運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

2019-05-13 第198回国会 参議院 決算委員会 6号 公式Web版

  1. 令和元年五月十三日(月曜日)    午後一時二分開会     ─────────────    委員の異動  四月二十二日     辞任         補欠選任      小西 洋之君     風間 直樹君  四月二十三日     辞任         補欠選任      高橋 克法君     そのだ修光君      元榮太一郎君     石井 浩郎君      浜口  誠君     古賀 之士君      石川 博崇君     新妻 秀規君  五月十日     辞任         補欠選任      宮本 周司君     佐藤  啓君      又市 征治君     難波 奨二君      古賀 之士君     浜口  誠君      杉  久武君     竹内 真二君  五月十三日     辞任         補欠選任      佐藤  啓君     進藤金日子君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         石井みどり君     理 事                 岩井 茂樹君                 豊田 俊郎君                 西田 昌司君                 伊藤 孝恵君                 竹谷とし子君                 仁比 聡平君     委 員                 石井 浩郎君                 佐藤  啓君                 島村  大君                 進藤金日子君                 そのだ修光君                 中西 祐介君                 二之湯 智君                 馬場 成志君                 福岡 資麿君                 藤井 基之君                 藤末 健三君                 古川 俊治君                 松下 新平君                 小川 勝也君                 風間 直樹君                 難波 奨二君                 浜口  誠君                 矢田わか子君                 竹内 真二君                 新妻 秀規君                 石井 苗子君                 行田 邦子君                 高木かおり君                 吉良よし子君    国務大臣        厚生労働大臣   根本  匠君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(消費者        及び食品安全)        )        宮腰 光寛君    副大臣        財務副大臣    鈴木 馨祐君        国土交通副大臣  大塚 高司君    大臣政務官        環境大臣政務官  勝俣 孝明君         ─────        会計検査院長   柳  麻理君         ─────    事務局側        事務総長     郷原  悟君        常任委員会専門        員        笹嶋  正君    裁判官弾劾裁判所事務局側        事務局長     松本 智和君    裁判官訴追委員会事務局側        事務局長     中村  実君    国立国会図書館側        館長       羽入佐和子君    政府参考人        内閣官房内閣人        事局人事政策統        括官       植田  浩君        内閣府大臣官房        審議官      福田 正信君        警察庁交通局長  北村 博文君        消費者庁政策立        案総括審議官   高田  潔君        消費者庁審議官  橋本 次郎君        総務大臣官房審        議官       多田健一郎君        総務省自治行政        局公務員部長   大村 慎一君        法務省民事局長  小野瀬 厚君        スポーツ庁審議        官        藤江 陽子君        厚生労働大臣官        房生活衛生・食        品安全審議官   宮嵜 雅則君        厚生労働大臣官        房年金管理審議        官        高橋 俊之君        厚生労働省医政        局長       吉田  学君        厚生労働省健康        局長       宇都宮 啓君        厚生労働省医薬        ・生活衛生局長  宮本 真司君        厚生労働省労働        基準局長     坂口  卓君        厚生労働省職業        安定局長     土屋 喜久君        厚生労働省子ど        も家庭局長    浜谷 浩樹君        厚生労働省社会        ・援護局長    谷内  繁君        厚生労働省老健        局長       大島 一博君        厚生労働省保険        局長       樽見 英樹君        農林水産大臣官        房審議官     小川 良介君        経済産業大臣官        房審議官     上田 洋二君        経済産業大臣官        房審議官     大内  聡君        国土交通大臣官        房審議官     鈴木英二郎君        国土交通大臣官        房審議官     小林  靖君        環境大臣官房審        議官       上田 康治君        環境大臣官房環        境保健部長    梅田 珠実君        環境省環境再生        ・資源循環局長  山本 昌宏君    説明員        会計検査院事務        総局次長     宮内 和洋君        会計検査院事務        総局第一局長   三田  啓君        会計検査院事務        総局第二局長   原田 祐平君    参考人        独立行政法人国        立病院機構理事        長        楠岡 英雄君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○平成二十九年度一般会計歳入歳出決算、平成二  十九年度特別会計歳入歳出決算、平成二十九年  度国税収納金整理資金受払計算書、平成二十九  年度政府関係機関決算書(第百九十七回国会内  閣提出) ○平成二十九年度国有財産増減及び現在額総計算  書(第百九十七回国会内閣提出) ○平成二十九年度国有財産無償貸付状況総計算書  (第百九十七回国会内閣提出)  (国会、会計検査院、厚生労働省及び消費者庁  の部)     ─────────────
  2. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る十日までに、小西洋之君、石川博崇君、高橋克法君、元榮太一郎君、杉久武君、又市征治君及び宮本周司君が委員を辞任され、その補欠として風間直樹君、新妻秀規君、そのだ修光君、石井浩郎君、竹内真二君、難波奨二君及び佐藤啓君が選任されました。     ─────────────
  3. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 平成二十九年度決算外二件を議題といたします。  本日は、国会、会計検査院、厚生労働省及び消費者庁の決算について審査を行います。     ─────────────
  4. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) この際、お諮りいたします。  議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  速記を止めてください。    〔速記中止〕
  6. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。     ─────────────
  7. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  8. 藤井基之

    ○藤井基之君 自由民主党の藤井基之でございます。  今日はお薬の話を中心にしてちょっと御質問をさせていただきたいと存じます。  日本のお薬というのは、九割以上が実は皆保険制度をバックにしていわゆる保険制度の下で使われるわけでございます。そして、それらの品目とその品目の価格というものはこれは国が決めているわけでございます。そして、それは二年ごとに見直されるという仕組みで今まで動いてきております。  配付させていただきました資料の一に、薬価改定等の動きというふうにさせていただきました。かいつまんでそのバックグラウンドを説明するために使わせていただいた資料でございます。  最初の平均乖離率、例えば二〇一一年、平均乖離率八・四%ということは、市場で売買されているお薬の値段が償還価格である薬価基準と比べてそれよりも八・四%実は安く供給されて流通していると、そういうことを意味しております。  そして、その次の、薬価改定率というふうに書きました。これは、二〇一一年の八・四%の、価格がそれだけ安かったということを受けまして、それを、薬価の差を埋めましょうということで、薬価を改めて決めるということでございます。ですから、二〇一一年の八・四%の安く売られた状況を踏まえて翌年の四月に新たな薬価を設定すると、こういうことになるわけです。そして、二〇一二年四月には一・二六%価格が下がりました。  ただ、この数字を見ますと、私もよく聞かれるんですが、厚生労働省さんがこの数字をよく使うのでこれを出すんですけど、八・四%も価格が下がっていて、実は、薬価というのは一・二六%しか下げないんですかと、こう聞かれるんですよ。これは全くの誤解でございまして、ここにいる方にそれを言う必要はないわけでございますけど、この一・二六というのは、これは医療費をベースにしたときの数字で出てまいります。したがいまして、薬価だけで考えますと、例えばこの一・二六に該当するものは六・〇〇%下がると、こういうふうになります。  この薬価改定の中で乖離に対する改定率というのはそのように見るわけですが、その他の改定というのがございまして、例えば、二〇一六年四月のところには、一・二二%の乖離に対する改定率の後に、その他の改定として市場拡大再算、済みません、その後の定という文字が、算定の定、定めるという文字が私のワープロで飛んでしまいまして一文字抜けておりますが、再算定でございます。これが〇・一九%、そして加えて、その市場拡大再算定の特例分というもので〇・二八%加えられております。  これは何かというと、もう過去、国会等でもさんざん議論をさせていただいたものでございますけど、これは二〇一五年のいわゆる骨太方針等によって社会保障費の実質増加をある程度抑制するという観点から、政府の施策を受けて厚生労働省が努力の結果としてその財源の一部をお薬の代金から出そうとした、あるいはそういったことかもしれません。細かくはここでは私の方から説明いたしませんが、そういう状況なんです。こういった状況で経緯があります。  それで、これ決算委員会ですので、この何%どうかといっても、なかなかどういった規模なのかということが分からないと思いますので、この国の負担額、国費ベースとよく言いますが、予算を組むときは大体国費のベースで組むわけですが、それによりますと、例えばこの二〇一六年の四月の薬価改定で実際にどのくらい医薬品のマーケットに影響がしたかということを厚生労働省の資料を基に御説明いたしますと、一・二二%の引下げでこれで約一千二百四十七億円、そして市場拡大再算定の〇・一九%で約二百億円、特例分の〇・二八%でこれで約二百八十二億円、これだけの、トータルでは、その他入りますけれど、お薬の関係で約一千七百四十億円というものの市場が縮小しますよと、こういうことを言っているわけです。ただし、これは国費ベースであります、あくまでも。  ですから、医療費全体で、じゃ、どうなるんですかといいますと、国費ベースというのは医療費全体の約四分の一でございますので、非常に粗く言うと約四倍した額。ですから、トータルでしますと、実は日本の医療費、この二〇一六年四月の改定によってお薬のマーケットは約八千億円ばかり小さくなったと、こういうことを意味しているんだということでございます。二〇一八年の四月も同様でございます。  財政努力というものについて申し上げますと、次の資料二を見ていただきたいと思います。  ここでは、後発医薬品の使用促進のためのロードマップというものを用意させていただきました。御案内のとおり、後発医薬品というものは、先発医薬品と比べてその製造原価が安くて供給できるという特典があるわけでございます。この後発医薬品を使用することによって患者負担の軽減につながるわけでございますし、医療保険財政の健全化にもつながるわけでございます。  そういったことから、政府は、後発医薬品の使用を促進するためのロードマップを設定しております。ここにありますように、平成二十五年四月には、平成三十年三月末までにその後発品の数量割合を六〇%以上にしましょうよと、こういう方針でスタートをいたしました。その後、二十七年六月、二十九年六月と閣議で決められて、その達成目標が前倒しになってきております。  こういった厚生労働省あるいは国の施策に、その支援もありまして、実際に後発医薬品の使用割合どうなったかと申し上げますと、二〇一一年、二十三年ですが、九月時点ではまだ四割に達していなかったこの後発品の使用割合というものが、本年の十月の消費税引上げに対応するために調べられた昨年九月の調査によりますと七二・六%まで上昇していると、こういうふうに言われております。  こういった状況で、医薬品を取り巻く政策というものがいろいろと、一方でアクセルを踏んで研究開発を促進しますよと、一方で無駄はやめてくださいとか、より社会保障の財源に対して協力もしてくださいと、こういうやり方をしている。ですから、これを担当する厚生労働大臣の御苦労というのは非常に大きなものだろうと存じます。  ただ、企業側にとって申し上げますと、度重なるこの薬価の引下げ、それに対する対応ということで、例えば原材料コストの圧縮であるとか生産効率の向上などの企業努力を一生懸命やっておる。でも、それもおのずから限界があるのではないかというところも一部見られておりまして、製品の販売をやめざるを得ないと、こういった例も出てきております。  例えて申し上げますと、二〇一七年の七月には、後発医薬品企業の中で大手と称されます、二百八十二成分七百七十五品目の医薬品を有しております武田テバ社が、二〇一八年三月末をもって五十三成分百三品目の販売を中止すると、このような発表をいたしました。また同様に、二〇一七年十一月には、七百三十三品目を販売しております東和薬品という会社が、二〇一九年三月末までに二十六品目の販売を中止して、二〇二〇年三月末には八品目の販売を中止する予定、計二十成分三十四品目の販売を中止する予定であるというふうな発表をなさいました。  細かい点なので少し事務局にちょっとお尋ねしたいんですが、この数年間、特に二〇一六年四月の薬価改定以降、こういった医薬品の保険から収載を拒絶するというんでしょうか、まあ取り下げると、こういった品目というのはどの程度あるんでしょうか。もしも分かりましたら教えていただけますか。
  9. 吉田学

    ○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  今御指摘いただきましたのは、保険収載からの取下げという話と、その前段に、メーカー側のいろんな諸事情もありまして、いわゆる供給停止という形で市場から消えている品目と、二つのお話ございました。  今手元にございます医薬品の供給停止という品目数で申し上げますと、二〇一六年、平成二十八年の数字で申しますと、後発医薬品の供給停止品目数が百九十五、平成二十八年の数字が百九十五、平成二十九年の数字が二百六十四、平成三十年の後発品医薬品のうち供給停止になりました品目数三百三十というデータを所持してございます。
  10. 藤井基之

    ○藤井基之君 ありがとうございました。  そうなんですね。実は、薬価に収載されるということは、製造企業にとっては、これをある一定の期間ちゃんと供給しますというお約束の下に実はこれ薬価に収載される。ところが、実態として、いろんな事情でそれがどうしてもできない、続けられなくなったというケースが出てきております。この後、また各論的でもう一つお話をさせていただきたいと思っております。  特に、後発医薬品についてはこれなかなかいろいろな問題があるというふうにも伺っております。御案内のとおり、薬価基準に収載されている医薬品の数というのは今一万六千品目を超えております。そして、その増えた理由の一つというのは、実は後発医薬品の収載品目が増えたからではないかとも言われているわけですね。  この品目数が増えますと、いわゆる企業間の競争も激化しまして、そして価格競争もその中で一環として行う、そして結果として、薬価というものは結果として下がっていく、そして供給できるまでの価格にならない、それ以下になってしまうと供給が止まると、そういったことも起こるわけでございます。  お尋ねをしたいと思いますが、こういったお薬を取り巻く問題、先発品もそうですし、後発品にもいろいろ問題はある。そして、政策的にも非常に難しい問題を多々持っておりますけど、こういった医薬品の安定供給というものについて、大臣、御苦労されていると思いますけれども、大臣の施策の方向性といいましょうか、今どのような対応をなさっているかということについていわゆる御質問させていただきたいと存じます。
  11. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 委員の方から、委員は専門家であられますから、薬価の問題、いろいろ今抱えている課題のお話がありました。  今の安定供給という件でありますが、確かに市場実勢価格を把握して、これに基づいて薬価が決められております。ただ一方で、保険医療上の必要性が高いけれども、薬価が低くて継続的な供給が困難な医薬品もありますので、薬価改定の際には不採算の薬価を引き上げたり、あるいは不採算となる前に薬価を維持することなどによって継続的な供給ができるよう柔軟に対応しております。  また、平成三十年度の薬価制度抜本改革においては、不採算となる前に薬価を維持する対象の拡大を行いました。  引き続き、今委員のいろいろな御提起もありましたが、薬価制度改革による関係者への影響を検証した上で、必要な対応について検討していきたいと思います。
  12. 藤井基之

    ○藤井基之君 ありがとうございます。  そのような努力をしていただいているわけでございますが、ある意味でこの医療において非常に重要なお薬と言われているものに、致命的な疾患となる感染症に対するお薬というものがあります。抗菌剤とかあるいは抗生物質等と言われているものでございます。  これにつきまして、昨年の十二月、世界保健機構、WHOが各国調査をいたしまして、実は世界の九十五か国を調査しております。そうすると、そのうちの三十九か国、約四一%になるんですが、ここにおきましては、その重要医薬品であるベータラクタム系の抗菌薬の一つであるペニシリン類の供給が不足しておると。そして、特に途上国等を中心にして、梅毒の母子感染の第一選択薬であるところのベンジルペニシリンベンザチンというお薬が使用できない状況になっていると。これ、ゆゆしき問題であるよと、そういった報告をWHOは出しました。  我が国が直接この薬剤が問題あるとは思っていなかったわけですが、実は、今年三月になりまして、同じ抗菌剤の注射薬でありますセファゾリンナトリウムというお薬がございます。これについて欠品が生ずるという事態が発生しました。しかも、それは、この商品のシェアトップを誇っております後発医薬品企業によって欠品問題が発生し、医療界において大きな問題を投げかけました。  このセファゾリンナトリウムの欠品の経緯、そして、その後、約一月半ぐらいたっているわけでございますが、現在、その改善策といいましょうか、どのような状況になっているか、厚生労働省から御説明いただきたいと思います。
  13. 吉田学

    ○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  まず、一般論として、今御指摘いただいておりますように、医薬品の安定供給に支障が生じ得る場合には、当該医薬品を製造販売する製薬企業に対して報告を求めております。その上で、今お話ございましたような一部の抗生物質、海外での製造の一時停止のため、製剤の安定供給に支障が生じている事案というものを私どもとしても把握いたしました。  これを受けまして、私どもとしては、一日も早く医療現場に製品が供給できるよう、大きく二つのルートで取り組んでおります。一つには、まず、製造再開のための迅速な対応、あるいは別の製造ルートの確保など、まず当該メーカーに対していろいろな取組について要請をし、その後の状況について私どもとして把握をさせていただいております。  一方、医療現場において混乱が生じないように、代替薬に関する情報提供をいたしますとか、あるいは当該代替薬を製造する企業における出荷調整についても働きかけております。  このような形で、本事案につきましては、現在、非常なる注意を持って取り組ませていただいておりますけれども、引き続き関係者の方々あるいは関係者の方々からの御意見を踏まえて適切に対応させていただきたいと思っております。
  14. 藤井基之

    ○藤井基之君 ありがとうございます。  この薬、非常に重篤な疾患に使われますので、是非この対応については早急なものをお願いしたいと思っております。  この抗菌薬の供給問題、今まで学会がそういうことについて意見を述べたことというのは私は余り記憶していないんですが、四月五日の日本感染症学会でもこの問題が取り上げられております。  資料三に、そのときの学会の審議のときに使われた資料の一部を用意させていただきました。セファゾリンなどのベータラクタム系抗菌薬というもの、これはアンピシリンとかピペラシリン等の合成ペニシリンを含むものでございますが、これらは6アミノペニシラン酸、6APAというふうに書いております。このものを出発物質としまして化学的合成によってお薬を作ると、そういったような形で製剤化されます。  一九九〇年代までは日本でもこの6APAというのは製造されていたんですね。ただし、価格競争の激化等によって現在国内製造所は全て閉鎖されてしまっておりまして、中国等の海外からの調達に移っております。現在、6APAの製造拠点は、この資料にもありますとおり、色が青く付いている三角ですが、中国にほぼ全てが集中をしております。そして、その中国では環境規制強化等によって製造停止せざるような工場というのが増えているんだという、このために供給される価格が上昇して製品の安定供給にも影響を及ぼしかねない状況になっているというふうに言われております。  このように日本国内だけではなくて世界的なベータラクタム系の抗菌薬の不足状況の中で、国内での製品の安定供給を確保するために、先ほど厚生労働省の事務局から説明がありましたように、当事者である企業に対する対応を求めることと、そして代替するお薬を用意すると、こう言われているんですけど、このような世界的な状況を考えたら、必ずしもそれが本当にできるんだろうかということを危惧いたします。私は、国として、企業努力に委ねるんじゃ限界があるし、どこかの形でやはり行政がもっと積極的に関与しなければこの問題の解決難しいのかなと思っております。  国として、ベータラクタム系の抗菌薬の品質確保、そして安定供給のために、私はより一層の積極的な対策を講じるべきと考えますが、いかにお考えでしょうか。
  15. 吉田学

    ○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  現在、複数の国をまたいで製造される医薬品が増えております。中では、原薬の調達経路が複数化したり、あるいは一定の製剤ストックの確保ということがその前提として非常に重要になっている、そういう状況に至っていると認識してございます。特に、個別の品目もさておき、今委員御指摘のように、特に抗生物質のように代替が困難な医薬品につきましては、そうした危機管理という観点からどのように考えていくかということについても私ども念頭に置いてございます。  どういう対応をするかにつきましては、率直に申し上げまして、これ個々のメーカーにおいては製造コストの増加にも直結し得るというところでございますので、なかなか今の時点でこれという解決を持ち得ていない非常に難しい課題でございますけれども、私どもとしては、医療上の重要な医薬品の安定供給という観点については、どのようなことができるのか、各製造企業ともよく相談しながら、またいろんな状況について関係者とも御相談させていただきながら、今後とも対応について検討してまいりたいと思っております。
  16. 藤井基之

    ○藤井基之君 よろしくお願いいたします。  それでは次に、別な問題に移らさせていただきたいと思います。  実は、今年の三月なんですが、これも後発の大手医薬品メーカーの製造しました医療用の胃炎とか胃潰瘍治療薬、これにドーピング検査の禁止物質であります緑内障等に本来使われるアセタゾラミドという成分が検出されたと、そういった疑いがあるということで企業は自主的に回収をしたということが伝えられております。  本事案のきっかけというものは、昨年、二〇一八年六月のレスリングの全日本選手権大会に出場した選手がこの沢井製薬のお薬を飲んだ後で受けたドーピング検査でこの薬物が出てきたということで選手の処分がなされた、そして実際に陽性という判断をされたわけです。  この問題というのは、その後調べたところ、どうもインドの原末メーカーで作られた製品中に実はコンタミが起こっていたのではないかと言われておりまして、どうも当事者の日本における企業は、このアセタゾラミドなんて一切使っていないんだと、こういうような主張になっているわけですね。これ非常に複雑なことになるわけでございますが。  このような医薬品、企業は自主的に回収をしたということでございますけど、これ薬事法制上ではどういったことになるんでしょうか。
  17. 宮本真司

    ○政府参考人(宮本真司君) お答えいたします。  今先生から概要を御説明いただいてしまったのですが、スポーツ選手が服用しておりました胃腸薬からドーピング禁止物質となっている他の医薬品成分が検出されたということでございまして、この事案を受けまして、厚生労働省におきましては、胃腸薬の製造販売業者や混入の原因として可能性が高い原薬を使用しておりますほかの製造販売業者等に対しまして混入の実態の有無等を至急調査するよう指示をしたところでございます。これらの調査の結果、今先生から御指摘ありましたが、原因はインドの製造業者において胃腸薬の原薬にドーピングの禁止物質であるほかの医薬品成分が混入していたということにあるということが判明しております。  胃腸薬に混入しておりましたドーピング禁止物質の濃度は、国際的な医薬品の製造管理、品質管理の基準に照らし合わせますと極めて低く、一般の患者には安全性に影響ないレベルだと認識しております。しかしながら、服用薬の混入物質によりましてスポーツ選手がドーピング違反となったことは誠に遺憾であると思っております。  厚生労働省といたしましては、スポーツ庁や医療関係者等に対しまして企業の行った調査の結果等につきまして情報提供を実施するなど、必要な連携協力を行っているところでございます。
  18. 藤井基之

    ○藤井基之君 今お話がありましたように、このくらいの濃度だったら健康影響出ないんですと、こういうふうに厚生労働省、御判断なさっているわけですね。  そうしたら、ドーピングを所掌されている文科省にお尋ねしたいと思うんですが、文科省の方では、このドーピング検査の結果で、当然禁止ですよということでドーピング違反だと、こうされたわけですね。ところが、その濃度というものは、厚生労働省の、その取ったと思われるお薬の濃度でさえも健康影響がないという判断をされているわけです。そうすると、そのような健康影響されない程度の濃度のものをスポーツ選手が取ったとして、それが検出されたとしても、本当にドーピング効果というものが出てくるんでしょうか。  私は、このような分析技術というんでしょうか、分析機器も検査器も非常に高度化してまいります。科学技術の進歩ではこれは当然のことなんです。そうすると、かつては検出されなかった、ND、ノンディテクト、まあゼロと近似してもいいわけで、ところが、調べていけばそのうちにppmのオーダーで分かるようになった、あるいはppbのオーダーでも分かるようになった。そうすると、それら全て出てきたら、あっ、これドーピング違反だよなと、こうなったら、ところが、それをお薬として飲む方にその程度の濃度だったら問題ないと一方の行政当局が言っているわけです。  私は、文科省にお尋ねしたいんですが、このような基準というので、絶対的な、ゼロか入っているかで判断するこういう基準の作り方がそろそろ検討をされるべき時期になっているんではないかと思うんですが、これについてどのようにお考えでしょうか。
  19. 藤江陽子

    ○政府参考人(藤江陽子君) お答え申し上げます。  まずは、アスリートが、ドーピング禁止物質を含有する等の記載のないにもかかわらず混入していた医療品を摂取したことによりまして、暫定的資格停止処分を受けてスポーツ活動が制限されるとともに、ドーピング防止規則違反となり競技会における成績が失効するというような措置等が科されたということは大変遺憾なことであるというふうに考えております。  このため、スポーツ庁といたしましては、同様の事態が起きないよう、当該医療用医薬品に関する情報を厚生労働省に提供し、事実関係等を確認するとともに、日本アンチ・ドーピング機構と連携いたしまして、アスリート、指導者等に対して情報提供を行うなど注意喚起を促しているところでございます。  また、委員御指摘のように、現行の世界ドーピング防止規程では、ドーピング禁止物質を含有する等の記載のない医療用医薬品の摂取に起因する場合であっても、検査により禁止物質が検出された場合にはドーピング防止規則違反となるということでございますが、このことから、スポーツ庁と日本アンチ・ドーピング機構から世界ドーピング防止機構に対しまして、検査の分析結果の下限値を設けるなど、ルールの早急な見直しを要請しているところでございます。  スポーツ庁といたしましては、クリーンなアスリートがドーピング防止規則違反にならないように、今申し上げたように、世界ドーピング防止機構に対し適切な対応を求めていくとともに、国内におきましても、スポーツファーマシストの活用等を通じまして、アスリート等に正しい情報が届くように努めてまいりたいというふうに考えております。
  20. 藤井基之

    ○藤井基之君 ありがとうございました。  この同じアセタゾラミドの陽性反応が出たケースというのは実はもう一つあったんですね、その少し前。昨年の平昌オリンピックのときに、残念なことだったんですけれども、ドーピングの第一号選手、実は日本選手になったんですね。それの原因物質が実はこのアセタゾラミドだったというふうに言われています。これ、ショートトラックの男子の代表選手だったわけですが、ところが、このドーピング検査で、本人はこのような薬物を意図的に使用した覚えは一切ないというふうに主張された。でも、実は、スポーツ仲裁裁判所の暫定措置というのは、禁止というものはそのままの判断がされたわけです。  ただ、このケースについては、これ是非スポ庁でJADAとも検討してもらいたいと思うんですが、この選手に対しては、オリンピックのスタートする前に、一月の二十九日です、三十年一月、日本で実施されたJADAにおけるドーピング検査では陰性だったというふうにも報道されておる。ところが、二月の四日に平昌で調べたら、これ陽性だと。  どうしてこんなことが起こったのかということについては、実はいささかその間の情報あるいは事実関係がはっきりしません。これは分析法によるかもしれません。あるいは、その途中で検体の中にそのような薬物が入ったのかも、それははっきりしませんが、このようなことから、分析法、先ほど言われたいわゆる検出限界等も踏まえまして、これらの新しい技術の中においてどのような方法でどういうふうに調べたら皆さんが納得される結果が出るのかと、そういうことをこれからも詰めていただきたいと思っております。  薬の場合でもそういうことがあるんですが、実は薬よりもう少し面倒くさいケースというのがあります。何かというと、これ、サプリメントのケースなんですね。  昨年の夏のアジア大会を前に、実は、大会派遣が予定された選手、世界選手権優勝歴もあるし、リオ五輪の代表選手でもあった男子の競泳選手が、突然の、WADA、世界アンチ・ドーピング機構におけるいわゆる抜き打ち検査でドーピング違反だと、こうなったわけですね。そして、この選手の大会派遣が取り消されました。この選手も、意図的にそのような物質を取った記憶はないと、こう言われているわけですが、これも結果は覆っていません。  オリンピック代表のようなトップアスリートだけではなくて、スポーツ選手というのはみんなこういった禁止薬物摂取しないように十分な注意を払っているのが常でございます。医薬品と異なりまして、サプリメントというのはその全含有成分の表示なんていうのは義務付けられていないわけですね。そうしますと、もしもこのサプリメントにそういった物質が入っているとして、そしてそれを、意図する、せざるにかかわらず選手がそれを摂取したら、そして検査が起こったら、選手は当然先ほどのようにドーピング陽性反応になってしまいます。  今年はラグビーのワールドカップが日本で開催されます。来年は東京オリパラが日本で開催される。このようにビッグスポーツイベントが続きます。国民はみんな、ドーピングのないクリーンなスポーツ大会であってほしいとみんな思っているんです。選手もそう、関係者もみんなそう思っているんです。  そうした中で、私は、日本でやるときに、もっと本当にドーピングフリー、ドーピングがないような、そういったスポーツ大会になってほしいんです。ところが、日本選手もこのように実は、意図する、せざるにかかわらず、というより意図していないと思いますけれども、実はドーピングの判定が陽性になってしまうケースがあるわけですね。  スポーツにおけるドーピングの防止活動の推進に関する法律ということですが、これ、議員立法で昨年成立しまして、十月一日からこれは施行に移されております。そして、この法律の十一条一項には、こういった施策の総合的な推進に関する基本方針、これが今年の三月には告示をされました。  まず、文科省にお尋ねしたいと思います。このような、スポーツ選手が、まあ何といいましょうか、うっかりドーピングとでも言うんでしょうか、こういったドーピング、そういったうっかりドーピング等も含めて、ドーピング違反を起こさないようにどういう対応をすればいいのか。選手の対応もあるし関係者の対応もある、じゃ、国はこれからどういった対応をするのか。もちろん法律にも書いてあるし基本方針があるんですけれど、改めて文科省にその方向性について御説明をいただきたいと存じます。
  21. 藤江陽子

    ○政府参考人(藤江陽子君) お答え申し上げます。  先ほどのサプリメントの件につきましては、御指摘いただきました文科省で定めました基本的な方針の中で、スポーツにおけるサプリメント製品の品質安全性、禁止物質混入リスクに関する情報の発信等を適切に実施するということの必要性を示しているところでございまして、本年四月には、有識者会議の議論を経まして、スポーツにおけるサプリメント製品の情報公開の枠組みに関するガイドラインということが策定されたところでございます。  委員御指摘のように、二〇二〇年東京大会がドーピングのないクリーンな大会として成功するように、日本アンチ・ドーピング機構や各競技団体とも連携しつつ、先ほど申しましたスポーツファーマシストの活用等も通じまして、ドーピングの防止教育、啓発の一層の充実に努めてまいりたいというふうに考えております。
  22. 藤井基之

    ○藤井基之君 ありがとうございました。是非一層の努力をお願いしたいと思います。  宮腰大臣、お待たせいたしました。質問させてください。  実は、消費者庁というのは今までも、例えば健康食品、サプリメントもその中の一つでありますが、こういった健康食品の摂取に伴う健康被害等々につきまして、一般国民に対する、消費者に対する啓発について非常に努力をしていただいております。ありがとうございます。  こういった健康食品の安全性とか有効性情報を公開しているものの一つに、国立健康・栄養研究所というのがございます。そこの専門家がこういう言い方をしているんですね。こういった報告される健康被害のいわゆる健康食品等に伴う報告というのは、実は実態よりかなり少ない報告になっているんじゃないかと言われている。なぜかというと、もしも健康被害が起こったとしたら、食べるのをやめちゃうんだと、わざわざ送らないんじゃないだろうかということでした。それからもう一つは、お薬と違って健康食品というのはその成分が何かということが分かりません。その形状も分かりません。そして、それがどのくらい入っているかということも分からないんです。となると、例えば他の食品とかお薬との飲み合わせといいましょうか、相互作用、これも分からない。結局のところ、健康被害があったとしても、その因果関係の特定というのは非常に難しいんだというような御指摘をされているわけです。  そこで、消費者庁、消費者担当大臣にお尋ねしたいと思うんですが、消費者に対する一般的な啓発等について御尽力いただいていること、これは重々存じておるんですが、それに一歩加えまして、消費者たるスポーツ選手も大勢いらっしゃるわけです。このスポーツ選手がこのサプリメント等によってうっかりドーピングをするかもしれない。  今、実は、消費者庁の、大臣の所掌しているところのいわゆる情報提供を見ていますと、こういううっかりドーピングのような記載が必ずしも見当たらないんですね。できましたら、その辺までもう少し加えた、そういった情報提供をしていただきたい。もう一歩の努力をお願いしたいと思うんですが、大臣のお考えをお尋ねしたいと存じます。
  23. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) スポーツ選手のドーピング対策につきましてはスポーツ庁から答弁があったとおりでありますけれども、サプリメントを含めた健康食品につきましては、一般に、不足している栄養素を補う、運動の効果を助けるといった効能がある一方で、特定の成分を多量に摂取することで健康被害を起こす可能性があるわけであります。現に、今ほど委員御指摘の健康食品に関する被害情報も寄せられているところでありまして、事故情報データバンクに過去三年間に登録されている健康食品の重大事故は二件、重大事故以外は十三件といった状況にあります。  スポーツ選手を含む消費者の皆様には健康食品に関する二面性をしっかりと理解していただく必要があると考えておりますが、今ほど委員御指摘のオリパラに向けて更にこのしっかりとした情報提供をすべきではないかということにつきましては、今委員から御指摘をいただきましたので、関係省庁とも連携を取りながら、どういうことができるか検討させていただきたいと思います。  なお、消費者庁といたしましては、健康食品を適切に御利用いただけるよう、健康食品はあくまでも補助的なものとして使用していただきたいという独自のパンフレットも作成をいたしておりまして、引き続き健康食品に関する正しい知識の普及に努めてまいりたいというふうに考えております。
  24. 藤井基之

    ○藤井基之君 ありがとうございました。  終わります。
  25. 島村大

    ○島村大君 自民党の島村大でございます。  久しぶりに決算委員会、約四年ぶりに戻ってきまして、こういう質問する機会をいただき、本当にありがとうございます。  時間が約三十五分なので、まず、今日は大きく二点、根本大臣始め厚労省に質問させていただきたいと思っております。  まず一点目が、皆さん御案内のとおり、日本はこの国民皆保険制度、WHOも認めております世界冠たる国民皆保険制度、これは皆様方も御案内のとおり、これは昭和三十六年にできております。もう昭和三十六年といえば、私が昭和三十五年生まれですから私が一歳のとき、ということは今五十七年ぐらいたっている制度でございます。  何の制度でも同じだと思いますが、やはり五十年以上たっていれば制度疲労を起こしてもしようがないのかな、また、この背景にある時代も相当変わってきている。これは昭和の時代ですから、今はもう令和に入っておりますので、やっぱりこれを改革していかなくちゃいけないというのは私も重々承知をさせていただいております。  しっかりと、この令和の時代、そして今、人生百年だと言われている時代、そして残念ながら日本も減少社会に入っていると。この減少社会に入ったこの社会保障、特に国民皆保険制度、国民皆年金を、これをしっかりと私はこの今の時代に合った改革をさせていただきたいと思っております。  そして、よくこの国民皆保険制度の話になりますと、医療側の話、それから制度の話、もちろん国民を中心の話ですが、なかなか保険者の話が出ないので、今日はちょっと公的保険者の話をさせていただきたいと思っております。  この公的保険者は、皆さん御案内のとおり、健保組合、それから共済組合、協会けんぽ、そして国保に関しましては市町村国保、そして高齢者の後期医療制度がございます。  そして、もう一つ、なかなか知られていない方もいらっしゃるかもしれないですが、国保組合という制度もございます。この国保組合に関しまして、以前と今とちょっと状況が変わってきているので、ちょっと今簡単にまずはお話しさせていただきますと、今お話ししましたように、国民皆保険制度は昭和三十六年にできた。このときに市町村国保ももちろんできたんですが、その前に、今お話ししました国保組合、これは昭和の三十六年前からできています。ということはどういうことかというと、国はやはり市町村国保をつくるときにいろんな難しい点があったと。やはり、同業種でできるこういう組合はしっかりと国保組合として先陣を切って国保、保険をつくっていただきたいという国の要請があってできたのがこの国保組合でございます。  一番最初にできたのは、昭和の十四年ですね、昭和十四年に東京理容組合、いわゆる床屋さんですよね、東京都の床屋さんが、皆様方が一緒になってこの国保組合を昭和の十四年の時代にもうつくっております。その次にできたのが、昭和十八年に全国土木建築。そして、昭和三十年に入りまして、昭和三十六年の市町村国保ができるまでに、いわゆる弁護士さんとか医師とか薬剤師、歯科医師とか、そういう関係者。そして、今は、理容組合はもちろん、芸能関係、食品関係、医療品、建築土木、いろんな本当に、市場関係もございますが、今百六十二ぐらいのこの国保組合があると言われております。  このように歴史的に市町村国保の前からできているこの国保組合に対して、まずは大臣の今の御認識と、今後この国保組合をどうしていったらいいかということをまず教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
  26. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 我が国は、国保組合などの医療関係者の御尽力により、誰もが安心して医療を受けることができる国民皆保険制度を実現してまいりました。  このような中で、国保組合、これはもう既に委員から丁寧な御説明がありましたけど、昭和三十六年の皆保険の実現より前から同種同業の方々が自主的に組合を立ち上げられました。そして、連帯意識と相扶共済の精神に基づいて、自分たちの健康を守り、医療費を支え合うという役割を果たしてこられました。  厚生労働省としても、国保組合の皆様には、このような非常に歴史的な経緯のある国保組合がたくさんあるわけですが、自主的な運営に基づく保険者機能を今後とも一層発揮していただきたいと期待をしております。円滑な事業運営を行うことができるように、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えています。
  27. 島村大

    ○島村大君 ありがとうございます。大臣に前向きな答弁をいただき、また、この国保組合に入っている方々はもちろん、役員の皆様方がちょっと将来不安じゃないかということをよく聞きますので、今日の大臣の言葉が安心したんじゃないかと思っております。  ちょっと引き続き細かい点を何点かお聞きしたいと思っております。  今大臣からお話ありましたように、国保組合に関しましてはいわゆる同種同業の方々の集まりなんですが、昭和五十三年以来、一つも国保組合というのはできておりません。新規にはできていない。市町村国保が主にある。  それから、なぜこれができていないかといいますと、一つは、やはり法人、いわゆる五人以上の個人か法人の組織であれば、法人であれば協会けんぽなり健保組合に入るのがこれは大原則でございます。ここは分かります。ただ、個人の方々は、市町村国保もあるわけですから、市町村国保をしっかりと財政的に国は守っていかなくちゃいけないということも、私もこれも重々分かっております。ただ、残念ながら、今、五十三年以来できていない。できていないだけではなくて、いろいろと今新規に国保組合に入るのも残念ながらなかなか厳しい点がございます。  ですから、いわゆる新しくできなくても今の状況をどういうふうに保っていくか、これが今の国保組合なり組合の一番の心配だと言われております。せっかく、自分たちでできることはやる。例えば、今、市町村国保のいわゆる納入率が約七〇%前後だと言われております。これは市町村国保でございます。この国保組合にいきますとほぼ一〇〇%に近い納入率にあるわけですから、やはりそれだけの一つの大きなメリットは私はあると思うんですね。自分たちでできることは自分たちでやる。もう一つは、確かにもう一つは、これ、いわゆる補助金、いわゆる国庫負担金の問題、いわゆる定率補助率とか定率補助の問題もありますので、それはちょっと後で御説明しますが。  今お話ししましたように、なぜこの国保組合がなかなか拡張しづらいのかということに関しまして局長の方から答弁いただきたいと思います。
  28. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) お答え申し上げます。  先ほど大臣からも御答弁申し上げたように、国保組合、同種同業の方々が自らの健康の保持増進ということで取り組んできていただいているものでございます。自主的な保険集団として今後ともそうした保険者機能を発揮していただくということは重要であるというふうに考えているところでございます。  ただ一方で、先生からもお話がありましたが、国保組合の加入員をどうするかということになりますと、市町村国保など、ほかの保険の運営に影響を及ぼすという関係にもございますので、その点の考慮も必要であるという制度の立て付けになっているということでございます。そうした中で、組合員の確保に積極的に努力を重ねられるという国保組合もあるというふうに承知をしておりまして、そういう形で国保組合の基盤の拡充を図られているケースもあるというふうに承知をしているところでございます。  私ども厚生労働省としては、国保組合の運営の支援、保険者機能の発揮の推進といった観点から、必要な予算の確保に努めるほか、平成三十年度からは、各国保組合の疾病の予防、健康づくりの取組などを国庫補助に反映させるインセンティブ制度を導入するといった取組を行っているところでございます。  いずれにしても、国保組合、自主的な運営、取組を通じて円滑な事業運営を行っていただけるよう、今後ともしっかりと引き続き支援をしてまいりたいと考えております。
  29. 島村大

    ○島村大君 ありがとうございます。  なぜ今日こういうようなお話をするかといいますと、今局長からもお話がありまして、これから答弁していただけると思うんですが、今日、石井みどり先生が委員長としていらっしゃいますが、以前、平成二十七年ですか、のときの国保組合の改定のときに御質問したと、私も議事録見させていただいているんですが。これは、いわゆる国保組合も所得の高い組合から低い組合まである。ですから、所得の高いところに関しては、今お話、先ほどから出ていますように、定率補助率をしっかりそれは所得に対して変えていくんだという考え方で改革をしております。五年間が激変緩和で、来年までこれをしっかりと変えていくということは私も重々分かってはおります。  そうしますと、何が言いたいかというと、一つは、では、協会けんぽ、いわゆる、じゃ、法人であれば協会けんぽに入った方がいいよという話は分かります。そのときの協会けんぽは、現在は定率補助率が一六・四%でございます、一六・四%。平成二十二年から一三%から一六・四%に今上がって、今これが定率補助率です。ですから、この定率補助率より高いんであれば、私は、国保組合というのをもっと補助率を下げるのは、私、これはよく分かるんですよ。  ですが、今現在は一三%から確かに三二%の定率補助率を出しているところもありますが、これは本当に、年間の所得が百五十万円未満ですから、本当に低いところなんです。低いところに対しては三二%を私は出すべきだと思っているんです。ただ、高いところに関しては、一六・四%、協会けんぽに出している、でも、今、国保組合も所得の高いところは一三%ですから、逆に低いわけです。低いところをなぜ、ある意味では入口を閉めて、その補助率が高いところに行け行けと言うのかが、私は一つはちょっとここがよく分からないというのが一点なんです。  もう一つは市町村国保。市町村国保も、皆様方、じゃ、個人であれば市町村国保に入ればいいんではないかと言われますが、ここも定率の補助率は三二%です。ですから、高いわけです。これにいわゆる国庫調整交付金とか都道府県の繰越金入れたら、満額だと五〇%の補助率に行くわけです。ですから、高くなってくる。  ですから、やはり自分たちで頑張っているところは、私はこれは、これ以上もっと補助率を上げろとかいうんじゃなくて、やっぱり頑張っているところは頑張っているところとして認めていただきたいというのを是非とも今日は理解してほしいんですよね。  ですから、そこを是非御理解していただいて、先ほど藤井先生からもそうだと言っていただいたんですが、もう一つは、特にこれ医療関係者なんですけど、特に薬剤師さんがそうなんですけど、薬局として開業するときに、今は個人で開業しますというと、なかなか銀行さんが融資をしてくれないんです、やっぱり個人の保証だけでは駄目だと。そうすると、どうするかというと、有限会社か株式会社にして薬局として開業しなさいという方向性が今、銀行側から相当大きな力になっている。そうすると、個人開業じゃないですから、せっかく薬剤師会に入って自分は薬剤師会として地域の貢献をしたいんだという方々も、入っていただいても、この薬剤師さんの国保組合には入れないんです。最初は個人じゃなくちゃ駄目なんです。個人で入っていて、それから法人になるにはいいわけです。でも、最初から法人の方は薬剤師会にせっかく入っても駄目と。これはちょっと余りにも、薬剤師会の中で、自分は薬剤師国保に入れている、でもBという薬局は入れていない、これは私はやっぱり不公平じゃないかと思うんですよね。  ですから、そこは、健康保険、いわゆる保険のいろんな法律があって、五人以上また法人は健保組合又は協会けんぽに入ってくださいという法律があるのは私も重々承知をしておりますが、やはりその矛盾をしっかりと私は一つ一つ解決していきながら、国の補助を少なくて済む方向に、私はいろんな多様性を持っていていいと思いますので、そこは今後も是非とも広げていただきたく、今お話しさせていただきましたように、新設の法人が国保組合に加入できない、また加入する方法とかその辺の今、国の考え方を、局長、是非お願いします。
  30. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 新規に法人設立をした事業所が国保組合に加入する場合の要件といいますか手続ということだと思います。  御指摘のように、医療提供の在り方の変化あるいは高度化ということに伴いまして、かつてのような個人開業ということではなくて、医療関係の事業者が法人化あるいはスタッフ増といったような形が行われるということが増えてきているということは、私どもそのように考えているところでございます。  ただ一方で、先生御指摘ありましたけれども、我が国の医療保険の法体系、国民皆保険という枠組みをどういうふうに制度として立て付けをつくっていくかということで申しますと、法人事業所又は従業員五人以上の個人事業所で適用業種になっている方というところは原則として健康保険の適用事業所ということになりまして、そこの事業所に使用される方については健康保険の被保険者となると。したがって、国民健康保険の方ではないというのが制度の、国民皆保険というところをつくっているところの全体の立て付けでございます。  ただ、そうした中で、国保組合に加入していた方が勤務する五人未満の個人事業所が法人成りをしたと、法人事業所になったというような場合については、加入している国保組合の理事長が認めた場合には厚生労働大臣の承認を受けることによって引き続き国民健康保険組合に加入することができるというふうになっているということで、先生からもお話がありましたが、法人化の前に国保組合に加入しておいていただくということと、法人化の後にこの承認の手続を取っていただくということになるわけでございます。  逆に申しますと、そのような手続を取るということによって国保組合に残れるという仕組みは用意をしているというところでございますけれども、御指摘のように、国保組合、自主的に積極的に活動していただいている団体でございます。こうした国保組合に残れるという仕組みにつきまして、様々な機会を捉えて、都道府県あるいは協会けんぽの適用をやっている日本年金機構といったようなところも含めて、関係者への周知には努めてまいりたいというふうに考えております。
  31. 島村大

    ○島村大君 ありがとうございます。  なかなか法律上今は厳しいんだというお話がありましたが、そこは我々も重々承知しておりますので、是非とも、やはり来年、二〇二〇年度に、一つのこの補助率に関しての見直しも、激変緩和が終わりまして、その後どうするかという話もございますので、是非とも全体的に私は考えていただきたいと思っています。  その一つが、今、医療関係者に聞きますと、これは、この国保組合の話と診療報酬改定、国の考え方というのはやっぱりリンクしていくわけですよね。今、樽見局長からも少しお話ありましたように、医療のクリニックは、やっぱり医療が高度化しているわけですから、昔みたいに医師が一人で看護師さん一人、受付の一人という、そういうだけではなかなかやっぱり難しくなっていると。やはり、そうすると、高度の医療機械を入れる、そしてある程度やっぱりスタッフもそろえていかないと、これはなかなか今の医療に対応できなくなってきています。また、もう一つは、診療報酬も、そういう方々に対しての、病院、診療室に対してはしっかりといわゆる点数がプラスになるわけです。  ですから、そういう方向を今、国は方向性を持っていっているのに、何でこの国保組合だけは個人だけでなくちゃいけないんですかというところが矛盾をしていますので、是非とも、そういう総合的に考えていただいて、どうするべきかということをひとつ私は来年以降しっかりとこれは議論していただきたいと思いますし、これは国民の声そして医療関係者の声をしっかりと聞いていただきたいと思っております。  その一つが、今お話ありましたように、確かに個人で開業して法人成りした場合には国保組合にそのまま入れます。ただ、このいわゆる先ほどからお話ししている定率補助率は違うわけですよね。どういうことかといいますと、この定率補助率は、先ほどお話ししましたように、所得によってその組合が違うわけなんですが、後から、いわゆる平成九年以降は、個人で入って法人成りしたところの定率補助率は一律これは一三%なんです。もう決まっちゃっているわけです。  例えば、自分の組合は二二%の補助率が入っているところでも、いわゆる個人から法人成りしたその人数分だけはこの定率補助率が一律一三%に低くなる。何でこの一三%かというと、協会けんぽと一緒だからです。協会けんぽは以前は一三%だった、ですからこれが一三%。でも、今回、協会けんぽは、二十二年から、この本則の附則で、第五条でいわゆる一六・四%にこれ規定したわけですね。ということは、せめてこの特定定率補助率も協会けんぽ並みに私はしていくべきじゃないかと思いますが、そこもしっかりと考えていただきたいと思っております。  そして、この国保組合に対して最後にもう一問。  今お話ししましたこの補助率の見直しに関して、今、百五十万未満と百五十万円以上二百四十万円未満、そして二百四十万円以上と今これを分けておりますが、この所得に対して今後どのように考えているかを教えていただきたいと思います。
  32. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 今いろいろ御指摘を賜りました国保組合に対する補助でございますけれども、二十七年の法改正において、負担能力に応じた負担とするという観点から、従来は一律三二%であったというものを見直して、所得に応じて、所得水準に応じて一三%から三二%の補助率とするという旨の改正を行いまして、各組合への財政影響も考慮しながら、平成二十八年度から五年間掛けて段階的に見直しを進めているというところでございまして、来年度で五年間の段階的な見直しのプロセスが終了するということになるわけでございます。  この三二%というところになるのは百五十万円、加入者一人当たりの平均所得が百五十万円を下回る場合というふうになっておりまして、そこから先、十万円ずつの十段階に区分して補助率を設定するという考え方になっているわけでございます。  これ、この金額の水準ということにつきましては、当時もいろんな議論があった上ででき上がったものということでございまして、来年で五年間の段階的なプロセスが終了するということでございますので、これについて今時点で具体的な見直しというようなことを申し上げることができないわけでございますけれども、いずれにしても、今日先生から御指摘賜りました国保組合が自主的な運営に基づく保険者機能を発揮していくということができるように、大事な集団であるということを念頭に置きまして、これからも関係者の御意見をしっかりと伺うとともに知恵を絞ってまいりたいというふうに考えております。
  33. 島村大

    ○島村大君 ありがとうございます。  令和の時代に入りまして、やはりこれだけの多様性のある社会だと言われております。私は、この保険者機能もある程度スケールメリットが必要だというのは、これも私もよく分かります。ただ、スケールメリットだけではなくて、やはりその一部でも、しっかりと同業者として自分たちでできる範囲は自分たちでやっていくんだという気持ちを、是非ともこれは根本大臣始め皆様方も、根本大臣も、昔の建設省の土木、いろいろとあると思います。  ただ、これは、自分たちでできることをやはりこれは後押しをしていただきたいと思いますので、是非ともそこは、ただ単にこのスケールメリットでいろんな、協会けんぽに吸収しちゃうんだ、市町村国保に吸収しちゃうんではなくて、この市町村国保もスケールメリットとしては市町村単位から県単位に変えてスケールメリットを大きくしているわけですから、そこは是非ともこの国保組合もしっかりと、要するに、今後もできる範囲をしっかりと見守っていただきたいと思っております。  そして、時間もあれなので、次に二つ目として、私、健康寿命に関してお話を聞かせていただきたいと思っております。  この健康寿命は、三年に一回、今調査をさせていただいております。  私事ですが、六年前に参議院選挙に出させていただいたときに、私もこの健康寿命の延伸を大きな一つの公約とさせていただきました。健康寿命日本一神奈川にするんだということで私は選挙を戦わさせていただきました。そのときにどういう状況だといいますと、健康寿命というこの言葉がまだまだ国民には理解ができていなかったのが正直な状況でございます。  六年たって、やはり国もそうですしいろんな議員の先生方もそうですし、いろんなところで健康寿命という大切さを発信していただいているので、今は、この定義をお話ししなくても大体の国民の方はこの健康寿命と平均寿命に関しての違い、それからどのぐらい差があるとかというのが理解してきているなというのを私もすごい肌で実感をしております。  そこで、この健康寿命、なぜ大切なのか、それからどういう今定義でやっているのか、ちょっと基本に返りまして、ここを大臣にお聞きしたいと思いますし、大臣の所見を是非とも国民にお話ししていただきたいと思います。
  34. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 今、健康寿命をどう考えるか、定義の問題と、そしてその効果、何のためにと、こういうお話だったと思います。  健康寿命の定義につきましては、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間としております。その算出については、国民生活基礎調査を用いております。  具体的には、国民生活基礎調査においては、質問項目、これは、現在健康上の問題で日常生活に何か影響があるかという質問項目、これに対して自己申告による回答と、生命表を用いて日常生活に制限のない期間の平均、これを算出して、これを健康寿命の指標としております。  健康寿命の定義などでありますが、有識者による研究会で議論を行いました。そして、三月に報告書が取りまとめられました。その中では、欧米でも同様の質問項目に対する自己申告に基づく回答を用いて健康寿命を算出しており、また、自己申告に基づく回答であっても一定の妥当性があるとの結論を得ました。このため、厚生労働省としては、本指標を引き続き採用していきたいと思っております。  また、健康寿命の延伸の効果でありますが、同時に立ち上げた研究班でも議論していただきました。個人にとっても社会経済全体にとっても望ましい目指すべき方向であるとされました。特に、個人には人生全体の中における生活の質が高まるという極めて大きな価値をもたらすということについて、有識者の意見は一致をいたしました。その上で、次のような考え方も示されました。健康に過ごせる期間が長くなり、高齢者の生きがいの向上につながる、寿命が延びていく中で健康で働ける期間が長くなれば経済的にゆとりのある老後生活を迎えることにもつながり得ると、こういう考え方も示されております。  私が本部長の二〇四〇年を展望した社会保障・働き方改革本部で検討中の健康寿命延伸プランにおきましても、今申し上げたようなことを前提として、二〇四〇年までに健康寿命を男女共に三年以上延伸し、七十五歳以上とするということを目指して、島村委員が本当に熱心に取り組んでいただいておりますが、共に施策を推進したいと、進めたいと考えております。
  35. 島村大

    ○島村大君 ありがとうございます。  大臣から更に三年を延伸するんだという心強い今決意をしていただき、また、そういう答弁をしていただきました。  私がこの質問をした一つの理由が、先ほどお話ししましたように、六年前からいろんなところでこの健康寿命の話をさせていただきますと、いろんな方から、逆に勉強した方々から御質問を受けるんですが、この健康寿命の調査というのは、島村さん、自己申告だよね、自分が健康か不健康かで自分でやっているんだよねということをよく聞かれるんですよ。そういう調査の仕方で、これは本当に一つの調査方法でいいんですかという疑問をすごく私も受けました。  私なりに、今大臣からも答弁していただきましたように、確かに今は自己申告なんですが、例えば自己申告の評価とほかのもの、いわゆる例えば専門家が各国民に対して調べた調査とこういうことが差があるのかどうかという、そういう研究はたくさんなされているんですよね。これはたくさんなされていますので、報告書にありますように、ここは自己申告であっても信憑性や妥当性に問題はないと結論を得ているというふうに有識者の方々からもしっかりと答弁をいただいていますので、私はやっぱりここは国民が、このいわゆる測定方法、いわゆる調査方法で心配している方々もいるのでちょっとこのお話をさせていただいたということを御理解していただきたいと思っております。  そして、大臣にもお話ししていただきましたように、やはり私も地元に帰りましていろんな方とお話ししていますと、人生最後までやっぱり好きなことができ、人に迷惑を掛けずに自分で生活をしたいという、これが一つの大きな今は御要望がございます。その中で、私の専門分野になりますが、やっぱり口から自分が食べたいもの、おいしいものを食べたいということもよく聞きます。ですから、口からおいしいものが食べられるようになる、また好きな趣味ができる、そして御希望であれば自分が希望までお仕事ができるような環境づくりを、是非ともこれは政府としましてもこの令和の時代に合った、先ほどと同じですが、令和の時代に合ったこういう健康寿命の延伸を是非していただきたいと思っております。  そこで、ちょっと、よくこの健康寿命に関して諸外国とのいわゆる順位とか今の日本の在り方を言われますが、諸外国もどのような算出をしているか、教えていただきたいと思います。
  36. 宇都宮啓

    ○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。  諸外国、特に先進諸国でございますけれども、我が国と全く同じというわけではございませんが、先ほど大臣からも答弁ございましたように、諸外国についても我が国と同様の質問項目に対する回答を用いて健康寿命を算出してございまして、回答者の自己申告を基にして推計しているという点は同じでございます。
  37. 島村大

    ○島村大君 ありがとうございます。  今答弁ありましたように、特にOECDの主要国とかに関しましては、同じように、やはり国民に対してほぼ同じような調査をさせていただいて国別の健康寿命のデータを出しておりますので、今のところはやはりこの方法しかないかと思いますし、一つの大きなこれは指標になると思いますので、これは是非とも、三年に一度でございますが、できましたら、大規模調査ですのでなかなか一年に一回とはできないと思いますが、もしできたら例えば二年に一回とかやっていただけるといいと思いますし、また、よく、私が先ほど自分が言っておいてこう言うのもおかしいんですが、自分の県が何位だというのを皆さん結構気にするわけですね。  神奈川県も十位台をキープしているんですが、前回はたまたま女性が少し落ちてしまっているんです。ただ、順位は落ちていますが、健康寿命そのものは延びているんですよね。  そういうふうに一喜一憂するんではなくて、やはり、例えば十年間なら十年間のうち平均値がどうかとか、どのぐらいやはり延びているとか、そこを見ていただいて、ただ順位だけを見て、ああ、自分のところは高いとか低いとかじゃなくて、そこは是非とも見ていただきたいと思っております。  そこで、この健康寿命に影響する因子は厚労省はどう思っているのか、教えていただきたいと思います。
  38. 宇都宮啓

    ○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。  健康寿命に影響を与える因子につきましては、これまでも様々な研究がなされてございますが、個人の生活習慣から社会環境まで多岐にわたることから、その規定要因はいまだ十分に明らかになってはいないところでございます。  その中でも、今までに行われましたコーホート研究の成果といたしましては、喫煙、食生活、野菜摂取量あるいは果物摂取量など、また運動等の生活習慣、肥満、高血圧症などが健康寿命に影響を与える因子とされているところでございます。  これらの因子につきましては、平成二十五年より進めてございます国民健康づくり運動の健康日本21において健康寿命の延伸に向けた目標として既に掲げられているところでございまして、その改善に向けて取組を進めているところでございます。  また、有識者研究会でも、健康寿命に影響を与える因子について、その重要性を踏まえて有識者により議論がなされましたが、生活習慣等が健康寿命に与える影響は明らかとなりつつある一方で、社会的要因等が健康寿命に与える影響についての研究は蓄積途上であるという御指摘をいただいてございまして、このような指摘も踏まえまして健康寿命に影響を与える要因分析の研究を進めるとともに、そこで得られた知見を政策に生かして健康寿命の延伸につなげてまいりたいと考えてございます。
  39. 島村大

    ○島村大君 もう時間ですので、未来投資会議、そして骨太方針にも入っていますので、是非、健康寿命延伸に関しまして一層のお力をお借りしたいと思います。  ありがとうございました。
  40. 風間直樹

    ○風間直樹君 よろしくお願いいたします。  今日は、会計検査院に質問をいたします。五、六年前から毎年この決算委員会でやらせていただいている質問です。  配付資料を三枚お配りしてありますが、最初の一枚目、国家公務員法百六条の二十五第一項等の規定に基づく国家公務員の再就職状況の報告、平成三十年一月一日から同年十二月三十一日分を今日は質問の対象とします。  これは何かを簡単に言いますと、御案内のとおり、現在、国家公務員の再就職に関しては、中央官庁等の口利きによる再就職が禁止をされています。これは、今から十年ぐらい前ですかね、法改正になってそうなりました。それで、ただ、禁止はされているにもかかわらず、おととしでしたでしょうか、文科省で発覚をしましたように、役所の口利きによって大学に再就職をしていたというケースがあったわけです。キャリアの方もノンキャリアの方も口利きで再就職をしていた。こういうことが起きないように国会でチェックをしなきゃいけない。このチェックの一つの材料、判断データとして、毎年内閣官房が、各省庁の退職者がその後どこに、いつ、どういう役職で再就職をしたかを取りまとめまして、その結果を総務省のホームページに記載をする形で公表しています。  私の事務所では、毎年この決算委員会の時期になりますと、事務所の者がこの総務省のホームページを全部見まして、そこから、会計検査院を退職された方、今回のデータでは、平成三十年の三月末と平成二十九年の三月末、二年間にわたって、退職した方がその後どこに再就職をしたか、これをまとめて今日お配りの配付資料にしているということです。  私がこの質疑を始めたきっかけというのは、かつてこの委員会でも何度かお話をしていますけれども、五、六年前に我が耳を疑うような話を聞いたことがきっかけです。どういう話だったかというと、会計検査院の退職者が、会計検査院在職中に様々な役所に対して検査をするわけですね。自分が退職するときに、その役所の口利きで役所が所管をしている公的団体あるいは民間法人に再就職をさせてもらっているという話を聞いたのがきっかけです。  私は、まさかそんなことがあるはずはないだろうと思って、最初は御冗談をという対応をしたんですけれども、いや、風間さん、実はこういう話もあるんですよと聞かされたのが、かつて国の内部統制機関のトップをお務めになった方々がこの問題に関する非常に内密的な会話も、こういう会話も交わされたことがあるんだという話を聞きまして、ああ、これはどうやら笑って済ませる話じゃないんだということを感じ、そしてこの質疑を始めました。多分、今日この委員会でやるのが六回目か七回目の同種の質疑になると思います。  今日は、検査院長がさきの河戸院長から交代をされまして、この場で質問をさせていただくのはこの問題では初めてかもしれません。以前、検査官をお務めのときに一度この問題で所感を伺ったことがありますが、今日はそういった趣旨で質問をいたします。  それで、まず資料の一枚目について個別の確認をしたいと思います。  この配付資料は、先立って会計検査院の事務方に手渡しをしました。そして、検査院長によくしっかり答弁いただけるように準備をしておいてくださいとお願い済みであります。  資料は、それぞれ退職者のお名前欄には黒塗りをしています。個人情報になりますので、お名前を出すのはいささか不都合があるだろうと思ってそうしました。名前の欄の左側に番号が振っております。御覧のとおり、一番から十四番まであります。このうち、重複している方が複数いらっしゃいます。四番と五番の方は同一人物、六番と七番も同一人物、八番と九番、十番と十一番がそれぞれ同一の人物であります。つまり、四人の方が重複をしているということです。どういうことかというと、四人の方が複数の再就職先で職を得ているということであります。  ちょっと私がこの中の表で気になった方から数人まずお尋ねをしたいと思うんですけれども、離職時の官職というところを皆さん御覧いただきますと、お気付きのとおり、退職時の年齢は皆さん六十歳で一緒なんですが、この退職時の役職については、キャリアの方とそれからノンキャリアの方というのが大体一目瞭然でお分かりいただけるだろうと思います。  その中で、三番の方、離職時の官職が会計検査院の第五局長ということで、この方は恐らくキャリアだろうと思います。平成二十九年十二月末日に検査院を退職され、平成三十年の四月一日に岩手県庁に代表監査委員という形で再就職をされています。  検査院にお尋ねしますが、この方の再就職に関しては何らかの紹介やら口利きがあったんでしょうか。
  41. 柳麻理

    ○会計検査院長(柳麻理君) お答えいたします。  地方公共団体等に再就職する場合は、国家公務員法第百六条の二の規定等による再就職あっせんの禁止の適用の対象から除外されております。  本件は、岩手県から同県の監査委員として適当な人材の有無について本院に問合せがあったことから、これに協力して情報提供したものでございます。人選は岩手県において行われ、県議会の同意を得て選任されたものと承知しております。
  42. 風間直樹

    ○風間直樹君 ありがとうございます。  この質疑では、私、比較的淡々と一人一人の退職者についてお尋ねをしていきます。  かつて、この委員会で同様の淡々とした質疑をしていましたら、この質疑にどういう意味があるのかという場内発言が出たことがありますので、あらかじめ今日御臨席の先生方に御紹介しておきますと、まず国会として一つ一つを事務的に確認することが私は会計検査院を始めとする各役所に対する非常に強いチェックになると考えております。そのため淡々とやらせていただいています。  次にお尋ねします。  これ念のためですが、四番と五番の方、離職時の官職が検査院事務総長官房審議官、恐らくこの方もキャリアだろうと思います。再就職先の業務案内が弁護士業、そしてその地位が弁護士ということなので、恐らくこの四、五の方は弁護士の資格を持っていらっしゃる方だと思うんですが、念のため伺います。この方に関しては、再就職に当たって検査院その他の役所による紹介というのはあったんでしょうか。
  43. 宮内和洋

    ○説明員(宮内和洋君) 個別の事項でございますので、事務局から御説明させていただきます。  四番、五番でございますが、この者、なお、キャリアではございません、ノンキャリアでございます。それから、法曹資格を持っております。  お尋ねの経緯でございますが、当該元職員につきましては、国家公務員法第百六条の二十三の規定等に基づく本人からの届出によりますれば、届出事項は、氏名、離職時の官職、再就職先の名称等とされておりまして、再就職の詳細な経緯は届出事項とされておりませんことから、再就職の詳細な経緯については本院は承知しておりません。  会計検査院におきましては、届出内容を確認することに加え、届出者本人から、当該再就職に関し、再就職活動を始めた時期や国家公務員法第百六条の二の規定に違反した事実の有無について確認するなどしており、その結果、国家公務員法等に違反する事態ではないと理解しております。  以上でございます。
  44. 風間直樹

    ○風間直樹君 続けてお尋ねします。  六番、七番、この方も同一人物ですが、離職時の官職が検査院の第二局監理官付業績検査計画官と。恐らくノンキャリでいらっしゃるのかなという感じがしますけれども、再就職先が、一つはパブリックコンサルタント株式会社専務取締役、もう一つが安田建設株式会社、同じく専務執行役員ということです。  私が今まで見てきたケースでは、ノンキャリなのかキャリアなのか分かりませんが、仮にノンキャリアだとこの方がすると、複数の再就職先で職を得られるというのは極めて珍しいケースかなと思うんですが、このケースでは各省庁ないし会計検査院からの紹介、口利きといったことはあったんでしょうか。
  45. 宮内和洋

    ○説明員(宮内和洋君) 六番、七番についてお答え申し上げます。  なお、この職員はキャリアでございます。  六番、七番、いずれにつきましても、先ほど申し上げましたとおり、国家公務員法百六条の二十四の規定等に基づく本人からの届出によれば、届出事項は、氏名、離職時の官職、再就職先の名称等とされておりまして、再就職の詳細な経緯は届出事項とされておりませんことから、再就職の詳細な経緯については本院は承知しておりません。  会計検査院におきましては、届出内容を確認することに加え、届出者本人から、この二つの再就職に関し、再就職活動を始めた時期や国家公務員法第百六条の二の規定に違反した事実の有無について確認するなどしており、その結果、国家公務員法等に違反する事態ではないと理解しているところでございます。
  46. 風間直樹

    ○風間直樹君 毎年同じ質問をし、大体毎年同じ答えをいただくということで、非常にインターネット等で御覧の国民の皆さんも、何か単調な質疑を風間はやっておるなと思う方がいらっしゃるかもしれません。  しかし、こうした質疑が後になって実は非常に大きな意味を発揮するケースがあるわけでして、例えば一昨年の文部科学省で発覚した口利きによる天下りのケース。もしあのケースで、あれが発覚するに先立って同種の質疑が文科委員会なりで行われていたとすれば、そのとき文科省がどういう答弁をしたのか、その答弁が後になって実は国会に対する虚偽答弁だったという可能性もあのケースでは出てきたかもしれないということでありますので、淡々とやらせていただいています。  次の方についてお尋ねします。  八番と九番、同一人物ですが、離職時の官職が検査院第五局上席調査官、キャリアなのかノンキャリアなのかを伺います。同時に、再就職先が、学校法人日本医科大学監査室室長、そしてもう一つ、株式会社医大サービス監査役、この方に対しては、再就職に当たって役所ないし会計検査院からの紹介や口利きはあったんでしょうか。
  47. 宮内和洋

    ○説明員(宮内和洋君) お答え申し上げます。  八番、九番でございますが、当該元職員はノンキャリアでございます。  そして、再就職の経緯についてでございますが、国家公務員法第百六条の二十四の規定に基づく届出事項は、氏名、離職時の官職、再就職先の名称等とされておりまして、再就職の詳細な経緯は届出事項とされておりませんことから、再就職の詳細な経緯について本院は承知しておりませんが、本院におきましては、届出内容を確認することに加え、届出者本人からこの二件の再就職に関し、再就職活動を始めた時期や国家公務員法第百六条の二の規定に違反した事実の有無について確認するなどしており、その結果、国家公務員法等に違反する事態ではないと理解しているところでございます。
  48. 風間直樹

    ○風間直樹君 ありがとうございます。  次の方ですが、十番と十一番、同一人物です。最終官職が検査院第一局司法検査課長、キャリアかノンキャリアかをお尋ねします。その上で、再就職先が共和コンクリート工業株式会社で、この方は同じこの会社の中で顧問という役職と常務という役職、二つを得ていらっしゃいます。この方の再就職は、官庁ないし会計検査院の紹介あるいは口利きによるものでしょうか。
  49. 宮内和洋

    ○説明員(宮内和洋君) お答えいたします。  十番、十一番についてでございますが、この元職員はノンキャリアでございます。  それから、二つの役職ということでございましたが、これは一旦顧問として再就職した後に社内においてポストの変更があったものというふうに理解しているところでございます。  再就職の経緯でございますが、国家公務員法の規定に基づく届出事項が氏名、離職時の官職、再就職先の名称等とされておりまして、再就職の詳細な経緯は届出事項とされておりませんことから、再就職の詳細な経緯については本院は承知しておりませんが、本院におきましては、届出内容を確認することに加え、届出者本人から、当該再就職に関し、再就職活動を始めた時期や国家公務員法第百六条の二の規定に違反した事実の有無について確認するなどしており、その結果、国家公務員法等に違反する事態ではないと理解しているところでございます。
  50. 風間直樹

    ○風間直樹君 ありがとうございます。  では、次の方、十二番の方、最終官職が検査院の事務総長でいらっしゃいます。キャリアですね。再就職先が株式会社エヌ・ティ・ティ・データ、役職が常勤監査役ということで、ちょっとこれは、この会社名、エヌ・ティ・ティ・データという会社なんですが、過去にも、私の記憶では検査院のキャリアの方が再就職、別の方がしていた記憶がございます。数年前、本会議でもお尋ねしましたが、検査院の再就職者に関しては、複数の方が同一先、いろんな例えば学校法人だったり民間企業だったり、同一先に複数の方が再就職されるケースがあるもので、もしかしたら検査院の指定ポストがあるのかなという認識も私は持っているところでありますが、ちょっとそのことも併せてお尋ねをします。  この方、キャリアだと思いますけれども、再就職に当たっては省庁ないし検査院の紹介あるいは口利きがあったか、そして、このエヌ・ティ・ティ・データに過去も会計検査院からキャリア、ノンキャリアの方が再就職をしているのではないか、以上お尋ねします。
  51. 宮内和洋

    ○説明員(宮内和洋君) お答え申し上げます。  当該元職員キャリアでございますが、国家公務員法の規定に基づく届出事項が氏名、離職時の官職、再就職先の名称等とされておりまして、再就職の詳細な経緯は届出事項とされておりませんことから、再就職の詳細な経緯については本院は承知しておりませんが、届出内容を確認することに加え、届出者本人から、当該再就職に関し、再就職活動を始めた時期や国家公務員法第百六条の二の規定に違反した事実の有無について確認するなどしており、その結果、国家公務員法等に違反する事態ではないと理解しているところでございます。  それからまた、同社に過去にも再就職があったのではないかというお尋ねでございますが、国家公務員法の規定による届出等により把握しているところでは、当該再就職先についてはこれまで同人以外の元職員が再就職しているケースは承知していないところでございます。
  52. 風間直樹

    ○風間直樹君 次にお尋ねします。  最後、十四番ですが、最終官職は検査院事務総長官房審議官ですね。キャリアの方かノンキャリアの方か。そして、再就職先が神奈川県臨海鉄道株式会社、監査役として再就職をされています。この再就職に際しては省庁紹介、検査院の紹介ないし口利きがあったのかどうか、お尋ねします。
  53. 宮内和洋

    ○説明員(宮内和洋君) お答え申し上げます。  当該元職員キャリアでございます。  再就職の経緯についてでございますが、国家公務員法の規定に基づく届出事項が氏名、離職時の官職、再就職先の名称等とされておりまして、再就職の詳細な経緯は届出事項とされておりませんことから、再就職の詳細な経緯については本院は承知しておりませんが、会計検査院におきましては、届出内容を確認することに加え、届出者本人から、当該再就職に関し、再就職活動を始めた時期や国家公務員法第百六条の二の規定に違反した事実の有無について確認するなどしており、その結果、国家公務員法等に違反する事態ではないと理解しているところでございます。
  54. 風間直樹

    ○風間直樹君 ありがとうございます。  配付資料の二枚目、三枚目についてお尋ねします。  これも毎年この委員会でお尋ねしている内容でして、毎年、検査院が決算検査報告書という非常に分厚い、電話帳のような報告書を出しています。各議員のお部屋にもこれ毎年来るわけですけれども、その報告書を一枚一枚めくりまして、省庁別の個別の検査結果を私の事務所で調査いたしました。その結果取りまとめたのがこの表です。  どういう見方をするかといいますと、まず左に法人・団体名が載っております。その次に検査院決算検査報告書(年度)という欄がありますが、これは、例えば一番上の新エネルギー・産業技術総合開発機構でしたら、調べた過去十二年度分ですかね、平成十八年から平成二十九年度分のこの決算検査報告書の中に、この機構が、これ毎年何らかの問題があって指摘、掲載をされているということであります。所管省庁が経産省と資源エネルギー庁。その右側に三名という数字がありますが、これは平成十八年度から二十九年度までに検査院のOBが合計何人ここに再就職をしたかという人数です。その右側の年月日、これはその三人がここに再就職をした年月日、一番上でしたら平成二十五年四月一日、そしてお二人目が平成二十七年十月一日、三人目が平成二十九年四月一日ということであります。  ざっと法人、団体名が一番から十四番まで並んでおりまして、その中に、毎年この十八年度から二十九年度まで登場する団体が三つあります。今の新エネルギー・産業技術総合開発機構、そして三番目の科学技術振興機構、そして九番目の東京地下鉄ということなんですね。  時間の都合もありますので、今日はこの三つの法人、団体についてお尋ねをします。  これら、毎年検査院自身の検査報告書の中で国費の使い方に関してこの三団体については毎年問題がありますよと指摘されている団体なんですが、そこに検査院から再就職をしている方がいらっしゃると。新エネルギー・産業技術総合開発機構の場合は三名、科学技術振興機構の場合は二名、そして九番目、東京地下鉄の場合は二名ということなんですが、これ、ちょっと検査院長に直接お尋ねしますけれども、これ問題ないんでしょうかね。  といいますのは、検査院が決算検査報告書の中で、例えば三番目にしましょうか、科学技術振興機構には国費の使い方に関してこういう問題がありますよと指摘をした、その中で、平成十八年から平成二十九年度まで毎年指摘をしているんだけれども、平成二十一年四月と平成二十六年四月、お一人ずつここに再就職をしている方がいると。  これ、どうなのかなと。検査院が問題を指摘している団体ですから、そこに誰か検査院のOBが再就職をするということは何らかの利害関係を疑われかねないケースだと思うんですが、その辺、院長、どんなふうにお考えでしょうか。
  55. 柳麻理

    ○会計検査院長(柳麻理君) 会計検査院の職員は一般職の国家公務員として国家公務員法の適用を受けており、会計検査院としては、当然のことでありますが、職員の再就職について、この国家公務員法の退職管理の諸規定を遵守し、職員の営利企業等への再就職あっせんは一切行っておりません。  国家公務員法では職員であった者が利害関係企業等に再就職すること自体を規制していないこと、元職員の職業選択の自由を制限するおそれがあることから、会計検査院として、国家公務員法の規制を遵守した上で検査対象の団体等に再就職することをやめさせることは難しいと考えております。  会計検査院は、元職員が在籍する検査対象の団体等であっても厳正な検査を実施して、不適切な事態があれば指摘をして検査報告に掲記しているところであり、検査に影響を及ぼすことはございません。委員も御承知のとおり、会計検査院の検査活動は非常に事務総局において厳正に行われており、さらに、検査官会議で更なる審議を行って、厳正に検査を行っているところであります。  会計検査院としては、今後とも厳正な検査を実施していくことが極めて重要と認識しておりまして、国家公務員法を遵守することはもちろんのこと、検査に影響を及ぼすようなことや国民の信頼を損なうことがないよう、引き続き努力してまいります。
  56. 風間直樹

    ○風間直樹君 私、常任委員会は財政金融委員会に所属していまして、ここ数年、森友問題、加計問題、随分やりました。  たしか昨年度の検査院の決算検査報告に対して、決算委員会での昨年度の質疑の最終盤に、決算委員会から、参議院から会計検査院に対して叱責をしたんですね。非常に厳しい叱責でした。要するに、森友問題で検査院が参議院が要請した検査内容をしっかりと果たさなかったという趣旨の叱責をした。私も委員会室でこの叱責を読み上げる決算委員会のある委員の方のお話を聞いていましたけれども、私自身、背筋がおのずと正されるほど非常に厳しい内容でした。  つまり、あの森友での叱責に表れているように、今院長おっしゃったとおり、検査院というのはやはり真面目な職員が大勢いらっしゃって、特に現場の職員ほど、もう税金の使い方に不公正があってはならないという使命感を持って日常非常に努力をしていただいている、私はそのことに大変深い敬意と感謝の気持ちを持っています。ただ、上部に行くとやはり各役所との付き合いが出てくることも、これは間違いないんですね。  例えば、その付き合いの一端は、検査院に対して財務省から主要ポストに出向者が来ていますね。これも付き合いの一つだろうと思います、必要な付き合いかもしれませんが。ですので、そういう付き合いの中で様々なしがらみが生じる可能性もあるから、こうした質疑を今日この場でしております。  院長、あれですか、これ今、国家公務員法では検査院の決算検査報告で問題を指摘した団体に対して検査院の職員が再就職することは禁じられていないのでということをおっしゃいましたけれども、私はそれは非常にちょっと問題発言かなと思って今聞いていたんですけれども、検査官会議で今御答弁されたことが話し合われたことがあるんでしょうか。つまり、こうした検査院自身が決算検査報告でこの団体に対する公費の使い方には問題があるねと言ったところに当の検査院の職員が再就職している、この問題に関して話し合われたことはあるんでしょうか。
  57. 柳麻理

    ○会計検査院長(柳麻理君) 委員御指摘の点は、会計検査院の中でも非常に厳正に受け止めております。森友の問題等でも、改ざんの文書等で非常に検査活動に支障が起こったこと等についても厳しく反省をしているところであります。  そして、検査官会議では、事務総局が何重にも審議を行ったことを踏まえて、それぞれの案件についていろいろなことを質疑を行い、そしてその所見が適正であるかどうかについて厳格に審議をしているところであります。  もちろん、国民の信頼の上に会計検査というものを厳正に行わなければならないということは上層部であっても非常に厳しく受け止めているところであり、いろいろな御批判に対しても真摯に受け止めているところであります。  今後とも、検査を厳正に国民の目線に立って行っていくということを努めてまいりたいと考えております。
  58. 風間直樹

    ○風間直樹君 財政金融委員会で見ていまして、財務省と会計検査院の関係というのは非常に難しいんだなと感じました。  つまり、財務省も検査院も同格なんですよ。どちらが上じゃない。財務省に対して国会は上ですね、国権の最高機関ですから。ただ、検査院は、内部統制機関といえども各役所と同格の立場であります。同格の立場の組織が同格の立場の役所に対してチェックをすることは、これ容易ではありません。  私は、会計検査院に関しては、国会に組織を移した上で会計業務を始めとする行政監視に当たらせるべきだという考えを持っていますので、そのことを提案し、質疑を終わります。  ありがとうございました。
  59. 小川勝也

    ○小川勝也君 立憲民主党・民友会・希望の会の小川勝也でございます。  今日は二十分の時間でありますので、少ない質問数でありますけれども、内容が非常にマニアックな内容でありますので、少し前置きで説明をさせていただいて、多くの委員に御理解をいただけるように補足をさせていただきながら質疑を進めさせていただきたいと思います。  今日のテーマは、ネオニコチノイド系農薬、それと除草剤グリホサートの規制についてであります。  私は、農林水産委員会をベースにいたしまして、この農薬問題もずっと取り組んでまいりました。ダイオキシンの問題が起きてホウレンソウが危ないということがいろいろ議論になりまして、ダイオキシン規制法が議員立法でできました。これは参議院の国土・環境委員会というところから発議をされましたけれども、その発議者の一人でもありました。  そのダイオキシンをめぐる様々な化学物質の問題の先駆けとなったのは、レイチェル・カーソンさんの「沈黙の春」という本でありました。これは、歯科医師である委員長、ああ懐かしいという顔をされておられましたけれども、いわゆる化学物質DDT、これが人間にとって非常に影響を与えたということでありました。そしてその後、シーア・コルボーン博士が、我が奪われし未来、「アワー・ストールン・フューチャー」、これで環境ホルモンのいわゆる人間の発育等への影響、生殖活動の低下に対する影響などもしたためたわけであります。  その流れでこの分野をずっと責任を持って質問させていただいておりましたけれども、農薬は農家の方々が主に使いますので農林水産委員会で質疑をするわけでありますけれども、この規制は実は厚生労働省の所管であります。あるいは様々な人間の影響でありますと、いわゆる食品に含まれているので食品安全委員会の所管である、あるいは消費者をめぐる規制でありますので消費者庁が関係するなどということで、農林水産委員会では肩透かしを食らうケースが非常に多かったので、毎年一回のこのケース、決算委員会で質問するのを非常に楽しみにさせていただいているところであります。  ネオニコチノイド系農薬、なぜ有名になったかといいますと、蜂の蜂群崩壊、蜜蜂に影響を及ぼしたということであります。蜜蜂は非常に優秀、上等な動物であって、その神経に影響を受けていわゆる巣に戻れなくなった、あるいは自分たちの群れそのものが崩壊をされるというのがこのネオニコチノイド系農薬の影響を受けているんじゃないかという議論が今も続いているわけであります。  そして、農薬の世界はまた難しいわけでありまして、これは人類の発達、そして発明、文化のどんどん積み重ねで、有機リン系、カーバメート系、ピレスロイド系、マクロライド系、様々な、同じ農薬ばっかり使ってると耐性が起きて効かなくなるんです。ですから、順繰りに使ったり、あるいは新しいものを開発したりということで、ネオニコチノイド系というのが大変有り難く、いろんな分野で使われています。  そのネオニコチノイドというのは、名前に御理解のある方がもうそっちにもおられますけど、ニコチノイドというのはニコチンということでありますので、ニコチンのような物質というのが由来であります。  そして、付け加えますと、二〇一三年の十二月に、欧州食品安全機関はネオニコチノイド系農薬に子供の脳の発達に異常を起こすというふうに勧告をして、欧米の一流紙に大きく報道されて、世界の研究者もいろんな研究を続けているけれども、日本ではまだそんなに多くの研究者がたくさんの研究成果を著しているわけではありませんけれども、国から予算を出していただいたということもあって、黒田洋一郎先生御夫妻がこの「発達障害の原因と発症メカニズム」という、私のような浅学非才の者にはとても難しいこの本が出されているわけであります。  そして、もう一点のこのグリホサートというのは、いわゆる作業効率を非常に良くする農薬であります。これは、小麦とか大豆とか、茎があって葉っぱがあって実がなるという作物の収穫をするときに、例えばアメリカ合衆国を例に取りますと、非常に広大な圃場で、物すごく大きな面積で小麦やトウモロコシや大豆を刈るわけでありますけれども、そのとき、だだだだだだだだっと大きな収穫機械で刈るときに、草は枯れていた方が収穫がしやすいということで、非常に重要な役割を果たしています。  ちなみに申し上げますと、そのグリホサートは、日本のホームセンターにもよく売っている、日本人も多く使っている除草剤であります。そして、これがラウンドアップとかいう名前で使われているので、御案内の方も多いかと思います。  農家以外の方もたくさん使いますので、昨年八月、ジョンソンさんというアメリカの学校の用務員の方が校庭にラウンドアップを仕事でまいて、二十回まいたのでがんになったということでアメリカ合衆国で裁判に訴えましたら、裁判所は陪審員の審査で三百二十億円の支払を命じたと。裁判官が後に判決を見直して、がんになったという因果関係を認めて八十七億円に賠償金額を減額したということであります。  これが背景にあって、私たちの国の、もう時間がなくなってきますけれども、厚生労働省はこういうホームページ、そして、資料に付けさせていただきました、残留農薬の基準値決定までの概略ということで。その後に何て書いてあるかというと、日本の残留農薬等の基準は国際的に見て厳しいと聞いていますがというQを厚生労働省のホームページで作っているんです。  私はそれに真っ正面から反論するつもりはありませんけれども、二番目の資料を付けさせていただきました。  欧州はもう厳しくしている、ネオニコチノイド系農薬はなるべく使わないようにと言っているんだけど、日本だけがこのゆるゆるの基準で、当委員会でこの資料を出させていただいているような緩さなのに、厚生労働省は、日本の残留農薬等の基準は国際的に見て厳しいと聞いていますがと、そうしたら答えは、いやいや、それぞれの国で基準を決めていますので、それぞれの分野で高いものも低いものもありますよというふうに、まあ適当な数値を載せているわけであります。  それで、いろいろ質問しようと思っていましたけれども、この期に及んで、そのグリホサートの残留基準について、我が国では、平成二十九年十二月二十五日の大臣官房審議官の公印省略の通達で小麦の残留基準値をどう変えましたか、事務方にお答えいただきたいと思います。
  60. 宮嵜雅則

    ○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。  今御質問のありましたグリホサートにつきましては、二〇一七年十二月、その残留基準値につきまして、小麦、キャベツ等の対象農作物への使用方法の追加に伴いまして農林水産省から基準値変更の依頼があったことから、実際の使用方法による残留濃度に基づき改正を行ったところでございます。
  61. 小川勝也

    ○小川勝也君 何倍から何倍に変えましたかというふうに聞いています。  小麦と、併せて、その他の穀類の前にあるソバについてもお答えをいただきたいと思います。
  62. 宮嵜雅則

    ○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。  ちょっと今手元にある数値ということで、小麦につきましては五ppmから三〇ppmに改正をしているところでございます。ソバにつきましては、〇・二ppmから三〇ppmに改正しているところでございます。
  63. 小川勝也

    ○小川勝也君 世界が厳しくする流れの中で、この例えばグリホサートは中国なんかでも非常に厳しくしていると聞いています。日本だけが逆行しているんですね。  私が申し上げたいのは、しっかりと機敏に対応してほしいということであります。  冒頭、一枚目の資料に付けましたこの日本の基準決定、この基準決定の仕方について簡単に説明をしていただくと同時に、例えば諸外国でこんなことがあった、事件があった、誰かが病気になったということで早急に見直す仕組みはないのかどうか、これを併せてお伺いをしたいと思います。
  64. 宮嵜雅則

    ○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。  食品中の農薬の残留基準に当たりましては、まず、農水省から農薬の登録申請に係る残留基準の設定の依頼が厚労省に行われる、あるいは製造企業等から国内で使用されている農薬の残留基準の設定要請等が行われます。それを受けて、厚生労働省から食品安全委員会に対して食品健康影響評価を依頼します。その後、食品安全委員会の評価結果を踏まえ、さらに、定められた使用方法で農薬が適正に使用された場合の残留試験の結果、国際機関であるコーデックス委員会の国際基準等に基づきまして、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の審議を経て、パブリックコメントも行った上で、人の健康を損なうおそれがないように設定しているところでございます。  今委員から御指摘がありました農薬等の安全性に関する知見の収集につきましては、厚労省におきまして、農水省、食品安全委員会等関係府省と連携して行っているところでございますが、収集した情報や外部からの指摘について、専門家の意見も踏まえ、新たな重要な知見としてリスク評価が必要と考えられた場合には、食品安全委員会に再度のリスク評価を依頼することとしております。その結果に基づき、必要に応じて残留基準値を見直す等の対応を取ることとなります。
  65. 小川勝也

    ○小川勝也君 この答弁だけでもうお分かりいただけると思うんですが、農林水産省が出してくるんだと、農林水産省は厚生労働省が決めるんだと、いつもこの水掛けばっかりしているんですね。  それで、多くの衆参の同志がこのことに非常に憂えています。ですので、衆議院の同志がいわゆる質問主意書、これは閣議決定を得て答えが出てきますので、一応、閣僚の皆さんも関係していることになっています。平成三十一年二月六日に川内博史さんが提出したネオニコチノイド系農薬等に関する質問主意書、この答えが、平成三十一年二月十五日に大島理森衆議院議長が受領しています。  両大臣にお伺いをいたします。この質問主意書及び答弁、見たことはありますか。簡潔にお答えください。
  66. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 質問主意書は最終的に私が決裁しますので、必ず質問主意書について私は決裁しますから、そこは、そこは記憶によれば、それいつですかね、私はそんな話は聞いたような気はしますよ、そこは。
  67. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 申し訳ありませんが、所管事項ではなかったので、私は拝見しておりません。
  68. 小川勝也

    ○小川勝也君 この質問主意書の答弁書は閣議決定ですよ、皆さん。担当している両大臣がこれなんだ。  三枚目のペーパー見てください、資料を。  先ほど、ネオニコチノイド系農薬は何で有名になったのか。これは、蜂に影響するというふうに言われたから有名になったと言われています。しかし、この先ほど御紹介をさせていただいた黒田御夫妻の研究によって様々なデータを集められたところ、これは文部科学省から出された、提供された資料です。平成五年くらいから我が国でネオニコチノイド系農薬が使われ出しました。そして、学級においてちょっと変わった子がいるなという子たちが様々な障害の中で病名を割り振られたということを差し引いても、このグラフが証明をしているということは、ネオニコチノイド系農薬に限らず、農薬やそのほかの化学物質やそのほかの環境の複合汚染が原因であるということがもうほぼ分かるわけであります。  そして、ついでにその次のページも見てください、四ページ。東京オリンピック・パラリンピック、日本の農産物は世界で最も安心、安全できれいでおいしい、だから世界の皆さんに喜んでいただけるんだと勘違いをしている方が多数おられますけれども、見たとおり、日本は世界第二位の農薬大国です。先ほどアスリートの皆さんのドーピングの問題がありました。アスリートの皆さんはぴりぴりしている。化学物質、農薬、絶対食べたくない。だから、彼らは有機農産物をふだんから食べているのは、これは当たり前のことであります。それがこの私たちの国が遅れている現状であります。  そして、質問主意書をしっかり見ていただきたい。そして、この国で何が起こっているのか。子供たちの未来をしっかり守るのは政治家の役割です。ですから、厚労大臣そして宮腰大臣、農薬の再評価と規制に向けて、白なら白、黒なら黒でいいです、しっかり調べて国民が安心できるような行政にしてほしい。例えば二枚目のこの紙が、日本は農薬については厳しい国ですよねなんて、そんなやらせでホームページに書いている場合じゃないですよ。しっかりと、EUや諸外国に追い付けるような、安心な食生活を国民が送れるような、子供たちに安心を与えられるような行政にしてほしい。  厚労大臣から一言だけ答弁をいただきたいと思います。
  69. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 先ほどこの残留農薬基準の説明もありましたが、どういう形でやれるか。我が国というのは、もう既に先生からお話がありましたけど、食品中の農薬の残留基準、これは食品安全委員会が専門的、客観的な見地から影響評価をして、そして、それを踏まえて、人の健康を損なうおそれがないように設定する、これが一つの基本的な仕掛けであります。その際には薬事・食品衛生審議会の審議を経て設定されます。そして、定められた使用方法で農薬を適正に使用した場合の残留試験の結果、あるいは国際機関であるコーデックス委員会における食品に関する国際基準、こういうことを判断して決めているわけであります。  引き続き、農林水産省あるいは食品安全委員会等の関係府省と連携して、農薬の安全性に関する知見の収集等を行って、そして科学的知見に基づいて適正に残留基準の設定を行っていきたいと思います。
  70. 小川勝也

    ○小川勝也君 やれることをやってください。それから、農林水産大臣には農林水産委員会でしっかりお願いをしてありますので、三大臣で連携をして、やれるべき再調査、あるいは前倒しでやっていただければというふうに思います。  ちなみに、国がやらないことを埼玉県がやってくれています。ネオニコチノイド系殺虫剤が川に流れて検出されているということであります。相当な使用量であります。  宮腰大臣は超党派の有機農業議員連盟の会長さんで、私もメンバーであります。有機農業を増やしていく、子供たちに安心、安全な野菜や農産物を食べさせるというのは、これは正しい方向性でありますので、宮腰大臣が閣内にいるときに革命を起こしてください。一言だけ。
  71. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 学校給食などにおいても、有機農産物あるいは地場産の農産物を扱おうという動きも出てまいりました。特に、有機農産物を生産しようということで、市町村のネットワークづくりが今始まろうとしております。  国内においてもそういう動きもようやく出てきたということでありまして、また、有機農産物を生産する農地の割合が一%に満たないという状況ではあるものの、世界の流れはやはり有機、オーガニックに向きつつあるということを踏まえて、国内においても関係の生産者あるいは流通、販売に携わる方々がこのオーガニックの、なかなか日本のこの高温多湿、高温というか多湿地帯で水田を中心とした農業が行われている中にあってオーガニックというのはなかなか難しい問題、課題ではあるものの、その方向に向かってやはり努力していく必要があるのではないかというふうに考えております。
  72. 小川勝也

    ○小川勝也君 終わります。
  73. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会、矢田わか子です。  まず、今日は、公的機関における障害者雇用の問題についてお伺いをしていきます。  昨年、中央省庁等の公的機関において、障害者に該当しない人が障害者として雇用され、国の二十八の行政機関で三千九百人、地方自治体などでは約三千八百人、計七千七百人の水増しがあったという事実が判明をしております。  この問題を受けて、政府は、中央省庁の法定雇用率を達成するために、二〇一九年度末までに約四千人の障害者を採用する計画を立てられ、そして本年四月までに、私たちが調査した結果、二千七百五十五・五人ですね、短時間の方を〇・五とカウントすると、ということでその採用を決められております。また、省庁への監督を強化する内容を含めた障害者の雇用促進法の改正案、国会に提出されています。  この件に関しての質問ということになります。  まず、第一の問題なんですが、採用されたこの二千七百五十五・五人、そのうち民間企業を辞めて、私たち懸念していた、辞めて省庁に入ったという方が三百三十七人、今約一二%に上っているということであります。これからも非常勤職員を中心に障害者の採用が進む中で、民間企業を辞めて官庁に入る、就職していくということが増えていくということは安易に予想されることであります。  職業選択の自由は当然あるとはいいながらも、民間側からすれば、採用業務や職業の教育、職業環境の整備等にも多大な労力を払ってきたという経緯もある中で、言わば引き抜きのような形で転職されてしまうということについて、予算委員会等でもこの問題、もし引き抜かれた場合、法定雇用率に達しなかったときに、本当にその追加金を企業に求めるのかということで質問してきたと思います。  民間企業としてその穴埋めをやっぱりするのに力をこれから注がなければいけないということを考えたときに、本当に、厚労省としても、退職者が出ていくその民間企業に対してどのような配慮措置を考えておられるのか、現在の状況をお聞かせいただければと思います。
  74. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 各府省の採用状況調査結果などを踏まえると、今委員から御紹介がありましたが、公務部門における障害者の採用、これは多様な入省経路で行われました。ただ、多様な入省経路、民間からの離職、あるいはハローワーク経由の応募、あるいは公務部門非常勤からの離職、あるいは就労支援機関経由の応募と、多様な入省経路で行われておりましたが、委員がおっしゃられたとおり、三百三十七人の方が民間企業を離職して採用を一旦されました。その意味では、影響が生じている企業も一定程度あるものと考えております。今回の調査では立法、司法機関や地方自治体における採用状況などが含まれておりませんので、今、更なる実態把握に努めております。  そして、その上で、雇用率未達成の民間事業主に対しては、法令上の行政措置、要は計画作成命令などの法令上の行政措置は猶予しながら、ハローワークにおけるチーム支援、これを今後速やかに実施することによって、民間における障害者雇用に係る支援の強化を検討しております。  具体的には、次のような支援を積極的に展開したいと思っております。  主要なハローワークに障害者雇用特別相談窓口を設置して、事業主からの申出、相談に積極的に対応するとともに、障害者雇用推進コーディネーターを中心に関係機関などを構成員とする障害者雇用推進チームを結成いたします。そしてさらに、事業主のニーズを踏まえた求職者の選定、開拓による欠員補充などの雇入れ支援、職場定着に向けた雇用管理改善に関する助言、指導、助成金の活用促進など、積極的に対応していきたいと思います。  今後とも、更なる実態把握に努めて、どのような対応を行っていくか、更に検討していきたいと思います。
  75. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 私が大臣にお聞きしているのは、法定雇用率、今企業で二・二ですか、という雇用率がある中で、転職していくことによってそれが満たされない場合、一人当たり五万円の追徴課税を、課税というか、そういった交付金を取るのかどうかということなんです。  私も企業で人事の経験ありますけれども、身障者の方を採用していこうと思うと、長年掛けて学校とも関係築いて、是非こういう人材欲しいんだということをもう本当に長い年月掛けて、ずっとその信頼の下で採用するというサイクルを回しながら、そして入ってきた人たちに本当に懇切丁寧に御指導しながら、一人の仲間として一緒に頑張ろうねということで育成していくというプロセスを踏むわけですよ。  そういう方が、条件見たらやっぱりそれは国家公務員がいいですよということで、私たちも、それは企業側も反省しなくちゃいけない側面あるのかもしれませんが、そうして抜かれたときに、単にハローワークで相談コーナーを新設すると言われてもやっぱり納得できるものではないと思いますし、今回は、大変申し訳ありませんが遡ると、今年になって発覚した毎月勤労統計の不正問題と私はちょっと同様の課題をはらんでいると思っていまして、あれも結局、不正によって追徴する、その保険金が八百億ですか、出て、そのうちの百九十五億は事務手数料、システムの改修費だとかその人たちの住所を拾い上げる事務改修費として百九十五億円ですよ、これも労働保険の特別会計積立金から出すということで、これは総じて行政の不備によることを私は民間に押し付けていることになるんじゃないかという気がしてなりません。  やっぱり行政は真摯に反省をした上で、民間がしっかりとやってきたことに対する尊重というか、していただいた上で、もう一度戻しますが、この身障者の雇用についても、今回はやはり引き抜きというか、変わった方に対して、足らなくても追徴のその交付金は、納付金は取らないというふうなぐらいの御決断はやはりしていくべきだというふうに思いますので、御要請をお願いしておきたいというふうに思います。  それと、もう一点懸念しているのは、知的障害者の採用の問題です。  今回、この採用の内訳を見させていただきますと、精神障害者が千四百人と五割以上を占めています。次いで身体障害者が千三百二人、四七・二%、知的障害者は僅か五十三・五人ということで、一・九%しかいないということでもあります。今後、そうした公的機関に対する知的障害者の方の採用、積極的にやはり取り組むべきというふうに思いますが、やはり採用試験、同じことやっていてもそれは知的障害者にとってはかなりのハードルが高いものですから、バラエティーに富んだ、民間も工夫しておりますけれども、そういう採用の在り方を考えるべきかと思いますが、いかがでしょうか。
  76. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 今、知的障害者のお話、委員からお話がありました。基本的には、障害者雇用の促進に当たっては、障害特性に応じた働きがいのある職場環境づくりに取り組む、これが重要だと考えています。  今年三月の関係閣僚会議で取りまとめられた取組方針においては、「人事院の統一選考試験に限ることなく、それぞれの障害特性も考慮した各府省等の個別選考や非常勤職員の採用を行う中で、知的障害者・精神障害者・重度障害者についても積極的な採用に努める。」ということを取組方針で定めております。そして、このような方針を踏まえて、各府省において知的障害者などの雇用に取り組んでいただいております。また、厚生労働省としても、知的障害者の積極的な採用について努めていただくように、各府省に対して、内閣人事局、人事院との連名で依頼をしております。  さらに、厚生労働省としては幾つか取組をしておりますが、例えば、知的障害者の採用と職場定着の進め方に関する雇用促進セミナーの開催、あるいは知的障害者の雇用に積極的に取り組む企業の現場見学会の開催、あるいは知的障害者の雇用に関する様々な事例、いい事例もありますので、そういう事例を各省庁に対して支援するという形で今動いております。  今後とも、やはり大事なのは障害者の皆さんが安心してその希望と能力に応じて活躍できる職場づくり、これが大事だと思いますから、そういう職場づくりを推進していきたいと思います。
  77. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  厚生労働省は、各企業からしてもお手本となるべき省庁の一つであると思います。是非、行政機関においては、そういう知的障害者の方々がやっぱりきちんと能力を発揮をしていただけるように、その受入れ、どんな仕事であればそういう方々に適性があるのかという適性分析や、それから配置した後の環境整備等も含めて、是非旗振り役をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。  続いて、医療費の適正化について触れます。  高齢化に伴って、国民医療費、毎年伸び続けております。国や地方の財政を圧迫しているとともに、それぞれ公的医療保険も財政的な問題を抱えています。先ほど自民党の委員の方からもいろいろと御意見ありましたけれども、特に今日はその中でも薬の問題を取り上げていきたいというふうに思っています。  薬価の基準の問題なんですけれども、今日、資料一をお配りしておりますとおり、薬価の制度の価格改定について、今回、平成二十八年度の十一月に高額薬価を半額まで引き下げるということで、これ、小野薬品のオプジーボの超高額薬価をめぐる問題から端を発したというふうに理解をしておりますが、同年の十二月には、この資料一にあるとおり、薬価制度の抜本改革に向けた基本方針が定められております。  ここでは、新薬や後発品の基準の見直し、あるいは新薬開発のインセンティブなどが盛り込まれておりますが、改革の目的の一つが国民負担の軽減というふうに理解をしておりますけれども、現在までどのように削減効果が図られたのか、御説明をお願いしたいと思います。
  78. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) 三十年度の診療報酬改定におきまして、薬価の市場実勢価格に合わせた二年に一度の引下げのほかに、御指摘の基本方針に基づきまして、国民皆保険の持続性とイノベーションの推進を両立し、国民負担の軽減と医療の質の向上を実現するという観点から、薬価制度の抜本改革というものを行ったわけであります。  この薬価制度の抜本改革の内容、いろいろございますけれども、主なものということで、医療保険財政に影響を与える医薬品等について、対象疾患の追加などによって当初の予想を超えて急激に市場規模が拡大した場合に速やかに薬価を改定する仕組みというものを導入したところについて申し上げますと、平成三十年度中に薬価を引き下げた品目は二品目あったところでございまして、免疫チェックポイント阻害薬とC型慢性肝炎の治療薬というようなことでございます。  また、今年の四月から、市場規模の大きい医薬品、医療機器を対象に、費用対効果を分析し、その結果に基づき価格を改定する仕組みを導入したところでございます。  具体的な削減ということでございますけれども、先ほど自民党の御質問の際にも数字が出ましたけれども、平成三十年度の診療報酬改定で、薬価について予算ベースでマイナス一・六五%の改定率ということでございまして、これによる影響を額で申しますと、国費ベースでございますけれども、市場実勢価格に合わせたこのマイナス一・三六%の減で千四百五十六億円、それから薬価制度の抜本改革によるマイナス〇・二九%ということでございますけれども、国庫ベースでマイナス三百十億円というふうになっております。
  79. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 薬価改定について柔軟に対応できるようにしたということはすばらしいことだというふうに思います。  一方で、医薬分業によって、資料二にお示しをしましたとおり、院内処方に比べて院外処方の方が調剤基本料や調剤料、そして調剤管理料が付加されるために、今三倍程度の負担ということになっております。元々の目的は、院内処方から院外処方にすることによってかかりつけ医を持ちましょうということで多分厚労省としてもくろんでこういう改定をしてきたと思うんですが、ただ、この処方のコストを見ると、今この院外処方が圧倒的に多くなる中で三倍程度の負担になっているということをまず見ていただきたいと思います。  医薬分業の目的の一つは、診療所や病院における過剰投薬を防止するとともに、専門職である薬剤師、専門薬局のメリットを生かして、薬の一元管理や患者の相談体制を充実させることにあったと思います。しかしながら、現在、病院の周辺にいわゆる門前薬局が乱立し、調剤報酬の増加が医療費を押し上げ、医療費に占める調剤薬局費の比率が年々高まっているという状況にあります。現在四十二・四兆が国民の総医療費ですが、そのうちこの調剤医療費は七・四兆にまで膨れ上がっているというふうな状況であります。  厚労省として、医薬分業の在り方、どのように評価され、今後この問題にどう対応していくのか御説明いただきたいと思いますし、このほか、薬の問題に関しては、ほかにも多剤・重複投薬の問題や、あるいは患者が多量の薬を飲み残す残薬の問題というのもあります。これを解決するために本当はこういう院外処方を始めたはずなんですけど、調査によると、五割以上の方が医薬品が余った経験があるというふうにおっしゃっていますし、家にそういう残った薬があると言っている方、九割にも上っているというようなデータもあります。  こうした問題を将来的にマイナンバーカード等を活用して医療や投薬の情報を一元管理すれば改革できるのではないかというふうにも思いますので、こういう関連するテーマについてどのような取組をされているのか、お聞かせいただければと思います。
  80. 樽見英樹

    ○政府参考人(樽見英樹君) いろいろ御指摘を賜りました。  まず、医薬分業ということで、ちょっと一点申し上げておきたいんですけれども、先生御指摘のように、医薬品の調剤の技術料というところに着目をいたしますと、院内処方に対して院外処方は三倍程度高いというふうになっている、これは事実でございますが、例えば院内処方の場合、この院内処方では薬剤師による薬学的管理というものが医療の管理と独立した形になっておらないということがあって、言わばこれの線の、水平線下というか、ここに言わば診療に係る経費みたいなものが掛かるわけですね。  それから、薬の値段、この先生お示しの資料でも、薬剤料、平均六千三百六十円というのは掛かりますので、そういうところを併せて考えますと、患者さんの負担というものが一概に三倍になっているということではないということだけはちょっと最初に申し上げておきたいと思います。  まさに医薬分業は、薬局の薬剤師が服薬情報を一元的、継続的に把握をして、医師と独立した立場で処方内容や飲み残しをチェックできる、それから調剤業務を薬局が担うことで病院薬剤師の負担が軽減される、これによって患者さんが安全で有効な薬物治療を受けられるようになるという、そういうメリットというのが医薬分業に、患者さんや医療機関へのメリットがあるということでございます。ですので、言わばこうしたメリットを評価しているという点で、この技術料の部分が患者さんの自己負担も一般的には若干増えておると、そういう構造になっているということでございます。  こうした医薬分業の趣旨に沿った保険薬局の取組というものを推進していくということは必要でございますので、そうした観点で、平成二十七年に患者のための薬局ビジョンというものを厚生労働省においては作成をいたしまして、かかりつけ薬剤師・薬局の推進など、薬剤師の業務を対物業務から対人業務、物の管理、薬を管理するというよりも、患者さんの相談に応じて適切に薬をお渡しをすると、そういう業務にシフトするというための取組を進めてきたところでございます。  また、今国会にも、法案、薬事法の改正を提案させていただいておりますけれども、この中でも、薬剤師に対して、必要に応じて調剤した後の継続的な服薬状況の把握、服薬指導を義務付けるといったようなことを盛り込んでいるところでございます。  御指摘の多剤・重複投薬や残薬につきましても、これは平成三十年度の診療報酬改定の中で、かかりつけ薬剤師の方が在宅対応あるいは夜間、休日対応等の機能を発揮して地域医療に貢献しておられる、そういうことを評価する、あるいは、適正化というだけでなくて薬剤療法の安全性あるいは有効性を向上させる、そういう観点も含めて、多剤・重複投薬や残薬への対応を薬局が行った場合に評価するといったような形で、患者さんの立場に立った取組というものを行っているわけでございます。  また、この三十年度の改定の際に、言わば大型の門前薬局というようなところについて、これは門前だからということよりも、まさにその規模によって薬剤の管理とかそういうものに対するコストが違うだろうという観点でございますけれども、そういう大型門前薬局についての調剤基本料の引下げというようなことについても行っているところでございます。  引き続きまして、患者本位の医薬分業の推進を図るということが重要だというふうに思いますので、そういうことを進めるとともに、調剤報酬の適切な在り方について、中医協などにおいて必要な検討を行っていきたいというふうに考えております。
  81. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  私が課題意識を持っているのは特にこの門前薬局の問題で、特定の医療機関からの処方箋に応需している薬局は約七割あるということで、本来は、その特定のところだけではなくて、患者が期待するとおり、複数の様々な保険機関からの処方箋をきちっと見てくださって、重複していないかとか飲み合わせが悪くないか、それを多分厚労省も目指したはずなんですよ。だから、それができていないのであれば、この現状からやはり課題をひもといて、その目指すべき方向に対しての取組を強化すべきではないでしょうかということを申し上げております。  それと、既にやっていらっしゃるブラウンバッグ運動ですか、すばらしいと思います。きちっとそのブラウンバッグに残っているお薬を詰めて持っていけば、これだけ残っているから、じゃ、もう一度これ使いましょうねとかいうことをやってくださるんですよね。こういうのは、診療報酬も、点数も上げて、もっとやっぱり更に推進していかないと、残っていて、五百億ものお薬が余っていて捨てられているという現状を、これだけ医療費伸びているにもかかわらず、無駄なことを省かないといけないというふうに思いますので、是非とも取組の強化をお願い申し上げておきたいと思います。  続いて、生活習慣病の予防、進行管理についてお伺いをします。  ちょっと違う観点ですが、資料三にあるように、医療診療の三十兆のうち三分の一程度、三四・五%は、悪性新生物、がんや糖尿病、高血圧疾患などの生活習慣病関連であります。これに骨折などの老化に伴う疾患を加えると半分に達します。これらの疾患は、予防を徹底し病気の進行を的確に管理することで、医療費を大きく抑えることができるのではないかと思っています。  様々な取組が行われていますが、例えば人工透析など膨大な医療費が掛かる糖尿病については、厚労省としても、日本医師会などとの共同で、糖尿病の重症化防止プログラム、資料四をお配りしていますが、を策定されています。市町村の取組も推進されています。  また、経産省においては、ヘルスケア産業の育成という視点で、軽度の糖尿病患者に対して、IT技術を活用して日常生活をモニタリングしたり、研究、治療にビッグデータやクオリティーデータを活用するなど、重症化を防ぐプロジェクトも推進されています。  様々なこの取組について、厚労省として、特に糖尿病の重症化防止プログラムに関してこれまでどのようなお取組をし、医療費抑制効果をどう評価されているのか、お答えいただければと思います。    〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕
  82. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 人工透析の主な原因となる糖尿病性腎症の重症化予防、議員が御指摘のとおり、これは医療費への影響の観点だけではなくて、健康寿命の延伸の観点からも重要だと思っています。  これまで厚生労働省としては次のような支援を実施してまいりました。要は、一つは、対象者の抽出方法、これは健診での検査値とか受診が中断している糖尿病患者さんなどの対象者の抽出方法や関係者との連携体制づくり、この関係者、要は地域の医師会、糖尿病専門医など関係者との連携体制づくり、こういう取組を進めるに当たっての指針となる、今御紹介いただきましたが、糖尿病性腎症重症化予防プログラム、こういうものを策定してまいりました。それから、自治体の取組に対する財政支援や保険者努力支援制度で評価して促すと、こういう取組をやってまいりました。  その結果、重症化予防に取り組んでいる自治体数、これは増加をしております。また、先進的な取組を行っている自治体では、例えば次のような効果が確認されております。保健指導を受けた方と受けていない方を比べると、受けた方の検査値が改善している、これは埼玉県の事例であります。あるいは、これは呉市の事例ですが、重症化予防の支援を行った者の中では病気が重症化して人工透析に移行した者が出なかった、こういう先進事例も出てきております。  やはり大事なのは、いろんな先進事例が出てきておりますので、これを横展開する必要があるという観点から、糖尿病性腎症重症化予防プログラムの改定等も行ったところであります。  引き続き、重症化予防対策を推進していきたいと思います。
  83. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございました。児童虐待の問題と老齢年金の問題、また機会があればさせていただきます。  ありがとうございました。     ─────────────
  84. 西田昌司

    ○理事(西田昌司君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、佐藤啓君が委員を辞任され、その補欠として進藤金日子君が選任されました。     ─────────────
  85. 浜口誠

    ○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠でございます。今日は根本大臣、よろしくお願いしたいと思います。  まず最初に、健保組合の財政状況について今日は御質問させていただきたいと思います。お手元にも資料配られるかと思いますけれども、その資料の中にも一部入っておりますが、二〇一九年度の健保組合の財政、予算ベースですけれども、非常に厳しい状況になっております。赤字組合が全体の六割超と、八百五十六組合に及んでおるということですし、さらには、今、高齢者医療の拠出金というのが非常に重い負担に健保組合の場合なっているんですけれども、その制度が導入される前の平成十九年度、今からちょうど十二年前と比べると、年間の一人当たりの保険料もこの十二年間で十一万二千百二十円という、毎年一万円ぐらい上がってきているというような状況でありますし、なおかつ、高齢者医療の負担額も、これは年間で、この十二年間で六万三千百七十七円と、もう四三%も増えてきていると。  非常に危機的な今財政状況にあって、とりわけ現役世代、健保組合の皆さんは現役で働いている皆さんですので、現役の負担はもう限界に来ていると言っても過言ではないかなというふうに思っておりますが、この健保組合の財政状況、大臣としてどう受け止めておられるのか、まずお伺いしたいと思います。
  86. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 健保組合は、労使協調の枠組みの中で保険料率の設定や付加給付を実施するなど自主自立の運営を行っていただいております。そしてさらに、最近では、保険者と事業主の距離が近いことを生かして、事業主とも連携した保健事業を実施するなど、公的医療保険制度の重要な担い手であると認識をしております。  健保組合の財政状況、今委員からいろいろと御紹介、御指摘がありました。急速な高齢化や医療機能高度化などによって医療保険全体として医療費が増加し続ける中で、中長期的に見ると保険料負担は増加しておりますが、これは健保組合に限らず全ての医療保険者で増加している状況にあって、拠出金負担は高齢化の進展などに加えて負担能力に応じた負担とする観点から制度見直しを行ってきた結果、健保組合の拠出金負担金、これが増加していると認識をしております。  このような状況にある中で、拠出金負担が特に大きい健保組合の負担軽減を図ることは重要であると思っております。現在、このような健保組合に対しては一定の財政支援を行っているところであります。  いずれにしても、国民皆保険というのはやはり支え合いの仕組みですから、これを維持するためには、支える側である現役世代の納得感、これも重要であると考えております。これからも、医療費の効率化について努力を重ねるとともに、現役世代と高齢世代の公平な負担の在り方について国民的な議論の下で検討していきたいと思います。
  87. 浜口誠

    ○浜口誠君 大臣、今言われた、やっぱり現役世代には納得感というのが非常に重要だというのはまさにそのとおりなんですよね。  さらに、健保連が公表している二〇二二年度、三年先の財政状況、今お手元のちょっと資料見ていただきたいんですけれども、委員の皆さんに配ってありますが、とりわけ右側の方ですけれども、この中で、健保組合が組合員の方に給付する保険給付金と、あと高齢者医療への拠出金、これ合わせてここに書いてあるような義務的経費ということになります。  今この義務的経費の中で、高齢者の医療の拠出金、これ五〇%を超えている組合は、現時点では、この円グラフ見ていただくと分かるとおり二百三十八組合しかないんですけれども、二〇二二年度にはこれ七百三十三組合、今の三倍を上回る組合がもう半分以上は高齢者拠出金を払わないといけないと。五割を超えているということなんですね。    〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕  こうなると、やはり現役世代からすると、自分たちに返ってくる分は半分以下で、高齢者の方への拠出金が半分を超えていると。ここはもう納得しろと言われても、これ納得感がなかなか腹に落ちないというのが正直なところだと思います。こうしたところをちゃんと見ていただいて、現役世代のやっぱり負担低減というのをこれ議論していかないといけないと思います。  後期高齢者の方の窓口負担をどう変えていくのか。あるいは、先ほど来議論にあります現役世代、健保組合の高齢者の方への拠出金、これをもう上限五割なんだと、健保が出すのは。五割を超えた部分については国費で負担していただくと。こういった現役世代の負担低減に向けた高齢者医療への拠出金、これの負担の在り方、これを早急に私は議論すべきだというふうに思っておりますが、もう一歩踏み込んで、今後のこの高齢者医療の負担の在り方について、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
  88. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 後期高齢者の医療については、御本人の負担に加えて、基本的な仕組みとして公費で約五割、現役世代からの後期高齢者支援金で約四割、保険料で約一割を賄うこととしております。これが、もう委員既に御案内ですけど、これが制度の基本的考え方になっております。  後期高齢者支援金については、高齢化が進展して高齢者の医療費が大きくなる中で、国民の共同連帯の下で支え合いの仕組みを維持する観点から、現役世代の方にも応分の負担をしていただく必要があると考えています。  他方でこのような拠出金負担、もう既に委員から御指摘がありましたが、この拠出金負担については保険者の負担軽減を図ることが重要だと考えています。現在も、拠出金負担が特に重い保険者の負担軽減、あるいは高齢者医療運営円滑化等補助金の段階的な拡充によって負担の軽減を図っているところであります。  また、後期高齢者の窓口負担の在り方、これについては、制度の持続可能性や世代間の公平性の観点から検討すべき課題であるということとともに、高齢者の生活に直接影響を与える重要なテーマでありますので、新経済・財政再生計画改革工程表二〇一八などに沿って丁寧に検討していきたいと思います。  それで、やはり国民皆保険というのは支え合いの仕組みですから、これを維持するために、今委員からも再度お話がありましたけど、やはり現役世代の納得感というのが重要でありますので、現役世代と高齢者世代の公平な負担をどう設定していくのか、その在り方、これについてやはり国民的な議論の下で検討を進めていきたいと思います。
  89. 浜口誠

    ○浜口誠君 是非、大臣、今日は時間ありませんので更に突っ込んだ議論できませんけれども、高齢者医療の現役世代含めた負担構造の見直し、改善、これはやっぱり早急にやっていただく必要がありますので、これは改めて指摘しておきたいと思いますから、厚労省の中でもしっかりと御検討いただいて、どうしていくのかと。持続可能性のあるやっぱり仕組みづくりをつくっていかないといけないというふうに思っておりますので、あえてそこはもう一度求めておきたいというふうに思います。  じゃ、続きまして、終末医療の在り方について、ちょっと一問飛ばして終末医療の在り方についてお伺いしたいと思います。  厚生労働省は、人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドラインというのを作られております。ただ、このガイドラインが余り浸透していないと。医師の約二四%は知らないと、あるいは介護職の方については三四%がこのガイドラインの存在を知らないというような状況にありますし、なおかつ国民の皆さんの半数以上の方は、この終末医療、人生最終段階における医療について御家族で話し合ったことがないと、今こんな実態にあります。  やっぱりこの終末医療の在り方も国民的な議論が必要な大きなテーマだというふうに思っておりますが、大臣として、終末医療、人生最終段階における医療だとかケアの在り方についてどのようなお考えを持たれているのか、そして、あわせて、このガイドライン、これを多くの医療関係者あるいは国民の皆さんに周知していくためにどのような取組をされようと考えているのか、お伺いしたいと思います。
  90. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 近年、国民のライフスタイルが変化しておりますし、医学の進歩を背景に、治療方法などに関して様々な選択ができるようになってまいりました。その中でも、人生の最終段階における医療、ケアの選択をする、この選択をする際には、やはり本人による意思決定を基本とした上で進めることが最も重要だと考えています。  具体的には、医師等の医療従事者から適切な情報の提供と説明が行われること、提供された情報と説明に基づいて本人、家族などと医療・ケアチームと十分な話合いを行うこと、これが大事だと思います。また、本人の意思というのは変化し得るものですから、やっぱり変わっていく可能性もありますので、本人が自らの意思をその都度示して、そして伝えられるような支援が医療・ケアチームにより行われて、本人との話合いが繰り返し行われる、これも重要だと思います。  我々としては、このような人生の最終段階における医療、ケアが適切に行われ、本人が望む医療、ケアが提供されるような環境の整備に努めていきたいと思っております。そして、委員から次の質問もありましたが、やはり本人の意思を尊重した医療、ケアが受けられるような体制の構築が必要で、現実にこういうものを我々示していますが、余り十分に浸透しておらない、これは事実だと思います。  平成三十年三月に、人生の最終段階の医療の決定プロセスに関するガイドライン、これを改訂しました。これを広く国民に対して普及啓発を今行っております。例えば、人生の最終段階における医療、ケアについて繰り返し話し合う取組についての愛称、これは公募で選定しましたけど、これは人生会議という、愛称を人生会議として、そしてロゴマークも公募して、これは三十一年四月二十四日に公表しましたけど、ロゴマークを公募、選定して、厚労省や官邸のSNS等によって情報発信をしております。それから、これ広く国民向けの周知のためのイベントも開催する必要があると思っていまして、これ今年度実施したいと思っています。  また、委員からも話がありましたが、やはり医療・介護現場の方の理解を深めて体制構築を図る必要があると思っておりますので、平成二十六年から、本人や家族などの相談に適切に対応するための医療・介護人材の育成、研修を実施しております。さらに、平成三十年度改訂では、ターミナルケアに関連する診療報酬や介護報酬においてガイドライン等を踏まえた対応を算定の要件に追加いたしました。  このような取組を行って、人生の最終段階における医療、ケアについてやはり繰り返し話し合う取組、この人生会議、これが国民一人一人の生活の中に浸透して、生を全うする医療、ケアの質が高まっていくように、丁寧な普及啓発や体制構築に取り組んでいきたいと思います。
  91. 浜口誠

    ○浜口誠君 そういう人生最終段階における生前意思表示ですね、これリビングウイルという言い方もしますけれども、これ大事だという国民の皆さんは六六%、非常に多くの皆さんはちゃんと書面等に残して自分がどういう医療を受けたいかということは示しておく必要があるということは理解しているんですけれども、実際それを作っている人はたった八%ぐらいしかいらっしゃらないですね。  この実態を変えていく必要があると思うんですけれども、やっぱりこのリビングウイル、生前の意思表示というのはもう制度化して、しっかりと書面に残していくということを徹底していく必要があるのではないかなというふうに思いますけれども、その点いかがですか。
  92. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 私もリビングウイルというのは非常に大事だと思います。  委員が御指摘のとおり、生前の意思表示について文書で作成しておく、これも一つの考え方だと思いますが、この文書で作成しておくということに賛成している国民が多くいる一方で、実際に作成している方が少ないということは認識しております。  ガイドラインでも、人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン、このガイドラインでも、本人、家庭などや医療・ケアチームが話し合った内容、これはその都度文書にまとめておくものとするとガイドラインに示しておりまして、こういう話し合った内容、これを文書化することは重要であると思っております。  一方で、生前の意思表示を制度化するかどうか、これについてはお一人お一人の国民の価値観に関する大きな問題であり、少なからず、話したくもないとか考えたくもない、賛否を、意識調査を問うと、意思表示の書面に従った治療を行うことを法律で定めることの賛否、この意識調査から見ますと、定めてほしいというのは二二・四%で、定めるべきではないという方が一〇・二%で、定めなくてもよいという方が三五・一%と、ちょっと意見が分かれておりますので、それぞれの配慮が必要ではないかなと考えております。  やはり、まずは人生の最終段階における医療、ケアについて繰り返し話し合う取組、この人生会議の普及啓発を推進して、本人が望む医療、ケアが提供されるような環境の整備に努めていきたいと思います。
  93. 浜口誠

    ○浜口誠君 終末医療は大事な私、論点だと思いますので、今後も国会の場で議論させていただきたいなというふうに思っております。  じゃ、続きまして、ちょっとテーマ変えて、高齢者ドライバーの交通事故防止に関してちょっとお伺いしたいと思います。  この平成から令和に変わる十連休においても、痛ましい交通事故で幼い命、お母さんの命も失われております。今日は、とりわけその中で高齢者ドライバーの事故防止という観点で、政府の取組をまず確認したいと思います。  まず第一点目が、これまで高齢者ドライバーの事故防止に向けて非常にもう社会的な要請も高まってきているというふうに思いますけれども、政府としてどのような取組をやってきておるのか、簡潔にまずはお伺いしたいと思います。
  94. 福田正信

    ○政府参考人(福田正信君) 高齢運転者による交通事故の防止につきましては、政府を挙げて取り組むべき重要な課題です。  平成二十八年、高齢運転者による交通死亡事故が相次いで発生したことを受け、同年十一月十五日に高齢運転者による交通事故防止対策に関する関係閣僚会議が開催され、総理から、改正道路交通法の円滑な施行、社会全体で高齢者の生活を支える体制の整備、一連の事故を踏まえた更なる対策の必要性の検討について指示がございました。  これを受けて、内閣府特命担当大臣が本部長を務めます交通対策本部の下に関係省庁の局長級を構成員とするワーキングチームが設置され、事故防止のための対策が取りまとめられ、盛り込まれた施策を緊急かつ強力に推進することを同本部において決定し、対策を進めてまいりました。  警察庁の資料によりますと、高齢運転者による運転免許人口十万人当たりの死亡事故件数は減少傾向にあるものの、他の年齢層に比べ高い数字となっているなど厳しい状況にございます。こうした状況において、直近では本年四月二十四日にワーキングチームを開催し、前年度の対策のフォローアップを行ったところでありますけれども、今後も関係省庁と一層密に連携し、高齢運転者による事故対策を推進してまいります。
  95. 浜口誠

    ○浜口誠君 いろんなワーキングチームをつくって対策を講じられているというお話でしたけれども、今七十五歳以上の高齢者の方、ここにはいらっしゃらないと思いますけれども、免許更新するときには認知機能検査というのをやることになります。ただ、この認知機能検査も免許更新のサイクルがやっぱり三年に一回なんですよね、少し期間が長いと。  だから、そのときは良かっても、合格しても、その後、やっぱりそういう認知症のおそれだとか認知機能が低下するといったことがあるとやはり危険性が高まるということになりますので、提案ですけれども、例えば、今三年の免許の更新のサイクルを二年だとか一年に短縮して、よりタイムリーに認知のおそれがある人がいないかどうかというのを把握していく、あるいは、サポカー限定免許、これは自動ブレーキだとか、あるいはアクセルとブレーキを踏み間違えたときに急発進しないような安全装備を装着した、こういった車を乗るときだけに免許を更新すると、高齢者の方には、そういうことで非常に安全な交通環境というのを確保することもできるんではないかなというふうに思っております。  警察庁も、そのサポカー限定免許というのは議論の対象にはしておられるということは聞いておるんですけれども、やっぱりそういった制度を、政策を強力に推進していくことが高齢者ドライバーの事故低減につながっていくんではないかなというふうに思っておりますけれども、そういった提案に対して政府の御所見がありましたら、お願いしたいと思います。
  96. 北村博文

    ○政府参考人(北村博文君) お答えを申し上げます。  御提案のありました点のうち、まず免許の有効期間の見直しでございますけれども、現在、七十五歳以上の高齢運転者につきましては三年ごとに更新するという制度になってございます。この更新に当たりましては、認知機能検査、それから高齢者講習を受けるということでございまして、例えば普通運転免許の場合には更新時に八千円以上の費用を負担していただいているところでございまして、有効期間の短縮となりますと更なる経済的負担が生ずるということが一つございます。また、行政サイドにおきましても、更新事務の大幅な増加への対応が必要になるということがございまして、なかなか高齢運転者の免許証の有効期間を短縮するというのは容易ではないかなと考えてございます。  他方で、現在、医師が認知症に該当する患者を診断した場合には警察に届け出ることができるという制度が道路交通法にございまして、日本医師会等が作成したガイドラインに基づく運用がされておりますので、そうしたガイドラインの適切な運用には努めてまいりたいと考えております。  これに加えまして、平成二十九年からは、改正道路交通法に基づきまして、信号無視など一定の違反行為をした場合には臨時に検査をするという制度が設けられてございまして、認知機能が低下した者をこのような医師の届出あるいは違反を通じてタイムリーに把握するという仕組みは一応できてございますので、その的確な運用に努めてまいりたいと思います。  また、サポカー限定免許についてのお尋ねがございました。  現在、高齢者講習におきましては実車指導を行っておりまして、その中で運転能力の衰えを自覚して安全運転に努めていただくということもやっておりますが、これに加えまして、平成二十九年七月の交通対策本部決定において、安全運転サポート車限定免許の導入といった運転免許制度の更なる見直しにつきまして検討することとされております。  現在、有識者の検討会を開催しているところでございますので、着実に検討を進めてまいりたいと考えております。
  97. 浜口誠

    ○浜口誠君 是非、サポカー限定免許を検討してほしいと思いますし、一方で、サポカー限定免許がこれ導入されたときは、高齢者の方は今乗っている車からサポートカーに買い換えていただくということになりますので、そういったときの経済的な負担をカバーする、そういう仕組みづくりもこれ重要ではないかなというふうに思っております。  これ、経済産業省さんとして、サポカー限定免許導入に当たって、高齢者の方の費用負担、経済的な負担を軽減するための支援策ということを是非検討していただきたいなと思いますけれども、お考えがありましたらお伺いしたいと思います。
  98. 上田洋二

    政府参考人(上田洋二君) お答え申し上げます。  経済産業省におきましては、サポカーの普及につきまして、官民連携で様々な普及啓発を行っているところでございます。実際にも、新車乗用車の販売に占める被害軽減ブレーキ搭載率は二〇一五年の約四五%から二〇一七年は約七八%と大きく上昇しているところでございます。また、今回の税制改正におきましても、自動車の取得及び保有時の税負担を大幅に軽減することとしており、新車への代替を通じたサポカーの更なる普及が期待できると考えてございます。  今委員御指摘のサポカー限定免許に関連した高齢運転者に対する特段の購入支援につきましては、サポカー限定免許に係る検討状況でありますとか、被害軽減ブレーキ等先進安全技術の普及状況等も踏まえつつ、その必要性を含め、関係省庁とも十分連携をして総合的に検討をする必要があるという具合に考えております。
  99. 浜口誠

    ○浜口誠君 高齢者の方の交通事故防止、これ本当に重要なテーマになってきておりますので、政府挙げて何が有効な施策かというのを是非検討していただくことをお願い申し上げ、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  100. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 まず、妊婦健診の立替払による負担をどう軽減していくかという課題について厚生労働省に伺いたいと思います。  里帰り出産という言葉はもうもはや本当に一般的な言葉となりまして、故郷に帰られて出産される方が大変多くなっています。  ここで、三重県の御婦人からこんな相談を受けたんです。私の娘が里帰り出産だと、妊婦健診に行くたびに一度は自分のお財布からお金を出さなくちゃいけない、結構な負担だと、なので、これを後々公費による助成で出てくる分との差額だけ払って済ませるようなことができないか、こういう御相談だったんですよね。実際、住民票住所の都道府県ではない、若しくは政令都市ではない場所で妊婦健診を受ける場合、現状では、一度妊婦健診の実費を本人が立替払をして、手続によって後にその助成金が手元に戻ってくる償還払い、この自治体が多いと。  厚労省の調査では、こうした妊婦健診の受けた場合の公費助成、これは全ての自治体で実施されているものの、やはりこの償還払いが約三割の三〇・八%に上ると。で、あとは、受診した施設と契約して窓口が差額のみという自治体はまだ全体の二・四%、その組合せ、立替払とあとは差額のみの組合せが六六%という状況です。  妊婦健診は、これ一回当たり、高いときだと一万円近く掛かるとのことです。出産の中心となる二十代、三十代の若い世代にとっては、やはりこの立替払の負担はこれ結構大きいんじゃないかなと思うんですよね。今後、立替払から立替払と差額のみの組合せ、そして差額のみ、こういうふうに順次やっぱり改善をしていくべきだなと思うわけなんです。  ここで、自治体に注目すべき取組が見られます。ここで資料の一を御覧ください。  これは京都市の例なんですけれども、これ全国のこの地図ごとに、医療機関とか助産所について、これクリックすれば、どこの施設とだったら京都市さんは契約していますよというリストが載っかっているんですね。そこだったら差額のみ払えばオーケーだと。これと同じような取組が大阪府さんとか、あと、神奈川県の川崎市さんでもやっていらっしゃると。  なので、こういう情報提供があれば、例えば、ある自治体が全国の医療機関、また助産所とも契約をしていなかったとしても、このリストを見て、その方が、あっ、じゃ、ここだったら差額のみで済むのねということで判断をして、結果として差額のみで済ませることができるということになるわけです。  ここで厚生労働省にお願いをしたいんですけども、妊婦健診における立替払による本人の一時負担をできるだけなくすために、立替払対応のみの自治体に対してはこのような好事例を情報共有していただいて、できるだけ多くの医療機関や助産所との契約を促すよう、先行する自治体のノウハウについても横展開をしていただきたいと。  あわせて、全部の医療機関とは契約できていないよと、結果として立替払と差額のみの組合せという自治体については、契約対象の医療機関、助産所を更に増やすような取組を是非ともお願いをしたいんですけれども、いかがでしょうか。
  101. 浜谷浩樹

    ○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。  まず妊婦健康診査、安心、安全な出産のために極めて重要でございます。  議員御指摘の立替払の件でございますけれども、平成二十八年の四月から妊婦健康診査を子ども・子育て支援法に基づきます地域子ども・子育て支援事業に位置付けました。法律に基づきまして妊婦に関する健康診査についての望ましい基準という基準を厚生労働大臣告示として定めまして、その確実な実施を図ることとしたところでございます。この告示におきましては、市町村の責務といたしまして、市町村は、里帰り先等において妊婦健康診査を受診する妊婦の経済的負担の軽減を図るため、妊婦の居住地以外の病院等と事前に契約を行う等の配慮をするよう努めるものとしているところでございます。  こういった努力義務を掛けておるところでございますし、厚生労働省といたしましては、妊婦の経済的負担の軽減を図り、安心して妊婦健康診査を受けていただきますよう、議員御指摘の京都市の事例を含めまして好事例を周知する、あるいは契約の医療機関を増やすなどにつきまして、市町村に対して働きかけを行ってまいりたいというふうに考えております。
  102. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 前向きな答弁、ありがとうございます。是非とも積極的な取組をお願いをしたいと思います。  次に、労災診療費の算定における労災治療計画加算の制度の見直しについて伺いたいと思います。  厚生労働省は、労働者災害補償保険法に基づきまして、業務上の事由によって負傷などした労働者に対して療養の給付を行っています。診療を行った指定医療機関などは都道府県の労働局に対して労災診療費を請求しておりまして、労災診療費の算定においては、入院基本料などに加えて労災治療計画加算が定められています。  ここで、会計検査院が調査をしたところ、一つ目、加算に係る労災診療費などを算定していた七万六千七百十四件のうち、加算に必要な労災治療計画書を作成していたのは僅か三・二%にすぎず、入院基本料に係る入院診療計画書で代用していたり、二つ目、労災治療計画書と入院診療計画書の記載項目の多くが同一、同じであったりして、加算を設けた趣旨が生かされていないことが明らかになった。こういう検査の報告があるわけなんです。  ここで、まず厚労省に伺いたいんですけれども、まず、この労災治療計画加算の意義と運用の現状についてどのように認識をされていらっしゃいますでしょうか。
  103. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。  労災保険におきましては、労働災害を被った労働者の方等ができる限り早く治癒し、社会復帰できるようにすることが重要と考えております。このために、今議員が御指摘ございましたように、入院時に職場復帰を見据えて労災治療計画書又はこれに準ずる書類を策定し、被災労働者に対しまして交付、説明した場合には、労災診療費独自に労災治療計画加算を算定できることとしているところでございます。  しかしながら、今般、今御指摘ございましたとおり、会計検査院の実地検査によりまして、大多数の労災指定医療機関等におきまして、健康保険に基づきます入院治療計画書をもって労災治療計画書に代えている等の実態が明らかになったところでございます。  このような状況の下、会計検査院の方からは、労災診療費独自の加算を設けていることは適切ではないとの御指摘を受けたところでございまして、私どもとしましても、これを真摯に受け止めて所要の措置を講じてまいりたいと考えております。
  104. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 検査院からは、制度の廃止を含めた抜本的な見直しを求められているところです。今後、労災治療計画加算の制度をどのようにしていくのでしょうか。  廃止の場合は、この労災治療計画加算を設けた意義を廃止後にあってはどのように実現していくのかが求められまして、もし制度を存続するのであれば、各医療機関に対しこの制度の趣旨を改めて徹底し、適切な運用を確保するために、具体的にどのように取り組んでいくのかが課題になると思います。  大臣、答弁をお願いします。
  105. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 今局長からも話がありましたが、我々、会計検査院の指摘を重く受け止め、労災治療計画加算については、まずは、医療機関における運用の実態、この運用の実態などをしっかり把握した上で、そして、被災労働者の早期の社会復帰という目的の実現のために現行制度の運用方法の改善によって対応ができるかどうか、まずこれを検討することとしたいと思っています。  その上で、運用方法の改善ではなくて現行制度の見直しが必要な場合には、当該制度の廃止も含めた抜本的な見直しを行うよう、所要の措置を講じていきたいと考えています。
  106. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 是非しっかりとした検討をお願いをしたいと思います。  次に、雇用保険二事業における執行率が低調な事業について伺いたいと思います。  厚生労働省は、事業主が負担する雇用保険料を元に労働保険の特別会計雇用勘定に雇用安定資金を積み立てまして、これを財源として雇用保険二事業を行っています。このうち、両立支援等助成金につきましては、女性の活躍促進策に取り組む事業主に対する助成を行う女性活躍加速化コースの平成二十九年度予算三・五億円に対して、実績額は〇・五億円で執行率は一六%。育児、介護等を理由に退職した者を再雇用する事業主に対する助成を行う再雇用評価処遇コースの二十九年度予算三十七・四億円に対しまして、実績額は百万円未満。また、中高年齢者の起業による雇用創出を助成するために二十八年度で措置された生涯現役起業支援助成金、これは二十八年度八・七億円、二十九年度三・五億円予算計上されたんですけれども、両年度とも執行率はゼロ%。このように、執行率が低調な事業が毎年度存在しPDCAサイクルが機能していない、こういう状況にあります。  まず、厚労省に伺うんですけれども、執行率が低調だった原因、また改善策についてどのように考えていらっしゃるのでしょうか。
  107. 土屋喜久

    ○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。  雇用保険の二事業につきましては、毎年度、各事業につきまして、事業目標の達成状況を踏まえた事業の評価や評価結果の予算への反映状況などを保険料負担者である事業主の皆様に御報告を申し上げ、御意見を伺うなどによってPDCAサイクルの徹底を図っているところでございます。  こういったPDCAサイクルの中で、御指摘のあった執行率が低調であったものについても、その要因を分析し、随時改善を行ってきているところでございますが、例えば、今御指摘をいただきました生涯現役起業支援助成金につきましては、中高年齢者が起業して事業に必要な労働者を雇い入れた場合にその募集、採用に係る経費などの一部を助成をすると、こういう制度でございましたけれども、執行率が低かった要因として、創設当初に設定した雇入れの人数などの支給要件を起業した方の大半が満たすことができず、支給申請に至らなかったというようなことが御指摘もいただきました。  こういったこともありましたので、こういった事業主の皆様の御意見を伺いつつ、平成二十九年度からは一部の支給要件を緩和するなどの対策を講じて、より利用しやすいものとしたところでございますが、この支給要件の緩和の結果は三十年度以降に出てくるものというふうになっておるところでございます。  いずれにいたしましても、こういった二事業の問題については、二十五年度と二十七年度の二回にわたる決算審査措置要求決議をいただいておりますので、今後とも、その趣旨をしっかりと踏まえましてPDCAサイクルの取組を徹底してまいりたいと考えております。
  108. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 今参考人の方の御答弁にありましたが、本委員会において、四年前、二年前、決算の措置要求決議が出ているわけなんです。それでもなおこのような状況にあることは看過できません。  ここで、厚労大臣に改めて効率的かつ効果的な予算の執行を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
  109. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 雇用保険二事業、今委員御指摘のとおり、平成二十五年度、平成二十七年度の措置要求決議において、低調な執行について指摘された上で、一層厳格な目標管理と効率的、効果的な予算執行を求められたところであります。  従来から、雇用保険二事業については、毎年度、各事業の評価や評価結果の予算への反映状況などを保険料負担者である事業主の皆様に報告して御意見を行うなど、PDCAサイクルの徹底に努めております。  御指摘の措置要求決議を踏まえてこのようなPDCAサイクルの更なる徹底を図って、雇用関係助成金の予算執行率、これは平成二十七年度で六一%でありましたが、平成二十八年度九一・四%、平成二十九年度で八一・四%と、一定程度改善をしております。  今後とも、PDCAサイクルを徹底しながら、執行率が低調な助成金、これはやはり、政策的な必要性、そして事業主の皆様の実際の御意見、こういうことを踏まえながら適切な予算規模としていくなど、不断の見直しを行っていきたいと思います。
  110. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 今大臣がおっしゃった不断の見直しを是非ともよろしくお願いいたします。  最後に、国立病院機構が設置する病院の経営状況について伺いたいと思います。  これは、機構の理事長、また厚生労働省に伺います。  独立行政法人の国立病院機構は、国の医療政策や地域医療の向上に貢献することを目的として、平成二十九年度末現在で全国百四十一の病院を経営しておりまして、その目的を果たすためにはやはり経営基盤の安定が求められるところなんですけれども、二十八年度から二年連続で経常赤字となっております。すなわち、二十八年度はマイナス六十八億円、二十九年度、改善したもののマイナス二十一億円という状況です。  会計検査院の検査によると、一つ目、機構の医業の費用について、他の病院に比べ材料費の割合が高く、一貫して上昇傾向にあること、二つ目、二十八年度に経営改善計画を作成した九十二の病院のうち、八十二の病院は計画を達成しておらず、同じく六十五の病院は前年度より経常収支が悪化していたこと、三つ目、各病院が作成した楽観的な想定による経営改善計画について、機構はその実現可能性や妥当性を十分確認することなく同意を与えていた、こういうような検査結果となっているわけなんです。  検査院は、以下のように四点、所見を示しています。  一つ目、一層の経営の改善に向けた取組を推進するに当たり、既に効果があった取組をほかの病院にも同様に展開するなどの工夫をすること。  二つ目、大規模病院の経営改善に取り組むこと。その際は材料費の節減に努め、地域の医療需要を踏まえ、他の医療機関と連携を強化し、患者を確保し、入院患者の動向を踏まえ、効率的な病床運営に努めること。  三つ目、経営改善計画に基づく経営改善は必ずしも順調に行われていないことから、各病院が的確な経営改善計画を作成し、これに沿って経営改善に向けた取組を着実に進められるように、機構本部はその内容について各病院に具体的に示し、計画の同意に当たってはその実現可能性や妥当性について確認するなど、病院に対する指導を充実させること。  四つ目、地域医療構想に対応し、病床機能の転換や病床数の増減が想定されるので、それに対応した病院経営の健全性確保のための取組を進めること。  以上、四点の指摘です。  ここで機構に伺います。この検査結果をどのように受け止められますでしょうか。あわせて、多くの病院が経営改善計画を達成できなかった理由をどのように捉え、今後、経営改善計画を審査する体制をどのように整備していくのでしょうか。
  111. 楠岡英雄

    ○参考人(楠岡英雄君) お答えいたします。  会計検査院からの御指摘のとおり、機構における各病院の平成二十八年度の経営改善計画は、実現可能性や妥当性において不十分な面があったと受け止めております。その理由は、平成二十八年度の経営改善計画は人件費や材料費など運営に必要な費用を各病院の収益で賄うことを前提としたものであり、過大な患者増などを見込んだものが要因と考えております。  このため、平成三十年度には、例えば、地域医療連携の推進により入院患者数を増やすなどの患者増の取組、あるいは過去の実績と傾向、地域の人口動態、医療需要や病床利用率の実績等に基づき患者数を過大に見込むことのないようにするなど、実現性の高い収益確保や費用削減策等による経営改善計画を作成するように見直しております。  また、経営改善計画の同意に関しましては、本部及び各地域担当の審査体制を充実し、各病院の計画項目の実現可能性や妥当性について確認を行うなど、病院に対する指導体制の一層の充実を図っております。  なお、平成三十年度におきましては、機構全体として経常収支一〇〇%以上を目指して事業運営を行っていましたが、各病院における着実な経営改善策への取組や本部等による指導等の結果、現時点では決算確定はしていないものの、経常収支は目標を達成できる見込みとなっております。  いずれにしても、会計検査院の指摘を踏まえ、国の医療政策や地域医療への貢献等といった機構に課せられている役割を継続的に果たしていけるよう、病院経営の健全性確保に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。
  112. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 是非、御答弁にありましたような着実な取組をお願いをしたいと思います。  最後に、厚労省に伺います。この地域医療の向上に向けて機構が果たすべき役割をどのように認識されているのか、また、機構がその役割を果たせるようにどのように厚労省として支援していくのか、御答弁をお願いします。
  113. 吉田学

    ○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  独立行政法人の国立病院機構、私どもとしても、国の医療政策の主体として重要な役割を担っているというふうに考えております。具体的には、全国的な病院ネットワークを活用しながら地域に求められる医療に貢献するですとか、他の設置主体では必ずしも実施されていないおそれがある重症心身障害児などいわゆるセーフティーネット医療、あるいは災害等の国の危機管理に際して求められる医療というものを着実に担っていただきたいというふうに思っております。  機構がこうした役割を継続していただくためには経営基盤の安定化は極めて重要と思っておりまして、厚生労働大臣が機構に対して指示をしております中期目標、直近が今年の二〇一九年四月から二〇二四年三月までを期間とする第四期になっておりますが、この中におきましても、効率的な業務運営体制の構築、経費の節減、資源の有効活用など、財務内容の改善を図ることを求めております。  今般の会計検査院の指摘にもありましたように、それについては、理事長から今御答弁ありました、今後はより現実的な経営見通しになるよう、あるいは各種の経営改善努力について取り組まれていくということでございますので、厚生労働省としては今後の機構の取組における成果を確認させていただきたいと思います。  あわせて、私どもとしては、機構の役割を果たしていただくためにも、その経営の独立性というものをまず前提としながら、引き続き必要な支援に努めてまいりたいと考えております。
  114. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 終わります。
  115. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 身寄りのない人も安心して必要な医療や介護を受けられるようにするための対策について、厚生労働省に質問をいたします。  入院による加療が必要であるにもかかわらず、入院に際し身元保証人等がいないことのみを理由にして医師が患者の入院を拒否することは、医師法第十九条第一項に抵触をするとされておりますが、実態としては多くの現場で対応に苦慮しており、入院を拒否している場合もあったというふうに伺っております。少子高齢化が進展し、高齢者の単身世帯が増加している状況から、今後この問題は更に大きくなることが予想されます。  厚生労働省においては、平成二十九年一月に消費者委員会が取りまとめた建議を踏まえ、病院が身元保証人に求める役割や支援の実態、病院職員の制度理解の状況といったような実態把握に取り組み、本年三月にはガイドライン案を取りまとめています。厚労省として、身寄りのない人も安心して必要な医療を受けられるようにするための対策を伺います。
  116. 吉田学

    ○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  少子高齢化が進展する中で、例えば単身の高齢者の方が増加するなど、身寄りのない方が安心して必要な医療を受けられるようにするということは大事なことというふうに私どもも認識してございます。  今委員御指摘いただきましたように、厚生労働省におきましては、平成二十九年度に研究班を立ち上げまして、医療機関がいわゆる身元保証人に求められる、失礼しました、いわゆる医療保証人に求める役割、あるいは支援の実態等を把握すべく調査を行い、その結果を踏まえましてガイドライン案として今検討いただいているところであります。  中では、医療機関がいわゆる身元保証人などに求めている機能、役割について整理をするとともに、既存の制度やサービスの利用など、身元保証人などがいないことを前提とした医療機関の対応方法などについても盛り込む予定でございます。  研究班のガイドラインが完成次第、速やかに都道府県等に周知をし、身寄りのない方が安心して必要な医療を受けられる環境づくりを推進してまいりたいと思います。  なお、今委員御発言の中で、身元保証人がいないことを理由に入院を拒否するという場合についての御言及ありました。私ども、この点につきましては、入院による加療が必要であるにもかかわらず、身元保証人などがいないことのみを理由に入院を拒否するということは、医師法第十九条一項、先ほどお話のありましたいわゆる応招義務に抵触するという旨を平成三十年四月に関係課長の通知として周知をしているところでございます。
  117. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 医療と同様に、介護でもこの問題があります。  介護保険施設に関する法令上は身元保証人等を求める規定はなく、各施設の基準省令においても、正当な理由なくサービスの提供を拒否することはできないこととされており、入院、入所希望者は身元保証人等がいないことでサービス提供を拒否する正当な理由には該当しないことになっていますが、多くの施設で本人以外の署名を求めているというのが実態であると認識をしております。  署名してもらえるような身寄りもない方は、不安や困惑をされているのではないかと拝察をいたします。また、医療と同様に、受け入れる施設側も苦慮している場合があると思います。身寄りのない人も安心して必要な介護が受けられるようにするための対策を厚生労働省に同じように伺いたいと思います。
  118. 大島一博

    ○政府参考人(大島一博君) 委員御指摘のとおり、介護施設に関しましても平成二十九年に調査したところ、九五・九%の施設で入所時に本人以外の署名を求める扱いをしておりまして、このうち、本人以外の署名が得られない場合に入所を受けられないという扱いをしている施設が三〇・七%あるという結果でございました。  これも委員御指摘のとおり、介護サービス施設は法令上、具体的には指定基準でありますが、その中で、正当な理由がない限りサービス提供を拒否することはできないとされております。したがいまして、この点に関しまして、サービスの利用を希望する方に身元保証人がいないことをもってサービスを拒否するということは認められないことでございます。このため、この旨をサービス事業者に対する指導監督権限を持つ都道府県に対しまして周知に努めているところでありまして、昨年八月にも改めて文書を出したところであります。  地域包括支援センターなど身近な相談機関もありますので、そういったところで御相談いただいて、こうした扱いはできないということを更に周知を図ってまいりたいと思います。
  119. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 資料一を御覧ください。厚生労働省が作成した身寄りがない人の入院及び医療に係る意思決定が困難な人への支援に関するガイドラインの概要からの抜粋です。これは、判断能力が不十分で成年後見制度も利用していないケースであります。  こちらを見ますと、身寄りのない方が入院された場合に多くの点で市町村に頼ることになることが分かります。緊急の連絡先、入院費等、退院後の支援といったものについては自治体に相談するということになっています。そして、お亡くなりになったときの御遺体、遺品の引取り、葬儀等に関することも自治体が行うことになっています。  今後、単身高齢世帯が増加することが見込まれる中で市町村の役割が大変重要になってきますが、職員や予算の問題が出てきます。国として市町村をいかに支援していくのでしょうか。
  120. 吉田学

    ○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。  身寄りがない方が安心して医療、介護を受けられるに当たっては自治体の役割が重要という点は我々も全く同じ思いでございます。  一方で、自治体の方にお話を伺ってみますと、例えば、先ほど委員御指摘いただいていますように、研究班がガイドラインを作るに当たっていろいろ聞いております中では、自治体にとってみると、この身寄りがない方が安心して医療や介護が受けられるようにするためにどのような対応をすべきか、自治体にとってもなかなか模索の段階というお話も伺っております。  こういう中で、医療については、先ほど来のガイドラインはこの研究班による調査を通じて把握された好事例を踏まえております。また、介護につきましても、自治体や地域包括支援センターが身元保証に関する相談を受けた際に活用できるポイント集という非常に実務的な作成をさせていただいて、これが医療、介護連携した取組という形につながるように周知をし、各自治体の取組の支援を、丁寧にその自治体の実態などもお話を伺いながら今後進めてまいりたいと思っております。
  121. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 市町村においては、今後このガイドライン、一つできたことはいいことだとは思いますけれども、このガイドラインを徹底していくことでさえ人手が掛かる、負担があることだというふうに思います。また、御遺体、遺品の引取り、処分、葬儀等には、人手のみならず、御本人に資力がない場合には財政支出も伴うと思います。  ガイドラインを出して終わりということではなく、今御答弁にもありましたが、今後、市町村の意見を更によく聞いていただいて、必要に応じて財政措置も含めて支援を検討していっていただきたいというふうに希望をいたします。  次に、身元保証人の有無による就職差別について伺います。  身寄りがないという問題は、医療、介護にとどまらず、就職時においても困る場合があります。  資料の二を御覧ください。こちらは、NPO法人育て上げネットが公表している、身寄りのない方、Hさんが大変御苦労されたお話の抜粋です。  Hさんは、中学校のときに御両親を相次いで亡くされ、高校卒業後に就職した会社で十二年間働いたものの、体を壊し、精神疾患を患い、会社を休みがちになり、解雇されました。その後、生活も仕事も不安定な状況が続きましたが、就職活動をしていたHさんの前に立ち塞がったのは保証人がいないということでした。四十社以上から不採用になり自暴自棄になったHさんは、生活保護をもらいながら六年もの間引きこもり状態になり、その後、たちかわサポートステーションのスタッフの支援などを受けて就職ができるようになったということでした。  この方は支援があり就職できるようになったということで不幸中の幸いと言えるかもしれませんが、身元保証人がいればもっと早く就職ができて引きこもらずに済んだかもしれません。企業が身元保証人を求めることが、身寄りのある人とない人で就職機会に格差を生んでいると思います。  そこで、厚生労働省にお聞きします。企業等が求職、就職時に身元保証を求めている割合はどの程度なのか、把握されていますでしょうか。
  122. 土屋喜久

    ○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。  企業などが求人をするときあるいは就職の際に身元保証を求めている実態がありますことについては、ハローワークにおいて求人を受理するときなどの場面において承知をしているところでございますが、その割合がどのくらいかということについては把握ができていない状況にございます。
  123. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 それでは、身元保証人がいないために応募や就職を拒否されていることがあるかどうかについてお答えください。
  124. 土屋喜久

    ○政府参考人(土屋喜久君) 企業が身元保証を求めるという実態がある中で、身元保証人がいないために企業から応募や就職を拒否されるというケースについては、想定はされるものの、今その件数がどのぐらいあるかということについても、恐縮でございますが、把握ができていない状況にございます。
  125. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 身寄りがあるかないかということによって就職環境に格差が生まれているということは、見過ごしてはいけない社会問題であると私は思います。少子高齢化、核家族化で身寄りがない人や近親者とのつながりがない人が今後増えて、この問題が大きくなっていく可能性もあります。  就職を希望する全ての方々が公平に機会を与えられるように、そして希望を持ってキャリアアップを目指すことができるようにするために、身寄りがなくても公平に就職できる環境を整えるべきです。ちなみに、人事院によると、国家公務員には身元保証は求められていないということでございます。  厚生労働省として、医療や介護の問題と同じように、この問題について実態を把握し、対策を打つ必要があると考えます。大臣のお考えを伺います。
  126. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 企業が労働者の募集、採用に当たって身元保証人を求めることは、法令上禁止されておらず違法ではありませんが、しかしながら、求職者から見れば、身元保証人が確保できなければ採用されないという点で就職活動に制限を受けることになるものであります。  厚生労働省としては、労働者の就職の機会均等を確保するために、応募者に広く門戸を開き、本人の適性、能力のみを採用基準とした公正な採用選考が行われるように、企業に対する周知啓発を実施しております。  身元保証人を求めることは、公平採用選考の観点からは必要最小限にとどめることが望ましいと考えております。ハローワークにおいては、身元保証人を立てることを求めようとする求人者に対しては、身元保証人を求める必要性があるかどうか、これは確認を行っております。  引き続き、このような取組を行いながら、公正な採用選考の周知啓発に努めていきたいと思います。
  127. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 周知啓発とともに実態調査もしていっていただきたいと希望しておきます。  今申し上げたHさんは、長い引きこもりから就労に至る間に、NPO法人が行うジョブトレーニングを受けて、働く準備をするための支援を受けておられました。引きこもりになった方がいきなり働くというのはハードルが高いものであります。しかし、適切な支援があれば、引きこもりを脱して社会参画し、働くことができるようになる方々は少なくないと思います。  また、引きこもりというのが一般的に男性というイメージがありますけれども、女性の引きこもりも一定数以上いるというふうに言われております。  一般社団法人ひきこもりUX会議という団体からお話を伺いました。女性の引きこもり、生きづらさについての実態調査を行われております。三百六十九人の回答を得たこの調査では、労働意欲に関する設問で約七割が働きたいと答えたということでございます。一方で、対人関係に苦手意識を持っているという方が九割近いという結果がありました。  そこで、当事者から求められるのは、就労支援だけではなくて、その前段階として最初の一歩を踏み出すサポートが必要である、その一つとして当事者による居場所なども挙げられるというふうに思います。  引きこもりの人にとっての家以外の居場所の役割についての認識、そして、具体的支援としての、就労準備の前段階としての居場所づくりの支援を厚生労働省にお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
  128. 谷内繁

    ○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。  引きこもり状態にある方につきましては、御本人の状態に応じたきめ細かい支援を実施して、多様な社会参加、就労を通じて、社会とのつながりを回復していくことが重要であると考えております。  議員御指摘の引きこもり状態にある方にとっての家以外の居場所ですけれども、それへの参加は多様な社会参加のための第一歩でございまして、かつ就労支援への準備段階としての役割を有すると考えております。したがいまして、安心して参加できる居場所づくりは重要なものであると認識しております。  議員御指摘の居場所づくりの支援でございますが、平成三十年度から市町村による引きこもりの早期発見や支援につながるための居場所や相談窓口の拠点づくりの取組への支援を開始したところでございまして、これらの事業をより多くの自治体で活用していただけるよう普及を図ってまいりたいと考えております。
  129. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 是非よろしくお願いいたします。  居場所づくり、また引きこもりの支援といったときに、行政などの支援する側という方々は支援のプロであるというふうに思うんですけれども、実は引きこもり当事者の方にリーチできないという問題があります。引きこもりの当事者の方々の団体というのはすごくリーチするのが得意というのがあります。そこを組み合わせていくと非常にいいのではないかというふうに思いますので、是非そちらも御検討していっていただきたいというふうに思います。  次に、裁判官弾劾裁判所について質問させていただきます。  ちょっと質問を飛ばさせていただきます。  裁判官弾劾裁判所の庁舎の歴史というのをホームページから抜粋をさせていただきました。この裁判官弾劾裁判所、これを裁判目的のために最後にこの場所を使用したのはいつかを御答弁お願いいたします。
  130. 松本智和

    ○裁判官弾劾裁判所参事(松本智和君) お答え申し上げます。  罷免訴追事件でございますが、平成二十五年四月十日でございます。
  131. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 平成二十五年からということでありますので、約六年間、裁判のために使われていないということであると思います。  この弾劾裁判が行われないということは、裁判官にそれだけ弾劾されるような問題が生じなかったというふうにも捉えられますので、いいことであると思いますが、この場所というのが現在では参議院の第二別館にあるわけでございますけれども、非常にいい立地にありながら使われないスペースということで、資源の有効活用という点からはどうかなというふうに感じております。  この広さというのは何平米でしょうか。
  132. 松本智和

    ○裁判官弾劾裁判所参事(松本智和君) お答え申し上げます。  裁判官弾劾裁判所が所在いたします参議院第二別館南棟九階でございますが、全体の面積は約一千三百八十五平方メートルでございます。ちなみに、法廷の面積は約二百十三平方メートルとなってございます。  以上でございます。
  133. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 仮にこの現在の弾劾裁判所をほかの有効な目的にこの場所を利用するとした場合、裁判が行われるときだけほかの場所を使用するということは法律的、物理的に可能でしょうか。
  134. 松本智和

    ○裁判官弾劾裁判所参事(松本智和君) お答え申し上げます。  まず、所在地につきまして法規的な観点から申し上げますと、裁判官弾劾法というものがございまして、第三条におきまして、裁判官弾劾裁判所は、これを東京都に置くという規定がございます。  その上で、先生御指摘の件につきましては、事務局レベルではなかなか判断するには厳しいところもございますので、ここは御協議が必要かと存じます。
  135. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 これは国会の方で決めていくことかなというふうには思いますけれども、国民目線から見て、使われていないスペースがそれだけあるということは、ほかにも居場所を必要と、子供の遊び場ですとか、また認知症カフェですとか、先ほどの引きこもりの集う場ですとか、様々、現場でNPOやいろんな団体が場所取りに苦労をされ、確保に苦労されている中で、国会の中でそういう資源の有効活用とは言えないような使い方をしているということについては検討していく必要があるのではないかということでちょっと今質問をさせていただきました。  最後に、食品ロスの関係で質問させていただきます。  災害時用の備蓄食料品の食品ロス対策につきまして、政府においては、地方公共団体、また各府省に対して、廃棄をするのではなく、有効活用を検討するよう通知を発出をされています。今後も推進をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
  136. 橋本次郎

    ○政府参考人(橋本次郎君) お答えいたします。  災害時用の備蓄食料がその更新の際に大量に廃棄されることのないよう有効活用することは、食品ロス削減の観点から重要な取組と認識しております。  このため、御指摘のように、地方公共団体宛てに、平成三十年一月、内閣府防災担当や消防庁、環境省との連名で、食品ロスの削減の観点から備蓄食料の有効活用について検討いただくよう、通知により依頼いたしました。地方公共団体におかれては、防災備蓄の重要性を認識するために防災訓練などで配布するとともに、フードバンクに寄贈するなどの取組が実施されております。  また、国の備蓄食料についても、先月五日付けで各府省宛てに、内閣府防災担当や環境省との連名で、災害時用備蓄食料の更新契約を行う際に食品ロス削減の観点から有効活用いただくよう周知を図ったところでございます。  今後とも、国、地方公共団体におきまして、食品ロス削減の観点から備蓄食料の有効活用が進むよう、関係省庁と連携して取り組んでまいります。
  137. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 ありがとうございます。  これまでは廃棄をしている割合も高かったというふうに認識をしております。この通知が出たことによって判断基準ができて、廃棄が減って有効活用されていくのではないかというふうに期待をしておりますけれども、一方で、省庁だけではなくて、企業の備蓄も、東日本大震災以降、政府が推進をしてきているということもありまして、その処分については様々状況も私も聞いているところでございますが、民間企業での災害時の備蓄食料の有効活用も国として推進をしていくべきと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
  138. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 民間企業における災害時備蓄食料の有効活用につきましては、持続可能な社会づくりの一環として、またCSRの一環として、個別の民間企業においてフードバンク等に寄贈する取組が行われていることは承知をいたしております。  こうした民間企業の取組につきましては、全体としてみればまだ緒に就いたばかりとの印象でありますが、委員から貴重な御提言をいただきましたので、国会における様々な御議論も踏まえ、政府としてどのような方策が講じ得るのか、関係省庁とともに検討してまいりたいというふうに考えております。
  139. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 終わります。
  140. 高木かおり

    ○高木かおり君 日本維新の会・希望の党の高木かおりです。  まず初めに、待機児童解消のための施策についてから伺っていきたいんですが、今国会では何度もこの質疑のテーマというのは議論をされてきたと思いますけれども、私の方から重ねてお聞きをしながら確認をしていきたいと思います。  我が日本維新の会としては、保育の質の担保と受皿整備はスピード感を持って、そして確実に実現していかなければならないというふうに認識をしております。この視点で質問を進めていきたいと思います。  今、女性の就業率の上昇に伴いまして保育需要が増す中で、都市部、特に大都市部を中心に国の基準を満たす認可保育所の整備が追い付いていない状況であります。政府は、平成二十九年度、子育て安心プランを策定し、二〇二二年度までに女性の就業率を八〇%対応できる三十二万人の受皿整備をすることにいたしました。その後、また新しい政策パッケージということで、二〇二〇年、二年間の前倒しで、同プランをできるだけ早く、新しい政策パッケージを行っていくということにされているかと思いますけれども、この認可保育所や認可外保育施設に入れない待機児童、これが平成三十年四月時点で全国で一万九千八百九十五人。やはりこの受皿の拡大を急ぐ一方で、保育士等の人材不足、それから保育所等の安全を確認する立入調査、こういったことがやはりなかなか十分に実施されていない、こういったことで保育の質の確保が大変課題となっているというふうに認識をしております。  まずは、子育て安心プランの今の進捗状況をお答えください。
  141. 浜谷浩樹

    ○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、子育て安心プランにおきましては、二〇二〇年度末までの三年間で待機児童を解消いたしまして、女性の就業率八割に対応できるよう保育の受皿を三十二万人分整備することといたしております。  この子育て安心プランに基づきまして各市区町村におきまして二〇二〇年度末までに待機児童を解消する計画を積み上げた受皿拡大量の見込みでございますけれども、昨年九月の公表時点では約二十九・三万人でございます。  ただ、これまでの経緯に照らしますと、この計画、毎年度リバイスしてまいります。リバイスするたびに潜在ニーズが具体化いたしまして、整備量が増加する傾向がございます。そういった意味では、今後、そういった整備量の増加も見込まれております。そういたしますと、三十二万人分の保育の受皿整備、これは、二〇二〇年度末までに待機児童を解消するという目標、これは達成可能というふうに考えております。
  142. 高木かおり

    ○高木かおり君 子育て安心プランの方を着実にやっていけば待機児童は解消できるというような御答弁だったと思うんですけれども、先日、子ども・子育て支援法が成立をいたしまして、三歳から五歳児の幼児教育の無償化が今年の十月から実施されることとなりました。この年代の子供は、これ今までも、既に保育所、幼稚園等に通っているということで、無償化が実施されたからといって待機児童数にそれほど大きな影響はないだろうというふうに言われております。  でも一方で、この所得制限ありのゼロから二歳児、これに関しては無償化となる世帯もあり、子供を預けて働こうとする女性が増えてこの待機児童が増えていくことは十分に考えられる。これはいいことでもあると私は認識をしているんですけれども、今後、この幼児教育の無償化などによる待機児童の今後の見通し、これはどういうふうに考えておられますでしょうか。大臣、お答えください。
  143. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 今委員からお話がありましたように、今回の幼児教育、保育の無償化による潜在ニーズへの影響、これは基本的には、三歳から五歳児、これは既にほとんどの子供が認可施設、幼稚園、保育所、認定こども園、これを利用できているということと、ゼロから二歳児については住民税非課税世帯に限定しているということで、ここのニーズは読み切れない部分もありますが、必ずしも潜在ニーズを読み切れない部分もありますが、ここは限定的ではないかなと思っております。  一方で、今局長から話がありましたが、三十二万分の受皿整備の考え方というのは、女性の就業率が二〇二二年度末に他の先進諸国並みの八割まで上昇する。日本の二十五から四十四歳の女性の就業率、これは二〇一六年が七二・八で、二〇一八年で七六・五%と、こうなっていますが、要は、これは先進国並みの八割まで上昇するということを想定して、とにかく二〇二〇年度末までに三十二万人分の整備量、これを推計して今整備を進めておりますので、今後、様々な要因によって保育ニーズの増大があったとしても、これは十分対応可能なものと考えております。
  144. 高木かおり

    ○高木かおり君 今大臣お答えいただきましたけれども、やはりこの女性の就業率というのはどんどん促進していかなければならないというふうに思います。  前回も、リカレント教育ということで、女性活躍の際に質問もさせていただきました。既に企業でばりばり働いているような女性がさらに役員を目指す、キャリアを目指す、こういった女性の活躍の仕方というのも重要だと思うんですけれども、一方で、結婚や出産、こういったことで家庭に一旦入って、いわゆるM字カーブと言われますけれども、そういった女性がもう一度社会に出ていって、そして働くということ、これは非常に私は大切なことだというふうに思っているんですが、こちらの方が女性の労働力ということも裾野が広いというふうに思いますので、是非、この女性の社会復帰に資するように、この待機児童問題に関しても、恐らく様々な要因でもしかしたらこの待機児童というのも今以上に増えるかもしれない、そこにもきちんと対応できるような対策を考えていかなければならないということだと思います。  で、ここからなんですけれども、先日、子ども・子育て法の連合審査でも、国家戦略特区、地方裁量型認可化移行施設についての質疑がございました。この国家戦略特区の提案は、これは私の地元であります大阪府、大阪市が行ったものなんですけれども、保育士の人数の足りないところを救う、そういった意図での提案であるということで、保育の質の悪化を容認するものではありません。けれども、この質の担保というのは絶対に必要であります。  大臣、厚労省としてのこの質の担保に関して見解を伺いたいと思います。
  145. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 質の担保は大変重要であります。  地方裁量型認可化移行施設、これについては、要は保育の受皿整備とその質の確保、向上、これは車の両輪として進めることが重要で、今回の地方裁量型認可化移行施設、これについては国家戦略特区に地域を限定する、限定した上で時限的に、要は時限的に、待機児童が多い都道府県がその解消に取り組めるよう設けたものであります。  この仕組みは幾つか特徴があるわけですが、認可外保育施設が認可施設に移行することを支援するものであります。そして、保育士不足で運営困難となっているなど緊急を要する場合に限って認可施設からの移行も可能となっておりますが、ここは、認可外保育施設であり続けること、これを許容するものではなくて、いずれ認可施設へ再移行していただくことが前提で、要は認可施設の移行計画を定めると、こうなっていますから、要はいずれ認可施設へ再移行していただくことが前提の制度だと思っております。  また、次のような質の確保のための仕組みも設けております。  職員研修など一定の要件を満たした場合の運営費の補助額の加算、あるいは一年に一回以上の都道府県による指導監査の実施、あるいは監査における指摘事項などの運営状況を見える化する、それと、都道府県の待機児童対策協議会、これによる保育人材確保策の実施、公表。要は、この協議会での協議事項、これは都道府県ごとに定めますが、具体的な例えば例を言うと、市区町村をまたがる保育所の広域的利用とかあるいは広域的な保育士確保方策、こういうこと、例えば。これを、待機児童対策協議会によって保育人材確保策の実施、公表、これを行っております。  地方自治体が地方裁量型認可化移行施設を活用する際には、このような取組によって確実に質の確保が図られるように、厚生労働省としても地方自治体と連携しながら取り組んでいきたいと思います。
  146. 高木かおり

    ○高木かおり君 今大臣から御答弁いただきました。  冒頭にも申し上げたように、やはりこの保育の受皿整備と質の確保、両方、もう両輪でやっていくということなんですけれども、今これ、本当にこれができればもう完璧なんですけれども、なかなかこれが難しい。  でも、やはり保育士の確保というのは喫緊の課題であるということで、御答弁いただいたように地域限定で、特にこの待機児童問題というのは大都市で大変多く起こっているということで、地域限定で時限的にやっていくということ、もうそれは本当に理解するところなんですが、この国家戦略特区の提案というので皆さんに御心配掛けているところというのは、やっぱり時限的にとはいえ、質の確保の担保が果たしてできるのかという部分だと思うんですけれども、そこは是非、御答弁いただいたように、監査指導の体制ですとか、そういったところも徹底していただいて見える化をしていただく。そういったことを様々やっていただいて、是非とも、例えばこういったことをやったから、まだ手を挙げている状態でもありません、まだまだやっている状態ではありませんけど、もしこれが実行されたときに、これをしたから、移行したから事故が起こったと、そういったことが絶対にないようにお願いをしておきたいと思います。  特に大阪では、この待機児童問題、保育士の確保というのは本当に一生懸命やっておりまして、保育士を確保する努力を本当にやってきたということをちょっと資料を今日、付けさせていただいておりますけれども、これ大阪市出典の平成三十一年度の保育士人材確保事業のイメージ図ということでございます。  資料を見ていただきましたらお分かりいただけますとおり、潜在保育士や新卒者の確保、様々、国の方の補助金も使いながらやっておりますけれども、これ、特に国の補助事業とは別に大阪市単独で独自の取組として、新規採用保育士への特別給付金ということで、一、二年目ですね、採用から一、二年目の保育士さんには最大十万円、三、四年目の保育士には二十万円、そういった市から補助金を支給する。  また、資料のこれは一枚目の右側の事業概要の、これは、今申し上げたのは五番に当たりますけれども、もう一つ、保育士ウェルカム事業という、十二番目に当たります、これは新しい事業として、なかなか大阪だけでは保育士を確保できないという場合は有効求人倍率が余り高くないような地域からも是非大阪へ来てくださいという取組で、新規採用の保育士さんに対しては、帰省時の旅費相当の支援ですとか、恐らくこれ大阪のUSJだと思うんですけど年間パスの補助ですとか、そういった遊び心のあるような二年間の補助、こういったことも付けて、何とか保育士さんを大阪に取り込もうという努力をさせていただいていると。  そして、この大阪府でも、保育士を外から取り込むだけじゃなく、やはり育成していこうということもさせていただいていて、保育士の修学資金貸付け、学生に対しては月額五万円、それから就職時には二十万円、卒業後五年間の勤務によって返還免除、こういったことも大阪府の社会福祉協議会の方で実施をしている。これだけ努力をしながら保育士の確保、やはりこれは質の担保のために頑張っている、こういったところをやっぱり厚労省としても是非また後押しをお願いしたいというふうに思います。  この大阪市での待機児童対策は、平成二十九年度、それまでの三倍の予算を確保して今申し上げたような様々な取組を行い、例年の二倍以上、四千七百四十五人分の入所枠を確保させていただきました。そして、平成三十年四月の時点で待機児童数が六十五人と、昭和六十二年以降では過去最低の待機児童数ということにまでなったということで、是非とも、こういった大都市はもちろんのこと、全国でまだまだ待機児童で悩んでおられるような自治体の後押しもしっかりとやっていただきたい。先ほど御答弁の中にもありました、保育士の人数の足りない施設をやはり救うという観点から、今後この特区なども使って適切に運用をしていただけるようにお願いをさせていただきたいと思います。  それでは、続きまして、高齢者の消費者被害について消費者庁の方に伺っていきたいと思います。  一般的に、高齢者の方々はお金、健康、孤独の三つの大きな不安を抱えておられると言われております。そこに付け込むように悪質業者は言葉巧みにこれらの不安をあおりまして、親切にしていると見せかけて信用させて、年金や貯蓄などの財産を狙っていると。本当に悪質なことがはびこっている、今本当に社会問題になっているような状況でございます。せっかく若いときにためたお金を、全財産を持っていかれているという、そういった被害もあるわけです。  こういった高齢者の方々、特に、認知症なんかを患っているような方々は特にですけれども、こういったトラブルに遭わないように、高齢者に多いトラブルの実例とか手口、こういったものの情報の提供に併せて、高齢者が孤立化しないような、そういった施策も国として今求められているというふうに思います。  高齢者をめぐるトラブルというのは、最近、例えばジャパンライフに関する問題ですとか、水道局をうたった料金徴収詐欺ですとか様々ある中で、特に昨今、二〇一七年では架空請求のトラブルが本当に倍増しているということで、今日ちょっと二枚目の資料に付けさせていただいておりますけれども、特にこれ、被害に遭っておられるのが、黄色く塗った部分なんですけれども、五十歳代以上の女性がかなり、二〇一七年で、倍どころではありません、特に六十代の女性なんかは、前年が、二〇一六年九千三百十人だったのが五万四千六百三十九人と、もう物すごい数で数値が上がってきている。  これは、今までにない手口ということで、はがきが送られてきた、住所、名前が知られているような状況を不審に思って相談件数もやはり増えたということで、この数字はお金を取られてしまった数字ではありません、相談をしてきたということで、そういう意味では施策が一定効果を奏してこういった相談件数が増えているというふうにも考えられるんですけれども、そういった中で、どういった対策を行い、そして効果を上げているのかという点を簡単にお聞かせいただけますでしょうか。
  147. 高田潔

    ○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。  平成二十九年度以降、はがきによるものを始めとして、架空請求に関する消費生活相談が急増しているところでございます。その背景を分析しますと、委員御指摘のとおり、五十歳以上の方からの御相談が顕著に増加したと認識しております。  こうした背景と被害発生までのプロセスを踏まえ、架空請求事業者からの接触防止、消費者からの接触防止等の段階別に関連施策を取りまとめました架空請求対策パッケージが平成三十年七月に決定されたところでございます。消費者庁におきましては、当該パッケージに基づき啓発用資料を作成し周知を図るなど、必要な対応を進めているところでございます。  こうした結果として、支払後に寄せられた相談の占める割合が平成二十八年度の三・一%から平成三十年度には〇・九%に低下しているところであり、国民の皆様に、架空請求に対しては無視し、相手方に連絡しないとの認識が一定程度は広がっているのではないかと考えております。  現在におきましても、高齢者の住まいの管理に関する業界団体を通じ御高齢の方々への注意喚起を行うほか、大学附属病院を始めとする大規模な病院に啓発用資料の設置をお願いするなど、対応を継続しているところでございます。  引き続き、高齢者を始め国民の皆様に架空請求による消費者トラブルが発生しないよう努めてまいります。
  148. 高木かおり

    ○高木かおり君 ありがとうございます。  ちょっと時間がなくなってきましたのであれなんですけれども、やはり、いろいろと対策をやっていただいているということなんですけど、やっぱりこの高齢者御本人が消費者センターに相談するのを待つというのでは遅いわけで、やはり周囲の人たちが見守るということ、これはやっぱり重要なんじゃないかなと思います。  消費者庁として、平成二十七年度には地方消費者行政強化作戦というのを掲げておられますけれども、これ残念ながら五項目政策目標があって一つだけしかまだまだできていないということで、あと、まだまだ、予算は付けてはいるけれども達成ができていない。  特に、消費者庁の方では、人口五万人以上の全地方自治体、これ五百四十五市区町あるんですけれども、先ほど申し上げたような見守りというのが大切だと。その見守りネットワークというのが、結局その五百四十五のうち平成三十一年一月末現在で九十四ということで、百以下を切っているということなんですね。二十年から平成二十九年度の予算は、地方消費者行政推進交付金等、これで五百三十九・五億円掛けている。三十年から三十一年度の予算、これは地方消費者行政強化交付金、これにも五十七・五億円を計上している。けれども、なかなかこの見守りという形ではできていない状況。これやっぱり本当にスピード感を持ってやっていかなければ、今後高齢者の方々を見守るという見守りネットワークという形では厳しいんじゃないかと思います。  そういった意味で、是非とも財政支援が必要なのか、今どういったことが課題になっていて、どのような財政支援が必要なのか、これについて簡単にお願いできますでしょうか。
  149. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 見守りネットワークにつきましては、五万人以上の全市町村に設置をする目標を立ててやってきておりまして、今年の四月末現在におきましては百四、ほぼ二割程度ということになっておりまして、全市町村で設置済みの県は徳島県と兵庫県のみと、現状、そういう状況にあるわけであります。  そのために、本年一月から三月までに実施いたしました地方消費者行政強化キャラバンにおきまして、私自身を含めた政務及び消費者庁幹部が四十七都道府県の知事等を訪問をいたしまして、見守りネットワークの設置を呼びかけてまいりました。  そのほか、私自身、これまで消費生活相談員の皆さんと見守りネットワークの課題等について現場で意見交換をさせていただきました。例えば、市町村の福祉部局はもちろんでありますが、郵便局、警察など地域の様々なアクターに参画をいただいて、実効あるネットワークを構築することが重要との認識を新たにいたしたところであります。  地域により様々な事情があろうかと思いますが、手引書や事例集などを活用して各地域で設置が進むよう、国としてもグッドプラクティスの共有を含めてしっかりとサポートさせていただきたいと考えております。  なお、財政措置につきましては既に自主財源として地方に相当の財源が行っているわけでありまして、今回、四十七都道府県を全て回らせていただいたのには、この自主財源の活用をしっかりやってくださいねということで知事あるいは担当部局に直接しっかりと要請をしてまいったところでありまして、一定の御理解はいただいたものというふうに考えております。
  150. 高木かおり

    ○高木かおり君 時間が来ましたので、今日はこれで終了させていただきます。  ありがとうございました。
  151. 行田邦子

    ○行田邦子君 日本維新の会・希望の党の行田邦子です。よろしくお願いいたします。  今日は私は、まず初めに、協会けんぽの被保険者証、健康保険証の発行について伺いたいと思います。  協会けんぽの被保険者証ですけれども、この発行ですけれども、事業所が届出を出してから保険証が届くまでに非常に時間が掛かるという声をいただいております。通常だと大体二週間掛かると、そして繁忙期、四月などは約一か月掛かってしまうということで、大変に時間が掛かってしまうということです、という声を私自身が聞いておりますけれども。  まず、厚生労働省に伺いたいと思いますが、この協会けんぽの健康保険証の発行について、どのくらい時間が掛かっているのか、どのように実態把握をされているのか、また時間が掛かる理由についてお聞かせいただけますでしょうか。
  152. 高橋俊之

    ○政府参考人(高橋俊之君) お答え申し上げます。  健康保険の被保険者証の交付に当たりましては、まず日本年金機構におきまして資格の確認を行いまして、その結果を基に全国健康保険協会が被保険者証の交付を行っているところでございます。  その平均的な日数でございますけれども、平成三十年度の例えば資格取得届の処理につきましての機構におけます届出の受付から資格確認までの平均処理日数でございますけど、繁忙期、特に四月が忙しいわけですが、四月の繁忙期におけます全国平均で、電子申請の場合には五・五営業日、紙による申請の場合には八・七営業日を要したところでございます。また、四月以外の、繁忙期以外の期間の全国平均でございますが、電子申請の場合に四・七営業日、紙による申請の場合には五・六営業日でございます。  これ、地域別に大分ばらつきがございまして、電子申請の場合で、例えば全国平均で四・七掛かったものにつきましては、大阪事務センターでは三・三営業日、東京事務センターでは八・二営業日ということになっておりまして、地域によって差がございます。  また、今まで申し上げましたのは機構におけます処理日数でございまして、これプラス、全国健保協会における被保険者証の作成にプラス二日程度を要してございます。  このように地域や時期によりまして時間を要している理由でございますけれども、これまで機構における事務センターにおきまして、事務センターによりましては職員ですとか端末機の不足、繁忙期などにおきましての容量不足などがございましたので、これ今年の四月に抜本的な対策を講じまして、人員や設備の体制強化、また空いている事務センター、余裕のある事務センターに回すなどの体制強化を図って迅速化を図っているところでございます。
  153. 行田邦子

    ○行田邦子君 健康保険証の発行が協会けんぽの場合非常に時間が掛かるという声がこれまでも寄せられてきたかと思うんですけれども、改善はされているのではないかというふうに今の御答弁を聞いて思いましたが、ただ、これ、今の答弁ですと、日本年金機構における届出の受付から資格確認までの期間が今おっしゃったような日にちで、そこにプラス健保協会に要する日数が約、大体二日掛かるということですから、やはりこれ、ほかの保険者に比べてどうしても時間が掛かっていると言わざるを得ないと思います。  そこで、まず大臣に伺いたいと思うんですけれども、例えば国民健康保険は役所で手続をしまして、その場で発行されますよね。それで、健保組合の場合とか共済組合の場合は、多くの場合は即時発行が可能となっています。それから、後期高齢者は市役所などの市町村から事前の送付がされるということで、健康保険証が手元にないということは非常に不便であり不安でありますけれども、協会けんぽについても即時発行できるようにどうにかならないのかと。  かつては、日本年金機構の前の社保事務所の場合は、そこに対して届出をして、そしてまた交付されると、一元化されていたと記憶していますけれども、そういった一元化はできないのかどうか。あるいは、協会けんぽの内部で、健保組合と同じように内部で処理ができないのかという、一元化がどうにかできないのかということ。これ法律改正が必要かもしれませんけれども、その点についていかがでしょうか。
  154. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 健康保険証の交付に係る事務、これについては、健康保険法などに基づいて日本年金機構が厚生労働大臣から事務の委任を受けて被保険者の資格の確認を行って、その結果を基に協会けんぽが健康保険証の交付を行っております。これは、同一の適用要件である健康保険と厚生年金保険の適用徴収事務、これを日本年金機構が一体的に行うことが事務の効率化や事業所の事務負担の軽減になるということなどから、日本年金機構が行うこととしたものであります。  これを協会けんぽで行うように見直すということになりますと、法律改正、これは当然必要になりますが、人員の大幅な増員が必要になりますので、効率的な運営のためには現行の事務処理体制が適当であるものと考えております。  ただ、一方で、加入者の利便性を高めるという観点から、健康保険証発行までの期間の短縮を図る、これは重要だと考えています。現在、日本年金機構において人員や設備の体制強化に努めるなど、健康保険証の発行を迅速化するための取組を進めております。  具体的には、日本年金機構の中期目標、これは二〇一九年から二〇二三年度でありますが、システム改修を進めるなど届出に係る事務処理の迅速化を図って、特に電子申請による資格取得届などについては繁忙期を除いて平均処理日数を三営業日以下に短縮することを目指すこととしております。加えて、協会けんぽにおいても、できる限り期間を短縮するよう検討していきたいと思います。  健康保険証の早期交付に向けて、引き続いて日本年金機構、協会けんぽを指導していきたいと考えています。
  155. 行田邦子

    ○行田邦子君 やはり即時発行というのが理想ですし、理想といいますか、他の保険者ではできているわけでありますので、即時発行は理想ではありますけれども、更なる短縮に知恵を絞ってまた努力をしていただきたいと思います。保険証が手元にないというこの不安感というのは非常にやはりあると思いますので、是非、大臣、よろしくお願いいたします。  それで、保険証が交付されるまでの間に病院にかからなければいけない、療養を受ける必要がある方に対しては、求めがあった場合については被保険者資格証明書が発行される、交付されることになっていますけれども、これは日本年金機構が言うには即日交付となっているんですけれども、ただし、混雑時期は即時交付が困難だと年金機構は言っています。  しかも、これについては、この資格証明書を受けるには年金事務所の窓口に行かなければならないという、非常に不便で、国民目線ではないというか、加入者目線ではないというふうに思っております。また、電子申請を推進している昨今にありまして、窓口に行かなければいけないというのは、これどうにかならないのかなというふうに思うわけでありますけれども、この点についての厚生労働省の御所見、御認識を伺いたいと思います。
  156. 高橋俊之

    ○政府参考人(高橋俊之君) 御指摘の被保険者資格証明書でございますけれども、被保険者証の交付が行われるまでの間に療養を受ける必要があると認められる場合に限りまして、被保険者から求めがありました場合に年金事務所におきまして有効期間を定めて交付しておりまして、原則即日交付、その日のうちに交付するという運用としてございます。しかしながら、一度に大量の申請があった場合、こういう場合などには、即日交付ができずに日数を要する場合があるところでございます。  資格証明書の交付を申請いただく要因としましては、被保険者証の交付が今そもそも長いということから資格証明書をという非常にニーズが高くなっているわけでございまして、まずは被保険者証を早期に交付するということをまず徹底して行いまして、その上で資格証明書の即日交付を行うということに努めてまいりたいと考えてございます。
  157. 行田邦子

    ○行田邦子君 何か、一部には、日本年金機構の中で、緊急性が高い場合に限定するようにというような運用もなされているというような情報もあります。そもそもこういうことが、この情報が流れること自体がサービスとしてどうなのかということも言わざるを得ないと思います。  国としては強制適用事業所に対して加入促進ということを政策的に推し進めているわけでありますけれども、それで協会けんぽに入ったらば保険証がなかなか届かないというようなサービスの低下というのはこれは許されないことだと思いますので、大臣も是非しっかりと対応の方、御指示をしていただきたいと思います。  それでは次に、働き方改革の実施状況について伺いたいと思います。  働き方改革の中の一つとして、同一労働同一賃金、言い方を変えればというか、厳密に言いますと、正規、非正規雇用者の不合理な格差是正ということでありますけれども、この取組について、国家公務員の取組について伺いたいと思います。  二年前の三月下旬の決算委員会におきまして、私は、働き方改革を国としてもしっかりと、働き方改革の同一労働同一賃金をしっかりと国としても推し進めようとしている中で、経営者の皆さんの御理解もいただこうとしていると、そうであるならば、これは安倍総理に対して質問させていただいたんですけれども、総理の下で働く国家公務員の同一労働同一賃金もしっかりと自ら範を示すべきではないかという意見、質問をさせていただいたところ、安倍総理から大変に前向きな御答弁をいただきました。  それで、その後なんですけれども、国家公務員の非常勤職員の給与等待遇について政府としてはどのような取組を行っているのか、伺いたいと思います。
  158. 植田浩

    ○政府参考人(植田浩君) お答えいたします。  国家公務員である非常勤職員の給与につきましては、一般職給与法の規定により、各府省において常勤職員の給与とのバランスを考慮して予算の範囲内で支給することとされているところでございます。具体的には、この規定を踏まえまして、非常勤職員の給与に関し人事院の指針が定められております。  この点、国家公務員である非常勤職員の給与等の処遇について、平成二十八年に内閣人事局において調査を行ったところ、期末手当や勤勉手当の支給などの取扱いについて差異があることが分かりました。このため、この調査結果などを踏まえ、平成二十九年五月に、平成三十年度以降、非常勤職員に対して期末手当や勤勉手当を支給することを目指すなど、段階的に非常勤職員の処遇改善を図っていくことについて各府省で申合せを行いました。  こうした中で、昨年、改めて内閣人事局においてこの申合せ事項についての各府省の取組状況を調査したところ、期末手当や勤勉手当について、平成二十八年の調査では二割から三割弱の支給率であったものが、平成三十年七月一日現在では九割超の非常勤職員に対し支給される予定となるなど、着実に処遇改善が進んできているところでございます。  引き続き、各府省申合せなどに沿って各府省が処遇改善にしっかりと取り組んでいくことが重要と考えているところでございまして、そのために必要な取組を進めてまいりたいと考えております。
  159. 行田邦子

    ○行田邦子君 私が二年前、三月に質問したときにはまだ申合せといったものが行われていなかったんですけれども、五月二十四日に関係府省庁の申合せというものがなされているということで、そして期末手当や勤勉手当などについては大変に前進しているというふうに思っております。感謝を申し上げます。  ただ、この申合せの書面を見ますと、例えば、基本となる給与については、非常勤職員の職務と類似する職務に従事する常勤職員に対し支給されている俸給月額の実態に留意しつつ決定するものとする、あとはまた、勤勉手当に相当する給与の支給に当たっては、適正に把握した勤務実績も適切に考慮するものとするとなっているんですけれども、まあ抽象的だと思います。これをやはり、いかにこの国家公務員の同一労働同一賃金を進めていくために、客観的な基準といいますか、客観的な尺度に基づいてやはり評価されなければいけないんだろうというふうに思っております。  来年四月から大企業で始まります。また、中小企業は再来年の四月からということでありますけれども、国が、国家公務員が民間に先駆けてしっかりと自ら範を示していただきたいと思っております。  そして、今度は地方公務員の同一労働同一賃金、正規、非正規の処遇格差の改善についてなんですけれども、二年前、平成二十九年の五月に地方公務員法と地方自治法の改正が行われました。御存じのとおりであります。  これまでは、臨時・非常勤職員、地方公務員の臨時・非常勤職員の制度が、当初といいますか、本来想定していた運用とかなり違った運用に実際なされてしまっているという状況の中で制度の整備をしたということで、大変画期的だと私は評価をしております。  そして、これが来年の四月にいよいよ施行となるわけでありますけれども、地方公務員におきましてもいわゆる同一労働同一賃金ということを進めていくということは大変に好ましい、望ましいことだと思いますが、ただ一方で、地方自治体にとっては、人事給与制度を変更したりとか、またあるいは予算編成にも影響します。いろいろと対応しなければいけないことがあるかと思います。  そこで、総務省に伺いたいと思うんですけれども、地方自治体においてしっかりと制度が導入できるように、今総務省としてどのような取組を行っていますでしょうか。
  160. 大村慎一

    ○政府参考人(大村慎一君) お答えをいたします。  今般の改正法によりまして、臨時・非常勤職員の適正な任用、勤務条件の確保を図る観点から、一般職の会計年度任用職員制度を創設したところでございます。  会計年度任用職員の給料、報酬につきましては、類似する職務に従事する常勤職員の給料月額を基礎として、職務の内容や責任、職務遂行上必要となる知識、技術及び職務経験等の要素を考慮して定めるようにこれまで事務処理マニュアルなどによりお示しをしてまいりました。さらに、制度の検討内容を自己点検するためのチェックリストの配付や条例の準備状況を確認するなど、各地方公共団体の施行に向けた準備への支援を行ってまいりました。  今後とも、円滑な制度の導入が図られるように引き続き必要な助言を図ってまいりたいと考えております。
  161. 行田邦子

    ○行田邦子君 是非よろしくお願いします。  続きましてなんですけれども、この働き方改革、様々なパッケージになっています。大改革だと私は思っておりますけれども、これを着実に実行していくには労働基準監督署の体制も強化をする必要があると思っております。  この決算委員会で四月二十二日に、私は外国人労働者の拡充というテーマで質問させていただいた中で、労働基準監督官の数が足りないんじゃないかという質問をさせていただきました。で、増やしているという、増員をしているという御答弁だったんですけれども、平成三十年度から今年度、三十一年度で二十二人の増員ということです。これちょっとまだ足りないんではないかなというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。  そしてまた、労働基準監督官のOBを非常勤職員として活用しているということでしたけれども、それでは、その数とか、あるいはどのような任用、雇用形態なのか、あとは任務内容など、具体的にお聞かせいただけますでしょうか。
  162. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。  今お尋ねございましたように、働き方改革を実行を着実にしていくためにも労働基準監督官の確保は重要でございまして、厳しい行財政事情を踏まえつつ、これまでも人員確保に努めてきたところでございます。  また、労働基準監督官の増員に加えまして、働き方改革を通じて、働く方々の労働条件をしっかり守っていくために、平成三十年度より、全ての労働基準監督署に特別チームというものを新たに編成いたしまして、長時間労働是正のための監督指導の徹底、また法令に関する知識や労務管理体制が必ずしも十分でない中小企業等に対するきめ細かな支援というものを効果的に推進することとしております。また、三六協定を届けていない事業場に対しまして、相談指導につきまして民間業者を活用するというようなことも含めて体制整備というものを図ってございます。  また、委員から今、非常勤の監督官についてのお尋ねございましたけれども、労働基準監督官OBの非常勤職員としての活用につきましては、定年等によりまして退職した労働基準監督官を非常勤の労働基準監督官として委嘱をしているというものでございます。この非常勤の労働基準監督官でございますけれども、先ほど委員から御指摘がございました三千十三人というものとは別に五十四名今おりまして、非常勤職員ではございますけれども、労働基準監督官としての権限を有するという者であるため、事業場に対する監督指導等を行っているというものでございます。  今後とも、必要な労働基準監督機関の体制確保ということにしっかり努めてまいりたいと思います。    〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕
  163. 行田邦子

    ○行田邦子君 労働基準監督官のOBですけど、私、もっと多いのかなと思ったんですけれども、五十四人ですか、大変少ないですね。もっと積極的に検討されたらいいんじゃないかなと思いますし、また、今御答弁にありましたけれども、国家公務員でなければできないこともありますけれども、民間に任せる部分もあるかと思います。相談業務なども恐らく増えてくると思いますので、民間でも任せられるところは柔軟に対応することも必要ではないかなと思っております。  それでは、大臣に伺いたいと思います。  働き方改革の中で、今度、労働時間の上限規制というのが労働基準法に明記されました。それで、大企業については四月からもう既に始まっているところであります。経営者の皆さんから私もいろんなお声をお聞かせいただいているところでありますが、ただ、これはやらなきゃいけないと思っておりますが、もう本当にいろんなお声をお聞かせいただいています。  他方なんですけれども、労働時間の規制の適用除外となっているのが、御存じのとおり、労働基準法の第四十一条二号に当たる労働者ということで、「監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者」と、この人たちは労働時間の規制の適用除外ですよとなっています。  で、機密の事務を取り扱う者イコール秘書だという解釈がなされることがありまして、それについて大臣に伺いたいと思います。  大臣のところにも私設秘書がいらっしゃると思いますけれども、大臣のところにいらっしゃる私設秘書はこの労働基準法の四十一条二号に該当するとしているのか、それとも一般の労働者として労働時間の上限規制の対象という扱いにしているんでしょうか。
  164. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) まず、四十一条第二号に規定される規定、これは委員が今お話しのとおりであります。これは、機密の事務を取り扱う者というのは経営者や管理監督者の活動と一体不可分に職務を遂行する者、これは厳格な労働時間管理にはなじまないことから労働時間等に関する規定が適用除外とされております。  そして、国会議員の私設秘書については、機密の事務を取り扱う者に該当するか、これはこのような規定の趣旨に照らして個別具体的に判断されるものだと考えています。私の事務所においては、私設秘書の働き方については法令にのっとって適切に対応しているところであります。  各事務所によって議員と秘書の関係や秘書の職務内容や対応も異なっておりますので、この解釈についてはそれぞれの先生方がそれぞれの判断に基づいて対応していただくものでありますので、私設秘書の解釈についても必ずしも同様ではないと考えておりますが、私の事務所では法令にのっとって適切に対応しております。
  165. 行田邦子

    ○行田邦子君 大臣の事務所では、当然法令にのっとって適切に対処をされているということであります。  私自身も労働基準監督署に問合せをしたりすることもありますけれども、やはり先ほどは、総理の下で働く国家公務員の同一労働同一賃金についても自ら範を示すようにというようなお話もしましたけれども、国会議員も、民間の皆さんに働き方改革を推し進めるよう協力をいただくのであれば、自ら範を示さなければいけないんだなというような思いを述べさせていただきまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。
  166. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  建設アスベスト対策と被害者救済についてお尋ねしたいと思います。  まず、厚生労働大臣の基本認識を二点伺いたいと思うんですが、一つはアスベスト公害というべき問題だということなんですね。二〇〇五年に株式会社クボタ尼崎工場で、従業員と工場周辺住民に中皮腫などのアスベスト関連疾患による死者、重大な健康被害が発生したクボタ・ショック以来、アスベスト問題は深刻な社会問題となり続けています。  お配りした資料の一枚目は、首都圏建設アスベスト訴訟統一本部の作っておられるパンフレットから、「アスベスト被害は、工場から建設現場、そして地域住民へと広がっています」という図を見ていただいています。この首都圏におけるアスベスト労災認定者の広がりを見てもその深刻さは一目瞭然でありまして、小学校の教員が校舎の階段下に吹き付けられたアスベストにより中皮腫にかかった例、裁判で公務災害として認定されたと。あるいは、さいたま市の石綿工場の周辺住民が中皮腫にかかった例も報告をされているわけですね。  アスベストは極めて強力な発がん物質で、かつアスベスト含有建材として身の回りに大量に残されています。そうした建築物の解体、これは二〇二〇年から二〇四〇年にピークを迎えるという中で、まさにアスベスト被害防止は国民的課題、このパンフレットにあるとおりだと思うんですね。  そこで、大臣、どこにどれだけアスベスト含有建材が残されているか、これを徹底的に調査をして、厳格、安全に管理をする、そしてできるだけ早く除去、廃棄するとともに、建物の利用、改修、解体に当たって暴露を絶対に防ぐという政府の責任は重いと思いますが、いかがでしょうか。
  167. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 委員御指摘のとおり、建設労働者の健康障害を防止して安全衛生を確保するために石綿の暴露防止対策をしっかり行っていくことが極めて重要だと思っております。  今後、二〇三〇年頃にかけて石綿が使用された建築物の解体工事が増加していくことが見込まれており、また、暴露後長期の潜伏期間を経た後で中皮腫等重篤な疾病の発症が起こる可能性もあります。  このため、厚生労働省としては、労働安全衛生法に基づいて、平成十七年度に石綿障害防止規則を制定して、建築物の解体等の作業における石綿暴露防止対策等について定めて、その遵守を図ってきたところであります。これは引き続き徹底していきたいと思います。  さらに、石綿を含有する建築物を解体、改修する際には、作業に従事する労働者が石綿に暴露することのないよう、事業者に必要な対策を講じさせることが非常に重要だと思います。  このため、労働安全衛生法に基づいて、厚生労働省の立場からは、平成十七年に石綿障害防止規則を制定して、建築物を解体、改修する際には、事前に解体、改修を行う建築物に石綿が含有されているかを調査すること、吹き付け石綿などがある場合は労働基準監督署に届け出るとともに作業場所の隔離等の措置を講じること、石綿含有建材を湿潤な状態とすること、解体等の作業に従事する労働者にマスクを着用させることなどを事業者に義務付けております。  これらの対策が徹底されるように、事業者に対する指導等に取り組んでいきたいと思います。    〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕
  168. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 大臣が、建設労働者の暴露の防止や石綿則の徹底ですね、今御答弁になった現在の規制というのは、実は歴史的に被害と闘いの中で築き上げられてきたものだと思いますけれども、その建設労働者の防止が重要だということはそのとおりだと思うんですね。  アスベスト被害は、言わば建設従事者の命と健康に対する最大リスクというべき問題になっていると思います。これは建設アスベスト疾病の健診や集団訴訟によって明らかにされてきた実態なわけですが、中皮腫、これはアスベストを吸うことによってのみ引き起こされる悪性腫瘍だと言われてきましたが、その死亡者数というのは、人口動態統計によると、一九九〇年世界保健総会で採択基準で統計を取り始めた年に五百人、ここから増え続けて、二〇一六年には千五百五十人と、二十二年間で三・一倍になっているわけです。九五年以降の死亡者数は既に二万二千人を超えているんですね。その多くが建設従事者です。  厚生労働省が石綿による疾病に関する労災保険給付などの請求・決定状況まとめというのを作っていますけれども、これによれば、二〇〇六年度から二〇一七年度までの中皮腫の認定者数は六千八百五十九人、肺がんは五千九百三十人で、合わせて一万三千六百八十六人が労災認定をされ、そのうち建設業は六千七百二人で、全体の約五五%を占める最大の産業になっているんですね。  ですから、建設従事者がアスベスト関連疾病に罹患するリスク、発症したときの重篤性の重さということを考えれば、まさに見えない時限爆弾というべきリスクであって、だからこそ、暴露を防ぎ、被害を根絶する必要性は極めて高いと思います。この点の認識が私が二つ目にお尋ねしたいと思っていた点なのでした。  先ほど御紹介した資料は、そうした建設従事者にとどまらず、広く住民、国民に大きなリスクがあるんだということが今問題になっているんだと思うんですが、環境大臣政務官、いらっしゃっていると思いますが、その点の御認識、いかがですか。
  169. 勝俣孝明

    ○大臣政務官(勝俣孝明君) ありがとうございます。  石綿の飛散防止のためには、石綿の使用状況を踏まえた適切な除去が重要だと認識しております。このため、大気汚染防止法に基づき、建物等の解体、改修前に調査を実施いたしまして、石綿含有建材の使用状況を確認することを解体等工事の受注者に義務付けることで適切な除去を確保しているところであります。  こうした石綿飛散防止対策については、現在、中央環境審議会において制度に強化すべき点がないかについて幅広く議論をいただいているところでございます。  加えて、環境省では、災害時に備え、災害時における石綿飛散防止に係る取扱いマニュアルに平常時から建物等における石綿使用状況の情報を把握、整理しておくことが望ましい旨を明記し、自治体へ周知を図っているところでございます。  こうして除去された石綿を含む廃棄物に関しては、廃棄物処理法に基づく飛散防止等の処理基準が定められているほか、石綿含有廃棄物等処理マニュアルを作成しまして、排出事業者、処理業者における取扱いについて周知するなど、適正処理を進めているところでございます。
  170. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 そうした認識の下で、建設現場の問題にもう一度話を戻したいと思いますが、国交副大臣、建設現場にはいわゆる一人親方と呼ばれる従事者が多くいます。実態は労働者そのものなのに形だけ請負にされているという場合も多いと思います。  こうした一人親方の皆さんが、実際の建設作業の実態を見れば、雇用形態で働く労働者と同様に重要な作業に従事しているし、労働実態、作業実態というのは同じで、その果たしている役割というのはとても大事だと、建設産業を支えてもらっていると思いますが、いかがですか。
  171. 大塚高司

    ○副大臣(大塚高司君) 先ほど委員の御指摘のとおり、いわゆる一人親方につきましては、個人事業主として請負契約により建設事業に従事する建設技能者であるわけであります。総務省の労働力調査によりますと、建設技能者の約三百三十万人のうち約五十万人で、全体の一五%を占めており、建設工事現場を支えていただいているものと認識をしておるところでございます。  一人親方も含めまして、建設業に従事する方の働きやすくてやりがいを持って安全に仕事ができるよう、国土交通省といたしましても、業界とも連携を図りながら、安全、安心な労働環境の整備に向けた取組をしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
  172. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 実際、建設アスベスト疾病にかかった方々、職人の皆さんにお会いしますと、自分が建てた家が自慢の方、たくさんいらっしゃいますよね。病気一つしたことがない自慢の体が仕事もできない体にされて、しかも次々と亡くなっていくと。その家族を残して逝くという無念あるいは遺族の悲しみというのは筆舌に尽くし難いと思います。  ところが、我が国では、建設アスベスト対策と被害者救済は世界的に見ても大きく遅れてきました。我が国でアスベストは高度成長期の一九六〇年代に輸入が本格化しましたが、既に一九七二年にはILO、WHOが発がん性を警告していたわけですね。ところが、それを知りながら、政府とアスベスト建材企業は逆に使用を拡大をしたと。  厚生労働省、政府参考人で結構ですが、石綿含有〇・一%を超える建材の製造、使用を禁止したのは、これいつですか。
  173. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。  石綿等の製造の全面禁止に当たります〇・一%超の規制を実施したのは、平成十八年ということでございます。
  174. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 つまり、二〇〇六年、平成十八年、四十年にわたって大量に製造、使用し続けたわけです。法令で禁止したのはその年だということですね。  これ、業界が自主規制した後になってからのことなんですよ。輸入アスベストのおよそ一千万トンの八割は、その間に住宅、建物建材として使用され、膨大な被害者を生み出しているわけです。大企業のもうけ優先が引き起こした公害と私は言うべきだと思いますし、その調査、管理、除去、処分、暴露防止、これは政府の重大な責任だと思います。  そこで、国土交通省にお尋ねをしたいと思いますが、国交省は、この間、アスベスト調査台帳、これを整備する取組を進めてきました。お手元の資料二枚目から四枚目にその政府資料をお配りしておりますけれども、これ、社会資本整備審議会建築分科会のアスベスト対策部会のせんだって三月に開かれた部会の資料から抜粋をしたものです。これ、何を目的に取り組み、現状の課題は何でしょうか。
  175. 小林靖

    ○政府参考人(小林靖君) お答えをします。  ただいまお話のございましたアスベスト調査台帳でございますが、これは、国土交通省におきましては、既存建築物の吹き付けアスベストを早期に除去していくために、今、地方公共団体に対してアスベスト調査台帳の作成を求めているところでございます。  このアスベスト調査台帳につきまして、既に九割以上の特定行政庁で台帳の整備又は整備中ということでございますけれども、一方で、調査がなかなかまだ進んでいないということでございますので、私どもといたしましては、社会資本整備総合交付金などの活用を通じてこの調査の促進に努めてまいりたいと考えております。
  176. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 元々、今御答弁あったとおり、吹き付けアスベストが露出しているというような建物の利用者の安全に問題があるという建物を実態を調査するということでおやりになっているわけですけれども、その対象の大規模建築物だけで約二十七万棟、小規模建築物百三十万棟、これ、平成元年以前のものでそれだけだと。平成元年というのは、これは業界が自主規制をした年なんですけれども、以降、先ほどお話のあった平成十八年の法令、製造禁止までに多くの建築がされているわけですよね。  この四枚目の資料を見ていただいたら分かりますが、その間の長い時期、五%規制ということが法的なものでした。これ、厚労省、五%以下ならアスベスト疾病は発生しないんですか。
  177. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。  石綿含有率が五%未満であるからということで石綿関連の疾患の発症のリスクがないということはございませんけれども、当然、含有率が低いほど石綿関連の疾患の発症するリスクは低くなるものと考えてございます。  委員が今御指摘あったような状況でございましたので、先ほど大臣の方からも御答弁申し上げましたとおり、今後二〇三〇年頃までにかけまして、石綿が使用された建築物の解体工事ということが増加していくということが見込まれますので、私どもとしましては、先ほど大臣の方からも御答弁申し上げましたような石綿障害防止規則というものに基づいての、アスベストを含有する建築物を解体、改修する際の暴露対策ということにしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
  178. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 先ほど国土交通省が、なかなか進んでいないという趣旨の御答弁だったんですが、資料の三枚目を皆さん御覧ください。  建築確認申請の書類からその平成元年以前の建物をリストアップしようというのが台帳整備のまず第一歩なわけですよ。そのリストアップを平成二十九年の九月末までにという通知を出しているんだけれども、そのリストアップさえ終わっていないという特定行政庁が四七%、今年の一月末の時点で半数に上っているんですね。ここに、使用調査の実施が済んだという特定行政庁は僅か一七%、先ほど二割程度とおっしゃったのはここの数字なんです。しかも、特定行政庁であり、この小規模建物などに入るものしか対象にしていないわけですよね。ですから、そのほかは全くつかめていないと。  これ、不特定多数の者が利用する建築物を所有、管理する業界に対策を周知するなどして優先的な取組を進めましょうというのが国土交通省の立場ですが、そこで、副大臣、これ、昨年三月の東京のホテル、旅館業界の説明会の参加者というのはこれ僅か十六名、横浜の物販店舗業界の説明会というのは僅か二十三名なんですね。こうしたことでは調査台帳の完了がいつになるかも分からないと思いますが、これどう進めるんですか。
  179. 大塚高司

    ○副大臣(大塚高司君) 先ほどの御提言を受け、国土交通省におきましては、同年六月に建物の関連する団体と連携するなど、重点的な周知活動を行うよう地方公共団体に対しても通知をしたところでございまして、また国土交通省におきましても、対策を進める上で影響の大きい不動産関連業界を対象にモデル講習会を開催し、蓄積されているノウハウの提供をすることにより、地方公共団体による説明会の開催を推進してまいりました。  さらに、地方公共団体が業界団体向けの説明会を円滑に開催できるよう、地方公共団体職員を対象とした講師養成講習を平成二十九年度から開催をしておるところでございます。当該講習に参加した地方公共団体職員が講師となり、昨年度までに約八割の都道府県で、各都道府県の宅地建物取引業協会や不動産協会などから業界団体向けの説明会が開催をされておるところでございます。  引き続きまして、地方公共団体と業界団体とが連携した取組を推進してまいりたいと考えております。
  180. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 そうした取組ももちろん推進して、とにかく速やかにこの目標を達成してもらいたいんですよね、私は。ですが、今のような講習なり研修なりがあっていても、現場の認識の希薄さというのは、これは深刻です。  五枚目の資料に、福岡県大牟田市エリアの地元紙有明新報二月二十二日付けをお配りしましたが、ここにあるとおり、大牟田市は、整備を検討している絵本ギャラリーについて、昨年十一月に示した中間報告以降に見直した案を発表したと。中身が何かというと、旧老人福祉センターを解体するということなんですが、その解体費用はアスベスト除去工法を見直すことで二千五百万円縮減するという事業費見直しなんですね。  これ、市の事業そのものが、採算性だとか必要性だとか、大問題になっている事業なんですけれども、それが問題になると真っ先にアスベスト対策費を削るということじゃありませんか。これ、総務省か厚労省か、こうした状況を確認できましたか。
  181. 多田健一郎

    ○政府参考人(多田健一郎君) お答えいたします。  地方団体の財政状況、私ども確認を、調査をいたしております。そういう立場で福岡県の大牟田市に事実関係を確認いたしましたところ、同市は、本年二月二十一日に開催されました同市議会におきまして、絵本ギャラリーの整備等について、旧老人福祉センターの解体に伴うアスベスト除去工法の見直しなどによりまして、全体の概算事業費を当初予定額から四千九百二十万円減の二億六千五百四十万円に縮減したという報告を行ったものと承っております。
  182. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 アスベスト対策の軽視というのは、官民共にこれは深刻なんですよ。政府が調査の必要性を認め台帳整備をするとしながら、限られたところでしか行われていないと。そういう下で、私、三つ大臣に提案したいと思うんですね。  第一に、専門職による調査を法的に位置付けることです。  次の資料に、国土交通省の建築物石綿含有建材調査者講習という制度、その修了という制度の資料があります。専門的な知識を有する者として、国土交通大臣が登録している講習を修了してもらう、この人たちに頑張ってもらうということなわけですが、修了者は千人を超えたんですけれども、これ圧倒的に足りないんですね。東京で二百二十六、福岡で三十一、多くの県で一桁です。これ、抜本的な育成を進めなきゃいけないと思います。本来答弁していただきたいところなんですが、時間がちょっと限られていますので。  この調査者の課題として、次のページに、いわゆるレベル3建材、この調査も実施できる知識を習得してもらおう、あるいは三省連携、つまり、国土交通省だけじゃなくて環境省それから厚生労働省、この三省で連携した仕組みとして、今、厚生労働省の規則で作業に義務付けられている石綿作業主任者などにも活躍してもらうようにして、つまり専門家を増やさなきゃ駄目じゃないかという問題意識だと思うんです。私、そのとおりだと思うんですよ。  そこで、この取組を更に進めて、大臣、建物の調査、それからアスベスト含有の有無の分析、残されたアスベストの管理、除去作業時の気中濃度の測定、それから除去作業の監視、完了検査、こうした高い専門性が必要な、けれども困難な仕事に適切な資格、ライセンス制度をつくって、そうした専門職による調査を法的に義務付けるべきだと思うんですね。  その方向での検討を是非してもらいたいということと、当面、例えば、自治体が調査者協会との協定を結んで、制度上位置付けを明確にするということぐらいはすぐにやるべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
  183. 坂口卓

    ○政府参考人(坂口卓君) 厚生労働省といたしましては、まずもって、今委員の方から御指摘ございましたこの石綿障害予防規則に基づく事前調査の実施者につきまして、今、指針におきまして石綿に関し一定の知識を有し的確な判断ができる者であることとして、具体的には通知によりまして所定の講習を受講して修了した者が含まれることとしているところでございます。  ただ、その上で、今後、石綿含有建材を使用いたします建築物の解体等が増加することが、先ほど申し上げましたように増加することが見込まれる中で、適切な能力を有するこの事前調査者を着実に育成、確保するということが求められているということについては私どもも認識しております。  このため、昨年の七月から有識者にお集まりいただいて検討会を開催をしておりまして、その方策としまして、この能力の習得のための講習制度等の整備のほか、事前調査者の具体的な要件等を明確に法令等に位置付けることということを検討をしているというところでございます。
  184. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 大臣、そういうことで、法的に位置付けることを検討しているというんですね。それの重要性というのは、先ほどの大牟田の例ではありませんけれども、きちんとアスベストを除去していく、それを事前に調査するというのは手間とコストが掛かることなんですよね。だから、これ現場任せにしてしまうと、これ後回しにされる。だから、解体現場、私の例えば福岡市なんかでもいっぱいありますけれども、単に幕が張ってあるだけで、アスベストを含んでいる建材がぼろぼろそこに落ちているとかいうことが現に、皆さん注意して見られればたくさんありますよ。  それは今日御答弁いただく時間はありませんから次の機会に譲りますけれども、レベル3という輸入石綿の約八割が建材として使われ、その九割が成形板になっている。それが、内装、外装、屋根、床、あらゆるところに使われている。ここには大防法上の事前調査の義務付けというのはこれ行われていない。こういうところを抜本的に見直すことが今必要だと思います。  その上で、三つ目に、私は、先ほどもちょっと御答弁の中で触れられたハザードマップの整備というのは、これ極めて重要だと思うんですけれども、国土交通省が進めてこられたリストアップを土台にして、建築基準法令の対象建材に限るんじゃなくて、専門家にちゃんと平時から調査をしてもらって、リストの上にその実態調査をしっかりとハザードマップにしていく。  これ、極めて重要だということは、東日本や熊本、西日本豪雨で、大規模災害で一気に家屋が倒壊したというときに、もう地域全体が解体現場になってしまうというその事態、教訓からしてこの必要性というのは明らかだと思うんですね。これ、是非進めるべきではありませんか。大臣、いかがですか。
  185. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 厚生労働省としては、解体、改修工事に従事する労働者が石綿に暴露することのないように、解体、改修工事を行う時点で対象となる建築物に石綿が含有されているかどうかを確実に事前調査をする、これが重要だと考えております。  このため、石綿障害予防規則によって、事業者に対して事前調査の実施を義務付けているところであります。その確実な実施が図られるように、労働基準監督署による立入調査等を行っているところであります。さらに、石綿暴露防止対策の強化を図るために、対策の強化について有識者、労使関係者等による検討会、これを開催しているところであります。この検討会の議論も踏まえながら、対策の充実を図っていきたいと考えています。
  186. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 先ほどの私の質問に国土交通副大臣や環境政務官もうなずいていらっしゃって、今もそうなんですが、つまり、事前にどこに危険なものがあるかということをあらかじめ自治体だとか労基署が把握しているということが、これ暴露を完全に防ぐためには絶対に必要なんですね。  欧州議会は、二〇一三年の三月に既存アスベスト廃止の展望に関する決議というのを採択していまして、二〇二八年までにEUにアスベストゼロ社会を実現するということを決めています。我が日本でもそうした目標、そしてその達成のために必要な規制や予算、これを抜本的に確保するということを強く求めたいと思います。  あと七分、六分の時間なんですが、そうした中で、被害者救済の国の責任についてお尋ねしたいと思います。  今、調査と完全な暴露対策をここまで困難にしている、それは国の責任なんですよ。その下で広がった被害者救済の責任というのは極めて重いと思います。  昨年九月二十日の大阪高裁判決は、本件において、石綿含有建材の普及は国の住宅政策に起因した面は否定できない、有害物の製造禁止は国の規制権限の行使が労働者に対して直接影響を及ぼす場面であると、国の責任を厳しく断罪をして、建材メーカーとともに国が負うべき賠償責任を二分の一といたしました。そうした下で、被害者の苦しみというのはこれ深刻で、先ほども早く事態が進行してしまうというお話をしましたけれども、この裁判の提訴から十一年がたちますが、現在では七割に上る被害者本人が亡くなられています。  これ政府として、このアスベスト関連疾病が極めて早く進行してしまうという認識はありますか。環境大臣政務官。
  187. 勝俣孝明

    ○大臣政務官(勝俣孝明君) 石綿による健康被害については、石綿への暴露から発症まで潜伏期間が長いこと、広範な分野で石綿が利用されてきたことから、個々の健康被害の原因者を特定することが極めて困難となっております。加えて、中皮腫や肺がんは重篤な疾病であり、発症から一、二年で死亡するケースが少なくありません。  環境省としましては、こうした石綿による健康被害の特殊性に鑑み、平成十八年に創設された石綿健康被害救済制度の安定的かつ着実な運営により、石綿健康被害の迅速な救済に更に促進してまいりたいというふうに考えております。
  188. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 厚労大臣も被害者の声を直接お聞きになった経験がおありかもしれませんし、是非聞いていただきたいと思うんですが、ある原告団長は、皆命を削って裁判を闘っている、こんなに苦しい裁判をしなくても救済できるようにしてほしいと、そう声を上げておられます。  実際、先ほど環境大臣政務官から御紹介のあった環境省の審議会の答申を、八枚目の資料を配りましたが、このような重篤な疾病を発症するかもしれないことは一般に知られておらず、知らないままに暴露し、自らに非がないにもかかわらず、何ら補償を受けられないまま亡くなられるという状況にあることから、民事責任等を離れて迅速な救済を図るべき特殊性が見られるというので、いわゆる石綿救済法が制定されるに至っているわけですね。  これ、厚労大臣、裁判で国と企業の民事責任を求めているのは労災認定を受けた方なんです。労災認定までに大変なハードルを越えていかなければならないんですね。ちゃんと診てくれるお医者さんにたどり着かない、労災をなかなか認めてくれない、何年も掛かると。その上に、更に十年以上の裁判を闘って、十たび国の責任は断罪をされているのに、救済されずに次々と亡くなっていくと。これ本当にむごい仕打ちだとは思われませんか。
  189. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 国は、今も環境省の方から話がありましたが、住民に対する石綿健康被害救済制度、そして私の方の厚生労働省では労災保険による補償制度によって救済を行ってきております。  引き続いて現行の救済制度の実施にしっかりと取り組んでいきたいと思います。
  190. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 それでは救済がされない、被害者が置き去りにされるなら根絶はできない、国と企業の責任を明確にして完全救済を図るというのが今政府がやらなければならない責任ですよ。断罪された高裁判決に対して、最高裁に上告をしてその判決を待つなんというようなことをやっては駄目だということが、次のページに、建設アスベスト訴訟の全国連絡会のリーフレットをお配りしていますけれども、NHKの「時論公論」で、アスベストの健康被害の場合は急速に症状が悪化して亡くなる人もいます、行政がより迅速に救済を行う方が望ましいのではないでしょうかと。これが世論でしょう。  さらに、次のページに、平成二十五年十二月十七日の東京の府中市議会が総理大臣宛てに出した早期救済・解決を求める意見書、それから今年の三月十九日に江東区議会議長の名前での意見書、それぞれお手元に届けていますが、この間、京都府下では、府議会を始めとして全市町村議会でこの同趣旨の意見書が決議されているんですよ。本当にすごいことだと思いますよね。埼玉では四十二、東京二十四、千葉二十三、神奈川十六、そして福岡では四十二自治体の議会が同様の意見書を上げています。  つまり、これまでの労災や石綿救済法では解決ができない、その事態がもう国民みんなに共有されているわけです。だからこそ、もう今日説明する時間がありませんが、運動が求めている裁判によらずに完全救済を図ることのできる基金制度を実現をするために、厚労大臣やそれから国土交通省、環境省、みんながイニシアチブを是非とも発揮していただきたいということを強く求めて、質問を終わります。
  191. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 他に御発言もないようですから、国会、会計検査院、厚生労働省及び消費者庁の決算についての審査はこの程度といたします。  次回は来る二十日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後六時八分散会