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2019-06-18 第198回国会 参議院 外交防衛委員会 18号 公式Web版

  1. 令和元年六月十八日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  六月十三日     辞任         補欠選任      こやり隆史君     堀井  巌君      杉尾 秀哉君     福山 哲郎君  六月十四日     辞任         補欠選任      徳茂 雅之君     山本 一太君  六月十七日     辞任         補欠選任      中曽根弘文君     青山 繁晴君  六月十八日     辞任         補欠選任      武見 敬三君     渡辺 猛之君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         渡邉 美樹君     理 事                 宇都 隆史君                 中西  哲君                 三宅 伸吾君                 大野 元裕君                 高瀬 弘美君     委 員                 青山 繁晴君                 猪口 邦子君                 佐藤 正久君                 武見 敬三君                 堀井  巌君                 山田  宏君                 山本 一太君                 渡辺 猛之君                 小西 洋之君                 白  眞勲君                 福山 哲郎君               アントニオ猪木君                 山口那津男君                 浅田  均君                 井上 哲士君                 伊波 洋一君    国務大臣        外務大臣     河野 太郎君        防衛大臣     岩屋  毅君    事務局側        常任委員会専門        員        神田  茂君    政府参考人        外務大臣官房審        議官       石川 浩司君        外務大臣官房参        事官       長岡 寛介君        外務省中東アフ        リカ局長     岡   浩君        外務省領事局長  垂  秀夫君        国土交通省海事        局次長      大坪新一郎君        防衛大臣官房長  武田 博史君        防衛大臣官房政        策立案総括審議        官        辰己 昌良君        防衛大臣官房衛        生監       田原 克志君        防衛大臣官房審        議官       深澤 雅貴君        防衛大臣官房審        議官       森田 治男君        防衛省防衛政策        局長       槌道 明宏君        防衛省整備計画        局長       鈴木 敦夫君        防衛省人事教育        局長       岡  真臣君        防衛省地方協力        局長       中村 吉利君        防衛装備庁長官  深山 延暁君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○外交、防衛等に関する調査  (平成三十一年度以降に係る防衛計画の大綱及  び中期防衛力整備計画に関する件)  (G20大阪サミット等に向けた我が国の外交方  針に関する件)     ─────────────
  2. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、杉尾秀哉君、こやり隆史君、徳茂雅之君及び中曽根弘文君が委員を辞任され、その補欠として福山哲郎君、堀井巌君、山本一太君及び青山繁晴君が選任されました。     ─────────────
  3. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) この際、外務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。河野外務大臣。
  4. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) おはようございます。  私は、六月十一日にスウェーデン、十二日及び十三日にイラン、十六日にモンゴルを訪問しました。  スウェーデンでは、核軍縮とNPTに関するストックホルム会合に出席し、私から、核兵器国を巻き込んだ取組の必要性を強調し、対話の促進や透明性向上のための日本の取組について説明しました。また、北朝鮮問題については、国連安保理決議に従った北朝鮮の非核化という確固たる目的を参加国との間で確認しました。  続いて、イランでは、ザリーフ外相と会談を行ったほか、安倍総理とハメネイ最高指導者、ロウハニ大統領との会談に同席しました。中東地域で緊張が高まっている中で、緊張緩和、核合意の履行継続、地域の安定化に向けた建設的な役割を果たすよう、イランに対して働きかけました。イランからは、核兵器や戦争を追求しない旨の発言があり、地域の緊張緩和に向けて時宜を得た訪問となりました。  モンゴルでは、ツォグトバータル外務大臣と会談を行ったほか、バトトルガ大統領、フレルスフ首相に表敬しました。  今回の訪問では、日モンゴル教育病院の開設、新空港の建設、PKO分野での協力等を通じ、両国の戦略的パートナーシップを一層強化していくことで一致しました。また、北朝鮮の非核化や拉致問題の早期解決に向けた緊密な連携も確認しました。  報告は以上です。  今後も、積極的な外交を展開し、地域や世界の平和と安定に貢献していく所存です。     ─────────────
  5. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、外務大臣官房審議官石川浩司君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 外交、防衛等に関する調査のうち、平成三十一年度以降に係る防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画に関する件及びG20大阪サミット等に向けた我が国の外交方針に関する件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  8. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 おはようございます。自由民主党の宇都隆史です。  まずは、外務大臣、冒頭に外交の報告、どうもありがとうございました。今回、非常に、スウェーデンでは核軍縮、北朝鮮の核兵器の問題、それから、まさに今世界中が注目しているイランの問題ですね、それから親日国であるモンゴルと、この三か国を外交訪問していただき、日本のプレゼンスをきちんと示していただいたことに、我々も非常に応援してよかったなと思いますし、厳しい国会との、委員会とのやりくりの中で我々もその外交にもまた協力をさせていただく、その中で大臣には極力外に出ていっていただいて、我々の国益を追求する外交を引き続き頑張っていただきたいと思います。答弁は結構でございます。これからも応援しておりますので、きちんとした外交を、日本の国益を守っていただきたいと思います。  さて、本日は、防衛大綱、中期防をベースにしながら、一般質疑ということで、より広義の、広い意味での防衛問題、外交問題について質問を展開させていただきたいと思いますが、まずは防衛大綱の中での日韓問題から。  この防衛大綱というのは、もちろん今後の我が国の防衛の在り方を示す一つの十年戦略ではあるわけですけれども、その前段の部分で、国際情勢が十年後どういうふうになってくるのか、現状としてどういう認識をしているのかというのが書かれるわけですね。これは各国も注目するものでありますし、また、日本が安全保障上、周辺諸国も含めて、同盟国も含め、どういうふうにその安全保障上の力関係、そういうものを認識しているかという一つの大きなファクターになっているんだろうと思います。  今回定めました、去年末ですね、大綱、この周辺諸国の動向という面で一つ大きく変化がある、注目するとすれば、韓国の位置付けというのが最下位になった。これは、我々云々の変化ではなくて、多分にして韓国側の大きな変化があるんだろうと思っています。  朴槿恵政権、非常に保守的で日米とも非常に連携を模索していた政権から、今、文政権になりまして北朝鮮寄りの様々な政策を進めている中にあり、そして、非常に最もこれまで関係が悪化しているという日韓関係まで今落ち込んでいるわけですね。いわゆる慰安婦の合意問題の事実上の破棄であったり、あるいは現在も、今日が仲裁に対しての最終通告期限というふうに言われていますけれども、元朝鮮半島出身労働者の問題についての政治問題化、あるいは防衛の関係でいうと、昨年ございました国際観艦式における旭日旗の問題や、昨年末に起こりましたレーダー照射の問題等、これまでは政治的に多少ホットになったとしても、軍事の部分、特にユニホームのミリタリー・ツー・ミリタリーに関しては非常に冷静にお互い付き合っていた。そこに日韓関係の、まあ難しいけれども最悪の状態は免れるのではないかという少しの安心感というか期待値みたいなものもあったんですけれども、最近ではそのミリミリの関係すら壊れている。これが非常に私は危険な状況であり、この状況をつくり出している韓国側にきちっとしたメッセージを伝えなければならない、その役割が防衛省、特に防衛大臣には課せられているのではないかと思っております。  先日、防衛大臣は、シャングリラ・ダイアローグの機会を見て、韓国の大臣と日韓防衛相会談、これは非公式にということでもございましたけれども、されました。この内容、それから受け止められ方については非常に多々御意見がある中で、私は非常によろしくなかったというふうに思っております。なぜそれが良くなかったかということを、質問を介しながらお互いに認識を共有していきたいですし、大臣にも是非、私の懸念事項、是非こういうふうに考えていただきたいというところを御理解をいただきたいと思っています。  まず、公式会談を追求していったわけですね、防衛省としては。これは決算委員会でも大臣ともやりました。いつまでも会わない、その状態を継続していくというのは、それは日韓関係にとっても周辺諸国にとっても良くないでしょう。ただ、そこには条件であったり、機会であったり、タイミングというものが存在するというふうに思っています。あのときも私は申し上げましたけれども、旭日旗の問題、それからレーダー照射に関する問題、現行でも彼らが三マイル以内に接近した場合についてのレーダー照射をするという部隊に対するこの通知の問題に関して、これをきちんと処理ができる算段ができなければ軽々に会ってもこれは大変なことになりますよという警告的な質問をさせていただきました。ところが、この公式会談、追求したけど結局は公式会談を開くには至らなかったわけですね。  事前に、この質問をするに当たって、防衛省がどれだけの事前準備をしたのかという確認をさせていただきました。もちろん、官邸、NSCにもきちんとこの日韓会談を開くに当たっての調整があったということを確認できましたし、外務省の太平洋、アジア局、ここともきちんと連携をした上で前に進めていたということもよく分かりました。しかしながら、政府全体としては時期尚早ということで公式会談見送ったと。今会っても平行線である、成果を得られないという認識であったんでしょう。  ところが、これ、非公式会談を行ったわけですよね。この非公式会談を行うという決心をされたのはどなたなのか。そして、この非公式をやるに当たっては一体何の目的で、つまり、公式をやってもらちが明かない、全くこれには成果が得られないと判断したにもかかわらず、非公式で一体何を得ようとしたのか、そこのところをまず説明を願います。どなたでも結構でございます。
  9. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 日韓両国の防衛当局間では、今、宇都委員が御指摘になったように、旭日旗に関わる問題でありますとかレーダー照射事案でありますとか、そういう様々な課題が発生をしていたことは事実でございます。  一月に、私ども、レーダー照射事案については最終見解を取りまとめました。しかし、そのままでいいというわけにはまいりませんので、当局間で様々なレベルで話合いの機会を持たせましたけれども、残念ながら大きな進展はないという状況でございました。  シャングリラ会合では、御案内のとおり、当然のことながら、日米韓というトライの会談が必ず行われる、前回についてもかなり早々とそれは設置をされていたわけでございます。四月にワシントンで2プラス2あるいは防衛相会談を行った際にも、やはりこの日韓間の問題については米国側も懸念を持っている。お互い米国の同盟国でございますし、米軍が駐留しているという関係でもありますし、北朝鮮の問題もこれあります。そういう中にあって、私としては、これは早い時期に大臣同士で一回話合いをする必要があるというふうに考えておりました。  公式会談を追求したという今お話がありましたが、決してそういう形にとらわれず、シャングリラで御一緒するわけですから、しかも日米韓でまた御一緒するわけですから、何らかの形でトップ同士が意見交換をする必要があるというふうに考えて、非公式という形であっても会うべきだというのを私が判断をしたところでございます。  私からその会談の中で鄭韓国の長官に対しまして、レーダー照射事案に関する我が国の立場は本年一月の最終見解のとおりだと、事実を認め事案の再発防止をしっかりやってもらいたいということを申し上げました。また、韓国側からはその自衛隊機の飛行が低空脅威飛行であるという指摘をずっとされていたわけですが、我が方の自衛隊の飛行の対応は適切であるということをしっかり説明をいたしました。  その上で、韓国は従来どおりの主張を繰り返しておられましたけれども、その上で、北朝鮮への対応あるいは海賊対処といったグローバルな課題に対応するためには二国間でしっかり連携する必要があるということについては認識を一致させることができたわけでございます。  重要なことは、さきのような事案が二度と起こらないようにすることでございまして、会談後に鄭長官は会見の中で、二度とあのような事案が起こらないようにしたいということをおっしゃったと承知をしております。  全ての課題が解決をしたわけではありませんけれども、日韓間の防衛当局間の課題を解決するために建設的な話合いを続けていくための環境づくりにつながったものというふうに考えているところでございまして、引き続きその努力は続けてまいりたいというふうに思っております。
  10. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 ちょっと今の答弁で正確に聞き取れない、私としても認識として一致できていなかった部分があるんですけど、長官は最後に、二度とこのようなことがないようにしたいと発言なさったんですか。
  11. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 会見の最後に言ったのではなくて、お互いに、まずは、この非公式会談ですから頭撮りなどもなし、お互いの国旗を掲げることもなしと。しかし、終わった後でそれぞれが会談の内容について会見をしましょうということで会談を行いました。  後に私が聞いた話ですけれども、韓国の長官が行った会見の中でそのような趣旨のことをおっしゃったと承知をしているということでございます。
  12. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 結局、私は、この二度と同じようなことが起こらないようにしなければならないという共通の認識は会談の中では得られていないというふうに私は認識をしています。  先ほど大臣が、向こうは低空飛行の問題に関して言って、我々は低空飛行していなかったというような話をしたと言いましたけど、話をすり替えられてそれに乗っかっちゃ駄目なんです。問題はレーダー照射があったかどうかで、我々は低空飛行はしていませんよ、仮にしていたとしても、それに対して一切無線に対する返答もなく、事前に向こうからの通告もなく、いきなりレーダー照射をすること自体がこれCUES違反なんですよ。  仮に低空で飛行したとしてもですよ、これ事実ではありませんけれども、きちんとそこに対して物を言わないと、現在大臣の指示で、あるいは国家の指示において警戒監視活動を行っているP1もP3Cもいるんです。彼らに対する対処行動は防衛省は変えていないと言っています。つまり、三マイル以内に近づくななんということは言っていない、今までと同様にやれ、ただし十分気を付けろと言っている。  ということは、彼らが対応を変えているわけですから、今まで以上のリスクがあるかもしれない任務をそのまま継続させているわけですよね。隊員はそのつもりで飛んでいます。御家族に対しては、そのリスクを感じながら毎朝送り出している、自分たちの旦那だったり息子さんたちがそういう状況にあるのを見守っている。  だから、私たちのところに、今回の大臣の会談によって非常に、大臣は誤解と思われているかもしれないけれども、政治的棚上げだというような報道が国内の報道でも、そして向こうの報道でもなされたわけですよ。それに対する批判が家族から相次いでいるわけですね。  先ほど大臣は、冒頭の頭撮りもしない、それからそれぞれに後で発表する共通の会見等はしないというようなお話されましたけれども、結果として、どこのタイミングで出たのか分かりませんけれども、大臣とにこやかに握手をしているカメラが撮られて、この写真が表に出て、そしてまさに融和的ムードをつくられて、政治的な決着が図られたかのような、そういうふうな報道をされているわけですよね。これに対しては、やっぱり非常に不用意だった、不注意だったというふうな御見識はございませんか。
  13. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 全くございません。  韓国の長官との間では、御指摘の運用指針についてもしっかり話をさせていただきました。しかし、これは我が方のいわゆる運用指針もそうでございますけれども、本来は表で議論すべき事柄ではないというふうに思いますので、その内容の詳細は控えさせていただきたいと思いますが、それも議題として取り上げました。  それから、先ほど申し上げたとおり、レーダー照射の事案についてもしっかりと私どもの立場を申し上げたところでございます。それから、会談の中で、かかる事案が起こらないようにしようという認識は得られたというふうに思っております。  なお、会談に入る前に通訳だけのテタテ、二人だけの会談を行わせていただきました。もちろん、その内容の紹介は控えたいというふうに思いますけれども、最終的に会談を通じてCUESというものをしっかり遵守していこうということについても一致を見ることができました。  今回のことを契機に、さらに、この日韓間にある課題を早期に解決するために引き続き努力をしてまいりたいというふうに思っております。
  14. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 大臣の先ほどの答弁に非常に残念でなりませんね。今の文在寅政権を冷静に見れば、彼らは北に対して非常に親睦的な政策を取りながら、そしてある意味、政権の支持率の維持のためにも反日をいろいろ使いながら、それを政治問題化させているのは向こうですよね。更に言えば、このレーダー照射が実際にあったときのことを思い出すと、北朝鮮の船籍と一体何をやっていたんでしょう。あの背景にあるのは一体何だったんでしょう。説明は一切ありませんね。これ、そのまま霧の中に潜っているような状態です。  しかも、CUES違反、これはお互いにCUESを守っていこうという話をしましたけれども、CUES守っていないじゃないですか。そういう指示を部隊に出していますでしょう。このことをもっと真剣に対した相手にきちんと伝わるように、ああいう融和的なムードではなくて、どうせ出すんだったらきちんとした形で、非常に怒っているんだと。  言ってみたら、隊員は命を預けているわけですから、大臣にとってみたら子供みたいなものですよ。自分のお子さんに対して銃口突き付けられて、あんな笑顔で握手をできるのかと。私は、非常にやっぱり親御さんも含めて、隊員も含めて残念に思っていると思いますね。その不注意ではなかったという発言を今された大臣に対して、私は非常に残念に思います。  この問題だけやっているわけにはいきませんから、この問題終わりますけれども、結局レーダー照射については今後行わないということは確認は全く取れていない。もしちゃんとやりたいんだったら、来年開かれるシンポジウムじゃなくて、前倒しにして今年でも開こうという話をすればいいじゃないですか。  それから、せっかくシャングリラで集まったんですから、こういうCUESに対して、偶発的な海上的な事故防止に対するこういう事案があったと、これはけしからぬということを言えばいい、もっと強くですね、他国を巻き込みながらきちんと韓国を動かすようなことをしていかなきゃいけない。  それから、旭日旗の問題もそうですけれども、政治的に解決済みと与えないようなやり方、形にこだわらないのではなくて、形を大事にしてください。非公式というんだったら、非公式の中でどれだけの成果を出してどれだけのプレゼンスをきちんと発揮できるか。公式だったら公式でいいですけど、非公式でそれをやるというんであれば、きちんとそこの得るものを取ってやっていかないと、やるだけ無駄。外務省がこれだけ一生懸命頑張っているのに、政府の足並みの乱れすらそこに見えてしまうような今回の会談だったんではないかと非常に残念に思っております。  日韓防衛相会談については終わって、イージス・アショアの関係にちょっと移りたいと思います。  大臣、昨日、秋田に入られて、イージス・アショアの関係で、防衛省を代表して今回の件で謝罪をしてきたというようなお話でございますけれども。  政府参考人、今回の誤ったデータによって現地を混乱させたわけですけれども、完全に信頼を失ったような感がございますよね。そもそもの大本の原因、これは何だったというふうに理解されていますか。
  15. 槌道明宏

    ○政府参考人(槌道明宏君) 今回、他の国有地の検討におきまして、防衛省所管外の国有地について配備候補地となり得るものがあるか否かを検討していた中で、様々な条件の一つとして、国有地の周囲に遮蔽物がないかを確認し、遮蔽物となり得るものがある場合には遮蔽物との角度を計算し、今般、調査結果を地元に説明する資料の中でその角度の数値が誤っていることが分かりました。  直接の原因につきましては、角度を計算するために用いた断面図におきまして高さと距離の縮尺が異なっていたということに計算をする段階で気が付かなかったこと、そういう人為的なミスでございますが、組織としてこれを発見し、指摘し、修正することができなかったその事務方のミスであるというふうに考えております。  防衛省としては、こうした事態はあってはならないことでありまして、大変申し訳なく思っております。二度とこのようなミスが生じないよう、再発防止を徹底してまいりたいと思います。また、今後、他の国有地の検討における数値の誤りに関しましては、国有地と遮蔽物の角度をより精緻に把握するために、現地での実地調査を行ってまいります。その際、部外専門家の活用も含めて、適切に努めていきたいというふうに考えております。
  16. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 やったことに対する反省というか分析というか、そういうものの深さが足りないのかなと。私は、どういうミスだったのかとか、そのミスが何でそのまま出ていったのかという話をしているんじゃなくて、その根本にある問題というのをどう認識されているかという質問したんですよね。  大臣は、昨日、秋田県知事との会談の中で、イージス・アショアの整備推進本部を速やかに立ち上げると。この中で、内局のみならず、各自衛隊から職員、自衛官をきちんと参画させるというお話をされていますね。これまでは参画をしていたんですか。槌道局長、どうでしょう。
  17. 槌道明宏

    ○政府参考人(槌道明宏君) これまでも協力は得ておりました。
  18. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 協力と今言いましたけれども、レーダーに詳しい、もっと言うと固定式のレーダー、これの設置をこれまで経験したことがある人間、あるいはそのプロセス等に対してきちんとした知見を持っている人間は入っていましたか。
  19. 槌道明宏

    ○政府参考人(槌道明宏君) 検討に際しましては、例えば海上自衛隊のイージスシステムに詳しい人間、そうした人間にも協力を得ているところでございます。
  20. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 海上自衛隊のイージスシステムとは言っていませんよね。地上設置型のレーダー、これまでにそういうものを造った経験、知見、こういうものがある人間を参画させたか。結局、参画させていないわけですよ。だから大臣のこういう発言になるわけでしょう。  初めにあの話を聞いたときに、驚きました。通常、レーダーを設置するときというのは、その山の高さ云々だけじゃなくて、木であったりあるいはアンテナ、若しくはちょっと高い鉄塔、こういうものが全部遮蔽になるんですよ。だから、実際にレーダー出してみると、どれだけの覆域になるかというのは実際出してみないと分からない。だから、現地においてきちんとそういう測量等をするものなんですよね。それを、結局、その手間を省いたのかどうか知りませんけれども、言ってみたら、そういうソフトを使って、簡易の単なる三角関数の計算をして何度何度ということをやったというだけなわけですよね。  我々の部会の中でも説明ございましたけれども、要は、今あるところが適地であってほかのところは不適であるんだというのを示すために、この山の高さ等々を表して、後ほど他党の方の質問にも出てくると思いますけれども、マル・バツチャート式にして、ほかのところは不適であるという結果を出しているわけなんですけれども、要は、十度以上の遮蔽をつくってしまったところに関してはこれは不適という判断をしてペケにしているわけですね。  十度という根拠はどこから出てきたんですか。
  21. 槌道明宏

    ○政府参考人(槌道明宏君) 実際にレーダーでミサイルを探知する際には、まず基本的には、日本海側に対しまして、サーチフェンスと申しますが、レーダーを常続的に、まあ必要に応じてということですけれども、その場合にはレーダーを照射してまいります。その角度がおおむね十度というふうに、我々、十度までというふうに考えてございます。  同様に、ミサイルが発射された際に、それを追尾してまいります。その追尾をしてまいったときに、場合によっては、その飛翔したミサイルについて日本を越えて飛んでいくような場合、そこまで追尾するというようなことを考えた場合に、やはりその方向についても十度程度というのが必要ではないかということから、この遮蔽の角度を十度というふうにしているところでございます。
  22. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 十度には全く根拠がないと思いますね。  そもそも、北朝鮮から発射されるそういう弾道ミサイルを見付けるために、一つのレーダーだけで見付けるわけではないですよね。そのために日本中に複数のレーダーを置き、また空自が持っている固定式レーダーも四か所で、このFPS5というレーダーで捕まえるわけですから、まあ言ってみたら、一番最初にあの方向で捕まえるのは佐渡のレーダーなんでしょう。佐渡が一番低くまで見えますからね。佐渡で捕まえた情報はJADGEシステムで全部回るじゃないですか。だとしたら、この秋田のここにもJADGEシステムとしてほかのレーダーが捕まえましたよという情報は入るわけですよ。  確かに、十度ぐらいまでは遮蔽があるかもしれない。これは撃たなきゃいけませんから、そこから追尾をしなきゃいけませんよね。ミッドコースで撃つわけですね、ちょうど上に上がった頃ぐらいに。じゃ、十度から捕まえてミッドに入るまで一体何分ぐらい掛かるんだ、その区間で捕まえられたら本当に迎撃できるのかできないのか、そこをきちんと判断をして、そういう説明をすべきなんじゃないですか。  初めから、住民には余り分からないだろうということで、何か非常に、我々が聞いても、えっと思うような説明の仕方ではなくて、ちゃんと運用者が聞いても、うん、そうだよと、間違いないんだよ、そのとおりなんだよと言えるような説明をきちんとしながら納得していただかないと、分からない素人だからといって何か非常にごまかしたような、ぼやんとしたような説明でそこをやろうとすると、本当はそういうつもりはないのかもしれないけれども、初めから今の適地ありきで、様々な言い方を付けてここは不適なんだと言っているようにしか現地はきっと感じないと思いますよ。  そういう話を今、秋田の皆さん、そして秋田の選出の国会議員の皆さんから多くやっぱり私たちは耳にします。耳にするたびに、やっぱり非常に残念でつらいですね。本来、防衛省というのはそんな能力であるはずじゃないと、もっときちんとした説明ができるはずだと。今回を機に、きちんとした説明をしていっていただきたいと思います。  レーダーの開発というのが遅れるという情報が出ていますね。約五年ぐらい掛かるというふうにも聞いております。そうすると、この秋田に仮に配備がスムーズにいったとして、この秋田のレーダーの運用開始というのは大体いつ頃になるものなんでしょうか。
  23. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) イージス・アショアにつきましては、本年度から約五年間でレーダーを含むシステム本体を製造の上、その後の性能確認の試験や設置等の作業をできる限り速やかに行うべく、現在、米国政府等と調整中でございます。  したがって、現段階におきまして、何年頃に配備できるか確定的に申し上げることはできません。
  24. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 鈴木局長、五年以内に配備できるんですか。
  25. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) 今御説明申し上げたように、本年度から約五年間でレーダーを含むシステム本体を製造するということで五年間掛かりますので、それからさらにプラス性能試験の確認、それから設置等の作業、これをできるだけ速やかにということ、これを今現在調整中でということでございます。
  26. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 なかなか具体的な期日というのは言いにくいというのはよく理解していますけれども、今おっしゃられたようにレーダーの開発には五年掛かるわけですね。その後からいろいろな試験が入りますから、まあ言ってみたら五年以上今から掛かりますという話なわけですね。  そこで、昨日、大臣が謝罪に行かれたときに、知事がこのような発言をされていますね。マイナスからのスタートであり、もう一度スタートに戻って検討してもらわないと協議に入ることはできない、そして丁寧な説明ではなく正確な説明をしてほしい、そして時間を掛ければ新たな候補地も見付かるのではないか、他の国有地についても時間を掛けてしっかりとやっていただきたい。  タイムリミットはありません。今年中にやらなきゃというような話ではなくて、時間はまだあるわけですよ。まあ五年丸々とはもちろん言いません。その前の準備段階として、用地をつくってきちんとその整地をして、物ができたときには速やかにそれを建設していく準備もやっぱり必要ですし、その間に当たっての住民の皆さんとの協力関係をつくっていく時間も必要でしょうから、五年とはもちろん言いませんけれども、少なくともここまでやってしまったという大きな反省の下に立つのであれば、きちんと知事さんが言われたような、もう一度きちんとほかの候補地も見て、まあここは大臣がきちんと言われていますけど、現地できちんと測量を実施して、部外の専門家の活用も含めて適切に進めていきますと言っているけど、ここはやっぱり慎重に丁寧にやっていくというのをきちんと示さないと大変なことになりますよ。  一度やっぱり住民の皆さんとの信頼関係を失って、仮にそこで強引に推し進めても、現地に行って苦労するのは隊員ですよ。地域の皆さんとの協力の得られない、あるいは非常に関係の悪化した状況の中で、その皆さんの命も含めて守るためにリスクを負って頑張らなきゃいけないわけですから。自衛隊員が頑張るためには、やっぱり有権者の皆さんが付いてきてくれなければ戦えません。背中を地域の皆さんが押してくれないと、支えてくれないと、きちんと目の前に対処することできません。この環境づくりをするのは現場のユニホームじゃないですね、これらは内局であったり、あるいはこれは政務の仕事です。このことにやっぱり全力を尽くしていただきたい。  ですから、先ほどのシャングリラのあれもいいですけれども、大臣には国内に向けて様々なもっとやることがあるんだ、この認識のまず一つとしてこのアショアの件、これは大臣御就任の間にこれ起こったことなわけですから、責任感を持って是非これを、収束とは言いませんけれども、信頼回復に向けた御努力をお願いしたいと思います。答弁はもう求めません。  次のF35の問題について入ってまいります。  F35の残り八機分のFACO、国内の最終組立てライン、これを昨年末に終了いたしました。残念でありました。防衛省としては、ある一定程度の知見は得たということ、それからコストの面ですね、最終組立てをすればその分のコストは高くなりますから、八機分についてもできるだけ安くしたいということでこのFACOを終わらせました。  ところが、現場でこの最終組立てに携わっていた企業は、自分たちの企業の自助努力で更にコストダウンを図って、最終組立てを自分たちでやったとしても米国の完成品と変わらないぐらいのコストまで持っていくぞと、こういう努力を今一生懸命やっていますね。  一度このFACOライン閉じましたけれども、我々は、垂直離陸型も含めてトータル百四十七機、もう既に買った分も含めてですけれども、百四十七機を購入していくという閣議決定を政府としてはしているわけです。これ、今後、企業側の努力によってコストが変わってきた、あるいは、最終組立てでも十分にそのマイナスの部分というのをそそげると、カバーできるという判断に至った場合については、FACO、これ最終組立て、最終的にもう一度国内でやっていくという可能性もありというふうに捉えてよろしいですか。
  27. 深山延暁

    ○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、我が国の厳しい財政事情の下で防衛力整備を効率的に進めるために、二〇一九年度以降のF35の取得はより安価な完成機輸入を取るということにいたしました。その一方で、今後のF35の製造状況を踏まえ、より安価な手段がある場合にはこれを適切に見直すということは閣議決定にも述べているところでございます。  委員御指摘のとおり、国内企業がこのFACOの継続に向けて価格低減に努めているということは我々も承知しておりまして、防衛省といたしましても、政府でできること、例えば施設のセキュリティー基準の見直しなど、政府と米国政府との協議で今後更にコスト低減を図れる部分につきましては努力を行っているところでございます。こうした努力を我々としても続けていきたいと考えております。
  28. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 再開もあり得るという答弁ということでよろしいですね、深山さん、もう一回確認しますけれども。
  29. 深山延暁

    ○政府参考人(深山延暁君) この件につきましては、さっき閣議決定にも書いてあると私御答弁しましたが、昨年十二月十八日の閣議決定に「今後のF35Aの製造状況を踏まえ、より安価な手段がある場合には、これを適切に見直す。」と書いてございますので、私どもといたしましては、あ、失礼しました、閣議決定というよりも閣議了解でございました、閣議了解にそのように書いてございます。我々としては、この趣旨にのっとりまして適切に対応していきたいと思っています。
  30. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 是非、日本の国内産業、そして我々の技術的優位性を失わないようなそういう方向、閣議了解をしたとはいえ、また状況の変化があったらそれ柔軟に対応するということでやっていっていただきたいと思います。  F35をこれから百四十七機入れるわけですけれども、済みません、垂直離陸型の何らかも含めるとですね、しかしながら、この機体、国内のミサイル搭載できないんですね。戦闘機というのはミサイル搭載できなければただ空中に浮いている鉄の塊にすぎません。これ、ミサイル、ウエポンも含めて、そしてネットワークも含めて、トータルとしての戦力になっていくわけですね。  ところが、今、F15、これを能力向上させようということで、これを数百機程度やっていくわけですけれども、これも今米国からは、今後改修した以降については秘匿性を非常に高くしていくので日本の国産のミサイルは積めませんよというような話になっていて、今、何とか積めるようにそこの部分を改修してもらうべく調整を進めているというふうに聞いていますが、現在の調整状況を教えてください。
  31. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) 御指摘のように、近代化改修されましたF15につきましては、従来、国産の空対空ミサイルでありますところのAAM4やAAM5を搭載してきました。今後、F15戦闘機、近代化改修機ですね、こうしたF15の近代化改修機につきましては能力向上を行うということとしておりますが、現在、このAAM4やAAM5を搭載できるよう、米政府や企業と調整しております。  このため、来年度の概算要求におきまして必要な経費を計上すべく検討しているというところでございます。
  32. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 我が国、FMSで機体を購入する、あるいは様々な装備品購入するときに、何らかのオフセット条約みたいなそういうものは持っていないんですけれども、ある意味オフセット的なものとしてきちんと、こういう国産のミサイルを積めないようであれば、どこまで機数を購入するかというのは真剣に考えるよ的な、いわゆるディール的なものをきちんと向こうにも示して、そして、先ほど言ったFACOも含めてですけれども、F35もどこまで買うかというのは最大限買えるものを閣議了解しただけで、それ、状況によって変えるからな、コストも含めて真剣に考えてくれよということで、やっぱりロッキードとボーイングをきちんと競い合わせなきゃ駄目ですよね。それぐらいのやっぱり勝負をきちんと懸けて、限られた財源なんですから、そういうことを一生懸命やっていっていただきたいと思います。  将来戦闘機、F2の開発着手、中期防の中では早期にこの開発に着手するというふうにうたわれています。事前にレクを受けたときに、ちょっと委員会の中で明確ないつ頃ということは言えませんというような話だったので答弁を求めるのはもうやめます。しかしながら、今年若しくは年末、来年の頭ぐらいには決めていかないと、やりたいと思ってもできなくなりますからね。企業はそれだけの体力あるいは技術的な基盤であるいわゆる技術者、この枯渇がもう既に始まりつつありますから、このことを真剣に考えて、早めの着手、開発着手のスタート、その号令掛けをお願いします。  残りの時間で三つだけ提言をさせてください。質問ではありませんので答弁は求めません。  一つは、宇宙に関しての部分です。今回、大綱の中で大きな柱として宇宙が入りました。ところが、この中期防に入っている宇宙の事業、あるいは今やっていることというのは、何となく宇宙に関連していることだよねという部分にすぎないですね。デブリ監視もそうですし、あるいは衛星を使った何らかというような話。宇宙を使っていったときに、今後の統合作戦もそうですし、更に言えば宇宙と一番親和性の高い航空作戦、これがどのように変容していって、宇宙は今後軍事的にどう使われるべきなのか、あるいは世界の趨勢としてどういうふうに使われていくんだろうかといった、何というんですかね、教義というか原理原則みたいな、よくドクトリンと言いますけれども、そういうものが存在しないんですね。これは世界中に存在しないんだろうと思います。  今、まだ米軍含めて、宇宙軍みたいなのを創設したところがやり始めている時期だと思うんですけれども、もし我が国が宇宙というものを本当にやろうとすれば、こういうものをやっぱりきちんと早めに定めていかなきゃいけない。少なくともその研究、議論をしてある程度の成果物を出していく、あるいは他国との連携をしていくのに当たって二年とかそんなスパンは掛かると思うんですけれども、大臣、これはドクトリンを早急にまとめろと、ある程度期限を切って報告してこいというような指示を是非出していただきたい。そうしないと、ただ単に、何かこう、何となく宇宙をやっている、で、五年たって次の中期になっても何かそういうものが出てこない、残りの五年も何となく宇宙をやった、十年たったけれども本当に宇宙というものを軍事として利用していると言い切れるのかという、非常におざなりな体制になることを心配しています。  二つ目の提言は、先日、JADI、防衛装備工業会の総会で、大臣、これからの海外装備品移転について非常に前向きな御発言をしてくださいまして、非常に勇気付けられた企業も多いかと思います。しかしながら、現場ではやっぱり様々な問題点がありますね。コストの面であったりリスクヘッジをどうするのかという問題であったり、また契約を交わすとすると、相手は官ですから、民官の形で本当にできるのか。時間が掛かる問題とか、ましてや、いわゆる情報保全の問題等もあります。どこまでいわゆる官が絡んでいくのか。更に言えば、そのコストであったりそういうのをどういうふうにお互いシェアをしていくのかというのも含めて、現場でやっぱり横たわっている問題というのをきちんと吸い上げて、何らかしらの形で今後の課題、そしてどういう方向でそれを解決していくかというのをつくった方がいいんじゃないでしょうか。  今防衛省の中で副大臣を中心にしてこういう会議体があるのは聞いていますし、時々その有識者を呼んで話を聞いているのは知っているんですけれども、この民間の企業と定期的な会議体を設けてきちんとそこを追求していく、問題点を洗い出していく、それに対する解決策を一歩でも前に進めていくという体制づくり、これを早めに取っていただきたいな。これは、岩屋大臣の先日の発言から、是非、岩屋大臣であればこそやれるんではないかなと期待をしている部分です。  最後ですけれども、募集が非常に厳しいです。高校卒業生、大学卒業生は、お互いの、まあ似たような職種と言ったらあれですけれども、安全に関わる警察、海上保安、それから消防と、お互いに取り合いになっているわけですね。そういうような中で、私は、中学校卒業の高等工科学校、ここをもう少し拡充できないかというふうに思っています。  高等工科学校自体を、今陸上自衛隊の一機関なんですけれども、大臣直轄機関にしていただく。そうすれば、いわゆる陸自の持ち出しの予算ではなくて防衛省全体の予算になるわけですね。そして、航空、それから海上、これ生徒隊やめましたけれども、その分を増やして、陸海空の中卒の少年自衛隊、生徒隊、これをつくる。これは統合運用の面でも今後非常に大きな力になってくると思いますし、予算獲得の面でも非常にプラスになってくると思います。是非一度御検討ください。  時間になりましたので、質問を終わります。ありがとうございました。
  33. 白眞勲

    ○白眞勲君 おはようございます。立憲民主党の白眞勲でございます。  ただいま与党の宇都議員から、与党にしては珍しく厳しい質問が飛んだわけでございまして、なるほどなというふうに聞かせていただいた中で、やはり私も思うんですよね、秋田県知事が、今回のイージス・アショアの件で、丁寧さよりも正確さだと言ったことは非常に大きな僕はポイントだなというふうに思いますので、今日もそういった観点から、まずはイージス・アショアについて御質問させていただきたいというふうに思います。  今回、もうお配りされているかと思います資料の一の真ん中ぐらいに記載されているレーダーの照射方向についてちょっとお聞きしたいんですけど、ちょっと、この資料は秋田県の説明用の防衛省が作った資料の中から抜粋したものですけれども、レーダーがこの地図の真ん中よりも左側にあって、それで、そこから大体これ百度ぐらいの角度だと思うんですけれども、この黄色の、薄く黄色で囲まれたところがレーダー照射角度になっていますが、その横に、通常のレーダー照射方向という書き方をされています。  ということは、通常じゃない可能性、つまりこの角度もっと広がる可能性もあるのかなというふうに思うんですけれども、その辺りはどうなんでしょうか。
  34. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) まず、今般のデータミス、それから職員の不適切な対応についてはあってはならないことでございまして、昨日、知事さん、市長さん、それぞれの議長さんにおわびを申し上げてまいりました。防衛省としては、体制を一新し、体制を強化して、二度とこのようなことが起こらぬよう努めて、あと信頼回復に全力を尽くしてまいりたいというふうに思っております。  ただいまの白先生のお尋ねでございますけれども、この資料にありますレーダー波の水平方向の角度につきましては、仮にこの新屋演習場に配備したイージス・アショアによって北朝鮮から発射される弾道ミサイルを早期に探知する際のものをあくまでもイメージとして示したものでございまして、通常というふうにしておりますのは、弾道ミサイルの発射に備えて警戒をするためにレーダー波を照射することは平素からあり得るという考え方からでございます。  弾道ミサイルを探知するためのレーダー波の水平方向の実際の角度については、弾道ミサイルの発射地点、発射方向、軌道、その種類によって異なりますために一概にお答えすることはできませんが、その上で申し上げますと、レーダーの位置から北朝鮮方面から飛来する弾道ミサイルを早期に探知するための角度は、おおむね六十度から百度程度になるものと想定をしております。  いずれにしても、弾道ミサイルの早期探知に備えまして、レーダーの照射は日本海側に向けて実施することを想定しているところでございます。
  35. 白眞勲

    ○白眞勲君 私、これ、今北朝鮮からのという前提条件ですよ、があったわけですけれども、実際このレーダーが照射できる範囲というのはどこまでなのかをちょっとお知らせいただきたいと思います、物理的に。
  36. 槌道明宏

    ○政府参考人(槌道明宏君) 照射できる範囲という意味では、全周照射することは、全周、ですから、三百六十度照射することは物理的には可能でございます。
  37. 白眞勲

    ○白眞勲君 やっぱりおかしいじゃないですか。照射できる範囲を全部出さないといけないと私は思いますよ。  今のは、北朝鮮から来た場合の、通常はこちらですと、九十度、今六十度から百度とおっしゃったかな、だけれども、物理的には全体をですよね。というのは、この資料の二見てください。これ見ると、日本全域を守ることができるということは、これ見れば、レーダーが三百六十度回らなきゃいけないようになっているわけですよ。  ということは、そういったことからしても、私はこれ、電波の強さあるいは照射のイメージというのは、やはりこれもおかしいんではないんだろうか。つまり、そもそも三百六十度の照射方向をちゃんと表示した上で、その中でこうですということを言わなきゃいけないんじゃないのかなというふうに思いますが、防衛大臣、どうでしょうか。
  38. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 確かに、物理的には三百六十度照射することが可能でございます。そして、通常としておりますのは、基本的には朝鮮半島側といいますか、中国大陸側といいますか、方向としてはそういうところをウオッチしていなければいけないということでそういう説明になっているわけですけれども。  例えば、日本列島を飛び越してミサイルが撃たれたことなども過去にございます。そういうミサイルの軌跡を追跡するためにはレーダーが追いかけるということもあり得るわけで、それは説明をさせていただいておりますが、通常は専ら日本海側に向けられて使われるものだという説明になっておりますけれども、先生の御指摘も踏まえて、そういうことも含めて、より丁寧に正確に説明をしていきたいというふうに思っております。
  39. 白眞勲

    ○白眞勲君 いや、今大臣おっしゃったとおり、仮に飛んできても、そこ、飛んできたときにはそうですよ、ブースト段階とか何かは。しかし、その後どういう軌跡を取るのかというのは当然レーダーが追跡をしていくということになれば、これはやっぱり三百六十度とあるというのは当たり前であって、いや、私も素人だけれども、やっぱりそういう素人でも何か変だなというところがあるんですね。やっぱり、そういったところをもうちょっとやっていただきたいな、話をちゃんときちっと次の説明からはやってもらいたいと思いますが。  次に、先日の本会議での私の質問に対して、岩屋大臣、米国政府から入手した出力などの数値を用いて算出した結果、二百三十メートル以遠離れていれば人体等に影響を及ぼすことはないとの答弁だったわけですが、これ、周辺住民にとってみて人体への影響って非常に重要ですね。  どうもこのイージス・アショアの発する電波の帯域というのは、これ、いわゆる電子レンジで使われるマイクロ波と同様の周波数であると聞いているんですけれども、これ、人体への影響、具体的に人体への影響というのはどんなものがあるんですか。
  40. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 電波による人体への影響につきましては、総務省の電波防護指針等によりまして一ミリワット・パー・平方センチメートルの基準値を超えないこととされておりまして、基準値を上回る場所については人が立ち入れないように対策を講じることとされております。  なお、この基準値は、安全上の観点から、五十倍の安全率を掛けているところでございます。  そして、防衛省では、米国政府から入手したイージス・アショアのレーダーの性能に係る情報を基に、総務省が定める電波法令に基づく計算を行いました結果、基準値を満たす保安距離は二百三十メートルとなり、演習場内に収まるということを確認をしているところでございます。  いずれにしても、この運用に当たりましては、人体への影響を局限化することが必要だというふうに思っております。
  41. 白眞勲

    ○白眞勲君 大臣、質問に答えていません。  二百三十メートル以内や電波防護指針じゃないんです。私は、具体的に人体への影響は何なんだと聞いているんです。それをお答えください。
  42. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) ただいま大臣から御説明ございましたとおり、総務省の出している電波防護指針、これ、一ミリワット・パー・平方センチメートルの基準値を超えないというふうにしてございますけれども、これ、五十倍の安全率を掛けてございます。  ただ、これを、五十倍の安全率の中に、中にというか、それを超えた場合ですね、ではございますけれども、これは一般論で申しまして、一時的に強い電波を受けても体温は上昇しなくて影響はしないんですけれども、六分間継続して平均五十ミリワット・パー・平方センチメートルの電波を受けた場合、体温が一度上昇するということでございまして、これを防止するためにこの基準が定められているものというふうに承知してございます。
  43. 白眞勲

    ○白眞勲君 六分間照射されたら一度体温が上がるということですけど、私はこれ質問通告しておりますけれども、例えば妊婦さんやお子さんが、このレーダーの出力が最大にされたときにレーダーの位置から五十メートル離れた場所に間違って十分間いた場合、どうなるんですか。
  44. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) お答え申し上げます。  今申し上げましたように、この安全基準、今回の保安距離というものは二百三十メートルということでございますので、五十メートルの場所では、これだけでは影響を与えるということではございますけれども、他方で、大臣からお話ございましたように、今回の場合、このレーダーの周りに、レーダーの周囲の防護壁に電波吸収体、これを設置します。そうしたことによりまして、電波が相当部分吸収されまして、影響がより局限化するということでございます。  いずれにいたしましても、この基準の中で人体への影響が生じるようにないよう、安全対策に万全を期してまいりたいというふうに考えてございます。
  45. 白眞勲

    ○白眞勲君 私、これちゃんと通告しました。文書に書いています。  もう一回言います。例えば、妊婦さんやお子さんがこのレーダー、出力を最大にしたときの五十メートルの位置に間違って十分間いた場合、どのような影響、被害が出るのか、お答えください。もう一度答えてください。
  46. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) お答え申し上げます。  今委員御指摘のような前提でございますと、こちら、今申し上げました総務省の電波防護指針の一ミリワット・パー・平方センチメートルの基準値を超えるということになります。(発言する者あり)
  47. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  48. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
  49. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) お答え申し上げます。  こうした総務省の電波防護指針の基準値を超えることによりまして、体温が上昇しストレス等の影響が出るということでございます。
  50. 白眞勲

    ○白眞勲君 体温が上昇しストレスになるんですか。それだけですか、妊婦とかお子さんは。  もう一回、これ、こういうの重要なんですよ、すごく。健康被害がどうなっているのかというのをきちっと出した上で、だからこうなる、こういう対策がありますよということをやっていく必要があると私は思っていますので、そういう何かうやむやしたようなこと言わないでください。ストレスがたまりますみたいなこと言わないでください。こっちがストレスたまりますよ、今。もう一回言ってください。
  51. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 先ほど局長から説明いたさせましたように、総務省の指針をきちっと守れない場合には、体温が上がるという症状が出てくる可能性があるわけで、それは、ちょっと、それが医学的にどういうことになるのかというところまでちょっと承知をしておりませんが、まあ身体に異変を生じるおそれがあるということだと思います。  こういうことは決してあってはならないので、レーダー周囲の防護壁に電波吸収体を設置することはもとより、そもそも妊婦の方や子供が立ち入ることができないような警備体制、警備施設というものをしっかり整えていかなければならないというふうに思っております。
  52. 白眞勲

    ○白眞勲君 六分間で一度上がるということは、例えばお子さんが間違って入っちゃって、その中で隠れんぼうか何かして三十分間いただけで大変なことになるということですよ。そういうことですね。それ本当に、これ、私、こういったことをきちっと出してもらいたいということなんですね。  ちょっと、これ時間があれなので、ないので、ちょっと35だけ、F35についてちょっと一点だけ聞きたいと思いますが、資料でいうと七の一番下の部分ですね、②で十九時二十六分頃、地上管制機関から降下指示を受けて、当該機は、はい、了解と送信し、左旋回を開始。また、次の資料八の一番上の③、十九時二十六分十五秒頃、地上からの左旋回指示を受けた際には、当該機は左旋回後に、はい、ノック・イット・オフ、つまり何か、訓練中止と送信したとあります。  左旋回後に何ではいと言ったんですか、これ。このはいというのは、指示をされたからはいと言ったんでしょう。何の指示なんですか。この辺り、どうなっているんですか。
  53. 槌道明宏

    政府参考人(槌道明宏君) 確かに、御指摘のとおり、地上管制機関からの左旋回の指示を受けて、左旋回後に、はい、ノック・イット・オフと、そう落ち着いた声で送信しているという事実が確認されております。  なぜ旋回前に応答しなかったか、あるいは旋回後にこのように応答したか、操縦者の意図については不明ではございますけれども、地上管制機関からの指示とそれを受けた左旋回、それから操縦者による送信というのは極めて短い、数秒間という短い間に行われたものでございます。操縦者が左旋回の機動を行った後、それへ返答を行ったという可能性はあるものというふうに考えております。
  54. 白眞勲

    白眞勲君 これちょっと、交信記録、委員会に提出していただくように、これ委員長、ちょっとお計らい願いたいと思います。
  55. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 後刻理事会において協議いたします。
  56. 白眞勲

    白眞勲君 あと、もう一点。報道によりますと、F35には緊急回復装置というのがあって、何かスイッチを押すだけで機体を自動的に安定した水平飛行に戻す仕組みがあるらしいんですけど、日本は採用していないと聞いているんですけれども、この辺りの事実関係はどうなっていますか。
  57. 深山延暁

    政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、F35A戦闘機には、操縦者による操作により、若しくは機体がきりもみ状態、これは、航空機がきりをもむように回転しながら失速するようなことを申しますが、きりもみ状態などの失速した異常な姿勢となった場合に、この場合は自動的に機体の姿勢を回復させる機能を有しております。  自衛隊のものは採用していないと聞いたがというお話でございますが、自衛隊機にもこうしたものは採用しております。
  58. 白眞勲

    白眞勲君 分かりました。  もう一回、ちょっとイージス・アショアに戻るんですけれども、このかさ上げについて聞きたいんですけれども。  この新屋演習場の津波の影響の項目は何も書いていないということで、かさ上げするんだというふうなことも報道ではあるわけですけれども、となると、資料六の上の段の影響ありの方も、かさ上げすれば条件同じになりませんか。
  59. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 新屋演習場は、周辺地域よりも標高が高いところに位置しておりまして、敷地内、私も昨日、おわびを済ませて、見に行ってまいりましたけれども、東側が高くて、西側に向けてだんだん下がっていくという土地でございまして、かなり凹凸、凸凹がございます。低いところで標高は約九メートルでございます。  イージス・アショアの施設を仮に配備させていただく場合には、この凸凹をならして敷地造成を行わなければならないということになります。それをやりますと、標高が約二十メーターぐらいになりまして、形状が平たんな台地状の土地を造成することになります。  それからすれば、秋田県が公表しているハザードマップに照らしても津波の影響は回避できるという判断したことで、あえてその説明をきちんとしなかったということについては反省をいたしておりまして、こういったことも含めて、他の国有地の津波の影響も併せてしっかりと説明をし直させていただきたいというふうに思っているところでございます。
  60. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 質疑をおまとめください。
  61. 白眞勲

    白眞勲君 いや、質問まとめたいんですけど、この影響ありというところも、これ、じゃ、だったら、これ、かさ上げすれば影響なくなるんじゃないんですかということを聞いているんですよ、僕が言っているのは。
  62. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 簡潔にお願いします。
  63. 槌道明宏

    政府参考人(槌道明宏君) 今お尋ねの点は、他の国有地の検討において、抽出した国有地のうちで日本海そばに存在するもの、津波の影響が大きいというふうに評価したものにつきましてでございますけれども、ありあるいは大きいというふうにしたものについてでございますけれども、浸水が最大十メートル程度となる区域がある程度広がっている又は敷地の多くが浸水すると想定されており新屋演習場とは浸水の度合いが異なるということでございますので、新屋演習場のように敷地造成を実施するのみでは津波の影響を避けることはできないものと、別途大掛かりな津波対策が必要というふうになることが考えられるところでございます。(発言する者あり)  これらの国有地につきましては、新屋演習場のように敷地造成を実施するだけでは津波の影響を避けることはできず、別途大掛かりな津波対策が必要となるというふうに考えられるところでございます。
  64. 白眞勲

    白眞勲君 じゃ、最後に、これ防衛大臣、白紙化してもう一回やり直すということでよろしいですね。全部もう一回更にしてやるということでいいですね。これだけ最後に。
  65. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 他の国有地の検討の部分で重大なデータのミスがございましたので、それは現地測量も含めてしっかりやらせていただきます。  また、新屋演習場において電波環境調査等各種の調査を行っておりますが、これは正確に行うことができているというふうに思っておりますので、他の国有地の再調査の結果も併せてもう一度資料を精査して、きちんと正確に説明をさせていただきたいと思っております。
  66. 白眞勲

    白眞勲君 終わります。
  67. 小西洋之

    ○小西洋之君 立憲民主党・民友会・希望の会の小西でございます。  冒頭、白先生の今の質疑の続きさせていただくので、秘書官、白先生の配付資料を大臣にお渡しいただけますか。資料の六ページです。局長、持っていたら大臣にお渡しいただいて、今答弁が明確でなかったので。  この資料の記載によれば、④津波の影響ですね、津波の影響は、影響があるところはバツ、影響ありと書いてあるんですが、新屋演習場はそういうふうに書いていないんですね。ですから、この記載は不適切であると。本来バツ、津波の影響ありと書くべきところを新屋演習場は空欄になっていますから、この記載が不適切であると、そういう理解でよろしいですね。①の遮蔽条件が不適切であると同様に不適切であると、大臣、イエスかノーかだけで答えてください。
  68. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) いや、なかなかイエスかノーだけでというわけにはいかないのでお答えさせていただきたいと思いますが、秋田県が出しているハザードマップに照らしたところ、演習場の西側部分は二メーターから五メーターの浸水があり得るという地域が一部ございます。それは敷地造成によってそれを回避することができるというふうに考えていたんですけれども、やっぱりそういうこともしっかりと説明をする必要があったというふうに思っておりまして、次の説明ではその点も含めてしっかりと説明させていただきたいと思っております。
  69. 小西洋之

    ○小西洋之君 でしたら、大臣、防衛省として、この④津波の影響のところの記載ですね、今何も記載していませんけど、これは記載していないこのままであって、これを間違いとして撤回することはないと、防衛省としてここの部分は撤回する意思はないということでよろしいですね。はっきり答えてください、それだけを。
  70. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 例えば、こういう資料の作り方、出し方が適切であったかどうかということも含めて、新しくつくった推進本部で徹底的に検討をしたいというふうに思っております。
  71. 小西洋之

    ○小西洋之君 これはもう、秋田県やあるいはその住民の皆さんを欺く、そうした虚偽の記載の文書だというふうに私は考えるところでございます。  では、防衛大綱、中期防の方の質問させていただきます。  冒頭、大臣にちょっと申し上げたいんですが、六月七日の参議院の本会議の大綱の大臣の説明の中で、固執することなくという言葉を、原稿ですね、我々議員に配られた、また、衆議院では固執することなくというふうに本会議場で言っているのを、とらわれることなくというふうに大臣自身が変えて読み上げて、本会議の場で大臣撤回をなさいました。これは二院制ですから、基本、参議院は衆議院と同じ事柄を審議しますので、そうした観点から二院制の在り方そのものに関わる問題、それが一点。撤回されたわけですから、首をかしげていますけれども。  また、もう一つは、実力組織の大臣、トップであるわけですから、大臣の意向だけで本会議における国会への、国権機関への、最高機関への説明を変えるということは許されないわけですよ、シビリアンコントロールの観点からも。これはあたかも本省の戦略企画課がグーグルマップを使って地図を作ったのと同じぐらいあり得ない愚かな行為だと思いますが、大臣の見解をお聞かせいただけますか。
  72. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) そこのところは、私はとっさに、日頃からできるだけ平たい言葉で話すように心掛けているものですから、固執することなくをとらわれることなくと言い換えたんですけれども、御指摘をいただいて撤回をさせていただいたところでございます。  御注意を受けて、今後こういうことがないようにしたいというふうに思っております。
  73. 小西洋之

    ○小西洋之君 ですから、二院制なんですから、大臣のその場の判断でとっさに本会議での大臣の報告事項の中身を変えていいわけはないわけですよ。これは極めて大問題ですよ。もう本当だったら大臣辞職していただくような、そういう私は話だと思うんですけど、首をかしげていらっしゃいますけれども。大臣がそういうことをされているから、本省の職員はグーグルマップで地図作ったりするわけですよ。  質問に移らせていただきます。配付資料を皆様、御覧いただけますでしょうか。  先日、トランプ大統領が来日した際に、安倍総理とトランプ大統領が、「かが」ですね、今度改装化して、私はあえてこの質疑では空母化と言いますけれども、「かが」の甲板上に乗ったわけであります。そこで二人でもうめちゃくちゃなことをしゃべっているんですね。  安倍総理の発言のところを下線引いておりますけれども、今後、本艦を改修し、STOVL戦闘機を搭載することで、我が国と地域の平和と安全に一層寄与していきますというふうに述べております。  一ページ次をめくっていただくと、これはホワイトハウスのホームページ上のトランプ大統領の発言でございますけれども、まずはこの「かが」のことを、左側ですね、グレートシップというふうに言って、今度右側です、下線引いたところ、ウイズ・ディス・エクストラオーディナリー・ニュー・エクイップメント、このニュー・エクイップメントというのがF35でございます、F35を搭載することによって、アワ・ネーションズ、日米を守る、広範かつ複雑な脅威から、そしてファー・ビヨンドですから、はるかかなたの地域ですね、はるかかなたの地域においても守る。  次ですね、安倍総理をたたえるんですけれども、エクストラオーディナリー・マンだとたたえながら、安倍総理がやってきたこの「かが」、「いずも」の改修などですけれども、F35を搭載することですけれども、これは同時にアメリカ合衆国の安全保障を促進する、高めることでもある。そして、その下ですけれども、こうしたことを行うことによって、オン・ビハーフ・オブ・オール・アメリカンズ、アメリカ全国民のために、アメリカ国民を守ってくれる、セーフガード・アワ・ピープルですから、アメリカ国民を守ってくれる日米の隊員に深く感謝するというようなことを述べているわけでございます。  一ページに戻っていただきまして、この安倍総理が言ったSTOVL戦闘機を搭載した「かが」が、問題は、この地域の平和と安定に一層寄与する、この考え方、方針が、左側の、中期防のこれコピーです、中期防の一体どこで読めるんだということでございます。  この中期防の「いずも」の改修の記述の柱書きですけれども、数字の二番、航空優勢の獲得・維持。次ですね、太平洋側の広域な空域を含む我が国周辺空域における防空能力の総合的な向上、これ日本の防衛のことしか言っていないわけですよ。日本の防衛のためにSTOVL戦闘機載っけるような改修をするんだというふうに言っているわけですけれども、防衛省、通告もしていますから、一体どこで安倍総理が言ったこの地域の平和と安定に寄与ということが読めるんでしょうか、中期防の中で。簡潔に答えてください。
  74. 槌道明宏

    ○政府参考人(槌道明宏君) 御指摘のように、大綱、中期防の中におきまして、このSTOVL機を搭載するための防空体制の強化を行う、そのために「いずも」の改修を行う。同護衛艦は、改修後も引き続き多機能の護衛艦として、我が国の防衛、大規模災害対応等の多様な任務に従事するものとすると、こういうことが記載されてございます。  中期防に示されましたこうした内容を実現することによりまして、我が国と地域の平和と安定に一層寄与するということができるものというふうに考えております。
  75. 小西洋之

    ○小西洋之君 要するに、今おっしゃった多様な任務、ここで読むということでよろしいですね。それだけ答えてください。多様な任務ですね。時間がない。
  76. 槌道明宏

    ○政府参考人(槌道明宏君) 防空体制の強化、我が国の防衛を始めとする多様な任務ということであります。
  77. 小西洋之

    ○小西洋之君 今局長が言っているところは、私が線を引いたところから二行目のところなんですね。この多様な任務というところで、安倍総理の、このロナルド・レーガンとも、攻撃型空母とも一緒に訓練やっているんですけれども、そうした地域と平和の安定に、この「かが」を使って、「いずも」を、改修後のものを使っていくということを読んでいるわけでございます。  これ、中期防の文章構造からそんなもの読めるわけないじゃないですか、これ。ここで言っている多様な任務というのは、大臣も言っているように、何か医療のときの対応をするとか、あるいは災害のときの対応をするとか、そういうことにも使っていく多目的な多機能の護衛艦ですよ、だから多様な任務を担うんですよと、そういうことを言っているだけであって、この多様な任務のところでアメリカを守るための実力行使、あるいはアメリカ軍と一体化、事実上一体化するようなことを読むと言ったら、これもうめちゃくちゃですよ。そういうことを今やろうとしているわけであります。  では、大臣に伺いますけれども、先ほど私が紹介したトランプ大統領の発言、あるいはこの安倍総理の発言ですけれども、これもう明確にアメリカという国を守る、あるいはアメリカ国民を守ってくれるというふうに言っていますから、この「かが」の、あるいは「いずも」の改修、STOVL機の搭載というのは、すなわちこの大綱、中期防というのは、専守防衛を逸脱して憲法に違反する他国防衛そのものじゃないんですか。
  78. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 中期防におけるこの「かが」といいますか、「いずも」型護衛艦の改修については、先ほど局長が説明したとおりの記述になっているわけですが、そもそも大綱、中期防がセットで我が国の防衛方針を示しているものだと思います。  防衛大綱では、言うまでもないことながら、日米の同盟は我が国のみならずインド太平洋地域、さらには国際社会の平和と安定及び繁栄に大きな役割を果たすんだということを述べているわけですから、そこは私は矛盾はないものというふうに思っております。  トランプ大統領の発言について一々コメントすることは控えたいと思いますが、いずれにしても、この「いずも」型の護衛艦の改修は米軍のために行うのではなくて、我が国が主体的に我が国防衛のために判断をしているところでございます。
  79. 小西洋之

    ○小西洋之君 いや、私が申し上げているのは、この「いずも」型改修の中期防等々を発表した以降、大臣、国会などで我が国防衛のためだとしか言っていないわけですよ。地域の平和と安定、こんなはるか地域のことまでなんか言っていないわけですよ。しかも、これトランプ大統領は明確にアメリカ国民を守る、そうしたことをやってくれて感謝ということを言っているわけですから、これは他国防衛そのものじゃないですか。少なくともアメリカはこの「かが」がアメリカ軍を、アメリカ国民を守ってくれると、大統領はこれ明言しているんです、「かが」の甲板上で。  大臣、次の質問ですが、こういうことをすると、いざアメリカが地球の裏側などで戦争を始めたときに自衛隊を出してくれと言ったときに、これ断れなくなるんですよ、政治的に。このトランプ大統領、あのグレートシップをアメリカ国民のために、アメリカの兵士のために出してくれと言ったら、これ政治的に断れなくなるんです。アメリカの戦争に引きずり込まれることになるんじゃないですか。
  80. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 「いずも」型護衛艦は、まだ改修はしていないわけですが、現在も、例えば戦略的な寄港といいますか、東南アジア各国を中心に寄港を行いつつ、自由で開かれたインド太平洋というビジョンの下に地域の安定のために活動をしているというふうに思っております。改修後も当然同様の活動も行うことになるということでございます。  米側がどのような、何といいますか、軍事行動を起こそうとも、我が国があくまでも主体的にどのように対応するかは判断をしていくことでございまして、受動的にお付き合いするということではございませんので、そこはそのように御理解をいただきたいというふうに思います。
  81. 小西洋之

    ○小西洋之君 主体的に主権国家として外交できないから大相撲の観戦招待なんかしているわけじゃないですか。  この六月の十日から十二日にこの攻撃型空母ロナルド・レーガンと「かが」が一緒に並んだ訓練の写真を防衛省は公表しておりますけど、防衛大臣に伺いますけれども、攻撃型空母と「かが」が一体これ、訓練の目的ですね、各種戦術訓練と言っていますけれども、攻撃型空母と、アメリカ軍のですね、「かが」が一体どういう戦闘行為をやるんですか、何のための訓練なんですか、具体的に答弁してください。
  82. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 「いずも」型護衛艦は、これまでもインド太平洋方面のさっき申し上げた派遣訓練、それから米軍を含む地域の様々な国との共同訓練を行ってきております。  米国の艦艇と共同訓練をするというのは、様々な事態に照らして技量の向上のために行っていることでございます。こうした共同訓練の実施の結果として日米の連携強化がしっかり図られるというふうに考えておるところでございまして、先生御指摘のような問題が惹起するというふうには考えておりません。
  83. 小西洋之

    ○小西洋之君 だから、何のために使うのかという質問に対して様々な事態の技量の向上だと、これ何にも答えていないじゃないですか。そういう答弁をやっていると、これ本当に戦争に引きずり込まれますよ。戦前だってそうですよ。これ亡国の道じゃないかというような質問、割腹演説をやった議員いますよ。除名しましたよ、議会で。大臣、その当時の軍部の責任者が、何を言うかというふうに暴言を吐いてですね。それと全く同じようなやり取りとしか思えません。何も答えていないじゃないですか。  防衛大臣に伺います、もう時間なので。今回の防衛大綱、中期防を私、見ていて、私はこれ売国行為だと思います。なぜかというと、日米同盟というのは、自衛隊員がアメリカ軍を守るために血を流す、すなわち集団的自衛権、後方支援、そんなことをやったって私は毀損しないと思います。なぜかというと、日米同盟に基づくこのレーガンの母港ですよ、在日米軍基地がなければアメリカはアジア太平洋地域で海軍のプレゼンスは持てないわけです。膨大な犠牲を払っている嘉手納あるいは三沢、そうしたような基地がなければ空軍力のプレゼンスを失うことは、それは分かる、当たり前のことです。  アメリカは日米同盟によって地上最大のグッドディールをやっている、トランプ大統領やアメリカ国民にとって。それが日米同盟の本質であり、今までの自民党政権はそういう理解の下でこれを双務条約と言っていたわけです。にもかかわらず、アメリカは日米同盟によって、在日米軍基地によって計り知れない国益を得ているにもかかわらず、なぜ自衛隊員がアメリカ軍のために、あるいはアメリカ軍を守る集団的自衛権を発動しなければ日米同盟が壊れるのかどうか、明確に答えてください、なぜ壊れるのか。
  84. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 我が国を取り巻く安全保障環境というのは、残念なことですけれども、一層厳しさを増していると認識しておりますし、加速度的に変化をしているというふうに思います。そういう中にあって、国民の命と平和な暮らしを守り抜くためには、まず我が国が防衛力、抑止力を一層強化するということと同時に、日米同盟の対処力向上を図って、全体としての抑止力を一層充実させることが必要だというふうに思っております。  当然、安保条約に基づいて米軍に基地を提供しているわけですが、それらも相まって、我が国のみならず、地域、そしてインド太平洋全域の平和と安定に貢献することができてきていると思いますし、そういう役割はこれからも充実させていかなければいけないというふうに考えております。
  85. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) おまとめください。
  86. 小西洋之

    ○小西洋之君 もう終わります。  自衛隊員が命を懸けて集団的自衛権を発動してアメリカ軍を守る、そうしなければ日米同盟は本当に毀損するんですかと質問して、なぜそのことを答えないんですか。それはもう防衛大臣失格であるということを申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。
  87. 大野元裕

    ○大野元裕君 国民民主党・新緑風会の大野元裕です。  まず最初に、外務大臣にお伺いをさせていただきたいと思っております。  今回のイラン訪問等、お疲れさまでございました。今回のイラン訪問で、イラン側の要人にお会いになられたこと、またアメリカを含む国際社会のメッセージ等を伝達したこと以外に、総理、外務大臣のイラン訪問の具体的な成果というのは何だったんでしょうか、教えてください。
  88. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 中東における緊張が残念ながら日増しに高まっている中で、この偶発的な武力行使、そして、それが拡大することを防ぐというのが今非常に重要になっていると思います。そういう中で、今あらゆる手段でこの緊張を緩和していくというのが大事なんだろうと思いますし、今回の総理の訪問も、この地域での緊張緩和ということを働きかけるというのが最大の目的でございました。  そういう中で、この二国間の会談という中で先方から、戦争を求めるものではない、核兵器を追求しているということではないということをしっかりと引き出すことができたというのは大いにこの緊張緩和に資すると思っておりますし、また、様々な日本とイランのこれまでの伝統的な友好関係に基づいてしっかりとしたコミュニケーションのチャンネルというものが築けたということが、今後もこの地域の偶発的な衝突の防止あるいは緊張緩和に役立っていくというふうに考えております。
  89. 大野元裕

    ○大野元裕君 最後のコミュニケーションの維持、これは同意です。それから、その緊張緩和については、様々な報道ではそのときにタンカーがやられたとかあるいは時間稼ぎされたとか、そういった非常にアイロニーに富んだ報道がありますが、私も一遍では確かに緊張緩和しないと思います。  そこについてはまだ多としますが、ただ、核兵器を製造しないということ、追求しないということを明確に引き出したという御答弁がありましたけれども、それは私、余りにもちょっとミスリーディングではないかと思っています。というのは、多少なりともイランに接したことがある方であれば、多分、岡局長も聞いたことがあると思いますけれども、イラン革命の直後、一九七九年、ホメイニ師自身がそれまでシャーの政権の下で行われていたテヘランでの核の施設を自ら暴露して、そして大量破壊兵器、特に核兵器については非戦闘員を巻き込むのでイスラム法上禁止されているというふうに明確に述べていて、その後、イランにおいては核兵器の製造は国是として反対されているというふうに私は理解をしており、つまり、日本に来たどこか外国の方が、要人が、日本の政府が核兵器は製造しませんと言ったことがあるとして、それが明確に引き出したと、何十回、何百回も使い古したことを引き出したにすぎないので、私はそのことについては、申し上げられるのは、余りにもミスリーディングだし、逆にイランをばかにしているというふうに私は思います。  実は、イランでは、もう一つだけ申し上げますが、三月にライーシ司法長官が、強硬派が任命されていますけれども、イランでは両方のバランス、ロウハニとかザリーフのような穏健派と強硬派が両方いて、強硬派に向けて確かにしゃべらないところがいけない、あるところは事実ですから、そこは我々から見たら、実りが多いというよりも、どちらかというと挑発的な、アメリカに対して挑発的なものがあるとは思いますが、しかし、その間をきちんとかき分けていくことが今回の勇気あるイラン訪問の私は成果になるのではないかと思っています。  だから、期待を込めて改めて申し上げますけれども、こういったことをわざわざ違うことというか、今まで使い古されたことを成果として述べるよりも、きちんとしたきめ細かい、そして恐らく、分かりませんが、シャトル外交のような粘り強い外交をしないと私は日本のイランに対する、世界に対するレバレッジというのは失われると思っています。その意味で、これは前向きな意味で申し上げるんですけれども、是非、そういった形ですぐに結果を求めるのではなくて、イランと特にやるということであれば、是非とも粘り強い外交を外務大臣としてお願いをしたいと思いますが、是非コメントをお願いいたします。
  90. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 緊張の緩和が一日、一回の訪問でできるとは我々も思っておりませんが、しかし、きちんとしたコミュニケーションを維持していくということ、そして、今このJCPOAに関してイランが様々な発言が行われているということについて、この時期にイランから更にコミットメントを引き出すということは非常に重要だと私は思っているところでございます。  イランの内政について日本政府として公な場でコミット、失礼、コメントすることは差し控えたいというふうに思っておりますが、イランとしても日本との友好関係というものについて様々発言をしてくれているところもありますので、これからもこうしたコミュニケーションのチャンネルをしっかりと築いていきたいというふうに思っております。
  91. 大野元裕

    ○大野元裕君 済みません、私も余り申し上げたくないんですが、イスラム法というか、ベラヤティファギーというイランの体制の下においては、高位のマルジャー・タクリードが発したファトワーについては、これをひっくり返すということはないわけですから、今それを言ったんじゃなくて、当時ホメイニが言ったやつはもうこれ決断ですよ。これを新たに書き換えるという方が実は大変な勇気であって、今新たに発したんじゃなくて、これはずっと保たれている国是でありますから、大臣、そこはイランの体制に対する理解はされた上で御発言をされた方がいいと私は思っております。その上で、是非、イラン、私とても大事な国だと思っていますので、御期待はさせていただきたいと思っています。  そして、防衛大臣、大綱の方に移らさせていただきます。  防衛計画の大綱及び中期防衛計画に関する議論というのは、私も、極めて速いスピードで変化する我が国を取り巻く安全保障環境に鑑みれば、極めて重要だと思っています。その意味では、与野党の立場を乗り越えて議論するべき点も多いと思われますところ、是非大臣には御自身のお言葉で御答弁をいただきたいと思っています。  まず最初に、中国の軍事力の拡張についてお伺いをいたします。  平成三十年度版の防衛白書においては、中国海空軍などの活動目標の第一には、中国の領土、領海及び領空を防衛するために、可能な限り遠方の海空域で敵の作戦を阻止することとあります。また、海洋権益の確保も目的として挙げています。そしてその上で、この点について大綱では、今回の大綱では、周辺地域への他国の軍事力の接近、展開を阻止し、当該地域での軍事活動を阻害する軍事能力、いわゆる接近阻止、領域拒否、A2AD能力の強化という形で取り上げておられます。  さて、その大綱で言う中国が考えるところの接近、展開を阻止する周辺地域というのはどこだというふうにお考えなんでしょうか。これが想定できなければ我が方の対応の仕方も当然できないと、しようもないと考えられますけど、大臣の御見解を問います。
  92. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) いわゆるA2AD、アンチアクセス・エリア・ディナイアルの中国の能力というのは年々強化されてきていると認識をしております。  従来は、いわゆる第一列島線よりも内側といいますか、中国側の地域がいわゆるA2ADの領域なのではないかと思われていましたが、最近では太平洋方面に戦闘艦隊がどんどんと出てきていると、それから長距離、長射程の巡航ミサイルを積んだ爆撃機も太平洋方面に活動を活発化させていると、それから空母キラーと言われる弾道ミサイル、あるいはもっと長いグアムキラーなどという弾道ミサイルも保有をしていると、さらには宇宙での能力も強化をしているということでございますから、この中国の遠方の海空域におけるA2AD能力というのはどんどんと拡大をしているというふうに認識をしておりまして、重大な関心を払ってこれを注視をしているところでございます。
  93. 大野元裕

    ○大野元裕君 実は、そこのところを防衛の大綱は私はきちんと説明をするべきではないかと以前から思っています。  というのは、先ほどの小西先生との議論もそうなんですけれども、例えば我が国に対する直接の攻撃、これはとても分かりやすい話ですよね。この中国がA2AD能力を拡大させていること、太平洋側に中国軍が頻繁に出て第一列島線を越えること、これ自体は何ら国際法も違反ではないし、我が国の領域、領土、領海に対する直接の攻撃を構成してはいません、そうですよね。  しかしながら、これを脅威として見る、特に、例えばアメリカのペンス大統領などは中国の目標について、西太平洋、太平洋の西側部分からアメリカを追い出して、同盟国をアメリカが助けに来るのを阻もうとしているというふうな言い方で書いてあります。  まだそこまでの私、能力はないと思いますけれども、しかし、実際の我が国に対する攻撃ではないけれども、今あるいは直近の近い未来にそういった脅威があり得るということを想定をしながら議論をするのであれば、防衛の大綱もそこをきちんと国民に議論をしないと、分かりやすい直接の攻撃以外のところですから、分かりにくいんだと思うんです。  つまり、例えば我が国が、例えば中国が第一列島線を越えて大きな影響力を保持し、そして国際秩序、中国が言うところの国際秩序をそこで押し付ける場合には、当然我が国との衝突って想定し得るんだと私は思います。  そういった動き、つまり我が国への直接の脅威じゃないけれども、そういった動きに対抗する措置について国民への説明は十分だというふうにお考えでしょうか。
  94. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 中国の軍事力の強化については、あるいは中国による東シナ海での活動あるいは南シナ海での活動については、これは我が国のみならず国際社会にとっても重大な懸念であるというふうに大綱には書かせていただいていると思います。  一方で、我が国の防衛政策あるいは防衛力整備は、特定の、中国はもとより特定の国を対象としたものではないという考え方に立っておりますので、今申し上げたような厳しい国際安全保障環境を鑑みて、海空領域における能力、それからスタンドオフの防衛能力、機動展開能力などの強化をしっかり図っていくというふうに書かせていただいているところでございます。  今の答弁で是非御理解を賜れればというふうに思います。
  95. 大野元裕

    ○大野元裕君 いや、私、理解しています。理解しているから言っているんです。  その我が国に対する直接の攻撃以外のところの部分についてどういう解釈を許してしまうかによっては、先ほど小西先生との議論聞いていても、私は実はそこの辺は感じたところなんです。だからこそ、脅威は確かにそのとおり。だからといって、きちんとした法的な基礎がないといけないという議論に今度なってしまいますから、そこで擦れ違いが出てしまうし、国民にはきちんと説明しろというのはそういうことなんです。  今大臣がスタンドオフ能力の話云々とされましたが、例えば先般、六月の十日ですか、中国の海軍の空母群と呼べばいいんでしょうか、これが沖宮間、沖縄と宮古の間を通過して太平洋に至りました。これについてもそうですが、民主党政権時代にも沖宮間に実は暫定的に地対艦ミサイル配備したことがあります。これは中国の野心を牽制するものというふうに当時報道等では言われました。  今回の大綱においても、島嶼部に対する侵攻に対処し得るよう、地対艦誘導弾部隊及び島嶼防御用高速滑空弾部隊を保持すると書いてあるんです。これ、それは確かに島嶼防衛用なんだろうというところもありますが、これ海峡間でも使えますよね。海峡間でも、海峡においても通峡するその脅威に対しても使えるものですよね。  だとすると、私は、こういうところは島嶼防衛用などとわざわざ書くのではなくて、きちんと必要な防衛の発想というものは書いた上で説明をしていかないと、いきなりそれが必要になったときに、いや、実はあれ島嶼防衛用ではなかったんですと、そういう状況ではいけないので、私は、防衛の大綱ではきちんと、脅威の想定をしたならばそれに対して対抗する手段としてこういったものがありますということは明確に言っておかないと、後々また国会の議論だけではなくて国民から信頼を失うと思いますが、いかがでしょうか。
  96. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 南西諸島の守りというのは非常に重要だというふうに考えております。それに、その守りをしっかりと固めるために今自衛隊の部隊も配置をさせていただいておりますし、先生御指摘の装備なども備えてきているわけでございますが、島嶼防衛するためには海峡等も含めてしっかりとウオッチし、万が一の事態が発生した場合は対応できる能力を備えていなければいけないわけでございます。  島嶼防衛用というような表現、記述になっておりますけれども、そういった万般を含む概念だというふうにお考えいただければ有り難いというふうに思います。
  97. 大野元裕

    ○大野元裕君 そこ、もしあれだったら議論をもっと広げたいんですが、南西部とか島嶼部とかいろいろ定義をもう一回やり直さなきゃいけない気がいたしますが。  まあそれはちょっとおいておいて先に進ませていただきますけれども、先ほどの中国海軍の空母群、沖宮間の越境は既に三回目と理解をしています。これまで中国の遼寧を含む艦艇については、燃費を含むエンジンの問題というのはこれまで何度も指摘をされてきました。特に、給油艦、補給艦の速度が遅いので、彼らの活動範囲というのは極めて限られていると私も理解してきたし、そういうふうにこれまでも説明されてきました。  ところが、今回、フユ型の高速戦闘支援艦というんでしょうか、が随行をした。これは初めてのことだと理解しています。そうだとすると、今回のフユ型の高速支援艦の随行によって、中国部隊の太平洋における作戦行動の範囲というのは大きく拡大したことになるんでしょうか。そうだとすると、我が国はそれに対してどのように対抗するんでしょうか、教えてください。
  98. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 委員御指摘のように、今般、そのフユ級の高速戦闘支援艦というものと一緒に中国の空母が活動しているということには我々も注目をしております。と申しますのも、このフユ級の高速戦闘支援艦は中国海軍最大級の総合補給艦でございまして、軍艦への補給あるいは空母への航空機燃料等々の補給任務を果たすものとされております。これは、中国の空母運用能力が相当に向上してきている、またこれから向上していく、それから作戦遂行能力の向上にもつながっていくものというふうに考えておりまして、引き続き注視をしてまいりたいというふうに思っております。
  99. 大野元裕

    ○大野元裕君 これ、本当に非常に、私、深刻な事態だと思っていますので、是非お願いをします。  その上で、今度は自衛隊の救命救急について、この件については私、何度も取り上げさせていただいております。  今回の大綱、中期防においては、第一線から最終後送地までのシームレスな医療体制の整備、必要な衛生資材の備蓄等が明示されたことについては、やっとこれ自衛隊員の命にもう一歩進んだなという思いがあって、ここは評価をさせていただきます。  その一方で、南西地域における自衛隊の衛生機能は強化を重視するという記述がありました。ならば、なぜこれまで九州の自衛隊病院はスクラップ・アンド・ビルドの名の下に機能を縮小されてきているんでしょうか。また、これからもされるんでしょうか。鹿児島以南の南西地域、南西地域を重視するならば、後送地域に当たる九州の医療体制の整備は不可欠なんじゃないんですか。また、東アジアの有事があった場合にも、九州の後方としての役割、私はとても大事だと思っていますけれども、これ、大臣、見直す気はありませんか。スクラップ・アンド・ビルドはいいんですけれども、この地域が特にと書いているんであれば、九州の病院機能については是非見直していただけないでしょうか。
  100. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 衛生機能の強化については、これまで大野先生から様々な御指摘をいただいて、具体的なその機能改善につながってまいりました。そのことにまずお礼を申し上げたいというふうに思います。  ただいまの病院の体制でございますけれども、今防衛省・自衛隊は、自衛隊病院の拠点化、高機能化を図っているところでございます。もちろん目的は、第一線から最終移送先までシームレスな医療後送体制を強化するためでございますけれども、南西地域における衛生機能の強化の観点で申し上げますと、後送先になる九州地区の自衛隊病院の役割は非常に重要だというふうに思っておりまして、効果的な体制整備をする必要があると考えています。  具体的には、福岡病院には、その建て替えに合わせ、救急医療体制の強化、屋上ヘリポートなどを有する西方基幹病院として高機能化を図ると。熊本病院は、各種事態の対応のための即応能力を有する病院として引き続き保持をしていく考えでございます。  ちなみに、私の地元の別府病院もなくなる予定でございますが、そういう効果的な体制整備を図りつつ、その機能はしっかりと強化をしてまいりたいというふうに思っております。
  101. 大野元裕

    ○大野元裕君 大臣、ここは是非お願いなんですが、自衛隊員がしっかりと、大臣がその命を守るという御決意があるのであれば、本当に高機能化しているか見てください。別府病院がなくなること、大変深刻です。スクラップ・アンド・ビルドの名の下に福岡の春日の病院が強化されること、これは評価します。ただ、そうはいっても、先ほど引き続き維持すると言った熊本の病院、何年にあれ造ったものとか御存じですか。昭和三十二年です。私より年上です。是非見に行ってください。本当にこれ、笑い事じゃなくて深刻ですよ。だって、前線でけがするかもしれない、あるいは何か問題がなるかもしれない、自衛隊員ですから。高機能化の名の下に、きれいな言葉ではあるけれども、現実に何が行われているか、是非見ていただきたいと思います。  最後に、時間がないので、イージスの話、先生方皆さんされておられますけれども、私からも質問をさせていただきます。  本会議において、私の同僚の川合議員から、イージス・アショアが配備されればロシアによる攻撃対象になるのではないかとの議論がありました。あのとき、私は総理、当時の御答弁は、回答されていないと思っています。というのは、何を聞いたかというと、ロシアの攻撃対象とならないのだと考えるのであればその根拠を示してくれというふうに申し上げたんです。なぜならば、私の質問で、予算委員会で、防衛省は、イージス・アショアを構成するMK41は、ロシア側の主張、攻撃対象になるということの主張に、MK41自体がそれが該当することは認められておられます。プーチン大統領も、そのミサイル発射システムを領土内に展開する国がある場合には攻撃対象にすると明言しています。  そこで伺いたいんですが、改めて伺いますけれども、このシステムを展開しても、我が国領土に、攻撃対象とならないとロシアが理解している根拠を示してください。
  102. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  103. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
  104. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 済みません、ちょっと質問をよく理解できておりませんでした。  この話は、さきの河野大臣とともに行った日ロの2プラス2でも、それから防衛省で行いました日ロ防衛相会談でも、ロシア側から再三にわたって指摘がございましたが、ロシアが言わんとするところは、イージス・アショアというのは攻撃能力を持つのではないかということを指摘をされるわけですけれども、我が方はしっかりと説明をしております。イージス・アショアというのはあくまでも防御的なシステムであって、ロシアのみならず他国に脅威を与えるようなものではないと。それから、その構成装置として御指摘のVLSマーク41を使用する予定ですけれども、いわゆるトマホークなどの対地攻撃用のミサイルを発射する能力は持っていないんだと、しかもそのような能力を付与することも全く検討していないということを累次にわたって説明を申し上げておりまして、もし必要があれば専門家の会合も日ロ間でやりましょうという提案もさせていただいております。  今後も機会を捉えまして、しっかりとロシア側に説明を尽くしてまいりたいというふうに思っております。
  105. 大野元裕

    ○大野元裕君 時間がないので、私なりの理解で申し上げれば、今のところまだロシア側はそれを納得していない、だからこそ必要があれば専門家を交えた協議をしよう、これからやりましょうと、こういう話なんだというふうに理解をさせていただきました。  そうだとすると、こういったまだ陸上配備にはリスクがあります。それから、先ほど宇都委員との議論の中でありましたけれども、レーダーの問題、まだまだあります。仮にLMSSRレーダーが配備されたとしても、我が国以外の国々にこれ多分行かないと思うので、スペアパーツ等高価になると私は理解をするし、能力についてもまだクエスチョンマークがあると私は理解をしています。  そうだとすると、まだ今のところ海外に売っていませんけれども、SPY6レーダーとかほかにも選択肢があって、時間的余裕もあり、なおかつ政治的なリスク、攻撃されるリスクもあるということであれば、一旦立ち止まって考えた方がいいのではないですか。また、これを海上に置くべきではないかと川合さんおっしゃいましたけれども、そうなった場合には、CEC能力、中国の巡航ミサイルとかですね、に対する対応能力も含めて、IAMD化等も図られると思いますし、一度これ立ち止まるべきではないか。その上で、冷静に判断をして、最適でそして最も安心ができ、なおかつ隣国の理解も得ながら我が国の防衛能力の向上ができるような体制に努めるべきではないかと思いますが、大臣、コメントをお願いいたします。
  106. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) LMSSRを選択いたしましたのは、性能、コスト、それから後方支援体制など総合的に判断した結果、そちらの方が適切だというふうに判断をしたからでございます。当面、巡航ミサイルに対応する能力を付与する考えはありませんが、しかし、安全保障環境、どのように変わっていくか分かりませんので、それが、巡航ミサイルを撃つんじゃなくて、対応する能力を付与する余地は残しておかなければいけないというふうに思っております。
  107. 大野元裕

    ○大野元裕君 時間が来ましたのでまとめますけれども、大臣、是非、自衛官に対する実効的な体制と、それと、我が国を守る上でも、急ぐのではなくて、きちんとした体制を取っていただきたいということを申し上げまして、私からの質問とさせていただきます。  ありがとうございました。
  108. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 公明党の高瀬弘美です。よろしくお願いいたします。  まず初めに、外務大臣から今回のイラン訪問についての御報告がございました。先ほど大野委員の方からも様々御意見ございましたけれども、私としましては、今回、イラン側から核兵器及び戦争を追求しないと、これをしっかり取れたということは非常に大きなことであると思っております。特に、国際社会が不安に思う中で、戦争を追求しないというこの発言を一国のリーダーが一国に対して行ったということ、このことは大変重たいことと思っておりますので、そのことを評価させていただきたいと思っております。  その上で、ホルムズ海峡で起きました日本のタンカーの襲撃事件に関してお伺いをいたします。  今回の事案後、今現在も我が国の貿易船籍、周辺海域を航行していると思いますけれども、安全対策上の観点から外務省として日本の船籍に対して情報発信があったかどうか、また、事故調査結果が出るまでの間にとり得る再発防止の措置について、何か動きがあればお答えいただければと思います。
  109. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) この件につきましては、今関係国と情報収集、そして我が国としての分析を進めているところでございます。商船の安全な航行の確保のために、今後ともしっかりとやっていきたいというふうに思っております。  事案が発生しました十三日に外務省の海外安全ホームページ上に広域情報を発出するなど、この海域についての注意喚起を外務省としても実施をしているところでございます。
  110. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 今回のこのタンカーの襲撃事件に関しましては、事案の性質上、必要な場合には独立性のある機関による事故調査の必要性もあるのではないかと、そういう意見も様々なところから出てきておりますけれども、今後の事故調査に関して大臣の御見解を教えてください。
  111. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) グテーレス国連事務総長が事実の確認と責任の所在を明らかにするための独立した調査の必要性ということについて発言をされておりますが、同時に、事務総長にそれを発意する権限がない、これは安保理に権限があるということもおっしゃっているというふうに理解をしております。  我が国としましては、今関係諸国と情報の収集、共有、分析を進めているところでございまして、安保理がどのような対応をするか、我が国としても安保理のメンバー国としっかり情報交換をしてまいりたいと思っております。
  112. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 ありがとうございました。  それでは、続きまして、地上配備型迎撃システム、イージス・アショアの報告書についてお伺いをしたいと思います。  連日、調査の結果が間違っていた、そしてグーグルアースを使用していた、さらには住民説明会での職員の居眠り等報道がされております。この住民説明会の映像を私もテレビで拝見いたしましたけれども、その場での対応にもかなり問題があったと思っております。この配備に際しまして最大限配慮をしなければならない住民の皆様の信頼を損なう大変許されない事態となっていると思いますので、防衛省には猛省を促したいと思います。  大臣も秋田に入られまして、知事や市長とも面会をしていただき、おわびもされていらっしゃいますけれども、今回の報告書を作成した担当部局、戦略企画課であると認識をしておりますが、今回、グーグルアースを使ったということも明らかであるように、これまでの体制では能力的にこの調査を行うことが難しかった、それがもう明らかになっていると思います。今後、地方防衛局も含めまして体制を抜本的に立て直す必要があると考えますが、大臣、いかがでしょうか。
  113. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 今委員御指摘のように、今般、イージス・アショアに係る報告書の中で重大なミスがあった、誤りがあったということについては、重ねて県民、市民の皆さんに深くおわびを申し上げたいというふうに思っております。また、説明会での職員の極めて不適切な態度についても深刻な反省が必要であるというふうに考えております。  体制の一新につきましては、昨日、防衛副大臣を長とする、また内局、関係幕僚監部、装備庁を本部員とする新体制を発足をさせたところでございまして、今後かかるミスあるいは緊張感を欠くような行為が二度とないように、しっかりと引き締めてまいりたいというふうに思っております。  当面、他の国有地の調査についてしっかりと必要な調査を追加して行わせていただいた上で資料を修正、補正し、より分かりやすい、また正確なデータに基づく説明を行ってまいりたいというふうに考えております。
  114. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 一度失われた信頼を取り返すというのは大変なことだと思いますので、大臣のリーダーシップの下、しっかり取組を進めていただきたいと思います。  防衛大綱、中期防に関する質問に移らせていただきます。  防衛大綱の中に、今回、サイバー防衛部隊の創設とございまして、統合幕僚監部の中にサイバー防衛隊ができ、全体で千数百人規模に拡充するというような御答弁、大臣からも本会議でございました。  ただ、今回、この統合幕僚監部にできるものもあるんですけれども、陸海空にそれぞれあったサイバー部隊、サイバー人員というのは、これまでもそうでしたし、これからもそれぞれのところで残っていくと。  そういう中で、この陸海空それぞれが接する情報も異なりますし、またカウンターパートから得るサイバーに関する情報も異なることが想像できるわけでございますが、この陸海空の間のサイバーに関する情報共有は今後どのように行われるのでしょうか。
  115. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 防衛省・自衛隊においては、サイバー防衛隊及び陸海空のサイバー部隊が二十四時間体制で通信ネットワークの監視やサイバー攻撃への対処を行っております。  これらの通信ネットワークの監視等に当たりましては、各サイバー部隊間において各々が検知したサイバー攻撃に関する脅威情報をリアルタイムで共有することをやっております。また、内閣サイバーセキュリティセンター、NISCを始めとする関係機関とも必要な情報共有を図っておりますが、こういった体制をよりこれから強化をして、サイバーセキュリティーに関する情報共有がよりしっかりできるようにしてまいりたいというふうに考えております。
  116. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 これまでの委員会質問の大臣の御答弁の中で、このサイバーに関しまして高度な専門的知見を有する外部人材を活用していきたいというようなお言葉を何度かいただきました。実践的に学ぶ場合には、防衛省の実際のシステムを使わないといけないということもございまして、機密情報に触れる場合も想定されます。  先日、この防衛大綱、中期防に関する参考人質疑の中でも参考人から御意見があったんですが、今後、このサイバー人材、民間から登用する場合に、忠誠心というものをどのように培っていくか、これが一つ必要になっていくというような御意見もございました。  防衛省のたたき上げだけではなくて、民間からの中途採用ですとか出向、登用等様々な場合が今後考えられますけれども、そういう中でこの情報防護をどのように担保していくのか、この点について大臣にお伺いしたいと思います。
  117. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 先生の御指摘は極めて重要な御指摘だと思っております。  外部人材の活用というのは非常に重要でございまして、役務契約あるいは官民人事交流制度などを用いてそういう人材を確保を進めておりますけれども、その採用に当たりましては情報の保全を確保することが極めてというか死活的に重要だというふうに考えておりまして、役務契約においては契約上の守秘義務をしっかり課すと、当然のことながら、セキュリティー区画というものをしっかりと設けると。  それから、隊員として採用された者においては法律上秘密を守る義務が課されるわけでございますが、当然、クリアランスをしっかり行って、それに適する者を充てていくなどの措置を講じて、非常に機微な機密情報を扱わざるを得ない分野になりますので、委員御指摘のような点に十分配意をして外部人材の活用を行っていかなければいけないというふうに思っております。
  118. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 どうぞよろしくお願いいたします。  前回の2プラス2で、サイバー分野における協力の強化が確認をされまして、サイバー攻撃も日米安全保障条約第五条に定める武力攻撃に当たり得るということが確認をされました。  今後、サイバー分野において優位性を持つ米国から、国防におけるサイバーセキュリティーに関する専門家を短期ではなくて長期で派遣してもらう、あるいは雇用する必要性が出てくるのではないかと思いますけれども、大臣の御見解、いかがでしょうか。
  119. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) まず、防衛省・自衛隊としてその能力を独自に身に付けることが必要でございまして、部内の教育課程における教育あるいは国内外の教育機関への留学、それから民間企業における研修、それから諸外国との共同演習などでまずは自衛隊の人材をしっかり鍛えていきたいというふうに思っておりますけれども、先生御指摘のように、高度な専門的知見を有する外部の人材を例えば招聘して自衛隊の部隊に対して教育訓練を行ってもらうということも含めて、人材育成の方法については不断に検討してまいりたいというふうに思っております。
  120. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 ありがとうございます。  実際にNATOの加盟国の間では、こうした高度なサイバー人材については、長期間の雇用、二年、三年と派遣をいただいて雇用をして、その方にしっかりと内部の教育をしていただくということがもう既に行われておりますので、是非ともこの共同演習、先ほど大臣からお話がございましたけれども、短期的なものだけに限らず、しっかり長期的な人材の育成についても御検討をいただきたいと思います。  電磁波についてお伺いいたします。  昨年、NATOの演習時にGPS信号の妨害ということが事案として起こりましたけれども、このことについての防衛省としての認識をお答えください。
  121. 槌道明宏

    ○政府参考人(槌道明宏君) NATOが昨年十月から十一月にかけて実施しました大規模軍事演習、トライデント・ジャンクチャー二〇一八の期間中にGPS電波の妨害を受ける事案が発生したとされております。本件については、航空機の運航に対する危険を及ぼすものであった旨指摘されているものと承知をしております。  なお、本件事案の詳細は必ずしも明らかになっているわけではございませんが、ノルウェーがロシアの関与を指摘した一方で、ロシア側はこれを否定していると、そういう状況だと承知をしております。  こうした個々の事案についての内容についてコメントすることはなかなか難しいわけでございますが、様々なこうした指摘があることを踏まえ、こうした事案について、一般論として申し上げますと、このGPSを含む電磁波というものが現在の戦闘様相において攻防の最前線として重要な領域の一つと認識されるようになっているわけでございます。こうした観点から、この事案についても重要な軍事事象として我々としても注目しているところでございます。
  122. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 ありがとうございます。  これは、日本での報道ももちろんありましたけれども、海外の新聞報道等ではかなり大きく扱われておりまして、もう相当大きな出来事であったということは間違いないと思っておりますので、是非とも、こういう点につきましても、今後、電磁波について領域を日本としても拡充していくわけでございますので、しっかりとフォローをしていただきたいというふうに思います。  続きまして、中期防についてお伺いをいたします。  中期防では、計画の実施に必要な防衛費の水準を二十七兆四千七百億とした上で、実際の予算編成においては二兆円削減するという目標が設定をされております。前回の中期防では一兆円弱の削減額だったことを踏まえますと、その倍の削減を目指すということは相当な努力が必要となります。  大臣が本会議でお答えになられた中でも、費用対効果の低いプロジェクトの見直し、そして徹底したコスト抑制や長期契約を含む装備品の効率的な取得というふうにお答えがございましたが、この費用対効果の低いプロジェクトの見直しですとか長期契約を含む装備品の効率的な取得について、もう少し具体的な例を挙げてお答えをいただきたいと思います。  特に、長期契約につきましては、本委員会におきます長期契約法質疑の中でも、削減額が客観的にみなして適正なものであるかどうかという判断が非常に難しいという指摘も委員の皆様からございましたので、その点も踏まえてお答えいただきたいと思います。
  123. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 極めて重要な課題で、困難な課題ではありますが、成し遂げていかなければいけないというふうに思っております。  前中期防期間中は七千億削れということでしたが、実績は七千八百億ぐらい削減することができたと思います。二兆円というのは大変ハードルが高いんですけれども、しっかり取り組んでいきたいと思っています。  具体的には、例えば多連装ロケットシステム、MLRSというのがありますが、それや、二百三ミリ自走りゅう弾砲の重要度の低下した装備品の用途廃止、それから共通仕様化が図られている陸上自衛隊の一一式短距離地対空誘導弾、それから航空自衛隊の基地防空用地対空誘導弾の一括調達によるコストの削減、それから継続的に効率化、合理化に資する施策を検討する仕組みを省内の予算編成の過程でしっかりとプロジェクトチームという形で設けていくことなどを検討をしております。  また、先般、長期契約については附帯決議の御決議をいただいたところでございます。縮減額の算定要領の一層の明確化ということをやっぱりやっていかなきゃいけないというふうに思っておりまして、その附帯決議の御趣旨を十分に尊重して、努力をしてまいります。
  124. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 今大臣から御指摘があられたコスト抑制を考えましたときに、どうしても、この陸海空の自衛隊も含めまして、組織の見直し、そして調達の効率化というのも避けて通れないと思いますけれども、この点、大臣の御認識、いかがでしょうか。
  125. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) まさに組織を最適化するということが非常に重要な課題だと思っています。つまり、統合というものをより効果的なものに進めていって、縦割りによる弊害というものをもっともっとなくしていかなければいけない、調達においてもですね、そのように考えております。  今、例えば、各自衛隊の相互協力の体制を構築する、クロスサービスと言っているんですが、そういうものもどんどん増やしていこうと、それから共同の部隊というものも増やしていこうとしておりますし、先ほど話題に出ましたサイバー防衛部隊も、これは一層の拡大と同時に効率化を図っていかなきゃいけないと思っておりますし、海上輸送についても今度、言ってみれば統合の部隊、陸自要員も活用した艦艇を取り入れる予定でございますが、そういう組織の最適化ということをしっかり進めてまいりたいというふうに思っております。
  126. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 今回の大綱の中で公明党が強く主張したことの一つに、人的基盤の強化というのがございます。生活、勤務環境の改善、そして給与面の改善、これらが盛り込まれております。  自衛官の皆様は、その性質上どうしても転勤が多くございまして、私もいろんなところでお話伺うと、どうも引っ越し貧乏になっていらっしゃる隊員の方も多くいらっしゃると伺っております。特に、子供さんがいらっしゃるような御家庭では、ある一定期間を過ぎますと、やっぱり子供さんの教育の関係で奥様と子供さんは一か所に残り、お父様だけ自衛隊員としていろんなところを回るというような形で二つ家を維持しないといけないような場合もあり、非常に引っ越しだけを見ても赤字が出ているというような声も聞いております。  こういう面もしっかりと改善をしていかないといけないというふうに考えておりますけれども、今回のこの大綱の中に人的基盤の強化としっかり盛り込んでいただいたことを踏まえまして、どのように処遇改善を防衛省として進める御予定でしょうか。
  127. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 先生には隊員の処遇あるいは待遇についてお気遣いいただきまして、感謝申し上げたいというふうに思います。  まさに、この処遇改善ということは非常に必要、重要なことだと思っております。隊員の士気にも直結する課題だというふうに思っております。  また、最近女性隊員がどんどん増えておりまして、今六・五%ぐらい、最終的には九%、一〇%にしたいと思っておりますが、そういう女性隊員の宿舎の整備等も含めて、処遇、待遇の改善がもっとスピード感を持って図られるようにしたいというふうに思っておりまして、また、引っ越し貧乏というお話が出ましたが、自衛隊員の赴任旅費については、当然のことながら一般職の国家公務員と同様に旅費法に基づいて支給されておりますけれども、一概に申し上げることは困難ですけれども、中には非常に引っ越しに特別な費用が掛かってしまっているという事例もございますので、そういう場合には通常の旅費への追加支給が認められておりますので、その隊員の負担状況をしっかりと把握した上で適切に対応してまいりたいと思っております。
  128. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 どうぞよろしくお願いいたします。  最後に、外務大臣にお伺いをいたします。  私、この委員会の中で何度もWTOの件、お話をさせていただいておりますけれども、それはひとえに、東北の漁業に関わる皆様のお気持ちを考えましたときに、今のままの状況であってはならないのではないかというふうに考えております。  今、国際司法の場での争いが増えている中でして、日本の国、国家としましても、国際法務人材の育成と、また今各省庁にまたがっております知見の集約というのが今後非常に重要であると考えております。  大臣にお伺いをしたいんですけれども、まず外務省内での国際法務人材の育成についてどのようにお考えになるか。また、今申し上げたとおり、農水産品の国際裁判であれば例えば農水省、そして国際経済紛争であれば経産省、場合によっては法務省と、今いろんな省庁にこういう知見がばらばらになっているのではないかというふうな危惧を私しておりますが、こうした法務的側面での省庁をまたいでの情報共有の必要性については、大臣、どうお考えになられていますでしょうか。
  129. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 国際法務人材を外務省の中で育成するという観点からいうと、かつては外交官試験というのがあって、今それがなくなりました。それによって、一つは語学、それからもう一つは国際法というところで、入ってくる段階でややそうした能力、知識が劣っているというのは現実としてあるのではないかと思います。ただ、公務員試験という中から人材を選べるということで外務省はかなり幅広い人材を得ることができたと思いますので、現実にはプラスの側面の方がこの改革は大きかったのではないかというふうに思っております。  それからもう一つ、司法試験の中で、国際公法、国際私法というのが選択科目で依然として一%程度しか選択をされていないという現実があるわけでございます。今回の司法制度改革の中で、この国際公法、国際私法を外務省としては選択必修にしたいというふうに思っておりましたが、残念ながら選択科目のままということになるようで、こうしたところを少しこれからも考えていかなければいけないというふうに思っております。  外務省というところから申し上げると、二〇〇四年にそれまでの条約局を国際法局に改組して、少し国際法を、秩序をつくるというところに一つは能動的に関わっていきたいという意思を示したところでございます。それから、二〇一五年に、国際裁判に対する取組を強化すべく、国際裁判対策室というものを設置をいたしました。  こうした体制の強化と同時に、先ほど申し上げましたように外交官試験を経ないで外交官、外務省職員が入ってくるものですから、新人向け、新人の研修の中で国際法の集中研修をまずきちんと行う、そこが人材育成の第一歩となると思います。さらには、外務省は、国際法学会と共催して国際裁判演習なども行うようにしております。また、在外研修の中で、これは一部の職員でございますけれども、大学院などで国際法を専攻させる、あるいは国際法を専門とする外国弁護士事務所にインターンとして実務の経験を積ませるというようなことをやっております。  国際経済紛争を所掌する経済局、それから国際法を所掌する国際法局、この連携を強化していくというのはもちろんのことでございますが、今委員からお話がありましたように、様々な分野にわたる国際法の、これから紛争が増えていく中で、政府としても一体となってこの紛争解決事案に臨むことが重要だというふうに思っております。  どこを中心として一体的な対応をするかというところにつきましては、まだ政府内で議論もございますので、しっかりとその議論を収れんさせながら、政府として一体的にこうした問題に取り組むことができるように、きちんと対応する体制をつくっていきたいというふうに考えております。
  130. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 大変に丁寧な御答弁ありがとうございました。  終わります。
  131. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  132. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。  この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、武見敬三君が委員を辞任され、その補欠として渡辺猛之君が選任されました。     ─────────────
  133. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 休憩前に引き続き、外交、防衛等に関する調査のうち、平成三十一年度以降に係る防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画に関する件及びG20大阪サミット等に向けた我が国の外交方針に関する件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  134. 浅田均

    ○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。  私は、まず最初に、ホルムズ海峡付近のタンカー攻撃事件について質問させていただきたいと思います。  午前中の質問で、河野大臣は、関係国と情報収集中であるというふうに御答弁になっておりますが、国土交通省は、このタンカー二隻が攻撃を受けて、このうち一隻は日本の国華産業が運航するケミカルタンカーで、複数回の攻撃を受けたと発表しております、という報道はあります。  このほかの外務省が把握されている事件の詳細について、お聞かせいただけませんでしょうか。
  135. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 六月十三日の午前中、これ日本時間、午前中ですね、サウジアラビアからシンガポール、タイに向けホルムズ海峡付近を航行しておりましたケミカルタンカー、コクカ・カレイジャス、これは国華産業株式会社が運航しているものでございますが、機関室、外板、喫水線付近に攻撃を受けたということでございます。  全乗組員二十一名は、フィリピン国籍ですが、救命艇により退船し、オランダ船籍が救助後、米軍艦船に移乗、乗組員一名が軽傷を負っております。船体は後部及び側面部に攻撃を受けた模様でございますが、状態は安定をしており、沈没の可能性はなく、貨物及び燃料の損失もないようでございます。  港湾当局の安全確認の後、船体の損傷状況の評価及び洋上における積荷を他船への移し替えるということになっていると把握をしております。
  136. 浅田均

    ○浅田均君 まあ事故、事故というか攻撃の中身、被害の中身につきまして外務省がそこまで把握されていて、関係国と情報収集ということは、誰がどういう意図を持って攻撃してきたかということになると思います。  その中身につきましては、また後ほど別の機会に聞かせていただくことにしまして、基本的なことを確認しておきたいんですが、このケミカルタンカー、今大臣の方から詳細については御説明がありましたけれども、日本の会社が所有していて、運営がシンガポールの会社が行って、乗組員二十一人はこれ全員フィリピン人とのことです。最近の海運というか、船の乗員とか構成はこういうことになっていることが多いと聞いておりますけれども、こういう場合、攻撃を受けて保護されたと、船と乗員の保護責任はどこにあるんでしょうか、教えていただけませんでしょうか。
  137. 大坪新一郎

    ○政府参考人(大坪新一郎君) 本件に関しましては、被害を受けた船舶は我が国の海運会社が運航するものですが、国際法上、船舶及び乗組員に関しては、船舶の旗国であるパナマ政府が管轄権を有しているものと認識しております。  他方、運航中の当該船舶及び乗組員の管理の実務については、シンガポールの船舶管理会社が担っているものと運航事業者より聞いております。  国土交通省では、当該船舶は我が国の海運会社が運航するものであることから、事案の発生を受け、直ちに海運事業者団体宛てに安全運航の徹底についての注意喚起文書を発出したところであり、今後も事業者団体等と協調しながら情報の共有を進めるなど、我が国関係船舶の安全確保に万全を期してまいります。
  138. 浅田均

    ○浅田均君 もう一度お尋ねいたします。  いろんな国籍の方が乗っているということが多いと思うんです。こういう事故あるいは事件に遭遇した場合、乗員、乗っている人の保護責任というのはあるんですか。どこか国か何かが持っているんですか、それとも、もうほったらかしですか。
  139. 大坪新一郎

    ○政府参考人(大坪新一郎君) 先ほど申し上げました国際法上の責任という、管轄権といいますのは、国連海洋法条約におきまして、いずれの国もこの管轄権を排他的に行使するということになっています。これに基づいてそれぞれの旗国が責任を持つということになります。  その自国の国民が乗っている、乗組員として乗っている場合にそれをどうするかというのは、このような国際法上の枠組みの中で関係国と協議していくことになると思っております。少なくとも、国際法上の枠組みでは、旗国が管轄権を持っているということではございます。
  140. 浅田均

    ○浅田均君 とすると、今回の場合は乗組員に日本人はいなかったということでありますが、やはり当局としては、この事件にそういう意味で、保護という意味で何か関与していくことになるわけですね。
  141. 大坪新一郎

    ○政府参考人(大坪新一郎君) 今回、フィリピン人船員ということですので、フィリピン国政府がどのような対応をしていくかというのは我々としては承知しておりません。
  142. 浅田均

    ○浅田均君 何か冷たい世界ですね。日本近海でこういうことが起きたらどうするのか聞こうと思うんですけど、ちょっと時間がありませんので次へ行きます。  他方、この二隻のうちもう一隻はノルウェーのタンカーであって、乗組員は、こちらは主にロシア人やフィリピン人で、イラン海軍艦艇によってイラン南部バンダルアバスに移送されたと。  アメリカはイランの関与を指摘しております。ポンペイオ国務長官が明確にそういうことを発言されておりますが、この点に関しアメリカとのやり取りはあったんでしょうか。
  143. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) ございます。
  144. 浅田均

    ○浅田均君 中身は言えないですね。(発言する者あり)分かりました。ちょっと先読み過ぎまして済みません。これも別の機会にまた聞かせていただくことにいたします。  この攻撃が、攻撃と思われることがあったのが外務大臣がこれイランに行かれていたときだと思うんですが、それで外務大臣にお伺いいたしますけれども、今回のイランとアメリカの対立というのは、アメリカが、トランプ大統領がイラン核合意から離脱したと、それに端を発するものと思われます。この時期に河野大臣も一緒に行かれたわけでありますが、総理はアメリカとイランのこの対立に関してどういう関係、どういう役割を果たすことができると考えて行かれたと外務大臣はお考えでしょうか。
  145. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 今一番防がなければいけないのは、緊張が高まる中で偶発的なアクシデントが更に大きな戦火の拡大ということにつながることだろうと思いますので、まず緊張を緩和すること、偶発的な出来事を抑える、ここに重大な関心を持っているところでございます。  日本として伝統的な友好国でもありますイランとの間でしっかりしたコミュニケーションのチャネルを維持しているということが、この中東の緊張の中で非常に重要になってくると思います。先ほども答弁をいたしましたが、一度の訪問で何かができるというふうには思っておりませんが、このコミュニケーションをきちんと維持していくということが今後重要になってくるというふうに認識をしているところでございます。
  146. 浅田均

    ○浅田均君 偶発的な事故、事件を避けるということが目的の一つであって、とするならば、今回のこのタンカーに対する攻撃ですよね、二隻のタンカーが攻撃されたと、これも大臣が今おっしゃる偶発的な事故、事件に入るんでしょうか。
  147. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 偶発的と言えるかどうかは、この場合いろいろあると思いますが、少なくともこの緊張の中で何者かがこうした攻撃行動を行ったということは極めて重大事件というふうに捉えております。これが更に拡大をすることのないように、関係各国と意思疎通をしながら、緊張を緩和する方向へしっかりと持っていきたいというふうに思っております。
  148. 浅田均

    ○浅田均君 ということは、次回イランへ行かれることがあるときはこういうことは起きないと期待しておりますので、よろしくお願いいたします。  それで、ちょっと邦人保護、外国人保護というところからお話をさせていただきたいんですが、大綱とはちょっと話がずれるんですが、これ、一昨年から昨年にかけてあった話です。今年の四月から新たな在留資格というのが認められて、外国人留学生あるいは外国から働きに来る方が増えております。そこで、重要な話だと思いますので、この機会に質問させていただきたいと思います。  これ、ブータンからの留学生の話です。これ、よくある話なんですが、日本での就労を保証されてあっせん業者にお金を払って日本へ来たのに、約束が守られず借金だけが残ったというお話です。他の東南アジアの国と違うのは、ブータンが国を挙げて学び稼ぐプログラムというのを作っていて、それにのっとって国策として日本へ来た留学生の方々がそういう事件、事件というかな、被害に遭ったということであります。これ、昨年、一昨年の話です。で、昨年にかけて結構取り上げられたんですが、その後どうなっているのか、報道されることもありませんので、この機会に明らかにさせたいと思っております。  ブータンという国の学び稼ぐプログラム、ラーン・アンド・アーン・プログラムというのがあるらしいんですが、このプログラムで二〇一七年以降に来日したブータン人留学生らが現在どのような状況にあるのか、把握されているんでしょうか。
  149. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) このラーン・アンド・アーン・プログラムというのはブータン政府のプログラムでございまして、日本に留学をし、法令で定められている時間内アルバイトをし、若干の生活費を稼ぐというものでございます。  二〇一七年の四月に第一期生が来日をし、当初我々もブータンからの留学生が増えるということで歓迎をしておったのは事実でございますが、昨年の前半にこの一部の留学生と送り出し機関との間でローンや学費の支払に関連した問題が発生をしているということが判明をいたしましたので、昨年の六月の日・ブータン外相会談の中で、十分な準備をして日本に留学をしてほしいということを申し上げ、ビザの審査の厳格化を実施したところでございます。また、昨年の十二月、このプログラムでの新たな派遣を行わないということをブータン政府側から連絡をいただいております。  現在、先ほど申し上げましたようなローンや学費の支払に関連した問題が発生をしているということでございますので、ブータン政府が留学生の負担軽減のためローンの支払を上限四年まで延長可能とするということを決定をしている、またプログラムの新規募集を停止をしているということを承知しております。
  150. 浅田均

    ○浅田均君 ありがとうございます。  それで、送り出し側との間に問題が発生して、新たな派遣を行わないというふうにお決めいただいているわけでありますが、実際、この新たな派遣が行われない、もう既に日本にやってきているブータンの方々の現状ですね、現在その方々がどこで何をされているのか等、詳細情報について外務省は入管等を通じて何か把握されているんですか。
  151. 石川浩司

    ○政府参考人(石川浩司君) お答え申し上げます。  実際に今、日本に来られているブータンの留学生の方々の実態については、ブータン政府を通じて我々状況を承知しているという状況でございます。  他方、ブータンは日本に大使館、総領事館ございませんので、この四月には担当の大臣が訪日して実態調査を行い、その結果を我々はお伺いしたという現状でございます。
  152. 浅田均

    ○浅田均君 入国管理局を通じての情報というのはないんですか。(発言する者あり)
  153. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  154. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
  155. 石川浩司

    ○政府参考人(石川浩司君) 入管から関連の情報はいただいていないということでございます。
  156. 浅田均

    ○浅田均君 そうしたら、問題があったので、ビザ発給に関しては再考して、新たな派遣を行わない、だから留学ビザはもう発給しないというふうに外務省が決められて、それはその……(発言する者あり)何か変なこと言いましたか。いや、また答弁の中でお願いします。  新たな派遣は行わないと。で、ローンの上限を四年に決めたというふうな御答弁、さっき外務大臣からありました。だから、ビザに関して、出ていくところはいいけれど、入ってこられた方はもう入国管理局が管理するものであるということで、ここで外務省と連絡がないわけですよね。だから、入りと出をきっちり把握しないことには、その人たちがどうなっているのか、もう私費で帰ったのか、あるいは日本にまだとどまっておられるのか、そういうことも分からないので、そういう仕組みをつくる必要があると思うんですが、外務大臣、いかがですか。
  157. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 派遣をしないというのを決めたのはブータン側でございます。日本側としては、経費支弁能力のあり、やる気のあるブータンの学生には大いに留学に来ていただきたいというふうに思っております。  外国人の出入国あるいは在留の管理はこれは法務省でございますので、詳細は法務省にお尋ねをいただきたいと思います。
  158. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 質疑をおまとめください。
  159. 浅田均

    ○浅田均君 時間が来ましたので終わりますけれども、プログラムがなくなったというだけで、ブータンからの留学希望者に関して門戸を閉ざしたことではないということでございますね。  ありがとうございました。これで終わらせていただきます。
  160. 井上哲士

    ○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  秋田市の新屋演習場へのイージス・アショアの配備計画をめぐって、防衛省が地元に示した説明資料が間違っていたと、大きな怒りが上がっていることについて質問をいたします。  防衛省が説明会で配付をした一覧表をお手元に配付をしておりますが、これ新屋以外の国有地について全て不適としております。そのうち九か所はレーダーを遮る山があるという理由で最初に除外をされておりますが、九か所全てで山頂を見上げる角度を実際より大きく記載していたと。その結果、四か所については遮蔽の角度については不適と判断できなくなったということであります。  グーグルアースで断面図を出して、縦横の縮尺の違いを認識せずに定規で測って角度を出したと。まあ高速で来るミサイルを迎撃しようという施設が物差しでやっていたと、大きな驚きの声が上がっておるわけでありますが、これは担当者だけの問題では私はないと思うんですね。説明会で配られた資料を見ますと、その同じ断面図が資料に記載をされております。見にくいですけど、ちゃんと縮尺のこの距離の目盛りも入っているんですね。  今朝の読売新聞でいかに現実とこの表が違うかということも出しておりましたけど、こういうものがいろんな人の目を通して印刷をされて配られたと。なぜこんなことがチェックをできなかったのかと、まずそれをお聞きしたいと思います。
  161. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) まず、今般のデータの誤りについて重ねておわびを申し上げたいというふうに思います。  今回は、今先生御指摘のように、縦軸、横軸の縮尺の違いを認識していなかったという人為的なミスでございますけれども、これはチェック体制が非常に甘かったと、地図情報の取扱いにたけた専門部署との連携も不十分だったと、組織的なチェック機能が働かなかったことが要因だと考えておりまして、防衛省としては、体制を一新をいたしまして、かかる事案が二度と発生しないように二重、三重のチェック機能をしっかりと確保してまいりたいと思っております。
  162. 井上哲士

    ○井上哲士君 専門知識が要るような問題じゃないんですね、これ。見た瞬間に分かるようなものですよ。  私、体制の問題じゃないと思うんですね。例えば、沖縄辺野古だって、随分体制組んでいますよ。だけど、やっているのは、住民の声を無視をして、とにかく予定どおり進めるということがやられているわけですね。  やはり問題は、住民の声を聞くのは形だけで、とにかくもう新屋に決めたんだから新屋ありきだと、こういう姿勢がこれを私、つくり出していると思いますね。ですから、一番謝るべき場所で担当者、職員が居眠りをしていたと、そのことにも私はそういう姿勢が表れたと思っております。  知事はマイナスからの出発だということも厳しく言われていたわけですが、そういう姿勢はこの一覧表全体に私は示されていると思います。この表では、午前中も議論になりましたけれども、新屋については津波の影響はないということになっておりますけれども、金曜の野党合同ヒアリングでも、先ほどの答弁でも、かさ上げの造成が必要だということを言われました。他のところよりは造成が簡便だというお話でありますけれども、影響がある、造成が必要だということなんですよ。なぜこれをここに書かなかったんですか。
  163. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) これも既にお答えをしておりますけれども、重ねて御説明申し上げたいと思います。  新屋演習場は周辺地域よりも標高が高いところに位置しておりますが、演習場の敷地はかなり凹凸がございまして、高いところで三十メートル、低いところで標高は約九メートルでございます。イージス・アショアの施設を設置するためには平らな土地が必要でございますし、敷地造成を行うことが前提でございました。それを行えば、標高が約平均二十メートルという平たんな台地を形成することになります。  したがって、秋田県が公表しているハザードマップによりますその演習場西側の境界付近が二メートルから五メートル程度浸水するという、この影響はないものとして、説明が不十分になったものでございました。この津波に関する検討の経緯も含めて丁寧に御説明させていただくべきだったというふうに思っておりまして、しっかりと説明をし直したいというふうに思っております。
  164. 井上哲士

    ○井上哲士君 いろんなかさ上げが必要なのに、それをないものとしてやったと言われましたよね。だから、それ、ないものとして記載したと、不十分だったと言われましたけれども、私は不十分という話じゃないと思いますよ。あるのにないことにしちゃっているんですよ。これ本当に、要するに初めから新屋ありきだと、こういうやり方に現地から厳しい声が上がっております。  そしてもう一つ、隣の四番のところでありますけれども、住宅地からの距離も、これも問題なしということになっているわけですね。金曜日に野党で合同で現地視察もしております。報告聞きますと、住民懇談会で地元住民から、十六の町内会が反対で一致をした、このままでは住む人がいなくなる、有事に攻撃対象になる、周辺に多くの学校がある、兵器が子供たちのすぐそばに置かれると、様々な声が上がっております。ところが、これだけ声上がっているのに、距離は問題ないと、こうなっているわけですね。  先ほど、電波の影響の話も午前中ありました。もうその説明自身が納得いくものじゃありませんけれども、電波の影響大きいです。それ以外にもいろんな不安の声、住民上げているんですよ。それを全く問題なしとしている。ここに、どんな不安の声上げても聞く耳を持たないと、こういう姿勢、防衛省の姿勢がこの表に表れているんじゃないですか。
  165. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 今先生御指摘のような住民の皆様の御不安、また御心配というものにしっかり対応できる説明をしなければならないというふうに思っております。  住宅地からの距離につきましては、安全性の観点から、レーダー施設については半径二百三十メートル、VLS、発射装置につきましては半径約二百五十メートルの保安距離を確保できれば、安全に配備、運用することが可能でございます。したがって、演習場の敷地内に収める形で安全に配備することはできるわけでございますけれども、住民の皆様の不安や御懸念が強いことから、これを解消し、少しでも御安心いただくために、レーダー施設とVLSをできるだけ住宅地や学校等から離して配置するように考えておりまして、七百メートルの緩衝地帯を設けるべきと判断しているところでございます。  こういった点につきましても、重ねて丁寧な説明を尽くしてまいりたいというふうに思っております。
  166. 井上哲士

    ○井上哲士君 そもそも、この新屋と山口のむつみに配備をすると。これ、北朝鮮の発射基地とハワイとグアムの米軍の基地のその直線上にあると。つまり、米国防衛のためじゃないかということは最初から指摘をされておりました。だから場所を変えないんじゃないかと、こういう指摘もされてきたわけですね。  更に説明をするということでありますが、私たちはそもそも配備の中止を求めたい。そして、少なくとも、この住民合意がないままに来年度予算の概算要求に関連経費、造成など、これは計上はしないということを明言をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  167. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) その点につきましては再三にわたって申し上げておりますけれども、お地元の御理解がない状況で、配備先を前提とした予算計上はいたしません。
  168. 井上哲士

    ○井上哲士君 重ねて、そもそも配備の中止を求めたいと思います。  続いて、本会議でもただしましたけれども、米軍の低空飛行訓練についてお聞きいたします。  五月三十日に、長野県の佐久市の市街地上空を米軍横田基地のC130が超低空飛行訓練をいたしました。直ちに現地に行きまして住民の声聞きましたけれども、地元マスコミも大きく報道しております。住宅や学校、病院、それから保育所などの公共施設が密集するその上空を米軍機二機が異常な低空で飛行したと。住民からは、轟音に驚いて、墜落するんではないかと怖くなって外に飛び出たと、こういう声もお聞きをいたしました。さらに、その後の六日にも、上田市などでの同じC130の飛行が目撃をされております。  まず確認いたしますけれども、この米軍による訓練は、自衛隊の訓練空域であるエリアHとエリア3を使用したものだと確認をしますが、その上で、米軍がこれを使用するに当たって、使用統制機関である自衛隊基地と調整していると思いますが、その基地はどこなのか、調整はいつ行われたのか、いかがでしょうか。
  169. 槌道明宏

    ○政府参考人(槌道明宏君) 自衛隊機以外の航空機が自衛隊訓練空域を使用、飛行する場合には、国土交通省が発行しております航空路誌に記載されている使用統制機関に事前調整を行うこととなっております。  五月三十日の佐久市上空における米軍機の飛行につきましては、その同地域の自衛隊高高度訓練・試験空域、ホテルの使用統制機関である入間基地所属航空自衛隊第二輸送航空隊が、前日、五月二十九日に、当該空域を通過する可能性がある旨、事前調整を受けていると確認してございます。  また、六月六日の上田市上空における米軍機の飛行につきましては、同様に、同空域の使用統制機関である、先ほどと同じ第二輸送航空隊が、前日、六月六日に同様の事前調整を受けているというふうに確認をしております。
  170. 井上哲士

    ○井上哲士君 防衛省は事前に可能性を把握をしていたということであります。  これ、飛行訓練の様子は住民が動画を撮っておりまして、ネットでも今見ることができます。ちょうど佐久市長も市役所の近くの屋外でこれを目撃をしておりますし、多くのマスコミもその場で見ております。地元紙には、市長が、もう事故だと思った、尋常ではないとして、国側にきちんと説明してほしいと求めたという報道もされております。  米軍は米軍機であることを認めましたけれども、訓練内容も高度も明らかにせずに、日米の合意や規則に則して行われたと、こういう回答があったということでありますが、防衛省としても、この飛行訓練は日米合意を遵守をしていたと、こういう認識なんでしょうか。
  171. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 五月三十日の佐久市周辺における飛行状況について米側に確認したところ、米側からは、横田基地所属のC130が日米両政府間で合意された協定に従って飛行していたと回答がございました。  また、米軍機の低空飛行訓練に関する平成十一年の日米合同委員会合意におきましては、在日米軍は、国際民間航空機関、ICAOや日本の航空法により規定される最低安全高度を用いており、低空飛行訓練を実施する際、同一の米軍飛行高度規則を現在適用しているとされておりまして、米軍も低空飛行訓練を行う際にはこれを遵守し、適切に運用しているものと思います。  いずれにしても、防衛省としては、引き続き米軍機の飛行の安全確保をしっかりと米側に求めてまいりたいと思いますし、引き続き米側に対して日米合同委員会合意等を遵守するよう求めてまいります。
  172. 井上哲士

    ○井上哲士君 米軍が遵守していると思いますと言われましたけど、それじゃ困るんですよ。現実にこういうことが起きているわけですよ。数々の住民の証言は、明らかに最低安全高度を下回っております。アメリカの言い分を繰り返すだけではなくて、合意違反があるならば、それを突き付けて是正をするのが防衛省の仕事のはずなんですね。  住民の皆さんは、今回は画像があるんだからそれを解析をしろと、解析をして、最低高度以下じゃないか、安全高度以下じゃないかということを突き付けて是正を求めろと、こう強く言われておりますけれども、是非解析をしていただきたいと思いますが、画像の、いかがでしょうか。
  173. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) いずれにしても、防衛省としては、合同委員会合意をしっかり遵守をするように米側に引き続き申し入れてまいりたいというふうに考えております。
  174. 井上哲士

    ○井上哲士君 いや、アメリカ側はしていると言っていると。しかし、現にしていないと多くの住民が言っていて、市長も落ちてくるかと思ったと、そういうことが起きているわけですね。それのための画像の証拠もあるわけですから、それを解析をして、アメリカの言っていること違うじゃないかと突き付けるのが、それ、合意守らせる防衛省の仕事じゃないんですか。なぜ解析ができないんですか。できるんですか。是非やってください。答弁いかがですか。
  175. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) その民間の方によって記録されている画像をもって解析することが果たして本当に正しい解析につながるかどうかということも含めて、検討させていただきたいと思います。
  176. 井上哲士

    ○井上哲士君 現に証拠としてあるわけであります。昨年、岩手で米軍機が超低空飛行訓練して、それをわざわざ自分たちでユーチューブか何かに発表した。これはもう動かぬ証拠で、米軍も認めました。これ、はっきりいろんなことありますし、写真も撮られているわけでありますから、検討の上、必ずそれをやって、突き付けていただきたいと思います。  先ほどありました日米合意は、アメリカの配慮義務など書かれていますけど、結局のところ、米軍機の日本全土での低空飛行訓練を認める内容になっております。しかし同時に、米国政府は、低空飛行訓練によるものとされる被害に関する苦情を処理するための、現在の連絡メカニズムを更に改善するよう、日本政府と引き続き協力すると、こうなっておりますけれども、どういう改善がこの合意後行われたんでしょうか。
  177. 中村吉利

    ○政府参考人(中村吉利君) お答え申し上げます。  防衛省側の対応について申し上げますと、防衛省といたしましては、地域の住民の皆様から寄せられた苦情等の内容につきましてできるだけ具体的かつ正確に米側に伝わるよう、これまで様々な工夫を行ってきたところでございます。  具体的に申し上げますと、できるだけ具体的な日付、時間、場所、飛行状況については、例えば機種名、機体の特徴、マーク、機数、飛行方向、飛行高度、さらに苦情内容については、例えば騒音の程度、振動の程度、損害状況、こういったことをできるだけ詳しく伺って、これを米側に伝達をしているところでございます。また、米側に苦情を伝達する際には、場所につきまして市町村といった行政の区画のみならず、当該地域の緯度、経度も付記をしているところでございます。  防衛省といたしましては、引き続き、こうした住民の皆様から寄せられる苦情の内容につきまして、できるだけ米側に正確に伝えるよう、様々な工夫をしてまいりたいと思います。これをもって、米側に対しまして、周辺地域に与える影響を最小限にとどめるよう努めてまいりたいと考えております。
  178. 井上哲士

    ○井上哲士君 日本はそうやっていると。  ところが、これまでは、住民から米軍機飛行に関する苦情を受けた際に、アメリカに対して米軍機かどうかの確認を求めて、アメリカ側から回答を得てきた。ところが、二〇一七年の八月以降、アメリカ軍機かどうかの確認やめているんですよ、防衛省は。  なぜかと。これは国会答弁ですよ、米軍が二〇一七年八月以降、個別の米軍機の飛行の有無については、運用上の理由等から原則として逐一明らかにしないとしたと、だから日本も聞かなくなったと。全然逆行しているじゃないですか。どこが改善なんですか。これは抗議したんですか。日米合意に反すると抗議をして、元どおりちゃんと米軍機ということがあれば確認をして発表するようにアメリカに求めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
  179. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のように、米軍は、平成二十九年、二〇一七年八月以降、運用上の理由等から、苦情等のあった航空機について原則として米軍機であるかを明らかにしない方針に変更したと承知をしておりますが、一方で、今回の長野県佐久市における事案のように飛行状況を明らかにしている場合もございます。  先ほど局長から答弁いたさせましたように、住民の皆様から寄せられた苦情について我々としては米側にしっかりその確認をするとともに、地域住民の皆様の生活に与える影響を最小限にとどめるよう引き続き努めてまいります。
  180. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 質疑をおまとめください。
  181. 井上哲士

    ○井上哲士君 はい。  明らかに日米合意から逆行しているんですよ。動かぬ証拠を突き付けられたら認めるという対応でしかないんですね。  私は、こういう状況は直ちに是正をするとともに、地位協定そのものを抜本的改定を行うべきだと改めて求めまして、終わります。
  182. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。  防衛大綱で言う普天間移設、すなわち辺野古新基地建設工事についてお聞きします。  三月に公表された平成三十一年一月付けの地盤に係る設計・施工の検討結果報告書では、軟弱地盤Avf―c層の中に新たなAvf―c2層という土層が発見され、これによりC1護岸の埋立てが可能という結論になっています。しかし、Avf―c2層が本当に実在するのか、極めて疑問です。  まず確認しますが、Avf―c2層が初めて登場したのは、この検討結果報告書で間違いありませんね。
  183. 辰己昌良

    ○政府参考人(辰己昌良君) Avf―c2層については、平成三十一年一月の地盤に係る設計・施工の検討結果報告書において、物理試験、力学試験等の結果から地盤強度等の特性が異なることが確認されたため、その報告書において、Avf―c層から区分して、Avf―c2層として説明をしているところでございます。
  184. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 検討結果報告書では、配付資料二枚目の方にございますが、この土のサンプルの強度をグラフの散布図に落とし込んで、これに傾向線を引き、Avf―c層とAvf―c2層の強度が異なるという結論を導いています。二つの傾向線の近似式は傾きはほぼ一緒、同じですけれども、切片の数値が大きく異なります。つまり、Avf―c2層は強度の初期値が大きく水増しされているのです。  散布図に傾向線を引く際は、傾向線をそもそも使ってよいかどうか、つまり、傾向線がデータの変動をどの程度説明できているかを表す決定係数R2乗値を確認するのが統計学上の通常の手法です。しかし、検討結果報告書には決定係数の記載はありません。  決定係数はゼロから一の数値を取り、一に近いほど推定された傾向線がデータの変動をよく説明しており、逆にゼロに近いほど傾向線はデータの変動を説明していないと解釈されます。一般に〇・七以上が当てはまりが良い、〇・五未満は当てはまりが悪いと評価されます。  検討結果報告書に記載されたデータを私が表計算ソフトに入力して出した傾向線では、その資料の中にもありますけれども、Avf―c層の決定係数は〇・八〇で当てはまりが良いですが、Avf―c2層の傾向線の決定係数は〇・一七で当てはまりが悪いとの評価が、結果が出ました。  そこで、Avf―c2層とされるデータをAvf―c層のデータと総合して散布図を作成し、傾向線を引き、決定係数を算出すると、〇・七六の当てはまりが良い評価の傾向線の近似式が導けます。明らかに、Avf―c層とAvf―c2層を区分する科学的な根拠は極めて薄弱です。何らかの必要があって、あえてAvf―c2層がつくり出されたのではないでしょうか。  検討結果報告書にあるAvf―c層とAvf―c2層の傾向線の決定係数はそれぞれ幾つですか。防衛省は確認しましたか。
  185. 辰己昌良

    ○政府参考人(辰己昌良君) この地盤の検討に当たりましては、港湾の施設の技術上の基準・同解説、これに基づいて計算をしております。  これによりますと、こういう計測値のばらつきにつきましては変動係数を考慮して補正等を行い適切に設定する、これが基本になっておりますので、これに従ってAvf―c層とAvf―c2層、それぞれについて変動係数を出した上で我々としてはその値を採用しているところでございまして、Avf―c2層についての変動係数は〇・一七六ということでございます。これはこの基準上においては〇・六未満ということになっておりまして、地層区分の見直しをする必要はないということでございます。
  186. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 決定係数R2乗値を調べないということは、全く不自然なあり得ない対応です。Avf―c層からAvf―c2層を分けるなら決定係数が高まらないといけないのに、逆に決定係数が大変低くなっています。結果として、Avf―c層の強度が水増しされているのです。  総合的判断ということで、根拠と結論が循環しています。今年一月の段階までは、防衛省にもAvf―c2層が存在するという認識がなかったはずです。しかも、この報告書には、改良可能な最大深度は七十メートル程度とするという前提があって、地盤改良ができない水面七十メートルより下はAvf―c2層だと仮定しているのです。しかし、本当にそうでしょうか。あえて、分類した推論に科学的根拠がないことを指摘しておきます。  従来の設計概要のままでは円弧すべりが生じるという認識が前提にあって、サンド・コンパクション・パイルなどの地盤改良を行えば安定性を確保できる、埋立てが可能であるというのが平成三十一年一月の検討結果報告書です。  つまり、大浦湾の軟弱地盤は設計変更をして地盤改良工事を行わないと安定性を確保できないと理解していいわけですよね。お答えください。
  187. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 今般、地盤の検討に必要なボーリング調査等の結果を踏まえまして、沖縄防衛局において大浦湾側の護岸や埋立て等の設計、施工等に関する検討を行いました結果、地盤改良工事は必要でございますものの、一般的で施工実績が豊富な工法によって地盤改良工事を行うことは可能であり、そのことによって護岸や埋立て等の工事を所要の安定性を確保して行うことが可能であることを確認をしておりますので、設計の変更を行った上で、沖縄県さんに承認申請をお願いをしたいというふうに考えております。
  188. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 設計変更しない前、これまでもらっている埋立承認ですけれども、仲井眞知事の承認をした現行の埋立計画では、公有水面埋立法の求める災害防止への配慮の基準を満たさないということが明らかになりました。その上で、地盤改良ができない水深七十メートル以下をAvf―c2層としたのが検討結果報告書です。  実は、昨年十月十六日付けの報告書というのもあります。それでは、実際は、やらない前のものが〇・幾らかということで、本当に大きなマイナスの結果が出ているんですね。しかし、その中でもAvf―c2層はなくてもできるという前提でしたが、しかし、基準が変わりまして、しかしそれができなくなったがためにAvf―c2層が必要になってきている、こういうふうになっているのではないでしょうか。  Avf―c2層がなくAvf―c層のままなら、サンド・コンパクション・パイルなどで七十メートルまでの地盤改良をしてもC1護岸の安定性を確保できないのではないですか。確認しましたか。
  189. 辰己昌良

    ○政府参考人(辰己昌良君) まず、この報告書において、報告書の六ページで、このAvf―cとAvf―c2が違うということを説明しております。それは、六ページの中で、細粒分含有率、それから硬度、そういったものが、固さですね、固さが違う、あるいは土粒子の密度が違うということで、このAvf―c層とAvf―c2層が違うということで、特性が違うということで区分をしておりますので、そういう各土層の強度などの条件を用いてこの護岸の安定性を確認しているものでございまして、今言われていますようなこのAvf―c2層でないという仮定の条件についてお答えすることは差し控えたいと思います。
  190. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 いや、Avf―c2層の存在は、主に力学的特性や物理的特性に準じて判断をしているのではないですか。目視的な判断ではないんじゃないんですか。それをお答えください。
  191. 辰己昌良

    ○政府参考人(辰己昌良君) 今先生おっしゃったように、物理試験、力学試験、こういった結果から、Avf―c層とAvf―c2層は違うと。で、なぜ違うかということは、先ほど申したようにこの報告書の六ページに書いているところでございます。
  192. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 衆議院での議論の中では、この目視的な黒い灰色の色調というのは、B27地点では七十七メートルで分かれているんですね。そういう意味では、いろんな意味で何もほとんど検証されないまま全体が動いているということはまず指摘しておきたいと思います。  防衛省は、例えばC1護岸の地盤改良後の円弧すべりの安定照査について、報告書六十ページの計算結果以上に生のデータを持っていますか。七十メートルまでは地盤改良されたAvf―c層、七十メートルから七十四メートルまでは未改良のAvf―c層、七十四メートルから以下はAvf―c2層のデータをインプットしているというデータや計算過程を確認をしていますか。
  193. 辰己昌良

    ○政府参考人(辰己昌良君) 今般の地盤改良に係る検討につきましては、専門的知見を有する技術コンサルタントに委託し、検討を行っております。その結果として、この地盤に係る設計・施工の検討結果報告書を受領しています。  そして、このAvf―c層とAvf―c2層に係る計算過程におきましては、この報告書の三十四ページに、港湾の施設の技術上の基準・同解説に基づきまして、修正フェレニウス法による円弧すべりの計算式をここに記載をしておりますが、この計算式に基づきまして、それぞれのこの三十四ページの中に要素が書いてございます。そういう要素について、例えば十三ページには、計算に必要な物理試験、力学試験等の結果から設定した各種土質条件等が記載をされておりますが、こういったものを使って今回のこの安定性が確保されているという計算結果に至ったということは確認をしています。
  194. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 そういう報告は受けているとは聞いておりますけれども、しかし、このデータの生データや過程についてはもらっているわけではないということもまた聞いております。ですから、報告書には、Avf―c2層の存在やC1護岸を含めた安定性照査結果など、埋立てが可能であるという結論しか書いていません。防衛省が独自にデータを取り寄せ、計算して検証すべきです。  委員長、防衛省に対して、C1護岸の安定性照査について、データや計算過程などをコンサルから取り寄せて委員会に提出するようお取り計らいをお願いしたいと思います。
  195. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 後刻理事会において協議いたします。
  196. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 七十メートルまでしか地盤改良できない現実を前に、元々存在しなかったAvf―c2層が都合よく新たに発見されたとしか思えません。Avf―c2層の科学的根拠がしっかりと検証されるべきです。  大浦湾側の埋立ては、配付した資料、3Dマップ、最後の三枚目からの資料ですけれども、3Dマップや防衛省の資料でもB27地点を含むC1護岸直下の海底は急斜面になっていることが読み取れます。防衛省資料で計算すると、斜度五%から一〇%程度あるようですが、体感的にはかなりの急勾配で、例えば衆議院議員会館の間の山王坂、あれが斜度三・三%です。この急勾配の側面にC1護岸が乗っかっています。  検討結果報告書のC1護岸の安定性照査では斜面であることが考慮されていますか。地盤の斜度は何度で計算されていますか。
  197. 辰己昌良

    ○政府参考人(辰己昌良君) 今般の検討におきまして、このC1護岸のところでございますが、この円弧すべり、これについての安定性は、報告書、先ほど、配付されている資料の一番最初のところでございますけれども、この六十ページの中で、ボーリング調査等の結果を踏まえまして、実際の土の層の分布等をモデル化した上で、この港湾の施設の技術上の基準・同解説に基づいて、修正フェレニウス法によって計算をしておりまして、斜度については計算はしておりません。
  198. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 斜度について計算しないでこういう崖地においてこういう護岸を造って、それで本当に円弧すべりの安定性を確保できるとか安全性を確保できると言えるんですか。
  199. 辰己昌良

    ○政府参考人(辰己昌良君) 先ほど申したように、今般の検討では、C1護岸の円弧すべりに対する安定性照査について、報告書六十ページにありますように、ボーリング調査等の結果を踏まえまして、実際の土の層の分布等をモデル化した上で検討を行っております。  このモデル化について具体的に申し上げれば、各地層ごとにその接点の座標値等を設定することによってモデルを作成し、そして計算をしているということでございまして、計算につきましても、先ほど申したように、修正フェレニウス法によって計算をしておりますので、この不適切との指摘は当たらないと考えています。
  200. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 計算式に合わせて計算をしたことは間違っていないかもしれません。しかし、今予定している大浦湾のあの形状はどこにもない形状なんです。普通の関西空港や羽田D滑走路のように海の上の水平な地層の上ではないんです。幾つも、もう皆さんも知っているように、曲がりくねったところ、さらに軟弱地盤が九十メートルまであるというところの、まさにそこは本当に調べてみなきゃ分からないんですよ。  しかし、皆さんはその調査をしないと言っている。つまり、本当の意味での強度を調べないと言いながら、これを強行しようとしております。それは極めて大きな問題なんです。ですから、埋立て可能という結論を導くために、地面が急斜面であることを見て見ぬふりをしているのではないでしょうか。  防衛省は、C1護岸直下の海底の斜度は何度と計測していますか。
  201. 辰己昌良

    ○政府参考人(辰己昌良君) 先ほど申したように、斜度について計算しているわけではなくて、この報告書六十ページにあるように、各種のボーリング調査等の結果を踏まえて、実際の土の層の分布等をまずモデル化した上で、これについてそれぞれの要素を、先ほど申したように修正フェレニウス法によって計算を行い、安定性の確保がされているということを確認しているところでございます。
  202. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 先ほどから、これまでの答弁もそうなんです、ずっと報告書に書かれていることをオウム返しで言っているだけ。  しかし、現実には、今申し上げたように、極めて困難な現場がある。こういうところに護岸を造ろうとしているわけです。それを調べないでいいはずはないんです。最下層には地盤改良できない地層が大きくあります。なおかつ、急斜面にへばりつくように護岸が造られていく。しかも、埋立地の角で二方向からこのC1護岸には力が加わります。これが本当に地すべりを起こさないと言えるのかどうか、これは確かめなきゃいけません。C1護岸に限らず、大浦湾側は、大型の強襲揚陸艦が使用可能な深い軍港を確保するために海底の崖にへばりつくような形で埋立地が線を引かれたんですね。しかし、その崖は軟弱地盤の上に立っているということが今回は分かっているわけです。  他の護岸の安定照査でも、海底が急斜面であることは考慮されていないのですか。
  203. 辰己昌良

    ○政府参考人(辰己昌良君) 先ほど来申しているように、今回の検討に当たりましては、この港湾の施設の技術上の基準・同解説に基づいて、その手順どおり、式も修正フェレニウス法を使い、かつその要素についても、調査した結果を踏まえてそれを当てはめて適用し、変動係数等も考慮して補正等も行い、適切にやっていると考えております。
  204. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 C1護岸は一体何メートル沈下するか、その沈下予測をしていますか。逆に、どのように対処するのかもお聞きしたいと思います。
  205. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) 今回の検討では、検討対象の地層が厚く、埋立て厚さの厚い地点であるS3地点を対象に沈下量を計算いたしました。この結果、S3地点における沈下量は施設の供用開始から二十年間で約四十センチメートルというふうに予測されたところでございます。  沈下に関しましては、C1護岸の地点を含め、今後、事業者である沖縄防衛局において具体的な設計等の検討を行うこととしており、より合理的な設計、施工方法を検討してまいりますが、一般的に申し上げれば、沈下量をあらかじめ考慮した造成の高さや護岸等の高さの設定、それから施設供用後の沈下量を抑える工法、圧密促進工事と申しますが、こうした工法の採用、それから維持管理段階でのかさ上げなどの対策を講じることによりまして対応可能であって、本件についてもこれらの対策を行うことで安全性に問題なく飛行場を供用させることができるというふうに考えてございます。  いずれにいたしましても、今後、事業者である沖縄防衛局において具体的な設計等の検討を行うこととしており、より合理的な設計方法、施工方法を検討してまいりたいというふうに考えてございます。
  206. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 質疑をおまとめください。
  207. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 最後に、はい、防衛大臣に申し上げたいと思います。  今議論をして分かりますように、調べるべきことたくさんあるのに調べていないんです。だから、調べていないことはきちんと調べて、本当の安全を確保してからこの工事は着手をしていただきたい。まさに今の問題はほとんどのことが隠れているということを指摘させていただきました。これ、よろしくお願いいたします。
  208. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 両件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。    午後一時五十八分散会