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2019-03-07 第198回国会 参議院 法務委員会 2号 公式Web版

  1. 平成三十一年三月七日(木曜日)    午後零時十分開会     ─────────────    委員の異動  二月七日     辞任         補欠選任      山添  拓君     仁比 聡平君  二月八日     辞任         補欠選任      小野田紀美君     片山さつき君  三月六日     辞任         補欠選任      長谷川 岳君     佐藤  啓君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         横山 信一君     理 事                 福岡 資麿君                 元榮太一郎君                 有田 芳生君                 伊藤 孝江君     委 員                 岡田 直樹君                 佐藤  啓君                 徳茂 雅之君                 丸山 和也君                 柳本 卓治君                 山谷えり子君                 小川 敏夫君                 櫻井  充君                 石井 苗子君                 山口 和之君                 仁比 聡平君                 糸数 慶子君    国務大臣        法務大臣     山下 貴司君    副大臣        法務副大臣    平口  洋君    大臣政務官        法務大臣政務官  門山 宏哲君    最高裁判所長官代理者        最高裁判所事務        総局経理局長   笠井 之彦君    事務局側        常任委員会専門        員        青木勢津子君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○法務及び司法行政等に関する調査  (法務行政基本方針に関する件)  (平成三十一年度法務省及び裁判所関係予算に  関する件)  (特定技能在留資格に関して政省令事項を含  む法制度の全体像に関する件)  (派遣委員の報告)     ─────────────
  2. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) ただいまから法務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、山添拓君、小野田紀美君及び長谷川岳君が委員を辞任され、その補欠として仁比聡平君、片山さつき君及び佐藤啓君が選任されました。     ─────────────
  3. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題といたします。  法務行政基本方針に関する件について、山下法務大臣から所信を聴取いたします。山下法務大臣
  4. 山下貴司

    国務大臣山下貴司君) 法務大臣山下貴司です。改めましてよろしくお願い申し上げます。  本年は、四月に天皇陛下の御退位を控え、三十年にわたる平成の時代から新しい時代となります。  このような時代の重要な節目において、法務行政は、今後の国の在り方にも大きく関わる様々な重要な課題に直面しています。そこで、これからの法務行政には、国民の意識や社会情勢の変化を鋭敏に捉え、一つ一つの課題に誠実に向き合いながら、新たな時代を見据えた施策を実施し、それにより国民の皆様の信頼に応え、また国際的な信頼を積み重ねていくことがより一層求められると考えています。  そして、国民の皆様に、国民の暮らしに身近な存在であり、まさに国民一人一人の生命、身体、財産を守り、全ての活動の基盤となる安全、安心を実現する重要な役割を担っていることを御理解いただき、御協力していただけるよう、各施策について積極的に分かりやすく発信、広報していくことが重要であると考えております。  私は、これまでにも増して国民の皆様の胸に落ちる法務行政を実現するため精いっぱい努めてまいりますので、横山委員長を始め、委員の皆様の御理解、御協力をよろしくお願い申し上げます。  まず、国民に身近で頼りがいのある司法を実現するため、次の取組を行いたいと考えています。  司法の中核を成す裁判所の体制の充実強化等を図るため、判事の増員などを内容とする裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を今国会に提出いたしましたので、十分に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。  法曹養成制度については、法曹養成制度改革推進会議決定を踏まえ、文部科学省等と連携しつつ、質、量共に豊かな法曹を養成するための取組を進めてまいりましたが、より多数の有為な人材が法曹を志望することとなるよう、文部科学省が進める法科大学院改革を踏まえた司法試験制度の見直しを行うなどの取組を積極的に進めてまいります。  国民の司法へのアクセスを支援する様々な業務を行ってきた日本司法支援センター、通称法テラスでは、福祉機関等と連携して高齢者や障害者の総合的な問題解決を図る取組や、訪日・在留外国人に我が国の法制度等についての情報を提供する多言語情報提供サービスの充実等も推進しています。今後も、法テラスの取組の周知、広報に努めるとともに、法テラスの業務の円滑な実施と体制の充実を図ってまいります。  法的な物の考え方を身に付けるための法教育は、自由で公正な社会の担い手を育成する上で不可欠なものであり、多様性を包摂する共生社会の実現にも資するものです。二〇二二年の民法の成年年齢引下げをも見据え、関係機関とも連携しながら、対象世代や現場のニーズに応じ、多くの国民が法教育に触れる機会を持てるよう積極的に取り組んでまいります。  次に、差別や虐待のない人権に配慮した社会を実現するため、次の取組を行いたいと考えています。  児童、高齢者及び障害者に対する虐待、学校等におけるいじめ、インターネットを悪用した名誉毀損プライバシーの侵害、障害等を理由とする差別、ヘイトスピーチを含む外国人に対する人権侵害、部落差別などの同和問題、性的指向、性自認を理由とする偏見や差別等の様々な人権問題を解消するため、個別法規も駆使しながら、人権啓発、調査救済活動等に丁寧かつ粘り強く取り組んでまいります。また、心のバリアフリーを推進し、誰もがお互いの人権を大切にし、支え合う共生社会を実現するための人権啓発活動を推進してまいります。  子供の命が失われるなど、痛ましい児童虐待事案が後を絶ちません。昨年七月に取りまとめられた児童虐待防止対策の強化に向けた緊急総合対策も踏まえ、法務省としては、人権擁護機関における相談等を通じた事案の早期発見等の取組を進めてまいりましたが、今後も、子供の命を守ることを最優先に、関係機関と連携しながら、児童虐待防止対策に全力で取り組んでまいります。  現在、児童養護施設等には、保護者がいないことや虐待を受けていることなどにより、多くの子供たちが入所しており、その中には、特別養子縁組を成立させることにより、家庭において養育することが適切な子供たちも少なくないと指摘されております。そこで、特別養子制度の利用を必要とする子に広くその機会を与えるために、養子となる者の年齢の上限の引上げ等の措置を講ずる民法等の一部を改正する法律案を今国会に提出する予定です。  親によって出生の届出がなされておらず、無戸籍となっている方々について、徹底した実態把握に努めるとともに、全国各地の法務局で常時相談を受け付け、戸籍を作っていただくための丁寧な手続の案内をするなどの寄り添い型の取組を行っています。今後も、他の取り得る方策も検討しつつ、無戸籍状態の解消に全力で取り組んでまいります。  次に、世界一安全な国日本をつくるため、次の取組を行いたいと考えています。  国民生活を脅かす組織犯罪、凶悪犯罪等の発生が後を絶ちません。国民の皆様が安全に安心して暮らせる社会を実現するため、関係機関とも連携し、治安確保のための対策を万全に講じてまいります。  また、現下の国際テロ情勢を踏まえ、国内外におけるテロ関連動向の把握に努め、関係機関との連携を緊密にしつつ、情報収集・分析機能の強化に努めてまいります。  現在、アレフ、山田らの集団及びひかりの輪を中心に活動するオウム真理教については、引き続き、団体規制法に基づく観察処分を適正かつ厳格に実施することにより、地域住民の不安感を解消、緩和するとともに、公共の安全の確保に努めてまいります。  平成二十八年に成立した証拠収集方法の適正化及び多様化並びに公判審理の充実化を図るための刑事訴訟法等の一部を改正する法律は、本年六月までに全ての規定が施行されます。その趣旨を踏まえた適正な運用を図るなど、国民の負託に応えるための検察改革の取組を進めてまいります。  再犯防止推進法に基づき平成二十九年十二月に策定された再犯防止推進計画に基づき、関係省庁や地方公共団体との連携を一層推進し、刑事手続のあらゆる段階において、就労、住居の確保、高齢者や障害のある者、薬物依存を有する者への支援など、犯罪や非行をした者の立ち直りに必要な指導、支援を適切に実施するとともに、保護司、更生保護施設、協力雇用主等の民間の方々の活動への支援を充実強化してまいります。  平成二十九年に成立した性犯罪に関する刑法の一部を改正する法律の附則においては、施行後三年を目途として性犯罪に関する総合的な施策の在り方を検討することとされており、その検討に資するよう、附帯決議の趣旨も踏まえつつ、性犯罪の実態把握等を着実に進めてまいります。  また、同法の国会審議における性犯罪被害者の御負担に関する様々な御指摘等を踏まえ、犯罪被害者等基本法の理念にのっとり、犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための各種制度を適切に運用し、きめ細やかな対応に努めてまいります。  次に、我が国で活躍する在留外国人の増加等に的確に対応するため、次の取組を行いたいと考えています。  さきの国会における出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律の成立を受けて、本年四月に設置される出入国在留管理庁においては、現在の入国管理局の業務に加えて、新たな外国人材の受入れや、外国人の受入れ環境の整備に関する企画及び立案並びに総合調整を行うことにより、今後、より一層強力に出入国在留管理行政を推進するとともに、外国人との共生社会の実現に向けた環境整備を着実に進めてまいります。  さきに述べた法改正を受け、昨年末には、新たな外国人材を受け入れるための特定技能の在留資格に係る制度に関し、基本方針及び分野別運用方針が閣議決定されました。外国人材の皆様に我が国で十分に力を発揮していただけるよう、本年四月一日からの円滑な制度の開始に向け、準備を進めてまいります。  外国人技能実習制度に関しては、平成二十九年に施行された外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律を引き続き適正に運用してまいります。また、法務大臣政務官を議長とし、省内に設置している技能実習制度の運用に関するプロジェクトチームにおける調査検討結果を本年三月末までに公表する予定であり、その結果を踏まえ、更なる運用上の改善を図ってまいります。  また、外国人留学生については、日本語教育機関の告示基準の見直しを含め、引き続き、文部科学省等の関係省庁と連携して日本語教育機関の適正化に努めてまいります。  さらに、昨年末に取りまとめられた外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策を踏まえ、法務省としては、総合調整機能を果たしつつ、関係府省庁と十分に連携して、外国人との多文化共生の実現に向け、対応に万全を期してまいります。  社会保険の適正な運用を確保するため、新たな在留資格、特定技能で受け入れる外国人社会保障については、法務省から社会保険に係る関係機関に一定の情報を提供することにより、関係機関において、当該情報を活用した社会保険の加入促進が図れるような取組を開始します。また、社会保険料を一定程度滞納した者に対しては、在留を認めないこととする等の対策を講じてまいります。  難民の認定については、昨年一月から運用を見直し、庇護が必要な申請者には早期に安定した在留許可をする等更なる配慮を行い、濫用、誤用的な申請者には、これまでよりも厳格な対応を行っています。今後も、我が国における難民認定制度の適正化を推進し、真に庇護を必要とする方への迅速な保護を図ってまいります。  次に、我が国の領土、領海、領空の警戒警備等について、次の取組を行いたいと考えています。  昨年の訪日外国人旅行者数は三千万人を超え、過去最高を更新しています。他方で、我が国を取り巻くテロ情勢が非常に厳しい状況にある中、本年はG20サミットやラグビーワールドカップ大会が、来年には東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催され、そうした機会にイベント会場などのいわゆるソフトターゲットを狙うテロ等の未然防止がこれまでになく求められています。観光立国推進に向けた円滑な入国審査と厳格な入国管理を高度な次元で両立させるため、顔認証ゲートなど世界最高水準の技術を活用し、入国審査の更なる高度化の実現に努めてまいります。  いまだ核、ミサイルの脅威が払拭されていない北朝鮮に対しては、今後も人的往来の規制強化措置等を適切に実施していくとともに、核・ミサイル関連の動向、日本人拉致問題を含む北朝鮮の対外動向や国内状況等について、関連情報の収集、分析等を進めてまいります。また、尖閣諸島関係についても、関係機関と連携し、遺漏のない対応をしてまいります。  次に、国民の社会経済活動の重要なインフラ整備のため、民事法制等の強靱化のために次の取組を行いたいと考えています。  いわゆる所有者不明土地問題が生ずる要因の一つとして、まず、相続登記が未了のまま放置されていることが挙げられます。この問題については、法定相続情報証明制度等による相続登記の促進の取組や長期間相続登記が未了の土地の解消に向けた取組を引き続き推進するなど、関係省庁が一体となって着実に対策を進めていく必要があります。また、不動産登記簿の表題部に所有者の氏名、住所が正常に登記されていない土地が存在することも要因として挙げられます。その解消を図るため、登記官による所有者の探索に基づき登記を正常なものに改めることなどを内容とする表題部所有者不明土地の登記及び管理の適正化に関する法律案を今国会に提出いたしました。  さらに、今後、人口減少に伴い、所有者を特定することが困難な土地が増大することも見据えて、登記制度や土地所有権の在り方等の中長期的課題についても検討を行ってきたところですが、その成果を踏まえ、本年二月に開催された法制審議会総会において、民法及び不動産登記法の改正に関する諮問をしたところです。所有者不明土地問題の解決に向け、引き続き関係省庁とも連携して法改正に向けた具体的な検討を行ってまいります。  民事基本法について、国民の意識や社会情勢の変化に対応し、新たな時代のために必要な見直しを進めてまいります。  さきに述べた、表題部所有者不明土地の登記及び管理の適正化に関する法律案のほか、債務者の財産状況の調査に関する規定の整備、不動産競売における暴力団員の買受け防止に関する規定の新設、子の引渡し強制執行及び国際的な子の返還の強制執行に関する規定の整備等を行う民事執行法及び国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律の一部を改正する法律案を今国会に提出いたしました。  また、さきに述べた民法等の一部を改正する法律案のほか、司法書士土地家屋調査士の使命を明らかにする規定を新設すること等を内容とする司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案、及び行政手続における戸籍証明書の添付の省略や本籍地以外でも戸籍証明書の発行を可能とする規定等の整備を行う戸籍法の一部を改正する法律案を今国会に提出する予定です。  また、既に法律として成立し、その施行を控えている成年年齢の引下げ、債権法や相続法分野の民法等の改正についても、円滑な施行に向けた準備を進めるとともに、広く国民に改正内容を理解していただくため、その周知に全力を尽くしてまいります。  会社法制については、本年二月、法制審議会において、株主総会資料の電子提供制度の創設、取締役に対する報酬の付与や費用の補償等に関する規定の整備、監査役会設置会社における社外取締役の設置の義務付け等を内容とする要綱の答申がなされました。できる限り早期にこの要綱に基づく関係法案を国会に提出することができるよう所要の準備を進めてまいります。  東日本大震災、平成二十八年熊本地震、平成三十年七月豪雨及び平成三十年北海道胆振東部地震等の相次ぐ大規模災害からの復旧復興支援については、その被災地の実情に応じて、登記嘱託事件等の適切かつ迅速な対応、倒壊するなどした建物の登記官の職権による滅失登記、登記所備付け地図の整備を積極的に行うとともに、法テラスによる無料法律相談人権擁護機関による様々な人権問題に対する相談・調査救済活動を実施するなど、被災者に寄り添った取組を行ってまいりました。  今後も、被災地の実情をしっかりと把握しながら、震災等各種災害からの復旧復興支援に全力で取り組んでまいります。  次に、司法外交を推進するため、次の取組を行いたいと考えています。  二〇二〇年に開催されるいわゆる京都コングレスの舞台において、法の支配等の普遍的価値を各国に浸透させるべく、リーダーシップを発揮し、司法外交を進めてまいります。そして、参加してくださる方々に我が国の成熟した社会を体感していただくとともに、我が国が重視する再犯防止の取組やこれを支える法遵守の文化などに関するシンポジウムやユースフォーラムなどを開催し、安全、安心な社会の実現についての国民的関心をも高める機会としたいと考えております。今後、関係省庁、関係機関、開催自治体等と十分に連携し、準備を加速してまいります。  これまで長年にわたり、アジアアフリカ諸国等の刑事司法実務家に対する国際研修等を通じ、犯罪の防止や犯罪者の処遇等に関する各国の取組支援、人材育成等を行うとともに、アジアを中心とする開発途上国に対し、基本法令の起草、司法制度整備及び司法関係者の人材育成等に関し、寄り添い型の法制度整備支援を行ってまいりました。長年にわたる我が国の実績を強みとして、今後も、司法外交の柱の一つとして、これらの国際協力を積極的に推進してまいります。  我が国、ひいては国民の利害に重大な影響を及ぼす国内外の法的紛争にこれまで以上に適切かつ迅速に対応するため、国の利害に関係する訴訟に対する指揮権限を適切かつ効果的に行使するとともに、国内外の法的紛争の発生そのものを未然に防止するための予防司法機能の充実を図り、また、国際訴訟等への対応については、外務省等の関係省庁と緊密に連携をするなどして、国としての多様な訟務機能の充実強化に取り組み、より一層国民の権利利益の保護を図ってまいります。  国際仲裁は、国際取引をめぐる紛争解決のグローバルスタンダードとなっており、重要な司法インフラとして、我が国におけるその活性化が急務となっております。法務省としても、関係省庁、関係機関と連携しながら、専門的な人材育成、国内外における広報、意識啓発等の基盤整備を進め、国際仲裁の活性化に取り組んでまいります。  最後に、法務行政に関する環境整備のため、次の取組を行いたいと考えております。  引き続き、法務省公安審査委員会公安調査庁特定事業主行動計画、いわゆるアット・ホウムプランに基づき、男女を問わず活躍できる職場環境の整備とワーク・ライフ・バランスの推進に努めてまいります。  また、障害者雇用については、昨年定められた政府の基本方針に基づき、引き続き必要な取組を着実に進めてまいります。  刑務所等の法務省施設の耐震化及び老朽化対策を進めるとともに、災害時に防災拠点や避難所となる矯正施設の整備や、行政需要の変化、拡大を踏まえた施設の整備を推進してまいります。  横山委員長を始め、委員の皆様方には、日頃から法務行政の運営に格別の御理解と御尽力を賜っております。  今後も、様々な課題に対し、平口副大臣、門山大臣政務官、そして五万三千人の法務省職員とともに全力で取り組んでまいりますので、より一層の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
  5. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) 次に、平成三十一年度法務省及び裁判所関係予算に関する件について順次説明を聴取いたします。平口法務副大臣
  6. 平口洋

    副大臣平口洋君) 平成三十一年度法務省所管等予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。  法務省一般会計予算額の総額は八千百九十九億七千九百万円となっており、前年度当初予算額と比較しますと、五百六十二億二千二百万円の増額となっております。所管別に区分いたしますと、法務省所管分は八千百二十九億一千六百万円、また、国土交通省所管として計上されている法務省関係の国際観光旅客税財源充当事業の予算額は七十億六千三百万円となっております。  さらに、復興庁所管として計上されている法務省関係の東日本大震災復興特別会計予算額は三十一億七千万円となっております。  次に、一般会計予算について、主要事項の経費を御説明申し上げます。  まず、円滑な出入国審査と厳格な出入国管理を高度な次元で両立させる体制や外国人材の円滑な受入れ体制を整備するため、出入国管理関係の経費として六百五十三億三千万円、テロ等関連情報の収集・分析機能を強化するため、公安調査庁関係の経費として百五十億三千九百万円、刑務所出所者等の再犯防止対策を推進するため、施設内における指導社会復帰支援、職業訓練等を実施する矯正関係の経費として二千三百九十一億一千二百万円、保護司制度の基盤整備等の更生保護関係の経費として二百七十九億四千六百万円、再犯防止対策基礎となる刑務所などの施設について、改修や建て替え等を促進するための経費として五百八十五億七千百万円、所有者不明土地問題への対応を含む登記事務等関係の経費として一千三百億七千万円、二〇二〇年国連犯罪防止刑事司法会議、京都コングレスの日本開催に向けた準備経費として四億八千万円、国際仲裁活性化に向けた基盤整備のための経費及び予防司法機能の強化等の訟務関係の経費として二十二億四千五百万円、法制度整備支援を含む法務総合研究所の関係の経費として二十一億六千二百万円、安全、安心な社会を実現するための検察関係の経費として一千百二十六億二千六百万円、共生社会の実現に向けた人権擁護関係の経費として三十四億八千六百万円、総合法律支援を着実に実施するための日本司法支援センター関係の経費として三百十五億一千四百万円をそれぞれ計上しております。  次に、定員の関係でありますが、平成三十一年度においては、出入国及び在留管理体制の整備や、所有者不明土地問題への対応、治安テロ対策等、政府の重要課題に対応するため、法務省全体で一千四百八十五人の増員が認められており、定員合理化等による九百七十一人の減員を差引きいたしますと、五百十四人の純増となっております。  組織関係では、出入国及び在留の管理並びに外国人の受入れ環境の整備に関する総合調整等を一体的、効率的に取り組んでいくための組織として、出入国在留管理庁の新設が盛り込まれています。  以上、平成三十一年度法務省所管等の予算概要を御説明させていただきました。
  7. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) 次に、笠井最高裁判所事務総局経理局長
  8. 笠井之彦

    最高裁判所長官代理者(笠井之彦君) 平成三十一年度裁判所所管歳出予算について御説明申し上げます。  平成三十一年度裁判所所管歳出予算の総額は三千二百五十五億七千四百万円でございまして、これを前年度当初予算額三千二百十二億円と比較いたしますと、差引き四十三億六千四百万円の増加となっております。  平成三十一年度歳出予算のうち、主な事項について御説明申し上げます。  まず、人的機構の充実、すなわち裁判官、書記官及び事務官の増員等でございます。  かねてより裁判所の体制の充実強化が求められている中で、複雑困難化する民事訴訟事件の審理充実、成年後見関係事件を始めとする家庭事件処理の充実強化等のため、裁判官は判事補からの振替二十五人を含め判事四十人、書記官は速記官からの振替二人を含め十五人、事務官は四十四人、合計九十九人の増員をすることとしております。  他方、政府の定員合理化計画への協力として七十人の減員をすることとしておりますので、差引き二人の純増となります。  次に、司法の体制の充実強化に必要な経費でございます。  まず、裁判事務処理態勢の充実を図るため百四十一億三千万円を計上しております。  その内容について申し上げますと、第一に、民事事件関係経費として三十四億三千七百万円を計上しております。この中には、民事調停委員手当、専門委員手当、労働審判員関連経費等が含まれております。  第二に、刑事事件関係経費として四十四億五百万円を計上しております。この中には、裁判員制度関連経費、心神喪失者等医療観察事件関連経費等が含まれております。  第三に、家庭事件関係経費として六十二億八千八百万円を計上しております。この中には、家事調停委員手当等が含まれております。  また、庁舎の耐震化等のための経費として百七十四億八千万円を計上しております。  以上が平成三十一年度裁判所所管歳出予算の概要でございます。  よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
  9. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) 以上で法務大臣の所信並びに平成三十一年度法務省及び裁判所関係予算の説明聴取は終了いたしました。  法務大臣の所信に対する質疑は後日に譲ることといたします。     ─────────────
  10. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) 次に、特定技能在留資格に関して政省令事項を含む法制度の全体像に関する件について、政府から報告を聴取いたします。平口法務副大臣
  11. 平口洋

    副大臣平口洋君) さきの国会において成立した出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律により導入される特定技能在留資格に係る制度に関し、その全体像として、基本方針、分野別運用方針及び政省令案について御報告いたします。また、併せて外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策についても御報告いたします。  まず、改正入管法により定めることとされている基本方針と分野別運用方針が昨年末に閣議決定されました。  基本方針の詳細については、お手元にお配りした資料一の(一)及び(二)、分野別運用方針の詳細については、資料二の(一)から(三)のとおりです。  基本方針は、改正入管法第二条の三の規定に基づき、特定技能在留資格に係る制度の適正な運用を図るため、受入れ分野横断的な方針を明らかにするものです。  基本方針においては、制度の意義に関する事項のほか、人材が不足している地域の状況に配慮するため、大都市圏その他の特定地域に過度に集中して就労することとならないよう、必要な措置を講じるよう努めることや、国内外において悪質な仲介業者への対策を講じることなどについて定めています。  次に、分野別運用方針は、改正入管法第二条の四の規定に基づき、基本方針にのっとり、個々の受入れ分野における制度の適正な運用を図るため、受入れ分野ごとの方針を明らかにするものです。  分野別運用方針においては、今回の受入れ対象となる十四分野における受入れ見込み数や各分野で外国人が従事する業務等について定めています。  なお、関係省庁においては、分野別運用方針の記載に係る細目的事項として、分野別運用要領を定めています。  これらの基本方針や分野別運用方針の内容を踏まえ、具体的な基準等について政省令案を策定しております。  この政省令案については、昨年十二月二十八日から本年一月二十六日までの間、パブリックコメントを実施いたしました。パブリックコメントに付した政省令案については、お手元にお配りした資料三の(一)から(六)のとおりであり、政令が一件、省令が四件あります。  ここでその内容を御説明いたしますと、まず、政令の方は、資料三の(二)のとおり、登録支援機関の登録拒否事由に関する規定の整備等を行うものです。  次に、省令の方については、受入れ機関外国人と結ぶ雇用契約が満たすべき基準、受入れ機関自体が満たすべき基準及び支援計画が満たすべき基準等を定めるものとして資料三の(三)の省令があるほか、分野別運用方針を反映させた形で受入れ分野や技能水準について定めるものとして資料三の(四)の省令があります。これらは、今回新たに定めることとするものです。  次に、資料三の(五)の省令は、一般に上陸基準省令と呼ばれている既存の省令を改正して、特定技能外国人に必要な技能水準及び日本語能力水準その他の外国人本人に関する基準を定めることとするものです。  また、資料三の(六)の省令は、既存の省令である出入国管理及び難民認定法施行規則を改正して、登録支援機関の登録に関する事項や受入れ機関の届出事項、特定技能在留資格での在留期間等を定めることとするものです。  今月中旬に政省令公布を予定しております。  最後に、外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策については、昨年末に外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議において了承されました。その詳細は資料四の(一)及び(二)のとおりです。  外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策は、新たな外国人材を含め外国人の皆さんが安心して生活できるよう、政府として、生活の様々な場面を想定して、全百二十六に及ぶ具体的な施策を盛り込んだものです。  例えば、地方公共団体による多文化共生総合相談ワンストップセンター、これは仮称でございますが、この設置の支援のほか、日本語教育機関の質の向上、留学生の就職等の支援、社会保険への加入促進、悪質ブローカーの排除や留学制度を悪用した偽装滞在事案への厳格な対応などが盛り込まれています。  以上、特定技能在留資格に関し政省令事項を含む法制度の全体像について御報告させていただきました。
  12. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) 以上で報告の聴取は終わりました。  政府側は御退席いただいて結構でございます。     ─────────────
  13. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) 次に、先般本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。元榮太一郎君。
  14. 元榮太一郎

    ○元榮太一郎君 委員派遣について御報告申し上げます。  去る二月十八日及び十九日の二日間、法務及び司法行政等に関する実情調査のため、京都府を訪れました。派遣委員は、横山委員長、福岡理事、有田理事、伊藤理事、徳茂委員、山谷委員、石井委員、仁比委員、糸数委員及び私、元榮の十名でございます。  一日目は、二〇二〇年四月に開催される第十四回国連犯罪防止刑事司法会議、京都コングレスの会場となる国立京都国際会館と、京都コングレス参加者の視察先として検討されている京都刑務所及び京都保護観察所を訪問いたしました。  まず、京都刑務所を訪れ、説明を聴取するとともに、施設を視察し、意見交換を行いました。  同刑務所は、成人男性受刑者のうち、犯罪傾向の進んだ者及び外国人を収容する施設であり、収容定員が千四百七十七名のところ、視察時の被収容者数は千五十三名となっておりました。執行すべき刑期が十年未満の者を収容しており、刑期の平均は三年四か月となっているとのことです。また、同刑務所刑務所作業製品を京都コングレス参加者に配付する記念品とすることが企画されております。  派遣委員からは、受刑者に対する医療体制の現状、刑務所地域社会との連携の重要性、刑務作業内容を出所後の就職に結び付ける必要性、外国人受刑者への対応の現状、改善指導を担当する職員の人数、刑事施設視察委員会からの指摘と対応等について質問がなされました。  次に、国立京都国際会館を訪れ、説明を聴取するとともに、施設を視察し、村田純一京都実行委員会委員長や門川大作京都市長を始めとする、京都コングレスの京都実行委員会関係者との意見交換を行いました。  同会館は、昭和四十一年の開設以来、一万六千件以上に及ぶ国際会議の舞台となった大変歴史のある施設であります。  京都実行委員会関係者からは、京都コングレスの成功に向けたレセプションやユースフォーラム等をオール京都で支援することの必要性、この機会に我が国の法の支配の浸透や世界一安全、安心な社会を国内外にアピールすることの意義等が述べられました。  派遣委員からは、京都コングレスの開催に関して、更なる広報活動の必要性、地元企業等との連携の重要性、ユースフォーラムにおいてより多くの若者が参加するための取組、参加予定国の調整状況、あらゆる形態の犯罪を防止するための国際協力の具体的内容等について質問がなされました。  次に、京都保護観察所を訪れ、説明を聴取するとともに、施設を視察し、保護司更生保護女性会、更生保護協会、更生保護施設協力雇用主、BBSといった更生保護ボランティアの方々との座談会を行いました。  同保護観察所は、保護観察や、刑事施設等に収容されている人の釈放後の生活環境の調整等の活動を行っております。  更生保護ボランティアの方々からは、犯罪をした人の立ち直り支援などの活動とその実情、性的搾取などに苦しむ若い女性への支援活動の状況、出所者の雇用の現状、京都コングレスに向けた更生保護ボランティアの活動等について説明がありました。  派遣委員からは、更生保護ボランティアの担い手を増やすための取組、刑事収容施設における社会の需要に沿った就労訓練の必要性等について質問がなされました。  二日目は、京都国際調停センターを訪れ、説明を聴取するとともに、施設を視察し、意見交換を行いました。  同センターは、平成三十年十一月に設立された日本初の国際調停の専門機関であり、同志社大学内に設置され、公益社団法人日本仲裁人協会が運営しております。  同センターの特徴としては、世界的な観光都市である京都に設立したこと、国際標準の調停実務を実施すること、充実した国際調停人名簿を作成していること、同志社大学施設を利用できること等の説明がありました。  派遣委員からは、同センターを調停のみを取り扱う機関とした理由、国際調停人養成プログラムの作成における国の役割、日々の活動における資金面の課題等について質問がなされました。  以上が調査の概要であります。  最後に、今回の調査に当たり、御協力をいただきました関係各位に対し、この場をお借りして厚く御礼を申し上げ、報告を終わります。
  15. 横山信一

    ○委員長(横山信一君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十一分散会