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2019-03-15 第198回国会 参議院 本会議 9号 公式Web版

  1. 平成三十一年三月十五日(金曜日)    午前十時一分開議     ━━━━━━━━━━━━━ ○議事日程 第九号     ─────────────   平成三十一年三月十五日    午前十時 本会議     ─────────────  第一 特定防衛調達に係る国庫債務負担行為に   より支出すべき年限に関する特別措置法の一   部を改正する法律案(趣旨説明)     ━━━━━━━━━━━━━ ○本日の会議に付した案件  議事日程のとおり      ─────・─────
  2. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 会議を開くに先立ち、御報告申し上げます。  昨十四日、議長は、皇居において天皇陛下にお目にかかり、天皇陛下御即位三十年につき、さきに本院が議決した賀詞を奉呈いたしました。      ─────・─────
  3. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) これより会議を開きます。  日程第一 特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法の一部を改正する法律案(趣旨説明)  本案について提出者の趣旨説明を求めます。防衛大臣岩屋毅君。    〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
  4. 岩屋毅

    国務大臣岩屋毅君) 特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明いたします。  厳しい財政状況の下で防衛力の計画的な整備を行うため、平成二十七年四月に制定された特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法により、財政法の特別の措置として、特定防衛調達に係る国庫債務負担行為については、支出すべき年限を十か年度以内とすることとしております。この法律は、特定防衛調達に要する経費の縮減及び当該調達の安定的な実施に寄与するものでありますが、本年三月三十一日限りでその効力を失うこととなっており、今後も効率的かつ着実に防衛力の整備を実施していく必要があることから、法律有効期限を延長する等の改正を行うものであります。  次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。  第一に、法律有効期限を五年延長し、平成三十六年三月三十一日までとすることとしております。  第二に、特定防衛調達についての国の債務負担等に係る経過措置について、所要の規定を整備することとしております。  以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)     ─────────────
  5. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。宇都隆史君。    〔宇都隆史君登壇、拍手〕
  6. 宇都隆史

    宇都隆史君 自由民主党宇都隆史です。  私は、自民・公明を代表し、ただいま議題となりました特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法の一部を改正する法律案、いわゆる長期契約法改正案について、岩屋防衛大臣質問いたします。  本法律は、財政法第十五条第三項において国庫債務負担行為の上限が五か年度と定められているものを、特例として十か年度とするものであり、その有効期限を五年延長するものです。  本法律平成二十七年より運用され、法の趣旨のとおりに特定防衛調達を計画的かつ安定的に実施し、長期にまとめ買いをすることで経費縮減に関しても十分な効果があったものと認識をしております。また、国内防衛企業からも、防衛力整備の予見性が高まることで、生産や整備に係る技術者やライン等を維持する上でも経営判断しやすいとの高評価を受けております。  一方で、財政的には、国庫債務負担行為により最長十か年度までの後年度負担を生じさせ、各年度予算の要求幅を硬直させるという副作用もあります。近年、防衛予算における歳出化経費の伸びは著しく、平成三十一年度予算では概算要求額の三九%となっており、それにより整備部品や燃料、弾薬などの予算計上が先送りにされがちで、自衛隊の運用に支障を来しつつあります。  昨年末に閣議決定された中期防衛力整備計画では、末尾の所要経費の段落において、初めて、五年間に新規に契約する物件費の額の上限を十七兆千七百億円程度とすることが明記されました。健全かつ適切な財政管理のためには、長期契約を前提とするのではなく、まずは装備品を効率的に取得し、運用を支障なく支援し得る必要十分な年度予算を確保することが重要と考えます。  そこで、長期契約が適用されるのはどのような場合であるのか、また予算の硬直化を生じさせないようにどのように適切に運用していくのか、防衛大臣に伺います。  防衛装備品の安定的かつ継続的な整備には、開発研究、生産、整備、アップグレード等に対し、運用者である自衛隊のニーズに迅速かつ的確に応えることのできる国内防衛産業を維持し、育成強化していくことが必要不可欠です。しかし、近年のFMS契約の急増や経営を圧迫するほどのコストカットによる利益率の減少に伴い、防衛関係部門から撤退する企業が後を絶ちません。過日は、国内建機大手企業自衛隊の装甲車両に係る新規開発事業を断念するとの報道があり、関係者の間には激震が走りました。  昨年末に閣議決定された防衛計画の大綱には、国内産業基盤を強靱化する必要がある、このため、輸入装備品等の維持整備等に我が国の防衛産業が更に参画できるよう努めると明記されていますが、FMS調達で契約したF35A戦闘機の国内最終組立て、FACOを中止し、さらに、製造に係る国内防衛産業の参画はできないF35の完成品百五機を追加購入することを閣議了解したことは、大綱の内容と逆行しており、極めて残念です。このようにコスト削減のみを優先していては、国内防衛産業の強靱化などおぼつかないのではないでしょうか。  FACOに関わってきた国内企業は、現在、独自の合理化、効率化を更に追求することで更なるコスト削減を実現させ、直接米国企業交渉し、FACOラインに再度参画できるよう努力しているということを、先日の参議院外交防衛委員会における委員派遣の視察にて確認させていただきました。このような国内企業の自発的な強靱化の取組を後押しすることが重要と考えます。また、防衛産業は裾野が広く、独自の技術を有する中小企業が撤退することで事業全体が成り立たなくなるため、元請の大手企業だけではなく、裾野を支えるサプライチェーンの把握やその保護が重要となります。  そこで、政府としてどのように国内防衛産業の強化を図るつもりか、サプライチェーンのリスク管理強化策も含め、その具体策に関し、防衛大臣の答弁を求めます。  防衛装備品のコスト削減を実現するためには、防衛省以外にも購入してくれる外国政府を探し、防衛装備品を海外輸出することで生産数を増やし、企業の利益率を確保することが理想的です。  この防衛装備品の海外移転は、前政権が強力に推進し、安倍政権がその流れを引き継いで、国家安全保障戦略に基づく新たな三原則が平成二十六年に策定をされました。しかし、これまでの法律制度は一切変わっていないため、装備品の輸出実績はこれまでゼロというのが現状で、国内防衛企業からも改善を求める多くの声が上がっています。  昨年末に策定した防衛大綱では、我が国の安全保障に資する場合等に装備移転を認め得るとする防衛装備移転三原則の下、装備品の適切な海外移転を政府一体となって推進するため、必要な運用改善に努めると明示されています。  殺傷能力の高い火器の輸出は、審査や第三国移転等の問題に関してもより一層厳格な移転管理を行う必要がありますが、平和構築や大規模災害等にも能力を発揮できる装備品、例えばレーダー通信機器、輸送機、練習機、救難艇などは、移転三原則を遵守する範囲内であれば国民の理解も十分に得られるのではないでしょうか。  そこで、政府として速やかに検討会議を設置し、民間企業の意見も聴取しつつ、期限を設けて装備品移転に係る具体的改善方法を検討すべきと考えますが、防衛大臣の答弁を求めます。  防衛装備庁は、装備品等について、その開発及び生産のための基盤の強化を図りつつ、研究開発、調達、補給及び管理の適正かつ効率的な遂行並びに国際協力の推進を図ることを目的に、平成二十七年十月に防衛省外局として設置されました。  設置に当たっては、陸海空各幕僚監部の装備部を統廃合し、陸海空の垣根を越えて一元的に装備品を管理することを期待されていましたが、外局となったことで、自衛隊の運用サイドとの間に意識のずれが生じたり、防衛力整備をする上での各幕僚監部との認識の共有が希薄であったり、研究開発に関してビジョンを示すのが遅かったりと、新たに発足した部署だけに生じる様々な問題点が指摘をされていると認識しております。また、技術幹部が足りなく、人材育成についても今後の大きな課題です。  そこで、発足から三年たった今、改めて防衛装備庁の現状の課題を徹底して考察し、更なる改善を施した上で次のステップへと進めることが重要と考えますが、防衛大臣の現状認識と防衛装備庁の今後のビジョンについて答弁を求めます。  最後に、将来戦闘機事業について伺います。  昨年末に策定した中期防衛力整備計画においては、F2戦闘機の退役時期までに、将来のネットワーク化した戦闘の中核となる役割を果たすことが可能な戦闘機を取得する、そのために必要な研究を推進するとともに、国際協力を視野に、我が国主導の開発に早期に着手すると明記されました。国内航空産業界からも歓喜の声が上がっています。  しかし、F2戦闘機開発で蓄積された技術的な知識と経験を持つ技術者は、あと数年で退職の時期を迎えます。よって、将来戦闘機の開発には時間的余裕はなく、早期の着手が必須で、この機を逸しては二度と国産戦闘機は造れなくなると言っても過言ではありません。よって、国内防衛企業の持てる力の全てを結集し、政府がしっかりとかじ取りをする国家的プロジェクトとして進めるべきではないでしょうか。  また、国際協力を視野に入れるとのことですが、イギリスにはチーム・テンペストアメリカにはエンタープライズ・ケーパビリティー・コラボレーション・チームという官民で事業を支える体制があります。  そこで、防衛省以外の関係省庁も含んだ政府と国内防衛企業や学識経験者をも巻き込んだコンソーシアムを早期に立ち上げ、将来戦闘機事業を支える受皿を早期につくり、少なくとも二年後には事業をスタートさせなければならないと考えますが、防衛大臣の認識と将来戦闘機事業に関する決意を伺い、質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
  7. 岩屋毅

    国務大臣岩屋毅君) 宇都隆史議員にお答えいたします。  初めに、長期契約法の適用事業と予算の硬直化への対策についてお尋ねがありました。  長期契約の対象となる装備品等につきましては、中長期的な防衛所要を勘案した上で、確実かつ計画的に調達することが不可欠な装備品等のうち、仕様が安定していると見込まれ、かつ長期契約によるコスト縮減効果と調達の安定化の効果が十分見込まれるものとしておりまして、各年度の予算における長期契約法の対象事業を選定するに当たりましては、財務大臣との協議を経た上で、国際情勢や技術動向等を総合的に勘案して慎重に判断をしているところであります。  また、新たな中期防におきましては、御指摘のように、五年間に新規契約する事業費の枠を明記し、財政の硬直化を招かないよう、後年度負担を含め、防衛関係費を適切に管理していく考えであります。  いずれにいたしましても、防衛省としては、毎年度、装備品等の調達の効率化、合理化に努め、中期防の枠内で後年度負担も含め計画的に予算編成を行っているところであり、引き続き、財政の硬直化を招かないように適切に対応してまいります。  次に、サプライチェーンのリスク管理も含めた国内防衛産業の強化についてお尋ねがありました。  国内防衛産業は、装備品の生産、運用、維持整備に必要不可欠な基盤ですけれども、一方で高コスト構造や国際競争力の不足といった課題も抱えており、こうした課題に対応するため、新たな防衛大綱及び中期防において、技術基盤の強化と産業基盤の強靱化に優先事項として取り組むこととしております。  具体的には、国内防衛産業が今後必要となる優れた装備品をしっかりと開発することができるよう重要技術に重点的に投資を行うとともに、米国等との国際共同研究開発防衛装備の適切な海外移転を推進してまいりたいと思います。また、競争力の強化を進めるための契約制度の見直しや、中小企業を中心としたサプライチェーンの供給途絶等のリスクを早期に発見し対応していく体制を整えるといった施策を通じ、強靱な防衛産業を構築してまいります。  なお、FACOで得られた知見につきましては、今後の技術基盤の維持に活用すべく検討を進めてまいりたいと考えております。  次に、防衛装備の海外移転に係る改善検討についてお尋ねがありました。  政府としては、防衛装備移転三原則に従い、諸外国との間で防衛装備移転に向けた取組を推進してきたところですが、これを一層効果的に進めるためには、これまでの取組を通じて顕在化しつつある各種の課題に対応することが必要です。特に、防衛装備・技術協力を更に推進するためには、官民が緊密に連携した取組が必要です。  こうした観点から、これまで官民防衛産業フォーラム等の取組を行ってきましたが、官民がより緊密に連携して情報収集あるいは情報発信等の案件形成を進めていくための体制を整えるべく、防衛産業界の意見を聴取しながら引き続き取り組んでまいります。  次に、防衛装備庁の現状の課題と今後のビジョンについてお尋ねがありました。  防衛装備庁は、平成二十七年の発足以降、防衛装備・技術政策をこれまで以上に効果的、効率的に進めるため、様々な施策に取り組んでまいりました。急速な軍事技術の進展への対応、より効率的な装備品取得の実現、防衛装備・技術協力における具体的な実績、国内防衛産業が抱える高コスト構造、こういった多くの課題に直面をしていることは事実でございます。  このため、新たな大綱及び中期防におきましては、こうした問題意識を踏まえ、技術基盤の強化、産業基盤の強靱化、装備調達の最適化等に取り組むこととしておりますが、御指摘の点も含めた不断の改善に取り組むことで、防衛装備庁を設置した目的をしっかり果たしてまいりたいと考えております。  最後に、将来戦闘機についてお尋ねがありました。  将来戦闘機については、新たな中期防において、国際協力を視野に、我が国主導の開発に早期に着手すると明記をしたところであります。  現在、防衛省において関係部署が連携して取り組んでいるところでありますが、今後とも、この中期防の方針に即して、必要な体制の構築についても検討を進め、我が国の優れた技術を最大限活用できるように総力を挙げて取り組んでまいります。(拍手)     ─────────────
  8. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 福島みずほ君。    〔福島みずほ君登壇、拍手〕
  9. 福島みずほ

    ○福島みずほ君 立憲民主党・民友会・希望の会の福島みずほです。  会派を代表して、防衛調達特措法の一部改正案について質問をいたします。  予算単年度主義についてお聞きします。  憲法八十六条は予算単年度主義を定めています。大臣は、なぜ憲法が予算単年度主義を定めていると考えますか。戦前の軍部は、日中戦争当時に臨時軍事費特別会計法を制定し、軍に必要な経費を一般会計から切り離し処理したという過去があります。つまり、予算単年度主義の趣旨は、軍事費を聖域化して毎年度の国会の承認を経ずして支出できるとし、軍事費を膨らせ上がらせてきたことに対する反省からではないですか。  武器を調達する場合に、国庫債務負担行為により支出すべき年限を十年にすれば、実質的には、国会を縛り、歳出の既定路線化を招き、国会の予算審議権を侵害するものではないですか。  予算単年度主義の目的は、国会議員の任期とも関係しています。衆議院、参議院の任期を超える十年の契約を可能とすることは、将来の国会での審議、未来の国会議員まで拘束することになってしまいます。未来の国会を十年にわたり拘束する支出の約束は許されないのではないですか。  次に、立法理由がないことについてお聞きします。  防衛大臣は、衆議院の本会議での答弁で、長期契約を適用する場合の縮減額の裁定に当たりまして、一律に五年の製造期間の場合と比較することは困難だと考えておりますと答弁をしています。なぜ五年ではなく十年にするのかについて、根拠を示していません。明確な根拠を示してください。  防衛予算の増大についてお聞きをします。  二〇一九年度の防衛予算額は五兆二千五百七十四億円です。五年連続で過去最高です。安倍政権になり、防衛予算は増大しています。政府は、昨年末、新たな防衛計画の大綱と中期防を閣議決定しました。新中期防の総額は、現中期防から二兆八千億円上積みした、過去最大の二十七兆四千七百億円にもなります。補正予算は、二〇一八年度は四千五百四十五億円です。財政法二十九条は補正予算について規定をしています。防衛予算はこの条文のどこに該当するんですか。  この防衛予算の増大について、国民からの批判が高まっています。例えば、研究者などが防衛費の莫大な増加に抗議し、教育と社会保障への優先的な公的支出を求める声明を発表しています。  社会福祉を充実させて、教育予算を充実させることこそ急務です。F35戦闘機一機分、百十六億円のお金で認可保育所を九十か所つくることができ、八千百人の子供が保育を受けられると市民団体も反対をしています。これらの声にどう応えるんですか。  アメリカ政府のFMSについてお聞きします。  安倍政権は、最新鋭ステルス戦闘機F35A、滞空型無人機グローバルホーク、輸送機オスプレイや陸上配備型迎撃イージスシステム、イージス・アショアなど、アメリカ政府のFMS、有償軍事援助に基づく輸入を急増させています。  FMS予算は、一九九八年には三百四十六億円で、二〇一九年度の予算案では過去最大の七千十三億円です。二十年で二十倍以上です。FMSは、アメリカが価格や納期に主導権を持ち、代金は前払で、アメリカの言い値で購入することが多いことは問題ではないですか。  ところで、二〇一五年に長期契約法が成立するきっかけとなったのは、二〇一三年、経団連から防衛予算の大綱に向けた提言が要望として出され、長期契約の導入を要請されたからではありませんか。経団連からの要請に応えた形であるならば、国内の企業との関係であると考えられます。しかし、今回の法改正の目的はアメリカ製の武器の購入ではないですか。  今回の改正法案が年度内に成立することを前提に、PAC3ミサイル用部品の一括取得と早期警戒機E2Dの九機まとめ買いを予定しています。このE2DについてはFMSによる調達です。  なぜ、今回、限時法である長期契約法を延長してまで、そして国内の企業は顧みずにアメリカと契約をするのですか。これはアメリカの企業の利益のためですか、アメリカの雇用を守るためですか。トランプ大統領から頼まれたのでしょうか。  PAC3については、このミサイル用部品が生産終了するということで、日本のためのラインを確保するために費用が掛かると聞いています。長期契約の対象は安定供給されるものが対象とされていますが、生産終了の部品を延長して造ってもらうという時点で、既に安定供給できないのではないですか。  現行法が審議された二〇一五年、中谷防衛大臣は、財政の硬直化を招くことがないように実施すると答弁しました。しかし、契約の翌年度以降に分割で支払う後年度負担が年々増大し、二〇一九年度は、当初予算を上回る、過去最大の五兆三千六百十三億円になっています。ローン地獄ではないですか。この多額のローンを防衛省はどう考えているんですか。また、財政の硬直化を招いているのではないですか。  こういう状況の中で、果たしてFMSに長期契約を適用し、武器購入費用を削減することができるのでしょうか。アメリカからの武器の爆買いで、十年間の間に何の歯止めもなくFMSが増大し続け、国会の予算審議権を奪っていくのではないでしょうか。  イージス・アショアについてお聞きをします。  二〇一九年度の予算案に、アメリカから購入するイージス・アショアの予算が計上されています。この中にレーダーの費用は入っていますか。レーダーの費用は幾ら掛かると考えていますか。  イージス・アショアをめぐり、アメリカ側が、ハワイに搭載する新型レーダーの試験施設を建設するため、日本に費用を負担するよう求めており、大臣は協議中であると答弁をしています。ロッキード・マーチン社が開発するハワイでの試験施設の建設費用をなぜ日本の税金でやらなければならないんですか。イージス・アショアについて、総額幾ら掛かると見積りをしているのか、お聞かせください。  辺野古新基地建設の費用についてお聞きします。  安倍総理は、軟弱地盤であること、改良工事が必要なこと、埋立工事の変更申請が必要であることを認めています。沖縄県知事は変更申請の許可をしないでしょう。辺野古に基地は造れません。にもかかわらず、防衛省は土砂投入を続けています。工事の変更申請が必要であることを認めながら、なぜ土砂投入を続けるんですか。なぜ民意を踏みにじるんですか。直ちにやめるべきではないですか。  辺野古の新基地建設には莫大な予算が必要です。まず、改良工事の中身と工期、費用を明らかにしてください。地盤改良工事には三年八か月掛かると言われていますが、そうですか。この地盤改良工事の工期と全体の工期はどのぐらい掛かるのですか。  また、工事の中身や工期、費用を明らかにしない限り国会は判断できないのですから、辺野古の新基地建設についての一切の予算を削除するよう求めます。いかがですか。  大浦湾は軟弱地盤で、基地は造れません。活断層の存在も指摘をされています。九十メートルに及ぶくい打ちは工事例もなく、国内に作業船もありません。マヨネーズ状の土地の上をくいが浮かぶんですか。軟弱地盤の改良工事は物理的に不可能です。サンゴ礁やジュゴンなど、環境問題も深刻です。日本政府がやるべきことは、沖縄県民の意思を真摯に受け止め、アメリカと交渉することではないでしょうか。  実質賃金は上がらず、社会保障は切り捨てられ、大学の入学金や授業料の負担等の教育費などで国民の生活は疲弊をしています。誰のための政治なのか。国民の政治をやるべきです。
  10. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 福島君、時間が超過しております。簡単に願います。
  11. 福島みずほ

    ○福島みずほ君(続) アメリカからの武器の爆買いをやめ、防衛予算の増加をやめ、国民生活のための政治をやることを強く求め、私の質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
  12. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 福島みずほ議員にお答えいたします。  まず、予算の単年度主義についてお尋ねがありました。  憲法第八十六条においては、「内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。」とあり、我が国は、各会計年度ごとに国会の審議を受けなければならない、いわゆる予算の単年度主義を採用しております。また、憲法第八十三条は、「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。」と規定をしております。  これらは、国の財政を適切な民主的コントロールの下に置くことで、国民が不当な負担を被ることを避けるために規定されたものであると認識をしております。  次に、国庫債務負担行為と国会の予算審議権についてお尋ねがありました。  今般の法律案に基づく個々の長期契約につきましては、各年度の予算案に国庫債務負担行為として計上され、国会の議決を経た上でお認めいただくものであり、御指摘は当たらないと考えております。  次に、国庫債務負担行為と将来の国会における審議についてお尋ねがありました。  国庫債務負担行為につきましては、実際に支払を行う各年度ごとに歳出予算として予算案として計上され、将来を含むそれぞれの国会の議決を経た上でお認めいただくものでありまして、これも御指摘は当たらないと考えております。  次に、縮減額の算定についてお尋ねがありました。  自衛隊の装備品は、契約から取得、納入まで長いもので四年から五年の期間を要するものが多くございます。そうした中で、中期防に基づき整備する装備品につきましても、その所要数をまとめ買いすることにより調達する場合に、国庫債務負担行為の上限である五か年度を超える契約期間を要するものもあること等から、本法律によって十か年度以内の特別措置が可能となるようお願いをしているところでございます。  他方、このような装備品を長期契約によらずして調達する場合については、五か年度の範囲内で所要数や製造期間等を考慮し従来の調達方法で取得することになるため、一律に五か年度の契約期間で調達することにはならないと考えております。  したがって、縮減効果の比較対象としては、各装備品を従来の方法で調達する場合の経費と比較することが最も明瞭な算定方法であると考えております。  次に、補正予算への防衛関係費の計上についてお尋ねがありました。  補正予算における防衛関係費につきましては、当初予算成立後も刻々と変化する安全保障環境や自然災害への対応等のために、緊要性のある経費を計上いたしております。こうした措置は、財政法第二十九条における、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出又は債務の負担を行うため必要な予算の追加を行う場合に補正予算を作成することができる旨の規定に基づいたものでございます。  次に、社会福祉及び教育に係る予算と防衛関係費の関係についてお尋ねがありました。  我が国の平和と安全が維持されることは、国民の命と自由、そして幸せな暮らしが不可欠の前提であり、安全保障と御指摘の社会福祉や教育とは、決して対立関係にあるものではないと考えております。  我が国の防衛力の整備に当たりましては、格段に厳しさを増す財政状況と国民生活に関わる他の予算の重要性等を勘案し、一層の効率化、合理化を図り、経費の抑制に努めるとともに、国の他の諸施策との調和を図りつつ、防衛力全体として円滑に十全な機能を果たし得るように努めてまいります。  次に、FMSの課題についてお尋ねがありました。  FMSにつきましては、価格の透明性や未納入などの課題があり、事務レベルのみならず、大臣レベルでの働きかけなども含め、FMS調達の適正化に向けて積極的に取り組んでおります。  その結果として、平成三十一年度概算要求から予算案の編成過程において価格の精査などを行い、E2Dを除く他の装備品等につきましては、全体として一千億円程度費用を縮減しております。また、納期につきましても、米国政府と緊密に連携して履行管理の強化に努めているところであります。  防衛省としては、引き続き米国と一層緊密に連携を図り、更なるFMS調達の適正化に向けて積極的に取り組んでまいります。  次に、長期契約法成立の経緯及び目的についてお尋ねがありました。  平成二十五年五月の経団連の提言において、長期契約等の活用による官民パートナーシップ構築に関する言及があることは承知をしております。  他方、長期契約法につきましては、その後、平成二十五年十二月に政府が定めた防衛大綱におきまして、装備品の効率的な取得のため、更なる長期契約の導入の可否について検討することとされたことを受け、平成二十六年度より検討を開始し、平成二十七年四月に施行されたものであります。  厳しい財政状況の下で、防衛力の計画的かつ確実な整備を実施していくため、装備品や役務の調達コストを縮減し、調達を安定的に実施していくとの本法案の趣旨につきましては、今回の改正においても何ら変更はございません。  次に、長期契約法の米国製装備品への適用についてお尋ねがありました。  平成三十一年度予算案において、FMS調達である早期警戒機E2D九機について長期契約法の適用をお願いしておりますが、これは、E2Dが我が国の防衛にとって必要不可欠な装備品であり、また、長期契約法の適用によって大幅な費用の縮減が可能であり、安定的な調達に資するものであるからであります。  これは我が国の主体的な判断でありまして、米国企業の利益や米国の雇用のためではなく、ましてやトランプ大統領に依頼されたとの事実は当たりません。  次に、PAC3ミサイル用部品の調達の安定性についてお尋ねがありました。  平成三十一年度予算案に計上しているPAC3ミサイル用部品につきましては、米国企業における製造ラインの閉鎖前に一部の部材を一括取得するものでありまして、製造を延長するものではありません。  これにより、防衛省に当該部品を供給する国内企業は、契約期間を通して当該部材を用いて安定的に部品を生産できるようになり、また、日本向けの独自の部材の製造ラインを立ち上げる必要がなくなります。  このように、PAC3ミサイル用部品の取得を長期契約の対象とすることで、安定的な調達が図られるものと考えております。  次に、長期契約法による後年度負担への影響についてお尋ねがありました。  防衛力整備については、例えば艦艇一隻、航空機一機の製造に、長いもので四年から五年の期間を要し、さらに、所要の隻数、機数を整備するためには長い年月を要することから、どうしても後年度負担が生ずるということは事実でございます。  防衛省としては、毎年度、装備品等の調達の効率化、合理化に努め、中期防の枠内で、後年度負担も含めた、計画的に予算編成を行っているところであり、引き続き、財政の硬直化を招かないように適切に対応してまいります。  次に、FMSの長期契約についてお尋ねがありました。  先刻も申し上げたとおり、この対象となる装備品につきましては、確実かつ計画的に調達することが不可欠な装備品のうち、仕様が安定していると見込まれ、かつ、長期契約によるコストの縮減効果と調達の安定化の効果が十分見込まれるものといった要件を満たすものになります。  これらの要件を満たすものであれば、FMSによる装備品の調達も長期契約の対象から除外されるものではありませんが、実際の長期契約法の運用に当たりましては、財務大臣との協議を経た上で、国際情勢や技術動向等を総合的に勘案して慎重に判断いたしております。  また、先ほども申し上げたように、毎年度の予算につきましては、国会の審議を受け議決を経ることは当然のことであります。  次に、イージス・アショアの費用についてお尋ねがありました。  平成三十一年度予算案には、イージス・アショア本体二基の取得経費として約千七百三十三億円を計上しておりますが、そのうち約三百五十一億円がレーダーの取得に関するものでございます。  次に、イージス・アショアの試験についてお尋ねがありました。  我が国が導入するイージス・アショアの性能の確認方法については、現在、米国と協議中でございます。  お尋ねの試験施設につきましては、その必要性も含め協議しているところでありまして、要する費用についてお答えできる段階にはございません。  いずれにしても、防衛省としては、イージス・アショアの導入に係る費用の縮減、低減に今後も努めてまいります。  次に、辺野古における地盤改良工事の追加に伴う変更承認申請についてお尋ねがありました。  今般、地盤の検討に必要なボーリング調査の結果を踏まえ、沖縄防衛局において、大浦湾側の護岸や埋立て等の設計、施工等に関する検討を行った結果、一般的で施工実績が豊富な工法によって地盤改良工事を行うことにより、護岸や埋立て等の工事を所要の安定性を確保して行うことが可能であることが確認されました。  地盤改良工事の追加に伴い、沖縄県に対して設計概要等の変更に伴う変更承認申請を行う必要があると考えておりまして、今後、地盤改良に係る具体的な設計等の検討を行ってまいります。  また、住宅や学校で囲まれ、世界で最も危険と言われる普天間飛行場の固定化は、絶対に避けなければなりません。これが大前提であり、政府と地元の皆様との共通認識であると思います。この根本的な危険性の除去を一日も早く実現しなければならないと考えております。  このような考えの下に、防衛省としては、早期に辺野古への移設と普天間飛行場の返還を実現したいと考えており、引き続き、作業の安全に十分留意した上で、関係法令に基づき、自然環境や住民の生活環境にも最大限配慮し、辺野古移設に向けた工事について一歩ずつ進めさせていただきたいと考えております。  次に、辺野古における地盤改良工事の内容及び全体の工期についてお尋ねがありました。  今後、沖縄防衛局において地盤改良に係る具体的な設計等の検討を行うこととしており、現時点で今後の地盤改良に係る具体的な内容や経費及び工期について確たることを申し上げることは困難ですけれども、しかるべき時期にしっかりと説明をさせていただきたいと考えております。  工期につきましては、地盤改良工事の追加に伴い、それに係る作業には一定の期間を要すると考えておりますが、全体の工期については、今後、沖縄防衛局において具体的な設計等の検討を十分に行うこととしていることから、現時点で確たることを申し上げることは困難でございます。  他方、地盤改良工事は、埋立工事を含む他の工事と並行して実施することが可能である上、今後、より合理的な設計、施工を十分に検討することとしていることから、一般的な工法によりまして相応の期間で確実に地盤改良と埋立工事を実施することは可能と考えております。  いずれにいたしましても、工期及び費用につきましては、しかるべき時期にしっかりと説明をさせていただきたいと考えております。  次に、辺野古における代替施設建設事業関連予算についてお尋ねがありました。  防衛省としては、辺野古移設に向けた工事について、埋立工事等の経費として、平成三十一年度予算案に契約ベースで約七百七億円を計上したところであります。  他方、今後必要となる経費や工期につきましては、今後、沖縄防衛局において地盤改良に係る具体的な設計等の検討を十分に行うこととしており、現時点では確たることは申し上げられませんけれども、しかるべき時期にしっかりと説明をさせていただきます。  防衛省としては、一日も早い普天間飛行場の移設、返還を実現するため、一歩ずつ前に進めさせていただきたいと考えております。  最後に、普天間飛行場代替施設建設事業及び米国との交渉についてお尋ねがありました。  地盤の検討に必要なボーリング調査の結果を踏まえ、キャンプ・シュワブの北側海域における護岸等の構造物の安定性等について技術的に検討したところ、サンド・コンパクション・パイル及びサンドドレーンを約七万七千本、最大施工深度は水面下約七十メートル、改良面積は約七十三万平方メートルで施工することで、護岸や埋立て等の工事を所要の安定性を確保して行うことが可能であることが確認されました。  これらの工法による地盤改良工事は五十年以上前から実施されており、他事業の例として、東京国際空港再拡張事業などの実績があるものと承知をしております。  また、沖縄防衛局において、権威ある文献等において辺野古沿岸地域における活断層の存在を示す記載がないことを確認しております。  我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、普天間飛行場が持つ抑止力を低下させることはできません。同時に、普天間飛行場の危険性の除去を一日も早く実現しなければなりません。  抑止力の維持と危険性除去、この二つを考え合わせ、検討を重ねた結果が現在の方針であります。この方針は米国政府との間で累次にわたり確認をしてきております。普天間飛行場が、固定化され、危険なまま置き去りにされることは絶対に避けなければなりません。これは地元の皆様との共通認識であると思います。  今回の県民投票の結果につきましては、真摯にこれを受け止め、引き続き沖縄の基地負担の軽減に全力で取り組んでまいる決意です。  防衛省としては、地元の皆様の御理解、御協力を得られるよう、今後とも粘り強く取り組んでまいります。(拍手)     ─────────────
  13. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 大野元裕君。    〔大野元裕君登壇、拍手〕
  14. 大野元裕

    大野元裕君 国民民主党新緑風会大野元裕です。  ただいま議題となりました特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法の一部を改正する法律案について、会派代表し、防衛大臣に対し御質問させていただきます。  本法案は、平成二十七年に当時の民進党も賛成をして議決された特措法の年限を五年間延長しようとするものです。国民の血税をもって賄う支出については、憲法八十三条において国会議決が必要であること、八十六条において予算の単年度主義が定められています。この法案審議に際しての慎重な議論と附帯決議が示してきたとおり、本特措法例外的措置であることを政府は強く認識しなければなりません。しかしながら、これらの附帯決議は真摯に尊重、実施されたようには思えません。防衛大臣の見解を求めます。  参議院附帯決議では、国庫債務負担行為により支出すべき年限については、中期防衛力整備計画期限である平成三十年度を大幅に超えた年度での後年度負担がいたずらに多額に発生することがないよう留意することとされています。それにもかかわらず、中期防衛力整備計画期限を超えて多額の後年度負担が残されてしまいました。附帯決議を無視し、多額の後年度負担を残しながら、中期防期限を迎える直前まで五年を超える国庫負担債務行為を行った理由は何ですか。  平成二十七年の審議の際にも、なぜ従来認められてきた五年間の債務負担行為では不十分であるかは明確になりませんでした。改めてお伺いします。五年間の債務負担行為で不十分であった理由は何ですか。  平成二十七年時点で示された縮減額は、単年度契約との場合の比較のみで、五年契約の場合との縮減額は示されませんでした。他方、本院の附帯決議は、長期契約により縮減される経費の推計額を含め、適正な調達価格算定能力の向上を求めています。そこで伺いますが、向上されたはずの価格算定能力に基づいて計算すれば、本特措法に基づき措置された長期契約は、五年契約の場合と比較して幾ら縮減されましたか。  本案採決を前提として平成三十一年度予算で購入を予定しているPAC3部品及びE2Dの長期契約が、五年契約の場合と比較して縮減を見込む額は幾らになりますか。  本法に基づけば、契約時における縮減額見込み及びその後の契約概要と縮減額実績の公表がそれぞれ行われることになっています。この二つ以外に公表されるべきものとして、防衛省は、平成三十年度末までの時点において、長期契約による効率化の効果の評価を私どもとしては総括をしたいと考えております、その上で、期限の際の取扱いにつきまして、その時点での長期契約効果などを総合的に判断して適切に対応したいと述べられておられます。縮減額見込み及びその後の契約概要と縮減額実績と別個に、政府はいつどのような効果の評価の総括を行い、どのように公表したのですか、お答えください。  過去四年の本特措法適用実績では、ほとんどの債務負担行為期間は六年で、一件のみが最長の七年です。それにもかかわらず、憲法上の財政原則の例外であり慎重でなければならない債務負担行為を十年としなければならない理由は何ですか。  国民民主党は、本特措法で定める債務負担期限について、十年ではなく、財政原則の例外として慎重にも慎重さを必要とすることから、過去の実績に基づき七年に改める修正案を提案したいと考えています。政府として最長七年に修正する気はありませんか。  平成二十七年の本院での審議では、防衛装備品は防衛省のみが調達を行っており、毎年度の調達数量も少数であることから、スケールメリットが働きにくいとのことでした。債務負担行為期間を延ばすことで単年度では出せないスケールメリットを期待する、そういう場合もあるでしょう。他方、今回の特措法では最長十年のミサイル部品が来年度調達分として例示されていますが、その総額は縮減前で六十五億円、縮減後で三十一億円です。この金額でスケールメリットを出すのであれば、単年度若しくは現在認められている五年の債務負担行為で十分賄えるのではないですか。それにもかかわらず、十年もの債務負担行為とした理由は何ですか。  また、当該部品の製造に要する期間はどの程度になりますか。  米国との間のFMS契約、長期の国庫債務負担行為になじむのかを伺います。  本特措法においては四つの要件が付されていますが、これまでFMSの下で部品等について長期間にわたる契約を行ったことはありません。このように実績を欠く上に、米国政府は自国の国益により契約解除する権利留保しており、本特措法適用の要件の一つである調達の安定的な実施を担保できないものであることは、平成二十七年四月二十一日に当時の中谷防衛大臣がお認めになったとおりです。あの大臣答弁のときと何が変わって安定的な調達ができるようになったというのですか、お答えください。  FMS契約の下で米国政府契約解除する権限は安定的調達と矛盾すると考えるところ、本特措法をFMS契約に適用するべきではないのではないですか。  長期契約を行うことにより、極めて厳しい状況に置かれている我が国防産業の基盤整備に資することが期待された、それも理解しています。しかし、特措法が認められても、コマツは防衛産業からの撤退を表明したという報道もあります。本来、FMS契約は長期の国庫債務負担行為になじまず、過去四年間においても実績はありません。しかし、本特措法制度適用の来年度の契約では、FMSで調達する装備品が主体なのは不思議でなりません。  装備品が高価かつ複雑化している中、国内防衛産業を統合整理する等の政策的な意図を持って予算を使っていかなければならないにもかかわらず、特措法をFMSに適用することは、国内防衛産業を毀損し、将来にわたる防衛産業育成、維持の役割を政府が放棄する宣言にも見えます。特措法を来年度契約で国内調達に適用せず、防衛産業基盤の整備を放棄する理由をお示しください。  安倍政権下、米国とのFMS契約は五倍と、異常な額に達しています。昨年九月の日米首脳会談の後、記者会見でトランプ・アメリカ大統領は、この会談に触れ、我々は莫大な赤字を欲していない、あなた方はもっと多くを買わねばならなくなるであろうと言っておいた、彼らは莫大な量の兵器を買うことになる、他の国もそうなるであろう、なぜならば我々はほとんど全ての国と貿易上の不均衡を抱えているからだと述べています。  アメリカ貿易に関する圧力は今に始まったことではありませんが、過去には、このように腰砕けの姿勢を示すために、特措法まで作って適用することはありませんでした。貿易不均衡是正に向けたトランプ大統領圧力がFMS契約特措法を適用させる理由になったのですか。  そこまで原則を曲げてまで買わなければならないFMSの装備品とはそんなに多いのでしょうか。過去にFMS契約下で調達した装備品にも問題はあるのではないですか。例えば、当初FMS契約で調達を始めたAAV7はサンゴ礁の踏破能力はないはずです。サンゴ礁で囲まれた尖閣諸島魚釣島に干潮時に上陸が果たしてできるんでしょうか、お答えください。  FMS契約下で調達するイージス・アショアは、設置してから試し撃ち、試射ができますか。試射をしないで、実戦になってから出たとこ勝負でお使いになるというのですか、お答えください。  国民生命財産を守るために必要な装備品の調達は不可欠で、装備品の高価格が進む中での複数年契約の要請は理解ができます。しかしながら、それは、いたずらに歯止めを失わせ、その一方で国内防衛産業を毀損しても米国の歓心を買うことを正当化する、そうは思えません。  政府が物品貿易協定と呼称する日米自由貿易協定をめぐる交渉は今月から始まるはずですが、その前に武器購入で前払をするために、財政原則をないがしろにする特措法を延長するのは本末転倒です。安倍政権は外交的パフォーマンスこそ得意ではあるようですが、国益を毀損しても唯々諾々とこびへつらい、そのために国内法制度まで変更する、そんな情けない姿勢を受け入れることはできません。  国民民主党は、国益を見据えて必要な法案審議を是々非々で行っていくことを改めて申し上げ、本法案に関する質問とさせていただきます。  御清聴ありがとうございました。(拍手)    〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
  15. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 大野元裕議員にお答えいたします。  まず、現行法の成立時における附帯決議への対応についてお尋ねがありました。  防衛省としては、長期契約法の趣旨を十分に認識し、例えば長期契約の対象となる装備品や役務の選定に係る基本的な考え方を示した指針を定めるなど、これまで附帯決議に示された内容に関する様々な取組を真摯に行ってきているところでございます。  次に、後年度負担に関する附帯決議についてお尋ねがありました。  防衛関係費につきましては、中期防の最終年度の平成三十年度予算を含め、これまで中期防に定められた範囲内で、必要な防衛力整備を着実に進めるため、計画的に予算計上をしているところであります。  また、長期契約の活用に当たりましては、御指摘の附帯決議を踏まえ、コストの縮減効果等について慎重に検討を行った上で対象を厳選しており、その結果、全体経費が縮減され、後年度負担を含む財政負担の軽減が図られているものと考えております。  次に、五年を超える国庫債務負担行為についてお尋ねがありました。  自衛隊が使用する装備品等やその整備に係る役務につきましては、毎年度の調達数量が少数であること、調達を防衛省のみが行っていること、それらを供給する企業が限られていることといった理由によりまして、スケールメリットが働きにくく、また、企業としても高い予見可能性を持って計画的に事業を進めることが難しいという特殊性があります。  このような特殊性に鑑み、長期にわたる契約を結ぶことにより、国としては、安定的な調達が可能となり、防衛計画の大綱及び中期防に基づく計画的な防衛力整備に寄与することになり、企業としては、中長期的計画に基づいた経営、操業を実現し、作業人員を専属要員化することで習熟効果が発揮され、工数の更なる縮減が実現できることや、部品などの調達を行う際に一定数量まとめての発注が可能となることなどからコストの縮減が見込まれ、企業の予見可能性が高まることによって防衛生産・技術基盤の安定化を図ることが可能となると考えております。  このため、五年を超える国庫債務負担行為を可能とする長期契約は、装備品の調達コストを縮減し、安定的な調達の実現に資するとの観点で、国と企業の双方にとって有用なものであると認識しております。  次に、縮減額の比較方法についてお尋ねがありました。  自衛隊が使用する装備品につきましては、装備品ごとに製造に要する期間が異なることから、長期契約を適用する場合の縮減額の算定に当たりましては、一律に五年の製造期間の場合と比較することは困難だと考えております。このため、長期契約の縮減効果の比較対象としては、各装備品を従来どおりの方法で調達する場合の経費と比較することが最も明瞭な算定方法であると考えます。  引き続き、長期契約の効果等について御理解が得られるよう、丁寧な説明に努めてまいります。  次に、平成三十一年度予算案における縮減額についてお尋ねがありました。  繰り返しになりますが、長期契約の縮減効果の比較対象としては、各装備品を従来どおりの方法で調達する場合の経費と比較することが最も明瞭な算定方法であると考えます。こうした考えに従い算定いたしますと、PAC3ミサイル用部品の一括取得及びE2D九機の調達によりまして、約三百五十六億円の縮減額を見込んでおります。  次に、長期契約による効果の評価についてお尋ねがありました。  本法案の国会への提出に際しては、防衛省内において、これまでの長期契約について、経費の縮減効果を総括するとともに、調達の安定化に関する評価を行いました。その具体的内容については、必要な範囲で、衆議院における御審議を含む様々な場において説明をさせていただいてきております。  引き続き、長期契約法の趣旨や成果等について御理解いただけるよう努めてまいります。  次に、長期契約に係る国庫債務負担行為の期間についてお尋ねがありました。  長期間の契約により効率的、安定的な調達が図られるという効果と、余りに長期にわたる場合には将来の財政支出を過度に確定させるといった側面を総合的に勘案し、現行法は年限の上限を十か年度としております。  平成三十一年度予算案に計上したPAC3ミサイル用部品の一括調達については、今後十年以上にわたる当該ミサイルの運用期間中に必要な部品を安定的かつ効率的に取得するためのものでありまして、我が国の弾道ミサイル防衛体制を安定的に維持するため、十か年の契約期間は適切なものと考えております。  また、装備品の維持整備役務につきましては、一般的に、対象期間が長いほど縮減効果が得られ、安定的な維持整備体制を確保することが可能となるため、防衛省としては、企業の対応能力等を踏まえ、可能な限り長期間の契約が望ましいと考えております。  このような理由によりまして、本法案におきましては、長期契約の年限の上限を現行法と同じ十か年度としているところでございます。  次に、法案の修正についてお尋ねがございました。  長期契約法の年限の上限を七年とする御提案がありましたけれども、先ほど申し上げたような理由から、年限の上限は十か年度が適切な期間であると考えております。  次に、PAC3ミサイル用部品の調達期間についてお尋ねがありました。  平成三十一年度予算案に計上したPAC3ミサイル用部品の一括調達につきましては、今後十年以上にわたる当該ミサイルの運用期間中に必要な部品を安定的かつ効率的に取得するためのものでありまして、十か年の契約期間は適切なものと考えております。  次に、同じくPAC3ミサイル用部品の製造期間についてお尋ねがありました。  PAC3ミサイル用部品につきましては、対象となる部品の種類は全部で百三十六品目ございまして、部品の種類や調達量によって製造期間は異なりますけれども、部品一つの製造に要する期間は最短でおおむね三年程度でございます。  次に、FMSの安定的調達に関し、平成二十七年時点との事情変更についてお尋ねがありました。  平成二十七年時点では、FMS調達の装備品に関し、長期契約法を適用する具体的な案件はありませんでしたけれども、長期契約法の成立後に定めた指針におきまして、FMS調達に関しては、他の契約と異なり特殊な契約条件となっていることに留意しつつ、調達の安定的な実施に資することを精査することといたしております。  初めてFMS調達の装備品に長期契約法の適用を行うこととなる今般の早期警戒機E2D九機につきましては、我が国が単独で調達するのではなく、米海軍との共同調達を行うことが前提となっていることから、製造中止リスクが局限され、七年間の製造期間中、製造ラインも維持される見込みでございます。  この点に関して、米海軍が現在の価格と納期の遵守に最大限努力することを確認し、また、私も先般、シャナハン米国防長官代行との間で、円滑かつ速やかな導入について協力することを確認したところでございます。  こうしたことから、今回のE2Dへの長期契約法の適用は、調達の安定的な実施に資するものだと考えております。  次に、FMS調達への長期契約法の適用についてお尋ねがありました。  これは、対象となる装備品につきましては、仕様が安定していると見込まれ、長期契約によるコスト縮減効果と調達の安定化が見込まれるといった要件を満たすものになります。  これらにつきましては、これらの要件を満たすものであれば、FMSによる装備品の調達も長期契約の対象から除外されるものではありませんが、実際の運用に当たりましては、財務大臣との協議を経た上で慎重に判断をしているところでございます。  なお、三十一年度の予算案に計上しているE2Dの調達に関し、米側からは、日本側に提供している価格情報と納期を遵守すべく最大限努力する旨の確認を取っているところでございます。  次に、来年度予算における長期契約法の適用の考え方についてお尋ねがありました。  来年度予算案におきましては、PAC3ミサイル部品の一括調達及びE2Dの九機まとめ買いを長期契約案件として計上しておりますが、これは、これらの二つの事業が先ほど申し上げた長期契約の要件を満たすことを総合的に勘案した結果であります。PAC3ミサイル用部品につきましては、防衛省の契約の相手側は国内産業でございまして、その他の多くの国内産業も下請で製造に関与しており、国内の防衛産業基盤の整備を放棄したとの御指摘は当たらないと考えております。  いずれにしても、国内の防衛産業は装備品の生産、運用、維持整備に必要不可欠な基盤でありまして、競争性のある防衛産業を構築するために引き続き努力してまいります。  次に、貿易不均衡是正と長期契約法の米国製装備品への適用についてお尋ねがありました。  今般のE2D九機についての長期契約法の適用は、これによって大幅な費用の縮減が可能であるためでございまして、これは貿易不均衡の是正を目的とするものではなく、トランプ大統領から圧力があったとの事実はありません。  次に、長期契約法とFMSの下で調達した装備品の関係と、AAV7と尖閣諸島についてお尋ねがありました。  まず、今後、FMS調達の装備品に長期契約法をすべからく適用するということではございませんで、あくまでも要件を満たすものに限定されると御理解をいただきたいと思います。  その上で、FMSは、一般では調達できない機密性の高い装備品、あるいは米国しか製造できない能力の高い装備品を調達するものでございまして、FMSにより調達した装備品であること自体をもってその性能に問題があるとは考えておりません。  御指摘のAAV7の具体的な能力はお答えは控えたいと思いますけれども、いずれにいたしましても、AAV7は、我が国の島嶼防衛に必要な能力を有していることを確認した上で導入しているところでございます。  最後に、イージス・アショアの実射試験についてお尋ねがありました。  イージス・アショアの導入までの間の性能確認の方法につきましては、実射試験の必要性も含め、現在、米国と協議中でございます。  設置後に我が国において実射試験を行う考えはありませんが、イージス・アショアが実任務を果たせる性能を有するものであることを確実に確認してまいりたいと思います。(拍手)     ─────────────
  16. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) 浅田均君。    〔浅田均君登壇、拍手〕
  17. 浅田均

    ○浅田均君 日本維新の会・希望の党の浅田均です。  私は、会派を代表して、特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法の一部を改正する法律案について質問いたします。  日本維新の会は、現実に即した外交・安全保障体制の構築を理念として掲げており、防衛費のGDP一%という制約にとらわれることなく、変動が激しい東アジア情勢に適応できる、より現実的な防衛政策を進めることを主張してまいりました。防衛装備品の調達は特に重要な課題です。そこで、現実的かつ合理的な防衛調達を実現するべきであるという立場から質問をいたします。  我が国は、専守防衛を国の基本方針とし、その方針に沿った防衛装備の調達を行ってきました。東アジアにおける日本の影響力が大きかった時代と違い、アジア地域の経済成長が進んだ今、日本の近隣諸国の軍事力は着実に増強されており、東アジアの安全保障環境は不安定な状況にあります。  専守防衛という考え方が今なお妥当なのか。サイバー攻撃、電磁パルス攻撃等の反撃のしようがない兵器、反撃のしようがない攻撃が現実のものとなった現在、専守防衛で政府は本当にこの国と国民を守ることができるのか。国民の生命と財産を守るためには、専守防衛という考え方を改めるべきではないでしょうか。防衛大臣の答弁を求めます。  我が国は中期防衛計画に沿って防衛装備が実装されてきましたが、例えば、北朝鮮のミサイル開発のスピードに防衛装備が追い付いていません。この事例も、専守防衛という考え方を改めるべきと考えるゆえんです。憲法九条の制約を受けるからというのはあくまで政府の解釈であり、憲法九条には専守防衛という言葉はありません。専守防衛という考え方を見直し、現実的かつ合理的な防衛政策に転換した上で、周辺国とのバランスを踏まえた装備が必要と考えますが、防衛大臣の答弁を求めます。  また、中期防衛計画は五年ごとに見直されておりますが、国際情勢が急激に変化している中、特に東アジア地域の現状を考えると、五年のスパンは時代に合いません。中期防衛計画の改定スパンを短くする必要性について、防衛大臣の答弁を求めます。  FMS有償援助による防衛調達においては、長期契約の場合、初年度の予算説明においては小さな調達額で説明されますが、一度調達が決まると、その後、開発費が大きく膨らんだ場合でも中止することができません。これまで国庫債務負担で調達した七件は全て国内調達でしたが、今想定されている国庫債務負担によって調達するのは、PAC3ミサイル用部品や新早期警戒機E2Dといった海外調達です。  長期契約によって海外調達を行う場合、開発費が想定以上に膨らんでしまうことによる後年度負担の増加、為替レートの変動などにより見込み金額が変動することが懸念されます。それについてはどのようなリスク回避策を検討され、後年度負担の圧縮に努めるのでしょうか。防衛大臣の答弁を求めます。  先月、参議院の外交防衛委員会委員として、小牧の三菱重工業でFMS有償援助調達によるF35Aをライセンス生産している現場を視察しました。現場では、FMS調達したものは欠陥が少なくない、工具もセットで買わされるが、使えるものが少なく、日本側で工夫して改良したものを使っているという話でした。  FMSは、米国政府が調達条件を定め、日本としてはそれに従うしかありません。しかも、必ず前払である上に、契約後に価格が高騰した場合も、納入が遅れた場合にも、米国政府は一切責任を負いません。日本は非常に不利です。  FMSにより費用が前払されているにもかかわらず、未納入になっている契約は何件あり、総額は幾らに上っているのでしょうか。  トランプ大統領は、日本に対してFMSによる防衛装備品の輸出に積極的であることから、FMSは今後も増加していく可能性がありますが、これだけの問題が起きているFMSについて、再交渉する道を開くことはできないのでしょうか。  FMS調達による装備品の納入の遅れは、防衛装備の遅れ、ひいては我が国の防衛力の低下につながる重要な問題ですが、この問題をどのような形で解決していくのでしょうか。防衛大臣の答弁を求めます。  また、先月、我が国の防衛産業の一角を担う小松製作所が陸上自衛隊向けの一部の車両の新規開発を行わないことを決めました。国内の防衛産業を育て、民生転換にもつなげていくことは、海外から装備品を調達することよりもはるかに重要です。それにもかかわらず、コマツが採算性の低さ等を理由に防衛装備品の開発、生産から撤退することは、重大な事態であります。  第二次安倍政権では、平成二十六年に防衛装備移転三原則を閣議決定しました。この三原則には、我が国の防衛生産、防衛基盤の維持強化、ひいては我が国の防衛力の向上に資するものであるとしていますが、現実の姿は、利益の出ない防衛装備品を造り続けられなくなった企業が防衛分野から撤退するということでしかありません。  防衛装備移転三原則は、国内の防衛産業の技術を向上させるのにどのような効果があったのでしょうか。また、国内の防衛産業を育成するためにも、FMSに偏ることなく、国内開発の充実に向けて一定の配慮が必要と考えますが、防衛大臣の答弁を求めます。  国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会専門家パネルが作成した報告書が今月中に明らかになります。報道では、北朝鮮はサイバー攻撃に特化した部隊を養成し、サイバー攻撃によって五億ドルを超える資金を強奪したとされています。北朝鮮は国家が主導して犯罪行為を行っているわけですが、隣国がそのような状況である以上、それに対応した防御が必要であると考えます。  自衛隊のサイバー部隊の任務は、サイバー攻撃から自衛隊を守ることであり、民間企業を守ることまでは含まれていません。サイバースペースにおける脅威が増している中、国民の財産を守るためにも、自衛隊の任務を見直すことも必要ではないでしょうか。内閣サイバーセキュリティセンターとの具体的な連携の強化について、防衛大臣の御所見をお聞かせください。  日本維新の会は、変化に的確に対応するために、現実的で合理的な防衛政策の実現に努めることを改めて主張し、質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
  18. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 浅田均議員にお答えいたします。  まず、専守防衛についてお尋ねがありました。  専守防衛は、憲法の精神にのっとった我が国防衛の基本方針であり、政府としては、今後ともこれを堅持してまいります。  その上で、今御指摘がありましたように、テクノロジーの進化は安全保障の在り方を根本的に変えようとしております。特に、宇宙、サイバー、電磁波といった新たな領域が死活的に重要になってきており、陸海空での対応を重視してきたこれまでの延長線上の対応では我が国を守ることはできない時代となってきております。こうした中で、サイバー、電磁波等の新たな領域における対処においても、専守防衛の考え方の下で行われることは当然でございます。  このように、安保環境の現実を踏まえて、政府としては、専守防衛を堅持しつつ、新たな大綱の下に、従来の延長線上ではない、真に実効的な防衛力の構築に向けて、従来とは異なる速度で変革を図っていく考えであります。  次に、周辺国とのバランスを踏まえた装備品の必要性についてお尋ねがありました。  我が国を取り巻く安全保障環境は、格段に速いスピードで厳しさと不確実性を増しています。とりわけ、我が国周辺には、質、量に優れた軍事力を有する国家等が集中し、軍事活動の活発化が顕著となっております。  このような安保環境の現実に真正面から向き合い、あらゆる事態に対応し、国民の命と平和な暮らしを守っていくためには、専守防衛を前提とした上でも、防衛力の質的、量的な向上を図っていく必要がございます。  政府としては、今後とも、新たな大綱の下に、防衛装備品を含め、国民を守るために必要な防衛力を強化してまいりたいと考えております。  次に、中期防の改定時期についてお尋ねがありました。  新たな中期防は、平成三十一年度からの五年間を対象としておりますが、三年後に必要に応じて見直しを行うことも盛り込んでおります。国際情勢等、内外の諸情勢の変化を踏まえて、適切に対応してまいります。  次に、長期契約による後年度負担や調達額の変動についてお尋ねがありました。  長期契約法の適用に当たりましては、研究開発段階にあるものは対象としておりません。また、法の運用に当たりましては、仕様が安定していると見込まれる事業を対象として、財務大臣との協議を経た上で、国際情勢、技術動向を総合的に勘案して慎重に判断をしております。  また、為替変動については予見し難いものではありますが、長期契約によろうと従来方式の契約によろうと、防衛省としては、あくまでも必要不可欠な装備品を必要な時期に調達することができるようにすることに変わりはありません。  いずれにしても、新たな中期防においては、五年間に新規契約できる事業費の額を明記し、後年度負担も含めて、適切に防衛関係費の管理を行ってまいりたいと思います。  次に、FMSの未納入についてのお尋ねがありました。  未納入とは、米国政府に発注したもののうち、出荷予定時期を過ぎたにもかかわらず納入が完了していないものをいいますが、平成二十九年度末現在未納入となっている案件は八十六件、合計金額は約三百五十一億円となっております。  その上で、未納入につきましては、その大半が、契約の履行は完了しているものの事務手続上の遅れによって未納入となっているものでありまして、こういう状況を改善するために、今、米国政府と緊密に連携し、履行管理の強化に努めているところであります。  次に、FMSの再交渉についてのお尋ねがありました。  FMSは、米国の武器輸出管理法等で規定され、一般の商取引とは異なる特徴を有しておりますが、経済的な利益を目的とした装備品の販売ではなく、米国の安全保障政策の一環として同盟諸国等に対して装備品を有償で提供するものであることを踏まえれば、その制度については一定の合理性があるものと考えております。  他方、現状の制度の中におきましても、価格の透明性や、今申し上げた未納入などの様々な課題があることは事実でありまして、改善すべき点はしっかりと主張しつつ、調達する装備品についても、価格交渉、納入促進や部品枯渇対策のほか、米国などの調達ペースに合わせた先行的な調達によるコスト削減を図るなどの取組を行いながら、引き続き適正な調達を図ってまいりたいと思います。  次に、FMSによる納入遅れに対する解決方法についてお尋ねがありました。  平成二十九年度末で未納入となっている案件の大半は、契約の履行は完了しているものの事務手続が遅れているものでございまして、直ちに防衛力の低下につながっているものではありません。  一方、こうした状況は適切ではありませんので、防衛省としては、米国政府と緊密に連携し、事務手続が迅速に行われるよう履行管理の強化に努めているところでありまして、引き続き、この手続の促進に取り組んでまいります。  次に、防衛装備移転三原則の国内の技術向上に対する効果と防衛産業育成についてお尋ねがありました。  個々の企業の判断についてコメントすることは差し控えたいと思いますが、防衛省としては、防衛装備移転三原則は、諸外国との共同研究や米国とのパトリオットPAC2の部品の移転等の実績を通じて、国内の防衛技術基盤の維持に一定の効果を上げていると考えております。  また、防衛装備品の選定は、国内製であれ海外製であれ、今後の我が国の防衛に必要な装備品を個別に評価、検討し、決定されるものですが、我が国の防衛産業は、装備品の生産、運用、維持整備に必要不可欠な基盤であり、我が国の防衛に必要な能力を満たした国産装備品の調達を着実に行っていくことが重要だと考えております。  そのためには、国内防衛産業が、今後必要となる優れた装備品をしっかりと開発することができるように、最先端技術を始めとする重要技術への重点的な投資や防衛装備・技術協力の推進を通じて国内防衛産業の技術力を高めていきたいと考えております。  最後に、自衛隊サイバー部隊と内閣サイバーセキュリティセンターとの連携についてお尋ねがありました。  我が国のサイバーセキュリティー政策は、サイバーセキュリティ戦略本部が中心となり推進しており、内閣サイバーセキュリティセンター、NISCは、その事務局として、政府機関の総合対策推進、事案対処支援など、必要な企画立案及び総合調整を実施しております。  防衛省・自衛隊としては、具体的に、NISCへの情報共有、要員派遣、演習への協力等、NISCとの緊密な連携に努めているほか、自らの能力向上に取り組むことを通じて、関係省庁の一員として、より一層の政府全体のサイバーセキュリティーの取組に貢献していきたいと考えております。(拍手)     ─────────────
  19. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 井上哲士君。    〔井上哲士君登壇、拍手〕
  20. 井上哲士

    井上哲士君 日本共産党井上哲士です。  会派代表して、特定防衛調達特別措置法一部改正案について質問します。  まず、米トランプ政権が、米軍が駐留している国に対し駐留経費総額の一・五倍の経費負担を要求するとの報道について聞きます。  防衛大臣は十二日の記者会見で、まだ交渉は始まっていないとしつつ、日米同盟の抑止力、対処力を維持強化していく観点から、今後とも、我が国が主体的に判断し、適切に提供していきたいと述べました。  元々、日米地位協定では、基地提供の費用以外は、米国軍隊の維持に伴う全ての経費は米側が負担するというのがルールです。  ところが、日本は、思いやり予算として、地位協定上支払義務のない基地従業員の給与施設建設費などを負担しているのを始め、米軍再編経費やSACO関係費と合わせて来年度予算にも三千九百九億円を計上し、この間、負担の拡大に拡大を重ねてきました。その結果、米軍駐留経費に対する貢献度は、米同盟国の中でも突出しています。  防衛大臣、見直すべきはこのような地位協定ルールにも外れた負担であり、米軍の駐留経費負担増額は断じて認められないと明確に表明をすべきです。  安倍政権の下で、日米軍事一体化が進行し、軍事費の増額が止まりません。  二〇一三年度以降、当初予算軍事費は毎年増大し、一五年度以降は過去最高額を更新し続けています。一九年度政府予算案には、SACO、米軍再編経費を含め、五兆二千五百七十四億円が計上され、七年連続で約五千億円も増えました。  それだけではありません。同期間中、毎年、まるで当然のように二千億円規模、今年度は四千億円を超える巨額の補正予算が組まれ、その大部分は装備の購入等に充てられています。  その上、安倍内閣が昨年十二月に決定した新しい中期防衛力整備計画は、一九年度からの五年間の予算総額を二十七兆四千七百億円程度としています。まさに、膨張に歯止めが掛からない異常な事態であると言うほかありません。防衛大臣、その認識はありますか。  特定防衛調達特別措置法は、予算の単年度主義の例外として、財政法で五年以内とされている国庫債務負担行為を、防衛省自衛隊の装備品や役務の調達については十年まで可能とする特例を定めた法律です。  本法案は、二〇一五年、安保法制の審議の直前に制定された現行法期限を更に五年延長するものです。  憲法は、財政民主主義の大原則から、予算単年度主義を取っています。そこには、過去の侵略戦争軍事費を単年度主義の例外とし、戦費調達のために大量の国債を発行するなどして、国家財政国民生活を破綻させた痛苦の教訓があります。  財務大臣防衛大臣、この歴史の教訓をどう認識していますか。  その下に、戦後財政法を制定した際、例外としての国庫債務負担行為の年限を三か年としたことの理由の一つは国会議員の任期を踏まえてのことだと、衆議院本会議財務大臣も認められました。  その年限を五年はおろか十年に延長し、将来の軍事費を先取りすることは、国会予算審議権を侵害し、憲法財政民主主義に反するものです。各年度の歳出段階で審議できるといっても、既に契約行為は終わっています。  国会予算審議権をどう保障するのか、併せて両大臣に見解を求めます。  防衛調達の支出の年限を延ばして後年度負担を増やせば、将来の予算の硬直化をひどくすることは明瞭です。  二〇一五年に本法案を審議した際、当時の防衛大臣は、財政の硬直化を招くことがないよう実施すると答弁していました。しかし、その後、特別防衛調達も含めた装備品、役務等の調達のために後年度負担の累積額は年々増加し、特措法施行した一五年度からほぼ一兆円も増え、五兆三千六百十三億円に達しています。一九年度当初予算案の規模をも上回る異常な状態であります。  この事実に照らせば、防衛大臣の言明に反して、ツケ払いは大きく増え、予算の硬直化が一層進んだことは明らかではないですか。今指摘した直近五年の状況があるにもかかわらず、本法案で今後五年も長期契約による調達契約を可能にし、一層の硬直化を招かない保証が一体どこにあるのでしょうか。  財政規律の観点から、後年度負担の縮減を図る必要性についてどう考えているのか、具体策はあるのか、防衛大臣の答弁を求めます。  防衛省は、一九年度予算に早速、特定防衛調達の対象として、PAC3ミサイル用部品の一括取得と並んで、米国の有償軍事援助、FMSによる早期警戒機E2Dの九機のまとめ買い経費を計上しました。  FMS調達を特定防衛調達の対象とするのはこれが初めてですが、FMSによる米国製装備品や役務の調達は近年急増しています。さらに、イージス・アショア導入やF35追加導入が象徴するように、貿易赤字を背景にした米トランプ政権による兵器購入増額の要求圧力がFMS急増に拍車を掛けています。その額は、一九年度は当初予算の前年比で約六割増しの七千十三億円に膨れ、後年度負担に占めるFMSの割合も、第二次安倍政権発足直前に四・八パーだったものが、一九年度は実に二五・七%に増加しています。  防衛大臣は、衆議院での質疑で、長期契約のFMS調達への適用について、現在の価格と納期の見積りを遵守してもらうべく最大限努力する旨を確認し、速やかな導入、円滑な導入について協力することを確認していると述べつつも、価格は見積り、納期は予定である等の特徴は変わりないと答弁しました。  だとすれば、防衛省が一五年の制度導入の際に強調した、調達コストの縮減が期待できる、安定的な調達が可能となるといった効果も米国次第であり、何の保証もない、文字どおり期待にすぎないのではありませんか。  肝腎な調達の価格も納期も米国が握っている、一方的な制度の下で長期契約を適用すれば、結局、確実なことは、米国にとっての一括発注を得られるというメリットだけであり、日本では先々まで重い後年度負担が残るだけになるのではありませんか。防衛大臣の答弁を求めます。  FMSで購入するイージス・アショアについて、米国が日本政府に対し、日本の費用負担でレーダーの性能確認の試験施設建設するよう求めていると報道されました。防衛大臣は、衆議院で、新しいレーダーの性能確認の方法について米国政府と協議中としつつ、一定の費用が生じる可能性がある場合は全体のコストをできるだけ縮減するような方向で交渉を行っていきたいと答弁し、可能性を認めました。  当初、一基八百億円とされたイージス・アショアの本体価格は、中期防では千二百二十四億円と膨れ上がりました。昨年七月には、維持費なども加えると、総額四千六百六十四億円と発表されています。その膨張の経過は余りにも不透明です。  SSRレーダー使用することを決めた際にどのような約束があったのか。同レーダーの性能確認の新たな試験施設建設が必要だというのは事実なのか。米国政府との協議中の内容にはその費用分担も含まれているのか。共同開発でもない外国メーカーの兵器について、その試験施設建設費用を日本が負担した例があるのか。国民の前に明らかにすべきです。  負担を認めれば、FMS契約であり、結局、アメリカの言い値になるのではありませんか。トランプ政権の言いなりで、地元住民の反対も無視して導入することは中止をすべきです。  以上、防衛大臣の答弁を求め、質問を終わります。(拍手)    〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
  21. 岩屋毅

    国務大臣岩屋毅君) 井上哲士議員にお答えいたします。  まず、在日米軍の駐留経費負担についてお尋ねがございました。  我が国は、日米地位協定第二十四条一の規定によりまして、米側に負担義務がある経費の一部について日米地位協定の特則である特別協定を締結することによって負担をしております。これは、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、日米安保体制の中核的要素である在日米軍の円滑かつ効果的な運用を支える観点から適当と判断したものでございます。  その上で、現行の特別協定は二〇二一年三月まで有効でございまして、新たな特別協定に関する日米間の交渉は始まっておりません。したがって、我が方の方針を予断することは差し控えますが、いずれにしても、現在、在日米軍駐留経費は日米両政府の合意に基づき適切に分担されていると私どもは考えております。  したがって、一層厳しさを増す地域の安全保障環境や我が国の厳しい財政事情も踏まえまして、在日米軍駐留経費負担につきましては、引き続き適切に対応してまいりたいと考えております。  次に、防衛予算の規模についてお尋ねがございました。  我が国を取り巻く安保環境は格段に速いスピードで厳しさを増しております。このような中で、主体的、自主的な努力によって自らを守る体制を強化することが重要だと考えております。このような考え方の下で新たな大綱、中期防を策定したところであり、平成三十一年度の防衛関係費は、その初年度として必要となる経費を計上したところであります。  新たな中期防におきましては、五年間に新規契約する事業費の枠を明記をいたしております。後年度負担を含む防衛関係費を適切に管理していきたいと考えておりまして、膨張に歯止めが掛からない異常な事態との指摘は当たらないと考えております。  次に、予算の単年度主義と歴史の教訓についてお尋ねがありました。  憲法第八十六条においては、「内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。」とございます。これは、各会計年度ごとに国会の審議を受けなければならないという予算の単年度主義を採用しております。また、憲法第八十三条は、「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。」と規定をしております。  これらは、国の財政を適切な民主的コントロールの下に置くことで、国民が不当な負担を被ることを避けるために規定されたものであると認識をしております。  次に、長期契約法と国会の予算審議権の関係についてお尋ねがありました。  長期契約法に基づく国庫債務負担行為につきましては、まず契約行為を行う年度の予算において計上するとともに、将来実際に支払を行う各年度ごとに歳出予算として計上され、国会の議決を経ることとされていることから、御指摘は当たらないと考えております。  次に、財政の硬直化についてお尋ねがありました。  防衛力整備については、例えば艦艇一隻、航空機一機の製造に、長いもので四年から五年の期間を要します。さらに、所要の隻数、機数を整備するためには長い年月を要することから、どうしても後年度負担が生じます。  防衛省としては、毎年度、装備品の調達の効率化、合理化に努め、中期防の枠内で後年度負担も含めて計画的に予算編成を行っているところでありまして、引き続き、財政の硬直化を招かないように適切に対応してまいります。  後年度負担の管理についてお尋ねがありました。  長期契約は、必要な防衛力整備を効率的に行うことで財政負担の軽減が図られるものでありますが、他方で、将来の財政支出を確定させる側面にも十分考慮する必要があります。  このため、防衛省としては、長期契約の対象となる装備品の選定に係る基本的な考え方を示した指針を定め、各年度の予算における長期契約法の対象事業を選定するに当たっては、財務大臣との協議を経た上で、国際情勢や技術動向等を総合的に勘案して慎重に判断しております。  いずれにいたしましても、新たな中期防におきましては、五年間に新規契約する事業費の枠を明記し、財政の硬直化を招かないよう適切に防衛関係費を管理していく考えであります。  次に、後年度負担の縮減についてお尋ねがありました。  先ほど申し上げたように、防衛装備品は、契約から取得、納入まで長いもので四年から五年を要することから、後年度負担が発生することになります。この点は、長期契約方式であろうと従来の方式であろうと、各年度に歳出化経費を含む必要な支払が中期防期間を超えて発生することに変わりはありません。むしろ、長期契約を活用することで全体経費が縮減され、中長期的には後年度負担を含む財政負担の軽減が図られるという効果があると考えております。  いずれにしても、毎年度の装備品の調達の効率化、合理化に努めてまいります。  次に、長期契約のFMS調達への適用についてお尋ねがありました。  まず、今後、長期契約法をFMS調達の装備品にすべからく適用するとは考えておりません。要件に適合するものに厳選されることを御理解をいただきたいと思います。  平成三十一年度予算案においては、早期警戒機E2D九機について長期契約法を活用することとしておりますが、このE2Dは、我が国が単独で調達するのではなくて、米海軍二十四機との共同調達を行うことが前提となっております。このため、今回の我が国の一括調達は、米国にとっても、自国調達分の価格縮減効果が得られ、製造ラインの安定化が図られるというメリットがあり、米国がこの事業を着実に進めるインセンティブになっていると考えます。  さらに、大臣同士の間でも、円滑かつ速やかな導入について協力することを確認をしておるところでございまして、効果は期待にすぎないという御指摘は当たらないと考えております。  我が国にとりましても、米海軍との共同調達による価格縮減効果を得られ、調達の安定化に資するものであることから、重い後年度負担が残るだけという指摘も当たらないと考えております。  次に、イージス・アショアの性能確認の方法についてお尋ねがありました。  イージス・アショアのレーダーの選定時から、性能確認の方法については、その後、日米間で協議するとしておりました。  試験施設の建設については、その要否も含めて日米間で協議中でございます。その詳しい中身は差し控えさせていただきたいと思います。  次に、外国製装備品の試験施設に関する負担についてお尋ねがありました。  一般的に、装備品開発に必要な試験施設の整備に要した費用も開発費に含まれ得るものと認識しております。我が国として特定の施設の整備に関し直接的に費用負担しているものはありませんけれども、例えばF35Aの調達に当たりましては、我が国は共同開発国ではないものの、機体価格に含む形で開発費を分担しているところでございます。  最後に、イージス・アショアに関する米国との関係、地元の理解についてお尋ねがありました。  我が国のイージス・アショアの導入に当たりましては、日米間で緊密に連携し、価格の低減を図っているところであり、米国の言い値になるという御指摘は当たらないものと考えております。  イージス・アショアの導入は、我が国のミサイル防衛に必要な装備品であって、我が国の主体的な判断で導入するものであります。導入に当たりましては、当然のことながら、地元の皆様の御理解を得られるように、丁寧に誠意を持って対応していく考えでございます。(拍手)    〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
  22. 麻生太郎

    ○国務大臣(麻生太郎君) 井上議員からは、財政民主主義と歴史の教訓、国庫債務負担行為と国会の予算審議権との関係について、計二問お尋ねがあっております。  まず、財政民主主義と歴史の教訓についてのお尋ねがありました。  もとより、議会制度自体が財政に国民の適切なコントロールを及ぼすため発達したものでありますことから、現憲法の財政民主主義や予算単年度主義といった原則は、議員御指摘の理由のみによって規定されたものでないと承知をいたしております。  いずれにしても、これらの憲法上の原則に沿って財政運営を行うべきことは言うまでもないことであります。  その上で、さきの大戦のように、国力に見合わない債務残高の累増の結果、国家財政や国民生活を危うくすることはあってはならないことであります。  こうした教訓も踏まえ、新経済・財政再生計画に沿って経済再生を図り、防衛関係費を含めた歳出と歳入両面の改革を続けることで、二〇二五年度のプライマリーバランスの黒字化を実現し、債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指してまいります。  最後に、国庫債務負担行為の国会の予算審議権との関係についてのお尋ねがありました。  今回の特別措置に基づく国庫債務負担行為につきましては、まず、契約行為を行う年度の予算において計上するとともに、また、国庫債務負担行為に係る歳出予算につきましても、その支出を行う年度の予算において計上することとしております。  それぞれの国会の議決を経ることとされておりますことから、国会の予算審議権は確保されており、財政民主主義に沿ったものであると考えております。(拍手)
  23. 伊達忠一

    ○議長(伊達忠一君) これにて質疑は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十五分散会