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2019-06-10 第198回国会 参議院 決算委員会 10号 公式Web版

  1. 令和元年六月十日(月曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  六月三日     辞任         補欠選任      秋野 公造君     新妻 秀規君      熊野 正士君     杉  久武君  六月四日     辞任         補欠選任      三木  亨君     石井 浩郎君      元榮太一郎君     古川 俊治君      宮沢 由佳君     又市 征治君      柳田  稔君     矢田わか子君  六月七日     辞任         補欠選任      福岡 資麿君     礒崎 陽輔君      松下 新平君     二之湯武史君      宮本 周司君     佐藤  啓君      風間 直樹君     杉尾 秀哉君      又市 征治君     蓮   舫君      古賀 之士君     大塚 耕平君      杉  久武君     高瀬 弘美君      新妻 秀規君     伊藤 孝江君      行田 邦子君     東   徹君      吉良よし子君     小池  晃君  六月十日     辞任         補欠選任      礒崎 陽輔君     福岡 資麿君      佐藤  啓君     小川 克巳君      中西 祐介君     朝日健太郎君      二之湯武史君     松下 新平君      蓮   舫君     宮沢 由佳君      大塚 耕平君     浜口  誠君      小池  晃君     吉良よし子君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         石井みどり君     理 事                 岩井 茂樹君                 豊田 俊郎君                 西田 昌司君                 伊藤 孝恵君                 竹谷とし子君                 仁比 聡平君     委 員                 朝日健太郎君                 石井 浩郎君                 礒崎 陽輔君                 小川 克巳君                 佐藤  啓君                 島村  大君                 そのだ修光君                 中西 祐介君                 二之湯 智君                 二之湯武史君                 馬場 成志君                 福岡 資麿君                 藤井 基之君                 藤末 健三君                 古川 俊治君                 松下 新平君                 小川 勝也君                 杉尾 秀哉君                 宮沢 由佳君                 蓮   舫君                 大塚 耕平君                 浜口  誠君                 矢田わか子君                 伊藤 孝江君                 高瀬 弘美君                 東   徹君                 石井 苗子君                 高木かおり君                 吉良よし子君                 小池  晃君    国務大臣        内閣総理大臣   安倍 晋三君        財務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(金融)        )        麻生 太郎君        総務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(マイナ        ンバー制度))  石田 真敏君        法務大臣     山下 貴司君        外務大臣     河野 太郎君        文部科学大臣        国務大臣     柴山 昌彦君        厚生労働大臣        国務大臣     根本  匠君        農林水産大臣   吉川 貴盛君        経済産業大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(原子力        損害賠償・廃炉        等支援機構))  世耕 弘成君        国土交通大臣        国務大臣     石井 啓一君        環境大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(原子力        防災))     原田 義昭君        防衛大臣     岩屋  毅君        国務大臣        (内閣官房長官) 菅  義偉君        国務大臣        (復興大臣)   渡辺 博道君        国務大臣        (国家公安委員        会委員長)        (内閣府特命担        当大臣(防災)        )        山本 順三君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(経済財        政政策))    茂木 敏充君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(沖縄及        び北方対策、消        費者及び食品安        全、少子化対策        、海洋政策))  宮腰 光寛君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(クール        ジャパン戦略、        知的財産戦略、        科学技術政策、        宇宙政策))   平井 卓也君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(規制改        革、地方創生、        男女共同参画)        )        片山さつき君        国務大臣     鈴木 俊一君    副大臣        財務副大臣    鈴木 馨祐君         ─────        会計検査院長   柳  麻理君         ─────    政府特別補佐人        内閣法制局長官  横畠 裕介君    事務局側        常任委員会専門        員        笹嶋  正君    政府参考人        内閣府大臣官房        審議官      福田 正信君        宮内庁次長    西村 泰彦君        金融庁企画市場        局長       三井 秀範君        厚生労働大臣官        房年金管理審議        官        高橋 俊之君        厚生労働省年金        局長       木下 賢志君        国土交通省港湾        局長       下司 弘之君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○平成二十九年度一般会計歳入歳出決算、平成二  十九年度特別会計歳入歳出決算、平成二十九年  度国税収納金整理資金受払計算書、平成二十九  年度政府関係機関決算書(第百九十七回国会内  閣提出) ○平成二十九年度国有財産増減及び現在額総計算  書(第百九十七回国会内閣提出) ○平成二十九年度国有財産無償貸付状況総計算書  (第百九十七回国会内閣提出) ○会計検査の要請に関する件     ─────────────
  2. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る七日までに、熊野正士君、秋野公造君、宮沢由佳君、元榮太一郎君、三木亨君、柳田稔君、風間直樹君、行田邦子君、宮本周司君、松下新平君、福岡資麿君、吉良よし子君及び古賀之士君が委員を辞任され、その補欠として古川俊治君、石井浩郎君、矢田わか子君、伊藤孝江君、高瀬弘美君、杉尾秀哉君、蓮舫君、東徹君、佐藤啓君、二之湯武史君、礒崎陽輔君、小池晃君及び大塚耕平君が選任されました。     ─────────────
  3. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 平成二十九年度決算外二件を議題とし、本日は締めくくり総括質疑を行います。  まず、私が決算委員長として総括的な質問を内閣総理大臣にいたします。  今国会では、厚生労働省の毎月勤労統計や賃金構造基本統計における長年にわたる不適切な調査が大きな問題となり、本委員会でも度々取り上げられてきました。この問題は、厚生労働省にとどまらず全省庁的な問題として認識する必要があります。根底には情報共有の遅さと当事者意識の低さが指摘され、経済統計作成に対する責任感の欠如があるのではないでしょうか。  政府が進めている証拠に基づく政策立案、EBPMは、証拠に基づく医療という考え方、EBMを公共政策に拡張した概念であると言えますが、統計がそのための基礎資料であり、必要で不可欠であることは言うまでもありません。  統計は、近代民主国家における礎であります。統計学を学んだ理系の人間ならば統計の重要性を承知しているものですが、今回の厚生労働省の統計調査では、適正な手続を行わずに抽出調査にしていたのに必要な処理、復元をしないなど、基本的な誤りを犯しています。  一方で、悉皆調査と抽出調査という方法の違いによって結果が変わらないこと、書面調査と比べて戸別訪問調査が現実的に困難なことも当然理解できます。なぜもっと早くこの問題の改善について省内で話し合わなかったのでしょうか。  統計部門が各省庁において閑職扱いになっているようなことも聞きますが、予算、人員共に削減され続けた問題も指摘されています。  二〇〇一年の中央省庁再編では、十年間で国家公務員一割削減、その後も五年ごとに定員一割減が進められており、外部からは単なるルーチン作業に見える統計が真っ先にその対象部門になったと指摘されています。  国の統計職員数は、二〇〇〇年四月の八千八百四人から二〇一八年四月には千九百四十人に激減しています。この間、経産省の調査統計部は調査統計グループに、厚労省の統計情報部は政策統括官付けに、言わば格下げと言われても仕方のない改組をされました。  政府の統計は、各省庁が様々な統計を作成しており、基幹統計と一般統計だけでも二百八十八あり、総務省に全ての統計を細かくチェックさせることは不可能です。また、統計庁の創設は現実的ではありません。各省庁において、大学等との人事交流によって、最新の知識を持った博士号クラスの資格のある数理の専門家を統計専門官として配置することも一案と考えられます。  厚生労働省が毎月勤労統計の不正調査のために第三者委員会として設置した特別監察委員会の報告の仕方も、再報告が必要になるなど適切ではありませんでしたが、問題はそれとして、統計自体をないがしろにしてはなりません。統計は行政の合理的な意思決定の基盤となるものです。  これを機会に、総理には統計行政の抜本的な見直しに取り組んでいただきたいと考えますが、総理の御見解を伺います。
  4. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 委員長の御指摘のとおり、政府統計は客観性、正確性が保たれるように作成され、それを基に正しい政策を立案し、実行していくことが極めて重要であります。  今回、毎月勤労統計で長年にわたって誤った処理が続けられ、それを見抜けなかったことや、他の統計においても手順の誤り等の問題が多数認められたことについて、重く受け止めております。いただいた御意見を真摯に受け止めて、今回のような事態が二度と生じないよう徹底して検証を行い、信頼を取り戻していく所存であります。  現在、統計委員会において、第一次の再発防止策を取りまとめるべく審議が行われており、調査担当から独立した分析審査担当官の設置や、PDCAサイクルが確実に回るための仕組みのほか、委員長から御指摘のあった若手研究者等の任期付職員としての採用など、外部人材の活用についても議論がなされているものと承知しています。  これらの結果も踏まえつつ、総合的な対策を講じることにより、政府統計に対する国民の信頼を取り戻してまいります。
  5. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) ありがとうございます。  次に、認知症対策の充実強化についてお伺いいたします。  認知症は神経の変性疾患で、高齢になればなるほど発症するリスクが高まります。人生百年時代を迎え、病を持っていても社会参加し、人生を全うすることが大切であり、言わば有病息災で生きていかなければなりません。認知症の問題は、誰もが関わるリスクがあり、避けて通れない国家の課題として捉える必要があります。  二〇一五年、平成二十七年に認知症施策推進総合戦略、新オレンジプランが策定され、以来、認知症における地域包括ケアシステムなども進捗しつつあり、高く評価をしています。また、同プランには、点検、評価を踏まえ、本戦略の不断の見直しを行っていくとあり、政府においては、政策評価的な観点から絶えず施策を点検、評価した上で見直し、実態に合わせたプランとすることが重要と考えます。  政府は、今月にも新オレンジプランを踏まえた大綱を策定する予定ですが、一方で、認知症対策に係る基本法案は議員立法で国会に提出されます。大綱や基本法に基づいて、政府は責任を持って施策に取り組んでいただきたいとお願いをいたします。  そして、たとえ認知症になったとしても、住み慣れた地域の良い環境で自分らしく暮らし続けることができるようにすることが大切です。そのためには、早期診断、早期介入、早期対応を軸とし、行動・心理症状、BPSDや身体合併症等が見られた場合にも、医療機関、介護施設等での対応が固定されないよう、退院、退所後もそのときの容体に応じた最もふさわしい場所で医療、介護等が提供される循環型の認知症医療・介護連携システムを政府は実現していくことが重要だと考えています。例えば、広島県では地域包括支援センターの機能を併せ持つ認知症疾患医療センターが設置されており、こうした先進事例が地域の実情に合った形で全国各地に進められる必要があると考えます。  今後の認知症対策として、地域包括ケアシステムにおいて在宅生活を支えるための取組を全省庁挙げて更に充実強化すべきであり、国民の一人一人が、たとえ認知症になったとしても本人や家族が長生きをしてよかった、幸せな人生であったと思える社会を実現するため、安倍総理には認知症政策の司令塔となっていただきたいと考えています。総理の御所見をお伺いいたします。
  6. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 認知症対策については、二〇一五年に策定した新オレンジプランに基づき、総合的な施策を進めてきたところであります。今後、認知症の方の大幅な増加が見込まれる状況を踏まえれば、更に踏み込んだ対策を検討し、速やかに実行していく必要があります。  そのため、昨年末、私の指示の下、認知症施策推進関係閣僚会議を設置し、新たな体制の下、認知症施策推進大綱策定に向けて議論を進めてきています。具体的には、認知症の方に対し、医療や介護に加えて様々なサービスが包括的に提供される共生の取組と、高齢者の方が身近に通える場の整備などによる予防の取組を車の両輪として施策を推進する方向としています。  法制化の要否については、施策の具体的内容や与党における御議論の動向も踏まえつつ判断をしていきたいと思います。  今後も、認知症の人を社会全体で支えるため、必要な施策を政府一丸となって推進してまいります。
  7. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) ありがとうございます。  最後に、電子カルテ導入の促進に係る取組についてお伺いをいたします。  電子カルテは、日本再興戦略にも掲げられている医療・介護分野におけるIT化、DT化に欠かせないものです。電子カルテの導入には、患者の待ち時間の短縮、情報共有による最適な治療、医療費の適正化や疾病研究の充実など様々な効果が期待されますが、しっかりとデータベース化されなければ真価を発揮できません。  我が国における電子カルテの普及はようやく進んできましたが、病院全体で電子化しているのは、四百床以上の一般病院で八〇%、全規模を合わせると四一・一%と、国全体での浸透はまだまだ時間が掛かりそうです。  更に問題なのが、各医療機器のベンダーがばらばらに作っているので仕様が統一されていないため、相互の情報連携が不十分になっていることです。例えば、画像診断はAIの最も得意とするところですが、十分なビッグデータがなければ機能しません。これが実現すれば、手術支援ロボット、ダビンチのようなAI医療機器が更に発展し活躍することも夢ではありません。  また、がんの疾病登録については、がん対策基本法がありますが、なかなか進まず、平成二十五年にがん登録等の推進に関する法律という個別法を制定してデータベース化を進めなければなりませんでした。今後は、脳卒中や循環器疾患、糖尿病等の病気についても同様に進めなければなりません。  電子カルテの導入は、個々の民間医療機関にとっては導入コストや維持費が掛かり、メリットが少ないのです。電子カルテの導入によって医療費が適正化されれば、それは個人や保険者にとっては負担減のメリットですが、投資負担者である医療機関にとってはデメリットとなります。この投資負担者と受益者の乖離が電子カルテの導入が促進されない原因の一つではないでしょうか。  更に重要なのは、医療現場にメリットがなければ、電子カルテの導入、普及は困難です。ワークシステムなどと組み合わせて、医療従事者の負担減の視点が重要です。コメディカルからの意見集約を図り、多職種協働を活性化し、そのことにより医師や看護師等の医療従事者の負担減につながるのです。音声入力によるカルテ記載支援などは、すぐに実行できることです。  また、世界に目を向けると、電子カルテ等の医療データのIT化が日本より進んでいる国は多くあり、韓国などアジアの国々も積極的に取り組んでいます。このままでは、日本はやがて医療先進国から、五年で中進国、十年で後進国へ転落するのではないかと危惧しています。それを食い止めるためには、医療技術における世界標準を日本が獲得することが重要であり、電子カルテはその鍵となります。電子カルテの標準仕様や政策的な誘導が必要となります。  このような認識に立って、総理には、医療のIT化、DT化に政府を挙げて取り組んでいただきたいと思います。総理の御所見をお伺いいたします。
  8. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 電子カルテの導入などの医療のICT化は、医療機関の業務の効率化やソサエティー五・〇を目指して情報連携を飛躍的に高めていく観点から重要と認識をしております。  他方で、医療機関によっては電子カルテ導入の費用対効果を感じにくいという指摘もあり、政府としては、電子カルテの導入コストの引下げや情報連携による医療の質の向上を目指し、電子カルテの標準化等に取り組んできたところであります。  さらに、今般の法改正によって創設される医療情報化支援基金の活用により、電子カルテの導入を始めとした医療のICT化を一気に加速させてまいりたいと考えております。
  9. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) ありがとうございました。  以上で私の質疑を終わります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  10. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 ありがとうございます。自由民主党・国民の声の礒崎陽輔でございます。  私が初当選以来の公約は、景気回復であります。今もその旗を上げておりますし、ある意味下ろせないところもあるわけでありますが、アベノミクスのいろんな効果が出てまいりまして、いろんな経済指標が良くなっていることは事実でありますし、これはもう本当に有り難いことだとは思いますが、一方で、安倍総理自らおっしゃっているように、最後はやはり賃金が上がって皆さんの懐が暖かくならぬと本当の景気回復は実現できないと思っておるわけでございます。  その中で、安倍総理が毎年経済団体に対して賃上げの要求をしていただいております。本当にいいことだと思いますし、私は有り難いことだと思います。私も、総理に倣って地元で、地元の経済団体やあるいは中小企業の皆さんに、皆さんも賃上げしましょうと言うわけでありますが、言うと必ず、礒崎さん、我々中小企業にそういう賃上げするだけの余力はないんですよということを必ず言われます。  まあいろいろ言わずに、まず、それに対して総理としてどういう御感想あるいはどういう御意見をお持ちか、是非聞かせていただきたいと思います。
  11. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 経済における私たち政治、政府の役割は、まず、働きたい人が働く場所がある、そういう状況をつくっていくということであります。雇用を増やしていく、そして働いている人たちの賃金が上がっていく、生活が今年よりも来年良くなっていく、そのことを実現することではないかと、こう思っております。  雇用状況は、もう御承知のとおりでございますが、大変好転をしております。それに併せまして、連合の調査によれば五年連続で今世紀に入って最高水準の賃上げが実現をし、そして同時に、中小企業の賃上げも過去二十年で最高となっています。また、今年の春闘においても力強い賃上げの流れが継続しているなど、確実に経済の好循環が生まれているのは間違いのない事実であります。  大企業の賃上げと並んで雇用全体の七割を支える中小・小規模事業者の皆さんが賃上げを実施していくことは、全国津々浦々で我が国の成長力を底上げするには必要不可欠であります。他方、こうした中小・小規模事業者の皆さんは賃金支払余力に乏しいといった声があることは承知をしております。  引き続き、生産性の向上など、賃上げしやすい環境整備に向けて、大分の中小・小規模事業者の皆さんも賃上げに向けて前向きな動きを取ることができるような、そういう状況をつくっていきたいと、このように考えております。
  12. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 ありがとうございます。  ただ、やはり全国の都道府県で少しそのレベルの差があるような感じがいたします。そこをどう考えていくかということだと思います。  そうした中で、政府は、最低賃金について全国の加重平均で千円を目指そうということを言っています。これは、まあ経済団体等もいろいろ御意見があるようですけれど、私はいい目安だと思います。いい方向に向かう話だと思っております。  そうした中で、最近やはり、今の話と関連しますけど、都道府県で最低賃金が違うものですから、これはやっぱり一元化を図らないとどんどん労働力は東京に取られてしまうんじゃないかという、そういう御意見もあります。  したがって、我々は、全国統一というのは、今は東京都と一番最下位の県との間でもう二百円以上の差がある中で、もう一気に一元化というのは難しいかもしれませんが、ただ、やっぱりそれは格差を縮めていかなきゃならないと私は思うわけであります。  ところが、今三%、例えば三%ずつ前の年に掛けるという、これは算数の話なんでありますけど、今格差のあるところに同じ率を掛けていくと当然ワニの口は広がっていくわけですね。それじゃちょっとおかしいんじゃないかと私は思うんです。  やっぱり、一気に一元化はできないにしても、このワニの口を少し狭めるように国が目安額を定める、地方の審議会が実際の額定めるわけでありますけど、格差を縮める方向で最低賃金を持っていくべきではないかと思いますが、厚生労働大臣、いかがでしょうか。
  13. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 委員お話しのように、働き方改革実行計画などにおいては、年率三%程度をめどとして、名目GDP成長率にも配慮しつつ引き上げていくとされており、そしてこれで全国加重平均千円となることを目指すとされております。  それで、平成二十五年度以降の六年間で、全国加重平均で百二十五円の大幅な引上げを行ってきたところであります。地域格差については今委員からお話がありました。昨年度の改定によって、最高額に対する最低額の比率、これは高いところと低いところ、七七%なんですが、これは実はこの比率は四年連続で改善しております。やはり大事なのは地域格差にも配慮した審議、これは審議が行われた、その結果、比率的には改善されてきているということだと思います。  最低賃金の引上げには特に中小・小規模事業者の生産性向上が重要であります。厚生労働省においても、生産性向上に向けた設備投資やコンサルティングなどの費用助成を行っております。  このほか、やはり大事なのは、下請企業の取引条件改善など、賃上げがしやすい環境整備が必要だと思いますので、この環境整備に向けて関係省庁と連携しながら取り組んでいきたいと思います。
  14. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 確かに少し格差は狭まっている、結果的になっているだけで、目安額はやっぱり余り変わっていないんですよね。やはり私は、都道府県の、一元化とは今すぐ言わないにしても、都道府県の最低賃金が本当に狭まっているという大きなうねりが見えるような形で、今からいろんな会議でそれを決めていくそうでございますから、そういうことをもう少し私はしっかりと打ち出していただきたいと思います。  先ほどの賃上げの話に戻りたいと思いますが、政府は中小企業に対しては、経産省のものづくり補助金、あるいは今の厚生労働省の生産性向上補助金という補助金でいろいろ支援していただいております。これも両方とも非常に評判のいい補助金でございまして、是非ともこういうことをきちんと続けていっていただきたいと思うわけでありますが、中には、今、生産性向上、総理もおっしゃった、厚生労働大臣もおっしゃったけど、なかなか生産性といっても業種によってはどうやって生産性上げるんだという業種もあります。ただ、そういうところも結構サービス業を中心に若い人が最低賃金に近いところで働いているわけですね。ここのところを、私しっかりと改革していく必要があると思うんです。  やはり、そういう生産性が上がらない、例えばサービス業のような皆さんにもしっかりと給料が上がるようにするためには、やはり国が少しはそういう賃金を上げる努力をする中小企業に対して直接補助することを考えたらどうかと思います。例えば、厚生労働省には雇用調整助成金、交付金というのもございます。もう一つ、最近よく言われるのは社会保険料の雇用主負担、二分の一負担ですね、本人と企業が二分の一ずつ負担する、これが大変なんだとおっしゃっている。  だから、少なくとも最低賃金の周辺でその賃金を上げようとする中小企業に対しては、余り難しいことを言わずにもう少し政府がどんと助成したらどうかと思うんですが、総理、いかがでしょうか。
  15. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大変重要な御指摘だと思います。  最低賃金というのは、もちろん、ただ千円と紙に書けば千円になるわけではなくて、そういう状況をつくっていく必要があるわけであります。まず経済状況をつくっていく、しっかりと利益が出るような賃上げが可能となる状況をつくっていくということでございますが、最低賃金の引上げについては経済の好循環を実現する観点からも大変重要と考えておりますが、安倍政権では、政権発足以降の六年間で時給で百二十五円引き上げました。平成三十年度は二十六円の引上げを行ったわけでございますが、これはバブル期以来の引上げ幅となっております。  こうした積極的な引上げを可能とするために、生産性向上に向けた設備投資やコンサルティングなどの費用を助成する業務改善助成金、そしてまた賃上げに積極的な企業への税制の支援、また、生産性向上に向けた固定資産税をゼロにするという大胆な制度、税制を導入したところでございます。そして、最低賃金引上げの影響が大きい業種の収益力向上に向けたセミナーの全国展開や、これも大きいんですが、下請企業の取引条件の改善であります。  こうした中小企業が賃上げしやすい環境整備に向けて政府一丸となって取り組んでいるところでございますが、引き続き、様々な政策手段を講じて中小企業も含めた賃上げを図り、経済の好循環につなげてまいりたい。まさに中小企業・小規模事業者の皆さんが最低賃金を上げていく、賃上げができるという状況になっていくことによって本当に経済の好循環が回っていくということになっていくんだろうと、こう考えております。
  16. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 ありがとうございました。中小企業の皆さんも賃上げをできるように、今いろいろ御説明いただきましたけど、これからまた予算編成の季節が始まりますから、是非とも来年度に向けてはどんとした御支援をやっていただきたいということを強くお願いしておきたいと思います。  それじゃ、パネルをちょっとお願いいたします。(資料提示)私のちょっと専門であります地方財政の話を少ししたいんであります。お手元にグラフも配っております。  これを見ると一目瞭然なんでありますが、公共事業が減った、減らされたと大きな声で言っている人はたくさんいるんでありますが、地方単独事業はそんなものではないんです。このグラフにありますように、下の青いグラフが公共事業でありまして、大体十兆円あったものが今は六兆円まで減っているという感じになっております。一方で、地方単独事業は、赤い線の方でありますけれども、二十兆円あったものが六兆円になっていると、この方がはるかに大きいんですね。  なかなか、私もずっとこのことを言っているのでありますけれど、地方財政を知っている政治家の人も少ないし、地方財政を知っている経済学者も少ないし、地方財政を知っている官僚も余り、少ないものだから、なかなか通じないのでありますが、地方単独事業とは、国の補助金をもらわないで都道府県や市町村が自らの財源で、例えば生活関連道路であるとか小河川であるとか、いわゆる小さめの事業について自分らで一生懸命やるという事業なんです。  それがこれだけ減っておりますと、非常にやっぱり地方の景気がなかなか良くならないと私は思うわけでありますけど、なぜこんなに減ることになったのか、まず総務大臣に御説明をしていただきたいと思います。
  17. 石田真敏

    ○国務大臣(石田真敏君) 礒崎議員にお答えをさせていただきます。  礒崎議員は総務省でもう本当の専門家ですので十分お分かりだと思いますけれども、地方財政計画に計上しております投資的経費に係る単独事業の規模につきましては、まず、この平成九年度に二十・一兆円という、グラフを見ていただいたら分かりますけれども、ピークを迎えたわけでありますけれども、これは公共投資拡大に係る国際公約あるいはバブル崩壊後の累次の景気対策ということが原因でございまして、その後、財政構造改革の推進あるいは累次の骨太の方針などで示されました公共投資の抑制方針等を踏まえまして減少傾向が続いてきたところでございます。  また、平成十七年から十九年度にかけましては、地方財政計画が決算を上回っていたことを踏まえまして、計画の計上額を引き下げる乖離是正も行っている、こういうことが原因でございまして、これらによりまして平成二十五年度には計上額は五兆円まで減少したわけでございますが、平成二十六年度以降、計上額を増額をしておりまして、本年度は六・一兆円となっているところでございます。
  18. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 私は、大きなのは二つあると思うんですけど、一つは、やはり結果的に投資抑制ということが一時政府部内でも言われて、それに自治省、総務省も乗りまして地方債額を縮減した、まさに発行できないようにしたのが一つでありますし、もう一つは三位一体改革、これは、税源移譲はうまくやってくれたんですけど、一緒に地方交付税まで減らしてしまった、それに対するやはり地方の不信というのがずっと続いている。もちろん、交付税額そのものは民主党政権のときに少し戻してはいただいたんでありますけれど、やっぱりそういう不信感が続いている。昔のように事業をする気が少し失われているんではないかと私は思っておるわけであります。  ただ、やはり公共事業、今年は国土強靱化三か年緊急対策の初年度で少しどんと上がっておるわけでありますけれど、この地方単独事業の減り方はデフレギャップのやっぱり原因では、まあ今デフレギャップないですから、でなかったかとは私は思うわけであります。これだけ減っていますと、やはり地方はうまくいきません。さっきも言いましたように、県庁や市町村は地元では最大の企業なわけで、そこの事業がこれだけ減っておるわけであります。  さっき、いろいろと昔の箱物批判などもありました。したがって、昔のように戻すということを私言うつもりはないわけでありますが、この地方単独事業の功罪は別にしても、これだけの地方投資額が減っているということはやっぱり地方の景気の足を引っ張っているんではないかと思いますが、これは総理の率直な御感想をお願いしたいと思います。
  19. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 二〇〇〇年代の景気回復、これ戦後最長と言われたわけでございますが、それはしかしデフレ下での成長でありまして、名目GDPの成長は期間全体で二%にとどまったところでございますが、今回の、その過去最高、戦後最長を抜いたと言われている今回の景気回復においては、いわゆるアベノミクス三本の矢によって、もはやデフレではないという状況をつくり出す中においては、名目GDPは一〇%以上成長しました。そうした中で、経済全体の需給を示す需給ギャップはプラス傾向で推移をしておりますが、他方で、地域によってはそうした実感が湧かないとの御指摘があることについては認識をしています。  景気回復の実感を更に全国津々浦々に広げていくためには、地域経済の好循環の拡大に向けた取組を推進することが重要であろうと思います。それぞれの地域において必要な地方単独事業の実施もその一環と考えておりますし、それぞれの地域地域に必要なもの、特色を生かしていくということも大切でしょうし、その地域地域のニーズがあるものについて応えていく必要はそれぞれの地域で判断してあるんだろうと思いますが、今後とも、経済の再生が全国で進むように環境整備を行っていく必要があり、地方をくまなく細かく見て、地域の財政需要を踏まえながら地方単独事業の所要額を適切に確保していく必要があるものと考えているところでございますので、また今後とも礒崎委員の御指導をよろしくお願いをしたいと思います。
  20. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 総理のお立場ではそういう御答弁だとは思いますが、このほかに地方創生もやっていただいていますね、一兆円やっていただいておりますけれど、ただ、それも入ったこれは額でありますので、いかに地方単独事業というのが二十兆円から六兆円になったということは、もう閣僚の皆さんも、今日御出席の皆さんも、皆さんにこれ共有してほしいわけです。ここまでやるとやっぱり、これで地方の景気を良くするといっても、なかなか難しいところが私はあると思います。  私も政府の中にいまして、いろんな地元あるいはほかの県からも陳情来られるんですけど、何かやっぱり投資的事業に限っては、地方は本当に一生懸命頑張って仕事しておられますけど、投資的事業に関しては補助金がないと仕事ができないというような感じにまた戻ってきたんじゃないかと思います。やっぱり地方自治、地方分権を進めるというのが与野党を問わず大きな話でありますから、地方にやはり自由になる財源を与えていかなきゃならぬと思うんですが、どうしても、何というか、また補助金依存の気持ちがこういう中で強まってきたんじゃないかと思いますが、総務大臣、いかがでしょうか。
  21. 石田真敏

    ○国務大臣(石田真敏君) 公共投資につきましては、国と地方がございまして、国の方は全国的な見地から必要な広域的なインフラをやる、そして住民に身近なものは地方団体が行うという、こういうような役割分担の下で緊密に連携を図ることが重要でございます。  こうした考えに沿いまして、現在のところ、特に防災・減災、これは非常に重要なテーマだと思いますけれども、それから公共施設の適正管理、こういうものにつきまして、地方自治体がそれぞれの地域課題に応じて必要な社会資本整備を単独で整備するために必要な歳出、これは毎年度の地方財政計画に適切に計上してきているところでございます。  先ほども申し上げましたけれども、従前は公共投資拡大の国際公約あるいはバブル崩壊後の累次の景気対策によりまして、地方の単独の投資的経費、拡大した頃に比べると低い水準にはなっておるんですけれども、近年は地方団体の投資的経費における補助と単独の割合、ほぼ同水準で推移しているところまで戻っておるわけでございまして、今後とも地方団体が自主的、主体的に必要な公共投資を実施できるように所要の財源確保に努めてまいりたいと思っております。
  22. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 ちょっと余り、答えになっていたかどうかという感じがするんですけどね。  私も役所にいるときに聞いたら、地元の首長さん方が、八十万円の採択基準を何とか五十万円に下げられないかという話をしてくるわけですよ。私が言うのは、それは何百万、何千万というんなら我々も頑張って補助金を確保してあげるけれど、まあ何十万ぐらいは市町村頑張ったらどうかと私は言いました。やはり、何となくまた補助金中心の地方自治になってしまった。これじゃ、やっぱり本当の地方分権、地方自治というのは私は駄目だと思うんです。  そういうこともあって、なかなか結論は言いにくいんでしょうけれど、やっぱり地方単独事業、一緒じゃ駄目なんですよ。昔は三倍から四倍もあったんです、公共事業の。やっぱり、そういうことを踏まえて、もう少し頑張っていただきたいと思います。  そうした中で、今年度は防災・減災、国土強靱化三か年緊急対策の初年度として、地方単独事業を大幅に実は増額していただいております。今までちょこっとずつ上がったのが、毎年私が言うものですから一千億ずつぐらい積んでもらったんでありますが、今年はどんと積んでもらったはずですから、簡単にその辺をお願いします。
  23. 石田真敏

    ○国務大臣(石田真敏君) 今御指摘をいただきましたように、今年は特に大規模な自然災害が続いておりますので、そういう中で安心して暮らせる地域をつくるということで、地方における防災・減災対策、これの取組というのは極めて重要でございます。  このため、令和元年度地方財政計画におきましては、政府の防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策と連携して、地方の単独事業として実施する河川あるいは治山等の防災インフラの整備を推進するため、新たな緊急自然災害防止対策事業費三千億円を計上させていただいたところでございます。このため、本年度の地方単独事業の計上額は、前年度と比較いたしまして三千億円増の六・一兆円となっているところであります。
  24. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 今、総務大臣からお話ありましたように、最近、まず道路やりました、河川やりました、港湾も今年やってくれということで、また、私が農林省で担当しておりました農業の構造改善、これも全部、地方単独事業も併せてやろうということで、少しずつですが広げていただいているのは、総務省に対して感謝を申し上げたいと思います。  やはり、公共事業の枠だけは、どうしてもできないところを地方単独事業としてやるということは必要であって、決して補助金が付かないことが悪いことはないんですよ。ただ、そのためには、きちんとしたそれに対する財政措置も必要なわけで、ただ地方債を認めるだけではこれなかなか地方は動いてはくれません。きちんと地方交付税措置を付けないといけないんですが、昔、これは箱物批判ということもありましたし、この先ほどのグラフの一番ピークのこれは、これは確かにやり過ぎたんです。私もこの真っただ中でいろいろやりました。  やっぱり、今反省としては、ここはやり過ぎた。ここまで戻すことはないとは思うんですが、今やはり、公共事業がもう少し上がりましたけど、地方単独事業はやっぱりこれを上回るぐらいの額を組まないと私は十分ではないと考えております。今日は、このグラフでそれは明白であると思うわけであります。  今言ったように、元利償還金に地方交付税措置が付く地方債は、今大臣がおっしゃった緊急防災・減災事業債等、ごく一部なんであります。あとは過疎債とかなんとかだけでありまして、これでやると、防災にかこつけてやらないとなかなか自由な事業はできないというのは、これは正直なところなんです。  もちろん、今の世の中でこの防災・減災が一番に大事なのは私も全く同意見でありますから、これを推し進めることはいいと思いますけど、昔は地域総合整備事業債というのがあって、これが、さっきやり過ぎたと言いましたけど、地方の創意工夫、何でもできたわけですよね。ただ、これはちょっとやっぱり財政規律の問題、あるいは地方交付税の補助金化とかいう批判も受けました。それは私もよく分かるんでありますが、それで一気にもう日本の場合、針が振れ過ぎまして、今度は、締めるときは防災じゃなきゃ駄目だというんじゃ、ちょっと余りに締め過ぎたのではないかと私は思うわけです。  今後の地方の財政、それから地方の経済の活性化を図っていくためには、地方の自由裁量をもう少し増やすべきと思いますし、財政秩序を保ちつつも、もう少し地方単独事業というものを見直して、これの内容の拡充もすべきであるし、量的拡充もすべきであると考えますが、総理、どのようにお考えでしょうか。
  25. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国を挙げて人口減少に立ち向かい、地方創生を実現するためには、国として財政秩序も保ちつつも、地方公共団体がそれぞれの地域の課題に対応するために必要な地方単独事業を実施できる環境を整備していくことが重要と政府としても考えています。  こうしたことから、近年では、国民の生命、安全に関わる防災・減災対策や人口減少を見据えた公共施設の適正管理、最適配置など、喫緊の課題に対応するための単独事業を充実をしたところであります。  また、先ほど総務大臣からも答弁させていただきましたが、地方財政計画における地方単独事業の計上額は、平成九年度をピークに減少傾向にありましたが、平成二十六年度からは、喫緊の地域課題に対応するため、増額をしております。先ほどもそれは既に述べていただいておりますが、改めて強調させていただきたいと思いますが。  今後とも、地方公共団体が地域の実情に応じた重要課題にしっかりと取り組んでいくことができるように、また、経済の再生が全国津々浦々で進むように、地方財政制度でも適切に対応してまいりたいと思います。
  26. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 ありがとうございました。  今日は景気回復の話をしたわけでありますけど、私は、一つは、やはり賃上げが大事だと思います。これが何よりもやっぱり大事で、それが中小企業でもできるようにすること、そしてもう一つは、地方財政がもう少し、県庁や市町村が積極的な投資ができるように、この二つが私は大きな課題であると思います。その二つをしっかりすることによって、東京だけじゃなくて、全国の都道府県、市町村において景気回復というものが本当に実のなるものになっていくことを、また、今から予算編成が始まる中でいろいろ御配慮賜りますことをお願いを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  27. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 関連質疑を許します。二之湯武史君。
  28. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 自由民主党・国民の声の二之湯武史でございます。  本日の質問の機会をいただきましたことに感謝を申し上げ、質問をさせていただきます。総理始め閣僚の皆様、よろしくお願い申し上げます。  まず、最近、未来ある子供たちが巻き込まれる事件や事故が相次いでいます。先日も、私の家から僅か一キロのところにあります滋賀県大津市の交差点で信号待ちをしていた保育園児に車が突っ込んで、そして幼い二人の命が失われるという非常に悲しい事故がございました。心から御冥福をお祈り申し上げます。  私、翌朝に現場にお菓子をお供えに行ってまいりました。もうその時点で物すごい数の方と、そしてもう祭壇いっぱいのお供え物でございました。やはり、幼い子供が犠牲になってしまう、こういう事故は本当に多くの方々がいたたまれない気持ちになるんだなということを改めて痛感をいたしました。私も三人の子供の父親として、本当に胸が引き裂かれる思いがいたします。  それを受けまして、先日、事故の現場であります大津市の大津市長が自民党本部にも来られまして、子供の安全対策について強い要望をされました。また、ちょうどその数週間後に滋賀県で開催をされたんですが、全国十七の県知事でつくる日本創生のための将来世代応援知事同盟というのがございますが、そこでも子供を守るための抜本的な対策を国に求める緊急声明が発表されています。  こうした要望や声明を踏まえて、政府の方におきまして、この子供の安全対策についての現時点での検討状況を、宮腰大臣、教えていただけますでしょうか。
  29. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 五月八日に発生をいたしました大津市での未就学児の死亡事故を始め、子供が犠牲となる痛ましい事故が後を絶ちません。  このような状況を踏まえ、先月二十一日に、昨今の事故情勢を踏まえた交通安全対策に関する関係閣僚会議が開催され、総理から、未就学児を中心に子供が日常的に集団で移動する経路の安全確保等について対策を早急に講じるよう指示がありました。総理からの指示を踏まえ、同日、関係省庁の局長級のワーキングチームを設置し、早速会合を持ち、関係省庁と連携協力して具体的な施策の取りまとめを今進めております。日常的に集団で移動する未就学児の子供たちに対し、多様な取組により安全を確保していくことは極めて重要であります。  今回の事故を受け、大津市、滋賀県を始め多くの地方公共団体において、地域の関係者によって子供たちを交通事故から守るための取組が行われていると承知をいたしております。私にも、五月十六日には大津市長、五月二十二日には滋賀県知事から、それぞれ緊急提言、要請をお受けしたところでありまして、政府としては、こうした御要請なども踏まえながら、関係省庁が連携して対策の取りまとめを加速させておりまして、交通事故から子供たちの命をしっかり守っていくため早急に実効ある対策を講じてまいる所存であります。
  30. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 宮腰大臣、ありがとうございます。  早速、関係閣僚会議、またワーキングチーム等々で対策を議論していただいていると。もう速やかにスピード感を持って、財政措置も含めて是非とも力強い御支援をお願いいたします。  昨日もその現場を通ってまいりましたけれども、もう既に滋賀県の方で工事をしていただいております、ガードレールの設置の。ただ、その現場、非常に象徴的な現場でありますから、そこの工事はもちろん必要なことでありますけれども、事故というのはどこでいつ起こるか分からないわけでありまして、そうした危険箇所というのは今もやはり潜在的にたくさんあると思うんですね。これについて、是非とも地方自治体とも連携をしてその取組を進めていただきますよう、心からお願いを申し上げます。  それでは、次の質問に移りたいと思います。  新しい令和の時代が明けて一月余りがたちました。この時代は、私はもう大転換の時代だと確信をしております。例えば、明治維新で近代国家になった我が国が、平成まで一貫して増え続けた人口が減少していく時代に入っております。また、AIといった技術革新、また地球規模の気候変動、こうしたものが我々の人間の在り方そのものを変えてしまうような、そんな時代に入っているというふうに思います。  要するに、これまでの成長一辺倒の社会から、成長とまた心の豊かさといったものが調和をしていく成熟社会に私は入っていくべきであり、また、そのために大きく発想を転換しなければならない、まさに令和、ビューティフルハーモニーでありまして、そうした非常に象徴的なこの元号の名前も含めて、総理はこの令和という時代をまずどのように、大きく、済みません、通告はしていないんですけれども、この大きな捉え方、どのように感じていらっしゃるのか、お聞かせいただけますか。
  31. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 突然の質問ではございますが、令和の時代というのは、人それぞれの良さを花開かせることのできる、そういう時代にしていきたいという思いを込めているところでございますが。  そこで、今委員が御指摘になられたように、生産年齢人口が既にこの六年間で五百万人減少しています。しかし、それでもなお私たちは成長できるという思いの中で経済政策を進めてきましたが、一〇%以上名目GDPは成長しました。これがなぜ可能になったかということは、新たに大変多くの女性の方々が働き始めていただいた、そして高齢者の方々も仕事を続けようという選択肢を取れる状況がつくり出すことができたことによって経済は成長することができたのではないかと、こう思っているわけであります。希望すればそれぞれの皆さんが様々な目標に向かって進んでいくことができる社会をつくることによって、まさに我々は経済を成長させることができた。  と同時に、人口は減少していきますが、今委員が御指摘になったように、第四次産業革命が起こる、AI、IoT、ロボット、こうしたものはむしろ雇用にはマイナスではないかという指摘があるわけでありますが、日本の場合は生産年齢人口が減少していきますから、そういう中で思い切った導入も可能となっていくわけであります。  まさに、ソサエティー五・〇を実現していくことによって経済を成長させ、そして、それぞれがそれぞれの目標に向かって、女性、高齢者、もちろん、だけではなくて、障害がある方や、またあるいは難病を抱える方々も、それぞれ自分の人生で目標に向かって進んでいく、そういう社会を実現することによって日本は豊かに成長していき、そして、世界のまさにモデルとも言える誇るべき日本をつくり上げていくことができるのではないか。令和の時代はそういう時代にしていきたいと、このように考えております。
  32. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 ありがとうございます。  そのすばらしい時代をつくっていく一翼を担っていきたいなというふうに思っております。  そんな中、確実に分かっていることは、今総理おっしゃったように、急激な高齢化社会においてもやはり様々なシステムを持続可能なものにしていくためには、やはり持続的に安定的な経済成長を続けていかなければいけないということだと思います。  今、生産年齢人口が減っても成長ができたというお話がございました。まさにこの六年半で、アベノミクスによって大きな成果は上がっております。私が言うまでもなく、過去最大のGDP五百六十兆円、そして企業の純利益も六十兆円を超えています。これはもうバブル期を大きく上回る、二倍以上上回るような水準。また、今年度の税収見込みもバブル期を大きく上回る六十二・五兆円と、そして労働市場においてはほぼ完全雇用が達せられたという話もありますし、例えば、政権前には八百三十万人にすぎなかった外国人観光客、これが三千百万人を超えた。また、インフラ輸出、農産物輸出、こうしたこれまでに余り手を付けていられなかった政策分野も非常に結果を出している、これはすばらしいことだというふうに思います。  今、アベノミクス、また安倍政権が一番越えなければならない課題、これ私、率直に申し上げて、やはり多くの国民の皆さんの実感だというふうに思っております。今、礒崎委員の方からもお話がございましたが、例えば、この五月のJNNの世論調査でも、安倍内閣の支持率は五七%と非常に高いんですが、一方で、景気回復や所得向上の実感がないとおっしゃる方が実に八七%もおられると。  我々も毎週末地元に帰りまして、各界各層いろんな皆さんと意見交換をし、交流をしております。そんな中でも、やはりそうした実感はないんだけれども、自民党に頑張ってもらわなきゃ駄目じゃないかと、こういうお話をずっといただいているわけです。例えば、農業者の皆さん、小規模事業者の皆さん、保育園や介護施設の皆さん、年金生活者の皆さん、本当にそうした方々からそうした期待をいただく、その期待に応えなきゃいけないというふうに私も思っておりますが、総理にお伺いしたいのは、この多くの方が実感が持てないということについての課題意識について、どのようにお考えでしょうか。
  33. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど礒崎議員の質問にお答えをさせていただいたときに、我々の使命としては、働きたい人が働ける状況をつくっていくという意味においては、今年の春、高校、大学を卒業した皆さんの就職率は過去最高水準を維持することができました。そして、完全雇用が事実上達成されているわけでございますから、それを達成できている。そしてまた、賃上げにおいても、今世紀に入って最も高い水準の賃上げも続いているわけでございますし、地方においてやはりまだ実感がないという方もたくさんいらっしゃる。今委員がおっしゃったように、全ての、大体の世論調査でそうなっているのは事実でございます。  ただ、一方、地方において、例えば過去の景気回復期、小泉政権のときにスタートして第一次安倍政権、福田政権まで続いた先般の大体六年間の戦後最長の回復期においては、日本銀行の地域別業況判断においては、この回復期を通じてずっと北海道と四国地区はマイナスで、実はプラスマイナス、マイナスの方が多いというマイナスで推移をしていたんですが、今回は全ての地域においてプラスで推移しています。前回は、全ての地域、プラスで五年間、この六年中五年間、この五年間だけプラスで推移したのは、前回はこれは東海地区と関東地区だけだったんですが、今回は九地区全部でプラスで推移しているということは、先ほど委員が挙げられたように、観光と農業が大きく寄与している、地域に寄与していることによってそうなっていると。  また、ほとんどの県で法人関係税収は四割、五割、この六年間で税収は増えているんですが、そういう状況に、ただ、実感としてはそういう実感であるというのは事実であろうと感じていらっしゃることが多いという方がいらっしゃることは承知をしておりますが、国民一人一人の方々に景気回復の波が広がっていくように、我々もしっかりとそういうことを感じておられない方々に光を当てていくことも私たちの使命であろうと、こう思っております。  最大の課題である少子高齢化を克服し、全世代型社会保障制度への転換を成し遂げるとともに、また東京一極集中を是正し、地方への新たな人の流れをつくり出すとともに、また就職氷河期世代の方々への支援などにも取り組み、誰もが幾つになっても活躍することができる一億総活躍社会の実現を図っていきたいと、こう考えております。
  34. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 そこで、私は、幾つかちょっと提言といいますか、をさせていただきたいというふうに思っております。  再分配という機能がございます。これは政府の再分配、これは社会保障でありますとか、また税をいろんな形で事業で所得移転をしていく、これによって国民の不平等感をなくしていく。こういう機能が実は私は当然民間企業にもあるんだというふうに思っております。  政府においては、この十月の消費税率一〇%の引上げ財源を幼児教育、また高等教育の支援へと向ける、つまり高齢者中心の社会保障を全世代型の社会保障に改革をしていく、また、経済事情によらずに高等教育が受けれる、そうした低所得者への支援を充実させていく、まさにこれは再分配機能だと思います。  一方で、民間における再分配というのが私はもう少し改善の余地があるんじゃないかなと常々思っております。昨年、日本企業は、先ほど申し上げました純利益ベースで六十兆円、営業利益ベースで八十三兆円、そして内部留保で四百四十六兆円と、いずれも過去最高を記録しているわけです。企業の再分配といえば、まずは従業員への給料のアップ、そして取引先、下請への単価の向上、また株主の配当、地域への様々な活動の寄附、こうしたものがあるというふうに思いますが、この企業の配分政策にやや偏りがあるんじゃないかなと。  つまり、二〇一七年度労働分配率は、これ、これだけ企業が最高益を上げているにもかかわらず、四十三年ぶりの低水準でありました。そもそも労働分配率は、景気がいいときには低く、悪いときには高く出る傾向がありますけれども、やはり手持ち資金の豊富さから考えれば、これはやはり賃上げに回す余力は十分にあるというふうに様々な評論家もおっしゃっていますし、総理も政府として経済界にも再三賃上げ要請をされておられます。  やはり賃上げをするということは、企業にとっては社員は消費者ですから、消費者が潤えば自分たちが商売をしているマーケットも良くなりますし、当然、人的な投資をしなければ、企業がイノベーションや生産性を上げる源というのは人材ですから、そうしたことにやっぱりもっとお金を回していくという、やはり私は企業経営の形にしていかなきゃいけないと思います。(発言する者あり)ちょっと静かにしてくださいね。  株主配当が実はもう物すごく増えているんです。この五年間で実に倍、一八年度には十五兆円が使われています。これ、株主配当と自社株買いの合計であります。  そして、私は思うんですけど、この時代全体の空気もそうしたものを後押しをするわけです。例えば、減益でも、つまり企業は利益を減っていても増配をするということについて、この経済紙では、そういう企業が増えてきていることは評価できるとか、企業が稼いだ利益を株主に還元するのは社会的な要請との考え方が浸透してきたとか、内部留保を積み増すよりも配当や自社株買いで還元した方が株主に評価されるとの考えが広まりつつあるとか、まだ日本の企業の配当性向は三〇%前半だ、アメリカが五〇%に比べると見劣りがすると。こうした、やはり全体的な、社会全体的なそうした雰囲気が当然企業の株主配当、株主還元を後押しする要素にはなっている一方で、なかなか労働分配率が上がっていかない。  こうした民間企業の配当政策、分配政策について、何かお考えがあれば是非お聞かせをいただきたいなと思います。
  35. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに、この労働分配率が低いではないか、四十三年ぶりではないかということでございますが、しかし、委員が御指摘になったように、じゃ、四十三年前は経済は悪かったのかといえばそうではなくて、高度経済成長の終わりの方でございまして、まさに非常にいいときでありますから、結局、この伸びに、企業業績の伸びに賃金が付いていかなかったということであろうと思います。  今回も景気回復期が続いている中で企業の収益に対して賃金が十分に付いていっていないわけでございますが、経済の好循環を回していくという意味においてはまさに委員がおっしゃるとおりでありまして、まず企業の利益を確保する、ここまでは来たわけですよね。そして、企業がしっかりと給料を上げ、さらには人件費も上げていく。税収も増えていきますから、増えた税収で社会保障制度を拡充していく。安心感を持ち、そして一歩前にまた踏み出していくことができれば経済は成長し、設備投資によって生産性も上がっていくという中で更に税収も上がっていく。これは全く、経済の好循環が回っていく、消費も良くなっていくということでございますが、この持続的な成長軌道をつくり上げることが安倍内閣の経済政策でありまして、これまでの取組の結果、好循環は、これは確かにこれ、今まで申し上げましたように、賃金は確実に上がっておりますから回り始めてはいるんですが、委員がおっしゃったように、まだまだ不十分ではないかという御指摘もあるのは承知をしております。  委員御指摘の言わば公益資本主義にも通じるところでありますが、持続可能な開発目標、SDGsやESG投資への世界的な関心の高まりに象徴されるように、地域社会や環境といった公益にしっかりと投資することが中長期的には利益を生み出し、企業の持続的な成長につながっていくわけでありまして、安倍内閣としては、現在、そのような中長期的な企業価値の向上を目指す観点からコーポレートガバナンス改革に取り組んでいます。  株主のみならず、顧客、従業員、地域社会等の様々なステークホルダーの立場を踏まえた経営が行われることを重視した改革を今後とも進めていきたいと考えています。
  36. 二之湯武史

    二之湯武史君 ありがとうございます。  そこで、ちょっとこのパネルを御覧いただきたいんですけれども、(資料提示)今総理がおっしゃったコーポレートガバナンス・コード、そしてスチュワードシップ・コード、これ資料二ですけど、こうしたものを通じて、実はこの二つのコードには、企業の持続的な成長を促す観点からとか、企業の持続的成長、中長期的な価値向上に資するためとか、会社が株主、顧客、従業員、地域社会の立場を踏まえ、透明、公正、迅速かつ果断な意思決定を行うための基本原則とか、こうした言葉は確かに入っているんです。  しかし、この運用が私はやや問題なのかなと。つまり、この解釈が、どちらかというと株主をしっかりとサポートする、株主への配分を強めるような形に実際は運用されているんじゃないんだろうかと。特にこの五年間の過去を見ますと、そうした傾向があることは否めないと思っております。  実は、その政策という意義よりもう一つ上の概念で、今、世界をある種、世界の指導者の考え方を規定している考え方、つまり新自由主義的な考え方というものがもう各国の指導者層にしっかりと浸透して、経済政策といえばもうそういう政策に私はなってしまっているんじゃないかというふうに思うんです。  例えば、今世界的に、昨日もG20、麻生大臣、河野大臣、世耕大臣、それぞれの会合に参加をされておられましたが、今世界的に、例えば中南米でありますとか若しくはヨーロッパでありますとか、そうしたところでポピュリズムといいますか、そうした傾向を持つ政党が非常に勢力を伸ばしている。そして、それは、識者によりますと、やはりかつて中間層であった方々が、今の新自由主義的な政策、二十年、三十年の経過によって中間層であるという自覚がどんどんなくなって、今の政府やまた今の大企業というものに対する、要はいわゆる既存エリートに対する不信感というものが高まる、その不信感をうまく突いた、大衆をうまく、何といいますかね、扇動できる政治家がそうした支持を獲得しているという大きな世界的な構造があるのではないかと、こういうことを私は非常に危惧をしておりまして、今の米中の摩擦にしても、これは大きな話をしているように聞こえるかもしれませんが、アメリカと中国が貿易摩擦になれば、これ日本の実体経済にも物すごく大きな影響があるわけであります。  ですので、こういう世界的な流れというのは、我々一人一人の生活者の生活や視点に物すごく私は関わっている非常に重要な問題だというふうに思っておりますし、本来であれば、そうしたポピュリズム的な政策、例えば中南米の国なんかでいえば、もう一人十万円をばあんと配るとか、全ての医療費をただにするとか、こうしたことは非常に耳触りいいわけですけれども、良識ある国民が多ければ、当然、その財源はどうなっているのかとか、それが本当に何年も続くのかという良識ある判断によってそうした政治家はなかなか選ばれないということがあるわけですけれども、今必ずしもそうじゃなくなっている。こういう世界的なポピュリズムといいますか、そうした政権が今申し上げたように国内の保護主義に向かい、ある種、経済圏がブロック化していくような、そういう大きな傾向に私はあるのではないかという危惧も持っております。  ちょうどこのG20という、世界の大国が集まる、世界の共通の課題を議論をする非常にいい機会がある中で、総理は、私が問題意識として申し上げたようなそういう世界的な保護主義といいますか、若しくは国内における格差の拡大といいますか、それが元をたどれば新自由主義という考え方、それに、要は弱肉強食、強い者勝ちの論理が非常に強くなってしまっていると、そういう側面があるのではないかという私は問題意識を持っておりまして、そういう考え方が、例えば企業の利益の分配政策でありますとか、そういったところにやはり目に見えない影響を与えていて、そして、せっかくこのアベノミクスで、政府の政策によって非常に大きな結果を出しているにもかかわらず、そうした多くの国民にそれが均てんをされていかない。  こういう構造的な問題についてどのような問題意識をお持ちかということをお聞きしたいと思います。
  37. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) この十年間で経済のグローバル化は特に急速に進んだと、こう思っています。日本においても、例えばTPP11や日EUのEPAを締結をし、今実施されています。  ちょうど伊勢志摩サミット、G7のときに日本は議長を、私、議長を務めたんですが、そのときも各国の首脳に私から申し上げたんですが、この急速なグローバル化に対して各国非常に激しい反対運動が起こっているという話をしました。なぜかといえば、それはやっぱりこのグローバル化によって一部の企業や特定の人物に富が集中するのではないか、このグローバル化は、私たちが置いていかれて、全く自分たちには未来がない、明るい未来につながらないのではないかと思っている人たちがこれ増えてきているのではないかと。そういう人たちにしっかりと光を当てていく。その上においては、各国それぞれが再分配の努力をしていくということと、そういう方々が自分たちにもチャンスがあるんだということを理解されなければ、この政策は言わばグローバル化を進めていく中において各国が富を得ていくということにはつながっていかないのではないかという話をさせていただいたところでございます。  日本においては、各国ほどそうした分断、あるいは富の一極集中による言わばポピュリズムの発生や保護主義の台頭ということは起こっていないわけでございまして、その点、我が国は、懸命に生きる人同士が苦楽を共にする仲間だからこそ、何かあれば助け合うと、一致点を見出す、古来そのような共助の精神、まさに瑞穂の国の市場主義をこれは進めてきたことが大切な点であったのかなと。  こうした日本が大切にしてきた価値が今必要とされており、重要な役割を果たすことができるのではないか、まさにビューティフルハーモニーではないかと、こう考えているわけでありますが、我が国が初めて議長国として臨む今月末のG20大阪サミットでは、様々な論点について各国の対立を強調するのではなくて、各国が団結できる共通点を見出していきたいと、こう考えております。
  38. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 ありがとうございます。  この資料一に、まさにビューティフルハーモニーの企業評価の在り方というものを提案をさせていただいております。  これまでは、ともすれば、この括弧してある利益というところが企業の評価の中核、まさに今はそうだと思います。しかし、今総理がおっしゃったように、やはり一部の人に富が集中をしてはならない。また、民間企業という、その企業というフィルターを通して様々な形でその利益を配分をしていくことによって社会が持続可能なものになる、また一人一人が豊かで幸せになっていく、こういう企業評価の在り方を通じて、例えばそうしたG20のような場を通じて、是非とも私は、G20のもう最ベテランの総理でありますから、各国の首脳の信頼も大きいと思いますし、発言力も大きいと思います。今世界が共通に抱えている問題について是非ともリーダーシップを取っていただきたいと思いますし。  今回、済みません、麻生大臣にデジタル課税のお話をしようと思っておったんですが、時間が少し足りません。アマゾンやグーグルといった大きな巨大企業がその事業にふさわしいだけの税額を払っていない。今、あるEU委員会の調査では、全産業が二三%に比べて、今申し上げたような巨大IT企業は九・五%しか払っていないんじゃないかと。こういう世界全体が共通の課題とするようなものについても、我が国がリーダーシップを取ってそうした在り方を世界各国に示していく。  もし、麻生大臣、よければ一言だけお願いできますでしょうか。済みません。
  39. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) いただいていた質問と違って、まとめて全部一発で来ましたので。  確かに、あるべき、支払うべき税金を払っていない企業があるのは普通なら脱税なんですが、それは合法的にそういったことがやれるという今の国際社会の中の在り方、加えて、これにデジタライゼーションという名前のいわゆる金融技術の進歩によって、容易に、しかも極めて巧妙にこれがやれる状況というのを放置しているというのは、少なくとも先進国のいわゆる財務大臣、大蔵大臣の責任ではないか、六年前のG7の財務大臣・中央銀行総裁で私の方から提案して、それからかれこれ六年丸掛かったんだと思いますが、三年目で賛成する国を六十か国集め、今回百三十幾つまで来たんだと思いますが、それによって、払う税金によって潤う国、潤わない国、差額は全体出ます。
  40. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 御答弁は簡潔に願います。
  41. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) どうやってまとめるかが最大の問題です。
  42. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 済みません、終わります。ありがとうございました。     ─────────────
  43. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、二之湯武史君及び礒崎陽輔君が委員を辞任され、その補欠として松下新平君及び福岡資麿君が選任されました。     ─────────────
  44. 蓮舫

    ○蓮舫君 立憲民主党の蓮舫です。  総理、日本は、一生懸命働いて給料をもらって、勤め上げて退職金をもらって、年金をいただいて、それでも六十五歳から三十年生きると二千万円ないと生活が行き詰まる、そんな国なんですか。
  45. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは金融庁から発表された数字なんだろうと、こう思っておりますが、これは不正確であり、誤解を与えるものであったと、これは既に財務大臣からお話をさせていただいているとおりであります。
  46. 蓮舫

    ○蓮舫君 不正確でも誤解もしていません。  こちら御覧ください。(資料提示)これは報告書です。  年金だけでは老後の資金を賄えない。金融庁の審議会ワーキング・グループから出されたもので、夫六十五歳、妻六十歳以上の無職世帯収入は九割以上を社会保障給付に頼っていますけれども、今、毎月五・五万円の赤字、そこを自分の金融資産で補填するには、二十年で千三百万、三十年で二千万必要。  麻生さん、これ何ですか。
  47. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 今ほど言われました話というのは、少なくとも今、安倍総理の方からもお答えがあっておりましたように、いろいろな高齢者の生活というのは極めて多様であって、それぞれの方が望ましいと考える生活水準の、働き方や希望、収入、資産の状況、これ当然のこと様々なんですが、今ありました御指摘の報告書というのは、これは、更に豊かな老後を送るためには、個々人の置かれた状況に応じてより上手な資産形成ができるようにするということも大切ではないかとの見方が述べられたものだと理解をいたしておりますということを込めて考えたんだと申し上げております。  しかし、高齢者の家計については、貯蓄や退職金を活用しているということに触れることなく、家計調査の結果に基づく単純計算で、老後に月五万円、三十年で二千万円の赤字であるかのように表現したという点につきましては、これは国民の皆様に誤解や不安を広げる不適切な表現であったと私どもは考えております。  公的年金については、老後の生活を支える柱なんでして、将来にわたり持続可能な制度を確保しておりまして、さらに、医療、介護といった社会保障制度が全体として国民の高齢期に対する包括的なセーフティーネットとして機能もいたしております。  また、本年十月から、低年金の方へ年間最大六万円の年金生活者支給給付金を支給し、セーフティーネットにおいて更に充実させていくということにいたしておりますというんで、我々は、人生百年時代において誰もが安心して暮らすことのできる社会を……
  48. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 御答弁は簡潔に願います。
  49. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 実現するために、老後生活を支える柱である年金生計を始めとして、働き方や、改革や、予防、健康づくりなどを丁寧に議論してまいりたいと考えております。
  50. 蓮舫

    ○蓮舫君 今、麻生大臣は、あたかも赤字だと表現したのは不適切だった、豊かな生活を送るための二十五万円に五万円足りない。これ前回の会見でも言っているんですけど、この認識は変わっていないんですね。
  51. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 一番冒頭に申し上げたと思いますが、各年金生活者、老齢を送っておられる方の生活者は非常にいろいろな条件がありますので、一概に、一律にこの型ってワンパターン化するのには不可能だと思っております。
  52. 蓮舫

    ○蓮舫君 この報告書読みました。
  53. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 冒頭の部分、一部目を通させていただきました。全体を読んでいるわけではありません。
  54. 蓮舫

    ○蓮舫君 これだけ国民の間で怒りが蔓延して大問題になっている。読んだら五分で終わる報告書を読んでいない。  このどこに、どこに豊かな暮らしのために五万円足りないって書いてありますか。
  55. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 私どもが最初から申し上げておりますのは、これは、いわゆる年金のこの勉強するグループで出されてきたものを上げられた、採用だと私ども理解しておりますので、そういった意味では、私どもは、この上げられたすぐ後に、今の中で、申し上げているようないろいろな表現の中にある中で、少なくともそういったものを目的としてやろうとしているということを申し上げております。
  56. 蓮舫

    ○蓮舫君 間違っています、二つの意味で。一つ、勉強するためのグループが話したものじゃなくて、麻生大臣が諮問をした審議会のワーキング・グループですよ。そして、この報告書には、豊かな老後のために二十五万円要るから五万円足りないとは一行も書いていません。その問題認識が甘い。そんないいかげんなことで不適切だと国民に言うのは、私はその方が不適切だと思います。  そもそも、そもそも、麻生大臣にお伺いします、赤字との表現が不適切、それで国民は納得すると思いますか。
  57. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) いろいろな方からも私どもに御質問をいただいたことは事実でありますけれども、その中に、その点に関して不適切だという御意見に関しては、そうではないんだということで丁寧に御説明をさせていただき、御理解いただいた方も多くいらっしゃいます。
  58. 蓮舫

    ○蓮舫君 いや、不適切で御理解いただいた方が多くいるというのは、麻生さんの周りというのは随分とそんたくされる方しかいないんじゃないんですか。  この報告書で国民が怒っているのは、百年安心がうそだったと、自分で二千万円ためろってどういうことかという憤りですよ。  報告書を簡単にまとめると、高齢世帯を含む各世代の収入は全体的に低下傾向、公的年金の水準は今後調整される、税、保険料の負担は年々増加、少子高齢化で今後もこの傾向は一層強まる、高齢夫婦無職世帯の平均的な姿では毎月の赤字額は五・五万円、これは自身が保有する金融資産で補填、老後の生活で足らざる部分は当然金融資産で取り崩していくことになる。  豊かな生活のためではなく、足らざる部分のためにもっと働け、節約しろ、ためろ。公助から自助に、総理、いつ転換したんですか。
  59. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど麻生大臣は、老後に月五万円、三十年で二千万円の赤字であるかのように表現した点については、国民の皆様に誤解や不安を広げる不適切な表現であったと考えているというふうに述べたはずでございまして、先ほどもそのように述べておられたと、こう思います。事実、そのように書いて、そのような誤解を与えたと思います。  そこで、そこでですね、そこで、百年安心ということについて申し上げますと、これは、高齢期の生活は多様であって、それぞれの方が望ましいと考える生活水準や働き方の希望、収入、資産の状況なども様々であります。現在でも、国民の老後所得は、公的年金を中心としつつですね、しつつ、稼働所得、そして仕送り、企業年金、個人年金、財産所得などが組み合わさっているのが実態であると、こう我々は理解をしております。  その上でですね、この上において、年金、年金百年安心がうそであったという御指摘でございますが、そうではないということを今申し上げさせておきたいと、これ重要な点でありますから申し上げたいと思いますが、この国民の老後所得の中心となる公的年金制度については、将来世代の負担を過重にしないために、保険料水準を固定した上で、長期的な給付と負担の均衡を図るマクロ経済スライドにより一定の給付水準を確保することを前提に、これ持続可能な制度に改めたものであります。これは平成十六年の大改革でありまして、マクロ経済スライドを導入する。つまり、平均余命が長くなれば当然給付が増えていく。一方、同時に、被保険者の数がどうか、これ減っていけば当然これは収入も減っていく。そのバランスが大切であって、それがマクロ経済スライドであります。(発言する者あり)ここからが大切なんですよ。  そこで、アベノミクスの進展によってもはやデフレではないという状況を反映し、今年度の年金は〇・一%の……(発言する者あり)
  60. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 御答弁は簡潔に願います。
  61. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) これですね、年金については、ちゃんと説明しなければ不安をあおるだけの結果になっているんですよ。こうやって説明させないという態度はおかしいと思いますよ。(発言する者あり)
  62. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  63. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。
  64. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) あっ、今止まっていたんですか。今、今まで止まっていたの。(発言する者あり)いや、これはですね、いや、しかし、百年安心が、百年安心ではないということをおっしゃったわけでありますから、政府としては……(発言する者あり)
  65. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  66. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。  安倍内閣総理大臣。(発言する者あり)いや、聞いていただかないと。安倍内閣総理大臣。
  67. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、今委員長から、委員長から……(発言する者あり)
  68. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 静粛にしてください。
  69. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 皆さんね、年金というのは制度の説明ですから、少しは時間が掛かるんですよ。スローガンを言い合うことではないんですよ。百年安心ではないという非常に重要な点を指摘されましたから、それに対して反論するのはですね、不安をあおらないためにもこれ大切ではないでしょうか。  そこで、簡単にお答えをいたします。簡単にいたします。  アベノミクスの進展によってもはやデフレではないという状況ができたことを反映して、今年度の年金は〇・一%の増額改定となりました。これはですね、これは、未調整だった分も含めて……(発言する者あり)
  70. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 発言者以外は御静粛にお願いします。
  71. 安倍晋三

    内閣総理大臣安倍晋三君) 将来世代のためのマクロ経済スライド調整を行った上で、なお現在の受給額がプラスの改定になったものであり……(発言する者あり)これ、皆さんにとって都合が悪い説明だと遮るんですか、皆さんにとって都合の悪い説明だと遮るの。  これはですね……(発言する者あり)いいですか、いいですか、私が答えますから……(発言する者あり)いいですか、これは、これまで未調整だった分も含めて、将来世代のためのマクロ経済スライド調整を行った上で、なお現在の受給額、プラスの改定となったものでありまして、現在の受給者、将来世代の双方にとってプラスとなるものであります。
  72. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 御答弁は簡潔に願います。
  73. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、正確に制度についてですね……(発言する者あり)説明させていただいているんですが、止めろよとかやめろよとか、大きな声を出すのは皆さんやめましょうよ。  なお、デフレが、なおですね……(発言する者あり)
  74. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 御答弁は簡潔に願います。
  75. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、済みません、委員長ですね、委員長、ああいう大きな声を出されていると……(発言する者あり)いや、私が答弁し始めて十秒ぐらいたった段階でそうやって大きな声を出されたら説明できないじゃないですか。これ皆さんにとって都合が悪い答弁だからですか。(発言する者あり)じゃ、よろしいですか。  つまり、マクロ経済スライドによって、マクロ経済スライドによって百年安心という、そういう年金制度ができたということなんです。それ給付、いいですか、これ給付と負担のバランスですから、それを調整するものができた、そして今年度においてはプラス改正ができた、かつマクロ経済スライドも発動された、マクロ経済スライドが発動されたということが大きなポイントであるということは、これ、多くの方々が御理解いただいていないので申し上げさせていただきたいと、こう考えております。
  76. 蓮舫

    ○蓮舫君 総理が説明がいかに言い訳じみているというものがよく分かりました。  金融庁に伺います。  これは、五月二十二日に公表された報告書案、二つあるんですね。二十二日に報告、六月三日に報告。公的年金の水準が当面低下する、年金の給付水準が今までと同等のものであると期待することは難しい、今後は公的年金だけでは満足な生活水準に届かない可能性がある。これ、僅か十日で全て削除されている。なぜですか。
  77. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。  先生御指摘の五月二十二日の報告書、これはその報告書の一回目のドラフティングの会議でございます。これは、それまでの審議において各委員の皆様方がおっしゃったことを事務局の責任で一つのたたき台としてお示ししたものでございます。  また、その会議の直前あるいは直後、あるいは会議の場においても、委員の方々から表現ぶり、内容に至って様々な御意見を頂戴しまして、その結果、できるだけこの部分、客観的な形に修正することが望ましいということで、六月三日の報告書においてはより客観的な表現ぶりに改めさせていただいたものを事務局の案として提出させていただいたもので、また、それが審議会の場では、ワーキング・グループの場では委員の方々の御了解をいただいたものでございます。
  78. 蓮舫

    ○蓮舫君 どこが客観的ですか。きれいに年金が下がると書いてあるところ全部削除しているんです。  しかも、審議会の議事録見ると、厚労省は、今後、実収入の社会保障給付は低下する、下がるとはっきり説明しています。委員の中からは、はっきり言って削減、低下するというのが事実、はっきり言うべきは言わなきゃいけない、こういう意見がずうっと連なっているんですよ。  金融庁は、年金が下がるという認識で審議会を進めたでいいですね。
  79. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。  金融庁におきまして金融審議会の下に置かれましたこのワーキング・グループでございますが、この審議会のミッション、年金給付が上がるか下がるか、公的年金の在り方について審議を頂戴したものではございませんで、むしろ、様々、長寿化であるとか人口構成であるとか、あるいは金融資産の状況など客観的な状況を踏まえまして、資産形成、とりわけ中心としては民間金融の話を中心に資産形成あるいは管理ということで、金融としてどのような対応が必要なのか、あるいは望ましいのかということについて御議論いただいたというものでございます。  したがいまして、その公的年金について上がるのか下がるのかということを前提に議論されたのかという御質問でございますが、この審議会では、それについて何らかの予見を持って議論した、あるいはその方向性を示したというものではございません。
  80. 蓮舫

    ○蓮舫君 これ使われた資料ですけれども、審議会では、年金給付がこれまでどんどん下がって年齢はどんどん上がっていく、この資料を使って審議している。年金が下がるという前提で審議をしているんじゃないですか。年金を審議したんじゃない。でも、結果として、ためろ、もっと働け、そして二千万円足りないと具体的な数字も出している。とても百年安心じゃない。  ちょっと確認しますけれども、金融庁としては、この審議会の中で、六十五歳、六十歳の無職の高齢世帯が今後三十年生きるのに二千万円必要としましたけれども、ここに介護費用あるいはそれに伴うリフォーム、入っていますか。
  81. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 済みません、まず一つ目の御質問でございます、資料をいろいろ出していたという点についてでございます。  おっしゃるとおり、その様々な計数を提出しておりまして、長寿化あるいはその試算の内訳も提出しております。ただこれは、年金の在り方というよりは、金融面についての御議論をいただく材料でございます。  それから、この内訳でございますが、これは家計調査の二〇一七年統計の数字を出したものでございまして、これについて、どのような方向性があるのかという、そういうことを議論するためというよりは、あるその既存の資料をグラフの形で出させていただいたというものでございます。
  82. 蓮舫

    ○蓮舫君 私が聞いているのは、介護費用、リフォーム代が入っていますかという極めてシンプルな質問です。
  83. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 先ほど申しましたとおり……(発言する者あり)
  84. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 発言者以外、御静粛に願います。
  85. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 平均、トータル平均としては含まれ得るということでございます。個別の使途についての着目ということではなくて、全体の平均として含まれ得るということでございます。
  86. 蓮舫

    ○蓮舫君 二千万円に含まれますか。報告書にそう書いていますか。
  87. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。  報告書においては、その二千万円の内訳について議論しておるわけではございません。資料の中で、それを、収支、収入と支出を見ると五万円の赤字になると、これを資産から補うということで、そこの部分が不適切だったというふうにサポートする事務方としては反省しているところでございますが、その内訳について、先生の御指摘のようなその分析をこの審議会でしたわけではございません。
  88. 蓮舫

    ○蓮舫君 十七ページに明確に書いてあります。これ、二千万円足りないという記述の後に、ここには、例えば老人ホームなどの介護費用、住宅リフォーム費用などを含んでいないことに留意が必要である。そして、わざわざ、ライフステージに応じて発生する費用等の例として、介護が必要だと一千万円最大で掛かる、リフォームが必要だと四百六十五万円掛かると明快に書いてある。  三千万、四千万、どんどん膨らんでいく、そんな話をされているんですよ。何で違うこと答えるんですか。
  89. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 説明が稚拙で申し訳ございません。  家計調査の数字でございますので、この六十五歳、六十歳以上の方々の全体が含まれておりまして、当然、その集団の中には、もし介護費用などを払っていらっしゃる方はその家計の調査において答えていらっしゃいます。平均でございますので、個別の使途で見ますと、それを更に一人において四百万とか多額のお金を出すことがあり得るという意味では、ここの文章、これが平均的に全部含まれているというのを見るのはいささか無理があるということで、そういう場合があり得るということでございます。  あくまで、それは客観的情勢として、報告書の中で何度も繰り返していますが、個別性が大変多くて、人それぞれ違うことを自分自身で見える化して対応を考えるというところが強調されるものの材料の一つとして掲げさせていただいております。
  90. 蓮舫

    ○蓮舫君 それが、人それぞれ見える化をして、足らざる部分の二千万円を何とか貯蓄をしろとして投資を勧めている報告書なんです。  麻生大臣は閣議後の会見で、二千万円という話、単純な試算だ、そうじゃない方もいっぱいいますので、意味が取り違えられるような書き方になっているのは不適切だったと思います。  まるで受け手側が間違っている、自分は間違っていないという言いぶりなんですが、じゃ、二千万円ためなくてもいい豊かな人はどれぐらいいるんですか、いっぱいいると言いましたが。
  91. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 少なくとも我々はその正確な資料というものを持っているわけではありません、ここの資料ありませんので。そういった意味では、正確な資料を、どれぐらいいるのかという数字を、何千何百何十何万とお答えする数字を持っているわけではありませんが、少なくとも、その種の方には影響されない方も多く、私どもも、生活水準のかなり低い筑豊というところにおりますが、いろんな方に、いろんな方って正確じゃありません、数名伺いましたけど、いや、うちは関係ないわいという方はかなりいらっしゃったという事実を申し上げております。
  92. 蓮舫

    ○蓮舫君 大臣、報告書も添付された資料も見ていないというのは問題ですよ。正確な資料、この審議会に提示されています。  二千万円以上持っている方が、六十五歳世帯主で二人以上、四割。つまり六割は二千万円ないんです。それよりも年金が、あっ、貯金がないという方もどんどん増えている。実際に、六十代で無年金の方は二〇%を超えている、無貯金の方。七十代以上だと二九%無貯金の方がいる。  この方たちは、この報告書を見ると、自己責任で何とかしろということなんですか、金融担当大臣。
  93. 三井秀範

    ○政府参考人(三井秀範君) 済みません、この審議会の場で様々な民間議員の方、その他の方々が資料を提出していただきました。その中に確かに分布の資料もございました。  必ずしも今のこの報告書に添付させていただいたものと全くベースが一緒ではないものですから、それをもって全体のあるべき姿という議論ではないということと、それからもう一つ、繰り返しになって恐縮でございますが、一人一人の状況が違うので、この民間の金融あるいは資産形成という考え方からすると、まず、個々の置かれた状況が違うので、それをまずそれぞれ見える化する、それにおいては、自分自身、あるいはその専門家、周りの方々の助力を得て行うということを強調しているということでございます。
  94. 蓮舫

    ○蓮舫君 そもそも、いわゆる平均寿命が延びるとか長寿化というのは、昨日今日分かったことじゃないんです。  二〇〇四年度、年金制度改革、これ百年安心と当時の小泉総理が言っていました。今回の金融庁推計による将来の長寿化の姿を比べてみますと、誤差の範囲です、長寿化の年齢。しかも、金融庁が、今六十歳の人の四分の一が九十五歳まで生きると試算をしていますが、二〇〇五年時の推計を使って試算しても、ほぼ同じ四分の一が九十五歳まで生きるとなっている。つまり、二〇〇四年時に分かっていたことが、今、人生百歳、百年だから、さも今分かったかのように、自分で二千万ためろという非常に無責任な、国民を欺いた内容になっているから私はこうやって問わせていただいているんです。  総理、いかがですか。
  95. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、先ほど、百年安心というのがうそではないかという趣旨の質問をされましたから、そうではないという答えをさせていただきました。それについては御理解いただけたんだろうと思います。  言わば、保険料水準をですね、保険料水準を固定し、平成十六年のあの改革とは何だったか。保険料水準を固定し、そして、言わば五割、現役時代の約五割、モデル世帯においてですかね、五割の収入を確保するという中において、しかし、それを両方とも決めているんですから、そのためには調整をしなければいけないということで、平均寿命と、そして被保険者の数、増減を加味したマクロ経済スライドを導入したわけであります。マクロ経済スライドが導入されて、これ稼働することによって、将来世代のこれは年金においても給付と負担が均衡が取れるというものであります。  それ取れていないということであれば、確かにそれは将来、百年安心の前提条件が崩れるということでありますが、先ほど答弁させていただいたのは、それが今まさに、これ、今年度においては年金は〇・一%の増額改定となりましたが、これプラスになりました。かつ、マクロ経済スライドもこれ発動されました。そして、未調整だった分もこれは含めて発動されたわけであります。それでもなおかつ受給額がプラスになった、それは、現在の受給者、将来世代の双方にとってプラスであるものと考えております。  なお、これデフレが深刻した民主党政権時代には、年金水準をプラスにすることはできなかったのでございます。あと、あとですね、あと……(発言する者あり)いや、こういうことを言うと聞きたくないかもしれませんが、大切なことでありますが……(発言する者あり)じゃ、どうぞと言われましたからお答えをさせていただきますが、積立金におきましても六年間で四十四兆円、運用益は出ています。これはまた申し上げたくないんですが、民主党政権時代の三年間の十倍これ増えて、今、横の方が怒っておられますが、これは事実でありますから皆さんも向き合った方がいいと思います。  これを踏まえれば、公的年金の信頼性はより強固なものとなったと我々は考えております。
  96. 蓮舫

    ○蓮舫君 安倍政権になって、年金の原資であるGPIFのお金を株式に投資する割合を五割まで増やして、直近では十五兆赤字が出ています。いいときもあれば悪いときもある、でも、悪いときがあって次にいいときが来るか分からないから安定運用しろというのを私たちはずっと言ってきたけど、安倍さんはそれを全く聞く耳を持たない。  そして、今、経済が上向かないのは、GDPの六割を占める個人消費の冷え込みです。安倍総理は、デフレだから、だから消費が動かない。その見方もあるかもしれませんが、私たちは、将来の不安が取り除かれないから消費が冷え込んでいる、だから年金、介護、医療、そして育児もしっかりしなければいけないと言っているんですが、この報告書は、政府がこの不安を取り除くどころか、今後足りなくなるからもっと働け、高齢者も、そしてもっとためろ、そして自分で節約をしろ、むしろ消費を冷え込ませる、そういう内容になっていると思うんですが、撤回された方がいいんじゃないですか。
  97. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 撤回するかどうかは役所から答えさせていただきますが、言わばフォワードルッキングの運用、GPIFの運用では、確かに一時的には十五兆円の損益が出たわけでございますが、この六年間通算では四十四兆円のプラスが出ていて、民主党政権の十倍の運用益が出ているわけであります。言わばそういう政策を取っているときにはそういう運用方法を取るのは、事実プラスになっているんですから、それを批判するのはどうかと、こう思うわけでございます。  いずれにいたしましても、この積立金も運用は大きくプラスになっておりますし、マクロ経済スライドも発動されましたから、言わば百年安心ということが確保された。その上で、撤回するかどうかは担当である三井局長から答弁させたいと思います。
  98. 蓮舫

    ○蓮舫君 そもそも年金不信というのは生んではいけないと思うんですが、これ発端になったのは、第一次安倍内閣のときに長妻さんが明らかにした消えた年金五千万件です。あのとき安倍総理は、この消えた年金問題について何を言われたか覚えていますか。
  99. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 安倍内閣総理大臣、指名後に御発言願います。
  100. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) はい。  消えた年金のときには五千万件と言われておりますので、この突合について、最後のお一人まで突合すべく努力をしていくというお話をさせていただきました。
  101. 蓮舫

    ○蓮舫君 私の内閣で全て解決、最後のお一人まで全てお支払をしていくと何度も言いました。この場で何度も聞きました。最後の一人までお支払いしましたか。
  102. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは、残念ながら必ずしも全て突合できたわけではございませんから、そのことについては申し訳ないという気持ちでございます。
  103. 蓮舫

    ○蓮舫君 あれから十二年たちます。突合された記録は五千万件のうち二千万件のみです。亡くなった方がもう七百十万の記録があります。無年金で亡くなっている方もいます。まだ解明も突合もされていない記録は千九百万件残っています。  申し訳なく思う。これを解明する第三者委員会はもう解散しているんですよ。やる気は本当にあるんですか。口約束だけだったじゃないですか。
  104. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 私、担当大臣なので申し上げたいと思います。  年金記録問題については、これまで五千万件の記録のうち約三千二百万件以上を解明いたし……(発言する者あり)言いました。  そしてさらに、未統合記録の解明に向けて様々な取組を続けています。  ねんきんネットやねんきん定期便などを活用した記録確認により御本人からの申出を促す、年金受給資格期間を十年に短縮したことを踏まえて、十年に満たない方に個別に記録確認の呼びかけを実施する、過去に名寄せ特別便等を送付したものの御本人から回答を得られていない方に対し個別にお知らせを送付する、これによって昨年一年間で約四十一万件の記録が新たに解明をいたしました。  国民の皆様に御協力をいただきながら、一人でも多くの方の記録の回復につなげていくとともに、正確な年金記録の管理に努めていきたいと思います。
  105. 蓮舫

    ○蓮舫君 安倍総理は自分に都合の悪いことは答えないで、出てきた大臣は何言っているか分からない答弁繰り返す、こういうのやめていただきたいと思います。  ところで、年金が百年本当に安心かどうかというのは、五年に一回の財政検証をしっかり審議することが大事だと思います。十年前は二月の二十三日、五年前は六月の三日に公表されました。今年、これなぜまだ未公表なんですか。
  106. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 財政検証は現在作業中であり、必要な検証作業が終わり次第公表することを予定しております。
  107. 蓮舫

    ○蓮舫君 いや、これ驚いたことに、野党合同ヒアリングで数理課長がはっきり言いました、実はデータは全部そろっていますと。つまり、いつでも出せる状況なんですよ。これ、誰が止めているんですか。大臣ですか。
  108. 木下賢志

    ○政府参考人(木下賢志君) お答えいたします。  財政検証でございますけれども、今大臣申し上げましたとおり、現在作業中でございます。  これは止めているということではなくて、前回、確かに二十六年の財政検証は六月三日公表いたしました。その後、今回の人生百年ですとかあるいは働き方改革ですとか、そういった問題の中で、在老の問題ですとか繰下げの問題ですとか、様々な御指摘ございました。そういったことも含めまして、オプション試算として、前回もそうでございましたけれども、様々なケースを検証した上で所得代替率がどうなるかということを今作業しているところでございます。
  109. 蓮舫

    ○蓮舫君 データそろっているのに、出さない理由を話すのやめてくださいよ。早く出さないと国会で審議できない。まさか参議院選挙後に出すということはないですよね。総理、出していただけると約束してください。
  110. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) これはもう政治的に出すか出さないかということではなくて、現在、根本大臣の監督の下に厚生労働省においてしっかりと作業が進められているものと認識をしております。  先ほど申し上げましたように、この百年安心というのはまさにマクロ経済スライドが発動されるということでございますが、このマクロ経済スライドについては、平成二十八年までは〇・九だったものが三十一年度においては〇・二まで下がった。〇・二まで下がったということは、被保険者、つまり働き始めた人が増えたことによって保険料収入が上がって、〇・九が〇・二に下がったわけでございます。こういうものも含めてプラス改定が可能になったということでございますので、年金財政を支える経済基盤はより確かなものとなったということは確認しております。
  111. 蓮舫

    ○蓮舫君 全く誠実に答えていただけないことに本当に憤りを感じるんですが。  これ、今日、ちょっと話は変わりますけど、相当報道されています。イージス・アショア、実地調査をせずに作った報告書に間違いが九か所も発覚し、配備適地とされる秋田での八日の説明会で防衛省の職員が居眠りをして市民の怒りを買った、このことは総理、御存じですか。
  112. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 説明会においてですね、説明会においてそういうことがあったことは事実でございまして、誠に緊張感を欠いた不適切な行為であったと思います。二度とこのようなことが起こらないように指示を徹底してまいりたいと思っております。
  113. 蓮舫

    ○蓮舫君 年金は公助より自助だといって一人一人二千万ためろと言いながら、イージス・アショア関連施設含めて二基六千億とも言われる防衛品の爆買いなんですよね。それの実地調査をしないデータに誤りがあって、市民に説明するところでは職員が居眠り。余りにも緊張感ないんですが。  これは二〇一二年度を基準に各項目ごとの変化額を累計した額なんですが、防衛関係費が出っ張った分、文教・科学振興費がへっこんでいる。やっぱり、この防衛関連予算の爆買い、そろそろ見直すべきだと思うし、教育や科学の振興にしっかり向けていくべきだと思うんですが、社会保障は個人責任と言って、爆買いの部分では職員が居眠りをして、そして文教科学予算をこれだけ下げてきて、予算の使い方が余りにも違う。  そして、予算委員会を全く開かないという安倍内閣の国会に対する後ろ向きな姿勢には強く抗議を申し上げて、終わらせていただきたいと思います。     ─────────────
  114. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、蓮舫君が委員を辞任され、その補欠として宮沢由佳君が選任されました。     ─────────────
  115. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 国民民主党・新緑風会の大塚耕平でございます。  私も年金問題に触れざるを得ないわけでありますが、二〇〇四年の年金国会、私も既に国会に在籍しておりましたので、随分議論をさせていただきました。  今の議論を聞いておりましても、総理、改めて百年安心の安心とは誰の安心なのか、何の安心なのかということを今日再定義して、議論が混乱しないようにしましょうよ。安心は国民の皆さんの安心ということではなくて、制度を維持していく意味においては安心と、こういうことでよろしいですね。
  116. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) これ安心できるということでございますから、国民の皆様が安心できる制度であると。そして、それは今の世代だけではなくて、将来の受給世代も含めて安心。マクロ経済スライドというのは、将来の受給者も含めて給付と負担の均衡バランスを取るものでございますから、そういう意味においては、今の現役世代、そして将来の世代も含めて皆さんに安心してもらえる制度の設計になっているということであります。
  117. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 禅問答になるのでこれで繰り返しはやりませんけれども、国民の皆さんの率直な印象は、やはり老後心配なんですよ。  二〇〇四年の国会のときに、やはり国民の皆さん自身の老後が安心という印象を与えるような議論であったということは、もう私も議論参加していましたから、そう感じていました。確かに年金制度が破綻しては困るので、制度の維持存続を図るためのメカニズムを入れたという意味においては、マクロ経済スライドがそうですし、その工夫は理解できますが、必ずしも国民の皆さんの老後の安心という意味ではないということを前提に議論しないと、これさっきのような繰り返しになりますからね、それは総理にお願いをしておきます。  その上で、先ほど、今日は僕は厚生労働省の事務方は呼んではいないんですが、先ほど事務方の方が繰下げ制度の話をちらっとされました。つまり、今、年金財政検証がなかなか公表できない理由として、繰下げとかいろんな問題があるので今そこをまさしくチェックしているんだという趣旨の答弁をされましたので、この繰下げ問題から先にお伺いをしたいんですが。  厚労大臣にお伺いします。確かに、繰下げ制度というのがあって、年金受給を、普通は六十五歳から受給が開始されるのを七十歳まで繰り下げることができると。七十歳まで繰り下げることができるとどういうことが生じるのか、端的にお答えいただければ有り難いです。
  118. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 六十五歳を軸に六十歳から七十歳まで、そこは今、国民の皆様が選択できるということになっております。そして、今の、七十歳まで繰り下げた場合には、六十五でもらうときに比べると四二%の増額になります。
  119. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 今日は、年金受給者ないしはこれからもらう方もいっぱい聞いていらっしゃいますので、繰上げ、繰下げ制度というのがあって、普通は六十五歳から、しかし、繰り上げて六十歳からもらおうと思うと、これ月単位で変更できますので、毎月、繰り上げる場合、早くもらう場合には〇・五%ずつ変更されて、繰り上げて六十歳からもらうと三〇%年金額が減少する。一方、六十五歳から七十歳の方向に向けて繰り下げる場合は、毎月〇・七%ずつ調整されるので、最大五年間繰り下げると今大臣おっしゃったように四二%、これが金額が増えると。非常に金額が増えると聞くとうれしい印象を受けるんですけれども。  そこで、大臣にお伺いしたいんですが、この繰上げ、繰下げについて、今、年金受給をこれからされるという方々にどういうふうに通知をしておられますか。繰上げ、特に繰下げについて聞きましょう。あなたは繰下げをしますか、しませんかということを、どういうふうに厚生労働省は通知していますか。
  120. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 先生の資料にも書いてありますが、我々、繰り下げた場合にはこういうふうになりますよということは、チラシも含めて、よく理解していただけるようにPRをしております。伝えてあります。
  121. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 大臣、大臣、私の時間三十三分、もうあと二十八分ですから、この時間内に是非いろんなことを吸収して帰ってくださいよ。  これ、去年の二月十六日に、高齢社会対策大綱という、今後の年金制度の在り方も含めてどういう方向で進もうかということを、ここで随分いろんなことを書き込まれて決まったわけですよ。その中で、繰下げ制度についても、今後しっかり積極的に国民の皆さんに周知徹底していくというふうに書かれているんです。  そして、今年の四月から、あっ、大臣、事務方の話じゃなくて、是非私の方の話聞いてくださいね。今年の四月から、ねんきん定期便にこの繰下げについての案内がされるようになったんですよ。そして、今テレビで御覧の皆様方にもお手元に届いている人いっぱいいますからね。その部分がどういうふうになっているかというのを、ここに現物が私の手元にありますが、その繰下げのところを、聞いているところだけをクローズアップしたのが、今ここに書いてあるパネルなんですよ。(資料提示)  受け取る年金額を増額させますかとまず質問されると、これ、総理、麻生さんでもいいです、増額させますかと聞かれると、増額させたいと普通思いますか、思いませんか。
  122. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 増額させますかといえば、例えば私だったら増額させたいと答えるかもしれません。  ただ、もちろん、長生きできるかどうかという、受給できるかどうかというリスクはこちら側に来るわけでありますので。
  123. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 そうなんですよ。年金額を増額させますかと聞かれたら、人情として、やっぱり増額させたいという矢印の方に行くんですよ。この矢印、総理、私が付けているんじゃないんですよ、この年金請求書の記載のそのままなんですよ。  矢印どおりに行くと、増額させる場合の方に普通進みますよね。その後、基礎年金と厚生年金の両方を増額させるというのと、どっちかを増額させるという選択肢があって、普通、人情としてはどっちを選びますか。
  124. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは、両方とも増額するのがいいというのが人情ではないかと思います。
  125. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 総理、私たち国民民主党は正直な政治を標榜していますので、日本の国会や政治に足りないのは正直な政治、情報公開も含めて、そう思っていますので、今正直に総理が人情を語っていただいたのは結構なことだと思います。  こういうアンケート用紙が来たら、増額させる、できたら両方とも増額させる、そっちの方向に行くんですよ。そうすると、なかなか読むのも面倒くさいこの年金請求書、提出不要と書いてあるんですよ。便利ですね。これ、提出不要の方を普通選びます、面倒くさいから。増額させるので提出不要。  根本大臣、提出不要の場合、その方の受給開始年齢は幾つになりますか。
  126. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) これは六十五歳で年金をもらえる方にこれを通知していますから、通知して、やります。その後でも、その後でもこれは請求はできるということであります。(発言する者あり)
  127. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 いいです。もう一回聞きます。  根本大臣、根本大臣、聞いてください。ちょっと事務方、事務方ちょっと待って。ここ、ここね、大臣にちゃんと理解してもらって、この後、事務手続、修正すべき点は修正してもらわないと困るから今質疑やっているんですから。そのための国会ですから。  大臣、人情として、総理ですら、御裕福な総理ですらですよ、増額を選択する、できたら両方増額させる。そういうふうに矢印に進んだら提出不要。提出不要というのは随分便利だから、そのまま普通の人は提出不要とする。そうすると、その方の年金受給開始年齢は幾つになりますか、厚労大臣。
  128. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) この制度の趣旨を改めて申しますが……(発言する者あり)これは自分が決めますから、だから、何歳からもらうかというのは本人が決めるということであります。最大七十までいいんです。
  129. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 根本大臣、私の質問のスタンスは、もし──あのね、事務方、本当にちょっと席外してくれるかな。後ろから話しかけるのやめてくれる。これ、国民の皆さんみんなに関係があるんだから。  大臣、このまま提出不要だと、その方は七十歳になるんです、受給開始が。そして、じゃ、その方が六十六歳、六十七歳、六十八歳、途中でもらいたいと思ったときはその方はどうしたらいいんですか。
  130. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) この際、申し上げます。答弁は、質疑者の趣旨を体し、簡潔かつ明瞭に行うよう願います。
  131. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 要は、繰下げ受給の希望の有無にかかわらずに、年金請求書が未提出のため繰下げ受給を希望すると見込まれた方、これは本人の希望において過去に遡って六十五歳以降の年金を受給する、これが可能であります。それと……(発言する者あり)
  132. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  133. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。
  134. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) ちょっとこれ、手続的なもので、確認いたしますけど、これは、これをそのままにしておくと確かに七十からですねということにはなりますが、例えば六十八歳のときに、いやいや、自分は六十八からもらいたいといえば、年金事務所に請求して、もう一度請求はできますから、六十八からもらえるようになると、こういうことであります。
  135. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 大臣、もう一回。これ国民の皆さんの中で御存じない方結構多いんですよ。増額ならそれはうれしいから、両方増額なら提出不要って、もうこの書類どこかにぽんと置いたまま。そうすると、その方は七十歳からになり、そしてその方が、いやいや、ちょっと生活が苦しくなってきたから六十八から欲しい、六十七から欲しいというときは自ら申請に行かなきゃいけないんですよ。そのことを御存じないまま提出不要になっている方が多いから今聞いているんです。  大臣、これは本来六十五歳から年金がもらえる制度なんだから、提出不要の場合はルールどおり六十五歳から支給するというふうに、この書類の手続の仕方、変えた方がいいんじゃないですか。
  136. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 今委員がおっしゃられたことは書いてあります。
  137. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 書いてあるかどうかを聞いたんじゃないんです。変えた方がいいんじゃないかと聞いたんです。  提出不要の場合はルールどおりに六十五歳から支給されるというふうに変えた方がいいんじゃないかと、年金請求書の仕組みを。提案しているんです。
  138. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) これ手続のことではありますが、要は、もらえるタイミングで請求できるようにしてありますので、ここはそういう対応になっていると、こういうことであります。もらえるタイミングで請求すると、こういうことであります。
  139. 大塚耕平

    大塚耕平君 提案しているんですから。  ということは、今の回答はそういう気はないということでいいですね。国民の皆さんの前でそう言ってください。
  140. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 六十五歳でもらいたい方はそこで申請してもらいますし、途中で、六十八でもらいたいという方はその段階で申請してもらうと、こういうことであります。
  141. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 厚生年金基金をもらっていらっしゃる方、もらえる方は、これは大企業にお勤めだったりして相当恵まれた方だと思います。もし、その恵まれた方々ではありますけれども、この両方を増額させる方を選択して提出不要に選択した場合、大臣、厚生年金基金はどうなりますか。
  142. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 厚生年金基金も、これは連動いたします。
  143. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 大臣、十分認識して今日帰ってくださいよ。厚生年金基金をもらえるお立場で今この中継を見ている人も、提出不要の方を選択したら厚生年金基金も自動的に七十歳まで繰下げでもらえなくなるということを知らない人がいらっしゃるから今申し上げているんです。  そして、この年金請求書、フリーダイヤルが書いてあって、これ複雑ですからみんな聞きたいんですよ、いろんなこと。このフリーダイヤルは有料ですか、無料ですか。(発言する者あり)
  144. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  145. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。
  146. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 現状はナビダイヤルになっておりますので、そこは有料になっております。
  147. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 大臣、今日こういう機会を私もいただいたので、後でこの年金請求書をよく見てくださいよ。これ、俗に言うフリーダイヤルのような物すごい小さい書き方で書いてあって、そこには小さくナビダイヤルと書いてあるから、一見無料のような気がするんですよ。だけど、これ、この年金請求に関わる細かい話を聞くのに、これ有料なんです、電話。随分掛けていますよ、年金受給これから受けようとする人たち。これみんな有料なんです。  そこで、麻生大臣にお伺いしたいんですが、財政金融委員会では、もう質問を予測していらっしゃると思いますが、消費税の軽減税率絡みで物すごい制度が複雑になって、この問合せ、国税庁に対して問合せ電話ダイヤルがあったんですが、これはずっと有料だったんですよ。こんなばかな話はないだろうということで、我が党の古賀之士議員が無料にしたらどうですかと提案したら、財務大臣はこれを無料にしてくれました。これは一歩前進です。  そこで、根本大臣にもお伺いします。この問合せのナビダイヤルは無料にするべきじゃないですか。  総理、無料にしてくださいよ、もうこれ。総理の一声で決まるんですから。どうぞ、じゃ、総理お願いします。
  148. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 検討させていただきたいと思います。
  149. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 是非お願いします。  年金繰下げ、これ、気が付いた人たちの中では、根本大臣、何て言われているか。私が言っているんじゃないんですよ。ちょっとちょっと、事務方、申し訳ないけど。大臣、これ私が言ったんじゃなくて、このことを気が付いた方々の中は、この年金請求書のことを年金詐欺と言っているんですよ。だから、せめて、さっきこの請求の仕方は見直す気がないと断言されたので、であるならば、この問合せ、どうしたらいいんだという電話相談はせめて無料にする。総理が検討するとまでおっしゃいましたので、これはこのぐらいにしておきますが。  何しろ、大臣、よろしいですか、根本大臣よろしいですか、よろしいですか。さっき申し上げたように、去年の二月に高齢社会対策大綱というものが出て、これ年金制度、どうもこの高齢化の加速によってえらいことになってきたという、そういうトーンで書かれているのが去年の大綱なんですよ。そして、そこに繰下げ制度についての周知もこれから徹底すると書き、今年の四月のねんきん定期便から今の年金請求書が行くようになった。だから、七十歳まで繰り下げる方に誘導しているんじゃないかというふうにみんな思っているんです。もしそうでないならば誠意ある対応を国民の皆さんにされるべきだということを申し上げた上で、年金財政検証についてもお伺いします。  皆さんのお手元には、年金財政検証の経済前提の表が置いてあると思います。  総理、ここは総理の出番です。五年に一回、二〇〇四年の年金国会以降、五年に一回、年金財政検証がされるようになって、さっきも、五年前には六月三日に公開されたのになかなか公開されないという議論が行われていて、そこで繰下げの話が出たから、今、私は繰下げから聞いたんです。  年金財政検証、毎回、この検証の前提が非現実的ではないかといって大論争になるんです。御覧のように、運用利回り、ここは、安倍政権下で株は上がりましたから、今御覧いただいている二・七は、これはデータの関係上で二〇〇一年からの幾何平均になっていますが、安倍政権下はもうちょっと運用利回りはいいと思います。しかし、物価上昇率は標準ケースよりも下回っている。日銀に、私は日銀出身ですが、もう何と六年間で、当初のマネタリーベースを二倍にすると言っていたのが四倍を超えるところまでやっても標準ケースすら下回っている。そして、実質賃金は何とマイナス、停滞ケースすら下回っている。経済成長率は、まあこれは標準よりちょっと上でありますけれども。  総理にお伺いをします。まず、今検討されている年金財政検証の経済前提については、現時点で何か報告を受けておられますか。
  150. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほどのちょっと補足させていただきますと、先ほどの紙、確かに小さいんですが、七十歳までの御自身が希望する時期に年金の請求手続を行ってくださいとは、老眼なんですが、私、一応読める程度であるというのと、これはもう、あと、大塚委員重々御承知なんですが、六十五歳から七十歳に引き上げたら、引き上げて繰り下げたらですね、受給額は四一%ぐらい増えますから、年金財政上は中立ですから、みんなが繰下げを選んだら年金財政は良くなるとかそういうことではないというのは御承知のとおりなんだろうと、こう思います。  そこで、この五年に一度の公的年金の財政検証は、現在厚生労働省で作業中でありまして、必要な検証作業が終わり次第公表する予定と聞いておりますが、その途中経過等々について私はまだ一切報告は受けておりません。
  151. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 五年前のことをちょっと御記憶たどってほしいんですが、五年前の財政検証のときは、最終報告になる前にこの経済前提について何か総理に御相談があって、この前提でいいですかという確認とかはありましたですか。御記憶の範囲で結構です。
  152. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) この財政検証について、例えば骨太の方針等々については事前に茂木大臣から、あるいは事務方から説明がございますが、財政検証について、その前提条件について事前に説明があるということはなかったというふうに思います。
  153. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 先ほど金融庁の報告書の議論も随分されていましたけれども、やっぱり今すごい話題になっているんですよ。国民の皆さんも心配しているんです。えっ、九十五まで生きるとなったら二千万円ためろ、それはないでしょうという感覚に皆さんなっているんですよ。だから、その上、この後出てくる年金財政検証がまたかなり非現実的な前提で出てきたら、大論争になって、これまたかんかんがくがくの議論が続くことになります。  私たち国民民主党は、さっき申し上げましたが、正直な政治が第一でありますが、偏らない政治、三番目に現実的な政治、これを行わないと国民の皆さんが安心できない、まさしくそういうスタンスで新しく立ち上げてやっと一年たったわけでありますが、したがって経済前提も現実的でなければならないと思うんです。  物価上昇率は標準ケースを過去五年、安倍政権下で下回った、実質賃金上昇率も安倍政権下で何と停滞ケースより低い、マイナス、こういう中で、もし物価上昇率がここから先二%だとか実質賃金上昇率が三%だとか、そういう前提の原案が出てきたら総理として差し戻していただけるという理解でよろしいでしょうか。
  154. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 仮定の御質問でございまして、言わばそういう論拠について、まだもちろんその前提条件について説明もございませんし、しかし、その説明にはどういう論拠がということもあるでしょうから、今それにお答えすることは困難かと思います。
  155. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 現時点での御答弁はそういう御答弁もあり得ると思って拝聴しました。しかし、データはうそをつかないですから。まあ最近、うそをつくデータもあるんですが。  この物価上昇率、実質賃金上昇率、ここをちょっと控えめに置いたら、運用利回りは安倍政権下ではそこそこ高かったので運用利回りをめちゃくちゃ高くするとか、いろんなこのコントロールの仕方はあろうかと思いますが、私は、もうみんながこれ注目していますから、この上また年金財政検証で不毛な議論にならないような総理としての指導監督をしていただくことをここでお願いをしておきます。  その上で、私どもの考え方として、国民民主党がこれから提出を予定している法案について、ちょっと総理に聞いていただきたいと思います。  こういう経済前提で、国会でかんかんがくがくと言うと聞こえがいいですが、議論しても、これなかなか接点の見出せない問題なんですね。どういう数字だったらお互いに、これが現実的か非現実的か。今までは、これ大体役所あるいはさっきの話のように審議会に下ろして、そこでデータを出してくるものですから、かんかんがくがくの議論になったときに、いや、それは審議会で決めたものですとかと言って、国会で十分な議論ができない。  これは、もう私は二〇〇四年の年金国会のときも経験していますので、たしか二〇〇五年か六年に、財政金融委員会の下に経済前提を計算するための、国会が、議会が計算して、それを与野党共有の前提として議論を進めるための小委員会をつくろうということで、当時、私が財金の筆頭理事で、自民党さんは愛知治郎さんがたしか筆頭理事で、いい線まで行ったんです。ところが、残念ながら日の目を見ませんでしたので、今回改めて、経済財政等将来推計委員会関連法案、まさしく両院の下に、経済前提を、そのことで不毛に議論の時間を費やすことなく、経済前提を与野党で共有するための委員会をつくろうという法案を出させていただくつもりであります。  あわせて、安倍政権では、確かに運用利回り、株価が一時上がりましたから、今はちょっと停滞ぎみですけれども、そのしかし手段として、私の古巣の日銀に、二年間で日銀から世の中に出るお金を二倍にさせたら物価上昇率が二%になっていろんなことがうまくいくという異次元の金融緩和をやらせて、六年たってマネタリーベースは四倍を超えました。  この間も浜松で街頭演説をさせていただいたときに、随分人が集まっていましたけれども、皆さんの財布は四倍になりましたかと聞いたら、なっていないとみんな言っていました。もちろん、直接の因果関係はないですけれどもね。やはり、そのことによって、しかし、金融政策ももう出口が見出せなくなっている。(発言する者あり)これは、西田さんが今横で、西田さんが大好きなケルトン教授のMMTのことを言っておりますが、そのことは、西田さん、また改めて議論しましょう。この出口も含めて、経済前提もそうですが、これ与野党で認識を共有しないと本当に出口がないんです。元日銀の立場で率直にそう申し上げます。  伝統的金融政策から非伝統的金融政策の図を私は日銀時代に作って、その後、国会議員になってからも学会でずっと発表していますけれども、もう一番限界まで来て、残りの選択肢は中銀、中央銀行の再構築というものしか残っていないんですよ。そこまで来ちゃっている。そういう状況ですから、我々は、経済、財政、金融、予算に関する全体像をこれは与野党を超えて共有しなければならないという意味で、この基本法案も出そうと思っております。  この二つの法案について、総理として、あるいは自民党の党首として建設的に議論に応じていただけるかどうかについてお伺いしたいと思います。
  156. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 金融政策については、もう何回も答弁しておりますが、日本銀行を信頼しておりますので日本銀行に任せておりますし、確かに物価安定目標二%を達成しておりませんが、これは、本当の目的は、二%の物価安定ということが一応目的でありますが、本当の目的は、例えば雇用に働きかけをして完全雇用を目指していく、そういう意味においては、この金融政策も含め目標については達成をしていると、こう思っておりますが、それ以上の出口戦略云々についてはこれは日本銀行にお任せをしたいと、こう考えておりますが、それ以外の、この経済財政等の将来推計等について基盤を同じくするということについては、そういう基盤を同じくされるということはこれは悪くないんだろうと、こう思いますが、議員立法でございますからこれは国会にお任せをしたいと、こう思っているところでございます。  今までも、よく年金の五年ごとの再計算のたびに、例えば出生率、上位、中位、下位で、結局下位で、これ違うじゃないかということでいつも大きな議論になったのですが、マクロ経済スライドの導入によってそれは安定化したんだろうと思いますが、それ以外の推計については、共通の基盤をつくっていくという考え方自体には、それは私もそういう試みがあってもいいのではないかと思いますが、法案については国会で御議論いただきたいと思います。
  157. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 もう残り三分になりましたので、最後の質問をさせていただきます。  日本の経済良くする、年金を持続可能にするためにも、これ、まさしく産業や企業が発展しないことにはそうなりませんので、世耕大臣に、三十秒ぐらい残して御答弁いただければ有り難いんですが。  今、半導体、米中貿易戦争をやっております。私、日銀時代に半導体の関連産業の調査も担当したことがあって、たまたま土地カンがあるんですけれども、半導体やシリコンウエハー、そこまではもう完全に下流の方から、中国や韓国、台湾に言わば相当やられていますけれども、シリコンインゴットのところは、ここは日本とドイツがまだ握っているんです。ここをどう守っていくのか。  そして、しかし、その上流の原料のケイ石は、これ電力料金の安い国が事実上握っています。日本でもケイ石はいっぱい取れるんですよ、地表上に二七%含まれていますから。しかし、そのケイ石は中国などに握られ、その中流のシリコンインゴットのところだけが日本とドイツが握っている。ここをどう守るのかについて、世耕大臣にお伺いしたいと思います。
  158. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 確かに、中国は、中国製造二〇二五という戦略の中で、半導体産業もしっかり重点的に育てるという戦略を示しているわけであります。  今御指摘のように、一番原料になるケイ石とかあるいはシリコンの、金属シリコンですね、そのものは、もう今、中国がほとんどシェア、日本はそれを中国から輸入して加工して、そして半導体の多結晶シリコンですとかインゴットですとかウエハーを作っているという状況であります。  一番のポイントは、やはり電気代が高いというのが非常に足を引っ張っているというところがありますから、やはり安くて安定的な電気の、電力の提供をやっていくということで、場合によっては電力多消費のこの産業に対しては少し何らかの特段の措置をとるというようなことも重要ではないかと思っています。
  159. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 総理、最後に。  国家間の産業政策競争になっている今の様相でございます。日本がこのシリコン関連産業を守るために全力を尽くすということについて御答弁をいただいて、終わりにしたいと思います。
  160. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 世耕大臣を中心に、しっかりと基幹産業が世界の中で競争力を維持できるように、国としてもしっかりと支援していきたいと、こう考えております。
  161. 大塚耕平

    ○大塚耕平君 終わります。     ─────────────
  162. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、大塚耕平君が委員を辞任され、その補欠として浜口誠君が選任されました。     ─────────────
  163. 伊藤孝江

    ○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。総理、また大臣の皆様、よろしくお願いいたします。  早速質問に入らせていただきます。  まず、決算関連でお伺いをいたします。  平成二十九年度予算の方は、経済・財政再生計画二年目の予算ということで、経済再生と財政健全化の両立を図るという方針で編成がされております。この間、総理は、経済再生なくして財政健全化なしというその基本姿勢で、経済を成長させていく中で税収を増やして、そして財政を健全化していくと、こういう道筋を付けつつ、その時々の判断として、財政健全化に資するとの信念から財政出動をされておられます。  今現在、米中の貿易摩擦、またイギリスのEU離脱など、世界的な経済への先行き不透明感から日本国債の金利水準が低下し、円も一ドル百円台という円高水準が続いております。アメリカの中央銀行に当たるFRBが早期に利下げに動くとの観測も高まる中で、日銀の金融緩和の効果が限られつつあるのではないかというふうな指摘もされるところでもあります。  このような中で、政府として近々新たな景気刺激策を打つお考えがあるのでしょうか。総理のお考えをお聞かせいただければと思います。
  164. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 足下の我が国の経済は、中国経済の減速などから輸出の伸びが鈍化し、製造業を中心とした生産活動に弱さが続いておりますが、雇用・所得環境の改善や高い水準にある企業収益など、内需を支えるファンダメンタルズはしっかりしていると認識しています。現時点においては、二兆円規模の臨時特別の措置を含む本年度予算を円滑かつ着実に執行していくことによって経済の回復基調を確かなものとしてまいりたいと考えています。  その上で、引き続き、経済最優先で、通商問題の動向が世界経済に与える影響に一層注意するとともに、中国経済の先行きなど海外経済の不確実性には十分に留意しつつ、経済財政運営に万全を期していきたいと思いますが、仮にリスクが顕在化する場合には、機動的なマクロ経済政策をちゅうちょなく実行していく方針であります。
  165. 伊藤孝江

    ○伊藤孝江君 ありがとうございます。  続きまして、財政出動に関してお伺いをいたします。  近年、アメリカを中心にMMTの議論が盛り上がりを見せているところでもあります。このMMTという経済理論ですけれども、通貨の発行権を持つ政府が自国通貨建て債務の返済に必要なお金を幾らでも調達をできると、なので財政赤字を膨らませても問題はないんだという、そういう考え方にもなります。  伝統的な経済学者からは否定的な考えも多いという中でもありますけれども、アメリカのこの提唱されている方からすれば、日本政府と日銀はMMTを長年実施をしてきたんだというふうに主張されているところでもあります。  総理が進めてこられたアベノミクスとこのMMTの違いがまずどこにあるというふうにお考えなのかと、そして、インフレにならなければ財政出動を拡大できるというふうな考え方に対しての総理の御見解をお示しいただけますでしょうか。
  166. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) このMMT理論とアベノミクスの関係でございますが、西田委員から違いは全くないという御指摘がございましたが、そうでもなくて、これは、MMT理論については、一般的には、自国通貨建ての政府債務はデフォルトしないため、それはそうなんですが、デフォルトしないため債務残高がどれだけ増えても問題ないという考え方でございますが、と承知をしておりますが、安倍内閣では、債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指すなど、そういう考え方に基づく政策は取っていないというのが政府の立場でございますが、実際に、経済再生なくして財政健全化なしとの基本方針の下、財政健全化に大きな道筋を付けてきたわけでございまして、政権交代前と比較して、国、地方を合わせた税収は約二十八兆円増加し、今年度予算における国の税収は過去最高となり、六十二兆円を超えるとともに、新規国債発行額は約十二兆円減少し、安倍内閣発足以来七年連続で減少しております。  引き続き、新経済・財政再生計画に沿って経済再生を図り、歳出と歳入両面の改革を続け、二〇二五年度のプライマリーバランスの黒字化を実現し、同時に債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指してまいりたいと思います。
  167. 伊藤孝江

    ○伊藤孝江君 ありがとうございます。  続きまして、テーマを変えまして、震災関係のことについてお伺いをさせていただきたいと思います。  先日、阪神・淡路大震災の被災者に国や自治体が貸し付けた災害援護資金について、所得の低い方を対象に返済が免除されることなどを定めた改正災害弔慰金支給法が成立をいたしました。  この阪神・淡路大震災の後には、実際に被災者への貸付けではなく支援金を給付するという制度ができたわけですけれども、阪神・淡路大震災当時は、この給付制度がなかったために災害援護資金の貸付けに頼らざるを得ないという状況にありました。その中で、今も返済が長期化をして、返し切れずに困っている人が多いというのが現状としてあります。  これまでも、公明党としましては、この返済条件を緩和すること、また返済期限の延長などを訴えながら対策を講じてきたところですけれども、今回、改めて、被災者支援の観点から解決策を検討して、改正案の取りまとめをリードさせていただいた中で法案を成立させていただいたことは大変感謝の思いでいっぱいです。  阪神・淡路大震災から二十四年がたった今も復興途上にある人が多くあります。その中で、今回の改正法が少しでもそういう方たちへの希望になること、また、直接の当事者でなくても、ああ、国は見捨てていないんだというふうな形で、本当に国民の皆さんに喜んでいただけるような法律になることを強く願っているところでもあります。  大きな災害が今増えてきている中で、どの災害においても、国や自治体による復興事業などが終わった後、あるいはその復興事業などが減ってきた後、そういうときでも苦しみ、傷が癒えない被災者が必ずいると思います。こういう方たちに希望や安心を与えるのが政治の役割であるということを私自身は信じております。  政府として、あらゆる災害の全ての被災者が自身の生活を取り戻すまで寄り添い続ける、その強いメッセージを明確に発信していただきたい。総理、どうかよろしくお願いいたします。
  168. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 伊藤委員も、阪神・淡路大震災の際に御自宅も半壊をされて、もう町も本当に大きな被害を受けて、その年に弁護士の試験を突破されたというふうに承知をしておりますが、委員から御指摘のあった阪神・淡路大震災のほか、東日本大震災や熊本地震、そして、間もなく発災から一年を迎える大阪北部地震や東日本豪雨、そして、北海道胆振東部地震等の相次ぐ災害により多数の方々が被災されています。  被災者に対しては、政府としても、発災直後から復旧復興段階に至るまで様々な生活支援策を講じてきているところでありますが、本格的な生活再建のためには息の長い取組が必要です。今後とも、被災者の一人一人のニーズを踏まえ、被災者に寄り添ったきめ細かな支援を切れ目なく行うことができるよう、地方自治体と連携して取り組んでいきます。その上で、多くの犠牲の上に得られた教訓をその後の災害対策に十分に生かし、被害に遭う人を一人でも少なくしていくことが政府としての役割であり使命であると認識をしております。  先週から多くの地域で梅雨入りいたしましたが、今後の梅雨、台風シーズンに備えて緊張感を持って万全の体制で災害に臨んでまいりたいと、このように考えております。
  169. 伊藤孝江

    ○伊藤孝江君 続きまして、港湾における防災・減災、高潮対策について、石井大臣にお伺いをいたします。  昨年、台風による高潮、暴風により、神戸港、また大阪港を始め、大きな被害が発生をいたしました。コンテナが倒壊をして、高潮による浸水などの影響で航路に流れてしまう、そのため船舶の航行が制限される、また、コンテナが発火をしてしまって鎮火まで二か月掛かってしまう、又は電源施設が浸水をして停電などを含めて港湾機能不全が発生するなど、この高潮による被害ということでは想定をしていなかった内容、また規模の被害がありました。その際には、石井大臣にも神戸の方にもお越しいただきまして、対策を取っていただきましたことを大変感謝をしております。  この港湾、特に堤外地には物流産業機能が集中をしております。これらを高潮による被害から守るとともに、災害時も復旧復興のために海上輸送ネットワークが維持されなければなりません。高潮、暴風災害の防災・減災に向けて、ハード面、ソフト面共に適切な対策を迅速かつ的確に実施していくことが強く求められます。  港湾の高潮対策では、関係機関が多いこともまた一つの特徴と言えます。港湾管理者、海岸管理者、地方整備局、市町村等の防災部局、港湾物流企業、港湾立地企業など、このような関係者多数の中で共通認識をどのようにつくり出していくのか、またどのように検討を実際に進めていくのかというのは大きな課題であるというふうに考えます。  この点、国が積極的にいろんな対策をリードしていくことが求められると考えますけれども、この港湾における高潮対策への取組と、また安心、安全な港湾の構築に向けての大臣の御決意についてお伺いをいたします。
  170. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 昨年の台風二十一号の際、大阪湾では過去最高の潮位を記録をいたしまして、神戸港等の海岸保全施設より海側の埠頭が浸水をいたしました。この結果、コンテナの倒壊や漂流、電気設備の故障等が発生をいたしまして港湾の利用が一時的に困難となったことから、港湾における高潮対策の推進は大変重要な課題と認識をしております。  このため、国土交通省では、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策といたしまして、防潮堤のかさ上げ、国際コンテナターミナルにおけますコンテナの流出対策や電源浸水対策等を集中的に実施をしているところであります。  これらのハード対策に加えまして、コンテナの効果的な固定の方法やあらかじめ取るべき防災行動を整理をいたしまして、港湾の堤外地等における高潮リスク低減方策ガイドラインを本年三月に取りまとめたところであります。現在、このガイドラインに基づきまして、全国の港湾におきまして防災行動計画の策定を進めているところであります。  国土交通省といたしましては、今後とも、これらのハード、ソフト一体となりました港湾における高潮対策を着実に推進することによりまして、港湾の海上輸送の拠点としての機能等を確保、向上させ、安全、安心な港湾の実現に努めてまいりたいと考えております。
  171. 伊藤孝江

    ○伊藤孝江君 道路が寸断されたときの港湾の役割とか、また大量の物資を輸送するという意味でも港湾は本当に重要な場所だというふうに考えますので、よろしくお願いいたします。  続きまして、就職氷河期世代に対する支援についてお伺いをいたします。  今、就職氷河期世代への支援が求められております。この就職氷河期世代とは、おおむね平成五年から平成十六年に学校を卒業して就職時期を迎えた世代で、現時点で大卒でおおむね三十七歳から四十八歳、高卒の方でおおむね三十三歳から四十四歳の方を指します。この世代の方たちが新卒のときに国内の経済状況が悪化をしていたために就職が著しく困難で、私自身も、百社受けて全て不採用だったというお話も何人かからも聞くようなところでもありました。この新卒の時点で正規雇用のチャンスを逸した人たちが多く、現在もその影響もあり不安定就労により収入が低いなどといった実態があり、多くの課題が指摘をされているところです。  この就職氷河期問題の根底には、正社員としての採用が新卒者に偏っていて、新卒のときにつまずくと再チャレンジをしにくいという労働市場や社会構造の問題があるというふうに言えます。そこも含めて、企業や社会の側が主体的に変わっていかなければ解決をしないのではないかと、また、それぞれの方の状況に応じて、安定就労に向けて、また社会参画に向けての支援を、自立へのプロセスも含めて、長期的な関わりの中で伴走型で行う必要があるのではないかというふうに考えております。  この点、公明党からも政府に提言を行い、具体的なプランも挙げてその実施を要請をさせていただきました。この就職氷河期世代に対しては、しっかりとした集中支援を迅速かつ強力に行わなければならないというふうに考えます。厚生労働省としてこの提言どう受け止めておられるのか、根本大臣の御見解、よろしくお願いいたします。
  172. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 今委員から、就職氷河期の問題、課題、いろいろとお話がありました。私も全く委員と同感であります。就職期に厳しい経済状況の影響を受けた就職氷河期世代への支援、これは、その世代の方々が高齢期を迎える前に今取り組むべき待ったなしの課題だと思っております。  今お話がありましたが、御党におかれても精力的にヒアリングや現場視察等を行っていただいて、貴重な御提言をいただきました。御党からは、就職即効性の高い資格、スキルを習得できる短期の訓練コースの設置、地域若者サポートステーション、いわゆるサポステと生活困窮者自立支援制度とのワンストップ型・アウトリーチ型支援の強化、就労を単一の目標とするのではなくて、社会とのつながりをつくり、本人に合った形で社会参加を支援する機能の強化、具体的な御提言を賜りました。  このような御提言、あるいは私を本部長とする二〇四〇年を展望した社会保障・働き方改革本部において、先日、五月二十九日に、厚生労働省就職氷河期世代活躍支援プラン、これを取りまとめました。このプランでは、不安定な就労状態にある方、長期にわたり無業の状態にある方、社会参加に向けた支援を必要とする方など、対象者の方々の事情に応じた施策を丁寧に設計しております。  具体的には、短期間で取得でき、安定就労につながる資格等の習得を支援する短期資格等習得コースの創設、サポステによる入口での福祉施策とのワンストップ型・アウトリーチ型の支援や出口でのハローワークや企業等と連携した就職支援を行うための体制整備、福祉と就労をつなぐ地域レベルのプラットフォームの整備や幅広い年齢層を対象とする居場所づくりの推進などの施策を盛り込んでおります。  今般取りまとめたプランに基づいて、産業界、関係府省と一体となって就職氷河期世代の方への支援に取り組んでいきたいと思います。
  173. 伊藤孝江

    ○伊藤孝江君 総理にお伺いをさせていただきます。  この就職氷河世代の問題ですけれども、社会慣行、そういうような構造にも問題があるんじゃないかというところで、また、本当にこれまでなかなか継続的に就労できなかった方たちを支えていくというのを考えたときに、長期型、また伴走型の支援が必要なんじゃないかというところは思うところでもありますし、こういうような認識を共有をして、国を挙げてしっかりと対策をしていただきたいというふうに思っております。  この点について、総理の御決意、よろしくお願いいたします。
  174. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御質問にお答えする前に、先ほどの答弁の中で、西日本豪雨と言うべきところを東日本豪雨と答弁いたしましたので、おわびして訂正させていただきます。  雇用環境が厳しい時期に就職活動を行った就職氷河期世代の方々への対応は、我が国の将来に関わる重要な課題であります。現在でも、希望する就職ができず、不本意ながら不安定な仕事に就いている、また、社会とのつながりを持てず、社会参加に向けてより丁寧な支援が必要など、様々な課題に直面している方々がおられます。  このため、就職氷河期世代の方々の活躍の場を更に広げるための三年間の集中プログラムを今月中にも策定する骨太の方針に位置付けることといたしました。当然、これは個々の皆さんの状況によって相当それぞれ違いがありますから、そこを一つ一つ着目をしていく必要があるんだろうと思います。  個々人の状況によっては長期的な支援が、また対応が必要となる場合があることにも留意をしつつ、支援の実効性を高めるため、社会的機運を醸成するとともに、具体的な数値目標を立てて、官民一体となって集中的に取り組んでまいります。
  175. 伊藤孝江

    ○伊藤孝江君 ありがとうございます。  私たちもしっかりと後押しをさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  続きまして、海洋プラスチックごみ問題についてお伺いをいたします。  今、海洋中のプラスチックごみ、マイクロプラスチックによる環境汚染が地球規模で広がっているという懸念がなされております。  このマイクロプラスチックというのは、五ミリ以下の微細なプラスチックごみで、洗顔料や歯磨き粉などのスクラブ剤などに利用されているマイクロビーズなどで、排水溝などを通じて自然環境に流れ出てしまうと。また、もう一つは、大きなサイズのプラスチックが自然環境の中で破壊されたりであるとか細分化されてマイクロサイズになったもの。このようなものが北極海でも観測をされたという報告もなされておりまして、ただ、自然環境の中で回収することが困難だと。  このマイクロプラスチックに含まれたり吸着をしている化学物質が食物連鎖を通じて生態系に影響を及ぼす、例えば、魚が体内に取り入れて、その魚を人間が食べるというような連鎖も懸念をされているところでもあります。平成二十八年には、環境省の調査において、日本周辺の海域で世界の海の二十七倍ものマイクロプラスチックが存在したというふうに言われております。  この日本の海洋漂流物のほとんどがプラスチックなんですけれども、このプラスチックの多くが陸上から出ているという現状の中で、プラスチック廃棄物を削減すること又はプラスチックごみの発生を抑制していくことが環境政策の重要な柱となる、プラスチックの再利用とともに、プラスチックの代わりになる材料を開発して使用するといった取組も今後非常に重要になるというふうに考えます。  民間では、既に一〇〇%植物由来でできており海の中で分解することができるバイオプラスチックも開発されているというところでもありますけれども、ただ、いろんな代替素材について、コストや技術面ではまだまだ課題が多いという指摘もなされております。  二〇五〇年には海洋中に存在するプラスチックの量が魚の量を超えるという試算もなされております。プラスチックをなくすことが現状の生活でできない以上、いかに環境に優しい取組を進めていくのかというところが大切になります。  代替素材への転換、使い捨てプラスチックのリサイクル、海の中で分解もできるバイオプラスチックを開発など、資源循環に対する取組に対してしっかりとした支援、必要ではないかと考えますけれども、原田大臣に御見解をお伺いいたします。
  176. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) ただいま委員が御指摘になったとおり、この海洋プラスチック問題というのは本当に全地球的な深刻な問題になっておりまして、特に環境政策、環境議論では、実は今週の末に長野県でG20環境大臣会議がありますけど、そこでも最も大きなテーマとなっております。何としても出す量を抑える、しかし、どうしても出てくる分についてはやっぱり科学的にも何とか新しい技術開発ができないかということでございます。    〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕  この問題については、新たな汚染を生み出さない世界の実現を目指してあらゆる手段を尽くす必要がございまして、その一つとしてイノベーション、科学技術開発の促進というのが必要だと、こう考えております。海で分解されるプラスチック、紙等の開発利用を促すために、今年度の新規予算、環境省の新規予算として三十五億円をいただきまして、今積極的に技術開発支援や設備導入補助等を行って、プラスチックの資源循環に取り組む企業等への支援に強力に乗り出したところであります。  どうぞよろしくお願いいたします。
  177. 伊藤孝江

    ○伊藤孝江君 この海洋プラスチックごみの半分は、実はペットボトルなど個人が捨てた可能性のあるプラスチックごみだというふうにも言われております。再利用、簡易包装などでプラスチックごみの発生を抑制したり、また、ごみの分別をきちんと行うことでこのプラスチックごみを削減するということは可能だというふうに言われております。つまり、私たち国民一人一人が心掛ければ、ちょっと我慢をする、ちょっと努力をすると、そういうことの積み重ねの中でこのプラスチックごみの排出を減らすことができるのではないかというふうにも考えます。  そう考えたときに、この消費者の側の意識改革を含めて、消費者の皆さんに協力が得られるようにするための取組について、環境大臣、お教えいただけますでしょうか。
  178. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) ただいまおっしゃったように、このプラスチックごみについては、これは非常に私たち国民のふだんの生活に、ある意味では最も関係のあることであります。ですから、それぞれの国民一人一人が心掛けることによってプラスチックごみを抑制するということにもプラスになるものと思っております。  我が国が実効性のある具体的な対策を率先して行うために、政府の海洋プラスチックごみアクションプランというのを先々週発行したところでございます。これについては消費者の皆さんの相当な協力が必要だと思っておりますけど、例えば、日々のごみ出し、分別回収、ごみの持ち帰り、さらには、海ごみゼロウイークを中心としたごみ拾い一斉美化清掃活動への参加、ペットボトル一〇〇%有効利用を目指した専用リサイクルボックスも活用した分別の徹底など、多様なアクションを盛り込んでいるところでございまして、このほかプラスチック資源循環戦略に基づいてレジ袋有料化の検討も開始したところであります。  いずれにいたしましても、今後、アクションプランに基づいて、消費者の方々からの御協力、さらに御忠告、アドバイスをしっかり踏まえながら海洋プラスチックごみ対策に率先して取り組みたいと、こう思っておりますし、これらの私どもの経験、意見を今回のG20サミットでもしっかり訴えたいなと、こう思っております。
  179. 伊藤孝江

    ○伊藤孝江君 今お話しいただいたようなペットボトルの回収であったり、レジ袋を自分で持っていく袋を使うとか、本当に一人一人で心掛ければすぐできることでもありますので、私も含めてしっかりとやっていくことができるように、また呼びかけもしっかりやっていきたいなと思います。  この海洋プラスチックごみ問題の解決、今、G20でもしっかりと訴えていきたいという原田大臣からの御決意もありましたけれども、やはり世界全体での取組が必要だという中で、日本の技術であるとか、また資源循環に関する取組をG20の機会にやはり世界に向けて発信をしていただきたい。  今国会での安倍総理の施政方針演説の中でも、新たな汚染を生み出さない世界の実現を目指し、世界の国々と共に海洋プラスチックごみ対策に取り組む旨の表明がなされております。この海洋プラスチックごみの減少に向けては、二〇一七年のG20で合意された行動計画もあるというふうにお聞きしておりますけれども、ただ、それでも実際にはごみが増えているというところからすると、なかなか遵守をするというところまで行けていないのかなというふうにも思っております。  まずは、この合意内容につき実効性のある取組が全ての国において確実になされるように、しっかりと日本がイニシアチブを発揮して議論をまとめていただきたいというふうに考えております。この点、河野外務大臣、御決意を、また原田大臣も改めての御決意をよろしくお願いいたします。
  180. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) この海洋プラスチックごみは、今度のG20の大阪サミットの大きなテーマの一つでございます。この海洋プラスチックごみの問題、解決するためには、G7のような先進国だけでなく、プラスチックごみを大量に排出している新興国にもしっかりと対応していただかなければなりませんから、G20というのは非常にいいフォーラムだというふうに思っております。  各国それぞれが実効性のある対策を、具体的な対策をしっかり実行、移せるように、日本も能力構築を始めとする支援をしっかりとやってまいりたいと思いますし、日本の技術で使えるものは各国にしっかりと使っていただきたいと思っております。  G20でしっかりとリーダーシップを発揮してまいります。
  181. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 今、外務大臣もお話しになりましたように、この海洋プラスチック問題はまさに全地球的な問題でもあります。ただ、現在、放出の量からすると、先進国はどちらかというと、量だけ見ればそんなに多くもありません。むしろ、アジア、東アジア、中国、インドネシア、フィリピン、マレーシア、こういうところが量としては圧倒的に多いわけであります。  いずれにしても、先進国、途上国、それを問わずに、今回のG20でしっかり全世界挙げてこれに取り組もうというような意思決定が大事ではないかと、こう思っております。
  182. 伊藤孝江

    ○伊藤孝江君 ありがとうございます。しっかり、よろしくお願いいたします。  最後に、ちょっと質問に行くと時間があれなので、御要望だけさせていただこうと思います。  最後は、インバウンド増加に向けた博物館、美術館の更なる活用をお願いをしたいという点です。  この点、平成二十九年度の予算の中で、文化施設の観光誘致、多言語化推進に係る調査のための千五百万円が積み増しをされております。この調査でいろいろと美術館、博物館の利用の調査をされているんですが、例えば外国人比率ですね、来館者に占める、大英博物館は七五%、ルーブル美術館は七〇%以上なんですけれども、東京の国立博物館は一二・四、京都は一二パー、九州は二・九%。この原因の一つが、多言語化の対応が遅れているのではないかと。例えば、この調査で、チケットブースでのスタッフや音声ガイドの対応外国語数、ルーブルは十二か国語、大英博物館は八か国語、オランダのアムステルダム国立美術館は六か国語なんですけれども、東京、京都、奈良は英語の一か国語のみ、九州は二か国語対応、パンフレットやガイドツアーの面でも多言語化が遅れております。  昨年六月、観光立国推進閣僚会議で観光ビジョン実現プログラム二〇一八が決定をされ、この一年の目標として文化財の多言語解説の充実が掲げられております。しっかりとこの多言語化を更に進めてインバウンドの呼び込む武器にしていただきたいということと、また、国立美術館、博物館を紹介する多言語対応のポータルサイトを政府として作っていただきたい、これを御要望させていただいて、今日の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  183. 東徹

    ○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。  決算委員会で質疑ということでありまして、今日は、ちょっと最初に、まず参議院の在り方についてお伺いをさせていただきたいと思います。  私も、この参議院に送っていただきまして一期六年の任期が満了しようとしておりますけれども、ここにおって、本当に参議院って一体どうなっているのかなと思うことが多々ありました。  安倍総理は、消費税ですけれども、この秋、十月には消費税を引き上げて一〇%にしようとしております。それは、財政状況が厳しい、財政的に余裕がない、もちろん、借金の返済に充てるとか、そしてまた新たな社会的ニーズである幼児教育の無償化とか、こういったことにお金を使うためということですが、やはり財政が厳しい、財政的に余裕がないということから消費税を引き上げるということを決めておられます。    〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕  我々としては、消費税を引き上げる前に、もちろん引き上げることについて反対でありますし、凍結すべきだというふうに考えております。それは、もう今の経済状況から考えても、今はそういった時期にはないというふうに思います。  もう一つは、引き上げる前にしっかりと行政改革をやっぱりやるべきだというふうに考えます。行政改革をやっていくためには、まずは国会議員がまずは身を切る改革をやっていかなければ行財政改革なんてできないというふうに考えていますので、是非、我々としては、身を切る改革をやって徹底した行政改革を行うべきだということを申し上げてきました。だから、消費税増税にも反対、凍結すべきということを申し上げてきたわけですけれども。  今、本当に日本というのは、少子高齢化、人口減少社会です、これはもう御存じのとおり。人口減少社会ですから、どこの都道府県や市町村でも、議員定数というのは削減していくところがやっぱり出てきました。  そんな中で、参議院ですけれども、昨年、参議院は議員定数を六人もこれ増やしたんです。これは、もう自民党と公明党とが賛成をして、そして強硬に参議院の議員定数六増というものをこれは決めたわけですけれども、これ、どうして六増になったかというと、もうこれは、島根県・鳥取県、高知県・徳島県の合区によってあふれた議員の救済策、立候補できなくなったから、その人たちのための救済策ということで六増、これ増やしているわけです。これは、議員という身分がもう本当に守るためだけという保身政治そのものでありますし、議員の身分とか議員定数というものが本当に既得権になっているなというふうに思います。そうやって議員定数を増やしたということが一つ。  議員定数を増やしたことによって、じゃ、その分だけの歳費を削減しましょうということが自民党、公明党さんの方から出てきました。結局は、国民民主党さんも賛成して、自主返納という訳の分からない、自主返納ですよね、七万七千円をめどに参議院だけ三年間に限って自主返納していこうというような訳の分からないことが成立いたしました。我々は、これ二割削減すべきだということを法案も出させて審議もしていただきましたから、それはそれで否決をされましたけれども、非常に残念でありますが、こういう自主返納という訳の分からないようなことをやるということが一つ。  そしてもう一つは、やっぱり経費を削減するということ、議員定数が六人増えたから経費を削減するんだ、それで自主返納して、それで、自主返納だと返納する人も返納しない人も出てくるわけですけれども、今度、ペーパーレスとかこういったこともやっていきましょうということなんですが、衆議院の方はペーパーレスがこれ進んでいっているんですよ、質問主意書とか答弁書とか。なのに、本当は、参議院は議員定数を増やしたわけですから参議院が率先して、参議院が率先してペーパーレス化を進めて経費を削減していかなければならないにもかかわらず、参議院はまだ議論の途中ということで、まだ何も決まっていないというのが、これ今の参議院の現状なんです。  もう一つは、これペーパーレスでは年間三億六千万も経費がこれ節減できるわけです。言ってみれば、議員定数、これ三人増えることよりかは、更にペーパーレスによって経費が削減できるということです。  あともう一つは、憲法審査会なんです。憲法審査会というのは、昨年の二月以来、これ開催されていないんですよ、参議院では、一回も。一回もですよ。これはひどいんです、本当に。一体何やっているのかなと本当に思うぐらい、これが参議院の現状なんです。  そういうような現状の中から、私、これ、こんなことを参議院がやっていたら、参議院の存在価値、存在意義というものが本当にこれないんじゃないのというふうに批判されると私は思うんですね。こんなことではいけないと思っておるんですが、安倍総理はどのようにこの現状を見ておられるのか、まずお聞きしたいなと思います。
  184. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 参議院の在り方でございますから、私は政府を代表してこの場に立っておりますので、私から答弁することは差し控えたいと、こう思いますが、まさに、私は衆議院の立場ではございますが、衆参とも国会議員は常に国民の負託に応え、その負託に応えていくことが使命であろうと、こう思っておりますし、私もその思いで仕事をしているつもりでございます。
  185. 東徹

    ○東徹君 行政の立場ということかもしれませんが、私は、安倍総理は自民党の総裁でもあるわけでありますし、そしてまた、法案というのは、安倍総理だって参議院の議員定数六増のときにはこれ賛成をされたわけでありますから、是非こういったことについてはきちっと自分の思いを答弁していただきたいなというふうに思っています。  今回、本当に、参議院の議員定数六増に伴って自主返納ということになったわけですけれども、我々は、これずっと、東日本大震災があった後、私も、当選したとき、議員報酬二割削減でした。だから、国会も身を切る改革というのをやっているんだなと思って評価していたんですよ。ところが、一年たったらこれがもうなくなってしまって、元に戻っているわけですね。これはおかしいじゃないですかと。これは、今、復興特別税ということで国民から税金集めているわけですよ。年間四千億円ぐらいですよ、復興特別税は。消費税だって五%から八%になって、今度一〇%に引き上げていくと。国民の負担はどんどんどんどんとこれは重たくなっていっているわけです。そんな中で今回の自主返納、自主返納ということは、返納しなくてもしてもいいという、幾らかというのも分からないという、こんなええかげんなことをやって、一応経費は削減しましたというふうなことをやろうとしているわけですけれども。(資料提示)  我々は、これもう引き続き議員報酬の二割削減はやっていくべきだということで、毎月十八万円を党の方に寄附して、党の方から東日本大震災の被災地であるとか、そしてまた熊本県だとか、そしてまた西日本豪雨の広島県とか岡山県とか、こういったところに寄附をしてきて、もうその金額は、まあ我々は人数少ないですよ、人数少ないですけれども、もう一億円超えるような金額になってきました。こういったことを、本当は国会議員自らやっぱり身を切る改革をやって、徹底した行政改革をやる。もちろん、行政改革だけで財政状況が良くならないのは分かります。成長戦略ももちろん当然やっていく中で、行革も併せてやっぱりやっていくべきだというふうに考えているわけです。  そんな中で、参議院ですけれども、ただでさえ今、衆議院のカーボンコピーだということをよく言われていましたよ。言われていました。衆議院のカーボンコピーとやゆされて、その必要性さえ問われるような議論だってあるわけです。そんな中で、我が国の財政事情が厳しくて、自民党、公明党は消費税を増税して国民に負担を増やそうとしている中で、自民党、公明党による参議院の議員定数六増ですよ。  自分たちにこの甘い自主返納ルールという暴挙を認めるくらいなら、私、これは憲法を改正して一院制ということもやっぱり検討すべきじゃないかなと、してはどうかなと思うんですが、これは、安倍総理、いかがでしょうか。
  186. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 憲法が採用している二院制は、両院が特性を生かし、それぞれの役割を果たすことにより民意を的確に反映させ、議事の公正、慎重を期するとともに、衆議院が解散しているときには参議院においてそれを代替するという機能を有しているものと理解をしておりますが、その上で、国会の在り方に関する問題については、まさに国会の憲法審査会の場において十分に、十分に議論されていないではないかという問題意識も持っておられると。これも、そういう問題意識持っておられる方がたくさんいらっしゃると思いますが、国会の憲法審査会の場において十分に御議論されるべきものと認識をしております。
  187. 東徹

    ○東徹君 憲法審査会なんですけれども、これ、憲法審査会の事務局というのがあるわけでして、これにもやっぱりお金が掛かっているわけですよ。大体年間一億三千万円です、参議院だけでですよ。参議院だけで一億三千万円お金掛かっているにもかかわらず、昨年の二月以降、これ開催されていないということがあって、これ、開催回数を見ると、今年はまだ一回もないわけですけれども、ここ五年間で八回しか開催されていなくて、その議論も、言ってみれば議論じゃなくて言いっ放しのようなそんな状況になっているわけです。  こんな状況を見て、安倍総理、これどのように感じておられるのか、お聞きしたいと思います。
  188. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今委員が運営費についてお話しになられたわけでございますが、国民の方々も、そんなにお金が掛かっているのかと、こう思われたのではないかと思いますが、憲法審査会の運営については国会でお決めいただくことであり、内閣総理大臣としてお答えすることは差し控えたいと思いますが、その上であえて申し上げれば、憲法改正は、国会が発議をし、最終的には主権者である国民の皆様が国民投票で決めるものであります。それゆえ、まずは憲法審査会に各党が具体的な改正案を示した上で議論を重ね、国民の皆様の理解を深めていくことが私たち国会議員の果たすべき重要な役割ではないかと考えております。  自民党では、昨年、自衛隊の明記、緊急事態対応、合区解消・地方公共団体及び教育充実の改憲四項目の条文イメージを取りまとめたところであります。  今後、憲法審査会の場において、各党が案を持ち寄って議論が深められることを期待しております。
  189. 東徹

    ○東徹君 御存じのとおり、日本維新の会は、憲法改正の三項目を一番早くに出させていただいているわけです。もう出してこれ三年以上たっているんじゃないのかなというふうに思うんですね。自民党さんも昨年出されました。だったら、まずはそれだけでもやっぱり議論をしていくべきだというふうに思うわけですけれども、一向に開催されないわけです。自民党、公明党さんはもう過半数以上あるわけですから、是非憲法審査会も開催をしていくべきだというふうに思っています。  国民投票法だって、参議院でもやっぱり議論もしていったらいいと思うわけですね。そういったことすら全然行われないというわけです。会期も、この通常国会もだんだん残りがこれは少なくなってきたんです。こんなことしていたら、もうこれ、憲法審査会、また一回も開催されずに終わるんじゃないかというふうな状況になってきました。昨日とかの報道では、何か会期延長もしないというような報道もありましたけれども、私はもうこれ、こんな、異常事態だと思っています。  これだけ、憲法審査会が設置されているにもかかわらず、昨年の二月から憲法審査会が開かれていないという、事務経費ばっかり、だからといって毎年毎年掛かっていくという、これはもう本当に異常事態だと思っていまして、会期延長してもいいので、是非、憲法審査会、しっかりこれはやっぱり私は議論すべきだというふうに思いますが、会期延長して憲法審査会も開催すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
  190. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 憲法審査会を開くか開かないかはまさに国会でお決めになることなんだろうと、こう思いますが、いずれにせよ、憲法審査会、これ重要な役割を担っている審査会であり、予算も掛かっているわけでございまして、ここで議論すらしていないのがどうかということについては、いずれこれは国民の皆様が判断することになるんだろうと、こう思っております。
  191. 東徹

    ○東徹君 是非そういったところを、こういう異常事態がやっぱり続いているという状況でありますから、是非、安倍総理も、憲法審査会の開催について前向きな御努力をしていただければなというふうに思います。  もう一つ、次の質問に行かせていただきますけれども、安倍総理、新三本の矢ということで、たしか二〇一五年だったんですけれども、掲げました。  その一つに、介護離職ゼロというのがあります。我が国では年間十万人程度の方が介護を理由にこれは仕事を辞められている状況にあるわけですけれども、これが、安倍総理が介護離職ゼロということを目指すと言われてから一向に変わらないわけでありますが、これ、本気で介護離職ゼロを達成しようと思っておられるのかどうか、改めてお聞きしたいと思います。
  192. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 高齢化が急速に進む中で、家族の介護に現役世代は大きな不安を抱いています。介護のために仕事を辞めなければならない、やりがいを諦めなければならないような社会は、これはあってはならないと考えておりますし、また、何人かの方々からお話も伺いました。実際に介護のこの大変困難さを抱えておられる方々からお話を伺いました。  このため、二〇二〇年代初頭までに五十万人分の介護の受皿の整備をしっかりと進めていくとともに、介護職員の処遇改善を含む介護人材確保への取組を強化するなど、各種取組を総合的に進めているところであります。  こうした取組の中で、近年、要介護者が急速に増加している中で、介護離職者の数は五年前と比較して二千人の減少となりました。また、介護をしながら働く人は五十五万人の増加となっているところでございます。  介護離職をゼロにするということは、まずこの受皿をしっかりとつくっていくということと、働き方改革を進めていく中において、働きながら介護を可能としていく、こういう社会をつくっていくということでございますが、今後とも、仕事と介護が両立できる環境を整備し、介護離職ゼロを目指してまいります。
  193. 東徹

    ○東徹君 介護離職ゼロを目指していくということですが、二千人、本当に私は十万人という中から考えたら少ないなというふうに思うわけですけれども。  総合的な対策を進めていくと今おっしゃられましたけれども、総合的な対策の中に一つ、両立支援等助成金という項目の中に介護離職防止支援コースというのがあるんです。介護離職防止支援コースというのがありまして、これ平成二十九年度ですけれども、平成二十九年度は予算が十二・三億円あったんです、十二・三億円。これ支給されたのは二千八百九十二万円、執行率にすると僅か二・三四%しかないんです。  この予算が、安倍総理は介護離職ゼロを目指しているというふうにおっしゃるんですけれども、これ、平成二十九年度の予算が十二・三億円、介護離職ゼロのためのこれ助成金ですよ、中小企業とかに渡すお金ですけれども。ところが、これが平成三十年になると六・四億円、半分に減るんです。さらに、平成三十一年度になるとまた更に半分になって三・五億円。全然、これはまだまだ、介護離職ゼロを目指すと言っておきながら、この厚生労働省の予算は毎年毎年半分に減っていくという、こういった予算の組み方になっているし、また執行率も二・三四%。  もう一つあるんです。再雇用者評価処遇コースというのがあって、これも、妊娠、出産、育児、介護、そういったもので退職した者がまた就業が可能になったときのこれ助成金なんですけれども、これは、平成二十九年度の予算が三十七・四億円で、支給額が八十一万円、これ執行率でいうとたった〇・〇二%なんです。たった〇・〇二%しかないのにもかかわらず、翌年になると、三十七・四億円の予算が今度は百五十三億円に膨れ上がるんですね。これ一体何なのかなと思うわけですよ。  介護離職ゼロと言いながら、一方では、介護離職防止支援コースでは年々半分ずつ予算が減っていく。再雇用者評価処遇コースでは、執行率が〇・〇二%にもかかわらず、予算額が三十七・四億円から平成三十年度になると百五十三億円という、これとんでもないことになっているわけでありまして、こういった何か予算の考え方、また決算ベースで考えても執行率は非常に低いということ、こんな状況を見て、安倍総理、これどのようにお考えになられるのか、お聞きしたいと思います。
  194. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 仕事と介護の両立、これは一億総活躍社会を実現するために不可欠な課題です。そして、今委員からお話のあった両立支援等助成金、これをより有効に、活躍されるよう、支給要件を見直すとともに、一層の周知に取り組んでおります。  二つありますから簡潔に申し上げますが、介護離職等防止支援コース、これは支給実績が極めて低調であって、行政事業レビューからも指摘がありましたので、予算額の見直しを行いました。予算額が減少しているのは事実でありますが、仕事と介護の両立が可能な職場環境の整備は重要であり、利用者のニーズも踏まえて手続や要件、例えば介護支援プランを作成しなさいと、こうなっているんですが、この負担を軽減し、手続も大幅に簡素化する、これは利用者のニーズも踏まえて事業全体の抜本的改善を図ってまいりました。  それから、再雇用者評価処遇コース、これ、一旦離職された方をもう一回再雇用するということで、私もこの制度の趣旨はいいと思っておりますが、ただ、これについて、何で四倍に増やしたんだと、こういうお尋ねでありました。  これは、二十九年度に制度を創設して、同年四月以降に再雇用を行ったケースを支給対象としております。本コースは、対象者を再雇用してから六か月経過後と一年経過後の二回に分けて支給を行うこととしております。初年度の平成二十九年度は六か月経過後分のみを計上しました。その後については、平成二十九年度上半期に再雇用した場合の一年経過分、平成二十九年度下半期に再雇用した場合の六か月経過分と一年超過分、平成三十年度上半期に再雇用した場合の六か月経過分、この合計四回の申請分が想定されますので、四倍の金額を予算に計上しております。  これについては、やはり周知不足が低調の原因であるとも認識しておりまして、我々、ニーズをお聞きしながらこの制度の改善に取り組んでおりますが、この内容の見直しとともに、本助成金の周知、活用促進に努めて介護離職防止に向けた職場環境の整備を進めていきたいと思います。
  195. 東徹

    ○東徹君 安倍総理が介護離職ゼロというふうなことを言われて、本当に厚生労働省はその下に本気で真剣に動いているんですかということが本当疑問なんですね。  私は、介護離職ゼロにしていくという目標は大事だと思います。やっぱり、これから女性が社会で活躍していってもらう中で、介護を理由に辞めることなく仕事をできる社会をつくっていくということが大事だと思うんですけれども、そんな中でこういった制度をつくっておられるわけですから、こういうことをやっぱりやっていくというのは非常に大事だと思っていますけれども、お金の、制度そのものの在り方、やっぱりきちっと見直していただいて、介護離職ゼロを是非目指していくということもやっぱり考えていくことは非常に大事だというふうに思います。  もう一点質問をさせていただきますが、日中植林・植樹国際連帯事業についてお伺いをさせていただきたいと思います。  これ、この事業、日中植林・植樹国際連帯事業についてですが、これ本当に、一体これ何なんだろうなと、こう思ったわけですね。これ、植林・植樹ですから、植林、植樹をやるためにお金を付けるんだろうなというふうに、この事業の名前から見るとそういうふうに想像するんですけれども、日中の青少年の交流として平成二十八年度からこれ行われているわけですけれども、今日は平成二十九年度の決算を審査するということですから、パネルには平成二十九年度の主な活動実績がまとめてあります。  この中で、赤字でお示ししている九件あるんですけれども、これ一週間日本に滞在したのに、植樹たった一本だけなんです。たった一本植樹するだけなんです。来る人数は二十一人とか二十四人とか大勢で来て、木を一本植えるだけの事業なんですね。これ、名前から見ると、植林・植樹国際連帯事業ってすごい何かたくさんの木を植えるのかなと思ったら、一本しか植えていないんですよ。  代表団の日程を示していますけれども、次のちょっとパネルを見ていただきたいと思いますが、これ、赤字で示しているとおり、東京タワーとか博物館の参観とか、午後は移動だけといった日程もあって、観光旅行に近いような内容になっているんですね。  中国からのこの訪日団、交通費や宿泊代、飲食費まで全てこれ日本持ちになっていまして、国民の税金で木を一本植えるのを、これ平成二十九年度で幾ら掛かったのか、まずお伺いしたいと思います。
  196. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 平成二十九年度の執行額は約六億五千万円でございます。
  197. 東徹

    ○東徹君 これ、平成二十九年度で六億五千万円の税金でやっているわけですよね。この観光旅行につぎ込むだけの必要性が本当にこれあるのかなと、こう疑問に思うわけなんですね。平成二十七年度の補正予算で九十億円が用意されて、それを毎年切り崩して使っているわけですけれども、これ、まだ七十億円以上も残っているんです。残っているんです。  この事業ですけれども、これはもう中止をして国庫に返納すべきではないかというふうに考えるわけですが、河野大臣にお伺いをしたいというふうに思います。
  198. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) この事業は、元々、日中民間緑化協力委員会というものを通じて中国の植林、植樹をやっていた小渕基金を引き継ぐということでつくられ、日中友好会館ですか、に拠出して始められた事業でございますが、これは、環境とか防災とかあるいは地球規模課題といったことについての日本の知見や経験を共有し、相互理解あるいは対日理解を深めるための青少年交流事業をやろうということで行われてきているものでございます。日中大学生対話あるいは世界津波の日高校生サミット、そうしたこともこれで行われてきているわけでございます。  ただ、委員御指摘のとおり、日中に限っていないのに日中と言い、植林、植樹に限っていないのに植林・植樹事業と言っていることは、これは全くおかしな話でございますので、極めてミスリーディングだと思いますので、そこはきちんと、これは青少年の相互理解、そして青少年の対日理解のための事業だということがもっと明確に分かるような事業名にして、内容もきちんとそれに資するものをしっかりとやってまいりたいというふうに思っております。  これは極めて対日理解あるいは青少年の相互交流ということで重要なもの、重要な事業をやっているというふうに思っておりますので、御指摘の点にはしっかりと気を付けてやってまいりたいというふうに考えております。
  199. 東徹

    ○東徹君 ちょっと納得いかないですね。平成二十七年度補正予算、もう九十億円、九十億円を掛けてその日中の青少年の相互理解ということですけれども、九十億も掛けて青少年の相互理解をしないといけないのかなと。今、中国からたくさんの方が訪日されておられますけれども、これ税金で本当にこれだけのお金を掛けてやる必要があるんですかというふうに思います。  先ほども言いましたように、植林・植樹国際連帯事業という名前、これも、名前も変えると言いますけれども、植樹の本数も一本とかですよ。大概、一本というのが九件もあるんですよ。もうこれ、本当にこういった予算の付け方、また、これ、やっぱりこういうのはおかしいと思いますので、是非やっぱり国庫返納を考えるべきだというふうに思います。  我が国の財政状況が非常に厳しい厳しいと言うわけですから、これは消費税も上げていくということを安倍総理もこれおっしゃっておるわけでして、国民の負担を増やす前にこういったところの無駄をやっぱりなくしていくということは、私は非常に大事だと思うんですね。やっぱりこういったことを徹底してやるべきだというふうに思うし、我々はそこをいつも指摘をさせていただいているわけですけれども、安倍総理におかれましてはどのように考えておられるのか、是非お聞きしたいと思います。
  200. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいまのやり取りを伺っておりまして、言わば当初の目的とは必ずしも合致しない予算の支出があると、しかし一方、海外の日本に対する理解を増進するためには資するものであるということであるということでございますが、しかし、それはやはり透明性がある意味失していたということにもなる、この今事業名との関係においてですね、そうしたことについては、しっかりともう一度、河野大臣の下、見直すべきものは見直していく必要があるんだろうと、このように考えております。
  201. 東徹

    ○東徹君 是非、見直すべきものは見直して、もう必要ないと思ったら国庫にやっぱり返納していただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。  時間になりましたので、終わらせていただきます。ありがとうございました。     ─────────────
  202. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、佐藤啓君が委員を辞任され、その補欠として小川克巳君が選任されました。     ─────────────
  203. 小池晃

    ○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  年金暮らしの御夫婦の平均収入と支出の差が月五万五千円、三十年間で二千万円不足する。金融庁のワーキング・グループの報告書が衝撃を広げております。(資料提示)  麻生大臣、先ほどから表現が不適切だったんだというふうに言われています。しかし、ここに、この報告書に引用されている厚労省のデータもお示ししておりますが、年金収入では平均で毎月五万五千円不足すると、このことは事実だと思うんですね。  表現が不適切なのではなくて、私は老後の生活を賄うことができないような年金制度そのものが不適切だというふうに思いますが、いかがですか。
  204. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のこの五万五千円というのは、これは二〇一七年の家計調査における高齢夫婦無職世帯における毎月の実収入の平均値から実支出を平均値を単純に差し引いたものだと理解をしております。  しかし、高齢者の家計においては、これは御存じのように貯蓄や退職金を活用していることに触れるということはされておりませんし、家計調査の結果に基づく単純計算で、老後に月五万五千円、三十年で二千万円の赤字があるかのような表現をしたことについて、私どもはこれは皆様に誤解や不安を広げる不適切な表現であったと考えておると申し上げております。  いずれにいたしましても、現役世代に被用者であった方々につきましては、これは基礎年金と厚生年金を老後の所得の柱としていただけるように、厚生労働省を中心として、これは政府全体としてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。総理も過去の答弁でこうした趣旨であったものだと私ども理解いたしておりますので、同様の考えを私どもも考えております。
  205. 小池晃

    ○小池晃君 だから、その老後の暮らしの柱である年金では平均的な収入を賄うことができないということ自体が問題ではないかと私は言っているんですよ。  先ほどから、更に豊かに暮らすためには年金では五万円足りないというふうに総理もおっしゃった。今まで政府はちょっと違っていたと思うんですよ。厚生年金というのは必要な生活費は賄えるというふうにおっしゃってきたはずなんですね。例えば、総理も国会でこう答弁しています。国民年金があれば十分ということではないが、厚生年金においてはある程度必要な生活費を賄うものであると。ところが、今回のこの報告書で政府がある意味正直に認めたのは、厚生年金でも年金生活者の平均的な支出を賄うことができないということだと思うんですね。  先ほどから、更に豊かにするために五万円足りないんだと。更に豊かにと言うんですが、この厚生年金でもカバーできない、更に豊かに暮らすための消費支出って一体何なんですか。この家計の中でいうと、一体どこが更に豊かに暮らすために必要な五万円なんですか。
  206. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) それは、実態調査からそういう資料を出しているんだと思います。だから、その意味では、平均的な数字を六十代、六十五で六十歳ということで出していますから、だから、それはあくまでも、年金というのは、一定の所得を年金で基本的には確保して、あとはそれぞれ、今、預金もそれはその前提で、預金も全体で二千三百万の預金も前提であるし、中央値は千五百万という、結果としてありますから、それを実は充てながら、次の、これからの老後に備えるということだと思います。
  207. 小池晃

    小池晃君 私が質問したことに全く答えていない。  更に豊かに暮らすために必要なのは五万円だと言ったんだから、じゃ、この中で一体五万円って何なんだと、どこが五万円、更に豊かに暮らすための五万円なんだと聞いているんです。答えてください。(発言する者あり)
  208. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  209. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。(発言する者あり)  速記を止めてください。    〔速記中止〕
  210. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。
  211. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありました点ですが、高齢者夫婦世帯モデルの年金額、約二十二万一千円というのがありますが、これ、平成三十年度総務省の家計調査による総支出額というのによりますと、消費支出と非消費支出額を加えたものが二十六万五千円ということになっておりますが、いわゆる基礎的消費支出額は約十一万四千円に加えまして、保健医療費、交通・通信、教育、教養娯楽費を合計した支出額にいたしますと約十八万二千円になっておりますので、その意味ではこの二十万円というのは下回っておるということではあります。  したがいまして、申し上げたように、多様な生活がいろいろありますので、それぞれの方が考える、望ましい生活を考える生活水準の働き方というものの、希望とか収入とか資産の状況も様々ですから、そういった意味でいえば、全額、全部赤字になるということになっているわけでは全くありませんですよ。
  212. 小池晃

    ○小池晃君 全く答弁違うんです。  要するに、二十六万四千円と二十万九千円で五万五千円差額があると。これ平均ですよ。確かにいろんな人いますよ。ただ、この差額というのは一体、じゃ、何なんですかということを厚労省に聞いたら、ちゃんと答えていましたよ。これ、答えてください、じゃ、厚労大臣。
  213. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 公的年金の水準については、モデル世帯を物差しとして、現役時代の所得に対してどの程度の水準になるかという所得代替率を示しておりまして、老後生活の一定程度を賄える水準を目標としてきておりますが、今財務大臣からも話がありましたけど、生活は人それぞれ多様な中で、その生活の全てを賄える水準とはこれまでもされておりません。高齢期の生活は多様であって、それぞれの方が望ましいと考える生活水準や働き方の希望、収入、資産の状況も様々であります。  現在でも、国民の老後所得は公的年金を中心としながら、稼得所得、要は働いて稼ぐ所得、仕送り、企業年金、個人年金、財産所得などが組み合わさっているのが実態だと認識をしております。
  214. 小池晃

    ○小池晃君 全く答えない。  事前に聞いているときは、この差額というのは教養娯楽費と交際費だと言ったんですよ。何でそういったことをちゃんと認めないんですか。(発言する者あり)言いたくない、よほど言いたくないんだね。  要するに、厚生年金というのは、教養娯楽費や交際費は、これはぜいたくで豊かな暮らしなんだということじゃないですか。総理、日本の公的年金というのはこんなささやかな暮らし、だって、この家計調査で、教養娯楽費月二万五千円ですよ、一日八百円ですよ。交際費二万七千円ですよ。日本の公的年金、厚生年金というのは、こんなささやかな暮らしも支えられない。趣味も控えなさい、友達との付き合いもやめなさい、おうちでじっとしていなさいと、これが公的年金が保障する水準だということになるんじゃないんですか。総理、いかがですか。
  215. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、先ほど財務大臣からも、金融担当大臣からも根本大臣からもお答えをさせていただいたように、高齢期の生活は多様であって、それぞれの方々が望ましいと考える生活水準や働き方の希望、収入、資産の状況も様々であります。  こうした点から見ると、言わば、先ほど根本大臣が答弁したように、いわゆるモデル世帯というのを見て言っているのではなくて、こちらは平均ですから、平均値を果たして出すことに意味があるのかどうかということも議論しなければいけないわけでございまして、こうした点から見る、言わば、この平均値を出した、平均値を出してそれが全てに当てはまるかの誤解を生むというところに問題点があるわけであります。  モデル世帯であればですね、モデル世帯であれば、言わば夫婦二人で子供何人ということが決まっているわけでございます。そして、収入が幾らということが決まっているわけでありますが、それでモデル世帯で見てきているわけでありますが、そのモデル世帯で見て、言わば現役時代の収入の代替率を五割としているという、五割を守っていくということについて我々は年金の設計をしているわけでございますが、これは言わば平均値を取っている、言わばモデル世帯、実態のある具体的なモデル世帯があるわけではないわけでありまして、その中において、こうした点から見ると、御指摘の報告書が一定の単純計算の下に老後に月五万円、三十年で二千万円の赤字であるかのように表現した点については、これ大切なところですから申し上げておきたいと思いますが、国民の皆様に誤解や不安を広げる不適切な表現であったと……
  216. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 答弁は簡潔にお願いいたします。
  217. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 考えていると、こういうことでございまして、この点が大切なことなんですよ。これ、生活に関わることがありますから詳しく御説明をさせていただいているところでございます。
  218. 小池晃

    ○小池晃君 大切なところだから詳しく説明しているんじゃなくて、長々しゃべって時間を潰しているだけじゃないですか。  平均で語らなければ分からないじゃないですか。平均で語って、だって、平均の数字出してきたのは政府ですよ。平均の数字を示して、五万五千円足りないと言ってきたのは政府なんですよ。だから、あなたたちの議論に基づいて私は指摘をしているんですよ。こういう本当に不誠実なやり方は許されないと思いますよ。  現実に、これからこの事態はもっと悪化するわけですよ。これ、もっと悪化しますよ。というのは、マクロ経済スライドです。既に、安倍政権七年間の合計で、年金改定の指標となる物価五・三%上昇したのに、年金は〇・八%のマイナス改定です。だから、実質六・一%の大幅減なんです。年金の支給水準を自動的に減らしていくマクロ経済スライドがこの原因です。この今の数字というのは、まさにこれ今の現実です。今の受給者です。ということは、これからの年金受給者の赤字、この差額というのはますます増大することは間違いないわけですね。  今回の金融庁の報告書でも、それははっきり書いてあります。公的年金で満足な生活ができなくなる原因はマクロ経済スライドによる給付水準の調整が行われるからだと、はっきり認めているわけですね。これ、厚生労働省がこのワーキング・グループに出した資料です。厚労省の企業年金・個人年金課長も、このワーキング・グループで、公的年金の給付はマクロ経済スライドにより水準の調整が見込まれ、私的年金の重要性が増すと言っているわけですね。  先ほど金融庁は、公的年金が下がる前提で議論していないと言ったけど、あれはとんでもないごまかしですよ。公的年金がこれから下がるから、だから私的年金、貯蓄だということを示したのがワーキング・グループなんですね。明らかに下がる前提の議論です。このままでは、今の現役世代が年金受給者になったときに必要な貯金というのは、これ二千万円じゃ済みませんよ。これからマクロ経済スライドで調整していくわけですから、ますます増えていくわけですよ。  前回の年金財政検証に基づいて計算すると、今四十一歳の方が六十五歳になるのが二〇四三年です。で、この二〇四三年までマクロ経済スライドは続きます。基礎年金は三割カットされます。夫婦二人で月四万円です。二〇二二年頃までは、これは報酬比例部分も六%カットされます。月〇・五万円ですから、合わせて四万五千円です。四万五千円、三十年続けば千六百二十万円です。だから、今四十一歳かそれより若い方は、夫婦で二千万円どころか三千六百万円、この差額が出てくるということになるわけです。これ、私は金融庁がやった計算のとおりに計算してみたら、こうなるわけですよ。これが実態なんです。  総理、先ほどからマクロ経済スライドで将来世代の安心をと言いましたが、これが実態じゃないですか。これから更にこれはひどくなるわけですよ。私は、このマクロ経済スライドに問題があるということを、政府もマクロ経済スライドで年金水準下がっていくと言っているわけですから、これ直ちにやめるべきじゃないですか。
  219. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) ですから、先ほど御説明したとおり、金融庁の出した報告書自体について、一定の単純計算の下に国民の皆様に誤解や不安を広げる不適切な表現ということを言っているわけでありますから、その上に、その上において議論することについては、私はそれは余り生産的ではない、意味のないということであると、こういうことを申し上げているわけでございます。  その上で、まさに本論に入られたと思いますよ、マクロ経済スライドについてね。で、なぜマクロ経済スライドを、じゃ導入したかということについてであります。  それについては、言わば所得代替率を、モデル世帯でありますが、所得代替率を五割ということにしました。そして、保険料の上限も、保険料についてもこれは固定しました。しかし、それ両方とも固定しているわけでありますから、どこかで調整しなければ給付と負担のバランスが取れない。給付と負担のバランスが取れませんから、言わばこの延命の年数ですね、平均寿命の延び、そして被保険者数の増減について、これを指数として、総合的な指数としてマクロ経済スライドを導入したわけでございます。  つまり、その中で、例えば、本来一%の伸びであっても、かつては〇・九マクロ経済スライドがあれば〇・一しか伸びないという形で、給付と負担のバランスを取っていたわけであります。これは、現役世代だけではなくて将来の世代においても、給付と負担のバランスも捉えて年金の持続可能性を確保したことによって、これを百年安心という仕組みにしたわけであります。と同時に、これ年金の積立金もあるわけでございます。これを運用して……(発言する者あり)これ関係があって、非常に重要な点であります。年金の言わば財源の安定性の問題であります。  そこでですね、そこで、じゃ、年金は、年金がどうなのかということについては、このマクロ経済スライドをやめてしまえということでありますが、これやめてしまったら給付と負担のバランスをどうやって取っていくんですか。
  220. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 御答弁は簡潔に願います。
  221. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 給付と負担の、これ負担がなければこれ給付はできないんですから、そこを正面から捉えなければいけないということを申し上げているわけであります。  その中において、今年度の年金については〇・一%増額改定ができたということでありまして、まさにマクロ経済スライドと今までのキャリーオーバー分も含めてそのプラス改定ができたということは申し上げておきたいと思います。(発言する者あり)
  222. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  223. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。(発言する者あり)  御静粛に願います。
  224. 小池晃

    ○小池晃君 月五万五千円、この年金……(発言する者あり)総理、違う違うと言うけど、それは金融庁の数字じゃないんですよ。厚生労働省が出している数字なんですよ。家計調査、一方、総務省の家計調査、それと年金の給付と、だから政府の統計なんですよ。これが間違っているんですか。これが議論の前提でしょう。  だから、赤字と書いたとか貯金と書いたのが表現が適切じゃなかったということを言っているのかもしれないけど、この差額があることは事実なんですよ。五万五千円の差額が毎月生まれ、それが三十年続けば二千万円になる、これは事実じゃないですか。そして、その二千万円の差額というのが、これからマクロ経済スライドを発動すればどんどんどんどん拡大していくでしょうと私言っているんですよ。物価上昇分、今年度年金上げたと言うけど、物価上昇分反映していないじゃないですか。物価上昇分年金を上げなければ、物価上昇分年金を上げなければ、年金生活者の暮らしというのは低下するわけです、生活水準は。胸張って言うような話じゃないんですよ。  私は、これだけ問題が起こった、はっきり、ある意味では正直に認めたんですよ。毎月五万五千円足りなくなると、三十年間やったら二千万円足りなくなると、だから貯金してくださいと、年金だけに頼っちゃいけませんよということをある意味では正直に政府が認めたんですよ。  だったら、そのときに何で貯金なんですかというんですよ。これだけの問題が起こっているんだったらば、貯金せよではなくて、この貧しい年金制度をどうするかを考えるのが政府の責任じゃないですか。それを、この年金の実態をこのまま全部さらけ出しておいて、それで貯金をせよと。大体、今の年金受給者は、もうこれ今の実態ですからね、総理、今の年金受給者ですからね、今から貯金なんかできないわけですよ。三割の人は貯金持っていないわけですよ。そういう人たちに、じゃ、政府はどう対応するんですか。何の積極的な提案も持っていないじゃないですか。  そうして、これからマクロ経済スライドでどんどんどんどん年金が目減りしていく、これについて何も手も打たずにこれをこのままやるんだと開き直る。百年安心だと言っていたのが、いつの間にか人生百年の時代だから年金当てにするなと、自己責任で貯金せよと。国家的詐欺に等しいやり方ですよ、これは、はっきり言わせていただいて。  政府がやるべきことは、総理、貯金せよではありません。この貧しい年金制度をどうするのかを真剣に考えるのが政府の責任なんじゃないですか。
  225. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど私の説明が長いと言われましたが、今のように年金の仕組み自体を全く詐欺とかそういう表現を使って言われるのであれば、年金の仕組み、マクロ経済スライドの仕組みについて、なぜ導入したかについて説明する必要は当然私は政府の責任者としてあるじゃないですか。それをこれ以上短く説明するのは無理なんです、今申し上げたように。ちょうど、私がしっかりと、この年金が、いかに年金の仕組みというのが固いものであるかということを説明し始めると皆さんすぐそういうふうにいらいらしてくるんですが、私の説明もですね、私の説明もちゃんと聞いていただきたいと思います。  年金というのは、年金という仕組みについては、これは保険料と、これは税金から成り立っているわけであります。給付と負担のこれバランスで成り立っているわけなんですよ。しかし、残念ながら、少子高齢化が進む中において、この年金の持続可能性をいかに確保していくかということであります。これはやっぱり、保険料が安くて年金を増やせれば、それはもうそれにこしたことがないわけでありますが、残念ながらそういう状況にない中において、マクロ経済スライドというものを導入して、今の世代も、そして次の世代においても給付と負担のバランスを取っていくということにしたわけでございます。  その中において、言わば我々が申し上げた百年安心というのは、仕組みとしてそれを確保するのがこの仕組みであって、我々はこの仕組み以外にはないと、こう考えておりますし、足下で見た場合は、先ほどおっしゃったように、インフレ、確かに一%ですよ、賃金の上昇は〇・六だったんですが、〇・六の方を取って、そこから、言わばマクロ経済スライドプラス、今までキャリーオーバーした分も今回これは解消できたわけであります。  また、同時に、特例水準というのがあったんですよ。デフレであればデフレにスライドするのをずっとしていなかった。これは旧民主党も賛成してこのデフレスライドをするという特例水準も安倍政権で解消できたということは、成長してプラス側になったからそれができたというわけでございまして、今回も、キャリーオーバー分も解消し、デフレ、マクロ経済スライドも行い、将来分のこの給付と負担のバランスも均衡し、かつプラスになったということでございますから、我々はこの方法しかない。  小池さんは、それをどうすればいいとおっしゃっているんでしょうか。そこが全く分からないわけであります。
  226. 小池晃

    ○小池晃君 何を言っている。もう、こんなことを延々としゃべられたら議論にならない。  よく分かりました。総理の考えている百年安心というのは、年金制度さえもてば国民の暮らしはどうなってもいいということですよ、結局ね。これだけ年金の暮らしで赤字が出ているけれども、それに対して何の手も打とうとしない。  共産党はどうするんだと言われました。私たちは、低過ぎる年金、政府のように低い年金には低い底上げしかしない、こんなやり方ではなくて、低年金には全てこれは底上げをしようではないか、そして、今やろうとしているこのマクロ経済スライドは直ちに止めろというふうに言っております。大企業やあるいは富裕層に対する行き過ぎた減税を見直すということで財源を示すということもやっておりますから、ちゃんとホームページ見てください。  もう時間ないからできないけれども、総理、そういう形で言うのはけしからぬですよ。私たちは、今度のこの年金の問題についていえば、やはりこのマクロ経済スライドを止めるべきだと思います。こんな形でやったら、将来世代の安定のためだと言うけれども、私、今言いましたように、こんなことをやっていったらどうなるか。結局、今、結局これは赤字が出る、二千万円、二千万円赤字が出るというふうに言ってきた。これが、今の四十歳以下の方でいえば、更に千六百万円増えていくわけですよ、この差額が。それがマクロ経済スライドなんですよ。  何かマクロ経済スライドをやるとあたかも今後年金が増えるかのようにおっしゃるけれども、全く違いますよ。年金水準下がっていくわけですよ、今よりも。そうすれば、ますます年金生活者の暮らしは大変になるじゃないですか。  それと同時に、今実際に年金暮らしをしている方たちの、これだけの、月五万五千円、この差額が、これどうするんですか。何にも手だて打っていないじゃないですか。これだけのことを明らかにしておきながら、こういう低年金の人たちの暮らしに対して何の手も打っていない。これでいいんですか。だから、私たちはこれをしっかり底上げしようではないかと言っている。  財源も、法人税について、大企業にせめて中小企業並みの基準で法人税の負担を求めれば、これ四兆円出てまいります。それから、株で大変なもうけを上げている富裕層の皆さんに平等に所得税を払ってもらう、そして所得税の最高税率を上げていく。これで三兆円の財源出てまいります。  こういった財源を私ども示して、年金の底上げをやろうじゃないかということを提案していますから、そんないいかげんなことを言わないでいただきたい。
  227. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいまの財源については、それは全く私は信憑性がはっきり言ってないと思いますね、全然、それは。日本の経済自体が相当のダメージを私ははっきり言って受けると思います。言わば、経済は成長どころかマイナス成長になるかもしれないし、それによって税収はこれは逆に減っていくだろうし、これ、収入が減れば保険料収入は減っていくことにつながっていくんだろうと思います。  我々、低所得の高齢者の方への対策については、既に年金受給資格期間の二十五年から十年への短縮や医療、介護の保険料負担軽減を実施したほか、今年の消費税率の引上げに合わせて、低年金への年金生活者支援給付金の創設を行い、また、介護保険料の更なる負担軽減も行っているところでございます。  将来世代の年金受給者の給付が増えるなんということを私は一回も言ったことはありませんよ。年金の給付が増えるということは言ったことがありません。だって、そのマクロ経済スライドの説明をさせているとおりでありまして、それによって増えると言ったことはもちろんないわけであります。  マクロ経済スライドにおいては、それは一%、もし賃金あるいはインフレ率が上がったとしても、そこから言わばマクロ経済スライド分も差し引くということでありますから、それによって何が可能かといえば、今まさに、今の受給者と同時に将来の受給者においても年金の受給を確かなものにするということでありまして、それをやめてしまうというのは極めて無責任であり、また、将来世代の皆さんにとってこれは不安をかき立てるものになるわけでありまして、それは全くばかげたこれは政策なんだろうと、こう言わざるを得ない。間違った政策だと思いますよ、それは、だと言わざるを得ないと思います。  年金というのは、これ給付と負担があって初めて成り立つものであって、それを真摯に受け止めながら真面目に政策を実行していくことが大切であろうと。我々は、経済を成長することによって、〇・一%でありますが、これはもう久々にプラスの成長を可能としたと、こういうことでありまして、ちなみに、民主党政権下の三年間は一回もプラスにはなっていないということであります。
  228. 小池晃

    ○小池晃君 民主党じゃないですから、私ね。そういう無意味な反論しないでくださいよ。  実際、安倍政権になってから六%年金削っているんですよ。マクロ経済スライドなど発動して、キャリーオーバーもやって、六%年金削っているんですよ、安倍政権は。何を胸張って言っているんですか。  さらに、これからだって、今、はっきり増えないと言ったけど、減るわけでしょう、マクロ経済スライドで。明らかに減るんですよ。それをこの報告書では正直に言ったのに、慌ててまた隠している。私はこういう姿勢こそが年金不安をあおっていくんだと思いますよ。  やっぱり正直に認めるべきですよ。これから年金はどんどんどんどん目減りしていきますと、今の生活水準は保障できなくなりますと、今五万五千円、年金生活者違いますけど、更にこれが広がりますと、生涯三十年間年金生活を送ったら更に千六百万円これは欠損が出てきますということを正直に言って、それでもいいですかと。私は、そういったことを正面から問うて、じゃ、F35に一兆円使うとか、そういったことが許されるのか。笑っている場合じゃないでしょう、菅さん。  やっぱり税金の使い方見直さなきゃいけないでしょう。こんな貧しい年金で、まともな暮らしも保障できない年金で、娯楽も交際費も厚生年金では出せませんと、五万五千円毎月赤字が出ますと、こんなことを言っておきながら、何を平然とこれが将来世代のためだなんて言えるんですか。私は、それこそ無責任極まるというふうに思います。  こんな年金の問題をそのままにしておいたら、それこそ将来不安をあおり、内需を冷え込ませ、消費を抑えていく。で、消費税を更に増税する。こんなことをやったら、日本の経済、大破綻になりますよ。  私は、今必要なのは、税金の使い方、集め方を根本から切り替えて、大企業にもちゃんと物を言って、内部留保四百兆円もあるんだから、しっかり負担をしてもらうべきじゃないですか。そして、株で大もうけをしている人たちには、所得一億円を超えるとどんどんどんどん所得税の負担が下がっていく、こんな逆転現象やめようじゃないですか。そうしてきちんと財源をつくっていく。  本格的にこれからの日本の年金制度をどうするのかということを、今回の金融庁のこの報告を機に私は真剣に考えるべきだと思いますよ。それなしに日本の未来はないということを申し上げて、私の質問を終わります。     ─────────────
  229. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、中西祐介君及び小池晃君が委員を辞任され、その補欠として朝日健太郎君及び吉良よし子君が選任されました。     ─────────────
  230. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  231. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認めます。  速記を止めてください。    〔速記中止〕
  232. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。  これより討論に入ります。  各会派の討論に先立ち、この際、御報告いたします。  平成二十九年度決算についての内閣に対する警告及び平成二十九年度決算審査措置要求決議案については、理事会において協議の結果、お手元に配付いたしましたような案文とすることに意見が一致いたしました。  それでは、警告の案文を朗読いたします。     内閣に対し、次のとおり警告する。     内閣は、適切な措置を講じ、その結果を本院に報告すべきである。  1 政府内の情報共有を目的とした内閣府の総合防災情報システムに関し、災害情報の多くを手動で登録する必要があるため、災害時の情報の登録や共有が限定的となっていたこと、また、農林水産省の国営造成土地改良施設防災情報ネットワークにおいて、データ転送装置等の管理の不備により、収集した情報が総合防災情報システムに転送されない状況が長期間放置されていたことは、遺憾である。    政府は、各府省庁の災害関連情報システムの管理を徹底し、有効に機能するよう適切に運用するとともに、総合防災情報システムとの情報連携の自動化等により、関係者間の円滑な情報共有体制を構築すべきである。  2 西日本を中心に記録的な大雨をもたらした平成三十年七月豪雨において、河川の増水・氾濫や土砂災害が想定されていたにもかかわらず、重要な防災情報に係る国・地方公共団体間の伝達や住民への逐時の発信が極めて不十分であり、住民の適切な避難行動につながらなかったことなどにより、二百名を超す人命が失われるなど甚大な被害が発生したことは、極めて遺憾である。    政府は、平成三十年七月豪雨における情報伝達・発信・避難行動等の対応について徹底した検証を行った上で、得られた知見を全国に展開し、地方公共団体等と連携して災害時の適切な避難を促す取組を強化すべきである。  3 厚生労働省の毎月勤労統計調査において、判明しているだけで平成十六年以降、定められた調査手法と異なる形で調査が行われ、統計処理として復元すべきところを復元していないなどの統計制度の根幹を揺るがしかねず、改ざんとの指摘も免れ得ない不適切な取扱いが明らかとなった。政策立案の根拠となる統計の信頼性が著しく損なわれたこと、また、雇用保険等で給付の支払不足が発生し、追加的な行政費用や国民生活への直接の悪影響をもたらしたことは、極めて遺憾である。    政府は、なぜこのような事案が起こったのか、その動機や原因の究明に努めるとともに、雇用保険等が簡便な手続で速やかに追加給付されるよう必要な対策を講じ、全府省庁における統計に対する検証と再発防止を徹底した上で、統計行政を立て直し、統計に対する信頼回復に努めるべきである。  4 東京福祉大学の外国人留学生が多数所在不明となり同大学を除籍されていることを契機として、外国人の在留管理を行う法務省や、留学生の在籍状況を把握する立場にある文部科学省等の関係省庁間の情報共有が不十分な事態が明らかとなったこと、また、近年、所在不明となっている外国人留学生が不法就労で摘発される事例が多数発生していることは、遺憾である。    政府は、同様の事態が他の大学等で生じていないか早急に点検し、再発防止策を講じるとともに、在留資格としての留学が不法就労の手段となっていないか実態を調査し、結果に応じて実態を是正すべく関係省庁間の情報共有体制を一層強化し、外国人留学生の出入国・在留管理を徹底すべきである。  5 障害者雇用の促進に率先して取り組むべき国や地方公共団体の多くの公的機関において、障害者雇用率制度の対象となる障害者数が長年にわたり不適切に計上され、法定雇用率を達成していなかったことは、ゆゆしき事態であり、極めて遺憾である。    政府は、障害者雇用の促進に対する基本認識の欠如と法の理念に対する意識の低さがあったことを重く受け止め、公的機関における障害者の雇用状況についての的確な把握と法定雇用率の達成に全力で取り組むとともに、障害者の民間企業から公的機関への転職の実態を調査した上で、民間企業との競合を防ぐために必要な措置を講じるべきである。  6 平成二十四年の笹子トンネル事故等を踏まえ、道路構造物に対する五年に一度の近接目視による全数監視を定めるなど措置を講じたにもかかわらず、今般、高速道路会社三社が行う点検等に関し、目視点検が困難な箇所がある百十トンネル全てにおいて、点検要領に則した確認を行っていないこと、点検結果を踏まえた補修等が長期間実施されず、一部は維持管理計画にも反映されていないことなど、高速道路の安全を脅かす事態が明らかとなったことは、極めて遺憾である。    政府は、一連の事態の原因を徹底して調査し、各高速道路会社による道路構造物の維持管理が適切に行われるよう指導を徹底するとともに、地方公共団体を含む全ての道路管理者と緊密に連携し、道路の安全確保に万全を期すべきである。  7 防衛装備庁は、防衛装備品等に係る予定価格の算定の妥当性を検証するシステムを整備して試験運用しているが、予定価格の基準となる計算価格又は製造原価のデータの一方しか入力できない仕様となっており分析できないこと、また、原価調査の実績が低調で入力対象のデータを取得する機会が十分確保されていないことなどにより、システムが機能していなかったことは、遺憾である。    政府は、準備不足により不適切な事態を招いたことを深刻に受け止め、データ分析が可能なシステムの仕様や効率的・効果的なデータの取得などについて徹底して検討すべきである。  以上であります。  議決案はお手元に配付のとおりでございます。  それでは、御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  233. 小川勝也

    ○小川勝也君 立憲民主党・民友会・希望の会の小川勝也です。  私は、会派を代表して、平成二十九年度決算の是認に反対、平成二十九年度国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、平成二十九年度国有財産無償貸付状況総計算書の是認に反対、内閣に対する警告案及び措置要求決議案に賛成の立場で討論を行います。  反対の第一の理由は、安倍政権になって、大きな予算を組み、国債の発行残高がどんどん積み上がっていく中で、国民生活の質が向上せず、逆に、雇用、年金、社会保障などに対する不安が増大する傾向にあることです。  総理は、株価、雇用の数字をよく答弁に使われますが、株価は官製価格、雇用の数字は究極の人手不足と家計圧迫に伴う女性の雇用、将来不安による雇用の増加です。  本委員会においても、幼児教育無償化による待機児童数の増加の見通しや男性育休の取得が一向に進まない現状を問いただし、悲惨な事件が後を絶たない児童虐待の防止に向けた抜本的な対策の必要性について議論しました。  また、ここに来てクローズアップされてきた八〇五〇問題ですが、中高年の引きこもり対策の強化に向けた関係機関の連携、そして就職氷河期世代が現在もなお大きな困難に直面していることを踏まえ、各人の様態に応じたきめ細やかな支援策を講じていく必要性についても議論いたしました。  このように、多くの将来不安について委員会で議論してきましたが、先日、金融庁は、退職後に九十五歳まで生きるのに公的年金だけでは夫婦で毎月五万円の赤字が続き、二千万円が不足するといった試算をさらりと出して、国民の不安を更にあおるではありませんか。国民の政府に対する不信はうなぎ登りです。  第二の理由は、安倍政権の情報の非公開、隠蔽体質です。  森友、加計問題に引き続き、障害者雇用問題、統計不正問題と、国民に疑念を抱かせるような問題や行政への信頼を失墜させるような不祥事は一向に収まる気配もなく、また、問題に対して真摯に向き合うように態度を改める様子もありません。  今後も、年金給付水準などを点検する財政検証の未公表、密約とされる日米貿易交渉、実質賃金の伸び率が公表されていないことなど、野党が連携をして情報公開を求めています。  第三の理由は、相変わらず、税金の無駄遣い、不適切な支出が後を絶たないことです。  価格や納期について全面的に米国に主導権を握られている不平等なFMS調達、高速道路の道路構造物の不適切な点検、補修、福島第一原発事故に伴う除染事業をめぐる毎年繰り返される不適切事案、災害関連情報システムの運用管理が不適切で整備の効果が上がっていない事態など、たくさんの問題点が委員会で指摘されました。  そのほか、大臣等の不適切発言による辞任など、理由は枚挙にいとまもありませんが、ほかの討論者に委ねます。  そんな中、どうしても触れなければならないのが、辺野古埋立てのための税の支出についてです。  政策の違いはおいておいても、辺野古の埋立事業において、度重なる契約変更により総工費が大きく膨張している事態は前代未聞です。地盤の調査、契約の適切さ、工事の見通しなどについて、会計検査院の検査を要請するべく理事会に提案したところ、ほかの案件は与野党合意になりましたが、辺野古の件だけが与党の反対で合意に至りませんでした。よほど政府にとって検査されて都合の悪いことがあるんだろうと思います。  平成を振り返りますと、様々な大きな課題を令和に持ち越してしまいました。我が国最大の課題と言える少子高齢社会、地方から都会への人口移動が止まらないことなどによる東京一極集中問題、格差の拡大と貧困問題などは解決の糸口を見出せていません。人々の将来への不安から、我が国は希望減少社会に陥っています。  しっかり決算の審議を反映し、今後編成される令和二年度の予算に生かしていただきたいものだと思います。  最後に、政府の予算執行を監視する機関である会計検査院には国民から大きな期待が寄せられています。しかし、委員会では、天下り、再就職問題に関して検査院が質問を受けても、その答弁はクリアなものとは言えませんでした。  会計検査院にはしっかりその役割を果たしていただきたいということを強く申し上げ、私の討論を終わります。
  234. 伊藤孝恵

    ○伊藤孝恵君 国民民主党・新緑風会の伊藤孝恵です。  私は、会派を代表し、平成二十九年度決算の是認に反対、平成二十九年度国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、国有財産無償貸付状況総計算書の是認に反対、内閣に対する警告決議及び措置要求決議案に賛成の立場から討論を行います。  本題に入ります前に、陸上配備型迎撃ミサイルシステム、イージス・アショアの秋田市への配備をめぐり、防衛省は調査報告書を作成する際、実地調査をせずにグーグルアースを使用したために誤った内容となっていたことが八日明らかになりました。聞けば、高さと水平距離の縮尺の違いに気付かないまま、三角関数を用いて計算したとのことです。インターネットで簡単に調べられる標高や水平距離を使わずに、断面図を定規で測って長さを出す理由が全く分かりません。  「この国を、守り抜く。」と党本部に垂れ幕を掛けていらっしゃった政権与党は、住民の声も聞かぬまま、グーグルアースでイージス・アショアの配備場所を決めると言い、「景気回復、この道しかない。」、「経済で、結果を出す。」、「責任を果たす。」と威勢よくポスターに書いていた割には、日米貿易交渉の交渉妥結は密約のごとく参議院選後にすると言い、加えて、十五年前、我々が百年安心なんてうそを言ってはいけないと再三指摘したにもかかわらず、年金百年安心プランと堂々とうたった方々は、金融庁の審議会報告書において、自分が九十五歳まで生きるつもりだったら老後資金に二千万円ためておけと言い捨てられたことについて、果たしてちゃんと責任を感じておられるのでしょうか。  会計検査院が四月に公表した国民年金及び厚生年金の積立金の運用に関する調査結果の中では、株式運用比率を二四%から五〇%に増やしたことについて、余りにも価格変動率が高く、リスクが大きいと警鐘を鳴らされております。この指摘に対する対応はどうされるのでしょうか。  年金を自主運用している政府側が、年金制度を信頼し、高い保険料を支払ってきた国民に対し、ごめん、やっぱり無理になっちゃったから自分たちの力で老後に備えてというてん末は、決して決して許されません。  それでは、以下、平成二十九年度決算に反対する理由を申し述べます。  反対の第一の理由は、長期債務の残高が増加していることに対し有効な対策を取れていない点です。  平成二十九年度末の国債及び借入金残高は一千八十七兆円となり、前年度末から十六兆円増加し、五年連続で一千兆円を上回りました。特に、普通国債残高の増加は著しく、平成二十九年度末には八百五十三兆円と、この十年間で三百十一兆円増加し、税収のおよそ十五年分に相当する規模になってしまいました。  現在の世代が受益したツケを将来世代に先送りしている状況です。少子高齢化が進む現状においては、将来世代の一人当たりの負担は重くなるばかりです。財政健全化について責任ある者が見て見ぬふりすることは許されません。  反対の第二の理由は、歳出項目の硬直化により、弾力的な政策運営ができない点です。  平成二十九年度決算において、社会保障関係費三十二・五兆円と国債費二十二・五兆円だけで歳出決算額に占める割合が五六・一%に上るなど、歳出項目の硬直化が続いています。  今後も社会保障関係費と国債費の増加が見込まれる中、現在は低金利により利払い費が低く抑えられていますが、金利上昇局面ではこの利払い費が急増することも懸念されます。  社会保障改革が財政に与えた影響などを分析し、それを生かしていくことこそが、決算的観点から何よりも重要です。しかし、現政権は、見直すべきところを見直していないため、長期的視点に立った弾力的な政策運営ができておらず、子供を産み育てやすい環境整備のための予算が不十分であったり、就職氷河期世代への雇用機会の確保への対応が適切でなかったり、中高年を含めた引きこもり対策が不十分であったりと、喫緊の課題への対応が十分ではありません。よって、そのような二十九年度決算を是認することは到底できません。  反対の第三の理由は、安倍内閣による経済政策、いわゆるアベノミクスの破綻が明らかとなった点です。  安倍総理はしきりにアベノミクスの成果を喧伝しておられますが、問題は、成果とされているものが実態を伴っていないことです。  毎月勤労統計における一連の改ざんや偽装では、消費者心理や経済を分析する上で重要な指標となる実質賃金がかさ上げされており、実態は大きく低下していたことが明らかになりました。事実、各種世論調査などでは、多くの国民が景気回復実感はないと答えています。アベノミクスの効果は全国津々浦々に行き渡ってなどおりません。  そんな中、政府は、本年十月に消費税率の引上げを行おうとしています。逆進性が高く、低所得者ほど負担が大きくなる消費税率の引上げを今行うことは、本当に現実的なのでしょうか。  以上が、平成二十九年度決算に反対する理由です。  次に、内閣に対する警告決議案と措置要求決議案に賛成する理由を述べます。  災害関連情報システムの不適切な運用管理や毎月勤労統計における改ざん事案、公的機関における障害者の法定雇用率未達成や防衛装備品等に係るコストデータベースシステムの不適切整備についてなど、極めて重大かつ深刻な事案を生じさせた政府に対して、猛省を求め、遺憾の意を表明するとともに、抜本的な改善措置の実施を強く求める今回の警告決議案には賛成いたします。  また、中高年世代を含めた引きこもりの対策強化や高齢運転者による交通事故防止の取組、官民ファンドの在り方や男性育休の取得推進、児童虐待防止のための児童相談所等の業務改善などの措置要求決議案にも賛成いたします。  あわせて、公的統計の整備に関する業務の実施状況や、政府情報システムの整備、運用、利用などについて、国会法第百五条に基づき会計検査院に対して検査要請を行った件についても賛成いたします。  決算重視である我々参議院は、行政を監視し、国民からの負託に正面から応える使命があり、強く自覚を持ち続ける必要があります。残念ながら、現在の政府・与党は、そんたく、隠蔽、捏造、偽装、おまけに失言のオンパレードであります。このような権力に対し、我々は、その責務を果たすために、資するべきことを資していかなければなりません。  この立場を貫いていくことを最後に表明し、討論を終わります。
  235. 石井苗子

    ○石井苗子君 日本維新の会・希望の党の石井苗子です。  私は、会派を代表して、平成二十九年度一般会計歳入歳出決算の是認に反対、平成二十九年度特別会計歳入歳出決算の是認に反対、平成二十九年度国税収納金整理資金受払計算書の是認に反対、平成二十九年度政府関係機関決算書の是認に反対、平成二十九年度国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、平成二十九年度国有財産無償貸付状況総計算書の是認に反対の立場から討論いたします。  なお、警告決議案、措置要求決議案、検査要請案には賛成をしております。  平成二十九年度決算は、一般会計の歳出規模で九十八兆一千百五十六億円に上り、過去六番目に多い歳出額となっております。公債依存度は三四・二%で、平成二十八年度から四・八ポイント下落したものの、依然として高い水準で推移しており、予断を許さない状況です。  政府は、国と地方を合わせたプライマリーバランスの二〇二〇年度黒字化目標を既に先送りしておりますが、より一層の無駄の削減、めり張りの利いた効果的な予算配分、身を切る改革によって、少子高齢化が進行する中で持続可能な財政運営を目指さなければならないと考えます。  決算審議の中で、平成二十九年度復興関連予算の執行率が六六・一%と極めて低い水準に止まっていることに関して議論がありました。復興庁は、公共事業は地元との協議が難航し年度内に事業の執行ができなかったことが原因であるが、翌年への繰越しが二二・二%で、次年度以降の執行見込みを入れる計算をすると執行率が八八・三%になると説明をしております。しかし、本当に必要のある事業に予算を付けているのか、あるいは執行見込みを適正に判断していたのかについては明確な説明がなされませんでした。  被災地で住民の生活に必要なインフラ整備が進んでいない状況や風評被害などで復興の遅れている業種が多い現状を見ると、被災地に必要な事業を住民目線で見極めていないのではないかと言わざるを得ません。  また、北海道、北関東両防衛局が管理する防衛施設周辺の地域が、地方防衛局長の使用許可を受けることなく近隣住民等により無断で駐車場、家庭菜園などとして使用されていた件についても、会計検査院から指摘がありました。防衛省に国有財産を有効活用する意識が欠如していたことが明らかとなりましたが、加えて、基地の安全に対する危機意識も低いことが明らかとなりました。  近年、防衛施設近隣の土地が外国人に買収され、我が国の安全保障上憂慮すべき事態が生じておりますが、ここについてどのような調査がなされているかに関しては、防衛施設に隣接する土地のみの登記簿を調査しているが結果として問題はなかったという御報告でした。  防衛省は、基地の活動に支障が出なければ調査さえしないという方針のようですが、知らず知らずのうちに機密情報が収集されているかもしれないという危機意識をもっと切実に持ってほしいと思っております。  本日の年金制度の問題の議論でもそうでしたが、今後の決算審議においては、当初の目的や効果を達成できたかどうかという視点で冷静に議論するべきだと思われます。と同時に、より少ない予算で同一の成果が上げられなかったか、あるいは同一の予算でより大きな成果が得られなかったのかという視点からも審議されるべきであり、エビデンス、つまり証拠とデータを基に検証していくべきだと思っております。  決算重視の参議院として、より費用対効果の高い財政運営を目指して我々は真摯に議論を行うことを国民の皆様にお約束して、反対討論を終わります。  御清聴ありがとうございました。
  236. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 私は、日本共産党を代表して、二〇一七年度一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書、政府関係機関決算書の是認に反対、内閣に対する警告及び決算審査措置要求決議案をそれぞれ決議することに賛成、国有財産増減及び現在額総計算書是認に反対、国有財産無償貸付状況総計算書の是認には賛成する立場から討論を行います。  本決算の反対の理由の第一は、間違ったアベノミクスの行き詰まりのしわ寄せを国民に押し付け、暮らしを痛め付けた点です。  一七年度予算審議でも、安倍総理は全国津々浦々で好循環が生まれていますと言いましたが、既に当時、労働者の平均賃金は、安倍政権発足後、実質で年十九万円も減り、実質家計消費支出は前年度比マイナスを続けていました。日本経済の六割を占める個人消費が冷え込む下で好循環など生まれていなかったし、そして今日、一層深刻な景気後退局面に至っていることは明らかです。しかも、安倍政権の下で、財政は健全化するどころか、日銀の異常な金融緩和でつくり出された超低金利に支えられるという財政のゆがみは一層ひどくなっています。  一七年度予算編成に当たっては、とりわけ子供の貧困が先進国の中でも最も深刻であることが指摘されましたが、この貧困と格差を正すことに背が向けられました。  本決算は、社会保障費の自然増分を三年間で一・五兆円も抑え込むといって千四百億円抑制したことを始め、社会保障の各分野で国民に負担増と給付減を強いたのです。文教予算も中小企業対策費も農林水産関連予算も減らし、格差をますます深刻化させたことは重大です。消費税一〇%増税は中止すべきであります。  反対理由の第二は、日米同盟第一の立場で世界でも異常な米国追随の姿勢を鮮明にし、進めてきた点です。  安倍総理は、トランプ大統領と会うたびに日米同盟の強化ばかりを強調し、より大きな役割及び責任を果たすと言って、新ガイドラインと安保法制、戦争法に基づく地球規模での米軍と自衛隊の軍事協力、海外で戦争する国づくりを推進してきました。本決算で軍事費の決算額五兆二千七百四十二億円は、最高額を五年連続更新する大軍拡です。  米軍新基地建設について、辺野古が唯一の解決策としがみつき、沖縄県民が繰り返し示す民意を踏みにじり、新基地建設を強行してきました。断じて許されません。直ちに中止し、新基地建設の断念と普天間基地の閉鎖、撤去を米国に強く求めるべきです。  反対理由の第三は、JR東海のリニア新幹線全線開通を前倒しするための三兆円の財政投融資や、総事業費一兆五千九百七十五億円もの東京外郭環状道路など、不要不急の大型公共事業を優先していること。  そして第四に、原発再稼働や破綻した核燃料サイクルにしがみついてきたことです。原発再稼働と核燃料サイクルを断念する政治決断を強く求め、反対討論とさせていただきます。
  237. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  238. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  まず、平成二十九年度一般会計歳入歳出決算、平成二十九年度特別会計歳入歳出決算、平成二十九年度国税収納金整理資金受払計算書、平成二十九年度政府関係機関決算書の採決を行います。  第一に、本件決算は、これを是認することに賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕
  239. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 多数と認めます。  第二に、内閣に対し、先刻朗読のとおり警告することに賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕
  240. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 全会一致と認めます。よって、平成二十九年度決算につきましては、多数をもってこれを是認することとし、内閣に対し、先刻朗読いたしましたとおり警告すべきものと議決いたしました。  次に、お手元に配付の平成二十九年度決算審査措置要求決議案につきまして、本委員会の決議とすることに賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕
  241. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会決議とすることに決定いたしました。  次に、平成二十九年度国有財産増減及び現在額総計算書の採決を行います。  本件につきましては、これを是認することに賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕
  242. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。  次に、平成二十九年度国有財産無償貸付状況総計算書の採決を行います。  本件につきましては、これを是認することに賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕
  243. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。  なお、これらの案件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  244. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  この際、平成二十九年度決算についての内閣に対する警告及び平成二十九年度決算審査措置要求決議について関係国務大臣から発言を求められておりますので、順次これを許します。麻生財務大臣。
  245. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) ただいまの競馬等の高額な払戻金に係る所得に対する課税についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処いたします。
  246. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 石田総務大臣。
  247. 石田真敏

    ○国務大臣(石田真敏君) ただいまの男性の育児休業の取得推進についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。  毎月勤労統計調査における不適切な取扱いについての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。
  248. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 山下法務大臣。
  249. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) ただいまの外国人留学生の出入国・在留管理の徹底についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。
  250. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 河野外務大臣。
  251. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) ただいまの効果が発現していない政府開発援助事業についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、ODA事業の適正な実施のため適切に対処してまいります。
  252. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 柴山文部科学大臣。
  253. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) ただいまの外国人留学生の不十分な出入国・在留管理による所在不明等についての警告決議及び高校生等奨学給付金制度における代理受領の確実な実施について、官民イノベーションプログラムにおける政府出資金等の取扱いについての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいる所存であります。
  254. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 根本厚生労働大臣。
  255. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) ただいまの中高年世代を含めた引きこもりの対策強化について、男性の育児休業の取得推進について、労災診療費の算定における労災治療計画加算の見直しについて、地域医療情報連携ネットワークの低調な運用実態について、児童虐待防止対策に取り組む児童相談所等の業務改善について及びアスベストによる健康被害の防止についての審査措置要求決議につきまして、適切に対処してまいります。  また、毎月勤労統計調査における不適切な取扱いについて及び公的機関における障害者の法定雇用率未達成についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。
  256. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 吉川農林水産大臣。
  257. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) ただいまの災害関連情報システムの不適切な運用管理についての警告決議並びに災害復旧事業及び耐震補強工事において整備される施設の安全確保について、競馬等の高額な払戻金に係る所得に対する課税について、和牛遺伝資源及び植物新品種の海外への流出防止について及び治山事業における不適切な事業実施についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいる所存であります。
  258. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 世耕経済産業大臣。
  259. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) ただいまの競馬等の高額な払戻金に係る所得に対する課税について及び官民ファンドの運用の在り方についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。
  260. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 石井国土交通大臣。
  261. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) ただいまの災害復旧事業及び耐震補強工事において整備される施設の安全確保について、高齢運転者による交通事故の防止に向けた取組について、競馬等の高額な払戻金に係る所得に対する課税について及びアスベストによる健康被害の防止についての審査措置要求決議につきましては、適切に対処してまいります。  また、平成三十年七月豪雨における情報伝達・発信等の不十分な対応について及び高速道路における道路構造物の不適切な点検等についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。
  262. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 原田環境大臣。
  263. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) ただいまのアスベストによる健康被害の防止についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも適切に対処してまいる所存であります。
  264. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 岩屋防衛大臣。
  265. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) ただいまの防衛装備品等に係るコストデータベースシステムの不適切な整備についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。
  266. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 山本国務大臣。
  267. 山本順三

    ○国務大臣(山本順三君) ただいまの災害復旧事業及び耐震補強工事において整備される施設の安全確保についての審査措置要求決議につきましては、各府省庁等において対応しているところでありますが、御趣旨を踏まえ、防災・減災、国土強靱化の取組を一層進めてまいります。  高齢運転者による交通事故の防止に向けた取組についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも適切に対処してまいります。  災害関連情報システムの不適切な運用管理についての警告決議につきましては、既に各省庁のシステムから自動的に連携される項目を増やすなどの改善を図ったところですが、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。  また、平成三十年七月豪雨における情報伝達・発信等の不十分な対応についての警告決議につきましては、既に中央防災会議のワーキンググループでの議論を踏まえ、避難勧告等に関するガイドラインを改定し、周知したところですが、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。
  268. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 宮腰国務大臣。
  269. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) ただいまの中高年世代を含めた引きこもりの対策強化について、男性の育児休業の取得促進について、高齢運転者による交通事故の防止に向けた取組について及び高齢者等の消費者被害を防ぐ見守りネットワークの構築等についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。
  270. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 片山内閣府特命担当大臣。
  271. 片山さつき

    ○国務大臣(片山さつき君) ただいまの地方創生先行型交付金の不適切な執行に対する検証についての審査措置要求決議につきましては、既に地方公共団体に対して交付金事業の適切な執行に係る留意事項について都道府県知事宛てに通知するなどの対応を実施したところですが、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。  また、男性育児休業の取得推進についての審査措置要求決議につきましても、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。
  272. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 以上をもちまして関係国務大臣の発言は終了いたしました。     ─────────────
  273. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 次に、会計検査の要請に関する件についてお諮りいたします。  国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、会計検査院に対し、お手元に配付のとおり、外国人留学生、技能実習生等の外国人材の受入れに係る施策の実施状況について、高速道路に係る料金、債務の返済等の状況について、福島第一原子力発電所事故に伴い放射性物質に汚染された廃棄物及び除去土壌等の処理状況等について、公的統計の整備に関する業務の実施状況等について及び政府情報システムの整備、運用、利用等の状況について会計検査を行い、その結果を本委員会に報告するよう議長を経由して要請いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  274. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時三十五分散会