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2018-04-10 第196回国会 参議院 国土交通委員会 8号 公式Web版

  1. 平成三十年四月十日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  四月五日     辞任         補欠選任      小川 敏夫君     増子 輝彦君  四月六日     辞任         補欠選任      高瀬 弘美君     杉  久武君  四月九日     辞任         補欠選任      足立 敏之君     こやり隆史君      吉田 博美君     太田 房江君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         野田 国義君     理 事                 阿達 雅志君                 井上 義行君                 酒井 庸行君                 羽田雄一郎君                 山本 博司君     委 員                 青木 一彦君                 朝日健太郎君                 石井 正弘君                 太田 房江君                 金子原二郎君                 こやり隆史君                 末松 信介君                 高橋 克法君                 中野 正志君                 牧野たかお君                 鉢呂 吉雄君                 増子 輝彦君                 竹内 真二君                 山添  拓君                 室井 邦彦君                 青木  愛君                 行田 邦子君                 平山佐知子君    国務大臣        国土交通大臣   石井 啓一君    副大臣        国土交通副大臣  牧野たかお君    大臣政務官        厚生労働大臣政        務官       大沼みずほ君        国土交通大臣政        務官       高橋 克法君        国土交通大臣政        務官       簗  和生君    事務局側        常任委員会専門        員        田中 利幸君    政府参考人        消防庁審議官   猿渡 知之君        厚生労働大臣官        房審議官     八神 敦雄君        林野庁林政部長  渡邊  毅君        国土交通省道路        局長       石川 雄一君        国土交通省住宅        局長       伊藤 明子君        国土交通省自動        車局長      奥田 哲也君        国土交通省航空        局長       蝦名 邦晴君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○建築基準法の一部を改正する法律案(内閣提出  )     ─────────────
  2. 野田国義

    ○委員長(野田国義君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、小川敏夫君、高瀬弘美君、足立敏之君及び吉田博美君が委員を辞任され、その補欠として増子輝彦君、杉久武君、こやり隆史君及び太田房江君が選任されました。     ─────────────
  3. 野田国義

    ○委員長(野田国義君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  建築基準法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省住宅局長伊藤明子君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 野田国義

    ○委員長(野田国義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  5. 野田国義

    ○委員長(野田国義君) 建築基準法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  6. 中野正志

    ○中野正志君 おはようございます。自由民主党・こころ会派、こころ所属の中野正志でございます。  昨日午前一時三十二分頃、島根県西部を震源とする強い地震が発生をした。被害に遭われた方々に、皆さん共々心からお見舞いを申し上げたいと思いますし、復旧しっかり頑張っていただく、このことを国及び県あるいは該当する地方自治体、皆さんの御苦労、心からお願いもさせていただきます。  本日審議する建築基準法の改正案、大地震やあらゆる災害に対応するためにも重要な法案であると思います。つらつら考えますと、今後三十年以内に首都直下型地震が起きる確率は七〇%、死者は二万三千人、うち火災による死者は一万六千人ということでございます。これは東海あるいは東南海、同じ形でありまして、万一のときには多大な被害、被災を受けるということになります。  そういうことを見通した上でであろうと思うのでありますけれども、石井大臣から、今回の法改正について、一つには、建築物の安全性の確保を図る、密集市街地の解消を図ることは何より重要である、また二つには、空き家の総数は約八百二十万戸とも言われ、用途変更などによる利活用も大事である、三つ目、さらに木造建築物への多様な消費者ニーズへの対応も大切であるなどの必要性が示されました。その心意気やよしであります。  さて、この法改正後、どの程度、延焼防止性能の高い建築物に改修や建て替えが進み、密集市街地の解消が実現されると考えられるのか、石井大臣にまずお伺いをいたします。
  7. 石井啓一

    国務大臣石井啓一君) 密集市街地の改善整備を進め、安全性を確保することは大変重要な課題と認識をしております。これまで密集市街地の整備改善を図るため、道路、公園等の公共施設の整備を中心といたしました地方公共団体の取組に対しまして、防災・安全交付金等により支援をしてきたところでございます。そうした中で、地方公共団体等より、民間の力による個別の住宅の建て替えを促進することによりまして、地域の延焼防止性能の向上を推進することについて要望を受けているところでございます。  こうしたことから、今回の改正法案におきましては、準防火地域内における延焼防止性能の高いものといたしまして、耐火建築物、準耐火建築物等に対しましては建蔽率を緩和をする、また、壁面線を指定した場合にも建蔽率を緩和をする等の措置を講ずることとしたところでございます。  従来の取組と併せまして、今回の改正法案による不燃化促進等の取組を総合的に推進することによりまして、密集市街地の解消ペースを加速化をいたしまして、現在の目標でございます平成三十二年度末までに地震時等に著しく危険な密集市街地をおおむね解消するという目標に向けまして、一層積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
  8. 中野正志

    ○中野正志君 是非その速やかな実現、心から願ってもおります。  また、空き家や古民家などの商業的利用、介護、保育などでの利活用をすることでどう地域経済活性化につなげられると考えられるのか、石井大臣に再びお伺いをいたします。
  9. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 今回の改正法案では、空き家や古民家の商業的利用や介護、保育などの施設への用途変更など、既存建築物を他の用途に円滑に転用が可能となる建築基準の合理化や建築確認の手続の簡素化を図っております。  空き家や古民家の商業的利用は、地域ににぎわいをもたらし活力をよみがえらせるとともに、老人ホームや保育所などへの転用は、地域の新たな雇用の創出や働きやすい環境の整備につながるものとなります。こうしたことから、今回の改正法案により既存建築物の有効活用が図られることによりまして、地域経済の活性化につながるものと考えております。
  10. 中野正志

    ○中野正志君 この改正案、防災の観点から、また木材需要の喚起をするという両面において、とりわけ専門家、建築士の方々でありますけれども、画期的な法案であると評価をいただいておるところでもあります。私も、個人的にも大賛成であるということを申し上げたいと思います。  木材は、古来、日本で使用されてきた建材であり、神社仏閣等多くの歴史的建造物が木と石で造られてきました。当然、日本家屋も木材住宅が多く、様々なたくみの技が使われており、近年では海外からも日本家屋に対する評価が高まっていると承知をいたしております。しかし、やはり木は燃える。燃えてしまえば、平成二十八年十二月のあの糸魚川市の火災のように、一帯を焼き尽くすような大災害に発展する可能性があります。  ここで、国交省の皆さんにあえてお伺いをいたしますけれども、液体ガラスという塗料があるのを御存じでありましょうか。この間、私も初めて知ったんでありますけれども、この塗料を木材に塗るとガソリンを掛けても燃え広がらない。さらに、木は燃えるだけではなくてカビが生えたり、あるいは腐ったり、あるいは色あせたり、割れたりと様々な劣化をしますけれども、これを塗ればそういった木材特有の劣化を防ぐという、まさに優れた塗料であるようであります。  その名のとおり、無色透明で木の風合いをそのまま生かすことができるので、建築家、あの有名な隈研吾さんが手掛ける木造建築物にはほとんどこの塗料が使われているということであります。  この液体ガラスは、塗るだけで劣化を防ぎ、耐火建造物に変えることができるということを考えれば、建て替えの必要もない、あるいは耐火改修工事といっても塗るだけでできるという手軽さは類を見ない、そう思います。全国にたくさんありますこの空き家にも積極的に利用するべきだと考えますが、いかがお考えでありましょうか。
  11. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。  今回の改正法案におきましては、防火安全性の確保を前提としながら、木の良さを実感できる木造建築物の整備に向けた基準の合理化を図ることとしております。  一方、建築基準法におきましては、防火安全性の観点から、建築物の用途、立地等に応じて開口部への防火サッシの設置や内装の不燃化等を求めているところであります。  防火サッシや不燃性の仕上げ材料につきましては、告示によりまして一般的な使用を定めておるほか、一定の性能、例えば防火サッシの場合ですと二十分の遮炎性能が満たすことが証明されれば大臣認定により使用を可能としているところであります。  御指摘の液体ガラスを使用した材料につきましても、防火試験を行い、必要な性能が証明されれば防火サッシの材料等として使用できるものと考えておりまして、開発している事業者からの申請がありましたら適切に対応してまいりたいと考えております。
  12. 中野正志

    ○中野正志君 また、耐火もさることながら、各住宅の建て替えの際には、よく言われるように、感震ブレーカーや感震コンセントの設置の義務付けなど、地震災害によるいわゆる出火させない取組、これも大事だろうと思います。  実は、阪神大震災もそう、私たちの東日本大震災もそうでありますけれども、電気の異常を発生源とする火災が結構数多く見られたところであります。だとすれば、やっぱりこういった感震ブレーカー、感震コンセントの設置、これは本当に必要なのではないかと思いますけれども、いかがお考えになられますか。
  13. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。  地震後の火災原因の多くが、停電した状態から通電する際の電気関係の出火であるとされておりまして、地震を感知すると自動的にブレーカーを落として電気を止める感震ブレーカーの設置等は、特に密集市街地の安全性向上に対して有効と考えております。  感震ブレーカーの普及につきましては、電気設備の施工等に適用される民間の規定である内線規程において、平成二十八年三月から、地震時等に著しく危険な密集市街地の住宅等について設置を強く促す勧告的事項とされていたところです。  さらに、当該勧告的事項の対象地域として、地方公共団体の判断で、より幅広い密集市街地等を設定可能とすることで感震ブレーカーの設置を推進することができるよう、本年三月に内閣府に設置した検討会から提言を受けているところであります。  このような動きに合わせまして、国土交通省においても、この春に、全国の地方公共団体の密集市街地整備担当宛てに、本提言に基づき感震ブレーカーの設置促進等について防災担当部局と連携して取り組むこと、また、住宅事業者の団体である住宅生産団体連合会等宛てに、感震ブレーカーの普及への協力等を周知しているところであります。  引き続き、関係省庁、地方公共団体及び民間事業者と連携して、感震ブレーカー等の設置など地震時の火災の発生を抑制する取組を推進してまいりたいと考えております。
  14. 中野正志

    ○中野正志君 是非そう願いたいものであります。  さっき言いましたように、首都直下型で火災だけでも一万六千人も亡くなる人が出てくるという状況では、やっぱりこういった電気を発生源とする火災、これを事前にできるだけしっかりとその対策、対応を考えておくということは大事だと思います。  とりわけ、言うまでもなく、私たちのこの東京でありますけれども、下町の地域中心に密集市街地がたくさんある。私たちも行ってみて、あの狭隘な道路、また、しっかりと住宅が、我々の言葉で言うと、はっついた、張り付いた形を見ますと、いざ火災の場合どうするんだろうという状況が数多く見られるわけでありまして、そのためにも、こういった感震ブレーカー、感震コンセントを精力的にお取り進めをいただきたいと存じます。  質問の機会をいただきましたので、この際、ちょっと別な視点で別な問題を質問させていただきたいと思います。  私どもの東北、三陸道、常磐道など、復興事業という点もあり、加速的に整備が進められてまいりました。地元も大変感謝をいたしております。  私の住まう仙台市でありますけれども、仙台というのは市街地が高速道路でぐるっと一周できる町でありまして、恐らく地方の大都市では仙台が初めてそういう状況、道路網の整備ということになったのかなと、これも感謝をいたしております。  しかし、仙台で仙台港のある仙台東部地区、これは東北、関東圏からの自動車の流出入が集中して渋滞が恒常的にあります。仙台市街地から西の外側の高速道路へ接続する仙台西道路、これは仙台の発展に非常に貢献をいただいております。一方、東側の外側の高速道路の自動車専用道路などの接続が少ないため、本来、大動脈として機能するはずの仙台東道路の整備、この整備が物流面の強化、あるいは観光振興、あるいは復興のためにも必要なことであります。  関係者の皆さん、とりわけ国交省の御理解もあり、平成三十年度道路調査の箇所に指定をいただいております。しかし、問題はこれからであります。新規事業化はいつになるのか、ルートあるいは環境アセスメントなどの事前の検討期間、当然必要でありますけれども、地元は最も短い最短での事業決定、建設スタートを望んでおりますけれども、その見通しをどう理解すればいいのかなと。  宮城県、仙台市も感謝と覚悟を持って臨んでおりますので、早期の事業化を取り進めるようにこの際要望しておきたいと思いますが、いかがでございますか。
  15. 石川雄一

    ○政府参考人(石川雄一君) お答えいたします。  仙台東部地区におきましては、仙台貨物ターミナルの移転跡地に広域防災拠点の整備が形成されるなど、沿岸部の高速道路利用を念頭に置いた新たな開発計画や地域づくりが進められております。  他方、沿岸部の高速道路と仙台都心部を結ぶ国道四十五号におきましては、複数の主要渋滞ポイントが存在するなど課題があることから、これまでも仙台東部地区の道路ネットワークの在り方につきまして関係機関で検討を行ってきたところでございます。  今般、地域振興を加速する観点から、仙台東部地区に計画されております仙台東道路につきまして、概略ルート、構造を決定するための計画段階評価手続に今年度より着手することといたしたところでございます。この計画段階評価手続におきましては、地域の意見聴取等を行いながら概略ルート、構造を決定した後、都市計画手続、環境アセスメントの手続を進めることとなります。  いずれにいたしましても、宮城県、仙台市等と連携し、できるだけ早期に計画の具体化が図られるよう調査、検討を進めてまいります。
  16. 中野正志

    ○中野正志君 局長さん、ありがとうございます。是非早期に事業化、お取り進めをいただきたいと存じます。ついでついでに言えば、一般国道のお話に出ました仙台拡幅二期、これの早期事業化も要望いたしておきたいと思います。  また、もう一つでありますけれども、仙台空港の民営化の評価と展望について、地方空港の民営化含めてでありますけれども、この機会にお伺いをいたしておきたいと思います。  御存じかと思いますけれども、仙台空港は、五年以内に営業黒字化を目標に、平成二十八年七月、完全民営化のスタートを切りました。昨年二十九年度の旅客数、速報値でありますけれども、前年比八・七%の増加で三百四十三万八千六百人、何と過去最多を記録をいたしております。これはLCCなどの新規就航が功を奏したと思います。当然、エアポートセールスも一生懸命官民挙げて頑張られました。こういった民間の柔軟な経営力、またそれをサポートしてこられた国交省、敬意を表します。  二十九年度単年の営業損益が初の黒字となったということは喜ばしいことでありますけれども、二年で黒字化という営業面での成果を率直に評価を私はしたいと思っておりますけれども、国交省としての仙台空港の民間委託に関する評価と、今後同じようにほかの空港にも民間委託を進めていかれると思いますけれども、その方針、展望についてお伺いをしておきたいと思います。
  17. 蝦名邦晴

    ○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。  仙台空港につきましては、国管理空港の第一号といたしまして、今御紹介がございましたように、一昨年の七月に民間委託が開始をされまして、二〇一七年度の旅客数は、御紹介のありました速報値で過去最高の約三百四十四万人、とりわけ国際線の利用者数は、民間委託前の二〇一五年度と比較をいたしまして約一・七五倍に増加をいたしております。また、本年夏ダイヤの週当たりの便数は、民間委託前の二〇一六年夏ダイヤと比較いたしまして三十六便増の四百三便というふうになっております。  加えまして、民間委託後には仙台空港から宮城県外の東北地方各所への高速バスルートの設定など二次交通の充実が図られるなどしておりまして、民間運営による成果が着実に現れているものと承知をいたしております。  仙台空港につきましては、今後も本年中に新しい旅客搭乗施設の供用開始が予定されるなど、引き続き民間の創意工夫を生かした運営が進められるものと聞いておりまして、大変期待を申し上げているところでございます。  また、ほかの国の管理空港につきましては、高松空港が今月一日に民間委託が開始をされました。また、福岡空港は来年四月から、新千歳空港を含みます北海道の道内の七空港及び熊本空港につきましては、再来年に民間委託が開始されますよう今手続を進めているところでございます。  国土交通省といたしましては、航空ネットワークの充実や地域の活性化などに資するものとして空港の民間委託は有効なものであると考えておりまして、地域の関係者の皆様の御意見もよくお伺いしながら引き続き進めてまいりたいというふうに考えております。
  18. 野田国義

    ○委員長(野田国義君) 時間でございます。
  19. 中野正志

    ○中野正志君 御清聴ありがとうございました。終わります。
  20. 鉢呂吉雄

    ○鉢呂吉雄君 おはようございます。民進党の鉢呂吉雄です。  冒頭、石井大臣にお伺いいたします。  昨日も、財務省のごみに関わる口裏合わせ、偽装というものが財務省から明らかになり、陳謝されたわけであります。まさに、ごみの撤去費については国交省の所管であります。私も、三月二十二日も質問いたしました。同僚の小川敏夫議員始め、この国交委員会でも度重なって質疑が重なっておるところであります。  大臣にお伺いします。この間の調査、とりわけ設計業者の、法務当局に、司法当局に、三・八メートルは国から指摘をされて言わされた形であるというようなことが報道されてもう一か月以上になります。大臣は、電話を掛けて調査をしているけれども相手の工事関係者とは接触できないと、私の場合も三月の二十日等二回ほど、そういう感じであります。  私は、大臣が責任を持ってやれば一挙にこれは片が付く、電話等で、誰にやらせるのか分かりませんが、きちんとこの調査結果を示すべきである、こういうふうに思いますが、その後どうなっているでしょうか。
  21. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 工事関係者が試掘をしたその報告書についての確認の件かと存じますが、試掘の報告書の内容につきましては、これまでも複数回、試掘の報告書の入手先である事業者に対して電話で質問を行ってきたところでありますが、これまでには回答は得られておりません。そこで、改めて、三月の二十三日に改めて文書で確認をしたところでありますが、まだ当方の質問に対して回答が得られていない状況であります。  引き続き、事業者に対しまして質問に対する回答を求めていきたいと考えております。
  22. 鉢呂吉雄

    ○鉢呂吉雄君 財務省は、曲がりなりにも非は非として、この調査結果を発表しております。独り国交省は、この間この問題は、今の委員長であります野田委員長も含めて、去年から再三再四この場で時間を浪費しています。  委員長にお願いいたします。  やっぱりきちっと国交大臣にこの問題の調査の結論を得るように、私は何回も言っています。国交省の大阪航空局のその担当した職員、目視した、写真でもって確認した、しかし、相手の工事関係者は国に言わされたと、三・八もごみがないのにもかかわらず言わされたと、こう、法務当局、司法当局にも。これは定かではありません。しかし、この間ずっとマスコミから暴露されている問題は真実であったということですから、速やかにこの問題、処理をしてほしいと委員長にお願いいたします。
  23. 野田国義

    ○委員長(野田国義君) 後刻理事会で協議させていただきます。
  24. 鉢呂吉雄

    ○鉢呂吉雄君 それでは、建築基準法の関係について話を進めさせていただきます。  今日は、厚労省の大沼政務官にも来ていただいております。  私の地元の札幌市の、今年一月三十一日未明に発生した、通称共同住宅というふうに言われていますそしあるハイム、十一名の方が大変な犠牲をなりました。この種の老人ホーム的なところは、毎年のように火災等で大変な犠牲者を出しております。  今日は時間がありませんから、言います。二階建て四百平米で木造、昔は旅館だったそうです。今はグーグルで見れますから、当時の建築されたものを見ますと、木造で老朽化しているのがよく分かる写真も私、見させていただきました。そういう中で、十六人入居している中で、生活保護受給者が十三人、八一%、六十五歳以上の高齢者が十一人、亡くなった方は十一名中六十歳以上が十名という形であります。  火災報知機は設置されています。消火器も廊下にはあったそうです。しかし、スプリンクラーの義務付けはありませんし、スプリンクラーは設置されていない。しかし同時に、入居費をこれ以上高くすれば、生活保護受給者が多いので、やっていけないからそういった設備投資もできないと、こういう形であります。  この施設は社会福祉法上どういう位置付けになっていますか、お答え願います。
  25. 大沼みずほ

    ○大臣政務官(大沼みずほ君) お答えいたします。  無料低額宿泊事業は、社会福祉法におきまして、生計困難者のために無料又は低額な料金で簡易住宅を貸し付け、又は宿泊所その他の施設を利用させる事業と定義されております。また、有料老人ホームは、老人福祉法において、老人を入居させ、入浴、排せつ若しくは食事の介護、食事の提供又はその他の日常生活上必要な便宜の供与事業を行う施設と定義されております。  今回の火災があった施設につきましては、札幌市においては、賃貸借契約により長期にわたり入所する実態があったことから無料低額宿泊所には該当せず、また、入居要件を専ら高齢者に限っていなかったことから有料老人ホームにも該当しないと判断しており、社会福祉各法に位置付けのある施設ではなく、一般の共同住宅と判断されたものと承知しております。
  26. 鉢呂吉雄

    ○鉢呂吉雄君 そのとおりで、一般法上の共同住宅、アパート、共同施設という類いで、社会福祉上は何らの位置付けもされないと。  繰り返しになりますけれども、無料低額宿泊所、これは一時的なものであると、固定的にずっと住むようになれば、これは対象外。それから、有料老人ホーム等の高齢者の福祉施設になると、これは最初に高齢者だけを入居させますという募集の条件がなければならないと。こういう形で、法律的には全くの一般のアパートであります。  しかし実際は、低額で、いわゆる生活保護世帯。札幌で私も調査しました。例えば、刑務所から出所した方、これはもう三万円か五万円で、出所して住むところがない、こういうところにも関係機関は、このそしあるハイム等を含めてあっせんをしておると。社会通念上は非常に重要な施設なんですけど、こういう形で何らの法的な保護もないという形であります。  今回、厚生労働省の方で、いわゆる生活困窮者の自立支援法案、これが今審議されておるというふうに聞いております。これは、就労の状況ですとか心身の状況、地域社会との関連性、その他の事情で経済的に困窮し、最低限度の生活を維持することをできないような方、おそれのある者、こういう方々に、これは法律がちょっと違うんですけれども、居住の支援強化を図るという形で良質な宿泊所、これは最低基準の創設を含めて良質な宿泊所をこの無料低額宿泊所にも位置付けをしようということで、一時的なといってももう少し長期に住む方についてもこの対象にすると、こういったことが今協議されておるというふうに聞いていますけれども、この関係について若干お話ししていただければ有り難いと思います。
  27. 大沼みずほ

    ○大臣政務官(大沼みずほ君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、現在国会において御審議いただいております生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案におきましては、これまで法的拘束力のないガイドラインで示していた無料低額宿泊所の設備や運営に関する基準につきまして、法律に根拠を持った最低基準を定め、違反した場合には改善命令を発出できることとするなど、規制の強化を図ることにしております。また、この改正に合わせまして、この事業としての届出が必要な事業所について居住期間の長短を問わないこととする等の観点も含め、今後、関係者の意見を聞きながら判断基準の明確化を図ることを検討しております。  さらに、有料老人ホームにつきましては、該当性の判断基準を明確化した通知を先週発出したところでございます。  これらの対応によりまして、各施設の範囲が明確化されることによって地方自治体が効果的な指導を行うことができ、届出の勧奨や防火安全対策の助言等を適時適切に実施することができるようになると考えております。
  28. 鉢呂吉雄

    ○鉢呂吉雄君 是非お願いしたいんですが、例えば、私の方からもうしゃべりますけれども、全国にこの無料低額宿泊所というのは、二〇一五年の六月の厚労省の調査で五百三十七施設、一万五千六百人ほど利用されていると。さらには、生活保護受給者が二人以上利用する施設、これは全国にまだ千二百三十六施設、北海道は八百七という、すごく多いんですけれども、しかし同時に、これから関係あるんですけれども、国交大臣、ここにはスプリンクラーの設置はされておりません。先ほど言った無料低額宿泊所は今も未設置率は九一・八%、ほとんどが設置されていないと、こういう形であります。  札幌でもいろいろな施設長にもお話を聞きました。札幌の火災は人ごととは思えない、スプリンクラーがあれば初期に消火できる、数百万の設備費用の捻出が余裕が出てこない、入所者からもらえば生活費が出てこないと。  立教大学の木下武徳先生は、防火対策を進めたくても資金面で進めれない施設がほとんどである、行政はスプリンクラーなどの防火設備の設置に補助金を出すなど、悲劇を繰り返さない対策を進めてほしいと、こういうふうに述べるわけであります。  先ほどはしょりましたけれども、この十年間見ても、一年置きぐらいに五人以上亡くなったこういった施設は今も数多くあるんです。  ですから、まず大沼政務官にお聞かせをいただきたいんですけれども、こういった無料低額宿泊所、スプリンクラーの設置について是非その中に入れていただきたいと。難しいことは事務当局からも聞いております。しかし、大沼政務官の政治家としての配慮で、このスプリンクラーの設置についての義務化と、そしてそれに対する支援。  今も厚労省は、老人ホームにはスプリンクラーの設置補助支援があるんです。中には一〇〇%その支援で設置できると。まあいろいろな形がありますから定額で補助しているんですけれども、安いスプリンクラーであれば一〇〇%近くで、国の支援でできるというものを、こういった本当の最低限のところで、これ以上家賃を上げてはできないというようなところに厚労省の温かい目を注いでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  29. 大沼みずほ

    ○大臣政務官(大沼みずほ君) このような痛ましい火災等によって失われる人命があるということは、厚生労働省としてもしっかりと受け止めていかなければならないというふうに思います。  その上で、無料低額宿泊所に対する規制強化に関しまして、今回新たに定めることとしております最低基準の具体的な内容につきましては、改正法の施行までに関係自治体や事業者などの皆様の意見を聞きながら検討していくことにしております。現行のガイドラインの内容も踏まえた上で、防火防災対策についても検討していくことにしているところでございます。  無料低額宿泊所は、施設のような形態のものから一般のアパートのような類型まで様々なものが存在いたします。そのスプリンクラーの設備の設置の義務付ける必要があるか、設置の必要性やそれに伴う負担なども考慮しつつ検討する必要があると考えておりますが、委員御指摘のように、多くの方がその無料低額所で、生活困窮者の方もそこに多く入っていらっしゃるというような実態もしっかりと踏まえて、地方自治体、事業者の皆様と意見を聞きながら調整して検討してまいりたいというふうに思います。
  30. 鉢呂吉雄

    ○鉢呂吉雄君 なかなか、調整して検討するという御答弁は前向きの答弁です。非常にそれを多として期待をしたいと思っております。  参議院の二月十四日の国民生活・経済に関する調査会、稲葉参考人がこのように陳述しています。高齢者、障害者あるいは生活困窮者の住宅問題は、その安全性において非常に深刻である、民間の事業所が手弁当で住宅を借り上げる、家賃を上げるわけにはいかないので老朽化した物件を借りる形にするが、火災が起きたら一気に広がる。  この場合も、そしあるハイムも、調理に来た人が火に気付いて大家さんに言って、大家さんというか事業者ですね、事業運営者に言って、一一九番掛けたらもう火の海で、声は聞こえたんです、だけど、なかなか逃がすわけにいかなかった、逃げるわけにいかなかったと。一気に広がったんですね。  したがって、何とか、法による福祉施設には該当しないが、実態は福祉施設になっているので、札幌のような例の場合はスプリンクラーなどの防火施設の設置が必要ではないかと、こういうふうに思いますので、是非お願いをいたしたいと思います。  大臣にも御答弁いただく予定でしたが、今、大沼政務官から前向きの答弁いただきましたので、そこをはしょりまして、本題の方に参ります。  実は、この建築基準法の改正、いろいろな様々な案件があります。私は、安倍内閣の経済成長に資するかどうかという観点で様々な今既存の法体系、これを変えるということが行われているような感じがします。これに対して少し異議を申し立てたい。  私は、大臣にまずお伺いします。  今回提出された建築基準法の法の目的、改正ではなくて本来の法の目的、これはどのように記載されていますか。
  31. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 建築基準法は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めたものであり、国民の生命、健康及び財産の保護を図ることで公共の福祉の増進に資することを目的としております。
  32. 鉢呂吉雄

    ○鉢呂吉雄君 そのとおりです。  これは、国民の生命、それから健康及び財産の保護を図るために、最低基準、いわゆる建築物の敷地ですとか構造、設備、用途についての最低の基準を定めるんだと。  今回の改正の一番基になったのは、未来投資戦略二〇一七、昨年の六月九日に、この空き家対策をどうするかということで記載しています。一々大臣に答弁を求めません、私の方からしゃべりますが、この皆さんのお手元に行きましたこれが、リフォーム市場を中心とした住宅市場の活性化という視点で、新たな具体的施策ということで空き家対策、空き家等のグループホーム、保育所として、この新たなニーズに対応すべく、既存建築物を他用途に円滑に転用等するための建築規制の合理化を行うと。  私はこの流れをずっと見ましたけれども、この建築基準法の基本であります国民の生命とか健康、その言葉としての安全性ということについては本当に書いていない。いわゆる空き地を経済市場に乗せていこうという形の書きぶりが目立つんですが、建築物の安全性が最優先であると、このことについては大臣、変わりはないですね。
  33. 石井啓一

    国務大臣石井啓一君) おっしゃるとおり、建築物の安全性を確保した上で空き家等の活用を進めていくということかと存じます。
  34. 鉢呂吉雄

    ○鉢呂吉雄君 建築規制の合理化という表現がずっと出てくるんです。皆さんの審議会、ここにも、今の基になるところも。  建築規制の合理化というのは、私はよく分かりません。いろいろ意見を求める形で、この問題、水準合っています。ほとんどの国民の皆さんは、この中身は建築の規制の緩和と、緩和という表現を使っています。  大臣は、この法律の前回の委員会での説明でこういうふうに言っています。今回の改正案の提案理由において、安全性の確保と既存建築ストックの有効活用の、両立しつつと。両立しつつと、分かったような表現でありますけれども、実質は建築規制の合理化というのは緩和であって、両立ではなくて、私はやっぱり安全性の確保というものを優先と、こういうふうに考えとして持つべきではないかと。大臣の御答弁お願いします。
  35. 石井啓一

    国務大臣石井啓一君) 建築基準法におきましては、近年の改正におきまして、材料、寸法等の仕様を部位ごとに規定するいわゆる仕様規定から、それぞれの規定の目的に応じて建築物全体としての性能水準を設定する、いわゆる性能規定への見直しを進めてきているところであります。  防火関係の規制につきましては、そもそも論でありますが、第一点目には火災による倒壊の防止、二点目には在館者の避難の安全確保、三点目には市街地における延焼防止などの観点から、建築物の規模、用途、立地に応じて、部位ごとの構造、設備等に関し一定の対応を求めているところであります。  今回の改正法案におきましては、それぞれの観点に応じて必要となる性能を明確化した上で、建築物全体として所要の性能が確保されているかどうかを検証いたしまして、全ての柱、はり、壁、床などが一律に耐火性能を有していなくても、消火や避難などに関する措置との組合せにより必要な性能を確保していれば建築を可能とする見直しを行うこととしております。  したがいまして、今回の改正法案に基づく規制の合理化は、いずれも建築物全体の性能を総合的に評価をする、いわゆる性能規定化の一環として行っているものであります。  規制緩和、委員がおっしゃる規制緩和というのが安全性の水準を引き下げるという意味でお使いになっているとすれば、それには当たらないと考えております。
  36. 鉢呂吉雄

    ○鉢呂吉雄君 安全性を損なわないという形でありますけれども、いろいろありますけれども、具体例を挙げて大臣に質問をいたします。  先ほどの高齢者の避難困難者、札幌の火災に照らして、私は、次の問題はまだ十分な審議会での論議を経て、その安全性確保についての技術的な、総プロというところで研究を進めているんですけれども、それを経たものではないのではないかという観点で質問をさせていただきます。  今回、空き家対策として、戸建て住宅等の小規模な建築物、延べ面積は二百平米以下、そして三階建て以下、この就寝用途、初めて聞いたら私もなかなか覚えるのに掛かったんですけれども、いわゆる夜過ごす、そういった老人ホーム等の専ら高齢者が利用するものについては次の対策を前提としています。  主要構造物の防耐火性能、いわゆる今までは石こうボードを各部屋に、あるいは屋根に張らなければならない。そのために、普通の民家でも一千万以上掛かってしまう、新しく建てた方がいいということで、なかなかこれが進まなかったので、これを規制を合理化するという名で変えていこうと。その変える中身は、大臣、答えてください。
  37. 石井啓一

    国務大臣石井啓一君) 現行制度におきまして、三階建ての老人ホーム等については、原則として柱、はり、壁、床等の主要構造部を耐火構造とすることを義務付けております。  今回の改正法案では、三階建てでも小規模なものであれば、避難安全性の確保が図られるものといたしまして、延べ面積二百平方メートル未満の建築物であれば、柱、はり、壁、床等の主要構造物を耐火構造としなくてもよいこととしております。  ただし、利用者が寝泊まりするいわゆる就寝用途については、就寝中であっても火災の発生を早期に覚知できるよう、各居室において連動して作動する警報設備の設置を条件とする予定であります。  さらに、就寝用途のうち、自力避難が困難である高齢者などが専ら利用するグループホームなどにつきましては、避難経路となる階段への火災拡大を抑制するため、階段等と居室との間への扉を設置する、又は居室へのスプリンクラーの設置のいずれかを条件付ける予定でございます。
  38. 鉢呂吉雄

    ○鉢呂吉雄君 皆さんの資料の一枚目の下の欄を見ていただきたいんです。  これが審議会、去年から開かれて十四回目、部会長というのは深尾さんという大学の先生。この今の大臣のしゃべった問題について、総プロというのは、その技術的な研究をするところで、まだあと四年続くので、その五・二分とか四・二分というのは、従来の二階建ての場合は五・二分で避難できると、三階建てになっても四・二分で避難できると、もっと早まるというようなこの国交省の資料を出したんですけれども、避難困難者とか高度な困難者とか幾つかのレベルがあって、そう四・二分でいくのかねと。したがって、四年続くので、その中で検討すればいいのではないかと。これが十一月十三日のこの議事録です。  次のページ、是非見ていただきたいんですが、これが国交省の図式、ポンチ絵で示されておりますから、今大臣が言われたこと、この上の方は私どもに示された、法律案を、改正案を提出したときの説明資料で示されました。私の党で字を赤字で振っています。先ほど大臣も言いました「階段の安全措置」というような言い方で、この避難時間に配慮して、「避難経路となる階段を煙から守るための措置(スプリンクラー又は扉の設置)」と。各階の玄関、これは扉で塞ぐということを実施すれば安全になるのではないかと。  しかし、皆さん、下の欄を見ていただきたいと思うんです。下の欄は審議会に配付された資料です。この中では、これも「階段の安全確保措置」という中で、この字で書いてあるところ、「階段等の移動空間と居室との区画」、これは扉を付けると。「又は各居室等へのスプリンクラーの設置など」を確保と。  私は、国交省の事務段階とも盛んに話したんですけれども、生煮えであります。各居室へのスプリンクラーの設置というのは、去年の審議会のポンチ絵を見たら分かるんですけれども、私どもに示された法案の説明では上の方です。私は、階段にスプリンクラーを設置するものとばかり思っておりました。だけれども、下の欄からいけば、各居室へのスプリンクラーの設置です。  大沼政務官、私が先ほど言ったように、各部屋に自動消火器、スプリンクラーを設置することは最大の私は課題だと思っております。  大臣、これ、きちっとしてください。「又は」というようなことで本当にいいのかどうか。壁の扉を付ければ、階段を守ればそれでいいのか、あるいはスプリンクラーだけでいいのか。やっぱり生煮えなんです。  階段の安全性の確保、それ括弧書きで書いていますから、誰が見たって、階段を安全を確保するために「又は」でいいんだなと。これは、法律が成立して一年以内に施行令で示す、政省令で示すことになっていますから、きちんとやっぱり分かりやすいようにすべきであると思いますが、いかがですか。
  39. 石井啓一

    国務大臣石井啓一君) 今委員がお示しをいただきました資料二の上のところが議員の皆様に説明させていただいた資料ですが、その中のスプリンクラーというのが、階段のところにスプリンクラーを設置するのではないかというふうに思ったというふうに今委員からの御指摘がございました。これは、そもそも居室に対するスプリンクラーという意味でありましたが、これだけ見るとちょっと誤解をしかねない記述かなというふうに思いましたので、その点については、より丁寧に今後対応させていただきたいと思います。  いずれにいたしましても、施行まで一年ございますので、詳細はそれまでに詰めさせていただきたいというふうに考えております。
  40. 鉢呂吉雄

    ○鉢呂吉雄君 これは安全に関わることでありますから、この当委員会にきちんと、どういう結果、施行令にするのか、報告を願いたいと。又はと両方とも設置義務かはえらい違いになるわけで、大臣も今は答弁しませんでしたけれども、又はでいいのか、両方ともなのか。これは国交省も詰めていないと。それでは、答弁してください。
  41. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 又はか、かつかということであれば、これは又はということであります。
  42. 鉢呂吉雄

    ○鉢呂吉雄君 これで終わります。時間が来ましたので終わりますが、私は、又はでは全然問題の本質は違うと、このことを申し上げて、終わらさせていただきます。
  43. 山本博司

    ○山本博司君 公明党の山本博司でございます。  本日は、建築基準法の改正に関してお伺いをしたいと思います。  まず初めに、既存建築ストックの活用に関して伺いたいと思います。  空き家は人口減少などで全国的に年々増え、二〇一三年時点で全国に約八百二十万戸あり、二十年で約一・八倍に増えております。近年も増え続け、ごみの不法投棄や火災など、防犯や防災面での悪影響が社会的問題ともなっておるわけでございます。この空き家対策につきましては、各自治体が様々に模索しておりますけれども、解体には費用が掛かり、現状では人口減で住宅として再利用するニーズは乏しい状況にもございます。  こうした中、新しいニーズを開拓し、住宅をそれ以外の用途に変更して活用することが求められており、今回の法改正におきましては、安全性の確保と既存建築ストックの有効活用を両立しつつ建築規制を合理化していく内容が盛り込まれておりまして、大変重要な改正であると思います。この改正を機に、これまでなかなか活用が難しかった古民家を始めとする既存建築ストックの活用が進むことを期待されるところでございます。  そこで、まず法案の内容に関して伺いたいと思います。  今回の改正では、耐火基準や用途変更の手続の規制を緩和することで既存住宅などの転用を後押しする内容が含まれておりますけれども、具体的にどのような規制緩和及び制度の合理化が行われたのか、そして、その合理化が行われることでどのような効果を考えているのか、確認をしたいと思います。
  44. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。  今回の改正法案では、空き家の増大等を踏まえ、ほかの用途への転用による既存建築ストックの有効活用を図るため、防火関係の規制の合理化と建築確認の手続の合理化を行うこととしております。  具体的には、三階建ての戸建て住宅等を福祉施設等とする場合には、警報設備の設置など在館者が避難できる措置を講じることを前提に、耐火建築物等とすることを不要とします。また、用途変更に伴って建築確認が必要となる規模について、その上限を百平米から二百平米に見直し、二百平米以下の他の用途への転用は建築確認の手続を不要とします。これらの改正により、用途変更に伴う費用や手続の費用負担が軽減されることになり、既存建築ストックの有効活用が促進されるものと考えております。  特に、費用の低減効果につきましては、現行制度によれば、三階建ての戸建て住宅を転用しようとする場合、耐火建築物とするために全ての柱、はり、壁、床等の主要構造部について石こうボードによる被覆など大規模な改修工事を行う必要があり、実質的には建て替えざるを得ないのが現状であります。  改正後は、警報設備の設置等を条件として耐火建築物としなくてもよいこととなるため、間取り変更などに必要な費用を除きますと改修費用は二、三百万程度にとどまることから、建て替えと比較しますと大幅に費用負担は軽減されるものと考えております。
  45. 山本博司

    ○山本博司君 ありがとうございます。この改正で大きく費用負担が軽減をされるということでございまして、既存建築の活用につながるということで、大変重要であると思います。  その際に、火災報知機やスプリンクラーを設置することで火災への備えとするということになりますけれども、耐火建築物にすることを不要にした場合でも防火の備えに支障はないということでいいのかどうか。今回、防火関連の規制の考え方を見直したということでございますけれども、どのような見直しなのか、御報告いただきたいと思います。
  46. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。  国土技術政策総合研究所において実施している防火・避難に関する総合技術開発プロジェクトにおきまして、火災初期における用途による火災性状の差が小さいことを踏まえまして、在館者が安全に避難できる規模や避難を支援するための措置などについて技術的な検証を行ってまいりました。こうした検証の結果を踏まえて、三階建てでも延べ面積二百平米未満の小規模な建築物であれば、柱、はり、壁、床等の主要構造部に一時間の耐火構造を求めなくても、基本的に避難安全性の確保が図られると考えております。ただし、利用者が寝泊まりするいわゆる就寝用途については、就寝中であっても火災の発生を早期に覚知できるよう、各居室において連動して作動する警報設備の設置を条件とする予定です。  さらに、就寝用途のうち、自力避難が困難である高齢者などが専ら利用するグループホームなどについては、避難経路となる階段への火災拡大を抑制するため、階段等と居室との間への扉の設置又は居室へのスプリンクラーの設置のいずれかを条件付ける予定であります。  こうした合理化により、必要な避難安全性が確保されるものと考えております。
  47. 山本博司

    ○山本博司君 是非とも、この安全性の確保、大変大事でございますので、しっかり進めていただきたいと思います。  次に、この法案に関連しまして、スプリンクラーの設置について伺いたいと思います。  高齢者や障害者向けのグループホームなどの小規模な福祉施設にはスプリンクラーの設置が義務化されておりまして、防火対策が大きく改善をされているところでございます。これは、近年、スプリンクラーが未設置のグループホームで犠牲者が出る火災が相次いだことから、このスプリンクラーの整備を段階的に強化してきたわけでございまして、二〇一五年の四月の消防法施行令の改正におきましても、免除されておりました二百七十五平方メートル未満の小規模福祉施設につきましてもこのスプリンクラーの設置、義務付けられておりまして、いよいよこの三月で猶予期限を迎えたわけでございます。  そこで、消防庁に伺いますけれども、最近の小規模社会福祉施設、このスプリンクラー設備の設置状況、実態、結果を御報告いただきたいと思います。
  48. 猿渡知之

    ○政府参考人(猿渡知之君) お答え申し上げます。  自立避難困難な方が主として入居される社会福祉施設につきましては、従来延べ面積二百七十五平方メートル以上の施設に義務付けされておりましたけれども、認知症高齢者グループホームなどの小規模な施設での火災等も踏まえまして、平成二十七年四月からは二百七十五平方メートル未満のものにも全て義務付けされているところでございます。  ただし、既存の施設につきましては、この平成三十年三月三十一日までは経過措置期間とされてございまして、消防本部に対する調査結果によりますと、平成二十九年十二月一日現在で、対象となる九千二百四十三施設のうち七二・一%、六千六百六十一施設は既に設置済みでございます。残りの二千五百八十二施設につきましても、大半の施設が経過措置期間中に設置される見込みと。その結果、全体の九七・八%の施設が対応済みになるという報告を受けてございます。  なお、各消防本部におきましては、今年の四月一日以降も、現在も鋭意、立入検査等により指導を進めているところでございますけれども、その状況等も踏まえまして改めて調査を実施するなど、全ての対象施設にスプリンクラー設備の設置が行えるよう全国の消防本部とともに尽くしてまいりたいと思います。
  49. 山本博司

    ○山本博司君 今、設置率九七・八%ということで、これ我が党も積極的に推進をしてきたわけでございまして、是非ともこれ一〇〇%を目指して更に推進をしていきたいと思います。  その上で、大事なことは、設置義務のあるこの福祉施設、一定の段階を迎えたということで、次はその先にある宿泊を伴う福祉施設に関しまして、初期消火に欠かせないこのスプリンクラーの設置を推進をしていかないといけないということでございます。  先ほども鉢呂先生からお話ございました、本年一月の札幌の共同住宅そしあるハイムで火災が発生して十一人の方が亡くなるという、そういう惨事が起きたことは記憶に新しいことでございますけれども、この施設は古い旅館を改築をして、老人ホームや無料低額宿泊所として届出がない。ですので、民間のアパートと同じ扱いでございまして、スプリンクラーの設置義務はない状況であるわけでございます。  そうしたことも含めて、首都圏でも、例えばデイサービス、お泊まりデイサービスとかございますけれども、やはりスプリンクラーの設置ができないためにやめざるを得ないというところもたくさん出ております。こういう超高齢化社会に伴いまして、こうした施設などに、全国多数あると想定されるわけでございまして、この安全管理体制の強化、これが求められております。  それで、厚労省にお聞きしますけれども、こうした福祉施設へのスプリンクラーの設置に対する支援、更に進めるべきと考えますけれども、いかがでしょうか。
  50. 八神敦雄

    ○政府参考人(八神敦雄君) 福祉施設に関するスプリンクラーの設置ということでお尋ねございました。  まず、札幌の火災を受けてということでございますが、無料低額宿泊所を含む生活保護受給者が居住する施設の防火安全体制につきまして、今回の火災を受けまして、先月、新たに地方自治体の福祉部局、消防部局また建築部局が連携をいたしまして、生計困難者等が居住する施設に防火安全対策を助言するといった取組を依頼したところでございます。まずは、こうした取組によりまして、無料低額宿泊所における防火対策というものを進めたいと考えております。  また、現在、国会で御審議をいただいている生活困窮者自立支援法の関係で、無料低額宿泊所の設備、運営などに関する基準につきまして、法律で根拠を持った最低基準を定めて、違反した場合には改善命令を発出できると、こういった対策をして規制の強化を図るといったことを考えてございます。  また、スプリンクラーにつきましてということでございます。  現行の消防法令におきまして、自力避難困難な方が主として入所をする社会福祉施設には、延べ面積にかかわらずスプリンクラー設備の設置が義務付けられているというふうに承知をしてございます。  一方、無料低額宿泊所を利用されている方の状況がどうなのか、また、施設のような形態のものから一般のアパートのような類型のものまで様々ございますことから、一律にスプリンクラーの設置を義務付ける必要があるかといったこと、設置の必要性、負担といったことを考慮しながら検討をしていく必要があると考えてございます。
  51. 山本博司

    ○山本博司君 是非とも、これ今後の検討課題として、しっかり前向きに設置を考えていただきたいと思います。  それでは次に、既存ストックの活用を促進していく中での古民家の活用について伺いたいと思います。  近年、古民家を宿泊施設や飲食店に改修をして観光振興に役立てるために、官民挙げて支援をする動きが全国各地に広がっております。いわゆる古民家は、昭和二十五年の建築基準法の制定前から存在する建物が多数でございまして、当然、現在の建築基準法には適合しない既存不適格建物となるわけでございます。大胆な規制改革によりましてこうした古民家などの歴史的建築物の活用を進めることは、地方創生を推進する上でも大変重要であると考えます。  このほど、各自治体が建築基準法の適用除外の枠組みを利用した独自条例を整備する際のガイドラインを策定して都道府県に通知をしたということですけれども、この概要を伺いたいと思います。
  52. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) 魅力ある観光まちづくりの推進に向け、地域の伝統的な材料、工法を用いた古民家などの歴史的建築物を活用することが重要だと考えております。  伝統的な材料、工法などを用いている歴史的建築物は、建築基準法に基づく現行の建築基準に適合されることが難しい場合があります。このため、条例により、現状変更の規制及び保存のための措置を講じ、建築審査会の同意を得て特定行政庁が指定した建築物については建築基準法の適用を除外する仕組みを設けていますが、文化財保護法に基づかない独自の条例を制定し、具体に適用を除外した事例は限定的な状況にございます。  このため、条例の制定、適用除外建築物の指定、保存活用などの取組を促進するため、条例制定のプロセスや留意点、適用除外建築物の安全性を確保するための代替措置の事例等を盛り込んだガイドラインを今年の三月十六日に公表したところです。  今後、説明会等によりガイドラインを周知するとともに、シンポジウムの開催による機運の醸成を図り、条例整備を通じた歴史的建築物の保存、活用を促進してまいりたいと考えております。
  53. 山本博司

    ○山本博司君 大臣に、この古民家に関して伺いたいと思います。  古民家の再生、活用といいますのは、地方移住の促進、また地域コミュニティーの復活や空き家問題の解消に貢献するとともに、外国人観光客の地方滞在需要の増加につながっていくということで、可能性をすごく秘めているわけでございます。  政府におきましても、住生活基本計画におきまして、伝統的な日本家屋としての古民家等の再生や伝統的な技術を確実に承継し発展させることなど、古民家をめぐる問題が今後取り組むべき課題として明示をされているわけでございます。  公明党におきましても、全国各地域に残る日本の住文化である古民家を次世代へと継承するための活動を支援するために、昨年の九月に古民家再生議員懇話会を結成した次第でございます。古民家のこうした再生、活用で地方創生へのすばらしい取組を応援すべきと考えますけれども、国土交通省、今、住宅政策、観光政策、総合的な国土政策、こういう分野を担っておりますけれども、大臣の古民家に対する認識を伺いたいと思います。
  54. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 古民家は日本らしさを感じられる空間を有しておりまして、観光立国の観点からも、クールジャパンや事消費の場として大いに注目をされているところであります。こうした地域に残る古民家を宿泊施設等に改修、活用することは、国内外からの旅行者の増加、雇用の創出などにより、観光を通じた地方創生にも大きく寄与するものと考えております。  一方で、このような古民家を用途変更して再生する際、建築規制に適合させるために現代の材料、工法の利用が必要となるため、文化的な価値が損なわれることが課題となっておりました。このため、先ほど御質問がありましたガイドラインの普及に加えまして、今回の改正法案では、小規模な建築物については柱、壁等を耐火構造とする大規模な改修をすることなく転用ができるようにするなど、他の用途への円滑な転用を可能となる建築基準の合理化を図ることとしております。  こうした取組を通じまして、貴重な地域の資源である古民家が伝統的な風合いを維持した形で活用され、観光振興や地方創生に寄与することを強く期待をしているところでございます。
  55. 山本博司

    ○山本博司君 是非とも古民家の再生、活用ということも含めて、積極的に推進を、大臣、お願いをしたいと思います。  さらに、今回の改正では、木造建築の推進に向けましての制限の合理化も行われております。  今日は林野庁からお越しいただいておりますけれども、建築物の木造、木質化に欠かせないのは国産材の利用促進、安定供給でもございます。  今回の税制改正で、森林環境譲与税、この創設が見込まれておりますけれども、この国産材の利用促進に向けてどのように活用するのか、御報告をいただきたいと思います。
  56. 渡邊毅

    ○政府参考人(渡邊毅君) お答えをいたします。  我が国の森林は、今本格的な利用期を迎えつつあることから、林業の成長産業化と森林資源の適切な管理を両立していくということが非常に重要でございます。このためには、国産材の安定供給体制の構築と木材の需要拡大を車の両輪として進めていくということが重要だと考えております。  このうちの木材の需要の拡大につきましては、公共建築物を始め、これまで余り木材が使われてこなかった中高層や中大規模、非住宅など新たな分野における建築物の木造化、内装木質化、木質バイオマスのエネルギー利用、付加価値の高い木材製品の輸出拡大などの施策に取り組むこととしております。  さらに、平成三十年度税制改正大綱におきまして、平成三十一年度から導入するとされております森林環境譲与税、これは仮称でございますけれども、これにつきましては、市町村は間伐や木材利用の促進等の森林整備及びその促進に関する費用に充てなければならないとされておりますことから、例えば都市部における公共建築物の木造化、内装木質化等に活用することで木材利用の拡大が進むことを期待しているところでございます。  こうした施策の推進によりまして、建築物等への木材利用の促進に取り組んでまいりたいと考えております。
  57. 山本博司

    ○山本博司君 やはり林業を魅力ある産業にするには、需要の拡大というのが大事でございます。その意味では、このCLTの活用促進、これを図るべきと思いますけれども、最後に大臣に認識を伺いたいと思います。
  58. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省では、CLTを利用した建築物を建てやすくするよう建築基準の整備を進めてきておりまして、平成二十八年にはCLT工法について一般的な設計方法を定め、個別の大臣認定を受けなくても建築できるようにしたほか、本年三月には床や屋根に用いるCLTについて、五層の厚いものに加え三層の薄いものを使用できるようにいたしました。  また、今回の建築基準法の改正案においては、木の良さを実感できるよう防火規制の合理化を図ることとしております。具体的には、中層建築物で構造部材であるCLTをそのまま見せるいわゆる現しを可能とする内容を盛り込んでおりますので、CLTの利用促進につながるものと考えております。
  59. 山本博司

    ○山本博司君 是非ともCLTの促進も含めて、お願いをしたいと思います。  以上で質問を終わります。
  60. 山添拓

    ○山添拓君 日本共産党の山添拓です。  今回の建築基準法改定案は、糸魚川市の大火やアスクル倉庫の火災などを受け、建築物の安全性の確保が必要だとする一方で、空き家が増えているのでその転用を促し、既存ストックの活用を進めるなどとするものです。  初めに確認をいたしますが、建築基準法に定める建築確認や、あるいは防火、耐火規制は何を目的とするものか、大臣、御答弁ください。
  61. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 建築基準法は、国民の生命、健康及び財産の保護を図るため、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低限の基準を定めたものであります。この最低限の基準のうち、防火環境の規制については、火災による倒壊防止、在館者の避難安全確保、市街地における延焼防止などの観点から、建築物の規模、用途、立地に応じて部位ごとの構造、設備等に関し、例えば耐火構造とするなどの一定の対応を求めているところであります。  一方、建築確認制度は、建築物が建築基準法で定める基準に適合していることについて建築主事又は指定確認検査機関が確認するものであります。  基準への適合性を担保する仕組みとしては、事後チェックで明らかとなった不適合を是正させる方式と、着工前に計画の適合性を審査する方式が考えられますが、事後チェックでの不適合について是正を求めた場合、大規模な改修工事が必要となるなど社会経済的に大きな損失をもたらすおそれのあるものについては、着工前にその計画を審査する建築確認の仕組みを採用しているものであります。
  62. 山添拓

    ○山添拓君 御丁寧に説明いただきましたが、生命、身体の安全を確保するということが根底にありますし、しかも、それを事前にチェックするというのが建築確認の仕組みだということでありました。  今日、資料を一枚お配りしておりますが、現在、三階建ての戸建て住宅を他の用途に転用する場合、例えば飲食店、旅館や福祉施設など特殊建築物として使う場合には、耐火構造、耐火建築物とする必要があります。  現行法でこのような規制となっているのはなぜでしょうか。
  63. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 現行制度においては、不特定多数の者が利用する物販店舗や飲食店など多数の者が利用する福祉施設や宿泊施設などについては、三階建て以上の場合、耐火建築物とすることを義務付けております。これは、三階建て以上の場合は在館者の避難に時間が掛かることに配慮をし、避難が完了するまでの間、建築物内での延焼や建築物自体の倒壊を防止するため、耐火建築物とすることを求めているものであります。  なお、この規定は昭和二十五年当時からのものでありますが、当時は三階建ての戸建て住宅は数が少なく、三階建てであれば規模が大きいものという前提の下、基準が定められたものと考えられるところであります。
  64. 山添拓

    ○山添拓君 不特定多数者が利用する場所であるからこそ、生命、身体の安全のために特別な規制がしかれてきたということです。  我が党は、空き家対策として、建築物を住宅以外の用途へ転用することを含めて活用することが必要だと考えますが、そのような事情があるとしても、安全に関する規制を単に緩めてよいということではない、こう考えております。  今回、三階建てで二百平米未満の場合、壁や柱を耐火構造とする改修は不要とされ、代わりに宿泊施設や福祉施設など就寝用途の場合には必要な措置をとるものとされています。火災時に短時間で避難できるように警報装置などの設置を求めるというものです。  そこで、伺いますけども、二百平米未満の住宅で三階部分をいわゆる民泊として使う場合、これは就寝用途として宿泊施設と同じような扱いにするんでしょうか。
  65. 石井啓一

    国務大臣石井啓一君) 住宅宿泊事業法に基づく届出住宅につきましては、家主が不在である場合や宿泊室の床面積の合計が五十平米を超える場合は、宿泊者の安全を確保するための措置として非常用の照明装置自動火災報知設備の設置などの措置を求めております。さらに、宿泊者が三階以上の階を利用する場合には、ホテル旅館を三階建てとする場合と同様、現行制度では耐火建築物とすることを求めております。  今回の改正法案により、三階建てで二百平米未満の戸建て住宅等をホテル旅館に転用する場合には、在館者が迅速に避難できる措置を講ずることを前提に耐火建築物等とすることを不要とすることに伴い、住宅宿泊事業法に基づく届出住宅の基準についても同様の見直しを行う予定であります。
  66. 山添拓

    ○山添拓君 確認ですが、そのように政令改正をするということなんですね。
  67. 石井啓一

    国務大臣石井啓一君) 省令でそのような措置をする予定であります。
  68. 山添拓

    ○山添拓君 民泊法においては、民泊は宿泊施設ではなく住宅とされております。ですから、民泊法の場面では対象となりませんし、今回の法案の説明にも今おっしゃったような説明はありませんでした。しかし、民泊こそ不特定多数人が利用し就寝する施設でありますし、また住宅からの転用も容易に想定されるものだと言えます。違法民泊も多い中で、こうした位置付け、きちんと行われることが最低限必要であると指摘をしておきたいと思います。  更に伺います。  耐火構造を求めない代わりに要求する警報装置などは政令技術的基準を定めるとされています。警報が鳴ったら三階でもすぐ逃げられるのかというと、就寝中ですから、ちょっとパニックになっている時間とかもありますので、本当にすぐ逃げられるのかという問題ありますけども、そもそもこの技術的基準を満たしているかどうかは誰がどのように判断をするんですか。
  69. 石井啓一

    国務大臣石井啓一君) 今回の改正法案によりまして、既存建築ストックの有効活用を図るため、延べ面積二百平米未満の小規模な建築物に係る防火関係の規制の合理化と併せて、二百平米以下の用途変更に係る確認手続を不要としておりますが、基準への適合義務は引き続き課されることとなります。この場合、基本的には建築主の責任により用途転用の際に求められる措置を講じることとなりますが、建築士が関与した場合には、当該建築士が基準への適合性を判断をし、必要な措置を講じることとなります。  なお、生活困難者等の住まいにつきましては、本年三月二十日に厚生労働省及び消防庁と連名で通知を行いまして、ケースワーカーの戸別訪問時に防火安全対策等のチェックを行い、課題のあるものにつきましては地方公共団体の関係部局間で情報共有化を行うこととしております。  さらに、用途変更後に基準適合が図られていないことが明らかになった場合の特定行政庁による是正指導の徹底や、関与した建築士に対する厳正な処分の実施、定期報告制度を活用して定期的に警報設備等の設置状況をフォローすること等を通じて、用途変更後も基準に適合した安全な形での活用を推進し、ストックの有効活用と安全性確保の両立を図っていく所存であります。
  70. 山添拓

    ○山添拓君 基本的には所有者任せということなんですよ。建物の所有者の責任だとおっしゃいました。定期報告の制度も御紹介いただきましたが、これも所有者や管理者が一級建築士などに状況調査をさせて、その上で自ら自治体に報告するというものですから、やっぱりこれ結局、所有者任せということになるんですね。  先ほど鉢呂委員からの質問に対して大臣は、規制緩和ではないかという指摘に対して、安全性の水準を引き下げるわけではないという御答弁をされましたが、これでは必要な措置を求めるといっても、その実効性がないと言わなければならないと思います。結局、耐火構造の規制を緩和するだけのものだ、その実効性、果たして保たれるのかと。  厚生労働省との関係言われましたけれども、例えば、消防局や保健所や福祉行政の側で建築基準法の違反をチェックするような仕組みは法律上はないわけです。政令に落とし込むような技術的な基準あるいは省令ですね、そうしたところまで福祉部局が果たして確認できるのか、これは大いに疑問だと言わなければなりません。  ところで、国交省の、今日もお配りしております資料では、戸建て住宅等の福祉施設等への用途変更に伴う規制の合理化とか、あるいは他用途への転用による非住宅としての利用を推進、転用する場合の規制の合理化などと記されております。しかし、改定案の二十七条を読む限り、これは転用の場合に限られないんですね。三階建てで二百平米未満の飲食店や宿泊施設、福祉施設を今後新築する場合にも、建築確認や耐火構造は不要となるということでよろしいでしょうか。
  71. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 今回の改正案では、三階建てで延べ面積二百平米未満の小規模な建築物であれば、火災初期においては用途による燃え広がり方の差が小さいことから、在館者が迅速に避難できる措置を講じることで耐火建築物とすることを不要とすることとしております。これは、新築の場合であっても、避難安全性が確保される点において変わりはないことから、今回の改正法案における合理化の内容は新築、既存を問わず適用されることとなります。  なお、新築の場合は引き続き建築確認の対象といたします。これは、用途変更の場合は、構造関係の規定など用途によらない基準については従前の用途で適合していればよいこととなるため確認の必要がありませんが、新築の場合は、全ての規定を確認する必要があるためであります。
  72. 山添拓

    ○山添拓君 耐火構造は新築の場合も不要になると。  では、なぜ国会に対する説明資料にそのように書かないんですか。私たちが説明を受けた資料では、あたかも転用する場合だけの規制緩和のように書かれているんです。なぜそのように記されないんですか。
  73. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。  今回の基準の適用につきましては、先ほど大臣が御説明させていただいたとおり、火災初期においては用途による燃え広がり方の差が小さいということでやらせていただいているわけでございますが、より効果が高いものとしては用途転用の場合に使われる場合が多かろうということで、そういうことを御説明させていただいたわけでございます。  新築につきましても、当然こういうことをやられる方はないわけではないと思いますけれども、そのようなものについて、より費用対効果がいい形でやられる現場の状況を考えますと、そういう実態が多かろうということでございます。
  74. 山添拓

    ○山添拓君 やっぱり空き家の活用だと言えば反対する声は少ないだろうというような、そういう考え方の下に、実際の法案がもたらす効果を説明しないというのは、ちょっとこれは立法府での議論を軽視するものだと私は指摘したいと思います。  この間、二〇〇八年十月に大阪市浪速区の個室ビデオ店で発生した火災や、あるいは二〇〇九年三月に群馬県渋川市の老人ホームで発生した火災、二〇一〇年三月に札幌市の認知症高齢者グループホームで発生した火災などを契機に、建築基準法の防火・避難関係規定に関するフォローアップ調査が行われてきました。  今年三月三十日に発表された最新の調査でも、未届けの有料老人ホームの調査対象件数は千五百一件、違反件数は六百二十件、是正済みは三百件に上りました。この調査対象は、二〇〇九年四月の緊急点検の時点では三百九十二件、違反件数二百五十一件だったとされておりますので、調査の対象も違反件数もどんどん増えていてもう追い付かない、是正率が前年より下がっているぐらいの状況です。あるいは一万件を超える認知症高齢者グループホームについては、二〇一四年の調査を最後にフォローアップもされなくなっている状況です。  大臣に最後に伺いますが、総務省が二〇〇八年に設置した小規模施設に対応した防火対策に関する検討会の中間報告では、小規模福祉施設の現地視察に参加をされた委員の意見として次のように紹介されています。  特に、既存転用のタイプのものは一般住宅と変わらない形態、このため、住み心地も一般住宅に近いが、防火安全対策を講じる上では構造上の制約も大きい、例えば、二階建ての戸建て住宅を転用する場合、二階からの避難経路は屋内階段のみ、こういう声が記されています。  住宅の転用を促せば、こうした例は更に増えることが予想されますし、しかも、外形上は転用されたかどうかも判別が付きにくいです。建築確認を受けずに、耐火構造も求められず、法案が予定するような必要な措置がとられるかどうかも分からない。こういう施設を更に増やして、安全を確保する、保障するという仕組みはあるんでしょうか。大臣、お答えください。
  75. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 基準への適合性を担保する仕組みとして、事後チェックでの不適合について是正を求めた場合、大規模な改修工事が必要となるなど社会経済的にも大きな損失をもたらすおそれのあるものにつきましては、着工前に計画を審査する建築確認の仕組みを採用しているところであります。  今回の改正法案によりまして用途変更の円滑化が図られることになる小規模な建築物につきましては、そもそも、用途の別により構造上の安全基準は変わらないこと、今回の改正法案による防火基準の合理化により警報設備等の設置による改修のみでの対応が可能となることから、本法案に基づく建築確認手続の合理化により、事前の確認を行わないこととしております。  なお、平成二十七年に厚生労働省と連名で地方公共団体に発出した通知におきましては、高齢者福祉施設の許認可に際して、担当部局から建築部局に対して情報提供を行う体制の確保を依頼しており、また、本年三月二十日付けの通知においても、生活困難者等の住まいに関し、同様の対応を求めたところであります。  今後とも、建築部局といたしましても、関係部局との連携を図り、安全性に問題のある福祉施設等の把握に努めてまいりたいと考えております。
  76. 山添拓

    ○山添拓君 時間ですので終わりますが、安全性が脆弱な共同住宅などで多くの人が命を落とすケースが後を絶ちません。先ほど来御紹介ありますように、今年一月の札幌市の共同住宅の火災でもそのことはありましたし、その原因や背景の徹底的な検証こそが求められます。小規模であっても、命の安全に関わる規制の安易な緩和はやめるべきだということを指摘して、質問を終わります。  ありがとうございました。
  77. 野田国義

    ○委員長(野田国義君) 石井大臣。
  78. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 失礼いたしました。先ほどの答弁で修正をさせていただきたいと思いますが、住宅宿泊事業における措置は、省令ではなく告示でございました。訂正をさせていただきます。
  79. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 日本維新の会の室井邦彦です。  それでは、質問に早速入りますけれども、二十八年の十二月の二十二日、糸魚川の大規模火災が、たった一日で約百五十戸、世帯といいますか、消滅してしまいまして、そして、その二か月近い後に、アスクルですか、埼玉県の三芳町の倉庫が十二日間近く燃え続けたという、こういういろいろと火災がありました。早速、この法案に、改正に手を入れられたということを私は評価をしております。  いずれにしましても、この狭い日本の国でそれぞれ密集地域が混在しておるところでありますから、やはりこういうルール作りを徹底していただかないと悲惨な犠牲者が続出するというふうに感じ取っております。  そこで、この建て替えについて、今回の合理化の考え方について、法改正の規制にですね、その根拠とこの制度の見直しによってどのような効果が出るのかということ、これについてまず大臣にお聞きをしたいと思います。
  80. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 建築基準法につきましては、近年の改正におきまして、材料、寸法等の仕様を部位ごとに規定をするいわゆる仕様規定から、それぞれの規定の目的に応じて建築物全体としての性能水準を設定する、いわゆる性能規定への見直しを進めてきているところであります。  防火関係の規制については、火災による倒壊防止、在館者の避難安全確保、市街地における延焼防止などの観点から、建築物の規模、用途、立地に応じて部位ごとの構造設備等に関し一定の対応を求めるところであります。  今回の改正法案では、国土技術政策総合研究所が実施をしております防火・避難に関する総合技術開発プロジェクトにおきまして、実験や検証法の研究開発等により得られた知見を踏まえて見直しを行うこととしております。  具体的には、火災による倒壊防止、避難安全確保、延焼防止といったそれぞれの観点に応じて必要となる性能を明確化した上で、建築物全体として所要の性能が確保されているかどうかを検証し、全ての柱、はり、壁、床などが一律に耐火性能を有していなくても、消火や避難などに関する措置との組合せにより必要な性能を確保することを可能とすることとしております。  今回の改正法案によりまして、中層建築物において、木材がそのまま見える現しで使いやすくするなどによりまして木の良さが実感できる形での木材利用の推進が図られる、三階建ての戸建て住宅などから店舗や福祉施設等への転用が円滑化されることで空き家の他用途への転用など既存建築ストックの有効活用が図られる、延焼防止性能の高い建築物への建て替えが促進されることで密集市街地の整備改善が図られるなどの効果を期待しているところでございます。
  81. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 ありがとうございます。  同じ関連になりますが、この市街地の安全確保、今大臣説明いただきましたけれども、少し突っ込んでお聞きをしますけれども、この密集市街地において延焼防止性能の高い建築物への建て替え等を促進するという課題もあります。  今お聞きをいたしましたけれども、この糸魚川市の大規模火災では、被災地域は準防火地域でありましたが、建て替えが進まず、防火構造が現行基準を満たしていない建築物が非常に多く存在していたということ、それがまず被害を大きく拡大をしたということを言われております。また、この防火構造が基準に適合していれば糸魚川市の大規模火災の被害は局所的だったと、このようにも言われております。  今大臣申し上げられたように、この国土技術政策総合研究所、建築研究所のシミュレーションでそのような結果が出ているわけでありますが、この危険な密集市街地、また防火地域に約一割、準防火地域には八割が存在していると。糸魚川市のような大規模火災を発生させない減災対策としては、延焼防止性の高い建物への建て替えという問題、これをいかに促進させるかという必要性もあります。  そこでお聞きしたいのは、初歩的なことでありますけれども、お聞きしたいことは、防火地域と準防火地域の指定と規制内容のまず違いについてお聞きをしたいと思っております。その上で、防火、準防火地域における危険な密集市街地における延焼防止性能の高い建築物への建て替えをどう進めていくのか、また密集市街地の安全性を確保していくのか、この点をお聞きをしておきたい、このように思っております。よろしくお願いいたします。
  82. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。  防火地域、準防火地域は、いずれも市街地火災の危険を防除するため市区町村が都市計画で決定する地域でして、建築物の階数又は規模に応じて必要な防耐火性能を求めております。  防火地域につきましては、市街地火災から地域を守り抜き、火災拡大をせき止めるため、主として商業地又は官公庁など重要施設が集中する地区や主要街路沿道が指定されており、三階建て以上又は床面積百平米超の建築物は耐火建築物、それ以外は原則準耐火建築物とすることが必要です。  一方、準防火地域につきましては、大規模な市街地火災の発生を防止するとともに、火災の延焼速度を抑制し、広域的な避難の安全を確保するため、防火地域の外側など比較的密度の高い市街地が広域的に指定されておりまして、四階建て以上又は床面積千五百平米超の建築物は耐火建築物、原則三階建て以上又は五百平米超の建築物は準耐火建築物とすることが必要です。  平成二十八年三月末時点で、防火地域は三万一千四百三十六ヘクタールが、準防火地域は三十二万五百五十四ヘクタールが全国で指定されておりまして、特に東京二十三区はほぼ全域がいずれかの地域に指定されております。  また、御指摘ございましたとおり、特に大火の危険性の高い地震時等に著しく危険な密集市街地のうち約九割がこれらの防火地域、準防火地域に存在しておりまして、その整備改善に向けての早急な取組が求められているところであります。  このような密集市街地を整備改善するためには、避難路等となる道路の整備、公園、空地の整備、それから老朽化した建築物の除去等の取組を推進することが必要でありまして、これまで防災・安全交付金等を活用して地方公共団体の取組を支援してきたところです。そうした中、地方公共団体等から、民間の力による個別の住宅の建て替えを促進することによる地域の延焼防止性能の向上の推進について御要望を受けているところでございます。  このため、今回の改正法案におきましては、防火地域で耐火建築物等、それから準防火地域内においては耐火建築物、それから準耐火建築物等の延焼防止性能の高い建築物を建てていただいた場合に建蔽率の緩和等の措置を講ずることとし、建て替えを促進しようとするものでございます。  従来の取組に併せまして、今回の改正法案による不燃化促進等の取組を総合的に推進することによりまして、地方公共団体と連携した密集市街地の整備改善をより一層進めてまいりたいと考えております。
  83. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 御苦労さまです。  次の質問でも同様の関連でありますけれども、今お聞きして、東京二十三区全域が密集市街地ということで、今後、建て替えとかいろいろ規制を掛けていくのにどのような話合いを指導されるのか、非常にその点が気になるところでありますけれども、次の質問に触れさせていただきますが。  この既存不適格建築物の所有者に対して、予防的な観点から、建築物の適切な維持保全を促すため指導、助言の仕組みの導入をすることになるわけですが、そこで、この既存不適格建築物の所有者等に対して指導、助言する仕組みをうまく機能をさせる、実効性を高めるため、国ともちろん地方公共団体が連携してどう取り組んでいくのか、少し掘り下がってお聞きをしたいと思います。
  84. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。  現行制度では、既存不適格建築物の劣化が進み、著しく保安上危険となるおそれがあると認める場合などにおいて、特定行政庁が当該建築物の増改築や使用制限など、保安上又は衛生上必要な措置をとることを勧告、命令することができる仕組みがあるものの、十分には活用されていない現状にあります。  このため、今回の改正法案では、劣化が進む前であっても保安上危険となるおそれがあると認める場合などにおいては、建築物の維持保全に関し必要な指導、助言をすることができる旨を建築基準法に位置付けることとしたいと考えております。  現行制度の勧告、命令につきましては、平成二十七年五月に、特定行政庁の協力を得ながら、既存不適格建築物に係る是正命令制度に関するガイドラインを作成し、地方公共団体による制度の運用の参考となる考え方を整理しているところであります。  今回の改正を受け、このガイドラインについて指導、助言に関する内容も盛り込んだものに改める予定としておりまして、その内容を説明会等により周知することを通じて、特定行政庁による制度の運用が機能し、実効性が高まるよう促してまいりたいと考えております。
  85. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 女性の住宅局長ということで大変でありますけれども、ひとつ女性活躍の時代でありますので、大臣の指導の下に是非御活躍をしていただきたいと思います。  もう一つ、最後に、もう簡単に、四十四分ということでありますので、公共建築物及び一般の建築物における木造住宅の普及、先ほども御質問ありましたけれども、普及の状況と木材の利活用の実態、そして今後の木造建築の拡大の見通しについてお聞きをしたいと思います。  これで終わります。
  86. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。  平成二十八年度の建築着工統計によれば、床面積ベースで、公共建築物のうち木造のものは約一割、民間建築物のうち木造のものは約五割、合計で全ての建築物のうち木造のものは約四割となっております。また、林野庁によれば、我が国の木材需要の約四割が建築用材であるとされております。  平成二十八年度の建築着工の内訳を見ますと、三階以下の低層建築物については住宅で木造が約八割である一方、非住宅で木造が約一割であり、四階以上の中高層建築物については住宅、非住宅共に木造がほとんどない状況となっております。このため、木造建築の拡大を図っていく上では、中高層や非住宅の分野における普及を図っていくことが特に重要であると考えております。  こうした認識からも、これまでに木造三階建ての学校を建築可能とする建築基準の整備、CLT工法についての一般的な設計方法の告示の制定などの取組を進めてまいりました。  これに加えて、今回の改正法案では、防火関係の規制の合理化を図ることにより、高さが十三メートルを超える中層建築物の柱、はりなどについて木材がそのまま見える現しで使いやすくする、防火地域、準防火地域の建築物の内部の柱やはりなどについて木材を使いやすくする、あるいは、防火地域、準防火地域の建築物に附属する二メートルを超える門、塀で木材を使いやすくするなどの効果を想定しておりまして、多面的な利用が可能となることで中層や非住宅の分野における木造建築の拡大につながるものというふうに考えております。
  87. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 終わります。
  88. 青木愛

    ○青木愛君 希望の会、自由党の青木愛です。  早速質問に入らせていただきます。  この度の建築基準法改正で、二つの矛盾する内容が存在していると感じています。  一つは、昨年、一昨年の密集市街地火災と、あと倉庫火災などに対処するための建築物の安全基準を強化をするというものです。  もう一つは、増加をする空き家の活用と木材の建築材料としての活用の促進のため、建築基準を緩和する方向で見直すというものでございます。  一方では基準を強化をし、同時に、他方で基準を緩和をする、一見矛盾をしているように思われるのですが、この点の説明を含めまして、今回の改正の趣旨について御説明をお願いしたいと思います。
  89. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 今般の建築基準法に基づく規制内容に関しましては、第一に、事故、災害等を踏まえ、同様の被害を防止するための見直し、第二に、技術の進歩に対応した基準の合理化等による社会のニーズへの対応を行っているところでありまして、これまでも同様の規制内容の改正を行ってきたところであります。  今回の改正法案では、第一の点につきましては、最近の大規模な倉庫火災や市街地火災を踏まえまして、防火設備の適切な維持管理や密集市街地等の整備改善を推進するための見直しを行うこととしております。  第二の点につきましては、最近の研究開発で得られた知見によりまして、安全性を確保しつつ、性能規定化の一環として防火関係の規制の合理化を行うものであります。この合理化の効果といたしまして、増加する空き家等の有効活用や木造建築ニーズへの対応が実現するものと考えております。  今回の改正は、このように、いずれも必要な安全性を確保した上で、社会のニーズに対応した基準の合理化を進めようとするものであります。
  90. 青木愛

    ○青木愛君 できれば別々に扱っていただいた方がより分かりやすかったかなというふうに感じております。  それでは、まず一点お伺いをいたします。  今回の法律改正の背景に、一昨年の糸魚川市密集市街地での百四十七棟が延焼した火災がございます。まだ、東京の下町を始めとしまして、全国各地に密集市街地が多く存在をしております。これまでの取組とこの法律改正によって、密集市街地における防火安全対策、どのように進んでいくのか、よろしくお願いいたします。
  91. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。  密集市街地の整備改善を進め、安全性を確保することは重要な課題というふうに考えております。  密集市街地の中でも特に大火の危険性が高い地震時等に著しく危険な密集市街地は、平成二十八年度末時点で約四千ヘクタール存在しておりまして、住生活基本計画において、これらの地区について平成三十二年度末までにおおむね解消するとの目標を定めております。  このような密集市街地を整備改善するためには、延焼を抑制し避難路等となる道路の整備、避難場所となる公園、空地等の整備、老朽化した建築物の除却や共同建て替えの促進、建築物の不燃化等の取組を推進することが必要でありまして、これまで防災・安全交付金等を活用して地方公共団体の取組を支援してきたところであります。そうした中で、地方公共団体等より、民間の力による個別の住宅の建て替えを促進することによる地域の延焼防止性能の向上の推進について要望を受けているところであります。  こうしたことから、今回の改正法案におきまして、準防火地域内において、より延焼防止性能の高い耐火建築物、準耐火建築物等に対する建蔽率の緩和ですとか、壁面線を指定した場合の建蔽率の緩和などの措置を講ずることとしたものであります。  従来の取組と併せ、今回の改正法案による不燃化促進に向けた建て替えが進むことによって密集市街地の解消ペースを加速することになるのではないかというふうに期待しております。
  92. 青木愛

    ○青木愛君 大変御丁寧な御答弁ありがとうございます。是非、密集市街地に対する万全の対策をお願いを申し上げます。  次に、木造建築の推進についてお伺いをいたします。  省エネ住宅という観点からの質問になります。  一般的な住宅において、窓などの開口部を通して夏は冷房の約七〇%、冬は暖房の約六〇%も熱が移動いたします。その分、冷房や暖房を強くしなければなりません。実は、多層ガラスの木製のサッシは断熱性に大変優れております。結露も防ぎ、防音性にも優れております。欧米諸国では主流となっています。  しかし、日本では窓の約九割がアルミ製サッシを使用しております。しかし、アルミは木材に比べて熱伝導率が一千二百倍も高いために、アルミサッシでは冷暖房に大量のエネルギーを浪費しております。環境負荷も高いために、ドイツでは二三%、フランスでは三四%の普及にとどまっています。アメリカに至っては、五十あるうち二十四の州、約半数の州でアルミサッシの使用が禁止をされています。  この窓の断熱性能を示す指標として、U値というのがございます。値が小さいほど断熱性が高いという指標でございますが、フィンランドでは一・〇、ドイツでは一・三、イギリスでは一・八、フランスは二・一、この値を下回るようにとの義務基準が定められています。韓国でも二・七、中国でも二・五でありますが、日本ではこの義務基準が定められておらず、四・六五も通用している現状にございます。  熱の六割から七割が窓を通して出入りをすることを考えますと、窓のU値、この義務基準の設定、これは日本においても必要だというふうに考えますが、これから高性能の省エネ住宅の普及を促進をしていく上において、この点についてどのようにお考えか、国交省のお考えをお聞かせください。
  93. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。  断熱性の高い木製サッシの使用など、省エネ性能の高い住宅の推進は、環境負荷低減等の観点で大変に重要な課題というふうに考えております。  国土交通省におきましては、個別の窓とかそれぞれの部材だけではなくて、建物全体の省エネ性能に対しての規制ということをやっておりまして、今、地球温暖化対策計画等において、規制の必要性や程度、バランス等を十分に勘案しながら、二〇二〇年までに新築住宅、建築物について段階的に省エネ基準への適合を義務化するというふうにしているところでございます。  このため、この検討を進めるに当たり、まず、昨年九月より、学識者や業界団体の方々をメンバーとする住宅・建築物のエネルギー消費性能の実態等に関する研究会を立ち上げ、住宅、建築物の省エネ性能の実態把握、検証や省エネ基準への適合率の更なる向上等に関する課題の整理を行い、本年三月末に取りまとめを公表したところであります。今後は、審議会等において、本研究会の検討結果も踏まえ、具体的な制度設計について検討を進めていくこととしております。  また、御指摘ありました木製サッシの活用など住宅の省エネ性能の向上に向けまして、ゼロエネルギー住宅など省エネ性能の高い住宅、建築物の新築や、改修に対する補助、税制、融資による支援、省エネ住宅の施工技術向上のための中小大工、工務店に対する講習会の実施、住宅、建築物の省エネ性能に関する分かりやすい表示の普及促進等の施策を講じております。なお、この講習会の中で、断熱性能の高い木製サッシの情報も含めて周知を図っているところでございます。  引き続き、これらの施策を推進し、関係省庁と連携しつつ、木製サッシの使用促進などを含めて住宅の省エネ性能の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
  94. 青木愛

    ○青木愛君 ありがとうございます。  窓は省エネの大きなポイントだというふうに考えています。今は断熱性についてお伺いをいたしましたが、続いて耐火性についても質問をさせていただきたいと思います。  窓枠、このサッシの耐火性能でございますが、最近は木材加工の技術も大変進歩をしておりまして、アルミサッシよりもむしろ木製サッシの方が耐火、防火に優れているという、そうした実験ビデオも拝見をいたしました。火災を想定しまして、標準加熱曲線に沿って温度を高めていって、その強度が六〇%に落ちるまでに、木材だと十五分以上も掛かるのに対し、鉄は僅か四分ほど、アルミニウムでは三分ほどしか掛からない。つまり、木材の方が強度が高い、火に対するもちが長いということを示した実験でございました。  また、熱伝導率の高いアルミや鉄と熱伝導率の低いガラスを組み合わせますと、温度上昇とともにゆがみが生じてガラスが割れます。それに対して、熱伝導率の低い同士のガラスと木材との組合せでは、そのようなゆがみが少ないために割れる可能性が低くなります。  最近は、木材加工の技術の向上によって、従来の常識を覆す製品が誕生しております。これまでアルミサッシが当たり前のように使用されてきたと思いますが、今後はこの木製サッシの推進を検討すべきだと考えますが、国土交通省の御見解をお聞かせください。
  95. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。  建築基準法においては、木製サッシの窓を隣地境界線等に近い延焼のおそれのある部分に使用する場合、防火設備に関する基準に適合させる必要があります。この基準における一般的な告示仕様には鉄製サッシの窓のみが規定されているため、木製サッシについては個別に大臣認定を受ける必要があります。  現在、木製サッシの窓に関する大臣認定につきましては既に百四十七件の実績があり、さらに、今後のニーズを見据え、標準的な仕様を大臣認定を受けずに使用できるよう、告示仕様に位置付けるための実験や技術的検討を進めているところでございます。昨年度末までに得られた実験や技術的検討の結果を踏まえ、速やかに告示化の作業に取り組みたいというふうに考えております。  今後とも、こうした取組を通じて木製サッシの普及に努めてまいりたいと思っております。
  96. 青木愛

    ○青木愛君 前向きな御答弁ありがとうございます。期待をしております。  最後の質問になります。  木材加工に関しまして、CLTの技術の進歩、すばらしいものがございます。強度や耐火性、目覚ましく向上しており、人間の健康や快適性、また環境負荷などを考えましても、木造建築物は大いに推進すべきだというふうに考えております。  ところが、この法律案の第二十一条第一項及び第二十三項に「木材、プラスチックその他の可燃材料」という表現が残っております。その表現では木材イコール可燃材料というイメージを助長して、改正案の趣旨の一つである木造建造物の促進に歯止めを掛けるのではないかという懸念が残ります。私は、木材だけを殊更にここで取り上げて記すのは適当ではなく、むしろ木材という文字の削除を提案をしておきたいというふうに思います。  最後に大臣にお伺いをいたしますけれども、この木造建築物の推進の意義及び省エネ住宅に資する、あるいは耐火性の高い木製窓サッシの重要性についても併せて、最後、石井大臣の御所見をお伺いをさせていただきたいと思います。
  97. 石井啓一

    国務大臣石井啓一君) 我が国におきましては、木材が内外装材や躯体などに活用されている木造建築に親しみを感じる国民も多く、木材を目に見える形で活用した建築に対する根強いニーズがあると認識をしております。  今回の改正法案におきましては、防火環境の規制の合理化を図ることによりまして、高さが十三メートルを超える中層建築物の柱やはりなどについて、木材がそのまま見える現しで使いやすくなる、防火地域、準防火地域の建築物の内部の柱やはりなどについて木材を現しで使いやすくなる、防火地域、準防火地域の建築物に附属する二メートルを超える門、塀を木材で造りやすくなるなどの効果を想定をしております。  このような合理化により、建築物において木の良さを実感できる形での木材利用が進む結果として、地域における木材関連産業の振興や循環型社会の形成などにも貢献するものと考えております。  なお、法第二十一条や二十三条における表現は、コンクリート等の不燃材料との対比で可燃材料としているものでありまして、燃えやすいとのイメージを助長する意図はございません。  また、断熱性能の高い木製サッシの使用など、住宅の省エネ性能の向上は環境負荷低減等の観点で大変重要な課題と考えており、引き続きその推進に取り組んでまいりたいと考えております。
  98. 青木愛

    ○青木愛君 ありがとうございます。  国土の七〇%が森林ということでございます。木造建築物の推進、その際に、省エネまた耐火の点からも木製サッシの普及というのは大変有意義だということを御提案申し上げて、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございます。
  99. 行田邦子

    行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。  私は、まず最初に、前回の質疑で大臣にお聞きすることができなかった質問、一点、質問させていただきたいと思います。三月三十日に米国通商代表部、USTRが公表した二〇一八年外国貿易障壁報告書の自動車部分について伺いたいと思っております。  米国の自動車メーカーにとって、様々な非関税障壁が日本自動車市場へのアクセスを妨げていると、こういうふうに主張しているわけでありますけれども、まず、このことに対する大臣の御所見を伺いたいと思います。  そしてまた、非関税障壁の一つとして、認証、独自基準及び試験方法を挙げています。私は、これに対してしっかりと反論するべきであると思いますし、また逆に、米国に対してWLTCなどの基準の採用を働きかけるべきと考えていますけれども、大臣の御所見、併せて伺いたいと思います。
  100. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 三月三十日に米国通商代表部が、自動車の認証制度や基準等を例に挙げて、様々な非関税障壁があると指摘する内容を含む外国貿易障壁報告書を公表したことは承知をしております。  日本の自動車市場につきましては、我が国は外国からの自動車輸入に対して関税を課しておらず、関税以外についても非関税障壁を設けるような差別的な取扱いも行っていないことから、十分に開放的であると認識をしております。また、報告書の中で非関税障壁として指摘がありました日本の認証制度、自動車基準及び試験方法につきましては、自動車産業の国際化が進む中、国際調和が進んでおり、自動車貿易の障害とはなっていないと認識をしております。  今後も、様々な機会を活用いたしまして、関係省庁とも連携をして米国側に説明するとともに、排出ガス及び燃費に関する国際的な試験方法であるWLTCを含む国際基準の採用を働きかけるなど適切に対応してまいりたいと存じます。
  101. 行田邦子

    ○行田邦子君 国際調和、統一基準の主導的な役割を果たしているのがむしろ日本であるということも、機会を捉えて米国にも理解をしていただくようにお願いいたします。  そして、このUSTRの報告書には、木材製品及び建築資材についても言及がされています。どういうことが書かれているかといいますと、日本が国産の木材製品を有利にするような補助金によって数多くの現地化障壁を維持していることを懸念し、米国はこれらの基金の支払金や他の国産材補助金制度を監視していると、このような内容になっていますけれども、今日は林野庁にお越しいただいていますので、これに対する見解をお聞かせいただきたいと思います。
  102. 渡邊毅

    ○政府参考人(渡邊毅君) お答えをいたします。  先生御指摘のとおり、今年の三月三十日に米国の通商代表部が発表いたしました外国貿易障壁報告書の中で、木材加工流通施設の整備などを行います合板・製材生産性強化対策事業というのがございますが、そういうものなどの日本の林業補助金につきまして、国産材を優遇する補助金があって米国として監視している旨の記述がなされていると、これは我々も承知をしております。  指摘をされました合板・製材生産性強化対策事業といいますのは、TPP合意を踏まえまして、国内の林業生産の競争力を高めるための支援策でございますけれども、補助金支給に当たりましては外国産材に対して差別的な扱いを求めるものではありませんし、また、補助金で整備された加工流通施設等の利用に当たって外国産材の利用を制限するものでもございません。  このように、本事業は国産材を優遇するものではなく、外国産材への内国民待遇などを求めるWTO協定上問題がないというふうに考えておりまして、林野庁としましては、今後とも、必要に応じまして関係省庁とも連携し、米国側に説明するなど適切に対応してまいりたいと思っております。
  103. 行田邦子

    ○行田邦子君 WTOが求めている内外無差別、これにのっとっているということ、しっかりと主張していただきたいと思いますし、この内容、USTRの報告書というのは毎年毎年この時期出されているわけでありますし、また、昨年も同じような記述であったということでありますけれども、だからといって気を緩めることなく、しっかりと対応していただきたいと思います。  それでは、先ほどから言及されていますCLTの普及につきまして、私からも質問させていただきます。  今回の改正法案では、耐火構造等としなくてよい木造建築物の範囲を高さ十六メートル以下、三階建て以下まで引き上げる規制緩和や、また、中層建築物において構造部材である木材をそのまま見せる現しが実現される制度改正など、CLTが利用しやすくなる内容が盛り込まれております。  それから、それに加えてなんですけれども、今、関係の省庁で様々なCLT普及の取組をしていますけれども、費用面での支援制度も設けています。国土交通省は、例えばCLTを使用した建築物の調査設計費や木造化による掛かり増し費用の二分の一を補助する事業や、また、林野庁におきましては、CLTを使用した非住宅建築物の新築、増改築に対して部材調達費一立方メートル当たり十五万円を補助するなど、こういったことをやっているわけであります。  これでCLTの普及に弾みが付くことを期待していますけれども、ただ、将来的にはCLTが価格競争力を持って、費用面での支援がなくとも使用されることが望ましいと考えておりますけれども、そのために国土交通省はどのような取組をされていますでしょうか。
  104. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。  国土交通省においては、CLTを利用した建築物を建てやすくするよう、これまでも建築基準の整備を進めてきておりまして、平成二十八年にCLT工法について、個別の大臣認定を受けなくても建築できるよう建築基準法に基づく一般的な設計方法の告示を定めたほか、本年三月には、床や屋根に用いるCLTの層構成について、五層の厚いものに加え三層の薄いものを追加する改正を行いました。  委員御指摘のとおり、今回の改正法案では、中層建築物で構造部材であるCLTをそのまま見せるいわゆる現しを可能とする内容を盛り込んでおりますので、こういうCLTの利用促進にもつながるものというふうに考えております。  また、CLTの更なる普及を実現するためには、CLTを用いた建築物の設計や施工を担う技術者を育成するということが重要だというふうに考えております。このため、関係団体によるCLT工法の基準に関する解説書の作成や講習会の開催等に積極的に協力し、基準の普及を図っているほか、先導的な技術を導入したCLT工法等による木造建築物についてホームページ等で事例を取りまとめて公開するとともに、事例発表を行うシンポジウムを開催し、さらには、林野庁と連携しまして、川上だけではなくて川下側として、設計や施工関係の団体を構成員とするCLT活用連絡会議を開催いたしまして、CLTに関する施策等の状況について情報提供を行っているところでございます。  今後とも、こうした様々な取組を通じまして、CLTが使いやすい環境を整備していくことでCLTの需要の一層の拡大を実現するよう取り組んでまいりたいと考えております。
  105. 行田邦子

    ○行田邦子君 今、切りどき、使いどきの人工林がたくさん山にはあるわけでありますけれども、これがなかなか使えないというのは非常にもったいない状況であります。川下の方で木材の普及、利用、振興ということをしっかりとやることによって森林・林業の再生にもつながっていくと考えております。そのために、CLTの普及というのが一助となればというふうに思っております。  それでは、埼玉県三芳町で起きた倉庫火災を踏まえた対応について伺いたいと思います。  昨年の二月に発生した埼玉県三芳町での大規模倉庫における火災では、発生から鎮火までに十二日間を要してしまいました。鎮火に長期を要した主要原因として、防火シャッターが起動しなかったことが指摘をされています。  このような大規模倉庫火災を防止する対策としまして、改正法案では建築物の維持保全計画の作成が必要となる対象に大規模倉庫を加えることとなっていますけれども、そこで局長にお聞きしたいんですが、事業者がこのような計画を策定することがどのような防災の効果をもたらすのでしょうか。
  106. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。  先ほどの埼玉県三芳町の倉庫火災につきましては、御指摘いただきましたとおり、防火シャッターの不作動などが火災が拡大した大きな要因だというふうに考えておりまして、具体的には、火災による一部の電線のショートによって多数の防火シャッターが作動しなかったこと、それから、防火シャッターと連動するコンベアの装置の作動不良や物品の放置によって完全な閉鎖に至らなかったことから、これらの対策が必要であるというふうに言われております。  これを踏まえまして、物品の放置等、メンテナンス上の不備を防止するソフト面の対策を講じるために、今回の改正法案においては、法定の維持保全計画の作成を義務付ける対象を見直しまして、多数の者が利用する店舗等に加えて大規模倉庫等も含めることとしているところでございます。これによりまして、大規模倉庫の事業者自らが、防火シャッターについて点検の実施体制や時期などに関する計画を定めまして、その内容に応じて適切に倉庫の維持保全を行うことによって、メンテナンスの不備による防火シャッターの不作動を防止するという効果があるというふうに考えております。
  107. 行田邦子

    ○行田邦子君 防火シャッターってなかなかふだんはどこにあるかよく認知されていないと思うんですけれども、このような計画を作ることによって、その防火シャッターの存在そのものをしっかりとまず認知してもらうという効果もあるかと思います。  続けて伺いたいと思うんですけれども、局長に伺いたいと思うんですけれども、この防火シャッターが正常に起動しなかった原因として、火災信号等を送る電線の一部でショートしたということが確認されています。これに対してどのような対策を講じていますでしょうか。
  108. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。  先ほど申し上げた、昨年六月に取りまとめられた有識者会議の報告では、適切な維持管理のほか、火災による一部の電線のショートによって多数の防火シャッターが作動しなかったことから、電線のショートを防止する対策の強化についても御提言をいただいているところでございます。  このため、五万平方メートル以上の倉庫を対象に、スプリンクラーを設置しない場合、電線のショートそのものを防止するための電線端子部分の耐熱性強化、又はショートが発生した場合であってもその影響が部分的なものに限定されるようにするための断路器、切るということでございますが、の設置のいずれかの措置を講ずることを求めるための告示改正を既に行っておりまして、平成三十年三月二十七日に公布をさせていただいているところでございます。  この告示改正の内容につきましては、同じく提言を受けて大規模倉庫における消防活動に関するガイドラインを策定した総務省消防庁とともに、大規模倉庫の事業者団体等に対して共同で通知を発出して周知をしているところでございます。  今回の改正法案における対応も含めまして、これらハード、ソフト両面の対策を併せて推進することにより、総務省消防庁とも連携して、三芳町の倉庫火災で見られたような大規模倉庫において、広範囲にわたる防火シャッターの閉鎖障害等による延焼拡大を防止することとしております。
  109. 行田邦子

    ○行田邦子君 おかげさまで埼玉県は多くの倉庫が立地していまして、そのことによって市町村では固定資産課税の税収が見込まれまして、財政面でも貢献をしております。  特に、この三芳町の倉庫は本当に大規模な倉庫でして、三芳町にとっては非常に固定資産課税、多額の税金を納めてくれる存在でありますので、こうした倉庫が火災を起こさないようにということで今回法改正もしていただくということでありますので、是非ともこれをしっかりとやっていただくことをお願いを申し上げまして、少し時間が余りましたけれども、質問を終わらせていただきます。
  110. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 国民の声の平山佐知子です。  質問の前に、まずはこの国内の住宅環境を振り返ってみたいと思います。  戦前の日本の住宅といいますと、良い住宅を造って、必要ならば手入れをしながら長く使うという考え方だったと思います。それが戦後になりますと、戦後の住宅不足、さらには、その後の高度経済成長の人口増加に対応するために持家を取得するということを推奨してきました。住宅金融公庫が低利融資を行い、住宅ローン減税の仕組みも設けられて、大量に新築住宅が供給される一方、その質は少し落ちてきてしまった、不十分になってきたように思います。  欧米では住宅環境はどうかというふうに見ますと、新築と中古を合わせた全取引のうち、中古の割合が七〇%から九〇%程度を占めるのに対し、日本では中古の割合の比率一〇%台半ばということで、極めて低い状態であることが分かります。  こうした国内の住宅の、二十五年から三十年程度の短期間で建て替えられるという日本人の新築志向ですが、今見ますと、この戦後の住宅政策の中から生まれてきたと考えられます。その結果の空き家の現状を見てみますと、先ほど来からも皆さんの中でありましたけれども、平成二十五年の日本の空き家数八百二十万戸、空き家率は一三・五%と、過去最高を記録しています。  ちなみに、私の祖父は大工だったんですけれども、父の実家も祖父が建てまして、現在築六十数年と、今はこちらも残念ながら空き家となっているんですが、しっかり建てたということもありましてまだ使える状態かなという状況であります。  このように、まだ使えるものは利活用を促していき、倒壊などのおそれなど危険があるものに関しては速やかに撤去をしていくということが重要というふうに考えます。そういった意味でも、本改正案の既存建築ストックの活用というのは、とても私もいいことだと考えています。  そこで、質問させていただきます。  現在、国交省が把握されている空き家数のうち、利活用可能なものを大きさ別に示していただけますでしょうか。
  111. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。  総務省が実施している平成二十五年度住宅・土地統計調査によると、全国の空き家数は約八百二十万戸、そのうち賃貸用又は売却用の住宅を除くその他空き家の数は約三百十八万戸となっております。この中で、耐震性があり、かつ腐朽や破損がない住宅は約百三万戸と推計しております。  また、平成二十六年に国土交通省が行った空家実態調査において、戸建て住宅からサンプルを抽出して延べ面積や腐朽、破損の状況等を調べております。その結果により、腐朽、破損がない戸建て空き家を規模別に見ますと、百平米未満の割合は約四割、百平米以上百五十平米未満の割合が約三割、百五十平米以上の割合が約二割、無回答が約一割というふうになっております。
  112. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 ありがとうございます。  八百二十万戸にも上るこの空き家は、大きさも築年数も様々だと思います。なぜこういうことを言うのかといいますと、例えば大きさによっては、グループホームにこれは利用できますよとか単身用ですよというのを、やはり使う側、住民にとっても分かりやすく示すことも必要かなというふうに、利活用を促すためには更に必要かなというふうに考えますので、その辺りも是非調べていただければというふうに考えます。  さて、改正住宅セーフティーネット法が去年十月に施行されまして、いわゆる高齢者、低額所得者、子育て世帯等の住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度などが本格的に始まったわけでございますが、この制度と今回の改正案の空き家の利活用を組み合わせれば大変有効であると私も考えております。  そこで伺いますが、住宅確保要配慮者の現状、人数、世帯数などを教えていただけますでしょうか。
  113. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) 住宅確保要配慮者の数については、例えば、低額所得世帯は約千三百万世帯、高齢者世帯、世帯主がこれは六十五歳以上の方ということでございますが千八百八十九万世帯、十八歳未満の子供がいる世帯は千百四十七万世帯などとなっております。
  114. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 ありがとうございます。  それでは、どのくらいの、この住宅確保要配慮者に空き家を活用した住宅、住居の提供を目標としているのか、もしその目標があれば教えていただけますでしょうか。
  115. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。  昨年十月に施行された改正住宅セーフティーネット法に基づく住宅確保要配慮者の入居を拒まない住宅については、平成三十二年度末までに十七万五千戸登録されることを目標としております。この目標は、空き家や空き室のストックのうち、面積や構造が登録基準を満たし、所有者にセーフティーネット住宅としての活用意向がありそうなものを念頭に置いて推計をさせていただいたものでございます。
  116. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 十七万五千戸という目標ということですけれども、一方で、まだこの改正住宅セーフティーネット制度の登録住宅ですが、私、今朝、ホームページで確認をしてみたところ、今朝の時点で登録住宅は六百七戸ということで、先ほどもおっしゃっていた十七万五千戸という目標にはまだまだ遠く及ばないということも指摘をさせていただきたいというふうに思います。  先ほども申し上げましたけれども、今回の法改正と、また住宅セーフティーネット制度との組合せによって生まれる利点もあるかと思います。地域活性化、地域経済の活性化という点ばかりではなくて、やはり住宅確保要配慮者にしっかりと住宅が行き渡るようにも、また引き続き様々な施策を持って進めていただきたいというふうに思います。  さて、先ほど来、鉢呂委員の質疑の中でもありましたけれども、本年一月、札幌の共同住宅そしあるハイムで十一人が犠牲になる痛ましい火災が起きました。多くの新聞紙面には防火対策不足などと報じられていましたけれども、その本質を考えますと、生活困窮者への公的支援の乏しさですとか、縦割り制度の弊害にこそあるのではないかというふうにも考えます。それを棚上げして、例えば運営側の責任追及であったり規制強化をしていても、むしろ、これまで困窮者に対して支援を一生懸命頑張っている人たちを追い詰めることになってしまい、支援から遠ざけることになってしまうのではないかという懸念も考えられます。  そこで伺いますが、空き家対策として今回の法改正ではグループホームなどへの転用を促していますけれども、そしあるハイム火災を受けて、厚労省は逆に規制強化に動き始めています。そうした動きと、今回の国交省の耐火構造の規制緩和と、省庁間のそれぞれの進み方がちぐはぐではないのでしょうか。これ、どこで整合性を付けるのか、大臣に伺いたいと思います。
  117. 石井啓一

    ○国務大臣(石井啓一君) 近年の重大な火災事故におきましては、防火設備などが適切に管理されていない建築物、現行基準に不適合な建築物において被害が拡大したものが多く見受けられます。  このことを踏まえまして、平成二十六年の法改正によりまして防火設備などに関する定期点検制度を強化をいたしまして、さらに、今回の改正法案により、現行基準に適合しない既存不適格建築物が危険な状態に至ることを防ぐため、特定行政庁が指導、助言を行う仕組みを追加することによりまして、既存の勧告、命令の仕組みと相まって建築物の安全性の確保を図ることとしております。  その上で、今回の改正法案におきましては、戸建て住宅等の延べ面積二百平米未満の小規模な建築物に限りまして、退避安全性の確保を前提として防火関係の規制の合理化を行うこととしております。  札幌市のそしあるハイムの火災のような規模の建築物は、これはちなみに札幌市の場合は約四百平米でございましたが、今回の合理化の対象外であり、改正によって類似の火災による被害が拡大するおそれはないと考えております。  なお、今回の札幌市の火災を受けまして、厚生労働省及び消防庁と連名で三月二十日に、地方公共団体の福祉部局、消防部局及び建築部局が連携をいたしまして、生活困難者等が居住する施設に防火安全対策を助言する等の取組を依頼したところであります。  また、今国会において審議中の生活困窮者自立支援法等改正法案においては、無料低額宿泊所の規制強化策として設備や運営の基準を法定化する内容が盛り込まれ、今後、この中で防火防災対策についても検討していくこととされていると承知をしております。  国土交通省といたしましても、建築基準法を所管する立場から、必要に応じて厚生労働省と連携してまいりたいと考えており、引き続き、関係省庁の取組と連携を図りつつ、建築物の安全衛生の確保に努めてまいりたいと考えております。
  118. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 分かりました。  それでは、もう少し細かく伺ってまいりますが、空き家を有効利用する場合、耐火規制の緩和によって起こり得る懸念についてです。  火災などが起きたときの避難経路又は避難補助などは大丈夫なのか、また、別途規制なり施設改修補助なりが必要ではないのかとも考えるのですが、その点についてはいかがでしょうか。
  119. 伊藤明子

    ○政府参考人(伊藤明子君) お答え申し上げます。  今回の改正は、国土技術政策総合研究所において実施している防火・避難に関する総合技術開発プロジェクトにおいて、火災初期における用途による火災性状の差が小さいことを踏まえまして、在館者が安全に避難できる規模やそれを支援するための措置について技術的な検証を行ってまいりまして、これを踏まえて、三階建てでも延べ面積二百平方メートル未満の小規模な建築物であれば、柱、はり、壁、床等の主要構造部に一時間の耐火構造を求めなくとも、一定の措置をとれば基本的に避難安全性の確保は図られるというふうに考えております。  ただし、利用者が寝泊まりするいわゆる就寝用途につきましては、寝ている間、中にあっても火災の発生を早期に覚知できるよう、各居室において連動して作動する警報設備の設置を条件とする予定であります。さらに、就寝用途のうち自力避難が困難である高齢者などが専ら利用するグループホームなどについては、避難経路となる階段への火災拡大を抑制するため、階段等と居室との間への扉を設置又は居室へのスプリンクラーの設置のいずれかを条件付ける予定であります。  また、合理化による用途変更に伴う費用の低減効果でございますが、三階建ての戸建て住宅を転用しようとする場合、耐火建築物とするために全ての柱、はり、壁、床等の主要構造部について石こうボードによる被覆など大規模な改修工事を従来は行う必要がございまして、実質的には建て替えせざるを得ないのが現状でございます。  一方で、今回の改正後は警報設備の設置等を条件として耐火建築物としなくてもよいこととなりますので、間取り変更などに必要な費用というのが除かれますけれども、改修費用は二、三百万程度にとどまることから、建て替えと比較すると大幅に費用負担は軽減されるものというふうに考えております。
  120. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 しっかり安全面第一で考えていただきまして、引き続き、省庁間でも連携を取っていただきまして進めていただきたいというふうに思います。  次に、少し話題を変えて、日本の林業産出額ですが、昭和五十五年の一兆千五百八十二億円をピークに減少傾向にあります。平成二十四年には四千億円を下回りました。林業従事者は昭和五十五年の十四万六千人から平成二十七年には四万五千人まで減少、その平均所得ですが三百五万円であり、全産業の平均給与の四百十四万円を大きく下回っています。  今回の法改正の大きな柱には、木造建築の推進を挙げ、地域資源を活用した地域振興を図ることが必要とされていますが、こうした厳しい状況に置かれている国内林業の再興につながるものでなければいけないというふうに考えております。しかし、今回の法改正には、国産材を使用しなければならないことが、制約はないように見えます。  最後に、短くお願いします。  本法改正によって本当にこの木造建築の推進、それから国内林業の再興につながるのかどうか、よろしくお願いいたします。
  121. 牧野たかお

    ○副大臣(牧野たかお君) お答えいたします。  我が国においては木造建築に親しみを感じる国民が非常に多く、木材を目に見える形で活用した建築に対するニーズは高いものと認識しております。  今回の建築基準法の一部の改正によって、建築物全体の性能を総合的に評価することにより、中層の建築物の柱やはりなどについて耐火構造以外の建築が可能になり、木材がそのまま見えるいわゆる現しで使いやすくなると考えております。また、高い延焼防止性能が求められる建築物についても、外壁や窓の防火性能を高めることによって内部の柱などに木材を利用できる設計が可能となります。このような規制の合理化によって建築物における木材の利用が進むことで、地域における木材関連の産業の振興にも貢献すると考えております。
  122. 平山佐知子

    ○平山佐知子君 ありがとうございます。  終わります。
  123. 野田国義

    ○委員長(野田国義君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
  124. 山添拓

    ○山添拓君 日本共産党を代表して、建築基準法改正案に反対の討論を行います。  本法案には、大規模物流倉庫を念頭に、建築物の維持保全計画の作成、提出を義務付け、延べ面積百五十平米以上の重層長屋について条例による接道規制を可能とするなど、積極的に評価できる部分があります。  しかし、次に述べるとおり、建築物の安全性に関わる看過できない規制緩和が含まれます。  第一に、既存ストックの用途変更による活用を名目に建築確認や防火、耐火性を緩和する点です。  空き家等の既存建築ストックを活用する必要性は否定しません。しかし、建築確認制度や防火、耐火規制は、居住者、利用者の生命、身体の安全を守るための規制であり、福祉施設や商業施設に用途変更する需要があるからといって規制を緩めるべきではありません。  質疑を通じて、耐火規制の緩和は転用例に限られず新築の場合も含まれること、新たに求めるという警報設備等の設置は所有者、管理者任せであることも明らかになりました。三階建てであれば短時間で避難できるという根拠も不十分です。多くの人が命を落とす火災が各地で相次ぐ中、必要な防火、耐火対策の徹底こそが求められますが、本法案には安全性確保の担保があるとは言えません。  第二に、本法案が木材利用の推進のために防火、耐火規制の基準を緩和し、その対象建築物の拡大を内容としている点です。  木造建築の推進は我が党も賛成して成立した公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律に基づき進められていますが、建築基準法上は木造三階建ての学校等について準耐火構造等でよいとする規制緩和を行ったばかりです。その検証もなく、現段階での更なる規制緩和は時期尚早と言わなければなりません。  以上、討論といたします。
  125. 野田国義

    ○委員長(野田国義君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  建築基準法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  126. 野田国義

    ○委員長(野田国義君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  127. 野田国義

    ○委員長(野田国義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時三十三分散会