運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

2019-03-27 第198回国会 参議院 予算委員会 15号 公式Web版

  1. 平成三十一年三月二十七日(水曜日)    午前九時一分開会     ─────────────    委員の異動  三月二十六日     辞任         補欠選任      小川 敏夫君     小西 洋之君      木戸口英司君     徳永 エリ君      倉林 明子君     山添  拓君      田村 智子君     井上 哲士君  三月二十七日     辞任         補欠選任      平木 大作君     河野 義博君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         金子原二郎君     理 事                 石井 準一君                 高橋 克法君                 二之湯武史君                 長谷川 岳君                 山下 雄平君                 蓮   舫君                 森 ゆうこ君                 谷合 正明君                 辰巳孝太郎君     委 員                 青山 繁晴君                 朝日健太郎君                 有村 治子君                 井原  巧君                 宇都 隆史君                 大野 泰正君                 太田 房江君                 こやり隆史君                 滝沢  求君                 中泉 松司君                 中西  哲君                 中野 正志君                 長峯  誠君                 丸川 珠代君                 三木  亨君                 元榮太一郎君                 和田 政宗君                 石橋 通宏君                 小西 洋之君                 杉尾 秀哉君                 青木  愛君                 大島九州男君                 大野 元裕君                 田名部匡代君                 徳永 エリ君                 伊藤 孝江君                 河野 義博君                 熊野 正士君                 平木 大作君                 三浦 信祐君                 浅田  均君                 片山 大介君                 藤巻 健史君                 井上 哲士君                 山添  拓君                薬師寺みちよ君    国務大臣        内閣総理大臣   安倍 晋三君        財務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(金融)        )        麻生 太郎君        総務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(マイナ        ンバー制度))  石田 真敏君        法務大臣     山下 貴司君        外務大臣     河野 太郎君        文部科学大臣        国務大臣     柴山 昌彦君        厚生労働大臣        国務大臣     根本  匠君        農林水産大臣   吉川 貴盛君        経済産業大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣原子力        損害賠償・廃炉        等支援機構))  世耕 弘成君        国土交通大臣        国務大臣     石井 啓一君        環境大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣原子力        防災))     原田 義昭君        防衛大臣     岩屋  毅君        国務大臣        (内閣官房長官) 菅  義偉君        国務大臣        (復興大臣)   渡辺 博道君        国務大臣        (国家公安委員        会委員長)        (内閣府特命担        当大臣(防災)        )        山本 順三君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(経済財        政政策))    茂木 敏充君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(沖縄及        び北方対策、消        費者及び食品安        全、少子化対策        、海洋政策))  宮腰 光寛君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(クール        ジャパン戦略、        知的財産戦略、        科学技術政策、        宇宙政策))   平井 卓也君        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(規制改        革、地方創生、        男女共同参画)        )        片山さつき君        国務大臣     櫻田 義孝君    副大臣        財務副大臣    鈴木 馨祐君    政府特別補佐人        内閣法制局長官  横畠 裕介君    事務局側        常任委員会専門        員        藤井 亮二君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       清水 茂夫君        内閣府男女共同        参画局長     池永 肇恵君        復興庁統括官   末宗 徹郎君        財務省理財局長  可部 哲生君        厚生労働大臣官        房審議官     佐原 康之君        厚生労働省職業        安定局長     土屋 喜久君        厚生労働省子ど        も家庭局長    浜谷 浩樹君        厚生労働省老健        局長       大島 一博君        厚生労働省政策        統括官      藤澤 勝博君        水産庁長官    長谷 成人君        気象庁長官    橋田 俊彦君        防衛大臣官房審        議官       宮崎 祥一君        防衛省整備計画        局長       鈴木 敦夫君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○平成三十一年度一般会計予算内閣提出、衆議  院送付) ○平成三十一年度特別会計予算内閣提出、衆議  院送付) ○平成三十一年度政府関係機関予算内閣提出、  衆議院送付)     ─────────────
  2. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  平成三十一年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。  本日は、締めくくり質疑を六十一分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党・国民の声八分、立憲民主党・民友会・希望の会十一分、国民民主党・新緑風会十三分、公明党十分、日本維新の会・希望の党八分、日本共産党八分、無所属クラブ三分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。     ─────────────
  3. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 平成三十一年度一般会計予算、平成三十一年度特別会計予算、平成三十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、これより締めくくり質疑に入ります。二之湯武史君。
  4. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 自由民主党の二之湯武史と申します。今日は、自民党会派を代表いたしまして、平成三十一年度予算案の締めくくり総括質疑をさせていただきます。  この参議院で三月四日から約三週間議論をしてまいりましたが、これは与党、野党を問わず、政府の姿勢、一点、私もしっかりと指摘させていただきたい部分がございます。  特に、いわゆる統計の問題、これについては、前半は統計のいわゆる不正があったんじゃないかと、こういう問題がずっと議論をされてきて、途中から、実質若しくは名目というような議論もそこに入り組んできて、非常に全体像が見えにくい、理解がなかなか難しい議論になってしまいました。  私は、今日は、その名目、実質についての本系列だとか共通事業所だとか、こういう議論がございましたが、そこについてちょっと議論を整理したいというふうに思います。  まず、根本大臣、統計の委員会の方から、昨年の平成三十年九月二十八日に開催をされている第百二十六統計委員会で、労働者全体の賃金の水準が本系列で、景気の指標としての賃金変化率は共通事業所を重視していくことが重要という見解が示されています。今回も野党の方から、共通事業所の実質賃金を出すべきだというような、ずっとそういう要求があったんですね。  まず、基本的にお聞きしたいのは、共通事業所の実質賃金ってそもそもあるんですか。
  5. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 共通事業所の実質賃金というのはありません。
  6. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 そもそも共通事業所の実質賃金ってないんですね。ないものをずっと出せと言うところで、まず議論がそもそもかみ合っていなかったというふうに私は思っております。  共通事業所の実質賃金が、まあそもそもないんですけれども、もう一個お聞きしたいんですが、共通事業所の実質賃金若しくはその指数を出す手法そのものもあるんですか。
  7. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 実は一番そこが課題で、そういう指標がありません。
  8. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 要は、指標であろうが額面であろうが何でもいいんですけど、要は、共通事業所における実質賃金というものはそもそも存在しない上に、まだその手法すら確立されていないんですよ。  それで、この九月に統計委員会の方……(発言する者あり)いや、それ、もし初めて御理解されたんだとしたら、これ理解していただいてから質問していただきたいと思うんですよ。  で、統計委員会で、賃金水準は本系列だと、そして景気指標としての賃金変化率は共通事業所を重視していけということで検討委員会から方向性が示されて、それに対する今専門的な手法が現在検討されているという、私はそういう理解なんですね。  それの方法論について、この三月をめどにある一定の中間取りまとめを出しますよということについて、私の今のこの認識について間違いありませんでしょうか。
  9. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) その認識どおりです。
  10. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 全然ちょうちん質問でも何でもなくて、事実を申し上げているわけでありまして、要は、ないものを出せというこの議論と、そもそもその共通事業所というものについての賃金の在り方だとか、若しくはその実質化の手法だとか、こういうものを今議論しているというところで、残念ながら意見がかみ合わなかった部分があるなというふうに考えております。  ちなみに、その本系列の方、いわゆる賃金水準全般を見る本系列であるいわゆる毎月勤労統計ですけれども、ここに関しては、基本的にはこれは数値は名目ですよね、大臣。
  11. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 本系列というのは、全体の労働者の、雇用者の全体の賃金水準を表す指標で、これは名目も、しかも実質化も出している、それはきちんと時系列で比較できますから、名目と実質、これを双方示しております。全ての事業者の平均、賃金水準を代表する指標であります。
  12. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 ということは、本系列の方も実質化があるということであれば、この今回の検討委員会で示されているように、水準は本系列だと、変化率は共通事業所だという中において、恐らく専門家の方でも、この変化率も本系列でいいんじゃないかという議論すらあるというふうに思うんですけれども、これについてはいかがですか。
  13. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 当然、本系列でも前年同月比というのは出していますから、変化率も出しています。  共通事業所の変化率を見るというのは、共通事業所は去年と今年サンプル数を部分的に入れ替えましたから、去年と今年、もう共通の事業所があるから、それはそこに勤めている方の実感は共通事業所で、その景気用の指標として、景気を判断する、判断の指標としては月々のそこに勤めている方が例えば実感する指標として名目の賃金、賃金変化率、これを出しております。そういう役割分担であります。
  14. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 なので、全体的な賃金の水準は本系列、そして、ある参考指標として実感にかなり近いベースでの変化率を共通事業所で見ていこうと、こういうことについて、これから特に共通事業所の方の実質化に関する統計学的手法ですね、これについてしっかりと検討していただいて、この経済政策の議論に資する、そういう指標になるように頑張っていただきたいと。  そして、その不正問題に関しては、これはまた全然別の議論ですから、今日は私は、要は共通事業所の実質賃金ってそもそも何なのかということについて今改めて整理をさせていただきました。そもそもそれはないんだということ、そして手法そのものを今検討しているんだということについて是非とも皆様にも御理解いただきたいということで質問させていただきました。  続きまして、与党の議員ではございますが、今回の議論の中で、やはり幼児虐待の問題についても触れさせていただきたいと思います。  私も幼子が三人いる父親でもございますので、ああした報道を聞くたびに本当に心が締め付けられる思いがいたします。  先日の伊藤孝恵先生の質疑の際に、例えば赤ちゃんポストでありますとか、内密出産制度等々のような、現在の法制度の中で十分に位置付けがなされていない、また日本においてはその法制度の議論すらされていない、しかし、まさにその今目の前で命が消え行くものについて、何とかそれを救い得る、そうした制度について、私は、ややその大臣の答弁について、私も子を持つ父親としてやや物足りない気が率直にいたしました。  やはり、我々議員ですから、政治家ですから、役人ではありませんので、制度についての是非とか、またこの制度の在り方がそれについてどうだという現状の認識もそうなんですけれども、まずはやっぱり目の前で消え行く命を救うためにはどうすればいいかと、こういうスタンスで、私は是非ともこの子供の命を守っていただきたい。政治的なリーダーシップを発揮していただくような、そういう前向きな答弁を是非とも私からもお願いをしたいというふうに思うんですが、御答弁をお願いします。
  15. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 子供は社会の宝でありますし、未来だと思います。  妊娠については、誰にも相談できず尊い命が失われるようなことがあってはならないと私も思います。  国として今どういうふうに対応するかというお話ですが、やはり政策を立案するに当たっては、これは一般論ですけど、何が原因か、何が本質的課題か、これをしっかりと見極めて、それに対してどう政策を打ち立てていくか、これが私はどんな政策テーマであっても同じだと思います、ここ、ここら辺が。  専門家の検証によりますと、生後ゼロ日で子供が亡くなった事案、この要因は大半が予期せぬ妊娠なんですね。予期せぬ妊娠に対する対応が実はゼロ日児の死亡を防ぐことにつながる、私はこういう認識であります。  じゃ、このためにどういう政策をやるか。これは、やはり教育や相談体制の整備を進めていく。具体的には、避妊等の正しい知識の普及啓発の徹底などによって予期せぬ妊娠を防ぐ、匿名で相談できる女性健康支援センターというものをつくっていますから、ここで妊娠に悩む女性が安心して相談できる窓口を整備する、こういう政策によって、安心、安全に出産ができて、未来の宝である子供の命が守られ育まれるよう、総力挙げて取り組んでいきたいと思っております。
  16. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 今の大臣の御答弁は、つまり子供の命を救うためにそうした制度をしっかり議論していくという前向きな答弁だというふうに私は受け止めております。  そして、例えば児相の現場なんかに行っても、これ、もう率直に申し上げると、要は子供を虐待している父親、これは多くはDVも行っております。そして、非常に暴力的なスタンスで、これ、とても丸腰の児相の相談員が、もう本当にその家庭の現場に入っていくとか、そういうことはやっぱり体制的にも非常に難しいと思います。今回の委員会でも議論がありましたが、警察との連携、これは私は不可欠だと思います。  例えば、学校現場におけるいじめだとかそういうことについてもこれは同じですけれども、もうやっぱり暴力に対して丸腰の相談員だとか、その地域の方だとか、学校の先生だとか、それはもうやっぱり限界になりますよ。だから、ここについても、私、是非とも早急にその対策を講じていただきたいというふうに思いますが、そこについても一言お願いを申し上げます。
  17. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 児童虐待への対応においては、何よりも子供の命を守ることを最優先に取り組む、これが必要であります。  必要な場面では、委員おっしゃるように、ちゅうちょなく介入する、そして保護することが必要だと思います。こういう場面では警察との連携、毅然とした対応、今回も警察OBの常駐的な配置や警察署職員の出向を求める、児童相談所に、そして情報共有を進める、こういう政策をしっかりとやっていきたいと思います。  他方、可能であれば親子が再び共に暮らせる環境をつくる、これも私は重要だと思います。例えば、マイ・ツリー・ペアレンツ・プログラムというのがある。これは、少人数で集まっていただいて、お互いの悩みを話し合いながら、そして、保護者自身の心理的な課題に焦点を当てて解決方法を見出すプログラム、こういうものもありますが、この児童虐待への対応においては、毅然とした対応と寄り添った対応、これを場面に応じて、状況を見極めて、専門性を持って的確に対応していくことが必要だと考えます。
  18. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 大臣、ありがとうございます。  それ以外にも、今回の議論では特別支援学級の教育環境の話もございました。もう質問は申し上げませんが、健常者の子供に比べて特別支援の方々の教育環境がもし、もし水準が劣るとすれば、それはあってはならないことであります。それについても、制度上、設置基準等々いろんな話ありましたが、そもそもそういうものではなくて、いろんな知恵を使って同じ水準まで引き上げていくと。  この子供の問題、総理、最後に御決意をお願いして、終わりたいと思います。
  19. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 二度と虐待によって子供たちの幼い命が失われることがないように、この虐待を根絶するために政府として全力を尽くしていきたい、それはまさに私たち大人全員の責任であると。  そして、この強い決意の下に、昨年十二月に児童相談所強化プランを前倒しをして見直しをし、新たなプランの下で現在三千名の児童福祉司を来年度一気に千名増員をして、二〇二二年度には五千名体制にすると。市町村への身近な相談拠点の設置などを進めることとしまして、必要な予算措置について御審議をいただいている予算に計上させていただいたところでございます。また、三月十九日の関係閣僚会議において児童虐待防止対策の抜本的強化についてを取りまとめ、児童福祉法の改正法案を今国会に提出をしたところでございます。  先ほど厚労大臣が答弁させていただいたように、児相ができること、あるいは警察ができること、学校ができること、しかし、これは省庁が違いますが、しかし、その中で、この子供の命を最優先にするという決意を共有しながら、できることは全てやるとの思いでこの政策を進め、そして児童虐待防止につなげていきたいと、このように考えております。
  20. 二之湯武史

    ○二之湯武史君 終わります。ありがとうございました。
  21. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 以上で二之湯武史君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  22. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 次に、杉尾秀哉君の質疑を行います。杉尾秀哉君。
  23. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 立憲民主党・民友会・希望の会の杉尾秀哉でございます。質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。  まず、菅官房長官に記者会見問題で伺います。  私、今月八日の予算委員会で、加計学園問題をめぐり、いわゆる総理の御意向文書について怪文書のようなものだと長官は虚偽説明をしておきながら、取材記者に事実でない質問をするなというのはおかしいではないかと、こういうふうな質問をしました。これに対して、長官が、実際にそのようなもの、つまり怪文書だったのではないか、私はそのことについて変えていませんと繰り返し答弁されました。  この答弁でいいかどうか、確認です。
  24. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) そのとおりであります。
  25. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 違うと思いますよ。  文科省の再調査で一連の文書が見付かってから、長官は答弁を修正されています。六月十五日の記者会見では、大変申し訳なかった、責任を真摯に受け止めると、こういうふうに事実上謝罪もされています。いかがですか。
  26. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 私の答弁、もう一度読まさせていただきます。  一昨年六月の国会でも答弁したように、最初に報道された五月十七日の時点では、報道された文書は出所や入手経路が不明なものであり、信憑性もよく分からない文書であったと承知しています。また、大臣や副大臣、政務官も見たことがない文書であるという、聞いております。さらに、私や私の補佐官について書かれている部分も明らかに事実と異なっており、そうした中で不可解な文書であると認識し、怪文書のようなものと申し上げました。そして、一方で、現在は、これ当時ですけれども、その後の追加調査の結果、複数の文書について出所が初めて明らかになり、文科省に存在していることが確認された文書であるという認識を持っております。  そういうのが私の答えです。
  27. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 当時の認識と現在の認識、違うと言っていますよね、現在の認識ではないと言っていますよね。つまり、怪文書という認識じゃないというふうにおっしゃっていますよね。
  28. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 今私の申し上げたとおりであります。
  29. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 どうしてもお認めにならない。これは、福山議員に対しても、六月十五日、現在の認識ではないというふうにおっしゃっている。六月十七日、維新の丸山議員、これ衆議院です、調査して文科省に文書があった、認識を変えている、こういうふうに答弁されています。認識を変えていますよ。
  30. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 私、何回も申し上げていますけれども、五月十七日に初めて報道された当時の認識、現在の認識でない旨を答えております。
  31. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 怪文書じゃないということでしょう。
  32. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 最初の文書については、今申し上げましたように、出所も入手経路も不明であって、大臣、副大臣、政務官も知らない、見たことがない文書だと言っているんですよ。そして、私自身について、私や私の補佐官について書かれている部分も明らかに事実と異なっており、そうした不可解な文書であって、私は怪文書のようなものとこの五月十七日にも言って、そして六月については、その後の追加調査の結果、複数の文書について出所が初めて明らかになり、文科省に存在していることが確認された文書であると認識している、このように答えております。(発言する者あり)
  33. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  34. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
  35. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 委員から事実誤認と言われていますけれども、三月八日の参議院予算委員会では、初めて報道された当時の認識として実際そのようなものだったと。そして、当時の認識は、これ一昨年六月の国会の答弁で、変えていないことを、そのことについては変えていないと、このように申し上げたのであります。
  36. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 じゃ、今は怪文書と思っているんですね。
  37. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 五月十七日のときは、そのようなものだと私は思っていると、これは明快に申し上げました。その後につきましても、私申し上げましたけれども、先ほどの中で、複数の文書について出所が初めて明らかになり、文科省に存在していることも確認された文書だということを私は言っております。
  38. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 もうこれ以上はやめますけれども、自分の責任を全く言わないで、記者にばかり責任を押し付けるというのはおかしいということを申し上げて、中身の質問に入らせていただきます。  資料を配りました。総理の施政方針演説の内容について、幾つか質問させていただきます。  まず、六年間、三本の矢を放ち、経済は一〇%以上成長したというくだり。名目GDP五十兆円増えたと総理は何度も繰り返されていますけど、そもそもこのGDPの計算方法が変更されて、かさ上げされています。税収二十八兆円増えたというのも消費増税の分が入っています。消費増税、アベノミクスとは関係ありません。  そこで、一の一人親家庭の大学進学率、二四%から四二%に上がったというくだりなんですけれども、伺います。どういう調査に基づくもので、二四%、四二%というのはそれぞれ何年の数字でしょうか。
  39. 浜谷浩樹

    ○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。  御指摘の調査、数字でございますけれども、一人親家庭の子供の大学進学率につきましては、平成二十三年度の二三・九%と平成二十八年度の四一・九%のいずれにつきましても、厚生労働省の全国ひとり親世帯等調査から特別集計したものでございます。
  40. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 平成二十三年と平成二十八年の数字、この数字の前段に二つの政策が掲げてあります。どう読んでも、これ因果関係がある書き方なんですけれども、児童扶養手当の増額と給付型奨学金の創設、それぞれ何年からでしょうか。
  41. 浜谷浩樹

    ○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。  児童扶養手当の多子加算の増額につきましては平成二十八年八月分、同年十二月支給から、給付型奨学金の創設につきましては平成二十九年度からでございます。
  42. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 つまり、始まっていないんですよ。四二%になった後でこの二つの制度が始まっているんですよ。因果関係ありませんね。
  43. 浜谷浩樹

    ○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。  この施政方針演説の表現でございますけれども、児童扶養手当の増額、給付型奨学金の創設を進める中でと記述しておりますけれども、これは前後の因果関係を示すものではなく、児童扶養手当の増額と給付型奨学金の創設が進学に役立つ施策として政府において取り組んできたことを表したものであるというふうに承知をいたしております。
  44. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 だから、因果関係ないんですよ。因果関係がないけど、この数字が上がった場合にこういうのを言って、これ、誰が普通に考えても、こうやったから上がったとしか読めない。  それぞれ聞きます。そもそも一人親世帯の数、これ何世帯ですか。
  45. 浜谷浩樹

    ○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。  我が国の一人親世帯の数でございますけれども、厚生労働省の先ほどの全国ひとり親世帯等調査による推計の結果によりますと、平成二十三年度につきましては百四十六・一万世帯、平成二十八年度につきましては百四十一・九万世帯となっております。
  46. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 この大学進学率はどういう調査に基づくものですか。それぞれサンプル数を教えてください。
  47. 浜谷浩樹

    ○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。  先ほども申し上げましたけれども、この大学進学率につきましては、厚生労働省の全国ひとり親世帯等調査から特別集計したものでございます。  具体的には、本件につきましては、平成二十三年度、平成二十八年度それぞれの調査におきまして、十九歳の子供に関する回答の全てを対象として集計したものでございます。具体的には、十九歳の子供全体の回答数を母数といたしまして、そのうち大学又は短期大学に在籍していると回答した子供の数の占める割合を算出したものでございます。  サンプル数でございますけれども、平成二十三年度につきましては、十九歳子供全体のサンプル数は百九十七、そのうち大学、短期大学に在籍している子供のサンプル数は四十七でございます。平成二十八年度につきましては、十九歳の子供全体のサンプル数は二百五十八、そのうち大学、短期大学に在籍している子供のサンプル数は百八でございます。
  48. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 つまり、一人親家庭が百四十万世帯あって、そのうちの二百世帯ぐらいしかの調査ではないんですよね。  これ、サンプルが少な過ぎて、統計というには余りに誤差が大きいんですよ。どうですか。
  49. 浜谷浩樹

    ○政府参考人(浜谷浩樹君) この統計的な正確さを表すものといたしまして標準誤差というものがございます。今回の一人親家庭の大学進学率の標準誤差につきましては、平成二十三年度及び平成二十八年度のいずれの推計値につきましても約三%となっております。  この三%という数字の意味合いでございますけれども、約七割での確率で本来のプラスマイナスの約三%に収まる、九割以上の確率で本来のプラスマイナスの約六%に収まるということを意味をいたしておりまして、そういった意味合いの数字ということでございます。
  50. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 いや、だから、単純に比較できないんですよ、これ。誤差率が大きいんです。  それから、その次に書いてあります相対的貧困率、減少に転じたというふうに書いてありますけど、そもそもアベノミクス等々で可処分所得が減って貧困ラインが下がっているというのが現実。生活保護世帯、現役世代は減少したと書いてあるけれども、全体では上昇しています。待機児童ゼロ、これ目標の二〇一七年を先送りしています。さらに、女性の就業が増えても五六%が非正規で、男性の二・五倍ある。  それで、元々なんですけれども、この政権発足当時に掲げた、社会のあらゆる分野で二〇二〇年までに指導的地位に占める女性の割合三〇%、この目標どうなりましたか。
  51. 池永肇恵

    ○政府参考人(池永肇恵君) お答えいたします。  数値目標の考え方と、また進捗状況についてお聞きいただいたというふうに考えます。  まず、数値目標の考え方でございますけれども、その三〇%、これは社会のあらゆる分野において指導的地位に女性が占める割合が少なくとも三〇%となると期待して、引き続き更なる努力を行いながら、実際には、国家公務員、民間企業、大学教授等の各役職段階や職種ごとに、あらゆる努力を行えば達成し得る高い水準の具体的成果目標を設定しているところでございます。  進捗状況でございます。幾つか例を申し上げますと、国家公務員の本省課室長相当職、これは目標値、平成三十二年度末に七%、平成三十年の最新値で四・九%。都道府県の本庁課長相当職、これは平成三十二年度末目標値一五%、平成三十年最新値一〇・五%。市町村の本庁課長相当職、平成三十二年度末目標二〇%、平成三十年の最新値一六・七%。民間企業の課長相当職、平成三十二年目標値一五%、平成二十九年最新値一〇・九%というふうになってございます。  以上でございます。
  52. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 二〇二〇年三〇%って、これ、二〇一二年の選挙で自民党が公約に掲げている政策だったんですよ。それが今現状こうなっているんですよ。  この後のページに、ここには持ってきていませんけれども、こういうふうに書かれています、希望出生率一・八の実現目標。実際の合計特殊出生率どうなっていますか、二〇一二年と一七年で比較してください。
  53. 藤澤勝博

    ○政府参考人(藤澤勝博君) 厚生労働省の人口動態統計によります合計特殊出生率は、今お尋ねの二〇一二年では一・四一、また二〇一七年では一・四三となっております。
  54. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 六年で〇・〇二ポイントです。ちなみに、民主党政権三年間で〇・〇四ポイントです。  もう一つ言いますけれども、これ、希望出生率というのは苦し紛れなようなもので、あくまでこれ希望ですから、数字自体にそんなに意味がありません。現実との乖離が余りにも甚だしい。  そして、この後のページに書かれています介護離職ゼロの目標、実際には二〇一二年十万一千人、二〇一七年九万九千人、ほとんど変わっていません。つまり、ここに挙げられた数字は都合のいいもののつまみ食いなんですよ。  総理、この一番最後に、成長と分配の好循環によって、アベノミクスは今なお進化続けている、物すごくうつろに聞こえませんか。
  55. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) それはうつろに聞こえないと思います。
  56. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 私にはうつろに聞こえます。  消費増税について通告していますけれども、ちょっと時間がないので、外交について伺います。  総理、歴代外務次官何人かとこの一か月ぐらいの間に公邸で会食されましたか。
  57. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 二月の二十八日の夜に会食をいたしました。
  58. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 二月二十八日の首相動静、六時二十七分、公邸、谷内国家安全保障局長、佐々江前駐米大使、薮中、齋木元外務次官らと会食。この会食の目的、何ですか。そして、どんな話合いが行われましたか。
  59. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば、元次官等、そういう方々からお話を伺う機会をつくろうと考えたわけでありまして、広く外交一般について意見交換を行うために開催したものでありまして、まさにその日に終了した第二回米朝首脳会談や日ロ平和条約交渉について話題が及んだわけであります。
  60. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 薮中氏ら四人以外に、実はもう二人会食に参加していたと思います。御記憶ですか。
  61. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、会食出席者は十名であります。
  62. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 そのうち二人、外務省関係のロシア専門家が入っていませんか。
  63. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、いつも会合を行う場合に、これ隠しているわけではなくて、代表的な方をいつも公表させていただいている。全て公表しても新聞には一部しか出ていないということでございまして、当然ロシアの専門家も入っております。
  64. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 認められました。外務省のいわゆるロシアンスクールという関係の方です。名前は言いません。  この会話の中心、対ロ外交、北方領土問題だったんじゃないですか。
  65. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) この日に何があったかということは御存じだと思いますが、まさにこの日に終了した第二回米朝首脳会談等についても、これは、この日にたしか日米の電話会談も行ったわけでございますが、この夕食会の合間にたしか首脳会談を行ったんだろうと、こう思います。そのことも話題になり、当然、進めている日ロ平和条約交渉について、それぞれの皆様の御見識についてお話を伺いました。
  66. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 確かに、トランプ大統領と電話協議をして、インタビューをして、中抜けしていますけれども、その後にまた会食が続いています。  今、総理も一部お認めになりましたけれども、ロシア関係の話が出た。この中で、外務省関係者の方から、北方領土問題は簡単ではない、東京宣言、イルクーツク宣言など戦後ロシア外交の積み重ねがある、プーチンは甘くない、こういった話出ませんでしたか。
  67. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 中身について一々ここで紹介させていただくことは控えさせていただきたいと、こう思う次第でございますが、当然、交渉というのは甘くないから七十年間平和条約交渉は進まなかったわけでございます。東京宣言、イルクーツク宣言等は、これはもう踏まえているというのはこれ専門家の間では常識のことであろうと思いますから、特段そのことについて議論になったという記憶はございませんが、いずれにいたしましても、甘くないのは甘くないわけでありまして、この首脳間の交渉というのは甘くないんですよ。それぞれの首脳は、私も含めて甘くないですから、皆さん。
  68. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 総理は否定されませんでした。  この席で、こういった話に対して総理は基本的に同調されたと、こういうふうに聞いています。いかがですか。
  69. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) これ、同調というか、皆さんの様々な御意見を、十名でございますから、それぞれの皆さんが見識の上でお話をされた。それぞれ、これは日本の国益を皆さん真剣に考えておられる方々でございますが、それぞれの皆さんの考え方はそれぞれ違うわけでありまして、何か一つの意見をまとめるとか、そういうことではありませんでした。
  70. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 日ロ交渉が膠着状態になっている。この会合が決定打になっていませんか。
  71. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、これは全く関係ないと思います。
  72. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 ロシアのプーチン大統領、交渉の速度が失われたと、この後発言されています。  日ロ交渉に否定的な情報がもたらされた、こうした状況の中でプーチン大統領の発言があった、ロシア側が態度を硬化させた、こういう情報があります。いかがですか。
  73. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは違うと思いますね。  この会談がその日ロ交渉に影響したとは全く考えて、この会食がですね、影響したとは全く考えておりません。
  74. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 ただ、日ロ交渉がどういう状況になっているのか。経産省出身で総理側近の政務の今井秘書官を中心としたルート、もう一つ、外務省ルート、チャンネルが二つある。言わばこうした二元外交、日ロ交渉の現状を招いたんじゃないかと、こういう指摘がありますけれども、いかがですか。
  75. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは全く当たっていないわけでございまして、今、日ロ交渉においては、私とプーチン大統領との首脳間の交渉、そして河野大臣とラブロフ外務大臣との外相間の交渉、そして森外務審議官とモルグロフ次官とのこの両首脳の代表の交渉という中において、しっかりと交渉を進めているということでございます。
  76. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 元々、総理が自分の任期中にと交渉の期限を切っている。北方領土の不法占拠、固有の領土などという言葉を一切使わなくなりました。  これ、当初から余りにも弱腰だったんじゃないですか。だからプーチン大統領に足下を見られたんじゃないですか。どうですか。
  77. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) この日ロの平和条約交渉というのは、戦後七十年、まだできていないわけで、極めて難しい交渉でございます。  いずれにしろ、両サイドが受け入れられる合意をつくらなければいけないわけで、今それに向けて鋭意努力をしているところでございます。  この交渉は別にディベートで決めるものでもございませんので、波静かな中でしっかりとやらせていただきたいと思います。
  78. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 四島がいつの間にか二島あるいは二島プラスアルファ。ところが、その二島プラスアルファどころか二島マイナスアルファ、いや、ゼロ島になるかもしれない、こういう情報がメディアを中心にいろんなところで回っていて、国民、そして何よりも元島民の皆さんも様々な情報の間で翻弄されてきたんですよ。  そもそも総理自身はもう四島については基本的には断念していると、そういうのがほとんどの専門家の意見です。外交交渉が秘密裏に行うのは、これは分かります。けれども、最低限の基本的な立場の説明さえ国民に説明しない。これ、国民不在の外交なんじゃないですか。
  79. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 四島の帰属の問題を解決し、平和条約を締結するという基本的な立場は毎度説明をさせていただいております。どういう方針で臨むか、一方的にこちらが手のうちを明かすことは日本にとって不利になりますので、それは差し控えてきているところでございます。
  80. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 いや、交渉の手のうちじゃないですよ、外務大臣。  じゃ、そうしたら、言ってください、四島は固有の領土なんですか。言ってください。
  81. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 両国が受け入れられる合意をつくろうと今一生懸命交渉をしているところでございます。場外で何か先方がおっしゃることにこちらも反応いたしませんし、こちらも場外で申し上げることはしておりません。  そういうことで、しっかりと波静かな中で交渉をさせていただきたいと思います。
  82. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 向こうに一方的に言われているじゃないですか。  そして、河野大臣、ここの国会で何と言いました。国会の論戦を場外乱闘って言いましたよ。場外乱闘ってどういうことなんですか。
  83. 河野太郎

    国務大臣(河野太郎君) この交渉は別にディベートで決めているわけではございません。交渉の場で両サイドが合意できる、そういうものをつくろうとして努力をしているところでございます。
  84. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 場外乱闘という言葉は看過できません。看過できません。国会で論戦できません。撤回してください。
  85. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 国会での議論を場外乱闘と言うつもりはございません。メディアが様々な情報を流し、それに踊らされるということがあってはならない、そういうことでございます。
  86. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 今、だけど、国会の論戦が、それが外に伝わって、それでもう場外乱闘って、つまり国会の論戦でしていること自体が場外乱闘のもとになっていると言っている。そういうことじゃないですか。
  87. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) メディアが様々な臆測を流していることに反応して交渉の妨げになってはいけない、そういうことを申し上げているわけでございます。
  88. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 国民に説明がないというトランプ大統領のノーベル賞推薦。これ、総理、説明していませんね。これ、国民代表して推薦されましたね。国民に知る権利あるんじゃないですか。
  89. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) トランプ大統領は、北朝鮮の核・ミサイル問題の解決に向けて果断に対応されていると思います。私は、トランプ大統領のリーダーシップを高く評価をしています。  最も重要な拉致問題については、第一回のみならず第二回の米朝会談においても私の考え方を金正恩委員長に伝え、真剣に議論をしてくれました。  その上で申し上げますと、ノーベル平和賞については、ノーベル委員会は推薦者と被推薦者を五十年間は明らかにしないこととしていることを踏まえ、これは、私はそれを重視をしておりますので、私からはコメントすることは差し控えたいと思います。
  90. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 違います。ノーベル賞委員会が言わないということで、推薦者が公表することについては禁止していません。どうですか。
  91. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) それはそのとおりなんですが、しかし、ノーベル委員会がそれを、そういう考え方を、そういうポリシーを持っているということを我々は尊重して、それについては一々申し上げないというのが私の方針であります。
  92. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 最低限の説明ぐらいはしていただきたいんですよ。  例えば、海外のメディアがどういうふうに報道しているのか。ワシントン・ポスト。安倍総理はトランプ大統領のエゴにこびへつらい、日本の有権者の前では敬意を示す、その微妙な間合いで切り抜けようとしている、総理がノーベル賞推薦を認めたがらないのは、国内で批判にさらされるのを避けるためだと、こう言っている。どうなんですか。
  93. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) その御指摘は当たりません。
  94. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 否定されるけれども、私にはそういうふうに見えます。  北朝鮮外交。人権侵害を非難する国連の決議案提出を見送りました。日朝対話、秋波を送っても、北朝鮮が、悪辣この上ない安倍一味と、こういうふうにしか言ってこない。けんもほろろ。そもそも、拉致被害者を一人残らずこの手に取り戻す、安倍総理、何度も何度も、もう何年もおっしゃっています。一体いつ金正恩委員長と直接向き合う、解決するんですか。
  95. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 拉致被害者を、全員の帰国を目指すということを、日本の総理大臣としてそれを目指していくのは当然のことじゃないですか。それを私がしっかりと内外に示す、これも私は当然のことだろうと、こう思うわけでありまして、それを言わない方がおかしいんだろうと私は思います。その中で努力をしております。最後は私自身が金正恩委員長と向き合わなければならないと思っております。  しかし、これは相手があることでありますから、それはそう簡単ではないかもしれない。しかし、私はこの責任を果たしていきたいと。いまだに、しかし、その中でいまだにですね、私も長い間この問題に関わってまいりましたが、いまだに多くの被害者の皆さんが北朝鮮に拉致されたままであるということは本当に痛恨の極みでありますし、責任を痛感をしているところでございます。何とかこの責任を果たしていくために全力を尽くしていく決意でございます。
  96. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 総理は、政治は結果だとおっしゃっています。就任六年です。結果が出ていません。外交の安倍、どうしたのか。それだけはっきり最後、言ってください。
  97. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は外交の安倍と自分自身で申し上げたことは一度もないわけでありまして、そういう御評価をいただくことは有り難いことでありますが、しかし、外交を進めていく、国益を守るために外交を進めていくということは総理としての責任だろうと、こう思います。  そして、拉致問題については、先ほど申し上げましたように、いまだに解決をしていないということについては責任を痛感しております。
  98. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 結果が出ていないということだけ申し上げて、時間が来たので終わります。  ありがとうございました。
  99. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 以上で杉尾秀哉君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  100. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 次に、森ゆうこ君の質疑を行います。森ゆうこ君。
  101. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 自由党の森ゆうこです。国民民主党・新緑風会を代表して、総括質疑させていただきます。  まず、事実関係を確認させていただきます。  官房長官、昨日、我が会派の木戸口議員の辺野古の質問に対して、軟弱地盤について局長から報告を受けたのは一月十八日というふうに答弁されました。しかし、報道によれば、一月二十一日の記者会見では、私は承知していないというふうに言われていたということなんですけれども、どっちが正しいんですか。
  102. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) どちらも正しいと思っています。
  103. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 どうも安倍政権には、バウリンガルというのがありますけれども、私はアベリンガルというのが欲しいなと。うそをついていたけど隠蔽じゃないとか、もう全然違うんですよね。別な辞書が必要じゃないかと思うんですけど、今のどういう意味ですか、それ。
  104. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) どっちですかと言われましたので端的に答えたんですけれども。  実は、本年一月十八日に、防衛省の担当局長から、沖縄防衛局で検討した結果、埋立地の一部について地盤改良工事が必要であるが、一般的で施工実績が豊富な工法により地盤改良工事を行うことによって、所要の安定性を確保して護岸等の工事を行うことが可能である、確認された、そうしたことを沖縄基地負担軽減担当大臣として一月十八日に説明を受けました。  しかしながら、埋立地の地盤に関する検討結果について、当事者である沖縄県に説明する前であって、公にお答えすることは適当でないという認識であります。しかし、残念ながらそのことがマスコミに報道されて、そして今御指摘いただいた記者会見にそうしたことが質問されたものですから、このような認識に基づいてコメントについて私は差し控えさせていただきたいという、申し上げたんです。更にまた問いがありましたので、私は、承知しておりません、防衛省にお問合せをいただきたい、そういう旨の答弁をしたのであります。  これは、ある意味で虚偽じゃないんじゃないでしょうか。
  105. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 いや、ある意味も何も、虚偽じゃないですか。
  106. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) いや、ある意味というよりも、まず当事者である沖縄県に説明する前に政府で公にすることできないんじゃないですか。そういう中で、私はコメントをすることは差し控えたいと申し上げたんですよ。  そういう中で、承知していない、また来たわけで、また更に突っ込んできましたので、承知していない、是非そこは防衛省に聞いてくださいと申し上げたんです。
  107. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 まあ承知していたってことですよね。
  108. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) ただ、そういう報告は受けていましたけれども、当事者側に説明する前に政府に公にすべきことじゃないじゃないでしょうか。
  109. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 やっぱりアベリンガルが欲しいですね。  それで、官房長官は、四月二十一日投開票の衆議院沖縄三区の補欠選挙の自民党公認候補を応援するために去る二十四日午前に沖縄県に行かれたと思うんですけれども、辺野古の埋立現場へ行かれましたか。
  110. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 行っておりません。
  111. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 赤土の認識について認識が違うと思うんですけれども、赤土混入疑惑について。  もう安倍総理も防衛大臣も、辺野古のあの土砂投入現場には行っていないという誠に不誠実な対応だということはよく分かりましたけれども、官房長官は、今回は行かなかったけれども、土砂投入現場はその前に行かれたんですか。現場を御覧になりましたか。
  112. 菅義偉

    ○国務大臣(菅義偉君) 私は現場の上空から視察をいたしました。
  113. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 私は、一月十六日に野党合同ヒアリングで洋上から視察をいたしました。そして、地上からも視察をいたしました。(資料提示)この写真のとおり、やっぱり赤土混入疑惑があるんですよ。どう誰が見ても赤土でしょうと私は申し上げました。そのときの防衛省の担当者は一応岩ズリですというふうに言っておりましたけれども、これは赤土なんですよ、赤土なんですよ。(発言する者あり)だから、現場見てそう思ったんですから。どうですか。
  114. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 赤土につきましては、沖縄防衛局は、沖縄県の赤土等流出防止条例に基づいて適切な対策を講じることとしており、三月七日、沖縄県に対し、この条例に基づく事業行為通知を行ってその内容を示しておりますが、県から対策に問題があるとの指摘はございません。また、遡って一月三十日には、県による現場の立入り及び確認がございましたけれども、その段階におきましても赤土等流出防止条例に基づく特段の指摘は受けておらないところでございます。
  115. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 この今投入されている赤土と思われる土のサンプルを取って検査することを求めているんですけど、それに対して回答がないというふうに言っているんですよ。  大臣、御覧になってください、現場行って。百歩譲って、現場に行っているんだったら今の説明もある意味受け入れられますけれども、現場行っていないんでしょう。赤土なんですよ、これは。
  116. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) ちなみに、ここで言う赤土というのは、土の色のことを指すのではなくて、そのれきの大きさのことを言うわけでございますので、色だけの問題ではないということを申し上げておきたいと思います。  私も近々、現場を是非見てきたいというふうに思っております。
  117. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 沖縄黒岩ズリなんですよ。その粒子の大きさも指定されています。だから、赤いはずがないんですよということを申し上げておきたいと思いますが。  軟弱地盤、工事できませんよ。防衛大臣、B27のポイント、B27のポイント、最深九十メートルの軟弱地盤、これは力学検査をするためのサンプル自体を取っていません。だから、九十メートルの軟弱地盤、大丈夫ですというこの説明は全く事実と矛盾しています。
  118. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) B27地点は、累次説明してきておりますように、いわゆるコーン貫入試験というのを行っておりまして、室内試験をした結果、非常に固い粘土層の地層に当たるということが確認をされておりますので、これまでの一般的な実績のある工法を用いれば施工は安定的にできるというふうに確認をしているところでございます。
  119. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 コーン貫入試験では力学検査はできません。今の答弁はうそです。
  120. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 粘土層の場合は室内試験の方が信頼度が高いというふうにされておるわけでございまして、コーン貫入試験、そして室内試験を行った結果、固い粘土層であるということを確認したところでございます。
  121. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 報告書にあるN値換算表では、軟弱地盤であるということを示す、そういう結果報告しか出ていませんよ。一体どこにあるんですか。約一万ページ、私も見ましたよ。それから、専門家から助言を受け、それから防衛省からも出していただいて、でも、そんな今言ったような事実はどこにもないですよ。あるのは、N値、相変わらず、軟弱地盤を示す、そういう物理的な検査だけであって、三軸圧縮試験とか一軸圧縮試験というような固さを確認する力学的な検査というのはやっていないんですよ、やっていないんですよ。できるサンプルを取らなかったんです、最深のポイントを。軟弱地盤、最深九十メートルを持っているB27のポイントのそのサンプル、取っていないんですよ。
  122. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘のB27地点を含めた水面下約七十メートルより深いところの土の層は粘性土に分類されますけれども、一般的に、粘性土のN値は砂地盤に比べて信頼度が小さいと考えられておりまして、室内試験の結果から地盤の強度等を評価し、設計を行うことが一般的でございます。  今回、検討の対象となった土層につきましても、室内試験の結果によりまして、水面下約七十メートルを超える深度では非常に固い、N値でいえば一五から三〇に分類されることを確認をしております。
  123. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 答弁をずらさないでください。私はB27のポイントのことを言っていますが、今はB27のポイントのことではありません。
  124. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 近くにあるポイントと同じ土層であるということを確認をしているわけでございます。そして、そこの固さを室内試験によって確認をしているわけですから問題がないというふうに思っております。
  125. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 いや、近くにあるS3、S20、B58、そのポイント、近くといっても七百五十メートル離れているようなところと比べたって何の意味もないんですよ。何の意味もないし、そして同じ物理試験というのはやっていませんから、同じ土質だということを証明するものは、私は出してくださいと言ったけど、なかったんですよ、防衛省から。出してもらっていないんですよ。  だから、詭弁を弄するのはやめてください。私も一々翻訳して理解するのが本当もう苦痛なんですよ。事実を言ってください。いや、できないんですよ。
  126. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 何度も申し上げておりますように、例えば、もう先生も御承知だと思いますが、B27の近くのS3、S20、B58、こういったポイントは、同じ土層に分類をされるということを確認した上で、コーン貫入試験プラス室内試験によってこれらの土層の固さを確認をしていると、したがって安定的な施工ができるというふうに申し上げているわけでございます。
  127. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 今の全く違うんですよ。違うんですけれども、約一万ページの試験結果、調査結果がもう公開されて、今一生懸命専門家も更にやってくださっておりますので、これから今のうそが明らかになると思いますが。  ちなみに、活断層なんですけれども、防衛省は活断層が大丈夫だというのは歴史的な文書を確認していて大丈夫だと言っているんですけど、それでいいんですか、防衛大臣。
  128. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 通常、最も信頼が置けるデータというものを参照して判断をすることが一般的だというふうに承知をしておりまして、最新のデータによれば、この地区に活断層はないということを確認をしているところでございます。
  129. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 いや、昨日の答弁、ちょっと違うんじゃないですか。
  130. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 活断層については、何度か答弁をしておりますけれども、我が国の活断層に関する一万以上の文献を網羅的に収集し、新しい文献についても随時追加、更新している最新のデータベース、活断層データベース、これは国立研究開発法人産業技術総合研究所によるものですけれども、辺野古沿岸域に活断層の存在を示す記載はありません。  また、日本全国の活断層が網羅的に記載された活断層詳細デジタルマップ、東京大学出版会ですけれども、これにおいても辺野古沿岸域における活断層の存在を示す記載はございません。
  131. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 経産大臣に伺いたいんですが、原発の場合、活断層の疑いが専門家から示された場合に、これ文献調査だけで終わるんでしょうか。
  132. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) これは原発の安全に関することですから、基本的には規制委員会の指導に従って対応すべきものというふうに思っております。
  133. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 じゃ、規制委員会はどういう調査をしていますか。文献調査だけですか。それぐらい分かるでしょう、担当なんだから。
  134. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) 安全に関することは余り経産大臣がお答えするのはふさわしくないと思いますが、当然、常識で考えて、文献調査で終わることはないと思います。
  135. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 その先は。文献調査で終わらずに、何をしていますか。
  136. 世耕弘成

    ○国務大臣(世耕弘成君) これは規制委員会がお答えすべき問題だと思います。安全に関することであります。
  137. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 何か、安倍総理、御不満がありそうなので。どういう検査をしているか御存じですよね。
  138. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 森先生から今日いただいた質問通告については、内外の諸情勢と平成三十一年度予算についての二問のみでございまして、その二問のみでございまして、そうなりますと役所の方では膨大な作業をして、全ての質問に答えるために相当遅くまで仕事をしなければいけないという状況にあることは御理解をいただきたいと、こう思う次第でございます。  そこで、安全委員会が答えるべきことを言わば業界を所掌している経産大臣がお答えしないということは当然のことであろうと、こう思っております。
  139. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 いや、自民党が野党のときはもっとひどかったですよ。蓮舫さんも、たった一行で通告だったんですよ。よく言いますね。森羅万象を担当していらっしゃるんでしょう。森羅万象をつかさどっているんじゃないんですか。  規制委員会は、先ほど文献調査で終わるわけがないと。終わらないですよ。現地に行って詳しく調べているじゃないですか。(発言する者あり)
  140. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。
  141. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 何で、この辺野古の軟弱地盤、これだけのことがもう分かっているのに、何で文献だけで大丈夫だと言えるんですか。
  142. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 一般論として申し上げますと、空港土木施設や港湾施設の設置に際し、活断層につきましては文献などの既存の資料による調査を実施するもので、現地調査までは実施していないものと認識をしております。  なお、普天間飛行場代替施設における護岸等の構造物については、先ほど紹介した、あっ、違います、これは違う文献でした、済みません。港湾の施設の技術上の基準・同解説、これは国交省港湾局の監修によるものですけれども、これに基づいて設計を行っているところでございまして、護岸等の耐震性能については那覇空港滑走路増設事業と同様に設計を行っており、この設計で用いた地震動を用いることは、沖縄県に提出し承認を得た公有水面埋立願書にも記載をされているところでございます。
  143. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 次の問題に移ります。  資料一ページ、OECDのGDP成長率各国比較、実質GDP成長率ですけれども、なぜ日本のGDPは先進各国と比べて成長しないんでしょうか。二ページ目もその根拠になる数字示しています。総理。
  144. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) まず、委員のパネルにもありますように、世界経済、二〇〇八年のリーマン・ショックによって大きく落ち込みまして、我が国の実質成長率も六%以上、約三十二兆円落ち込んだわけであります。その後、他の先進国が二〇一一年頃にはリーマン・ショック前の水準を取り戻したのに対して、日本の回復スピードは遅くて、御覧いただければ明らかでありますが、政権交代後の二〇一三年まで回復が掛かっているわけであります。  その上で、実質成長率の話でありますが、民主党政権の間、全体で確かに実質成長率は五・三%成長しておりますが、名目成長率、僅か一%の成長でありまして、しかもその差分の四%、これは物価が下がったことによるものであります。つまり、極めて深刻なデフレの結果、実質GDPの数字、これが良くなったとしても、それは健全な成長だと我々は考えておりません。  これに対して、安倍政権では、デフレではない、こういう状況をつくり出す中で名目GDPは一一%拡大し、実質GDPも七%成長しております。政権交代後、名目GDPも実質GDPも伸びると、しかも名目が実質の数字を上回る、そういう健全な成長の姿になっていると考えております。
  145. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 そうおっしゃいますけれども、まず、GDPのこの数字自体をかさ上げしているということは事実でありますので、指摘をしておきたいというふうに思います。  今の経済の状況ですけれども、三月の月例経済報告を公表して、景気の総括判断について、緩やかに回復しているから、このところ輸出や生産の一部に弱さも見られるが、緩やかに回復しているに変更したということで、景気回復が続いている認識を維持しつつ、足下の輸出で生産の落ち込みを反映して表現ぶりを下方修正したというふうに報じられております。また、一月には、景気動向指数に基づく、これはそんたくなしの機械的な判断で、景気後退の局面になっているというふうに判断をされたところであります。  一体、今の景気はどうなんですか。そして、この見通し、このOECDの見通しは〇・八でございますけれども、どうなんですか、経済、本当にいいんですか、そして、これから大丈夫なんですか。
  146. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 今、森委員から二つのお話をされました。その一つが景気動向指数の話でありまして、もう一つが月例経済報告の話であります。  なかなかテレビ、あっ、今日はテレビ入っていないんですか、国民の皆さん分かりにくいところもあるかと思うんですが、景気動向指数、これは景気に関する経済指標を指数化したものでありまして、その基調判断に当たりましては、景気動向指数の動向はあらかじめ決められた表現に機械的に当てはめて公表いたします。そうしますと、各経済指標の結果をそのまま指数化するために、本来であれば景気の基調とは分けて考えた方がいい自然災害であったりとか事故、カレンダー要因等によります操業日数の一時的な減少などの影響も、そのままこの景気動向指数では反映をされることになります。  御指摘の一月でありますが、中国の春節時期、これが昨年よりも今年は十一日早かったことから中国向けの輸出が手控えられたこと、それから、自動車産業の一部において部品の不具合から生産停止期間があったことなど、生産活動に影響を与えた可能性がございます。  一方、月例経済報告でありますが、これは、様々な経済指標の動向に加えて、その動向の背景にある要因や企業の景況感などを総合的に勘案して判断をするものでありまして、今月、三月の月例経済報告では、中国経済の減速などから輸出の伸びが鈍化していること、それを受けて、生産、製造業全体ではおおむね横ばいとなっておりますが、一部の業種の生産活動に弱さが見られることを踏まえ、景気は緩やかに回復しているとの基調判断は維持しつつ、このところ輸出や生産の一部に弱さも見られるとの下方修正の文言を追加したところであります。  ただ、GDPの七割を占めておりますのは個人消費と設備投資です。これはしっかりと増加をしております。日本経済のファンダメンタルズ、しっかりしていると、この認識に変わっておりません。
  147. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 いいときはアベノミクスのおかげ、悪くなると中国が何たらかんたら、もうさっぱり分からないんですけれども。  一昨日、与党議員の質問に対して、総理は、景気回復を実感していない人も多いという御答弁をされました。もう一回、それどういう意味なんでしょうか。景気は回復しているんですか、回復していないんですか。
  148. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに、マクロで見ていけば、景気が回復、我が国経済は中国経済の減速などからこのところ輸出や生産の一部に弱さも見られるが、個人消費、設備投資という内需の柱の増加基調は続いており、景気は緩やかに回復していると考えているということでございます。  先ほど大臣から答弁をさせていただいたように、この背景には、雇用・所得環境の改善や、振れは見られるものの高い水準にある企業収益といった消費や設備投資を支えるファンダメンタルズがしっかりしていることということで申し上げたところでございます。  先般、今御指摘の私の答弁については、まさにミクロの、地域の御指摘があったわけでございまして、その地域地域においては、そうではないと感じておられる方が当然たくさんいらっしゃるんだろうなと、そういう中でより多くの方々に景気の回復の実感を持っていただけるように努力を重ねていくということを申し上げたところでございます。
  149. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 景気回復を実感していない人が多いということは、景気が悪いということなんですよ。人々の生活は良くなっていないんですよ。  三ページ御覧ください。  これ、日経新聞、思い切ったグラフを出していただいたと思いますが、二十年間で時給は日本だけ低下している、ここが大事なんですよ。今回の統計不正の問題も、要は実態の賃金は下がっているじゃないかと、誰も実感していないと、だから、そういう中で消費税増税したら駄目でしょうって、そういう話をしっかり議論したいのに、数字、とうとう出さないじゃないですか。  どうなんですか、これ。何でこうなっているんですか、日本だけ。
  150. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) これはですね、これはまさに、ちょうどこの二十年というのは、この二十年というのはまさにデフレの影響がいかに日本経済にとって大きな影響を与えたものだということを認識させるこれは図なんだろうと、こう思っておりますが、安倍政権の成立後、三本の矢の取組によって、これはまさに五年連続で今世紀最高の賃上げが継続をしておりまして、その成果を分配に振り向けて、最低賃金を六年間で百二十五円と積極的な引上げを行うなどにより、御指摘の数値は二〇一三年を底にプラスに転じていることは申し上げておきたいと。この数値においては、二〇一三年を底にこれは実はプラスに転じているということをですね、それをちょっとグラフに分かりやすくしていただきたかったんですが、申し上げておきたいと思います。  ただし、他国と比較すればその伸びが低いことは事実でありまして、今後ともアベノミクスの取組を継続するとともに、生産性の向上に向けたあらゆる施策を総動員してまいりたいと考えております。
  151. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 いや、六年もやっていていまだに前の政権のことを批判したり、六年もやっていて異次元の金融緩和でもうどうしようもないような状況になっていて、それでまだまだこれからなんですか。一体、いつ結果出すんですか、経済の。国民の生活は一体、いつ良くなるんですか。
  152. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) だから、今答弁したというふうに思うんですが、この数値については二〇一三年を底にプラスに転じているということは申し上げておきたいと、こう思う次第でございまして、その前からでございますから、こういうことになっておりますが、一三年からは実はプラスになっていると。これは、まさに我々が政権交代してからはプラスに転じているんですね。そして、最低……(発言する者あり)
  153. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。
  154. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 最低賃金を六年間で百二十五円、これ上げているわけでございまして、十五円、十六円、そして十八円、二十四円、二十五円、二十六円と、これは相当大幅に引き上げているということは申し上げておきたいと、こう考えているところでございます。
  155. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 経済に関する報道を見ますと、やっぱり本当に消費増税していいのかというのが増えてきたと思います。もし消費増税やめる、簡単じゃないですよ、今度は、今回はこの予算成立させたら消費増税を財源にしてやる幼児教育無償化というのもありますし。どうなるんですか、消費増税をもし仮にやめたとして、そういう政策あるいは増税対策、これ簡単にできないと思いますよ。どうですか、総理。
  156. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) まず、経済でありますが、いろんな指標があるんですけれど、国際的に経済が良くなっているか悪くなっているかと、これは経済の規模、パイが大きくなっているかが一つ、そしてもう一つは雇用の状況、これが良くなっているのか、仕事が増えているのか減っているのか、これで国際的には見ていると。  その点、名目GDP五百五十兆円、過去最高であります。そして、今の雇用状況、これも大きく改善をしていると。先ほども申し上げたように、日本経済のファンダメンタルズ、しっかりしております。予定どおり消費税の引上げを行っていきたい。  また、それに伴います影響に対しましては、軽減税率、さらには教育の無償化等によりまして今回は影響が二%程度に抑制されるのに対して、臨時特別の措置によりまして二・三兆円の対策を打ち、しっかりとこの影響を乗り越えていきたいと思っております。
  157. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 幼児教育の無償化等の政策につきましては消費税の増税分を充てていくということを予定しているところでございますが、消費税を引き上げるかどうかということにも関わってくることでございますが、我々は消費税を引き上げられるような状況をつくり出していきたいと、こう考えております。
  158. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 安倍総理の子育てについての基本的な考え方を教えてください。子育て支援についての基本的な考え方を教えてください、総理。
  159. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 子育て支援ということにつきましては、例えば我々は今回、今般、幼児教育、保育の無償化を行うところでございますが、少子高齢化という国難に正面から取り組むために、子育て世代、子供たちに大胆に政策資源を投入をして社会保障制度を全世代型へと変えていくという新たな考え方に基づくものでございますが、特に、幼児教育の役割の観点からは、家庭における教育の重要性はもちろんのこと、幼児教育は生涯にわたる人格形成の基礎やその後の小中学校における義務教育の基礎を培うものであり、全ての子供にとって重要であると考えております。
  160. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 資料四ページ御覧ください。  大座談会、十年前ですけどね、「暴走内閣を阻止せよ!」。野党のときの自民党の安倍総理がおっしゃっているんです。子育てを家族から奪い取り、国家や社会が行う子育ての国家化、社会化です。これは実際にポル・ポトやスターリンが行おうとしたことです。これは民主党の子ども手当大批判のときに言ったんですよ。  このポル・ポトやスターリンが行おうとしたその政策って何ですか。
  161. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、まさに社会化なんですね。言わば、家庭というもの、言わばファミリーバリューを否定して、これは家庭ではなくて、これは全て社会化していくという基本的な政策であったんだろうと、こう考えております。
  162. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 分かっているのかな。  十年前に子ども手当を実現していれば、あのときにはベビーブーマーのその次の世代でちょうど人口が大勢いたんですよ。私は、子ども手当を潰したあのときの自民党を許すことはできません。あのとき、丸川珠代さんが採決のときに愚か者めって言って、そして愚か者めTシャツまで作ったんですよ。おかしいでしょう、今更そんなこと言って。どうなんですか、総理。
  163. 安倍晋三

    内閣総理大臣安倍晋三君) あの頃、愚か者めと考えていた人は私は多いんではないかと、率直に申し上げてですね、私もその一人でございますが。  言わば、これ読んでいただければ、座談会懐かしいなと、写真を見ながら若いなというふうに思うんですが、その中で、言わば財政破綻を、財政の破綻を招くだけではなくて、財政の破綻を招くだけではなくて、言わば基本的に子育てに対する考え方が違うと。当時の小宮山大臣の言動等についての批判も私はしているところでございますが、言わばファミリーバリューに対する考え方の違いということについても言及をさせていただいたところでございます。
  164. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 もう今の答弁の態度、信じられません。子育て支援、十年遅れたんですよ。そして、全然良くなっていないじゃないですか、アベノミクスで。人々の生活は苦しくなるばかりじゃないですか。  そして、今だけ、金だけ、自分だけ、安倍さんのお友達だけ。森友の問題、まだ解決していませんよ、森友の問題。  財務省、これ売払い決定するまでの経緯、説明してください。
  165. 可部哲生

    ○政府参考人(可部哲生君) お尋ねの売払いへの経緯でございますけれども、森友学園への国有地売却におきましては、不動産鑑定評価の発注の仕様書におきまして、鑑定評価書の原稿を五月二十日に提出いただくようにお願いをしており、実際、五月二十日に不動産鑑定士からその原稿が提出をされ、鑑定評価書の審査を行った上で、五月二十四日に審査調書を作成し、五月三十一日に不動産鑑定士から鑑定評価書の正本が提出されたところでございます。この正本が提出されたことを受けまして、同日付けで予定価格を決定をいたしたところでございます。  前回の質疑で、予定価格の決定日につきまして、手元に正確な日付がございませんと申し上げた上で六月の初めに予定価格を決めていると申し上げましたが、六月の一日に予定価格を相手に通知をしておりましたが、決裁をしていたのは五月三十一日でございました。おわびして訂正申し上げます。
  166. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 予定価格は、一回決めたら、それより下回る価格では売らないんですよね。
  167. 可部哲生

    ○政府参考人(可部哲生君) 一回の売買におきましては、予定価格は一回決めるということでございます。
  168. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 見積り合わせをするはずなんですけど、森友の場合は見積り合わせしませんでした。予定価格はどうやって相手に伝えましたか。
  169. 可部哲生

    ○政府参考人(可部哲生君) 森友学園の場合には、先ほど申し述べましたように、六月一日に予定価格を通知をいたしました。それを森友学園が購入するかしないかという御判断をいただいて、決定をしたということでございます。
  170. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 なぜ見積り合わせしなかったんですか。
  171. 可部哲生

    ○政府参考人(可部哲生君) これまでも国会で御説明申し上げておりますけれども、地下埋設物の撤去費用等につきまして専門的な知見が必要であるということから先方に見積り合わせを求めることが難しい事案であったということで、見積り合わせをせず、こちらで予定価格を決めた上で、それを取るか取らないかということであったという経緯でございます。
  172. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 学校建設中で、もしこの予定価格じゃ高過ぎると言われたらどうするつもりだったんですか。
  173. 可部哲生

    ○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。  その場合には売買は成立をいたしません。
  174. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。
  175. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 終わりますけれども。  おかしいですね。だって、学校建設中だから訴訟に発展すると困るからといって予定価格を決めて、見積り合わせせずに一方的に通知しておきながら、合わなかったら売買は成立しない。もう全く矛盾していますよ。  この点はまた更に追及していきたいと思いますし、関係して、資料に付けていますけど、総理の奥さんが関係していたんですから、宣言どおり……
  176. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 森さん、時間が来ております。
  177. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 お辞めになるべきだと申し上げて、質問を終わります。
  178. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 以上で森ゆうこ君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  179. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 次に、谷合正明君の質疑を行います。谷合正明君。
  180. 谷合正明

    ○谷合正明君 公明党の谷合でございます。  まず初めに、大きな政策判断となりました商業捕鯨再開について質問をいたします。  私は、昨年九月、ブラジルで開催されましたIWC、国際捕鯨委員会の総会に、当時、農林水産副大臣として政府を代表して出席をいたしました。従来からIWCは資源管理を行う国際機関として機能不全状態でありましたが、ブラジルでの総会では異なる立場や考え方の共存まで否定されるという事態でありました。今のIWCの下では保護と持続可能な利用の両立は極めて困難であるという状況でございました。    〔委員長退席、理事二之湯武史君着席〕  総会の最後、私からこう申し上げました。IWCが一切の商業捕鯨を認めず、異なる立場や考え方が共存する可能性すらないのであれば、日本はIWC締約国としての立場の根本的な見直しを行わなければならず、あらゆるオプションを精査せざるを得ないと日本の立場を表明しました。  その後、政府は、昨年末にIWCからの脱退と、そして今年七月からの商業捕鯨の再開を表明いたしました。  そこで、まず外務大臣に伺います。  IWC脱退で日本は国際社会から孤立するとの懸念の声が上がりました。実際、いろんな各国の公式的なコメントを私も承知はしているところなんですが、実際どうなのか。実際、孤立だとか二国間関係の悪化という事態はあるのか。また、そうならないような外交努力というのはどのような外交努力を取ってきたのか。この点について伺います。
  181. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 我が国は、IWCから脱退をしても、IWCへのオブザーバー参加を始めとして国際的な鯨類の資源管理にはしっかりと協力をしていく、そういうことを申し上げているわけでございまして、捕鯨に反対をする国々の政府とも、これまで我が国の立場を説明し、資源管理にしっかりと協力をしていく旨説明をしております。また、そうした国々とも、これまでも、あるいはこれからも意見交換をしっかりと続けていくということで先方と合意をしてきております。  この問題が二国間の全体の問題に波及することがないようにということは多くの国と了解をしておりますので、今の時点で国際的に孤立しているということはないというふうに考えております。  ただ、この鯨の問題というのは、一部に感情的な問題に発展をする可能性がないわけではありませんので、引き続き、我が国の立場をしっかりと説明をし、資源管理にしっかりと協力をしていきながら各国の了解を得ていく努力を続けてまいりたいと思っております。
  182. 谷合正明

    ○谷合正明君 そうなんですね。私も、極めて各国の反応というのは冷静であったなというふうに、あるなというふうに思っているわけであります。その背景には、政府外交もあるんですけれども、議連を中心とした議員外交の力もあるということは私、ここで付言させていただきたいと思っております。  先ほど、外務大臣から、しっかり各国の理解を得ていくということなんですが、その一つのポイントとなるのが、七月から商業捕鯨を再開するわけですが、日本が現在も批准しております国連海洋法条約、この整合性をどう取るかということなんですね。この国連海洋法条約には、特に、鯨類について、保存、管理及び研究のために適当な国際機関を通じて活動すると明確に書いてありまして、この適当な国際機関を通じるということなんですが、IWC脱退後、この海洋法条約との整合性をどのように図っていくのかについて、農林水産大臣の説明を求めたいと思います。
  183. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) 谷合委員御指摘のとおり、この国連海洋法条約におきましては、その締約国は海産哺乳動物の保存のために協力し、特に鯨については適当な国際機関を通じてその保存、管理及び研究のために協力するとされております。  我が国といたしましては、この国際法に従いまして、IWCにオブザーバーとして参加するなど、国際機関と連携をしながら科学的知見に基づく適切な資源管理のための国際協力を行ってまいりたいと存じます。
  184. 谷合正明

    ○谷合正明君 実は、ブラジルの総会では私はこう申し上げて、今後もIWCと国際捕鯨取締条約の目的を実現すべく様々な形で協力していきたいということでございまして、IWCから何か全て脱退するかのような印象を持った方もいらっしゃると思うんですが、実は、脱退はするんですが、IWC総会の下部委員会である科学委員会には今後も引き続きオブザーバーとして出席していくということでありまして、また、南氷洋でも、目視調査ですね、これ非致死的調査と言いますけれども、それは続けていくということで、いわゆるこの資源管理に協力していくという姿に変わりはないということでありまして、ここが極めて大事であるかなと思っていまして、このIWCとの協力、さらには、ほかの持続的利用支持国、NAMMCOであるとかそうした機関との協力も重要ではないかなと思っています。今、農水大臣からはそこまで答弁なかったわけでありますが、ここが対外的にどう説明できるかというところのポイントであるということを指摘させていただきたいと思っております。  それで、三十年ぶりの商業捕鯨の再開でございます。調査捕鯨と今回この商業捕鯨ということなんですが、同じ捕鯨だとしても、その目的、またその方法ですとか、また流通ですとか、これ違ってくるわけであります。商業捕鯨が軌道に乗るよう支援していく必要があろうかと思っておりまして、具体的に、平成三十一年度予算案、ここではどのようにこの支援策が盛り込まれているか、この点について引き続き農水大臣に説明を求めたいと思います。
  185. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) 商業捕鯨が御指摘をいただきましたように三十年にわたり中断をされていたことに鑑みまして、国としましては、漁場の探査ですとか捕獲、解体技術の確立などにつきまして必要な支援を行うことといたしております。また、鯨の資源調査につきましては、非致死的調査ですとか商業捕鯨を実施する中で科学的データの収集も行うことといたしております。  三十年ぶりのこの商業捕鯨が一日も早く軌道に乗りますように、引き続き対応をしっかりしてまいりたいと存じます。
  186. 谷合正明

    ○谷合正明君 しっかりお願いしたいと思っているわけです。  昨年、私、和歌山県の太地町を副大臣として視察をさせていただきました。で、捕鯨関係者の皆様の声をしっかりと聞いてまいりました。  太地町が今、鯨、またイルカの共生の町ということで、昔から博物館もあるわけですが、これからもこの海辺の、海洋を整備して、イルカとかの鯨類と触れ合うような場をつくろうということで実際動いております。この姿に大変感銘を受けました。私自身がイメージしていた太地町というのは、映画の「ザ・コーブ」というのがありました。これは言わば反捕鯨団体の一方的な視点で描かれたこの太地町の姿ではないかなと。その姿を思って行くと全く違う姿なんです。これは実際、私は国民にもっと太地町のこの姿というのは知られてしかるべきであるというふうに実感をいたしました。    〔理事二之湯武史君退席、委員長着席〕  また、イルカ漁の若い漁師たちとも懇談をしまして、率直ないろんな意見交換もしました。そのときに一緒に写真を撮ったわけですけれども、顔写真を例えばSNSなんかでアップするということは、これは実は控えてほしいと。いろいろ、反捕鯨団体の、身を守るということもあって、そういう意味では大変窮屈な思いをさせているなということも実感をしたところであります。  反捕鯨団体の妨害であるとか、あるいは鯨なんて今食べなくていいじゃないかだとか、鯨のために国際的な評判を落としていいのかといった声にじっと耐えながらこの三十年間商業捕鯨の再開を待っていたのが、言わば太地町を始め捕鯨関係者の皆様ではないかなと私は思うわけであります。  総理、我が国は責任ある水産国家でございます。鯨類はほかの水産生物と同様に科学的根拠に基づいて持続的に利用されるべきでありますし、また、食習慣、食文化、鯨類の利用の多様性というのは尊重されるべきでありまして、この姿は、姿勢はぶれてはならないと私は思います。科学的根拠に基づき持続的に利用を図るというのは、これは水産政策の基本でありますし、科学的根拠というのはあらゆる政策の基本であると思います。  総理、一言、捕鯨関係者に声を掛けていただきたいのと、待ち望んだ商業捕鯨の再開ではありますが、それでも三十年のブランクがございます。この政府の支援というのは今後も続けていくという姿勢を示していただきたい。商業捕鯨再開の決意を伺います。
  187. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 谷合委員には、昨年の九月のIWC総会にも出席をいただき、また、和歌山県の太地町の状況も御覧になっておられるので十分に御承知であると、このように思いますが、我が国では、古来から鯨を食料としてのみならず、脂やひげを様々な用途に利用し、それぞれの地域で鯨を利用する文化を育んできたところでありまして、こうした鯨の利用については、他の水産資源と同様に、科学的根拠に基づき持続的に行っていくものと考えています。  我が国は、本年七月から三十年ぶりに商業捕鯨を再開します。我々の世代で商業捕鯨の火を絶やさず、未来に向けて継続する意義は大きいものと認識をしています。商業捕鯨を中断していたこの三十年という期間は、とりわけ早期の再開を待ち望んでいた捕鯨関係者にとっては本当に長く厳しいものであったと理解をしています。商業捕鯨が一日も早く軌道に乗るよう、国として、漁場の探査や捕獲、解体技術の確立など、必要な支援を行っていきます。  資源の利用が持続的である限り、それぞれの国の食文化は尊重されるべきと認識をしています。今後とも、国際社会の理解も求めながら、日本が古来から築いてきた鯨を利用する食文化や生活を次の世代に継続していく決意でございます。
  188. 谷合正明

    ○谷合正明君 大変ありがとうございます。  次に、残りの時間で次のテーマ、自殺の問題について取り上げたいと思います。  我が国の自殺の数は、今、九年連続で減少しているところであります。一方、唯一自殺の数が減らない世代がございます。それが十代、二十代の若い世代でございます。  まず、厚生労働大臣に、若者自殺の現状、そして国際比較、さらに、どのような若者自殺防止対策を講じているのか、説明を求めたいと思います。
  189. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 我が国の自殺者数は、全体としては近年減少傾向にあります。しかしながら、年齢階層別の自殺死亡率を見ると、二十歳未満の自殺死亡率はおおむね横ばいとなっているほか、G7各国での若年層の死因を見ると日本だけが自殺が第一位であることなど、若者の自殺は依然として深刻な状況にあります。  自殺総合対策大綱に当面の重点施策として子供、若者の自殺対策を位置付け、厚生労働省において、特に若者の日常的なコミュニケーション手段であるSNSを活用した相談事業など、重点的に取り組んでいます。今年度中に相談支援のノウハウを集約したガイドラインを公表し、平成三十一年度にはこのガイドラインを生かした相談支援を推進することとしています。  引き続き、将来のある若者が自ら命を絶つ事態を防ぐため、若者の自殺対策について、関係省庁と連携し、しっかり取り組んでいきたいと思います。
  190. 谷合正明

    ○谷合正明君 それでは、文科大臣、若者の中でも、特に児童生徒の自殺の数の実態はどうなっているのか。二年前の予算委員会の質問の際も私は、SOSの出し方教育の普及と、今言及がありましたSNSの相談体制の強化をすべきと訴えました。今、実行する学校や自治体を広げていく段階であると考えます。実態を把握するとともに両政策をしっかりと推進していくべきと考えますが、大臣の見解を求めます。
  191. 柴山昌彦

    ○国務大臣(柴山昌彦君) 御指摘のとおり、近年高止まりの状況にある児童生徒の自殺数を可能な限り減少させていくための課題として、文部科学省といたしましては、今お話をいただいた、厚労省との連名の、学校におけるSOSの出し方に関する教育、これを積極的に推進するよう促すとともに、昨年八月には、そのSOSの出し方、非常に難しい部分もありますので、それに関する教育の教材例を示して取組の一層の推進を求めたところであります。  また、これと併せて、近年、多くの若者がSNSを主なコミュニケーション手段として用いている中、文部科学省においては、本年度でありますけれども、いじめや自殺などの様々な悩みを抱える児童生徒からの相談を受け付ける、SNS等を活用した相談体制の構築事業を実施をさせていただいておりますし、平成三十一年度予算案についても二億一千万円を計上をしたところであります。  これらの取組を通じて、児童生徒の自殺予防に向けた取組をしっかりと加速をしていきたいと考えております。
  192. 谷合正明

    ○谷合正明君 是非しっかりやっていただきたいと思っております。  最後に、総理にお伺いします。  予算委員会の理事として、今日まで約七十時間近くの審議をずっと聞いてまいりました。党派を超えた議論として、児童虐待根絶の議論もございました。公明党といたしましてもその点について提言をし、先般、政府提出法案の閣議決定がなされたところであります。  同じこの小さな命を守るという意味においては、この児童生徒の自殺対策を強化していくということは大変重要な課題であると私は訴えたいところでございます。自ら命を絶たざるを得ない、この現状を変えていかなければならないと思います。  総理、この児童生徒の自殺の実態の認識、また一人一人の尊い命を守るための対策を強化していただきたいと、関係省庁にもしっかりと指示をしていただきたい。その決意を伺いたいと思います。
  193. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 委員が御指摘になられたとおり、近年、自殺者の総数は減少傾向にある中で児童生徒の自殺者が高止まりしていることは大変ゆゆしき問題であります。児童生徒の自殺予防は喫緊の課題であると考えています。  このため、児童生徒が命や暮らしの危機に直面したときに誰にどうやって助けを求めるのか、つらいときには助けを求めるべきことを学べるよう、学校におけるSOSの出し方に関する教育を一層推進することとしています。また、SNS等を活用した相談体制を強化することを通じて、いじめや自殺など様々な悩みを抱える児童生徒が相談しやすい、これ非常に重要だと考えているんですが、相談しやすい環境を整えることとしております。  政府としては、今後とも、関係省庁の緊密な連携の下、この国の未来そのものである児童生徒の命を支えるための取組を全力で進めてまいります。
  194. 谷合正明

    ○谷合正明君 今日取り上げました捕鯨、自殺対策の予算は三十一年度の総予算の規模からすると小さい規模かもしれませんが、大変重要な予算であります。どの予算、政策も全力で当たっていただくことを求めて、私の締めくくり質疑といたします。  ありがとうございます。
  195. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 以上で谷合正明君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  196. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 次に、浅田均君の質疑を行います。浅田均君。
  197. 浅田均

    ○浅田均君 日本維新の会・希望の党、浅田均です。  ちょっと通告しております順番を入れ替えて、まず統計不正問題から質問させていただきます。  厚労大臣にお伺いいたします。  今回の統計不正のこの問題、どのように御自身で総括されておりますか。
  198. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 毎勤統計をめぐる今般の事案を改めて振り返りますと、平成十六年一月から全数調査を抽出調査に切り替え、しかも復元処理を行わなかった、これが私は一番の大きな問題だと思います。  特に、必要な復元処理を行わなかった点については、復元プログラムの重要性に対する認識が低かったこと、システム改修に当たり企画担当係からシステム担当係へ口頭で依頼するなど、事務処理に誤りが生じやすく、誤りが長年にわたり発見されにくい体制になっておりました。そして、部長や課長等の上司が適切なチェック体制を整備せずに部下に任せっきりにしていた等が、私はここが大きな要因であったと思います。  そして、この点については長年にわたり不適切な取扱いが続いてきましたから、特別監察委員会において、事実関係、関係職員の動機、目的、認識等、さらに責任の所在を明らかにすべく、報告をまとめていただきました。  今般の事案の重大さを踏まえ、一月二十二日に、厚生労働行政を担う政治家としてけじめを付ける観点から、大臣就任以来の給与及び賞与の自主返納を行いました。また、事務方についても、歴代の担当局長級、課長級にも遡り、事務次官以下二十二名に対し厳正な処分を実施しました。  今回の事案によって、公的統計への信頼を始め厚生労働行政に対して国民の皆様の不信感が高まっており、統計に対する意識とともに組織のガバナンスが問われていると思います。個人レベルで法令遵守の意識を徹底することはもとより、統計部門の組織や業務の改革だけではなくて、厚労省全体が国民の目線を忘れずに、寄り添った行政をできる体制を構築していかなければならないと考えています。  統計に対する姿勢を根本から正し、再発防止を徹底するとともに、雇用保険等の追加給付について、できる限り速やかに簡便な手続でお支払いできるよう万全を期していきたいと思います。そして、しっかりとした組織のガバナンスを確立するなど、国民の皆様の信頼回復に私が先頭に立って努めてまいりたいと思います。
  199. 浅田均

    ○浅田均君 御自身の給与を自主返納されたという御答弁でございましたが、今回の調査はもうこれで完了したという御認識でしょうか。
  200. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 今回の調査、客観的な立場から集中的に検証を行っていただいて、これはもう統計の専門家、あるいは元高等裁判所長官、弁護士等の有識者によって、事実関係等々、責任の所在に至るまで明らかにしていただいたものと思っております。  これからは、しっかりとした再発防止、そして組織体制の確立、しっかり取り組んでいきたいと思っております。
  201. 浅田均

    ○浅田均君 ということは、もうこれで終わって、これ以後調査はしないというふうに理解していいんですか。
  202. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 事実関係や組織、動機、目的、認識、さらに責任の所在、これは明らかにしていただいたと思っております。  これからはしっかりと再発防止を努めていきたいと思いますが、そこは、もしそういう中で必要があれば、再発防止策を含めてまたやっていただく場面もあるかもしれませんが、とにかく再発防止、組織のガバナンスの確立、しっかり取り組んでいきたいと思います。
  203. 浅田均

    ○浅田均君 やっていただく場面、あるんですよ。  二〇〇四年ですか、東京都の全数調査を抽出調査にした、そこがもう核心部分ですよ、不正のね。それが大臣にも報告されていない、まして統計委員会の了解も得ていない、そこが一番の問題なんです。なぜそういうことが起きたのかというのは全然解明されていないじゃないですか。その点、どうなんですか。
  204. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 私は、これが一番の核心の問題だということで最初御説明いたしました。  委員のおっしゃる二〇〇四年、二〇〇四年の問題ですよね、ここから追加給付まで必要な事態に陥ったわけですけど、ここは私が前段で申し上げましたように、三分の一しかやっていなかった、復元処理をしていなかった。なぜこういうことが起きたか。統計の重要性に対する認識が低い、そして、システム改修に当たって、これは調査報告の中で記述されていますが、企画担当係からシステム担当係に口頭で依頼する、依頼した、で、結果的にシステム処理の三分の一から、復元が、復元をしていなかった、この誤りが長年続いていた、そして適切なチェック体制も行われて、チェック体制も整備せずに部下に任せっきりになっていた。これが原因であり、事実だと思っております。  そこは、私は、その点はあの報告書の中で明らかにされていると認識をしております。
  205. 浅田均

    ○浅田均君 そこが全然違うんですよね。  誰がどういう意図を持ってそういう抽出調査に変えたのか、これが一番の問題なんです。これが監察委員会の調査では明らかにされていない。だから、それを僕たちは問題にしておって、新たにその調査委員会立ち上げる必要、場面が出てくるんではないかというふうに考えているわけです。だから、調査は終わったと思っていただいたら困るわけです。いかがですか。
  206. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 例えば、抽出調査に変更された理由、これは、東京都に大規模事業所が集中し、数も増加していることから、全数調査にしなくても、適切な復元処理がされる限り統計としての精度が確保できると当時の担当者が考えていた、そして、かねてから厚生労働省に寄せられていた都道府県や回答事業所からの負担軽減の要望に配慮した、こういうことが、なぜ変更されたかということの理由としてここは報告書の中で整理をされております。  そして、どうしてこれが起こったかということは、私が先ほど申し上げたとおりであります。
  207. 浅田均

    ○浅田均君 厚労大臣に答弁を求めれば求めるほど問題がややこしくなるんですよ。だから答弁は要らないというわけにはいかないので質問をしているわけですね。  それで、私自身、皆さんもそうだと思いますけれども、この不正問題、統計不正がどうして起きたのかというのは極めて重要な問題で、これからも追及していきたいと思っておりますけれども、ただ、統計学的に言いますと、内容は間違っていないんです。統計学的に言うと、問題は間違っていない。ただ、それを大臣に知らせていなかった、まして総務大臣にも統計委員会にも変更を届けていなかった、これが一番の問題なんです。その問題点を見抜けなかった、その点に関してガバナンスがなかったとかおっしゃっているのはそのとおりだと思うんですが。  次の質問でありますが、僕、一番腹立たしく思ったのは、厚労省の役人さんがいろいろ統計について御説明に来られたし、この予算委員会の理事会でも説明されました。しかし、その説明している当人が統計に関して何の知識もないということは歴然としているんですよ。リテラシーを高めるとか統計に関する認識を高めようという再発防止の初歩のところで、そういうことを全然されていない。  昨日、官房長とかいろいろ説明しましたけれども、呼んで聞いたら全然分かっていないんですよ、この人たち。その全然分かっていない人たちにレクを受けて答弁をしている厚労大臣、そのつらさというのは分かる。もし、正常な感覚という言い方はまずいな、まともな常識人の感覚でいうと、おまえら何言うとんねんいうことになるんですけれども、どうもそういう感覚は厚労大臣におかれては希薄であると言わざるを得ません。  本当にその統計、労働者の、働いている人たちの集団があって、この人たちがどれだけの賃金をもらっていて、平均は幾らで、どれぐらいの散らばりの範囲の中にあって、分散ですよね、標準偏差が幾らで標準誤差率が幾らでって、それはもう統計の基本中の基本です。その基本中の基本が分からずに説明されている方がおるというのは、僕は一番の問題だと思っております。  それで、このリテラシーを高めるとおっしゃっていますけど、どうしていくんですか、これから。
  208. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 私もこの統計問題はずっと議論してまいりました。何言うてんねんということも言っています、私は。自分の頭でこれは考えてやっておりますから。浅田委員、大変統計に詳しくあられるのでちょっと事務方の説明御不満だったと思いますが、私もこれは魂を据えてやってきておりますので、私も自分の頭で考えながら報告書も読み込んで答弁をしているつもりであります。  そして、統計に関する認識、リテラシーの向上、委員のおっしゃるとおりで、再発防止のためには私は三本の柱が必要だと思っていますが、一つ目が、委員がおっしゃるように、統計に対する認識、リテラシーの向上であります。じゃ、例えば具体的には、全職員に対する統計研修の実施や他府省や民間の統計専門家などとの人事交流などが考えられますが、委員のおっしゃるとおり、統計に関する認識、リテラシーの向上、これは大きな柱だと思っております。
  209. 浅田均

    ○浅田均君 僕もクイズみたいな質問はしたくないんで、次、厚労省の幹部の方にそういう質問をさせていただきたいと思います。どれだけ努力されているか、確認、そのときさせていただきます。  続きまして、ふるさと納税制度についてお伺いいたします。総務大臣にお尋ねいたします。  このふるさと納税制度の趣旨というのは何でしょうか。
  210. 石田真敏

    ○国務大臣(石田真敏君) お答えさせていただきます。  ふるさと納税は、ふるさとにお世話になった方、お世話になった地方団体へその感謝の気持ちを伝える、あるいは税の使い道を自分の意思で決めることができる制度ということでございまして、発足から十年がたちまして、例えば災害時の被災地支援、こういうこともございますし、ふるさとに対する納税を通じて得られた資金で、ふるさとでは地場産業の振興とか雇用創出ということが行われておりますし、また、ふるさと納税をきっかけとして寄附者と地域の交流など、こういうような良い例が生まれているわけでございまして、また一面、ふるさと納税は結果として個人住民税が減収となる地方団体も生じますので、やはりその都市と地方それぞれの団体が制度の趣旨を踏まえた対応をすることで成り立つ制度だと考えております。
  211. 浅田均

    ○浅田均君 ところが、今回、四団体への特別交付税が減少されたというふうな報道がされております。地方団体、都道府県あるいは市町村というのはルールに基づいて予算運営をしているわけであって、そのルール、今回提案されております地方交付税法の一部改正とは別に、これ省令で変えているんですね。  なぜ省令なのか。閣議決定や国会審議は不要と考えた理由は何でしょうか。
  212. 石田真敏

    ○国務大臣(石田真敏君) 今回のあの特別交付税の対応についてでありますけれども、特別交付税は、普通交付税の画一的な算定方法によっては捕捉できない特別の財政需要など、各地方団体の様々な財政事情を考慮して算定をしております。さらに、普通交付税と異なりまして、災害も含めて年度途中に生じた事情を考慮する必要があります。このため、地方交付税法第十五条に基づきまして、詳細な算定方法等について総務省令に委任しているものであり、適切な算定を行うために必要なものであると考えております。  なお、本年の、本年度の三月交付に際しましての省令改正におきましては、ふるさと納税に関する見直しのほかにも、例えば、岐阜県等で発生をいたしました豚コレラへの対策に対する経費への措置、あるいは七月豪雨等により必要となったビニールハウスの再建経費への措置や仮設住宅等から小中学校へのスクールバスの運行経費への措置等の項目を盛り込む改正を行っておりまして、年度途中に生じた事象に的確に対応できているところと考えております。
  213. 浅田均

    ○浅田均君 これ、省令とはいえルールを変えているわけですよね。それならば、地方団体の意見を聞いた上で新年度から始めるべきだと思いますが、どうして年度途中にルールを変えたんですか。
  214. 石田真敏

    ○国務大臣(石田真敏君) 先ほど申し上げましたように、特別交付税は年度途中に生じた特別の財政需要や財政収入の状況など様々な財政事情を考慮しと定めておりまして、毎年度、十二月及び三月に必要な省令改正を行った上で交付をいたしております。  今回の特別交付税による対応は、過去の特別交付税の算定の際には、ふるさと納税収入によって平均的な不交付団体を上回る財政力となる地方団体は生じていなかったんですけれども、本年度になって、特定の地方団体に極めて多額のふるさと納税が集中をいたしまして平均的な不交付団体を上回る財政力となる地方団体が生じていること、そして、このことは今年の一月以降徐々に判明してきたものであること、こういうことから、本年度のこのような状況は本年度の特別交付税において考慮すべきものであり、新年度からでは対応が困難であること等を踏まえて行ったものでございまして、適切な措置であると考えております。
  215. 浅田均

    ○浅田均君 それでは、その地方交付税制度について伺いますが、交付税額というのは基準財政需要額から基準財政収入額を引いたものであると。この基準財政収入の中に寄附は入るんですか。
  216. 石田真敏

    ○国務大臣(石田真敏君) 寄附は入りません。
  217. 浅田均

    ○浅田均君 寄附は入らない、だからおかしいんですよ。これ、あたかも寄附が基準財政収入に入ったようなことを前提に変えているというのが、バッシングというのか、ペナルティーであると言われるゆえんなんですよ。  大臣も御存じの方やと思いますけれども、某市長と、元市長と話ししていて、地方分権の旗振ってくれると思っていたのにこんなことをしはるって思えへんかったなという話になりましたので、お伝えだけしておきます。  それから、次の質問。  これ、返礼品のこと問題になっていますけれども、総務省として、返礼品というのは地域の実情で選ばれていると思うんですが、この返礼品が持つ経済波及効果なんというのは把握されているんでしょうか。
  218. 石田真敏

    ○国務大臣(石田真敏君) 具体的な数値までは把握しておりませんけれども、私どもの方にお見えいただく市町村長さんとか皆さんからは、それぞれの地域で、例えば特産品ですね、非常に影響が大きくて効果があるというようなお話は聞いておりまして、今回もそういう、今回のふるさと納税につきましては本当にいろいろな御意見あります。もうやめろという方もおられますし、もっとやれという方もおられる。  そういう様々な意見をお聞きする中で、今御指摘のような、やはり地域の地場産業等にとっても影響があるんだと、そういう効果があるんだと、そういうような御指摘も受けて、今回、こういう形での制度見直しをさせていただくということになったわけであります。
  219. 浅田均

    ○浅田均君 その返礼品がある種ブランドとなってその地域の経済の活性化につながっているという例がいっぱいあるんですよね。だから、これ、地方創生、安倍総理おっしゃっていますけれども、それに逆行するものになっているんではないんでしょうか。
  220. 石田真敏

    ○国務大臣(石田真敏君) もう一度申し上げますけど、今回の特別交付税における対応というのは、多額のふるさと納税収入があることによりまして、地方税収にふるさと納税収入を加えた場合の財政力指数及び財源超過額のいずれもが、この二つとも不交付団体の平均を上回る、そういうような地方団体について、今回、不交付団体に準じた取扱いとして災害分以外に交付しないこととしたものでございます。これはやはり、返礼品の送付状況等を考慮したのではなくて、地方の共有財源という地方交付税の性格を踏まえまして財源配分の均衡を図る観点から行ったものでございます。  そして、このふるさと納税というのは、先ほど趣旨申し上げましたけれども、これは、平成二十九年に高市総務大臣が一回目の総務大臣としての通知をなされました。そして、その後、一年後に野田総務大臣が二回目の通知を出されて、そして私も、昨年十月に就任以来、やはり過度な返礼品等についてはいかがなものかということをずっと申し上げてきたわけでありますけれども、明らかにそれに、その趣旨に反する返礼品によって多額の寄附を集められたわけでありまして、私は、今言われたような地方団体の創意工夫というのはこういう形ではないんではないか、やはりある一定の、皆さんが納得されるような常識の範囲の中で切磋琢磨いただく、それが本当の創意工夫ではないかと考えております。
  221. 浅田均

    ○浅田均君 何か、分権の星が総務省の役人に言いくるめられているような気がして非常に残念であります。  先ほど、住民税控除によって減収になった自治体の話がありましたけれども、ここへ補填措置を行ったらそういうところの不満も解消できるのではないかと思うんですが、いかがですか。
  222. 石田真敏

    ○国務大臣(石田真敏君) この地方交付税の中で補填措置は行う制度はございますけれども、やはりそれによって、補填しているからルールはなくていいということでは私はないというふうに思っております。
  223. 浅田均

    ○浅田均君 ますます残念です。  それでは、マクロ経済について、もう時間がないので多分一問だけになると思いますが、金融担当大臣ですね、財務大臣、麻生大臣にお尋ねいたします。  異次元緩和を続けるか否かの判断指標は何でしょうか。
  224. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 日銀の二%の物価目標という話からよくこの話が出てきているんですが、長短金利操作付きのいわゆる量的・質的金融緩和、今よく言われるイールドカーブとかいろんな表現ありますけれども、この話を、継続するということを話したんですが、いつまでということを言っておられる中で、黒田総裁としては、当初、日本銀行との間の共同声明を出させていただいた中で、当時は白川総裁だったんですが、間に結ばれた二%の物価目標等々一連の中、出されておりますけれども。  基本的には、あの初代の、当初の目的は、いわゆるデフレ、当時は資産を入れていませんでしたのでデフレ不況という言葉を使ったんだと思いますが、正確には資産のデフレーションによる不況というものからの脱却を目指すために金融緩和政策をやりますというのが本来の目的で、その目的に向かってやる中の一つの指標として物価の二%上昇というのを入れられたんだということだと思っております。まあ当時協定を結んだ当人が申し上げるのもなんですけれども、そういうことで申し上げさせていただきました。  その上で、今の段階で、その目標に対しては、当時と違って急激に石油の価格が一バレル百何十ドルからいきなり三十ドルぐらいまで下がりましたんで、その目標達成がなかなか難しい状況になっておるという状況で引き続きやっておられるんですけれども、私どもとしては、当初のしかるべき目標というものは、デフレという状況、デフレ不況という状況からは確実に脱却しつつあるし、経済等々間違いなく伸びてきておるという方向に行っておると思いますんで、ただ、二%という目標に関しましては引き続き日本銀行としてやるということを言っておられますんで、日本銀行のこれは金融の話でありますんで、日銀の金融政策について財務省の方から発言をさすということはございません。
  225. 浅田均

    ○浅田均君 そうしたら、これが本当の最後になりそうですが、今イールドカーブの話ありました。イールドカーブが今寝ている、長期金利の方が短期金利より低くなってしまっている、こういう状況で異次元緩和いつまで続けて、続けることによって地方金融機関の経営は大丈夫なのかという懸念を持っておるんですが、この点に関して、大臣、いかがでしょうか。
  226. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 地方の金融機関の話ですけれども、御存じのように、これ人口減少、まあ地域によって差がありますけど、人口減少等々のものがありますんで、超低金利という政策が続いておるというのと二つの条件から極めて厳しい状況になっているという状況は我々はよく認識しておりますが、ただ、厳しい状況にあるからとは申し上げますけれども、いわゆる地方銀行、地域金融機関のいわゆる資本基盤というものが、これは間違いなくこれは極めて充実しておりますんで、リーマン・ショックの前より更に充実しているというぐらい内容が良くなっているということは確かでありますんで、総体としては安定しておりますけれども、引き続き、いろんな問題がありますんで、これは地域の金融機関はその地域に合わせたことでいろいろやっていただかないかぬと思いますけれども、その状況につきましては地域によって、銀行によって大分違いますんで、引き続きしっかり監視してまいりたい、見ておきたい、いかねばならぬと思っております。
  227. 浅田均

    ○浅田均君 ありがとうございました。終わります。
  228. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 以上で浅田均君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  229. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 次に、井上哲士君の質疑を行います。井上哲士君。
  230. 井上哲士

    ○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  沖縄の県民投票で辺野古新基地反対の揺るがぬ民意が示され、十九日には、県民を代表して玉城知事が総理と会談し、土砂投入と工事の中止を求めました。にもかかわらず、この民意を全く無視をして、一昨日、中止どころか新たな区画に土砂が投入をされました。日本の民主主義そのものに土砂をかぶせる暴挙だと言わなければなりません。満身の怒りをもって抗議をいたします。  総理は、県民投票を真摯に受け止めると繰り返されてきました。県民投票の何を受け止めたら、新たな区画への土砂投入という結論になったんですか。
  231. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 沖縄の負担軽減は政府の大きな責任であり、特に、住宅や学校で囲まれ世界で最も危険と言われる普天間飛行場が固定化され、危険なまま置き去りにされることは絶対に避けなければなりません。これは地元の皆様との共通認識であると思います。  このため、普天間飛行場の一日も早い全面返還の実現に向けて全力で取り組むというのが政府の基本方針であります。具体的な移設工事については、その方針の下に防衛大臣が適切に判断し実施しているものと承知をしております。  我々といたしましては、今後とも沖縄の基地負担の軽減に全力を尽くしていきたいと、こう考えております。
  232. 井上哲士

    ○井上哲士君 政府の基本方針述べただけなんですよ。私は、県民投票の何を受け止めたかと聞いたんです。ちゃんとお答えください。
  233. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) この県民投票に込められた思いというのは様々な思いがあるんだろうと、こう思っておりますが、その中におきましても、沖縄の基地負担の軽減をしっかりと進めてもらいたいということでもあろうと、こう思います。  その中におきまして、先ほど申し上げましたのが政府の基本方針でございまして、この基本方針の下に防衛大臣が適切に判断し実施をしていると考えております。
  234. 井上哲士

    ○井上哲士君 いや、あなた方が知事選挙はいろんな争点があると言ってきたから、この一点で県民投票をやったんですよ。七割が反対だったんですよ。この事実を受け止めないんですか。
  235. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 米軍基地が沖縄に集中をしているという状況を変えてもらいたいということであろうと思います。  米軍基地の七割が沖縄に集中しているという状況は是認できないというのが沖縄の皆様のお気持ちであると、こう思います。この思いにつきましては国も全く同じ思いであり、現状は到底是認できるものではないと、こういうことでございます。  在日米軍の抑止力は国民全体が享受しているものであり、基地負担も全国民が様々な形で分かち合うことが必要であると考えておりまして、沖縄の負担軽減は政府の大きな責任であると、こう考えております。
  236. 井上哲士

    ○井上哲士君 いや、ちゃんと答えてくださいよ。県民投票の七割は辺野古の基地反対なんです。この事実自身を受け止めないんですかと私は聞いているんです。
  237. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 従来から答弁をさせていただいておりますように、この県民投票について評価する立場にはないわけでございますが、先ほど申し上げましたように、沖縄にこの米軍基地が集中をしているという状況については、我々、これはまさに負担軽減を、これに対して実際に今まで一つ一つ結果を出してきたところでございますが、この負担軽減に向けて今後とも全力を尽くしていきたいと、こう考えております。(発言する者あり)
  238. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  239. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
  240. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 県民投票は地方自治体における独自の条例に関わる事柄であるため、その結果について政府として評価を加えるようなことは差し控えたいと、こう考えております。  先ほど申し上げましたのは、その中であえて申し上げれば、様々な思いが込められているんだろうということについて申し上げたところでございますが、それ以上につきましてはお答えは差し控えさせていただきたい。  ただ、この沖縄に米軍基地が集中をしているという中におきまして負担軽減に全力を尽くしていきたいと、こう考えております。
  241. 井上哲士

    ○井上哲士君 様々な思いじゃないんです。辺野古基地反対の一点のこういう結果が出たんですよ。これを一顧だにしない。玉城知事は、民主主義を踏みにじる、地方自治を破壊するものだと、激しい憤りを覚えるとコメントをされました。まさにこのとおりだと思います。  しかし、幾ら強権を振るっても、辺野古の基地は造れません。軟弱地盤を政府も認めました。途方もない時間の掛かる難工事になる。そもそも知事の許可がなければ進みません。  先日、防衛大臣は、仮定の問題には答えられないと言いましたけれども、これは仮定じゃないんです。知事はもう繰り返し、設計変更は認めないと言っています。その下では工事できないんじゃないですか。
  242. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 私どもとしては、今般の調査結果に基づいてこれから詳細な設計を行いまして、沖縄県に設計変更の承認願を出させていただきたいと、説得力のある、御理解いただけるものをしっかりお示しをして承認をいただきたいと、そのために努力をしてまいりたいというふうに思います。
  243. 井上哲士

    井上哲士君 いや、これだけ県民投票に示された民意に泥を掛けておいて、それで理解が得られると、そういうふうにお考えになっているんでしょうか。
  244. 岩屋毅

    国務大臣(岩屋毅君) 先ほど総理が述べられたとおりですけれども、普天間の返還を決めてから二十三年、辺野古に場所を決めてから二十年動いてこなかったこの問題を解決をして、普天間飛行場の全面返還、沖縄の負担軽減に何としてもつなげていきたいという思いで事業を進めさせていただいているところでございます。
  245. 井上哲士

    ○井上哲士君 民意に背いて辺野古の新基地にしがみつく限り、結局それが普天間の固定化になるんですよ。  具体的に軟弱地盤についてお聞きしますが、C1護岸の予定地に当たるB27のポイントで新たな地質調査を行ったら、水面下九十メーターまで軟弱地盤だったと。にもかかわらず、このポイントでのN値調査を行わずに、離れたボーリング調査から類推をして、七十メーター以下は非常に固い粘土層に分類されるから改良工事は必要ないと答弁をされてきました。  まず聞きますけれども、新たな調査を行った五十二本のうち、ボーリング調査を行わなかったのは何ポイントでしょうか。
  246. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) 追加のボーリング調査、五十二本でございますが、このうち、コーン貫入試験、これを行った箇所は十五地点というふうになってございます。
  247. 井上哲士

    ○井上哲士君 つまり、大半はボーリング調査しているんですよ。何でB27ポイントではボーリング調査行わずにN値調査も行わなかったんですか。
  248. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) 地盤調査に当たりましては、土の層の分布ですとかそれぞれの土の層の強度を把握する必要がございます。それには、音波探査ですとかボーリング調査とともに、各ボーリング調査の地点の間で地盤の特性を把握するコーンの貫入試験、こういうことを行うなどして把握しているというのが一般的であると認識してございます。
  249. 井上哲士

    ○井上哲士君 当初、水面下七十メートルと言われたんですね、軟弱地盤は。ところが、この追加調査で九十メーターまであったと。我々も驚きましたよ、そこまであったのかと。しかも、ケーソン護岸の真下の一番肝腎なポイントじゃないですか。だったら、念入りに調査するのは当たり前じゃないですか。コーン貫入やるのはいいですよ、何で直接ボーリングやらないんですか。理由にならないと思いますよ。
  250. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) 申し上げますと、御指摘のB27地点の強度の確認方法について申し上げれば、その付近のS3地点、これらでボーリング調査を実施し、そこで得られたサンプル、試料ですね、これを用いた室内試験によりまして、S3地点を含む水深約七十メートルより深いところの土層は非常に固い粘土層に分類されることが確認されておるということでございます。  そして、B27地点では、先ほど申し上げましたコーン貫入試験ですとか、それから一部サンプルを使いました物理試験、こうしたものを実施し、土の性質を確認したところ、水深約七十メートルより深いところの土層はS3地点のものと同じものであるということが分かりましたので、非常に固い粘土層に分類されるということが確認されたというものでございます。
  251. 井上哲士

    ○井上哲士君 これ、直接やらない理由には全くならないんですね。  それで、実測はしていないものの、このB27ポイントのN値の推測値というのが出ていると思います。先ほど防衛大臣は、非常に固いというのはN値一五から三〇だというふうに答弁をされましたけれども、この七十メーター以降から九十メーターのB27ポイントの五メートルごとのN値の推測値はどうなっているでしょうか。
  252. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) 御指摘のB27地点のコーン貫入試験の結果から求められたいわゆる換算N値でございますが、水面下約七十メートルで三・六六、約七十五メートルで五・四四、約八十メートルで八・九八、約八十五メートルで八・七七、約九十メートルで六・四四というふうになってございます。
  253. 井上哲士

    ○井上哲士君 違うじゃないですか。非常に固いN値一五から三〇の固さだと言ったけれども、今の数字全部下ですよ。全然違うじゃないですか。
  254. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 今の説明をさせた数字は換算数値なんですね。そして、粘性土のN値は、換算N値は、砂地盤と比べて信頼度が非常に小さいと考えられております。したがって、室内試験によって実際の強度を確認をすることが一般的だというふうに承知をしておりまして、その調査によれば、N値でいえば一五から三〇の非常に固い層に分類をされるということでございます。  ちなみに、換算N値を用いて設計をするというのは一般的ではないと、あくまでもその室内試験の結果に基づいて設計をすることが妥当であるというふうに承知をしております。
  255. 井上哲士

    ○井上哲士君 いや、大臣が非常に固いN値一五から三〇の地層に分類をされると答弁をされたから、実際の換算はどうなのかと聞いたら、低いんですよ。これどうやって、では、この換算出したんですか。
  256. 宮崎祥一

    ○政府参考人(宮崎祥一君) コーン貫入試験におきます換算N値につきましては、試験によって得られたセンサーによって測りました先端抵抗等を、既往の研究成果を基にして定められております換算式に当てはめて求めたN値の推定値でございます。
  257. 井上哲士

    ○井上哲士君 だから、実測したらいいんですよ。  そもそも自分たちで答弁しながら、都合が悪くなったら信頼度が低いと。そんな信頼度が低い答弁しないでくださいよ。  そもそも、三月五日の予算委員会で、お手元の資料にありますように、我が党の小池委員が、現有作業船の能力では工事可能な最大深度が七十メーターだから、それに合わせて七十メーター以下の地盤改良工事が必要でないと言い出したんじゃないかと、こういうふうに質問いたしました。防衛大臣、否定されましたけれども、お手元にありますように、こう書いてあるんですね。改良深度等については、専門工事業者へのヒアリングから、現有作業船の能力等を考慮し、最大深度は七十メーター程度にすると。ぴったり書いてあるじゃないですか。どうなっているんですか。
  258. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 一般に、海洋土木工事の場合には、必ずしもその層に完全に到達するくい打ちではなくても安定性を確保して施工ができるとされていると承知をしております。  報告書のその書きぶりは、私は必ずしも適切ではなかったというふうに思っておりますが……(発言する者あり)いやいや、誤解をされるおそれがある表現だったかもしれませんけれども、操作船、作業船の能力から七十メートルということを言っているわけではなくて、あくまでも海洋土木工学的な見地から検討した結果、最大深度七十メートルのくい打ちで十分に安定性を確保して施工をすることができると確認をしたところでございます。(発言する者あり)
  259. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  260. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
  261. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 書きぶりが不適切と表現したのは不適切でございましたので、撤回をさせていただきたいと思います。  ただ、誤解を招くおそれがあったかもしれないけれどもと先ほども申し上げましたけれども、作業船の能力によって七十メートルということを言っているわけではなくて、あくまでも水面下七十メートルを超える深度では、あくまでも、作業船の能力によってその数字を出しているのではなくて、海洋土木工学的な見地から検討を行った結果、安定性が確保できると確認をしたところでございます。
  262. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  263. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
  264. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 先ほどの私の表現は必ずしも適切ではなかったと思うので、それは取り消したいと思いますけれども、報告書には、この記述が出てくるまでに様々、土質についての分析結果が書かれておりまして、その後、改良深度等については、専門工事業者へのヒアリングから現有作業船の能力等を考慮し、改良可能な最大深度は七十メートル、マイナス七十メートル程度とすることを云々という記述になっているわけでございますけれども、ここだけを読むと、あたかもその作業船の能力がそうだからその程度の工事にとどめると読まれるおそれがあったのではないかということを私は申し上げたんですけれども、実際には、報告書にある様々な調査結果に基づいて、この最大深度マイナス七十メートルの施工で十分に安定的な施工ができるということを確認をしたということを申し上げているわけでございます。
  265. 宮崎祥一

    ○政府参考人(宮崎祥一君) 今大臣が御説明されたとおりでございますが、報告書の前半では、その安定計算をするための設計条件がいろいろと書かれております。その中で、検討条件としまして、波の条件ですとか土質条件、それから施工性の条件として作業船の能力等が条件として書かれているものでございます。その後、後半の安定性の検討の中で、先ほど大臣がおっしゃいましたとおり、安定性の検討をした結果としてあの七十メートルというのが導き出されたところでございます。
  266. 井上哲士

    ○井上哲士君 そうであったら、改良が必要な最大深度と書くはずなんですよ。そうじゃなくて、何で改良可能な最大深度になっているんですか。つじつま合わないじゃないですか。(発言する者あり)
  267. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) 申し上げますけれども、先ほど、その記述がありますところは、この全体の報告書の百七十四ページ、百七十ページを超える中におきまして、前半部分の検討条件、工法の検討、様々な中でそういう記述がございます。  ただ、これは、全体を受けまして、検討条件、工法の検討、それから護岸の安定性の検討、施工の検討、環境影響への検討、これを踏まえまして、まとめのところに私ども申しているところの七十メートルの一般的な工法によりまして安定的な工事ができるというようなことを記述しているものでございまして、このまとめのところがそれまでの過程をまさに総括しているものというところでございますので、こちらのところが、私どもが今回一般的な工法で七十メートルまでの施工で可能だというところでございます。その部分を取って全体を総括することはできないというふうに考えてございます。(発言する者あり)
  268. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 速記を止めて。    〔速記中止〕
  269. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
  270. 宮崎祥一

    ○政府参考人(宮崎祥一君) 先ほど御説明いたしましたとおり、作業船の能力七十メートルというのは、工法の検討の中でそのプロセスとして設定したものでございます。その後、報告書の中盤で安定性の検討を行っております。  最終結論としては、ちょっとページで恐縮なんですが、七十七ページに、標準断面図として七十メートルまで改良することの図面を掲載させていただいております。さらに、一番最後のページのまとめで、これで安定性が確認できたということを報告書の方では述べているところでございます。
  271. 井上哲士

    ○井上哲士君 とにかく、全く説明になっていません。こんな報告書に基づいて七十メーター以下の改良工事は必要ないなんということはとても言えないと、撤回をしていただきたいということを申し上げておきますが。  もう一点、活断層の問題でお聞きをします。  お手元に資料を配っておりますけれども、新たに研究者から、この辺野古の、二つの断層を挟んで東側と西側で堆積物が違うということから、活断層の可能性が高いというふうに言われております。この代表の立石新潟大名誉教授は、安全のための本格的調査を求めております。工事を中止して調査をするべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
  272. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) これも先ほどお答えをさせていただきましたけれども、防災対策上考慮すべき地震に関わる国内の知見を包括的に集約し提供している地震調査研究推進本部のデータにおいても、あるいは最新のデータベースである活断層データベースにおいても、あるいは日本全国の活断層が網羅的に記載された活断層詳細デジタルマップにおいても、辺野古沿岸域における活断層の存在を示す記載はございません。  私どもとしては、これら権威ある文献等において活断層の存在を示す記載がないということを確認した上で事業を進めているところでございます。
  273. 井上哲士

    ○井上哲士君 その今引用された権威ある活断層データベースのホームページを見ますと、長さ十キロメートル未満の活断層や、まだ十分に確認されていない活断層は収録されていないので御注意くださいと書いてあるんですよ。  大臣、御存じですか、この記述。
  274. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) その記述は承知してございます。
  275. 井上哲士

    ○井上哲士君 大臣、御存じですか。
  276. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 事前に説明を受けておりますので、承知しております。
  277. 井上哲士

    ○井上哲士君 だったら、これまでにないからここにないなんて言えないんですよ。  答弁にあった地震研究推進本部の事務局でもある文科省の部局と気象庁が、「活断層の地震に備える」というパンフレットを出しております。その九州・沖縄地方版、ここに持っておりますけれども、これまで存在が知られていないから活断層がないなどと言えるのか、このパンフにはどういうふうに書かれているでしょうか、その根拠も含めてお願いします。気象庁。
  278. 橋田俊彦

    ○政府参考人(橋田俊彦君) お答え申し上げます。  ただいま御指摘のございましたパンフレットでございますけれども、平成二十八年熊本地震を踏まえまして、一般の方々の陸域の浅い地震に対する事前の備えを促進をしていく防災の観点から、文部科学省と気象庁が共同で作成したものでございます。  その中では、もちろん活断層について、過去に繰り返し地震を起こし、将来も地震を起こすと考えられている断層を活断層というというように言った上で、このパンフレットでは、活断層が確認されていない場所でも地震が起こることがあるという一般的な注意を促す観点から、活断層では地震の規模がある程度大きくなければ地表に断層のずれが現れません、また、断層のずれが地表に現れていた場合でも、その後の浸食や土壌の堆積により痕跡が不明確になり、見付かっていない断層があるかもしれませんと一般的な注意を促す記述を行っているところでございます。  以上です。
  279. 井上哲士

    ○井上哲士君 日本の周辺には約二千もの活断層があり、それ以外にもまだ見付かっていない活断層が多数あると言われています、こう書いてありますね。
  280. 橋田俊彦

    ○政府参考人(橋田俊彦君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、当該パンフレットには、日本の周辺には約二千の活断層があり、それ以外にもまだ見付かっていない活断層が多数あると言われていますとの記述がございます。この記述につきましては、日本には、リニアメントと言われるような線状な特徴を有する地形や断層のような地形などが多く認められるなど、活断層の可能性を有するものがあることを踏まえた記述であると承知しております。  活断層につきましては、先ほど申しましたとおり、過去に繰り返し地震を起こし、将来も地震を起こすと考えられている断層とされておりまして、一般論といたしましては、それらそれぞれに調査をした結果として活断層と認定する場合もあれば、その地形が地震以外により生じたものであったり、将来地震を起こす断層とは言えない、すなわち活断層とは言えない場合もあるというような状況だと理解しております。  以上でございます。
  281. 井上哲士

    ○井上哲士君 何をそんたくされているのか、分かりにくく言われますけど、要するに、見付かっていない活断層が多数あるということなんですよ。これは一般論じゃありません。二〇一六年の熊本地震で大きな被害がありましたけれども、その後、二〇一七年の十月に国土地理院が、五か所、計十七・三キロメートルにわたり新たな活断層を確認したと発表しているんですね。地震で新しいのが発見されているんですよ。これ、熊本地震だから大臣御存じじゃないですか。  ですから、過去の文献にないから活断層が存在しないと、こういう非科学的な見解は通用しないと思いますけれども、撤回していただけますか。
  282. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) 基本的には、空港の土木施設ですとか港湾の施設の設置に際しまして、活断層につきましては、文献などの既存の資料による調査を実施するもので、現地調査までは実施していないというふうに認識してございます。  なお、この普天間飛行場代替施設におきます護岸等の構造物につきましては、この護岸等の耐震性能につきましては、那覇空港滑走路増設事業を含みます他の事業と同様に設計を行っておりまして、この設計で用いた地震動を用いることは、沖縄県に提出し承認を得ておりますところの公有水面埋立願書にも記載されているというところでございます。
  283. 井上哲士

    ○井上哲士君 いやいや、答えていないんですよ。  過去の文献にないから存在しないとは言えないですねと、大臣、いいですか、それで。
  284. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 先ほどの気象庁の説明を聞きましても、一般論として活断層でないところでも地震が起こり得るということを述べたという説明でありましたけれども、それであれば日本中どこでもそうなのであって、だから、これまでの港湾の工事、空港の工事等は最も権威のある文献に基づいて判断をしてきていると、それが一般的なやり方であるというふうにお答えをしているところでございます。
  285. 井上哲士

    ○井上哲士君 そうじゃないんですよ。まだ見付かっていないものであっても活断層があると、過去の文献にないからないとは言えないでしょうと私は聞いているんです。
  286. 鈴木敦夫

    ○政府参考人(鈴木敦夫君) 繰り返しで恐縮でございますけれども、様々言及させていただきました権威ある文献等におきまして、辺野古の沿岸域において活断層の存在を示す記載はないということを十分に確認しておるというところでございます。  それから、更に申し上げれば、こうした既存の資料による調査を実施するもので空港の土木施設や港湾施設等の設置は行われているものでございまして、更に調査を実施するというようなことがないというふうに認識してございます。
  287. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 先ほどもお答えしたとおり、例えば、じゃ、那覇の第二滑走路工事、羽田の工事等々、やはり権威ある文献に基づいて判断をした上で事業が行われているわけでございますから、辺野古において何か特別なことをやっていると、手を抜いているということでは全くございません。
  288. 井上哲士

    ○井上哲士君 その権威あるものが、過去にないからといってないとは言えないと言っているんですよ。  そして、これ一般論じゃないんですね。今お配りしたように、様々な研究者が調査に基づいて、ここに可能性が高いと指摘をしているわけですから、だから追加調査をするべきだと言っているんですよ。安全のため当然じゃないでしょうか。総理、是非これ指示してください。
  289. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) もう既に防衛大臣から答弁をしているとおりでございます。
  290. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 井上君、時間が来ています。
  291. 井上哲士

    ○井上哲士君 とてもこのような工事を進めることはできないし、中止をすることを改めて強く求めて、質問を終わります。
  292. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 以上で井上哲士君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  293. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 次に、薬師寺みちよ君の質疑を行います。薬師寺みちよ君。
  294. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。  まず、復興大臣にお伺いさせていただきたいと思います。  復興五輪、復興大臣としてどのように関わられるのか、教えてください。
  295. 渡辺博道

    ○国務大臣(渡辺博道君) 東京大会が開催される二〇二〇年には、復興・創生期間の最終年度に迎えることから、まず地震・津波被災地域の復興の総仕上げの時期、そしてまた福島の原子力被災地域の本格的な復興に向け、各種施策を着実に実施しているところでございます。    〔委員長退席、理事二之湯武史君着席〕  その上で、二〇二〇年東京大会では、東日本大震災からの復興しつつある被災地の姿を国内外に発信し、世界中からいただいた御支援に対して感謝を伝える絶好の機会であると考えております。あらゆる機会を捉えて復興の状況や被災地の魅力を発信していくつもりでございます。  その一環として、現在、私は、「復興五輪」海外発信プロジェクトというものを進めておりまして、私、大臣、そして副大臣、大臣政務官を手分けして、東日本大震災発災以降、御支援をいただいております各国の在京大使と順次お会いをし、支援に対する感謝を伝えるとともに、復興しつつある被災地の姿や魅力等を発信しているところでございます。  さらに、被災地での競技開催、聖火リレーの実施や復興の火の展示、復興「ありがとう」ホストタウンによる国際交流など、被災地に焦点が当たる様々な取組が円滑に実施されるよう、被災自治体、組織委員会等関係各所と緊密に連携して復興五輪を推進を図っている考えでございます。
  296. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  その復興「ありがとう」ホストタウン、実はまだまだ登録されている市町村が低いという実態がございます。二割にも届かないですし、福島では五市町村と大変伸び悩んでいる現状もございます。  Jヴィレッジ、私もサッカー場としても行きました。そして、福一に行ったときにも、もちろんあの悲惨な状況も見ました。聖火リレーの出発地ということだけではなかなか納得いただけない方々も多いんじゃないでしょうか。  もう表面的だけではなく、お一人お一人がしっかりその復興を実感できるような、そういう五輪のプロジェクトに私はもう少しブラッシュアップしていただきたいんですけれども、大臣、いかがでいらっしゃいますか。
  297. 渡辺博道

    ○国務大臣(渡辺博道君) お答えいたします。    〔理事二之湯武史君退席、委員長着席〕  今委員御指摘のあったとおり、まずは復興五輪の最初の出発点は、先ほど申し上げました、委員が申し上げましたJヴィレッジから始まります。確かにそれだけでは足らない、御指摘のとおりでございます。  復興五輪を更に多くの方に理解をしていただくことと同時に、世界各国に発信をしていきたい、そのように思っております。その一つとして、福島でいうならば風評がかなり大変な状況にあります。こういった風評払拭をしていかなければなりません。そのための第一弾として、風評払拭そしてリスクコミュニケーションの強化戦略として、初めてでございますが、CMを出させていただきました。福島を知ってもらおう、そして福島の食材を食べてもらおう、そして何よりも来ていただこうと、こういった戦略を練っておりますが、更にブラッシュアップをしていきたいというふうに思っております。
  298. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  全大臣が復興大臣であるというその心意気で、私は、連携を取りながら、何としてでもこのチャンスを物にしていただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。  では、茂木大臣にお伺いさせていただきます。  TPP、いわゆるTPP11につきまして現状を教えていただけますでしょうか、お願い申し上げます。
  299. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) ありがとうございます。  TPP11につきましては、一昨年一月二十三日の米国のTPP離脱宣言以降、まさに我が国が議論を主導して交渉を進めまして、昨年の三月の八日にチリで署名式を行いまして、十二月三十日に発効したのは御承知のとおりだと思います。恐らく、大方の予測よりかなり早い発効ということになったと思っております。  その後、第一回のTPP委員会、これは安倍総理にも冒頭の御挨拶をいただきましたが、今年の一月十九日に、私が議長となりまして、各国の閣僚を集めまして日本で開催をし、今後の協定の運用方針、そして新規加盟国・地域への対応方針などもその場で決定をしたところであります。  今、世界的には保護主義、こういった動きが台頭する中で、我が国は自由貿易の旗手として、自由で公正な二十一世紀型のTPPのルール、こういったものを世界に広げていく動きとこれを主導していく役割が求められていると考えております。  現在、タイであったりインドネシア、さらには英国等、様々な国・地域がTPP11に参加したい、こういう関心を示していることを歓迎をしたいと思っております。こういった関心国に対します情報の提供であったりとか、参加に必要な調整についても引き続き我が国が議論を主導していきたいと、このように考えております。
  300. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  想定した以上に様々なことが起こってきております。世界第一位、第二の経済大国がまさにハイテク覇権を争う新冷戦と言われるような側面の中で、まさにサプライチェーンなどが分断されてしまうんじゃないかという、そういう危惧もあるわけです。TPPの立ち位置というのが更に私は上がって、そして、今まで分断されかねないものをもう一度結合するという新たな役割が私はあるかと思いますけれども、大臣、どのように将来考えていらっしゃいますか。
  301. 茂木敏充

    ○国務大臣(茂木敏充君) 今、参加関心国の一つとしてタイの名前挙げさせていただきましたが、日本のメーカーにとっては、タイというのは非常に今、サプライチェーン上も、グローバルなサプライチェーン上も必要な、重要な拠点でありまして、そういった国も含めて、世界にこういったグローバルな新しいルール、同じルールを広げていくということは重要でありまして、一方で保護主義と、それぞれに分断をするような動きがある中で、二十一世紀型のルール、TPP、さらには日EU・EPA、そしてRCEPと、こういった動きについても日本がしっかり主導していきたいと考えております。
  302. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  まさに日本が主導して、TPP11、これから新たな段階に私は入っていくと思っておりますので、今後、しっかりと私自身も学びながら、まさに大臣ともまた議論させていただきたいと思っております。  ところで、毎年毎年、もうこれ過去最高、過去最高と言われる予算案続いております。未曽有の国難でございます少子高齢化社会、そして人口減少社会にどうやって向かい合っていくのか、総理の御意見いただけますでしょうか、お願い申し上げます。
  303. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が国の最大の課題は少子高齢化でありますが、この課題に正面から向き合うため、希望出生率一・八の実現を目標に掲げ、総合的な少子化対策を網羅的に推進をしてきたところであります。特に、子育てと仕事の両立や、子育てや教育に係る費用の負担が重いことが子育て世代への負担となり、我が国の少子化問題の一因となっています。こうした認識の下、消費税の使い道を見直し、二兆円規模の恒久財源を子供たち、子育て世代に大胆に投資をし、教育無償化や待機児童の解消に取り組んでいくこととしております。  また、社会保障についても、少子高齢化が急速に進む中で、これまでの社会保障システムの改善にとどまることなくシステム自体の改革を進めていくことが不可欠でありまして、既に未来投資会議において生涯現役時代の雇用制度改革に向けた検討を開始をしておりまして、その上で、医療、年金も含めた社会保障全般にわたる改革を進めていく考えであります。こうしたシステム全般にわたる改革を進める中で、給付と負担のバランスについてもしっかりと検討していきます。  こうした取組により、子供から若者、子育て世代、現役世代、高齢者まで、全ての世代が安心できる社会保障制度へと改革を進めてまいります。
  304. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  未来投資会議の話が出ましたけれども、やはりビジョンを描くってすごく重要なんですけれども、現場が付いていけないというような側面もございます。特に社会保障制度、大変現場が重要でございますので、総理、そこはきめ細かく手当てしていただきたいと思いますが、いかがですか。
  305. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに現場があってこそ政策は進んでいくわけでございまして、政策をつくれば終わりということではないわけでございますので、しっかりと現場がこの政策を実行できるようなきめ細かな対応をしてまいりたいと思います。
  306. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  最後に、遺伝子のことにつきましてもお伺いさせていただきたいと思います。  やはりしっかりとこれからゲノムの編集につきましても法制化を進めるべきだという議論をさせていただきました。しっかりと私は法制化すべきと。総理の御意見いただきたいんですが、いかがですか。
  307. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在、我が国では、ヒトの受精胚等に対してゲノム編集技術を用いる臨床研究については、指針でこれを禁止をしています。  また、昨年三月、総合科学技術・イノベーション会議、CSTIは、その基礎的研究は段階的に対応、検討を進めることとした一方、臨床利用は容認できないとする報告書を取りまとめたところでございまして、この問題については、WHOにおける議論が始まったところでありまして、こうした動向も見つつ、法的規制の在り方も含め、関係省庁において国民的な議論も踏まえた検討を進めさせてまいりたいと思います。
  308. 薬師寺みちよ

    ○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  WHO、二年掛かって基準を作る、もう二年待てませんので、是非しっかりとスピーディーに対応していただくことを私は最後にお願いを申し上げまして、質疑を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  309. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 以上で薬師寺みちよ君の質疑は終了いたしました。(拍手)  これにて質疑通告者の発言は全て終了いたしました。  以上をもちまして、平成三十一年度総予算三案に対する質疑は終局したものと認めます。     ─────────────
  310. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) それでは、これより討論に入ります。  討論の通告がありますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。小西洋之君。
  311. 小西洋之

    ○小西洋之君 私は、立憲民主党・民友会・希望の会を代表して、ただいま議題となりました平成三十一年度予算三案に対し、反対の立場から討論を行います。  まず、複雑怪奇かつ高所得者ほど得をする軽減税率、幾通りもの複数税率となるポイント還元、事務経費が約三割を占めるプレミアム商品券等々、合理性を欠く対策で国民を欺く消費増税は断じて認められません。  また、消費増税対策の三分の二を占める国土強靱化対策などの不当な付け替えによって公共事業費が十年ぶりの高水準で膨れ上がり、プライマリーバランス黒字化目標が最初から達成不可能であることは言語道断であります。  一方で、社会保障政策は、待機児童対策よりも、中高額所得者を含めたばらまきを優先した政策合理性のない無償化策など、その充実どころか、混乱、後退すら招きかねないものであります。  そもそも、民主主義と文明社会の基盤である統計をめぐる不正問題について、政府・与党は、野党が要求する共通事業所の実質賃金に関する資料やアベノミクス偽装の賃金かさ上げに関与した参考人を出し渋り、真相を明らかにする意思がなかったことに強く抗議いたします。国民の実質賃金の実態が不明なままに予算審議ができるわけがなく、そのような先進国が世界に存在するのでしょうか。  本委員会で、安倍総理は、これまで百回以上国会や国民に訴えてきた法の支配の対義語を全く答えられない、何も知らないという恐るべき実相を明らかにしました。  統計の崩壊こそ、この人の支配そのものであるという危機感が政府・与党に全く感じられず、根本厚労大臣は、自らが任命した特別監察委員会が隠蔽を隠蔽する不正調査を実施していた事実が明らかになって以降も何ら責任を取らず、昨年に全会派一致による憲法及び国会法に基づく本予算委員会での国政調査権の発動を決裁文書改ざんで欺いた麻生財務大臣共々、何事もなかったかのように在任し続けています。  また、沖縄県民投票の圧倒的な民意を無視し、辺野古の基地建設を強行する安倍政権の対応は、憲法九十二条の定める地方自治の本旨たる住民自治、団体自治をじゅうりんする暴挙にほかなりません。  防衛省は、三月十五日にようやく軟弱地盤対策の工期が三年八か月に及ぶこと等を明らかにしました。しかし、その合理性にも早速根本的な疑義が呈されています。沖縄の海兵隊駐留の軍事的正当性に対する疑義は複数の米国政府の元高官からも指摘されています。  安倍総理は、工期も費用も分からない、地方自治を踏みにじる工事を直ちに中止し、玉城知事の要請に従い真摯な協議に応じるべきであります。  こうした安倍内閣の人間の尊厳と法の支配をじゅうりんする暴挙の端緒であり、その最たるものは、昭和四十七年政府見解を曲解し、その中に集団的自衛権行使を許容する基本的な論理なるものを捏造した解釈変更、安保法制であります。  安倍総理は空母保有を専守防衛に反しないなどと主張していますが、そもそも安倍内閣は、解釈変更の際に専守防衛の定義を改ざんし、集団的自衛権行使なども当初より専守防衛に含まれていると詭弁を弄しているのであります。  また、安倍総理は、丸二年余り、自衛隊員や国民の前で幾度となく改憲の口実にしてきた憲法学者の自衛隊違憲論について、その学説の内容を紹介するよう本委員会で二度にわたり質問を受けたところ、全く何も答えることができなかったのであります。  安倍総理ほど自衛隊員の名誉と尊厳を踏みにじっている政治家はいない、これ以上、自衛隊員を改憲の道具にすることは断じて許されないと満身の怒りをもって安倍総理を弾劾するものであります。  そもそも近代立憲史上に例のない憲法破壊の暴挙を犯した安倍総理が改憲を唱える資格など全くなく、さらには、安倍総理の唱える自衛隊明記の改憲は、解釈変更の虚偽で再度国民を欺く、史上空前の法の支配、立憲主義の破壊であります。  民主制の敵、人間の支配の安倍政権を一刻も早く打倒し、真っ当な政治とお互いさまに支え合う社会を実現する決意を申し上げ、反対討論を終わります。(拍手)
  312. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 河野義博君。
  313. 河野義博

    ○河野義博君 私は、自民、公明を代表しまして、ただいま議題となりました平成三十一年度予算三案に対し、賛成の立場から討論を行います。  討論に先立ち、児童虐待について一言申し上げます。  幼い児童が、自分たちを守ってくれるはずの親、自分を一番愛してくれるはずの親から虐待を受けているという痛ましい事件が後を絶ちません。虐待をなくす、これは我々大人の責任であります。いたいけな子供たちを守り、二度とこうした事件が起きない社会を築いていくことをお誓い申し上げます。  また、今般の統計不正問題は国の根幹に関わる重要な問題です。問題の全容解明と再発防止を徹底的に進めることを強く要請いたします。信頼回復の第一歩として、影響を受けた方への給付を万全に期すことを望みます。  続きまして、本予算に賛成する主な理由を申し述べます。  第一の理由は、全世代型の社会保障制度への転換に向け、各種施策を盛り込んでいる点です。  本年十月から、全ての三歳から五歳児、住民税非課税世帯のゼロ歳から二歳児を対象に、幼稚園、保育所などの費用を無償化いたします。あわせて、認可外保育所などで、預かり保育も広く対象として負担の軽減を図ることとしております。本年度に要する経費につきましては全額国庫負担とすることとしており、地方財政に配慮を行っております。  加えて、本予算には、待機児童の解消に向けた保育の受皿拡大と保育士の処遇改善、年金生活者支援給付金、介護人材の確保、処遇改善、未婚の一人親世帯への支援なども盛り込んでおります。  第二の理由は、消費税率の引上げに伴う影響に対応している点です。  全世代型の社会保障の構築に向け、安定財源を確保するため、消費税率の引上げは避けて通ることができません。  消費税率の引上げに当たりましては、消費税の逆進性や痛税感を和らげるために軽減税率を導入します。  また、臨時特別の措置として、プレミアム付き商品券、消費者へのポイント還元制度、すまい給付金、次世代住宅ポイントなど、駆け込み需要とその後の消費の冷え込みを防ぐために必要な措置を十二分に講じております。この臨時特別の措置の財源といたしまして、赤字国債には頼らず、預金保険機構の利益剰余金や平成二十九年度決算の剰余金などを活用することとしております。  第三の理由は、災害から国民の皆様の命と暮らしを守る予算となっている点です。  集中豪雨、台風、地震、そして異常な猛暑、昨今、異次元の災害が相次いで発生しています。また、首都直下型地震や南海トラフ地震等の発生も懸念されています。本予算では、河川、砂防、道路などの減災対策に加え、災害医療体制の充実やハザードマップ作成に係る支援などを講じることとしております。  このほか、ものづくり補助金を初めて当初予算に計上しております。中小企業の体質強化と経営効率改善を後押しするなど、中小企業対策を着実に進めることとしております。  加えて、農業の成長産業化に向けて予算も十分盛り込まれております。  なお、本予算は、特例公債発行額を七年連続で縮減するなど、財政健全化を着実に進める予算であることも申し添えます。  以上、本予算に賛成する主な理由を申し述べました。  多くの皆様からの御賛同を賜りますようお願い申し上げ、私の賛成討論といたします。(拍手)
  314. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 田名部匡代君。
  315. 田名部匡代

    ○田名部匡代君 私は、国民民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました平成三十一年度予算三案に対し、反対の立場から討論を行います。  まず冒頭、沖縄新基地建設問題について申し上げます。  新たに見付かった広大な軟弱地盤に対する工法も工期もそして総事業費も、何ら明確に示されておりません。そして、移設後の地盤沈下への懸念も払拭もされていません。移設問題の賛否を問う県民投票では、およそ七割を占める四十三万四千二百七十三名もの人々が反対の意思を示しました。しかし、それにもかかわらず、安倍政権は結果を一切顧みず、民意を無視して工事を強引に推し進めようとしています。  沖縄県民の思いや願いを踏みにじる政府の対応は決して許されるものではありません。防衛大臣もそして総理大臣も、現場に一度も行かれていないとのことでありました。是非、現場の実態を確認し、そして県民の皆さんの声をしっかり聞くべきではないでしょうか。  真摯に受け止めると言いつつ行動が全く伴わない姿勢は不誠実であるということを申し上げ、以下、本予算案に反対する主な理由を申し述べます。  第一の理由は、規模、内容共に問題ばかりの消費税対策が盛り込まれている点です。  本予算には、消費税率引上げへの対策として二兆円規模の臨時特別の措置が計上されており、総理はいただいた消費税を全てお返しする規模の対策などと述べていますが、全てお返しするのであれば、初めから増税を中止すべきです。  二千八百億円の予算で実施するポイント還元も、高齢者や地方の小規模店舗などキャッシュレスと縁遠い国民には恩恵がない一方、高額商品をカードで購入する高所得者は多くの還元を受けることができ、消費税の逆進性を更に強めるものです。消費税対策との名目で大盤振る舞いを行い、格差拡大に拍車を掛ける本予算に賛成の余地はありません。  第二の理由は、防衛関係費を際限なく拡大している点です。  政府は、昨年、新たな防衛大綱及び中期防衛力整備計画において、護衛艦の空母化など、専守防衛を逸脱する疑義のある内容を唐突に盛り込みました。そして、新計画の初年度となる本予算に当初予算として過去最大となる五・三兆円の防衛関係費を計上しております。  近年、防衛関係費は毎年度増加を続けており、予算編成過程において聖域化しているとの批判は免れません。確かに、安全保障環境の変化を踏まえた防衛力の整備は必要ですが、対外有償軍事援助、いわゆるFMS契約は安倍政権下で五倍に膨らみ、予算は前年比で七一%増の七千億円に達しています。この防衛関係費増加の背景にトランプ大統領への配慮があることは明白です。財政事情を踏まえた政策の優先順位付けを欠き、国内防衛産業の競争力低下も招きかねない本予算には断固反対です。  第三の理由は、成長率の見通しが過度に楽観的な点です。  本予算の前提となる政府の名目成長率の見通しは二・四%で、エコノミストの見方である一・五%と懸け離れております。一方で、歳出削減の取組は不十分なままです。既に述べた防衛関係費の増大に加え、高齢化による増加分に収めたという社会保障関係費も、制度改革の中身は既に決定されていたメニューばかりで、真剣に歳出の見直しを検討した様子はうかがえません。予算審議でも、二〇二五年度のプライマリーバランス黒字化に向けた具体策が総理から語られることはついにありませんでした。財政再建を大甘な成長率の見通しに依存し、財政危機を招きかねない予算には反対するほかありません。  以上、本予算に反対する主な理由を申し述べました。  しかし、そもそも、こうした中身の問題以前に、議論の前提となる毎月勤労統計のデータ問題が何ら解明されておらず、それを放置したまま終えようとする姿勢こそが大問題であります。統計が不正にゆがめられたことにより、他の統計や政策への影響も考えられます。事の重要性を全く認識されているのかいないのか、お手盛りのいいかげんな調査でごまかし続ける根本厚生労働大臣、そして、問題を放置し、国民への責任を果たそうとしない安倍政権に対し、強く抗議をし、我々は、事実を直視した的確な政策運営を取り戻すため、安倍政権と対峙していくことをお誓いし、私の討論を終わります。(拍手)
  316. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 片山大介君。
  317. 片山大介

    ○片山大介君 日本維新の会・希望の党の片山大介です。  私は、会派を代表して、平成三十一年度予算案に対し、反対の立場から討論いたします。  平成三十一年度予算案に反対する第一の理由は、消費税の増税です。  今年十月に消費税率の増税が予定されています。増税に基づいた予算は到底賛成できません。日本維新の会は、これまで何度も身を切る改革を主張してまいりました。国民の皆さんに増税をお願いする前に、まず、適切な無駄のない歳出になっているかどうかが大切で、行財政改革をきちんと実現するところから始めるべきです。  また、消費増税だけでなく、軽減税率を前提としている点にも、拙速に過ぎるものであり、将来に禍根を残すと考えます。二〇一五年に軽減税率の導入を決めた際、給付付き税額控除の導入も選択肢であったはずで、マイナンバーカードの普及を前提としたポイント還元策が可能であるならば給付付き税額控除の導入を検討すべきであります。  日本維新の会は、消費税増税の凍結及び軽減税率に反対を主張します。  予算案に反対する第二の理由は、世界経済が退潮傾向にあることです。  OECDとIMFは今年の世界経済の成長を下方修正しました。また、黒田日銀総裁は、三月の日銀政策決定会合後の会見において、前回一月に行った海外経済の評価を下げ、世界経済の退潮傾向が輸出と生産に影響を与えるという考えを示しました。今は消費税を上げることができる景気状況ではないと判断するべきではないのでしょうか。  また、政府答弁では、安倍政権発足以来七年連続で国債発行額を縮減してきたとしています。しかし、七年連続して国債発行額が減っているかのように見えるのは本予算の国債発行額を並べて見せているからであって、補正予算を含めた決算ベースの国債発行額は平成二十八年度、平成三十年度とも前年よりも大きくなっており、七年連続というのはごまかしにすぎません。  日本維新の会は、十月の消費税率の引上げは凍結すべきであることを改めて主張し、増税を前提にした平成三十一年度予算案は容認できないということを申し上げ、反対討論といたします。(拍手)
  318. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 辰巳孝太郎君。
  319. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 日本共産党、辰巳孝太郎です。  私は、日本共産党を代表して、二〇一九年度一般会計予算外二案に対し、反対の討論を行います。  安倍政権の下、日本の民主主義が危機にさらされています。最大の民主主義破壊は、辺野古新基地建設の強行であります。県民投票での圧倒的民意を一顧だにせずに、政府は辺野古の海に土砂投入を続けています。地元がこれだけ反対するものを押し付けるような国は民主主義国家とは言えません。普天間基地の閉鎖、無条件撤去を米国に求める本腰を入れた外交交渉こそ、行うことこそ、主権国家の当たり前の姿であります。  立法府の軽視も極限に達しました。例えば、度重なる資料の隠蔽です。廃棄したとうそをつき、隠蔽した森友事件における応接録、ついには、会計検査院にまで求められた資料も出しませんでした。統計不正では、キーマンとされる人物の国会招致を最後まで拒みました。深刻なのは、決裁文書の改ざんの経緯が記された可能性のある本省理財局と近畿財務局とのやり取りの文書の国会提出を、今後の業務に支障が出るとしていまだに拒んでいることです。我々が入手した文書には、最高裁で争ってまで非公表と記されており、全く反省をしていないではありませんか。  ここまでの事件、不祥事を起こし、部下が公文書の改ざんをめぐって自ら命を絶っても、政治家誰一人責任を取らない。一体この国は本当に民主主義国家なのかと言わなければなりません。  本予算案の最大の問題は、国民に対して五・七兆円もの負担を押し付ける消費税一〇%への大増税です。世論調査でも八割を超える国民が景気回復の実感なしと答えていますが、実感がないのは実態がないからです。消費支出は、増税前と比べても二十五万円も減少しました。  そのような中、昨年一月からの毎月勤労統計のデータがこっそり補正をされ、ベンチマーク更新に伴う遡及改定を統計委員会委員長も知らないうちにやめ、賃金の伸びを上振れさせていたことが判明をいたしました。野党の試算では、実質賃金はマイナスであり、アベノミクスの破綻は明白です。  財務大臣は、景気回復の実感がないのはその人の感性だと言い放ちましたが、感性がおかしかったのは国民ではなく財務大臣だったのではないでしょうか。そして、景気回復の温かい風は、アベノミクスで大もうけした大企業、富裕層と総理の頭だけに吹いていたのではありませんか。国民生活に壊滅的な打撃を与える消費税一〇%増税は中止、撤回を強く求めます。  今必要なのは、国民の家計、懐を暖める政策です。本委員会で我が党の議員が指摘したように、最低賃金額が標準生活費を満たしておりません。深刻な貧困と格差を克服してこそ、日本経済を立て直すことになります。今こそ全国一律の最低賃金千円を実現し、中小企業支援とセットで千五百円への引上げを目指すべきであります。  本予算案の軍事費は五兆二千五百七十四億円で、五年連続で過去最高を更新しました。護衛艦「いずも」の改修に向けた調査費七千億円はF35Bやオスプレイなどの運用を想定したもので、憲法上持てないとしてきた事実上の空母化そのものであります。海外で戦争できる国になるための改憲策動を支えるものであり、断じて認められません。  安倍首相は、トランプ米大統領との間で高額の米国製兵器の大量購入を約束しましたが、予算化された最大の例がF35戦闘機の購入です。米国国防省は、二〇一八年度の年次報告書で、F35A、B、Cの三タイプ全体で九百四十一件の欠陥があることを指摘し、初期に製造されたF35Bステルス戦闘機の寿命が僅か十年であるとしました。短期間で機体の買換えや大規模な改修を余儀なくされることになり、文字どおり浪費的爆買いです。  本予算案は、原発再稼働を推進し、核燃料サイクルを温存する予算も計上しています。東電や国に東京電力福島第一原発事故の責任をきちんと果たさせるとともに、破綻した原発輸出をやめ、原発ゼロの政治決断こそ行うべきであることを申し述べ、反対討論といたします。(拍手)
  320. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 以上で討論通告者の発言は全て終了いたしました。討論は終局したものと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  平成三十一年度一般会計予算、平成三十一年度特別会計予算、平成三十一年度政府関係機関予算、以上三案に賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕
  321. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 多数と認めます。よって、平成三十一年度総予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手)  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  322. 金子原二郎

    ○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十分散会