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2019-06-21 第198回国会 参議院 本会議 28号 公式Web版

  1. 令和元年六月二十一日(金曜日)    午前十時一分開議     ━━━━━━━━━━━━━ ○議事日程 第二十八号   令和元年六月二十一日    午前十時開議  第一 日本国憲法第八条の規定による議決案(   衆議院送付)  第二 学校教育情報化の推進に関する法律案   (衆議院提出)  第三 日本語教育の推進に関する法律案(衆議   院提出)  第四 愛玩動物看護師法案(衆議院提出)     ━━━━━━━━━━━━━ ○本日の会議に付した案件  一、予算委員長金子原二郎君解任決議案(小西   洋之君外四名発議)(委員会審査省略要求)  一、財務大臣・金融担当大臣麻生太郎君問責決   議案(蓮舫君外三名発議)(委員会審査省略   要求)  一、日程第一より第四まで  一、参議院規則の一部を改正する規則案(礒崎   陽輔君外三名発議)(委員会審査省略要求)      ─────・─────
  2. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) これより会議を開きます。  この際、お諮りいたします。  小西洋之君外四名発議に係る予算委員長金子原二郎君解任決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 御異議ないと認めます。  よって、本決議案を議題といたします。  まず、発議者の趣旨説明を求めます。小西洋之君。     ─────────────    〔議案は本号末尾に掲載〕     ─────────────    〔小西洋之君登壇、拍手〕
  4. 小西洋之

    ○小西洋之君 立憲民主党・民友会・希望の会の小西洋之です。  ただいま議題となりました予算委員長金子原二郎君解任決議案について、提案の趣旨を御説明いたします。  四月十二日、野党五会派は、参議院規則三十八条二項に基づく予算委員会開会要求を金子委員長に提出しました。塚田国交副大臣のそんたくロード発言、櫻田五輪担当大臣の東日本大震災の復興以上に自民党の衆議院議員が大事発言が飛び出す中、安倍内閣の政治姿勢について厳しく問いただす必要等があったからです。  しかし、本日までの七十二日間、金子委員長は本院規則違反を犯し、この開会要求に応えることはありませんでした。これは、憲法五十八条が定める国会の自律権を否定する暴挙であり、我々立法府の行政監督機能をなきものにする、議院内閣制そのものを否定する蛮行であります。さらには、参議院選挙前の総理質疑を封じるという、民主主義及び国民主権そのものを否定する空前の暴挙なのであります。  一方で、予算委員会において安倍総理に問いただすべき重要課題はますます膨れ上がっているのであります。  本年一月、毎月勤労統計の不正が発覚し、予算委員会審議を通じて、厚労省の調査委員会が隠蔽を隠蔽するための調査を行っていたなどの更なる不正が次々と判明し、公的統計に対する国民の信頼はまさに地に落ちたのであります。  ところが、政府は、共通事業所の実質賃金伸び率データをいまだに示していません。算出は困難と開き直った三月の中間取りまとめから全く進展がない状況なのであります。アベノミクスの成果及び十月の消費増税の判断に関わる最重要データを隠蔽し、臭い物に蓋をしようとする政府を許してよいわけはありません。  また、六月三日に公表された金融審議会市場ワーキング・グループの報告書では、定年後九十五歳までに夫婦で約二千万円もの蓄えが必要となるとの試算が示されました。  百年安心。平成十六年の年金制度改革の折、公的年金についてこのように豪語したにもかかわらず、制度の信頼性そのものに国民の大きな不安が広がっています。ところが、麻生大臣は、この報告書を正式な報告書として受け取らないと表明しました。金融審議会は、専門性と適正性に基づく金融行政を確保するために金融庁設置法により国会が政府に設置した、いわゆる国家行政組織法上の八条委員会に該当する重要な審議会であります。その審議会に対し麻生大臣が設置法七条の規定に基づき諮問した報告書を、臭い物には蓋をすると受取を拒否することは、端的に法律違反そのものであり、我が国の行政機構そのものを崩壊させる暴挙なのであります。  なお、ワーキング・グループの座長は、実は親会の金融審議会の会長と同一人物の神田秀樹教授であり、そして、ワーキング・グループの構成員の全員は、安倍総理自身が、親会たる金融審議会の委員あるいは専門委員として任命した有識者です。つまり、金融審議会そのものともいうべき組織による報告書を政策遂行上の参考文書としない、すなわちその内容を関知すらしないという安倍政権の姿勢は、自らの政府の審議会の存在資格そのものを否定する支離滅裂な事態なのであります。  要するに、安倍総理と麻生大臣の主張に従えば、金融審議会は機能不全、体制崩壊の状況にあり、即刻、会長以下の委員は解任されるべきなのであります。しかし、そのような暴挙が許されるわけはありません。即刻解任されるべきは麻生大臣であり、即刻辞職すべきは安倍総理であるのであります。  さて、これで事態が収拾すると思ったら大間違いであります。麻生大臣は、受取拒否の理由を国民の不安を抑えるためとしていますが、国民の不安を払拭するのに必要なのは、報告書の受取拒否ではなく、予算委員会の場で年金制度の実態やその持続可能性などについて、ごまかすことなく誠実に答弁をすることであります。  さらに、年金財政検証は一体いつになったら公表されるのでしょうか。前回は六月初旬の公表が、今年は下旬になっても一向に出てきません。しかし、厚労省の担当課長の説明ぶりからは、既に準備は終わっているが官邸の指示で止められているという事実があぶり出されているのであります。選挙前に、都合の悪い事実を覆い隠し、あるものをないことにする行為、断じて認められません。安倍総理は、今国会中に財政検証を公表し、予算委員会の場で堂々と評価を受けるべきなのであります。  イージス・アショアについては、防衛省の調査報告書がグーグルアースで作成されていたという、言葉にもならないような許し難い手抜き調査があったのであります。しかも、その申し開きの住民説明会では職員が居眠りを行い、さらには、津波の影響予測についても説明と異なる調査ミスが明らかになっています。  岩屋防衛大臣は、引き続き、秋田、山口の候補地が最適地であるなどと言い張っていますが、結論ありきの調査だったのではないかという地元住民や地元自治体の声に応えるためにも、予算委員会の開催は必須であります。  さらに、国家戦略特区をめぐり、第二の加計学園疑惑ともいうべき問題が生じています。ワーキンググループの座長代理と協力関係にあるコンサルタント会社が、学校法人から二百万円ものコンサルタント料を受け取り、直接指導や会食をしていた事実が発覚しました。さらに、会社が関与した規制改革案のヒアリングの開催が首相官邸のホームページで伏せられていることが明らかになりました。当初、開催を確認できないとしていた内閣府は、野党合同ヒアリングで、一転、開催を認めました。さらに、六月十九日には、水産庁から記録文書が発見されたと報道等されています。総理の御意向に染まった安倍内閣の隠蔽と利益誘導の象徴というべき国家戦略特区の実態解明の集中審議は必須なのであります。  外政問題に議論を転じます。  安倍総理は、六月十三日、イランを訪問し、最高指導者などと会談しました。二〇一五年の安保法制の立法事実として、石油目的でイランに対し国際法違反の先制攻撃である限定的な集団的自衛権を発動することを明言した安倍総理のような人物を、礼節を持って温かく迎え入れてくれたイラン政府とイラン国民に私たちは心から感謝をしなければなりません。  しかし、トランプ大統領からのメッセージへの回答を拒否されるという、いわゆる餓鬼の使い以下のこの会談の成果は一体何だったんでしょうか。一方で、総理の訪問中にホルムズ海峡においてパナマ船籍タンカーへの攻撃が発生しました。今回の訪問成果や中東情勢の分析、評価について、予算委員会を開催し、安倍総理に問いただす必要があります。  日米の貿易交渉も重要です。  五月下旬にトランプ大統領が来日し、安倍総理はかいがいしいまでのおもてなしを繰り広げました。しかし、首脳会談においては、農業分野でアメリカに譲歩する代わりに貿易交渉の合意を参院選後に延期する密約が交わされたのではないかと指摘されています。農産品のTPP協定を超える譲歩は、国内農家に大打撃を与えるものであり、断じて認められません。首脳会談で何が話され何が合意されたのか、参議院選挙前に安倍総理は予算委員会の場で説明する必要があります。  さらに、安倍総理は、アメリカの首脳として初めて自衛隊を視察したトランプ大統領と、空母化される護衛艦「かが」の甲板上で天地がひっくり返るような恐るべきスピーチをしています。すなわち、安倍総理は、本艦を改修しF35戦闘機を搭載することでインド太平洋地域の平和と安定に一層寄与していくとの旨を述べ、それに対しトランプ大統領は、「かが」をグレートシップと称賛した上で、F35を搭載することにより「かが」ははるかかなたの地域までアメリカを守るであろう、安倍総理はアメリカの安全保障を促進する偉大な人物だ、全てのアメリカ人に代わって、アメリカ国民を守ってくれる自衛隊員に深く感謝するとの旨を述べているのであります。これは、まさに日米首脳が、自衛隊が憲法違反の海外派兵と他国防衛を行うことを宣言している大事件なのであります。  防衛大綱と中期防には、「かが」の空母化は我が国の防空体制の強化のためとのみ記載されています。まさに、自衛隊員の命を守り、我が国の平和主義を守るためにも、一刻も早く予算委員会で安倍総理を追及する必要があるのであります。  拉致問題のためにも、予算委員会開催は必須です。  安倍総理は、五月六日に突如、北朝鮮の金委員長と条件を付けることなく会談すると表明しました。しかし、その意味は、首脳会談開催に向けた強い決意を表明しただけのものと答弁しています。単なる決意表明にすぎないのであれば、それはいわゆる青年の主張と何が違うのでしょうか。拉致被害者とその家族の思いを弄ぶ、選挙目当ての発言ではないのか、安倍総理に対してしっかりと確認する必要があります。  また、韓国軍の自衛隊機へのレーザー照射事件をめぐり、自民党の中にも批判が多い先日の岩屋防衛大臣と韓国国防相との会談が真に国益を確保したものであるのか、与党議員の先生方にも予算委員会で厳しく追及していただかなければなりません。  さらには、今月末のG20において議長国として目指すべき成果、アベノミクスの下で広がる格差と安倍長期政権が生み出した百年不安社会への対処、アベノミクスにより経営危機に陥った地域の金融、膨大な赤字が累積した官民ファンド、これらの重要課題についても、安倍総理自身の認識を問わなければいけません。  以上、予算委員会を開催し、議論すべき内外の諸課題を申し上げました。  まさに、国民が人生や社会の不安を解決するために予算委員会で議論してほしいと切望する重大課題が山積しているのであります。このような中、予算委員会を開会しないことは、議会制民主主義の自殺行為であり、国民への裏切り行為そのものであります。  参議院規則三十八条二項には、「委員の三分の一以上から要求があつたときは、委員長は、委員会を開かなければならない。」と明記されています。この条文は昭和二十二年六月の規則制定時から存在する条文であり、その趣旨は、逐条解説書において、委員長は、中立公正にその職務を行うのが当然の責務であるが、委員長が委員会を開く意思がない場合、委員の三分の一以上から要求があれば、委員長は必ず、繰り返します、委員長は必ず委員会を開かなければならないと明記されています。そして、殊に、委員長が故意に、わざと委員会を開かない場合をおもんぱかって、この規定が置かれたと明記されているのであります。  つまりは、規則三十八条は、委員長が党利党略にからめ捕られ、あるいは官邸の言いなりに陥るような今日の異常事態を含め、何があっても絶対に国権の最高機関立法府が、国民のために委員会を開会するための規定なのであります。  だからこそ、憲政史上最も愚劣にして低劣極まりない首相というべき安倍総理が悪夢のようなと批判する民主党時代の予算委員長、前田武志委員長、柳田稔委員長、石井一委員長のお三方は全員、開会要求を受け数日以内に、すなわち直ちに委員会を開会したのであります。  思うに、民主制における国民の最大の悪夢は、唯一の国民代表機関である国会の委員会が開会されないことであります。国民の幸せや命が懸かった国政の最重要課題が、本院の第一委員会である予算委員会で安倍総理に対して質疑すらされずに、欺きとごまかしと隠蔽のまま国民生活と経済が破綻に向かう。まさに、予算委員会を開会しない安倍政治こそ、日本国民にとって、日本の民主主義にとって悪夢そのものなのであります。  しかし、この悪夢を封じるための、この上なく大切な、かけがえのない議院規則を、金子委員長は破ってしまったのであります。  今日に至る経緯を申し上げます。  要求書の提出から四日後の四月十六日に、金子委員長から野党提出会派に対し、筆頭間で協議してほしいと回答がありました。ところが、何とそこに居合わせた与党理事からは、仮に開会しても我々が出席しなければ定足数が足らず委員会は開会できませんよねといった暴言がなされたのであります。  そして、理事懇談会では、協議が始まったのは、開催要求から一か月以上もたった五月二十三日です。この日を含め、これまでに理事懇が六回開かれました。この一連の協議の中で、六月七日に与党からは、総理の日程確保の都合上、十九日か二十六日の集中審議の可能性が提示されました。しかし、十九日は党首討論の予定日、二十六日は会期終了予定日であります。このようなふざけた提案を我々立法府は到底認めようがないのであります。  こうした参議院選挙前には何が何でも絶対に予算委員会には出席したくないという総理の御意向を受けた与党の提案に対し、我々は他の日程の検討を金子委員長に要請しましたが、結局、委員長は応えてくださらなかったのであります。  そして、十二日には、与党より、集中審議はできない、一般審議について検討するとの発言があり、それが十四日には、一般審議もできないとの回答に至ったのであります。  我々は、この会期末を見据えての国会と国民を弄ぶかのような与党の姿勢に抗議し、何度も金子委員長に開会を求めました。しかし、金子委員長は、混乱が目に見えている中で委員会を開くわけにはいかない、すなわち、その心は、開会しても与党議員が出席するつもりがないのだから委員会を開くわけにはいかないとの旨を述べ、開会を決断しなかったのであります。  ここで、さきに申し上げた議院規則三十八条の趣旨に鑑みるならば、金子委員長の法的責務は、まさに職権を行使して断固として委員会を開催することのみにあるのであります。  議院規則とは、憲法五十八条に定める国会の自律権そのものとして憲法上に明記されているものであり、規則違反はこの自律権そのものを踏みにじる暴挙なのであります。一見明白な議院規則の規範性を破棄することは立法府自らがその自律権を放棄することであり、それは、行政権や司法権が国会を軽視し無視することにつながりかねない、まさに三権分立の存立そのものを脅かす問題なのであります。  そして、まさに今から六年前、安倍政権によって我が参議院の……
  5. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 小西君、時間が超過しております。簡単に願います。
  6. 小西洋之

    ○小西洋之君(続) 我が予算委員会の自律権がじゅうりんされた事件が起きているのであります。すなわち、さきに申し上げました民主党の石井一委員長が、今回と同じく参議院選を控えた二〇一三年の六月二十四日、規則三十八条に基づき予算委員会を……
  7. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 小西君、簡単に願います。
  8. 小西洋之

    ○小西洋之君(続) 開会した際、何と安倍総理はそれに出席を拒否し、予算委員会潰しの暴挙に及んだのであります。憲法六十三条には、総理大臣は、「出席を求められたときは、出席しなければならない。」と小学生でも分かる日本語で明記されています。  すなわち、議院規則三十八条の発動をなきものにする……
  9. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 小西君、時間が超過しております。簡単に願います。
  10. 小西洋之

    ○小西洋之君(続) 安倍総理による憲法六十三条違反等の暴挙があった以上は、この度において、金子委員長は、まさに我が予算委員会と我が参議院の存立に懸けて、立法府の権限と自律を守り抜くために、本院第一委員会の委員長の矜持を持って、総理の御意向に従うだけの与党議員を制し……
  11. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 小西君、簡単に願います。
  12. 小西洋之

    ○小西洋之君(続) 安倍総理に対して、断固職権を発動し、委員会を開催する必要があったのであります。  さらに、もう一つ、金子委員長においては、安倍総理を本院の予算委員会に出席させるため、何が何でも委員会を開会しなければならない責務があったのであります。  それは、森友学園に関する決裁文書の改ざんであります。改ざんされた決裁文書は、一昨年の三月に……
  13. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 小西君、簡単に願います。
  14. 小西洋之

    ○小西洋之君(続) 憲法六十二条と国会法百四条及び百五条に基づく国政調査権の発動として、金子委員長の名で政府に提出要求がなされ、予算委員会採決によって会計検査院に検査要請がなされたものであります。  すなわち、我が予算委員会は、我が参議院は、安倍内閣によって……
  15. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 小西君、時間が来ております。簡単に願います。
  16. 小西洋之

    ○小西洋之君(続) 憲法が国権最高機関立法府に保障した国政調査権を侵害する違憲、違法の暴挙を被っているのであります。そして、さらには、安倍総理の憲法五十三条臨時国会召集義務違反によってこの改ざんの暴挙が覆い隠されたまま、国民は二〇一七年の改ざん総選挙を強いられているのであります。  金子委員長は、民主制の敵である安倍総理、安倍内閣に対し、立法府の権限と威信を守り抜き、国民を主権者たらしめるためにも、決然として予算委員会を開会する責務を負っていたのであります。  以上、提出された委員会開会要求に対し、開会を決断しない金子委員長の態度は、明らかに参議院規則に反するものであります。規則違反の委員長は解任に値します。
  17. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) このままですと発言を禁止せざるを得ません。簡単に願います。
  18. 小西洋之

    ○小西洋之君(続) さらには、こうした規則違反は、憲法五十八条の院内の秩序を乱す行為である懲罰事犯に該当すると言わなければなりません。  この規則違反は、参議院選挙の前に何が何でも予算委員会は絶対に開催したくないし、そこに出席などしたくないという与党と安倍総理の意向を尊重し、今だけ、自分だけ、選挙だけ、国民生活も民主主義も後は野となれ山となれという安倍ファーストによる私利私欲政治に加担するものであります。さらには、安倍総理が一ミリも答弁できなかった法の支配の対義語、人の支配、安倍の支配の暴挙に加担するものであります。  以上が、予算委員長金子原二郎君解任決議案を提出する理由であります。  金子委員長は、この間、かつて決算委員長として、また予算委員長として、委員長席の壇上から、安倍総理の答弁ぶりなどに対し、このような答弁は委員会の在り方として許されるものではない、そうしたまなざしを私たち質疑者に向けてくださいました。
  19. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 小西君、時間が大幅に延長しております。このままでは発言を禁止せざるを得ません。簡単に願います。
  20. 小西洋之

    ○小西洋之君(続) また、本委員会の長崎視察においては、金子委員長の知事時代の輝かしい御功績に対し、本当に感激したものでございます。  しかし、国民と民主主義を守るために、議場の皆様に、本趣旨説明、本決議の賛成に心からお願いを申し上げまして、説明を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手)     ─────────────
  21. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 本決議案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。高橋克法君。    〔高橋克法君登壇、拍手〕
  22. 高橋克法

    ○高橋克法君 自由民主党の高橋克法です。  私は、自民・公明を代表いたしまして、ただいま議題となりました金子原二郎予算委員長解任決議案に対し、断固反対の立場から討論をいたします。  野党諸君は、今回、参議院規則第三十八条第二項の規定を引用した上で解任決議案を提出されているようですが、金子予算委員長は、これまで徹頭徹尾、議会制民主主義の本旨にのっとり、公正な委員会の運営に努めてきたことは周知の事実です。野党の開会要求をしっかりと受け止め、与野党の理事の間に立って、公平中立な立場で双方の意見に耳を傾けておられました。それぞれに言い分がある以上、開会要求が出たことを受けて、委員会を開催する道を真剣に探り続け、政府・与党側にも努力を求め続けてこられたのに、これがなぜ解任決議案の提出につながるのか、全く理解ができません。  個別の案件は、それぞれの所管の委員会で、まずは現場でしっかりと意見を交わし、開会するか否かを決め、その上で議論されるべきです。予算委員会は予算を審議してしまえばそれで終わりというものではありませんが、逆に、何でもかんでも予算委員会でなければ審議ができないということでもありません。それでは、個別の案件を所管する委員会の存在を軽視し、委員会に所属する委員の専門性をないがしろにしていることになってしまいます。  金融庁金融審議会の市場ワーキング・グループの報告書については財政金融委員会、防衛省のイージス・アショアの配備候補地をめぐる調査については外交防衛委員会において、各委員会の与野党の合意の下、委員会が開会され、議論が行われて、所管大臣から、反省し、適切に対処する旨答弁を受けております。金融庁の報告書については、厚生労働委員会でも総理入りで質疑がなされています。諸先輩たちが決算の院として実績を積み上げてきた参議院らしく、総理始め全大臣出席での決算委員会で締めくくり総括質疑が開催され、そこでも金融庁の報告書などについて総理や関係大臣に質疑が行われています。さらに、十九日水曜日には党首討論を行い、各党党首と白熱した議論が交わされました。  このような審議の機会がありながら、何が何でも予算委員会でなければならないという各党の姿勢は、予算委員会至上主義あるいは予算委員会偏重という印象を拭えず、かえって国会、とりわけ参議院に常設された各委員会を軽んずるものと言わざるを得ませんし、まして予算委員長の解任決議案の理由など全く見出すことはできません。  金子委員長は、地元長崎で県議会議員を三期務められ、その後、衆議院議員として五期にわたり御活躍されました。長崎県知事としての活躍も三期十二年にわたり、故郷のために御尽力されました。そして、知事としての実績を重ねた上で、大都市への一極集中がやまない中、ふるさとの視点で国を変えるとの強い思いで参議院議員選挙に出馬され、当選されました。参議院議員になられてからは、決算重視の院である参議院において決算委員長を務められるなど、その御功績に疑いの余地はありません。  現在は予算委員長として、与野党を問わず公正中立に意見に耳を傾け、参議院らしい堂々とした審議となるよう謙虚に丁寧に努力を重ねてこられました。その高い委員会運営能力とすばらしい人格を疑う者はおりません。常に、良識の府参議院においてどのような審議が行われれば国民の期待に応えることとなるのかと自問自答され、公平無私な委員会運営に努められていることは、予算委員会理事、委員のみならず、議場に参集されている諸君、皆が周知のことであります。  以上申し上げましたとおり、金子予算委員長のその人柄や実績は多くの方から尊敬されこそすれ、予算委員長としての運営も何一つ批判されるゆえんはありません。今回の解任決議案提出という暴挙には正当性のかけらもなく、到底受け入れられるものではありません。重ねて、圧倒的多数をもって否決されるべきものであることを申し上げて、私の反対討論といたします。(拍手)
  23. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 杉尾秀哉君。    〔杉尾秀哉君登壇、拍手〕
  24. 杉尾秀哉

    ○杉尾秀哉君 立憲民主党・民友会・希望の会の杉尾秀哉です。  私は、会派を代表しまして、ただいま議題となりました予算委員長金子原二郎君解任決議案に対し、断固賛成の立場から討論を行います。  金子委員長、衆議院五期、参議院二期、長崎県知事三期と、超ベテラン政治家であるあなたの識見とバランス感覚、そしてリーダーシップに私たちは期待をしていました。しかしながら、今回の予算委員会開会要求に対する対応は誠に残念極まりなく、あなたは行政府をチェックする重要な舞台である予算委員会の長としては余りに不適格と断ぜざるを得ません。  参議院規則第三十八条第二項は、「委員の三分の一以上から要求があつたときは、委員長は、委員会を開かなければならない。」と定めています。ところが、我々が再三再四開催を要求しても、金子委員長は、与党の理解が得られないなどと逃げ回るばかりで、何ら指導力を発揮することはありませんでした。  ところが、金子委員長、あなたは去年の通常国会の締めくくり質疑で何とおっしゃったか覚えていますか。予算委員会は総予算の審議が終了したら終わりということは決してない、決裁文書書換え問題も主体的、継続的に調査し真相究明するという異例の宣言をされたのです。ところが、今回の対応はあのときとは全く逆。この予算委員長としての矜持は一体どこに行ってしまったんでしょうか。  こうした金子委員長の責任放棄により、結局、予算委員会は三月二十七日以来三か月近くも開かれないまま。そして、我々の委員会開会要求も四月十二日から既に二か月余りもたなざらしにされており、これは、過去の例を見てもまさに前代未聞の事態と言わざるを得ません。ちなみに、今国会での予算委員会の開催日数は十六日で、通常国会としては最近十年間では最少にとどまっております。  もちろん、こうした背景には、委員会が開かれても我々は出席しないと言い放ち、正々堂々と審議拒否をする与党の数のおごりがあることは言うまでもありません。これぞまさに究極のサボりであり、国会制度の想定を超えた蛮行と言わざるを得ず、与党議員の皆さんには、我々野党議員をずる休みなどと非難する資格はどこにもありません。  今や、国会は、各党が論戦を尽くし、政策や理念を訴える良識の府とは程遠いものとなってしまいました。三権分立がまさに危機に瀕しています。ひとえにその責任は、国民に対する説明責任を果たそうとしない独善的かつ独裁的な安倍政権と与党にあり、そのそんたくばかりに走って立法府の権威を自らおとしめた金子予算委員長に、我々は満腔の怒りをもって抗議する次第であります。  では、なぜ、政府・与党がかくもかたくなに予算委員会の審議を、開催を拒否し続けるのか。それは、参議院選挙を控え、予算委員会での論戦で失点を避けたい安倍総理の思惑以外の何物でもない。  内政、外交共に行き詰まり、八方塞がりどころか、十二方塞がりに陥って手詰まり状態の中、十分な時間を取って質問されれば、安倍総理お得意の切れる、はぐらかす、居直る姿がありのままにさらけ出され、支持率が下がり、選挙に悪影響が出るおそれがあるからにほかなりません。  そもそも、一介の野党議員である私に、安倍総理は、あろうことか、委員会室で自分の席から何度も何度も指を指してやじるくらいですから、推して知るべし。そうした総理の姿を隠したいという与党の皆さんの気持ちも分からないではありません。  では、予算委員会の空白の三か月間に何があったのか。余りにも長過ぎてお忘れになった方も多いと思いますので、簡単に御説明しましょう。  四月十二日に私たちが予算委員会の開会要求を出したのは、安倍政権のメンバーが次々と不適切な言動を繰り返し、相次いで事実上更迭されたときでした。  総理と副総理の地元を結ぶ道路の建設に関する塚田一郎前国交副大臣のいわゆるそんたく発言と、櫻田義孝前オリパラ担当大臣の、東北の復興以上に大事なのは同僚議員というあり得ない暴言。そういえば、その後、白須賀文科政務官の在京当番サボり問題というのもありました。  また、沖縄辺野古の新基地建設問題では、二月の県民投票に続いて沖縄三区の補選でも、再び辺野古移設反対の揺るぎない沖縄県民の民意が示されました。さらには、建設予定地にマヨネーズ状の超軟弱地盤が広がっていることから、工事の行き詰まりはもはや誰の目にも明らかです。  一方、外に目を転じれば、外交の安倍はどこへやら。やることなすこと、ことごとくつまずき、負の連鎖が止まりません。  まず、総理が、私とプーチンの手で必ずや終止符を打つと大見えを切った北方領土返還交渉は、四島返還から二島、あるいはプラスアルファ、若しくはそれ以下と、バナナのたたき売りのごとく方針転換をしても、結局プーチン大統領の対応はけんもほろろ。  では、ロシアが駄目なら今度は北朝鮮でと、最大限の圧力を掛ける方針から前提条件なしでの対話に百八十度かじを切ったものの、こちらも依然として会談のめどは立たず。  おまけに、御丁寧にも、一九年版の外交青書からは、それまでの青書には書かれていた北方四島の帰属やロシアによる不法占拠、さらには、北朝鮮の核、ミサイルについて、重大かつ差し迫った脅威という文言が消えました。これについて、総理の口からきちんとした説明は一度もされておりません。  そこで、今度はアメリカ・トランプ大統領来日で得点を稼ごうと、ゴルフに大相撲、居酒屋と最大限のおもてなしをするも、貿易交渉での密約らしきものを暴露されて必死の抗弁。全ては選挙後に持ち越しとのことですが、それがどれほど高く付くのか、これまた総理の説明はありません。  さらに、そのトランプ大統領からイランとの調停を依頼され、ハメネイ師との会談は実現したものの、トランプ大統領との対話を拒絶された上に、まさにイラン訪問のタイミングで日本のタンカーが襲撃され、かえって中東の緊張を高める結果となってしまいました。  外交の安倍のはずが、欧米メディアからはトランプ大統領のメッセンジャーボーイや初心者扱いされ、イラン訪問は選挙対策で、近年で最も失敗した調停外交などと酷評される始末です。  こうした外交以外にも、予算委員会で総理にただしたいテーマは山ほどあります。  例えば、米中貿易戦争に端を発した景気減速と十月の消費増税実施に関わる問題。軽減税率の導入はなお相当な混乱が予想されますし、そもそも、過去二度の増税延期のときよりは今の方がはるかに懸念大です。  そして、とにかく配備ありきで突っ走ったとしか思えないイージス・アショアの配備計画に関する調査データの誤り。この問題をめぐっては、イージス・アショアの導入に関連して、本年度予算に千七百五十七億円という巨額の経費が計上されておりますが、配備予定地の秋田では、強い電磁波による健康への影響など数々の懸念がある上、今回新たに発覚した調査データの問題もあって、政府への不信感は募る一方です。  また、F35A墜落原因をパイロットの問題とし、拙速に飛行再開を決定する一方で、欠陥機との指摘もあるF35の爆買い計画は相変わらず変えないまま。  さらには、安倍政権の看板政策である国家戦略特区をめぐっても、加計学園のときと同様に、関係者の身内を優遇したのではないかとの疑惑や、ヒアリングそのものが隠蔽されていたことも分かりました。  そして、最大の問題は、何といっても、おとといの党首討論でも中心テーマとなった二千万円老後資金と年金不安の問題でしょう。  金融庁の報告書を一旦は評価しながら、批判が高まるや、一転、受取を拒否するという麻生大臣の対応。制度の安心を老後の安心のごとくに宣伝しながら、年金だけでは老後資金が足りないという現実から目をそらそうとし、相も変わらず百年安心を連呼する安倍総理の姿勢。さらには、選挙が控えているからと、報告書の撤回を迫る自民党二階幹事長らの国民より身内が大事という態度。こうした政府・与党幹部の不誠実で不正直な対応が国民の不信を買い、不安のもととなっているのです。  これらを全て金融庁や報告書の表現の問題に矮小化するのではなく、報告書に書かれている内容を一つの試算、貴重な提言として真正面から受け止めること、そして、不都合な真実であってもそれをさらけ出し、国会で党利党略を排してとことん真摯に年金制度の在り方を議論すること、それこそが国民が求めている予算委員会の姿ではないでしょうか。  そうした政治のあるべき姿からは懸け離れているのが今の国会です。それは、ひとえに、森友、加計問題から今回の老後資金問題まで一貫している安倍政権の姿勢。都合が悪いことは隠し、改ざんし、なかったことにし、説明しない。さらには、部下の官僚に責任を押し付け、ひたすらやっている感でごまかし続ける。これこそが安倍政権の不都合な真実であり、予算委員会不開催の真の理由にほかなりません。  今からでも遅くありません。予算委員会、やろうじゃないですか。財政検証を出して、年金問題、徹底的に議論しようじゃないですか。  総理に時間がないとは言わせません。安倍総理には、吉本新喜劇の舞台に上がったり、また、芸人さんと公邸で昼食を共にし、解散風を弄ぶような言動をしてテレビに取り上げてもらう時間はあるわけですから。  令和の改元と新天皇の御即位による祝賀ムードで全てをリセットさせようとしても、そうは問屋が卸しません。  最後に、繰り返しになりますが、参議院が言論の府としての権威を回復すること、そして真に国民に資する国会としての職責を果たすためにも、かくも長きにわたり開会要求を無視し続けてきた金子委員長の地位を一刻も早く解くことこそが国民にとって最善であることを申し上げて、私の賛成討論を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手)
  25. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 森ゆうこ君。    〔森ゆうこ君登壇、拍手〕
  26. 森ゆうこ

    ○森ゆうこ君 国民民主党・新緑風会の森ゆうこでございます。  私は、会派を代表して、ただいま提案のありました予算委員長金子原二郎君の解任決議案について、賛成の立場から討論いたします。  初めに、六月十八日に発生した山形県沖を震源とする地震で被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げます。政府に対して、復旧に全力を尽くすよう要請いたします。  地元新潟県村上市府屋地区で最大震度六強を記録した今回の地震では、微弱だったものの津波の到達が非常に早く、自治体からの避難指示や避難所の開設が間に合わないなど、課題を残しました。  新潟県には、世界最大級の柏崎刈羽原発があります。地震直後に東京電力が異常ありと誤った情報を送信して柏崎市長が激怒するなど、危機管理に重大な懸念を残しました。地震と津波による福島原発事故を経験した我が国において、ふるさとの人々を守りたいと願う原発立地県選出の議員として、私は、原子力エネルギーに頼らない新しいエネルギー社会の実現に、本気の原発ゼロへ、力を尽くしたいと決意を新たにしております。  参議院規則第三十八条第二項、「委員の三分の一以上から要求があつたときは、委員長は、委員会を開かなければならない。」、委員長は必ず委員会を開かなければならないのです。金子委員長、あなたはなぜ予算委員会を開かないんですか。参議院規則を何だと思っているんですか。  塚田一郎元国土交通副大臣はそんたく発言、櫻田義孝オリンピック・パラリンピック大臣は東日本大震災からの復興以上に衆議院議員が大事と発言。相次ぐ閣僚の更迭を受け、四月十二日、我々が参議院規則に基づき正式な予算委員会開会要求を提出してから本日で七十日、参議院予算委員会においてこのような露骨な先送りが行われたことは、平成以降、例がありません。  自民党の与党理事は、委員会には定足数がある、過半数を持つ与党が了解できない以上、委員会は開けないと述べ、金子委員長も、与党が応じなければ委員会は成立しないとして、委員会の定足数が満たされない見通しを盾に、事実上、開会を拒否しました。  与党が全ての委員会で過半数を持っている議会構成で、与党が出席しないから委員会を開かないという判断が許されるのであれば、「委員の三分の一以上から要求があつたときは、委員長は、委員会を開かなければならない。」という参議院規則は無意味になります。委員会を代表する委員長自らが参議院の自治を定めた参議院規則を否定するなどということは、あってはならないことであります。  議院の自律の否定にほかならないこの委員長の発言に対して、その場で直ちに私が抗議を行いましたが、委員長は覚えておいででしょうか。私は、委員長も不適切であることを理解したからこそ、その場で抗議を受け入れ、発言を撤回されたのだと理解しておりましたが、これは形だけの対応だったんでしょうか。  予算委員会の所管は予算と定められています。改めて言うまでもなく、予算は全ての国の支出に関わり、予算の執行主体である内閣の問題も当然その所管に含まれます。  三月末の予算成立後、予算の執行に深く関わる閣僚の辞任や、発生から実に十か月たってもいまだ終息がおぼつかない豚コレラ。軟弱地盤問題がとうとう隠し切れなくなり、一体幾ら掛かるのか、いつになったらできるのか、本当にできるのか、全く明確な説明もないまま、沖縄県民の強い反対の意思を完全に無視してますます強行される辺野古新基地建設問題。実質賃金の大幅マイナス。米国トランプ大統領の来日中の発言が大きな波紋を呼んだ日米貿易交渉。米国会計検査院がF35は深刻な欠陥を抱えたままだと指摘しているにもかかわらず百五機を爆買いする最新鋭ステルス戦闘機F35Aの墜落、そして原因究明がされないままの運航再開。我が国の独立と平和を守る自衛隊の命を何だと思っているんですか。現場からも怒りの声が上がっているというではないですか。  イージス・アショアの候補地選定に当たっては、何とグーグルアースを理解しないまま使用し、地図の縮尺や山の標高を間違えるという、有事のときにそれで役に立つんかいと多くの国民が突っ込みを入れたくなるような信じられない問題が発生し、さらには、その釈明の場で職員が居眠りをするという大失態。そして、六年と言われている世界的な好景気の周期も終わり、米中貿易摩擦やイランと米国の対立などの不安定要素も加わって、景気指標も悪化に転じています。  一体どれだけ多くの深刻な問題を抱えているんですか、安倍政権は。国民の間に広がる不安と不信と不満は大きくなるばかりです。  百年安心の年金改革をうたっていたはずなのに、老後資金に二千万円が必要だとした金融審議会ワーキング・グループの報告書と、自ら諮問しながらその報告書の受取を拒否するという前代未聞の対応には、開いた口が塞がりません。  年金問題は国民生活に密着した課題であり、老後生活の在り方、年金制度の在り方などについて、与野党を超えて議論を交わす必要がある大問題です。そもそも、十人のうち四人が非正規労働者で、その七五%が年収二百万円以下では、生活するだけで精いっぱいで、とても貯蓄などできるはずもありません。実際、日銀の調査では、貯蓄ゼロが二十代で六一%、三十代で四〇%、四十代で四五%、五十代で四三%。  十月には消費税一〇%への大増税が待っています。安倍政権は国民の生活と我が国の経済を壊す気ですか。与党の皆さんには苦しむ国民の声が聞こえませんか。権力者にそんたくして予算委員会の開会を拒否するのではなく、主権者である国民をそんたくしてはどうですか。  いわゆる百年安心の年金改革法案審議のときに、私は参議院厚生労働委員会の理事でした。締め総のため委員会に出席した小泉総理が法案の根幹であるマクロ経済スライドの意味を全く理解していないことに、委員会出席者が全員真っ青になったことを今でも鮮明に覚えています。法案成立後、十三年連続して保険料率を上げたことが、勤労者の可処分所得を減らし、企業の負担を増やし、結果として非正規労働化が更に進み、国民を貧しくしました。  今やるべきことは、私たち国民民主党が掲げる家計第一の政策、徹底して家計を豊かにする政策と賃金を上げる政策です。そして、異次元の金融緩和ではなく、異次元の少子化対策を行うこと。財源はこども国債。消費税は凍結。  予算委員会を開いて、参議院選挙の前に国民の皆さんが選択できるように、堂々と議論しようではありませんか。  森友、加計、国家戦略特区でも新たな事実が次々に明らかになっています。議事録も全てオープンで、一点の曇りもないと繰り返し安倍総理が強調していた国家戦略特区ワーキンググループのヒアリングは、実は会議の開催事実さえ隠蔽していたことが発覚し、当時、原座長代理の政治団体と同じ事務所、同じ電話番号、同じ職員で運営されていたコンサルタント会社が、規制緩和提案事業者から報酬を受け取っていたことが分かりました。影のヒアリングはまだまだあります。しかも、影のヒアリングに対して委員に報酬が支払われています。おかしいじゃないですか。  国民民主党は、昨日、櫻井充議員が提案者となり、公務員の倫理規程も掛からず、やりたい放題の有識者委員について、利益相反、あっせん利得を処罰する法律制定に向け、基本理念を示す法案を提出いたしました。今だけ、金だけ、自分だけ、安倍総理のお友達だけ、おまけに、国家戦略特区ワーキンググループ委員だけが得をするような政治はもうやめさせましょう。  全ての委員会は委員長職権で開会されます。その重大な責務を放棄して、与党や官邸をそんたくするばかりで予算委員会を開催しない金子委員長と、立法府の権能を軽んじる与党に改めて強く抗議し、私の討論を終わります。(拍手)
  27. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 藤巻健史君。    〔藤巻健史君登壇、拍手〕
  28. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻健史です。  先日、新潟県と山形県を襲った大地震がありました。不便な思いをされている方が大勢いらっしゃると思います。被災された全ての皆様にお見舞いを申し上げます。  私は、日本維新の会・希望の党を代表いたしまして、ただいま提案された予算委員長金子原二郎君の解任決議案に対し、賛成の立場から討論を行います。  金子予算委員長は、三月二十七日の参議院予算委員会を最後に、自民党、公明党の与党以外の全会派の委員が連名で予算委員会開催を要求したにもかかわらず、開会することなく、良識の府参議院の存在理由をなくするに至りました。金子委員長は責任を取らざるを得ません。  以下、その理由を申し上げます。  参議院規則第三十八条二項に以下の文言があります。委員の三分の一以上からの要求があったときは、委員長は、委員会を開かなければならない。  私ども野党の全会派の委員は、四月十二日に金子委員長に対し予算委員会開会の要求を行っています。その後六回開会された予算委員会理事懇談会で開会を促しているにもかかわらず、金子委員長は参議院規則を無視して、予算委員会開会の要求に応じていません。  国会の運営は、法の支配という原理に従い、規則を遵守し、その中で議論を深めて熟議を行うものです。開会要求があるにもかかわらず予算委員会が開催されないことは、規則の遵守の重要性をおざなりにしています。与党が規則を無視し遵守しなければ、相対する野党も規則を無視し遵守することなく、それは国会の運営が規則無視で行われることにつながります。私たち日本維新の会・希望の党は、予算委員会が開会されぬことをアリの一穴として、国会全体の運営が規則無視で行われ、収拾が付かなくなることを危惧しております。  私たち日本維新の会は、ただ国会の進行を遅らせたり、政策論争を避けるために解任や不信任という決議案を提出することには反対しています。しかし、金子委員長御自身が予算委員会を開かないことで参議院規則を破っている。法の支配に服していません。これには、金子委員長が予算委員長として不適格であるとしか申し上げられません。  四月十二日に金子委員長に対し予算委員会開催の要求を行った理由は、安倍内閣の閣僚や副大臣の不適切な発言と辞任が相次いだことから、安倍首相の政治姿勢を問うものでした。  その後、十月に予定されている消費税増税の延期策も浮上しました。日本維新の会・希望の党は消費税増税に反対しております。これを予算委員会で議論すべきと考えています。  また、五月後半にはアメリカ合衆国のトランプ大統領が国賓として訪日され、安倍首相と会談以外にも親密にゴルフや大相撲を楽しまれたと報道されていました。その間、日米貿易交渉、米中の貿易摩擦や北朝鮮問題など、いろいろな問題について意見を交わしたのだと推測していますが、会談した以上は、国民の代表である国会の予算委員会の場でトランプ大統領訪日による成果や今後の問題を報告し、議論する義務があるのではないでしょうか。  直近のいわゆる老後二千万円問題に関しては、財政金融委員会で取り上げられました。しかし、この問題は、ワーキング・グループの報告書を受け取らない態度が本質ではありません。本質は、年金の真実を明らかにしようとしないこと、年金制度自体に根本的な問題があることです。これこそ予算委員会を開会して議論をするべきことではありませんか。  日本維新の会は、設立時から、極端な負担増や極端な給付削減は望ましくない、また、世代間不公平を避けるために、賦課方式から積立方式への移行を提案しています。予算委員会を開会しないということで、国民の皆さんの将来不安を払拭するための議論の場を奪っているのです。  予算委員長を始め常任委員長は、国会法に定める各議院の役員であり、厳正、中立、公平な立場で規則を遵守して委員会運営に当たるべき立場にあります。しかしながら、金子委員長御自身が参議院規則を遵守せずに予算委員会を開会しない運営では、今後も運営が規則無視で行われ、収拾が付かなくなる危惧を払拭できません。  このような予算委員会のありようを、規則を遵守し、国民の期待に応えるものに転換させる必要があります。  以上の理由から、金子委員長解任決議に賛成し、国民の声を真摯に聞き、規則を遵守し、公正な委員会運営を行う委員長を新たに選任することを求めて、私の討論を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手)
  29. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 辰巳孝太郎君。    〔辰巳孝太郎君登壇、拍手〕
  30. 辰巳孝太郎

    ○辰巳孝太郎君 私は、日本共産党を代表して、金子原二郎予算委員長解任決議案に賛成の立場で討論をいたします。  金子委員長は、二〇一七年の通常国会において予算委員長に就任をされました。まさに森友事件が起こった年に予算委員長という重責を担われたわけであります。  その年の三月には、予算委員会として国有地売却の経緯、適正性についての調査を会計検査院に求め、森友事件の真相解明への姿勢を示しました。  また、八億円値引きの根拠となった工事事業者作成の報告書に虚偽が発見された際、国交省は事業者に直接確認しようとせず事態の幕引きを図ろうとしました。しかし、委員長は国交省に直接指示を出し、その結果、事業者からは試掘写真のデータなどが提出されました。このデータによって地中深くのごみの捏造がより決定的となったのです。  そして、昨年の総予算審査が終わる直前の三月二十八日には、採決が行われるが、国政上の諸課題がこれだけ山積している状況にあるので、予算委員会は総予算の審査が終了したら終わりということは、私としては全く考えておりませんと発言し、その後の予算委員会の開催につながったわけであります。  今年の通常国会では、厚生労働省の毎月勤労統計不正が明らかになりました。二〇一八年の東京の大規模事業所の不正調査がこっそり補正されていたことに加え、統計委員会の承認を得ず、ベンチマーク更新の遡及補正がされないまま統計方法の変更がされ、賃金の急上昇を招いた問題です。  この賃金上昇に官邸が関与していた疑惑は払拭されておりません。だからこそ、委員長は、今年の締めくくり総括質疑の前日にも、総予算審査が終わっても委員会を開くことはできるので協議をしていただきたいとまで述べていたのです。  その後も、採算が取れないと凍結されていたにもかかわらず、安倍総理と麻生大臣のそれぞれの選挙区を結ぶ道路建設を進めようとする、いわゆるそんたく道路問題など、露骨な利益誘導の政治が明らかになり、予算委員会の開催の必要はより一層高まりました。  ところが、その後も与党は予算委員会の開催に応じることはなく、時間だけが過ぎていきました。その結果、我々野党は、四月の十二日、参議院規則第三十八条二項の規則に基づき、委員の三分の一以上をもって予算委員会の開会要求を委員長に行うに至ったのであります。  ところが、金子委員長の対応は信じ難いものでした。委員長は、予算委員会を開催したとしても自民党が出席しないと言っているので、委員会は開催しないという姿勢に終始したのであります。  そもそも、委員会の開会は委員長の権限であり、参議院規則第三十八条二項は委員の要求権を定めたものであります。委員長は、与党がどういう態度を示そうが、委員の三分の一以上の要求があれば、それに応じて委員会を招集し、実際に開会しなければならないのです。そうでなければ、重大な法令違反です。委員長は、官邸と与党の言いなりになり、理由にならない理由で参議院規則に背き、その職責を果たそうとしなかったのであります。その結果、このような形で解任決議を提出する事態に至ったことは、誠に残念でなりません。  与党、金子委員長の姿勢は、行政監視機能の強化について、参議院改革協議会において与野党が何度も議論を重ね一致した結論の中身とも矛盾します。  当協議会において、自民党の議員からは、行政監視機能を強化するためには、行政監視委員会のみならず、参議院全体として真摯に取り組む必要がある、行政の活動は国会の開会、閉会にとどまらず常時行われていることに鑑み、これを監視する参議院の活動も一年を通して常時行われるべきとの発言がありました。  また、公明党の議員からも、なぜ今参議院で行政監視機能の強化に取り組むのか、官僚の天下りや行政文書の取扱いなどに対して国民の目は厳しい、立法府からの行政監視が今こそ求められている、行政を常時監視することが重要であるとの発言もありました。  政権全体に関わる大問題が起きているときに総理出席の予算委員会を開いてただすことは、行政監視にとっても最も重要なことであります。当協議会における議論と結論に責任を持つならば、与党は予算委員会の開催に合意するのは当然ではありませんか。与党諸君の言行不一致も甚だしいと言わなければなりません。  予算委員会開催要求後も、議論すべき国政の課題は積み上がっていきました。  いつの間にか全島どころか二島返還すら危ぶまれるようになってきた北方領土問題、農産物貿易などで日本が米国に大幅譲歩を約束した疑念が出ている日米交渉など、これらは、外交演説すらなく、国会に全く説明がないじゃありませんか。  それだけではありません。米中貿易摩擦による日本経済への影響、景気動向指数において六年二か月ぶりに悪化の指標が出たにもかかわらず強行しようとする消費税増税など、予算委員会を開いてたださなければならない諸課題が山積しています。  参議院選挙が間近に迫った今、国政の争点を国民に示した上で国民からの審判を得る責任が国会にはあるのではないですか。  六月に入ってからも重要な三つの政治課題が浮上をしました。  一つは年金問題です。  老後二千万円の蓄えが必要とした金融庁の審議会報告書を、麻生金融大臣が、政府のスタンスと異なる、あるいは誤解と不安を広げるなどとして受取を拒否してきた問題であります。  政権の姿勢に対して、納得できないとする国民が七割にも上ります。事実を隠蔽し、ごまかすために報告書を受け取らないという対応を取ることこそが、不安と不信を広げていると言わなければなりません。  また、報告書に関する質問主意書に対して、答弁できないという驚愕の閣議決定がなされました。金融庁のホームページにも掲載されている公文書を答弁できないとは、一体どこまで国会と国民を愚弄しているのでしょうか。  結局、百年安心の年金は、制度維持の話であって、国民に百年安心できる水準の年金を保障するものではないということが浮き彫りになったのです。年金の現状から目を背けることなく、国民の老後を支える年金制度とするためにどうするか、徹底議論が予算委員会で必要ではありませんか。  二つ目は、陸上配備型迎撃ミサイルシステム、イージス・アショアの問題であります。  この配備先を決める調査が大変ずさんなものであったことが分かりました。高さと距離の縮尺が異なることに気付かず、仰角を誤ったという信じ難いものであります。また、新屋に配備するには津波対策が必要であるにもかかわらず、それを隠蔽していたことも明らかになりました。  政府は、新屋が適地であるという根拠が崩れた後も新屋配備の姿勢を崩さず、それが地元の方々や国民に、新屋ありきではないかという不信を抱かせています。調査がいいかげんなものであっても、地元の合意が得られなくても、アメリカの意向に沿って配備を強行する政府の姿勢は、全く許されるものではなく、徹底な議論が必要であります。  三つ目は、国家戦略特区ワーキンググループをめぐる疑惑です。  ワーキンググループ座長代理の原英史氏と深い関係にある特区ビジネスコンサルティングが、原氏の指南も受けて特区提案をし、コンサル料も受け取っていた問題で、この提案ヒアリングそのものが隠蔽されていたことが野党の追及で明らかになりました。  加計学園をめぐる問題で、安倍総理はワーキンググループについて、透明性の高い仕組み、全て議論はオープンと答弁していましたが、全くのうそっぱち、真っ黒闇のブラックボックスではありませんか。疑惑の解明と国家戦略特区の在り方そのものについて徹底した議論が、これも予算委員会で必要であります。  これら多岐にわたる問題を議論するのは、総理も含め各大臣が出席する予算委員会しかありません。官邸と与党が予算委員会の開催に合意しないのは、これらの議論から逃げるためであることは明らかではありませんか。  そして、金子委員長が予算委員会の招集を拒否し続けることは、国民の知る権利を阻害するものであり、言論の、良識の府たる参議院の権威を失墜させるものにほかなりません。  官邸と与党の忠実なしもべでしかない金子委員長には公正中立たる委員長の職責は到底果たせないということを述べて、私の委員長解任決議案への賛成討論といたします。(拍手)
  31. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) これにて討論は終局いたしました。     ─────────────
  32. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。  相原久美子君外六十九名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。  現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。  よって、表決は記名投票をもって行います。本決議案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、投票を願います。  議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。    〔議場閉鎖〕    〔参事氏名を点呼〕    〔投票執行〕
  33. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。    〔投票箱閉鎖〕
  34. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。    〔議場開鎖〕    〔参事投票を計算〕
  35. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百三十票     白色票           八十六票     青色票          百四十四票    よって、本決議案は否決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  36. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) この際、お諮りいたします。  蓮舫君外三名発議に係る財務大臣・金融担当大臣麻生太郎君問責決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  37. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 御異議ないと認めます。  よって、本決議案を議題といたします。  まず、発議者の趣旨説明を求めます。蓮舫君。     ─────────────    〔議案は本号末尾に掲載〕     ─────────────    〔蓮舫君登壇、拍手〕
  38. 蓮舫

    ○蓮舫君 立憲民主党・民友会・希望の会の蓮舫です。  私は、立憲民主党・民友会・希望の会、国民民主党新緑風会日本共産党、沖縄の風各会派共同提出の国務大臣麻生太郎君問責決議案について、提案の趣旨を説明します。  まず、決議の案文を朗読します。   本院は、財務大臣・金融担当大臣麻生太郎君を問責する。  第二次安倍内閣が発足してから、既に六年半余りとなりました。麻生氏は安倍内閣の要職である財務大臣と金融担当大臣を担ってこられましたが、その在職日数の長さとは裏腹に、安定感のある職務執行が行われたどころか、何人もの大臣が辞任しても不十分なほどに、財務省や金融庁をめぐる問題が次から次へと発覚しました。麻生大臣は、その都度、全く指導力、解決力を示すことなく、ただただ指摘をうやむやにしながら先送りを繰り返してきました。もう限界です。麻生大臣がこれ以上地位にとどまるべきではない、まずはその点を強く指摘をします。  年金百年安心は本当なのか。あるものをなかったことにした麻生大臣の決定が国民に大きな不安を与えています。  今、国会を大きく揺るがせている金融審議会の報告書をめぐる問題では、世論調査によると、実に七割を超える方々が、あなた自身の不可解、不誠実極まる対応を問題だと感じています。そして、そのことは、公的年金そのものの不信に結び付き、公的年金制度を信頼できない人が六割を超える状況となってしまっています。  金融審議会市場ワーキング・グループは、二〇一八年九月以来計十二回にわたり、高齢社会のあるべき金融サービスとは何かについて議論を行ってきました。先月二十二日に示した高齢社会における資産形成・管理報告書案では、社会保障給付が低下するとの前提の下、高齢夫婦無職世帯の老後資金として、公的年金以外に月五・五万円、三十年間で約二千万円が必要と試算し、貯蓄やバランスの取れた投資や運用の必要性も記載された上で報告をされました。  しかし、ネットを中心に報告書案を問題視する声が広がると、金融庁は混乱を回避しようとして、その後、六月三日に公表された確定版の報告書では、社会保障給付の低下に関わる記述は全て削除され、さも最初から存在しなかったかのような書きぶりに変わりました。国民の不安を背景に報告書が国会で取り上げられると、老後の生活を保障する柱である年金への不信が一気に噴出しました。  この間、麻生大臣の発言は二転三転しました。  六月四日時点では全く問題視していなかったものが、六月十日の参議院決算委員会では、表現は不適切としながらも撤回はしませんでした。ところが、翌十一日、自民党の二階幹事長が金融庁に抗議をするや否や、麻生大臣は、世間に著しい不安を与えている、政府の政策スタンスとも異なる、正式な報告書としては受け取らないと態度を一変させ、審議会に諮問をした大臣が報告書を受け取らないとの前代未聞の驚くべき報告をしました。  二階幹事長は、記者に問われて、我々は選挙を控えている、候補者に迷惑を及ぼすことのないよう党としてはしっかり注意すると、素直過ぎる本音で答えています。この夏の参議院議員選挙を前に、この報告書をなかったことにしようと強引に解決しようとする姿勢に、多くの国民も驚きと怒りを感じています。  また、我が党の中谷一馬衆議院議員の質問主意書においては、報告書について、世間に著しい誤解や不安を与え、政府の政策スタンスとも異なる、当該報告書を前提にしたお尋ねについてお答えすることは差し控えたいと、政府一体となって答弁を拒むという隠蔽工作が行われました。  しかし、本年四月十一日に開催された同ワーキング・グループでは、出席した厚生労働省年金局企業年金・個人年金課長が、提出した資料について、今後、実収入の社会保障給付は低下することから、取り崩す金額が多くなり、さらに余命も延びることで取り崩す期間も長くなるわけで、今からどう準備していくかが大事なことになりますと説明しているじゃないですか。  金融庁自身も、退職後三十年間、最大三千万円の資産形成額が求められるとの試算をしていたことも明らかになりました。社会保障給付が低下することは、現在の政府の政策スタンスそのものであり、選挙を前にその事実を隠蔽しようとする姿は国民を愚弄しています。  麻生氏が取るべきだった行動は、受け取らないと、政府に不都合な真実を隠蔽し、百年安心と声高に唱えるだけではなく、国民の不安に向き合い、丁寧に説明すると同時に、年金制度の持続可能性を国会で審議するために厚労省に財政検証を今すぐ提出させることではなかったでしょうか。あるものをなかったと強弁することではありませんでした。  そもそも、この問題視されたワーキング・グループの報告書を国会で質問されるまで読んでいなかったことも、怒りを通り越してあきれるばかりであります。どの政府のどの政策スタンスと異なるのかが明確にならないまま、諮問をした大臣が審議会の報告書を受け取らない事態は、行政の客観性や専門性を担保するために設けられた審議会を私することを許すものであり、決して許してはいけません。この暴挙が認められれば、今後、審議会の報告は、政府の意に沿わない意見はなかったことに、政治家の顔色をうかがい続けるそんたく報告書のみが受け取られることにもなりかねません。このことは、民主主義の危機にほかならないと強く指摘をします。この一点においても、麻生氏を大臣としてその任にとどまらせるべきではないと強く訴えさせていただきます。  次に、森友学園をめぐる公文書改ざん問題もございました。  森友学園については、国有地の大幅値引きという異常事態に始まり、認可をめぐる疑惑、安倍昭恵総理夫人の関与をめぐる疑惑、理事長が運営する幼稚園における教育内容の問題など、次から次へと国民不在のあってはならない疑惑や問題が発覚しました。  その最たるものが財務省による公文書改ざんです。森友学園をめぐる様々な疑惑が国会内で噴出する中、財務省は、その矛先を少しでも緩めようと、実際の公文書を改ざんして国会に提出。国会への説明、国会の要請に基づく会計検査院の検査も、驚くことに改ざん後の文書で行われました。さらに、国会でそのことへの追及が始まると、説明が付かない指摘や質問に対して、優秀なはずの官僚は、一様に記憶がありませんと繰り返す始末です。一切の記憶をなくす優秀者も大したものだと思います。組織を挙げて何を隠蔽しようとしたのか、今になっても動機や原因、責任の所在は結局何も明らかになっていません。  昨年、国会では、その動機等を解明するためにも、財務省本省と近畿財務局のやり取り、大阪航空局とのやり取りなどが記された行政文書、国会答弁の想定問答の情報公開を求めましたが、財務省は、積極的な協力をするどころか、業務の遂行に支障を来すおそれがあるとして、全て不開示とする決定をしました。  前代未聞の公文書改ざんを行っておきながら、実態解明の努力を行わないこの姿勢に驚きを禁じ得ませんでしたが、我が党の川内博史衆議院議員が、財務省のこの決定を不服として総務省情報公開・個人情報保護審査会に訴えたところ、今年六月十七日に、当該審査会は、不開示と判断した根拠を具体的に示していない違法なもので取り消すべきだと、不開示は違法と提言をしました。  ところが、財務省は、今なお、この違法の答申が出たにもかかわらず、対応は検討中としています。まさか、麻生大臣、総務省のこの答申までもが、政府にとって、財務省にとって不都合なので、なかったとして受け取らないおつもりでしょうか。この森友学園疑惑、公文書改ざんの真相解明に全く協力しない上に、総務省の審議会答申に対しても不誠実極まりない姿勢の麻生氏に対しては、大臣としての資質に欠けていると改めて申し上げさせていただきます。  国民の財産であり、国家の礎である公文書をないがしろにし、前代未聞の不祥事です。それにもかかわらず、誰一人その任を問われることなく、責任者の中心、一人であった当時の佐川理財局長は、驚くことに国税庁長官に昇進し、退職金のほぼ満額を受領して無事退職をしました。結果責任を負う麻生大臣は、この不祥事の責任を自らしっかり負うべきだと指摘をさせていただきます。  次に生じたのが、福田財務省事務次官のセクハラ問題です。  前代未聞の公文書改ざん問題が国を揺るがしているさなか、事もあろうに、当時の福田財務省事務次官のセクハラ問題が大きく報道されました。福田事務次官は、財務省記者クラブに所属する女性記者を酒席に誘い、とても聞くに堪えない言葉を再三にわたって繰り返した様子が録音された音声が報道されました。  次官という地位にあることを利用し、取材をしなければならない記者にセクハラ、パワハラを行った行為は、人として、社会人として恥ずべきであり、到底許されない行為であります。本来、即刻更迭に値すべき事件でもあるにもかかわらず、週刊誌発売から何と四日たってようやく辞任、しかも自発的離職であり、更迭ではありませんでした。  この間、福田次官の事務を代行した官房長は、名のり出るのがそんなに苦痛なのかと暴言をしました。麻生大臣自身は、福田事務次官が被害女性にはめられて訴えられているんじゃないかとか世の中に意見もあると、一体そんな声がある世の中とはどこなのかと首をかしげるような発言。さらには、セクハラ罪という罪はない、男の番記者に替えればいい、福田次官を擁護するような発言を繰り返しました。また、当該記者が所属するテレビ局からの抗議文について問われると、もう少し大きな字で書いてもらった方が見やすいなと思った程度に読んだと、不誠実極まりない対応を繰り返しました。  セクハラ被害者の権利やその保護とはおよそ懸け離れた言動を繰り返した麻生大臣に対して、各地で抗議行動が起こり、内閣府男女共同参画会議女性に対する暴力に関する専門調査会においては、あってはならない人権侵害とする緊急声明まで発表されました。  ところが、麻生氏からは、いかに自分が時代と懸け離れていたか反省の弁、一言も聞かれませんでした。このような人権感覚のない大臣に国の基礎である財政を預けることは到底できません。  また、今年二月三日に福岡県で行われた講演の中で、麻生大臣は、少子高齢化に関して、いかにも年寄りが、取った方が悪いみたいなことを言っている変なのがいっぱいいるけど、それは間違っていますよ、子供を産まなかった方が問題なんだからと発言をされ、世間や国会で問題視されると、誤解を招くような発言だったとして撤回させていただく、不快に思われた方がいるのであればおわびを申し上げると。おわびという割には、受け取る側に誤解があったと主張されました。  実は、麻生氏は、二〇一四年の十二月七日、札幌市内の演説で、高齢者が悪いようなイメージをつくっている人がいっぱいいるが、子供を産まない方が問題と、同じ持論を展開しています。  不快に思う方が問題かのような、撤回とは口だけの姿勢、時代の変化から学び、少子化問題の本質を調査し、丁寧な対策を講じようとしない政治家としての姿勢そのものも大臣の任に値しないと強く指摘をさせていただきます。  金融担当大臣としても、その責任を強く問わねばなりません。  シェアハウスへの融資を中心とするスルガ銀行の約一兆円にも上る不正融資に当たっては、銀行が主体的に与信の判断材料となる融資先の資産や価格を捏造していることが明らかになりました。  このような不正融資が過熱した背景には、金融庁の姿勢がありました。安倍政権が進めるゼロ金利政策の結果、収益源に困る地銀に対し積極的に融資をするよう指導し、あろうことか、スルガ銀行を地銀のお手本として持ち上げました。金融庁に大きな責任があると言われても当然であります。金融庁が持ち上げるその裏側で、スルガ銀行がガバナンスもコンプライアンスもかなぐり捨て無謀な融資に突き進み、多くの被害者を返済不能に陥らせた粗い監督の責任は、当然、金融担当でもある麻生大臣が負うべきものであります。  今から約二十年前です。過度の行き過ぎた接待、甘い検査を受けて、当時の大蔵省は、初めて検察の捜査を受け、四名の逮捕者を出しました。破廉恥な接待の実態が国民に赤裸々に発表される中で、官僚の中の官僚と言われた大蔵官僚の矜持は地に落ちました。その年、大蔵省の不祥事根絶のために設けられた大蔵省の行政の在り方に関する懇談会の報告では、冒頭、不祥事の根絶の指針として、公私の別を明らかにした上で、新しい民間との関係の在り方を常に念頭に置いて職務を行うことが求められる。そして、座長は、談話として、民主政治においては、行政運営においても、政治家がその使命を自覚し、リーダーシップを取るべきであり、大臣については、その職責が十分果たされるよう在任期間の長期化を図るべきである。  令和の時代になった今、当時の大蔵省に求められたことは、今なお、まだ何ら解決されていません。公僕である公務員の初心を捨て、官邸、政府、省益、私心のことしか考えずに繰り返される不祥事。在任期間の長期化は図ったものの、政治家としてのリーダーシップを取ることなく、漫然と長期在任を続けた結果、緊張感がなくなった麻生大臣の姿は、もはやその任を続けるに値をしません。  最後に、麻生氏は、財務大臣の最も重要な職責である財政再建への取組が全く不十分であることも指摘しておきます。  日本の財政は悪化の一途をたどり、プライマリーバランスの黒字化目標は二〇二五年に五年も先送りされ、しかも、今年度予算は、財政等審議会の、平成時代の財政運営の失敗と過ちを二度と繰り返してはいけない旨の建議を一顧だにせず、過去最大の百兆円を超える予算を編成しました。財政規律を緩め、重要な職責を放棄した麻生氏の責任は、次世代に対しても極めて重いと断ぜざるを得ません。  これ以上、国益を損なわせないためにも、麻生大臣が一刻も早く辞任することが、効率的かつ透明な行政と健全な日本経済と国民生活を取り戻すことの第一歩となると申し上げ、私の麻生太郎君問責決議案の趣旨説明といたします。  各位の御賛同を何とぞよろしくお願いいたします。(拍手)     ─────────────
  39. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 本決議案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。三木亨君。    〔三木亨君登壇、拍手〕
  40. 三木亨

    ○三木亨君 自由民主党の三木亨です。  自民・公明を代表し、ただいま議題となりました麻生財務大臣・金融担当大臣に対する問責決議案に対し、断固反対の立場から討論をいたします。  年金は老後生活を支える柱です。そして、年金制度は、国民の皆様の信頼があって初めて成り立ち得る制度です。政府は、これまでも、年金制度の持続可能性を確保するために、丁寧に多角的に議論を行い、年金の財政基盤を確かなものとする手だてを講じてきました。一方、そもそも高齢者の生活や収入は様々であるだけに、年金制度も単純なものではありません。しかも、働き方も生活スタイルもますます多様化している現代では、単純なモデル一つだけでは年金制度を語ることは到底できません。  にもかかわらず、今回、金融庁金融審議会市場ワーキング・グループの報告書では、夫が六十五歳以上、妻が六十歳以上の夫婦の場合、公的年金だけでは平均で毎月の赤字額が約五万円になるとし、その場合、三十年で約二千万の金融資産の取崩しが必要になるという極めて単純化したケースを提示し、全ての国民がこのケースに当てはまるかのような記述を独り歩きさせてしまいました。統計資料の一場面を切り出し、年金の所管行政庁たる厚生労働省と十分な調整もせず、国民の皆様に大きな誤解を与えかねない、配慮のない表現を行ったことや、平均値だけの議論は不適切であると言わざるを得ません。  モデルケースの提示に丁寧さ、慎重さを欠き、一方的に国民の不安をかき立てた本報告書は、現時点では金融審議会に報告もされていない段階であるわけですから、金融担当大臣が金融審議会の正式な報告書として受け取らないというのは何らおかしな話ではありません。報告書の一部ではあっても、公的年金について不適切、不適正な分析、記述により国民の皆様に混乱をもたらしかねず、政策遂行の参考にはできないという理由で判断したことは、前代未聞の暴挙でも何でもありません。  これまで、参議院において、総理、麻生大臣や関係閣僚は、決算委員会、財政金融委員会、厚生労働委員会で丁寧に、マクロ経済スライドとはどのようなものか、なぜ年金百年安心というのか、説明を尽くしてきました。また、アベノミクスの推進による経済の持続的な成長を背景に、公的年金の運用益も増加を続けていることも累次説明してきました。政府はしっかりと説明責任を果たしております。引き続き、丁寧な説明を求めます。  野党の諸君は、財務省における決裁文書の改ざんなどにも触れていますが、麻生財務大臣は、決裁を経た公文書の改ざんはあってはならないことであり、国民の皆様の信頼を揺るがす事態となってしまったことに対し大きな責任を痛感した上で、文書管理の実務を根底から立て直すべく、財務省における行政文書の作成、管理の適正化に率先して当たっています。その他の問題にも徹底した調査と対応、そして職員の士気に配意しながら、財務省全体の意識改革、信頼回復に努めています。  激しさを増している米中貿易摩擦や自由貿易体制の堅持、グローバリゼーションやデジタル化を背景とした国際的な租税の在り方、暗号資産などこれまでになかった新しい技術に対応した金融行政、経済成長と財政再建の両立、そして十月からの円滑な消費税率引上げなど、麻生副総理兼財務大臣・金融担当大臣が取り組むべき課題は山積しています。  本年六月、福岡で開催されたG20財務大臣・中央銀行総裁会議では、議長として、低所得国の債務問題や自然災害に関する強靱性など開発金融に関する議論を牽引し、まとめ上げたように、国際的な舞台での我が国の存在感の向上にも大きく貢献されています。  これまでの経験、人脈などを最大限に生かして、引き続きしっかりとその職責を果たしていただかなければなりません。  以上、今回の問責決議案が速やかに否決されるべき理由を申し上げました。  麻生大臣の下、引き続き、令和という新しい時代に対応した財政政策、金融政策が力強く推進されていくよう、本問責決議案については断固否決していただくよう求めて、私の反対討論といたします。(拍手)
  41. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 江崎孝君。    〔江崎孝君登壇、拍手〕
  42. 江崎孝

    ○江崎孝君 立憲民主党・民友会・希望の会の江崎孝です。  財務大臣・金融担当大臣麻生太郎君問責決議案に対し、賛成の立場から討論をいたします。  まず、一言申し上げたい。  開くべき予算委員会を開かずに国会議論を放棄し、国民生活に大きく関係する議論すべき内容の報告書をなかったものにして議論に蓋をする。全くもって言語道断です。委員長解任決議や大臣問責決議の議論より、予算委員会を開き、報告書の内容をしっかり議論する方が今やらなければならないことのはずです。その議論の方が国民の皆さんにとってもはるかに有意義なのです。  議論の府である国会の活動を与党が放棄する以上、問責決議という非常手段を使って、あなた方の無作為とひきょうな態度を国民の皆さんに知ってもらうしかないではありませんか。  大臣問責の責任は、麻生大臣だけではなく、与党議員全てにあることをまず指摘しておきます。  今、国民の間では、年金問題に関する怒りの声が渦巻いています。それは、金融庁の金融審議会市場ワーキング・グループの高齢社会における資産形成・管理報告書に記載された内容と、それに対する政府・与党の対応に対する怒りの声です。老後の生活不安、将来に対する絶望感をかき立てられているからにほかなりません。  ワーキング・グループの報告書の内容も余りにも唐突でありますが、この報告書に対する国民からの批判が高まったことを受けて、記者会見にて麻生金融担当大臣が報告書を受け取らないと発言したことは前代未聞。国民の怒りは頂点に達しています。許されるはずがないではありませんか。審議したワーキング・グループの委員も、選挙対策を最優先にして有識者の提言をなかったものにするとは何事かと大臣の受取拒否に怒りを隠していません。  さて、討論で報告書のことに触れる前に、麻生大臣、あなたは、そもそも財務、金融を所管する大臣にふさわしくない方であることをまず指摘しなければなりません。  リーマン・ショックのとき、あなたは念願の総理大臣になられていた。ショックは欧米の方が深刻で、日本は傷が浅いと言われていた。総理大臣としても、日本経済は全治三年というのうてんきな発言をしておられた。当時の経済政策はすばらしかったと言う人もいますが、とんでもありません。  傷が大きいはずだったアメリカよりも、日本の不況はもっと深刻なものになってしまう。その原因は、麻生大臣、あなたの経済政策にありました。財務省の財政再建のお先棒を担ぎ、世界の国々が金融緩和で対応したのに、あなたがやったのは金に糸目を付けぬ十五兆円の経済対策です。経済再生を優先しつつも三年後には消費増税にめどを付けるという財政再建の財務省路線では、とても世界金融危機に乗り切れるはずがありません。十五兆円の効果は何も出ず、結果は、猛烈な円高とデフレに襲われ、麻生政権時代、東証一部だけで時価総額百三十兆円が吹っ飛び、上場企業二十九社が倒産、GDPは年率換算一二・七%も下がってしまう。当然、内閣支持率はがた落ちです。初期対応のまずさが深刻な事態を生んでしまった。第二次安倍政権になり、異次元の金融緩和を財務・金融大臣となったあなたが推進している。皮肉なことです。しかし、そのアベノミクスも失敗に終わろうとしている。  麻生大臣、あなたは元々、財務、金融に関わるべき方ではなかったのです。最もふさわしくない人が財務、金融の担当大臣に就いている。問責決議の前に、一刻も早く財務・金融担当大臣を辞任すべき方なのです。  元々、今回の報告書が出された発端は、二〇一六年四月に麻生金融担当大臣が金融庁ワーキング・グループに対して、市場、取引所をめぐる諸問題に関する検討を諮問したことに始まります。ワーキング・グループでは有識者による議論が進められ、六月三日に報告書が公表されました。この報告書は今でも金融庁のホームページで公開されています。  公表翌日の四日の閣議後記者会見で麻生大臣は、この報告書に関連して資産形成に対する問題意識を記者から問われた際に、人生設計を考える手伝いを金融機関がやった方がいいというのが金融庁の基本的な考え方と肯定的に評価していました。  その後、この報告書に対して野党から年金制度が崩壊しているとの声が上がったことを受けて、麻生大臣は、六月七日には表現が不適切だったと言い出しました。さらに、参議院決算委員会で我が会派の蓮舫議員を始め各野党から追及を受けると、十一日の記者会見で、これまでの政府の政策スタンスと異なっているので、担当大臣としては正式な報告書としては受け取らないと、これまでの姿勢をまるでなかったかのように否定しました。  自らが諮問し、専門性の高い有識者に時間と労力を掛けて審議してもらい、報告書にまとめてもらったものを、批判の声が強くなると、政府の政策スタンスは異なると否定し、しまいには受け取らないという。一旦公表された報告書、マスコミも報道した報告書、それを受け取らない、政府と見解が違うから。ふざけるのもいいかげんにしなさい。  それを援護するように、自民党の森山国対対策委員長までが、この報告書はもうなくなっていると発言をし、予算委員会を開かない理由にする。国会をばかにし、国民を愚弄するのも甚だしい。なくなった報告書がなぜ金融庁のホームページに公開されているのですか。隠蔽と言われたくないからですか。  第一次安倍政権のときには消えた年金問題がありました。今度は、あるけど消された報告書、いや、違います、選挙が近いので、あるけど今は見えないことにしておきたい報告書、見てはいけない報告書ということでしょう。何というこそくな考えですか。自分の考えと違うのであれば否定をする。不都合なことは、あったことでもなかったことにする。まさに、森友問題への対応や様々な公文書の問題に対してこれまで安倍政権が行ってきた、改ざん、隠蔽の姿勢そのものです。  このような傲慢な姿勢を国民は絶対に許さないでしょう。このまま民主主義の危機を放っておくわけにはまいりません。これが問責決議案に賛成する一つ目の理由です。  年金制度について、これまで政府が百年安心と言ってきたことに対して、国民は、多少眉唾だと思いながらも、まだかすかな望みも、信頼もしていたと思います。しかし、唐突に、平均寿命が延び、六十五歳の無職の高齢世帯では、年金だけで生活する場合には月に五万円不足し、九十五歳まで生きた場合には二千万円が必要と言われたわけです。  報告書は、百年安心は年金制度の方で、年金生活は安心ではないということを指摘し、だから現役時代に投資して二千万円以上稼いでおきましょうという国からの投資のお誘いだった。  そんな甘い誘いに国民が乗るわけがないではありませんか。むしろ逆に、将来不安、国への不信を増大させ、更に貯蓄に励もうとするでしょう。そのためには少しでも無駄遣いを我慢しようとする。ますます消費は落ち込むんです。  そのような原因をつくり出した金融担当大臣を兼任するのが税財政をつかさどる麻生財務大臣であることは、皮肉でしかありません。財務大臣として職責を果たすことができるとは到底思えないのです。  さらに、六月十八日は、金融庁の独自試算で三十年間で三千万円が不足するとの算定を行い、ワーキング・グループに提示していたことが明らかになりました。これだけにとどまらず、衆議院厚生労働委員会で総務副大臣が、家計調査によれば、二人以上の世帯のうち世帯主が六十五歳以上の無職世帯において二〇一三年及び二〇一四年は赤字が拡大していると答弁しています。金融庁や総務省という政府機関が、公的年金だけでは不足する、赤字であることを認めている。これが政府の政策スタンスなのです。  そしてさらに、今朝の新聞報道です。またぞろ財務省のそんたくが始まったようです。  麻生財務大臣の諮問機関である財政制度等審議会が、元々の建議案にあった将来の年金給付水準の低下が見込まれるという文言と自助努力を促すことが重要という文言を削除したというのです。財務省も報告書の内容を認めていたわけですね。財政審も地に落ちたものです。  麻生大臣が所管する二つの国家機関のうち、金融庁の報告書は考えが違うとして受け取らず、財務省はその大臣の考えに沿って建議の文言を書き換える。もうこれでは、国民は大臣や金融庁や財務省のことを誰も信じないでしょう。国家的詐欺と言われても仕方がないのです。  麻生大臣、あなたが今行っているのは、参議院選挙目当ての虚偽だとのそしりを免れません。この点においても、金融担当大臣としての責任が問われるべきではないでしょうか。  これが問責決議案に賛成する二つ目の理由です。  さらに、大臣としての資質を問われる前に、麻生大臣、あなたは政治家としてその資質も問われる大臣であることを指摘しておかなければなりません。  その一つが、ナチスの手口に学んだらいいと言って世界から批判を浴びるような大臣の驚くべき失言癖です。  二〇一八年のジェンダーに関する公的発言ワースト投票というのがネットで行われました。見事に断トツの一位に選ばれたのは、麻生大臣、あなたです。何と二位は、LGBTカップルのために税金を使うことに賛同が得られない、生産性がないと言って社会から総批判を浴びた御党の衆議院議員であり、それよりも更にもっとひどい、むごいと言われました。それは、昨年セクハラで辞任した財務事務次官を擁護した、そんな発言されて嫌なら、その場から去って帰ればいいだろう、財務省担当記者はみんな男にすればいい、触っていないならいいじゃないかといった一連の発言です。  まるで被害者を悪者呼ばわりする発言や態度に国民は唖然としました。誰もが大臣のような政治家の存在を許せないと思いました。国会議員として品位のかけらもありません。  当然、このときも責任を取り大臣を辞任すべきだった。でも辞めなかった。そして、とうとう今回の問題を起こしてしまいます。  辞任に値する麻生大臣の問題は本当に枚挙にいとまがなく、問責決議案に賛成する理由も切りがありません。しかし、時間に限りがありますので、この程度にいたします。  麻生大臣、国民の年金制度に対する信頼と政治に対する信頼を取り戻すためにも、潔く自ら身を引かれることをお勧めいたします。それが、一国の総理大臣を務められた方が取るべき道ではないでしょうか。  同じ福岡県出身の者としても御決断を促したいと思います。御自身で決断ができないのであれば、議場にいる良識ある議員の皆さんに御判断をいただきたい。  一刻も早く、年金不足を補うために投資を促すような地に落ちた金融政策への不信を払拭するためにも、是非とも麻生太郎財務大臣・金融担当大臣の問責決議案に御賛同いただくことをお願いし、私の問責決議案に対する賛成討論といたします。  ありがとうございました。(拍手)
  43. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 古賀之士君。    〔古賀之士君登壇、拍手〕
  44. 古賀之士

    ○古賀之士君 国民民主党・新緑風会の古賀之士です。  ただいま議題となりました財務大臣兼金融担当大臣麻生太郎君問責決議案について、会派を代表して、麻生大臣には国の根幹である財政や金融をつかさどる資格はないとして、賛成の立場から討論いたします。  討論に先立ちまして、去る十八日に発生した新潟県、山形県地震において被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げます。  梅雨の時期、現地では二次災害のおそれも予想されます。政府には、人命第一の対応を取られるよう要請いたします。  また、災害への対応に関しましては与野党関係ありません。私ども立法府としても、真摯に行動することをこの議場の皆様に呼びかけさせていただきます。  ザ・バック・ストップス・ヒア、これはアメリカのハリー・トルーマン大統領の言葉です。責任はここで止まる、最後の責任は自分が取るという意味です。政治決断の重さ、そしてリーダーの覚悟を表す言葉として知られています。  議場の皆様、お考えください。先日発表された金融審議会の市場ワーキング・グループ報告書の件で、政治の決断やリーダーの覚悟がどこに見られたでしょうか。本院の財政金融委員会や厚生労働委員会、そして国家基本政策委員会などにおいて野党の議員が真剣に問いかけましたが、関係する各閣僚は決断や覚悟のかけらさえも見当たらなかったのが現状です。  麻生金融担当大臣においては、自らが諮問した問題にもかかわらず、あろうことかその報告書の受取を拒否する行為は、常識では理解に苦しみます。  この報告書は、「高齢社会における資産形成・管理」というタイトルが示すとおり、国民生活に大きく関わる重要な内容です。それを、気に入らないから受け取らないとは前代未聞です。しかも、政府のスタンスとは異なるという恥の上塗りとしか言いようのない言い訳まで披露されました。  麻生大臣の所管する金融庁は、言うまでもなく、金融機関の検査を任務とする省庁です。その金融検査において、例えばある銀行に大きな問題が見付かったとしましょう。そのとき、金融庁に呼び出された金融機関の担当者が、当行のスタンスとは異なりますなどと言って検査結果の受取を拒否することが許されたら、果たしてどうなるのでしょうか。我が国の金融行政は根底から崩壊してしまうことでしょう。  これと同じことを金融担当大臣が堂々と行っていることに我々は慄然といたします。金融機能の健全性の維持のためにも、麻生金融担当大臣の職務をこれ以上続けていただくわけにはまいりません。  さらに、政治の責任と今回の報告書の関係については、吏道ともいうべき官僚の在り方についても暗い影を投げかけることになりました。  国会の委員会において金融庁の局長が頭を下げた、いや、無理やりに頭を下げさせられたことに私は強い憤りを感じております。  この報告書をまとめた金融庁の担当局長は、有能な官僚として、金融に関わる分野では知らない人はいないくらいの存在です。今回の報告書も、局長を始めとした金融庁のベスト・アンド・ブライテストが、この国の未来を心の底から憂い、問題を真摯に検討した結果、生み出されたものであることは明らかです。  それが、突如として荒海に放り出されることになりました。海の世界ならば、船長が責任は俺が持つとして、一丸となって危機を乗り越えていくことでしょう。しかし、金融庁の船長たる大臣は、あろうことか、部下に責任をなすりつけ、自分だけが救命ボートに乗ってしまうような残念な行動に出ました。吏道に従って行動してきた金融庁の職員たちは、さぞや歯がゆい思いをしていることでしょう。このままでは、困難に立ち向かう勇敢な船員のような官僚ではなく、上ばかりを見る、言わばカレイやヒラメのような役人たちが増えていくことになりかねません。  国会が終われば、霞が関は人事の時期を迎えます。この国の真面目な仕事をした官僚に詰め腹を切らすことがあってはなりません。私たちは、彼らのためにも、そして霞が関全体の今後のためにも、リーダー失格であることが明らかになった大臣には交代していただくことで、官僚のあるべき行動様式を取り戻さなければなりません。行政府に問題があればそれをただすことが立法府の義務であり、そのように議場の皆様方に申し上げます。  もっとも、麻生大臣によって吏道が曲げられたのは今回が初めてではありません。  森友問題をめぐる問題において、決裁文書の改ざんが行われました。我々野党が早くから疑念を抱き、木で鼻をくくったような答弁を繰り返す理財局長の責任を繰り返し問いましたが、大臣は、逆にこの理財局長を国税庁長官へと昇進させました。この人事によって財務省への国民の信頼は大きく失われましたが、それとともに、理不尽なことでも平気で行うという機運が霞が関に広まりました。先ほど申し上げたカレイやヒラメの例ですが、まさに魚は頭から腐るという言葉そのものであり、財務大臣が今こそ交代していただかなければ、官僚機構全体が立ち行かなくなるでしょう。  また、そもそも、この報告書に携わった金融審議会市場ワーキング・グループの委員の方々は、日本の英知そのものと言っても過言ではないほどのメンバーです。その委員たちが長い間掛けて議論してきた報告書を自分たちに都合が悪いからといって受け取ろうとはしないのは、まさに不誠実の極みです。政治の責任を果たしていないのは当然でありますが、それ以上に、学問への軽視、実務への侮辱、そして知識への拒絶にほかならず、まさにこれらのことこそが問責決議を提出する理由でもあります。  また、ワーキング・グループの委員は総理大臣による任命と聞いております。委員の方々は、高い能力や十分な見識はもちろんのこと、総理による人事の辞令を持っているわけですから、その権威を一顧だにせず報告書を突き返す傲岸不遜な姿勢については、総理ですら内心は苦々しく思っているに違いありません。  政府は少なくとも参議院選挙が終わるまでは隠そうとしているようですが、年金の財政検証がいずれ発表されます。前回の五年前は六月には既に発表されていました。その検証では、将来の見通しについて八通りの試算が示されました。五年が経過した今、改めて現状を検討すると、残念ながら最悪のケースに近い道のりをたどっていることが分かります。つまり、今回の財政検証が示す年金の未来については、恐らくは政府が思わず受取を拒否したくなるようなこととなっているでしょう。だから発表をわざと遅らせているのではないだろうかという疑いが持たれているのです。しかし、危機に瀕したダチョウのように砂に頭を突っ込んで見ないふりをしても、問題は解決しません。  議場の皆様、我々には大きな責任が課せられています。財政検証が明らかになった暁には、国民の老後の安心を取り戻すために、与野党を超えて年金問題に真っ先に取り組み、国民の皆様のために議論や審議を尽くすことが必要かつ本質だと、今からそのように呼びかけさせていただきます。  冒頭に、トルーマン大統領の言葉を紹介して、麻生大臣の責任について問いかけました。実は、トルーマン大統領は別の言葉も残しています。それは、相手を納得させられないときは混乱させることだというものです。皮肉なことに、大臣はこちらの言葉についてのみ忠実に実践されているようです。  つまり、リーダーとして責任は無視した挙げ句、混乱だけを引き起こしているというわけです。自らの責任を棚に上げ、下の者のせいにして、さらに、それを糊塗するためにわざわざ混乱を引き起こす、こうした姿勢が国の根幹をつかさどる財務大臣及び金融担当大臣としての任にふさわしくないことは火を見るより明らかでしょう。  麻生大臣は、先日、G20財務大臣・中央銀行総裁会議を大臣の地元福岡で終えられたばかりです。まさにふるさとに錦を飾ったわけです。ですから、これを花道にして潔く身を引かれてはいかがでしょうか。  私は、その福岡でニュースキャスターを務めておりました。ここでこうしてこの文言を読み上げておりますけれども、実は、麻生大臣とは付き合いが長く、心の中では複雑な心境であります。国会でも、初当選以来三年間、参議院の財政金融委員会で毎週お会いをしまして、今年の三月には、軽減税率の相談ダイヤルが有料はおかしいと問題提起をしたところ、麻生大臣は、速やかに四月二十二日からその有料ダイヤルを無料にしていただきました。  そんな同郷かつ同じ福岡県人として、麻生大臣には、あの報告書は受け取っておくばい、ばってん、課題や問題もあるけん、その参考にさせてもらうばいと言って、その報告書を受け取っていただきたかったです。  そして、財政金融に関わる年金を始めとする諸課題に一刻も早く取り組み、審議を尽くすことこそ、重要かつ良識の府参議院の務めであることをいま一度申し上げます。我が党の大塚耕平代表がおっしゃる正直な政治、偏らない政治、現実的な政治を目指す国民民主党の考えでもあります。  同郷人の麻生大臣におかれましては、私の思いをどうかお酌み取りいただき、この問責決議案が可決される前に自ら職を辞することを強くお勧めいたしまして、賛成討論を終わります。  御清聴、誠にありがとうございました。(拍手)
  45. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 大門実紀史君。    〔大門実紀史君登壇、拍手〕
  46. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 会派を代表して、麻生財務・金融担当大臣に対する問責決議案に賛成の討論を行います。  本決議案に賛成する最大の理由は、国民が幾ら疑問を抱き不安に思っていることでも、自らにとって都合の悪いことには蓋をし、なきものにしようとする安倍強権政治に麻生大臣が主要な役割を果たしてきたことです。  森友事件は、財務省の隠蔽、公文書改ざんによって、いまだ真相が解明されておりません。財務省の責任者である麻生大臣の責任は誠に大きいと言わなければなりません。  そして、今回、金融庁のワーキング・グループが現在の年金制度の貧弱さを正直に報告したことに対し、麻生大臣は、誤解や不安を与えるものだからと、その報告書の受取を拒否いたしました。これは、報告書に問題があるというより、自民党の幹部も言っているように、参議院選挙で貧しい年金制度が争点になると、与党、安倍政権が不利になるからではありませんか。国民の不安を解消することより党利党略を優先するなど、断じて許されるものではありません。  しかし、世論調査でも明らかなように、麻生大臣が報告書を受け取らなかったことが、かえって国民の間に年金への不安を広げています。  しかも、国民の年金不安は報告書のレベルにとどまりません。今週の女性週刊誌が年金を激減させる悪魔の仕組みとして取り上げたように、マクロ経済スライドによる給付水準の引下げが年金不安を更に広げています。  マクロ経済スライドは、毎年行う年金額の改定の際に、指標となる物価の上昇より年金額の引上げを低く抑え、実質的に削減する仕組みです。安倍政権は、この七年間でマクロ経済スライドを二度発動するなどして、物価は五・三%上昇したのに年金額は〇・八%のマイナス改定で、実質六・一%も大幅に削減をいたしました。  二〇一四年に公表された財政検証によると、マクロ経済スライドによる実質削減は、二〇五〇年前までに現役時代の約六割の支給水準を約五割程度まで引き下げるという計画です。直近の公的年金の財政見通しによれば、マクロ経済スライドは現在四十一歳の人が六十五歳で年金を受け取れるようになるまで続き、これによって、受け取れる年金の水準は、平均的な高齢夫婦世帯で月額四万三千円、三十年間で何と約一千六百万円も減らされます。  このままでは、国民の老後への不安は増すばかりです。消費が抑制され、経済も落ち込んでいきます。それがまた、年金財政を圧迫する悪循環につながっていきます。  今政治に求められているのは、百年安心などと偽って国民をごまかすのではなく、年金制度の現状を正面から受け止め、このままマクロ経済スライドを続けていいのかを含め、真剣に議論することではないでしょうか。  我が党は、志位委員長の党首討論、小池書記局長の質問を通じ、年金制度について率直な議論を呼びかけ、マクロ経済スライドの廃止と減らない年金に向けた具体的な財源提案も行いました。ところが、安倍首相は、質問にまともに答えようとせず、マクロ経済スライドに関する数字の一つだけを挙げて、あたかも事態が改善しているかのような自己宣伝に時間を費やしました。  年金額を抑えるため、物価上昇率から差し引く比率をスライド調整率といいます。これが、安倍政権の下でマイナス〇・九からマイナス〇・二に改善された。つまり、雇用が改善し被保険者が増大したから、スライド調整率も改善したというのです。しかし、安倍政権の下で増えた雇用者三百八十万人のうち、二百七十万人が六十五歳以上の高齢者です。その多くが年金だけでは食べられないから働くという人たちです。年金制度が貧弱だからスライド調整率が改善したというのが真相であり、こんなことは首相がテレビの前で自慢するような話ではありません。  そのくせ、安倍首相は、我が党のマクロ経済スライドを廃止する提案をばかげた政策だなどと言い放ちました。このままでは、今でさえ貧しい年金が更に貧しい年金になってしまう。その改革方向を示すことのどこがばかげた政策なのか。そこまで言うのなら、安倍政権こそ、国民が本当に安心できる年金制度をこの参議院選挙ではっきり示すべきではありませんか。  大体、我が党の志位委員長が提案した高額所得者の保険料の上限額の引上げによる財源確保の提案は、厚労省の社会保障審議会でも長年課題になってきたことではありませんか。そのことのどこがばかげているのか。  また、安倍首相は、大企業や富裕層に応分の負担を求めて年金財政を立て直していくという小池書記局長の提案に対しても、ばかげている、日本経済は相当のダメージを受けると言いました。  しかし、大企業優遇税制の目玉であり、我が党が再三見直しを求めてきた研究開発減税も、また富裕層優遇の最たるものである証券優遇税制も、政府や与党の税制調査会からも見直しの声が上がっているではありませんか。それをばかげていると言うのは、まさに天に唾するものと言わなければなりません。  アベノミクスのおかげで巨額の内部留保をため込んだ大企業や、資産を何倍にも殖やした富裕層に少しくらいの負担を求めても、日本経済はダメージなんか受けません。日本経済を本気で心配するのなら、こんな景気後退の局面で消費税を増税することこそやめるべきではありませんか。  麻生大臣とは、この六年半で八十一回、委員会で質疑をいたしました。どういうわけか、いつも前向きな答弁をしていただき、庶民から高金利を貪るメガバンクのカードローンや、大手損保に中小代理店がいじめられている問題など、弱い立場の人に配慮した麻生さんの指示で一気に改善が進んだこともありました。それだけに、同じ人とは思えない暴言の数々や今回のような対応は非常に残念であります。  最後に、今回問題となった金融庁のワーキング・グループの報告書、正式名称「高齢社会における資産形成・管理」の本当の狙いについても触れておかなければなりません。  このワーキング・グループは、業界寄りの学者や金融機関、投資会社などの関係者で構成されており、その議事録を丁寧に読むと、議論の中心は、お年寄りの持つ貯蓄をどうすれば死ぬまで投資に振り向けさせることができるかということであり、特に繰り返し議論されているのは、認知症になったお年寄りに投資をさせるにはどうすればよいかということです。  認知症でも判断できる簡単な金融商品をつくろうとか、認知症になる前に資産の運用を金融機関に委託する契約を結ばせるとか、金融機関が後見人になって資産の運用ができるようにするとか、要するに、認知症のお年寄りをどうカモにするかの議論が平然と行われております。  お年寄りの資産を狙った詐欺犯罪が後を絶ちませんが、今まで日本の金融機関も、判断力の落ちた高齢者をターゲットに過剰貸付けや投資信託販売など、似たようなことをやってきました。それをこれからは金融庁が公然と後押ししようというわけです。  ゼロ金利政策で国民の利子所得を奪い、年金だけでは生活できないと老後の不安をあおり、貯蓄から投資へをスローガンに、高齢者に元本割れのリスクがある金融商品を売り付け、果ては認知症のお年寄りの資産にまで手を出そうとするなど、まともな国のやることではありません。  こんな方向を許している麻生大臣の責任も重大であることを指摘して、賛成討論を終わります。(拍手)
  47. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) これにて討論は終局いたしました。     ─────────────
  48. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。  相原久美子君外六十九名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。  現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。  よって、表決は記名投票をもって行います。本決議案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、投票を願います。  議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。    〔議場閉鎖〕    〔参事氏名を点呼〕    〔投票執行〕
  49. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。    〔投票箱閉鎖〕
  50. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。    〔議場開鎖〕    〔参事投票を計算〕
  51. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数        二百三十一票     白色票           七十一票     青色票           百六十票    よって、本決議案は否決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  52. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 日程第一 日本国憲法第八条の規定による議決案(衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長石井正弘君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕     ─────────────    〔石井正弘君登壇、拍手〕
  53. 石井正弘

    ○石井正弘君 ただいま議題となりました議決案につきまして、内閣委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本議決案は、天皇陛下の御即位に際し、皇室が、皇室経済法施行法第二条に規定するもののほか、令和元年十月十一日から同年十一月二十九日までの間において、内閣の定める基準により、天皇陛下の御即位を祝するために贈与される物品を譲り受けることができるようにするものであります。  委員会におきましては、菅内閣官房長官より趣旨説明を聴取した後、採決の結果、本議決案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  54. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  55. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  56. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百三十一     賛成            二百三十     反対               一    よって、本案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  57. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 日程第二 学校教育情報化の推進に関する法律案  日程第三 日本語教育の推進に関する法律案   (いずれも衆議院提出)  以上両案を一括して議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。文教科学委員長上野通子君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕     ─────────────    〔上野通子君登壇、拍手〕
  58. 上野通子

    ○上野通子君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、文教科学委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  まず、学校教育情報化の推進に関する法律案は、学校教育情報化の推進に関し、基本理念を定め、国、地方公共団体等の責務を明らかにし、及び学校教育情報化の推進に関する計画の策定その他の必要な事項を定めようとするものであります。  委員会におきましては、学校教育情報化に当たっての課題等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、日本語教育の推進に関する法律案は、日本語教育の推進に関し、基本理念を定め、並びに国、地方公共団体及び事業主の責務を明らかにするとともに、基本方針の策定その他日本語教育の推進に関する施策の基本となる事項を定めようとするものであります。  委員会におきましては、夜間中学における日本語教育の在り方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。  質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  59. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) これより両案を一括して採決いたします。  両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  60. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  61. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百三十一     賛成           二百三十一     反対               〇    よって、両案は全会一致をもって可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  62. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 日程第四 愛玩動物看護師法案(衆議院提出)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。環境委員長那谷屋正義君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕     ─────────────    〔那谷屋正義君登壇、拍手〕
  63. 那谷屋正義

    ○那谷屋正義君 ただいま議題となりました法律案につきまして、環境委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、衆議院環境委員長の提出によるものでありまして、最近の愛玩動物をめぐる状況に鑑み、新たに愛玩動物看護師の国家資格を創設するとともに、愛玩動物看護師の業務を明確化するなど、その業務が適正に運用されるように規律を定めようとするものであります。  本委員会におきましては、国家資格化の意義、愛玩動物看護師の処遇改善の見通し及びその必要性、今後の獣医療体制の在り方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  64. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  65. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  66. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百三十二     賛成           二百三十二     反対               〇    よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  67. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) この際、お諮りいたします。  礒崎陽輔君外三名発議に係る参議院規則の一部を改正する規則案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  68. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 御異議ないと認めます。  よって、本規則案を議題といたします。  まず、発議者の趣旨説明を求めます。礒崎陽輔君。     ─────────────    〔議案は本号末尾に掲載〕     ─────────────    〔礒崎陽輔君登壇、拍手〕
  69. 礒崎陽輔

    ○礒崎陽輔君 ただいま議題となりました参議院規則の一部を改正する規則案につきまして、提案の趣旨及びその内容を御説明申し上げます。  本規則案は、本院議員の定数の改正に伴い、常任委員会の委員の数を改めて、第一種委員会の委員総数が議員定数と同一となるよう所要の調整を行うものであり、令和元年の通常選挙後に召集される国会の召集の日から、内閣委員会、法務委員会及び農林水産委員会の委員の数を二十人から二十一人に改めることといたしております。  以上が本規則案の提案の趣旨及び内容でございます。  何とぞ御賛同くださいますようお願い申し上げます。(拍手)     ─────────────
  70. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。  本規則案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  71. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  72. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百二十九     賛成            百八十七     反対             四十二    よって、本規則案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕     ─────────────
  73. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十三分散会