運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

2019-02-20 第198回国会 参議院 国民生活・経済に関する調査会 1号 公式Web版

  1. 平成三十一年二月二十日(水曜日)    午後一時十一分開会     ─────────────    委員氏名     会 長         増子 輝彦君     理 事         小川 克巳君     理 事         松下 新平君     理 事         山田 修路君     理 事         川合 孝典君     理 事         真山 勇一君     理 事         伊藤 孝江君     理 事         藤巻 健史君     理 事         岩渕  友君                 朝日健太郎君                 井上 義行君                 上野 通子君                 こやり隆史君                 自見はなこ君                 進藤金日子君                 豊田 俊郎君                 中泉 松司君                 中西 健治君                 元榮太一郎君                 森屋  宏君                 斎藤 嘉隆君                 難波 奨二君                 秋野 公造君                 宮崎  勝君               アントニオ猪木君     ─────────────    委員の異動  二月十八日     辞任         補欠選任      岩渕  友君     井上 哲士君  二月十九日     辞任         補欠選任      井上 義行君     中野 正志君      井上 哲士君     岩渕  友君  二月二十日     辞任         補欠選任      進藤金日子君     徳茂 雅之君     ─────────────   出席者は左のとおり。     会 長         増子 輝彦君     理 事                 小川 克巳君                 松下 新平君                 山田 修路君                 川合 孝典君                 真山 勇一君                 伊藤 孝江君                 藤巻 健史君                 岩渕  友君     委 員                 朝日健太郎君                 上野 通子君                 こやり隆史君                 自見はなこ君                 進藤金日子君                 徳茂 雅之君                 豊田 俊郎君                 中泉 松司君                 中西 健治君                 中野 正志君                 元榮太一郎君                 森屋  宏君                 斎藤 嘉隆君                 難波 奨二君                 秋野 公造君                 宮崎  勝君               アントニオ猪木君    事務局側        第二特別調査室        長        塚本 禎宏君    参考人        神戸大学大学院        教授       平山 洋介君        立教大学コミュ        ニティ福祉学部        所属日本学術振        興会RPD研究        員        葛西 リサ君        NPO法人HE        LLOlife        代表理事     塩山  諒君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○参考人の出席要求に関する件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○国民生活・経済に関する調査  (「あらゆる立場の人々が参画できる社会の構  築」のうち、豊かな国民生活の実現に向けた環  境の整備(住まいの確保)について)     ─────────────
  2. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) ただいまから国民生活・経済に関する調査会を開会をいたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日、井上義行君が委員を辞任され、その補欠として中野正志君が選任されました。     ─────────────
  3. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、会長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 異議がないと認めます。  それでは、理事に岩渕友さんを指名いたします。     ─────────────
  5. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  国民生活・経済に関する調査のため、今期国会中、必要に応じ参考人の出席を求め、その御意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 異議ないと認めます。  なお、その日時及び人選等につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  8. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  国民生活・経済に関する調査のため、今期国会中、必要に応じ政府参考人の出席を求め、その説明を聴取することとし、その手続につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 異議ないと認め、さよう取り計らいます。     ─────────────
  10. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 国民生活・経済に関する調査を議題といたします。  本日は、「あらゆる立場の人々が参画できる社会の構築」のうち、「豊かな国民生活の実現に向けた環境の整備」に関し、「住まいの確保」について参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。  御出席いただいております参考人は、神戸大学大学院教授平山洋介参考人立教大学コミュニティ福祉学部所属日本学術振興会RPD研究員葛西リサ参考人及びNPO法人HELLOlife代表理事塩山諒参考人でございます。  この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。  御多忙のところ本調査会に出席いただきまして誠にありがとうございます。  本日は、皆様方から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、何とぞよろしくお願いをいたします。  十分ほど開会が遅れましたことをおわびを申し上げたいと思います。  本日の議事の進め方でございますが、まず平山参考人、葛西参考人、塩山参考人の順でお一人二十分程度御意見をお述べいただいた後、午後四時十分までを目途に質疑を行いますので、御協力をお願いを申し上げます。  なお、御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、平山参考人からお願いをいたします。平山参考人
  11. 平山洋介

    ○参考人(平山洋介君) 御紹介にあずかりました平山でございます。  私の方からは、現代の住宅問題をどういうふうに見たらいいのかということに関しまして、まず大づかみに話をさせていただきます。続きまして、若者、高齢者、障害者の状況について述べたいというふうに思います。  最初に日本の住宅政策の特質についてお話をしまして、続きまして住宅事情、最近どういうふうに変化しているかということに関しまして大づかみにお話をします。続きまして、若い人たち、高齢の方々、障害をお持ちの方々の住まいについて述べまして、最後に結論を申し上げたいというふうに思います。(資料映写)  まず最初に、日本の住宅政策がどういう特徴を持っているのかということについてお話をします。  いろんな住宅問題があるわけでございますが、それに対しましてどういうふうに政府は反応するのかということに関しまして三つのアプローチがあります。一つは、マーケットメカニズムを使ってアプローチする自由主義のモデルがあります。次に、家族などの伝統的な集団で問題に対処しようとする保守主義のアプローチがございます。それから最後に、政府の所得再分配政策によって住宅問題に対応しようという社会民主主義のアプローチがあります。  この中で、日本の特徴は一つ目と二つ目、自由主義的アプローチ、保守主義的アプローチのミックスでやってきたという点、言い換えますと、政府の所得再分配による社会民主主義アプローチが非常に弱かったという点が大きな特徴だろうというふうに思っております。  日本の戦後の住宅政策は、御承知と思いますが、公営住宅、低所得者向けの公営住宅、中間層向けの公団住宅、それから中間層の方々が家を買うときに融資をする公庫住宅、この三つの柱、三本柱で階層別の供給体系というものを組んできたわけですが、一九九〇年代の半ば頃から政府の方針が変わりまして、なるべく市場経済を使って住宅を供給していこうというふうになりました。今ではほとんどの住宅がマーケットで供給されるものになっています。しかしながら、それではマーケットの住宅を確保できない方々がおられますので、それに対しましては住宅のセーフティーネットをつくっていこうというのが組立てになっております。  もう一度申し上げますと、三本柱による階層別の供給体系から、ほとんどの住宅を市場で供給し、しかし一部セーフティーネットを張るというような枠組みに変わってまいりました。  このグラフは戦後の住宅の着工戸数を見たものでございますが、増えたり減ったりしてだんだん減ってきている、人口も減るということで減ってきているわけですが、御覧いただきたいのは、二〇〇〇年代になりますと、赤のところですね、公的資金による住宅が非常に減っておりまして、今では民間資金の住宅がほとんどになってきているというのが最近の大きな変化であろうと思います。  また、関連しまして、低所得者向けの公営住宅の着工戸数を御覧いただきますと、一九七〇年代の初頭ぐらいに十二万戸を超えましてピークだったのですが、そこからどんどんどんどん下がり続けまして、今では非常に少なくなってほとんど供給が停止していると。今建っていますのはほとんど建て替えによるものでございますので、新しい公営住宅はもう建たないという状況にあるということでございます。  次に、今述べましたようなことを国際比較の中に置いてみますと、まず、社会住宅とありますのは、これは定義は、市場家賃よりも安い家賃で供給されるということと、自治体などの公共セクターが入居者を選ぶというこの二点で定義される住宅でありますが、日本では公営住宅がこれに該当します。  ここにお示ししましたように、日本では三・八%しか社会住宅がないということになります。これに対しまして、ヨーロッパ、西欧、北欧では、例えばオランダでは三四%、オーストリアでは二六%、デンマークでは二二%というように非常にたくさんの社会住宅を持っているというようなことがお分かりいただけるかと思います。  イギリスを除くアングロサクソン諸国では社会住宅の割合は余り高くない、日本よりちょっと高いぐらいなのですが、しかし、アングロサクソン諸国も含め西欧、北欧諸国では住宅手当、これは主に家賃補助でありますが、家賃補助を中心とした住宅手当の制度がありまして、例えばデンマークでは二割ぐらい、イギリスでは一五%、ニュージーランドでは一八%といったように非常にたくさんの方々が政府の家賃補助を受けているということがお分かりいただけるかと思います。  日本の特徴は、社会住宅が極めて少ないということ、それから政府の家賃補助制度が、ゼロではないのですが、ほぼゼロに近い、ゼロに近いと言って間違いない、ほとんどないというふうにお考えいただいたらよろしいかと思いますが、要するに、このグラフから分かりますのは、先進諸国の中で日本の住宅政策は非常に規模が小さいということがお分かりいただけるかと思います。  続きまして、そういう住宅政策の下での最近の住宅事情の変化について、持家セクターと賃貸セクターに分けてお話をしたいと思います。  まず、日本では、公営住宅は先ほど申しましたように非常に少ないのですが、持家を買えるようにというようなことで、そういう政策をずっと歴史的に長く展開してきたわけですが、やはり九〇年代ぐらいからそれがなかなか簡単ではなくなってきているという状況がございます。  まず、これは住宅ローンを使って住宅を買った方々に関する統計でございますが、まず所得がじりじりと減っているということがお分かりいただけるかと思います。左側ですね。次に、真ん中御覧いただきますと、所得が減っているにもかかわらず一か月当たりの住宅ローンの返済額が増えている、じわじわ増えているというのがお分かりいただけるかと思います。所得が減りましたので、頭金が減っています。ところが、今、銀行は一生懸命住宅ローンを貸しますので、大型の住宅ローンを組む人が増えているということです。その結果、住宅ローン返済額の対所得比がじりじり上がっていまして、八九年では一〇・九%だったのが二〇一四年には一七%まで上がっている。  これは、少しずつ変化しますのでなかなか大きな社会問題にはならないのですが、こういうスパンで見ますと、実は住宅を買うということの環境が大きく変わっているんだということがお分かりいただければと思います。  また、せっかく苦労して買った持家の資産としての価値がバブル経済がはじけて以来どんどんどんどん下がっておりまして、この左側ですが、もう急激に資産価値がなくなっている。ところが、右側にありますように、住宅ローンの残高はどんどん増えているというようなことであります。今まで、戦後、政府が持家政策を一生懸命やってきましたのは、それが資産になるからだという説明が一つあったのですが、今でもそれが当てはまるかどうかというと、かなり怪しくなっているということが重要だろうと思います。  続きまして、賃貸住宅でありますが、賃貸住宅でも、まず所得が減っています。ところが、一か月当たりの平均家賃がじわじわ上がっておりまして、その結果、家賃負担率が、八九年では九・六%だったのが二〇一四年では一五%まで上がっている。  これも急激ではないので余り話題になってこなかったように思うのですが、例えば十年、二十年のスパンで見ますと、家賃負担というのは明らかに重くなっているということです。  ここで、所得が下がっているのに家賃が上がるというのは市場経済のメカニズムからいうとおかしな話でありまして、なぜ平均家賃が上がっているのかといいますと、家賃が上がっているというよりは低家賃の住宅の絶対数が減ってきている、その結果、平均家賃が上がって見えるというような統計になっております。  日本では、低家賃の住宅は三つの種類があります。先ほど申し上げました公的な借家、それから企業が供給する社宅ですね。それから最後に木造のアパート、民間借家の中でも家賃が安いタイプです。この全てが、ここに示しましたように、どんどん減っているということがあります。  公共賃貸住宅は、二〇〇三年をピークとしまして、先ほど建設戸数が減っているというお話をしましたが、今建っている、ストックといいますが、ストックの数も減り始めたということがお分かりいただけるかと思いますし、また、企業が供給する低家賃の住宅もピークのときに比べまして半分ぐらいに減っています。企業の社宅はその社員しか入れませんので余り社会問題には関係ないように思われるかもしれませんが、しかし、その分低家賃の住宅に対する需要を減らしますので、マーケットに対する影響力はあるわけですね。その住宅が大きく減ったということ。それから、余り質は良くありませんでしたが、木造で安く住める場所が大きく減ったということがあります。低家賃住宅がこの十年、十五年ぐらいで大幅に減ったという点をまず強調させていただきたいというふうに思います。  続きまして、若い人たちの状況について御説明したいと思いますが、今まで標準的なライフコースと呼ばれるものがございました。これは、例えば、家族に関しましては、結婚して子供を育てる、仕事に関しましては、就職して、年齢が上がると地位と賃金が上がる、住宅に関しましては、親の家を出ることを離家といいますが、親の家を出てまず借家を借りて、結婚などをきっかけに家を買って、それで資産をつくるというのが標準的なパターンだったわけですが、このパターンに乗っていない、乗れない若い人たちが非常に増えているということについて幾つか統計を御紹介します。  これは若い方々のパターンを見たものでありますが、増えていますのは左の世帯内単身者であります。これは、成人で未婚で親の家に住んでいる方々です。この人たちが物すごい勢いで増えているということであります。二十代後半で四割ぐらい、三十代の後半でも二割ぐらいの方々が、若者が親の家に未婚で住んでいるという状況があります。  次に、単身者、これは一人で住んでおられる方ですが、この方々も増えています。一般にはこの単身者が増えているというのはよく言われますし、指摘されることですが、実のところ、単身者よりも親の家に住んでいる単身者の方がはるかに多いということがお分かりいただけるかと思います。この世帯内単身者は、もちろん親の家に住んでいることは全然悪いことではないのですけれども、いろいろな調査からしますと、家賃を払えないので親の家から出たくても出られないという方がかなりおられるということが分かっております。  最後に、世帯形成者とありますのは、これは伝統的なパターンでありまして、親の家から独立して、結婚して自分の世帯を構えた方々です。この方々がもう非常な速い勢いで減っているというのがお分かりいただけるかと思います。三十代の後半で親の家を出て、結婚して自分の世帯を構えている人が六割にまで減っている。三十代の後半でです。六割にまで減ったという点は、やはり若い人たちの間で大きな変化が起こっているということだろうと思います。  次は、若い世帯、これは親の家を出て自分の世帯を構えた人たちに関しての統計ですが、御覧いただきますと、これは住宅の種類を見たものですが、若い世代で、親の家を出て自分の世帯を構えた若い世帯の中で家を買ったという人が非常に速いスピードで減っております。例えば、三十代前半で家を持っていた人が七八年では四五%ありましたが、二〇一三年では二九%まで減っています。代わりに、民営借家に住んでいる若い世帯が三五%ぐらいだったのが今は六割ということで、倍近くまで増えているということでありまして、若い人たちは親の家を出て独立しましても、昔に比べて家を買えなくなっていて、あるいは家を買うのがすごく遅くなっていて、民間の借家にずっと住んでいるというパターンが増えているということであります。これもやはり大きな変化です。  また、これも大きな変化だと思うのですが、このグラフは過去五年間に引っ越したことがある転居率を示していますが、このグラフから分かりますのは、若い世代で引っ越した人が非常に減っているということです。物すごい勢いで引っ越しが減っているということですね。これは、一つは、地方から都会に出てくる人が減ったということが一つありますが、もう一つは、先ほど申し上げましたように、親の家から出るとか、結婚する、子供ができた、大体若い方が引っ越すのは結婚と子供さんの関係です。ところが、結婚と子供さんができたということが減っておりますので、こういう引っ越しが減っているということですね。  ここまでのことは一言で申し上げますと、若い世帯、若い方々がライフコースを前進する速度が遅くなっている、あるいは停滞しているというような状況があるのかなというふうに思います。  続きまして、若くて未婚で低所得、低所得といいますのは年収二百万円未満と定義しておりますが、そういう人たちについて調査を行いましたので、その結果についてごく簡単に御紹介したいと思いますが、まず、重要な調査結果を一番下に書いてございますが、年収二百万円未満の未婚の若い方々の七七%は親と同居しているということであります。結論から申し上げますと、親の家を出る経済力がないというようなことであります。  また、そういった方々の仕事を見ますと、所得が低いというよりは無職の方が非常に多いということが分かります。働いている方でもパート、アルバイト、臨時、日雇が多いということですね。それから、結婚の意向。未婚の方々は、結婚の御意向を尋ねますと、結婚できるか分からない、結婚できないと思う、結婚したいと思わない、分からないという方がほとんどで、結婚する予定があるという方は数%しかいないということが分かります。しかも、このグラフが、重要なポイントは、親と同居している若い方で無職の人が極めて多い、また結婚に対して消極的な人が極めて多いというようなことであります。  また、親の家に住んでおられる方は親の家にずっと住んでおられるという印象があるのですが、確かに八割が親の家にずっと住んでおられるわけですが、ところが、一旦独立したんだけれども自分の住宅から親の家に戻ったという方が一八%おられまして、年齢が高いほどそういう方々が増えています。一旦親の家からは頑張って出たんだけれども、やはりなかなか家賃が払えない、いろんな理由があって親の家に戻ったという人が年齢が上がると増えるという状況でございます。  続きまして、高齢者、障害者の住まいについてごく簡単にお話ししたいと思いますが、まず、高齢者に関しましては、重要なのは、アウトライトの持家といいますが、アウトライトというのは住宅ローンが終わっているということです。負債がないという持家に住んでおられる方が多いんですね。  日本は既に超高齢社会です。超高齢社会がどうにかこうにか維持できていますのは、高齢者の八割の方がアウトライトの持家に住んでいて、住居費負担が非常に軽い、それから住宅という資産をお持ちだと、こういう状況があるからです。  しかしながら、三行目に書きましたけれども、二割の方々は借家なわけです。高齢で借家の方々は非常に不安定な状況にあります。高齢者の持家率は高いのですが、二割の借家の方々、このグループの絶対数がこれからどんどん増えますので、この点が心配です。  また、障害者の方々は、今からデータをお見せしますが、御家族の持家に住んでいる方が多いということですね。障害者の方々をやはり保護しているのは家族だということで、やはり日本のいろんな社会政策が家族での保障というものを重視しているということの表れだろうと思いますが、障害者の方々も同様に、民間借家が不安定で、公営住宅は少ないという状況にあります。  このグラフは、六十五歳以上の方々を含む世帯の所有形態を見たものでありますが、先ほど申し上げましたように、合計の欄を御覧いただきますと、八三%の方は持家に住んでおります。ところが、単身世帯ですね、高齢の単身世帯は持家率が非常に低いということ。特に、単身の中でも死別の方は持家率が七五%で結構高いですね。  これは、御結婚されていたときに、御夫婦そろっていたときに家を買って、片方がお亡くなりになっても持家に住んでいるという状況なのですが、重要なのは、未婚のままで高齢になった方あるいは離婚を経験された方の持家率が非常に低く、民営借家率が非常に高いということです。これから生涯未婚がどんどん増えていきますので、このグループが大きくなるということですね。この点を見ておく必要があるだろうと思います。  また、所有形態別に高齢者の方の状況を見ますと、ややこしいので、持家と民営借家、この二つのグループ、持家が八割、民営借家が二割弱、この二つのグループを比べますと、持家の高齢者は世帯年収が低い方が少ない、所得がまあまあある方が多い。それから、住居費が非常に軽いですね。先ほど言いましたように、ローンを払い終わっている方が多い。その結果、住居費の負担というものが軽い方が多いわけです。ところが、民間借家の方は、所得の低い高齢者が多い上に家賃を払わなくてはならないので、結局、住居費の負担率が非常に高いということです。  重要なことは、年金があるわけですけれども、年金のかなりの部分が家賃に消えていってしまうということです。持家の方は住居費がないので、アウトライトの持家ですので、年金で何とか暮らせているという点が重要です。  これは、持家の方々の資産を活用して何とか高齢期を乗り切ろうという政策がいろいろ考えられておりますが、これも所得と非常に相関がありまして、所得が低い高齢者の方は資産が、高齢者は所得が減るけれども資産があるので、それで何とかやれる手だてを考えようという流れがあります。ところが、所得が低い方は資産もないわけですね。所得が高い方は貯金も不動産もいろいろ資産をお持ちだということで、なかなか資産だけに頼るのは難しいのではないかと思います。  続きまして、障害者の方々でありますが、六十五歳未満の障害者の方々、先ほど申し上げましたように、家族の持家に住まれている方が五割です。ここで何とか暮らしておられる方が多いのですけれども、三割が民間借家で、ここの住宅の質を上げていく必要があるんだろうというふうに思います。六十五歳以上の障害者の方は、自分の持家の割合が増えます。しかしながら、先ほどお見せした高齢者の持家率が八割ということからしますと、やはり低いままだということですね。  時間ですので、結論をごく簡単に述べさせていただきたいと思います。  これから超高齢・低成長社会の住宅政策を考えるに当たりまして、まず重要なことは、住宅に困る方が増えるだろうというふうに思っております。  一つは、不安定就労の方々ですね。特に我々が今注目しておりますのは、非正規第一世代と呼んでおりますが、九九年に派遣労働が解禁になりました。そのときに例えば三十歳だった方々がぼちぼち五十代ぐらいに入ってくる、すると、仕事があるのかどうかということですね。それとまた、非正規労働の方々の多くは無年金だというふうに予想されております。この方々がこのまま高齢期に入っていくと、住まいの確保に苦労される方が多いのではないかなというふうに思います。  それから、先ほどお見せしましたように、配偶関係によって日本では住宅事情が大きく違いますが、これに関しましては、生涯未婚の方が非常に増えていくという点を見ておく必要がありますし、また、離婚を経験される方も増えていくということ、それから、これは、最後に、既に大きな問題になっておりますが、低所得の高齢者が非常に増えているということであります。  これに対しまして、今まで日本の住宅政策はマーケットと家族を活用するというやり方だったのですが、このやり方でずっとやっていけるかどうかということを御検討いただくのが重要ではないかなというふうに思いますし、また、日本の住宅政策は、今日申し上げましたが、かなり先進国の中では非常に特殊です。  なぜ特殊かといいますと、申し上げましたが、一つは、社会住宅の割合が極端に少ない。それから二つ目に、政府の家賃補助制度がないということですね。それから三番目に、最初に申し上げましたが、今、政府が力を入れているのは住宅セーフティーネット制度です。これは民間借家の空き家を使って住宅困窮者の方に供給しようという制度でありますが、これが今現在、昨日調べた段階で、民間借家でこのプロジェクトに、プログラムに参加しようという方々は七千六百戸しかないわけですね。政府は二〇二〇年の末までに十七万五千戸を目標にしていますが、今の段階で七千戸しか登録がないということで、ほとんど機能していないと言うと言い過ぎかもしれませんが、量的にはほとんど機能していない。  こういう日本の住宅政策の特殊さというものが重要ではないかなと思いますし、私の、最後にしますが、意見は、社会的インフラとしての住まいの整備をしていかないと超高齢社会を安心して乗り越えていけないのじゃないかなというふうに思います。また、住宅を造るのには確かにお金がいろいろ掛かりますが、住宅をきちんと整備するということは投資になって非常に割の合う話だというふうに思っています。住まいが安定することで年金制度が生かされますし、あるいは、今、超高齢社会に向けまして地域包括ケアなどの政策に取り組んでおられますが、その基盤としての住まいを安定させ、住居費負担を軽くしていくことが社会的に重要な課題だろうというふうに思っております。  若干時間を超えました。以上です。ありがとうございました。
  12. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) ありがとうございました。  次に、葛西参考人にお願いいたします。葛西参考人。
  13. 葛西リサ

    ○参考人(葛西リサ君) 立教大学のコミュニティ福祉学部、葛西リサと申します。どうぞよろしくお願いします。  私の方からは、母子世帯が直面する住まいの問題について、先ほど平山先生から日本の住宅政策の全体像がありましたけれども、それがシングルマザーにとってどういう影響を与えるのかということについてお話をさせていただきたいと思います。(資料映写)  報告の内容なんですが、母子世帯の居住貧困の特徴といたしまして、シングルマザーがどのタイミングでどういったような住宅問題に直面するのかという、このタイミングですね、それについてまずお話をします。  さらに、シングルマザー向けの住宅支援、住宅施策というのは存在しますが全く使えていない、どの点でミスマッチが生じているのかということについて二つ目に御説明いたします。  そして、三番目に、母子世帯の住宅支援に必要な視点はどのようなものかと。ハードだけをどんどん提供して質のいいものを提供すれば、それでシングルマザーの住宅支援、住生活問題は改善するのかというと、そうではありません。彼女たちは、やはり住宅というよりかは地域のインフラですね、子育てネットワークであるとか支援をしてくれる親とのネットワークであるとか、そういったようなインフラを非常に重要視しています。ですので、そうではなくて、ハードだけではない支援の在り方というものが必要だということを御説明いたします。  そして、四つ目に、どんどんと空き家が日本の中で増えてきています。それを活用するような民間の企業による母子世帯向けの居住支援ですね、そういうものがどんどんと出てきているんですが、その傾向について少しお話をしたいというふうに思います。  そして、最後にまとめですね。よろしくお願いします。  まず、シングルマザーの貧困というのは、いろんなところで取り上げられていますので皆さんも御存じかなというふうに思うのですが、まず簡単に御説明をしたいと思います。  直近のデータでは、シングルマザーは百二十三万世帯存在するというふうに言われています。これは、諸外国と比較すると随分数は少ないのですが、日本の中ではかなり増えてきている。この数十年の間に二倍ぐらいになっているというようなデータもございます。もう一つ特徴は、この多くが生別母子世帯、それも離婚による、先ほど平山先生からもございましたが、離婚によるシングルマザーがほとんどだということですね。  北欧諸国なんかでは未婚のシングルマザーというのはすごく多いんです。半分ぐらいが未婚のシングルマザーだと言われているんですが、日本では、なかなか制度がそろわないとか、かなり差別視の風潮があるとか、そういうことで未婚のシングルマザーは増えないという状況をずっと言われてきたんですが、実数を見ると随分増えてきている。私も調査をしていますと、肌感覚ではかなり未婚のシングルマザーが増えてきているなという印象を受けます。  そして、こういったようなシングルマザーが増えてくる上で問題となってくるのは、やはり経済的な貧困ですね。平均収入見ますと二百四十三万円です。さらに、勤労収入は二百万円というふうに報告されています。前回調査からこれ二十万円増えたというふうに言われているんですが、制度がすごくうまくいっているというふうに行政の方は言っているんですけれども、そうではなくて、よくちゃんとデータを見ていくと、勤労時間がすごく増えているというのもあるんですね。薄給の仕事ですごく労働時間を長くして生活費を稼いでいるというようなお母さんたちがすごく増えてきているというのと、無職の人が就職したということで平均賃金がぐっと上がっている。だから、一人単位にすると別に裕福になったわけではなくてというところも注目して見なきゃいけないようなデータなんですね。  いずれにしても、二百万円というのは一般世帯の三分の一程度です。これで子供を育てていかなきゃいけないというのは非常に深刻かなというふうに思いますね。  そして、だからといってシングルマザーは働いていないのかというと、そうではなくて、八割が就労しています。ただ、正規社員というのが残念ながら四割程度しかいないと。これなぜかというと、一つは、この厚労省のデータにもありますようにキャリアがないということですね。婚姻時に仕事をしていないという人が二五%、さらには、仕事をしていてもパート労働だった、家計を助けるためのパート労働をしていたという人が、突然の離婚なんかによって大黒柱になってばりばり稼いでいけるかというと、それは非常に難しいということと、もう一つは保育の問題があるかなというふうに思います。  このデータ、同じデータなんですが、母子世帯になった当時に子供さんの年齢幾つでしたかと尋ねたデータがあるんですが、半分が未就学児童ですね、一番手の掛かる未就学児童を同伴していた。なので、かなり育児と仕事の両立困難を抱えてパートに移行しているという人が多いのではないかというふうに思います。  どの段階でシングルマザーは住宅問題に直面するのかということなんですけれども、離婚前後だと思います。このデータは、私がやった調査の集計をしたものなんですが、離婚によって、あるいは死別した後転居したかしていないかというものを見たものなんですね。  なぜこんなデータをわざわざ取ったかというと、シングルマザーの住宅事情に関する統計データというのはほとんどございません。あっても住宅所有関係ぐらいなんですね。なので、なぜ居住貧困に陥っているかというようなことを調べるためには実態調査をするしかないということで、母数は少ないのですが、こういう実態調査をしたということですね。  すると、死別では別に差し迫って転居する必要はなく、持家であっても、夫の生命保険ですね、それで相殺されてそこに住み続けることができる割合が高まるんですが、離婚の場合には転居しなければいけないということになります。  なぜシングルマザー、離婚のシングルマザーが転居をしたのかということも調べているんですが、ほとんどが夫さんの名義ですので、そこにとどまれないという問題があります。そしてもう一つは、離婚するに当たって、新生活ですね、スタートさせるに当たって夫が払っていた家賃額を払うことができない、節約したいので安いところに住み替える。さらには、もう住宅の問題、コンディション関係なく、生活支援、実家からの育児支援がなければ生活が成り立たないので、実家に戻るということで転居される。もう一つは、ドメスティック・バイオレンスですね。最近、柏の児童虐待事件なんかもございましたけれども、ドメスティック・バイオレンスによって家を出ているという人は結構シングルマザーの中では多い割合で存在します。  その後、じゃ、彼女たちがどこへ行くのかということなんですけれども、まず、先ほど就労のステータスの話をしましたが、不動産業者の方にお話を聞くと、どこを見ますかというと、前年度収入と勤続年数です。そうすると、前年度は専業主婦でとかパート労働でという人がいきなり賃貸住宅の市場に出て住宅を借りられるかというと、非常に不利です。なので、その点で、ステータスの点ではねられてしまうということが一つ。さらには、敷金、お金がまずない。そして、保証人確保の問題ですね、保証人が確保できない。親に頼みたくても親が高齢化しているとか、まあ元夫に頼むなんという人もいるんですけれども、多くの人がやはり関係性が御両親なんかでも薄くて、なかなかなってもらえないとかですね。  さらにもう一つは、入居差別。最近は空き家が増えてきていますので、シングルマザーを排除するというような、全面的に排除するというような不動産業者は減ってきてはいますけれども、きても条件の悪い物件を提供するというような事業者さんも存在します。ですので、入居差別、シングルマザーにはこういう物件をといって足下を見ているというような市場がございます。  もう一つは、プレシングルマザーといって、離婚できていない状況で住宅探しをされる人ですね、これが非常に増えてきています。私も調査の一環で不動産業者の方と面談をしたりもすることがあるんですが、大抵がこのプレシングルマザーですね。  このプレシングルマザー、何が問題かというと、母子世帯としての制度が全く受けられないんです。児童扶養手当はない、さらには、新たに生活をスタートしようとしても、保育所の料金というのは元夫の収入ですので、ぐんと高いと。なので、生活がなかなかしていけないというような問題があったりもするわけです。ただ、一番直面しやすいのはプレシングルマザーの状況ということですね。  そして、先ほど平山先生の方からもありましたが、公営住宅、これは、シングルマザーを優先的に入居させますよということで制度、自治体さんが制度をつくってやっているんですが、緊急に利用ができないという問題があります。例えば、五か月ぐらい応募から掛かってしまう自治体さんもあったりとか、シングルマザーは結構緊急に住宅を確保したいというような要望がございますので、それに対応できないというような問題があります。  さらには、当たらないということですね。希望する地域の団地はすごく人気が高くて、倍率が高くて、それで何度応募しても当たらないという実態がございます。  さらには、へき地というかすごく立地の悪いところの公営住宅というのは非常に空いているんですが、そこへシングルマザー入れて自立した生活ができるかというと、なかなかできないという問題がございます。  ですので、なかなか公営住宅というのは使いづらい制度だということになっています。  さらにもう一つ、児童福祉法の施設で母子生活支援施設というものがございます。これはどんなシングルマザーでも引き受けますよというようなことをうたっているんですけれども、実情はやはり施設が随分残余化していまして、より深刻なシングルマザーを入れたい、つまりは、ドメスティック・バイオレンス、暴力被害を受けたようなシングルマザーを優先して入れたいというような意図が働いているようで、シングルマザーが単に住宅に困窮しましたということで相談に行っても、暴力を受けているかと、児童虐待があるかみたいなことがヒアリングされて、なければ随分順位が後ろになってしまうというような実態も聞かれています。緊急性が非常に低い人を排除していくということで、なかなかこれも使えないということになっているわけで、もちろんDVの人にとっては重要な社会資源ですが、一般の住宅に困窮する人がこれを使えるかというとなかなか使えないという問題があります。  さらには、住宅資金、転宅資金。これは母子福祉資金というものなんですけれども、転宅するときに貸し付けますよというようなものなんですが、これも利用に際しては厳格な審査がございます。保証人の確保も必要だったりとか、さらには、保証人が二人必要、さらには、利用するときには面談も必要ですよみたいなところがあって、シングルマザーにとっては、本当に今日明日行くところがないですみたいな感じの人にとってはなかなか使えない制度になっているというのが現状です。  よって、シングルマザーというのは自助努力で何とか住まいを確保していかざるを得ないという状況になっているわけですね。  これは証言で、私がいろいろとインタビューをしている中でシングルマザーの方の聞き取りからまとめたものなので、もしよければ読んでいただきたいなというふうに思いました。なかなか制度が使えなくて、結局は誰かに借金をして住宅費を賄っているというような状況があったということです。  そして、こういったようなシングルマザーなんですが、どこへ依存しているのかなということが気になりまして、アンケート調査を実施いたしました。すると、多くがやはり民間借家か親元ですね、家族のところに依存をしているという状況でした。  シングルマザーというのは、特にプレシングルマザーについては制度がございませんので、実家ですね、事前転居というのがプレシングルマザーに値するのですが、実家へ依存をする人が非常に高くなっていると。同時転居については、民間借家も増えるんですが、同居に依存する人も非常に多いということです。さらに、事後転居につきましては、公営住宅の割合が上がりますので、住宅のコンディションを改善したいということで離婚後しばらくして転居した方については、公営住宅は利用できるかなという状況になっています。  そして、もう一つ重要なことは、親類宅や民間借家に移動をした人でも、結構転々と転居をされているケースが多いわけです。これはなぜかなというふうに思ってインタビュー調査を重ねますと、親類宅なんかに転居した人たちは関係性が悪くなるとか、そういう問題がある。  そして、民間借家につきましては、どうしてもお金がないので非常に劣悪なところ、屋根があればいいと思って借りたけど、子供のアレルギーが発生してしまった、ぜんそくが出た、アトピーが悪化してしまったということで、やむを得ず再転居している、環境を変えるために再転居しているというようなケースもございました。  このように、転々と住まいを変えるというのは、なかなか日本では見えにくいのですが、欧米なんかではもうホームレスの定義に値するということで、この一番不安定期にどうやって住宅を供給するかということを深刻に考えていかなければいけないと思います。  そして、住宅が確保できたからいいのかというと、そうではありません。やはりシングルマザーは所得が低いですので、どうしても低質な住宅に依存せざるを得ないということになっています。先ほど平山先生の方からもありましたが、離婚のシングルマザー、やはり賃貸住宅に依存をする傾向が非常に高いです。賃貸住宅であっても良質であれば問題はないんですが、そうではなく低質なんです。  もう一つは、住居費負担率が非常に高い。私の調査では三五%程度でした。先ほど、どんどん上がってきて一五%ぐらいだというふうに書かれて、先生からも報告はありましたけれども、シングルマザーについては民間借家の平均が三五%です。これ、五十万円の収入の三五ではなくて、二十万弱の三五%を持っていかれるわけですね、家賃に。なので、随分家賃負担は大きいというふうに見て取れると思います。  もう一つは、狭小住宅への集中ということですね。下のデータは、最低居住水準未満の指標というのが我が国はありまして、それの指標にのっとって算出をした結果、民間借家では、大阪府と大阪市のデータなんですが、四二%が最低居住水準未満。これ最低ですので、これ、最低の住宅にも入れないようなシングルマザーが四割も存在するというような状況がございます。  そして、最近シングルマザーの問題がかなりクローズアップされてきたなと。私は十八年ぐらい前からやっているんですが、当時は全然そんなシングルマザーの支援なんてほとんど話題にもされなかったんですが、最近非常に注目されるのはなぜかというと、やはり子供の貧困問題が非常にクローズアップされたからなんですね。  その点で、子供の空間貧困を考えるという節を設けてちょっとお話をしたいのですが、この下の図面は、実際にシングルマザー、DVを受けたシングルマザーの方が描いた図面になります。これは、かつて住んでいた六畳一間、そして、コンディション、二人の子供が大きくなったので、コンディションを改善しようとして2Kのところに移ったというパターンなんですけれども、今一番何が問題ですかというお話をすると、子供の勉強のスペースが取れないことだというふうにおっしゃられていました。  これは、いろんなところで講演をしてお話をすると、やはり当事者、さらには支援者の方がこの問題は非常に深刻ですというふうに言って私にケースをお伝えくださいます。例えば、小学生の二人が床にはいつくばって勉強をしているとか、スペースがないので壁にプリントを付けて宿題をしているとか。更に深刻なのは、十代の男女ですね、部屋数がないので一緒に寝かせているとか、一室しかないところでお母さんが疲れて帰ってくるともう就寝するので勉強するような空間が全くないとか、そういったような意見もどんどんと上がってきています。  国の方では、いろいろと子供の貧困対策として学習支援を積極的にやっていこうというようなことをなされているんですが、学習支援の前に学習環境がないということが非常に問題だと私は思っているんですね。こういう面からも、やはり住宅の質の向上ですね、こういうことを子供の貧困を考えるのであればやっていかなきゃいけないだろうというふうに思っています。  さらには、シングルマザー、箱の供給だけでいいのかというと、そうではありません。多くのシングルマザーが、当初私は、調査を始めたときは仕事とか安い住宅に飛び付いて移動をしているのかなというふうに思ったのですが、よくよく見ると、シングルマザーというのは、友人、知人を頼って、コミュニティーですね、そこで育児支援をしてもらうとか、さらには子供を転校させたくない、保育所や子供の学校、そのエリアの中で転居をしたいというような要望があるようです。  ですので、良質な箱をどんどん造るというよりは、やはり支援ですね、ケアの部分をセットで提供するようなことをしていかなければシングルマザーの自立はないかなというふうに思っています。  その中で、いろいろと、企業さんは早いので、空き家を活用して社会貢献としてシングルマザーに対していろんな支援をしていこうと。その一つが、シングルマザー向けのシェアハウスというのが最近増えてきているんですね。  企業さんのもくろみは、こうやっていろいろと、シングルマザーが実家に帰って育児支援をしてもらいながら働いているらしいと。それは、都心部であればいいが、そうではない。地方であったり郊外の場合には就労機会そのものがないので、シングルマザーというのは十分に働けていないだろうと。ならば、都心部でもケアを付けて、そして住宅を安定供給して、住まいとケアと一体的に供給することでシングルマザーの就労環境を整備しましょうと。そういうもくろみで企業さんがこういったような支援を始めているんですが、住まいとケアをセットするような仕組みというのはなかなか難しいんですよね。  ケアの部分の費用をどうやって出すかと、介護でも障害福祉でもないのでどうやって出すんだというときに、生活保護はどうかといろいろ皆さん考えたみたいなんですが、生活保護を受けているシングルマザーの方って全体の一割ぐらいなんですね。なので、全く使えないと。  だったらば、一住戸に複数のシングルマザーが一緒に住まっていろいろ助け合うことで就労環境を整備していったらどうだろうというような箱をつくる、まあ仕組みですね、をつくってみよう。もう一つはケアですね。保育施設をセットする、さらには就労の場をセットすることによって、オールインワンでシングルマザーの生活を支えていけないだろうかというような企業さんが増えてまいりました。  これは、私が聞き取りして全国にあるだろうというふうに仮定をした、カウントしたシェアハウスの数です。  事例を少し紹介したいのですが、例えば介護事業所さんが、人材不足を解消するために仕事と保育とシェアハウスをセットで提供していくというような仕組みを提供しているところもあります。こんなことをして何がもうかるんですかという話をしたら、人材不足が非常に深刻で、介護業界の、リクルートにすごくお金が掛かる、それをこういったような社会貢献に回すことでシングルマザーの人材が確保でき、そして広告料も安くなるというような事業モデルのようですが、こういうことをやっているような企業さんもいらっしゃいます。  そしてもう一つは、こういった複合施設ですね、一階に小規模保育園を併設し、そしてもう一つは、就労の場として洗濯代行店をセットして、二階、三階をシングルマザー向けのシェアハウスにするというような事例なんかも出てきています。最近では、むしろ箱だけを提供するというよりかは、こういったような仕組みですね、住宅と仕組みをセットで提供するような企業さんの事業モデルが増えてきているんですが、こういったことに救われるようなシングルマザーさんもたくさんいらっしゃいます。  インタビューをすると、なぜシェアハウスに来たのかというと、制度が全く使えなかったからということと、さらには、施設に入居を希望したけれども、あなたは入れませんというふうに断られた、だからシェアハウスに流れてきているというような声もたくさんあります。  もう一つ、こういったような事業者さん、いろいろともくろみは、もうかるとかいろいろあるんですけれども、せっかくこうやってシングルマザー向けに住宅を供給したいというふうに集まってくださった方に、やはりシングルマザーとはどういう特徴を持っているのかとかどういう制度が使えるのかとか、そういうことを知ってほしいということで、私の方では全国会議というのを企画しまして、全国の、シングルマザーに住宅を提供してもいいよというような事業者さんたちに対してこういったような会議をして知識を付けてもらうような機会をこの度設けて、前回も一回やったんですけれども、こういうことをやっていこうというふうに思っているわけです。  国は空き家をどんどん活用していくというふうに決めたと。ならば、やはりどうやって優良な不動産業者さんたちを集めて、そして一緒に、共に成長していくかということを考えなきゃいけないかなと他方で思っているところです。  済みません、時間が延びていますが、最後にまとめなんですけれども、まず、いろんな事業者さんたちがシングルマザー向けに住宅を提供しますよというふうにやっているんですけれども、それは民間が、国が全く住宅支援がないというところにビジネスの余地をつくっているだけであって、やはり母子世帯の居住貧困というのは国の施策が足りていないから起こっている問題だということをちゃんと直視をして住宅整備をしていく必要があるだろうなというふうに思っています。一つは、もう直接供給をやめているので、家賃補助の充実というのは重要かなというふうに思っています。  もう一つは、繰り返しになるんですが、単なる箱ではなくて、シングルマザーの就労環境を整備するためには、住宅だけではなくて、いろんなものをセットで提供できる仕組みが非常に重要だということですね。そのためには、不動産業者だけではなくて、NPOであるとか行政、もちろん様々な業界が手を組んでいろいろと知恵を出していかなきゃいけないというふうに思います。  そして最後に、母子世帯や子供たちを孤立させない住宅、町づくり、こういうことに私は期待をしたいなというふうに思っているんですが、やはり地域に様々なケアの、市場によらないケアの拠点がたくさんつくられることによって、シングルマザーの孤立を防いで、虐待児童なんかも早期に発見ができて救われるのではないかと、こういうような視点でいろいろと研究をしているところです。  済みません、時間が長くなりましたが、ありがとうございました。
  14. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) ありがとうございました。  次に、塩山参考人にお願いいたします。塩山参考人。
  15. 塩山諒

    ○参考人(塩山諒君) こんにちは。御紹介あずかりましたHELLOlifeの塩山です。よろしくお願いいたします。  では、二十分お時間いただきましたので、お話しできればと思います。(資料映写)  ちょっと本題の住宅の我々の取組に入るまでに、我々の法人が何のために存在しているのかであったりとか、少し前提の部分をお話しできればなというふうに思います。  NPO法人HELLOlifeは、今、大阪の方で事業をやっております。創業は十一年前になりますけれども、大阪府内、今四人に一人が非正規雇用という状況と、大阪市内におきましては、労働人口の約半数ぐらいが非正規雇用という状況で、大阪も今、インバウンドであったりとかで結構景気がいいように言われておりますけれども、結構、駅前もすごく再開発されていっていますけれども、かなりオーバーストア現象という形で、かなりディベロッパーさんはもうかっているかもしれませんけれども、現場でオペレーションを担う若者に関しましては、平均年収は百六十八万円というのが出ているという状況もあって、大阪市内において百六十八万円って結構低い現状があると。  先ほど平山先生がおっしゃったように、実際、なので、百六十八万円だと独り暮らしができない状況があったりもしますので、実家の方に暮らしている若者が多い状態にあると。とはいえ、別に障害者手帳を持っているわけでも何でもないので、一般的に言うと、低所得な状況のままいわゆる働きながら何とかやっている、結婚をしていくと。今、先ほど子供の貧困という問題もありましたけれども、いわゆるそのままキャリアアップというものがなかなか望めない状況の中で次のライフステージに上がっていくという中で、今の子供の貧困問題みたいなものがいわゆる表面化していっているという、顕著な、現れている問題もあるのかなと思いますけれども。  いわゆる完全に、僕たちの十年前からも、今もそうですけれども、いわゆる本当に格差というかかなりの、いわゆる正規、非正規ということもあるかもしれませんけれども、半々ぐらいのウエートに今来ているんじゃないかなというぐらい結構深刻な問題ではなかろうかということを十年前に、我々も二十二歳のときに大学の友達と一緒に起業したということもありますけれども、僕は大学も行っておらず、元々小学校も余り行っていなくて、ずっと学校教育にはほとんど行っていなかったんですけれども、中学校を出て社会に出て、自分自身も非正規の状態というか、日雇労働みたいなことを繰り返していく中で、ああ、結構これ深刻な問題なんだなということを自分の体験を基に非常に、自分事としても非常に危機感を、危機感というか、何とかできないのだろうかなということを思いを持ちました。  そういった中で、そういった若者たちがまず訪れるというものが、いわゆる公園とか図書館とかと同じような形で、地域にあるやっぱりハローワークであったりとか、いわゆるセーフティーネットとしてある、ハローワークは全国に今五百四十四か所ありますけれども、結構どこに行ってもあるという状況がありますので、まずはそういった地域の行政の支援機関に行くわけですけれども。  そこに行くと、仕事の相談ということがまずありますけれども、いわゆる労働者というか求職者の主語で申し上げますと、ハローワークでも働くということ、支援がありますけれども、多分、僕たちは今、人生、この時代をどう生き抜いていくのかという主語があったりしますので、自分の人生をより拡充していくとかより豊かなものにしていくために、手段としての働くというものがあったりとか、手段としての暮らしというものがあったりとか、住むということだったりとか、どういったパートナーと過ごしていくのかということで、本来、ハローワークみたいなところに行く中で、そういった手段の最適化を図っていくというか、働くだけではなくて暮らしの支援だったりとか、何か婚活事業みたいなのもあってもいいかもしれませんけれども、もっと本当は人生の質を向上させていけるような、トータルのサポートみたいなものがあったらいいんじゃないかなと。  僕たちの世代というのは、ちょうど小学校のときにJリーグが生まれた時代でもありますので、もっと本当は、何かこういった公共サービスみたいなものがもっと地域密着型で、行政の資本、国だけではなくて、地方自治体だけでもなくて、地域資本主義というか、地域の皆さんも資本参加をしていくというか、皆さんでそういった若者を応援していくだったりとか、今、いかんせんというか、やっぱりなかなかその非正規の状態、さっきの低所得の状態の若者に関しては、なかなか大阪においても、自己責任論というか、なかなか厳しい目があって、応援していこうという機運というものがなかなかなかったりするんですね。  なので、何かみんなで、地域の中小企業さんだったりとか地域の皆さんも含めて、そういった若者を応援していけるような仕組みみたいなものとか、本当は何か理念先行型のハローワークみたいなものができたらいいんじゃないかなということを勝手に思いまして、なので、国の政策の、ハローワークみたいなものを含めて、労働政策と住宅政策も併せてアップデートしていけるようなものですね、仕組みみたいなものができたらいいなということを十年前に思いまして、それでこの法人を立ち上げました。  なので、まず、パートナーとしては大阪府さんだったりとか地方自治体の皆さんと連携をしつつ、地域の経済界、中小企業の、主には中小企業になりますけれども、の皆さんと連携をして一緒に事業を今つくっていっているという状況になります。ちょっと前置き長くなりましたけれども。  で、我々の一応住宅においても、今、主に、先ほどのメーン、事業のターゲットとして行っておりますのが、先ほどのいわゆる高度人材像ではなく、いわゆる、僕たち一応NPOになぜしているかというと、なかなか株式会社がもうからないからサービスをつくらないという市場があると。それは、いわゆるグレーゾーンというか、いわゆる高度人材像でもなく、いわゆる福祉ゾーンでもないと。福祉でも医療でもなく、いわゆるキャリア層でもなかったら、いわゆる一般的には若年無業状態になったりだとか働いていないという状況の若者というものだったりとか、また、さっきの非正規の問題というものも非常にかなりの大きな母数になっておりますので、いわゆるそういったグレーゾーンでいる人たちをターゲットに一応していると。  で、ここというものは、受益者負担だったりとかそういったサービスがなかなか成立しづらいこともあって、いわゆる利益が出るというか事業化していく領域ではなかなか難しいと言われていると。ここにおいて、いわゆる公的ないろんな、様々なサービスというか事業が一応ありますけれども、そういった民間市場でも難しく、かつ制度もないというような領域において今事業の展開を図っていると。  なので、我々としましては、なかなか民間参入が少ないという公共市場に対して、そこの新しい、新たなマーケットみたいなものをつくっていけないかなと思っていて、ここに、行政だけではなくて、先ほどの地域の皆さんもお金を落としたりとか、地域の中小企業の皆さんもお金を落としていけるような仕組みを持っていって、次の持続可能な新たな公共システムとして、ハローワーク含めて、地域の空き家も含めて活用していって、ちょっとおせっかいなおばちゃんじゃないですけれども、困っている若者がおったら仕事を紹介したりとか家を紹介したりとかってしていけるような、間に入るような立ち位置として我々は今仕事をさせてもらっているという形になっております。  その後に、かなり今、衣食住という形で、そういった若者の仕事の支援だけではなくて、暮らしの支援だったりとか、いわゆる婚活の支援というか、いろんな幅広く人生の支援みたいなものをさせていただいておりますので、そういった中の一部少し、仕事の紹介の部分とメーンの暮らしの紹介という形でさせていただきます。  一つ拠点というものが我々持っておりまして、大阪の本町という場所に靱公園といって、大阪のセントラルパークって勝手に言っていますけれども、大きな公園がありまして、その前に、二〇一三年に、勝手に、若者の声を意見集約していって、勝手に理想のハローワークみたいなのをつくってみようというので、勝手に仕事の支援の機関みたいなものをつくりました。ここには、一階にはカフェがあったりとかライブラリー空間という形で、仕事とか人生にまつわるいろんな本があったりとか、暮らしを豊かにしていくための様々な情報提供を行っていこうというので、お茶を飲みながらそういった情報を得れるという空間があったりと。  その一階の方で提供しているお菓子であったりとか、おはぎバーガーとかあるんですけど、いろいろな商品は、実はそのさっきの福祉制度に乗っからなかったりとか、なかなか民間市場で働けない若者たちが、引きこもっているだったりとかという若者たちが職業訓練の一環として、働くことを通して自信を付けてもらうために、四階の方にキッチンがあって、いわゆるそのトレーニングの一環として四階で作ったものを一階で販売していて、大阪の方で今、阪急百貨店さんだったりとかいろんな、近鉄百貨店さんとかで販売をしたりとかして、結構これは、しっかりと物を売ってみんなで仕事にしていくという試みを一階の窓口としてやっていると。茶室というものがありますと。  二階に行けば、いわゆるその仕事を探す機関として、キャリアカウンセリングだったりとか含めて人生をプランニングしていくということで、様々な仕事相談の窓口があると。  大阪市内に約五百社の中小企業の皆様の今お取引をさせてもらっていて、中小企業の皆様ってなかなか大手の、求人媒体においては大手企業に勝てないこともありますので、ハローワークに載せてもなかなか来ないであったりとか、そういった課題がありますので、人材不足というものがかなり深刻化している状況でもありますので、中小企業の皆様の採用費であったりとか定着支援という、いわゆる人事の費用を一部アウトソーシングしていただいています。そういう形で、町の人事部みたいな形で、中小企業の皆様はお金を落としてもらって、一緒に若者の支援をしていくということを今やっているということです。  三階に行けば、そのような若者たちが常に集まってもらえて、かつ、いわゆる職業訓練だったりとか、何のために生きているのか、何のために働いているのかということをしっかりとそれぞれが言語化できるような場をスクールとしてコミュニティーを持ってサポートさせてもらっています。  これが、今は登録者約五千名という形で、月々今百名ぐらい新規の登録者がいて、先ほどのいわゆる低所得であったりとか、なかなか将来に希望が見出せないという若者がうちの方に登録をしてもらっているというような状況になります。こういった中で、仲間を見付けたりとか、結局はその正解というのはなかなかなかったりするので、そこの中でコミュニティー、友達をつくっていって、生きる力を付けていくということをやっていたりしていますと。  四階の方にこういうキッチンがあるという形ですね。  こういった本町のこの場所で拠点がありまして、そこから、ここでいわゆる働く支援という形で働く機会をつくっていくことはさせてもらっていますけれども、ここで働いていっても、先ほどの百六十八万円であったりとか、やっぱり働き続けていく上での難問というか課題がありまして、やっぱり二百万円行かないと、先ほどの平山先生おっしゃったように、やっぱり家賃を払っていくのがなかなか難しかったりもしますので、そこから共働きであっても非常に厳しい経済環境というものがありますので、その中で、二〇一三年ぐらいから空き家問題みたいな問題を伺う中で、全国に八百万戸空き家があると。  大阪府内におきましても、六十四万ストックという形で六十四万戸空き家があるという状況の中で、六十四万のうちの府営住宅、公営住宅におきましても十六万戸とかあると。大阪府に関しましては、そのうちの一万八千ストックという形で一万八千戸空き家があるということもありましたので、それを有効活用させていただけないかということを協議をさせていただきまして、なので、いわゆるこの社会保障というか、住宅、ベーシックインカム的にこういう住宅みたいなものがまずあると大分変わってくるなという状況もありましたので、その中でも、とはいえ大阪市内の公営住宅は結構人気があってなかなか入れないという状況がありまして、なので、ちょっと利便性が悪い、少し市外の方に行った、山の方に行った場所の四條畷という場所にあります清滝団地という場所でそのモデル事業をやらせていただこうという話になりました。  とはいえ、その公営住宅というものを今空いているからといってすぐ活用するということがなかなか、条例であったりとか、なかなか難しいという状況がありました。単身の若者がすぐ利用できないということもあったりもしましたので、一旦は、今回、我々がこの公営住宅の空き室を活用して就職支援と住宅の支援をやっていくという部分で一応国交省の方にお話をさせていただいて、一応、通常の公営住宅の目的ではないということで、一応、目的外使用という項目ですね、を活用させていただいて、大阪府と日本財団とHELLOlifeで一応三者の協定を結びをさせていただいて、一応、その通常の利用ではないですけれども、今回、社会実験的にこういう試みをやりましょうということで、空き室をまず十一部屋貸していただきました。これの協議で三年ぐらい掛かったんですけど、結構時間が、なかなか全国にも例がないというので、日本で初めて大阪でこういうことをやるということもあって、前例がないということで非常に難航したということがあります。  あとは、縦割りの壁もあって、やっぱりどうしても、大阪府が母体で、雇用の商工労働部という形で雇用セクションと仕事をしていましたけれども、住宅まちづくり部という形で住宅のセクションの皆さんとやっぱり仕事をしていく、一緒に協働していくというものが非常に厳しくて、やっぱり縦割りの壁というものに非常に苦しんだというのがありました。  でも、何とか、思いを持って、思いを伝えて、プラス、日本財団さんが全部の資金をバックアップするということで、一応、ファンドレイジングという形で、財団さんがお金を全て出すからやりましょうということでできましたと。  なので、三者でこういった、大阪府が住宅の提供をしていくのと、日本財団が全ての予算を出すということと、HELLOlifeが全ての企画からオペレーションを担うということの三者でまず社会実験をしましょうということで、先ほどの就職の支援と、あとは、住宅に関しましては、やっぱり結構古い、空き家に関しましても昔のものなので、それを今の若い子たちが住めるようにDIYという形で、建設、建築業のいろんな皆様に協力いただいて、セルフリノベーションという形で部屋を全てリノベーションしていくということを職業訓練みたいなプログラムを作っていって、仕事探しとDIYをしていくということと、あともう一個が、ここはもうまさにほとんど、ここは六百戸部屋がありまして、うち五百戸、五百埋まっていますけれども、そのうちの八〇%が高齢化という状況にありますので、ほとんど高齢者しかいないという状況もありますので、その地域のお祭りがなかなかできなかったりとか、いわゆる地域の取組みたいなものに若者が入っていって地域のお祭りを再生していくだったりとか、そういうコミュニティーの全体の支援を一緒にやっていこうということで、そういったプログラムをやりました。  なので、就労支援の取組の部分と、あとは先ほどの、全国的にも建設業界とかそういった部分について人材不足ということもありますので、大阪の建設業界の皆様に協力いただいて、親方を無料で派遣してもらったりとかして、いろんな親方さんに来てもらって、一緒に建設業というか、家を造るということを一緒にやってみました。  こういう形で、結構、元々すごくぼろぼろの部屋だったんですけれども、一応、こういう形で全員がペンキ塗ったりとかして全体のリノベーションをしたという状況になります。通常であれば約三百万円ぐらい多分業者さんにお願いすると掛かっちゃうんですけれども、自分でやるとほぼ材料費だけでいけるという状況もありますので、そういった形でこういったリノベーションができたと。  プラス、一部屋はコミュニティースペースという形で、その入居者の子たちが衣食住一緒にできるような、大きなキッチンがあったりとかいわゆるランドリー機能があったりとかという形で、「テラスハウス」という何か番組があるんですけれども、一応、男女五、五ぐらいにさせてもらって、みんながいろんな出会いがあったりするような形で、交流深められるようなコミュニティーの場所としてこういった場所をつくりました。地域の方ともここで交流をするという形で、こういった場所を設けました。  ここの場所を設けてよかったなというのは、やっぱり一人ずつ洗濯機だったりとかいわゆるいろんなものを、家電を買うと非常にコストが掛かりますので、こういった共用部で家電も含めてシェアできる、結構そういった初期の引っ越しの予算だったりとかいろんな生活費が全部シェアできるということもありますので、非常にいい形でこの場所を使えているのかなというふうに思います。  こうやって、地域の清掃活動だったりとか、いろんな地域の活動にも参加していると。  地元の最年少の市長という形で東市長にも入ってもらって、いろんな自治体の皆さんにも入っていただいて、一緒に研究会だったりとか、今やっていることの効果測定をしていくということをさせていただいています。  一旦、今回モデル事業という形で、昨年の春から約二年間の期間という形になりますけれども、三十名申し込みいただいて十二名入っていただいて、八名が一応正社員になって、仕事を決めて、一応この三月末で全員退去というふうになっております。  一定、このモデル事業が非常に、全国で初めての試みということで非常に反響が大きくて、本当にテレビ番組も含めて非常に、マツコ・デラックスさんもなぜか評価をしてくれたということもあって、いろんな全国の自治体の方でもこういったことができないかということの中で、もうちょっと、より、じゃしっかりと日本財団の助成金がなくてもできるようなスキームにしようということで、この春から、一応、新しい事業モデルをつくっていこうというので、公民連携、官民連携モデルという形に変えておりますけれども、いわゆる地元の企業さんと、一定、今回入居する若者もちょっと家賃を負担してもらうという形で、一緒にお金を出し合ってもらってやれるようなスキームにしていこうというので、この春から事業を、十戸から三十戸になって、部屋も広がって、やっていこうと思っております。  という形で、やっとですね、ちょっと試験的に、いわゆる低所得の若者たちが固定費を下げてやっていけるような、衣食住を支援していけるようなプログラムを大阪でちょっとやりましたけれども、これがしっかりと全国の自治体でも汎用性を持ってやっていけるようなものになればいいなというので、一応この春からは、四條畷、地元の市町村も主体に、事業の主体に入って、四者協定という形で一緒にやっていくというふうになっております。  プラス、居住支援の試みとして、国交省の方からも予算を一定いただいていたりもしますので、民間の空き家もできれば活用できればなということで今ちょっといろいろと動いているという状況になります。  ちょっと時間が過ぎちゃいましたので、終わりたいと思います。ありがとうございました。
  16. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) ありがとうございました。  以上で参考人からの意見聴取は終わりました。  これより質疑を行います。  本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。  まず、各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず発言いただけるよう整理をしてまいりたいと存じます。  質疑を希望される方は、挙手の上、会長の指名を待って御発言くださいますようお願いいたします。  質疑及び答弁は着席のまま行い、質疑の際はその都度答弁者を明示していただきますようお願いいたします。  なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますよう、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるよう御協力をお願いをいたします。  それでは、質疑のある方は挙手を願います。  小川克巳君。
  17. 小川克巳

    ○小川克巳君 自由民主党の小川克巳でございます。  参考人の皆様、本日は貴重な御意見、また御提言、本当にありがとうございました。極めて得るところの多い御意見だったかというふうに私は思っております。  早速ですけれども、時間も限られておりますので質問をさせていただきたいと思うんですが、まず、平山参考人からお伺いをしたいと思います。  昨今の住宅事情に関しまして非常に暗たんたる状況が示されたかと思うんですけれども、最後の中で、日本の住宅政策の特殊さであるとか、あるいは社会的インフラとしての住まいの整備をというふうな御提言でまとめられました。社会的インフラとしての住まいの整備というところで、具体的には投資として考えることはできるんじゃないかということで、年金が生きるということであったり、あるいは政府が進めております地域包括ケアに資するというふうなことで、私も全く同感だというふうに思っております。  先生のお話を聞きながら、それぞれの世代の属性又は世代に応じた住宅政策が必要なんだろうというふうに思いましたけれども、同様のことを先生が、「建築雑誌」第百三十三巻千七百十四号で、「住宅条件の世代間の違いをどう読むか」というふうな論説で、戦後の持家の大衆化に伴う一億総中流化から近年の経済成長の鈍化に伴う若い世代の持家事情の背景を明快に解説しておられるというふうに思っております。  その中で、「持ち家世代の人々は、「出自を問わない」社会を創出し、そこに参加しようとした。若い世代は、「出自を問う」社会の再出現とそれに伴う不平等の再拡大を経験する途上にある。」というふうに述べておられまして、「ここで注意すべきは、住まいに関する世代間の差異化の原因が世代それ自体ではなく、階層化にある点である。」と、また、「住宅条件の不平等に立ち向かうために必要なのは、世代間対立の強調ではなく、階層間再分配のあり方の再考である。」というふうに述べておられます。  この辺りについて少し御説明いただきたいと思います。
  18. 平山洋介

    ○参考人(平山洋介君) 御質問ありがとうございます。  まず、重要なことは、御指摘いただきましたように、世代間の差というものが現象としてはっきりあるということはまず重要だと思っております。  今お話しいただきましたように、かつては、日本の住宅政策は、ほとんどの人に家を買ってもらってそれで中間層社会をつくっていこうということでやってきたんだと思います。七〇年代、八〇年代は、もう御承知のように、いろんな世論調査で日本では八割、九割の方が自分は中間層であるというふうにお答えになっていて、その背景には、持家を持っている、あるいは近い将来家を買えるだろうという見込みがあったということだと思うんですね。  しかしながら、今新しい時代になってきまして、成長率が落ちているということと人口の変化もありまして、若い世代で持家率が下がってきているという状況であります。それは、世代間の差というのは現象としてあるのですが、やはり世代の中で大きく違うのが、これは階層間の差だという指摘を御紹介いただきました論説でしたわけです。  例えば、先ほど私がお話ししました中で、ライフコースを見るときには家族と仕事と住宅の三つの指標で見るべきだというふうなお話をしたのですが、若い世代のいろんな統計を見ていきますと、結婚と正規雇用と住宅ですね、これ、持っている人は三つとも持っているんです。ない人は三つともないわけですね。ですから、若者全員が、前の世代に比べて若者全員が非常に困っていると、統計で見ると困っている人が増えているというふうに見えるんですけれども、重要なことは、若い世代の中で三つとも持っている人と三つともない人に分裂してしまっているという状況も見る必要があるんだろうというふうに思います。  再分配政策が必要だと申しますのは、今日お話しさせていただきましたように、日本の住宅政策の大きな特徴として、マーケットで何とかするということと、あとは家族で何とか、困っている人がいたら家族で何とかしてくださいという政策だったのですが、やはり私は、再分配的なことを考えるには政府の役割がここで見直されるべきだろうというふうに思います。  経済が成長していた時代、六〇年代、七〇年代辺りですと、マーケットをメーンでやっていっても、所得も上がりますし、家を買っても資産が増えますし、住宅ローンを組んでもインフレですと借金の価値が減っていきますので、今に比べると住宅ローンの負担というのは、当時から重かったですけど、今に比べると大分ましなわけですね。しかしながら、低成長の今、デフレかディスインフレの時代になりますと、マーケットに任せておくだけではなかなか厳しい時代になってきているのではないかなというふうに思います。  それから、今マーケットでなかなか住宅困窮を克服できないということになってきていまして、そこで出てきているのは家族の役割の重要さということですね。  御紹介しましたように、家庭、親御さんと同居している未婚の若者が非常な勢いで増えていて、これが社会問題にならないのは家族の中で何とかやっているという状況があるわけですが、本当にそのままでいいのかどうか。あるいは高齢者にしましても、家族で何とかしてくださいというようなことがあるとも思うんですけれども、それでいいのかどうか、それでそのやり方はこれからも続くのかどうかということが大事かなと思いますし、また、世帯内単身者の、今日御紹介しましたけれども、今新しい問題になってきていますのは、世帯内単身者の方がだんだんだんだん年齢が上がってきていまして、かつては、二十歳と四十五のお父さん、四十五の御夫婦のところに二十歳の子がいるという関係が、今だんだんだんだん上がってきまして、五十と八十とかですね、フィフティー・エイティーという言い方しますけど、五十と八十の家族が増えてきているということで、そこで何とか社会問題を包んじゃっているわけですけれども、それがいいのかどうか、そのやり方が続くのかどうかということが見直されるべきであろうと思います。  繰り返しになりますが、私は、もう一度政府の役割というものが重要だということを見直すべきではないかなというふうに思っておりますし、また、まだいいですかね、もうちょっと。日本でもう一つ大きな特徴は、住宅が政治上の争点になったのは昭和三十年頃、一遍あったんですけれども、本当に家がなかったものですから、最近住宅が政治上の争点にならない、なった形跡が余りないわけです。それは、住宅というのは家族で何とかするものだ、あるいは家は自分で買うものだというような意識が非常に根付いてきたからだと思うのですね。  しかしながら、今、親の家から出たくても出れない若い人たちも増えています。高齢者の二割の方は賃貸住宅で非常に苦労されているという状況があるわけでありまして、やはり、住宅が実はプライベートな問題ではなく社会的な問題なんだということをやっぱりもう一度認識すべきではないかと思いますし、また、政治上の争点、話題にもしていただけたらと思いますし、昨年か一昨年でしたか、ドイツの国政選挙見ていましても、五つの課題のうちの一つが住宅問題でしたし、ロンドンでも住宅は大きな争点になっていますし、日本でももう一度社会的な問題として取り上げるべきではないか、家族の問題としてやっていけるのかどうかということを考え直す必要があるんじゃないかと思っております。  以上です。
  19. 小川克巳

    ○小川克巳君 ありがとうございました。  社会全体で考えていく問題というのは、もう全てがそういう時期に来ているなというふうに認識はしております。ありがとうございました。  ちょっと時間がなくなりましたので大変恐縮ですが、葛西参考人にお伺いいたします。  一人親世帯が抱える現状等につきまして御報告をいただいたということでございます。この中で、言わば自助、共助型シェアハウスについてのお話をいただいたわけですけれども、民間住宅の活用と自助、共助という、言わばコアを支えるための公助、これにはどのような仕組みあるいは措置等があるともっと飛躍的に展開が進むとかいうふうなことがありましたら教えていただきたいなというふうに思います。
  20. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 予定の時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いします。
  21. 葛西リサ

    ○参考人(葛西リサ君) 済みません、御質問の内容というのは、公助が、公がどういうふうな役割をすればということですよね。  やはり補助金の投入というのは非常に重要かなというふうに思っております。新たなセーフティーネット制度ができまして、様々なものに対して家賃補助を打っていくというような制度ができたんですが、単身向けのシェアハウスに対しては家賃補助制度、整備されたんですけれども、シングルマザー世帯向けのシェアハウスに関してはその制度から漏れております。ですので、何らかの形でこういったような取組に対して公的な補助金が出る、出してもらえるというのは非常に大きいかなというふうに思っています。  ありがとうございます。
  22. 小川克巳

    ○小川克巳君 ありがとうございました。  終わります。     ─────────────
  23. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、進藤金日子君が委員を辞任され、その補欠として徳茂雅之君が選任されました。     ─────────────
  24. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 真山勇一君。
  25. 真山勇一

    真山勇一君 立憲民主党・民友会・希望の会の真山勇一と申します。よろしくお願いします。  今日は、遠方の方も含めて三人の参考人の皆さん、お忙しい中ありがとうございました。多くの貴重な意見をいただき、感謝しております。  今日の皆さんの御意見を伺っていて、本当に住環境というか住まいの問題というのは、まだまだこれは大きな問題を抱えているなというふうに感じています。  私、常々、やはり日本の住環境というのは満足した状態ではないというふうな意識を持っています。よく衣食住ということを言われますけれども、衣、着るものについては、もう本当にブランド物のものからそれから安いおしゃれなものまでいろいろあります。それから食、これについてはもう非常に豊かで、今はどこを見回してもグルメブームで、食べ物がブームになっている。  じゃ、一転して住、住まいのことを見てみるとどうかというと、これは、今、皆さんのお話の中でも分かりましたけど、日本経済大国と言われていながら、何かやっぱり世界の中じゃ、かなりその住まい、住むということに関しては遅れているんじゃないか、経済大国にふさわしい家というのが今ないんじゃないかというような、そんな感じがしております。そういうことから、やはり日本住宅政策というのがやっぱり貧困だった、まさに貧困だったというふうに思うんですね。  先ほど平山参考人のお話の中で、政府の役割って大事だというふうにおっしゃっていましたけれども、私もそう思うんです。今日のお三方のお話を伺っていて、民間の方はそれぞれいろいろ努力をしているし、いろんな可能性を探っているということはよく分かったんですが、やっぱり政府の方で何か肝腎な、本当に基本になることをやっていないんじゃないか、何か物質的な豊かさを求めていて、肝腎の生活の基盤の住居という部分が欠けてしまっているような、そんな気がするんですね。  お三人の方、それぞれ、先ほどの意見の中でもそれぞれ述べていただきましたけれども、ここでやっぱり、改めて今日こういう調査会という場で、やはりどういう政策、どういうような制度をやれば、少しでも今の日本の住居貧困というこの状態を変えていかれるのはどうかということを、是非、現場で日々いろんな活動をなさっているお三方に、国に対して求める制度というか政府の役割、こんなことをもう是非やるべきだというその最優先の課題を、平山参考人、葛西参考人、塩山参考人、それぞれお一人から伺いたいと思います。
  26. 平山洋介

    参考人(平山洋介君) 御質問ありがとうございます。  私がこういう政策をすべきじゃないかなと思いますのは、一つは、社会賃貸住宅の供給ということを一点申し上げたいと思います。  日本では公営住宅はもう、何といいますか、建てないことに決まっているような感じがありまして、実際ストックも減っているというような状況にあります。その点、先ほど御紹介しました。  しかしながら、これも国際的に見ますと非常に特異でありまして、そういう社会住宅というのは、戦後、高度成長期、欧米アメリカは違いますが、ヨーロッパで非常にたくさん建てられたのが九〇年代ぐらいから減ってきたということはあるのですけれども、リーマン・ショックですね、世界金融危機の後でまた社会住宅を建て始めている国は結構あります。フランス、ロンドン、それから、今まで全く、ほぼ全く建てていなかったスペインでも社会住宅を建て始めている。  それはなぜかといいますと、やはり経済の状況が大きく変わったということと、若年層が家を持てなくなってきているという状況があって、社会住宅をもう一度見直そうという動きがありますし、アジアでも韓国と中国公共賃貸住宅の大量建設計画をやっています。この中国と韓国も持家を中心にした社会でありますけれども、若年層が家を買えなくなってきて不満が大きくなってきているという状況が背景にあって、公共住宅をまた大量に建てようとしているという状況があります。  日本の場合、何といいますか、議論の前にもうそういうものは建てないことに決まっているんだというような感じがあります。しかしながら、社会住宅の合理性、先ほど申しましたように、投資になりますから、超高齢社会に向けて安定した住宅で住居費の安いものを蓄積していくということは投資になりますから、やはりその合理性という点で見直していただくのが一点重要かなと思いますのと、もう一点は、やはり家賃補助といいますか、住居費に対する政策が決定的に重要だろうと思います。  今日御紹介しましたように、住居費がじわじわじわじわ上がってきております。これは、御本人が大変だということが一番重要なことでありますが、それに加えまして、国のいろんな政策を台なしにしていくという問題があります。  例えば、九〇年代、バブルがはじけた後、政府は景気対策として持家取得をどんどんどんどん促進したわけですが、今日御紹介しましたように、住宅ローンの負担がどんどんどんどん大きくなっているわけですね。するとどうなるかといいますと、消費力がどんどん落ちていくわけです。要するに、七〇年代までは景気対策として持家促進をしますとそれで景気が刺激されました。それはインフレだったからです。デフレ、ディスインフレの状況で持家取得を促進しますと、消費力が落ちていって、結局、私は個人的に思っていますのは、この景気低迷が長く続いたのはやっぱり住宅ローンの負担が重かったからだろうというふうに思います。  それからまた、若い方々が家から出なくなっている。これは、若い方々本人にとって選択肢が減っているということに加えまして、日本全体の社会の活気あるいは経済という点から見ても非常にマイナスだと思います。低家賃の住宅があれば、若い方は親の家から出る、すると経済が回り始めると思います。働く、いろいろ買う、外で御飯食べる、いろいろ消費が増えて経済も刺激されると思います。  それから最後に、先ほども申し上げましたが、高齢社会を乗り切るときに住居費負担というのが本当にアキレス腱です。二割の方々は賃貸住宅です。そこでは年金の効果が台なしになっていくというようなことです。  申し上げたかったことは、社会賃貸住宅を見直していただきたい、住居費の政策をやっていただきたいということです。
  27. 葛西リサ

    参考人(葛西リサ君) 御質問ありがとうございます。  一つは、何をすればということではなくて、やはりシングルマザーに関しましても階層性があります、多様性があります。ですので、選択できるような住宅支援ですね、そういうものを提供していく必要があるというふうに思っているんですね。  現行では、公営住宅しかないというところが非常に厳しくて、そこに入れない人に関しては漏れ落ちてしまって、結局は実家に行くか、DVであっても夫の元に戻ってしまうか、暴力のある家庭でとどまってしまうかとか非常に悲惨な状況があったんですが、最近ではやはり空き家が増えてきた。これは国にとっては非常に大きな問題かもしれないんですが、居住貧困を支援する、あるいは研究者にとっては非常に大きなチャンスかなというふうに思っているんですね。これをいかに柔軟に有効活用していけるか。さらには、低家賃を実現して、良好な環境にして、空き家を活用していけるかということを考えていただきたいなと。  といいますのも、現行、空き家活用をしているところというのは、やはり貧困ビジネス的なところが非常に多くて、シングルマザーだと低水準でいいだろうみたいなところもあるんですね。ですので、きっちり家賃だけではなくて水準の面も縛って、質の向上ですね、そういうところもにらみながら住宅政策を見てほしいというところが一つあります。  もう一つは、シングルマザーはいろんなところで非常に不安定な状況で住宅を確保します。現行の施策ではなかなかその不安定期に早急に対応できるような施策がないんですね。なので、切れ目ない住宅支援というところで、離婚前後、柔軟に使える住宅ストックみたいなものをシングルマザー向けに提供できるような仕組みをつくっていただきたいというふうに思います。  ありがとうございました。
  28. 塩山諒

    ○参考人(塩山諒君) 一つは、空き家の活用という中で、我々もなぜ公営住宅に行ったかというと、当初は民間の空き家を活用しようと思ったんですね。大阪市内の大地主さんを歩いて回っていく中でいろんな民間の空き家も見て回ったんですけれども、やはり非常に、状態が余りいいものが少ない、非常にもう建て替えた方がいいんじゃないかというぐらいの状況のものが多くて、公営住宅に関しては、やっぱり結構投資をして造っているものもあるので、結構古くてもしっかりとリノベーションすれば使えるものが多かったりするという状況もありますので。  ただ、国の方も自治体の方も、基本的にはもう公営住宅の空き室に関しては、もう人気がなかったら潰していって売っていこうという方針があるので、余り、いわゆるそのストックを有効活用していこうという今は方針じゃないんですね、計画としては。  ただ、何か僕たちからすると、結構まだまだ有効活用できるというか十分に使えるものが結構あったりもしますので、そういった計画として、新しいものを建てていくのではなくて、今あるものをもう一回リノベーションしたりとかして、もう一回磨いて使っていけるような政策というか計画の方に転換できないかなということを思っていまして、これは、でも、なかなか、国交省の皆さんとも御議論していても、なかなかそういう評価尺度というか、そもそもその政策というか計画としては、もう今、新しいものを造っていったりとかしていかないと評価されなかったりとかいう部分もあるので、何か根本の計画の部分でそういった転換というか、ものが図れないかなというのが一点と。  あとは、先ほどの、やはり住宅というものは、僕たちが今、大阪府さんと一緒に移住政策も別でやっていますけれども、その中でいくと、やっぱり仕事と家と、例えば保育園とか子供を預けるところだったりとかというものは結構セットでみんな考えていたりもするので、そういう部分でいくと、やっぱり仕事、家だけではなくて、そういったものも一体的に、本当はハローワークだったりとかそういった場所においても一緒に何かそういった情報提供をしたりだったりとかいうことができれば一番いいと思うんですけれども、やっぱりどうしても厚生労働省と国交省の壁というものがあったりしますので、省庁横断型でそういった若者に対してサービスをお届けできるような転換ができれば一番いいなと思いました。
  29. 真山勇一

    ○真山勇一君 ありがとうございます。
  30. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 川合孝典君。
  31. 川合孝典

    ○川合孝典君 国民民主党・新緑風会の川合孝典と申します。  お三方には、本日は大変貴重な御示唆に富んだお話をいただきまして、ありがとうございました。  時間の関係がございますので、ちょっと断片的な質問になるかもしれませんけれども、よろしくお願いします。  まず、葛西参考人にお伺いをしたいことがございますが、いわゆるシングルマザー世帯の方が公営住宅、非常に入居しにくいということ、収入や勤続年数等がその判断の基準になるからということで御説明いただいたんですけれども、この問題をクリアしていくために、まず国や行政は何をするべきなのかということを御示唆いただけると有り難いんですが。
  32. 葛西リサ

    ○参考人(葛西リサ君) 済みません、公営住宅が入りにくいという話ではなくて、民間賃貸住宅がですよね。  なかなか民間賃貸住宅の方も、大家さんの気持ちになりますと、やはり不安定な人を入居させるというのは非常にリスクが高いというふうに思いますし、その気持ちも事業者側に立つと非常によく分かるんですね。なので、やはり大家さんを守るような施策というのは非常に重要かなというふうに思います。  NPOさんなんかでは、やはり当事者をケアする、見守る、そして当事者のことをよく知っているNPOさんが民間の賃貸住宅をサブリースして、それを当事者に貸す。ですので又貸し状態になるんですが、そういうことで賃貸住宅市場から当事者が排除されることを防いでいるようなところも結構あるんですね。  ただ、そういうことを、国の方で保証人になったりとかそういうことができないかということを民間の団体さんはすごくおっしゃられています。というのは、もう非常にリスクの高いところをやはり民間の手弁当でやっているようなNPOさんがやっているわけですから、そういうところの保証を、何とか入居しやすいように国あるいは自治体の方で担保できないかということを議論されているんですが、そういうところをちょっと指摘したいなというふうに思います。  ありがとうございます。
  33. 川合孝典

    ○川合孝典君 ありがとうございました。大変分かりやすかったです。  続きまして、塩山参考人に是非お伺いしたいことがございます。  四條畷の方で非常に興味深いお取組を進めていらっしゃるということで、大変感銘を受けながらお話を聞かせていただいたわけでございますけれども、現状、順調にいわゆるこのビジネスモデルが少しずつ育ってきているということについてはよく理解できたんですけれども、このビジネスモデルを今後将来にわたって全国にですとか、より規模を広げていくということを考えたときに、現在、課題として認識されている内容がどういうものがあるのかということをちょっと教えていただけると有り難いです。
  34. 塩山諒

    ○参考人(塩山諒君) 今かなり、本当に特例といいましょうか、目的外使用という項目の中でも、公営住宅においてもいわゆる用途廃止物件と言われている物件を今回使わせてもらっています。なので、いわゆる、今後もう取壊しを予定しているので取壊しまでの間の五年間であれば使ってもいいよという状況で今使わせてもらって、なので、空き家という部分の中でも更に立地が悪いという状況で、もうこれは行政が持っていてもしようがないから売っていこうみたいな状況があるんですね。  そういったものを今回何とか使わせてもらっているという状況ですけれども、できれば、やっぱり目的外使用であったとしても、用途廃止物件ではなくて、普通に空いている物件も結構あったりしますので、そういった全国の公営住宅においても、空き室、空いているのであれば、そういったものを活用させていただけるような流れができると一気に広がりやすいかなというふうに思います。
  35. 川合孝典

    ○川合孝典君 ありがとうございます。  もう一件、それに付随して、関連してお伺いしたいことがあるんですが、時間の関係で少しはしょられた部分なんですけれども、民間の空き家活用型モデルの資料を付けていただいているんですけど、民間の空き家、いわゆる民間の場合には当然営利目的ということになりますので、いわゆる公営住宅以上にハードルが高くなることが容易に想像できるんですけれども、それでもいわゆる収支がというか採算が取れるという見通しの上にこの計画の展開を考えていらっしゃるのかどうかということを、ちょっと一点お伺いしたいと思います。
  36. 塩山諒

    ○参考人(塩山諒君) 新たな住宅セーフティーネット法というものがやっぱりありますので、そういった中で、民間の大家さんにとっても、いわゆる改装費用一部負担だったりとか家賃補助というものがあったりもします。そういったものを活用できれば一定回っていくというのはありますけれども、今現状、やっぱり、実は改装費も一部屋五十万円までであったりとか、家賃補助におきましても、国が三分の一、地方自治体が三分の一、本人が三分の一というモデルになっていますので、地方自治体が一般会計予算でその家賃補助というものを導入なかなかできていない現状がありますので、その部分を民間で広げていこうといきますと、地方自治体がしっかりと一般会計予算においてそういった予算を作らないと、実はその法案自体が使えないという今現状になっているんですね。  なので、そこが使えるようになれば十分に事業として回っていく可能性というものはあるかなというふうに思いますけれども、今現状、ちょっとそういった部分でいくと、行政との調整というものが非常に、まあ今そこ戦っているという状況にはあります。
  37. 川合孝典

    ○川合孝典君 ありがとうございました。  公的な部門がどれだけ今後積極的に関与していくのかということについてのお考え方については、お三方ともおおむね同じ方向を向いて御主張されているということは理解をいたしました。  そこで、平山参考人にお伺いしたいことがございます。  冒頭の参考人からの御説明で、いわゆる住宅政策の市場化が一九九〇年代から要は進んできたと、それまでとは変わってきているということについての御指摘がございましたけれども、そもそもここの一九九〇年代にいわゆる市場化が始まったきっかけになったことというのは一体何だったのかということをお教えいただけますでしょうか。
  38. 平山洋介

    ○参考人(平山洋介君) それに関しましては、住宅政策だけで説明が付くかどうかはちょっと難しいところがありまして、国全体の政策が、九〇年代の半ばといいますと橋本内閣の頃でしょうか、橋本六大改革の文脈の中にあったのではないかなと思います。要するに、民でできることは民間でやりましょうというような大きな政治の流れ、政策の流れの中で住宅政策もその中に入っていったということが一つあろうかと思います。  それからもう一つは、これ評価は難しいところですが、終戦から高度成長期にかけて、とにかく日本は住宅問題がひどくて、家が絶対数が足りない、非常に狭いというような状況が続いたのに対しまして、とにかく戸数だけは足りる状況になったということがあったんだろうというふうに思います。そこで民間のマーケットでやっていける時代になったのではないかという見方が一つあったんだろうというふうに思います。
  39. 川合孝典

    ○川合孝典君 ありがとうございます。  橋本行革も、その後、数年間の間に様々なことが方針転換されて、結構骨抜きになったりとか、本質、性質が変わってしまっていることがあるように私は実は分析をしておるんですけれども。  最後、もう一点、平山参考人にお伺いしたいんですけれども、社会的インフラとしての住まいの整備をよりしていくべきだということ、先ほども類似の幾つかの御質問の中にも関連の御発言あったわけでございますけれども、最優先で国としてこの部分だけはまず取り組まなければいけないということを、一点だけで結構でございますので、先生が一番優先順位が高いと思っていらっしゃることを一つお教えいただきたいと思います。
  40. 平山洋介

    ○参考人(平山洋介君) 私が一点重要だと思っておりますのは、先ほどから申し上げておりますが、社会賃貸住宅を増やすことだというふうに思います。  そのやり方ですけれども、公営住宅を建てるということも重要でありますが、今始まっています改正住宅セーフティーネット法がほとんど普及していない状況にあるのは、七千戸しか登録がないわけですね。政府目標が十七万戸です。いろんな数字が、公営住宅に応募される方が今六十万世帯ぐらいあられます。すると、国の非常に小さな目標も全然達成できていないということでありますが、やはり家主さんにとってのインセンティブがなさ過ぎるということなんだろうというふうに思います。  やはり、今、政府はいかにして少ない財政支出で住宅政策をやるかというふうにお考えなんですけれども、やはりもうかなり大規模な財政支出で、大きなインセンティブを持って住宅セーフティーネットをつくっていく。もう一点、次の段階としましては、入居者を選ぶというところを自治体なんかも介入できるようにしていく。すると、日本型の社会賃貸住宅セクターがつくられていくんではないかなというふうに思いますし、インセンティブを強くするにはやはりお金は必要です。  しかしながら、私が今日強調したいのは、その投資は見合うということです。超高齢社会の日本を運営していく上で、お金は必要なんですけれども、そういうことをせずに超高齢社会になっていろんなコストが発生することを考えれば、投資は長い時間で見たら必ず見合うということです。  一点ということでしたら、住宅セーフティーネット法にもっと投資して社会賃貸セクターをつくっていくことだと思います。
  41. 川合孝典

    ○川合孝典君 ありがとうございました。  終わります。
  42. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 秋野公造君。
  43. 秋野公造

    ○秋野公造君 公明党の秋野公造でございます。  今日は、三人の先生方、ありがとうございました。  私、まず平山先生にお伺いしたいと思います。  先ほどの議論のちょっと続きになろうかと思いますが、住宅セーフティーネット、例えば耐震性があって駅から一キロの範囲内にある民間住宅の空き室が今百三十七万戸あるということをちょっとお伺いするにつけても、ここの可能性というのは私はまだまだあるんじゃないかということで、今先生、ここにインセンティブを更に加えていくべきだとおっしゃいました。このメニューとして、何か先生、お考えがありますれば、まずお伺いしたいと思います。
  44. 平山洋介

    ○参考人(平山洋介君) 今、一つ政府が実施されていますのは改修費用の助成ということでありますが、この金額が今ちょっと正確に思い出せないんですが、一戸百万円なんですね。でも、百万円で改修して、高齢者や障害者の方々の入居を受け入れるインセンティブになるかというと、これはならないわけですので、ですから、一つは改修費コストをもう少しというか、かなり大幅に増やすということが考えられるだろうというふうに思います。  それから、もう一つは、家賃助成があるわけですけれども、この点についてももう少し御検討いただけるのではないかということがあります。  それから、三点目に重要なことは、家主さんが、高齢者の方々、母子世帯の方々、障害者の方々の入居を受け入れることをちゅうちょされますのは、一つは経済的な理由ですね、家賃滞納の理由などがありますので、今申し上げました家賃助成を考えるということがあります。もう一つは、例えば単身の高齢の方々がお亡くなりになった後どうするんだというようなことがあります。それとか、今じわじわ増えておりますのは、認知症のお年寄りの入居した場合に近所とのトラブルが発生しないかとか、そういう御心配があるわけですね。  そういう面でいいますと、そういったソフト面でのサポートというものが重要なインセンティブになるんじゃないかなというふうに思いますし、今いろいろなNPOの方々が、そういうソフト面のNPOの方、非常にたくさんありますので、そういうところと連携しながら、しかし、公的なやはり支援というものが必要でありまして、そういうソフト面で家主さんの御心配を取り除いていくという政策が非常に重要だろうというふうに思っております。
  45. 秋野公造

    秋野公造君 もう一問。借りる側から、民間の住宅を選ぶというときに、何か考えられるインセンティブというのはありましょうか。
  46. 平山洋介

    参考人(平山洋介君) 借りる側、はい。  一つ重要なことは、やはり今、住宅セーフティーネット法で家賃助成があると申しましたが、それは家主さんに家賃助成が行く仕組みなんですね。これは、借りる側に対する家賃補助制度というのは相変わらず日本にはないのですね。これはどうしてかといいますと、幾つか理由がありまして、一つは、日本住宅政策が、戦後ですけれども、旧建設省国交省の所管になりましたので、やはり物としての住宅に対する補助を打つという体系、公共事業社会資本整備の体系で住宅政策をおやりになってきましたので、人にお金を渡すという体系になっていないということですね。  そういう歴史が一つあるのが大きいのだろうというふうに思いますが、今御指摘のように、借りる側からということになりますと、住宅に困っている人にやはり家賃補助を打つという制度をつくっていくのが必要だと思いますし、今日御紹介しましたように、国際的に見ましても、OECDの中で公的な家賃補助、借りる側への家賃補助制度を持っていないのは日本と地中海の辺りの国ぐらいで、非常に特異、極めて珍しい状況になっているんだろうというふうに思います。
  47. 秋野公造

    秋野公造君 それでは、塩山先生にちょっとお伺いをしたいと思います。  住宅と就労の両立ということで、地域における仕事と地域における若者の仕事のマッチングがどうなるかということが一点と、二点目は、八名卒業されたとお伺いしました、この卒業生がどこにお住まいになっているかと、二点教えていただきたいと思います。
  48. 塩山諒

    参考人(塩山諒君) そうですね、基本的に、やっぱりさっきのマッチングという部分におきましては、やっぱりみんな元々は大手志向だったりとか、大学時代も高校時代もやっぱり夢を見ているというか、こういうところへ行きたいというのがありますけれども、そこからやっぱり就職活動に破れてしまったりとか、一定、現実の世界を見ていく中で思考転換を図っていくという部分が非常に時間が掛かると。  それを思考転換を図っていくという部分においては、一定、先ほどのそういったワークショップというかコミュニティーでのプログラムというものが非常に重要になってきていて、その中で、教えられるというよりか、自分の中でちゃんと腑に落としていってというか、現実の中で選べる仕事はこれがあるということで、その中で、人と関わっていく中でその企業、そういうのに行ってもらうという形で、なので、結構、インターンシップだったりとか、まずその職場の方に入ってもらって、その中でその仕事にフィットするかというか、合うか合わないかということを確認していって、最終、仕事に就いていってもらうというようなプログラムを作っているというのが一点目と。  もう一点目が、そうですね、仕事決まった彼らでいくと、今現状、四條畷の市内においては、結構事業者数というか企業数が少ないということがございまして、なので、結構、大阪市内だったりとか仕事が決まると、やっぱりちょっとなかなか通勤が結構不便な状況がありますので、そういう部分において京都だったりとか神戸の方に決まる子もいたりもしますので、それで、あとは転勤があるということもあったりもしますので、そういう部分で物理的に通うことが難しくなったということもあって、でも仕事決まったので卒業ということでみんな出ていったというのが経緯になります。
  49. 秋野公造

    秋野公造君 葛西先生にお伺いをしたいと思いますけど、シェアハウスの考え方なんですが、これは仕事ともセットで考えた方がよろしいのか。もうちょっと突っ込むと、例えば給与住宅への支援というものは、直接的ではなくともシングルマザーの方を支援することにつながるとお考えになりましょうか。そこを教えていただきたいと思います。
  50. 葛西リサ

    参考人(葛西リサ君) ありがとうございます。  派遣切りのときにもありましたけれども、仕事と、就労といろんなことをパッケージ化して提供するというのは非常に危険だというふうに思っているんですね。  事業者さんについては、アドバイスするのは、人材確保のためにシングルマザーを支援するというのはウイン・ウインでよろしいんですが、その後、仕事が続かなかった場合については、やはり行政と連携をして、そして一旦民間賃貸に出して、生活保護まで付けて、そして退去いただくというようなことをしないといけませんよというふうなアドバイスをするんですね。  なので、住まいと就労ですね、育児ケアはいいんですけれども、そういうところを、やはり何か風穴を通しておかないと非常に危険かなというふうには思っているので、もしこういうモデルが増えてくれば、そういうようなガイドラインをやはり国の方にも出していただきたいなというふうには思っています。  ありがとうございます。
  51. 秋野公造

    秋野公造君 終わります。
  52. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 藤巻健史君。
  53. 藤巻健史

    藤巻健史君 日本維新の会の藤巻です。  まず、平山先生にお聞きしたいんですが、基礎的事実をお教えいただきたいんですが、日本は他国に比べて社会住宅が少ないし補助金がないとおっしゃったんですけれども、実は私、ロンドンに行って、転勤したときに、最初三か月間だけですけど、バックオフィスの女性の管理をしていたんですね。  ほとんどが中学卒二年生、三年生、四年生だったんですけど、彼女たちに、君たち幾ら税金払っているのと聞いたら、四〇%だと言うんですよね、中卒二、三年目で。こんなのは日本だったら、もう課税最低限もとんでもなくて全く無税だと言ったらば、これはちょっと脱線なんですけれども、特にフォークランド戦争をやっていた頃ですから、国民義務は軍役と税金、納税だからと全然問題にしていなかったのは、これはすごい国だなと思いましたけれども。  要は、あの国は、他の国もそうだと思うんですけれども、課税最低限が低くて、もうほとんどの方が所得税たくさん払っているわけですよ。だから、当然のことながら、それでも生活できない方には住宅補助とかそういう住宅供給とかが必要になってくると思うんですけれども、日本は課税最低限が世界では一番高い部類で、払っていない方が多いわけですね、消費税も一番低いですしね。ですから、それとのバランスの関係じゃないかなと私は思ったんですけれども。  要するに、払っている方は、全員が払っているんだったら、それなりに必要な方には住宅供給しなくちゃいけないし、払っていない方が多いんであれば、ある程度は自分、自助努力という、そういうことで日本が供給が少ないんじゃないかと思うんですが、その辺をお調べになったことはありますでしょうか。
  54. 平山洋介

    参考人(平山洋介君) 今おっしゃったことに関連しまして、日本住宅政策の特徴につきましてもうちょっとだけ踏み込んだお話をいたしますと、日本では、まず一般会計による住宅政策の規模は先進国の中で恐らく最低レベルです。今ちょっと数字を持ち合わせておりませんが、一般会計における住宅政策予算は世界の先進国の中で最低レベルです。    〔会長退席、理事川合孝典君着席〕  ところが、日本住宅政策、特にかつてあった住宅金融公庫住宅公団がどうやって機能していたかといいますと、財政投融資です。これは日本の大きな特徴です。つまり、日本では所得税率が低い、課税最低限が高い、御指摘のとおりです。ところが、一方で、貯蓄率が非常に高い。この貯金、郵貯が大蔵省の資金部に入って、このお金が公団と公庫に行って、それで住宅政策をやっていたというのが日本の大きな特徴です。  つまり、ヨーロッパは税金を集めて社会的な住宅を造った。日本は貯金を集めて、しかしながら、重要なことは、それは利子が付いているわけです。利子が付いたお金で、有償資金といいますが、有償資金で住宅政策公団と公庫を展開してきたということですね。ですから、中間層の持家取得支援、住宅公団に入る中間層の方々に対して財政投融資で対応してきたということでありまして、ですから、資金構造が違うというのが日本の大きな特徴なんだろうというふうに思います。しかしながら、財政投融資は二〇〇〇年の改革で大きく減りましたし、というような状況ですね。ですから、今、日本住宅政策はほとんどなくなりつつあるというような状況です。  ですから、御指摘のとおりに、所得税との対応関係というのは見る必要はあろうかと思いますが、日本の状況はかなり極端なんだろうというふうに今はなってしまっているのではないかなというふうに思います。
  55. 藤巻健史

    藤巻健史君 いろいろちょっと議論があるところなんですけど、時間がないので省きますが、今はやっぱり公共投資とかにしろ、税金を突っ込むというのはなかなかこの今の日本の財政状況を考えると難しいと思うんですよね。    〔理事川合孝典君退席、会長着席〕  公営住宅もやっぱり失敗してこれ税金投入せざるを得なくなったことも多いですし、それから、例えば先ほど先生が橋本内閣のときに民間にできることは民間にという話をされていましたけど、あのときやっぱり確かに、一九九七年、財政構造改革法案が出て、第二条に財政危機的な状況にあるという話があって、それへの関連で、要するに国に金がない、このまま行っちゃったら破綻しちゃうと。破綻すればやっぱり一番ダメージを受けるのは低所得層だということもあって、財政出動は難しいんじゃないかということでそういう話になったんじゃないかと思いますし、財政投融資も、これはやっぱり財政規律を非常に、駄目だったということであれ変わってきたと思って、これ以上やっぱり国がお金を出してというのは難しいと思うし、もしそれが主張されるのであれば、こういう無駄な歳出があってそれよりは住宅の方が重要だという話だったらまだ通りがいいかなと思うんですけど、これ以上に財政赤字を増やせというのはなかなか難しいのかなと私は思います。  それよりは、先ほど葛西先生がシングルマザーのシェアハウスの話をされたんですけれども、これ確かに、空室が多くなってくると民間っていろんなことを考えるわけですよ、何とかして収益上げなくては。別に、社会正義もそれはあるんでしょうけど、それ以上にやっぱり自分たちの収益を上げるためにシングルマザーシェアハウスを考えてきたんじゃないかと私は思うんですが。  何を言いたいかというと、要するに、空室が増えてくればいろいろやっぱり何かを考えるわけで、やっぱりシングルマザー、当然のことながら、人を入れるためにグレードアップしてくるでしょうし、そういうシングルマザーの方たちへの住宅も考えると思うんですね。ですから、やっぱり住宅政策を考える意味では、その供給をどうやって増やすかということを考えるのが本筋、財政出動よりもですね、と思うんですね。  ということは、何を意味するかというと、例えばどんどんどんどん高度規制を外して、例えば香港なんかもう一戸建てなんかなくなっちゃっているわけですね、実際問題として、マンションしかないということで。それは、もうみんなが高度規制をなくしてどんどんどんどん高いものを建てれば供給が増えますし、もう一つは、例えば借家、借家法ですよね。これ、借地借家法があるがゆえに大体貸主は絶対家なんか貸しませんし、さっきサブリースの話も葛西先生がおっしゃっていましたけれども、これ、借地借家法で借主側も余りにも守られていると貸さないですよ、怖くて。  ということで、借地借家法を変えるということが、これ一見弱者に対して不利なようですが、逆に弱者に対して有利で、そういうことからすれば、やっぱり特にまた空き室が増えてくる、それでどんどんどんどんいろんなリスクも取るわけですね。要するに、供給が増えてきてもうからなくなれば、やっぱりそれに見合ったリスクを取らないと貸主は収益上がりませんから。  ということで、やっぱり家の供給を増やすような政策を考える方が事態は解決するのではないかなと私は思うんですが、いかがでしょうか。
  56. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) どなたに。
  57. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 平山先生、お願いします。
  58. 平山洋介

    ○参考人(平山洋介君) 幾つかお話しします。  まず、財政出動に関しましては、常にそうだと思うんですけれども、財政の支出と効果をてんびんに掛けるべきだというふうに思います。私は、やっぱり住宅政策の効果というものがまだきちっと測られていなくて、そこについての認識が重要なんじゃないかなというふうに思います。  今日、何回か強調させていただいたんですけれども、これから高齢者の方がどんどん増えます。統計でお示ししましたように、二割の高齢者の方は賃貸住宅にお住まいです。今、若い方の持家率はどんどん下がっていますから将来もっと増える可能性があるわけでして、その部分の方、単身、高齢者の方々が民間賃貸住宅でどんどんどんどん増えていくとなると、そっちの方が、生活にお困りになってしまった後、助けるということのコストを考えますと、やはり住居費の安い住宅を整備する方が合理性が高いのではないかなと。そういう面から財政というものを評価していくべきではないかというふうに思っております。  それから、二点目に申し上げたいのは、今借地借家法のお話をなさいましたけれども、借地借家法の自由化というものはやはり社会賃貸住宅とのセットで考えるべきだという学説がやっぱり強いわけですね。自由化するだけでは、住む場所がなくなる方がどんどんどんどん増える可能性があるわけですね。  今日お話しした中で、日本は公営住宅が三・八%しかないというお話を何回かしました。それは少なくてけしからぬじゃないかということもあるんですが、それ以上に重要なことは、三・八%でなぜやってこれたのかというふうに問いを立てますと、一つは、御指摘のあった借地借家法です。これは、民間の家主に負担させているわけで、低家賃の住宅、要するに家賃上げれないわけですね。そういうことをやってきたわけです。それを自由化するというのは市場経済の原理に沿っていると思います。しかしながら、自由化するのであれば、公営住宅ないし社会賃貸住宅を整備する、これが先進諸国の一般的なやり方だというふうに思います。  自由化するだけでこっちは何もしないというのでは、問題が大きくなるだけだと私は思っております。
  59. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) よろしいですか。
  60. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 ありがとうございました。
  61. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 岩渕友さん。
  62. 岩渕友

    ○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。  参考人の皆様、今日は本当にありがとうございました。  住まいは生活の基本であって、憲法二十五条が保障をする生存権の土台というべきものです。世界人権宣言や国際人権規約も住まいが権利であるということを認めています。  これまでの参考人質疑でも、住まいは人権だということを何度も確認をしてきました。貧困等格差が広がる中で、住まいの安定が損なわれる方たちが後を絶たない状況に今なっています。住まいの貧困をめぐる多くの問題を打開、解決するために、政治が役割を果たすということが求められていると考えています。  こういう立場に立って参考人の皆さんにお聞きしたいんですけれども、まずは平山参考人にお伺いするんですが、参考人が阪神・淡路大震災の被災者の住宅問題にずっと関わってこられていて、東日本大震災後には現地を訪ねて調査にも参加をされてきたということを読んだんですけれども、私は福島県に住んでいて、みなし仮設住宅であるとか復興住宅に移ると公的な支援が届きにくいという問題があったり、原発事故によって避難指示区域の外から避難をされている方々の中には、住宅の無償提供が打ち切られた後に公営住宅に引っ越しをしたいんだけれども空きがなくてなかなか入ることができないと、こういう方もいらっしゃいます。  災害と住まいをめぐる問題には多くの課題があると感じています。災害に当たって、安定した住まいの確保のために求められる政治の役割、公的な役割の重要性についてどう考えておられるのかということが一つと、あと、今、災害が全国各地で起きている中で、一部損壊住宅も増えていますけれども、この一部損壊住宅でも暮らしへの影響が非常に大きいということで、一部損壊に対する支援も行う必要があると思うんですけれども、どうお考えでしょうか。
  63. 平山洋介

    ○参考人(平山洋介君) 私は神戸で地震に遭いましたし、自分の家も壊れちゃいましたし、東北も行かせていただきましたし、熊本も行ってきたんですけれども、やはり復興の基本は住まいの復興だというふうに思います。  やはりそこが、災害が起きますと、自治体、政府、いろんな政策を打たれます。雇用をどうする、医療をどうする、学校をどうやって復興する、いろいろありますけれども、まず、基本はやっぱり住まいが安定しないと、今日お話ししたこともそうなんですけれども、住まいが安定して初めて、政府や自治体がいろいろ御努力なさっている政策が初めて生きてくるんだろうと思います。住む場所がないと、なかなかいろんな政策が本当にうまくいかない、無駄になっていくというふうに考えております。そういう意味で、今、公営住宅を造るあるいはみなし仮設住宅ができた、いろいろありますが、まず重要なことは、災害のたびに少しずつはいろんな手法が増えてきていてということがあろうかと思います。  今御指摘になりましたように、私、神戸で地震に遭いましたのは一九九五年でしたけれども、そのときに復興の仕事をしていて、何という珍しい仕事をしているんだと思いました。何でこんな目に遭うのかなというふうなことだったんですけれども、逆に言いますと、今はもう災害が、言葉は悪いですけど、当たり前のように発生するようになってしまってということですね。  ですから、やはりそういう過去の経験も参考になりますし、少しずつ手法が増えてきているという点、要するに、そういう教訓の下で政策を打っていくことができるようになったというふうに思います。  今非常に重要になっているのは、まさに御指摘のように、一部損壊住宅の問題だろうと思います。  例えば、昨年の大阪の北摂の地震は、実は全壊はそんなになくて、言葉がおかしいですけど見た目ちょっと地味だったんですね。ところが、後で分かってきたのは、一部損壊の住宅が非常に多い、しかも高齢者が非常に多い。なので、例えば罹災証明取りに来るのも非常に遅かったというふうに聞いております。高齢者の方が非常に多いわけですね。  一部損壊で見た目そんなに大したことないんですけれども、一部損壊でも住めないものは住めないわけです。雨漏りが非常にあって大変なわけですね。ところが、そこに対する制度が今までほとんどなかったというような現状がありまして、これも新しい教訓で、是非新しい制度、政策を打っていく必要があろうかと思いますし、そういう経験の、やはり地震があるたびに新しい手法増えてきたと思います。神戸のときは行政の仮設しかなかったのが東北ではみなし仮設ができましたし、持家に対する再建の補助も東北では始まったし、熊本でもやっている。  次、やはり一部損壊に対する補助というのが重要だろうというふうに思っていますし、先ほども御指摘ありましたように、財政出動が大変な時代だというのは分かっていますけれども、しかしながら、それは割に合うんだというのが私の主張です。住まいが安定することが政府のほかの政策のコストを下げる、あるいは効果を上げるための基本なんだというようなことを申し上げたいと思います。
  64. 岩渕友

    ○岩渕友君 ありがとうございます。  次に、葛西参考人にお伺いするんですけれども、母子世帯にとっては住まいの確保そのものが非常に困難であると。その中で、住まいの質を確保することも同じようにやっぱり難しい実態があるんだというふうに先ほどお話がありました。  子供の空間貧困という話があったと思うんですけれども、住まいの質を確保するということが子供の成長にとってどういう影響をもたらすのかということが一つと、あと、公的な支援が不足をしている中で民間が入ってきているというお話がありましたけれども、住まいの貧困の解消に向けて必要な公的な責任とか役割について、先ほども少しお話しいただいたんですけれども、改めてお聞かせください。
  65. 葛西リサ

    ○参考人(葛西リサ君) ありがとうございます。  子供の空間貧困が子供のその後に、成長に与える影響についてなんですが、一九九〇年代ぐらいに早川和男先生と共著で出された本が、ちょっとタイトル忘れましたけどありまして、子供の成長と居住空間の関係を見ているという、見るんですね、調査がありました。その学力と広さとかですね。そういうものも見ていましたし、さらには、子供たちの病症だったかな、病気と空間の広さというか、そういうものを相関させていろいろ調査をしていたんですが、やはり、狭い環境で暮らしている子供さんたちというのは、アレルギーであるとか、親にもそうなんですけど、うつ病の発生が高いとかですね、そういうふうなデータが出ておりましたし、さらには、最近、私のデータなんかでは、一室しかないと親子の関係が非常に悪くなって子供さんが夜に出ていってしまうと、そういうような状況もあるというふうに話を聞いているんですね。なので、やはり空間を、広さだけではないんですが、少なくとも広さの、面積ですね、そういうものを保障していくというのは非常に重要かなというふうに思います。  もう一つ、公的な役割を先ほどからいろいろとお話しされているんですけれども、もちろん家賃補助というのは非常に重要だと思っているんですね。  今の住宅セーフティーネット法の中では自治体さんがやるって決めないと家賃補助が下りてこないというふうな仕組みになっていて、結局はほとんど、横浜市さんとあと岡山市さんぐらいかな、よく聞くのは、何か、なかなか家賃補助が付かないような状況になっているというふうにお聞きするんですね。ですので、やはり、強制的というのもちょっと厳しいと思いますけれども、家賃補助をどんどん出していくというようなことを前提に話を進めていかないと、なかなか動かないというか形骸化してしまうだろうなというふうに思っているのが一つです。  そして、家主さんも登録はしたいと思っている人たくさんいらっしゃるんですけど、登録の方法が非常に煩雑。実際にシステムにアクセスして登録しようとするんだけれども、非常に人手が掛かるというか、掛かるような仕組みになっているそうです。ですので、そのために人を一人置かないといけないとか管理者置かないといけないとなると、もう登録する方が面倒だみたいなこともあるんですね。  なので、もう少し簡素化して登録ができやすいような仕組みづくりをつくっていくということも非常に重要で、そこからやはり家賃補助であるとか、住宅困窮者に家賃補助が届き、住宅のクオリティーが上がっていくのではないかというふうに思っていますので、制度をつくっても、その前段階で全く使えていないというのが今の現状なんですね。そこをやはり改善して、可視化して、変えていくということが必要かなというふうに思っています。  ありがとうございます。
  66. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 岩渕友さん、時間が過ぎておりますので御答弁いただけないかと思いますが。どうぞ、だから、答弁なしで自分の意見を述べてください。
  67. 岩渕友

    ○岩渕友君 ありがとうございました。  本当は塩山参考人にもお聞きしたくて、やっぱり若者たちが住まいを確保するということが仕事やそのほかの問題に関わっても非常に重要だということがあって、その重要性についてお聞きしたかったんですけれども、時間ということなので。  今日はありがとうございました。
  68. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) アントニオ猪木さん。
  69. アントニオ猪木

    アントニオ猪木君 元気ですか。あっ、今日は許可取っていなかった。大丈夫ですかね。国民生活、初めてだったもので。最初に予算委員会でこれをやりましたら、心臓に悪いからやめてくれという忠告が出ましたけど、これが売り物なものですからね。昨日も両国で一万人が、みんな期待しているもので、みんな唱和してもらいましたけど。  今日は、大変貴重なお話を今まで伺いながら、とにかく住宅という問題、これは本当に、戦後から見ていくと、豊かにはなったんでしょうけど、そのバランスが非常に崩れているというのがお話を聞きながら、もう一つは、やはり世の中が豊かになった部分、心の中の不満というのが大きくなって、そういう中で、非常にこういう貴重な意見を政府が参考にしているのかどうか、取り入れているのかというのが非常に、ここにもいながら、何ですかね、こう感じているんですね。  例えば、オリンピックのパンフレット一つ取っても、読むと、この季節は最高にいい季節で、選手たちが最高のパフォーマンスができる季節だと書いてあるんですね。でも、それを作った人間はどこかに行っちゃって、いないんですね。だから、そういうようなものを、規制を掛けるのはいいんですけど、その後は誰が責任取るんだと。  だから、先生方のすばらしいアイデアなり、そういうものが生かされているのかどうかというのを、まず平山先生にお伺いしたいと思います。
  70. 平山洋介

    参考人(平山洋介君) いや、私もいろいろ書いたりしゃべったりしてきたんですけど、余り影響力がなかったのかなというようなことはあります。  しかしながら、今日お話ししたかったのは、住宅政策をきちっとやることは、イデオロギーとかの違いではなく、合理的だということです。これから非常に、成長率が余り上がらないであろうし、高齢者が四割に近づいていくというような状況の中で、御指摘にあったような、空間的に非常に魅力のある住まいを造り、かつコストを下げていくということは合理的なんだということをもっと述べていくことで、政府の方々あるいは議員の皆様にも話を聞いていただきたいなというふうに思っていますし、また、今日お話ししましたように、一つは、日本では家族で何とかするという話が非常に多くて、先ほど財政出動がなかなかできないんだというお話でありましたけれども、例えば、子供さんが家を買うときに減税するとかいうような政策がどんどん増えているわけですね。減税というのは隠れた補助金で、財政出動と同じことなわけですね。  ですから、私が申し上げたいのは、家族で何とかやっていくというような政策だけではなくて、やはり若い人たちが自分で独立して自分の世帯を構える。要するに、今日最初の方で御紹介いただきました、私が書きましたのは、日本がやっぱり戦後目指したのは出自を問わない社会だったんじゃないのかなというふうに思います。親がどうであれ、出身がどうであれ、頑張れば自分の家を構えて自分の家族を構えれるんだというようなことだったんだと思うんですね。それが今、親の財力が子供に非常に影響するようなやり方が住宅政策にも入ってきているというようなことですね。  ではなくて、やはり若い方々が自分で自分の住まいを確保してというようなことは、その本人にとって重要であるだけではなくて、社会の在り方、経済の在り方として非常に重要ではないかというふうに思っていまして、そういうことをこれからも述べていきたいというふうに思っております。
  71. アントニオ猪木

    アントニオ猪木君 アメリカに、コロラドですかね、あれは何ですかね、サンシティーとか行ったことありまして、ちょっと時間がないのでこれは説明だけで終わりますけど。  まず、それで、名前をお聞きしてすぐネットで調べたんですが、カサイと読んでしまったんですけど、なかなか出てこない。  そういうことで、シェアハウスの話が先ほどありましたので、ちょっと昔アメリカに住んでいる頃は、広いですから、ちょっと離れるとやはり家族がみんな寄り集まって、例えば医者もそうだし、学校、あるいは、みんなが持ち回りで子供たちをあれするという、そういう世界ができていました。その頃は私も若かったからそれほど真剣に考えていなかったけど、その点についていかがでしょうか。
  72. 葛西リサ

    参考人(葛西リサ君) 元気です。  シェアハウスについてなんですけれども、最近、民間の企業さんがいろいろな努力をして、苦肉の策でシングルマザーをターゲットにシェアハウスを運営して、それが増えてきたというお話をしたんですが、すごく、外見を見ると、助け合いがあって共助があって、さらにはそこに仕組みがあって美しいなというふうに思うんですが、実際は、当事者に何を期待してシェアハウスに入ってきていますかというと、やはりほかの選択肢がなかったからですというお話をされるんですね。なので、他方で、シェアハウスのコミュニティーであるとかケアを期待して入ってきましたという人ももちろんいます。  ただ、そこは交通整理が非常に必要で、施策がないからそこに来ている、でも人との距離が取り方が分からないとか、人と関わるのがすごくしんどいとか、そういう人をシェアハウスに追いやっている現状というのはやはり真摯に受け止めなきゃいけないかなというふうに思っているんです。  なので、コミュニティーが必要な人に対してはちゃんとシェアハウス、良質なシェアハウスを提供し、さらに、そこでは駄目な人については一般賃貸住宅をちゃんと供給していくという必要性があるのではないかということが一つと、もう一つ、シェアハウスというのはやはり一室しかない限られた住まいなんですね。なので、そこで一年、二年、短期で出ていきます。そのときに、次また住宅を探すときに非常に、またそこで住宅確保ができたとしても、次にまた新たな住宅確保の困難に直面するんですね。  なので、一般の賃貸住宅をお持ちの方でもシングルマザーに対して切れ目なく支援をしてくれるような、そういう協力団体といいましょうか、そういうところがどんどん手を挙げてきてくれないとシェアハウスだけでは難しいかなというふうに思っています。  ありがとうございます。
  73. アントニオ猪木

    アントニオ猪木君 次に、塩山参考人にお聞きしたいと思いますが、私もいろんな、日本国中いろんなところ回っていますが、やはりもう引退された人たちが集まって農業を経験して、そしてすごい、何ですかね、赤飯だとかお芋を、その季節のものを、わざわざ遠くからそれを買いに来るという、そういうようなおばさん、おばさんと言ったら怒られちゃうけど、たちが経験を積んだ上での、すごい商売になっているんですね、見ていると。  その辺の、今、こういうこれからのアイデアの中で、我々が何をするというよりは、その方たちの自らのアイデアというのか、そういうものをこれからもっと生かしてあげられたらいいなと思いますが、いかがでしょう。
  74. 塩山諒

    ○参考人(塩山諒君) ありがとうございます。  そうですね、今の清滝の方でも、若者もそうですし、新しく地域での皆さんの意見もしっかり集約していって、行政だけではなくというか、その地域の力を最大限引き出していった新しい事業のモデルというものをしっかり確立していければなというふうに思います。  ありがとうございます。
  75. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 終わります。ありがとうございます。
  76. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 以上で各会派の一巡目の質疑は終了いたしました。  他に質疑の希望のある方は挙手を願います。  川合孝典君。
  77. 川合孝典

    ○川合孝典君 国民民主党の川合孝典でございます。  先ほどの質問の中で、平山参考人にお伺いしたいことが一点ございまして、いわゆる住宅に、住宅整備に対して公的な部門が資金を投入することについて費用対効果があるんだということを繰り返し訴えていらっしゃって、そのことを非常に感銘を受けて聞いておったんですけれども、今後この議論を私どもが国会の中で進めていく上で、具体的に費用対効果、住宅部門に公的資金を投じることによって将来的に費用対効果がきちんと表れてくるんだということの根拠になる何らかのデータや資料といったものというのは、入手することは私はできるんでしょうか。
  78. 平山洋介

    ○参考人(平山洋介君) そうですね、住宅にこれだけ公共投資をすればこれだけ効果が出るというような直接のデータはなかなかないのですけれども、幾つか思い付きますのは、一つは、例えば九〇年代、二〇〇〇年代がはっきりしているのですけれども、住居費負担によって消費が非常に落ちたということですね。つまり、先ほどもちょっと申し上げましたが、景気対策で住宅ローンを供給すればするほど実は景気が低迷する原因になっていたのではないかなというふうに思いますのは一点あります。  それから、二点目に重要だと思いますのは、やはり年金の効果だと思います、これから非常に重要なことは。要するに、民間借家の高齢者の方がどれだけ年金があるのか、そのうちどれだけ家賃に持っていかれるのかというようなことが非常に重要な論点なんだというふうに思います。  あと、特に住居費の面からは幾つかデータはそろえられるだろうと思いますし、あるいはまた、はっきりした数字ではありませんけれども、例えば家がない方々あるいはインターネットカフェなどで寝泊まりしておられる貧困状態の方々につきましても、例えば家が安定することで公的扶助に至らずに生活を再建できるんではないかとか、そういったことが、なかなかはっきりデータでは示せませんけれども、そういった議論が組み立てられるのではないかなというふうに思いますし、あるいは、なかなか数字にならないことが多いのですけれども、例えば若年層が親の家から出ることによってどれだけの消費がされるか、あるいはひょっとしたら結婚が増えるのではないか。例えば、今子供がなかなかできない理由として御本人たちが挙げている理由の二位か三位に住宅の問題を挙げておられます。何かそういう効果も大きいと思うのですね。  ですから、特に若年層と高齢者に関しまして、あるいは中年の方に関しましては住宅ローンの負担に関しまして、そういうデータを整備していくことによって住宅政策の効果というものを体系的に示すような努力を我々研究者もやっていかないといけないなというふうに思っております。
  79. 川合孝典

    ○川合孝典君 ありがとうございます。  この手の議論を行っていく上で、当然巨額の財政措置が必要になる政策転換ということになりますので、費用対効果をいかに明示的に示せるのかということが国会で議論を行う上で非常に重要になってくるものですから、もしそういうものがあればということで実は御質問させていただいたということであります。  それともう一点、これも平山参考人、分かれば教えていただきたいんですけれども、日本の場合には住宅、いわゆる家賃補助というものがないということの御指摘があったんですけれども、他方、いわゆる生活保護における住宅扶助費というものは相当額多分出ておるはずでありまして、表に出てきていない部分でのいわゆる生活保護世帯に対する住宅補助はあるという認識を実は私はしておりまして。そもそも、私自身は、現金給付を行うという生活保護費の在り方を、むしろ必要なものを除いては現物給付の部分がより増やしてもいいのではないのかというのを実は以前から考えているものでありますので、例えば、うまくそういう政策をパッケージ化することによって、従来ある財源を有効に活用することで政策の転換をしていくといったようなことも考え方によっては可能じゃないのかなということも実はちらっと思っておるんですけれども。  先生は、今私が申し上げたいわゆるそうした政策との間で、先生が御主張されていることとの中での政策パッケージといったような考え方について何か御所見はお持ちなのかというのを一点お伺いしたいと思います。
  80. 平山洋介

    ○参考人(平山洋介君) まず、生活保護の住宅扶助に関して申し上げますと、結構議論があるんですけれども、住宅扶助を単給にする。住宅扶助がなぜ家賃補助としてカウントされていないかといいますと、それは生活保護を全部受けないと住宅扶助、要するに、生活扶助だったかな、生活扶助を受けないと住宅扶助が受給されないということがあるわけです。住宅扶助を単給にすればそれは家賃補助になりますし、住宅扶助の単給でとどまる世帯が結構いるのではないかと。これもまだ推測、推計の段階で、これも先ほどおっしゃったような費用対効果に組み込むことができるんではないかなと思うんですけれども、住宅扶助を単給することで生活保護全体の受給率の伸びを抑えることができる可能性があるのかなというふうに一つ思っています。  それからもう一つは、今おっしゃったことでいいますと、今ヨーロッパでも社会住宅か家賃補助かという議論があります。結論はどっちも必要だということなんですけれども、家賃補助は日本ではなぜ今までやってこなかったのかといいますと、一つは、先ほど申し上げましたように、日本の住宅政策が公共事業の体系の中にあるので人への補助を打ちにくかったということがあるんですね。ヨーロッパではやってきたんですけれども。  ところが、家賃補助は万々歳かというと、そうではなくて欠点もありまして、不況期に財政負担が非常に大きくなるということがあります。それに対しまして、やはり公営住宅、社会住宅の方が合理的なんだという学者も今増えていまして、要するに現物ですね、現物で安い住宅を建てておけば不況期も乗り切れるんだという議論がありまして、要はそのバランス、組合せが問題なんだろうというふうに思います。  それからもう一点、現物の、例えば、先ほど財政出動は大変なんだという話ありますけれども、長い目で見たらどうなんだという議論が是非必要でありまして、例えば公営住宅は自治体負担になるんだという議論がずっとありましたけれども、本当にそうなのかという議論も今出ていまして、要するに、償還が終わってしまえば自治体は家賃の収入になるわけですね。償還さえ終われば非常に自治体にとっても合理的なものになる。  それからもう一点申し上げさせていただきますと、今ヨーロッパで非常にたくさん社会住宅があるというお話をいたしましたけれども、例えば二割、三割あるわけですけれども、あれはかなり前に造ったもので、今は償還が終わっているんですね、もうほとんど。ですので、むしろ収入源になって、それを町は、成熟という概念でいうんですけれども、住宅の分野では。最初の投資、ですから投資だと申し上げています。財政出動は必要ですけれども、何十年か後にもうかる話になって、もうかるって言葉は悪いですけれども、財政的に合理的な話になるんだというようなことです。  ですから、申し上げたいことは、家賃補助と現物の補助の組合せが重要だということと、現物に財政出動は必要だけれども、長い目で見れば投資となって合理的なんじゃないのかということです。  よろしいでしょうか。
  81. 川合孝典

    ○川合孝典君 私も先生のお考えに共感する部分が大変多いと思いますので、今回こうしたお話を参考人の皆様から聞かせていただいたのを機会に、いろいろと自分自身でも考えを、ちょっと勉強を深めていきたいと思っております。  どうもありがとうございました。  終わります。
  82. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 岩渕友さん。
  83. 岩渕友

    ○岩渕友君 先ほどお聞きできなかった塩山参考人にお聞きしたいと思います。  私も、若い人たちの仕事であるとか、あと、暮らしの問題にいろいろ取り組む中で、例えば若者向けの家賃補助制度つくってほしいとか、そういったことを含めて、安心して暮らすことができる住まいの確保というのは若い世代の非常に強い要求だなというふうに感じています。  参考人のこれまでやられてきたことの中で、就労支援プログラムなんかによって正規で働く方が生まれる、そういう経験をされてきたということなんですけれども、仕事をしていくに当たって住まいの確保というのは非常に重要だと思うんですね。その重要性についてどのようにお考えかというのを教えてください。
  84. 塩山諒

    ○参考人(塩山諒君) そうですね、今回、清滝、四條畷の方の事業を通して、やはりこれまで実家にいた若者が実際自分で家を造ると。まあ一国一城のあるじじゃないですけれども、やっぱり結構、ソーシャルインパクトという部分でいくと、そのかなりが本人、インパクトが結構強くて、やっぱり自分で家を造り上げていって、自分の家が、部屋ができて、そうしていく中で自立というのか、やはり職業的な自立だったりとか、さっきの仕事どうこうというよりかは、やっぱり自分の家を持ったという部分でかなり顔色ももちろん変わっていくというみたいな、その家があることによっていろんな自信を持ってというか、そこから旅立っていけるじゃないですけれども、また戻れる場所もあってということで。  そういう意味でいくと、やっぱり、何でしょうね、家があることによって仕事も行きやすくなったりとか、それこそパートナーを探すだったりとか、いろんなことが円滑に運んでいくような、やっぱり本当に、基盤の構築という部分でいきますと、やっぱり土台がしっかりと固まっていくという部分では結構大きいんだなということを非常にこの事業を通して実感するところではあります。
  85. 岩渕友

    ○岩渕友君 ありがとうございました。  まさに住まいがその方の人生のというか暮らしの基盤になる、土台になるということなのかなというふうに思います。  今日は、参考人の皆さんからいろいろ貴重な御意見聞かせていただいて、住宅問題は社会問題だと、政治の問題が問われているということを非常に実感しましたので、引き続き取り組んでいきたいと思います。  ありがとうございました。
  86. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 他に質疑の希望はございませんか。  森屋宏君。
  87. 森屋宏

    ○森屋宏君 自由民主党、森屋宏でございます。  質問ではございません。私は、毎年この時期にこの参議院が持っておりますこの調査会の重要性ということを、増子先生にも訴えをさせていただいて、皆さん方に訴えをさせていただいています。  今日の問題も、平山先生のお話も聞いていて、ふだん私たちが持ち得ていない視点というものを改めて御提示をいただいたということで、大変勉強させていただいたなというふうに思います。  そこで、この調査会、参議院が持っておりますこの調査会というものは、参考人の皆さん方にも御説明をあえてさせていただきますけれども、御存じのとおりに、改選の、解散のない参議院が党派を超えて一つの調査目的に照らして三年間という決められた期間の中で調査をし、そして一つの結論を得ていくという、衆議院にはない非常に重要な調査会であるということであります。  でありますから、今日参加している私たちは、ここで今日いただいた皆さん方、あるいはこれからこの通常国会の間で議論することを、どうしても、例えば、先ほど平山先生からお話もございましたけれども、例えばこの政策についてある党が国会に例えば法改正なり立法を試みたときに、国会というところはえてして政党間の争いの中でそうしたことが埋没してしまう可能性がありますけれども、そうしたことを乗り越えて、参議院として一つの方向性というものを国会の中に提示していく非常に重要なこの調査会というものは役割を持っていると。  特にこの会は、増子会長の下に公平な運営の中でされているということで、この三年目の議論、大変重要な最後のまとめのときに来ているということでありますので、どうか、私は、先ほど平山先生からあった、これからの我が国の社会変化、少子高齢化、そして単身の人たち増えていく、家族の変化ということも含めて、この調査会として何らかのやっぱり方向性、意見というものを是非まとめていくということをお願いを申し上げたいというふうに思います。  以上です。
  88. 増子輝彦

    ○会長(増子輝彦君) 貴重な御意見、ありがとうございました。  他に質疑の希望はございませんか。──他に質疑の希望もなければ、以上で参考人に対する質疑を終了いたします。  一言御挨拶を申し上げます。  平山参考人、葛西参考人及び塩山参考人におかれましては、長時間にわたりまして貴重な御意見をお述べいただき、誠にありがとうございました。本調査会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時四十三分散会