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2019-05-09 第198回国会 参議院 外交防衛委員会 12号 公式Web版

  1. 令和元年五月九日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  四月二十五日     辞任         補欠選任      堀井  巌君     石井 準一君      熊野 正士君     山口那津男君  四月二十六日     辞任         補欠選任      井原  巧君     山田  宏君      石井 準一君     堀井  巌君  五月八日     辞任         補欠選任      武見 敬三君     進藤金日子君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         渡邉 美樹君     理 事                 宇都 隆史君                 中西  哲君                 三宅 伸吾君                 大野 元裕君                 高瀬 弘美君     委 員                 猪口 邦子君                 佐藤 正久君                 進藤金日子君                 中曽根弘文君                 堀井  巌君                 山田  宏君                 山本 一太君                 小西 洋之君                 白  眞勲君                 福山 哲郎君               アントニオ猪木君                 山口那津男君                 浅田  均君                 井上 哲士君                 伊波 洋一君    国務大臣        外務大臣     河野 太郎君        防衛大臣     岩屋  毅君    内閣官房副長官        内閣官房副長官  野上浩太郎君    副大臣        外務副大臣    佐藤 正久君    政府特別補佐人        内閣法制局長官  横畠 裕介君    政府参考人        外務大臣官房審        議官       飯島 俊郎君        外務大臣官房審        議官       岡野 正敬君        外務大臣官房参        事官       田村 政美君        外務大臣官房参        事官       森野 泰成君        環境省地球環境        局長       森下  哲君        防衛省防衛政策        局長       槌道 明宏君        防衛省整備計画        局長       鈴木 敦夫君        防衛省地方協力        局長       中村 吉利君        防衛装備庁長官  深山 延暁君    参考人        独立行政法人国        際協力機構理事  田中  寧君        独立行政法人国        際協力機構理事  本清 耕造君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件 ○外交防衛等に関する調査  (北方領土問題に関する件)  (防衛装備品の研究開発に関する件)  (日朝関係に関する件)  (WTO紛争解決「韓国による日本水産物等  の輸入規制」上級委員会報告書に関する件)  (在日米軍基地設置の法的根拠に関する件)  (インドネシアにおけるODA事業に関する件  )  (在沖縄海兵隊のグアム移転に関する件) ○二千一年の燃料油による汚染損害についての民  事責任に関する国際条約締結について承認を  求めるの件(内閣提出、衆議院送付) ○二千七年の難破物の除去に関するナイロビ国際  条約締結について承認を求めるの件(内閣提  出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、熊野正士君、井原巧君及び武見敬三君が委員を辞任され、その補欠として山口那津男君、山田宏君及び進藤金日子君が選任されました。     ─────────────
  3. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、外務大臣官房審議官飯島俊郎君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に独立行政法人国際協力機構理事田中寧君及び同理事本清耕造君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 外交、防衛等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  8. 中西哲

    ○中西哲君 おはようございます。自民党の中西哲でございます。  早速質問に入らさせていただきます。  まず、河野外務大臣にお伺いいたします。  先月、二〇一九年版の外交青書が発表されました。その中で、二〇一八年版には北方四島は日本に帰属するというのが日本の立場であるという記述がありましたが、それが削除されました。その理由についてお聞きいたします。
  9. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 政府の法的立場に関して申し上げれば、何ら変わったことはございません。  その上で申し上げれば、この外交青書というのは当該年度における我が国の外交活動を総合的に勘案をしているわけでございまして、あらゆる活動について、あらゆる内容について記載をしているわけではございません。  いずれにいたしましても、政府としては、領土問題を解決し、平和条約を締結するという基本方針の下、引き続き粘り強く取り組んでまいりたいと思います。
  10. 中西哲

    ○中西哲君 外務大臣、今までもこの委員会でもそういう趣旨の発言をされましたし、衆参の本会議でも安倍総理も同様な趣旨の答弁を行っております。一方で、安倍総理も菅官房長官も、四島の帰属問題を解決して平和条約交渉を進めると、平和条約を締結するという基本方針に変わりはないということを繰り返し発言されておられます。今回の外交青書の記述変更も、私は一連のロシアとの北方領土返還交渉におけるロシアに対する配慮であろうと思っております。  一方で、ロシア国内におけるプーチン大統領、ラブロフ外相の発言は日本政府の思惑とは違っておりまして、日本に対する強硬な発言が続いております。日本政府のロシアに対する思いやりが功を奏しているとは思えません。これまで我が国が北方四島は日本固有の領土だと主張してきたことから後退したと受け止められかねないと危惧するものであります。  私は、北方領土の問題は、主権の侵害に対して日本がどう対応するかの問題だと考えております。  一九五六年の日ソ共同宣言、これは平和条約締結後に歯舞群島と色丹島を日本に引き渡すというものでした。私は、平和条約というのが戦後処理が最終的に終わったということを意味する以上、平和条約締結後に残り九三%の島の継続協議というのは事実上あり得ない話だと考えております。  プーチン大統領も、二〇一二年に日本や欧州の重立ったメディアの代表と会合を行い、そこでは、五六年宣言には二島を引き渡した後主権がどちらの国のものになるかについては書いていないとか、歯舞、色丹、それ以外は一切問題外であると、そういう発言をしております。  そして、一九九三年、細川首相の時代の東京宣言は、四島の帰属問題を解決して平和条約を締結するというものでした。ただ、これは必ずしも四島の返還という意味ではなく、帰属先が一切述べられておりません。私は、これが日本の対ロ外交の基本方針だと思っております。東京宣言によって初めて四島の帰属問題が決定していないということ、つまり、北方領土問題とは四島の問題だということをロシア側も認めたことは重要であります。  そして、小渕首相の時代の一九九八年の日ロ間でのモスクワ宣言、このときに国境画定委員会というものをつくっております。つまり、国境はまだ決まっていないということをロシア側も認めておりました。  ところが、プーチン大統領は、二〇〇五年九月、平和条約問題に関連して、第二次大戦の結果、南クリル、これ北方四島のことですが、ロシア領となった、国際的な諸文書、国際法でも認められていると初めて語りました。それまでは四島の帰属問題は決まっていないということをプーチン自身が認めていたので、これは歴史の修正だと思います。  昨年、二〇一八年十一月の首脳会談の合意には、日ソ共同宣言を基礎にして交渉を加速するという形で、東京宣言を抜いてしまいました。それまでは、二〇〇一年のイルクーツク声明でも二〇〇三年の日ロ行動計画でも、プーチンがサインしたものには基本的な合意として平和条約交渉のための東京宣言を掲げておりましたのに、それを外したということは日本政府の譲歩と受け取られたのではないかと危惧しております。  最近、ラブロフ外相は、第二次大戦の結果を認めることがこれからのあらゆる交渉の前提であるという言い方をしきりにしております。第二次大戦の結果四島がロシア領になったという前提は、ロシアも、プーチン大統領自身も以前は認めておりませんでした。四島はいまだ未解決な問題だと認めていたわけですから、その前提そのものが間違っておると私は考えております。  河野外務大臣は、本年二月、ドイツのミュンヘンにおけるロシアのラブロフ外相との会談後の記者会見で、平和条約交渉は七十年掛けてやってきている、一朝一夕に解決することはないが、二人三脚でゴールにたどり着けるようにしたいと発言したと報道されております。  私は、北方領土交渉は、香港の返還交渉のように長い期間を掛けて慎重に交渉を続けることを要望いたします。この答弁は求めません。  次に、F35A戦闘機の墜落事故について、岩屋防衛大臣にお聞きいたします。  F35A戦闘機が青森県沖で墜落してからちょうど一か月になります。五月七日の防衛大臣の記者会見で、五月三日以降、フライト・データ・レコーダーの一部を含むF35Aの部品を確認し、一部は揚収したとの報道がありました。この件について詳しい説明を求めます。
  11. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 四月九日に発生したF35Aの墜落につきましては、文部科学省が所管するJAMSTECの保有する海底広域研究船「かいめい」によって得られた情報を基に、米軍のチャーター船「ファン・ゴッホ」が海底を捜索いたしましたところ、五月三日以降にフライト・データ・レコーダーの一部、それから操縦席キャノピーの後方の一部部品などを含むF35Aの部品が確認をされたところでございます。  フライト・データ・レコーダーの一部につきましては「ファン・ゴッホ」により揚収、引き揚げておりまして、現在、防衛省・自衛隊が調査をしておりますけれども、現段階では、飛行データを記録しているメモリー、記録媒体についてはまだ発見されておりません。  「かいめい」につきましては昨日をもって活動を終了しておりまして、また、「ファン・ゴッホ」については本日をもって活動を終了する予定となっておりますけれども、今後については、海面捜索を行う海上自衛隊の艦艇に加えまして、航空自衛隊が契約した民間のサルベージ船二隻が既に海中の捜索活動を開始しております。更に一隻が加わる予定でございます。  防衛省・自衛隊といたしましては、引き続き、行方不明になっている操縦者と機体の発見、揚収、引揚げに努めるとともに、事故原因等の調査を進めてまいります。
  12. 中西哲

    ○中西哲君 今の話で、多分広範囲に散らばっているんじゃないかという可能性があると思います。このために事故原因の解明が相当長期にわたるんじゃないかと。  現在、日本で組み立てられておりますF35A戦闘機、これの試験飛行、まあこれは米国が行うものですが、それも停止されておりますし、またパイロットの訓練も停止されております。これが長期間になる可能性が高いということで、今後の対応をきっちりとやっていただきたいと要望いたします。  続きまして、岩屋大臣は五月二日に、ベトナムにおきましてベトナムのゴ・スアン・リック国防相と会談し、南シナ海の航行の安全について話し合われたと報道されておりますが、公表できる範囲でその具体的な内容についてお聞かせ願います。
  13. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 五月二日から四日にかけまして、防衛大臣としては三年半ぶりになりますが、ベトナムを訪問させていただきました。二日の日にはリック国防大臣との間で防衛相会談を行いまして、日越の防衛協力、それから南シナ海を含む幅広い地域情勢などについて意見交換、議論を行ったところでございます。  先生御指摘の南シナ海の情勢につきましては、様々議論をいたしましたけれども、一方的な現状変更及びその既成事実化が進んでいる、我が国としては深刻な懸念を有しているということを申し上げましたが、そういう認識については一致を見たところでございまして、自由で開かれたインド太平洋を実現するために両国で連携していこうということで一致を見たところでございます。  南シナ海の沿岸国でありますベトナムとの間で防衛協力を進めることは、まさに今申し上げた自由で開かれたインド太平洋を維持強化するために非常に重要だというふうに思っております。これを踏まえまして、防衛省としては、ベトナムとの間で艦船や航空機のお互いの寄港を含めて幅広い分野で防衛協力を進めているところでございまして、今般の訪問を契機に更に関係を充実強化していきたいというふうに考えております。
  14. 中西哲

    ○中西哲君 私、この問題、何度かこの委員会で取り上げさせていただきました。防衛省としても、以前から艦船の寄港であるとか友好関係を築いております。ベトナム始めこの南シナ海の周辺諸国と一緒になって、この地域の航行の安全確保に努めていただきたいと思います。  続きまして、防衛装備庁の組織の在り方についてお伺いいたします。  防衛装備庁が設立されてから三年七か月になりますが、いまだにその任務と優先順位、そして組織が分かりにくいと。そのため、企業関係者からも、防衛装備庁について、困ったときの相談窓口が分からない、人と人とのつながりで業務処理がされているとの意見をお聞きいたしました。  そこで、防衛装備庁の任務とその優先順位について装備庁長官にお伺いいたします。
  15. 深山延暁

    ○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。  防衛装備庁は、拡大する防衛装備行政に効果的に対応するため平成二十七年に設置され、技術基盤と生産基盤の強化を図りつつ、装備品等の研究開発、調達等の適切かつ効率的な遂行や、防衛装備・技術協力の推進を図ることを任務といたしております。これらの任務につきましては、いずれも防衛装備行政を遂行する上で重要かつ不可欠なものであり、それぞれの施策に取り組んでいるところでございます。  一方で、防衛装備庁として、現在、急速な軍事技術の進展への対応、あるいは厳しい財政状況を踏まえた効率的な装備品取得の実現、防衛装備・技術協力における具体的な実績、国内防衛産業が抱える高コスト構造等への対応といった多くの困難な課題に直面しておるところでございまして、こうした課題を踏まえ、特に主要装備品の国内調達が増えず厳しい状況にある防衛産業の今後を見据え、新たな防衛大綱、中期防においては、技術基盤の強化、産業基盤の強靱化、装備調達の最適化等に取り組むこととしておりまして、こうした施策を通じて強靱な防衛産業を構築していくということを今目指しておるところでございます。
  16. 中西哲

    ○中西哲君 防衛装備庁には、防衛技監、装備官、装備開発官が置かれております。防衛省組織令第百七十条には、防衛技監は防衛装備庁の所掌事務に係る技術を統理すると書かれておりますのでこの方が技術系の総責任者かと思われるのですが、この三者のうち誰が研究開発に責任と現場の権限を持っているのか、分かりにくいので御説明をお願いします。
  17. 深山延暁

    ○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。  防衛装備庁の研究開発では、各幕僚監部、陸海空幕僚監部でございますけれども、これの要求に基づく研究及び開発と防衛装備庁の独自の要求に基づく研究、そうしたものが、その二つが大きく分けて行われております。  各幕僚監部の要求に基づく研究及び開発は、装備官、これは陸海空の将とそして技官の四名がおりますけれども、この装備官の指導の下に装備開発官が実業務を実施するという形になっております。防衛装備庁独自の要求に基づく研究につきましては、技術戦略部長の管理の下、四つの装備研究所及び先進技術センター等が実業務を実施するという形になっております。  防衛技監は、装備開発官や研究所等が実施する研究開発に係る実業務を始めとする庁内の各部門に幅広くまたがる技術に関する課題等について、高度な知見に基づき専門的判断を行うことで長官である私を補佐するという形になっておるところでございます。
  18. 中西哲

    ○中西哲君 将来戦闘機を我が国が中心になって造るという防衛計画大綱の記述もあります。将来戦闘機を造るためには、強いリーダーシップを発揮して事業を進めていく必要があると思います。この機会に防衛技監、装備官、装備開発官の関係をきちんと整理すべきではないかと思っておりまして、以前、我が国でF2戦闘機を開発する際には、空将である航空機担当の開発官がリーダーシップを取ったと聞いており、また米国では、ペトリオットやF35戦闘機の開発は、軍側が中将、オスプレイでは陸軍大佐がプログラムマネジャーを務めたと聞いております。  これらを参考にして、業務が効率的に実施できる体制をつくる必要があるのではないかと思いますが、装備庁長官の所見をお聞きいたします。
  19. 深山延暁

    ○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。  将来戦闘機につきましては、新たな中期防において、国際協力を視野に、我が国主導の開発に早期に着手すると明記され、現在、防衛省において関係部署が連携して検討を進めているところですが、いかなる開発形態になろうとも、防衛省のこれまでの航空機開発事業と比べ、極めて大規模な事業となることが想定されます。  このため、業務の効率的な実施体制が必要であり、防衛装備庁では、将来戦闘機をプロジェクト管理重点対象装備品として選定をいたしまして、プロジェクトマネジャーを指定するとともに、装備庁内の政策部門、研究開発部門を含む関係部署や航空自衛隊の一佐を含む関係部署の職員で構成される統合プロジェクトチームを設置して検討しているところでございます。  さらに、防衛省全体で関係部署が連携して円滑に検討を進められるよう、事務次官を長とする検討委員会を設置し、内部部局、航空幕僚監部、防衛装備庁による横断的な検討体制を構築しております。また、本事業が開発段階に移行すると一層の業務拡大が想定されるところでございまして、必要な体制の在り方も含めて、引き続き関係部署が連携して検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
  20. 中西哲

    ○中西哲君 続いて、前回質問し残した分なんですが、契約方式で超過利益返納条項付契約というのがありますが、この契約方法はどういうものでしょうか。
  21. 深山延暁

    ○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。  御指摘の超過利益返納条項付契約と申しますのは、契約履行の結果として発生した実績額が当初支払った契約金額を下回った場合には、その差額分を超過利益として国に返納させるということを条件とした契約でございます。これは、言わば企業が契約当初に比べてコストダウンして超過利益が生じた場合はそれを返してもらうというような仕組み、契約のことを申しております。
  22. 中西哲

    ○中西哲君 私、この契約を聞いたときにびっくりしたんですが、今まで、前回も言いましたけれども、防衛省のいろいろな不祥事がありましたし、それから建設業界の談合事件が各地でありまして、国も含めてですね、それに対する配慮からできたんだと思いますが、もうけたらもうけを返せと、これ民間企業にとっては何だこの契約はという話ですよ。私も高知県議会時分に、トンネルの工事などで破砕帯ができたときに、水がどんと出たときに、増額変更随分やりました。やっぱり必要な経費はそれはぶち込まないかぬですけれども、もうけたら返せというのは、これちょっと考え直した方がいいんじゃないかという思いがいたします。  それで、それに関連しまして、自衛隊のOBや企業関係者から、各幕僚監部から技術部門が防衛装備庁に移ったことで研究開発や技術基盤などのポテンシャルが低下して、その結果、外国製の装備品を安易に購入するようになったような印象を受けているというような意見も聞きました。これがFMS調達増加の原因になっているのかもしれませんが、国産装備品の開発があって防衛産業の維持強化が可能になります。防衛力整備は防衛部門と装備部門が両輪の輪となって関係しなければならないのですが、今では防衛部門がやや勝っているような印象を受けます。防衛装備庁には一層の努力を期待いたします。深山長官のリーダーシップで防衛装備庁の改善に取り組んでいっていただきたいと思います。  次に、国産装備品の開発に関連して幾つか装備庁長官にお伺いいたします。  次期戦闘機のエンジン、推力十五トンのエンジンが昨年六月にIHIから防衛装備庁に納入され、地上試験が行われておりますが、試験状況についてお聞きいたします。
  23. 深山延暁

    ○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。  将来戦闘機につきましては、新たな中期防衛力整備計画において、F2の退役時期までに、将来のネットワーク化した戦闘の中核となる役割を果たすことが可能な戦闘機を取得するため、必要な研究を推進するとともに、国際協力を視野に、我が国主導の開発に早期に着手することとされております。  その上で、お尋ねのエンジンについては、国内において戦闘機関連技術の蓄積、高度化を図るため研究を進めておりまして、昨年六月の防衛装備庁への納入以降、地上試験を行っております。これまでのところ、研究目標である十五トンの推力を達成するなど、順調に進捗しております。地上試験については今年度末まで継続し、千歳試験場などにおいて上空で飛行している状態を模擬した環境での性能などを確認していく計画となっております。  先ほど御指摘のありました超過利益返納条項付契約については、議員の御指摘のとおりの点がございます。ちょっと付言させていただきます。  こうした契約については、企業の努力によるコスト低減がなされた場合でもその超過利益は国へ返すということになるため、企業のコスト削減の意欲は働きにくいという指摘を実は受けております。こうしたことを踏まえまして、私どもは、平成二十四年度以降、競争性の確保された契約については原則として超過利益返納条項を付さないとするなど、かかる条項を適用した契約件数は大幅に減少いたしております。ちなみに、二十九年度においては、こうした条項付きの契約は六件でございました。例えば二十三年度で百五十件ありまして、大幅に減少させておるところでございます。  一方で、企業のコスト削減努力に対して一部をインセンティブ料として還元する、つまり、削減した場合には企業にも利益になるというような契約方式、インセンティブ契約制度というのを設けるなどして、企業のコスト削減意欲をそぐことがないような取組を行っていきたいというふうに考えております。
  24. 中西哲

    ○中西哲君 飛行試験の時期も聞こうかと思ったんですが、時間がありませんので次に移りまして、戦闘機に搭載する赤外線センサーについてお聞きいたします。  人間はもとより全ての物体は固有の温度を持っておりまして、赤外線で全て探知できるということです。その探知距離を伸ばす技術の開発が日本でも進められておりまして、この赤外線センサーの装置の中心は、赤外線で感知した物体を分析するのに使う半導体であるということでございます。日本で開発中の装置は、高感度・広帯域赤外線探知素子使った赤外線センサーです。これが完成すれば、世界でもトップレベルのものになる可能性を持っていると聞いております。  問題はその探知距離なんですが、既に実戦配備されておりますF35戦闘機の赤外線センサーは探知距離が約二百キロ以上と言われております。また、弾道ミサイル迎撃実験においては、千三百キロ先の弾道ミサイルを感知したとも報道されております。  F35戦闘機はこのセンサーを機体の六か所に取り付けておりまして、それによって前後左右上下、つまりパイロットを中心にして全ての方向、二百キロの円の中に、ど真ん中にF35戦闘機がいるというような能力を持っているようでございます。赤外線で対象物体を探知すると同時に、レーザーを瞬間的にぱっと当てて、その距離を探知できるということでございます。レーダーは相手から探知される可能性があるんですが、赤外線センサーはレーダーのように自ら電波を出すことなく、パッシブな装置なので探知されません。  この赤外線センサーの防衛省での開発予定があるのかどうか、お聞きいたします。
  25. 深山延暁

    ○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。  防衛装備庁におきましては、レーダーや赤外線センサーを用いてステルス機の探知性能を向上させる研究を既に行っておりまして、今後、赤外線センサーに関する技術分野の研究もしっかり進めてまいりまして、この分野における技術の優越の確保というものを進めてまいりたいと思っております。
  26. 中西哲

    ○中西哲君 時間がないのでもうやめますが、まだあと国産のミサイルとかいろいろ用意していたんですが、ここの、本当にこの日本の生産、開発、研究開発技術、もう世界一級のものを持っているということを実感しております。これらをうまく組み合わせて日本に使えるような状況にするということについて、防衛省が中心になって頑張っていただきたいと思います。  以上で終わります。
  27. 小西洋之

    ○小西洋之君 立憲民主党・民友会・希望の会の小西洋之でございます。  冒頭、ちょっと通告していないんですが、今の中西先生の質疑、私も大変感銘を受けまして、河野大臣に伺わせていただきたいんですが、大臣、今、政府が発行している最新の公文書、ホームページなども含めて、北方四島は我が国固有の領土であるという趣旨の、その旨を記載しているような文書は政府に存在するんでしょうか。
  28. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 政府の立場、法的立場は何ら変わりはございません。これまでホームページ等に記載をしてあるのは、そのとおりでございます。
  29. 小西洋之

    ○小西洋之君 私の知る限り、ホームページの記載も変え、また、この度、外交青書の記載も変えというふうになっていると思います。  ちょっと急の質問でございますので、是非政府として調べていただいて、政府が今現に発行している最新の、あるいは現行の公文書、発行物、あるいはいわゆる行政文書、あるいはホームページ上の文書において、北方四島は我が国固有の領土であるという旨の記載があるものが今存在するのか。  既に河野大臣や安倍総理はそうした答弁を国会でしなくなっております。そして、政府でもそういう文書がなくなるのであれば、まさに日本国として北方四島が固有の領土だという主張を捨てたことに私はなるのではないかと思いますので、是非政府として理事会に、委員会に提出していただきたいと思います。
  30. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 後刻理事会において検討いたします。
  31. 小西洋之

    ○小西洋之君 委員長、ありがとうございました。  では、通告の質問を参らせていただきます。  安倍総理、先日の五月六日の記者とのコメントにおいて、拉致問題を解決するために条件を付けずに金正恩委員長と向き合わなければいけない、条件を付けずに向き合わなければならないという考えであるというふうにコメントをしているところであります。  これについて、河野大臣が、配付資料の真ん中ですが、五月の五日でございますけれども、首脳会談の入口として拉致問題を取り上げるわけではないということを述べているというふうにおっしゃっているんですけれども、河野大臣に伺いますが、首脳会談の入口として拉致問題を取り上げるわけではないというふうにまで言い切っていますので、この河野大臣のコメントの趣旨という、すなわち安倍総理の条件を付けずに向き合うという考えのこの意味なんですけれども、日朝首脳会談のための事前の調整などにおいては、日本政府として拉致問題は一切持ち出さないと、そういう見解だということでしょうか。
  32. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 北朝鮮との間では、現在も大使館ルートなど様々なルートでやり取りをしておりますが、拉致問題の解決に向けてあらゆる努力をしているところでございまして、拉致問題を一切持ち出さないという、調整の中で拉致問題を一切持ち出さないということではございません。
  33. 小西洋之

    ○小西洋之君 拉致問題を一切持ち出さないということではないと、なので持ち出す、当然持ち出すということなんだと思うんですが。  そうすると、この安倍総理の条件を付けずに向き合わなければならないというこのコメントなんですけれども、端的に、これ意味としては具体的にどういう意味なんでしょうか。国民及び我々国会議員も分からない状況にあると思うんですが。
  34. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 安倍総理は、これまで、この拉致問題の解決に向けて、相互不信の殻を破り、総理自身が金正恩委員長と直接向き合うということをこれまで述べてきたわけでございまして、今回のこのコメントはそのことをより明確な形で述べたということであると思います。
  35. 小西洋之

    ○小西洋之君 今大臣がおっしゃったその安倍総理が直接向き合う決意ですね、これ、官房長官も記者会見で同じことを言っているんですけれども、単に、首脳会談ですから直接向き合うのは当たり前なんですが、直接向き合う決意を改めて述べたというだけであれば、この条件を付けずにという言葉には特段の、もうそれ何の意味もないという理解でよろしいでしょうか。
  36. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 会談をするときの入口でこの拉致問題を云々ということではないということでありまして、会談の出口ということでは、核、ミサイル、拉致問題を包括的に解決をし、不幸な過去を清算し、国交を正常化する、この日朝平壌宣言、これが政府として目指すところであるというところに変わりはございません。
  37. 小西洋之

    ○小西洋之君 入口、出口の話がございましたが、要するに、入口、首脳会談を行う入口ですね、事前の交渉等においては拉致問題を議題として政府は持ち出さないこともあり得るという、そういう見解ですか。
  38. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) まだ首脳会談について何も決まっておりませんから今ここで予断を持ってどうこうということは申し上げられませんけれども、この拉致問題の解決のために日朝の首脳が向き合わなければ、これは今、核、ミサイルについては米朝プロセスが進んでおりますけれども、拉致問題というのは日朝間で直接向き合って最終的に解決しなければならない問題だというふうに認識をしております。  ですから、この会談を行うということは、拉致問題を解決し、日朝平壌宣言にうたっている核、ミサイル、拉致問題を包括的に解決をする、そのために行うものでございます。
  39. 小西洋之

    ○小西洋之君 配付資料の一番上ですね、昨年の六月、安倍総理の国会答弁ですけれども、米朝首脳会談を行うのであれば拉致問題の解決に資する会談でなければならない、拉致問題の解決に資する会談でなければならないというふうに言っております。なので、米朝首脳会談を行う以上は必ず拉致問題の解決に資する会談にしなければならないという、あっ、日朝首脳会談、拉致問題の解決に資する会談としなければならないというこの国会答弁と、安倍総理の答弁と、安倍総理の先日の、条件を付けずに向き合わなければならない、この関係を御説明していただけますか。明らかに矛盾していると思いますけれども。
  40. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 先ほど申し上げましたように、会談をスタートするに当たって拉致問題を云々ということではありませんけれども、この会談というのは、平壌宣言、日朝平壌宣言が目指しているところを達成するための会談でありますから、そういう意味で、拉致問題を最終的に解決をする、それを目指しているわけでございまして、会談を行う以上、この拉致問題の解決に資するそういう会談にしなければならないということに何ら変わりはないと思います。
  41. 小西洋之

    ○小西洋之君 要するに、会談の入口ですね、米朝首脳会談を行う入口においては拉致問題は議題にはしなくてもいいんだけれども、その会談の中で、米朝との首脳の交渉の中では拉致問題は必ず……(発言する者あり)あっ、日朝です。済みません、安倍総理の存在感が余りないので。日朝の首脳会談においては必ず拉致問題は議題とされる、日朝の首脳会談においては拉致問題は必ず議題とされるという政府方針であることでよろしいですか。
  42. 河野太郎

    国務大臣河野太郎君) この会談というのがどういう会談になるのか、断続的なものになるのか一回のものになるのか、これはまだ何も決まっておりませんから申し上げることはできませんけれども、この日朝の首脳会談が行われれば、それは当然に拉致問題の解決に資するための会談にしなければならぬ、そういう会談をやることを目指しているということでございます。
  43. 小西洋之

    小西洋之君 拉致問題の解決に資する会談にすることを目指しているというふうに、非常に弱々しい表現に後退されているように思いますけれども。  そうすると、重ねての質問なんですが、安倍総理は条件を付けずに向き合わなければならないというふうに言って日本中を混乱させてしまっているんですけれども、この条件を付けずに向き合わなければならないという言葉には何の意味もない発言ということでよろしいですね。日朝首脳会談をすれば拉致問題は必ず議論するのであるから、何の意味もない言葉ということでよろしいですね。
  44. 河野太郎

    国務大臣河野太郎君) 総理は、金正恩委員長と直接向き合ってこの拉致問題の解決をするんだということをこれまでも述べてきたわけでございまして、今回のコメントはその意思をより明確な形で述べたものというふうに理解をできると思います。
  45. 小西洋之

    ○小西洋之君 安倍政権、第二次安倍政権になってから拉致問題、何ら進展していませんけれども、参議院選挙などを前に国民に対してやっている感を出すためにわざとこういう発言をしたんじゃないんですか。
  46. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 拉致の被害者あるいはその御家族、これだけの年月がたって、特に御家族は大変高齢になられているわけでございますから、拉致問題を解決するためにあらゆる機会を捉えてそれを目指すというのが政府の方針でございます。様々努力をしているところでございます。
  47. 小西洋之

    ○小西洋之君 いや、まさに拉致の被害者や御家族に対して不誠実だと思うんですね。そういう決意を新たに述べるんであれば、もっと適切な決意を述べる表現があるはずですから、今私の質疑で、安倍総理のこの条件を付けずにという言葉は単なる決意表明ですら私は当たらないと思いますけれども、そうした言葉であるということが明らかになりました。  関連でもう一つ、河野大臣、よろしいですか。  大臣、昨年の六月十九日のこの外交防衛委員会、私に対する質疑なんですけれども、二度にわたってこういうふうに答弁していただいています。拉致問題が解決されない限り北朝鮮との国交正常化はなく、国交正常化がない限り経済支援はない。拉致問題が解決されない限り国交正常化はなく、経済支援はない、この政府の方針には変わりはないことでよろしいでしょうか。
  48. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) そのとおりでございます。
  49. 小西洋之

    ○小西洋之君 そうすると、なおさら安倍総理のこの条件を付けずに向き合うというのが更にまた意味不明になるわけでございますけれども、そのように批判をさせていただきたいというふうに思います。  なお、これも昨年のこの六月十九日の質疑で私は取り上げていたんですが、実は昨年の米朝首脳会談の前は、先生方も御案内のとおり、アメリカ、韓国、日本のこの三か国において、核とミサイルのCVIDに基づく解決、そして拉致問題の解決がない限り経済制裁の解除はしないと三か国で同意をしているということを政府は繰り返し言っておりました。  ところが、米朝首脳会談以降は、もう拉致問題は日本と朝鮮の二か国問題だというような答弁を政府はするようになってしまいました。私は非常に危惧するんですけれども、北朝鮮はこの安倍総理の条件を付けずに向き合う、これはもう拉致問題を日本政府は本気で解決しない、あるいは拉致問題について我々もっと強気に出てもいいんだというふうに北朝鮮に誤ったメッセージを与えることになる、そういうふうにお考えになりませんか。
  50. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) そのようには考えません。
  51. 小西洋之

    ○小西洋之君 考えない理由をお示しいただけますか。
  52. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 拉致問題に関しては、アメリカもこれは重要な問題であると考えているからこそハノイの米朝会談の中で拉致問題をトランプ大統領から金正恩委員長に直接二度にわたって提起をしているわけでございまして、韓国も同様にこの拉致問題は重要な問題というふうに考えております。  三か国でこの拉致問題の重要さということに関しては、何ら低減しているものではございません。
  53. 小西洋之

    ○小西洋之君 三か国で重要に考えているだけじゃなくて、経済制裁の解除も具体的な拉致問題の解決がなければしないという同意を政府は一方的に諦めている。それに対して、アメリカや韓国に対して協議すらしていないことは既に明らかになっております。  ちょっと通告の次の質問でございますけど、まず、安保法制の違憲問題で岩屋防衛大臣に伺いますけど、資料の三ページですね。昭和四十七年政府見解の中に集団的自衛権を許容する基本的な論理なるものがあるというふうに政府は国会で答弁をし、よって、集団的自衛権、安保法制は違憲でないと、昭和四十七年当時から九条において集団的自衛権は可能であったのだというのが実は彼らが言っている合憲の論拠。  岩屋大臣は、当時、解釈変更のとき、与党の、ずっと自民党の中でそういう防衛政策を率いられた方ですのでこうしたことについても御存じかと思いますが、岩屋大臣、今から質問させていただきますが、三ページ以降の昭和四十七年九月十四日の吉國長官、これ昭和四十七年見解を作った当時の内閣法制局長官です。吉國長官の国会答弁を、今日、私の質問通告までに御覧になったことございますでしょうか。
  54. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 御通告がございましたので、拝見しました。
  55. 小西洋之

    ○小西洋之君 なので、通告前は御覧になったことはなかったということでよろしいでしょうか。
  56. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 子細には見たことはありませんでした。
  57. 小西洋之

    ○小西洋之君 子細でなくても、御覧になったことはありますでしょうか。
  58. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 長きにわたる自民党の中の国防部会での活動を通じてそういう資料は様々拝見をしておりましたので、その中にはございましたけれども、しっかりと記憶をしていたわけではございませんでした。
  59. 小西洋之

    ○小西洋之君 これはちょっと、委員長、委員会に提出をお願いしたいんですが、自民党の資料、私も実はあるルートから全部見ているんですが、吉國長官の答弁ないです。政府の安保法制懇等々にもないです。もしあるんでしたら委員会に出していただけますか。
  60. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 後刻理事会において協議いたします。
  61. 小西洋之

    ○小西洋之君 ありがとうございました。  では、ちょっと質問をさせていただきます。  三ページの①と書いた吉國長官の答弁なんですが、昭和四十七年見解を作る僅か三週間前です。そして、作るきっかけになった国会答弁であるということは安倍政権も繰り返し答弁しています。よろしいですか、作った本人の答弁です。  憲法では我が国は言わば集団的自衛権の権利の行使について、自己抑制をしていると申しますか、次ですね、日本国の国内法として憲法第九条の規定が容認しているのは、個別的自衛権の発動としての自衛行動だけだ、個別的自衛権しかできないというふうに言っているわけですね。これは政策論、安倍総理たちが言っている、いや、北朝鮮がどうだ、中国がどうだというそういった政策論ではなく、ホルムズ海峡とか政策論ではなくて、法治国家の法律論。じゃ、法律論とは何かというと、九条においては、我が国が侵略された場合、日本に対する外国の武力攻撃が発生した場合に、国民の生命、自由及び幸福追求の権利を守るためにその侵略を排除するための措置、それが自衛行動という考え方。よって、集団的自衛のための行動は憲法の認めるところではない、集団的自衛権はできないという法律論として説明している。  個別的自衛権しか九条においては行使できない、なぜならば、我が国に対する外国の武力攻撃が発生したとき以外に我が国は自衛行動はできない、よって集団的自衛権はできないというふうに言っている法制局長官が作った四十七年見解に、なぜ集団的自衛権が合憲の論理が書き込まれているんですか。
  62. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 改めて当時の吉國法制局長官の答弁を拝見をいたしましたけれども、これは、その当時の安全保障環境に照らして、自衛権の行使が許されるのは我が国に対する武力攻撃が発生した場合に限られる、そういう当時の事実認識に基づく答弁であったというふうに認識をしております。  他方で、吉國法制局長官は同日の委員会におきまして、侵略が現実に起こった場合に、これは平和的手段では防げない、その場合に、生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利が根底から覆されるおそれがあると、その場合に自衛のため必要な措置をとることを憲法が禁じているものではないと述べておりまして、その後の四十七年見解で示された基本的な論理を含む答弁をしているところでございます。  このように、四十七年九月十四日の質疑において吉國法制局長官は、基本的な論理と当時の事実認識を基にした結論、当てはめを両者一体として答弁をしていたんだと思います。そこでよく分かりにくいと言われて四十七年見解を作るという展開になっていったと承知をしております。  この四十七年見解の基本的な論理とは、九条の下でも自衛の措置をとることはできるんだと、これは禁じられていないんだとした上で、この自衛の措置はあくまでも外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態に対処し、国民のこれらの権利を守るためのやむを得ない措置として初めて容認されるものであり、必要最小限度の武力の、そのための行使は許容されるというものでございます。  平和安全法制におきましては、限定的な集団的自衛権の行使が認められるとした点につきまして、最近の安全保障環境、今日の安全保障環境を踏まえて、四十七年見解のこの基本的な論理に当てはめる場合として、我が国に対する武力攻撃が発生した場合だけではなくて、密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生することによって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が覆される明白な危険がある場合にもこの論理は当てはまるとしたものでございまして、当時の基本的な論理というものは……
  63. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 時間ですので、答弁は簡潔に願います。
  64. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 維持されているというふうに考えております。
  65. 小西洋之

    ○小西洋之君 まとめますが、岩屋大臣が吉國長官のもう一つの答弁と言ったのは資料の②番なんですね。②番のこれを読み上げてくださったんですが、これはまさに集団的自衛権を否定する、しかも、生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという新三要件で使っている言葉を使いながら、当時、吉國長官は集団的自衛権は絶対できないという答弁をしているんですね。岩屋大臣、恐らく初めて御存じになったと思うんですが、これ、ペテンなんですよ。
  66. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 質疑をまとめてください。
  67. 小西洋之

    ○小西洋之君 近代立憲史上例のないペテンによる、憲法破壊による違憲の武力行使で自衛隊員を殺すことは断じて許さないということを今後大臣に厳しく追及していく決意を申し上げて、質疑を終わらせていただきます。
  68. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 元気ですか。元気があれば何でもできる。元気があれば時代も変えられるということで、寒い季節も遠のき、暑い夏日がやってきます。平成から令和へと移りながら、令和もいろいろ問われておりますけど、うちわが、うちわであおげば扇子が出るよということで、何となくぴんとこない年号だなと思って、あっ、元号ですかね。次の元号を新しく迎えて、すばらしい風が吹いて、そして国民が元気になりますように、そんな思いを持ちながら、ゲンゴロウもダンスができるような時代になってほしいと思います。  そこで、先ほども質問に出ておりましたが、安倍総理が先日、北朝鮮との無条件会談を表明いたしました。これまで、対話のための対話では意味がない、北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めていくなど、厳しい姿勢を取ってきました。四月に発表した外交青書からも、北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めていくという文言を削除しています。  今まであれだけ言っていたのに、今回どういう方針か、その点についての詳細をお聞かせ願いたいと思いますが、本当にずっと、北朝鮮問題に限らずですが、拉致の会の人たち、あるいはいろんな方たちもありながらも、その都度、やはり政府の方針によってあの方たちの発言も変わってくるというか、今政府が制裁を掛けているんですから、猪木さんみたいなことは言われちゃ困ると。でも、対話なくしてどうやって話をするんですかと。そんなことを言い合ったことがありましたが、今回、その点について詳細をお聞かせください。
  69. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 核、ミサイルにつきまして、これはもう安保理決議で制裁が決まっていることでございますから、この安保理決議を国際社会に呼びかけて一致して実行する、この方針には何ら変わりはないところでございます。  あとは副長官から。
  70. 野上浩太郎

    ○内閣官房副長官(野上浩太郎君) 安倍総理は、北朝鮮の核、ミサイル、そして最も重要な拉致問題の解決に向けまして、相互不信の殻を破り、次は自分自身が金正恩委員長と直接向き合うとの決意を従来から述べてまいりました。条件を付けずに会談を実現を目指すとの発言は、そのことをより明確な形で述べたものであります。  拉致問題は安倍内閣の最重要課題であります。安倍総理が述べたとおり、拉致問題を解決するためにあらゆるチャンスを逃さない決意であります。また、拉致問題の解決に向けては、我が国自身が主体的に取り組むことが重要であります。御家族も高齢となる中、一日も早い解決に向けて、あらゆるチャンスを逃すことなく果断に行動してまいりたいと思います。
  71. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 まあ、いろいろ私なりのルートで情報を聞いておりますが、今日はここでは申し上げませんが、今政府も発表されているような話と、向こう側がどういうふうに受け取っているかということを含めて、是非その辺が、曖昧な話じゃなく、しっかりしたメッセージを送っていただきたいと思います。  河野大臣にお伺いしたいと思いますが、制裁、圧力を掛け続けると発言されておりましたが、今回の方向転換について外務大臣としてどう考えているか。今のままでは説明が付かない、国民も納得しないと思いますが、率直な意見をお聞かせください。
  72. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 繰り返しで恐縮でございますけれども、何も方向転換はございません。核問題、ミサイル問題を解決するために安保理でこの決議をし、この安保理決議を国際社会と一緒になって確実に履行をしていくというのが政府の方針でございまして、それに何ら変わりはございません。
  73. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 多分、新聞記者からもいろいろ突っ込まれたと思いますが、あえて私も申し上げませんが、やはり外交というのはいろんなテクニックもある、裏の話もあるかもしれませんが、その点について、私の政治経験の中で、本当にぶれないということが一番大事じゃないかなと。そのたんび、時代時代、あるいは年月によって話がぶれていくという、我々もその点については納得がいかないと思います。  そこで、北朝鮮の祖国平和統一委員会が、米韓空軍の合同練習について、南北の軍事分野の合意に反する露骨な違反行為である、南北関係を取り返しの付かない危険に陥れかねないと発表がありましたが、その後の南北関係についてどう分析しているか、お聞かせください。
  74. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 五月四日に、北朝鮮は大口径長距離放射砲及び戦術誘導兵器の火力打撃訓練を実施したと発表いたしました。これに対して韓国側は、南北間の軍事合意の趣旨に反するものとして大変憂慮しており、朝鮮半島の軍事的緊張を高める行為を中断することを求めているというふうに承知をしております。  我が国としては、引き続き北朝鮮、朝鮮半島の非核化に向けて、米国、韓国と緊密に連携していきたいと考えております。
  75. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 天皇陛下のお言葉の中にも平和という言葉が何回か出ておりますが、日本が本当に世界に先駆けてそういうメッセージを強く送る使命があるのではないかと思いますが、この一連を見ますと、やはりアメリカにどうしても追随しなきゃならない。こういう国会に籍を置きますとその辺も理解できるわけですが、とにかく日本として独自の強い平和へのメッセージを送っていただきたいと思います。  そこで、南北非武装地帯は二百五十キロありますが、実は野鳥の宝庫で、十何年前でしょうか、北朝鮮に行っているときにもその調査に来ている人がいましたが、北朝鮮、韓国共にお互いに妥協できる策として、非武装地帯一帯を世界遺産にすることを提案いたしました。その方たちもそういう意見に同意見でしたが、本当に南北がこうなるとは誰も思っておりませんでしたから、その話をしたときにけげんな顔をあちらの方もしておりましたが、そういう時代が変わってきた、その中で平和に向かって一歩踏み出すために、まず歩み寄らなければならない。歩み寄る、これが一番だと思いますが、こういう考え方についてどう思われるか、見解をお聞かせください。
  76. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 世界遺産として提案をすることができるのは、その資産を有する世界遺産条約の締約国が判断をすることになっておりますので、我が国はこの非武装地帯の当事者ではございませんので、適否についてお答えをする立場にはございません。
  77. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 今申し上げたその非武装地帯がやはり地雷原で、かつてカンボジアにも行ったときに地雷を作業させてもらったことがありましたが、一番の今新しい技術というか、ドローンを活用した方法で、配達や今災害援助、様々な開発が進んでいるドローンですが、先日、ニューヨーク州の大学で学生が地雷探知機のシステムを開発したという記事を目にしました。プラスチック製の液体が入った地雷は周辺の地面よりも早く温度が上がるので、その特技を利用し、ドローンを搭載された赤外線サーマルカメラを通して地雷を発見するんだということです。  アジア、アフリカ、中東など、いまだ地雷で亡くなる人がいっぱいいますが、北朝鮮、韓国の国境にも地雷が埋められているわけですから、今回の開発されたドローンが地下何メートルまで感知できるのか、またこういう技術等について日本はどういう研究をされているのか、お聞かせください。
  78. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) その報道は私どもも承知をしております。  今先生御指摘の地雷探知システムにつきましては、公刊情報以上の詳細は防衛省としては把握しておりませんけれども、そのシステムに関する論文等から類推をいたしますと、恐らく地表に散布された地雷の探知に能力は限定されているんではないかなというふうに推察をしております。  防衛省におきましては、地雷探知技術につきまして、平成二十七年度より、防衛装備庁の施設等機関であります陸上装備研究所におきまして、IED、即席地雷みたいなものですね、それを車で走りながら探知する技術の研究を行っておりまして、この研究は、赤外線に限らず、電磁波や光波ですかね、複数のセンサーを組み合わせることによって走行中に離れた場所から地雷を見付けていくというための研究でございます。  また、電波センサーを搭載したドローンにより埋設された地雷の探知を行うという研究については、今年度から着手をする予定でございます。
  79. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 次に、人道的支援ということでお伺いしたいと思いますが、北朝鮮への人道的食糧支援についてトランプ大統領が支持する意向を示したと報じられています。  私も、かねてから食糧支援について賛成しております。この委員会でもこの旨の発言をしておりますが、たしか九五年でしたかね、やっぱり食糧難に追われたときに、日本からの支援ということを北はなかなか首を縦に振らないで、とにかく韓国の米を一粒でも入れてください、そうすれば日本も応援できますよと、そんなことがありましたが。  経済制裁解除は今現在は無理にしても、人道的食糧支援は我が国からもすべきではないか、歩み寄れるところから歩み寄るという意味で日本の米を一粒でも入れてほしいと思いますが、その点についてどうお考えか、お聞かせください。
  80. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 例えばシリアですとかイエメンといったところは、内戦、紛争が続き、その機能する政府が国民の福利厚生を果たすことができないという状況にあります。こういう地域に外から人道的な食糧支援をするというのは、これは必要なことだというふうに認識をしておりますが、北朝鮮の場合は、国を統治をする機能をする政府があるわけでございます。その政府が政策の判断として政府の資金を核やミサイルの開発に使ってきた、人々の福利厚生を後回しにしてきた、そういう結果でございますので、これはその政府がきちんと政策を是正し、核、ミサイルを放棄し、国民の福利厚生にきちんと向き合う、そういう必要があるんだろうと思います。  今の時点で外から何らかの支援を入れることは、本来国民の福利厚生に使われるべき資金が核やミサイルを始めとする武器の開発に使われかねないという現状の中で、食糧支援を行うというのは時期尚早と考えております。
  81. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 今年の五月か六月ぐらいに大変な状況が来るという話も聞いております。是非、同じ時間に地球上にこうして息を吸って生きている人たちがせめてもおなかを満たせるように、そんな思いでおります。  次に、六日のイラン国営放送で、二〇一五年に、トランプ政権がイランの核合意から離脱し、一年にわたり経済制裁を科してきたことへの対抗措置として、核合意で停止していた核関連活動を再開すると報じています。それに対してアメリカ政府は、原子力空母をペルシャ湾地域に派遣すると発表しております。正式通告が行われれば両国の緊張は更に高まると思いますが、また、先月にはイランのロウハニ大統領がホルムズ海峡の封鎖について触れています。  もしそのような事態になった場合、想定される世界の海上交易の影響はどの程度なのか、お聞かせください。
  82. 森野泰成

    ○政府参考人(森野泰成君) 我が国の原油輸入の八割以上がホルムズ海峡を通じて輸入されておりまして、仮に同海峡が完全に封鎖された場合、国民生活に甚大な影響が生じるおそれがあると考えております。このような観点から、我が国は様々な機会を捉えましてイランとも意思疎通を行い、イランが建設的な役割を果たすように働きかけてきております。  中東はエネルギー、安全保障を始めといたしまして我が国にとって極めて重要な地域でありますので、引き続き情勢を注視してまいりたいと思います。
  83. アントニオ猪木

    アントニオ猪木君 トランプ大統領日本イランとの経済制裁除外を延長せずに五月に打ち切ると発表していますが、それに対して菅官房長官は、日本企業の活動に悪影響が及ぶべきではないとの立場からアメリカ側と緊密に意見を交換していると。  現状をお聞かせ願いたいと思いますが、その辺のやっぱりちょっと話の食い違いがあるんではないかと思いますが、いかがでしょうか。
  84. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 簡潔にお願いいたします。
  85. 河野太郎

    国務大臣河野太郎君) 政府としては、今般のアメリカ政府の発表を受けまして、日本エネルギー供給への影響が出ないよう、関係する日本企業とも緊密に意見交換をしているところでございます。  必要と思われる対応をしっかりと検討し、取ってまいりたいと考えております。
  86. アントニオ猪木

    アントニオ猪木君 できるだけ制裁、最悪の状況がならないようなひとつ方向で、平和というのがテーマですから、是非よろしくお願いいたします。  ということで、質問を終わります。ありがとうございました。
  87. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 公明党の高瀬弘美です。よろしくお願いいたします。  この十連休の間に外交面で様々な動きがございましたけれども、私の方からはWTOの報告書についてお尋ねをしたいと思います。  韓国政府福島岩手、宮城などの水産物輸入全面禁止措置をしていることにつきましてWTO違反であると日本訴えている件でございますが、我が国にとっては不本意な結果となりました上級委員会の報告書に関しまして、WTOの非公式の会合において、この報告書に異議を唱えた日本の立場について各国から支持が表明されたとの報道がありました。また、総理が欧州を訪問された際にも、WTO改革について各国首脳との連携を確認されたと承知をしております。  まずは、これらの点につきまして、事実関係を外務大臣にお伺いしたいと思います。
  88. 河野太郎

    国務大臣河野太郎君) 四月の二十六日にWTO紛争解決機関の会合が開催をされました。我が国からは、上級委員会の判断が紛争解決に資するものになっていないことを強く懸念すること及び日本産食品の安全性に関するパネルの事実認定には争いがなく、引き続き早期の措置の撤廃を求めていくといったことを発言をいたしました。  これに対しまして、アメリカサウジアラビア、EU、カナダコロンビアなど十を上回る国々から我が国の問題提起について前向きな御発言がありました。例えばアメリカは、パネルの結論を上級委員会が取り消したことは遺憾であること、また、日本から輸入される水産物安全でないと結論付けることは不適切であるという旨の発言がございました。サウジアラビアからは、日本産食品の安全性が確認されたため輸入規制措置を解除している旨の発言があり、これに対しては、四月二十八日にリヤドで、外相会談の中で、私から先方のアッサーフ外務大臣に対してお礼を申し上げたところでございます。  また、このWTO会合と同じ時期に実施されました安倍総理の欧州訪問、北米訪問における首脳会談の場でもこうした問題が取り上げられ、上級委員会改革を含むWTO改革の必要性について我が方から問題の重要性を提起したところ、関係国と認識を共有をいたしました。特に、WTOの会合の後に行われました日米、日加首脳会談におきましては、総理からトランプ大統領、トルドー首相に対し、アメリカカナダからの発言についての感謝を申し上げたところでございます。
  89. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 ありがとうございます。  大臣、通告をしておりませんが、本日の報道の中で、日本政府からWTOの改革案が提言されたというものがございましたけれども、この内容というのはどのようなものでございますでしょうか。
  90. 飯島俊郎

    ○政府参考人(飯島俊郎君) お答えいたします。  WTOの紛争解決制度は貿易上の紛争を解決するための制度でございますけれども、今般の韓国による日本産水産物等輸入規制に関する上級委員会報告書は、主要争点となっておりました措置自体について協定違反かどうかの判断を明示的に行っておらず、先ほど大臣から御答弁ありましたとおり、紛争解決に資さないものと考えております。  こうした問題意識の下、我が国は四月の十七日に、紛争解決に資する判断を行うべき点を含めて、現在の紛争解決制度における問題に対応していくため、加盟国間で議論を開始することを要請する文書をWTOの紛争解決機関、DSBに提出いたしております。また、同じ四月十七日、日本は豪州とともに、WTOの上級委員会をめぐる問題全般につきまして議論していくべき論点を示した提案をWTOの一般理事会に提出しております。  WTOの上級委員会につきましては、その機能や役割をめぐりまして現在ジュネーブで活発な議論が行われておりまして、WTO紛争解決制度の主要な利用国である日本といたしましても上級委員会問題の早急な解決を注視しているところでございます。  問題解決に向けた議論に貢献するべく豪州と共同で提案を行ったところでございますけれども、その後、チリもこの共同提案国に加わっておりますので、日本、豪州、チリの三か国で共同提案となっております。  引き続き、この議論に積極的に参画してまいりたいと考えております。
  91. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 つまり、今日の報道というのは特段新しい提案ではなく、これまで、今御答弁ありましたようなものがまとめられているという理解でよろしかったでしょうか。
  92. 飯島俊郎

    ○政府参考人(飯島俊郎君) お答えいたします。  各国が重要と考える論点について提示しておりますので、我が方からも日本として重視する点を論点にまとめ、提出したというところでございます。
  93. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 ありがとうございます。  少し今回のこのWTOの上級委員会の報告、またパネルについて振り返ってみたいと思いますけれども、今回のこの日本の申立てにおきまして、まず二国間協議要請を日本が行い、パネルが立ち上がりまして、報告が出るという形にパネルの段階でなりました。その後、いわゆる二審におきまして、パネル報告後から上級委員会の報告までとなっておりますけれども、それぞれパネルと上級委員会で掛かった時間というものが異なっております。また、本来であれば九十日以内に判断されるべきでありますけれども、この上級委員会も九十日を大きく超えて時間が掛かっております。  このような時間が掛かっている背景というのは何でありますでしょうか。
  94. 飯島俊郎

    ○政府参考人(飯島俊郎君) お答えいたします。  WTOの紛争解決制度におきましては、第一審パネルにおきましては事実関係、それから対象協定との適合性等の評価を行い、上級審であります上級委員会におきましては、原則、第一審で対象となった法的問題のみを取り扱うことになっております。したがいまして、WTO協定上は第一審の審議により多くの時間を掛けられることが想定されているところでございます。  民間の調査機関によりますと、これまで上訴された全ての事案での上訴から上級委員会報告書の公表までの平均的な期間は約四か月となっておりまして、委員が御指摘になられた九十日を上回る期間になっております。  ただし、近年は、紛争の事案が複雑化していること、それから上訴されます事案の数が増加していること等がございまして長期化の傾向にございまして、上訴から報告書発表までの問題について直近の五件のものを見てみますと、平均の期間が約十四か月というふうになっております。今般の日本と韓国の事案につきましては約一年でございますので、この観点からすると、今回の事案については直近の事案のデータに近いものかというふうに考えております。
  95. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 ありがとうございます。  ちょっと質問飛ばさせていただきます。  今回、このWTOの上級委員会の判断について論点の一つとしてありますものが、米国が今、上級委員会メンバーの任命を拒否しておりますけれども、それによりまして委員が三名となっている、このことが私ども日本の今回の件への影響が果たしてあるのかないのか、この点が論点でございます。  大臣にお伺いしたいと思います。  今、この米国の拒否によりましてメンバーが欠員している、この状況というのが今回の件に影響があったとお考えでしょうか。
  96. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 御指摘のとおり、アメリカが上級委員の再任、新たな上級委員の選出に同意をしないため、上級委員が定員七名のところ三名となっているのは事実でございますが、このような状況が今回の判断にどのような影響を与えたのか、あるいは影響を与えたのかどうか、政府として確定的に申し上げるのは困難であることを御理解いただきたいと思います。
  97. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 ありがとうございます。  総理とトランプ大統領の会談の中で、WTO改革への連携では一致するというふうになったと理解をしておりますけれども、WTOの機能不全の要因の一つというのは、米国の保護主義的な動きでもありますし、今回の上級委員会の任命がされていないということも米国の関与の欠如であるというふうに考えております。  今後、このWTO改革はG20の中で議論が進んでいくと理解をしておりますけれども、大臣にお伺いいたします。  G20の中で、今回のこの上級委員の欠員のことも含めまして、米国の関与というものを含め、大変難しいかじ取りであると思いますけれども、G20の中でどのように進めていかれますでしょうか。
  98. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) このWTO、今御指摘があったことを含め様々な改革が必要な時期に来ていると思います。  このWTOの改革が必要だということは、アメリカを含め様々な国が合意をしているところでございますので、G20を含め適切な場でこの問題を提起し、しっかりと結論が出せるように努力してまいりたいと考えているところでございます。
  99. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 ありがとうございます。  WTO関係最後の質問でございますけれども、この韓国との案件以外でも、今、WTOにおいて日本が抱えている係争中の案件が幾つかございます。この、その他の案件につきましてもWTO機能不全のまま進んでいくというのは果たして良いことなのかどうか、この辺は外務省としてお考え、いかがでしょうか。
  100. 飯島俊郎

    ○政府参考人(飯島俊郎君) お答えいたします。  現在進行中の我が国の当事国案件といたしましては、我が国が申し立てた四件がございますけれども、政府といたしましては、それぞれの案件につきまして、関係省庁が一体となりましてオールジャパンで体制を組んで、我が国の主張が受け入れられるように緊密に連携を取りながら対応していく所存でございます。
  101. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 ありがとうございます。  質問を変えさせていただきまして、防衛大臣にお伺いをしたいと思います。  先般の2プラス2におきまして確認された事項、様々ございますが、その中の一つに、重要インフラに対する脅威に留意をしつつ、一層のサプライチェーンセキュリティーの必要性につき一致をしたとございました。  これ、具体的な中身としては何を指していらっしゃいますでしょうか。
  102. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 重要インフラと申しますのは、他に代替することが著しく困難なサービスを提供する事業が形成する国民生活及び社会経済活動の基盤であり、その機能が停止、低下又は利用不可能な状態に陥った場合に、我が国の国民生活又は社会経済活動に多大な影響を及ぼすおそれが生じるものを指すと考えておりまして、具体的には、情報通信、航空、電力、鉄道、ガス等々がこういう重要インフラに当たるというふうに考えております。  さきの2プラス2では、この重要インフラのみならず、政府ネットワーク、防衛産業基盤、これらについてのサプライチェーンセキュリティーの必要性について両国で認識を共有して、それぞれ対策を講じていこうというふうにしたところでございます。
  103. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 ありがとうございます。  今大臣から、この重要インフラの中に情報通信というのが含まれているというお話がございました。  私、この2プラス2の成果紙を見ましたときに少し頭によぎりましたのが、二〇一三年に日本大使館が米国政府により傍受されていたという報道がございまして、その件については菅官房長官が事実関係を米側に求めております。  今、サイバーも含めまして米国との連携が深まっていく中で、情報通信と今大臣からお話もございましたけれども、日米の信頼関係がきちんとまずあるということが非常に重要であるというふうに考えております。  この通信傍受の件、最終的にどのような整理になったのか、確認させていただきたいと思います。
  104. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 日米間でしかるべき実態把握のための意思疎通を行ったところでございますが、事柄の性質上、その詳細を公で申し上げるのは差し控えさせていただきたいと思います。
  105. 高瀬弘美

    ○高瀬弘美君 ありがとうございました。  今後、日米間で、2プラス2の中で確認をされましたように、情報通信の分野でも一層協力が進んでいくものと理解をしております。そういった意味でも、この通信傍受の件も含めまして、信頼関係がしっかりと構築されているということが重要であると考えますので、この点につきましても、引き続き外務大臣、防衛大臣におかれましては信頼醸成に努めていただけますようお願いを申し上げたいと思います。  私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
  106. 浅田均

    ○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。  通告をしておりますが、ちょっと順番を入れ替えて、日米地位協定、先回ちょっと中途半端になってしまいましたので、その続きから質問を始めさせていただきたいと思います。  先回、私、辺野古基地建設の場合、辺野古という場所決め権限の規定はどこにあるのかと法制局長官にお尋ねいたしましたところ、防衛省設置法の所掌事務として防衛省において担当されているというふうに御答弁をいただいております。  防衛省の所掌事務として設置法の中に三十四項目ほど挙げられているんですが、このうちのどれが根拠か、法制局長官にお尋ねいたします。
  107. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) 前回は、一般論として、国内法上の根拠についてお答え申し上げました。  本日は辺野古についてのお尋ねでありますが、それ自体は当局の所掌ではなく、その内容について説明する立場にはありませんが、事実認識として、普天間飛行場代替施設の建設場所が決定されるまでにはプロセスがございました。  平成七年十一月に日米両政府によって設置された沖縄に関する特別行動委員会、SACOのプロセスが始まり、平成八年十二月にSACO最終報告が取りまとめられ、平成十一年十二月には普天間飛行場の移設に係る政府方針の閣議決定が行われ、平成十二年以降、沖縄県等との間の協議会における協議が持たれ、平成十四年七月には政府と沖縄県等との間で代替施設の使用協定に係る基本合意書の締結がなされ、平成十八年四月には防衛、当時ですね、防衛庁長官と名護市及び宜野座村長との間で現行のV字案についての基本合意書が締結され、同年五月にはいわゆる2プラス2における再編実施のための日米のロードマップが合意され、さらに同月、防衛庁長官と沖縄県知事との間で在沖米軍再編に係る基本確認書が締結されたといった経緯があったことは承知しております。  その上で、このようなプロセスに防衛省が関与し、さらに実際に代替施設の建設事業を行っている国内法上の根拠としては、防衛省設置法第四条第一項第十九号の規定があるものと理解しております。
  108. 浅田均

    ○浅田均君 長々と御説明いただきましたけれども、後段のところ、十九号ですね、防衛省設置法第四条の第十九号に、条約に基づいて日本国にある外国軍隊の使用に供する施設及び区域の決定、取得及び提供並びに駐留軍に提供した施設及び区域の使用条件の変更及び返還に関することと確かに書かれてあります。  それで、ここでさらに地方公共団体の自治権に関して確認しておきたいんですが、米軍基地を設置するということは自治権が及ばなくなる地域ができるということでもあります。例えば、基地の中で火災が発生しても消防や警察はその基地の中に立ち入れないと、自治権、消防とかそれから警察というのは自治事務ですから、その当該県の自治権を侵害されてしまうと、制約されてしまうということになります。  自治権が制約されるにもかかわらず防衛省設置法だけを根拠にして場所決めをしているのは無理があるのではないかと私は思うんですが、法制局の御見解をお伺いしたいと思います。
  109. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) 防衛省設置法だけを根拠として場所決めをしているという御指摘の趣旨が必ずしも明らかではないと存じますが、普天間飛行場代替施設の建設場所の決定につきましては、先ほどお答えしたようなプロセスを経て、地元との調整も行った上で決定されていたものと承知しております。
  110. 浅田均

    ○浅田均君 別に辺野古に特定してお尋ねしているわけではないんです。一般論です。日本の国内に基地を設置するその根拠規定、私は手続規定が必要ではないかと主張しているんですが、それがないからこういう質問をさせていただいているんです。  改めて、憲法九十二条では、「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」とあります。米軍基地が設置されると、今申し上げましたように地方自治体の自治権が制限されるわけでありますから、地方公共団体の運営に関する事項としてこれを法律で、法律を定める必要があると思っているわけでありますが、この点に関して法制局の御見解をお尋ねいたします。
  111. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) 憲法第九十二条の、失礼いたしました、九十五条には、地方特別法につきましては住民投票を必要とすると規定がございますが、これは、地方公共団体そのものの組織運営そのものについての権限を定める規定につきましての法律というふうに解されておりまして、事実問題として基地が置かれる等々のことによる影響があるということだけで住民投票が必要になるというふうには解されておりません。
  112. 浅田均

    ○浅田均君 質問をもう一回言わせていただきます。  九十二条、「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」となっております。九十二条です。米軍基地が設置されると、その地方公共団体の自治権が制約されると。先ほど申し上げましたように、基地の中で火災が起きても消防自動車が入れないとか警察が調査できないと、直ちに中に行くわけにいかないと。そのほかの地域とは違った扱いを受ける地域ができるわけでありますので、私は、地方自治体の自治権が制約されるというふうに思っております。  そういう場合、地方公共団体の運営に関する事項として法律を定める必要があるのではないかと私は思っているんですが、この点に対して法制局はどうお考えか、お尋ねしたんです。
  113. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) 米軍基地内の施設等の管理権は米軍側が保有するということが地位協定上定まっているものと理解しています。したがいまして、火災が起きた場合の対処等については米軍側で対処するということであろうかと思います。  例えば、地方公共団体に対する影響の一例としまして、例えば固定資産税の税収が減少するというようなことは当然あるわけでございますけれども、そのようなものにつきましては、交付金でありますとか調整金というような形で、交付金につきましては法律がございますし、調整金については予算措置でございますけれども、個別の手当て等はなされているのではないかと承知しています。(発言する者あり)
  114. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  115. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
  116. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) 我が国の防衛、あるいは米軍に対する施設等の提供等は、これはそれ自体まさに国の事務でございまして、地方公共団体の組織及び運営に関する事項ではないと考えております。
  117. 浅田均

    ○浅田均君 国の事務ということが地方公共団体の中で決まりなしに行われるわけですよ。決まり、根拠を求めると、地位協定、防衛省設置法にあるということでありますが、そういう根拠をもって基地が設置されると。基地が設置されると、その設置された地方公共団体の固有に持っている自治事務あるいは自治権が侵害されると。  だから、そういう地方公共団体の運営に関する事項ですよね、基地ができることによってそういうことになってしまう、そういう事項を法律で定める必要があるんではないですかという質問をしているんです。それに対して法制局はどういう見解をお持ちですかという質問なんです。だから、私が質問している答弁にはなっていないんですよ。
  118. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) 見解ということでありますれば、何か法律をもって対応しなければならないような侵害があるとは認識しておりません。
  119. 浅田均

    ○浅田均君 いや、だから、憲法解釈でもなしに、基地をどこに決めるかということから始まって、基地決定権限というのは日米合同委員会で決めるんだと。で、日米合同委員会というのは地位協定の中にある項目ですから、それを根拠付けるものは何かと尋ねたら、それは防衛省設置法の中に書かれてあると。  で、防衛省設置法、さっき四条の十九というところが出てきましたけれども、それだけをもって、それだけをもってその基地を建設してしまうと、その設置される地方公共団体が固有に持っている自治事務ができなくなってしまう場合があると。だから、そういう場合を想定して地方公共団体の運営に関する事項を法律で定める必要がないんですかというふうに質問しているんです。
  120. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) そこはちょっと、具体的にそのような認識は持ち合わせておりません。
  121. 浅田均

    ○浅田均君 だから、私が聞きたいのは、その手続法、ここに地方公共団体の運営に関する事項に関して法律を定める必要があると、手続法が必要ではないですかというふうな考え方、疑問を持っているので、こういう質問をしているんです。いかがですか。
  122. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) やはりその立法といいますのは、具体的な立法事実、法律制定の必要性というものを前提として考えることになると思いますけれども、お尋ねの点につきましては具体的な認識を持ち合わせていないということでございます。
  123. 浅田均

    浅田均君 だから、地方公共団体組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて、法律でこれを定めると、これは憲法九十二条に書かれてあるわけですよ。地方公共団体の運営に関する事項でしょう、これ。その基地があるところは消防車が入れないとか警察が直ちに入ることはできない。これ、制約されるわけですよ。だから、そういう制約を設ける前提として、基地を造ったらこういうことになりますよというふうな手続法を定める必要があるんではないですかという問題意識法制局に問いかけているわけですよ。  それに対してお答えいただけていないんですよ。だから、もう一回お尋ねいたします。
  124. 横畠裕介

    政府特別補佐人横畠裕介君) 申し訳ないですけれども、若干その問題意識共有できていないということかと思いますけれども、国と地方権限関係につきましては、地方自治法にまさに紛争の協議の組織でありますとか規定を設けておりまして、調整の規定というのは設けてあります。  その上で、米軍基地の設置に特化して何か規定が必要かということでありますれば、必要であるという認識は持っていないということでございます。
  125. 浅田均

    浅田均君 そうしたら、憲法で、地方公共団体組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて、法律でこれを定めるとあるんですよ。それで地方自治法等が定められているわけです。  ところが、その地方自治法に定められている都道府県あるいは市町村が持っている権能……
  126. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 質疑をおまとめください。
  127. 浅田均

    浅田均君 権限ですね、それを制約、著しく制約してしまう、基地が設置されると著しく制約されてしまうので、新たにその手続法を作る必要があるんではないですかという質問なんですよ。  それに対して、法制局長官は必要がないという御答弁でいいんですか。確認させてください。
  128. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 簡潔におまとめください。
  129. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) はい。  法制局といたしまして、そのような立法が必要であるという認識を持っていないということでございます。
  130. 浅田均

    ○浅田均君 時間になりましたので、また続きはこの次にやらせていただきたいと思います。
  131. 井上哲士

    ○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  昨日から京都で国連の気候変動に関する政府間パネル、IPCCの第四十九回総会が始まりました。昨年十月の第四十八回総会では一・五度特別報告書が発表されて、気候変動の深刻な影響を回避するためには二度未満では不十分だと、一・五度未満を目指す必要が強調をされております。  そこで、今日はその焦点となっている火力発電所問題に関連してお聞きいたします。  この間、欧米を中心に、石炭関連企業・事業からの投資撤退、ダイベストメントが広がっております。国内でも先月、三菱UFJファイナンシャル・グループが、石炭火力発電事業への新規融資を七月から原則中止という方針を固めております。さらに、昨年末の蘇我、今年一月の袖ケ浦、四月の西沖の山と、石炭火力発電の建設計画の中止も続いております。  そうした中、環境省が三月二十八日に、石炭火力発電建設の環境アセスメントの厳格化を発表しております。その具体的内容はどういうものなのか。また、当時、原田環境大臣がこの厳格化に至った経緯といいますか、自分の思いを会見でも語っておられますけれども、それはどういうものなのか、御紹介いただきたいと思います。
  132. 森下哲

    ○政府参考人(森下哲君) お答え申し上げます。  環境アセスメントの更なる厳格化の具体的な内容でございますけれども、国内で計画中の石炭火力発電案件を対象としまして、環境影響評価の手続の過程で地球温暖化対策の観点からの対策が十分に示されない案件については環境大臣意見において是認できない、すなわち中止を求めることとするというものでございます。  本件の公表に至りました国際情勢に関する経緯といたしましては、公表の際に、先ほどお話もございましたけれども、原田環境大臣からも申し上げたとおり、本年三月二十六日のIEA、国際エネルギー機関の発表によりますと、昨年のエネルギーからの二酸化炭素排出量は対前年比で一・七%増の約三百三十億トンであり、その三分の一はアジアを始めとする石炭火力発電からの排出であるというふうに報告されております。  また、原田環境大臣は、昨年のCOP24、国連気候変動枠組条約第二十四回締約国会議に参加をいたしまして、世界がパリ協定の目標に向かって石炭火力の抑制と再生可能エネルギーの拡大へと大きくかじを切っているということに強い刺激を受けたとのことでございます。  原田環境大臣のこのような国際情勢認識が背景となり、本件の公表に至ったというふうに考えてございます。
  133. 井上哲士

    ○井上哲士君 このアセス厳格化が実効性あるものになるかについては注視をしていきたいと思いますが、今もありましたように、CO2の排出量の増加の三分の一がアジアを始めとする石炭火電で、世界が大きくその抑制にかじを切っていると、こういう認識が背景にあるということであります。  ところが、一方で、アジアでの石炭火力発電へのODAによる支援が続いております。この間、インドネシアのインドラマユ火力発電所建設問題への支援問題を取り上げてまいりましたけども、世界の流れに逆行するとともに、私は深刻な人権侵害が起きているということを指摘をしてまいりました。  同地域には既に火力発電が稼働していて、健康・環境被害が発生をしております。農地と住む場所を奪われた上に、新たな火電の建設に対する反対運動への弾圧も行われてきたと。先月来日した現地住民の皆さんと懇談をする機会がありましたけど、既に海や空気を汚され、さらに土地を奪われて、どうやって生きていけばいいのかと、土地は人権なんだと、こういう切実な声も直接お聞きいたしました。  JICAはこの事業に対してエンジニアリング・サービス借款の貸付けをODAで行っておりますが、今年になって新たに行った貸付額及び合計金額はどうなっているでしょうか。
  134. 田中寧

    ○参考人(田中寧君) インドラマユ石炭火力発電事業に係るエンジニアリング・サービス業務に対しまして、二〇一九年に約一千六百万円の貸付実行を行っております。これまでの貸付実行の累計総額は約六億一千五百万円でございます。
  135. 井上哲士

    ○井上哲士君 これらの資金が果たして適正に使われているのかどうかということなんですが、インドラマユ石炭火力発電所の計画には変電設備の建設が含まれていると承知しておりますが、この変電設備の基本設計業務は東京電力の子会社、東電設計が行っております。この業務にもこのエンジニアリング・サービス借款の資金が使われたということでよいのか。その場合、その額は幾らになるか。どうでしょうか。
  136. 田中寧

    ○参考人(田中寧君) これまでの貸付実行の対象に、今御指摘ありました変電所の基本設計作成業務は含まれております。エンジニアリング・サービス業務の対象となる成果物は多岐にわたりますので、契約金額は基本設計等の成果物ごとに計算されていないために、変電所の基本設計に使われた額のみ算出することは困難でございます。
  137. 井上哲士

    ○井上哲士君 困難と言われましたけど、私は、やっぱり公金でありますから、きちっとどういうふうに使われているかということを、把握していないということで済ますわけにはいかないと思うんですね。  では、その資金で行われたこの変電設備の基本設計の内容については、JICAは承知しているんでしょうか。報告書は持っておられるんでしょうか。いかがでしょうか。
  138. 田中寧

    ○参考人(田中寧君) 変電所の基本設計の成果物は、エンジニアリング・サービス業務の発注者であります実施機関のインドネシア国有電力公社に提出されておりまして、JICAでは入手はしておりません。
  139. 井上哲士

    ○井上哲士君 基本設計の内容、報告書、成果物については把握をしていないと。しかし、融資をしておきながら中身もつかんでいないということで私はいいのかということを指摘をしたいんですね。  先月十二日に来日した現地住民とJICAが面談した際に、このJICAは、変電設備の基本設計業務は一七年十二月には完了したと、こういう説明をしているわけで、完了した業務を説明できないというのは、私はやはりおかしいと思うんですね。  なぜこの変電設備のことを問題にするかといいますと、大きな問題点が指摘をされているわけであります。  インドネシア国有電力会社は、昨年二月以降、このインドラマユ石炭火力発電所に係る変電設備の土地造成を開始をいたしました。小農が強く抗議しているにもかかわらず、十ヘクタールの肥沃な農地が造成をされてしまいました。その際、警官や軍関係者も動員して重機が持ち込まれて、問答無用で強行されたわけであります。  重大なことは、これ違法な工事だと住民が指摘をしているんですね。環境アセスメントを補った補遺版で、変電所の事業地として認められた地域とは別の地域でこの工事の作業が進められていると。西ジャワ州の環境局も、この住民団体の指摘を受けて、昨年七月時点において文書で、環境アセスメントのこの補遺版が修正されるまではいかなる作業も停止する必要があるということをPLNに求めているわけですね。にもかかわらず、それ以降も建設資材の搬入が断続的に強行されてきたと。住民からは、PLNは法規規定を真摯に遵守しようとしていないじゃないかと、こういう厳しい批判がされております。  日本のこういう資金に関わる工事が現地で違法だと指摘をされていても問題ないと、こういう立場なんでしょうか。
  140. 田中寧

    ○参考人(田中寧君) 環境アセスメントに不備があるという御指摘につきましては、本邦及び現地NGOとの直接の対話の機会や書面を通じまして、私どもとしても承知をしております。インドネシア政府にはこの指摘に対する懸念を伝えておりまして、インドネシア側で必要な改定手続を取っていると承知をしております。  それから、JICAの環境社会配慮ガイドラインにおきましては、プロジェクト本体に対する円借款に係る環境レビューにおいて、環境社会配慮上の要件を満たしていることを確認することを可としているというふうに私どもとしては考えております。
  141. 井上哲士

    ○井上哲士君 懸念は伝えたと言っていますけれども、現実には引き続き違法の状態が続いているというのが住民の皆さんの訴えなわけでありまして、つまり、そういう違法と言われているものに日本の資金によるその設計がどういうふうに関わっているのかということを私はちゃんと見る必要があると思うんですね。そうでなければ、適正に行われたと言いようがないと思います。  今おっしゃった環境社会配慮からいっても検証の必要があるわけでありまして、外務省、JICAの責任で、この変電設備の基本設計の内容報告書、成果物は見ていないということであります。これ、是非入手をして開示をしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
  142. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 委員の御指摘のことが事実であるとすればこれは問題だと思いますので、外務省としては、JICA任せにせず、外務省で一度きちんとこの案件、確認をして、しっかりと対応が必要な場合には対応させていただきたいと思います。
  143. 井上哲士

    ○井上哲士君 是非求めたいと思います。住民の皆さんは外務省とも懇談をされておりまして、大変貴重な機会だということはその場でも外務省からも言われているわけでありまして、是非求めたいと思います。  この間、私、指摘の際に、このES借款についてはこの本体工事と連続する密接不可分な事業である一方、ガイドラインに基づく判断は本借款の際に行うんだと、こういう答弁がありました。  先日の質問主意書で、ガイドラインの見直しについての答弁書で、このガイドラインの見直しについて、施行後十年以内のレビュー結果に基づいて包括的な検討を行って、その結果、必要に応じて改定を行うと定めているということを踏まえてJICAが改定作業を行うというのが政府側の答弁書でありました。  JICAとしては、具体的にこのガイドラインの見直しについてどう進めていくのか、そしてES借款段階での適用ということも検討対象になるのか、お答えください。
  144. 本清耕造

    ○参考人(本清耕造君) 現在、JICAでは、環境社会配慮ガイドラインのレビュー調査を実施中でございます。六月以降にレビューの報告書案を取りまとめまして、その後、ガイドラインの規定に沿って、この調査結果に基づき、改定に関わる包括的な検討を行い、必要に応じて改定を行う予定でございます。  先生御指摘のレビュー調査においては、ES借款許容値の環境レビュー実施の要否を論点案として含めておりますので、包括的検討においてきちんと丁寧に検討してまいりたいと、このように思っております。
  145. 井上哲士

    ○井上哲士君 是非、NGOなども求めておりますので、きちっと検討していただき、実現をしていただきたいと思います。  今後、本体工事への融資の要請が予測されるわけでありますけれども、今述べてきたように、このインドラマユへの支援は環境社会ガイドラインに反するものという指摘がされております。さらに、国際的な流れにも反するのではないかと。  昨年三月にODAの特別委員会で質問した際に、河野大臣は、一定の条件の国に限り、要請があった場合は、二〇一五年のOECDのルールにのっとって超超臨界以上の発電設備について支援を検討すると、こういう答弁でありました。  ただ、このOECDルールは、当時、抑制に一歩踏み出したとは言われましたけれども、不十分だという指摘もずっとされてまいりました。しかも、さらに、冒頭述べたように、国際的にはその後状況は大きく変化をしておりまして、欧米を中心に石炭関連企業・事業からの投資撤退が急速に広がっていると。二〇一八年末でいいますと、千の投資家が撤退をして、その運用資産の合計が九百兆円だと、こういうふうに報道もされておりました。  そういう中で、こういう石炭火力発電に対して支援を続ける日本の支援に昨年のCOP24でもNGOなどからいろんな批判がされたということになっているわけでありまして、先ほど、環境大臣が世界が石炭火力抑制に大きくかじを切っているという認識を述べたということも紹介をされましたけど、そういうときでありますから、私は、昨年ああいう答弁ありましたけれども、更に私は抜本的にこの火電への支援というのを見直すべきだと考えますけれども、大臣、いかがでしょうか。
  146. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 国際社会の流れとして、石炭火力からのダイベストメントというのが発展をしており、また日本の姿勢についてNGOから御批判をいただいているということも認識をしております。  気候変動というのが、これはもう人類共通の喫緊の課題であり、今や目標は二度から一・五度になっているということを考えれば、我が国の方針も不断に見直しが行われなければならないというふうに考えておりますので、政府として、こうした国際的な流れを踏まえ、必要に応じてしっかりと見直しをしてまいりたいと思います。
  147. 井上哲士

    ○井上哲士君 是非、答弁どおりしっかりとした見直しを強く求めまして、質問を終わります。
  148. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。  質問に入る前に、先ほどの浅田均委員の憲法九十二条の御指摘については、まさに沖縄が抱えている問題であります。  いわゆる基地問題については、国に解決能力がない状態が続いています。なぜならば、米軍基地や地位協定があたかも憲法にも優位するような形であるという日本の状態であります。それに対して、沖縄県は今、米国の同盟国における地位協定の調査をしておりまして、ほとんどのところではそれぞれの国において国内法が米軍基地にも適用され、米軍活動にも適用されている。それが我が国においては何もないという状況があるから、先ほど来の問題があると思います。これについては、これからもいろいろ指摘ございますでしょう。  それでは、質問に入ります。  昨年の九月三十日の沖縄県知事選挙、今年の四月二十一日の衆議院沖縄三区補選で、辺野古新基地反対を訴えた候補が新基地建設を強行する安倍政権が推す候補を大差で破って当選しました。また、二月二十四日には、九万人を超える住民の署名発議で条例化されたワンイシューで辺野古新基地建設の埋立ての是非を問う県民投票が実施され、全投票数の七二%という圧倒的多数で埋立て反対の民意が改めて示されました。  今通常国会は、野党各党が辺野古新基地建設反対を明確にして国会論戦に臨み、一月三十一日には、安倍総理が大浦湾側の軟弱地盤の存在と今後の設計変更承認申請の必要性について認めました。三月には軟弱地盤に関する検討結果報告書が国会に提出され、軟弱地盤の存在により辺野古新基地建設が技術的にも不可能あるいは困難であることが公式に明らかにされました。私は、質疑で、沖縄県民が繰り返して示してきた辺野古新基地建設の反対の民意、軟弱地盤や活断層などの技術的な問題、埋立てが強行されている辺野古地先の環境破壊の問題などを考慮して、政府は辺野古新基地建設を一旦停止し再検討すべきではないかと訴えてきました。  また、在沖海兵隊に関するグアム移転協定は、グアム移転が抑止力の強化につながることが日米両政府で合意されており、日本政府が日米同盟の抑止力を構成する中核的要素と認識している米海兵隊第三一海兵機動展開隊の海外活動の実態を明らかにしてきました。海兵隊の31MEUは、年間百五十日程度は東南アジアなど海外に展開しています。同時に、東日本大震災や熊本地震など、日本での災害救援にも東南アジアから駆け付けてこれまで適切に対応してきたと日本政府も評価していると思います。  普天間基地での外来機の飛来による騒音などは論外ですが、二〇〇七年八月の場周経路の合意に見られるように、基地周辺の住宅地上空で行われるタッチ・アンド・ゴーを繰り返すなど、飛行訓練が普天間周辺住民の基地被害の中心的な発生源です。こうした基地周辺住宅地での低空飛行により、普天間第二小学校校庭への窓枠の落下や緑ケ丘保育園への部品落下が起きています。第三六海兵航空群は、普天間基地をホームとするヘリ部隊をどうするかなど、普天間基地をホームとするヘリ部隊をどうするかが普天間基地問題の解決、沖縄の基地負担軽減の大きな鍵になります。  米国内の規定によって実施された二〇一〇年のグアム移転に関する環境影響評価の評価書ファイナルでは明確に、二十四機程度のオスプレイやその他の回転翼機がグアムのアンダーセン基地に配備され、一万九千二百五十五回の飛行訓練が増加することがアセスの検討項目とされていました。アセスについては、これまで質疑応答をして明らかにしたように、二〇一五年に評価書の補充書が提出されましたが、防衛省も認めるとおり、補充書において海兵航空群の移転に関する部分には変更が加えられておらず、現在の普天間基地所属の第三六海兵航空群がグアムに移転するというアセスの基本的な内容は維持されていると考えられます。  配付した資料は、現在もホームページに公表されているジョイント・グアム・プログラム・オフィスの二〇一一年資料と米海軍施設エンジニアリング、マリアナの二〇一七年までの説明スライド資料の一部です。これらの図は、グアム・アンダーセン空軍基地ノースランプ地区に海兵隊の航空戦闘部隊の整備用格納庫、メンテナンスハンガーや駐機場、パーキングスペースが整備されることが示されています。この図から、二十四機程度のオスプレイ、CH53、AH1などの他の回転翼機を含む第三六海兵航空群に所属する全ての航空機がアンダーセン・ノースランプ地区の新たな海兵隊航空基地に収容されることが確認できます。  そこで、質問です。日本政府はこれらのことを把握していますか。これらは第三六航空群と同等の規模を収容する施設であると理解して間違いありませんか。
  149. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) その前に、辺野古移設事業につきましては、昨今の安全保障環境に照らして、抑止力を維持しつつ沖縄の負担を軽減する、普天間の飛行場の危険性を除去する唯一の方法だと私ども考えておりまして、これからも丁寧に説明を重ねて御理解をいただきつつ、事業を進めさせていただきたいと考えております。  先生今御指摘のアンダーセン空軍基地の北部地区には、海兵隊の人員輸送等のための航空運用機能が整備される予定でございます。御指摘の整備格納庫、駐機場につきましては、在沖海兵隊のグアム移転事業を進めるに当たりまして、米国内法であります国家環境政策法に基づき、米国が作成した環境影響評価書に記載されている航空機配備案を踏まえて米側予算によって整備されているものと承知をしております。  米側の予算によって米国が実施する事業につきましては我が国としては関与しておりませんことから、施設の詳細については承知していないところでございます。
  150. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 ただいま米側の予算でといいますけれども、基盤事業というのを日本政府は日本の予算で行っているわけです。その基盤の上に、ジャングルを開けて、その基盤の上にその施設が乗るわけでありますから、まさに、施設は米軍予算で造るけれども、その基盤整備には日本の政府が、お金が使われているということをまず指摘しておきたいと思います。  日本政府は、普天間基地所属のヘリ部隊である第三六海兵航空群は沖縄に残留すると繰り返していますが、二〇一二年の2プラス2共同発表には、第三六海兵航空群が残留するとの記載はありません。これまで海兵航空群について米国側から公式に沖縄に残留する、あるいは普天間代替施設をホームにすると伝達されたことがありますか。
  151. 槌道明宏

    ○政府参考人(槌道明宏君) 沖縄からグアムに移転する主な部隊につきましては、先生御指摘のように、第三海兵機動展開旅団司令部、第四海兵連隊、第四戦闘後方支援大隊の全部又は一部であると承知をしておりまして、移転する部隊の詳細な計画についてはまだ決定されておらず、今後、日米間の協議において取り扱われていくものと考えております。  その上で、お尋ねの第三六海兵航空群については、平成二十九年に米国側に問い合わせた際に、沖縄に残留する旨の回答を得ているところでございます。したがいまして、現在、普天間飛行場に所在する第三六海兵航空群は辺野古に建設中の普天間飛行場代替施設に移転するものと承知をしております。  なお、この第三六海兵航空群はMV22オスプレイ等の航空機を運用する部隊でございます。普天間飛行場代替施設には、普天間飛行場の三つの機能のうち、オスプレイなどの運用機能が移転することになります。その中で、現在、普天間飛行場に配備されているMV22オスプレイ等の六種の航空機が移転するものというふうに承知をしております。
  152. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 ただいま問い合わせたとありますが、あれは私がここの委員会で協議事項にして、それを問い合わせるということを指摘したので問い合わせたと思いますね。正式なものであるというわけではないかと思います。  これも、確認したとおり、在沖海兵隊のグアム移転に関しては、日本政府としては総額三千四百億円の資金提供を負担し、既にもう二千億円以上支払っております、支出しております。その支出について、今、グアムでどういう工事をしているかについて、現在防衛省はグアムに職員を派遣しているということですけれども、どのような所属の方がどこに駐在し、どのような職務を担当しているんでしょうか。
  153. 中村吉利

    ○政府参考人(中村吉利君) お答え申し上げます。  グアム協定の第六条におきまして、アメリカ合衆国政府は、日本国政府が我が国の資金を提供する事業の実施に適切な方法で関与することを確保するとされております。これを受けまして、防衛省地方協力局の技術職員が工事の実施場所でありますグアムに出張いたしまして、工事の進捗状況の確認ですとか必要な検査に参加することによりまして、この協定に書かれております適切な執行の確認を行っているというところでございます。
  154. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 防衛省のグアム移転に関するホームページ、「日本側資金提供事業の入札・契約情報について」は、これ資料お手元に置いてありますけれども、米国ホームページにリンクが貼られており、これをたどっていくと、米国連邦調達情報発信システム、フェデラル・ビジネス・オポチュニティーズのページにたどり着きます。  防衛省ホームページ、アンダーセン空軍基地北部地区基盤整備事業からたどれる米国ホームページの二〇一四年三月二十一日の入札公告では、日本側資金提供事業であること、ノースランプ開発計画は二〇一二年五月に完了した、全ての航空機の所要と支援施設及びインフラはアンダーセン空軍基地のノースランプ地区に効果的に特定され、設置された、米海兵隊航空戦闘要素、アンダーセン空軍基地ノースランプ地区から作戦行動を行う第一海兵航空団所属の航空要素の任務に必要な作戦整備、管理し、後方支援のための施設を必要としていると書かれています。  また、防衛省ホームページ、アンダーセン空軍基地北部地区整備事業、平成二十三年度予算からたどれる米国ホームページ、二〇一四年十一月十九日の入札公告では、日本側資金提供事業であること、アンダーセン空軍基地における航空戦闘要素のゲートと書かれています。  このように、在沖海兵隊のグアム移転に関する日本側資金提供事業の米国の入札公告関連事業には、アンダーセン・ノースランプ地区における海兵隊航空要素、海兵隊航空戦闘部隊の基地が整備されていることが明記されております。これは、普天間基地所属の第三六海兵航空群の移転ではないという見解でしょうか。
  155. 中村吉利

    ○政府参考人(中村吉利君) お答え申し上げます。  防衛省は、米国が実施をしますグアム移転事業の入札ですとか契約の情報を広く周知をするために、当省のホームページに米国連邦政府の調達情報サイトのリンクを掲載するなどしております。  委員御指摘のような内容は、防衛省ホームページのリンク先であります米国のフェデラル・ビジネス・オポチュニティーズに記載をされているということは承知をしているところでございますが、いずれにいたしましても、現在、普天間飛行場に所在をするオスプレイなどの部隊である第三六海兵航空群につきましては辺野古に建設中の普天間飛行場代替施設に移転するものと承知をしておりまして、こちらのアンダーセン基地に移転するものではないというように承知をしております。
  156. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 明確なお答えがいただけません。  このノースランプ地区フェーズ1、フェーズ2の調達関連の仕様書に示されている、沖縄からグアムに移転する海兵隊航空戦闘部隊が普天間に現在所属する航空戦闘部隊でないということなのであれば、これらの両者の関係が防衛省としてどのように理解しているか、明確に示していただきたいと思います。  委員長、委員会に提出いただくようお取り計らいをお願いします。
  157. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 後刻理事会において協議いたします。
  158. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 委員長、ありがとうございます。  防衛省ホームページからリンクでたどれる米側の資料を見ただけでも、普天間所属の航空部隊がグアムに移転するという資料、根拠が出てきます。在沖海兵隊のグアム移転は日米安保条約の事前協議の対象ではないので、米軍の運用次第で普天間所属航空部隊はグアムに移転します。このような中、辺野古新基地建設を強行する必要はないと思います。  防衛大臣に是非考えていただきたいのは、本当に現実には何が行われているのか。米国では、きちんとそのアセスに沿って運用が行われるように取り組まれています。辺野古が造れないならば、航空機だけを普天間に置いて、実戦部隊をグアムに移せばいいという話ではないんです。テニアンには訓練場ができます。グアムには様々な訓練施設ができます。三千四百億円の事業が進行しているんです。そして、二〇二六年までには沖縄からグアムへの移転は終わるんです。そういう状況を前提にしながら、本当に何が行われているのか。  そのことはやはりしっかりと検証していただきたいし、何がベターな選択なのかということを是非考えていただくことをお願いをして、今日の質問を終わります。  ありがとうございました。
  159. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 本日の調査はこの程度にとどめます。  防衛大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。     ─────────────
  160. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 二千一年の燃料油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約の締結について承認を求めるの件及び二千七年の難破物の除去に関するナイロビ国際条約の締結について承認を求めるの件の両件を一括して議題といたします。  政府から順次趣旨説明を聴取いたします。河野外務大臣。
  161. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) ただいま議題となりました二千一年の燃料油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  この条約は、平成十三年三月に国際海事機関の主催によりロンドンで開催された国際会議において採択されました。  この条約は、船舶からの燃料油の流出又は排出による汚染損害についての船舶所有者の責任及び強制保険、締約国の裁判所が下す判決の承認等について定めるものです。  我が国がこの条約を締結することは、船舶からの燃料油の流出又は排出による汚染損害についての責任を明確化し、及び適正で迅速かつ効果的な賠償の支払を確保することを通じ、被害者の保護を充実させ、及び海洋環境の保護に寄与するとの見地から有意義であると認められます。  よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。  次に、二千七年の難破物の除去に関するナイロビ国際条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  この条約は、平成十九年五月に国際海事機関の主催によりナイロビで開催された国際会議において採択されました。  この条約は、危険をもたらす難破物の除去のための措置、難破物の除去に関係する費用についての船舶の登録所有者の責任及び強制保険等について定めるものです。  我が国がこの条約を締結することは、難破物の迅速かつ効果的な除去を通じて航行の安全及び海洋環境の保護に寄与するとともに、難破物の除去に関係する費用についての責任を明確化し、及びその支払を確保することを通じて放置座礁船の減少につなげるとの見地から有意義であると認められます。  よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。  以上二件につき、何とぞ御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願いいたします。
  162. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  両件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時八分散会