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2019-05-09 第198回国会 参議院 農林水産委員会 8号 公式Web版

  1. 令和元年五月九日(木曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員の異動  四月十八日     辞任         補欠選任      小川 克巳君     山田 俊男君      進藤金日子君     野上浩太郎君      谷合 正明君    佐々木さやか君  四月十九日     辞任         補欠選任      野上浩太郎君     進藤金日子君  四月二十四日     辞任         補欠選任      岩井 茂樹君     吉田 博美君      進藤金日子君     石井 準一君      藤木 眞也君     岡田 直樹君      儀間 光男君     室井 邦彦君  四月二十五日     辞任         補欠選任      石井 準一君     進藤金日子君      吉田 博美君     岩井 茂樹君      室井 邦彦君     儀間 光男君  四月二十六日     辞任         補欠選任      岡田 直樹君     藤木 眞也君  五月八日     辞任         補欠選任      岩井 茂樹君     木村 義雄君      進藤金日子君     武見 敬三君      藤木 眞也君     岡田 直樹君     佐々木さやか君     竹谷とし子君  五月九日     辞任         補欠選任      岡田 直樹君     藤木 眞也君      木村 義雄君     岩井 茂樹君      武見 敬三君     進藤金日子君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         堂故  茂君     理 事                 上月 良祐君                 藤木 眞也君                 田名部匡代君                 紙  智子君     委 員                 礒崎 陽輔君                 岩井 茂樹君                 進藤金日子君                 高野光二郎君                 野村 哲郎君                 平野 達男君                 山田 俊男君                 小川 勝也君                 鉢呂 吉雄君                 藤田 幸久君                 徳永 エリ君                 森 ゆうこ君                 里見 隆治君                 竹谷とし子君                 儀間 光男君    国務大臣        農林水産大臣   吉川 貴盛君    副大臣        農林水産副大臣  高鳥 修一君    大臣政務官        内閣府大臣政務        官        長尾  敬君        農林水産大臣政        務官       高野光二郎君    事務局側        常任委員会専門        員        大川 昭隆君    政府参考人        国税庁課税部長  重藤 哲郎君        農林水産大臣官        房総括審議官   横山  紳君        農林水産省消費        ・安全局長    新井ゆたか君        農林水産省食料        産業局長     塩川 白良君        農林水産省生産        局長       枝元 真徹君        農林水産省経営        局長       大澤  誠君        水産庁長官    長谷 成人君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○農林水産に関する調査  (日米貿易交渉に関する件)  (家畜伝染病対策に関する件)  (農林水産物食品輸出促進策に関する件)  (畜産環境対策に関する件)  (学校給食における国産農林水産物使用に関  する件) ○農地中間管理事業の推進に関する法律等の一部  を改正する法律案内閣提出、衆議院送付) ○参考人の出席要求に関する件     ─────────────
  2. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、谷合正明君、小川克巳君、岩井茂樹君、進藤金日子君及び藤木眞也君が委員を辞任され、その補欠として山田俊男君、竹谷とし子君、木村義雄君、武見敬三君及び岡田直樹君が選任されました。  また、本日、岡田直樹君、木村義雄君及び武見敬三君が委員を辞任され、その補欠として藤木眞也君、岩井茂樹君及び進藤金日子君が選任されました。     ─────────────
  3. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に藤木眞也君を指名いたします。     ─────────────
  5. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国税庁課税部長重藤哲郎君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  8. 上月良祐

    ○上月良祐君 自民党の上月良祐でございます。  冒頭、昨日早朝に、同僚であり同期でありました島田三郎先生が急逝されましたことに関しまして、心より御冥福をお祈りいたしたいと思います。同期として一緒に研さんを積んできましたので大変残念に思っておりますが、心より改めて御冥福をお祈りいたしたいと思います。  それでは、お時間をいただきましたので、今日は輸出のことにつきまして質問を何問かさせていただきたいと思っております。  今、党の輸出の関係の委員会で事務局長をさせていただいておりまして、様々な議論を積み重ね、そして先進事業者の皆さん方からヒアリングを積み重ねてございます。黎明期の輸出の進捗状況や、様々な課題がたくさん明らかになってきております。生産、まあ産地の問題であります、生産の問題。それから、例えばインフラであります。もちろんコールドチェーンなどもあるんですが、輸送便そのものの問題とかですね。あと、認証、GAPでありますとかGIでありますとか、認証の問題、それから、規制の関係、放射能の関係もありますし、検疫もあります。それから、プロモーションですね。そういった問題が、たくさん課題があるわけですし、また、それに取り組む主体として、もちろん農家はあるんですが、それ以外に自治体も巻き込んでいかなければいけませんし、何といっても、青果も重要ですけれども加工品も重要だということで、やっぱり加工業者の皆さん、流通業者の皆さん、そしてブランディングをやってくれる商社の皆さん、そういった皆さん方も非常に関係をしているということでございます。  それで、相手の国も様々でありまして、アジア、EU、アメリカ、それぞれに全く違う客層や、何というんでしょうか、売れ筋の商品もあるということであり、富裕層を狙うのか、ミドル層を狙うのかによっても千差万別のケースがあるというふうに思っております。  ただ、いずれにしても、たくさんな取組が今進み始めている、そして実を結び始めているものもたくさん出てきておりますので、これからそれをどう支援していくのかによって大きく結果が変わっていく、大切な時期だというふうに思っております。そういうふうな状況を踏まえて、幾つかの問題について、課題について御質問をしたいと思います。  まず、GAP、認証の話で、GAPのことをちょっとお伺いしたいと思います。  グローバルGAPやアジアGAP、JGAPといったようなGAPについては、認証を取るというのは大変重要なことなんでありますけれども、ここ数年前からそういったことが強調し始められたわけでありますけれども、今、認証取得の状況ですね、農家数や割合、あるいは経年の変化みたいなことを含めて、ちょっとざっと状況を教えていただきたいと思います。
  9. 枝元真徹

    ○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。  今御指摘いただいたGAPの認証取得経営体でございますけれども、年々増加してございまして、GAPの認証別に公表の時期が異なりますけれども、足し上げますと四千八百七十三経営体となってございます。これは認定農業者数全体の約二%に相当してございます。また、都道府県からの聞き取りによりますと、平成三十年度中の一年間で千四百七十五経営体が新規に認証を取得してございます。  現在、GAP認証の取得の拡大に向けまして、団体認証の推進による認証経営体数の拡大、実需者への個別訪問等を通じましたGAP認証農産物の需要の拡大、イベント等による消費者の認知度向上やウエブサイトによりますGAP情報の発信の強化、また、アジアGAPがGFSI承認を受けたことに伴いまして、アジアで主流の認証の仕組みとなるように官民連携した取組、これらを総合的に推進しているところでございまして、目標の達成に向けまして各施策にしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
  10. 上月良祐

    ○上月良祐君 ありがとうございます。  割合にすると小さいように見えますけれども、経営体数ですから、関わっている農業者の数ではもっと多いんだと思いますし、年々着々増えているということは私も確認をいたしておりまして、大変それは有り難いし、しっかりやっていくべきだと思っております。  それで、ただ、ちょっと問題がありまして、地元でも、五所川原農林を青森に見に行って、非常にうまく活用しているということで、農業高校の取組が非常に広がっているわけです。地元でも、とある高校で、それを取ろうということで一生懸命取組をやっていただきまして、グローバルGAP、さあ取るぞと、審査をしてもらうぞということで、予約までしていて日程もある程度決まっていたんですけれども、どうも審査が今止まっているというふうにお聞きをしました。それは、審査会社の問題というよりは、どうもグローバルの認証機関の方の問題のような形でお聞きをしております。  それがどういう状況になっているのかということと、あと、GAPの取得はオリパラの対策ももちろんありますからかなり強力に推進してきたはずで、それで認証ストップしているということでは困るので、今局長がおっしゃったGFSI承認をアジアGAPは取ったわけです。したがって、同列であるということもありますから、むしろそっちを活用すれば日本語で取れるということもあるわけですから、そういったことも含めた広報や指導、そういったことをしていただきたいと思うんですが、その点どうなっているか、現状と対策を教えてください。
  11. 枝元真徹

    ○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。  御指摘いただきましたとおり、我が国におけるグローバルGAPの審査会社、三社ございますけれども、新規の認証取得要望が増加する一方で、審査員数が不足する、また、グローバルGAPにつきましては、日本の審査会社というのはある意味代理店でございます。そういう関係もございまして、現在、新規審査の申請が困難な状況となってございます。  農林省といたしましては、GAP認証の取得拡大に向けまして、審査体制の強化のために、二十九年度、三十年度の補正事業の活用による審査員の育成支援、また、認証審査が円滑に進むように、都道府県におけるGAP指導人材の育成、確保、こういうことを行っているところでございます。  さらに、本件の課題の解消には審査会社の増加が重要でございます。審査会社等に対して、審査体制強化の要請のほか、新規参入の働きかけをしてきたところでございます。本年四月から新たに一社、ただ、これ、アジアGAPとJGAPの方でございますけれども、新たに審査も開始したところでございます。  今後とも、審査会社の状況を把握して認証審査が円滑に進むように努めてまいりたいと存じますし、また、御指摘ございましたアジアGAPにつきましては、昨年、GFSIの承認を初めて日本の民間規格として国際的に認められたところでございます。  今後、アジアGAPにつきまして、アジアで主流の認証の仕組みとするために、令和元年度の当初予算等におきましても、交付金事業を通じた認証取得の拡大、認証取得農産物の輸出のための商談会の開催、日・ASEAN連携によりますアジアでの認知度向上、こういう取組を支援してございまして、引き続き官民連携して推進してまいりたいと存じます。
  12. 上月良祐

    ○上月良祐君 ありがとうございます。  しっかりやっていただきたいんですが、商品として輸出をするというような場合には、相手市場がどの基準が強いのか、どの認証が求められているのかというような、相手の会社もあるかもしれません、そういったことは大変重要だと思うんですけれども、例えば教育で使うということであれば、全くもうGFSI承認取ったので同水準なわけです。そういう意味では、むしろアジアGAPにとってはチャンスかもしれない。まあアジアGAP、非常に伸びていますから、日本発でもあり、そういったことをしっかりやっていくいいチャンスかもしれません。農水省としてどっちというのは言えないのは分かっておりますけれども、臨機応変にしっかり対応していっていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。  続きまして、GFPについてお聞きしたいと思います。グローバル・ファーマーズ・プロジェクトであります。  先ほど申し上げましたように、様々な状況がたくさん広がっている中で課題もいろいろあります。ただ、私は、やっぱり一番勉強していて重要なのは結局やっぱり人だな、プレーヤーだなということを感じております。政治も行政ももちろん頑張る必要がありますけれども、やはり輸出はビジネスですから、根本においては。民間の事業者の方々がビジネスとして稼げるように自立して取り組んでいってもらえるような枠組みがないと、もう次なる伸びにはつながっていかないんだと、無理して数字だけ追い求めても大きな伸びにはつながっていかないんだというふうに思います。そういう意味では、重要なのは、打席に入っていただいてバットを振ってもらって、そして、その回数を、意味ある打席に立つ回数を増やす、そして打率をできるだけ上げていくということだと思っております。  そういう意味で、GFPの取組は大変重要だと思っております。この前、三月十五日にGFPの輸出拡大フォーラムというのが初めて開かれた。そして十六日には、GFPの超会議ということで、みんなが集まっていろいろディスカッションもしたということで聞いております。この状況でどんな話があったのか、意味ある取組だったのか、今後の展開の方向性も含めて政務官に教えていただきたいと思います。
  13. 塩川白良

    ○政府参考人(塩川白良君) お答えします。  農林水産省では、輸出意欲のある生産者を支援するため、昨年八月末に農林水産物・食品輸出プロジェクト、GFPを立ち上げたところでございまして、二〇一九年四月末までに千二百五十八件のメンバー登録があったところでございます。  GFPのメンバーに登録をいたしますと、農林水産省、ジェトロ、それから輸出の専門家が産地に出向きまして無料で行う輸出診断、それから、百五十以上の輸出商社が海外需要に基づいて発信する食品リクエスト情報の提供をすると。また逆に、生産者が輸出をしたい商品を情報提供するという支援を受けることができることになっております。  それからまた、今委員が御指摘いただきましたように、GFPでは登録メンバー同士の交流イベントも開催をしておりまして、三月にGFP輸出拡大フォーラムを行いまして、その中で、輸出優良事業者の表彰式、それからGFPの取組の紹介、それからパネルディスカッション、同じくGFP超会議二〇一九inTOKYOでは、登録メンバーによる先行事例の紹介とかグループディスカッション、交流会を行いました。  その中で分かったことでいきますと、やはり輸出手続や現地ニーズの開拓は輸出商社それから現地レストランに任せて、自らは生産活動に専念すると、こういうことで持続的な輸出につながったという、こういう御指摘もいただきましたし、また海外の認証取得が効果的だったと、こういう指摘もあったところでございます。また、グループディスカッションでは、ウエブサイトそれからSNSを活用して現地ニーズの把握だとか日本産品の魅力の発信を効果的、効率的に行うことが提案されたところでございます。  これらの指摘や提案を参考にしまして、GFPの活動内容の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。
  14. 上月良祐

    ○上月良祐君 済みません。高野さんの笑顔を見ていたら思わず高野さんと言っちゃって、済みません、政府委員でした。  ありがとうございます。  打席に立てば、打率十割とはもちろんいかないんですね。もちろん打率を上げていかなきゃいけないので、ただ、やっぱり失敗からも、何で失敗したのかということをきちんと学んで、そして、それを施策から、うまくいった方だけどうしても見がちなんですけれども、うまくいかなかった方からもいろんなものを吸い取って、施策化できるところは施策化していったり、あるいは支援できるところは支援していったりして、その後の、何というんでしょうか、次なる結果につなげていっていただきたいと思います。  政府の皆さんにも、これは自治体も現場に一番近いので大変重要だと思うんですけれども、現場の感覚というんでしょうか、現場の皆さんの意見は、ヒアリング等を通じて聞くと物すごく重要な意見をたくさん聞かせていただきました。目からうろこのことがたくさんありました。今局長がおっしゃった海外の認証取得、ノングルテンって重要なんですね、今。それで大変ビジネスになっている方もいらっしゃったです。それから、やはりつなぎの、間の流通の皆さん方の目というのが本当に大切だなということを感じました。このことについては後から大臣にもお聞きしたいと思いますが、そういったことをよく情報をきちんと吸収して、時々刻々とまでは言いませんけど、月々、年々ぐらいでニーズが変わってきて状況も変わってきますので、しっかり踏まえて対応していっていただきたいと思います。  続いて、グローバル産地の育成について、これは高野政務官にお聞きしたいというふうに思っております。  余ったから売るというんじゃやっぱり売れなくて、余ったから売るんじゃなくて狙って売るということが大切だということを学びました。すなわち、ターゲットとなる相手国のニーズとか規制とかを踏まえた的確な生産が必要であると。グローバル産地の育成事業というのは、今はもう補助もできて大変重要な事業だと思っております。  グローバル産地というと、何か印象ですごく大きな、何かとんでもなく大きな立派な産地がどおんとできないといけないというふうに思いがちですけど、決してそうじゃなくて、もちろんそういうところもあっていいんですけど、そうじゃなくて、むしろ小さな農家が幾つか集まっているとか、そしてそこに加工業者が入っているとか、農場も全部でなくていいんですね。自分の持っている農場で輸出向けの有機はここの部分だけやろうというんだったら、その部分だけでいいです。一部でもいいんですけれども、ただ、ターゲットをきちんと明確に意識して生産をしていくと。この部分は輸出していくんだ、こういうふうに輸出を伸ばしていくんだというような生産が大変重要だというふうに考えております。  そして、その際に大切なのが、農家だけではなかなかマーケティングとか情報収集とか相手国の状況とかを聞くというのもなかなかマンパワーないですよね。これは農家じゃなくて例えば加工業でも、小さな中小、小規模、零細な事業者の方がどこかへ輸出するような大変いいものを作っていても、相手国の事情を自分で聞いたりというのはそんなマンパワーも時間もありませんので、そういう意味で、JA含めた団体であるとか、あるいは自治体とうまく連携していく、巻き込んでいくというような取組がこの黎明期に大変重要であるというふうに我々も学んだところであります。  もちろん、どこかの法人だけでできるような立派な法人があればそれはもちろん結構なことでありますし、そういうふうに頑張っている法人も地元にはもちろんあるんですけれども、そういう意味で、グローバル産地の支援は、単にどこかだけというんじゃなくて、小さな農家でもいいから、連携して、農業団体、JA含めた農業の団体や自治体との有機的な連携がちゃんとしているようなもの、そして、単に連携しているんじゃなくて、きちんとヒアリングすれば分かると思うので、そういったところが有機的に、魂が入ったような連携になっているものをしっかり選んでいただきたいというふうに思っています。これは黎明期において物すごく重要なことだと思います。  なので、今はもう補助金も始まっているので、どんなふうな運用になっているのかなと、グローバル産地について、その辺の状況について教えていただきたいと思います。
  15. 高野光二郎

    ○大臣政務官(高野光二郎君) お答え申し上げます。  上月前政務官の強い関心と御尽力も賜りまして、政府を挙げまして農林水産物・食品の輸出促進を更に邁進していく覚悟でございます。  我が省といたしましては、今年度から新しく、輸出先国の需要と規制等に対応し、積極的に戦略を持って輸出への取組を行う産地を形成していただくため、計画策定に必要な調査費等を補助をいたします。さらには、関連するハード・ソフト事業の採択においてポイント加算等を行うグローバル産地づくり推進事業を実施しております。  そこで、上月委員から御指摘のありましたとおり、本事業はほかの生産者に参考となる輸出先国の需要と規制等に対応できるような産地を採択することになりますが、お話にありました多様な生産者に取り組んでもらいますため、農林水産品の生産に加え、その加工品も対象といたします。さらには、小規模産地や小規模農家も巻き込んだ複数の生産者の取組、複数の産地が連携する取組も対象といたします。  本事業の推進により、地域の特色を生かした産地を形成し、輸出の拡大に取り組んでまいりたいと考えています。また、輸出することにより収入が増えて経営が安定するというロールモデルを増やしまして、そのプロセスと成果を全国に広げてまいりたいと考えております。
  16. 上月良祐

    ○上月良祐君 ありがとうございます。  グローバルのこの産地支援事業というのは、本当に複雑多岐にわたる黎明期にある農産物輸出のこの問いを解いていく一つの鍵、大切な鍵じゃないかというふうに思っております。産地サイドから見たときの一つの大きな鍵だと思っています。人であるとか産地であるとか認証であるとか、ロットを整えないとできないということもあるので、それらを整えていくためのトータルに解をつくっていく場として大変重要な取組であると思いますので、支援をした後の、後のですね、これはある意味パイロット的なものですから、どれも、そこから得られる知見というものをきちんと次の施策にPCDAを回していっていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。  JFOODOについても聞きたいんですが、大臣に、時間がなくなるといけませんので、お聞きをしたいと思います。  輸出をしていくということは、誰もができるわけではありませんけれども、これから国内市場が縮んでいく中で、稼げる場所を海外にきちんと求めていくというのは大変重要でありますので、そういう意味でしっかりこれから進めていかなきゃいけないわけですが、ブランディングであるとか流通であるとか、生産と海外での販売の間、つなぐところからの皆さん方から今回は集中的にヒアリングをしてまいりました。そうすると、供給側ではなくて、買う側だけじゃなくて、真ん中の人たちというのは物すごく知見を持っていらっしゃるということがよく分かりました。稼げる仕組みをつくれるかどうかと。目の前の輸出額だけを見ていては駄目で、その次の伸びをつくるためには、ビジネスとして稼げる仕組みがそこここにできればほっておいても伸びていく。それができないと、無理して輸出額だけ伸ばそうと思っても結局なかなかその次の伸びにはつながらないんだというふうに思っております。  そういう意味で、稼げる仕組みをつくるという意味、本来、ビジネスを大切にするという意味でも、つなぎ、中間の流通業者の人たちの意見、その国内の産地と海外での販売現場、両方を見ている人たちの知見をどう生かしていくかというのは大変重要だと思うんですが、その点につきまして大臣のお考えを教えていただきたいと思います。
  17. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) 御指摘いただきましたように、生産者の多くは、海外の需要を把握したり、あるいは輸出手続の対応を自ら行うことは大変難しいことと思っております。農林水産物・食品の輸出を拡大をしていくためには、生産者と輸出商社との連携を図っていくことが極めて重要ではないかと考えております。このため、農林水産省が今実施している件でありまするけれども、もう先ほどからお話が出ておりますこの輸出プロジェクト、GFPにおきましては、輸出商社と生産者をマッチングさせる交流会の開催、あるいはまた輸出商社が海外需要に基づいて発信をいたします商品リクエスト情報の提供、さらには生産者が輸出したい商品の情報提供を行っているところでございます。こういった支援を通じまして、生産者と輸出商社の連携を進めまして、輸出の拡大を更に図ってまいりたいと考えているところでございます。  私も今年の一月にベルリンで行われました農業大臣会合に出席をしてまいりました。商社の方が日本のスイーツはいつ入るんですかという、そういったお話がございました。そういったことをつぶさにGFP、あるいはさらには担当しております農林省の食料産業局等々を通じましてこの輸出に関心のある皆さんにしっかりとお伝えをしていくことも大切ではないかと、こうも思っております。
  18. 上月良祐

    ○上月良祐君 ありがとうございます。まさに大臣のおっしゃるとおりだと思います。  是非とも、日本に来て、インバウンドで来てくれたときに食べてくれたから、そこで味を覚えれば帰っても絶対食べるんだとか、日本のものは品質がいいから高くても売れるんだというのは、それは神話ですと言われました。もうぐさっとくるような話でした。もう価格競争も厳しいし、継続的なPRを一生懸命やっていくことも必要だし、相手国の販売代理店、ディストリビューターの皆さんとの信頼関係をどうつくっていくかというのが物すごく重要だと。同じものでもパッケージによって全然違ってくるしということで、そういうのは生産サイドだけで見ていては絶対無理なのでというのはこれまでもよく言われたことですけれども、そこにノウハウを持っている方々の意見をしっかり聞いてやっていくということが必要だと思っております。  ビジネスでできるところはビジネスを支援する。それから、先日、関係閣僚会議ができたということでお聞きしております。国でないとできないこと、GツーGでないとできないこともありますので、そういったところもしっかりやっていただきたいと思います。  JFOODOの取組とか日本食の良さを理論的に分析してきちんと体系付けることとか、そういったことの必要性などもお聞きしたかったんですが、それは指摘にとどめまして、またチャンスがあれば御質問をさせていただきたいと思います。どうか、輸出が促進できるように頑張ってください。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。
  19. 小川勝也

    ○小川勝也君 立憲民主党・民友会・希望の会の小川勝也でございます。  昨日の日本農業新聞の見出しに吉川大臣がG20、新潟で行われる会合に向けてのインタビューの記事が出ておりました。持続可能な農業を探る、農業・食品分野の持続可能に向けてをテーマとする農林水産大臣会合では、技術発展を担う人材育成、フードバリューチェーン、生産から流通、加工、消費の一体的取組の発展による課題解決、農業分野で持続可能な開発目標、SDGsの達成に貢献、こういう議題を設定したいということであります。  この後、趣旨説明を受けて、農地の中間管理の法律を審議するわけでありますけれども、この法律は、農地を担い手に集めて、早く農業をやめなさいという法律になっていきます。どんどんどんどん農業者人口が減っていく日本にあって、持続可能な農業というのは何を指すのかという疑問が湧いてきます。  私が全国や世界を全て知っているわけではありませんけれども、例えば、少しだけ理想にしたいなというふうに思うヨーロッパの先進農業国では、例えばフランス、ドイツ、デンマークなどでは、昭和三十年、一九五五年から農村の姿というのは日本と違ってそんなに激変をしていないというような見方をさせていただく場合もあります。多分、農業のおうちに生まれた人が後を継ぐというケースが多いんだろうというふうに思いますけれども、農地面積も、あるいは経営規模も農業人口もなるべく変えないように農業政策を工夫していく、これがいわゆる持続可能な農業だとするならば、我々が今直面しているのは何なんだと、こういう疑問が湧いてくるわけであります。  農業者人口が減っているのは吉川大臣のせいではありません。しかし、令和最初の農林水産大臣として、昭和から平成をしっかり振り返って、令和の日本の国の未来のあるべき姿、農業をしっかり考えていただく、これは当然のことだろうというふうに思います。  このような前置きを付けさせていただきましたけれども、G20農業大臣会合で吉川農林水産大臣が主張しようとしている持続可能な農業とはどういうものなのでしょうか。
  20. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) 今週末に開催をされますG20新潟農業大臣会合におきましては、「農業・食品分野の持続可能性に向けて―新たな課題とグッドプラクティス」をテーマといたしまして、分科会方式で、一つは人づくり、新技術、二つ目はフードバリューチェーン、三つ目はSDGsなどについて各国大臣等との間で率直な意見交換を行いたいと考えております。  我が国では、農業就業人口の減少、高齢化が進展をいたしておりまして、将来に向かって農業を維持発展していくことは大きなチャレンジであるとも認識もいたしております。  このG20新潟農業大臣会合におきましては、こうした認識に立ちまして、新技術を始めとする他分野の先端技術を組み合わせたスマート農業によって、労働力不足の解消ですとか、あるいは熟練農業者の技の円滑な承継に取り組んでいることですとか、さらには、人づくりのため、新しく農業に就こうとする者が高い技術を学べる場や農業者が農業を継続しながら新たに学べる機会の提供に努めていること等についても紹介もいたしたいと考えているところでございます。  農業は、国ごとの自然条件、社会経済条件によって大きく異なり、必要とされている取組ですとか施策も様々でありますけれども、今回のこのG20新潟農業大臣会合での議論を通じまして、諸外国の例にも学びながら、我が国農業の維持発展に生かしていきたいと、このように考えているところでもございます。
  21. 小川勝也

    ○小川勝也君 農業者が減っていくということについて、あらがえないことであるということは百も承知であります。  しかし、私ども北海道、今日はここに並んでおりますけれども、特に鉢呂委員と私、小川勝也は農村地域の生まれであります。にぎやかな頃の農村をよく知っている者として、どんどんどんどん規模が拡大をしていく中で農家戸数が減少をし、そして農業規模が大きくなれば、あるいは経営が安定したり収入が大きくなっている事例もよく見てまいります。しかし、その中で、商店街が廃れたり学校が統廃合されたり、どんどんどんどん町のにぎわいが小さくなっていく姿も見てまいりました。そのことを思って、これから進めようとする農政が、農地の中間管理の法律も含めて、みんな北海道と同じようになるのではないかというふうに危惧をしているわけであります。  ちなみに、大げさなことを言えば、江戸時代には私たちの国の八割以上の人が農業従事者でありました。それで、私が小学校で習ったときは、農業者人口は全体の三%、こういうふうに聞いていたわけであります。現在、農村における農業就業人口は、都市にどんどんどんどん人口が流出した後、今現在どのぐらいの人口が農業に従事しておられるのか。そして、私は否定するものではありませんけれども、雇用されている農業者の数はどのぐらいと今把握されているのか、事務方にお伺いをしておきたいと思います。
  22. 大澤誠

    ○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。  農業者の定義いろいろございますけれども、先生が御質問の御趣旨が雇用者も含めたということでございますので、基幹的農業従事者と常雇いの雇用労働者含めた概念であります農業就業者についてお答えいたします。  これにつきましては、平成二十七年度の農林業センサスにおける数字が最新値でございますが、その両者を合わせた農業就業者につきましては約百九十六万人、その内数として常雇いの方が約二十万人いらっしゃいます。
  23. 小川勝也

    ○小川勝也君 現在の姿をお伺いをいたしました。  AIもドローンも最先端の技術も私は否定いたしません。令和に突入をいたしましたけれども、持続可能な我が国の農業、吉川大臣が理想としている農業に向けて施策を実行していくと、私たちの国における農業者人口はどのぐらいになるというふうに大臣として考えておられるのか、あるいは、どのぐらいの方々が、今常雇いという言葉がありましたけれども、いわゆる雇用されて働く農業者でいれば農業を持続可能な産業として維持できるというふうに考えておられるのか、大臣のお考えをお伺いをしたいと思います。
  24. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) 将来必要な農業就業者数につきましては、平成二十七年三月に食料・農業・農村基本計画と併せて公表いたしました農業構造の展望において試算を示しているところでございます。  それによりますと、十年後の令和七年、二〇二五年ということになりますけれども、に同程度の農業生産を維持するためには、土地利用型作物において更に構造改革が進むと仮定をいたしましても、少なくとも九十万人程度が必要であると試算をいたしております。  なお、この試算上、雇用就農者につきましては、野菜、果樹、畜産等の土地利用型作物以外については約十万人と推計をしておりますが、土地利用型作物については基幹的農業従事者と雇用就農者とを分けて推計は行っていないところでもございます。また、将来必要な農家戸数についても試算をしていないのでありまするけれども、いずれにいたしましても、食料・農業・農村基本計画については、本年秋頃を目途に諮問をいたしまして審議会で議論を行うことといたしておりますので、この中で令和の時代における農業構造の展望についてしっかりと議論をしてまいりたいと思います。
  25. 小川勝也

    ○小川勝也君 今日の本題ではありませんけれども、私たちは農業者戸別所得補償あるいは直接支払、こういう言い方をさせていただいておりますけれども、一定の歯止めがなければ際限なく農業者が減ってしまうおそれがあるということを常々訴えてまいりました。  特に、私ども北海道をベースとする酪農、これも、どんどんどんどん規模拡大が続けば、これはトーナメントでいうと、ついに最後は決勝まで行ってしまう。すなわち、どこかで競争を緩める、規模拡大競争をやめるという政策がなければ本当に大変なことになってしまうんじゃないかという懸念を常々この委員会で申し述べてまいりました。  競争も大事です。売上げも大事です。所得も大事です。しかし、それ以外のしっかりとした政策やルールがなければ日本の農業は守れなくなるという懸念があることを申し添えさせていただきたいと思います。  農林水産省設置法ができたときに、例えば百ヘクタールの農業者がいる、あるいは牛を千頭飼っている農業者がいるということを想定していたでしょうか。それは違うと思います。農地解放の後は大土地所有制がなくなり、小規模な農家、そしてその農家を国民として、地域の住民として個別、個々に支えていく、守っていくために国を挙げて農村を大事にして育ててまいりました。そして、その要が農林水産政策だったわけであります。  そして今、私の前の質問者は輸出に関して質問をしておられました。輸出も大事です。それから、所得を上げるために大規模な農業経営を目指す若者、ウエルカムです。どんどんどんどんチャレンジしていただきたいんですけれども、じゃ、私たちの農林水産政策は何を標準として、何のために、誰に光を当てるべきなのかということを私は常々考えていました。  その大事な要件は、私の考えるに、一つは食料安全保障。国民に食料を提供するんだから大事な産業ですね。これは反論を受けるかもしれませんけれども、食べられない農業もあります。花卉、イグサ、あるいは養蚕などです。これはこのカテゴリーからちょっと外れると思います。そして、それ以外は、国土を守る、地域を守るための農業。これは、今申し上げた口に入らないものを作る農業もそのカテゴリーに入ります。  だから、しっかりとなぜ農業政策が必要なのかということに、原点に一回立ち返らないと、いわゆる大規模な農業も輸出の農業も全部一緒くたになってしまって、ただただお金もうけの競争だけに農業という大事なカテゴリーが投げ込まれると、本当に大事なものを失ってしまいかねないという懸念を持っています。  そこでお伺いをするわけでありますけれども、全ての農業者が大事ないわゆる施策のターゲットでありました。私の小さな町にも、町に養鶏所、養豚所がありました。子供ですので、臭い臭いと鼻をつまんでその前を通ったりした子供もおります。しかし、それは町や地域の食をつかさどる大事な産業でありました。農林水産省もそういった養豚所や養鶏所も大事にしていただいたのは当然のことであります。  しかし、今や酪農・畜産分野は多頭数肥育が大変流行しています。設置法やあるいは様々な法体系が想起していなかった規模で酪農や畜産が行われているわけであります。  そこで、私たちの国の農業を私の拙い知識で振り返ってみますと、少ない耕地面積に、多分、北の方は馬の力を借りたり、西の方は牛の力を借りたりして、畑を、田んぼを耕したり、そしてその家畜の排せつ物を大事に畑に還元される、これが伝統的な我々の国の農業政策あるいは農業の手法でありました。  私の知る東京のやや北の武蔵野では、いわゆる腐葉土をつくるためにクヌギの葉っぱを利用していたというふうに伺っています。薪炭林として、木を、ひこばえが出てきたら有り難くまきとして、燃料としていただく。そして、その灰は当然のことながら畑の肥やしになります。クヌギの葉っぱが葉っぱを落とせば、それを集めてきて踏み込んで腐葉土にする。まさに循環型の農業であります。すなわち、吉川大臣が持続可能というふうにまさに胸を張れる農業が江戸時代から明治にかけての日本の農業でありました。  今、大規模畜産そして大規模酪農、これはできればこういう委員会では口に出したくない話を私はこれからさせていただきます。  ブラックアウトのときに、牛の飲み水が心配だという話になりました。改めて確認をすると、乳牛は一日に百リットルの水を飲むんだそうです。肉牛はどのぐらい飲むか分かりませんけれども、それにたくさんの餌を食べるわけであります。そして、その大きな牛が一日に排せつするふん尿の量はどのぐらいになるのか。具体的に知っているのは、野村先生が少し知っている、一番よく知っているのは藤木先生だろうというふうに思います。物すごい食欲で、それに比例してたくさんの排せつ物。  そして、先ほどわざわざ江戸時代の持続循環の話をいたしました。私たちの国の牛たちが食べる餌は、多くは北米から参ります。すなわち、彼らの大地で育った窒素等がいわゆる運ばれてきて、牛の胃袋を経由して排せつされるわけであります。この家畜ふん尿の分量は、まさに私たちの国土を本当に悩ませる分量になっているのは事実であります。  平成十四年辺りから全国各地で大きな問題となりました。法律ができてから、やや十五年であります。このときにやっと家畜排せつ物法という法律ができました。私がそのとき一番びっくりしたのは、北海道の酪農家がみんなその家畜排せつ物法にのっとって堆肥を置く装置を造らなきゃいけないということでありました。規模にもよるんでしょうけれども、五千万のところもあれば一億円のところもある。いわゆる堆肥盤がべらぼうに高いなということを議論したのを覚えているところであります。  そして、そこから十五年たちましたけれども、中間報告として平成二十四年十二月一日時点でこういうことを農林水産省は発表しています。管理基準対象農家四万九千二百三十六戸のうち九九・九八%が管理基準に適合している。これはなぜこういうことになるかというと、立法するときに全ての農場が法律違反になるようなそんな法律は作れないからなんだ、だから最初はみんな合っているように何とかスタートをさせる。  しかし、その後もいわゆる頭数を増やす酪農、畜産農家がどんどんどんどん増えて、キャパシティーがどんどんどんどん合わなくなっているという事例を全国から私は受けています。ですので、持続可能な農業、言い換えると環境に優しい農業をしっかりするためには、それは酪農家あるいは畜産業の方々にもお手伝いをいただかなければならないわけであります。  そして、私は先ほど余計なことを言いました。農林水産政策の光を受けなければならないのは誰なのかと。それは、家族経営であり、小規模経営であり、地域を守っている人たちを私たちは指しています。しかし、ここから申し上げたいのは、大規模に畜産をされている方、大規模に酪農をされている方にも、環境に対する配慮ということで施策を講じても私は正しいというふうに申し上げたいわけであります。  ですので、令和になりました、各国十九名の農林水産大臣を新潟にお招きをいたします。私たちの国、優れている点もたくさんあります。しかし、残念ながら劣っている点もたくさんあります。追い付かなきゃならない分野もたくさんあります。それは、豚コレラのときに家畜の飼養衛生管理基準の問題も指摘させていただきました。  十五年たちました排せつ物法、まだ全国に悩みが、あるいはトラブルが頻発をしています。そして、このまま今の経済状況でいうと、どんどんどんどん牛を増やしたいと思っている経営者が多い。今こそやはり、多数を肥育してもいいけれども、環境対策はばっちりやろうね、近所の人たちから文句が出ないように、河川が臭わないように、海に変なものが流れないようにやろうね、そういう時代が、私は、令和元年、吉川大臣の仕事なんだろうというふうに思います。  大臣から、お考えがあればお伺いをしたいと思います。
  26. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) 大変大きな仕事を与えていただきました。  土壌等への家畜排せつ物の浸透防止につきましては、家畜排せつ物法に基づきまして基準が定められていると承知をいたしております。その遵守状況をチェックして徹底を図っているところでございますが、また、臭気につきましては、飼養規模が大きくなるにつれて悪臭の苦情発生率が増加傾向にあると承知もいたしております。このために、畜産経営が畜産環境問題に適切に取り組めますように、脱臭施設や装置等の導入、臭気の低減等に係るより効果的な技術の開発、臭気対策等の優良事例の普及等を推進しているところでもございます。  さらに、飼養衛生管理基準につきましては、家畜伝染病の発生予防及び蔓延防止の観点からも、家畜排せつ物を適切に管理する必要がありますため、平成二十九年に排せつ物や死体を農場外に持ち出す際のこれは漏出防止対策の実施も同基準に追加したところでもございます。  畜産経営が今後とも環境と調和して持続的に発展できますように、引き続き指導並びに支援できますことは支援をしっかり行ってまいりたいと存じております。
  27. 小川勝也

    ○小川勝也君 今の大臣の決意を事務方に補足をしていただきたいんですが、私は今、前田振興課補佐が書いた畜産コンサルタントの文章を持っています。浄化処理等に関する研究開発を進めている、そして、ALICと共催で窒素の規制強化に対応した汚水処理の推進ということで、様々な研究も進めているんだという、この文章があります。  そして、先ほど私はこの窒素という言葉を使いましたけれども、実はプロは皆知っているわけでありますけれども、アンモニア、アンモニア化合物、亜硝酸化合物及び硝酸化合物、硝酸性窒素あるいは硝酸態窒素と呼ばれるものがいわゆる全国で相当量出るわけであります。  そして、農林水産省から出てくる畜産環境をめぐる課題のところには、多分、都合よく、全国で排出される家畜ふん尿の窒素量は全国にならすと農地に吸収できる範囲だと、こう書いてあるんです。しかし、御案内のとおり、南九州や北海道にもう固まっているわけです。そして、私の得意のせりふで言うと、餌とかチップとか堆肥とか、価値の低いものは遠くまで運んじゃいけないと私は言っています。そういうふうに考えたら、相当限界に近づいているというのも事実なんだろうというふうに思います。  あわせて、環境をつかさどるいわゆる水質汚濁防止法などは、水質汚濁防止法はこれ環境省の所管であります。ですので、研究開発の分野やこの硝酸態窒素をめぐる問題、あるいは環境省とのいわゆる連携、どのように取り組んでおられるのか、御答弁をお願いします。
  28. 枝元真徹

    ○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。  畜産環境対策は先生おっしゃるとおり非常に重要でございまして、むしろそのふん尿を処理できる範囲でしか規模が拡大できないという観点もあろうかというふうに思ってございます。  それで、研究開発の方でございますけれども、汚水処理の水準の向上に当たっては、古い処理施設の機能の向上、飼養規模の拡大に伴います処理水量の増加への対応、省スペースでの処理能力の向上、飼養管理で多忙な農家でも適正に運転管理できるようなシステムの実現、これらが課題でございまして、様々、国また関係団体において研究開発を実施してございます。  例えば、既存施設の簡易改修によります硝酸性窒素濃度低減技術の開発、あと硝酸性窒素等の規制強化に対応いたしました処理技術の開発、これは畜産環境整備機構でやってございます。これらの研究開発等々進めているところでございます。  また、水質汚濁防止法に関しましては、畜産業を含めました特定事業場からは、水質汚濁防止法に基づきまして、先ほど先生おっしゃった硝酸性窒素、また生活環境項目等、基準をクリアする必要がございます。  環境省との連携という観点では、農林省と環境省という意味ではこの水質汚濁防止法等に関しまして定期的に連絡会議を行ってございますのと、昨年、生活環境項目の窒素、リン等の養豚に係ります暫定排水基準の見直しがございましたけれども、そのときは、当然ながら私ども、業界も含めて環境省といろんなお話をしていると、そういう状況でございます。  ちょっと答弁漏れがございましたら恐縮でございます。
  29. 小川勝也

    ○小川勝也君 小さな農家を守ってほしいというのが本分ですけれども、大きな経営体にはきれいに、正しく、安全に、おいしくやっていただきたいし、できることは国に応援してもらいたいという気持ちは皆さんと同じであります。ですので、世界からどなたが来ていただいても、ああ、きれいな環境でお肉を作ってくれているんだと、だから食いたいと思えるようなきれいな環境で牛も豚も鶏も肥育していただきたい、これであります。  ちなみに、農林水産省に千頭以上肥育しているのは何軒でありましたかって聞きたかったんですけれども、統計は五百頭が基準だということであります。酪農、畜産含めて五百頭以上の経営体はどのぐらいになっていますか。
  30. 枝元真徹

    ○政府参考人(枝元真徹君) 申し訳ございません、昨日は一千頭ということで御質問いただきましたけれども、一千頭以上の戸数は集計してございませんで、最大規模の区分で申し上げますと、畜産統計でございますが、乳用牛は、成畜三百頭以上、これは平成三十年で二百六十戸、全体の戸数の二%でございます。あと、肉用牛については、総飼養頭数五百頭以上、これが平成三十年で七百六十九戸、これも全体の二%。そういう状況になってございます。
  31. 小川勝也

    小川勝也君 今、お肉も高いし、副産物も高いし、その分、子牛価格も母牛価格も高くて大変なんですけれども、経営者の皆さんも非常に意欲的に今投資をしようとされていますので、あわせて、これを機にきれいな酪畜にしていただければというふうに思います。  時間なくなったわけでありますけれども、アニマルウエルフェアの観点で、東京オリパラで、妊娠ストール豚あるいは採卵鶏のケージ飼い、これを何とか改善したいというふうに思っておりましたけれども、余り進捗が進んでいないようでありますけれども、最後、進捗をお伺いをしたいと思います。
  32. 枝元真徹

    政府参考人(枝元真徹君) まず、豚の妊娠ストールでございますけれども、平成二十九年度に行いました養豚農家に対するアンケート調査では、我が国におきます養豚農家の約九割で妊娠豚のストール飼育が行われてございます。  このような中、昨年五月にOIEの総会におきまして豚に関する指針が採択されまして、主要な論点でございましたストール飼育に関しましては、妊娠した成熟雌豚、また未経産の雌豚にはなるべく群で、群れで飼われるものとするというふうにされました。  農林省としては、アニマルウエルフェアの観点から、適切な飼養環境下における群れでの飼育が推奨されるということにつきまして、我が国の学識経験者、また生産者の意見も聞きながら、OIEの指針に即して飼養管理の指針の見直しを行っているところでございまして、六月中をめどに公表する予定でございます。  なお、群飼育につきましては、ストール飼育と比べまして個体管理が難しく、また飼養頭数を減らさざるを得ないという場合も多いと考えられますので、生産者に対しまして、OIEの指針、また見直される飼養管理指針、丁寧に説明して理解の醸成を図るとともに、生産効率を極力低下させない群飼育の手法などの情報収集、提供に努めてまいりたいと存じます。  また、鶏のケージ飼いでございますけれども、我が国におきますバタリーケージ飼育は採卵鶏農家の九割以上でございますし、我が国の採卵鶏の飼養管理指針におきましてバタリーケージ飼育も認めているところでございます。  現在、アニマルウエルフェアの指針を定めている国際機関でありますOIEで採卵鶏のアニマルウエルフェアの指針の検討がなされておりまして、このケージに関して、巣とか止まり木、こういうのの飼養管理方法が議論されていると承知してございます。この点につきましては、外部寄生虫ですとかふん等による汚染卵が増加する原因になること、また、これに伴う施設改修、生産量の減少による生産コストの増加による生産者の経営に大きな影響を及ぼす可能性があること等々ございます。このため、有識者、また生産者等の意見を聴取の上で、科学的な知見にも基づいて、営巣の区域や止まり木の設置等が必須とならないように、コメントを本年一月にOIEに提出いたしました。  農林省としては、引き続き多様な飼養管理方法が可能な柔軟な指針となるように、我が国の意見を主張してまいりたいと存じます。
  33. 小川勝也

    小川勝也君 終わります。
  34. 徳永エリ

    徳永エリ君 お疲れさまでございます。国民民主党新緑風会徳永エリでございます。  いつになったら豚コレラは終息するんでしょうか。養豚農家の皆さんはいつになったらほっとするんでしょうか。  大臣は、東京新聞の社説を御覧になりましたでしょうか。「「養豚場はウイルスの海に浮かぶ草舟のようなものだ」―。岐阜県獣医師会長のたとえ話に、現場の痛みと苦悩が色濃くにじむ。人も追い詰められている。」。  昨年の九月九日に一事例目が発見されてから八か月ですよ、八か月。いまだに終息の見通しが立っていない。四月二十二日に愛知県の農場で発生が確認されて、現在で二十二事例が確認されている。吉川大臣はこの現状をどう受け止めていらっしゃいますか。大臣に聞いているんです、感想ですから。
  35. 吉川貴盛

    国務大臣吉川貴盛君) 岐阜県愛知県の養豚農場におきまして、二十二件に及ぶ豚コレラの発生が確認をされておりまして、私といたしましても重大な危機管理意識を持っているところでございます。  この豚コレラの終息に向けましては、三月二十九日の農林水産省豚コレラ防疫対策本部で決定をいたしました追加対応方針に基づき、一つ目には、国が主導して県の農場への指導内容を含め確認することによる飼養衛生管理基準の遵守の徹底、二つ目でありますけれども、野生イノシシの捕獲、囲い込み、経口ワクチン等の野生イノシシ対策の総合的な推進といった対策も講じてきたところでございます。  特に、発生地域における農場につきましては、飼養衛生管理基準の遵守が最も重要であるということでございまして、このために、四月末に一定地域の農場に対する早期出荷の促進による空舎期間の設定ですとか、さらには空舎期間中のハード、ソフトの支援等により農場のバイオセキュリティー向上を図る新規対策案というものを岐阜県及び愛知県に提案をいたしたところでございます。(発言する者あり)両県に対しましては、今説明をいたしております。今までの対応ですね、済みません。早期出荷により農場の飼育衛生管理水準の向上を図るという本病対案の目的を共有して、その実現に向けて繰り返し詰めの協議を行ってきているところでございまして、農家や関係者の方々に寄り添った対策となりますように、両県の状況ですとか要望を踏まえつつ、協議を続けながら、早期にこの対策決定、今申し上げましたことも決定をしたいと考えております。  終息に向けてしっかりと対応したい、するという気持ちは何ら変わっておりませんので、これからもしっかり対応してまいりたいと思います。
  36. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 対策、対応について聞いたわけではなくて、二十二事例も出ているという現状をどれだけの危機感を持って受け止めておられるのか、その大臣の受け止めをお伺いしたかったんです。  私の手元に豚コレラ発生農場で作業に当たっている方から匿名のメールがありますので、これをちょっと紹介させていただきたいと思います。  豚コレラ発生による動物の殺処分、防疫業務を、各県、自衛隊、農林水産省の職員、民間企業の土木作業員を動員して実施している。これらの殺処分は、注射、炭酸ガスを吸引させて動物を殺す獣医師以外にも、一般職員が行う。殺され、口、鼻、耳、肛門、尿道などから体液が流れ出て異臭が漂う中で袋詰めをするために、体液が流れ出て滑りやすいトラックの荷台に上りフレコンバッグの中に落とし入れる業務などがあり、体験したことのない危険と悪臭にさらされながら、二十四時間三交代で作業している。そうした中で、農林水産大臣ほか幹部職員は現場で作業したことがなく、現場の実態を知らず、指示という呼称を乱発し、特定の職員に殺処分の作業を負わせている。  獣医師は採用時から優遇された給与体系、動物検疫所にいる家畜防疫官は専門行政職俸給表が適用され、一般職より高額な給与体系となっていたり、深夜勤務をした者は宿直手当が支給されている。一般職員は、動物が殺され、口、鼻、耳、肛門、尿道などから体液が流れ出て異臭が漂う中で、体液などで足下が滑りやすい作業に当たる殺処分の補助や防疫業務を行うにもかかわらず、冷遇のまま放置されている。そのため、いろいろな理由を付けて作業に行かない職員が得をするように感じられ、殺処分、防疫作業に従事する職員の士気も低下する事態となっていることから、報われるような処遇と待遇の改善が必要です。  今後も国内で同様の家畜疾病が、殺処分、防疫作業の発生する可能性がある中で、処遇、待遇の改善をしなければ、殺処分や防疫業務から逃避する職員が更に増加が予想され、防疫を円滑に実施することが困難となります。  休憩時間は確保されていますけれども、三交代のうち、十六時から零時三十分までの作業の場合は、作業終了後、最寄り駅の始発電車が動く五時七分までベースキャンプで待機。零時三十分から八時半、それまでの作業の場合は、作業に行く前の日中に通常勤務を行い、その後、最寄りの駅まで行かなければならず、寝ずに朝まで肉体労働をしなければならず、非常に危険な状態で、労働災害が発生しやすい状況であることから、動員される個人の判断で有休を取得し、自宅に帰宅し、仮眠してから現地に行っているが、個人の有休を消化させるべきではなく、労働環境の改善を図るべきであるということであります。  現地は、心も体も疲れ切って疲弊をしていると。自治体職員、自衛隊、農林水産省の職員、現場で働く皆さんの処遇、待遇の改善を、大臣としてはしっかりと現状を把握して行うべきではないでしょうか。いかがですか。
  37. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) 先ほども申し上げましたけれども、私どもといたしましても、重大な危機意識を持っているところでございますので、今、徳永委員から御指摘をいただきましたことも、私どものところにも様々な形で、この従事している方々のケアというものもしっかり行わなければという、そういうような意見もございました。そういったことに対しましても私どもは今までも対応してきているつもりでもございますので、そういう今御指摘いただきましたことも含めまして、しっかりまた対応してまいりたいと思っております。
  38. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 労働災害が起きそうな状況であると、実際にもう事故が起きているという話も聞いています。それから、今後も同じようなことが、また家畜伝染病が蔓延した際に本当に現場で作業当たる人が確保できるのかどうかと、大変深刻な状況だということをしっかり受け止めていただいて、具体的に対策を講じていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。  それから、先ほどこの防疫対応についてお話がありましたけれども、確認をさせていただきたい。四月二十四日の大臣記者会見で吉川大臣は、飼養衛生管理基準が第一段階ではありますけれども、更に今後対策として考えられますのは、監視下にある農場関連の豚の早期出荷ができるかどうか、あるいは予防殺処分も考えられますが、これは皆さん御存じのように、口蹄疫のときには議員立法で法律を改正いたしました。そういったことも今後視野に入れる必要があるのではないか、さらに、最終的にワクチンを打つことができるかどうかということも視野に入れながら、あらゆる手段を今検討しているとおっしゃっています。  家畜伝染病予防法の改正をして、今後、感染をしていない農場の豚も殺処分する予防殺処分も視野に入れて検討を進めている、感染の懸念が残る農場から豚を一度全てなくして、空にして拡大のリスクを絶つ、次善の策、次の段階として予防殺処分を行うということでよろしいんでしょうか。
  39. 新井ゆたか

    ○政府参考人(新井ゆたか君) お答え申し上げます。  四月二十三日の大臣会見におきまして吉川農林水産大臣から、今委員から御指摘がありましたとおり、政策上の選択肢といたしまして、予防的殺処分や飼養豚へのワクチン接種も視野に入れながら、あらゆる手段を今検討しておりますという答弁をさせていただいたところでございます。  まず、家畜の予防的殺処分につきましては、一定の地域を指定いたしまして、その地域の全ての農場につきまして強制的に殺処分を行うということ、まさに経営を中断させるということでございます。  これにつきましては、私人の財産権を侵害するおそれが強いということでございまして、現在の法制度におきましては特に伝播力が強い口蹄疫のみに限って法律で認められているということでございます。これを豚コレラについて行う場合には法律改正が必要ということでございますが、これにつきましては極めて慎重であるべきだというふうに考えているところでございます。  そういうこともございまして、現在は野生イノシシ対策をやるということとともに、早期出荷を行いまして地域のバイオセキュリティーの向上を図るということで対応を進めたいというふうに両県に提案をしているところでございます。  このような対策はアフリカ豚コレラの対策にもつながるというふうに考えておりまして、現在両県と詰めの協議を行っているところでございます。
  40. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 その早期出荷に関してなんですけど、豚コレラのウイルスが潜伏期間が二週間から三週間、ウイルスの数にもよると思うんですけれども、そういう中で、出荷した豚、万が一感染していても、肉を食べても人には影響はありません、問題はないと思います。  しかし、移動することによって、もしその豚が感染していたら感染が拡大する懸念はないのか、リスクが高まるということがないのか、その辺り、確認させてください。
  41. 新井ゆたか

    ○政府参考人(新井ゆたか君) これにつきましては、現在の移動制限を解除した後もそうでございますけれども、必要なサンプル数について調査を行いまして、その上で移動なり出荷をさせるという措置をとっておりますので、今回の早期出荷につきましても、きちんと現場でウイルスの陰性かどうかというのを検査した上で出荷なりいろんな措置をとるということを考えていきたいというふうに思っております。
  42. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 いろいろ考えがあると思いますが、私は、早期出荷よりも、やるのであれば予防殺処分をした方がいいと思うんです。  民主党時代に発生した宮崎県の口蹄疫では、議員立法で予防的殺処分と費用の全額補償を定める改正案を提出し、実現をいたしました。被害農家に支払われる手当金も、これ非課税だったんですね。しかし、豚コレラの場合は手当金に課税される。同じような伝染病を伴って、民主党時代、口蹄疫は非課税、自民党になって豚コレラは課税、これ、現場は納得しないんじゃないでしょうか。いかがでしょうか。
  43. 新井ゆたか

    ○政府参考人(新井ゆたか君) 今の手当金の課税、非課税について、現在の制度、それから二十二年の宮崎県での口蹄疫のときの対応を含めまして御説明をさせていただきたいというふうに思っております。  手当金は、殺処分された家畜の評価額を交付するものということでございますので、基本的には資産に対するコストが発生をしているということですので、原則として課税所得は生じないというふうに考えているところでございます。こういうことでございますので、平成十二年の口蹄疫、それから累次発生をしております鳥インフルエンザにつきましては課税措置は講じられていないということでございます。平成二十二年の宮崎県の口蹄疫の際には、家畜防疫史上最大の被害が発生したということ、それから、地域の基幹産業の早期再建のために議員立法による手当金の交付により実は所得が高じていたという事情がございまして、このために所得税等の免税などの特別の措置が講じられたというふうに承知をしているところでございます。  現在の豚コレラの評価額は指針で定められたとおり計算をするということになっておりまして、今回の豚コレラにつきましては、農林水産省としては免税措置の実施は必要ないというふうに考えているところでございます。このほか、豚コレラの発生農家に対しましては、再建のための低利融資、あるいは家畜防疫互助基金といったその他の経営支援をするということによりまして、速やかな経営再開についてきめ細かく対応していきたいというふうに考えているところでございます。
  44. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 豚と牛では価格も違いますし、殺処分の頭数も全く違いますから、経済的な影響を考えれば御説明は分からないでもないんですが、ただ、養豚農家の皆さんの立場に立つと、やっぱりこれ納得できないという思いもあるようでございますので、今後の状況を見ながら、また与党の先生方も御検討いただければと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。  それから、アフリカ豚コレラの生きたウイルスが、四月二日、中部国際空港で中国から持ち込まれたソーセージから発見されました。検疫を擦り抜けて国内に侵入している可能性も否めないと思います。アフリカ豚コレラウイルスが見付かって以降の対応は強化されているんでしょうか。  以前も質問させていただいたときに、検疫探知犬の増頭、それから年間五千回も出張して対応しているという家畜防疫官の増員、これも求めさせていただきましたけれども、政府として対応していただけているのかどうか、確認させてください。
  45. 新井ゆたか

    ○政府参考人(新井ゆたか君) アフリカ豚コレラの対策につきましては、御指摘ありましたとおり、生きたアフリカ豚コレラウイルスが分離されたということで、この十連休にかけまして、各省庁と連携を取りまして対応を強化したところでございます。  まず、持ち込ませないという観点からは、在外公館への告知に加えまして、現地の旅行会社を通じて、まず旅行に来る前に、それぞれの訪日の旅行客の方に日本には肉を持ち込まないでくださいということを言っていただくということで、そういう意味では観光庁と連携した広報活動を更に強化をしております。  それから、四月二十二日からは、日本の港あるいは空港でございますけれども、違法な持込み事例に対しましては警告書を発行するということでございまして、対応を厳格化いたしました。これも税関の非常な御協力を得まして、各空港で、ちょうど連休にも入りましたので、全国の三十八の港あるいは空港でそれぞれキャンペーンを張っていただいたということで、これも効果があったのではないかと思っております。  それからもう一つは、野生イノシシの感染を防止するという観点から、これは国内のことでございますけれども、全国の公園でありますとかキャンプ場といった、そういう野外のごみ箱に畜産物を放置していただかないようにということで、これも環境省を通じまして、各それぞれのいわゆるごみの担当のところに連絡をしていただきました。  さらに、加えまして、出入国管理庁に御協力をいただきまして、日本に来ていらっしゃる外国人の方々にも管理機関を通じまして注意喚起を促していただいたところでございます。  特に、お話がございました探知犬につきましては、この四月から緊急に十一頭を増頭いたしまして、各空港に配置をいたしております。  防疫管理官につきましては、毎年の組織定員でございますので、すぐに増員ということではございませんが、来年度以降に向けて更に強化をしてまいりたいというふうに考えております。
  46. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 家畜防疫官に関しましては、本当にこれからどんどん外国人観光客の方が日本を訪れますし、より水際対策は強化していかなければいけないという状況にありますので、国の考え方も分かりますけれども、人員を減らすばかりではなくて、やっぱり必要なところには必要な人員をしっかり配置すると。大臣からもこれ強く要求していただいて、是非ともやっていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
  47. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) 必要なところには必要な処置はきちっとしたいと思っております。御指摘のことを踏まえながらしっかり頑張らせていただきます。
  48. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 農林水産省には、もっといろんなところに農林水産省の職員が必要だというところがありますので、農業も今の政権になってから大きく改革をしていって、本当に知識と経験を持った人が必要だという現場の声も上がっておりますので、豚コレラにかこつけてあれですけれども、しっかりと農林水産省、もうどこの省庁よりも人員削減されておりますので、繰り返しになりますけれども、必要なところに必要な職員をしっかりと配置すると、これを是非とも強く意識をして大臣に対応していただきたいということを重ねてお願い申し上げたいと思います。  そして、三月の末から豚コレラウイルスの媒介となっている野生のイノシシへの経口ワクチンの投与、これが始まりました。資料もお配りさせていただいておりますけれども、このワクチン投与、散布の状況と、果たしてこれ効果があるのかどうか、この点について伺いたいと思います。
  49. 新井ゆたか

    ○政府参考人(新井ゆたか君) お答え申し上げます。  野生イノシシへの経口ワクチンにつきましては、一年間を春、夏、冬という三期に分けまして、各期二回ずつ計六回、今のところ実施をするということにしております。  第一期春、第一期の散布は、既に三月下旬から四月上旬にかけて、愛知県及び岐阜県の豚コレラに感染した野生イノシシが確認された地域で実施をしたところでございます。それによりますと、岐阜県におきましては大体七五%、七四から五%、愛知県におきまして六〇%のワクチンがいわゆる食べられているという状況が確認されたところでございます。  その後、現在春の二回目の散布を行っておりますけれども、これにつきましては、特に岐阜県につきまして陽性のイノシシの発見されるエリアが拡大しているということもございまして、それぞれ両県で一・五倍に面積を拡大いたしまして散布に着手をしているところでございます。愛知県は既に二十一日、四月の二十一、二十二日に散布をいたしました。岐阜県につきましては五月七日から開始をしたところでございます。  これらにつきましては、その後の捕獲をしたイノシシにつきましてサーベイランス検査を行うということを今順次やっているところでございます。それぞれの捕獲したイノシシにつきましてPCRの陰性あるいは抗体の陽性にあるかという反応を見ることによりまして、いわゆるワクチンが効いていて抗体の陽性であるけれどもPCRが陰性といったものがどのくらいあるのかということを調査をしていくということをやっているところでございます。  今のところ、大変目立ったということではございませんが、いわゆる食べたことによりまして抗体陽性のイノシシと申しますものも愛知、岐阜でそれぞれ見付かっているということでございますので、今後、これらの頭数、イノシシが増加をしてまいりますと、全体として感染するイノシシの頭数は減少していくということでございます。  しかしながら、経口ワクチンだけということではございませんので、両県ともイノシシの捕獲の強化というのも計画をしておりまして、これについても必要な支援を行っていきたいというふうに考えているところでございます。
  50. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 昨日、ちょっと獣医さんにお話を伺ったんですね。そうしたら、雪が解けて暖かくなるとイノシシも北の方に移動すると。今、この経口ワクチンの散布しているのは愛知と岐阜だけですよね。もう少し広範囲に散布した方がいいんじゃないかというような御意見もいただきましたので、参考までにお話ししておきたいと思います。  それから、豚コレラの感染が見付かった岐阜や愛知の知事さんや市長さん、養豚協会など団体からも、早期にワクチンを使ってほしい、地域や期間限定でもいいので接種をやらせてもらいたいと要望が上がっていることは御案内だと思います。八か月もたって終息の見通しも立たない中で、やはりなぜワクチンを打たないのかということがどうしても納得できないんですが、改めて、大臣、ワクチンをなぜ使用しないのか、どのタイミングでワクチンを使用するのか、ここを確認させていただきたいと思います。
  51. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) ワクチンに関しましてなぜ踏み切らないのかということでありまするけれども、これは、まずは私どもは、先ほどから議論になっておりますように、衛生飼養管理基準をしっかり守っていただくことが、これが最善だと、このように思っております。  この伝染病の指針におきましては、埋却を含む防疫措置の進捗状況、感染の広がり、周辺農場数や山や河川といった地理的状況を考慮して、発生農場における迅速な屠殺及び周辺農場の移動制限のみによっては感染拡大の防止が困難と考えられる場合には、蔓延防止のための緊急ワクチンの接種を決定するといたしているところでもございますので、こういったことを考えますと、これまでの発生事例につきましては、今冒頭に申し上げましたように、この飼養衛生管理基準の遵守がなされていたとは言えない部分もありまして、この疫学調査チームから指摘されていることに加えまして、飼養豚にワクチンを使用した場合に生じるデメリットも考えられます。  まず、今申し上げましたように、この飼養衛生管理を強化をすることが大前提だと思っておりまして、そういったことを順序立ててやって、最終的に、先ほど申し上げましたが、蔓延防止が、もうこの移動制限といいますか、これ感染拡大の防止が困難だと判断をした場合には、これはワクチンということも考えられると思いますが、今のところまだそこまでは行かないという我々の判断もございます。
  52. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 どうしても納得できないんですけれども、かつては養豚農場の皆さんは豚コレラの予防のためにワクチン接種していたんですよね。その清浄国という概念がなかったからかもしれませんけれども。  これ、資料を改めて見てくださいよ、日本の周り、豚コレラだらけですよ。中国はアフリカ豚コレラもどんどん広がっていますよ。こういう中で、岐阜と愛知、ほかにも発生している県もありますけれども、しっかり予防していくと、外国人はどんどん入ってくるわけですから。やっぱり予防という観点からワクチン接種、やはり考えなければいけないのではないかなと私は思いますので、言うだけにしておきますけれども、是非ともお考えいただきたいと思います。  それでは、日米のFTAについてお話をさせていただきたいと思います。  資料を付けさせていただきましたが、先日もクロドー委員長、米国経済会議、NECですか、五月下旬に日米のFTAが合意することは可能だという考えを示し、そして、ホワイトハウスで記者団に対しても、月内に合意することは可能だと、懸命に取り組んでいると述べたということ。それから、吉川大臣が抗議したというパーデュー米国農務長官も三十日の記者会見の中で、農産品で早期に合意するよう改めて要求したと、これまでは環太平洋経済連携協定、TPPと同程度かそれを上回る関税削減を日本に求めてきたが、TPPの合意内容を土台に早期決着を優先させる考えをにじませたと。内容よりもスピードだということをおっしゃっているわけなんですが。  ところが、米国のタイム誌、三人の官僚がタイム誌に述べたところによれば、トランプ大統領は先週、七月の日本での選挙が終わるまでトリッキーな貿易に関する結論に向けた協議の開始を遅らせるという好意を示したと、こういう記事になっております。  そして、日本経済新聞の記事を見てみますと、まるで見てきたかのような記事の内容になっているんですけれども、四月二十六日、ホワイトハウスでの首脳会談、トランプ氏は冒頭で記者団に、貿易交渉が五月に妥結する可能性はあるかと問われた。答えは、あるだった。五月二十五から二十八日に令和初の国賓として来日するのを念頭に、私が日本にいるときまでにできるかもしれない、我々はそこで署名するかもしれないと強調したとなっているんですが、ただ、日本にとっては、夏の参議院選前の五月に妥結することは避けたいと。記者団がこの首脳会談から退席した後に、通訳だけを交えたトランプ氏と安倍総理大臣の一対一の会談となると、さっきの五月というのは駄目です、日本では夏に選挙がある、その前には妥結できないと答えたということであります。  首相は、大統領選が来年あるのは分かっている、それまでにはちゃんと形にするから安心してほしいと約束をしたと。そして、政治家同士の話で選挙の話題は心に響く。トランプ氏は、シンゾウの言うことはよく分かったと応じたと。その後に、USTRの代表が日本に早期の合意を迫ると、トランプ氏が割って入って、今はそんなに急がなくてもいいんだと、他国に劣後するのは嫌だが、日本側にも事情があるんだと。首相もライトハイザー氏に、皆さんが業界団体から圧力を掛けているように、日本の農業団体も強力だ、急ぐことよりも双方の議会で承認される内容にすることが大事だと説くと、トランプ氏もうなずいたということで、これまで言っていたように、TPP以上の譲歩をしなければ、これまでに締結されたTPPや日欧のEPA以上の譲歩をしないのであれば、もうこれまで何度も政府も説明しているわけですから別に夏の参議院選挙以降に合意しなくてもいいわけでありまして、ここをすごく気にしていて、参議院選挙以降にしてほしいということを首相が大変に親しい関係にあるトランプ大統領に申し入れたということは、これ、ともすると、やはりTPP以上日本が大幅に譲歩する可能性があるのではないかということを私たちは大変に懸念をいたしております。  これまでも政府・与党の皆さんには、TPPの交渉の参加もそうですけれども、何度か裏切られてまいりましたので大変に心配をしているんですが、大臣、この報道を受けて、いかがでしょうか。大臣は抗議をしたと言っておりますし、TPP以上はないとこの委員会で申しておりますけれども、本当に大丈夫なんでしょうか。
  53. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) この日米物品貿易協定交渉につきましては、昨年九月のこの日米共同声明において、農林水産品については過去の経済連携協定で約束した内容が最大限とのこの日本の立場が日米間、首脳間で文書で確認をされておりますので、私はこれ以上重たいものはないと認識をいたしております。  また、今般の日米首脳会談におきましても、TPPを上回る譲許を求めるという話は出なかったものと承知もいたしておりまして、個別の品目の合意内容につきましては、これは経済連携協定ごとに異なるものがありますけれども、農林水産品について全体として最も水準が高いものがTPPであると理解をいたしておりますので、いずれにいたしましても、農林水産大臣としての私の責務でありますが、これは日米共同声明を大前提に、将来にわたって我が国の農林水産業の再生産を可能とする国境措置を確保することでありまして、このために最大限のこれからも努力をしていく考えでございます。
  54. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 大臣から責務という言葉が出ました。農林水産大臣として日本の農業をしっかり守っていくその立場から、これはまずいという状況であれば、しっかりとまた抗議をしていただくということでお願い申し上げたいと思います。  終わります。
  55. 里見隆治

    ○里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。  私から、豚コレラ対策についてお伺いをいたします。  この十連休中も、豚コレラ対策については、農林水産省、そして現地の岐阜県、愛知県など、関係する行政機関、また現地の農家、関係団体におかれては、連日の御対応をいただいております。まず、私から感謝を申し上げたいと思います。  ちょうど十連休前の一週間、感染の発生が連続をしておりましたので、この十連休中も本当に眠れない日々が続いておりました。連休中に新たな発生はありませんでしたが、感染した野生イノシシが五月八日、昨日の時点で、岐阜県内で累計三百九十頭に上るなど、現地の農家には大変、日々不安を抱えながらの生活でございます。  田原市で私も様々伺っておりますけれども、養豚農家の中では、出荷停止の状況の中で豚舎内でもう既に豚があふれていると、出荷できないためにですね、入り切れなくなっていると。この間は、その分、餌代も通常以上に掛かる。また、正常なはずの豚も、この季節の変わり目で気温が上がったり下がったりと、体調不良に陥っていて、またこれが何か感染に及んでいるのではないかといった御心配をしたりと、眠れない日が続いているというふうに伺っております。養豚農家の中には、先が見えない不安感、そして構造的な後継者不足が相まって、既に廃業を決めてしまったという農家さんもあると聞いておりまして、政府においては、こうした農家に対してのこれからの対策の見通しをしっかりと示していただく必要があろうかと思います。  こうした中で、農水省として、早期出荷対策について、これを岐阜県、愛知県に提案をしたということでございます。まず、この早期出荷対策について、どのような目的、観点から行うものなのか、お伺いをいたします。
  56. 新井ゆたか

    ○政府参考人(新井ゆたか君) お答え申し上げます。  豚コレラにつきましては飼養衛生管理基準の遵守が最も重要ということは変わらないところでございまして、こうした中におきまして、愛知県、岐阜県に対しまして、一定の農場につきまして、一旦空舎にするということで、その期間内にバイオセキュリティーの能力を向上してもらおうということでソフト、ハードの支援をする、さらには経営再開のための支援をするといったパッケージの対策といたしまして、早期出荷の施策をそれぞれ両県に今提案をしているところでございます。
  57. 里見隆治

    ○里見隆治君 これ、農水省からまずは県当局への御説明ということだと思いますけれども、報道で様々、部分部分報道されているところもありまして、かえって不安に思われている農業関係者もおられます。  ここで、正式な場で、できる限り、その支援内容また出荷対策の内容について詳しく教えていただきたいと思います。
  58. 新井ゆたか

    ○政府参考人(新井ゆたか君) まだ農家の方々に個別に具体的に説明するという段階に至っておりませんので、私ども、現地の報道で部分的にいろんな報道が流れているということは承知をしております。そういうことで、本日は、現在両県に提示をしております対策につきまして御説明をさせていただきたいと思っております。  農場のバイオセキュリティーを向上と、それから経営再開、安定に向けた全体を支援する対策ということで、一定地域の農場に対しまして、早期出荷の促進による空舎期間の設定、空舎期間中にハード、ソフトの支援をする、それから三番目といたしまして経営再開後の母豚導入の支援をするという、三つを柱とする対策を提示しているところでございます。  具体的には、早期出荷促進の奨励金といたしまして、肥育豚については一定額、繁殖豚については評価額、出荷した場合は販売額との差額分を支援するということ、それから空舎期間中につきましては固定経費の相当分の支援をする、それから農場のバイオセキュリティー向上のための施設整備に関する費用の負担、経営再開のために必要な母豚の再導入の支援を実施をするということと、それに加えまして、現在、要望がございます消毒液等の消耗品の購入支援につきましても検討をしているということでございます。  両県につきましては、早期出荷により農場の飼養衛生管理水準の向上を図るという本対策の目的を共有いたしまして、その実現に向けて、連休中も県と調整を行いまして、現在詰めの協議を行っているところでございます。
  59. 里見隆治

    ○里見隆治君 今御説明いただいた支援内容ですけれども、これ、何か法的な措置ということではないということからすると、結局、手挙げ方式といいますか、これを希望する農家に対してということだと思います。  その確認と、もしこれが任意の希望される農家さんだけということになりますと、地域における感染対策ということからすると、やはり集団的に地域丸ごとで対応していただくということの方が効果的だと思うんですけれども、これが希望制あるいは手を挙げられた農家だけとなると、何か歯抜けが生じて効果が衰えてしまう、効果が下がってしまうんじゃないかというような懸念もございます。  こうした観点で、農水省としてどのようなお考えをお持ちか、教えていただきたいと思います。
  60. 新井ゆたか

    ○政府参考人(新井ゆたか君) 御指摘のとおり、この早期出荷あるいは経営再開の支援のパッケージの対策につきましては、地域のバイオセキュリティーを高めるということが目的でございます。対象地域内の全養豚農家が実施をするということが効果的でございます。しかしながら、本事業は養豚農家の自主的な参加を促す仕組みであるということでございます。したがいまして、本事業の趣旨を理解していただき、できるだけ多くの養豚農家に参加していただくよう、県とともに丁寧な説明を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。  理想的には全農家が参加をいただくということでございますけれども、仮にということではございますが、一部の養豚農家が仮に事業に参加をしなくても、その農家が現状の施設を活用いたしまして経営を継続しても飼養衛生管理基準が遵守を徹底するということが可能であるといたしますれば、地域全体としての飼養衛生管理の強化が図られるということになりますので、本事業の目的は達成されるものというふうに考えているところでございます。
  61. 里見隆治

    ○里見隆治君 これ、希望に応じてということですから、できるだけ地域意思を統一していただいてという工夫、また丁寧な説明とコミュニケーションが必要だと思います。県を通じてということでありましょうが、是非、これは効果的な取組という意味で、こうした各農家とのコミュニケーションを深めていただいた上で、是非集合的な、集団的な取組を促すと。これはもちろん強制をするようなものであってはならないという前提でございますが、こうしたコミュニケーションを是非よろしくお願いをいたします。  また、これも確認をした上で御答弁いただきたいんですけれども、今これは愛知県岐阜県にそれぞれ提案をされているというふうに先ほどお伺いをいたしました。岐阜県の中ではもう既に発生している範囲が広がっているということもありますし、それはもう県境にまで近づいているということから考えますと、今後、これは余り考えたくないことではありますが、愛知県岐阜県以外でもこうした措置をとらなければならない、そうしたことも想定をして様々な手を打っていかないといけない、また準備をしておかなければならない。そうした意味で、今後、仮に岐阜県愛知県以外で感染イノシシの発生エリアが拡大した場合に同様の対応となるのか、その点、確認をさせてください。
  62. 新井ゆたか

    政府参考人新井ゆたか君) 今回の対策につきましては、環境中にウイルスが存在している可能性が高いということで、陽性の野生イノシシが確認されております半径十キロ以内の両県の地域を対象にするということでまずは提案を行っているところでございます。  委員御指摘のとおり、仮にその他の地域でもこのような事情が発生したということでございますと、その感染状況を踏まえまして、前向きに対応することになるというふうに考えているところでございます。
  63. 里見隆治

    ○里見隆治君 まず、今、岐阜県愛知県に御提案をされていると、また農水省職員も現地に入って一緒に対応いただいているということでありますけれども、この提案を受けて、具体的に岐阜県愛知県からどのような反応、回答があったのか、また調整中ということであれば、どのような調整状況であるのか、その点をお伺いしたいと思います。
  64. 新井ゆたか

    政府参考人新井ゆたか君) 四月末に両県に提案をいたしまして、連休中、両県といろいろな意見交換をやってまいりました。そういう中で、現在では調整中ということでございますけれども、両県の状況について御説明をさせていただきたいと思います。  まず、制度の趣旨、目的、それから詳細な制度の設計でございますね、単価でありますとか、どういうものが支援対象になるのかといったことを、今各県と細部につきまして要望を踏まえながら調整をしているというのがまず第一点でございます。  そういう中におきまして、愛知県とは事業実施のための大枠の調整を終えております。岐阜県につきましては、事業実施のための現場の説明をする段階にまで至っておりまして、五月八日には養豚協会の会長さん、それから市町村会の方々と意見交換するという段階に来ております。これから個別の農家との話合いも県とともにやっていきたいというふうに考えているところでございます。  このように、農家や関係者の方々に沿った対策となるよう細部を詰めながら、それぞれ粘り強く調整を行いまして、より多くの方々が本対策を実施していただくように努めてまいりたいというふうに考えております。
  65. 里見隆治

    ○里見隆治君 愛知県の地元の関係者から、スキームの全体像は今お示しをいただいたとおりだと思いますけれども、この支援の対象となる範囲、またメニューですね、最初だけ、早期出荷した際の一時的な費用だけが支援対象となって、その後、まずどのぐらいこの経営再開に対して期間を要するのかと。この期間が余りにも長い場合に、果たして支援をし続けていただけるんだろうかという将来的な見通しと併せて、また、その間の支援がどの程度あるのかということをきちんとお示しいただかないと各農家さんも安心してこのスキームに乗れないといった懸念、御心配を伺っております。  これ今、先ほどは、早期出荷の際の一時的なものではなく、中期的というと長いと思いますけれども、連続的、継続的な支援というふうにも聞こえたんですけれども、果たしてこれが経営が安定するまでの間の支援なのかどうか、もう一度その支援対象となる内容と、それから経営再開まで安心してこのスキームに乗っていただけるんですよという、そういった点おありでしたら、きちんともう一度御説明をいただければと思います。
  66. 新井ゆたか

    ○政府参考人(新井ゆたか君) お答え申し上げます。  今回の対策は、早期出荷の促進と、それから経営対策、空舎期間中のハード、ソフトの支援、さらには経営再開後の母豚の導入の支援というものを組み合わせたということでございます。  したがいまして、まだ細かな仕組みにつきましては農家の方にお示ししていない部分もございますけれども、基本的には経営再開まで皆様が滞りなくできるように、まずは早期出荷奨励金の単価の設定、それから経営再開支援の支払の期間、さらには農家の方にそれらの支援金を支払う時期につきまして特段の配慮をするということを考えておりまして、これらの具体的な内容を更に皆さんにお示ししながら、それから、更にまいりますと、全体の経営再開に至るスケジュールのイメージといったものも示しながら、皆様とこの支援策を使っていただくように更に調整を深めていきたいというふうに考えております。
  67. 里見隆治

    ○里見隆治君 今まさに御答弁をいただいた今後の見通しですね、これが立たないということで、現実以上の不安感が現地農家で非常に抱かれていると。  そういうことからしますと、農水省として先行きを見通せるような、これ非常に不確実性が高いわけですけれども、少なくとも政府の対応策についてスケジュール感をお示しいただくことというのが大変重要だと思います。例えば直近の、当面の愛知県、岐阜県へのこの早期出荷の対策についてはこれいつ頃までに決定をするという予定で今調整をされているのか、また、この早期出荷から今後個別のそれぞれの農家で経営再開までの期間、これをどのように見込んでおられるのか、もう一度改めて確認をしたいと思います。
  68. 新井ゆたか

    ○政府参考人(新井ゆたか君) まず、この対策をいつまでに実施をするかということでございます。できるだけ早く実施をしたいということが我々の思いでございます。野生イノシシにおける豚コレラの感染が継続しているということでございまして、生産農場へのウイルスの侵入リスクが高い状況が続いているということでございます。したがいまして、それぞれの、国におきましては、この予算事業につきましては直ちに支出できる状況に既になっているということでございます。  こういう中、大枠について調整が進んでおります愛知県におきましては、六月の補正予算を組む方向で検討をしているということを承知をしておりまして、それぞれできるだけ早く農家の方々に支援が行われる体制をつくってまいりたいというふうなことを考えております。  それから、経営再開に向けたイメージということでございます。これは、各県との調整の中でもそれぞれどういう段階でどういうことが行われているのかということをやはりそれぞれ共有しながらやっていきたいというお話がございましたので、今、これから半年あるいは一年たったときにどのようなステージになるのかというイメージを図に示しまして、それを示しながら農家の方々と話をしていきたいというふうに考えているところでございます。
  69. 里見隆治

    ○里見隆治君 今おっしゃったように、これは県も、県だけで判断できるものではなくて、関係者の理解の上に、また協力の上に進められるものだと、また判断できるものだと思います。  その意味で、これは冒頭御説明を、答弁をいただきましたけれども、県とのやり取りだけではなくて、そろそろこれはしっかり養豚農家また関係者の説明、これを農水省もしっかり出先に出っ張ってしっかり説明を丁寧に進めていただきたいと思います。  この辺のお取組状況、また今後どうされるのか、お伺いをいたします。
  70. 新井ゆたか

    ○政府参考人(新井ゆたか君) まさに御指摘ありましたとおり、農林水産省も県あるいは農家の方々への説明というのもしっかりやっていこうというふうに考えているところでございます。  愛知県とは、愛知県が農家の方への説明をしていただいているということでございまして、県との調整ということでございますが、岐阜県につきましては、先ほど御答弁申し上げたとおり、それぞれ養豚農家の代表者でありますとか、各市町村の代表者、あるいは獣医の関係者の方々の説明会に農水省からも出向いております。さらに、来週にかけましては、今県と相談をいたしまして農家の方々への説明にも一緒に行こうということになっておりまして、そういう意味では、丁寧な説明に心掛け、生産者の皆様方の不安を払拭していきたいというふうに考えているところでございます。
  71. 里見隆治

    ○里見隆治君 せっかく個別の農家さんとお会いいただけるということですから、もちろん今回の、当面はこの早期出荷の対策ということでしょうけれども、これはワクチンへの要望ということもありますし、また殺処分というようなお話もありますので、そうしたこれ以外の様々な意見、そうした御要望も是非お受けいただきたいと、そのように希望します。  これは最後大臣にお伺いをしたいと思うんですけれども、例えば、これ今、愛知県といっても、これは感染野生イノシシが発生している範囲ということですから、愛知県でいえば南の方の渥美半島、田原市は原則としては入っていないということだと思います。そうすると、むしろ田原市の方は、我々は何ら対策がないのかというような、また御不安の声もございます。  そうした中で、これは、今、早期出荷対策ということでフォーカスを当ててやってはいただいておりますけれども、それ以外にも次はどういった策を講じてもらえるのかというふうに待っておられる農家の皆さんがいらっしゃるということ、是非念頭に置いて現地に入っていただきたいと思います。  私自身、この豚コレラの問題、昨年十一月から本委員会で質問させていただいておりますけれども、発生当初から、これは当初、どちらかというと、これ私の印象ですけれども、国というよりは県の責任として、まず県がというような趣旨の御答弁がある中で、私は初動が遅れてきたのではないかなと率直に思っております。  そうした中で、県の判断に任せるのではなく、国としても前面にと、これは二月、三月とそういった体制強化はしていただいておりますけれども、精神面においてのみならず、しっかりと行動でそれを表していただきたいと、そのように考えます。  吉川大臣は、四月二十六日の記者会見で、どうしても豚コレラが防げないという状況になれば、早期出荷が考えられ、さらには予防的殺処分、最終的にはワクチンも考えられますと、提案を順序立てて申し上げ、相談しているところだというふうに御発言をされています。  これ、ワクチン接種をすぐにはしないということであれば、今回の早期出荷もそうですけれども、豚コレラ終息に向けた道筋を適切に適時に示していかなければ、もう既に現場は耐え切れない状況だと思います。最後に大臣に、この豚コレラ問題、終息に向けての決意をお伺いいたします。
  72. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) 今、里見委員におかれましては、それぞれ各般にわたって細かな部分につきまして議論をしていただきました。  いずれにいたしましても、今、愛知県、岐阜県と様々な形で議論もさせていただいておりまして、この終息に向けていろいろな手だてをこれからやっていこうと、そういったことの一つが早期出荷を今促しているところでもございます。  安定した養豚経営を実現をしていくために、先ほどからも申し上げてまいりましたけれども、一定地域の農場に対する早期出荷の促進による空舎期間の設定、さらには空舎期間中のハード、ソフトの支援、そしてまた、経営再開のための母豚の再導入の支援等によりましてバイオセキュリティー向上を図る新規対策案を両県に今提案をしたところでございますので、早急にこれを進めていきたいと、このように考えております。  両県に対しましては、早期出荷により農場の飼養衛生管理基準の向上を図るという本対策案の目的を共有をしていただきまして、その実現に向けて繰り返しまた協議も行ってきているところでございまするけれども、国が前面に立ちまして蔓延防止と経営再開に向けて総合的な対策を講じることによりまして、豚コレラの終息に向けて最大限努力をしていきたいと考えています。
  73. 里見隆治

    ○里見隆治君 よろしくお願いします。  以上で質問を終わります。
  74. 儀間光男

    ○儀間光男君 維希の会の儀間でございます。  質問に入るんですが、その前に、上月議員が報告になった島田三郎先生の冥福を祈りたいと思います。  なぜかというと、今年の二月か三月頃、実は、この部屋から先生お出になるときに擦れ違って、私に声を掛けて倒れかかったんですね。それで、私が左胸で受けて、左手から脇を抱えて体勢をつくり直して、壁にもたれて、救急車を呼べと言おうとしたら、四、五人がわあっと来て運び出したんですが。その後、人を通じていろいろ容体を伺っていたんですが、車椅子ですが元気ですよという話で実はほっとした。ところが、ゴールデンウイークに入る三日前、八階のトイレで擦れ違って、なるほど、車椅子であったけれどもお元気そうで、目くばせをしながら、ああ、お元気だなとほっとしたんですが、昨日その訃報に触れまして大変ショックを受け、悲しみを覚えております。  先生の御冥福と同時に、御遺族様と悲しみを共有していきたいと思います。哀悼の黙祷をささげたいと思います。  さて、農林水産物に対する一般質問、通告に従ってやっていきたいと思います。今日は、学校給食における問題をまず取り上げてみたいと思います。  国産農林水産物の使用割合、これ学校給食における国産農林水産物の使用の頻度、割合ですが、実は、第三次の食育推進基本計画、平成二十八年の三月改定されておりますが、これを見ますと、二十七年度までに八〇%とするということでしたね。ところが今、見直しが二十八年に行われて、二〇年に八〇%にしようという計画があるんですが、来年ですね。今の状況、今のその割合はどういうところにあるのかをお答えいただきたいと思います。
  75. 塩川白良

    ○政府参考人(塩川白良君) お答え申し上げます。  学校給食における国産農林水産物の割合でございますが、今委員の御指摘がございましたように、第三次食育推進基本計画におきましては、令和二年度、これは平成三十二年度でございますが、目標が八〇%でありますが、直近実績である平成二十九年度、これは七六・七%になっております。着実に目標達成に向けて進捗しているものというふうに認識しているところでございます。
  76. 儀間光男

    ○儀間光男君 あと残り二%ちょっとになるわけですが、来年までに達成する見通しは立っているんですか。
  77. 塩川白良

    ○政府参考人(塩川白良君) これは文部科学省の方で調べているんですが、年によって少し数字が前後してございまして、平成二十八年度は七五・二%になっておりまして、この一年間では伸びておりますが、その前の年は少し下がっているということがございますので、ちょっと一喜一憂するのもなんでございますが、来年度に向けてしっかり対策を打って達成に向けて努力をしていくということなんじゃないかなというふうに思っております。
  78. 儀間光男

    ○儀間光男君 ここ、また後で関連して三つほど質問しますけれども、しっかりとやらないと、これは先送り先送りの傾向があるんですよね。そういうことで、行政の努力をそこで見せてもらわぬと、文部科学省が数字を示して、それを、農林省がその数字を受けて、供給側にあるわけですから、皆さんの業務です、行政ですよね。だから、そういう意味では、まあ合い議をしながらでもいいんですが、見直しをきちっとやってつないでおかないというと、いずれ皆さんの怠慢だと指摘を受ける可能性が十分あることから、是非ともその辺をしっかりと行政をつないでいっていただきたいと思います。  それから、地場産物の使用例、これは平成十九年、二三・三%だったのを見直して、平成二十二年までに三〇%に達するんだという目標を立てたんですが、これも今できていませんね。二六・九%程度しか行っていない。来年ですけれど、平成二十七年で二六・九%、できていないんですが、来年でいよいよこれもエンドラインが来るんですが、この状況はどうなんでしょうか。
  79. 塩川白良

    ○政府参考人(塩川白良君) 今御指摘ございました学校給食における地場産物の使用割合でございますが、同じ第三次食育推進基本計画におきましては、委員も御指摘のとおり、令和二年度の目標が今三〇%となっております。これの直近実績でございますが、私どもの把握している数字は、平成二十九年度で二六・四%となっております。毎年数字は増えておりますが、しっかりこれも目標達成に向けて努力をしていくということだというふうに思っております。
  80. 儀間光男

    ○儀間光男君 これはもう二回も先送りしているんですよ。二十二年目標を立てて、達成できずして、令和二年までということで、まだその辺で、僕の言葉で言うとちょっと耳障りかもしれないんですが、うろちょろしていると、しっかりした見通しが見えていないというような状況にあると私は認識するんですね。それも含めて、こういう問題は余り先送り先送りするというとなかなか大変で、皆さんが残した仕事を皆さんの次の人に責任を問うわけにいかないんですね。ところが、行政をつないでいく、それを受けるという義務は次の人がありますから、そういうことをしっかり精査をして、仕事を完結していただきたい、こういうことをお願いしたいと思います。  続いて、そうなんですけれど、地場産となると、大都市区は非常に苦戦があると思うんですね。例えば東京、大阪、京都、愛知、福岡、北海道はでっかいですから何とか地場産で調達できるかも分かりませんが、あとの大都市区は地場産というとなかなかできない。したがって、国産を志向していかなければなりませんね。そういうことで、国産の動きも非常に気になるわけです。  それで、こうしていくというと、大都市では地場産なかなか無理ですから、国産物の使用が増えていく。地場産じゃ足りないから、当然のことながら増やしていかなけりゃならない。食料供給する現場はほとんど地方なんですね。地方が人口減少して、小学校も中学校も減る、大都市に集中する、そこは地場産なかなか確保できない、国産材を入れなきゃならない。これも国産材八〇%まで持っていこうというようなことなんですが、これもどうなんでしょうかね。大都市圏での動きは把握できますか。
  81. 塩川白良

    ○政府参考人(塩川白良君) 今委員の御指摘のとおり、確かに大都市圏ではやっぱり地場産物の生産量は少ないというのが実態だというふうに思っております。  地方と大都市でどのぐらい差があるかという数字まではちょっと我々の方、把握はしてございませんが、事例的に申し上げますと、例えば東京都の練馬区では、区内の農家と共働、共働というのは共に働くということでございますが、毎年十一月に練馬区産のキャベツ、十二月には練馬大根を区内全小学校、中学校に給食の食材として提供するという取組をしております。こういうことで、地場産をなるべく使うという取組をしているんだというふうに思っております。  農林水産省では、実は地場産品をしっかりと使っていただくというふうな取組として、地産地消コーディネーターという方を任命して、生産現場と、それと学校給食の受け側でいろんな課題があるのでそこを橋渡しするような方を任命して活動していただいておりまして、こういう方にしっかりそういう大都市圏も含めて派遣をいたしまして、お互いに共働して、大都市圏においてもしっかり地場産物を使えるような、そういう取組をしっかり進めたいというふうに思っております。
  82. 儀間光男

    ○儀間光男君 分かりました。  でも、確かに東京も農家いっぱいありますよ。最近では都市近郊農業もやっていますから、かなりの供給力はあると思うんですが、東京地場産となると、全体をカバーできない。したがって、国産材を全国から集めてやっていくような方法しかないと思うんですね。  そうなりますと、今度給食費をちょっと見たいんですが、国産材を増やしていけばいくほど給食費はコスト高になる可能性があるわけですね。今七〇%程度ですが、これが八〇%を超えていくと、その分コストが掛かる。そうすると、義務教育、小中学校行政は市町村ですから、市町村の給食費、これに跳ね返りがある。  もう一つは、保護世帯は今ほとんどの市町村で無償化されていると思うんですね。そうすると、跳ね上がった分と、保護家庭はなかなか、上げるということになかなかその環境ありません。でも、格差感が負担する側に出てくると思うんですね。これ、市町村行政やるとよく分かるんですよ。だから、そういう場合どういうことがあるかというと、保護者家庭を据置きにして、あるいはその他の家庭を上げて格差のままやるか、応分のものを保護者家庭にも負担をお願いするのか、どちらもやめにするのか、三つの選択肢しかないです。だから、そういうところで相当指導していかなければならないと思うんです。  これ、現場は文科省ですが、物を提供するのは農林水産省、皆さんですから、それはうんと合い議して、こういうことのどこを選択するかよく合い議していただきたいと思うんですが、今の立場でどういう感じをお持ちですか。
  83. 塩川白良

    ○政府参考人(塩川白良君) 学校給食に要する経費につきましては学校給食法におきまして保護者の負担ということになっておりまして、農林水産省で負担額を調査をするとか、あるいは給食費のサポートということはなかなか行えない状況だというふうに思っております。  一方では、これも事例になるんですが、学校給食の現場の取組におきましては、例えば静岡県の袋井市では、市場流通しないような規格外のものも含めて全量農家から買い取るということをするということで、したがって、それを使うことによってきっと全体的なコストが下がっているんじゃないかなと、これは類推でございますが、そのような創意工夫を凝らして、もう与えられた給食費の中で地場産物を活用すると、そういう取組もあるというふうに聞いているところでございます。  このようなまた優良事例を、先ほど申し上げた地産地消のコーディネーターが全国で集まる会議がございますので、その場でその地域地域で集めたそういう優良事例をお互いに交換することによってしっかり地場産品あるいは国産の農産物を給食の中で使っていただくと、こういうことを農林水産省としてもしっかり支援をしていきたいというふうに思っております。
  84. 儀間光男

    ○儀間光男君 ありがとうございました。しっかり支援しないと、市町村の持ち出しが増えていく。市町村財政、耐えられないですよ。しかも小さい市町村。だから、そういうところをしっかりとサポートを、文科省とも合い議をしながらしっかりサポートしていただきたいと、こういうふうにお願いをしておきます。  続いて、日台の漁業取決め、これについてちょっと聞きたいんですが、まず確認したいと思います。日台の漁業取決めに関する政令制定の根拠法は排他的経済水域における漁業等に関する主権的権利の行使等に関する法律、これに基づいてこの政令が運用されているわけです。これは間違いありませんね。
  85. 長谷成人

    ○政府参考人(長谷成人君) 日台の漁業取決めについてのお尋ねでございます。  先生から御紹介いただいた排他的経済水域における漁業等に関する主権的権利の行使等に関する法律、漁業主権法と言っておりますけれども、国連海洋法条約を踏まえまして、我が国のいわゆる二百海里水域といいましょうか、の漁業資源、漁業活動に関する根拠法ということになっております。それを踏まえて各種の各外国地域との交渉がなされているというふうに理解しております。
  86. 儀間光男

    ○儀間光男君 この法律の下で政令が作られて、正式な外交関係にない両国ですから、民間代表でもって、東亜協会とか、代表でもってこの取決めを毎年やっているわけですよね、そうですね。  ところが、今までずっとこの取決め扱ってきたんですが、今年ようやく気付いたんですが、こういう法律の下で政令が運用されている。法律は国会で決めた。取決めは国会に報告はないんですね。私の認識からすると、毎年この件僕は扱って、ここで、答弁の形で知り得たんです。  昨年四月十二日、これ地元新聞でしたが、ルールは決まって、報道地元でされました。本土紙であったかどうかちょっと確認していませんが、やっておって、この件が指摘されているんですよ。  しかも、新しい条文が入って、新しい条文が去年の四月の取決めで入って、去年、今年です、一九年、二〇一九年四月の取決めに新しい条文が入ったんですよ。どういうことかというと、台湾の漁船の漁具が日本水域に流れたときに、台湾の漁民がそれを回収することができる。領海を越えてできる。EEZだけじゃなしに、領海を越えてできる。しかも、その取締りは台湾の艦船が厳しく指導するとなっているんですね。それはそれで、条約なんかはそういうことがよくあること、日中協定もそうですから、それはそれでいいとして、じゃ、台湾側に日本の船の漁具が流れていったときに、日本の漁船が台湾の領海を越えていって、向こうで回収するということは書かれていないんですね。だから、そういう意味では非常に片務的である、双務的じゃないんです。  二つ問題ありますね。法律を作った国会に、毎年交渉で決まる決めごとを報告がされていない、周知がされていない、議員の質問に答える形で知り得たという感じなんですね。ところが、法律を作って、行政で執行してもらって、その状況を確認するのは、議会側の、国会側の権利、義務があるんですね。たとえ民間同士でやるにしても、皆さん方、政府役人も一緒になって交渉して、皆さんのリードで妥協してきているわけですよ。そういうことから思うと、これはそうする必要があるんじゃないかというのと、一つ、片務があるけど、一つ、どう思いますか。
  87. 長谷成人

    ○政府参考人(長谷成人君) お尋ねのまずこの日台漁業交渉でございますけれども、これは、この交渉自体は、公益財団法人の日本台湾交流協会と台湾日本関係協会との間の民間取決めに基づきまして、日台の関係漁業者も参加して毎年行われているということでございます。  本年の協議は三回にわたって行われまして、最終的に四月十日だったと思いますけれども、日台双方の漁業者が遵守すべき操業ルールの見直し等について一致したんですけど、基本的なところは前年同ということになっております。  その先生言われた政令の話は、民間取決めができたときに、それに合わせる形で、まさに政令ですので、政令制定の手続は踏まれておるわけであります。  今回、先ほど先生言われた新しい規定というのは、政令云々の話ではなくて、この協議の中で合意された内容についての話という整理になると思います。その協議の結果、内容については、協議の主体である、先ほど申し上げました公益財団法人日本台湾交流協会からプレスリリースされております。その協議内容につきましては、先生言われましたけれども、お尋ねに答える形でこれまでもこの委員会で説明させていただいております。確認しましたら、昨年も当委員会で儀間先生の御質問に対して、四月三日ですけれども、私、御説明を申し上げたということでございます。
  88. 儀間光男

    ○儀間光男君 もう最後になりますが、だからそこが問題じゃないのと言っているわけです。法律は国会で決めた、政令に委託する、で、取決めを政令が担保して法律で担保するという形になるわけですが、政令が先じゃなし、法律が先ですから、当然、政令で決まって、これを担保しますよ。報告をすべきじゃないかというのと、最後に、片務を双務にやらないと不平等という認識を持つんですが、それはいかがですか。
  89. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 時間が来ておりますので、簡潔に答弁願います。
  90. 長谷成人

    ○政府参考人(長谷成人君) 先ほどの政令で取締り権などについての整理をした上で水域の区分けを今回合意したんですけれども、その合意の過程で、台湾側は若干その水域を越えて流れ込むことがあるときには勘弁してくださいという話があって、その日本側、沖縄の漁業者も入った形の協議の中で先ほど申し上げた合意がなされたということでございます。
  91. 儀間光男

    儀間光男君 なぜ日本が漁具が流れたらやってくれないかということを言うべきだったことを主張して、終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  92. 紙智子

    紙智子君 日本共産党紙智子でございます。  五月連休に北海道胆振東部地震の被災地でありますむかわ町、安平町、厚真町を訪ねました。  むかわ町農協では、昨年の地震直後に大きな被害を受けて倒壊した建物も片付けたり建て替えが進んで、商店街も仮設の店舗で再開するなど、少しずつ震災前の生活を取り戻しつつあります。  ちょうど私が行ったときはレタスの収穫の時期で、毎朝四時半から収穫したレタスをトラックに満載して出荷貯蔵施設にどんどん運び込んでいました。それは、十連休で市場が休みだと、そのために一部以外は出荷できないということで保管しなくちゃいけないと。ところが、保管すると鮮度が下がるので、それによって一箱千五百円が千二百円に価格が下がるので困るということを言われました。いや、何とかならないかなというふうに思ったんですけれども、やっぱり生鮮野菜を作っている農家の人の気持ちが伝わってきました。  さて、この震災で破損した米麦、大豆の乾燥調製施設を国と農協の支援で応急措置で再開できたと、これには感謝していました。しかし、そう感謝はしているんだけれども、強い農業づくり交付金で、国が二分の一と、町と農協を合わせると二分の一の負担ということなんですけど、この二分の一の負担というのが、金額というのは約九億円になるということなんですね、九億です。  これは、小さな財政力がそれほどないところにとってみてはこれは大変なことだなと。九億といったら大変だなというふうに思ったんですね。やっぱり、この後も総務省とも連携しながら、農水省としても何らかの後押しが検討できないものだろうかというふうに思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
  93. 吉川貴盛

    国務大臣吉川貴盛君) この北海道胆振東部地震におきましては、御指摘の穀類乾燥調製貯蔵施設を含む多くの共同利用施設等で被害がございました。  農林水産省におきましては、関連対策の中で、被災を機に機能を強化することも可能な被災施設整備向けの強い農業づくり交付金等を処置をいたしました。事業要望のありました施設等については、本年三月に交付決定も行ったところでございます。  また、これらの支援策に地方自治体が上乗せ支援を行う場合は熊本地震や昨年の七月豪雨対策と同様に地方財政措置も講じておりまして、北海道及び関係市町村に対して情報共有を行っているところでもございます。  これらの支援策を活用いたしまして、今被災施設におきましては再建に向けた取組を進めていると承知をいたしておりまして、紙先生の御指摘をいただいた穀類乾燥調製貯蔵施設につきましても、本年三月二十日に入札を終えて今年度中の完了を目指して工事を進めていると承知もいたしております。  引き続き、被災した施設の再建、復旧が一日も早く行われますように、現場の状況もよくフォローしながら、関係省庁とも連携をしながら丁寧に対応してまいりたいと存じます。
  94. 紙智子

    紙智子君 是非、総務省とも連携しながら、何とか上乗せできるようにしていただきたいと思います。  それから、これは紹介なんですけれども、安平町の酪農家を訪ねたんですね。震災で約五百頭いる乳牛育成牛のうち七十頭が乳房炎にかかったと言っていました。搾乳はしたんだけれども、当時は乳業工場が閉鎖していたので、五日間、大量にこの生乳を廃棄したと。五棟の、五棟というのは棟ですね、の育成牛舎が被災して、うち取り壊した二棟を新しく立て直そうと思ったわけなんですね。自己負担分で二分の一ということで、この分については融資を受けようとしたんだけれども、名義になっていたのが九十歳の父親だったということで、もう年齢が高齢なものだから銀行としては融資はできないということになったそうなんです。取壊しは自力でやったということなんですけれども、国の支援もあったんだけれども結局使えなかったんだという話をしていて、それでも何とか頑張って営農を続けていこうということで努力をしていました。  農水省として支援策をいろいろ出しているんですけれども、やっぱり大事なことは、現場でそれがどういうふうに助けになったのかということだと思うんですね。今もやっぱり悪戦苦闘しながら頑張っている被災者に、是非引き続き励みになるメッセージを送っていただきたいというふうに思います。これはちょっと答弁は要りません。  それで、もう一つ、厚真町にも行ったんですけど、幌内地域って、みんながテレビで上空から映した山地崩壊の様子というのは本当に衝撃的な映像だったと思うわけですけれども、この地域の幌内川の上流で、結局崩れて川がせき止められて自然にダム湖ができてしまったと。これはほっておくと下流域の安全対策にも危ないということで、そのための土砂ダムを造る工事をすることになって、一番奥まっているところの土地稲作農家のYさんの農地埋立ての土砂置場に提供することになったそうなんですね。  このYさんは、地震で実は奥さんと子供さんと親を一遍にもう下敷きになって亡くしてしまって、一旦本当に絶望のふちに立たされていたわけなんですけど、今は立ち上がって、みなし仮設の住居を借りて、そこから自分の土地に通って耕作をしようとしているんです。自分の土地が四分の三が置場になっていると。その補償はされるのでその分はいいんですけれども、四分の残った一で水田を元に戻して頑張っていきたいということで、ただ、やっぱり自分は農業者だから、だから、行く行くは元のとおりに直して、それをやっぱり生きがいにして頑張っていきたいんだという話がされていました。  それで、土砂を置いているところというのは、今年も来年も使えないんですね。工事が終わるまで使えないわけなんですけれども、その間、本人がやっぱり希望をしたら、その代替でもって相談に乗って確保できるようにしていただきたいというふうに思うんですけれども、農水大臣、一言ちょっと温かい声をお願いしたいと思います。
  95. 吉川貴盛

    国務大臣吉川貴盛君) 今御指摘をいただきましたこの厚真町では、北海道胆振東部地震による土砂崩れにより河川がせき止められて発生した淡水湖が埋め立てるため、現在、国土交通省災害復旧事業を実施しているところと承知をいたしております。  大量の土砂が必要となることから、農業者の同意を得て、事業主体である道から借地料と営農補償料が支払われる前提で近隣の農地が土砂仮置場として利用されていると聞いているところでございますけれども、同地域において現在のところ代替農地を利用したい等の相談を受けていないと聞いておりますけれども、仮にそのような相談が農業者から農業委員会や農地バンク等に対してあった場合には、丁寧に対応するように指導してまいりたいと思いますし、でき得る限りの支援もしてまいりたいと存じます。
  96. 紙智子

    ○紙智子君 どうかよろしくお願いします。  加えてお聞きするんですけど、今日は国税庁の方にも来ていただいたんですけど、一般論として出されているんですが、地震で機械が壊れたり家屋が壊れたりして打撃を受けたと、それで、各地で団体などから義援金とか支援金が集まって、それを再生の助けに使ってほしいということで百万円ぐらいのお金が農家に渡されたと、その場合、これが課税対象になるんだろうかという不安の声が出ているんですね。  これ、被害を受けて収入の道もなかなか大変だといったときに、支援された金額を再建のために使うということがあっても収入とまではならないんじゃないかと思うと、課税対象にはならないんじゃないかと思うんだけれども、その辺のちょっと考え方について、基本の考え方をちょっと示していただきたいと思います。
  97. 重藤哲郎

    ○政府参考人(重藤哲郎君) お答え申し上げます。  まず、災害で被害を受けました個人が受領する災害義援金あるいは支援金等の課税関係につきましては、災害義援金等の内容によって取扱いが変わってまいりますため、一概に申し上げることはなかなか困難でございます。  ただ、その上で、一般論として申し上げますと、被災者生活再建支援法など支援金等を支給する法令にまず非課税とする旨の規定が置かれている場合、これがございます。  それから、そうした法令の規定がない場合でありましても、所得税法上、心身又は資産に加えられた損害について支払を受ける相当の見舞金については一定の場合を除いて非課税とするという規定がございます。この一定の場合というのは、事業所得等の必要経費に算入される金額を補填するもの、あるいは休業期間中の収益補償など、その事業所得等の収入金額に代わるものといった場合でございます。  御質問の北海道胆振東部地震によって被災された個人が受領する災害義援金等につきましては、被災者生活再建支援金でありますとか、あるいは心身又は資産に加えられた損害について支援を受ける相当の見舞金、これに該当する場合が多いと考えられますので、一般的には非課税となるケースが多いと考えております。  それから、今、非課税とされない場合についても若干申し上げましたが、それらに関しましても、例えば必要経費を補填するためのもの、そういうお金につきましてはその収入に見合う金額が実際には必要経費として計上されるということになりますし、また、収入金額に代わる性質を有するようなものにつきましても、事業遂行上、追加的な費用が生じた場合には、その追加的費用も必要経費として収入金額から差し引くということになりますので、実質的には課税が生じないケースが多いのではないかと考えられるというふうに承知してございます。
  98. 紙智子

    ○紙智子君 どうもありがとうございました。  続きまして、日米貿易交渉についてお聞きします。  通告は内閣官房にしていたんですけれども、ちょっとその前に大臣にお聞きしたいと思うので聞いてください。  四月十五、十六と、茂木大臣がアメリカを訪米して、ライトハイザー通商代表と交渉したのに続いて、四月二十六日に安倍首相とトランプ大統領との日米首脳会談、さらに五月六日に日米電話首脳会談でも貿易についても話をされています。  トランプ大統領は、日本が米国の農産物に掛けている多大な関税を除きたい、農業関税の撤廃を要求するというふうに言ったんですね。これは、共同声明に沿ってTPP水準が最大限だと、米側もその立場を認めているというふうに、安倍総理の説明と照らしても食い違っているんじゃないかと思うんですけれども、これ、大臣、どのように思いますか。
  99. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) 私は、今までも再三再四申し上げておりますように、この日米貿易協定、物品貿易協定交渉につきましては、昨年九月の日米共同声明におきまして、農林水産品については過去の経済連携協定で約束した内容が最大限との日本の立場が日米首脳間で文書で確認をされております。これ以上重たいものはないと認識をいたしておりまして、この経済連携ごとに個別の品目の合意内容につきましては異なるものもございまするけれども、農林水産品につきましては全体として最も水準が高いものはTPPであると理解をいたしておりますので、このような形でこれからも私は主張をしてまいりたいと存じます。
  100. 紙智子

    ○紙智子君 文書で確認されていると言っているにもかかわらず、トランプ大統領がこういう発言しているわけで、もう全然これ問題だなと思いますし、極め付けに、五月の訪問時に署名できるかもしれないという話もさっき紹介ありましたけど、四月の三十日は、パーデュー農務長官は、トランプ大統領が五月下旬に日本に行くときまでに合意することを望んでいるというふうに言われているわけです。ところが、茂木大臣は、日本の、日米首脳会談で合意の期限の話は出なかったんだと、トランプ大統領の発言は、これは言ってみれば期待感なんだというふうに一生懸命火消しをやろうとしているわけですよね。  昨年の九月に日米の首脳会談があって、日米交渉が今年に入ったらすぐ始まるという話だったんだけどなかなか始まらなくて、三月にもならなくて、四月になって初めて行われて、四月の交渉が始まったと思ったらいきなり五月合意という話が出ていると。じゃ、そこで水面下で何かやっていたんだろうかということで日本中がびっくりしたわけですよね。  こんな状況にやっぱり応じるわけにいかないんだと思うんですけれども、アメリカが五月の合意を求めてきてもこれ応じないと断言できるでしょうか。
  101. 長尾敬

    ○大臣政務官(長尾敬君) アメリカ側の発言、この一つ一つの発言について逐一コメントは差し控えさせていただきたいと思っております。  また、貿易交渉というのはパッケージ合意でございますので、全体が決まってから、先ほど大臣の答弁にもありましたように、合意になるもので、ある分野だけ例えば先行して合意するというやり方は取らない、これが交渉の基本中の基本であると考えながら今後対応してまいりたいと思っております。  あと、また、先ほどちょっとほかに何か議論があったんじゃないかという御指摘なんですが、日米物品貿易協定の交渉は、昨年の九月、御承知のとおり、共同声明で書かれた内容に沿って進めることとしておりまして、今回の四月の十五、十六においても、茂木大臣とライトハイザー通商代表との間で改めて確認をしていると。また、物品貿易に加えてデジタル貿易の交渉を行うことで合意をしておりますが、これ以外については何一つ合意しているものはございません。
  102. 紙智子

    ○紙智子君 今の話、茂木大臣が記者団に問われていて、パッケージで合意するんだと、アメリカの求める農業分野の先行合意はしないんだということを否定されたわけですけれども、パッケージで合意するという言葉は日米共同声明には書いてないんですよね。だから、パッケージで合意するというアメリカとの約束というのはあるわけですか。
  103. 長尾敬

    ○大臣政務官(長尾敬君) 繰り返しの答弁になりますが、あくまでもパッケージで合意するということが交渉の基本中の基本であるので、その考えの下に対応してまいりたいと思っております。
  104. 紙智子

    ○紙智子君 基本中の基本だけど、別に書いてないわけですよね。  もし、その合意するという取決めがあるんだったら、それを示す資料を提出いただきたいと思います。  委員長、お願いします。
  105. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 後刻理事会で協議いたします。
  106. 紙智子

    ○紙智子君 私、三月の予算委員会で、日米貿易交渉が仮にTPP水準でまとまった場合どうなるかということで質問したわけなんですけど、アメリカは、牛肉関税の削減率とテンポ、下げ幅で既にオーストラリアとかTPP加盟国よりも不利になるわけですね。つまり、関税率が初年度でいうと一・七%、二〇三三年段階でいうと三・六%後れを取って不利になると。  総理は、過去の経済連携協定で約束したものが最大限であるという合意をしたんだと、それが前提だというふうに言っているわけですけれども、この問題は、今回の閣僚会議や首脳会談でどうするかということは議題になったんでしょうか。
  107. 長尾敬

    ○大臣政務官(長尾敬君) 御指摘の点ですが、今回の首脳会談等においては議論となっておりません。  以上です。
  108. 紙智子

    ○紙智子君 議論になっていないという答弁であるんですけれども、安倍総理は茂木大臣が交渉すると国会で答弁したわけなので、しっかりとそこのところを検証するようにしてほしいと思うんですね。ちょっと国民には分からないわけですよ。  それで、TPP水準が大前提だという言い方も、これも、本当に何というんだろう、よく分からないなと思うんです。  吉川大臣が、今週末に新潟で行われるG20の農業大臣会合でパーデュー農務長官と会談するやに聞いています。仮に本当にこれ会う機会があるのであれば、このTPP水準とは、関税削減率とテンポでもTPP水準以上はびた一文譲れませんよというふうにおっしゃるんでしょうか。言うべきだと思うんですけど、どうでしょう。
  109. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) G20のこの農業大臣会合の際、パーデュー農務長官との会談を行いたいと考えておりますが、まだ現在日程については調整中でございます。  仮に会談がセットされますれば、先ほど来申し上げておりますように、過去の経済連携協定で約束した内容が最大限とのこの日本の立場が日米首脳間で文書で確認をされておりますので、これ以上重たいものはないという認識に立ちまして毅然とした対応をしたいと考えております。
  110. 紙智子

    ○紙智子君 びた一文譲れないというふうに直接言うべきだと思うんですけど、いかがですか。
  111. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) まだ会談もセットされておりませんので、紙先生のお気持ちはよく理解をさせていただきますが、具体的なことにつきましてはこの場では今はまだ差し控えさせていただきたいと存じます。(発言する者あり)
  112. 紙智子

    ○紙智子君 そうなんですよね、農水大臣なんですから、閣僚の中でただ一人発言できる、その一番大事なところにいるわけですから、是非はっきり言ってほしいというふうに思うんですよ。  私たちは、TPPそのものが元々やっぱり国民との公約にも国会決議にも反しているものだというふうに、容認できない立場で来たわけですよ。TPP水準が前提だというのであれば、やっぱり一たび、そういうふうに抗議もしたということですから、やっぱり譲れないということをはっきり言うべきだと思いますし、首脳会談、茂木大臣とライトハイザー通商代表の会談に実際何が話し合われているのかというのを全然国民は分からないわけですよ、分からないけれども、一方からは、アメリカが、いや、五月に決着なんだと、関税撤廃という話がどんどん出てくると。そういう中で、国民に対しては政府として情報も出さないで、こういう進め方で果たして納得できるのかというふうに思うんですね。  交渉は政府に白紙委任しろと、こういうことでは到底納得できるものではないし、やっぱりTPP水準だって日本農業にとっては打撃があるわけですよ。TPP水準を国民は納得していないのに、それなのにあたかも日本政府としてはその水準を国民が受け入れているかのような形で交渉を進めるということにはもう断固として抗議をしたいと思うし、政府に一任をするような交渉はやめるべきだということを強く求めて、質問を終わります。
  113. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────
  114. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 次に、農地中間管理事業の推進に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。吉川農林水産大臣。
  115. 吉川貴盛

    ○国務大臣(吉川貴盛君) 農地中間管理事業の推進に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明いたします。  農業の成長産業化を図るためには、担い手の経営規模を拡大するとともに、分散錯圃を解消していくことにより、農業の生産性を向上させることが必要であることから、各都道府県に農地中間管理機構を設置し、担い手への農地利用の集積、集約化を進めているところであります。  農地中間管理機構が活動を開始した平成二十六年以降、担い手の農地利用面積のシェアは着実に上昇しているものの、その伸びは鈍化しており、今後更なる農地利用の集積、集約化を進めるためには、地域における話合いの活性化や、農地中間管理事業を始めとする関係制度の見直し、担い手確保のための措置の改善を図る必要があります。  こうした状況を踏まえ、農地中間管理事業に係る手続の簡素化、農地中間管理機構と農業委員会その他の関係機関との連携強化、農用地利用改善事業等による担い手への農地の集約の加速化、農地利用の集積に支障を及ぼす場合の転用不許可要件への追加等の措置を講ずるため、この法律案を提出した次第であります。  次に、法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、地域における農業者等による協議の場の実質化であります。  農業者等による地域協議の場において、市町村が農地に関する地図を活用して農業者の年齢別構成及び農業後継者の確保の状況その他の必要な情報の提供に努めることとするとともに、協議の場における農業委員会の役割を明確化いたします。  第二に、農地中間管理機構の仕組みの改善であります。  農地中間管理機構による担い手への農用地等の貸付けについては、農地中間管理機構が借受けと貸付けを同時に行う場合には、農用地利用配分計画によらず、農用地利用集積計画のみに基づき行うことができることとするとともに、農用地利用配分計画の認可申請後の縦覧等の手続を廃止いたします。  第三に、農地利用の集積、集約化を支援する体制の一体化であります。  農地中間管理機構が農用地利用配分計画の案の提出等の協力を求めることができる対象に、農用地の利用の促進を行う者であって市町村が指定するものを追加し、農地中間管理事業の実施地域について、市街化区域外の区域に拡大するとともに、所要の経過措置を講じた上で、農地利用集積円滑化事業を農地中間管理事業に統合一体化いたします。  第四に、担い手の確保等農地利用の集積、集約化を促進するための措置の充実であります。  まず、農用地利用規程において、農用地の所有者等の同意を得て、利用権の設定等を受ける者を認定農業者及び農地中間管理機構に限定する仕組みを創設いたします。  次に、複数の市町村の区域内において農業経営を営む農業者の農業経営改善計画については、都道府県知事又は農林水産大臣が認定する仕組みを創設するとともに、農地所有適格法人に出資している会社の役員が農業経営改善計画に従って出資先の法人の役員を兼務する場合等には、役員の常時従事者要件を緩和いたします。  また、青年等就農資金について償還期限を延長いたします。  さらに、農地の転用不許可要件について、地域における担い手に対する農地利用の集積に支障を及ぼすおそれがあると認められる場合等を追加いたします。  以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。  何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
  116. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。     ─────────────
  117. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  農地中間管理事業の推進に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、来る十四日午後に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  118. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認めます。  なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  119. 堂故茂

    ○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時三十八分散会