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2019-04-22 第198回国会 参議院 決算委員会 5号 公式Web版

  1. 平成三十一年四月二十二日(月曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  四月十五日     辞任         補欠選任      小野田紀美君     福岡 資麿君      長峯  誠君     宮本 周司君      石川 博崇君     杉  久武君  四月十六日     辞任         補欠選任      田村 智子君     吉良よし子君  四月十九日     辞任         補欠選任      そのだ修光君     朝日健太郎君      風間 直樹君     小西 洋之君      古賀 之士君     浜口  誠君  四月二十二日     辞任         補欠選任      朝日健太郎君     高橋 克法君      石井 浩郎君     元榮太一郎君      新妻 秀規君     石川 博崇君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         石井みどり君     理 事                 岩井 茂樹君                 豊田 俊郎君                 西田 昌司君                 伊藤 孝恵君                 竹谷とし子君                 仁比 聡平君     委 員                 朝日健太郎君                 石井 浩郎君                 島村  大君                 高橋 克法君                 中西 祐介君                 二之湯 智君                 馬場 成志君                 福岡 資麿君                 藤井 基之君                 藤末 健三君                 古川 俊治君                 松下 新平君                 宮本 周司君                 元榮太一郎君                 小川 勝也君                 小西 洋之君                 又市 征治君                 浜口  誠君                 矢田わか子君                 石川 博崇君                 杉  久武君                 新妻 秀規君                 石井 苗子君                 行田 邦子君                 高木かおり君                 吉良よし子君    国務大臣        法務大臣     山下 貴司君        国土交通大臣   石井 啓一君        国務大臣        (国家公安委員        会委員長)        (内閣府特命担        当大臣(防災)        )        山本 順三君    副大臣        財務副大臣    鈴木 馨祐君         ─────        会計検査院長   柳  麻理君         ─────    政府特別補佐人        内閣法制局長官  横畠 裕介君    最高裁判所長官代理者        最高裁判所事務        総長       今崎 幸彦君        最高裁判所事務        総局総務局長   村田 斉志君        最高裁判所事務        総局人事局長   堀田 眞哉君        最高裁判所事務        総局家庭局長   手嶋あさみ君    事務局側        常任委員会専門        員        笹嶋  正君    法制局側        法制局長     長野 秀幸君    政府参考人        内閣官房国土強        靱化推進室次長  山田 邦博君        内閣府政策統括        官        海堀 安喜君        警察庁長官官房        長        中村  格君        警察庁刑事局長  露木 康浩君        警察庁交通局長  北村 博文君        総務大臣官房審        議官       多田健一郎君        法務大臣官房政        策立案総括審議        官        西山 卓爾君        法務省民事局長  小野瀬 厚君        法務省矯正局長  名執 雅子君        法務省保護局長  今福 章二君        出入国在留管理        庁長官      佐々木聖子君        厚生労働大臣官        房審議官     田中 誠二君        厚生労働大臣官        房審議官     八神 敦雄君        厚生労働大臣官        房審議官     諏訪園健司君        厚生労働大臣官        房審議官     渡辺由美子君        厚生労働省労働        基準局安全衛生        部長       椎葉 茂樹君        厚生労働省子ど        も家庭局児童虐        待防止等総合対        策室長      藤原 朋子君        資源エネルギー        庁電力・ガス事        業部長      村瀬 佳史君        国土交通省土地        ・建設産業局長  野村 正史君        国土交通省都市        局長       青木 由行君        国土交通省水管        理・国土保全局        長        塚原 浩一君        国土交通省道路        局長       池田 豊人君        国土交通省住宅        局長       石田  優君        国土交通省自動        車局長      奥田 哲也君        観光庁審議官   金井 昭彦君        環境大臣官房審        議官       松澤  裕君    説明員        会計検査院事務        総局第一局長   三田  啓君        会計検査院事務        総局第三局長   森   裕君        会計検査院事務        総局第五局長   戸田 直行君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○平成二十九年度一般会計歳入歳出決算、平成二  十九年度特別会計歳入歳出決算、平成二十九年  度国税収納金整理資金受払計算書、平成二十九  年度政府関係機関決算書(第百九十七回国会内  閣提出) ○平成二十九年度国有財産増減及び現在額総計算  書(第百九十七回国会内閣提出) ○平成二十九年度国有財産無償貸付状況総計算書  (第百九十七回国会内閣提出)  (法務省、国土交通省、警察庁及び裁判所の部  )     ─────────────
  2. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る十九日までに、石川博崇君、小野田紀美君、長峯誠君、田村智子君、風間直樹君、そのだ修光君及び古賀之士君が委員を辞任され、その補欠として杉久武君、福岡資麿君、宮本周司君、吉良よし子君、小西洋之君、朝日健太郎君及び浜口誠君が選任されました。     ─────────────
  3. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 平成二十九年度決算外二件を議題といたします。  本日は、法務省、国土交通省、警察庁及び裁判所の決算について審査を行います。     ─────────────
  4. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) この際、お諮りいたします。  議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  速記を止めてください。    〔速記中止〕
  6. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。     ─────────────
  7. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  8. 豊田俊郎

    豊田俊郎君 自由民主党・国民の声の豊田俊郎でございます。  質問に入る前に、元法務大臣保岡興治先生が平成三十一年四月十九日に御逝去されました。保岡先生は、私がこれから質問をします所有者不明土地問題に関して、当初より議員懇談会を立ち上げるなど大変御尽力をいただきました。ここに、在りし日の保岡興治先生の御功績をしのび、御冥福を心からお祈りを申し上げたいというふうに思います。  それでは、質問に入らせていただきます。  まず最初に、四月四日に本委員会で私が行った土地所有権の在り方に関する議論に関連した質問を行いたいと思います。  土地基本法第二条では、「土地は、現在及び将来における国民のための限られた貴重な資源であること、国民の諸活動にとって不可欠の基盤であること、その利用が他の土地の利用と密接な関係を有するものであること、その価値が主として人口及び産業の動向、土地利用の動向、社会資本の整備状況その他の社会的経済的条件により変動するものであること等公共の利害に関係する特性を有していることにかんがみ、土地については、公共の福祉を優先させるものとする。」とされております。また、石井国土交通大臣からは、四月の四日の質疑で、国土審議会土地政策分科会特別部会取りまとめにおいて、土地の適切な利用、管理が公共の福祉の観点から必要であるとされた旨の答弁がなされたところであります。しかし、公共の福祉のため土地所有権を制限して有効利用しようにも、土地所有権情報が分からないことには、これはもう話にはなりません。  そこで、土地の所有者情報と個人情報の保護との兼ね合いについてお伺いをしたいと思います。  登記において、土地は地番で公示をされており、その所有者の住所、氏名といった情報は誰でも知ることが可能であります。しかし、登記が現状を表していなければ、例えば課税台帳情報等は個人情報として一般に公開されることはなく、土地の所有者情報に簡便にアクセスする手段がありません。そもそも、我が国の土地を適切に管理していく上で、土地の所有者情報というものは個人情報として過度に保護すべきものではないと私は考えております。  登記における所有者情報を不十分なままにしておくことは、公共の福祉に適合する形での私有財産の利用を認めている憲法第二十九条の精神を損なっていると考えますが、この点について国土交通省また法務省に見解を伺います。
  9. 野村正史

    ○政府参考人(野村正史君) お答えを申し上げます。  委員が御紹介されました国土審議会土地政策分科会特別部会の取りまとめでは、公共の福祉の観点から、土地の適切な利用、管理を実現するためには、所有者や土地の境界など土地に関する基本的な情報が明確にされ、また、それらの情報が公にされていることが重要であるとされています。そのため、土地、建物に関する権利関係の変動が不動産登記に適時に反映されることにより、取引の安全と円滑化に資することを目的とする不動産登記の公示機能を十分に発揮させることが求められているところでございます。  国土交通省といたしましては、このような考え方に沿って、土地基本法の改正に向けた検討を進めてまいります。
  10. 小野瀬厚

    ○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。  不動産登記簿におきます所有者情報が現在の所有者情報と異なる場合には、所有者不明の状態となり、例えば土地を利用しようとする者において所有者の探索が必要となるなど、民間の取引や公共事業の実施などの様々な分野で問題が生じさせることになるものと認識しております。  所有者不明土地問題の発生を防止することを含めまして、不動産取引の安全と円滑を図るためには、不動産に関する基礎的なインフラであります不動産登記簿の所有者情報をできるだけ最新の状態に近づくようにすることが重要でございます。そのためには、相続登記等の義務化のほかにも、登記の申請を容易にするための登記手続の簡略化や、登記所が他の公的機関から取得した情報を不動産登記簿に反映させるなどの方策が考えられるところでございまして、これらの方策についても検討すべき課題であるものと認識しております。  法務省としましては、土地基本法を所管する国土交通省を始め関係省庁とも連携して、これらの方策についてしっかりと検討を進めてまいりたいと考えております。
  11. 豊田俊郎

    ○豊田俊郎君 両省から、土地の基本法の改正に向けてしっかり議論を重ねていくという御答弁でございました。一日も早い改正をお願いをいたしたいというふうに思います。  また、この問題につきまして、防災・減災、国土強靱化などの国の重要課題に及ぼす影響について質問をしたいというふうに思います。  我が国の国土は、洪水、土砂災害、地震動、地震による液状化、津波のいずれかの危険がある地域の割合が約三五%に及び、こうした地域に住居する人口は総人口の何と七四%を占めると推計されております。このような多様な災害の発生しやすい脆弱な国土において、自然災害に事前から備え、国民の生命、財産を守る防災・減災、国土強靱化は一層重要性が増しております。  この点に関し、平成三十年十二月に、国土強靱化基本計画の改訂とともに、特に緊急に実施すべきハード、ソフト対策について、事業規模を七兆円程度とし、令和二年度までの三年間で集中的に実施することを内容とする防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策が閣議決定されております。  三か年緊急対策は、平成三十年度予算、平成三十一年度予算、令和二年度予算で対応することとされ、対策はまだ始まって間もないと思いますが、現在の進捗状況及びフォローアップの進め方について内閣官房に見解を伺いたいと思います。
  12. 山田邦博

    ○政府参考人(山田邦博君) お答えをいたします。  三か年緊急対策の進捗状況につきましては、事業の進捗に必要な国費三兆円台半ばに対しまして、平成三十年度二次補正予算及び平成三十一年度予算におきまして約二・四兆円を措置するなどして各実施主体において取組を進めているところでございます。  フォローアップの進め方につきましては、毎年度策定いたします年次計画におきまして、三か年緊急対策で明示いたしました具体の実施内容、達成目標、事業費等の進捗状況の定期的なフォローアップを行うことによりましてしっかり進捗管理を行うこととしており、三か年で所定の目標の達成に努めることとしております。
  13. 豊田俊郎

    ○豊田俊郎君 今始まったばかりということで、既に二・四兆円についてはしっかりした計画の下で実施をされていると。年次計画に沿った執行をこの件についてはお願いを申し上げておきたいというふうに思います。  次に、所有者不明になった山林、農地などは荒廃する場合が多く、激甚化、多様化する風水害などに対する防災機能の低下による被害の重大化が懸念されているところであります。  三か年緊急対策でも、国土交通省において地籍調査緊急対策、法務省においては長期相続登記等未了土地解消対応に関する緊急対策が実施されていると承知をしておりますが、所有者不明土地問題が国土の防災に与える影響について、これは大臣に伺いたいというふうに思います。
  14. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 所有者不明土地は管理不全状態になりやすく、山林等では土砂災害等を招くおそれもあるほか、防災や復旧復興を含めた公共事業の円滑な実施の支障となるものであり、国土の防災・減災という観点からも対策は重要と考えております。  国土交通省といたしましては、昨年成立をいたしました所有者不明土地法におきまして、公共事業のために所有者不明土地を収用する手続の合理化、円滑化を図ったところであります。  また、事業を円滑に実施するためには、地籍調査の実施により土地の境界を明確にしておくことも重要であります。東日本大震災からの復旧復興に際しましては、地籍調査の結果を活用することで用地取得が円滑に進み、迅速な事業の実施につながった例もございました。  国土交通省といたしましては、国土強靱化の観点からも、所有者不明土地対策や地籍調査は重要と認識しておりまして、引き続き対策を推進してまいりたいと考えております。
  15. 豊田俊郎

    ○豊田俊郎君 大臣から地籍調査の重要性ということで御認識をされているという答弁でございました。  そこで、国土交通省の地籍調査緊急対策では、土砂災害警戒区域等の早急に災害への備えが必要な地域で市町村等が実施する地籍調査について、速やかな地籍調査の実施を支援するとされております。  対策の具体的な内容、そして三か年における推進目標について、これは国交省の方にお伺いをしたいというふうに思います。
  16. 野村正史

    ○政府参考人(野村正史君) お答えをいたします。  先ほど大臣からも答弁がありましたとおり、地籍調査の実施により土地の境界を明確にしておくことは、災害後の迅速な復旧復興などに資するため大変重要なことであると認識しております。  このため、近年の気象の急激な変化に伴う土砂災害や洪水などを踏まえ、早急に災害への備えが必要な地域で実施する地籍調査につきまして、地籍調査緊急対策として、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策に盛り込まれたところでございます。  この地籍調査緊急対策における達成目標としては、今後災害が想定される土砂災害や洪水等の被災想定区域のうち、地籍調査の実施主体である市町村などから要望を基に、人家や重要インフラへの影響が大きいなど特に緊急性が高い地域の約三百六十平方キロメートルの調査をおおむね完了することとしております。
  17. 豊田俊郎

    ○豊田俊郎君 この緊急性が高いという地域を優先させるということでございますけれども、しっかり各自治体の状況をお聞き取りをいただいて、その辺の判断をしっかりしていただいて実施をしていただければというふうに思います。  地籍調査についてもう少しお聞きをしたいというふうに思います。  地籍調査の対象となる土地に関しては、所有者不明土地が含まれる可能性もあると考えられます。四月四日の本委員会での私の質問に対して、石井国土交通大臣からは、地籍調査に関し、中間取りまとめにおいて、所有者不明の場合でも円滑に調査を進めるための調査手続見直しが求められる旨の提言がなされたことなどに言及されておりましたが、地籍調査を推進していく上で所有者不明土地に関しどのように対応をしていくのか、国土交通大臣の御意見を伺いたいと思います。
  18. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省では、平成三十年六月に所有者不明土地等対策の推進のための関係閣僚会議で決定された基本方針を踏まえまして、地籍調査の円滑化、迅速化のための方策について国土審議会で検討を進めているところであります。本年二月の二十七日に公表されました中間取りまとめでは、地籍調査の手続を見直しまして所有者を探索しやすくするとともに、探索しても所有者の所在が不明な場合などには筆界案の公告などにより調査を進めることができるようにするなどの方策が示されているところであります。  今後は、この中間取りまとめで示された検討の方向性に基づきまして、二〇二〇年の国土調査法等の改正に向けまして検討を進めてまいりたいと考えております。
  19. 豊田俊郎

    ○豊田俊郎君 そうですか。大幅な見直し、特に今、筆界案の公告という新たな用語が飛び出してまいりましたけれども、これをどのような基準で進めていくかというのはこれからの課題だというふうに思います。  ただ、現在までのこの筆界についての取扱いが大幅な変更を要するというふうに理解をいたしたところでございますけれども、各関係者からいろんな聞き取りなり調査をした中で、このことがこれらの事業を進める上で有効に機能するように、このことはお願いを申し上げておきたいというふうに思います。  それでは、法務省で行っている長期相続登記等未了土地の解消に対応する件で少しお聞きをしたいというふうに思います。  法務省の長期相続登記等未了土地解消対応に関する緊急対策では、道路整備及び治水、砂防対策のための事業や迅速な復旧復興を実施しようとする者からの要望を踏まえて、対象区域内に存在する長期相続登記等未了土地について調査を実施する土地を選定し、これら長期相続登記等未了土地に関し、所有権の登記名義人の死亡の有無、及び当該登記名義人が死亡している場合は、その法定相続人の調査を実施し、長期相続登記等未了土地である旨を登記記録に記載するとともに、その調査結果を前述の事業を実施しようとする者に提供することとしております。  取組の具体的な内容について確認するとともに、二〇二〇年度までの推進目標と防災機能等の向上に資する効果について、これは法務省の見解を伺いたいというふうに思います。
  20. 小野瀬厚

    ○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、法務省におきましては、長期相続登記等未了土地解消対応に関する緊急対策に取り組んでいるところでございます。この作業でございますが、昨年成立いたしました所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法に基づくものでございます。  長期相続登記等未了土地、具体的には、所有権の登記名義人の死亡後三十年を超えて相続登記等がされていない土地につきまして、登記官が所有権登記名義人の死亡の有無やその法定相続人を調査するものでございまして、長期相続登記等未了土地である旨を登記記録に記録するとともに、事業を実施しようとする者に法定相続人に関する調査結果を提供するというものでございます。二〇二〇年度までに約十四万筆の土地を対象としてこの調査を実施することを予定しております。  この取組の効果といたしましては、道路整備及び治水、砂防対策の事業や復旧復興のための事業を実施しようとする地方公共団体等が登記官の調査結果を活用することにより、所有者探索を効率的に実施することを可能にし、事業実施の円滑化を図ることを狙いとするものでございます。
  21. 豊田俊郎

    ○豊田俊郎君 十四万筆ということでございます。ただ、三十年を経過した未了土地というのは大変複雑怪奇に今なっておりまして、実際、今回もう既に発注がされている受け手側、これ司法書士の士業の方々がそれを受注なさって今調査を進めておりますけど、相当手間が掛かっていると。単価設定の問題で課題もどうも出ているようでございますので、これは実績を踏まえてまた御相談を申し上げたいというふうに思いますので、よろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。  それでは、所有者不明土地の利用の円滑化及び土地所有者の効果的な探索を図るための所有者不明土地の利用円滑化等に関する特別措置法は昨年六月に成立いたしましたが、地域住民等の福利又は利便の増進を図る事業のため、所有者不明土地を利用できる制度である地域福祉増進事業に係る規定の施行、これはもう六月一日に間もなく迫ってまいりましたけど、現在、地方整備局、法務局、地方公共団体、関連士業団体等が連携する協議会が設置されるなど、所有者不明土地対策に取り組む地方公共団体への支援体制が整備されてきております。  地域福祉増進事業は施行後十年間で累計百件の利用権設定が目標とされておりますが、同協議会の活動内容等を始め、地域福祉増進事業が地方公共団体において十分に活用されるための対策について国交省のお考えをお伺いをいたします。
  22. 野村正史

    ○政府参考人(野村正史君) お答えをいたします。  御指摘のとおり、地域福利増進事業の活用を図るためには、大きな役割を担う地方公共団体や関連する専門家に対し、この新しい制度を周知し、着実に普及促進を図ることが重要でございます。このため、国土交通省といたしましては、所有者不明土地法の円滑な施行に向け、ガイドラインの整備や地方公共団体等に向けた説明会の開催などを行うこととしております。  また、御指摘のありました所有者不明土地連携協議会におきましては、地方公共団体のニーズも踏まえながら、専門家による講習会の開催などを行い、新制度を含めた関連制度の周知や所有者探索に関するノウハウの共有を図ることとしております。  さらに、所有者不明土地法に基づき、地方公共団体から国土交通省に対し、所有者探索に関する専門的な知識を習得させるため職員派遣の要請があった場合にはこれに応ずるよう努めるなど、地方公共団体ごとにきめ細やかな支援を行ってまいります。  こうした取組を通じて、地域福利増進事業を含めた新制度が活用されるよう、その周知や地方公共団体等の支援に積極的に努めてまいりたいと考えております。
  23. 豊田俊郎

    ○豊田俊郎君 この件についてはよろしくお願いをいたします。  もう一つ、情報基盤の整備ということで再度質問をしておきたいというふうに思います。  人口減少による低未利用地の増加は避けられない状況と言わざるを得ません。このような中では、国土の荒廃等を防ぐため、低未利用地の利活用、適切な管理が今後一層重要になってくるものと考えております。そのためには、地域福祉増進事業の活用は有効でありますが、より重要なことは、所有者不明土地を減少させていくとともに、地籍調査を進め土地に関する基本的な情報基盤を早急に整備していくこと、これが大事だと私自身は考えております。  国交省のこの辺の御見解を更にお伺いしたいというふうに思います。
  24. 野村正史

    ○政府参考人(野村正史君) 先ほど御答弁を申し上げたとおり、国土審議会の部会の取りまとめでは、公共の福祉の観点から、土地の適切な利用、管理を実現するためには、所有者や土地の境界など土地に関する基本的な情報が明確にされ、また、それらの情報が公にされていることが重要であるとされております。  政府全体といたしましても、所有者不明土地の発生抑制あるいは解消に向けては、土地所有者情報等を円滑に把握できるようにすることが必要と考えており、関係閣僚会議の基本方針に基づき、不動産登記情報の更新を図る方策や地籍調査の円滑化、迅速化に取り組んでいるところでございます。引き続きまして、関係省庁と連携して取組を進めてまいります。
  25. 豊田俊郎

    ○豊田俊郎君 ひとつよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。  この事業、また新たな法整備を進めていく上で、土地に関する基本的な情報基盤の整備に当たっては、民間の専門家の活用が重要であると考えられます。現在審議中の司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案においては、司法書士及び土地家屋調査士の使命に関する規定が新設され、土地家屋調査士について、不動産の表示に関する登記及び土地の筆界を明らかにする業務の専門家として、不動産に関する権利の明確化に寄与し、もって国民生活の安定と向上に資することを使命とすることとされております。  この改正案等を踏まえた土地に関する基本的な情報基盤の整備に当たっての士業の活用について、これは国土交通省、法務省の両省の御見解を伺いたいというふうに思います。
  26. 野村正史

    ○政府参考人(野村正史君) お答えをいたします。  土地に関する基本的な調査の一つである地籍調査では、一筆ごとの土地について、所有者等の立会いを求め、現地での筆界の調査などを行うこととしておりますが、当該調査などについては、地籍調査の実施主体である市区町村から民間への業務委託が可能となっております。また、調査体制の確保が困難な市区町村に対応するため、平成二十二年からは計画準備や工程管理も含めた地籍調査の包括的民間委託も可能となっておりまして、当該委託を導入した市区町村は、平成二十九年時点で百十三市区町村、これは地籍調査実施市町村の約一四%に当たりますが、そこまで増加しております。  国土交通省といたしましては、地籍調査において、土地の筆界等について専門的な知識を有する土地家屋調査士の果たす役割は非常に大きいと考えておりまして、地籍調査の円滑な推進のため、引き続き、土地家屋調査士の活用も含め、民間委託制度の活用促進を図ってまいりたいと考えております。
  27. 小野瀬厚

    ○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。  委員からお話がありましたとおり、法務省におきましては、近時の司法書士制度及び土地家屋調査士制度を取り巻く状況を踏まえまして、司法書士法及び土地家屋調査士の専門家としての使命を明らかにする規定の創設などを内容とする司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案を今国会に提出させていただいているところでございます。  司法書士及び土地家屋調査士は、それぞれ土地に関する最も基礎的な情報基盤であります不動産登記や登記所備付け地図に関する専門家としてこれまでも御活躍をいただいておりまして、近時におきましては、喫緊の課題であります所有者不明土地問題等においても重要な取組をされておられます。  例えば、司法書士は、不動産の権利に関する登記の専門家として、これまで相続登記の促進のための取組を法務局と連携して行ってきておられるほか、長期相続登記等未了土地の解消作業における法定相続人の調査の実施等に関してもその主たる担い手となっておられます。  また、土地家屋調査士につきましては、登記所備付け地図作成作業の実施のほか、不動産の表示に関する登記の専門家として、今国会に提出しております表題部所有者不明土地の登記及び管理の適正化に関する法律案で創設することを予定しております所有者等探索委員の主要な担い手としても活躍が期待されているところでございます。  法務省としましては、引き続き、関係士業と連携しながら各種施策に取り組んでまいる所存でございます。
  28. 豊田俊郎

    ○豊田俊郎君 よろしくお願いをしたいというふうに思います。  それでは、最後になりますけれども、狭隘道路について少しお話をお聞きしたいというふうに思います。狭隘道路に面した建物のセットバックによって生ずる後退用地に関する課題についてお聞きをいたします。  建築基準法第四十二条第一項では、道路を幅員四メーター以上のものと定義をいたしておりますが、同法第四十二条第二項は、建築基準法施行時の現に建築物が建ち並んでいる幅員四メーター未満の道で特定行政庁の指定したものは道路とみなし、その中心線からの水平距離二メートルの線、いわゆる後退線をその道路の境界とみなすとの規定がなされております。この四十二条第二項で道路とみなされた幅員四メーター未満の道が、一般にこの道を狭隘道路と呼ばれているわけでございます。  狭隘道路は、火災や地震などの災害発生時に緊急車両が進入できなかったり避難が遅れたりするなど防災上の問題点が指摘されており、その解消が課題となっております。  建築基準法では、狭隘道路に面した建物は既存不適格建築物となることから、新築又は改築する場合、後退線まで建物をセットバックさせることが義務付けられております。後退線は建築基準法で道路の境界線とみなされておりますので、建物のセットバックによって生じた後退用地は本来道路となるべき用地となりますが、後退用地を測量により確定することや後退用地に残存する門や塀などの物件を除去することは、道路の拡幅をトラブルなく円滑に進めていく上で重要な事項になると思っております。  しかしながら、現実は、後退用地の取扱いについては市区町村によってまちまちとなっております。例えば、幾つか例を挙げます。  岡崎市でございますけれども、岡崎市狭あい道路の拡幅整備に関する条例を制定をしておりまして、後退用地の寄附を求め、寄附者に対しては後退用地確定のための測量、後退用地の分筆登記を市が行うとともに、寄附部分を道路とするために支障がある門、塀などの物件がある場合は、その撤去費用等の一部を補助することとしております。  一方、春日井市でございますけれども、春日井市街づくり支援要綱に基づきまして、地域住民等から構成される推進団体が策定した幅員四メートル未満の生活道路等の整備改善に係る計画案を市が承認をした場合、市において事業用地に係る測量、分筆登記を行い、その費用を負担するとともに、事業用地を一定の基準で買い取り、工事の施行に支障があると認めるときは、一定の基準により門、塀などの物件の除却及び移設に要する費用を補償することとしております。  この両市の比較ですけど、事業用地を買い取る点で岡崎市との相違が見られます。  また、杉並区でございますけれども、杉並区狭あい道路の拡幅に関する条例により、後退用地にある門や塀などの撤去を行う場合にはその撤去費用の一部を助成することとしておりますが、後退用地の寄附や買取りは要件となっておりません。  このように、後退用地の整備等に係る条例等の規定内容は様々となっております。防災上の観点から、狭隘道路の拡幅を推進するためには、後退用地の取扱いが市区町村任せになっている現状は私は課題が多いというふうに思っております。ここで、国において統一した制度、基準を策定し、一定の市区町村をモデル地域として選定し、事業実施を図り、その成果、知見を横展開していくことが求められていると私自身は考えておるわけでございますけれども、国交省の御見解があればお伺いをして、質問を終わりたいというふうに思います。
  29. 石田優

    ○政府参考人(石田優君) お答えを申し上げます。  市街地におきます道路は、通行の場であるだけではなくて、災害時の避難路、日照、通風等の確保など、安全、良好な環境を形成する上で非常に重要でございます。狭隘道路の拡幅は、その点において非常に重要な課題と認識をしております。  狭隘道路に係りますセットバックによって拡幅されました部分の管理につきましては、建築基準法道路関係規定運用指針において、セットバック部分を表示するためのくい打ち等の措置を求める等の対応をしております。  また、当該拡幅部分を公の公道とするか私道のままとするか等につきましては、実情に応じた地方公共団体の運用に委ねてはおりますけれども、用地の取得や整備について社会資本整備交付金等による支援を実施しているところでございます。具体的には、用地の測量や取得、門、塀の撤去、道路の築造、舗装など、狭隘道路の改修に向けた幅広い取組を支援させていただいております。  引き続き、財政的な支援や地方公共団体の取組状況をフォローを行いますとともに、御指摘も踏まえまして、他の参考となるモデル的な取組について全国的な横展開を図りますなど、狭隘道路の改修に向けてより一層取り組んでまいりたいと考えております。
  30. 豊田俊郎

    ○豊田俊郎君 終わります。
  31. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 自由民主党の福岡資麿と申します。  今日は、法務省を中心に質問をさせていただきます。  まず、懲戒権について伺います。  この国会で児童虐待の防止対策強化の法案審議が予定をされています。東京目黒区であったり千葉県野田市のような痛ましい事件を今後起こさせないよう、立法府が強い意思を示す必要があるというふうに思います。その観点から、民法で定める懲戒権についてお伺いをしたいと思います。  懲戒というと親のしつけというような概念が出てきますが、まず、懲戒という言葉としつけ、これは同じ意味でしょうか、教えてください。
  32. 小野瀬厚

    ○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。  民法第八百二十二条は、「親権を行う者は、第八百二十条の規定による監護及び教育に必要な範囲内でその子を懲戒することができる。」と定めておりまして、ここで言う懲戒とは、一般に、子に問題行動等があった場合に、これを正すために厳しく説教をするなど一定の制裁を加えることをいうものと考えられます。  また、法令用語としてのしつけという言葉でございますが、いわゆる児童虐待防止法第十四条第一項にしか存在しておらないものでございますが、ここで言うしつけとは、監護、教育の目的から、ある規範を内在化させるための行為をいうものと承知しております。  親権者による懲戒としつけは、いずれも子の監護、教育のために行われるものであるという点では共通しておりますけれども、しつけには、問題行動に対する制裁である懲戒のほかにも、問題行動を前提としない事前の指導ですとか、あるいは良い行動に対して褒めるということで規範を内在化させるなどといったことも含まれるものだと理解しております。したがいまして、しつけは親権者による懲戒を含むものではございますが、それよりも広い概念であると考えております。
  33. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 しつけの中に懲戒も含まれるという話でした。  それでは、先ほどお話あった民法八百二十二条に定める懲戒権と、学校教育法上の十一条にも懲戒権が定められています。この懲戒が意味するところは一緒でしょうか。
  34. 小野瀬厚

    ○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。  民法八百二十二条の懲戒権につきましては先ほど申し上げたとおりでありますが、学校教育法第十一条の本文におきましては、「校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、児童、生徒及び学生に懲戒を加えることができる。」と定めておりまして、校長及び教員の懲戒権とは、学校における教育目的を達成するために児童等に対して一定の制裁を加える権限をいうものと承知しております。ここで言う懲戒には、注意等の事実行為のほか、学校教育法施行規則第二十六条に定めます退学、停学及び訓告が含まれるものと承知しております。  このように、民法八百二十二条の親権者の懲戒権と学校教育法十一条の校長及び教員の懲戒権とは、いずれも子や児童等の教育のために行われるものであるという点では共通しておりますが、例えば、校長及び教育の懲戒権が学校という特定の場における教育目的を達成するために行われるものであるのに対し、親権者の懲戒権は広く一般的な子の監護、教育のために行われるものであるという違いがあるものと考えられます。
  35. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 範囲が違うというお話がありました。  それでは、厚労省に次伺います。  これまで法務省の見解としましては、民法八百二十二条の懲戒権には体罰も含まれ得るという見解でございましたが、今回提出されています児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法の改正案については、親権者は児童のしつけに際して体罰を加えてはならないこととするというふうに定められています。この両者の関係について御説明ください。
  36. 藤原朋子

    ○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。  委員から御紹介ありましたように、体罰によらない子育てを推進するため、三月十九日に、関係閣僚会議におきまして「児童虐待防止対策の抜本的強化について」を決定するとともに、児童虐待防止法の改正を含みます児童福祉法等の改正法案を今国会に提出したところでございます。  御指摘のとおり、児童虐待防止法の改正によりまして体罰の禁止を法定化をするということによりまして、それが民法上の懲戒権の範囲を超え、許されないものであるということが法律上明らかになるというふうに考えております。  政府といたしましては、体罰はどのような理由であっても許されないということを、法律の上でも、また国民の意識の上でも徹底をするということで虐待の根絶につなげてまいりたいと考えております。
  37. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 体罰の禁止を法定化したという話でした。  それでは、体罰のこの定義というものをどう捉えられているか、御説明お願いします。
  38. 藤原朋子

    ○政府参考人(藤原朋子君) 体罰に関する規定でございますが、既に学校教育法の第十一条に体罰を禁止する規定がもう存在をしているということでございます。学校教育法におきましては、教員等が行った懲戒行為が体罰に当たるかどうか、これは個々の事案ごとに判断する必要があるとされているわけでございますけれども、殴る、蹴るなどの身体に対する侵害を内容とするもの、また、正座ですとか直立等特定の姿勢を長時間にわたって保持をさせるなどの肉体的苦痛を与えるもの、こういったものについては体罰に該当するというふうにされているところでございます。  今回禁止する体罰につきましても、この学校教育法を参考としながら範囲を定めるということを想定をしております。具体的には、今後、体罰の範囲や体罰禁止に関する考え方などについて、国民に分かりやすく説明をするためのガイドライン等を作成をしてまいりたいと考えております。
  39. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 学校教育法を参考に今後定めていくというような話でありました。できるだけ早く定めていただいて、そういう意味でいうと、いろいろな解釈を生むという余地をなるべくちっちゃくしていった方がいいと思いますので、そういう観点から早期に定めていっていただきたいと思います。  それでは、法務省に伺います。  先ほどの、過去の答弁でありました、懲戒権の中には体罰も含まれ得るという答弁については今後も維持されるおつもりか、お聞かせください。
  40. 小野瀬厚

    ○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。  懲戒権の行使として許容される行為の範囲は時代の健全な社会常識により判断されるものと考えられますが、児童虐待が社会問題として深刻化している現状等に照らしますと、その範囲は相当限定されることになると考えられます。  従前は、親権者による体罰の禁止について定めた規定が存在しませんで、体罰という用語の意味が必ずしも明らかでなかったことから、体罰が懲戒権の行使として許容されるか否かについて一概にお答えすることは困難でございましたが、今般、親権者による体罰を禁止する規定が盛り込まれた児童福祉法等の改正法案が提出されたところでございます。先ほど答弁ありましたとおり、現在、厚生労働省において、体罰の範囲や体罰禁止に関する考え方を国民に分かりやすく説明するためのガイドラインの作成等が検討されていると承知しております。  親権者による体罰を禁止する規定が盛り込まれた児童福祉法等の改正法が成立した場合には、そのことが先ほど申し上げました健全な社会常識の重要な要素として考慮され、そこで言う体罰に含まれる行為については、民法八百二十二条に言う子の監護、教育に必要な範囲には含まれないと解釈され、懲戒権の行使として許容されなくなるものと理解しております。
  41. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 今お話ありましたように、厚労省の法案が通ったら、それは体罰は許されないんだというメッセージを明確に打ち出していただくということを要請をしたいというふうに思います。  それでは、この法律案の中にも、懲戒権については児童虐待防止法改正法の施行二年後をめどに懲戒権の削除も含め取扱いを検討するというふうに書かれています。この二年というところの中には法制審議会での議論等も含まれるのか、懲戒権の見直しに関してのスケジュール感について教えてください。
  42. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) 御指摘の今国会に提出されている児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案には、施行後二年を目途として、民法第八百二十二条の規定の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずる旨の検討条項が盛り込まれております。  懲戒権の規定の在り方については国民の間でも様々な議論がありますが、法務省としても、国会における今後の議論等を踏まえ、速やかに必要な検討を行っていきたいと考えております。  そして、具体的なスケジュールにつきましては、現時点では検討中でございますが、仮に法制審議会で御議論いただくこととなるとしても、先ほど申し上げた法律案の施行後二年を目途とする時期までには法務省として一定の結論を得ることを目指して、スピード感を持って取り組んでまいりたいと考えております。
  43. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 ありがとうございます。是非スピード感を持ってやりたいというその言葉を推進していただきたいと思います。  先ほど来お話がありました、この有形力の行使が懲戒として許容される範囲は、時代と社会の健全な社会常識によって判断されることになるというのがこれまでの国会の答弁でございました。私はこの考え方、余り好きじゃありませんでして、なぜかというと、その社会常識というのは、いろんな犠牲が生まれて、それでいろいろな社会問題としてそれが喚起されて、やっぱりそれは良くないよねということで、また新たな社会常識が形成されてどんどん厳しくなっていくというような形でいうと、やはり政治がリーダーシップ取らないと、社会常識に委ねるということでいうと、何か犠牲者が出て、それでもって更に厳しくなって、また次なる犠牲者が出てということでいうと、そういう意味でいうと、本当にまず政治が明確なメッセージを示す。その社会常識が、健全なという修飾語が付いていますが、そういった犠牲の上に成り立っている社会常識が本当に健全な社会常識と呼べるのかどうかというようなことも含めて、それは政治がしっかりとしたリーダーシップを発揮していくべきだというふうに思います。  先ほど懲戒権のもう削除という話もありましたが、是非明確なリーダーシップを持って取り組んでいくという決意を示していただければと思いますので、よろしくお願いします。
  44. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) お答えします。  子供たちは我が国の未来そのものでございます。子供に対する虐待はあってはならないものと認識しております。しかしながら、委員御指摘のとおり、児童相談所における児童虐待の相談対応件数は年々増加の一途をたどっており、子供が亡くなる痛ましい事件も後を絶たない状況にあるというふうに考えております。  そして、犠牲を待つというふうな御指摘がありましたが、法務省としては、もう既に犠牲はあるものと、明らかであるというふうに考えております。そして、政治的リーダーシップの表れの中で先ほど御指摘のありました法改正がなされるということでございまして、その法改正が成立した場合には、そのこと自体が、これが健全な社会常識の重要な要素として考慮される、これを示すのが政治的な役割なんだろうというふうに考えておりますし、そこで示された体罰に含まれる行為については、民法八百二十二条に言う子の監護、教育に必要な範囲には含まれないというふうに我々も解釈しているところでございます。  御指摘の懲戒権についても、先ほど厚労省からも答弁ありましたように、関係閣僚会議において取りまとめられた「児童虐待防止対策の抜本的強化について」を踏まえ、この在り方に係る必要な検討に取り組んでいくものと考えておりますが、今後とも児童虐待の根絶に向けて、子供の命を守ることを最優先に、関係機関と連携しながら法務省としても全力で取り組んでまいりたいと考えております。
  45. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 是非力強く進めていただきたいと思います。  続いて、不法残留者、難民申請者への対応等について伺いたいと思います。  法務省によれば、我が国に在留する外国人数については昨年末現在で二百七十三万人を超えたという状況でございまして、四年連続で過去最多を更新しております。一方で、不法残留者も五年連続で増加しておりまして、今年一月一日現在の不法残留者は七万四千百六十七人でございまして、前年比で七千六百六十九人増加しているというような数値が出されています。  不法残留者には退去強制手続等が取られるというふうに承っていますが、先般、東京入国管理局を視察させていただいた際に、長期に収容されている長期収容者がたくさんいるというようなことも承りました。  それで、伺わせていただきます。六か月以上収容されている方は長期収容者と呼ばれるそうでございますが、この国別の特徴など、実態がどうかということをまず教えてください。
  46. 佐々木聖子

    ○政府参考人(佐々木聖子君) お答えいたします。  平成三十年末時点において、全国の地方出入国在留管理官署の収容施設に収容をしている者のうち、退去強制令書に基づく収容期間が六月以上の被収容者は六百八十一人でありまして、国籍別で申し上げますと、イラン、スリランカ、フィリピンの順となっております。
  47. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 ありがとうございます。  それでは、続きまして、いろいろ実際に拝見させていただいた中で、長期収容者の方等の対応等を拝見する中で、どういうお食事を取られているかというのも実際に見させていただきました。結構こんな、こんなと言ったらあれですけど、すごいおいしそうな食事を取られているなということで実際に拝見させていただいたんですが、その中で例えば、宗教上の問題であったり、また病気であったり、アレルギーであったり、そういうこともあって、収容者の食事についても、当初のメニューどおり作っているのは半分ぐらいで、残りの半数とかはそれぞれにやはりアレンジしたような対応をしていかなければいけないということでございまして、そうすると当然やはりそのコストも掛かっていくというようなことでございます。長期収容者ということで、期間が長くなればその分コストも掛かります。また、送還する際に、最近チャーター機を調達して送ったりということもしているということを伺いました。  そういったことを踏まえて、収容や強制送還に掛かる費用、これがここのところどういうふうに変わってきているのか、お知らせいただきたいと思います。
  48. 佐々木聖子

    ○政府参考人(佐々木聖子君) 平成三十一年度におきます被退去強制者等の処遇、送還等の経費といたしまして、もろもろでございますけれども、二十四億一千五百万円が計上されておりまして、これは対前年度三億四千万円の増額となっております。
  49. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 かなり増えてきているというような話がありました。  収容が必ずしも全員できるわけではないということでして、当然、身元保証人を立てた上で仮放免をされていらっしゃる方もいるということでございますが、その全体の状況、仮放免の活用状況等はどうなっているかということについてお知らせください。
  50. 佐々木聖子

    ○政府参考人(佐々木聖子君) まず、当庁の収容施設の性格でございますけれども、我が国での在留が好ましくないと判断されて退去強制が決定した外国人をその送還までの間収容する施設であり、被収容者が退去強制令書に従って出国することで直ちに収容状態は解消されることになります。  したがいまして、長期にわたる収容状態を解消するためには、速やかな送還を図ることが最も重要であると認識しておりますけれども、一方で、健康上の問題で治療が必要な場合、あるいは難民認定申請、行政訴訟の提起、旅券の取得が困難であるなどの事情を有するために速やかな送還の見込みが立たないような場合には、人道上の観点から、この仮放免制度を弾力的に活用することにより、収容の長期化をできるだけ回避するよう柔軟に対応を行っているところでございます。
  51. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 今お話ありましたように、強制送還を忌避するために難民申請を行うというような人も実際多いというふうに承っています。  そこで、まず、実態としては、難民認定申請から難民該当性の判断までどれぐらい要しているか、また、審査請求からその後の裁決まで要する期間がどれぐらい要しているか、その期間がこれまでの中でどのように変遷してきているか、教えてください。
  52. 佐々木聖子

    ○政府参考人(佐々木聖子君) 委員御指摘のように、近年、難民認定申請者数が急増いたしまして真の難民の迅速な保護に支障を生じましたことから、平成三十年一月から難民認定制度の運用の更なる見直しを実施をしました結果、平成三十年の申請数が対前年比で減少に転じ、処理数が七年ぶりに申請数を上回りました。平成三十年末の未処理数も過去最多となった平成二十九年末から減少いたしたのですけれども、依然として相当数に上っております。  お尋ねの審査にどのくらい時間が掛かっているかということでございますが、過去五年間の難民認定申請の平均処理期間でございますけれども、平成二十六年が約七・六月、平成二十七年が約八・一月、平成二十八年が約八・五月、平成二十九年が約九・六月、平成三十年が約十三・二月と徐々に長期化しております。特に平成三十年につきましては、それまで手を着けられないでおりました長期間の未処理案件を積極的に処理したことによりまして、その計算上、月数が延びているというものでございます。  また、次にお尋ねのいわゆる二次審査、この不服申立ての平均処理期間でございますが、こちらの方は体制の整備あるいは案件処理方法の工夫によりまして、平成二十六年が約二十九・四月、平成二十七年が二十八・五月、平成二十八年が二十二・七月、二十九年が約二十一・二月、平成三十年が約十八・〇月となっております。  引き続き、更なる見直しの的確な運用によって処理期間の短縮に努めてまいります。
  53. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 現行制度上については、どのような申立て内容の申請でも難民申請については受け付けて、通常どおり調査、審査を行うこととされておりますし、また何度でも納得いかない場合は再申請を行うことが可能であったり、またその申請中は送還が停止される仕組みとなっているというふうに聞きました。  そういう意味でいうと、先ほど、通常、その一次審査、二次審査含めて今も三年ぐらい掛かっている、それでも送還されたくない人は再度繰り返し難民申請をして、それも仮に同じ理由でも難民申請をし続ければとどまり続けることができると。  ですから、本国に帰っても光が見えないんだったら、このまま、食事も保障されているし、とどまり続けた方がいいんじゃないかというような形で残っていらっしゃる人がいるとすれば、私はもっと難民自体を受け入れるべきだというふうに思っていますが、本当に真の難民の庇護に必要なところにコストが回っていくためにも、こういう問題について今後どのような対応を取っていきたいというふうにお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
  54. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。  御指摘のとおり、難民問題というのは依然として社会的な深刻な状況にありまして、我が国としても真に必要な難民の保護はしなければならないと考えております。  他方で、我が国では、就労等を目的とする濫用、誤用的な難民認定申請の急増により、真の難民の迅速な保護に支障が生じる状態がなっていたことから、先ほど長官が御紹介しましたように、法務省では平成三十年一月に難民認定制度の運用の見直しを実施し、以後、これに基づく運用を行っております。具体的には、濫用、誤用的な申請を繰り返す者につきましては、原則として在留制限の措置、例えば在留資格特定活動に係る在留資格の変更や在留期間の更新については許可しないなどの措置をとっているところでございまして、これまでより厳格な対応を取っているところでございます。  そうしたことから、これにより、平成三十年の難民認定申請者数は前年度比四七%減と、ほぼ半減いたしましたが、一方で、難民認定数は前年の二十人から四十二人に倍増しておりまして、これまでのところ、濫用、誤用的な申請を抑制し、真の難民の迅速な保護を図るという目的にかなう一定の効果が上がっているものと考えております。  もっとも、依然として濫用、誤用的な申請が相当数見受けられ、問題の抜本的な解決には、委員御指摘の点も含め、なお課題があるものと認識しておりますので、法務省としては、これまでの取組の効果を踏まえつつ、濫用、誤用的な申請を更に抑制するための方策等について、法制度と運用の両面から更なる検討を進めてまいりたいと考えております。
  55. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 運用の見直しで一定の効果が現れたことは承知していますが、これで十分だというふうには私は思いません。そういう意味でいうと、更なる対応をお願いをさせていただきたいと思います。  続きまして、受刑者への職業訓練及び出所後の就職支援について伺います。  二月の十八、十九日の日程で、法務委員会の委員派遣で京都に伺いました。京都刑務所などを実際に見てとても参考になりましたが、その後の意見交換で、協力雇用主より、出所後の就職について、例えば建設業は職人が枯渇しており、もっと建設関係の資格を取得できるようにすれば雇用の促進につながるのではないかと、実際に刑務所内で行われている職業訓練プログラムと実際に企業が求めるスキルとが合致していないのではないかという問題提起があったところでございます。話を伺ってみると、実際に建設のスキルのためのいろいろなプログラムはあるというふうに承っていますが、ただ、それが現場がそうとは十分認識していないというようなところがあるんだろうと思います。  まず、その職業訓練、どういったことを行うかということの内容を決めているというのはどこがやられているんでしょうか。また、企業のニーズの把握にどのように努めておられるのか、お聞かせください。
  56. 名執雅子

    ○政府参考人(名執雅子君) お尋ねの刑務所における職業訓練の種目、内容につきましては、法務省矯正局において、有効求人倍率、刑務作業契約企業や協力雇用主を対象としたアンケートや検討会を行ったり、各刑事施設に雇用主や各種業界団体、関係機関等を招聘した職業訓練見学会等を実施するなどして意見をお聞きし、社会の雇用ニーズの把握に努めるとともに、これに応じた職業訓練の種目の拡充や内容の見直しを図っているところでございます。  平成三十一年度におきましては、このような結果、新たに機械保全科の職業訓練を新設し、ビジネススキル科、介護福祉科の実施施設を拡大するなど、社会の職業訓練の充実を行っているところです。  また、各種技術の進歩に応じて最近の企業が求めているスキルの習得につきましては、企業の御協力をいただき、職業講話、実務的な職業指導をカリキュラムの中に盛り込み、実施するなど、工夫を重ねているところでございます。  今後とも、雇用情勢の動向、また技術の進歩等を踏まえまして、企業ニーズに合致する職業訓練となるよう努めてまいりたいと思います。
  57. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 いろいろ努力されているのは伺っていますが、例えばその見学会とかも、各企業も忙しくて、十分、どこまで多くのところが参加していただいているかということも含めて、本当に社会のニーズとそこの教育が合致しているかどうかということは更に検討を進めていただきたいと思います。  続いて、本年三月に法務省が発表されました協力雇用主に対しましてのアンケートにおいて、出所者一人当たり最大七十二万円の奨励金が支払われるということを知っている企業が五四・七%しかなかったというような答えになっています。元々、協力雇用主、これは保護観察所に登録されている元々協力的な企業で、大体二万社だと承っていますが、そこの協力的な企業でもそういった七十二万円の奨励金が支払われるということを知らないというような状況で、周知が本当に十分図れているのかというようなことが問われているわけですが、それを踏まえてどういう対応をしていかれるつもりだとお考えですか。
  58. 今福章二

    ○政府参考人(今福章二君) ただいま委員御指摘のとおり、法務省が昨年度行いました協力雇用主に対するアンケート調査の結果によりますと、刑務所出所者等就労奨励金制度を始めとする協力雇用主に対する各種支援制度の活用につきまして周知が十分ではなかったということが明らかになっております。  そこで、昨年度末、法務大臣がいわゆる経済三団体のトップに対しまして刑務所出所者等の雇用の促進についての御理解と御協力を直接お願いをいたし、これを受けまして現場の保護観察所におきましては、地元の経済団体を訪問し、協力雇用主に対する各種支援制度について説明をすることといたしております。また、保護観察所におきましては、矯正施設とも連携をしながら、協力雇用主に対する研修等を充実し、その機会に各種支援制度について丁寧に説明をするほか、就労支援策をまとめたパンフレットを作成しまして広く配布することといたしております。  今後とも、出所者等の雇用が更に進みますよう、協力雇用主の方々に対しまして各種制度について十分な説明に努めてまいりたいと存じます。
  59. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 今おっしゃった対応は必要だと思いますが、本当にそれだけで周知が広まるかというと、そこは私は疑問が残ると思います。そこはやはり実態を見ながら、また定期的にアンケート等も取っていただきながら、本当に周知が広まっているのかということについてはしっかりウオッチしていただきたいというふうに思います。  先ほど言ったこの奨励金以外にも身元保証制度という制度がありますが、例えば出所した後、保証人がいなくて住居も借りられないというような方々にそういったことを行うような制度というのがあるんですが、それを知っている協力雇用主が僅か四二・八%しかないと。その住居確保のために、ですから雇入れをした雇用主が連帯保証人になった人が二二・三%の割合でいて、その二二・三%の割合の方の中のうちの四一・七%が、その借りた方が途中でいなくなったりして、その弁済を結局その方が行わなければならなかったというようなこともアンケートで示されているわけですから、そういう制度があるということをまずしっかり知っていただくと。やはり、心意気持って雇用していただいた方が、後で、そんなこと、こんなはずじゃなかったと思わないような、いろいろな制度を周知していくということは是非努めていただきたいと思います。  それに関連して言うと、協力雇用主のアンケートにおいては、犯罪や非行少年の立ち直りに貢献したかったため協力雇用主になったという純粋な思いがアンケートから出てきていますが、なぜ、じゃ、その協力雇用主の中で雇用に至っていない場合に、その理由として何かというと、保護観察所からの連絡がないが最も多く、また、保護観察所に期待することは何ですかという設問に対しても、保護観察所から積極的な雇用依頼というのが一番多い理由となっています。  また、先ほど言った奨励金についても、コスト的に助かった、経済的な負担の軽減も有り難かったという声もある一方で、二番目の、それを使っている理由としては、保護観察所とのやり取りが増えて安心して雇用できるというようなのが二番目の理由になっているということでございまして、こういったところから類推するに、保護観察所と協力雇用主のコミュニケーションが必ずしも十分うまくいっていないんじゃないかということを感じます。  京都でも保護観察所を視察して、もう本当に限られたマンパワーの中でいっぱいいっぱい頑張っておられるというのは承知しておりますが、コミュニケーション強化のために更なる対応が必要だというふうに考えますが、いかがですか。
  60. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) もう御指摘のとおり、就労を確保して再犯防止を進めるためには、多様な協力雇用主に多くの刑務所出所者等を雇用していただく必要がありますが、現状では、先ほど御指摘の例えば就労支援金等の制度の周知も必ずしも十分ではない。そして、雇用する気持ちがありながらも、保護観察所からの連絡がないため雇用に至らない協力雇用主が相当数いるということについて、やはり我々、まだまだ努力しなければならない、重ねなければならないことが多いということで、重く受け止めているところでございます。  そのため、アンケートの結果を踏まえ、早速、保護観察所においては、刑務所出所者等の雇用が相当期間途絶えている協力雇用主やいまだ雇用したことのない協力雇用主に対して、制度の趣旨も含めて丁寧に説明を行い、できるだけ多くの方に雇用していただけるよう努めてまいりたいと考えております。  さらに、雇用後も協力雇用主を訪ねるなどして連絡を密にし、協力雇用主の不安や負担の軽減を図るよう努めてまいる所存でありまして、既にそのことを努めるよう保護局に対しての指示を出したところでございます。
  61. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 大臣の意気込みについてはよく分かりました。  その上で、先ほども申しましたが、現場を拝見すると、本当にもう限られたマンパワーの中でいっぱいいっぱいやられています。協力雇用主二万社ということで先ほどありましたが、やはり密にコミュニケーションを取っていくためには、本当に今の人員で足りるのかということでいうと、人員の増強も含めて検討すべきではないかということを提案をさせていただきたいと思います。  その上で、そのアンケートでは、じゃ、その実際に雇い入れた方の勤務継続期間を尋ねたところ、半年以内に辞めるとの回答が五割近くあるなど、長続きしない現状も浮き彫りとなっています。就労継続のために何が必要と感じておられますか、お聞かせください。
  62. 今福章二

    ○政府参考人(今福章二君) 先ほどのアンケートの結果によりますと、雇用した刑務所出所者等の約五割が無断欠勤、意欲の乏しさ、人間関係のトラブルといった就労上の問題を抱えていることが協力雇用主から指摘をされております。就労の継続のためには、就労後も本人に対する継続的な指導を強化していく必要があると考えております。  そこで、矯正施設での取組を踏まえつつ、出所者等の就労継続のために、就職後も保護観察官や保護司が職場訪問や指導を強化するとともに、協力雇用主の相談に応ずるなどのフォローアップを充実させることが重要と考えております。
  63. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 フォローアップ、すごく大事だというふうに思います。また、辞めた場合のそのいろいろな分析もしっかりしていただいて、それを例えばその後の職業訓練プログラムとかそういったことにも生かしていただくことで、なるべく長期にいていただけるような環境をつくっていくということも求められるんじゃないかと思います。  加えてもう一点、保護観察期間が途切れれば、なかなかそこは関係が途絶えてしまうみたいなところも今あるというふうに承っています。企業からすると、保護観察期間が仮に途絶えてしまっても、保護観察所から、もうそこで縁が切れるのではなく、やっぱりそこを通じて、できた縁については今後もしっかりフォローをしていただきたいというようなニーズがあるというようなことも承っておりまして、そういうことでいうと、その後のアフターフォローをしっかりしていく、そういったところについて求められるというふうに思いますが、いかがですか。
  64. 名執雅子

    ○政府参考人(名執雅子君) ただいま委員御指摘のとおり、就労後のフォローにつきましては、今答弁にありました保護局のアンケート調査のほか、今後、保護局において、効果的な就労支援の在り方について検討するため、本年度、出所者等が就労を継続できない具体的な理由かつ詳細な理由について調査すると承知しております。  矯正局におきましても、就労の定着を図るため、職業訓練の受講者に対しまして社会常識の付与、ビジネスマナー等の指導を行うほか、受刑者に対する釈放時のアンケート結果、職業訓練見学会での雇用主の意見などを始め保護局が行う調査結果など、様々な情報を共有、活用しまして、出所者等が就労の継続ができなかった原因を分析しながら、職業訓練、就労支援指導の内容の更なる改善、充実に努め、就労の定着に対する指導に力を入れていきたいと思っております。
  65. 福岡資麿

    ○福岡資麿君 是非、取組を強化していただきたいと思います。  終わります。
  66. 又市征治

    ○又市征治君 立憲民主党・民友会・希望の会所属、社民党の又市です。  まず初めに、外国人材の受入れ問題について伺ってまいりたいと思います。  昨年十二月に、外国人労働者の受入れ拡大に向けて新たな在留資格を導入した出入国管理法等の一部改正案が成立をいたしました。同法の最大の懸念は、外国人労働者の人権や雇用環境がどう守られるかという点だったと思います。  そもそも、既に多数の外国人労働者を受け入れている以上、彼らの権利保護あるいは生活支援、劣悪な雇用環境の一掃が当然優先されるべきということでありまして、中でも、給与不払であるとか最低賃金を下回る実態であるとか劣悪な雇用環境の一掃が優先をされるべきだということなど、そういう意味では、違法行為が幾つか横行しておるという状況があって、技能実習生の現状、こういうことを放置することは許されないということが大変論議になったところであります。  ところが、この技能実習生のうち失踪した人たちへの聴き取り調査自体が大変ずさんなものであったということが明らかになるなど、実に多くの問題を抱えたままこの法は施行されたわけですけれども、御案内のとおり、先月になってまた新たな問題が明らかになってきた。すなわち、外国人留学生の受入れ人数が全国第二位の東京福祉大学において、この三年間で約五千七百人受け入れていたけれども、そのうちの約一千四百人もの多くの留学生が行方不明になっていたという事態が明らかになってまいりました。同大学で受け入れていた留学生の多くは研修生として在籍をし、本来であれば一年間の修学の後、大学の正規課程に進学するはずでありましたけれども、しかし、かくも多くの留学生が失踪している、こういう事態です。  この問題は本委員会の前回もここで取り上げられたわけでありますけれども、外国人の在留管理を行う法務省も、今後文部科学省と連携し留学生の修学情報の把握に努めると答弁をされましたけれども、この間明らかにされたような外国人留学生のこの不適正な受入れが疑われる大学の存在について法務大臣としてはどのようにお考えなのか、まずお伺いします。
  67. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。  不適切な留学生の受入れや不十分な在籍管理が懸念される大学の存在については、ゆゆしき問題でありまして、法務省としても解決に向けて努力していかなければならないと認識しております。  大学における在籍管理は非常に重要であり、現在、出入国在留管理庁から文部科学省に対し、各教育機関における前年一年間の不法残留者の発生数について情報提供を行っており、不法残留者が多い大学等に対する指導を依頼しているところではございます。  しかし、今後は、様々な問題の御指摘も踏まえて、出入国在留管理庁と文部科学省において、それぞれが保有する情報の更なる共有を図るなど一層の連携を図りつつ、在留審査等の強化を行うとともに、不適正な留学生の受入れや在籍管理が懸念される大学等への対応策について、制度の見直しも含め、文部科学省とも連携し、検討を行ってまいりたいと考えております。  法務省としては、引き続き、関係省庁とも緊密に連携しながら、適切な外国人の在留管理に努めていきたいと考えております。
  68. 又市征治

    ○又市征治君 今お話がありましたように、文部科学省としっかり連携を取って、その穴がないように是非とも対応をいただく、留学生を取り巻くやっぱりこれは状況にも目配りをしっかりしていく必要があるんだろうと、こう思います。  今般の事態は、我が国のやっぱり外国人留学生の受入れ体制が欠陥だらけだ、残念ながらそれを証明してしまったという事態だろうと思うんです。  一部の外国人留学生は、法務省が日本語教育機関として告示している日本語学校に入ったものの、実はアルバイトばかりで、学業をおろそかにした結果、大学に進学する語学力を身に付けることができない、そういうケースが多く出ているということが報じられています。そのため、入学金や授業料を払って大学の研修生となって修学を継続をしていますけれども、そこでも、校舎ではなくて、何とアパートの一室であるとか銭湯の二階で授業を行うなどという、全く不適切な実態が明らかになってまいりました。結局、語学力が身に付かない、そして多くの外国人留学生が失踪し、不法就労を行ったり不法滞在者となったりという事態が生じてきたということが明らかにされてきたと。  この明らかとなった外国人留学生の受入れ制度の不備というのは、今も大臣からありましたけれども、早急に是正をすべきですが、この方策についてもう少しお伺いしたいと思います。
  69. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。  留学生が不法就労を目的として所在不明となり、その後、不法就労現場で摘発される者も存在するということは、重大な問題として認識しております。  そこで、出入国在留管理庁においては、日本語教育機関に留学する者が真に学習する目的を持っているかどうかを見極めるため、入国・在留審査において、例えば仲介業者の有無などであるとか、勉学の意思能力はあるのか、あるいは留学中の経費支弁能力について慎重な審査を行っているところであります。  また、教育機関に対しても、入学者選考及び在籍管理の徹底を求めるとともに、留学生の在籍管理に問題のある教育機関に対しては実地検査や厳格な指導等を行うなどしているところではございます。  そして、さらに、日本語教育機関に関しては、昨年十二月に関係閣僚会議で了承された総合的対応策において、留学生を受け入れることができる日本語教育機関を指定する法務大臣告示の基準を改正し、告示から日本語教育機関を抹消する基準の厳格化、留学生日本語能力に係る試験の結果等の報告の義務付けなど、日本語教育機関の質の向上と適正な管理のための施策が掲げられておりまして、これを踏まえ、現在、出入国在留管理庁において、文部科学省と連携しながら、告示基準の見直しの具体的な内容について検討中でございます。  法務省としては、委員から御指摘いただいた所在不明となる留学生や不法就労を行う留学生に対する対策を適切に行ってまいる所存でございます。
  70. 又市征治

    又市征治君 この留学生の種々の問題点というのは、送り出す国と受け入れる国日本に由来する問題から発生しているわけでありまして、これは前にも私は技能実習生問題のときにこの問題を取り上げましたけれども、やはり法務省としては、当然、今いる子供たちの問題について言うならば教育文部科学省とも、もう一方ではやはり外務省ともしっかり連携を取って対応していかないと解決付かないという問題だということも御指摘申し上げておきたいと思うんです。  次に、今申し上げた外国人技能実習生について伺ってまいります。  本年三月、法務省は技能実習制度の運用状況を公表いたしました。そこでは、二〇一八年に失踪した技能実習生が九千五十二名いる。二〇一二年から一七年の六年間で実習中の事故等で死亡した実習生が百七十一人、二〇一七年一月から二〇一八年九月までの約一年半の間に七百五十九人が最低賃金割れ、残業時間の不適正などの不正な扱いを受けていた疑いがあるなど、ひどい事態が改めて明らかになってまいりました。  このような事態を招いた現状を考えれば、技能実習生の労働環境等を早急に是正をし、実習生にとって必要な技能を修得できる、そういう制度にするために、場合によればこれは廃止を含めて抜本的に見直すべきではないかと、このようにも思いますが、大臣の見解を伺います。
  71. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) 技能実習制度につきましては、委員御指摘のとおり、残念ながら、一部の監理団体や受入れ企業において、技能実習制度目的に反し、賃金不払や長時間労働等といった労働関係法令違反等の問題が生じていることについて、法務省としても重く受け止めているところでございます。  そもそも技能実習制度は、技能技術又は知識の開発途上国等への移転を図り、開発途上国等への経済発展を担う人づくりに協力することを通じて国際協力を推進することを目的とする制度でありまして、実際には多くの技能実習生が実習を全うし、中には帰国後身に付けた技能を生かして起業する者もおられます。私も、最近、ベトナムその他、この送り出し国政府の大臣ともいろいろと意見交換させていただくことがあるのですが、送り出し国政府からも評価されているということも事実でございまして、適正化を図りつつ維持発展させる制度ではないかと考えているところでございます。  そこで、技能実習制度につきましては、その適正化に向けて平成二十九年十一月に技能実習法が施行され、受入れ企業等に対する実地検査や技能実習生に対する母国語相談対応等の取組が進められているほか、二国間取決めによる送り出し機関の適正化にも努めているところでございます。また、プロジェクトチームによる調査・検討結果報告書に記載されているとおり、適正化策が全体として一定程度機能していると考えられるところであり、報告書で示された改善方策を適宜行いながらも、運用の更なる適正化を図るとともに、技能実習生に対する支援、保護を強化していくことが肝要かと考えております。  そして、これらの取組を通じ、委員御指摘のとおり、適切な労働環境の下で所要の技能等の修得が行われるよう、関係機関とも連携しつつ、技能実習制度の適正な運用、そして技能実習生の保護をしっかりと図ってまいりたいと考えております。
  72. 又市征治

    又市征治君 今、新たな法に基づいてというお話でありますが、この法律そのものが、大臣、大項目だけで十項目の附帯決議が付いているわけですよね。つまり、そのぐらい幾らか問題があるということを初めから野党の側は指摘をしていたわけで、非常に多くの欠陥を含んだ法律だというふうに言わざるを得ないし、そういう格好では、本当に、今おっしゃった、熱意を持ってお話しになっているけれども、本当にそれが実行に移されていくかどうか、新法によって本当に処遇が改善されるかどうか、本当に心配でもあります。しっかりと点検いただくように、検証いただくように求めておきたいと思います。  そこで、委員長に要請をいたしますけれども、この現在の今申し上げてきたような外国人留学生あるいは技能実習制度では、今も一部指摘をしましたように、多くの留学生であるとか技能実習生が失踪するような欠陥だらけという状況が生まれています。  政府は、この四月より出入国在留管理庁を創設をし、新たに在留資格、特定技能を設けました。同制度へ主に移行するのは技能実習生と言われています。  外国人人材の受入れが拡大する中、今後、外国人材の受入れを本来の目的に沿って改善していくためにも、いま一度、外国人材受入れに係る国の施策が適切に行われているかどうか、留学生の受入先である大学などへの助成金が適正に支出されているかどうか、外国人に対する教育の質が担保されているのかどうか、不法就労、不法滞在者に対する対策が適正であるかなど、施策の実施状況の検証が今必要であります。  そのため、国会法第百五条に基づいて、外国人留学生技能実習生等外国人材の受入れに係る国の施策の実施状況について、会計検査院に対して検査要請をすべきだと考えますので、委員長、是非お諮りをいただきたいと思います。
  73. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
  74. 又市征治

    又市征治君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。  次に、去る八日の本委員会で、私は農林水産省の防災ネットの不適切な運用についてただしました。会計検査院が指摘したような事態を招いた原因はこの不適切な管理運用を行っていた農水省の怠慢だ、こう申し上げざるを得ないわけですが、これについて、麻生大臣も、誠に遺憾と答弁をいたしました。  また、私は、先日の委員会で、防災情報を受け取る側の内閣府でもこの防災情報提供の有無を確認していなかったのか、さらに、防災情報の欠落による関係機関への情報提供への支障についてもただしたところですが、これに対して内閣府は、検査院の指摘は承知していると答弁したものの、発生時にこれらの防災情報システムに上がっていなかったとしても、別途農水省が被害情報を取りまとめて内閣府へ報告するので欠落による支障はなかった、こういうふうに答弁をいたしました。ちょっと驚く答弁です。こういう答弁聞くと、そもそもこのシステムに意義や効果があるのかと、こう疑問に思わざるを得ません。  また、農水省と同様に会計検査院に指摘されるまで事態に気付かなかったということは、内閣府情報提供の有無を適切に確認していなかったということになるわけでありまして、そうであれば、農水省以外についても、本来内閣府に提供されるべき防災情報が提供されていなかった可能性があります。  内閣府における関係機関からの情報提供の確認の状況について、どのような状況に至っているのか、改めて山本大臣に伺いたいと思います。
  75. 山本順三

    ○国務大臣(山本順三君) お答えをいたします。  内閣府の総合防災情報システムは、政府内で災害に関連する情報を効率的に共有すること等を目的として運用しているところでございます。  この度、会計検査院から、農林水産省の国営造成土地改良施設防災情報ネットワーク、これから共有される防災情報の一部が内閣府へ転送されていなかったというふうに指摘をされていることは承知をいたしておりまして、今年度の総合防災情報システムの更新に合わせて、今委員おっしゃるように、ほかにも事象がないか確認をいたしました。確認いたしましたところ、別に一機関について不具合が見付かっておりまして、これは対応中でございます。  これを踏まえまして、今年度に更新した総合防災情報システムでは、定期点検にて明らかなエラー値が出ていないか確認の上、確認された場合は連絡先に確認する等の運用の改善を行ったところでございまして、いずれにいたしましても、関係機関からのデータの提供が確実に行われるよう、引き続き、システムの適切な保守、運用に努めてまいりたいと思っております。
  76. 又市征治

    ○又市征治君 会計検査院は二〇一七年度決算検査報告で、まさにこの問題の焦点であるその他の関係省庁の災害関連情報システムに係る整備、運用等についても報告をしています。  その中では、総合防災情報システム及び各省庁がそれぞれ整備、運用する災害関連情報システムについて、各省庁から内閣府への災害関連情報の集約や内閣府から各省庁への情報の共有が自動で行われず、災害関連情報の集約、共有が低調となっているという事態を明らかにしております。  この問題について山本大臣は、本年一月の決算に関する本会議質問において、情報の多くが手動登録であることは課題と認識しており、既にシステムの更新に着手している旨を答弁をされました。そして、この新システムは本年四月からの稼働を予定しているとのことでありましたが、既に稼働しているのかどうか、また、新システムにおいては、災害情報の集約、共有が全て自動で行われ、実際に災害対応に役立つものとなっているのかどうか、ここのところの現状についても御報告いただきたいと思います。
  77. 山本順三

    ○国務大臣(山本順三君) 総合防災情報システムにつきましては、平成二十八年度からシステムの更新に着手をいたしまして、昨年の会計検査院による指摘も踏まえて、本年四月一日から新たなシステムが稼働したところでございます。  新たなシステムにおきましては、国土交通省のDiMAPSや厚生労働省のEMIS、そしてJAXAの衛星画像の共有など、自動的に連携される項目を十四項目から二十一項目に増やすなどの改善を図ったところでございます。これによりまして、これまで手動で入力していた内容が自動で入力されることから、従前のシステムに比して災害対応に資するものとなったと認識をしているところでもございます。  今後、自動的に連携される項目の更なる拡充等を進めるとともに、総合防災情報システムを利活用して災害対応に当たる各省庁の実務者に対する研修などを行い、新たなシステムが災害対応により資するものとして活用できるように引き続き取り組んでまいりたいと思っております。
  78. 又市征治

    ○又市征治君 共有が全てこの四月一日からやられたということではなくて、今進行中ということですね。  この防災システムは中央省庁だけでつながっていればいいというものではありませんで、特に問題は自治体との連携が最も大事だと、このように私は認識をいたします。しかし、この点についても、会計検査院の報告によりますと、内閣府の総合防災情報システムは地方公共団体との情報システムとは情報連携が行われていないように受け止めました。この問題は同僚の吉川沙織議員が昨年の六月の災害対策特別委員会でただしているわけでありますけれども、当時の小此木防災担当大臣は、課題が多々あるため必要性と費用を踏まえて検討する旨の答弁をされております。  そこで、地方公共団体の情報システムとの連携に関する検討状況について伺います。また、情報連携が現実にまだ行われていないとすれば、災害発生時に最初に情報を把握することとなる自治体との情報共有をどのように効果的に行っているのか、あるいはいくのか、この点についても大臣の見解をお伺いしておきます。
  79. 山本順三

    ○国務大臣(山本順三君) 総合防災情報システムが各地方公共団体の災害関連情報システムと連携されるということは極めて重要であるというふうに認識をいたしております。一方で、地方公共団体のシステムとの自動連携につきましては、双方のシステムの機能の改修やそれに伴う財源の確保等、課題もあるところでもございます。  こうしたことから、現在、大規模災害時に現地で被災状況や避難所の情報などを集約、地図化して提供し、地方公共団体等の災害対応を支援するチーム、我々ISUTと呼んでおりますけれども、そのISUTの派遣を始めておりまして、地方公共団体との情報共有を進めているところでございまして、今後とも関係機関と連携をして地方公共団体との情報共有にしっかり取り組んでまいりたいと思っております。
  80. 又市征治

    ○又市征治君 システムの違いがあったり省庁それぞれの役割があって一元的に、統合にはいろんな困難があることは承知しますが、しかし、これは災害大国日本にとってみれば大変大事なことでありますから、是非今お述べになったことをしっかりと取り組んでいただいて、一元管理ができていくような努力を是非やっていただきたい。災害時は初動、各機関の連携が決定的な重要性を持つことはもう今更言うまでもないわけですが、円滑な連携システムというものを早く構築いただくように要請を重ねてしておきたいと思います。  次に、高速道路における道路構造物の点検、補修の問題についてお伺いをしてまいります。  二〇一二年十二月の笹子トンネルの事故等を受けて、政府は、二〇一四年に、五年に一度の近接目視点検など道路橋やトンネル等に関する点検基準を定めて、安全確保に万全を期すことにされました。二〇一四年六月には、高速道路における跨道橋等の点検の不備等について本院が内閣に対して警告を発し、これに対して政府が講じた措置として、近接目視による全数監視など、道路施設の点検、修繕の取組について報告をいたしました。  しかし、今般、また高速道路の安全を脅かす事態が二〇一七年度検査報告において指摘をされました。東日本、中日本、西日本高速道路において、不適切な、まだ点検も行われていないような、そういう事態が幾つか報告が挙がってまいりました。大変重大な問題だろうと思います。  ここで改めてそのことを紹介する時間がありませんからいたしませんけれども、本件の指摘について国土交通大臣はどのように受け止めておられるのか、認識をお伺いをします。
  81. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 二〇一二年の笹子トンネル事故以降、高速道路会社は、二〇一二年度の決算結果報告では高速道路と立体交差をいたします橋梁の点検状況につきまして、また二〇一七年度ではトンネル内装板背面の点検方法等につきまして、会計検査院より指摘を受けております。  このような会計検査院からの指摘につきましては、高速道路会社は速やかに改善していく必要があると考えております。二〇一七年度の決算結果報告では、トンネル内装板背面の点検方法が不明確であったこと及び修繕が必要な箇所について維持管理計画への反映が一部なされていなかった等の指摘がございました。  国土交通省では、会計検査の指摘の後、直ちに高速道路会社に対しまして、これらの指摘に対して改善を求め、その後の実施状況についても報告をさせているところであります。この報告によりますと、既に修繕が必要な箇所につきましては維持管理計画に反映をし、また、トンネル内装板背面の点検マニュアルにつきましても今月末をめどに定めるとのことでございます。  国土交通省といたしましては、道路構造物等の点検が適切に実施されるよう、高速道路会社を引き続き指導してまいりたいと考えております。
  82. 又市征治

    ○又市征治君 ちょっと今御指摘がありましたが、ちょっとやっぱりびっくりするんですよね。例えば、五年に一度の詳細点検を実施したトンネルのうち、近接目視点検が困難な箇所がある百十トンネル全てにおいて点検要領に定められたファイバースコープ等による確認を行っていなかった、詳細点検時の写真等の全部又は一部がシステムに記録されていなかった、二〇一八年三月末時点で速やかな対策が必要と判定されている六千六百六十九か所のうち四千五百七十九か所について補修等の工事契約が未締結となっているなどということが会計検査院の指摘で明らかになってくると。極めて不適切。  そういう意味では、今大臣ありましたように、高速道路会社に対して厳しいやっぱりこれは指摘をしないと、現実に、この検査院の指摘を受けて、笹子事故の遺族は許し難いと、このように述べられています。まさに人命に関わる問題でありますから、本当に猛省を求める、そしてしっかりとこの事後点検も求めていただくように求めておきたいと思います。  そこで、この件は、今、各高速道路会社の問題に触れたわけですけれども、同様のことは国や自治体が管理する幹線道路等でも起こり得るわけですね。これらについて点検等が適切に行われたかは確認をされているのか、もししていないとすればその理由を含めて現状を、大臣、お伺いをしたいと思います。
  83. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 道路の老朽化対策につきましては、平成二十五年度に必要な法令改正を行いまして、平成二十六年の七月より全国の橋やトンネルなどにつきまして五年に一度の頻度で近接目視の点検を行ってきているところでございます。  点検の状況につきましては自治体を含む全ての道路管理者に毎年度報告を求めておりまして、進捗状況と点検結果を把握をしているところでございます。点検の進捗状況につきましては、国や地方公共団体、高速道路会社全体で申し上げますと、平成二十九年度までの四年間に橋梁は八〇%、トンネルは七一%が完了してございます。点検の進捗状況であります。  引き続き、道路の老朽化対策が計画的に進められるよう、地方公共団体に対しまして、都道府県単位で各道路管理者により構成をされます道路メンテナンス会議などを通じまして、しっかり指導してまいりたいと考えております。
  84. 又市征治

    ○又市征治君 前に、省庁の問題でいえば、障害者雇用の問題、国が定めて、一般企業に仕組みしっかり守れと言っておき、罰則まで科していながら、国が守っていなかったということにならないように、これは是非国の、国道などの点検もしっかりとやっぱりこれ一〇〇%になるように、自治体についてもいろいろと御努力大変だろうと思いますけれども、しっかりと、事故が起きてからでは遅いわけでありまして、連携を強化をしてやっていただくように重ねて要請をして、今日の私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  85. 小西洋之

    ○小西洋之君 立憲民主党・民友会・希望の会の小西洋之でございます。  まず、国会議員の歳費に関する会計支出の検査に関する質問からさせていただきます。  金曜日の議院運営委員会において、いわゆる我々参議院議員の歳費を減額する歳費減額法が付託されているところでございますが、参議院法制局に伺います。参議院法制局は、参議院議員を衆議院議員に比べて歳費を減額する、この法案は憲法違反ではないというふうにお考えでしょうか。
  86. 長野秀幸

    ○法制局長(長野秀幸君) お答え申し上げます。  私ども参議院法制局は、議員の依頼を受け、依頼者側の判断に基づいて法律案の立案等を行っているところでございます。歳費法改正案につきましても、依頼議員の判断を前提に依頼者側の立場に立って立案したものでございます。
  87. 小西洋之

    ○小西洋之君 今法制局長から、依頼者側の判断を前提に依頼者側の立場に立って立案というふうに答弁がございました。  担当の与党の先生方から私どもに対して、法制局はこの歳費減額法を合憲と言っているというような御主張をされたということなんですが、それは事実に反するということをまず確認をさせていただきたいというふうに思います。  一ページ、ちょっと御覧いただきたいんですが、参議院法制局の川崎第一部長が衆議院でこの歳費減額法について答弁をされているんですが、私、参議院法制局は本物の法制局として尊重、尊敬しているんですが、あえて申し上げます。非常に、私から見ると、残念ながら意図的かつ便宜的なところもあるんじゃないか。  冒頭、上の方に、ほかの国で歳費減額の例があるのかというのでいろいろ答えられていますけど、公選制で歳費を減額している例は、これ国会図書館の調査ですが、州代表の性格を有するメキシコだけなんですね。ほかは事実上、実質上そうしたものがないということと、一番下の線を引っ張っているところは、今、長野法制局長からその趣旨が答弁されました。  二段落目ですけれども、これ、憲法学者も当然違憲学説なんですね。二ページ以降に私が作らせていただいた分析ペーパーを付けておりますけれども、我々参議院議員は、憲法前文やあるいは憲法四十一条等々に基づいて、同じ国民代表でございます、衆議院議員と。同じ代表であり、同じ国会の構成組織員であり、同じ職務権限を与えられており、また、この四十九条というのは国民の参政権を前提とした身分保障の規定でありますので、こうしたこと等々に照らすともう違憲というのが当たり前であるんですが、かつ、違憲説を基本書で書いている方も、宮澤俊義先生や芦部信喜先生という憲法学の泰斗ですね、かつ、只野先生という憲法学の今の大御所の先生なんですが、学説上余り議論されていない状況というのは、これは、川崎部長も私、学会員と承知していますけど、これ学会でこういう見解を述べると、これはもう相手にされませんですよね。なので、法制局はあくまで事実と法論理に基づいてしっかりと私どもを支えていただくように、まあこれは意見だけを申し上げさせていただきます。  その上で、会計検査院長にお願いをいたしますが、仮に、仮にですね、この歳費減額法が採決され、成立し、参議院議員の歳費が減額される支出がなされた場合には、会計検査院法の二十条の合規性の観点に基づいて、当該支出が憲法に違反するものでないかについて会計検査を行い、国会に報告していただくことを求めます。
  88. 柳麻理

    ○会計検査院長(柳麻理君) 会計検査院は、会計検査院法第二十二条第一号におきまして国の毎月の収入支出の検査を行うものとされており、参議院の会計経理につきましても検査を実施しているところでございます。  委員お尋ねの法案につきまして、本国会に提出されていることは承知しておりますが、国会で審議中でありますことから、現時点ではお答えすることは困難であることを御理解いただきたいと思います。  いずれにいたしましても、定数、歳費を含む国の支出につきましては、会計検査院の検査の対象となるものであり、引き続き適切に検査を実施してまいります。
  89. 小西洋之

    ○小西洋之君 今の院長の答弁の趣旨は、憲法で全ての国の支出は検査することになっているので、必ず減額された支出も検査することになるんですね。  実は、会計検査院は、憲法上の独立機関として、国会や内閣の憲法解釈に拘束されずに、自ら憲法に反する支出であるかないかについて合規性の観点から検査をして国会に報告する法的義務を持っているということを既に何度かこの決算委員会で答弁していただいているんですけれども、まだ成立していない法律ですが、私は現にこの場でそういう要請をさせていただきましたので、仮に成立して支出があったならば必ず検査して報告していただくように、我々、当然、参議院議員も注視させていただきますから、検査院の検査をですね、お願いをしたいと思います。  二ページ以降の私の分析ペーパーですが、川崎部長からも、何か憲法上間違ったことがあるかというふうに組織として確認を求めたら、何もございませんというふうな直接の回答をいただいておりますので、恐らく与党の先生方は筋の通った論理的な答弁が何一つできないことだと思いますので、是非そうしたことを検査院にお願いをしたいと思います。  では、次の質問に伺わせていただきます。  次は、最高裁に対する質問なんですが、実は、平成二十六年と二十九年にこの決算委員会で、決算委員会でないとなかなかできない質問ということで、二回にわたって質問をさせていただいているんですが、最高裁が全く改めないので、やむを得ず三度目の質問でございます。  どういう質問かと申し上げますと、先生方には配付資料の五ページ以降に記載させていただいているんですが、最高裁判所の判決文なんですけれども、多数意見と反対意見が付くことがある、多数意見に対して反対意見が付く。で、反対意見は多数意見の理由と結論を全部否定しています。多数意見はもう全部間違っているというふうに一生懸命反対意見は書いているんですが、それに対して多数意見は全く触れていないという例が実は圧倒的多数、ほとんどでございます。このことが、実は憲法上もいろんな問題を含むのではないかという私の問題提起でございます。  最高裁の事務総局に聞きますが、戦後の最高裁の判決で、立法府、国会が立法した法律が違憲無効であるというふうに、まあ違憲無効にしていただいた、憲法九十八条の規定に基づいて、判決が何本かありますけれども、十本以上ありますが、それをよく読むと、合憲であるという反対意見が付いているんですね。多数意見の考え方は間違っている、立法府は間違っていないと。合憲であるという反対意見が付いているのに、多数意見はそれがなぜ間違っているか一言も触れていない判決ばかりでございます。  こういう判決文の出し方というのは、三権分立の下の司法権の在り方として、国会や、国民の代表機関の国会、あるいは主権者国民に対する説明責任を欠いた不適切なものであると考えませんか。
  90. 村田斉志

    ○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) 判決書をどのように書くべきかということは裁判官の判断と責任に委ねられていることでありますので、事務総局といたしましては、個々の判決について、適切な判決であるかどうか、あるいは説得力があるかどうか等についてはお答えはできません。
  91. 小西洋之

    ○小西洋之君 今のような答弁をいただいたんですが、実は、二年前なんですが、当時の寺田最高裁長官に日弁連の新年会でお会いして、私、名刺をお渡ししたら、私の名刺を見て、あっ、小西議員ではないですかと、小西議員の国会の会議録を拝読していますと、判決文の説明責任は誠に大事なことだと思っていますと向こうからおっしゃられていましたので、私、びっくりして、あっ、でしたら、ちゃんと反対意見をなぜ採らないか、ちゃんと多数意見の中で触れてくださいというふうにお願いしましたら、いや、いろいろ評議の中ではいろんな意見が出ますからと、いや、いろんな意見が出てもまとめられないわけはないのでお願いをしますというふうにしたんですが、なぜ寺田長官は私の会議録を存在を御存じだったんでしょうか。事務総局が裁判会議、最高裁長官に報告してたんじゃないですか。
  92. 村田斉志

    ○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) 裁判官がその判決を作成するに当たって、どのようなものが分かりやすいか、説得力があるかどうかということは自らの責任と権限に基づいて判断をしているところでございまして、その中では、判決をした後などに様々な論評、指摘がされることはございます。学者の方、報道の方、あるいは国会での御議論等されることがございます。これを自ら耳を澄まして、どのような指摘がされているかということも含めて受け止めてお考えになっているというふうに考えるところでございます。
  93. 小西洋之

    ○小西洋之君 いや、寺田長官があまたある国会会議録の中から私のものだけ見付けるということは多分物理的にあり得ないと思うんですが。  事務総局に重ねて聞きますけれども、平成二十九年の前回の決算委員会の質問で、判決文ですね、最高裁判決の判決文には、最終的解決の適切さ、判決としての説得力が必要であるというふうに司法行政府として自らおっしゃっていますけれども、先ほど申し上げた、国会が作った法律を違憲無効にする判決において、合憲であると述べる反対意見について何一つ言及していない、そういう判決の在り方は、三権分立の下における事案の最終解決として適切なものとしてお考えですか。あるいは、判決として裁判当事者、国民、国会に対して説得力があるとお考えですか。
  94. 村田斉志

    ○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) 最高裁判所の判決の作成に当たりましては、一般論ではございますけれども、審議の中で多数意見が形成されて、その内容も踏まえて今度は反対意見が作成され、その反対意見がどのように作成されたかを多数を形成する裁判官も承知した上で、必要な上で、多数意見に修正を加えたり補足意見が作成されたりした上で最終的な判決が作成されているというふうに承知しております。  こうしたプロセスの中で、裁判官の意見においてどのようにそれを書き表すか、理由を書くかということは、まさに裁判官の判断と責任に委ねられておりまして、裁判官の職権行使の独立の内実そのものであろうというふうに思います。  他方、最高裁事務総局は、司法行政部門といたしまして裁判部門とは独立しております。裁判部門の独立した職権行使、判断作用に影響を与えるということはあってはならないと考えながら行動しておりますので、事務総局としては最高裁判決の内容について意見や考えを述べる立場にはございません。
  95. 小西洋之

    ○小西洋之君 国会議員が国会で、国会が作った法律を違憲無効とする際に、それを合憲とする反対意見、これ裁判所法に基づいて付けている意見です。それに対して、なぜその反対意見が間違っているのか、合憲の主張が間違っているのか、説明がなければ、三権分立上、法律を無効と言うことは、それは筋が通らないんじゃないかというような旨を言ったのにもかかわらず、それにもかかわらず、その判決が解決妥当なものかどうか、解決として妥当なものかどうか、あるいは説得力があるのかどうか、何一つ答弁がなかったということを確認させていただきたいと思います。  先生方、資料の十八ページを御覧いただきたいんですけれども、実は今、総務局長は、裁判体、裁判をする、あれを裁判体とおっしゃっているんですけど、裁判のことをですね、裁判所のことを、裁判体について司法行政は影響を与えてはいけないと言っているんですけど、実は思いっ切り影響を与えることをやっているんですね。  十八ページは、かつて、平成二年に、民事判決の判決文の書き方を変えようというふうに、東京の地方裁とあと大阪の地方裁が共同で提言書を出したんですが、線を引っ張ってあるところ、御覧いただきますように、この提言は、民事判決作成に当たって参考資料となるものと思われるので、両委員会の了解を得て、これを印刷し配布することとしたと。各裁判体、最高裁も裁判体ですけれども、当然高裁も地方裁判所も裁判体ですから、そこに事務総局が判決文の書き方を改めろという提言、改めた、改めようというか、そういう参考資料を送っているんですね。こういうことをしておきながら、私の、今回、これまでの指摘について事務総局が最高裁の裁判官の裁判官会議に上げないというのは筋が通らないと思います。  ここで質問いたしますけれども、この新しい民事判決の様式、これ中身を読むとこういうふうに書いているんですね。適切な訴訟指揮、裁判官が適切な訴訟指揮をすれば、つまり、裁判のやり方を、裁判のやり方について触れている。ある点に立証を集中させれば、裁判所の判断もここに焦点を合わせることができて、判決書はより簡潔で分かりやすくなる。まさに裁判のやり方、中身、判決文の書き方そのものについて書いている文書を事務総局は各裁判体に配っているのに、なぜ最高裁の判決で、その多数意見と反対意見の擦れ違いがおかしいんじゃないかという意見を、意見というか問題意識を、問題提起を上げることが許されないんですか。これとの関係で、合理的に、論理的に司法権として堂々と説明してください。
  96. 村田斉志

    ○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) 判決書の理由の付し方を含めた判断の仕方、内容につきましては、様々な御指摘の受け止めを含めて、裁判官自身において自ら考えるべき問題だと考えております。  委員御指摘の「民事判決書の新しい様式について」という文献は、平成二年に東京及び大阪の高等裁判所、地方裁判所の裁判官の有志によって作成されたものでありまして、これが執務に参考になると考えられたものから事務総局として配布をしたものと考えております。  独立した職権行使をする現場の裁判部門を支えるのは事務局の仕事でありまして、現場の裁判官から要望等があればこれに応えるのは当然の仕事でございます。また、全国の裁判の状況を把握し得る最高裁判所の事務総局において現場の支援をするという役割もございます。  このように、裁判官自ら発意で作成され、裁判官の有志によって作成された資料を執務の参考として配布することは、委員が御指摘されている問題点とは異なるものというふうに考えております。
  97. 小西洋之

    ○小西洋之君 じゃ、私の問題提起が参考にならない理由を述べてください。裁判の参考にならない理由、最高裁の判決の参考にならない理由を簡潔に述べてください。
  98. 村田斉志

    ○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) 委員の御指摘が参考にならないと申し上げているつもりはございません。そういう御指摘があったことを事務局の立場から最高裁の裁判官会議に報告することは適切でないというふうに考えたという趣旨でございます。
  99. 小西洋之

    ○小西洋之君 参考にならないどころか、核心に行きますけど、これは司法権の存立そのものに関わる問題提起ですよ。  皆様、お手元の資料なんですけれども、平成二十六年に、NHKの受信料の制度について合憲であるという判決が出たんですけれども、それについて実は反対意見が付いているんです。多数意見の主張を、理由、結論、全部否定しているんですが、それについてその多数意見は一言も触れていないんですね。  これは当然、裁判を起こして、自らの人権、我々はNHKに受信契約を結んで一方的に支払う命令を受ける義務はないんだということを、人権保障を求めているわけですが、それを、人権保障のその訴えが言わば正しいと言っている、あるいは別の論理でも結構なんですけれども、それが正しい、多数意見は間違いだと言っている判決について一言も触れずに多数意見で判決を出す、そういう判決の在り方が、人権保障また憲法保障を使命とする司法権の在り方として許されるんですか。
  100. 村田斉志

    ○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) 事務総局といたしましては、個別の特定の判決についてお答えすることはできません。
  101. 小西洋之

    ○小西洋之君 このやり取りは、今の長官、大谷長官という方でございまして、実は平成二十六年、私がこの質疑を取り上げたときに事務総長でいらしたので、この論点は事務総長のお立場で全部御存じでありますので、大谷長官がしっかり今日の質疑を受け止めていただいて、かつ、裁判体、最高裁の裁判体の中で共有をしていただきたいというふうに思います。  もう一つ大事な点ですね、こういう擦れ違い判決。日本の司法制度というのは、国民主権、憲法の定めで、国民が行う国民審査によって、国民主権に基づく司法権というふうにされております。国民が裁判官の適否を判断する唯一の手掛かりと言ってもいいと思いますけれども、それは判決文しかございません。だからこそ、裁判所法において、各裁判官は意見を必ず書かなければいけないというふうに明記されています。まさに憲法の国民審査を踏まえて明記されているところでございます。  最高裁に伺いますが、国民から見て、自分はこの反対意見が正しいと思うんだけれども、なぜそれを多数意見が取らなかったのか全然分からない、そのような判決の書き方というのは、国民審査ですね、国民主権に基づいた司法権の在り方を定めた憲法の趣旨にももとるような判決の書き方ではないですか。
  102. 村田斉志

    ○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) 委員の御指摘のような判決が国民審査に役立たないと言えるかどうか、国民審査との関係につきましてもお答えすることはできません。
  103. 小西洋之

    ○小西洋之君 いや、国民に、民事裁判、もっといい裁判ができるということで各裁判体に、日本中の裁判体に資料を配っている事務総局がなぜ、国民審査に今の判決の在り方が課題があるか、問題があるか、何にも答えられないんですか。答えてください。  かつ、時間がないので重ねて聞きますけど、実は、皆様、資料を付けているんですが、今の最高裁の判決文というのは、これいろんな弁護士さんに聞きました、みんな言っています、もう日本で一番読みにくい公文書であると。もう日本に存在する公文書の中で一番読みにくい。なぜかというと、切れ目がないんですね。多数意見があって、補足意見、意見、反対意見と大きく四つ付く場合があるんですけれども、切れ目が全くないので、どこに何が書いてあるかさっぱり分からない。これは、国民審査をする国民の観点、あるいは裁判当事者の観点からしても問題がある判決文の書き方ではないですか。さっきの質問とまとめて答えてください。
  104. 村田斉志

    ○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) もちろん、一般論として、判決書が当事者や国民にとって分かりやすく説得力を有することは重要なことだというふうに考えております。  委員御指摘のような方法も含めまして、判決書をどのように書くべきかということは裁判官の判断と責任に委ねられている事項でございますので、事務総局において判決書を改善すべきであるといった意見を述べることは裁判官の職権行使の独立に影響を与えるおそれがありますので、相当ではないと考えております。
  105. 小西洋之

    ○小西洋之君 司法行政の役割は、憲法などの趣旨に照らして大事な意見を裁判体に適切に伝える。ただ、もちろんそうですよ、私も半分は賛成、大賛成ですよ。裁判体に影響が与えるようなことをとりでになって防ぐのが司法行政の役割なんですよ。  今、十四ページですね、具体的な裁判例聞きますが、かつて一回だけ最高裁で反対意見が付いた死刑判決がございました。この反対意見について、多数意見は何ら答えていないと。私はこの反対意見を書いた裁判官に直接伺いました。人の命を奪う判決において、高裁に差し戻すべきだという反対意見に何も触れない多数意見、これが、法の正義及び人権も含めてですね、保障も含めて、裁判の在り方として適切だとお考えですか。
  106. 村田斉志

    ○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) 先ほどと同じになりますけれども、個別の事件で裁判官がどのように判決をお書きになるかというのは裁判官の判断と責任に委ねられていると思いますので、事務局の立場ではお答えをできません。
  107. 小西洋之

    ○小西洋之君 それでは、横畠長官、時間ですので聞きますが、今、実は内閣法制局に最高裁判所から出向者がいます。憲法解釈を担当する第一部におり、かつ、質問主意書の審査などをしております。ただ、横畠長官は、皆様御存じのように、三月六日の予算委員会で三権分立に反するような、国会の自律権を侵害するような国会審議の内容に関わる発言を行い、また、違憲立法を支えているというのが世の中の意見でございます。資料一番最後には、著名な憲法学者からの横畠長官に対する批判もあります。  長官に伺いますが、最高裁からの出向者をこういう憲法違反という批判を受けているあなたの下で使うこと自体が司法権に対する国民の信頼を損ね、かつ、今、現に安保の違憲訴訟が起きています。違憲訴訟で国側の主張を支えるのは、横畠長官の法制局設置法に基づく意見事務です。これは、やはり国民の目から見て公正な司法権の在り方を疑わせるようなそういう人事運用であり、即刻改めるべきではありませんか。
  108. 横畠裕介

    ○政府特別補佐人(横畠裕介君) 内閣法制局参事官は、裁判官経験者に限らず、各府省からの出向者、すなわちそれぞれの専門的な知識、経験を有する適任者を任用しております。  その上で、裁判官の経験を有する参事官は検事に任命された上で法務省から出向しているものであり、内閣法制局参事官としてその職務を行うことが司法権に対する国民の信頼等に影響を与え得るものではありません。  なお、当部、内閣法制局第一部の参事官は具体の訴訟事件に関与することはございません。
  109. 小西洋之

    ○小西洋之君 一言。  横畠長官も最高裁の判決も、残念ながら法の支配に反する、まさに人の支配の答弁であったということを指摘して、終わります。  ありがとうございました。
  110. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会、矢田わか子です。  今日は、法務省における矯正関係、更生保護関係の施策についてお伺いをしたいと思います。  犯罪白書に見られますように、高齢化の検挙数が増加をしています。高齢受刑者が増えているということですけれども、その背景の、仕事もなく行き場もない、そういう高齢者が寝るところと食事と医療が保障される刑務所に入った方がいいと考えて、万引きなどの窃盗の罪を犯し刑務所に入るという再犯者が増えている実態があると思います。  資料一を御覧ください。  資料一の一番目は高齢者の入所受刑人員の推移ということですが、高齢者の方、今六十五歳以上の方、実に入っている方の二〇%に上っているということであります。特に七十歳以上、グレーのゾーンですけれども、そこが顕著に増えていることが見て取れるかというふうに思います。この背景には、雇用制度や年金制度などの様々な問題があると思います。本来は社会保障制度で対応すべき事柄が法務行政での対応になっているというところに、私は根本的な課題があるのではないかと思っております。  一般的に、収容者一人当たりの年間経費、調べますと、二百万円を超えるということになっております。国全体の財政支出の効率化という視点からすれば、刑務所の経費を高齢者の本来であれば生活困窮者の施策に回した方がより効率的になるのではないかと考えます。  受刑者が刑期を終えたときに必要な生活環境が整えられ、自立のための就労支援を強化し、再犯や矯正施設への再入所を極力控える施策がますます重要になってくると思われますが、法務省としての御対応を、法務大臣、お答えいただければと思います。
  111. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。  御指摘のとおり、高齢の刑務所出所者等への対策、再び戻ることがないように、その再犯防止のための取組は極めて重要であろうと考えております。  高齢で再犯に及ぶ者の中には福祉的支援が必要な者も少なくないことから、政府の再犯防止推進計画におきましては、保健医療、福祉サービスの利用の促進が重点課題の一つに位置付けられているところでございます。  法務省においては、その計画に基づき、これまで矯正施設における社会福祉士等の活用や、保護観察所における福祉サービス利用に向けた調査・調整機能の強化を行う、出所後に備えるということ、さらには矯正施設、保護観察所及び地域生活定着支援センターなど、多機関連携による釈放後速やかに適切な福祉サービスに結び付ける特別調整の取組の一層着実な実施、そして更生保護施設における支援の充実等の取組を進めてきたところでございます。  加えて、高齢者のみならず全般に関する支援ということになりますが、これは全国津々浦々において刑務所出所者等の立ち直りを支えておられる保護司の安定的な確保が喫緊の課題となっているところ、保護司活動に伴う負担の軽減やその活動環境を整備するため、平成三十一年度中に保護司の活動拠点としての更生保護サポートセンターを全ての保護司会八百八十六か所に設置することとしております。  さらに、働きたいと望む高齢者も含め、そういった刑務所出所者等に対して、これについてやはりしっかりと刑務所出所者等の事情を理解した上で雇用してくださる協力雇用主の存在が不可欠でありますところ、協力雇用主に対する刑務所出所者等就労奨励金支給制度を設けるなど、経済的負担の軽減を図っているというところでございます。
  112. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  出所した後にいろいろと社会の中で受け入れる体制を整えているというふうに思いますけれども、アンケートを見ると、やはり出た後、不安定な生活環境にいらっしゃる方が大勢いらっしゃいます。  満期釈放後、特に男性なんですけれども、帰るところがないわけです。自宅に帰る人はたった九%で、親族頼れる人も二七%しかいません。ほとんどの方がその他、不明という、行き先がない方が四四%に上っているというようなことでもあります。したがって、二年以内にまた入ってくる方が一般の方に比べても率が高くて、五人に一人というような状況になっているということであります。  山下大臣、保護司のお話もありましたけれども、保護司は四万七千人いらっしゃるということで、全国に八十四か所の保護観察所というのも設けられているということなんですけれども、調べると、保護司の方というのは本当にボランティアで、実費弁済だけで活動している方も多いということなんです。  先ほどの委員の方からも質問がありました。雇入れに頑張っておられる事業所に対する協力事業主としての支援策も取っていただいてはいるんですけれども、先ほどもありましたとおり、知られていないとか限られた人数しか採れていないという実態からして、やはり強化を是非とも検討していただきたいと思います。特に、保護司の皆さんに何らかの形で少し支援ができないのかなということですので、よろしくお願いをします。  それともう一点、昨年一月に、東京昭島市に東日本成人矯正医療センターというものができております。立派な施設です。法務省の特別矯正監の杉良太郎さんにお話を伺う機会がありまして、訪問したけれども、想像以上に本当に快適な生活空間が与えられているという印象だったというふうなことでありました。  受刑者の人権、健康維持を配慮した環境整備も大変重要だと思いますけれども、我が国は厳しい財政状況で、また、低額の年金でも必死に倹約をしながら真面目に暮らしている高齢者の方々はたくさんいらっしゃいます。刑務所の処遇については過度にならないようにやはり見直す必要があるんじゃないかと。戻りたい刑務所ではやっぱり困るわけです。しっかりと更生をして社会で受け入れられる、そういう施設を目指していただきたいということですので、御要望申し上げたいと思いますが、何か大臣あれば御決意をお願いします。
  113. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。  まずは、刑務所が戻りたくなるような華美な施設であっては絶対ならないということは、これはもう御指摘のとおりであろうと思います。他方で、刑事施設の生活環境というのは、健康を保持するに足り、かつ、国民生活の実情等を勘案し、被収容者としての地位に照らして適正と認められるものであるとともに、改善更生の意欲の喚起及び社会生活に適応する能力の育成を図るため必要な処遇が行われるものでなければならないと考えております。  そのため、社会内における一般的な生活環境に照らし適正なものとなるよう整備しておるわけでございまして、御指摘の東日本成人矯正医療センター、これは、新築であるということと、また医療設備も併設しておるというところで、華美という指摘は私は当たらないのではないかと思っておりますけれども、そういった生活環境、社会内における一般的な生活環境に照らして適正なものとなるように整備しておるということは御理解賜りたいと考えております。
  114. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  いずれにしても、出所した方々が社会全体でやっぱり受け入れられて、その方々のやっぱり出番と居場所がある、そういう社会にしていくべく、お取組をお願いしたいと思います。  続いて、オレオレ詐欺についてお伺いをしていきたいと思います。  いろんな対策を山本大臣打っていただいているかと思いますけれども、高齢者を狙い撃ちにしたこの特殊詐欺、後を絶たず、被害者も年々増えており、毎年被害額四百億円規模に達していると言われております。詐欺の手口、巧妙化していますが、依然として子供や孫を装って高齢者からお金を引き出す手口が主流であります。  根絶できない要因の一つには、犯罪組織の頂点に立つ主犯格にまで捜査の手が行き届きにくい、いわゆる突き上げ捜査が難しいという面があるとお聞きをしております。そして二つ目には、被害者側の要因ですけれども、高齢者が日頃から子供や孫と小まめに連絡を取っていないために簡単にだまされるという面があります。  この問題に対して、ちょっと資料二をお配りしたんですけれども、家族の日常の交流の大切さを訴える芸能人の有志の方々が全くのボランティアで、昨年秋に、ストップ・オレオレ詐欺四七、家族の絆大作戦ということで、プロジェクトのような、このポスターを作成してやっていらっしゃるということであります。  警察庁としても、こういったボランティアの皆さんの心意気を受けて特殊詐欺犯罪の根絶に力を尽くしていただきたいと思いますが、今後の重点施策についてお聞かせください。
  115. 山本順三

    ○国務大臣(山本順三君) お答えをいたします。  平成三十年における特殊詐欺の認知件数は約一万六千五百件、被害額は約三百六十億円と、前年に比べいずれも減少はしたものの、依然として高水準で推移をいたしております。大変深刻な情勢にあると思っておりまして、我々は一般的に毎日一億円の被害が出ていると、そういうふうな表現を使っているところでございます。  そこで、警察では、実行犯等の検挙に加え、背後にいると見られる暴力団や準暴力団等に対し各部門が多角的な取締りを行うなど、その取組を推進をしているところでございます。  また、被害の予防のため、高齢者に対する注意喚起のみならず、その子供や孫世代も含めて、日常的に家族間で連絡を取り合うことで被害に遭わないようにするための広報啓発活動を推進するなどしておるところでございます。そのときのキーワード、我々は家族の絆というキーワード、これは実は芸能人の杉良太郎さん、非常に熱心にこの啓発運動に取り組んでいただいておりまして、我々も特別防犯対策監ということで任命いたしまして、杉さんを中心にして、幅広い世代への発信力を有する芸能界の皆さん方にこの広報啓発活動に加わっていただいているところでございまして、今ほどのポスターに加えまして、最近は極めて分かりやすい動画というものを作らせていただいて、そして、お年寄りが見て、ああ、これは詐欺行為なんだ、特殊詐欺、オレオレ詐欺なんだということが極めて分かりやすいような、そんな対策も講じているところでもございます。  特殊詐欺は、子や孫を思う高齢者の心情に付け込むなどした極めて卑劣な犯罪であり、撲滅に向け、検挙と抑止の両面から必要な取組を推進するよう指導してまいりたいと思っております。
  116. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  高齢者の方がこつこつためた貯金が一瞬にして奪われてしまう、先を生きていくこともやはり不安になってしまうということでもありますので、是非対策強化を引き続きお願いしたいと思いますし、もう一つ、特殊詐欺に関しては、先日もタイで掛け子をしている現場が押さえられて、大量の多くの若者が逮捕されたという報道がありましたけれども、やはり日本では掛け子と受け子と呼ばれる末端の若い犯罪者の調達が簡単にできるという指摘もされております。  政府としても、やっぱり犯罪者を出さないように、そういう若者の雇用対策、学校での教育、若しくは先ほどあったような、保護観察下に置かれる、少年院とか出てくる若者が年間でいうと一万人以上いらっしゃるわけですよね。そういう方々がきちっと就労の場を与えられるということの対策も併せて御要望をしておきたいというふうに思います。  続きまして、国家公安委員会の委員の選任などについての課題に触れたいと思います。  国家公安委員会は、警察法第五条一項に任務内容が規定されておりまして、そして、不偏不党の立場で警察行政の政治的中立性の確保と警察運営の独善化の防止という役割が与えられています。そのために、国家公安委員の選任はこの国会での同意を必要としているということでもあります。  別紙三を御覧ください。  現在の国家公安委員の五名の皆様です。一点、済みません、一番下に書いている小田尚さんの年齢が間違っておりまして、六十七歳ということですので、ここで訂正をお願いしたいと思います。  この皆さんなんですが、ただ、果たしてこの皆さんの経歴、これまでの言動からして本当に警察行政の政治的中立性の確保という役割が果たせるのかどうか、疑問を挟む人もおられます。  国家公安委員の皆さんは社会の第一線からのいた年配の方々が多いわけですけれども、例えば、国家公務員の倫理審査会の常勤委員の方や公正取引委員会の委員、原子力規制委員会の委員とほぼというか同じレベルに位置付けられておりまして、年間でいうと二千三百五十七万円という高額報酬が支払われている方々でもあります。先ほど、済みません、全国四万七千人の保護司の方がボランティアということからやはり見ると、大変大きな差であるという実感があります。  委員の皆さんの日常的な業務は見えないところもありますけれども、委員の選任の在り方、選出の在り方、あわせて、委員の処遇や業務が本当に見合ったものになっているのかということについて、見解があれば伺いたいと思います。
  117. 山本順三

    ○国務大臣(山本順三君) 警察法におきましては、今ほど委員がおっしゃったように、国家公安委員会の委員につきましては、内閣総理大臣が両議院の同意を得て任命するということになっておるところでございます。  国家公安委員会は、警察行政の民主的管理及び政治的中立性を確保するための機関であるところ、広く国民の良識が反映されるよう候補者の選任が行われているというふうに承知をいたしているところでございます。  私も各委員とは日々接しているところでございますけれども、いずれの方も幅広い識見と経験を有している方ばかりであるというふうに考えておるところでございます。
  118. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございます。  この皆さんは、基本的には警察庁が委員を内閣総理大臣に推薦をする、事実上の指定をするということになっておりますけれども、実際の役割は週一回の会議に出るということだけで、事務は警察庁が実施をされている、警察庁の管理は形式的なものじゃないかというような声もあります。任免権、形式的なものはあっても人事権も持たないということでもありますので、やはり警察の不祥事が長年続いた時代もありますので、しっかりと透明性を高めていかなければいけないんじゃないかと思います。  まず第一に、どんな選定をするのかということについては本当に完全なブラックボックス化だという指摘もありますので、どういう基準でどう選んでいるのか、やはりきちんと透明性高めていただきたいと思いますし、実質、この一番下の小田様の就いているこの枠はマスコミ席というふうに言われている席でありまして、毎回マスコミ関係者の方が順番に就かれているということですが、やはりマスコミというのは元々中立的な立場であるべき人で、ここに本当にマスコミの方が、元ですね、元マスコミの方が入るのが適切なのかという指摘もされておりますので、また厳正に検討いただければと思います。  何よりも、やはり国民の納得性を高めるためにも、これからも、形骸化してしまっているようなことではなくて、透明性を高めた委員会運営についても、形式的なものじゃなくしっかりとやっているということを皆様にも公表していただきたいと思いますので、御要請をしておきたいというふうに思います。  大臣、何かコメントがあれば。
  119. 山本順三

    ○国務大臣(山本順三君) 毎週木曜日に、御案内のとおり国家公安委員会を開いております。約二時間ほどの議論をしておりますけれども、国家公安委員の皆さん方のお仕事はそれだけにはとどまりません。多くの地方からの要請、要望が来たり、あるいはまた様々な案件についてしっかりとした対応を練るための議論をしておるところでございまして、ほぼ常勤に近い人もたくさんいらっしゃるわけでございます。  したがいまして、そういった意味を込めて、これからも、今委員御発言のように、国民の信頼に足るような、そういう国家公安委員会の運営に努力をしてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
  120. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 大臣、ありがとうございます。是非ともよろしくお願いしたいと思います。  少し質問の方向性を変えまして、裁判所に対して、選択議定書の批准の問題についてお聞きをしていきたいと思います。  市民的及び政治的権利に関する国際規約、それから女性差別撤廃条約、子どもの権利保護条約などでは個別の案件を国連に持ち込むことができる個人通報制度を定めた選択議定書が国際文書としてありますが、我が国はこれらの選択議定書の批准をしておりません。この批准問題については既に三十年以上も前から国会審議で質疑が繰り返され、また、女性差別撤廃条約選択議定書に至っては、二〇〇一年の第百五十一回通常国会以降、十八回にわたって実に参議院本会議での請願の決議が行われてきております。しかしながら、政府は、我が国の司法制度との関係や、国連の委員会が我が国の実情を踏まえて審議を尽くすかどうかの確信が得られないことや、制度の濫用の懸念などを理由に、批准については検討するとずっと言い続けていらっしゃいます。  かつての国会審議の中で、最高裁が司法の独立性が揺らぐとした選択議定書の批准に反対しているのではないかとの質問が行われました。資料四をお配りしておりますが、平成十四年、十六年半前のこの決算委員会の場での議事録です。当時の民主党の川橋参議院議員が質問をしたことに対して、最高裁の事務局総務局長がお答えになっているということなんですけれども、中山総務局長の御判断は、最高裁判所はこの問題について意見を述べるべき立場にはないということで、冤罪だというふうにおっしゃっているわけであります。  ただ、参議院決算委員会でのこのやり取りを、今現在もこの見解に変わりがないのかということをまずもってお聞きをしたいと思います。いかがでしょうか。
  121. 村田斉志

    ○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) 個人通報制度を導入するか否か、言い換えますと選択議定書を批准するか否かは、政府、国会において判断される事項であるというふうに考えておりますので、最高裁としては意見を述べる立場にないと考えております。委員御指摘の当時と考えは全く変わってございません。
  122. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 ありがとうございました。  今もってもやはり何も変わっていないということですので、結論としては反対をされている事実はないというふうにおっしゃっていて、あくまでもこの件、選択議定書を採択、批准するかどうかは政府ないしは国会の判断に基づいて行われるべきであるというふうなお答えを受け取ったというふうに理解をします。これでまた今年の決算委員会議事録として残していくということであります。  その上でですけれども、何よりも今求められているのは、特に女性差別撤廃条約の選択議定書を批准せよという、これ国民の声が高まっているということであります。この国会内でも、多くの有識者が集まり、その声を上げ始めています。これは、選択的夫婦別姓制度がなかなか実現せずに、また平成二十六年の十二月十七日に夫婦同姓制度を合憲とする最高裁の判決が出されたためだと思っています。  既に、同姓を義務付けている国は世界の中では日本ただ一つです。国連女性差別撤廃委員会からも、法律に残る女性への差別条項として、その撤廃を強く求める是正勧告が出されてきました。  結局、この判決は日本の司法の見識が問われるものになったのではないかと思っています。この判決自体は当時の裁判官が判断したもので、国会の場ではその是非を問うことはできないと思いますが、少なくとも法務省に対しては対応を検討していただきたいと思っています。  法制審議会は、一九九一年一月以来約五年間にわたり民法改正について審議され、九六年の二月には、選択的夫婦別姓制の導入と、非嫡出子の相続分差別の撤廃を内容とする民法の一部を改正する法律案要綱を答申したという経緯があります。この答申から既に二十年以上経過しています。  国民の意識も大きく変わってきている中で、法務省、この法制審議会の答申というものをどのように考えられているのか、今後も無視をされるのか、お答えいただければと思います。
  123. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) 御指摘のとおり、法制審議会は、平成八年二月に選択的夫婦別氏制度を導入すること等を内容とする民法の一部を改正する法律案要綱を答申いたしました。法制審議会に諮問する立場にある法務大臣としては、法制審議会における審議及びその結果である答申については重く受け止めるべきものであると考えております。  他方で、平成二十七年十二月十六日の最高裁大法廷判決におきまして、夫婦同氏を定める現行制度は合憲であるとの判断が示されました。そして、この判決においては、選択的夫婦別氏制度の導入の是非については国会で論ぜられ、判断されるべき事柄であるとの指摘がなされました。  また、選択的夫婦別氏制度の導入の問題は我が国の家族の在り方に深く関わる事柄であり、平成二十九年の世論調査の結果を見ても、いまだ国民の意見が分かれている状況にあると認識しております。  法務大臣としては、今後も引き続き、国民各層の意見を幅広く伺うとともに、国会における議論の動向を注視しながら慎重に対応を検討してまいりたいと考えております。
  124. 矢田わか子

    ○矢田わか子君 世論が分かれるというのはもちろんそうだというふうに思いますが、だからこそ、あえて言わせていただきます。選択制なんですね。全員が別姓をしろというわけではなく、選択をして、希望する人はというのがこの制度の趣旨だというふうに思います。  多くのカップルが今事実婚を選択して家庭生活を送っている事例も見られます。国際結婚したときには同姓か別姓かをこれ実は選べるわけです。日本人同士だけが選択不可。実は、離婚したときもそうなんです。同じ姓であって離婚した後に同姓でそのままいく、要するに、別れた後もずっと姓を名のり続けるのか元に戻るのか、これも選択可なんですね。ところが、ただ一点、結婚したとき、日本人同士が、このときだけが別にはなれないというこの矛盾をどう解消していくのか、法の下での平等を定めた憲法にも反するのではないかということが指摘されております。  日本の民法や戸籍法が本当に国際社会の変化に付いていけているのかということを指摘して、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  125. 浜口誠

    ○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠でございます。  今日は、石井大臣、あと国交省の皆さんと議論させていただきますので、是非よろしくお願い申し上げたいと思います。  まず最初に、自動車整備士不足に関連して質問させていただきたいと思います。  自動車整備士不足、今までも、この決算委員会で昨年度も議論させていただきました。自動車整備士は、国の自動車安全を守る非常に重要な仕事を整備士の皆さんやっていただいているということだと思いますけれども、直近で若者のなり手が非常に少ないということが深刻な問題になっております。その裏付けとして、この四月から外国人の特定技能という制度がスタートしました。そのうちの十四分野の一つにこの自動車整備士というのが深刻な人材不足だということで指定もされております。  この自動車整備士の不足に関連して、石井大臣の今の実態あるいはこの不足の状態に対する問題意識、これについてまずは御所見をお伺いしたいと思います。
  126. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 自動車整備士は、ユーザーからの委託に応じて自動車の点検整備を行うことにより自動車の安全、安心を支える車社会に不可欠な人材と認識をしております。  一方、近年、自動車整備士を志す若者が減少しており、自動車整備学校の入学者数が過去十五年間でおよそ半減するなど、なり手不足が課題となっております。このような状況が続けば、事業の継続が困難な自動車整備工場が増え、最悪の場合には、地域によって整備を受けるのに困難が伴うユーザーが発生するおそれがあるといった問題意識を持っております。  将来にわたり安全、安心な車社会を維持していくためには、今後も自動車整備士を継続して育成、確保していくことが必要であります。国土交通省では、自動車整備業の生産性向上を図るとともに、引き続き、関係者と連携をしながら、自動車整備士の育成、確保のための取組をしっかりと進めてまいりたいと考えております。
  127. 浜口誠

    ○浜口誠君 是非、問題意識はしっかり持っていただいているというふうに思っております。  昨年も、この決算委員会の場で、自動車整備士不足に対して国交省の予算としてどれぐらい予算立てして取り組んでいただいていますか、整備士不足解消に向けてと。非常に少ない予算で、私、びっくりして、しっかりとした予算を組んでいただいて取り組んでほしいというお話もさせていただきました。  ついては、昨年と今年で比べて整備士不足対策の国交省の予算がどう変わったのか、今年具体的にどういった整備士不足対策の施策を展開しようと考えておられるのか、具体的な内容も含めてお聞かせいただきたいと思います。
  128. 奥田哲也

    ○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。  自動車整備士不足の要因といたしましては、少子化の進展のほか、若者の車離れや職業選択の多様化によりまして整備士を志す若者が減少していることがあるというふうに認識をいたしております。  このため、国交省では、平成二十六年度から関係団体とともに自動車整備人材確保・育成推進協議会というものを設置をいたしまして、自動車整備士の育成、確保に向け、例えば運輸支局長等による高等学校訪問、自動車整備工場における職場体験、自動車整備士のインタビュー動画の作成とユーチューブ等への掲載といった取組を全国において進めているところでございます。  また、自動車整備士不足対策のための国交省の予算といたしましては、先生から先ほど御指摘ありましたけれども、昨年度はポスターやパンフレットの作成など、若者向けの広報啓発のための経費として約二百万円を執行したところでございます。  本年度は、まずこの予算につきましては約五百万円に増額をいたしまして、これまでの対策に加えまして、より低学年から自動車整備に関心を持ってもらえるよう、小中学校に実車を持ち込んで点検整備の様子を見てもらう出前講座の開催でありますとか、学生、児童にも親しみやすい自動車整備士のキャラクターのデザインと動画やSNSでの活用といった、より若者の志向を酌んだ、私ども攻めのPRと申しておりますが、そういったものを行っていこうというふうに考えております。  さらに、本年度は、新規の予算といたしまして、各地域において整備工場が連携して課題の解決に取り組む好事例を発掘、支援するための予算を約二千三百万円確保いたしておりまして、この予算によりまして、例えば経営者向けの人材確保セミナーの開催でありますとか、児童を対象とした車の絵画コンクールの開催、地域の自動車整備工場が連携して行う自動車整備士確保のためのテレビCMの企画といった各地域における人材確保のための取組を発掘、支援したいというふうに考えております。これらの本年度予算を合計いたしますと、昨年度の約二百万円から約二千八百万円となったところでございます。  また、これらの予算措置のほか、自動車整備士の確保のため、協議会とともに、自動車整備士PRポスターデザインコンクール、SNSを通じた自動車整備士関係情報の発信、自動車関連イベントにおける自動車整備士の魅力PRを行うためのブースの設置といったことを行うことといたしております。  国交省といたしましては、引き続き、関係者と連携しこれらの施策を推進し、自動車整備士不足の解消に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
  129. 浜口誠

    ○浜口誠君 予算も二百万円から二千八百万円、まあ一歩前進、まだまだ総額低いなという思いは非常に強いですけれども、まあ一歩前進ということだと思います。  その一方で、整備士の皆さんの魅力を高めていくために、賃金水準というのは、これは非常に大きなポイントなんですね。  ここ五年、平成二十五年から徐々に整備士の皆さんの年間の給与は上がってきているんですよ。平成二十九年には年間で三百八十八万円ということで、毎年上がってきて、今それぐらいの水準なんですけれども、一方で、全労働者の平均の年間給与は四百三十二万円ぐらいなんですね。まだまだ低いんです、整備士。それも整備士は国家資格ですから、非常に高い能力とスキルが求められている、そういう仕事にあるにもかかわらず、それぐらいの水準だということなんですね。  だから、やっぱり整備士になりたいという若者をもっと広げていくためには、賃金水準を底上げしていく、これは保育士さんの問題とかいろいろほかの国家資格でも同様の問題ありますけれども、やっぱり整備士についても賃金水準を高めていくということは極めて重要な魅力アップのための取組だというふうに思っております。  大臣に、今の整備士の、国家資格である整備士の賃金水準をどう見ておられるのか、あと、今後整備士の皆さんの賃金を高めていくためにどのような取組をされようと考えておられるのか、この点についてお伺いしたいと思います。
  130. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 自動車整備士は専門的な知識と技能を持って自動車の点検整備を行う国家資格に基づく職業でありまして、その専門性に見合う処遇が確保されることが重要と考えております。  賃金水準の向上のためには経営者の意識改革が必要と考えており、国土交通省では、自動車整備工場の経営者に対する人材確保セミナーを開催をいたしまして経験や能力に応じた給与水準の確保を促すなど、処遇改善の重要性を訴えているところであります。  また、整備業界におきましても、人材確保の観点から自動車整備士の処遇の改善に取り組んでいるところでありまして、業界団体が実施した調査では、自動車整備要員の年間平均給与は平成二十五年度から六年連続して増加をしております。  国土交通省といたしましては、引き続き、関係業界と連携をいたしまして、賃金水準の向上を始めといたしました自動車整備士の処遇改善のための取組を進めてまいりたいと考えております。
  131. 浜口誠

    ○浜口誠君 是非、大臣、処遇面での改善というのは本当にキーになると思いますので、引き続き経営者の皆さんに対しても働きかけしていただいて、処遇水準の引上げ、これはもう省を挙げてしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思っております。  あと、最後にお伺いしたいんですけれども、今年、整備士不足に対する予算ということでは二千八百万円の予算を付けていただいたと。私は、もっともっと来年度に向けては、非常に整備士、大事だということは冒頭から大臣の御答弁の中にもありましたし、まだまだ予算としては来年度以降しっかり付けていただいて、整備士不足の解消に向けて国交省として取り組んでいただきたいというふうに思っておりますけれども、来年度に向けてしっかりやるという決意も含めて、来年度予算に対する基本的な考え方、スタンスを今日はお伺いしたいと思います。    〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕
  132. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省では、自動車整備士不足に対応するため、これまでも予算を確保いたしまして関係業界とともに様々な取組を進めているところであります。一方、これらの取組は単年度で結果が得られるものではなく、また、社会の変化や若者の志向を踏まえて、その内容や手法について不断の見直しが必要であると認識をしております。  国土交通省といたしましては、引き続き、関係業界とともに自動車整備士の確保のために有効と考えられる取組を幅広く講ずることといたしまして、来年度以降もそのために必要な予算の確保に努めてまいりたいと考えています。
  133. 浜口誠

    ○浜口誠君 是非、桁を変えていただきたいと思いますね。何千万円じゃなくて一桁上げていただいて、それぐらいの重要性がある仕事を整備士の皆さんはやっていただいているというふうに思っておりますので、是非、改めて強く要望させていただきたいなというふうに思っております。  ちょっと話題を変えまして、次は高速道路に関連して議論させていただきたいと思います。  日本の高速道路、非常に、日本全体で一万一千キロを超えるネットワークが張り巡らされておりまして、日本の経済あるいは国民の皆さんの生活にとってもう必要不可欠なものになっているというふうに思っております。  私は、この高速道路は誰のものかと聞かれたときに、即、それは国民の皆さんのものですという認識を持っておりますけれども、石井大臣としての、高速道路は誰のものかと問われたときに、どのような御所見があるのか、まずは伺いたいと思います。
  134. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 高速道路につきましては、渋滞の緩和や物流の効率化による国際競争力の強化や地域の安全、安心の確保など、産業活動や地域住民の生活の基盤として重要な役割を担っております。このため、他の道路と同様、極めて公共性が高い国民共有の財産であると考えております。
  135. 浜口誠

    ○浜口誠君 まさに国民共有の財産、その認識を持っていただきたいなというふうに思っております。  そんな中で、この高速道路を国民の皆さんにより利用していただく、じゃ、そのために何が必要なのかと考えたときに、今やっぱり一番のネックは、世界一高いと言われているこの高速道路料金をもっと引き下げていく、その料金を下げていくということが一番大事な要素ではないかなというふうに思っております。  石井大臣としては、その高速道路、国民の皆さんにもっと使っていただくために何が一番重要な要素か、大臣としての御所見をお伺いしたいと思います。
  136. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 高速道路は国民の安全な生活の確保及び地域の観光や産業を支える最も根幹的なインフラであり、その有効活用を図ることは大変重要と考えております。したがいまして、有効活用を図る観点から様々な取組を進めております。  まず、高速道路の料金につきましては、一般道路が渋滞をいたします通勤時間帯におきまして高速道路を利用しやすくする平日朝夕割引を行っております。また、物流事業者など利用機会の多い車の負担を軽減する大口・多頻度割引などを導入しておりまして、利用しやすい料金となるよう取り組んでいるところでございます。  また、高速道路により乗りやすくするために、インターチェンジを追加をいたしますスマートインターチェンジの整備を各地で進めておりまして、現在、百二十六か所が開通をしているところでございます。  また、高速道路を安全に利用いただくことも重要なことであり、暫定二車線区間の四車線化や橋梁の耐震補強、のり面の防災対策なども進めているところでございます。  委員御指摘の料金も含めまして、これらの取組を進めることにより総合的に高速道路の有効活用を図っていくことが重要と考えております。
  137. 浜口誠

    ○浜口誠君 今いろんな観点で御答弁いただきましたが、その中で大臣として、私は料金が一番大事だと申し上げましたけど、大臣として一番重要だと思っているのはどれですかね、今いろいろ御答弁いただきましたけど。
  138. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 順番付けるのはなかなか難しいところでありますが、委員御指摘のとおり、料金というのも大変重要な要素だと思っております。
  139. 浜口誠

    ○浜口誠君 では、より具体的に確認させていただきますけれども、今、道路会社、NEXCO西日本、中日本、東日本と三社ありますけれども、この道路会社で年間の通行台数、それと三社の料金収入、あと料金区分も今高速道路は二輪車・軽自動車、普通車、中型車、大型車、特大車と、こうありますけれども、これらそれぞれの料金区分ごとの通行台数割合、それとそれぞれの料金収入、まずこれについてお伺いしたいと思います。
  140. 池田豊人

    政府参考人(池田豊人君) 東日本高速道路会社、中日本高速道路会社及び西日本高速道路会社の三社合計の平成二十九年度の実績でございますけれども、通行台数は全体で約二十八億台でございます。また、料金収入は合計で約二兆三千億円でございます。  また、車種別の通行の割合及び料金収入でございますが、二輪・軽自動車は全体の一四%の通行割合で約千九百億円の料金収入、普通車は約六六%の通行割合で料金収入約一兆四千四百億円、中型車は九%の通行割合で料金収入約二千百億円、大型車は約九%の通行割合で料金収入は約四千億円、特大車は約一%の通行割合で料金収入は約九百億円となってございます。
  141. 浜口誠

    ○浜口誠君 じゃ、平均一台当たりの料金って幾らになるんですかね。
  142. 池田豊人

    政府参考人(池田豊人君) 一台当たりの平均料金についてでございますが、料金収入全体を通行台数全体で割った場合、約八百四十円となります。
  143. 浜口誠

    ○浜口誠君 じゃ、通行台数を、今の通行台数が確保できるとした場合に、定額料金、今は距離制で料金が変わっていきますけれども、今の御答弁ですと、一台当たり定額で八百四十円ということでの料金設定をしても、年間の料金収入、二兆三千億円ですかね、それは確保できると、そのように理解してよろしいですか。
  144. 池田豊人

    政府参考人(池田豊人君) 一台当たり八百四十円の定額料金制度とした場合において、仮に現在と同様の利用状況が再現されると仮定すれば、同様の料金収入となります。  しかしながら、仮に八百四十円の定額料金とした場合には、約六割の利用者が値上がりになりまして、約四割が値下がりになります。このことから、現在とは異なる利用状況になると考えておりまして、現在の料金収入は必ずしも確保できないのではないかと考えております。
  145. 浜口誠

    ○浜口誠君 主観は要らないので、事実だけ答えてください。  仮に、今聞いたら、八百四十円の定額でも利用台数が一緒だったら料金収入は確保できるということを答弁していただいたというふうに理解をいたしました。  そんな中で、今、日本高速道路保有・債務返済機構通称機構、機構と呼んでいますけれども、この機構が毎年債務の返済をしています。債務プラス利息の利払いも含めて返済をされているというふうに理解をしておりますけれども、この現状の債務の返済額、その債務の返済をするときの金利の今の現状、何%の金利で返済計画を立てているのか。仮に、その金利を直近の平均金利、今非常に低金利の状況ですから、直近の平均金利、いろいろな資料を見ると一・一六%というのが平均金利ということで出ていますけれども、この一・一六%にしたときの金利の利払い額、これはどの程度圧縮されるのか、その点についてお伺いしたいと思います。    〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕
  146. 池田豊人

    政府参考人(池田豊人君) 平成三十年度の期首時点における有利子債務の残高は約二十七兆円でございます。償還満了までに支払う利息の総額は約二十兆円と見込んでおります。また、現行の償還計画におきましては、高速道路機構が資金調達する際の将来の想定金利は四%で設定をしております。  委員御指摘の試算につきましては、将来の想定金利を今後四十六年間一・一六%が続くと仮定した場合に金利を置き換えて計算しますと、償還満了までの支払う利息の総額は約八兆円となりまして、現在の償還計画と比較しますと約十二兆円の減額となると試算されます。
  147. 浜口誠

    ○浜口誠君 十二兆円も減るんですね。その金利を変えただけで、四%から直近の金利に変えただけで十二兆円も減ると。  じゃ、大臣、やっぱりこれ、直近の低金利をしっかり反映した返済計画に見直していくということが必要じゃないですか。今でも、高速道路料金極めて高いと国民の皆さんは思っているんです。国民の皆さんからの目線でいってより利用しやすい料金に変えていくためには、やっぱり低金利時代を反映した金利に変えて返済計画も見直していくべきだと思いますけれども、いかがですか。
  148. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 我が国の高速道路は、その建設や維持管理に要する費用を利用者からの料金収入で賄い、債務の償還満了後は無料開放することを原則としております。そのため、償還期間内に確実に債務を返済する必要があることから、現在の低金利の状況を踏まえつつも、中長期的な観点から、将来の想定金利を四%として設定をしているところでございます。  現時点におきまして将来の想定金利を見直す予定はございませんけれども、いずれにしましても、今後の資金調達の状況や景気の動向などを踏まえまして、償還期間内に確実に債務を返済すべく、必要に応じまして適切に債務の償還計画を見直してまいりたいと考えています。
  149. 浜口誠

    ○浜口誠君 高速道路は、大臣の御答弁にありましたけど、今、二〇六五年までに全部返すと、借金とか利息をですね、そういう計画になっています。  それ、仮に、じゃ、二一〇〇年まで償還期限を延長させたときに、年間の返済額というのはどれぐらい変化があるんですか。教えてください。
  150. 池田豊人

    ○政府参考人(池田豊人君) 試算の条件により結果が大きく異なるわけですけれども、一定の仮定の下で計算した場合には、債務返済の原資となる年間の貸付料の額は約一割程度の減少が見込まれます。  また、償還期間を延長することについては、利用者からの理解が得られるかという視点に留意する必要があると考えております。
  151. 浜口誠

    ○浜口誠君 今、お手元の資料をちょっと見ていただきたい、大臣も是非見ていただきたいと思います。  今は償還期限が二〇六五年、料金非常に高い、縦軸料金、横が償還期限、返す日程ということですけれども、今はこのAの料金なんですけれども、返す期間を永久有料化あるいはどっと延ばしていけば、料金自体はこれ引き下げることは一般論としてできるというふうに私は理解しているんですけれども、一般論として、償還する期限を延長するあるいは永久有料にして、これだけ高速道路メリットもありますし、利用者からも理解は得られると思いますけれども、そういう永久有料にすることによって料金は引き下げられるというふうに理解してよろしいですか。
  152. 池田豊人

    ○政府参考人(池田豊人君) 先ほどお答えいたしましたように、返済期間を延長することによりまして、先ほどの仮定の二一〇〇年までということでございましたら債務返済額は約一割減少するということでございますので、それに相当した値下げということがその場合は可能になると思います。
  153. 浜口誠

    ○浜口誠君 引き下げることは可能だという今御答弁だと理解をいたしました。  そんな中で、有識者の方から、今後の高速道路の利用の負担の在り方に対しては、高速道路に対して高いサービスを維持していく、あるいはもっと道路自体の機能を強化していく、そして必要な高速道路、一回造ったらメンテナンス不要ということではありませんので、適切な修繕だとか維持更新、こういったものを図っていくためには永久有料というのも検討すべきだと、こういう指摘もございます。  また、国民の皆さんに共有の財産であるこの高速道路をより使っていただくためにも料金引下げというのは非常に重要な観点だというふうに思っておりますので、そういう料金を引き下げていくという観点からも、先ほど言いました定額制で、距離に関係なく、どこまで走っても例えばワンコイン五百円走れますよと、こういった制度を入れていく、こういうことも非常に重要な私は政策ではないかなというふうに思っておりますけれども、その点に関して、大臣、御意見がありましたらお願いします。
  154. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) ちょっと、先ほどの質問に対して追加でちょっと御答弁させていただきたいのですが、高速道路の債務の償還に関しまして、平成二十六年、道路法改正をしたときの附帯決議、これは当時の民主党会派も御賛成いただいたのですが、この附帯決議においては償還期間の短縮、これを検討せよということを我々に投げかけられております。また、償還満了後の利用者負担の在り方などを検討することとされているところでございます。  今、定額料金制度について御質問ございましたが、長距離利用者と短距離利用者の負担の公平性に課題があると。また、短距離利用者が割高となるため高速道路が利用されにくくなって、一般道路の方に交通がその分振り替わると一般道路の方の渋滞を招く、そういうおそれがあるなどから課題があると考えております。  いずれにいたしましても、利用者から理解を得られるかという視点に留意をしながら議論を深めてまいりたいと考えております。
  155. 浜口誠

    ○浜口誠君 最後。  国会法百五条に基づいて、今いろいろ高速道路を議論しましたけれども、やっぱり国民の皆さんにとって高速道路料金、適正な負担になっているのかどうか、これは会計検査院に検査を要請をしたいなというふうに思っておりますので、是非、国会法百五条に基づいて、高速道路料金が適正なものになっているかどうか、これを会計検査院で検査をしていただきたいと思っております。  委員長のお取り計らいをよろしくお願いします。
  156. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
  157. 浜口誠

    ○浜口誠君 終わります。ありがとうございました。
  158. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 まず、災害関連情報システムについての整備、運用について伺いたいと思います。  この件は、先ほど又市先生も御質問されましたけれども、重要な課題だと思っておりまして、一部重なりますが、他の論点も含め、詳細に伺いたいと思っております。  資料一を御覧ください。  ここでいう災害関連情報システムとは、この資料のように、政府機関が保有します防災情報システムの総称でありまして、中央防災会議は、指定行政機関等が個々に整備している防災情報システムの相互の連携が取られていない面があるというふうに指摘をしておりまして、効果的な防災対策に結び付いておらず、指定行政機関等の間で防災情報の共有化が必要であるとしまして、平成十四年の十月に防災情報の共有に関する専門調査会を設置いたしました。その情報のプラットフォームとなる役割を持って整備されたのがこの資料の一番目にあります内閣府所管のこの総合防災情報システムであります。平成二十三年五月に運用を開始をいたしました。  平成二十三年の十二月に修正されました防災基本計画によれば、国、地方公共団体は、情報の共有化を図るために、各機関が横断的に共有すべき防災情報の形式を標準化し、総合防災情報システムに集約できるように努めることとされています。  しかし、平成二十四年の六月に開催されました内閣官房、内閣府の行政事業レビューの公開プロセスの評価結果は、大幅な改善を要するでありました。その評価内容は、実際の運用を想定したシステム設計とすべき、民間、他省庁の資源との連携をすべき、地方公共団体と共有できるシステムを整備すべき、そして効果の検証を行うべき、大変厳しいものでした。  そして、昨年四月、先ほど又市先生も取り上げられましたが、会計検査院によりまして、「各府省庁の災害関連情報に係る整備、運用等の状況について」との検査報告書が発行されたところであります。  昨今、災害が相次いでおりまして、災害関連情報システムの整備は急務と考えます。事実、三年前の熊本地震のときにも、複数の政府機関が熊本県に対しまして同じ種類と考えられる災害関連情報を府省庁ごとに別の様式による報告を求めていたり、また、災害関連情報の収集のために電話による問合せが多数行われたりしていまして、熊本県がこれらの対応に労力を要している、こういう実態が発生しておりました。もし行政事業レビューでの評価結果がきちんと反映されていれば、地方公共団体や熊本県のシステムと中央省庁のシステムの間で情報の連携、すなわち災害関連情報の自動的な吸い上げ、つまり自動入力が行われて、このような事態にはならなかったはずと考えます。  これは一例でありますけれども、もしこのまま災害関連情報システムの改善がなされなければ、このような事態は続発をして、本来被災者の救援や復旧活動に掛けるべき労力が無駄遣いされてしまう、これ大変重要だと思うんですね。この観点から、検査院の報告に基づきまして政府の取組について確認をしたいと思います。  まず、内閣府における災害関連情報システムにおける自動入力化の促進と他省庁への自動入力化に向けた働きかけについて伺いたいと思います。  災害対応を迅速に進めるためには、各府省庁で保有する災害関連情報システムの情報連携を進めることが重要と考えます。ここで入力する情報の種類によって自動入力される割合に大きな差が生じていると、検査院は、この検査報告書は指摘をしております。  例えば、地震や津波や台風といったハザードに関する項目では自動入力される割合は比較的高いのに対しまして、死傷者、行方不明者、道路、鉄道の状況など被害という項目であったり、また、医療施設状況だったり避難所の状況、物資拠点といった対応という項目ではその割合が低くなっています。  総合防災情報システムを始め、内閣府が持つ災害関連情報システムにおいて、被害及び対応に関する情報について自動入力されることが必要と考えますが、どのように取り組むのでしょうか。  また、他の府省庁の持つシステムについても自動入力の重要性について是非とも周知をしてほしいと思いますが、どのように取り組まれますでしょうか。
  159. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答えを申し上げます。  内閣府の総合防災情報システムは、政府内で災害に関連する情報を効率的に共有すること等を目的として運用しているものでございます。  災害時に情報をシステムに手動で入力するには作業に時間を要することから、これまでも関係省庁に対して、各省庁の方でまずシステムをつくっていただいて、それと総合防災情報システムとの自動連携をしていくということが重要であるという旨の周知を行ってきているところでございます。  これらを受けまして、今年度から、国土交通省のDiMAPSあるいは厚生労働省のEMISなど、他省庁のシステムと自動的に連携されるよう改善を図ってきたところでございます。
  160. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 是非前向きな取組をお願いしたいと思います。  次に、国交省における災害関連情報システムにおける自動入力化の促進について伺いたいと思います。  資料一を再び御覧ください。  国土交通省は、この資料一でいいますと、十七番目から六十二番目と行って四十六システム、この六十七全部でシステムがあるうち、かなり多くの災害関連情報システムを持っております。ここで、被害とかまた対応の項目を始め手入力が残っているところがあると承知をしておりますけれども、是非とも自動入力化による情報連携に取り組んでいただきたいと思いますけれども、取組状況はいかがでしょうか。
  161. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。  国土交通省では、迅速かつ効果的な災害対応を行うために、災害時に必要な各種情報を地図の図面上に集約して表示できます統合災害情報システム、DiMAPSと呼んでおりますけれども、これを平成二十七年から運用しておりまして、先生御指摘のとおり多数のシステムを国土交通省持っておりますけれども、そのシステムの中心に据えて運用を図っているものでございます。  このDiMAPSにつきましては、気象情報や河川の水位あるいは各地に設置されています監視カメラの映像などを自動化いたしましてリアルタイムで表示するとともに、現地の調査の結果得られました被害情報などを入力いたしまして集約をして表示することができる、そういうシステムでございます。  災害対応を更に迅速化するため情報入力をより自動化することに積極的に取り組んでおりまして、平成二十八年の熊本地震以降では、例えば、地震発生時に揺れが大きい地域のカメラで周辺の状況を自動で撮影する機能であったり、現地調査を行う緊急災害対策派遣隊、テックフォースの隊員の移動経路を簡易な操作で表示させる機能などを追加したところでございます。  引き続きまして、迅速で効果的な災害対応に向けて、DiMAPSを始めとした災害関連情報システムについて自動化などの機能向上に取り組んでまいります。
  162. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 是非よろしくお願いいたします。  次に、総合防災情報システムと都道府県、公共機関の情報システムとの連携につきまして、内閣府にお伺いをしたいと思います。  内閣府は、平成二十五年三月に、都道府県と協議の上、都道府県が整備をいたします情報システムと内閣府の総合防災情報システムの情報連携のための周知と説明を行っています。しかし、まだ現時点においても地方公共団体と総合防災情報システムとの間の連携は行われていないのではないかと認識をしております。連携を進めていくべきと考えますが、どのように取り組まれますでしょうか。  同様に、独立行政法人や日本銀行、NHK、日本赤十字社、交通機関、電気、ガス、通信などの公共機関に対しましても情報連携を進めてほしいのですが、どのように取り組まれますでしょうか。  さらに、他の省庁に対しても、地方自治体や公共機関との情報連携に取り組むよう、重要性について周知をしてほしいのですが、どのように取り組まれますでしょうか。
  163. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答え申し上げます。  総合防災情報システムが地方公共団体や指定公共機関などの関係機関の災害関連情報システムと連携することは重要であると認識しております。  指定公共機関のシステムとの連携、例えば電力やガスなどのライフラインの情報に関して既に自動連携が一部で進んでおります。  他方、地方公共団体のシステムとの自動連携については、双方のシステムの機能改修や、それに伴う財源の確保などの課題もあるところです。こうしたことから、現在、大規模災害時に現地で被災状況や避難所の情報などの集約化、地図化をして提供し、地方公共団体等の災害対応を支援するチーム、いわゆるISUTの派遣を始めておりまして、地方公共団体との情報共有を進めているところでございます。  今後とも、関係機関と連携いたしまして、公共団体や指定公共機関との情報共有に取り組んでまいりたいと考えております。
  164. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 今おっしゃったようなチームの派遣は当然だと思うんですけれども、やはり本丸であるこの情報連携の取組を是非とも前向きに進めていただきたいと思います。  次に、国交省の持つ災害関連情報システムと都道府県、公共機関の情報システムとの連携についてお伺いをしたいと思います。  内閣府に対してと同様に国交省に対しても伺うのですけれども、災害時に地方公共団体や輸送事業者など公共機関の負担を減らすために、国交省は政府以外が保有する災害情報システム等と情報連携を進めていくことが重要と考えますが、国交省はどのように取り組んでいかれるのでしょうか。
  165. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) 国交省といたしましても、災害対応を迅速かつ効果的に行っていく上で、都道府県などの関係機関の情報も含めて把握することが重要と考えております。  その際、御指摘のとおり、負担が少なく効率的に行えることが望ましいというふうに考えておりまして、例えば河川の水位の情報につきましては、都道府県管理河川も含めて、統一的に自動的に把握できるシステムなどを運用しております。  また、熊本地震以降には、被災地の状況把握に役立ちます、県が設置している定点カメラの映像などもDiMAPS上に直接表示する機能を追加したところでございます。  また、輸送事業者につきましては、災害時における円滑な情報共有に向けまして、各輸送事業者の負担を軽減するために、まずは被災状況等の報告内容の統一化などを進めているところでございます。  今後も引き続き、迅速な災害対応に向けまして関係機関との連携を進めてまいります。
  166. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 次に、総合防災情報システムの各府省庁の情報共有への活用について内閣府に伺います。  検査院の報告書は、内閣府の総合防災情報システムを利用した情報共有がなかなか進んでいない状況を指摘しまして、内閣府に対して、総合防災情報システムとそれ以外の政府の災害関連情報システムで共有すべき災害関連情報の内容やその情報共有方法について府省庁との間で検討せよと指摘をしています。  今後、各府省庁間の災害情報の共有に総合防災情報システムをどのように活用していくのでしょうか。
  167. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答えを申し上げます。  総合防災情報システムは、各府省庁から収集した情報を各府省庁に対して配信する機能を有していることから、各府省庁間の情報共有についてもこのシステムを介して行えるというふうに考えておるところでございます。  各府省庁の利活用の一層の促進を図るために、自動連携をする項目を更なる拡充していただくということをお願いするとともに、関係者に対する研修、今年度も既に二回実施しておりますが、などを行うことによりまして、各府省庁において総合防災情報システムの活用がされるように取り組んでまいりたいと考えております。
  168. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 次に、災害関連情報システムを有効活用していくための今後の取組方針について、これも内閣府に伺います。  このシステムを有効活用するためには、活用しやすい形での情報の発信、また災害時を見越したシステムの冗長性の確保、また災害時の急激なリソース増加ニーズへの対応、またシステムの業務継続計画、BCPの策定、さらにはデータ復元の事前訓練などの様々な課題があります。  総合防災情報システムを始め内閣府所管のシステムについてどのように取り組んでいくのでしょうか。また、他の府省庁に対してこの取組をどのように促していくのでしょうか。
  169. 海堀安喜

    ○政府参考人(海堀安喜君) お答えを申し上げます。  首都直下地震など大規模災害発生時に、政府機関の果たすべき重要な役割が情報システムの停止により、それが原因として遂行できなくなることがないよう必要な対策を講じていくことは非常に重要であると認識しております。  このため、総合防災情報システムについては、システムの二拠点運用など冗長化対策、また急激に負荷が増えることへの対応、システムの稼働状況の監視、リソースの適切な配分、復元手順書の作成などの対策を講じているところでありまして、引き続き、災害時にシステムが適正に運用されるよう取り組んでいきたいと思います。  また、平成二十六年の三月に策定されました政府の業務継続計画におきましても通信・情報システムの確保に係る措置が定められておりまして、この点を含め、有識者の意見を聞きながら本計画の実効性の向上に取り組んでいるところです。  今後とも、首都直下地震など大規模災害に備え、情報システム運用継続計画の策定や情報システムのバックアップ体制の強化が進むよう、関係府省庁と連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。
  170. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 是非よろしくお願いします。  ここで石井国土交通大臣に、この災害関連情報システムを有効活用していくための国交省の今後の取組について伺います。
  171. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省では、災害が発生した場合には、発災後の被災状況の迅速な把握を行うとともに、人命第一との考えの下、地方整備局や地方運輸局などが関係機関と連携いたしまして、応急対策や復旧活動などの迅速な対応を行います。  これらの対応に当たりまして、正確な情報を迅速に収集をし共有できる災害関連情報システムの活用が非常に重要と考えておりまして、国土交通省ではDiMAPSを中心とした情報集約体制を構築をしているところであります。  御指摘の課題につきましても、複数のサーバーの運用によるシステムの冗長性確保を始めといたしまして、過去の災害の経験を踏まえながら、継続的に改良、強化に取り組んでいるところであります。  今後とも、災害から国民の命と暮らしを守るため、国土交通省の総力を挙げた対応を行っていくこととしておりまして、これらの活動を支える災害関連情報システムの活用及び機能強化に取り組んでまいりたいと考えております。
  172. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 是非、今大臣がおっしゃった取組を迅速に行っていただきたいと思います。  次に、防災担当大臣に伺います。  防災の司令塔として、他の府省庁や機関に対し、災害関連情報システムの情報連携を促し、また有効活用をしていくための取組を是非ともリードしていただきたいのですけれども、大臣の決意を伺います。
  173. 山本順三

    ○国務大臣(山本順三君) お答えをいたします。  総合防災情報システムは、政府内で災害に関連する情報を効率的に共有すること等を目的として運用していることから、関係機関との連携については極めて重要であるというふうに認識をいたしております。  関係機関との更なる連携のため、本年度から、総合防災情報システムに、今ほど石井国土交通大臣からもお話がございましたけれども、国土交通省のDiMAPSに加えて、厚生労働省のEMISなどの各省庁のシステムから自動的に連携される項目を、現在十四項目でございますけれども、その項目を二十一項目に増やすなどの改善を現在図ったところでございます。  次年度は、物資調達・輸送調整等支援システムなど、自動的に連携される項目を更に拡充することとしておりまして、また、総合防災情報システムを利活用して災害対応に当たる各省庁の実務者に対する研修も進めていくこととしておるところでございます。  本システムが各省庁において災害対応に資するものとして活用できますように、引き続き取り組んでまいりたいと思っております。
  174. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 今大臣がおっしゃったことは本当に重要だと思っていまして、実際にこれを進めるためには山ほど細かい問題点に対応しなくちゃいけないと思うんですよね。でも、本当に丁寧に慎重に、しかも迅速に取組を進めていただきたいと思います。  次に、技能実習制度の運用に関する課題について伺いたいと思います。  こちらも先ほど又市先生が取り上げられましたけれども、切り口を変えて私からも質問をしたいと思っております。  昨年の第百九十七回国会の入管法改正法案の審議の際、技能実習生の失踪事案、死亡事案について注目が集まりまして、技能実習生のこうした失踪や死亡の原因解明、また新制度の運用の検証ないし改善が強く求められたところです。  この状況を受けまして、山下法務大臣は、昨年の十一月、技能実習制度のより適切な運用の在り方について早急な検討を指示いたしまして、技能実習制度の運用に関するプロジェクトチームが設置をされて、去る三月二十八日に調査・検討結果報告書が公表されたところです。  この報告書は、失踪事案、死亡事案や現行の技能実習新制度の運用について総括をし、改善への提言を行っております。ここで、この報告書に記された課題について確認をしていきたいと思います。  まず、技能実習生の労働安全の確保に向けた取組について、まず厚労省に伺いたいと思います。  この報告書では、まず、調査の対象とした死亡事案は平成二十四年から二十九年の百七十一件です。このうち、実習中の事故による死亡は二十八件、百七十一件のうち大体一六・四%となっています。この事案の内容はこのようなものです。  漁船漁業の技能実習中に漁船が転覆し、海に投げ出された事案、農作業の技能実習中に熱中症により意識を失い、救急搬送されたが死亡した事案、足場設置作業中に落下した事案、フォークリフト運転中の横転事故により死亡した事案、溶接の技能実習中にクレーンでH鋼を移動させてきたところ、倒れたH鋼と他のH鋼との間に挟まれて死亡した事案、溶接の技能実習中に鉄板に挟まれて死亡した事案、このようなものです。  私がお話を伺ったある建設事業の経営者の方は、重機を扱う作業を技能実習生がしていた、で、危険な状況に陥ったと。そのとき危ないと叫んだわけなんですけれども、反応がなくて肝を冷やした、こんな経験を語っていらっしゃいました。  言葉の壁もありますし、大変難しい課題ではあると思うんですけれども、この技能実習生の労働安全の確保にどのように取り組んでいかれるのでしょうか。
  175. 椎葉茂樹

    ○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。  技能実習制度におきましては、技能実習生が安全に働くことのできる環境の整備が重要であると考えているところでございます。  こうした技能実習生を始めとする外国人労働者の労働災害の背景におきましては、日本語の理解が不十分であること等によるコミュニケーション不足があることを踏まえますと、技能実習生に対しまして事業者が安全衛生教育を実施するに当たりましては、技能実習生がその内容を理解できる方法により行うことが不可欠であるというふうに考えているところでございます。  厚労省におきましては、安全衛生教育に役立つ外国語教材を作成するとともに、労働基準監督署におきまして、受入れ事業場に対しまして、外国語訳したテキストの活用など、外国人労働者が理解しやすい安全衛生教育の実施などの支援、指導を行っているところでございます。  現在、厚労省におきましては、視聴覚教材の開発など安全衛生教育教材の拡充を図っているところでございます。こうした教材が受入れ事業場において活用されるように、外国人技能実習機構との連携により監理団体を通じました受入れ事業場への周知を行うなど、引き続き、技能実習生が安全に働くことのできる環境の整備に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。
  176. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 今おっしゃった取組が本当に現場へ届くように、是非とも徹底していただきたいと思います。  次に、死亡事案に対応する地方入国管理局の初動体制の強化について、これ法務省に伺います。  報告書によれば、技能実習生の死亡事案に対して地方入国管理局での調査や確認が不十分なものが見受けられるとして、死亡状況や死亡結果と技能実習との関連性の有無、程度が明らかでない場合には速やかに実地調査や関係資料の入手を行うなど、死亡事案に対する初動体制の強化が課題と指摘をしています。  地方入国管理局での初動対応について、能力の構築を含め、どのように取り組んでいくのか伺います。
  177. 佐々木聖子

    ○政府参考人(佐々木聖子君) まず、前提といたしまして、死亡事案を漏れなく把握をするために、監理団体等に対して、技能実習生が死亡した場合には、外国人技能実習機構又は地方出入国在留管理局に技能実習実施困難時届出書等を提出することにより、その報告を行う義務があることについて改めて周知徹底を図ってまいります。  加えまして、出入国在留管理庁におきましては、外国人技能実習機構等からその届出書等の受理状況について定期的に報告を受けるとともに、市町村との情報連携により得られる外国人の死亡届に係る情報とのマッチングを行うことによって、技能実習実施困難時届出書等の提出漏れあるいは死亡事案の把握漏れが生じない仕組みをつくってまいります。  その上で、本年度から、死亡事案の届出を受けた外国人技能実習機構や地方出入国在留管理局は、死亡事案が発生した実習実施者等に対して優先的に実地検査等を実施をし、技能実習が適正に実施されていたか否かや死亡と技能実習との関連の有無の確認等を行うこととしています。  具体的にでございますけれども、速やかに賃金台帳やタイムカード等当該技能実習生の賃金、労働時間等に関する客観的な資料の確認や関係者からの事情聴取等を行い、必要に応じて労働基準監督機関や警察等への通報、不正行為に係る是正措置をとることとしています。  これらの取組を通じて、ただいま委員御指摘のように、事案発生から時間が経過したことにより事実把握ができないといった事態が生じないよう、適切に対応してまいります。
  178. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 今御答弁いただいたとおり徹底していただきたいと思います。  次に、実習実施者等から失踪した技能実習生に係る聴取票、これが今後非公表となったとしても課題が見えるようにする工夫について、これは法務大臣に伺います。  この報告書によりますと、この聴取票の集計結果は今後公表せず、白書等を通じて定期的に取組状況を公表するとのことです。でも、今回の課題というのは、そもそも国会議員がこの聴取票を調査検討することによって明るみに出たものであります。今後もこうした機会が失われないようにどのように工夫していくのか、大臣に伺います。
  179. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) まず、失踪技能実習生に係る聴取票の集計結果自体、これは実習実施者側への確認調査等を経ていない一面的な、ある意味一面的なと言える情報を含んでおりまして、失踪技能実習生に関する状況の全体像を明らかにするものとしては必ずしも十分なものではなかったと認識しております。そこで、今後は、失踪技能実習生に関する状況の全体像が明らかになるよう、様々な多面的な情報を活用した取りまとめを行って、白書等を通じた定期的公表の中の一部としてこれを公表してまいりたいと考えております。  具体的には、今回策定した新たな聴取票の様式による聴取の結果に加え、実習実施者等に対する実地検査等の実施結果やその後の指導、処分等の措置状況、出入国在留管理当局としての各種情報に基づく分析等を踏まえ、適切な公表を行ってまいりたいと考えております。  具体的な公表の在り方については、委員御指摘のとおり、失踪技能実習生の実態を明らかにするという観点が重要であると考えておりまして、今後、関係機関とも連携しながら適切な公表の在り方を検討してまいりたいと考えております。
  180. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 じゃ、是非適切な公表についてしっかりとした検討をお願いをしたいと思います。  次に、認定送り出し機関が技能実習生から徴収している手数料、あと裏契約への方策について、これも法務大臣に伺います。  報告書によると、この手数料の額、これはもういまだ三十万円から四十万円という調査結果です。これは、やはり送り出し国の物価水準からすれば巨額だと思うんですよね。手数料が過大な場合に失踪原因の、原因にもなり得るというのは、まさにこの報告書の指摘でもあるわけなんです。ここで、手数料について何らかの対応を考えるべきではないでしょうか。同様に、日本の監理団体と海外の送り出し機関の間の申請書類には現れない違約金契約であるいわゆる裏契約、これを防ぐ方策についても検討すべきではないでしょうか。  さらに、改善策として、報告書には送り出し国からの通報があった場合には対応する旨記載されているわけなんですけれども、ここで技能実習生からの相談とか通報についての対応も明記すべきではないでしょうか。さらに、相談や通報の内容に信憑性があるのであれば、送り出し国における送り出し機関の認定の取消しも含めた厳重な対処を求めることも明記すべきではないでしょうか。
  181. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。  委員御指摘の過大な手数料の徴収等の問題あるいは監理団体との間の裏契約の問題、これは技能実習生の失踪にもつながり得るゆゆしき問題であると認識しております。  他方で、やはり実態をまず把握しなければならないということで、例えば送り出し機関が徴収する手数料について、その具体的な内訳が何であるのか、あるいは各送り出し国の国内法令等によって決まる面もございます。そういったことから、我が国が一概に基準を設定するということは現段階では困難ということでございますけれども、技能実習法令上、送り出し機関は手数料の算出基準を明確に公表しなければならないとされておりますので、これは二国間取決めに基づく意見交換の場などにおいて、相手国に対して、この規定が適正に遵守されるよう情報交換、そして意見交換を経た上で強く要請していきたいと考えております。  また、不正事案への調査への対応につきまして、不適切な監理団体や送り出し機関に係る調査は、送り出し国からの通報のみならず、委員御指摘のように、技能実習生からの申告や相談を含む様々な情報に基づいて行うことが必要でありますし、また現時点でもそのように努めているところでございます。また、そういった情報を得るために、技能実習生に対しては、例えば技能実習生手帳や実地検査等に配付しているリーフレット等により申告、相談窓口の周知徹底を行った上で、その相談を得て情報を得ようとしているところでございます。  いずれにせよ、そうした得た情報に基づいて適切に相手国政府に対して善処を求める、これはもう強く求めてまいりますし、国内における対応もやっていく。このように、引き続き、制度を共管する厚生労働省や外国人技能実習機構等とも連携しつつ、技能実習制度の適正な運用に向け適切に対応してまいりたいと考えております。
  182. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 技能実習生の権利が保護されるようなしっかりとした取組をお願いをしたいと思います。  最後に、地域協議会及び事業協議会の活用について、これ法務省に伺います。  報告書では、法律により、業種ごとに所管大臣の下、事業協議会を組織し、関係者間の連携の緊密化、情報共有を行うこととし、また地域レベルでの関係機関相互の連携を図り、情報共有を図るために地域協議会を組織できるとしています。同じく、報告書には、技能実習生に対する支援、保護のため地域協議会の活用を積極化しとありますが、この地域協議会は全国で八ブロックで、年に一回の開催にすぎません。  技能実習生の支援、保護において求められる役割をこれらの協議会が果たせるようにするためにどのように取り組んでいくのでしょうか。また、現場レベルでの関係機関の交流が重要と考えますけれども、どのように促していくのでしょうか。
  183. 佐々木聖子

    ○政府参考人(佐々木聖子君) この地域協議会でございますけれども、技能実習法により創設された新たな取組でございます。  今御指摘のように、全国八ブロックの地域で、出入国管理機関、労働基準監督機関、職業安定機関あるいは地方公共団体の機関等を構成員として、その構成員が相互の連絡を図ることにより、各地域の実情を踏まえた技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に有用な情報を共有することを目的に組織されておりまして、まさに現場レベルでの関係機関の相互連携の活性化がこの技能実習制度の適正な実施及び技能実習生の保護のために重要なものと認識をしています。  そこで、御指摘のように、年に一回の頻度で各地域における技能実習制度の適正化に向けた取組について協議をしているものではございますけれども、それぞれの地域協議会での取組方針に基づき、協議会の場に限らず常日頃からこの関係機関で問題事案の情報共有などを行い、緊密な連携を図っているところでございます。  出入国在留管理庁としましても、引き続き、この関係機関との緊密な連携に努めてまいりたいと思います。
  184. 新妻秀規

    ○新妻秀規君 今、後段おっしゃった現場レベルでの情報共有がしっかり行われるような促しをお願いしたいと思います。  以上です。     ─────────────
  185. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、石井浩郎君、朝日健太郎君及び新妻秀規君が委員を辞任され、その補欠として元榮太一郎君、高橋克法君及び石川博崇君が選任されました。     ─────────────
  186. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。  法務省に伺います。資料、お配りしております一から三を御覧ください。  平成二十七年の法改正により、少年鑑別所では、法務少年支援センターとして非行、犯罪を予防する相談業務等の地域援助が本来業務として位置付けられました。年々ニーズが高まっているということが資料三に示されております。相談件数の増加から分かります。  寄せられる相談にはどのようなものがあり、問題行動が改善した事例にはどのようなものがあるか、法務省に伺います。
  187. 名執雅子

    ○政府参考人(名執雅子君) 少年鑑別所は、少年鑑別所法百三十一条に基づき、御指摘の地域援助業務を法務少年支援センターとして行っております。援助の対象は子供に限らず成人も含んでおりまして、保護者や家族、学校教諭、支援者等に対しましても必要な援助を行っております。  寄せられる相談といたしましては、学校で暴力を振るったり性的問題行動に及んだりする児童生徒への対応といった、その背景に複雑な問題性がうかがわれるために学校や他の相談機関などが対応に苦慮しているものがございます。  このような事例に対しまして、非行や問題行動に係る専門的な知見や専用のワークブックを活用したカウンセリングなどを実施したことで、感情のコントロールの方法を身に付け、被害者の気持ちを考えられるようになり、問題行動が収まるなどの改善が見られた事例、また、相談の過程で児童虐待の疑いに気付いたため、児童相談所や学校等と役割分担し、法務少年支援センターが親へのカウンセリングを実施したところ、親がこれまでの養育態度の問題を自覚するようになった事例などがございます。
  188. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 ありがとうございます。  私も、練馬少年鑑別所を視察して話を伺いましたが、資料四にありますように、少年鑑別所には法務教官とともに心理技官の層が厚く、高い専門機能があるということを認識をいたしました。  法務少年支援センターには、今御答弁いただいたように、暴力を振るったり問題行動を取ってしまうなど悩みを抱えている人、保護者、学校の先生が心理検査や分析をしてもらい、具体的なアドバイスを受けられる支援場所になっているということが分かりました。親であれば、子供が問題行動を取ったときにどうしていいか分からず怒るしかない、ただ、子供は怒られてもその改善方法が分からない、もうどちらも苦しむ、そういう状況を専門的なアドバイスを行うことによって改善に向けられるということは、本当に貴重な場所であるということを認識をいたしました。社会全体にとって役立つ極めて高い価値があると思います。非行、犯罪を未然に防止するという、そういう側面もございます。今後、更に発展させていくべきと考えます。  悩みを抱える方々にこうした相談場所があるという情報が行き渡るように、若い世代のコミュニケーションツールとなっているツイッターやLINEなどSNS等も使って周知、広報していただきたいと思います。それとともに、十分な職員の体制と環境整備を図っていくべきと考えます。  山下法務大臣のお考えを伺います。
  189. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) まず、竹谷委員に対しまして、鑑別所が行っている新たな取組でございます法務少年支援センター、これを国会の御議論を通じて周知させていただく機会をいただきまして、心から感謝申し上げます。  御指摘のとおり、この法務少年支援センターは、これ地域援助業務として各種の相談に応じているところでございます。地域における非行の未然防止等のための支援といった項目を始め、再犯防止推進計画を遂行する上で一定の役割を果たしていると考えております。  また、地域援助として受けた相談の背景には、昨今、国会でも問題になっております児童虐待の可能性がある場合も少なくなく、関係機関と連携して発見に努めるとともに、虐待の未然防止を図るため、対応体制の強化に取り組んでおります。こうした地域援助業務については、これまで各少年鑑別所でホームページを開設し、講演会などで積極的な広報に努めているところではございます。  こういった取組によって、地域援助の件数は、平成二十七年の少年鑑別所法施行後、平成二十八年には六千件であったものが毎年二千件ずつ伸びており、昨年は約一万件となるなど、一定の認知度を得てきているものと承知しております。  他方で、やはり再犯防止や児童虐待を始め、困り事を抱える方々が適切に相談を受けられるよう更なる周知に努めなければならないということで、委員御指摘のSNSなどインターネットの活用等、所要の体制の整備についてもしっかりと努めてまいりたいと考えております。
  190. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 ありがとうございます。  事後の罰よりも事前の支援、予防ということに税金を使っていくということが非常に重要だと思いますので、よろしくお願いいたします。  資料五を御覧ください。  鑑別所においては、今申し上げた新たな役割が増える一方で、元々の本来業務である鑑別のための入所者の数は逆に減少傾向にあります。直近における矯正施設、刑務所や少年院、少年鑑別所の定員と平均収容人数はどのような状況になっているのか。そして、その中で特に収容率の低い施設の状況を法務省に伺います。
  191. 名執雅子

    ○政府参考人(名執雅子君) 一番新しい数字、平成二十九年時における矯正施設の年末の収容定員は、刑事施設が八万八千六百七十、少年院が五千五百五十八、少年鑑別所が二千六百三十七となっております。一方、平成二十九年時の一日平均収容人員が、刑事施設が五万四千八百七十六、少年院が二千百八十七、少年鑑別所が四百六十四となっております。  そのうち、一日平均収容人員が年末収容定員の一割に満たない矯正施設の本所は、少年院が二施設、これは既に廃庁又は廃庁予定となっている施設でございます。少年鑑別所が十三施設であり、刑事施設の該当はございません。
  192. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 鑑別所については一割未満が十三施設あるということでございます。  資料六を御覧ください。  矯正施設への入所者は年々減っていますが、施設自体の大きさが変わらないと固定費が減りません。一人当たりのフルコストは毎年上がっています。フルコストとは、人件費や庁舎の減価償却費、経費など全てのコストを集計したものでございます。平成二十九年度の法務省の試算では、収容者一日一人当たり約一万二千円ということになっています。  法務省では、さらに矯正施設ごとのフルコストも把握していると思います。収容者一人一日当たりのフルコスト、最も高い施設では幾らになるか、御答弁をお願いいたします。
  193. 西山卓爾

    ○政府参考人(西山卓爾君) お尋ねの点につきましては、先ほど委員が御説明いただきましたフルコスト、この定義からいたしますと、複数の施設に共通して発生する費用、これを各施設ごとに割り振ることができないことから、施設別フルコスト、これを正確に算出することは困難でございますけれども、各施設で固有に発生した費用のみを基に試算した場合、平成二十八年度に被収容者一人一日当たりのコストが最も高い施設、この金額は約四十万九千円でございます。
  194. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 先ほど矢田委員からも矯正施設の在り方についての質疑がありました。  今御答弁いただいたように、一日一人当たりのフルコスト、最も収容率が低いところでは一日四十万円を超えるという、そういう計算になるというのは、国民に理解していただくのは私は難しいと思います。矯正施設は社会的に必要で重要な機能だと思っておりますが、入所者が以前に比較して少なくなっており、極端に上昇しているコストというのは適正化する必要があると考えます。すぐに結論が出る事柄ではないということは承知はしておりますが、恒常的に収容率が低い矯正施設、特に鑑別所については、社会環境の変化に合わせてその在り方について検討していくことが国民理解を得るために必要と考えます。  山下法務大臣の御所見を伺います。
  195. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) 矯正施設においては、収容動向等を踏まえ、効率的な施設運営を図りつつ再犯防止対策に取り組むため、矯正行政の更なる充実強化に努めているところでございます。  そして、少年鑑別所は、家庭裁判所の観護措置により少年鑑別所に収容された者に鑑別を実施することを中核業務としており、少年保護手続において重要な役割を果たしているということでございます。  また、その所在地については、家庭裁判所調査官の社会調査の必要や付添人の活動等を踏まえて各家庭裁判所で基本的に対応しているというところでございますが、近年、少年鑑別所では、地域援助、先ほど御説明させていただきましたその業務が増大している一方で、御指摘のとおり、少年鑑別所の入所者数が漸減しているというところでございます。こうした状況を踏まえて、まず、収容動向等に鑑み、効率的な施設の運営の確立と矯正行政の更なる充実強化のため、比較的小規模である少年鑑別所を大規模少年鑑別所の分所とするなどの合理化策を講じているところでございます。  一方で、現在、法制審議会少年法・刑事法部会におきまして、少年の年齢の引下げとともに、若年者を含む犯罪者処遇を一層充実させるための刑事法の整備の在り方について審議が進められているところであって、その中で、例えば鑑別の対象となる受刑者の年齢の上限をこれは逆に引き上げるであるとか、あるいは保護観察における少年鑑別所の調査機能の活用等が検討されているものと承知しております。  こうした少年鑑別所を取り巻く将来的な動向も踏まえつつ、様々な少年鑑別所の機能について、御指摘の点も踏まえた幅広い観点からその在り方を検討してまいりたいと考えております。
  196. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 終わります。
  197. 行田邦子

    ○行田邦子君 日本維新の会・希望の党の行田邦子です。  私は、まず初めに、高齢者の自動車運転免許について伺います。  昨年の六月七日の国土交通委員会におきまして、七十五歳以上の方が運転免許更新を行う際の認知機能検査や、また高齢者講習の待ち時間の長期化を指摘をさせていただきまして、そして警察庁の取組を確認をさせていただきましたが、その後、警察庁としては、この高齢者講習等の待ち時間の長期化に対してどのような対策を講じていますでしょうか。
  198. 北村博文

    ○政府参考人(北村博文君) お答えをいたします。  昨年の国土交通委員会におきまして、委員から御指摘を受けた後の取組について申し上げます。  昨年六月、警察庁では、各都道府県警察に対し、高齢者講習及び認知機能検査の円滑な実施に向けた取組の強化について指示をいたしました。  具体的には、各都道府県警察による認知機能検査等の直接実施や新たな実施機関の確保、適切な委託料の確保、早期の受検、受講予約の周知について取組を強化するよう指示したところでございます。その結果、例えば埼玉県警察では、認知機能検査や高齢者講習の警察による直接実施を拡大するなどし、待ち時間が大幅に短縮されております。  しかしながら、認知機能検査や高齢者講習の受検、受講待ちの期間が長期化した県もございまして、引き続き、その期間短縮に向けて取り組む必要がございます。  そこで、先月には、これまでの取組に加えまして、認知機能検査と高齢者講習の同日実施の推進、講習等の際に同時に受講できる人数の制限の緩和などにつきまして都道府県警察に通達したところでございます。
  199. 行田邦子

    ○行田邦子君 私が昨年六月七日に質問した後に様々な取組を進めていただいているということで、まあ私が質問したからではないかもしれませんけれども、お取組、問題意識を共有していただいて取り組んでいただいていることに敬意を表したいと思います。  そして、今埼玉の例も取り上げていただきましたけれども、待ち時間が短縮しているということでありますが、ただ、ホームページ見てみますと、まだまだこれ待ち時間が長いんじゃないかなというふうに思っております。  例えばですけれども、まず、高齢者講習等の通知書というのが更新期間が満了する日の百九十日前をめどに郵送することになっていますけれども、そこから認知機能検査の予約をするのに二か月以上待ってしまうと。そしてまた、その認知機能検査の結果を受けてから高齢者講習でまた二か月以上待つということをしていますと、何だかんだ言って運転免許証の有効期間が過ぎてしまうという場合も珍しくないというふうに思っております。  運転免許証の有効期間切れが迫っていても高齢者講習が受けられない方への対応はどのようになさっているのでしょうか。
  200. 北村博文

    ○政府参考人(北村博文君) お答えをいたします。  各都道府県警察におきましては、運転免許証の更新期間が満了する百九十日前を目途に認知機能検査や高齢者講習の受検、受講通知書を送付いたしておりますが、この中で早期の予約申込みを呼びかけることとし、昨年末までに全ての都道府県警察で通知書に早期予約申込みについて記載されるようになりました。また、一部の県警察では認知機能検査の日時、場所をあらかじめ指定する工夫もいたしております。  また、先月の通達におきましては、運転免許証の更新期限が迫っている方に対する相談対応を強化して、受講可能な自動車教習所を紹介したり、各都道府県警察が直接実施している認知機能検査、また高齢者講習の受講枠を確保して御案内するような対応も求めているところでございます。  この通達の効果も見ながら、引き続き、受検、受講待ち期間の短縮に取り組んでまいります。
  201. 行田邦子

    ○行田邦子君 配付資料一を御覧いただくとお分かりになると思いますけれども、二か月以上待つという方が、例えば昨年十二月だと四割いるということであります。高齢者のドライバーはこれから更に増えていくと思いますので、更なる取組をお願いをしたいと思います。  続きまして、外国人労働者の受入れについて質問をさせていただきます。  今月、四月一日から、新たな外国人材受入れ制度である特定技能がスタートをいたしました。制度開始から三週間が経過していますけれども、まず、伺いたいと思います。現時点での特定技能一号の申請件数と許可件数は何件でしょうか。
  202. 佐々木聖子

    ○政府参考人(佐々木聖子君) 今御紹介いただきましたように、この四月一日から、地方出入国在留管理局に対して、在留資格、特定技能に係る在留資格認定証明書の交付申請、また在留資格変更許可申請のほか、登録支援機関の登録申請などにつきまして行われています。  集計中でありまして、あくまで速報値ではございますけれども、四月一日から四月十八日までに全国の地方出入国在留管理官署に申請された件数ですが、登録支援機関の登録申請が千百二十七件、在留資格認定証明書の交付申請が二十三件、在留資格変更許可申請が三件となっています。  なお、現時点でいずれも審査中でございまして、許可には至っておりません。
  203. 行田邦子

    ○行田邦子君 制度がスタートして三週間経過していますけれども、まだ許可が下りていないという状況ですけれども、たしか昨年の臨時国会では、申請してから大体二週間から四週間で許可が下りるという説明だったと思いますが、まだ一件も許可が下りていないということをどのように捉えていますでしょうか。
  204. 佐々木聖子

    政府参考人(佐々木聖子君) 事案ごとに個別の審査となりますので一概にお答えすることは困難でございますけれども、今一部御紹介をいただきましたように、出入国在留管理庁におきましては、申請に係る標準処理期間、これは在留資格を横断的にということですが、これを定めておりまして、その期間は、在留資格認定証明書交付申請、これが海外からの呼び寄せの手続になりますけれども、一か月から三か月。それから、今御紹介いただきました在留資格変更許可申請、二週間から四週間。そして、今回新しい手続でございますが、登録支援機関の登録申請、おおむね二か月ということを公表してございます。  もとより、申請件数の多寡によって審査に要する日数も変わりますし、新しい在留資格でございますので、法令きちんと確認をしながら審査を行っておりますが、いずれにしましても、制度の円滑な施行のため迅速かつ適正な審査を行ってまいります。
  205. 行田邦子

    行田邦子君 おっしゃるとおり新しい制度ですので、迅速かつ適正な審査をしていただきたいと思います。  質問を続けます。  この特定技能一号の在留資格を得るためには二つのルートがありまして、一つは技能実習二号からの移行ということ、そしてもう一つは試験を受ける、試験を受けて合格をするということでありますけれども、既に国内外で試験が行われております。  四月十四日には、配付資料の二を御覧いただきたいと思うんですけれども、宿泊分野における試験が国内七か所で行われていますが、この事前申込みが七百六十二人あったそうです。ところが、実際に受験したのは三百九十一人のみだったということでありますけれども、七百六十人も申し込んだにもかかわらず受験した方が少ない、三百九十一人というのはなぜなのでしょうか。
  206. 金井昭彦

    政府参考人(金井昭彦君) お答えします。  本年四月に、新たな在留資格、特定技能による外国人材の受入れ制度がスタートしたことに伴いまして、宿泊分野の技能試験を四月十四日に実施いたしました。技能試験の申込みを締め切った四月三日時点の申込者数は全国で七百六十一名でしたが、試験当日の受験者数は三百九十一名であったところでございます。  個々の受験者が試験会場にお越しにならなかった理由までは明らかではございませんけれども、いずれにしましても、同じく四月に実施する介護や外食分野の試験の状況等も把握し、必要に応じて様々な改善を講じながら、制度の適切な運用にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
  207. 行田邦子

    行田邦子君 これ、事前にお聞きしたところですと、試験の告知が三月二十日に行われたということで、試験が四月十四日ですからショートノーティスだったなというふうに思っております。いろんな事情があるかと思いますけれども、そもそも私は四月スタートというのは余りにも拙速ではないかとも申し上げてまいりましたけれども、次回行うときには効率的に試験が行われるように御検討いただきたいと思います。  それで、この宿泊分野における試験受験者の内訳をお聞きしたいんですけれども、留学生、そしてまた技能実習を終えた方、それぞれどのぐらいいましたでしょうか。
  208. 金井昭彦

    政府参考人(金井昭彦君) この四月十四日に実施しました宿泊分野の技能試験においては、受験者の在留資格の種別までは把握しておりませんが、受験者からの問合せ内容等を踏まえますと、日本国内への留学生が多くの割合を占めているのではないかというふうに考えておるところでございます。
  209. 行田邦子

    行田邦子君 把握をしていただきたいと思います。今日、私はこうして質問させていただいていますので、しっかりと把握をしていただきたいと思います。  留学生が多かったということですけれども、宿泊分野においては、技能実習はこれ一年で修了するということです。三年ではなくて一年で修了するということですので、そうしますと、試験免除の要件とされる三年実習の要件を満たさないということで、宿泊分野においては、技能実習からの試験を免除してのそのままの移行ということは行われないということです。ですから、宿泊分野においては、特定技能の在留資格を得るためには必ず試験を受けなければいけないということになっております。  この制度自体がどうなのかということの検討も必要かと思いますし、また技能実習制度そのものの意味ということ、目的ということも踏まえてどうなのかということもいろいろ考えなければいけないと思いますけれども、宿泊分野においては人手不足ということが言われております。そして、特定技能外国人の受入れ見込み数は五年間で二万二千人ということになっていますけれども、今後どのように特定技能者を確保していくおつもりなのでしょうか。
  210. 金井昭彦

    政府参考人(金井昭彦君) お答えします。  現在、宿泊業におきましても、技能実習の二号、いわゆる三年の移行職種への指定について関係者間で調整が進められているものと承知しております。このため、御指摘のとおり、当面の間は試験による受入れとなりますので、今年度は引き続き国内外での試験を実施するということで、千人程度の受入れを見込んでおります。  試験の受験者数につきましては、新制度の周知の進展等に伴いまして年々増加していくものと考えておりますけれども、技能実習制度に関する調整状況等も踏まえながら、必要な受験者数を確保して適切な試験を実施できるよう、しっかり準備をしてまいりたいというふうに考えております。
  211. 行田邦子

    ○行田邦子君 この四月に新しい特定技能という制度ができたわけでありますけれども、これを機会に外国人材の受入れの制度がどうあるべきかという全体をやはり見直すべきではないかと思っております。技能実習制度というのは、技能実習生というのは、これは目的上は日本に来て技能や技術を修得して、そして母国に移転するということですから、帰る、帰国することが前提だと思っております。  この技能実習制度と特定技能の関係をどうするべきなのかということ、それからまた、留学生の問題があります。資格外活動ということで認められているこの労働、これをどう位置付けるのか、どうしていくのか。そしてまた、今、法務省におきましては、一定の条件を満たす留学生、卒業生におきましては、特定活動の在留資格を要件を緩和する、拡充するということを検討されていると思いますけれども、ここをどう捉えていくのかという、外国人材を日本がどのように確保して、そしてまた管理をして、そしてまたどのように規制をしていくのか、全体を考えていかなければいけないのかなというふうに思っております。  そして、質問を続けたいと思うんですけれども、少し質問を飛ばさせていただきまして、法務大臣に伺いたいと思います。  そもそもなんですけれども、この外国人材、外国人労働者について所管をする役所はどこなのかというと、お答えは出入国在留管理庁ということになるんだろうと思いますけれども、ここでいま一度確認させていただきたいんですけれども、特定技能外国人など外国人材の在留管理のみならず、外国人労働者として、また地域住民としての在留支援や、また環境整備など、外国人材に関する政策、事務全体を統括、全体を所掌するのは出入国在留管理庁ということでよいのでしょうか。
  212. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。  まず、外国人の受入れ環境の整備に関しましては、昨年七月二十四日付けの閣議決定におきまして、法務省が外国人の受入れ環境整備に関する企画及び立案並びに総合調整を行うこととされております。そして、さらに、昨年十二月に一部改正された法務省設置法において、出入国在留管理庁が出入国及び外国人の在留の公正な管理を図るに当たり、これに関連する特定の内閣の重要政策に関する事務を助けることをその任務とするということになりまして、そうした結果、行政各部の施策の統一を図るために、必要となる企画及び立案並びに総合調整に関する事務をつかさどることとされるということになっております。  そういったことで、出入国在留管理庁が第一義的には外国人に関係する政策や事務、こういったことを、先ほど申し上げたような総合調整機能を発揮して行うということになっておりますが、この外国人に関連する政策や事務は関係府省庁や地方公共団体等においても幅広く実施しているところでございまして、そういったものについて総合調整機能を発揮し、関係府省庁等と緊密に連携し、関係する施策を着実に進めていきたいと考えております。
  213. 行田邦子

    ○行田邦子君 関係省庁と緊密に連携をしていくことはもちろん必要なんですけれども、外国人材についての様々な施策それから事務の総合調整をするのが出入国在留管理庁だとすれば、そこにいる職員は今大体が法務省、そしてまた入管局からのスライドということだと思いますけれども、それで本当によいのかどうかという疑問を感じております。  外国人労働者の話でありますので、やはりこれまでの入管局がただただ大きくなっただけではもちろんいけないですし、また、これまでの入管局と同じ発想や同じ視点、また同じ知見だけではやはりこれからは事足りないと思っておりますので、私はやはり厚労省、少なくとも厚労省からの人材、出向をより受け入れるべきではないかと思っております。現在は四人のみということであります。  また、参考なんですけれども、技能実習機構については、これは法務省と厚労省と大体半々の構成になっています。これ、技能実習機構は共管だからということかもしれませんけれども、今後の話として、外国人労働者、これから増えてまいりますので、私はもっと、法務省だけで占めるのではなくて、その総合調整をする役所は厚労省からの出向も増やすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
  214. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) 出入国在留管理庁の所管業務と申しますのは、外国人労働者を含む外国人全体の出入国の管理あるいは在留管理、そして在留支援ということになりまして、その根っこにあるのがやはり在留資格ということになるんだろうということでございまして、そういったことから、法務省の外局でもあるということでございまして法務省の職員が多数を占めているところでございます。  他方で、総合調整機能を十分に発揮し関連する施策を進めていく上では関係府省庁や地方公共団体の知見等が極めて有用であると考えておりまして、今後、業務の必要性等も踏まえて、厚労省を始めとする関係府省庁や地方公共団体との人事交流についても積極的に検討してまいりたいと考えております。
  215. 行田邦子

    ○行田邦子君 これ全体の話ですので法務大臣だけで決定できることではもちろんないとは思いますけれども、これから外国人材、更に増えることはこれはもう見込まれるわけですので、それに関する総合調整、また事務、業務をつかさどる役所がどうあるべきかということについては政府全体として考えていただきたいと思っております。  そして、最後の質問なんですけれども、今日は厚労省さんにもお越しいただいているので、お聞きしたいと思っております。  これから外国人労働者、そして外国人材、増えていくことが見込まれるわけであります。そして、その彼らは様々な在留資格、それから様々な雇用形態、そして様々な職種、分野にわたるということが予測されますけれども、多様化していくわけであります。  そうした中でなんですけれども、労働基準監督官、配付資料三を御覧いただきたいんですけれども、私はこれ不足していると、足りないのではないかというふうに思っております。ちょっとずつ、平成二十七年度から今年度比べますと、少し増えてはいるんですけれども、これでは足りないんではないかと思っております。質量共にということです。  ただでさえ働き方改革、今進行中であります。それに加えてこの外国人材への対応ということが必要ですので、労働基準監督官の数を増やしたり、又は労働基準監督官のOBを有効に活用するという対策も講じるべきではないでしょうか。
  216. 田中誠二

    ○政府参考人(田中誠二君) 外国人労働者の方々が労働条件、安全衛生がしっかりと確保されて、日本で安心して働いて、その能力を十分に発揮していただく環境を確保することは重要だと考えております。  外国人労働者の労働条件の履行確保に必要な体制の整備についての御質問でありましたけれども、労働基準監督署の労働基準監督官を平成三十年度二千九百九十一人から平成三十一年度三千十三人へと増員するとともに、労働基準監督官のOBを非常勤職員として活用して、事業場への指導などを行わせているところでございます。  また、出入国在留管理庁との相互通報制度の的確な運用、あるいは外国人労働者相談コーナーの充実などといった対策も講じております。  今後とも、必要な体制整備を図ってまいりたいと考えております。
  217. 行田邦子

    ○行田邦子君 まだまだ足りないと思います。是非OBの活用ということも更に進めていただきたいと思っておりますし、そうすべきだと思っております。  それで、大臣、済みません、ちょっともう一問お聞きしたいと思いますけれども、ちょっと戻ります。  特定技能在留資格制度におきましては、特定技能外国人が適正な報酬を得るために様々な措置が講じられています。例えば、受入れ機関に対しては、四半期ごとに支払状況に係る届出、これを義務付けたりとか、その際には賃金台帳の写しを提出したり、また、振り込みの明細書も提出するというような策が講じられています。これは良いことだと思っております。  であるならばなんですが、技能実習生の報酬確保についても同様の対策を講じるべきではないでしょうか。
  218. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) 技能実習生の報酬に関しましては、技能実習法において日本人と同等額以上と規定されておりまして、この報酬が確実に支払われるべきことは当然であり、また、それを制度的にも担保していく必要があると認識しております。  そうした観点から、先般公表されました技能実習制度の運用に関するプロジェクトチームの調査・検討結果報告書におきましても、委員御指摘の、特定技能制度における方法を参考に、実習実施者に対して口座振り込み等による報酬支払を義務付ける旨を省令等で規定すべきであるというふうな提言がなされたところでございます。  今後、関係省庁との所要の調整を経た上で、関係省令等の改正をも視野に検討を行い、報酬の支払の適正化を図ってまいりたいと考えております。
  219. 行田邦子

    ○行田邦子君 是非よろしくお願いいたします。  私の質問を終わります。ありがとうございました。
  220. 石井苗子

    ○石井苗子君 日本維新の会・希望の党の石井苗子です。  今日は、認知症と成年後見人制度について細かくお伺いしていきます。  ざっと整理しますと、昨年の総務省が発表しましたデータ見ますと、日本の総人口一億二千六百四十四万人となっていますが、前年度より二十六万三千人減っておりまして、これは今、東京の目黒区の人口が大体二十六万人ですから、一年間で目黒区の方が全員消えたというのと同じような数字でございます。ところが、統計的に見ますと、〇・二一%の減少率、これだと小さいと思われるかもしれないんですね。これは、先ほどの二十六万人を総人口で割ったものですので、統計的に、これでいきますと、年々これ八年ずっと減少しておりまして、総人口が減少の一途をたどっているという計算になります。  さて、この中で、人口が減っている中で、七十歳以上を見ますと、前年度から比較しますと九十八万人増加しておりまして、二千六百二十一万人が七十歳以上ということで総人口のおよそ二一%。となりますと、認知症にかかる可能性というものが非常に高いと。  現在、認知症と診断されている方々、診断されている人が七百万人おります。六十五歳を考えますと五人に一人が認知症ということになりまして、ただし、認知症というのは三つタイプがありまして、ある日突然急激に起こるのと、徐々にというのがこれまだら認知症といいまして、次に若年性の認知症がありまして、これはアルツハイマー型なんですけれども。  こういった中で、がんは二人に一人と言われていますが、非常に今治療法が進んでおりますが、認知症に関しては速度を遅くする薬しかございませんで、治療薬というのはまだございません。ですので、相対的に見ますと、今後は成年後見人制度を適切に機能させていくことが重要になってくると考えます。  まず、最高裁にお伺いしますが、この成年後見人制度の利用者数というのを教えてください。
  221. 手嶋あさみ

    ○最高裁判所長官代理者(手嶋あさみ君) お答え申し上げます。  平成三十年一月から十二月までの一年間の成年後見関係事件、すなわち、後見開始、保佐開始、補助開始及び任意後見監督人選任事件を含む成年後見関係事件の申立て件数は、全国で合計三万六千五百四十九件となっておりまして、対前年比で申しますと約二・三%の増加となっております。  また、平成三十年十二月末日時点における成年後見制度の利用者数につきましては、全国で合計二十一万八千百四十二人となっておりまして、こちらも対前年比で申しますと約三・七%の増加となってございます。
  222. 石井苗子

    ○石井苗子君 今の説明でもお分かりになると思いますけど、非常にややこしいんですね、これ。申立てというのが一体何なのかというのも一般的に余り知られていないと思うんですが、全体で五年の推移を見ますと一万件以上増加しているということなんですが、これ、七百万人の認知症の人口の中で一万件以上増加というのは非常に少ないと思うんです。  厚労省にお伺いしますが、今七百万人診断されている認知症の患者さんですが、今後の推移という、どのように推移していくかという、このデータ、お持ちでしょうか。
  223. 八神敦雄

    ○政府参考人(八神敦雄君) お答え申し上げます。  私どもで承知をしている数字、まず認知症の方の数についてでございます。二〇一一年度から二〇一二年度に行った研究事業によりますと、二〇一二年において約四百六十二万人でございました。それがその後どうなるかということで、二〇一四年度、平成二十六年度に行った研究事業によると、二〇二五年、令和でいいますと令和七年に約七百万人になるというふうに、私どもの方で持っている数字ではそのような推計でございます。
  224. 石井苗子

    ○石井苗子君 推移を聞いたので、増加率というのが分かりますか。
  225. 八神敦雄

    ○政府参考人(八神敦雄君) 恐れ入ります。増加率、毎年何%というような形では私ども把握しておりませんが、今申し上げた数字を機械的に計算しますと、二〇一二年四百六十二万人が二〇二五年で七百万人ですから、十三年で一・五倍ぐらいの数字になるということでございます。
  226. 石井苗子

    ○石井苗子君 推移というデータというのは余りはっきり出ていないんですね、統計的に、大体ということで。高齢化に伴って認知症が増加していくということだけなんですが、治療はなかなか難しいとなりますと、後見人制度を利用される方が多くなるはずなんです。  この後見開始というものの六三%以上が認知症が原因だということなんですが、それにしては利用者が少ないんですよ。これ、認知症患者数に比べて利用者が少ない理由というのがあると思うんですが、法務大臣にお伺いします。
  227. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。  認知症高齢者の増加などが見込まれる中で、これらの方々の権利を擁護する成年後見制度の利用の必要性は今後も高まっていくものと考えられます。しかしながら、残念ながら、委員御指摘のとおり、成年後見制度の利用者は、現状では認知症高齢者数と比較して少ないものと認識しております。  成年後見制度の利用者が少ない背景には様々な理由が考えられると思いますが、例えば、成年後見制度自体を御存じない方々がおられるであるとか、その理由について、身近な地域で相談することができる体制が十分に整っておらず、利用をちゅうちょされる方々がいることなどがあるというのは残念ながら指摘されているところでございまして、そうしたことに対してしっかりと対応しなければならないと考えているところでございます。
  228. 石井苗子

    ○石井苗子君 その点について質問させていただきます。周知徹底、広報というのはどのようなものをやっていらっしゃいますか。
  229. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) まず、法務省におきましては、成年後見制度を分かりやすく説明したポスター、パンフレットの作成やインターネット上での広報を通じて、成年後見制度について国民に対する周知を行っているところでございます。  今後も、更なる周知の活動の在り方あるかどうかも検討しながら、国民に対する周知に努めてまいりたいと考えております。
  230. 石井苗子

    ○石井苗子君 これをちょっと見ますと、非常に分かりにくいんですね。つまり、後見人とは何で、制度はどういうもので、後見人は資格を持った人がやるのか、資格がなくてもできるのか、持っている人に頼むと費用はどのくらい掛かって、どのくらいで裁判所に先ほど言った申立てというのをするのかといったような広報の周知徹底はされておりません。  もう一つ問題があります。そのパンフレットやインターネットのホームページによる広報を手にする人というのは、相当困っていないと手にするとか見てみようかというふうにならない。つまり、うちの中で何とかしようかと思うわけなんですが、先ほど私が言ったもう一つの問題というのは、これ、不正というものがありまして、こちらの方が皆さんの方の耳に入ってきてしまうわけですね。  平成三十年度の成年後見人不正報告件数二百五十件、ところが、被害総額が十一億三千万円となっているんですね。被害総額十一億三千万で、単純に割り算しますと、一件につき四百五十三万円不正していると。一件につき四百五十三万円を不正にしている。これを見て、資格のある人がこんなことをしているのかと思う人もいるだろうし、資格がない人がこういう不正を起こしているんだろうかと、非常に悩むわけですよ、分からないと。  一人担当して四百五十二万円着服しているということになりますが、成年後見人の不正というのはどのような不正が多いのか、内訳を教えていただけますか。
  231. 手嶋あさみ

    ○最高裁判所長官代理者(手嶋あさみ君) お答え申し上げます。  委員御指摘の数値、平成三十年についての数値、今御指摘のとおりでございますが、この数値は、各家裁が各年ごとに対応した不正事例、すなわち後見人等が自己又は第三者の利益のために本人の財産を不当に費消した事例を集計したものでございます。  本人の財産の着服行為などがこれに当たりますところ、その対応の詳細な内訳までは把握しておりませんが、最高裁判所が報告を受けた不正件数、被害総額のいずれにつきましても、親族などの専門的知見を有しない後見人による不正が全体の九割以上を占めておりまして、その原因としましては、後見人としての責任や義務に関する理解不足ですとか知識不足といった点があるのではないかというふうに考えているところでございます。
  232. 石井苗子

    ○石井苗子君 それ、そういうことをちゃんと広報に載せないと、安心して後見人を付けた方がいいんですよということにならないわけですよね。専門で資格のある人がこんな不正をしているの、単純に割り算したら四百五十二万円も一件につき着服しているんですかというふうに思われてはならないわけでございます。  被害総額十一億三千万円ということですけれども、この不正行為の防止のためにはどんな対策をしているのかということをちょっとお伺いしたいんですが、御説明していただきます。
  233. 手嶋あさみ

    ○最高裁判所長官代理者(手嶋あさみ君) お答え申し上げます。  先ほど御説明いたしましたとおり、不正の原因としましては、後見人としての責任、義務に関する理解不足、知識不足といった点があるのではないかと考えておりますところでございまして、したがいまして、家庭裁判所においては、後見人に選任された親族の方などに対しまして、最高裁判所において作成をいたしましたDVDですとかパンフレットなどを用いて、後見人の役割等について御理解いただけるように説明するなどといった取組を進めており、親族後見人等による適正な事務が確保されるように努めているものと承知しております。  また、家庭裁判所におきましては、その事案で予想される後見事務の内容などに応じまして弁護士や司法書士などの専門職を後見人や後見監督人に選任したり、それから、御本人の金銭財産のうち通常は使用しない部分を信託銀行等に信託し、その払戻し等については家庭裁判所の発行する指示書を必要とするという後見制度支援信託ですとか、これと同様の機能を有します後見制度支援預貯金という仕組みを活用したりするなどして不正の防止に努めているものと承知しております。
  234. 石井苗子

    ○石井苗子君 今出てきたこの信託制度なんですけど、これもまた一般の方にはなじみがなくて分かりにくいんですけれども、定期預金等をふだん使わない信託銀行に預けるというこういうやり方なんですが、これは裁判所からの指示書がない限り後見人が引き出せないようにするというこういう制度なんですが、この後見制度の支援信託の利用というこの基準ですけれども、家庭裁判所の中の基準、どこで誰がどんなような基準を定めているのか、教えてください。
  235. 手嶋あさみ

    ○最高裁判所長官代理者(手嶋あさみ君) お答え申し上げます。  後見制度支援信託の利用を勧めるか否かという点につきましては、個別の事案において当該事案における諸事情を勘案した上で各裁判官が判断すべき事項でございまして、何らかの基準があるというわけではございません。  後見制度支援信託の活用は有効な不正防止策の一つでありますことから、一般論としましては、本人の財産状況ですとか後見人の財産管理に関する専門的知識の有無、それから各金融機関が提供しております信託商品におけます最低受託額、それから金融機関に支払うべき信託報酬の額などの諸事情を勘案いたしまして、不正防止の必要性が高く、後見制度支援信託の利用に適していると考えられる事案について、その利用を促しているというふうに承知しております。
  236. 石井苗子

    ○石井苗子君 今御説明があったように、裁判官が判断するんですよね。これ、一般の方々にしてみれば、自分の認知症にかかった親族でも、裁判官が判断して、それを信託銀行に預けて、専門家が預けて引き出しにくくするというような手続を取らなきゃならないということで、非常にこれ敷居が高いんですね、使い勝手が悪いということなんですけれども。  後見制度支援信託というのには専門職後見人という方がいらっしゃるということなんですね。こういう情報もよく分かっていらっしゃる方が少ない、なじみが少ないと思うんですが、一体、この専門職後見人の方にお願いすると報酬はどのくらい払わなきゃいけないのかと、こういうのも気になるところなんですが、いかがでしょうか。
  237. 手嶋あさみ

    ○最高裁判所長官代理者(手嶋あさみ君) お答え申し上げます。  後見制度支援信託を利用する場合の専門職後見人への報酬額につきましても、個別の事案において当該事案における諸事情を勘案いたしました上で各裁判官が判断すべき事項ということになってございますので、最高裁判所では報酬額についてのデータというのは特段保有していないところでございます。
  238. 石井苗子

    ○石井苗子君 ということなんですが、実は、専門職後見人への報酬は信託銀行で行う契約の業務ということで二十万円と、これ相場なんだそうです。だけど、裁判官が個別のという先ほどの御返答で、ないことになっているんですけど、相場二十万円という、これが高くて制度を利用しにくいという意見がございます。  これ低く抑えることというのはできないものでしょうか、お伺いいたします。
  239. 手嶋あさみ

    ○最高裁判所長官代理者(手嶋あさみ君) 成年後見制度の利用者の方々から、後見人の報酬が後見事務の内容に見合わず高額な事案があるという御意見があることは承知をしているところでございます。  後見人の報酬は、個別の事案におきまして当該事案での諸事情を勘案した上で各裁判官が判断すべき事項ということになりますので、最高裁判所から何らかの基準や運用指針を示し、これに沿った一律の運用がされるという性質のものではございません。  もっとも、後見人の報酬の在り方につきましては、本人の利益保護のためにどなたを後見人に選任し、その方にどのような役割を期待し、それをどう評価して報酬を付与するのかという後見人の選任の在り方とも密接に関連をする重要な事項であるというふうに考えております。  そこで、最高裁判所といたしましては、成年後見制度の重要な担い手である弁護士、司法書士及び社会福祉士が所属する各専門職団体と基本計画を踏まえた後見人の選任及び報酬の在り方につきまして議論を行い、これを踏まえて各家庭裁判所での今後の検討のたたき台とするための資料を作成いたしまして、各専門職団体からの意見書と併せて本年一月に各家庭裁判所に情報提供をいたしたところでございます。  今後、各家庭裁判所におきまして、御指摘のような利用者からの御意見があることや、最高裁判所と専門職団体との議論の状況等も踏まえまして、後見事務の内容に応じた報酬の在り方について更に検討が行われるものと承知をしております。  最高裁判所としましても、今後、引き続き、必要な情報提供を行うなどしまして、各家庭裁判所での検討を支援し、利用者がメリットを実感できる制度運用とすべく努力してまいりたいというふうに考えております。
  240. 石井苗子

    ○石井苗子君 専門職ですから、そんなに安くやるわけにはいかないんだというお答えを前にレクでいただきましたけれども、裁判官が決める、専門的知見をもって働いてもらうために余り安くはできないんだということなんですが、この裁判官が決めるというところが非常に我々一般の人間にしましては、制度を利用する側としては不思議な感じがする、ちゅうちょしてしまうということも避けられないと思います。裁判官の独立性という法則に基づいてやっていらっしゃるのはよく分かるんですが、身近な問題であるにもかかわらず、なじみにくいということで、これからは報酬の目安というのもまた示していく必要性があると私は思いました。  成年後見人制度利用促進基本計画というのがございまして、新たな検討をしていくと書かれておりますが、後見制度支援信託が利用しにくいからこういう検討を出してくると思ったんですが、一体これ、どこが不便だとお考えなのか、御質問、法務大臣、お答えください。
  241. 山下貴司

    ○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。  先ほどの後見制度支援信託に関しましては、日常的な生活に使用しない財産を信託銀行等に預け、その引き出しには家庭裁判所の発行する指示書を必要とするということでございまして、不正防止という観点からはこれは有効ではありますけれども、この後見制度支援信託については一部の金融機関の一部の店舗でしか取り扱っていないということがございます。そうしたことから、何か相談したいときに不安であることや、これまで取引のなかった金融機関と取引を始めるのに抵抗感があることなどが指摘されております。  そうした問題点、様々指摘されているところでございまして、そういったところを踏まえて、成年後見制度利用促進基本計画において、後見制度支援信託に並立、代替する新たな方策を検討することとされているところでございます。これは法務省においても、金融関係団体や各金融機関による自主的な勉強会であります成年後見における預貯金管理に関する勉強会に参加しておりまして、その検討に協力していたところでございます。  そうした中で、この勉強会において、成年後見における預貯金管理に関する勉強会報告書が取りまとめられたものと承知しております。この報告書では、この後見制度支援信託に並立、代替するものとして、金融機関にとって導入が比較的容易と考えられる預貯金に関する仕組みをモデル化して提示した上で、中長期的な課題についても論点の整理がされたというふうに承知しておりまして、今後、その成果を様々な形で応用され、不正事案の発生の防止に役立つことを期待しているところでございます。
  242. 石井苗子

    ○石井苗子君 ありがとうございました。  今のは制度の検討、改革ということで、大変いいことだと思うんですね。  地方に行くと、信託銀行の支店がないという不便さがまずあります。その使い勝手が悪いということになるわけですけれども、まず、なぜ信託銀行でなければいけなかったのかという点については御答弁いただく必要もなくて、下ろしにくいということなんですね。なかなか信託銀行、普通の銀行は預貯金を払い戻してほしいと言われたら断れないんですけれども、信託銀行の場合は、信託財産ということで、元々簡単に引き出せない銀行なので断りやすいと。最初にこの不正を防止するためにどうしようかといったときに信託銀行が手を挙げてきたという過去の歴史があるわけなんですが。  いかにややこしくて身近な問題であって、先ほどの総人口と認知症ということと、これからその後見人制度というのをどう浸透させていくかということが問題になってくると思うんですが、一般的な我々の身近なものであるにもかかわらず非常にややこしくて複雑だと。  次に御質問するのは厚生労働省なんですが、こういったことをどうしていくかということで、権利擁護支援の地域連携ネットワークというのがあるそうでございますが、これはどんなネットワークでしょうか。
  243. 八神敦雄

    ○政府参考人(八神敦雄君) お答え申し上げます。  権利擁護支援の地域連携ネットワークといいますのは、平成二十九年三月に閣議決定をされました成年後見制度利用促進基本計画に掲げられたもので、全国どの地域においても必要な人が成年後見制度を利用できるような地域体制というものを指してございます。  具体的な体制ということで申しますと、まず、後見人が本人に身近な親族、福祉、医療、地域等の関係者と一緒になって日常的に本人を見守り、本人の意思や状況等を継続的に把握するチームというものを構築をするとともに、こうしたチームを支援するために、福祉、医療、地域、金融等の関係機関に加え、家庭裁判所や法律専門職団体といった司法との連携体制を強化するための合議体を設置すると。さらに、専門職による専門的助言等の支援の確保、合議体の事務局など、地域連携ネットワークのコーディネートを担う中核的な機関としていわゆる中核機関の設置といったものが求められるものでございます。  この機能でございますが、成年後見制度等の広報や相談機能、後見人となるにふさわしい人を推薦するなどのマッチング機能、後見人に対する支援機能、こういったことが挙げられているところでございます。
  244. 石井苗子

    ○石井苗子君 ありがとうございます。  昨年十月一日のデータによりますと、対象となる一千七百四十一自治体のうち、この中核コーディネーター、中核機関ですね、これは七十九しかまだできていないと。権利擁護センターが四百三十一ということなんですが、まだまだ全然足りない。  私は医療関係で地域包括ケアシステムというのを今一生懸命やろうとしているんですけれども、医療の分野ではなかなか手が届かないところがあるんですけれども、この地域連携ネットワークというのはこの地域包括ケアシステムとネットワーク組んでいらっしゃるかどうかと。このネットワークを組んだときに、今度、先ほど来私が申し上げておりますように、不正の防止ということに何か役に立っていけるんでしょうか。期待を持てますでしょうか。御説明をお願いします。
  245. 八神敦雄

    ○政府参考人(八神敦雄君) お答え申し上げます。  まず、地域包括ケアシステムと地域連携ネットワークということでございますが、地域包括ケアシステム、住まい、医療、介護、予防、生活支援といったものが一体的に提供されるシステムということで、こうしたシステムの構築を目指しておるところでございます。  一方、高齢化が進むと、先ほど来の認知症によりいろんな介護サービスが必要でも契約ができないといったケース、虐待等のケース、こういうのがございますので、そういう意味では、新たに司法との連携を含めたネットワークの構築が求められているというところでございます。  この二つでございますが、新たに地域連携ネットワークというものをそのためにつくるという必要がなく、例えば地域包括ケアシステムができているところにこの司法との連携を加えていくといったことも想定をされますし、実際にそういうやり方をしているところもあるというふうに承知をしてございます。  それで、不正予防、不正防止といったこととの関係で申しますと、地域連携ネットワーク自体は直接に、不正防止を直接の目的としておるものというわけではございませんが、効果として不正行為の防止に資する面があると考えてございます。具体的に申しますと、先ほども御紹介がありましたが、不正事案には、親族後見人等の理解不足、知識不足から生じるケースも少なくないというふうに承知をしてございます。  地域連携ネットワーク、チームでの見守り体制といったものが整備をされますれば、親族後見人等が孤立することなく日常的に相談を受けられるという体制が整備され、不正の発生が未然に防がれる効果も期待をされますし、仮に親族後見人等が経済的な虐待、横領等の不正行為に及んだという場合であっても、兆候を早期に把握するといったことが可能になると考えてございます。その時点で、家裁、家庭裁判所等と連携をして適切な対応を取り、被害を最小限に食い止めるということも期待ができるものと考えてございます。
  246. 石井苗子

    ○石井苗子君 質問は終わりますけれども、この地域連携ネットワークというのは二十九年の三月にできたばかりなんですね。まだ地域の利用としては完成したものにはなっていないんですが、是非これからの人口動態の変化に基づいて地域の連携を強めていっていただきたいと思います。よろしくお願いします。  質問を終わります。ありがとうございました。
  247. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  大臣も、また委員会の皆さんも大変お疲れさまでございます。  昨日、後半戦の投票日を迎えました今度の一斉地方選挙でも、被災地で多くの被災者の皆さんが生活再建に懸命な努力をされながら、やっぱり大きな困難にぶつかっているということを皆さんお感じになられたんではないかと思います。これまでの枠を超えて、そうした被災者の皆さんの要求に本当に応えて実現をしていくという政治の責任が問われているのではないかと私は思うんですが。  その下で、資料をお配りいたしましたが、昨年七月の西日本豪雨から十か月がたとうとしています。その中で、まず、皆さんよく御存じかと思いますけれども、倉敷市の真備の状況についてお尋ねをしたいと思います。  一枚目の資料は国土地理院の浸水推定段彩図ですけれども、これハザードマップとほぼ一致すると。浸水深が一番深いところで五・八メートルで、ほとんどのおうちが二階まで水没をいたしました。つまり、ハザードマップで予見をしていたのにその被害が防げなかったという痛恨の教訓を私たち学ばなきゃいけないわけですね。  資料を一枚飛ばしまして、三枚目は岡山県に作っていただいた資料ですけれども、真ん中に黒く写っているのが氾濫した小田川です。その支川として、県管理の河川が破堤もし、氾濫もしたわけですが、その下で五十一名亡くなられた方の御自宅の位置をこの黒丸で示しているわけですね。ほぼ九割の方が六十五歳以上の高齢者でした。二階建てのおうちだったのに、一階で溺死、水死をされたという方々がたくさんいらっしゃいました。せめて二階や屋根へ避難の支援ができていればと、そもそも堤防が決壊をしなければと、これは本当に痛恨の思いがするのですが。  昨年十一月に災害対策特別委員会で、これは山本大臣に、住民に開かれた科学的な検証、縦割りを排した流域全体の総合的な検証が必要ではないかと、そうでなければ住民が安心して元の生活に戻ることはできないじゃないかと、住まいを再建するということだってできないじゃないかと問うたわけです。  今日は石井国土交通大臣にお尋ねをしたいと思うんですけれども、配ればよかったんですが、お手元にはありませんが、倉敷市が住まいの再建に関するアンケート調査を行いました。大臣御存じかと思いますけれども、三千三百三十六人の方が回答をしておられていて、持家の方がたくさんいらっしゃるんですね。その多くの方が、自宅を建て替えて住みたい、自宅を修繕して住みたいと、つまり真備に戻りたいというふうにおっしゃっているんだけれども、一方で、堤防の強化、小田川の付け替えなどの進み具合というのが住まいの再建に向けた課題だと答えた方が二千百二十七人もいらっしゃるんですね。  ここにも私たち政治の責任ということが示されていると思うんですが、この災害の検証、それから今後どうするかについて、国交大臣、どんな御認識でしょうか。
  248. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 今回の岡山、昨年の七月豪雨の岡山県真備町の被災につきましては、本川の高梁川の水位が上昇して、それが支川の小田川に影響して、いわゆるバックウオーター現象と言われる現象によりまして小田川が破堤をしてこれだけの大きな被害が生じたというふうに認識をしてございます。  この状況を踏まえまして、昨年の年末に政府で策定をいたしました防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策におきましては、同様の被害を防ぐために、全国の河川の点検をいたしまして、同様の被害を防ぐような対策を今後講じていく予定でございます。
  249. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 その緊急三か年対策も背景にしながらというんでしょうか、資料の四枚目に、高梁川水系大規模氾濫時の減災対策協議会、これを拡大再編するという取組が今行われておりまして、その政府資料の中から趣旨の部分をお配りをいたしました。  この減災対策協議会の拡大再編というのはどういう趣旨なのか。元々、今大臣お話がありましたけれども、高梁川本川が急激に増水して小田川のバックウオーターを生んだと。その大きな主因として、上流域に十四、ダムがあるんですけれども、このうち、中国電力が管理する中国地方最大の新成羽川ダム、あるいは岡山県が管理する河本ダムなどの異常放流、これが高梁川本川の急激な増水につながった、そのことによって逃げ遅れるという事態が起こったんではないか。加えて、大きなおうちが壊される、流失させられるなどの被害も広がったのではないかという問題意識の下に、例えば総社の市長さん始め流域の自治体の首長さんたちが、このダム管理に関する協議会、これつくるべきだと求めていたんですね。私、それに応えるものにこの拡大再編をしていかなきゃいけないと思うんですが、国交大臣、いかがでしょう。
  250. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 従来も、例えばこの減災対策協議会等で議論しながらいわゆる水害タイムラインの作成等を進めていたと思いますけれども、昨年の被害の状況を踏まえまして、ダムの放流状況など様々な情報を関係機関が迅速に共有し、適切な住民避難につなげるような、そういった新たなタイムラインの作成にも着手をしていると承知をしております。  そういった今後のこの高梁川水系のハード、ソフト対策を組み合わせた防災・減災対策を協議するという趣旨で新たに拡大再編をされたものというふうに承知をしております。
  251. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 この減災対策協議会の拡大再編の趣旨というのはとても重いものがあるんじゃないかと私は思って大臣にわざわざ御答弁をいただいているんですけれども、ちょっとはっきりしないんですが。  これ、大臣、あれですよね、ダム管理者、つまり中国電力、県営ダムについてはもちろん岡山県ですけれども、中国電力をこの新たな構成機関として加え、本協議会を拡大再編するということになったと、この趣旨そのものにそう書いてありますが、これは、発電ダムである新成羽川ダム、これも河川法に基づいて国が権限をお持ちなわけですが、この防災・減災という観点でしっかりとコントロールしていかなきゃいけないという問題意識に基づいているものであるはずなんですね。  加えて、その協議会の議事録などにも出てきますけれども、これまで、確かに減災対策協議会というのはこれまでもほかの川でも置かれていました。けれども、それは国直轄管理の部分や県管理の部分、そういうのが別々に行われてきたのであって、高梁川の水系全体を、県管理も国直轄部分もそれからダムの管理者も、これ全部一緒に集まって取り組むというのは我が国で初めてのことなんじゃありませんか。
  252. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。  昨年の七月豪雨により甚大な被害を受けました高梁川流域におきましては、委員御指摘のような問題意識もございまして、新たに発電用ダムである新成羽川ダムなどの利水ダムの管理者も参画をいたしまして、高梁川水系の大規模氾濫時の減災対策協議会を昨年十二月に開催をしておりまして、その中でダムの操作方法について議論しております。御指摘のように、これは日本で、我が国では初めての試みだというふうに認識をしております。  また、中国電力株式会社におきましても、学識経験者や河川管理者等から成ります技術検討会を本年一月に設置をしておりまして、利水ダムでございますのでダム構造上の制約等はございますけれども、そういったものを踏まえて、本来治水機能を持たない発電用の新成羽川ダムにおけます治水を目的とした事前放流等の実施可能性の検討を行っているところでございます。  今後、その検討結果を減災対策協議会でも議論をした上で、事前放流が実施可能な場合には本年梅雨時期から実行に移してまいりたいというふうに聞いております。
  253. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 今局長から御答弁あったように、極めて重要な、しかも初めての取組なんですね。これを被災者の立場に立って流域全体を総合的に検証して、今御答弁の中にあった事前放流、あるいは避難に結び付くタイムラインというものに結び付けていく、必要なハードの河川整備はもちろん進めていくということが私、とても大事だと思うんですね。  そこで、もう一度その拡大再編の趣旨、御覧いただけたらと思うんですが、なぜこういう初めての取組をするのかと。「高梁川水系では、この豪雨災害において、それぞれの地域における災害時の降雨や河川の水位、ダムの放流状況、避難指示等の防災情報の提供の仕方やタイミング、これまで公表しているハザードマップなどが、住民の的確かつ迅速な避難行動や社会経済被害の最小化、公共交通機関の運行見合わせや道路の交通規制などに結びついていたのかなど「地域の安全・安心な暮らしを守る」うえで、新たな課題が明らかとなりました。」とあるわけですね。  これ、つまり、今読み上げたような要素が結び付いていなかったということをしっかり自覚して、その総括の上に立って、徹底した検証の上で対策を立てていかなきゃいけないという趣旨だと思うんです。  次のページに、資料のページに、今局長から御答弁のあったタイムラインについてどんな考え方で取り組むのかというのが右下の方にあります。多機関連携型のタイムラインを検討し運用していくという方向なんですけれども、その上に趣旨があります。「河川の上・下流や本・支川間では、ダムの放流状況や流域に降る降雨の状況により、河川水位の上昇・下降に時間差が生じる」。  いや、これそのとおりですけれども、これ今回の西日本豪雨を経験をしなくても、そんなこと当たり前じゃないかと私は思うんですが、局長、いかがですか。
  254. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。  今回の豪雨被害を受けまして様々検証を実施をしておりますけれども、その中で、例えば流域の自治体の皆様方からは、ダムの放流量は、これは操作ルールに基づきまして情報は流れていたわけなんですけれども、ダムの放流量だけでは、それが河川の水位にどのような影響を及ぼすのかといったことに十分リアルに認識を持つことがなかなか難しい面があるといったような、こういった御指摘がございまして、そういったことを踏まえて、今回、ダムの管理者なども含めた形で、こういったタイムライン、事前の防災行動計画のようなものをしっかりと作っていく必要があるというふうな認識を持ったということでございます。
  255. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 あたかも、関係自治体とかあるいはダム管理者とか、あるいは今回、報道機関だとか交通事業者もこの検討会に参画をしていただいているわけなんですが、そうした関係機関の側が理解が不十分であるかのような表現に今聞こえるんですよね。果たして本当にそうなのかと。高梁川そのものを、あるいは小田川を管理する責任を持っている国がどんな認識を持っていたのかが徹底して問われなきゃいけないと思うんですよ。  先ほど来局長も御答弁になっている新成羽川ダムあるいは河本ダムの異常放流は、昨年七月の六日の夕方から急激に行われるようになりました。経過でちょっと皆さん思い起こしていただくと、気象庁が、これは大変な豪雨になると、これ災害が起こるということで警鐘を乱打したのが七月五日なんですね。その翌日、七月の六日の十六時頃から線状降水帯がこの高梁川流域にずっと掛かって、ここから急激に、ダムの流入量とそれから放流量が急激に増えていくわけですよ。  この新成羽川ダムのグラフを見ますと、十六時頃から流入量が急増して、その後、十九時には高梁川本川に合流する地点で危険氾濫水位を超えて、二十時頃には毎秒千二百トンを超えるという放流になる。二十二時半には毎秒二千トンを超える放流になる。新成羽川ダムは、最大放流量にその夜中二十二時半頃に達して、それから翌日のお昼頃までずっとそれだけ放流し続けるんですね。  この新成羽川ダムの異常放流といいますか、ただし書操作、これを国交省が知ったのはいつかと私、十一月の委員会で問いました。それまでずっと御答弁にならなかったんだけれども、初めて十七時〇二分のことですと答弁をされたんです。  私、今度の質問に当たって、更に驚いたのは、小田川の管理の問題として委員会に資料が配られているんですが、河川事務所が最初に自治体に対するホットラインを発したのは二十一時三十八分なんですね。それも、小田川に、矢掛というところに水位観測所がありますが、ここの水位が避難判断水位になった、避難判断水位を超えて初めて自治体に避難判断水位を超えたよという連絡をしたんじゃありませんか。十七時二分には上流で異常放流が始まっているということを知りながら、二十一時三十八分、つまり四時間三十六分経過しているんですが、その間何にもやっていないんじゃありませんか。
  256. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。  新成羽川ダムの放流量が増加する旨につきましては、ダムの操作規程に基づきまして関係機関に通知がされておりまして、御指摘のとおり、中国地方整備局の岡山河川国道事務所には七月六日の十七時〇二分にこの通知が参っております。  通知を受けました岡山河川事務所におきましては、国が管理する高梁川、それから御指摘の小田川に設置をされた水位観測所の水位の上昇を注視をしておりまして、それを踏まえて、水防法に基づき関係自治体への洪水予報の通知等を行っておりまして、それと併せまして、必要に応じてホットラインによって情報伝達を行ったところでございまして、二十一時三十八分にこの小田川の上流の矢掛の観測所の水位が避難判断水位を超過したことをもってホットラインでこの旨を連絡をしたところでございます。
  257. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 いや、つまり、私が言っているとおりじゃないですか。十七時二分に上流のダムが異常放流を始めたと、そういう操作になる。しかも、気象状況を見れば、線状降水帯がそんなに簡単に動かないというのは分かっているわけじゃないですか。その下で、もしそれがずっと続いたら、その異常な降雨が続いたら、この数時間後には小田川との合流地点に急激な増水が起こると。そうすると、小田川そのものも大変な降水量、降っているわけですから、流域には。そうすると、昭和四十七年災害を始めとして過去繰り返し経験してきたバックウオーターが起こるというのをこれ想定するのが河川管理者の責任じゃありませんか。  であれば、もしそうなら、十七時二分にそうした事態が上流ダムで起こっているということが分かった時点で、例えば倉敷市に対して、これ深刻な事態になり得ると、もしかしたら小田川も破堤するかもしれない、県管理の今回破堤した高馬川や末政川はそうなるかもしれない、だから早く避難をさせなきゃいけないと、そういう連絡をする、情報を共有するというのは、ここは大臣、当然じゃありませんか。
  258. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 今局長が答弁いたしましたとおり、七月の六日十七時二分に岡山河川国道事務所がダムの放流量が増加する旨の通知を受けています。通知を受けた岡山河川事務所では水防法に基づき関係自治体へ洪水予報の通知等を行っておるわけでありますが、その点が、今委員も御指摘がありましたけれども、水位が上がる直前だったのではないかという御指摘もあります。そういったことも踏まえまして、よく検証してしっかりと改善をしていきたいというふうに考えております。
  259. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 よく検証すると。もちろんですよ。去年の七月に現実に起こってしまった、現実に真備では五十一名の方が、それから、高梁川流域ですね、上流の新見から高梁市や総社市、そして倉敷、大きな被害が出ていますから、現実に起こってしまった被害ですから、それは取り返しが付かないですよね。そこから私たちが徹底してその要因を検証して絶対にこんなことが起こらないようにすると。高梁川流域はもちろんですよ。この高梁川流域での減災対策協議会の拡大というのは初めての取組だから、ここに学んで全国の河川の徹底した検証と安全の対策を行わなければ私ならないと思うんですよ。  大臣、確認ということになりますが、つまり大臣がおっしゃった検証していかなきゃいけないというポイントは、上下流や本支川間で、ダムの放流状況や流域に係る降雨の状況によって、河川の水位の上昇、下降に時間差が生じる、だから、目の前では水位がまだ低いと思っていても何時間後にはここは大きな急激な増水する可能性があると、やっぱりそういうことを想定して関係自治体を含めて避難行動につなげなきゃいけない、そういうシミュレーションをちゃんと河川管理者がやらなきゃいけない、ダム管理者なんかにはそれに協力してもらわなきゃいけないということなんじゃありませんか。
  260. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。  昨年の水害を踏まえまして、有識者の方々の検討委員会をつくりまして、そこで様々な検討を進めております。その中で、情報の出し方についても更に改善をする余地がある、必要であろうということをおっしゃっていただいておりますので、そういったことを踏まえまして、しっかりと情報の伝達の在り方、あるいはその情報の意味を事前から自治体、流域の皆様に知っていただく努力ということをしっかりとしてまいりたいと思います。  また、観測の精度を上げるということも必要だということで、例えば小田川、真備町におきましては、発災直後でございますけれども、洪水時に特化した簡易型の、危機管理型の水位計と申しておりますけれども、これを設置をいたしまして、そういったものを地元含めて情報共有をする体制を取っております。  こういった取組を全国に広めてまいりたいというふうに考えております。
  261. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 今日は、大臣も局長もそうした御答弁ぶりしかできないのかもしれませんけれども、先ほどの三枚目の資料、県の提出いただいた資料をもう一回御覧いただきたいと思いますが、この小田川の、一番高梁川合流点近くに合流する末政川という川の左岸が決壊して、十二か所で十五人の方が亡くなりましたけれども、これ、七月七日の朝七時頃の話なんですよ。つまり、五日の気象庁の警鐘、あるいは六日の夕方にダムの異常放流を河川管理者が知ったとき、そのときに避難が発せられていれば、この方々は亡くならなくて済んだでしょう。そこに痛恨の思いを持ってしっかりと対策を取っていただきたいと思います。  七枚目の資料に、これ私が発災後に小田川の左岸堤防が破堤した地点から小田川の中を撮ったものです。これ御覧のとおり、ジャングルになっているわけですよね。小田川に架かっている橋よりも高い樹木があって、これ平成二十九年の河川整備計画には樹林帯と書かれていて、こうした樹林化が流下を妨げるというふうに書いてある。  ところが、これ災害が起こるまでこのままだったわけですよ。この後に言わば慌てて国交省の方で伐採をされました。今きれいになっていますけれども、これが再びジャングルになっていくということになったらとんでもないわけですが、これはどんなふうに取り組むんですか。
  262. 塚原浩一

    ○政府参考人(塚原浩一君) 国が管理する河川におきましては、おおむね五か年の具体的な河川維持管理の内容を定めた維持管理計画等に基づきまして、樹木伐採等を含めた計画的な維持管理に取り組むこととしております。この中で、河川の流下能力について管理目標を設定をいたしまして、定量的に測量等により確認を行いながら、これを維持するよう必要な樹木伐採等を実施しております。  高梁川の維持管理計画におきまして、小田川では当面の管理目標として、河川整備計画を策定いたしました平成二十二年の流下能力を維持することを目標としておりまして、これを踏まえまして、平成二十七年度から五か年で約二十五ヘクタールの樹木を伐採する計画を立てまして、平成二十九年度までに約十五ヘクタールの樹木を伐採しておりました。平成三十年三月時点におきましても、概略的な流下能力評価を行って、この管理目標を満足していることを確認しておりました。  一方で、今回、小田川におきまして災害がございましたので、小田川におきまして災害後緊急的に治水安全度の向上を図るために樹木の伐採を実施をしております。また、伐採した樹木の再繁茂につきましても対策が必要というふうに考えておりまして、これにつきましては、河川内の状況を日常の巡視や定期的な測量等により把握をしながら、河川管理上の支障の有無を勘案した上で適切に対応策を取ってまいりたいというふうに思っております。  また、今般、伐採を実施をいたしました河川敷につきまして、公園やあるいは牧草地などとして地域の皆様に活用していただくということによりまして再繁茂を抑制をしていくと、こういった取組につきまして地元倉敷市等とも連携を図りながら取り組んでまいりたいというふうに考えております。
  263. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 元々ここの河川敷というのは田んぼなどに使われていて、その当時は当然こんな山になったり森になったりはしなかったんですよ。これをグラウンドなどの使用で、言ってみれば住民管理で維持していこうということになるわけで、これ、小田川の教訓を全国の河川にしっかり生かす必要があると思います。  大臣、この河道確保、それから大臣が被災直後地元でお約束もされた、小田川の付け替えを五年以内に完了するんだと、そこに向けて県の管理の支川も五年間の激特事業で集中整備するというふうに聞いていますけれども、事業の途中、これ五年で集中して整備必ずしてもらいたいと思います。  その上で、事業の完成するまでの間はこれ一体どう取り組むか、再度災害防止のためにはどうされますか。
  264. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 本年の二月の八日に、倉敷市、岡山県、国の三者によりまして真備緊急治水対策プロジェクトを策定いたしまして、三月二十五日にはこのプロジェクトの役割分担や実施時期を定めた行動計画を決定いたしました。この中で、小田川合流点の付け替えはもちろんでありますけれども、小田川の掘削、堤防強化、そして末政川、高馬川、真谷川の堤防かさ上げ、堤防強化などを実施することとしておりますが、これらについては順次効果を発現をいたします。  また、昨年八月から、地域の住民が水位状況をリアルタイムで確認できるよう、洪水時の観測に特化をいたしました危機管理型の水位計を小田川とその支川に九か所新たに設置をいたしまして、関係機関への情報提供を開始をしておりまして、今後も様々なソフト対策を実施していくこととしております。  この激特事業が完成するまでの間におきましても、これらソフト対策、ハード対策一体となりまして真備地区の防災・減災対策に取り組んでまいりたいと考えております。
  265. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 そうした取組はされながらですけれども、小田川の付け替え、これ五年間で完了するというふうにおっしゃった、これの進捗にも、住民の皆さんの不安というのは、あるいは疑問というのはこれたくさんあるんですよ。加えて、それが進まない限りは、もちろん土地はあるんだけれども、そこに自宅を再建するというのはこれもう難しいと。やっぱりそれが現実だと思うんですね。  その下で、ちょっと時間が限られてきましたけれども、被災者支援策についてお尋ねしたいと思います。  環境省に公費解体の取組の、各被災自治体がどういうふうに今取り組んでいるかについて資料を作っていただいてお配りをしましたが、残念ながら多くの自治体で申請が一旦打ち切られているんですよね。私は、真備と同じように、迷っていらっしゃる方、そしてこうした支援が必要な方、まだいらっしゃるんじゃないか、置き去りにされているんじゃないかとも思います。  真備のある倉敷市でいいますと、延長はされたけれども六月末ということで期限が一旦限られているわけですが、これ、被災者のニーズがある限り支援を打ち切るべきではないと思いますが、いかがですか。
  266. 松澤裕

    ○政府参考人(松澤裕君) お答え申し上げます。  環境省では、市町村が実施いたします災害廃棄物の収集、運搬及び処分費用について、先生御指摘の公費解体、これも含めまして災害等廃棄物処理事業費補助金による財政支援を行っております。  被災した全壊家屋などの撤去に関しましては、被災市町村の策定した復興計画などを踏まえて、市町村において通常一定の期限を設けているものと承知しております。  家屋の撤去の申請に際して悩んでいる被災者がおられるということも先生おっしゃられましたけれども、市町村から私ども伺っております。一方で、早期の復興を望む声もあるというふうに承知しております。  環境省といたしましては、被災市町村におきまして、被災者の声を聞きながら、そのニーズを聞きながら適切に申請期限を設定してもらう、これは延長も含めてでございますけれども、そういったことも含めまして、現在の補助制度を最大限効果的に活用いたしまして、円滑な災害廃棄物の処理に向けて必要となる応援を実施していきたいと考えております。
  267. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 自治体が被災者の声を本当に受け止めていくことができるように、今環境省も被災者に寄り添ってというお話ありました。是非そうした方向で柔軟に頑張ってもらいたいと思います。  最後、一問。三原市、広島県の三原市が作っていただいた資料をお配りをしています。  これ、自然斜面とか、裏山なんかですね、それから造成団地の擁壁やのり面などが壊れたときに、国交省が今既存で持っている補助策というのは、十メーター以上の崖じゃなきゃ駄目だとか、十戸だとか五戸の被保全家屋がなきゃ駄目だとか、いろいろ厳しいんですよ。  それで、ここにあるように、熊本市なんかでは、事業費から五十万円を控除した額の三分の二、事業費が一千万円を超える場合は六百三十三・三万円までというようなこの補助の事業を独自に組んでいて、それが三次市だったり府中市だったり府中町だったりということであるわけです。  これ、こうした支援がないと自宅の再建ということ、これできないというのが現実で、今の、これまでの枠組みというのはそれはそれとして、その必要があるということ、支援をしようという方向でこれ検討いただきたいと思いますが、これせっかくですから、山本大臣、いかがですか。
  268. 山本順三

    ○国務大臣(山本順三君) お答えをいたします。  住民の生命、財産を守るということは非常に大切でございまして、まずは、自然斜面などの急傾斜地の崩壊等から被害の発生を未然に防ぐための事前防災がまずは重要であるというふうに思っております。  このために、平成三十年七月豪雨を始めとした近年の災害の教訓を踏まえて、昨年十二月に防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策を取りまとめたところでもございます。  この中で、砂防関係施設の整備を始めとして百六十項目の緊急対策に現在集中的に取り組んでいるところでございまして、この三か年緊急対策を効果的に実施するために、これまでの国の支援が行われていなかった事業についてもいろいろ対応していこう、例えば、分野は違いますけれども、公立学校のブロック塀、これをやり替えようとか、あるいはまた老朽化等による農業ハウスについての補強や防風ネット、これも新たにその支援制度を新設しようということで今対応しているところでございます。  このほか、災害復旧事業の実施に当たりましては、これまでも大規模災害において早期に激甚災害の指定見込みの公表を行うなど、適切な制度運用にも努めているところでございます。  今お話しの砂防も含めて、今後とも、その砂防事業等についても、自治体等の課題も踏まえつつ、国土交通省を始めとする関係省庁と連携をして自治体等への支援に適切に取り組んでまいりたいと思っているところでございます。
  269. 仁比聡平

    ○仁比聡平君 これまでの枠を超えた支援がなければ、被災者が現実に置き去りにされるということになります。  今日もう時間がなくなりましたので、通告していた医療費の免除や介護リフォーム、あるいは、仮設住宅の入居期限などのこれ被災者のニーズに応じた延長あるいは柔軟な適用というのはどうしたって必要だと思います。強く求めて、質問を終わります。  ありがとうございました。
  270. 石井みどり

    ○委員長(石井みどり君) 他に御発言もないようですから、法務省、国土交通省、警察庁及び裁判所の決算についての審査はこの程度といたします。  次回は来る五月十三日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後六時七分散会