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2018-11-27 第197回国会 参議院 環境委員会 2号 公式Web版

  1. 平成三十年十一月二十七日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  十一月二十二日     辞任         補欠選任      北村 経夫君     鴻池 祥肇君  十一月二十六日     辞任         補欠選任      鴻池 祥肇君     松川 るい君      関口 昌一君     藤木 眞也君  十一月二十七日     辞任         補欠選任      藤木 眞也君     佐藤  啓君      松川 るい君     青山 繁晴君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         那谷屋正義君     理 事                 滝沢  求君                 森 まさこ君                 宮沢 由佳君                 片山 大介君     委 員                 青山 繁晴君                 尾辻 秀久君                 大沼みずほ君                 佐藤  啓君                 佐藤 信秋君                 中川 雅治君                 二之湯武史君                 藤木 眞也君                 松川 るい君                 松山 政司君                 竹谷とし子君                 山本 博司君                 芝  博一君                 柳田  稔君                 市田 忠義君                 武田 良介君    国務大臣        環境大臣     原田 義昭君    副大臣        環境副大臣    城内  実君        環境副大臣    あきもと司君    大臣政務官        環境大臣政務官  勝俣 孝明君        環境大臣政務官  菅家 一郎君    事務局側        常任委員会専門        員        星   明君    政府参考人        文部科学省総合        教育政策局社会        教育振興総括官  塩見みづ枝君        厚生労働省子ど        も家庭局児童虐        待防止等総合対        策室長      藤原 朋子君        林野庁森林整備        部長       織田  央君        国土交通省水管        理・国土保全局        次長       林  俊行君        環境省地球環境        局長       森下  哲君        環境省水・大気        環境局長     田中 聡志君        環境省自然環境        局長       正田  寛君        環境省環境再生        ・資源循環局長  山本 昌宏君        環境省環境再生        ・資源循環局次        長        森山 誠二君        環境省総合環境        政策統括官    中井徳太郎君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○環境及び公害問題に関する調査  (海洋プラスチックごみ問題への取組に関する  件)  (合併処理浄化槽の普及推進策に関する件)  (食品ロス問題への取組に関する件)  (幼児への環境教育の推進策に関する件)  (平成三十年七月豪雨による広島県の災害廃棄  物対策に関する件)  (石炭火力発電所の新増設問題への対応方針に  関する件)  (COP24への対応方針に関する件)     ─────────────
  2. 那谷屋正義

    ○委員長(那谷屋正義君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、北村経夫君及び関口昌一君が委員を辞任され、その補欠として松川るい君及び藤木眞也君が選任されました。     ─────────────
  3. 那谷屋正義

    ○委員長(那谷屋正義君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学省総合教育政策局社会教育振興総括官塩見みづ枝君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 那谷屋正義

    ○委員長(那谷屋正義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 那谷屋正義

    ○委員長(那谷屋正義君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 森まさこ

    ○森まさこ君 自民党の森まさこでございます。本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。  原田大臣、環境大臣就任おめでとうございます。環境省の役割は、地球温暖化の影響又はそれによる激甚災害の頻発、その際のごみ処理問題、さらには福島県の復興を担う原発事故に基づく汚染物質の除染、中間貯蔵施設の建設などの問題など、ますます環境省の役割が大きくなり、その業務も増えております。大臣は所信において力強い決意をお述べになっておられましたが、さらに大臣のリーダーシップによって環境省を力強く率いていただきますようにお願いをします。  今日は、そのうち三点質問をさせていただきたいと思います。一つ目がプラスチックによる海洋汚染の問題、二つ目が浄化槽の問題、三つ目が福島県の除染と中間貯蔵施設についてです。  最初に、国際的に大きな課題となっている海洋プラスチックごみ問題について質問します。  今月五日から十日にかけて、福島県いわき市で世界水族館会議が開催されました。世界水族館会議は、一九六〇年に海洋学の拠点であるモナコ海洋博物館が主催した国際水族館学会議として開催されたのが始まりです。この六十年近くの間に延べ九回の会議が開催され、地球規模の水環境に関する多岐にわたる課題を議論する場として国際的に重要な位置を占めてきました。記念すべき第十回会議には、世界三十五の国・地域から約五百名の水族館関係者が参加しました。また、公益社団法人日本動物園水族館協会の総裁を務める秋篠宮殿下も御出席され、開会の挨拶を述べられました。  現在、世界中の水族館では年間七億人を超える人々が来館していることから、水族館からメッセージを伝えることがとても強い声になるとの認識の下、会議では大会宣言を採択いたしました。その中で、世界水族館会議に参加した水族館とそのスタッフ及び研究者は、海洋プラスチックごみによる汚染を食い止めるため、さらには世界規模の気候変動を抑制するためのあらゆる行動に参加しますという強い意思表示をしています。  特に、海洋プラスチックごみによる環境汚染については、世界全体で年間数百万トンを超えるプラスチックが陸上から海洋へ流出していると推計され、このままでは二〇五〇年までに魚の重量を上回るプラスチックが海洋環境に流出することが予測されています。また、プラスチックの影響を受けている生物は魚類、鳥類、爬虫類など七百種にも及ぶとの指摘もあり、待ったなしの対策が求められています。  このような中、今年の常会では議員立法により海岸漂着物処理推進法が改正され、この問題について事業者の責務として一定の対策を課すとともに、政府にも検討を行った上で必要な措置を講ずるように求めております。  そこで、原田環境大臣に、海洋プラスチックごみ問題の現状に対する認識及び今後の取組について伺います。
  7. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 環境対策、これからますます重要になるというお話につきましては、私どもも、新しい陣容でもございますけど、改めてこの問題には緊張して取り組まなきゃいけないなと、こう思っているところでございます。  ただいま御指摘いただきました海洋プラスチックごみ問題についても、これは本当に今世界的な問題として認識され、その対策を急がなきゃいけないと、こんな状況にございます。海洋プラスチックごみ問題は、船舶航行の障害、観光や漁業への影響、生態系への悪影響も懸念されており、世界各国が連携して取り組むべき地球規模の課題だというふうに認識をしております。  我が国は、3Rの考え方に基づき、国内の法制度を整え、技術を磨き、循環型社会を築いてまいりました。現在、策定作業を進めているプラスチック資源循環戦略では、我が国として世界をリードするような総合的かつ先進的な対策を盛り込んで、積極的に取り組む考えでございます。  さらに、さきの通常国会における、御指摘いただきましたように、海岸漂着物処理推進法の改正を踏まえまして、海岸漂着物処理推進法基本方針を改定いたします。海洋ごみの発生抑制や実態の把握、回収処理の促進などの取組をしっかりと進めてまいりたいと思います。
  8. 森まさこ

    ○森まさこ君 ありがとうございます。  海洋に流出したプラスチックの発生推計量二〇一〇年によりますと、一位が中国、二位がインドネシア、三位がフィリピンと、東アジア、東南アジア諸国が上位を占めています。日本は三十位と推計されております。こうしたことを踏まえると、海洋プラスチックごみの発生抑制や削減を図るためには、国際社会と連携協力して取り組むことが必要不可欠であると考えます。  原田大臣は、先日の所信的挨拶で、来年のG20の場で途上国を巻き込んだグローバルで実効性のある取組の推進を打ち出すべく、国際的な議論をリードしていくと発言なさっておりますが、今後どのように国際的な議論をリードしていくのか、具体的な取組の方針があればお述べいただきたいと思います。
  9. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 御指摘のように、このプラスチック問題については、もちろん世界的な雰囲気の中で私どもも取り組んでいかなきゃいけませんけれども、またあわせて、これからG20が日本で行われます。その中で、新しく環境大臣会議というのも今回行われるところでありますし、また、その前に、例えば来月はポーランドでCOP24の会合も行われます。必ずしも、テーマは様々でございますけれども、いずれにしましても、この問題にしっかりまた取り組んでいかなきゃいけないなと、こう思っております。  この問題は、人類の責任として防止していかなきゃならないと私どももしっかり決意をしておりまして、そのためには、先進国のみならず、プラスチックごみを多く排出する途上国も含めた世界全体での取組が不可欠であると、こういうふうに思っているところでございます。  先日のASEANプラス3首脳会議でも、安倍総理より、ASEANプラス3海洋プラスチックごみ協力アクション・イニシアティブを打ち出したところでございます。来年のG20の場でも、先ほど申し上げましたように、途上国をしっかり巻き込んだグローバルで実効性のある取組の推進を打ち出すべく、またその中で私どももしっかりまた国際的な議論をリードしていくと、そういう決意でございます。
  10. 森まさこ

    ○森まさこ君 大臣の取組に期待をしております。よろしくお願いいたします。  次に、生分解性プラスチックの利用促進について質問いたします。  生分解性プラスチックは、カーボンニュートラルとされるバイオプラスチックの一種です。現在使われているプラスチックは石油由来のものが多くを占め、燃焼処理時に大量の二酸化炭素を排出し、地球温暖化の一つの要因であるとされています。また、プラスチックが海洋や河川に流出し、自然環境中で劣化し、五ミリ以下の小さな粒子となったマイクロプラスチックが、海洋中にある有害物質を吸着し、食物連鎖の中で濃縮されるという問題が指摘されています。  こうした問題について、先日の世界水族館会議で基調講演を行った小松技術士事務所の小松道男所長は、生分解性プラスチックの普及は海洋汚染を食い止めるのに有効であると訴えました。  小松所長は、環境中で分解されやすい生分解性プラスチックの一つでありトウモロコシなどのでん粉と乳酸菌を原料とするポリ乳酸を使用した製品の量産化技術を開発し、今年一月に公表された第七回ものづくり日本大賞で内閣総理大臣賞を受賞しています。授賞理由として、小松所長が開発したポリ乳酸製品は、自然環境中で水と二酸化炭素に分解され、人にも環境にも優しい素材であること、独自技術により、耐熱温度、断熱性、軽量化など、食器に求められる多様なニーズを実現していることなどから優れた技術であると挙げられています。  実際、先日の世界水族館会議のウエルカムパーティーに私も出席したんですが、そこの場でポリ乳酸製のカップが使用されました。皆さんがよく目にする、パーティー等で出てくるプラスチックのコップ、そこに飲料を入れて飲まれますけれども、使い捨てのものですよね。そのコップと見た目も硬さも全く同じです。しかし、そのポリ乳酸の透明コップは燃えないごみではないんです。燃えるごみです。また、燃やすことさえもしなくていい、土の中に埋めたら半年で分解して土に戻るんです。  この技術をつくった小松技術士は福島県いわき市の方でございまして、私の子供たちも、幼い頃、こちらの食器を使用しました。ベビー食器といって赤ちゃんが食事に使う食器も作っているんですが、電子レンジも使えますし、何回も使える、そして最後は、土に埋めたら土に返っていくというものでございます。  二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックでは、世界中から多くの人々が集まります。このような機会に、ポリ乳酸製品を始めとする日本の優れた物づくりの技術を世界にアピールすることにより、我が国産業の活性化が図られるとともに、海洋プラスチックごみ問題という環境問題の解決にもつながると思います。皆さんが気になるのはコストだと思いますが、小松技術士が発明したその透明コップは、普通の今使っている石油製品と全く同程度の低コストで量産をするところまで開発をしたということでございます。  また、ポリ乳酸は、海水の中でも生分解するんですけれども、四、五年掛かるのでマイクロプラスチック削減の効果は限定的であるという意見もあるんですが、実は、海洋へ流出するプラスチックごみの八〇%は陸上で投棄されている、陸上で捨てられているものなんです。ですので、陸上で生分解させれば、マイクロプラスチックを明らかに大幅削減させる効果が期待されると思います。  この二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを契機として世界に日本の優れた物づくり技術をアピールすることについて、環境省の見解を伺いたいと思います。
  11. 山本昌宏

    ○政府参考人(山本昌宏君) お答え申し上げます。  御指摘いただきました二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック、あるいは来年のG20など、世界の目が我が国に注がれ、多くの人が訪れる絶好の機会が矢継ぎ早に到来いたします。こうした機会を確実に捉え、御指摘の生分解性プラスチックを始めとする我が国の環境ものづくり技術を世界にアピールしていくこと、大変重要だと考えております。  具体的な取組といたしましては、先月より立ち上げましたプラスチック・スマートキャンペーンにおきましてこうした優れた技術を広く募集しておりまして、今後、世界経済フォーラム、G20の機会などを通じて世界に発信してまいります。  あわせて、生分解性プラスチックを含むバイオプラスチックの利用促進を進めていきたいと考えており、技術革新やインフラ整備支援等を通じて利用しやすい環境をつくるとともに、国等による率先的な公共調達などの総合的な需要喚起策を講じてまいります。
  12. 森まさこ

    ○森まさこ君 原田環境大臣は、この問題について、所信的挨拶の中で、マイクロプラスチックを含む海洋プラスチックごみに関しては、来年のG20までにプラスチック資源循環戦略を策定すると述べておられます。  十一月中旬に開催された中央環境審議会のプラスチック資源循環戦略小委員会では、プラスチック資源循環戦略の案が了承されました。そこでは、二〇三〇年までにワンウエープラスチックを累積二五%排出抑制、二〇三五年までに使用済プラスチックを一〇〇%有効利用、二〇三〇年までにバイオマスプラスチックを約二百万トン導入など、多くの野心的な数値目標が示されています。  海洋プラスチック問題は待ったなしの対応が求められています。この戦略をどのように具体化していくか、改めて戦略策定に向けた原田大臣の意気込みをお聞かせください。
  13. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) ただいま委員御指摘のように、私どもは、この戦略委員会でしっかり今研究途上であります。せんだっても、その中間報告、案を皆様方にお示ししたところでございます。  私どもは、来年のG20や二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックなど、世界の目が我が国に注がれ、多くの人が訪れる絶好の機会が矢継ぎ早に到来します。そのときこそ、しっかりまた日本の取組を訴えたいなと、こう思っているところでございます。  プラスチック資源循環戦略を来年六月のG20までに策定するとともに、戦略に基づき、レジ袋の有料化義務化等の施策を含む様々な施策を着実かつ速やかに進めてまいると、こういうふうに考えているところでございます。  こうした施策を通じまして、国民各界各層の理解と連携、協働を促して、戦略案に掲げられましたマイルストーンの達成を目指すと、ただいま委員がその幾つかを御紹介されたところでありますけれども、マイルストーンという形で、かなり細かい原案を提示したところであります。新たな経済成長に向けた投資やイノベーション、消費者のライフスタイル変革を促進してまいりたいと、このように考えております。  このように、我が国が率先して取組を進めることで、G20を契機に世界のプラスチック対策をリードしてまいりたいと、こういうふうに思っております。
  14. 森まさこ

    ○森まさこ君 よろしくお願いいたします。  次に、浄化槽について伺います。  浄化槽は、車一台分のスペースがあれば地形の影響を受けずにどこにでも設置可能であり、また、短期間で設置可能です。特に地方部において、効率的な汚水処理施設として利用されています。また、最近では、地震などの災害に強く、被災しても早期に復旧が可能であるという点も改めて評価されております。日本の高度な技術が認められ、東南アジアを始めとする諸外国への輸出も伸びていると聞いております。  自由民主党では、本年の五月に、「汚水処理リノベーションの推進に向けて」という提言を取りまとめました。これは、十年後を見据え、汚水処理事業のリノベーションと持続可能な運営に向けた取組を求めるものです。  その提言の中にも書かれておりますが、浄化槽をめぐる最大の懸念事項は、単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換が進んでいないことにあると思います。  単独浄化槽で処理されずに放流された生活雑排水による公共用水池への影響、水質汚濁が社会問題となり、平成十三年四月からは原則として単独浄化槽の新設が禁止されております。以後、単独浄化槽の設置基数は緩やかに減少していると承知しておりますが、それでもなお、平成二十八年度末において、全設置基数約七百五十九万基の五三%に当たる約三百九十九万基の単独浄化槽がいまだに使用されております。加えて、単独浄化槽の老朽化による破損や漏水等の事例も多く報告されており、公衆衛生に支障が生じる可能性が指摘されています。単独浄化槽を合併浄化槽へ転換することは、私たちを取り巻く水環境を守っていくために大変重要なことだと思います。  一方で、現在単独浄化槽を使用している家庭に合併浄化槽への転換を促すことは、費用負担の面でも、また手間が掛かるという面でも簡単なことではないと思います。配管工事等の個人負担が大きいことも課題として挙げられています。  単独浄化槽から合併浄化槽への転換を今まで以上に促進するため、環境省として今後どのような対策を講じていくのか、特に、宅内配管等を含めた個人負担の軽減策について意見を伺います。
  15. 山本昌宏

    ○政府参考人(山本昌宏君) お答え申し上げます。  委員御指摘いただきましたように、単独処理浄化槽、老朽化が進んでおりまして、その転換が最大の課題というふうに認識しております。  現状につきまして委員から御説明ありましたように、平成二十八年度末、全国ベースでは約四百万基単独処理浄化槽が残っていて、合併処理浄化槽の割合はまだ四七%、福島県におきましても、合併処理の浄化槽の台数が今約十二万基ということで、その割合は四二%にとどまってございます。  御指摘のように、既に単独処理浄化槽を導入した方が合併処理浄化槽に転換するという場合には、合併処理浄化槽そのものの整備に加えまして、生活雑排水を合併処理浄化槽に流入させるための宅内配管工事が重ねて掛かるということが課題となってございます。  これを受けて、来年度の概算要求におきましては、単独処理浄化槽の転換を推進するために、生活雑排水を浄化槽に流入させるための宅内配管工事、これも含めた助成対象にするというところについて今現在要求を行っておるところでございます。  こういったことも含めて、単独処理浄化槽の転換を更に進めるための方策についてしっかりと検討して取り組んでまいります。
  16. 森まさこ

    ○森まさこ君 しっかりとした取組をお願いしたいと思います。  続いて、浄化槽の台帳整備について伺います。  浄化槽の設置、維持管理に関する情報が紙に記録されていたり、あるいは複数の電子ファイルに分かれて保存されていたりして、情報を一元化できていない地域があると聞いております。また、データの更新が不十分であり、浄化槽の設置基数や管理状況を正確に把握できていない自治体も多いようです。浄化槽の設置、維持管理の状況を正確に把握することができなければ、単独浄化槽の集中的な転換や法定検査の受検率の向上を含めた適正な浄化槽管理など、行政のきめ細かな対応が困難になってしまいます。  そこで、都道府県や維持管理業者、検査機関のデータを共有し、浄化槽の設置状況や維持管理状況を的確に把握するための統一的なデータベースとして、浄化槽台帳システムの整備が求められています。現在の台帳整備の状況と、台帳整備に向けた環境省の取組について伺います。
  17. 山本昌宏

    ○政府参考人(山本昌宏君) お答え申し上げます。  委員から今御説明いただきましたように、浄化槽台帳の整備、大変重要な課題でございます。浄化槽の設置状況、それから維持管理状況をしっかり把握するという意味で浄化槽台帳システムの整備が重要でありますので、先ほど御指摘のあった単独処理浄化槽の転換の推進あるいは適正管理を図る上でも極めて効果的だと考えております。  環境省におきましては、台帳の電子化、それから関係機関との連携、それからGISの活用など、台帳システム整備及び施策への活用を促進するマニュアルを作成いたしまして、台帳システム導入に前向きな地方自治体への導入支援、あるいは他の自治体への普及に役立たせているところでございます。  福島県におきましては、環境省が作成したマニュアルに沿って、県内全ての市町村と福島県の指定検査機関である福島県浄化槽協会が連携して台帳を整備していただいております。  また、本年六月に閣議決定いたしました廃棄物処理施設整備計画におきましても、浄化槽台帳に法定検査等の結果等も反映して、単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換や浄化槽の管理の向上に活用するということを具体的に位置付けてございます。  浄化槽の整備、維持管理に有効な浄化槽台帳システムの整備を今後とも進めてまいります。
  18. 森まさこ

    ○森まさこ君 原田大臣、今のをお聞きになっていて、この浄化槽問題、重要な問題であると思いますけれども、大臣から一言、決意をいただきたいと思います。
  19. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) ただいま事務からも説明いたしましたけれども、この浄化槽問題、環境問題の中では、環境対策では最も大事な分野の一つだというふうに私も考えているところであります。  合併処理浄化槽は、下水道と遜色のない優れた汚水処理能力を有しております。これからの社会情勢に、災害に強い町づくりや国土強靱化、地方創生の観点からも大きく期待されるところであり、しっかりまた推進していかなきゃいけない、こういうふうにまた思っているところであります。  本年六月には、廃棄物処理施設整備計画を閣議決定いたしました。浄化槽整備区域内の単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換については、今後五年間の目標を新たに設定したところであります。また、同計画では、浄化槽台帳に法定検査の結果等も反映し、浄化槽の管理の向上に活用していくことが位置付けられております。  今後も引き続き、単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換及び浄化槽台帳の整備を進めていくことによって、生活排水が適正に処理できるよう環境の確保に取り組んでまいりたいと、こういうふうに思っております。
  20. 森まさこ

    ○森まさこ君 よろしくお願いいたします。  それでは、最後の質問でございます。  福島県では、七年八か月前、東日本大震災とともに原発事故が起こりました。そのことにより、現在も農業、観光を始めとした全ての産業、全ての県民が多大な影響に苦しんでいます。  私は、一年前の環境委員会の質疑でも、除染、中間貯蔵施設についての進捗状況について伺いました。その時点では、計画にのっとり、おおむね順調に推移しているとのことでしたが、一年経過して、改めて現状についてお伺いしたいと思います。  福島県内において除染に伴い発生した除染土壌などは、減容化後、最大で二千二百万立方メートルにもなると見込まれております。これらは順次中間貯蔵施設に搬入されていくことになりますが、環境省が策定した見通しには、復興・創生期間の最終年、かつ東京オリンピック・パラリンピックが開催される二〇二〇年度までの用地取得、施設整備、除去土壌等の搬入量等の目標が掲げられているところであります。  現時点のこれらの作業の進捗状況は目標と比べてどのような状況となっているのか、伺います。
  21. 菅家一郎

    ○大臣政務官(菅家一郎君) 森先生は福島県いわき市出身ということで、復興再生に御尽力賜っておりますことを感謝申し上げますとともに、今後とも御指導よろしくお願いいたします。  それでは、御答弁申し上げます。  福島県内の除去土壌等の中間貯蔵施設、これにつきましては、中間貯蔵施設に係る当面五年間の見通し、これに沿いまして、用地取得、施設整備、輸送等を進めているところであります。  用地取得につきましては、地権者の皆様方の多大なる御協力によりまして着実に進捗してございます。先月末の速報値で、全体面積の約六六%に相当する約一千五十九ヘクタールを取得済みでございます。  中間貯蔵施設の整備、これにつきましては、大熊と双葉の六つの土壌貯蔵施設、これにおいて一部整備を完成しておりまして、既に除去土壌の貯蔵を開始してございます。それ以外にも、土壌貯蔵施設や廃棄物貯蔵施設等の整備を鋭意進めているところでございます。  中間貯蔵施設への除去土壌等の輸送、これにつきましては、今年度は十一月二十日時点で約九十万立米を輸送してございまして、これまでに全体の一割を超える約百六十六万立米の輸送を完了してございます。来年度以降は更に搬入量を増やしていくこととしておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと存じます。
  22. 森まさこ

    ○森まさこ君 菅家政務官、ありがとうございます。  この用地取得については、私も自民党の環境部会長のときに初めて中間貯蔵プロジェクトチームを設置して進めてきたところではございますが、用地の地権者の皆様の御協力により現在のところおおむね進んでいるかと思いますが、輸送量の目標でございますけれども、これからは、来年、再来年とそれぞれ前年の二倍となって、どんどんどんどん運び込んでいくという目標になっております。環境省の適切な調整の下、迅速かつ安全にお願いをしたいと思います。  昨年の質疑では、この輸送ということに関連して、輸送業者に地元業者をもっと活用すべきであると指摘いたしました。これから輸送量が増えていくと、自然災害等で崖崩れになりそうな、なりやすい道、また狭隘で、重い大きな土をたくさん積んでいるトラックが安全に曲がり切れるのか、通行量が多いところ、学童が通学路に使用しているところ、知り尽くしているのは地元業者であります。  そういった安全面、地元への配慮、さらに復興への貢献の観点から、地元業者の積極的な活用について現在どのように環境省が図っているのかをお伺いしたいと思います。
  23. 森山誠二

    ○政府参考人(森山誠二君) お答え申し上げます。  中間貯蔵施設の整備に当たりましては、安全かつ確実な工事の実施が必要でありますが、これに加えまして、地元業者を積極的に活用することは重要であると認識してございます。平成三十年度に発注した一部の中間貯蔵施設関連工事においては、安全かつ確実な工事の施工を前提に、総合評価落札方式による工事の発注に際しまして、地元業者の活用方策を評価の対象としたところでございます。  御指摘を踏まえながら、引き続き、地元業者の活用を促しつつ、安全かつ確実に中間貯蔵施設の事業を進めてまいります。
  24. 森まさこ

    ○森まさこ君 しっかり取り組んでいただきたいと思います。  大臣の意気込みを伺いたいと思います。  福島県における除染、そして除染した土壌の輸送、そしてそれを格納する中間貯蔵施設の建設について、大臣の御決意をお聞かせください。
  25. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 私は、十月、この職に就任して、翌日から含めて、福島県に伺ったところであります。総理がかねがね言っておられますように、福島の再興なくして日本の再興はないんだと、こういうことをしっかりまた意に体してこれから頑張らなきゃいけないなと、こう思っております。  今、森委員が、地元のことでもありますし、また、それこそ国家の一番大事な案件であるという、そういう観点から様々な御意見、また御質問をされたところでありますけれども、本当にそれぞれの知事さん、さらには市町村長さん方と、また地元の方々と議論する過程で、本当にいかに深刻な状態をこの七年半皆さん方が耐え忍び、頑張ってこられたかということを改めて感じるところでありまして、なるがゆえに、私どもは、その皆さん方の意に体しながら、しかし、事が極めて難しい重要な問題でもありますから、本当に皆さん方の意見をしっかり踏まえながら何とかこれをいい形でやっぱり解決していかなきゃいけないなと、こう思っております。  私も、例えばF1も含めまして、中間貯蔵施設、さらにはその輸送の状況、様々、短い時間でありましたけれどもしっかりまた見学をさせていただきまして、国としては本当にこれは最終的責任を持ってこの問題一つ一つを解決していかなきゃいけないんだと強く思ったところでありまして、また、委員もまた私の先輩大臣としても様々御指導いただければ、私どももそれにできるだけ沿えるように頑張りたいと思いますから、どうぞよろしくお願いをいたします。
  26. 森まさこ

    ○森まさこ君 原田大臣は、就任直後にすぐ福島県においでをくださって視察をしてくださいました。御礼を申し上げます。そして、今ほども、これからもちょくちょく来ていただけるというようなお言葉もございましたので、是非福島県の復興の状況、環境省が担っている業務をその目で実際に御覧をいただいて、着実な復興の振興にリーダーシップを発揮していただきたいと思います。  さて、私の質問時間、残すところあと三分ほどございますけれども、原田環境大臣に最後にお伺いしたいと思うんです。  環境大臣に御就任なさって、環境行政全般に対する大臣の思い、これまでの関わり、そしてこれからの決意等も含めてお伺いできたらと思います。よろしくお願いいたします。
  27. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 非常に大事なところを御質問いただきました。私も大臣として、この約二か月弱でありますけれども、改めて事の重大さを感じたところでありますし、もう一つは、大変個人的なことでありますけど、私は旧通産省の出身でございまして、一番最初は昭和四十五年でありますけれども、私が着任した最初の仕事が公害保安局というところで仕事を始めたところであります。  昭和四十五年というと、実は非常に大事な年でございまして、その年の七月に公害対策本部というのが政府ででき上がりました。そしてまた、その年の十月、十一月に、大変な臨時国会で、これは後に公害国会として、そこで公害十四法案というのが成立したわけであります。  それが今日の多分環境行政の、そのことを私も初年兵としてずっと学んでおったんですけれども、翌年の昭和四十六年の七月に環境庁ができて、そしてそれから二十一世紀になりまして今度は環境省になったわけでありますけれども、その間、日本がどんどんこれは成長する過程で、やっぱり環境問題が本当に深刻になってきていると、伴って深刻になってきた、それがゆえに、やっぱりそこでしっかりと対応しなければならないという国全体の思いがそういう形でなってきているんではないかと。  大分たってから私、この環境大臣という重い職をいただきまして、ここで考えるのは、私は、昔、経産省、通産省ですから、どっちかというと産業振興の方が、どっちかというと重点的に私は考えておりましたけれども、しかし、今や本当にめぐりめぐって、産業活動の中で環境問題を取り込むことこそが産業の発展につながるんだという、いろいろ私どもの分野で環境政策と経済成長の好循環という言葉で、今やそれが定着をしてきております。  まさに経済と環境政策というのはそれは裏表なんだと、お互い助け合うものだと、こういうことを私はしっかりまた今勉強させていただいておりまして、既に、せんだって一月前の横浜での環境循環会議でもそのことがしっかり国際社会で共有をされましたし、様々、例えば環境政策は、何といっても地球環境をどうやって守るかとか、ただいまのプラスチックの問題、安全保障の問題も様々ございますけれども、いずれにいたしましても、この職をいただいた以上はしっかりとその役割を果たしていきたいと、こう思っておりますので、どうぞよろしく御指導いただければと思っております。  ありがとうございます。
  28. 森まさこ

    ○森まさこ君 ありがとうございました。  質問を終わります。     ─────────────
  29. 那谷屋正義

    ○委員長(那谷屋正義君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、藤木眞也君が委員を辞任され、その補欠として佐藤啓君が選任されました。     ─────────────
  30. 山本博司

    ○山本博司君 公明党の山本博司でございます。質問の機会をいただき、ありがとうございます。  本日は所信に対する質疑ということで、環境行政を取り巻く課題のうち、浄化槽の整備に関しまして私も伺いたいと思います。  国交省、農水省、環境省の合同で、それぞれが所管をする下水道、農業集落排水施設、浄化槽によるこの汚水処理施設の普及状況を調査した結果を本年八月に発表いたしましたけれども、それによりますと、平成二十九年度末における全国の汚水処理人口普及率は九〇・九%と、昨年度末より〇・五%増となりました。一方で、いまだに約一千二百万人が汚水処理施設が利用できない状況にございまして、特に人口五万人未満の市町村の汚水処理人口普及率、七九・四%にとどまっているということでございます。  この汚水処理施設の整備につきましては、地域の実情に応じた整備方法、整備スケジュール等を設定した都道府県構想に基づいて地方公共団体が実施をしているところでございますけれども、国は引き続き支援を推進すべきと考えますが、この汚水処理施設の未普及地域の早期解消に向けた支援、どのように推進しているのか、また下水道と集落排水、浄化槽のいずれを選ぶのかという点について、現状の基本的な見解、取組に関しまして環境省から御報告をいただきたいと思います。
  31. 山本昌宏

    ○政府参考人(山本昌宏君) お答え申し上げます。  今委員御指摘ありましたように、汚水処理施設につきましては、公共下水道、集落排水施設、合併処理浄化槽のそれぞれの特性、経済性等を勘案して、地域の実情に応じた最適な整備手法を選択することが重要と考えております。  御紹介のありました都道府県構想でございますが、平成二十六年一月に国土交通省、農林水産省、環境省の関係三省で、汚水処理に関する都道府県構想策定のためのマニュアルを策定しております。これを関係者で周知することによりまして、今後十年程度を目標に汚水処理未普及地域が解消する、これを目指して三省連携して取り組んでいるというところでございます。  現在、マニュアルに基づきまして汚水処理施設の計画の見直しが各地で進められておりますが、近年の地方自治体の財政状況や人口減少化の状況を踏まえますと、今後、浄化槽の果たす役割はますます大きくなると認識してございます。  環境省としては、今後とも関係府省と連携して浄化槽の整備に取り組んでまいります。
  32. 山本博司

    ○山本博司君 やはり普及率が低い地域といいますのは、財政状況も大変厳しい地域でございます。そうした中で、この浄化槽の整備といいますのは、下水道整備に比べまして、工期の面からもコストの面からも大変に優位性がございますし、個別処理の浄化槽に切り替えて汚水処理施設の早期整備を目指していく自治体も増えつつございます。  先ほどの汚水処理施設の都道府県別の普及状況でございますけれども、上位三位は、東京都の九九・八%、兵庫県の九八・八%、滋賀県の九八・七%と高い水準となっておりますけれども、下位の三位は、徳島県の六〇・四%、和歌山県の六三・六%、高知県の七二・五%となっておりまして、香川県は下から五番目、愛媛県は下から六番目ということで、私、地元の四国の地域が低いままでございまして、地域間格差が顕著となってきております。  こうした地域間格差といいますのは、長い年月の間に様々な経緯が影響しているかとは思いますけれども、できるだけ早急に解消すべきと考えます。この格差をどのように解消しようとしているのか、各自治体に対してどのような啓発を行っているのか、認識をお聞きしたいと思います。
  33. 菅家一郎

    ○大臣政務官(菅家一郎君) 山本先生の地元四国は会津とゆかりがあり、今後とも御指導よろしくお願いいたしたいと思います。  では、御答弁申し上げます。  委員御指摘の汚水処理施設の普及率、これが低い地域への取組といたしましては、環境省では、交付金や補助金、これによる浄化槽整備の支援を進めているところでございます。  その中でも、市町村自らが事業主体となって整備を進める浄化槽市町村整備推進事業、これは浄化槽の普及を進める上で大変効果的だと、このように思っております。実は、私が会津若松市長を務めていたときに、本事業を採用いたしました取組、本日現在で市内の浄化槽九百九十二基の整備を進めることができているところでございます。  さらに、本年六月には廃棄物処理施設整備計画の閣議決定し、浄化槽整備区域内の合併処理浄化槽の普及について今後五年間の整備目標を新たに掲げております。  また、浄化槽の整備を進めるため、環境省主催の浄化槽トップセミナーや浄化槽フォーラムを開催し、地方自治体の首長や地域住民に直接働きかけるなどの積極的な情報発信にも努めております。  今後も、普及率の低い地域へ合併処理浄化槽の普及拡大を進めていくことで、生活排水が適正処理できる環境の確保に向けて取り組んでまいりたいと存じます。
  34. 山本博司

    ○山本博司君 そうした中で、この単独浄化槽からの合併浄化槽への転換が大きな課題となっております。  政府が本年六月に閣議決定しました未来投資戦略二〇一八では、汚水処理事業のリノベーションの重要性に鑑み、単独浄化槽の集中的な転換を進めるということを目指しております。単独浄化槽は平成十三年四月より新設は禁止をされておりますけれども、平成二十八年度末時点においては全体の五三%、三百九十九万基も残っているのが現状でございます。  この単独浄化槽は高度成長期にトイレの水洗化を目的に急速に普及したわけでございますけれども、ただ、合併浄化槽と違いまして、台所や風呂場の排水を処理できないために河川の水質汚染の原因ともなっております。また、最近では、老朽化による破損や漏水等の事例が多く報告されているところでございまして、公衆衛生上もゆゆしき事態であると言わざるを得ません。  そこで、大臣にお伺いをしたいと思います。  是非ともこの転換促進を進めるべきと考えますけれども、今後の方針をお聞きしたいと思います。
  35. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 既に菅家政務官、また、ただいま山本委員からも御指摘ありました。単独処理浄化槽は、平成二十八年度末において全国で約四百万基存在しており、単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換促進が水質改善や防災対策のために非常に重要であるというふうに認識しているところであります。  本年六月には廃棄物処理施設整備計画を閣議決定をいたしまして、浄化槽整備区域内の単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換について、今後五年間の目標をしっかりまた設定したところであります。  今後も引き続き、合併処理浄化槽への転換を進めていくことで、生活排水が適正処理できる環境の確保に向けて取り組んでまいりたいと、こう思っております。
  36. 山本博司

    ○山本博司君 今お話ございましたけれども、この転換の際に、本体そのものは助成があるわけですけれども、トイレ、風呂場と浄化槽をつなぐこの配管の部分、これが助成をされていないということで、一般家庭にとりましてもコスト負担が大きいと、転換遅れの大きな要因の一つとなっております。私も、四国等を回りましても、そのことを一番多く皆様言われるわけでございます。配管工事には通常四十万円から五十万円掛かるということでございますけれども、この個人負担を少しでも軽減をしていくことが合併浄化槽への転換に大きく寄与することと考えます。  いよいよ予算編成の時期を迎えるわけですけれども、この宅内配管工事への助成の拡充につきましてしっかり取り組んでいただきたいと、こう思いますけれども、大臣の決意をお伺いしたいと思います。
  37. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) まさに、今御指摘の案件について、私どもも来年度の概算要求でもしっかりまた要求しているところでございまして、単独処理浄化槽の転換を推進するために、浄化槽の交換と併せて、し尿のみならず生活雑排水も浄化槽に流入させるための宅内配管工事費用についても助成対象とすべく要求しておるところでございます。  単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換を更に推進するため、しっかりと取り組んでまいりたいと、こう思っております。
  38. 山本博司

    ○山本博司君 先ほども森先生からもお話ございました。私ども公明党といたしましても、明日、財務省にこの申入れをしようと思っておる次第でございまして、しっかりこのことに関しましては我々も応援をしていきたいと思いますので、大臣もよろしくお願いを申し上げたいと思います。  さらに、この合併浄化槽が有効な処理性能を維持するためには、定期清掃などの維持管理も重要でございます。しかしながら、この浄化槽法に定める法定検査受検率、全国で僅か四〇%にとどまっておりまして、その法定検査の基礎となる浄化槽台帳の整備が不十分な地域が多いために発生しているとも言われております。  本年六月に閣議決定されました骨太の方針、また未来投資戦略二〇一八におきましても、AIとかロボット、台帳システムのリノベーションを進めることを政府として取り組む方針が示されておりますけれども、今後の展開を考えますと、こうしたデータベースをしっかり管理されるということが前提になると思いますけれども、この整備に関しましての認識を伺いたいと思います。
  39. 山本昌宏

    ○政府参考人(山本昌宏君) お答え申し上げます。  まさに、御指摘いただきましたように、浄化槽台帳システムの整備、重要な課題だと認識しております。特に、浄化槽の設置状況、維持管理状況を把握するためにしっかりとした浄化槽台帳システムを整備する、これが重要でございまして、このことは、本日御指摘もありました合併処理浄化槽への転換の推進あるいは適正な維持管理などを図る上で効果的だと考えております。  環境省におきましては、台帳の電子化や関係機関との連携、GISの活用など、台帳システムの整備及び施策への活用を促進するマニュアルを作成しまして、台帳システム導入に前向きな地方自治体への導入支援、それから、他の自治体への普及に活用しているところでございます。  また、本年六月に閣議決定いたしました廃棄物処理施設整備計画におきましても、浄化槽台帳に法定検査等の結果等も反映して単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換や浄化槽の管理の向上に活用する旨、位置付けております。  環境省といたしましては、引き続き、浄化槽台帳システムの整備を進めるための方策についてしっかり検討して取り組んでまいります。
  40. 山本博司

    ○山本博司君 是非ともその推進をお願いしたいと思います。  最後の質問になりますけれども、この合併浄化槽は、地域を選ばずに健全な水循環が実現できるという観点から、環境との調和が取れる日本の優れた技術だと思います。この優れた技術である我が国の浄化槽の仕組みを海外に輸出する機運も高まりつつございます。国際的にも、未処理排水を二〇三〇年までに半減させるという国連の持続可能な開発目標、SDGsが合意をされておりますけれども、そうしたことも大変大事でございます。  我が国では、インフラシステムの輸出戦略の中に、日本企業が二〇二〇年までに約三十兆円のインフラシステムを受注することを目指しているということでもございます。この機を捉えまして、戦略的な国際展開を強化すべきと思いますけれども、副大臣、いかがでしょうか。
  41. あきもと司

    ○副大臣(あきもと司君) 委員御指摘の国際展開、大変大事な視点だと思っておりまして、その流れの中で、おかげさまで浄化槽の海外市場は近年急速に拡大しております。昨年度の我が国の企業の海外での浄化槽設置基数は対前年比で約二倍の約六千基と伸びております。累計としても約一万三千基となっております。  環境省として、昨年、日本の環境技術・制度を発展途上国に展開することを支援する環境インフラ海外展開基本戦略を策定し、取組の分野の一つに浄化槽を位置付けさせていただきました。この基本戦略の下に、浄化槽のニーズの高い国を中心に、国際会議等を活用したトップセールス、そして浄化槽セミナーによる技術のPR、ワークショップや国内研修による人材育成、浄化槽の性能評価制度等のソフトインフラ支援に取り組んでいるところでございまして、今後とも、関係機関や民間企業と連携しながら浄化槽の海外展開を戦略的に推進し、途上国の環境改善に貢献するとともに、我が国のビジネス展開に貢献できるよう取り組んでまいりたいと思います。  なおまた、今週末にインドにおいて会議が実は予定されておりまして、国会のお許しがいただけるならば、私自らお伺いしながらトップセールスをしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。
  42. 山本博司

    ○山本博司君 ありがとうございました。  以上で質問を終わります。
  43. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。  まず最初に、食品ロス問題に関して伺います。  日本で大量に発生しているまだ食べられるのに捨てられている食品ロスは、毎年六百万トン台発生しているとされています。日本のみならず、国連の持続可能な開発のための二〇三〇アジェンダ、SDGsで言及されるなど、食品ロスの削減は国際的にも重要な課題です。  食品ロスの削減は廃棄物の削減に直結いたします。原田大臣の御挨拶の中にありました気候変動対策、また循環型社会の構築のための資源生産性の向上に資するものでもあります。環境政策として極めて優先順位の高い課題だと考えております。食品ロス問題への認識及び削減に向けての大臣の御決意を伺います。
  44. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) この問題は、むしろ委員が大事なところはお話しになりましたけれども、国際連合の持続可能な開発目標、いわゆるSDGsのターゲットのある意味では最も重要な一つとして掲げられておりまして、国際的に重要な課題であると私も認識しているところであります。  大量の食料を輸入している我が国にとって、食品を無駄なく消費し、食品ロスを削減するということはある意味では当たり前のことで、非常に重要な課題であるとともに、循環型社会の構築を進める上でも重要と考えております。  本年六月に閣議決定をいたしました第四次循環型社会形成推進基本計画においても、食品ロスの削減に向け、国民運動の展開その他の取組を位置付けているところでございます。  環境省としても、食品ロスの削減に向けて関係省庁、自治体と連携しながら全力で取り組んでまいりたいと、こう思っております。
  45. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 今大臣から非常に力強い御決意を伺いました。ありがとうございます。  食品ロス、その削減に向けて、まずは消費者、事業者、行政それぞれで発生抑制に取り組むことが重要であると考えております。  その一環として、家庭で余剰となった未利用の食品の廃棄を防ぎ、必要な人に活用していただくフードドライブという活動があります。御家庭の未開封で安全な缶詰や乾物など、そのままだと捨てられてしまう余っているものを持ち寄って、フードバンクや社会福祉協議会などを通じて子供食堂や生活困窮世帯への提供など、福祉的に使うという活動でございます。例えば、東京都世田谷区では、区民の方々の声を受けてフードドライブを常時実施をしています。この動きは、ほかの区でも東京で広がりつつあります。効果が出ています。  ごみの削減にも直結する取組でもあり、環境省が削減に取り組む家庭から出る食品ロスの削減、これを進めるためにも自治体におけるフードドライブの常設、これを推進すべきと考えますが、いかがでしょうか。
  46. 山本昌宏

    ○政府参考人(山本昌宏君) お答え申し上げます。  御指摘のありました家庭から出る食品ロスの問題につきましては、今年六月に閣議決定をいたしました第四次循環型社会形成推進基本計画におきましても、二〇三〇年度までに家庭から出る食品ロスの量を半減するという目標を定めております。  御指摘のありました、家庭で消費されなかった食品を福祉団体等に寄附する、いわゆるフードドライブ活動、これは家庭の食品ロスの削減に資する取組と認識しております。地方自治体が主催する環境イベント等の不定期のものに加えまして、御指摘のありましたように自治体の庁舎等に常設の窓口を設置する、こういった形でのフードドライブ活動の実施ということも事例が出てきているということは承知してございます。  環境省といたしましては、食品ロスを削減するべく、このような優良な事例について積極的に取りまとめて広く周知することによりまして、地方自治体におけるフードドライブ活動を後押ししてまいりたいと考えております。
  47. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 ありがとうございます。  私もこのフードドライブのイベントに、いろんなところを拝見をしておりますけれども、持ち寄っていただくものはそうめん一束であったり、また缶詰なども多いんですけれども、缶詰の中にはカニ缶とかすごく高級なものとかもありまして、ああ、これはごみになっていたら本当にもったいなかったなと、もちろんカニ缶だけじゃなくていろんなものが役に立つわけでありますけれども、そのように実感をしたところでございますが、フードドライブを進める方々や、また協力をしたいという方々のお話を伺いますと、課題が出てきております。  フードドライブで集まった食品、これを地域のフードバンクや子供食堂、福祉施設、自分のところで使いたいという方々のところに届ける、運ぶ手段がないということでございます。ここを解決しなければ食品ロスの発生抑制のためのフードドライブがうまく回らない、資源の循環ができないということになります。この課題解決のための支援を環境省に検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  48. 山本昌宏

    ○政府参考人(山本昌宏君) お答えいたします。  フードドライブ活動はどんどん広がりつつあるというところですが、今御指摘のありました届ける手段、特に配送を行う人員、機材などが確保しにくいということで、これが活動を継続していく上での課題ということは認識してございます。  環境省といたしましては、まずは既存のフードドライブ活動の事例をしっかり調査をいたしまして、御指摘のあったような配送に係る課題を含めた課題を十分把握をして、その中で様々な工夫も行われていると思いますので、そういったところを、活動をスムーズに進めるためのポイント等について整理をして、積極的に情報提供をしてまいりたいと考えております。
  49. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 是非よろしくお願いいたします。  また、今自治体が先駆的に試行錯誤しながら取り組んで事例とかを生み出している状況でございますけれども、これを強力に後押しすることが環境省にはできるというふうに思います。自治体を後押しするために、モデル事業の御検討も是非していただきたいというふうに要望をいたします。  続きまして、資源化、温暖化対策としての廃棄物処理に関係して、使用済紙おむつのリサイクルという点について質問をさせていただきます。  今年、私は、鹿児島県の志布志市というところに紙おむつのリサイクルをやっている施設が、自治体と一緒になってやっている施設があるということで視察をさせていただきました。  環境省に伺いますと、今紙おむつのリサイクルというのは三種類ぐらいやり方があるというふうに教えていただきました。固形化して燃料にするとか、あるいは私が見に行きました、紙おむつを、これを化学処理を加えて、殺菌処理も行って、紙パルプとしてまた利用する、紙おむつから紙おむつを作るという、そういう高度なリサイクルの技術が志布志市で行われているものでございました。  今紙おむつの原料というのは紙でございますので、もとは木材ということになりますので、地球温暖化の観点からも森林を守るという観点からも非常に重要なリサイクルの方法であるなということを感心して見てきたところでございます。これに関心を持っているほかの地域もございます。  使用済紙おむつからまた新しいきれいな紙おむつへのリサイクルを行うといった場合に、環境省として支援策はあるかどうかということについて伺いたいと思います。
  50. 山本昌宏

    ○政府参考人(山本昌宏君) お答え申し上げます。  ただいま委員からまさに御指摘ありましたような観点で、紙おむつのリサイクルは重要だと考えております。使用済紙おむつから紙おむつを製造するリサイクルの実現に向けまして、環境省としましては、これまでに実現可能性の調査あるいは技術開発に対する支援ということで実施してきておりまして、本年度もこれ実施しております。  こういった成果を踏まえまして、紙おむつのリサイクルの手法や取組事例を整理したガイドラインを本年度の成果も踏まえて来年度是非策定したいということで今準備を進めております。こうした取組を通じて、紙おむつリサイクルの普及促進に努めてまいりたいと考えております。
  51. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 ガイドラインを作るということも非常に大きな支援策となるというふうに思っております。  一方で、今紙おむつというのは廃棄物として処理されているものが多いわけですので、今高齢化に伴いまして、大人用の紙おむつ、子供用よりも大きな紙おむつの発生量というのが増えていくという予想も環境省でされているというふうに伺っております。  廃棄物の抑制をするという観点からも、廃棄物処理施設に対する支援策と同じようなものというのは難しいかもしれませんけれども、廃棄物処理の一環として財政的な支援というものも是非御検討をいただきたいということを要望しておきたいと思います。  最後に、これに関連をいたしまして、特に都市部においては、これ非常に発生量というものが多い問題がございます。保育施設でもありますし、高齢者施設でも発生をすると。  保育園におむつが必要なお子さんを預けているお母さん、またお父さんもいらっしゃると思いますけれども、伺いますと、子供を迎えに行って、子供が使った使用済みの紙おむつを持って帰らなきゃいけない、そういうような問題も非常に苦情として寄せられているわけなんですけれども、保育施設や高齢者施設で発生するものを回収をして、そして紙おむつから紙おむつへのリサイクルができるといいという、そういうお声もいただいているわけでございます。  是非、都市部における回収から処理へのモデル事業というものを実施して、効果、課題等を検証して、そして普及策というものを検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  52. 山本昌宏

    ○政府参考人(山本昌宏君) 先ほど御紹介いたしました来年度策定予定のガイドラインというところでは、先行的に紙おむつリサイクルに取り組んでいる地域の事例を参考としつつ、収集方法、リサイクル技術を整理して、他の自治体への横展開を目指しているというところでございます。  御指摘のありました都市部の問題ということですが、御紹介のあった鹿児島の志布志市の事例はやっぱり地方部の取組ということですので、そのままというわけにはいきませんので、都市部には都市部の特有の課題があるというふうに認識しております。  ガイドラインの策定に当たりましては、そういったところもしっかり活用できるようなものを想定しておりますが、まだなかなか現時点では都市部における実際の取組事例が存在しないということでありますので、普及に当たっては都市部ならではの課題があるというふうに考えております。  今後、ガイドラインを用いて普及を図るとともに、都市部特有のものも含めて課題をしっかり整理した上で、更なる方策を検討してまいりたいと思います。
  53. 竹谷とし子

    ○竹谷とし子君 終わります。
  54. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 立憲民主党・民友会の宮沢由佳です。質問の機会をありがとうございます。  私は保育士であり、長く地域で子育て支援活動を行ってまいりました。子供たちの未来に何を残して何を残さないのか、大人の今の都合だけでなく、より良い環境を残していくためにどうしたらよいのかという視点で様々な質問をさせていただきます。原田大臣、どうぞよろしくお願いいたします。  まず、入管法改正に関連して質問いたします。  私は、先週、政府提出資料である外国人技能実習生の個票の書き写しを一時間三十分行いました。国会議員が多忙な中を調整して手書き作業をすることの是非は別として、まだまだ書き写しとその検証にかなりの時間が掛かります。個票の内容は申し上げられませんが、内容をよく吟味しなければなりません。外国人技能実習生の実態把握は全然進んでいません。実態や事実の検証なしに、見切り発車で拙速な法案審議、採決は許されません。  大臣は、所管云々の前に、閣僚の一人としてこの改正案に関与されています。国会で丁寧かつ慎重に審議すべきだと、総理や所管の大臣におっしゃってほしいことを強く要望させていただきます。  そこで、外国人技能実習生に関して質問いたします。  技能実習生を除染作業に従事させていた事例が明らかとなりました。このため、平成三十年三月十四日に、法務省、厚生労働省等により、除染等業務を実習内容に含む技能実習計画を認定しない旨の通知が出されています。  環境省は、関係省庁と連携して、従事させていた企業等に対してどのような監督指導をしているでしょうか。現状、従事させていた技能実習生への政府の対応、通知を徹底させる対策についても教えてください。
  55. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 法務省等による調査の結果、技能実習計画とのそご等の出入国管理法違反により、二社について、技能実習生の受入れ停止の措置がとられたというふうに聞いております。  これを踏まえまして、環境省としては、法令遵守の徹底を図るべく、業界団体及び関係自治体に対し、十月十九日付けで本調査結果の情報提供を行っております。  今後とも、関係者と連携し、法令遵守の徹底を図ってまいりたいと思います。
  56. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 産業廃棄物の事業団体から技能実習生を現場に入れたいとの要望が出されていますが、環境省としての見解を伺います。
  57. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 業界から、人手不足もありまして、産業廃棄物処理業の技能実習制度の移行対象職種への追加について声が上がっていることは私どもも承知をしているところであります。  私どもといたしましては、業界団体と連携して、これまでに他業界の技能実習制度の取組調査、海外の実習ニーズの把握などを行ってきたところでございます。また、今年度は実習の対象となる技能の特定や実習した技能の修得状況を評価する枠組みの検討を進めております。  環境省としましては、引き続き業界からの声に応えるべく必要な検討を進めてまいりたいと、こういうふうに思っております。
  58. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  廃棄物関連産業に従事されている方々がおられるから私たちの生活が守られております。また、資源循環型社会構築にも必要不可欠な産業でございます。人手不足をどうするか、大きな問題ですので、引き続きこの委員会でも取り上げてまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。  では次に、プラスチック資源について伺います。  資料がありますので、御覧ください。資料の一、廃プラスチックの処理方法というのでございます。  日本の廃プラスチック総排出量は八百九十九万トン、内訳は図のとおりでございますが、再生利用廃プラスチックは二百六万トンで、そのうち約七割の百三十八万トンを輸出してきました。中国へも輸出してきましたが、中国が輸入を止めました。輸出できなくなった廃プラスチック、どうなるのでしょうか。
  59. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 環境省が八月に実施をいたしました調査の結果によれば、二割超の自治体で廃プラスチック類の保管量が増加しており、国内における廃プラスチック類の処理量は増加傾向にあるというふうに考えております。また、今回の調査で外国政府の輸入規制等の影響による廃プラスチック類の不法投棄は確認されておりませんけれども、今後、廃プラスチック類の適正処理に支障が生じる懸念はあるわけであります。要は、このお手元のお配りいただいた資料でも、今までは輸出百三十八万トン。主として中国が止められたというような意味では、これはどこに行くんだろうかと。そういう意味では、国内でしっかりまた検討しなきゃならないわけであります。  このため、都道府県等に対して廃プラ類の不法投棄が発生しないよう、普及啓発や監視強化の検討に加え、外国政府の輸入規制等の影響による廃プラスチック類の不法投棄が確認された場合の環境省への連絡を依頼したところでございます。  引き続き、国内における廃プラスチック類の処理状況や不法投棄に関する実態把握及び自治体を含めた情報共有を進めていくとともに、既存施設の更なる活用、処理施設の整備促進などの対策を可能な限り速やかに講じてまいりたいと、こう思っております。
  60. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 不法投棄、徹底的に抑えていくという御答弁でございましたけれども、報道によると、多くの資源回収業者が中国に輸出していた量の処理に困っているようです。  資料二を御覧ください。  下から三段目のところですけれども、「昨年末の中国に続き、プラごみの輸入をアジア各国・地域が相次いで制限し、日本国内では処理が追いつかず、ごみがあふれかねない状況だ。」とあります。台湾、マレーシア、タイ、ベトナムなども大変困っているというところです。  下から二段目の左の端ですが、「中国の輸入規制後、日本からマレーシア、タイ、ベトナムへのプラごみ輸出は急増。タイは一月から八月に前年同期比七倍、マレーシアは一月から七月で同二・五倍」ということで、国内での事業ごみの廃プラを集めて選別、破砕する中間処理業者には受入れ要請が相次いでいるということです。  まだ不法投棄は確認されていないというお話ではございましたが、不法投棄された廃プラスチックはやがてマイクロプラスチックとなって、やがて海洋プラスチックごみになっていくおそれがあります。このマイクロプラスチック、内陸県でも河川で発見されています。もはや海洋だけでなく、海のない地域でも問題になっております。マイクロプラスチックの内陸県、河川等の現状について教えていただけますでしょうか。
  61. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 宮沢委員は内陸から出ておられるというふうに理解をしておりまして、それだけに、非常にこの問題について御関心があり、また活動しておられるということに心から敬意を申し上げたいと思います。  御指摘のマイクロプラスチックは、元々、小さく製造された一次マイクロプラスチックと、プラスチック容器包装製品が劣化して細かくなった二次マイクロプラスチックの二種類があります。このうち、海洋に流出しているものの多くは二次マイクロプラスチックであることが明らかになっております。  この二次マイクロプラスチックは、その多くがポイ捨て、不法投棄などの不適切な管理によって河川等を経由して海洋に流出したものであります。このため、国民各界各層の幅広い連携協力により流出防止を徹底する必要があると思います。先生の山梨県においてもそういう認識でまたしっかりまた御努力いただきたいと、こう思っております。
  62. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  海洋プラスチックなどの海岸漂着物は、海岸、沿岸地域の問題であり、内陸部には関係がないという誤解がされやすいのですが、そうではありません。海ごみの八割は山から、川から、私たちの暮らす町から運ばれております。道路のポイ捨てや、町じゅうの散乱ごみなどが雨や風に運ばれて川に入ります。内陸部からの削減計画は急務でございます。  山梨県は、相模川、富士川、多摩川という三つの一級河川の源流に位置しております。その源流から海ごみをなくそうと、今年の夏、山梨マイクロプラスチック削減プロジェクト、通称Yama・Pが発足いたしました。Yama・Pは、海を持たない内陸部の山梨県から海ごみ削減について取り組むため、山梨県で活動している団体や個人で構成するネットワーク組織です。マイクロプラスチックの発生原因となっているプラスチックごみを削減し、持続可能な地域コミュニティーづくりを目指しています。Yama・Pによると、山梨県の内陸部の川の上流地域でもプラスチックのマイクロ化は進んでいます。海岸地域だけの対策では解決になりません。  内陸部でのマイクロプラスチックの削減方針について、大臣のお考えをお聞かせください。
  63. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) おっしゃるとおり、大変難しい問題になってきております。内陸、海岸べり問わず、それぞれの立場でこの問題、しっかりしなければいけないなと、こういうふうに思っているところであります。  マイクロプラスチックを含む海洋ごみのうち、国内に由来するものの多くは内陸で発生したごみが河川を経由して海域に流出したという点は今御指摘のとおりであります。このため、環境省では、内陸を含む複数の地方自治体に参画をいただき、流域圏全体で海域に流出するごみの実態把握や発生抑制対策等を行うモデル事業を今年度から実施しているところであります。  環境省としては、この成果をガイドラインとして取りまとめ、沿岸と内陸の自治体の連携協力が全国で進んでいきますように取り組んでいきたいと思っております。
  64. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  すばらしい取組だと思います。もし、具体的な事例がありましたら教えていただけますでしょうか。
  65. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) こういう例があるようであります。  まず、三重県、愛知県、岐阜県で複数県での取引モデルを今進めているところであります。もう一つは、単一県での取引、取組モデルで岡山県で同じように内陸と河川の側とが協力し合っているという、こういう報告を受けております。
  66. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。モデル事業の取組、大変楽しみにしております。  では次に、今言っている不法投棄やマイクロプラスチックが地球環境に与える影響について、子供の頃からしっかりと学ぶ必要があると思います。この環境教育の必要性について、大臣の所見を伺いたいと思います。
  67. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) まさに内陸であれ海岸べりであれ、また大人であれどの立場であれ、このマイクロプラスチックの問題は本当に大事な案件であります。あわせて、それを大人になって、その問題が生じて、それぞれが努力する前に、今委員おっしゃったような環境教育という立場からこれはやっぱり進めていかなきゃいけないなと。要するに、子供のときからこういう問題に、しっかりまた勉強させ、また問題だという認識をしてもらうことが、いずれはこの国が、そういう観点からしっかりした、国民全体で取り組むというようなことになるのではないかと、こういうふうに思っております。  国民各界各層にきちんと理解していただいた上で、国民的機運を醸成し、プラスチックとの賢い付き合い方を実践していただくことが重要ではないかと、私はまさに環境教育が大変重要なものだというふうに考えているところであります。
  68. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。心強いお話でございました。  では、プラスチック資源循環戦略案について伺いたいと思います。  今大臣からも環境教育、とても大切だというお話でございましたけれども、このプラスチック資源循環戦略案には環境教育の項目がありません。なぜでしょうか。環境教育はまさに、プラスチックに限らず資源を大切にするという意識を国民全体で共有するための中長期的戦略ではないでしょうか。是非、環境教育の項目を入れてほしいと思いますけれども、なぜ入っていないのでしょうか、お願いいたします。
  69. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 現在の案においては、何度も繰り返しておりますけれども、海洋プラスチックの問題で国民の正しい理解を促すための国民的機運を醸成するということがしっかり書かれているところであります。これは、表現は異なりますが、委員御指摘の環境教育と同趣旨であるとは思っておりますけれども、今後のこの案の検討を進めます過程でそのことを改めてしっかりと取り組んでいきたいなと、こう思っております。
  70. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 是非、環境教育の項目を入れていただきたいと思います。  関連して、プラスチック資源循環戦略案について伺います。  プラスチック資源循環戦略案には、目標は書かれていますが、その達成のためのスケジュールがありません。マイルストーンは書かれていても、最終的にいつまでに何をするか、ロードマップなどが全く不明です。期限とその達成手順があってこそのマイルストーンでございます。マイルストーンが決まっているだけでは到底戦略とは言えないのではないでしょうか。目標達成のためのスケジュールを教えていただけますでしょうか。
  71. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) この資源循環戦略案には、様々なテーマが書き込まれておりますけれども、おっしゃるように六つの、マイルストーンという表現で、かなり具体的なこの中身が書いてあるところであります。例えば、二〇三〇年までにワンウエープラスチック、使い捨てプラスチックを累積二五%抑制するとか、また、二〇三〇年までにバイオプラスチックを二百万トン導入するとか、非常に、それなりに具体的なことが書いてあるんですけれども、今御指摘のように、いや、いつまでにやるんだ、確かに二〇三〇年までといっても、それはやっぱりそれだけじゃ余りに漠とした目標でありますので、やっぱりこれは年次ごととか数年ごとにというのは一つの方法だろうと思います。  今回の循環戦略案にはそこまで書き込めないというのは、これは当然、様々な関係者とじっくり策を練った上でということになりますと、更にこういう問題については深めてまいりますけれども、今のところはそういうことで、そういうことを頭に置きながら、念頭に置きながら、それぞれの施策をしっかり前へ進めていきたいと、こう思っております。
  72. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ロードマップは個別の対策ごとに今後検討されるというお話でしたけれども、戦略案に記載のマイルストーンは絶対に達成するということでよろしいのでしょうか。大臣、達成しますという明確な御答弁いただきたいんですが。
  73. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) マイルストーン自身は明確に達成します。
  74. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  心強い御答弁でしたが、例えばバイオマスプラスチック、二〇三〇年までに約二百万トン導入、これ本当にできるのでしょうか。現在の生産量と併せてお答えいただけますでしょうか。
  75. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) バイオマスプラスチックにつきましては、方向としては非常にいいし、実験室ではかなり有望だというところのようでありますけれども、コストも含めそれをどういうふうに詰めていくかは、基本的にはこれからの議論であります。  いずれにいたしましても、大きな目標があるからこそ私どもも本当に力を合わせながらそれに向けて努力していかなきゃいけないなと、こう思っております。
  76. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 マイルストーン目標値を期限までに達成するために、例えばバイオマスプラスチック目標を達成するために、その原料を生産する大規模プランテーション開発を助長して世界の森林破壊を早めてしまうことがないよう、世界の環境に配慮しながら達成することをお願いしたいと思います。そして、ロードマップを速やかに示していただきたいと強く要望させていただきます。  次に、プラスチック・スマートについて教えていただけますでしょうか。
  77. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 海洋プラスチックの問題は、もう既に大分議論させていただきました。決意も示したところであります。国民各界各層が一つの旗印の下に連携、協働して取組を進めることが重要だと思っております。  プラスチックとの賢い付き合い方を進めるプラスチック・スマートと、こういうキャンペーンを先月立ち上げたところであります。この中で、あらゆる普及啓発の機会を通じまして、海洋プラスチック汚染の実態の正しい理解を促しつつ、個人、NGO、行政、企業などの取組を集約して国内外に発信していくことで、国民の意識向上、理解、協力を促してまいります。
  78. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 それには地域で活動している環境保護団体やNPOとの連携が大変重要になってくると思いますけれども、その連携について、大臣、いかがでしょうか。
  79. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 御指摘のとおり、国挙げて、国民総出でこの問題に取り組まなきゃいけないと思っております。環境保護団体やNPOを始めとする幅広い関係主体が連携、協働して取組を進めることが重要であると考えております。例えば、このプラスチック・スマートキャンペーンにおいて環境保護団体やNPOの取組を幅広く紹介するというようなことで、こうした主体と行政や企業と幅広い連携、協働を促して、活動のサポートとなるような取組を推進をしております。
  80. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  環境保護団体や地域のNPOは本当に地域のことを知り尽くして、長い年月に掛けてその地元の変化についても詳しく知っております。ただ、小さな団体も多く、助成や援助がなければ先行きが危ない小さな団体もありますので、是非そちらの方の助成金等、また支援をお願いしたいと思います。  それでは、環境教育の必要性について、先ほど御答弁いただきましたけれども、一番の環境教育は森や海、自然環境豊かな場所で子供たちが遊びながら学ぶことだと私は思っております。  そこで、大臣に質問があるんですけれども、大臣は森のようちえんを御存じでしょうか。
  81. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 詳細は存じておりませんけれども、自然体験活動を基軸とした養育、幼少教育の活動の一環であるというふうには伺ったことがございます。
  82. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  もう一つ質問なんですが、大臣は子供の頃、森や山で遊ばれた経験はたくさんお持ちでしょうか。
  83. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 私、もうずっと田舎で生まれ育ったものですから、むしろそういうところの思い出がいっぱいでありまして、本当に今委員御指摘のような自然の中でしっかり教育するというのは極めて大事なことだと、やっぱりそれぞれの人の生育、また情操教育の中で大事なものであるということを感じているところであります。
  84. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。自然の中で遊んだ体験が豊富な大臣とこの環境教育について質疑ができること、とてもうれしく思います。  森のようちえんというのは、森や自然の中で保育、自然保育や幼児教育を行うもので、現在、日本においても約二百の団体が森のようちえんネットワークを構成しており、自然保育への意識の高い保護者や子育て支援者の手によってまだまだ広がりつつある活動でございます。  森のようちえんは先進的なモデル事業であり、また指導者養成の場でもあります。私が、文教科学委員会のときに、私の質問に、やはり同じように森のようちえんについて質問したときに、文部科学大臣や厚生労働副大臣、関係省庁、また環境省からも大変大きな評価をいただいたことでございます。  子供たちの環境教育に大変有意義だと考えておりますが、この森のようちえんに関して、文科省、厚労省、林野庁、私が質問したのは随分前になりますので、現在のお考えを伺いたいと思います。お願いします。
  85. 塩見みづ枝

    ○政府参考人(塩見みづ枝君) お答え申し上げます。  森のようちえんにつきましては、自然体験活動を基軸とした子育て、保育、乳児・幼少期の教育に関する活動を行う団体ですと承知しております。  先ほども御紹介ございましたように、特定非営利活動法人森のようちえん全国ネットワーク連盟のホームページにおきましては、現在、二百以上の団体が団体会員として掲載されているということを承知しております。
  86. 藤原朋子

    ○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。  厚生労働省におきましては、例えば保育所保育指針における保育の目標といたしまして、自然についての興味や関心を育てること、様々な体験を通して、豊かな感性や表現力を育み、創造性の芽生えを培うこととしておりまして、子供が豊かな自然体験の中で育まれるということは大変望ましいものと考えております。
  87. 織田央

    ○政府参考人(織田央君) お答えいたします。  森のようちえんの取組につきましては、森林・林業の役割や木材利用への理解と関心を高める森林環境教育、これを推進していく観点から意義のある取組であると考えているところでございます。  農林水産省といたしましては、森林を利用した環境教育活動のフィールドの提供ですとか整備、これを推進しているところでございまして、今後とも、こうした活動が広がっていくよう後押しをしてまいりたいと考えているところでございます。
  88. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございました。  各省庁から、大変重要だ、有意義だというお話がございました。  もう少し加えて森のようちえんについて説明させていただきますと、森のようちえんと呼ばれるものには、月に一回集まって森で活動する小さなサークル的なものから、毎日保育園や幼稚園と同じように朝から夕方まで子供さんをしっかりお預かりをして、そしてきちんとした保育料を払って、月曜日から金曜日まで子供を預かる、まさに保育をしている、幼稚園をしているというものまであります。  私が今から質問したいのは、その毎日しっかりと子供を預かって、そして保育料もきちんとお支払いして、保育士が、また幼稚園教諭がしっかりと子供たちの指導をしている、形はしっかりとした幼稚園、保育園。ただ、この森のようちえんというものの中に、固定の園舎がなかったり基準にのっとっていないということで、今、国からの認可をもらえないという幼稚園があります。  今、これから質問したいのは、この森のようちえん、しっかりと保育をして、毎日子供を預かっている、そして保育料を払っているという森のようちえんに対して、この度の幼児教育無償化の対象から外れるのではないかという大変な懸念が起きています。現在は森のようちえんも一般の幼稚園、保育園も有料でありますので、選別するときに、やはり自然の中で豊かな保育を受けたいという方が森のようちえんを選択するということはできますけれども、森のようちえんが無償化から外れますと、ここで、やはり無償だから一般の幼稚園に行こうかなという懸念を、今実際、森のようちえんを運営されている方々が持っていらっしゃいます。  そこで、質問したいんですけれども、このしっかりと保育をしている森のようちえん、無償化の対象になりますでしょうか。
  89. 塩見みづ枝

    ○政府参考人(塩見みづ枝君) お答え申し上げます。  今般の幼児教育無償化の対象範囲につきましては、昨年十二月の新しい経済政策パッケージ、さらに本年六月の経済財政運営と改革の基本方針二〇一八におきまして、広く国民が利用している三歳から五歳までの全ての子供たちの幼稚園、保育所、認定こども園の費用を無償化し、認可保育所に入れない待機児童もいらっしゃることから、保育の必要性のある子供につきましては、認可外保育施設等を利用している場合においても無償化の対象とするとされたところでございまして、現在、これらの閣議決定を踏まえまして、政府において無償化の具体的な制度設計を行っているところでございます。  森のようちえんにつきましては、御指摘のとおり、幼稚園、保育所、認可外の保育施設、自主的なグループなど様々な施設、団体が取り組まれていると承知しておりまして、今般の幼児教育無償化の対象となるかにつきましては、それぞれの施設や団体の設置形態等によって異なってくるものと考えております。
  90. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 検討中ということで、是非、熟慮に熟慮を重ねていただきたいというふうに思います。  森のようちえんが行っている自然保育は、自然と自然環境の共生を大切にしています。一九五〇年にデンマークで発祥した森のようちえんが、まだまだ世界的に広がりを見せています。ドイツでは国を挙げて普及、日本では鳥取県、長野県、広島県で認証・認定制度を創設するなど、様々な自治体が支援策を創設し始めています。今、世界の潮流、日本の潮流は、森のようちえんのとても大きな後押し、追い風というところになっております。  大臣、今の状況に関して、環境教育を推進する観点から、どう思われるでしょうか。
  91. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) それぞれの役所がそれぞれのお立場で非常に前向きに取り組んでおられるというのは伺ったところであります。また、私どもも、環境教育の観点から、この問題についてはしっかり中で検討させていただきたい、政府の中でも検討させていただきたいと、そう思っております。
  92. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。環境教育の立場から、是非後押しをしていただきたいと思います。  近年、グローバル社会を生き抜く次世代の育成のための子供の主体性、そして自己肯定感、こういったものが森の中の自然保育で大変育まれるという研究成果も出ております。そのために、認証制度の創設や人材育成、フィールド整備等に着手する自治体が増えております。  先日、自治体間の交流、連携等を通した情報共有、発信、調査研究、人材育成等を促進するための森と自然を活用した保育・幼児教育推進自治体ネットワークが設立されました。森と自然の育ちと学び自治体ネットワーク、参加団体が何と十六県、そして九十四市町村、百十自治体になっております。  森と自然を活用した保育、幼児教育が生み出す社会効果として、地方創生、移住促進への効果ということも言われております。山梨県にも幾つも森のようちえんがございますけれども、森のようちえんに入るために関東圏から移住してきたという方が半数以上に上っております。つまり、こういった自然の中での自然保育をしている森のようちえんは、地域創生にも貢献している、そして移住促進にも貢献しているということで、地方の自治体はこの自治体ネットワークに大変な期待をしているということでございます。そして、先ほど林野庁からの説明もございましたけれども、こういった森を活用してくださる人たちが増えることで、森林の整備、保全活動の推進にも一役を買っております。  そこで、環境教育とESDについて伺います。
  93. 織田央

    ○政府参考人(織田央君) お答えいたします。  委員御案内のとおり、森林は、水源の涵養や国土の保全、温暖化防止や生物多様性の保全などの公益的機能を有しておりますとともに、森林から生産される木材は再生可能な資源ということでございまして、持続可能な社会の構築に向けて重要な役割を果たすものと認識してございます。  このため、二〇一六年に閣議決定いたしました森林・林業基本計画におきましては、持続可能な開発のための教育、いわゆるESDの取組が進められているということも踏まえまして、持続可能な社会の構築に果たす森林・林業の役割や木材利用の意義に対する国民の理解と関心を高める森林環境教育を推進することとしているところでございます。
  94. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  SDGs、持続可能な社会に向けてもこの環境教育、ESD、大変重要になっておりますので、これをまさに牽引していくのが森のようちえんで育った子供たち、そしてその保護者、そしてその指導者ということでございますので、熟慮に熟慮、検討に検討を重ねていただいて、しっかりとした自然保育が、日本でも世界に負けない自然保育がこれからも伸びていくように、また海外に輸出もできるような戦略になるように後押しをしていただきたいと思います。  ドイツでは森のようちえんは制度化されております。韓国でも近年、制度化されまして、法整備が整いました。そして、山梨のピッコロという森のようちえんには毎月、中国から今、見学者が後を絶たないということでございます。  世界の潮流でありますこの森と自然を活用した保育、幼児教育ということを、足下を切らないような、無償化に対して格段の配慮をいただけるような施策をお願いしたいと思います。  付け加えて、実はこの自然保育、森のようちえんでは保育士の研修にも多数使われております。教員の研修にも使われておりますが、私も保育士なのでその様子がよく分かったのでございますけれども、森のようちえん、そんなに数は多くございませんので、各園の保育士はなかなか、同じようなことを、園に持ち帰って山で学んだことを実践することはできないんですけれども、森のようちえんや自然保育でしっかりと自然教育の大切さや子供が自ら学ぶ、自らの自己肯定感を育むという体験をすると、一般の幼稚園や保育園に戻った保育士、幼稚園教諭が自分の自己肯定感も育めたという調査結果があります。そして、子供たちに対してあれをしなさい、これをしなさいという決められたことを押し付けるような保育ではなくて、それぞれの、自分の意欲を育てるような待つ姿勢、そしてその子たちの個性を育むような保育にとても目が行くようになったという、指導者育成の面でもこの森のようちえんが持っているフィールド、これはとても大切なものだと思いますので、無償化によって線を入れて、そして小さな森のようちえんがなくなっていくようなことがないように是非お願いしたいと思います。  熱弁させていただきましたけれども、今までの私の話を聞いて、またこの世界の潮流、森で、また自然保育が今まさに伸びていく中で、大臣の所見を伺いたいと思います。
  95. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 今委員が情熱傾けてお話しいただいたこと、要するに環境教育がしっかりまた、子供のうちからまたそういう環境を整えながら教育していくということ、しっかりまた理解できたところであります。  無償型の関係で、これはもうどうするかはもちろん政府全体の話ではございますけれども、ただいまのお話を十分参考にしながらこれから取り組んでいきたいなと、こう思っております。どうぞよろしくお願いします。
  96. 宮沢由佳

    ○宮沢由佳君 ありがとうございます。  森のようちえん、一言で言ってしまうと、先ほど私が説明させていただきましたけれども、毎日ではなくてたまに行って遊ぶものから毎日子供をしっかりと預かっている森のようちえんまでいろいろな種類がある中で、この無償化をどこに当てはめるかというのが大変難しい、その前に認可を取れていない森のようちえんというのはやはり、保育園、幼稚園の認可というのは敷地がどのくらいの平米があって建物があってという要件が大変厳しくなっておりまして、森のようちえんに保育園や幼稚園の要件を合わせるというのは大変難しいところであります。  それなので、自治体が手を挙げて、この森のようちえんに大変な移住者がある、そして大変な地域活性化になるという点において、自治体がこれではいけない、なくしてはいけないということで独自の認証制度をつくったというのが長野県、広島県、鳥取県でございます。そこでは、鳥取におきましては補助金も出してこれを支援しているということで、全国に二百ある森のようちえんは非常に鳥取の制度を羨ましく思っているところでございます。  この自治体の熱意も酌み取っていただきまして、大変難しい精査になるとは思いますけれども、これからも後押しをしていただくことをお願い申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。  どうもありがとうございました。
  97. 那谷屋正義

    ○委員長(那谷屋正義君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十二分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  98. 那谷屋正義

    ○委員長(那谷屋正義君) ただいまから環境委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、松川るい君が委員を辞任され、その補欠として青山繁晴君が選任されました。     ─────────────
  99. 那谷屋正義

    ○委員長(那谷屋正義君) 休憩前に引き続き、環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  100. 柳田稔

    ○柳田稔君 お疲れさまです。今日は七月の豪雨について特化して質問させていただきますので、よろしくお願いをいたします。  私の選挙区は広島県なので広島に限って質問しますけれども、七月の豪雨で、今回、広島県では約百四十万トンの災害廃棄物が発生されたと推測されております。これは、四年前の広島土砂災害時の災害廃棄物約五十三万トンの約二・五倍に相当します。  実は、四年前のあの線状降水帯の下にうちもありまして、当時、国会中でありましたから私はおりませんでしたけど、家族いわく、大変な目に遭ったと。今でもいろんなところへ行ってしゃべっているんですけれども、うちは大丈夫と家族は思っていたそうです。ところが、一時間たっても雨脚が落ちない、二時間たっても続いていると。三時間たってきたら怖くなって外見たら、もう車は出せないと。そのまんまじいっとして朝方を迎えたというような話でしたけれども。皆さんに言っているのは、皆さんの命を守るのは国でもない、地方でもないと、あなた自身ですからと、今は言って回っているんですけれども。  今年の水害は、広島県では、四年前は一部だったんですけど、今年はいろんなところに大雨が降りまして、みんなの意識が少し変わったんじゃないかなと実は感じているんです。広島県というと雨が降らない地域だと我々は思っていたんですが、これほど雨が降るとはなと、そんな感じがいたしておりまして、そういう意味もありまして質問したいと思うんですけれども。  八月に広島県は広島県災害廃棄物処理実行計画を策定しましたが、平成三十年、今年の十二月までに一次仮置場からの搬出を終え、災害廃棄物の処理については平成三十一年、来年十二月までに処理を終えることを目標に掲げております。  環境省は、こうした広島県の災害廃棄物の発生量や処理の期間について適正なものと見ているのか、また、全体の進捗状況は現在どのように把握されているか、教えてください。
  101. 山本昌宏

    ○政府参考人(山本昌宏君) お答え申し上げます。  災害廃棄物の発生量及び処理期間につきましては、被害の状況等により左右されるため一概には判断できませんが、今回の七月豪雨に関しましては、環境省の職員、それから専門家も現地に派遣をして、計画策定も含めて技術的な支援をさせていただきました。今回、先ほど御紹介のあったように、一年半、来年の末までに処理を終えるということでございますが、過去に発生した同程度の規模の災害の処理期間と比較しても同程度か早いものと認識しております。  また、広島県内におきます進捗状況につきましてですが、まずは生活圏からの災害廃棄物の撤去ということを最優先にやっていただきまして、既に身近な仮置場からの搬出は完了してございます。また、年内には一次仮置場の解消を目指して今処理を進めているというところでございます。それから、今回、損壊家屋の公費解体も進めておりますが、こちらも、広島県内におきましては現在、十六の市町で受付を行っておりまして、順次解体に着手をしております。  環境省としても、計画に掲げております来年の十二月までの処理完了に向けて、被災自治体に寄り添って全力で支援してまいります。
  102. 柳田稔

    ○柳田稔君 よろしくお願いいたします。  次、今回の災害廃棄物の特徴というのは、その約八割が土砂が混じった瓦れきが多いというふうに聞いております。従来、廃棄物、瓦れき、土砂の処理は、環境省や国土交通省ごとの支援制度に基づき個別に実施されてきました。しかし、被災者の生活や生業の早期再建を図るため、八月に政府は、平成三十年七月豪雨生活・生業再建支援パッケージを取りまとめ、環境省と国土交通省が連携して、町中の廃棄物、瓦れき、土砂を市町村が一括して撤去できる制度の構築が盛り込まれました。ありがとうございました。  具体的には、環境省の災害等廃棄物処理事業国庫補助と国土交通省の都市災害復旧事業国庫補助の連携に加えて、国土交通省の公共土木施設災害復旧事業も併せて実施できるものであります。地元広島市が要望していたことでもありますので、評価したいと思います。  現在の連携事業の申請状況など、この制度の運用は現在どのようになっているか、教えてください。
  103. 山本昌宏

    ○政府参考人(山本昌宏君) お答え申し上げます。  ただいま委員御指摘がありましたように、今回の災害の特徴として土砂が非常に多いということでございまして、国土交通省と連携をして、特に町中の災害廃棄物、瓦れき、土砂を市町村が一括撤去できる制度について創設をいたしました。これは災害廃棄物等の迅速な撤去と被災自治体の利便性向上を目的としたものです。  現在、広島県内の運用状況といたしましては、土砂災害が大きかった十一の市町で本制度を活用していただいて土砂等の撤去を実施しておりまして、現在までにおおむね撤去は完了しているという状況でございます。  環境省としては、国土交通省と緊密に連携して、本制度の円滑な運用に向けて引き続きしっかりと支援をしてまいりたい、また、今回の経験を踏まえまして、今後、同様の災害につきましては本制度が標準的な手法として実施できるように今後準備してまいりたいと考えております。
  104. 柳田稔

    ○柳田稔君 最後の御答弁、よろしくお願いします。  災害が起きないことが一番いいんですが、余りにも頻繁に起きるので、何か基準作っておかないと市町も大変なのでね。今回の災害が起きた後、どれほど皆さんが東京に陳情に来られたか。中川元環境大臣のところにも県や市町がさんざん行ったそうでありまして、大変な御努力いただきましたけれども。何か標準化されていると、それに照らし合わせてさっさと対応ができるかと思うので、よろしくお願いをいたします。  次に、政府が取りまとめた生活・生業再建支援パッケージでは、被災者が自ら廃棄物、瓦れき、土砂を撤去する場合の費用を事後請求できる制度の取扱いを明確にするとされました。これによりまして、全壊家屋や土砂混じりの瓦れきの撤去について、被災市町村による撤去開始前に、既に宅地の所有者等が業者に委託して自らの宅地内からの撤去に着手し、又は終了した場合に撤去費用を償還する手続に関する通知が七月に環境省から都道府県に示されております。  これを受け、被災市町村では償還制度の創設が行われていると聞いておりますけど、その状況は現在どのようになっておりますか。
  105. 山本昌宏

    ○政府参考人(山本昌宏君) 今委員から御紹介のありました制度につきましてですが、御紹介ありましたように、その運用につきまして七月二十日に自治体に周知しまして、その後、これを受けて、広島県内では現在までに十八の市町において償還制度を創設し、受付を行っているという状況でございます。  環境省としては、被災者の一日も早い生活再建を支援すべく、本制度の円滑な運用に努めてまいります。
  106. 柳田稔

    ○柳田稔君 これがなかなか難しいのでね、各家庭によってはいろいろと差も出てくるんじゃなかろうかと思うんです。窓口は市町がおやりになるんですけれども、できるだけ皆さん納得されるように制度の運用していただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。  続きまして、国庫補助に関する質問に入ります。  災害等廃棄物処理事業費による国庫補助の補助率は二分の一であります。残りは地方負担分となりますが、問題は地方の実質負担割合でございます。通常は、地方負担分の八〇%は特別交付税措置となるので、市町村の実質負担は一〇%となります。  一方、中川前大臣の御努力によりまして、平成三十年、今年七月の豪雨については平成二十八年の熊本地震並みに対応すると発言をしていただきました。熊本地震の場合、地方負担分の一〇〇%が地方財政措置の対象となり、地方の実質負担は二・五%になったと聞いておりますが、今回の場合も市町村の実質負担は二・五%になると理解してよろしいでしょうか。
  107. 山本昌宏

    ○政府参考人(山本昌宏君) 御指摘いただきましたように、通常の災害であれば一〇%は地方負担ということですが、今般の平成三十年七月の豪雨災害で発生した災害廃棄物量がまず膨大な規模であるということと、財政力の弱い小規模な自治体でも大きな被害が生じているということでございますので、通常の支援に加えまして地方財政措置の更なる拡充を行って、熊本地震と同様に市町村の実質負担を二・五%という形にしております。  さらに、各被災市町村の被害状況や財政力を勘案して、特に追加的な財政支援が必要な市町村に対しましては、基金を活用した負担軽減をこれも熊本地震と同様に実施することといたしております。
  108. 柳田稔

    ○柳田稔君 ありがとうございました。これで大分、市町も喜んでいることと思いますので、よろしくお願いをいたします。  次に、次年度以降の国庫補助の見通しについて質問させていただきたいと思います。  七月の豪雨による災害廃棄物処理事業の国庫補助は、本年度予備費で八十五億円、本年度補正予算で二百六十一億円が計上されております。このほか、災害廃棄物処理基金のために二億円も補正予算で計上されました。また、廃棄物処理施設災害復旧事業費補助として三十二億円が補正予算で計上されております。  また、災害等廃棄物処理事業費国庫補助に関しては、市町村の実質負担の大幅軽減や所有者等への撤去費用の償還に加え、半壊家屋の解体費用が対象になりました。廃棄物処理施設災害復旧事業費国庫補助に関しては補助率が大幅にかさ上げされました。本当にありがとうございました。  これら二つの事業については、今月以降、順次、各市町は査定を受けておると聞いております。もう既に始まっているというふうに聞いております。各市町村の状況を踏まえて、市町に寄り添った査定をお願いしたいと存じます。  なぜ市町に寄り添った査定かと申し上げますと、これは国交省の査定も同じなんですけども、査定をする人によって大変な差が出ていると、人によっては厳しいと、人によっては優しいと。これじゃ、多分、うちはこんなに厳しかったのに、あそこのうちはあんな認められているじゃないかといって、相当な苦情が来ることにもなります。そうなると、多分、役所の方まで来ませんけど、窓口である市町は大変な思いをしますので、この査定については従来どおりじゃなくて、本当に公平が担保できるようにしてもらいたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
  109. 山本昌宏

    ○政府参考人(山本昌宏君) 御案内のとおり、災害が起こった後に災害査定をして最終的な事業費を確定していくという作業がございます。こちらは環境省と財政当局とが一緒になって立ち会って査定をするということでございます。  特に災害廃棄物処理に要した費用がしっかりときちんと対象となるように、事前に市町に対してもこちらからいろんな意味で技術的な支援を行ってきて、要は、きちっとしたいろんな書類とか写真とか、そういったところで、何といいますか、被災地にとってマイナスにならないように、そこは丁寧にこちらも助言をさせていただきまして、円滑に査定を受けられるようにということで、被災地に寄り添って環境省としても対応しておりますので、今回の災害についてもしっかりと対応してまいりたいと考えております。
  110. 柳田稔

    ○柳田稔君 そういう答弁だとは思うんです。ただ、実態が違い過ぎるんですよね、環境省がおっしゃることと実際行われている査定というのがね。まあ皆さん同じ教育をされて、同じ文書で仕事をされているとは思うんですけれども、実際は人によりけりで、厳しい人もいれば甘い人もいらっしゃると。これは多分お分かりになっていると思うんですよ、実感としてね。  だから、その差をどうにかしてほしい。願わくば、甘いとは言いませんけど、余りにも厳しい人とかいうのはしっかり指導していただいて、答弁していただいたように、市町に寄り添ってというところを前面に出してどうにかしてほしいなという思いなんですけど、いかがでしょうか。
  111. 山本昌宏

    ○政府参考人(山本昌宏君) 発災以来、環境省職員、それから専門家の支援も受けて、現地に入らせていただきまして、市町村と一緒になってこの被災の復旧に取り組んでいると。そういう中で、それによって生じた災害廃棄物を円滑に適正に処理をするというのは本当に大変重要なことでございますので、基本的に環境省の立場としては、被災地にしっかり寄り添って災害廃棄物処理に要した費用についてはきちんと支援ができるようにということで、被災地に寄り添って全力でやってまいりたいと思います。
  112. 柳田稔

    ○柳田稔君 そうなんです。役所に聞くとそう答えるんですけど、実際被災地回ってみると、そんなことじゃないんですよ、実態が。だから、市町に寄り添ってというのは実態なんで、実態を目の前にして被災者の皆さんと話をするわけじゃないですか。そのときに不満が相当出てきているというのは今までの実例ですよね。  だから、これからも、今回もそうですけど、これからもそういったことがないように努力をしていただきたいというのが趣旨なんですけれども、しっかりと努力をしていただけるとお答えください。
  113. 山本昌宏

    ○政府参考人(山本昌宏君) そこは環境省として全力でしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
  114. 柳田稔

    ○柳田稔君 また国会が終わったら地元に帰って聞いて回りますので、もうその際、その言葉がうそだったら、通常国会の委員会ではちょっと爆発するかもしれませんので、その辺は十分留意されてやっていただければと思いますので、お願いをいたします。  それから、これからもまだお金が掛かるということで、そのことについて見解を伺いたいんですけれども。  災害廃棄物の処理は来年の夏まで続くと計画はされております。それで終わってくれれば本当に有り難いんですが、実は、今でもそうなんですけど、行くと谷間の被災地の奥の方は手付かずのところが実はあるんです、まだ。なぜなら、重機が入れないから。で、住む人が実はもういなくなっちゃったんですね、もう住めないということで。そうすると、もう後回しになっちゃう。ところが、下に住んでいる人たちは上が怖いのでという思いがあるわけですよ。だから、そういう意味では、場合によって長引くかもしれませんけれども、願わくば年度内にどうにかしてほしいと。  それにつけても、来年も費用が必要になりますので、国庫補助が確実に行われるようお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
  115. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 環境省では、被災された住民の皆様に一日も早く日常生活を取り戻していただけるよう、被災市、町、村が、市町村が実施する災害廃棄物の処理や廃棄物処理施設の復旧に対する財政支援を行っているところであります。  平成三十年七月豪雨に関しては、これまでも予備費や補正予算による財政支援を行ってまいりましたが、引き続き災害廃棄物の処理状況を見ながら必要に応じた支援を行ってまいりたいと思っております。
  116. 柳田稔

    ○柳田稔君 終わります。
  117. 武田良介

    ○武田良介君 日本共産党の武田良介です。  今年は大変な猛暑になりました。西日本を中心に襲った七月の豪雨災害、それから台風被害など、水害も多発をいたしました。  最初に国土交通省にお聞きしたいと思いますが、昨年の水害の被害額、暫定値で結構ですので、幾らになったか御紹介ください。
  118. 林俊行

    ○政府参考人(林俊行君) お答えいたします。  平成二十九年、暦年でございますけれども、この年における水害による被害額につきましては、本年七月に暫定的な値として全国で約五千三百十億円と集計をしております。
  119. 武田良介

    ○武田良介君 九州北部豪雨だと一千九百億円、約ですね。三重県などを襲いました台風二十一号、これが一千四百六十億円等というふうに国交省の資料でもなっていると思います。  水害だけではありませんで、私の地元でもあります長野県、適応法のときにも高原野菜の問題、若干取り上げさせていただきましたが、今年の夏もセルリーにまた影響が出ております。今年の猛暑で、これまでに経験したことのない芯なしという症状がセルリーに現れました。要は、生育不良で、一番ぱりっとした食感のおいしい部分ですね、あそこの部分がもうそもそも育たないという状況が生まれている。これはまだ原因不明であります。  今年の冬も暖冬だというふうに言われていますが、長野県内のスキー場、大体今頃オープンしたいというところが多いわけですけど、今年については雪が全然降っていないがためにまだオープンすることもできない。オリンピックの会場になったようなスキー場でも閉鎖を検討するかということも言われているような状況があります。  こういう気候変動の影響というのは本当に大きなものがあるというふうに思いますし、この対策、その中心はやはりCO2の削減だというふうに思いますけれども、大臣、その重要性、どのように認識されているのか。
  120. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 御指摘のように、今年の夏は、我が国での記録的な豪雨や酷暑を始め、世界中で豪雨、高温などの異常気象が頻発をしたところであります。今後、地球温暖化が進展した場合に、こうした豪雨や酷暑に見舞われるリスクが更に高まるということは間違いないと思っております。  こうした状況を踏まえて、私どもとしましては、二〇三〇年度までに二六%、二〇五〇年度までに八〇%の温室効果ガス削減に向けた緩和策、そして気候変動の影響を回避、軽減する適応策に全力で取り組んでいく必要があると、こういうふうに考えております。
  121. 武田良介

    ○武田良介君 真っ先に手を着けるべき部門はどこなのかということを見定めておく必要があると思うんです。最も多くCO2を排出している部門はどこなのか、より実態を分かりやすく示すと思いますけれども、電気・熱配分前でどこが一番多く排出しているのか、環境省、いかがですか。
  122. 森下哲

    ○政府参考人(森下哲君) お答え申し上げます。  二〇一六年度の温室効果ガスの排出量におけます電気・熱配分前のCO2の排出量を部門別に見てみますと、エネルギー転換部門がCO2換算で五億七百万トンで、最も多くなっているということでございます。
  123. 武田良介

    ○武田良介君 資料の一に付けましたけれども、二〇一六年度、グラフ、上と下ありますが、上が熱配分前でありまして、全体が約十二億、その中で、エネルギー転換で五億大体七百万トンという話がありましたけれども、全体の四二%がエネルギー転換部門から排出されている。更に言えば、そのうちの約半分が石炭火力発電所で占められているということですから、この石炭火力発電所から排出されるCO2の排出削減にどのように取り組むのかということが今非常に重要だというふうに思います。  資料の二を御覧いただきたいと思います。環境省の作っている資料ですけれども、「石炭火力の設備容量とCO2排出量について」という資料でありまして、三つのグラフで石炭の設備容量とCO2排出量を示しております。  一番左側が二〇一三年のCO2排出量の実績約二・七億トン、真ん中にありますのがエネルギーミックスどおりでいけば二〇三〇年はどうなるのか、CO2は二・二から二・三億トン、一番右側ですが、老朽原発は止めて新増設計画を認めると約二・九億トンと、こういう資料を環境省が出しておられます。新増設認めると、エネルギーミックスに基づく目標を上回るということはもちろんですが、二〇一三年の実績も上回る、こういうことになっているわけです。  環境省に確認したいと思いますが、新増設計画は今何件あるのか、それと、その新増設計画によって新たに排出されるCO2の排出量は合計で幾らになっているのか。いかがですか。
  124. 森下哲

    ○政府参考人(森下哲君) お答えいたします。  私ども環境省の調べですと、二〇一八年十一月現在で、自家発分も含めまして三十三基の石炭火力発電の新増設計画がございます。これらの計画が、エネルギーミックスにおきます二〇三〇年の石炭火力の排出係数を前提にしまして稼働率七〇%で運転をした場合、二〇三〇年におけるCO2の排出量ですけれども、約〇・八二億トンCO2になると試算をしてございます。
  125. 武田良介

    ○武田良介君 八千二百五十万トンと、まあ億というか、あれですけど、それだけ出るわけですね。ここはやっぱり国民の皆さんとしても非常に大事な数字だと思うんです。新たな新増設することによって八千二百五十万トン出る。  具体的に横須賀火力発電所についてお伺いしたいと思います。  新一号機、二号機、石炭火力ですけれども、計画がされています。これ、反対運動が大きく広がっています。その理由の一つは大気汚染物質の排出にあります。LNGに比べても多い大気汚染物質が排出されるわけです。SOxだとかNOxだとか水銀、それからPM二・五ですね。PM二・五は直接の排出ということもありますが、二次生成ということも含めてありますので、非常に心配をされております。  私も現地でお話聞きましたけれども、これから新たに造られる石炭火力発電所、そこから大気汚染物質が出る。とりわけPM二・五についてはどういう影響が出るのかまだまだ分かっていないことも多いと、子供のぜんそくが心配だと、そういう声がありますけれども、大臣、こうしたお母さんたちの声、どのように受け止めておられますか。
  126. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 大気汚染につきましては、子供や高齢者の方々などを含めて、人の健康を保護する上で維持することが望ましい基準として、環境基準が定められております。この基準の達成に向け、必要な規制がなされているところであります。  ただいま御指摘いただきました横須賀火力発電所の建設に当たりましての環境影響評価では、二酸化硫黄、二酸化窒素、浮遊粒子状物質について環境基準等を満たすことが予測されています。現在、横須賀火力発電所の周辺において、人口分布等を考慮した一般環境大気局の測定結果は環境基準を達成している状況ではありますが、引き続き、大気汚染防止法による規制を適切に実施するとともに、モニタリングによる達成状況の確認も行ってまいりたいと思います。
  127. 武田良介

    ○武田良介君 私も現地に行って、事業者となりますJERAからも話を聞いてきました。  今、アセスで基準を満たすだろうというような話もされていましたけど、確かにJERAの方はもちろん基準を満たすと説明しますよ、それは。煙突の高さを百八十メートル、ある程度高さを取って、余り基準値に影響しないように拡散するということもありますから、安全な程度まで拡散するんだということもお聞きをしましたし、最大の着床地が大体七百メートルぐらいのところに現れるというふうに説明されていましたけど、そこでも基準値以下なんだというふうにそれは言っておられました。  それは、じゃ、風をどういうふうに見ているのか、データの基はどう取っているのかといえば、近くにあります久里浜行政センターという一般局の風に関するデータを基に言っておりまして、その一つで本当にいいのかなと私は非常に疑問を感じましたけれども、百歩譲ってそうだったとしても、国は、横須賀火力だけではなくて、東京湾に集中して発電所があったり、工場もあったりするわけです。  今、横須賀火力の話からしましたけど、東京湾には、蘇我火力、新たに一基だとか、袖ケ浦も新たに二基、横須賀も新たに二基ということで、新増設の計画が五基もあるんですね。これから新たに排出されるであろう大気汚染物質です。それによってどういう健康影響が出るのか、どの地域までどのように広がっていくのか、そういう調査をする必要があるというふうに思いますけど、大臣、いかがでしょうか。
  128. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 一定規模以上の石炭火力発電所を建設するに当たっては、事業者は、環境影響評価法に基づき、事業が環境にどのような影響を及ぼすか、大気への影響を含め、自ら調査、予測、評価を行うこととされており、環境省としてもその内容を確認しているところであります。  また、環境省では、大気汚染状況を適切に監視するために、都道府県等と連携し、モニタリングを実施しております。さらに、PM二・五の短期的な大気濃度の予測を国立環境研究所において実施するとともに、発生源に係る大気汚染対策の評価のシミュレーションモデルについても研究を進めております。こうした調査研究を実施しつつ、新たなデータも踏まえて、大気汚染に係る総合的な対策を検討、実施してまいります。
  129. 武田良介

    ○武田良介君 シミュレーションをこれから検討していくという話もありました。現状やられているのは、気象庁のデータを基にしたものだったでしょうか、三日先ぐらいまでどのように汚染物質が広がるかというようなものをホームページで公開していると。  それは私も承知をしておりますけれども、私が質問したのは、東京湾なんかで新たに五基も石炭火力が新増設をされる、そこからどれだけ大気汚染物質が出るのか、どれだけ拡散してどういう影響が出るのか、健康影響が出るのか、それを調査すべきだということをお聞きしたわけですけど、それを調査するということの答弁がなかったこと自身、私非常に残念だというふうに言っておきたいと思います。  環境団体はもう調査しているわけです。資料の三枚目に付けましたけれども、こういった石炭汚染マップというものを環境団体が今作りまして、ホームページでも見ることができるようになっております。  ちなみに、韓国の行政区で忠清南道というところがありますけれども、ここは脱石炭連盟、PPCAと言われるものですね、そこに先日加盟をしました。PPCA、皆さんも御存じかと思いますけれども、二〇三〇年までの脱石炭を成し遂げようということで、世界各国の国や地域が今加盟をしております。そこにこの韓国の行政区も入った。最大の理由は大気汚染なんだということを言っておりました。日本も、大気汚染の観点からも、脱石炭火力ということで取り組んでいくべきだというふうに思うんです。  横須賀火力から排出されるCO2についてもお聞きしますけれども、横須賀火力、排出されるCO2の量、どのぐらいになるか、環境省、お願いします。
  130. 中井徳太郎

    ○政府参考人(中井徳太郎君) お答え申し上げます。  事業者によれば、横須賀火力発電所が稼働した場合の二酸化炭素排出量は年間約七百二十六万トンでございます。
  131. 武田良介

    ○武田良介君 私、現地でたしか説明聞いたときは七百九十六万トンと言ったと思うんですが、まあ事業者の時々若干前提が違ったりして言うことあるかもしれませんけど、七百万トンから八百万トンと、七百九十六万トンだと私は説明を受けましたが、それの数字、一つ頭に置いておいていただきたいと思うんです。  一方で、パリ協定の下、位置付けられている二国間クレジット、JCMというものがあります。これは皆さん御承知かと思いますけど、日本の技術を生かして海外でCO2排出削減に貢献したと、そういうプロジェクトを行って、日本も貢献したんだからということで日本の削減分をクレジットとして買い取ってくると、こういうことですよね。  このJCMによって今各国との間でプロジェクト重ねているとお聞きしておりますが、JCMによって二〇三〇年までに削減を見込むことができたそのCO2の削減量、これは幾らになっているでしょうか。
  132. 森下哲

    ○政府参考人(森下哲君) お答えいたします。  平成二十八年の五月に閣議決定をされました地球温暖化対策計画におきましては、このJCMにつきまして、毎年度の予算の範囲内で行う政府の事業によりまして、二〇三〇年度までの累積で五千万から一億トン、CO2の国際的な排出削減・吸収量が見込まれるというふうにされてございます。  現在、百三十件超のJCMプロジェクトを実施をしておりまして、それらの二〇三〇年度までの累積削減量は現時点で約九百万トンが見込まれてございます。  今後、より費用対効果が高く、更なる民間資金の導入や大規模案件につながっていくようなプロジェクトを実施していくことでこの目標達成を目指していきたいというふうに考えているところでございます。
  133. 武田良介

    ○武田良介君 約百三十件のプロジェクトで九百万トンという話がありましたが、九百万トンというのは、あくまでそのプロジェクトで削減されるであろう排出量の全体ですよね。日本がそこのうちどれだけ日本の削減量として取ってくるのかというのはまた別の話で、各プロジェクトによってこれから詳細決めるということをお聞きしていますけど、大体二分の一は日本が取れるだろうというところからプロジェクト登録していると。そうすると、大体半分と見れば四百五十万トンとか、多少上積みする部分はあるかもしれませんけど、その程度が日本の今削減量として確保できている量ということになるわけです。  そう考えると、先ほどの横須賀火力、これ認めると七百九十六万トン、答弁では七百二十でしたか、と言われましたが、これ一つ認めるだけで、少しずつ積み上げてきたプロジェクト、百三十件積み上げてきたプロジェクト、その削減量全部吹き飛ぶぐらいあるわけです。これやっぱり矛盾していると思うんですけど、大臣、認識いかがですか。
  134. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 石炭火力については、そういう負荷量の多いということについては、そのとおりだろうと思っております。  我が国の二〇三〇年度の温室効果ガス削減目標の達成は、その増設を全て認めれば、確かに非常に困難な状況だろうと思っております。こうした点を踏まえますと、経済的な観点のみ、すなわち、これは比較的安い、経済的に安い電源だというような観点から新増設を認めるということはできないという状況だろうと思っております。  そういう意味では、環境省としては、経産大臣との合意も踏まえて、これからしっかりこの問題にも取り組んでいかなきゃいけないなと、こう思っているところでございます。
  135. 武田良介

    ○武田良介君 今、経産大臣との合意という話もありました。その前に、温対計画の中で、クレジット、五千万トンから一億見込んでいくという話もありました。  最初にも確認しましたが、今環境省が認識している石炭火力の新増設計画、そこから出てくるのは八千二百五十万トンということですよね。温対計画にあるクレジット、ちょっと幅ありますけど、五千万トンから一億トン。やっぱり石炭火力を認めたら、クレジットをどんなに積み上げたって全部吹き飛ぶようなことをやっているわけですね。これやっぱりおかしいと思うんです。  今、大臣が、経産大臣との合意に基づいてという話ありました。以前、中川大臣にも同じ質問をしましたけど、いわゆる二月合意というものだと思いますが、この二月合意、どういう中身か、大臣、もう一度御説明いただけますか。
  136. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 一昨年二月の環境、経産大臣の合意、いわゆる二月合意というのは、二〇三〇年度の電力業界の削減目標達成に向けて、電気事業分野における地球温暖化対策の取組の実効性を担保する枠組みでございます。  要点は三つあると思っております。まず、電力業界の自主的な枠組みにより、目標達成に向けた取組の実効性の向上を促すことであります。また、政策的な対応といたしまして、省エネ法に基づき、全ての発電事業者に対して、石炭火力発電所等の新設基準や火力発電の運転時の発電効率のベンチマーク指標を設定するとともに、エネルギー供給構造高度化法に基づき、非化石電源についてエネルギーミックスと整合的な数値を設定することとしております。さらに、毎年度それらの取組の進捗状況をレビューし、目標の達成ができないと判断される場合には施策の見直し等を検討することとしております。  以上が二月合意の中身であります。
  137. 武田良介

    ○武田良介君 業界の自主的な取組、それからベンチマークなどの政策的な対応、進捗状況のレビューと、大きく三本柱ということをおっしゃられました。  この合意を踏まえて、今、電力業界が業界全体で排出係数〇・三七というのを掲げている。その結果、高効率の石炭火力だったら認めていくということにやっぱりなっているわけです。これが今の現状だと思うんです。  今大臣のお話にあった進捗状況のレビューについてお聞きをしたいと思います。  今年の二月、環境省は、平成二十九年度の進捗レビューの作業に当たって、この二月に、環境省、それから今言われた事業者側ですね、電気事業低炭素社会協議会、そして有識者、三者で意見交換会をやられています。三月には環境省と有識者の間でヒアリング、これをやっております。最後、三月二十三日に環境省が評価の結果についてというものをまとめて発表されております。資料の四と五に、その意見交換会とヒアリングについてちょっと抜粋をして付けております。  二月の意見交換会の概要を見ますと、電気事業低炭素社会協議会、この協議会の方がPDCAサイクルの評価に関してこういうふうに言われているんですね。今年度、初めて協議会でPDCAを回したが、その感想としては、率直に言うと、PDCAを実効的に展開するのはそう容易ではなく、改善をしていかなければならないというふうに、非常に正直に発言をされています。  三月のヒアリングを見るとどうか。有識者の浅野福岡大学の名誉教授ですけれども、現在のような体制では難しく、構造的に無理があると、自主的取組で達成が困難なら、直ちに制度的な対応に切り替えられるように今から準備しておくべきだという発言をされています。  大臣、この認識、こういうふうに言われていますけど、大臣、どのようにお考えですか。
  138. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 御指摘のように、昨年度、電気事業者による自主的枠組みである電気事業低炭素社会協議会により、協議会会員企業の取組状況について初めての評価が実施されました。電力レビュー結果において、こうした協議会による評価に関しては、会員企業が相互に競争関係にある中、協議会として各社に取組を促していくという実効性の観点で課題があることを指摘いたしました。  環境省としては、今後とも、取組の進捗を注視していくとともに、進捗が見られない場合には、目標達成が困難になることがないよう、関係省庁と連携して施策の見直しを含めて検討することとしております。
  139. 武田良介

    ○武田良介君 今後の進捗を見ていくという話ですけど、それでは全く足りないということだと思うんですよ。  もう少し紹介しておきますけど、排出係数〇・三七、この達成見通しについてということでここでやり取りされています。  二月の意見交換会見ると、この協議会の方は、これまでは改善の流れです、原発の再稼働とか再エネの導入なんかが要因になって改善の方向ですと。日本共産党としては、係数下げるために原発再稼働なんていうことは断じて許さないという立場ですけれども、少なくともそういうことから下がっていると言っておりますが、しかし、今後達成できるかどうかは今すぐ断言できないと協議会の方が自分でおっしゃっているんです。  三月のヒアリングでは、先ほどの浅野先生、政策的対応の評価は本来個々の政策、施策の効果とこれに応じた事業者の努力を見るべきものだ、その議論なく先に指標ありきで評価するのは無理だと考えるということもおっしゃっているわけです、無理だと。  大臣、今の答弁でいいんですか。やっぱりおかしいんじゃないですか。
  140. 森下哲

    ○政府参考人(森下哲君) 先ほど御紹介がございましたこの電力レビューの関係でございますけれども、レビューを環境省として取りまとめるに当たりまして、事前に事業者から、そして有識者からヒアリングを行っているということでございます。御紹介をいただきましたようなやり取りがございまして、それを今御紹介いただきましたけれども、こういったこともオープンに既に公表して取組を進めているということでございます。  私どもがこのヒアリングを踏まえて取りまとめました電力レビューでございますけれども、これが今年の三月に公表されたものでございまして、その中では、この評価として、一年間の取組を各社が自らチェックを、事業者がですね、したことを協議会として確認をしたということを説明を受けて、それを受けて、定量的な目標設定を始め具体的な評価基準を明確にしなければ自主的枠組みの実効性には疑問がありますよということを評価としてお示しをしているところでございます。  しっかり今後の取組を注視をしてまいりたいというふうに考えております。
  141. 武田良介

    ○武田良介君 最後のところで取組を注視するという話になったら、環境省は役割を果たせないんですよ。もちろんその資料にもあると思いますけど、大塚先生もおっしゃっていますよね。協議会が進捗状況を確認すると言うけど、協議会が厳密な意味でチェックしていない以上、PDCAをそもそもやっていないと言えるのではないかということまで大塚先生もおっしゃっています。  今答弁あったとおりだと思いますけど、環境省のその三月二十三日にまとめた中身にも、PDCA、履行担保の実効性の観点で課題があると言っているわけですよね。課題があるんだったら、これ見直さなきゃ駄目なんです、二月合意の枠組みを。環境大臣としてどうですか。
  142. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 今後の取組の進捗状況を見定めつつ、目標の達成ができないと判断される場合には施策の見直し等を検討することとしており、石炭火力発電に対しては引き続き厳しい姿勢で臨んでまいりたい、こう思っております。
  143. 武田良介

    ○武田良介君 問題は地球温暖化対策なんです。パリ協定の目標をどうやり切るかなんです。もうこれは直ちに手を打たなければいけないんです。状況を見ていたら遅いんです。だから、政府だって、今度G20があるとか、またCOPの会議もあるとか、いろいろありますよ、そういうときに日本がどういう対応をするのかということが大事なわけじゃないですか。  今、有識者の方たちは、これはもう実効性の観点で課題があると環境省のまとめで言っているんですよ。環境省自身の認識ですよ。だったら、これ見直すしかないと思うんです。二月合意そのものだし、もっと言えば、自主的枠組み、電力業界にお任せということでは、一番排出している石炭火力、新増設だって止めることできないですよ。自主的枠組み、これ見直す必要があるんじゃないですか。大臣、もう一度お願いします。
  144. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) こうした取組の実効性の確保のためには、省エネ法等の政策的対応も行われております。目標の達成ができないと判断される場合には、繰り返しになりますけれども、施策の見直し等を検討することとしており、まずは今後の取組の進捗状況をしっかりと評価してまいります。
  145. 武田良介

    ○武田良介君 本当に進捗状況を確認していたってCO2減らないんですね。そういうことではならないと思います。  浅野先生は、御承知でしょうか、二〇一五年に中環審の会長にも就任をされて、ずっとこの環境行政に携わってやってこられた先生ですよね。環境庁から省になって、その基本法を作るときからずっと関わってこられた、そういう先生だというふうに私もお聞きをしています。そういう方から今の枠組みでは駄目だと言われ、環境省自身もレビューの中でまとめているわけですよ。そもそも、この進捗状況のレビューというのは、二月合意がうまくいかなかったら見直すためにまとめているレビューですよね。そこでもう課題があると言っているんだから、これ見直すのは当然だということを言っておきたいと思います。  最後に一つだけ。  今、新設の話、ずっと聞いてきました。今動いている既設の石炭火力でも、これ止めなかったらパリ協定の目標は達成できないわけです。既設の石炭火力止めると、大臣、その覚悟はありますか。
  146. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 新設も含めまして既設をどう扱うか、あくまでもこれから石炭火力については非常に厳しい姿勢で臨んでいきたい、こういうふうに思っております。
  147. 武田良介

    ○武田良介君 厳しい姿勢と言うんだったら、本当に自主的枠組みを見直すと、二月合意見直していくという立場に立たないと実際には止められないということを申し上げて、今日の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  148. 片山大介

    ○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。  私も、先ほど武田委員が話したのと同じ地球温暖化対策、来月ポーランドで行われるCOP24について伺いたいというふうに思います。  COP24の目的は、おととし発効したパリ協定、これの共通ルールを定める、これが今回の一番の目的です。そして、これまで途上国からは先進国と差異を設けるべきという主張が出て、意見が対立して、交渉が重ねられてきた。その三年にかけて及んだ交渉の成果というのを今回きちんと出すというのが今回のCOPの目的なんだけれども、まず、これにおいて日本はどのような姿勢で臨むのか、どういう役割を担おうとしているのか、まず大臣からお伺いしたいと思います。
  149. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 来月COP24がございます。COP24は、パリ協定の実施指針が策定される大変重要なCOPとなる予定であります。一方で、依然として途上国よりパリ協定の合意内容を超えて先進国と途上国の責任に差を設けるべきという主張があることから、我が国としては、可能な限り共通のルールが適用される仕組みとなるように実施指針の交渉に臨みたいと思っております。  我が国は、実施指針の合意に向け、引き続き、積極的に貢献していくとともに、途上国支援を着実に実施し、世界の脱炭素化を牽引してまいりたいと、こういうふうに思っております。
  150. 片山大介

    ○片山大介君 じゃ、その積極的にというのを少し聞いていきたいと思うんですけど。  配付資料を用意しました。まず一枚目なんですが、今回のCOPの24で決めていかなければいけない主な議題を六つ挙げています。この中には先進国と途上国の溝がまだ埋まっていないものが多くて、特にこの中でも、最初にある透明性、三番目の緩和、そして最後にある六番目の資金、ここについては難しい点も多いと。  それで、途上国からは、やはりその資金支援や技術支援を流れ込むような、呼び込めるような仕組みづくりを求められていると。日本は、やはりその技術だとか資金だとかでしか存在感余り出せないところあると思うので、ここしっかり頑張らなきゃいけないんだけれども、その資金とかでいえば、途上国は長期的な資金の援助というものを求めている。  それで、日本を始め各先進国というのは単年度予算だから、その長期的な支援の約束というのはなかなか難しいというのはあると思うんですが、じゃ、これについてはどのようにやっていくおつもりか。
  151. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 御指摘のように、総論的な目標は大体分かっているわけでありますけど、それをいかに具体化していくか、まさに今回の実施指針をどう作っていくかが大事なところになっております。  資金や技術移転による支援は、途上国を含めた全ての国がパリ協定を効果的に実施するに当たりまして重要な役割を果たすものと認識しております。我が国は、二〇二〇年に官民合わせて約一兆三千億円の気候変動対策事業を途上国において実施するということを既に表明しているところであります。  この目標の達成のため、資金面では、気候変動枠組条約に基づく資金メカニズムである緑の気候基金、GCFのトップドナーとなっているほか、透明性のための能力開発イニシアティブ等への拠出を通じ、複数年にわたる長期的な協力を可能にしております。また、技術面では、二国間クレジット制度、JCMを活用し、途上国における優れた脱炭素技術の普及に貢献してまいりたいと、そういうふうに思っております。
  152. 片山大介

    ○片山大介君 今大臣いろいろ言われたんですが、資金面での長期的な支援を継続してやっていけるかどうか、ここについてはどうなのか、端的に言っていただければ。
  153. 森下哲

    ○政府参考人(森下哲君) お答え申し上げます。  先ほど申し上げましたように、二〇二〇年に官民合わせて約一兆三千億円の対策事業を途上国において実施をするということで、これは官民ということでですね、パブリックそれからプライベートを足し合わせた数値をやっていくということで、これを継続的に二〇二〇年に向けてしっかりと続けていくということでございます。
  154. 片山大介

    ○片山大介君 是非、じゃ、それ、是非しっかりやっていただきたいと思います。  それで、あともう一つ、透明性についても聞きたいんですけれども、各国が持ち寄った今の目標、これについて、今のこれだけ足してもやはり温暖化、三度ぐらい上昇しちゃうと言っているわけですから、しっかりまずはこの目標をきちんと達成できるのかどうか、これをきちんと検証する、透明性のルールづくりというのも大切だと思うんです。  これについては、どうも各国とも同じ方向性で一致しているので同じ方向へ進んでいく。だから、ともすれば、日本が余り何もしなくても動いていくというのはあるんだけれども、そこについて日本は存在感を示すとしたらどういうふうにやっていけばいいというふうにお考えか。
  155. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) この透明性というのはパリ協定の実効的な実施を担保する最も根幹的な要素であると、こういうふうに思っております。各国の取組の進捗確認がしっかりできるものとなるように、全ての国に適用される共通の透明性枠組みの採択を目指し、今度の交渉で臨みたいと思っております。  また、国際貢献としては、先日打ち上げに成功いたしました地球観測衛星いぶき二号により、人間活動による温室効果ガス排出量を推計することで各国の透明性の向上に貢献してまいります。  さらに、我が国は、各国の温室効果ガス排出量の算定方法に関する報告書が承認される予定のIPCC総会を来年五月に京都で開催し、透明性の向上を含め、パリ協定の着実な実施を支援してまいります。
  156. 片山大介

    ○片山大介君 是非、今言ったことをきちんとやっていただきたいです。どうもCOPでの日本の存在感というのは、やはりなかなか目立っていないですよね。それで、逆に、先ほどあったように石炭の問題だとか不名誉なことばかりでちょっと注目されてしまっているので、是非、今言ったことをしっかりやっていただきたいと思います。  それで、もう一つCOPで重要なのがタラノア対話、そのタラノア対話についてもちょっと話を聞きたいんですが、これ配付資料の二枚目になります。  タラノア対話というのは、今のままでは各国の削減目標、これ足し上げても温暖化食い止めることができないので、二〇二〇年までにもう一度目標を出し直す、これを、また同じ目標をそのまま、同じ目標のまま出し直すのではなくて、目標の数値をアップデートさせる、より進化させる意欲を促進させる対話のことをタラノア対話というと。  現在は、まだCOPの本番の前なので、各国がそれぞれの情報をインプットする準備フェーズの段階で、これは本番では政策担当者、恐らく大臣、皆さん行かれるんだと思うけれども、が基本的議論をしながら、きちんとタラノア対話で話を進めていくことになるんだけれども、そのタラノア対話に対して日本の臨む姿勢はどのように考えているのか。
  157. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 今お話ありましたように、COP24で開催されるタラノア対話では、パリ協定の下での中長期の温室効果ガス削減に向けた日本の最新の取組を世界と共有する、そういう場所でございます。特に、日本の有する優れた技術、ノウハウなどの強みを生かしながら、従来の延長線上にないイノベーションを創出し、環境と成長の好循環を実現する世界のモデルとなるべく取組を進めていきたいと思っております。日本政府の姿勢や具体的な取組をアピールしてまいりたいと思います。  タラノア対話を通じ、各国や非政府主体とともに、世界全体の気候変動対策の野心を高めるような政治的メッセージが出せるように貢献してまいります。
  158. 片山大介

    ○片山大介君 大臣、今そう言われましたが、それで、このタラノア対話で大きな議題として出てくるのが先ほど大臣も言われたIPCCの一・五度特別報告書、これ先月に報告書が出ました。  それで、パリ協定では、そもそも温暖化による世界の平均気温の上昇を二度より十分に低く抑え、一・五度以下にとどめる目標というのを決定したと。それで、この報告書というのは、じゃ、一・五度上昇した場合の影響だとか、それを防ぐ道筋はどうしたらいいのかというのをまとめたものなんだけれども、これを見ると、二〇三〇年には早くも一・五度に達してしまうだろうと書いてあるんですよね。そして、じゃ、それを一・五度までで、一・五度のままで食い止められるんならいいんだけれども、そのためには二〇三〇年度で二〇一〇年度比で四〇%の温室効果ガスの削減が必要だし、二〇五〇年には正味ゼロにしなければいけないとなっている。  この報告書について、環境省としてはどういう意見をお持ちなのか、聞きたいと思いますが。
  159. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) この報告書は、一刻も早く着実に世界全体で気候変動対策に取り組むことの必要性を示しており、COP24におけるパリ協定の実施指針の合意に向けた機運を後押しするものとして非常に重要なものと考えております。  我が国としては、本報告書の内容を受けつつ、また受け止めつつ、温室効果ガスの大幅な排出削減と適応策の推進により一層取り組んでいく所存であります。
  160. 片山大介

    ○片山大介君 それで、大臣にそう言われると、今、日本の目標というのが二〇三〇年度には二〇一三年度比で二六%の削減と訴えているわけですよね。それで、これは三年前に立てたものなんだけれども、ただ、今回のこの報告書だとか、それから大臣の今の何か意気込みを聞くと、その目標の引上げというのは必須じゃないかと私は思ってきているんだけれども、これについて、タラノア対話を踏まえて、今後その目標の引上げについて検討するおつもりはあるのかどうか、これをお伺いしたいんですが。
  161. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) パリ協定では、二度目標を定めつつ、一・五度まで抑えるという努力を続けると、こういうことが規定されているところであります。また、このパリ協定の目標自体はいまだ不変であるというふうに認識しております。これを踏まえて、まずは二度目標を確実に達成することを目指し、その上で一・五度まで抑える努力も継続していくことが重要と考えています。  この観点から、我が国においては、地球温暖化対策計画に基づく取組を着実に実施し、まずは二〇三〇年度二六%削減目標の達成を目指します。また、計画については、少なくとも三年ごとに検討を行い、必要に応じて見直すことも考えております。加えて、現在、二〇五〇年度八〇%削減を視野に脱炭素化を牽引し、環境と成長の好循環を実現する長期戦略の策定に向けた検討を行っているところでございます。  こうした検討において、タラノア対話の成果等も十分参考にしつつ取り組んでいきたいと、こう思っております。
  162. 片山大介

    ○片山大介君 大臣、だから、二〇一三年度で二六%だと、そうした各国の目標だと、今のままだったら三度上昇しちゃうと。そうすると、もうパリ協定のその目標が達成できないわけですね。それで、タラノア対話でそれだけ日本として姿勢を示すというのであれば、日本自身がまずその目標引上げについて検討するということを考えてもいいんじゃないかと私は思う。  それでさらに、もうちょっと時間ないから言っていくと、G20に合わせて来年長期戦略を合意することにしているんだけれども、今の地球温暖化対策計画、さっきも話で出たけれども、あれだと二〇五〇年で八〇%減となっているんですよ。それで、二〇三〇年二六%から急に二〇五〇年八〇%といっても、その長期のビジョンを立てていても、今の政策がその長期のビジョンに追い付いていないんですよ。  だから、そうすると、二〇二〇年に合わせてもう一度その目標を出し直すチャンスがあるのであれば、そこに向けて検討したっていいんじゃないのかなというふうに私は思いますが、どうでしょうか。
  163. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 御指摘のように、我が国は長期的目標として二〇五〇年度までに八〇%の排出削減を目指すこととしております。このような大幅な排出削減には従来の延長の取組では実現が困難であり、イノベーションを最大限に追求するとともに、国内投資を促すなどのパラダイム転換が必要であるというふうに考えております。  そのため、どのようなイノベーションや投資が必要となるか、現在、パリ協定長期成長戦略懇談会において御議論いただいているところでございます。まずは、懇談会で提言をまとめていただき、それを踏まえて骨太な長期戦略をしっかり策定してまいりたいと、こういうふうに思っております。  先ほどの中期目標二六%に関しましては、地球温暖化対策計画について三年ごとに目標及び施策について検討を行い、必要に応じ計画を見直すことにしておりますが、来年が見直しの時期に当たることから、今後策定される長期戦略の内容も踏まえて計画見直しの検討を進めたいと思っております。
  164. 片山大介

    ○片山大介君 その計画の見直し、是非その引上げに向けた見直しにしていただきたいと思います。先ほど武田委員が言ったように、確かに二六%すら難しいところもあるとは思うんですけれども、ただ、そこはやっぱり環境省がイニシアチブを取って国内の議論を主導していかなきゃいけないというふうに思いますよ。  それで、二〇五〇年の八〇%の話をすると、これ、まだその基準とする年度決まっていないんですよね。私はちょっとシミュレーションをしてみたんですが、それが四枚目の資料なんですが、今のパリ協定だと二〇三〇年に二〇一三年度比で二六%減、じゃ、今、二〇五〇年はいつを基準にした八〇%減というのが決まっていないので、仮置きで二〇一三年度比というので試算をしてみたんですね。そうすると、二〇三〇年度の温室効果ガスの排出量は十億四千万トン、それで、二十年後の二〇五〇年度には二億八千万トンにしなきゃいけないんですよ。それって、八億トン近くも排出量を削減しなきゃいけないんですよ、この七割近くも。これ、実現可能ですか。
  165. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) 現在、パリ協定長期戦略懇談会において、これは民間の有識者の会ではございますけど非常に権威のある会でございますが、長期戦略に関する基本的考え方について議論をいただいているところであります。その結果を踏まえて、まずは長期戦略を策定することとしております。懇談会では今後御提言をおまとめいただくこととしておりますが、それを踏まえて長期戦略を検討してまいりたいと思っております。  確かに、本当にどれぐらいの規模を野心的にやっていこうということをしていくか、基準年を出していく必要はあるかと思いますけれども、その先は実質排出量ゼロに向けての大きなビジョンが出せればよいと、こういうふうに思っております。
  166. 片山大介

    ○片山大介君 是非そこはきちんと頑張ってやっていただきたいと思うんですね。  それで、そもそも、やっぱり二〇五〇年の八〇%減の基準年ぐらいは、きちんとそこの時は出していただきたいんですね。その基準年が設定されなければ、今私がここでこういうふうに示したような論理的な議論すらできないんですよ。だから、そこは是非やっていただきたいなというふうに思います。  きっとヨーロッパは、EUはやってくると思うんです。EUは今、二〇三〇年で一九九〇年比で四〇%削減かな。さらに、省エネだとか再生可能エネルギーなどを足して四五%にしてくるんじゃないかというふうに言われているんですよね。だから、世界は今そういう潮流になってきているんだから、やはり日本もそれはきちっとやっていかなきゃいけないというふうに思います。  それで、やはり経済との兼ね合い、いろんな問題があるのはよく分かります。それで、エネルギー基本計画、今年の七月ですか、改定されたエネルギー基本計画でも、やっぱりエネルギーミックスの数字は変わっていないですよね。エネルギー基本計画だとかエネルギーミックスと整合性を合わせながら削減目標って作っていかなきゃいけないから、そういう意味では難しいというのも分かっていますけれども、そのエネルギー基本計画の検討を待つとかという姿勢じゃなくて、それはやはり環境に責任を持つのが環境省の役目なんだから、環境省が積極的な、やっていく、議論を主導していくことが求められると思いますが、そこ、大臣いかがでしょうか。
  167. 原田義昭

    ○国務大臣(原田義昭君) まず、EUのお話が出されましたけれども、長期戦略の策定に向けた検討が進められているというふうに承知はしておりますが、その内容についてはまだ十分に公表されていないところであります。  我が国としては、パリ協定の目指す脱炭素社会の実現に向けて、まずは二〇三〇年度二六%削減目標を達成するということを目指したいと思いますし、さらに、二〇五〇年度八〇%削減を視野に脱炭素化を牽引し、環境と成長の好循環を実現する長期戦略の策定に向けた検討を進めていくことが重要であるというふうに考えているところであります。
  168. 片山大介

    ○片山大介君 じゃ、終わらせていただきます。  是非、二六%だけじゃなくて、その上もきちんと検討していただければと思います。ありがとうございました。
  169. 那谷屋正義

    ○委員長(那谷屋正義君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後二時十一分散会