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2019-04-18 第198回国会 参議院 内閣委員会 10号 公式Web版

  1. 平成三十一年四月十八日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  四月十六日     辞任         補欠選任      石井 浩郎君     山東 昭子君      自見はなこ君     豊田 俊郎君      三木  亨君    三原じゅん子君      森本 真治君     榛葉賀津也君  四月十七日     辞任         補欠選任      石井 準一君     小野田紀美君      山東 昭子君     滝沢  求君  四月十八日     辞任         補欠選任      滝沢  求君     中西  哲君      野上浩太郎君     進藤金日子君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         石井 正弘君     理 事                 藤川 政人君                 和田 政宗君                 相原久美子君                 矢田わか子君     委 員                 有村 治子君                 小野田紀美君                 岡田  広君                 進藤金日子君                 滝沢  求君                 豊田 俊郎君                 中西  哲君                 野上浩太郎君                 舞立 昇治君                三原じゅん子君                 牧山ひろえ君                 木戸口英司君                 榛葉賀津也君                 竹内 真二君                 西田 実仁君                 清水 貴之君                 田村 智子君    国務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(少子化        対策))     宮腰 光寛君        国務大臣     鈴木 俊一君    副大臣        内閣府副大臣   左藤  章君        内閣府副大臣   牧野たかお君        厚生労働副大臣  大口 善徳君    大臣政務官        内閣府大臣政務        官        安藤  裕君        文部科学大臣政        務官       中村 裕之君        厚生労働大臣政        務官       新谷 正義君    事務局側        常任委員会専門        員        宮崎 一徳君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       藤原 章夫君        内閣官房内閣審        議官       諸戸 修二君        内閣官房内閣審        議官       高橋 一郎君        内閣官房内閣審        議官       十時 憲司君        内閣官房日本経        済再生総合事務        局次長      平井 裕秀君        内閣官房内閣審        議官       山内 智生君        内閣府子ども・        子育て本部統括        官        小野田 壮君        文部科学大臣官        房審議官     矢野 和彦君        厚生労働大臣官        房審議官     本多 則惠君        厚生労働省社会        ・援護局障害保        健福祉部長    橋本 泰宏君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○内閣の重要政策及び警察等に関する調査  (東京オリンピック競技大会・東京パラリンピ  ック競技大会の諸施策に関する件) ○子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案  (内閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 石井正弘

    ○委員長(石井正弘君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る十六日、自見はなこさん、森本真治君、三木亨君及び石井浩郎君が委員を辞任され、その補欠として豊田俊郎君、榛葉賀津也君、三原じゅん子さん及び山東昭子さんが選任されました。  また、昨日、石井準一君及び山東昭子さんが委員を辞任され、その補欠として小野田紀美さん及び滝沢求君が選任されました。     ─────────────
  3. 石井正弘

    ○委員長(石井正弘君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官藤原章夫君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 石井正弘

    ○委員長(石井正弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 石井正弘

    ○委員長(石井正弘君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のうち、東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会の諸施策に関する件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 和田政宗

    ○和田政宗君 自由民主党・国民の声の和田政宗でございます。  鈴木大臣に質問をしてまいります。  私も選挙区は宮城県でございまして、東日本大震災、この激しい揺れを経験をしたわけでございまして、私の知人も津波によって亡くなったりしております。鈴木大臣は岩手県を選挙区といたしまして、また大きな被害が出た地域でございます。  鈴木大臣にお聞きしたいのは、東日本大震災の被害をどのように捉えているか、そして復興の現状認識について、まずお聞きをしたいというふうに思います。
  7. 鈴木俊一

    ○国務大臣(鈴木俊一君) 東日本大震災でありますが、死者が一万九千六百八十九名、行方不明者が二千五百六十三名に及ぶなど、被害が甚大で、なおかつ被災地域が広範囲にわたっております。地震、津波、火災、それに東京電力福島第一原子力発電所の事故による複合的なものであって、未曽有の国難であると認識をいたしております。  復興の現状についてでありますが、地震・津波被災地域では、生活インフラの復旧や住まいの再建はおおむね完了する見込みとなり、福島原子力災害被災地域では、今月、大熊町の一部地域において避難指示が解除され、またJヴィレッジ駅の開業が予定されるなど、復興再生に向けた動きは、一歩一歩ではありますけれども着実に進んでいると考えております。  一方において、約五万一千人の方々がいまだに長期にわたる不自由な避難生活を送られております。被災者の置かれた状況が多様化する中で、心身のケア、あるいは失われた地域コミュニティーの形成など、よりきめ細かい対応をしていくことが必要であると認識をいたしております。
  8. 和田政宗

    ○和田政宗君 まさに大臣もこの被害の状況というものをもうまざまざと体感をしているわけでございます。東北のみならず、関東、そのほかの地域も、地震また津波等によって大きな被害が出たわけでございます。そして、この現状から我々はしっかりと復興につなげていかなくてはならない、そういったことで行動をしてまいりました。  そして、その過程においては、世界各国、世界の方々から、義援金を始め多くの支援をいただきました。例えば台湾からは多くの多額の義援金をいただきましたし、そのほかの国々から、実際に医療でございますとか、そういった部隊を出していただいたり、直接的にも間接的にも多くの御支援をいただきました。そういった方々に対して、しっかりとした復興を成し遂げて御恩を返すということも私は重要であるというふうに思っております。  その辺りのことについて、大臣はどのように思われますでしょうか。
  9. 鈴木俊一

    ○国務大臣(鈴木俊一君) 東日本大震災の際は、緊急災害対策本部の資料によりますと、百六十三の国・地域及び四十三の国際機関から支援の申出をいただき、義援金や人的、物的支援等、様々な形で温かい御支援を賜りました。改めてその多大な御支援に感謝を申し上げたいと、そのように思います。  政府といたしまして、二〇二〇年東京大会開催によりまして世界の注目が日本に集まるこの機会を最大限に生かして、震災時に支援をいただいた国や地域に対して感謝を表すとともに、そうした御支援も生かして、復興を成し遂げつつある被災地の姿を世界に発信していくことが重要であると考えております。
  10. 和田政宗

    ○和田政宗君 東京オリンピックでございますけれども、これは復興オリンピックであるわけでございます。今お聞きをした二問も含めて、この東京オリンピックを復興オリンピックとしてどのように成功させたいか、大臣の御決意を願います。
  11. 鈴木俊一

    ○国務大臣(鈴木俊一君) 復興オリンピック・パラリンピック、これは二〇二〇年東京大会の最も重要なテーマの一つであります。被災地出身の者といたしまして、被災地と東京オリンピック・パラリンピックの距離を縮めて、真の復興オリンピック・パラリンピックとなるように取り組んでまいりたいと考えております。  先ほど申し上げましたとおり、被災地にはまだまだ御苦労をされている方々がいらっしゃいます。被災地の皆様には、オリンピック、パラリンピックの持つスポーツの魅力や、障害を負った選手が最高のパフォーマンスを発揮する姿から得られる感動、勇気を感じていただければと思っております。そうしたものは必ずや被災者の皆様方を励まし、希望を与えることになるのだろうと思っております。初めからオリンピック、パラリンピックには関係がないということで注目されなければ、そうした感動も味わっていただけないわけでありますので、その感動を味わっていただけますように、私としては被災地とオリンピック、パラリンピックの距離を縮めていきたいと思っております。  どのようにしてその距離を縮めるかということでありますが、具体的には、一つはホストタウンであります。東日本大震災の際、多くの国、地域からいただいた御支援、そうしたものに感謝を込めて、復興しつつある姿を見ていただきながら交流を行う復興「ありがとう」ホストタウンを立ち上げ、これにより交流を進める自治体も増えてまいりました。関係国の方々が現地を訪れて交流することになれば、オリンピック、パラリンピックへの関心も被災地の皆さんも高まると思っております。  また、被災地の食材を選手村で活用したり、被災三県の木材を新しく建てられます国立競技場のエントランスゲートの軒、ひさしに用いたり、被災地のものを積極的に活用してまいります。被災地の生産者にとりまして、自らが生産したものが食べられ、また使われるということは一つの励み、喜びにもつながるものと思っています。  さらに、被災地を駆け抜ける聖火リレーや東京二〇二〇ライブサイトの開催など、被災地での取組を進めることによって、多くの被災者の方々がオリンピック、パラリンピックを身近に感じ、被災地と距離を縮めていくことにつながるのではないかと期待をいたしております。  こうしたことを積み重ねていくことによって、閣議決定されました基本方針にあります被災地の復興の後押し、それと発信につなげてまいりたいと思っております。
  12. 和田政宗

    ○和田政宗君 東京オリンピック・パラリンピック、しっかりと成功させていく、そして併せて被災者の、冒頭大臣からも御発言がありましたけれども、いまだに仮設住宅に住まわなくてはならない、そういうような状況の方々もいらっしゃられるわけでございます。しっかりとそういった方々の生活再建をするとともに、この東京オリンピック・パラリンピックを復興オリンピック・パラリンピックとして成功させていかなくてはならないというふうに思っております。  安倍総理は、全ての大臣が復興大臣である、こういったことをおっしゃられました。まさに被災地出身の大臣であられますので、しっかりと復興オリンピック・パラリンピックとしてこの大会を成功させるために、また、被災地出身の大臣として、何か新たな視点ですとか、そういったものを加えるところがございましたら、それは是非加えていただいて、私たちも全力でその点はサポートをさせていただきますので、行っていただければというふうに思います。  時間が参りましたので終わります。ありがとうございました。
  13. 相原久美子

    相原久美子君 立憲民主党の相原久美子でございます。  鈴木大臣とは、先日の委員派遣のカタール、御一緒させていただきました。そのときに感じましたのは、誠実な方であると私は認識しております。そうはいえど、やはりこの間のオリンピック・パラリンピック担当大臣のありようを見ますと、少し私も確認させていただかなければならないなと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。  ちょっと時間が短いものですから、一つ二つまとめて質問させていただきたいと思いますが、来年の二〇二〇年に予定される東京の五輪ですけれども、二〇一三年の九月に国際オリンピック委員会総会で決定されました。それを受けて、東京で二〇二〇年にオリンピック・パラリンピック大会の開催が決まったわけでございます。  これを円滑に進めるためにということで、随分と皆さん御苦労いただいております。一番最初、当時は文部科学大臣の下村議員が兼任として国務大臣として任命されていました。以降、二〇一五年のオリパラ特措法の成立を受けまして、東京オリンピック・パラリンピック競技大会担当専任の国務大臣が任命されています。  しかしながら、この間、大臣が随分替わっていらっしゃいます。四年足らず、この間に鈴木大臣は二回目の登板となるわけですけれども、この間、四人目となるわけですよね。私、この交代劇を見ますと、大臣ポストのためにしか思えないやはり任命なのではないかなと。  これは任命された総理にお伺いすべきなんでしょうけれども、改めて、オリンピック、パラリンピックに対する政府の姿勢、そして担当大臣として果たすべき役割についてお伺いしたいと思います。
  14. 鈴木俊一

    ○国務大臣(鈴木俊一君) オリパラ大臣の法制上の位置付けでありますけれども、オリパラ特措法第六条におきまして、オリパラ担当大臣は、内閣総理大臣の命を受けて、大会の円滑な準備及び運営に関する施策の総合的かつ集中的な推進に関し内閣総理大臣を助けることをその職務とすると定められており、また三条では、オリパラ推進本部の所掌事務として、基本方針の推進等に加えて、大会の円滑な準備及び運営に関する施策で重要なものの企画及び立案並びに総合調整に関することと、法制上はそのように定められております。  私、二度目の登板ということでございますが、今先生から果たすべき役割は何かと、こういうことでありますが、こうした法制上の定めを踏まえまして、私の今の問題意識といたしましては、もういよいよ五百日を切っている段階でございます。今年は特に、大会本番に向けてのテストイベントがたくさん行われまして、その中で、暑さ対策にしても輸送にしても安全の確保にしても様々な課題というものがまた浮き彫りになるんだと思います。そういうものをもう一回洗い出して、しっかりと対応を立てて本番に臨む、そういうことが私の今の役割の重要な点であるという問題意識を持っております。  もう一つの問題意識は、被災地の出身であるわけでございますので、二〇二〇年東京大会のコンセプトが復興オリンピックということが一つのテーマになっておりますので、真の復興オリンピック・パラリンピックと二〇二〇年大会がなりますように、被災地と東京大会の距離を縮めていくために仕事をしてまいりたいと思っております。
  15. 相原久美子

    相原久美子君 ありがとうございます。  是非、本当に被災地の皆さん、今回の言葉で恐らく心は傷つかれたと思います。そういう部分も受け止めながら、是非御活躍をいただければと思います。  そこで、本当に時間がなくなってしまって幾つかだけに絞らせていただきますけれども、ちょっと話題になりましたオリンピック憲章でございますけれども、大臣二回目の登板でございます。恐らくオリンピック憲章、ここについて目を通されているかと思いますけれども、このオリンピック憲章、私もオリンピック委員会の部分のところを読みましたけれども、この主要な目的の一つとして、根本原則、いわゆるオリンピズムというこの根本原則、それを根源的な価値と定めて想起させると規定されているわけですけれども、大臣がこのオリンピック憲章を読んで感じられた根本原則と、それと根源的な価値についてどうお考えになったのか、お伺いしたいと思います。
  16. 鈴木俊一

    ○国務大臣(鈴木俊一君) IOCの定めますオリンピック憲章に定められておりますオリンピズムの根本原則、これは、肉体と意志と精神の全ての資質を高め、バランスよく結合させる生き方の哲学であり、スポーツ文化教育と融合させ、生き方の創造を探求するものと認識をいたしております。その上で、努力する喜び、良い規範であることの教育的価値、社会的な責任、普遍的で根本的な論理規範を尊重する生き方に価値を置き、生きる基盤として日々実践することが重要であると受け止めているところでございます。  なお、IOCが発行しておりますオリンピック価値教育の基礎というものがございまして、そこにおきましては、オリンピズムの本質的な価値として、ベストを尽くす、卓越性を求めて励むといった努力を奨励する卓越性、敬意、尊重を行動で示すといった人間の尊厳を守る敬意、尊重、友情をたたえるといった調和を形成する友情、この三つが示されているところでございまして、これがオリンピック憲章の一つの肝となるところであると、そのように認識をしております。
  17. 相原久美子

    相原久美子君 時間がなくなりましたので、あとの質問につきましてはまた機会を見てと思っておりますけれども、要望とさせていただきたいと思います。  大臣所信でも述べられておりますけれども、近年の日本の暑さというのは、湿度も高く、熱中症で病院へ搬送される方も多くなりました。また、グローバル社会になりましたことで様々な国の方が訪日されております。暑さ対策、多言語での対応、そして情報発信、救護体制の整備等々、恐らくこれから対応していかなければならないことが相当数に上がってくるのだろうと思っております。そういうことを考え合わせまして、是非、海外からいらした方、そして選手の方、そして観客となる日本の国民、皆さんが本当に、結果として、ああ、良い国でこれだけのスポーツ大会ができたなと思えるような大会にしていただければと思います。  そして、あわせて、やはりオリンピックだけではなくてパラリンピックがございます。これ、パラリンピックというのがまた、オリンピックの中のやはり障害の一種目としてあるわけではなくて別建てとなります。そういう意味で、なかなかこれが連動した形で観客動員ができるかどうかというようなやはり懸念もございます。そういう点についてもしっかりと対応をしていただきたいと思っております。  何よりも、これから担当大臣として本当に様々な課題にぶつかってくるかと思いますけれども、先ほども申し上げましたように、私、御一緒させていただいて誠実な方であるという認識を持っております。是非、このオリンピック成功のために誠実に対応いただければと御要望いたしまして、終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  18. 榛葉賀津也

    ○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。  大臣、お帰りなさい。敬愛する相原先生が誠実な方とおっしゃる方ですから、間違いないんだろうと思います。  私も、復興オリンピック・パラリンピックとして、前大臣が被災地の皆さんの心を傷つけた、このことは大変残念に思います。是非、大臣には改めて、復興オリンピック・パラリンピック、その魂をもう一度よみがえらせていただいて、私、復興オリンピックというのは、被災地三県における復興の火の展示とか、全国を回る聖火リレーが福島からスタートするとか、被災地の食材を使うとか、最初の競技も開会式に先駆けて福島で行うとか、それはそれで大事だと思いますけれども、常に我々が被災地を忘れずに、この被災地、日本だけではなくて世界各国で災害に遭われて苦しんでいらっしゃる方がいる、それをオリンピックを通じて、日本のあれだけ大変だった被災三県もこうして立派に力強く頑張っているんだ、それで全国の、全世界の被災に遭われた方々がこのオリンピックを通じて勇気付けられ、元気付けられる、それが大事なんだろうと思います。  大臣、改めてこの被災地の方々に対して、復興オリンピック・パラリンピックをどうあるべきか、是非御答弁願いたいと思います。
  19. 鈴木俊一

    ○国務大臣(鈴木俊一君) 先ほど御答弁申し上げた中にありましたように、被災地ではまだまだ御苦労されて、発災前の生活に戻れない方々が大勢いらっしゃいます。  被災地の皆様方には是非、オリンピックを通じて、またパラリンピックを通じて、このスポーツの魅力、障害を負った選手が最高のパフォーマンスを発揮する姿から得られる感動、勇気を感じていただければと、そのように思っているところでございます。それが被災者の皆様方にとって、復興に向けての、また生活再建に向けての大きな力になるのではないかと、そういうふうに思っております。  オリンピックが東京に招致されたとき、被災地では、正直申し上げまして、必ずしも歓迎色一色ではありませんでした。オリンピックが東京で開催されることによってあの災害が風化するのではないか、そして、ただでさえ不足している人手でありますとか資材でありますとか、そういうものがオリンピック関係施設のために東京で使われてしまうと、むしろオリンピック、パラリンピックが復興の足かせになるのではないかと、こういう意見もありました。そして、空気としては、所詮オリンピック、パラリンピックは東京の人たちが東京でやるお祭りで、被災地で苦労している我々とは何か世界が違うものであると、そういったような空気すらあったわけでございますが、それではもう復興五輪も何もこれはならないわけでございます。  したがいまして、前回就任したときもそうでありましたけれども、オリンピックと被災地の距離、これをいろいろなことで縮めていかなければならない、被災地の方々自らも、自分もオリンピック、パラリンピックに関係しているんだ、参加しているんだ、そういう関わり意識を持っていただくということが基本的に重要であるということをずっと感じておりました。  そういう中で、一つはホストタウンの取組を進めてまいりました。二年前、八月に就任したときには、沿岸の被災地におきましてはもう復興のさなかであって、ただでさえ人手が足りなくて全国の自治体から応援を求めているんだと、そういう状況でホストタウンなどに人手を割く状況ではないという、そういう状況でございました。  そこで、復興「ありがとう」ホストタウンというのを新たに立ち上げまして、事前キャンプはこれは必要ないんだということを周知をいたしましたり、内閣官房の職員も各県と一緒に自治体のホストタウンの取組をサポートするなど行ってきた結果、この復興「ありがとう」ホストタウンの数も増えてきたところでございます。  また、関わりを持っていただくという面でいえば、先生からも御指摘がございましたけれども、被災地の食材でありますとか木材、これを積極的に使うということも取り組んでまいりました。殊にも、木材につきましては、被災三県の木材、これは新国立競技場のエントランスゲートの軒、ひさしに活用する、東側の入口と北側の入口は福島、宮城、岩手の木材をもってこれを造るというようなことも取り組んできたところでございます。  被災地出身の者といたしまして、被災地とオリンピック、パラリンピックの距離を縮めて、真の復興オリンピック・パラリンピックになりますように努力してまいります。
  20. 榛葉賀津也

    ○榛葉賀津也君 大臣の答弁を聞いて安心しました。何よりも、後ろに座っている事務方が安心して答弁聞いていらっしゃる姿を見て、うれしく思いました。  今、食材の話がございました。オリンピック村での、選手村における食の提供についてお伺いしたいんですけれども、これ、選手にとって食は大変重要な問題でございます。ただ栄養価とかどこの食材だけではなくて、実は宗教上の理由で食べたくても食べられない方がいらっしゃいます。とりわけ、ユダヤ教徒のコシェルやイスラム教徒のハラル、こういった問題はどう対応されるのでしょうか。
  21. 鈴木俊一

    ○国務大臣(鈴木俊一君) 東京大会では世界各国から多くの選手や観光者が来訪することが見込まれておりまして、選手村における食事の提供については、食文化の多様性に配慮したメニューを提供する必要があると考えております。  組織委員会が策定をいたしました飲食提供に係る基本戦略では、飲食提供の配慮事項として、食習慣や宗教上の制約に配慮し多様な選択肢を用意する、そのほか、選択肢が存在することを伝えるなど適切な情報提供を行う旨が明記をされております。  私も、昨年、平昌の冬季大会に参りまして、その折、選手村のメーンダイニングを視察をいたしましたが、そこにもハラールのコーナーが設けられておりました。過去のリオ大会でも同様であったと聞いております。こうして、今までのリオ大会、平昌でも食文化の多様性に配慮したメニュー作りが行われておりました。  現在、組織委員会では選手村のメニューの検討に入っておりますが、選手が良好なコンディションを維持し、ふだんどおりの実力を発揮できるよう、引き続きメニューの検討に際しても多様性に配慮した提供がなされるよう、組織委員会に協力をしてまいりたいと考えております。
  22. 榛葉賀津也

    ○榛葉賀津也君 今大臣のおっしゃったハラルより更に厳しいのがユダヤ教のコシェル、コーシャーとも言いますけれども、これはレビ記十一章に全て書いてあるんですね。彼らはもう五千年間この食文化を保って生活をされています。これ、食材や料理方法だけではなくて、作る方、屠殺方法、全て旧約聖書にのっとった食べ方、作り方でなければこれは戒律上駄目ということになっています。  北京オリンピックでは、ユダヤ教徒のためにわざわざキッチンとシェフを別にして対応したということがございます。ユダヤ教はイスラエルだけではなくて全世界に散らばっております。もう時間がないので改めてこの問題はゆっくりやりたいと思いますけれども、是非、各宗教の方々が安心して食文化を楽しめるような体制を取ってほしいと思います。  私の友人にユダヤ人が何人かいるんですけど、日本は、コンベンションホールも立派、ホテルも立派、交通網も立派、ただ食べるものがないと言うんですね。ユダヤ教徒が来て、ビジット・ジャパンとか観光立国といっても、その方々が安心して食べられるものがないと言って、一流の五つ星のホテルに座ってバナナかじっていると。これではもったいないです。  是非、いろんな宗教の方々が安心して食文化を楽しめる、とりわけ選手たちが安心して食事を取れるような環境整備を是非お願いしたいと思います。この問題、改めて一般質問でやりたいと思います。  終わります。
  23. 竹内真二

    ○竹内真二君 公明党の竹内真二です。  鈴木大臣、明年の東京オリンピック・パラリンピック大会まで五百日を切っております。これからは一日も無駄にできないわけでありまして、大会の成功に向けて、再び全力を尽くしてのリーダーシップを発揮していただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。  今年三月十一日で大震災から八年が経過をいたしました。私たち公明党の衆参国会議員は、東日本大震災発災直後から、全員が岩手、宮城、福島の被災三県のいずれかの担当をしておりまして、復興に取り組んでまいりました。現在、私も岩手県を担当しております。  先月十日、私は山口代表とともに岩手県を訪問いたしまして、釜石市では、市街地居住区の整備状況を始め、ラグビーワールドカップの会場となる釜石鵜住居町復興スタジアムや三陸沿岸道路など、現地の復興状況を調査をしてまいりました。そして、三月二十三日には、悲願であった三陸鉄道リアス線が全線開通もしております。被災者の心のケアなど、被災地の復興にはなお様々な課題がありますけれども、こうした被災地での前向きな新たな動きというものは、被災地の皆様にとっても大きな希望、そして力になるものだと思います。  私は、先日の予算委員会委嘱審査におきまして、この東京オリパラ大会の開催というものが大震災からの復興の後押しや世界に向けたアピールの原動力の一つになるよう、政府は復興五輪としての位置付けを鮮明に打ち出してしっかりと取り組んでいただきたいというふうに強く要望もいたしました。また、聖火リレーの出発地が福島県楢葉町、広野町のこの原発事故の廃炉作業の拠点となったサッカーのトレーニング施設、Jヴィレッジに決まり、被災地の復興機運を更に盛り上げて、東京オリパラ大会の機運も盛り上がってきたところだと申し上げました。  しかし、そうした機運に冷や水を浴びせたのがこの度の不適切発言であったと思います。その後、十四日には安倍総理も福島県を訪問され、Jヴィレッジや福島第一原発の視察をされました。その際、総理はこう言っていますけれども、来年の三月にはJヴィレッジから復興五輪の聖火リレーがスタートする、その際、私も訪問して、福島の皆さんとともに復興五輪の開幕を、そして復興が進んでいる福島の姿を世界に発信をしたいと思っていると、こう述べられておりました。また、総理は、東北の復興なくして日本の再生はなしとして、閣僚全員が復興大臣であるという安倍政権の基本方針をもう一度胸に刻み、政府一丸となって、福島そして東北の復興を成し遂げるその日まで全力を尽くしていく決意だとも発言をされておりました。  明二〇二〇年は東日本大震災から十年目を迎えます。鈴木大臣に是非お願いをいたしたいのですが、このオリパラ大会が復興五輪として位置付けられ、被災者を元気付け、復興を後押しするものであることをしっかりとアピールしていただきたいと思います。  今回の不適切発言で心を深く傷つけられた被災三県の皆様にこうしたことを御理解いただけるよう、速やかな被災地訪問も含めて大臣の御決意を伺いたいと思います。
  24. 鈴木俊一

    ○国務大臣(鈴木俊一君) 復興オリンピック・パラリンピックのこの具現化につきましては、先ほど来申し上げているところでございますが、外に対しましては、国際社会の御支援に感謝をしながら、復興がここまで進んできたという姿を発信をすること、また、内におきましては、オリンピック、パラリンピックの選手のあのパフォーマンスから受ける感動、勇気、そういうものを力にして生活再建、復興の後押しにしていく、こういうことがこの復興オリンピックの一つの形であると思っておりますので、それに向けて、被災地とオリンピック、パラリンピックの距離を縮めるようになお一層努力をしてまいりたいと思っております。  そして、被災地の訪問につきましては、先週十一日の就任直後に被災三県の知事と電話でお話をしたところでありますが、国会のお許しをいただければ、明日十九日にも宮城、福島、岩手の三県をそれぞれ訪問したいと考えております。  今回、被災者の皆様の心を傷つけるような不適切な発言があったことを改めておわびを申し上げまして、被災地の皆さんとオリンピック、パラリンピックの距離を縮めるためにはどうしたらいいのか、協力して取り組んでいきたい旨のお話をしてまいりたいと思っております。  また、オリパラ担当大臣として再任されたわけでありますが、六か月間のブランクがありますので、この機会に改めて各知事さんのお考えを伺いまして、被災県とも連携をしながら、復興オリンピック・パラリンピックのこの具現化に向けて全力で取り組んでまいりたいと思っています。
  25. 竹内真二

    ○竹内真二君 被災地を訪問される予定であるということですので、是非その距離を縮めるようにまた御努力をいただきたいと思いますので、是非よろしくお願いいたします。  次に、昨年末、サイバーセキュリティ基本法改正案が成立しておりますが、今後のサイバーセキュリティー対策の取組について、担当大臣である鈴木大臣に伺います。  間もなく御即位関連行事が行われます。また、六月二十八日から二十九日に大阪でG20サミットが開かれます。さらに、九月二十日からラグビーワールドカップが開催され、十一月二日に私の地元の横浜市で決勝戦が行われます。そして、来年夏にはオリパラ大会。このように、これから我が国が世界的に注目を浴びる機会がめじろ押しなわけですけれども、一方で、このサイバー攻撃の増加が予想されます。  ちょっと一問飛ばしますけれども、先ほど申し上げましたように、こうした重要な行事、大会等の運営に支障を来さないことはもちろんでありますけれども、国民の生命、財産や国民生活に深刻な影響を与えることがないよう、サイバーセキュリティー対策に万全を期していただきたいと思いますけれども、大臣の御決意を伺いたいと思います。
  26. 鈴木俊一

    ○国務大臣(鈴木俊一君) サイバーセキュリティー対策につきましては、サイバーセキュリティ基本法に基づき、基本計画でありますサイバーセキュリティ戦略を定めて対策を進めることといたしております。  近年、インターネット等を通じた様々なサービスが日常的に使われてきており、人々に様々な恩恵がもたらされる一方において、サイバー攻撃により、情報漏えい、金銭被害、サービス障害などが生じるなど脅威が深刻化している状況でございます。  こうした認識を踏まえまして、昨年七月、全ての主体がサイバーセキュリティーに関する取組を自律的に行うとともに、脅威に対して事前に対策を講じる積極的サイバー防御の推進などを盛り込んだ新たなサイバーセキュリティ戦略を閣議決定したところでございます。  二〇二〇年東京大会の成功と、その後も見据えまして、本戦略を確実に実施するため、サイバーセキュリティ戦略本部の下、関係省庁と連携をして政府一体で対策に万全を期してまいりたいと思っております。
  27. 竹内真二

    ○竹内真二君 済みません、本当はこのサイバーセキュリティ協議会の創設についてもお聞きしたかったんですけれども、また、これ大事な問題ですので、時間も来ましたので次の機会にまた質問させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。  以上です。終わります。
  28. 清水貴之

    ○清水貴之君 日本維新の会の清水です。どうぞよろしくお願いをいたします。  まず初めに、先日、JOCの竹田会長の退任が発表されました。その竹田会長にはオリンピックの招致に関して贈賄があったのではないかという疑惑が持ち上がっていまして、フランスの捜査当局が動いているという状況です。  これについて、先日、櫻田前大臣に質問をさせていただきました。大臣の答弁といたしましては、疑惑が指定されている招致委員会が行ったコンサルタント業務契約は、税金が投入されていない純粋な民間の活動であったと承知していると、このため、当該契約についてはJOCや東京都が説明責任を果たしていくべきものであると考えていますという答弁でした。  確かに民間の活動ということなんでしょうが、ただ、これはやはり官民挙げて、国も主体となって招致活動をしたわけです。ということは、この疑惑に関しては、国としてもやはり主体性を持って対応する、しっかりと説明をしていく、こういった責任があるのではないかと私は思っているんですが、これに関して、鈴木大臣、見解を聞かせていただけますでしょうか。
  29. 鈴木俊一

    ○国務大臣(鈴木俊一君) JOCの竹田会長をめぐることについての説明責任について先生から御質問がございました。  御質問の中で前櫻田大臣の御答弁も引用をなされたわけでありますが、政府の立場としてはその方針に変わりのないところでございます。招致委員会の招致活動、これはJOCと東京都が主体となって行われたものであって、JOCや東京都が説明責任を果たしていくべきものと考えてございます。  JOCにおいては、二〇一六年に弁護士等によって構成された調査チームを設置をいたしまして、同年九月に調査報告書を公表しております。調査報告書では、招致委員会が行ったコンサルタント業務契約について、我が国の法律やIOC委員等への贈与を禁止したIOC倫理規程に違反しない結論付けをしていると、そのように承知をしております。  また、その後、招致委員会の理事長であったJOCの竹田会長から、昨年末にフランスの担当判事からヒアリングを受けたが、不正なことは何もしていないとのコメントが示されているということも併せて承知をしております。  いずれにいたしましても、JOCや当時の招致委員会の責任者であった竹田会長におかれましては、疑惑を払拭できるよう説明責任を果たしていただきたいと考えております。
  30. 清水貴之

    ○清水貴之君 国としての方針というのは変わらないという話でしたが、これはやはり、本当に皆が楽しみにしているこのオリンピックで、疑惑がないと竹田会長もおっしゃっている、これは理解をいたします。ただ、このやっぱり疑惑がずっともやっとしたままでしたら、東京オリンピック・パラリンピックというのがそういう、黒い霧に包まれたじゃないですけれども、何かこうもやもやした状態で行われるというのは、これはやはり良くないというふうに思うんですね。  ですから、おっしゃったとおり、説明責任というのは国ではないと、東京都やJOCだというお話ですが、しっかりとやはりこの疑惑に対しても晴らしていただくような、そういう国としての、櫻田大臣はサポートという言葉を使われていましたけれども、こういった対応というのを大臣にはまた改めてお願いをしたいなというふうに思います。  続いて、先ほど話出ましたが、復興五輪に向けてのホストタウン事業、若しくは復興「ありがとう」ホストタウンに関してです。  鈴木大臣、前回大臣されていたときからこの事業には大変積極的に、主体的に関わっていらっしゃるというふうに認識をしております。いろいろ資料を見ますと、ある程度手を挙げている自治体もあって交流も進んでいるということですが、その一方で、やはり自治体の負担になるということもあって、なかなか思ったほど成果も上がっていないようにも感じるんですけれども、大臣としては、どのような現状、受け止めをされていますでしょうか。
  31. 鈴木俊一

    ○国務大臣(鈴木俊一君) 被災地の方々にも、オールジャパンでこの大会を盛り上げなければいけませんので、当然のことながら、被災地の方々にもオリンピックに対する、パラリンピックに対する関わり意識、参加意識を持っていただかなければならないわけでありまして、その一つの手だてがホストタウンであると、そういうふうに感じております。  先ほども御答弁申し上げましたけれども、しかしながら、被災地ではまだ復興途上であると、人手も足りないということで、とてもホストタウンに手を挙げるいとまが、余裕がないということの中で、復興「ありがとう」ホストタウンというのを立ち上げたところでございます。これは、ホストタウンは事前合宿が必須ではないということや、事後交流をメーンにすることも可能だと、こういうことで、なるべく手を挙げていただきやすい中でのこの取組であるわけでございます。  これまでも二十二の自治体が登録をしていただいているわけでございますが、その評価についてはなかなか難しいんでありますけれども、私としては、被災地が復興に向けて様々な課題を取り組む中においてよく手を挙げてくださったなと、そのように認識をしているところでございます。  我々としても、復興「ありがとう」ホストタウンの取組を多く紹介をしながら、自分たちの市町村でもやってできるのではないかと、そういう自治体が出てくることを期待をしておりまして、そうした取組も、紹介の取組等も更に充実をしていきたいと、そういうふうに思っております。オリンピック、パラリンピックと被災地の距離を縮めていく上で、ホストタウン事業、重要でございますので、被災各県とも連携をして、復興「ありがとう」ホストタウンの取組を支援をしてまいりたいと思っております。
  32. 清水貴之

    ○清水貴之君 おっしゃったように、本当にすばらしい取組だと思いますし、重要な取組だというふうに思います。ただ、繰り返しになりますが、やはり余裕がないと。人出が足りない、若しくは、これお金も国と折半の事業ですから、なかなか金銭的な余裕もという話も出てきています。  さらに、これは何となく苦しい胸のうち、正直なところなんだろうなと思ったのが、来ていただいてもおもてなしがやはりできない。せっかく来てもらうんだから、来ていただくからには楽しんでいただきたい、何かおもてなしをしたいけれども、今やはりいろんな意味でそういう余裕がないというような意見も出ているわけですね。この辺を何とか埋められないかなというふうにも思います。  同じような感じでインバウンド、外国人観光客についてもお伺いしたいと思うんですけれども、これ、外国人観光客数の推移を見ますと、順調にこの東北三県というのは伸びています。この三年間、大臣の御地元の岩手県見ましても、十二万五千から十八万、二十三万、大体毎年五万人ずつぐらい外国人観光客が増えているということで非常に良い傾向だと思うんですが、ただその一方、この増えている中のどこに行っているかというそういうアンケートを見ますと、スキーをやっぱり東北ですから目当てで行っていらっしゃる方もいて、それはそれですばらしいことなんですけれども、その一方で、被災地の方ですね、沿岸部の方などにも是非足を運んでいただいて、いろいろ楽しんでいただく、そして宿泊などしていただく、お金を使っていただく、こういうことが生まれてくると、もっと進んでくると、非常に被災地の経済的な循環にも、潤いにも資するんじゃないかなというふうに思います。  ただ、そうなると、さっきの話じゃないですけれども、じゃ、被災地来ていただいても、なかなかおもてなしが今できる状況じゃないとか、じゃ、交通手段はどうするんだとか、いろいろ今度はまた難しい問題が出てくるんじゃないかというふうに思うんですけれども、この辺り、やっぱり被災地に外国人観光客もっと行ってもらう、若しくは楽しんでいただくということに関して、何かその方策など、お考えなどありましたら聞かせていただけますでしょうか。
  33. 鈴木俊一

    ○国務大臣(鈴木俊一君) 御指摘のとおり、国全体としてはインバウンドの数どんどん伸びておりますし、東北地方におきましても徐々に伸びているということでありますが、その方々を被災地の方に行っていただくということの手だてということもこれから本当に考えていかなければならないと思っております。  二〇二〇年東京大会では、被災地であります福島県で野球、ソフトボール、それから宮城県でサッカーを開催いたしますし、先ほど申し上げました被災地においても、復興「ありがとう」ホストタウンなどができまして交流が進むという中において、国内外の方々が被災地に訪れていただくこれが一つの機会になるのではないかと、そういうふうに思っております。  それから、大会中ではありますけれども、組織委員会主催により、海外メディア向けの被災地メディアツアーというものも予定をされているところでございまして、こうしたものを通じまして、東北に、さらには被災地に海外の方も来ていただけるような、そういう取組をしなければいけないと思っております。  今年は、ラグビーワールドカップも被災地釜石市でも開催をされます。そして、来年は東京大会ということでございまして、東北の魅力、被災地の魅力を知っていただくチャンスでもあると、こういうふうに思いますので、その後の訪日外国人の被災地への増加につなげていけるよう取り組んでいきたいと思います。
  34. 清水貴之

    ○清水貴之君 終わります。ありがとうございました。
  35. 田村智子

    ○田村智子君 日本共産党の田村智子です。  東京オリンピック・パラリンピック大会の競技日程が昨日発表されました。陸上九種目、競泳やビーチバレーが午前十時からの決勝となるなど、アスリートファーストではなくアメリカのテレビ局優先だという報道が既にされているわけですね。  民間の巨額の資金がオリンピックの在り方をゆがめているという批判は近年高まっていると言わざるを得ません。東京大会がスポーツと国際平和の祭典として成功することも私も願っています。だからこそ、招致に関わる疑惑を曖昧にしておくことはできません。  二〇一三年、東京への招致決定を挟んだ七月と十月、シンガポールのブラック・タイディング社に日本の招致委員会からコンサルタント料として約二億三千万円が支払われた。これがBT社から、国際陸上競技連盟に強い影響力を持つIOC委員でもあった、パパマッサタ・ディアク氏と、その息子に流れた。これは票を取りまとめるための贈収賄だったのではないかという疑惑なんです。  竹田会長は、昨年十二月、フランス捜査当局の事情聴取に応じ、訴追に向けた手続に入っているとの報道もある中、先月、退任表明を行いました。しかし、その記者会見は、質問は一切受け付けず、僅か七分というものでした。  先ほどの御答弁でも鈴木大臣は、JOCや東京都が説明責任を果たしていくべきものというふうに答弁されましたけれども、それでは、現状でJOCは説明責任を果たしているという御認識でしょうか。
  36. 鈴木俊一

    ○国務大臣(鈴木俊一君) この問題につきましては、JOCが二〇一六年に弁護士等によって構成された調査チームを設置をし、同年九月に調査報告書を公表をしたところでございます。その調査報告書では、招致委員会が行ったコンサルタント業務契約について、我が国の法律やIOC委員への贈与を禁止したIOC倫理規程に違反しないと結論付けていると承知をしてございます。  そういうことで、JOCもこのことについては調査チームの設置、そして報告書の作成ということをしているところでございますけれども、JOCや当時の招致委員会の責任者である竹田会長におかれては、疑惑を払拭できるよう一層の説明責任を果たしていただきたいと思っております。
  37. 田村智子

    ○田村智子君 説明責任が十分なのかどうなのか、今よく分からない答弁だったんですけれども、その報告書なんですけど、私も改めて読みました。  二〇一六年の八月三十一日付けで出されているものなんですけれども、これ、BT社のタン・トン・ハン代表の所在もつかめていなくて、話聞けていないんですよ。タン氏が買収を行ったかどうか全く調査できないままに正当性を主張するという中身なんですね。また、中身見てみますと、BT社というのは、タン氏が立ち上げ、事務所は住居と同じアパートであると。その活動内容を見ても、一人でいわゆるコンサルタントをしていたと考えられるものになっているんですね。  BT社と契約した理由、タン代表が国際陸連に影響力を持っているなど、このタン代表個人の能力を高く評価したということが報告書の中にまとめられているんですよ。しかし、そのタン氏に対して、今年、シンガポールの裁判所は、パパマッサタ氏への不正送金があったとして、実刑判決を下しています。そのパパマッサタ氏は、リオデジャネイロ・オリンピックの招致に関わってもこれ贈収賄があったと、票固めをお金でやったということが言われて、その資金の提供を行ったということで、そのリオデジャネイロのオリンピックの関係者もフランス当局の捜査を受けているわけですよね。タン氏とパパマッサタ氏の周辺には、闇の資金の疑惑が重層的に広がっているんです。  実は、二〇一六年五月三十一日、オリパラ特措法の一部改正案を審議した内閣委員会で竹田会長にお越しいただきました。私、直接質問もいたしました。竹田会長は、BT社が優れた情報収集能力と人脈、実績を有しているんだと、このことを強調して正当なコンサルタント料だったということを主張されたんですけれども、やはり、じゃ、コンサル料として支払ったものが何に使われたかは知る由もないというふうに答弁されているわけなんですよ。私、そのときの内閣委員会で、それじゃ、日本の招致委員会とBT社との契約書、ここにはIOCの倫理規程にあるIOC委員に対する買収の禁止、これはちゃんと書かれていたんですかということも質問いたしました。ところが、守秘義務を理由にこれすら答弁されなかったんですね。  私は、東京大会の成功を願うからこそ、疑惑を持たれたままでいいのかと、フランスの捜査を静観するだけでよいのかと、じくじたる思いです。  鈴木大臣、契約書の内容の確認、せめてIOCの倫理規程、これちゃんと盛り込まれていたのかという確認は今からだってできるわけですよ。また、竹田会長への独自の事情聴取など、これは文科大臣とも協議して行うべきではないのかと思いますが、いかがでしょうか。
  38. 鈴木俊一

    ○国務大臣(鈴木俊一君) 先生が今、様々な課題といいますか問題点といいますか御指摘をいただいたところでございますが、二〇一六年のJOCの調査報告書については、JOCが設けた弁護士等による第三者調査チームにより調査されたものでありますけれども、ただいまの課題を御指摘する御意見があるということは私も承知をしているところでございます。  その中で、実際に買収禁止条項があったかどうかという御指摘でございますが、これについて、コンサルタント業務契約上、守秘義務の関係から明らかにされていないということも承知をいたしております。  この契約は、先ほども申し上げましたとおり、民間の契約でございまして、その取扱いについてはJOCにおいて適切に判断されるべきものと考えております。  JOCの調査報告書においては、もう先生御存じでありますけれども、コンサルタント業務契約について、我が国の法律やIOC委員への贈与を禁止したIOC倫理規程に違反していないとの報告がなされております。したがって、当該契約に買収禁止に関する条約があったかどうかにかかわらず、IOC委員等への贈与を禁止したIOC倫理規程への違反はなかったということで、一定の責任は、説明責任は果たされているのではないかと考えております。
  39. 田村智子

    ○田村智子君 全く不十分な調査だと当時も相当な批判を受けた調査報告書なんですよね。それでよしとするのは、私、大きな問題だと思いますよ。  しかも、調査報告書読むと、票固めのためのロビー活動は非常に重要と。そのためのコンサルタント料金は一億円が相場で、今回は成功報酬を兼ねての二・三億円だったという説明がされているんですね。タン氏は、秘匿性の高いセンシティブな情報を入手する立場にあったと。これ、IOC委員一人一人の情報を得ること、その情報を基に票獲得のための働きかけをすること、これは招致活動として当然で、そのためには億単位のコンサルタント料が必要だと。コンサルタントは個人的人脈を持っているかどうかが鍵だともこの報告書の中には書かれているんですよ。  この秘匿性の高いセンシティブな個人の情報とは何だろうかと、その情報を基に票を得るための働きかけをするとはどういうことなんだろうかと、どうして億単位のコンサルタント料が当然なのかと。私、読んでいてとても複雑といいましょうか、もっと言えば暗たんたる気持ちになりました。これがオリンピック招致の在り方だとしたら、私はオリンピックの土台を揺るがしかねない問題だと思います。  招致活動というのは、大会のコンセプトであるとか都市の魅力であるとかスポーツや平和に対するその都市や国の貢献など、こういうことによって争われるものであってほしいし、このような疑惑を今持たれている日本だからこそ、招致活動の在り方について、億単位のコンサルが当たり前で、票固めではセンシティブな情報を基にして働きかけをするのが当然でとか、こういうやり方については見直し、改革が必要だと、こういう訴えが必要だと思いますが、最後、一言いただいて、終わりたいと思います。
  40. 鈴木俊一

    ○国務大臣(鈴木俊一君) オリンピック招致の活動、コンサルタント活動等に、コンサルタント契約につきましては、IOCも今問題意識を持っていると伺っておりまして、契約の在り方に関して、二〇一四年十二月のIOCの総会において採択されましたオリンピック・アジェンダ二〇二〇の提言においては、招致経費を削減するための改革案として、IOCは招致都市のために活動するコンサルタント、ロビイストについて、有資格者を登録制として監視をする、コンサルタント、ロビイストはIOCの倫理規程と行動規則の正式な遵守表明が登録の必須条件となるということが提言をされまして、現在はこれを踏まえた運用がなされていると承知をしております。  今後ともこうした考え方に基づいて適切な招致活動が行われるということを期待をしているところであります。
  41. 田村智子

    ○田村智子君 竹田恆和氏は、六月までJOCの会長です。是非、本委員会への参考人招致を求めて、質問を終わります。御協議をお願いいたします。
  42. 石井正弘

    ○委員長(石井正弘君) ただいまの件は、また理事会において後刻協議をさせていただきます。  本件に対する質疑はこの程度にとどめます。  速記を止めてください。    〔速記中止〕
  43. 石井正弘

    ○委員長(石井正弘君) 速記を起こしてください。     ─────────────
  44. 石井正弘

    ○委員長(石井正弘君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房日本経済再生総合事務局次長平井裕秀君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  45. 石井正弘

    ○委員長(石井正弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  46. 石井正弘

    ○委員長(石井正弘君) 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。宮腰内閣府特命担当大臣。
  47. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) ただいま議題となりました子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  我が国における少子高齢化という国難に正面から取り組むため、消費税率の引上げによる財源を活用し、子育て世代、子供たちに大胆に政策資源を投入し、社会保障制度を全世代型へと転換していくこととしております。  そうした中で、生涯にわたる人格形成の基礎を培う幼児教育の重要性に鑑み、子育てを行う家庭の経済的負担の軽減を図るという少子化対策の観点から、幼児教育、保育の無償化の取組を加速することとしており、市町村の確認を受けた施設等の利用に関し、新たな給付制度を創設する等の措置を講ずる必要があります。これが本法律案を提案する理由であります。  以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。  第一に、子育てのための施設等利用給付を創設し、その支給に係る施設等として、子どものための教育・保育給付の対象外の幼稚園、認可外保育施設等を市町村が確認するものとしております。  第二に、市町村が認定した三歳から五歳までの子供又は零歳から二歳までの住民税非課税世帯の子供が対象施設等を利用した際に要した費用について、その保護者に対し、施設等利用費を支給するものとしております。  第三に、施設等利用費の支給に要する費用は、原則として、市町村が支弁することを基本とし、国はその二分の一を、都道府県はその四分の一を負担するものとしております。なお、平成三十一年度に限り、都道府県及び市町村の負担相当分について、全額国費で補填する措置を講ずるものとしております。  最後に、この法律案は、一部の規定を除き、平成三十一年十月一日から施行するものとしており、これに伴う必要な経過措置について定めるとともに、所要の規定の整備を行うものとしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
  48. 石井正弘

    ○委員長(石井正弘君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  49. 和田政宗

    ○和田政宗君 自由民主党・国民の声の和田政宗でございます。  この子ども・子育て支援法の改正案、非常に子育て世代を中心に期待が高いです。  今朝も実は統一地方選挙の応援演説で都市近郊といいますか、港区と中央区の方を行ってまいりましたけれども、この子ども・子育て支援法の改正案の中身でありますとか今日から委員会審議であるということを申し述べますと、非常に、子育ての、例えばベビーカーを押していらっしゃる夫、また夫人のみならず、いろいろな世代の方が、このフレーズを出しますと、このことを言いますと耳を傾けてくれるということで、個別具体的などういう期待かというのはこの後、質疑の中で明らかにしていきたいというふうに思いますけれども、非常に期待が高い法案でございます。  まず、大臣に、現状の認識でございますとか、過去のベビーブームのことについてどういうふうに分析しているかということをお聞きをしていきたいというふうに思いますけれども、まず、大臣、少子化の現状をどのように捉えていますでしょうか。
  50. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 昨年末に公表されました平成三十年人口動態統計の年間推計によりますと、平成三十年の出生数が九十二万一千人と過去最少となりました。また、出生数から死亡数を引いた自然増減数もマイナス四十四万八千人と過去最大となりました。このように人口減少が進む中、少子化のトレンドに歯止めを掛けることが喫緊の課題であるというふうに考えております。  一・五七ショックというのがありまして、その後、低下を続けてきたわけでありますが、何とか今、一・四台でずっと横ばいで来ております。これからの国あるいは地方だけではなくて、それぞれの家庭において、やはり特にそれぞれの家庭において希望する子供の数、これがちゃんと産めるような環境をつくっていくということが極めて大切ではないかというふうに考えております。
  51. 和田政宗

    ○和田政宗君 我が国の少子化を何としても食い止めていかなくてはならないというのは、これは国民の多くの認識であり、また与野党共の認識であるというふうに思っております。  ただ、ヨーロッパなどを見たときには、例えばイギリスやフランスもそうだったと思うんですが、日本の半分ぐらいの人口でございますけれども、大国としてやれているというところはございます。  じゃ、別に人口が半分になってもいいんじゃないかという論がもしかしたらあるのかもしれないですけれども、やはり高齢化社会を迎える中でしっかりと御高齢の世代を支えていく、また、これ人口というのはやはり経済的な発展でありますとかそういったものにつながってまいりますので、やはり私もその人口規模というのは一定数維持がされるべきであろう、された方がいいであろうというふうに思っております。  また、子供がたくさんいる社会というのは本当に幸せで豊かな社会であるというふうに思いますので、そういったところからも少子化をしっかりと食い止めて、子供たちが生まれやすい、産みやすい、育てやすい、そういう環境をつくっていかなくてはならないというふうに思っておりますが、そこで大臣にお聞きをしたいというふうに思います。  なぜ、過去、第一次ベビーブームですとか第二次ベビーブームというのがございました、日本においてベビーブームが起きたと考えるか、どのように分析をしているか、答弁を願います。
  52. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 戦後から今日に至るまで、我が国は二度のベビーブームを経験しております。  第二次大戦後、出生率四を超えまして、過去最高の出生数二百七十万人を記録した第一次ベビーブームが訪れました。その後、出生率は急落し、一九五〇年代半ばには二台前半となっております。一九七〇年代の第二次ベビーブーム、これは一九七一年から七四年でありますが、出生率自体は二台前半ではあるものの、いわゆる団塊の世代が親世代になったため、出生数は一時的に二百九万人にまで増加をいたしております。その後、出生率、出生数共に減少いたしまして、一・五七ショックなどもあったわけであります。  昨今の少子化の進行は、これは若者の経済的な不安定さなどによる未婚化、晩婚化の進行や、第一子出産年齢の上昇、長時間労働、子育て中の孤立感や負担感が大きいことなど、様々な要因が複雑に絡み合って生じておりまして、これらを一つ一つ取り除いていくことが極めて重要であるというふうに考えております。
  53. 和田政宗

    ○和田政宗君 これはもうまさに複合的な政策を行っていくことによって、子育てをしやすい環境、働きやすい環境も併せてということだというふうに思いますけれども、やっていかなくてはならないというふうに私も思っております。  そこで、お聞きをしたいというふうに思うんですけれども、非常に子育て世代が負担感が強い、こういう声が聞かれます。今大臣の答弁にもございましたけれども、非常に、まだ家に貯金もない、これで子供を産んで育てられるのか、こういったような声も聞かれます。  大臣は、子育て世代の生活、また子育て費用負担の現状についてどのように考えていますでしょうか。
  54. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 調査によりますと、二十代や三十代の若い世代が理想の子供の数を持たない理由、これは子育てや教育にお金が掛かり過ぎるから、これが最大の理由でありまして、教育費への支援を求める声が多いことが示されております。子育てや教育に係る費用の負担が重いことが子育て世代への大きな負担となり、我が国の少子化問題の一因となっております。  また、どのような支援があればあなたは子供が欲しいと思いますかとの質問に対しましては、全ての所得階層で、将来の教育費に対する補助や、幼稚園、保育所などの費用の補助との回答が最も多い二つの回答となっております。  出生率には様々な要因が影響するため、個別の政策による出生率の変化を一概にお答えすることは困難でありますけれども、教育の無償化を始めとする負担軽減措置を講じることは重要な少子化対策の一つであると考えております。
  55. 和田政宗

    ○和田政宗君 今、三問お聞きをして、この答弁と一部かぶる部分もあるとは思いますけれども、今質問した三問などの観点から、なぜ幼児教育の無償化を行う必要があるのか、そういうような現状認識が大臣、また内閣府等においておありだということは分かりましたけれども、どういう議論からの提起かを含めて、改めて整理を願います。
  56. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 今般の幼児教育、保育の無償化は、少子高齢化という国難に正面から取り組むため、子育て世代、子供たちに大胆に政策資源を投入し、社会保障制度を全世代型へと変えていくものであります。  ただいま申し上げましたけれども、二十代や三十代の方、欲しい子供の数を持たない理由として、費用負担が一番大きな原因となっております。また、負担軽減というのは重要な少子化対策の一つであると考えていることと併せて、幼児教育は生涯にわたる人格形成の基礎あるいは義務教育の基礎を培うということでありまして、三歳から五歳までの全ての子供たちに質の高い幼児教育の機会を保障するということは極めて重要であります。  社会保障・税一体改革の議論の中で、この全世代型社会保障制度を進めていくと。もちろん、当然、幼児教育、保育の負担の軽減についても平成二十四年当時、与野党で一定の合意を行ったところでありまして、それに従って今着実に、これまで段階的にこの無償化を進めてきたわけでありますけれども、今回、十月からの消費税引上げの財源の一部を安定財源として確保した上で、一気にこの幼児教育無償化をいたしまして、全世代型社会保障を進めていくということをこれから実現をいたしたいというふうに考えているわけであります。
  57. 和田政宗

    ○和田政宗君 大臣のここまでの答弁にもありましたように、やはり子育て世代の子育てに係る費用の多さ、これが負担感につながっているわけでございます。  所得がそれなりにあれば子育てに係る費用というものは相対的に減っていくわけでございますけれども、特に地方部においてどういう状況かということを見た場合に、二十代で結婚して子育てをしている御家庭、また三十代前半で結婚して子育てをしている御家庭などを見てみますと、年収三百万円に達しない世帯というのは実は結構あるんですね。これ一概に統計上どれだけあるのかというのは言えないですけれども、いわゆる国民全体の中で見て年収三百万に達しない御家庭というのは実は四〇%近くありますので、若いときにはどんどんどんどん稼げる能力もありますので、四〇%というようなことはもしかしたらないのかもしれないですけれども、地方においていろいろな子育て世代の方に聞くと、やはり年収三百万に達しない御家庭というのはかなりあります。  子供一人当たり、年間、小学校に上がるまでは七十万円、約七十万円と言った方がいいと思いますけど、掛かります。そうすると、年収の二割以上が子供一人育てるのにお金として掛かりますから、なかなかもう貯金がないと子供を育てられない、もう少し収入が上がっていかないと子供を育てられない、まだ結婚もするのも早いのじゃないか、そういうようなことで、晩婚化でありますとか、いや、まだ子供、うちの家庭はちょっともう少したってからだねというようなことにもなっていくんだというふうに思うんですね。  そういった観点から経済もしっかりと良くしていかなくてはならないというふうに思っているんですけれども、今回のこの幼児教育、保育の無償化については、少子化対策の観点と経済対策の観点、両方備えているからこそ私は国民の期待も高いのではないかというふうに分析をしております。  すなわち、どういうことかといいますと、若い世代、これ貯金もしなくちゃならない、子育てに費用が掛かるということでなかなか消費もできない状況ですね。例えば、スーツがもう買い換えないとよれよれだなと思っても、いや、買い換えるのには高いからもう一年、二年着ようとか、例えばもう洗濯機ががこがこがこがこいっていたとしても、この例え、過去に言ったかもしれないですけれども、やはりもうちょっと壊れるまで、本当に壊れるまで買い換えるのを待とうと、うちは買い換えるお金が今ないからというような、こういった御家庭、特に地方に行けば行くほどそういう御家庭が多くあるわけでございます。本当に子育て一生懸命頑張れば頑張るからこそ大人は我慢をしようと、父親、母親は我慢をしようというような形であるというふうに思います。これ、こうなりますと、地方において消費がなかなか生まれにくいというような実は現状にもなっているというふうに私は思っています。  ですので、今回、この幼稚園、保育園の通園料の無料化、三歳から五歳児まで、また、住民税非課税世帯の方々が対象、零歳から二歳児までということでありますけれども、年換算で大体三十万円から三十五万円の負担軽減になるわけでございます。このうち、半分貯金に行ったとしましても、残りの半分、例えば十万から十五万円が消費をされるだけで、子育て世帯、三歳から五歳児まで育てている御家庭というのは全国で約三百万世帯でございますから、地方におけるこれ相当な消費のインパクトにもなるというふうに思っております。  そうなりますと、今までなかなか物を買ってもらえなかった商店が物を買ってもらえるようになって売上げが上がります。利益が出ます。当然、今まで従業員の方々に我慢してもらっていた給料も引き上げることができると。そうすると、給料が上がった従業員の方々は、ああ、ようやく買えなかったあれが買えるということで、これは生活必需品であったり、先ほど言ったような、もうスーツよれよれになっちゃって我慢していたものを、ああ、じゃ、ようやく買えるねということで、そういった新たな消費が生まれれば、また別の商店が潤って、売上げが上がって、利益が上がって従業員の方々の給料に反映をされるということで、これは当然、所得が上がっていきます。負担軽減によって貯金もできます。じゃ、子供を授かれる、授かって育てていこう、こういう意欲にもなるというふうに思いますので、これ、非常に今回の子ども・子育て支援法の改正案というのは極めて我が国の将来にとっても重要であるというふうに思っています。  その観点からお聞きをしたいというふうに思いますけれども、これ、こういう期待の声、是非、大臣、もう聞いていらっしゃるというふうに思うんですけれども、大臣のところにも直接どういった声が届いているかというところを御披露いただければというふうに思いますのと、あと、そういったことを聞いて、改めて、大臣、どういうふうな感想をお持ちか、また、その決意をお聞きできればというふうに思います。
  58. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 委員御指摘のとおり、子育て世代はまだまだそんなに所得が多いわけではありません。全般的にそうだと思っております。小学校、中学校は既に授業料は義務教育費として徴収されていないという状況でありますが、その前の年代の幼児教育、保育の段階においては相当の費用負担があると思います。  今回、無償化いたしましたけれども、平均すると、例えば一人月三万七千円ということであれば、その負担だけでも年間で四十四万四千円、運営費などを含めると一人当たり約六十万円、六十六万円の負担軽減に、年間でありますけれども、つながっていくということでありまして、幼稚園、保育園、三―五歳児から六歳児以上の小学校までずっとつなげていくと、小学校入るまでが大変だという部分を今回解消するということを目的にさせていただいております。その負担軽減が、私どもとすれば、産みたいという希望する子供の数が産めるようになるということにそれぞれつながっていけばいいなというふうに考えております。  地方における若い方々の負担軽減による経済的な効果というものもあるかもしれませんが、私どもとすれば、やっぱり若い世代の方々の、小学校上がる前の段階の負担軽減をすることによって希望する子供の数を産めるようにしていくという環境をつくっていくということが極めて大事なのではないかなというふうに思っております。  また、子育て世代の方々から、大変期待する声も強いですし、もう少し早くやってもらいたかったと、私のところは幼稚園、保育園、もう子供いない、小学校上がってしまっているということで、もう少し早めにというような声もあったことも付け加えさせていただきたいと思います。
  59. 和田政宗

    ○和田政宗君 これは政府においても、また国会においてもそういう声をしっかり受け止めていかなくてはならないと改めて思いますし、総合的にやはり子供を産み育てやすい環境をつくっていかなければ少子化は食い止められないのであろうというふうに思っております。  今回の子ども・子育て支援法の改正によって、幼児教育の、保育の無償化ということが行われる、この法案が通ればですけれども、非常に私は大きなことであるというふうに思っておりますし、子供をより産み育てやすい環境が生まれてくるというふうに思っております。  あわせて、私はやはり経済を良くしていかなくてはならないということを改めて表明をさせていただければというふうに思いますけれども、やはりベビーブームがなぜ起きたかということをもう一度、大臣の答弁ありましたけれども、考えてみるならば、やはり今日よりも明日、今年よりも来年、来年よりも再来年の給料がしっかりと上がっていくという見通しが立ったわけでございます。そうしますと、何年後にこれぐらいの貯金ができて、ローンで家を買える、また、何歳ぐらいで子供を授かれるといいね、そうするとこれぐらい子供の費用負担、子供にお金掛かるけれども、そういうものもしっかりと費用負担できるねというようなことにつながっていくというふうに思うんですね。  安倍政権、政権交代以後、アベノミクスによって経済は徐々に上向いてきているというふうに思っています。高度成長期のように、ぐんと右肩上がりでどんどんどんどん行くようなことはもしかしたらできないのかもしれないですけれども、それでも、緩やかな傾斜でも、本当に今年よりも来年、来年よりも再来年、確実に所得が上がっていくんだよ、経済はそのまま、大きくは伸びないかもしれないけれども確実に伸びていくんだよということがやはり若い人たちのそういう計画が成り立つということになってくるというふうに思いますので、これは我々もしっかりと議論をし、また提案をしながら、政府と協力をしながら、そういったことを進めていかなくてはならないというふうに思っております。  では、この後、個別具体的なことを聞いていきたいというふうに思っております。  提案理由説明の中にも一部ございましたけれども、この無償化における金額については保護者に給付をするのか、それとも幼稚園や保育園等に給付をするのか、改めて御説明を願います。
  60. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  今般の幼児教育、保育の無償化における具体的な給付方法でございますけれども、認可保育所などの子ども・子育て支援新制度の対象施設は、保護者への給付を施設が代理受領する現物給付を原則としてございます。  他方、それ以外の認可外保育施設などにつきましては、複数サービス利用の可能性もございますことから、一括して精算できる償還払い、すなわち、保護者が一旦全額を支払い、その後、払戻しを受ける方法を基本としてございます。その上で、市町村は、地域の実情に応じて、この認可外保育施設などにつきましても保護者への給付を施設が代理受領することも可能としているところでございます。  引き続き、保護者の事務負担の軽減につながるよう、実務を担う市町村の皆様の御意見を伺いながら準備を加速してまいりたいと考えてございます。
  61. 和田政宗

    ○和田政宗君 これ、御説明いただいただけでもやはり複合的になっておりますので、これはどのようにその周知をしていくか、後ほど聞きますけれども、やはりしっかりとこの周知をしないと、どういうふうに使ったらいいのかというようなことで分からなくてまた問合せが各市町村にも来て、そうすると、そういった多くの問合せに対応しなくてはならないということで市町村もかなり大変になるというふうに思いますので、これはしっかりと政府において周知をしていただければというふうに思っております。  預かり保育についてお聞きをしたいというふうに思いますが、預かり保育については新制度で無償化はどうなるのか、また、保育の必要性の認定というのはどのように行うのか、答弁願います。
  62. 矢野和彦

    ○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  幼稚園の預かり保育につきましては、待機児童問題により認可保育所に入ることのできない子供に対する代替的な措置として無償化の対象になったものでございます。したがいまして、保育所の利用者との公平性の観点から、まず、保育の必要性があると認定された子供につきまして、原則として三歳となった後の最初の四月から、そして、幼稚園の保育料の無償化上限額と保育所の利用料の全国平均額の差額である月額一万一千三百円を上限といたしまして無償化することとしているところでございます。  また、保育の必要性の認定につきましてでございますが、在籍幼稚園を経由して保護者から居住市区町村に対して認定の申請を行っていただく、その後、居住市区町村が申請内容を確認の上、認定を行うということとなりますが、その認定の要件は就労、妊娠、出産、介護等、認可保育所に入所するための要件と同一のものとなるとしているところでございます。
  63. 和田政宗

    ○和田政宗君 もう一点、改めての説明を求めたいというふうに思いますが、認可外保育施設についてはこれ無償化はどうなるのかということ、また、病児保育事業についてどうなのかということについて御説明を願います。
  64. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  今般の幼児教育、保育の無償化におきましては、待機児童問題によりやむを得ず認可外保育施設を利用せざるを得ない方がおり、こうした方々につきましても保育の必要性のある方につきましては負担軽減の観点から無償化の対象とし、指導監督基準を満たさない施設が基準を満たすために五年間の経過措置期間を設けることとしてございます。  無償化の上限でございますけれども、認可保育所の利用者との公平性の観点から、認可保育所における月額保育料の全国平均額を上限としてございまして、具体的には三歳から五歳につきましては月額三・七万円、住民税非課税世帯のゼロ歳から二歳につきましては月額四・二万円を上限としてございます。  また、多様な保育ニーズにも対応できるよう、この上限の範囲内で病児保育事業、一時預かり事業など複数のサービスを組み合わせて利用する場合も無償化の対象とすることとしているところでございます。  こうした制度の詳細につきまして、保護者の方々に御理解いただけるよう、分かりやすい周知用資料を作成するなど、丁寧に周知、説明を行ってまいりたいと考えてございます。
  65. 和田政宗

    ○和田政宗君 通告の十番、後ほど聞くことにいたしまして、認可外保育施設、また通園料のことについて更に聞いていきたいというふうに思いますけれども、今回の無償化に当たり、質の向上を伴わない通園料の引上げが行われないようにしなくてはならないというふうに私も考えますが、これどのような措置を講ずるのか、また、質の確保、向上のためにどのような取組を行うのか、答弁願います。
  66. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  通園料の値上げ、引上げの件でございますけれども、無償化の対象施設の大部分を占める子ども・子育て支援新制度の幼稚園や保育所等の保育料につきましては、公定価格を設定してございますので、便乗値上げ等の問題は発生いたしません。  他方、子ども・子育て支援新制度に移行していない幼稚園や認可外保育施設におきましては、今般の無償化を契機に質の向上を伴わない、理由のない保育料の引上げが行われることは公費負担により事業者が利益を得ることにつながるものであり、適切ではないと考えてございます。例えば、人件費の高騰や優秀な保育士、教員の確保などは真に対価が必要な場合である一方、無償化の対象者にのみ高額な保育料を課す取扱いなどは許容し難い場合と言えるのではないかと考えてございます。そのため、文部科学省、厚生労働省と連携し、新制度未移行の幼稚園や認可外保育施設につきましては、関係団体への働きかけを行うこと、保育料の変更の理由を届けさせたり保護者に説明させることなどの取組を進めているところでございます。  政府といたしましては、引き続き、事業者に対する周知徹底を図るとともに、関係団体、都道府県、市町村等とも連携し、実態の調査、把握にも努めるべく検討してまいりたいと考えております。  また、質の向上につきましては、特に認可外保育施設、質の向上は非常に重要な課題でございますので、厚労省と連携して、この五年間の猶予期間中であっても質の向上に継続的に努めてまいりたいと考えてございます。
  67. 和田政宗

    ○和田政宗君 これは、今回の法改正でそういったことをやっていくというようなことでありますけれども、その経過措置期間というようなことも含めて、今回、私はこの法律というのは非常にいい立て付けであるというふうには思っておりますが、足りない部分があるのであれば、そこはしっかりと国の方で質の向上も含めて更なるサポートをしていただければというふうに思っておりますし、国会において議論をして、そういったサポートが必要であれば、これは改善をし続けていくということが重要であると思いますので、今、法改正の議論をしているときに更なる法改正というような議論をするのはおかしいのかもしれないですけれども、何か足りない部分があるのであれば私は果敢に改善をしていくべきだというふうに思っておりますので、そういったところのサポートもしていきたいというふうに思っております。  今回の法改正におきまして、巡回支援指導員というフレーズが出てまいりますけれども、巡回支援指導員というのは、これはどのようなことを行うのか、御説明を願います。
  68. 本多則惠

    政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。  巡回支援指導員でございますが、これは、保育所の園長のOBの方など、保育内容に専門的な知見を有する方、こういった方が認可外保育施設などを巡回をいたしまして、睡眠中、食事中、水遊び中などの死亡事故などの重大事故が発生しやすい場面での保育に関する指導助言ですとか、事故防止の取組や事故発生時の対応に関する助言、認可外保育施設指導監督基準など施設が遵守、留意すべき内容に関する指導助言などを行うものでございます。  都道府県によって原則年一回以上の監査が行われるわけでございますけれども、これに加えてこの巡回支援指導員も活用していただくことで、巡回支援指導員が助言指導した内容を指導監査部門に共有していただくですとか、また、問題のある保育所等について立入検査などを実施すること等によってより実効的な監査が行われる、こういった事例もございますので、引き続き、地方自治体にこういった取組も紹介しながら取組を支援してまいりたいと考えております。
  69. 和田政宗

    ○和田政宗君 これは極めて私は重要なポイントであるというふうに思っております。  私も、小学校三年生の息子、そして、今三歳でこの四月から幼稚園に通い始めましたけれども、娘がいる子育て中の親でありますけれども、やはり保育施設等における事故というのは、本当にニュースを聞くたびに私も心が締め付けられるというか、本当に悲しいことだなというふうに思います。何としてもこういったものを防いでいかなくてはならないというふうに思っています。突然やはり子供を失った親の気持ちを考えますと、本当にもう何と言い表していいかというようなところになってくるわけでございます。  やはり、小さい頃、赤ちゃんから成長していく中で、布団ですとかベッドで子供が寝ていると、ああ、大丈夫かな、息しているかなみたいなところまでやはり親はその確認をするわけであって、ああ、よかったよかったといって、それで寝返りをできるような時期になってうつ伏せになっていたりすると、ああ、大丈夫かなということで小まめに小まめに親は確認をして、それで姿勢を直したりというようなことであるわけでございます。  保育施設においては、人手等の問題で本当にそこまで細かくはもしかしたらできないのかもしれないですけれども、親はそういったことをやってくれているだろうということの希望を持って、希望というかそういうことを持って預けているわけでございますし、もうその命が絶対に失われないような最低限のこともやってくれているだろう、そういうことで預ける。また、そういうことが行われていれば安心して預けることができるというふうに思っておりますので、こういう具体的な経験ですとか知見を持っている方々がそういったところをサポートしていくというのは、私、本当に重要なことであるというふうに思いますので、この制度をしっかり生かしていかなくてはならないというふうに私も思っております。  認可外保育施設のことについて更にお聞きをしていきますけれども、無償化の対象となる認可外保育施設等の範囲について条例による設定を可能にするなど、地域の実情に合わせた運用を検討するよう、全国市長会が要望をしております。これに対する対応はどうなるのか、答弁を願います。
  70. 本多則惠

    政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。  今回の法案では、五年間の猶予期間中の措置といたしまして、待機児童の状況等が地域によって大きく異なりますことから、保育の需給状況等を勘案して、市町村が特に必要と認める場合には条例によって対象施設の範囲を定めることを可能とする仕組みを盛り込んでおります。これは全国市長会など地方自治体との協議を踏まえて設けた仕組みでございまして、地域の実情に応じた柔軟な対応が可能となると考えております。  条例を制定する市町村におきましては、保育の需給状況や認可外保育施設の基準適合状況など、地域の実情に応じて適切に対象施設の範囲を設定して、利用者に御理解いただけるよう周知していただくことも併せて必要かと考えております。  引き続き、本年十月からの実施に向けて、実務を担う地方自治体の御意見を丁寧に伺いながら準備を進めてまいりたいと考えております。
  71. 和田政宗

    ○和田政宗君 これ、自治体の声をもう既によく聞いてくださっているとは思うんですけれども、更に聞いていただければというふうに思っています。  今回、国として大きく制度改正というものをやるわけでございますけれども、やはり当事者は市町村の現場であるわけでございまして、ここに様々な声が届く、この制度の使い勝手なども含めてそういった様々な声が届くというふうに思いますので、もう全部それをすくい上げて、どういう声が出ているのかということをやるぐらいの気概でやはりこの少子化対策にはもう根本的に取り組まなくてはならないわけでございますから、また、そこから何か新たなものが見えてきて改善につながる施策につながっていく可能性があるというふうに思いますので、そういったこともやっていただければというふうに思っております。  この認可外保育施設等につきましては、私はその認可化をしていくというのもこれは重要な要素であるというふうに思っておりますけれども、認可化移行調査・助言指導事業とは何を行うのか、答弁を願います。
  72. 本多則惠

    政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。  今般の無償化を契機といたしまして、認可外保育施設の質の確保、向上を図ることが非常に重要だと考えております。  委員から御質問のありました認可化移行調査・助言指導事業でございますが、これもその認可外保育施設の質の確保、向上の一環として実施をしているものでございます。  具体的に申し上げますと、自治体が、認可保育所等への移行を希望する認可外保育施設に対しまして、幾つかのステップを踏んで支援をいたします。一つ目の段階として、認可施設に移行するための障害となっている事由の診断をいたします。二段階目として、その事由を踏まえて、認可施設への移行に向けた計画書の作成をいたします。また、三段階目といたしまして、認可施設への移行に必要な保育内容や施設運営等についての助言指導、こういったことを支援するということで、そのための費用を補助する事業でございます。  これまでは認可化移行のための事業だったんですが、今年度から事業内容を拡充いたしまして、自治体が指導監督基準を満たしていない認可外保育施設に対して指導監督基準を満たすために必要な助言指導を行う場合にも、その費用を補助することといたしました。  こうした事業によって、質の確保された保育の供給を増やし、待機児童の解消を図るとともに、子供を安心して育てることができる体制の整備を図っていきたいと考えております。
  73. 和田政宗

    ○和田政宗君 更にお聞きをいたしますけれども、認可を目指す認可外保育施設への支援についてですが、運営費の補助でありますとか、保育サポーター加算、これはどうなりますでしょうか、御答弁を願います。
  74. 本多則惠

    政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。  認可保育園等への移行を希望する認可外保育施設に対しましては、運営費や改修費等の一部を補助をして、移行に向けた支援を行っております。  今年度予算におきましては、まず、認可化移行運営費支援事業につきまして、認可外保育施設における認可施設への移行を更に促進するために、補助単価を、公定価格の三分の二相当だったものを公定価格に準じた水準に引上げをしております。また、公定価格に準じた各種加算の創設、こういった拡充を図ったところでございます。  さらに、お尋ねの保育サポーター加算でございますが、これは国家戦略特区におけるものでございまして、国家戦略特区におきまして、職員配置基準上必要とされる職員のうち保育士等の資格を有する者を六割配置している施設であって、かつ、職員配置基準上必要とされる職員数に加えて二割以上の職員を追加的に配置をしていることと、あと、保育士等の資格を有する方以外の職員については一定の研修を受講していること、こういった要件を満たしている場合には保育サポーター加算として運営費の加算を行うこととしたところでございます。
  75. 和田政宗

    ○和田政宗君 ありがとうございます。  この認可を目指す認可外保育施設については、認可化を目指すというところで動いていくわけでございますから、そこについてしっかりと、今おっしゃったようなサポートも含めてよろしくお願いをしたいというふうに思っております。  先ほど、通告の十番、後ろにということを申し上げましたけれども、お聞きをしたいというふうに思っております。  今回の幼児教育、保育の無償化におきまして、様々なコンピューター上のシステム改修なども必要になってくるのではないかというふうに思われます。国、自治体においてどのような改修が必要となるのか、また、その費用はどこが負担をするのか、答弁を願います。
  76. 小野田壮

    政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  今般の幼児教育、保育の無償化では認可外保育施設なども給付の対象としてございまして、市町村におきましては、認可外保育施設や一時預かり事業、病児保育事業などの施設、事業が給付の対象の施設、事業となることの確認、保育の必要性の認定、三歳から五歳までの子供たちについては月額三・七万円、ゼロ歳から二歳までの住民税非課税世帯の子供たちにつきましては月額四・二万円の給付上限額の管理、こういった事務が新たに生じてまいりまして、こうした事務を行うため、システム改修が必要となるものと承知してございます。システム改修につきましては、国十分の十の補助金によりまして対応することとしてございまして、計二百五十四億円の予算を確保しているところでございます。  小規模な市町村にも配慮しつつ適切な配分となるよう、十月からの実施に向け、引き続き、国と地方でよく連携しながら進めてまいりたいと考えてございます。
  77. 和田政宗

    ○和田政宗君 この辺りも、自治体の現場が混乱しないように、また費用面でもしっかりと国の方でサポートをしていただければというふうに思っております。  今回の法改正、先ほどから大臣とも議論をしてまいりましたけれども、私は、やるべき法改正がようやくできたなというふうに思っております。ただ、今回の法改正によって待機児童が増えるのではないかといった意見ですとか、根本的な待機児童対策にならないなどの意見がございます。私は、これ複合的にやっていかなくてはならないというふうに思っています。  当然、現状の例えば保育所の数、保育園の数、認定こども園の数、幼稚園の数、ここで子供が増えていけば、それはやはり待機児童というものは生まれるわけでございます。ただ、我々は、この法案によって、子供を産み育てやすい環境をつくっていこう、若い子育て世代を中心に、その費用負担、子供を育てるための負担感の重さを感じている部分の軽減をしていこうというようなことでございます。  私は、これによって、こういう制度ができましたから安心して子供を育ててくださいということで少子化を食い止めて、出生率の増加につなげていかなくてはならないというふうに思いますし、私は、そういうことにつながっていくんじゃないかなという希望を持っています。  子供が増えれば、それは、やはりそういう子供を預けて働く男性、女性、父親、母親もいるわけでございますから、当然そういった施設の充実も図っていかなくてはならないというふうに思っておりますので、私は、この制度をやったら待機児童が増えるから待機児童対策に根本的にならないじゃないかということではなくて、やはりもうあらゆる手を複合的にやっていかなくてはならないというふうに思っています。  各自治体の待機児童を減らすことの施策についても様々私も研究をしておりますけれども、それぞれの地域性というのもあるというふうに思いますし、今日、港区に行ってびっくりしたんですけれども、例えば、今日、芝浦で応援演説やってきましたけれども、あの地域というのは、人口がどんどん増えているというようなことで、今までは小中学校の統廃合をやっていたのに、そうではなく、もしかしたら新たにつくらなくてはならないかもしれないというような状況が生まれております。  これは幼稚園、保育園も当然そういうことになってくるわけでございますし、あと、私の地元、仙台でございまして、その仙台の中心部に上杉山通小学校という小学校がございまして、ここは、仙台市の中心部といいますか、本当の商業地ではないんですけれども、住宅街が多く広がる中心地のところにございまして、ここのもう生徒数というのはどんどんどんどん増えておりまして、また、教育水準も、非常に公立の中で熱心にこれまで教育がなされてきたという小学校ということで、じゃ、あの小学校、学区になるといいねというようなことでわざわざそこに越してくる方ですとか、あとは、もう今、仙台もマンション建設ラッシュとか、そういう住宅建設が実は行われています。  これは、復興を沿岸部で今本当に一生懸命やっておりますけれども、例えばですけれども、仙台市にいっとき過ごそうと思った、でも、やはりこちらの方が暮らしやすい、また、こちらで子供を育てたいということで仙台市で実際にマンションを買ったり住宅を買ったりという人もおりますし、いろいろな要素があるわけでございますけれども、本当に、この東京都においてもいろいろな対策が打たれておりますし、仙台市においてもいろいろな対策が打たれているんですけれども、それを上回る要因によって多くのお子さんがその地域に住んでおられる、こういうような状況も出てくるわけでございます。  そういったことから、待機児童対策ということで、これとはまた別の法案、去年ですか、成立をいたしましたけれども、自治体同士が相談をして都道府県が仲立ちをすることによって、こちら保育所、公立空きありますよというときにはそちらに越境で入ることができる。今までは、自分が住んでいる、住民票がある市町村でしか駄目だったわけでありますけれども、そういったこともできるというようなことでございまして、本当に私は、子供が増えるということは国の喜びであり、国民の喜びであり、幸せである、幸せだなと感じることの要素だというふうに思いますので、複合的にやっていかなくてはならないというふうに思います。  これは私の意見であり、政府もそのように私は思っているというふうに思っているんですが、この点、政府にお聞きをいたします。今回の法改正によって待機児童が増えるといった意見、また根本的な待機児童対策にならないとの意見がありますけれども、これについて政府はどのように考えているか、答弁願います。
  78. 本多則惠

    政府参考人(本多則惠君) お答え申し上げます。  待機児童対策につきましては、安倍政権の最重要課題の一つでもございまして、最優先で複合的に取り組んでいくべきだと考えております。  二〇一八年四月時点の待機児童は、前年から約六千人の減少となって、十年ぶりに二万人を下回ったところでございます。しかしながら、現在も保育所等に預けられない親御さんがまだまだいらっしゃる事実を真摯に受け止めて、引き続き待機児童解消に向けた取組を推進させることが必要だと考えております。  このため、二〇二〇年度末までに待機児童を解消するために、子育て安心プランに基づいて保育の受皿三十二万人分を整備していくこととしております。この子育て安心プランによる必要な保育の受皿三十二万人分につきましては、二十五歳から四十四歳までの女性の就業率が二〇二二年度末にほかの先進国並みの八割まで上昇することを想定して必要な整備量を推計したものでございます。したがって、今後様々な要因によって保育ニーズの増大があったとしても十分対応なものとなっております。  また、子育て安心プランに基づく各市区町村の計画でございますが、こちらは毎年度見直すこととしております。その際に、直近の待機児童の状況等を踏まえて、潜在的ニーズも含めた保育の利用意向を適切に把握し、それを反映した受皿整備を進めることが重要としておりまして、委員御指摘のありました、例えば大きなマンションが建設されたことで就学前児童数が増加するといった、そういった情報も把握をしていれば、そういったものもプランに反映をさせるということになっております。  そういった計画を各市町村に立てていただいて、受皿整備が進むように引き続き国としても支援していきたいと考えております。
  79. 和田政宗

    ○和田政宗君 良い答弁をいただいたというふうに思っております。ではありますが、私も先ほど指摘しているように、また今の答弁にもあったように、非常に予想を上回る事態というものも想定をされるわけでありまして、そのたびに政府においても様々なプランですとか計画、見直しを掛けながらやってきているわけでございますけれども、より一層実態に即したような形でやっていかなくてはならないというふうに思っておりますので、足りないところがあれば、そういうところはしっかりと改善をしていただければというふうに思っております。  子育て世代、私も子育て中でございますので、様々、親御さん、本当にPTAでありますとか、それこそ幼稚園の父母会、保護者会、そういったところでもいろいろな意見を私、直接聞きます。幼稚園のPTA会長も務めていたこともありますので本当にいろいろな意見も聞きますし、現場の、うちの子供は幼稚園でございましたけれども、上の子、今、下の子も幼稚園ですけれども、幼稚園の先生であるとか保育所、保育園、認定こども園の先生などともいろいろと意見交換をさせていただいて、私は多くの声を聞かせていただいているなというようなことを思っておりますが、その中でやはりいつも声として上がるのは、保育士の資格持っている方って実は結構いらっしゃるんですよねということで、いや、私も持っていますよというような方も実際にいらっしゃるわけでございます。  ただ、そういった方々が保育園、保育所等で働くという状況になっておりません。こういった方々がもう一度現場で働いていただく、また資格を持っている方が現場に出て働いていただくということになると、私はこの待機児童対策にも大きく寄与をするのではないかというふうに思っております。  これからその質問をしてまいりますけれども、私、やはり待遇面だと思うんですよね、給与面。これは介護士にも介護に関わる方にも言えるというふうに思うんですけれども、子供を、しっかり安全な環境をつくって、そして教育も行い、またケアをしながら育てていくということは、これかなりのやはり労力といいますか、能力も含めて必要だというふうに思っております。こういった方々の給料水準、給与の水準というものをもっと引き上げていけば、保育士の資格持っているんだけれどもまだ活用していない、また、もう一旦は辞めてしまったけれども現場にちょっと出るのはなというような方々も、私は現場に出てくれるんじゃないかというふうに思っています。その観点からお聞きをしていきたいというふうに思っております。  保育士の資格を持つものの保育士として働いていない方がいらっしゃるわけでございます。待機児童への対応を含めて、働いていただける環境をつくることが重要になります。今、私が申しました給与などの待遇改善を含めて、どのようにすれば働いていただけるようになると考えているか、また、その施策について政府はどういうふうに取り組んでいるのか、取り組んでいくのか、答弁を願います。
  80. 本多則惠

    ○政府参考人(本多則惠君) 御指摘のとおり、待機児童の解消のためには、保育の受皿の拡大と同時に、それを支える保育人材の確保が不可欠でございます。保育人材の確保のためには、処遇改善はもちろんでございますけれども、そのほかにも、新規の資格取得の促進、就業継続、離職者の再就職の促進といった観点から総合的な支援を行うことが必要であると考えております。  処遇改善につきましては、これまで、二〇一三年度以降、月額約三万八千円、約一二%相当の処遇改善に加えまして、二〇一七年度からは技能、経験に応じた月額最大四万円の処遇改善を実施してまいりました。さらに、今年度からは更に三千円相当、約一%の処遇改善を実施をしているところでございます。  また、離職者の再就職支援の一環といたしましてハローワークでの取組をやっておりますが、それに加えまして、現在、都道府県、指定都市、中核市のうち、六十三の自治体におきまして保育士・保育所支援センターを設置しておりまして、ここで保育所等の行う求人情報を集約するとともに、離職する保育士の方に御登録をいただいて求人情報とのマッチングを行う、こういったことによって保育士の再就職のお手伝いをしているところでございます。平成三十一年度予算におきましては、この支援センターについて、業務の効率化を図るためのマッチングシステムを導入する場合の支援などを新たに盛り込んでおります。  また、この保育士・保育所支援センターでの取組のほかにも、市町村が就職相談会の開催などの潜在保育士の方の再就職支援等に関する事業を行った場合には、その費用の一部を補助しているところでございます。  引き続き、より多くの自治体でこういった事業に取り組んでいただくように働きかけ、保育人材の確保に努めてまいりたいと考えております。
  81. 和田政宗

    ○和田政宗君 しっかりとやっていただければというふうに思いますし、一層の待遇改善というようなことになってきますと、じゃ、財源どうするんだというような議論もあるというふうに思っています。  ただ、私は、もうあらゆる手を尽くして少子化対策をやっていかなくてはならないという観点でございますし、政府もそのようなことであるというふうに思いますので、私は、財源という観点であるならば、これまだ議論が必要だとは思いますけれども、例えば教育国債の発行なんかも思い切ってやってもいいというふうに思っています。  これは、先ほども一部述べさせていただきましたけれども、待遇が良くなれば、給料が多く入ってくれば、当然貯金にも回りますけれども、消費というものが行われて、そこから経済が好循環になって税収も増えていくわけでございますから、鶏が先か卵が先かというような議論もよくありますけれども、私は、そうやって思い切って、もう本当に死ぬ気になって政府はこの少子化対策に取り組むんだというようなことを更に更に私は突き詰めていく必要もあるというふうに思っておりますので、これは更に与党内、また国会の中でも議論をしながら、政府にも提案をして、また政府とも手をしっかり携えてやっていきたいというふうに思っております。  ここでお聞きをしたいのは、どのように無償化を始めとするこの制度を周知をしていくのかということ、これ極めて重要であるというふうに思います。先ほども申し述べさせていただきましたけれども、分からなければ問合せは来るわけでございまして、その問合せ対応に当たるのも市町村を中心に現場の方々本当に大変だと思いますし、問合せをする方も、電話がつながらないとかそういうようなことで、結局、制度分からない、どうしようと不安に駆られる方も出てくるかもしれません。我々はそれを防いでいかなくてはならないというふうに思っております。  その観点でお聞きをしたいというふうに思いますけれども、今回の無償化を始めとする制度についてどのように周知を行っていくのか、答弁を願います。
  82. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  幼児教育、保育の無償化を実施するに当たりましては、地方自治体や事業者の皆様に無償化の制度について御理解をいただくとともに、子育て世代の皆様にしっかりと必要な情報をお伝えする、このことが非常に重要であると考えてございます。  このような観点から、昨年来、無償化の実務につきまして、実務を担っていただくのは自治体でございますので、まずもってその自治体の皆様の御理解をいただくことが重要だと思ってございます。そうした観点から、国と地方自治体で一緒になって検討を進めてきておりまして、その中で、例えば個々の仕組みについての事務フローの作成などを進めてきているところでございます。また、その無償化に関する概要を住民や事業者の方に分かりやすく説明するための資料も作成してございまして、自治体を通じて配付をしていただくなどの取組も進めてきているところでございます。  引き続き、本年十月の実施に向けまして、きめ細かに自治体向けの説明会の実施、あるいは機会を捉えた効果的な広報の実施など、様々な取組を通じまして、無償化についての丁寧な周知、説明に努めてまいりたいと考えてございます。
  83. 和田政宗

    ○和田政宗君 これ、済みません、今のに関連して、通告していませんので、答えられればで質問をさせていただければというふうに思いますけれども、資料ということをおっしゃられました。非常にいいというふうに思います。ただ、資料、いただいて、あれ、どこかにしまっちゃったというようなことで分からないという方もいらっしゃいますし、今やはりインターネットで調べる方というのが非常に多いわけでございまして、ホームページ、自治体、また国の、内閣府を中心とすると思うんですけれども、ホームページで分かりやすく、あなたはどの部分の適用になりますよとか、そういうことが分かりやすく分かるものが必要であろうというふうに思っておりますし、国が一定のそういったフォーマットというか、そういうものを作れば、それを活用して自治体が、ああ、こういうふうにやればいいんだなというようなことも、ホームページというものが作りやすくなるというふうに思っておりますし、また、すぐに、もう例えば内閣府ホームページで、どこにあるんだ、どこにあるんだということではなく、一目瞭然で、バナーという形になるのか分からないですけど、クリックをするとそこに入れるというようなことも重要であるというふうに思っておりますけれども、ホームページ、インターネットなどについては、これ今、どういうふうになっているんでしょうか。
  84. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  分かりやすく説明するための資料等につきましてはホームページにアップさせていただいておりますけれども、今委員の御指摘のとおり、更に分かりやすく工夫ができないかにつきましては、今後の実施に向けまして更に検討を進めてまいりたいと考えてございます。
  85. 和田政宗

    ○和田政宗君 今回の法案に関連してといいますか、この少子化対策全般に、観点から、あと二問、大臣にお聞きをしたいというふうに思うんですけれども、これ実は私、国会議員になってから、どうやったら子供が我が国で増えるのかということを、私も子育て中の親でありますから、いろいろな実情を踏まえて、いろんな方からお話を聞いて検討をしてまいりました。そうした中で、研究者の方でこういった研究をされている方、提案をされている方がいらっしゃいまして、この方の意見、これすばらしいなというふうに思ったことを御披露し、大臣の感想などもお聞きできればというふうに思うんですけれども。  やはり、児童手当のこれ傾斜配分ですね。一部、第一子、第二子については政府の施策においてそれに近いというようなことが私はなされているというふうに思いますけれども、例えば、第一子一万、第二子二万、第三子四万、第四子八万とすれば、これは例えば第三子まで同時に産み育てている御家庭においては七万円ですよね。これは、地方部において例えば御夫人、夫が日中子育てをしながらパートに行って稼ぐ金額とほぼ同等になるわけですね。十五万ということになれば、時給制も含めて、ある程度長い時間働いて得られるお金に匹敵するわけでございます。  もしかしたら、場合によっては第一子二万、第二子四万、第三子八万、第四子十六万というようなこともあり得るかもしれませんが、これはもう財源が膨大になるので。ただ、第一子一万、第二子二万、第三子四万、第四子八万ですと、今の児童手当の倍にはなりますけれども、私は、あながちこれは、何というか、いや、それはできませんとか難しいんじゃないでしょうかということにはならないんじゃないかなというふうに思っております。  これもまだ私の個人的な提案でございますので、例えば与党内で議論をしたとか、そういうようなことでもないわけでございますけれども、私は、この少子化を乗り越えていくためには、非常にこういった思い切った政策も必要であるというふうに思っております。  この個別的なものに大臣にお聞きすると答えづらいかもしれないので、例えばこういった提案も含めて、思い切った更なる施策、こういうことについては、大臣、どのようにお考えになりますでしょうか。
  86. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 少子化対策として何が有効かという観点からの御質問ではなかったかと思いますが、私どもとしては、基本的には、結婚や出産、これは個人の選択によるものでありますけれども、子供を安心して産み育てることができる社会をつくる、これが重要であると考えております。  その中で、子供の多い世帯に対して手厚い支援をするということは少子化対策として重要な課題と考えておりますが、現行の児童手当制度では、三歳から小学校修了までの子供については、第一子、第二子より第三子以降に手厚い給付を行っているところであります。  子育てしやすい社会をつくっていくためには、児童手当のような現金給付のほか、やはり、保育所の充実などの施策を含め、全体としてバランスよく推進をしていく必要があるということを考えております。  今の傾斜配分という考え方、これについても、いろいろ御意見はあると思いますけれども、ヨーロッパの例、あるいは日本と同様に少子化という状況に陥っているアジアの国々の例なども参考にしながら、これはもう多額の財源が必要になるというようなお話でもありますので、まずは何よりも、政府といたしましては、今年十月からの幼児教育、保育の無償化を着実に実施をいたしまして、子育てや教育に係る負担を大幅に削減をしていくこと、これをしっかりと進めてまいりたいというふうに考えております。
  87. 和田政宗

    ○和田政宗君 今のことにも関連をいたしますけれども、今回この質問の冒頭でも述べさせていただきましたけれども、子育て世代のこの負担軽減については本当に期待高いです。もう本当に子供を育てたいんだけれどもお金掛かる、どうしようとか、育てている方も、もう結構掛かって、やっぱり生活かつかつだよねというような意見を多く聞くわけでございます。  今回のこの法改正によって私はそういった方々に大きく寄与をするというふうに思っておりますけれども、私は、これで足りなければ、なお一層の子育て世代の負担を軽減をして、本当に思い切って子供を産み育てられる環境をつくっていかなくてはならないというふうに思っておりますが、大臣、この点についてはいかがでしょうか。
  88. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) これ、無償化を行っていくわけでありますが、費用負担の軽減だけが、この子育てを、産み育てやすい環境づくりというわけではないのではないかというふうに思います。  近年、核家族化の進展等により、祖父母、おじいちゃん、おばあちゃん、あるいは近隣の住民等の皆さんから子育てに対する助言や支援を得ることが困難な状況となっておりまして、家庭における子育ての負担や不安、あるいは孤立感を和らげるために子育てを社会全体で支援をしていくということが必要であります。これは子ども・子育て支援法に基づく基本指針に明記をされている考え方でもあります。  このため、今般の幼児教育、保育の無償化といった経済的な負担の軽減のみならず、子育ての負担や不安などを和らげるため、親子の交流や子育てに関する不安、悩みなどを相談できる場所としての地域子育て支援拠点、あるいは妊娠期から子育て期までの切れ目ない支援を行う子育て世代包括支援センターの整備などを進めております。  今後とも、それぞれの子供や子育て家庭の置かれた状況に応じ、きめ細かく、かつ総合的な子育て支援を質と量の両面にわたって充実させることにより、一人一人の子供が健やかに成長することができる社会の実現に向けて全力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
  89. 和田政宗

    ○和田政宗君 大臣、ありがとうございます。  費用の負担軽減もそうですし、心のそういった子育てにおける不安の負担軽減、こういったことも重要であろうというふうに思っております。  昔の、いろいろ、私の親の代、もう亡くなってしまいましたけれども、祖父母の代の話、私が子供を授かって、そのときにいろいろ、おばあちゃんであったりですとか父母から聞かせてもらいましたけれども、昔は、例えばお隣さんがちょっと用があるときに子供を見てくれたりですとか、そういったようなこともよくあったということでございまして、それが日本国の歴史の事実であろうというふうに思いますけれども、私は、今大臣がおっしゃられたように、地域のきずなであったり、そういったようなものがまたしっかりと強くなれば、子育ての不安があったときにその子育ての先輩にいろいろなことを聞いたりですとか、また、ちょっと見ていてくださいということで、ああ、いいよいいよというようなことも、そういったきずなを強くしていくということも重要だというふうに思っております。  また、親の近居、同居であったり、そういったようなものの施策も複合的に進めていかなくてはならないというふうに思いますので、そういったことで我々も一丸となって少子化対策に取り組んでいければというふうに思っております。  時間が参りましたので終わります。ありがとうございました。
  90. 石井正弘

    ○委員長(石井正弘君) 午後一時十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十三分休憩      ─────・─────    午後一時十分開会
  91. 石井正弘

    ○委員長(石井正弘君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、滝沢求君が委員を辞任され、その補欠として中西哲君が選任されました。     ─────────────
  92. 石井正弘

    ○委員長(石井正弘君) 休憩前に引き続き、子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  93. 相原久美子

    ○相原久美子君 立憲民主党の相原久美子でございます。  宮腰大臣には本当にこれから様々な形で質問させていただきますが、本当に検討に値するものについては是非真摯に受け止めていただければと思います。お願いいたします。  まず最初に、トラブル続きを指摘されていました企業主導型の保育所問題についてお伺いをしたいと思います。  大臣には、以前、質疑などで各委員から問題視されたことを受け止めて、速やかに有識者会議を設置いただけました。その点についてはお礼を申し上げたいと思います。  そこで、この会議での議論の中心となりました課題と検討状況について御紹介いただければと思います。
  94. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  企業主導型保育事業は制度創設から三年目を迎え、様々な課題について指摘されており、先般、当面早急に改善すべき事項を示した検討委員会報告が示されたところでございます。  課題といたしましては、量的拡充に重きを置く一方、保育の質の視点が不足しているのではないか、設置者の財務基盤が脆弱であったり、経営見通しが甘いままに開設された施設があり、定員割れ、休止等につながったのではないか、自治体と実施機関の連携等が不足しているのではないか、実施機関による指導監査、各種相談の実施体制が十分に整っていないのではないかといった課題が示されました。  これらの課題に対する今後の方向性でございますけれども、子供の安全第一の観点から保育の質の確保、向上を重視し、審査、指導監査の在り方を検証し見直すこと、子供にとって安全で安定的な保育が可能となるよう事業の継続性、安定性を確保すること、立入調査結果、審査結果の情報開示、各施設の決算情報の公開等を進めること、国と実施機関が適切に役割分担をする体制を整備することなどを基本的考え方とし、審査や指導監査、相談支援、情報公開、自治体との連携などを充実強化するための改善方策が示されたところでございます。
  95. 相原久美子

    ○相原久美子君 後ほど、この有識者会議の報告書に基づきましてちょっと個別の部分をお伺いしたいと思いますけれども、まず、この企業主導型保育所の審査、助成の決定、支払、そして指導業務等を担っている児童育成会でございますけれども、この委員会でも視察をさせていただきました。  審査決定ですとか助成金の支払が遅れているというような財務面での支障が起きるなどの課題を受けて、意見交換の中で実は人員体制についてお伺いをいたしました。そのときに、まずお伺いして、私たちも恐らく相当数の委員の方が感じられたかと思うんですが、この業務が単年度契約なんですね。そうしますと、次年度にこの事業を受けられるかどうか分からない中では職員体制を強化しようにも採用は難しいというようなお話もありました。  また、この育成会ですけれども、全国を対象としている、そしてなおかつ指導監査等の業務も行うわけですけれども、それが東京一か所で対応というのはやはり無理があるのではないかと思いますけれども、その点についても検討をされたのでしょうか。
  96. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  検討委員会の中では、様々な観点から審査とか指導監査の体制等についても御議論をいただいたところでございます。  委員御指摘の部分でございますけれども、例えば単年度契約の部分につきましては、今回の報告書の中で、しっかりと外部評価を行うことを前提として実施機関において複数年の事業実施が可能となるようにすべきだというような御報告を頂戴しているところでございます。  また、指導監査のところでございますけれども、開設後の指導監査を充実するため、全国に点在する施設に対する指導監査体制が構築されるよう、地域ブロック別又は業務別の体制を整備するべきといったような御指摘もいただいているところでございまして、これを踏まえまして早急に改善策を検討しているところでございます。
  97. 相原久美子

    ○相原久美子君 ありがとうございます。  私ども、一番懸念しておりましたのが、まずは、全国を対象としてこういう体制で指導監査なんてできるんだろうかと、これは難しいなと実際に思いました。それと、人的な整備も体制も、これ、ある種の民間でございますから、やはり単年度の契約というのは本当に無理があるんだと思います。ですから、そこの部分の検討をこれからされていくということでございますので、是非しっかりとお願いしたいと思います。  そこで、この有識者会議の報告書でございますけれども、この中で、今言われたように、児童育成会の体制等々の部分、こういうことは議論になっていたということでございますが、それじゃ、今後公募を掛けるというときに、今まで三年間にしろ、少ない人員体制にしろ、この業務をお願いしてきたわけです。にもかかわらず、今度はそれが事業が受けられないということになりますと、他の事業もされているという協会ですけれども、そこで今まで審査等々をされてきた方たちの雇用が奪われては私は余りにも国が無責任なのではないかと思っております。  その辺について、今実際にまだまだこれから恐らく公募という順番があるとは思うのですが、そこの部分について少し見解をお伺いできればと思いますが。
  98. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  報告書におきまして、平成三十一年度以降の実施体制につきましては、本提言を踏まえまして必要な見直しの上で実施体制を再構築することが求められる、その上で、まず、国と実施機関との役割分担を明確にしつつ、実施機関に求められる役割とその要件を整理すべきであると提言されてございます。その上で、その一定の周知、準備期間も考慮し、本年夏をめどに改めて国において本事業の実施機関を公募し、選定することが適当であるとされてございまして、まさにこれから国、内閣府といたしまして、この提言を実現化すべく、その実施体制どうあるべきかというのを検討してまいる所存でございます。  一方、協会につきましては、もう委員御案内かもしれませんけれども、その改めて実施するまでの期間、国、内閣府の指示の下で現行の実施機関である児童育成協会が継続事務を執行することが現実的であるという提言を踏まえまして、現在、その暫定的なものとしては今協会にお願いしているところでございます。  改めて本年夏に募集するに当たりましては、これはそういう意味では協会と我々は切れているわけでございますけれども、協会の方で今回の提言を踏まえまして、新たに協会自らどう体制を立て直すかというのを御検討された上で公募に応じるということはあり得るというふうに思ってございます。
  99. 相原久美子

    ○相原久美子君 当然、この有識者会議の報告書に基づきまして、そういう順立てになるんだとは思います。  それで、もしかすると、確かに育成協会が再び事業を受託するということにもなるかもしれません。実際に私たちが視察に行きましたときに、本当にこれを受け入れられる体制をつくれる事業体がどれぐらいあるのか、非常に難しいなというふうに思います。しかしながら、新たな事業体が受けるということになったときに、それまで少なからず協会の中で働いてきた人たち、この方たちの雇用が失われるということがあってはならないわけです。  ですから、そこの部分は国としてしっかりと注視をしながら、そして、本当に申し訳ないのですが、私は、今回のこの政策というのはある意味国主導でやってきて、そして単年度という厳しい中でお願いしてきたものですから、是非、雇用の創出、ここをしっかりと見極めながら、もちろん新たな公募先ができ上がったとしても国と民の関係ですからなかなか思うようにはいかないかと思いますけれども、そこはしっかりとやはり政府としてフォローできるものについてはフォローをしていただければと思いますので、要望としてお願いしたいと思います。  それから、企業主導型の保育所、まだ何点かございますけれども、財務内容も課題となっているようですけれども、この点についての検討結果もお知らせいただければと思います。
  100. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  検討委員会の御議論におきましては、質の良い保育のためには財務の透明性の確保は非常に重要である、一定の保育の質を確保する前提として財務面の安定性とか一定の財務状況を確保することが必要である、決算情報等を公開することでその設置者の健全性について見える化を図るべきとの指摘がございました。  こうした議論を通じまして、三月十八日に公表されました検討委員会報告におきましては、事業の継続性、透明性を確保する観点から、まず、審査を二段階とし、まずは申請事業者の財務面など適格性を審査、次にこの適格性を満たす事業者について施設の構造面、事業計画等を審査すべき、財務面の指導監査を強化することとし、様々な法人種別に対応した監査の専門的なルールを作りつつ充実を図るべき、各施設の決算情報を公開していくべきといった内容が盛り込まれているところでございます。  内閣府としましては、この報告に沿って、できることから速やかに、かつ着実に改善を図ってまいりたいと考えてございます。
  101. 相原久美子

    ○相原久美子君 今、既にして相当数の企業主導型の保育所があります。それをしっかりと見極めながら、そして、本当にこのままでいけるのかどうかということ等々についても是非本当に、透明性も必要ですけれども、やはりそこにもう預かっているお子さんたちがいるという状況の中ですから、是非そこをしっかりと御指導いただければと思います。  そして、今回の改正でございます。今回の子ども・子育ての法案では、この企業主導型保育所についても保護者の申請によって施設利用料が無償となるということでございます。しかしながら、そもそも企業主導型保育所というのは、申請時に自治体に相談することとなっているだけで、基本的には自治体の関与を必要としないことになっています。  私ども、実は世田谷の方にもお邪魔をいたしました。実際に問題になった保育所を区内に抱えているところでもお話を伺ったわけですし、それからほかのところでも少し伺いましたが、今後、この企業主導型保育所についても施設利用料の無償化の対象となる場合、私は、他のまた施設と違って検討をすべき課題があるのではないかと思いますけれども、その点についてはいかがでしょうか。
  102. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 企業主導型保育につきまして、国会におけるいろんな御指摘、問題点の御指摘、あるいは各種の報道などを真摯に受け止めまして、企業主導型保育の円滑な実施に関する検討会を昨年十二月に設置をさせていただきまして、委員の先生方から真剣な御議論を賜りまして、私もできる限り、五回のうち四回はその検討会にずっと出席をさせていただきまして、共に議論に参加をさせていただきました。  参議院のこの内閣委員会の先生方におかれましても、児童育成協会を御視察をいただきまして、現状の体制についてもしっかりと見ていただいたところでありまして、同じ問題意識を私どもも共有をさせていただいているところであります。  その上に立って、検討会の報告が三月の十八日に取りまとめられまして、その取りまとめ、報告に沿いまして、私ども、これからしっかりやっていこうというふうに考えているところであります。  この企業主導型保育事業につきましては、幼児教育・高等教育無償化の制度の具体化に向けた方針、これは平成三十年十二月二十八日関係閣僚合意でありますが、この方針におきまして、幼稚園、保育所、認定こども園及び地域型保育を利用する三歳から五歳までの子供たちの利用料の無償化と同時に、企業主導型保育事業について事業主拠出金を活用し、標準的な利用料を無償化することとされました。  他方、本事業は、保育の質の確保や自治体との連携の面で量の整備に重点が置かれ過ぎ、質の確保への意識が必ずしも十分ではなかったのではないか、自治体と実施機関の間の各施設の運営状況の情報共有、指導監査の連携等が不足しているのではないかなどの課題が指摘されてきたところであります。  こうした課題を踏まえ、本年三月十八日に公表されました検討委員会の報告におきましては、保育事業者設置型について定員二十名以上の施設は保育士割合を七五%に引き上げるべき、さらには、設置申請の審査において財務面などの適格性を審査した上で施設の構造面、事業計画案を審査することにより審査業務の効率化、適正化を図るべき、また、指導監査における財務面、労務面の指導監査強化や改善に向けた相談支援の充実を図るべき、また、実施機関と自治体が相互に連携しながら必要に応じて指導監査、巡回指導、研修の整合性の確保や合同実施に努めるべきなど、当面早急に改善すべき方向について取りまとめられております。  今後、報告を踏まえ、しっかりと改善を図ることにより、企業主導型保育事業の質を確保し、持続可能性を向上させるよう取り組んでまいりたいというふうに考えております。
  103. 相原久美子

    ○相原久美子君 保育士の割合等々を高めていくとか、それから指導監査等々を強化していくということは、私は子供の安全性、安心にとって、保護者の安心にとっても非常に重要なことだと思っています。  その一方で、やはり利用者は、その事業所との関係性よりは住んでいる自治体との関係性にやはり目が行くんですね。ですから、何かがあっても、やっぱり自治体の窓口へ行って相談するなり苦情を言ったりとかということの方が多いんです。決して企業主導型が拠出金で賄っていて別な会計から出ているなんて利用者にとっては分かりませんし、全てに自治体が関与しているというように思っております。  ですから、何が起きてきても、やはり自治体との関連性というのは非常に大事なんだと思うんです。まして、地方自治体は、どういう形で利用されていようと、どういう形式のものを利用していようと、そこに住んでいらっしゃる住民の皆さんに対しての責任があります。ですから、その意味で、しっかりと自治体との連携、できる限りの、これは地方の方との協議も必要だと思いますけれども、どこまで自治体が連携できるのか、是非御検討をいただければと思います。  次に、今回の法案関連について質問をさせていただきたいと思います。  まず、閣議決定がなされました経済財政運営と改革の基本方針二〇一八では、全世代型社会保障の確立をうたっています。これについて具体的にお話をいただければと思います。
  104. 平井裕秀

    ○政府参考人(平井裕秀君) お答え申し上げます。  まず、基本となる考え方といたしまして、人生百年時代に対応していくためには、教育、就労、老後という三つのステージが皆が一斉に進むこれまでの単線型の社会を前提とするのではなく、人生の再設計が可能となるような社会に対応した教育、雇用制度や社会保障制度に改革していくことが必要であるという考えに立ってございます。  少子高齢化、そして人生百年の時代にありまして、我が国が誇る社会保障の在り方もまた大きく変わる必要がある、お年寄りだけではなく、子供たち、子育て世代、さらには現役世代まで広く安心を支えていく全世代型社会保障への転換を成し遂げることが必要であるとの考え方から、これまで幼児教育、高等教育の無償化やリカレント教育の充実を進めてきたところでございます。  その上で、まず取り組んでおりますのが雇用問題でございます。既に、未来投資会議におきまして、七十歳までの就業機会の確保ですとか、中途採用、経験者採用の拡大など、雇用制度改革に向けた検討を開始しているところでございます。さらに、健康でなければ働き続けたくても働けない、人生の再設計もできないという観点から、健康維持や糖尿病、認知症などの予防についても議論を進めているところでございます。これら人生の再設計を可能とする諸改革が全世代型社会保障の基盤となるものだというふうに考えてございます。  こうした基盤整備についての議論、決定を経た上で、今年の夏頃から、経済財政諮問会議において給付、負担の見直しなども含めた社会保障制度の改革を検討していくこととしておりまして、こうした三年間の工程表を含む実行計画を今年の夏までに決定したいというふうに考えているところでございます。
  105. 相原久美子

    ○相原久美子君 確かに、日本の将来を考えましたときに、少子化の中で、若年層は将来に不安を持って、子育てに係る費用の莫大さ、これを考えたときに子供を持つことにちゅうちょするということになりましたら、我々は今度支えられる側の高齢者ということになりますから、ここも基盤が危うくなるということは目に見えています。  それで、今回の法案ですけれども、いわゆる子ども・子育ての法案ですが、これがその全世代型社会保障の実現のための一歩と考えてよいのかお伺いするのと同時に、これはまさに今日の内閣府からおいでいただきました平井さんの方に注文としてお願いしたいと思いますけれども、私、やっぱり今、社会に出ていない、そして親掛かりになっている三十代、四十代、この辺をどうやって社会に出てきていただくか、これって日本にとって非常に大きな問題だと思っているんです。世界的に見て、ニートだの引きこもりだのという、こういう事例、余りありません。日本が先進国と言っている割にはそういうところが置き去りになっているのではないか。  これ、全世代型の社会保障を考えるときに、まず、もちろん、子育て世代を考えることも必要です。高齢者を考えることも必要です。この中間帯をどうやってということについてもしっかりと目を向けていっていただければなと思いますので、まずはこの子ども・子育て法案について全世代型社会保障の実現の一歩と考えることでよいのかどうか、お伺いしたいと思います。
  106. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 今回、改正法案を御審議いただく子ども・子育て支援法は、社会保障・税一体改革の中で自民党、公明党、民主党などの賛成により平成二十四年に成立をし、全世代型社会保障への転換の第一歩を踏み出したものであると考えております。  その際の附帯決議におきまして、幼児教育、保育の無償化について検討を加え、その結果に基づいて所要の施策を講ずるものとすることなどが盛り込まれまして、政府としては、財源の確保などの検討を行い、平成二十六年度から段階的に無償化を実現をしてまいりました。そして、今般、我が国最大の課題である少子高齢化を克服する観点から、消費税率引上げ分の使い道を見直し、幼児教育、保育を一気に無償化することとしたものであります。  今般の法改正案は、少子高齢化、人生百年の時代にあって、全世代型社会保障への転換を成し遂げるための重要な一歩であるというふうに考えております。
  107. 相原久美子

    ○相原久美子君 私、今回の法案について、今大臣がおっしゃられましたように、我々もこういう転換を求めてまいりましたので、全否定をするものではありません。  しかしながら、これ、無償、無償と言っておりますけれども、あくまでも施設利用料のみなんですね。私も各地歩いていまして、聞かれるんです。利用者にすると、保育の無償化というと全て無償になっているのかなというような形で受け止めていらっしゃるんです。違うんですね。食材費ですとか通園費ですとか、利用者負担も存在するわけです。  今後、この徴収分、各施設で施設利用料以外を徴収しなければならないわけですけれども、利用者側がどちらかというとそういう頭でもういらっしゃいますから、施設側がそういう思いにも対応しながら徴収をしなきゃならない。未収にもつながりかねず、現場では大変な負担になると思うのですけれども、その点、どのように周知をされていく予定なのでしょうか。
  108. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  幼児教育、保育の無償化を実施するに当たりましては、自治体や事業者の皆様に無償化の制度について御理解をいただくとともに、子育て世代の皆様にしっかりと必要な情報をお伝えすることが重要であると考えてございます。特に、委員御指摘の認可外保育施設等における無償化の上限額、あるいは認可保育所等における食材料費に係る取扱いなど、これらにつきましては、無償化の円滑な実施に当たりまして関係者の方々にしっかりと御理解いただく必要があると考えてございます。  そのような観点から、まずもって無償化の実務を担っていただきます地方自治体と昨年来一緒になってしっかりと検討を進めてございまして、例えばその中で、個々の手続についての事務フロー、どういう対応をすべきかといった事務フローを作成するなど進めてきてございますし、また、住民の皆様、また事業者の方々には、どういうふうになるのか、どういう仕組みになるのか分かりやすく説明するための資料を作成してきているところでございます。  これで終わりではございませんで、引き続き、本年十月の実施に向けまして、更なる分かりやすい説明資料、あるいは機会を捉えた広報、周知、あるいは地方自治体向けの説明会の実施、こうした様々な取組を通じまして、とにかく丁寧に周知、説明に努めてまいりたいと考えているところでございます。
  109. 相原久美子

    ○相原久美子君 是非、利用者の方たちが本当にしっかりと受け止め切れるようなやはり説明をしていただかなきゃならないと思うんです。私も地方自治体の末端におりましたけれども、実は法律が決まってから施行までの期間って本当に短いんです。現場のことを考えていないと。まあ、これは私ども法案審議する側にも問題があると思います。  そういう意味では、やはり混乱を生じるというのは、これは周知徹底されていても混乱は生じるんです。ですから、その混乱をいかに本当に少なくしていくかということに懸かってくると思いますので、是非、その辺の周知の徹底をしっかりと考えていくということにしていただかなきゃならないと思っております。  それで、私どもの党では待機児童問題というのがやはり一番最初に優先的に解決しなければならない問題じゃないかと思っているわけですけれども、待機児童の解消について若干お伺いしたいと思います。  現在、子育て安心プランに基づきまして受皿整備を進めてきておりますが、そのプランで掲げられております二〇二二年女性就業率八〇%達成時に必要な保育の受皿、これ民間の試算ですと八十八・六万人分とされています。政府の試算はこれの半分くらいなんで、どうしてこんなに乖離があるのかなと、まずはここが疑問に思います。  そして、現在の女性の就業率と待機児童数、ここをつかんでいらっしゃればお伺いしたいのと、その上で、前倒しされて二〇二〇年にこのプランが終わるということですけれども、さて、待機児童問題は解消される見通しがあるのかどうか、お伺いしたいと思います。
  110. 本多則惠

    ○政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。  まず、待機児童の解消を図るとともに、女性の就業率八割に対応できるように、子育て安心プランに基づいて二〇二〇年度末までに三十二万人分の保育の受皿確保を行うこととしております。  この三十二万人分の考え方でございますけれども、二十五歳から四十四歳までの女性の就業率が二〇二二年度末までにほかの先進国並みの八割まで上昇することを想定して必要な整備量を推計したものでございます。したがって、今後様々な要因によって保育ニーズの増大があったとしても十分可能なものとなっております。  現在の女性の就業率ですが、済みません、今手元に、二〇一七年の就業率が七四・三%ということでございますが、この後、二〇一八年分が発表されていると思いますので、すぐに確認をして、また後ほどお答えをさせていただきたいと思っております。  この子育て安心プランに基づいて各市区町村が二〇二〇年度末までに待機児童を解消する計画を策定しておりまして、その結果を積み上げた受皿拡大量の見込みは、昨年九月の公表時点で約二十九・三万人となっております。これまでの経緯に照らしますと、今後、市町村が毎年度計画を見直す中で潜在的ニーズが具体化して、整備量が増加するものと考えております。このため、三十二万人分の保育の受皿を整備して二〇二〇年度末までに待機児童を解消するという目標は達成可能と考えております。  なお、御指摘のありました保育の受皿八十八・六万人分というものでございますが、これは平成二十九年に野村総合研究所が試算し、公表したものと承知をしております。こちらは、全国の未就学児を持つ男女約三千七百人を対象としたサンプル調査による保育サービスの利用規模を基にして必要な保育の受皿を推計したものでございまして、その中には、育児休業中の方などすぐに保育を必要としない方や、また幼稚園の預かり保育を利用している方も含まれていると承知しております。  また、同じ研究所が平成三十年に同様の試算を公表された際には、預かり保育の利用者を除いた数字でありますけれども、五十九・九万人ということで、そういった推計が新たに公表されていると承知しております。
  111. 相原久美子

    ○相原久美子君 幼稚園の預かり保育を利用しているとか、それから今育児休業期間中でというような数字が政府の試算には入っていないということなのですが、私は、やっぱりこういうものも加味しながらいかなければ現実と乖離していくのではないかと思います。  もちろん、民間の試算が丸々今の現状に合っているかどうかというのはいろいろあるとは思いますけれども、私、数字を見ただけで、何でこんなに違うんだろうと。八十八万六千人と三十二万人ですよ。余りにも違い過ぎますね。現実を見据えた形で、どうしてこれだけ違うのか、野村総研のこの数字、どういうところが、我々、政府側が試算しているものと対象が違ってどうなのかということまでしっかりと見極める必要があると思いますので、これは要望として是非、後ほどになってから、あら、全然試算違ったわなどということにならないようにしていただければなと思います。  待機児童問題ですけれども、我が党は、子供を預けたいけれども受入先がないというこの待機児童問題、真っ先に解決すべき課題であるというふうに考えております。  子育てと仕事の両立のために最優先すべき待機児童問題解消には、何よりも、質の高い保育サービス提供のための幼稚園教諭ですとか保育士の人材確保、こういうことの受皿を整備することが必要であると考えます。もちろん、保育士さんが十分に確保されたからといって待機児童問題が解消されるということにはならないのは、後ほどもまた指摘をさせていただきたいと思いますけれども、このままもし待機児童問題が解消されないということになりますと、預けたくても預けられない利用者と、そして今回のように無償化の対象になる方にとって大きな格差が生じるという大問題になります。是非、この点についてどうお考えになっているか、お伺いしたいと思います。
  112. 新谷正義

    ○大臣政務官(新谷正義君) 幼児教育、保育の無償化に関してでございますけれども、生涯にわたる人格形成の基礎を培う幼児教育、保育の役割の重要性と、また、子育てや教育に係る費用負担の軽減を図るといった少子化対策の必要性、これらの観点から実施を行っているものでございます。  同時に、待機児童の解消は待ったなしの課題でございまして、最優先で取り組んでいるところでございます。二〇一八年四月時点の待機児童は、前年より約六千人の減少となっておりまして、十年ぶりに二万人を下回っているところでございます。しかしながら、現在も保育所等に預けられない親御さんがまだまだいらっしゃる事実、これを真摯に受け止めまして、引き続き待機児童解消に向けた取組を推進することが必要であると、そのように認識をしております。  引き続き、待機児童の解消を図るとともに、女性の就業率八割に対応できるよう、二〇二〇年度末までに三十二万人分の保育の受皿を確保していく、このことに取り組んでまいります。  また、今回の無償化では、待機児童問題によりまして認可保育所に入りたくても入れず、やむを得ず認可外保育所、施設を利用せざるを得ない方がいることから、代替的な措置として認可外保育施設等についても無償化の対象としておりまして、また、格差をつくることになりかねないという御指摘は当たらないと、そのように考えております。
  113. 相原久美子

    ○相原久美子君 格差をつくるという指摘は、預けたくても認可外保育所すら探せない、入れられないという人たちがいるということなんです。どこにも預けられないということになった場合、無償化になる方とその方たちの間には大きな格差になると思います。私は、実はそこを格差として指摘させていただいているんです。是非、そこの部分も御理解いただければと思います。  そして、今回の施設利用料の無償化は新たな保育需要が掘り起こされることになって更なる待機児童が生まれるのではないかという疑念に対しまして、今もお答えございましたけれども、ヒアリングなどでも、既に三歳から五歳児についてはほとんど認可施設等々利用しているのでニーズへの影響はないというふうに答えられております。  しかしながら、各自治体の首長たちもおっしゃっております。そんなことはないのだと、潜在的なやはり保育需要者というのはいるんだというようにお話をされております。確かにそうですよ。今、自治体が待機児童として捉えていない部分、ここは絶対的にいるわけです。  そういう意味で、やはりそこもしっかりと見ていかなければならないと思っていますし、そもそも今回の利用料無償化を打ち出した前の子育て安心プランでは潜在需要の掘り起こしまで想定した目標にはなっていないのではないかと思いますけれども、それでも待機児童数には大きな変化はないと思われているんですか。
  114. 新谷正義

    ○大臣政務官(新谷正義君) 待機児童の解消、先ほども申し上げましたけれども、待ったなしの課題でございまして、最優先で取り組んでいるところでございます。  委員先ほど御指摘ございましたけれども、幼児教育、保育の無償化による保育の潜在ニーズへの影響は、以下の理由から限定的と考えているところでございます。  まずは、基本的に既にほとんどの子供が認可施設を利用できている三歳から五歳児を対象としていること、そして、ゼロ歳から二歳児につきましては住民税非課税世帯に限定していること、こういったことで限定的とは考えておりますが、二〇二〇年度末までに待機児童を解消するため、子育て安心プランに基づきまして保育の受皿三十二万人分を整備することとしておるところでございます。  この受皿三十二万分に関しましては、二十五歳から四十四歳までの女性の就業率が二二年度末にほかの先進国の、その先進国並みの八割まで上昇すること、これを想定しまして必要な整備量を推計したものでございます。したがって、今後も様々な要因によりまして保育のニーズの増大があったとしても十分対応可能なものと考えております。  いずれにしましても、ニーズには真摯に向き合ってまいりたいと、そのように考えております。
  115. 相原久美子

    ○相原久美子君 待ったなしの課題と言われている割には、実際に本当に状況を分かっていないと私は思います。是非、全国それぞれの自治体の、もちろんヒアリングも含めてですけれども、少なからず三歳から五歳が大方が入園しているなどというのは間違っていますから、しっかりとつかんでください。ここにいらっしゃる皆さんも多分うなずかれているというくらいに、実は本当にいらっしゃるんです。そして、なおかつ、先ほど来指摘しました企業主導型なんかは自治体がつかんでいない数の部分でもあります。  潜在というのは非常に難しいんですよね、実際に調べるのは。これは私も無理強いしているとは思っています。でも、少なからず三歳から五歳児までは大方が入園しているからなどという捉え方で政策を打っていくと必ず間違いが起きて、またもや日本死ねというような形になりかねませんので、是非ともそこは真摯に受け止めていただければと思います。  政府は幼児教育に対する無償化等は重要な少子化対策の一つであるとしていますが、今までの推計値で見るところ、実はこの少子化の部分では余り変化は見られておりません。今回の措置で将来的にはどの程度の出生率の向上につながると見ているのでしょうか。
  116. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 調査によりますと、二十代から三十代の若い女性において、理想の子供の数を持たない理由といたしまして八割前後の方が子育てや教育にお金が掛かり過ぎることを挙げておりまして、最大の理由となっております。また、どのような支援があればあなたは子供が欲しいと思いますかとの質問に対し、全ての所得階層で、将来の教育費に対する補助や幼稚園、保育所などの費用の補助との回答が最も多い二つの回答となっております。こうしたことから、幼児教育、保育の無償化を始めとする教育費の負担軽減は重要な少子化対策の一つであると考えております。  出生率には様々な要因が影響するため、個別の施策による出生率の変化を一概にお答えすることは困難でありますが、幼児教育、保育の無償化を始め、待機児童の解消、子育て世帯を優しく包み込む社会的機運の醸成など、あらゆる政策手段を総動員し、継続的かつ総合的な少子化対策を推進してまいります。  こうした取組によりまして子供たちを産み育てやすい日本へと大きく転換することで、希望出生率一・八の実現を目指してまいりたいというふうに考えております。
  117. 相原久美子

    ○相原久美子君 ありがとうございます。  多分、出生率向上というのは本当に一つの要因だけではなく様々な要因もありますから、それにしっかりと対応する策というのも必要で、そして、その上で出生率というのは上がってくるのではないかと思います。ただ、この出生率を上げるというのも、長期的な展望を持ちませんと、さあ一挙に上がりました、それでストップですということにはなかなかなりませんので、是非そういうところもしっかりと考えていっていただければと思います。  保育士さんの部分についてお伺いしたいと思います。  先ほどもちょっと指摘をさせていただきました保育士不足ですね、これ都市部に多いかと思いますけれども、実は待機児童問題の解消には保育士の不足ということが一つの要因であるということは、これずっと指摘されてきております。実は今、地方でも保育士さんを募集しても応募者がいないという問題が起きています。これは待機児童がいなくても交代の方がいらっしゃらないということです。  保育士資格を持つ潜在保育士さんは、前回もお聞きしましたけれども、どの程度いるのか、そして、政府がなぜ保育士不足が起きていると考えているのか、そこをお伺いしたいと思います。
  118. 本多則惠

    ○政府参考人(本多則惠君) 保育士資格を持ちながら保育園等に勤務していない方、いわゆる潜在保育士の方の数につきましては、保育士養成施設の卒業後や保育士試験の合格後に保育士資格の登録を行った方の数から保育士として保育園等に勤務している方の数を、これを単純に差し引いて計算いたしますと、約九十万人となります。ただし、この中には、保育士資格と幼稚園教諭免許状の両方を持っている方で幼稚園に勤務している方なども含まれていらっしゃいます。  また、潜在保育士が復職されていない原因についてでございますけれども、これはいろいろな観点からの分析が考えられるところでございます。  例えば、平成三十年に東京都が実施した保育士実態調査によりますと、過去に保育士就業経験がある方のうち、保育士を辞めた理由で挙げられているものといたしましては、職場の人間関係が最も多うございます。そのほかには、給料が安い、仕事量が多い、労働時間が長いという職場の処遇や勤務環境に関するものが比較的多いといったことに加えまして、妊娠、出産、結婚といった個人的なものもあるというふうに承知をしております。  このように指摘されている原因も踏まえまして、潜在保育士の方に安心して復職していただけるように、処遇改善のほか、ICT化の支援、保育補助者の雇い上げ支援等の施策によって保育士の業務負担の軽減を図ることが重要だと考えております。  なお、先ほど答弁の際に二十五歳から四十四歳の女性の就業率の最新の数字がちょっと手元にございませんでしたが、今答弁をさせていただきます。平成三十年の二十五から四十四歳の女性の就業率は七六・五%でございます。
  119. 相原久美子

    ○相原久美子君 ありがとうございます。  やっぱり若干ずつ就業率は上がってきているという状況なんだと思います。  ちょっと時間がなくなりましたので。保育士不足の一つの要因というだけでは言えないんだということで、今挙げていただきました。人間関係ですとか処遇ですとか、それから仕事量が多いとかいうことになっておりますけれども、まず、ちょっと一つ賃金面から質問させていただきたいと思いますけれども、保育士の処遇改善というのは、おっしゃるように、ずっと以前から指摘をされてきて、もちろん、総理の答弁にもありますように、この間、処遇改善に努力をしてきた結果だというようなお話もいただいております。しかし、どれだけ予算を措置されてきたとしても、なかなか実態として処遇改善されてきたというふうに実感できていないというのが現場なんですね。  そもそもですけれども、公定価格による人件費の積算根拠、これは福祉職の給与表、これで積算をされているというふうに伺っておりますけれども、この公定価格、どのような設定になっているのか、お伺いしたいと思います。
  120. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  公定価格における保育士の人件費につきましては、福祉職俸給表の一級二十九号俸により積算してございまして、平成三十一年度当初の公定価格における保育士一人当たり年収は三百八十九万円となってございます。
  121. 相原久美子

    ○相原久美子君 人件費の積算、これが一級二十九号、年収ベースにするとそれなりには行っているんですが、これは残念ながら、やはり実際の現場では、そのような形で、給与表のような形で作っていって定期昇給がありますとかというふうな仕組みにもなっていないんですね。まして、民間の幼稚園とか保育所ですと特にそうなんですね。やっぱりこういうところも見ていかなければならないんだと思うんです。  ちょっと時間がなくなりましたので、まだまだこの問題は続きますので後ほどいろいろな形で質問をさせていただこうと思いますけれども、まず、言わせていただければ、行政評価局が調べましたら、処遇改善のこの施策の中で結局は経営側の親族に分配していたというような例まで見られるということなんですね。せっかく国が保育士さんの処遇改善のためにやはりそれなりの加算をしていこうという努力をされていても、その効果をしっかりと検証していかなければ、私は本当に現場の思いに応えられる形になっていないと思います。  そういう点も含めまして、また引き続き質問をさせていただくということで、本日、終わりにしたいと思います。ありがとうございました。     ─────────────
  122. 石井正弘

    ○委員長(石井正弘君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、野上浩太郎君が委員を辞任され、その補欠として進藤金日子君が選任されました。     ─────────────
  123. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会の矢田わか子です。  今日は、私のところに多く届いている働くお母さんたちからの声、そして、保育士をやりながら今も辞めなければいけないかなと悩んでいる人たちの声を背景に、七十分間、長期一本勝負、挑んでいきたいと思います。  まず、宮腰大臣、今日はゆっくり時間があるので、やはり本質的な課題についてお伺いをしていきたいというふうに思いますが、先ほど相原委員も触れました、隠れ待機児童の問題についてお伺いをしていきたいと思います。  この問題、私は一年以上前からずっと取上げをしている問題で、隠れているんじゃなくて、隠され待機児童と私は呼んでおります。先ほどの答弁をお聞きしていても、育児休業中の人がカウントされていない、こういう問題は私はおかしいとずっと一年前から申し上げてきました。なぜなら、自分もその体験者だからです。  育児休業は何も本人が望んで、もちろん最初は取るわけですけれども、結局入れなかったがために企業にある育児休業を活用して、更に延期申請をして休み続けている人たちもたくさんいらっしゃるわけで、当然、入れればすぐにでも育児休業を切り上げて入りたいわけです。なのにカウントされていないというのはどうなんでしょうかということで去年来申し上げてきて、ある自治体では、皆さんが出された厚労省の省令によって、今年からちゃんとカウントしなさいということでカウントを始めた自治体もあるとお聞きをしております。が、一方で、されていない自治体もある。  まず、何よりも、そういったことも含めたこの全てのあぶり出し、本当に保育所を必要としている人が一体何人いるのかをしっかりと導き出さなければ対策も打てないというふうに思います。その観点でもう一度お尋ねしていきます。  育児休業もそうです。あと、兄弟を同じ園に入れられない人たち。大臣、保育園に預けた御経験あるでしょうか。私は自分が預けていたので、公立の保育園だと本当にお布団まで持ってきなさいと言われますのでね、お布団、午睡する、お昼寝するお布団も抱えていくんですよ、着替えはもとより。そうすると、子供を抱いてお布団抱えて着替えを持てば、もう埋もれるような感じで保育園まで行くんですが、一人の人はまだましです。私は、最大五人のお子さんを、前と後ろに積んで、自分のおんぶもして、二人走らせて保育園に行かせている、そんなお母さんも見てきました。布団、どうしているのと、子供の間に挟み込むんですよ。もう危ない、本当に。それで自転車を運転しながら保育所へ行くような。まあこれは極端なケースですけど、こういう方々もいらっしゃる中で、それを兄弟が一つの園に入れずに何か所も回り続けるということはあり得ないし、職場に遅れてしまうわけです。まあ極端なケースでなくても、二人、三人お子さん育てながら多くの園に通うということは実際に不可能、だから同じ園を希望する、これ自然なことだと思いますが、これがなぜカウントされないのか、不思議に思えてなりません。  こういうカウントの仕方から含めて、もう一度やり直しをしていただかないといけないというふうに考えますが、御見解をお願いします。
  124. 大口善徳

    ○副大臣(大口善徳君) これ、厚生労働省のあれになりますので、お答えさせていただきたいと思います。  まず、この潜在待機児童というのは、待機児童の定義、これをまず確認をさせていただきたいと思います。  待機児童とは、保育の必要性が認定され、保育園等の利用の申込みをしているが保育園等を利用していない児童を基本とすると。具体的には、保育園等の利用申込者数から、一、保育園等を実際に利用している者の数、そして、二として、他に利用可能な保育園があるにもかかわらず特定の保育園を希望している者や、あるいは育児休業中の者など、いわゆる除外四類型に該当する人数を除いた数と。先生御指摘のとおり、この除外四類型の取扱いというのがまさしくこの潜在的待機児童とおっしゃっているところだと思います。  この除外四類型については、平成二十九年度、先生も御指摘になりましたように、有識者会議の検討を踏まえて、市町村ごとの運用上のばらつきを絞り込む方向に統一、是正をして、そしてその待機児童の定義が広くなる見直しをさせていただいたところでございます。  具体的には、特定保育園を希望している者について、その利用申込書に記載された希望園等によって一律に判断するのではなく、他に利用可能な保育園等の情報提供を行い、保護者の意向を丁寧に確認しながら判断することを明確にしました。  兄弟で同じ園を希望されている方の取扱い、委員が今その現場の声を御指摘されたわけであります。これについて一律にお示しはしていないわけでございますけれども、その保護者の御意向を確認する中で丁寧に対応していただくようにということでお願いしているところであります。例えば、御兄弟が同じ園に入れないという場合であっても、例えば仮にその親御さんの通勤途上にもう一人の人をというようなことでありますとか、いろいろ丁寧に御意向をお伺いして対応していくことが必要であると思うわけです。  また、求職活動を休止している者については、電話、メール等で保護者に求職活動の状況をよく聞く、また求職活動状況を証明できる書類の提出を求めるなど、これ、ハローワーク等でその書類をいただくことになるわけでございますけれども、保護者が求職活動を行っておらず保育の必要性が認められない状況にあることを確認した上で判断をするということで、先生御指摘のように、この点につきましては、求職活動中であっても保育所に空きがあれば直ちに保育所を利用して復職しますという御回答があった場合は待機児童とするというような取扱いもさせていただいたところであります。  このほか、育児休業中の者、あるいは地方単独事業を利用している者の取扱いについても明確にさせていただいているところでございます。  引き続き、有識者会議の取りまとめの内容につき、各市町村の待機児童の実態が的確に反映されるよう、自治体に周知してまいりたいと思います。先生御指摘のように、それがしっかりと現場で実施されているかどうかについては、御指摘があったわけでございますので、しっかり周知徹底させていただくということでございます。
  125. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 待機児童が先ほども答弁の中で減っているというふうなこともありましたし、いろいろ取組しているというふうにおっしゃっているんですけれども、実際のところ、待機児童が二万人切ったということですけど、隠れ待機児童と言われる方々の試算は徐々に増え続けているというふうにも言われているんです。  これ、結局、グロスで考えれば全く減っていないというふうにも言えるわけで、したがって、もう一度申し上げますが、いろいろと御事情はあるかもしれませんが、実際に本当に入って、例えば仕事がしたいという意思で、家にいて、仕方なく兄弟や親に子供を預けながら求職活動をしている人なんかも待っているわけですよ。実際に預けられればすぐにでも働きたいという意思をお持ちの方でもありますので、そういった細かい要素も含めてもう一度再徹底をして、本当に働きたい人たちをあぶり出す仕組みづくりを市町村とともにやっていただけないかということを御指摘したいと思います。  それと、カウントの仕方も、先ほどの御答弁からちょっと引用して申し訳ないんですけれども、女性の就業が二十二から四十四歳、就業率が八〇まで行くのを想定しているというふうな御答弁ありましたけれども、三十二万の受皿の根拠として。何で四十四歳なんですか。高齢出産、物すごく今増えていますよね。高齢出産、四十歳以上、四十五歳以上でも産む人が三パー、四パー、五パーと今、上昇しているんですよ、二十年前に比べて。済みません、通告しておりませんが、そうすると、三人目の子供を四十五歳で産むとかいうことはたくさん今までのケースとしてもあるわけなので、そういう方々はカウントすらされないということになるのかどうか。ちょっと通告なしですが、是非お答えいただければと思います。
  126. 本多則惠

    ○政府参考人(本多則惠君) 先ほど三十二万人分の考え方の御説明をさせていただきましたときに、二十五から四十四歳の女性の就業率を想定していると申し上げました。  これは、二十五から四十四歳の方が出産された方だけを入園児の対象として考えるということではございませんで、過去のトレンドから見てこの二十五から四十四歳の方の就業率と保育園の利用者数の相関が一番強いということで、それでその指標として使っているということでございまして、決してその高齢出産される方のお子さんをその保育園の利用から除外していると、そういう趣旨ではございませんので御理解いただければと思います。
  127. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 分かりました。  是非、そういう高齢出産も踏まえて、M字カーブとよく言われますけれども、あれがもっと底上げするようにきっと考えていただいているとは思いますが、皆さん、女性も当然働きに出るということが当たり前の時代なので、是非その辺りを含めたような試算をお願いしたいと思いますし、実際のところ、これ無償化することによって、当然、ただになるのであれば預けようかというようなインセンティブが働くと思います。その部分も含めた、受皿三十二万人、変えるおつもりがないのかどうかも御答弁いただけますか。
  128. 本多則惠

    ○政府参考人(本多則惠君) これまで御答弁した内容と重なってまいりますけれども、今回の無償化による保育のニーズへの影響というのはやはり限定的ではないかというふうに考えておりまして、これは三歳から五歳児の既に認可施設の利用率が高いといった、そういった事情がございます。また、加えて、マクロの数字で考えますと、先ほど申し上げましたように、現在就業率が七六%台のところ、これが八〇%まで上昇しても対応できる数字が三十二万人というふうに考えております。  ただ、今後の動向につきましては、足下の状況もよく見ながら考えていきたいというふうに思っております。
  129. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 実際、三歳から五歳で未就園児、幼稚園に行っていない子供というのは十三・七万人おるわけですよ。十四万人弱おります。ああ、幼稚園ただになるんだなと、ほな行こかということで行き出すということも当然考えられるわけです。  したがって、ほとんどの方が入っているという試算は、先ほど相原委員からもありましたとおり、それは甘い試算だというふうに思います。そういうインセンティブが働くということを是非踏まえて、そういう方々が入ることによって、今度、切実にまた入りたいと思っている人たちが更に入れなくなるような実態にならないように、是非、宮腰大臣、お取組をお願いしたいと思いますが、済みません、通告しておりませんが、御意思をお聞かせいただければと思います。
  130. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 今回の無償化に当たりましては、単なる無償化ではなくて、やはり保育の受皿の整備も併せて進めていくことが極めて重要であると考えております。全国の中には、待機児童ゼロという県が四県あります。しかし、それ以外のところではやはり、先ほど、日本死ねというような御発言もあったわけでありますけれども、やっぱりこれは両方同時に進めていく必要があるのではないか。  例えば、今回は、やむを得ず認可外保育施設に入らざるを得ないという方々も代替措置として無償化の対象にさせていただいているわけであります。当然、それは指導監督基準を守っていただく、五年間の間にですね、そういうことを前提として、やむを得ず認可外に入らざるを得ないという方々も無償化の対象にさせていただいている。ただ、認可外にも入れない方々もおいでになるということはしっかりと受け止めて、無償化の一方でそういうところにもしっかりと目を向けていく必要があるのではないかなというふうに思っております。  私の地元の富山市では、待機児童ゼロという地域ではありますものの、今回のこの隠れというようなことなども含めて受皿を拡大をしていくということで、三十年度の厚生労働省の補正予算と三十一年度の当初予算を活用して富山市全体で約六百四十人の受皿を確保していく、新たに確保していくということなどもやっております。そういう予算なども活用して、まずは自治体や、これはまあ自治体といっても私立のところの応援ということもあるわけでありますが、そういうこともしっかりとPRをしていきたいなというふうに考えております。  済みません。失礼しました。待機児童がいない県は六県であります。済みません、訂正させていただきます。
  131. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 大臣、ありがとうございます。  このやっぱり二月、三月になると、毎年毎年、赤ちゃん抱いて、働きたいんですといってここの国会に詰めかけてくるお母さんたちがたくさんいらっしゃるんですよ。今日もたくさん、そういうお母さんたちからもメールいただいています。そういう方々は、働く意思もあって、社会でもっと私たち頑張りたいと言っている方々なんですね。だからこそ、きちっとやっぱり受皿をつくって、しっかりと働いて、その方々も税や社会保障費の負担をしますとおっしゃっている方々なので、是非ともそういう循環ができるように最優先で施策を打っていただきたいということをもう一度改めて御要望申し上げておきたいと思います。  私の実は秘書も、今、待機児童でずっと、早く出てきてほしいんですが、もう赤ちゃん抱えて事務所おいでというふうに言っていますが、その一人であるということも付け加えさせていただきます。  続いて、無償化と所得の再配分の機能について、これまた代表質問でも取り上げさせていただきましたが、お聞きをしていきたいと思います。  資料一をお配りいたしました。無償化によって一人当たりの保育園保育料の公費負担がどのように変化するかということを試算し、私の事務所で作成をしたものであります。  結果は明らかでして、低所得者層では公費の負担は確かに僅かにしかやっぱり増えないんですね。けれども、高所得者層は一挙に公費の負担が増えて、そして全体として公費負担額は平準化するということになっています。年収三百三十万円までのクラスの公費負担に比べて、所得が一千百三十万円以上の高所得者は五倍にも公費負担が増えるということでもあります。  所得にかかわらず給付レベルを同等にするということについては、社会政策上問題ないという主張や、あるいは中間層に対する負担軽減策、消費活動を活発化するんだというふうな主張もありますけれども、一方で、このような政策、やっぱりばらまきではないかという声があることも事実であります。  特に、今回は低所得者層が比較的重い負担をするであろう消費税の増税を、それを財源としているというところが問題なのかと思います。この無償化施策が本当に国民に受け入れられるのかどうか、大臣の御見解をお願いしたいと思います。
  132. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 今回の無償化は高所得者に恩恵が大きいのではないかという御指摘につきましては、元々、所得の低い方の保育料は既に公費を投じて負担軽減を図ってきておりまして、さらに、これまで低所得世帯を中心に先んじて段階的に無償化の範囲を拡大をしてきております。  先ほども御答弁の中で申し上げましたけれども、平成二十四年、社会保障・税の一体改革において、全世代型社会保障を目指し、その中に幼児教育、保育の負担の軽減ということも入っていたわけでありまして、その当時の与野党合意に基づいて段階的にこの負担の軽減を図ってきてまいりました。例えば、生活保護世帯と住民税非課税世帯に対しまして、合わせてこれまでに約四千五百億円の公費を投じまして負担軽減を図ってきております。したがいまして、今回の公費負担額のみをもって高所得者に恩恵が大きいとの御指摘は当たらないものというふうに考えております。  また、加えて、ゼロ歳から二歳までの子供さんにつきましては住民税非課税世帯のみを対象として進めることにいたしております。さらには、低所得世帯の子供を対象とした高等教育も無償化されるため、教育の無償化全体としては低所得世帯に手厚いものというふうに考えております。  また、消費税を財源とするということにつきましては、幼児教育、保育の無償化の財源負担、未来の世代に回すことなく、安定財源を確保した上で進めるため、消費税率引上げによる増収分を活用することにしております。  先ほど来何度も申し上げておりますけれども、社会保障・税一体改革のこの合意の中で、消費税の使い道として全世代型社会保障制度に充てていくということが合意されておりますので、それに従って安倍内閣で進めてまいったということではないかと考えております。
  133. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 それであるならば、大臣、結局、今回、消費税上げた分の七千億以上のこの財源を、なけなしの財源をここに投ずることによって本当に本来の目的である少子化対策になるのか、ここに財源をぶちまけることで本当に産む人が増えるのかという観点で私はお聞きしていきたいというふうに思うんです。  これは、結局のところ、今回、無償化といいながらも、本当に数限られた三から五歳のみの無償化ということでもありまして、なぜここだけ無償化なんだということの意見がたくさん出されています。  先ほどおっしゃったとおり、本当に若い人たちは、産む、産まない、産めないインセンティブとして経済的な負担を挙げられているのは事実だと思います。ところが、一方で、幼児教育の無償化、幼稚園、保育園などを充実してほしい、費用補助してほしいという人たちが五九%いるのに対して、将来の教育費に対する補助を求めている人はそれを上回って六八%もいらっしゃるというデータが、これ内閣府の数字です、ありますので、本当にここだけなのかということが思えてなりません。  無償化、なぜゼロから二歳は所得制限を掛けて、そして三から五だけにしたのかというこの設計思想、設計をなぜこのようにしたのかについてお答えいただければと思います。
  134. 小野田壮

    政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  保育所におきましては待機児童の解消というのも非常に重要な課題でございまして、現時点でその待機児童、ゼロ―二歳が大半を占めている状況の中で、待機児童の解消とともに無償化を車の両輪のごとく進めていくというような観点から、ゼロ―二歳につきましてはまずは住民税非課税世帯を対象とした無償化をするというふうにさせていただいているところでございます。
  135. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 なぜこういう設計にしたのかを問うたんですね。ゼロ―二歳は一番保育負担が多いところじゃないですか。そして、待機児童も多いところ。本来であれば、そこが重点施策のポイントであったはずなんです。なぜそこをずらしたのか、三から五に持ってきたのかを聞いているわけです。
  136. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) ゼロ歳から二歳までの子供への更なる無償化につきましては、少子化対策や乳幼児期の生育の観点から、安定財源の確保と併せて検討することにしております。  先生も御案内のとおりでありますけれども、ゼロ歳から二歳までの子供につきましては家庭で子育てをされる方も多くいらっしゃいます。このような方々への支援として、一時預かり事業や地域子育て支援拠点、子育て世代包括支援センターの整備などを進めています。  それから、幼児期の生育、一人一人の子供の生育度合いが違うというのはやはりゼロ―二歳まででありまして、お母さんが家庭で育てる必要があるという方もやっぱり中にはおいでになるというふうに思っております。三歳までになれば、それはほとんど生育の状況が、段階がほぼ並んでくるということでもありますので、その辺はやっぱり一人一人によってもそれは保育の必要性についてはいろいろ違う部分もあるのではないかというふうに思っております。  児童手当につきましては、三歳以上の子供さんの給付額、月額一万円、ゼロ―二歳までにつきましては一万五千円、手厚い支援を行っております。  いろんな形で、ゼロ―二歳の子供さん方につきましても、家庭で子育てをされる場合におきましてもいろんな手厚い支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
  137. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 大臣、ありがとうございます。私、すごく大事なポイントを大臣おっしゃられたと思います。  今、ゼロ、一、二歳児、三百万人ほどおるわけですけれども、家の中で見ている人が三分の二ですよ。でも、三分の一は保育所とか、場合によっては認定こども園に預けていると、いらっしゃるわけです、そういう方々が。  大臣がおっしゃったとおり、日本では三歳児神話というものがすごく長く続いてあって、やっぱり子供は小さいときは家で見るべきだと、そう思われる方もいらっしゃるのかもしれないですね。けれども、それを国としての指針にするかどうかは私は別だと思います。やっぱり国としては、多くの方々に就労の機会を持っていただき、子供は、やっぱり家でも育てるんだけど、地域も含めてみんなで育んでいきましょうということを私たちは目指していくべきではないかというふうに思っておりますので、その考え方一つで打つ重点施策が違ってくるんじゃないのかというふうに思います。  ゼロ―二歳のところ、やっぱり薄くなったのは、おうちで見る方、それを尊重しましょう、どちらかといえばそちらの方が主流なんじゃないのかなというような、そういう意識が多分検討される皆さんの中にもあったのではないかなというふうに思いますので、これは今後の論議ということで一つ指摘をしておきたいと思います。  加えて、これ、ゼロから二歳、次は三から五、それ以降の将来に対する負担のところです。  小学校や中学校に入っても、前回、決算委員会でも取り上げました、お金掛かるわけです、公立の小学校へ行ってても。もう何度も申し上げていますが、給食費だとか副教材費、制服、体操服、いっぱいお金が掛かるわけですよ。十万円です、年間、小学校平均。これ、文科省の出しているデータです。中学校で十八万円掛かります。  そういったところを負担軽減求めている声も多いということも併せて指摘したいと思いますけれども、何か答弁があれば、文科省、お願いしたいと思います。
  138. 矢野和彦

    政府参考人(矢野和彦君) 例えば、小中学校でございますが、学用品などについては、家庭の状況、経済状況が厳しい児童生徒に対しては就学援助という制度があるところでございまして、例えば、かばんとか教材費、そういったものが支給されているところでございます。
  139. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  そうなんです、就学援助、あるんですよね。でも、お金で振り込むでしょう、そうすると、そういう絵の具道具とか習字道具や体操服には行かなくて家計に消えていってしまっている御家庭もたくさんあるという現実を見てほしいと思います。そして、子供たちが持ってこれないんですよ、絵の具や習字道具、それで授業も受けれずにいじめに遭っているという、そういう現実があることも是非文科省には知っていただきたいし、そういう方々を、もう現物支給するとかいう方法もあるじゃないですか、そういうことも含めて是非検討していただきたいなということを併せて御指摘申し上げたいなと思います。またこの問題については取り上げたいと思います。  やっぱり、ここが納得できないんですね。どうしても無償化のところが、なぜ三歳から五歳だけにこだわったのかというところについては、是非、設計思想を含めてもう一度明らかにしてほしいと思いますし、プラス、これ、PDCAサイクル回す中でやっぱりおかしいということであれば、ユニバーサルで全部つながる、ゼロから、子ども・子育てってどこまでですか、三―五で終わるわけじゃないわけですので、そういうことも、子育て支援に本当につながる効率的な、効果的な税の配分を是非政府の皆様には求めていきたいなと思っております。  続いての質問に入ります。認可外保育所への無償化、市町村の保育基準の問題についてであります。  今回、二つ目に大きく懸念されているのが、待機児童と並んでですが、認可外保育所に対する、五年間猶予付けるけれども出しますよという国の方針であります。無償化の対象にこの認可外を本当に含めることがいいのかということであります。  確かに、やむを得ず無認可しか入れなくて、認可外しか入れなかった世帯にとっては負担軽減となるかもしれないし、歓迎される施策になるのかもしれません。しかし、本来ならば、資料二を御覧ください。この資料二に書いたとおり、最低限、指導監督基準を満たすものということをクリアしなければ、大丈夫なのかという声が出ていることも事実であります。  これ、資料二は、左側が認可保育所、それから、右側、青い囲みが認可外保育施設指導監督基準になります。明らかに認可保育所よりも認可外保育所の方が緩やかなんですね、今現在も。そして、この基準を満たさなくても、今回、国は五年間にわたってお金を出すと言っています。その担保を市町村にお願いをして、市町村で、では条例で基準を定めるということもプラスして考えてくださいと言っているわけですね。  その基準を満たしたものに限り給付の対象とするというふうにも指導されていますけれども、市町村に任せるということは、同じような運営をしている認可外保育所が市町村によっては無償化になったり有料になったりということにもなりかねないわけなので、まず第一点に公平性に欠けるということがあるかと思いますが、この点についてはどうお考えでしょうか。
  140. 大口善徳

    副大臣(大口善徳君) 委員今御指摘のように、この委員の資料を見させていただきまして、認可保育所の方は、例えば職員の場合、保育士のみと、ところが、認可外の場合は保育者の三分の一以上が保育士又は看護師資格が必要と、ここでかなり職員については緩和していると。あるいは、設置におきましての面積も、一人当たりの面積も緩和しているということで、御指摘のとおり認可保育所と認可外では違いがあると。  ただ、もう委員御指摘のように、この認可外の保育施設は、待機児童問題によって認可保育所に入りたくても入れない方、やむを得ず認可外保育施設を利用せざるを得ない方がいることから、代替的な措置としてこの幼児教育の無償化の対象としたところでございます。  原則、都道府県等に届出を行い、国が定める認可外保育施設指導監督基準を満たすことが必要でありますが、委員御指摘のように、指導監督基準を満たさない認可外保育施設が基準を満たすため、五年間の猶予期間を設けることにしたわけであります。この五年間の猶予期間の措置として、待機児童の状況が地域によって大きく異なることから、保育の需給状況等を勘案し、市町村が特に必要と認める場合に、条例により、この対象施設の範囲を定めることを可能とする仕組みを盛り込んだところでございます。  これ、委員御案内のように、PDCA協議会ということで、この構成員として内閣府の少子化担当大臣、文科大臣、厚労大臣と全国知事会会長、それから全国市長会会長、全国町村会会長の、この幼児教育の無償化に関する協議の場でいろいろと協議をしていただきまして、そして、それを踏まえた仕組みとなっているところであります。  条例を制定する市町村が地域の実情に応じて適切に対象施設の範囲を設定し、利用者に御理解をいただけるよう周知をしていただく必要があると。だから、利用者に御理解をいただくということが大事だと、こういうふうに思っております。  引き続き、本年十月からの実施に向けて、この実務を担う地方自治体の御意見を伺いながら、これ都道府県と市町村に関わる実務ワーキンググループがありますので、そういう場も通して御意見を丁寧にお伺いしながら準備を進めてまいりたいと、こう考えております。
  141. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ワーキンググループの中でというふうなことでありますけれども、やはり、まず公平性というふうに申し上げましたが、何よりも、基準を満たさなくても本当に出していいのかというところをもう少し掘り下げていきたいと思うんですが。  二〇一六年に認可外保育所に対する自治体による立入調査されまして、この結果、四四・六%です、四割を超える、もう五割に近い認可外保育所が先ほどのお配りした二の基準を満たしていないという、そういうことが判明をしているわけであります。ほぼ半分ですよね、ここの基準まで行っていないところが。そういうことにもかかわらず、本当にこの五年間の間に安全上の問題が起きないのかという懸念が残るわけであります。  また、資料三もお配りをしたんですけれども、こちらの方は、昨年七月に厚労省が発表された平成二十八年度の認可外保育施設の現状の取りまとめということです。特にベビーホテルの現状について書かせていただいております。全国認可外の保育所六千五百五十八か所で、安全面、管理面で指導監督基準に適合しない保育所は、ベビーホテルで五百八十一か所、その他の認可外保育所で千三百五十三か所、合わせて二千か所に達しているわけです。  こういった実態があってもなぜ五年間もお金を出し続けるのかということについて、これ、やっぱりきちんと指導監督を行っていかなければ子供の命に関わる事態になりかねないというふうに思いますけれども、この件について御説明をお願いします。
  142. 大口善徳

    副大臣(大口善徳君) 委員御指摘の資料三でもまとめていただいておりますけれども、確かに、特にベビーホテルなどは適合しているのが四百五十四で四四%ということですから、適合しているのが四四%ということでありますので、五六%は適合していないということであります。  そういうベビーホテルにおける御指摘もあるように、この認可外施設について、児童福祉法に基づいて国が示す指導監督基準に適合しているか確認するため、原則年一回以上立入調査を行うことをこの児童福祉法で求めております。  さらに、今回の無償化を契機に認可外保育施設の質の確保、向上を図ることが必要だということで、この指導監督の手法やルールの明確化等を行うことで児童福祉法に基づく都道府県等による指導監督の徹底を図るということをしていきたいと。これ、実務ワーキンググループでこのことも協議をしているところであります。  そして、認可外保育施設指導監督を含め、都道府県の児童福祉関連事務に従事する職員の配置に対する地方交付税措置の算定基礎においても、今年度、二〇一九年度から標準団体につき担当職員一名が増員されたということで、この指導監督に従事する職員配置を厚くさせていただいたところであります。  さらに、関連する取組といたしまして、指導監督基準の内容についての説明や事故防止に向けた助言などを行う巡回支援指導員の配置の拡充や、指導監督基準を満たさない認可外保育施設が基準を満たし、さらに認可施設に移行するための運営費の補助等の支援を行うことを決めているところでございます。東京都の場合でありますと、大体二名掛ける十チームで二〇一八年は全てについてその巡回をしたという報告も受けております。  また、実施主体である市町村の役割は極めて重要であると考えておりますので、今回、この改正法案において、市町村長に対し、対象となる施設を特定する確認や、都道府県知事に対する必要な協力要請などの権限を与えるための規定を設けております。無償化の施行後は都道府県と市町村が連携して認可外保育施設の状況を把握していくことも重要と考えています。  本年十月から幼児教育、保育の無償化の施行に向け、認可外保育施設指導監督を行う地方自治体の御意見を丁寧にお伺いしながら準備を進めてまいりたいと思います。
  143. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  いろいろ対策を打つというふうなお話ではありますけれども、実際に、この資料にお配りしているとおり、施設数に対して立入検査をした施設そのものが三分の一にしか達していないわけですよね、この時点では。そんなの、一年に一回以上、当然全部回って当たり前なわけです。でも、できていない。なのに、お金を付ける。お金を付けるということは、その認可外保育所にとっては大きなインセンティブを与えられたようなもので、政府からきちっと私たちの保育所も無償化で対象になっていますというPR材料にも使われかねないわけです。  親からすれば、一体何を信頼するのかというと、そんな、ここが認可外で基準満たしていないというようなことなんて、見るような余裕はありません。預け先を一生懸命探して、そうか、ここでも政府はちゃんとお金を私たちにも出してくれる、無償化の対象施設なんだという安心というか、担保をしてしまうことにもなりかねないわけです。  したがって、これ国の責任、私は大きいというふうに思っています。なぜなら、これ、もし基準を満たさなければ無償化になりませんよと逆のことをやっていたとするならば、そこを目指して努力をしますよね、そのインセンティブがあるわけですから。無償化になるというインセンティブに向かって基準の引上げということで努力をすると思います。  実際、この三年間で認可外保育所というのは、御存じだと思いますが、どんどん数が今まで減ってきたんです。減ってきたのは、基準が厳しいから、監督に来られたら困るわということで閉園するようなところも増えてきたわけなので、減ってきていたにもかかわらず、これができると、もしかしたら爆発的に増えるのかもしれない。営利目的で何の基準も満たさず、取りあえず無料ですよ、うちに来てもというような宣伝文句でもって、多くの園が悪質なというか、質の低い、担保されていない園が開設するような、そんな危険性もはらんでいる施策であるということは是非御理解いただきたいというふうに思います。  指導監督の仕組みも市町村と連携を取ってということですけれども、一名ぐらいプラスしても追い付かないぐらいの数がありますので、本当にこの無償化をやるという決断をするのであれば、安全遵守ということも考えて、そこにもきちんと予算を配分して、巡回する人たちを増やして、もっとたくさん増やしてでも安全の確保を是非お願いをしたいなというふうに思います。  飲食店では、こういう基準に満たされないような飲食店は、業務停止命令とかそういうことでやってはいけないということになるわけですよ。ところが、何で保育園は基準満たしていなくても営業ができるんですか。子供が声を上げないからですか。命に関わる、声を出したくても出せない子供のやっぱり第一の視点で運営については厳しく管理監督していただかなければ、本当に不幸な事故が起こってからでは私は遅いと思いますし、本当に大きな責任が国に問われるという事態になると思いますので是非ともお含みおきをいただければと思いますので、よろしくお願いします。  続いて、保育士の確保の問題に話を移したいと思います。  御存じのとおり、資格があって働いていない保育士さんは六十五万人にも上ります。この待機児童の解消に向けても大きな障害となっているのが保育士の確保でありますので、政府としてももちろん様々な手を打たれているのは存じ上げております。ただ、就職した保育士がやっぱり可能な限り就労継続できる、辞めないという視点と、それから一旦退職した人をもう一度呼び戻すというこの政策、やっぱりきちんと対策打っていかなければいけないと思います。  それぞれ、都道府県、市町村において保育士の復帰施策、展開されておりまして、近隣の市町村同士、保育園の奪い合いというんですか、うちの方がいいですよというふうなことのPR合戦も今始まっているところでありますけれども、具体的な施策として、圧倒的に待機児童を抱える東京都では、おかえり保育士というスローガンで、お悩み相談、就職マッチングサポート、あるいは再就職支援資金、未就学児を持つ保育士の子供預かり支援資金、若しくは住宅提供などの経済的な支援まで含めてやっていらっしゃるとお聞きをしています。  どの自治体も必死なんだというふうに思うんですけれども、でも、やはり一番大事なのは、家庭の事情とか、自分たちの子供を預けながら、預け先を確保しながら働くことが困難になっているという現状じゃないのかなというふうに思います。  国自体として、そういうふうなことも含めた抜本的な対策について、まずどのようにやっていかれるおつもりなのか。特に、私のところに集まっている保育士さんの声には、やっぱり命を預かるという重み、責任があるわけなので、その重みとかを含めた、身体的な、精神的なことも含めた負荷が大き過ぎて結局お辞めになられたような方が多くいらっしゃるということですので、この辺りの対策についてお聞かせいただければと思います。
  144. 大口善徳

    副大臣(大口善徳君) 潜在的保育士の問題、これ、東京都の保育士実態調査、平成三十一年三月でありますが、保育士を辞めた理由というのが、職場の人間関係が三三・五%、給料が安いが二九・二%、仕事量が多いが二七・七%、労働時間が長いが二四・九%、妊娠、出産が二二・三%と、こういうふうになっておるわけであります。  経済的支援というのは先生から今御指摘がありました。それとともに、本当に子供の命を預かるという点で大変な身体的、精神的な負担というものを保育士の皆さんが感じておられるということでありますので、やっぱりここはしっかり対応していかなきゃいけない。そういうことで、この潜在保育士の再就職を含む保育士の確保のために業務負担の軽減を図ることが重要な対策の一つであると、こういうふうに考えているところでございます。  このため、処遇改善に加えて、平成三十年度補正予算において、保育所等業務効率化推進事業ということで、保育業務のICT化に対する支援、これを実施するということでございます。それを実施するとともに、また、平成三十一年度の予算においても保育士の業務を補助する保育補助者や清掃等の業務を行う雇い上げなどを実施をしているところでございます。  さらに、平成三十一年度の予算からは、潜在保育士の再就職に向けて、試行的に雇用する際、試運転ですね、の際には研修等を行った場合の費用の補助を行うことにしております。  加えて、平成二十九年度より、これも保育士等のキャリアアップ研修を創設をし、技能、経験に応じてキャリアアップできる組織の体制を整備を目指してきたところでありまして、こうした取組によって、組織全体としての専門性の向上や組織内での技能、経験に応じた役割分担が可能となり、再就職に対する潜在保育士の精神的負担の軽減にもつながると考えているところであります。  このキャリアアップにつきましては、もう御案内のとおり、以前は園長、主任保育士、それから保育士と、こういうことであったわけでありますけれども、その間に副主任保育士や専門リーダー、それから職務分野別のリーダーという形で専門性を向上させて、そして役割分担を明確にしていくということも身体的、精神的負担を緩和するということの一助になるのではないかなと考えております。
  145. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  保育士の方々がなぜ就労継続できなかったのか、プラス、逆に戻ってきた方々はどういう困難を乗り越えてどういうサポートがあったから乗り越えてもう一度復職したのかというふうな実態調査をやっぱりしっかりとやっていくべきだと思います。現状把握なくして改善策は打てないというふうに思いますので、その辺りは御要望申し上げておきたいと思います。  この実態調査を前提として賃金のことについて少し触れていきたいと思いますが、この処遇の改善は今までも政府の方でお取組をいただいておりまして、国会でも大議論となりましたので徐々に改善されてきているというふうには思っておりますが、魅力ある職業として認定されるまでには至っていないというふうに思います。  私も、最近乗ったタクシーの運転手が女性だったのでお話をちょっとしていると、元々保育士だったんですと、私は子供が大好きです、大好きなんです、でも保育士の給与ではやっていけないから運転手になりましたというふうにおっしゃっていたんですね。  だから、やっぱりまだまだ、ベテランの人には手厚く、一昨年、四万円というふうな数字が打ち出されましたけれども、結局、現場の保育士さんの声を聞くと、四万円と言われても私らベテランだけがもらうわけにいかへんやないのといって返還されたり、もっと自由度を持って皆さんにまけるようにしてほしかったわというような声があったことは事実ですし、多少改善されたというふうにはお聞きしましたが、それでもほかの産業に比べればやはり低賃金であるということに変わりはないかというふうに思います。  カナダではペイエクイティーという賃金を分配する方式があって、これは、人の命を預かるという職業においては保育士も警察官も一緒だという考え方で、人の命に携わる重さでもって職能分担して給与の基準を決めるんですね。だから、そういったことも少し日本としても学びながら、本当に保育士の水準がどういった産業と同じような水準にまでなるべきなのかという論議も少し長期的に考えて施策を打っていただければいいかなというふうに思っております。  いずれにしましても、今後、ベテラン保育士も若い保育士も納得がいく形で仕事ができるように、配分の在り方というのはこれからもきめ細やかに処遇改善求めていかなければいけないというふうに思っておりますので、これまでの経過と今後の対応策について御答弁をお願いします。
  146. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 二〇一七年度から開始いたしました技能、経験に応じた月額最大四万円の処遇改善につきましては、中堅の保育士等を対象とする加算を、各保育所等における加算人数の二分の一に相当する職員に対しまして確実に月額四万円の処遇改善をしていただいた上で、それ以外の配分の人数及び金額につきましては各保育所等の一定の裁量を認める仕組みとしておりました。さらに、昨年度から、現場の声も踏まえまして、実態に合った仕組みとなるよう、中堅の保育士等に関する加算額の一部を比較的若い保育士等へ配分可能とするなど、一層柔軟な運用を可能とするよう見直しを行ったところであります。  また、今年度より、処遇改善等加算を一層取得していただけるよう、個別事業者からの相談に応じるための社会保険労務士等の雇い上げ、賃金規程に盛り込むべき内容についての講習会の実施などに都道府県が取り組む場合の経費を補助することとしておりまして、引き続き、実態を把握しつつ、多くの施設で処遇改善の仕組みが活用されるよう努めてまいりたいというふうに考えております。
  147. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。是非とも引き続き御検討をお願いしたいと思います。  保育士の方々のアンケートを見ていると、先ほどもありましたけれども、この賃金に対する、処遇に対する不満とともに続いて多いのがやはり業務負担なんですよね。業務負担が大き過ぎると、命預かっているのに本当にいろんなことをやらなくちゃいけないというふうなことで、先ほどお答えいただいたとおり、ITの活用というのが一つの私はキーワードにこれからの時代、なってくるのではないかと思っています。  御承知のとおり、いろんなITの機器が今も出ております。ちょっと調べてみますと、平成十六年から二十八年度までの死亡人数を調査したデータがありまして、認可保育所が五十七名の死亡者を出していて、認可外保育所は百二十九名の死亡者を出しております。合わせて百八十六人です。十二年間で百八十六人の園児が亡くなったということです。このうち、統計が確かな平成二十五年度から二十八年度で、死因事故の四五%までがお昼寝、午睡時のうつ伏せ寝によるものだったということであります。失礼しました、四五%が睡眠時中で、うつ伏せ寝は四九%、約半分のお子さんはうつ伏せ寝で亡くなっているということであります。そして、うつ伏せ寝による死亡事故の八割は認可外保育所で起こっている、これも事実であります。  そういう、本当はお昼寝を見守るスタッフの配置というんですか、たくさんの人員配置ができていれば、当然、自分の子だったら何分かに一回見に行くわけですね、ちゃんと大丈夫かなと。そういうふうな手厚いことができていないわけなので、それを、例えば、ベテランスタッフ増員ができないのであれば、IT技術とかAIを用いた今機器が、見守りシステムが普及されておりますので、もっと活用していくべきではないかと思っています。  実際にちょっと今日は一つ持ってきましたけど、イブキプラスという、何かセンサーがあって、これ午睡時の見守りセンサーなんですけれども、胸にバッジ型のものを付ければ、息をしているかどうかということ、鼓動も含めて、心音も含めて確認してくれるというふうなもの、こういったものもできておりますし、ほかにも、朝の通園時に必ず検温タイムというのがあって、体温が何度であるかとか、今日も元気なのかということの確認があるわけなんですが、そういったものもロボットが健康診断を代わってやってくれるというような見守りロボット的なものが出ていたり、いろんなものが今出てきておりますので、IT、それから、プラスAI含めた活用を更に考えていくべきですし、一部もう既に導入されているところもありますけれども、もっと補助をたくさん付けていくべきではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
  148. 大口善徳

    副大臣(大口善徳君) 今、委員から具体的な数字を挙げていただいております。やはり子供たちが成長していく過程で死亡事故はあってはならないものであり、死亡事故を始め保育施設での重大な事故の防止、予防の取組は非常に重要な課題と認識をしております。  保育事故の防止に関しては、ゼロ歳から一歳の乳幼児の預け始めの時期などにおいて、特に睡眠中に死亡事故などの重篤な事故が発生している状況、これは先生が今数字を挙げて御指摘していただいたとおりでありまして、ICT機器を活用することにより、保育士等が乳幼児の睡眠時の呼吸の点検や見守りに専念できるよう、平成三十年度補正において、睡眠中の事故防止に資する効果的なICT機器の導入を支援をしております。保育園等における事故防止推進事業ということであります。  この午睡中の体の動きや体の向きを五分ごとに記入をしなきゃいけない、これを人の手でやっていると、これは大変な事務負担になるわけであります。それを睡眠中のチェック表に自動的に記録するなどの機能を備えるICT機器の導入ということは、これは保育士等が乳幼児の睡眠中の呼吸点検や見守りに専念するためにも必要なことであって、補助事業という形で導入をさせていただき、ICT機能の導入を支援させていただいているところであります。  また、保育士の業務負担の軽減を図るためには保育業務のICT化についても重要な対策の一つであって、平成三十年度補正予算において、一施設当たり百万円を上限として、保育に関する計画、記録の作成、保護者との連絡、子供の登校あるいは降園の管理等の業務のICT化を行うシステムの導入についても支援をしています。これは保育所等業務効率化推進事業でございます。  今後とも、保育施設等での重大事故の防止、予防の取組を推進するとともに、そういう点で子供の命を守るということでありますけれども、それと、保育士の負担の軽減を図るため、ICT機器の活用やシステム導入費用の支援などを進めてまいりたいと考えております。
  149. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ますます、AIとかIoT、それから見守りロボット等含めた活用が急がれる時期に入ると思います。待機児童の解消に向けても、保育士に少し代わる部分で、子供たちも楽しんでやっている実態もありますので、是非お願いしたいと思います。  もう一つ、保育園の先生とお母さん、どちらからもの要望なんですが、公立保育園では、子供の様子を通い帳というものを作って、今日こういう一日を過ごしましたよというものを毎日毎日保育士さんが書いてお母さんに渡すわけですよ、受け取った親はまた家での様子も書いて保育園に持っていくという。まあちょっと何十年前のことか分かりませんが、いまだにこれをやっているということで、私もずっと六年間やっていましたけれども、大変なわけですよ。毎日毎日書くのも大変、先生もこれ何十人分も書くの大変やろうなということを思えてならなかった時代がありまして、今でもまだやっているというのを聞いてちょっと驚いております。  今だと、もう皆さんスマホもお持ちですし、お母さんグループでLINEとかで連絡取り合っている時代ですので、少しそういうところは柔軟に、公立保育園であってもLINEでつながって、もう子供のその日の様子が分かればいいわけなので、写真撮ってぱぱっと送ってくださったり、今日も元気でしたよの一行でも私たちはいいので、書くのに時間を費やすよりはしっかり子供と向き合う時間を確保していただきたいなということも併せて御要望として、少し基準の平準化というのかな、もう少し柔軟に対応できるようにお願いをしておきたいなというふうに思います。  続いて、企業主導型保育所に入りたいと思います。  これは相原委員も触れられた件ですけれども、この委員会で、すぎこっこ保育園、これ大臣も視察に行かれたというふうにお聞きしましたけれども、見てまいりました。このすぎこっこ保育園は杉並交通さんがやられている企業主導型で、社宅を改善して、三人の保育士、十分に配置をし、配備をして、まあ成功している事例なんだろうなと思って、ほほ笑ましく見させていただきました。  しかしながら、一方で多くの問題が生じたことは、もう皆さん御承知のとおりです。定数割れを起こしたりとか安全面に問題があったりということで昨年以来ずっと取上げがありまして、それを踏まえて、今回、大臣、一歩歩みを前に進めていただき、こうした有識者会議を速やかに開いていただいたことは有り難く思っております。また、検討委員会でも各種報告書が先ほど来紹介ありましたとおりされていることも、私たちも受け止めをしております。ただ、一方で、本当にこの企業主導型保育事業についてはまだまだ多くの問題点が指摘されておりますので、是非改善に向けて歩みを進めてほしいなという思いがあります。  今後の改善点、先ほどもたくさん挙げられておりましたけれども、どのように受け止めて、どこから優先順位を付けて進めていかれるおつもりなのか、お聞かせいただければと思います。
  150. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 企業主導型保育事業は、従業員の多様な働き方に応じた保育を提供する企業等を支援するとともに、待機児童解消に貢献する重要な事業であると考えております。  先ほど相原議員の御指摘にもお答えさせていただきましたけれども、制度創設から三年目を迎えまして様々な課題について指摘されておりまして、当面早急に改善すべき事項を示した検討委員会報告が出されました。  中身につきましては、待機児童対策へ貢献すべく量的拡充に重きを置く一方、実施機関が行う事前の審査、あるいは開設後の指導監督等において保育の質の視点が不足しているのではないか、その結果、設置者の財務基盤が脆弱であったり、経営見通しが甘いままに開設された施設があり、入所児童の確保や保育士の確保が円滑に行われず、定員割れ、休止につながったのではないか、自治体と実施機関の間の各施設の運営状況の情報共有指導監査の連携等が不足しているのではないか、事業規模が拡大する中で実施機関による指導監査、各種の相談の実施体制が十分に整っていないのではないかといった課題が示されております。  それらの課題に対する今後の方向性といたしまして、子供の安全第一の観点から保育の質の確保、向上を重視し、審査、指導監督の在り方を検証し、見直すこと、子供にとって安全で安定的な保育が可能となるよう事業の継続性、安定性を確保すること、国、実施機関と自治体との間で情報共有しつつ、審査、運営の円滑化や指導監査、相談などについての連携を進めることなどを基本的な考え方とし、審査や指導監査、相談支援、情報公開、自治体との連携などを充実強化するための改善方策が示されております。  この報告書を踏まえ、内閣府として、できることから速やかに、かつ着実に改善を図ってまいりたいというふうに考えております。
  151. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  二年前に法律を改正して、これ事業の拠出金の率を引上げをいたしました。中小企業始め、多くの企業も期待を寄せていることはあるかと思います。  私たち働く親からしても、やっぱり事業主導型であれば、休日保育やそれから深夜保育等、その事業所の実態に合わせて、ニーズに合わせて設定していただけるということは大変有り難いことでもあるので、進めてほしいというふうに思う一方で、ちょっと、あのときにニュースになったとおり、開設に当たっては、開設というか、その基準が甘過ぎるのではないかというふうな見方もあります。自分のところの事業所はちょっと別としても、世の中一般的に見れば誰でもできるというふうなこともありますので、実際に基準が甘過ぎるんじゃないですかというような指摘がなされているのも事実であります。  運営費にしても、内閣府のパンフレットを見ると、年間二千六百万円、これ十二人規模です。十二人規模で運営費年間二千六百万円、整備費が事業を新規でやる場合八千万円とかいうふうなことが、こう数字だけ見れば、こんなに出してもらえるのかというような数字がパンフレットに躍っているわけです。そうすると安易に、いや、これだけ出してもらえるんだったら自分たちも事業主導型やってみようかというふうなことで、やりかねないのではないかというふうな思いもありますので、やはり厳正な基準でもってしっかりと判断をする仕組みは継続していくべきだと思います。  その観点から、児童育成協会のことについての質問に移りたいと思うんですが、今現在はこの児童育成協会でその役割を担っていただいている、委託をしているということであります。  この委員会でも視察に行きましたけれども、本当に一室に多くの方々が机を並べて、児童育成協会の中ではいわゆる非正規労働者と言われる方々がパソコンを広げて懸命に審査をしているんですね、全国の。いや、これで本当に審査できるんだろうかと私たちは疑問に思わざるを得ませんでした。保育園一度も見ずして審査だけ、その出てきた書類を見て非正規の方々が判断していくということに物すごく怖さを感じたんです。  最初オーケーが出れば、ばんとやっぱり事業主がなけなしの拠出金を出したお金が投じられて、実際開設が進んでいくわけです。駄目でした、やめますといってもその税は戻ってこないわけなので、やはり、最初の入口含めてきちっとしたところで審査をする仕組みを持っていただかないといけないなということを多分一緒に行かれた方、皆さん思われたと思います。  だからなのでしょうか、今回、ここを打ち切って、公募をしてまた新たなところを募集するということに今なっています、八月以降は。でも、本当に、変えてしまったからいいのかという問題は私は感じざるを得ないと思っています。  資料四をお付けしました。これ、児童育成協会に対してどのように業務改善するのかということを指摘された上で、継続事務に係る適正化策として出てきたのがこの資料ということになります。  一応、三十一年夏までということでこの児童育成協会がその役割をこれからも継続されていくわけなんですけれども、いろいろと資金助成業務やとか指導監督業務、相談支援業務について書かれてはおりますが、本当にもう夏に閉めると言っていらっしゃる団体が真剣にこのことをやるのかなというふうなことが思われてなりません。閉めるというか、国としてはもう、もう一回公募するのでということですよね。  だから、やっぱりもう一度本当に、新しいところを公募されるのはいいんですが、またここが選ばれる可能性もあるというふうにもおっしゃいましたけれども、一旦ここを打ち切って次を選び直しすることの判断をなぜされたのか、是非お答えいただければと思います。
  152. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  創設三年目を迎えまして様々な課題が出てきているところでございますので、ここは一度立ち止まりまして改めてその指摘事項をしっかりと国で改善し直しまして、これまでは児童育成協会に評価を行った上で継続ということで判断させていただいてきましたけれども、ここは一度立ち止まり、改めて改善策を講じた上で、公平公正にもう一度、新しくではなくて改めて公募を掛けて、そこにその体制をしっかりと構築された団体等が募集に応じていただきまして、それでしっかり我々が期待する対応、審査体制が構築できるか、あるいは監査体制が構築できるか、そうしたところをしっかりと内閣府として見させていただいた上で決定させていただくという仕組みを取らさせていただいているわけでございまして、決して児童育成協会これで終わりとか、あるいは引き続きということではありませんで、客観、公平に公募をさせていただくということでございます。
  153. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  それでも、児童育成協会は今まで平成二十八年度から三年間やってきて、実績はあるわけであります。ノウハウももしかしたらこの三年の間に蓄積されてきたような部分があるでしょうし、データもそうですよね、人材もそうです。こういったものは引き継がれるんでしょうか。
  154. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えします。  当然、今回のその審査なりあるいは監査において専門性が必要だというような提言、報告書にも入っておりますし、そういう専門性をどのように体制構築していただくかというようなことも当然今後の判断材料にはなってこようかと思ってございます。
  155. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 いや、私が聞いているのは、専門性構築ではなくて、今まで蓄積してきたデータやそういったノウハウや人材は引き継がれていくのかを聞いているんです。
  156. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えします。  引き継がれていくという御趣旨でございますけれども、協会としてまさにこれまでのノウハウを生かす中で改めて公募をしていただいて、まさに我々が期待するような体制、あるいは監査体制、審査体制が構築できるということであれば、その募集に対応して我々も判断をしていくということになりますので、そこは、まさに三年間やっていただいた協会のその財産をうまく今後のこの改善につなげていただくように協会の中で工夫をしていただければと思ってございます。
  157. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 八月までということですが、今年もまた新たに応募してきている企業も多くいらっしゃるというふうにお聞きしています。今までやってきたことが、もしこの児童育成協会が夏以降やらないとしても、しっかりと受け継がれるような選定をしていただきたいと思いますし、選定に当たっては基準をきちんと公開をして営利目的で参入してくるようなところが優遇されないようにということは前回の指摘にもありますので、きちっとそれは引継ぎをして進めていただきますよう、重ねてお願いを申し上げたいと思います。  質問を終わります。ありがとうございました。
  158. 竹内真二

    ○竹内真二君 公明党の竹内真二です。  先週末の本会議において代表質問にも立たせていただきました。ありがとうございました。本会議では、宮腰大臣に保育士等の処遇改善、人材確保についてや企業主導型保育の運用改善などについても質問をいたしまして、答弁もいただきました。  本日は、本改正案の概要とともに各項目を改めて確認をしながら、順次質問をさせていただきたいと思っております。  まず、本改正案ですけれども、小学校、中学校の普通教育無償化以来七十年ぶりの大改革、大きな改革と言われております。この改正案というのは、幼児教育、保育の無償化に当たり必要となる法改正を行うものであって、現行の子ども・子育て支援新制度の対象とならない幼稚園、そして認可外保育施設等の利用者への給付を創設することなどを内容とするものと承知をしております。  まず初めに、この本改正案だけではなくて、政令等の改正による措置も含めた今回の幼児教育、保育の無償化の全体像というものはどういったものになるのか、国民の皆様にも是非分かりやすく説明を願います。
  159. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  幼児教育、保育の無償化は、子育てや教育に係る費用負担の軽減を図るといった少子化対策と、生涯にわたる人格形成の基礎やその後の義務教育の基礎を培う幼児教育の役割の重要性の観点から実施するものでございます。  対象となりますのは、三歳から五歳までの子供たちと、住民税非課税世帯、すなわち、家族構成などにもよりますが、年収でいいますとおおむね二百六十万円未満の世帯のゼロ歳から二歳までの子供たちとなります。幼稚園や認可保育所、認定こども園に通っている子供たちにつきましては、現在お支払いいただいている利用料が無料となります。  なお、これまで保護者にお支払いいただいております送り迎えや給食の食材、遠足のような行事に係る費用などは引き続いての御負担が必要となります。ただ、年収がおおむね三百六十万円未満の世帯の方は副食費が免除となります。  利用料が自由に定められています幼稚園に通う子供たちにつきましては、月額二万五千七百円までが給付されます。  幼稚園の預かり保育、認可外保育施設などにつきましては、お住まいの市町村が保育の必要性を認めた子供たちが対象となります。認可保育所との公平性の観点から、幼稚園の預かり保育の部分につきましては月額一万一千三百円まで、認可外保育施設等につきましては、三歳から五歳までの子供たちは月額三万七千円まで、ゼロ歳から二歳までの子供たちは月額四万二千円までが給付されます。  障害のある子供たちの発達支援につきましても無償となります。  子育て世代の皆様がこの無償化によってこれまで以上に安心して子供を産み育てられるよう、十月の実施に向けまして丁寧な説明に努めてまいりたいと考えてございます。
  160. 竹内真二

    ○竹内真二君 かなり制度の概要を詳しく説明をいただきまして、ありがとうございます。まだまだよく分かっていない方もいらっしゃいますので、是非とも周知徹底に努めていただきたいと思います。  では、今回の幼児教育、保育の無償化というのは、認可施設に加え、認可外保育施設など様々な施設や事業が無償化の対象となると聞いておりますけれども、今回の無償化によってどのぐらいの子供が恩恵を受けるのか、施設ごとの対象者数や予算の規模についても説明を願いたいと思います。
  161. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  お尋ねの施設ごとの対象者数と予算規模でございますが、平成三十一年度予算案を基に平年度ベースで試算した数値を申し上げますと、三歳から五歳までの保育所等に通う子供が約百五十二万人、約四千六百三十億円、ゼロ歳から二歳までの保育所等に通う住民税非課税世帯の子供が約十五万人で約二十七億円、幼稚園等に通う子供が約百四十万人で約二千四百九十億円、認可外保育施設等に通う子供が約九万人で約二百八十二億円、預かり保育等に通う子供が約五十七万人で約三百三十六億円となるところでございます。
  162. 竹内真二

    ○竹内真二君 ありがとうございます。  次に、幼稚園の利用者負担額の上限額の基準というのは、子ども・子育て支援新制度に移行している幼稚園については国が所得の階層区分に応じて定めておりますけれども、新制度に移行していない幼稚園については園が独自に決定しているものと承知をしております。  今回、新制度に移行している幼稚園も移行していない幼稚園も無償化の対象となりますけれども、新制度に移行していない幼稚園については無償化の上限を月額二万五千七百円までとしております。  では、新制度に移行していない幼稚園は独自に利用者負担額を決定できるため保育料の設定は様々でありますけれども、この二万五千七百円という上限額というのはどのような考え方に基づいて設定をされた金額なのか、説明を願いたいと思います。
  163. 矢野和彦

    ○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  今御指摘の新制度未移行幼稚園の保育料につきましては、園が置かれている地域や園の取組内容等に応じて設置者が個別に設定するものであり、多様なものでございますけれども、無償化の上限額の設定に当たっては、公平性の観点から、新制度、幼稚園における利用者負担額の上限である月額二万五千七百円としているところでございます。
  164. 竹内真二

    ○竹内真二君 次に、食材料費についてお伺いしますけれども、現行制度では、幼稚園等に通う一号認定の子供の保護者は、主食費、副食費共に実費負担をしてまいりました。一方、保育所等に通う三歳から五歳の二号認定の子供の保護者は、副食費は保育料に含まれていたために主食費のみを実費負担してまいりました。今般の幼児教育、保育の無償化に当たっては、この食材料費の取扱いを子ども・子育て会議等で検討した結果、一号と二号認定の子供の主食費、副食費はいずれも保護者の実費負担となりました。  一号と二号認定の子供の食材料費の取扱いを共通化するならば、例えば、副食費を無償化の対象とし、一号、二号認定共に主食費のみを実費負担とすることや、主食費、副食費共に無償化の対象とすることなども選択肢になり得たとは思うんですけれども、最終的にこの主食費、副食費を実費負担として無償化の対象外とすることにした理由はどういったことからなのか、御説明を願いたいと思います。
  165. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  食材料費につきましては、これまでも、委員御指摘のとおり、保育料の一部としての徴収又は施設による徴収により保護者の方に御負担いただいてございましたが、在宅で子育てをする場合でも生じる費用であること、既に授業料が無償化されている義務教育においても実費相当の負担をいただいていることから、その考え方を維持し、通園送迎費などと同様に引き続き保護者に御負担いただくこととさせていただいたところでございます。  同時に、副食費につきましては、保護者負担の免除対象をこれまでの生活保護世帯や一人親世帯から年収三百六十万円未満相当の世帯に拡充することとし、低所得世帯に配慮をさせていただいたところでございます。  食材料費の取扱いにつきましては、関係者の方々に御理解いただけるよう、分かりやすい周知資料を作成するなどしまして、行政の責任において丁寧に周知、説明を行ってまいりたいと考えてございます。
  166. 竹内真二

    ○竹内真二君 この取扱いが大分変わりますので、今、分かりやすい資料を配付されるという御答弁もありましたので、是非とも早い段階でそうした資料等も配っていただいて、徹底をしていただきたいと思います。  それから次に、預かり保育について聞きますけれども、幼稚園の預かり保育は三歳以上の待機児童の抑制につながってきたものと考えております。そこで、まず初めに、今回のこの幼児教育、保育の無償化に当たっては幼稚園の預かり保育についてもその対象となりますけれども、どのような要件に当てはまれば対象となり得るのか、また分かりやすく説明を願いたいと思います。
  167. 矢野和彦

    ○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  幼稚園等の預かり保育につきましては、待機児童の問題により認可保育所に入ることができない子供に対する代替的な措置として無償化の対象とするものであるため、保育所の利用者との公平性の観点から、保育の必要性が認められる子供について、原則として、満三歳となった後の最初の四月から無償化の対象とするとともに、満三歳となった後の三月三十一日までの間にあるいわゆる満三歳児については住民税非課税世帯の子供を対象として無償化することとしております。  また、今回の無償化の対象となる預かり保育について、法律案第七条第十項におきまして、幼稚園、認定こども園、特別支援学校幼稚部が在籍園児に対して行う預かり保育のうち、内閣府令で定める基準を定めるものと定めております。  当該内閣府令で定める基準につきましては、現在内閣府と協力して検討しているところでございますが、具体的には、児童福祉法に定める一時預かり事業の実施基準を参考にしつつ、幼稚園教育要領等に準じて教育、保育を行うことや、職員の資格、配置要件などについて定める方向で検討しているところでございます。
  168. 竹内真二

    ○竹内真二君 この幼稚園の預かり保育については、無償化の上限月額を一万一千三百円までとしております。これはどのような考え方に基づき設定された金額かということと、また、住民税非課税世帯の満三歳児が預かり保育を利用する場合、満三歳になった後の最初の三月三十一日までの間については無償化の上限を月額一万六千三百円までとしているようですけれども、これはまたどのような考え方に基づいて設定された金額なのか、それぞれ併せて説明を願いたいと思います。
  169. 矢野和彦

    ○政府参考人(矢野和彦君) 幼稚園の預かり保育につきましては、先ほど申し上げましたように、待機児童問題により認可保育所に入ることができない子供に対する代替的な措置として無償化の対象とするものでございます。したがいまして、その無償化の上限額につきましては、保育所の利用者との公平性の観点から、幼稚園の保育料の無償化上限額である二万五千七百円と、当該年齢の子供の保育所の利用額の全国平均の差額を上限とすることとしております。  こうした考えにより、満三歳になった後の最初の四月から五月の子供については、保育所の利用料の全国平均が三万七千円であることからその差額の一万一千三百円を、また、満三歳から満三歳になった後の最初の四月までの住民税非課税世帯の子供については、保育所の利用額の全国平均が四万二千円であることから一万六千三百円をそれぞれの上限としたものでございます。
  170. 竹内真二

    ○竹内真二君 ありがとうございます。  幼稚園の預かり保育を無償化の対象とするに当たっては、幼稚園の預かり保育の質の確保、向上を図っていくことが当然重要であると考えますけれども、これに対して政府としてどのように取り組んでいくのか、見解を伺いたいと思います。
  171. 矢野和彦

    ○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  幼稚園における預かり保育は、幼稚園教育要領に位置付けられた教育活動でございます。同要領において適切な責任体制と指導体制を整備した上で行うこと、教育活動の計画を策定するとともに、教育課程時間の活動内容も考慮して行うこと、家庭や地域の人々との連携を図ることなどを求めているところでございますが、具体的な実施基準を定めていないことから、今回の無償化に当たって更に教育の質の向上を図っていくということが非常に重要であると考えているところでございます。  こうした観点から、今回の幼児教育、保育の無償化に当たっては、対象となる預かり保育について、職員資格、配置数等の一定の基準を設けるとともに、今後、一時預かり事業と同等の基準を満たすよう、幼稚園の所轄庁を通じて求めていくということといたしております。また、預かり保育を長時間、長期休業中も含めて実施した場合でも十分な体制を確保できるよう、一時預かり事業及び私学助成の双方において補助の充実を行ってきているところでございます。  こうした取組を通じて、幼稚園の預かり保育が保護者の保育ニーズに応え、質の高いものとなるように引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
  172. 竹内真二

    ○竹内真二君 次に、認可外保育施設に関してお聞きしたいと思いますけれども、この認可外保育施設については無償化の上限月額を三万七千円までとしております。これについても、どのような考え方に基づいて設定された金額か、また説明を願いたいと思います。
  173. 本多則惠

    ○政府参考人(本多則惠君) 認可外保育施設につきましては、待機児童問題によって認可保育所に入りたくても入れず、やむを得ず認可外保育施設を利用せざるを得ない方がいらっしゃることから、代替的な措置として幼児教育、保育の無償化の対象といたしました。  無償化の対象とするに当たって、認可外保育施設は利用料が自由に設定されておりますことから、認可保育所の利用者との公平性の観点から、認可保育所の月額保育料の全国平均額である三・七万円を三歳から五歳までの子供の利用の上限額として設定をしております。
  174. 竹内真二

    ○竹内真二君 認可保育施設に比較して、この認可外保育施設というのは、先ほどもちょっと言及がありましたけれども、やはりいろいろな事故等も多いと。特に死亡事故の件数が多いという報告もされております。  そこで、認可外保育施設を幼児教育、保育の無償化の対象とするに当たっては、このような事故件数の状況も踏まえて、認可外保育施設の一層の質の確保、向上を図っていくことが重要であると考えますけれども、今後どのように取り組まれていくのか、見解をお伺いしたいと思います。
  175. 本多則惠

    ○政府参考人(本多則惠君) 平成二十九年の事故報告集計によりますと、認可保育所、認定こども園、幼稚園や認可外保育施設など、教育・保育施設等全体での死亡事故数は八件でございまして、そのうち認可外保育施設で四件が発生をしております。また、過去の推移を見ますと、平成十六年から二十九年までの間の死亡事故が合計百九十五件、そのうち認可外保育施設での死亡事故が百三十一件となっております。  子供たちが成長していく過程で認可外保育施設での死亡事故はあってはならないものであり、死亡事故の防止や予防に向けた取組は喫緊の課題だと認識をしております。  このため、無償化を契機として認可外保育施設の質の確保、向上が図られるよう、現行の児童福祉法に基づく都道府県等による指導監督の徹底を図ることに加えまして、指導監督基準の内容の説明や事故防止に向けた助言などを行う巡回支援指導員の配置の拡充や、指導監督基準を満たさない認可外保育施設が基準を満たし、さらに認可施設に移行するための運営費の補助等の支援、こういった取組を行ってまいります。  また、実施主体であります市町村の役割も極めて重要でございまして、改正法案におきましては、市町村長に対して、対象となる施設を特定する確認や、必要に応じた施設からの報告徴収、都道府県知事に対する必要な協力要請などの権限を与えるための規定を設けておりまして、無償化の施行後は都道府県と市町村が連携して認可外保育施設の状況を把握していくことも重要と考えております。  引き続き、認可外保育施設の指導監督の実務を担う地方自治体の意見を丁寧に伺いながら、本年十月からの実施に向けて準備を進めてまいりたいと考えております。
  176. 竹内真二

    ○竹内真二君 今、百九十五件中百三十一件を占めているという御答弁だったと思いますが、やはり割合としては高いと思うんですね。是非とも、今答弁にもありましたような、様々な巡回指導員の徹底であるとかそういったものを取り組んでいただいて、この質の向上、確保に積極的にまた行っていっていただきたいと思います。  もう一つ、次に、ベビーシッターの質の確保、向上についてお聞きしたいと思うんですけれども、平成二十六年三月にベビーシッターを名のる男の自宅から男児が遺体で発見されるという大変痛ましい事件が発生しました。この男については懲役二十六年の判決が確定したとも聞いておりますけれども。  認可外保育施設のうち、ベビーシッターについても幼児教育、保育の無償化の対象となりますけれども、やはりこのベビーシッターというのは他者の目が入りにくいことからより一層の質の確保、向上が求められると思いますけれども、この安全の確保について政府としてどのように取り組んでいくのか、お聞きしたいと思います。
  177. 本多則惠

    ○政府参考人(本多則惠君) 無償化を契機といたしまして、認可外保育施設全般の質の確保、向上を図ることが重要だと考えております。  その中でも、特にベビーシッターにつきましては、保育従事者の資格や研修受講などについて新たな基準の創設が必要だと考えております。基準の検討に併せて、地方自治体による指導監督の方法についても検討することとしております。具体的には、関係団体の代表者や有識者、地方自治体の関係者をメンバーとする社会保障審議会の専門委員会で三月から議論を進めているところでございます。  本年十月からの幼児教育、保育の無償化の円滑な施行に向け、市町村における条例制定などの準備期間も考慮いたしまして、できるだけ速やかに基準を示せるよう検討を進めてまいります。その際、ベビーシッターを含む認可外保育施設の質の確保、向上の観点から、指導監督の実務を担う地方自治体の御意見を丁寧に伺いながら準備を進めたいと考えております。
  178. 竹内真二

    ○竹内真二君 今、新しい基準が必要ということですので、これについても、今ありましたように、地方自治体の意見をよく聞いて対応していただきたいと思います。  それから、次に、認可外保育施設が児童を保育するのにふさわしい内容や環境を確保しているかを確認するために、都道府県、これ指定都市、中核市を含みますけれども、ここで原則年に一回以上立入検査を行っていると聞いております。  今般のこの認可外保育施設を無償化の対象とするに当たって、市町村長に対して、対象となる施設を特定する確認や、必要に応じた施設への報告徴収、勧告、それから命令、確認の取消しなどの規定が設けられています。都道府県が立入調査などで得ている情報を市町村と共有すれば、市町村長の確認などの事務というのはよりスムーズに行うことができると考えます。  そこで、認可外保育施設の情報について都道府県と市町村の連携が重要と考えますけれども、連携強化のためにはどのような取組を政府として行っていくのか、御説明を願いたいと思います。
  179. 本多則惠

    ○政府参考人(本多則惠君) 幼児教育、保育の無償化の実施に当たりまして、市町村は、都道府県等が保有しております認可外保育施設の情報を利用して認可外保育施設の利用料に関する給付事務を行うことになります。  児童福祉法におきまして、都道府県等に提出された認可外保育施設の届出や運営状況の報告等の情報を施設が所在する市町村に通知することとされておりまして、まずはこれを徹底するように促してまいります。  さらに、それに加えまして、都道府県と市町村の間での情報共有を密に行っていく必要がございますことから、市町村において認可外保育施設の情報を確認することができるような情報共有システムを構築することとしておりまして、これを平成三十一年度中の運用開始を目指すこととしております。また、このシステムを活用しまして、指導監督基準の適合状況など、保護者の方が施設選択に資する情報を閲覧可能とすることによりまして、保護者の方に対しても効率的な情報提供が可能となる予定でございます。  また、当該システムが構築されるまでの間の取扱いとして、厚生労働省のホームページ上に、保護者への情報提供を目的とした全国の認可外保育施設の窓口情報一覧を掲載をする予定でございます。  実施主体である市町村の役割は極めて重要でございまして、改正法案においては、委員御指摘のとおり、市町村長に対して、施設からの報告徴収などの権限、都道府県知事に対する必要な協力要請などの規定を設けておりまして、無償化の施行後は都道府県と市町村が連携をして認可外保育施設の状況を把握していくことも重要と考えているところでございます。
  180. 竹内真二

    ○竹内真二君 今、この情報共有システムについて平成三十一年度中の運用開始を目指すということでありましたから、是非ともシステムの早期導入というものを、運用開始というものを進めていただきたいと思います。その前段階としてホームページにもしっかりとそういう取組を行うということですので、是非よろしくお願いいたします。  次に、就学前の障害児の発達支援の問題について幾つか伺いたいと思います。  就学前の障害児の発達支援についても併せて無償化が進められることになっておりますけれども、無償化の対象となる子供や対象となる施設などについて今どうなっているのか、お聞きしたいと思います。
  181. 橋本泰宏

    ○政府参考人(橋本泰宏君) まず、無償化の対象となる子供でございますが、今般の措置によりまして、三歳から五歳までの全ての児童につきまして就学前の障害児の発達支援に係る利用料が無償となります。  具体的には、無償化の対象となる期間は、子供が三歳になって初めての四月一日から小学校入学までの三年間ということになります。  それから次に、無償化の対象となる施設等の種類でございますけれども、障害児通所支援である児童発達支援、医療型児童発達支援、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援であり、このほか、福祉型障害児入所施設、医療型障害児入所施設についても対象になるものでございます。
  182. 竹内真二

    ○竹内真二君 この就学前の障害児の発達支援を利用している子供たちの中には幼稚園、保育施設、認定こども園などに通っている子供もいますけれども、こういった子供については利用している施設のいずれもが無償化の対象となるのかも伺いたいと思います。
  183. 橋本泰宏

    ○政府参考人(橋本泰宏君) 委員御指摘のように、障害児の発達支援を利用しながら幼稚園、保育所や認定こども園にも通う、いわゆる併行通園児のケースもあるというふうに承知をしております。  このように、障害児の発達支援と、幼児教育、保育の無償化の対象となる幼稚園、保育所、認定こども園などを両方利用している場合には、その両方の利用料が無償となります。
  184. 竹内真二

    ○竹内真二君 この障害児の発達支援については、しっかりと現場まで周知徹底するとともに、受皿の整備にも取り組んでいただきたいと思いますけれども、これについても政府の見解をお伺いいたします。
  185. 橋本泰宏

    ○政府参考人(橋本泰宏君) 障害児の発達支援に係る無償化の円滑な実施に向けましては、十分な周知、広報に取り組むことが重要というふうに私どもとしても認識をしております。  そのため、幼児教育、保育の無償化に係る周知と併せまして、障害児の発達支援に係る無償化についても、分かりやすいリーフレットを作成したり、あるいは都道府県の担当者に対する説明会の開催等によりまして、必要な情報が現場に行き渡るように努力してまいりたいと考えております。  それから、受皿というふうなお話も今いただいたわけでございますが、都道府県、市町村におきましては利用ニーズを踏まえた障害児福祉計画を策定するということとされまして、昨年の四月から第一期の計画が動き出している、そういうところでございます。こういった計画に基づいて、それぞれの地域において必要なサービス量が計画的に確保されるように私どもとして努力してまいりたいと考えております。
  186. 竹内真二

    ○竹内真二君 やはりまだまだ、この障害児の発達支援については公明党としても力を入れて政府に対してもいろいろお願いしておりますけれども、まだまだ現場に行きますとこの無償化が行われるということを知らない方も少なくないわけですから、先ほど答弁にありましたように、リーフレットの作成とか講習とか様々な形の取組を是非とも力を入れて進めていっていただきたいと思います。  それから次に、消費税率引上げによる増収分を財源に実施される幼児教育、保育の無償化について、三歳から五歳については所得制限がないため、無償化に必要となる公費が高所得者世帯ほど高額であるとして、無償化の恩恵というのは高所得者に手厚い、高所得者優遇だ、あるいは格差の拡大を招くといった懸念の声も出ているようであります。  こうした幼児教育、保育の無償化が高所得者優遇であるという声、意見に対して政府としてはどう応えていくのか、見解をお伺いしたいと思います。
  187. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  幼児教育、保育の無償化は、子育てや教育に係る費用負担の軽減を図るといった少子化対策と、生涯にわたる人格形成の基礎やその後の義務教育の基礎を培う幼児教育の重要性の観点から実施するものでございます。  今般の幼児教育、保育の無償化につきまして、高所得者を優遇しているといった御指摘につきましては、元々、所得の低い方の保育料は既に公費を投じて負担軽減を図っており、さらに、これまで低所得世帯を中心に先んじて段階的に無償化の範囲を拡大してきてございます。例えば、生活保護世帯と住民税非課税世帯に対しまして、合わせてこれまでに約四千五百億円の公費を投じて負担軽減を図ってきているところでございます。  これまでに投じた公費と今回の公費負担を合わせ、全体として見れば、三歳から五歳までの一人一人の子供に対して低所得世帯にも高所得世帯にも等しい公費が投入されることとなります。  具体的に言えば、認可保育所に通う三歳から五歳までの子供一人当たりの一年間の公費負担額は、等しく六十六万円程度となります。その上で、今回の無償化に併せ、食材料費のうち副食費の免除対象を年収三百六十万円未満相当の世帯の子供に拡充することとしてございますので、これらの世帯の子供一人当たりの一年間の公費負担額は七十二万円程度となるところでございます。加えまして、ゼロ歳から二歳までの子供につきましては住民税非課税世帯のみを対象として進めることとしてございます。  幼児教育、保育の無償化は、低所得者に手厚い公費負担となっていると認識してございます。
  188. 竹内真二

    ○竹内真二君 詳しい説明、ありがとうございました。  あと、例えば、これまでは、働いていても保育料で給料は飛んでしまうからと専業主婦をされていた方も多くいらっしゃるかと思うんですね。そういう方が、保育料が無償化されるなら是非働こうと思い立つ方も増えてくるかもしれないと思います。  そこで、今回の幼児教育、保育の無償化によって保育施設の利用申込みが増えて待機児童も増加してしまうのではないかと、そういう懸念があるんじゃないかと、そういう意見に対して政府の見解を伺いたいと思います。
  189. 本多則惠

    ○政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。  幼児教育、保育の無償化による保育の潜在ニーズへの影響についてでございますが、次のような理由から限定的ではないかと考えております。  まず、基本的に既にほとんどのお子さんが認可施設を利用できている三歳から五歳児を対象としていること、また、ゼロ歳から二歳児については住民税非課税世帯に限定していることでございます。  一方、待機児童の解消は待ったなしの課題ということで、最優先で取り組んでおります。二〇一八年四月時点の待機児童は、前年から約六千人の減少となって、十年ぶりに二万人を下回ったところでございます。しかしながら、現在も保育所に預けられない親御さんがまだまだいらっしゃるということは真摯に受け止めて、引き続き待機児童解消に向けた取組を推進させることが必要と考えております。  子育て安心プランによる必要な保育の受皿三十二万人分の考え方でございますが、これは、二十五歳から四十四歳までの女性の就業率が二〇二二年度末にほかの先進国並みの八割まで上昇することを想定して必要な整備量を推計したものでございます。したがって、今後様々な要因によって保育ニーズの増大があったとしても十分対応可能なものとなっていると考えております。  引き続き、子育て安心プランに基づいて、二〇二〇年度末までに待機児童を解消するため、全力で取り組んでまいります。
  190. 竹内真二

    ○竹内真二君 次に、保育士等の待遇改善についてお聞きします。  待機児童を解消するためには保育の受皿を増やす必要がありますけれども、現場では保育の担い手となる保育士不足が深刻化しております。昨年十一月の有効求人倍率は三・二〇倍、東京では六・四四倍でありました。  保育士資格は持っているものの現在保育士として働いていない潜在保育士の掘り起こしや、保育士の養成学校卒業者、卒業予定者へのアピールのためにも、政府は保育士等の処遇改善を進め、安心して働き続けられる環境を整えていくことが必要と考えております。  今後の保育士等の処遇改善の仕組みやイメージについて、政府の見解を伺いたいと思います。
  191. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  保育士等の処遇改善は大変重要な課題であると認識してございます。  このため、これまでも、二〇一三年度以降、月額約三万八千円に加えまして、二〇一七年度からは技能、経験に応じた月額最大四万円の処遇改善を実施し、今年度からは、新しい経済政策パッケージに基づき、月額三千円相当の処遇改善を行っております。厚生労働省が公表しております賃金構造基本統計調査を基に保育士の年収を算出いたしますと、二〇一三年の年収は三百十万円、二〇一八年の年収は三百五十八万円となっておりまして、五年間で約四十八万円増加したものと承知してございます。  高い使命感と希望を持って保育の道を選んだ方々が長く働くことができるよう、引き続き支援に努めてまいりたいと考えてございます。
  192. 竹内真二

    ○竹内真二君 次に、子ども・子育て支援制度に移行していない幼稚園についても、今般の法改正により、新たに給付が設けられて、償還払いで無償化の措置が講じられることになります。  この償還払いではなくて、保護者が利用料を払う必要がなくなる現物給付化を望む声も強く、結果的に幼稚園や市町村の事務負担の軽減にもつながるという指摘もありますけれども、こうしたことについて政府の見解を伺いたいと思います。
  193. 矢野和彦

    ○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。  子ども・子育て支援新制度の対象とならない幼稚園につきましては、今回の無償化に当たっても、現行の就園奨励費と同様に、償還払いとするか現物給付とするかなど、実施主体である市区町村が実態に応じて柔軟に支給方法を選択できるようにする方針としております。  一方で、償還払いに比べて、現物給付は、保護者は一時的な利用料の立替えが不要となり負担感が軽減するということ、また、市区町村は個々の利用者への給付事務が不要となり事務負担が軽減することなどの利点もあることから、国として各市区町村が現物給付を行うことを支援するため、例えば、市区町村や幼稚園の資金繰りに支障を来さないよう、年度当初に国費を交付するなどの支援策を検討していきたいと考えているところでございます。
  194. 竹内真二

    ○竹内真二君 次に、幼児教育、保育の無償化の開始時期である本年十月までもう半年を切りまして、この幼児教育、保育の無償化に向けた地方自治体の準備というものも様々多岐にわたっていると思います。例えば、新たに給付の対象となる施設を確認をすることや保護者を認定するといったことなどの事務もあると思うんですね。  そこで、一部の地方自治体からは準備に間に合うのかという不安の声もあると報じられておりますけれども、こうした点について政府の見解をお願いしたいと思います。
  195. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  幼児教育、保育の無償化の実施に関しましては、実務を担う地方自治体と国がよく連携して進めていくことが大変重要であると認識してございます。このため、昨年来、複数回にわたって国と地方自治体とで実務に関する議論を行う機会を設けたり、地方自治体職員向けの説明会を開催するなどしてまいりました。  そうした中で、地方自治体の皆様の御意見を丁寧に伺いながら、無償化の対象となる施設、事業ごとに詳細な事務の流れ、今委員御指摘の例えば確認の話とか認定の話とかも含めてでございますが、そうした詳細な事務の流れをお示しするなど、準備を進めてまいったところでございます。さらに、これらの取組に加えまして、昨年十二月に国と地方自治体とのハイレベルでの協議の場も設置するなど、一層丁寧に御意見を伺っておるところでございます。  十月からの実施に向けまして、引き続き、地方自治体や関係者の方々の御意見を丁寧に伺いつつ、準備を加速してまいりたいと考えてございます。
  196. 竹内真二

    ○竹内真二君 平成三十年、昨年ですけれども、この十一月の二十一日、それから十二月の三日に教育の無償化に関する国と地方の協議が行われたと伺っております。ここでは、幼児教育の無償化に係る財政措置等について国、地方の負担割合が検討されたと伺っております。  そこで、宮腰大臣にお聞きしたいんですけれども、この幼児教育の無償化に係る財政措置等の国、地方の負担割合など、財政負担の在り方に関する具体的な内容や調整について是非御説明を願いたいと思います。よろしくお願いします。
  197. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 今般の幼児教育、保育の無償化におきましては、国と地方で適切な役割分担をすることが基本と考えておりまして、国と地方へ配分される消費税の増収分を活用することによりまして必要な地方財源をしっかりと確保した上で、国と地方がよく連携して進めてまいりたいと考えております。  財政負担の在り方につきましては、昨年の予算編成過程におきまして、私自らが、関係する市町村長の方々と何度も意見交換をさせていただきましたし、また、委員御指摘の、関係閣僚と全国知事会、全国市長会、全国町村会の代表者とで教育の無償化に関する国と地方の協議を二回開催するなど、丁寧に、そして誠実に説明を尽くしてまいりました。その結果、財政負担の在り方につきまして現行制度の保育所等に係る負担割合と同様とすることといたしまして、さらに、初年度に要する経費について全額国費により負担すること、総務省と連携をいたしまして必要な地方財政措置をしっかりと講じていくことなどにつきまして、地方三団体それぞれの団体における所要の手続を経て、組織として御了承をいただいたところであります。  引き続き、実務を担う地方自治体の皆様の御意見をしっかり伺いながら、本年十月からの実施に向け、準備や周知に万全を期してまいりたいと考えております。
  198. 竹内真二

    ○竹内真二君 十月からの実施に万全を期していただくという強い決意表明がありましたので、是非よろしくお願いしたいと思います。  少し時間が残っておりますので、ちょっと私の方から。  今回、この幼児教育、保育無償化というのは非常に公明党にとっても画期的な法案となっておりまして、というのも、実は、公明党というのは二〇〇六年四月に少子社会トータルプランというものを出しておりまして、そのときの問題意識というのがあって、今回の無償化についてもいち早く主張したという経緯があります。  そこの少子社会トータルプランに実はこういう当時の背景がありまして、社会保障給付費の中で、児童、家族関係の給付費というのが、当時ですけれども、平成十五年度で約三兆円ぐらいに上っていたんですけれども、社会保障給付費全体の八十四兆円という比率の中では僅か三・八%だったんですね。一方、高齢者関係の給付というのは七〇%あったんです。はるかに低い水準にこの児童、家庭関係の給付というものがとどまっていたと。  そこで、当時、家族分野への支出の社会支出に占める割合というのは三・四%だったんですけれども、当時のアメリカで二・五%というふうに低いところもあったんですけれども、大体イギリスとかフランスというのは一〇%まで行きませんけど一〇%近い、そういう数値を示しておりまして、非常に西欧諸国に比べると日本は低いという、そういう現状にありました。そして、GDPに占める比率というのも僅か〇・六%で、OECD諸国の中では二十六位と最低に近い水準であったと。  そういう当時、現状がありまして、公明党としても、子育ての総合的な支援を考えるに当たって、子育ての基本的な経済的な負担というのは社会全体でこれを支えて、出産、子育てで個々人に過大な追加的な負担を求めないという原則を確立すべきであると、こういうことを少子社会トータルプランで発表いたしまして、その問題意識に基づいて、例えば認可保育所、無認可保育所、また幼稚園など、保育、教育に関わるサービスの利用者負担についても公私の格差とかそういったものの解消に取り組んでいくという大枠を示しまして、具体的には、就学以前の幼児教育についてその重要性を再認識して、教育と保育の一体的推進とその普遍的な提供を実現するため、利用料の無料化も視野に入れてしっかり検討を進めていくべきだと、こういうことを少子社会トータルプランで訴えまして、それから約十三年ですけれども、今回、この法律案ができて、十月からの実施がもう視野に、もう間もなく、多くの人が待っているという状況になったことに対して私も党の一人として非常に感慨深いものでありまして、是非とも円滑な審議をしていただいて一日も早くこの法案が成立することを望みまして、ちょっとまだ早いですけれども、私の質問とさせていただきます。  ありがとうございました。
  199. 清水貴之

    ○清水貴之君 日本維新の会の清水です。どうぞよろしくお願いをいたします。  まず初めに、今回の無償化の対象施設ですけれども、国の基準を満たしていない施設が五年間の経過措置期間とはいえ今回無償化の対象になるというところから質問を始めさせていただきたいと思います。  先ほども説明ありましたとおり、やむなく認可外を利用している保護者に対しての措置だという話ではあります。その点については理解をするんですが、ただ一方で、やはり質の担保、確保、これが本当に可能なのかどうなのか、何か問題が起きたときは果たしてどうするのか、こういった様々な懸念があるというのもこれも事実だと思います。  やはり質の確保、担保、これが大事だというふうに思いますが、これに対してはどのように実行していくつもりでしょうか。
  200. 本多則惠

    政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。  今般の無償化を契機といたしまして、認可外保育施設の質の確保、向上を図ることが非常に重要だというふうに考えております。このため、指導監督の手法やルールの明確化等を行うことによりまして、児童福祉法に基づく都道府県等による指導監督、こちらの徹底を図ってまいります。これとともに、認可外保育施設指導監督を含めて、都道府県の児童福祉関連事務に従事する職員配置について、地方交付税措置の算定基礎において、今年度から標準団体について担当職員一名が増員されたところでございます。  さらに、関連する取組といたしまして、指導監督基準の内容についての説明や事故防止に向けた助言などを行います巡回支援指導員の配置の拡充ですとか、指導監督基準を満たさない認可外保育施設が基準を満たし、さらに認可施設に移行するための運営費の補助等の支援などの取組を行ってまいります。  また、実施主体でございます市町村の役割も極めて重要であると考えておりまして、改正法案におきましては、市町村長に対して、対象となる施設を特定する確認や都道府県知事に対する必要な協力要請などの権限を与えるための規定を設けておりまして、無償化の施行後は都道府県と市町村が連携して認可外保育施設の状況を把握していくことも重要と考えております。  本年十月からの無償化の施行に向けて、認可外保育施設指導監督を担う地方自治体の御意見を丁寧に伺いながら準備を進めてまいります。
  201. 清水貴之

    ○清水貴之君 都道府県の指導監督の充実という話がありました。そうなると、やはり都道府県の、その自治体の負担というのも非常に大きくなってくるのではないかというふうに思います。そのための措置として増員をするとかいう、そういった話につながってくるのではないかというふうに思いますが、果たして、じゃ、それで十分なのかどうかということですね。  何かあったときの、問題起きたときの責任の所在というのもこれもやはり大事になってくるかと思いまして、この辺り、国が担うのか都道府県が担うのか。指導監督は都道府県がやるから問題が起きたら都道府県の責任だ、また後で質問しますが、条例でこの辺も定められることができるということですが、となると、結局は都道府県が責任を担うことになるのか。この辺が非常に何か曖昧なまま進むというのは後々余りよろしくないのではないのかなというふうに思うんですね。この辺りの整理。  都道府県のあと負担については、これまでもこの監督というのはやっているわけですからその延長線だというふうに考えるのか、それとも、やっぱり負担はこれは発生する、だから様々手当てをしていくので一緒に頑張っていきましょうという、そういった姿勢なのか。この辺りについての認識を聞かせてください。
  202. 本多則惠

    政府参考人(本多則惠君) 一義的には、児童福祉法に基づいて都道府県等が指導監督を行うことになっておりますので、こちらの徹底を行っていただくということかと思います。ただ、その際に当然都道府県の負担というのはございますので、負担が少しでも軽減できるように指導監督の手法やそのルールの明確化を国の方で行って、それをお示しすることによって負担軽減にもつながるのではないかと思っております。  また、先ほどのちょっと繰り返しにはなりますけれども、市町村も無償化の実施主体ということで新たな役割を担うことになりますので、国、都道府県、市町村がそれぞれ担うべき責任を果たし、また、かつ連携もして進めていくことが重要かというふうに考えております。
  203. 清水貴之

    ○清水貴之君 確かに、実施主体は都道府県とか、その管理監督、主体はそうなんですけれども、ただ、これは政策としてはやっぱり国が進めている政策ですよね。  これ、そもそも費用負担の割合のときの話でも、やっぱり地方からは、これはもうもっと負担を減らしてくれ、国の負担をもっと大きくしてくれという要望が出て、それが最初、三分の一、三分の一、三分の一だったのが、半分、四分の一、四分の一に変わったんだというふうに認識していますので、やはり地方からしますと、もういろんなことが降って湧いてきて様々負担が増えるわけですね。結局は国がやろうとしていることじゃないかという、こういう意見がありますので、やはり国、都道府県が自治体がという話ではなくて、やはりこの辺はしっかりと国としてもコミットしていく必要があるんじゃないかというふうに思います。  もう一点、認可施設に移行するための運営費の支援の充実というのがありました。この辺りの、これも基本的なところなんですけれども、認可に移行を目指すもちろん施設もあるでしょうし、その基準を満たしていない施設はもちろん五年間の間に基準を満たすようにというふうに流れていくんでしょうが、ただ、この認可、認可外の話になりますと、認可がいいという人もいれば、ただ、いろんな利便性の面で、いや、認可外の方が使い勝手がいいからあえて認可外を使用しているという方もいらっしゃって、この辺というのが非常にもう様々な、使う側、利用する側のその考え方とかによって変わってきていると思うんですね。  ですから、全て認可施設に移行するための支援ということになりますと、それぞれやっぱり思惑があって使っている人たちがいますので、この辺りに対しても何か整理が必要かなというふうに思うんですけれども、認可、認可外の話でいいましたら、どのように政府としては考えていくんでしょうか。
  204. 本多則惠

    政府参考人(本多則惠君) 認可外保育施設への支援といたしましては、もちろん、認可への移行を希望される施設に対しては移行についての助言指導などを行っていくわけでございますけれども、もちろんいろいろなニーズの受皿として認可外保育施設が担っている役割もあると思いますので、今年度からの事業では、認可外保育施設として、ただ、やっぱり無償化の対象、五年後にもなっていただくためには指導監督基準を満たしていただく必要がありますので、認可外保育施設として指導監督基準を満たすための支援というのも今年度から開始をしているところでございます。
  205. 清水貴之

    ○清水貴之君 もう一点お聞きしたいのが、その五年の間、ひとまずスタートしてみたけれども、さすがに、この施設は問題があり過ぎてさすがにもう無償化の対象にしているわけにはいかないなんということも起きてくると思います。  この場合は、地方自治体が条例で定めていったら、その基準外だったらそういう対象外になるんでしょうけれども、そうじゃない、地方自治体と国の考え方が例えば違うとか、地方自治体では認めている施設だけれども様々な問題が起きていて、さすがにこれは国としてはよろしくないんじゃないかなというときも発生するんじゃないかなというふうに想定をするんですけれども、こういった場合というのは、無償化の基準から外す、外さない、そういった話というのは例えば国が率先してこれは制度上できるものなのか、やはり自治体の条例制定、自治体が主体的にこれは定めていかなければいけないものなのか。これはどのような形になっているのでしょうか。
  206. 本多則惠

    政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。  今回、五年間の猶予期間中の措置といたしまして、待機児童の状況等が地域によって大きく異なることから、保育の需給状況等をそれぞれの自治体で勘案していただいて、市町村が特に必要と認める場合には条例によって対象施設の範囲を定めることを可能とする仕組みを盛り込んでいるところでございます。  ただ、条例で無制限にできるというわけではなく、法律のその本則のところまでの絞り込みということでございまして、例えばその認可外保育施設を丸ごと除外するといったようなことは条例によってもできないという仕組みになっております。  ですので、この仕組み自体、国と地方自治体との協議を踏まえて設けた仕組みとなっておりまして、条例を制定する市町村が地域の実情に応じて適切に対象施設の範囲を設定していただいた上で、かつ、その住民の御理解を得ていただくことも必要と思っておりますし、またそのように運用されるものと期待をしているところでございます。
  207. 清水貴之

    ○清水貴之君 ただ、その場合なんですけれども、そうしますと、各自治体で条例で定めるということになりますと、やはり自治体ごとに、もちろん当たり前ですけど、基準が変わってくる可能性があるわけですね。こちらの市では、自分が住んでいる市ではもう全てが無償化になる、自分が通わせようと思っている施設は無償化になるけど、隣の市では違うということが起きるわけですね。  そうしますと、やはり住んでいる方々の間で不公平感というのが、もちろんこれ財源は消費税の増税分という話になっているわけですから、みんな応分負担をしているんだけれども、適用されるのはその住んでいる場所によって違うと、こういった不公平感が生まれることに対してはどう説明をしていくつもりでしょうか。
  208. 本多則惠

    政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。  今般、条例で範囲を制限、限定できるという仕組みを設けておりますのは、待機児童の状況等も都市部と地方とか地域によって非常に大きく異なっております。ですので、そういった保育の需給状況等を勘案して必要な場合もあろうということで条例で限定をできるということといたしております。  ですので、条例を定める際に、当然、その地方自治体の議会の議決を経るわけでございますので、そういったプロセスを経ていただくことと、また自治体としてその利用者に御理解をいただけるように取組をされるものというふうに考えておりまして、委員御指摘のその不公平感といった問題も、当然、自治体なり、またその議決をしていただく議会なりで踏まえた御議論がされるものというふうに考えております。
  209. 清水貴之

    ○清水貴之君 待機児童の状況はもちろん一つあると思うんですが、これはどのように、例えば首長さんとかがどうやって考えるかということも非常に大きく関わってくるんだというふうに思うんですよね。そうしますと、本当に、この前の、今問題になっているふるさと納税じゃないですけれども、もう積極的にやるんだという自治体もあれば、いやいや、うちはルール守ってみたいなところもあって、やっぱり温度差が出てきて、これも不公平感につながるんじゃないかなというふうに思うんですね。  もちろん、自治体で条例で定めるから説明責任はあるんだけれども、政策として、もうさっきの繰り返しになりますけど、国としてのやっぱり政策なわけですね。国としてこれは無償化というふうに言っているわけで、財源は消費税なわけですから、やっぱり利益を受けられる人と受けられない人が出てくるというのは、何かちぐはぐなことが起きるんじゃないかと。  あとは、自治体にある程度任せるというのは、私ども維新というのは地方分権進めましょうという政党ですから、自治体ごとに考えて基準を作っていくところには賛成なんですけれども、でも、何か自治体に、先ほどの管理監督もそうですけれども、国が率先していながら投げてしまっている部分が大分大きいんじゃないかなと、自治体の負担というのが増える仕組みになっているんじゃないかなというふうに感じてしまうんですけれども、同じような答弁かもしれません、もう一度お話聞かせていただけたらというふうに思います。
  210. 本多則惠

    政府参考人(本多則惠君) 条例で無償化の対象範囲を限定できる仕組みを設ける際にも、地方自治体との協議を踏まえて仕組みの設計をいたしておりまして、その住民の方の不公平感といったようなものが仮に発生する可能性があるといたしましても、そういうことも含めて自治体で御判断いただくのではないかというふうに考えております。
  211. 清水貴之

    ○清水貴之君 認可外の話でもう一つ、先ほども出ましたが、ベビーシッターについてもお聞かせください。  今議論をしているという話でしたよね。その基準や何か、あと研修とか受講とか、こういった基準を定めているという話なんですが、やはりベビーシッターも質の担保というのが、果たしてどのように行っていくのかなというところが疑問のところでして、しかも、今まさに議論をしているという話ですので、この秋から実施するに当たっては大分進行具合が遅いのではないかなというふうに実際感じてしまいますけれども、このベビーシッターについての基準などについてお話を聞かせてください。
  212. 本多則惠

    政府参考人(本多則惠君) この無償化を契機といたしまして認可外保育施設全般の質の確保、向上を図ることが重要だと考えておりますが、特にベビーシッターにつきましては、現在の認可外保育施設指導監督基準が、これが施設での保育を前提としておりまして、自宅で一対一で保育を行うベビーシッターの特性に応じた基準となっていないところでございます。ベビーシッターにつきましては、現在の基準では保育士又は看護師が望ましいとしているのみでございます。  こういった現状を踏まえまして、このベビーシッターにつきまして保育従事者の資格や研修受講などについて新たな基準の創設が必要と考えておりまして、基準の検討に併せて、地方自治体による指導監督の方法についても検討することとしております。具体的には、関係団体の代表者や有識者、地方自治体の関係者をメンバーとする社会保障審議会の専門委員会で三月から議論を始めたところでございます。  十月からの無償化の円滑な施行に向けて、市町村におきましても条例制定などの準備期間が必要だというふうに考えますので、そういった点も考慮して、できるだけ速やかに基準を示せるように検討を進めてまいりたいと思っております。
  213. 清水貴之

    ○清水貴之君 その基準を作りまして、受講して、登録してということになるんだと思うんですが、じゃ、実際にその質の担保、預けた場合にどうやって質を担保して、さっきおっしゃったとおり、密室での一対一の保育ということになりますから、非常にこの辺りが難しいんじゃないかなというふうに思うんですね。  ちょっとテレビの見過ぎかもしれませんが、海外なんかでは、よく隠しカメラが備えられていて、ベビーシッターさんが子供たちに何か悪いことをしているみたいな、あんな映像なんかも見てしまったりすると、本当に密室で子供には残念ながらそれほど強い意思が持てないわけですから。  ベビーシッターさんを評価していくとか監督していく、基準作って講習を受けてもらうとか、そういったことはできると思うんですが、実際のその現場でどうやってそれが保たれるのかというのが非常に難しい。そこにもちろん公費が入るわけですから非常に難しいなというふうに思うんですが、これは可能なことなんでしょうか。
  214. 本多則惠

    政府参考人(本多則惠君) まさに御指摘のとおりでございまして、ベビーシッターにつきましては、基準の創設の検討と併せて、その履行確保というか、それをどうやって守っていただくために指導監督をしたらいいかということも重要な論点だと思いますので、先ほど申し上げました専門委員会では、基準の創設の議論と併せて地方自治体による指導監督の方法についても検討することとしております。ですので、その議論の結果を踏まえまして、基準の周知とその指導監督を行ってまいりたいというふうに考えております。
  215. 清水貴之

    ○清水貴之君 もう一点、ベビーシッターについてなんですが、その質の確保とともに、やはり仲間間で例えば預け、ある意味、不正受給といいますか、不正受領というんですかね、こういったことが起きる可能性というのも一つ想定していかなければいけないんだというふうに思います。  何か悪いことばかり考えるというのもよくないのかもしれませんけれども、でも、この次に便乗値上げ、保育料の値上げの話もさせていただきますけれども、今回この無償化に当たって保育料を値上げしようと考えている施設が、これ共同通信の調査ではもう四割に上っているという話なんですね。ですから、やはり、公費となりますと残念ながらそういうことが起きる可能性があるわけです。  こういったことを、これはできなくもないですよね。どういう基準を作られるのか分かりませんけれども、親御さん同士で預け合ってその保育料をもらうとか、実は実際はそういうことをしていないのに、預けていないのにもらうとか、こういったこともうまくやればできないこともないような仕組みになりかねないんじゃないかなというふうに思うんですけれども、こういったところをどうやって引き締めていく、対処していくというふうに考えているんでしょうか。
  216. 本多則惠

    政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。  この無償化の対象になります認可外保育施設についてはその届出をしていただくことが必要なんですけれども、届出の対象外となっているものがございまして、それは親族間の預かり合いですとか、あるいは設置者の親族や又は親族に準ずるような密接な人的関係がある方による預かり、こういったものは届出の対象外、つまり、その無償化の対象外としているところでございます。  実際にそういったところをどういうふうに確認をしていくのかといったことも重要、そういった方法も重要になるかと思うんですけれども、そういったことも含めまして、施行に向けて準備を進めてまいりたいと思います。
  217. 清水貴之

    ○清水貴之君 もちろん、親族だけの話ではないですよね。これは友人間とかでもできる話ですので、それは見ていく必要があるんじゃないかなというふうに思います。  続いて、保育料の引上げの話なんですが、これも先日の本会議登壇の方でも質問させていただきまして、答弁としては、理由の届出や保護者への説明を義務付けることにより防止するということなんですが、これも、その理由ですね、引き上げるとき、値上げするときの理由というのは、ある意味、何とでも言おうと思えば言えるわけですね。  先ほど申したとおり、実際、共同通信の調査では、これは百の園を調査していますけれども、来年度から値上げすると答えたのは三十九園、ですから、四割ぐらいが値上げを検討している、値上げするというような回答をしています。そのうちの無償化が影響したという回答は十七の園に上ったということなんですね。この値上げの方法としても、その無償化の対象になっていない通園の送迎費とか給食費、こういったものを、今までだったら別でもらっていたものを親御さんからいただくお金の中に含めて一緒にして上げるというようなことを考えているという施設もあるわけですね。  こういったところをどう防止していくか。本当に必要な値上げだったら、今いろんなものが、人件費だって上がっていますし、様々コストが掛かるというのはこれは理解しますけれども、ただだから、無償化だから、国からお金が来るから、じゃ、ちょっと上げておこうかというような、これはやっぱり防がないと、予算はもう本当に幾らあっても足りないんだというふうに思うんです。  こういったところをどうやってしっかり見ていって防止していくのか、対策を聞かせていただけますでしょうか。
  218. 小野田壮

    政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  保育料の値上げが許容されるかどうかにつきましては、質の向上を伴うなど、その値上げに適切な理由があるかどうかといった観点で判断していく必要があると考えております。例えば、人件費の高騰や優秀な保育士、教員の確保などは真に対価が必要な場合である一方、無償化の対象者にのみ高額な保育料を課す取扱いなどは許容し難い場合と言えるのではないかと考えているところでございます。  その値上げ防止の実効性の部分でございますけれども、値上げ防止につきましては、関係省庁などと連携し、関係団体への働きかけを行うこと、保育料の変更の理由を届出させたり、保護者そのものに御説明をしっかりさせる、あるいはその実態の調査、把握を進めていくこと、こうした取組を進めているところでございますが、このように事業者による自主的取組、保護者によるしっかりとしたチェック、さらには行政による働きかけ、こうしたものが相まって機能するよう、しっかりと検討してまいりたいと考えてございます。
  219. 清水貴之

    ○清水貴之君 そのやり方は、実際、どうでしょう、機能するんでしょうか。  というのも、これは私立の施設になるわけですから、どこかに全部これ届けなければいけないんですかね。値上げする場合にどこかに、行政機関に届けなければいけないんだったらその時点で全てチェックできるようになると思うんですけれども、親御さんへの説明だけで、これ民対民の契約ですから、これ済むという話でしたら、説明して、親御さんからしてもこれも申し訳ないけど自分たちの懐が痛む話ではないので、それほど強く何か上がるからといって反対が出ることもないと思うんですね。  この辺りが実際のところはチェックできるような体制とか仕組みになっているんでしょうか。
  220. 小野田壮

    政府参考人(小野田壮君) 例えば、保護者への説明につきましては、最近、厚労省さんでございますけど、児童福祉法施行規則の一部改正を行いまして、この中で、直近の変更の内容及びその理由については、その施設内に掲示をするとともに、親御様に、保護者に対して通知、直接の説明を行うべきということを盛り込んでいるところでございまして、強制力という意味ではなかなか難しいところではございますけれども、そういった観点から見える化を図るような中で、あるいはこれから三府省連携しながら実態把握も進めていこうと思っておりますので、そうしたことを総合的に進めることによって何とか便乗値上げ的なものを防いでいきたいというふうに考えてございます。
  221. 清水貴之

    ○清水貴之君 ちょっと何度も質問して申し訳ないんですが、一園一園ちゃんとしっかり見れるようなことが、これ実際可能なんですか。一つ一つチェックしていけるものなんですか。今のお話だったら、団体にとか親御さんにとか、何かちょっと間接的な感じがするんです。  そうじゃなくて、やっぱり直接的に一つ一つ、先ほどの説明でしたら、本当にこの値上げが適切かどうかを見ていかなきゃいけないということは、一つ一つの園の値上げについて、これは何なんだ、どうなっているのか、これは何なんだということを見なければいけないんですが、ということをやろうとされているんだろうけれども、今の説明でしたら、どっちかというと、ほわんとその外にある大きな枠組みのチェックでとどまってしまっているような感じを受けたんですけれども、これについてはいかがでしょうか。
  222. 小野田壮

    政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  先ほど申し上げました実態の調査、把握をしっかり進めていくことにしてございまして、これ、まだ三府省で検討中でございますけれども、その把握においては一園一園しっかりと、その理由、仮に値上げする場合にはその理由はどういったものかというのは把握できるような調査にしていきたいというふうに考えてございます。
  223. 清水貴之

    ○清水貴之君 続いて、大臣、お伺いしたいんですけれども、この無償化が進むに当たって、これは地元の保育園、幼稚園の先生をされている方からお話を聞かせていただいたんですけれども、実際、無償化になるからということで、無償だからということで子供を預ける保護者というのも実際増えてきているという話を聞かせていただきました。  本当に今まで必要な方で金銭的に大変で預けられなかったから預けるという、これはいいことだと思うんです。こういうことがどんどん進んでいって生活しやすくなっていくのはいいことだと思うんですけれども、逆に、これは非常に難しい問題だと思うんですけれども、先ほどもちょっと少し話がありましたが、昔でしたら、やっぱり家族間で子供の面倒を見たりとか御近所でという話があったと思うんですが、今だったらこれも、もうお金掛からないなら預けようかなとか、若しくは必要以上に長い時間であったりとか、預ける必要がないときも預けるとかいうことが起きる可能性もこれ十分あるわけですね。  そうなると、子供の教育、保育と親とのこの関係というのもある意味変化をしてくる、考えていかなければいけないんじゃないかなというふうに思うんですが、進めることは我々も大賛成なんですが、そういう教育という面では果たしてどういう将来が待っているのかなという、非常にそういう、先生から実際にお話を聞かせていただいたときに不安に感じたもので、この辺り、大臣、なかなか答えが出にくい話だとは思うんですけれども、何か御回答ありましたら、お話聞かせてください。
  224. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 今般の幼児教育、保育の無償化におきまして、認可保育所等が無償化の対象となるためには、地方自治体によって、保護者が就労を常態としている場合、あるいは親族を常時介護している場合など、保育の必要性があると認定されることが必要です。  清水委員の御指摘は、教育の観点から見た場合にどうかという御質問ですよね。これはなかなか難しい。子供さんによって発達度合いも違うと思いますし、特にゼロ―二歳の場合は、先ほども御答弁でちょっと申し上げたんですけれども、やはりそれはそれぞれの御家庭の御判断でもあろうかと思いますが、仮に働くことを希望するということで仕事と子育てを両立したいといった場合にはやはり保育所の受皿を整備をするということなどの環境整備に取り組むことが必要でありますし、また、自宅で子育てをしたいといった場合に、そういう方に対する支援もしっかりやっていく必要があるのではないかなというふうに思っております。  御家庭での子育て支援につきましては、一時預かり事業、あるいは地域子育て支援拠点、子育て世代包括支援センター、そういう環境整備を進めているところでありまして、最終的には、環境整備を進めつつも、それぞれの御家庭の御判断によるものではないかというふうに考えております。
  225. 清水貴之

    ○清水貴之君 最後に、これも出ましたけれども、準備の話も最後聞かせてください。  やはり、今いろいろ質問していても、今制度設計しているところもあって、本当にこれから、その制度設計ができた後に議会の条例制定という話もあるわけですね。ということは、相当やっぱり時間、相当タイトな中でこの話進んでいるというふうに思うんですけれども、この辺りの進め方についてもお聞かせいただけますでしょうか。
  226. 小野田壮

    政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  幼児教育、保育の無償化の実施に関しましては、実務を担う自治体と国がよく連携して進めていくことが大変重要であると認識してございます。  地方自治体の準備につきましては、昨年来、複数回にわたりまして国と自治体で実務に関する議論を行う機会を設けまして、一緒になっていろいろ検討してきてございます。例えば、それぞれの施設、事業ごとのその流れについてフロー図も作ってございますし、それを更にメンテしていくというんですかね、そういう段階に入ってきておる状況でございます。また、これらの取組に加えまして、昨年十二月に国と地方自治体とのハイレベルでの協議の場も設置するなど、一層丁寧に御意見を伺ってきているところでございます。  十月からの円滑な実施に向けまして、更に一層、自治体向けの説明会の実施、機会を捉えた効果的な広報など、様々な取組を通じまして丁寧な周知、説明に努めるとともに、しっかりと準備に万全を期していきたいと考えてございます。
  227. 清水貴之

    ○清水貴之君 終わります。ありがとうございました。
  228. 田村智子

    ○田村智子君 日本共産党の田村智子です。  十二日の本会議で、この法案には無償化を担保する条文がなく、経済的負担の軽減について適切に配慮という条文では時の内閣政策判断、国の財政事情で無償化でなくなる可能性があるのではないかと質問をいたしました。総理は、安倍内閣としては、選挙でお約束した幼児教育、保育の無償化を実施するため、消費税率引上げの増収分を活用し、安定財源を確保することにより、恒久的な施策として実施することを担保すると答弁されました。  わざわざ安倍内閣ではと限定をされましたように、やはり内閣の判断が変われば、法律を変えなくとも政令改正で有償化することは可能だというふうに思いますが、確認いたします。
  229. 小野田壮

    政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  今般の幼児教育、保育の無償化は、幼稚園、認可保育所、認定こども園のほか、待機児童問題によりやむを得ず認可外保育施設を利用せざるを得ない人がいることから、認可保育所の入所要件と同様に、こうした施設を利用する保育の必要性のある子供についても対象とすることにしてございます。  このうち、幼稚園、認可保育所、認定こども園につきましては、子ども・子育て支援法による政令で定める額を限度として市町村が定める額を利用者に負担させることができる仕組みとなってございまして、これまでの段階的無償化においては、この政令で定める額を改正することにより実施してきたところでございます。  今般の無償化の実施に当たってでございますけれども、今回の改正法案におきましては、基本理念に子供の保護者の経済的負担の軽減について適切に配慮する旨を加えたこと、また認可外保育施設等を利用した場合の負担軽減を行うための仕組みを法律上規定し、認可施設の無償化と一体的に推進することとしていること、また実施に必要な安定財源を確保していること、こうしたことを総合的に勘案いたしますと、認可施設について無償化をやめるということは想定しておらず、また困難であると考えてございます。
  230. 田村智子

    ○田村智子君 私たち法案の審議しているんですから、法案上は政令変えればいいだけなんだから、これ有償化できるでしょうと聞いているんですよ。そこをちゃんと答えてくださいよ。
  231. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えします。  ちょっと繰り返しになりますけれども、今回の改正法案の基本理念に、子供の保護者の経済的負担の軽減について適切に配慮するという旨を加えさせていただく改正をしてございます。また、認可外保育施設等を利用した場合の負担軽減を行うための仕組みを法律上規定し、認可施設の無償化と一体的に推進することとしてございます。  こうしたことから、認可施設について無償化をやめるということは想定しておらず、また困難であると考えてございます。
  232. 田村智子

    ○田村智子君 想定しておらずというのは政策判断ですよ。駄目ですよ、そういうごまかしやったら。法案の審議なんだから、法案について聞いているんだから。  これ、大臣にもお聞きします。民主党政権での高校授業料無償化は、授業料不徴収という条項が法律に盛り込まれました。だから、安倍政権が政策変更をした際には国会の審議を経なければできなかったんですよ。今回、政令なんだから、国会審議なく、できるはずですよ。義務教育無償化以来七十年ぶりの改革という幼児教育無償化は、政令で給付金の額をどう定めるかというだけなんですよ。  しかも、じゃ、もう一つ指摘しますけれども、保育所や幼稚園に関する給付の条文、これ二十七条三項にあるんですけれども、ここには保護者の所得に応じて市町村が定める額を控除した額を給付するという条文を変えていないんですよ。それで、小規模保育等についても、地域保育給付に関する二十九条三項はやっぱり変わっていないんですよ。これ、保護者の所得に応じて市町村が定める額というのは、つまり保育料のことですよ。この保育料の分を控除した額を給付すると、こういう条文のままなんです。三歳から五歳についても例外規定を置かれていないんです。だから、法律上は応能負担の保育料を徴収するという規定を何も変更していないんですよ。  これが七十年ぶりの改革なんでしょうか。法律上、無償化を恒久的制度とする担保はないと思いますが、大臣、いかがですか。
  233. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 安倍政権におきましては、子ども・子育て支援新制度の保育所、幼稚園等について、これまでも段階的に無償化を進めてまいりました。その上で、安倍政権としては、選挙でお約束した幼児教育、保育の無償化を実施するため、消費税率引上げの増収分を活用し、安定財源を確保することにより、恒久的な施策として実施することとしております。  こうした選挙でお約束した政策を恒久的な安定財源を確保した上で実現するという前提の下に、今回の改正法案において、基本理念に子供の保護者の経済的負担の軽減について適切に配慮する旨を加えた上で、様々な対象サービスについて無償化を実現できるよう、所要の規定の整備を行うものであります。  今般の無償化は少子化対策や幼児教育の重要性に鑑み実施するものでありまして、こうした観点からは、政権の意向にかかわらず変わらないものであることから、恒久的な施策として実施していくことが重要であると考えております。
  234. 田村智子

    ○田村智子君 まあ、お答えになっていないんですよね。本当に最近の国会審議で駄目ですよ、政府答弁。法案の審議なんだから、私は法案に沿って聞いているんだから。政策的判断を無視するつもりはありませんよ。法案上はその条項ないでしょうと指摘しているんですよね。ないんですよ。保育料徴収の規定もそのままなんですよ。これは事実なんです。  総理は、今も御答弁あったように、消費税増税の増収分を安定財源として確保することが恒久的措置だと答弁をした。これ、政策判断なんですよ。本当にそこをごちゃ混ぜにするの、やめてください。  しかし、この消費税については、社会保障の財源としてふさわしいものだとも繰り返し言われているんです。医療、介護、年金に充てるということですよね。これ、消費税の税収だけではとても必要な経費を全部賄えるものではありません。また、低所得世帯への高等教育の修学支援にも使うという説明もあり、更に言えば、今国会では、これまでは消費税は借金返済に充てられてきたという答弁さえあるわけですよ。  消費税の税収に色は付いていません。必ず幼児教育の無償化にこれだけ充てるんだということにならない。特別会計にだってなっていないんですから。消費税増税分を充てるから恒久的というのは余りにも無理な説明ですよ。  国の財政状況次第で無償化変更する、あるいはそうでなければ消費税増税する、こういう政策判断が求められることになるんじゃないですか。もう一度、大臣、お願いします。
  235. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 幼児教育、保育の無償化の財源負担につきましては、未来の世代に回すことなく、安定財源を確保した上で進めるため、消費税率引上げによる増収分を活用することにしております。消費税は、税収が景気や人口構成の変化に左右されにくく、安定しておりまして、勤労世代など特定の者への負担が集中しないことから、社会保障の財源としてふさわしいものであります。  今般の消費税の使途の変更により、選挙でお約束した施策を実施するために必要な財源が十分確保されており、恒久的な施策として実現できるよう全力で取り組んでまいります。
  236. 田村智子

    ○田村智子君 本当に法案の議論をやりましょうよ、本当に。政策の議論は政策の議論としてあると思うんですけどね。  この政令改正による無償化は、認可保育所や幼稚園など、認可施設に入所した場合なんですよ。認可保育所などを希望しても入れない待機児童問題を解決しなければ、無償化の対象にはなれないわけですね。  待機児童問題、いまだ深刻です。私も保育に関する集会やシンポジウムなどに幾度となく参加してきましたが、リーマン・ショック後から、シングルマザーが、待機児童となり、保育料の高い認可外施設に預けざるを得なくなっているという話を何度も聞いてきました。  資料を見てください。これは、私立の保育所の保育料、国基準のですね、階層ごと、つまりは所得階層ごとに保育所への入所人数の割合を表にしたものです。  国の基準は長く七段階とされてきて、今は高所得層を切り出すために八階層になっているんですけれども、この第一階層というのは生活保護受給世帯ですね。第二階層は保護世帯以外の住民税非課税世帯。大体、第四階層ぐらいが世帯収入、給与所得で見ると四百万から八百万円という言わば中間層と言われるようなところなんですよ。  これ、見てみますと、例えば住民税非課税世帯、第二階層が占めている、入所のその伸びですね、伸びを見てみると、二〇〇九年から二〇一四年の伸びを見ると、約一割伸びているんです。しかし、中間層より上、第五階層、第六階層、比較的高所得のところですね、これは約三割伸びている。  その結果、どういうことかというと、二〇〇四年から二〇一四年の比較で見てみると、住民税非課税世帯がどれぐらい入所しているか。これは二〇〇四年一七%だったものが一二%程度になっているんですね。第五階層、第六階層はいずれも伸びて二五%前後になっているというふうになっているんです。  これ、認可保育所は、私立も公立も同一自治体では保育料は同じです。自治体が利用調整と入所決定もしているので、公立保育所に低所得世帯が集中するということはまず考えられないわけなんですよ。そうすると、高所得層の方が言わば入りやすくなっているんじゃないだろうかということが見えてくるんですね、この資料からは。  なぜこのような差が生じてくるか。やはり両親共にフルタイムの正規雇用、つまり、一日の勤務時間が長いといわゆるポイントが高くなる。逆に、不安定雇用だったりパート労働だとポイントが低くなってしまうと。また、経済的な事情や子育ての負担から、シングルマザーが、母親が自分の親と同居をするという場合も少なくないんですけれども、これもまたポイントが低くなる。  結果として、共働きの比較的高額所得の世帯は保育所に入りやすい、逆に非正規労働者や一人親家庭が入所しにくい、こういう実態が今生じているんじゃないのかと思いますが、大臣の見解はいかがでしょうか。
  237. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) この資料は二〇〇四年、二〇〇九年、あるいは二〇一四年ということで段階的に整理がしてある資料だと思いますが、実は、社会保障・税一体改革の中で全世代型社会保障ということを打ち出して、それを当時の与党民主党さんと当時の野党であった自民党、公明党がこの合意をして、実際にそれを段階的に進めて、進み始めたのが二〇一六年度からということになっております。段階的にこの生活保護世帯……(発言する者あり)平成二十六年からね、平成二十六年から、ということは二〇一四年からこれがスタートです。二〇一四年から段階的に、生活保護世帯の方々、それから住民税非課税世帯の方々、こういうところの保育料の軽減措置を段階的に進めてまいりました。  実は、この数字だけを拝見していても、この後のことがよく分からない。この後のどうなっているかということをやっぱり見ないと、この数字だけでは段階的な軽減措置をスタートさせるその年までしか分からないので、これについて今、この二〇一九年、段階的に進めてきた、こういう中で、これについて、過去のことについてこれ言及していても余り意味がないのではないかなというふうに私は思います。
  238. 田村智子

    ○田村智子君 その段階的負担軽減、まあ無償化ということで低所得のところを無償化にしていって、もっと低所得の人が増えているんじゃないかという答弁だと思うんですけれども、自治体は、住民税非課税世帯の保育料って、かなり国基準よりも既に低く抑えているところは多々あるわけですよ。それを国が追っかけたというだけの話ですよ。まあ、その後の資料ももちろん出てきたら見てみたいと思うんですけれども。  これは、様々な学者の方も、低所得世帯であっても入りにくくなっていると。保育の格差が生まれているということは、これ保育の問題を研究されている学者からも指摘がされている問題なんですよ。そこを無視してほしくないんですね。  私も、当事者の方からお話何度も聞いているんですよ。何で収入の安定している共働きの家庭が保育料も安い認可に入れて、毎日の生活がぎりぎりの私が子供の預け先を探し回って結局は保育料の高い認証保育園なのかと。これ生まれているんです、実際に。だって、フルタイム共働きという方はポイント高くなりますもの。それで、母子世帯の人が親と同居していたら、それはポイント低くなっちゃうんですよ。そうなっちゃうんですもの。そうすると、そうやって認証保育園に入らざるを得なくなったシングルマザーの方とか低所得の方というのは少なからずいるわけです、現実に。  東京都の認証保育園、週五日、一日八時間預けますと、三歳児でも月約六万円の保育料の負担になります。これ、確認いたしますけれども、認証保育園に預けて三歳児で月約六万円、これ、この法案が通ったとしても無償にならないでしょう、保育料は。確認します。政府参考人でいいです。
  239. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えします。  認証保育所、位置付けとしては認可外保育所というふうに承知しておりますので、上限が三・七万円の範囲内で負担軽減ということになります。
  240. 田村智子

    ○田村智子君 そうですよ。三・七万円ですから、これ無償にならないんですよ。  そうすると、全ての三から五歳児の幼児教育無償化というなら、やっぱり認可保育所を抜本的に増やすことは大前提なんですよ、大前提。認可外は無償化にならないんですから。  認可保育所を増やす上でも、保育士不足の解消が必要だと。昨年のこの委員会では、私は、給与の問題について、保育士の給与は女性労働者の平均賃金にも達していないという現状を取り上げて、処遇改善を誇れるような状況ではないということを指摘いたしました。給与の更なる改善、必要です。  ここでもう一つ指摘したいのは、現に働いている保育士さんの負担軽減を早急に図るべきで、これはすぐに国にできることがあるということです。国基準の保育士一人当たりの子供の数を減らす。これ、すぐにできることですよ。そうすれば、一人一人の保育の記録、これを付けなきゃいけない、これは確実に負担が減るわけですし、保育士さんの負担感は相当に軽減できると思います。  子ども・子育て新制度をつくったときに、既に政府は、一歳児については子供六人について保育士一人という基準をこれを五人に一人にするんだと、四、五歳児についても三十対一から二十五対一にするんだと、この配置基準の改善を約束したんです。これは消費税増税とは別に三千億円の財源を確実に確保して行うということだったんですけれども、果たしてこの約束はどうなっているんでしょうか、大臣。
  241. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  〇・三兆円メニューでございますけれども、委員御指摘のとおり、一歳児の職員配置の改善、四、五歳児の職員配置の改善につきましては、消費税財源以外の財源により実施することとされている、更なる質の向上を実施するための〇・三兆円超のメニューに位置付けられているところでございます。  この〇・三兆円超のメニューにつきましては、骨太の方針二〇一八年において、適切に財源を確保していくこととされており、各年度の予算編成過程において安定的な財源確保に全力を尽くしてまいる所存でございます。
  242. 田村智子

    ○田村智子君 与党からも、所存では駄目だという声、上がっているじゃないですか。保育士確保に有効なことが明らかで既に約束している配置基準の見直しさえ、いつ行われるか分からないわけですよ。  こういう問題はまた別の機会に取り上げようと思うんですけれども、このように、今回の無償化は、待機児童問題解消への抜本策を取らないままに進められようとしています。これでは無償化の対象からこぼれ落ちる人が大勢いても仕方がないという、見切り発車ですよね。しかも、雇用の格差、所得格差が保育の格差にも現れているという現状もあります。  何で見切り発車なのかと。今年十月に消費税一〇%への増税を実施するんだと、反対世論も強い増税をのみ込ませるために子ども・子育て支援を打ち出して、それでも反対するのかと国民に迫るためだとしか言いようがないわけですよね。  更に聞きます。  今回の法案は、現在の認可施設や幼稚園に入っているお子さんの保育料の無償化についての条文改正なく、幼稚園、認定こども園の預かり保育、一号認定の子供に限定されますけれども、これや、新制度未移行の幼稚園、認可外保育施設の利用料の補助を行うための枠組みづくりのための条文改正ということでよろしいですね。
  243. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。  今般の幼児教育、保育の無償化は、幼稚園、認可保育所、認定こども園のほか、待機児童問題によりやむを得ず認可外保育施設を利用せざるを得ない人がいることから、認可保育所の入所要件と同様に、こうした施設を利用する保育の必要性のある子供についても対象とすることにしています。  上記の方針を実現するため、一つは、認可施設の無償化を行うことを前提として、基本理念に子供の保護者の経済的負担の軽減について適切に配慮する旨を加えること、そして、新制度に移行していない幼稚園や認可外保育施設等を利用した場合の負担軽減の仕組みを創設することを本改正法案の内容としているところでございます。
  244. 田村智子

    ○田村智子君 そこで、その認可外の施設についてお聞きしたいんですけれども、衆議院でも問題になったのが幼稚園類似施設なんですね。  この幼稚園類似施設といっても、大体のところは一日のうち半日は子供さんを預かっている、週五日程度預かっている、こういうところが多いと聞いています。このように常時子供を預かっている施設は、幼稚園類似施設というふうに分けられているけれども、認可外保育施設として児童福祉法の規制を受けるし、現在は子供が一人以上いれば認可外保育施設としての届出義務があると思いますが、確認いたします。
  245. 本多則惠

    ○政府参考人(本多則惠君) お答えをいたします。  まず、前提といたしまして、保育の業務を目的とする施設であって認可保育所等の認可を受けていない施設については、児童福祉法第五十九条の二第一項の規定によって、都道府県知事、指定都市の長又は中核市の長に対して認可外保育施設としての届けを出すこととされております。  お尋ねのその幼稚園類似施設も含めまして、幼児教育を目的とする施設は様々ございますけれども、こうした施設のうち、幼稚園など学校教育法に基づく施設以外は、乳幼児が保育されている実態がある場合は届出の対象となります。  その乳幼児が保育されている実態があるか否かにつきましては、認可外保育施設に対する指導監督の実施についてという通知に基づきまして、都道府県知事、指定都市又は中核市の長が、当該施設のプログラムの内容、活動の頻度、サービス提供時間の長さ、対象となる乳幼児の年齢等その他の運営状況に応じて判断すべきでございますが、国から技術的助言として、幼稚園以外の幼児教育を目的とする施設については、乳幼児が少なくとも一日四時間以上、週五日、年間三十九週以上施設で親と離れることを常態としている場合は保育されているものと考えられるという旨を技術的助言としてお示ししているところでございます。
  246. 田村智子

    ○田村智子君 今確認したとおり、幼稚園類似施設であっても、常時子供を預かっているところは認可外保育施設としての届出の義務があると。  その場合に、新しく創設される施設等給付の対象になり得るということでよろしいですか。
  247. 小野田壮

    ○政府参考人(小野田壮君) 今般の無償化におきましては、認可保育所に入りたくても入れず、やむを得ず認可外保育施設を利用する場合、代替措置として無償化の対象とすることとしており、原則、指導監督基準を満たすことを求めますが、五年間の猶予期間を設けており、猶予期間中は認可外保育施設の届出を行えば対象になります。  ただし、待機児童の状況等が地域によって大きく異なることを踏まえ、市町村が地域の実情に応じて柔軟な運用ができるよう、改正法案では、市町村が保育の需給状況等を勘案し、条例により対象施設の範囲を定めることを可能とする仕組みを盛り込んでいるところでございます。
  248. 田村智子

    ○田村智子君 それで、幼稚園類似施設の場合には幼稚園の先生はいるけれども保育士がいないという場合もあって、これは現行の指導監督基準が想定していない事態でもあるんですね。また、一号相当、つまり幼稚園として利用しているんだという場合には、これは無届け幼稚園みたいな形になってしまうのでこの方は無償化の対象外にもなってしまうわけですよ。そうすると、やっぱり無償化、幼稚園の類似施設という特質を考慮した様々な検討は必要になってくると思います。  ここで、ちょっと具体的な事例として、川崎市でALC貝塚学院という幼稚園類似施設が三月二十六日に四月以降の運営はできない旨の通知を保護者に送って大きな問題となった、この事案についてちょっと取り上げたいと思うんです。  現在は事業を引き受ける企業が見付かって、在籍している子供さんが卒園する四年後までは少なくとも運営されるとの報道を読んでいますけれども、この施設、全体で三百人程度の児童を預かっていて、新入園児も百人程度いたというふうに報道されています。私たちも聞き取りをしたところ、保育時間は月曜日から金曜日の九時から十七時、八時から預かっていて、十八時まで開園していたというんですね。保育所に入れなかったお子さんも入園していて、運営停止というふうに突然言われて本当に困ったということも報道がされたわけです。  このような実態に照らしますと、この施設は認可外保育施設としての規制を受けるし、実態としては届出義務がある施設だと思いますが、いかがでしょうか。
  249. 本多則惠

    ○政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。  御指摘の施設につきましては、報道で拝見して以降、川崎市におきまして実態の把握に努められているというふうに聞いておりますが、現時点ではこの施設から川崎市に対して認可外保育施設としての届出は出されていないと承知をしております。  川崎市や文部科学省とも連携をして情報把握等に努めているところでございますが、先ほども答弁いたしましたように、認可外保育施設の事務につきましては都道府県、指定都市又は中核市の自治事務でございまして、その施設にどういった対応を行うか、認可外保育施設としての届出を求めるか否かについては、まずは川崎市の判断に委ねることになるところでございます。
  250. 田村智子

    ○田村智子君 私は、川崎市の対応って大変問題だと思っているんですね。  これ、明らかに認可外保育施設としての規制を受ける施設なんですよ、客観的には。実際に認可保育所を申し込んで入れなかった子も入っているというような事態ですからね。ところが、厚労省に確認を取ったら、届出も行っていないと、川崎市は届出を促してもいないと。  児童福祉法上の指導監督権限が適切に行使されているとは言えないというふうに思うんですけれど、いかがでしょうか、厚労省。
  251. 本多則惠

    ○政府参考人(本多則惠君) 先ほども御答弁申し上げましたとおり、現在、川崎市においてその実態の把握に努めているところというふうに聞いております。  今後も、川崎市、また文部科学省とも連携をして情報把握等に努めて、その把握した情報に従って適切な対応を取ってまいりたいと考えております。
  252. 田村智子

    ○田村智子君 これ、ちょっと改めて確認しますけど、東京都は、幼稚園類似施設であっても常時子供を預かっている場合は規制対象である旨、ホームページで広報しています。つまり、経営している側の主観は別として、認可外保育施設として規制を受けるのではないのかというふうに私は思えるわけですね。  当事者が、うちは認可外保育施設ではないと、こう言ってしまえば指導監督の対象にならない、こういうことでいいんでしょうか。
  253. 本多則惠

    ○政府参考人(本多則惠君) 現在、その基準を、認可外施設として届出が必要な施設のその基準をお示ししておりますので、その基準に該当する場合には届出が必要になるということでございます。
  254. 田村智子

    ○田村智子君 ですから、この川崎市のケースは、川崎市に児童福祉法上の監督責任があると私は思うんですよ。  市独自の就園補助を、実は川崎市は、この施設、ALC貝塚学院に子供さん通わせているその保護者に就園補助の支給もしているんですよ。ところが、学校教育法上の幼稚園に当たらない、幼児教育、保育の無償化の対象外だと、行政の監督対象でもないと。市は、在園児数など把握できていない、保護者から転園先、返金についての問合せが相次いでいても、担当者は、受入先がないか情報収集をしていくとしているなど、非常に人ごとのようなコメントをしているだけで動いていないんですよ。これでは子供の安全を守ることはできないんじゃないかというふうに思うんです。  このように、実態として認可外保育施設なのに自治体が指導監督を適切に行っていないという事例は、私はほかにもあるんじゃないかというふうに思います。指導監督が適切に行われるよう自治体への指導や調査が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
  255. 本多則惠

    ○政府参考人(本多則惠君) 最初の答弁の繰り返しになりますけれども、乳幼児が保育されている実態があるか否かにつきましては、当該施設のプログラムの内容、活動の頻度、サービス提供時間の長さ、対象となる乳幼児の年齢とその他の運営状況に応じて、都道府県知事、指定都市又は中核市の長が判断をされるということになっております。  川崎市の事例につきましても、今後、川崎市、文部科学省と連携をして情報把握に努めて、適切に対応してまいりたいと考えております。
  256. 田村智子

    ○田村智子君 これは最後に大臣にもお聞きしたいんですけど、この施設では保育所に入れなかったお子さんがやむなく入っているのに、市独自で説明会開いたり相談窓口を開設するなど積極的な対応も行っていないんですよ。預け先がなくなって仕事を辞めるかどうか途方に暮れているような親御さんへの適切な対応というのは、これは行政としてやるべきだと思います。  認可外保育施設の最低基準は、子供の安全を守る、本当の最低の基準でもあると思うんですね。元々、諸外国では、こういう公の監督が及ばず、そもそも基準がないような施設で子供を常時預かるということ自体がおよそ考えられないんですけれども、やっぱり、認可外保育施設として扱うべき施設に届出も促していない、自分たちはあずかり知らないよと、これは駄目だと思うんですよ。やっぱりしかるべき行政が動いて指導監督を行うべきだというふうに思いますが、最後、大臣の見解をお聞きします。
  257. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 今回の無償化におきましては、認可保育所に入りたくても入れず、やむを得ず認可外保育施設を利用する場合に代替措置として無償化の対象とすることにしておりまして、原則、指導監督基準を満たすことを求めておりますが、五年間の猶予期間を設けておりまして、猶予期間中は認可外保育施設の届出をちゃんと行った上で児童福祉法に基づく都道府県等の指導監督を受けることになります。  届出なしにといった場合においては、これはやっぱりこの対象外となるということになりますので、そこはやっぱりしっかりと無償化の制度の周知あるいは広報をしっかり丁寧に行ってまいりたいと思っておりますが、厚生労働省、地方自治体とも連携をしてしっかりやってまいりたいと考えております。
  258. 田村智子

    ○田村智子君 済みません、ちょっと時間来ちゃったんですけど、これ、ちゃんと届出をさせるべきだと言っていただかなかったら駄目だと思うんですけど、いかがですか。最後、ごめんなさい、これだけ。
  259. 本多則惠

    ○政府参考人(本多則惠君) 先ほども申し上げましたように、届出が必要な認可外保育施設に該当するかどうかにつきましては、都道府県知事、指定都市又は中核市の長が施設のプログラムの内容等に応じて判断をすべきということになっております。  現在、川崎市が実態の把握をしているというところと聞いておりますので、川崎市、文科省とも連携をして、その把握した情報に応じまして、必要な場合には適切に対応してまいりたいと考えております。
  260. 田村智子

    ○田村智子君 終わります。
  261. 石井正弘

    ○委員長(石井正弘君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。     ─────────────
  262. 石井正弘

    ○委員長(石井正弘君) この際、牧野内閣府副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。牧野内閣府副大臣。
  263. 牧野たかお

    ○副大臣(牧野たかお君) この度、内閣府副大臣に就任いたしました牧野たかおでございます。  特定複合観光施設区域の整備に関する事務を担当いたします。  石井大臣を支えて全力で取り組んでまいりますので、石井委員長を始め、理事、委員各位の御指導と御協力をよろしくお願い申し上げます。
  264. 石井正弘

    ○委員長(石井正弘君) 以上で発言は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時散会