちらに入れられるんですかということを聞いているんです。そこだけお答えください。
  168. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) この健全化勘定、確かにその資金調達は国の信用力で調達しています。もちろん、その過程で国民に、あるいは国家の信用力に依存したことは事実であろうかと思います。  他方、再生勘定と健全化勘定、技術的には確かに違う仕組みを取っていますが、一体的に、平成金融危機で同じような金融システム不安というのに対応するために幾つかの手法を使ったものであるというふうにそこは私ども考える次第でございます。
  169. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 いや、やっぱり根本的に間違っている法案だと思いますよね。  だから、何か国民のお金でなく、何か霞が関というのは、これ自分たちのお金のように考えてやっちゃうんじゃないですかね。もっと基本的にきちっと物を考えないと、何か二十年たって、やっぱりモラルハザード的といいますか、鈍感になっているといいますか、認識が甘くルーズになっているかなというふうに思うんですね。  もう時間が余りありませんけど、麻生大臣、ちょっと根本的に私違うと思うんですけど、御感想でも結構ですから、いかがですか。
  170. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) いろんな考え方があるんだと思いますし、今おっしゃられたように、私どもの言い方はちょっと、こちらの方は、また国民にもう一回というのをやるよりは、今ここに余っている金をうまいこと使ってチャラにしてというようなところが何となくちょっと、余り簡単に考え過ぎておりはせぬかということを言っておられるわけですよね。その点は確かに、そういった点が御指摘があるということを踏まえた上で、よろしくお願いを申し上げます。
  171. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 終わります。
  172. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  173. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 本法案に反対の討論を行います。  反対の理由の第一は、預金保険機構の剰余金を一般会計に繰り入れ、消費税増税のための特別措置、すなわちポイント還元やプレミアム付き商品券などの財源に充てようとするものです。  消費税増税で消費を落ち込ませておいて、その底上げ対策に財源投入をするなど、ただのマッチポンプにすぎません。そんなことをやるくらいなら増税そのものをやめて、この財源は国民生活に必要な喫緊の課題に使うべきであります。  第二の反対理由は、本来国庫に納付されるべき早期健全化勘定の利益剰余金を金融再生勘定に繰り入れ、損失の穴埋めに充てようとするものだからです。  質問でも指摘したように、平成金融危機から真摯に教訓を引き出すなら、金融危機対応の財源は危機を引き起こした金融業界の負担で行うべきです。それがモラルハザードを防止し、次の危機を防ぐことにもなる、これは国際的な共通認識になっております。  以上、二つの点で本法案には重大な問題点があることを指摘し、反対といたします。
  174. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  175. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  176. 中西健治

    ○委員長(中西健治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時三十分散会