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2018-12-04 第197回国会 参議院 外交防衛委員会 6号 公式Web版

  1. 平成三十年十二月四日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  十一月二十九日     辞任         補欠選任      青山 繁晴君     佐藤 正久君      佐藤  啓君     中曽根弘文君      羽生田 俊君     武見 敬三君  十一月三十日     辞任         補欠選任      牧山ひろえ君     白  眞勲君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         渡邉 美樹君     理 事                 宇都 隆史君                 中西  哲君                 三宅 伸吾君                 高瀬 弘美君                 大野 元裕君     委 員                 猪口 邦子君                 佐藤 正久君                 武見 敬三君                 中曽根弘文君                 堀井  巌君                 山田  宏君                 山本 一太君                 山口那津男君                 小西 洋之君                 白  眞勲君                 福山 哲郎君                 井上 哲士君                 浅田  均君               アントニオ猪木君                 伊波 洋一君    国務大臣        外務大臣     河野 太郎君        防衛大臣     岩屋  毅君    副大臣        外務副大臣    佐藤 正久君        外務副大臣    あべ 俊子君        農林水産副大臣  小里 泰弘君    大臣政務官        外務大臣政務官  辻  清人君        厚生労働大臣政        務官       新谷 正義君    事務局側        常任委員会専門        員        神田  茂君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       清水 茂夫君        外務大臣官房審        議官       川崎 方啓君        外務大臣官房審        議官       飯島 俊郎君        外務大臣官房審        議官       桑原  進君        外務大臣官房審        議官       岡野 正敬君        外務大臣官房参        事官       安藤 俊英君        外務大臣官房参        事官       齊藤  純君        外務大臣官房参        事官       森野 泰成君        財務大臣官房審        議官       山名 規雄君        農林水産大臣官        房輸出促進審議        官        渡邊 厚夫君        農林水産省生産        局畜産部長    富田 育稔君        環境大臣官房審        議官       鳥居 敏男君        防衛大臣官房審        議官       深澤 雅貴君        防衛省整備計画        局長       西田 安範君        防衛省統合幕僚        監部総括官    齋藤 雅一君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○経済上の連携に関する日本国欧州連合との間  の協定締結について承認を求めるの件(内閣  提出、衆議院送付) ○日本国欧州連合及び欧州連合構成国との間の  戦略パートナーシップ協定締結について承  認を求めるの件(内閣提出、衆議院送付)     ─────────────
  2. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、青山繁晴君、羽生田俊君、佐藤啓君及び牧山ひろえ君が委員を辞任され、その補欠として佐藤正久君、武見敬三君、中曽根弘文君及び白眞勲君が選任されました。     ─────────────
  3. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定の締結について承認を求めるの件外一件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官清水茂夫君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定の締結について承認を求めるの件及び日本国と欧州連合及び欧州連合構成国との間の戦略的パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件の両件を一括して議題といたします。  政府から順次趣旨説明を聴取いたします。河野外務大臣。
  6. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) おはようございます。  ただいま議題となりました経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  政府は、平成二十五年四月以来、欧州連合との間で協定の締結交渉を行いました。その結果、本年七月十七日に東京において、安倍内閣総理大臣とトゥスク欧州理事会議長及びユンカー欧州委員会委員長との間で、この協定の署名が行われた次第であります。  この協定は、我が国と欧州連合との間において、物品及びサービスの貿易の自由化及び円滑化を進め、投資の機会を増大させるとともに、電子商取引、政府調達、競争政策、知的財産、中小企業等の幅広い分野での枠組みを構築するものであります。  この協定の締結により、幅広い分野において経済上の連携が強化され、そのことを通じ、我が国及び欧州連合の経済が一段と活性化し、また、我が国と欧州連合との関係が一層緊密化することが期待されます。  よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。  次に、日本国と欧州連合及び欧州連合構成国との間の戦略的パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  政府は、平成二十五年四月以来、欧州連合との間で協定の締結交渉を行いました。その結果、本年七月十七日に東京において、安倍内閣総理大臣とトゥスク欧州理事会議長及びユンカー欧州委員会委員長との間で、この協定の署名が行われた次第であります。  この協定は、我が国と欧州連合及び欧州連合構成国との間で、幅広い分野における協力を促進し、戦略的パートナーシップを強化するための枠組みを構築するものであります。  この協定の締結により、我が国と欧州連合及び欧州連合構成国との間の将来にわたる戦略的パートナーシップを強化するための法的基礎が設けられ、対話、協力等が一層促進されることが期待されます。  よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。  以上二件につき、何とぞ御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願いいたします。
  7. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  8. 猪口邦子

    ○猪口邦子君 ありがとうございます。自民党、猪口邦子でございます。  本日、私は、経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定の締結について承認を求めるの件及び日本国と欧州連合及び欧州連合構成国との間の戦略的パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件につきまして、河野外務大臣を中心に質問申し上げます。  まず、なぜ自由貿易が戦後世界の中心的価値となったかを考えますと、そもそも、史上最大の戦争である第二次世界大戦は、交易の範囲を政治的に規定するブロック経済が行き詰まったことに起因したという戦争原因認識が少なくても戦勝国側に共有されたからであります。よって、戦後、国際経済体制を決定していく中で、無差別、多角主義的な自由貿易体制を支えるために、まずは通貨の安定と、また段階的な関税引下げを推進する国際機構が設置されます。関税引下げの関税貿易一般協定、ガットは、より包括的に自由貿易交渉を行う世界貿易機構、WTOへと発展しますが、世界大で関税引下げや投資等のルールを確定する力をやがてWTOは創出し、今日に至っています。  この間、主要国は、やむを得ず二国間の貿易協定、自由貿易協定を様々な国家同士で締結していくことで実践的に自由貿易主義を推進してきました。しかし、その中でも日本EU経済連携協定はメガFTAとも呼ばれ、EUが今まで結んだ最大の協定であり、六億人の人口と世界GDPの三割をカバーする巨大自由貿易圏を誕生させるものであります。  そこで、外務大臣にお伺いします。自由貿易主義の推進と日本EU経済連携協定の意義を大臣はどうお考えですか。また、この経済連携協定の交渉においてどのようなところが困難であったか。よろしくお願いいたします。
  9. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 戦後、日本は自由貿易体制の最大の受益者として現在の繁栄を実現をしてまいりました。我が国として、今後とも自由で公正なルールに基づく貿易体制の強化というのをしっかり推進していかなければならぬと思っております。  この日本EUの経済連携協定は、世界で保護主義的な動きが広がる中、基本的な価値を共有する日本とEUが自由貿易の旗手として自由貿易を力強く前進させていくという揺るぎない政治的意思を改めて全世界に示す戦略的な意義を有しているものと思います。  交渉におきまして、包括的かつ高いスタンダードの協定を目指して、国内のセンシティビティーに配慮しながら、EUとぎりぎりの交渉を行ってまいりました。昨年七月、大筋合意直前には閣僚レベルでの膝詰めの交渉を何時間も行う局面もあったと承知をしておりまして、このような困難な交渉を乗り越えて署名に至ったものでございます。
  10. 猪口邦子

    ○猪口邦子君 政治的意思、ポリティカルウイルが大事であるという大臣の御答弁でございます。  日本が七月豪雨災害に見舞われて、安倍総理が災害の陣頭指揮に当たるため協定調印に出向くことができない中、今御説明がありましたとおり、トゥスク欧州理事会議長とユンカー欧州委員会委員長が来日してこの署名がなされたことも、EU側のひときわ強い思いを表していると思います。EU側にとってメガFTAは大きな成果であり、レガシーとなる水準のものと認識されていることが感じられます。EU側は、この十二月十三日に欧州議会、二十日に理事会の承認を得る見込みとのこと、日本側もこうして審議しているところでございます。  それでは、日本にとっての利益推進についてお伺いしますけれども、日本にとって重要な米は、関税撤廃、削減等の対象から除外されています。その他の重要品目もかなり守ったという交渉結果だと思いますけれども、他方で、日本産農林水産物輸出の増加の効果はこの本協定によって生まれると予想できますか、その環境整備は整っていますか、お願いします。
  11. 渡邊厚夫

    ○政府参考人(渡邊厚夫君) お答え申し上げます。  日EU経済連携協定によりましてEUへ輸出される日本の農林水産物・食品の関税は、輸出重点品目である水産物、緑茶、牛肉などを含め、ほとんどの品目で即時撤廃されることになっております。  人口五億人のEU市場におきましては、所得が高く、また日本食レストランも一万二千を超える数となっておりまして、委員御指摘のとおり、日EU経済連携協定によりまして市場アクセスが改善されることによりまして、外食向け需要を中心に更なる輸出拡大が期待されると考えております。このため、こうした機会を捉えまして、EU各国に向けて日本の農林水産物・食品のPRあるいは販売促進といったことに取り組んでいきたいというふうに思っております。  具体的には、例えば、フランスにおきまして、ジャポニズム二〇一八の一環として、ミシュラン星付きシェフを対象にした和牛等GI産品の試食会を開催するですとか、日本産食材を積極的に取り扱う店を認定いたしました日本産食材サポーター店、これはEU域内に三百店強ございますけれども、こうしたところに対して日本食材の紹介、メニューの提案といったこと、それからEU域内で開催される展示会、商談会への出展であるとか、逆に、日本における展示会へのEUバイヤーの招聘、GIの相互保護によるEU域内での価値の向上、JFOODOによる日本酒等のプロモーション、こういった輸出拡大の取組に今後とも積極的に行ってまいりたいと考えております。
  12. 猪口邦子

    ○猪口邦子君 ありがとうございます。  今年の通常国会では、十一か国による環太平洋パートナーシップ協定、TPP11条約締結を承認しました。アメリカが離脱しても、日本主導で自由貿易のたいまつを掲げようとしてきた安倍政権の判断は英明でありまして、いよいよ十二月三十日にも発効すると伺っております。  TPP11と日EU経済連携協定の同時化は、太平洋社会、パシフィックコミュニティーと大西洋社会、アトランティックコミュニティーの自由貿易の結節点が日本であることを示しているのです。戦後七十年を超えて、敗戦国であった日本こそが戦間期の世界経済の悲劇の構図を学習し、保護主義やブロック経済阻止の役割を担おうとする姿がそこにはあると考えます。非常に大きなことです。そのような偉業を率先垂範しようとする日本が、その結果不利益を被ることはあってはなりません。  政府は、ちょうど一年前の十一月二十四日でしたけれども、総合的なTPP等関連政策大綱、この「TPP等」、この「等」の中に今回の日EU・EPAが含まれていると思いますけれども、その大綱をTPP等総合対策本部で決定しています。  そこでお伺いしますけれども、このTPP等総合対策、この大綱の実施は進んでいますか。これは日EU・EPA発効を見据えての施策の体系なんですけれども、更に見直しや強化の必要なところがあったら御答弁ください。
  13. 清水茂夫

    ○政府参考人(清水茂夫君) お答えいたします。  総合的なTPP関連政策大綱は、TPP12協定の合意後、二〇一五年十一月二十五日に決定し、その後、今御指摘ありますとおり、昨年七月の日EU・EPAの大枠合意を受けて、昨年、同年十一月二十四日に改訂し、名称を総合的なTPP等関連政策大綱と改めました。これまで、補正予算、当初予算において、それぞれ三回にわたり必要な予算措置を講じ、関係省庁と連携しまして、中小企業等の輸出促進の支援や農林水産業の体質強化対策等、万全の対策を講じてきているところでございます。  昨年十一月の総合的なTPP等関連政策大綱の改訂におきましては、それまでの大綱で明示した施策のうち、引き続き必要な施策につきまして必要な見直しを行った上で実施するとともに、特に日EU・EPAにより必要となる施策等について盛り込んだところでございます。今後は、TPP11協定の発効、そして今国会において日EU・EPAを御承認いただければ、この協定の発効が見込まれるところでございます。協定の発効後は、大綱に基づき、農林水産業の体質強化策に加えまして、経営安定化対策も実施されることになります。  政策大綱におきましては、既存政策含め、不断の点検、見直しを行うこととされていることも踏まえまして、今後とも、大綱のフォローアップ等必要な見直し等を行いつつ、必要な施策を実施してまいりたいと考えているところでございます。
  14. 猪口邦子

    ○猪口邦子君 しっかりやっていただきたく思います。  それでは、SPAと合同コミッティーですね、合同会議のことについてちょっと伺いたいと思います。  経済連携協定やEUのような地域統合は経済発展のためと見られがちですが、EUのそもそもの本質は、前身のEC、更にその起源を考えますと、欧州石炭鉄鋼共同体、ECSCということになります。それは、そもそも独仏国境線地帯のルール、ザール、軍事資源であります石炭と鉄鋼をめぐるこの独仏の衝突を未来に向けて避けるため、それを共同管理するということに本来の起源があり、それは最大の戦争を戦った独仏が、イマヌエル・カント流の永久平和に至るそのための共同管理が実践的であるという認識から始まっています。  つまり、EUに見る経済統合の根本目的は、経済というよりは永久平和と不戦構造という高度に政治的なところにあったわけですから、そのEUが他国との経済連携協定を結ぶときには、関税の撤廃や削減、またサービス貿易や投資等のルールに関することにとどまらず、幅広い国際政治課題についての協力を包括的に対象としてきました。日本との交渉でも大変な努力と年月を掛けて日本EU戦略的パートナーシップ、SPAもEPAと同時交渉されてきて今日に至っているわけです。それが、EUが経済連携協定を結ぶ相手国との関係における特徴と言えます。  このSPA、御存じのとおり四十分野にわたり、例えば大量破壊兵器の軍縮・不拡散や通常兵器の移転管理、国連改革、宇宙、環境、海洋、サイバーなど、幅広い国際政治の平和の分野での協力と対話が求められています。  そこで、私は大臣にお願いがございます。この協力の実施は合同委員会、ジョイントコミッティーにて協議されるということになるわけですけれども、日本からは核軍縮・不拡散について是非積極的にEUの共感を得るようにこの枠組みを活用していただきたいと思います。  軍縮・不拡散について少なくとも三つの点をお願いしておきたいと思います。  第一に、核軍縮の最先端の課題はFMCT、核兵器用核分裂性物質生産禁止条約の交渉開始でありまして、日本とEUが共同のポジションを取ることができれば、核兵器の原材料でありますから、これは、原材料となります兵器級核分裂性物質の生産を禁止することの条約の交渉入りもモメンタムが得られると確信しております。  それから第二に、北朝鮮の完全な非核化、これはNPT、核不拡散条約への北朝鮮の復帰を求めるということで、共同歩調をEUと取れたらいいと私は考えます。IAEAのフルスコープの検証、査察が恒常的にこれによって可能になる、そのように思います。  そして第三に、米ロ、アメリカとロシアの二国間条約でありますINF、中距離核ミサイル全廃条約、これを廃棄しないよう合同委員会で認識形成を働きかけてはどうですか。INF条約、もう大臣よく御存じのとおり、冷戦末期、これは着弾まで十分、射程距離五百から五千五百でありますから、この兵器こそが核兵器へのもう非常にリアルな脅威であるということで、一九八七年、レーガン・ゴルバチョフ会談で調印されて、ここから冷戦後の核軍縮は始まるわけでありまして、是非、このINF条約を米ロが今後も堅持することによって、他国によるこの類いの、中距離核類いのミサイルの開発機運を効果的に抑止、抑制することができるし、きっと大事なことになると思います。  このようなことを是非ジョイントコミッティーを活用していただいてとお願い申し上げたいのですが、大臣、いかがお考えですか。
  15. 川崎方啓

    ○政府参考人(川崎方啓君) お答えいたします。  我が国といたしましては、EUとの間で核兵器のない世界を目指すという目標を共有しており、これまでも各種の対話の枠組みを含む国際場裏において協議や協力を行ってきております。  委員から御指摘のあった点に関しましては、まず、日本とEUはFMCTの早期交渉開始の必要性につきまして認識を共有しております。  それから、北朝鮮の非核化につきましては、北朝鮮の全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な検証可能な、かつ不可逆的な廃棄の実現や、安保理決議の完全な履行に向けて緊密に連携をしてきております。  INF条約の現状につきましては、EUの各構成国においても様々な見解があるというのが現状であるというように承知をしております。  いずれにいたしましても、我が国といたしましては、委員御指摘の合同委員会などSPAの枠組みの活用も念頭に置きつつ、引き続きEUとの間で軍縮・不拡散の幅広い課題について議論を深め、協力を行ってまいります。
  16. 猪口邦子

    ○猪口邦子君 河野外務大臣は、核軍縮については議員連盟など国際的な枠の中で活躍していただいてきておりますので、よろしくお願いします。  そこで、次にお伺いします。  日本は、EUとの経済連携協定にはるか先立ち、スイスとのEPAを締結しています。このときの原産国表示など交渉の苦労がEUとの交渉でも生かされたと思っております。  そこで、大臣に。今後、EU加盟国ではないノルウェーとのEPA交渉を考えていらっしゃいますか。水産資源や北極海航路の可能性など共通の国益事項が多いと考えます。ノルウェーはノーベル平和賞の主催国でもあり、また平和へのコミットメントや国際問題の仲介能力、これを発揮している国でありまして、また、直近におきましては、ロシアとの海の国境線問題を平和裏に解決しているという実績もある国でございます。
  17. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 今年の五月に外相会談をやりまして、自由貿易、投資促進あるいは捕鯨や北極といった両国の間で共通の課題になっているもの、あるいはSDGsの達成といったことについてもしっかり連携を進めていこうということで一致をいたしました。  EPAの可能性を含め、様々なことをこれから両国で模索をしていきたいと考えております。
  18. 猪口邦子

    ○猪口邦子君 大臣、ありがとうございます。  それでは最後に、私が、ちょっとコメントだけで終わりたいと思いますけれども、北方領土返還のことなんですけれども、G20ブエノスアイレス・サミットのマージンで行われました日ロ首脳会談、有意義なものであったと推察いたします。大臣は平和条約の交渉責任者に任命されていますので、一言私の感想を述べておきます。  国際政治は、領土については一般的に厳しいものであって、法的根拠なく占拠されているところに我が国の施政権を平和的に、我が国といいますか、一般的に施政権を平和的手段で回復する例は世界でもまれであります。ですから、もし平和裏に日本の施政権が回復できる大地と領空、領海があれば、チャンスを逃さないよう集中力ある任務遂行を要望いたしまして、委員長、私の質問を終わります。
  19. 白眞勲

    ○白眞勲君 おはようございます。白眞勲でございます。立憲民主党でございます。  まず、質問通告していないんですけれども、大臣の認識として、ひとつ外務大臣の認識としてお答えいただきたいんですけれども、韓国の徴用工の判決の件です。  ちょっとこれ、文章を読みますので聞いていただきたいと思うんですけれども。  韓国政府は卑劣でひきょうだ。請求権協定当時、政府が代表して金を受け取ったのに、法の手先、この場合裁判官を意味するようですけれども、を通して慰謝料として賠償を再び求めるのが正しいのか、正しいと言えるのか。韓国政府が補償すべきだ。日本は当時、個人賠償を直接して、こうした問題の発生を防ごうとしたが、韓国政府が全部手に入れたんだよね。じゃ韓国政府に責任があるのでは。これ、引用はここまでです。あるいは、もう一つちょっと読みますね。対日請求権資金を受け取り国家再建に成功したなら、国が、この国というのは韓国を指すのですが、該当者を探して慰労、賠償しろ。どこのこじきのように日本に数十年も物乞いしているのか。  これ、一体誰が書いた、投稿されたものか、お分かりになりますでしょうか。これは、私の出身の新聞社の韓国の朝鮮日報のインターネット版に韓国の読者が投稿したものなんですね。最初の意見、最初の意見は、これはインターネットですから賛成、反対でクリックするんですけれども、この意見に賛成が二十八で反対二。後の方は、これもっと実はその後すごい過激なことを書いてあるので、ちょっと私もこれ以上読み上げられないなと思うぐらいなんですけれども、これが賛成二百十九、反対十一なんですね。  もちろんこれが全てだということは言えないとは思うんですけれども、私が申し上げたいのは、今回の件も含めて、例えば一部のマスコミの中には韓国けしからぬ一辺倒で批判の記事を書きまくっているメディアもありますよ。もちろん、それで嫌韓意識をあおろうとして、その方が売れるかもしれない。しかしながら、一流のメディアならきちんと韓国を取材してもらいたいなというふうに私は思っているんですね。  韓国にも、韓国と一概に言っても様々、やはり民主国家である以上は今の徴用工の判決についても様々な意見があるということですし、私の韓国の友人にも日韓関係の今後に心を痛めている方もたくさんいるということも事実です。  だからこそ、お互い隣同士で、私も今度、十三日から日韓議員連盟で訪韓する予定で、胸襟を開いて韓国の議員たちとも話をしてみたいと思いますけれども、日本政府としましても、やはり韓国政府側の出方を今の段階では静かに見守るというスタンスであるなら、スタンスであろうと私は思っていますが、この辺の大臣のお考えについて、よろしければお考えを聞かせていただきたいと思います。
  20. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 今年は、小渕・金大中パートナーシップ宣言二十年という、言わば節目の年に当たります。  私も、ワシントンに留学をしていたときに、当時ワシントンの近郊にいらっしゃった金大中さんの御自宅で飯を食わせていただいた、いろんな話を直接伺ったという経験もあります。金大中大統領は、この日韓の千五百年にもわたる長い関係の中で不幸な数十年のことがあったけれども、そのことだけでこの千五百年の関係を投げ捨ててはいかぬということをおっしゃっておりまして、それはもう私も全くそのとおりだと思っております。  日本と韓国は、国交正常化するときにこの請求権協定を結び、それを法的基盤として両国関係を築いてきたわけでございますから、この法的基盤を今後もしっかりと日韓両国守りながら、未来志向の関係をしっかり築いていきたいと思っております。韓国政府がしっかりとそうしたこれまでの歴史を踏まえて確実に対応を取ってくれるということを期待をしたいと思っております。
  21. 白眞勲

    ○白眞勲君 大臣、いい答弁ありがとうございます。こういう答弁ずっとしてくれれば、私も非常に気分がいいんですけれども。  では、日EU経済連携協定についてお聞きいたしたいと思いますが。  イギリスが今度EUから抜けることになっていますが、この件、今後どういうふうになっていくのかすごい心配なんですけど、お答えいただけますか。
  22. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 私も心配をしておりまして、これが万が一、ディールなき離脱ということになりますと、これはもうイギリスにいる日系企業も、あるいは世界経済に与える影響も極めて大きいというふうに思っておりまして、今後、英国議会でこの合意に対する採決が行われるというふうに認識をしておりますが、これまでもイギリス側には、しっかりとした予見可能性を与えてくださいと、それから、何というんでしょうか、離脱に至る間、きちんとした法的担保を維持しながらやってくださいということを様々申し上げ、日系企業の話もしっかり聞いていただきたいということを申し上げてまいりました。  残念ながら、非常に英国議会での対応が様々言われているようでございますので、日本としては、最後まで秩序あるブレグジットになるように働きかけをしてまいりたいというふうに思っております。
  23. 白眞勲

    ○白眞勲君 いや、今日はいい議論ができているなと私、今感じるんですけれども。  例えば、これ、今大臣おっしゃったとおりなんですよね。日産自動車はイギリスに三つの工場を持って、欧州で生産した六十二万台のうち五十万台がイギリスの生産だと言われているわけなんですね。  ですから、また、部品の中にはEUの、EU域内の行き来などにも相当な手間が掛かる可能性もあるというふうに思っていますので、そういったことをしっかり踏まえた上で、今後もやはり政府はこのイギリスとの、このイギリス、EUとの関係も含めてコミットメントをしていただきたいというふうに思います。  TAGについて、これは政府参考人で結構です、お聞きします。  先日、私への答弁で外務省は、TAGがWTOの規定に則したものかの問いに対して、予断を持って現時点では申し上げられないが、経済協定についてはWTOに整合的な形であるべきだとの答弁でした。これはある意味当たり前だと思いますけれども、ここで改めて聞きますが、TAG、経済協定ですか。
  24. 飯島俊郎

    ○政府参考人(飯島俊郎君) お答えいたします。  TAGは日米首脳会談で合意されました日本と米国との物品に関する貿易協定でございます。
  25. 白眞勲

    ○白眞勲君 いや、私が聞いているのは、経済協定かどうかを聞いているんです、一般的に言うですね。
  26. 飯島俊郎

    ○政府参考人(飯島俊郎君) お答えいたします。  一般的な意味では経済協定と言えるかと考えます。
  27. 白眞勲

    ○白眞勲君 またこれ、ちょっといろいろとこれから聞きたいなというふうに思っていますが、ちょっとここで、防衛大臣にちょっとお聞きしたいと思うんですけれども、防衛省でもいいですね。  トランプ大統領は、この前の日米首脳会談でこう言っているんだな。安倍総理とトランプ大統領との会談の冒頭ですけれども、日本から約束があり、数多くのF35みたいな戦闘機を購入していただくこともあり、感謝を表したいと発言されているんですけど、これ、いつ誰がこんなことを言ったんですか。
  28. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 先日の日米首脳会談のやり取りについて防衛大臣の立場からお答えすることは控えたいと思いますが、私もあの報道を拝見しまして原文を取り寄せて見てみましたが、ジャパン・イズ・バイイング・ラージ・アマウンツ・オブ・アワ・ファイター・ジェッツ、アワ・Fサーティーファイブス・アンド・アザーズ。だから、ジャパン・イズ・バイイング、日本は戦闘機を、F35等を大量に購入しているということをあの冒頭におっしゃったということで、約束などという文言は見当たりませんでした。  で、先生御案内のとおり、既にF35についてはもう導入を始めておりまして、最終的に四十二機の取得を決定しておりまして、来年度概算要求においても六機の取得を要求しているところでございます。恐らくこれらを指しての御発言だったのではないかなというふうに思います。
  29. 白眞勲

    ○白眞勲君 いや、私もこれNHKのニュースで私の拙い英語力で聞いてみたら、確かにそういうふうに、イズ・バイイングと。何か私、イズ・バイしか聞こえないんですけど、イングは言っているんだろうなという感じがしたんですけれども。ただ、報道ベースでいうと、日本から約束がありという言葉が入っているんですよね。ですから、NHKのニュースでは確かにその部分取り上げているんだけど、その前後はどうなっているんだというのは、これは実際にこのメディアを通じて御本人がしゃべっていますので、この辺りは、委員長、ちょっと一回ですね、英文を取り寄せるようにちょっとこれ御指示を委員会としてもお願いしたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。
  30. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 後刻理事会において協議いたします。
  31. 白眞勲

    ○白眞勲君 というのは、これ、約束がありという、日本から約束がありということになると、イズ・バイイングのバイに日本から約束がありというと、これまた今後のことも含めているんじゃないのかなというふうにも取られかねないんじゃないのかなというふうに思っておりますので、その辺りはしっかりとしておかないといけないかなというふうに思っております。  ちょっとここで日ロ関係について、ここの辺りになるとまた河野外務大臣、また急に私に対する態度が以前のようになるのかなという感じなんですが、今日はちゃんとやっていただきたいなと思うんですが。対ロシア関係について、今週にかけていろいろな動きがロシア側とあったようですけれども、これについてお聞きしたいと思いますが。  そもそも論で、外務大臣にお聞きしますけど、北方四島は我が国固有の領土でしょうか。
  32. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 政府の法的立場に変わりはございません。
  33. 白眞勲

    ○白眞勲君 まあ始まったなという感じがするんですけれども。  では、政府の法的立場って何ですか。
  34. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) これから交渉を加速化させようということでございまして、政府の考え方その他を交渉外の場で申し上げるのは差し控えるというのが政府の方針でございますので、御理解をいただきたいと思います。
  35. 白眞勲

    ○白眞勲君 いや、それはおかしいですよ。だって、政府の法的立場に変わりはございませんというふうに話した以上は、政府の法的立場は何であるかの定義は言っていただかなければ。これは交渉とは違いますよ。この辺りをちゃんと御説明願いたい。これは、もしあれでしたら、大臣があれでしたら参考人でも結構ですから、お答えいただきたいというふうに思います。
  36. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) これから交渉を加速化させようということでございますので、これまでの経緯を含め、政府の考え方を交渉外の場で申し上げるのは様々な影響を及ぼしかねないので差し控えるというのが政府の方針でございますので、御理解をいただきたいと思います。(発言する者あり)
  37. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  38. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
  39. 白眞勲

    ○白眞勲君 私が質問したのは、北方四島は我が国固有の領土ですかという質問に対して、外務大臣が、政府の法的立場に変わりはございませんとお答えになりました。ですから私はお聞きしているんです。その政府の法的立場というのは一体何なんでしょうか、もう一度お答えください。
  40. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 日ロの首脳が合意をして平和条約の締結交渉を加速化させようということになりました。  これまで日本とロシア両国は、お互いの立場が違う中で様々交渉、話合いをずっとやってきたわけでございますが、ここで改めて首脳が交渉を加速化させるということに合意をしたわけでございます。これまでの様々な政府の考え方をこちら側が申し上げれば、それに対してロシア側が当然にコメントをしてくる。それが政府以外のところでも様々なコメントのし合いになって交渉に影響を及ぼすということがございますので、政府としては交渉の場以外で政府の考え方を申し上げるのは差し控えて交渉に影響をさせないというのが方針でございますので、御理解をいただきたいと思います。(発言する者あり)
  41. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  42. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
  43. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 日ロの首脳が平和条約の交渉を加速化させようということで合意をいたしました。  日本政府といたしましては、この交渉をしっかりと加速化させていくために、様々な場面で、交渉外の場でいろいろなコメントのやり取り、発言のやり取りというものがメディアなどに取り上げられて相手国に影響を及ぼすということを避けるために、条約交渉の場以外で政府の考え方を申し上げるのは、この交渉を加速化している間、差し控えるというのが政府の方針でございます。  何とかこの日ロ両首脳の条約の加速化という合意をしっかりと実現をしてまいりたいと考えているところでございますので、御理解をいただきたいと思います。
  44. 白眞勲

    白眞勲君 いや、交渉に影響を及ぼすから言えないことがあるんだというのは私たちも理解はいたしますが、今大臣の方から政府の法的立場に変わりはございませんというふうにお答えしたんで、その変わりがない政府の法的立場は一体何か、これを聞いているんです。お答えください。これはお答えください。
  45. 河野太郎

    国務大臣河野太郎君) 日本ロシア政府の立場が違う中でこの数十年交渉、話合いをやってまいりました。それぞれの政府がそれぞれの立場を様々なところでコメントすれば、それは当然に相手方がそれに反応をするという連鎖になります。それは交渉に向けての環境づくりに資さないというふうに政府として考えておりますので、そこは御理解をいただきたいと思います。(発言する者あり)
  46. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  47. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
  48. 河野太郎

    国務大臣河野太郎君) これから日本ロシア平和条約締結交渉を加速化させようということで、両首脳が合意をしたわけでございます。  この平和条約交渉というのはこれまで長年にわたり行われてきたわけでございますが、両国の立場が違うということから、非常に長い間時間を掛けてきたにもかかわらず、残念ながら今日まで締結されるに至らなかったわけでございます。しかし、今回、日ソ両国の首脳が平和、あっ、失礼、日ロ両国の首脳が交渉を加速化させようということで合意をし、新たな交渉の枠組みをつくり、交渉をスタートさせるわけでございます。  これまでの政府の立場を、当然、両国の立場は違うわけでございますから、それを、もちろん、我々としてはその立場にのっとって交渉に臨み、交渉の中で我が方の主張を展開をするわけでございますが、それを公の場で申し上げても、それはまた、それがメディアに取り上げられ、相手国の政府のみならず相手国の様々な方がそれを読み聞きし、それに対して反応をする、そうすると、この日ロ両国が平和条約締結しようということに様々資さない状況がつくり出されるということが容易に考えられるということから、日本政府は、この交渉に当たりまして、政府の考え方、立場、あるいはこれからの方針といったものを公の場で申し上げるのは差し控えるというのが今度の交渉に当たっての政府の方針でございますので、この場でそうしたことを申し上げることができないことを御理解をいただきたいと思います。
  49. 白眞勲

    白眞勲君 いや、これも答えられないというのは私はもうさっぱり意味が分かりません。我が国固有の領土である北方領土大臣は否定されることになりますよ。とんでもないです。交渉事だといっても、当然、我が国の領土であるという前提の下に交渉するのは当たり前じゃありませんか。スタート地点がどこなのかという感じが私はしておりますけれど、もう一つ聞きましょう、じゃ。  まさか二島マイナスアルファということはないですよね。
  50. 河野太郎

    国務大臣河野太郎君) これから交渉に臨むわけでございまして、政府の考え方あるいは交渉方針を公の場で申し上げることは交渉に資さないということになりますので申し上げないというのが政府方針でございますので、そこは御理解をいただきたいと思います。
  51. 白眞勲

    白眞勲君 いや、それにしても、二島プラスアルファじゃない、二島マイナスアルファも答えられませんということになったら、それもありというふうになっちゃいますよ。  もう一回お答えください。本当に二島マイナスアルファ、これ、答えられないでいいんですか。
  52. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 政府としては、政府の考え方あるいは方針については交渉外の場で申し上げないというのが交渉方針でございますので、御理解をいただきたいと思います。
  53. 白眞勲

    ○白眞勲君 これは、これちょっと読みますね。重大な問題につきましては、外務委員会において外務省がきちんとその立場を明確にして、その場で質疑をいただけるようお願いを申し上げたいと思います。これ、誰の言葉か分かります。河野外務大臣が外務委員長に以前、平成二十年、就任されたときの言葉ですよ。その言葉が、大臣に立場が変わった途端変わるんですねということを私は申し上げたいというふうに思います。  最後に、ちょっとこれ全然話が違うんですけれども、ノーベル賞をもらっているヤジディ教徒について一つお聞きしたいと思います。  イラクの少数派のヤジディ教徒の方が授与されていますが、ノーベル賞をですね、具体的にどのような支援策を日本政府が取ってきたのか、お答えください。
  54. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) イラクにおける難民や国内避難民に対する人道支援の中には、このヤジディ教徒の居住地を支援対象に含むものがございます。例えば、国連人間居住計画による都市復旧促進事業に対し、二〇一六年に六億円の拠出をしております。
  55. 白眞勲

    ○白眞勲君 もちろん、これ、ヤジディ教徒の皆さんが居住している地域に対する支援はしていますけれども、ヤジディ教徒に限って何かやっているということはないんでしょうか。
  56. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) ヤジディ教徒に限ってということはございませんが、例えば、平成二十八年度の補正予算による国連人口基金への拠出金を通じ、地域住民、国内避難民や難民を対象に、リプロダクティブヘルスサービスの提供、性別に基づく暴力の予防、対応のための支援を実施をしております。具体的には、安全な出産支援に向けた緊急の産科・新生児ケアの設備、医薬品などの提供、診療所の充実、地域助産師、救命救急士などのキャパシティービルディングの支援、リプロダクティブヘルスに係る啓蒙活動など、支援額五億六千六百万円を行っておりますが、これもヤジディ教徒の居住地域を含む女性向け支援でございます。
  57. 白眞勲

    ○白眞勲君 含むということではない、私が聞いているのは、限って言えばということで聞いたんですけど。  まあそれはそれとしまして、例えば、ガザ地区で今学校の先生をたしか呼んでいる事業を外務省はしているかと私は記憶しているんですけれども、例えばこういった皆さんを日本に迎え入れて心の癒やしができるような環境を整える努力というものも今後、日本政府はしていくべきだというふうに考えておりますけれども、外務大臣の御所見をお伺いしたいというふうに思います。
  58. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 検討にはしたいと思います。
  59. 白眞勲

    ○白眞勲君 ありがとうございます。これで終わります。
  60. 大野元裕

    ○大野元裕君 国民民主党・新緑風会の大野元裕です。本日は、日EUのEPA、SPAについてお伺いをさせていただきます。  早速ですけれども、河野大臣にお伺いをいたします。  日EUのSPA第三条第一項では、国際及び地域の平和及び安全を促進するために協力する、第二項では、紛争(それぞれの地域におけるもの等)の平和的解決を促進するとしています。いずれの文章もほかの協定には見られない文です。  ところで、集団的自衛権の行使に関わる存立危機事態では密接な関係にある国が対象ですけれども、当時の岸田大臣は、我が国と密接な関係にある国、他国に関して、一般に、外部からの武力攻撃に対し、共通の危険として対処しようという共通の関心を持ち、我が国と共同して対処しようとする意思を表明する国を指すとされています。また、集団的自衛権行使の場合の密接な国からの同意については、条約等においてあらかじめ関係を結び、そして事態が発生したときに、同意というものはその条約において認めることを排除するものではないとの考え方に立っているとも述べております。  そこで大臣にお伺いをいたしますけれども、先ほど引用したSPAの第三条第一項並びに第二項は、EU並びにその構成国を集団的自衛権の行使の際の国際法上の要請たる密接な関係にある他国にせしめるようなものではない、また、事態発生時の同意に成り代わる条約におけるあらかじめ結び付けられた関係をつくるものではないというふうに明言をできますか。つまり、集団的自衛権行使の根拠となる密接な関係にある国とする協定文ではないということを明言できるかどうか、是非御説明ください。
  61. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 日EU・SPAは、我が国とEU及びEU構成国との間で政治、安全保障などの幅広い分野における対話や協力を促進するための枠組みであり、自衛権の行使を含め、個別具体的な場面における締約国の対応ぶりを規定するものでは全くありません。  また、本協定第三条一及び二は、それぞれの締約者を集団的自衛権の行使に係る密接な関係にある他国に位置付けるものでも、また集団的自衛権を行使する際の事前の同意を与えるものでもありません。
  62. 大野元裕

    ○大野元裕君 明確な御答弁ありがとうございます。これはとても大事なことなので、是非議事録に残しておきたいと思って質問をさせていただきました。  その上で、今日は農水副大臣にもお越しをいただいております。少しチーズ、済みません、チーズといえばもう一人の副大臣の方が有名でございますけれども、小里副大臣に御説明を願いたいことがございます。  さて、配付をしております資料にありますが、EUとのチーズの貿易というのは、これ、大幅にEUの輸出超であります。今回、EUはTPPと比較してもチーズに関して大きな利益を得た、つまり我が国にとっては大きな影響があったのではないかというふうに考えています。  例えば、我が国の乳製品の輸入量のうち、チーズは約七割です。さらに、そのチーズの約三割はEUからのものであります。したがって、チーズといっても、一括してもちろん同じ措置の対象ではない。これ、見ていただくと、左の、失礼、右の下ですね、のように、EUはそれ以外、高級なチーズやあるいはフレッシュチーズ、ブルーチーズ等で突出をほかの国、国というか、ほかの経済協定を持っている国と比較しても大きなものです。  チーズといっても、もちろん全部同じではありません。いろんな種類があります。一括して同じ措置の対象になったわけではなくて、例えばクリームチーズでいうと、乳脂肪率四五%未満のものについては現在二九・八%の関税と理解していますけれども、段階的に十六年目に撤廃と。もう一つ、四五%以上の方は、まず総枠数に入れた上で十六年目に段階的に撤廃と措置が異なっています。  同じクリームチーズでもこのように措置が違うこの背景、理由は何だか教えてください。
  63. 小里泰弘

    ○副大臣(小里泰弘君) 日EU・EPAのチーズにおける合意結果におきまして、クリームチーズについては、今お話にありましたように、乳脂肪率四五%未満、いわゆるハード系のものは段階的に関税撤廃するものの、十六年までという長期の関税撤廃期間を確保しております。一方で、乳脂肪率四五%以上につきましては、ソフト系チーズの横断的な関税割当ての対象として、枠数量は国産の生産拡大と両立できる三万一千トンの範囲に最終的にはとどめたところであります。  このように、クリームチーズにつきましては乳脂肪含有率によって合意結果が異なるわけでありますけれども、これは乳脂肪含有率によって国産のバターやクリームとの競合度合いが異なるためであります。すなわち、同じクリームチーズでありましても、乳脂肪率四五%未満につきましては、国産のバターやクリームとの競合度合いが低いために十六年目に関税撤廃として、乳脂肪率四五%以上につきましては、国産のバターやクリームとの競合度合いが高いために、関税撤廃ではなく、より厳しい国境措置でありますところの関税割当てとしたところであります。
  64. 大野元裕

    ○大野元裕君 副大臣、丁寧な御説明ありがとうございます。  二枚目の資料見ていただくと、フレッシュチーズの、今、クリームチーズのお話をいただきました。これ、輸入額で見ると、実はクリームチーズの四五%以上も未満もひっくるめての数字になっています。  そこでお伺いしますけれども、このハード系のクリームチーズとソフト系のクリームチーズ、それぞれの輸入実績を教えてください。
  65. 小里泰弘

    ○副大臣(小里泰弘君) それぞれの輸入額ですね。  財務省の貿易統計におきましては、ハード系熟成チーズとソフト系熟成チーズについては、その他のチーズに区分をしております。乳脂肪四五%以上のクリームチーズと乳脂肪四五%未満のクリームチーズにつきましては、フレッシュチーズの区分に含まれております。更なる区分はなされていないために、御質問のチーズの区分別の輸入額については把握することができない状況であります。
  66. 大野元裕

    ○大野元裕君 ちょっと待ってください。  今、それぞれ国内の生産者への影響等に鑑みて枠内に入れましたといった話がありました。それぞれの輸入実績が不明なのに、どうやって、こっちは競合するけどこっちは競合しない、措置が変わるというふうに言えるんでしょうか。私には正直言って分かりません。輸入している量や額が分かれば、そうですよ、元々。そうすれば、どこが競合するとか、それは当然分かります。  じゃ、副大臣に聞きますが、その他のチーズのうちの熟成チーズ、ハード系のチーズとソフト系のチーズ、これもひっくるめてここに三百七億と出ていますけれども、これ、個別、それぞれの額について教えてください。
  67. 小里泰弘

    ○副大臣(小里泰弘君) 先ほどお答えしましたとおりに、財務省の貿易統計ではその線引きをしておりません。今回の日EU・EPAで初めて厳しい交渉を乗り切るために線引きをする必要が生じたわけであります。
  68. 大野元裕

    ○大野元裕君 厳しい交渉とおっしゃいますけれども、随分私譲っていると思いますよ。一枚目のところを見ていただくと分かるんですけど、例えばブルーチーズ見ていただくと、TPP11はほぼゼロなんです、実績は。ところが、五〇%。ゼロを五〇%にしてもゼロですから。ところが、EUではこれは十三億になっていますけれども、ここについては当然議論があります。これは撤廃、段階的に撤廃の対象なんです。そういった意味では、影響のある方で譲っていて、TPPでは譲っていない。  これはそれぞれそういうふうに、それぞれのチーズで見る必要がありますが、先ほど申し上げた二枚目にもう一度戻っていただくと、その他のチーズの熟成チーズというのは、ほかの地域と比較してもEUは突出して大きいんです、額が。つまり、両方ひっくるめて影響が大きいはずなんです。ところが、それぞれ競合するから、措置が一緒ならいいんです、でも措置が違うということは、当然それ、ファクトに基づいた理由がなければならないはずなのに、貿易統計取っていないから分かりませんでは駄目でしょう、副大臣。  これ、そうじゃないと、だって逆に生産者に対する対応すらできないんじゃないんですか。副大臣、どう思われます。
  69. 小里泰弘

    ○副大臣(小里泰弘君) 先ほどお答えしましたとおりに、国内生産によく配慮をして、それぞれのチーズの種類別にセンシティビティーに十分配慮して、こういう交渉結果があったわけであります。  具体的に申し上げますと、熟成チーズにつきましては、ハード系熟成チーズとソフト系熟成チーズで異なるわけでありますけれども、ハード系熟成チーズは主として原料用、加工用などに用いられるものでありますことから、十六年目に関税撤廃としたわけであります。ソフト系熟成チーズは、国内での生産や消費が増加傾向にありまして、今後も需要の伸びが期待されることがありますから、関税撤廃ではなくてより厳しい国境措置である関税割当てとしたところであります。  一方のクリームチーズにつきましては、乳脂肪の含有率によって合意結果が異なっております。これは含有率によりまして、国産のバターやクリームとの競合度合いが異なるためであります。例えば、四五%以上でありますとバターのように使われているわけでありまして、もろに競合するわけであります。そのため、乳脂肪率四五%未満は、国産のバターやクリームとの競合度合いが低いために十六年目の関税撤廃として、乳脂肪率四五%以上につきましては、国産のバターやクリームとの競合度合いが高いために関税撤廃ではなくてより厳しい国境措置である関税割当てとしたところであります。
  70. 大野元裕

    ○大野元裕君 副大臣、違います。原料にするために云々という話がありました。これから伸びが予測できると。これから伸びを予測する基のものは幾らなんですか、基のものを分けて出してください。そうじゃないと審議できません。是非、二つに分けて、影響が違うから措置変えたんでしょう。だったらそれをファクトとして出してください。財務省が取っているか取っていないか関係ありません。我々は国民を代表して審議しています。ここで何を基にしてこれから伸びるのかという基のファクトがなければ議論できないじゃないですか。出してください。
  71. 小里泰弘

    ○副大臣(小里泰弘君) 今申し上げましたように、チーズにつきましては国内の需要はどんどん伸びております。また一方で、今回の協定の結果、国内生産がしっかり持続できる、そのためのいろんな分析を行った上で、今申し上げたような根拠でこういう結果になったわけであります。  御指摘の資料につきましては、今後、できるかどうかを含めて検討させていただきます。
  72. 大野元裕

    ○大野元裕君 今後じゃありません。これ、審議終わるまでに出してください。是非答弁をお願いします。
  73. 小里泰弘

    ○副大臣(小里泰弘君) データがありませんので、恐縮ですが、不可能であります。
  74. 大野元裕

    ○大野元裕君 審議できません。(発言する者あり)
  75. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  76. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
  77. 富田育稔

    ○政府参考人(富田育稔君) お答えいたします。  ハード系の熟成チーズ、これは主として原料用あるいは加工用などに用いられるものでございますけれども、これは、そういったことで定性的に判断しておるところでございます。  ソフト系のチーズは今後とも消費の伸びが伸びるというふうに見込んでおりまして、そういった消費の伸び率については私ども分析をしておりますので、御要望が、委員会の御指示であれば、資料を準備させていただきたいと思います。
  78. 大野元裕

    ○大野元裕君 審議できません。(発言する者あり)
  79. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  80. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。  暫時休憩いたします。    午前十一時十一分休憩      ─────・─────    午前十一時二十一分開会
  81. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定の締結について承認を求めるの件及び日本国と欧州連合及び欧州連合構成国との間の戦略的パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件の両件を一括して議題とし、質疑を行います。
  82. 富田育稔

    ○政府参考人(富田育稔君) 先ほど質問者から要求のありました各種判断に至りましたデータにつきましては、次回の理事懇までに提出させていただきます。
  83. 大野元裕

    ○大野元裕君 我々、国民に代わって議論をさせていただいているのがこの委員会です。特に協定については、ほかの法案と違って、法案であれば、ここで問題があればみんなで議論をして修正を加えることもできます。しかしながら、国際的な条約や協定については一文も我々は触ることはできません。したがって、全てそのままで議論をしますが、そのベースとして、皆さんが御議論されて、なぜこういった判断に至ったかについては国民の前に明確にする必要があります。  このチーズについては、例えば一般の庶民であれば、生活者であれば、関税が下がればそこで恩恵を受けるでしょうし、逆に生産者であれば、関税を維持することによって守られるものがあるかもしれない。そこを議論するために、基が幾らだったのかと。しかも、これはほかの協定と違って極めてEUにとって、EUの場合に大きな分野でありますから、これについては明確なものを出さなきゃいけないと私は思いますよ。  その上で申し上げますけれども、それをきちんとするためにはファクトはきちんとしていただきたい、その上で我々は議論させていただきたい。  是非、外務大臣にちょっとお伺いしますけれども、今の議論を聞いていてどういう御感想をお持ちになりましたか。
  84. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 農水省の方で様々判断をして、ここで二つのカテゴリーに分けるということになったんだろうと思いますので、是非、そこは農水省の判断の根拠を聞いて御議論をいただきたいと思います。
  85. 大野元裕

    ○大野元裕君 そのとおりです。我々は、その農水省の判断がいいとか悪いとか言っていません。その議論をするためのファクトをくれと言っているだけなんです。そのファクトがなければ、いいも悪いもへったくれも言えないじゃないですか。そこを是非御検討をいただきたいと思っています。  実は私、これを取っかかりにしてここからほかに質問をさせていただきたかったんですが、残り一分しかないので、是非、農水副大臣に最後御答弁を求めますけれども、次回までにきちんとこの二つが分けられるような、そういった資料を作るよう事務方に対して要請をいただけますでしょうか。
  86. 小里泰弘

    ○副大臣(小里泰弘君) 今回の判断に至った根拠について納得をいただけるように、可能な限りのデータを提出をいたします。
  87. 大野元裕

    大野元裕君 以上、ほとんど時間を無駄にしてしまいましたけれども、私の質問を終わります。
  88. 井上哲士

    井上哲士君 日本共産党井上哲士です。  日欧EPA、SPAについて、昨日の本会議でも質問をいたしました。大変驚くべき答弁が続いたんですね。  まず、EPAの農業に及ぼす影響の試算の問題です。  今の質疑でも、今回の協定やその対策基本となる数字自身が十分に出てこないと、こういう問題がありました。私が昨日指摘したのは、欧州委員会の試算と大きな乖離があるという問題であります。  欧州委員会は、今年七月に公表したファクトシートにおいて、日本とのEPAの締結によって加工食品の対日輸出が大幅に増えると、特に乳製品については二一五%、七億二千九百万ユーロ、約九百四十八億円増加するという試算を明らかにしております。ところが、日本政府の影響試算では、乳製品の国内生産の減少額は最大でも二百三億円だと、こうなっているわけですね。九百四十八億円向こうは増加すると言っていて、日本の減少額は二百三億円、これ四倍以上の差があるわけですね。  で、余りにも楽観的過ぎるじゃないかという指摘について農水大臣に答弁求めたわけでありますが、答弁は、欧州委員会の試算について、試算の前提や根拠が明らかでないためコメントすることは差し控えるということでありまして、これは私驚いたんですね。だって、農水省の試算は昨年の十二月出したものなんですね。欧州委員会のファクトシートは今年六月ですよ。本当に日本への影響とか対応策を検討する上で、その協定の相手国、貿易の相手国がどういう前提や根拠で試算をしてこういう数字を出しているのかというのは、それ考える上で当然の、当たり前のことだと思うんですね。この欧州委員会の試算や前提の根拠について、農水省としては何の調査もしてないということなんでしょうか。
  89. 小里泰弘

    副大臣小里泰弘君) 御指摘のとおりでありますが、対日輸出につきましては御指摘のとおりであります。その数字について、どのような前提や係数を用いて計算しているかは明らかになっておりません。  他方、農林水産省の影響試算は、日EU・EPA交渉において関税割当てやセーフガード等の国境措置を獲得をしておりまして、その上で総合的なTPP等関連政策大綱に基づきまして万全の対策を講じることとしております。十分にこういった点を勘案して適切に評価した結果であると考えております。
  90. 井上哲士

    井上哲士君 いや、何で万全なんて言えるんですかね。だって、相手がいるわけじゃないですか。協定を結んで、相手がこれだけ輸出が増えると、こういう数出しているわけですね。僅かな違いじゃないんですよ、九百四十八億と二百三億と。相手も何の根拠もなくにこんな数を出しているわけないわけですね。ですから、相手の試算の調査、試算の前提とか根拠をしっかり把握をした上で、日本の試算とは向こうは違うことを考えているとか、いろんなことあるわけじゃないですか。何でそれを把握もせずに日本対策が万全と言えるんですか。
  91. 小里泰弘

    副大臣小里泰弘君) こうした試算におきましては、前提条件や分析手法によりまして様々な結果が出るものと考えております。貿易相手国が、あるいは地域がそれぞれの考え方で行っている試算であると認識をしております。
  92. 井上哲士

    井上哲士君 それは分かっているんですよ。一般的に、例えばEUがEU国内で、域内でどうなるかという試算なら別にそれぞれの勝手ですよ。しかし、日本に対してこれだけ輸出増えると言っているわけでしょう。言わば増やすと言っているわけですよ。その前提や根拠がそれぞれが違うと言って、それは知らぬけどこっちは万全でやっていますと言ったって、誰も信用できないじゃないですか。何でつかもうとしないんですか。それで対策ができるんですか。
  93. 小里泰弘

    副大臣小里泰弘君) 私どもは、日本国の立場で、日本国の生産者の立場で、どうやれば再生産がこれからつなげていけるか、やっていけるか、そこを一に考えながらこういった対応をしておるわけであります。
  94. 井上哲士

    井上哲士君 あのね、日本国内だけの話じゃないんですよ。協定を結んで、相手が輸出増やすと言っているんですよ。それが何でそういうことが言っているのか。そのことなしにどうして日本の農業を守ることができるんですかね。もう一回お答えいただきたいと思います。
  95. 小里泰弘

    副大臣小里泰弘君) お互い、この協定によりまして、お互いの経済が活性化をされ、GDPが拡大をしてその輸入量が増えることもあるかもしれませんし、一方でまた、生産が、国内生産が拡大することも期待するところでありまして、それに向けて一生懸命交渉をし、自後の対策を打つわけであります。(発言する者あり)
  96. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  97. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
  98. 小里泰弘

    ○副大臣(小里泰弘君) 先ほどから議論でもございましたが、今回の日EUの交渉におきまして、いかにすれば国内農業者を守っていけるか、そのことを強く念頭に置いて交渉を重ねたわけであります。その中で、そのためにしっかり関税割当てあるいは関税削減をいかに少なくしていくか、そういったところを考慮に入れながら、特に国内農業に影響を与える品目、比較的与えない品目とを分けながら、様々な工夫をして国境措置を設けて対処をしたわけであります。  その上で、さらに、国内の農業生産者の皆さんが残る不安に対しましては国内対策をしっかり打っていこうと、国内対策によりまして経営の効率化を図り、またコストの削減を図り、品質の向上を図り、所得の拡大、また生産の拡大、持続化につなげていこうということで万全の措置を打ってきた、またこれからも打っていこうということであります。
  99. 井上哲士

    ○井上哲士君 これ全く答えていないんですよ。そうやって去年の十二月に、そういう対策を取ったらこの程度になりますという試算を皆さんは出したと。それから、しかし、その後、向こうが出してきたわけでしょう。日本の農業を守ると言うけれども、向こうは攻めてきているんですよ。相手がこういう攻め口で来ているというのをわざわざ出したわけですから、それ分析をして、今、日本がやっている対策がこれでいいのかどうかというのを検証するのは当たり前じゃないですか。何でそれができないかということを聞いているんですよ。  もう一回答えて、ちゃんとこれは。
  100. 小里泰弘

    ○副大臣(小里泰弘君) 先ほどの答弁の繰り返しで恐縮でありますけれども、こうした試算は、前提条件、分析手法によりまして様々な結果が出るわけであります。  我が国は我が国の前提条件、あくまで現場に立脚した前提でしっかり試算をし、対応しているわけであります。
  101. 井上哲士

    ○井上哲士君 日本国内の農業政策だけならそれでいいんですよ。協定を結んだ相手が輸出を増やすと言っているんです。しかも、全く違う数言っているわけですよ。それを何らその中身も検証せずに万全万全と言っていることが全く中身がないということが私明らかになったと思います。  昨日の答弁では、乳製品の影響試算について、輸入が増えることを前提として試算をしたものじゃないという答弁がありました。相手がこれだけたくさん輸出増を試算をしているのに、なぜ輸入が増えないというふうに言えるんでしょうか。
  102. 小里泰弘

    ○副大臣(小里泰弘君) 昨日、本会議で吉川大臣から答弁したのは、EUからの輸入が増加することを所与の前提として農林水産省で試算したものではないという意味であります。その上で申し上げれば、農林水産省の行った乳製品の影響試算は、国産品が輸入品によってどの程度置き換わるかどうか、それにより意欲ある農林漁業者の方々が再生産できるのかどうかという観点から試算を行ったものであります。  その結果として、例えば乳製品については、ホエー、チーズの関税削減や関税撤廃等の影響による国産品の価格低下により生産額の減少が生じるものの、一方で、省力化機械の整備やチーズ向け生乳の品質向上等の体質強化対策、経営安定対策の適切な実施等の国内対策によりまして引き続き生産や農家所得が確保され、国内生産量は維持されると見込んだところであります。
  103. 井上哲士

    ○井上哲士君 今のは、だから、輸出が増えないということを見込んだ上でこういうことをやりましたという話なんですね。だけど、相手の方はこれだけ輸出増えると言っているんですよ。つまり、日本に輸入が増えると言っているんですよ。それを全く無視をしてこんな対策やっても何の効果もないということじゃないですか。  EUからの輸入が増えたら、日本の国内生産の減少額は最大二百三億と、こういう試算そのものが成り立たなくなると、そういうことでよろしいですか。
  104. 小里泰弘

    ○副大臣(小里泰弘君) 関税が下がれば価格の低下はあり得るわけであります。しかしながら、一方で、申し上げましたように、国内対策をしっかり打つことによりまして経営の効率化を図り、コストを下げて農家の生産意欲を持続させることによりまして生産量としては確保していこうということであります。  また、一般論として申し上げれば、先ほども申し上げましたけれども、日EU・EPAによるGDPの増加によりまして経済が活性化をすれば、乳製品の輸入が増加する可能性がありますけれども、国内生産も増加する可能性も当然あると考えておりまして、我々はしっかりと国内生産の確保に努めてまいる所存であります。
  105. 井上哲士

    ○井上哲士君 ですから、さっきから言われていますけど、あくまでもEUからの輸入が増えるということはないというのが何か前提の話ばっかりなんですね。しかし、相手は増えると言っているんですね。  だったら、このEU側の日本への輸出が増えるというこのファクトシートの試算というのは間違っているということですか。そうであるならば、その根拠を示していただきたい。
  106. 小里泰弘

    ○副大臣(小里泰弘君) 申し上げましたように、協定により互いの経済が活性化され、GDPが増大することを期待をするわけであります。  また、需要面で見ても、需要はどんどん増えているわけであります。国内生産も、若干ながら長期トレンドで見れば増える傾向にあるわけであります。その隙間があるんですね。そこをしっかりと活用して、今回の交渉の結果があるわけです。すなわち、乳製品の輸入が増加する可能性がありますけれども、国内生産も増加する可能性があり、そこをしっかり希求していきたいということであります。(発言する者あり)
  107. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕
  108. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
  109. 小里泰弘

    ○副大臣(小里泰弘君) 先ほど説明申し上げましたけれども、この輸入が増えないという前提で申し上げているわけではありません。あくまで大事なことは、この協定の結果、国産品が輸入品によってどの程度置き換わるかどうか、ここに懸かっているわけでありまして、しっかりと置き換わらないように国内生産の確保に努めていくと、そういうことであります。
  110. 井上哲士

    ○井上哲士君 輸入が増えることを前提として試算をしたものではないということの答弁との、今の答弁との関係がよく分からないんですけれども、もう一回お願いします。
  111. 小里泰弘

    ○副大臣(小里泰弘君) 先ほど申し上げましたように、国内の需要の増大が期待をされるわけであります。一方で、国内生産も安定的に増やしていく、あるいは持続をさせていく必要があります。その間をうまく利用しながら、国内生産に影響を与えないように、言葉を換えれば国内生産と両立をできるようにこの協定に臨み、そういう結果を出したわけであります。さらに、国内対策をもってそこを確保していくということでありまして、決して輸入が増加することを否定しているということじゃなくて、そういう、輸入が増大する可能性もありますけれども、あくまで国内生産も増加する可能性があるし、そこをしっかり頑張っていこうということであります。
  112. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 質疑をおまとめください。
  113. 井上哲士

    ○井上哲士君 時間なので終わりますが、増える可能性があるかどうかという話じゃなくて、向こう側は九百四十八億円増加すると相手が言っているわけですよ。そのことをきちっと検証してやらなければ、政府の試算はまともな根拠がないということは私は明らかになったと思います。  引き続き追及していきます。終わります。
  114. 浅田均

    ○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。  私は、韓国大法院の徴用工判決について質問させていただきます。  河野大臣は、韓国が問題解決に向け適切な行動を取らない場合、日本は国際裁判も含めた選択肢を検討するという発言をされております。ここで言われる韓国に求める適切な行動というのは、どのような行動をお考えでしょうか。
  115. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 韓国の大法院による一連の判決を受けまして、韓国政府に対して、我が国の明確な立場を累次にわたり申入れをしております。韓国には、現在の国際法違反の状態を速やかに是正することを求めているものでございます。
  116. 浅田均

    ○浅田均君 国際法違反の是正を求めておられるということでありますが、これは十月八日付けの韓国の中央日報という新聞でありますが、韓国の情報筋によると、日本政府は、二〇一二年の判決のように日本企業の賠償判決が出れば、個人に賠償金を支払うよりも国が一括で受けるのがよいという趣旨の一九六五年の韓日請求権協定を正面から覆す、韓国政府が司法府の判断を正さなければICJ、国際司法裁判所に提訴するという立場を決めた、日本政府は公式・非公式チャンネルを通じて韓国政府にこうした立場を通知したという報道があります。これは事実でしょうか。
  117. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 今、承知をしておりません。確認をしたいと思いますが、今の時点で承知をしておりません。
  118. 浅田均

    ○浅田均君 これ、十月八日付けの中央日報紙の報道なんです。公式・非公式チャンネルを通じて韓国政府にこうした立場を通知したと報道されていることを外務大臣は御存じない。日本政府は、公式・非公式チャンネルを通じて、まあ公式チャンネルを通じて韓国政府にこういう立場を通知したと私どもはその記事から読み取れるわけでありますが、河野大臣はそれを承知されていないということでいいんですね。
  119. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 今御指摘の記事をまず私承知をしておりません。日本政府は、韓国政府に対してこの請求権協定に関する立場については累次申し上げているところでございまして、韓国政府は当然、この六五年に請求権協定に合意をし締結をしたわけでございますから、日本政府が伝える云々という前に、この請求権協定の意味するところを韓国政府としてしっかり理解をしている、そういう認識でございます。
  120. 浅田均

    ○浅田均君 河野大臣のお立場とここにおる委員のほとんどの者が同じような立場というか、意見を共有していると思うんです。それで、もし仮にこういうことで進むと問題があるのではないかということで何点か御指摘させていただきたいと思っているんです。  もし仮に国際司法裁判所、ICJに提訴するということになりますと、日本と韓国は違って、もう当然外務大臣御承知だと思いますけれども、自国を当事者とする紛争が生じる場合、裁判に無条件に応じるというこのICJの強制管轄権、コンパルソリージュリスディクションですね、義務的管轄権とも訳されておりますけれども、強制管轄権関連の選択議定書に加入しておりません。  ICJに提訴されても韓国側の同意がない限り裁判権が自動的に発動されるのは難しいと思うんですが、仮に提訴されてこういう問題が生じると、こういう点を外務大臣はどういうふうに克服されていくおつもりでしょうか。まだ仮定の話で答えられないですか。
  121. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) これから日本政府がどのようにするかというのは、言わばこちら側の手のうちでございますので、それを今明らかにするのは差し控えておりますが、私としては、韓国政府側がこの国際法違反の状態を速やかに是正するものというふうに期待をしているところでございます。
  122. 浅田均

    ○浅田均君 私どもも外務大臣の期待と同じで、裁判に行く前に是正していただくべきものであると当然考えております。しかし、ICJに行く可能性もありますので、こういう質問をさせていただいております。  それで、韓国司法府の判決は、今回の韓国大法院の判決ですね、これは国際法に違反しており、韓国政府も正そうとする努力をしていないと、これはそのとおり、全く私も同じ意見であります。しかし、仮にこの事件がICJ、国際司法裁判所に持っていかれる裁判になるとしますと、難しい問題を一点抱えていると考えております。  と申しますのは、二〇〇七年の四月に、これは中国ですが、中国人徴用工等からの個人請求に対して、最高裁、これ日本の最高裁であります、戦争中に生じた中国国民の日本に対する請求権は日中共同声明により放棄されているとして、原告の訴えを退ける最終判決を下しております。しかしながら、その一方で、日本の最高裁判所は、被害者の被った精神的、肉体的苦痛は極めて大きかった、被害の救済に向けた努力をすることを期待するとも述べております。それで、関係者に自発的な解決を促しております。  この判決と、裁判所、最高裁判所の提案を受けて、三菱マテリアルという会社は原告側と和解をいたしております。謝罪の表明と和解のための基金を設立し、一人当たり十万元を支払っております。  河野大臣は、この元中国人徴用工と三菱マテリアルの和解をどのように受け止めておられるでしょうか、御感想をお聞かせ願いたいと思います。
  123. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 中国との関係について申し上げれば、さきの大戦に係る日中間の請求権の問題については、一九七二年の日中共同声明発出後、存在していないというのが政府の一貫した立場でございまして、それに変わりはございません。
  124. 浅田均

    ○浅田均君 そういう発言をされるとは思いますし、そのとおりだとも思いますが、徴用工の問題ですね、これ厄介な問題でありまして、徴用工の問題というのは慰安婦の問題と明らかに異なりますというのが私の考え方です。慰安婦問題には国家の関与はなかった、しかし徴用工には国家の関与があるからです。  それで、仮に国際裁判に訴えた場合、二〇〇七年のこの日本の最高裁判決が敵側の、韓国側の主張として出されてくるものと思われます。つまり、請求権は請求権協定によって放棄されたもので、裁判所が個人を救済することはできないが、被告企業が裁判所外で誠実に対応することを期待すると。この同じようなロジックを持ち出された場合に、河野大臣はどのように反論されるんでしょうか。
  125. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 仮定の質問にお答えすることは差し控えますが、日韓間の財産請求権の問題は、個人の請求権を含め、日韓請求権・経済協力協定により完全かつ最終的に解決済みというのが我が国の一貫した立場であり、かかる立場に基づいて適切に対応してまいりたいと思います。
  126. 浅田均

    ○浅田均君 今、日韓請求権協定のお話をされました。  それでは、河野大臣にお尋ねいたしますが、この日韓請求権協定というのは国と国の協定であります。国と国の協定が国民を拘束できるその根拠は何だとお考えでしょうか。
  127. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 一般に、国家と国家との間で締結される国際約束は、基本的には国家と国家との関係を規律する法規範でありますが、その国民に直接関係する事柄について様々な形で規律することもあり得るわけでございます。  国家と国家との間で締結される国際約束についてその国民を規律できないとすれば、当該国際約束の履行が確保され得ない場合もあるところ、国際約束がその国民に義務を課す、国民の権利を制約するという側面があるのは、これは当然でございます。
  128. 浅田均

    ○浅田均君 いや、だから、その国家間協定が国民を拘束できるその根拠は何だとお考えか尋ねているんです。
  129. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) それは国家間の約束が国民を規律する、そういうことでございます。
  130. 浅田均

    浅田均君 国家間の協定国民規律する。国民規律したけれども、中国人の徴用工の話に戻りますけれども、日本最高裁判所はそれでも、個人賠償をあえて奨励することはできないけれども、企業にその自律的な救済を求めるようなコメントを出したわけですよね。  同じようなコメント、こういうコメントが出されるということは、日韓、日中にも同じような、平和条約、それから請求権をもうみんな放棄しましょうというやり取りがあって、国家間の取決めはあるわけでありますけれども、それにもかかわらず裁判所はそういう、まあ助言といいますかをしていると。このことをどういうふうに外務大臣が受け止められているかというのを改めて確認したいんですが。
  131. 河野太郎

    国務大臣河野太郎君) いずれにしても、一九七二年の日中共同声明発出後、日中間の請求権の問題は存在しないというのが我が国政府の立場でございまして、外務大臣としてそれに基づいて適切に対応してまいりたいと思います。
  132. 浅田均

    浅田均君 分かりました。  今回、また韓国ともそういうことになり得る可能性もありますので、踏まえて、外務大臣には適切な対応をお願い申し上げまして、質問を終えます。  ありがとうございました。
  133. アントニオ猪木

    アントニオ猪木君 元気ですか。元気があれば何でもできる。元気があれば流行にも乗り遅れないということで、今回、流行語大賞、大将が一番、私が二番、「そだねー」と。まあ、今年もあと僅かになりましたが、あかとほこりは落とせてもにおいは消せない、「タンスにゴン」、何かゴーンさんがやたらにテレビに出ていますが。  本題は、日EUの経済連携について伺う前に、先ほども質問に出ておりましたが、まずはアメリカが抜けた後のTPPの現状について、効果と問題点についてお聞かせください。
  134. 河野太郎

    国務大臣河野太郎君) アメリカがTPPから離脱した後に成立いたしましたTPP11協定は、人口が五億人、GDP約十兆ドル、貿易総額にして約五兆ドルという巨大市場をつくり出すものでございます。この巨大市場を通じて二十一世紀型の自由で公正な貿易、投資のルールアジア太平洋地域に構築するという経済的意義は、これはアメリカが抜けた後も引き続きあると思っております。  TPP11協定により、我が国の実質GDPはTPP11協定がない場合に比べて約一・五%押し上げられると見込まれておりまして、これは二〇一六年度のGDP水準で換算すると約八兆円に相当いたします。また、TPP11協定は、基本的価値を共有する国々が経済のきずなを深め、地域平和と安定を強化するという長期的な戦略的意義がございます。  こうしたTPPの経済的、戦略的意義を踏まえ、我が国はこれまでも様々な機会にアメリカに対してTPPについての我が国の取組を説明をしてまいりました。アメリカの将来的なTPPへの復帰を促してまいりたいと思っております。
  135. アントニオ猪木

    アントニオ猪木君 協定は、TPPやパリ協定を見ても、軸となる大国が抜けると円滑に進めることが難しいと感じています。日EU経済連携協定については、イギリスがEU脱退表明しています。本協定締結時にはイギリスはEUに所属しているので、加盟、二〇二〇年末までには協定を適用されると聞きます。その後、イギリス交渉次第とのことですが、仮に二国間協定を結ぶとしても課題となるのはどんな点か、どのように進めていく想定なのか、お聞かせください。
  136. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 政府としては、日EU・EPAの早期発効が最優先課題でございまして、引き続き最大限の努力を傾注してまいりたいと思っております。  英国のEU離脱による影響につきましては、英国議会、欧州議会の対応を含めたイギリスとEUの間の交渉結果次第ということでございますので、現時点で予断することはなかなか困難でございます。  EUを離脱したイギリスとは先日のG20の際で日英首脳会談を行い、改めて確認をいたしましたが、日EU・EPAを踏まえて新たな経済的パートナーシップの構築に速やかに取り組んでいく考えでございます。また、我が国といたしましては、イギリスのTPP11への参加の関心の表明を歓迎しておりまして、イギリスの間と意見交換を行っていく考えでございます。  いずれにしても、イギリスとEUの間の議論の動向を踏まえながら、日本の国益にかなうようしっかりこの問題に取り組んでまいりたいと考えております。
  137. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 EU加盟諸国の中でもう一つの大国といえばフランスですが、一日に各地で数万人の規模の反政府抗議デモが行われました。パリのシャンゼリゼ通りや凱旋門の一部の破壊がされるほどの被害とのことです。マクロン・フランス大統領、治安対策のために緊急協議を開いたと報道されています。日産とルノーの問題もありますので注視すべきと思いますが、現在のフランスの経済状況についてお聞かせください。
  138. 齊藤純

    ○政府参考人(齊藤純君) お答えいたします。  現在のフランスの経済状況でございますが、まず実質GDP成長率に関しては、二〇一七年が二・二%、二〇一八年は一・六%の見通しでございまして、緩やかな成長が続いております。また、失業率でございますが、過去三年間は低下傾向にあるものの、依然として高水準であり、二〇一八年七月から九月までの第三・四半期の失業率は九・一%となっております。
  139. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 次に、水についてお聞きしたいと思いますが、水は人間が生きていく中で重要なものでありますが、世界で水をめぐって戦争も起きているくらいです。正直、水道事業は赤字、黒字の問題ではない。他の部門で黒字を出せるよう努力する方がよいのではないかと思います。  バングラデシュやいろんなところを回った中で、飲用地下水のヒ素汚染の問題、アフリカでは干ばつの問題などがあります。カリフォルニアの農業地帯では地下水をくみ上げて利用していますが、二〇三〇年には地下水が底をつくと言われています。日本は水に恵まれていますが、世界は水問題を抱えています。世界の水問題の現状についてお聞かせください。
  140. 桑原進

    ○政府参考人(桑原進君) お答えいたします。  二〇一五年九月に採択された持続可能な開発のための二〇三〇アジェンダ、SDGsのゴール六である水は、生命の根幹であり、人間の安全保障の観点からも極めて重要です。一方、委員御指摘のとおり、世界は深刻な水問題に直面しており、二十一億人が安全に管理された飲み水を使用できず、このうち一億五千九百万人は湖や河川、用水路などの未処理の地表水を使用している状況にあります。このような水問題を解決する観点から、我が国は水分野における世界のトップドナーとして水分野の国際協力を主導しているところでございます。  外務省としては、引き続き関係省庁及び国際機関と協力しつつ、水問題の解決を含めSDGsの達成に向けた取組を推進してまいります。  以上です。
  141. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 日本では、水道管の老朽化が問題となっています。地中で水漏れが起こり続けた場合、道路の陥没なども影響します。都市部で陥没が起こった場合、大事故になるのではないか、その点についてどう考えているか。民営化して丸投げというわけにはいかないと思います。これまで検討してきた内容でも結構ですが、対策をお聞かせください。
  142. 新谷正義

    ○大臣政務官(新谷正義君) お答えをいたします。  我が国の水道は、高度経済成長期に急速に施設が整備されてきたため、今老朽化が進行しております。そして、今後更新を着実に進めていく必要がございます。厚生労働省におきましては、水道の耐震化計画等策定指針を作成しまして、整備の優先順位を始めとした基本的な考え方を示しております。各水道事業者等は、これに基づき、管路の更新、耐震化に向けた計画を作成し、整備を進めているところでございます。  その中で、委員御指摘の道路陥没を抑制する観点からは、重大な二次災害を生じるおそれがある、おそれが高い管路や設置後長い年月を経過した管路、液状化地域に整備された管路などを優先的に整備することによりまして被害の発生を抑止をしていくという、このようにしております。  また、厚生労働省としましては、これまで経営条件が厳しい水道事業者が実施する基幹管路の耐震化事業に対しまして財政支援を実施しておりまして、引き続き必要な財政支援を行うことで管路の耐震化を進めてまいりたいと、このように考えております。  さらに、今国会へ提出しているこの水道法改正案におきましては、水道事業者等に対して、長期的な収支見通しの作成の義務付けをし、施設の計画的な更新、耐震化に努める旨の努力義務を課し、そして水道施設台帳整備等の義務付けることによりまして水道事業者等のアセットマネジメントの取組を推進することにしておりまして、水道事業者等が中長期的な財源確保を図った上で計画的な更新を進めることとしているところでございます。  こうした取組によりまして、水道の基盤強化をしっかりと図りまして、将来にわたり安全で安心な水道事業を維持してまいりたいと、そのように考えております。
  143. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 次に、慰安婦問題についてお聞きしたいと思いますが、日韓合意に基づき日本政府が十億円を拠出してと認識しています。しかしながら、たった二年半で合意を撤回するような発言を耳にし、非常に残念だと思います。  もし韓国側が白紙に戻すと言った場合、拠出した十億円はどうなるのか、血税から支払われているので気になることだと思います。その点についてお聞かせをください。
  144. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 先般の韓国政府による和解・癒やし財団の解散の方針は日韓合意に照らして問題であり、我が国としては到底受け入れられるものではございません。その一方で、韓国政府は、文在寅大統領を始めとして、これまで繰り返し、この合意を破棄しない、日本側に再交渉を要求しない旨を対外的にも明らかにしているところでございまして、この点は十一月二十一日の発表後も、李洙勲在京韓国大使から秋葉外務次官に対しても改めて表明があったほか、韓国外交部からもこうした立場を明らかにしているところでございます。  また、財団の残金の使い道につきましては何ら決まっていないと承知をしておりまして、日本は日韓合意の下で約束した措置を全て実施してきておりまして、韓国側に対し、財団の残金が韓国による日韓合意の着実な実施との観点から適切に使用され、日本政府の意向に反する形で使用されないよう強く求めていきたいというふうに思っております。
  145. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 日韓合意で約束した慰安婦像の撤去はされたのか。韓国国内の慰安婦像の数が合意前より増えていると聞きます。現状をお聞かせください。
  146. 河野太郎

    ○国務大臣(河野太郎君) 在韓国日本大使館前の慰安婦像につきましては、二〇一五年の日韓合意により、韓国政府として日本政府が公館の安寧、威厳の維持の観点から懸念していることを認知し、適切に解決されるよう努力することを確認しております。我が国としては、これまで累次にわたり韓国側に対し適切な対応を求めてきているところでございます。  また、この合意により慰安婦問題の最終的かつ不可逆的な解決を確認したにもかかわらず、二〇一六年十二月末に在釜山総領事館前に慰安婦像が設置されたことは極めて遺憾であり、在韓国日本大使館前の慰安婦像と同様、これまで累次にわたり韓国側に対し適切な対応を求めてまいりました。  日韓合意は、外相間で協議を行い、直後に首脳間でも確認をし、韓国政府としての確約を取り付けたものであり、たとえ政権が替わったとしても責任を持って実施されなければいけないものでございます。この合意は国際社会からも高く評価されたものであって、合意の着実な実施は、我が国はもとより国際社会に対する責務でもあろうかと思います。  日本は日韓合意の下で約束した措置を全て実施してきており、国際社会が韓国側による合意の実施を注視している状況でございます。日本として、引き続き慰安婦像の問題を含め、韓国側に日韓合意の着実な実施を強く求めてまいりたいと考えております。
  147. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 最近、日本ではカワウソが人気が高いと聞きます。私もいろんな、昔、ワシントン条約の前でしたが、国際取引が規制されている動物は現在何種類、また最近密輸されることが多い生き物について教えてください。
  148. 鳥居敏男

    ○政府参考人(鳥居敏男君) お答え申し上げます。  現在、約五千八百種の動物がワシントン条約の附属書に掲載され、国際取引が規制されているところでございます。
  149. 山名規雄

    ○政府参考人(山名規雄君) 密輸が多い動物は何かとのお尋ねでございますが、最近二年間の税関におけるワシントン条約に該当する生きている動物の輸入差止め件数について申し上げますと、平成二十八年は二十七件二百二十点、平成二十九年は十七件六十四点となっております。  この中で、輸入差止めが多い動物は、亀、インコ、フクロウ、トカゲ、猿などとなっております。
  150. アントニオ猪木

    ○アントニオ猪木君 メキシコ大統領の就任式に中曽根先生が出席されたようですが、詳しくお聞きしたいと思いますが、もう時間なので、また機会があったらいろいろメキシコの情勢をお聞かせください。  お疲れさまでございました。
  151. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。  防衛省沖縄防衛局は、辺野古新基地建設の埋立工事を早期に強行し、県民投票の前に県民の諦めムードを醸成するために、名護市安和にある民間の琉球セメントの安和桟橋を使用して埋立て用土砂の海上搬送を狙っています。私は、十二月一日、この琉球セメントの安和桟橋などを視察してきましたが、防衛局は、昨日、十二月三日、埋立て用土砂を、安和桟橋に設置された、敷設されたベルトコンベヤーを使用して船に積み込む作業を行いました。安倍政権と防衛省の県民、民意を踏みにじる暴挙に強く抗議いたします。  現地を見て大変驚いたことがあります。安和の琉球セメントの桟橋施設周辺に高江のヘリパッド工事でも使われたかみそり刃付きの鉄条網が県道沿いの歩道に面するよう設置されていました。お手元の資料の最後から二ページのような、こんな写真ですけれども、(資料提示)最後から二ページ、一番最後の方がかみそり刃なんですが、こんなような、まさにかみそり刃がずっと巻き付けられている鉄条網でございますが、子供や幼児も歩くような歩道に面し、手を伸ばせばすぐ届くところにかみそり刃付きの鉄条網を設置するのは異常と言うほかありません。  設置者が誰なのか、琉球セメントや沖縄防衛局なのでしょうか。また、誰の許可を取って設置されているのか、早急に撤去すべきと考えますが、いかがでしょうか。
  152. 西田安範

    ○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。  御指摘の安和桟橋周辺の鉄条網につきましては、土地所有者であります琉球セメント株式会社が設置をしたと認識をしてございます。  鉄条網につきましては、設置者において適切に管理をされるものと認識をしております。
  153. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 いや、これはやはり何らかの形があるのではないか。十二月二日の琉球新報においては、既に県警や海上保安庁、民間の警備会社と警備体制を協議していると報道されています。  本来、これは沖縄防衛局に関連する仕事ですよね。だから、沖縄防衛局は警備要請や協議に全く関与していないのかどうか、本当にそう言えるんですか。
  154. 西田安範

    ○政府参考人(西田安範君) 警備の点につきましては、必要に応じ警備を求めるといったことは一般論としてあろうかと思いますが、個別の点につきましては、警備の関係でございますので、控えさせていただきたいと思います。  いずれにいたしましても、先ほど御指摘のありました鉄条網につきましては、土地所有者であります琉球セメント株式会社が設置したと認識しておりまして、設置者において適切に管理をされると認識をしております。
  155. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 また後で質問しますけれども、沖縄県、玉城デニー知事は昨日の会見で、沖縄防衛局が違法な埋立工事を強行し、琉球セメントが公共用財産使用の許可権者である沖縄県にも事前説明もなく、工事完了届も出さず、赤土等防止条例に基づく届出もないまま桟橋が使用されたことは甚だ遺憾と厳しく批判し、公共用財産使用の即時停止と沖縄県国土交通省所管公共用財産管理規則二十一条に基づく県による立入検査を要求しました。  情報公開された資料によれば、この安和桟橋に関しては、国有財産法第十八条六項並びに沖縄県国土交通省所管公共用財産管理規則第四条第二号、第六条第二号に基づき、工作物新築等及び公共用財産使用許可申請書を琉球セメントが提出し、沖縄県が平成二十八年十一月十日付けで許可し、今年三月三十日に許可が更新されています。この申請書中の安和桟橋計画概要では、この桟橋はセメントの出荷、セメント製造に使用する石炭の荷揚げ、セメント副原料の荷揚げ、そのほか資材の出荷が「施設の目的」として明記されております。セメント関連の資材として、石灰石、粘土、ケイ石や鉄原料その他が挙げられます。また、生コンの原材料として骨材というものもありますが、骨材とは主に砕石、砕砂のことであり、コンクリート用砕石及び砕砂については厳格なJIS規格が定められています。一方、経産省や日本砕石協会の説明によれば、埋立て用土砂や破砕した岩石を意味する岩ズリは、粒の大きさ、粒度も様々で、一般的な規格は定められていないということです。  いずれにしろ、安和桟橋はセメント出荷やセメント製造用石炭、セメント副原料等の荷揚げ場所として県から使用許可を得て業者が公共用財産を使用することが許されており、埋立て用土砂や岩ズリの出荷に桟橋を使用することは明らかに公共用財産の目的外使用です。  また、安和桟橋のベルトコンベヤーは沖縄県生活環境保全条例に基づき届出が、設置されていますが、この設置申請書の中で運搬物の種類は石炭と石材と記されています。このベルトコンベヤーの使用自体も目的外で、違法なものです。しかも、県の指摘によれば、桟橋利用には工事完了届の提出が必要で、土砂に関しても、沖縄県赤土等流出防止条例に基づく届出が必要であったにもかかわらず、事業者は提出していません。  さらに、沖縄県国土交通省所管公共用財産管理規則の第十二条、「転貸等の禁止」は、「許可を受けた者は、当該許可により生じた権利を他人に転貸し、若しくは譲渡し、又は担保に供してはならない。」と規定しています。  土砂の積込み作業を行った作業主体が琉球セメントでなかった場合、転貸に該当すると考えられますが、防衛省は確認していますか。
  156. 西田安範

    ○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。  沖縄防衛局に確認をいたしましたところ、昨日の岩ズリの積込みにつきましては、安和桟橋に係る公共用財産使用許可を得ております琉球セメントが行ったものであるとの報告を受けており、御指摘の沖縄県国土交通省所管公共用財産管理規則の転貸には当たらないものと考えてございます。
  157. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 先ほど申し上げた工事設置終了許可等は届けているかどうか、それが県が言うとおりであるかどうかということは確認していますか。
  158. 西田安範

    ○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。  現在、沖縄防衛局におきまして、県から指摘のあった事項について事業者に対して事実確認をしているところでございます。
  159. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 このように、ほとんど何も設置をしていない状況の中でありながら、昨日は防衛大臣は、基本的に手続は正当に行われているというふうな発言もされておりました。そのことも後でただしますけれども、違法行為を助長するような沖縄防衛局の行為は法治国家としては許される限度をはるかに超えており、改めて抗議したいと思います。  防衛大臣、昨日、ベルトコンベヤーの使用が違法ではないかとの指摘に対し、事業者が適切に手続を取っていると承知していると会見しています。防衛大臣に伺いますけれども、県は違法だと指弾しており、加えて、桟橋やベルトコンベヤーの目的外使用も疑われますが、防衛大臣は安和桟橋の違法な使用についてどのように考えているのでしょうか。
  160. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 昨日ですね、沖縄県から御指摘のあった事柄につきましては、今局長から答弁いたさせましたように、現在、沖縄防衛局において事業者に対して事実確認をしているところでございます。もし不備があれば、適切に対応させていただいた上で事業を進めさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
  161. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 事業を進めさせていただきたいということですが、それよりは、事業を進めるどころか、まず中断をすべきだと思います。さらに、今その事実確認もないまま、防衛大臣、先ほど申し上げたように、事業者が適切に手続を取っていると承知していると、このように昨日の記者会見でも述べております。つまり、これは担当者にも指摘をしましたが、本当に確認をしたのかと、そういったことを何度も確認をしたんですけれども、それは調べてみないと分からないということでございました。今、ただいまの答弁もそうですね。  まず、直ちに今の積込み作業を止めるということ、そしてまた、そのことについては現状どうなっているんですか。
  162. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 本日の岩ズリの搬出作業は現在行っておりません。事実確認をしっかりさせていただいた上で、もし不備があれば、適切に迅速に対応させていただいた上で事業を進めさせていただきたいというふうに思っているところでございます。
  163. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 そもそも、これは沖縄県としても撤回をしてございます。その撤回について、今その執行停止があるという段階であって、県としては当然その取組は認められないという立場でございますけれども、私もそのような立場です。  しかし、一隻分は出されています。昨日は、もう午後三時ぐらいまでには積み込んで沖に出ているんですね。報道によると、その船から別の船に移すという作業をして、またこの船が戻ってきて同じような作業を繰り返すという話になっております。しかし、現実には、この土砂は要するに違法な状況のまま搬出された可能性がとても強いんです。県の立場でいえば、まさに完了届がなし、それから様々な手続もない。  これの土地、この土砂をどうするかという問題が一つは出てきております。違法に作業船に積み込まれた埋立て用土砂の使用は、建設業法令遵守ガイドラインの趣旨にも反します。違法が露見しても開き直るような対応は、やはり政府が取るべきではありません。いわゆる業者がそのことをやっているわけですけれども、立場として、積み込んだ土砂をあの辺野古に投入をするということがあってはならないと思いますが、いかがですか。
  164. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 繰り返しになりますが、現在、沖縄防衛局から事業者に、沖縄県の指摘についての事実確認をさせていただいております。法令で定められた手続をしっかり取ることは当然でございますので、もし不備があれば、直ちに対応させていただいた上で事業を続けさせていただきたいというふうに思っております。
  165. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 いや、事業を続けさせるわけにはいかないですよ。どうしてかというと、まず一つは、この業者が届け出たその堆積といういわゆるものは、要するに石材だというふうになっているんだけれども、実際に調べてみたら岩ズリであったと。つまり、これは赤土防止条例に基づいて事前に届けなきゃいけない、四十五日前には届けなきゃならないことだと、こういうことも指摘されております。いわゆる、皆さんが言っている、適法に、それで進めさせてくださいという話のレベルの問題ではないのですね。  ですから、まず一つには、今持ち出したこの岩ズリはどう処理するか、それについては明確な答弁をいただきたいと思います。
  166. 岩屋毅

    ○国務大臣(岩屋毅君) 安和桟橋の使用に当たりまして、事業者が沖縄県に提出した公共用財産使用許可申請書の施設の使用目的におきまして、その他資材の出荷桟橋として、骨材等の資材の出荷と記載をしております。また、大気汚染防止法に基づく届出におきましては、ベルトコンベヤーの運搬物に石材と記載をしていることから、岩ズリの搬出については目的外使用には当たっていないというふうに我々考えております。  なお、その上で、沖縄県からの指摘事項について事実を確認して、もし不備があれば、適切に直ちに対応をさせていただきたいと思っております。
  167. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 いや、岩ズリと石材とは違うんですよ。それから、骨材というのは、先ほど申し上げたように、岩ズリなどは含んでいないんですよ。そこも含めて、やはりきちんと対応してもらわなきゃいけないだろうと、このように思います。  昨日の答弁でもそうですけれども、やはり今回、防衛省が本当にどのようなことをやってきたのかということ、鉄条網などの過剰警備や、あるいは数々の違法な今の作業、状況ですね、このことについて、私はやはり曖昧なまま進んでいると。少なくとも一部において違法な作業が行われたことは確認されました。
  168. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 時間が来ております。質疑をおまとめください。
  169. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 防衛省沖縄防衛局として責任の所在を明確するためにも、防衛局と埋立業者、琉球セメントとの間で時系列に沿ってどのような協議や会合が行われたのか、業務委託などの契約の内容を含めて、防衛省として国会に調査して報告すべきです。  委員長、お取り計らいをお願いいたします。
  170. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 後刻理事会において協議いたします。
  171. 伊波洋一

    ○伊波洋一君 また続きは次回に質疑いたします。
  172. 渡邉美樹

    ○委員長(渡邉美樹君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後零時二十七分散会