運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

2019-06-07 第198回国会 参議院 本会議 24号 公式Web版

  1. 令和元年六月七日(金曜日)    午前十時一分開議     ━━━━━━━━━━━━━ ○議事日程 第二十四号   令和元年六月七日    午前十時開議  第一 国務大臣の報告に関する件(「平成三十   一年度以降に係る防衛計画の大綱」及び「中   期防衛力整備計画(平成三十一年度~平成三   十五年度)」に関する報告について)  第二 公共工事の品質確保の促進に関する法律   の一部を改正する法律案衆議院提出)  第三 成年被後見人等の権利の制限に係る措置   の適正化等を図るための関係法律の整備に関   する法律案(第百九十六回国会内閣提出、第   百九十八回国会衆議院送付)  第四 障害者の雇用の促進等に関する法律の一   部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付   )  第五 民法等の一部を改正する法律案(内閣提   出、衆議院送付)     ━━━━━━━━━━━━━ ○本日の会議に付した案件  一、国家公務員等の任命に関する件  一、日程第一  一、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関す   る法律の一部を改正する法律案(趣旨説明)  一、日程第二より第五まで      ─────・─────
  2. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) これより会議を開きます。  この際、国家公務員等の任命に関する件についてお諮りいたします。  内閣から、検査官、原子力委員会委員、公認会計士・監査審査会委員、預金保険機構理事、日本放送協会経営委員会委員、労働保険審査会委員、中央社会保険医療協議会公益委員、社会保険審査会委員及び原子力規制委員会委員の任命について、本院の同意を求めてまいりました。  これより採決をいたします。  まず、検査官に田中弥生君を任命することについて採決をいたします。  内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  3. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  4. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数          二百二十     賛成            二百二十     反対               〇    よって、全会一致をもって同意することに決しました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕     ─────────────
  5. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 次に、原子力委員会委員に中西友子君を、日本放送協会経営委員会委員に明石伸子君、堰八義博君及び村田晃嗣君を、労働保険審査会委員に鈴木麻里子君を、原子力規制委員会委員に石渡明君及び田中知君を任命することについて採決をいたします。  内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  6. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  7. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百二十一     賛成            百七十九     反対             四十二    よって、同意することに決しました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕     ─────────────
  8. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 次に、公認会計士・監査審査会委員に勝尾裕子君を、預金保険機構理事に内藤浩文君及び手塚明良君を、労働保険審査会委員に室井純子君を、中央社会保険医療協議会公益委員に荒井耕君及び秋山美紀君を、社会保険審査会委員に高野伸君を任命することについて採決をいたします。  内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  9. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  10. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百二十四     賛成           二百二十四     反対               〇    よって、全会一致をもって同意することに決しました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕     ─────────────
  11. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 次に、日本放送協会経営委員会委員に高橋正美君及び渡邊博美君を任命することについて採決をいたします。  内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  12. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  13. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百二十三     賛成            百九十五     反対             二十八    よって、同意することに決しました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  14. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 日程第一 国務大臣の報告に関する件(「平成三十一年度以降に係る防衛計画の大綱」及び「中期防衛力整備計画(平成三十一年度~平成三十五年度)」に関する報告について)  防衛大臣から発言を求められております。発言を許します。防衛大臣岩屋毅君。    〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
  15. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 政府は、昨年十二月十八日、国家安全保障会議及び閣議において、新たな防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画を決定いたしました。  以下、これらについて御報告申し上げます。  我が国を取り巻く安全保障環境は、前防衛大綱の策定時に想定していたよりも、格段に速いスピードで厳しさと不確実性を増しています。特に、国際社会におけるパワーバランスの変化により、国家間の競争が顕在化するとともに、グレーゾーンの事態が長期にわたって継続する傾向にあります。  また、宇宙、サイバー、電磁波といった新たな領域の利用が急速に拡大したことで、国家の安全保障の在り方は根本から変わろうとしています。さらに、我が国の周辺には、質、量に優れた軍事力を有する国家が集中し、軍事力の更なる強化や軍事活動の活発化の傾向が顕著となっています。  こうしたこれまでに直面したことのない安全保障環境の中で、我が国が平和国家として更に力強く歩んでいくためには、我が国自身が、国民の生命、身体、財産と領土、領海、領空を主体的、自主的な努力によって守る体制を強化する必要があります。このような認識の下、専守防衛を前提に、従来の延長線上ではない、真に実効的な防衛力のあるべき姿を見定め、新たな防衛大綱と中期防を策定いたしました。  新たな防衛大綱では、まず、我が国にとって望ましい安全保障環境を創出すること、また、我が国に脅威が及ぶことを抑止すること、そして、万が一、我が国に脅威が及ぶ場合には、確実に脅威に対処し、かつ被害を最小化することという、防衛の目標を明確に示し、この達成に必要な三つの手段をそれぞれ強化することとしています。  第一に、我が国の防衛体制の強化です。  防衛力は、安全保障の最終的な担保です。これまでに直面したことのない安全保障環境の現実の下で、国家として存立を全うするため、我が国の主体的、自主的な努力によって防衛力の質、量を強化していかなければなりません。宇宙、サイバー、電磁波を含む全ての領域の能力を有機的に融合させる領域横断作戦を行うことができ、また、平時から有事までのあらゆる段階において、柔軟かつ戦略的な活動を常時継続的に実施できる、真に実効的な防衛力として、多次元統合防衛力を構築してまいります。  第二に、日米同盟の強化です。  日米安全保障体制を中核とする日米同盟は、我が国のみならず、インド太平洋地域、さらには国際社会の平和と安定及び繁栄に大きな役割を果たしています。日米防衛協力のための指針の下、日米同盟の抑止力、対処力の強化や、自由で開かれた海洋秩序の維持強化を含む幅広い分野における協力の強化、拡大を行ってまいります。  また、在日米軍再編を着実に進め、特に、沖縄については、近年、米軍施設・区域の返還等、負担軽減を一層推進してきておりますが、引き続き、普天間飛行場の移設を含む在沖縄米軍施設・区域の整理、統合、縮小、負担の分散等により、地元の負担軽減を図ってまいります。  第三に、安全保障協力の強化です。  自由で開かれたインド太平洋というビジョンを踏まえ、防衛力を積極的に活用しながら、地域の特性や相手国の実情を考慮しつつ、多角的、多層的な安全保障協力を戦略的に推進します。この際、日米同盟を基軸とし、普遍的価値や安全保障上の利益を共有する国々との緊密な連携を図ってまいります。  これらの実現に向けた防衛力の強化は、格段に速度を増す安全保障環境の変化に対応するため、従来と異なる速度で行わなければなりません。新たな防衛大綱及び中期防では、特に優先すべき事項を可能な限り早期に強化するため、既存の予算、人員の配分にとらわれず、資源を柔軟かつ重点的に配分することとしています。  具体的には、領域横断作戦に必要な能力を優先的に強化することとしており、特に、宇宙、サイバー、電磁波の領域における能力、海空領域における能力、スタンドオフ防衛能力、総合ミサイル防空能力、機動展開能力、防衛力の持続性、強靱性を重視してまいります。  同時に、人的基盤の強化、装備体系の見直し、技術基盤の強化、装備調達の最適化、産業基盤の強靱化、情報機能の強化にも優先的に取り組んでまいります。  あわせて、訓練・演習、衛生、地域コミュニティーとの連携、知的基盤にもしっかりと取り組んでまいります。  これらに必要な事業を積み上げた結果、令和元年度から五年間の新たな中期防における防衛力整備の水準は、おおむね二十七兆四千七百億円程度を目途としています。その上で、装備体系の見直しや装備調達の最適化を含め、一層の効率化、合理化を進めることによって実質的な財源の確保を図り、おおむね二十五兆五千億円を目途に、各年度の予算編成を実施することとしています。また、新たな中期防においては、新規後年度負担に係る国民への説明責任を果たす観点から、新たな事業に係る物件費の契約額を明確にすることとし、おおむね十七兆一千七百億円の枠内として示しています。  以上申し述べました新たな防衛大綱及び中期防の下、真に実効的な防衛力を構築し、我が国の平和と安全を維持し、その存立を全うするとともに、国民の生命、身体、財産、そして、領土、領海、領空を守り抜くため、防衛省・自衛隊は今後とも全力を尽くしてまいる所存です。  議員各位の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。(拍手)     ─────────────
  16. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) ただいまの報告に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。三宅伸吾君。    〔三宅伸吾君登壇、拍手〕
  17. 三宅伸吾

    ○三宅伸吾君 自由民主党の三宅伸吾です。  私は、自由民主党・国民の声を代表し、ただいま議題となりました防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画について質問いたします。  平成の時代、我が国を取り巻く安全保障環境は、厳しさと不確実性を増してきました。残念ながら、令和になっても状況は好転していません。  二度目の米朝首脳会談の後も、北朝鮮の核・ミサイル問題は未解決のままです。金正恩委員長は、検証可能かつ不可逆的な非核化について明確にしていません。本年四月には戦術誘導兵器、五月には短距離飛翔体、さらには短距離弾道ミサイルを発射しました。進展しない米朝関係を背景に、揺さぶりを掛けているとの見方もあります。いずれにせよ、間違いなく国連安全保障理事会の決議に反します。  不確定要素は北朝鮮だけではありません。六月六日現在、沖縄県尖閣諸島周辺の接続水域で中国公船の航行が五十六日連続で確認されています。米国と中国の関係を見ても、両国は新冷戦とも呼ぶべき対立局面に入ったと分析する向きもあります。  そこで、今回の大綱、中期防の策定では、このような我が国を取り巻く安全保障環境の変化についてどのように捉えているのか、安倍総理にお伺いいたします。  次に、岩屋防衛大臣にお伺いいたします。  情報通信分野における著しい技術革新により、政府機関やインフラの機能を麻痺させ、経済、産業、場合によっては安全保障、防衛にまで致命的な打撃を与えるサイバー攻撃が可能となりました。さらに、人工知能、AIを活用し、セキュリティー対策を無力化する攻撃手法もあると言われています。  そこで、領土、領海、領空に直接物理的に侵入することなく、我が国に甚大な被害をもたらすおそれがあるサイバー攻撃のような新たな脅威に対し、新たな大綱、中期防の下、どのように対応していくのか、岩屋防衛大臣にお伺いします。  先ほどの尖閣諸島の例を引くまでもなく、我が国の島嶼部は、国境の最前線であり、海洋資源等を守る上でも極めて重要な領土です。また、多様な文化、産業を彩る生活の場でもあります。島嶼部については、上陸を試みる侵略部隊が領海や領空の外から攻撃を始める構図が想定されます。我が国の島々が攻撃されているにもかかわらず、侵略を試みる側が日本の領土、領海、領空内に入ってくるまでは我が国の実力行使部隊が何もできないというのでは、やすやすと侵略部隊に上陸を許してしまうこととなりかねません。  そこで、今回の大綱、中期防では、我が国島嶼部の防衛のためにどのように対処していくこととしているのか、防衛大臣にお伺いします。  中国による太平洋、東シナ海への進出の動きが強まっています。特にインド太平洋地域において、自由で開かれた海洋秩序を維持強化し、望ましい安全保障環境を創出することが求められています。  我が国は、米国とともに、インド太平洋地域の平和と安定のために、周辺各国に対し、様々な場を通じ、安全保障や経済連携に関する対話を進めてまいりました。同時に、広大な太平洋をにらみ、防衛力を増強するためには、パートナー国との防衛協力を進めていくことが必要です。  そこで、海域及び空域の防衛力の増強を図っていく上で、常時の運用とはせず、必要な場合にのみ、短距離離陸・垂直着陸戦闘機、STOVL機を運用することと考えている「いずも」型の護衛艦の運用をどのように考えているのか、防衛大臣にお尋ねします。  あわせて、インド太平洋地域を包括した安全保障ビジョンの下、中国への懸念を共有する東南アジア諸国と、共同訓練を含めてどのように防衛協力の輪を広げていくお考えなのか、防衛大臣に伺い、私の質問を終わります。(拍手)    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
  18. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 三宅伸吾議員にお答えをいたします。  我が国を取り巻く安全保障環境の変化についてお尋ねがありました。  今、国際社会のパワーバランスは大きく変化しつつあります。また、北朝鮮の核・ミサイル開発、中国の透明性を欠いた軍事力の強化、東シナ海や南シナ海における力を背景とした一方的な現状変更の試み、大量破壊兵器等の拡散や国際テロの深刻化、サイバー空間や宇宙空間などの新たな領域における課題の顕在化など、グローバルな安全保障上の課題が広範かつ多様化していることなどを踏まえれば、我が国を取り巻く安全保障環境は戦後最も厳しいと言っても過言ではなく、格段に速いスピードで厳しさと不確実性を増しています。特に、宇宙、サイバー、電磁波といった新たな領域は死活的に重要になっており、陸海空での対応を重視してきたこれまでの安全保障の在り方を根本から変えようとしています。  このような認識の下、防衛大綱を見直したところであり、我が国として、自らを守る体制を主体的、自主的な努力により抜本的に強化し、自らが果たし得る役割の拡大を図っていく考えです。  未来の礎となる国民を守るために真に必要な防衛力の構築に向け、従来とは抜本的に異なる速度で変革を図ってまいります。  残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)    〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
  19. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 三宅伸吾議員にお答えいたします。  まず、サイバー攻撃への対応についてお尋ねがありました。  社会全体のサイバー空間への依存度が高まるとともに、サイバー攻撃の態様は一層高度化、巧妙化しており、今後、サイバー攻撃によって極めて深刻な被害が発生する可能性も否定できず、サイバー攻撃への対応は我が国の安全保障に関わる重要な課題であります。  そのような認識の下、サイバー攻撃に対して常時十分な安全を確保し得るよう、防衛省・自衛隊として、サイバー防衛能力を抜本的に強化することとしております。  具体的には、サイバー防衛隊を始めとするサイバー関連部隊等の拡充、有事において相手方によるサイバー空間の利用を妨げる能力の保有、部内の教育の拡充や部外の優れた知見の活用等によるサイバー人材の確保、育成、関係機関や諸外国との協力の強化など、様々な取組を通じてサイバー防衛能力を抜本的に強化していく考えであります。  次に、島嶼防衛についてお尋ねがありました。  我が国を取り巻く安全保障環境を踏まえれば、我が国島嶼部の防衛は極めて重要な課題であります。島嶼防衛のため、常時継続的な情報収集、警戒監視、部隊の迅速な機動展開を実施し、海上優勢、航空優勢を確保するとともに、侵攻部隊の接近、上陸を阻止し、万が一占拠された場合には、あらゆる措置を講じて奪回をしなければなりません。  このような自衛隊の役割について、新たな防衛大綱では、海空領域における能力や機動展開能力の強化、地対艦誘導弾部隊や島嶼防衛用高速滑空弾部隊の保持、自衛隊配備の空白地域となっている島嶼部への部隊配備などの方針を掲げておりまして、こうした方針の下で防衛力の強化を推進してまいります。  次に、「いずも」型護衛艦の運用についてお尋ねがありました。  政府としては、新たな防衛大綱の下、我が国自身の防衛体制の強化、日米同盟の抑止力及び対処力の強化とともに、自由で開かれたインド太平洋というビジョンを踏まえ、多角的、多層的な安全保障協力を戦略的に推進していくこととしています。  「いずも」型護衛艦は、これまでも、米国を始めとするインド太平洋地域の海軍との共同訓練などを通じて各国との安全保障協力を進めてきましたが、政府としては、今後、「いずも」型護衛艦からSTOVL機を運用できるよう所要の改修を行い、その多機能な護衛艦としての特性を最大限生かしつつ、我が国と地域の平和と安定に一層寄与していく考えであります。  最後に、東南アジア諸国との防衛協力についてお尋ねがありました。  インド太平洋地域は、世界人口の半数以上を養う世界の活力の中核であり、この地域を自由で開かれた国際公共財とすることにより、地域全体の平和と繁栄を確保していくことが重要であります。このような自由で開かれたインド太平洋というビジョンを踏まえて、防衛省としては、これまでも、東南アジア諸国を始めとする地域のパートナー国との間で様々な防衛協力・交流を行ってまいりました。  今後とも、新たな防衛計画の大綱の下で、地域協力の要となるASEANの中心性、一体性の強化の動きを支援しつつ、共同訓練・演習、防衛装備・技術協力、能力構築支援などの具体的な二国間、多国間協力を一層推進していく考えであります。(拍手)     ─────────────
  20. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 白眞勲君。    〔白眞勲君登壇、拍手〕
  21. 白眞勲

    ○白眞勲君 立憲民主党・民友会・希望の会の白眞勲です。  早速、会派を代表して質問させていただきます。  まず、イージス・アショアについて質問いたします。  一昨日、イージス・アショアの配備地について、秋田県付近の候補地としてほかに適地はなかったという根拠データに九か所もの誤りがあったことが判明しました。とんでもないことであります。政府に対する信頼性が全くなくなってしまったのではないか。地元にイージス・アショアが配備されることで住民の方々がどれだけ不安に感じておられるのか、総理は理解されているのでしょうか。総理の地元である山口県付近の候補地のデータは大丈夫なんでしょうか。総理の明確な答弁を求めます。  防衛省は、イージス・アショアの取得経費等の総額について、約四千三百八十九億円と見積もっておりますが、この中に弾代は含まれていません。弾がなけりゃ意味ないじゃありませんか。今、秋田、山口ですから、最低弾は二つ必要です。さらに、北朝鮮は我が国のほぼ全土を射程に収める弾道ミサイルを二、三百発は保有しているということであります。ということは、一発の弾道ミサイルに二発撃つとすれば六百発必要じゃありませんか。ということは、一発四十億円として、ざっと弾代だけで二兆四千億円掛かってしまいます。また、保管場所の警備、対空防備、さらには、敵の迫撃砲など発射時の人家の防備を考えたら、天文学的な費用が実際に掛かるのではないでしょうか。防衛大臣の見解をお聞きいたします。そもそも、それだけの弾を準備できるのでしょうか。  また、今回防衛省が選定した搭載レーダーはまだ開発中のもので、むしろ、イージス艦に搭載される既存のレーダーの方が、信頼性も高いし、メンテナンスやアップグレードなどにも優越性があるのではないでしょうか。米国政府は日本側に一部負担を求めているとも報じられているのですが、事実関係とともに、選定した理由を、防衛大臣、教えてください。  さらに、電磁波による人体や環境への悪影響について、イージス艦は入港する際にレーダーのスイッチを切るそうですが、その位置は何海里でしょうか。少なくとも、安全性の観点からそれぐらいの距離は必要でないかと思いますが、いかがでしょうか。防衛大臣、お答えください。  今回の大綱、中期防では、宇宙、サイバー、電磁波といった新領域における能力の獲得、強化も強調しています。しかし、実際には、イージス・アショアのような正面装備品の導入に多額のコストを費やす計画となっており、果たして本気で強化しようとしているのか、疑問でもあります。  例えば、諸外国のサイバー関連部隊の人員については、米国は六千二百人、中国は三万人、北朝鮮は六千八百人と言われておりますが、我が国のサイバー防衛隊につきましては、今年度の増員はたったの七十名、合計でも二百二十名しかないじゃありませんか。これでサイバー防衛能力の抜本的強化と言えるわけないじゃありませんか。この点について総理はどのような見解をお持ちなのか、お答えください。  また、これらのIT関係の人材は、野原を駆け巡ったり、あるいは泳ぎがうまい必要は全くありません。専門性が極めて高いわけで、どの業界も引く手あまたです。そういう中、これまでの採用とは全く別物のやり方で募集しなければならないと思いますが、防衛大臣の認識を伺います。  さらに、この装備品導入による後年度負担の増加により、補正予算への計上も常態化していますが、本来、補正予算とは、災害など年度途中に予期し得ない事態が発生した場合であり、これら費用は当初予算で手当てするべきものじゃありませんか。総理、御所見をお伺いいたします。  今回の大綱では、安全保障環境は厳しさと不確実性が増大しているとされています。そういう中で、大綱には、韓国との間では幅広い分野で防衛協力を進めるとありますが、レーダー照射の問題についてはどうなっているのでしょうか。六月一日に韓国の国防大臣と会っていますよね。解決したんですか。防衛大臣、お答えください。  また、総理は、北朝鮮の金正恩委員長に対し、条件を付けずに向き合わなければならないという考えを明らかにしました。拉致問題の解決に資する会談でなければならないという条件を今まで付けていたわけですから、明らかに矛盾しているじゃありませんか。これは、拉致問題の解決に資さなくても会いましょうという誤ったメッセージになりはしませんか。総理の御認識をお聞きいたします。  さらに、今後、北朝鮮にどういうアプローチを考えているのか、その戦術を全てを明らかにする必要はないにせよ、変わった以上、国民に少しは説明すべきじゃないんでしょうか。総理、お答えください。  総理があらゆるチャンスを逃さないという決意で臨んでいるのであるならば、トランプ大統領が金正恩委員長と次の三回目の首脳会談を行う際に、同席してみたらどうでしょうか。次のG20サミットでトランプ大統領に頼んでみたらどうでしょうか。一緒に相撲まで見た仲よしのトランプ大統領が隣に座っていれば、拉致問題の解決も含め、核・ミサイル問題において、こちらの主張を言いつつ、トランプ大統領に晋三の言うとおりだと相づちを打ってもらえば、極めて効果的だと思います。晋三と次は一緒に会うとトランプ大統領が言えば、金正恩氏も断れないと思いますよ。  ちなみに、この提案を、去年、予算委員会で私がしたところ、総理は、「まず順番としては、南北そして米朝が行われ、そしてもちろん日米朝という形の首脳会談というものも私はこれは否定するものではもちろんありません。」と答弁しました。まさに今、そのタイミングじゃありませんか。安倍総理の決意を伺いたいと思います。  防衛省は、「いずも」型護衛艦の改修とSTOVL機の搭載により、戦闘機の離発着が可能な飛行場が硫黄島のみである太平洋側の防空体制の強化に資すると説明しています。  ここで一つお聞きしたいのが、硫黄島等に残された戦没者の遺骨の問題です。  平成二十八年三月に全会一致で議員立法、遺骨収集推進法を成立させ、令和六年度までを集中実施期間として取組を推進することになっていますが、予算は、平成二十九年度二十四億四千三百万円から令和元年度二十三億六千百万円と、どんどん減っているじゃありませんか。これ、おかしくないですか。安倍総理、しっかり予算を増やして対応すべきだと思いますが、いかがでしょうか。  この遺骨につきましては、DNA鑑定で本人確認ができるようになりましたが、遅々として進んでいません。この件では、今年の三月二十二日、私、予算委員会で根本厚労大臣にお聞きしましたところ、南方等の地域で収容した御遺骨のDNA鑑定については、まさに専門家等の御意見を聞きながら、今年度末までに一定の方向性をお示しする予定でありますとの答弁でした。私聞いたの、三月二十二日なんです。今年度末とおっしゃったって、一週間しかありませんよ。一定の方向性得られたんでしょうか。厚労大臣、お答えください。  先日、お父様を南方戦線で亡くしたある御遺族からも、指一本でも帰ってきてほしいという切実な言葉をいただきました。赤紙一枚で家族から引き離され、一片の遺骨も戻ってこない。御高齢になった御遺族の心情は察するに余りあります。  そういう中で、このDNA鑑定をお願いしているのは大学等なんですが、私が、ボランティアで、ほとんど実費でお願いしているのではないのかと予算委員会で聞いたら、政府参考人は、ボランティアという言葉が適切かどうか分かりませんがと答弁しましたが、先日の検討会議は、委員の方からボランティアだと発言がありました。だから私がボランティアだと言っているんですよ。厚労大臣、これボランティアですよね。お答えください。  そもそも、ボランティアでは駄目です。アメリカみたいに予算と人員を付けて専門の鑑定機関をつくる必要は感じませんか。総理と厚労大臣、御答弁お願いいたします。  トランプ大統領は先日、訪日の際、我が国の護衛艦に史上初めて乗艦されました。この乗艦した「かが」は、ミッドウェー海戦において沈没した当時の日本海軍の最高レベルの正規空母「加賀」と同じ名前ですが、何と両艦の長さが二百四十八メートル、ぴったり、全く一緒なんですよ。調べていてびっくりしました。防衛大臣、まさかわざと同じ寸法にしたんじゃないでしょうね、お答えください。  ところで、本年二月七日の参議院予算委員会において岩屋防衛大臣は、核兵器等の大量破壊兵器を搭載する能力を持つものが攻撃型空母に当たる旨答弁しておりますが、過去の攻撃型空母の定義に関する政府答弁において具体的に言及のなかった核兵器等の大量破壊兵器を例示した理由はなぜでしょうか。これ重要です。総理、お答えください。  新大綱の閣議決定と同日、「F35―Aの取得数の変更について」が閣議了解され、F35Aの取得数を四十二機から百四十七機とし、今年度以降の取得は完成機輸入によることとされました。ということは、国内メーカーの生産ラインの整備費、これどうなっちゃうんですか。約一千九百九十七億円も投じていますよね。防衛大臣、お答えください。  トランプ大統領は「かが」において、同盟国の中でも最大規模のF35戦闘機群を持つことになると述べました。防衛省はSTOVL機の正式な機種選定はこれからであると説明していますが、総理はトランプ大統領にF35Bを購入すると約束したんでしょうか。総理の明確な答弁を求めます。  また、このFMSという購入方式、つまり相手の言い値で取引するなど、もってのほかです。さらに、財務省の審議会において機関銃の調達価格が米国の約七倍になっていたことが指摘されるなど、装備品の調達には問題点が多々ありますが、相手も我が国の製品を購入するといった、いわゆるオフセット取引の仕組みを活用するなどの柔軟な発想が今こそ求められているのではないでしょうか。総理、お答えください。  今回、F35の墜落事故が発生しましたが、そういう中、米国会計検査院が最近公表した報告書は、F35が深刻な欠陥を抱えたままで、危機的で安全性や重要な性能を危険にさらすに分類された欠陥だけでも、昨年報告書で指摘された百十一件中、未解決が十三件、さらには新たに昨年十二月以降四件判明という驚くべき状況です。これではパイロットの命を危険にさらすものと言わざるを得ません。総理、どう思われますか。  また、このF35はレーダーに映らない、いわゆるステルス性があるそうですが、私、疑問なのは、今回の事故でレーダーから機影が消えたとの報告。あれっ、ステルスじゃなかったのと私は思ったんですね。レーダーに映っている、レーダーに映っているじゃありませんか。これ、何かスイッチを入れるとステルスになるということらしいんですね。ということは、ステルス状態のときに万が一の事故が起きたらレーダーによる解析はできないわけで、大丈夫なんでしょうか。防衛大臣、お答えください。  また、この新たに追加取得となる百五機のF35については、高いステルス性能のため、飛行機のおなかにしかミサイルは積めないんだそうで、つまり武器は少なくなるそうです。忍者みたいな戦闘機なんですね。ですから、このF35がスクランブル発進に従事するのかどうか疑問です。仮にそうならば、機密の塊とも称される機体の性能に関する情報を相手方にさらすことになるのではないか。スクランブルの場合は、ステルス性よりも要撃能力の方が必要なのではないでしょうか。例えば、戦国時代の足軽がみんな日中に忍者スタイルだったら、武器も少ないし、大体、丸見えです。忍者は見えないから価値があるんじゃないんでしょうか。防衛大臣、お答えください。  そのようなことを考えますと、まず、欠陥の指摘があるF35の新規取得を一時中断し、例えば、最近、空対空戦闘能力に秀でたF15で米空軍が採用したタイプなど、新たな戦闘機体系の整備を検討するべきではないかと思いますが、総理の見解をお伺いいたします。  岩屋防衛大臣は、本年、外交防衛委員会において、F35を活用した弾道ミサイル発射直後の迎撃について、他国の領域における武力行動であっても、自衛権発動の三要件に該当するものがあるとすれば、憲法上、法理上許されないというわけではないとの見解を示しました。つまり、F35などの有人機、特にステルス性のある有人機はもとより、無人機によるブースト段階、相手国が発射したときのミサイル、これを弾道ミサイル迎撃が可能となった場合、法理上、相手国の領域に入って迎撃することは可能ということなんでしょうか。これって大変重要です。総理、お答えください。  最後に一言。北方領土で、戦争を、取り返す是非について言及した衆議院議員については言語道断です。私たち政治家は、相手がどういう国であれ、戦争だけは絶対に避ける、その知恵を絞るのが我々政治家の役割じゃないんでしょうか。それを強調したいと思います。  さらに、我々が先般来、参議院規則にのっとって強く要求しております予算委員会がなぜ開催されないんでしょうか。これは国会のルールそのものを否定しているものと断ぜざるを得ません。与党に強く抗議します。  質問を終えるに当たり、答弁がちゃんとなっていなければ再質問もさせてもらうことを申し上げて、取りあえず私の質問は終わります。(拍手)    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
  22. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 白眞勲議員の御質問にお答えをいたします。  多数の御質問をいただきましたが、答弁漏れのないようにしっかりとお答えをさせていただきたいと思います。  イージス・アショアについてお尋ねがありました。  イージス・アショアの配備候補地の地元の皆様が様々な御不安や御懸念を持っていることは防衛省から報告を受けており、真摯に受け止めております。山口県のむつみ演習場に係る各種調査の一環として、防衛省・自衛隊の所管外の国有地について、配備候補地となり得るものがあるか検討していますが、その検討に用いるデータに誤りはないとの報告を受けています。  自衛隊のサイバー防衛能力の抜本的強化についてお尋ねがありました。  自衛隊のサイバー関連部隊等については、五年後を目途に、全体として千数百名の規模まで拡充するよう努めてまいります。また、組織の拡充に加え、有事において相手方によるサイバー空間の利用を妨げる能力の保有など、様々な取組を通じて自衛隊のサイバー防衛能力の抜本的強化を図ってまいります。  なお、諸外国の軍のサイバー部隊については、具体的な任務や能力など、その詳細が必ずしも明らかでないため、一概に比較することはできないものと考えています。  補正予算に関するお尋ねがありました。  補正予算における防衛費の計上については、財政法第二十九条を始めとする我が国の予算制度に従い、当初予算成立後も刻々と変化する安全保障環境や自然災害への対応等のため、緊要性のある経費を計上してきているものであり、適正なものと考えています。当初予算で手当てすべきものを補正予算で計上しているとの御指摘は当たりません。  北朝鮮問題についてお尋ねがありました。  北朝鮮の核、ミサイル、そして何よりも重要な拉致問題の解決に向けて、相互不信の殻を破り、次は自分自身が金正恩委員長と向き合うとの決意を私は従来から述べてきました。条件を付けずに向き合うとは、そのことをより明確な形で述べたものです。向き合うとは、金委員長と会い、率直に、また虚心坦懐に話し合うということです。当然、最重要課題である拉致問題についても話し合います。  これまでも申し上げているとおり、我が国として、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、国交正常化を目指す考えであり、この方針に変わりはありません。  三回目の米朝首脳会談や日米朝首脳会談については、予断を持ってお答えをすることは差し控えます。G20大阪サミットの際のトランプ大統領との会談については調整中ですが、トランプ大統領とは、先般の日米首脳会談を始め、北朝鮮問題に関して方針を綿密にすり合わせてきており、引き続き、日米で、拉致、核、ミサイル問題の解決に向け、緊密に連携してまいります。  特に、我が国にとって最も重要な拉致問題の解決に向けては、我が国自身が主体的に取り組むことが重要です。日朝首脳会談について、現時点でめどが立っているわけではありませんが、御家族も御高齢となる中で、一日も早い解決に向け、あらゆるチャンスを逃すことなく、果断に行動していきます。  戦没者の遺骨収集についてお尋ねがありました。  現在、私たちが享受している平和と繁栄は、祖国を思い、家族を案じつつ、戦場に倒れ、あるいは、戦後、遠い異郷の地で亡くなられた戦没者の尊い犠牲の上に築かれたものであると認識しております。  政府としては、御遺骨が一日も早くふるさとにお戻りになるよう全力を尽くしているところであり、戦没者の遺骨収集の推進に関する法律に基づき、遺骨収集に必要な予算を確保してきております。御指摘の予算額については、資料収集、分析に要する経費について、平成二十九年度に集中的な取組期間が終了したため、昨年度及び今年度は減額となっておりますが、遺骨収集自体に要する経費については毎年増額しているところです。  また、収容した戦没者の御遺骨のDNA鑑定については、現在、国内の十一の大学等と契約し、必要な費用を支出した上で鑑定を実施していただいております。  なお、今後のDNA鑑定の在り方につきましては、厚生労働省において、有識者で構成される戦没者の遺骨収集の推進に関する検討会議を開催して議論していただいていると承知しており、その結果も踏まえ、必要な検討を行うこととしております。  いわゆる攻撃型空母に関するお尋ねがありました。  政府としては、従来から、性能上専ら相手国の国土の壊滅的破壊のためにのみ用いられる兵器については、自衛のための必要最小限度を超えるため、保持することが許されないと考えており、その例として攻撃型空母を挙げているところです。また、政府としては、かつて、核攻撃が可能な航空機を搭載した米国の空母を攻撃型空母の例として示したことがあります。  二月七日の防衛大臣の答弁は、従来の政府の見解を述べる上で、このようなかつての経緯も踏まえ、分かりやすい一つの例をお示しをし、できるだけ具体的に説明したいとの趣旨で述べたものと承知しております。  いずれにせよ、政府として、憲法上保持し得ない装備品に関する従来の政府見解については、何らの変更もありません。  STOVL機の機種選定についてお尋ねがありました。  昨年十二月にF35Aの追加調達を閣議了解しており、これを踏まえれば、我が国は米国に次ぐF35Aの保有国となる見込みです。一方、このうちの一部はSTOVL機に替え得るものとされていますが、現時点では具体的な機種は決定していません。  今後、我が国の防衛に必要な能力を有する機種を決定する予定であり、いずれにせよ、トランプ大統領との間で特定の機種の購入を約束しているとの事実はありません。  FMS調達の改善とF35の安全性、新規取得の中断と戦闘機体系についてお尋ねがありました。  FMS調達については、防衛省において、米国と協力し、改善に取り組んでいるところです。装備品の効果的、効率的な調達は極めて重要であり、今後とも様々な方策を幅広く検討してまいります。  米国会計検査院のF35に関する指摘については、その内容を米国政府に確認しており、我が国が導入しているF35Aについては飛行の安全に影響する問題はないことを確認しています。  今般のF35の事故については、防衛省において事故原因等について調査を進めているところです。このため、現時点でF35に係る今後の方針について予断を持ってお答えすることは差し控えたいと思います。  その上で申し上げれば、我が国の将来の戦闘機体系は、F35の導入だけでなく、F15についても能力向上を図るなど、バランスの取れたものとする計画であり、現時点でこれを見直すことは考えていません。  他国の領域における弾道ミサイルの迎撃についてお尋ねがありました。  御指摘の岩屋防衛大臣の答弁は、純粋に法理上の観点からいえば、他国の領域における武力行動で武力行使の三要件に該当するものがあるとすれば、他国の領域における武力の行使が憲法上許されないわけではないとの従来からの一貫した政府の立場を述べたものであると承知しています。  他方、新たな防衛大綱の下では、他国の領域におけるブースト段階での迎撃を行う装備の導入は検討しておらず、また、他国の領域における迎撃に関する具体的な憲法上の評価についても検討していないため、現時点で御指摘のような仮定のケースについてお答えすることは困難です。  残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)    〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
  23. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 白眞勲議員にお答えいたします。  まず、イージス・アショアに搭載する迎撃ミサイルの数や関連する費用についてお尋ねがありました。  我が国の防衛に必要な迎撃ミサイルの数については、その整備の考え方も含め、我が国の手のうちを明らかにすることから、お答えを控えさせていただきたいと思います。  迎撃ミサイルの取得や関連施設の警備等のために要する経費につきましては、現時点でお答えできる段階にありませんが、今後、各年度の予算編成などの機会に適切な形で公表してまいります。  いずれにいたしましても、我が国の防衛力整備は中期防に定められた所要経費の範囲内で実施されるものでありまして、イージス・アショアの整備についても、他の防衛力整備とバランスを取りつつ的確に実施をしてまいります。  次に、イージス・アショアに搭載するレーダーの選定理由と試験施設についてお尋ねがありました。  イージス・アショアに搭載するレーダーにつきましては、基本性能、後方支援、経費及び納期を基準として評価した結果、LMSSRを選定したところであります。  このレーダーは、従来型レーダーと比較をいたしまして、探知能力に優れ、同時対処能力やロフテッド軌道への対応能力等が飛躍的に向上しています。また、信頼性及び整備性、補給支援体制等についても選定過程において高い評価を得たところであります。  我が国が導入するイージス・アショアの性能の確認方法については、現在、米国と協議中です。お尋ねの試験施設の要不要も含めまして協議しているところでありまして、要する費用についてお答えできる段階にはありません。  次に、イージス・アショアの電磁波による人体や環境への影響についてお尋ねがありました。  イージス艦が入港する際のレーダーの運用につきましては、部隊運用に直結する事柄でありますので、お答えは控えます。  一方、イージス・アショアにつきましては、米国政府から入手した出力などの数値を用いて算出した結果、二百三十メートル以遠、二百三十メートル以上離れていれば人体等に影響を及ぼすことはございません。  次に、サイバー要員の採用についてお尋ねがありました。  防衛省・自衛隊として、新たな防衛大綱の下、サイバー防衛能力の抜本的強化を達成するためには、優秀なサイバー人材の確保が不可欠だと考えております。平素から、部内における教育や部外の高度人材の活用を行うことなどによって、サイバー人材の育成、確保に努めているところであります。  また、防衛省・自衛隊におきましては、高度な人材を隊員として採用する方策として、例えば、民間企業における実務経験を積んだ者を採用する官民人事交流制度や、専門的な知識、経験又は優れた識見を有する者の任期を定めて採用する任期付隊員制度などの仕組みがあり、こういった制度の活用を含めまして、サイバー人材の確保の在り方については不断に検討してまいる所存でございます。  次に、韓国との関係についてお尋ねがありました。  六月一日に鄭景斗韓国国防部長官とシンガポールでお会いした際には、レーダー照射事案に関する我が国の立場は本年一月の最終見解のとおりであると述べた上で、事案の再発防止を強く求めたところであります。  大事なことは、先般のような事案が今後二度と生じないようにすることであると思います。今般、大臣レベルで率直な意見交換を行ったことで、互いにそれぞれの立場は主張しつつも、今後、日韓間が課題を解決するために建設的な話合いを続けていくための環境づくりにつながったものと考えております。  次に、護衛艦「かが」の全長についてお尋ねがありました。  海自護衛艦「かが」につきましては、多機能な護衛艦として運用するために必要な大きさで建造したものでありまして、全長を含め、旧海軍の空母「加賀」の大きさと何ら関係はございません。  なお、海自護衛艦「かが」は、「いずも」型護衛艦の二番艦でございまして、その全長は一番艦の「いずも」と同じ二百四十八メートルでございます。これは、民主党政権下の平成二十二年九月に確定したものと承知をしております。  次に、F35Aの取得方法の見直しとこれまでに要した費用についてお尋ねがありました。  F35Aの国内最終組立て、検査等の実施のために、平成二十五年度から平成三十年度までに国内企業との間で国が直接契約した事業の契約額については、本年三月末時点で約二千百四十四億円であります。この費用は、F35の運用、整備基盤の確保や、戦闘機関連の技術基盤の維持、育成、高度化に資するものでありまして、意義があったものと考えております。  また、この費用により整備された施設等により、今後四年程度は機体の国内製造が継続されることになります。また、リージョナルデポとしてF35Aの整備に活用することが見込まれるところでございます。  次に、F35がステルス状態で事故を起こした場合にレーダー解析ができるのかというお尋ねがございました。  F35がステルス状態のときに事故を起こした場合という仮定の質問についてお答えすることは控えたいと思います。  その上で、一般論として申し上げれば、F35Aは、レーダーの記録のみではなくて、共に飛行するF35Aとの間で情報の共有が可能なデータリンク、MADLを搭載しておりまして、その情報や隊員からの聞き取り等の様々な手段によって事故原因の調査を行うことができます。  いずれにいたしましても、防衛省としては、機体の点検、整備を着実に実施し、航空機の飛行の安全性を確保してまいります。  最後に、F35の対領空侵犯措置への従事についてお尋ねがありました。  F35の具体的な運用については今後決定することになりますが、将来、我が国の航空戦力の過半をF35が占める計画であることを踏まえれば、F35も対領空侵犯措置に従事することはあり得ると考えております。  対領空侵犯措置におきましては、状況によって、相手方の航空機に自らの存在を示す必要がございます。F35が対領空侵犯措置に従事する場合には、その任務に適した運用となるように、ミサイルを外装するなどして、あえてステルス性能を落とすことで能力の保全を図るなど、適切な措置を講じることになると考えております。(拍手)    〔国務大臣根本匠君登壇、拍手〕
  24. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 白眞勲議員にお答えをいたします。  南方等の戦闘地域で収容された戦没者遺骨のDNA鑑定の今後の方針についてお尋ねがありました。  今、私たちが享受している平和と繁栄は、国や国民のためにかけがえのない命をささげられた皆様の尊い犠牲の上に築かれたものであり、このことを決して忘れてはならないと考えております。  御遺骨のDNA鑑定については、沖縄では、今年度からは試行的取組を拡充し、県が未焼骨で保管している御遺骨や県内の慰霊塔内の御遺骨についてDNA鑑定の対象となるものを調査する、南方等の戦闘地域については、有識者、御遺族及び遺骨収集の担い手や専門家の意見を伺いながら、今年の夏をめどに検討するとの方針を三月二十六日に公表したところであり、五月二十三日に第一回戦没者の遺骨収集の推進に関する検討会議を開催し、検討を進めております。  今年の夏をめどに一定の方向性を示す予定であり、検討会議における議論も踏まえ、御遺骨を一日も早く御遺族にお返しできるよう、しっかりと取り組んでまいります。  戦没者遺骨のDNA鑑定の現行の体制と専門機関の設置についてお尋ねがありました。  日本人戦没者の身元を特定し、遺族へお返しするためのDNA鑑定は、専門的な常設の機関ではありませんが、十一の大学等と契約し、必要な経費を支出した上で実施しております。  五月二十三日に開催した第一回戦没者の遺骨収集の推進に関する検討会議で議員御指摘のような御発言がありましたが、この御発言は、戦没者の御遺骨の身元特定を進める上での様々な御苦労を例えた発言と理解しております。  DNA鑑定の体制については、検討会議における議論も踏まえ、必要な体制の確保に努めてまいります。(拍手)
  25. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) ただいま理事が協議中でございますので、少々お待ち願います。  白眞勲君。    〔白眞勲君登壇、拍手〕
  26. 白眞勲

    ○白眞勲君 再質問させていただきますけれども、本来だったら、予算委員会開けば、予算委員会でこういうやり取りやればいいんですよ。予算委員会開こうじゃありませんか。それをまず言いたいと思いますけれども。  まず、総理にちょっと御質問したいんですけれども、北朝鮮の問題で、総理は、相互不信の殻を破りというふうに、これ、かねてからおっしゃっているんですけど、私、不思議なのは、我々は不信感を持っているんですけど、相手側の何で不信感まで我々言及しなきゃならないんでしょうか。こちら側が言及する必要は、相手の不信感については必要ないんじゃないでしょうか。相手が不信感を持つようなことを日本はしておりません。これについてお聞きしたい。  そして、具体的に日朝平壌宣言という言及ありましたけれども、日朝平壌宣言のどこに相手が守っているところがあるのか。全部、日朝平壌宣言、違反しているじゃありませんか。これについて総理にお聞きしたいと思います。  それともう一つ、攻撃型空母について、核兵器について言及がありましたけれども、相手方の、相手の国土を壊滅的に破壊するほどの能力と言うけど、核兵器、今、小型化しています。そういう中でいうと、「いずも」型護衛艦に小型の核兵器を搭載すれば攻撃型空母ということになるんでしょうか。だから、なぜ政府としては「いずも」型護衛艦を改修する方針を決定したタイミングで核兵器等の大量破壊兵器を国会答弁で例示することにしたのか、そのタイミングが分からないんです。是非教えていただきたい。  それから、防衛大臣にお聞きいたします。  このFACOについてですよね、要は。FACOにおいては、二千百四十四億円というふうにお話がありましたけれども、戦闘機の製造技術に習熟できたと答弁をしているような気がしましたけれども、単なる最終組立てで、その中身はブラックボックスなのではないでしょうか。本当に習熟できたのか極めて疑わしいんじゃないんでしょうか。つまり、その今まで投じてきたコストに見合うものなのかどうかについてお聞きしたいと思います。  それから、根本大臣、三月二十六日の私も方針見ましたけれど、有識者、遺族などの専門家から意見を伺いながら、令和元年度夏をめどに検討となっておって、三月二十二日、私が聞いたときの根本大臣の答弁、専門家等の御意見を聞きながら、一定の方向性、同じ言葉言っているんですよ、これ、三月二十二日と二十六日。つまり、意味ないんです。ただの先延ばしにしかならないじゃありませんか。だから私は聞いているんです。もう一度、この四点についてきちんと答弁願います。  また答弁が駄目な場合には、再々質問もさせていただきます。よろしくお願いします。(拍手)    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
  27. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま白眞勲議員から再質問をいただきましたが、新たな質問を加えられたというふうに私は受け取ったわけでございます。  本会議においては、基本的に質問通告されたものについてお答えをするわけでございまして、この相互不信の殻を破りということについて新たな質問を加えられたわけでございまして、それについてはお答えのしようがないところでございますが、先ほどの答弁を繰り返させていただきたいと、こう思うところでございまして、北朝鮮の核、ミサイル、そして何よりも重要な拉致問題の解決について、相互不信の殻を破り、次は私自身が金正恩委員長と向き合うとの決意を私から従来から述べてきたところでありまして、条件を付けずに向き合うとは、そのことをより明確な形で述べたものでありまして、私が今申し上げた以上の意味でも以下の意味でもないわけでございまして、このメッセージを……。ちょっと白議員、聞いてください。このメッセージを送っているということでございまして、条件を付けずに向き合うとは、そのことをより明確な形で述べたものであります。向き合うとは、金委員長と会い、率直に、また虚心坦懐に話し合うということでありまして、当然、最重要課題である拉致問題についても話し合うということでございます。  そして、さらには、これまでも申し上げているとおり、我が国として、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決をし、不幸な過去を清算して、国交正常化を目指す考えであり、この方針に変わりはないということでございます。  済みません、もう一ついただいておりました。先ほどの岩屋大臣の答弁についてでございます。  この答弁についての私の答弁についての再質問があったところでございますが、これは先ほど答弁したとおりでございまして、政府としては、従来から、性能上専ら相手国の国土の壊滅的破壊のためにのみ用いられる兵器については、自衛のための必要最小限度を超えるため、保持することが許されないと考えており、その例として攻撃型空母を挙げているところであります。また、政府としては、かつて、核攻撃が可能な航空機を搭載した米国の空母を攻撃型空母の例として示したことはあります。  二月七日の防衛大臣の答弁は、従来の政府の見解を述べる上で、このようなかつての経緯も踏まえて、分かりやすい一つの例をお示しをし、できるだけ具体的に御説明したいという趣旨で述べたものと承知をしております。(拍手)    〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
  28. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 白眞勲議員からは、F35Aの国内最終組立て、検査等の仕組み、枠組み、FACOについて、今後にどう生かされるのかという趣旨の再質問があったと認識をしております。  先ほどもお答えさせていただいたように、今後四年程度は機体の国内製造が継続されることになります。また、今後百五機のF35Aを追加で調達をするという中にあって、このF35Aの整備にもこういった知見、経験というものが活用されるということを見込んでいるところでございます。(拍手)    〔国務大臣根本匠君登壇、拍手〕
  29. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 南方等の戦闘地域で収容された戦没者遺骨のDNA鑑定の今後の方針についてのお尋ねについて、改めてお答えいたします。  御遺骨のDNA鑑定については、沖縄では、今年度からは試行的取組を拡充し、県が未焼骨で保管している御遺骨や県内の慰霊塔内の御遺骨についてDNA鑑定の対象となるものを調査する、南方等の戦闘地域については、有識者、御遺族及び遺骨収集の担い手や専門家の意見を伺いながら、今年の夏をめどに検討するとの方針を三月二十六日に公表いたしました。五月二十三日に第一回戦没者の御遺骨収集の推進に関する検討会を開催し、検討を進めております。  今年の夏をめどに一定の方向性を示す予定であり、検討会議における議論も踏まえ、御遺骨を一日も早く御遺族にお返しできるよう、しっかりと取り組んでまいります。(拍手)     ─────────────
  30. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 防衛大臣から発言を求められております。発言を許します。防衛大臣岩屋毅君。    〔国務大臣岩屋毅君登壇〕
  31. 岩屋毅

    国務大臣(岩屋毅君) 冒頭の大綱、中期防の御報告の中で、既存の予算、人員の配分にとらわれずと発言をいたしましたけれども、これを既存の予算、人員の配分に固執することなくと訂正させていただきます。(拍手)     ─────────────
  32. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 川合孝典君。    〔川合孝典君登壇、拍手〕
  33. 川合孝典

    ○川合孝典君 国民民主党・新緑風会の川合孝典です。  私は、会派を代表し、防衛大綱並びに中期防衛力整備計画について、この度発覚したイージス・アショア配備をめぐる調査データの改ざん疑惑の問題も含めて、総理並びに防衛大臣に質問を行います。  東西冷戦の終結によって、我が国本土への上陸作戦を想定する蓋然性は大きく低下しております。それにもかかわらず、冷戦下で構築された基盤的防衛力構想はその後も維持され続け、自民党政権下で作られた一六大綱は、基盤的防衛力構想を変更する必要性を認めながらも実現できませんでした。その後、民主党が作成した二二大綱は、冷戦時代の戦略を見直す画期的な大綱となり、動的防衛力構想がこのとき打ち立てられました。  ところが、政権交代を契機にして安倍政権はこの大綱を凍結し、あろうことか、一年にわたり我が国の防衛戦略に空白を生じさせました。のみならず、一年後に示された二五大綱では、結局、民主党が作成した二二大綱における動的防衛力が、名前だけ変更し、統合機動防衛力として復活しておりました。この空白の一年間は一体何だったのか。防衛戦略には一瞬たりとも遅滞を生じさせてはなりません。  このことを指摘し、まず、複雑化する安全保障環境下での防衛大綱の今後の在り方についてお伺いします。  防衛の大綱はこれまで、主として防衛省が所管する分野を対象としてきました。しかし、我が国を取り巻く安全保障環境を俯瞰すれば、核、ミサイル交渉での外務省の役割やサイバー分野での内閣官房や総務省との連携、グレーゾーン対処における海上保安庁との協力等、防衛省の所管だけで国を守ることはできません。それ以上に、今回の大綱、中期防では、領域横断作戦の重要性に触れています。そこには、新たな領域とともに、従来の領域における能力の一体化が強調され、従来の純軍事的な分野以外での領域横断的な新技術なども含まれております。  私は、これを契機に、防衛省の所管分野にとどまらず、真に日本の安全保障に必要なオールジャパンの対応を記す防衛大綱に変更すべきであると考えますが、この点について安倍総理の見解を伺います。  我が国の隣国の中には、国際法や秩序を無視し、敵対的な言動をいとわない国があります。また、核を保有し、軍事力増強に傾倒する国もあります。このような周辺情勢の下、我が国は、善隣共生外交を旨としながらも、万一の場合に国民の生命と財産を守る体制をつくらなければなりません。  しかも、この体制は隣国を必要以上に刺激しないような歯止めを伴う必要があります。こうした観点から、東アジアにおける我が国の安全保障体制の在り方について質問をいたします。  防衛研究所は、中国の国際戦略には二つの柱があると述べています。一つは、経済力を背景にして、地域や国際的秩序の形成において主導的な役割を果たすこと、そして、いま一つは、中国が核心的利益と捉える領土、主権や海洋権益確保に向けて、平時でも有事でもないグレーゾーン事態を作為的につくり出し、利用することであります。  このグレーゾーン事態について、自民党は、政権交代選挙の際に、領海警備法の検討を進めますと公約しておられます。あれから七年、法制化の検討が進んでいるようには見えません。  既に国民民主党は、領域警備法案を提出し、グレーゾーン対処を示しております。自民党は、公約を果たせないのであれば、我が党の法案を審議するか、あるいは政府として我が党の法案をベースにした法案をお出しになればよいと考えますが、いかがでしょうか。  領域警備法の整備の必要性について、安倍総理の認識を伺います。  次に、陸上イージスについて質問をいたします。  言うまでもなく、隣国からの脅威の一つに弾道ミサイルがあります。この対応策としてイージス・アショア設置の論議がなされていますが、一昨日、配備候補地の調査データに誤りが見付かりました。初歩的なミスとの説明でありますが、そもそも、国土地理院への支援まで行っている地理情報専門部隊、中央地理隊を有する自衛隊の説明として到底信じられません。  データ修正の結果、新たに四か所、配備可能地域があることが判明いたしました。これでは、新屋演習場への配備ありきで、ほかの候補地を排除するために調査データを改ざんしたのではないかと疑われても仕方ありません。もはや安倍政権のお家芸とも言えるデータ不正疑惑ではありますが、今回のことに秋田県民の皆さんは怒っていらっしゃいます。  防衛大臣には、なぜこのような問題が生じたのか、国民が納得いくよう事実関係の説明と今後の対応方針を御説明ください。  イージス・アショアの配備については、ほかにも懸念があります。  我が国の安全保障上極めて重要な中距離弾道ミサイルを制限するINF条約、これはトランプ大統領の破棄宣言によりその実効性を失いましたが、従前よりロシアは、中距離攻撃ミサイル発射装置としてイージスシステムを構成するMK41キャニスターを挙げ、これをINF条約違反と主張しております。これに対して、既に防衛省も国会において、イージス・アショアを構成するMK41がロシアの主張に当たることを認めております。  問題は、プーチン・ロシア大統領は、このミサイル発射システムを領土内に展開する国がある場合には攻撃対象にするとしていることであります。このロシアの主張によれば、我が国の秋田、山口に展開する予定のイージス・アショアはロシアの攻撃対象となります。  安倍総理は、この問題をどのように認識しておられるのでしょうか。イージス・アショアがロシアの攻撃対象にならないとお考えになるのであれば、その根拠をお示しください。  防衛省は、これまでイージス・アショアは純粋的に防衛的なものとしてきましたが、問題は相手側の認識であります。また、配備地の選定プロセスにおいても疑義が生じました。配備候補地の住民が納得できる説明を行うとともに、ロシアの理解が得られるまでイージス・アショアの展開は延期すべきではありませんか。防衛大臣の認識を伺います。  イージス・アショアの配備に伴い、防衛大臣は防空部隊の展開にも言及していますが、このほかにもテロ対策として警察や海上保安庁の展開も恐らく必要になるでしょう。防衛大臣は、これまでイージス・アショアの必要性を説明する際、イージス艦の場合には人手とコストが高いと、このことを理由にしておられますが、イージス・アショア配備に伴って追加コストが発生することが分かっております。  ロシアの主張のように攻撃目標にされるリスクに鑑みれば、イージス・アショアではなく、海上におけるイージスシステムの展開に発想を転換すべきではありませんか。この点について防衛大臣の認識を伺います。  次に、装備について質問します。  近未来の防衛では、ネットワークを重視した構想、NCWが不可欠になるものと考えております。今後、我が国は、「まや」型イージス艦に巡航ミサイル対処のための共同交戦能力、CECを付与、また、遠隔操作での迎撃ミサイル発射システムを含むF35のデータリンク機能の活用、さらには、二機以上の次期早期警戒機E2Dがネットワーク連携することによりステルス機を探知する等の能力を近い将来保持することが恐らく可能になるでしょう。  それにもかかわらず、今回のイージス・アショアに共同交戦能力を付与しないのは一体なぜでしょうか。これは、ロシアに対するそんたくなのでしょうか。また、同様に、アメリカから新たに導入する早期警戒機E2Dにも共同交戦能力を付しません。わざわざ米国仕様からダウングレードさせている理由は一体何なんでしょうか、防衛大臣にお伺いします。  最後に、サイバー対応について質問します。  サイバー対応は喫緊の課題であり、伝統的な武力攻撃と相まった攻撃を始め、多くの想定を行う必要があります。そこで、我が国が未知のウイルスや潜伏型ウイルスに適切な対応を行えるかについては大きな疑問が残ります。我が国は、米英を中心とした諜報機関の情報を共有するファイブアイズのメンバーでもなく、世界の情報インフラの中枢を占める国々と自動的に情報共有できる環境にはありません。  こうしている現在もサイバー攻撃は続き、そして日々進化しています。我が国のサイバー安全保障の万全を期するため、サイバーセキュリティー体制の更なる強化が必要と考えますが、安倍総理の所見を求めます。  結びに、日米地位協定の問題について指摘します。  多くの日本人は何も知らされておりませんが、日米地位協定は実は在日米軍に対する日本の警察権行使を否定してはおりません。にもかかわらず、現在まで米軍に対して日本の警察権は一切行使できないことになっております。その根拠は、一般国際法上、駐留を認められた外国軍に日本の国内法は適用されないという政府見解に基づいていますが、同じ敗戦国であるドイツ、イタリアや米軍関係者を含めて、このような一般国際法の解釈をしてはおりません。  なぜ治外法権とも言える特権を米軍に認めているのか。警察が国民を守ることすらできない現状が安倍総理の言う美しい国の姿なのでしょうか。  安倍総理はこの疑問について、参議院議員選挙を通じて国民に明確に説明をする必要があるということを指摘し、私の質問を終わります。  ありがとうございました。(拍手)    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
  34. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 川合孝典議員にお答えをいたします。  防衛大綱の今後の在り方についてお尋ねがありました。  我が国の安全保障と防衛に関しては、政府全体の取組を定める国家安全保障戦略と、その下での防衛大綱という二つの文書によって基本的な指針が示されています。  安倍政権においては、我が国として初めて策定した国家安全保障戦略では、我が国を守り抜く総合的な防衛体制の構築、領域保全に関する取組の強化、サイバーセキュリティーの強化等の包括的な分野につき、政府一体となって取り組むべき指針を示しています。  防衛大綱は、こうした国家安全保障戦略の下で、我が国の防衛のあるべき姿についての具体的な内容の指針を示すものであり、その性質上、防衛省の所管分野が中心になっています。  その一方で、今回の大綱においては、我が国の防衛の目標を確実に達成するために、防衛省の所管分野にとどまらず、宇宙、サイバー、電磁波、海洋、科学技術といった分野における取組や協力等につき、関係省庁が連携し、政府一体となって進めるべきことも明確化しています。  政府としても、今後とも、我が国の安全保障にとって真に必要なオールジャパンの体制のあるべき姿について不断に検討していく考えです。  いわゆるグレーゾーン事態に対する法整備の必要性についてお尋ねがありました。  政府においては、平成二十七年五月、武力攻撃に至らない侵害に際し、いかなる不法行為に対しても切れ目のない十分な対応を確保するため、海上警備行動、治安出動等の発令手続の迅速化のための閣議決定を行ったところです。また、警察や海上保安庁などの関係機関において、対応能力の向上、情報共有、連携の強化、各種訓練の充実など、必要な取組を一層推進しているところです。  切れ目のない対応を確保する上で大切なことは、意思決定、判断が迅速、的確に行われ、それに従って関係機関が整々とその役割を果たすことができる体制をしっかりと整えることです。その意味において、現下の安全保障環境において、武力攻撃に至らない侵害に際し、切れ目のない十分な対応に必要な体制を整備しているところであり、現時点では新たな法整備が必要であるとは考えていません。  イージス・アショアについてお尋ねがありました。  我が国が導入するイージス・アショアは、我が国に飛来する弾道ミサイルの脅威から国民の生命、財産を守るために必要な純粋に防御的なシステムです。その構成装置として御指摘のマーク41を使用する予定ですが、対地攻撃用のミサイルを発射する能力は有しておらず、またそのような能力の付与は検討しておりません。  また、米軍が運用するシステムを我が国に配備するというものではなく、我が国自身が導入し、主体的に運用するシステムです。ロシアを含む周辺諸国に脅威を与えるものではありません。したがって、攻撃対象となるとの御指摘は当たらないものと考えています。  サイバーセキュリティー体制の更なる強化についてお尋ねがありました。  我が国におけるサイバー空間の活用は広範にわたっており、この安定的な利用が妨げられれば、国民の命と平和な暮らしに重大な影響が及ぶおそれがあります。このため、政府としては、我が国の安全保障を脅かすようなサイバー空間における脅威に対し、関係省庁が一体となって、取り得る全ての有効な手段と能力を活用し、断固たる対応を取ることとしています。  また、常時継続的な監視能力や被害の局限、被害復旧等の必要な措置を迅速に行う能力を引き続き強化してまいります。同時に、米国を始めとする諸外国との間で、脅威認識の共有、サイバー攻撃対処に関する意見交換、多国間演習への参加等により連携協力を強化していく考えです。  残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)    〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
  35. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 川合孝典議員にお答えいたします。  まず、イージス・アショアの各種調査の結果におけるデータの誤りについてお尋ねがありました。  イージス・アショアの配備候補地に関する調査につき、配備候補地の可能性のある国有地の有無に関する検討の結果について、関係自治体、住民に対する説明資料に誤りがございました。  この検討過程におきましては、様々な条件の一つとして、国有地の周囲に遮蔽物がないかを確認し、遮蔽物となり得るものがある場合には遮蔽物との角度を計算しておりますけれども、この角度の数値が誤っていることが分かりました。これは、角度を計算するために用いた断面図におきまして、高さと距離の縮尺が異なっていることに気が付かなかったという人為的なミスによるものでございます。このようなミスが発生したことを大変申し訳なく思っております。二度とこのようなことが生じないように再発防止策を徹底するとともに、地元の皆様の御理解が得られるよう、各種調査の結果及びそれを踏まえた具体的な措置につきまして、丁寧で分かりやすい説明を尽くしてまいる考えでございます。  次に、イージス・アショアの配備とロシア並びに地元の理解についてのお尋ねがございました。  我が国の防衛のために必要な装備品を我が国の主体的な判断として導入することは当然のことでございます。イージス・アショアにつきましても、弾道ミサイルの脅威から我が国を守る上で必要であると考えておりまして、政府としてその可及的速やかな導入に全力を尽くす考えであります。  このイージス・アショアのシステムは、あくまでも我が国防衛のための防御的なものでございまして、そのことはさきの日ロ2プラス2並びに日ロ防衛相会談を通じて説明をしたところであります。今後とも説明を尽くしてまいります。  他方、配備先の地元の方々の御理解と御協力を得ることは、配備に当たっての前提でございます。配備候補地の関係自治体や住民の皆様の御不安や御懸念を払拭できるように、今後とも具体的で分かりやすい説明を尽くしてまいります。  次に、海上におけるイージスシステムの展開についてお尋ねがありました。  イージス・アショアのような重要な装備品の配備に当たりましては、万が一の場合にあっても、イージス・アショアや周辺地域を防護するために万全な警備体制を構築することは当然のことと考えております。  御指摘の海上におけるイージスシステム、すなわちイージス艦につきましては、弾道ミサイルの発射兆候を早期に把握することが困難となってきているという状況の変化を踏まえますと、整備、補給で港に戻る隙間の期間が生じることは避けられず、切れ目のない防護体制を構築することは困難でございます。これに対しまして、イージス・アショア二基の導入によりまして、我が国全域を二十四時間三百六十五日、長期にわたって切れ目なく防護することが可能となり、また隊員の負担も大きく軽減されると考えているところであります。  最後に、共同交戦能力、CECについてお尋ねがありました。  CECは巡航ミサイル等の対処能力向上を主眼としたシステムでありまして、弾道ミサイル防衛能力の向上のために導入するイージス・アショアに搭載する考えはございません。E2Dへの搭載は、対空ミサイルなど他の装備品等との関係も踏まえまして、効率的かつ効果的な取得方法を追求するため、機体の取得後に追加的に搭載する考えであります。  なお、E2Dの取得に当たって、CECを搭載しないことにより、そのための追加費用は発生しておらず、CECの取得費用分が全体の価格から低減をしているところでございます。(拍手)     ─────────────
  36. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 谷合正明君。    〔谷合正明君登壇、拍手〕
  37. 谷合正明

    ○谷合正明君 公明党の谷合正明です。  私は、公明党を代表して、防衛大綱及び中期防衛力整備計画に関して、安倍総理及び岩屋防衛大臣に質問いたします。  先月末、米国トランプ大統領が訪日され、安倍総理との日米首脳会談が行われました。厳しさを増す安全保障環境の中で、我が国の外交・安全保障の基軸である日米同盟の重要性はこれまで以上に高まっています。  北朝鮮は、五月九日に、国連安保理決議に違反する短距離弾道ミサイルの発射を強行しました。我が国は、米国を始めとする関係国と緊密に連携しつつ、北朝鮮に対し、安保理決議の完全な履行を求めていくべきです。拉致問題については、我が国が主体的に解決すべき課題ではありますが、米国との緊密な連携は必要不可欠であり、今後も米国の力強い協力を求めていくべきです。  そこで、北朝鮮の拉致、核、ミサイル問題の解決に向けた日米首脳会談の成果及び今後の方針について総理に伺います。  新防衛大綱、新中期防は、我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさと不確実性を増していることを踏まえ、策定されました。新大綱では、宇宙、サイバー、電磁波などの新領域を含む全領域における能力を有機的に融合する領域横断作戦を可能とする多次元統合防衛力といった概念が示されました。  この多次元統合防衛力の構築に際しては、国民への説明や対外的に不信を招かないようにする視点が欠かせません。新大綱においても、特定の国を仮想敵や脅威とみなし、これに軍事的に対抗していくという発想、脅威対抗論には立たないという点は堅持されているのか、防衛大臣の答弁を求めます。  次に、「いずも」型護衛艦の改修について伺います。  新大綱、新中期防では、「いずも」型護衛艦を改修し、必要な場合には短距離離陸、垂直着陸が可能なSTOVL機の運用を可能とすることとされました。公明党は、「いずも」型護衛艦を改修しても憲法上保有が認められない攻撃型空母とはならない旨の確認書を与党間で交わし、その趣旨は新中期防の本文にも明記されました。  そこで、総理に対し、自衛のための必要最小限度の実力の具体的な限度、憲法の下で保有が許されない攻撃型空母の定義について答弁を求めるとともに、改修後の「いずも」型護衛艦が憲法や専守防衛の理念に反するものではないということについて、国民に分かりやすい説明を求めます。  次に、安全保障協力について伺います。  新大綱では、自由で開かれたインド太平洋というビジョンを踏まえ、多角的、多層的な安全保障協力を戦略的に推進するとの考えが示されましたが、その背景は何か。また、今後は、普遍的価値や安全保障上の利益を共有するオーストラリア、インド、東南アジア諸国等のみならず、中国、ロシア等との間での相互理解の増進に向けた安全保障協力を推進するといった視点も重要ではないでしょうか。あわせて、防衛大臣の答弁を求めます。  次に、自衛隊員の確保について伺います。  少子化、有効求人倍率の上昇等によって、自衛官の募集は厳しい状況にあります。自衛官の確保は、国民の暮らしを守る観点からも早急な対策が必要です。また、昨年、女性自衛官の配置制限が全面的に見直されましたが、プライバシー保護やセクハラ、パワハラ防止、自衛隊施設における保育施設の整備など、女性自衛官が活躍しやすい環境の整備が重要です。  隊員の確保と女性隊員の活躍推進策について、大臣の答弁を求めます。  最後に、防衛関係費について申し上げます。  新中期防では、各年度の予算の編成に伴う防衛関係費については、防衛力整備の水準に係る金額から約二兆円を削減する目標が掲げられました。また、今後五年間で新たに必要となる事業に係る契約額についても、我が党の強い主張で新たな枠が明記されました。防衛省には、徹底した効率化、合理化、また後年度負担の適切な管理を求めるものであります。  今月末には我が国でG20首脳会議が開催されます。議長国日本が、我が国のみならず国際社会の平和と安定を守るため、リード役を果たすことが重要です。私ども公明党も与党としての役割と責任を果たしていくことをお誓い申し上げ、私の質問といたします。(拍手)    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
  38. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 谷合正明議員にお答えをいたします。  北朝鮮問題についてお尋ねがありました。  先般の日米首脳会談では、北朝鮮の核・ミサイル問題に関して、最新の情勢を踏まえ、十分な時間を掛けて方針の綿密なすり合わせを行い、日米の立場が完全に一致していることを改めて確認しました。  安保理決議は、北朝鮮に対して、全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの、完全、検証可能かつ不可逆的な方法での廃棄を求めています。我が国としては、米国を始めとする関係国と緊密に連携しつつ、引き続き関連する安保理決議の完全な履行を求めてまいります。  我が国にとって最も重要な拉致問題に関しては、トランプ大統領御夫妻に再び拉致被害者の御家族と面会いただき、御家族の皆様を励まし、勇気付けていただきました。首脳会談では、私から、条件を付けずに金正恩委員長と会って、率直に、虚心坦懐に話をしたい旨を述べ、これに対しトランプ大統領から、全面的に支持をする、あらゆる支援を惜しまないとの力強い支持をいただきました。  拉致問題の解決に向けては、我が国自身が主体的に取り組むことが重要です。御家族も御高齢となる中、一日も早い解決に向け、引き続き日米で緊密に連携しながら、あらゆるチャンスを逃すことなく果断に行動していく決意です。  今後とも、我が国として、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決をし、不幸な過去を清算して国交正常化を目指してまいります。  攻撃型空母の定義と「いずも」型護衛艦の改修についてお尋ねがありました。  「いずも」型護衛艦の改修については、与党で大変充実した御議論をいただきました。与党間の確認書の内容は、政府としても同じ考えであり、その趣旨は全て大綱、中期防に反映されています。  政府としては、従来より、性能上、専ら相手国の国土の壊滅的破壊のためにのみ用いられる、いわゆる攻撃的兵器を保有することは、自衛のための必要最小限度を超え、憲法上許されないと考えています。  また、いわゆる攻撃型空母とは、空母のうち、そのような兵器に該当するものと考えています。  「いずも」型護衛艦における航空機の運用と所要の改修は、専守防衛の下、新たな安全保障環境に対応し、広大な太平洋を含む我が国の海と空の守りについて、隊員の安全を確保しつつ、しっかりとした備えを行うものであり、今後の我が国の防衛上、必要不可欠なものであります。  また、その性能は航空機を十機程度運用し得るにとどまるものであり、性能上、専ら相手国の国土の壊滅的破壊のためにのみ用いられる兵器でないこと、また攻撃型空母でないことは明らかであり、憲法や専守防衛に反するものではありません。  残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)    〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
  39. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 谷合正明議員にお答えいたします。  まず、我が国の防衛政策や防衛力整備の在り方についてお尋ねがありました。  我が国の防衛政策や防衛力整備は、もとより、特定の国や地域を脅威とみなして、これに軍事的に対抗していくという発想には立っておらず、この方針は今般の防衛大綱及び中期防においても引き続き堅持をしております。  政府としては、我が国を取り巻く安全保障環境の現実を踏まえ、いかなる事態に際しても国民の命と平和な暮らしを守るため、新たな大綱、中期防の下に多次元統合防衛力の構築をしっかりと進めてまいります。  次に、安全保障協力についてお尋ねがありました。  我が国を取り巻く安全保障環境が格段に速いスピードで厳しさと不確実性を増す中で、各国との安全保障協力の強化は安全保障にとって不可欠でございます。  このような考え方の下に、新たな大綱に従って、望ましい安全保障環境を創出するため、今後は、共同訓練・演習、防衛装備・技術協力、能力構築支援、軍種間交流等の防衛協力・交流を多角的、多層的に組み合わせて戦略的に実施していくことが一層重要だと考えております。  安保協力を進めていく上では、防衛省としては、自由で開かれたインド太平洋というビジョンを踏まえて、豪州、インド、東南アジア諸国等との防衛協力・交流を推進してまいりますが、中国やロシアとの間でも、日ロ2プラス2や日ロ防衛相会談、日中防衛相会談のような機会も通じて様々な対話や交流を進め、相互理解と信頼関係の増進を図ってまいります。  最後に、隊員の確保と女性隊員の活躍推進策についてお尋ねがありました。  近年の少子化の進行によって採用対象人口が減少する中、自衛隊員の人材確保と能力、士気の向上は防衛力の強化に不可欠であります。このため、新たな大綱、中期防では、人的基盤の強化を優先事項と位置付け、採用の取組を強化しつつ、女性活躍を推進するなど、人材の一層の有効活用を図ることとしています。  女性自衛官の全自衛官に占める割合は、昨年度末で約七%ですが、直近の採用では女性自衛官の割合を約一六%に伸ばしております。女性自衛官が働きやすい環境の整備がますます重要となっておりまして、現在八か所ある庁内託児所につきましても、今後ともニーズに応じた拡充を図っていくほか、自衛隊の建物の女性用区画や施設の整備にしっかり取り組んでまいります。  そのような中で、セクハラ、パワハラ防止対策を積極的に進めることも重要でございます。最近では、管理職隊員への研修等を強化しているほか、パワハラ防止に関する部外有識者の意見を聴取することによって、効果的な施策を検討し、実施に移していきたいと考えております。(拍手)     ─────────────
  40. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 浅田均君。    〔浅田均君登壇、拍手〕
  41. 浅田均

    ○浅田均君 日本維新の会、浅田均です。  私は、日本維新の会・希望の党を代表して、防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画について質問いたします。  日本維新の会は、具体的な問題を現実的かつ合理的に解決することを活動原則としております。与えられた状況の中で、国民の生命と財産を守るために最も効果的、効率的な安全保障の手段は何か検討し、決定しなければなりません。ODA予算を有効活用し途上国との経済安全保障を促進することや、自由貿易圏を拡大することにより安全保障体制を強化することも重要ですが、同時に、軍事、防衛についても、タブー視することなく、冷静な現実認識の下に議論されるべきものと考えております。  さて、我が国を取り巻く安全保障環境は、さきの防衛大綱が策定されました平成二十五年当時と比べて、厳しさを増しております。具体的には、中国が空母の運用を始め、海洋進出を着々と進めております。北朝鮮は、大量破壊兵器の拡散と非対称脅威を象徴する国と言ってよいと思いますが、核兵器と弾道ミサイルの開発を進め、既に実戦配備段階にあると思われます。さらには、各国の政府機関や重要インフラなどを狙うサイバー攻撃が頻発しており、我が国も新たな脅威に対する防衛体制を整備する必要に迫られております。  平成二十五年の防衛計画の大綱で掲げられた総合機動防衛力を深化させながら、サイバー、宇宙、電磁波といった新しい領域への取組とともに、人工知能、ロボット、無人機などの新しい脅威から日本の平和と安全を守るために最も効果的、効率的な安全保障の手段は何か検討し、決定しなければなりません。  総理に質問します。  新防衛大綱では、優先事項として、領域横断作戦に必要な能力の強化、つまり、宇宙領域、サイバー領域、電磁波領域における能力の強化を図るとしております。宇宙領域としては、宇宙領域専門部隊の創設や宇宙状況監視システムの整備が盛り込まれております。我が国は、様々な地球観測衛星、通信衛星を運用しています。  我が国の人工衛星に対し、他国による意図的な破壊行為が行われた場合には、国家としてどのような対応が選択肢の中にあるのでしょうか。その理由も併せてお答え願います。  有事を想定した場合、例えば、我が国の政府機関やインフラ等に対するサイバー攻撃が先行し、続いて武力行使が行われる二段階の攻撃が考えられます。武力攻撃があり、武力行使の新三要件を満たす場合は、自衛隊法第七十六条一項の規定に基づいて防衛出動命令が出され、自衛隊は我が国を防衛するために必要な武力を行使することができるようになりますが、別のケースとして、相手側からの武力攻撃を伴わず、サイバー攻撃だけである場合の対処について、総理に確認します。  日本の政府機関や重要インフラが他国又は他国の団体からのサイバー攻撃を受け、機能が麻痺し無力化されたが武力攻撃は受けていない場合、自衛隊にどのような対応を命じられるとお考えでしょうか、お答え願います。  新防衛大綱の優先事項として、電磁波領域における能力の強化を挙げています。我が国への侵攻を企図する相手方のレーダーや通信等を無力化する能力を強化するとしておりますが、相手方のレーダーや通信機器は、当然ながら、相手国の基地内や航空機、船舶にあります。  そこで、総理に質問いたします。  相手国の基地内又は相手国の航空機、船舶に搭載されたレーダーや通信機器の無力化は専守防衛の範囲に含まれるとお考えでしょうか、見解を伺います。  次に、海空領域における能力向上について伺います。  新防衛大綱には、海上自衛隊ヘリコプター搭載護衛艦「いずも」型を改修して、短距離離着陸・垂直着陸機であるF35B戦闘機を離着艦できるよう改修することが盛り込まれました。  しかし、「いずも」型護衛艦の主目的は、搭載ヘリコプターによる潜水艦の哨戒です。潜水艦哨戒能力を犠牲にして、代わりに固定翼機を搭載することは、「いずも」型護衛艦の対潜水艦能力を失われるとともに、相手国潜水艦の格好の標的になることを意味します。  米国の場合、ミサイル巡洋艦、ミサイル駆逐艦、攻撃型潜水艦によって空母を守りながら機動力を発揮させる手段を取っております。しかし、新防衛大綱では、改修した「いずも」型の具体的な運用方法は不明確です。  総理に質問します。  改修された「いずも」型護衛艦にF35Bを搭載して運用する場合、この護衛艦をミサイルや潜水艦から守るため、他の護衛艦、潜水艦等で護衛することを想定しているのでしょうか。どのようにして運用していくつもりなのか、お伺いします。また、空母とも呼ぶべき護衛艦と他の護衛艦、潜水艦とを組み合わせた艦隊運用も専守防衛の範囲にあるとお考えでしょうか、見解を伺います。  戦闘機パイロットは、航空自衛隊において育成されてきました。海上自衛隊は、哨戒ヘリコプターの操縦士や固定翼哨戒機のパイロットを育成しますが、戦闘機パイロットは育成しません。改修後の「いずも」型を運用するに当たり、搭載されるF35Bの所属はどうするのか、また、そのパイロットの訓練、育成について、航空自衛隊海上自衛隊のどちらが行うのか、防衛大臣にお尋ねいたします。  政府は、二〇一四年四月に定めた装備移転三原則で、日本の安全保障に資するなどの条件を付けて、共同開発の、輸出のハードルを下げました。今回の新防衛大綱でも、国際競争力の不足などの課題を克服し、産業基盤を強靱化することが必要であるとしております。  しかし、政府が防衛装備移転三原則を定め条件を緩和したにもかかわらず、新たな原則の下で始まった共同開発はありません。国産完成品の輸出もゼロが続いています。日本は厳しい現実を突き付けられているわけでありますが、この現状を打破し、防衛装備の協力を通じて日米同盟を一段と強化するとともに、他の友好国と安全保障分野で協力を深めるという当初の目的をどのようにして実現していくのか、総理大臣にお尋ねいたします。  アメリカからは、多くの装備品を、多くはライセンス輸入という形で取り入れています。アメリカの都合で部品補給に支障が出ると装備品の稼働率低下につながります。ここで、そのカウンターバランサーとして勢力を均衡させるために、こちらが輸出を停止したらアメリカが困るような日本独自の高度な技術開発を進め、アメリカに提供できるようになることが重要であると考えますが、総理大臣のお考えをお聞かせください。  日本維新の会は、現実的な外交防衛政策を取ることを主張しております。防衛力は、国の安全と平和、国民の生命と財産を守るためにある、どのような防衛力によって日本の平和と安全を守るのか、不断に問い続けることが必要であるということを改めて申し上げまして、質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手)    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
  42. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 浅田均議員にお答えをいたします。  我が国の衛星に対する破壊行為への対応についてお尋ねがありました。  我が国が運用する衛星に対し他国が意図的な破壊行為を行った場合の対応については、個別具体の状況に応じて判断することとなるため、一概にお答えすることは困難です。  その上で、一般論として申し上げれば、我が国としては、宇宙空間の安定的利用を確保するため、宇宙空間の状況を地上及び宇宙空間から常時継続的に監視する体制を構築するとともに、我が国の人工衛星を様々な脅威から回避、防護し、抗堪性を高める取組を進め、同時に、武力攻撃が発生した場合に、相手方の指揮統制、情報通信を妨げる能力の構築を図るなど、平時から有事までのあらゆる段階において宇宙利用の優位を確保するための能力の強化に取り組む考えであり、こうした能力を適切に組み合わせていくことなどにより、とり得る最善の措置を講ずる考えです。  武力攻撃に至らない状況でのサイバー攻撃への対応についてお尋ねがありました。  我が国に対する武力攻撃とは認定できない場合であっても、我が国の安全保障を脅かすようなサイバー空間における脅威に対しては、同盟国、有志国とも連携し、脅威に応じて、政治、経済、技術、法律、外交その他の取り得る全ての有効な手段を活用し、対応することとしています。  こうした政府の具体的な対応要領については、事態の状況により異なるため、一概に述べることは困難ですが、政府一体となった対処措置をとることとしています。  防衛省・自衛隊も、こうした政府全体の取組の中で、脅威の分析、評価や被害の局限、被害復旧等において積極的な役割を果たすものと考えています。  相手国のレーダーや通信機器の無力化についてお尋ねがありました。  新たな大綱においては、我が国に対する侵攻を企図する相手方のレーダーや通信等を無力化するための能力を強化することとしております。  対象となるレーダーや通信機器の所在や無力化をする地理的な範囲については、相手方の攻撃態様など、生起した事態の個別具体の状況により異なるため、一概に申し上げることは困難です。  その上で、そうした無力化はあくまでも武力の行使の三要件に該当する場合にのみ行われるものであり、憲法の精神にのっとった受動的な防衛戦略の姿勢である専守防衛の範囲内であることは言うまでもありません。  改修後の「いずも」型護衛艦の運用方法と専守防衛についてお尋ねがありました。  「いずも」型護衛艦の改修は、新たな安全保障環境に対応し、広大な太平洋を含む我が国の海と空の守りについて、自衛隊員の安全を確保しながら、しっかりとした備えを確保するものです。  「いずも」型護衛艦は、改修後も多機能な護衛艦として、対潜水艦作戦や災害対処を含め、様々な事態に応じて保有する機能を十全に発揮できるよう適切に運用していく考えです。  また、必要に応じ、他の護衛艦や潜水艦などと共に運用することを考えており、そのような運用が専守防衛との関係で問題を生じるものとは考えていません。  防衛装備の海外移転についてお尋ねがありました。  これまで、防衛装備移転三原則の下で防衛装備の海外移転に取り組む中で、各種の課題が明らかになっていますが、特に、関係省庁が一体となり、関係企業とも緊密に連携して、相手国のニーズを的確に把握し、我が国装備品についての情報発信や案件形成を図る体制を整備することが極めて重要であると考えています。  こうした取組を通じ、我が国の安全保障を確保し、日米同盟の強化、平和貢献、国際協力を推進し、ひいては防衛産業基盤の強靱化に資するよう、防衛装備移転三原則を踏まえた適切な装備移転を実現してまいります。  日本独自の高度な技術開発の推進についてお尋ねがありました。  宇宙、サイバー、電磁波といった新たな領域が死活的に重要となっている安全保障環境の下、技術的優越を確保することは、我が国の抑止力の向上に不可欠なものです。このため、ゲームチェンジャーとなり得る最先端技術を始めとする重要技術に対して重点的な投資を行い、我が国として、世界をリードし得る優れた技術を獲得していくことが重要と考えております。  こうした高度な技術基盤を背景に、米国等との共同開発や装備協力を積極的に進める考えです。  残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)    〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
  43. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 浅田均議員にお答えいたします。  STOVL機の所属、パイロットの育成、訓練についてお尋ねがありました。  STOVL機につきましては、現在、機種選定を実施しているところでございまして、具体的な機種はまだ決定しておりません。  その上で申し上げれば、STOVL機は航空自衛隊の装備として導入する予定でございまして、空自のパイロットが運用する予定であります。このため、基本的には空自においてパイロットの育成、訓練を行いますが、その詳細につきましては、引き続き検討してまいります。(拍手)     ─────────────
  44. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 井上哲士君。    〔井上哲士君登壇、拍手〕
  45. 井上哲士

    ○井上哲士君 日本共産党を代表して、新防衛大綱及び中期防衛力整備計画について質問します。  質問に先立ち、予算委員会の開催を強く求めます。  日米首脳会談でトランプ米大統領が言及した日米貿易交渉の八月合意や、消費税増税と景気動向など、政府が国民に説明すべき課題が山積みです。ところが、参議院では、野党が参議院規則に基づき予算委員会開会を求めてから六十日近くたっているにもかかわらず、与党が審議拒否をするという異常な事態です。  総理、参議院選挙の重要争点について国民の前で議論することからなぜ逃げるのですか。自民党総裁として、予算委員会の開催に応じるべきではありませんか。  新防衛大綱と中期防は、新ガイドラインと安保法制に基づき日米軍事一体化を推し進め、ステルス戦闘機、イージス・アショア、長距離巡航ミサイルの導入、増強などを盛り込んでいます。さらに、宇宙領域専門部隊、サイバー部隊などを新編するとしています。安倍内閣の戦争する国づくりを加速させる危険な計画にほかなりません。  まず、F35ステルス戦闘機について聞きます。  日本で組み立てた初号機である航空自衛隊のF35が、四月、青森沖で墜落しました。今朝、パイロットの遺体の一部が発見されたとの発表がありました。お悔やみを申し上げます。まだ機体の大半もメモリーも発見されておらず、事故後、飛行は中止されています。  ところが、岩屋防衛大臣は、四日の会見で、機体の捜索を打ち切ったことを明らかにし、遠からず原因の絞り込みができるのではないかとした上で、原因がある程度特定でき、安全の確保が確認できれば飛行を再開させたいと述べました。とんでもないことです。  これまでの捜索で何が明らかになり、事故原因はどこまで判明しているのか、示していただきたい。  昨年二月に、自衛隊のAH64D戦闘ヘリコプターが佐賀県で墜落しましたが、飛行は再開されていません。陸上幕僚長は、今年一月末の会見で、アウトボードボルトの破断が原因だと判明しているとした上で、なぜボルトが破断したのかはいまだ結論に至っていない、原因が明らかにならない限り飛行は再開できないと述べています。  一方、F35は、墜落後僅か二か月で、事故原因のある程度の特定で飛行再開を口にする。明らかにダブルスタンダードではありませんか。なぜ、原因が明らかでなくても、ある程度特定できれば飛行再開できるのか、明確に答えていただきたい。  米政府監査院が四月末に公表した報告書は、F35は深刻な欠陥を抱えたままで、今後数年間は解決しない問題もあると指摘し、昨年の報告書で指摘された危機的で安全性や重要な性能を危険にさらす欠陥のうち十三件が未解決で、新たに四件が判明したとしています。  政府は、この欠陥リストを米側に求めているのですか。入手し、調査すべきではありませんか。  以上、防衛大臣の答弁を求めます。  トランプ大統領は、来日中、墜落原因が究明されない中、日本がF35を百五機追加購入することを歓迎しました。総理、結局、貿易赤字解消というトランプ大統領の要求に応えて米国製武器を爆買いすることを、パイロットや住民の安全より優先したのではないですか。F35の調達計画は見直すべきです。  海上自衛隊の護衛艦「いずも」と「かが」をF35Bが搭載できるよう改修するのは憲法違反の攻撃型空母化だとの指摘に対し、総理は、あくまで日本の防衛のためだと述べてきました。  ところが、総理は、トランプ大統領と共に「かが」に乗船し、西太平洋からインド洋に及ぶ広大な海で米海軍と密接に連携してきた、地域の公共財として役割を果たすと述べました。トランプ大統領も、この地域と、より離れた地域で複雑な脅威から我々を守るのに役立つと述べました。  これらの発言は、改修の狙いは地球規模の様々な紛争や脅威へ日米一体で介入することにあることを明らかにしているのではありませんか。憲法違反の空母化はやめるべきであります。  この間、沖縄、東京では、米軍機からの危険なパラシュート降下訓練が繰り返され、オスプレイの墜落や部品落下、民間空港への緊急着陸、騒音被害が沖縄から全国へと広がっています。  さらに、米軍機の低空飛行訓練被害も重大です。五月末には、長野県佐久市の市街地上空を米軍横田基地所属のC130輸送機二機が超低空飛行訓練をしました。現地を視察して住民の皆さんと懇談すると、墜落するかと思った、こんな低く飛ぶのを初めて見たと口々に恐怖が語られました。  九四年以降、四度の墜落事故を経験した高知県では、四月十一日、山間部の本山町でドクターヘリの患者搬送が行われた僅か四十分前に、同じ空域で米軍機による突然の低空飛行訓練が行われました。高知県知事は、翌日、外務、防衛両大臣に対して、住宅地上空で繰り返される超低空飛行は強い恐怖を与えているとして、危険な訓練の中止を要請しました。  また、昨年四月には、青森、岩手両県で、米軍三沢基地所属のF16戦闘機による最低安全高度を大きく下回る超低空飛行が発覚し、岩手の県議会は訓練中止の請願を採択しました。  米国では、このような危険な訓練は指定区域に限られ、住宅密集地の上空で行うことはありません。そんな訓練を日本上空で許してきた政府の姿勢は、およそ主権国家としてあるまじきものであり、改めるべきであります。  以上、総理の答弁を求めます。  そもそも、全国どこでも米軍が訓練できるとは地位協定のどこにも書かれていません。にもかかわらず、日本中で自由勝手な訓練がまかり通ってきました。このような米軍の行動の権利は、いつ、どこで取り決められ、日米間にどんな合意が存在するのか、明確にしていただきたい。  政府は、米軍機の訓練を容認しつつ、公共の安全に妥当な考慮を払い、安全性が最大限確保されるべきと言ってきましたが、傍若無人な訓練は繰り返されてきました。国民の安全に責任を負う政府として必要なのは、米軍への配慮の要請ではなく、規制することではないですか。  以上、外務大臣、お答えください。  今年、沖縄県が実施、公表した海外の米軍地位協定に関する調査では、ドイツ、イタリア、ベルギー、イギリスは、いずれも米軍の自由勝手な訓練を認めていません。全国知事会は、日米地位協定の抜本改定を要求しています。  総理、日米地位協定を抜本改定し、米軍機の訓練規制に踏み出すべきです。  トランプ大統領の来日直前に明らかになった米国による二月の未臨界核実験は、核兵器禁止条約の早期発効を願う世界の流れへの重大な挑戦です。これに対し、広島、長崎の県知事や市長が抗議文を送るなど、全国から怒りの声が上がっています。爆発はなくても、核兵器を使うための実験であり、許されない、これが被爆者の声です。ところが、総理は、来日したトランプ大統領に抗議もしませんでした。  総理、未臨界核実験は核不拡散条約第六条の核軍縮義務に反すると認識をしていますか。また、北朝鮮の核問題の解決と朝鮮半島の非核化の実現に逆行するものではありませんか。明確にお答えください。  被爆者の声を受け止め、米国に抗議をするべきです。  最後に、核兵器禁止条約の批准を求め、核兵器廃絶への決意を述べて、質問を終わります。(拍手)    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕
  46. 安倍晋三

    ○内閣総理大臣(安倍晋三君) 井上哲士議員にお答えいたします。  予算委員会の開催についてお尋ねがありました。  予算委員会を始め、国会の運営については、国会において決定されるものと認識しております。参議院の委員会の開会日時については委員長が定めることとされており、私は決定を行う立場にはありません。  政府としては、国会より出席を求められれば誠実に対応してまいりたいと考えております。  F35の調達計画についてお尋ねがありました。  F35の追加導入は、我が国の防衛体制に万全を期すべく、我が国の主体的判断で決定したものです。トランプ大統領の要求に応えたとか、パイロットや住民の安全より優先したとの御指摘は当たりません。  今般のF35の事故については、防衛省において事故原因等について調査を進めているところです。このため、現時点でF35に係る今後の方針について予断を持ってお答えすることは差し控えたいと思います。  トランプ大統領と私の護衛艦「かが」訪問時の発言についてお尋ねがありました。  御指摘の私の発言は、昨年、護衛艦「かが」が、そして今年は「いずも」が、インド太平洋に展開し、米国と密接に連携しながら平和と安定のための活動をしていることを念頭に、改修後も一層の活躍をすることへの期待を込めたものであり、トランプ大統領の発言も同様の趣旨であったと認識しています。  「いずも」型護衛艦の改修は、専守防衛の下、新たな安全保障環境に対応し、広大な太平洋を含む我が国の海と空の守りについて、隊員の安全を確保しつつ、しっかりと備えを行うものであり、今後の我が国の防衛上、必要不可欠なものです。  地球規模の様々な紛争や脅威へ日米一体で介入するといった御指摘は全く当たりません。  米軍機の訓練についてお尋ねがありました。  米軍は、我が国で全く自由に訓練を行ってよいわけではなく、接受国である我が国の法令を尊重し、日本国民の安全に妥当な考慮を払って活動すべきものであることは言うまでもありません。  同時に、米軍が訓練を通じて各種技能の維持向上を図ることは、即応態勢を維持する上で不可欠であり、我が国を防衛するとの日米安保体制の目的達成のために極めて重要です。  いずれにせよ、地域住民の方々の安全確保は大前提であり、事件、事故はあってはなりません。在日米軍によるパラシュート降下訓練や低空飛行訓練等、御指摘の諸点については、政府としては、引き続き米側に対して、安全面に最大限配慮するとともに、地域住民に与える影響を最小限にとどめるよう求めていきます。  日米地位協定の改定についてお尋ねがありました。  そもそも、日米地位協定と米国が第三国と締結している地位協定との比較については、地位協定そのものの規定ぶりのみならず、細部の取決め、実際の運用や背景等も含めた全体像の中で検討する必要があると考えられ、一律な比較は難しい面があるものと承知しています。  例えば、御指摘のドイツ、イタリア、ベルギー、英国は、NATOの加盟国ですが、接受国と派遣国との関係や米軍基地の在り方について、相互防衛義務を負うNATOの諸国での在り方と日米のそれとを一律に比較することは難しいものと考えています。  その上で、日米地位協定は大きな法的枠組みであり、政府として、事案に応じて、最も適切な取組を通じ、具体的な問題に対応してきています。  安倍政権の下では、環境及び軍属に関する二つの補足協定の策定が実現しました。国際約束の形式で得たこの成果は、日米地位協定の締結から半世紀を経て初めてのものであります。  今後とも、このような目に見える取組を一つ一つ積み上げていくことにより、日米地位協定のあるべき姿を不断に追求してまいります。  米国の未臨界実験についてお尋ねがありました。  我が国は、唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向けた国際社会の取組をリードしていく使命を有しています。これは、私の揺るぎない信念であり、我が国の確固たる方針であります。  我が国は、非核兵器国のみならず、核兵器国をもしっかりと巻き込んだ核軍縮の取組を進めていくことを重視しています。  未臨界実験は、包括的核実験禁止条約、CTBTで禁止される核爆発を伴うものではなく、核兵器のない世界の実現を目指して核軍縮に取り組んでいく中で、核兵器不拡散条約、NPT第六条も踏まえて、その扱いを検討すべき課題であると考えています。  日本は、我が国を取り巻く厳しい安全保障環境の中で、米国の核兵器を含む抑止力に自国の安全保障を依存しているとの現実があります。  その中で、北朝鮮の核問題については、安保理決議は、北朝鮮に対して、全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの、安全、検証可能かつ不可逆的な方法での廃棄を求めています。我が国としては、米国を始めとする関係国と緊密に連携しつつ、関連する安保理決議の完全な履行を求めてまいります。  残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)    〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
  47. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 井上哲士議員にお答えいたします。  空自F35A墜落事故の捜索及び事故原因についてお尋ねがありました。  その前に、この度死亡が確認されたパイロットの御冥福を心よりお祈りし、御遺族の、御家族の皆様に心からお悔やみを申し上げたいと思います。  事故後の捜索では、当該機の部品が散在する一帯の捜索、揚収活動を徹底的に実施し、六月三日に終了いたしました。しかし、保全の観点から、範囲を広げ、捜索は継続してまいります。フライトデータレコーダーの一部やエンジンの一部などを揚収しましたが、揚収品はいずれも激しく破損をしております。  他方、共に飛行するF35Aとの間で情報の共有が可能なデータリンク、MADLから得られる情報や地上レーダーの航跡記録やパイロットとの交信記録などの分析が今相当進んできております。  事故原因はまだ調査中ではありますが、まとまり次第、適切な形で公表する考えでございます。  次に、F35の飛行再開についてお尋ねがありました。  御指摘の陸自ヘリAH64DにせよF35Aにせよ、その飛行再開に当たりましては、飛行の安全が確保されることが前提でございます。  この点、F35Aについては、今申し上げたように、データリンクや地上レーダーから得られる情報等の分析が相当進んでおります。こうした調査の中で、事故原因の絞り込み、特定を行い、これに対する再発防止策を講じることで飛行の安全を確保することが可能だとの判断に至れば、飛行を再開することはあり得ると考えております。  最後に、F35の欠陥リストを入手し、調査すべきではないかというお尋ねがございました。  米国会計検査院のF35に関する指摘については、その内容を米国政府に確認しており、特に飛行の安全や任務の遂行に重大な影響を与え得る事項として区分された課題につきましては、米国政府から既にリストを入手し、我が国が導入しているF35Aについて飛行の安全に影響する問題はないということを確認をしております。  今後も引き続き、米国と緊密に連携し、F35Aの飛行の安全の確保に努めてまいります。(拍手)    〔国務大臣河野太郎君登壇、拍手〕
  48. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 米軍の訓練の根拠についてお尋ねがありました。  日米安全保障条約に基づき我が国が米軍の我が国への駐留を認めていることは、軍隊としての機能に属する諸活動を一般的に行うことを前提としています。  一般に、米軍が飛行訓練などを通じて各種技能の維持向上を図ることは、即応態勢という軍隊の機能を維持する上で不可欠の要素であり、日米安保体制の目的達成のために極めて重要です。  しかし、このことは、米軍機が全く自由に飛行訓練等を行ってよいことを意味するものではありません。例えば、在日米軍による低空飛行訓練や夜間飛行訓練については、関連する日米合同委員会合意等に従って行うこととされています。  政府としては、地元住民の方々に与える影響が最小限となるよう、こうした合意等への遵守を米側に対して働きかけを続けてきており、引き続き適切に対応してまいります。  米軍機の飛行訓練についてお尋ねがありました。  日米安全保障条約が我が国の安全並びに極東の平和及び安全の維持に寄与するため米軍の我が国への駐留を認めていることは、米軍が飛行訓練を含む軍隊としての機能に属する諸活動を一般的に行うことを前提としています。  一方、米軍は、我が国の公共の安全に妥当な考慮を払って活動すべきことは言うまでもありません。  政府としては、安全面に最大限の考慮を払うとともに、地元住民に与える影響を最小限にとどめるよう、これまでも米側に申し入れており、先般の日米2プラス2においても、飛行安全及びこの問題に係る国民の懸念に対処する重要性について、四閣僚の間で認識の一致を見たところです。  今後とも、適正に、適切に対応してまいります。(拍手)
  49. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) これにて質疑は終了いたしました。  これにて午後一時まで休憩いたします。    午後零時二十七分休憩      ─────・─────    午後一時一分開議
  50. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。  この際、日程に追加して、  私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  51. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 御異議ないと認めます。国務大臣宮腰光寛君。    〔国務大臣宮腰光寛君登壇、拍手〕
  52. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。  私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律、いわゆる独占禁止法の課徴金制度は、昭和五十二年に成立した一部改正法により導入されました。その後、平成十七年に成立した一部改正法により課徴金減免制度が導入されるなど、所要の見直しが行われてきました。しかし、現行の課徴金制度は、一律かつ画一的に算定、賦課するものであるため、事業者が公正取引委員会の調査に協力した度合いにかかわらず一律の減算率となることから事業者による調査協力が促進されず、また、違反行為の実態に応じて適切な課徴金を課すことができないものとなっています。  このため、事業者による調査協力を促進し、適切な課徴金を課すことができるものとすることなどにより、不当な取引制限等を一層抑止し、公正で自由な競争による我が国経済の活性化と消費者利益の増進を図るため、ここにこの法律案を提出した次第であります。  次に、この法律案について、その概要を御説明申し上げます。  第一に、課徴金減免制度について、新たに事業者が公正取引委員会との合意により事件の解明に資する資料の提出等をした場合に課徴金の額を減額することができる制度を導入するとともに、減額対象事業者数の上限を廃止することとしています。  第二に、課徴金の算定方法について、課徴金の算定基礎額の追加、算定期間の延長、卸売業又は小売業の場合に適用する算定率の廃止、繰り返し違反行為をした事業者及び主導的役割を果たした事業者に対して割増し算定率を適用する場合の見直し等を行うこととしています。  第三に、検査妨害等の罪に係る法人等に対する罰金の上限額を引き上げるなど罰則規定の見直しを行うこととしています。  なお、これらの改正は、一部を除き、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしています。  以上が、この法律案の趣旨であります。(拍手)     ─────────────
  53. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。浜口誠君。    〔浜口誠君登壇、拍手〕
  54. 浜口誠

    ○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。  ただいま議題となりました法律案に対して、会派を代表して質問します。  質問に入る前に、一言申し上げます。  これまで野党が予算委員会開催を繰り返し求めているにもかかわらず、政府・与党は拒否しています。トランプ大統領との首脳会談で一体何が話し合われたのか、農業分野で大幅な市場拡大を国民には一切説明なしに密約したのではないか、八月に日米通商交渉の結果が示されるとのツイートは本当か、発生から十か月もたつ豚コレラ終息に向けた対策強化をどうしていくのか、拉致問題はどう対応していくのか、元徴用工賠償問題等で混迷する日韓関係、景気が悪化する中で消費税の引上げを中止しないのか、年金財政検証はいつ国民に示すのか、百年安心年金はどこに行ったのかなどなど、予算委員会で議論すべき政治課題はめじろ押しです。  開催権限を持つ予算委員長、独立した立法府の責任において、政府・与党にお伺いを立てるのではなく、自らの判断で野党の予算委員会の開催要求に応じるよう強く強く求めます。  それでは、質問に入ります。  一九四七年、独占禁止法が施行されてから七十二年が経過しますが、少数の企業が市場を独占し、価格やサービスなどの自由な競争がなくなれば消費者が損をしてしまう、こうした状況に陥らないよう、競合他社を妨害する行為を防ぎ、企業に自由で公正な競争を促すルールを定めた法律が独占禁止法です。また、市場の番人として公正取引委員会が調査権限を持ち、独占禁止法を運用しています。  独占禁止法や公正取引委員会がこれまで果たしてきた役割、存在意義に関して、宮腰大臣の所見をお伺いします。  独占禁止法の運用をめぐり、欧米と日本の間には大きな差があると言われています。欧米でカルテル等の問題が見付かれば、日本よりはるかに厳しい制裁が科せられ、企業には経営を揺るがすほどの罰金や制裁金を受けかねないという危機感もあります。  宮腰大臣、ここ十年で国際カルテル等で摘発された日本の企業数と、罰金、制裁金額の実態を示してください。  一方、企業側からは、例えば、経済同友会は国際カルテル事件を分析した報告書をまとめ、日本企業の諸外国の法制度への不十分な理解とリスク認識の低さを問題視しています。また、有識者も、海外でのビジネスは独占禁止法を適用する法律戦争に近い状況であり、世界に合わせて社内ルールや仕組みをつくらないと安心して企業活動できないと指摘をしています。  日本企業が海外において国際カルテル等のコンプライアンス違反を生じさせない体制づくりが不可欠だと考えますが、政府としてどのように企業を支援していくのか、宮腰大臣、お答えください。  課徴金制度に関して伺います。  今回の法改正では、課徴金制度に関して、現行三年とされている算定期間を調査開始日から最長十年前まで遡れるように変更するとともに、資料の紛失等により一部の売上金が不明な場合の課徴金の算定基礎に推定規定が整備されます。あわせて、違反行為による不当利益として、談合金、下請受注やグループ企業の売上額なども対象に追加され、算定率に関しても、業種別や軽減算定率が廃止されるなど、様々な見直しが行われます。  こうした算定基礎、算定率の見直しを行う理由と目的を、宮腰大臣、説明を求めます。  今回の改正により、課徴金減免制度が、従来の申告順位に応じて減免率が決定する仕組みを変更し、違反に対する調査や実態解明への協力度合いに応じて課徴金の減算率を柔軟に変えることができる調査協力減算制度が導入されます。欧米だけでなく、アジアでも裁量型の導入は進んでおり、日本の制度を国際水準にしていくことの重要性はどう認識しているのか、また、今回の変更の狙いを、宮腰大臣、説明してください。  一方、企業からは、課徴金の減免を勝ち取るために公正取引委員会に迎合する証言をして、無実の企業が巻き込まれる事態を警戒する意見もあります。こうした懸念を払拭するためにも、恣意的な運用を防ぐ仕組みとして、透明性の高い明確な基準をガイドラインで示していくことは極めて重要と考えますが、宮腰大臣の見解を求めます。  外部弁護士と相談した内容を公正取引委員会に対して秘密にできる、いわゆる弁護士・依頼者間秘匿特権に関して伺います。  これまでは、独占禁止法に基づく立入調査を受けた企業は、公正取引委員会に押収される懸念などから、弁護士との相談内容を書面化することは避けてきました。秘匿特権が認められれば、企業が独占禁止法に違反したか判断に迷う場合に弁護士に相談しやすくなると言われています。この秘匿特権について、どのような利点と課題があるのか、また、今回の改正において秘匿特権をどう位置付けていくのか、議論経過も踏まえ、宮腰大臣、答弁願います。  一方、中小企業関係者からは、弁護士を雇う余裕はなく、公取委の事情聴取時にメモを取らせてほしいという声も大きいですが、どのように対応するのか、宮腰大臣の見解を伺います。  政府が昨年十二月に公表したGAFAを始めとするプラットフォーマーと呼ばれるIT企業に対応したルールの基本原則に関して伺います。  政府として、プラットフォーマーの透明性、公平性の確保に向けた専門組織を立ち上げるとともに、大規模かつ包括的な取引慣行の実態を調査する方針が示されています。宮腰大臣、この調査に関する現状と巨大IT企業への今後の対応をお聞かせください。  また、取引の実態をより精緻に把握していくためには、日本国内の関係者だけではなく、IT企業の海外拠点も調査することが重要と考えますが、海外の独占禁止当局との連携など、海外での情報収集や実態把握にどのように取り組んでいくのか、宮腰大臣、お答えください。  独禁法四十条に基づく強制調査について伺います。  取引の実態解明に向けた調査を進める中で、最近の傾向として課題となっているのが、外部に契約内容を漏らすことを禁じる企業同士の秘密保持契約があるために取引の実態把握が困難な点です。こうした中で、公正取引委員会として、液化天然ガス市場をめぐって、約四十年ぶりに独占禁止法で定められた四十条調査と呼ばれる強制力のある調査を実施しました。四十条調査にはどのような調査権限があるのか、また、今後も四十条調査を行っていくのか、宮腰大臣の見解をお聞かせください。  多様な働き方への対応に関して伺います。  企業と雇用契約を結ばずに個人で仕事を引き受けるフリーランスという立場で働く人が増えています。こうした働き方は、企業側と労働者との交渉力や立場の違いなどから、労働者が適切な対価での公平公正な取引を結ぶことができず、不利な関係になりがちです。独占禁止法の観点から、フリーランスのような働き方の労働者が安心して働くことができる環境をつくるためにどのように対応していくのか、宮腰大臣、お答えください。  また、昨年六月、参議院厚生労働委員会の働き方改革法案の附帯決議には、「多様な就業形態で就労する労働者(副業・兼業・雇用類似の者を含む)を保護する観点から、長時間労働の抑制や社会・労働保険の適用・給付、労災認定など、必要な保護措置について専門的な検討を加え、所要の措置を講ずること。」とされています。この附帯決議を重視し、フリーランスの労働者を労働法の対象として保護するための対策が急務であると考えますが、厚生労働省の取組状況について、根本大臣に説明を求めます。  最後になります。  国民民主党は、公正で自由な競争による我が国の経済の活性化や消費者利益の確保に向けて、国民から期待される本物の経済政策で新しい答えを示し、全力で取り組んでいくことを約束し、質問を終わります。  ありがとうございました。(拍手)    〔国務大臣宮腰光寛君登壇、拍手〕
  55. 宮腰光寛

    ○国務大臣(宮腰光寛君) 浜口議員の御質問にお答え申し上げます。  まず、独占禁止法や公正取引委員会の役割、存在意義についてお尋ねがありました。  消費者の利益を確保し、経済を活性化するためには、市場において独占禁止法の目的である公正かつ自由な競争が維持、促進されることが重要です。公正取引委員会は、独占禁止法を厳正、的確に運用し、カルテルや独占行為などの競争を阻害する行為を排除すること等により、この目的達成に努めてきたものと承知をいたしております。  国際カルテル等により罰金、制裁金を科された日本企業数と、罰金、制裁金の額についてお尋ねがありました。  国際カルテル等により罰金、制裁金を科された日本企業数と、あっ、失礼しました。  公正取引委員会において確認した範囲では、二〇〇九年六月から二〇一九年五月までの十年間において、欧州委員会が制裁金を科した日本企業の数は延べ六十六社、その制裁金の合計は約二十一億九千四十三万ユーロ、アメリカ司法省が刑事訴追した日本企業の数は延べ六十四社、その罰金の合計は約三十三億四百二十六万ドルとなっております。  欧米のカルテル等への処罰と日本企業への支援についてお尋ねがありました。  個々の企業において競争法に関するコンプライアンスが推進されることは、独占禁止法違反行為の未然防止につながり、市場における公正かつ自由な競争を一層促進するものであります。  このような観点から、公正取引委員会は、我が国企業における外国競争法コンプライアンスの状況について実態調査を行って、コンプライアンスの実効性を高めるための方策を提言したり、独占禁止法上の指針など種々のガイドラインの整備により独占禁止法上の考え方を明確にしたりするなど、従来から、コンプライアンスに関する企業の取組の支援、唱導活動に積極的に取り組んできております。  公正取引委員会においては、今後とも同様の取組を続けていくものと承知をいたしております。  今回の法改正において、算定基礎、算定率等の見直しを行う理由と目的についてお尋ねがありました。  独占禁止法における課徴金は、法定された算定方式に従って、一律かつ画一的に算定、賦課されるものであります。しかし、事業者の経済活動や企業形態の変化が進む中で、独占禁止法違反行為も多様化、複雑化してきており、現行の課徴金制度では、違反行為に対して適切な課徴金を賦課することができない事案が生じております。  本改正では、課徴金の算定方法について、課徴金の算定基礎額の追加、算定期間の延長、業種別算定率の廃止等の算定率の改正等の見直しを行います。これにより、多様化、複雑化した違反行為に対しても適切な課徴金を課すことができるようになり、独占禁止法違反行為が一層抑止されると考えます。  課徴金減免制度を国際水準にしていくことの重要性と今回の改正の狙いについてお尋ねがありました。  経済活動がグローバル化することに伴い、事業者は多くの国の競争法を遵守することが求められています。また、各国によって従うべきルールが異なることとなれば、事業活動の妨げになりかねません。このため、各国の競争法、競争政策のハーモナイゼーションを積極的に図る必要があると考えています。  現行の課徴金減免制度は、法令が規定する一定の事項を報告しさえすれば、その内容にかかわらず、一律に一定の減免率が得られることとなっています。このため、減免申請をしたものの、非協力的な対応を取る事業者が少なからず発生するという問題が生じています。  本改正では、減免申請順位に応じた減算率に加えて、事業者の調査協力の度合いに応じた減算率を付与することにより、事業者の調査協力インセンティブが高まり、事業者と公正取引委員会の協力による効率的、効果的な真相解明、事件処理につながると考えています。  調査協力減算制度に係るガイドラインについてお尋ねがありました。  調査協力減算制度については、公正取引委員会が法施行までにガイドラインを整備するとしています。その際、運用の透明性、事業者の予見可能性の確保という観点は大変重要だと考えます。  公正取引委員会は、今後、関係者の意見も聞きながら、パブリックコメントを実施して広く意見等を求めた上で検討を進めていくこととしています。調査に協力するインセンティブを高めるという目的に照らして、また、運用の透明性及び事業者の予見可能性を高めるという観点から、事業者の協力内容の具体例や減算率の評価方法を明らかにするガイドラインが策定、公表されることが重要であると考えています。  いわゆる弁護士・依頼者間秘匿特権についてお尋ねがありました。  いわゆる弁護士・依頼者間秘匿特権に関しては、これまで、与党における議論を含め、様々な場で議論が行われてきたと承知しております。こうした議論においては、いわゆる弁護士・依頼者間秘匿特権が導入されることにより、事業者が弁護士に安心して相談を行うことで、結果として事業者のコンプライアンスの向上が期待されるといった意見の一方、証拠となり得る物件を使えなくなり、公正取引委員会の実態解明機能を阻害するといった懸念も示されたと承知しております。  今般の独占禁止法改正案により新たな課徴金減免制度が導入されると、事業者が調査協力を効果的に行うために外部の弁護士に相談するニーズがより高まると考えられます。  このため、新たな課徴金減免制度をより機能させる等の観点から、カルテル等の不当な取引制限に関する法的意見について事業者と弁護士との間で秘密に行われた通信の内容を記載した文書について、所定の手続により一定の条件を満たすものであると確認された場合、審査官がその文書にアクセスしないこと等を内容とする手続を、本改正法案の施行に合わせて、独占禁止法第七十六条に基づく規則、指針等により、審査手続の一環として整備することとしたと承知しております。  供述聴取時のメモ取りについてお尋ねがありました。  供述聴取時のメモ取りについては、供述人がメモ取りに集中してしまい、審査官の質問に対する供述人の真摯な対応が得られなくなるなど、事件の真相究明に支障が生じ得ること等を考慮し、これまで認めてきていないものと承知をしています。  他方、中小企業団体等の意見等も踏まえ、公正取引委員会は、今回の課徴金制度の見直しに合わせて、課徴金減免申請者の従業員等は、供述聴取終了後にその場でメモを作成できるようにする運用を行うこととしているものと承知しています。  このような運用により、供述人は供述聴取の内容をより正確に社内に報告でき、これを受けた事業者が社内調査を効果的に実施することによって公正取引委員会への調査協力が促進されるものと考えています。  デジタルプラットフォーマーに関する実態調査の現状と今後の対応についてお尋ねがありました。  公正取引委員会は、平成三十一年一月からデジタルプラットフォーマーの取引慣行等に関する実態調査を開始いたしました。本実態調査については平成三十一年四月に中間報告を行ったところですが、今後更なる実態の把握を行い、独占禁止法上の考え方の整理を進めていくものと承知をしています。  また、平成三十一年三月に、デジタル市場に関する競争政策について議論を行うための体制整備に向けて、内閣官房にデジタル市場競争評価体制準備室が設置されております。当面は、当該準備室を中心に、プラットフォーマーをめぐるルール整備等について具体的な検討が進められていくものと承知しております。  取引の実態に関し、海外での情報収集や実態把握への取組についてお尋ねがありました。  公正取引委員会は、海外の独占禁止当局との連携を図る目的で独占禁止協力協定や協力の覚書等を結んでいると承知しています。また、OECD等の国際会議や二国間意見交換の場で情報交換を行うなどして、海外の独占禁止当局とも連携しながら、様々な競争法上の問題についての情報収集や実態把握に努めているものと承知しています。  公正取引委員会においては、こうした二国間協定や国際会議などを活用し、今後とも情報収集や実態把握等に努めていくものと承知しています。  独占禁止法第四十条に基づく調査についてお尋ねがありました。  独占禁止法第四十条は、公正取引委員会がその職務を行うために必要があるときは、事業者等に対し必要な調査を行うことができる旨を定めた規定であります。この規定に基づき、公正取引委員会は、事業者等に対して出頭を命じ、又は必要な報告、情報若しくは資料の提出を求めることができるものであり、規定の実効性は罰則により担保されているものであります。  この規定に基づく権限行使については、本法の適正な運用を図る観点から、公正取引委員会が直面する具体的な調査事案において、その必要性を判断し、適切に行っていくものと承知しております。  フリーランスのような働き方の労働者について独占禁止法の観点からのお尋ねがありました。  公正取引委員会は、人材と競争政策に関する有識者検討会を開催し、フリーランス等の人材の獲得をめぐる競争における独占禁止法の適用関係や独占禁止法上問題となり得る具体的行為等を取りまとめた報告書を平成三十年二月に公表したと承知しています。  さらに、公正取引委員会は、同報告書で示された独占禁止法上の考え方について関係団体等に対して広く周知活動等を行っており、また、独占禁止法違反行為については厳正に対処するものと承知をしています。(拍手)    〔国務大臣根本匠君登壇、拍手〕
  56. 根本匠

    ○国務大臣(根本匠君) 浜口誠議員にお答えをいたします。  フリーランスの方を保護するための措置についてお尋ねがありました。  厚生労働省としては、働き方改革実行計画等に基づき、いわゆるフリーランスなどの雇用類似の働き方について、その法的保護の必要性も含めて中長期的に検討していくこととしています。  これを踏まえ、昨年十月より、雇用類似の働き方に係る論点整理等に関する検討会を開催し、雇用類似の働き方に関する論点整理等を行い、その保護等の在り方について検討を行っているところです。  引き続き、具体的な保護の対象者や内容、方法等について、その法的保護の必要性を含め、検討してまいります。(拍手)
  57. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) これにて質疑は終了いたしました。      ─────・─────
  58. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 日程第二 公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。国土交通委員長羽田雄一郎君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕     ─────────────    〔羽田雄一郎君登壇、拍手〕
  59. 羽田雄一郎

    ○羽田雄一郎君 ただいま議題となりました法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、公共工事の品質確保の促進を図るため、基本理念や発注者の責務等として、災害復旧工事等の迅速かつ円滑な実施のための体制整備、適正な工期等による請負契約の締結、情報通信技術の活用等を通じた生産性の向上等について定めるとともに、公共工事に関する調査等の位置付けを改める等の措置を講じようとするものであります。  委員会におきましては、提出者衆議院国土交通委員長より趣旨説明を聴取した後、法改正の意義及び期待される効果、災害協定に基づく活動における損害の補償の在り方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  60. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  61. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  62. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百二十三     賛成           二百二十三     反対               〇    よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  63. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 日程第三 成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律案(第百九十六回国会内閣提出、第百九十八回国会衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長石井正弘君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕     ─────────────    〔石井正弘君登壇、拍手〕
  64. 石井正弘

    ○石井正弘君 ただいま議題となりました法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、成年後見制度の利用の促進に関する法律に基づく措置として、成年被後見人及び被保佐人の人権が尊重され、成年被後見人又は被保佐人であることを理由に不当に差別されないよう、国家公務員法等において定められている成年被後見人又は被保佐人に係る欠格条項その他の権利の制限に係る措置の適正化等を図ろうとするものであります。  なお、衆議院において、建築基準法の改正規定の一部及び建築士法の改正規定の一部の施行期日を平成三十年十二月一日から令和元年十二月一日に改めること等を内容とする修正が行われております。  委員会におきましては、各資格等における適切な個別審査の在り方、成年後見制度の利用が進まない理由及び運用上の課題、成年後見制度の利用促進に資する地域連携ネットワーク及び中核機関の役割等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本法律案に対し附帯決議を行いました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  65. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  66. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  67. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百二十三     賛成           二百二十三     反対               〇    よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  68. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 日程第四 障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。厚生労働委員長石田昌宏君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕     ─────────────    〔石田昌宏君登壇、拍手〕
  69. 石田昌宏

    ○石田昌宏君 ただいま議題となりました法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、障害者の雇用を一層促進するため、短時間労働以外の労働が困難な状況にある障害者を雇用する事業主への支援、国及び地方公共団体における障害者の雇用状況についての的確な把握等に関する措置を講じようとするものであります。  委員会におきましては、障害者活躍推進計画の作成等に障害当事者が参画する必要性、障害者雇用納付金制度の在り方、国等の障害者雇用が民間企業に及ぼす影響、中小企業における障害者の雇用促進及び就労定着支援策等について質疑を行うとともに、参考人より意見を聴取いたしましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  70. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) これより採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  71. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  72. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百二十三     賛成           二百二十三     反対               〇    よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  73. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 日程第五 民法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長の報告を求めます。法務委員長横山信一君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕     ─────────────    〔横山信一君登壇、拍手〕
  74. 横山信一

    ○横山信一君 ただいま議題となりました法律案につきまして、法務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、特別養子制度の利用を促進するため、養子となる者の年齢の上限を引き上げる措置を講ずるとともに、特別養子適格の確認の審判の新設、特別養子縁組の成立の審判に係る規定の整備、児童相談所長が特別養子適格の確認の審判の手続に参加することができる制度の新設等の措置を講じようとするものであります。  委員会におきましては、参考人から意見を聴取するとともに、養子となる者の上限年齢を原則十五歳未満まで引き上げる必要性、縁組後の養親子支援の在り方、特別養子制度のフォローアップに関する省庁間の連携の重要性、実態を踏まえた上で養子制度全体を見直す必要性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  75. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) これより採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  76. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  77. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百二十三     賛成             二百八     反対              十五    よって、本案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕     ─────────────
  78. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 本日はこれにて散会いたします。    午後一時四十分散会