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2019-06-04 第198回国会 参議院 農林水産委員会 14号 公式Web版

  1. 令和元年六月四日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  五月三十一日     辞任         補欠選任      今井絵理子君     礒崎 陽輔君      谷合 正明君    佐々木さやか君  六月三日     辞任         補欠選任      礒崎 陽輔君     今井絵理子君      山田 俊男君     小野田紀美君      藤田 幸久君     真山 勇一君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         堂故  茂君     理 事                 上月 良祐君                 藤木 眞也君                 田名部匡代君                 紙  智子君     委 員                 今井絵理子君                 岩井 茂樹君                 小野田紀美君                 進藤金日子君                 高野光二郎君                 野村 哲郎君                 平野 達男君                 小川 勝也君                 鉢呂 吉雄君                 真山 勇一君                 徳永 エリ君                 森 ゆうこ君                佐々木さやか君                 里見 隆治君                 儀間 光男君    国務大臣        農林水産大臣   吉川 貴盛君    副大臣        農林水産副大臣  高鳥 修一君    大臣政務官        農林水産大臣政        務官       高野光二郎君    事務局側        常任委員会専門        員        大川 昭隆君    政府参考人        農林水産大臣官        房総括審議官   横山  紳君        林野庁長官    牧元 幸司君        水産庁長官    長谷 成人君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改  正する法律案(内閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、谷合正明君、藤田幸久君及び山田俊男君が委員を辞任され、その補欠として佐々木さやか君、真山勇一君及び小野田紀美君が選任されました。     ─────────────
  3. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産大臣官房総括審議官横山紳君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 小川勝也

    ○小川勝也君 おはようございます。立憲民主党・民友会・希望の会の小川勝也でございます。  衆議院の審議時間を加味いたしますと、この火曜日の少ない時間ではありますけれども、今日の質疑時間は、まさに参議院農林水産委員会の与野党の筆頭理事の英知によってつくり出された貴重な時間だろうというふうに思います。  様々な問題点を衆議院で議論し、参議院でもすばらしい議論がなされてきたと思います。林野庁の思いはよく分かっておりますけれども、未来投資会議の方々が何を思い、未来に何があるのかというふうに大変心配な中、複雑な気持ちで質疑をさせていただきました。しかし、山は成長しております。国産材を利用してもらいたいという気持ちも満々でありますので、ここは、我々の会派は反対という選択はいたしますけれども、林野庁の方々を信じて、国有林をしっかり守っていただきたいと、そんな思いを強くして確認の質問をさせていただきます。  まず大臣に、申し訳ありませんが、北海道新聞の見出しから、「米、脱脂粉乳の枠要求」、道新の記事であります。当然、トランプ大統領が訪日したばっかりでありまして、いろんな議論がなされてきたんだろうというふうに思います。そして、私どもには、委員会にも部会にも交渉内容はほとんど知らされることはありません。しかし、この新聞記事には、「輸入枠を求めていることが三十日、政府関係者への取材で分かった。」と。これ、どういうことなんだと、国会に情報を出さないのに、何で取材の関係者がこういう情報をつかむんだと、もう怒り心頭であります。  そして、御案内のとおり、次のページ見てください、「ホルスタイン撤退 和牛肥育へ」。ここは、未来に向けて非常に注目され、期待をされていた経営者でありまして、徳永委員と私も視察に訪れたところであります。  言うまでもなく、搾乳、いわゆる酪農をいたしますと、雌牛が生まれると搾乳をする、雄牛が生まれたときにはこういったところで肥育して肉牛として出荷するわけであります。黒毛和牛信奉者には申し訳ありませんが、黒毛のA5は、一切れはおいしいけどもう食べられないよねという会話が我々の年代以上の方々のキーワードであります。国産の安心のこのホルスタインの雄が、改良に改良を重ねておいしい肉牛として、道内はもとより、本州にも出荷されています。そして、スーパーからは、棚空けておくから絶対切らさないでね、この十勝の経営者も畜連もスーパーからお願いをされているところであります。しかし、国際貿易交渉は無残にもこういう記事を招くわけであります。  そして、北海道民は大体素直な方々が多いので、北海道新聞に書かれていることは大体事実だとみんな思います。オーストラリアから、ニュージーから肉が入り、そしてカナダからも入り、ヨーロッパから高級チーズも入ってくる。酪農は今が一番いいときだというふうにみんなから言われている。副産物も高い、母牛も高く引き取ってもらえるときに、こういう見出しは、すなわち離農圧力になります。勘弁してほしいという気持ちと、真相はどうなのかという複雑な気持ちで今日を迎えました。  大臣から御説明をいただければと思います。
  7. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) 小川委員の御指摘の報道につきましては、承知をいたしているところでございます。日米貿易交渉は、ただいま茂木大臣とライトハイザー通商代表との間で、日米共同声明に沿って協議が行われていると承知もいたしております。  農林水産大臣としての私の責務でありまするけれども、これはもう日米共同声明を大前提に、将来にわたって我が国の農林水産業の再生産を可能とする国境措置を確保することでございまして、この点につきましても茂木大臣にも十分に御理解をいただいているところでもございます。  今後とも、内閣官房TPP等政府対策本部にもしっかり物申すところは物申しながら、意思疎通を図りながら米国との貿易交渉に対応していきたいと考えております。特に酪農家の皆さんが御不安になりませんように、しっかりと今申し上げましたような形で対応をしていく所存でもございます。
  8. 小川勝也

    ○小川勝也君 アメリカも国益を懸けていろいろないわゆるカードを、あるいはボールを投げてくるんだと思います。日本はもう方針決まっていますので、確固たる決意ではね返していただきたいと存じます。  それでは、法案の質疑に入ります。  いろんな方がこの法案を心配しています。先ほども申し上げましたとおり、民間企業に伐採を委ねるのは今までと同じという言い方を私もいたしますけれども、そこはいろいろなからくりが法案の中に入っているのではないかという心配事があります。このことは、再三再四、地元の企業を、中小の企業を大切にしてくださいとお願いをしてまいりましたし、林野庁も、そのとおりです、そういたしますと御答弁いただいておりますので、それに信じるしかないわけであります。  そして、もう一点、様々な観点から懸念を持たれる方々の意見を聞きますと、切ったまま放置をされるのではないか、すなわちはげ山が増えるのではないかという不安であります。  林野庁にお伺いをいたしますけれども、国有林は伐採をしたら必ず植えますと、こういうふうに力強いお答えが返ってきます。民有林においてはどのぐらい再造林されているのか、林野庁は実態を把握していないんじゃないかという厳しい国民の声もあります。民有林の再造林状況について御説明をいただきたいと思います。
  9. 牧元幸司

    ○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。  まず、この再造林につきましては、これは公益的機能を発揮する上でも大変重要であるということでございまして、この再造林によります適切な更新を図っていくということが大変重要だと考えているところでございます。  このため、国有林につきましては、これはもう伐採後の再造林、下刈りなどの保育を国が責任を持って実施をいたしまして、確実に次世代の森林を育成していきたいというふうに考えているところでございます。  それに対して民有林でございますけれども、民有林につきましても、森林法に基づきまして森林所有者等に伐採前の届出あるいは造林後の報告を義務付けておりますほか、公益的機能の発揮が特に期待される森林でございます保安林につきましては、原則として森林所有者に人工林伐採後の植栽を義務付けるなどいたしまして、適切な伐採と更新の確保を図っているところでございます。  御質問ございました現在の民有林における再造林率という御指摘でございますけれども、近年の主伐面積が推定値で年七万ヘクタールないし八万ヘクタールというふうに承知をしております。それに対しまして、人工造林の実績は年間二万ヘクタールないし三万ヘクタールというふうに承知をしておりますので、厳密ではない数字ではございますけれども、大体三、四割程度の再造林ではないかというふうに考えているところでございます。  このため、国有林はもとより、民有林も含めました再造林を確実に進めまして、適切な更新が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
  10. 小川勝也

    ○小川勝也君 失礼な言い方しますけれども、気合はよく伝わってまいります。しかし、物事にはキャパシティーというのがあります。  私は、今回の大きな流れの中で、二つのボトルネックを指摘をさせていただきます。一つは植林の人手、もう一つは搬出のドライバー不足であります。  これはもう深刻でありますので、気合はよく分かりますけれども、切った木が下ろせない、そして切った後植えられないという、こういう事象はすぐそこまで来ています。そして、民有林も、いわゆる伐期が来て、そして市場が関係者の努力で整備されるとなれば、もっともっと木を出したいという圧力が高まってまいりまして、民有林も、森林組合も頑張る、そしてシステム販売も頑張るし、新たなこの仕組みによる素材生産業者へのいわゆる権利移譲が起こるわけであります。みんな、下ろしたい下ろしたい、切りたい切りたいということになっても、植える人たちは増えていないわけでありますので、そのキャパシティーにどう向き合っていくのかというのがこの法案の持つ最大のネックだろうというふうに思います。  すぐさま植林する人手が育つならばいいですけれども、その育つ手が育たないと切れないということを私は意味すると考えます。切った木が搬出されないで土場に放置されるということは許されるでありましょう。しかし、切った後植えられないというのは、民有林であれ国有林であれ、これは許されないわけであります。ですので、しっかりと植える植えないをチェックをして、植えられなければ切ることができない、この方針を徹底していただきたい。いかがでしょうか。
  11. 高野光二郎

    ○大臣政務官(高野光二郎君) 御質問ありがとうございます。  小川委員の御指摘、私も全く共感をするところでございます。  その上で、まず、植林等の林業従事者の確保については、厳しい労働条件の下、作業であることから、労働環境の改善が重要でありまして、林業の成長産業化を図り林業経営体の収入を増やすとともに、植林等の機械化に向けて苗木植栽ロボットや小型の乗用下刈り機械、アシストスーツ等の開発を支援しているほか、人材確保について、林業大学校に関する支援のほか、緑の雇用事業により、植林や下刈り等の森林作業を安全かつ効率的に行える現場技能者の育成を支援しているところであります。  そして、川下対策でございます。  原木流通を担う木材運送業者の育成については、今回、国有林管理経営法と併せて木材安定供給法及び信用基金法を改正し、川上、川中、川下事業者と連携をして、木材需要の開拓等に取り組む木材運送業者に対して低利融資と債務保証を行う措置を追加することといたしております。  引き続き、これらの取組を通じて、伐採後の再造林を担う労働力の確保や、効率的で競争力の高い国産材の流通体制の構築に努めてまいりたいと考えております。
  12. 小川勝也

    ○小川勝也君 だから、その政務官の気合の答弁もよく分かります。  これ、大臣、ちょっと確認、答弁をお願いします。  私が申し上げたのは、いわゆる切ったけど植えられないというような事象が発生したときに、切りたいんだけれども切らないという選択肢を林野庁は国有林は取らなきゃいけない、そのことをしっかりと把握しておられるのかということであります。前に進みたいんだけれども条件が整わないときには、ブレーキを踏んだり、あるいは調整まで時間を要したりすることが私はあり得ると思っています。そのことが担保されない限り、国民の皆さんの不安は私は払拭できないんだろうというふうに思います。  条件が整ってこの法案の思いは前に進む、ですので、条件が整わないときには止まる、この考え方を大臣に確認をさせていただきたいと思います。
  13. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) 小川委員の御指摘は私はもっともだと思っておりまして、例えば、木材需要の大幅な減少ですとか激甚な山地災害の多発等が見られる場合には、その状況を注視しつつ、新たな樹木採取区の認定の可否について慎重に検討することを考えております。  今御指摘いただいたようなことも十分勘案をしながら進めていかなければならないと、こう思います。
  14. 小川勝也

    ○小川勝也君 御確認いただきたいのは、切った後植えないということはないということであります。だから、すなわち植えられなければ切らないということの確認です。大臣、もう一度お願いします。
  15. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) そのような御指摘のとおりだと、私も認識を同じくさせていただきます。
  16. 小川勝也

    ○小川勝也君 ですので、民有林も伐期ですし、そして国有林も今方向性を示されているとおりでありますので、やはり、機械化も進めなきゃいけないけれども、この林業分野への人材確保が一番大事だろうというふうに思います。  この前も議論をいたしましたけれども、いわゆる日給ですよ、日給。これは、別な分野でフェアトレードという分野があります。これは例えば、いわゆる途上国で子供たちを労働力に使って取れたコーヒーを買っちゃいけないという思想であります。私たちは、これ、この国有林から伐採された木質で国民に住宅を建ててもらいたいというふうにお願いをする、そのときに、伐採や植林に関する働く人たちの待遇が本当にこのままでいいのか。私は、日給から月給に、そして待遇もしっかり改善をする。そして、建設業界は下請の方々へ社会保険への加入を義務付けるところまで来ています。林業も国有林も遅れていますけれども、この法律を奇貨としてしっかりと前に進んでほしい。  人材雇用に対する再度の確認、そして待遇改善、この思いについて御答弁をいただきたいと思います。
  17. 牧元幸司

    ○政府参考人(牧元幸司君) 林業労働者の待遇改善について御指摘をいただいたところでございます。  この林業労働につきましては、急傾斜地などの作業環境の中でチェーンソー等の刃物を使用して、また重量物である木材を取り扱うということで、危険が大変大きいと、労働災害の発生率も他産業と比べて極めて高いところでございます。また、委員御指摘のとおり、日給制ということで、待遇の面でも十分でないというところもあるところでございます。  したがいまして、今後、こういった労働力をしっかり確保していくというために、まずは林業の成長産業化によりまして林業事業体をしっかり育成するということが一つございます。また、労働安全の確保につきましては、関連する機械の開発なども含めてしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。  これらの施策を通じまして、しっかり安全を確保しながら林業従事者の確保に努めてまいりたいと考えております。
  18. 小川勝也

    ○小川勝也君 今長官から御答弁いただきました。  新しい人材が入るときに付き物なのはけがです。緑の雇用のときにもたくさんの若者が山に入ってくれましたけれども、さんざんな報告もいただきました。残念ながら、こらえ性のない若い衆も増えたという嘆きも聞きましたけれども、三日で山を下りる子が多いと、しかし三日以降頑張った子もけがをすると、こういった話も聞かされたわけであります。  機械化と同時に、新しい概念での労働安全衛生、これは日本が少し遅れている分野でもありますので、やはり、早く人を育てて切って搬出したいという思いはやまやまでありますけれども、長官から答弁がありましたとおり、けがをしては元も子もありませんので、しっかりとした新しい令和の時代にふさわしい労働安全衛生の確立、実施をお願いをしたいと思います。  次に、御懸念の声は、国有林から材が出ると、いわゆる民有林から切られてくる材価が下がるのではないかという懸念であります。  かつて、いわゆる特別会計から一般会計になるというときに、私どもは、いわゆる木材価格の調整弁機能を国有林に求めてまいりました。今もその機能は当然残っております。しかし、今回の樹木採取地から搬出される樹木採取権に基づいて市場に出される木材は、その木材の使い道という条件はありますけれども、相対的に、市場に出てくるということは、いわゆる木材価格を下げる圧力になります。  この木材価格を下げるのではないかという懸念に対して様々な工夫をしていただくことは当然でありますけれども、関係者が安心できるような答弁をお願いをしたいと思います。
  19. 牧元幸司

    ○政府参考人(牧元幸司君) 木材価格への影響の御懸念でございます。  これにつきましては、まず、今回の制度につきましては、今後国有林からの材の供給を増やしていくという中で、その材の供給の増加分の一部について今回新しい仕組みを導入をするという考え方でございます。加えまして、今回の樹木採取権を取得するためには、川中、川下の事業者とも連携をして、しっかりこの需要が確保されているということも要件になっているところでございます。これらを通じまして措置をすることによりまして、木材価格に影響を与えることなく国有林からの安定的な材の供給を図ってまいりたいと考えております。  なお、委員から御懸念として示されましたその国有林としての調整弁という御指摘でございます。  これにつきましては、地域の木材需給の状況によりまして木材価格が大きく変動した場合に国有林の供給調整機能を発揮させるために、これは林野庁また各森林管理局におきまして国有林材の供給調整検討委員会を設置をしているところでございます。これまでも、必要に応じまして立木販売を前倒しして実施する等の供給調整を行っているところでございます。  今回の樹木採取区からの供給につきましては、先ほど御説明を申し上げましたように、今後増加する国有林材の増加分の一部を対象とするものでございまして、全体に占める割合はそれほど大きくないということもございます。また、新規に需要を開拓しようとする川中、川下の事業者に対しまして協定に基づき供給をするということでございますので、供給先が決まっておりまして、直接原木価格の変動を誘発するものではないというふうに考えておりますが、したがいまして、供給調整をこの樹木採取区からの供給において調整をするということは想定されにくいと考えているところでございますが、さはさりながら、国有林全体として供給調整対策を行う必要があるという場合には、その必要に応じまして樹木採取権者と調整を行う考えでございます。
  20. 小川勝也

    ○小川勝也君 搬出された木材の利用について私見を申し上げます。  一番悪い例としては、この前審議をさせていただく中で質問をさせていただきました、使える材であるにもかかわらず、切り刻まれてチップになって大規模バイオマス発電施設で燃やされること、この使われ方は駄目です。それから、付加価値を取ることができない丸太での輸出も、これは駄目です。これは大臣から、少しずつその割合を減らしていきたいという答弁をいただきました。そして、巨大なマーケットは戸建て住宅です。ハウスメーカーと言われる方々は、何万棟も家を建てる、そんな会社がたくさんあるわけでありまして、こういったところに国産材を使っていただくということが大事だろうというふうに思います。  バイオマスについての考え方、短く御答弁をいただきたいわけでありますが、大規模バイオマス発電施設に比べて小規模な、熱を利用するこの施設はどんどん推奨していただきたい、山元に振興していただきたい。簡潔に御答弁をいただきたいと思います。
  21. 高野光二郎

    ○大臣政務官(高野光二郎君) 木質バイオマスのエネルギー利用について、発電のみに使用することはエネルギーの変換効率が低く無駄が多いことから、発生する熱も利用することが効率よく木質バイオマスを活用できると考えております。このため、エネルギー変換効率の高い熱利用又は熱電併給により森林資源を地域内で持続的に活用する仕組みである地域内エコシステムの構築を支援しておりまして、現在、北海道も含めまして十一地区で、公共施設等で熱利用も含め実現可能調査を行っているところでございます。  今後とも推進をしてまいりたいというふうに思っています。
  22. 小川勝也

    ○小川勝也君 多分、最後になります。  国有林は国民共有の財産であります。民間に伐採を委ねるとしても、どの分野をどういう契約で委ねるのか、あるいはどの国有林を広葉樹林化するのか、これは国民にしっかりと情報を提供するということが大事だと思うし、そして国民の側からも意見を出せるような環境が必要だと思います。そして、冒頭のはげ山という言葉にもつながりますけれども、あそこは切った後植えられないという情報が国民からもたらされたとき、あそこは民有林なのか国有林なのか、本当に切った後天然更新をしようとする山なのか、分かるような状況が望ましいかと思います。  情報公開と国民参加、そして意見募集、そして国民が国有林経営に意見を述べられる場所の確保について、長官の答弁をいただきたいと思います。
  23. 牧元幸司

    ○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。  この森林につきましては、多面的機能を有しておりますので、地域全体で見ますれば、多様な樹種、林齢による森林が配置されているということが望ましいというふうに考えておるところでございます。  このような考え方の下に、国有林野事業におきましては、森林の自然条件、社会的条件に応じまして、五十年、六十年伐期をする施業のみならず、長伐期施業あるいは複層林施業など多様な森づくりを進めておりまして、地域森林経営計画等において具体の取扱いを決めているところでございます。  本法案に基づきます樹木採取区につきましても、それぞれの森林において定めております地域管理経営計画の考え方に沿いまして箇所、取扱いを決定することとしておりまして、当該地域管理経営計画の策定又は変更に当たりましては、公告縦覧のほか、関係自治体や学識経験者に意見を聞くこととしているところでございます。  このような手続を通じまして、国民の意見の反映、また透明性の確保を図ってまいりたいと考えております。
  24. 小川勝也

    ○小川勝也君 国有林は国民の財産で、多面的機能をしっかり果たしてもらうのが第一義の役割です。そして、伐期が来て、無理のない範囲で正しく利用させていただく、これが正しい考え方であることを申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。
  25. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 国有林野の管理経営の改正法案、最後の質問になりますけれども、その前に、水産庁長官来ていただきました。  遊漁船によるクロマグロの採捕について、まず、先日、新潟上越沖だったと思うんですけれども、マグロの大群が来て、しかし、皆さん御案内のとおり、クロマグロについては漁獲枠厳しく管理をしておりますので、漁業者が捕れないと、その一方で遊漁船が採捕を行っている。余りにも不公平ではないかということで、そして、その実態、水産庁からもレクいただきましたけれども、なかなか把握がされていない部分もございまして、その折、県として、自治体が管理するために既に様々な方策があるということで、それをまとめていただきましたものを皆さんのお手元に配らせていただきました。  遊漁船によるクロマグロの採捕について、この不公平感というか、それを払拭するために、現状とその対策について伺います。
  26. 長谷成人

    ○政府参考人(長谷成人君) 本年五月下旬から、新潟県沖で釣り客を漁場に案内する遊漁船でのクロマグロの採捕が増加したことから、クロマグロの資源回復に努めている沿岸漁業者から不満の声が出ていることは、県庁からもお聞きして承知しております。  遊漁船業者は、遊漁船業の適正化に関する法律に基づきまして県知事への登録が義務付けられておりまして、この際、遊漁船業の実施に関する業務規程におきまして、漁業操業との調和ある漁場利用を図るとともに、資源保護に努めることが定められております。さらに、遊漁を含めクロマグロの採捕を一般的に規制する必要がある場合には、漁業法六十七条に基づきまして、各県に置かれました海区漁業調整委員会の指示で対応できることともなっております。  水産庁といたしましては、既に管理者である新潟県に対しましてこれらの方策を助言しているところでありますけれども、クロマグロの資源管理は関係者が多数であることから、全国で、遊漁者と漁業者の関係だけでなく、漁業者の間でも様々な調整を行いながら進めているところでございます。  その中で、特に遊漁につきましては、同じ水面で操業する沿岸漁業者の資源管理に歩調を合わせていただくことを基本として、今後とも適切に対応していきたいと考えております。
  27. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 一応、自家消費ということは前提になっているとはいえ、市場に持っていっても遊漁船の持ってきたものは引き受けないとか、そういう対策も取られているというふうに伺いましたけれども、やっぱり大群を目にして、漁業者が捕れないのに遊漁船が次々と大物を揚げているという現状があって、大変漁業者の方からも苦情が寄せられておりますので、水産庁におかれましては、より一層情報の共有とそして管理、皆さんが納得いくようにやっていただきたいと要望をさせていただきたいと思います。  それでは、法案の審議に入りたいと思います。  樹木採取権という大きな権利を今回新設するわけでございますけれども、現行の販売システムを拡充するという選択肢はなかったのか、ここが私一番引っかかっておりまして、樹木採取権というみなし物権として不動産の規定を利用する、担保にもなりますし、そうすると抵当権の行使の対象にもなるわけで、これは非常に大きな権利だと思うんですね。言わば立木についての所有権、これ国民共有の財産なんですけれども、この樹木採取権によって立木についての所有権、言わば所有権が発生し、それを計画的に切って、そして販売していくわけですけれども、非常に大きな権利だというふうに思います。  それで、その樹木採取権というそういう権利ではなくて、現行の販売システムを拡充するということはできなかったのかどうか、もう一回確認をさせていただきたいと思います。  資料、これは林野庁から御提出をいただきましたシステム販売の審査基準、それから国有木材の安定供給システム協定書ということで、業者さんと協定を交わしてしっかりと行っていくと。ここを、期限をもう少し延長するなど改正すべきところを改正して、割と長期にというか中長期に、業者さんの方が事業経営、そういうものを見通せるような形にしてやるという方法でもよかったんじゃないかなと、やはりいまだにそう思う部分があるんですけれども、そういう選択肢はなかったんでしょうか。
  28. 牧元幸司

    ○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。  この本法律案につきましては、一昨年に林野庁が実施をいたしました国有林野の木材販売についての民間事業者からの改善提案におきまして、現行よりも長期にわたりまして樹木を伐採できる制度の創設の希望が多数寄せられましたことから、それらの提案等を踏まえまして、林政審議会でも御審議いただいた上で提出をしたものでございます。  委員御指摘のシステム販売につきましては、委員御提示の資料のこの国有林材の安定供給システム協定書案、この資料を御覧をいただきましてもお分かりのとおり、国と事業者との間のいわゆる紳士協定を締結するものでございまして、協定の規定も、それぞれの条文を御覧をいただきますと、何々に努めるものとするというふうにされております。このため、事業者にとりましては、国に対しまして複数年にわたる事業量の確保を義務付けるものではなくて、改善提案、先ほど申し上げました民間事業者から多数寄せられました改善提案の希望には応えられるものではないというふうに考えているところでございます。  このため、一定期間、国有林の一定区域内の樹木を採取できる樹木採取権を創設いたしまして、これをみなし物権とすることによりまして事業者に安定的な権利を付与し、改善提案にも応える内容としたものでございます。  なお、委員の方から、現在、例えば五年ごととかそういう形で締結をして、それを延ばしていく、延長延長でやっていくというような考え方もあるのではないかという御指摘でございますけれども、この樹木採取権の期間は、地域の林業経営者の需要の動向でございますとか、川中、川下の需要の動向、また国有林の森林資源や既存の計画等を総合的に勘案して決めるものでございます。十年を基本とはしておりますけれども、地域によってはこの十年を超える期間の設定もあり得る、こういう需要の動向等を踏まえればあり得るわけでございまして、そういう十年を超える長期の期間を前提にして、いろいろ機械の投資を行ったりとか、あるいは人材の確保をしたりというような場合もあるわけでございます。  このように、その延長延長で設定をするということにつきましては安定的な権利を設定したことにはならないということで、今回は採用しなかったところでございます。
  29. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 林野庁の説明も分からなくはないんですけれども、その樹木採取権の選定について、法の趣旨に合致して確実に業務を遂行する者に権利を付与するため、いろんなこの間御質問がされて、今日も御答弁があるわけですけれども、例えば、はげ山になってしまうんじゃないか。元々が未来投資会議という、今だけ金だけ自分だけという、そういうところが良くなるような政策を考えるところの提案という、動機が不純じゃないのかという、やっぱりその不安が払拭できないんですね。  もちろん、最初のシステム販売の審査基準にもありますけれども、いろんな取組評価点、これが総合評価、今回の、今度は樹木採取権の選定に当たってこの審査基準も参考にされるものと、これの改定バージョンを使って選定をするんでしょうかということが一つと。そして、確かに、今長官御説明になったように、地域の業者さんとしっかりと連携が取れている、川中、川下の事業者とも連携が取れている、そういう方たちが選定されるんでしょう、恐らく、そうでなければ選定されないということですから。  しかし、今、例えばMアンドAというのは日常的にもう非常に多く行われているわけでありまして、一旦この樹木採取権を与えられた事業者、これは本当に地域の中でそれまで実績のある業者さん、あるいはそういう人たちの集合体かもしれない。しかし、それが全く関係のない事業者に買収をされるということは、これは当然、普通に考えられることでありまして、当然、認められたそういう、何と言ったらいいのかな、地域に貢献する子会社、そこを子会社化するわけですよね。でも、本社はそういう今だけ金だけ自分だけ、投資会社がそういうところを、まあ、うまみがあるかどうか分かりませんけれども、国によって五十年の、最長で五十年の樹木採取権が付与されるわけですから、考え方によっては投資会社がそういう会社を、採取権を与えられた会社を買収するということも当然考えられるわけで、そういうふうになった場合に、果たして性善説だけでいいのかということがどうしても拭えませんので。  そして、次の質問も一緒にしますけれども、例えば、みなし物権として不動産に関する法律の規定が準用され、抵当権の行使などが行われれば樹木採取権は売買の対象になるわけです。これが売買の対象になってどんどん何か不安定なことになっていくということについてもやはり心配な部分がございますので、今ちょっとまとめてお聞きしましたけれども、この点を、ああ、それなら大丈夫だねと安心できるような具体的な対策なり、そういうものがございましたら御答弁をいただきたいと思います。
  30. 牧元幸司

    ○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。  まず、この樹木採取権者の選定に当たりましては、効率的かつ安定的な林業経営を行う技術的能力と経理的基礎を有する等の要件を満たす者の中から、樹木料の算定の基礎となる額の高低や事業の実施体制、また地域の産業振興に対する寄与の程度等について点数付けをいたしまして、現行のシステム販売の手法も参考にしつつ総合点で評価をする手法を検討しているところでございます。まさに、委員から配付をいただきましたような、こういうシステム販売の審査基準も参考にしながら、地域の産業振興に対する寄与の程度なども十分評価しながら選定をしていきたいということでございます。  なお、御指摘がございました、じゃ、例えばその外国の資本等によってこういう会社が取得されてしまうのではないかというような御懸念でございますけれども、外国企業、外国資本の企業等によるMアンドA、これが、例えば、今委員から御指摘がありましたように、株式を取得するとか、そういうような場合におきましては、まず、農林水産大臣と樹木採取権実施契約を締結いたしまして、大臣が定める基準や地域管理経営計画に適合した施業を行わなければならず、これに反した伐採等が行われた場合は権利が取り消されること、また、大臣は、事業の実施状況について報告を徴求し、実施調査や必要な指示を行いまして、正当な理由なく指示に従わない場合は権利を取り消すことができるというような規定を設けておりまして、したがいまして、国の伐採ルールに従わないなど不適切な事業が実施されることはないというふうに考えております。  また、例えば権利の承継等が行われた場合にはどうかということでございますけれども、こういった形で、例えば吸収合併とかそういう形で一般承継が行われるというような場合につきましては、これは別の業者に権利が移るということでございますので、農林水産大臣が、林業の経営能力など、当初の権利者と同水準で事業を実施できるかということを審査をするということになっているところでございます。  具体的には、この経営管理を効率的かつ安定的に行う能力を有することなどの基準を満たすかどうかを審査をいたしまして、権利を行使する能力を有していることを確認をいたしますとともに、十分な社会的な信用を有していないなどの欠格事由に該当していないかということも確認をいたします。そして、承継前の権利者の事業の基本的な方針や樹木料と比較しまして同水準であるということも確認をいたします。これらの基準に適合しないと認めるときは、一定の期間内に別の事業者に権利を譲渡する旨を通知をすることとなりまして、この期間内に権利が譲渡されない場合は権利を取り消すこととなるということでございます。  このような形で、承継が行われる場合は承継される者をしっかり審査をするということでございますし、繰り返しで恐縮でございますけれども、例えば子会社化するとか、そういうようなときには、しっかりルールを守らせるというような形で、そのような不適切な伐採等が行われないようにしっかり監督をすることができるというふうに考えております。
  31. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 当然しっかり監督してもらわなければいけないわけでありますけれども、しかしマンパワーの不足ということも指摘されているわけでありまして、気が付いたらはげ山になっていた、おいしいところだけ持っていって撤退してしまったと。だから、性善説ではやっぱり考えてはいけないということで、今の経済社会におけるMアンドAとかいろんな事業の再編とか、そういうものは物すごいスピードで行われておりますので、これは非常にやはり不安が残るところでございますので、しっかり監督するということがあくまでも条件で、でも、そこが子会社化されたかどうかということのその情報収集もそんなにすぐ林野庁の方でしっかり把握できるのかなと。それ、どうですか、把握できますか。
  32. 牧元幸司

    ○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。  国有林では、これは全国に森林管理局、森林管理署を展開をしておりまして、さらに、この森林管理署には全国で約八百の森林事務所を設けているところでございます。森林官が日常的な巡視や伐採、造林等の事業の監督等の業務を行っているところでございます。さらに、こういう実地調査を効率的に実施をするために、例えばドローンとか、そういうような新しい技術も積極的に活用いたしまして効率的な業務を行うように努めているところでございます。  本制度の実施に当たりましても、職員の負担増につながらないということも注意をしながら、しっかり現場において監督できるような体制を構築してまいりたいと考えております。
  33. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 やはりマンパワーの圧倒的な不足、今おっしゃったようなことが本当に実行できるのか、ここをしっかりと今後も報告をしていただきたいというふうに思います。  資料をもう一つお付けをしております、木材価格の内訳について。先ほど小川議員からも質問がございましたように、大ロット、主伐期を迎えた木材を大ロットで伐採をして、そして新しい販路を開拓して供給をしていくと。もちろん新しい販路が本当に開拓できればいいですし、そうすべきだと、せっかく主伐期を迎えておりますので。  ですけれども、木材価格に影響しないのかどうかということで、先ほども質問がありましたけれども、木材価格がどのように決定するのか。そして、この木材価格が安定しませんと、結局、その樹木採取権を得た事業者が、大規模にこれから素材なんかを提供して新たな販路を開拓して、言わば森林産業を活性化していく、日本を森林産業大国にしていくというふうに目標を持っていたとしても、木材価格が下落することによってその事業計画はうまくいかなくなるわけですから、その辺について、木材価格の下落を防ぎ、森林産業を活性化すると確信できるような具体的な説明を求めたいと思います。この資料も説明をしていただきながら、お願いします。
  34. 牧元幸司

    ○政府参考人(牧元幸司君) まず、木材の価格はどのような形で決まるのかという御指摘でございます。  この資料におきましても、木材価格の内訳についてということで丸太価格が示されているわけでございますが、この丸太につきましては国際商品でございます。国際商品でございます丸太などの木材の価格につきましては、まずは国際的な需給とか景気の動向を踏まえまして、主要な製品でございますところの柱などの製材品あるいは構造用合板などの需給バランスによりまして、市場において取引の指標となる価格が形成されるものというふうに認識をしております。  なお、この委員配付いただきました資料で御覧をいただきましたように、基本的にはこういう国際的な需給で決まるという性質がございますので、この丸太価格で見てみますと、このオーストリア・ドイツトウヒと日本の杉というものは、丸太価格としてはほぼ同水準というような価格動向になっているところでございます。  なお、今回の樹木採取権制度と価格との関係でございますけれども、木材の需給という観点では、今回のこの制度につきましては、今後の国産材需要の更なる拡大に応じた供給量増加の流れの中で、国有林においても増加する供給量の一部において導入をしていくという考え方でございまして、木材の需給を崩さないような仕組みとする考えでございます。  また、今回の樹木採取権の設定を受ける者につきましては、木材需要の開拓などを行います川中、川下事業者と安定的な取引関係を確立することを要件としておりまして、採取した木材の新規の需要先というものが確保されるわけでございます。このことによりまして、原木市場におきます木材価格の下落というものも回避できるのではないかというふうに考えているところでございます。  あわせまして、木材の需要創出も進めまして、木材の需要創出と国産材の安定供給体制の構築というものを車の両輪として進めまして、木材生産量の増加と適正な木材価格の両立というものを図ってまいりたいと考えております。
  35. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 今の資料も御覧いただいて分かりますとおり、日本の杉の立木価格は極めて低い、オーストリア・ドイツトウヒと比べますと。オーストリア、八千円。しかし、何十年掛けて、五十年掛けて主伐期を迎えたこの杉の立木価格は三千円ちょっとということで、これではなかなか山から人が減っていく、木材産業に関わる人々が減ってきたという理由も何となくうなずけるわけであります。この流通コストそして様々なコスト、これの低減も併せて行っていかなければならないというふうに指摘をしておきたいと思います。  もう時間がないんですけれども、今回、再造林を大幅にまた行うわけですよね。そのとき、やっぱり杉花粉、もう既に国民病になって更に拡大をしております杉花粉に考慮した再造林、これをしっかりと、既に取り組んでいただいていると思いますけれども、それをしっかりとやっていただきたいということと、もうちょっと時間がないのでまとめて質問をさせていただきますが。  そして、最後に大臣に、私、この質問を作るに当たりいろいろ調べましたけれども、農林中金の調査報告書によりますと、ドイツの森林資源と日本の人工林の森林資源、その量はほぼ同じなんですね。同じなんですよ。ところが、ドイツは森林産業に従事する人、そしてその森林産業が生み出す生産量、これはもう日本と比較にならないほど大きいということで、私は、いろいろ懸念はありますが、我々は、国民民主党は条件付に賛成をいたしますが、この法案を契機に、日本を是非森林産業大国にしていただきたい。  そのために何をすべきなのか、その点は是非大臣の御決意と具体的な方策がありましたら伺いたいということで、お願いいたします。
  36. 高鳥修一

    ○副大臣(高鳥修一君) 森委員にまず杉花粉の花粉症について簡潔にお答えをしたいと思います。  杉花粉症は国民の約三割が罹患しているとも言われておりまして、政府を挙げて対応すべき重要な課題と認識をいたしております。  このため、農林水産省では、花粉発生源対策といたしまして、花粉を大量に飛散させる杉人工林の伐採、利用と植え替えの促進、その際、花粉の少ない苗木の生産拡大、それから花粉飛散抑制技術の開発を進めているところでございます。  さらに、今後、杉人工林の伐採と花粉の少ない苗木への植え替えを促進していくために、切って、使って、植えるといった森林資源の循環利用を確立しまして、林業の成長産業化と森林資源の適切な管理を実現していくことが不可欠であり、これらの実現を図りつつ、花粉発生源対策を着実に進めてまいりたいと考えております。
  37. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) ドイツと我が国の森林の比較につきまして、森先生から様々な御指摘も頂戴をいたしました。  ドイツの森林面積は日本の森林面積の約半分でございまして、森林蓄積でありますけれども、これは日本の約四十九億立米に対しまして三十七億立米となっております。ドイツの林業をめぐる状況を比較をいたしますと、日本とですね、これは、路網密度につきましてはドイツは日本の約六倍、木材生産量につきましてはドイツは日本の約二倍となっておりまして、林業従事者数一人当たり年間木材生産量は、ドイツの約一千五百立米に対しまして日本は約七百立米でございます。  ドイツは日本の約二倍でありまして、生産性の高い林業が営まれているというのがこの数字からも御理解をいただけるのかなと、こう思いますが、このような生産性の高い林業を構築しておりますのは、伐出、搬出コストと流通コストが日本に比べて低いことが要因であると見ております。  日本においても林業の成長産業化を図っていくためには、これらのコストの削減を図っていくことが最も必要であると考えておりまして、具体的に、農林水産省におきましては、路網整備や高性能林業機械の導入による林業の生産性向上、さらには、森林経営管理法に基づく民有林における森林経営の集積、集約化等による原木生産の集積、拡大、さらには、ICTを活用した生産流通管理の合理化ですとか、川上から川下までの効率的なサプライチェーンの構築等の支援をこれまでもやってきておりまするけれども、更に成長化と、林業産業化の成長化と森林資源の適切な管理の両立を図っていかなければならないと考えております。
  38. 儀間光男

    ○儀間光男君 維希の儀間光男でございます。  短いという、少ない時間ですが、この機会をいただいたこと、両筆頭、委員長、関係者に感謝をしたいと思います。  この法案審議、私、非常に楽しかったですね、今日で終わるんですけれども。理由は、山に対する思い、希望、まさに夢、ロマン、これが各委員が語ってくださったですね。  さきに海関係、水産法を七十数年ぶりにやりましたけれども、なりわいだけの話で、海に対する夢、ロマン、希望をなかなか聞けなかった。ところが、どういうわけか山にはいっぱいのロマンがあって、それを前提に質問をされて、実に楽しい、希望の持てる法案であってほしいなというふうな思いでいっぱいです。  そこで、今回、生態系、山の生態系について最近極めて乱れておって懸念が多いですから、その懸念について、山全体のゾーニング、これも何回か言葉を出してやりましたが、これは近年言われている、針葉樹も広葉樹も混交にして山を、森をつくっていこうよと。特に、この法案では国民の森をつくろうよと、こういうようなことでありますから、まさにそれに応えて山の行政があってほしいと、こういう思いをするんですね。  そこで、今伐期がちょうど迎えておって、それでいろんな問題が予想され、あるいはそれを指摘してまいりました。そんな中で、まずお尋ねしたいのは、この山全体の、樹種を含めてこれをゾーニングしていくべきだと。どこの山のどの辺は樹種はどういう樹種で、どの辺りは有用木でと、あるいはどの辺りは広葉樹であるとかいうような山全体のゾーニングをして、山を生活の場とする生態系、これの維持発展も、これできるのは人間ですから、壊すのも人間、つくって、つくり変えるのは我々ですから。山の動植物が環境を壊したなんて聞いたことありません。自分たちの生活圏を追われて里へ出るなんていう羽目を自分たちでつくったとも思われません。それをいろいろ考えるというと、やはり我々人がなした全てであって、人がそれを元に戻さなきゃならないというような基本的な考え方も含めて、山のゾーニング、樹種も含めてちょっと示していただけませんか。
  39. 牧元幸司

    ○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。  森林は、国土の保全でありますとか、あるいは生物多様性の保全でありますとか保健休養機能、いろいろな多面的機能を有していることはもう委員も御案内のとおりでございます。これらの機能を高度に発揮させるためには、森林・林業基本計画におきましても地域の自然条件等に応じて多様で健全な森林を育成するということを基本方針としているところでございます。  具体的には、委員からゾーニングというお話もあったところでございますけれども、まずこういう人工林を主体とする育成単層林、これが現在約一千万ヘクタールあるというふうに言われておりますが、この一千万ヘクタールのうち、里に近くて比較的傾斜が緩い場所、まあ言ってみれば林業に適したような山、人工林ということが言えようかと思います。こういうものが大体一千万ヘクタールのうちの約六百六十万ヘクタールあるというふうに承知をしておりまして、こういったところにつきましては、適切な間伐や再造林を行うことによりまして人工林を維持し、国土の保全等の機能のみならず木材等の生産機能の持続的な発揮、これも図る必要がある、しっかりその林業生産活動をやっていく必要があるのではないかということでございます。  また、間伐等の森林施業の効率化を図るために民有林の森林所有者と国有林が連携をいたしまして、こういう山については路網整備等もしっかり行っていくというような取組もやっていく必要があろうかというふうに思っております。  一方、奥山というふうに言われておりますけれども、急傾斜地とか非常に標高の高いところとか、立地条件が悪いような奥地の人工林、これも大体約三百五十万ヘクタールほどあるというふうに承知をしておりますが、こういった森につきましては、国土保全あるいは生物多様性保全等の機能の発揮を図るために、広葉樹の導入等によりまして広葉樹と針葉樹が交ざったような森、いわゆる針広混交林などを目指すというふうにしているところでございます。  さらに、最近、例えば再生利用が困難な荒廃農地というものも出てきているわけでございますので、こういったもののうち、森林として管理、活用を図ることが適当であるものにつきましては、森林としての利用に向けた調査とか、あるいは、例えばアイデアとして、早生樹ということで二十年、三十年で大きくなってしまうような品種、コウヨウザンとか幾つか知られておりますけれども、こういったものをそういう放棄されているような棚田とかそういうところに植えたらいいんじゃないかというようなアイデアもございますので、そういうものの実証というものにも取り組んでいきたいというふうに考えております。  いずれにいたしましても、このような方針の下で、将来の望ましい森林の姿を描きつつ、地域の自然条件等に応じまして多様で健全な森づくりということを進めることが大事だというふうに考えておりまして、その実現に向けましてしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
  40. 儀間光男

    ○儀間光男君 ありがとうございました。総合的なゾーニングの話をしてくださって、そのとおり期待もいたしますけれど。  今ちょっと早生樹と言われましたね。あれは私はわせ樹と、こう言っているんですが、これが、例えば里山、里で広葉樹のわせ、早生樹を植栽していって、今二十年、三十年と言っていたけど、私が知る範囲では十年から十五年、長くて二十年種、これを特に里山付近を中心に、里山といえば耕作放棄地、中間管理機構が、出しておっても受け手がない、しばらく持っていて返していく、そういう現象も起こっているわけですが、それをそのまま耕作放棄地として放っておくのではなしに、それを何らかの形で、国がリードをして、国が賃貸するか借りるか、あるいは民有林の人たちにつないであげるとか、そういうような形をして、里山に、耕作放棄地を山に戻す、こういうことだって考えていいことだと思うんですね。  しかも、この頃は木材、木質がよく、チップがよくエネルギー源として使われることになった。ですから、山の経営者も有用林を取るのとあるいは木質材を取るのと、複合的な経営が考えられてきていいわけですね。いや、考えられているんですよ。  したがって、積極的に広葉樹を植えて木質材をも出していくような、そういうようなゾーニングも含めて考えていただきたいと思いますが、今現状としてどうなんですか。耕作放棄地の現状と、私が言う、そういうものを山に戻していって、広葉樹地帯をつくって木質材として提供していく。これは、広葉樹は針葉樹よりは火力が強いんだそうですね。針葉樹より、杉、ヒノキよりは広葉樹の方が火力が強いんだそうですから、エネルギー源としては非常に合っていると。  そういうようなことで、林業経営者が複合的な経営ができるような、こういうこともあってしかるべきだと思うんですが、どういうお考えかをお聞かせください。
  41. 牧元幸司

    ○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。  早生樹につきましていろいろ御指摘をいただいたところでございます。  早生樹につきましては、品種によりまして、樹種によりまして、例えば委員御指摘のように五年、十年で収穫可能なものがあるということも聞いておりますし、二十年、三十年のものというのもあろうかというふうに思います。用途といたしましても、例えばそういう五年とか十年で短期間で収穫できるようなものについては、御指摘ございましたように、木質バイオマスとかそういうところの活用というものも十分考えられるのではないかなというふうに思っております。林業経営者の皆様方のいろいろな御判断で、建材を取る山とバイオマスを取る山と、そういうものがもちろん併存していてもいいわけでございますので、いろいろなパターンが早生樹を活用することによってあり得るのではないかなというふうに考えております。  具体的な取組事例につきましては、例えば荒廃水田の活用についても御指摘をいただいたところでございますが、例えば、熊本県におきましては、かつて水田だった荒廃農地を林地に転用いたしまして、成長が早く家具等の材料として期待されるセンダンという大変注目されている早生樹種がございますけれども、このセンダンを植栽した事例というものもあるというふうに承知をしております。  林野庁といたしましても、このような早生樹を含めた多様な森づくりというものをしっかり応援していきたいと考えております。
  42. 儀間光男

    ○儀間光男君 是非そういうことを考えていただきたいと、こう思います。  大臣、通告して、文書にはしていませんが口頭通告をしておりまして、是非、残された僅かな時間ですが、この法案を審議してきて、担当大臣としてこの法案に期待するもの、あるいは日本の国土に対する思いも含めて山に対するロマンを聞かせていただけませんか。
  43. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) ただいまの儀間先生の私に対する御質問は、この国有林を含めたこれからの我が国の森づくりですとか、あるいは林業振興についての大臣としての決意を伺われたと、こう存じておりますので申し上げたいと思いますが、もう御承知のように、我が国の森林は戦中戦後に大量伐採が行われました。一時は荒廃もいたしましたけれども、私どもの祖父母の代あるいは先人たちが額に汗を流しながら営々と築き上げてきた尊い財産であると認識もいたしております。このように、戦後造成されました人工林は本格的な利用期を今迎えておりまして、このチャンスを生かして、切って、使って、植えるという循環を確立をしながら林業の振興を図っていかなければなりません。さらには、山村の隅々まで森林の恩恵を広げていきたいと考えているところでもございます。  他方、近年、地球温暖化の影響によりまして集中豪雨などが頻発をいたしておりまして、全国各地で大きな森林被害も発生をいたしております。森林を適切に整備、保全をしていくことの重要性というものも実感をしているところでございますが、私も、地元の北海道胆振地方を始めこのような災害の被災地を訪れまして、被災地の森林の再生を加速化するだけでなくて、林業に携わっている方々がこれからもなりわいを継続できるようにしっかりと支援をしていきたいと強く感じているところでもございます。  一昨日、天皇皇后両陛下御臨席の下、「木に託す もり・まち・人の あす・未来」をテーマに令和初の全国植樹祭、第七十回植樹祭が愛知県で開催をされました。私も、植樹を行うことで森林づくりの大切さをかみしめさせていただきました。改めて、また木材利用の重要性を国民の皆様に広くお伝えすることができたと考えているところでもございます。  今年の秋は、儀間先生御地元沖縄で全国育樹祭が開催をされます。また、木の育つうれしさ、喜び、森やこの緑の大切さというものが是非全国に沖縄県から広がっていきますように御期待も申し上げたいと思います。  先ほど申し上げました、先人たちが築きましたこの豊かな森林を適切に守りながら、そして使うことを通じて林業の成長産業化を図りますとともに、すばらしい森林を次世代に引き継いでいかなければならないと、そういう決意をいたしているところであります。
  44. 儀間光男

    ○儀間光男君 ありがとうございます。  今のお話をこの法律が担保していただいて、山をつくって、その人里に来る山の生き物たち、熊や鹿やイノシシや猿などなど、本来おる生活圏の中に餌がなくて、食い物がなくて、それを求めて里へ出てくるんですね。コミュニティーに出てきて、それを我々は、人間は迷惑だと思うんです。また迷惑です。  それはやっぱり、命の、生命の保存を本能的に動植物が感じて、自分の生命保存、保全のために侵してくるわけですから、それを我々が、里山を含めて、広葉樹林も含めて山をゾーニングして生態系が維持できるような、共生できるような山であらなきゃならぬと、こういうことを期待しながら、この法律、時間まだいいですか。
  45. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 時間が来ております。
  46. 儀間光男

    ○儀間光男君 期待しながら、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  47. 紙智子

    ○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  まず、樹木採取区と樹木採取権についてお聞きします。  樹木採取区は、一か所当たり数百ヘクタール規模で、十か所程度をパイロット的に指定します。この事業に参入しようと思う大規模林業経営者は、まず公募に際して手を挙げると。そして、昨年成立した森林管理経営法で目指す林業経営者であるかどうか審査をされることになります。つまり、いきなり国有林に参入できるわけではありません。国有林に参入できる大規模林業経営者は、民有林を補完する者で、国有林と民有林を一体的に経営する事業者です。  全国十か所程度を指定するということなんですけれども、参入する経営者というのは十者程度になるということなんでしょうか。
  48. 牧元幸司

    ○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。  委員御指摘のように、当面十か所程度を指定する考えでございますこの樹木採取区についてでございますけれども、森林資源の状況のみならず、全国的なバランスを考慮いたしまして区域を指定するということを検討しているところでございます。  現在の国有林の立木販売の入札におきましては、特段の地元要件等を設けていないものの、そのほとんど、九割は地元事業者が落札をしているというような状況に鑑みますと、この樹木採取区についても基本的にはこういう地元の業者が落札をするということで、仮に、例えば複数の樹木採取区を同一の方が権利を取得するということは想定をしていないところでございますので、十か所程度の区域につきましては、各々別の事業者が権利を取得するものというふうに考えております。  なお、複数の事業者から成りますところの協同組合等の法人に樹木採取権が設定をされるということも想定をされるところでございますので、例えば十数業者とか二十業者とかの協同組合がこの樹木採取権を設定されるということも考えられるわけでございますので、実質的に関与する事業者の数は十者程度よりは多くなるものと考えているところでございます。
  49. 紙智子

    ○紙智子君 できるだけちょっと簡潔に御答弁お願いしたいと思います。  五月三十日の日に、国有林の供給量が増えて価格が冷やされるんじゃないかというふうにお聞きしました。大臣は、樹木伐採権の設定を受ける者については、木材需要の開拓等を行う川中、川下事業者と安定的な取引を確立することを要件とすることによって、民有林の木材供給の圧迫と木材価格の下落を回避するというふうに言われました。  それで、川中、川下事業者と連携すると言われるんですけれども、川中、川下の事業者でも、これは意欲と能力があれば国有林に参入できるんでしょうか。
  50. 牧元幸司

    ○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。  意欲と能力のある林業経営者の選定に当たりましては、この素材生産や造林などに関しまして一定期間の事業実績を有すること、また素材生産に関しまして生産量を一定の割合以上で増加させる目標を有しておりますこと、また最近の事業年度における経理状況が良好であること、また労働安全衛生教育に取り組んでいることなどの要件を全て満たしている必要がございますけれども、川中事業者等でございましても、素材生産などの川上の事業も行っており、かつこれらの要件を満たせば、樹木採取権の設定対象になり得ると考えているところでございます。
  51. 紙智子

    ○紙智子君 林野庁は、国有林野事業における木材供給に係るアンケートを実施をされております。木材加工流通業者へのアンケート、素材生産者へのアンケートはあるんですけれども、川下事業者へのアンケートというのは行ったんでしょうか。
  52. 牧元幸司

    ○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。  委員から御指摘のアンケートでございますが、これは平成三十年八月に実施をしたものでございます。その当時、平成二十九年に行った民間事業者からの改善提案も踏まえまして、新たな森林管理システムの円滑な実施に向けまして、川上事業者であります意欲と能力のある林業経営者が一定期間、安定的に国有林の立木を伐採する仕組みを検討していたところでございます。この検討を進めるため、直接伐採を行います川上事業者と、川上事業者の直接の取引先となります川中事業者の意向を具体的に把握することが必要というふうに考えまして、本アンケートを行ったところでございます。  なお、本アンケートでは川下事業者は対象としていないところでございますけれども、川上、川中事業者の意向を把握したことによりまして法案の具体化に役立ったものと考えております。
  53. 紙智子

    ○紙智子君 川下のアンケート、どうして取っていないのかなというふうに思ったんですけれども、川下の事業者のアンケートがないと、住宅メーカーやバイオマス事業者の実情とか、どういう要求があるのかというのはなかなか分かりづらいんですよね。  ただ、今回、このアンケートから一定程度動向は読み取れるというふうに思うんですけれども、木材加工や流通業者がなぜ国有林の取扱量を増やしたいのかと。これ当たり前のことなんですけれども、需要が多い商品への供給を増やしたいというのが一番目です、一番ですね。二番目は、新規のエネルギー需要施設への供給というふうになっているわけです。それで、林業経営者は川下事業者の要望に沿った木を切り出すことになるわけです。資本力のある大手が川上、川中と連携することもあれば、業界を再編して参入することも可能になると。  需要の多い商品への供給もありますけれども、バイオマス事業者に国有林が提供されるんじゃないかと思うんですけど、いかがですか。
  54. 牧元幸司

    ○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。  今回の新たな仕組みにつきましては、今後、供給量の増加が見込まれます国有林材の一部について導入をしておりまして、これまでの供給量に当たる部分は現行の入札による方式を引き続き行っていくことから、まずは地元事業者の需給が圧迫するということは想定をされていないところでございます。  また、地域の産業の振興につながるように、樹木採取区につきましても、地域の意欲と能力のある林業経営者が対応できる規模等を基本としているところでございまして、本法案につきましては、まずは大企業を優先するものではなくて、地域の林業経営者の育成にもつながるものであるということを御説明をしておきたいと思います。  なお、今回の材につきましては、川中、川下事業者と連携をしている者について対象にするわけでございますけれども、御指摘ございました、全てバイオマスに流れるのではないかという御指摘でございますけれども、私どもといたしましては、この利用につきましてはあくまでもカスケード利用、建材に使えるものは建材として利用し、そういったものに使えないものについてバイオマスに利用するという利用が基本でございます。  また、樹木料の設定につきましては市場価格よりも高い価格というものも想定をしているところでございまして、そのような観点からも、全てがバイオマスに流れるということは想定をされないと考えております。
  55. 紙智子

    ○紙智子君 カスケード利用という、これは方針ということではあるんですけれども、しかし、木質バイオマス発電は、再生可能エネルギーの固定価格買取り制度が導入されて以降、発電施設がすごく増えているんですよね。しかし、地域の資源の実態を無視した整備が進められて、一部で輸入燃料への依存や、製材品に利用できる良質材などが燃料にされる問題が指摘をされているんですね。良質材が利用されかねないんじゃないかという、これは今の現実、そういうふうになってきつつあるというふうに思います。  さて、前回の質問で、林業関係者の中で冷やし玉という言葉を使って言われていたんですけれども、紹介しました。国有林の供給を増やすこと、TPPや日EU・EPAで木材価格の上昇が見込みにくい中で、この川下事業者の要望に合わせた経営転換が迫られることになるんじゃないかと。  これ大臣にお聞きするんですけれども、農業、漁業というのはこれまで、これは生産者の所得を増やすためなんだというふうに言ってきたと思うんですけれども、改革ということを言ってきたんですけれども、林業では所得を増やす改革というふうにはなかなか聞いていないんですけれども、そういうふうに言わないんでしょうか。
  56. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) 林業におきましては、森林所有者が自ら林業経営を行う形態、自伐林業等でありますけれども、この中山間地域におきまして重要であるものの、森林所有者のほか、森林組合や立木を伐採する素材生産事業者、植栽を行う造林事業者などが連携することで全体として林業経営を担う形態が大宗となっている状況にございます。このため、林業政策におきましては、林業の成長産業化を掲げて各種政策に取り組んでいるところでありまして、その中で、林業従事者や森林所有者の所得確保を図ることが重要であると考えております。  一方、林業従事者の平均所得は年間三百万円でございまして、全産業の従事者の平均所得約四百万円には達しておりません。このため、森林経営管理制度の運用による森林経営の集積、集約化、さらにはICTを活用した施業の集約化、路網整備や高性能林業機械の導入、さらには生産流通構造改革の推進や新たな木材需要の開拓等によりまして、林業の成長産業化を進めて林業従事者等の所得の向上を果たしていく考えでございます。
  57. 紙智子

    ○紙智子君 市場開放の危険性ということでいうと、国際価格と競争する生産体制にならざるを得ないんですよね。だから、なりわいとして成り立たなくなっていくということだというふうに思います。  それで、もう一つ大臣に対しての質問なんですけれども、国有林の公益的機能についても議論がありました。特に、伐採した跡地に植林義務がないということから、荒廃につながるんじゃないかという問題です。どういう国有林をつくっていくかということが問われていると思うんです。  参考人質疑の中で、泉参考人が、国有林を、決して民有林行政への支援や木材増産等が国有林の使命ではないんだと、しかも五十年という短伐期再造林方式では多面的機能が保てないという話がありました。平成十年に、これは鉢呂さんも質問されていたんだけれども、一九九八年の国有林野事業の改革のための特別措置法、ここでは国有林の公益的機能の維持増進を旨とする管理経営への転換を掲げています。政府は、複層林業、長伐期施業その他の森林の公益的機能の維持増進を図るための森林施業を積極的に推進するというふうにしているわけであります。  五十年の短伐期再造林方式というのは、これ、特措法の理念に反対するんじゃないでしょうか。
  58. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) 平成十年に制定をされました国有林野事業の改革のための特別措置法第五条第一項において、公益的機能の維持増進を旨とする管理経営への転換が規定をされました。それと同時に、当時の国有林野法が国有林野の管理経営に関する法律に改称されまして、同法第三条において、国有林野の管理経営の目標は、国土の保全その他国有林野の有する公益的機能の維持増進を図るとともに、あわせて、林産物を持続的かつ計画的に供給し、及び国有林野の活用によりその所在する地域における産業の振興又は住民の福祉の向上に寄与することにあるものとするとされたところでございます。  その後、平成二十五年にこの国有林野事業の改革のための特別措置法は廃止をされましたけれども、国有林野事業の実施に当たりましては、国有林野の経営管理に関する法律に基づき策定する国有林野の管理経営に関する基本計画に沿って、公益重視の管理経営の一層の推進に努めているところでもございます。  具体的に申し上げますと、森林の公益的機能の維持増進のためには、多様な樹種、林齢による森林が配置されていることが望ましいことから、森林の自然条件、社会的条件に応じて、五十ないし六十年程度を伐期とする施業のみならず、長伐期施業や複層林施業など、多様な森づくりを今進めているところでもございます。
  59. 紙智子

    ○紙智子君 ちょっと時間になったので、もう一問だけ最後に質問をします。  林業は最も早く国際競争を迫られた業界です。国際価格が安くて輸入に依存する傾向が続きましたけれども、日本の山は森林の資源量が増加してきていると。輸入を国産に置き換えることは大事だと思います。そこで、所得率を上げながら輸入を国産に置き換える実効性ある対策が必要だと思いますので、最後に大臣のその点についての見解を求めたいと思います。
  60. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 簡潔に御答弁願います。
  61. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) 我が国におきましては、木造建築の九割以上が住宅でありますものの、実需者の求める品質や性能に応じた木材製品が供給できておりません。おおむね五割が外材となっていることから、住宅分野における国産材の利用促進が最も重要だと考えているところでございますので、ツーバイフォー工法の部材ですとかで国産材の活用ができるような技術開発や普及に今取り組んでおりますので、これらを通じまして、輸入材から国産材への転換を強力に進めてまいりたいと思います。
  62. 紙智子

    ○紙智子君 終わります。
  63. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  64. 紙智子

    ○紙智子君 私は、日本共産党を代表して、国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する法律案に反対する討論を行います。  反対する理由の第一は、本改正案がまたしても規制改革推進会議に基づく官邸主導の改革案だからです。  農林水産省の諮問機関である林政審議会会長の土屋俊幸東京農工大教授は、衆議院の参考人質疑で、今回の改正案が未来投資会議の提案で始まったことに言及し、トップダウンで行われた、長い複雑な成立経緯と多様な公益的機能を併せ持つ国有林の重要な経営判断は、少数の非専門家に委ねるべきでないと不快感を示しました。参議院の参考人質疑で泉英二愛媛大学名誉教授は、竹中平蔵氏が求めたコンセッション、PFI法の特例法だと指摘しました。違うと言うのであれば、国有林野関連法案をコンセッション分野の取組の一つに位置付けた未来投資戦略二〇一八の該当部分を撤回すべきです。  第二の理由は、昨年成立した森林経営管理法を補完するものであり、一部の大規模林業経営者の利益のために国民の共有財産を売り渡すものになるからです。  改正案は、経営規模を拡大する林業経営者のために、五十年にも及ぶ木材採取権と樹木採取区を新たに与え、排他的、独占的に経営することを認めています。  国民の共有財産である国有林を一部の林業経営者の利潤追求の道具にしてはならない。地域に根差した森林所有者、中小林業経営者よりも、安価な木材を求める大手木材メーカーや大規模なバイオマス発電会社の利益を優先することになりかねません。  第三の理由は、国有林が持っている公益的機能を損ないかねないからです。  木材採取権の設定を受けた伐採事業者には、植林と保育の義務が課されていません。森林には、国土の保全、水源の涵養、生物多様性の保全など、多面的な機能があります。数ヘクタールの再造林でも苗木が鹿に食べられ樹木が育たない山があるという指摘があるのに、数百ヘクタールにも及び国有林を伐採すれば、国有林が持っている公益的機能が損なわれ、荒廃しかねません。  樹木採取権を取得した資本力のある大規模経営者が地域外から参入してくれば、地域経済を支えている中小林業家が競争にさらされることになります。ましてや、国有林から国産材の供給量は増加し、TPPや日EU・EPAによって海外からの輸入材が増加すれば、木材の供給過剰が発生し、中小規模の林業経営者の経営が困難に陥ることは明らかです。  安倍政権が進める林業の成長産業化路線を転換し、持続可能な森林・林業への転換を求めて、反対討論とします。
  65. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 これまで国有林野で伐採や再造林などの施業を行ってきた林業経営体が、今回の改正によって高性能林業機械の導入促進によるコストの削減や雇用の拡大、賃金の増加、川中、川下との連携強化による林産業の発展に期待していることを受け止め、国民民主党は、改正案の審議の中で不安が残された幾つかの懸念に適切に対応していただくことを条件に賛成をいたします。  そこで、私は、国民民主党・新緑風会を代表して、国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する法律案に賛成の立場から討論をいたします。  我が国林業の木材価格の内訳については、外材と比較すると、丸太価格は同水準であっても、伐出、運材、流通コスト、再造林に掛かるコストが高く、そのコストを差し引くと利益は僅か、もうからない。そんな中、林業従事者も減少、人員不足といった厳しい現状にありますが、一方で、戦後の拡大造林期から半世紀たった今、杉やヒノキ、アカマツなど伐期、利用期を迎えた資源が豊富にあり、その活用が求められています。また、住宅や木質バイオマスなどの国内需要も高まり、平成二十五年以降、中国、米国、韓国などの海外への輸出も伸びている中で、改正案は、国民共有の財産である国有林野の森林資源を生かし、林業振興を目指すという点では評価できます。  しかし一方では、樹木採取権という新たな権利を創設することによって、また樹木採取権者がどのような経営体かということで、国有林の多面的機能が確保できるのかという懸念があります。樹木採取権はみなし物権とされており、大変に強い権利です。しかも、移転が可能とされています。また、樹木採取権は融資の際の担保になり得るため、担保権が実行されれば競売の対象となります。樹木採取権が安易に売り買いされ、樹木を採取してもうけることしか考えない経営体に権利が取得されることがないように、厳格な審査が必要です。  また、期間も最長で五十年。半世紀もの間独占的に占拠される権利を設定する根拠が、植栽から伐採まで育林のサイクルが五十年だからということも、何だか腑に落ちません。あくまでも、改正案の審議の中で政府が説明してきたように、十年を基本として設定するものとしていただきたい。  また、樹木採取権の設定により無計画に国有林からの木材供給が増えると、需給が崩れ、木材価格の下落につながることも心配されています。木材価格が下落することがないよう、国の計画的な伐採量のコントロールの下、川中、川下事業者による需給開拓の範囲内で木材供給が行われることが必要です。  次に、樹木採取権者が農林水産大臣と締結する樹木採取権実施契約についてです。  当委員会では、林野庁提出の契約書案のイメージについて確認をさせていただきましたが、樹木採取権者が公益的機能の維持増進に留意した施業を行うとともに、伐採に併せて確実に再造林を行うことが明確にされた契約を締結することを求めます。政府は、労賃も払います、苗代も国が払うのだから樹木採取権者が植栽を行わないということはないと答弁されましたが、絶対とは言えません。樹木採取権者が契約を履行しなかった場合は、国が責任を持って一〇〇%確実に再造林を行ってください。  さらに、国有林野の現場の管理体制ですが、森林官は事務仕事に追われ、極めて多忙だということであります。事業の適正な実施のためには、国によるチェック体制の構築、盗伐や誤伐も発生しているとも聞いていますから、現場で十分なチェックを行うためのマンパワーが必要であり、人材の育成、技術の継承もしなければなりません。国有林野事業に従事する林野庁の職員の充実、拡充についても農林水産大臣に御尽力をいただきたいと思います。  最後に、林業大国ドイツは、その森林面積が日本の人工林と同じく一千万ヘクタール程度でありながら、伐採量、労働生産性、林業、木材産業に関わる人の数共に日本を大きく上回っていると聞いています。我が国も、公益的機能が損なわれることがないように、国民本位の適切な森林の管理経営と地域に根差した林業振興によって、持続可能な林業、ドイツのような林業産業大国を目指すべきではないかということも国民民主党は提言をさせていただきます。  幾つか指摘をさせていただいた点に関して政府としてしっかりと対処していただくこと、国有林野は国民共有の財産だということを常に念頭に置き、今回の改正案を適切に運用していただくことを強く求め、私の賛成討論とさせていただきます。  ありがとうございました。
  66. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  67. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、田名部君から発言を求められておりますので、これを許します。田名部匡代君。
  68. 田名部匡代

    ○田名部匡代君 私は、ただいま可決されました国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主党・民友会・希望の会、国民民主党・新緑風会、公明党及び日本維新の会・希望の党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   我が国の国土面積の約二割、森林面積の約三割を占める国有林野は、重要な国民共通の財産であり、国土の保全、水源の涵養、林産物の供給等、広く国民全体の利益につながる多面的機能を有している。また、国有林野事業は、平成十年度の抜本的改革で「公益的機能の維持増進」を旨とする管理経営方針に大きく転換し、平成二十五年度には公益重視の管理経営を一層推進するとともに、一般会計で行う事業に移行している。昨今、頻発している自然災害への対応や、地球温暖化防止に対する国民の強い関心等も踏まえ、国有林野の有する公益的機能は、より一層十全に発揮されることが求められている。   よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。  一 国民共通の財産である国有林野の管理経営は、国民の理解と協力を得ながら適切に行う必要があることを再認識し、今後とも、学識経験を有する者の意見も取り入れ、生物多様性の保全や災害防止等の森林の公益的機能を重視した管理経営を一層推進していくこと。また、多様な機能の発揮に対する国民の期待に応えるため、引き続き、国が責任を持って一元的に行うこと。  二 樹木採取権の設定及び樹木採取区の指定に当たっては、地域における継続的・安定的な雇用の拡大、産業の発展及び所得水準の向上等の地域における産業の振興に対する寄与の程度を重視して行うとともに住民の福祉の向上に寄与する取組を妨げないよう配慮すること。その際、地域の中小規模の林業経営者等の育成整備につながるよう配慮するとともに、地域産業に悪影響を及ぼさないよう配慮すること。  三 樹木採取権実施契約に含むこととなる施業の計画は、国有林の公益的機能が維持増進されるよう、管理経営基本計画及び地域管理経営計画に適合したものとなるよう関係者に周知すること。  四 樹木採取区の指定に当たっては、地域の林業経営者等の育成整備に資する観点から、従来から国有林野事業が行っている立木販売事業や伐採請負事業はもとより、民有林の経営に悪影響を生じさせないようにすること。また、公益的機能の維持増進に悪影響を及ぼさないよう、森林の特性に応じたゾーニングを踏まえ、樹木採取区の指定を行うこと。その際、関係自治体及び学識経験を有する者の意見も聴くこと。  五 樹木採取区において皆伐を行う際には、斜面崩壊等による森林の裸地化を極力回避するため、森林の気候条件、斜度等を加味した上で、伐採面積が過大なものとならないよう配慮すること。  六 樹木採取権の存続期間は、制度の適正かつ安定的な運用と地域の実情を踏まえた林業経営者等の育成を図るとともに、適時適切にその検証を行い、十年を基本とすること。  七 公益的機能の維持増進及び資源の循環利用の観点から、樹木採取権者と樹木採取権実施契約を締結する際には、樹木の採取と採取跡地における植栽を一体的に行わなければならないことを、契約書において明確化すること。また、樹木採取権者が契約を履行しなかった場合は、国による確実な再造林を行うこと。  八 採取跡地における植栽を適切に行うことのできる技術と能力を有する者を早急に育成するとともに、技術開発による機械化を促進すること。  九 林業の担い手の育成・確保のため、森林に関する知識の普及・啓発を行うとともに、新規就業者やその希望者に対する林業の技術及び経営に関する研修を充実強化すること。また、林業経営者の経営改善、労働安全衛生の強化をはじめとする就業環境改善に向けた対策の強化を図ること。  十 木材の安定供給、造林・保育・間伐等の施業の効率化、森林の有する多面的機能を持続的に発揮していくために必要不可欠な路網整備、鳥獣被害対策、立地条件等に応じた広葉樹林化及び針広混交林化等の多様な森林づくりを推進するとともに、所要の予算を確保すること。  十一 本法による措置が木材価格の下落につながることのないよう木材の需給動向を十分勘案し、万全の措置を講ずること。また、国産材の供給量の増加に見合った需要拡大のため、公共建築物等の木造化・木質化、輸出力の強化、CLT等の新製品・技術の開発・普及・新規需要の創出等を加速化し、川上から川下までの安定的、効率的な供給体制が構築されるよう必要な措置を講ずること。  十二 公益重視の管理経営はもとより、地域の実情に即した林業経営の低コスト化等に向けた先駆的な技術の開発・普及と民有林との連携の更なる推進のため、森林管理局等の地方組織の職員の人材育成、適正配置など、国有林野事業の実施体制を強化すること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ御賛同をお願いします。
  69. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) ただいま田名部君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  70. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 多数と認めます。よって、田名部君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、吉川農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。吉川農林水産大臣。
  71. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) ただいまは法案を可決いただき、ありがとうございました。  附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
  72. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  73. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時四十四分散会